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マミ「額の傷は?」シャア「魔法少女でなければ即死だった」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 20:34:24.48 ID:lra8Hz9f0
完結したSS『シャア「私はシャア=アズナブル。ご覧の通り魔法少女だ。」』の続編を書きます。

前スレ シャア「私はシャア=アズナブル。ご覧の通り魔法少女だ。」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1329549114

〔構想〕
前作において当初思いつきでアムロの職業を自動車修理工と設定したところから続編の構想を思いつく。

〔ジャンル〕
ガンダム(基本的にガンダムネタは宇宙世紀物)、まどか☆マギカ、おりこ☆マギカ、やまじゅんコミックのクロスオーバー物
「魔法少女はHしないよ」という方にはお勧め出来ませんが、エロは少なめの予定。

〔ご挨拶〕
実は前作が初SSでした。基本的な文章の書き方自体おかしいところがあったと思います。(一例として『「!」や「?」は全角で統一し、
あとに文章が続く場合は空白を入れる』といったことが出来てなかった)それでも読んで下さった皆様、有難うございました。
今回はその辺のところ改善してます。過ちを気に病むことは無く、ただ認めて次の糧にして続きを書きますのでお付き合い頂ければ幸いです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1331292864(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 20:59:05.53 ID:lra8Hz9f0
超弩級の魔女『ワルブルギスの夜』撃破から二ヵ月後。

見滝原市内 繁華街

暁美ほむら、巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子。四人の魔女少女達がそれぞれ変身を解く。

マミ 「今日の魔女退治はここまでにしましょう」

杏子 「そうだな」

さやか 「ではこれにてお開きですね。失礼しますマミさん。ほむら、杏子、お疲れ」

マミ 「お疲れ様」

ほむら 「それじゃ」

杏子 「おう、またな」

皆、それぞれの帰路につく。さやかも一人、家路に向かう。そこに歩み寄る二人の男の影。
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/09(金) 21:09:33.27 ID:/VjWUSGOo
続編www
支援
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/09(金) 21:15:02.71 ID:kixtuVna0
まさか続編が来るとは…
この支援で後10年はSS書けるはず
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/09(金) 21:23:24.37 ID:lra8Hz9f0
早速のレスと支援有難うございます。
特に続編であることを楽しみにして貰えたというのは、
前作を書いた甲斐があったというものです
引き続き投下します
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 21:25:05.32 ID:lra8Hz9f0
ホストA 「ちょっといいかい、お嬢さん」

さやか 「すいません、急いでますんで」

ホストB 「そんなこと言わずに話聞いてよ」

さやか 「中学生相手にナンパですか?」

ホストA 「残念だな。お兄さん達、これでもモテる方なんだけど」

ホストB 「ぶっちゃけキミ、オジサン好きでしょ」

さやか 「ついて来ないで」

ホストB 「この写真の子、君だよね」

携帯端末の画面を見せるホストB
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 21:49:23.67 ID:lra8Hz9f0
さやか 「あっ!」

サングラスをかけた金髪の白人の男に抱かれているさやかの写真。

ホストA 「これ青姦だよね、最近の若い娘の性の乱れは目に余るなあ」

ホストB 「そんときはこっちも女連れだっだから面白半分に撮っただけなんだけど。」

ホストA 「結構前だったよな、二ヶ月以上前だっけ? 
そういや、お前写真撮るとき『狙い撃つぜ!』とか言ってたよな。ハッハッハッ!」

さやか 「あんた達!」

ホストA 「すごい迫力だ」

台詞とは裏腹にニヤけた表情のホストA
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/09(金) 21:53:16.08 ID:yUCAks26o
おお、まさか続編が来てたなんて
支援
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 22:12:10.56 ID:lra8Hz9f0
ホストB 「あんまり聞き分けないならこの写真ネットにばら撒いちゃうかもしれないけど、
      いいのかなあ」

さやか 「やれるもんならやってみなさいよ!」

ホストA 「お嬢ちゃん、写真のおっさんもきっと遊びなんだよ。だから俺達ともさ……」

さやか 「許さない……おまえらだけは絶対に許さない!」

ホストA 「んだあ、おい! そこのJC! 一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやる!」

ホストB 「顔殴るぞ、って言ったら大抵は黙りますもんね」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 22:44:55.52 ID:lra8Hz9f0
さやか 「一方的に殴られる痛さと怖さ……分かったかしら」

ホストA 「大きな星が……ついたり消えたりしている……アハハッ」

ホストB 「満足かぁ…? こんな世界で……俺は……嫌だね……」

腫れ上がった顔で倒れている男達の傍らに、破壊された携帯端末が転がっている。

変身するまでも無く、魔力による身体能力強化により、素手で男達を打ちのめしたさやか。

男達に背を向けるとその場を立ち去る。

さやか 「遊びなもんか!」

目に涙を浮かべ、走りながら家路に向かうさやか。

さやか (おじさん、どこにいったんだよ。寂しいよ……)

さやか (元々おじさんに惹かれたのは、おじさんが病院で恭介のリハビリを手伝ってくれたから。
    でもその病院にも、おじさんはもう居ない)
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/09(金) 22:56:52.40 ID:lvdLY4wd0
ロックオンェ…
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 23:21:11.72 ID:lra8Hz9f0
さやか回想

夜の公園

宇宙世紀から二十一世紀にタイムリープした後、キュゥべえと契約して魔法少女になった男、シャア=アズナブル。

そのシャアとの初の逢瀬を終え、服を整えるさやか。

さやか 「おじさん」

シャア 「どうした?」

さやか 「全然気持ち良くなかった」

シャア 「……」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/09(金) 23:36:27.54 ID:SFCbfUeOo
前作同様超期待してます
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/09(金) 23:47:27.10 ID:lra8Hz9f0
さやか 「……私、途中で痛覚遮断しちゃって、そしたら気持ちいい感覚なんかも遮断されちゃって」

さやか 「……痛みに耐えられなかったんじゃなくて、痛みで実感しちゃったんだ。
     私の初めての相手は恭介にならなかったって」

さやか 「ずっと好きだった恭介のこと諦めたの忘れたくて、自分から誘っておじさんに抱かれて、
     その最中に恭介のこと思い出して、それも嫌で……」

ポロポロと涙を流すさやか

さやか 「馬鹿だよ私、救いようが無いよ、最低だよ」

シャア 「君は私を苛めてるのかい」

さやか 「……何よそれ」

シャア 「私にもプライドがある。自分が抱いた女はいい女だと思いたいし、そう思った女性しか抱かない」

シャア 「自分と肌を合わせた女性を悪く言われるのは気に入らん。
     たとえ、それが当人の言葉であってもだ。」

シャア 「男にも色々居るだろうが、そういう男も居るということだけは覚えておいた方がいい」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/10(土) 00:15:05.73 ID:+rUbzl550
さやか 「クッ」

シャア 「どうした」

さやか 「クックク、ハッハッハッハッハッ!」

シャア 「何が可笑しい!」

さやか 「我慢出来ない! ハッハッハッ! おじさんかっこ付け過ぎ!」

さやか 「でもありがとう! おじさんのおかげで何か吹っ切れた」

シャア 「これでは道化だよ」

さやか 「ごめんごめん。ホント感謝してるって」

先程流した涙とは違う涙を流しながら笑顔をみせるさやか

さやか (それから私達は人目を忍んで会うようになった。
    もしおじさんと出会ってなかったら今の私は居なかっただろう。
    人を妬んで呪って魔女になっていたかもしれない。
    おじさんは道化なんかじゃない。私にとってヒーローなんだ)
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/10(土) 00:26:48.27 ID:+rUbzl550
本日はここまで。
前作から読んで下さったと言う声が多くて嬉しい!
まだ書いてる途中なので、前作のような一気投下は出来ません。
ただ、少なくとも1週間以上の間を空けないようにします。

なお、初見の方は前作のSSWikiを作成しているので、
主な登場人物についてはそちらを参考に。
本作のSSWikiはもっと登場人物が増えてから作ります。

反響が予想外にあったので応えるべく頑張ります。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/10(土) 01:21:02.49 ID:umSElAbWo
おつー!
前作同様期待して待機してるぜ!
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/10(土) 01:29:34.11 ID:6q/v+VR40
>〔構想〕
>前作において当初思いつきでアムロの職業を自動車修理工と設定したところから続編の構想を思いつく。

>〔ジャンル〕
>ガンダム(基本的にガンダムネタは宇宙世紀物)、まどか☆マギカ、おりこ☆マギカ、やまじゅんコミックのクロスオーバー物

…え?
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/10(土) 03:59:53.43 ID:kmRo5Zzfo
自動車修理工かー・・・
ヤマジュンかー・・・

な、何だこのプレッシャーは
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/10(土) 13:48:43.72 ID:I5b+dfrRo
続編だと




支援
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/10(土) 18:13:19.74 ID:+rUbzl550
一方、解散後キュゥべえと家路につくマミ

QB 「マミ、今日の魔女退治で成果が出たのに浮かない顔だね」

マミ 「そう見える?」

QB 「シャアが見つからなかったからかい?」

マミ 「キュゥべえも人の感情が分かるようになったのかしら」

QB 「いいや、ボクには今だ人の感情は理解出来ないよ。
    例えば君と美樹さやかと佐倉杏子は『シャア=アズナブル被害者の会』を結成した。
    被害者にもかかわらず君はシャアに対して今も好意を抱いている訳だ。」

マミ 「私は復讐したい訳じゃないの。会を結成したのは一人ではあの人を捕まえられないから。
    まずはあの人に戻ってきて貰う、恋の鞘当はそれから。それが美樹さんや佐倉さんとの約束事よ。
    そもそもキュゥべえがシャアさんの居場所を教えてくれないのがいけないのよ」

QB 「シャアに口止めを頼まれたからね。シャアから獲得出来るであろうエネルギー量の膨大さを考えれば、
    ボクが彼を優先するのは当然だろう」

マミ 「キュゥべえ、非道いのね」

マミ (シャアさん、あなたは今、何処に居るの?)
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/10(土) 18:55:06.80 ID:+rUbzl550
マミ回想

マミ (あの人との出会いはあまりにも突然で衝撃的だった)

お菓子の魔女結界内

マミが魔女に食い殺されそうになったところに突如現れた赤服の仮面の男。

男は苦も無く魔女を倒すとマミに駆け寄る。

シャア「大丈夫か、君?」

マミ (……)ティロティロティロ

魔女に殺されかけて思わず失禁、へたり込んでいるマミ。

そのマミの正面に立った男は、軍服に似たコスチュームのズボンのファスナーを開ける。

シャア 「無様な戦いぶりだな」

マミ (何出してるの、え、おちんちん!?)

シャア 「君の生まれの不幸を呪うがいい!」シャアアア

マミと共にその場に居た鹿目まどかと美樹さやかの悲鳴が聞こえる中、男は姿を消した。

マミ (あの時あの人は、私のお漏らしが鹿目さんと美樹さんに見つからないように、
   進んで悪役になってくれた。私が既に作った黄色い水溜りに重ねるようにオシッコをして、
   私には出来るだけ直接かけないようにした。あの人の優しさは私が誰よりも知っている)
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/10(土) 20:40:28.41 ID:XhAgEKza0
前回の迷シーンワロタ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/11(日) 00:45:40.94 ID:avjUxfEr0
書きながらいつの間にか眠ってました……失礼。
続きを投下します。
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 00:50:13.19 ID:avjUxfEr0
マミ (あの人とパートナーになってから戦う様になって私は幸せだった。
   そして、あの人が助けてくれたのは戦いの時だけではなかった)

見滝原市内 駅 夜のプラットホーム

マミ 「イヤアァァ!」

まどか 「マミさん!落ち着いて!」

ほむら 「まどか、下がって!」

マミ 「ソウルジェムが濁りきったら……魔女になるなんて!」

さやか 「キュゥべえめ、余計なこと言って」

シャア 「マミを失うわけにはいかん!」

シャア、後ろからマミを抱きすくめる。振りほどこうとするマミ。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 01:01:02.62 ID:avjUxfEr0
マミ 「離して!……魔女になる位なら……ここで死んじゃった方がいいじゃない!」

シャア 「居てくれなければ困る、マミ」

マミ 「え」

シャア 「君のような支えが居る」

マミ 「シャアさん、……でも……私達、決して長生き出来ないわ。そのうち魔女になるのよ」

シャアの腕の中で涙するマミ。

シャア 「そんなことはない、長寿の魔法少女だっている」

シャア 「この前キュゥべえが言っていたのだが、黒○徹○は魔法少女だ」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 01:17:35.76 ID:avjUxfEr0
マミ 「!」

シャア 「そう言ってたな、キュゥべえ」

QB 「今のシャアの話は本当だ。彼女は魔法少女だよ」

まどか 「どうして黒○徹○さんは長生き出来るの?」

QB 「単純に強いから魔女に負けないというのもあるが、それだけじゃない。」

QB 「彼女は人助けに見返りを求めないんだ。だから魔女退治で自分が苦労しても、それを受け止められる」

QB 「さらに言えば人助けで自分が死んだらその時はそれまでという諦観がある」

QB 「こういう人間のメンタルは強い。自暴自棄にもならないし、ソウルジェムも濁りにくいんだ」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/03/11(日) 01:34:06.12 ID:yA0L+sa3o
あれはある意味魔女だろww
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/03/11(日) 01:36:57.54 ID:9Zmgv0Yro
ワルプルギスの正体っぽいよな
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 01:37:39.63 ID:avjUxfEr0
シャア 「マミ君、絶望さえしなければ、君も魔法少女としてこれから長く生き続けることが出来る」

シャア 「なのに、君は私を残して今死ぬつもりなのか」

マミ 「シャアさん、私、あなたと生きる。魔法少女トットちゃんを目指して生きるわ」

シャア 「いい子だ」

シャアの方に向き直るマミ。やがて互いの唇を重ねる二人。

マミ (身も心も捧げたパートナーのシャアさんの言葉があったから、私は魔法少女の真実を受け止められた)

マミ (でも、翌日髪型を黒○徹○に真似たらあの人は止めてくれって言ったのよね)

マミ (男の人ってよく分からないわ)
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/11(日) 01:45:31.61 ID:KfZ3o62co
流石の僕もそれはわけがわかるよ
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/11(日) 01:45:32.64 ID:avjUxfEr0
1です
本日はここまで。
最近回想シーンが多いですが、
ここから後、新規のシーンが入ってきます。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
これで落ちます、お休みなさい。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/11(日) 02:02:51.78 ID:Eb5utKqSO
>>1乙!
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [saga sage]:2012/03/11(日) 10:02:56.55 ID:W49tB26r0
●柳○子、彼女を初めてTVで見てから、半世紀が過ぎようとしていた
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/11(日) 17:58:07.66 ID:avjUxfEr0
>>34
くっ、笑ってしまった。一本取られました。

1です。続き投下します。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 18:03:16.69 ID:avjUxfEr0
見滝原中学

部室用プレハブが並んでいる。その内の一つに入るさやか。

部室の看板にはデフォルメされた字で「ヨウきゅーぶ」と書かれている。

まどか 「あっ、さやかちゃん」

さやか 「お、まどかとほむら」

ほむら 「遅かったわね、部長。それからあなたに名前で読ばれるのもようやく慣れたわ」

さやか 「慣れたって……。ほむらが転校して来て三ヶ月も立つのに
     いつまでも『転校生』って呼び方もおかしいでしょ。で、なんの話してたの?」

まどか 「先生、今日も機嫌良かったねって話してたの」

さやか 「新しい彼氏のせいね。大さんだっけ」

ほむら 「そのうち別れるわ」

まどか 「そんなこと言っちゃ駄目だよ。先生ここの部の顧問になってくれたんだし」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 19:10:48.95 ID:avjUxfEr0
さやか 「で、入ってきて直ぐでなんなんだけどさ、表の看板やっぱ変えない……?」

まどか 「駄目なの、さやかちゃん」

さやか 「駄目ってことないけど、あれじゃ他人に『洋弓部』って分かりづらいよ」

ほむら 「まどかが書いた看板よ。問題ないわ」

まどか 「ほむらちゃんはどう思う?」

ほむら 「可愛らしくて素敵よ」

まどか 「ありがとう、ほむらちゃん」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 20:13:54.21 ID:avjUxfEr0
ほむら 「元々この部は魔女退治の武器調達の為に私が創部したものよ。
     部外者に分かりやすいかどうかなんてどうでもいいわ」

さやか 「自分が創部したと言ってるけど私に部長を押し付けたよね」

ほむら 「申請書類作成等の雑務は私がやっているでしょう。
     あなたの仕事は新たな入部希望者を追い返すことと月一の部長会議だけじゃない」

ほむら (私の時間停止能力はワルブルギス戦以降失われた。
     それにより自衛隊やアングラな組織に潜入して銃火器を調達することが出来なくなった)

ほむら (以降、私は洋弓を主武器にし、銃火器は苦戦した時のみ使用した。
     嘗ての時間軸の魔法少女だったまどかの武器が弓というのもあるが、
     部活の一環として武器の調達と練習が出来るのは都合が良かった)

ほむら (部費で武器を調達出来る分、親に経済的負担をかけずに済んだのは嬉しい。
     魔法少女になる前、長年の入院で親にさんざん経済的負担をかけたから)
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 20:37:43.78 ID:avjUxfEr0
マミ、部室に入室する。

マミ 「お待たせ」

まどか 「マミさんお疲れ様です」

さやか 「お疲れ様です、マミさん」

ほむら 「お疲れ様、巴マミ」

マミ 「今日作ってきたお菓子は結構自信あるの」

さやか 「それは楽しみですなあ。部員が揃ったところで魔女退治前の放課後ティータイムといきますか」

マミ 「全部食べちゃ駄目よ。後で佐倉さん達と合流するんだから、あの子達の分も残しておかなきゃ」

さやか 「勿論残しておきますって。確かゆまちゃんでしたっけ? 杏子が今日連れてくる新しい子」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 21:06:50.86 ID:avjUxfEr0
洋弓部顧問長谷川和子、部室に入室する。

和子 「入るわよ」

まどか・ほむら・マミ・さやか「先生、お疲れ様です」

和子 「部室へのお菓子の持ち込み、私は大目に見るけど、他の先生方には気付かれないようにね」

マミ 「ありがとうございます、気をつけます」

まどか 「先生、今日もご機嫌ですね」

和子 「素敵な彼氏がいるとルンルン気分よ」

マミ 「大さんでしたよね。先生の彼氏。」

和子 「違うわよ。」

さやか (地雷踏んだか!?)
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/11(日) 21:34:28.25 ID:UtE6mbWHo
洋弓は知らないけど和弓は使い捨てたら破産出来るんだぜ
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 21:56:36.45 ID:avjUxfEr0
まどか (まずいですよ、マミさん)

ほむら (巴マミ、油断したわね)

マミ (先生振られた? でも先生の機嫌がいいのは何故?)

