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王様「おお!!ゆうしゃが……」 ゆうしゃ「カットで」 僧侶「アレフガルドへ!」 -
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1 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/20(火) 16:39:14.82 ID:qR29Bdqno
◆bYs74oxxCg
・β版
王「おお!ゆうしゃが次のレベルになるまでには…」 ゆうしゃ「カットで」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1319867666/
・前スレ(本スレ)
王様「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには…」 ゆうしゃ「カットで」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1322656100/
・このスレッドは二スレ目です前スレからの続きとなります
また、キャラクター紹介には前スレからのネタバレが含まれます、お気を付けください
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1332229154
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1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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(安価&コンマ)コードギアス 薄明の者 @ 2025/07/23(水) 22:31:03.79 ID:7O97aVFy0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753277463/
ご褒美にはチョコレート @ 2025/07/23(水) 21:57:52.36 ID:DdkKPHpQ0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753275471/
ビーノどっさりパック @ 2025/07/23(水) 20:04:42.82 ID:dVhNYsSZ0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753268681/
コナン「博士からメールが来たぞ」 @ 2025/07/23(水) 00:53:42.50 ID:QmEFnDwEO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1753199622/
4日も埋まらないということは @ 2025/07/22(火) 00:48:35.91 ID:b9MtQNrio
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753112915/
クリスタ「かわいいだけじゃだめですか?」 @ 2025/07/19(土) 08:45:13.17 ID:AK1WfFLxO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752882313/
八幡「新はまち劇場」【俺ガイル】Part1 @ 2025/07/19(土) 06:35:32.67 ID:BGCulupRO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752874532/
【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 @ 2025/07/18(金) 23:44:57.84 ID:Xc8IdKRvO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752849897/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/03/20(火) 16:41:34.71 ID:qR29Bdqno
【主要登場人物】
・ゆうしゃ 男 職業:勇者
魔王バラモスを倒した英雄、性格は比較的まともな分類に入る
勇者オルテガの息子で自分も勇者になる事を目指している、気力系主人公
力は平均より少し上な程度だが、ありあまる知性で敵を圧倒する策士
ただし、ゲームだけは苦手
好きな飲み物は緑茶
・遊び人 男 職業:賢者
アリアハンの名家けんじゃ家の次男
性格は非情に子供っぽい、頭の悪さは折り紙付き けど憎めない
物語の最中で遊び人から賢者に転職する(名前は据え置き)、けど魔法は下手な不器用貧乏
悲惨な目に遭うのは だいたいこいつ 最もベギラマを受けた人間に違いない
好きな飲み物はオレンジジュース
・盗賊 男 職業:盗賊
言葉使いが荒いカンダタの一人息子
男らしく、力強くある盗賊、また探索スキルはパーティイチ
女と男というものを重視する傾向がある
有用な男、また命令とあらば従う精神がある
好きな飲み物はダージリンティー
・僧侶 女 職業:僧侶
武闘家とは仲の良い姉妹、お姉ちゃん、でも致命的にドジ
それだけあれば完璧とゆうしゃに言われる、自分のするべき事を常に模索している
今はゆうしゃの役にたつことを第一に、仲間のHPを守るパーティのお袋さん的存在
好きな飲み物はほうじ茶
・武闘家 女 職業:武闘家
