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許嫁「末永く宜しくお願い致します!」その4 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/19(月) 20:48:43.26 ID:QXpl/0GAO
本スレは以下リンクの続きとなります。

1スレ目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1325347952

2スレ目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1326805331

3スレ目
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1329297173

本作の注意点は以下となります。

・エロ表現あり
・鬱要素控えめ
・毎日定期投下(予定)
・携帯の為投下速度遅め

以上を踏まえ、宜しければ駄文ですがお付き合い下さい。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1332157723(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

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もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/19(月) 20:50:20.83 ID:QXpl/0GAO
〜1スレ目のあらすじ〜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1325347952

突然富豪の祖父が連れてきた許嫁と一緒に暮らすことになった男。
何故か一方的に好意を向けられるも、男は祖父への反発から婚約を認められない。

しかし、同棲の日々を過ごすうちに次第に許嫁へ惹かれていく中、クラスメートの眼鏡が許嫁にアプローチを開始する。 許嫁が眼鏡に告白された時、男は自分の本当の気持ちに気付くと共に、許嫁が10年前に別れたお姉ちゃんだと知る。

思いを伝えることを決めた直後、許嫁が眼鏡に襲われかけていることを知り男たちは救出に向かう。
間一髪で許嫁を助けると男は思いを告げ、改めて婚約を認めて結ばれたのであった。

GWに友人である友・女と友の田舎へ旅行に行く二人。

女は友に告白を決意するも、友が従姉妹である従姉に告白する場面を目撃。
祭の最中、傷心の女に友は告白をする。
従姉への告白が勘違いだと知り、友と女は付き合うことになる。

旅行から戻った二人を待ち受けるのは……?

3 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/19(月) 20:52:03.45 ID:QXpl/0GAO
〜2スレ目のあらすじ〜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1326805331

男と許嫁が旅行から帰ると、許嫁の屋敷で働いていたメイドが待っていた。

許嫁を心配し押しかけてきたメイドと共に、GWの残りを過ごす二人。
ゲームセンターや牧場で休日を満喫するも、メイドは何やら別の思惑がある様子。
メイドが帰る前日、誘われるままに男は許嫁とメイド、二人と夜を共にしてしまう。
翌日、メイドは男への恋を告げることなく、忠誠を誓い去っていった。

再び二人の生活に戻った男と許嫁はクラスメイトたちと新しい学校生活を送り始めた。
しかし、生徒指導担当である主任に目をつけられてしまう二人。
二人の婚約が気に食わない主任は、男に婚約解消か退学という選択を迫る。
男は自らの力で問題を解決すべく、友や女、クラスメイトの力を借り暗躍する。
そして約束の期限、男は主任の悪行の証拠を叩き付けた。

再び穏やかな学校生活を取り戻した二人。
ところが、再びメイドが男の家を訪れた。 見知らぬ幼女と共に。

爺の命により、辛い過去を持った幼女を預かることになった二人。
自らの過去と幼女を重ね合わせる男は、幼女を救うことを決意する。

果たして、男と許嫁は幼女を救うことが出来るのだろうか?

4 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/19(月) 20:53:30.70 ID:QXpl/0GAO
〜3スレ目のあらすじ〜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1329297173

穏やかな日々を過ごすうち、幼女は次第に心の傷を癒やし男と許嫁に心を開いていく。

そんな中、すれ違いから険悪な雰囲気となる男と許嫁。
しかし、幼女の涙に二人は無事仲直りを果たす。

幼女の優しい時間は短く、男は幼女に自らの過去を重ね別れを決意する。
それを聞いて暴走した幼女を叱り飛ばした男。
許嫁の説得と幼女の懇願に、男は幼女を受け入れることを決めた。

四人での生活が始まってすぐ、男と許嫁は修学旅行に出掛ける。

旅先での友人たちとの触れ合いの裏で行われる二人を狙う者と二人を守る者の暗躍。

許嫁たちの危機に暗躍を続けていた姐が姿を表す。
だが、その裏で男には別の危機が迫り、ついに男は何者かに拉致されてしまう。

拘束された男が出会ったのは男の許婚だと称する嬢という少女。
そして男は嬢に犯されてしまう。

果たして嬢の目的は何なのだろうか?
男はどうなってしまうのか?

5 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/19(月) 20:55:22.23 ID:QXpl/0GAO
〜登場人物紹介1〜

☆主要人物

許嫁:
かなりのお嬢様で常識知らずのお姉さん。 子供の頃男に会って以来ずっと片思い。
爺の命で男と婚約し、ついに結ばれた。 酒を呑むと可愛い生き物に変身する。
ベッドの上でのテクニックをメイドに仕込まれており、昼は清楚で夜は淫乱。
性生活をオープンにしすぎるあまり恋愛相談のプロとなった。

男:
隠れジゴロ。世話焼きで家事万能な完璧超人。
両親は事故で他界。爺が母を許さなかったことを恨み爺との仲は悪い。
爺から最低限の仕送りを受け生活している。
唯一の欠点は人間不信だったが、許嫁たちのおかげで殆ど解消している。
最近の悩みは男友達が少ないこと。


メイド:
許嫁付きの淫乱メイド。夜のプロフェッショナル。
ポンコツな許嫁を心配し押しかけ、数日を共に過ごすうちに男への恋を自覚する。
男の睡眠中に逆レイプで一線を越えるも、思いを秘め男へ忠誠を誓う。
許嫁の護衛も兼ねており、戦闘能力は高くチンピラ程度なら瞬殺してしまう。
欠点は超がつく程の毒舌と表情を変えずに放つエロトーク。
何らかの病によりもうすぐ寿命が尽きるらしい。

幼女:
男が預かることになった子供。
両親から爺の遠縁に売られ、玩具にされそうになっていたところを救われる。
日ごろから虐待を受けていた過去から、無口で暴力には過敏に反応してしまう。 成長は遅れているものの内面は大人びており、自分を受け入れてくれた男に恋をし彼女だと自称している。

爺:
かなり厳しい、日本有数の大富豪。
過去男の母と父の結婚を許せず勘当。
男との仲は険悪で財産を譲らない事を宣言している。
男と許嫁を婚約させ、生まれてくる子を養子として財産を継がせることを画策している。
何らかの事情で現在は多忙らしい。

6 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/19(月) 20:57:22.85 ID:QXpl/0GAO
〜登場人物紹介2〜

☆前スレまでの主な登場人物

友:
友達思いのバカ。交友関係は広いが、特に男を気に入り良く一緒にいる。
女に告白し恋人となった。 しかしロリコン。
常に女の尻に敷かれている。

女:
元気な女の子。孤児院で男と知り合い、高校で再開した。
現在の家族は義理。
友と付き合い始め紆余曲折の結果ついに友と結ばれた。
作る料理は毒物レベル。

姐:
登場は早かったがようやく名前が出た腐ったお姉さん。
メイドと面識があり、爺の命により裏で何らかの暗躍をしている。
脅威の人脈の広さと身体能力を持つ謎の人。

部長:
男の通う高校の新聞部部長。
主任事件の際に男に協力したが、実はそれ以前から姐の指示で男と許嫁を監視していた。
姐の探偵事務所への就職が決まっている。

秘書:
爺の秘書。
爺に代わりグループの実務から暗躍の後始末まで手広くこなす。
無駄を嫌い機械的に事を進めるが、男のことは気にかけている様子。

嬢:
男を拉致し犯した少女。
本人曰わく男の許婚。
未だその素性と目的は謎。

眼鏡:
クラス委員で皆の信頼は厚かったが、自信過剰。許嫁に一目惚れしレイプ未遂で学校を退学。
海外で肉体労働中に後ろの処女を奪われ、新たな性癖に目覚める。ざまぁw
末宜スレ一番の人気者。

従姉:
友の従姉妹で、彼氏と別れて傷心していた。
女と友の三角関係になっていたが、彼氏と復縁した。

主任:
男が通う高校の(元)生徒指導教員。
男と許嫁の関係を問題視し、男に退学を迫った。
度重なるセクハラ行為を暴かれ、懲戒免職となった上眼鏡と同じく
海外に送られ肉体労働に従事することとなった。ざまぁw

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 21:26:14.55 ID:5c7v6FEFo
>>1
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 22:04:31.72 ID:xwN2zbu10
>>1
物語もいよいよ佳境に入ってきたね
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/19(月) 23:05:49.44 ID:mAi4+IbN0
>>1
さぁハッピーエンドをワクワクテカテカしてるぜぇ
とりあえず許婚ちゃんは貰った
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 01:19:39.31 ID:qFm2bkkGo
>>9
お前に宅配便届いてたけどちゃんと受け取ったか?
11 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/20(火) 08:44:07.14 ID:tCxfy7kAO
前にも書きましたが一応

たぶんこれから許嫁と許婚、同じ意味の単語が二つ入り混じります。
本作においては次の解釈でお願いします。

許嫁→ヒロインの名前
許婚→本来のいいなずけの意味の名詞

例:
許嫁「許嫁って言います。 私、>>9さんの許婚じゃありませんから!」

まぁ、うちも間違えるけどね!
ミスがあったら生暖かく見守って下さい。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 16:33:35.84 ID:KvaRvlQB0
前スレで言ってたけど嬢って美人でないのか
だったらヒロインの資格無いな
13 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/20(火) 17:15:41.07 ID:tCxfy7kAO
>>12
いや、あれはジョークだからさ……
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/20(火) 17:34:11.01 ID:vwbZjXrho
やっと追いついた!幼女ちゃんprpr

俺の中では嬢は神様ドォルズのあの子
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/20(火) 18:35:37.46 ID:hhNeH2ES0
>>11すまなんだ
確認せず書き込みして申し訳ないww
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/20(火) 20:22:33.21 ID:PJ1zJDMr0
>>13
嬢のジョークなんてつまんないじょー
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 20:58:25.80 ID:pmUw0nlgo
>>16
15点
18 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:02:31.07 ID:tCxfy7kAO
こんばんは!

さて、今日から4スレ目で再開です。
前スレ埋めありがとうございました。

しかし、前スレ>>1000め……
また眼鏡番外編を書けというのか!

では、投下開始します。

>>9
いつからハッピーエンドだと錯覚していた?
いや、ハッピーエンドですけど。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 21:02:59.27 ID:xXByFcevo
              //.|
             //./|
           //./| |
          //./ /|. |
        //./|/::/| |          _______________
        □/ / // | |.          |
        | |/.;;;;//.  | ||.         | じゃあ、>>16は死刑という事で・・・。
        | | ;;;;;;//   | |||         |_
        | |.;;;//    | |.||     ∧ ∧  |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        | |//..    | | ||.    ( ・∀・)
        | |/.     | |. ||    (    )           ワイワイ  ガヤガヤ
 ______.| |___//| ||__ / | | |__
        | |   //  |. ̄∠/(__(__) /.|          ∧_∧ ∧_∧ ∧ ∧.
..∧_∧   (| |⌒/. ∧ ∧⊃ヒィィィ.     //|         (´-`;)(@・ )(;´∀)(
( ・∀・).(⌒| |//(;´Д`) ←>>1   //  |        ∧∧ ∧ ∧  ∧_∧. ∧∧
(    )  ̄| |/ (⊃ /  ⊂.⊃.   //   |       (∀・ )( ´,_ゝ)(   )(´∀`
| | |.   | |    /   └─┘ //   /.      ∧_∧ ∧ ∧ ∧ ∧. ∧_∧
(__)_)   | |  /         //   /       <_`  )(´・ω)(д゚` )(
        | |/         //   /.       ∧_∧ ∧ ∧ ∧_∧. ∧_∧ ∧
        ~~         //   /        (   )( ゚∀゚)(`   )(   )(゚д
.                //   /        ∧_∧ ∧_∧  ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
.               //   /         (д- )(   )( ´,_ゝ)(TдT)(∀`
20 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:05:58.38 ID:tCxfy7kAO

 「着きやした、姐さん!」

 「オレたちも一緒に行きやしょうか?」

姐「いや、アンタらが怪我でもしたらマズイからねー、ここで待ってて?」

 「分かりやした、ご武運を!」

部長「許嫁さん、大丈夫かい? ここで待っていてもいいんだよ?」

許嫁「……いいえ。 今度は私の番ですから……」

21 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:06:39.20 ID:tCxfy7kAO

姐「ま、多分大丈夫だよ。 どうやら、本当の黒幕はこっちに居ないみたいだから」

許嫁「……本当の黒幕?」

姐「そ。 まぁ、そっちも別で今叩いてるからねー」

姐「それじゃ、覚悟が出来たならお邪魔しようか?」

22 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:07:13.22 ID:tCxfy7kAO

許嫁「……随分立派なお屋敷ですね……」

姐「ま、アンタのとこ程じゃないけどね。 将来はあっちに住むの?」カチャカチャ

許嫁「……分かりません。 男さまが望まれないと思いますし……」

姐「……ま、いいけどね。 さ、入るよ?」カチャカチャ

23 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:07:56.77 ID:tCxfy7kAO

許嫁「入るよって……勝手に入るんですか!?」

姐「当たり前じゃない、わざわざ誘拐犯の家に挨拶して入るわけ?」

許嫁「い、いえ、そうじゃなくて鍵は!」

姐「もう開いてるよ?」ガチャ

許嫁「……もう驚きません」

部長「ま、こんな人だと納得した方が楽だよ?」

24 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:09:14.59 ID:tCxfy7kAO

姐「アンパーンチ!」

 「なんだ、貴様ら……グハッ!」ドサッ

姐「カレーパーンチ!」

 「そ、それキック……ゲホッ!」バタッ

許嫁「き、緊張感ありませんね……」

部長「本来は殺伐とした誘拐犯の本拠地のはずなんだけどね……」

25 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:09:57.16 ID:tCxfy7kAO

姐「さて、多分この先の部屋だけど……許嫁さん、心の準備は良い?」

許嫁「はい、大丈夫です!」

姐「……辛いものを見ることになるかもしれないよ?」

許嫁「……それでも、男さまを助ける為ならなんだって見るし、なんだってします!」

部長「……強いね、キミは」

姐「ん、100点あげるよ。 じゃぁ、行こっか……」ガチャ

26 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:10:40.19 ID:tCxfy7kAO

許嫁「男さまっ! ……え?」

嬢「んぁっ! 良い、良いですわ! もっと、もっと突いて!」

男「ダメ、だ……出るっ!」ドクン! ピュルッ!

嬢「んんんん〜〜〜〜っ!」ビクビクッ

姐「……やっぱりね。 男クンを狙った時点でこんなことだろうとは思ってたけど……」

許嫁「や……イヤ……男さ、ま……なんで」

27 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:12:36.35 ID:tCxfy7kAO

嬢「ふ、ぅ……あら、イヤですわ。 人の情事まで覗き見ですか、この泥棒猫さん?」

男「……え? 許嫁……? み、見るな、見るなぁぁぁぁぁ!」

許嫁「く……男さま! 今助けますから!」

嬢「助ける? 逆でしょう、私が貴女から男さまを助けてるんですのよ、この泥棒猫!」

28 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:13:28.24 ID:tCxfy7kAO

嬢「……でも、これまでのようですわね。 そこの化け物に勝てる者がおりませんから」

姐「うん、抵抗しないでくれるとこっちとしても助かるかなー?」

嬢「えぇ。 ここが突き止められるとは思ってもおりませんでした。 流石ですわ……」

嬢「でも……うふ。 目的は果たしましたし。 ほら、御覧なさい?」ドロ…

許嫁「そ、そんな……男さま、中で……」

男「……許嫁、ゴメン……」

29 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:14:16.83 ID:tCxfy7kAO

嬢「私、今日は危険日でしてよ? お先に男さまの子を頂きましたわ、泥棒猫さん?」

許嫁「イヤ……イヤァ……」

部長「……どういうつもりだ、この女は……」

嬢「どういうつもり、と仰られるとこちらが困ってしまいますわ……」

嬢「……許婚の、将来夫となるべき方の子を身篭りたい。 おかしなことかしら?」

30 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:16:21.12 ID:tCxfy7kAO

許嫁「許婚……? どういう意味ですか……?」

嬢「あら、知らずに人の男を寝取っていたというのかしら?」

嬢「私が男さまの許婚。 10年も前から決まっていた、ね?」

許嫁「ふざけないで! 私が、私が男くんの許婚なのよ!」

嬢「ふざけてなんていません。 ……どうやら、そちらの方はご存知のようですけど?」

許嫁「……姐さん? 本当なの?」

姐「ん、まぁね。 確かに彼女は男クンの許婚よ」

許嫁「そんな……」

31 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:17:15.21 ID:tCxfy7kAO

姐「でもね。 アナタたち、大事な事が抜けてるわよ?」

姐「許婚ってね、法的強制力は何もないの。 ただ、そういう約束事ってだけ」

姐「でも許嫁ちゃん、アナタと男クンは婚約した。 それは契約」

姐「アナタと男クンは結婚を前提とした契約を結んだの。 自信を持ちなさい?」

嬢「ふん、法的解釈の話なんてどうでも宜しくてよ?」

嬢「それより大事な事がありますわ……私が、男さまの子を宿したということ」

嬢「許婚だとか婚約だとか、そんなものより確かなモノがここにあるんですもの」サスサス

許嫁「そんな、男くんを無理やり犯しておいて何を!」

32 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:19:12.97 ID:tCxfy7kAO

嬢「とはいえ、このままだと男さまばかりか、この子まで奪われてしまいますわね」

姐「当たり前でしょ? アンタこそ結局は男クンよりその子種が目的だった癖に」

嬢「確かに、お父様の目的はそうですわね。 でも、私は男さまも欲しかった」

男「……オレはアンタのものにはならない」

嬢「……そうですか。 うふ、そういう男さまが屈服する姿も見てみたいですわ」

33 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:19:50.85 ID:tCxfy7kAO

姐「……随分余裕ね? もう諦めたってわけ?」

嬢「いえいえ。 執事、お暇致しますわよ? 手伝いなさい」

執事「は……では、男さま失礼します」チャキッ

男「な……てめぇ!」

部長「いつの間に! ずっとこの部屋にいたのか!」

34 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:20:37.71 ID:tCxfy7kAO

姐「……完全に気配消してたわね。 アンタ、ただの執事じゃないでしょ?」

執事「……お答えする必要はございません。 男さまのお命が大事ならば動かないよう」

許嫁「そのナイフを退けて男くんを離しなさい!」

嬢「ここから出たら逃がして差し上げますわよ。 ……多分、ね?」

嬢「うふ……男さまがどうしても私に着いて行きたい、と仰られたら別ですけれど……」

35 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:22:59.76 ID:tCxfy7kAO

男「く……誰がてめぇと一緒に行くか!」

嬢「あらあら、きっと今に着いて行きたくなりますわよ?」

許嫁「そんな! また脅して男くんを何処かへ連れて行くつもりでしょ!」

姐「動いちゃダメ! ……あの執事って奴、本気だから」

執事「……私としてはお嬢様の純潔を奪ったこの男、殺してしまいたいのですが」

執事「その気があればどうぞ動いて下さいませ。 この男、喜んで殺します」

嬢「……まぁ、子種は頂きましたし。 その時は好きになさい」

36 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:24:17.34 ID:tCxfy7kAO

部長「姐さん……このまま見逃すんですか……?」

姐「マズった……ここは動けないわよ、生きた男クンを取り返すなら」

許嫁「……また、男くんを守れないなんて……」ギリ

嬢「それでは、皆様ごきげんよう……」ガチャ

執事「失礼致します……っ! しまった!」ガッ! カランッ

37 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:24:48.22 ID:tCxfy7kAO


 「全く、相変わらず貴女は詰めが甘いですね。 何をしているんですか」

38 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:26:35.72 ID:tCxfy7kAO

男「……メイド! なんでここに!?」

メイド「男さま、もう大丈夫です。 さ、あちらへどうぞ」

メイド「……それと、いい加減ズボンをお履き下さい。 ブラブラと目に毒です」

男「そこ突っ込まないでくれよ! 手が縛られてて自分じゃ出来ないんだよ!」

許嫁「男くん! 履かせてあげるからこっち来なさい!」

執事「く……お嬢様! ここは私が……お逃げ下さい!」

メイド「逃がすと思うか? 男さまに手を出した事を後悔しろ、盛りのついた発情期のメス豚め!!」

39 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/20(火) 21:31:08.69 ID:tCxfy7kAO
本日はここまで。

気付いてる方もいるかと思いますが、許嫁ちゃんは男くんの前ではキャラ作ってます。

これまでもときたま素に戻って男くんと言っちゃってますが、か、書き間違いではななないですよ?

どんな時に素を出してるのか振り返って探すと面白いかも。

では、また明日21時より!
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 22:07:32.82 ID:KvaRvlQB0

>>12だけど、ジョークだったのか
成敗された後は俺が貰っていこうかな…
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/20(火) 23:04:40.41 ID:hhNeH2ES0

前スレ>>1000が俺だったみたいだ…。
軽い気持ちでしてしまった…。
後悔はしていない、清々しい気分だ。
42 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:03:13.63 ID:VuSCB70AO
こんばんは!

戦闘シーンなんてなかった。
だって皆シリアスなのに、男と嬢は下半身丸出しなんだもん……

では、投下開始します。
43 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:04:42.37 ID:VuSCB70AO

姐「っと、これで動けないよね?」グイッ

嬢「く……」

執事「……お嬢様、申し訳ございません……」

メイド「……危ない所でした。 来て良かった……」

姐「やぁ、ごめんねー! 最後の最後でミスっちゃった」テヘペロ

メイド「……反省していませんね。 終わり良ければ全て良しとか考えてるんでしょう」

44 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:05:20.02 ID:VuSCB70AO

嬢「……男さまに取り入る駄犬が。 京都に来ているという報告は無かったのに……」

執事「……こちらにもそのような報告は上がっておりませんでした」

メイド「今しがた到着したばかりですから。 それに、報告どころではないでしょう」

メイド「今頃、貴女のお父様も身柄を押さえられている頃ですから」

45 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:05:52.39 ID:VuSCB70AO

嬢「お父様は関係ない! これは、私が独断で……」

姐「アンタさ、ここ突き止められた時点で終わってるの」

姐「これまでアンタの父親に手出さなかったのは証拠がなかっただけだからだし?」

姐「焦ったんだろうけど、ちょっと不用意すぎたんじゃないかなー」

嬢「く……」

46 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:09:11.61 ID:VuSCB70AO

メイド「さて、それでは失礼します」

嬢「な、やめなさ……ウグッ!」

執事「お嬢様! 貴様、お嬢様に何を!」

メイド「ご心配なさらず。 錠剤を一つ飲み下して頂くだけですから」コポコポ

嬢「グ……コクン。 ゲホゲホッ……何を、飲ませたの……?」

メイド「アフターピルという薬です」

メイド「男さまがさらわれたと聞いて、目的はすぐわかりましたから」

47 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:09:53.83 ID:VuSCB70AO

姐「……準備が良いわね。 というか、持ってたんだ、それ?」

嬢「……どういう意味? 何の薬なの……?」

メイド「……子宮内での着床を防ぐ薬です。 事後12時間以内なら妊娠確率はほぼ0%」

嬢「そんな! じゃぁ……この子は」ガクッ

メイド「……この子などと呼ぶな。 男さまとお嬢様が悲しむ」

48 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:10:39.56 ID:VuSCB70AO

許嫁「さ、男くんズボン履いて……」ゴソゴソ

男「……許嫁、ゴメン」

許嫁「今はいいから……ちょっと大きくなってて履き辛いね」ゴソゴソ

男「薬を飲まされたんだ。 ……でも」

許嫁「薬!? 大丈夫なの!? ほ、ほら、早く吐き出さないと!」

男「だ、大丈夫! 毒とかじゃないから、多分!」

49 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:11:22.00 ID:VuSCB70AO

許嫁「ホント? 体調とかおかしくない? 本当に大丈夫?」

男「大丈夫だから! その、起ったままになってるくらいで……」

許嫁「そう……ごめんね、男くん。 私、また男くんのこと守れなかった」

男「何言ってるんだ! こうして助けに来てくれただろうが!」

許嫁「でも、男くんが助けてくれた時は何かされる前に間に合ったのに」

許嫁「……私は、間に合わなかった……」

50 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:14:11.29 ID:VuSCB70AO

男「そんなことない。 ほら、こうして五体満足だったしさ」

男「……それに、いくら薬を飲まされたとはいえオレの方こそ誘惑に負けて……」

許嫁「言わないで! ……聞きたくないの」

男「……ゴメン」

許嫁「……謝らないで。 男くんは悪くないの、悪いのはあの女」

51 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:14:54.96 ID:VuSCB70AO

許嫁「男くん、辛かったね……好きでもない女に犯されて、イヤだったよね……」ギュー

許嫁「これは事故だから。 男くんは何もされてない、ね? 何もなかったの!」

男「……確かにイヤだった。 でも、何もなかったことには出来ない」

許嫁「ダメ! 忘れよう? 私だってイヤだよ、男くんが他の女のこと思い出すの!」

52 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:16:09.63 ID:VuSCB70AO

男「……あの子さ、処女だったんだ。 初めてをこんな形で捨ててしまった」

許嫁「だからって! だって男くんは犯されたんだよ? どうしようもないじゃない!」

男「……それにあの子、オレの許婚だそうだ。 爺が決めた……」

許嫁「……うん」

男「あの子が言っていることが本当なら、オレと爺のせいでこんな事したってことだ」

男「爺はあの子っていう許婚がいながら、お前を許婚として連れてきたんだからな」

許嫁「……」

53 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:18:07.09 ID:VuSCB70AO
>>52
ごめんなさい、一文抜けてました。

男「……あの子さ、処女だったんだ。 初めてをこんな形で捨ててしまった」

許嫁「だからって! だって男くんは犯されたんだよ? どうしようもないじゃない!」

男「オレが我慢してれば。 誘惑に負けなければこんなことにならなかった」

男「……それにあの子、オレの許婚だそうだ。 爺が決めた……」

許嫁「……うん」

男「あの子が言っていることが本当なら、オレと爺のせいでこんな事したってことだ」

男「爺はあの子っていう許婚がいながら、お前を許婚として連れてきたんだからな」

許嫁「……」

54 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:19:53.17 ID:VuSCB70AO

男「誤解するなよ? あの子が先に許婚だったからって、オレが好きなのはお前だ」

男「姐さんも言ってたけど、婚約したのはお前なんだからな……」

許嫁「……ありがとう……」

男「……でも、その代わりあの子は……10年も待たされて捨てられたようなもんだ」

許嫁「男くんは知らなかったんだから……悪くないよ」

55 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:20:45.63 ID:VuSCB70AO

男「……爺と話をする。 あのクソ野郎が何を考えてやがるのかオレは知る必要がある」

許嫁「……でも、お……旦那様は今……」

男「多忙だかなんだか知らんが、アイツの都合なんて知るか」

男「一歩間違えば、許嫁があの子の立場になってたかもしれないんだぞ!」

許嫁「……男くん」

男「帰ったら爺を問い詰める。 ……一緒に居てくれるか?」

許嫁「……うん」

56 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:21:25.47 ID:VuSCB70AO

姐「お待たせー!」

メイド「男さま、ご無事でしたか?」

男「……メイド、助かった。 ありがとう」

メイド「いえ、男さまの危機にお傍におらず、申し訳ございません」

男「姐さんもありがとう。 ……でも、なんで二人ともここに居るんだ?」

57 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:24:38.02 ID:VuSCB70AO

姐「んー、まぁ、成り行きかな?」

姐「……というか、メイド! アンタ本当になんで居るの?」

姐「アタシ、アンタが来ないように連絡しなかったはずだけど……」

メイド「私が来なければどうなっていたか反省しなさい、貴女は……」

58 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:26:20.18 ID:VuSCB70AO

メイド「男さまがさらわれたとお嬢様から電話を頂きましたから……」

メイド「秘書さまに事情を問い詰め、場所を聞き出しました」

メイド「それで、すぐ屋敷の自家用機を借りて空路で急ぎ駆けつけた次第です」

男「自家用機って……許嫁の屋敷、没落してる癖にそんなもんあるのかよ……」

許嫁「ま、まぁそれは置いといて! でも本当にありがとう、メイド」

メイド「いえ、お嬢様が連絡して下さったおかげです」

59 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:27:07.59 ID:VuSCB70AO

男「……あの二人はどうした?」

メイド「拘束して転がしてあります。 今部長という子が監視を」

男「そっか。 ……あの子、その、妊娠したかもしれないんだ。 だからその……」

男「罰は受けなきゃいけないけど。 でも、あまり酷いことは……」

メイド「……中出しの件はご心配なさらず。 避妊させましたので……」イラッ

男「……」

60 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:28:06.22 ID:VuSCB70AO

許嫁「……ねぇ、あの女どこ? ……あの女、許さない……」

メイド「……隣の部屋です。 あまりやりすぎないよう」

許嫁「……ありがと。 男さま、少し失礼しますね?」ニコッ ガチャ

男「お、おい! 何を……酷い事するなよ!」

メイド「男さまはお気になさらず。 これ以上あの女に情けをかけようとなさると……」

メイド「……私も、怒りと嫉妬で暴走しかねませんから」ニコッ

男「……」ゾクリ

61 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:35:50.44 ID:VuSCB70AO
少しキリが悪いですが、次のシーンは長くなるのでちょっぴり許嫁ちゃんにヤンデレ入ったところで本日はここまで。

しかし、許嫁ちゃんは属性が多い……
許嫁お姉ちゃんポンコツお嬢様淫乱ドジっ子幼児化焼き餅焼き幼なじみヤンデレ……
なにこれわけわからん……

では、また明日21時より!
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/21(水) 21:41:38.57 ID:P/D8mFzto
許婚
HP 999
MP ∞
ちから 40
すばやさ 40
うんのよさ 999
たいりょく 100
かしこさ 100

こうげきりょく 999
ぼうぎょりょく 255

じょうたい いかりのヤンデレモード

そうび
Eほうちょう
Eおとこがえらんだふく
Eおとこがえらんだくつ
Eこんやくゆびわ

しょうごう
いいなずけ おねえちゃん ぽんこつ
おじょうさま いんらん どじっこ
ようじか やきもち おさななじみ
やんでれ しゅらん きょにゅう

こうですか?わかりません以後自重はします
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 21:42:04.59 ID:+YmKrhXwo
64 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/21(水) 21:45:00.89 ID:VuSCB70AO
>>62
しまった、巨乳が抜けてましたね……

うん、巨乳は大事。
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(徳島県) [sage]:2012/03/21(水) 21:46:36.05 ID:V39rXbBdo
てか嬢可哀想過ぎるだろ
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 22:16:45.00 ID:JEFOF9Ld0
そこで俺らが嬢を頂くという寸法さ
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/21(水) 22:35:54.35 ID:co31Oik60
嬢ダーンじゃなーいわよーう
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [age]:2012/03/21(水) 23:16:21.56 ID:SAlSBdQ9o
>>67
>>67
>>67
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(田舎おでん) [sage]:2012/03/21(水) 23:29:21.24 ID:LD9qQifKo
許嫁の属性過多っぷりは数えでダブル役満狙えるなww
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/21(水) 23:47:33.83 ID:Z53o1+n10
>>66 天才か…
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/21(水) 23:51:14.56 ID:GnxYOq1do
男様十三面待ち
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/03/21(水) 23:52:36.86 ID:4weVhqPo0
なんか誰が悪いとかわかんなくなってきた
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/22(木) 00:18:43.49 ID:SHavqYblo
>>62
かしこさが100ってどういうことだよ

そんなに高いわけないだろ!
74 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 08:09:03.51 ID:ltX3o5dAO
>>73
泉の精「貴方が落としたのはこのかしこさ100の許嫁ですか?」

泉の精「それとも、このかしこさ0の許嫁ですか?」

100許嫁「勿論私ですよね、昨日の午前2時23分30秒に落としたと記憶してますし」→眼鏡リクスー秘書系

0許嫁「あー、男さまー? やっべ、ちょーウケるー!」
→黒ギャル系

男「普通の許嫁で」

泉の精「正直ですね、そんな貴方には普通の許嫁に加えて今だけ! なんとこの二人もセットでご提供しちゃいます!」

男「」


泉の精「ついでにこの汚い許嫁もいります?」


〜その夜〜

100許嫁「男さま、まだ試していない体位が30種あります。 試行したうち18種中6種も実際には間違っており……」

0許嫁「えっちすんのー? いいよ、やろやろ! え、ゴム? そんなのいらないよー、気持ちよくないしー」

許嫁「えっと、男さま……私たちを宜しくお願いしますね?」

メイド「ついに6Pですか、ケダモノですね」

幼女「……私、頑張るから」

男「」


こうですか、わかりますん!
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/03/22(木) 08:33:56.05 ID:C+z5c0cAO
>>74
おい!許嫁たち!
そこは俺達の場所だと何回言えbうわ何するやm…!!
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/22(木) 16:17:12.83 ID:QuDOdlv+0
0許嫁が本当に居そうで怖い
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 18:41:00.49 ID:QSKUVt5DO
>>73
ヤンデレ化した許嫁は、相手を痛めつけるだけのために頭フル回転して、かしこさ100なんだよ
んでフル回転してないとお馬鹿な子になるわけだな
つまり許嫁はお馬鹿な子なんだよ
痛っ!血……何じゃこりゃ!

太陽にほえない、俺編 最終回俺殉職
78 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:05:09.11 ID:ltX3o5dAO
こんばんは!

残り全部シリアスかと心配してたら息抜き部分書けたので一安心。

でも投下分はまだまだシリアス続きます。

しかし、確かに0許嫁みたいなのはいそうだけど現実に許嫁がそうなったら皆泣きそうだ……

では、投下開始します。
79 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:07:52.40 ID:ltX3o5dAO

部長「許嫁さん、何か用かい?」

嬢「……」

許嫁「部長さん、席を外して頂けますか?」

部長「……それは出来ないよ。 この二人、特に執事とやらが何をするかわからない」

許嫁「なら結構です。 ……ねぇ、嬢さん?」

嬢「……何かしら。 泥棒猫さん?」

許嫁「私ね、どうしても許せないことがあるの……」

80 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:08:44.61 ID:ltX3o5dAO

嬢「うふ、男さまを犯したことかしら? それとも、妊娠しようとしたこと?」

許嫁「そんなことはどうでもいいの……」

許嫁「男さまがね、貴女に酷い事しちゃダメって言うの……」

嬢「……お優しいことで」

許嫁「私が許せないのはね、男さまの優しさが貴女にまで向いている事」

許嫁「貴女なんかに、ほんの僅かでも男さまの心が向くのは許せない!」

81 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:09:32.23 ID:ltX3o5dAO

嬢「……私に、心が向く……?」

許嫁「なんで? 男さまに危害を加えた癖に、男さまの心まで持っていくの?」

許嫁「何を言ったの、何を言って男さまの同情を買ったわけ? 言いなさいよ!」

部長「許嫁さん……?」

嬢「……知らないわ、別に頼んだわけでもないですし」

82 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:13:18.07 ID:ltX3o5dAO

許嫁「……」パァンッ!

嬢「痛っ!」

執事「お嬢様! 貴様、お嬢様に何をする!」

許嫁「叩いたの。 気に食わなかったから」

83 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:13:55.12 ID:ltX3o5dAO

許嫁「……貴女、処女だったそうね? ねぇ、男さまに女にして貰って嬉しかった?」

嬢「……別に。 10年前に許婚が決まってしまって他に相手がいなかっただけよ」

許嫁「そう。 でもね、男さまは責任を感じてるわ。 いいえ、罪悪感かな?」

許嫁「貴女が全くの無関係なら良かった。 犬にでも噛まれたようなものだもの」

許嫁「でも、貴女はダメ。 男さまが貴女のこと忘れられなくなってしまう……」

嬢「……」

84 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:15:09.82 ID:ltX3o5dAO

許嫁「ね、貴女消えて? 私の、男さまの前に二度と現れないで?」

嬢「……」

許嫁「……そう。 なら、このナイフで二度と現れる気が起きないように……」

執事「貴様! 止めろ、お嬢様に何かしてみろ! 私がお前を殺す!」

嬢「……執事、見苦しい真似は止めなさいな。 ……泥棒猫さん、お好きになさい」

許嫁「……もしかして、私には出来ないと思ってる? 男さまの為なら、私……」チャキ

85 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:18:32.76 ID:ltX3o5dAO

男「……許嫁、止めるんだ」ガシッ

許嫁「っ! 男さま、なんで!」

部長「すまないね、どうもキミの様子がおかしかったから男くんを呼んだよ」

男「……ゴメンな。 オレが弱かったばっかりに、お前にこんなことまで……」ギュー

許嫁「……見られちゃいましたね。 私、汚い女なんですよ?」

許嫁「貴方の心がほんの少しでもこんな女に向くのが許せなくて酷い事をしようとする」

許嫁「……嫉妬深い、本当に醜い女……」ポロポロ

男「許嫁……」

86 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:19:19.70 ID:ltX3o5dAO

許嫁「メイドや、幼女ちゃんならいいの。 家族なら許せるから」

許嫁「女さんだってかまわない。 男さまに友達がいるのは嬉しいから」

許嫁「でも、この人だけはダメ! 男さまを傷つけた、この女だけは許せないの!」

許嫁「この女、この女だけには心を向けないで! 同じ許婚のこの女には!」

87 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:20:19.03 ID:ltX3o5dAO

男「許嫁! もう良いんだ! もう……何も言わなくて良いよ……」ギュー

許嫁「男さま、男さまぁ……」ポロポロ

嬢「ふん……そうやって男さまに取り入ったのかしら、流石泥棒猫ね?」

許嫁「っ! 貴女って人は!」キッ!

男「いいから落ち着け、許嫁。 ……アンタも無駄にコイツを挑発しないでくれ」

嬢「……ふん」

88 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:22:24.10 ID:ltX3o5dAO

男「……アンタには悪い事をした。 知らなかったとはいえ、オレも当事者だからな」

嬢「何、を……」

男「でもオレが愛してるのはこの子だけだ。 例え許婚でもアンタとは一緒になれない」

嬢「……」

男「……だけど、あんな形とはいえアンタの大事なものを奪ってしまったのは確かだ」

89 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:23:19.24 ID:ltX3o5dAO

男「だから、済まない。 爺の分まで謝る」

男「アンタの10年と純潔は取り返しがつかないから謝ることしか出来ないけど……」

嬢「別にどうでも宜しくてよ。 こうなった以上、それこそ今更の話ですわ」

嬢「……でも、悔しいから何故貴方の子を欲したのかは教えて差し上げません」

嬢「男さまは、それを訊きたかったのでしょう? うふ、残念でしたわね?」

90 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:24:09.38 ID:ltX3o5dAO

男「……今日の事はこれで忘れる。 これ以上許嫁のこと悲しませたくないからな」

嬢「忘れられますかしら?」

男「……さぁな。 さ、許嫁。 隣の部屋に戻ろう……」ガチャ

許嫁「……はい、男さま」

嬢「……ねぇ、男さま? もし、私がその許嫁さんより早く貴方と出会っていたら……」

男「……」

嬢「……うふ。 冗談ですわ。 忘れてくださいませ……」

男「……さよなら、嬢」バタン

91 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:25:02.85 ID:ltX3o5dAO

嬢「……」

執事「……お嬢様」

部長「……ボクは後ろを向いているよ」

嬢「……余計な、お世話ですわ……」ポロ…

嬢「……う……っく……」ポロポロ

部長「……全く罪作りだね、男くんは……」

92 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:27:30.88 ID:ltX3o5dAO

秘書「なるほど。 男さまが無事でなによりでした」

姐「ま、ちょっとばかしつまみ食いされちゃったけどねー? そっちはどうなの?」

秘書「こちらも片付きました。 あの方も軟禁状態で監視をつけております」

姐「ん。 ふぃー、これで私の仕事も殆ど終わりかな?」

93 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:28:29.87 ID:ltX3o5dAO

秘書「……とりあえず、そちらに人員を送り後始末致します。 それにその二人も」

姐「うん、避妊したとはいえまだ万一の可能性があるからね。 監視しといて?」

秘書「畏まりました。 ……今回の件、男さまはお怒りでしょうか?」

姐「……うん。 許嫁ちゃん以外に10年前に決まっていた許婚がいて」

姐「その上、その子が許嫁ちゃんに嫉妬して暴走した……」

姐「男クンからみたら、爺さんのせいで今回の事件が起きたって見えちゃうから」

94 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:29:10.91 ID:ltX3o5dAO

秘書「しかし、それは……」

姐「事実がどうあれ、男クンがどう見るかが問題でしょ?」

姐「……私はそれより嬢って子の方が気になるな……」

姐「あの子も被害者よ。 男クンの許婚、それ以外の価値観を教育されてないんだもの」

姐「子供を都合の良い道具としか考えてない。 全く、金持ちって醜いね……」

95 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:29:51.86 ID:ltX3o5dAO

秘書「……一例で全てを語るのは宜しくありませんよ? 現に会長は……」

姐「分かってる。 でもね、あの子が可哀想でしょうがないの!」

姐「父親の言う通りに男クンを慕い続けて! でも男クンは別の人と居て!」

姐「あげく父親に子を作れと言われて身体を捧げた? ふざけないでよ!」

秘書「……」

96 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:32:02.29 ID:ltX3o5dAO

姐「もちろん、だからといってあの子のしたことが許されるわけじゃないけどさ……」

姐「私があの子の立場でも、きっとこうしたわよ。 だってそう洗脳されてるんだもん」

秘書「……洗脳。 父親の言う事を妄信するロボットですか」

秘書「……しかし、これからどうするべきでしょうね」

姐「さぁ、ね……今日、あの子は全てを失ったわけだから」

姐「10年、いや生まれてからずっと施された洗脳を解くのは、簡単じゃないよ?」

97 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:33:29.57 ID:ltX3o5dAO

秘書「それでも、出来る限りの事をしなければ。 その責任が我々にはありますから」

姐「そうだね。 でも、爺さんには今回の件、報告しないで」

秘書「そういうわけには……」

姐「爺さんも、良かれと思ってしたことが裏目に出たと知ったら辛いでしょう」

姐「……特に、あの子の事を知ったら。 ね、そう思わない?」

秘書「……そうですね。 畏まりました」

秘書「あの二人については、私の方で処遇を検討してみます。 ……では」プッ

98 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:35:35.74 ID:ltX3o5dAO

メイド「……報告は終わりましたか?」

姐「聞いてた癖に、とぼけちゃって……」

メイド「私は、あの女の境遇がどうあれ、許すつもりはありませんので」

姐「全く、男クンが絡むとアンタたちは目の色が変わるよねぇ……」

姐「それより、アンタはこれからの事心配したら?」

メイド「……」

99 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:36:09.32 ID:ltX3o5dAO

姐「……今回の件で、男クンは事実を知ろうとするわ、間違いなく」

姐「なぜ狙われたのか、なぜあの子が子種を必要としたのか、なぜ許婚が二人いたのか」

姐「……そろそろ、隠し通すのも限界じゃないかな?」

メイド「……そうかもしれませんね」

姐「ま、アタシは部外者だから口出すのはここまでにしておいてあげる」

100 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:37:12.16 ID:ltX3o5dAO

姐「と、それはそれとして、アンタ身体大丈夫なわけ? ……結構無茶したでしょ」

メイド「……問題ありません。 男さまの危機を救うのが最優先でしたし」

メイド「大体、人の心配をする以前に自分の失敗を反省なさい。 危なっかしい……」

姐「二ヒヒ、あれは失敗だったよねぇ……あの執事とはタイマンしてみたいなぁ……」

メイド「全く。 外にも無傷の男が二人張ってましたよ? 手抜きのしすぎです」

姐「あれ? 執事以外は見逃してなかったはずだけど……んー?」

メイド「では、増援でしょうか? しかし、増援があのヤクザ崩れ二人だけとは……」

101 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:38:02.80 ID:ltX3o5dAO

姐「……あ! ね、ねぇ? もしかしてその二人、やっちゃった?」

メイド「当たり前です。 到着してすぐに片付けておきました」

姐「……ヤバい。 これはヤバい。 このお馬鹿! 駄メイド!」

メイド「……ケンカを売ってるつもりなら買いますが?」ピキ

姐「うあぁぁぁ! 組長に叱られる! アイツの説教ウゼー! イヤー!」

102 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/22(木) 21:42:11.37 ID:ltX3o5dAO
本日はここまで。

嬢が可哀想というレスがありましたが、全くその通り。
ある意味嬢は黒い許嫁ちゃんですね、環境によっては許嫁ちゃんがこうなってたはず。

では、また明日21時より!
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 21:45:58.71 ID:+IDfH6sfo

許嫁が悪者にしか見えない不思議
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/03/22(木) 21:58:27.95 ID:lUb2T+PXo
  _, ,_  パーン
( ‘д‘) 
 ⊂彡☆))Д´)
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/22(木) 22:10:50.10 ID:QuDOdlv+0
>>1
>>104やめたげてぇぇぇ!
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 22:13:02.72 ID:Mtq8xkek0

これで嬢は終わりじゃないよな?何かしらの救いがあるんだよな?

あと眼鏡と主任の番外編って結局書くの?
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/22(木) 23:08:05.30 ID:SHavqYblo

大丈夫執事が居るさ
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(徳島県) [sage]:2012/03/22(木) 23:40:36.87 ID:fzMdsgtVo
嬢は僕が貰っとくよ!!
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 23:59:43.27 ID:P3398YcPo
まさか、>>1は眼鏡と主任だけでは飽き足らず
執事まで…
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 00:59:29.81 ID:2Q+KgTZDO
おい、鼻息が荒いぞ
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/23(金) 16:37:27.65 ID:0KjQSlDW0
いまやっと追いついたぜ
>>1乙ー楽しく、時に胸くそ悪くそ悪い登場人物居るけど読ませてもらってるよー
次の書き込みも期待してるよー
112 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:07:56.59 ID:Bbidn2NAO
こんばんは!

>>106
最後は幸せにしたいですが本編で絡ませるのは難しいでしょうね。
男はともかく、許嫁とメイドは完全に敵視してますから。
書くなら番外編と本編終了後でしょうか。
眼鏡は……安価は絶対だしなぅ。

>>111
まさか新規で4スレも読もうとする人がいるとは……

では、投下開始します。
113 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:10:05.86 ID:Bbidn2NAO

男「……」

許嫁「……」

男「……」

許嫁(男さま……きっと、あの女のこと考えてる。 ……痛いよ、胸が痛い……)

男「……」ナデナデ

許嫁「……え?」

男「……苦しそうだったから。 オレ、あの子のこと考えてた……ゴメンな?」

許嫁「……はい」

114 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:10:55.56 ID:Bbidn2NAO

男「お前の前では考えないようにするから。 ……お前の、そんな顔見たくないから」

許嫁「……もう考えない、忘れるとは言ってくれないんですね……?」

男「……すまん。 でも……」

許嫁「ごめんなさい、男さま。 ……私、もうすこし大らかな女だったら良かったのに」

許嫁「男さまは一つも悪くないのに…… でも、でも!」

男「良いんだよ、そんな焼きもち焼きなとこも含めて許嫁なんだから」ナデナデ

許嫁「男さま……」

115 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:12:10.98 ID:Bbidn2NAO

メイド「……男さま、お嬢様。 そろそろ引き上げます」

男「あぁ。 ……あの二人は?」

メイド「あの二人の事はお忘れを。 そのようなお嬢様の顔は見たくありません」

許嫁「……」

男「……分かった。 悪いようにはしないと信じる」

メイド「貴方という人は、どうして自らに危害を加えたものの心配まで……!」

許嫁「メイド、いいの。 しょうがないよ……私たちが好きなのはそういう男さまだから」

メイド「お嬢様……」

116 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:14:56.29 ID:Bbidn2NAO

許嫁「……メイド、幼女ちゃんはどうしたの?」

メイド「こちらに連れてくるわけにも行きませんでしたから、屋敷に預けて来ました」

許嫁「そっか。 ……ごめんね、メイド」

メイド「いえ。 お嬢様のおかげで男さまを助けられました」

メイド「良く取り乱さずに私へ連絡を下さいましたね?」

許嫁「取り乱したよ。 でも、女さんのおかげで落ち着けたから……」

117 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:16:00.38 ID:Bbidn2NAO

男「そうだ! 友は無事なのか?」

許嫁「えぇ、気絶していただけだそうです。 今頃旅館で女さんと一緒です」

許嫁「……あの二人、私たちのことうまく誤魔化してくれてるでしょうか……」

メイド「ご心配なく。 学校には私が保護者に成りすまして誤魔化しておきました」

メイド「流石に、無断で夕食まで戻らないというのは些か問題があると思いましたので」

男「助かる。 主任の件で次に問題を起こせば退学と言われてたからな……」

118 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:16:52.31 ID:Bbidn2NAO

許嫁「……話の続きは帰りにしませんか? 私、これ以上ここに居たくないです……」

男「……そうだな」

メイド「外に私が乗ってきた車を待たせております」

許嫁「あ、私も姐さんの知り合いに送って貰ったんだけど……」

メイド「そちらは使用不能です。 運転手が、その、何者かに襲われまして」

許嫁「そうなんだ……大丈夫かなぁ……?」

メイド「手加減しました……いえ、手加減されていたので大丈夫です」

119 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:19:28.24 ID:Bbidn2NAO

姐「それじゃ、ここは私たちに任せて気をつけて帰ってねー?」

姐「ま、もうアンタたちを狙う輩はいないと思うけど……」

男「……姐さん、貴女は……」

姐「ストップ。 アタシは何も言わないよ?」

姐「探偵って、守秘義務があるからさー。 ま、そうでなくても言わないけど」

男「……」

120 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:20:43.81 ID:Bbidn2NAO

姐「……でも、男クンに人生経験豊富なお姉さんが一つだけアドバイスしてあげる」

メイド「……腐れきった人生の経験を語られても困ると思いますが」

姐「うるさいなぁ……あのね、偏見を持ってちゃ、見えないものもあるんだよ?」

男「……どういう意味ですか?」

姐「さぁねー? 点数が欲しかったら自分で考えなさいな」

121 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:21:56.96 ID:Bbidn2NAO

部長「ま、この人はこういう人だから。 でも、間違った事は言わない人だよ?」

男「分かった。 部長もありがとう。 こっちに残るのか?」

部長「あぁ、この人に手伝いを強要されてるからね。 明日の朝には帰るさ」

部長「……こんなことがあったけど、一緒に回れて楽しかった。 男くん、ありがとう」

部長「では、また明日」

男「あぁ。 また明日」

122 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:24:12.13 ID:Bbidn2NAO

メイド「では、とりあえず京都方面へお願いします」

 「畏まりました」

男「……」

許嫁「……」

メイド「……男さま、お疲れでしょう。 お休みになられても結構ですよ?」

男「あぁ。 大丈夫だ……」

123 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:24:55.35 ID:Bbidn2NAO

許嫁「ね、メイド? 一つ聞きたいことがあるんだけど……」

メイド「……なんでしょうか?」

許嫁「もしかして、メイドも知っていたの? あの女のこと……」

メイド「……はい。 旦那様から伺っておりました」

許嫁「っ! なんで、なんで教えてくれなかったの!」

124 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:25:55.35 ID:Bbidn2NAO

メイド「……お嬢様は、男さまに許婚が居ると知っていたらどうしていましたか?」

メイド「遠慮して、男さまに会おうとしなかったのではないですか?」

許嫁「そんなこと……ない」

メイド「旦那様に言われてようやく会うことを決められたではないですか」

メイド「……男さまを守れなかった、会う資格がないとずっとご自分を責めて」

許嫁「それ以上言わないで。 ……そうだね。 そうかもしれない」

メイド「他にも理由はありますが、私の口から申し上げることではありませんので」

125 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:28:22.44 ID:Bbidn2NAO

男「……待て。 今までも違和感は感じていたけど、今気付いた」

男「お前らにとって、爺はただのパトロンじゃなかったのか……?」

メイド「……」

男「確か、許嫁を引き取った資産家が亡くなって、爺が援助したって話だったよな?」

男「でも、この前爺はメイドが必要だって言ってた。 お前を貸すって……」

男「確かに雇用主は爺なのかもしれない。 でも、お前は許嫁のお付だろ?」

男「なんで爺がお前を必要とするんだ。 お前を貸すとか言えるんだよ?」

126 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:29:08.70 ID:Bbidn2NAO

メイド「……」

男「何より、オレや許嫁が知らない嬢のことをなんでお前が聞いてるんだ、メイド」

男「お前、爺とどういう関係なんだよ……」

メイド「……男さま。 それは、私の口からは申し上げられません」

男「っ! お前……」

127 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:29:48.96 ID:Bbidn2NAO

メイド「誤解なさらないで下さい。 騙すとか、そういうつもりではありません」

メイド「信じて下さい。 ……そして、今は聞かないで下さい。 お願いします……」

男「……いつか、話してくれるのか?」

メイド「……時が来れば」

男「わかった、今は聞かない。 メイドのそんな辛そうな顔、見たくないしな」

メイド「……ありがとうございます」

許嫁「……」

128 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:32:00.62 ID:Bbidn2NAO

許嫁「ねぇ、メイド? 今何時くらい?」

メイド「21時ですね。 どうか致しました?」

許嫁「ん、もう少ししたら就寝時間だし、どうしようかなって」

メイド「今日は別にホテルを取ってそちらでお休みされた方が良いかと思います」

メイド「今から戻ってはゆっくりお休みになれないでしょうし、それに……」チラ

男「……」スー スー

許嫁「……そうだね、男さまを休ませてあげないと」

129 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:32:52.95 ID:Bbidn2NAO

メイド「……お嬢様、男さまが勃起したままだからといって今日はダメですよ?」

許嫁「そ、そんなこと考えてないもん!」

メイド「男さまが飲まされた薬は、あくまで起たせるだけで精力増進はしませんから」

メイド「……それに、今日は男さまも犯されたことを思い出したくはないでしょう」

許嫁「……うん。 えっちしたら、イヤでも思い出しちゃうからね……」

メイド「今日はお二人にして差し上げますから、優しく抱きしめてあげて下さい」

許嫁「分かってる。 ……男さま、きっと傷ついてるもんね……」

130 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:35:03.66 ID:Bbidn2NAO

許嫁「男さま、男さま。 起きてください、ホテルにつきましたよ?」ユサユサ

男「……うぁ、寝ちまってたか、すまん」

許嫁「ごめんなさい、せっかくお休みになってたのに。 でも部屋に行かないと」

男「ん? 旅館じゃないのか?」

許嫁「はい、疲れてるのに質問攻めに逢いたくないでしょう?」

男「……そうだな。 友たちには悪いけど、今日はもう面倒はゴメンだ」

131 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:35:59.84 ID:Bbidn2NAO

メイド「明日モーニングコールしますので、ゆっくりお休み下さい」

男「珍しいな、お前こういう一緒に寝るチャンス見逃さないと思ってたけど」

メイド「ふふ、今の傷ついた男さまを癒せるのは、お嬢様だけですから」

メイド「それに、無理になんでもない風を装わなくても宜しいですよ?」

メイド「そのお顔では、せっかくの努力も無駄というものです」

男「……すまん」

メイド「お嬢様、男さまをお願いしますね? では、おやすみなさい」

許嫁「うん、おやすみ」

男「おやすみ……」

132 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:37:29.44 ID:Bbidn2NAO

メイド「ふぅ……」ドサッ

メイド「……本当は、お嬢様と一緒に男さまを慰めて差し上げたいのだけれど……」

メイド(身体がだるい……今回ばかりは無茶が過ぎましたね)

メイド(でも、これで……お二人を狙うものは恐らくいないはず)

メイド(本格的に動けなくなる前で、良かった……)

メイド(……男さま、お嬢様。 ごめんなさい)

メイド(全てをお話するのは……全てが終わってからと約束しましたから)

メイド(だから、今は……)

133 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 21:40:33.41 ID:Bbidn2NAO
本日はここまで。

展開遅くてすみません。
来週には第七部が終わる予定です。

では、また明日21時より!
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/23(金) 21:48:20.66 ID:tDb6uVtXo
レイプのレの字しか無いっていったのにレイプまでしっかりやりやがって
逆レイプだけどさ
まぁいっか、執事と主任と眼鏡のガチホモ3P楽しみにしてる!
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 21:49:38.29 ID:LkTver9do
136 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/23(金) 22:23:30.13 ID:Bbidn2NAO
>>134
レイプじゃないから恥ずかしくないもん!

まぁ、メイドも逆レイプしてるしね、しかも睡眠中に……
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 22:28:27.02 ID:UETB1JGT0

逆レイプならあんまり腹が立たない不思議
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 22:28:47.69 ID:UETB1JGT0

逆レイプならあんまり腹が立たない不思議
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 22:29:32.36 ID:LkTver9do
あかん。屑しかおらんわ
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/23(金) 23:27:18.76 ID:9ns5A7KQ0
乙!
嬢も事情があってそれなりに可哀想なのにメイドも許嫁も結構酷いのな…。
僕チャンは心が痛むよ…。
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/03/24(土) 00:36:09.33 ID:ZLTqmVLAO
ここに居るおまいらは所詮同じ穴(性的な意味で)の狢…
うわ何するやm…!!
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/24(土) 11:30:59.89 ID:m9ZS5uOq0
乙!
いやー、ちゃんと救出されたねーメイドちゃんは結局8の字やっちゃったけどwww
もう男は攫われたりしないよね?信じてるよ?>>1
143 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:04:08.73 ID:wsK36GIAO
こんばんは!