マミ 「間違ってたらすみません。この前先生、彼氏の名前『大君』っておっしゃってて。」

和子 「あってるわよ」

マミ 「では、さっき私が『大さん』と言ったら違うって……。」

和子 「巴さん勘違いしてるみたいだけど、『だいくん』で一つの名前よ。
    フルネームでキャスバル=レム=ダイクン。キャー、言っちゃった。」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/11(日) 21:58:31.36 ID:KfZ3o62co
そうきたかww
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/11(日) 22:00:23.02 ID:avjUxfEr0
1です
本日はここまで。

>>41
そこまで考えてなかった……。勉強不足失礼。

読んで下さった皆様、ありがとうございました。
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/03/11(日) 22:06:05.06 ID:IYB7ZQsto
大くんwwwwww乙!!
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/11(日) 22:40:29.04 ID:uonJosd/o
そ の 発 想 は な か っ た
伏線張るのうますぎだろ
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/03/12(月) 06:06:32.28 ID:0foTzOmAO
追いついた
ダイクンで生活してやがったかwwww
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/12(月) 13:20:25.16 ID:+JapyvOIO
彼氏のことを鈴木っていってるようなもんか…
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/13(火) 20:03:37.49 ID:MKzccgEB0
>>48
和子 「恋人を呼ぶときは苗字で呼びますか、名前で呼びますか?
    はい、中沢君!」

中沢 「えっ、ええと、どっちでもいいんじゃないかと……」

和子 「その通り、じゃなくて普通名前で呼ぶでしょ!」

1です
ここは突っ込まれると厳しいところだが、
どうしてもネタとしてやりたかったのでやってしまいました。

これより本編を投下します。
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/13(火) 20:07:29.30 ID:Et2+U6cYo
世の中、夫のことを井上って読んでる嫁も居るしいいんじゃない?
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/13(火) 20:19:15.72 ID:MKzccgEB0
まどか 「外人さんなんですか」

和子 「そうよ、それも金髪イケメンの白人。額に傷があるけどそれも素敵な位の。
    デートに行くと道行く女共が振り返る、この優越感たまらないわ」

マミ (まさか……額に傷で……)

さやか (金髪イケメンの白人って……)

さやか 「せんせー」

和子 「なあに、美樹さん」

さやか 「先生の彼氏、写真持ってるなら見たいなー」

マミ 「私も見たいですー」

まどか (マミさん、さやかちゃん、ちょっと顔が怖いよ)

和子 「彼には学校の生徒には見せるなって言われてるけど、
    私は貴方達の顧問だし特別に見せちゃう。……ホラ!」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/13(火) 20:57:02.58 ID:MKzccgEB0
まどか 「先生帰ったね。」

ほむら 「さんざんのろけ話してね」

マミ 「私……、今日の魔女退治、休んでいいかしら……」

さやか 「右に同じ……、何もしなくてもソウルジェムが濁りそうだわ……」

ほむら (無理もないわ、自分達を捨てた男が部活の顧問の教師と付き合ってたなんて)

まどか (流石にかける言葉が見つからないよ)

さやか 「マミさん!」

マミ 「何! 美樹さん、突然?」

さやか 「私、美樹さやかは作戦を立案します」

マミ 「作戦?」

さやか 「自分はこれを人質救出作戦と捉えております」

さやか 「我らの想い人シャア=アズナブルを、重力にお肌を引っ張られた年増から解放する為の作戦です」

マミ 「よく言ったわ。美樹さん」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/13(火) 21:10:17.29 ID:MKzccgEB0
今日は短いですがここまで

>>50
フォロー感謝です。
夫を井上と呼ぶ嫁の話で思ったが国際カップルだと苗字読みも有り得るのか?
ただ、重ねていうと『ダイクン』を『大くん』と誤解するネタをやったこと自体は後悔ないです

次はさやかが立案した作戦のお話を予定。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/13(火) 21:38:16.21 ID:Jvt/cyODO
重力にお肌を引っ張られた年増てwww
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/03/13(火) 22:07:02.37 ID:2f3EhAAYo
うまいこと言うwwww
乙!
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/14(水) 21:33:51.10 ID:9XBOF2W50
見滝原市内 アパート『コーポパラオ』前

マミ 「間違いないわ、ここの205号室が長谷川先生の家よ」

杏子 「部屋の電気が点いてるな」

さやか 「私達が下校する時点で先生はまだ学校に居た、そして先生は独身。となると今部屋にいるのは同棲相手」

杏子 「てことは今、部屋にいるのはシャアのおっちゃんだな」

ほむら 「どうして私まで駆り出されるのかしら、私はあの男には興味ないわ」

杏子 「仕方ねえだろ、おっちゃん強いんだし、頭数は多い方がいいんだよ。
    私らの恋路に手を貸してくれたっていいだろ」

マミ 「無駄口はそれまでよ。みんな……いくわよ、5、4、3、2、1、『ピンボール作戦』開始!」 

杏子 「あいよ!マミにしては地味な作戦名だがな!」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/14(水) 22:04:43.72 ID:9XBOF2W50
杏子が魔法で部屋のベランダ側に赤い防護壁を張り、ベランダからの脱出を防ぐ。

玄関のドアの隙間にリボンを差し込むマミ。室内に入り込んだリボンの先がドアのロックを外す。

マミがドアを開けるとすかさずほむらが閃光弾を室内に放り込む。光る閃光弾。

マミ 「突入!」

さやか、ほむら、マミの順で室内に突入。

さやか 「あれ?」

マミ 「居ない!」

もぬけの空の部屋

ほむら 「あれよ」

ほむらが指し示す先に開いたままの窓。

ほむら 「角部屋だったから、部屋の側面に窓があったのね。迂闊だったわ」

マミ 「そんな……」

さやか 「……杏子、作戦は失敗した……」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/14(水) 22:57:31.43 ID:9XBOF2W50
ほむら 「これは……、手紙?」

マミ 「!」

さやか 「なんて書いてあるの!?」

ほむら 「……これは長谷川先生への別れの手紙ね、
     『カズコ=ハセガワへ キャスバル=レム=ダイクンより、愛を込めて』ですって」

さやか 「まさか、おじさんは本気であの年増を!」

ほむら 「その可能性は無いわ。私達の包囲に気付いてから手紙を書く暇は無かった筈よ。
     これは元々用意していた手紙。
     あの男、こうなることを予測していつでも先生を捨てるつもりだったのよ」

ほむら 「これで分かったでしょう。これが貴方達の憧れていた者の正体よ」

マミ 「あの人らしいわ」

ほむら 「え?」

マミ 「本命は私なのに、情の無い相手でも出来るだけ傷つけずに別れようとする、あの人なりの優しさだわ」

ほむら (……)
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/14(水) 22:59:58.12 ID:53S+20QC0
こりゃダメだwwww
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/14(水) 23:02:52.09 ID:+732NdhDo
シャアと付き合う女は重い奴ばっかり
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/15(木) 00:04:38.14 ID:9pWrKpzp0
先日仲間になったばかりで、他の魔法少女達よりも幼い千歳ゆまが、自らの保護者代わりである杏子を慰める。

ゆま 「キョーコ、あまり落ち込んじゃ駄目だよ」

杏子 「残念だったな。ゆまに新しいお兄ちゃんが出来るところだったのに……」

ゆま 「ゆまはキョーコが居れば寂しくないよ」

杏子 「ゆま……」

杏子 (ありがとな、ゆま。でも、私はおっちゃんにも居て欲しいんだ)

杏子 (そういや私は最初、おっちゃんを潰すつもりだったんだよな)
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/15(木) 00:08:58.96 ID:9pWrKpzp0
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/03/15(木) 00:11:52.30 ID:abt/96AAO
面白いです
お疲れ様
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/15(木) 00:13:12.91 ID:YO56YkFOo
いかん。早くゆまを隠すんだ乙
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/15(木) 01:58:29.86 ID:grcx3iWH0
ミネバ様には手を出してなかったし、大丈夫のはず
…大丈夫だよな?
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/15(木) 16:22:31.41 ID:UHrZKmwSo
前作から一気読みしてしまったww
おもしろいなこれww
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/17(土) 00:06:26.81 ID:dWwkgUPG0
杏子回想

見滝原市内 ホテルの一室

ジャンクフードを食べながらキュゥべえと会話する杏子

QB 「つまり君の話を要約すると、マミはさやかの庇護者であると同時にシャアに庇護されている」

QB 「人間は庇護する対象を攻撃されるとそれを守るべく力を発揮するが、
    自分を庇護してくれる存在を失うと脆い」

QB 「だからまずシャアを排除してマミを弱体化させるということだね」

杏子 「それで合ってるよ」

QB 「あまりおすすめしないね。君が弱いとは言わないが、シャアの魔力係数は桁外れなんだ」

杏子 「まあ、見てなって」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/17(土) 00:32:52.53 ID:dWwkgUPG0
見滝原市内 病院屋上

シャアと対峙する杏子

シャア「戦いは非情さ。常に二手三手先を考える必要がある。」

杏子「分かってんなら話は早いぜ!」

杏子、突然変身を始める。

それを見てシャアも変身するが、先に変身を終えた杏子が魔法で槍を召還。シャアに向けて繰り出す。

シャアは変身を終えたばかりで武器の召還が間に合わない。

杏子 (卑怯って言うなよ。これは果し合いじゃねえ、潰し合いだ!)

シャアに向かって杏子の槍が伸びる。

杏子 「男の魔法少女なんて、あんたみたいな魔法少女の成り損ないは粛清される運命なんだよ、分かるか!」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/17(土) 01:00:46.69 ID:dWwkgUPG0
シャアは素手のまま身を屈めて杏子の槍を掻い潜り懐に入る。

その刹那、杏子の鳩尾に右ストレートを打ち込むシャア。

打撃というよりも突き刺すような一撃に杏子の体が「く」の字に曲がる。

杏子 「ぐはっ!」

思わず両膝を突く杏子。こみ上げる嘔吐感を堪える。

シャア 「大人しくして貰おう」

杏子が苦痛を堪える間にビームライフルを召還したシャア。銃口を杏子のこめかみに押し当てている。

杏子 「ちくしょう、なんでこんな奴に……。」

杏子 (おっちゃんに瞬殺された私は身の上話を始めた。
    今思えば、身の上話を聞かせるという褒美をやることで敗北感を削ごうとしてた。
    向こうは聞かせてくれなんて一言も言わなかったのにさ)

杏子 (でも、おっちゃんは私の話をちゃんと聞いてくれた上に、おっちゃんの身の上話までしてくれた。
    私みたいな奴にまともに向き合ってくれた大人がいることが嬉しかった。
    結局あの後、おっちゃんとホテルに行ったんだよな)
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/17(土) 01:31:28.40 ID:dWwkgUPG0
ホテル 杏子が泊まっている部屋の浴室

髪を下ろした杏子の後ろに立ち、その髪を洗うシャア。

シャア 「痒いところはありませんか」

杏子 「んー、頭のてっぺんよりちょい右」

シャア 「かしこまりました、お嬢様」

杏子 「気持ちいい……わらわは満足じゃ」

わざとらしく召使いっぽく会話するシャアに乗っかるように返事する杏子。

シャア 「それではお湯をおかけます」

シャワーの湯とシャンプーの泡が排水溝に吸い込まれていく。

杏子 (そういえば小さい頃、こうやって親父に髪洗って貰ってたんだよな)
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/17(土) 01:35:54.36 ID:dWwkgUPG0
1です
本日はここまで。
次回はお風呂の話の続きを予定
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 01:37:26.23 ID:ZWLHFa8Io
乙!服脱いだ!
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 00:54:38.91 ID:8myedlHZ0
杏子 「そうだ、今度はあたしがあんたの背中流すよ」

シャア 「そうか、ではよろしく頼む」

シャアの背中を垢すりでこする杏子。背中をこすり終えると、肩から腕へとこする範囲を増やしていく。

杏子 (体のあちこちに傷がある。こいつ、いくつも修羅場を潜り抜けてきたんだ。あたしが瞬殺される訳だ)

杏子 「流すぞ」

杏子、シャアの背中から肩、腕にかけてお湯を流す。

杏子 「後ろは一通り終わった」

シャア 「そうか、前は自分でやるから――」

杏子 「こっち向きな、前もあたしがやる」

シャア 「……」

杏子 「人の善意を無視する奴は、一生苦しむぞ」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 01:26:57.47 ID:8myedlHZ0
シャアの胸板を垢すりでこするシャア。しかし目線はその下を向いている。

杏子 「何つーか傷つくんだよな」

シャア 「ん?」

杏子 「目の前にあたしが裸でいるのにちーっとも反応してないってのがさ……そうだ!」

石鹸を手で泡立てる杏子。

シャア 「こら! そこは自分で洗う!」

杏子 「いいからいいから……、すげえ! 大きくなってきた!」

シャア 「いい加減に……くっ、……しないか……」

新しい玩具を与えられた子供の様にシャアの反応を楽しむ杏子。
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/18(日) 01:27:40.87 ID:ZmQfmGhBo
始まったか・・・!
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/18(日) 01:32:30.72 ID:8myedlHZ0
1です
申し訳ありません。
今日は短いですがここまで。
続きは明日(日付上は今日)書きます。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 01:32:36.33 ID:uYV3WYGqo
きたか…!!

  ( ゚д゚ ) ガタッ
  .r   ヾ
__|_| / ̄ ̄ ̄/_
  \/    /

78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/18(日) 01:33:19.40 ID:ZmQfmGhBo
終わったか・・・

乙でした、おやすみ
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 01:34:05.68 ID:uYV3WYGqo
    ( ´,_ゝ`) 来てない     ( ゚д゚)  そう  
    .r   ヾ            .r   ヾ
  __|_| / ̄ ̄ ̄/ _____|_| / ̄ ̄ ̄/_
    \/    /          \/    /
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/18(日) 01:39:08.66 ID:8myedlHZ0
1です。
皆さん申し訳ありません。
今日はお酒飲み過ぎました。
明日続き書くのでどうかご容赦を。
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/18(日) 07:39:33.21 ID:QW4LGlZFo
乙乙
待ってる
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/18(日) 17:56:36.71 ID:8myedlHZ0
>>75
>>77
>>81
及び昨日ご覧になっていた皆様
申し訳ありませんでした。
これより続きを投下します。
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 18:02:41.84 ID:uYV3WYGqo
きたか…!!

  ( ゚д゚ ) ガタッ
  .r   ヾ
__|_| / ̄ ̄ ̄/_
  \/    /
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 18:05:04.00 ID:8myedlHZ0
杏子 (どうやら先っぽが特に気持ちいいみたいだな……ということは)

杏子、左の手の平でシャアの男の槍の穂先を撫で回しながら、右手でその柄をしごく。

杏子 (難しいな。右手と左手で違う動きってやりづらい)

杏子 「さっさとイキな……っひゃあ!」

シャアに指で背筋を撫でられて思わず声を上げる杏子。

すかさずシャアは、杏子の背中を撫でた左手に力を加えて杏子を抱き寄せつつ
右手を杏子の尻にまわすと体を密着させる。

と、杏子の尻側から股の間に通した右手の指を杏子の秘所にあてがうシャア。

杏子 「ひっ、こ、このっ!」
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 18:23:10.26 ID:8myedlHZ0
抵抗する杏子。しかしシャアに抱きつかれたまま、為す術無くその愛撫の餌食になる。

股を閉じようとしてもシャアの指の動きから逃れられず身をよじる。

杏子 「くっ、い……、止め……ふっ……!」

シャアに必死にしがみつき、声を押し殺す杏子。時間の経過と共に体が抵抗出来なくなる。

杏子 「はっ、……ひあ!……ん……あっ……ひっ」

杏子 (もう……駄目)

魔女の口付けのようにその細い首筋にキスマークを付けられた杏子は、蕩けた表情で終に快楽に身を委ねた。

杏子 (好きなだけ……触りなよ、……付き……合って……やるか……らさ)
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 18:42:59.02 ID:8myedlHZ0
杏子 「あんっ! くう……ハヒッ、ハヒッ、凄ッ、来る! 溶ける……ああっ!」

開き直った杏子の嬌声が浴室に響き渡る。

杏子 (いいよ、イッてやるよ、シャア)

杏子 「アッ、アッ、アッ、あっが……イッ――!」

絶頂に達した杏子。ひとしきり体を震わせるとシャアに体を預ける。シャアの肩に頬を乗せ、肩で息をする杏子。

杏子 (……イカされた……指で……。でも……人にしてもらうのも……いいもんだな)

杏子 (……一人エッチは……寂しいもんな)

杏子 (キュゥべえの言葉を借りると私は庇護者が欲しかったんだ。ゆまが私に懐いてるのと同じだ)
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/18(日) 18:52:11.04 ID:8myedlHZ0
1です
さやか、マミ、杏子の回想シーンが終わったことで
このSSの起承転結の「起」の部分が終わりました。
以降は新規のシーンばかりになります。
回想シーンを出すにしても、前作も含め出て来なかった話を
やる予定です。(アムロが自動車修理工になる経緯等)
今日は引き続き投下します。
そろそろ新規シーンで主人公のシャアを出さないと……。
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 19:21:39.68 ID:8myedlHZ0
シャアが和子の元から行方をくらました翌日

見滝原中学 教室 ホームルームの時間

和子 「女子の皆さんはくれぐれも置手紙一つで行方をくらます男とは交際しないように、
    そして男子の皆さんは決して置手紙一つで行方をくらます男にならないこと!」

さやか 「先生が振られた原因知ってるだけに笑えないや……」

ほむら 「知ってるどころか私達が原因そのものでしょ」


見滝原市内 美国邸近く

シャア 「さて、どうしたものか」ピキピキーン

シャア 「ソウルジェムに魔女の反応が……。和子の元を去っても、魔法少女の運命からは逃れられぬらしい」

魔女の結界に侵入するシャア。
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 19:47:58.70 ID:8myedlHZ0
美国邸 庭園内

シャア 「先客? 私の知る顔ではないな」

既に鎧の魔女を撃破していた呉キリカ。その傍らに美国織莉子。

キリカ 「キミ、誰?」

シャア 「私はシャア=アズナブル、ご覧の通り魔法少女だ」

織莉子 「……この人だわ」

キリカ 「!」

キリカ 「こいつが……以前織莉子の言ってた……男の魔法少女……」

シャア 「何の話だ?」

キリカ 「間男に出会うなんてね。……じゃあ、殺っちゃえばいいじゃん!」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 20:13:37.26 ID:8myedlHZ0
魔法で鉤爪を召還、シャアに斬りかかるキリカ

シャア 「速い!」

キリカの斬撃をビームサーベルで受けるシャア。

キリカ 「金髪さん、結構やるじゃん」

キリカを突き放すと横薙ぎにビームサーベルを振るシャア。

ジャンプでこれを回避すると後方宙返りで着地するキリカ。

織莉子 「キリカ! 止めなさい!」

シャア 「何のつもりだ!?」

キリカ 「故人になる人に教えるつもりは無い」

シャア 「ずいぶんな自信だな。魔力では私が上のようだが」

キリカ 「でもスピードで私に追いつけるかい」

シャア 「やってみるさ」

キリカ 「直ぐに終わらせるね、織莉子」

織莉子 「キリカ!」

再びシャアに斬りかかるキリカ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 20:48:21.71 ID:8myedlHZ0
キリカ 「怯えろ! 竦め! 魔法少女の力を活かせぬまま死んで行け!」

キリカの鉤爪をしのぐシャア。

キリカ (速度低下の魔法がある限り、こっちがスピードでは上になるからね)

シャアのビームサーベルをバックステップでかわすキリカ、再び距離を詰めて右手の鉤爪で斬りつける。

キリカの攻撃を左に動いて避けるシャア。勢い余って体が泳ぐキリカに迫るシャアのビームサーべル。

キリカ 「いぎいっ!」

切断されたキリカの右膝から先が宙を舞う。

織莉子 「いけない!」

キリカを救援すべく、魔法で水晶球を発生させるとシャアに向けて撃ち出す織莉子。

左右にステップを踏みながら後退しそれを回避するシャア。その間にキリカに駆け寄る織莉子。

キリカ 「いっ、痛ぅ……うぐ!」

織莉子 「キリカ、くっ。……魔法は使える、キリカ?」

キリカ 「……ああ、使えるよ」

織莉子 「後で手当てするわ。ごめんなさい、今は力を貸して」

キリカ 「ああ、織莉子に死なれたら、病気だ怪我だって言ってられない」

織莉子 (キリカをあっという間に倒した人……強い!)
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/18(日) 21:24:34.99 ID:8myedlHZ0
水晶球を撃ち出す織莉子。これをギリギリで回避するシャア。

織莉子 (キリカの速度低下を受けながらよく避けてるわ、でも避けるのに精一杯ね)

突如、シャアの動きが速くなる。

織莉子 (何! 動きが急に!?)

織莉子 「キリカ!」

キリカ 「駄目だ、織莉子! 私の魔法が効かない!」

織莉子、予知魔法でシャアの動きを予知し水晶球を発射。しかしこれも避けるシャア。

織莉子 (予知が効かない!)