僧侶とは仲の良い姉妹 妹ちゃん
このパーティ唯一の良心、常識的な発言が多くお姉ちゃんよりよっぽどしっかりしている
とても素早く、パーティイチの素早さを誇る
また料理が得意で常に調理用のまな板を持っている
ちなみにバストは76 つまり、そういう事だ
好きな飲み物は煎茶
・魔法使い 女 職業:魔法使い
純粋な人間ではなく、人間とエルフのハーフ 耳が少し尖っている
絶対に敵に回してはいけない人物、かなり乱暴な所がある
…ただ、極稀に優しさを見せる事も 二面性のある女
ギラ系統が大好き、三度の飯よりベギラマ
好きな飲み物はブラックコーヒー
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/20(火) 16:42:10.48 ID:qR29Bdqno
【たまに登場する人物】
・賢者 男 職業:賢者
アリアハンの名家、けんじゃ家の長男
遊び人とは兄にあたる人物
紆余曲折あり…………現在、ロマリア国王に就任中
イシス王女 女
イシスの王女様、様をつけると怒られる
絶世の美女、でも性格に難がある…と賢者は思っている
そろそろ結婚したい…………でも相手がいない
商人 男 職業:商人
元、アッサラームのボッタクリ商人だった
今は『商人の町』という町の町長に就任中
ゆうしゃのおかげで救われた人物の一人
派遣 男
ポルトガ国のスパイ…………であったが
なぜか今は商人の町の門番として働いている
謎の多い男、『任務了解』
オロちゃん 生物学上は女 職業:八岐大蛇
ジパングでヒミコに代わり政治を行っているモンスター
……遊び人の一言で命を救われており、恩義に感じている
ヒミコからあまり離れられない
カンダタ 男 職業:盗賊
カンダタ盗賊団(有)を経営する盗賊の父親
懐が大きく、全てを包み込む包容力を持つ
…………問題はパンツとマスクだけ
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/20(火) 16:42:49.52 ID:qR29Bdqno
執筆中…………次スレ立ちました
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/20(火) 18:20:47.28 ID:Y76mxOTao
乙
楽しみに舞ってる
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/20(火) 19:21:51.10 ID:grROW4w3o
乙です
続き楽しみだ
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/03/20(火) 19:53:27.49 ID:7+vjDlDXo
おつー
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/20(火) 22:07:58.05 ID:3zqc1kyfo
おつでーっす
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:23:46.92 ID:Vi8U7uIno
ゆうしゃ「……遊び人、おじさん達の許可取らなくていいのか?」
遊び人「……」
遊び人「僕が賢者になってパーティで頑張ってるよって伝えたら」
『『足を引っ張らない程度に頑張ってらっしゃい』』
遊び人「って言ってたから大丈夫だよ、強くなったもんね」
ゆうしゃ「……ならいいんだが」
ゆうしゃ「(最近は足引っ張ってないぞ、お前)」
ゆうしゃ「(有り余った薬草の処理に困ってるんだが、この悩み)」
ゆうしゃ「(ちょっと嬉しい)」
ゆうしゃ「他の奴も強制じゃない」
ゆうしゃ「興味が無いなら……帰ってもいいぞ」
僧侶「どこまでも」
僧侶「どこまでも……お供します、ゆうしゃさん」
僧侶「私が居なかったら誰が回復するんですか?」
武闘家「姉さんだけじゃ不安だからわたしも」
盗賊「……まだ一人前にはほど遠い」
盗賊「俺はまだ居させてもらうぜ」
魔法使い「……行く当てが無い」
魔法使い「……このパーティ以外な」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:24:35.00 ID:Vi8U7uIno
ゆうしゃ「……そ、そうか なら仕方ないな!!」
ゆうしゃ「さあさあ、行こう行こう」ニコニコ
盗賊「(あいつ嬉しいんだぜ、きっと)」
武闘家「(誰か一人でも『いや、やめます』って言ったら絶対に引き留めてたし)」
武闘家「(解散してもいいんだよ?って言いながら嫌がってるっていうね)」
盗賊「(もうちょっと感情を隠せよ)」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:25:00.66 ID:Vi8U7uIno
全員を運べるラーミアの元に向った
ルーラで飛んでいったはずなのにアリアハンの敷地内で待ってるラーミアタクシー
便利でそして何よりタダ
ラーミア「あれ…?みなさんどうしたんですか」
ゆうしゃ「アレフガルドっていう所に行きたくて」
ラーミア「へぇー、まさかゾーマを倒しに行くなんて……」
ゆうしゃ「そうだが」
ラーミア「正気ですか!?、ゾーマって言ったらあれですよ、バラモスの2倍は強いですよ」
ゆうしゃ「それでも行かなきゃならないんだ……」
ラーミア「本気なんですね…………」
ゆうしゃ「ああ」
ラーミア「…………行ってもいいですけど竜王様に会ってからにしましょう」
ラーミア「竜王様なら何か知っているはずです」
ゆうしゃ「…………なるほど、そこまでは自分で行ってくれ」
ゆうしゃ「頼むよ」
ラーミア「…………」