今日ものんびりまったりスローペースで。

では、投下開始します。

>>140
まぁ、恋人がレイプされたのにレイプ犯と仲良く出来る人はいないでしょうから……
でも、一応将来的には和解するはず。
144 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:06:01.06 ID:wsK36GIAO

許嫁「男さま、お風呂入れましたからまずは身体を洗いましょう」

男「……ごめん、オレもう眠くて……」

許嫁「……お願いします」

男(そっか、あの子の匂いとか色々付いてるもんな……)

男「……分かった」

145 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:07:04.56 ID:wsK36GIAO

許嫁「男さま、背中流しますね?」ザバー

男「あぁ」

許嫁「…それじゃ、次は前です」

男「頼む」クルッ

許嫁「……普段より、おっきいですね?」カァ

男「言わなくていいから」

許嫁「ごめんなさい。 じゃ、洗いますから……」ゴシゴシ

146 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:07:55.38 ID:wsK36GIAO

男「……」
許嫁「……」ゴシゴシ

許嫁(……血がついてる。 ……あの女の、破瓜の血……)

許嫁「……」ゴシゴシゴシゴシ

男「お、おい。 ちょっとそんな激しくしたら……」

147 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:08:35.73 ID:wsK36GIAO

許嫁「……」ゴシゴシゴシゴシ

男「く……い、痛い! 許嫁、痛いって許嫁!」

許嫁「……あ。 ご、ごめんなさい!」

許嫁「わ、私ちょっと我を忘れちゃって……痛かったですよね?」

男「……いや、大丈夫。 オレの方こそ、気が回らなくてごめんな?」

許嫁「……湯船に浸かってあがりましょう、狭いですけど」

148 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:11:12.44 ID:wsK36GIAO

男「ふぅ……目が覚めてしまったな」

許嫁「まだ21時くらいですからね……テレビでも見ますか?」

男「いや……そうだ、友と女に電話してやらないと!」

許嫁「忘れてました! わ、私女さんに電話しますから、男さまは友さんに!」

男「頼む! くそ、明日絶対何か言われるな、これは……」Prrrr

149 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:12:04.76 ID:wsK36GIAO

友「男! お前、大丈夫だったか!」プッ

男「あぁ、なんとか。 お前こそ、怪我は大丈夫か?」

友「痣が出来て鼻血が出たくらいなもんだ、気にするな。 お前が無事でよかった……」

友「とりあえず、昼間は一緒に行動してたことにしといた。 夜は無理だったけど……」

友「でも、保護者から連絡が来て、京都の親戚の通夜に行ったってことになってたぞ?」

150 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:12:51.36 ID:wsK36GIAO

男「多分メイドがそう誤魔化してくれたんだろ。 今別のホテルに泊まってる」

友「そっか。 女にはもう連絡したか?」

男「今、隣で許嫁が電話してる」

友「ならいい。 さっきまで自分のせいだって泣いて、大変だったんだぞ?」

男「なんで女のせいになるんだ?」

友「自分が休憩しようって言い出さなければ……って言い出してな」

男「あの馬鹿、全然関係ないだろうに……」

151 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:13:44.43 ID:wsK36GIAO

友「人の彼女捕まえて馬鹿とか言うな。 ……事情は、聞かない方がいいのか?」

男「あぁ。 正直オレ自身も理解しきれてないし、何が起きたかも話したくない」

友「わかった。 お前が無事ならそれでいい。 明日はどうするんだ?」

男「朝一で合流する。 正直キツいけど許嫁にとって初めてで最後の修学旅行だからな」

友「さんざんな修学旅行だったから、最後くらいは良い思い出にしたいよな」

男「そうだな。 それじゃ、また明日」

友「あぁ、ゆっくり休め。 許嫁さんと変な事するんじゃねぇぞ?」プッ

152 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:15:53.15 ID:wsK36GIAO

許嫁「終わりました?」

男「あぁ。 女はどうだった?」

許嫁「すごく泣いてました。 男さま、明日フォローしてあげないと……」

男「そうだな。 アイツらには随分心配かけてしまったな……」

許嫁「そうですね……あ、男さま。 どうぞ」スッ

男「ん? 通話中だけどオレが出ていいのか? ……もしもし」

153 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:16:27.01 ID:wsK36GIAO

 「男! 男なの? 男、大丈夫?」

男「この声は、幼女か?」

幼女「……うん」

幼女「私ね、すっごく心配したんだから! 男が、男がいなくなったらって……」

幼女「う……ヒック、うわぁぁぁぁぁん!」

男「お、おい泣くな! オレは大丈夫だから、いなくならないから!」

154 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:17:01.81 ID:wsK36GIAO

幼女「……ホント? ホントに大丈夫?」

男「大丈夫。 ごめんな、一人にさせて」

幼女「……ううん、ここの人たち皆優しいから」

男「そっか、許嫁の屋敷にいたんだったな。 明日の夕方には帰るから……」

幼女「……待ってるから、男が迎えに来るの」

155 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:17:42.95 ID:wsK36GIAO

男「あぁ、良い子にして待ってろよ? お土産は何が良い?」

幼女「……男がいい。 他には何もいらないから、早く帰ってきて?」

男「……分かった、出来るだけ早く帰るからな? じゃ、もう寝ろよ?」

幼女「……ん。 男、おやすみ」

男「おやすみ、幼女」プッ

156 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:19:20.17 ID:wsK36GIAO

許嫁「幼女ちゃん、泣いてましたね……声がこっちまで聞こえてました」

男「あぁ、心配かけてしまったな。 帰ったら甘えさせてやらないと」

許嫁「……適度に、ですからね? 勢い余って、なんてことになったら……」ニコ

男「し、しない! しないから! ほら、用事は済んだしもう寝るぞ!」

許嫁「ふふ……はい、男さま」

157 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:19:51.29 ID:wsK36GIAO

許嫁「男さま、身体は大丈夫ですか?」

男「あぁ、特に気持ち悪くなったりはないよ。 その、アレもそろそろ落ち着きそうだ」

許嫁「そろそろ薬が切れる頃なのかもしれませんね……」

男「興奮もしてないのに起ちっぱなしってのもなんか変だったからな、助かる」

158 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:20:29.05 ID:wsK36GIAO

男「しかし、爺の奴一体……モガ!」

許嫁「ダメです。 今日は何も考えないの!」ポフッ ギュー

男「く、苦しい……胸で溺れる……」

許嫁「今日は甘えさせてあげますから。 寝て全部忘れましょ?」ムニムニ ギュー

男「分かった……分かったから緩めて……」

許嫁「本当に分かりました? しょうがないですねぇ……」

159 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:21:06.44 ID:wsK36GIAO

男「お前な、オレを殺す気か!」

許嫁「でも、気持ち良くありませんでした?」

男「……気持ち良かった」

許嫁「素直で宜しい。 良い子の男さま、ご褒美に頭を撫でちゃいます」ナデナデ

男「オレは子供か……」

許嫁「子供のつもりで甘えて良いんですよ? 寝るまでこうしててあげます……」ナデナデ

男「……うん」

160 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:23:11.91 ID:wsK36GIAO

男「……」スー スー

許嫁「ふふ……」ナデナデ

許嫁(……よほど疲れてたんだね。 すぐ寝付いちゃった)

許嫁(……疲れ果てるまで、あの女に……)ギリッ

許嫁(っ! いけない、私ももう忘れないと……)

 『男クンよりはアンタの方が核心に近いの、自分で考えなきゃ点数あげられないよ?』

許嫁(核心……男さまがさらわれた理由。 私以外の許婚がいた理由)

許嫁(男さまが知らなくて私だけが知ってることって、あの事くらいだと思うけど……)

161 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:23:58.56 ID:wsK36GIAO

 『当たり前でしょ? アンタこそ結局は男クンよりその子種が目的だった癖に』

 『確かに、お父様の目的はそうですわね。 でも、私は男さまも欲しかった』

許嫁(子種が目的……あの女の、父親の目的…… っ!)

許嫁(そういう……こと? それなら、全て辻褄が合う……)

許嫁(……)ギリ

許嫁(……でも)

許嫁「男くんはどうするんだろうね? 全てを知っても、今の男くんで居てね?」ナデナデ

162 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/24(土) 21:26:46.82 ID:wsK36GIAO
少し短いですが本日はここまで。

明日からはしばらくほのぼのを挟めそうです。

では、また明日21時より!
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/24(土) 21:52:09.06 ID:9Eon9OhYo
男が幼女を犯す=和姦であっても強姦成立=男タイーホktkr胸熱!
あれ?誰だろうなこんな時間に

164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 21:54:13.95 ID:WKuNeJMCo
幼女は許嫁からオッケーサイン出ているからな。期待せざるを得ない
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 22:03:54.72 ID:w2Txy8xO0

どんどん話が面白くなってくね
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/24(土) 22:28:49.04 ID:m9ZS5uOq0

ほのぼの路線が狭まるのはちょっとさびしいけどストーリー上しょうがないよね?
でも許嫁がかわいそうだから自分的には幼女ルートは希望しないなー
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [age]:2012/03/24(土) 23:45:54.22 ID:ZKh1bfqho
挟?狭?
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/03/24(土) 23:50:16.67 ID:Ql9C3/e9o
幼女はないわ
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/25(日) 00:27:38.42 ID:di4HA6vp0

個人的に幼女ルートはいらない
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/25(日) 02:26:36.43 ID:yyliYyB60
ロリコンが通りますよっと

幼女を男と許嫁の養女にしたらいいんでねぇの?
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 03:33:02.89 ID:J4sAVKGDO
>>170
山田くーん座布団全部持ってっちゃってー
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/25(日) 16:31:45.59 ID:cfsT95Ff0
>>171
や、まだいいだろ


なんつってな
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 19:20:46.69 ID:d788aAAIO
>>172
>>172
>>172
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/25(日) 19:22:21.65 ID:SHAKcM4u0
>>171
はいかしこまりましたっ
175 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:21:36.25 ID:H1R2pLOAO
こんばんは!

すみません、少し遅れました……

早速投下開始します。
176 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:23:30.72 ID:H1R2pLOAO

許嫁「……さま、男さま起きて下さい」ユサユサ

男「……ん……」

許嫁「おはようございます。 もう朝ですよ? んー♪」

男「ん、おはよ……」チュッ

許嫁「朝食はどうします? 旅館の方で頂きますか?」

男「お前はどうしたい? オレはどっちでもいいぞ」

177 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:24:20.32 ID:H1R2pLOAO

許嫁「じゃぁ、こっちで食べてから皆さんと合流しましょうか」

男「お前はいいのか? せっかくの修学旅行最後の朝食だぞ?」

許嫁「わざわざ朝食食べに戻ったとか食い意地張ってるって思われたくありませんから」

男「あー、確かに。 ま、こっちならメイドも一人で食べずに済むしな」

許嫁「それじゃ、メイドに連絡しておきますから顔を洗ってきて下さいね?」

178 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:25:28.08 ID:H1R2pLOAO

メイド「男さまたちは、今日のご予定はどうなっているのですか?」

許嫁「うちのクラスは嵐山に寄って、後は帰るだけかな? そうだ、お土産何がいい?」

メイド「私もここにいるんですからお土産も何もありませんけどね」

男「そういやそうだな。 ま、幼女と園長先生、それに施設のガキどもに買うくらいか」

許嫁「幼女ちゃんがお世話になってるから、屋敷のみんなにも買わないといけないね?」

メイド「そちらは私が買って帰ります。 数が多いと荷物になるでしょうから」

179 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:27:48.59 ID:H1R2pLOAO

男「メイドはどうするんだ?」

メイド「そうですね、せっかくですし私も嵐山にお付き合いしてみましょうか」

メイド「どうせ帰りは空路ですぐですから」

許嫁「あ、そっか。 チェットちゃん元に戻さないといけないもんね」

男「チェットちゃん?」

許嫁「自家用機のことです。 小さいジェット機だからチェットちゃん」

許嫁「まぁ、私はまだ乗った事ないんですけど……」

180 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:28:41.45 ID:H1R2pLOAO

男「……なぁ、お前本当にオレと結婚していいのか、それ? 逆玉の輿もいいとこだぞ」

許嫁「いくらお金があっても男さまがいなければ何の意味もないですよ?」

許嫁「男さまと一緒に暮らせれば、それで充分ですから……」

メイド「男さまも、お金の魔力は良くご存知でしょう。 あれは人を狂わせますから」

男「……そうだな、ガキの頃に充分学んだからな……」

181 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:29:41.61 ID:H1R2pLOAO

許嫁「もぅ、メイドったら! また男さまが暗い顔になっちゃったじゃない!」

メイド「……すみません」

男「まぁまぁ。 話を戻すけど、嵐山ついたら自由行動になるから、そこで合流な?」

メイド「はい、畏まりました。 到着したら連絡を下さいませ」

許嫁「……でも、ちょっと目立ちそうだよね、それ」

男「確かにな……なぁ、家で着てるのは知ってるけどさ……」

男・許嫁「「なんで、ここにまでメイド服着てきてるわけ?」」

182 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:31:49.16 ID:H1R2pLOAO

メイド「……私も、流石に慌てて家を飛び出しましたから」カァ

男「オレたちも、見慣れてて違和感感じなくなってるのはマズいのか……?」

許嫁「私なんて10年前から周りは皆この服ですし……」

メイド「まぁ、お気になさらず。 どうせ普段は買い物もこの格好ですし」

男「……ま、メイドが気にしてないならいいけどさ」

183 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:32:41.05 ID:H1R2pLOAO

友「お? 男に許嫁さん、戻ったか!」

女「男くん、おかえり!」

 「おかえりぃ、お通夜だったんだって? 大変だったねぇ!」

 「せっかくの修学旅行だってのにね? まぁ、しょうがないけど……」

男「ただいま。 皆、迷惑かけてごめんな?」

 「ううん、迷惑なんてかかってないよぉ」

 「でも、昨日の夕食逃したのは残念だったねー! 凄かったんだから!」

許嫁「……むー、それは残念です」

184 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:33:27.93 ID:H1R2pLOAO

友「でも、本当にお前らが無事で良かった。 心配したんだからな?」ボソボソ

男「あぁ、心配かけて悪かったな?」ボソボソ

友「馬鹿野郎! お前が悪い事なんてねぇぞ? お前は被害者なんだからな!」ボソボソ

女「そうだよ、元はと言えば私が休憩しようだなんて言わなければ……」ジワ

許嫁「な、泣かないで下さい! ここで泣いたら皆怪しみますよ!」アタフタ

185 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:34:00.60 ID:H1R2pLOAO

 「ん? 女、どしたのぉ?」

友「あ、あぁ。 目にゴミが入ったみたいでな。 ほら、女。 流しに行くぞ?」

女「う、うん。 ごめんね、また後でね……」

 「? なんか変なのー」

186 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:35:35.51 ID:H1R2pLOAO

先生「では、1時間ほど自由行動! あまり離れた場所や裏路地には行かないように!」

 「「「はーい!」」」

友「よっしゃ、それじゃまずは木刀を……」

女「アンタね、もうアンタの借金返済で私のお土産買うお金すらないんだけど……」

友「……本当にすまん」

187 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:36:23.06 ID:H1R2pLOAO

男「呆れた。 お前、昨日の夜も巻き上げられたのか……いい加減学べよ」

友「……賭けでもしてないとお前らが心配で考え込みそうだったんだよ」

男「……そうか。 だからといって貸す金はないけどな」

友「チッ……」

許嫁「まぁまぁ。 女さんにはメイドが来たらお金借りてあげますから……」

188 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:37:03.23 ID:H1R2pLOAO

女「ん? メイドさんが来るの? なんでまた……」

許嫁「えぇと、その……」

男「色々事情があるんだ。 悪いが、聞かないでくれ」

女「ふぅん? ま、昨日の事関係なんだろうし、聞かないよ」

 「お、おい! あれ見ろよあれ!」

 「ここ秋葉原じゃねぇぞ? なんでメイドさんがいるんだ!」

許嫁「あ、来たみたいですね」

男「……やっぱりこうなったか」

189 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:39:22.00 ID:H1R2pLOAO

 「なぁ、誰か声かけてこいよ……すげぇ美人だぞ!」

 「無理だ、隣のクラスのチャラ男が声掛けたのに今にも自殺しそうな顔になってる」

 「何だ、何言われたんだアイツ……」

友「……なぁ、なんでメイド服なんだ? いや、オレたちは見慣れてるけどさ」

女「男くんの家以外で会う事あまりないからねー」

男「……聞かないでくれ」

190 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:40:20.65 ID:H1R2pLOAO

メイド「男さま、お待たせ致しました。 友さま、女さまお久しぶりでございます」

女「久しぶり! この前はありがとうね!」

メイド「いえ、無事膜を破られたそうでなによりです」

友「……相変わらず下品というかなんというか」

191 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:41:06.24 ID:H1R2pLOAO

 「おい、あの美人男たちとなんか話してるぞ!」

 「くそ、また男か! なんでアイツばっかりモテるんだよ!」

 「童貞舐めんな!」

女「……結局、男友達出来なかったね、男くん」

許嫁「……男さま、私たちがいますから……」

男「……泣いていいか?」

192 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:43:38.76 ID:H1R2pLOAO

許嫁「男さま、幼女ちゃんこういうキーホルダーが喜ぶでしょうか?」

男「んー、幼女はなんでも喜びそうだからなぁ……」

メイド「この巾着袋はいかがでしょう? あの子もこれから小学校で入用になりますし」

許嫁「あ、このお箸素敵……男さま、4人分買って皆で使いませんか?」

男「そうだな。 お、この小物入れも良さそうだ」

193 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:44:10.68 ID:H1R2pLOAO

 「……ねぇ、あれってさぁ……」

 「なんというか、二人とも彼女みたいな雰囲気?」

 「もしかして三角関係!? わざわざ京都まで追ってきてるくらいだし……」

 「でも、その割には仲良さそうだけど……」

194 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:44:51.44 ID:H1R2pLOAO

友「色々言われてんな、アイツも大変だ。 メイドさんはそんなのじゃないのにな?」

女「……どーかなぁ?」

友「なんだよ、もしかしてメイドさんも男のことが好きだってのか?」

女「時折男くんを見つめる目がね……許嫁さんの目とそっくりなんだよねぇ」

友「……男、死ねよ……」

195 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:45:46.93 ID:H1R2pLOAO

友「どうだ? 何か良いお土産見つかったか?」

男「まぁな。 お前は? ……って聞くまでもないな」

友「そう思うなら金貸してくれよ……」

女「ねぇ、メイドさんは何買うの?」

メイド「自分の物は買うつもりはないのですが……これなどは良いかもしれませんね」

196 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:47:53.75 ID:H1R2pLOAO

許嫁「なにそれ? お守り……?」

メイド「安産祈願コンドームです。 どっち期待してんだよ、という感じが宜しいかと」

女「ちょっと、なんでそんなの買おうとしてんの! というかなんで売ってるのそれ!」

メイド「こちらはイボ付きですよ? 友さまとお二人でいかがですか?」

女「……ちょっと興味あるけど流石にそこまでアブノーマルには走れないよ……」

197 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:48:37.56 ID:H1R2pLOAO

許嫁「メイド! 男さまにそんなの着けたら私まで……モガッ!」

男(ば、馬鹿! こんなとこでメイドとも寝てるってバラす気かお前は!)ヒソヒソ

許嫁「んー! んーんーっ!」ジタバタ

友「……何やってんだ、お前ら?」

198 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:49:15.55 ID:H1R2pLOAO

メイド「では、私は一足先に帰っておりますので」

許嫁「幼女ちゃん迎えに行くから、屋敷で待っててね?」

メイド「はい……宜しいのですか?」

許嫁「……うん。 男さまには、私のこと少しでも知って欲しいから」

メイド「畏まりました。 では、後ほど」

199 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:50:08.06 ID:H1R2pLOAO

男「ん? メイドもう帰るのか?」

メイド「はい、そろそろお暇致します。 夕方にはまたお会いしますが」

男「分かった。 気をつけてな?」

メイド「はい、男さまもお気をつけて。 帰るまでが修学旅行ですから」

男「先生みたいなことを言うんだな。 うん、心がけます」

200 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:51:15.89 ID:H1R2pLOAO

メイド「では、失礼します」チュッ

許嫁「あー! ずるい!」

 「おい、見たか……? 今、あのメイドさんが男にチュッって……」

 「え? 何々? 男くん浮気なの?」

 「男死ね……男死ね……」

男「……お前、わざとだろ?」

メイド「ふふ、それでは失礼します」クスリ

許嫁「男さま! 私も! 私もチュー! んー♪」

男「勘弁してくれよ……」

201 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/25(日) 21:54:34.33 ID:H1R2pLOAO
本日はここまで。

うちの修学旅行の時は本当にお守りコンドーム売ってましたが、今もあるんでしょうか?

クラスの男子が風船みたいに膨らませた瞬間中居さんが入ってきて気まずき雰囲気になったのは良い思い出。

では、また明日21時より!
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 21:56:05.65 ID:MsXMFhOIO


メイド可愛いよメイド
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/25(日) 22:09:32.97 ID:hdZie1nko
知ってるか?京都には
(´・ω・`)←のグッズが売ってるんだぜ
しかもご当地グッズだ

さぁメイドの飛行機をハイジャックしに行くぞ!!

メイド様どうもすみませんでしたorz
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 22:11:53.19 ID:Bc64WZng0


コンドームかぁ・・・
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/26(月) 02:57:19.51 ID:J2bJJHBPo
そのお守りコンドーム、穴開いてるだろ絶対
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 09:10:34.82 ID:6ZBHXHtDO
業者がほくそ笑んでるんですね、きっと
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/26(月) 12:12:53.40 ID:q/NBbtc60

ちっちゃいジェット機「チェットちゃん」・・・許嫁さんネーミングセンスあるなwww

なぜゴムなんて売ってるしwww
>>203
(´・ω・`)のご当地グッズはあちこちの観光地にあるぜw俺は友だちに北海道の形した(´・ω・`)もらったwww
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/26(月) 12:57:12.18 ID:au2UnmNB0
ご当地コンドームってどこ行ってもあるよねww
前に修学旅行で沖縄行った時に、「夜のハブには気をつけろ…!」ってキャッチコピーの
コンドーム見たわww
209 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 13:16:13.18 ID:ZVsmHytAO
>>208

男「ほら、オレのハブが涎を垂らしてるぞ……」

許嫁「私のマングースも、男さまのハブを食べちゃいたいって涎でベトベト……」

男「あぁ……全部呑み込んでくれ、オレのハブを……」

許嫁「あんっ! やだ、丸呑みしたハブが暴れて……すごいぃっ!」

男「ダメだ、もう毒を吐き出しそうだ……」

許嫁「出して、全部私のマングースが飲み干してあげますからっ!」

男「出るっ!」

許嫁「んっ……男さまの熱い毒が広がって……やだ、痺れちゃいますっ!」


こんな感じでしょうか?
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 13:21:01.64 ID:1t/4ENxIO
>>209
相変わらずのノリの良さありがとうございます
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 18:35:25.87 ID:sgc34JDlo
チェットで思い出した
AVP2に出てくるプレデリアンの名前がチェット
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/26(月) 19:13:37.11 ID:EzaJDzsKo
チェットで何故かタッチの後期OPを思い出したおっさんは俺だけだと断言できる!!
213 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:05:03.82 ID:ZVsmHytAO
こんばんは!

さて、第七部も残り僅か。
さくさく進めたいと思います。

では、投下開始します。
214 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:06:39.92 ID:ZVsmHytAO

先生「それじゃ、気をつけて帰れよ! 今日は早めに寝て疲れを取ること!」

友「ふぃー、つっかれたー!」

男「……」ズーン

女「男くん、死んでるね……」

許嫁「メイドとのこと、ずっと根掘り葉掘り追求されてましたから……」

許嫁「ほら、男さま! シャンとして幼女ちゃん迎えにいかないと!」

男「……あぁ、そうだな」

215 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:07:18.34 ID:ZVsmHytAO

友「それじゃ、オレたちも帰るわ。 また明日な?」

女「男くん、気をつけなさいよ? 絶対一人にならないこと!」

男「分かってる。 お前らも気をつけてな?」

許嫁「友さん、ちゃんと女さん送ってあげて下さいね?」

友「あぁ、任せろ! それじゃなー!」

女「また明日ねー!」

許嫁「お疲れ様でしたー!」

216 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:08:08.30 ID:ZVsmHytAO

許嫁「さて、それじゃ屋敷まで行きましょう、男さま」

男「そういえば、お前の屋敷行くのって初めてだよな?」

許嫁「はい。 別に来て欲しくないとかではなかったんですけど……」

男「あぁ、分かってる。 どっちかというとオレの方がそういうとこ苦手だしな」

許嫁「ちょっと贅沢ですけど、タクシー捕まえますから」

男「……実は、電車では行き方わからないとかじゃないよな?」

許嫁「…… あ、タクシー! 止まってー!」ブンブン

男「……図星か、このポンコツめ」

217 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:09:45.49 ID:ZVsmHytAO
ごめんなさい、急に用事で休憩入れます。

再開は21時30分頃より
218 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:25:48.10 ID:ZVsmHytAO

許嫁「男さま、着きましたよ?」

男「……なぁ、オレの目には壁しか見えないんだが」

許嫁「もう少し先に正門がありますから、そこで降りましょう」

男「……なぁ、本当にこれが没落した家系の屋敷か?」

許嫁「あ、ほら! 見えてきました。 あそこで門を開けてもらうんですよ!」

男「……なぁ、お前話聞く気あるか?」

許嫁「運転手さん、そこで良いですから。 さ、男さま降りましょう」

男「……ハァ」

219 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:27:29.84 ID:ZVsmHytAO

男「……トラックが入れそうな門とか……本当にでかいな……」

許嫁「じゃ、今開けて貰いますから……」ブー

 「はい、どちらさまですか?」

許嫁「私。 門開けて貰っていいかな?」

 「お嬢様! 今開けますので、少々お待ち下さい!」

許嫁「はーい、宜しくね? 男さま、少し待ってて下さいね?」

220 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:28:18.77 ID:ZVsmHytAO

男「……本当にお前の家なんだな」

許嫁「もぅ、こんなことで嘘ついてどうするんですか」プクー

男「いや、一般庶民のオレからすると普通に信じられない」

許嫁「男さまのどこが一般庶民……あ、開きましたよ」ゴゴゴ

221 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:29:10.80 ID:ZVsmHytAO

メイド「お待ちしておりました、男さま。 お嬢様」

男「あぁ、メイドか。 ここにいるってことは、本当に空路で帰ったんだな……」

メイド「はい、今度男さまも乗ってみますか?」

男「いや、遠慮しとく……幼女は?」

メイド「中で待たせています。 案内致しますので、どうぞこちらへ」

222 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:31:41.75 ID:ZVsmHytAO

男「……なんか緊張するな。 場違いというか、なんというか……」

許嫁「あの、そもそもここ男さまのおうちになるんですけど……」

男「……こんなとこで暮らすなんて一般庶民には無理無理」

男「大体、お前の屋敷こんなデカいなんて聞いてないぞ……」

許嫁「まぁ、聞かれませんでしたから」

メイド「さ、玄関に着きましたよ。 男さま、中へどうぞ」ガチャ

223 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:33:25.21 ID:ZVsmHytAO

 「「「お帰りなさいませ、男さま!」」」

男「っ! な、なんだよ、これ!」

許嫁「もぅ、メイドったら! 皆集めたりして、仕事の邪魔しちゃダメじゃない!」

メイド「申し訳ございません。 皆、男さまをお出迎えしたいと申し出ましたもので」

男「お、オレこんなお出迎えされる程立派なもんじゃないって!」

メイド「でも、将来男さまがこの屋敷の主人になられる訳ですし」

許嫁「とにかく! 男さまが緊張しちゃってるから、ほら皆仕事に戻って!」

 「「「畏まりました!」」」

224 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:34:27.36 ID:ZVsmHytAO

 「メイド長、ご案内は如何致しましょうか?」

メイド「私が対応しますので通常業務に戻りなさい。 後ほどお茶をお持ちするように」

 「畏まりました」ペコリ

男「……ダメだ。 世界が違う……ここは多分日本じゃない……」

許嫁「もぅ……男さま! ほら、幼女ちゃん迎えにいきますよ!」グイグイ

メイド「幼女は応接に待たせております。 では、行きましょう」

225 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:36:59.17 ID:ZVsmHytAO

メイド「こちらの部屋になります」

男「……また立派な扉だな。 もうこれ以上驚かないけど」

メイド「ふふ、そうですか。 では、入りましょうか」ガチャ

 「……あ。 男……?」

男「……え?」

幼女「男だ! 男、おかえり! おかえりなさい!」タタタッ ギュー!

男「あ……お前、幼女……か?」

幼女「そうだよ? 男、待ってた! 心配したんだから!」ギュギュー!

226 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:37:44.41 ID:ZVsmHytAO

許嫁「幼女ちゃん、その服……」

メイド「せっかくですので、お嬢様が子供の頃の服を着せてみました」

メイド「……といっても、他のメイドたちが面白半分に着せ替えした結果ですが」

幼女「……皆が着せてくれたの。 男、似合う?」クルリ

男「あ、あぁ……一瞬どこかのお嬢様かと思った」

幼女「……嬉しい」パァ

許嫁「……メイド、私も着る。 置いて来た服、全部出して」

メイド「お嬢様、いちいち幼女と張り合わないで下さい」

227 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:40:32.88 ID:ZVsmHytAO

 「失礼致します、お茶をお持ちしました」ガチャ

許嫁「ありがとう。 今日は何?」

 「お嬢様がお戻りになると伺いましたのでダージリンのファーストフラッシュを」

許嫁「嬉しいな、私の一番好きなのわざわざ用意してくれたんだ」

 「喜んで頂ければ幸いです」

228 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:41:46.35 ID:ZVsmHytAO

メイド「ほら、幼女はまだ口に合わないでしょうから砂糖を沢山入れましょうね」

幼女「……うん。 私苦手……」チビ…

許嫁「幼女ちゃんにはまだ大人の味は早いかもねー?」ズズ

幼女「……」プクー

メイド「……どうしました、男さま? 先ほどから静かですけど……」

男「いや、こうしてると許嫁がお嬢様に見えて……」ズ…

許嫁「一応お嬢様なんですけど……」

229 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:42:42.45 ID:ZVsmHytAO

男「しかし、この部屋……なんか落ち着かないな」

許嫁「そうですか? 慣れてないからだと思いますけど……」

男「いや、そういうのじゃなくて、なんというかゾワゾワする……デジャヴって奴か?」

許嫁「……? では、お茶飲み終わったら部屋移りましょうか?」

男「いや、お前には悪いけど、場違いすぎて長居はしたくないな」

230 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:43:55.11 ID:ZVsmHytAO

メイド「男さま、どちらにせよ幼女の帰り支度がありますから」

男「まだ荷物纏めてなかったのか?」

メイド「いえ、洋服を着替えて帰りますので」

男「その服じゃダメなのか?」

幼女「……これ、綺麗だけど男が買ってくれた服じゃないから」

男「……そっか」

231 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:47:19.26 ID:ZVsmHytAO

許嫁「そうだね、男さまとの生活にその服はいらないかもね」

メイド「ふふ、お嬢様そっくりですね。 ここを出られたあの日を思い出します」

メイド「男さまとの生活に高価な服はいらないから、と私の私服を奪い取って……」

許嫁「もぅ、言わないでよ……」

許嫁「男さま、幼女ちゃんが着替えてる間、私の部屋を見てみますか?」

男「お前の部屋? あー、それはちょっと見てみたいかもな」

232 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:48:05.11 ID:ZVsmHytAO

幼女「許嫁の部屋すごいんだよ! あのね、たくさん……モガ」

メイド「そういうことは、見てからのお楽しみです。 ネタバレはいけませんよ?」

幼女「ん〜〜! んん〜〜!」ジタバタ

男「じゃ、後で案内してくれるか?」

許嫁「はい、喜んで!」

233 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 21:52:48.29 ID:ZVsmHytAO
本日はここまで。

明日は少し早い17時30分からを予定しておきます。

今後の予定ですが、明日第七部が終了、幕間を2話挟んで第八部に入ります。

第八部ですが、ネタばれ&シリアスのため、投下方法で悩んでます。

あまり切らずに纏めて投下した方が良いと思うので、少しお休み貰って一気に投下するかも……

また決まりましたら報告します。

では、また明日夕方 より!
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 21:57:01.66 ID:1t/4ENxIO
>>233

もう佳境に差し掛かってんだな…
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 22:09:36.92 ID:AwnfL0LDO
許嫁の部屋が大方予想ついてるのは俺だけ?
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 22:10:37.84 ID:VFsTP+2o0

第八部でおしまい?
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 22:10:59.10 ID:sgc34JDlo
>>235
分かっていても言わないもんだぜ
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/26(月) 22:36:24.64 ID:q/NBbtc60

>>235 >>237 たしかに予想が大いにつくな

ネタバレ:これはすべて>>1が経験したノンフィクション物語←(んなわけない)
239 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 22:41:18.75 ID:ZVsmHytAO
>>235

メイド「そういうことは、見てからのお楽しみです。 ネタバレはいけませんよ?」



許嫁「じゃーん! これが私の部屋です!」

男「これは……たくさんオレの写真が……」

男「え……? 壁にも天井にも……?」ゾワ…

男「それに……全部目が潰されてる……」ゾクッ

許嫁「つ か ま え た」



幼女「男、遅いねー?」

メイド「じゃあ、会いに逝くと良いですよ」キラッ


〜おまいたちの夜 バッドエンド666 見たから見えなくなった〜
240 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/26(月) 22:43:54.40 ID:ZVsmHytAO
>>236
第九部で終わりです。

ちなみに第八・九部はタイトルとサブタイトルは伏せます。
(内容が推測出来てしまうので)

当初予定の海水浴編はカット、やるとしても番外編になります。
241 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:33:20.23 ID:+PJLyaLAO
こんにちは!

本日は周知の通り早い時間からの投下です。
そして第七部修学旅行編(姐編)の最終回。

のんびり見ていって下さい。

では、投下開始します。
242 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:35:24.84 ID:+PJLyaLAO

許嫁「えっと、ここが私の部屋です」

男「入ってもいいか?」

許嫁「はい。 男性を入れるの、男さまが初めてなんですからね?」ガチャ

男「お邪魔します……うぉ……」

許嫁「ちょっと照れちゃいますね……」テレテレ

243 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:36:13.08 ID:+PJLyaLAO

男「……なんだこの部屋。 まるっきりお嬢様の部屋じゃないか!」

許嫁「……ですから、私一応お嬢様……」

男「目に眩しいピンク色の部屋に山ほどのぬいぐるみ、その上天蓋付きのベッド……」

男「こんなメルヘンな部屋で育ったからお前ポンコツになったんだな……」

許嫁「……ちょっと、男さま? どういう意味ですかそれ?」ギュ

男「だから痛い痛い耳はやめて」

244 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:37:02.28 ID:+PJLyaLAO

許嫁「とりあえず、そこのソファに腰掛けてて下さい」

男「あぁ、分かった。 ……ん? この写真……」

許嫁「……10年前、三人で最後に行ったあの遊園地での写真です」

許嫁「お父さんの、最後の姿だから……」

男「……あぁ、今ぼやけてた記憶のお前とおじさんの顔がはっきりした」

男「お前、この頃からあまり顔変わってないのな。 それでなんで気付かなかったんだか」

許嫁「もぅ。 すっかり忘れられてて、私悲しかったんですからね?」

男「悪かったって。 女と勘違いしてたし、まさかお前とは思っても無かったからさ」

245 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:38:31.55 ID:+PJLyaLAO

男「こっちは……え? なんでオレの写真? しかもこれ、1年ごとなのか……?」

許嫁「……毎年、男さまの写真と一緒にどうしてるか聞いていましたから」ポスッ

許嫁「男さまに会えるのを、10年間ずっと待ってたんですから、ね?」ピト

男「……オレの居場所知ってたなら、すぐ会いに来てくれれば良かったのに」

許嫁「色々あったんです。 私の気持ちも整理出来てなかったし……」

246 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:39:04.46 ID:+PJLyaLAO

男「ま、会えたんだからいいけどさ。 ……こっちの写真は…… っ!」

許嫁「あ、それは……」

男「……チッ。 許嫁、なんで爺の写真なんか飾ってるんだよ」

許嫁「それは、その、一応援助して頂いてる足長おじさん的な方ですし……」

247 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:40:34.14 ID:+PJLyaLAO

男「……お前さ。 なんか隠してるだろ?」

男「昨日話したメイドとの関係もそうだし、お前らと爺の関係はなんなんだ?」

許嫁「……ごめんなさい。 それだけは……」

男「なんだよ、隠し事はなしって約束だったろ?」

許嫁「……ごめんなさい」ポロポロ

248 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:41:29.17 ID:+PJLyaLAO

男「お、おい! 泣くなよ! 悪かった、お前が言いたくなるまで聞かないから!」

許嫁「……ごめん、なさい……」ポロポロ

男「ごめんな……」ナデナデ

249 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:42:00.33 ID:+PJLyaLAO

男「……落ち着いたか?」

許嫁「……はい。 取り乱したりしてすみません……」

男「ほら、また暗い顔して。 お前は笑顔の方が似合うんだからさ」ナデナデ

許嫁「……はい!」

男「さて、あまりここに長居すると変な気になってくるから、そろそろ帰ろう」

許嫁「そうですね、そろそろ幼女ちゃんの着替えも終わってるでしょうし」

250 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:42:39.95 ID:+PJLyaLAO

男「……やっぱり、こっちにもう少し居たいとか感じるか?」

許嫁「……少しだけ。 やっぱり10年過ごしたこの部屋が懐かしいというのはあります」

許嫁「けど、今の私の居場所は男さまの隣ですから」ニコッ

男「そっか」ナデナデ

許嫁「……でも、一度くらいはこの部屋でお姫様みたいに抱いて貰いたい、です」カァ

男「……考えとく」

251 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:44:06.56 ID:+PJLyaLAO

幼女「……男」

男「ん、いつもの幼女だな。 帰るか?」

幼女「……ん」

男「それじゃ……って今度は許嫁とメイドがいないな、どこ行った?」

 「申し訳ございません、少々屋敷に関しての話がありまして席を外されております」

男「そっか。 幼女、少し待とう」

幼女「……男と二人きりだからいいよ」

252 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:44:45.31 ID:+PJLyaLAO

男「幼女はここで何して待ってたんだ?」

幼女「……お姉さんたちとお話したり、ゲームしたり」

幼女「……皆、男のこと聞きたがったよ?」

男「幼女、変なこと話してないよな?」

幼女「……例えば?」

男「……夜のこととか」

幼女「……ナイショ」

男「……」

253 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:45:31.96 ID:+PJLyaLAO

許嫁「すみません、男さま。 お待たせしました」

男「あぁ。 もういいのか?」

メイド「はい。 それではそろそろ戻りましょうか」

 「幼女ちゃん、また遊びにおいで?」

 「美味しいお菓子用意して待ってますからね?」

幼女「……バイバイ」フリフリ

254 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:47:39.32 ID:+PJLyaLAO

メイド「では、屋敷のことは任せました」

 「はい、こちらはお任せ下さい。 お嬢様のこと、宜しくお願いします」

許嫁「また帰りますから。 皆も元気でね?」

 「はい。 男さまとお二人でのお帰り、お待ちしております」

男「オレにとっちゃあっちのが帰る場所なんだけどな……」

 「「「お気をつけて、いってらっしゃいませ」」」

255 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:48:20.71 ID:+PJLyaLAO

男「幼女、屋敷は楽しかったか?」

幼女「……うん。 皆優しかったよ」

メイド「あの子たちは可愛い物に目がありませんから」

許嫁「皆良い子たちだしね。 屋敷も私が出たときと変わらず手入れが行き届いてた」

メイド「当たり前です。 私がきちんと教育致しましたから」

256 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:49:06.96 ID:+PJLyaLAO

男「良かったな、幼女」

幼女「……でも、やっぱり男の傍が良い」ピト

幼女「……男、もうさらわれちゃダメ」ギュー

男「あぁ。 オレももうさらわれたくないからな」

許嫁「……またくっついてる。 ……でも、今だけは良いかな?」

メイド「あら、お嬢様も少しは大人になりましたか?」

許嫁「ううん。 でも、幼女ちゃんも心配してただろうし、甘えたいのわかるから」

257 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:50:20.86 ID:+PJLyaLAO

幼女「……もう、彼女を置いて出かけたらダメ」

許嫁「ちょっと幼女ちゃん? 誰が彼女なのかなー?」ピク

幼女「……私。 許嫁は邪魔しないであっち行ってて」シッシッ

許嫁「だーかーらー! 私は男さまの婚約者で彼女以上なの! 男さまは私のなの!」

258 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:51:02.01 ID:+PJLyaLAO

男「……あぁ、またいつものケンカか……」

メイド「……大人になったように感じたのは気のせいでしたか」

幼女「……男は私の」ギュー

許嫁「私のなの!」グイグイ

メイド「ふふ、男さまは物じゃありませんのにね?」チュッ

男「勘弁してくれ……」

259 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/27(火) 17:56:20.32 ID:+PJLyaLAO
本日はここまで。

これにて第七部終了です。
明日からは幕間に入ります。

ちなみに、ここまでで大体の伏線が出揃いました。
(まだ明日からの幕間にも散りばめてますがネタばれに近い部分もありますから……)

まぁ、大した話でもありませんが、語られていない裏側を推測してみるのも良いかと思います。

でも、推測出来てもネタばれは書き込みを控えてね、メイドとの約束です。

では、また明日21時より!
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 18:02:44.84 ID:VZoTBY6Ko
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 22:41:27.36 ID:9sPH2XNP0

伏線っぽいのがいっぱい出たからどんどん推測できるな
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/27(火) 22:44:47.50 ID:ge1i1Oyc0
約束を破ると冥土へ送られるのか


メイドだけに
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [age]:2012/03/27(火) 23:55:25.48 ID:VMNR1//Uo
>>262
え?
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(徳島県) [sage]:2012/03/28(水) 00:25:57.14 ID:/jeHBGVQ0
>>262
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/28(水) 00:59:26.88 ID:osptAbB8o
>>262
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 01:13:30.33 ID:4NuUwNg80
              //.|
             //./|
           //./| |
          //./ /|. |
        //./|/::/| |          _______________
        □/ / // | |.          |
        | |/.;;;;//.  | ||.         | じゃあ、>>262は死刑という事で・・・。
        | | ;;;;;;//   | |||         |_
        | |.;;;//    | |.||     ∧ ∧  |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        | |//..    | | ||.    ( ・∀・)
        | |/.     | |. ||    (    )           ワイワイ  ガヤガヤ
 ______.| |___//| ||__ / | | |__
        | |   //  |. ̄∠/(__(__) /.|          ∧_∧ ∧_∧ ∧ ∧.
..∧_∧   (| |⌒/. ∧ ∧⊃イヤァァァ.     //|         (´-`;)(@・ )(;´∀)(
( ・∀・).(⌒| |//(;´Д`) ←>>262  //  |        ∧∧ ∧ ∧  ∧_∧. ∧∧
(    )  ̄| |/ (⊃ /  ⊂.⊃.   //   |       (∀・ )( ´,_ゝ)(   )(´∀`
| | |.   | |    /   └─┘ //   /.      ∧_∧ ∧ ∧ ∧ ∧. ∧_∧
(__)_)   | |  /         //   /       <_`  )(´・ω)(д゚` )(
        | |/         //   /.       ∧_∧ ∧ ∧ ∧_∧. ∧_∧ ∧
        ~~         //   /        (   )( ゚∀゚)(`   )(   )(゚д
.                //   /        ∧_∧ ∧_∧  ∧_∧ ∧_∧ ∧_∧
.               //   /         (д- )(   )( ´,_ゝ)(TдT)(∀`
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 07:12:35.57 ID:V7aNckO8o
おつつ
でも、男には絶対に隠し事しないと誓わせといて、自分の隠し事に突っ込まれたら泣いて誤魔化す
女ってそういうとこあるよね
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/28(水) 11:45:48.83 ID:jm1u9L2mo
男の妄想で作った作品と現実を合わせるなよwwwwww
269 :ゴミ箱 [saga sage]:2012/03/28(水) 17:51:17.57 ID:pVKrsUXn0
ふぃ〜、やっとおいついたぜー。
続きはよー
270 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:06:11.17 ID:yBAB1RyAO
こんばんは!

さて、まず謝っておきます。
今回はかなり短いです。

明日は普通通りですからすまぬ、すまぬ。

では、投下開始します。
271 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:07:31.84 ID:yBAB1RyAO

〜許嫁とメイド   屋敷にて〜


許嫁「……幼女ちゃんの着替えは終わった?」

メイド「はい、男さまのお待ちになっている部屋に案内させました」

メイド「私たちは屋敷についての話をしていることに……」

272 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:08:08.14 ID:yBAB1RyAO

許嫁「……そう。 それで、どうなの?」

メイド「……正直に申し上げます。 あまり良くありません……」

許嫁「……そんな気はしてた」

メイド「もう、あまり時間は残されていません。 でも、男さまには……」

許嫁「約束、だからね……最後まで隠し通すよ。 ……最後まで」

273 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:08:53.97 ID:yBAB1RyAO

許嫁「ね、メイド? 私、昨日色々考えたの。 聞いてくれる?」

メイド「何をですか?」

許嫁「今回の事件が起きた理由」

許嫁「……メイドは、全部知ってるんでしょ?」

メイド「……聞きましょう」

274 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:10:37.33 ID:yBAB1RyAO

許嫁「……大体、こんな感じ」

許嫁「……どうかな? 全部私の推測だけど」

メイド「……恐らくその通りです。 あの女が行動を起こした目的はそうでしょうね」

メイド「いえ、一つだけ訂正が。 正確にはあの女が、ではありません」

メイド「事件の黒幕は、あの女ではなくその父親です。 今回に限らず、全ての黒幕が」

275 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:11:19.66 ID:yBAB1RyAO

許嫁「どういうこと?」

メイド「あの女はただの操り人形という意味です」

メイド「そもそも、発端は10年前。 男さまのご両親が亡くなった事件です」

許嫁「……おじさまたちの事件? どういうこと、まさか……」

メイド「あれは恐らく事故ではありません。 ……そして、その裏にいたのが」

許嫁「……」ギリッ

276 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:12:03.84 ID:yBAB1RyAO

許嫁「……この話、男さまには?」

メイド「……今は言えません。 でも、いずれは……」

許嫁「……そうだね。 男さまは知るべきだと思う」

メイド「真実を知った時、男さまはどう思われるのでしょうか?」

許嫁「うん。 私、怖いよ。 もしかしたら、男さまに憎まれるのかもしれない」

メイド「……きっと大丈夫です。 だから、信じましょう……」

許嫁「うん……男くんならきっと大丈夫だよね」

許嫁「そうだよね、お父様……」


〜了〜

277 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/28(水) 21:16:24.58 ID:yBAB1RyAO
本日はここまで。
短くてすみません。

後もう一つ嬢サイドの幕間を挟んで第八部に入ります。

第八部ですが、恐らく一部纏めて投下に なると思います。
分けても2日。

でも、地の文での独白が入り携帯ではキツいので漫喫からになるかと。

書き終わるまで、もしかしたら数日お休みを貰うかも知れませんが、明日の状況を見て改めて周知させて頂きます。

では、また明日21時より!
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/28(水) 21:19:01.84 ID:LK6UiYMX0
>>277
毎回短くてすみませんとか何度も言うくらいなら書き溜めて投稿したら?
279 :ゴミ箱 [saga sage]:2012/03/28(水) 21:33:01.84 ID:pVKrsUXn0
>>278
毎日きっかり投下したいという意思というか、プライドみたいなものがあるのでしょう。
不定期になるのが嫌な人もいるだろうし、そこは難しい所だろう。

まぁ俺はどっちでもいいんだがな。ところで俺の眼鏡はまだk(ry
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 21:33:30.75 ID:pUP3tG6IO
>>278
量より毎日更新することに重点置いてるってことなんじゃないの
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 21:39:18.92 ID:7xDoiG380
今日はともかく数ヶ月このペース維持で毎日更新はむしろすごいだろ

>>277見る限り次の章も書き進んでるみたいだし、書き溜めはあるけど敢えてキリの良いとこで止めてるんだと思うけどな
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 22:14:56.12 ID:eT2FR2hW0

頑張れ頑張れ
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/28(水) 22:23:46.48 ID:ggRQYIKU0
乙〜
いよいよ佳境にはいってきたな

いつも期待しながら見てるから投稿の文量なんて気にしないよー
がんばってー
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/28(水) 23:35:16.49 ID:9z2wDCk80


量とか気にしなくていい
量より毎日更新のが嬉しいし

そんなことより、嬢に救済策はあるよな・・・
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/29(木) 01:04:50.54 ID:kebV9Z1bo
>>278
話の区切りとかも考えて投下してるみたいだから、周りがどうこう言うことじゃないと思うよ
どうしても気になるなら何日かおきで読んでみたら?
286 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:07:02.94 ID:yVgdAfAAO
こんばんは!

さて、本日が最後の幕間になります。

嬢サイドのお話。

早速投下開始します。
287 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:09:13.19 ID:yVgdAfAAO

〜嬢と真実〜


嬢「どこへ軟禁されるかと思ったら、まさかこことはね」

執事「お嬢様も覚えておいででしたか。 随分昔に一度来たと記憶しております」

嬢「そうね、私は忘れてないわ。 男さまの許婚に決まったあの日の事だもの」

288 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:09:58.14 ID:yVgdAfAAO

 「失礼します」ガチャ

嬢「あら、秘書さんじゃない。 貴方が直接顔を出すなんてね」

嬢「忙しいのでしょう? 私などにかまっていて宜しいのかしら?」

秘書「……本日は会長の代わりに謝罪をと思いまして」

秘書「謝罪をするのに電話等で間接的に済ませようなど失礼にも程がありますから」

289 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:10:57.15 ID:yVgdAfAAO

嬢「謝罪? あぁ、許婚のことね。 どうでもいいわ、もう意味がないし」

執事「私は許しません。 お嬢様を傷つけた上、会長本人は顔を出さないなどと……」

秘書「……出せない理由はご存知でしょう。 だからこそ、貴女も焦ったのだから」

嬢「えぇ、そうね。 焦ったのはお父様だけれど」

嬢「でも、わざわざその会長の屋敷にまでご招待頂いて、ホストが不在とはね」

秘書「……居ります。 もしどうしてもと仰るなら、調整してみますが」

嬢「別にどうでもいいわ。 正直今更謝られたところで何の意味もないし」

290 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:11:46.01 ID:yVgdAfAAO

執事「お嬢様、宜しいのですか? 直接談判する最後の機会かと……」

嬢「……貴方は本当にみっともなくあがこうとするのね」

嬢「敗者は美しく、後を濁さず舞台を去るの。 心得なさいな」

執事「……失礼致しました」

291 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:12:25.36 ID:yVgdAfAAO

嬢「あぁ、でもなぜ二人目の許婚がいたのかは知りたいわね」

嬢「それに、わざわざ会長に会う以外の目的で屋敷に招いた理由も」

秘書「……そうですね。 貴女はそれを知る権利がある」

秘書「その答え、実は原因が同じなのです。 貴女には、その真実を見て頂きたい」

嬢「うふ、面白そうね。 いいわ、何でも見てあげるから、特等席を用意なさい?」

292 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:15:05.30 ID:yVgdAfAAO

嬢「……特等席の割には、ずいぶんと狭苦しい部屋だこと」

執事「この部屋は……モニター室か? 貴様、お嬢様に何をする気だ!」

秘書「ご心配なく。 嬢さまには何もするつもりはございません」

秘書「……いえ。 結果としては辛いものをお見せする事になるかもしれませんが……」

嬢「うふ、今更何を見たところで辛い事などありませんわよ」

秘書「左様ですか。 そちらのモニターをご覧下さい」

293 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:15:50.78 ID:yVgdAfAAO

執事「……何も写っていませんが。 ……いや、これはどこかの部屋でしょうか?」

秘書「良くお分かりで。 嬢さまにはそちらの部屋で行われる話を聞いて頂きます」

嬢「……どういうつもりかしら。 私、もったいぶったのは嫌いでしてよ?」

秘書「少々お待ちを。 すぐ始まりますので……」

嬢「全く、何を見せるつもりなのやら…… っ! お、お父様……?」

294 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:16:30.04 ID:yVgdAfAAO

姐「いやぁ、アンタなかなか手ごわかった。 本当に面倒臭かったよー?」

嬢父「ふん、何様のつもりだ。 いつもいつも邪魔しおって……」

姐「そりゃ邪魔するでしょ。 邪魔するこっちも大変だったんだから」

嬢父「それで、今日は何の用だ。 貴様などと話す時間も勿体無いわ」

姐「あら? 軟禁生活がそんなにお忙しいのかしら?」

嬢父「くっ……」ギリッ

295 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:17:56.02 ID:yVgdAfAAO

姐「今日はさ、一応アンタがしてきたことの確認。 10年前に遡ってね?」

姐「あー、一応アンタの屋敷にあった資料やら何やらは一切調査し終わってるから」

姐「変に言い逃れしようとしない方が、心象もマシになるんじゃないかなー?」

姐「アンタも身一つで放り出されるより多少の財産で不自由ない生活のが良いでしょ?」

嬢父「……何が聞きたい」

296 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:18:43.30 ID:yVgdAfAAO

姐「んじゃ、まずは直近のから。 嬢ちゃんになんて命令したわけ?」

嬢父「……あのガキを襲ってでも子を作れと言っただけだ」

嬢父「全く、あの爺めがこちらとの約束を反故にして勝手に許婚など用意しおって……」

嬢父「おかげで、これまで嬢をあのガキの許婚として育てたのが無駄になりおったわ」

嬢父「役に立たぬ以上、せめて少しでもワシの為に働くべき所を……」

嬢父「逆に足を引っ張るとは、あの屑めが!」

297 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:19:27.18 ID:yVgdAfAAO

秘書「……少し、音声を切りましょう」プッ

嬢「……お、父様……」ジワ

執事「お嬢様…… もういい、もう止めろ! これ以上お嬢様に……」

嬢「……いいの。 お父様の足を引っ張ったのは事実、これは私の罰よ」

秘書「……宜しいのですか?」

嬢「元々そのつもりでしょう。 続けなさい」

298 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:21:01.55 ID:yVgdAfAAO

姐「じゃぁ、4月以降の話ね。 アンタさ、許嫁ちゃん殺そうとしたでしょ?」

嬢父「……嬢だろう。 ワシは知らん」

姐「……確かにさ、嬢ちゃんも何度か許嫁ちゃんに手を出そうとしてたけどね?」

姐「GWの頃、明らかに殺しに来た連中が居た。 いつもの連中とは別にね?」

姐「それまでは脅す程度の目的だったから、こっちも驚いちゃった」

299 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:21:36.05 ID:yVgdAfAAO

姐「あの時処理した奴、アンタに近い親戚だったよね? どういうことかな?」

嬢父「……知らん。 恐らく暴走したのだろう」

姐「あっそ。 そいつのとこに居た男が一人、アンタの屋敷で捕まったらしいけど?」

嬢父「……知らん」

300 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:22:17.73 ID:yVgdAfAAO

嬢「あの泥棒猫を殺そうとした? ……執事、貴方ではないのね?」

執事「……いえ。 私は脅せとしか指示しておりませんから」

秘書「本当でしょうか? 貴方は男さまを殺そうとしたと聞いておりますが」

執事「確かに。 しかし、あれはお嬢様の身を救う為ですから」

執事「お嬢様の意に沿わぬ勝手な行動など、するものですか!」

秘書「……続けましょう」

301 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:24:34.67 ID:yVgdAfAAO

姐「それじゃ、本題ね。 アンタさ、10年前に男クンも殺そうとしたでしょ」

嬢父「……知らん!」

姐「……男クンどころか、家族全員まとめて殺そうとするとはねー?」

姐「たまたま男クンが風邪引いて家に居なきゃ、成功してたのにね?」

姐「でも、結果として男クンの両親はアンタの指示で殺された。 そうでしょ?」

嬢父「……言いがかりだ!」

姐「いい加減にしなよ?……そうじゃなきゃ、おかしいだろうが!」

姐「───、─────────────、───────────────!」

302 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:25:16.22 ID:yVgdAfAAO

嬢「っ! ……どういう、こと?」

執事「わ、私もそのような話聞いていません!」

秘書「……証拠はありません。 しかし、恐らくは」

嬢「……そんな。 それじゃ、元々この許婚の話は……」フラ…

執事「お嬢様っ!」ガシッ

嬢「うふ、ふ……とんだ道化ですわね、これじゃ私が泥棒猫……」

303 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:25:49.92 ID:yVgdAfAAO

秘書「……そろそろ、目を覚ましては如何でしょうか」

秘書「貴女の父親にとって、貴女はただの道具でしかなかった……」

秘書「聡い貴女ならとうにお気づきでしょうに」

嬢「……お父様は、どうなるのかしら?」

秘書「……あの方次第です。 が、少なくとも暫くはお会いになれなくなるかと」

304 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:26:24.24 ID:yVgdAfAAO

嬢「……少し、一人にしてくれない?」

秘書「畏まりました」

執事「……お嬢様」

嬢「執事……お願いします」

執事「……畏まりました」

305 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:28:21.58 ID:yVgdAfAAO

嬢「……」

嬢(分かっていたの、お父様が私の事を道具としてしか見ていないことなんて)

嬢(それでも……信じたかった。 だからお父様の役に立とうと……)

嬢(……でも、本当に人を殺してまで自らの欲を満たそうだなんて……)

嬢(……殺した相手の息子に娘を嫁がせようだなんて……)

嬢(私は……そこまで堕ちたくはない)

嬢(男さま、ごめんなさい。 私が間違っていましたわ……)

嬢(……男さまに謝らなければ。 多分、二度と会うことのないお父様の分まで)

嬢「男さま……ごめんなさい……」ポロポロ

306 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:29:07.90 ID:yVgdAfAAO

執事「……貴方は、一体どういうつもりだ! そんなにお嬢様が憎いのか!」

秘書「貴方もメイドと一緒ですね、主人のことになると頭に血が昇ってしまう」

秘書「私はただ、嬢さまの洗脳を解くお手伝いをしているだけです」

執事「……洗……脳……?」

秘書「貴方はこのまま嬢さまがあんな男の操り人形のままで良いのですか?」

307 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:30:10.88 ID:yVgdAfAAO

秘書「そもそも、貴方にも責任はあるのです。 隣に居ながら過ちを諌めることもなく」

秘書「結果、彼女は善悪の区別なく父親の命令に従うことを正とするようになってしまった」

執事「……それは」

秘書「これから、恐らく嬢さまは2度とあの男と会うことはないでしょう」

秘書「糸の切れた操り人形はどうなりますか? ……そう、動かなくなる」

308 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:32:50.26 ID:yVgdAfAAO

執事「……お嬢様が死ぬとでも言いたいのか!」

秘書「言葉の節々に諦観を感じました。 可能性はないとは言えないはず」

秘書「……貴方は、嬢さまにどうしてもらいたいですか?」

執事「……笑って欲しい。 楽しそうにあの男のことを語って笑った、あの時のように」

秘書「では、その為にも嬢さまにはあの父親の手から逃れて頂かなければ」

309 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:34:43.10 ID:yVgdAfAAO

嬢「……その心配はありませんわよ」

執事「お嬢様!」

秘書「これはこれは。 もしかして聞かれていましたか?」

嬢「失礼ね、人の話を立ち聞きするような趣味はありませんわよ」

嬢「でも、最後の一言だけは聞こえてしまいましたから」

310 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:35:26.63 ID:yVgdAfAAO

嬢「うふ。 心配なさらずとも、今心の決着をつけてきた所ですわ」

秘書「……もうですか。 これから長い時間をかけて癒す問題と考えておりましたが」

嬢「……心の底ではすでに理解していたのでしょうね。 切欠が欲しかったの、きっと」

嬢「勿論、まだ全て割り切れたわけではありませんわ。 でも、目的が見つかったから」

執事「……目的?」

311 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:36:05.66 ID:yVgdAfAAO

嬢「……いつか、男さまに全てを謝罪します。 その為に、父の悪事を全て精算するの」

嬢「……勿論、私の悪事も。 そして男さまに会いに行く」

執事「お嬢様……」

嬢「執事、貴方はどうする? 多分私はもうお嬢様ではなくなるのだけれど?」

執事「……私がお仕えするのは、貴女だけです」

嬢「そ。 なら手伝いなさい。 楽しいタダ働きが待っていますわよ?」

312 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:36:44.77 ID:yVgdAfAAO

秘書「ご心配なさらずとも、そのおつもりならば財産は没収しません」

秘書「もちろん、お父様の財産は保障の限りではありませんが」

嬢「あら、お優しいこと。 その資金でまた男さまを狙うかもしれませんわよ?」

秘書「無論、監視はつけます。 サービスで、男さまとの再会もアレンジしましょうか」

嬢「うふ、それこそ余計なお世話よ。 ……用事はこれだけだったかしら?」

秘書「はい。 しばらくこちらに逗留して頂くつもりでしたが、宜しいでしょう」

313 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:37:21.82 ID:yVgdAfAAO

嬢「では、帰るわよ。 これから忙しくなりそうだから……」

執事「はい、お嬢様!」

嬢(あんな男の為に死ぬなんてもう考えない)

嬢(どうせ死ぬのなら、男さまに全てを償い、男さまの手で引導渡して貰うわ)

嬢(うふ……男さま、待っていて下さいね?)


〜了〜

314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/29(木) 21:38:29.77 ID:Kx+4dEDpo

ひぃいいいいい別の意味でのヤンデレだぁぁぁlllっぁぁぁぁぁぁ!!
315 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/29(木) 21:40:36.67 ID:yVgdAfAAO
本日はここまで。

次回から第八部に入ります。
が、予想以上に筆が進み書き終わりましたので、明日も続いて投下します。

というか、多分後2〜3日で完結します。

第八部が分けても2日、第九部が1日の予定なので。

残り僅かですが、どうか皆様お付き合い下さいませ。

では、また明日21時より!
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 21:44:26.88 ID:fx66LsmQo
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 22:13:39.51 ID:06eUmiY+0

一気に話が加速してくな・・・
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/29(木) 22:47:37.43 ID:2wvoMq7+0
乙〜

うっへー、一気にディープになってきやがったなこりゃ・・・
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/03/30(金) 09:45:42.71 ID:Qz8XKdhL0
じゃあ嬢はもらっていきますね
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [つち]:2012/03/30(金) 15:24:52.86 ID:ClUwwZB/0
ねねぬぬ
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/30(金) 19:12:39.13 ID:MaPCEiL80
>>319
じゃぁ執事は俺が・・・
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/30(金) 19:15:06.90 ID:9nQU41t9o
>>321
じゃ、じゃあ嬢の親父は俺が
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/30(金) 20:02:41.46 ID:MaPCEiL80
>>322
よ・・・よし、執事が男を脅せと命令した不良も・・・←
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/03/30(金) 20:13:53.31 ID:Qz8XKdhL0
>>323 一回ならまぁ間違えたかと思うが二回もageるとはこれいかに
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/30(金) 20:57:07.86 ID:MaPCEiL80
色々とごめん sage
326 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/30(金) 21:02:53.77 ID:s1JLjKFF0
こんばんは!

さて、本日より二日に渡り第八部です。
第八部がクライマックス、第九部がエピローグと考えて貰えれば。

ちょろっとネット環境を用意したので、PCから1レス辺りの分量を増やしつつ、
普段の数倍の分量を一気に投下していきます。
量が多く読むのも大変かもしれませんが、是非纏めて読んで頂きたい。

では、早速投下開始します。

>>325
下がってないけど、まぁどうせ上げるから……
327 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/30(金) 21:04:09.76 ID:s1JLjKFF0

男「……ようやく休みか。 修学旅行翌日から即学校とか、キツかったな……」

許嫁「色々ありましたからね。 ようやく身体を休められますね?」

メイド「たまには家でゴロゴロされても宜しいのですよ?」

幼女「……私も一緒にゴロゴロする」コロコロ

許嫁「あのね、本当にゴロゴロ転がるんじゃなくてね……?」

男「……休みたい所だけどな、その前にやるべきことがあるだろ」

許嫁「……男さま。 それより身体の方を大事にしないと……」

男「終わったらいくらでも休むさ。 でも、これだけは後回しに出来ない」

男「……爺と決着をつける。 今度こそ、完全に縁を切るつもりでな」

許嫁「……男さま……」

328 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/30(金) 21:05:21.41 ID:s1JLjKFF0

男「メイドと幼女。 もしかしたらこれでこの生活も終わりになるかもしれない」

幼女「っ! ……男、どういうこと……?」ガバッ!