ビームライフルを構えると発砲するシャア。

予知魔法で回避を図る織莉子。しかし数発の射撃の内、一発が織莉子の右肩を撃ち抜く。

織莉子 「ぐぅっ!」

織莉子、左手で右肩を押さえてうずくまる。

織莉子 (こちらの魔法を打ち消すなんて……)

うずくまったまま顔を上げる織莉子。

シャアが目の前にいる。そのビームライフルの銃口が織莉子の眼前に突きつけられていた。
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/18(日) 21:33:53.70 ID:8myedlHZ0
1です

>>83
即レスポンス有難うございます。
期待に応えられたかはさておき、書かせて貰いました。

本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 22:22:05.54 ID:uYV3WYGqo
おつおつ
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/19(月) 00:29:22.21 ID:FhYJ016X0
流石通常の三倍
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/19(月) 22:40:00.15 ID:1mmOh3eS0
それぞれ治癒魔法を使っている織莉子とキリカ。二人の前に、右手にビームライフルを持ったシャアがいる。

シャアの左手には織莉子とキリカのソウルジェムが握られている。

シャア 「治癒以外の魔法を使ったら身の安全は保障しない」

織莉子 「私達をどうするつもり?」

シャア 「質問はこちらからのみにさせてもらおう」

織莉子 「……」

キリカ 「織莉子に手出しはさせないよ」 

シャア 「こちらもおとなしくしてくれる分には手を出すつもりは無い。
     それよりも気になったことがある」
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/19(月) 23:10:15.34 ID:1mmOh3eS0
シャア 「確かここは地元の名士の屋敷だ。美国とかいったな。議員も輩出している。
     正確には元議員といった方がいいか。例えば君達も美国一族の関係者だったとか?」

織莉子 「答える義務、あるんでしょうか?」

シャア 「答える義務は無い。もしそうだとしたら私と似てる、そう思っただけだ」

織莉子 「似てる?」

シャア 「ああ。私の父は政治家でね、その父は私が幼い頃に死んだ。暗殺だった」

織莉子 「!」

シャア 「多くの人々を救おうとした父が何故殺されねばならなかったのか。
     私は父の敵を討つべく軍人になり、父を殺した連中に近づき、復讐を果たした」

シャア 「実は美国議員の自殺は魔女が絡んでいた。魔女を憎んだ君達は復讐の為に魔法少女になった。違うか?」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/19(月) 23:33:38.80 ID:1mmOh3eS0
織莉子 「違います」

シャア 「ほう」

織莉子 「貴方の推察通り、私は美国家の人間です。自殺した美国久臣は私の父です。
     しかし父の自殺が魔女の仕業かは今となっては分かりませんし、
     復讐心で魔法少女になった訳でもありません。
     そしてこの子は……呉キリカは私に手を貸しているだけです」

キリカ 「手を貸しているだけって言い方はないよ、織莉子。キミと私は一心同体だよ」

織莉子 「そうね、ありがとうキリカ」

シャア 「そうか、デリカシーの無い質問で済まなかった。
     聞きたいことはあるが、人の心の中に踏み込むにはそれ相応の資格がいる。もう失礼しよう」

織莉子 「私達を見逃すのですか?」

シャア 「私に君達を裁く資格は無い。但し今後同じ事をしたら次は無いぞ。私以外の魔法少女に対してもだ」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/19(月) 23:39:21.52 ID:1mmOh3eS0
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/19(月) 23:44:15.56 ID:rkvkrgU2o
乙です

哀れな少女がまた一人・・・
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/19(月) 23:46:45.07 ID:u5td+izDo


え?二人じゃないの?
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 00:32:25.92 ID:1efyTTF4o
乙!

しかし織莉子とキリカがシャアを巡って争うとこは見たくないものです
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 02:01:36.14 ID:CoRyFTYIO
しかし、通常の男の三倍の速さで女に手を出すシャアの事だ…
どうなる事やら
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/20(火) 22:41:28.13 ID:XKsdtirM0
美国邸を後にするシャア。どこからともなく現れるとシャアについて歩くキュゥべえ。

QB 「うまく立ち回ったね、シャア。」

シャア 「お見通しか」

QB 「君の魔法の特殊能力は、最大で通常の三倍の速度で動けるようになる加速だ。」

QB 「君はキリカにかけられた速度低下を加速で相殺、
    そして織莉子の予知を、君が元々持っていた先読みの能力
    ……君が『ニュータイプ』と呼称する能力で相殺した」

QB 「これにより彼女達は、君の特殊能力を、相手の特殊能力を打ち消す能力と思い込んだ」

シャア 「二人にタネ明かしをするのか?」

QB 「そのつもりはないね。ボクは君の『ニュータイプ』能力に少し興味があるんだ。
    君をぞんざいには扱わないよ」
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/20(火) 23:10:46.81 ID:XKsdtirM0
見滝原市内 自動車修理工場『ギャロップ』

シャア同様、魔法少女としての運命を受け入れた男、アムロ=レイ。

アムロ 「今日はこれであがらせて貰います」

アムロの声に笑顔で答える職場の仲間、安部高和と道下正樹。

安部 「おう、アムロ。お疲れさん」

道下 「お疲れ様です、アムロさん」

アムロ (魔法少女との出会いも衝撃的だったが、ここの職場の人達との出会いも衝撃的だったよな)
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 23:14:01.54 ID:0oE+4Ku2o
そら衝撃的だろうよw
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/20(火) 23:40:41.81 ID:XKsdtirM0
アムロ回想

見滝原市内 河川敷

アムロ 「……ここは!」

月明かりの夜。河川敷で目を覚ますアムロ。

アムロ (ここはどこだ。俺はガンダムに乗っていた筈だ……)

アムロ (コックピットの計器で小惑星アクシズが地球から離れ始めたのは確認した……。
     だがその後の記憶が無い)

アムロ (月夜とはいえ星も見えるな。オープン型のスペースコロニーでもここまで星空は広がらない。
     ここは地球だ)

アムロ (アクシズが再接近して地球に落ちた? 
     いや、そうならアクシズに取り付いていた自分は死んでいる筈だ。
     救助されたにしても、救助隊が自分を放り出して行方を暗ますとは考えにくい)

アムロ (自力でアクシズから離脱して地上に不時着したのだろうか。しかしνガンダムが見当たらない)
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/20(火) 23:51:01.21 ID:XKsdtirM0
1です
本日はここまで。
本SSの構想を思いつくきっかけとなった
アムロが自動車修理工になる経緯にまで漸く話が進みました。
回想シーンとはいえ前作から通じて書いてなかった部分なので
既読感は無いと思います。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 00:23:12.12 ID:jby/c3ywo
乙ー
阿部さんの登場でアムロのお尻がヤバイ
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/21(水) 00:32:51.51 ID:q3TgLOf7o
乙です
今日も面白かったです
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/21(水) 11:05:59.43 ID:kyNLEfMM0
やべえ、なんだかんだ言っても、闘うシャアさんかっこいいです
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/21(水) 21:59:40.63 ID:IQJCYJk90
少し時間が経過し、やや落ち着きを取り戻したアムロ。

アムロ (応答無しか……。ミノフスキー粒子が戦闘濃度で散布されているらしい。
     それともアクシズの落下を恐れて周辺の連邦軍は退避したのか? 
     今は身を隠して、明るくなってから再度救援を呼ぼう)

早朝、橋桁の下で目を覚ますアムロ。薄暗いとはいえ東の空が白み始めている。

アムロ (いつの間にか眠っていたらしい。パイロットスーツを着ている分、寒さが堪えることは無いが)

アムロ (明るくなって気付いたが、この辺結構建物が多いな)

アムロ (やはり応答が無い。信号弾も救難用ビーコンもモビルスーツの中だ。ガンダムが無い以上使いようが無い。
     パイロットスーツに装備された通信装置でコンタクトが取れないとなると、
     近くの民家か商店に助けを求めて軍に連絡を取ろう)

歩き始めたアムロ。早朝ゆえにまだ人影は無い。公園がアムロの視界に入る。

アムロ (公園か……。咽喉が渇いた、水飲み場位あるだろう)
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/21(水) 22:29:48.25 ID:IQJCYJk90
見滝原市内 公園

公園の水飲み場でうがいし、水を飲み、顔を洗うアムロ。近くのゴミ箱に気付く。

アムロ (ゴミ箱……。そうか!)

アムロ (ゴミ箱に捨ててある新聞や雑誌を読めば、多少の情報収集は出来る筈だ)

アムロ 「あった。」

アムロ (『東○ポ』、記事は日本語か……何? ……これはいったい!?)

徐々に顔が青ざめるアムロ。他の雑誌を探す。

とうとうゴミ箱の新聞雑誌を全て読み漁ったアムロ。

アムロ 「こんなもの!」

最後に拾った『C○MIC L○』を投げ捨てるアムロ。

アムロ (何でだよ……。何でどれも年号を西暦で書いてるんだ? 今は宇宙世紀じゃないのか!?)
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/03/21(水) 22:48:28.90 ID:rV0SocWTo
L○ェ……
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 22:55:36.51 ID:JGiSsu3Po
LO読み漁ったのかww
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/21(水) 22:57:11.41 ID:IQJCYJk90
登校中の中学生、志筑仁美。クラスメートのまどか、さやかとの合流場所に向かう。

アムロ 「すみません……」

よろめくふりをして仁美の前に現われるアムロ。

仁美 「はい!?」

アムロ 「さっきそこでバイクに乗っていて……転倒してしまって……」

仁美 「まあ、大変! 大丈夫ですか?」

アムロ (うまくいった。パイロットスーツをライダースーツと思い込んでくれたみたいだ)

アムロ 「頭を打ったみたいで思い出せないことがあって」

仁美 「落ち着いて下さいまし。直ぐに救急車を……」

アムロ 「その前に聞きたいことがあって」

仁美 「ええ、何か?」

アムロ 「今年って何年でしたっけ?」

仁美 「え?」
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/21(水) 23:00:20.80 ID:IQJCYJk90
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/22(木) 22:07:56.71 ID:p+whTSHC0
仁美 「……大変……直ぐ救急車をお呼びしますわ」

アムロ 「俺、なんか変なこと聞いたかな?」

仁美 「いえ、そんなことございませんわ」

仁美 (相当強く頭を打たれたのですわね)

アムロ 「では、今の質問に答えてくれるかい?」

仁美 「こ、今年は2011年、平成23年ですわ」

アムロ 「そうか……、ありがとう」

アムロ (2011年ということは、やはりここは旧世紀……)

仁美 「顔色が優れませんわ、救急車を……」

アムロ 「バイクを道路の真ん中に置きっぱなしにしてきたから、路肩に止めなおしてくる」

仁美 「今はお体の方が……」

アムロ 「ありがとう!」

走ってその場を立ち去るアムロ。

仁美 「……本当に事故に遭われたのかしら?」
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/22(木) 22:29:45.16 ID:p+whTSHC0
志筑仁美の元を立ち去ったアムロ。当ても無くとぼとぼと歩く。

アムロ (人に聞くまで認めたくなかったが、さっきの子の答えで確定した。ここは旧世紀だ。)

アムロ (原因は何だ、サイコフレームの共振か? 俺は元の世界に帰れるのか?)

考え事をしていたアムロの右肩が男とぶつかる。

ホストA 「てめえ! どこ見てやがる!」

アムロ 「すまない」

ホストA 「朝っぱらからぼーっとしてんじゃねえよ!」ゴッ

ホストAに殴られた頬を押さえるアムロ。

アムロ 「殴ったね」

ホストA 「んだあその目は! てめえが悪いんだろうが!」
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/22(木) 22:39:31.04 ID:p+whTSHC0
ホストA 「彗星かなあ? いや、違う……違うな。」

あっけなくアムロに伸されたホストA。その財布と腕時計を吟味しているアムロ。

アムロ (すまない、先立つものが必要なんだ)

ホストAから奪った財布と腕時計を持ってその場を立ち去るアムロ。
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/22(木) 23:09:35.47 ID:p+whTSHC0
見滝原市内 定食屋

アムロ (さっきの男には悪いがおかげで食事にありつけた)

ドアが開く音に続いて、工員が着るようなツナギを着た男の集団が店内に入ってくる。

アムロ (賑やかだな、思わず振り向いてしまったが)

工場長 「みんな、座れ座れ。何を食ってもいいぞ」

店主 「へえい、い、いらっしゃいませ」

安部 「できる物を14人分頼む」

工場長 「一人多いぞ、高和」

安部 「あの男の分もです、親父さん。彼の払いは俺が出すんで」

青いツナギ姿の阿部とアムロの目が合う。アムロのニュータイプ能力が安部の心の声を聞く。

安部 (やらないか)
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/22(木) 23:15:49.98 ID:p+whTSHC0
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/03/22(木) 23:24:34.29 ID:29kEp+yXo
安部さんかっこよすぎワロタ
乙乙!
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 23:34:30.01 ID:sH1mrwTqo
乙!
砂漠の店でアムロとランバ・ラルとの出合いのシーン思い出すな
あん時おごろうとしたのはハモンさんだっけ?
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/03/22(木) 23:40:23.55 ID:8EBZyoDqo
ハモンさんが気に入ったみたいな視線を向けたのを見てラルが「あの少年の分も〜」じゃなかったっけ
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/03/22(木) 23:44:14.59 ID:skmiUDsNo
奢ったのはハモン
その後アムロが「奢られる理由がない」と断って、そこでラルが「儂からも奢る」と言い始めた
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 23:53:37.60 ID:sH1mrwTqo
↓ここにあった
http://www.st.rim.or.jp/~r17953/impre/Anime/Gun/First/F_3.html
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 01:12:32.82 ID:KiKHKUwmo
ランバ阿部
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 10:03:48.33 ID:3pzudxI1o
>>126
じゃあ俺がおごるよ!
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/23(金) 22:34:43.38 ID:TmUva+NG0
アムロ 「急にレスが増えたな」

工場長 「見事だな。しかし作者よ、自分の力でウケたのではないぞ。
その元ネタの人気のおかげだという事を忘れるなぁ!」

1です
レスが増えててびっくりした。
皆さんご指摘通り、昨日の最後の投下は、アムロとランバ・ラルが
砂漠の料理屋で遇う話が元ネタです。
元ネタの力を借りてるとはいえ、レスで賑わうと嬉しいものです。有難うございます。
これより本日の投下を始めます。
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/23(金) 22:38:40.21 ID:TmUva+NG0
アムロ (冗談じゃない!)

男の心の声に恐怖したアムロは残っていた料理を急いで腹の中にかきこむ。

食い終わるとカウンターに支払いの小銭を置き、席を立つとそのまま出入り口に向かう。

安部 「どうしてだい」

ツナギの男がアムロを呼び止める。

アムロ 「あなたに物を恵んでもらう理由がありませんので」

安部 「あんたのことを俺が気に入ったからなんだけど、理由にならないか」

工員A 「遠慮したらバチが当たる」

工員B 「あやかりたいくらいだよ」

工員C 「男冥利に尽きるってもんだぞ!」

アムロと安部のやり取りに、テーブル席のツナギの集団が沸き立つ。

ツナギの男のしつこさに思わず本音を漏らすアムロ。

アムロ 「僕はガチホモじゃありませんから」
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/23(金) 23:06:46.23 ID:TmUva+NG0
工場長 「気に入ったぞ。それだけはっきりものを言うとはな」

工場長 「高和だけの奢りじゃない、わしからも奢らせてもらうよ。なら食っていけるだろう? ん?」

アムロの肩にぽん、と手を置く髭面の工場長。

アムロ 「い、いえ、自分は」



自動車修理工場『ギャロップ』

額の汗をぬぐうアムロ。その手に握られたスパナ。その姿を見ている阿部と道下。

道下 「律儀な人ですね」

安部 「ああ、飯奢ってもらうだけじゃ悪いから仕事手伝わせてくれなんてな」
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/23(金) 23:32:09.62 ID:TmUva+NG0
アムロに近づく工場長。

工場長 「ウホッ! いい目をしているな」

アムロ 「いえ、そんな」

工場長 「ますます気に入ったよ。……飯の最中に聞いた話では仕事が無いと言ってたな。
     どうだ、うちで働いてみる気はないか」

アムロ 「いいんですか」

工場長 「元々の手つきがいい、慣れればあんたはものになりそうだ」

アムロ 「……」

工場長 「ノンケのあんたが迷うのは分かる。ここの工場は同性愛者ばかり受け入れてるからな。
     わしは、自分のようなマイノリティの受け皿を作りたかった」

工場長 「でも、あんたを雇いたいのはその腕と律儀さを見込んでのことだ」

アムロ 「有難うございます。働かせて下さい、宜しくお願いします」

アムロ (性癖が自分と違うだけで、いい人達なんだよな……)
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/23(金) 23:36:57.81 ID:TmUva+NG0
1です
本日はここまで。
次回はまたシャアの話に戻る予定です。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/24(土) 04:42:19.88 ID:bxLcwaDk0
良かった…アムロは掘られてないんだな
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/24(土) 08:57:18.71 ID:yroULHfmo
ノンケでも構わない人が居るから油断できない
しかし、恐ろしい工場だ

アムロは生き残る事ができるか?
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/03/24(土) 10:45:07.17 ID:uncnOv/AO


アム恭とか始まるんじゃないだろな……
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/03/24(土) 21:25:32.82 ID:DNvzQBWP0
「彼は何をあんなにあわてていたんだろうか」
「怯えていたんですよ。あなたがガチホモの安部だと知って」
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/25(日) 18:06:18.77 ID:9a+zisq+0
見滝原市内 歩道橋上

シャア 「あれは? 昨日の……」

織莉子、シャアの前に現われると一礼する。

織莉子 「昨日は失礼しました」

織莉子 「昨日は仮面姿しか見てないので、予知魔法が無かったらあなたを見つけられないところでした。
     実は昨日のお詫びも兼ねてあなたを自宅にご招待したいのです」

織莉子 「加えてご相談したいことが……。ご同行願えますでしょうか」

シャア 「そうだな、案内願おうか」
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/25(日) 18:44:20.25 ID:9a+zisq+0
見滝原市内 美国邸 応接間

ソファに座って向き合うシャアと織莉子。

シャア 「私を雇う?」

織莉子 「ええ」

シャア 「理由を聞かせてもらおう」

織莉子 「当家に関する悪い話は既にご存知かと思います」

シャア 「マスコミが報道してる分に関してはな」

織莉子 「そのせいで当家を出て行く人はいますが、入ってくる人は中々居ないのが現状です。
     率直に言うと人手が足りないの」

織莉子 「加えてあなたには私達の仲間になって欲しい」

シャア 「魔法少女として?」

織莉子 「ええ、キリカも入れて三人でやっていきたい」

シャア 「キリカ、昨日君と一緒にいた子だな」

織莉子 「ええ、あの子は子供のようなところがあって……。
     私が予知で男の魔法少女との出会いがあるって言ったら『そんなの認めない!』って言って。」

シャア 「それで私に襲い掛かってきた訳か」

織莉子 「ごめんなさい」
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/25(日) 19:18:04.72 ID:9a+zisq+0
二週間後

美国邸 庭園内

少し疲れた表情で紅茶を飲む織莉子。そこに出くわすシャア。

シャア 「お邪魔だったかな、失礼する」

織莉子 「待って」

織莉子 「せっかくだから一緒に飲まない?
カップもあるし。いつキリカが来てもいいようにいつも複数用意してるの」

シャア 「私は勤務中の身だが、よろしいのかな?」

織莉子 「今の私は貴方の主よ。主が付き合いなさいと言ってるのだから、付き合って欲しいわ」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/25(日) 19:38:32.00 ID:9a+zisq+0
1です
本日はここまで。

>>137
アム恭……実現すればおそらく史上初のカップリングに……。

>>138
その会話のやりとり面白い! 工場に女子社員が居る設定にすれば……。
しかし現時点のプロットでは男しか居ない工場という設定です。

読んで下さった皆様、ありがとうございました。
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 21:38:35.82 ID:6kcMY3MUo
どっかで使って欲しいセリフ
トビア「俺は人間だ!人間でたくさんだ!」
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/03/25(日) 21:39:24.31 ID:h1wvahrgo
???「僕は人間だ!」
???「俺は俺だぁ!」
???「俺がガンダムだ!」
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/03/25(日) 21:43:55.85 ID:u8y7+A71o
「炎(ほむら)が女の名前で悪いかよ!」
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 04:43:28.72 ID:G1ZxS8sNP
「傲慢さを償え、インキュベーター!」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/26(月) 15:39:36.64 ID:uv5VCpyno
この瞬間を待っていたんだー!
とか戦闘セリフで使いやすそうだよな
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/03/26(月) 18:14:56.31 ID:GFkbNE/so
実際戦闘台詞だもんな
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/27(火) 01:26:23.35 ID:HA4RVrzA0
二人で紅茶を飲むシャアと織莉子。

シャア 「何を苦しんでいる?」

織莉子 「……そうね」

シャア 「それも分からない?」

織莉子 「ええ、自分のこと、そんなに正確に分かる人っているのかしら?」

シャア 「いないだろう」

織莉子 「だから、私はキュゥべえとの契約で自分の生きる意味を知りたいと願った。
     美国久臣の娘でなく、美国織莉子として人々に見て欲しかった」

シャア 「それは出来ないな。人は誰も、引きずっているものは死ぬまで捨てられんよ」

織莉子 「……分かっています」

シャア 「私も父の名前を継ぐのは辛いと思っていた頃があった」

シャア 「ただ、そのことを求められなくなった今、シャア=アズナブル個人として生きることに寂しさもある」

織莉子 「聞いてもいいかしら? ご家族のことやあなた自身のことについて」

シャア 「ああ……」

―――――――――
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/27(火) 01:48:31.55 ID:HA4RVrzA0
織莉子 「つまり宇宙世紀に居た時のあなたは、地球の人々を強引に
     宇宙に上げることで人類のニュータイプ化を促進しようとした。
     それが、あなたがアクシズを地球に落とそうとした動機。
     しかしこの時代にタイムリープしたあなたは、人類そのものに絶望して
     もう一度アクシズ落としを企てたのね」