男「爺の言い訳次第では、もう仕送りを貰うこと自体断るつもりだから」

男「オレがバイトしたとしても、多分許嫁くらいしか養うことが出来ないから」

幼女「……じゃぁ、私は? ここに居られなくなるの……?」ジワ

男「……すまん。 オレの自己満足に巻き込むことになるかもしれない」

男「それでもオレにとって爺の金で暮らす事がどうしても許せない事になりそうなんだ」

329 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/30(金) 21:06:24.12 ID:s1JLjKFF0

メイド「幼女、心配しなくて大丈夫です」

メイド「男さま、私はこれまでの給金を結構な額貯金してあります」

メイド「なにしろ使い道がなかったもので。 ですから、私と幼女の事は心配なさらず」

幼女「……メイド、いいの?」

メイド「当たり前です。 こんな時に使わずして何の為のお金ですか」

メイド「でも男さま。 今の発言は正直見損ないました」

メイド「一度面倒を見ると約束した以上、何をしてでも幼女は養うべきでしょう」

男「……そうだな。 幼女、ゴメン。 オレが学校辞めて働いてでもするべき事だった」

幼女「……ううん。 男に迷惑かけるくらいなら出てくから」

許嫁「幼女ちゃん! そんな悲しいこと言わないで……」ギュー
330 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/03/30(金) 21:07:26.53 ID:s1JLjKFF0

メイド「……男さま。 私が言いたかったのは一人で背負おう必要は無いという事です」

メイド「私も、お嬢様もいるのです。 家族に頼るのは恥ではないのですよ?」

メイド「……まぁ、そもそもお嬢様は養って貰うどころか一生遊んで暮らせますし」

男「……そういや、そうだったな。 ……なんだ、オレ馬鹿みたいじゃないか」

許嫁「私、男さまがヒモでも全然構いませんよ!」

幼女「……メイド、ヒモってなぁに?」

メイド「女性に養って貰う代わりに身体で報酬を払う男性のことです」

幼女「……じゃぁ、私男のヒモになる!」

メイド「幼女がなる場合だと、性奴隷といったところでしょうか」

幼女「……なら、私男のせーどれい!」

許嫁「……メイド? なに変なことを幼女ちゃんに教え込んでるのかなぁ?」

男「お前ら、オレすごく真面目な話してたんだけど……」

331 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:08:31.08 ID:s1JLjKFF0

男「……とにかく、明日爺に連絡を取って話をしに行く」

男「今回の事件、全部爺が発端だからな。 どういうつもりなのか説明して貰わないと」

メイド「……男さま。 本当に旦那様に聞きに行くおつもりですか?」

許嫁「そ、そうですよ! もう終わった話ですし、忘れませんか?」

男「……なぁ、オレが爺に聞きに行くの、そんなに止めたいのは何故だ?」

男「許嫁、お前だってこの前着いて来てくれるって言っただろ?」

許嫁「……」

メイド「……お嬢様。 これ以上は……」
332 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:09:18.80 ID:s1JLjKFF0

男「やっぱり、何かオレに隠し事があるんだな。 それに関係してるんだろ?」

幼女「……男」グイグイ

男「例えそうだとしても、今回ばかりは爺に……ん、なんだ幼女?」

幼女「……男、電話光ってる」チョイチョイ

男「あぁ、マナーにしてたから…… 秘書さんから? 珍しいな、なんだ一体……」プッ

男「もしもし。 アンタから電話なんて珍しいな。 ちょうどこちらも……」

秘書「……男さま。 落ち着いてお聞き下さい」

男「なんだよ、こっちも話したいことが……」

333 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:09:46.42 ID:s1JLjKFF0


秘書「……会長が、ご危篤になられました」

334 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:10:59.22 ID:s1JLjKFF0

男「……は?」

秘書「今そちらに車を向かわせます。 急ぎお越し下さいませ」プッ

男「お、おい待て! どういうことだ! ……クソッ、切りやがった」

メイド「男さま、如何なさいました?」

男「……爺が、危篤なんだとよ」

許嫁「っ!」ビクッ

メイド「まさか! そんな、旦那様はまだ……!」
335 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:11:39.13 ID:s1JLjKFF0

幼女「……男のお爺ちゃん、どうしたの?」

男「死にそうってことだ。 ……く、クク」

許嫁「……男さま?」

男「ククク、ハハ、ハハハハハハッ! 爺、いい気味だ!」

メイド「っ!」

男「あの爺が死ぬだと? あぁ、もういいや。 爺が何考えてたとかどうでもいい!」

男「母さんを虐めた罰だ、あの世で親父たちに詫びればいいんだ、あんな奴!」

許嫁「男さま……!」

幼女「……男、怖い……」フルフル

336 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:12:42.36 ID:s1JLjKFF0

メイド「と、とにかく! 急ぎ旦那様の所へ向かわないと!」

男「あぁ、迎えが来るんだとさ。 お前ら行って来いよ、オレは行かないけど」

許嫁「男さま、そんな冗談を言ってる場合じゃ!」

男「冗談? オレは本気だ。 葬式にも行くつもりはない」

男「アイツ、親父たちの葬式にも来なかったんだからな、今度はオレの番だ」

男「まぁ、お前らは援助して貰った恩もあるだろうし、別に出ても構わな……」

許嫁「ふざけないで!」パンッ!

男「痛っ! ……え?」

許嫁「おじさまたちの葬式に来なかった? 理由があるに決まってるでしょう!」

許嫁「あの人は、縁を切ったからって葬式にも来ないような人じゃない!」

許嫁「あの人は、あの人はね! いつも男くんを……」

男「理由? そりゃあるだろう。 母さんが嫌いだったからって理由が……」

許嫁「……馬鹿!」パンッ!

男「っ! お前な、いい加減に……」

337 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:13:12.43 ID:s1JLjKFF0




許嫁「あの人は……お父様はそんな人じゃない! お父様を馬鹿にするなっ!」ポロポロ




338 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:13:48.48 ID:s1JLjKFF0

男「お父……様……? え? だってお前の父親は……」

メイド「……迎えが到着したそうです。 お話の続きは、車の中で」

男「……オレ、は」

許嫁「男くんも行くの。 さ、来なさい」グイグイ

男「……イヤだ」

許嫁「いいから来なさい!」グイッ!

メイド「幼女も行きましょう、一人で置いておけませんから」

幼女「……」コクン

339 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:14:40.40 ID:s1JLjKFF0

男「……」

許嫁「……」

メイド「……お嬢様。 到着する前にお話をしておかないと」

許嫁「……うん。 じゃぁ……話すよ」

許嫁「最初に、お父様とは呼んでるけど、本当は何の関係もないの」

許嫁「私の父親はお父さん、10年前に死んだあの人だから」

男「……じゃぁ、なんで爺のこと」

許嫁「……ごめんね、男くんに嘘ついてた」

許嫁「私、10年前男くんと別れた後、お父様に引き取られたの……」

男「っ! だってお前、資産家に引き取られてその人が亡くなったって……!」

許嫁「……お父様と約束してたの。 私たちとお父様の関係は男くんに秘密にするって」

340 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:15:29.97 ID:s1JLjKFF0

男「私……たち……?」

メイド「私も同じく旦那様に引き取られたのです。 あの地獄から救われて……」

メイド「最も、私は娘としてではなく使用人として働かせて貰う事を望みましたが」

許嫁「お父さんが男くんを救ったことを聞いて、一人になった私を引き取ってくれたの」

許嫁「自分が出来なかったことをしてくれた礼だって……」

許嫁「でも、私とお父様の関係を知ったら、許嫁として受け入れてくれないだろうから」

許嫁「だから、言わなかった。 言えなかったの……」

メイド「将来的な事も考え、お嬢様は養子としての籍は入れられておりません」

メイド「……ですが、まるで実の娘であるかのようにお嬢様を可愛がられました」

許嫁「……きっと、男くんやおばさまの代わりだったんだと思う」

許嫁「でも……お父様は、優しかったよ。 とても、優しくて暖かかった……」

341 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:16:36.09 ID:s1JLjKFF0

〜10年前〜


許嫁「グスッ……お父さん……男くん……」ポロポロ

許嫁「皆……いなくなっちゃった……」ポロポロ

許嫁「私、これからどうなるんだろう……」ゴシゴシ

 「……貴様が許嫁か?」

許嫁「っ! おじいさん、誰? お父さんの知り合いの人?」

許嫁(恐そうなおじいさん……初めて見る人だけど)

 「儂は爺。 男の祖父にあたる者じゃ」

許嫁「……男くんの、おじいさん?」

爺「そうじゃ。 貴様と貴様の父親には、男が世話になったそうじゃの?」

許嫁「……」

爺「それに、儂の不肖の息子も。 二代に渡り面倒をかけたの」

爺「……次は儂の番じゃ。 お前は、今日から儂が育ててやる」

342 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:17:27.15 ID:s1JLjKFF0

許嫁「……おじいさんが? なんで?」

爺「恩返しじゃよ。 男を助けてくれた恩返しをさせてくれぬか?」

許嫁「ありがとうございます……でも、私より男くんを!」

許嫁「男くん、施設へ送られたの。 私は施設でもいいから、男くんを!」

爺「……男のことをそれ程大事にしてくれておったか。 そうか……」

爺「じゃが、それは出来ん。 男は暫く施設で暮らさせる」

許嫁「なんで! だって、おじいさんは男くんのおじいさんなんでしょ!」

爺「……男の為なのじゃ。 それが、男にとって一番良いのじゃ……」

爺「心配するな。 必ず男には逢わす。 じゃから、儂に貴様を育てさせてくれぬか?」

許嫁「……おじいさんは、男くんの味方?」

爺「……うむ。 アレを弄んだ屑どもとは違う。 儂は、男の味方じゃよ……」

許嫁「……わかりました。 お世話になります……」

343 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:18:38.80 ID:s1JLjKFF0

爺「許嫁よ、具合はどうじゃ?」

許嫁「おじいさん! 今日はお仕事が忙しかったんじゃ……?」

爺「なに、娘の具合が悪いというに、仕事などしておれるものか!」

許嫁「おじいさん……」

爺「ほれ、お前が元気になれるように土産を持ってきたぞ?」

許嫁「……開けても良いですか?」

爺「うむ」

許嫁「……? おじいさん、何か難しいことが書いてある紙が入ってましたけど……」

爺「クカカ、まだ難しかったか。 そら、底の方に写真が入っておるじゃろう?」

許嫁「ん……あ! これ、男くんの写真……!」
344 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:19:08.87 ID:s1JLjKFF0

爺「訳あってまだ男に逢わせてやれぬでの。 代わりと言ってはなんじゃが……」

爺「この紙にはの、今男がどうしておるかどんな生活をしておるかが書いてあるのじゃ」

爺「どれ、ひとつ読んでやるとするかの……」

許嫁「……ありがとう、ありがとう……」ポロポロ

許嫁「男くんが元気そうで良かった……本当にありがとう! ……お父様」

爺「っ! お前、今何と言った! 儂を、儂の事をお父様と呼んでくれたのか!」

許嫁「……はい、お父様」カァ

爺「クカカッ! 嬉しい、嬉しいぞ! 今夜は祝いじゃ! 許嫁よ、儂は嬉しいぞ!」

345 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:19:53.09 ID:s1JLjKFF0

爺「許嫁よ、今日からこの屋敷に一人増えることになった」

メイド「……」

許嫁「は、初めまして……」

爺「少々事情があっての。 あまり感情を表に出さぬのじゃが……」

爺「この娘はメイドという。 仲良くしてやってくれるかの?」

許嫁「はい、お父様。 ……メイドさん、宜しくね?」

メイド「……宜しく」

爺「お前たちは、二人とも儂の娘じゃ。 これからは、何も心配することはない」

メイド「……私は貴女の娘じゃない」

爺「……お前がどう思おうと、儂はお前を娘と思うことにするからの」

爺「お前が辛い目に逢ったのは儂の責任でもある。 責めてくれて構わぬ」

爺「じゃが、せめてその罪滅ぼしをさせてはくれぬか……?」

メイド「……勝手にして」

爺「うむ、うむ! 勝手にするとしよう! では、食事まで二人仲良くしておれよ!」
346 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:20:47.12 ID:s1JLjKFF0

許嫁「……あの。 メイドさん? その、仲良くしようね?」

メイド「……別に。 生きるためにここに来ただけだから」

メイド「それから、呼び捨てでいい。 アンタにさん付けされるような人間じゃない」

許嫁「じゃぁ、メイド。 私たちこれから姉妹だから! 私お姉さんだからね!」

メイド「……明らかにアンタが妹」

許嫁「ふふ、姉妹っていうのは認めてくれたね! 宜しくね、お姉さん!」

メイド「……」プイッ

347 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:21:51.65 ID:s1JLjKFF0

爺「たまにはこうして家族水入らず出掛けるのも良いものじゃろう?」

許嫁「はい! ……最近お父様お忙しくて寂しかったです」

爺「すまぬ。 詫びと言ってはなんじゃが、今日は一日一緒に居れるからの」

爺「そういえば、メイド。 お前、使用人として働くとか言い出したそうじゃの?」

メイド「……はい、旦那様。 借りは作りたくありませんので」

許嫁「もぅ、メイドったら私の事お嬢様、とか呼ぶんですよ!」

爺「……全く。 まぁよい、お前がそうしたいのなら好きにするがよかろう」

爺「じゃが、儂はお前の事を娘と思っておるからの?」

メイド「……どうぞご自由に。 ……その、感謝はしています」プイッ

許嫁「ふふ、素直じゃないんだから……」

爺「クカカ! さて、今日はどこへ行こうかの! 好きな所へ連れて行ってやるぞ!」

許嫁「私映画! ドラえもんが見たいです!」

メイド「……幼稚ですね」

爺「どざえもん? ……何を不謹慎なことを言っておる! じゃが、うーむ……」

348 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:22:50.51 ID:s1JLjKFF0

爺「ほれ、そろそろどざえもんが出る場面じゃぞ?」

メイド「……時代劇にドラえもんは出てきません」

許嫁「あの人、溺れて死んじゃったの……? 可哀想……」グスッ

爺「な、なんと……泣くな! 困った、これが見たかったのではなかったのか……?」

メイド「……見たいと思うわけがないでしょう、このボケ老人」

爺「な、何を言うか! 儂はまだまだボケてはおらんわい!」

メイド「では耳が遠くなったのですね」

爺「ふん! 儂の悪口は良く聞こえるわ!」

許嫁「……二人とも煩いです。 ちゃんと映画を見なさい!」

爺「……すまぬ」

メイド「……ゴメン」

349 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:23:41.16 ID:s1JLjKFF0

許嫁「メイド、高校卒業おめでとう!」

爺「うむ……めでたい! ようやった、立派じゃぞ!」

メイド「……ありがとうございます」カァ

秘書「しかし、惜しいですね。 それだけの成績ならどこの大学にも入れるでしょうに」

爺「かまわん、メイドが自分で選んだのじゃ。 やりたい事をやるのが一番じゃ」

メイド「……私の我侭を聞いて下さって、感謝しています」

許嫁「本格的に屋敷の使用人になるだなんてね……そんなの働くのって面白いかなぁ?」

爺「許嫁よ、お前はもう少し家事というものを学んだ方が良いと思うがの?」

許嫁「だって、包丁とか恐いし……」

メイド「この子に掃除をさせると一回ごとに数百万の損害が出ますから」

秘書「そういえば、この前壊れた洗濯機の修理費用が計上されていましたね」
350 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:24:26.72 ID:s1JLjKFF0

爺「……まぁ、よいよい。 出来ぬ事は誰かにやらせれば良いのじゃ」

メイド「そうやって甘やかすと何も出来なくなってしまいます」

許嫁「いいもん! 男くんにやって貰うもん!」

メイド「後で後悔しても知りませんからね?」

秘書「……微笑ましいですね。 まるで男父さまと男母さまのよう……」

爺「……言うな。 あの二人の笑顔を捨てたのは、儂自身なんじゃからの」

秘書「……は。 申し訳ございません」

爺「……その分、この子たちにはいつも笑顔で居て欲しいものじゃの」

秘書「えぇ。 仰るとおりです」

許嫁「ほら、お父様! 早く屋敷に帰ってお祝いしましょう!」グイグイ

メイド「お嬢様、私の為のお祝いなのをお忘れなく」

爺「わかったわかった。 腰に響くからそんなに引っ張るではないわ」

メイド「年寄り臭いですね、みっともない」

爺「うるさいわ!」

許嫁「ほらほら、早く帰りましょー!」

351 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:25:53.06 ID:s1JLjKFF0

男「爺が……? 嘘だ……」

メイド「事実です。 旦那様がいなければ、私は今でも慰み者のままだったでしょう」

幼女「……私も一度会ったけど、優しそうなおじいちゃんだったよ?」

許嫁「それに、お父様はいつも男くんのこと気にして……」

男「嘘だ! なら、なんでオレを疎む! 何故オレと縁を切った!」

メイド「……ある程度は聞いています。 しかし、私の口から申し上げることでは……」

メイド「ただ、思い出して下さい。 本当に旦那様はいつも貴方を嫌っていましたか?」

メイド「お母様に辛く当たられた、その1点で目が曇っていませんか……?」

男「目が……曇ってる?」

 『……あのね、偏見を持ってちゃ、見えないものもあるんだよ?』

男(姐さんも同じことを言ってた……)

352 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:26:48.81 ID:s1JLjKFF0

 『……良くぞ許嫁を守ったな、男……』

 『そうか! 許嫁、良かったのぅ、めでたい! めでたいぞ!』

 『男、さっさと子を作れ! ワシの血を引く子供をな! クハハハ!』

 『……ではな。 男よ、あの子たちを頼むぞ……?』


男(……確かに、見方を変えればただオレを嫌ってるわけではないようにも見える)

男(でも、本当にそうなのか……? オレには信じられない……)

男「……」
353 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:27:53.36 ID:s1JLjKFF0

許嫁「私が話せるのはここまで。 本当は、ずっと秘密にする約束だったの」

許嫁「でも……でも、それじゃお父様が可哀想で!」

許嫁「誤解されて男くんに嫌われたままで! あんなに男くんを大事に思ってるのに!」

許嫁「そのまま顔も見ず、お別れだなんて……悲しすぎるから」ポロポロ

幼女「……許嫁、泣かないで」フキフキ

男「……オレには判らない。 お前らの言ってることが本当か嘘か」

許嫁「嘘だなんて!」

男「だから、爺に会ってみる。 ……本当は、途中で帰るつもりだったけどな」

男「会って、直接問いただしてやる。 まぁ、喋れる状況か知らないが」

許嫁「男くん……ありがとう」ギュー

メイド「そろそろ着きます。 男さま、心の準備を」
354 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:28:44.11 ID:s1JLjKFF0

男「……どういうことだ」

男「ここは、お前の屋敷だろうが……許嫁!」

許嫁「……違うの」

男「違う……? だってお前……」

メイド「ここのメイドたちも言っていたはずです。 男さま、お帰りなさい、と」

許嫁「……ここは、男くんの実家。 お父様の屋敷で、男くんの屋敷」

男「……爺の屋敷……それでか。 どうも既視感を感じると思ったはずだ」

男「確かに一度来た事があった。 爺がオレを引き取ると言い出した時だ」

男「……それじゃ、この前来た時も爺は同じ屋敷に居たってのか?」

許嫁「……うん。 私とメイドが居なかった時有ったでしょ?」

メイド「あの時、私たちは旦那様のお見舞いをしておりました」

男「……そうか」

メイド「細かい話は後にしましょう。 今は、旦那様の所へ」

許嫁「うん。 ……お父様には叱られるかもしれないけど、行こう」

幼女「……男、私がついてる」ギュ

男「……あぁ、行こうか」

355 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:30:03.34 ID:s1JLjKFF0

秘書「……お待ちしておりました」

許嫁「秘書さん……お父様の具合は?」

秘書「お父様……そうですか、全てお話になったのですね?」

許嫁「うん……秘書さんだって、本当は呼ぶなって言われてたんでしょ?」

秘書「はい。 ですが……すれ違い何も知らず別れるのは、悲しいですから」

メイド「それで、旦那様は?」

秘書「……現在は小康状態です。 ですが、恐らくもう……」

許嫁「……イヤ、イヤァ……お父様、お父様が死んじゃう!」ポロポロ

男「落ち着け、許嫁! まだ大丈夫、大丈夫だから!」ギュー

幼女「……おじいちゃん、死んじゃうの?」ジワ

メイド「ご病気なんです。 しょうがないんですよ……」

秘書「とにかく、中へ……男さま、どうか会長にお会いになって下さい」

男「……分かった」

356 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:31:29.06 ID:s1JLjKFF0

爺「……」シュコー シュコー

男「……爺」

許嫁「お父様……」ポロポロ

男「……あの恐かった爺が、こんなに痩せちまって。 情けねぇな」

メイド「ここ最近は、流動食と点滴のみで栄養補給されていましたから」

男「……なぁ、いつからだ。 爺はいつから、病気になっていた?」

許嫁「1年前。 私が男くんを訪ねた頃には、もう……」グスッ

メイド「本当は、4月の時点で余命1年と宣告されておりました」

男「1年……許嫁と結婚しろと言われたのが1年後。 ……そういうことか?」

メイド「でも、お二人が無事婚約されたのを聞いて、安心されたのでしょうね」

許嫁「本当は、4月の時点で歩くのも辛そうだったの。 幼女ちゃんのときなんて……」

メイド「私は止めたのです。 なにせ、既に一日の殆どをここで過ごしていましたから」

メイド「ですが、直接頼むのが男に対するせめてもの礼儀だ、などと仰って……」

男「……馬鹿だな、何が礼儀だよ……」
357 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:32:35.54 ID:s1JLjKFF0

爺「……む……」

男「っ! 爺、目覚ましたのか!」

許嫁「お父様っ!」

メイド「旦那様!」

爺「……何故男がおる。 ……許嫁、話して……しまった、のか……?」

許嫁「……ごめんなさい、お父様。 でも……やっぱりこのままじゃダメだから」ポロポロ

爺「ク……まぁ、よい。 最後に男の顔を見る事が出来たのだからな……」

男「爺……オレはアンタのことが今になってわからなくなっちまった」

男「アンタは……何を考えていたんだ?」

爺「……許嫁、メイド。 お前たちは、儂の最愛の娘たちじゃ……」

男「おい、答えろよ、爺……!」

秘書「……男さま。 会長の最後の……言葉です。 今は……」

爺「……お前たちは……幸せになれ……」

許嫁「はい……必ず、必ず幸せになります、男くんと……」ポロポロ

メイド「私たちは……もう幸せです。 男さまと……お父様のおかげで」ポロ…

爺「……そう、か……」ニコ…
358 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:33:24.07 ID:s1JLjKFF0

爺「……男、よ……」

男「……なんだ。 冥土の土産に聞いてやる」

爺「……お前のこと……愛しておったぞ……」

男「っ! な……」

爺「……儂の娘たちを……たの……む……」

爺「……お前……も……しあ……わ……せ、に……」

男「おい……おい、爺! しっかりしろよ!」

爺(愛する孫と娘たちに囲まれて逝ける……家族に囲まれて……)

爺「……儂は……幸せ者じゃ」ニコッ トサッ

男「……爺? おい、返事をしろ……爺!」

許嫁「……お父様……? イヤ……そんな……」ポロポロ

メイド「……お父様……」ポロポロ

男「爺ぃーーーーーーー!」

359 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/30(金) 21:35:39.72 ID:s1JLjKFF0
本日はここまで。

明日、第八部残りを投下します。

お気づきの方も多かったとは思いますが、こういう話でした。
爺のご冥福をお祈り致します。

では、また明日21時より!


360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 21:36:19.73 ID:MaPCEiL80


爺(´;ω;`)最後の最後でいい人だったじぇ・・・
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 22:11:09.07 ID:la78XaDP0

362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/30(金) 22:44:59.73 ID:9nQU41t9o
よしちょっとあの世にいって爺に掘ってもらってくる!!
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 22:47:22.76 ID:OJHcOwcwo
目から汗が…
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/03/30(金) 23:11:02.98 ID:Qz8XKdhL0
(´神`)<なん・・・だと・・・!?
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/31(土) 00:35:33.17 ID:0eY6zEPWo


>>364
おいその顔文字はやめろ某会社の社長にしか見えねえから
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/31(土) 05:05:32.54 ID:eby++iNFo
おつ
なんでガチタンがいるんですかねぇ…
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2012/03/31(土) 06:07:49.48 ID:XqZdmbqH0
乙かれ

爺(´・ω・`)裏は優しかったのか・・・
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/31(土) 06:25:47.68 ID:gJaBbc6Fo
いきなりこんなこと言われても(´・ω・`)
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/31(土) 08:01:21.66 ID:/fzyVgBm0
取って付けた感がひどい
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/03/31(土) 11:20:13.00 ID:tW5ucOEko
なんつーか色々残念
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 12:31:21.50 ID:ujjXxrWho

まぁ、ありきたりな展開になったな
372 :ゴミ箱 [saga sage]:2012/03/31(土) 13:38:14.91 ID:7r0lheTR0
>>365 >>366
まさかネタが分かる奴なんていないと思って普通に神と言う理由で使った俺が悪かった。
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/03/31(土) 13:39:06.32 ID:7r0lheTR0
>>372 うわコテごめん
374 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:04:40.77 ID:wIytpoW50
こんばんは!

さて、第八部後編を纏めて投下したいと思います。
残り二日、どうかお付き合いの程宜しくお願いします。

一応、この展開は当初から考えていたものなので、取ってつけた様に見えていたら>>1の実力不足です、すみません。

では、投下開始します。
375 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:05:29.92 ID:wIytpoW50

許嫁「ヒック……メイド……お父様が、お父様が……」ポロポロ

メイド「……お父様は笑って逝かれました。 お嬢様も笑って送ってあげましょう」

許嫁「……なら、なんでメイドは涙を流してるのよ……」ポロポロ

メイド「……そう……ですね。 わかって……いたのに……うぅ……」ポロポロ

幼女「……おじいちゃん……」ポロポロ

許嫁「……私、これで良かったんだよね? 男くんを連れてきたこと……」

メイド「……えぇ。 見たでしょう、お父様の笑顔を……」

許嫁「うん……うん。 お父様、すごく嬉しそう……だったね……」グスッ

幼女「……ね、男はどこ? 男についててあげないと……」ゴシゴシ

メイド「一人になりたいと庭の方へ……今は、そっとしておいてあげましょう」

許嫁「そうだね……男くんも、今は一人で考えたいだろうしね……」

幼女「……」コクン

376 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:06:58.73 ID:wIytpoW50

男「……」

男(結局、爺に何も聞くことは出来なかったな……)

 『……お前のこと……愛しておったぞ……』

男「……最後の最後に惑わしやがって……」

男「……てめぇは、結局何をしたかったんだよ……」

秘書「……失礼します」

男「ん……秘書さんか」

秘書「お一人でお考えの所、申し訳ございません」

男「……何か用か? 葬式とかのことならアンタに……」

秘書「……こちらを」スッ

男「なんだ? ……手紙?」

秘書「……会長からです。 自分が死んだ後に渡せ、と」

男「……遺言のつもりか、自分で言えよな……」

秘書「どうぞ、お読み下さい。 私は葬儀の準備に取り掛かりますので失礼します」

男「……ふん。 まぁ、読んでやるよ……」

377 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:08:00.44 ID:wIytpoW50

男よ。 
これを読んでいるということは、儂は既に死んでおるのだろうな。
お前のことだ、儂のことは憎んでおろう。 じゃが、これだけは伝えておかねばならん。

男、儂はお前のことを憎んでなどおらんし、嫌ってもおらん。
愛しておった。 お前のことを考えぬ日など、一日もないくらいにの。

無論、このようなことを書いた所でお前は信じぬだろう。
しかし、儂が死んだことでようやくお前に伝えることが出来る。

何故、儂がお前を突き放していたのか。
何故、儂がお前の父母の葬儀に姿を現さなかったのか。
何故、儂がお前たち家族と縁を切ることになったのか。

一つ一つ、お前に真実を残す為、ここに記す。

まず、お前の母についてじゃ。
儂がお前の父と母の結婚を許さず、母に辛く当たっていたことは幼いお前をひどく傷つけたことであろう。
全て、儂の不徳が致す所。 お前に詫びねばならぬ。

じゃが、儂はどうしてもお前の両親の結婚を許す事が出来なかった。
お前の父母が悪いのではない。
だが、運命の悪戯というものはあるのだと儂は思ったものだ。

何故なら、お前の両親は、父と母は、腹違いの姉弟だったからじゃ。

378 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:08:31.80 ID:wIytpoW50



男「……は? 親父と母さんが姉弟? どういうことだよ……」ペラ



379 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:09:14.09 ID:wIytpoW50

その昔、儂には愛する女がおった。
その女は極普通の家庭に生まれ、極普通に暮らすただの女じゃった。
料理の上手い、眩しい程良く笑う女じゃった。
たまたま儂はその女と知り合い、愛し合うことになった。

じゃが、儂の先代の時点でこの家は随分な富豪になっておっての。
儂は父親の命でその女と別れ、政略結婚をさせられることになってしまった。

無論、その女も納得の上で別れたし、お前の祖母のことも儂なりに愛したがの。
そして、お前の父が生まれ、成人し、儂と同じように極普通の女を愛するようになった。

儂は、儂と同じようにお前の父に政略結婚をさせるつもりはなかった。
当初は、お前の父母の結婚を祝福するつもりでおった。

お前の母は息子と出会ったときには身よりも無く、苦労をしてきたとは聞いておった。
じゃが、念のため身元調査をしたところ、その報告書に懐かしい名前があったのじゃ。
……儂の、かつて愛した女の名前がな。

お前の母には父親がおらず、母親が無くなるまで母子二人で生きてきたという。
そして、お前の母が生まれたのは……儂と女が別れた半年の後じゃった。

誰も気付いてはおらんかったが、儂には分かったよ。
お前の母は、恐らくは儂と別れる前に身篭っていた、儂の娘だと。

380 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:10:07.20 ID:wIytpoW50

男「……母さんも、爺の娘だった……」

 『なんで、母さんの肉じゃがと同じ……』

 『なんでも、旦那様の思い出の料理とか』

男「爺が母さんの料理を知ってたわけだ……」

男「同じ人、オレの婆さんに教えて貰ったから同じ味だったんだな……」

男「……」ペラ

381 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:10:45.33 ID:wIytpoW50

じゃが、それに気付いた時には遅かった。
既にお前の父と母はお互いを切っても切れぬ程愛し合っておったし、何より二人の間には確かな絆が出来つつあった。
そう、お前じゃ。 男、お前の母はその時お前を孕んでおったのじゃ。

しかし、その頃の儂は道徳という価値観に囚われておったのじゃろう。
近親婚という不道徳を許す事が出来んかった。
じゃが、お前の父母に真実を告げることも出来ずにおった。
知らなかったとはいえ、隠し子が居たという事実を誰にも知られたくなかった。

結果として、儂は理由を告げることもなくお前の父母に別れるよう迫ってしまった。
今振り返ってみれば、なんと非道な行いだったことか。
愛し合う者同士を、理由も告げず無理やりに引き裂こうとするなどと。

お前の父と母は、何も告げず出て行ってしまいおった。
これまで何不自由なく暮らしておったあ奴には苦労もあったじゃろう。
しかし、友人の手も借りながらお前の父は儂の追跡から逃れつつ静かに暮らしておった。

儂がお前たちの行方を掴んだときに、お前はもう5歳になっておったじゃろうか。
幼いお前の目には、父と母に別れを迫る儂は悪鬼のように映っておったことじゃろう。
恐らく、その頃の記憶がお前が儂を嫌う原因の一つになっておるのじゃろうな。

382 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:11:25.06 ID:wIytpoW50

男「あぁ。 あの時のてめぇは本当に恐かった」

男「母さんは泣いて、親父はそれを庇っててめぇとケンカして……」

男「子供ながらに殺してやりたいとまで思ってたよ」

男「てめぇにも言い分はあるんだろうが」

男「……その点だけは、てめぇを許すつもりはないからな」ペラ

383 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:12:31.54 ID:wIytpoW50

しかし、お前の父と母は頑として別れようとはしなかった。
儂も意固地になってしまっての。 つい縁を切ると口走ってしまった。
後悔した、いやずっと後悔しておる。
じゃが、口に出してしまった物はもう元には戻らなかった。

それでも、なんとか関係を修復しようとしていたときに、あの忌まわしい事件が起きたのじゃ。
……儂は、二人の子供を一度に亡くしてしもうた。

お前が風邪を引いて家に居た事だけが、唯一の救いじゃった。
しかし、儂にはお前の事を考える余裕がなくての。
子を失った悲しみで、虚脱状態となっておった。

この点についてもお前に謝らなければならぬ。
儂が虚脱から立ち直った時には、既に二人の葬儀は終わってしまっていた。
お前の父の友人、許嫁の父が取り仕切っていたと聞く。
しかし、結局儂は愛する二人の子の最後を送ることも出来ず、骨になった二人に会うことになってしまったのじゃ。

お前から見れば、子の葬儀にも顔を出さぬ薄情な親と見えた事じゃろう。
無論、理由はあったが、結果としてそうなってしまった。
本当にすまぬことをした。

384 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:13:38.93 ID:wIytpoW50

男「……今更謝っても遅ぇよ。 けど……」

男「爺。 てめぇは本当に親父たちのこと愛してたんだな……」

男「……どうでもいい相手が死んだところで、虚脱状態になんてなる訳がないんだから」

男「いいさ、この件に関しては許してやるよ……」ペラ

385 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:14:31.33 ID:wIytpoW50

そしてもう一つ。
儂が心身虚脱となっておる間に、金に目が眩んだ我が親族がお前を半ば誘拐同然に浚っていってしまっておった。
なにしろ、もはや儂の直系血族はお前しか居なくなってしまった上、そのお前はまだ8歳の子供。
金の亡者からは、余程扱いやすい金の成る木に見えた事じゃろうて。

虚脱より抜け出しお前の事に思い至った時には、既にお前は躾と銘打った虐待で心に傷を負ってしまっておった。
そして、儂が助けを差し向けるより早く、許嫁の父がお前を救い出しておったのじゃ。

その後じゃったか。 お前の事を迎えに行ったが、お前に断られてしまったの?
あれは辛かった。 
お前に本気で憎まれるような事をしてきた不甲斐ない自分への憤りと、お前に拒絶されたことの悲しさ。
暫くは食事も喉を通らぬくらいじゃったと、今でも覚えておる。

386 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:15:28.13 ID:wIytpoW50

男「あの時は爺も親類どもも、同じ穴の狢と思っていたしな……」

 『男、貴様はワシが引き取ってやる……』

 『イヤだ! 母さんを虐めたアンタの所なんて行きたくない!』

 『アンタなんて嫌いだ、クソ爺!』

男「そういえば、爺にはっきり嫌いって言ったのは、あの時が初めてだったかもな……」

男「……あの時、爺に引き取られてたらどうなってたんだろうな?」ペラ

387 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:16:06.09 ID:wIytpoW50

それでも、儂はそれで良いと思ったのじゃ。
許嫁の一家に引き取られたお前は、やがて笑顔を見せるようになったからの。
あの許嫁の父の人柄か、あるいは許嫁の優しさのおかげか。
いずれにせよ、お前が嫌っておる儂の所で暮らすより、許嫁たちと暮らす方がお前にとって幸せなのかもしれぬと儂は考えた。

何故そのようなことを知っているのかとお前は疑問に思うかも知れぬ。
お前は怒るかもしれぬが、その頃からお前には常に監視をつけておった。
再び欲に塗れた親族が再びお前に手を出さぬようにの。

しかし、お前を引き取った許嫁の父は、しばらくして事故で亡くなった。
お前と許嫁は、扶養者を失って途方に暮れた事じゃろうな。
二人とも施設に送られることになったと報告を受けた儂は、すぐにもお前たちを迎えに行こうと考えた。
しかし、結果として儂はお前を迎えに行くことはなく、そのまま施設で暮らさせることにした。
それどころか、お前に財産を譲らぬと宣言までして、徹底的にお前と縁を切ろうとしたのはお前も知っておる通りじゃ。

男よ、恨んでおるか?
お前が天涯孤独となったとき、2度もお前を見捨てたのじゃからな。

388 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:16:34.87 ID:wIytpoW50

男「……元はと言えば、オレがアンタに引き取られるのを拒んだせいだしな」

男「むしろ、親戚どもが寄って来なくなって清々したよ……」

男「元々親父たちも縁を切られてた訳だし、当然と思ってたさ」

男「まぁ、それもてめぇと親父のすれ違いだった訳だけどな……」ペラ

389 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:17:23.66 ID:wIytpoW50

じゃが、お前が儂の元へ来ることを拒んだからそうしたのではない。
まして、お前が憎くて見捨てたのではないのじゃ。

この時、儂には一つの不安があった。
儂は虚脱から立ち直った後、お前の両親が亡くなった事故を改めて洗いなおすよう秘書に命じた。
そして、その結果ある可能性が浮かんできおった。
内々に調査を進めるうち、儂の不安が現実のものであったと確信したからこそ、お前と共に暮らすことを諦めたのじゃ。
そして、それこそがこれまで、儂が死ぬまでお前に全ての事実を隠していた理由でもある。

男よ。
お前は命を狙われておったのじゃ。
儂の財産を狙う屑どもにな。

390 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:17:55.05 ID:wIytpoW50

男「っ! オレが、命を狙われていただと……?」

男「爺の財産を狙うのになんでオレの命を狙う必要がある!」

男「それに……可能性って、まさか……」

男「……親父と母さんは……殺されたってのか……?」ペラ

391 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:18:33.15 ID:wIytpoW50

儂は、望まずも財産が増え続け今では世界有数の億万長者となってしまった。
そして、既に儂は老齢。
では、儂が死んだ時その財産はどうなるか知っておるか?

儂には兄弟はおらぬ。
儂の子もお前の父母だけ。
儂の血を引くのは、お前たち一家だけじゃった。

……儂が死ねば、その財産は全てお前の父と母に譲られるはずだったのじゃ。

では、お前たち一家が死ねばどうなる?
そう、直系ではない金に目の眩んだ我が親族どもの手に渡ることになる。

お前の父母が殺されたのは、恐らくはそういうことなのじゃ。

じゃが、お前は生き延びた。
運良くその日風邪を引いて寝込んでいたが為にな。

しかし、それでお前の命が助かった訳ではない。
むしろ、より危険に晒されたと言える。

お前の父母が亡くなった後、儂が死んだらその財産はどうなるか……
代襲相続と言っての、相続すべき人間が既に故人である場合、その子に相続権は引き継がれる。
つまり、引き継ぐべきお前の父母が既に故人ならば、お前が儂の財産を相続することになるのじゃ。

お前が命を狙われる理由はもうわかったじゃろう。
全ては、儂の財産目当てと言う訳じゃ。

392 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:19:17.32 ID:wIytpoW50

男「……爺の財産、そんなものの為に……」

男「オレの親父と母さんは殺されたってのか……?」

男「そんなもの無くても、オレたちの家族は幸せに暮らしてたってのによ……」

男「……」ペラ

393 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:39:26.41 ID:sMKnznMAO
すみません、規制か何かで速報にだけさっぱり繋がらない……

復旧次第、続き投下します。
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/03/31(土) 21:40:46.77 ID:wuedkYp5o
あらまあ
395 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:43:07.73 ID:wIytpoW50

儂は、お前の命だけは守りたかった。
愛する我が息子と娘、二人の忘れ形見のお前だけは……

それ故、お前と共に暮らすことを諦め、お前と縁を切ることでお前の命を守る道を取らざるを得なかったのじゃ。

儂はまず、お前に財産を譲らぬと宣言した。
そもそもの原因が儂の財産の相続であるなら、それを譲るつもりはないと周囲を騙せば良いと考えたからじゃ。

じゃが、相続とは面倒なものでの。
例え儂が譲らぬと言っても、お前には遺留分という分け前が発生してしまうそうなのじゃ。
儂程の財産となると、その遺留分でも膨大な金額となる。
それに、口先で譲らぬと言ったところで、結局遺言でお前に財産を譲ると書き残すのではないかと考える者もおった。
つまり、まだお前の身に迫る危険は去ったわけではなかったということじゃ。

儂は次の手を打った。
一つ目は、お前に財産を譲らぬというのが本気である、と周りに見せかけること。
その為に、お前とは縁を切り引き取ることもせず施設に送られるままとしたのじゃ。
……儂が、お前を嫌っていると見せかける為にの。

そしてもう一手。
儂の財産を狙う者達の中で特に有力な者、裏を返せば一番お前の命を狙っているだろう者との間で許婚の約束を決めた。
許嫁ではないぞ?
お前には伝えておらぬ、元々仮初の約束じゃからの。
じゃが、将来的にお前とその者の娘を結婚させると約束することで、残された遺留分もその者の手に渡ると錯覚させたのじゃ。
それによって、結婚するまではその者がお前の命を守るべく画策するであろうと踏んでな。

396 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:43:47.48 ID:wIytpoW50

男「……そうだったのか」

男「この話の許婚ってのが、嬢なんだな……」

男「……でも、悪いのは嬢の父親であって、嬢は被害者じゃねぇか……」

男「オレもお前も、財産なんてくだらないモンに振り回されてたんだな、嬢……」ペラ

397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 21:44:02.95 ID:iClqNQEu0
とりあえずいつも通りwktkしながら待機
398 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:44:30.66 ID:wIytpoW50

話を戻すが、お前は先に述べた理由で施設へと送ったが、許嫁は儂が引き取ることにした。
……今思えば、寂しかったのじゃろうな。
一緒に暮らすことが叶わなかったお前、そしてお前の母の代わりと思う気持ちもあったのじゃろう。
儂は許嫁を娘として、何不自由なく育てることにしたのじゃ。

じゃが、その存在を公にすれば許嫁まで命を狙われるやもしれぬ。
そして、お前に会わせることも出来なかった。
お前たちの関係を通じて儂がお前を嫌ってなどいないということを、ほんの少しでも気取らせる訳にはいかなかったのでな。

そのうち、性根の腐りきった儂の親族から救い出したメイドも引き取り、三人で暮らすことになったのじゃ。
儂にとって、とても幸せな時間であった……
最初は心を開かなかった二人も次第に打ち解けてな。
儂の事を、父とまで呼んでくれおったわ。

399 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:44:59.71 ID:wIytpoW50

男「……あぁ、聞いたよ」

男「オレに対してどうかは別としても、てめぇが許嫁とメイドを愛してたのは確かだ」

男「そうでなきゃ、アイツらがてめぇをあんなに慕う訳が無いからな……」

男「……お姉ちゃんを助けてくれて、ありがとうな」

男「……生きてるうちに言ってやれれば良かったんだろうけどな……」ペラ

400 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:45:32.93 ID:wIytpoW50

許嫁は、度々お前のことを案じておった。
その度に、監視している者にお前の写真を取らせての。
それを渡してやると大喜びしてずっと見つめるのじゃ。

じゃが、そのうち許嫁が写真を見つめる目が家族に向けるものではないと気付いての。
聞けば、やはりお前の事を好いておると答えおった。

……儂は、娘の願いを叶えてやりたいと思った。
じゃが、会わせるのが早すぎてはお前も許嫁も危険に晒される。
なんとかお前の命を狙う者を処理してからと思うてな。

……しかし、無慈悲にもそれは間に合わんかった。
儂の身体が病魔に犯されてしまったのじゃ。

儂が近々死ぬと分かってしまえば、お前の命を狙う者は予定を早め仮初の許婚をお前に嫁がせようと動き出すに違いなかった。
元々お前が結婚出来る年になれば許嫁と再会させてやろうとも考えておったから、止むを得ず儂は許嫁を許婚としてお前の元へ連れて行ったのじゃ。
その代わりに、お前たちの知らぬ所で護衛もつけてな。

後はお前も知っての通りじゃ。
無事お前たちは婚約し、メイドもお前に託すことが出来た。

401 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:46:23.15 ID:wIytpoW50

男「……」

男「まぁ、許嫁と結ばれたのがてめぇのおかげってのは確かだな」

男「しかし、人の心配より自分の身体の心配でもしてれば良かったろうに……」

男「……本当に馬鹿野郎だよ、てめぇは」ペラ

402 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:47:05.91 ID:wIytpoW50

男よ。
お前は儂を嫌っておるだろうが、儂はお前のことが好きじゃったよ。

なまじ金があるとの、周りの者は皆勝手にへりくだって誰も儂と対等に話をしようなどとはせぬ。
儂の前では頭を下げ、どんなに儂が横暴で間違ったことをしようとも褒めちぎる。
その癖、儂の居らぬ所では妬み、嫉妬し影口を叩く。
そんな生活に、どれほど嫌気が差しておったことか。

しかし、お前と二人の娘たち、お前たちだけはありのままの儂と話をしてくれた。
許嫁が儂に向ける裏の無い素直な笑みに心が安らいだ。
メイドが儂に向ける容赦の無い毒舌に心が洗われる思いだった。

そして、男。
儂の間違っている所を間違っていると指摘してくれたの。
あれ程すっぱりと言われると小気味良かったわ。
お前との口喧嘩も儂には楽しくてしょうがなかった。
お前の前では、ただの口の悪い爺として話が出来たからじゃ。
……お前と、仲の良い爺と孫との会話が出来なんだのが、唯一の心残りじゃがの。

403 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:47:45.28 ID:wIytpoW50

男「……ふざけんな」

男「あんな……あんな口喧嘩が楽しかった、だと?」

男「オレだって、オレだってなぁ……」

男「アンタと仲良く話を……してみたかったさ……」

男「クソ爺……」ペラ

404 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:49:21.45 ID:wIytpoW50

男よ。
許嫁をお前にやってすぐの夜を覚えておるか?
あの日、儂に二人で夕食を作ってくれたの。

儂は嬉しかったよ。
儂が過保護に育てすぎて何も出来んかった許嫁が料理を覚えよった。
お前に許嫁を任せて間違いなかったと安心したものだ。

そして、お前たちが作ってくれた料理。
美味かった。 これまで食ったどんな豪勢な料理も及ばぬ。
お前の母方の祖母、かつて儂の愛した女の料理にも勝る、最高のご馳走であった。

殆どを残してしまってすまなんだの。
あの時、既に儂は内臓をやられておって、まともに食事が出来んかったのじゃ。
思えば、あの料理が娑婆で食べた最後の料理になってしもうたの。

じゃが、本当に嬉しかった。
愛する孫と娘、二人が作ったご馳走じゃ。
まさか、そんなものを食べられるとは思っても見んかった。
お前は儂の歯のことまで気にしてくれたの。
さりげない優しさが心に染みた。
……思わず涙が零れそうになってしもうたわ。

405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 21:49:21.85 ID:iClqNQEu0
っKOKIA ありがとう
406 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:50:07.07 ID:wIytpoW50

男「……あんなもんが、そんなに嬉しかったってのかよ……」

男「それに、涙が零れそうになった?」

 『男、ワサビを寄越せ』

 『グッ! なんじゃこれは! こんな安物のワサビを出すな!』ポロポロ

男「ハハッ、てめぇ泣いてたじゃねぇか」

男「……下手な誤魔化し方しやがって……」ペラ

407 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:50:50.27 ID:wIytpoW50

許嫁が下衆に襲われた事があったな?
あの時、見事に自分の力で許嫁を守りおった。
その後の采配も見事じゃったよ。
やはり、お前なら儂の全て、愛する娘たちと財産をお前に託せると改めて感じたぞ。

その日に受けた婚約の報告。
……嬉しかった。
なにせ、許嫁がお前を想い続ける姿をずっと目にしてきておったからの。
愛する孫と娘が二人結ばれようとする。
これほど嬉しい事はないじゃろう?

出来れば、お前たちの子、儂の曾孫の誕生を見届けてから。
いや、せめてお前たちの晴れ姿を見てから逝きたいものじゃが、この手紙が読まれているということは、間に合わなかったのじゃろうな。

じゃが、目を閉じれば鮮明に思い浮かべることが出来る。
花嫁衣裳に身を包み幸せそうに笑みを浮かべる許嫁と、照れ臭そうな顔をしておるお前の顔がな。
そして、誕生の喜びに泣き声をあげる子と、それを囲むお前たちの幸せそうな顔が。

それが容易に想像出来るだけで、儂は幸せじゃよ。

408 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:51:32.60 ID:wIytpoW50

男「……もう少し早く全てを伝えてくれてればな」

男「せめて、晴れ姿くらいは見せてやれたのにな……」

男「自分の願いより、オレの身を案じてくれたんだな、爺……」

男「……ありがとうな」ペラ

409 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:52:32.70 ID:wIytpoW50

メイドもお前の家にやったが、優しくしてやっておるか?
アレは我が親族どものせいで辛い過去を持っておってな。
もう一人お前に託した幼女の件といい、我が親族どもは性根が腐りきっておる。

儂が引き取った当初はまるで感情を表にしない、世の全てを諦めたような子供じゃった。
じゃが、許嫁の優しさに触れ凍った感情が蘇ったのじゃろう。
次第に打ち解け、時に笑顔すら見せるようになりおった。

じゃが、何よりあ奴を救ったのはお前じゃ、男。
一度お前の家にやってから、とても良い笑顔を浮かべるようになっての。
あ奴までお前に惚れおったと気付いたわ。
……儂としては、お前には既に許嫁がおるから複雑な気持ちではあったがの。

メイドは、口は悪いが根は優しい良い子じゃ。
身体が不自由になった儂の世話を献身的にしてくれておった。
その優しさに病魔の苦しみ以上の喜びを感じたものじゃ。

じゃが、時折お前の事を思い出すのか寂しそうな顔をしおっての。
残り少ない儂の世話で愛する娘の大事な時間を失わさせるのも忍びなかった。

その頃、お前たちの護衛に雇っておった者が我が親族から幼女を救い出してきおっての。
もはや身体の動かぬ儂より、その優しさでメイドを救ったお前と許嫁に預けた方があの子も救われると儂は考えた。

丁度良い機会と思い、お前の元へ二人を行かせた訳じゃ。

410 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:53:17.10 ID:wIytpoW50

男「……買いかぶりすぎだ、爺」

男「それに……その、メイドの気持ちは知ってるんだけどな」

男「……オレの方が複雑な気持ちだっての。 全く……」

男「……でも、二人のことは任せろ。 許嫁ともども、幸せにしてやる」ペラ

411 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:53:55.02 ID:wIytpoW50

その頃じゃったか、学校でお前と許嫁が放逐されかかったのは。
儂に黙って解決したようじゃが、お前を監視させている者から報告は受けておった。

お前の思いはどうあれ、儂の力を借りず全てを解決したその手腕、見事じゃったぞ。
やはりお前は儂の血を引いておると実感したものじゃ。
それだけの決意と手腕があれば、これからお前たちを襲うどんな荒波も乗り越えて行けることじゃろう。

これからお前は、儂の助けなしで金の亡者どもと渡り合って行かねばならぬ。
じゃが、儂は心配などしておらんよ。

昔の人を拒絶しておったお前と、今のお前は違う。
守るべき者を持ったお前なら、きっと自らの力でその者たちを守り通せるじゃろうて。

三人を守れ。
生涯その笑顔が失われぬよう、守りきって見せよ。
……儂のように、愛する者の笑顔を奪うような事をしてはならぬ。
ゆめ、心がけるのじゃ。

412 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:54:20.40 ID:wIytpoW50

男「……言われるまでもねぇよ」

男「てめぇの力を借りなくても、三人はオレが守るさ」

男「てめぇは安心して成仏しやがれ……」

男「……そして、親父たちと仲直りでもしてこいよ」ペラ

413 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:55:16.11 ID:wIytpoW50

男よ。
お前に儂の全て。
我が愛する娘二人と我が一族が蓄えてきた財産。
儂の秘めていた思いと隠し通してきた真実。
全てをここに譲り渡す。

お前は望まぬであろうが、これからお前を取り巻く環境は否が応にも変わってしまうことじゃろう。
じゃが、流されるな。 魅入られるな。
なに、心配は要らぬ。 儂の知っているお前ならば、道を違えたりはすまい。

儂はこれから死ぬ。
死ぬ事で、お前に全てを譲り渡す。
お前と道を違えてから今まで、その為に生きてきた。

漸く肩の荷を降ろす事が出来そうじゃ。
無論、お前に背負わせてしまう事にはなるが、お前なら大丈夫じゃよ。
一緒に支えてくれる者がおるのじゃからな。

細かいことは全て秘書とメイドに伝えてある。
秘書は、唯一儂が信用出来る男じゃ。
出来れば、あ奴も良いようにしてやってくれ。

……もう手が震えてきおったわ。
これで最後にするとしよう。

男よ。
儂はお前を愛しておる。
許嫁とメイド、二人の娘と同じ、いやそれ以上にな。
我が愛する者同士家族となり、皆で健やかに、幸せに暮らすのじゃ。
二人を末永く、宜しく頼むぞ。
それが、それだけが儂の最後の願いじゃ。

辛い思いをさせた、すまなかったの。
儂に幸せをくれてありがとう。
……真実を告げる前にこの世を去る儂を許してくれ。

儂は幸せじゃった。
儂は果報者じゃ。

さらばだ、男。
           爺

414 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:56:11.68 ID:wIytpoW50

男「爺……」

男「心配するな、てめぇの全てはオレが引き継いでやるよ」

男「クソ……てめぇの事は大嫌いだった、のによ……」ジワ

男「こんなに……こんなに愛されてちゃ、嫌える訳がねぇだろうが!」ポロポロ

男「ふざけんな、オレの事なんか気にせずに生きてる間に言えよ、馬鹿野郎!」ポロポロ

男「この……クソ爺があぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」ポロポロポロポロ

415 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:56:50.97 ID:wIytpoW50

男「……」

許嫁「……男くん」

男「許嫁か……」グスッ

許嫁「……」

男「……爺からの手紙を読んだよ」

許嫁「お父様からの……手紙?」

男「ハハッ、あのクソ爺、これでもかってくらいオレを愛してるだとさ」

男「オレと、お前たち二人の娘を愛してる、って……」

許嫁「男くん……ごめんなさい!」

許嫁「お父様が、男くんの為にも何も言うなって……」ジワ

許嫁「私も辛かった! 男くんを騙すだなんて……でも、でも!」ポロポロ

男「……良いんだ。 爺の願い、守り通してくれてありがとう」

許嫁「男……くん」

416 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:57:32.87 ID:wIytpoW50

男「……ごめん、胸を貸してくれるか?」

男「それから……ちょっとカッコ悪いとこ見せるけど、見ない振りしてくれ」

許嫁「……うん。 おいで……」ポフッ ギュー

男「……く……うぅ……」ジワ

男「……なんで、なんで逝っちまったんだよ……」ポロ…

男「オレを置いて逝くなよ、クソ爺……うわぁぁぁぁぁぁぁん!」ポロポロ

許嫁「……辛かったね。 今は好きなだけ泣いて良いから……」ナデナデ

男「馬鹿野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」ポロポロポロ

許嫁「……」グスッ ナデナデ

417 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:58:17.14 ID:wIytpoW50

メイド「……男さま。 もう宜しいのですか?」

幼女「……男、大丈夫?」

男「あぁ。 ごめんな、一番辛いのはお前と許嫁なのに」

メイド「……いえ。 私たちは覚悟を固める時間がありましたから」

メイド「……全てをお知りになられたのですね?」

男「……爺が手紙を残してくれてたから」

メイド「……そうですか」

男「お前の事も書いてあった。 愛する娘だって……」

メイド「お父様は、とても優しく私たちを愛して下さいました……」グスッ

幼女「……メイド、泣かないで?」ナデナデ

メイド「ふふ、ありがとう、幼女……」ゴシゴシ

418 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:58:44.50 ID:wIytpoW50

秘書「……男さま」

男「秘書さんか。 手紙渡してくれてありがとうな」

秘書「いえ、会長の最後のご指示でしたから」

秘書「……会長のご意志、男さまにも伝わりましたでしょうか?」

男「……あぁ。 まだ全て飲み込めた訳じゃないけどな……」

秘書「……今はそれで結構です。 ただ、男さまを取り巻く環境は待ってはくれません」

秘書「会長のご意志を無駄にしないよう、心得て下さいませ」

男「分かってる。 アンタはこれからどうするんだ?」

秘書「……決まっています。 会長より託された使命を果たしますよ」

秘書「これから貴方は数多くの敵と戦わなければなりません」

秘書「……私も微力ながら、お手伝い致しますので」

男「そうか……悪いな」

秘書「いえ、私がしたいからするのです」

秘書「こう見えて、男さまのことは気に入っておりますから」

秘書「お忘れなく。 男さまには敵も多いですが味方もいることを」

男「あぁ、忘れないさ。 ……爺と二人きりにさせて貰ってもいいか?」

秘書「……勿論です。 どうぞ……」ガチャ

419 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 21:59:21.90 ID:wIytpoW50

幼女「……男、大丈夫かな?」

許嫁「大丈夫だよ、幼女ちゃん。 男くんは強い子だからね……」

幼女「……私、男のこと支えるから」

許嫁「うん。 皆で支えてあげようね?」

メイド「でも、今は耳を塞いであげて下さいね?」スッ

幼女「……?」

メイド「幼女には、弱い自分を見せたくないでしょうから……」ギュッ

 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

許嫁「男くん……」グスッ

420 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 22:01:16.33 ID:wIytpoW50

男「……」ガチャ

秘書「男さま、もう宜しいのですか?」

男「……あぁ。 爺との別れは済ませた」

秘書「男さま。 これからの事についてですが……」

男「……聞かせてくれ」

秘書「葬儀は会長のご希望で、ここに居る皆様と、男さまの知人数名で密葬を行います」

秘書「勿論、親族だと自称するハイエナどもが集まりますので、別途本葬を行いますが」

男「……よく分からない。 どういうことだ?」

メイド「静かに家族のみでお父様を送り出して差し上げようということです」

メイド「財産狙いの豚どもや、騒ぎ立てるマスコミどもは糞にたかるハエのごとく本葬に群れさせる、と」

男「分かった。 爺も腐った親族どもに見送られたくもないだろうしな」

秘書「恐らく、少しでも分け前を得ようと男さまに屑どもが群がります」

秘書「必ずお一人にはならないこと。 私かメイド、姐の誰かと行動を共に」

男「……分かった」
421 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 22:02:07.73 ID:wIytpoW50

秘書「この後、親族とグループ会社、並びにマスコミへ周知致します」

秘書「……これからが、男さまの初めての戦いになります。 お気を引き締めて」

男「……オレは何をすればいい?」

秘書「……今はただ、会長のご冥福をお祈り下さい」

秘書「私と私の部下に雑事はお任せを。 この日の為、盾となるべく備えてきました」

男「頼む。 許嫁、メイド、幼女」

許嫁「……はい」

メイド「なんでしょう?」

幼女「……なに?」

男「これから、きっと醜いものも沢山見ることになると思う」

男「でも、オレは爺ほど強くないから……一人じゃ耐えられない」

男「……一緒に、居てくれるか?」

許嫁・メイド・幼女「「「はい!」」」

422 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 22:06:17.97 ID:wIytpoW50
本日はここまで。

途中失礼致しました。

これにて第八部終了、残すは第九部エピローグのみとなります。
まぁ、展開は皆さんも想像が付いているかと思いますが、この話にはありきたりの王道が一番お似合いかと思いますので。

伏線も大枠は回収しました。
皆様の推測と合っていましたでしょうか?
明日の投下後に質問も受け付けますので、不明な点があればそのときに。

では、また明日21時より!


423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 22:07:22.26 ID:iClqNQEu0
乙!
ありきたりなストーリー大好きだ!
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 22:13:32.26 ID:3iQoZ54x0

会話してる様な手紙の書き方だな
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 22:19:53.96 ID:eMxWImdEo
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/31(土) 22:44:30.70 ID:kaUB7ELoo
乙!!
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/03/31(土) 22:44:49.30 ID:r/lvAr+a0

涙が出た
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/03/31(土) 23:30:17.87 ID:67O2P43Qo

秘書男だったんだな・・・
おにゃにょこと思ってた
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 23:42:33.58 ID:4BMur3XIO

ワサビの件すごく良かった
430 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/03/31(土) 23:44:19.51 ID:wIytpoW50
>>428
男装している女性で爺も気付かなかった、などと考えると楽しくなります。

男「おっと……」ガクッ

秘書「男さまっ! っ!」フニョン

男「……フニョン?」

秘書「……」

男「……」モミモミ

秘書「〜〜〜〜〜!」

男「あ、アンタ……もしかして……」

秘書「し、失礼します!」


 「……」コンコン

男「ん? 許嫁か、開いてるぞ?」

秘書「……失礼します」ガチャ

男「あぁ、秘書さんだったか……え? そ、その格好は……」

秘書「に、似合いませんでしたでしょうか……?」モジモジ

男「……本当に女だったんだな。 なんでまた……」

秘書「会長は敵が多いですから。 私が女と知れると侮られますので」

男「だからって男の振りまでしなくても……」

男「それに、その。 うん、似合ってるし、綺麗だ」

秘書「っ! か、からかわないで下さいっ!」

男「悪い悪い。 で、何の用だ、こんな遅くに?」

秘書「……女と知られた以上、夜伽もお相手をして差し上げるべきと……」シュル

男「お、おい! 服、服を脱ぐな!」

秘書「……私では、抱く程の魅力がございませんか……?」

男「そ、そんなことは言ってない! むしろ、その、綺麗だから……」

秘書「では、宜しいですね……」パサッ


続かない。
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 00:16:17.48 ID:SngB1Sioo
つづけっ!

432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/04/01(日) 05:28:54.75 ID:GFZaiid20
メイドの余命云々はまだこれからかな?
とにもかくにも乙
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 08:32:37.86 ID:UAUFv3+t0
気が早いことを言うけど、次回作の予定ってあるの?
434 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 11:04:33.32 ID:jyeG6Dw40
>>432
そんなものはなかった。

メイドが血を吐いてた?
嘔吐だよ、言わせんな恥ずかしい

>>433
まだ未定です。
でも、プロットまで進んでる物や設定だけ考えてる物があるので、次のどれかになるかと。

・前作の裏編(男と後輩ちゃんのチュッチュラブラブ)
 →8割方完成済(というか掲載差し止めてた)
・NTRれた男と淫魔(ともんむす)のチュッチュイチャエロラブ
 →多分欝い
・NTRれた男の復讐劇
 →限りなく欝い
・八百万の神と出雲大社の神主の息子の神有月の日常
 →神様の設定調べるのが面倒

やるとしたら、ある程度書き溜めが進んだ所で前作の裏編と他一編を同時連載になると思います。
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/01(日) 11:06:00.44 ID:CB5A0GYmo
前作……
436 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 11:15:23.41 ID:jyeG6Dw40
>>435
うん、三重県さんが前の三重県さんと同じなら言いたい事が沢山あるでしょうが。

元々男が空白の期間どうやって友と幼を許すに至ったかは裏編で補完するつもりでしたので、こちらも投下しないと話自体が完結にならずスッキリしないのですよ。

なので、次回作にならなくてもいつか投下はすると思います。
未完のまま放置というのは性に合わないものですから。

と、スレチな話はここまでにしておきます。
では、本日夜のエピローグをお楽しみに!
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 14:16:51.22 ID:p3M0DSAIO
何度見てもワサビ伏線が秀逸
438 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 20:59:14.87 ID:jyeG6Dw40
〜5年後〜

男「……ついにこの日が来たんだな」

 「うん……あの日から、ずっと待ってた」

男「お前も随分変わったな……」

 「だって、男くんの為だもん……」

男「はは、綺麗になったよ」

 「あ、ありがと……」

男「オレ、お前がここまでしてくれるとは思わなかった」

 「……ふふ、尽くす女って嫌い?」

男「いや……」

 「さ、ボクたちの結婚式だよ!」

男「あぁ、タイで生まれ変わったお前とオレの!」

 「うん!」

男「愛してるよ、眼鏡!」
439 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 20:59:45.44 ID:jyeG6Dw40
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです(正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。
少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします!ではこれにて。
皆さんお疲れ様でした!
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 20:59:54.74 ID:ez5Z65FTo
おい





おい…
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:02:56.17 ID:ez5Z65FTo
あっエイプリルフールか
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/01(日) 21:03:24.77 ID:iRHh95DR0
それがやりたかっただけだろ
443 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:05:03.67 ID:jyeG6Dw40
こんばんは!

やっぱり奇をてらったエンドも良いかと思いこんな結末にしてしまいました!

なんて、4月馬鹿の日のネタを済ませたところで、本作の最終回となります。
ありきたりで、王道で、臭くて、でもまぁ、いいですよね。

ところで、1/1に初めて4/1に終わるってのもキリが良くて気分が良いです。

では、名残を惜しみつつ投下して行きたいと思います。
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/01(日) 21:05:12.83 ID:V5DIR7fm0
何だAFか壁殴って損した
445 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:06:15.88 ID:jyeG6Dw40

〜5年後 霊園にて〜

男「……爺、そっちはどうだ?」

男「親父たちと仲良くやってるか?」

男「オレの方は……まぁ、なんとかやってる」

男「毎日大変だけどな。 皆一緒だから耐えられてるよ」

男「てめぇは良く一人で耐えてたもんだな。 尊敬するよ……」

男「……今日はさ、報せに来たんだ。 前に報告した事だけど」

男「オレ……今日結婚式を挙げる。 てめぇの愛する娘とな」

男「絶対に幸せにするから……だから、親父達と一緒に祝福してくれよ?」

男「……本当は、許嫁と一緒に伝えたかったんだけどな……」

 「男さま!」

男「あぁ、来たのか……」

446 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:06:55.75 ID:jyeG6Dw40



男「待ってたぞ、メイド」


447 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:07:40.56 ID:jyeG6Dw40

メイド「男さま、置いていかれては困ります……」

男「悪いな。 早く爺に報せたくてさ……」

メイド「ふふ、早漏は宜しくありませんよ?」

男「……お前の下ネタは何時になっても治らないな……」

メイド「あら、夜はあれ程お喜びになる癖に……」

男「……勘弁してくれ。 爺が聞いてたらオレ呪い殺されるぞ……」

メイド「せっかくの記念すべき日に、私を置いて行こうとした罰です」

男「悪かったって。 幼女はどうした?」

メイド「おめかしして先に会場へ向かうそうです」

メイド「あの子ったら、一丁前に化粧なんて覚えたものですから……」

メイド「幼女はお祝いする側ですのにね?」

男「最近アイツも女らしくなってきたからな……」

メイド「そろそろ食べ頃ですよ? 約束の高校入学も間近ですし」

男「おいおい、本気にするからアイツの前では言うなよ?」

メイド「はい、畏まりました。 でも、元々あの子は本気ですけどね?」

男「……困ったもんだな」

メイド「……あの子らしいですよ」

448 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:08:09.85 ID:jyeG6Dw40

男「……」

メイド「……何をお考えですか?」

男「……悪い。 本当は、許嫁とここに来たかったなって」

メイド「……お嬢様は……いえ、そうですね」

男「許嫁も、あんなことが無ければな……」

メイド「……」

男「っと、お前が隣に居るってのにな。 すまん」

メイド「いえ……」

男「報告は終わったし、そろそろ会場に向かおうか。 準備もあるしな」

メイド「はい、男さま」

男「……爺、また来るよ」

男「親父達とケンカするんじゃねぇぞ? その代わり、また菓子を作ってきてやるから」

メイド「……お父様、失礼致します」

メイド「……私、約束の通り幸せですから、心配なさらずに、ね?」

449 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:09:33.50 ID:jyeG6Dw40

〜教会 結婚式場〜


 「あ、男! こっちこっちー!」

男「おいおい、なんだよそのドレスにボリュームヘアーは……」

男「お前の結婚式じゃないのにお前が目立ってどうするんだ?」

幼女「もぅ、女心がわかってなーいー!」

幼女「男の彼女としては、参列者の皆様に恥ずかしくない格好しないと!」

幼女「わざわざ、市内の高い美容室寄って来たんだからね? どう、似合う?」クルリ

男「まぁ、似合ってるけどな」ポンポン

幼女「えへへ……可愛い?」

男「可愛い可愛い」

幼女「じゃあさ、今日の夜……私の初めて、貰ってくれる?」

男「お、おまっ! そもそもオレは今日結婚式だっての! いきなり浮気させる気か!」

幼女「今可愛いっていったじゃない! もう女として見てくれるでしょ?」

男「そ、そりゃ女らしくなってきたとは思うけどな……」

幼女「じゃぁ、おっけー! 彼女卒業して、愛人になっちゃう!」

男「お、お前な……」

450 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:10:25.81 ID:jyeG6Dw40

メイド「幼女、男さまをからかうのもそのくらいにしておきなさい」

幼女「はーい。 でも、私本気だからね?」

メイド「ほら、貴女は今日受付の担当でしょう?」

メイド「身内だけとは言え、お客様もいらっしゃるんですから……」

幼女「もぅ、お小言ばっかり言ってると皺が増えちゃうよ?」

メイド「……幼女、ケンカを売ってるのなら買いますが?」

幼女「やっば! じゃ、じゃあ男、また後でねー!」フリフリ

メイド「……全く、あの子は……」

男「昔に比べて明るくなったのはいいけど、元気が良すぎるな、あれは」

男「まるで許嫁とメイドを足して2で割ったようだ。 明るい所とか、エロい所とか」

メイド「ふふ、私たちの教育の賜物ですね?」

男「お前の性教育は相手をオレと想定してる時点で間違ってる」

451 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:11:00.37 ID:jyeG6Dw40

男「ん、ここが新郎控え室か」

メイド「……では、ここで。 男さま、後でまたお会い致しましょう」

男「あぁ。 ……晴れ姿、期待してるから」

メイド「ふふ、男さまこそしっかりと準備なさいませ」

男「……それじゃ、また後でな」

メイド「はい……男さま」チュッ

452 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:11:48.61 ID:jyeG6Dw40

友「よぅ! この幸せ者!」

男「友、もう来たのか。 遅刻常習のお前にしては珍しいな」

友「遅刻常習だからこそ、女が早めに行くって迎えに来やがったからな」

男「相変わらず尻に敷かれてるな。 女はどうした?」

友「新婦さんにご挨拶、だとさ。 少ししたら来るだろ」

友「その……許嫁さんの事は……」

男「……あぁ。 まぁ、アイツらしいよ」

男「せっかくウェディングドレスも一式、用意してたのにな……」

友「そ、そうだ。 実はな、その、オレたちも今度……」

男「ようやく身を固める気になったか?」

友「あぁ。 オレはまだ早いと思うんだが、アイツがどうしてもって……」

女「何言ってんの。 私、大きなお腹で式に出たくないんだからね?」

男「女、聞いてたのか。 来てくれてありがとう」

女「当たり前でしょ? 男くんの晴れの日、祝わない訳ないじゃない」

453 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:12:15.09 ID:jyeG6Dw40

男「で、大きなお腹って、お前まさか……」

女「そ。 出来ちゃったみたい!」

友「クソ……お前あの時安全日だって言ってた癖に……」

女「だって、アンタこうでもしないと煮え切らなかったじゃない」

男「……とにかく、おめでとう。 まぁ、友には同情はするが諦めろ」

友「……何か納得はいかないけどな。 とりあえずありがとうと言っておく」

男「女、きちんとブーケ受け取れよ? いや、その前に受け取るべき人がいるか……」

女「私はブーケに頼らなくても大丈夫だよ。 それに皆狙ってるしねー?」

友「なんでも、お前の結婚式で投げられるブーケは超ブーケだって噂が流れてるらしい」

男「超ブーケ……なんだその頭悪い名前は……」

友「超ブーケを受け取ると金運に恋愛運、その他諸々が一気に押し寄せるそうだ」

男「……奪い合いで怪我人が出なきゃいいけどな……」

454 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:13:13.75 ID:jyeG6Dw40

姐「やっほー! おめでとさーん!」ガチャ

部長「ノックくらいしませんか、姐さん」

男「あぁ、二人とも来てくれたんですね、ありがとうございます」

姐「まぁねー、男クンは私のパトロンみたいなものだし? 恩を売っとかなきゃ!」

部長「そういうのは思っても言わないものです。 男くん、おめでとう」

男「ありがとう。 無事就職したって聞いたけど……相変わらずみたいだな」

部長「ふふ、元々就職してたようなものだからね」

男「……ところで、そちらの二人は?」

 「初めましてー、本日はおめでとうございますー!」ニコニコ

 「いつも姉がお世話になってます」ペコリ

男「姉……ってことは、姐さんの妹さん夫婦?」

姐「そそ、我が家からは三人でお祝いに来ちゃったよん!」

姐「ほら、この子たち幼女ちゃんとも会ってみたいって言ってたし」

男「そういえば、幼女が一度お世話になってたんでしたね」

男「あの時はありがとうございました」ペコリ

 「ううん、こっちも面倒見てあげられなくてごめんねー?」

 「でも、凄く明るい子に育ってた。 オレもずっと気になってたから、安心したよ」
455 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:14:28.72 ID:jyeG6Dw40

男「こちらこそ、貴女のお姉さんのおかげであの子もオレも助けられました」

部長「あ、男くん。 違う違う。 いや、違わない……のか?」

男「……何が?」

 「アハハ、ボクの方を見て言われてもねー?」

男「えぇと……」

姐「ニヒヒ。 まだ分かんない? その子、旦那の方だから」

男「……は?」

 「オレがこの姉貴の妹です。 つまり、オレが女」

 「ボクが男だよー! だから姉は姉でも義理の姉だよね、姉ちゃんはー」

男「……マジで?」

姐「大マジ。 やーい、引っかかった! イヤッフー!」バンバン

部長「……敢えて突っ込みませんでしたが、服逆に着せたの姐さんでしょう?」

姐「いやー、絶対その方が面白いじゃない!」

456 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:15:10.53 ID:jyeG6Dw40

 「……この祝いの席で非常識な真似をして本当にすみません……」ペコペコ

 「姐ちゃんの言う事には逆らえないから、ゴメンねー?」

男「いやいや、えぇと、その。 こちらこそ失礼しました」

 「まぁ、いつものことだからさ。 気にしないでくれ」

 「ボクはもう慣れちゃったー」

部長「とまぁ、姐さんの家族は全員変な訳さ。 おばさまも含めて」

男「……まぁ、それも姐さんの家族って聞くと納得出来るけどな」

 「姉貴やコイツはともかく、オレは極まともな一般人なんだけどな……」

 「あははー、おとくんは立派な変人だよー!」

男「まぁ、仲が良さそうなご夫婦で参考になります」

姐「さて、アタシたちは控えで待ってるとしよっか。 おと、幼ちゃん、行くよ!」

 「へいへい。 では男さん、後ほど」

 「また後でねー!」ブンブン

部長「じゃぁ、ボクは新婦さんにも挨拶をしてから行こうかな」

男「あぁ……また後で」

男(……うん、部長含めて全員変人だ)

457 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:16:21.17 ID:jyeG6Dw40

 「失礼します」コンコン

男「どうぞ」

執事「……」ガチャ

嬢「うふ、お祝いを申し上げに参りましたわ、男さま」

男「嬢……来て、くれたのか」

嬢「えぇ、よくもまぁ、私にまで招待状を下さいましたこと」

男「……アイツはともかく、少なくともオレはお前のこと友達と思ってるからな」

嬢「友達……全く、あれから5年ずっと傍にいましたのに、友達止まりですの?」

男「勝手に学校まで転校して来て、こっちは大変だったんだぞ……」

嬢「文句なら貴方の秘書にお言いなさいな。 あの方の差し金ですから」

男「……まぁ、いいさ。 お前と和解する良いきっかけではあったからな」

嬢「貴方とは、ですけどね。 後の二人のいけ好かない事……」

男「間に入るオレの身にもなってくれ……」

458 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:17:27.98 ID:jyeG6Dw40

嬢「今からでも遅くありませんわ。 私に乗り換えてみませんこと?」

男「……お前の気持ちは嬉しいけどさ、オレには愛してる奴がいるから」

嬢「うふ、まぁ良いですわ。 私が貴方を好きで居続けるのは勝手ですしね」

嬢「でも、何かありましたらいつでも私の元へおいでなさい?」

嬢「いつでも、どこでも、どんな時でも貴方を受け入れて差し上げますから」

男「……気持ちだけ受け取っておく。 式にも参加してくれるのか?」

嬢「遠慮しますわ。 貴方の幸せは祝いたいですけど、ね?」

嬢「……叶わない恋とはいえ、私にだって悔しい気持ちはありますから」

男「……すまん。 ……なぁ、オレのことはもう忘れてもいいんだぞ?」

嬢「うふ。 それは無理な注文ですわ」

嬢「……私とお父様、二人分の贖罪はまだ終わってませんもの」

459 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:18:00.00 ID:jyeG6Dw40

男「お前も幸せになってくれれば、それが一番の贖罪だと思うけどな……」

嬢「考えておきますわ。 では、ごきげんよう、お幸せに。 執事、行きますわよ?」

執事「お嬢様、どうぞ先に部屋を出て下さいませ。 男さまに私も一言……」

嬢「……? まぁ、いいわ。 早くなさいね」バタン

執事「……」

男「……アンタまで祝ってくれるのか?」

執事「……お嬢様は私が幸せにしてみせる」キッ

執事「……だから、お嬢様が貴様を諦められるよう、精一杯幸せになってみせろ」バタン

男「……なんだ、アイツの幸せはすぐ傍にあるじゃないか……」クスリ

460 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:18:42.43 ID:jyeG6Dw40

幼女「男ー? そろそろ入場のお時間ですよー?」コンコン

男「分かった。 ……今更ながら、緊張してきた……」

幼女「情けないなぁ……じゃぁ、緊張が解けるおまじないでも……」ムチュー

男「待て。 新婦じゃない女のキスマークつけて入場する新郎がどこにいる」グイ

幼女「チッ、残念……でも、緊張解けたでしょ?」

男「……確かに」

幼女「ほら、新婦がお待ちかねだよ? 早く早く!」グイグイ

男「こら、引っ張るなって!」ズルズル

461 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:19:16.25 ID:jyeG6Dw40

メイド「男さま……お待ちしていました」

幼女「ほら、見て。 すっごく綺麗……」

男「……」

メイド「男さまが選んだウェディングドレスですから」

幼女「ちょっと、男? 何か言ってあげなくていいの?」

男「……すまん。 あまりに綺麗で言葉を失ってた」

462 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:19:43.12 ID:jyeG6Dw40




男「まるで天使みたいに綺麗だ。 ……許嫁」

許嫁「ありがとうございますっ! 男さま!」ニコッ



463 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:20:11.45 ID:jyeG6Dw40

男「足は大丈夫か? 許嫁」

許嫁「はい。 入場もメイドが支えてくれますから」カツン

許嫁「ギプスのせいで男さまの選んでくれたヒールが履けないのは残念ですけど……」

メイド「結婚式にサンダル履きというのが笑えますね」

許嫁「もぅ! ドレスで隠れて見えないからいいもん!」

幼女「ドジだよねー、結婚式の前にコケて足の骨折っちゃうなんて」

許嫁「……ごめんなさい、男さま」

男「全くだ。 気をつけろよ? ……もう、お前一人の身体じゃないんだからな?」

許嫁「……はい」カァ

464 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:20:59.71 ID:jyeG6Dw40

 「……私、緊張してきちゃった」

 「ボクも」

メイド「大丈夫ですよ。 落ち着いてやりなさい」

メイド「せっかくのフラワーガールとリングボーイの大任なんですから……」

メイド「リハーサルみたいに一度に花を全部投げたり、指輪落としたりはダメですよ?」

 「「はーい!」」

465 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:21:33.09 ID:jyeG6Dw40

幼女「それじゃ、私はこの子と席についてるから。 二人とも、しっかりね!」

メイド「宜しくお願いします。 さ、そろそろですよ?」

男「……それじゃ、先に行くよ。 待ってるからな、許嫁」

許嫁「はい、すぐに行きますから。 待ってて下さいね、男さま!」

466 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:22:00.66 ID:jyeG6Dw40

郊外の森の中にある、小さな教会。
そこで今日オレたちは小さな結婚式を挙げる。

 「新婦入場!」

初めて出会ってから15年。
一度は離れ離れになったけど、その間に大事な友人たちとの出会いもあった。

女「わぁ……やっぱり許嫁さん、綺麗だよね……」

友「あぁ。 でも、もうすぐお前も負けないくらい綺麗になるんだからな?」

女「ん……そうだね。 私たちも、幸せになろうね?」

友「あぁ、絶対に幸せにしてやるからな!」

467 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:22:30.23 ID:jyeG6Dw40

再び出会えたのは偶然じゃない。
きっと、許嫁がオレのことを思い続けてくれてたから。

メイド「お嬢様、大丈夫ですか?」

許嫁「うん……ありがと。 ごめんね、こんな時にまで迷惑かけて」

メイド「ふふ、姉に迷惑をかけるのが、妹の仕事ですよ?」

許嫁「……えへへ。 ありがと、お姉ちゃん」

468 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:22:56.63 ID:jyeG6Dw40

新しい出会いもあった。
家族を失ったオレが手に入れた、新しい家族たち。

幼女「……男ったら、あんなに緊張した顔しちゃって……」

幼女「許嫁も、ヨタヨタしてるし……しまらないなぁ」

幼女「……でも、微笑ましくてあの二人らしいかな?」

 「お姉ちゃん、泣いてるの?」

幼女「や、やだなぁ! 泣いてないよ! うん、泣いてない」ゴシゴシ

469 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:23:22.47 ID:jyeG6Dw40

辛い別れもあった。
何も知らないオレをずっと思い続けてくれた人たち。

嬢「……そろそろ、始まってる頃かしら?」

執事「……お嬢様、ハンカチを」スッ

嬢「……別に、泣いてなどいませんわ。 ……でも、借りておきましょう」ゴシゴシ

執事「……お嬢様には、私がおりますから」

嬢「当たり前よ。 貴方は私に付いて来ると言ったのだから」

嬢「……だから、いつも傍にいなさい。 片時も離れずに」

執事「はい、お嬢様!」

470 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:23:52.62 ID:jyeG6Dw40

障害も沢山あった。
でも、愛するこの子が隣に居てくれたから、乗り越えられた。

男「許嫁……待ってたよ」

許嫁「はい……私も待ってました、15年も」

男「もう待たせないから。 ずっと一緒だからな?」

許嫁「はい、絶対にこの手は離しませんから!」ギュ

471 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:24:32.61 ID:jyeG6Dw40

きっとこれからも、笑いあったり、泣きあったり、ケンカしたり。
でも、繋いだこの手は決して離れることはないのだろう。


 「男、あなたは許嫁と結婚し、神の定めに従って婚姻を結ぼうとしています」


 「あなたは、その健やかなときも」

  『許嫁と申します。 男さま、宜しくお願い致します』ペコリ

 「病めるときも」

  『男さまぁ…… うわあぁぁぁぁぁぁん!』ポロポロ

 「つねにこれを愛し、これを敬い、これを慰め、これを重んじ、これを守り」

  『イヤなはずがありません! 男さま、好きです! 大好き!』ガバッ ギュー

 「その命の限り、固く節操を守ることを誓いますか?」

  『……男さま、大好き♪』ギュー


男「……誓います」

472 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:25:03.58 ID:jyeG6Dw40

なぜなら、この手を繋がせてくれたアイツが。
優しい、大嘘つきな爺さんが見守ってくれているだろうから。


 「許嫁、あなたは男と結婚し、神の定めに従って婚姻を結ぼうとしています」


 「あなたは、その健やかなときも」

  『男くん、大丈夫…… お姉ちゃんたちが守ってあげるからね……』

 「病めるときも」

  『ほら、お姉ちゃんと一緒なら眠れるよね?』

 「つねにこれを愛し、これを敬い、これを慰め、これを重んじ、これを守り」

  『ごめんね、男くん……一緒に居られなくなったの……』

 「その命の限り、固く節操を守ることを誓いますか?」

  『いつか、会いに行くから! 男くん好きだよ!』


許嫁「誓います!」

473 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:25:50.08 ID:jyeG6Dw40

そして、愛する家族が。
オレの周りの皆が見守ってくれるだろうから。

 「では、指輪の交換を」

幼女「ほら、行っておいで?」

 「……うん!」トテトテ

 「……牧師さま、どうぞ」

許嫁「ふふ、良く出来たね。 偉いよ」ナデナデ

 「……えへへ」

474 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:26:23.94 ID:jyeG6Dw40

だから、きっと大丈夫。
繋いだこの手を決して離さない。


男「……許嫁」スッ

許嫁「……はい」キュ

許嫁「……男さま」スッ

男「ん……」キュ

 「主、イエス・キリストの名において二人の婚姻を祝福します。 エイメン」

 「「「おめでとー!」」」

メイド「おめでとう……許嫁」

幼女「男、おめでとー! 許嫁、おめでとー!」

 『おめでとう。 男、許嫁よ。 めでたい、めでたいぞ! クカカカ!』

475 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:26:49.63 ID:jyeG6Dw40

この笑顔を忘れない。
ずっと守っていく……末永く、いつまでも。


 「では、誓いのキスを」

許嫁「……男さま、愛してます」

男「……あぁ。 オレもだ」チュッ

許嫁「これからは妻として、家族として……」ニコッ

476 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:27:18.61 ID:jyeG6Dw40




嫁「末永く宜しくお願い致します! ……ア・ナ・タ♪」





477 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:28:02.19 ID:jyeG6Dw40

以上で、許嫁「末永く宜しくお願い致します!」全編終了となります。
ご読了、ありがとうございました!

以下、自己満足なあとがきをチョロチョロと。

本作を書き始めた理由は三つ。

一つ目は、1作目を読んだ読者の方から許嫁物の話を書けとコメントを貰っていた事。
二つ目は、作者総合にて泣ける話はどんな話か、という質問で「嫌いな奴が実は良い奴だったって後で分かる」というレスを見かけてやってみたくなった事。
三つ目は、前作が不評を買いすぎていたので、一度別の方向の話を書いてみようと思った事。

この三つで、大枠のプロットが浮かびました。
後、許嫁物のSSってなぜかツンデレとか、次第に惹かれて……という物が多くて、最初からデレデレでイチャイチャしっぱなしというのが無かったからこういう方向にしたというのもあります。

加えて、前作でキャラの成長が見えないという指摘もありましたので男の成長を裏テーマとして加えてみた次第です。
きちんと表現出来ていたなら良いのですが……

また、ギミック好きなのでかなり初期の部分から伏線を張ったり、叙述トリックを入れてみたりしてみました。
いくつかは本編で回収しましたが、細かい部分にまで張っていたりしますので改めて読み直してみると違った見方が出来るかと思います。

いくつか例を挙げると
・1スレ目>>319で許嫁が爺のことをお父様と呼んでいる(爺から余命の事を告げられて泣き寝入りしている為)
・2スレ目>>292のタイトルは〜幕間 許嫁とメイドと爺と〜で会話には参加していないが爺がいる(本スレ>>271も同様に〜許嫁とメイドと爺 屋敷にて〜)
等々。

指摘を控えて下さったのか、スルーされていたのかは分かりませんが、楽しんで頂けた方がいらっしゃったなら幸いです。

しかし、思った以上に長くなってましたね……
文字数適当に数えてみたら、少なくとも45万文字は超えてるはず。
テキストファイルで1MB近いから驚きです。

478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:28:40.47 ID:ez5Z65FTo
うおおおおおおおお
>>1乙!
479 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:28:48.64 ID:jyeG6Dw40

最後に各章ごとにタイトル・サブタイトルを公表していましたが、第八部・第九部はまだでしたのでタイトルとテーマ(裏テーマ)を纏めたものを掲載しておきます。

☆各章タイトル
・出会い編(許嫁編)
 →許嫁との出会い
  男の人物像描写開始

・婚約編(眼鏡編)
 →許嫁との婚約
  男、クラスメイトに対する不信軽減

・旅行編(従姉編)
 →女の恋愛
  男、女・友と友情を深める

・デート編(メイド編)
 →メイドとの出会い
  男、他人を家族として受け入れる
  (許嫁を介しての不信克服開始)

・日常編(主任編)
 →学校生活の確保
  男、同級生に対する不信克服、
  受動的に問題へ対処

・生活編(幼女編)
 →幼女との出会い
  積極的に問題へ対処
  (将来の道を決める)

・修学旅行編(姐編)
 →姐さん&嬢との出会い、背景の顕在化
  男、自らの置かれている状況を把握

・別離編(爺編)
 →爺との別れ、背景の全貌解明
  男、爺との軋轢を解消
  爺の全てを受け継ぐことを決意

・完結編(嫁編)
 →許嫁との結婚

では、以降は質問など有れば回答して行きたいと思います。
どうぞご意見・ご感想などもご自由にお書き下さいませ。

480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(田舎おでん) [sage]:2012/04/01(日) 21:30:09.62 ID:JxsYsMfuo
>>1乙!!
超乙!!!
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:30:35.20 ID:ez5Z65FTo
三ヶ月間お疲れ様でした

友と女のその後が見たいなー
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:31:26.24 ID:zU6M9hTvo
お疲れ様!

にしても>>1は書き上げるの早いなwwwwww
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/01(日) 21:32:41.49 ID:V5DIR7fm0
乙!!

始まりから完結まで立ち会えたのは初めてだ
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:32:52.13 ID:6D9ebAZpo
始めての性交渉は誰と誰が相手だっけ?
眼鏡や教師やら含めて軽くまとめてくれると凄く助かる
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:34:46.68 ID:Luf9DuAK0
>>1おつかれさま!面白かったぜ!
爺の葬式からこのエピローグまでの間の話で続編を激しく希望!
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/01(日) 21:53:45.12 ID:lORJaX4mo
メイドの吐血は説明あったっけ
487 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:55:57.72 ID:jyeG6Dw40
>>481
後日談は……全然手をつけてませんのでどうしましょうかね。
これはこれで綺麗に終わって次回作に取り掛かるのも手ですし。
少し休みを入れて考えて見ます。

>>484
1スレ目 第一部(>>161〜)
 許嫁×男 手コキ

1スレ目 第二部(>>548〜)
 男×許嫁 初夜 正常位・中出し

1スレ目 第二部(>>647〜)
 男×許嫁 2回目 騎乗位

1スレ目 第三部(>>714〜)
 男×許嫁 3回目 対面座位

1スレ目 第三部(>>909〜)
 男×許嫁 4回目 後背位・浴衣

1スレ目 番外編(>>950〜)
 眼鏡×少女 処女貫通 レイプ

2スレ目 第四部(>>77〜)
 メイド×男 手コキ

2スレ目 第四部(>>235〜)
 男×許嫁×メイド 3P・逆レイプ・中出し

2スレ目 番外編(>>709〜)
 男×許嫁 焦らしプレイ

2スレ目 第五部(>>755〜)
 男×許嫁 お姉さんプレイ

2スレ目 第六部(>>892〜)
 男×許嫁×メイド 3P フェラ三昧

3スレ目 第六部(>>454〜)
 男×許嫁×メイド 3P 幼児プレイ

3スレ目 番外編(>>593〜)
 友×女 初夜 正常位

地の文ありだとこれくらいでしょうか。
いやぁ、思ったより書いてた。 纏めるの大変でした。











488 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 21:58:05.20 ID:jyeG6Dw40
>>486
メイドは一度も吐血なんてしてないんだからねっ!

ヒント:
・病気なのは爺だった
・メイドは度々の嘔吐に襲われていた
・メイドとの初エッチは逆レイプの上中田氏
・第九部のフラワーガールとリングボーイは双子の4歳児

おk?
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:59:23.46 ID:ez5Z65FTo
まとめ乙
1レス目エロ多いな
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 21:59:52.64 ID:ez5Z65FTo
レス×
スレですた
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 22:01:22.88 ID:6D9ebAZpo
>>487-488
サンクス。これでやっとスッキリした

乙。良かったよ
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/01(日) 22:03:21.83 ID:CB5A0GYmo
まあおつ
493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 22:05:58.89 ID:UAUFv3+t0
乙 
よく頑張ってくれました
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/04/01(日) 22:18:05.34 ID:7k7+EnNIo
お疲れさま
幼女編希望
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 22:19:23.69 ID:ez5Z65FTo
幼女も「元」幼女になったな
496 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 22:20:26.74 ID:jyeG6Dw40
>>489
ぶっちゃけ、えっちシーン書くのは辛かったです。
書くうちに擬音とか表現が被りまくって書き辛くなっていきました。

それが、各スレのシーン数に影響しているものと思います。

実際のところ、えっちシーン要りました?
えっちシーンになると当社比でレス数半分以下になっていたので。
いや、右手が別のことで忙しかったなら良いのですが。
497 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 22:23:20.32 ID:jyeG6Dw40
>>495
いわゆるリトルビッチ状態です。
いや、男一筋でエロいだけなのでビッチではないですが。
第九部時点でまだ男は何もしていませんし。

ただし、メイドには仕込まれた。

少女にしたかったのですが、既にダチの彼女が少女という名前だったので幼女で通すことにしました。
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 22:25:30.25 ID:ez5Z65FTo
俺ばっかレス受けてるな

次の作品にも是非末宜スレのキャラクターを入れて欲しいな
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/01(日) 22:26:35.20 ID:lORJaX4mo
度々の嘔吐て。ミスリード誘うつもりだったんだろうけど無理があるだろ。
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/04/01(日) 22:33:06.06 ID:bx53WCMAO
乙!文才がうらやましい。
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/01(日) 22:47:18.08 ID:saUFkOoxo
姐の妹夫婦って過去作のだよね
勘違いだったら申し訳ない
502 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/01(日) 22:55:05.36 ID:jyeG6Dw40
>>499
グスッ

メイド初えっち→GW後半(5月初旬)
 ※排卵日直撃
メイド嘔吐→幼女編(6月初旬)

双子(4歳)登場→完結編(5年後)

>>501
合ってます。
第2作目の男と幼です。
過去作読んでくれてる方へのサービスということで。
後輩ちゃんは姐の母に預けて来ています。
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/04/01(日) 23:34:30.48 ID:p/ZN+JJK0
>>1 乙!とにかく乙!
さっき彼女と別れたばっかりだからこういうハッピーエンド見ると正直羨ましいww
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/04/02(月) 00:58:14.95 ID:yaxpdaeAO
乙!
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/04/02(月) 01:17:04.97 ID:Y4D1Wu4h0
乙っすー
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/04/02(月) 01:23:27.43 ID:8PwwcRpAO
堂々完結!
後日談(友×女 嬢×執事 (元)幼女編)
などがあるなら見たい。(特に幼女編←)
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/02(月) 01:30:01.90 ID:+26Znz0Po

次作にも期待
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/02(月) 01:39:11.80 ID:9lum0gkI0
許嫁はメイドとの子供許しちゃったの?
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/04/02(月) 01:58:08.67 ID:paVDf0vPo
眼鏡と主任のBLマダー
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/04/02(月) 03:19:25.70 ID:vUsHsVQpo
まずは大変お疲れ様でした。
しっかり完結させたのは素晴らしいと思います。
個人的には爺さんが生きてるうちに、男の爺さんへの気持ちに変化があったほうが成長した感があったんではないかと思います。
もちろんそれだと嫌な奴が実はいい奴というののインパクトが薄まるので難しかったかもしれませんが。
あと許嫁は最初の頃の方が可愛かったかも?登場人物が増えて相対的に描かれる量が減ったからかもしれませんが。
まあとにかく3ヶ月楽しく読ませてもらいました、ありがとうございました。
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/02(月) 03:43:47.91 ID:uEVaWpZQo
>>499
つわりだろ
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/02(月) 05:58:13.94 ID:vFi225CMo

面白かったぜ!
513 : ◆vF1GrLS8msUg [sage saga]:2012/04/02(月) 07:43:49.91 ID:9ap2N0vZ0
>>508
許しました。
まぁ、遊園地以降うすうす気付き初めてるのとメイドの気持ちも知っているので。
ただ、当然男も許嫁も葛藤はあるでしょうが。
そりゃ、男にすりゃ覚えもないのに自分の子が出来てりゃ驚く。

>>509
オエー(AA略
主任はボーイじゃねぇw

>>510
ありがとうございます。
爺さんの件はまさに悩んだ所。
一番最初は男を褒めたり臨終間際に会ったりもせず、いきなり死んだ後手紙が来るような感じで考えてました。
ただ、それだと唐突すぎるので男が爺の行動に疑問を持つ、がギリギリの妥協点ということで今回の形に。
もう一つくらい、男と爺の決定的なエピソードでも挟めばよかったかもしれませんね。

許嫁の件も実は悩み所だったり。
えっちと同じで、後半はもうイチャイチャネタが尽きたんだよぅ!
この辺りは自分の引き出しの小ささのせいです、すみません。
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/02(月) 14:50:58.90 ID:LnXpUDFv0
>>1ありがとう
おもしろい3ヶ月だったよ
最後許嫁死んだかとおもたっじゃねぇか

ハッピーエンドで終わったとこ
図々しいがメイドの過去を詳しく知りたかったりする

515 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/02(月) 19:17:29.94 ID:9ap2N0vZ0
>>514
まぁ、本編終わったので欝含んでても良いですよね。

設定上では、幼女くらいの年齢から幼女と同じように両親に売られ爺の親族に買われました。
その後、爺が男両親の事故の真相を探る過程で発見し救助される16歳まで、
まぁ口に出すのも憚られるような扱いを受けていた、と。
※中絶経験あり。

その後リハビリをおいて高校へ編入、本編で語った通り家では使用人として働きつつ学校生活を送ります。
姐と知り合ったのはその学校で。
第2作で転校生が噂してた姐さんの活躍のうち半分くらいは二人でヤンチャした結果です。
ちなみに、メイドのエロトークは姐の母仕込み。
ただ、性方面では荒れてて屋敷の他のメイドに手を出したり、姐さんと百合ったり色々してました。 
※当時対象は女性のみ。

高校を出てからは本格的に使用人として働きつつ、秘書の教育も受けて爺の手伝いも兼務。
23くらいでメイド長として屋敷の全体管理を任されます。
※屋敷のメイドたちは爺がスポンサーになっている園長先生の施設他から、
 何らかの事情で高校卒業後も家に帰れない、社会で働くには障害がある、と言った子を
 住み込みの働き先として斡旋されてくる為、基本的に皆若く20後半が最年長クラス。
 別に爺がロリコンというわけではありません。 友はロリコンですが。

後は許嫁に色々教え込んだり男の監視を任されたりしてるうちに、
だんだん男に興味が湧いてきてチョロッと気になり始めた所で本編開始。

516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/02(月) 19:45:05.63 ID:z1sgyRNwo
重い…
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/02(月) 20:08:13.23 ID:cSAtYBCXo
>>1大変乙でした。

楽しく読ませてもらった。王道展開からのハッピーエンドはやっぱりいいね。安心して読めたよ。
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/03(火) 08:19:23.24 ID:QhYiTJaHo
>>1
三ヶ月楽しませてもらった
ありがとう。
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/03(火) 10:25:21.99 ID:fdFwXCJDO
えろえろおつおつ
520 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/03(火) 23:43:22.52 ID:uTXcgnr+0
皆さん、レスありがとうございます。
とりあえず、本日は今後の予定だけ。

本編は無事完結しましたがまだ500レス近くありますので、次回作を書きながらのんびり不定期に番外編でも書いて行こうかと。
とりあえずスキップした海水浴編、それから幼女(少女?)編でしょうか。
女×友は……あの二人、本当に普通のカップルすぎて書くことがなさそうな。
後は余裕があれば嬢や眼鏡の話くらいでしょうか。

次回作は恐らく>>434で書いたうちの前作の裏編と、淫魔の話になりそうです。
前作の裏編はこちらに投下しますが、淫魔の方は厨二全開の小説形式に近いのでなろうあたりに落とすかもしれません。
(あそこ、統計が出るみたいなのでどれくらい読まれるものか見てみようかと)

というわけで、たまにこのスレが上がってたら覗いてやって頂ければ。

では、また次回!
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/04(水) 00:59:47.25 ID:IL/oHgBAo
おお〜。 番外編楽しみに舞ってる!


522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/04/04(水) 02:01:40.96 ID:xZJspUBvo
乙!
待ってる!
523 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 21:07:19.40 ID:FJZVWhly0

〜7月下旬〜


許嫁「男さま? そろそろ休憩の時間ですけど……」ガチャ

男「あぁ、もうそんな時間か? それじゃ……」

秘書「男さま。 まだこちらの資料に目を通されておりませんが」ピラッ

男「……休憩してからじゃ、ダメか?」

秘書「これまでは男さまが学業に専念出来るように、と私共が出来る限り男さまの作業を減らすべく教育も控え代行して雑事までこなしていたのです。 せっかく夏休みに入られたのですから、これからは会長のご意志を継ぐ為にも我がグループの一から十まで、そして今後想定されうるあらゆる不足の事態にも対応出来るようこの私が粉骨砕身の決意で……」

許嫁「男さま、行きましょ?」ヒソヒソ ソーッ

男「……そうだな。 コイツがこんなに暑苦しい奴だとは思わなかった」ヒソヒソ ソーッ

秘書「そもそも私が会長に付き従ってよりこれまで、いつか男さまのお力になるべく部下を育成し、男さまのこともまるで弟や息子のように思いながらただひたすら影となり土台となってこれまで支えてきましたのも全ては……男さま? どこ行きやがった、男!」

524 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 21:08:12.37 ID:FJZVWhly0

男「ったく、せっかくの夏休みだってのに学校の方がまだ楽だとはな……」

許嫁「しょうがありませんよ、男さまはこれからグループを背負っていくんですから」

男「だいたい、法学部行くわけでもないのになんで六法全書なんて覚える必要あるんだ」

許嫁「メイドだって学校卒業した後、屋敷のお仕事しながら勉強してましたよ?」

男「……お前はどうなんだよ?」

許嫁「……わ、私は男さまのお嫁さんになるって決めてましたから!」

男「……家事、なーんにも出来なかったよな、このポンコツ」

許嫁「ほ、ほら! 今日はお庭の見える部屋にお茶の用意して貰いましたから!」

男「はいはい、とにかく早く休みたい……」

525 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 21:09:54.96 ID:FJZVWhly0

 「男さま、お茶の用意が出来ております。 どうぞごゆるりと」ペコリ

男「あ、あぁ。 ありがとう。 メイドと幼女は?」

 「メイド長は、まだ雑事に掛かられております。 じき、いらっしゃるかと」

 「幼女さまは、その……」

幼女「……男!」トタトタ ガバッ

男「お、おまえどこから出てきたんだ……なんだよ、その格好は!」

幼女「……水着。 似合う?」クルリ

男「に、似合うけどさ……なんでビキニなんだ、まだお前には早いだろ!」

許嫁「幼女ちゃーん? なんでそんな挑発的な格好なのかなー?」

幼女「……試着」プイッ

男「だいたい、お前そんなの着る程胸が大きくないだろ……」

幼女「……おっぱい、あるもん」プクー
526 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 21:10:50.15 ID:FJZVWhly0

男「そういうのはさ、ほら、もうちょっと大きくなってから……」

幼女「……ほら、おっぱいあるよ!」ヌギッ

男「こ、こら! 男の前でそういうことするな、はしたない!」グイグイ

許嫁「男さま! 女の前でもはしたないですからっ!」

幼女「……触ってもいいよ?」グイ

男「お前な……だいたい、そんなきわどい水着どこから……」

許嫁「……」ギクッ

幼女「……これ、許嫁の……モガ」

許嫁「ほ、ほら幼女ちゃん! あっちでお着替えしてきましょうね!」グイグイ

幼女「モガモガ! モガモガモガ!」ジタバタ

男「……あれ、もしかして許嫁のか?」

 「仕舞ってあったお嬢様が子供の頃の水着かと」

男「あのポンコツ、何考えてあんなの用意してたんだ……」

 「先ほどの、幼女ちゃんみたいなことをする為じゃないですか?」クスリ

男「……」カァ

527 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 21:13:18.04 ID:FJZVWhly0
ちなみに、不定期なのでこれまでのように開始・終了宣言は特にしません。
なので、レスなどは投下を待たずお気楽にどうぞ。

というか番外編というより第10部になりそうな勢いですけどね。
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/04(水) 21:16:22.01 ID:4tDHXSDHo
そうですね
529 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 22:02:23.65 ID:FJZVWhly0

メイド「なるほど、海水浴ですか……」

男「幼女が行きたいって言うし、どうかなって」

許嫁「どうせなら、女さんたちも誘って皆で行きたいですね!」

男「そうだな、GWはオレたちが誘ってもらったし、今度はオレたちの番だな」

幼女「……楽しみ」ワクワク

メイド「それならば、明日水着を買いに行きましょうか」

メイド「幼女もお下がりより、男さまに選んで貰った水着の方が良いでしょう?」

幼女「……」コクン

メイド「お嬢様も、去年の水着は着れないのでは? 胸が大きくなったでしょう?」

許嫁「……そうかも。 男さまに揉まれてから、だんだん……」カァ

男「……」カァ

幼女「……男、私も揉んで!」グイッ

男「お前はいいの! 自然に大きくなるから待ちなさい!」

メイド「幼女、今の洗濯板では揉むに揉めませんよ?」

幼女「……」プクー
530 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 22:03:54.63 ID:FJZVWhly0

男「とにかく、友たちにも予定を聞いておかないとな?」

メイド「場所は私にお任せを。 海外でしたら、プライベートビーチもありますが……」

男「却下。 そういうのは、幼女の教育に良くない」

許嫁「それに、友さんたちも海外だと遠慮しちゃうよ……」

メイド「そうですね、畏まりました。 では、近場で探しておきます」

 「男さま、お茶のお代わりは如何ですか?」

男「あ、あぁ。 頼む。 ……しかし、どうも爺の屋敷での生活は慣れないな」

許嫁「しょうがないですよ。 夏休みの間だけは我慢しないと」

男「まぁ、オレの家に爺の書斎移すわけにもいかないしな……」

メイド「私も、こちらだと屋敷のことに回す時間が出来て助かります」

男「お前らは慣れてるだろうけどな。 どうも身の回りのことをして貰うってのが……」

 「男さま、お気遣いなく。 ちゃんとお給金も頂いているお仕事ですから」

 「それに、旦那様には良くして頂きましたから。 是非お世話させて下さい」
531 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/04(水) 22:04:54.02 ID:FJZVWhly0

男「……なんか、ダメ人間になりそうで怖い」

許嫁「お友達が増えたと思えば良いんですよ」

幼女「……皆、遊んでくれるから好き」

 「ふふ、幼女ちゃん今度美味しいクッキー焼いてあげるからね?」

男「ま、まぁとにかく、しばらく宜しくな?」

 「「はい、こちらこそ宜しくお願いします。 男さま」」

許嫁「男さま? 宜しくするのは良いですけど、浮気はダメですからね……?」

男「しません。 しませんから耳はやめて」

 「心配なさらずとも、お嬢様の愛しい男さまは取りませんから」

 「いつもお茶を飲みながら男さまのお話ばかりでしたもんね?」

許嫁「や、やめてよ! 男さまに聞かれちゃうじゃない!」カァ

 「メイド長も、たまに男さまの写真を見つめてボーっとしてたり……」

メイド「あ、貴女たち。 ここはもう良いですから通常業務に戻りなさい」

 「「畏まりました!」」

男「……」カァ

幼女「……皆、顔真っ赤」

532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/04(水) 22:17:28.15 ID:+Nd/zA1yo
うひひひひひ
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 08:34:35.14 ID:QWSyIj9DO
ひひはははは
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 11:23:56.82 ID:zovkRHt1o
フヒヒヒニヒヒヒヒヒ
535 : [sage]:2012/04/05(木) 14:58:54.28 ID:MGtN7LB50
きすせ
536 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 18:54:22.33 ID:EWQBSmZB0
>>532-535
なにこの流れ……

(´・ω・`)・ω・`) キャー
/  つ⊂  \


( ´・ω・)   (・ω・` )
/   つ   ⊂    \


( ´・ω・)        (・ω・`::: ::
/   つ        ⊂    :;: ::::


( ´・ω・)        :::::::::: : ::::::: ::...
/   つ        ⊂:::::;:::::: :;: ::::...

537 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 18:55:16.85 ID:EWQBSmZB0

許嫁「男さま! これとこれ、どっちがお好みですか?」

幼女「……ダメ。 許嫁はこれで充分」

許嫁「それ、スクール水着じゃない!」

メイド「幼女。 幼女は許嫁が挑発的な水着を選ばないよう邪魔したつもりでしょうが」

メイド「男さまを御覧なさい? むしろ、興奮してしまっています」

幼女「……っ!」

メイド「時に、ミスマッチは男の欲情をそそるということを覚えておきましょうね」

幼女「……なるほど」

男「……いいから。 さっさと真面目に選んで下さい」

538 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 18:55:47.95 ID:EWQBSmZB0

許嫁「んー、デザインはコッチが良いんだけど、胸のサイズがなぁ……」

メイド「お嬢様、派手なのも結構ですが、地味目の露出が少ないのもお選び下さい」

許嫁「なんで? 男さまも派手な方がいいでしょ?」

メイド「今回はプライベートビーチではありませんので」

メイド「あまり扇情的な格好では、知らない男どもにサービスしているようなものです」

許嫁「っ! ダメ! メイド、地味なの探すから手伝って!」

幼女「……男、これならいい?」

男「……セパレートか。 まぁ、それなら可愛らしいからいいかな」

幼女「……似合う?」

男「お前は可愛いから何着ても似合うよ」ナデナデ

幼女「……」カァ

許嫁「男さまー! こっちきて一緒に選んで下さーい!」

男「……くそ、恥ずかしい」カァ

539 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 18:56:14.44 ID:EWQBSmZB0

男「で、許嫁はまぁそれでいいとして、だ」

男「メイド、お前それもう水着じゃなくて布だろ」

メイド「一応、ポイントは隠れますが」

男「ポイントしか隠れてないだろ……却下」

メイド「では、やはりスクール水着を……」

男「却下。 お前、周りの男の反応を楽しみたいだけだろ……」

メイド「ふふ、冗談です。 私もいい年ですし、こちらのパレオ付きのにしますよ」

許嫁「む、その手があったか! 男さま、私も……」

男「お前はもうそれでいいから! 充分似合ってるから! いちいち対抗するな……」

540 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 18:56:43.11 ID:EWQBSmZB0

メイド「さて、それでは次は男さまの番ですね?」

男「オレはいいよ。 去年のが履けるし、男のなんて大して選ぶまでも……」

メイド「男さまは……そうですね。 こちらのローライズビキニは如何でしょう?」

男「……おい」

許嫁「や、やだ……これじゃ、男さまのアレの形がはっきり……」チラッ

幼女「……このマネキン、朝の男みたい」

メイド「これなら友さまに敗北感を与えつつ回りの注目を……」

男「……このトランクスタイプで結構です」

541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 19:33:01.27 ID:de8j/Xsjo
ニヤニヤが止まらん
542 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 19:47:55.40 ID:EWQBSmZB0
参考

>>525-526で幼女が着ていたビキニ(イメージ)
http://image.rakuten.co.jp/kodomark/cabinet/chiristinarohde0402/ros10m25_2.jpg

>>540のローライズビキニ(イメージ・グロ注意)
http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/s/?@0_mall/monkey/cabinet/ac_swim/7201_1.jpg
でも、朝の男はもう少し標高が高いはず。
543 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 21:03:33.08 ID:EWQBSmZB0

許嫁「さて、それじゃ買い物も終わりましたけど、どうしましょうか?」

男「せっかく出てきたんだしな、何か食べて帰るか?」

幼女「……オムライス!」

男「お前は本当にオムライスが好きだな……じゃあ、最上階のレストラン行くか」

男「許嫁とメイドもそこでいいか?」

許嫁「はい、勿論です!」

メイド「屋敷には私から昼食は要らないと連絡しておきますので」

男「あぁ。 じゃ、行こうか」

544 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 21:04:20.12 ID:EWQBSmZB0

男「どうだ? 美味しいか、幼女?」

幼女「……まぁまぁ」パクパク

男「珍しいな、オムライス食べてまぁまぁなんて」

幼女「……男のが美味しかった」パクパク

男「……そっか。 また今度作ってやるからな?」

許嫁「……」ジー

男「なんだ、許嫁?」

許嫁「男さまのハンバーグ、美味しそうです……」

男「あぁ、なかなかイける。 一口食べてみるか?」

許嫁「はいっ!」キラーン

男「じゃ、そっちの皿に……」

許嫁「あーん♪」

男「……」

許嫁「あーーーーん♪」

男「……ぁーん」スッ

許嫁「えへへ……」モグモグ

幼女「男! 私も……」ガタッ

メイド「幼女、お行儀が悪いです。 今日は負けたと思ってあきらめなさい」

許嫁「じゃぁ、お返しに私のも……はい、あーん♪」

男「……ぁーん」モグモグ

幼女「……」プクー

545 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 21:06:55.84 ID:EWQBSmZB0

男「あぁ。 それじゃ、来週の月曜ってことで」

友「分かった。 じゃぁ、楽しみにしてるぜ」

男「おう。 それじゃな」プッ

許嫁「男さま、決まりました?」

男「来週の月曜だってさ。 いいよな?」

許嫁「男さまが大丈夫なら、私たちはいつでも」

メイド「そもそも、男さまと行動を別にすることがありませんし」

幼女「……男といっしょ」

メイド「でも、幼女はそれまでにちゃんと宿題しないといけませんよ?」

メイド「もし、終わってなかったら……置いていきますから」

幼女「……メイドのいぢわる。 嫌い!」プイッ

メイド「ダメです。 再来月からは小学校行くんですから」
546 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 21:07:21.56 ID:EWQBSmZB0

男「幼女のランドセル姿か。 可愛いだろうな……」

幼女「っ! 今からやってくる!」トタトタ

許嫁「ふふ、幼女ちゃんったら」

メイド「この調子だと暫くは勉強に集中してますね」

メイド「私は幼女と入りますから、今日はお二人でお風呂に」

許嫁「うん。 じゃ、男さま入りますか?」

男「そうだな。 外暑かったから身体ベトベトだし」

メイド「どうせならお風呂でもベトベトになられて結構ですよ?」

男「……行って来ます」

許嫁「あ! 男さま、待って下さいー!」トタトタ

547 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 23:39:57.78 ID:EWQBSmZB0

男「うあぁ……さっぱりする……」ザバー

許嫁「男さま、湯船に入るのは身体を洗ってからですからね?」クス

男「こう暑い日が続くと、水風呂でも入りたくなるよな……」

許嫁「幼女ちゃんは喜ぶかもしれませんね、室内プールみたいで」ゴシゴシ

男「そうだな。 こんど子供用の買ってきてやるか」

許嫁「男さま、幼女ちゃん怒りますよ? 子ども扱いするなって」ゴシゴシ

許嫁「それに、ここ小さいですけどプールありますし」ゴシゴシ

男「は? そんなもんまであるのか?」
548 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 23:40:31.92 ID:EWQBSmZB0

許嫁「簡単なジム設備にサウナ、プールが東棟にありますよ?」ゴシゴシ

許嫁「お父様、大らかで屋敷の子にも開放してましたから」

許嫁「結構好評みたいですよ? 特に、ダイエットの為に」ゴシゴシ

男「……この屋敷、全貌知ってる奴いるのかよ……」

許嫁「私も、長い間部屋で療養してたから知らないんですよね……」

許嫁「今度メイドたちに聞いてみては? 掃除してるから知ってるでしょうし」

男「それこそ何でもありそうだし、快適すぎて引きこもりそうだからやめとく」

許嫁「……男さまとひきこもって一日中……」ボソッ

男「何か言ったか?」

許嫁「い、いえ! さ、前も洗いますから!」

549 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 23:41:50.92 ID:EWQBSmZB0

男「ほい、終わりっと」ザバー

許嫁「ふぁい……」

男「……なんだ、また蕩けてるのか。 お前、敏感になった?」

許嫁「男さまが上手になったんです……」

許嫁「毎日洗うついでに揉むからほら、お胸も1カップ大きく」ポヨン

男「同じもの食ってるんだから、幼女もいつかこうなるのかな……」

許嫁「同じように男さまが揉んだら、こうなるかもしれませんね……?」キュ

男「痛い痛い袋はやめて」

許嫁「知ってます? あの子、うちに来てからずいぶん大きくなったの」

男「あぁ。 ガリガリだったのがふっくらしてきたしな。 痣も消えたし」
550 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/05(木) 23:42:55.31 ID:EWQBSmZB0

許嫁「先週生理まで始まったのは知らないですよね?」

男「……そうなのか?」

許嫁「男さまが勉強してる間、『これで私も子供産める!』って大変だったんですから」

許嫁「全く、誰の子供産むつもりなんでしょうねー?」ニコニコ

男「そ、そうだな」タラー

許嫁「男さま? 私、あの子が本気って言うのもわかります」

許嫁「だから、少しだけなら許してあげますけど……」

許嫁「高校までは何もしないって約束、破ったら許しませんからね?」

男「あれはそもそもオレがするって意味じゃなくて……」

許嫁「それに、心はちゃんと私に向けること。 ね?」

男「わかってるよ。 オレはお前のことを愛してるんだから」

許嫁「えへへ」ギュー

551 :以下、名無しにかわりまして アナ・コッポラ がお送りします [sage]:2012/04/06(金) 12:32:08.77 ID:WV3WxgJP0
今北

過去スレ全部読んで来た

3日掛かった

寝不足に成った








どうしてくれる?
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/06(金) 18:40:21.71 ID:MxydS2XKo
>>551
よし俺が責任取ってネクタイ&靴下装備で待機しててやる
553 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 19:48:38.47 ID:vA10NtuI0
>>551
ありがとうございます。
今からでも一から読んでくれる方も居ると聞くと嬉しくなります。

でも、この長いのを>>1は伏線や口調、設定確認の為に何度も何度も
最初から読み直してるんだぜ……
554 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 19:49:20.73 ID:vA10NtuI0

男「さて、それじゃ湯船に浸かって……」

許嫁「男さま。 まだダメです」

男「もう身体洗っただろ?」

許嫁「ふふ、じゃぁ、コレしないんですか?」スッ

男「……? 剃刀にシェービングクリーム? オレ、シェーバー派なんだけど」

許嫁「忘れちゃったんですか? ほら……」パカ…

許嫁「み、水着着る前に私のここ、そ……剃って見たいって……」

男「あ……」ゴクリ

許嫁「明日からはヒートカッター使いますけど、その、最初は男さまに……」カァ

男「い、いいのか?」

許嫁「……」コクン

555 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 19:50:24.71 ID:vA10NtuI0

許嫁「ちょ、ちょっと怖いからまずは腋で練習してからですから!」

男「わ、分かった……」

許嫁「じ、じゃぁ、どうぞ……」

男「失礼します……」プシュー

許嫁「ふぁっ!」

男「お、おい! 変な声上げるな!」

許嫁「ちょっとくすぐったくって……そっとして下さいね?」

男「ん。 ……こんな感じ?」ショリショリ

許嫁「……はい。 毛の方向に逆らわない感じで……」

男「……よし。 大体できたかな?」ツツ

許嫁「ひぁんっ! 急にくすぐらないで下さい!」

男「いや、剃れてるか確認をな……じゃ反対側も」

許嫁「……はい」

556 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 20:11:09.06 ID:vA10NtuI0

許嫁「……剃れてます。 男さま、初めてにしては上手ですね?」

男「そりゃ、自分の髭くらい剃ったことあるし」

許嫁「今度男さまの髭、剃ってあげますね? それじゃ……」

男「お、おう……」ゴクッ

許嫁「……優しく、して下さいね?」パカ…

男「……なぁ」

許嫁「な、なんですか? もしかして、私の毛変ですか!?」

男「そうじゃなくて……なんでおつゆが垂れてるんだよ」クチュ

許嫁「ぁんっ! そ、それは……その。 さっきのシャワーじゃないですか……?」

男「シャワーがこんなに粘っこい訳あるか」ニチャァ

許嫁「い、言わないで下さい! ……その、ちょっとえっちな気分になったからです」カァ

男「腋剃っただけなのにこんなに濡らしちゃうんだ……」クチュクチュ

許嫁「だ、ダメ……男さま、我慢出来なくなっちゃいますから……」
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 20:19:49.03 ID:5zcV9ZNwo
幼女が生理なら、小4か小5かな?
558 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 21:05:07.65 ID:vA10NtuI0
>>557
小5ですね。(第八部時点で10歳、その年度中に11歳になります)
早い方ですが、ガリガリだったのが急に代謝が良くなって、身体もビックリしちゃったのでしょう。
559 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 21:05:34.69 ID:vA10NtuI0

男「はいはい、どうせもう我慢できないんだろ? ……っと」ブシュー

許嫁「ひぁあぁっ!」

男「クリーム乗せただけで反応するなって……ほら、剃ってやるから」

許嫁「は、はい……」

男「ちゃんと見て。 失敗したら困るだろ?」

許嫁「は、恥ずかしい……です……」カァ

男「誘ってきたのはお前だろうに……動くなよ?」ス… ショリショリ

許嫁「あ……」

男「……」ショリショリ

許嫁「ふぁ……」ピクン

男「こら、動くなって……」ショリショリ

許嫁「だ、だってぇ……」
560 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 21:07:15.33 ID:vA10NtuI0

男「……ほら、大事な所の近く剃るから。 絶対動かないように……」ショリショリ

許嫁「ん……あ……」

男「……」ショリショリ

許嫁「……んん……」

男「どんどん溢れて来て泡が流れるんですけど?」ショリショリ

許嫁「ご、ごめんなさい……でも、でも……」

男「もうすぐだから我慢」ショリショリ

許嫁「……ふぁい」

男「……これでよし」ショリ… ジャー

許嫁「お、終わりました?」

男「……ほら、許嫁のここ、赤ちゃんみたい」

許嫁「……やぁ、恥ずかしいです」カァ
561 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 21:07:44.65 ID:vA10NtuI0

男「ちゃんと剃れたかな?」ツツツ

許嫁「ひぁんっ! あっ……んんっ!」

男「ん、大丈夫。 じゃ、後ろ向いて四つんばいになって?」

許嫁「え?」

男「ほら、お尻の方も剃らないとダメだろ? 早く」

許嫁「は、はい……」

男「じゃぁ、動くなよ?」プシュー

許嫁「ん……」

男「……」ショリショリ

許嫁「……」

男「……お前のお尻の穴って、ピンクで可愛いな?」ショリショリ

許嫁「な、何言ってるんですか!」

男「ほら、動かないの。 ……よし」ショリ… フーッ

許嫁「んぁっ! い、息吹きかけないでっ!」
562 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 21:08:14.20 ID:vA10NtuI0

男「なぁ? お前のおつゆ、床まで糸引いてるんですけど?」

許嫁「男さまぁ……私、もう我慢……」トロン

男「久しぶりに……ここでするか? ほら、オレももう……」

許嫁「……」コクン

男「ゴムないけど……大丈夫か?」

許嫁「今安全日ですから……だから、早く……」

男「分かった。 もう今日は前戯なんてしないからな……!」

563 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 21:09:45.83 ID:vA10NtuI0
一応言っておくと今日はここまで。

明日まで全裸待機しても凍死しない程度に暖かくなってきましたね。
うちの近くの川辺も桜が満開でした。
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 21:20:35.65 ID:96C6GU1+o
>>563生殺しかよ!?
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 22:37:36.35 ID:IkvfdZIIO
>>563
北海道の春を舐めるなよ?