シャア 「織莉子は賢いな。大分話し込んだが、これで君に、私のことも宇宙世紀の歴史も
     大分理解して貰えたと思う」

織莉子 「この時代に来たこと、後悔してる?」

シャア 「ニュータイプによる人類の革新を見届けたかったとは思っている。
     それが父の願いの実現でもあり、私の悲願であった」

QB 「それはあまり期待しない方がいいと思うよ」

織莉子 「キュゥべえ! いつの間に?」

シャア 「今のはどういう意味だ? キュゥべえ」

QB 「君のニュータイプ能力を解析させて貰った。そこで分かったことがある。
    その前にまず二人に質問したいんだ」

QB 「魔法少女の能力のうち、誰もが持っている能力は何だと思う?」
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/27(火) 02:13:53.93 ID:HA4RVrzA0
シャア 「テレパシーか」

織莉子 「魔女や使い魔を探知する能力?」

QB 「流石、シャアと織莉子だね。そう、テレパシーと探知能力だ。そしてこの探知能力は
    魔女や使い魔の存在を現時点での居場所だけでなく、かつてそこに存在した痕跡すら感じ取る。
    それも三次元的に探知する空間認識能力も兼ねてね。
    面白いことにこれらの能力がニュータイプ能力と良く似ていることが分かった」

QB 「そこでシミュレートした結果、魔法少女と人類の交配が進むにつれて、
    魔法少女にならなくても、僕のサポートがなくても、
    テレパシー、探知、空間認識といった能力に秀でた人間が現れることが分かった。」

シャア 「それが私やアムロだというのか」

QB 「理解が早くて助かるよ。シャアとアムロのニュータイプ能力による交感は
    魔法少女のテレパシーを凌ぐ力を持っているが、所詮はテレパシーの強化版でしかない。
    通常のテレパシーと違うのは相手の心の中まで覗き込めること位だ。
    そしてニュータイプ能力における探知能力や空間認識能力についても、
    対象が魔女や使い魔以外にまで拡大されたに過ぎない」

QB 「要するにニュータイプとは魔法少女の基本的な能力を増幅させた人類の変種に過ぎない。
    一部の人間がニュータイプになることで人類が革新出来るのなら、
    魔法少女がこの星の各地にいる現在でも、人類は既に革新しているだろう」
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/27(火) 02:21:16.76 ID:HA4RVrzA0
1です
本日はここまで。

こうしてレス読ませて貰って、人それぞれお気に入りの台詞があることを再認識しました。
1も好きなガンダムの台詞たくさんあります。
この台詞使うという予告は出来ないですが、
使った台詞の中に皆さんが好きな台詞があれば幸いです。

読んで下さった皆様、ありがとうございました。
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/27(火) 08:26:59.55 ID:Ad7Dwj+I0
面白い設定だな
死者の力でパワーアップなアレとかはどうなんだろう
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/03/28(水) 18:52:20.39 ID:29ddmeA6o
乙!ここにきてNT論と魔法少女論の接点に言及されるとは、嬉しい限り
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/28(水) 20:04:01.72 ID:kNJBRlMKo
> QB 「そこでシミュレートした結果、魔法少女と人類の交配が進むにつれて、
>     魔法少女にならなくても、僕のサポートがなくても、
>     テレパシー、探知、空間認識といった能力に秀でた人間が現れることが分かった。」

さらっと凄い事書いてんな、「交配」とは・・・できんのか
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/28(水) 23:37:22.86 ID:BlOXRVDt0
QB 「アニメではクレオパトラが魔法少女だったけど、史実では彼女は子供がいるから
    魔法少女も子孫を残せるよ」

ホストA 「お前だ! いつもいつも、脇から見ているだけで、人を弄んで!」

QB 「そして人間は死ぬと魂が肉体に留まれなくなって残留思念になるよ
    稀にその残留思念が生きている人間に入り込むことがあるよ」

ホストA 「許せない、俺の命に変えても、体に変えても、こいつだけはっ!」

QB 「そうなると一つの体に二つ以上の魂が入って人間は能力が増すよ」

ホストA 「分かるはずだ、こういう奴は生かしておいちゃいけないって……。
      分かるはずだ、みんな! みんなには分かるはずだ!」

QB 「ただ、これが魔法少女の能力が人間に備わったから出来ることなのかは分からないよ」

ホストA 「俺の体を、みんなに貸すぞっ!」

QB 「シャアやアムロがそういった能力を僕の前で見せてないからね
    見せて貰っていない以上、ニュータイプにそういう力があることをこのSSの僕は知らないし。
    それに見せて貰わないと解析のしようがないじゃないか」

ホストA 「ここから居なくなれーっ!」

QB 「僕は白いけどシロッコじゃ……、きゅっぷーい!」


1です

>>153
>>154
>>155

この設定に関心を持って貰えたのが嬉しいです。
折角世界観や設定の違う作品をクロスオーバーさせてるのでこういう設定入れたかったのだ。

これより本日分投下します。
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/28(水) 23:39:46.30 ID:kNJBRlMKo
ホストA・・・なんだ男か
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/28(水) 23:40:00.98 ID:BlOXRVDt0
シャア 「つまり父と私は、遥か昔から魔法少女達が有する能力、その中でも最もベーシックな能力を見つけて
     鬼の首を取ったかの様に喜んでいたということか!?」

シャア 「人を宇宙に上げればニュータイプが生まれるという考えは間違いだったということか!」

QB 「訂正する程間違ってはいないね。ニュータイプの発生時期と人類の宇宙への進出が盛んになった時期が
    たまたま重なったことで、そう錯覚したんだろう」

QB 「それから、織莉子の前でタネ明かしをしたことについてはあまり責めないで欲しい。
    秘密にする程重要な能力ではないと思ったからね。それじゃ僕は失礼するよ」

その場を立ち去るキュゥべえ。
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/29(木) 00:07:26.52 ID:9klvVLe90
シャア 「なんということだ……これまでの私の人生は……何だったんだ!」

頭を抱えるシャア。ふと織莉子の視線に気付いて頭を上げる。

シャア 「私を嘲笑するか? それとも哀れに思うか?」

織莉子、シャアに近づくといきなりその唇にキスをする。

シャア 「織莉子、同情ならいい……」

織莉子 「女の愛撫で男を震い立たせることが出来るのなら、女はそれをする時もあるのよ。何故だと思う?」

シャア 「男を試しているのか」

織莉子 「そうよ、自分に相応しい男になってほしいから。でも駄目だと分かれば捨てるわ。
     同情してる暇なんてない」

織莉子 「それから、グリーフシードをあげるから私の寝室までついて来て。
今のあなた、きっとソウルジェムが濁ってるわ」
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/29(木) 00:31:52.80 ID:9klvVLe90
美国邸 織莉子寝室

クンカクンカ

織莉子 「アー、ハズカシイ、ニオイカガナイデ」

シャア (若い娘はいい匂いがするな、和子とは違うな)

モミモミペロペロ

織莉子 「アー、クスグッタイ、オカシクナリソウ」

シャア (若い娘は肌が吸い付いてくるな、和子とは違うな)

ジュップジュップ

織莉子 「アー、イタイー、ハジメテナノモットユックリ」

シャア (若い娘は締まりがいいな、和子とは違うな)
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/29(木) 00:33:05.08 ID:9klvVLe90
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/29(木) 00:49:54.07 ID:3tSISaOs0
この>>1のssはキレがあるな、和子とは違うな
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 00:53:54.50 ID:3+MUl3Hzo
若い>>1は発想が奇抜だな、和子とは違うな
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 01:42:14.90 ID:JMyOcdu6o
やめてください!泣いている和子もいるんですよ!?



若さ溢れる>>1は発想が凄いな。ニュータイプと魔法少女のテレパシーをクロスさせる発想とは…。和子とは違うな
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 02:15:38.82 ID:6WS6+6U1o
織莉子に手出されてキリカが泣いちゃう展開か。
やっぱ二人を引きさいちゃダメだと思うぞシャア!
でも、泣いてるキリカも可愛いと思う。和子とは違うな。
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/29(木) 08:09:42.64 ID:rlaiUb9Io
アムロのほうは男祭りで処女が危ないというのに
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 08:56:00.55 ID:SFHIQVQIO
うむ、続きが気になる
和子とは違うな
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/29(木) 13:02:15.71 ID:hmKtFv0r0
つまりキリカにも手を出して姉妹にしてしまえばいいんだな
和子とは違うな
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/03/29(木) 20:24:33.09 ID:C4Zq3fsS0
なんか女房の名前出されると気になってしまうww
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 20:33:30.39 ID:XJ43h4jeo
>>169
女でシャアって珍しいな
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 19:23:59.65 ID:Iz73j3UDO
QBという外人女性の可能性も捨てきれないがな
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/30(金) 21:36:53.46 ID:lomP74uD0
織莉子 「キリカはいつも通り紅茶ね」

キリカ 「わーい」

織莉子 「シャアはネス○フェ○ールドブレンドよ」

シャア 「コーヒーか、珍しいな」

織莉子 「"違いが分かる男"にはこちらがお似合いかと思って」

シャア 「……」


1です

これより本日分投下します。
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/30(金) 21:39:45.87 ID:lomP74uD0
数日後

美国邸 庭園

織莉子がシャアの腰に抱きついている。口腔でシャアの股間のコロニーレーザーの照射を促す織莉子。

キリカ 「織莉子! お腹空い――」

庭園に飛び込んでくるキリカ。二人を見て絶句する。

シャア (何!)

織莉子 (キリカ! 夢中になっててキリカが来る時刻の予知忘れてた!)

キリカ 「何な……こっ……、この変態野郎っ!」

キリカに殴られて観葉植物のプランターに頭から突っ込むシャア。

シャア 「……サボテンが花をつけている」

キリカ、織莉子の両肩を掴んで向き合う。

キリカ 「織莉子、大丈夫!? 怖かったよね! 嫌だったよね!」

織莉子 「あ、あの、キリカ」

シャアに向き直るキリカ。

キリカ 「貴様のような奴は屑だっ! 生きていちゃいけない奴なんだっ!」
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/30(金) 22:07:24.15 ID:lomP74uD0
変身して鉤爪を召還するとシャアに突きを繰り出すキリカ。

キリカ 「シャア、覚悟っ!」

織莉子、シャアを突き飛ばしながら二人の間に入る。その織莉子の額にキリカの鉤爪が突き刺さる。

織莉子 「キャアアア!」

キリカ 「織莉子!」

鉤爪を抜いて織莉子を抱きとめると、膝枕をして治癒魔法をかけるキリカ。シャアも織莉子に治癒魔法をかける。

キリカ 「織莉子、ごめん……グスッ……でも織莉子も織莉子だよ。何でこんな奴と……」

目に涙を浮かべるキリカ。

織莉子 「彼は純粋よ」

キリカ 「何が純粋だよ、そもそも縮れ毛が歯に挟まった口で言っても説得力ないよ」

織莉子 「お願い、シャアと仲直りして。私は永遠に貴方達の間に居たいの」

キリカ 「シャアは否定しろぉ」
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/30(金) 22:31:31.48 ID:lomP74uD0
一週間後

自動車修理工場『ギャロップ』

マミ 「本当にご存知無いんですね?」

アムロ 「ああ、本当だ」

自動車修理工場『ギャロップ』前の歩道。アムロを囲む巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子。

アムロ 「シャアの居場所は俺も知らないんだ。あの後……ワルブルギスの夜を倒した後、
     別の魔女を倒してグリーフシードを手に入れた俺は、それでシャアのソウルジェムの濁りを取った」

アムロ 「その後、治癒魔法でシャアの体を再生してからあいつとは別れた。それ以来連絡も取っていない」

さやか 「おじさんは今でも人類を滅ぼす気なのかな?」

アムロ 「別れる前にシャアは言っていたよ。『私は世直しなど考えていない』って。
     もうあいつに人類を滅亡させる気は無いだろう」

杏子 「はぁ……。人類滅亡が世直しって、おっちゃんもとんでもないこと考えてたもんだぜ」

アムロ 「シャアの居場所はキュゥべえに聞けばいいだろう? 
     あいつはグリーフシード回収でシャアとコンタクトを取る筈だ」

杏子 「キュゥべえが教えてくんねえからここを突き止めてあんたに話を聞きにきたんだよ」

マミ 「もういいわ、佐倉さん。アムロさんのおかげで皆こうして生きてるようなものだし」

マミ 「ところで話は変わりますが魔法少女狩りについて噂をご存知ないですか?」
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/30(金) 22:55:53.92 ID:lomP74uD0
アムロ 「魔法少女狩り?」

マミ 「ええ。魔法少女を狩る魔法少女がいるってキュゥべえが言ってたんです」

アムロ 「それがシャアだというのか?」

マミ 「犠牲者が今際の際に、白いソウルジェムの魔法少女と」

アムロ 「!」

マミ 「いえ、アムロさんを疑ってるんじゃないんです! アムロさんがそんなことする筈ありませんから」

杏子 「それにあんたが犯人なら、殺られた奴は男の魔法少女と言い残すだろうしな」

マミ 「……ただ、気をつけるに越したことは無いと思って」

アムロ 「心配してくれて有難う、君達も気をつけて。只、その話は初耳だ」

さやか 「まあ、犯人もアムロさんに手を出したら返り討ちに遭うだろうけどね」

マミ 「それでは私達はこれで失礼します。お仕事中にお時間取らせてすみませんでした」

さやか 「アムロさん、失礼します」

杏子 「じゃあな、アムロのおっちゃん」

アムロ 「ああ、それじゃ」
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/30(金) 22:57:40.07 ID:lomP74uD0
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 23:26:41.64 ID:2ZwzcWlDO
おつ
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/31(土) 01:23:31.52 ID:ZOfQ8/O90

前スレの最後でも聞いたんだけど、アムロの魔法少女姿ってどんな感じ?
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/03/31(土) 02:14:34.73 ID:52OhNNtAO
>>179
ガンダムと書いた白いダンボール
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/31(土) 06:51:32.62 ID:aNl1ezV+o
タキシード姿じゃね?
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 10:22:20.51 ID:Ezsy8m38o
>>181
ハミィ「!!」
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/03/31(土) 11:02:22.32 ID:sM+3rR8AO
何か白いタキシード仮面様でアムロのパーソナルマークのユニコーンがタキシードに刺繍されてるのを想像しちまった
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/31(土) 14:46:34.44 ID:nYB4xTtH0
1です

アムロの衣装は、実は前作の時は決められずにいたのですが、現在はこう設定しました。

仕事着 白のツナギ

魔法少女時 タキシード仮面に似たコスチューム。

これより本日分投下します。
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/31(土) 14:48:46.00 ID:nYB4xTtH0
マミ達が立ち去るのを見送るアムロ。アムロに近づく安部と道下。

安部 「アムロ、かわい子ちゃん達に囲まれてモテるねえ」

アムロ 「すみません阿部さん、すぐ仕事に戻ります。それより茶化さないで下さいよ」

道下 「あの子達中学生位ですよね。アムロさんひょっとして……」

アムロ 「言っとくが俺はロリコンじゃないぞ」

道下 「それを聞いてホッとしました。それにしてもかわいい子ばっかりだったですね」

安部 「ほう、正樹はあの中でどの子が好みだった?」

道下 「知ってて聞くんですか、意地悪だなあ。僕は阿部さん一筋ですよ」

安部 「うれしいこと言ってくれるじゃないの」

アムロ (ここでの職場も慣れたが、あの時は続けていけるかどうか真剣に悩んだ。まだ魔法少女になる前だったな)

アムロ (でも、あの時のことがあってここの人達への偏見が消えていったのも事実だ)
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/31(土) 15:10:55.69 ID:nYB4xTtH0
アムロ回想

自動車修理工場『ギャロップ』

アムロ (よし、仕事がきりのいいところまで終わった。我慢してたオシッコが漏れそうだ)

トイレに向かうアムロ。トイレのドアをノックする。

道下 「あ、入ってます」

アムロ (正樹か、結構な時間だから皆帰ってると思ってたが……。
     それにしても小さい工場だからって、トイレが個室で男女一つずつは不便だ)

アムロ (『男しか居ない職場でも、来客用として男女別にしろ』か。
     工場長の言い分も尤もだが、今は女子トイレ使ってもいいかな)

安部 「よお、アムロ。順番待ちかい」
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/03/31(土) 15:38:07.29 ID:nYB4xTtH0
アムロ 「そ、そうなんですよ、阿部さん」

安部 「そうか……、いいこと思いついた! お前、俺のケツの中でションベンしろ」

アムロ 「え?」

安部 「男は度胸! 何でも試してみるのさ」

アムロ 「やめてくれ、こんな事に付き合う必要はない。下がれ、来るんじゃない」

トイレから出てくる道下。

道下 「お待たせしました」

アムロ 「遅いぞ、道下」

道下 「さっきの会話、聞こえてましたよ」

アムロ 「何!」

道下 「阿部さんだけにいい思いはさせませんよ」

道下 「アムロさんが僕らの仲間になるかならないかなんだ。やってみる価値ありますよ」
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/31(土) 15:40:32.73 ID:nYB4xTtH0
1です
これから出かけるので本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 15:49:07.69 ID:GDwthRzSo
アムロが…
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 15:55:10.39 ID:xCLd8XnIO
アムロ「どうする?ケツの穴(コックピット)だけを狙えるのか!?」
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2012/03/31(土) 18:21:41.15 ID:52OhNNtAO
アムロ逃げてwwww
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/03/31(土) 22:43:11.17 ID:uaYOqgDN0
キミは生きのびることが出来るか?
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 08:52:58.81 ID:NQpwJtCDo
安部じゃなくて阿部だよ
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/01(日) 17:39:52.72 ID:uSQSGCu00
1です

>>193
ご指摘有難うございます。自分では気付かなかった。
誤字脱字チェックしててもこういうことが起きるのが悲しい。
前作でも暁美ほむらを明美ほむらと書いて完結後に気付いたり。

これより本日分投下します。
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/01(日) 17:41:57.64 ID:uSQSGCu00
元軍人とはいえ尿意を堪えながら二人の男に敵う筈も無く、トイレに逃げ込む前に捕まるアムロ。

道下に羽がい絞めにされ、阿部にツナギのチャックを開けられると一物を引っ張り出される。

阿部 「まずは堅くしないと入らないな」

アムロ 「無理だよ、みんな下がれ!」

道下 「阿部さんはテクニシャンですからね。そのうち嫌でも……」

アムロ 「もういいんだっ! みんなやめろおっ!」

アムロを咥えると首を前後に動かす阿部。

アムロ 「何も出来ないで、おああっー!」

就業時間をとっくに過ぎ人気の無いオフィスに、卑猥な水音とアムロの悲痛な叫びが響きわたる。
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/01(日) 18:01:53.11 ID:uSQSGCu00
阿部 「止めだ」

アムロ 「え?」

道下 「阿部さん?」

阿部 「アムロを放してやれ」

道下 「でも……」

阿部 「何度も言わせるな」

道下 「……はい」

阿部 「行きたかったんだろ、ションベン」

トイレに駆け込むアムロ。
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/01(日) 18:25:10.71 ID:uSQSGCu00
トイレから聞こえる水洗音。

阿部 「終わったみたいだな」

アムロ 「……」

阿部 「ドアは開けなくていい、そのまま聞いてくれ」

阿部 「さっきは済まなかったな」

アムロ 「!」

阿部 「ものは試しというが、俺のテクニックを拒絶したということは
    アンタは完全なノンケだ」

阿部 「俺はノンケだってかまわずに食っちまう人間だが、
    それは俺のテクニックでノンケでも楽しんで貰ってから食ってたんだ」

阿部 「俺達だって、押しが強いと無理やりの線引きは、心得ているつもりだぜ」

アムロ 「……」

阿部 「さっきのでアンタが俺のことは嫌いになるのは無理もない。
    だが、正樹やここの人間のことまで嫌いになって欲しくないんだ」

阿部 「話はそれだけだ。それじゃあな、あと戸締りと消灯を頼む。行くぞ正樹」

道下 「はい、……アムロさん、すみませんでした」

個室に入ったままのアムロの耳に、遠ざかっていく足音が聞こえた。
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/01(日) 18:27:28.56 ID:uSQSGCu00
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/01(日) 18:55:23.29 ID:RM0Hwoms0

イイ男だな、阿部さん。アムロも掘れるかもしれない
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/01(日) 19:47:30.83 ID:vWZcfBgf0
>>199
惚れるの誤字だよね?