寒ぃ…
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 23:21:14.84 ID:O62B9nUvo
>>565
道民はネクタイと靴下くらい装備しとけ
死ぬぞ
567 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/06(金) 23:33:55.27 ID:vA10NtuI0
>>566
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ヽ!          /、:/:::::;イ::_,、-'´ノ:l し u    l:!';:l ';::::/:l', ';::::::l';::::::';:::::::::::::';::::::
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    ノヌ     レ  /:l l:::::lヽ|l l:l し      !/  ';:l,、-‐、::::l ';::::l:::::l:::::::::l:::
    / ヽ、_      /::l l:::::l  l\l      ヽ-'  / ';!-ー 、';::ト、';::::l:::::l:::::::::l::
   ム ヒ       /::::l/l::::lニ‐-、``        / /;;;;;;;;;;;;;ヽ!   i::::l::::l:::::::::::l:
   月 ヒ      /i::/  l::l;;;;;ヽ \             i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l   l::l::::l:::::::::::::
   ノ l ヽヽノ    /:::l/:l /;;l:!;;;;;;;;;',               ';;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    l:l:::l:::::::::::::
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   __|_ ヽヽ   /イ//l::l ヽ、;;;;;;;ノ....      し   :::::::::::::::::::::ヽ /!リ l::::::::::::::
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     |      ``‐-、._::::::::::` ‐ 、     ',/       , -'´`'´ ,-'´
     |      _,、-‐'"´';:::::::::イ:l';:::` ‐ 、._____,、-‐'"´  u /     し
   | | | |    \ l::/ l::::::/リ ';:::::lリ:::::l';:::l l:l:::::l\  u /
   | | | |      \/  l:::/ ノ  ';::/ ';::::l l::l リ l::l l::/ヽ /   し
   .・. ・ ・. ・     ヽ \ リ    レ  ヽ! り  レノ  `y
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/07(土) 00:21:50.34 ID:pog74T0oo
幼女ちゃんは少女ちゃんになったのか…
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2012/04/07(土) 00:51:38.66 ID:SNeZ1pW00
1スレ目から見てやっと追いついたと思ったら終わってた
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/07(土) 20:41:41.23 ID:iY/HUf00o
馬鹿野郎、なにがネクタイに靴下だ

青森は吹雪いてるんだぞ
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/07(土) 20:49:37.48 ID:meuiMgIIO
>>570
林檎農民ちーすwwwwwwwwwwww
572 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:18:06.96 ID:fG9IX8Mu0
>>569
おつおつ

>>570
馬鹿野郎! それでも変態紳士かよ!
573 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:19:37.67 ID:fG9IX8Mu0

無毛となり、許嫁の大事な部分がヒクヒクと震える様まではっきりと見える。
すでにそこは風呂場の水とは異なる液体で潤いをたたえ、男の挿入を期待し妖しく蠢く。

一方、男もまた、触れられてもいないのに普段以上に硬く、先端からはやはり粘性の高い液体が漏れ糸を引いていた。

許嫁「男さまぁっ! 挿れて! 早く挿れて下さいっ!」

子宮の奥の疼きに我慢できず、許嫁が懇願を漏らす。
普段より切羽詰ったその声に誘われるように、立ったまま壁に上半身を預ける許嫁の中心へ打ち付けるように腰を突き出すと、久しぶりの生の快感とともにずっしりとした重みを感じた。

許嫁の膝が震えている。
腰が抜けそうになり自分を貫くそれに体重をかけてしまったのだ。

許嫁「ひあぁ……き、今日は何か、おかしいですぅ……」

男は両手を胸と股間に回し、許嫁を支えながら注挿を開始する。

フニ… クリクリ…

当然、その指先は以前よりも膨らみを増した許嫁の胸を揉みしだき、敏感さを増した突起を摘み、潰す。

許嫁「んんっ……ぁ……んんんっ!」

痙攣するように許嫁が締め付けてくるのがわかる。
早くも1度達してしまったのだ。
574 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:20:26.83 ID:fG9IX8Mu0

しかし、男は手を休めない。
許嫁が濡れやすくイきやすいのも、イきながらされるのが好きなのもこれまで抱いた経験で知っているから。
だから、このまま自分がイくまでずっとイきっぱなしにさせるつもりだった。

パチュパチュパチュパチュ…

許嫁の股間に回した手を股の間から通し、片足を持ち上げるようにして大きく開かせる。
触れる面積が大きくなった突起はさらに感度を増し、また男自身も先ほどまでより深く突き刺さり子宮を揺らす。

誰かが傍にいれば、無毛の秘部に男が激しく出入りするのがはっきりと見えただろう。
だが、今日はメイドもおらず二人だけ。
しかし、その痴態は壁に張られた鏡に写りこみ、二人の網膜に焼きついていく。

許嫁「やぁ……恥ずかしい……ん……全部、見えちゃってます……ぁんっ!」

許嫁のひだはそれほど大きくなく、足を閉じていればまるで幼児のように一筋の線になる。
無毛となったそこはまるで子供のようで、しかし広げられた今は男を咥える様子を隠す事もできずはっきりと鏡に見せ付けていた。

575 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:21:15.71 ID:fG9IX8Mu0

許嫁「ひゃうんっ!」

突然許嫁が嬌声を上げ身体を振るわせる。
男が予告もなしに赤く充血した豆を強く摘んだのだ。

突然の激しい快感に、再び絶頂を感じた許嫁は無意識に膣内を強く締め付ける。
いきなり狭くなった穴に腰を突き入れてしまった男は、うねるような膣壁の感触をより強く感じ、急激に訪れた射精感を我慢出来なくなっていった。

パチュパチュパチュパチュッ!

許嫁「んーっ! んぁっ、すご、い……ん……んぅっ!」

だが腰の動きは変わらず。
何も告げぬまま、男は射精を開始する。

トクン!

突き入れた瞬間に一度目の脈動。
許嫁の最奥に先端が触れ、押し潰したと同時に白濁を吐き出す。

トクン!

そして軽く腰を引き、再び突き入れるとともに二度目の脈動。

注挿を休めぬまま、何度も何度も許嫁の奥へ小分けに吐き出していく。

576 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:22:28.28 ID:fG9IX8Mu0

許嫁「え……んんっ! これ、男さま……出てるの……?」

身体の奥で広がる熱い感覚。
男の脈動が始まってから何度目かの注挿で、ようやく許嫁は男が射精していることに気がついた。
だが、それでも男は萎えることもなく注挿を繰り返す。

許嫁「あ……ダメ、熱いのが広がって……ん、イくっ! んあぁぁぁぁぁぁっ!」

再び訪れる三度目の絶頂。
最早身体に力が入らず、壁でその大きな胸を押しつぶすようにしながら、ガクガクと足を震わせる。

最早焦点の合わない目がふと鏡を見る。
許嫁が見たのは、男が出入りする度に泡立ちながら糸を引き零れ落ちていく、白い液体。
その淫靡な姿に身体の奥がさらに熱くなっていくのを感じる。

許嫁「男さまぁ……んんっ! わ、私、おかしくなっちゃ……ひぁんっ!」

次第に浅い波が連続して訪れるようになる。
いつものように、イきっぱなしの状態が近づいているのだ。

男も膣内の変化に気付いたのか、次第に腰の動きを早めていく。

ジュプジュプジュプジュプッ!

許嫁「ダメェッ! イく……また、んっ! やあぁぁぁぁぁっっ!」

577 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:23:12.45 ID:fG9IX8Mu0

止めとばかりに男が大きく腰を引いて、打ち込んだ。
ピッチリと密着した割れ目と男の隙間から、先に吐き出した精が押し出され飛び出す。
そして代わりに、再び許嫁の一番深い所で男の先端が脈動を始める。

男「……出すぞ!」

許嫁「ふぁい! 私も……一緒に大きいので……んんんっ!」

許嫁の子宮口に押し付けるようにしながら、込み上がっていた白濁を再び放出する。

ドクンッ! ビュクッビュルルッ!

許嫁「熱いぃっ! あ……ダメ、イく、ぅ……ふあぁぁぁぁぁっ!」

許嫁を最大の快感が襲う。
何度も絶頂を味わい敏感になった所で襲い掛かったその絶頂は、許嫁の身体から全ての力を奪いただ電気のような快感をひたすら流し続けていた。

男の力が抜け、腰を落とすとともに許嫁も壁にもたれたままズルズルと身体を滑らせ床に顔をつける。
ガクガクと痙攣しながら、腰だけは膝立ちで高く突き上げられたまま。

先ほどまで男が出入りしていたその穴は大きく広がったまま白濁をダラダラとこぼし、垂れた粘液は糸を引いて零れ落ちた先の男の肉棒を再び白く染めていた。

578 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:23:59.85 ID:fG9IX8Mu0

許嫁「……ん……」

メイド「お目覚めですか、お嬢様?」

許嫁「……あれ、何で私ベッド? お風呂じゃ……」

メイド「全く。 イきすぎて失神なさったから男さまが運ばれたんですよ?」

許嫁「え? ウソ、やだ、私ったら……」カァ

メイド「男さまに呼ばれて行って見れば、開いたままの穴から白濁を流したまま」

メイド「はしたないアへ顔を晒して涎も流れるまま……」

メイド「おまけに最後は貴重な放尿シーンまで拝見させて頂きました」

許嫁「や、ヤダ! ウソ、ウソでしょ!? ねぇ、メイド!」カァ

メイド「本当です。 ……そんなに剃毛プレイがお気に召しましたか?」

許嫁「や、止めて! もう言わないで!」

579 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:24:40.23 ID:fG9IX8Mu0

メイド「お若いとはいえ、危ないですから滑りやすい所ではほどほどに」

許嫁「……うう、恥ずかしいよぅ」ズーン

メイド「それでは、お疲れでしょうからお嬢様はそのままお休み下さい」

許嫁「男さまは?」

メイド「男さまはこれからお疲れになりますから」

メイド「さて、どんな風に搾り取って差し上げましょうか……」ペロリ

メイド「では、おやすみなさいませ、お嬢様」バタン

許嫁「ちょ、ちょっと! メイド! 私も、私もするから!」

許嫁「こらー! メイドー! 待ってよーーーー!」

580 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 21:28:34.56 ID:fG9IX8Mu0
本日はこんな感じで。

あ、次回作は予定を変更して胸糞物になりそうです。 後で立てるかも。
イケメン死ね。

案外平行して勇者魔王のほのぼのも書くかも。
淫魔のは、その、筆がなかなか……
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/07(土) 21:29:03.59 ID:iY/HUf00o
乙!
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/07(土) 23:00:19.69 ID:4hyIty3fo
もし立てたらURL教えてくれると嬉しいなって
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/07(土) 23:29:40.55 ID:Kk+q7gEl0
>>1

>>1は淫魔スレの人だったのか
584 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/07(土) 23:45:50.25 ID:fG9IX8Mu0
>>583
違いますよー、次回作で淫魔物を書くと予告してただけです。
延期ですが。 多分、ここに投下しない気がするし。

代わりと言ってはなんですが、とりあえず勇者魔王物立てたのでどうぞ。

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1333808928/

もう一個のNTRものはリンク張りません。
本作と真逆の胸糞物なので。

酉で検索かけて貰えればと思います。
(まだ立ってませんが)
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/08(日) 01:38:13.38 ID:EAttqOy60
胸糞もの書く人間の精神構造って気になるよね
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(田舎おでん) [sage]:2012/04/08(日) 05:09:35.03 ID:K1zvtou9o
胸糞もの書く人間の精神構造勘繰る人間の精神構造って気になるよね

587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/08(日) 09:13:50.84 ID:yMnPIJgro
メイドと男のプレイはないのかー!
588 :以下、名無しにかわりまして さくらぎ まつり がお送りします [sage]:2012/04/08(日) 14:03:59.69 ID:d48wUHcX0
>>583
だけど確かにトリが違ってたゴメン
そして乙
589 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:04:27.92 ID:9LtpMGpX0

男「おーい、許嫁! 準備出来たかー?」

許嫁「も、もう少し待って下さい! ほら、幼女ちゃん替えの下着も入れないと……」

男「だから前日に用意しとけって言ったのに……」

 「男さま、友さまと女さまがお見えになりました」

男「あー、もう来たか。 上がってもらってくれ」

 「では、第一応接の方にお通し致します」

男「……それ、どこだっけ?」

 「ふふ、私がご案内致しますので」クスリ

590 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:05:33.49 ID:9LtpMGpX0

友「お、お邪魔します……」キョドキョド

女「……お、おはよ」オズオズ

男「早かったな、二人とも。 いらっしゃい」

 「では、ごゆるりとお寛ぎを。 すぐ、お茶をお持ち致しますので」バタン

友「……おい、男。 なんだこれは」

女「勘違いじゃないかって何度も家の前往復したんだけど……」

男「……オレも同じ気分なんだ、言うな」

女「いや、アンタのお爺さんのことは知ってたけど、ねぇ……」

女「実際目の当たりにすると、想像より遥かに上だったわ」

男「同感だ。 許嫁のポンコツ具合も、ここに住んでたからと聞くと納得する」

友「……なぁ、もうオレお前への借金返さなくていいよな?」

男「意地でも取り立てるから覚悟しやがれ」

女「アンタ、恥ずかしい事言ってんじゃないわよ……」

女「こりゃ、男くんと付き合ってた方が良かったかなー?」

友「お、おい! 女、ウソだろ……?」

女「……馬鹿。 冗談よ。 お金なんかより、アンタの方が大事」

友「……そ、そうか」カァ

男「ごちそうさま。 ま、金があっても良いことだけじゃないしな」

女「全くだね。 もう、あんなことに友巻き込まないでよ?」

男「そういうのは誘拐犯に言ってくれ」

591 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:06:19.61 ID:9LtpMGpX0

メイド「失礼します。 お茶をお持ちしました」ガチャ

メイド「おはようございます、お二人さま。 先日は色々とありがとうございました」

友「メイドさんおはよう。 何の話だ?」

メイド「男さまがしばらくお休みの間、学校内で色々動かれていたとか」

女「あぁ、あれね。 気にしないで、当たり前のことしただけだから」

男「何かあったのか?」

女「ま、ニュースで大々的に取り上げられちゃったからね、顔写真付で」

友「お前の爺さんの葬式、テレビで見てた奴が騒ぎ立てやがったからな」

女「部長さんと色々とねー?」

男「そっか。 ありがとうな、二人とも」

友「ばーか、オレたち友達だろうが。 お礼として借金はチャラ……」

男「あぁ、利子は勘弁してやるから早く返せよな」

友「……鬼め」

592 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:07:07.90 ID:9LtpMGpX0

友「で、今日はどうすんだ? とりあえずここに来いって話だったけど」

女「友、従姉さんも来るんでしょ? どうなってるの?」

友「あぁ、従姉さんは彼氏と直接現地行くってさ」

男「後何人か来たら、秘書さんが車出してくれるからそれで向かうよ」

男「姐さんと部長で揃うかな? あの人遅刻しそうなタイプだけど……」

 「男さま、お客様がお見えになりました」

男「と、噂をすれば。 ここへ通して貰って?」

 「畏まりました」

女「部長さんとみた」

友「意外性の姐さんに掛ける」

男「オレは二人一緒と読むな、部長が連れてきた感じで」

 「男さま、失礼します」ガチャ

男「……え?」

593 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:08:13.67 ID:9LtpMGpX0

 「うふ、お久しぶりですわね。 男さま、ごきげんよう」ニコリ

女「……誰この美人さん?」

友「……モノホンのお嬢様?」

男「……おい、なんでお前がここにいるんだよ、嬢」

嬢「あら、失礼な。 貴方の秘書からご招待頂きましたのよ?」

男「秘書さんか……何考えてんだ、あの人は……」

嬢「流石に私も悩みましたけど、改めて謝罪する良い機会と思いまして」

男「……そうか。 オレも爺の手紙で大体の事情は理解した」

男「……悪かったな、嬢。 爺のせいでお前の人生メチャクチャにしちまった」

嬢「いえ、会長は悪くありませんわ。 悪いのは私と私の父」

嬢「会長のなされた行為は、適切でしたわ。 そもそも、持ちかけたのは父ですから」

嬢「会長がお受けにならなければ、恐らく男さまは今頃天国にいらっしゃいますわよ?」

嬢「なにしろ父は執念深い上、謀にかけては天才的でしたから。 残念なことに」

594 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:09:43.11 ID:9LtpMGpX0

女「ちょ、ちょっと! 二人だけで納得しないでよ!」

友「そうだぞ、紹介しろよこんな美人さん!」

女「馬鹿、違うでしょ! 今頃天国ってどういう意味よ!」

男「あー、その、なんだ。 この子は嬢って言ってな」

嬢「男さまの元許婚で、誘拐犯かつレイプ魔ですわね?」クスクス

友「……は?」

女「誘拐犯……? じゃぁ、アンタがあの修学旅行の時の!」

女「アンタのせいでね、友は気絶させられて! 何かあったらどうしてたのよ!」

嬢「……申し訳ございません。 全て私の責任ですわ」

嬢「友さま、と仰いましたか?」

友「あ、あぁ……」

嬢「お詫び致します。 どうぞ、お気の済むまで私をお好きなように」

友「そ、そんなこと言われても……おい、男! これどうすりゃいいんだよ!」

男「……オレに聞かれても」

595 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:10:40.77 ID:9LtpMGpX0

女「……弁解はしないのね、アンタ」

嬢「私が悪いのは事実ですから。 さ、殴るなり犯すなりお好きに」

女「……っ!」パァンッ!

友「お、おい女!」

嬢「……もう、宜しいのですか?」

女「違うわよ、馬鹿! 今のは、アンタに対してのお説教!」

女「アンタね、例え悪い事したとしても、軽々しく犯せだなんて口にしないの!」

女「それは謝罪じゃなくて自棄よ。 やり方を間違えちゃ意味がないでしょ?」

嬢「……なるほど。 仰る通りですわ」

596 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:11:34.80 ID:9LtpMGpX0

女「さっきの話を聞いてて、アンタにも何かの事情があった事くらい分かるわよ」

女「男くん、アンタももうこの子許してるんでしょ?」

男「……あぁ」

女「ならいいわ。 大丈夫、友は気絶してた方がカッコいいし」

友「お前な……」

女「アンタだって女の子殴ったり、あげく犯したりするような男じゃないでしょ?」

友「あ、当たり前だ!」

女「なら、これでチャラ。 水に流しましょ?」

嬢「……宜しいの? もしかしたら殺していたかもしれませんのよ?」

女「反省してるんでしょ? それに、殺さなかったんだし」

女「事情は知らないけどさ、当の被害者が許してるわけだしねー?」

女「それに、せっかく皆で遊びに行くんだから、仲良くしたいじゃない?」

嬢「……ありがとう」

597 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:12:31.19 ID:9LtpMGpX0

男「それで、秘書さんは後でおしおきするとして、だ」

女「問題はあの二人だよねー? 男くんの事になると目の色変わるからさ」

男「事情は話したとはいえ、正直あの二人が何するか怖い」

嬢「……それも私の罰ですわ」

嬢「せっかくの海水浴、ギスギスさせてしまうのは申し訳ありませんけど、ね?」クスリ

男「遅かれ早かれ、お前には会いに行くつもりだったしな。 同じことだ」

女「んー、アンタたちの間で何があったかは知らないけど、私が着いてってあげるよ」

女「男くんはここで待ってて。 アンタがこの子庇うときっと逆効果だから」

男「……そうかもな。 女、悪いけど任せる。 ヤバそうなら呼んでくれ」

執事「私がお傍におります。 危険な事など起きるはずがございません」

友「っ! だ、誰だコイツ! いつの間に!」

男「相変わらず気配がないな、アンタ。 ま、アンタがいりゃ大丈夫か」

男「この3人、許嫁とメイドのとこに案内してくれるか?」

 「畏まりました、では、こちらへ……」

嬢「では、男さま。 無事でしたら、また後ほど……」バタン

598 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:13:15.29 ID:9LtpMGpX0

友「……女の修羅場か。 見たくねぇな」

男「全くだ。 あの時は許嫁ですら怖かった」

男「ところで。 お前、犯せって言われて一瞬迷ったろ」

友「……だって美人だし」

男「浮気したら女より先にオレが殺すからな」

友「……お前こそ、あの子の言ってたレイプ魔ってどういう意味だよ?」

男「……あの後、犯された」

友「……死ねよ」

男「……女って怖いよな」

友「……あぁ」

599 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:14:05.01 ID:9LtpMGpX0

姐「やっほー! ゴメンゴメン、つい池面とショタのカップル見つけちゃってー!」

部長「だからって何で尾行しようとするんですか! って、おや?」

姐「なにコレ。 お通夜会場?」

男「……」ブルブル

友「……」ガタガタ

女「……」ハァ

秘書「……」チーン

幼女「……」キョトン

執事「……」タラー

嬢「……」クスクス

メイド「……」ウフフ

許嫁「……」ニコニコ

600 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:15:10.42 ID:9LtpMGpX0

姐「なるほどねー、秘書、アンタ空気読めなさすぎでしょー?」

秘書「しかし、こういうことは早くに機会が見つかれば解決してしまった方が……」

部長「効率だけで済むお話ではないでしょうに……」

男「……女、何があった?」ヒソヒソ

女「……聞かない方がいいよ。 二人とも一応謝罪は受け入れたけど」ヒソヒソ

許嫁「……男さま?」

男「は、はい!」

許嫁「……今日の海水浴、楽しみですねぇ?」ニッコリ

姐「見事に目から光が消えてるねー、いやすごいすごい」

メイド「男さま」

男「ひゃい!」

メイド「……後で、ちゃんとお話をしましょう。 主に身体で」ニコッ

友「オレ、お前が彼女で本当に良かった。 最高だ、女!」

女「はいはい、いいからアンタは場を盛り上げることだけ考えてなさい」

幼女「……?」

601 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:16:12.72 ID:9LtpMGpX0

嬢「ところで、揃ったのであればそろそろ出発しませんこと?」

許嫁「そうですねぇ、楽しい楽しい海水浴の時間が無くなっちゃいますからぁ」ニコニコ

メイド「さっさと車を出せこのダッチワイフ野郎」

秘書「……か、畏まりました」

友「お、おい男! オレもう帰りてぇよ!」ヒソヒソ

男「馬鹿言うな、お前がいなかったら男オレ一人になって死ぬだろうが!」ヒソヒソ

友「そこの気配のない兄ちゃんいるじゃねぇか!」ヒソヒソ

執事「……己の力量不足を思い知った。 貴様の役には立てん……」ズーン

友「それに秘書さんがいるだろ!」ヒソヒソ

男「……秘書さんは多分死ぬ。 メイドに殺される……」ズーン

友「……哀れな」ズーン

602 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:18:08.04 ID:9LtpMGpX0

許嫁「……せっかくの海水浴だし、一時休戦にしよう」

メイド「そうですね。 このままでは男さまが悲しまれます」

嬢「私が言うのもなんですが、それが良いでしょうね」

許嫁「さっきも言ったけど、事情は分かったけど貴女のこと許さないからね?」

メイド「同じく。 せめて誘拐などせず正攻法で篭絡すべきでした」

嬢「えぇ、反省していますわ。 真っ向から貴女と戦うべきでしたわね、許嫁さん」

嬢「無論、対等な条件でも負けるつもりはありませんでしたけど?」クスクス

許嫁「むー……」

メイド「……確かに。 少なくともお嬢様具合では負けていますね」

603 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:18:43.17 ID:9LtpMGpX0

嬢「まぁ、同じ人を愛する3人、仲良く致しましょう。 一日の仮初としても」

メイド「あら、私も男さまを愛しているとお思いで?」

嬢「うふ、こう見えて人を見る目はあります。 忠誠と言うには度が過ぎてますわよ?」

メイド「貴女の執事こそそうでしょうに」

嬢「アレは忠誠ではなく忠犬ですわね」クスクス

許嫁「とにかく! 今日一日私たちはケンカしない! いいよね?」

メイド「畏まりました」

嬢「うふ、問題ありませんわ」

604 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:19:12.16 ID:9LtpMGpX0

男「……泳ぐ前から疲れた」

幼女「……男、大丈夫?」

男「あぁ。 お前だけが癒しだ……」ナデナデ

幼女「……えへへ」ニコニコ

男「ほら、お菓子食べるか?」ガサガサ

幼女「……はんぶんこしよ」ハムハム

男「あぁ、お前は良い子だなぁ……」ナデナデ

605 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:19:50.08 ID:9LtpMGpX0

友「……」ジー

女「……友? アンタ今何考えてた?」

友「い、いや。 微笑ましいなって」

女「ふぅん? そう。 で、あの子気に入った?」

友「おぅよ! あんな純粋そうで可愛い子気に入らない訳が……ハッ!」

女「……ロリコン」

友「ち、違う! そういう意味じゃないんだ! ただ良い子だなって!」

女「ま、いいけど。 ロリコンとか関係なしに、あの子近づいちゃダメだからね?」

女「あの子、多分男くん以外の男性が怖いだろうから」

友「……そうなのか?」

女「そうなの。 だからお兄ちゃんって呼んで貰おうとか、あきらめなさいよ?」

友「……」ガクッ

606 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:20:36.77 ID:9LtpMGpX0

姐「いやぁ、なかなか面白い余興だったねー! 久々に笑った笑った!」

部長「いや、今朝から笑いっぱなしでしょう、貴女は」

姐「二ヒヒ、アンタも大変だねー? 憎まれ役かって出たりして」

秘書「……何のことでしょうか?」

姐「爺さんの右腕が、空気読めないなんてことあるわけないじゃない」

姐「こういう場だからこそ、仲直り出来るんじゃないかって考えたんでしょ?」

秘書「……さぁ? 本当に空気を読まなかっただけかもしれませんし」

姐「ま、良いけど。 結果的にほら、なんとかなりそうじゃない?」

部長「またそんな、行き当たりばったりな……」
607 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:21:19.73 ID:9LtpMGpX0

姐「あの二人もさ、本当に悪いのは嬢ちゃんじゃないって分かってるよ」

姐「ただ、理解は出来ても感情は簡単には制御出来ないってだけ」

秘書「ならば、感情を抑える必要がある場を用意するだけの事です」

姐「普通の日に、あの4人を会わせてたらどうなってただろうねー?」

部長「……本当にそこまで考えて今日招待したのですか?」

姐「さぁねー? 私が呼んだわけじゃないし?」

秘書「私はただ、ちょうど良い機会と考えてご招待差し上げただけですから」

部長「……全く。 この人たちはどこまで本気かわからなくて怖いよ」

608 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/08(日) 21:25:00.17 ID:9LtpMGpX0
こんな感じで。

後で胸糞物も立てておきます。
3本平行になりますけど、勇者魔王は不定期ですし、こちらも書き溜めが数日分。
それに、胸糞物はすでに完成してるのでペースは変わりません。 ご安心を。

ちなみに、胸糞物書いてる時の精神構造は至って平穏。
自分で展開を考えているとあまりムカつかないんですよね。

では、また明日か他のスレで!
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/04/08(日) 21:43:30.89 ID:2x19Tc15o
NTR物は興奮するけど抜いたあとがなぁ•••
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/08(日) 21:58:45.84 ID:Ua1+YJKIo
ガチンコ海水浴男倶楽部か
死者が出そうだな・・・
611 :以下、名無しにかわりまして ささづか がお送りします [sage]:2012/04/08(日) 23:53:47.95 ID:VPmy4FiA0
>>1
乙乙乙!
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/09(月) 00:53:17.28 ID:h+ucrRFIO
2つ目のスレから読みたいんだがまとめてるサイト無いかね
あっても最初のスレしかないんだよね
613 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/04/09(月) 01:10:36.36 ID:ymWzynGY0
>>612
今のところのくすしかなさそうです。
あそこ、自動収集なので多分同じタイトルのスレは収集しないような仕組みなんでしょうね。
2スレ目以降は収集されてないみたいです。

宝庫とかエレ速にでもまとめ依頼を出せばいいんでしょうけど、多分長いのでまとめてもらえない気もする。
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/09(月) 01:55:58.65 ID:Donlc4fDo
>>612
結構前にググッたらすぐ見つかったよ
どこかは忘れたけど
615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/09(月) 02:48:07.69 ID:Szu+1dweo
Datで保存してあるから余裕
616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/04/09(月) 05:04:42.24 ID:FCy401G6o
前作の別視点はまだかね?
617 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 08:17:28.32 ID:ymWzynGY0
>>616
あっちはもう少し待って下ちい。

ずいぶん前に書いたので、続きを書くにも一度前作+書き溜め分読み込まないと……
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/04/09(月) 18:44:28.45 ID:q3g1LBvto
最近ラガーしかいないな
c3ガード抜けジャンプ抜けするやつ多過ぎ
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/04/09(月) 18:45:03.96 ID:q3g1LBvto
うわ、ごばく
620 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:11:06.30 ID:ymWzynGY0

秘書「皆さん、そろそろ到着です」

男「結構遠かったな、幼女疲れてないか?」

幼女「……大丈夫だよ、男」ピト

許嫁「しまった、この人の相手のせいで幼女ちゃんをフリーに……」

嬢「……うふ、まさかもう一人伏兵がいたとは知りませんでしたわ」

友「……男死ね、男死ね、男死ね……」

女「はいはい、下らない嫉妬してないで降りる準備しなさい」

メイド「男性4名はパラソルや浮き輪も持って降りて下さいね?」

姐「よっしゃ、泳ぐぞー!」ヌギッ!

部長「姐さん、まだ早い。 それに、なんですかその水着は」

姐「ニヒヒ、白スクよ白スク。 メイドの黒スク水と合わせればプリキュア……」

メイド「私、スク水ではありませんので」

姐「な……! この裏切り者!」

男「いいから、狭い中で暴れないで下さい」

621 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:11:40.52 ID:ymWzynGY0

男「おー、結構広いな。 人も多すぎて泳げないって程じゃない」

友「ここ穴場って情報見たな。 少し遠いから除外してたけど」

女「友ー、従姉さんに連絡しときなー?」

友「あ、そうだった。 もう着いてるかな? メールしとくか」

男「メイド、着替えはどうするんだ?」

メイド「更衣室がありませんので、車の中で。 男さまたちは先にお願いします」

秘書「窓には見えないようシールもありますし、カーテンも閉められますから」

622 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:12:16.17 ID:ymWzynGY0

男「……」ゴソゴソ

友「……なんというか」ゴソゴソ

男「……男同士狭い部屋で着替えるの、なんか嫌だな」ゴソゴソ

執事「……黙って着替えろ」

秘書「……ふむ。 中々鍛えていらっしゃるご様子」

執事「私か? 当然だ、お嬢様の護衛も兼ねているのだから」

男「アンタ、何歳なんだ?」

執事「今年で18になる。 お嬢様と同じだ」

友「なんだ、オレたちタメか。 秘書さんは?」

秘書「私ですか? もう30半ばの年寄りですよ」

男「いや、すごいだろ。 20半ばで爺の右腕って呼ばれてたってことになるし」

秘書「会長には大恩がありますから。 努力は全てあの方の為です」

秘書「そして、これからは男さまの為に。 男さまも是非、期待に沿えるようご成長を」

男「プレッシャーだな、それは……」

執事「ふん、その程度で重圧を感じるなど……」

友(なんか世界が違うなぁ……)

623 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:13:32.95 ID:ymWzynGY0

友「さて、女性陣はさすがに時間かかりそうだな」

男「それより仲良くやってるといいんだが……」

幼女「……男ー! 着替えたよー!」ガラッ トタトタ

女「ちょ! まだ着替えてるんだから開けないで!」バタン!

友「……男、お前見たな?」

男「見たけど?」

友「いや、そうじゃなくて! なんで人の彼女の裸みて平然としてるんだよ!」

男「まぁ、前に見た事あるし、許嫁の身体見慣れてるからな」

友「……納得いかねぇ……」

624 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:14:21.94 ID:ymWzynGY0

許嫁「男さま……お待たせしました」オズオズ

男「許嫁……可愛いな。 似合ってるぞ」

友「……胸デカ ゲフッ!」

女「アンタね、彼女褒める前に他の子の胸見るってどういうこと?」

友「い、いや。 アレはしょうがない、男なら誰でも見る……」

男「……それはイヤだな」

メイド「浜辺ではこちらのシャツを着ていた方がいいかもしれませんね?」

男「メイドも似合ってるよ。 綺麗だ」

メイド「ふふ、ありがとうございます」

幼女「……男! 私は? 似合ってる?」

男「あぁ、可愛いよ。 よく似合ってる」ナデナデ

幼女「……えへへ」
625 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:15:22.25 ID:ymWzynGY0

友「……」ジー

幼女「っ! 男、あの人怖い……」ビクッ

男「女、頼む」

女「このロリコン! アンタはちょっとこっち来なさい!」グイグイ

友「ち、違う! 褒めるとこを探そうとつい!」ズルズル

嬢「うふ、いちいち探さないと褒められないなんてなってませんこと」

執事「お嬢様! 何故そのような水着を! 私が用意しておりましたでしょう!」

嬢「馬鹿ね、あのような地味な水着、着るわけがないでしょうに」

嬢「如何ですか、男さま? そちらの許嫁さんに負けてはいないと思うのだけれど?」

許嫁「男さまぁ? もちろん私の方が可愛いですよね?」

嬢「あら、私可愛さなんてもので勝負しておりませんけど? 欲情するか、否かですわ」

許嫁「……メイド、もう一つの水着出して」

男「いいから! 二人とも似合ってるから、これ以上露出すんな!」

姐「おーい、誰か私のスク水突っ込んでー?」

部長「無理ですよ、完全に食われましたから」

626 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:16:48.09 ID:ymWzynGY0

友「しかし、流石にこれは……やりづらいな」

男「あぁ。 予想はしていたが……どうもイラつく」

姐「ニヒヒ、浜辺中の視線が集まっちゃってるもんねー?」

姐「皆、そんなに私のワガママボディに夢中なのかなー?」ドヤァ

部長「いや、姐さんに関しては珍妙なものを見る視線ばかりですが」

女「この視線は……ちょっとイヤだなぁ」

嬢「あら、見せつける為に水着を着ているのでしょうに。 自信を持ちなさいな」

メイド「なるほど、流石に人の視線には慣れているのですね」

嬢「えぇ。 令嬢なんて常に人の視線に晒されているようなものですから」

メイド「それに比べ……」チラッ

許嫁「男さまぁ、や、やっぱり恥ずかしいです……」

男「ほら、大丈夫。 手握っててやるから、海入るまで我慢しな?」ギュ

幼女「……私も」ギュ

メイド「まぁ、あの子は殆ど外に出た事がありませんでしたからね……」

秘書「こんなことなら、国内にもプライベートビーチを確保すべきでしたか」

メイド「男さまが望みませんよ。 これも勉強です」

627 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:17:32.70 ID:ymWzynGY0

従姉「久しぶりー、友くんに女ちゃん!」

友「あ、従姉さん! 良かった、無事合流出来て」

女「お久しぶりです!」

 「初めまして。 以前は迷惑かけたね。 従姉の彼氏です」

友「あぁ、初めまして。 お二人仲が良さそうで安心しました」

従姉「ま、たまにはケンカもするけどねー? で、許嫁ちゃんと婚約者くんは?」

女「アッチですけど……ほら、あの通りで」

従姉「……なにあの美男美女の集まりは」

友「男の屋敷のメイドさんに秘書さん、預かってる子供に二人目の許婚とその執事」

女「あとは同級生に変な人……かな?」

従姉「……なんか、現代日本にあるまじき単語が沢山出たんだけど?」

 「あの子さ、この前ニュース出てなかったか? ほら、どっかの会長が死んだとか」

友「それです。 まぁ、色眼鏡で見られるの嫌がるんで、あまり気にせず」

従姉「そんな事口にするなんて友くん成長したねー? 女ちゃんのおかげかなー?」

女「や、ヤダ、そんなことないですよ……」

従姉「それじゃ、あまり気にせず挨拶してこよっか! ほら、行くよ!」

 「あぁ。 それじゃ、後で一緒に泳ごう。 色々話も聞きたいし、ね?」

628 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:18:12.31 ID:ymWzynGY0

男「ところで、お前たちは泳げるのか?」

許嫁「私は、少しだけ……顔をつけるのが怖いです」

幼女「……海初めてだからわかんない」

男「そっか。 じゃぁ浅瀬で遊ぶくらいがいいな」

メイド「お嬢様、オイル塗るのを忘れずに」

許嫁「あ、そうだね。 男さま、塗ってもらえます?」

男「……いいけど、変な声とか出すなよ?」

許嫁「しませんよ……じゃ、背中から」

メイド「男さま、オイルをどうぞ。 幼女はどうしますか? 私が塗りましょうか?」

幼女「……男がいい」

メイド「ふふ、それじゃ男さまは3人分、お願いしますね?」

629 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:18:59.88 ID:ymWzynGY0

嬢「執事、オイルを塗りなさい」

執事「畏まりました」

部長「なんというか、本当にお嬢様だね、キミは」

嬢「お嬢様であろうとした結果がコレですわ。 父に恥を掻かせないよう」

部長「……なるほどね。 なら、これからキミは変わって行くのかな?」

嬢「うふ、変わりませんわよ。 これが私ですから」

部長「そうかな? ボクの目にはあの日のキミとはもう随分変わったように見える」

嬢「……そうかもしれませんわね。 オイル、塗って差し上げましょうか?」

部長「ふふ、お願いしようかな?」

630 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:19:28.50 ID:ymWzynGY0

秘書「で、何故私が貴女にオイルを塗っているのでしょうか」

姐「だってほら、空いてる男アンタしかいないじゃない」

秘書「別に女性同士で塗られても宜しいでしょうに……」

姐「ここは美人に触れられて喜ぶ所でしょ? ハッ、もしかして……」

姐「男性同士で掘られても宜しいでしょうなんて……秘書×執事……」ニヘラ

秘書「私、ノーマルですので」

姐「でも、この開放的な青空の下でつい魔が差したり……」

秘書「しません」

631 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:20:24.53 ID:ymWzynGY0

男「……」ヌリヌリ

許嫁「……ん……」ピク

男「……」ヌリヌリ

許嫁「ふわぁ……」

幼女「……許嫁、気持ち良さそう」ジー

メイド「男さま、水着がトランクスで良かったですね?」

男「っ! ば、馬鹿!」

メイド「ところでお嬢様、あまりだらしないお顔をされると、ほら」

 「うっわ、あの子すっげーエロい……」ガヤガヤ

 「なんだよあの胸……くそ、あの男死ねよ……」ガヤガヤ

許嫁「っ! や、やだ、もぅ! 男さまのえっち」

男「エロいのはお前だ。 ほれ、次幼女だから代われ」
632 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:21:01.10 ID:ymWzynGY0

幼女「……やさしくしてね?」コロン

男「く……コイツは……」

メイド「男さま、ここで耐えないと観衆の前で恥を掻きますよ?」クスリ

男「……」ヌリヌリ

幼女「……ん……」

男「……」ヌリヌリ

幼女「……ぁん」

男「おかしいだろ! なんでお前も喘ぎ声あげてんだよ!」

 「喘ぎ声だって! あんな小さい子に何やってるんだ、アイツ……」ガヤガヤ

 「ロリコンよロリコン! 顔は良いのに残念だよねー……」ガヤガヤ

男「……泣いていいか?」

メイド「幼女、からかうのはその辺にしておきなさい?」

幼女「……うん。 男、早く続き」

男「……グスッ」

633 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:21:50.92 ID:ymWzynGY0

メイド「では男さま、最後に私も」

男「もうどうにでもなれ……」ヌリヌリ

メイド「……さすが、お上手ですね?」

男「無視無視……」ヌリヌリ

許嫁「ところで、メイドったら少し太ったんじゃない?」

幼女「……おなかプニプニ」プニプニ

メイド「っ! こ、こら幼女! 止めなさい!」

男「言われてみると。 まぁ、この程度気にするほどでもないと思うけどな?」ヌリヌリ

許嫁「……気にした方がいいかもしれませんよ?」

男「……?」

幼女「……私も太った」プニプニ

許嫁「幼女ちゃんのは太ったんじゃなくて、それが普通なんだよ?」

男「そうだな。 もう少し肉がついてても良いくらいだ」

幼女「……おっぱいについて欲しい」モミモミ

メイド「ちゃんと大きくなりますから、ね?」

男「お前が元気に育てば、大きさなんてどうでもいいからな?」

幼女「……うん」

634 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/09(月) 21:22:59.80 ID:ymWzynGY0
こんな感じで。

うん、ぶっちゃけ海水浴編は最後のメイドのお腹ぽっこりが書きたかっただけです。

では、また明日!
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/09(月) 21:25:04.05 ID:gaeemkQbo
おおおおつ!!!
636 :以下、名無しにかわりまして いとう たかふみ がお送りします [sage]:2012/04/09(月) 22:34:18.62 ID:sOxhNonh0
乙乙乙!!
637 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:29:09.02 ID:rf4CDNwo0

友「よっしゃ! 男、行くぞ!」

男「慌てるなって! 幼女、浮き輪持ったか?」

幼女「……うん」

男「……許嫁。 お前は浮き輪って年じゃないだろ」

許嫁「で、でも、泳げないかもしれないですから……」

男「却下。 大丈夫、オレが手握っててやるから」

許嫁「……はい!」ギュ

638 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:29:40.60 ID:rf4CDNwo0

幼女「……楽しい!」パチャパチャ

男「良かったな。 お前も泳げるようになるともっと楽しいぞ?」

幼女「……後で教えて?」

男「あぁ、許嫁の後でな。 で、どうだ?」

許嫁「あ……う……し、沈みそうで怖いです……」バシャバシャ

幼女「……沈まないと思う」

男「そうだな。 浮き輪が二つ付いてるし」

許嫁「男さま、手離さないで!」バシャバシャ

男「ちゃんと持ってるから。 ほら、もう少し足伸ばして」

許嫁「だ、だって……怖いー!」

男「こりゃ、まだまだかかりそうだな」

639 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:30:39.98 ID:rf4CDNwo0

友「女、お前結構泳げるじゃん!」

女「当たり前でしょ? アンタこそなかなか上手じゃない」

従姉「友くんは田舎の川でよく泳いでたもんねー?」

友「ガキどもに河童とかあだ名つけられたしな……」

 「あぁ、あそこ良い所だったね。 また行こうか?」

従姉「そだね、そろそろ婆ちゃんにもアンタ紹介しとかないとお迎えが先に来ちゃう」

友「ん? じゃぁ、そろそろ結婚するの?」

従姉「どうしようかなー? 難しいんだよねぇ……」

 「あぁ、アイツがな……」

女「アイツって……もしかして、幼馴染さん?」

 「良く知ってるね。 そ、俺の幼馴染。 俺の親とアイツの親がうるさくてさ……」

従姉「幼馴染さんは認めてくれたってのにねー?」

640 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:31:22.01 ID:rf4CDNwo0

友「従姉さんも大変そうだな……」

 「ま、最悪かけおちでもするさ。 もうコイツを泣かせる事はしないから安心して?」

友「信用しますからね? 従姉さんを宜しくお願いします」

従姉「友くんこそ、女ちゃんを泣かせたらダメだよ?」

友「当たり前だろ?」

女「でも、コイツロリコンだし、スケベだし……」

 「ロリコンは病気だから治したほうがいいな。 良い病院紹介しようか?」

従姉「そういえば、昔近所の小さい子とお医者さんごっこ……」

友「待て! そんな根も葉もない話を今したら……」

女「海の藻屑になれ」グイッ

友「ガボボボ……」ブクブク

従姉「……冗談だからね?」

女「分かってます。 これは躾ですから」ニッコリ

641 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:32:22.56 ID:rf4CDNwo0

姐「ありゃ? アンタ泳ぎに行かないの?」

メイド「もう少ししてから。 今はちょっと……」

姐「あぁ、そういうこと。 じゃ、付き合ってあげよっか」

メイド「貴女こそ泳ぎに行かなくて良いんですか?」

姐「んー、あの執事とやらと遠泳で勝負したいとこだけどねー」

姐「ま、もう少し嬢ちゃんと遊ばせてあげようかと思ってね」

メイド「なら、お好きに。 ふふ、貴女とこうしてるのも久しぶりですね」

姐「一緒に泳ぎに行ったのは高校以来かな? あれは冬だったけど」

メイド「懐かしいですね。 なぜ寒中水泳をする必要があったか今でもわかりませんが」

姐「面白そうだったからに決まってるでしょー? で、どうなの?」

メイド「何がですか?」

姐「そのぽっこりとしたお腹のこと。 もう、男クンには言ったの?」

メイド「……いえ」

642 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:33:09.62 ID:rf4CDNwo0

姐「そろそろタイムリミットでしょ? バレるのと、自分で言うのは違うよ?」

メイド「……分かっています。 でも……」

姐「ま、アンタの気持ちも分かるけどね。 悩んでるんでしょ?」

姐「アンタがあの時アフターピル持ってたの見て思ったよ」

姐「多分、子を作っていいものかギリギリまで悩んでたんだろうなって……」

姐「そうでなきゃ、そんなもの用意しとくはずないんだから」

メイド「……今でも悩んでいます」

メイド「男さまは、お嬢様の婚約者。 なのに私は……」

メイド「それに貴女も知っているでしょう? 私は一度子を……」

姐「それは違うでしょ?」

姐「望まない相手の子を宿すのと、好きな相手の子を宿すのは違う」

姐「そりゃ、出来た子に違いも責任もないけど……愛情を注いで育てられるかは別」

メイド「そうでしょうか……?」
643 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:34:31.99 ID:rf4CDNwo0

姐「それに、アンタ別にあの子を寝取ろうとか思ってるわけじゃないでしょ?」

姐「なら、いいんじゃないかな? 好きなら、産んじゃえ!」

メイド「貴女はそんな簡単に……」

姐「簡単だよ。 産みたい程、その相手が好きかどうか、それだけ」

メイド「でも! お嬢様は何と思われるか!」

姐「たまにはさ、わがままになったら?」

姐「許嫁ちゃんがどう思うかじゃなくて、アンタがどうしたいかじゃないかな?」

姐「その子だってさ、自分の命の行く末は他人の意見に従った結果じゃなくて……」

姐「母親の、アンタだけの意思で決めて欲しいんだと思うよ?」

メイド「私の意思……」

姐「私ね、嬉しかったんだよ? 男性を嫌悪してたアンタに好きな男が出来て」

姐「ほら、私もさ。 ちょっとアンタの傷心に付込んだようなとこあったからさ」

姐「少し気にしてたから……」

メイド「馬鹿ですね、貴女は……」

644 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:35:24.25 ID:rf4CDNwo0

姐「アンタ、義弟くんに似てるんだよね。 だからほっとけないの」

姐「でも、その子は親になったよ。 自分の醜い過去を認めた上でさ」

姐「だから、アンタも頑張んなさい?」

メイド「ふふ、貴女に励まされるとは、私もまだまだですね」グスッ

姐「ま、元彼女としてはもう少し頼ってくれてもいいんだけどね?」クスッ

姐「最悪、許してもらえなかったらおいで? 二人で育てるのもいいじゃない」

メイド「……きっと、その必要はないと思いますよ?」

姐「ね、車で久しぶりにえっちしよっか?」サワ

メイド「却下します」ツネリ

姐「ケチー、たまにはいいじゃない、身体がうずくのー!」

メイド「ダメです。 だって……」

メイド「もう、この身も心も、全部男さまのものなんですから」ニコッ

645 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:36:42.81 ID:rf4CDNwo0

男「ほら、いちに、いちに」

幼女「……」パシャパシャ

男「この調子なら今日中に泳げるようになりそうだな」

幼女「……うん!」パシャパシャ

男「それに比べて、このポンコツは……」

許嫁「だ、だってぇ! ほ、ほら! 沈みそうで!」ギュー

男「……しがみつかれるとオレまで溺れそうなんだが」

メイド「ふふ、本当は別の意味でお困りなのでは?」

男「……あのな。 まぁ、確かにその通りだ」

メイド「お嬢様、そのような格好でしがみつかれるとまるでえっちしてるようですよ?」

許嫁「でもでも! 手離すと沈んじゃう!」

男「ほら、手握ってやるから……」
646 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:37:15.36 ID:rf4CDNwo0

嬢「うふ、情けないですわね? 良い年をして泳げないんですの?」

許嫁「むー!」

メイド「お嬢様、ケンカしないって約束ですよ? 貴女も、挑発はダメです」

嬢「そうでしたわね。 泳ぎ、教えて差し上げましょうか?」

許嫁「男さまに教えて貰うからいいもん!」

男「執事はどうした? 別々なんて珍しいな」

嬢「アレは貴方の所の化け物と勝負をしに。 ほら、あそこに見えますでしょ?」

男「……アイツら、何キロ泳いでるんだ」

嬢「ちなみに、あちらの島まで10キロですが、2往復目ですわ」

男「馬鹿だろ、絶対」

647 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:37:47.31 ID:rf4CDNwo0

女「ほら、幼女ちゃんボールいくよー!」ポーン

幼女「……パス」ポーン

嬢「では、今度はそちらへ」ポーン

従姉「おお、なかなか正確なパス。 では、そっちのお姉さん」ポーン

姐「アターック!」バスッ

執事「お嬢様、お見事です!」

友「……」

秘書「……」

メイド「そこで終わらせてどうするつもりですか、貴女は」

648 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:39:00.91 ID:rf4CDNwo0

男「なんだかんだで、皆溶け込んでるな」

許嫁「そうですね。 ちょっぴり複雑な気持ちもありますけど……」

男「ほら、冷たいジュース」スッ ピト

許嫁「ひぁんっ! 急に首筋につけないで下さい、ビックリしちゃいました」

男「ごめんごめん。 ほら、冷たくて美味いぞ」プシュ

許嫁「頂きます……んくっ、美味しい……」

男「一口貰っていい?」

許嫁「いいですよ? んっ」チュッ

男「ムグッ! ……ん。 お前な、誰が口移しで飲ませろと」

許嫁「一口って仰ったじゃないですか。 美味しいですか?」

男「……温い」

許嫁「もぅ! そこは美味しいって言うところです!」

男「ハハッ、でもウソつきたくないし。 なぁ、許嫁?」

許嫁「なんですか?」

男「……来年も、また来ような? 皆で」

許嫁「そうですね。 でも男さま? その前に……」

男「ん?」
649 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:39:51.73 ID:rf4CDNwo0

許嫁「秋にキャンプに行ってもいいですし、二人で旅行にも行きたいですし」

許嫁「クリスマスだってありますし、お正月も皆で過ごしたいですし」

許嫁「バレンタインや、ひな祭りや、お花見だって……」

許嫁「まだまだ、沢山しなきゃいけないんですからね?」

男「皆で?」

許嫁「皆で。 ……たまに、二人きりで」

男「えっちなことも?」

許嫁「もぅ、男さまのえっち……」

男「でも、そうだな。 まだお前と暮らして3ヶ月しか経ってないんだもんな」

許嫁「10年分の思い出を取り返さなくちゃいけませんからね?」

男「うん。 でも、慌てなくてもいいからな?」

男「ゆっくり、皆で思い出を作っていこう」

許嫁「……はい!」

650 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:40:40.30 ID:rf4CDNwo0

 「ねぇねぇ、お姉さん? そんな男より俺と遊ばない?」

男「……ハァ。 せっかくの雰囲気を台無しにしやがって……」

 「なーにボソボソ言ってるの? そんな暗い奴ほっといてさー?」

許嫁「……? この人、眼鏡さんそっくりじゃないですか?」

男「……言われてみれば。 眼鏡のない眼鏡だな」

 「……オィ。 なんでてめぇら俺の従弟知ってるんだよ?」

男「……マジ?」

 「あぁ? 俺が聞いてんだよ、いい加減にしろよ、てめぇ?」

男「はいはい、眼鏡とオレは同級生だった。 これでいいか?」

 「……てめぇの面、どっかで見たことあんな?」

男「オレはアンタなんてしらねぇよ」

 「ふん。 まぁいいや。 さ、お姉さん遊びに行こうぜ?」

許嫁「イヤです。 私婚約者がいますから」ギュー

男「というわけだ、ナンパするなら他所でしてくれ」

 「うるせぇんだよ、てめぇは! いいから来いよ!」
651 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:41:23.35 ID:rf4CDNwo0

男「止めとけ。 お前の為に言ってる」

 「俺の為だぁ? ふざけてんのか、てめぇ!」

男「……悪い。 もう間に合わなかった」

 「……は?」

メイド「……またお嬢様にたかる蛆虫ですか」ハァ

姐「許嫁ちゃんフェロモンは強力だねー?」コキコキ

執事「……なんで私まで……お嬢様の命でなければ……」ブツブツ

男(あ、終わった)

許嫁(死なないで、眼鏡のない眼鏡さん)

 「ちょ、なんだお前ら! おい、ちょっと、コラ!」

姐「いいからいいから。 お姉さんたちと遊びましょ?」

メイド「なにやらその顔はムカつきますね。 手加減なしで行きましょう」

執事「……くそ、私の苛つきを解消させて貰うからな」

 「離せ、コラァァァァァァ!」

男「……南無」

652 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:42:00.89 ID:rf4CDNwo0

友「ふぃー! いやぁ、遊んだ遊んだ!」

女「……アンタ、無駄に体力あるよね……」

幼女「……メイドたちは?」

男「向こうで現地のお兄さんと遊んでるよ」

嬢「うふ、楽しそうですわね? 私も参加してこようかしら」

許嫁「……私のこと、心配してくれたんですか?」

嬢「何のことかしら? 男さまの様子を見て来いとは執事に命じましたけど」

許嫁「……ありがと」ボソッ

秘書「それでは、そろそろお開きにしましょうか、男さま?」

男「そうだな。 友、パラソルとか片付けるの手伝え」

友「りょーかい!」

653 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:42:43.18 ID:rf4CDNwo0

姐「ふぅ。 ゴミ掃除すると気持ちいーよねー?」

メイド「良いストレス解消になりました。 最近イライラすることが多かったので」

執事「……化け物め、駄犬め……」ブツブツ

許嫁「あの、眼鏡のない眼鏡さんは……?」

メイド「ゴミ箱に捨てておきました、ゴミだけに」

姐「全く、アイツも海外まで捨てて来ようかしら……」

男「ま、どうでもいいや。 眼鏡の親族なんぞ」

男「それより、そろそろ撤収するぞ? 忘れ物するなよ?」

654 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:43:46.50 ID:rf4CDNwo0

従姉「それじゃ、アタシは彼の車で帰るから、ここで!」

 「今日は楽しかったよ、また機会があれば、是非!」

友「じゃぁ、またうちにも寄ってくれよ?」

従姉「そだね、一度挨拶に行くと思うから、おばさんたちに宜しく!」

許嫁「従姉さん、彼氏さんとお幸せに!」

従姉「アハハ、許嫁ちゃんもね? 婚約者くんと早く結婚出来るといいねー?」

許嫁「……はい」カァ

女「友のことは任せといて下さい、きっちり躾ますから」

従姉「尻に敷かれちゃってるね、友くん?」

友「……惚れた弱みって奴だから」

従姉「言うじゃない! 女ちゃん、この馬鹿のこと、宜しくね?」

女「はい!」

655 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:44:12.29 ID:rf4CDNwo0

幼女「……ん……」ウトウト

許嫁「……ふぁ……」ウトウト

男「ほら幼女。 眠いならおいで?」

幼女「……ん♪」ダキッ

男「……」ナデナデ

許嫁「私もー……」クテン

男「……いいよ」ナデナデ

許嫁「……えへへ」スリスリ

656 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:44:53.68 ID:rf4CDNwo0

嬢「……ふふ」クスリ

女「どうしたの? また悪企み?」

嬢「いえ。 あの姿を見て、我ながら馬鹿な事をしたものだと自嘲していたのですわ」

友「ま、毒気は抜かれるな。 確かに」

嬢「お互いの心が通じぬ関係など、どうせ続かなかったんでしょうにね……」

嬢「きっと、私が無意識に求めていた姿はあれだったのでしょう」

女「嬢さん……」

嬢「今日は、来て良かったですわ。 久しぶりに何の打算もなく、心から楽しみました」

女「そっか。 ま、いいんじゃない?」

657 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:45:44.59 ID:rf4CDNwo0

執事「……」

部長「何を考えているんだい?」

執事「……貴様は、事情を知っているのだったな?」

部長「嬢さんのことかい? 事が終わってから聞いたよ」

執事「……私は、間違っていたのか? お嬢様の笑顔、久しぶりに見た」

部長「かもしれないね。 キミも、もう人間になったらどうだい?」

執事「どういう意味だ」

部長「嬢さんにはきっと、友達ってものがいなかったんだろう?」

部長「人間ってさ、一人で生きても楽しくないものさ」

執事「お嬢様には私がいる! 一人ではない!」

部長「キミはさ、人間じゃないから。 いわば、人形だよ」

執事「人形?」

部長「嬢さんの言う事に従い、逆らいもしない。 ただ言われる通りに動く」

部長「まるで、嬢さんと父親の関係に似ていないかい?」

執事「……」
658 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:46:44.97 ID:rf4CDNwo0

部長「人形と人間じゃ友達にはなれないさ。 人間同士でないとね?」

部長「まぁ中にはボールが友達とか、愛と勇気だけが友達っていう寂しい人もいるけど」

執事「……何の話をしている」

部長「もう少し、自分の気持ちを出してみたら? っていうことさ」

部長「ボクなんて、姐さんに逆らうことなんてしょっちゅうだよ?」

秘書「私もその点は反省しないといけませんね。 会長に寂しい思いをさせてしまった」

部長「やだな、聞いていたかい? 人生の先輩にまで偉そうな事を言うつもりはないよ」

執事「……ありがとう。 少し、考えてみるとしよう」

部長「ところでボクも聞きたい事があるんだ。 姐さんと並ぶ程の体力に気配を消す技術。 一体どのようにして習得したんだい? いや、今後の為に是非学んでおきたいと思ってね。 もし良い勉強の仕方があるのなら教えて貰えないかと思っていたんだよ!」

執事「わ、わかった! わかったから落ち着いてくれ!」

659 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:47:46.91 ID:rf4CDNwo0

メイド「……姐。 今日はありがとう」

姐「ん?」

メイド「帰ったら、男さまに伝える。 貴方の子を産みたいって」

姐「決めたんだ? そんなに男クンの事が好き?」

メイド「好き。 愛してる。 もう、きっとこんな気持ちになる人はいないよ」

メイド「それに、この子だってきっと。 産んで欲しいって言ってるからさ」

姐「……久しぶりに聞いた。 アンタの素の喋り方」

メイド「アンタには本当の私を覚えておいて欲しかったから」

メイド「だから、この私はアンタにあげる。 元彼女のアンタに置いて行くよ」

メイド「だって、男さまが知っているのは、今の私、ですもの」

姐「ん。 いいよ、貰ってあげる。 それでアンタが幸せになれるなら」

メイド「アンタも気に病まなくていい。 あの時、私は本気でアンタを好きだったから」

メイド「傷心につけまれたんじゃない。 アンタに、傷を癒して貰ったていたの」

姐「そう、かな?」

メイド「そうだよ。 愛してる。 ううん、愛してたよ、姐」チュッ

姐「ん……」チュッ

メイド「……少し、恥ずかしい真似をしてしまいましたね」カァ

姐「やっぱり、えっちしようぜ! 最後の思い出に一回だけ!」

メイド「調子に乗らないで下さい。 貴女だけ途中下車しますか?」

姐「……冗談だよ、冗談」

メイド「……ふふ」クスリ

660 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/10(火) 21:50:33.19 ID:rf4CDNwo0
とりあえずここまで。

全員集合編だからと眼鏡(っぽいの)は無理やり出したのに、主任は無理でした……
きっと、許嫁ちゃんのギャラリーに主任の弟辺りが混ざってると思って下さい。

では、また明日!
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/10(火) 22:16:20.18 ID:G3/njFVIO
>>660
ご兄弟で仲良く汗を流しながら海外で労働か・・・
胸熱だな…
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/04/11(水) 02:49:22.32 ID:iZV3hpQc0
>>1
乙乙乙!!
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/04/11(水) 04:20:59.27 ID:tCThwBvKo
>>661
なかよく海外でBLですね
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/11(水) 15:01:48.26 ID:y44Br27Co
最終回かと思ってドキドキしたんだぜ
665 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:32:25.07 ID:H1SYE+1P0