そうだよね?
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage saga]:2012/04/02(月) 20:28:27.61 ID:6jHEEet00
阿部 「止めだ」

アムロ 「え?」

道下 「阿部さん?」

阿部 「アムロを放してやれ」

アムロ「早い、早すぎるよ、阿部さん!」

こうですか、わかりません
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/02(月) 21:34:08.54 ID:VBLBUu3k0
数日後

見滝原市内 白女中 校舎屋上

QB 「やあ、織莉子」

織莉子 「悪い人だ」

QB 「何だい?」

織莉子 「シャアを苛める悪い人だ」

QB 「それを言いたくてわざわざボクを呼び出したのかい?」

織莉子 「いいえ、グリーフシードを回収して貰いたくて呼んだの」
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/02(月) 22:01:37.19 ID:VBLBUu3k0
ソウルジェムの穢れを吸いきって孵化直前のグリーフシードを織莉子から受け取り、処理するキュゥべえ。

織莉子 「魔法少女の能力が世代の繰り返しによって人類に獲得出来ると言うあなたの話を
     聞いて思ったの。改めて考えたら、シャアの祖先が今この世界のどこかに居るって」

QB 「ああ、そうだね」

織莉子 「シャアが話してくれたアムロって人の祖先も、この世界のどこかに居る」

QB 「そうなるね」

織莉子 「二人の先祖がどんな人達なのか、気になるって思わない」

QB 「人類の能力開眼のルーツを辿るという意味では興味は無いね」

織莉子 「そう……あなたに同意を求めた私が馬鹿だったわ。」

QB 「ただ、因果を束ねるという点については面白い結果が得られた」

織莉子 「どういうこと?」

QB 「それはね、……」

―――――――――
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/02(月) 22:26:54.81 ID:VBLBUu3k0
織莉子 「そう……、そうだったの」

QB 「君達人類の個体の成長がもっと早ければ、これを応用してエネルギー回収をもっと効率よく出来るんだけどね」

織莉子 「あなたの考えていること、大体想像出来たわ。やめて欲しいわ。そんな気味の悪いこと。」

QB 「だから君にも早くシャアの子供を産んで……」

織莉子 「……ふざけないで」

QB 「どうしたんだい織莉子? どうして虫を見るような眼でボクを見るんだい? 君は既にその為の方法を――」

織莉子 「いい加減にしなさい!」

QB 「水晶球を出すのはやめて欲しいんだけど。訳がわからないよ」
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/02(月) 22:54:27.11 ID:VBLBUu3k0
落書きの魔女結界内

シャア (織莉子との情事を見られて以来、すっかりキリカには嫌われてしまった)

シャア (織莉子はテスト勉強といって一人で先に帰ったし、今日はあと二体程魔女退治したら引き上げよう)

シャア (単独ミッションもたまにはこなさんとな。……あれは!)

シャア 「君!」

倒れている魔法少女に気付いて駆け寄るシャア。

シャア (……既に事切れている。……この傷は!?)

シャア (これは……結界が晴れる! 誰かが魔女を倒した!?)

結界が晴れてからキリカを見つけるシャア。

シャア 「キリカ?」

キリカ (見つかった! でも織莉子の計画の範囲内だ)

シャア 「待て、キリカ!」

シャア (結界内で見つけた魔法少女の遺体の傷、鉤爪でつけたような傷跡だった。
     キュゥべえが最近言っていた魔法少女狩りの犯人はまさか?)

キリカを追い、路地裏に入りこむシャア。
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/02(月) 22:55:53.04 ID:VBLBUu3k0
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/02(月) 22:58:15.73 ID:7W7Ad50uo
乙!
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/02(月) 23:22:45.76 ID:JSbAGIaR0
悪い人だワロタ
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/03(火) 21:25:44.31 ID:R21802c60
見滝原市内 路地裏

魔女を探すほむら、マミ、さやか、杏子、ゆま。

マミ 「それがゆまちゃんの願いだったのね」

ゆま 「そうだよ。キョーコを助けたかったの」

杏子 「こいつ、織莉子って奴に焚き付けられてキュゥべえと契約しちまったんだ。
    あたしはそいつの顔も知らないけどね、折角の願い事を他人の為に使いやがって」

さやか 「でも、それで杏子が助かってゆまちゃんが嬉しいって思ったんならいいんじゃない、ん?」

曲がり角からキリカが現れるとほむら達の脇を走って通り過ぎる。

マミ 「今の人、随分急い――」

そこにキリカを追って現れるシャア。

ほむら・マミ・さやか・杏子 「あ!」
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/03(火) 21:53:56.42 ID:R21802c60
シャア (何と!?)

思わず逃げようとするシャアに対し杏子が防護壁を展開。四方を囲む。

杏子 (なんでおっちゃんが? ともかく逃がすか!)

上に逃げようとするシャアに対しほむらが軽機関銃で弾をばら撒き牽制する。

さやか 「でええぃ!」

上への脱出を躊躇したシャアに対し、さやかが斬りかかる。左に体をかわすシャア。

さやか (私だって成長したんだ!)

さやか、シャアにかわされて体が泳いだと見せかけて剣を投げる。

不意をつかれつつもこれを避けるシャア。そこに地面からマミのリボンが伸びる。

マミ (こんなチャンス滅多にない!)

リボンを迎撃すべくシャアが下を向く。

シャア (キリカに嵌められた? うぉっ!)

マミのリボンに気を取られたシャアの背中に、ゆまのハンマーから出た衝撃波が襲い掛かる。

衝撃波で飛ばされたシャアをマミのリボンが捕まえると、そのまま縛り上げた。

シャア (ええい! 打ち所が悪いとこんなものか)
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/03(火) 22:21:14.24 ID:R21802c60
杏子 「ゆま、良くやった!」

防護壁の魔法を解きながら、ゆまの頭を撫でる杏子。

ゆま 「えへん!」

さやか 「おじさん、やっぱ強いね。全部避けられちゃった」

マミ 「遂に再会を果たしたわ! 私の運命の人」

シャア 「皆、さらに出来るようになったな。それに連携もいい。只、再会を懐かしむ前に大事な話がある」

シャア 「実は私は今、人を追っている」

さやか 「その手には乗らないよ!」

マミ 「往生際が悪いですよ、シャアさん」

ゆま 「このおじさん誰?」

杏子 「ゆま、この人がゆまの新しいお兄ちゃんだ。あと、おっちゃん、ゆまに手ぇ出したら殺すからな」

シャア 「私を何だと思っている!」

ほむら 「年貢の納め時ね、シャア=アズナブル」

シャア (この感じ!)ピキピキーン

シャア 「いかん、皆逃――」

リボンで拘束されたままのシャアの首が飛ぶ。辺りに飛び散る鮮血。
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/03(火) 22:22:46.32 ID:R21802c60
1です
本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/03(火) 22:27:28.22 ID:68c3joP4o
まだだ!まだメインカメラをやられただけだ!

乙です。まさかヒトウバンにはならないよね?
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/04/03(火) 22:29:25.61 ID:+gGxDk+io
ジオング状態!
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/03(火) 23:14:51.19 ID:xjVPZJ+qo
ソウルジェムさえ無事ならくっ付くだろ
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage saga]:2012/04/04(水) 07:20:42.41 ID:/XWFa27T0
>>214
ジオングだと足は飾りだからな……
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/04(水) 09:39:53.53 ID:WMWJjEyCo
そういや、シャアはソウルジェムをどこにつけてるんだろ?
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/04/04(水) 16:13:13.70 ID:6VzQZVT70
>>216
織莉子は偉い人だからそれがわからんのです
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/04(水) 23:36:01.06 ID:V7mOf93U0
一瞬、放心状態になる一同。

マミ 「イヤアッ!」

顔を覆って座り込むマミ。

ほむら 「しっかりしなさい! 巴マミ、ソウルジェムが無事な限りシャアは無事よ!」

キリカ 「ハッハッ、無事な限りねぇ」

キリカ、シャアを拘束していたリボンを切断すると、左手で首の無いシャアの体を掴み、盾のように晒す。

さらに血に染まった右手の鉤爪をシャアの衣装の上に輝くソウルジェムに当てる。

キリカ 「動いたらどうなるか、分かるよね」

杏子 「てめえ、何もんだ!」

さやか 「おじさんを放せ! ……こいつのソウルジェム、白い。まさか!」

マミ 「私のせいだわ、私のせいで……ウゲエエッ」

ほむら (巴マミのソウルジェムが……)

左手でマミの背中をさすりながら、右手に持ったグリーフシードをマミのソウルジェムに当てて、濁りを取るほむら。

キリカ 「あーあ、リボンで縛ってた人のせいで、この人死んじゃうな」

ほむら 「黙りなさい! 白いソウルジェム……、あなたが魔法少女狩りの犯人ね」

キリカ 「そう!」
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/05(木) 00:20:12.38 ID:OvUbKk2R0
ほむら (シャアの首を刎ねてからここまでのこいつのスピード、尋常じゃなかった)

キリカ 「まずは武器を捨ててもらおうか」

さやか、杏子、武器を捨てる。二人ともキリカを睨み付ける。

キリカ 「おい女、そこに吐いてる奴は何者だ」

ほむら  「え? い、いえ、只の穢れ人よ、只の」

キリカ 「見せろ」

ほむら  「私の仲間よ、ソウルジェムが穢れてるの」

キリカ 「怪しいのでなければ見せろ!」

ほむら 「あっ!」

キリカ、左足でほむらを蹴飛ばす。

そこに響く銃声。

キリカ 「ぐあっ!」

ほむらがキリカの視界を遮っている間にピストルサイズの銃を召還したマミ、キリカの右足を打ち抜く。膝まづくキリカ。

杏子 (蹴りを放って片足立ちになったところを至近距離から狙い撃ちしたのか? 偶然じゃなかったら凄いな)

さやか (いくら素早くったって、おじさんを片手に抱えて片足立ちになったところを狙われたら避けようがないか)
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/05(木) 00:48:02.48 ID:OvUbKk2R0
シャアの体がぴくりと動く。

キリカ 「!」

首の無いシャアの体がキリカを後方に蹴り飛ばす。

思わずシャアの体を離したキリカ。蹴り飛ばされつつも後方に転がり、そのままの勢いで起き上がろうとするが膝をつく。

シャアの体に駆け寄るさやかとゆま。

さやか 「ほむら!」

ほむら、近くに転がっていたシャアの首を拾うとラグビーボールを投げる要領で回転をかけてさやかに投げる。

さやか 「投げるなよ」

愚痴りつつも首を受け取り、シャアの胴体にトライすると治癒魔法を試みるさやかとゆま。

一方、キリカに対し槍を繰り出す杏子。

杏子 「タダで済むと思うな!」

フットワークを使えなくなったキリカ、上体のウェービングで杏子の槍を回避する。
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/05(木) 00:53:02.32 ID:OvUbKk2R0
1です

>>217
細かくは決めてないですが、胸に付けている設定です。
額に付けると即死する恐れがあるので。

本日はここまで。
読んで下さった皆様、ありがとうございました。
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/05(木) 10:28:35.03 ID:r5UcPOpA0
キリカの勝利が見えない
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage ]:2012/04/05(木) 19:51:16.01 ID:9oftOX0g0
>首を受け取り、シャアの胴体にトライする

ええい、シャアの身体は化け物か!?
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/06(金) 00:13:49.27 ID:h1X/n4RE0
シャア 「時間稼ぎが狙いか、キリカ?」

キリカへの起死回生の一撃を放った後、自らの吐瀉物の前でぐったり項垂れていたマミ、治癒を終えたシャアの声に顔を上げる。

マミ 「シャアさん!」

シャアの姿を見つけると走りよってその胸に飛び込むマミ。

マミ 「ごめんなさい、ごめんなさい、私……」

シャア 「心配かけたな、マミ君。そしてさやか君、そこのお嬢ちゃん、ありがとう」

ゆま 「ゆまだよ」

さやか 「二人がかりで治癒すると早いね」

さやか (先に抱きつくなんて……、ずるいよマミさん)

ほむら 「感動と胃液の臭いに浸っている暇はないわ」

マミ 「あ!」

ほむらの皮肉で自分が酸っぱい異臭を放っていることに気付くマミ。

マミ 「ごめんなさい、シャアさん!」

顔を赤らめて皆から離れるマミ。

マミ 「グチュグチュグチュ、ペッ」

ゆま (紅茶でうがいする人、初めてみた)
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 00:38:11.24 ID:ulbR+QpYo
シャアの頭に別の頭載せたらZザクみたいに動いてくれるの?
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 00:38:49.95 ID:ulbR+QpYo
×シャアの頭に
○シャアの首に
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/06(金) 00:40:27.60 ID:h1X/n4RE0
シャア 「杏子君、よく支えてくれた、加勢する!」

杏子 「忘れられたかと思ったぜ! だが、その必要はねえ!」

右足の怪我を治癒する暇がないキリカ、座ったままダッキング、ウェービングで杏子の槍をかわす。

杏子 「しゃらくせえ!」

杏子、槍を横薙ぎする。鍵爪でガードするが吹き飛ばされるキリカ。

杏子、キリカ、双方距離を取り向かい合う。杏子の側につくシャア、ほむら、マミ、さやか、ゆま。

シャア 「キリカ、どういうことだ? まさか織莉子の差し金か?」

杏子 「織莉子!」

シャア 「知ってるのか?」

杏子 「ああ、ちょっとな」

シャア (偶然鉢合わせしたとは考えにくい。織莉子の予知で仕組まれていたと考えるのが自然だ)
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/06(金) 01:09:46.67 ID:h1X/n4RE0
ほむら 「諦めて降参なさい、六対一よ。あなたに――」

キリカ 「いやだね! 私に対する全ての要求を拒否する!」

シャア 「おまえにそんな決定権があるのか!」

マミ 「たとえ拒否しようと、私の愛する人を傷つけた借りは返させて貰うわ!」

さやか (さっき鉄砲で撃っただけじゃ借りを返せてないの、怖いよマミさん)

キリカ 「愛する人?」

マミ 「そうよ、私はシャア=アズナブル最愛の恋人、巴マミ!
    そしてこの二人が愛人の佐倉杏子さんとセフレの美樹さやかさんよ」

杏子 「何だよそれ! あたしは本妻だろ!」

さやか 「その言い方は……ちょっと酷いと思う」

マミ 「ごめんね。でも今のうちに言っておかないと、そこを履き違えたまま先に進んだら――」

杏子 「履き違えてんのはてめえの方だろうが!」

さやか 「いくらマミさんの話でも納得出来ませんよ、今のは」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/06(金) 01:11:07.84 ID:h1X/n4RE0
1です
本日はここまで。

>>226
そこまで考えて無かった。
「シャアかと思った? 残念さやかちゃんでした!」って展開が出来たら面白い!
この場合能力や人格がどちら寄りになるのかという設定も必要になりますが。

読んで下さった皆様、ありがとうございました。
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 08:00:03.70 ID:MJz1aEMIO
頭を変える→Zザク
腕を変える→ビギナ・ギナII(クァバーゼの腕)
脚を無くす→ジオング

脚の換装って何かあったっけ
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/06(金) 08:04:09.93 ID:uRptJEi+o
>>231
キャタピラ→ガンダムの足でパーフェクトガンタンクに
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/06(金) 23:29:29.35 ID:h1X/n4RE0
キリカ 「何なのかな、これは? シャア」

キリカ 「私から織莉子を奪っておいて、こんなに女の子侍らせてたんだ」

シャア 「いや、私はだな……」

キリカ 「織莉子はキミの為なら文字通り何でもした。
     織莉子は私に言ったんだ。『好きな人を繋ぎ止める為に、私はぱいずりもふぇらちおもしてあげ――』」

杏子 「だーっ! そんなこと言うな! ガキが聞いてんだぞ!」

ゆま 「キョーコ、ぱいずりってなあに?」

杏子 「お前は知らなくていい!」

マミ 「佐倉さんでは知ってても実演出来ないでしょ。」

杏子 「マミ、喧嘩売ってんなら買うぜ」

キリカ 「……今だって織莉子はキミの為に邪魔者を消そうとしている」

シャア 「邪魔者だと?」

キリカ 「……」

シャア (ニュータイプ能力でキリカの心を読めば……何!?)

シャア 「皆、よく聞け。……ここは私が引き受ける。皆はまどか君の元に急行しろ」

ほむら (まどか!)

シャアの声を聞いた刹那、ほむらが猛然と駆け出すと姿を消す。
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/06(金) 23:58:18.91 ID:h1X/n4RE0
シャア 「ずいぶんと有難迷惑な話だな、私は――」

キリカ 「有難迷惑だとぉ!」

シャア 「私はそのようなことを望んでもいないし頼んだ覚えも無い!」

さやか 「こいつらの狙いって……」

シャア 「キリカの心を読んだ。まどか君が狙いのようだ。尤も私は彼女を邪魔者とは思っていないがな」

シャア 「まどか君は魔法少女ではない。皆急いでまどか君のところに行け、ここは私が引き受ける」

マミ 「そうね、私はシャアさんと残るわ、みんなは鹿目さんを助けに行って」

さやか 「みんなはまどかのところに! 私はおじさんと一緒にこいつを倒してから追いかける」

杏子 「行きな、ここはおっちゃんとあたしが引き受ける」

マミ・さやか・杏子 「?」

マミ 「美樹さん、遠慮せずに鹿目さんのところに行きなさい。あなた鹿目さんの親友でしょ」

さやか 「マミさんこそまどかは可愛い後輩じゃないんですか?」

杏子 「お前らごちゃごちゃ言ってないでまどかのところに行けよ」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/07(土) 00:12:55.96 ID:TKYLzpPC0
シャア>まどか…
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/07(土) 00:20:07.14 ID:kkQxQTGj0
マミ 「シャアさんと私が残るのがベストだわ。シャアさんも私と一緒の方が気持ちいいわよ」

マミ回想

マミ 「中学生でパイズリ出来る子ってそんなにいないですよ、フフッ」




杏子 「おっちゃんとあたしでここのケリをつける。赤いもん同士、おっちゃんのこと一番分かっているのはあたしなんだ」

杏子回想

杏子 「おっちゃん、先っぽが敏感なんだよな。私、覚えたんだ。レロレロ」




さやか 「ここは私とおじさんで戦うよ。私はおじさんの為なら何だって出来る」

さやか回想

さやか 「あるよ、前も、後ろもあるんだよ!」




シャア (いかん……キリカの時間遅延は今も効いている、ここにいる時間が長引く程、織莉子に有利だ)

シャア 「よし、みんなで戦うぞ! キリカ、今さら何故かとは聞かん。せめて私の手でその業を払わせてもらう!」

キリカ (流石にこいつら全員の相手はキツイか)
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/07(土) 00:46:09.12 ID:kkQxQTGj0
キリカ 回想

美国邸 庭園

キリカ 「嫌だ嫌だ!あいつと二人きりなんて絶対嫌だ!」

織莉子 「ワガママ言わないで、キリカ。私が目標を排除するまでの間、シャアと一緒に魔女退治をしてて」

キリカ 「だったら織莉子がシャアと魔女退治に行けばいいじゃん。その間に私がそいつらを殺しに行くから!」

織莉子 『それは出来ないわ。私は予知で知ってるけど、あなたは相手の顔知らないでしょ。
     それに居場所が当初の予知と変わった際は予知し直す必要がある。その為にも私が行かないといけないのよ」

キリカ (その結果練られた作戦……目標を排除するまでの間、目標を護衛しそうな魔法少女をいかに足止めするか)

キリカ (シャアの昔の女の居場所を予知した織莉子がシャアをその近くまで連れて行く。
     その後、織莉子は先に帰宅すると装って目標の元に向かう。
     後は私がシャアと奴の昔の女を遭遇させて足止めするって手筈だった。本当は戦闘になる予定じゃなかった)

キリカ (でも、許せなかったんだよ)

キリカ (シャアと鉢合わせさせた、あいつの昔の女って一人じゃなかったんだ)

キリカ (しかも、こいつらみんな十代でしょ。あのネコ耳かイヌ耳かついてるのなんて明らかに小学生じゃん)

キリカ (織莉子、何でこんなロリコンのこと好きになったのさ?)
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/07(土) 00:47:56.11 ID:kkQxQTGj0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/07(土) 02:17:27.43 ID:3Ca8wkrpo
乙ー
突っ込みが追いつかないくらいカオスだwww
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/07(土) 06:26:34.88 ID:yFJwv8hvo
いや、ゆまはまだ毒牙にかかってないからww
キリカ頑張れ超頑張れ

向かったのはほむほむだけ、青赤黄は友情より愛情優先か
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage ]:2012/04/07(土) 08:43:27.42 ID:KOAxCNbx0
おんなだからな
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/04/07(土) 12:01:10.64 ID:Qt3KnjYAO
もう少女じゃないんだな
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/04/07(土) 19:08:06.94 ID:vDMfMkJAO
杏子って分身使えてれば3pとか出来るよな
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/07(土) 23:12:47.78 ID:kkQxQTGj0
見滝原市内 河川敷

河川敷に遊びに来た鹿目知久、詢子、まどか、タツヤ。

詢子 「ここ最近忙しかったからなあ」

知久 「ママも今や社長さんだからね」

詢子 「大変だったんだぞ、不祥事で前の経営陣が退陣して。棚ぼたなんて言う奴もいるけど、尻拭いも大変さ。」

詢子 「まどかも社長令嬢としてしっかりするんだよ。女は外見で舐められたら終わりだからね」

まどか 「ママ……社長令嬢って言われても実感ないよ、ウェヒヒ。あれ、電話?」

携帯電話を取るまどか。

まどか (ほむらちゃんから?)