秘書「男さま、間もなく屋敷に着きます」

男「ありがとう。 悪かったな、回り道して皆を送って貰って」

秘書「いえ。 皆様お疲れでしたでしょうし」

メイド「男さま、そちらの二人、寝たまま運ばれますか?」

男「いや、シャワー浴びさせないといけないし。 起こそう」

男「ほら、二人とも起きろ。 着いたぞ?」

幼女「……ん」ゴシゴシ

許嫁「ふぁ……男さまぁ、んー♪」

男「はいはい、目覚ませ」チュッ

メイド「お茶の用意をさせておきますので、皆で海水を流しましょう」

メイド「……その後で、少しお話があります。 男さま、宜しいですか?」

男「ん? いいけど。 何の話だ?」

メイド「後ほど。 お嬢様も、幼女も、いいですか?」

許嫁「いいけど……ん、分かった」

幼女「……いいよ」

メイド「ありがとうございます。 では、戻りましょうか」

666 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:33:26.37 ID:H1SYE+1P0

男「ほら幼女。 ちゃんと髪もあらわないとパサパサになるぞ?」

幼女「……洗って?」

男「しょうがないな……」

許嫁「うわ、オイル塗ったのに真っ赤になってる……」

メイド「今日は日差しが強かったですからね」

メイド「姐は、あのスク水の跡が残ることまでは考えていなかったのでしょうね……」


姐「やべー! スク水の跡超クッキリ! これじゃコスプレできないじゃん!」

 「姐ちゃん、ジブリールだったら大丈夫だよ? あれ、スク水だし」

姐「幼ちゃんナイス! それでいこう! 待ってろよ、夏コミ!」

 「……お前らは一体何の話をしているんだ」

667 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:34:35.72 ID:H1SYE+1P0

許嫁「男さまー? 背中洗って下さい!」

幼女「……私、男の背中洗う」

メイド「じゃぁ、私が幼女の背中を洗いましょうか」

許嫁「ふふ、皆で洗いっこだね?」


男「うぁ……沁みる! 幼女、優しく擦ってくれ!」

幼女「……こう?」ゴシゴシ

男「あ……そうそう、そんな感じで優しく」

メイド「音声だけ聞くと卑猥ですね」ゴシゴシ

許嫁「……男さまのえっち」

男「なんでそうなるんだよ!」

668 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:35:23.04 ID:H1SYE+1P0

許嫁「ほら、幼女ちゃん拭いてあげるから動かないの!」

幼女「……むー」

男「幼女、どうした?」

幼女「……許嫁、毛が無くなってるよ?」

許嫁「っ! ど、どこ見てるんですか!」

幼女「……みんな一緒」ニコッ

許嫁「もぅ……そんな顔されちゃ叱れないじゃない」ナデナデ

メイド「男さまも一緒になりませんか?」

男「絶対に嫌だ」

669 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:36:03.58 ID:H1SYE+1P0

 「お茶のお代わりはこちらに。 では」

メイド「ありがとう。 下がっていなさい」

 「はい。 失礼致します」

男「それで、話ってなんだ? 改まったりして……」

メイド「はい……その」

男「言い辛い話か? 慌てなくてもいいよ」

許嫁「……メイド、もしかして」

メイド「はい。 ……もしかしたらお嬢様はお気付きかもしれませんけど」

メイド「……男さま。 その、子供が……出来ました」カァ

男「……へ? そ、そうなのか? えっと、まずはおめでとう」

幼女「……子供出来たの? おめでと」

メイド「……ありがとうございます」

許嫁「……」
670 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:36:49.28 ID:H1SYE+1P0

男「それで、その……相手は誰なんだ? 秘書さんか?」

メイド「それは……」

許嫁「メイド。 ……覚悟は出来てるから、言って?」

男「……どういうことだ?」

メイド「相手は……その、男さま、です」

男「そっか、男か……って、オレ!?」

許嫁「……やっぱり、そうだったんだね……?」

メイド「はい……お嬢様、申し訳ございません……」
671 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:38:01.92 ID:H1SYE+1P0

男「ま、待ってくれ! 確かに、何度も夜えっちはしてるけどさ……」

男「オレ、許嫁との約束で一度もお前に挿入だけはしてないぞ?」

メイド「……男さま、申し訳ございません……」

メイド「実は一度。 初めて男さまに身体を委ねた夜……」

メイド「男さまがお休みになった後、眠っている男さまを犯したのです……」ジワ

メイド「一夜限りでも、思い出を頂きたくて……でも、それが……」ポロポロ

許嫁「メイド……やっぱり、あの時の……」

男「それじゃ……本当にオレの子を……?」

メイド「……はい。 男さま以外には身体を開いておりませんから」ゴシゴシ

許嫁「間違いってことは、ないよね?」

メイド「……前回の生理がありませんでした。 検査薬も、陽性で……」

メイド「すでに、つわりの症状も出て、たまに吐き気も……」

幼女「……前、メイドおうちで吐いてた。 男には言わないでって」

男「そっか……それなら、聞かなきゃいけないことがある」

メイド「はい……」
672 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:39:23.74 ID:H1SYE+1P0

男「お前……その子、どうするつもりだ?」

メイド「私は……」

男「産むのか? 堕ろすのか?」

メイド「……お嬢様、ごめんなさい」グスッ

許嫁「……」

メイド「私、産みたい……男さまと私の子、産みたいです!」

メイド「お嬢様より先になんて、いえ、そもそもいけないことだって分かってます!」

メイド「でも! ……でも、私にはこの子を殺すことなんて、出来ない……」

メイド「例えお嬢様に憎まれようとも、愛する人の子を産みたいんです……」

許嫁「メイド……」
673 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:40:12.35 ID:H1SYE+1P0

男「……そっか。 ありがとう、メイド」

メイド「そんな! お礼を言われるような立場では……!」

男「降ろすって言ったら怒るところだった。 ごめんな、怖かっただろ?」

メイド「いえ……そんな……」

男「ただ、オレだけで良いとは言えない。 許嫁、お前はどう思う?」

許嫁「私は……」

メイド「お嬢様がダメと仰るなら、私はお嬢様の前から去りますから」

メイド「私、産みたいから。 だから、一人ででも……」

許嫁「……馬鹿。 誰もダメだなんて言ってないでしょ?」

許嫁「メイドが男さまの事、愛してるのは分かってるから」

許嫁「だから……産んでも、いいよ。 堕ろすなんて、させるわけないじゃない……」

メイド「お嬢様……」
674 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:41:05.27 ID:H1SYE+1P0

男「許嫁、ありがとう。 でも、それなら一つ頼まなきゃいけないことがある」

許嫁「……なんですか?」

男「ごめん。 お前との約束、一日だけ忘れて貰っていいか?」

許嫁「約束って……」

男「……ちゃんとメイドを抱きたい。 性欲から言ってるんじゃないぞ?」

男「ちゃんとオレの意思で抱いて、子供を作るって、実感を持ちたいんだ」

男「……メイドにも、オレを犯したという思い出だけを残してやりたくない」

男「ちゃんとオレに抱かれて、愛されて子供を作ったって、思って欲しいんだよ……」

メイド「男さま……」

男「お前には辛い事を言ってるのは分かってる。 でも、頼む……」

許嫁「……そう、ですね……」

メイド「ごめんなさい、お嬢様……」

許嫁「男さま、一つだけ、私のお願いも聞いてくれますか?」

男「いいよ、何?」

許嫁「30分でいいんです。 男さまと私、二人だけになりたい……」

男「分かった。 メイド、幼女。 席を外してくれるか……?」

675 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:42:03.98 ID:H1SYE+1P0

男「ごめんな、許嫁……」

許嫁「男さま……私、私……悔しい……」

男「許嫁……」

許嫁「男さまの子供、私だけが産みたかった……」

許嫁「そうでなくても、せめて男さまの最初の子だけは、私が……」

許嫁「だって! 子供は愛の結晶だから! だから……」

男「……ごめん」

許嫁「男さまは謝らないで! 一つも悪くないでしょ!」

許嫁「でも……メイドの気持ち、分かるから……」

許嫁「だから、責めたくないの。 辛く当たりたくないんです」

許嫁「幸せな気持ちで子供産んで欲しいから。 だから……」
676 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:42:31.96 ID:H1SYE+1P0

男「……いいよ。 全部オレにぶつけて」ナデナデ

許嫁「う……グスッ……うわぁぁぁぁぁん!」ポロポロ

許嫁「バカバカ、男くんとメイドのばかぁ……!」ポカポカ

許嫁「私だって、私だって男くんの赤ちゃん、欲しいんだよぉ……!」ポカポカポカ

男「分かってる、分かってるよ……」

許嫁「メイドのばかぁ! ばかばかばかばか……」ポカポカポカ

男「……」ナデナデ

許嫁「うわあぁぁぁぁぁぁん!」ポロポロ

677 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:43:45.01 ID:H1SYE+1P0

メイド「お嬢様……」

幼女「……なんで皆悲しそうなの?」

幼女「……赤ちゃん出来るの、嬉しいことでしょ?」

メイド「幼女は、私に赤ちゃんが出来て悔しくはないですか?」

幼女「……なんで?」

メイド「……だって、お嬢様や貴女より先に子供を作られてしまったんですよ?」

幼女「……うん。 だって、男が好きだから作ったんでしょ?」

幼女「……私は、私の赤ちゃんを男と作るから。 だから、別に悔しくないよ?」

メイド「そう……そうなの。 貴女は、そういう子なのね……」

678 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:44:29.76 ID:H1SYE+1P0

許嫁「……」ガチャ

メイド「お嬢様……」

許嫁「……いいよ。 今日一日、男さまはメイドだけのものだから」

許嫁「私、今日は幼女ちゃんと男さまの家に帰ってるね……」

メイド「申し訳ございません、お嬢様……」

許嫁「……謝らないで。 男さまに、沢山愛して貰ってね?」

許嫁「それで……その子に、沢山愛情を注いであげて。 ね?」グスッ

メイド「……ありがとうございます」

許嫁「さ、男さまが中で待ってるよ。 幼女ちゃん、行こう?」

幼女「……ん」ギュ

許嫁「それじゃ、ね……」

メイド「お嬢様……」

679 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:45:22.02 ID:H1SYE+1P0

メイド「男さま、失礼します……」ガチャ

男「あぁ。 ここ、座って?」ポンポン

メイド「……はい」ポスッ

男「……メイド。 独りで悩んだと思う。 辛かっただろ?」

メイド「私、は……」

男「いいから。 今日だけは、お前のことだけを考える」

男「だから、こんな年下のガキで良ければ、好きなだけ甘えてくれ」

メイド「男さま……」
680 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:45:48.30 ID:H1SYE+1P0

男「いきなりえっちってのもアレだな。 何かして欲しいこと、ないか?」

メイド「……それでは……撫でて、頂けますか?」

男「そんなのでいいのか? デートでも、なんでもいいぞ?」

メイド「いえ。 男さまに、撫でて貰いたい……」

男「……ん」ナデナデ

メイド「……」ニコッ

男「……今日は、許嫁に遠慮しなくてもいいからな?」

メイド「……愛してます。 お嬢様に負けないくらい、愛してます!」ギュー

男「……ありがとう」ナデナデ

メイド「好き! 好きなんです! こんな気持ち初めてなんです!」

男「……そっか」
681 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:46:33.87 ID:H1SYE+1P0

メイド「男さまは、私の事……本当は、どう思っていますか?」

男「好きだよ。 許嫁、幼女と同じくらいに」

男「でも、オレ不器用だからさ。 同時に愛せるのは、1人の子だけだと思う」

男「だから……ごめん。 選ぶなら、許嫁なんだ」

メイド「……そう、ですよね……」

男「でも、今日だけは、お前を選ぶ。 1人しか愛せないなら、お前を愛する」

メイド「……男さま……」
682 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:47:23.19 ID:H1SYE+1P0

男「……お腹、触ってもいい?」

メイド「……どうぞ」スル…

男「……ここに、オレとお前の赤ちゃんが入ってるんだな……」サワサワ

メイド「……はい」

男「……ありがとう、メイド。 オレの子、産むって言ってくれて」

メイド「っ! 私は……」

男「いいんだ。 素直に嬉しいんだから。 それに、きっと……」

男「きっと、許嫁も許してくれる。 だから、気に病むな」

メイド「……」

男「子供、作ろう? 精一杯、一生分の愛情を注ぐから……」

メイド「……男さま……」

男「寝室に行こう。 今日は、お前に抱かれるんじゃなくてオレが抱くからな?」

メイド「はい……やさしく抱いて下さいね?」

683 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/11(水) 22:49:28.47 ID:H1SYE+1P0
こんなところで。

明日で海水浴編は終わりです。
まぁ、海水浴編といいつつメイドENDみたいなものですが。

ということは、幼女編は……
しかし展開が思いつかず筆が進んでいないのはナイショ

では、また明日!
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/11(水) 22:51:49.13 ID:YoRAwoXIO
おつつつつ
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/11(水) 23:46:54.76 ID:kAOWh64Eo
妊婦プレイと聞いて飛んできますた!!
あ、いや、パンツが飛んでいきますた!!
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/11(水) 23:48:16.79 ID:Szld2a8r0
あれ今まで挿入なしやったん?
687 :以下、名無しにかわりまして ジョン がお送りします :2012/04/12(木) 00:26:40.33 ID:uipYAi9F0
>>1
乙乙乙!!!

>>686
今までセクロスは無しクンニ&ペッティング
688 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 00:26:49.90 ID:n713yykI0
>>686
男は許嫁と、許嫁以外の女性を抱かないと約束していた為、これまで挿入したことはありません。
挿入は初夜の逆レイプ一回だけ、以降は許嫁が突っ込まれてる横で許嫁の敏感な所を弄ったりするだけで、指以外は挿入されてません。

更に言えば、過去の事件以来挿入経験がなかったり。
(高校時代に当時彼女だった姐にペニバン突っ込まれたことはありますが)
689 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:12:31.15 ID:n713yykI0

屋敷に用意された男の部屋。
光量を抑えたシャンデリアの淡い明かりが部屋を照らす。

その中に浮かび上がるのは、普段とは異なり恥ずかしげな表情を浮かべるメイド。
その姿は、初めて事に及ぶ少女のようで。

愛されて抱かれた事のないメイドにとって、これからの一夜は愛しい男性に初めて抱かれる夜になるからだ。

男が抱きしめるようにしてメイド服を脱がせていく。
宣言通りに今夜だけ自分にのみ向けられた愛情を逃さないように、唇を交わす。

チュパ… ピチュ…

部屋に唇を貪り合う湿った水音だけが響く。
抱き合い重なり合った胸は、普段より高鳴る心臓の鼓動を男に伝える。

チュ… ツー…

離れた唇から、お互いの交じり合った唾液が糸を引く。
そして、男の唇は再びメイドと重なり合う。 今度は、メイドの身体に。

首筋、鎖骨と細かく何度も啄ばみながら、下へ下へと吸い付く場所をずらしながら。
男の手はメイドを包む純白の下着に触れ、その拘束を解いていく。

メイドの胸が露になる。
男の手はそのたわわな双丘を持ち上げ、桃色の先端を上へ向かせる。 唇に含み易いよう。

ペロ… チュッ

メイド「……ん……」

くすぐるように舌が突起をかすめた。
そして、暖かく湿った感触が突起を包む。

普段なら物足りないような愛撫ではあったが、メイドにはそれも男の優しさのように思えて。
じんわりと包み込まれるようなその感覚は、これまでに感じたことのない、しかし心地のよい安らぎをメイドにもたらした。
690 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:13:35.48 ID:n713yykI0

男の唇がメイドの腹部へと移る。
まるで胎内の子供に語りかけるかのように、男は優しく唇と手でメイドのわずかに膨らんだ腹を啄ばみ、撫でる。

男「ここに……いるんだな」

メイド「はい……」

慈しむように、メイドも優しく自らの腹を撫でる。
ありったけの愛情を注ぐかのように、優しく。

しばらくして、男の手が下半身を包む布地に触れる。
ゆっくりと、両手が下がると共に隠されていた秘部が現れる。

いつもと同じ全くの無毛の滑らかな肌が男を誘う。
その中心には、僅かに湿り気を帯びた唇。

いつもならば指で激しく掻き回される所だが、訪れたのは暖かく湿った感触。
男が舌で敏感な部分の表面を舐め擦っていた。

チュ… ピチョ… ズズ…

舌の腹で全体を大きく舐め上げ、舌先で突付く様に穴を刺激し、唇で豆を吸い上げる。

メイド「ふ……ぁ……」

自らがこれまで幾度の夜に教え込んだ技で攻められ、微かに吐息がメイドの唇から零れた。
次第に速く、複雑になっていく舌の動きに、身体の奥からジュンと愛液が染み出していくのを感じる。

心地よい快感が甘い疼きに変わり始めた頃、ツ……と不意に舌が糸を引きながら離れていく。
691 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:15:08.66 ID:n713yykI0


男は立ち上がると、いきなりメイドの腿と背に手を回し持ち上げた。
いわゆるお姫様抱っこだ。

メイド「お、男さま! ……恥ずかしい、です」

これまでそのように扱われたことのないメイドにとって、不意打ちの愛情表現。
顔を赤らめ、しかし嬉しそうにされるがままになる。

そのままゆっくりとベッドの上に降ろされたメイドは、男がズボンを脱ぐのを横目で見ながら、これから始まる行為への期待に胸が高鳴っていくのを感じていた。
このように愛情をもって異性に抱かれるのは初めての経験で。
だからこそ、性行為そのものには慣れているメイドでも、自分がどのようになってしまうのか予測がつかなかったからだ。

裸となった男がゆっくりと覆い被さってくる。
いつもなら自らが積極的に男の陰部を弄ぶ流れだが、今日はされるがままに流されることを決めていた。
受身のまま、男の求めるままに身体を差し出そう、そして愛して貰おうと。

チュ… チュ…

優しいキスの雨。
軽く触れ合う程度のキスから次第に触れ合う時間が長くなり、じわじわと舌が口内へ侵入してくる。
いきなりではなく、固く閉じたつぼみをゆっくりと花開かせるかのように。
そして、口内へ招き入れられた舌が舌と絡み合い、唾液を交換する。

それと同時に男の手はメイドの胸に触れ、そっと揉みしだいていた。
先端を人差し指で軽く触れ刺激を与えながら、手のひらは柔肌に吸い付き蠢く度に膨らみの形を変化させる。
緩やかな快感が先端を固く尖らせるのを指先で確認すると、今度はもう一方の胸へ。
692 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:16:10.64 ID:n713yykI0

暫く口と胸への優しい愛撫を続けた後に、そっと上下逆に体勢を入れ替える。
シックスナインの体勢だ。

既に固くなった男がメイドの目の前にぶら下がる。
そっと舌を伸ばし、先端からゆっくりと舐め上げていく。
その頭には、普段のような如何に快感を与えるか、如何に性感をコントロールするか、といった考えは浮かんでない。
ただ、いとおしい男に触れる悦びだけが頭を支配していた。

男もまた、目の前で口を開いたメイドの秘部へ顔を寄せる。
先ほどと同様、舌先で優しく入り口をほぐして行く。
決して激しく刺激したりはしない。 今日の交わりは、快感を貪る為のものではなく、愛情を確認する為のものだからだ。

クチュ… ジュル… チュバ…

イヤらしい水音がお互いの股間から響く。
時間をかけて、徐々に高まった性感がそれぞれの性器の準備を整えていく。

メイド「……ん……ハァ……男さま……私……」

メイドが熱っぽい声で喘ぎとともに懇願を漏らす。
男は一度軽く頷くと、再び体勢を上下反転し、メイドに覆い被さっていく。

メイド「男さま……来て、下さい……」

両手を広げ、男を迎え入れるメイド。
その瞳は潤み、喜びに満ち溢れていた。
693 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:17:09.36 ID:n713yykI0

ヌプ…

処女を相手にするかのように、優しくじわじわと腰を進めていく。
そして、間もなく、メイドの一番奥にそっと先端が触れた。

メイド「……ん。 男さま……嬉しいです……」

目から一筋の涙が零れる。
既に肉体的には処女ではなかったが、メイドにとって初めて心から異性を受け入れた瞬間。
メイドの心に訪れた喜びは、果たして愛するものの手で破瓜を迎える処女と同じものだったのではないだろうか。

メイド「どうぞ……動いて、下さい……」

メイドの了承を受け、ゆっくりと腰を引き抜き、突き入れていく。
スローペースなその動きの中、男は自らが包み込まれている胎内が変化していく事に気づいた。
この10年で異物の進入を数度しか許していないメイドの胎内が、ゆっくりとした男の注挿で次第に目を覚ましていく。
肉襞が蠢き始め、男の表面を撫で回し始め。 奥から潤いが溢れ、潤滑を促し。

往復する度に強くなっていく快感に、男も気付かないまま腰の動きが早くなっていく。

ジュプッ! ジュプッ! ジュプッ!

メイド「……ぁ……ふぁ……んんっ!」

メイドもまた、次第に強まる快感に高まって行く。
過去に味わった痛みを伴う快感ではなく、優しく甘い心地よさを伴った快感。
優しく奥を突かれる度に、快感の電流が流れ少しづつ頭の中を白く染めていく。
694 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:17:47.14 ID:n713yykI0

メイド「……ひぁんっ! うぁ……ふ、ぅ……」

男の屹立に、軽い圧迫感が走る。
メイドが、浅い絶頂を繰り返してキュッと締め付けをしているからだ。

緩急をつけた搾り取ろうとするかのようなその動きは、それ程激しい注挿ではないにも関わらず次第に男を絶頂へと導いていく。

男「……メイド、いいか……?」

男の言葉に、はっきりとした意思をもってメイドが答える。

メイド「……私を……孕ませて下さい……」

ジュプジュプジュプジュプ…

最後まで優しい注挿。
強く打ち付けたりはせず、浅目のストロークで入り口を擦りながら、次第に奥へ奥へとストロークを深めていく。

メイド「……んんっ! 男さま、男さまぁ……」

メイドが抱きかかえるように男の背に手を回し、足を絡めて男にしがみつく。
まるで捕まえた獲物を逃すまいとする蜘蛛のように。

限界に達した射精感を堪えながら、メイドの一番奥に先端を押し付けると擦り付けるように腰をグラインドさせると共に、ようやく閉じていた弁を開放する。

男「……イくぞ……んっ……」

ドクン! ビュクビュクビュク…

脈動と共にメイドの奥へ暖かいものが広がっていく。
じんわりと染み込むような熱さを感じると、膣内も激しくうねり、最後の一滴まで搾り出そうと妖しく蠢く。
と同時に、その動きはメイド自身にも最後の一押しを与え、絶頂へと登りつめさせた。

メイド「ふ……んんっ! ……ふあぁぁぁぁぁぁっ!」

ガクガクと腰を震わせながら、余韻に浸る二人。
繋がったままで唇を交わすうちに、胎内で再び男が固さを取り戻した事を感じると、メイドはクスリと微笑んで男を抱きしめる。
まだ、二人の夜は始まったばかりだ。

695 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:18:26.62 ID:n713yykI0

男「……オレ、お前をちゃんと愛してやれてたか?」

メイド「……はい。 これ以上ないくらいに」

男「……そっか」

メイド「……初めて、合意の上で男性に抱かれました」

メイド「今夜の事、一生の思い出にしますから……」

男「……ごめんな? 甲斐性がなくて」

メイド「いいえ。 私がワガママなだけですから」

メイド「でも……いつかお嬢様のお許しが出たら」

メイド「また、可愛がって下さいね?」ニコッ

696 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/12(木) 23:21:12.28 ID:n713yykI0
以上、海水浴編でした。

エロメイドの初夜、いかがでしたでしょうか?

次回は少女(幼女)のお話になると思いますが、まだ全然手がついていない為少し間が開きます。
まぁ、おまけということでお許しを。

では、またいつか!
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/04/13(金) 00:13:56.63 ID:4vDrGc/Po
幼女クル━(゚∀゚)━!

服は脱いだままでいいな
698 :以下、名無しにかわりまして いとう のぶえ がお送りします [sage]:2012/04/13(金) 01:21:59.60 ID:CFouqiLR0
おおっ来てた!
乙乙乙!!!
699 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:07:09.31 ID:4985pPab0
こんばんは!

さて、鬱憤を吐き出し終わったところで本日より幼女番外編です。
といっても、もう少女ですが。
一部名前変わってますけど、まぁお察し下さい。

では、投下開始します。

700 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:08:17.84 ID:4985pPab0

〜4月〜


少女「男ー? ほれほれ、現役女子高生の生制服姿だよー? 似合う?」

男「おぅ、似合ってるぞ」ポンポン

少女「えへへ……可愛い?」

男「可愛い可愛い」

少女「じゃあさ、今日の夜……私の初めて、貰ってくれる?」

男「……なんかこのやり取り以前にやったことある気がするぞ?」

少女「でもさ、あの時と違って今日の夜にはもう私高校生だよ?」

少女「ねぇ? 高校生になったら、えっち解禁だったよねぇ……?」ツツツ

男「ダメ。 オレが相手になるなんて言った覚えないし」

少女「うそつきー! 大体、男以外に初めてあげる気ないんですけどー!」
701 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:09:20.87 ID:4985pPab0

男「あのな……ほら、後ろ後ろ」

メイド「少女。 男さまに迫るのは夜にして、準備しないと遅刻しますよ?」

嫁「入学式当日から遅刻なんてしたら恥ずかしいよ?」

少女「やっば! メイド、車回してもらっておいて!」

メイド「……しょうがないですね、今日だけですよ?」

少女「ありがと! じゃ、男後でねー!」フリフリ

男「……あんまり、甘やかすなよ?」

メイド「わかっています。 でも、どうせあの子一人で行かせたら迷子で遅刻ですから」

嫁「そうだね、少女ちゃん方向音痴だから……」

男「少女もお前にだけは言われたくないだろうけどな?」

嫁「……私は道が分からないだけで覚えたら大丈夫ですもん……」

男「ま、気にするな。 いつも一緒なら迷うこともないさ」

嫁「男さま……えへへ」ギュー

冥息「お母さん、ママがまたパパにくっついてるよ?」

冥娘「パパー! 私もギューして!」ガバッ ギュー

嫁「む、またライバルの予感! パパはね、ママのものなんだからね?」

冥娘「違うよー? 皆のものだって少女お姉ちゃん言ってたもん!」

メイド「相変わらずおモテになりますね? でも、娘に手を出したら……」

男「しません。 間違ってもしませんから」

702 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:10:33.13 ID:4985pPab0

 「お嬢様、目立つといけませんのでこの辺りで宜しいですか?」

少女「運転手さん、ありがと! いってくるね!」フリフリ

少女「……さて、と! 張り切って行ってみよっか!」

 「お? 少女、珍しく遅刻しなかったじゃない!」

少女「あ、女友! おはよ!」

女友「まぁ、流石のアンタでも入学式から遅刻はしないか」

少女「……実は危なかったから車……」

女友「……アンタね、目立つから止めろって言ったじゃない」

少女「だから、ここから歩いて行くんじゃない……」

女友「ま、苦労するのはアンタだからどうでもいいけどねー?」

少女「……中学の二の舞は避けたいなぁ……」

女友「どっちにしろ無理じゃない? 同じ中学の連中もいるしさ」

少女「あーあ。 男の家で暮らしてた頃が懐かしいな……」

女友「金持ちには金持ちなりの苦労があるのね……庶民にはわからないよ」

少女「私庶民だもん……」プクー

703 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:11:37.22 ID:4985pPab0

 「なぁ……なんか保護者席物々しいんだけど……」

 「あれ、SPって奴じゃね? ドラマで見たぞ、あんな感じの奴」

 「オレ、テレビで見たことあるぞあの人。 安らぎをあなたに……のグループの会長」

女友「……男さん、わざわざ入学式来てくれたんだ。 良いパパしてるじゃない」

少女「男が来てくれたのは嬉しいんだけど……あんなに警護いるなら来なくていいのに」

女友「あー、やっぱ目立つしねー。 ありがた迷惑ってやつ?」

少女「違うよ。 警護がいるくらい危ないなら、安全な所に居て欲しいの!」

女友「……出たよ、いつものファザコン」

少女「そもそも男は父親じゃないもん。 私の彼氏なの!」

女友「はいはい。 そんな彼氏ももう嫁さんの旦那だけどねー?」

少女「関係ないよ? 嫁の旦那さま兼、私の彼氏だもん」

女友「……天然寝取り魔め」

704 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:13:01.16 ID:4985pPab0

女友「ふあぁ……なんで偉い人ってあんな話が長いんだろーね?」

少女「ダラダラ話する連中はさ、権威を振りかざしたいの。 自分は偉いぞ、ってね?」

女友「さっすが、少女は良く見えていらっしゃいますねー?」

少女「煩い。 そんなことよりクラス分け見に行かないと」

女友「一緒のクラスだといいねー。 アンタ、アタシが手綱握ってないと暴走するし」

少女「私だって成長してるし。 もう高校生だよ?」

女友「アタシも高校生ですが。 というか、アンタは成長しすぎ。 特にその胸」

少女「いいでしょ? 5年前から揉み続けた甲斐があったってものよ」

女友「揉んで貰ってはないんだ?」

少女「……聞かないで」

705 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:13:53.39 ID:4985pPab0

少女「……中学から来ました、少女といいます」

 「おい、マジかよ! すっげぇ可愛いぞ、あの子」ヒソヒソ

 「お前、同じ中学だろ? 紹介しろよ」ヒソヒソ

少女(ハァ、またか……面倒だなぁ)

女友「この調子だと中学の時の繰り返しだねー?」ヒソヒソ

少女「最悪……でも、やりすぎるとまた女子からも無視されるしね……」ヒソヒソ

女友「アンタ、男さん以外の男子なんて眼中にないもんね?」ヒソヒソ

少女「だって子供だし、皆下心ばっかりなんだもん、気持ち悪い……」ヒソヒソ

女友「おかげで中学では私たち百合カップルと思われちゃったじゃない」ヒソヒソ

女友「ヤダよ? アタシ高校こそは素敵な彼氏ゲットしたいんだから!」ヒソヒソ

706 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:14:27.54 ID:4985pPab0

女友「ハァ、高校って色々面倒みたいだねー……」

少女「お疲れ気味? 今日はもう終わりだし、帰って休んだら?」

 「みんなー! クラスの決起会でもしないかーい?」

少女「残念、休めないみたい。 女友、どうする?」

女友「アタシ? どっちでもいいけど……アンタは?」

少女「……早く帰って男に会いたいけど。 ここで帰るとまた、ね……」

女友「叩かれる要素は排除しないと、かー。 うし、付き合ったげるよ」

少女「持つべきものは男と友達だなぁ。 今度お礼しちゃうよっ!」

女友「あー、ならまたアンタん家のジム貸してよ。 最近おなかが……」

少女「……一緒にがんばろ」

707 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:14:54.52 ID:4985pPab0

 「ねぇねぇ、少女さんって彼氏いるの?」

少女「……ないしょ」

 「今度さ、遊びに行こうよ。 皆でさ」

少女「……そうだね」

少女(ウザ……嫌がってるのくらい察せないかなぁ……)

女友「ほら、次少女の番! 例のアレ、来たよ?」

少女「あ、ありがと。 じゃ、歌ってきます」

女友「……相変わらず、大変だねー?」ヒソヒソ

少女「歌うのは好きだけど、早く帰りたい……」ヒソヒソ

708 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:15:48.64 ID:4985pPab0

少女「咽返る魅惑のキャラメル♪ 恥じらいの素足をからめる♪」ペロリ

 「……」ゴクッ

少女「黒いレースの境界線♪ 守る人は今日はいません♪」チラッ

 「……」ドキドキ

少女「……ふぅ。 さ、次の人どうぞ?」

 「少女ちゃん歌上手……」

 「あ、オレちょっとトイレ行って来るわ……」

 「お、おう。 オレもオレも……」

女友「……アンタさ、狙ってやったでしょ。 舌なめずりとか含め」

少女「まぁね。 でもこの歌好きなのもホントだよ?」

女友「そういう悪戯するから面倒な事になるんでしょうに……」ハァ

 「ねぇねぇ、今のって、誰の歌?」

少女「初音○ミク」

 「……少女ちゃんって、実はオタク?」

少女「ううん。 近くにそういう趣味の人がいるだけだよ?」

女友「いーや、アンタはもう汚染されてる」ビシッ!

少女「そんなことないよ? たまに姐さんとコミケでコスプレするくらいだし」

 「……それは十分にオタクなんじゃ……」

709 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:16:51.91 ID:4985pPab0

 「あー、楽しかった! それじゃ、ここで解散ー!」

少女「やっと開放されたか……」ヒソヒソ

女友「甘いなー。 アンタはまだ開放されてないよ?」ヒソヒソ

 「少女さん、もう遅いから良かったら家まで送っていくよ!」

 「少女さん家どっちの方向? オレ、あっちの方なんだけど……」

女友「……ほらね?」ヒソヒソ

少女「あー、私たちはいいよ。 迎え来るから」

 「じゃぁ、迎え来るまで一緒に待っててあげるよ!」

女友「それより、あっちの子送ってってあげたら? もう遅いから危ないでしょ?」

 「あの子は別の奴が送ってくから。 二人だと危ないしさー」

少女「……じゃ、別にいいけど」

女友「……いいの?」ヒソヒソ

少女「どうせいつかバレる事だし、引き下がりそうにないもん」ヒソヒソ

710 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:17:59.85 ID:4985pPab0

 「少女ちゃん、歌上手かったねー?」

少女「……ありがと」

 「次はさ、有志でダーツでも行こうよ! ダーツ、した事ある?」

少女「……何度か」

少女(家のホームバーにダーツマシンがあるって……)

女友「アンタさ、高校生なり立ての子をダーツバーに誘うつもり?」

 「い、いやそうじゃなくてさ。 ほら、アミューズメントパークにあるし」

女友「……あ、そう……」

女友「ガキか」ヒソヒソ

少女「ガキだよ」ヒソヒソ

711 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:18:50.97 ID:4985pPab0

 「それでね、オレ中学の時はさー……」

少女「……そうなんだ」

女友「あ。 少女、迎えきたよ?」

少女「みたいだね。 一緒に待っててくれてありがと」

 「う、うん。 ……え? これ外車……?」

 「少女、お待たせ。 女友ちゃんも乗ってくでしょ?」

少女「待ってないよ! ありがと、男!」ギュー

女友「ありがとうございます。 お願いしていいですか?」

男「もちろん。 あ、そっちのキミはどうする?」

 「あ……い、いえ! オレは一緒に待っててあげただけなんで!」

男「そっか。 ありがとう、少女と仲良くしてやってくれな?」

少女「男ー! ほら、早く早く!」

男「こら。 お礼と挨拶くらいしていけ」

少女「うん。 それじゃ、また明日! ありがとね!」グイグイ

男「引っ張るな! 袖が伸びるから!」ズルズル

女友「それじゃね? まぁ、見たとおりあの子好きな人いるから、残念でした」

 「……あ、あぁ……また、明日……」

712 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:19:44.31 ID:4985pPab0

女友「すみません、男さん。 この子遅くまで居させちゃって」

男「いやいや。 高校にもなれば友達付合いも増えるだろうしな」

少女「心配しないで! 一人で着いてったりしないから!」

男「ま、お前は嫁と違ってしっかりしてるしな。 心配してないさ」

少女「……少しくらい心配してくれたっていいのに」プクー

少女「そ れ よ り! なんで男が運転してるの! 運転手さんは?」

男「今日はもう仕事の予定ないから帰って貰ったけど?」

少女「だいたいなんで一人で来るの! 何かあったらどうするの?」

男「心配性だなぁ……」

女友「でも、少女の心配も分かりますよ。 男さん、少し自分の立場軽く見すぎです」

男「わかったわかった。 今後気をつけます」

少女「……もぅ。 でも、一人で来てくれて嬉しかったから許してあげるね?」

女友「全く、この子は……」

713 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:20:28.05 ID:4985pPab0

女友「それじゃ男さん、ありがとうございました」

男「あぁ。 面倒だろうけど、コイツの事頼むよ」

少女「私、面倒かけてないもん!」プクー

女友「任せて下さい。 きっちり首輪つけときますんで」

男「助かる。 また遊びにおいで?」

女友「はい、今度ジム借りにいきますから!」

男「うん、待ってるよ。 それじゃ、おやすみ」

少女「女友、おやすみー!」フリフリ

714 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:21:18.84 ID:4985pPab0


男「あの子と同じクラスでよかったな?」

少女「うん。 ……正直、助かるかな」

男「お前もあの子を守ってやれよ? 中には、おかしい奴もいるからな……」

少女「……嫁から、話は聞いてるよ。 男が守ったんでしょ?」

男「あぁ。 でも、オレが学校でお前たちを守ってやるわけにいかないしな」

少女「……学校の外では守ろうとしてくれてるのはわかるよ」

少女「でも、その前に自分を守って? ……何かあれば、悲しむの私だけじゃないから」

男「心がけるよ」ナデナデ
715 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:22:02.27 ID:4985pPab0

少女「……ところで、少しデートして帰らない?」

男「なんだ? またケーキか? 太るぞ」

少女「ちーがーいーまーすー! ……少し、大人のデート」

少女「……私、約束守ったよ? ご褒美、欲しいな……」

男「……ダメ。 お前はまだ子供なの」

少女「大人だよ。 もう子供も作れるくらい、立派な大人」

男「……あのな、オレには嫁が……」

少女「そんなことくらい知ってる。 その上でお願いしてるんだよ?」

男「……」

少女「……分かった。 今日はここまで。 男の困る顔見たくないもん」

男「……少女……」

少女「でもね、私本気だから。 許嫁やメイドに負けないくらい、男の事愛してるから」

男「……ありがとうな」ナデナデ

少女「……意気地なし」ボソッ

716 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/14(土) 23:26:23.36 ID:4985pPab0
本日はここまで。
書き溜めがあまりないので、しばらくは不定期になると思います。

途中、ロミオとシンデレラの歌詞を引用させて貰いました。
高校生Verの幼女、少女はあんな感じのエロチックな小悪魔風味です。

では、またいつか!

717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/04/14(土) 23:30:03.77 ID:z4GHLR1Oo
気持ち悪く育ったなぁ
まともな大人に任せるって選択肢蹴って引取ったのに
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/14(土) 23:33:56.34 ID:+41OWoUDO
いちおつ

あんな状態だった子がここまで育ったかと考えるとおじさんもうね……
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/14(土) 23:39:31.47 ID:NKPHwEj2o
ビッチ処女か…
720 :以下、名無しにかわりまして ひろゆき がお送りします [sage]:2012/04/15(日) 01:41:13.27 ID:dAjWuzXo0
>>1
乙乙乙!!!
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/15(日) 11:56:18.51 ID:cmoVZvl70
同級生は子供っぽくて興味ないとか言っちゃう
勘違い系背伸び女子

クラスに一人ぐらい居たよな
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/15(日) 21:17:22.17 ID:fx1nAnQ30
某電子の歌姫が全く伏せ字の体をなしてないww
723 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/15(日) 23:59:57.65 ID:+W4N9WxQ0
今日は書き溜め中の為お休みですよ。

>>722
ほら、つのだ☆ひろとかS○NYみたいな。
724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/16(月) 00:01:06.55 ID:86VkoOob0
地面か…

フンッ!

うわ、なんだこれ!熱っ!
マグマ!?マグマだ!
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/16(月) 17:55:49.47 ID:z1fUHf4M0
>>723
伏字が伏字に見えないwwww
726 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:07:46.88 ID:mOBLRwH40

〜1週間後〜


少女「それじゃ、いってきまーす!」バタバタ

 「「お嬢様、いってらっしゃいませ!」」

男「……ハァ」

嫁「アナタ、どうかしました?」

男「いや、少女がな。 毎日毎日抱いて抱いてとうるさくて……」

嫁「もぅ、あの子ったら……」

メイド「困ったものですね、全く」

男「だろ? そう思うよな?」

メイド「そういう台詞はここぞという時に使う物で、安売りする物ではありませんのに」

男「……そこかよ」
727 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:08:29.89 ID:mOBLRwH40

嫁「抱いてあげたらどうですか? ……私なら、いいですよ」

男「お前な……前はあれ程ケンカしてた癖に」

嫁「私はほら、ちゃんとアナタの妻って立場と子供っていう絆を頂きましたから」

嫁「それに、アナタが少女ちゃんに溺れちゃうなんてないって信じてますし」

メイド「あらあら、随分余裕が出てきましたね?」

嫁「メイドとの事で随分考えたもの。 黙ってされるよりよっぽどいいし」

メイド「まぁ、男さまも既に私という既成事実がありますしね」

男「……あの時一晩限りって言った癖に……」

メイド「私もあの時は本気でしたけどね? 身体が男さまを覚えてしまいましたから」クス

嫁「その代わり! 私への愛情が減ったら許しませんから、ね?」ニコッ

男「……だから、受け入れる前提で話をするな……」

728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/16(月) 23:08:40.03 ID:Dp63E3I6o
ほう
729 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:09:29.58 ID:mOBLRwH40

少女「ハァ……面倒だなぁ……」

女友「んー? どしたの? 憂鬱なため息ついちゃって。 幸せ逃げるよ?」

少女「むしろ余計な幸せに逃げて欲しいんだけどなー……」

女友「あー、また? 今度はどこの誰さん?」

少女「隣のクラスのモテ男くん。 面倒なんだよね、こういうの」

女友「こんの贅沢者が! モテ男くん悪くないじゃない、顔も頭も運動神経も良いし」

少女「その程度じゃねー。 私の初めてはそんなに安くなーいー!」

女友「ったく、ホントアンタファザコンよね。 いや、ブラコンなのか?」

少女「いいの。 5年越しの愛なんだから」

女友「ま、5年にたった数日では勝ち目ないよね、モテ男くん残念」

少女「さて、それじゃ面倒だけどお断りに行ってこよっかなー」

730 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:10:20.02 ID:mOBLRwH40

モテ男「……あ、来てくれたんだ。 ありがとう」

少女「……ううん。 それで、その……」

モテ男「うん。 分かってると思うけど、その」

モテ男「一目見て好きになりました。 付き合ってもらえませんか?」

少女「……ごめんなさい」

モテ男「……一応、理由聞いてもいい、かな……?」

少女「私、好きな人がいるの。 だから、無理なの」

モテ男「それ、うちの学校の人?」

少女「ううん。 モテ男くんは知らないと思う」

モテ男「……そっか。 それなら、友達にはなって貰えるかな?」

少女「友達なら。 でも、それなら一つ言っておく事があるの」

モテ男「なんだい?」
731 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:11:07.45 ID:mOBLRwH40

少女「私ね、男の人嫌い。 特にあからさまに下心丸出しで近寄る人が大嫌いなの」

少女「男性で好きなのは、私が今好きな人唯一人。 だから……」

少女「心から友人になりたいのなら歓迎する。 でも、友達から始めていつかは……」

少女「そんな事考えてるんだったら、ならない方が良いと思う」

少女「私の過去が消えない限り、他の人を好きになる事はないから。 それでもいい?」

モテ男「……分かったよ。 諦めた方が良さそうだね」

少女「ごめんね? でも、変に期待を持たせるようなことしたくないから」

モテ男「……キミは強いね。 オレも見習わないといけないな」

モテ男「オレはキミみたいに断れなくてさ。 周りの子に悪い事してるのかもね」

少女「お勧めしないよ。 一緒にいるうちに始まる愛もあるんだから」

少女「ただ、それが私には在り得ないだけだから……」

モテ男「……聞かない方が良さそうだ。 本気でキミに夢中になっちゃうから」

モテ男「その、好きな人と一緒になれるといいね。 それじゃ……」スタスタ

少女「……一緒にはなれないんだよ。 だって、嫁の事も好きなんだから……」

 「……」ジー

732 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:12:24.21 ID:mOBLRwH40

少女「……お待たせ」

女友「おかえり。 どうだった?」

少女「うん、断ったよ。 ……思ったより、良い人だった」

女友「だろうね。 モテるのに女遊びとかしないって聞くし、性格も良いってさ」

女友「しかし、もったいないなぁ……いらないなら、私に寄越せー!」

少女「ふふ、モテ男くんは物じゃないよ。 でも、女友ならお似合いかもね?」

女友「ありゃ、思ったより気に入った? もしかして……」

少女「それはない。 男より素敵な男子って見た事ないし。 でも、マシな方」

女友「ふぅん、アンタがマシっていうなら上の上だねー。 今度接触してみよっと」

少女「ついに女友も百合卒業? これからバイの道を辿るんだね……」

女友「いや、アタシ百合じゃないってば……」

733 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:13:27.11 ID:mOBLRwH40

少女「ただいまー!」

 「「おかえりなさいませ、お嬢様」」

少女「男は? まだお仕事?」

 「はい、今日は少し遅くなられるかと」

少女「そっか、ありがと。 後で皆でお茶しようね!」

 「では、準備してお呼びしますね? ふふ、皆喜びます」

メイド「あら、それでは私たちもお呼ばれしましょうか」

少女「あ、メイド! ただいま!」

メイド「お帰りなさい、少女。 お邪魔してもいいですか?」

少女「もっちろん! あ、妻は何してるの?」

メイド「うちの子たちと遊んでいます。 一緒に呼んでおきましょうね」

少女「ん。 それじゃ、部屋に戻ってるからー!」フリフリ

 「ずいぶん楽しそうですね、お嬢様は」

メイド「何か良い事でもあったのでしょう。 後で根掘り葉掘り聞いてみましょうか」

メイド「さ、お茶の準備をしましょう。 お茶請けは何がありましたか?」

 「冥息ちゃんと冥娘ちゃんの為にクッキーを焼いてあります」

メイド「ありがとう。 それじゃ、それを分けて頂きましょうか」

734 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:14:20.01 ID:mOBLRwH40

妻「そっか、早速告白されたんだ! 少女ちゃん、可愛いもんね?」

 「そうですね、少し大人びて見えますし」

少女「べ、別に嬉しくはないよ? 面倒なだけだもん」

冥娘「少女お姉ちゃん照れてるー!」

冥息「お顔真っ赤だよ?」

少女「うるさいー! 照れてなんていません!」

メイド「お嬢様はあまり告白されませんでしたからね、羨ましいですか?」

妻「私の場合はほら、男さまとの関係が皆に知れ渡ってたから……」

妻「でも、嬢さんはすごいモテてたよ? 手紙とか結構貰ってたし」

少女「あー、嬢さんはモテるでしょ。 綺麗だし、令嬢だし」

 「ふふ、お嬢様も同じ事が当てはまりますよ?」

少女「私は庶民だってば。 綺麗なのは努力した結果だから認めるけど」
735 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:15:13.61 ID:mOBLRwH40

メイド「それで、その告白はどうしたんですか?」

少女「断ったけど?」

妻「……断るのはいいけど、あんまりやりすぎないようにね?」

妻「嬢さんなんて、あんまりバッサリやるから大変だったんだから」

少女「その辺りは気をつけてるから大丈夫。 ちゃんと相手も納得してたし」

メイド「……怖いのは、相手だけではありませんよ?」

少女「どういう意味?」

メイド「私が高校生の頃、付き合う度相手を毒舌で切り捨てる子がいたんです」

メイド「あまりの切れ味に、相手は片っ端から女性不振になりました」

少女「それ、ただのコミュ障じゃ……」

メイド「いえ、極端なツンデレで、皆デレまで耐えられなかっただけです」

メイド「ですが、ある時女性不振になった男性に片思いをしていた子が暴走して……」

メイド「あわや、その子がレイプされる寸前になった、という事がありました」

妻「その、片思いしてた子が仕組んだってこと?」

メイド「そういうことです。 何が言いたいかわかりますか、少女?」

少女「……ん。 気をつける。 でも、好きでもない人と付き合えないよ?」

 「そうですよね、好きな人いるのに付き合ったら相手が可哀想ですよね……」

メイド「難しい所ですね。 まぁ、こういう場合もあると覚えておきなさい」

少女「はーい」

736 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:16:40.26 ID:mOBLRwH40

男「ただいまー」

 「「旦那様、お帰りなさいませ!」」

男「……いい加減、その旦那様っての止めてくれないかな……」

 「旦那様は旦那様ですもの」クス

冥息「パパー!」ガバッ

冥娘「おかえりー!」ガバッ

男「おう、ただいま。 二人とも、良い子にしてたか?」チュッ チュッ

冥息・娘「「うん!」」

少女「男ー! おかえりー!」ガバッ チュー

男「ただいま。 ……お前、この子たちより10歳上なのに同じ行動するなよ……」
737 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:17:32.59 ID:mOBLRwH40

メイド「男さま、お帰りなさいませ。 ほら、パパはお疲れですから離れなさい?」

男「あぁ、大丈夫。 よし、二人とも抱っこしてやろう!」グイッ

冥息「わぁ、たかーい!」

冥娘「パパ、落とさないでー!」

妻「アナタ、お帰りなさい。 ちょうど夕飯の準備が終わる所ですから」

男「そっか。 よし、このまま食堂まで行くぞ!」

冥息「パパ、いけいけー!」

冥娘「やぁ、怖いよー!」

少女「二人とも、いいなぁ……」

メイド「ふふ、それじゃ私たちも行きましょうか」クスッ

妻「そうね、調子に乗ってあの子たち落とさないか心配だしね?」ニコッ

738 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:18:15.62 ID:mOBLRwH40

男「へー、少女告白されたのか?」

少女「……うん。 でもね、断ったから!」

男「もったいないな。 付き合っちゃえばいいのに」

少女「もぅ! 男がそういうこと言っちゃうわけ? 私に彼氏できてもいいの?」

男「ん……言われてみると、なんか嫌だな。 お父さんは許しませんよ!」

少女「お父さんだなんて思ってないもん……」

メイド「……男さま。 少し少女の気持ち考えてあげて下さい」

妻「そうですよ。 5年間でもう十分分かってるでしょう?」

男「いや、その……分かっては、いるんだけど……」

冥息「少女お姉ちゃん、ケンカ?」

冥娘「パパ、ケンカしちゃいや……」グス

男「け、ケンカなんてしてないぞ? ほら、皆仲良し!」

少女「……二人とも、ゴメンね? ケンカなんてしてないから、ね?」
739 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:18:46.29 ID:mOBLRwH40

メイド「ほら、冥息。 お口の周りが汚れてますよ? 綺麗に食べないとダメですよ」

冥息「んー!」ゴシゴシ

妻「冥娘ちゃんも。 パパに嫌われちゃうぞ?」

冥娘「むー!」ゴシゴシ

男「……少女、ごめんな? ちょっとオレが無神経だった」

少女「ううん。 男が私のこと大事にしてくれてるのはわかってるから……」

 「さ、皆さま。 気分を変えておかわりなど如何ですか?」

男「あ、じゃぁ貰おうかな!」

少女「私も! このシーザーサラダ美味しいよ!」

メイド「ふふ、貴女も成長しましたね。 メイド長の役職引き継ぎましょうか?」

 「いえいえ。 まだまだメイド長には及びませんわ」クスッ

740 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:19:34.96 ID:mOBLRwH40

少女「男ー! お風呂入ろ!」

男「お前な、もう高校生になったんだし……それに、この子たち入れるから」

冥息「少女お姉ちゃんと入るって約束したー!」

冥娘「パパも一緒に入るって約束なのー!」

男「……随分、根回しがいいな?」

少女「そりゃ、男に育てて貰ってるもん」

メイド「ふふ、あの子ったら」

妻「それじゃ、私たちも久しぶりに二人で入ろっか?」

メイド「そうですね。 たまには、子供の世話なしでゆっくりと」

741 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:20:11.54 ID:mOBLRwH40

冥娘「パパ、背中あらってあげるー!」

冥息「じゃぁ、少女お姉ちゃん洗うー!」

男「はいはい、じゃぁお願いしようかな」

少女「冥息ちゃん、お願いね?」

冥息・娘「「はーい!」」

冥娘「んしょ、んしょ……」ゴシゴシ

冥息「どう? 上手?」ゴシゴシ

少女「うん、上手だよ。 二人とも偉いね」

冥娘「えへへ……」
742 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:20:59.36 ID:mOBLRwH40

男「しかし、その、なんだ。 少女は恥ずかしくないのか?」

少女「なにが?」

男「普通、高校どころか中学にもなれば一緒に風呂入るの嫌にならないか?」

少女「5年前からずっと一緒に入ってるのに今更恥ずかしくなんてないけど?」

男「あっ、そう……」

少女「なになに? やっぱり私の事女として意識しだした?」

男「そ、そんなことはない」

冥娘「? パパ、タオルが膨らんでるよ?」ツンツン

男「ば、馬鹿!」

少女「ふふーん? 一体なんでそこが膨らんじゃったのかなー? ね、パパ?」

男「うるさいうるさい! ほら、冥娘。 頭洗ってあげるからおいで!」

少女「照れちゃって、可愛い! じゃ、冥息ちゃん頭洗おうね?」

743 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:22:01.68 ID:mOBLRwH40

男「ほら二人とも、100数え終わるまでゆっくり浸かれよ?」

冥娘「はーい! いち、にぃ、さーん……」

少女「ね、男?」

男「なんだ?」

少女「……ごめんね、私少し焦ってたかも」

少女「5年待ってさ、やっと約束の日が来たからって。 嬉しくってさ」

男「……」

少女「明日からは、あまり急かさないようにするから」

少女「だからさ、男も私のこと、真剣に考えてね?」

男「少女……」

少女「私の気持ちは、5年前から変わってないから。 男に救われたあの日からずっと」

少女「私、男のこと一度だってパパとして見た事無いんだからね?」

男「……でも、オレは……」
744 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:22:33.06 ID:mOBLRwH40

冥息「ひゃーく! パパ、終わったよ!」

冥娘「少女お姉ちゃん、何のお話してたのー?」

少女「あのね、私が男の事だーいすきって話!」

冥娘「私もパパだいすきー!」

冥息「ボクもー!」

男「あ、あぁ。 オレも好きだよ?」

少女「それじゃ、上がろっか。 よーし、二人とも上がったら冷たいコーヒー牛乳だ!」

冥息・娘「「やったー!」」ザバァ!

男「オレの事が大好き、ね……」

745 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/16(月) 23:24:05.79 ID:mOBLRwH40
本日はここまで。

さりげに許嫁が消えてしまっています。
許嫁スレなのに……

また書き溜めて投下するので、恐らく次回は明後日か明々後日。

では、また次回!
746 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/04/16(月) 23:27:43.77 ID:LuIX7x2Uo
乙また次回
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/04/16(月) 23:30:31.45 ID:/BkVXDgio
特定もできたし
乙です!
748 :以下、名無しにかわりまして リチャード、ジェームス がお送りします [sage]:2012/04/16(月) 23:51:50.48 ID:2lLpOvFN0
乙乙乙!!!
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/16(月) 23:52:07.59 ID:hC9fsS7DO
おつおつ
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/04/17(火) 00:44:09.21 ID:28UTxzlE0
いいね
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/17(火) 05:02:09.05 ID:6F5w200Bo
嫁から場面変わったとたんに妻になってて
一瞬だれ?と思った
少女は俺の嫁
752 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/17(火) 06:04:17.56 ID:PvqlgA5I0
>>751
すまぬ、妻じゃなく嫁で脳内保管お願いしまうま。
恐らくどっかで少女も処女とか間違えて書きそうな予感。
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/17(火) 08:23:59.36 ID:0eVHHzxIO
メイドの子供は双子で嫁の子供はまだお腹の中?
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/04/18(水) 20:41:57.76 ID:RZJ9UVVAO
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/18(水) 22:32:50.32 ID:A01HRAZNo
>>752 乙〜

>少女も処女とか間違えて書きそう
現時点では間違いじゃないから問題ない

男と結ばれた後だと問題だが
756 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:24:24.89 ID:AXthwY7E0
>>753
メイドの子→双子(男:冥息、女:冥娘)

嫁子→妊娠2〜3ヶ月といった所です。

おまけで多分、女子→妊娠3〜4ヶ月程度のはず。

年齢的には
男23歳、嫁24歳、メイド31歳、少女15歳、双子4歳、秘書39歳、姐31歳(自称永遠の20台)、幼児:27歳、男斗子:27歳、後輩ちゃん6歳くらい?

姐さん、なにげに婚期がやばくなってます。
でも結婚しなさそうな気もする。
757 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:25:58.40 ID:AXthwY7E0

〜数日後〜


少女「……おはよ」

女友「おはよー! ……どしたの、元気ないけど」

少女「ん、最近ちょっと夜考え事しててさ……」

女友「なに? また男さんの事?」

少女「……ん。 まぁ、色々悩みがあるわけよ」

女友「大いに悩め、若人よ。 でも、夜更かしはダメかなー」

女友「ニキビとか出ちゃってもしらないよ?」

少女「……それは困る。 ……女友は何も考えてなさそうでいいよね」

女友「失礼な。 これでも、勉強の事とか彼氏欲しいとか、考えてるって!」

少女「どっちも心配する必要ないじゃん。 女友頭も顔も良いんだから」

女友「……アンタにだけは言われたくないわー……」

758 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:27:15.46 ID:AXthwY7E0

少女「おはよ!」ガラガラ

女友「おはよー! ……っ! 少女、あれ!」

少女「……? あ……机に落書き?」

 「死ね、淫乱女」

 「ビッチはさっさと学校辞めろ」

女友「誰! こんな悪戯したの!」

 「……いや、今朝来たらもうこうなってて……」

 「酷いことするよな、誰だよ……」

女友「少女、これっていじめじゃない? とにかく、先生に……」

少女「ふふ、いいって。 しかし、淫乱にビッチか……」

少女「私処女だってのに。 ビッチどころか一途だし。 ね、女友?」

女友「アンタ、そんなこと言ってる場合じゃ……」

少女「気にしない気にしない。 こんなの根も葉もない事だし、拭けばいいんだしさ」

女友「でも……」

少女「ほら、気にしてくれてるならウェットティッシュ貸して?」

 「……チッ」

759 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:28:37.94 ID:AXthwY7E0

少女「ぁむ……今日のサンドイッチは80点。 なかなかよろしい」モグモグ

女友「ね、少女……朝のあれ、大丈夫なの?」モグモグ

少女「落書き? 大丈夫じゃない?」モグモグ

女友「中学の時はやっかみで済んだけどさ、いじめはキツいでしょ……」

少女「そうかなー…… 正直、あまり気にならないんだけど」

女友「アンタね……甘く見てると、どんどん酷くなるよ?」

少女「別に殺されるわけじゃないし。 でも、心配してくれてありがと」

女友「そりゃ、心配にもなるでしょ……」
760 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:29:44.31 ID:AXthwY7E0

少女「あー、そっか。 女友は知らないもんねぇ……」

女友「何を?」

少女「私、子供の頃虐待されててさ、こういうの慣れてるの」

女友「っ!」

少女「姐さんに助けられて、男に救われて。 もう克服はしてるからね?」

少女「でも、おかげで男の人は嫌い。 男以外の人は」

女友「アンタ、まさか……」

少女「あ、大丈夫。 私まだ新品ですよー?」

少女「でもね、もう痛いのとか、恥ずかしいのは怖くないから……」
761 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:31:07.71 ID:AXthwY7E0

女友「……ごめん」

少女「なんで謝るわけー? 別に女友悪くないじゃない」

女友「アタシ、知らなかったから。 辛かったんだね、少女……」ギュー

少女「ん……ありがと。 でも、今は大丈夫だから」

少女「だから、ね? いじめなんて大したこと無いってわけよ!」

女友「……ったく、しょうがないなぁ、少女は」

女友「でもね、酷くなったらアタシ止めるよ?」

女友「それに、もし辛くなったら……相談乗るからね?」

少女「ありがと。 女友、だーいすきっ!」チュッ

女友「こ、こら! そういうことするからレズ疑惑がっ!」

762 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:31:51.26 ID:AXthwY7E0

先生「〜であるからして……」

少女(昼休みは仕掛けてきてない……それ程大規模じゃないなぁ)

少女(とすると、少人数グループの仕業だよね)

少女(実行は放課後と早朝か。 まぁ、犯人探しは進めておこうかな……)

少女(後は、目的だね)

少女(それさえ分かれば、犯人が特定しやすくなる)

少女(ま、今に要求してくるかもしれないし、待ちかなぁ……)

少女(……最悪の場合は、潰すからね)

763 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:32:48.59 ID:AXthwY7E0

女友「少女、どうするの?」

少女「何がー?」

女友「この調子だと放課後もまた何かされるんじゃない? 見張っとく?」

少女「あー、無駄無駄。 そんな暇あったら早く帰って双子ちゃんと遊んでた方がマシ」

女友「でもさ、犯人さえ分かっちゃえば……」

少女「どうせ見張ったところで、見張りが私たち二人だけなんだから……」

少女「私たちも泊まるわけにいかないし、いなくなった時にやられるだけだよ」

女友「そりゃまぁ、そうだけど……」

少女「なら、やらせとけばいいの。 どうせそのうちボロが出るでしょ」

女友「ハァ……アンタ、楽観的すぎない?」

少女「計算高いって呼んで?」

少女「ほら、こういうのは持久戦なんだから。 焦らずマイペースが一番だよ?」

女友「……そうかもね。 それじゃ、帰ろっか!」

少女「うん!」

 「……」ギリッ

764 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/18(水) 23:34:15.45 ID:AXthwY7E0
本日はここまで。

なにげに少女と女友が見辛い事に気づきました。 気づいただけですが。
次回ですが明日は多分お休み、明後日か明々後日です。

では、また次回!
765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/04/18(水) 23:41:33.58 ID:k3Go/f9qo
乙でした

少女も処女もどっちも好みですわ
766 :以下、名無しにかわりまして フルシアンテ がお送りします :2012/04/19(木) 01:43:35.36 ID:NMxQXsJh0
乙乙!!
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/19(木) 22:18:26.24 ID:F7KNrP2M0


さらなる胸熱展開にwktk
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/19(木) 22:32:01.81 ID:vxUnEqMKo
イケメンヘラヘラから来てやっと追いついた!
あれはブラックな良作だったが、こちらは優しい感じだなwwww
769 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:36:15.41 ID:paMug5JAO

 「お嬢様、女友さま。 お飲み物をお持ちしました」

女友「あ、ありがとうございます!」

少女「ありがとー! 暫く部屋にいるから。 女友、ご飯食べて帰る?」

女友「んー、どうしよっかなぁ……」

少女「どうせ明日土曜日だし、泊まってってもいいけど……」

女友「そだね。 ちょっと作戦会議もしたい所だし……泊まらせて貰っていい?」

少女「おっけ。 じゃ、そういうことだから一人分ご飯追加で!」

 「畏まりました。 では、後ほどお呼びします」

女友「お、お願いします!」

770 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:37:23.78 ID:paMug5JAO

女友「しっかし、毎回ながらアンタの家来ると緊張しちゃうよ……」

少女「あー、メイドの皆の事? 男もまだ慣れないみたいだねー」

女友「アンタは慣れてるよね。 庶民が突然セレブ生活ってどうなの?」

少女「前から休みの度にこっち来てたし。 皆も年の離れたお姉ちゃんみたいな物だよ」

女友「まだこの家来て半年くらいでしょ?」

少女「うん。 男が大学卒業して、正式にグループ継ぐって決まった頃からだね」

少女「前の家では、色々不都合があったらしくてさ」

女友「そりゃそうだ。 日本有数の億万長者があの家じゃねぇ……」

少女「私も男もあっちの家のが好きなんだけど?」

771 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:38:46.91 ID:paMug5JAO

女友「そういえば、あっちの家はどうしたわけ? 別荘扱い?」

少女「ううん、男の友達に貸してる。 今度結婚するし、子供出来るから新居として」

女友「ふーん。 まぁ、人が住まないと痛むって言うしね」

少女「男にとって、あっちは生まれ育った家だからね。 私にとっても思い出の家だし」

女友「私もあっちのが落ち着く……ここ庶民には場違いすぎ」キョロキョロ

少女「私だって庶民だって……居候なんだし。 で、キョロキョロして何か気になる?」

女友「いや、アンタの部屋って、やっぱりちょっとオタク入ってない?」

少女「そう? 普通だと思うけどなー……」

女友「まぁ、人形とかポスターとかはないけどさ。 普通コスプレ衣装もないよ?」

少女「せっかく作って貰った物なんだから飾らないと勿体無くない?」

女友「手作りなんだ……」

少女「去年のだからもう着れないしさ、仕舞ったらもう絶対出さないだろうし」

少女「そだ、女友着てみる? 今の女友、去年の私とおんなじくらいだし!」

女友「い、いや。 遠慮しときます……」

772 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:40:37.38 ID:paMug5JAO

 「お嬢様、お食事の用意が整いました」

少女「ありがと! 男も帰ってる?」

 「はい、皆様お揃いですよ?」

少女「りょーかい。 それじゃ女友、行こ?」

女友「うん。 それじゃ、お邪魔しまーす」

773 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:41:57.40 ID:paMug5JAO

男「あぁ、女友ちゃん。 いらっしゃい」

女友「おおお邪魔してまます! き今日はごちそうさまになります!」

少女「何言ってるのかわかんないよ……」

冥息「お姉ちゃん変なのー!」

冥娘「変なのー!」

男「ハハ、そんな緊張しなくていいから。 変に緊張されるとこっちまで緊張しちゃう」

女友「ひゃい!」

嫁「ねぇねぇ、学校では少女ちゃんどんな感じ? ちゃんと皆と仲良くしてる?」

女友「えっと、その……」

少女「当たり前じゃない! 嫁ったら、そんなに私の事友達いないと思ってるわけー?」

メイド「少女は元気が良すぎますから。 姐の学生時代のようでヒヤヒヤします」

少女「嬉しいけどあれほど無茶苦茶出来るわけないじゃない……」

女友(ね、いじめのこと言わなくて良かったの?)ヒソヒソ

少女(男に心配かけちゃうじゃない。 私たちだけの秘密でお願い)ヒソヒソ

 「さ、皆様。 冷めてしまいますから召し上がってからどうぞ」

774 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:43:48.78 ID:paMug5JAO

嫁「今日は泊まっていくの?」

女友「はい、お邪魔しちゃってすみません」

男「邪魔だなんてとんでもない。 この子らも遊び相手が増えて喜ぶよ」

冥息・娘「「お姉ちゃん、後であそぼー!」」

女友「うん、沢山遊ぼうね?」ナデナデ

メイド「少女、寝床はどうしますか? お客様用の部屋もありますけど」

少女「私の部屋でいいよ。 布団どこに仕舞ってたっけ?」

 「後で出しておきます。 ベッドのシーツも変えておきますね?」

少女「そんなことくらい、私がやるって……」

 「お嬢様に任せると後片付けの方が大変なんですよ……」

少女「ひっどーい……」

男「部屋に持っていく所まででいいよ。 甘やかすと嫁みたいにポンコツになるから」

 「畏まりました。 それでは、後ほどお持ちします」

嫁「私、そんなにポンコツじゃないもん……」

男「お前、初めてシーツかけるとき布団の上から被せて寝られなくした癖に……」

嫁「や、やだ! もぅ、お客さんの前なのに何言ってるんですか……」コツン

男「ハハ、悪い悪い! それじゃ、ゆっくりしていってな?」

女友「あ、はい! ありがとうございます!」

775 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:46:04.28 ID:paMug5JAO

冥娘「えへへ、それババだよー?」

女友「あっちゃー、やっちゃったか!」

冥息「お姉ちゃんまたババ引いたー!」

少女「女友ってホント弱いよね……」

冥娘「で、これで……やった! あがりだよー!」

冥息「お姉ちゃんの負けー!」

女友「またかー……なんでこんな運がないんだろ……」

少女「いや、顔に出すぎなんだよ……」

メイド「二人とも、そろそろお風呂に入ってお休みの時間ですよ?」

冥息・娘「「はーい!」」

メイド「少女、貴方たちはどうしますか? 一緒に入ります?」

少女「あー、私たちはジムで汗流してからにするよ」

女友「そういや、借りるって約束してたもんね」

メイド「では、東棟のお風呂使えるようにしておきますので。 後でどうぞ」

女友「ありがとうございます!」

少女「それじゃ、汗流しに行こっか?」

776 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:47:35.54 ID:paMug5JAO

女友「ハッ……ハッ……それで……さっ……!」タッタッタッタ

少女「ハァ……ハァ……何……?」タッタッタッタ

女友「来週……から、ハァ……何か……考え……あるわけ……?」タッタッ…

少女「ふぅ……いや……特に……ないけど……」タッ…

女友「ハァ、ハァ……アンタね……大丈夫なわけ……?」

少女「……大丈夫、問題ないよ。 いざとなったら手はあるし……」

女友「……心配だなぁ……ま、アンタの事だからなんとかするとは思うけど……」

少女「最悪、男の手を借りるって手もあるしね。 自分で解決したいとは思うけど……」

女友「手を借りるのはいいけど、手遅れになってからじゃダメだからね?」

女友「他の学校じゃ、酷い時にはレイプまで行っちゃう事だってあるっていうしさ……」

少女「わかってる。 男が悲しむような事はしないよ。 心配しないで?」

女友「……分かってるならいいよ。 本当に、アンタの事心配してるんだからね?」

少女「ありがと。 さ、ゆっくりお風呂入って汗流そ?」

777 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:49:23.33 ID:paMug5JAO

女友「……しかし、でかい」

少女「? どうしたの?」

女友「アンタ、今何カップ?」

少女「……Eカップ」

女友「……何食べたらそんな育つわけ?」

少女「食べ物というより、マッサージだよ、多分」

女友「……揉んでいい?」

少女「……ダメ。 揉んでいいのは男だけだもん」

女友「……後でマッサージ方法教えて」

778 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:50:25.70 ID:paMug5JAO

女友「しかしさ、本当に誰が犯人だと思う?」チャプン

少女「……心当たりが沢山あるからね……」ザバー

少女「でも、クラス単位とかの大多数じゃないよ。 せいぜい5人くらいかな?」

女友「でも今は、でしょ? これから増えるかもしれないし」

少女「そうだね。 でも、そうはならないと思う」

女友「なんで?」

少女「私がいじめても面白くないタイプだから。 全然堪えてないでしょ?」

少女「大人数でのいじめになるのは、相手が反撃せず、いじめて面白い場合だよ」

少女「私の場合は、表立ってやると一部の男子が反応するから裏でやるしかないし……」

少女「その上、私が大した反応もしないから面白がって参加しようとはしないでしょ?」

女友「なるほど……」

少女「その方がいいの。 きっと犯人たち、頭に血が登ってボロを出すと思うし……」

779 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:51:23.44 ID:paMug5JAO

少女「ただ、一つだけ問題があるんだよね……」

女友「何? アンタが耐えられなくなるかも、とか?」

少女「ううん、私は多分大丈夫。 ……最悪の場合の話なんだけどさ」

女友「何よ?」

少女「……女友も、いじめられるかも?」

女友「……え゛」

少女「……ごめんね?」テヘペロ

女友「……あのさ、アタシはアンタ程メンタル強くないからね?」

少女「分かってる。 出来れば、その前に片付けたいよね……」

女友「ま、どっちにしろ犯人分からないとどうしようもないか。 アンタに任せるよ」

少女「ん。 出来る限りのことはするよ」

女友「……それじゃ、お風呂上がろ? 茹でダコになっちゃいそう」

少女「ふふ、そうだね」

780 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:53:15.08 ID:paMug5JAO

少女「私布団で寝るから、女友はベッド使って?」

女友「悪いよ。 アタシ普段から布団だし、下で寝るからさ」

少女「んー、それじゃ一緒にベッドで寝る?」

女友「……アンタ、本当に百合じゃないよね?」

少女「ひどーい! バイの女友に言われたくないなぁ……」

女友「誰がバイじゃ。 あぁもう! ほら、アンタはベッド、私は布団!」

少女「しょうがないなぁ……せっかくのお泊りなのに」

女友「身体の付き合いはお風呂までで充分なの。 ほれ、電気消すよ?」カチッ

少女「ありがと。 ま、今日のところは勘弁してあげよう」

781 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:54:30.20 ID:paMug5JAO

女友「……ね。 今日はアレコレ言ったけどさ。 ホント気をつけなよ?」

女友「アタシが巻き込まれるとか気にしなくていいから。 自分の事考えるんだよ?」

女友「絶対に、一人で耐えようとか思わないこと。 いい?」

少女「……ありがと。 元より、女友と一時離れようとかは思ってないけど」

女友「それはそれでちょっとは気にして欲しい気もしないでもない」

少女「アハハ、でもね。 本当に女友にまで手出されたら、私我慢しないから」

女友「……今までだって我慢してないじゃん」

少女「違うよ。 私一人で解決するのを諦めるってこと。 使える物は全部使って潰す」

少女「それくらい、女友の事は大事に思ってるんだから。 ありがたいでしょ?」

女友「それを自分で言わなければありがたかったかもね。 でも、嬉しい」

少女「……ごめんね。 また迷惑かけちゃうかもしれない」

女友「今更? 中学でアンタと知り合ってから、ずっとかけてる癖に」

少女「言われてみればその通りかもね」

女友「ま、本気で迷惑になったら逃げるからさ。 好きなだけ好きなようにやりな?」

少女「ん。 さ、もう寝よっか。 それとも、添い寝してあげよっか?」

女友「バーカ。 それじゃ、お休み……」

少女「お休み……」

782 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/21(土) 22:56:32.39 ID:paMug5JAO
本日はここまで。

最近書く暇が少ない……
暫くは2〜3日ごとの投下になりそうです。
まぁ、たまに覗く程度でのんびりお楽しみを……

では、また次回!
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/04/21(土) 23:05:58.17 ID:cvnvW91io
はい
784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/21(土) 23:15:36.41 ID:FlXecoDDO
少女いじめる輩はあそこの女版に送られるのか可哀想に……
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/21(土) 23:32:35.30 ID:fqhWB5ZDO
>>784
百合パラダイスじゃないですかやったー!
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/21(土) 23:42:51.60 ID:JtjXeVG50
乙ー

いじめてる奴は男の力で
眼鏡とか主任とかとおなじ居遇においてしまへ(おい
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/04/22(日) 05:19:08.77 ID:ez/3IO+io
>>786
きめぇ
788 :以下、名無しにかわりまして いとう たかふみ がお送りします [sage]:2012/04/22(日) 16:47:55.05 ID:Hc3bkD2L0
>>1
乙乙乙!
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/22(日) 19:02:00.68 ID:k/tSuU3U0
さてと…久々にロアナプラ行きのチケットを手配しなきゃな
ラグーン商会にでも当たりをつけとくか…
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/04/22(日) 22:49:41.32 ID:WFRD2z2so
最初から見たいけど見つからない…
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/22(日) 23:13:39.50 ID:l/Ivt+45o
>>790
>>1にあるのに何いってんの?
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/04/22(日) 23:46:55.90 ID:WFRD2z2so
>>791
何か知らんが見れない
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/22(日) 23:57:07.91 ID:29IltpHdo
スレタイでググれよ
794 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/23(月) 00:06:53.62 ID:PpG/AzWAO
PCでも携帯でも見れる筈なんだけどね……

HTML化したのが見れないなら、タイトルググっても見れないかもしれない。
1スレ目しかまとめられてないし……
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/23(月) 00:25:51.35 ID:E+15EC5Qo
>>794
ちなみにiPhoneのBB2Cだと見れない
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/04/23(月) 01:06:10.82 ID:qaijP5MIo
俺もBB2Cだわ
797 :以下、名無しにかわりまして アナ・コッポラ がお送りします [sage]:2012/04/24(火) 21:25:32.52 ID:O1UXvIeb0
N3DSなら見れると思う
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/24(火) 22:45:50.39 ID:KIy/ltiAO
ごめんなさい、リアルが忙しくて書き貯めできてません……

来週には落ち着くと思いますので、少々お待ちを……
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/04/25(水) 00:49:01.81 ID:qxl/VXmWo
チ・ンコ音頭聞きながら舞ってる
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/27(金) 22:49:50.31 ID:wh5DwJRR0
http://lou5.jp/?url=http%3A%2F%2Fex14.vip2ch.com%2Ftest%2Fread.cgi%2Fnews4ssnip%2F1332157723
折角だからこのスレをルー語変換しといたよ
801 :(愛知県) :2012/04/29(日) 15:52:56.88 ID:rgZo5/BQ0
よっしゃああああああああ!追いついたぞおおおおおおおおお!
丸1日!飯もろくに食わなかった!おかげで目が痛い!巨乳最高!
>>1さんHなシーンの描写が上手いですね!思わず右手が股間にいきましたよ!
――――――――
(ふぅ…ビンビンなアレを鎮めるか…)ガサゴソ『ゲイ達のHな日々inロアナプラ』


シコシコ(羨ましいなぁ…)シコシコ シコシコ 「ピンポーン♪」


(回覧板か…さっさと応対して続きを…ってえ?)


「うわ!何なんだお前ら!止めろ!離せ!ギャアアアアアアア!」
―5年後―
俺は北○鮮で働いている。主に女と(ピーー)するのが仕事だ。羨ましがるな。地獄だ。
俺の筋肉質な体とでかくてビンビンで持続するアレは、50過ぎエリート女軍人の性欲処理や、お偉方の娘たちの初体験や20代のストレス解消のためにあるんじゃない!

「俺は、男達との(ピーー)の為に生きてるんだあああああああ!」
(何があっても金をためて、絶対行くぞ、ロアナプラ!)
男の試練は続く…
(因みに、この仕事は1回50万ウォンの仕事です。)
802 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/04/29(日) 16:11:56.43 ID:qJO43miAO
わざわざ1スレ目から読む人結構いるんだな……
有り難いことです。

明日の夜には投下出来そうなのでもう少しお待ちを!
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/29(日) 18:23:58.30 ID:Pt1xX7kDO
上がってるなと思って開いたらなんだ、投下予告か

なん……だと……!?

クロスアウッ!!
正座して待ってる
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/04/29(日) 20:25:39.33 ID:IdI/Mm/eo
同じ愛知県民として恥ずかしいわ
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/04/29(日) 22:02:32.87 ID:rgZo5/BQ0
>>800 ?????
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/29(日) 23:04:20.37 ID:yEBVsV/N0
要するに今からお前に10年間書き込むなって事だよ
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/04/29(日) 23:26:00.00 ID:rgZo5/BQ0
>>1 すいません他の作品貼っていいですか?
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/29(日) 23:30:16.86 ID:SOxKiHDeo
これは期待
809 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/04/29(日) 23:44:05.70 ID:qJO43miAO
>>807
うちの過去作なら既に案内済みなので結構です。
雰囲気が違う作品が多いため敢えて貼ってませんので……

他の方の作品なら尚更ご遠慮下さい。
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [royfocker@mail.goo.ne.jp]:2012/04/30(月) 00:02:47.76 ID:3fr00J9h0
>>751
ロアナプラ行きのチケットやるわ
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/30(月) 01:18:24.27 ID:rn0ZkddIO
おい>>1
さっきからわけ分からんこと言っとる基地外愛知が勝手に改変してスレ立ててるぞ
【リメイク】『許嫁「あなたが男?」』
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1335705650/
812 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/04/30(月) 07:12:46.09 ID:X4seTycAO
>>811
いや、それこのスレじゃなくて『許嫁「あなたが男?」』のパクリだから関係ないよー。

まぁ、作者無許可でリメイクとか意味分かりませんけどね……
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/30(月) 13:05:19.00 ID:s4u/+CJro
>>807>>811>>1ってことは、
自分のパクリスレをここで宣伝するつもりだったのか……
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/30(月) 13:12:14.13 ID:g0atLhCLP
とりあえずNGぶっこんでこいつの話題は終わりでいいんじゃないかな
815 :807 [sage]:2012/04/30(月) 14:23:11.83 ID:3fr00J9h0
>>814 賛成。
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/30(月) 14:51:35.72 ID:rn0ZkddIO
>>815
シネカス池沼野郎
817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/30(月) 21:16:50.72 ID:kfmVoNTK0
どうでもいいけど
喧嘩なら他所でやってくれよ
このスレを喧嘩で埋めて、次スレを立てる>>1も大変だろリアルで忙しいっていうのに
818 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/04/30(月) 22:33:22.80 ID:X4seTycAO
>>817

\           /     /. : : : : : : : :ヽ-‐.: :_;. --- .._: : : : : : : :\       \      /
_  争  も  _   /, -‐==ミ: : : : _,ィニ-‐……ー-: 、`ヽ、: : : : ヽ、      _   争   _
_  え  っ  _     . .:´: : : : : : : ≠:7: : : : : : : : : : : : :ヽ、 ヽ| : i : : :,     _    え   _
_   : . と   _   /.: : : : -‐: :7´: : /:,ハ : : : :ヽ : : : ゝ-- :\ | : :! : : : ,   _    :   _
_  :      _ /, -‐/.: : : : :i : : /ィ:爪: : :\ :\ : : :\: : :`ト : !: : : :′   _   :    _
             〃  /. : : : : : : |.:イ :ハ:| \: .、\: : xィ¬ト、: :| : : ! : : : : :,
/          \   /.: :/.: : : : /l : |/Гト、       / |_,ノ0:::ヽ : : :i : : : : :′ /        \
 /  |  |  \    | .:/.:/. : : :i: i : | |ノ0:::ト :::::::::::::   |: :∩::::::ト: : : !: : : : : : :,  / | | \
             ∨i: |: : : : |: :ヽ| |::∩::| ::::::::::::::::  !.::∪::::::| |: : :i : : : : : : ′            ,ィ /〉
               |: |: : i : :', : |  |::∪::| ::::::::::::::::  !: : : : : :||: : i : : : : : : : :,          / レ厶イ
819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/30(月) 23:22:08.53 ID:xLGJDZYD0
今日の夜に投下じゃなかった?
820 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:39:16.69 ID:X4seTycAO
>>819
まだ今日の夜なのさ……

というわけで投下します。
821 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:41:04.90 ID:X4seTycAO

〜翌週〜


女友「……今日はまた、一段と酷いね……」

少女「上履きに画鋲、ロッカーにゴミときて、机の中に虫かぁ……」

女友「……ゴメン、アタシ虫は無理だわ。 大丈夫?」

少女「アハハ、ミミズくらいどうってことないよー。 前はもっと酷かったし」

女友「前って?」

少女「ん。 昔、電気止められてさ。 うちの家の冷蔵庫で蛆が大量発生した事が……」

女友「うぷっ……ごめん、それ以上言わないでくれる? 想像しただけでヤバい……」

少女「というか、やるならゴキブリでも入れればいいのに。 なんでミミズなんだろ?」

女友「そりゃ、自分のダメージがでかいからじゃない?」

少女「……つまり、犯人は女子の可能性が高い、と。 虫嫌いな男子かもしれないけど」

女友「分析はいいけどさ、とりあえずそれ、なんとかしてよ……」

少女「……案外可愛いよ? しばらく机で飼ったりしたら……」

女友「い い か ら! 早く捨ててきなさい!」

 「……」ジー

822 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:43:19.99 ID:X4seTycAO

少女「さて、今日のお昼は何かなーっと…… おお、おにぎりだ」パカッ

女友「で? まだこのまま行くの?」モグモグ

少女「んー、実害らしい実害もないしねー。 そろそろボロ出しそうだし」モグモグ

女友「あれだけされて実害ないとか、アンタのメンタルはおかしい」

少女「流石に物壊されたりすると迷惑だけどね。 まだ嫌がらせ程度だから……」

女友「……アンタの反応見てると、飽きてもおかしくないような気がする」

少女「ただのいじめ、ならね?」

女友「どういう意味? ただのいじめじゃないってこと?」

少女「さぁ、どうだろ。 私にもわかんないよ」

女友「ふぅん…… ま、飽きるにしろ、ボロを出すにしろ、早く終わって欲しいね」

少女「そだね、机拭いたりするのもいい加減面倒だし」

女友「それを面倒の一言で済ますアンタがおかしいよ……」

823 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:46:25.44 ID:X4seTycAO

〜翌日〜


少女「おはよー!」

 「あ……少女ちゃん……」

女友「っ! 何よ、この黒板の落書き!」

 「いや、オレたちも今来たところで……消そうとしてたんだよ」

少女「なになに? 少女は寝取り魔、他人の恋人を奪う最低女?」

女友「すぐ股を開く淫乱ビッチ……誰よ、これ書いたの!」

 「来た時にはもう書いてあって……」

少女「女友、落ち着きなよ。 ……しかし、そういうことか」

女友「とにかく、こっちはアタシが消すから! アンタは他の被害の確認!」

少女「ありがと。 それじゃ机は……おおー!」

 「うわ……なにこれ……」

少女「生ゴミで一杯だねー、それに教科書も破られてる。 もったいないなぁ……」

女友「だから昨日持って帰れって言ったのに!」

少女「だって持って帰ると重いんだもん……」

 「オレ、ちょっと先生に言ってくるわ。 これはいくらなんでも……」

少女「あ、待って。 言わなくて良いよ?」

 「そんな訳にいくか! これ、立派ないじめだぞ!」

少女「あのね、言った所で犯人も分からないのに意味ないでしょ?」

少女「下手に反応するとエスカレートしちゃうよ?」

 「でも……このままじゃ少女ちゃん……」

少女「大丈夫。 私は問題ないから。 ほら、気にしてくれるなら雑巾取ってきて?」

 「う……うん……」

少女「こんな生ゴミ臭い部屋で授業受けることになって皆ゴメンね?」

女友「そんなこと気にしてる場合じゃないでしょ!」

 「……」ギリッ

824 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:48:25.24 ID:X4seTycAO

少女「ふぅ……ごめんね、今日は一日中教科書見せて貰ったりして」

女友「アンタは悪くないでしょ。 いや、分かってて教科書置いて帰ってるから悪いか」

少女「私箸より重いもの持った事ないもん」

女友「そんな重いもの二つも胸にぶら下げてる癖に……」

女友「それで、いつまで我慢してるつもり?」

少女「うーん、思ったより被害が酷くなってるからねぇ……」

少女「予想だと飽きて自然消滅するはずだったんだけど。 多分飽きないだろうし」

女友「じゃぁ、どうすんのよ!」

少女「本気で犯人捜すならいくらでも手はあるんだけど……」

女友「なら本気出しなさいよ……」

少女「メイドや姐さんに頼む事になるし、男に心配かけちゃうから……」

女友「ハァ……ま、いいけどさ。 で、今日も何もせずに帰宅?」

少女「アハハ、もう破られる教科書もないしね。 さ、帰ろ?」

女友「まったく……この子は本当に大丈夫かねぇ?」

825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/04/30(月) 23:49:32.42 ID:pGG05DH+o
ふむ
826 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:49:49.77 ID:X4seTycAO

少女「ただいまー!」

冥息「少女お姉ちゃんおかえりー!」

冥娘「おやつあるよ! いっしょにたべよー!」

少女「はいはい、鞄置いてくるから待っててね?」

メイド「少女、お帰りなさい」

少女「ただいま! おやつってなぁに?」

メイド「お嬢様手作りのアップルパイですよ。 ふふ、お菓子作りにハマったようで」

少女「そっか。 嫁のお菓子、最近美味しいから楽しみ!」

メイド「さ、荷物を置いて手を洗っていらっしゃい」

少女「はーい!」

827 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:51:46.55 ID:X4seTycAO

嫁「どう? 美味しい?」

冥息・娘「「おいしいー!」」

少女「嫁、お菓子作りは上手だよね。 すっごく美味しいよ!」

嫁「ふふ、良かった……」ニコニコ

メイド「少女、学校はどうですか? 高校には慣れましたか?」

少女「ん……まぁまぁかな?」

嫁「私は一年しか行かなかったけど、高校ってすっごく楽しかったなぁ……」

少女「それは男と一緒だったからでしょ。 羨ましいな……」

メイド「少女だって女友さんがいるでしょうに」

少女「それはそうなんだけどね……」

冥娘「私もはやく学校にいきたいなー」

冥息「ねー、幼稚園よりともだちふえるかな?」

メイド「ふふ、きっと沢山友達が出来ますよ。 でも、慌てる事はありませんからね?」

冥息・娘「「はーい!」」

828 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:54:32.53 ID:X4seTycAO

少女「さてと……ごちそうさま。 嫁、美味しかったよ」ガタッ

嫁「ありがとう。 まだお代わりあるけど、もういいの?」

少女「これ以上食べたら太っちゃう。 この子たちに分けてあげて?」

冥息「やった!」

メイド「ダメですよ、これ以上は食べすぎですから。 明日にとっておきましょうね?」

冥娘「えー……」プクー

少女「それじゃ、部屋に戻るね? ご飯になったら呼んで?」バタン

メイド「……お嬢様、気付かれましたか?」

嫁「ん……学校の事聞いたとき、ちょっと歯切れ悪かったね?」

メイド「何かあったのでしょうか? 姐と一緒で揉め事に首を突っ込みそうで心配です」

嫁「まぁ、少女ちゃんなら大抵の事は大丈夫だと思うけど……」

メイド「……大抵の事が出来てしまうから逆に心配なんですよ」

メイド「まぁ、女友さんもいるし無茶はしないでしょうけど……」

嫁「しばらく、それとなく様子を見るようにした方がいいかもね?」

メイド「そうですね。 最悪、高校にも監視を置いた方がいいかもしれません」

嫁「そういえば、私の時部長さんに監視して貰ってたんだっけ……」

メイド「一度、私の方から姐に相談しておきますね?」

冥娘「お母さんとママ、むずかしいお話してる……」ヒソヒソ

冥息「いまのうちに少女お姉ちゃんのパイ食べちゃお?」ヒソヒソ ソー…

メイド「……ダメですよ?」

冥息・娘「「ばれたー!」」

829 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/04/30(月) 23:59:05.48 ID:X4seTycAO
本日はここまで。

GWだから書く量が増えると思ったらそんなことはなかった。

ほっといても次スレ行きそうな雰囲気なので、レス消費はお気になさらず。

では、また次回!
830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/01(火) 00:39:36.66 ID:7SO8kErXo
乙ー
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/01(火) 06:46:36.07 ID:yXRJh8ADO
おつおつ
832 :以下、名無しにかわりまして いとう ちか がお送りします [sage]:2012/05/01(火) 15:07:24.54 ID:P/NZy39B0
>>1乙乙!!
833 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/05/03(木) 22:19:52.20 ID:615QdIy50
乙です!
834 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/04(金) 11:36:40.99 ID:XHLFlC5i0
乙ー
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/05/04(金) 20:43:41.12 ID:XiyMHUGs0
>>1さん乙です!ところで、これからはどう過ごされますか?選択肢を出させて頂くので、気が向いたらお答えください。

@少し休みをおいて気が向いたら別の作品を書く
A休まずすぐに別の作品に取り掛かる
BGW明けから現実の仕事を頑張る(又は)その他
Cロアナプラに突撃!
836 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/05/04(金) 20:55:33.51 ID:ZHfRPG5AO
>>835
いや、なんで選択肢にこの作品を完結させる、がないのか分かりますん。

明日は時間が取れそうなので多分次回投下は明日の夜。

では、また明日!
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/05(土) 00:57:21.54 ID:onGdVXUFo
待っているぞ
838 :835 :2012/05/05(土) 02:48:50.11 ID:txx6v1fr0
>>835はミスです。投下待ってます。
839 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/05/05(土) 20:21:19.43 ID:JedNXPDAO
すまぬ、すまぬ……

今日は書けませんでした……
徹夜してでも書くから明日こそは……!

もう少し待ってくだちい
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/05/05(土) 20:51:17.93 ID:rVImGz8Po
許さん!!
だが明日で女版ロアナプラにいじめっ娘どもを放り込むのなら許す!!
だから早く書き溜めしやがれください
ネクタイ装備して舞ってる
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/05(土) 21:14:39.11 ID:onGdVXUFo
くっ・・・これがじらしか!!
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [saga]:2012/05/06(日) 00:40:46.19 ID:hDrDX4x40
>>840 レズビアンに関係する場所又は事柄を挙げてみました。

@マルディグラ(MARDI GRAS)←シドニーのパレードの名前
例)ttp://www.yokoso-sydney.com/midokoro/mardigras.shtml
A香港
例)ttp://bian.nabeshirt.com/foreignbar/hk.htm
Bサンフランシスコ
Cパッボン通り(タイ・バンコク)

>>841
ち○こ出して待機してる姿が…
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/06(日) 05:35:58.56 ID:vNytoMSP0
そういうのいいんで。
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/06(日) 08:43:58.44 ID:d8zeBboAO
冥息・娘が可愛い過ぎて生きるのが辛い…!orz
どうしてくれる。
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/06(日) 11:36:03.67 ID:wteGfOCyo
冥娘は貰うわ
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/06(日) 23:14:02.87 ID:d8zeBboAO
今日中に>>1来なければ、冥息・娘は俺の娘
847 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/06(日) 23:17:59.62 ID:4r8zRTSIO
>>846
なら>>1が来なけれは>>1はキモ[ピザ]おっさんたちのものということで///
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/06(日) 23:39:53.71 ID:lFLx8Y01o
>>1がいきなり窮地に立たされたな
849 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) :2012/05/06(日) 23:59:09.96 ID:ZUzMg6bB0
>>1がこなかったら電気椅子ね
850 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/07(月) 00:01:56.02 ID:NOW/tIoAO
では、冥息・娘は貰っていきますね^^
851 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/05/07(月) 00:06:23.76 ID:xRauKBbAO
ふえぇ……もう少し待ってよぅ……
852 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/07(月) 00:28:12.98 ID:pXKy3hOIo
>>1は貰っていきますね^^
853 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/07(月) 03:50:11.52 ID:oglTzHDr0
まだか?
854 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/05/07(月) 07:55:55.93 ID:xRauKBbAO
>>853
寝落ちてました……

後で投下しておきます、ごめんね?
855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/07(月) 08:11:11.35 ID:NOW/tIoAO
>>1>>847他とアツイ夜を過ごされた為遅れたそうです
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/07(月) 10:52:47.99 ID:f6BwKczIO
>>854
ほら、優しくしてやるから、、、


な///
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/05/07(月) 18:28:28.58 ID:6CMlL4i9o
昨日投下しなかった>>1を俺は許さない
だから完結するまでこのスレで粘着してやるから覚えテロよ!
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/07(月) 22:06:24.10 ID:nt3V5rwOo
ん?
859 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/07(月) 22:53:45.29 ID:NOW/tIoAO
今日は来て、くれるかな!?
860 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:29:45.89 ID:xRauKBbAO
ふえぇ、投下するよぅ……
861 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:31:53.52 ID:xRauKBbAO

〜翌日〜


少女「さてと、今日はどうなってるのかなー?」ワクワク

女友「なんでアンタはそんな楽しそうなわけ……?」ガラガラ

 「あ……! 二人とも、ちょっと!」

女友「おはよ。 どうしたの、何かあった?」

 「女友ちゃん……落ち着いて机見てね……?」

女友「……まさか」

少女「……っ! うそ、もう女友まで……?」

 「オレたちで落書きは消しておいたんだけど……」

女友「……生ゴミが入れられてる……」

 「教科書捨てるかの判断付かなかったし、中は片付けなかったんだけど……」

女友「……」フルフル

862 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:33:10.68 ID:xRauKBbAO

少女「……いいよ、私がやる。 全部捨てていいよね? 一緒に注文しておくから」

 「女友ちゃん、大丈夫……?」

女友「……だ、大丈夫だって! 少女だってこのくらい、なんともない、んだし……」

 「少女さんの方は生ゴミとゴキブリがホイホイごと入れられてるぞ……」

少女「私の方はどうでもいいよ……ごめん、女友。 私の考えが甘かった」

女友「……少女は……悪くないから……」

少女「ごめん、皆。 私たち、これ片付けたら帰る。 欠席って先生に伝えといて?」

女友「少女、アタシは大丈夫だから……」

少女「ダメ。 これ以上女友を傷つけられないよ」

 「女友ちゃん、顔色悪いよ……?」

少女「悪いけど、女友を手洗い場まで連れて行ってくれる? 顔洗ってきた方が良いよ」

 「ん。 女友ちゃん、行こ?」

女友「……ありがと」

863 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:34:33.70 ID:xRauKBbAO

 「少女さん、オレたちも机片付け手伝うよ」

少女「ありがと。 ……ん、捨てるのちょっと待って?」ゴソゴソ

 「お、おい! そんな生ゴミ汚いから触るなって……」

少女「……ふぅん。 ん、ごめんね。 手洗うついでにゴミ捨て場に持って行くよ」

 「じゃぁ、机拭いておくな? ……大丈夫か?」

少女「うん。 ありがとう。 それじゃ、お願いね?」

864 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:35:24.70 ID:xRauKBbAO

少女「……女友、大丈夫?」

女友「ん……ごめん、アタシ思ったよりメンタル弱かったみたい……」

少女「ううん、私の方こそごめん。 ちょっと楽観的に見すぎてたみたい」

少女「まさか、もう女友まで対象にされるとは思わなかった。 本当にごめん……」

女友「……少女は悪くないでしょ。 悪いのは犯人なんだから……」

少女「……それでも、ごめんね?」

女友「……うん」

少女「……」

女友「……」

865 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:37:21.41 ID:xRauKBbAO

 「あらあら、お嬢ちゃんたちお通夜みたいねー?」

女友「……?」

少女「あ、姐さん! ごめんね、お仕事中に迎え頼んじゃって……」

姐「気にしないの! アンタの世話も私の仕事の内なんだから」

姐「アンタが女友ちゃんね? いつも少女ちゃんと仲良くしてくれてありがとね?」

女友「い、いえ……姐さんのお噂はかねがね……」

姐「ニヒヒ、一体どんな噂をされているやら? さ、とりあえず車に乗って?」

少女「ありがと! 女友、家まで送って貰うから、ほら!」

女友「あ……そ、それじゃ宜しくお願いします……」

866 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:38:39.97 ID:xRauKBbAO

姐「……なるほどねぇ。 少女ちゃん、ダメダメだねー。 30点」

少女「……反省してます」

姐「ま、しょうがないか。 アンタにとっていじめなんて子供のままごとだもんねぇ?」

姐「でもね、皆がアンタと同じじゃないってこと。 ちゃんと理解しないとダメよ?」

少女「……うん」

女友「……アタシが弱かったからですから」

姐「ううん。 それが普通なの。 いじめを甘く見ちゃダメだよ?」

姐「いじめはやってる側からしたら遊びなの。 だからいくらでも残酷になれる」

姐「ほら、子供の頃虫を殺したことってない? あれと同じ。 何も感じないの」

女友「そんな……」

姐「私も探偵なんてやっててさ、いじめに関しての調査依頼もあるから良く分かるよ」

姐「だから、楽観視しすぎの少女ちゃんは反省しないとね?」

少女「はーい……」

867 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:41:14.71 ID:xRauKBbAO

姐「で、これから反省した少女ちゃんはどうするのかなー?」

姐「男クンやメイドじゃなくて私を呼んだってことから、なんとなく想像つくけどね?」

少女「……ご想像の通り。 手伝って欲しいの、男にはナイショで」

少女「本当は自分だけで解決したかったけど、女友まで巻き込まれたから我侭言わない」

少女「もう犯人は分かってるけどさ、詰めに姐さんの協力が欲しいの」

女友「……え? 犯人分かったの? いつ?」

少女「さっきね。 でも、こうなった以上本気で潰すつもりだから」

姐「……恨み買うよ? ちゃんと先の事まで考えてる?」

少女「覚悟してる。 それに、もう女友は傷つけさせないよ」

女友「少女、アタシは大丈夫だから……」

868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/07(月) 23:41:24.15 ID:6qWXeyBfo
来てた!
869 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:43:00.45 ID:xRauKBbAO

少女「……女友さ。 明日、学校休めないかな?」

女友「……え?」

少女「私だけだったら、もう少し穏やかに解決しようと思ってたけど、もう無理」

少女「明日、本気で片付けるから。 女友が学校出てきたら全部終わってるはずだから」

女友「私も一緒に!」

少女「ダメ。 女友まで恨みを買って欲しくないの。 だから、ね?」

姐「その方がいいかもね? この子にはアンタが傷つくのが一番ダメージが大きいの」

姐「だから、この子の為だと思って。 必要ならご両親にも話するからさ?」

女友「……いえ。 分かりました。 大丈夫、明日は仮病つかいますから」

少女「……仮病なんて、女友って悪い子だね?」

女友「アンタほどじゃないよ……でも、無理しないでよ?」

少女「ん。 あ……そろそろ着くよ?」

女友「姐さん、送って下さってありがとうございました」

姐「いいのいいの! お礼なら今度夏コミのコスプレ要員に……」

女友「お断りします」

姐「えー! せっかくプリキュアメンバー揃いそうだなー、とか思ってたのに……」

少女「今年は嫁もおなか出てきちゃうから無理なのにね……」

女友「嫁さんまで巻き込んでたのか……」

870 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:46:22.73 ID:xRauKBbAO

姐「で、アンタはどうする? 屋敷まで送る?」

少女「良ければ姐さんの事務所に。 今日5限体育だから、その間に仕掛けてしまいたいの」

姐「一応言っておくけど、公共の場に仕掛けるのは犯罪だからね?」

少女「覚悟してる。 姐さんも私が勝手に持ち出した事にしておいていいから」

姐「ま、分かってるならいいけどねー?」

少女「後、本当に男とメイドには……」

姐「はいはい、黙っててあげる。 でもね、こういう時こそ、家族を頼るべきだよ?」

少女「……男に心配かけたくないの」

姐「男クンも後で知ったら余計心配すると思うけどなー?」

少女「……」

姐「ったく、しょうがないなぁ……言わないから、心配しなさんな?」

少女「……ありがと」

姐「ま、どうせ黙っててもメイドは気付きそうだけど。 ニヒヒ」

871 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:48:45.75 ID:xRauKBbAO

少女「ただいまー!」

姐「おっ邪魔っしまーす!」

メイド「お帰りなさい。 ……姐、珍しいですね。 どうしてこちらに?」

少女「あのね! 帰る途中で会ったから送って貰ったの!」

姐「というわけ。 久しぶりにアンタの子見たかったし」

メイド「……そうですか」

冥息「あ、姐おばさ」

姐「……」ギロ

冥息「姐お姉ちゃん、こんにちは……」フルフル

姐「二人とも、久しぶり! ちょっとは大きくなったかなー?」

冥娘「あのね、背が伸びたよー!」

冥息「たくさん食べておなかも大きくなったよー!」

メイド「お菓子ばっかり食べるからです……」

冥息「でも、ママもおなか大きくなったよ?」

少女「あのね、嫁のお腹には二人の弟か妹がいるからなんだよ?」

メイド「貴方たちが私のお腹にいた時も、大きくなっていたんですよ?」

冥娘「お母さん、私のおなかにもおとうとかいもうとがいるのー?」サスサス

メイド「ふふ、貴方のお腹に居たらパパは明日の日の出を見れませんよ?」ニコニコ

冥娘「……?」

姐「まぁ、太ってるというよりは健康的だからいいんじゃない?」

少女「そだね。 私なんてあばらが浮いてたくらいだったもんね」

姐「うんうん。 アンタは健康的になって良かったねー?」ナデナデ

872 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:50:37.03 ID:xRauKBbAO

姐「そういえば、嫁ちゃんは?」

メイド「お嬢様でしたら、厨房でおやつを作っておいでです」

姐「なるほど、それでこの子たちのぽっこりお腹が出来上がったわけだ、ニヒヒ」

冥息「ぽっこりおなかー!」

冥娘「ぽっこりー!」

少女「あのね、褒められた訳じゃないからね?」

メイド「丁度良いですし、貴女もお茶を飲んで行きなさい、姐」

姐「もちろん、ご馳走になるよ! よーし、二人とも競争だ!」ダッ

冥息・娘「「わー!」」タタタタ

メイド「……あの三人、どこの部屋でお茶をするのかわかっているんでしょうか?」

少女「さぁ……?」

873 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:53:55.60 ID:xRauKBbAO

冥息・娘「「いただきまーす!」」モグモグ

メイド「それで、最近の男さまの周りは如何ですか?」

姐「んー、落ち着いたもんだね。 つっても、今は私が護衛してるわけじゃないけど」

メイド「まぁ、もう隠れて護衛する必要もありませんからね」

嫁「今は本業に専念ですか?」

姐「そそ。 今はちょっと気になる依頼人も居てね。 そっちに専念してる」

少女「それってどんな人?」

姐「あのね、探偵には守秘義務ってもんがあるの! ……少しだけよ?」

姐「その子はね、身内の犯罪を暴こうと自分を傷つけてまで証拠を集めてるの」

姐「その身内ってのがマジで酷い奴でさ。 その子の恋人まで被害に遭っちゃっててね」

姐「その子も今にも糸が切れそうでさ、ちょっとほっとけないんだよねー……」

メイド「相変わらず、貴女はそういう依頼しか受けないんですね……」

嫁「部長さんも一緒に調査してるんですか? 元気でやってます?」

姐「あー、あの子は別の仕事やってる。 もう一人で動いても大丈夫だしね」

嫁「そうですか……部長さん、すごいですね!」

姐「そりゃ、私が8年以上も仕込んでるんだもん。 まだまだだけどねー?」

冥息「姐おば……お姉ちゃん、たんていなの?」

姐「そうよ? 名探偵ですよー? ニヒヒ」

冥娘「うそだー! からだがこどもじゃないよー!」

冥息「ずのうはこども、からだはおとなだよねー!」

姐「……メイド。 アンタ、どういう教育してるわけ?」

メイド「貴女が少女にアニメを薦めるからです。 巡りめぐっているだけでしょう?」

姐「……若い頃は一緒に同人誌見てプレイの参考にしてた癖に」

メイド「……子供の前で何を口走りますか、この色魔が」

嫁「……なるほど。 そういう手もあるのか……」

少女「ちょっと、嫁? そういう手は失敗するパターンだからね?」

874 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:56:52.82 ID:xRauKBbAO

姐「ごちそーさま! 悪いね、お土産まで貰っちゃって!」

嫁「いえ。 姪っ子さんに宜しく。 今度、連れて来て下さいね?」

姐「ん、妹夫婦もつれて遊びに来させて貰うよ。 それじゃね?」フリフリ

冥息・娘「「姐お姉ちゃん、ばいばーい!」」ブンブン

少女「姐さん、今日はありがとね?」フリフリ

メイド「私が外まで見送りましょう。 さ、姐行きましょうか」

875 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/07(月) 23:58:34.15 ID:xRauKBbAO

メイド「……で、少女と何をしていたんですか?」

姐「んー? 帰り道で会っただけだって」

メイド「……今日は6時間目まである日です。 車にしろ、まだ帰宅には早いですよ?」

姐「……相変わらず鋭いなぁ……ま、わざと時間ずらさなかったのは私だけどさ」

メイド「やはり、少女は何か隠し事があるようですね。 学校で何かありましたか?」

姐「ニヒヒ、探偵は守秘義務があるからねー?」

メイド「貴女に少女の監視を依頼しようとした矢先にコレですからね、全く……」

メイド「一つだけ教えなさい。 少女は、危ない事をしようとしていませんか?」

姐「……ちょっと危ないかな? でも、あの子なら大丈夫でしょ」

メイド「万が一があったらどうするんですか!」

姐「……少しはあの子の事信じてやりな? 男クンだって自分の力で解決したでしょ?」

メイド「ですが……」

姐「大丈夫。 学校内では滅多な事はないだろうし、校外では監視しておくからさ」

姐「それから、この事は嫁ちゃんにも男クンにもナイショね?」

姐「あの子が黙ってるのも、男クンに心配かけたくないからなんだからさ」

メイド「……あの子ったら」

姐「ふふ、あの時助けた子があんなに強くなるなんてね。 ちょっと嬉しいかも」

メイド「……あの子、若い時の貴女に少し似ていますよ? 困った物ですけど」

姐「ニヒヒ、本当は楽しくてしょうがない癖に!」

876 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/08(火) 00:01:04.53 ID:mynNn5IAO
本日はここまで。

やはり締切がないとダメですね、こっちもだし魔王のが完全放置に……
ふえぇ、時間が欲しいよぅ……

というわけで、次回は明後日と仮置きしておきます。

では、また次回!
877 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/08(火) 00:02:21.97 ID:RwEIIo82o
ふえぇ、>>1乙だよう…
878 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/08(火) 00:04:34.44 ID:2xyyS4KAO

俺らと違って>>1は忙しいから遅れるのはしゃーなしだな!
また舞ってるよ〜
879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/08(火) 00:24:34.66 ID:RcgiEVjso
乙乙!
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/08(火) 00:32:18.06 ID:gdxG9Tzdo
乙ー

前男と幼女でやってた一日編みたいなやつで許嫁ちゃんのが読みたいんだぜ…
881 :以下、名無しにかわりまして まつおか みう がお送りします [sage]:2012/05/08(火) 22:47:27.65 ID:0eM17/4v0
>>1
乙乙!!!
882 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/08(火) 23:46:53.78 ID:csxgcl8l0
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/05/09(水) 00:05:16.74 ID:gdu8vy590
>>1さん乙です!  あと、姐さん貰って良いですか〜?
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/09(水) 01:04:41.66 ID:W8csTBZJo

早くスカッとさせてください
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/09(水) 22:04:25.74 ID:cQIdrYRO0
ふえぇ・・・って言ってる>>1が可愛い・・・乙です
886 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:22:41.83 ID:CEkGxO9AO
こんばんは!

やはり締切って大事。

>>880
最近流れ的にしょうがないとはいえ許嫁置いてけぼりなので、それで完結というのも良いかもしれませんね。
考えてみます。
887 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:25:49.33 ID:CEkGxO9AO

〜翌日〜


少女「おはよ」

 「あ……少女さん、おはよ」

 「女友ちゃんは? 今日はお休み?」

少女「うん、休んで貰ったよ」

 「あー、休んで良かったかもな……見なよ、これ」

少女「……これはまた。 エスカレート具合が半端じゃないね」

 「だよな……これ、匂いからすると小便だよな?」

少女「ふふ……学校で放尿プレイとか、なかなかやるよね」

 「いや、突っ込み所はそこじゃなくてさ……」

 「でも、女友さん今日は休むとして明日からどうした方がいいんだろ……」

少女「あ、心配しないで? これ、今日で終わりにして貰うから」

 「え? もう犯人分かってるの?」

少女「うん。 放課後話し合いに行って来るよ」

 「一人じゃ危ないだろ。 うちのクラスの男子何人か連れてけよ?」

 「オレ、少女さんの為なら体張るからよ!」

少女「ありがと。 でも、相手も知られたくないだろうし一人の方がいいから」

 「でもさ……」

少女「相手も女の子だし、一対一で話するから大丈夫だよ」

 「犯人女かよ……女のいじめって陰湿だな……」

 「お、オレ女友さんの机拭くよ! フヒヒ」

少女「……何か邪なものを感じたので私が拭く事にするよ」

888 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:29:47.47 ID:CEkGxO9AO

少女「ごめんね、わざわざ呼び出しちゃって。 いや、謝る必要はないか」

 「……何の用ですか? いきなりクラスに来てこんな校舎の裏まで連れてきて……」

少女「アハハ、馬鹿みたい。 心当たりがなければ付いてくるはずないでしょ?」

少女「えっと、取り巻きさん、だっけ? もう演技しなくていいよ?」

取り巻き「……何のことですか?」

少女「……全く、ああいうことするなら、完璧に痕跡消さなきゃダメでしょ?」

少女「これ、返すね。 私の机にぶちまけられた生ゴミに混ざってたよ?」ピラ

取り巻き「っ! お母さん宛のダイレクトメール……?」

少女「自分で触りたくもなかったからだろうけど、きちんと確認しないと、ね?」

少女「住所と苗字が分かれば、後は同じ学区の子に聞くだけですぐ分かったよ」

取り巻き「……」ギリッ

少女「貴女、モテ男くんといつも一緒の一人らしいじゃない? 原因ってその辺り?」

取り巻き「……」

少女「私、貴女に何かした? モテ男くんの告白は断ったし、寝取りとかしてないけど」

少女「でも、あんな落書きするくらいだからその辺り恨んでるんでしょ?」

取り巻き「……アンタのせいで……アンタのせいだ!」

少女「……だから、何が?」

取り巻き「アンタが余計な事を言うから、モテ男くんに振られたんだ!」

889 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:33:43.72 ID:CEkGxO9AO

〜数日前〜


取り巻き「え……? 私と付き合うつもりはないって……?」

モテ男「これまではっきりしなくてごめん。 でも、このままじゃいけないと思って」

モテ男「キミを初め、ボクの周りの子の気持ちには気付いてたんだ」

モテ男「でも、付き合うつもりもないのに期待させるだけじゃダメだなって……」

取り巻き「私、付き合えなくたっていいよ? 私がモテ男くんの事好きなだけで……」

モテ男「……気付いたんだ。 オレ、幼馴染の事が好きだったんだって」

取り巻き「っ!」

モテ男「正直、アイツがオレの事好きだって事も知ってたんだ」

モテ男「でも、オレさ。 キミたちにチヤホヤされて、調子に乗ってたんだ、きっと」

モテ男「馬鹿だよな、オレ。 アイツもだし、キミたちの事まで傷つけてた」

取り巻き「そんな事……」

モテ男「オレの事好きでいてくれるのは嬉しいよ。 これまでありがとう」

モテ男「……これからオレ、アイツに告白してこようと思うんだ」

モテ男「勝手で悪いけどさ、女の子を侍らせてアイツと付き合おうだなんて出来ないし」

モテ男「もう、こんなあやふやな関係終わりにしたい。 キミたちにも悪いからね」

取り巻き「いや……いやぁ……」

モテ男「……本当にごめん。 キミたちを弄ぶような真似をして」

モテ男「キミの気が晴れるなら、ビンタでも何でもしてくれていい。 だから……」

取り巻き「……あの、女のせいなの……?」ボソッ

モテ男「……え?」

取り巻き「こんな事言い出したのは、モテ男くんが振られた時に言われた事のせい!?」

モテ男「……見てたんだ……? ……うん。 あれが切欠」

モテ男「彼女に言われた事を家で思い返してさ……」

取り巻き「……そっか。 そうなんだ……あの女のせいなんだ……」ブツブツ

モテ男「取り巻きさん? どうしたの? 取り巻きさんってば!」

890 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:37:04.97 ID:CEkGxO9AO

〜再び現在〜


取り巻き「私はモテ男くんの傍に居られるだけでよかったのに!」

取り巻き「アンタのせいで、一緒にいられなくなったじゃない!」

取り巻き「その上、モテ男くんはあの泥棒猫と恋人になってしまうし!」

取り巻き「全部アンタが! アンタが余計な事を言ったからだ! 許さない!」ブルブル

少女「……それで私に嫌がらせしてたって訳? 完璧に逆恨みじゃない……」

少女「……しかし、自分の後始末くらいちゃんとしなよね、モテ男くん……」

取り巻き「モテ男くんは悪くない! 悪いのはアンタなんだ!」

少女「……それで? 結局貴女は私にどうして欲しかった訳?」

取り巻き「苦しめ! 原因のアンタは私以上に苦しめばいいんだ!」

少女「……言いたい事は分かった。 非があれば謝ろうと思ったけど、いらないみたい」

少女「とりあえずさ。 もう止めてくれないかな? 逆恨みなんだし」

少女「……女友にまで手出されて、こっちは本気で腹が立ってるんだよ?」

取り巻き「いい気味よ! アンタも、アンタの友達も苦しめばいいのよ!」

891 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:40:58.55 ID:CEkGxO9AO

少女「分かった。 もう説得するのは諦める」

取り巻き「アハハ、それでいいの! アンタはこれからもずっと……」

少女「……ここからは、説得じゃなくて脅迫だから」ニッコリ

取り巻き「……は?」

少女「……貴女さ。 嫌がらせの為とはいえ、面白いことしてたよね、学校で」

少女「このビデオカメラさ。 昨日からずっと回ってたの気付かなかったよね?」

少女「証拠集めるだけのつもりが、こんな面白い物まで撮れてるだなんてさ?」カチ


 『……あの女の友達の席はここか……』

 『生ゴミだけじゃインパクトが足りないかなぁ……?』

 『……』ガタガタ

 『ん……』ジョロロロ…


取り巻き「な……アンタ、盗撮してたの!?」

少女「いくらなんでも、学校内で放尿とか頭に血が登りすぎてイカれたんじゃない?」

少女「ま、おかげで良い脅迫材料が手に入ったけどさ……」

取り巻き「あ……あ……」ブルブル

少女「私の言いたい事、分かるよね? もし嫌がらせ止めなかったら、どうなるかな?」

少女「私のパソコン、アンチウィルスソフト入ってないけど、大丈夫かなぁ?」

少女「最近、勝手にデータを流出するウィルスが流行ってるらしいって聞いたけど……」

取り巻き「アンタ……まさか……」

少女「もう手を出さないでくれるなら、何も起きないよ」

少女「それとも、脅されたって先生に言う? そしたら私これ見せながら説明するよ?」

少女「私はいじめの被害者で、いじめの証拠を撮ろうとしただけ、だってね?」

少女「悪いのって、いじめられっ子かな? それとも、いじめっ子なのかなぁ?」

取り巻き「ク……」ギリッ

少女「さ。 取り巻きさん、どうするのかな?」ニコッ

892 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:42:54.08 ID:CEkGxO9AO

女友「……それで、どうなったわけ?」

少女「うん。 きちんとお話して止めて貰えることになったよ?」

女友「……どんなお話をしたのか気になるけど、聞かない方が良さそうだよね……」

少女「そだね。 とにかく、明日からもう学校出てきても大丈夫だから」

女友「分かった。 ……ありがとうね、少女」

少女「何言ってんの。 元々女友は巻き込まれただけじゃない」

女友「……そっか、そだね。 考えて見ればアタシ無関係だ」

少女「そういうこと。 ま、そんな感じだからさ。 明日からまた宜しくね?」

女友「うん、それじゃ、また明日ね? バイバイ!」プッ

少女「……ふぅ。 これで無事解決、かな?」

 「お嬢様、夕食の支度が整いました」コンコン

少女「はーい! 今行くねー!」

893 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:45:21.71 ID:CEkGxO9AO

少女「いっただきまーす!」

冥息・娘「「いただきまーす!」」

少女「今日のムニエル美味しいね! うん、すっごく美味しい!」ニコニコ

男「……なんか今日の少女は上機嫌だな。 良いことでもあったか?」

少女「んふふ、ナイショ!」

嫁「……どうやら、悩み事解決したみたいだね?」ヒソヒソ

メイド「……そのようですね。 無事終わって良かった、というところですか」ヒソヒソ

少女「ところで、今日は男早かったけどお仕事ひと段落ついたの?」

男「あぁ、なんとか片付いた。 しばらくは秘書に任せて楽させて貰うよ」

男「嫁、明日からも家で夕食食べるから、頼むな?」

嫁「はい。 それじゃ、せっかくですから明日は私の手料理にしますね、アナタ?」

男「それはいいな。 久しぶりにお前の手料理食べられるのか、楽しみだ」

少女「嫁、私も手伝うよ! 嫁に負けないんだから!」

メイド「あらあら。 それでは、私も対抗して一品作る事にしましょうか」

冥娘「お母さん、私もてつだうー!」

冥息「僕もあじみしてあげるー!」

メイド「そうですね、期待していますよ?」

894 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:48:36.03 ID:CEkGxO9AO

少女「冥娘ちゃん、おいで? 髪洗おうね?」

冥娘「はーい!」

メイド「冥息、貴方はこちらですよ。 目、瞑っていなさい」

冥息「はーい!」ギュッ

少女「冥娘ちゃんも大分髪長くなったね? そろそろ結わえた方がいいかな?」ゴシゴシ

冥娘「パパにゆってもらうのー!」

メイド「男さまはロングがお好きですからね、喜ばれます」ゴシゴシ

少女「メイドは分かっててなんでショートヘアなの?」

メイド「仕事の邪魔になりますから。 とはいえ、引退も近いですし伸ばしましょうか」

冥娘「少女お姉ちゃんはかみながいよねー?」

少女「私はずっと伸ばしてるもん。 まぁ、最初は切らせて貰えなかったからだけど」

メイド「初めて会った時に腰近くまでありましたからね」

冥息「僕ものばしたほうがいいのー?」

冥娘「いっしょにのばそー!」

メイド「見分けが付かなくなるからダメです。 大体、女の子に見えてしまいますよ?」

少女「冥息ちゃん、女顔だもんねー。 将来、イケメンになるやら、男の娘になるやら」

冥息「? 僕おとこのこだよ?」

少女「アハハ、忘れていいよ。 ほら、流すから目瞑って」ザバー

冥娘「ん〜〜〜〜」プルプル

895 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:51:45.49 ID:CEkGxO9AO

冥息・娘「「ゴクゴク……ぷはーっ!」」

メイド「この子たちったら。 はしたないですよ?」

少女「でも、お風呂上りの一気飲みは作法だからさ……」ゴクゴク

男「ハハッ、お前たち、元気がいいな?」

冥息・娘「「うん!」」

嫁「アナター? お風呂冷めちゃいますよー?」

男「今行くー! 風呂から上がったら久しぶりに遊ぼうな?」

冥息「やった!」

冥娘「私ね、私ね、皆でトランプー!」

メイド「さ、男さま。 お嬢様がお待ちですよ?」

男「あぁ。 じゃ、後でな?」ナデナデ

冥息・娘「「まってるー!」」ニコニコ

少女「嫁、いいな……」

メイド「少女もたまに男さまと入ってるでしょう?」

少女「昔程は一緒に入ってくれなくなったもん……」

メイド「まぁ、今はこの子たちもいますしね」

メイド「それに、男さまも悩んでるんですよ。 少女が女らしくなったから」

少女「男のために女らしくなったんだけどなぁ……」

メイド「……ところで、少女? 悩み事は解決したのですか?」

少女「……何のこと? 私、別に悩んでなんてないよ?」

メイド「隠しててもわかりますよ? 解決したのかどうか、それだけ答えなさい」

少女「……もう何も困ることはないよ。 まぁ、悩みなんてないけど」

メイド「……そうですか。 ならいいです……が、詰めはしっかりなさい」

メイド「姐などは大抵最後に何か大ポカをやらかしたものです。 気をつけなさい」

少女「……心配してくれて、ありがと」ニコッ

896 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/09(水) 23:54:55.46 ID:CEkGxO9AO
本日はここまで。

……正直、机に直接放尿はないよね、分かってるんです。

次回はまた明後日で仮置きしておきます。

では、また明後日!
897 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/09(水) 23:56:11.48 ID:lxjMCZQ8o
乙!