まどか 「もしもし、ほむらちゃん?」

ほむら 「まどか! 今どこにいるの?」

まどか 「今? 今は河川敷だよ。パパとママとタツヤも一緒。」

ほむら 「今すぐそこを離れて私の家に来て!」

まどか 「どうしたの?」

ほむら 「落ち着いて聞いて。魔法少女狩りの犯人があなたを狙っているかも知れない」
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/07(土) 23:40:52.40 ID:kkQxQTGj0
まどか 「えっ!」

ほむら 「私は今、自宅に向かっている。他のみんなは犯人の内の一人と交戦中よ」

ほむら 「敵は複数。でもあなたは私が守る。私が帰るまで玄関で待ってて」

まどか 「ほむらちゃんは? 他のみんなは無事なの?」

ほむら 「私も含め全員無事よ。犯人の素性はシャアが知っているみたい。後、今回の件、シャアは味方よ」

まどか 「シャアさんと会ったんだ」

ほむら 「ええ、兎に角ご家族には何か理由を見つけてあなた一人で来て」

まどか 「でも、パパやママやタツヤが」

ほむら 「敵の狙いはあなたよ、一緒に居る方がまどかの家族を危険に曝すわ」

まどか 「分かった、ほむらちゃんも気をつけて」

まどか 「それから、ほむらちゃん、ありがとう」

ほむら 「ええ、それじゃ、後で」

ほむら (まずはテレパシーが届く範囲まで近づかないと。急ぎましょう)
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/08(日) 00:14:52.15 ID:0L0w5vR40
魔女化したキリカがボロボロと崩れ落ちる。

晴れていく魔女の結界

杏子 「まさか、魔女化してまであたしらをここに釘付けにする気だったとはな」

マミ 「でも所詮時間稼ぎに過ぎなかったわ。私達全員を相手にするのは無理があったわね」

ゆま 「キリカって人、助けられなかったのかな」

シャア 「キリカは死に行く運命だったのだ」

ゆま 「人はみんないつか死ぬよ。でもこんな死に方……」

シャア 「キリカのことも考えてやるんだ。彼女は織莉子と世間の間で器用に立ち回れぬ自分を知っていた不幸な女だ。
     潔く死なせてやれただけでも彼女にとって……」

さやか 「おじさん、おじさんはそこまで……」

シャア 「しかし感傷に浸っている暇はない。戦士は、生きている限り戦わなければならんのだ」

ゆま 「おじさん、無理してない? それってこれから織莉子と戦うってことでしょ」

シャア 「気遣ってくれるのか、ありがとう。只、私は信じる道を進んでいるつもりだ」

ゆま (なるほど、キョーコが好きになるのも分かる気がする)

シャア (織莉子、キリカを捨て駒にしてまで君は何を願う)
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/08(日) 00:17:34.52 ID:0L0w5vR40
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/04/08(日) 00:21:59.93 ID:7gfNIrVAO
乙…

キリカ……人と人は分かり合えないのか……
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2012/04/08(日) 02:16:02.85 ID:Y38XX5fAO
乙−
キリカは救えなかったか
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/04/08(日) 07:08:17.76 ID:7gfNIrVAO


(おりこと)やっちゃいけなかったんだよ!
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/04/08(日) 07:10:42.83 ID:7gfNIrVAO
寝る前に読んだの忘れてたか…orz
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/08(日) 15:53:37.22 ID:0L0w5vR40
魔女の結界が完全に消滅。結界に残したキリカの死体も同時に消える。

さやか 「……終わった」

シャア 「まだだ、まだ終わらんよ!」

シャア 「引っ掛かったんだよ、我々は。呉キリカは囮だ。美国織莉子は今もまどか君を探している筈だ」

マミ 「その織莉子って人がこの事件の首謀者なんですか」

シャア 「恐らくな」

さやか 「まどかを狙うなんて……許せない。そいつの動機は?」

シャア 「分からん、そこまではキリカの心を読めなかった。」

杏子 「キリカって奴の話だと、おっちゃんと織莉子ってのは訳有りみたいだったけど」

シャアを睨みつける杏子。マミ、さやかも同様にシャアを睨み付ける。

シャア 「……ともかくだ、諸君。まどか君を守る為、新たな惨劇を食い止める為に、
     あと一息、諸君らの力を私に貸して頂きたい。」

ゆま 「キョーコ、さっきのキリカの話で気になったことがあるんだけど」

杏子 「何だ?」

ゆま 「ふぇらちおってなあに?」

杏子 「お前はその話から離れろ!」
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/08(日) 16:19:50.48 ID:0L0w5vR40
さやか 「うん、分かった。まどかは私達が守るから、安心して」

携帯電話を切るさやか。

マミ 「鹿目さんは何て言ったの?」

さやか 「まどかとほむらは、ほむらの家で合流するって言ってました」

マミ 「そう、私達も急ぎましょう」

シャア 「その前に、ここは二手に分かれた方がいい。まどか君のご家族が人質に取られる恐れがある」

さやか 「そんな……」

シャア 「美国織莉子は本来良識のある子だ。だが、同時に手段を選ばんところもある。」

シャア 「マミ君は私と来い、ほむら君の家に向かう。
     さやか君、杏子君、ゆまは、まどか君のご家族の元に向かってくれ」

杏子 「どうしておっちゃんとマミがペアなのさ?」

さやか 「私も理由が聞きたい」

シャア 「二手に別れた両方に美国織莉子の顔を知る者が居る必要がある。
     この中で織莉子の顔を知っているのは私とゆまだけだ。杏子君はゆまについて欲しい」

シャア 「そしてまどか君のご家族全員の顔を把握しているのはさやか君だけだろう。
     さやか君にはまどか君のご家族の護衛を頼む。」

さやか 「……そうだね。……おじさんの言う通りだね」

杏子 「チッ」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/08(日) 16:44:07.88 ID:0L0w5vR40
シャア 「それから美国織莉子の武器は水晶球で、これを自在に飛ばしてくる。複数撃ち出してくるから気をつけろ」

シャア 「そして特殊能力は予知だ。隙を突いても避けてくると思っていい。
     無論、こちらの回避は予知して攻撃してくる。ソウルジェムだけは破壊されないように気をつけろ」

さやか 「厄介だな」

シャア 「対策としては、来ると相手が気付いても避けられない攻撃をすることだ。
     相手がジャンプした時に空中に居る間か、着地直後の硬直時間を狙え。
     あと十字砲火等の複数方向からの同時攻撃も効果的だろう」

シャア 「皆、気をつけろ、行くぞマミ君」

マミ 「は、はい!」

杏子 「……さやか、さっきの電話でまどかと話してたよな」

さやか 「……」

杏子 「さやか!」

さやか 「ごめん、聞いてなかった……」

杏子 「まったく、しっかりしろよな。さっきお前まどかに電話したろ。そん時あいつの家族がどこに居るか聞いてないか?」

さやか 「ああ、まどかはさっきまで家族と河川敷に居たんだって。いつもたっくんを遊ばせてる所だと思うから場所は分かるよ」

杏子 「じゃあ決まりだな、行くぞ」

ゆま 「うん!」

さやか (羨ましいな、マミさん……)
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/08(日) 16:46:19.78 ID:0L0w5vR40
1です
間もなくガンダムAGEの放送時間ですが、このまま投下を続けます
ちなみに1はAGEを観てません
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/08(日) 17:14:06.96 ID:0L0w5vR40
見滝原市内 住宅街

シャア (この先に居る!)ピキピキーン

織莉子 (シャアが来る! 彼のニュータイプ能力に察知されたか)

相手を視認する前に互いの遭遇が近いことを知るシャアと織莉子。

シャア 「マミ君、私は先行する」

シャア、加速をかけて織莉子を追う。

マミ 「えっ、待っ! ……速い……」

どんどん引き離されるマミ。

織莉子 (私の予知でここをアムロ=レイが通ることは分かっている)

変身を解くとアムロの前に突然現われる織莉子。

アムロ (何だ!? 綺麗な子だな)

織莉子を追って現れたシャア。

シャア 「逃がすか」

織莉子、シャアを恐れるかのようにアムロの後ろに隠れる。

織莉子 「助けて下さい! この人に追われているんです!」

シャア (何!)
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/08(日) 17:39:24.54 ID:0L0w5vR40
アムロ 「どういうことだ、シャア!」

シャア 「待て、誤解だ、話を聞け!」

織莉子 「怖いです。痴漢や変質者じゃなかったらどうしてマスクで顔を隠してるんですか!」

アムロ 「貴様! 性懲りも無くまた女の子に……」 

シャア 「冗談では無い!」

アムロ、織莉子の方に向き直る。

アムロ 「君はもう行きなさい」

織莉子 「ありがとうございます」

織莉子、アムロにぺこりと頭を下げるとその場を立ち去ろうとする。

シャア 「待て!」

アムロ 「させるか!」

織莉子を追おうとしたシャアの前に立ち塞がるアムロ。

織莉子 (古典的な手口だけど、これでシャアの足止めに成功した。先を急ぎましょう。)

織莉子 (安心して、シャア。貴方がここで死なないことは予知済みだから)

シャア (謀ったな、織莉子!)
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/08(日) 17:40:35.45 ID:0L0w5vR40
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/08(日) 17:47:19.81 ID:jVfO7cKEo
日頃の行いって大切だよな乙
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/08(日) 18:21:49.26 ID:4e7kxbxGo
おりこさんやるねぇ
おつおつ
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/08(日) 21:21:26.20 ID:P4HEeEbD0
織莉子は賢いな
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/04/08(日) 21:40:23.70 ID:TWpm6pHq0
名前がお利口だからな


>織莉子は賢いな
そう言う言い方、嫌いです



>>1
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/08(日) 21:56:28.90 ID:MkoHjXnSo
審議拒否
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/04/09(月) 12:49:58.18 ID:lvoGIvnAO
ほう、正確な洒落だ。だがそれ故に予測しやすい!
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/09(月) 22:18:23.23 ID:wsaClMgj0
シャアに追いついたマミ。

マミ (何、これ……。どうしてシャアさんとアムロさんが戦っているのよ!)

マミ 「二人が戦うことなんてないのよ!」

魔法少女姿で激しく切り結ぶアムロとシャア。両者同時にビームサーベルを繰り出す。

シャア 「でええぃ!」

アムロ 「ちいいぃ!」

シャアのビームサーベルはアムロの右肩を貫通。

アムロのビームサーベルはシャアの額に刺さる。

マミ (もう、こんなときに何してるのよ! 二人とも)

両者相打ちとなり、動きが止まったシャアとアムロをまとめてリボンで拘束するマミ。
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/09(月) 22:45:19.91 ID:wsaClMgj0
アムロ 「……そうか……事情が分かったよ。済まなかった」

シャア 「全くだ。ところでマミ君、アムロの誤解も解けたことだし、このリボンも解いてくれないか」

マミ 「分かりました。……シャアさん! 額の傷は?」

シャア 「魔法少女でなければ即死だった」

アムロ 「傷というより後頭部まで貫通したよな」

リボンから解放されたシャアとアムロ、治癒魔法で傷を癒す。

アムロ 「さっきの話、俺にも協力させてくれ」

シャア 「助かる、アムロ。」

マミ 「有難うございます、アムロさん」

そこへ一同が感じる魔女の反応。

マミ 「何!」

シャア 「織莉子が居るかもしれん、行くぞ!」

アムロ 「あの方角は!」
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/09(月) 23:08:37.99 ID:wsaClMgj0
自動車修理工場『ギャロップ』

アムロ 「何てことだ……ここに魔女が現れるなんて」

シャア 「やられたな」

アムロ 「シャア、済まないが……」

シャア 「分かっている。織莉子は私達で追う。アムロはここの魔女を倒せ」

アムロ 「そうさせて貰う」

暗闇の魔女 結界内

ぐったりした道下に呼びかける阿部。

阿部 「正樹! サラダを一緒に食べるんじゃなかったのか!」

アムロ 「阿部さん!」

阿部 「アムロ! その格好は?」

アムロ 「職場のみんなにはナイショですよ」
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/09(月) 23:31:50.76 ID:wsaClMgj0
阿部と道下を襲った使い魔を倒したアムロ。今は道下に治癒魔法をかけている。

アムロ 「ここまで治せば命に別状は無いでしょう。道下の怪我が完全に治ったら俺はここの魔女を倒します」

阿部 「魔女? さっきアムロが戦ってた奴とは違うのか?」

アムロ 「あれは使い魔です。本体は別に居ます。まだ危険ですから俺から離れないようにして下さい」

阿部 「アムロ、恩に着るぜ。で、恩人にこんなこと聞くのはなんだが、
    何で助けてくれたんだ?俺はてっきりお前に嫌われたかと」

アムロ 「阿部さん、僕はあなたの全部が好きという訳じゃありません。
     でも、今日まで一緒にやってきた仲間じゃないですか」

阿部  「うれしいこといってくれるじゃないの。そういう言い方好きだぜ、アムロ」

アムロ 「いや、だから、近いですって……離れろ!」
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/09(月) 23:33:00.09 ID:wsaClMgj0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/10(火) 01:32:08.10 ID:jLLxP84f0
サラダはやめなさい
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/04/10(火) 07:31:59.86 ID:pwNrBYxA0
そこは
「阿部さん、近い……近すぎるよ」と言って欲しいものだな
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/04/10(火) 12:54:09.64 ID:KPnO7akoo
不覚にも離れろ!で吹いた
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/11(水) 21:30:57.72 ID:0VDozwHI0
ほむらのアパートに向かうシャアとマミ。

シャア (織莉子は予知でまどか君の向かう先を知っている筈だ。間に合ってくれ)

マミ 「さっきの魔女……」

シャア 「ああ、織莉子が孵化直前のグリーフシードを蒔いたんだろう。我々の足止めにな。」

マミ 「非道い……」

シャア 「だがこれで分かった、織莉子はそう遠くへは行っていない。すまんが――」

マミ 「先行するんですね」

シャア 「……」

マミ 「久しぶりに一緒になっても……、私は足手まとい……」

シャア 「行くかい?」

マミ 「え?」

マミ (私の手を握った。え!? そのまま加速! 速い、速いわよシャアさん!)

マミ  (Gがこんなに凄いなんて!)
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/11(水) 21:54:26.05 ID:0VDozwHI0
見滝原市内 河川敷

地面に落書きしている鹿目タツヤ三歳

ゆま 「はじめまして」

タツヤ 「……」

ゆま 「絵、上手ね。これ誰」

タツヤ 「ねえちゃん!」

ゆま 「そう、上手に書けてるね」

ゆま 「あー、こちらゆま。対象の逆ナンに成功した」

杏子 「逆ナンてお前な……、それにしてもこういう時テレパシーって便利だな」

離れたところからゆまとタツヤのやり取りを眺めている鹿目知久、詢子夫妻

知久 「あれ、タツヤが女の子と話してる」

詢子 「我が息子ながらやるじゃん」
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/11(水) 22:23:15.49 ID:0VDozwHI0
鹿目夫妻からさらに離れたところから監視をしているさやかと杏子

さやか 「……」

杏子 「何黙りこくってんだよ」

さやか 「今頃、マミさんはおじさんと二人きりなんだと思って」

杏子 「頭切り替えろ、死ぬぞ」

さやか 「うん……」

杏子 「ここが河川敷で良かったぜ。見通しがいいから少し離れた場所からでも
    まどかの家族を監視出来る。敵が近づいても直ぐ分かるしな。
    それにしてもやってらんねえよなあ。こっちの苦労も知らないで家族水入らずで遊んでんだからさ」

杏子 「頼んだぞ、ゆま。織莉子の顔知ってんのはお前だけだからな」

ゆま 「うん」
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/11(水) 22:48:58.54 ID:0VDozwHI0
ゆま 「あ」

杏子 「どうした?」

ゆま 「来たよ、あの白い服の人」

さやか 「魔法少女の格好のままで!」

杏子 「小細工無しで正面突破か。」

さやか 「自信があるか、策があるか、ただのバカか」

杏子 「もしくは時間が無いか」

さやか 「え?」

杏子 「おっちゃん達に追われてここまで来て、それで速攻でカタをつけるつもりかもしれん」

さやか 「いずれにせよ、私達のやることは決まってる。いくよ! 杏子」

杏子 「おう!」

変身するさやか、杏子。
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/11(水) 23:17:31.58 ID:0VDozwHI0
一度に十数個の水晶球を出現させる織莉子。突然遠投の要領で物を投げる。

さやか・杏子 「!」

織莉子の投げた物に気を取られるさやかと杏子。その二人に水晶球を撃ちだす織莉子。

さやか 「ごあっ! がっ! こふっ……」

杏子 「ぎゃっ! あっ! いっ……」

それぞれ数個の水晶球を被弾して倒れるさやかと杏子。

織莉子の投げた物体は座っていた鹿目知久、詢子の近くに落ちると少し転がり、夫妻の後方一メートル程の芝生で止まる。

詢子 「なんか芝にボールか何か落ちた音が」

知久 「どうしたの」

詢子 「誰かボール飛ばしてきたらしい。気をつけろってんだ」

立ち上がり、孵化直前のグリーフシードを拾う詢子。

詢子 「何だ? これ光ってる。ボールじゃねえや」

突如形成される結界。結界に取り込まれる知久と詢子。
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/11(水) 23:23:00.00 ID:0VDozwHI0
1です
本日はここまで

>>271
「阿部さん、近い……近すぎるよ」
確かにその台詞の方が良かった
自分で後から読み返してもっといい台詞あったよなって思うことあります

読んで下さった皆様、ありがとうございました
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/12(木) 00:25:33.17 ID:9r4a1x0to
やべえ展開だな
乙!
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/13(金) 22:31:58.86 ID:XsG6RKxt0
ゆま 「しまった!」

タツヤ 「?」

ゆま (変身しなきゃ!)

タツヤ 「おわ!」

ゆま 「たっくん、お姉ちゃんはね、魔法少女なんだ。これから悪者をやっつけるから。あっちで遊んでおいで」

ゆま (このくらい小さい子で良かった。何が起きたか分かっていないのが救いだよ)

タツヤ 「おねえちゃんあそぼ」

ゆま 「だめだよ。おねえちゃんこれから……!」

織莉子が近づいた為にタツヤを無視して織莉子に対峙するゆま。

ゆま 「ひきょう者」

ゆま (この子だけでも守らないと)

タツヤを庇う様に織莉子の前に立つゆま。

織莉子 「……」

ゆま 「家族を人質に取るなんて」

織莉子 「人質じゃないわ」

ゆま (ゆまを無視して結界に入った?)
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/13(金) 22:51:49.42 ID:XsG6RKxt0
一方起き上がるさやかと杏子。

杏子 「ちきちょう……!」

さやか 「痛てて……、まずい!」

さやかと杏子、ゆまとタツヤに向かって走る。

杏子 「ゆま、無事だな。織莉子は?」

ゆま 「魔女の結界に入った」

さやか 「たっくんは無事ね、良かった……。まどかのパパとママは?」

ゆま 「ごめん、結界に取り込まれた……」

杏子 「お前のせいじゃねえ……」

さやか 「助けにいかなきゃ」

杏子 「ちょっと待て」

さやかの腕を掴む杏子。
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/13(金) 23:12:58.94 ID:XsG6RKxt0
さやか 「どうしたのよ、急がないと……」

杏子 「さやか、お前は皆に電話しろ。織莉子の居場所が分かったって。あと、電話したらこのガキを守れ」

タツヤを指差す杏子。

さやか 「私は電話役と子守?」

杏子 「そう言うなよ。こん中で携帯持ってんのはお前だけなんだから」

さやか 「そうだね……うん、分かった。」

杏子 「ゆま、奴を追うぞ。」

さやか 「杏子、ゆまちゃん、気をつけて」

ゆま 「ありがとう。行ってくる」

杏子 「任せとけって」
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/13(金) 23:35:19.17 ID:XsG6RKxt0
鎧の魔女結界内

詢子 「え、何、何だよこれ?」

知久 「ここはいったい……タツヤ!」

詢子 「!」

知久・詢子 「タツヤ! タツヤー!」

タツヤを探す知久、詢子。

織莉子 「あなた方のお子さんなら無事です」

知久 「タツヤは無事なのか、教えてくれ! どこに居る?」

水晶球を撃ち出す織莉子。知久の足元に命中する。

織莉子 「今のでこの攻撃の威力が想像出来たと思います」
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/13(金) 23:56:18.76 ID:XsG6RKxt0
詢子 「あんた、何すんだい!」

もう一つ水晶球を撃ち出す織莉子。今度は詢子の左肩に命中する。尻餅をつく詢子。

詢子 「キャッ!」

知久 「ママ!」

織莉子 「その気になれば直ぐに殺せましたが、さっきのは加減して撃ちました。抵抗も逃走もしないで下さい」

寄り添う知久と詢子に話しかける織莉子。

織莉子 「私は目的を果たすべく参りました。美国知久の名前に覚えはありませんか?」

詢子 「!」

詢子 「待て!あたしは事件後に社長になったんだ。贈賄事件は退陣した経営陣がやったことであたしは知らないよ!」
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/13(金) 23:57:49.50 ID:XsG6RKxt0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/14(土) 00:02:48.73 ID:OQpD9ZJz0
今みたら278の時間がキリがよくてちょっと驚いた
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県) [sage]:2012/04/14(土) 00:18:26.15 ID:aXbMLCZ2o
……なん…だと…?乙
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/04/14(土) 00:41:58.54 ID:IXam9RG60
提供は、クレジットカードのオリコでした
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/04/14(土) 18:34:06.12 ID:KkZqKjeAO

ゆまタツの続きをだな……
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 00:18:09.41 ID:zj6fT8ti0
杏子 「見つけた!」

ゆま 「キョーコ! あれ!」

杏子、ゆまの到着とほぼ同時に現れた鎧の魔女。魔女は一番近くに居た織莉子に襲い掛かる。

織莉子 「この女に罪を自覚させたいのに、どうして貴方達は私達の邪魔をするんだ!」

魔女が伸ばしてきた腕をかわすと、魔女に水晶球を撃ち出す織莉子。

杏子 (今のうちだ!)

杏子 「あんたら! あんたらを助けに来た。死にたくなかったらついて来い!」

知久・詢子 「!」
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 00:44:02.15 ID:zj6fT8ti0
杏子 「とりあえずここまで逃げてきたが、急がねえとな」

ゆま 「おばちゃん、手当てするね」

詢子の肩の傷を手当てするゆま。

知久 「ありがとう、君達。恩に着るよ」

杏子 「礼はここの結界を脱出してからでいい」

ゆま 「手当て済んだよ」

杏子 「よし、行くぞ」

詢子 「なんか馬鹿らしくなった」

杏子 「あ?」

詢子 「何で会社の建て直しに頑張っているあたしが、恨みを買わなきゃいけないのさ」

知久 「今はここを出ることを考えよう」

詢子 「あたしの気持ちなんて専業主夫のパパには分からないよ」
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 01:07:48.47 ID:zj6fT8ti0
知久 「き、君にそういう言われ方をされるのは心外だ」

詢子 「じゃあ、今この状況であんたが何出来るんだい」

知久 「そういう言い方は侮辱じゃないか。」

知久 「またさっきの子が襲ってきた時に囮になること位なら出来る」

詢子 「今更あたしに対して、自分が役立つ人間だと思わせたいだけなんだろ。
    でも、でもあたしが会社でつらかった時に知らん顔で今更」

知久 「今なら僕にも出来るから」

詢子 「結構です」

つかつかと詢子の前に歩み出る杏子。

杏子 「馬鹿野郎っ!」

手の甲で詢子の頬を張る杏子。

詢子 「アッ!」

知久 「君!」

杏子 「この人は本気なんだよ! 分かる!? そうでもなきゃこんな無茶が言えるか。
    いくら私らが守っていても使い魔一匹飛んでくりゃ命は無いんだ、分かる!?」
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 01:31:08.49 ID:zj6fT8ti0
知久に向き直る杏子。

杏子 「あんたもあんただ、あんなにグダグダ言われてなぜ黙ってる?」

知久 「殴らなくたって話せば」

杏子 「本気なら殴れるはずだ」

知久 「そ、そんな野蛮な」

杏子 「そうだよ、おっさん、気合の問題なんだ」

詢子 「暑っ苦しいなあ、ここぉ? うーん、出られないのかなあ? おーい、出してくださいよう、ねえ?」

杏子 「!」

杏子、詢子を殴りつける。ぐったりする詢子を抱える杏子。

知久 「君っ! 今のは幾らなんでも……」

杏子 「こいつを見な」

左手で詢子を抱えたまま、右手で詢子のうなじを掻き揚げる杏子。

知久 「これは……」

杏子 「こいつは『魔女の口付け』って言ってな、こいつを付けられた人間は魔女に操られるんだ。
    だからさっきあんたの奥さんがあんたに言ったことは本心じゃねえ」

杏子 「だから、気に病むなよ」
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/15(日) 01:32:21.40 ID:zj6fT8ti0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/04/15(日) 02:17:16.56 ID:l2OpMXK2o
精神崩壊してんじゃねえwww
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/15(日) 09:04:13.01 ID:OP6jYCvH0
魔女の口付けこえー
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 15:24:05.73 ID:zj6fT8ti0
知久 「ありがとう。……ところで、妻を元に戻すにはどうしたらいい?」

杏子 「魔女を倒せばあんたの奥さんは元に戻る。ただ、今のあんたらに出来ることはここを脱出することだ。
    はっきり言って今のあんたらは足手まといだ。エスコートはあたしらでやる」

ゆま 「悪者退治はゆま達に任せて」

知久 「すまない、何から何まで世話になって」

杏子 「言ったろ、礼は脱出出来てからでいいって」

気絶している詢子を知久に委ねる杏子。知久、杏子の手を借りて詢子を背負う。

ゆま 「囲まれるよ」

使い魔に包囲されつつある一同。

杏子 「ゆま、前方の敵を蹴散らせ、倒さなくてもいい。道を作れ」

ゆま、詢子を背負った知久、杏子で一直線に並ぶ。

杏子 「撤退戦の花形、殿はあたしがやる……おっさん、動けるか」

知久 「ああ」

頷く知久。

知久 (詢子、僕は頼りない夫かもしれない。それでも僕は君を愛してるんだ。君を守ってここを出る)

ゆま 「それじゃいくよ……、てぇーい!」
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 15:49:17.12 ID:zj6fT8ti0
見滝原市内 ほむらのアパート

ほむら 「ええ……ええ、分かったわ、最後にまどかに代わるわ」

携帯電話をまどかに返すほむら。

まどか 「もしもし、さやかちゃん……うん、有難う、頑張って」

携帯電話を切るまどか。

まどか 「ねえ、ほむらちゃん」

沈黙に耐えられないようにまどかが口を開く。

ほむら 「あなたは私が必ず守るわ」

まどか 「その……さやかちゃんはほむらちゃんに織莉子って人の居場所を教えたんだよね」

ほむら 「いいえ、私は聞いてないわ」

まどか 「そうなの」

ほむら 「ええ」

ほむら (本当のことを言ったらまどかが契約しかねない)

まどか 「そう……。もし私にだけ話さなかったとしたら……」

QB 「入ってもいいかい。まどか、ほむら」

ほむら (インキュベーター!)
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 16:11:40.47 ID:zj6fT8ti0
ほむら 「お前と話すことなんてない」

ドア越しに答えるほむら。

QB 「これでも僕はまどかにとって大事な情報――」

ほむら 「黙れ!」

まどか 「キュゥべえ、織莉子って人の居場所を知っているの?」

QB 「ああ、彼女は君の……」

ほむら、家のドアを開ける。キュゥべえの姿は見当たらない。

QB 「君の家族の前に現われた」

アパートの屋根に上っているキュゥべえ。

QB 「こういう時テレパシーって便利だね、面と向かってなくても鮮明に聞こえるだろ」

まどか 「ほむらちゃん」

ほむら 「大丈夫よ」

まどか 「ほむらちゃん、今の話知ってたんだよね」

ほむら 「ごめんなさい、あなたに心配をかけたく――」

まどか 「どうして言ってくれなかったの! パパは! ママは! タツヤは! 皆無事なの?」
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/15(日) 17:06:23.11 ID:zj6fT8ti0
ほむら 「全員無事だと美樹さやかは電話で言っていたわ」

まどか 「私も行く」

ほむら 「駄目よ、まどか」

まどか 「ほっとけないよ!」

ほむら 「あなたを危険に晒す訳にはいかない」

まどか 「だったら私、キュゥべえと契約してでも行く!」

ほむら 「あなたの為に皆必死で戦っているのよ! それを無駄にする気? もっと私達を信用して!」

まどか 「……」

無言で涙を流すまどか。

ほむら 「分かったわ」

まどか 「!」

ほむら 「あなたを河川敷まで連れて行く。ただ、あなたがキュゥべえと契約するのは最後の手段。
     それまでは契約しないで」

まどか 「ありがとう、ほむらちゃん」
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/15(日) 17:10:11.76 ID:zj6fT8ti0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/04/15(日) 18:36:34.17 ID:WmNxjvIAO
乙、なんだぜ
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/16(月) 23:30:51.06 ID:f4UHYhcc0
鎧の魔女結界内

結界の出口に向かう杏子、知久、詢子、ゆま。知久は気絶したままの詢子を背負っている。

杏子 「あんた結構体力あるな」

知久 「酔っ払って帰宅するママの介抱をよくするからね。こういうのは慣れっこさ」

杏子 (ただの優男と思ってたが、そうでもなかったな)
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/16(月) 23:51:46.35 ID:f4UHYhcc0
マミ 「私達もそちらに合流するから。美樹さん、教えてくれて有難う、頑張って。それじゃ」

携帯電話を切るマミ。

マミ 「シャアさん、美国織莉子が河川敷に、鹿目さんのご家族の前に現れました」

シャア 「そちらに現れたか、我々はハズレを引いたようだな」

マミ 「急ぎましょう。シャアさん」

シャア 「ああ、そうだな……」

マミ 「どうしたんです?」

シャア 「実は美国織莉子の狙いがまどか君ではないかもしれない」

マミ 「本当ですか!?」

シャア 「ああ。実はキリカの心を読んだ時に、まどか君に近い漠然としたイメージは浮かんだのだが、
     はっきりとまどか君のイメージは浮かばなかった。おそらくキリカも目標の顔は知らなかったのだろう」

シャア 「ただ、まどか君かまどか君に近しい誰かだということは想像がついた」

マミ 「それで鹿目さんのご家族にも護衛を送るべきと考えたんですね」

シャア 「それもあるし、織莉子の最終目標がまどか君としても、人質を取るべく彼女のご家族を襲う可能性はある」

シャア (キュゥべえの言った通りだ、ニュータイプといっても所詮はこんなものか)
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/17(火) 00:13:00.83 ID:lm2uTH3F0
河川敷

詢子を背負った知久がゆまに手を繋がれて結界から飛び出してくる。

さやか 「!」

知久、ゆっくりと詢子を芝生に寝かせる。

タツヤ 「ママ、パパ」

知久 「タツヤ!」

タツヤを抱きしめる知久。知久の目から涙が溢れる。

タツヤ 「どったのパパ?」

その姿を笑顔で見守っていたさやか、意を決してゆまに駆け寄る。

さやか (おじさんじゃないけど……まだ終わりじゃない)

さやか 「ゆまちゃん、大丈夫」

ゆま 「ハァ、ハァ、まだキョーコが織莉子と戦っている」

さやか 「ゆまちゃんはここで魔力を回復させたら、其の儘まどかの家族を守ってあげて。杏子は私が助けるから」

ゆま 「お願い」

さやか 「さやかおねえちゃんに任せなさい!」
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/17(火) 00:35:31.27 ID:lm2uTH3F0
鎧の魔女結界内

さやか 「杏子!」

血まみれでうつ伏せに倒れている杏子に駆け寄るさやか、とっさに身を翻す。その僅か先を織莉子の水晶球が通過する。

さやか 「そう何度も同じ手は食わないよ」

織莉子 「そう、だったらきちんと予知を使おうかしら」

さやか 「そもそもなんであんた達はまどかを狙うのよ」

織莉子 「私の狙いは鹿目まどかだけではないわ」

さやか 「え?」

織莉子 「私の目的は鹿目詢子、まどか親子の排除」

さやか 「え? でもおじさんはあんたの狙いはまどかだって」

織莉子 「おじさん?」

さやか 「ああ、シャアさんのこと」

織莉子 「そう、シャアのニュータイプ能力も万能では無いのね。人がそんなに便利になれる訳、無い」

さやか (おじさんの読み違いか!)

さやか 「どうしてまどかとまどかのママを殺そうとするのよ?」

織莉子 「私の愛する人を守る為よ」
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/17(火) 00:37:44.89 ID:lm2uTH3F0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました

そろそろ拙作も終わりが見えて来ました

今週金曜日までは今までのペースで投下、
今週土曜日4/21の夜に一気に12、3レス投下して完結しようと考えています

あと数日となりますが、お付き合い下されば幸いです
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/17(火) 01:35:44.16 ID:vpvGSPqA0
もうそこまで見通しがついているのか
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/17(火) 07:57:13.31 ID:rKxKrc+r0
熱いな
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/19(木) 00:30:48.35 ID:GBkVf8fB0
さやか 「言ってることが分からないんだけど」

織莉子 「予知で分かったのよ。将来、鹿目詢子は……」

織莉子 「シャアと不倫するのよ!」

さやか 「何よそれ!」

織莉子 「そしてそれを知った鹿目まどかが魔法少女になってシャアを消滅させるの」

さやか 「じゃあ、今までの魔法少女狩りはカモフラージュ、
     まどかとまどかのママこそがあんたの真の狙いだったって言うの?」

織莉子 (今までの魔法少女狩りも、シャアが後々浮気する相手を予知して始末していたとは流石に言えないか)

さやか 「でも何であんたがそんな真似を?」

織莉子 「可笑しい?」

さやか 「いや、あんた、女の私から見ても綺麗だし。
     まどかのママも綺麗だけどあんたの方が若いし向こうは子持ちでしょ」

さやか 「殺すなんて物騒な真似しなくたって……。あんたそんなに自分に自信無いの。」

さやか 「私なんて初恋のライバルがお金持ちで美人でおしとやかなお嬢様で、コクる前に不戦敗同然に敗れ去ったんだよ。
     今だってマミさんや杏子とおじさんの取り合いしてて、さらにあんたやまどかのママまで出てきたら私どうなるのよ?
     私もおじさんに愛されたことあるとはいえ、自信無くしそうだわ。」

さやか 「でもね、だからって私は恋のライバルを殺すような女にはならない。そう決めたの。
     そうやっておじさんを手に入れても、そんなサイコな女とつきあうおじさんが可哀想じゃん」

さやか 「あんたが魔法少女狩りなんてやる前だったら、あんたとは友達になれたかもね」
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/19(木) 00:49:28.53 ID:GBkVf8fB0
織莉子 「私はあなたの友達にはなれないわ」

さやか 「私らに恨みが有る訳ではないでしょう」

織莉子 「キリカを殺された」

さやか 「それは……お互い様よ!」

血溜まりに突っ伏している杏子を一瞥しながら反駁しようとするさやか。

それを遮るように織莉子が口を開く。

織莉子 「少し前にキリカの未来を予知したのよ。そしたら、貴方達と戦う魔女が見えたの。
     今は、いくら予知をしても、あの子の未来が見えないの……」

織莉子 「キリカの敵、討たせて貰う!」

さやか (やるしかないのか!)
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/19(木) 01:59:33.30 ID:GBkVf8fB0
織莉子 「……私は色恋沙汰だけで鹿目詢子、鹿目まどかを排除する訳じゃないわ」

傷だらけになって立っているさやか。

織莉子 「まだ立ってられるの」

さやか 「ふぁいにく……、ペッ」

血に染まった歯を2,3本吐き出すさやか。

さやか 「生憎、回復力には自信があってね」

魔法で体の傷を癒すさやか。

さやか 「歯だってまた生えるんだから便利だよ。ソウルジェムさえ守り切れれば簡単に死にはしない」

織莉子 (腹に張り付いたソウルジェムを左腕で常に覆いながら右手の剣で戦う、か。厄介ね)

織莉子 (でも、今予知して分かった。鹿目詢子と鹿目まどかが間もなくここに来る。それを待てばいい)
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/19(木) 02:01:09.93 ID:GBkVf8fB0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/04/19(木) 08:31:29.82 ID:TMm1Xi9AO

親子丼とは…知久発狂するぞ…
そんなシャアは修正してやる!!
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/19(木) 18:15:34.99 ID:j77+DNGb0
今回何で魔法少女狩りしてるのかと思ったら…
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [saga sage]:2012/04/19(木) 22:23:54.67 ID:x6YhZznk0
笑うなよ?……オタが見ている……w
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/19(木) 23:54:52.10 ID:GBkVf8fB0
織莉子 「あの女が社長をやっている会社からの賄賂で、父は自殺に追い込まれた。
     それは賄賂を受け取った父にも責任がある。でも、どうして愛する人まで奪われないといけないの?
     私はあの女にそこまで話してから消すつもりだった。それを貴方達は……」

さやか 「復讐という訳? それで二人を殺すっていうの?」

織莉子 「愚問ね、あなただけは私の気持ちが分かると思ったのに」

さやか 「分かるものか!」

織莉子 「あなたが相手だとつい話し込んでしまう」

織莉子 「魔法少女の貴方にもあるでしょう。……自分が他の人間とは違うという疎外感、孤独感が。
     ましてや元々この時代の人間では無いシャアの孤独は……」

織莉子 「ニュータイプによる人類の革新も、スペースノイドの自治独立も、疲れきった地球の再生も、
     全て成し遂げる前に彼はこの時代に飛ばされたのよ! 
     その上こぶ付きの年増と不倫した挙句、その娘に消されるの!? これがあの人の結末だって言うの!? 
     こんな終わり方でシャアは報われるの!? 冗談じゃないわ! これじゃ、父よりも、もっと非道い……」

織莉子 「……世界を良くする為に政治家の父を支えるのが子供の頃の私の夢だった。
     だがそれは父が汚職議員として自殺したことで叶わぬ夢となった。そんな時にあの人が現れたの」

織莉子 「彼のカリスマ性、指導力、宇宙世紀において現場から組織のトップまで努めた数々の経験、
     さらに人の心を読めるニュータイプ能力は大きな力よ。
     私は将来、シャアを婿養子に迎え、彼をパートナーとして支えるの。私は自分の生きる意味を見つけたの」

織莉子 「私のやることは決まった。シャアの名誉を守り、シャアの運命の蹉跌となる者を排除して――」
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/20(金) 00:06:27.96 ID:Tt0n/oGe0
織莉子回想

父の自殺後に受けた数々の言葉を思い出す織莉子。

「よく学校に来れますわね、我が校の質が落ちてしまうわ」

「美国? ああ、あの汚職議員の娘か」

「付きまとわないで下さい、選挙も近いのに迷惑だと分からないんですか」

「やあねえ、まだ住んでるんですって!」

織莉子 「私は新しい血を美国家に加え、必ずや復活してみせる」

織莉子 「シャアには美国家の汚名を雪ぎ、政治家として世の中を動かす一人になって貰いたい。
     彼は十年二十年かかってもこの国の首相になるべきだわ」
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/20(金) 00:19:26.64 ID:Tt0n/oGe0
河川敷

タツヤ 「パパ、かなしいの」

知久 「パパは嬉しいんだよ」

タツヤ 「うれしいのに泣くの」

知久 「大人は嬉しくて泣く時もあるんだよ」

タツヤ 「?」

知久 「タツヤも大きくなったら分かるよ」

ゆま (羨ましいな、私は親に虐められていたから)

知久 「あれ? ママは? ママ、ママ!」

いつの間にか姿を消していた詢子。知久の顔が青ざめる。
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/20(金) 00:28:16.78 ID:Tt0n/oGe0
1です
本日はここまで
読んで下さった皆様、ありがとうございました
金曜の夜もちょっとだけ進める予定
尚、最終日の予定ですが、今週土曜日4/21の21時頃から投下予定です
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/20(金) 20:17:11.57 ID:XqjA83ebo
乙!
最終回までもうすぐか
楽しみだ
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/20(金) 20:33:15.08 ID:W9ysCDpW0
昨日見つけて追い付いた
勢いだけかと思ったら話がちゃんと構成されててワロタ

最終に向けて今から支援
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/21(土) 00:14:19.36 ID:fTT48tm60
河川敷に到着したまどかとほむら。まどかはキュゥべえを抱えている。

まどか 「パパ!」

知久 「まどか!」

まどか (パパとタツヤは居る、……ママは?)