取り巻き、もう一波乱ありそうで怖いな
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/10(木) 01:17:58.90 ID:xroFU6F6o
机に放尿はなかなかアレですね
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/10(木) 03:23:34.23 ID:vwUbwbKIO
ちょっと机拭いてくる
900 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/05/11(金) 21:23:40.21 ID:amtQ3Hxp0
モテ男からモテ男の幼馴染寝取ってくる。
901 :900 [sage]:2012/05/11(金) 23:46:57.47 ID:amtQ3Hxp0
5月9日の2日後になった。しかし、>>1がまだ来ない。ロアナプラに旅立ったのだろうか。
902 :以下、名無しにかわりまして いとう たかふみ がお送りします [sage]:2012/05/12(土) 00:10:18.53 ID:wYiMOQNq0
>>1
乙!!

まだ2日だしなもっと気長に待とうぜ
903 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/12(土) 00:23:37.61 ID:SoRNvIE0o
本人も仮置きって言ってるしな。

のんびり待とうや。
904 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/05/12(土) 21:36:15.72 ID:7jLSe9DN0
>>903 オーケー。取り巻き貰いに行きながら待つ。
905 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/12(土) 23:48:04.66 ID:/xHQWa9AO
昨日は地底人との全面戦争のせいで来れなくて済みませんでした。

早速投下していきます。
906 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/12(土) 23:49:22.31 ID:/xHQWa9AO

〜翌日〜


少女「おっはよー!」

女友「……おはよ」

 「おぅ、二人ともおはようさん」

 「女友ちゃん、昨日は大変だったねー?」

女友「……机、無事だ……」

少女「だから言ったじゃない、お話して止めてもらったって」

 「全く、少女ちゃんも一人で無茶するんだから……」

 「でも、いじめが無くなってよかったな、少女さん」

少女「うん! 皆、ありがと!」ニコッ

 「やべぇ、少女さんの笑顔可愛い……」ヒソヒソ

 「止めとけ、少女さんの好きな相手はレベルが違うそうだ……」ヒソヒソ

907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/12(土) 23:51:32.32 ID:SoRNvIE0o
来たかっ!
908 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/12(土) 23:51:46.48 ID:/xHQWa9AO

少女「今日は双子ちゃんと一緒に作ったお握りー♪」カパッ

女友「珍しいね、自分でお弁当作るなんて」

少女「今日から男が早く帰ってくるんだよー? だから、嬉しくってつい」モグモグ

女友「……いじめが終わったから嬉しいんじゃないんだ……」モグモグ

少女「あれは逆恨みも良い所だったからねー、終わって当たり前というか」

女友「逆恨みかー……相変わらずアンタ色んなとこで恨み買ってるよね」

少女「買いたくて買ってるわけじゃないんだけど……」

女友「ま、どっちにしても終わって良かったよ」

女友「しかし、アタシあんなにメンタル弱いだなんて思わなかった……」

少女「気にしなくていいよ。 誰にだって弱い部分なんてあるんだから」

女友「アンタも弱い部分あるの? そうは思えないけど……」

少女「……あるよ。 男に嫌われたら私死んじゃうかも」

女友「ハァ、このファザコン」

少女「……ファーザーじゃないもん」

女友「はいはい。 さ、お弁当食べて教室戻ろ?」

少女「ん。 ……ところで、お握りの具がパンってどう思う?」

女友「なのその主食コンボ」

少女「これ、冥息ちゃんだな……手当たり次第具にすればいいってもんじゃないの!」

女友「で、美味しいの?」

少女「悔しいけど、案外美味しい。 モソモソするけど」


 「……アノオンナ、ユルサナイ……」ギリッ

909 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/12(土) 23:54:44.38 ID:/xHQWa9AO

少女「ただいまー!」

 「お帰りなさいませ、お嬢様」

少女「ねね、男は? もう帰ってる?」

 「はい、リビングでお子様と遊んでいらっしゃいますよ?」

少女「ありがと! 私もすぐ行くから!」

 「では、お飲み物をリビングに用意致しますね?」クス

910 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/12(土) 23:57:36.41 ID:/xHQWa9AO

少女「男、ただいまー!」ガバッ

男「お、おぅ。 おかえり、少女」

嫁「もぅ、若い子に抱きつかれたからってデレデレしないで下さい、アナタ!」

男「し、してないぞ? ほら、少女離れろ」

冥息・娘「「少女お姉ちゃん、おかえりなさいー!」」

少女「ただいま! ……ところで冥息ちゃん。 お握りにパン入れたでしょー?」

男「なんだそれ。 さすがにお握りにパンはないだろー?」

冥息「僕ふりかけ入れたよー?」

少女「あれ? ……まぁ、ふりかけもどうかと思うけど……」

冥娘「パン入れたの私……おいしそうだったもん」

少女「……冥娘ちゃんか。 まぁ、美味しかったけどさ……」

冥娘「……パン入れたの、へんだった……?」

男「まぁ、普通は入れないな。 でも、これから覚えればいいから気にするな」ナデナデ

嫁「そうだよ、お手伝いしただけでも偉いんだからね?」

冥娘「……うん」

嫁「……今日、晩御飯の準備の時に一緒にお勉強しようね?」

男「まぁ、嫁も最初は酷かったしな。 まだ小さいのに家事の手伝いしてるだけ偉いぞ」

冥娘「えへへ……」ニコッ

嫁「もぅ、アナタったら……私、した事なかっただけでちゃんと覚えたでしょう?」

男「あぁ。 でも、またメイドたちに任せっぱなしで忘れたんじゃないか?」

嫁「覚えてます! そんなこと言うと、今日の晩御飯炭が出てきますよ?」

男「それは勘弁。 手料理期待してるからさ、機嫌直してくれよ?」

少女「私はちゃんと作ってあげるから! 愛情たっぷりの手料理だからね?」

男「あぁ、お前のも期待してるぞ?」

メイド「飲み物をお持ちしました。 ……ふふ、私の分も期待して下さいね?」

冥息・娘「「ジュースだー!」」

 「旦那様と奥様、お嬢様にはコーヒーを淹れますからね?」

メイド「さ、冥息、冥娘。 テーブルの上きちんとお片づけしなさい」

冥息・娘「「はーい!」」

911 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/12(土) 23:59:10.93 ID:/xHQWa9AO

男「……で、このフルコースは何だ」

嫁「……皆アナタに喜んで貰おうと本気で作っちゃって……」

メイド「ふふ、ついつい張り合ってしまいました」

少女「味は自信あるから! 大丈夫、男なら食べられるよ!」

冥息「僕もサラダつくったよー!」

冥娘「私のたまごやきも食べてー!」

男「……食べるよ、食べればいいんだろ!」

912 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/13(日) 00:00:14.02 ID:OBWhWb7AO

男「ゲフッ……食いすぎで気持ち悪い……」

嫁「ふふ、そう言いながら全部食べてくれたアナタ、好きですよ?」

少女「男、大丈夫? 膝枕してあげるから……」

男「悪い……頼む……」トサッ

メイド「あらあら。 それでは、私たちは洗い物をしてきますね?」

 「メイド長、私たちがやりますからどうかお休みになって……」

嫁「ダメだよ。 後片付けまで含めて料理なんだから。 ね?」

冥息・娘「「あらいものするのー!」」

 「……畏まりました。 では、せめてお手伝いをさせて頂きます」

メイド「少女は男さまの事、頼みますね? さ、行きましょう」

913 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/13(日) 00:02:39.19 ID:OBWhWb7AO

少女「男、大丈夫?」ナデナデ

男「あぁ、だいぶ楽になってきた……」

少女「もぅ……作りすぎたのは悪かったけど、残したって良かったのに」

男「せっかくお前たちが作ってくれたんだしな。 それに、美味しかったし」

少女「……嬉しい」

男「料理、上手になったな。 それに、大きくなった」

少女「……どうせなら、綺麗になったって言って欲しいな?」

男「……ん。 綺麗になったよ。 明るくなったしな」

少女「……男のおかげ」

男「そっか」

少女「……男、大好き」チュッ

男「っ! お、お前な……」

少女「前は毎日キスしてたじゃない。 今更動揺しないでよ」クスッ

男「あれは挨拶であってだな、その……」

冥息「あー! 少女お姉ちゃんがパパとちゅーしてるー!」トタトタ

冥娘「パパ、私もー! 私もちゅー!」トタトタ チュー

男「こ、こら! お前たちまとわり付くな!」

嫁「アナタ? モテモテなのは良いですけど、内緒でイチャイチャしちゃダメですよ?」

メイド「そうですね。 それに子供たちに手を出すのも宜しくありません」

男「あのな……」

少女「嫁たちが戻ってきたから膝枕はおしまい! ……続きはまた今度、ね?」ペロ

冥娘「じゃぁ、つぎは私がひざまくらしてもらうー!」コテン

冥息「あー、ずるい! 僕もー!」コテン

少女「こらー! 私の膝は男専用なの! どきなさーい!」
914 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/13(日) 00:05:24.81 ID:OBWhWb7AO

 「で? この写真の女たちをどうしろって?」

 「好きなだけ犯して。 写真や動画でその様子を撮っておいてくれればいい」

 「あのさ、アンタ分かってる? オレたちに犯罪を犯せって言ってるんだぜ?」

 「分かってるわよ。 やってくれたら、証拠と引き換えにお金をあげる」

 「いいじゃない。 いつもやってる事をして、バイト代まで貰えるんだから」

 「……別に、ここでアンタを犯して満足してもいいんだぜ?」

 「そしたら、性欲は満たされてもお金は手に入らないわよ?」

 「あー、オレやるわ。 この女好みだし、金も貰えるならいいぜ」

 「ったく。 おい、アンタにもリスク背負って貰うからな?」

 「オレたちだけ捕まるリスク背負うなんて、不平等だろ?」

 「……何しろっていうのよ」

 「なに、別に何するってわけでもない。 今、このやりとり録画してるからな」

 「っ! 勝手に撮ってたの!?」

 「これで、アンタに依頼されたってことが証拠に残る。 アンタも共犯だぜ?」

 「……いいわ。 その代わり、ちゃんとやってよね?」

 「任せろよ。 ちゃんと犯ってやるからよ! ギャハハ!」


取り巻き(これで、アイツらはボロボロになるし、こっちも脅迫のネタが手に入る)

取り巻き(あの女、地獄を見せてやるから……)ギリッ

915 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/13(日) 00:07:15.32 ID:OBWhWb7AO

 「なぁ、あの女返して良かったのかよ?」

 「アホ、金くれるってんだから、今は良いんだよ」

 「あの女はな、金貰ってから犯すんだよ。 一石二鳥だろ?」

 「なーるほど、わざわざ金と身体を貢ぎに来るってか?」

 「騒いでも、さっきのやりとりで脅せばいいしな。 ホント、バカだよな」

 「どうせだし、一度犯った後で脅して全員一緒に乱交しようぜ!」

 「いいな、それ! 嫌いな女と一緒に犯されるとか、さっきの女も喜ぶぜ!」

 「そうと決まれば、さっそく準備するぞ。 3人もやるんだから、忙しいぞ?」

 「おうよ。 オレこれからオナ禁すっからよ!」

 「アホ、その準備じゃねぇよ! ギャハハ……!」


916 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/13(日) 00:09:49.53 ID:OBWhWb7AO
本日はここまで。

予定日は決めますが、元々不定期というわけで遅れても大目に見てね?

というわけで次回は明後日に仮置きです。

では、また次回!
917 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 00:15:58.52 ID:c9wcVfWlo
乙!
鬱展開は勘弁だぞ……

仮置き把握。待ってる。
918 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/05/13(日) 01:03:03.17 ID:mXNZyUx/o
あーあ、既にレイパー共に死亡フラグが見える……
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 04:06:40.48 ID:29Luhd+To
レイパーが悶々とオナ禁する様を想像してワロタ
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/05/13(日) 05:01:07.51 ID:USwXDjqTo
眼鏡「久しぶりに新入りか、さっ君たちの尻を貸したまえ」
921 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/13(日) 09:49:09.00 ID:OBWhWb7AO
>>919

〜三日後〜

 「おい、まだ襲わねえのか?」

 「まだだ、しっかり溜めてからでないとな……」


〜一週間後〜

 「おい、まだかよ……」

 「まだまだ、最高の状態で犯してやるんだ……」


〜1ヶ月後〜

 「フヒヒ、これだけ溜めれば……」

 「しかし、溜めすぎたか。 ちょっとした刺激でもやべえ……」

 「アンタ、風呂空いたから入っちまいな!」

 「か、母ちゃん! 裸でうろつくなっていつも……うっ!」


〜そして〜

 「やはり悪いことしちゃいけないよね!」

 「何があった!?」


〜ハッピーエンド〜
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/05/13(日) 10:05:30.96 ID:xnsPq81io
まさかの展開
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 15:27:14.44 ID:c9wcVfWlo
そりゃねえわwwwwwwwwwwwwww
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/05/13(日) 16:34:53.36 ID:mwjnggyc0
>>923>>922 
まだだ、今のは>>1のノリだ!本編が来るからオナ禁して待ってろ!
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/05/14(月) 00:46:10.18 ID:im83ikTIO
やっと追いついた
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/14(月) 23:48:06.91 ID:BjxS+OoAO

取り巻きs1「取り巻きがやられたか」
取り巻きs2「だが、やつは私達の中でも最弱」
取り巻きs3「全く、取り巻きsの面汚しよ!!」

(続かない)
927 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/15(火) 00:44:48.78 ID:MLoaYfAAO

〜数日後〜


女友「少女ー? そろそろ帰るよー?」

少女「うん! ……そういうわけなので、また今度でいいかな?」

 「あ、あぁ。 それじゃ、また誘うよ」

少女「それじゃ、また今度」フリフリ

女友「また放課後のお誘い?」

少女「うん、どうも例のいやがらせのせいで薄幸の美少女というレッテルが……」

女友「自分で美少女とか言うか? でも、さっきの他のクラスの奴でしょ?」

少女「そ。 初めて会っていきなり遊びに行こうとか言われてもね……」

女友「ま、気持ちは分かるけどね。 案外、アタシと遊ぶより楽しいかもよ?」

少女「楽しいかどうかより、危ないか危なくないか、だよ。 我ながら慎重すぎだけど」

女友「アンタはそれくらいでいいかもね? ただでさえ厄介事に巻き込まれやすいし」

少女「……その私の近くにいるせいで、女友も同じ状態なんだけど?」

女友「それくらい受け入れられないと、アンタの友達やってられないって!」

少女「……ありがと。 お礼に、ジュース奢ってあげるね?」

女友「パフェがいい、パフェ! 駅前の店のジャンボパフェ!」

928 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/15(火) 00:46:31.65 ID:MLoaYfAAO

女友「ふー、余は満足じゃ」ポンポン

少女「調子に乗っておかわりまでして……お腹壊すよ?」

女友「だいじょぶ! 甘い物は鉄腹って言うじゃない!」

少女「別腹だよ……女友のお腹は三段腹だけど」

女友「失礼な! アタシのスリムなお腹、確認してみる!?」バッ

少女「……公衆の面前でお腹出さないで……」


 「おい、アイツらだな?」

 「あぁ。 写真の3人のうち2人だ。 手間が省けたな」

 「どうする? まとめて襲っちまうか?」

 「こっちは5人だ、問題ねぇよ。 この先に人通りの少ない路地があったはずだ」

 「よっしゃ。 いつも通りでいいな?」

 「よし、お前ら行くぞ。 一気にやっちまうぞ……」

929 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/15(火) 00:49:41.18 ID:MLoaYfAAO

女友「……でさ。 来週なんだけど、クラスの皆でカラオケ行こうって……」

少女「うん、今回の件で皆に心配かけちゃったし。 私も参加するよ」

女友「さっきの子も、下心丸出しで男子だけで誘おうとするから断られるのにね?」

少女「いや、女子がいても知らない男子といきなりはちょっと……」

 「ねぇねぇ、キミたち? 暇だったら一緒に遊ばない?」ニコニコ

少女「……ほら、こんな感じのだと女子いても嫌でしょ?」ヒソヒソ

女友「……わかるー、めっちゃわかるわー」ヒソヒソ

 「なになに? 内緒話? オレも混ぜてよー?」ニコニコ

少女「……私たち、これから用事がありますから」

女友「それに、アタシたち彼氏いるから。 ごめんね?」

 「いやいや、そんなに時間かかんないし! 絶対楽しいからさ!」ニコニコ

少女「……ヤダって言ってるでしょ? しつこいよ」スタスタ

女友「ちょっと、少女……」ヒソヒソ

 「待ってよ、ちょっと遊ぼうって言ってるだけだしさ! なんだったら送ってくよ?」

少女「……いらない。 貴方の方が危なさそうだし」スタスタ

 「アハハ、冗談面白いね! オレ人畜無害よ?」

少女「……いい加減にしなよ。 息がタバコと生ゴミ臭いから黙って消えて」スタスタ

女友「少女、煽ったらヤバいよ……」ヒソヒソ

 「……キッツいなぁ! 大丈夫、今に嗅ぎなれて良い匂いに感じるよ!」

少女「……人、呼ぶよ?」

 「ギャハハ、良いよ、呼べば? ほら、大きな声を出して、いちにのさん!」

女友「っ! 少女、周り人いないよ! いつの間にか裏路地に入っちゃった……!」

少女「誘導したわけ? ……どういうつもり?」

 「べっつにー? じゃぁさ、オレが代わりに大声出してあげるよ、おーい!」

 「呼んだか? どうした、襲われそうにでもなったか?」ニヤニヤ

 「おいおい、2人がかりでかよわい男子1人襲おうだなんて、酷いなぁ……」ニヤニヤ

女友「や、ヤバいよ……どうしよ、少女……」オロオロ

少女「……逃げるよ!」グイッ タタタタ

930 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/15(火) 00:52:28.46 ID:MLoaYfAAO

女友「ハァ……ハァ……」

少女「女友、大丈夫……?」

女友「ごめん、さっきのパフェが失敗だった……ハァ、気持ち悪い……」

 「おいおい、自分たちから人気の無い方に向かっちゃってるぜ?」

 「そんなにオレたちと良い事したいのかなー? ギャハハ!」

女友「ごめん……もう、無理……」

少女「……」

 「追いかけっこは終わりか? じゃぁ、イイ事しようぜー?」

少女「……女友、逃げて。 先の大通りで人呼んで来て」

 「逃がすと思うか? オラ、大人しくしやがれ!」ガッ

女友「は、放して!」

少女「……ごめんね、手加減出来ないよ?」ブンッ

 「え……? グハッ……」ドサッ

 「な……踵落とし……?」

 「アイツが一撃……嘘だろ……?」

女友「少女……?」ポカーン

少女「女友! いまのうちに、早く!」

女友「っ! わ、わかった!」タタタタッ

 「やべぇ、1人逃げたぞ!」

 「くそ、てめぇ、何なんだよ!」

少女「こう見えてさ、自衛手段はメイドと姐さんに仕込まれてるんだよね……」

少女「さ、どうする? かよわい男子2人、襲われてみる?」

931 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/15(火) 00:56:19.81 ID:MLoaYfAAO

 「くそ、マグレだ! てめぇ、大人しくしやがれ!」ダッ!

少女「そんな大振りじゃ当たらないよ……ふっ!」サッ パァンッ!

 「痛っ! うがあぁぁぁぁ!」

少女「知ってる? 鼻の下って急所なんだよ? 鍛えようがないし。 それに……」ブンッ

 「っ! てめぇ……玉……」ドサッ

少女「あーあ、汚らしいモノ蹴っちゃった……ま、ここが一番効くしね」

 「……てめぇ。 ふざけんなよ……?」

少女「ふざけてないよ、正当防衛。 で、どうする? まだやるの?」

 「……いや、やめとく」

少女「……? 大人しく引いてくれるなら、こっちも助かるけど……」

 「その必要はなさそうだしな?」ニヤ

少女「……どういう意味?」

女友「……少女、ゴメン!」

少女「っ! 女友、逃げたんじゃ……!」

 「バーカ、誰がオレたちが3人だけだって言ったよ?」

 「たまに逃げる奴がいるからな、いつも逃げ道に待機してんだよ、オレたちは!」

 「というわけで、形勢逆転だな。 オラ、大人しくしろ」グイッ

女友「痛っ……や、やめてよ……」

少女「……その子に手を出さないで。 私を好きにしなさいよ……」

 「あぁ、2人のされたからな、お前にはたっぷりお仕置きしてやるよ!」

 「でも、コイツも依頼されてるし、逃がさねぇけどな! ギャハハ!」

少女「依頼されてる……? どういう意味?」

 「バーカ、そんな事気にしてる場合かよ! どうせ訳わかんなくなるだろうけどな!」

 「へぇ、コイツも結構良い身体してんじゃん! おい、オレこいつ犯らせろよ!」モミモミ

女友「やぁ……やめて……触らないでよ……」

少女「やめて! 女友に手を出さないで!」

 「心配すんなよ、てめぇもちゃんと手を出してやるからよ!」グイッ

少女「く……」

 「よーし、それじゃ場所移すぞー! いつもの廃工場、掃除したか?」

 「おぅよ、どうせまたすぐ汚れるけどな!」

 「ギャハハ、せめて一周するまでは綺麗に扱えよ?」

女友「少女……」ポロポロ

少女「ごめん、女友……なんとかして、女友だけは逃がすから……」

 「大丈夫、ちゃんと返してやんよ。 ヤることヤって撮影終わったらな!」

 「まぁ、次からは自分から来る事になるだろうけどな! ギャハ、ギャハハ!」

932 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/15(火) 00:59:04.70 ID:MLoaYfAAO
本日はここまで。

今日は来ないと思った? 残念、来ちゃった!

書き貯め進んだので次回は明日(というか今日)に仮置きです。

では、また明日!
933 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/15(火) 01:01:41.33 ID:siRxXEnSO
こっちのスレに鬱はないんだよな…?
大丈夫だよな…?
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/15(火) 01:04:12.31 ID:5A6B5zcBo
待ってるよー
935 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/15(火) 07:59:57.62 ID:aFuWgbDAO
少女からのSOSを確認した!
おまいら!行くぞ!!
死んででも彼女たちを護るのだ!
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/15(火) 09:23:24.51 ID:ElrgcWTyo
大ピンチだな
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/15(火) 14:22:01.79 ID:n5EJOXcIO
>>935
お…おう
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/15(火) 18:46:20.41 ID:NeRIBx6S0
もういい!もうたくさんだ!
こいつらを引きずり出して細切れにしてやれ!
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/05/15(火) 19:03:56.66 ID:WjzQHVl10
>>935 おう!その後は男5人衆は俺らで犯すんだよな?
940 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/15(火) 19:04:03.03 ID:MLoaYfAAO
>>938
よっしゃ、任せろ!

>>935「うぼぁー」バタッ

>>936「うぎゃー」ドサッ

>>937「お…おう……」ズシャッ


え? こいつらじゃない?
941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/15(火) 20:13:40.63 ID:Qchefg0/o
俺やられてるwww
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/15(火) 20:52:51.91 ID:WL+/6rCg0
あれですね・・・

姐さんとメイドがいつのまにかツケていて男5人全員殺られちゃうパターンですね分かります
943 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:23:16.80 ID:vYRVcrKAO
>>942
残念、ちらっと触れてましたが姐さんはDQNに恋人レイプされて気が狂いそうになってる少年の依頼で忙しいのです。

というわけで投下開始です。
944 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:26:53.77 ID:vYRVcrKAO

 「うふ、いつもの強気はどこに行ってしまいましたの? まだまだですわね」

 「誰だ!」

少女「嬢さん!」

嬢「全く。 あの時の状況そっくりですわね。 そうなると、私が駄犬の立場かしら?」

 「……この女の知り合いか? てめぇ……動くな、こいつの顔に傷付くぞ?」チャキ

嬢「あら、怖い。 まぁ、私の顔ではありませんからどうでも良いのですけど……」

少女「……ちょっと!」

嬢「……このまま見捨てては、男さまに恨まれてしまいますから。 私は動きませんわ」

 「そうだ、大人しくしてろ……てめぇも、一緒に可愛がってやるからよぉ……」ニヤニヤ

女友「何しに来たのよぉ、この人……」ポロポロ

少女「女友、もう大丈夫だから……」

執事「その通りです。 お嬢様を可愛がる? 貴様は言っちゃいけない事を言った」スッ

 「な!? てめぇ、どこから……っ!」カラン

嬢「執事、上出来よ。 さ、そこの小鼠、こっちいらっしゃいな」

少女「女友、行って。 あの人の傍は安全だから」

女友「う、うん……」タタタ

嬢「怖かったわね、もう大丈夫ですわよ」ナデナデ

女友「あ、ありがとうございます……」

嬢「さて、執事に後始末させても良いのだけれど、それじゃ気が済まないでしょう?」

少女「……うん。 嬢さん、ありがと。 後は私が片付けるよ」

嬢「うふ、それでは高みの見物と洒落込みましょう」

 「さっきから、てめぇらふざけやがって……!」

少女「……許さないから」

 「許して貰おうなんて思ってねぇよ! くそ、死ね!」

945 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:32:52.07 ID:vYRVcrKAO

女友「少女! 大丈夫?」

少女「……ん。 女友も怪我してない? ごめんね、怖い思いさせて……」プルプル

女友「あ、アタシは大丈夫! それより、少女も震えてるじゃない!」ガクガク

少女「……女友に何かあったらって、怖かった……」ポロ…

女友「アタシだって……良かった、良かったよぅ……」ポロポロ

嬢「全く、物騒ですわね。 いえ、貴女たちがトラブル体質なのかしら?」

少女「……嬢さん、ありがと。 おかげで、女友が無事だった」ゴシゴシ

嬢「いえ、礼なら駄犬になさい。 執事を貸せと連絡を寄越したのはあの女ですから」

少女「メイドが……?」

嬢「化け物……姐が忙しいそうで。 ここ数日執事に貴女を監視させていましたの」

嬢「まぁ、執事は私の護衛ですので必然的に私も付いて回っていたのですけどね?」

少女「そうだったんだ……」

嬢「貴女の腕前は聞いていましたから、あまり心配はしていませんでしたけど……」

嬢「敵を挑発するのは貴女の悪い癖ですわよ? 最も、そこが気に入っていますけど」

少女「……反省してます」

946 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:34:42.55 ID:vYRVcrKAO

女友「……あの、助けて貰ってありがとうございました。 少女、知り合いなの?」

少女「うん……なんと言ったらいいのか」

嬢「初めまして、子鼠さん。 私は男さまの元許婚で、誘拐犯かつお友達ですの」クスリ

少女「誘拐犯? ……よくわかんないけど、子鼠さんって……」

執事「お嬢様、少女さま。 暴行魔どもは緊縛致しました。 如何なさいますか?」

嬢「あの様子だと前科もあるでしょう。 官憲に突き出して……」

少女「待って。 どうもアイツら誰かに依頼されたみたいなの。 それを確認しなきゃ」

嬢「……依頼、ですか。 もう親戚筋は貴女たちを狙わないはずなのですけど……?」

少女「……そんな大げさなのじゃないよ。 多分、犯人は分かってるし」

執事「では、貴女の屋敷まで連れて行きましょう。 防音室で尋問致します」

少女「双子ちゃんや男に見つからないようにね……?」

執事「分かっております」

嬢「まずはそちらの子鼠さんを家まで送って差し上げましょう。 立てますかしら?」

女友「あ……ご、ごめんなさい。 今更ながら、膝が笑ってしまって……」

執事「お嬢さん、お手を」スッ

女友「あ、ありがとうございます……」ポッ

947 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:37:16.47 ID:vYRVcrKAO

少女「本当にごめんね、女友。 やっぱり、私の傍にいると……」ジワ

女友「バカ! アンタの友達なんだから、これくらい覚悟してるっての!」

女友「ま、まぁ、今回は少し怖かったけど……だからって、友達止めないからね!」

少女「……ありがと。 女友、大好き!」ガバッ ギュー

女友「ちょ、ちょっと! 狭いんだから止めて!」

嬢「うふ、仲睦まじくて羨ましいですわ」

嬢「私も、このような友情を築きたかったものですわね……」

執事「お嬢様も、最後は嫁さまと仲直りされていたではありませんか」

嬢「それでも、わだかまりは残っていますわ。 まぁ、過ぎた事ですけど」

少女「女友ー!」プルプル

女友「や、止めて……くすぐったいから! アハハハ……」

948 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:38:46.95 ID:vYRVcrKAO

執事「さ、お嬢さん。 どうぞ」ガチャ

女友「お嬢さん……」ポーッ

少女「……女友、降りないの?」

女友「……少女! あの人、執事さんっていうの?!」ヒソヒソ

少女「そ、そうだけど……?」ヒソヒソ

女友「……惚れた」ヒソヒソ

少女「っ! えーーーーー!」

嬢「な、何事ですの?」

女友「ちょ、声が大きい!」

執事「……周りの注目を浴びていますので、早く降りて頂きたい……」

949 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:40:19.41 ID:vYRVcrKAO

少女「……とにかく、また明日ね? 念の為、明日は迎えに来るから」

女友「うん……あ、あの! 執事さん、またお会いしましょう!」カァ

執事「……? えぇ、機会があれば、また」

嬢「……行きますわよ。 まだ仕事が残っているのですから」イラ

女友「今日は本当にありがとうございました! 執事さん、また今度!」フリフリ バタン

執事「……何か私に用事でもあるのでしょうか?」

少女「……ニブチン」

嬢「いいから車を出しなさい!」

950 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:43:32.87 ID:vYRVcrKAO

少女「ただいま……」

メイド「お帰りなさい。 ……嬢、貴女が一緒ということは何かありましたか?」

嬢「……えぇ。 防音室、借りますわよ?」

メイド「……わかりました。 裏口から案内して差し上げなさい」

 「畏まりました。 では」ペコリ

執事「では、私は裏より防音室でお待ちしています」ペコリ

嬢「しっかり見張っていなさい。 ……駄犬、お茶くらい出して頂けますの?」

メイド「……少女が世話になったみたいですし、今日は客として扱いましょう」

少女「もぅ、2人とも素直じゃないんだから……」

メイド「……少女。 貴女にも話を聞かせてもらいますからね?」

少女「……はーい……」

冥息・娘「「少女お姉ちゃん、お帰りなさいー!」」

少女「あ……ただいま、2人とも」

冥息「お母さん、お客さん?」

冥娘「いらっしゃいませー!」

嬢「……うふ、こんにちは。 挨拶出来て、良い子ですわね?」ナデナデ

メイド「貴方たち、私はこの人と大事な話があります。 リビングで遊んでいなさい?」

冥息「はーい!」

冥娘「ごゆっくりー!」フリフリ

嬢「……久しぶりに見ましたわ。 大きくなったこと」

メイド「……えぇ。 おかげさまで」

嬢「……私の子も、大きくなっていたらあの子たちくらいかしらね?」

少女「嬢さん……」

嬢「うふ、心配なさらず。 あの時の事は納得していますわ」

嬢「それに、あの子たちの事も嫌いではありませんわよ、男さまの子ですもの」

嬢「もちろん少女、貴女の事も。 唯一、私を敵視しませんでしたものね?」

少女「男を好きなのは、皆一緒だもん。 嫁もメイドも、私も、嬢さんも……」

メイド「……さ、応接間へ案内します。 どうぞ……」

951 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:49:47.60 ID:vYRVcrKAO

嬢「……というわけですわ」ズズ…

メイド「なるほど。 監視を依頼して正解でしたね」

少女「……ごめんなさい」

メイド「謝ることはありません。 ……が、反省はなさい」

少女「はーい……」

嬢「……それで、これからどうしますの?」

嬢「個人的には、レイプ犯など人知れず始末してしまいたい所ですけど」

メイド「……貴女がそれを言いますか。 未遂どころか最後までいった癖に」

嬢「後で許してもらいましたから、あれは合意ですわよ」クスリ

嬢「それに、それを言うなら貴女こそあの双子はレイプの際に出来た子でしょうに」

メイド「私は改めて愛情を持って抱いて頂きましたから、愛されて生まれた子です」

嬢「では、私も改めて愛情を持って抱いて頂こうかしら?」クスクス

メイド「……また男さまに手を出すと? ならば……」ガタッ

少女「ちょっと、2人ともやめてよ! 男が許したんだからもういいでしょ!」

嫁「そうだよ。 私もあの人ももう気にしてないから……」ガチャ

メイド「お嬢様! 聞いていたんですか!?」

嬢「盗み聞きとは、相変わらずですわね? お久しぶり、泥棒猫さん?」

嫁「もぅ、その呼び方はやめてよ、嬢さん……半年振りかな?」

嫁「……結婚式の時、来てくれてたって聞いたよ。 ありがとう」

嬢「男さまをお祝いしただけですわ、別に貴女を祝っていませんから」プイッ

嫁「相変わらずなんだから」クスッ

952 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:53:17.56 ID:vYRVcrKAO

嫁「それで、何かあったの? 皆揃って……」

嬢「この子がレイプされかけたのですわ。 それを監視していた私が助けましたの」

嫁「っ! 少女ちゃん、大丈夫!? 何もされてないの?」ガバッ ギュー

少女「だ、大丈夫だから……嫁、おっぱいで溺れるから……」

嫁「ご、ごめん……でも、無事で良かったぁ……」ナデナデナデ

メイド「……とにかく。 犯人を連れてきた以上、何か目的があるのでしょう?」

嬢「少女が何やら尋問したいと言っていましたから。 その後の処分は任せますわ」

少女「聞くこと聞いたら後はどうでもいいけど……ちょっと嫁、いい加減うざい」

嫁「だって……少女ちゃんが危なかったって聞いたから……」スリスリ ナデナデナデ

メイド「……尋問には付き合います。 お嬢様は子供たちと遊んでいて下さい」

嫁「わ、私も!」

メイド「ダメです。 胎教に良くありませんから」

嬢「……嫁、今何ヶ月になりましたの?」

嫁「……もうそろそろ、5ヶ月かな? ……ごめんね、嬢さん」

嬢「うふ、謝ることはありませんわ。 男さまの子、しっかり産みなさいな」

嫁「嬢さん……ありがとう」

少女「さて、あんまり執事さん待たせちゃ悪いし、そろそろ行こう?」

嬢「そうですわね。 いい加減、あの子が切れて先に止めを刺しかねませんし」

メイド「では、お嬢様。 リビングであの子たちをお願いします」

嫁「……うん」

953 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:54:44.59 ID:vYRVcrKAO

嬢「中の様子はどうかしら?」

執事「虚勢を張っているのが半分、置かれた状況に怯えているのが半分でしょうか」

少女「刃物は取り上げたんだっけ?」

執事「はい。 その上で完全に緊縛しておりますので、安全です」

メイド「少女、手伝いましょうか?」

少女「ううん。 メイドや執事さんに任せると拷問になっちゃうし」クスッ

954 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 00:57:45.96 ID:vYRVcrKAO

少女「やっほ。 調子はどうかなー?」

 「てめぇ……! 縄を解きやがれ!」

 「なんなんだよ、ここは! てめぇら、なにもんなんだよ!」

メイド「こちらはとある屋敷です。 防音室ですし、騒いでも無駄ですが」

 「なんでそんなもんがあるんだよ……」

嬢「手を出した相手が悪かったですわね。 この子、有名な財閥の娘ですのよ?」

嬢「貴方たちが行方不明になった所で、警察を抑えられる程度の財力がありますわ」

 「なんだよそれ! 聞いてねえ、聞いてねえぞ!」

少女「ちょっと2人とも、あんまり脅さないでよ、もぅ……」

メイド「でも事実ですし。 過去、2人ほど海外へ飛ばしましたしね」

少女「とにかく! わざわざ連れてきたのはさ、少し話が聞きたいなって」

少女「……大人しく、聞かせてくれるよね?」

 「……何が聞きたいんだよ」

少女「依頼がどうのって言ってたでしょ? 誰かに依頼されてこんな事したの?」

 「おい、どうするよ……」

 「アホ、オレたちばっかりリスク背負ってどうすんだよ!」

 「それに、こんなヤバい奴ら相手だって聞いてないしよ……」

 「……分かった。 全部話す。 だから、見逃してくれるか?」

少女「……考えてあげる。 ま、大体分かってるし確認程度なんだけどね?」

955 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 01:01:30.63 ID:vYRVcrKAO

 「……というわけだ」

少女「成る程ね。 で、この3人がターゲットって事か……」

メイド「1人は女友さんですが、このもう1人は……?」

少女「私も知らない。 ねぇ、この人だれ?」

 「名前しか知らねぇ。 けど、そいつの彼氏には手出すなって言われたな」

少女「……とすると、多分モテ男くんと付き合う事になった子かな?」

嬢「全く、痴情の縺れとは怖いものですわね?」クスクス

メイド「ですから、貴女の言う事ではないでしょうに……」

 「なぁ、これで全部話したぜ? 見逃してくれるんだよな!」

少女「んー……いいよ、見逃してあげる」

 「よっしゃ! 助かった……」

 「もぅこんな真似しねぇからよ……」

メイド「良いのですか? 少女の貞操の危機だったんですよ?」

少女「うん。 見逃すよ、今回の件は」

嬢「……成る程。 少女、駄犬や化け物のせいで性格歪んだのではなくて?」クスクス

 「……どういう意味だ?」

少女「……余罪、沢山あるんでしょ? 私は見逃してあげるけど、そっちは知ーらない」

 「な……! てめぇ、約束が違うだろうが!」

少女「どうせ、これまで何もしないとか一度だけとか約束して、破ってきたんでしょ?」

 「ぐ……」

少女「メイド、どうしよっか。 警察に突き出す?」

メイド「いえ。 未成年ですし、犯した罪に対して適切な罰にはならないでしょう」

メイド「人員不足らしいですし、以前と同じく海外へ飛ばした方が後腐れないでしょう」

嬢「うふ、1人くらい回して欲しいですわ。 私の裏事業も人手不足でしてよ?」

 「ま、待て! 悪かった、絶対もうしないからよ……!」

 「ちょっと調子に乗っただけじゃねぇかよ! なんでそんな事になるんだよ!」

 「オレたち未成年なんだぞ! ふざけんな!」

少女「……貴方たちさ、これまで女の子が許してって泣いて、許した事あるわけ?」

 「……」

メイド「では、処遇が決まるまで拘留しておきましょう。 大人しく罰を待ちなさい」

少女「心配しないで? ちゃんと貴方たちの家族にも納得してもらうからさ」

 「待て! 待って下さい!」

 「た、助けて……」

少女「じゃね? 大人しくしててねー?」バタン

 「〜〜〜〜〜〜〜!」

956 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 01:05:07.67 ID:vYRVcrKAO

嬢「で、実際の所どうするつもりですの?」

メイド「過去の罪状次第ですね。 まぁ、どうせ救いようがないでしょうが」

少女「任せていい? 正直、これ以上あの連中の相手したくない」

メイド「私もです。 秘書さまに働いて頂く事にしましょう」

少女「あーあ。 秘書さん、おじいちゃんと一緒で性犯罪大っ嫌いだから……」

嬢「まぁ、自業自得というものですわ。 それより、真犯人が残ってますわよ?」

少女「……うん。 ハァ、せっかく一度注意してあげたのになぁ……」

メイド「少女。 貴女の為ならば何でもしてあげますけど……」

メイド「虎の威を借る狐になってはいけませんよ? あくまでも、男さまの力ですから」

少女「分かってる。 ただ、少しは力借りるかも……」

嬢「他人の力だと言う事が分かっていれば、大丈夫ですわ」

嬢「でも、いずれは自分の力で全てを解決出来るようになりなさいな」

少女「……本当は自分の力で全部解決するつもりだったんだけどなぁ……」

メイド「力不足だったということです。 正直あまり無茶して欲しくないですが……」

嬢「この家に居る以上、何かしら問題は起きるものですわ。 しょうがありませんわよ」

メイド「……問題の元凶だったくせに、偉そうに……」

嬢「男さまも許した過去の事ですのに、ネチネチとこの駄犬が……」

少女「またケンカする……2人とも、大人なんだからやめてよね……」

957 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 01:06:34.57 ID:vYRVcrKAO

男「ただいまー」

冥息・娘「「パパ、おかえりー!」」トテトテ ガバッ

嫁「アナタ、お帰りなさい。 ……嬢さんがいらっしゃってます」

男「嬢が? 珍しいな……アイツ、メイド嫌いで寄り付かなかったのに」

嫁「……久しぶりですし、お話なさったら?」

男「そうだな、結婚式の時以来だしな……」

958 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 01:10:30.30 ID:vYRVcrKAO

嬢「あら、お帰りなさい。 お邪魔しておりますわ」ズズ…

男「ただいま。 久しぶりだな……てか、優雅すぎてお前が主人みたいなんだが」

嬢「うふ、これでも20年以上令嬢をしておりますから」クスクス

男「今日はどうしたんだ? お前がこの家に来るなんて随分久しぶりだろ?」

嬢「えぇ、少女に用事がありましたの。 男さまの顔が見たかったのもありますけど」

男「そっか。 ……アイツに、あんまり変な事吹き込むなよ?」

嫁「もぅ、アナタは過保護なんだから……」

嬢「あの子はしっかりしていますわよ。 ……でも、あまり目を放さない事ですわね」

男「……そうだな」

冥息「ママ、このおやつたべていいー?」

嫁「……メイドには内緒だからね?」

冥娘「やったー!」パクパク

嬢「……ママ?」

嫁「……うん、ママって呼んで貰ってるの。 メイドはお母さんって……」

嬢「そう。 まぁ、複雑な関係ですものね……」

嬢「それじゃ、私の子が生まれたら私はお母様、とでも呼んで貰いましょうか?」クスクス

男「……えぇと、嫌な汗が浮かんでくるんだが」

嬢「メイド、改めて抱いて貰ったそうですわね? なら、私も……」

嫁「ちょ、ちょっと! 奥さんと子供の前で何言ってるのよ!」

冥娘「私もだいてー?」ポスッ

男「お、おい! お前まで何を……って、抱っこの事か」ナデナデ

嬢「うふ、今は止めておきますわね。 でも、私諦めていませんから……」

冥息「……お姉さん、だっこ……」ポスッ

嬢「いらっしゃい。 ふふ、あの駄犬の子とは思えないくらい、素直で可愛らしいこと」

男「相変わらずメイドと犬猿の仲だな……」

嬢「嫌な例えをなさいますのね。 その例えでは私が猿ではありませんか」

嬢「……どうにも、あの駄犬と化け物は相性が良くありませんの」

嫁「……でも、本気で嫌いな訳ではないんでしょ?」

嬢「……ノーコメント、としておきますわ。 さて、それではそろそろお暇致します」


959 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 01:12:39.15 ID:vYRVcrKAO

嬢「では、ごきげんよう」

冥息・娘「「お姉さん、またねー!」」フリフリ

男「またな。 ……いつでも、遊びに来いよ」

嫁「私、いつも家にいるから、いつでもどうぞ」

少女「嬢さん、今日はありがとうね……」

嬢「いえ。 少女、貴女も今度遊びにいらっしゃい」

メイド「……嬢。 たまになら、お嬢様に顔を見せに来てもかまいません」

嬢「うふ、貴女が居ない時に寄らせて頂きますわ……執事、行きますわよ」

執事「は……では皆様、失礼致します」
960 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 01:14:38.38 ID:vYRVcrKAO

男「ふぅ……ところで少女、嬢はお前に何の用だったんだ?」

少女「えっと……内緒?」

メイド「……男さま、少女が話したくなるまで、この話題は保留です」

男「……分かったよ、聞かない。 少女の事は信用してるしな」

嫁「少女ちゃん。 終わったら、ちゃんと話すんだよ?」

少女「分かってる。 ……ごめんね、男」

男「いいよ……さ、腹減った。 嫁、晩御飯にしようぜ」

嫁「ふふ、分かりました。 愛情たっぷりのお夕飯、用意しますね?」クスクス

少女「じゃぁ、私も……」

男「フルコースはもう勘弁してくれ……」

961 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 01:17:34.62 ID:vYRVcrKAO
本日はここまで。

はい、いつものパターンです。

しかし、かなり1レスに圧縮したけど普通に次スレ行きますね、一応完結済なのに……

まだ書き貯めありますので次回は明日に仮置き。

ではまた次回!
962 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 01:19:32.10 ID:u7cwHa8xo
963 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 07:45:48.67 ID:etiCs6iIO
964 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 22:37:42.86 ID:/0Ov3mFd0

やっぱ>>1ならやってくれると思った(予想はポイント切り替えで隣の線路を走っていたっぽいが)
965 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:17:31.13 ID:vYRVcrKAO
こんばんは!

皆さんのおかげでとうとう4スレ目も残りわずか。
少女編も終わりが近いですし、多分蛇足の終わりももうすぐですが一応本日で次スレに行く予定です。

最後にスッキリしていって下さい。
966 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:20:17.99 ID:vYRVcrKAO

〜翌日〜


少女「女友、おっはよー! 迎えに来たよ!」

女友「おはよ……ってアンタ! このリムジンで学校行くわけ!?」

少女「しょうがないじゃん、今空いてるのこれだけだったんだもん」

女友母「女友……な、何事なの……?」

少女「あ、おばさん、おはようございます」

女友母「少女ちゃん……どうしたのこれ」

少女「最近、不審人物が居るって噂でー、念のために迎えに来ましたー」

女友母「そうだったの……ありがとうね。 ……ちょっと目立ちすぎだけど」

女友「……アンタ、息をするかのように嘘つくわね……」ヒソヒソ

少女「……だって、本当の事は言えないじゃない……」ヒソヒソ

967 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:21:40.66 ID:vYRVcrKAO

女友「……で、あの5人どうなったわけ?」

少女「……聞きたい? 本当に?」

女友「……止めとく。 それより! あの執事さん紹介してよ!」

少女「女友……思ったより、惚れっぽかったんだね……」

女友「だって、強くてかっこよくて紳士的で……最高じゃない!」

少女「ダメじゃないかなー、あの人、嬢さん一筋だし……」

女友「やってみなきゃ分かんないじゃない!」

少女「はいはい。 じゃぁさ、今度連絡先聞いといてあげるから……」

女友「少女! 心の友よー!」ガシッ

少女「ハァ……ま、私も似たようなもんだしなぁ……」

968 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:23:13.02 ID:vYRVcrKAO

 「おい……なんだあのリムジン……」

 「どこの金持ちだよ……漫画みてぇだ……」

女友「……目立ちまくってるね」

少女「しょうがないよ。 私がどう見られるかより、女友の安全のが大事」

 「お嬢様、如何なさいますか? なんでしたらもう少し先で……」

少女「いいよ、今更だし。 運転手さん、ありがと」ガチャ

 「あれ、1組の少女さんじゃない……?」

 「オレ、中学同じだったから知ってるけど、アイツすごい金持ちなんだぜ……」

女友「少女……」

少女「いいの。 さ、女友、行こ?」

969 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:24:17.37 ID:vYRVcrKAO

 「ねぇ、少女さん……今朝、すごい車で来たって?」

 「少女さん、何があったの?」

少女「アハハ、ちょっと寝坊しちゃって!」

 「へー……やっぱり金持ちは違うよなぁ!」

 「ホント、うらやましいよねー?」

少女「アハハ……」

女友「……」

970 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:25:58.40 ID:vYRVcrKAO

先生「さて、本日は以上。 では、また明日!」ガラガラ

少女「んー……! さて、それじゃ決着つけてくるよ」

女友「大丈夫? 私も……」

少女「いいよ、嫌なもの見せたくないし。 待ってて、すぐ終わらせてくるから」ガタッ

女友「……少女」

少女「それじゃ、後でね?」バタン

 「……少女ちゃんってさ、ちょっと調子に乗ってない?」

 「……朝リムジンで登校してきてさ、金持ちアピール?」

 「……何のつもりなんだかねー? ちょっと鼻に付く、みたいな?」

女友「……あの子たち……」

971 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:28:30.73 ID:vYRVcrKAO

少女「こんにちはー、取り巻きさん、いるかなー?」

 「いるけど……呼んでこようか?」

少女「ううん、良いよ。 お邪魔するねー?」

取り巻き「な、何よ……何の用?」

少女「ちょっとお話したいなーって。 いいよね? 答えは聞いてないけど」

取り巻き「こっちに用はないわよ……もう、嫌がらせもしてないでしょ?」ヒソヒソ

少女「……私ね、昨日レイプされかけたんだー?」

取り巻き「ふ、ふーん……大変だったわね……」ピク…

 「おい……聞いたか? レイプって……」ザワ

 「なんだなんだ、あの子がレイプされたのか……?」ザワ

972 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:30:22.12 ID:vYRVcrKAO

取り巻き「ちょ、ちょっと少女さん……場所変えない……?」

少女「でね、その犯人たち全員捕まえたんだけどさ。 誰かに依頼されたんだってー」

取り巻き「っ! 少女さん! 場所を……!」

少女「しかも、依頼の対象は3人。 私と女友、それにモテ男くんの彼女だってさー?」

 「え……? 私……?」ガタッ

少女「あ、このクラスの子だったの? うん、貴女もレイプされる所だったらしいよ?」

 「うそ……なんで……」ブルブル

取り巻き「やめて……もう、やめてよ……」

973 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:32:00.28 ID:vYRVcrKAO

少女「実はさ。 捕まえた犯人、うちの家にお泊りしてもらってるの、話聞きたくて」

少女「でさ、犯人が妙な事言うもんだからさ、確認して貰おうかと思ってねー……」カチッ


 『それじゃさ、誰に頼まれたか、はっきり言って貰っていい?』

 『……取り巻きって女だ。 アイツに、金をやるからアンタらを犯せって言われた』

 『アンタらって、この私を含む写真の3人の事でいい?』

 『あぁ。 好きなように犯して、証拠を撮影しろって依頼されたよ』


取り巻き「あ……あ……」ガクガク

 「おい……どういうことだよ……」ザワザワ

 「取り巻きさんがレイプを指示してたってこと……?」ザワザワ

少女「私びっくりしちゃって。 でも、犯人の言い分だけ聞くのはフェアじゃないし?」

少女「取り巻きさんの話も聞かないといけないなーって、ね?」ニコッ

974 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:33:56.65 ID:vYRVcrKAO

取り巻き「し……知らない! 私はそんな話知らない!」

少女「そうだよねー! 取り巻きさんが知ってるはずないよねー!」

取り巻き「そ……そうよ! 私が知るわけないでしょ!」

少女「アハハ、じゃぁ、これも別の人かー」カチッ


 『で? この写真の女たちをどうしろって?』

 『好きなだけ犯して。 写真や動画でその様子を撮っておいてくれればいい』

 『あのさ、アンタ分かってる? オレたちに犯罪を犯せって言ってるんだぜ?』

 『分かってるわよ。 やってくれたら、証拠と引き換えにお金をあげる』

 『いいじゃない。 いつもやってる事をして、バイト代まで貰えるんだから』


少女「取り巻きさんにそっくりな声だから、私勘違いしちゃった。 ごめんね?」

取り巻き「な……なんでアンタがそれを……」

 「なぁ……あの声、絶対取り巻きさんだよな……?」ザワザワ

 「別人……じゃねぇよな、多分……」ザワザワ

975 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:37:30.86 ID:vYRVcrKAO

 「寝坊してリムジン登校とか、感じ悪いよねー?」

 「ねー、いかにもお嬢様です、みたいなー?」

女友「……」ワナワナ

 「……きっと今日車で来たときさ、オレたちの事見下してたんだぜ?」

 「……そうかもねー、愚民どもは歩け! みたいなー?」

女友「……ちょっと、待ちなさいよ!」バンッ!

 「な、なんだよ女友さん……」

 「そういや、アンタも一緒の車に乗ってたんだっけ? だから庇うんだ……?」

女友「事情も知らないで、陰でコソコソと……最低だよ!」ジワ…

女友「あの子はね、あの子は……こんな悪口言われるの覚悟して、送ってくれたのに!」

女友「あの子は、昨日レイプされかけた私の安全の為に、車で送ってくれたの!」ポロポロ

 「レ、レイプって……」ザワザワ

 「何があったの……?」ザワザワ

976 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:39:50.58 ID:vYRVcrKAO

少女「……でも良かった、黒幕が取り巻きさんじゃなくって」

少女「これから犯人たち開放するんだけどさ、依頼人に対してメチャクチャ怒ってるの」

取り巻き「……そ、それはどういう……?」

少女「私が手を出したらヤバい相手とは聞いてない、依頼人は絶対ぶち殺すーってさ」

少女「まぁ、私としても依頼した人は許せないし? 止める必要もないかなーって」

取り巻き「そ、そんな……」

少女「勘違いだったみたいだし、邪魔してごめんね? それじゃ……」

取り巻き「ま……待って……」

少女「ん? 大丈夫だよ、さすがに勘違いで取り巻きさん襲ったりしないって、きっと」

少女「依頼人はどうか知らないけど。 女だった事後悔するような目に逢うかもね?」

取り巻き「そんな……ダメ……」

少女「これから、毎日いつ襲われるかって不安を抱えながら暮らすんだろうな……」

少女「って、関係ないか。 ごめんね、変な疑いかけちゃって……失礼しました」ペコリ

977 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:41:14.62 ID:vYRVcrKAO




取り巻き「……っ! ダメェェェェェッ!」ガタッ





978 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:43:36.95 ID:vYRVcrKAO

 「な、なんだ……?」ザワザワ

 「取り巻きさん、まさか……」ザワザワ

取り巻き「やめて! わ、私なの! だから、アイツらを自由にさせないで!」

少女「……何が、取り巻きさんなの?」

取り巻き「は、犯人! アンタたちを襲わせようとしたの私なの、だから……」

取り巻き「お、お願い! だから、助けて! 謝るから、助けてよぉぉぉぉ!」

少女「……そ。 皆、聞いたよね?」ニコッ

 「うそ……取り巻きさん、私を襲わせようとしてたの……?」ポロポロ

 「マジかよ……ひでぇな……」ザワザワ

取り巻き「あ……いや、いやぁ……」ブンブン

少女「……あ、そうそう。 犯人たち開放するって、嘘だから」クスッ

少女「あんな危険人物たち、自由にするわけないでしょ? ……ごめんね?」ペロッ

取り巻き「え……あ……アンタはぁぁぁぁぁ!」ガバッ

少女「……ふっ!」キュッ ズダンッ!

取り巻き「あ゛……」ドサッ

 「……綺麗に宙を舞ったぞ……」

 「あの子、すげぇ……」

少女「えーっと……これは、襲われたから正当防衛、ってことでいいよね?」ポリポリ

 「あの……い、今の話、本当なの……?」

少女「……うん。 これ、犯人から取り上げた写真。 返しておくね?」ピラ

 「……ありがとう。 おかげで、私も助かったみたい……」

少女「気にしないで。 モテ男くんと、仲良くね?」ニコッ

979 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:46:09.03 ID:vYRVcrKAO

少女「ただいまー」

女友「少女! 終わったの……?」

少女「まぁ、うん。 事が大きくなりそうだから、荷物だけ取りに来たんだけど……」

 「……」

 「……」

少女「……なに、この雰囲気?」

女友「……ごめん。 昨日の事、話しちゃった」

 「その……陰で悪口言ってごめんなさい!」

 「私たち、今朝の車登校のこと、事情も知らないで偉そうだって……」

少女「アハハ、気にしなくていいのに……」

 「女友に怒られちゃってさ……」

 「この子、泣きながら少女さんがそんな子じゃないって言うのよ……」

少女「……ん。 女友、ありがとね?」ナデナデ

女友「ちょ、ちょっと……やめてよ、子ども扱いしないでよ……」

少女「ごめんごめん!」ナデナデ

女友「……もぅ、ばかぁ……」カァ

980 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/16(水) 23:48:46.63 ID:vYRVcrKAO
本日はここまで。

スッキリしたでしょうか?

さて、次回からは次スレに移ります。
毎度ながら、立てて案内したら埋めちゃって下さいな。

次回は、出来れば明日。

では、また次回!
981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 23:49:25.74 ID:odcgYU6Wo
乙!

超スッキリしたぜwwwwww

取り巻きざまあああああ
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/05/16(水) 23:49:36.42 ID:uWRrPvDko
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 23:49:48.29 ID:ebygMai+o
乙。そろそろ少女のエロやっても良いのよ?
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2012/05/16(水) 23:50:41.69 ID:JxUPU/I4o
少女ちゃんかっけえぇぇ
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/16(水) 23:50:47.40 ID:/TqZLh7AO
お疲れ様です
ご苦労様でした
次スレでもよろしくお願いします!
あ、出来たら次のスレのURL貼って貰えませんか?
986 : ◆vF1GrLS8msUg [saga]:2012/05/17(木) 00:03:41.71 ID:pJ69OSHAO
次スレできたよー

許嫁「末永く宜しくお願い致します!」その5
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1337180159/
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/17(木) 04:04:26.92 ID:hC++q6fIO
宙を舞う取り巻きにワロタ
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/17(木) 06:12:10.55 ID:uvabeXAgo
毎度おつ

埋めとくか
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/17(木) 12:49:01.08 ID:2apKdI42o

990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/05/17(木) 17:19:46.34 ID:A9JnBGpRo
産め
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/17(木) 17:29:34.45 ID:k0qfQHVm0

取り巻きざまぁ(m9°Д°) プギャー
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/17(木) 17:35:45.08 ID:/stNuTNno
ウメッシュ
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/05/17(木) 18:02:12.33 ID:+0ByeZqBo
取り巻きが宙に舞って飯がうめぇ
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/17(木) 18:20:00.20 ID:6GmvTQ2no
ぬるぽ
995 : ◆vF1GrLS8msUg [sage]:2012/05/17(木) 18:25:27.64 ID:pJ69OSHAO
>>994
ガッしてやんよ

 ∧_∧
( ・ω・)=つ≡つ
(っ ≡つ=つ
`/  ) ガッガッガッガッ
(ノ ̄∪


  ∧_∧   ∧_∧
;、(;ω((⊂=(・ω・ )
 (っΣ⊂=⊂≡ ⊂)
 /  ) ガッ (  丶
`(ノ ̄∪   ∪ ̄\)


 ∧_∧
(#)ω・)=つ≡つ
(っ ≡つ=つ
`/ #) ガッガッガッガッ
(ノ ̄∪


996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/17(木) 18:50:16.57 ID:HdiGbiOOo
産め
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/05/17(木) 19:10:35.13 ID:yRQXIP6Zo
うめ
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage saga]:2012/05/17(木) 19:20:44.46 ID:2wvUa6P2o
うめー
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage saga]:2012/05/17(木) 19:21:41.77 ID:2wvUa6P2o
少女ちゃんをペロペロする>>1はロアナプラの視察に行って掘られてしまえ
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/17(木) 19:44:18.50 ID:uIJv68hIO
1000なら俺と少女ちゃん結婚
1001 :1001 :Over 1000 Thread
     ,.ィ'",ィ    `' 、                 
 .  /_ / __,,,     ',                 
   //..、 ̄.,、、ゝ     .',                 
   i.F‐'゙  `'ー‐',.     l      
   !|       `‐、  ,.、 ',        
   ||,,,,_ ,  _,,,,,,  | |7}. ',     久々にわろうた  
   ||. ̄ ,'  ´ ̄   リ!|/  ',       げにいみじきすれのたつのも今はむかし 
   !.',  i,_っ     l!|   ヽ       
 . l ',  _,,_      | l    \   あたらしき人まいりこれりども 
   | ヽ `゙´     , ヽヽ       程しらぬものばかりなりて いとこうじけり 
   ヽ. ヽ、    ,.ィ   ヽ,
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【みんなのこと】安価で何かをうpするスレ【愛してる】◆37(sage進行) @ 2012/05/17(木) 19:26:46.37 ID:UUw7VenAo
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ここだけ全員焼肉店(最後の足掻きに出撃するっ☆!!!!!)523店舗目 @ 2012/05/17(木) 18:10:52.33 ID:b4X7Xfaf0
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嫁宣言して60分以内に嫁AAにお断りされなければ結婚避難所 @ 2012/05/17(木) 18:08:30.71 ID:DmCepFZZo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1337245710/

久「須賀君、奈良まで遠征に行って来て頂戴」 京太郎「ええっ!?」 @ 2012/05/17(木) 16:15:49.91 ID:dLed99xAO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1337238949/

もしもピアノが弾けたなら @ 2012/05/17(木) 15:58:02.00 ID:x+MwUZ0Qo
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ボードウォークをちゅるるるるーAKBSKENMBHKTSDNJKT乃木坂スレ @ 2012/05/17(木) 15:52:16.96 ID:KDshvgaIO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1337237536/

VIP de DIABLO3 @ 2012/05/17(木) 15:17:11.63 ID:dv2QLyH6o
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