まどか 「パパ! 大丈夫!?」

知久 「まどか……良かった、パパとタツヤは無事。只、ママが」

表情を曇らせる知久。

まどか 「!」

知久 「さっきまでママはそこに居たんだ。パパはママを探してくる」

ゆま 「待って、危ないよ!」

知久 「それでもおじさんは行く。止めないで」

ほむら 「ごめんなさい」

ほむら、後頭部への手刀で知久を気絶させる。地面に倒れる知久。

まどか 「パパ!」

タツヤ 「パパ、パパぁ!」

倒れた知久に取り付くタツヤ。
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/21(土) 00:38:50.93 ID:fTT48tm60
タツヤ 「あーああぁ! パパをたたいたぁ!」

立ち上がって泣きながらほむらに向かって走ると、ほむらの足を叩くタツヤ。

ほむら 「……」

ゆま 「やめるの! このおねえちゃんは……」

タツヤをほむらから引き離そうとするゆま

タツヤ 「こいつ、きらいだぁ!」

ほむら (この子にとって今の私はまるで魔女のようなもの……)

ほむら 「いっ!」

ふくらはぎの痛みで思わずタツヤから飛びのくほむら。

ゆま 「噛んじゃだめでしょ!」

タツヤ 「……おねえちゃん、わるものやっつけるいったよね」

ゆま 「言ったよ」

タツヤ 「あいつわるものだよ」

ほむらを指差すタツヤ。その姿を見て、テレパシーでほむらに話しかけるゆま

ゆま 「ほむらおねえちゃん、わざと私に負けた振りして」

ほむら 「そんな子供騙しの芝居に付き合えというの」
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2012/04/21(土) 08:15:13.69 ID:fTT48tm60
ゆま 「それでこの子が納得出来ればそれでいいでしょ」

ほむら 「子供のワガママにいちいち付き合うつもりはないわ、それに私、子供ってあまり好きじゃ無いの」

ゆま 「それって暗に私のことも好きじゃないって言ってるの?」

ほむら 「そんなことは無いわ」

ゆま 「良かった」

ほむら 「興味が無いだけ」

ゆま 「ひどい……。でもほむらおねえちゃんも以外に子供だよね」

ほむら 「どういう意味かしら?」

ゆま 「大人はもっと子供のワガママに付き合えるもんだと思ってた」

ほむら 「私は大人じゃないわ、あなたもね」

ゆま 「大人とまでは言わないけど、この子から見たら年長者でしょ。大人げないよ」

タツヤ 「おねえちゃん、聞いてる?」

ゆま 「ああ、ごめんね」

タツヤ 「おねえちゃん、いっしょにあいつやっつけよう」

ゆま 「よし、やっつけよう! でもその前に、パパの怪我を治さなきゃ」

タツヤ 「うん!」
326 : ◆RTZZTI.2JQ [sage]:2012/04/21(土) 08:33:56.57 ID:fTT48tm60
1です
いかん、寝落ちした
あと、初めてトリップつけた
読んで下さった皆様、ありがとうございました
続きは予定通り、本日21時頃から投下予定
今夜で最終回だが今でも読者が増え、最終回を楽しみにしてくれる声があるのが嬉しい
最後までお付き合い下されば幸いです
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/21(土) 11:44:30.67 ID:8taOnNrMo
おつおつ
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/21(土) 14:33:14.02 ID:NW5iJUdF0
ほむらさん安定の協調性のなさ
329 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 21:11:08.78 ID:fTT48tm60
ちょっと予定より遅れましたが、これより最終投下を開始します。
最後までお付き合い下されば幸いです
330 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 21:14:39.73 ID:fTT48tm60
ゆま 「こうやって、パパに向けてお手手をひろげるの」

タツヤ 「こう?」

ゆま 「そう、そしてパパ元気になりますようにってお願いするの」

タツヤ 「パパげんきになりますように、パパげんきになりますように」

ほむら 「本当に回復させちゃ駄目よ。しばらく気絶させたままの方が都合がいいんだから」

ゆま 「分かってるよ」

ほむら 「そもそも気絶させただけで怪我させてないし。悪気はないのよ、まどか。
     私も正体を知られる訳には……、まどか……あれ、まどか? キャッ!」

手を繋いだシャアとマミがほむらの前を韋駄天の如く通過、結界の中に消える。

マミ 「暁美さんに現在の状況を聞いた方が――」

シャア 「ここまで来れば聞くよりこの目で確かめた方が早い。感じたのだよ、まどか君がこの中に居る。事態は一刻を争う」


鎧の魔女結界内

ほむらとゆまがタツヤに気を取られている間に結界に侵入したまどかとキュゥべえ。

QB 「大丈夫だよ、まどか。君が契約すれば皆を救える」

まどか 「まだ契約すると決めた訳じゃないよ。まずはママを探さなきゃ」

まどか (ママ……、みんな……、無事でいて!)
331 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 21:26:19.22 ID:fTT48tm60
鎧の魔女結界内

さやか 「あんたは女でありすぎたわ!」

右手の剣で突きを繰り出すさやか。

織莉子 「そうよ、私は女よ! だから今ここにいる。貴女の敵になった!」

織莉子、さやかの剣筋を予知してかわす。

織莉子 「だから戦うのよ! 人の生き方はそれぞれ。他人の干渉など!」

織莉子の水晶球がさやかの手首に命中、剣を落とすさやか。織莉子、さらにその先の予知を試みる。

織莉子 (予知が出来ない!)

さやか (今の表情! トラブった!?)

さやか 「私は生きる!」

さやか、虚を突いて距離を詰める。

織莉子 (ソウルジェムがもう濁ってたか、予知が使えない!)

さやか 「生きて、おじさんと添い遂げる!」

さやか、それまでソウルジェムを庇っていた左手をスイング、裏拳で織莉子の顔を殴りつける。

さやか (やっぱり予知が出来なくなってたか。杏子、さらに回復力の高い私と連戦してたら、そっちの魔力が先に消耗するわよね!)

殴られて態勢を崩す織莉子。その間に剣を召還するさやか。それを見て後方に飛びのく織莉子。
332 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 21:40:16.04 ID:fTT48tm60
織莉子 (こちらが予知を使えなくなったと見るや左手も使ってきたか、やるわね。
     あの人が一度は愛した女だけのことはある、認めてあげるわ!)

数メートルの間合いで向かい合うさやかと織莉子。

織莉子 (シャアの想い人達と出会う。フッ、面白い人生だわ。だが負けない!)

織莉子、さやかに向かって突進。水晶球が三つ浮かび上がる。

それを見てさやかも織莉子に向けて走る。

織莉子 (鹿目詢子と鹿目まどかがもうそこまで来ている。美樹さやかはそれに気付いていない!)

織莉子 「勝ったわ!」

さやかが剣を横薙ぎするのと同時に水晶球を発射する織莉子。

胴体を真っ二つにされる織莉子、切断された上半身がうつ伏せに倒れる。

織莉子の水晶球のうち一つはさやかの眉間に命中、衝撃でのけぞって倒れるさやか。

残りの二つはそのまま一直線に飛ぶ。その先には再び結界に足を踏み入れていた詢子と、詢子を見つけて駆け寄るまどかが居た。
333 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 21:49:09.10 ID:fTT48tm60
織莉子 (ハァ、ハァ、目的は……達した……)

織莉子 (美樹さやか、佐倉杏子、どちらでもいい。
     あとは気絶している二人からグリーフシードを拝借して魔力を回復、体を再生すればいい)

うつ伏せに倒れたまま首を起こす織莉子。怪我の痛みに顔が歪む。

織莉子 「!」

まどかと詢子が立っている。その傍らにビームライフルを持ったシャアの姿。

織莉子 (シャア! 私の水晶球を撃ち落とした!?)

ふらつきながら両腕で上半身だけになった体を起こす織莉子。既に織莉子のソウルジェムはかなり濁っている。

織莉子 (魔力不足で予知は使えない。いや、そもそもシャアに予知は効かない、でも!)

残る魔力を振り絞り、十数個の水晶球を出現させる織莉子。

織莉子 (この数を一気に撃ち出したら、いくら彼でも鹿目親子を守りながら全ての迎撃は無理な筈。
     シャア、その二人を討たせて! 貴方の為なのよ)

織莉子 (キリカ、無駄死にではないわ。このうちのそれぞれ一個ずつでも鹿目詢子、まどかに命中すれば……!)

織莉子 (あの銃は何!?)
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/04/21(土) 21:53:28.34 ID:NXybbRAJo
ビームショットライフルか!
335 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 21:58:29.65 ID:fTT48tm60
いつのまにかシャアの銃がビームライフルでなくなっている。

身の丈よりも大きな、バズーカ砲ともマスケット銃ともつかない巨大な銃。

そしてシャアの腰に抱きついている金髪の魔法少女。

マミ 「メガマスケットランチャー、魔力充填100パーセント」

織莉子 「うあああああっ!」

全ての水晶球を一気に撃ち出す織莉子。

シャア・マミ 「ティロ・フィナーレ!」

シャアとマミの二人分の魔力を乗せたメガマスケットランチャーの照射。

その照射は、織莉子の撃ち出した全ての水晶球諸共、織莉子を吹き飛ばした。
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/21(土) 22:04:37.56 ID:gdgbC0X3o
おりこちゃんとさやかちゃんZになったり08になったり忙しいなww
337 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 22:06:54.65 ID:fTT48tm60
目を開ける満身創痍の織莉子。仰向けに倒れたまま首を起こそうとする。

織莉子の傍らにひざまづくシャア。その少し後ろで杏子がマミに肩を借りて立っている。

マミの隣に立つさやか。さやかはまどかと詢子を庇う様に立つ。

織莉子の体を抱きかかえるとそのヒビの入ったソウルジェムにグリーフシードを当てるシャア。

シャア 「しっかりしろ、織莉子」

織莉子 「私は……貴方の為の……世界を……守れなかった」

シャア 「すまない、織莉子。君をもっと早くに止められれば……」

しかしいくらグリーフシードに穢れを吸わせても、既にヒビの入ったソウルジェムは濁りを増していく。

織莉子 「もう……いいわ」

シャア 「言うな! ……私は君を救う」

織莉子 「もういいの……。あと……私……魔女には……なりたくない」

シャア 「……織莉子」
338 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 22:16:17.35 ID:fTT48tm60
織莉子 「お願いが……あるの……。この……結界……」

シャア 「ああ、織莉子と初めて出会った時と同じ結界だ」

織莉子 「覚えてた……んだ……嬉しい……。私の死体……は……ここに……残して。
     死んだ後も……世間……に……晒されるのは……嫌」

シャア 「君が望むならば、そうしよう」

織莉子 「ありが……とう」

シャア 「……織莉子、私の負けだ」

織莉子 「どう……して?」

シャア 「愛する君を、キリカ君に取られる」

織莉子 「ふふっ、……そうね……キリ……カに伝言……ある?」

シャア 「彼女に伝えてくれ。……キリカ、君への手向けだ。あの世で織莉子と仲良く暮らすがいい」

織莉子 「分かったわ」

シャアのビームサーベルが織莉子のソウルジェムを貫いた。
339 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 22:28:32.06 ID:fTT48tm60
右手で織莉子の肩を抱き、左手のビームサーベルで織莉子のソウルジェムを突き刺したシャア、サーベルを収める。

マミ (シャアさん……)

さやか (おじさん……)

杏子 (おっちゃん……)

織莉子の遺体を地面に横たえると立ち上がるシャア。

シャア 「さやか君は杏子君の治癒を頼む、マミ君はまどか君とまどか君の母上を守れ。
     まだここの結界は晴れていない、気を抜くな」

さやか 「おじさんはどうするの?」

シャア 「織莉子との想い出はあるが、この結界の放置はやはり許せぬとわかった。そのケリはつける。
     結界が晴れたら、病院の屋上で合流しよう。私が以前勤めていた病院だ」

マミ 「魔女退治なら私が」

シャア 「気持ちは有難いが、手を動かしている方が気が紛れるのだよ」

シャア、一人結界の中心部に向かう。
340 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 22:34:30.67 ID:fTT48tm60
病院屋上

ほむら 「ええ、みんなには伝えておくわ。こっちは大丈夫だから、
     まどかは出来るだけご家族と一緒に居なさい。それじゃ」

電話を切るほむら。

ほむら 「みんな、まどかから本当に有難うって。まどかの話では家族皆で涙の再会中とのことよ。」

さやか 「よかった……」

涙を拭うさやか。

ほむら 「ただ、まどかのご両親は前後の記憶が抜け落ちていて面食らっているんですって」

杏子 「魔女の口付けがついた奴はそうなるからな。魔女を倒しちまった今はもう問題ねえ。
    ただ、まどかのお袋さんは魔女の口付けついてたけど、親父さんにはついてなかったと思ったが……」

ほむら (まどかのお父さんは、私が殴ったせいで記憶が飛んだとは言わなくていいか)

マミ 「それにしてもシャアさん遅いわね……まさか!」
341 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 22:40:34.65 ID:fTT48tm60
QB 「やあ、みんな」

マミ 「なんだ、キュゥべえか」

QB 「あんまりだよ、マミ。僕はシャアから皆への伝言を言付かったのに」

マミ・さやか・杏子 「!」

QB 「皆感謝する。本来ならこれから皆と再会を祝すところだが、織莉子を失った直後に祝い事をする気にはなれない。
   すまないが、今しばらくは美国織莉子と呉キリカの御霊を弔いたい、だそうだ」

マミ 「そんな……」

杏子 「おっちゃん、あんまりだぜ……」

マミ 「キュゥべえ、シャアさんとはどこで会ったの?」

QB 「シャアには口止めされているし、仮にそれを話したところで今から君が彼に追いつくのは不可能だと思うよ」

マミ 「いいから話しなさい!」

さやか 「今は、おじさんをそっとしといてあげようよ」

マミ 「美樹さん、あなた……」

杏子 「何言ってんだ、お前だっておっちゃんのこと好きなんだろ! 今更いい子ぶるなよ!」

さやか 「そんなんじゃないよ」

杏子 「じゃあ何なんだよ!」
342 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 22:51:46.22 ID:fTT48tm60
さやか 「私さ、今でもおじさんに初めて抱かれた時のことはっきり覚えててね」

杏子 「ケッ、のろけ話かよ」

さやか 「おじさんは『自分と肌を合わせた女性を悪く言われるのは気に入らん。』って言ったの。
     そんなおじさんが、自分で美国織莉子を手にかけたんだよ。今、おじさんがどんだけつらいか、悲しいか……
     それ思ったら……私……」

マミ 「そんなことは言われなくても分かっているわ。だから私は――」

さやか 「マミさんは、もし自分が死んだ後、おじさんが直ぐ別の女とくっついたらどう思う?」

マミ 「!」

さやか 「そりゃ、私だって自分の知らない間におじさんと美国織莉子がそういう関係になっていたのは悔しいけど……。
     でも、おじさんが美国織莉子のことを直ぐにふっきれて次の恋を探すなら、
     ただ別れたっていうんじゃなくて死に別れた相手のことをそんなに簡単に忘れるなら、私はおじさんを軽蔑する」

杏子 「……マミ、私らの負けだ。今回ばかりはな」

さやか 「『今回ばかりは』は余計だぁ!」

マミ 「美樹さん、あなたの言う通りね」

さやか 「マミさん!」

マミ、斜め下に向けて右手を出す。さやか、杏子もマミの手のひらに重ねるようにそれぞれ右手を出し、三人で円陣を築く。

マミ 「現時刻をもって『シャア=アズナブル被害者の会』を無期限の活動停止とします」
343 : ◆RTZZTI.2JQ [saga]:2012/04/21(土) 23:02:00.79 ID:fTT48tm60
ほむら 「無期限ということはいつか活動を再開する可能性があるということかしら」

マミ 「ええ、再開自体は必ずするわ、しばらくお休みするだけ」

ほむら 「私にはどうでもいいことだけど……。それにしても貴方達どうしてそんなに仲がいいのかしら?」

さやか 「それは、……そう、同じ男を愛した女だから」

ほむら 「要するに竿姉妹という訳ね」

杏子 「そういう言い方するな! ガキが聞いてんだぞ!」

ゆま 「キョーコ、竿――」

杏子 「知らねえ! あたしは知らねえからな!」

さやか (おじさんは行方をくらました。でもいつか私はおじさんに会って美国織莉子の真意をおじさんに伝えたい。
     おじさんにとっては残酷な話だと思う。いや、残酷な話でなきゃいけないんだ。
     そうであることこそが、彼女がシャア=アズナブルに愛されていたことの証なのだから。
     今はただ美国織莉子の、同じ男を愛しその愛に殉じた彼女の冥福を祈ろう)

おわり
344 : ◆RTZZTI.2JQ [sage]:2012/04/21(土) 23:12:37.72 ID:fTT48tm60
1です

トリップつけたから名乗らなくてもいいのだろうけど。

6週間かけて拙作ながら書き終えました。

やはりレスを貰えると励みになります。

読んでくれる人が居ると分かるから書けるというのが大きいです。ありがとうございました。

前作から読んで下さった方々も、今作から読んで下さった方々も

読んで下さった皆様、ありがとうございました。
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/21(土) 23:15:04.03 ID:kyLMLrOlo


ちなみに予知した未来は回避したんだよな?
もし親子丼ならオリコが可哀想過ぎる・・・
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/21(土) 23:20:27.71 ID:sI9kv8nZo
ここはひとつ真実を知るさやかちゃんががんばって親子丼回避する話になってほしい
347 : ◆RTZZTI.2JQ [sage]:2012/04/21(土) 23:45:00.01 ID:fTT48tm60
>>345
>>346

早速のレスありがとうございます。
実は拙作を書いている最中にこのSSを三部作にする構想を思いついて
次回作で織莉子の予知が的中したのか回避出来たのかを書いて完結と思ったのですが……。
1も4月から働き始め、続編書けるかどうかってのが難しい。
今作だけは完結させようと心に決めて書き終えたのですが。

次回作を書けるのか、
仮に書くとしても、もっと他のジャンルや文体で別の作品を書いて少しでも腕を上げてから書いてはどうか、
そもそも次回作の需要があるのか、
といったことを自問自答すると続編を書けるかどうかは分かりません。

もし書くことがあったら、少なくとも今回よりはマシなものを提供します。
その時には読んで頂ければ幸いです。

なお、このスレは来週末にHTML化依頼を出します。ではでは。
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/21(土) 23:56:31.40 ID:u9qJfMpAO
乙したー

一部の続きとして読みやすかった。

アムロがスレタイ回収したあと「離れろ!」を最後の出番になったのが今更印象深いww
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/22(日) 00:03:15.65 ID:AR8+6u8Ko
乙!
そういやアムロあれ以降いなくなったなwww
まぁ、あいつはあの世界でも強く生きていけそうだ
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/22(日) 00:09:53.81 ID:Q8NCTk3S0
今回も面白かった!シャアヤりチンかっけぇ
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/23(月) 00:49:34.42 ID:ILIBPXC6o
今回も笑いあり涙ありでとても面白かった!
乙でした!
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県) [sage]:2012/04/23(月) 19:25:55.38 ID:LXu48OxQ0
乙←ゼータ
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/26(木) 19:51:53.18 ID:01Z7aHHIO
今まで乙!
最初から見てたぜ?
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