ラーミア「結局、私タクシーじゃん…………」
武闘家「そう言わないで…………」
武闘家「ごはんもあげますから」
ラーミア「あなたのご飯がおいしいのだけが救いです…………」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:25:16.98 ID:Vi8U7uIno
【上空】
僧侶「高いとこ苦手だったぁーー!」
ゆうしゃ「カットで、眠りの杖」
【竜王の城】
ラーミア「ここからはみなさんだけでどうぞ」
僧侶「えっ、ラーミアは?」
ラーミア「私程度が入るなど恐れ大きい場所です」
ラーミア「ここでお待ちしています」
魔法使い「外敵に…食べられないようにな」
魔法使い「肉も滴る良い鳥だから」
ラーミア「嫌な例えかたしますね」
武闘家「(一応心配してくれてるんだよ)」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:25:47.36 ID:Vi8U7uIno
【竜王の城、内部】
妖精「ここに何のよう?」
妖精「用がないなら帰っちゃえ!」
遊び人「へー、ちっちゃい妖精さん」
遊び人「…………羽生えてるんだ へー」ワクワク
ゆうしゃ「(こいつ本当にこういうの好きだな)」
ツンツン
妖精「あっ、こら!羽に触るんじゃない!!針で刺しちゃうぞ」
遊び人「あ!針持ってるの!?、危ないなぁ…………」
遊び人「針で刺しちゃだめだよ!」
魔法使い「はいはい」
遊び人「あーーーーーーーーーーーー」ズルズルズル
久しぶりの首持ちズルズル
魔法使い「…………少し黙ろうか」
遊び人「だってえ」
魔法使い「黙れと言えば分かるか」
遊び人「…………うぐぐぐぐぐ」
魔法使い「(妖精まで射程圏か、お前の趣味は)」
盗賊「(頭の中身のレベルアップって可能なのか?)」
盗賊「(もしそうならしてやりたい)」
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:26:10.22 ID:Vi8U7uIno
魔法使い「迷惑をかけたな」
妖精「フンッ知らない!」
ゆうしゃ「竜王様に会いたいんだ」
妖精「ふんっ、しらないよーー」
妖精「ここには竜王様なんていないよーだ」
ゆうしゃ「そう言わずに教えてくれないか?」
妖精「だっからー知らないってばーーー」
ゆうしゃ「(ラーミアが嘘を言ってたのか…………?)」
ゆうしゃ「(…………いや、そんな面倒な事をあの面倒くさがりやがするとは思えない)」
僧侶「お願いします、どうしても会いたいんです」ペコッ
武闘家「意地悪言わないでおねがい」ペコッ
妖精「ふっ、ふんだ!!そんなに謝られても知らない事は教えられないもんねーー」
妖精「この扉はあたししか開けられないしーー、帰っちゃえ!!」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:26:38.14 ID:Vi8U7uIno
盗賊「ふむふむ…………この扉は…………」カチャカチャカチャ
ガッチャン
盗賊「…………開いた」
盗賊「よし、入るぞーーー」
『えっ・・・・・・・・・・・』
盗賊「なんだよ、何かしたってのか」
ゆうしゃ「いや…………いつの間に…………」
盗賊「ズルズルしだした後からだな、それはそうと、扉は開いたぞ」
妖精「そ…そんな…………この扉は…………あたし以外…………」
盗賊「3分で解錠したぞ、いまだに南京錠とかどこの田舎だよ」
盗賊「ところでこの中には本当に竜王はいないんだな」
妖精「そ…………そうだよ!!」
盗賊「嘘だったら1000Gな」スタスタ
盗賊「嘘つきは泥棒の始まりだ」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:27:05.75 ID:Vi8U7uIno
妖精「ま…………待って!!居るから!! うそうそ!!」
盗賊「…………ならやめておこう」
妖精「ううっ…………」
妖精「今から案内するから着いてきてよ!!、他の所いっちゃだめだからね!」
ゆうしゃ「…………お前のせいだぞ」
機嫌を損ねたのは遊び人
遊び人「ごめん…………」
魔法使い「全く!、どうしようもない奴だな」
遊び人「綺麗な羽だったから…………」
妖精「そんなに褒めても何もでないよーっだ」プンプン
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:27:31.36 ID:Vi8U7uIno
【竜王の部屋】
妖精「竜王さまーーーっお客様ですよ」
竜王「うん?…………サガワか?」
妖精「違いますよーー、お客様ですって…………」
竜王「なんだ……なら呼ぶでない」
妖精「お外に出てくださいよぉーー、いつから引きこもってるんですかぁーー」
竜王「外界には危険がいっぱいだ、道ばたの石につまづいたらどうするんだ!!」
妖精「そこまで身体能力が低下してるんですかーー、問題ですよーー」
妖精「お城のみんなも心配してるんですからーー」
ゆうしゃ「…………あなたが竜王ですか?」
竜王「そう言われていますね」
ゆうしゃ「アレフガルドに向おうとしたら……ラーミアがここに寄っていけと」
竜王「まぁ、ラーミアが…………(面倒事を押しつけよって)」
盗賊「(渋い顔してんぞ)」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:28:04.41 ID:Vi8U7uIno
竜王「お前は勇者だな」
ゆうしゃ「…………そうです」
竜王「お前がバラモスを倒す所は見ていたぞ」
ゆうしゃ「光栄です」
竜王「ネット中継で」
ゆうしゃ「中継されてたのかよ!?」
竜王「ラーミアが我の元へお前を招待された理由は分かるか?」
ゆうしゃ「…………いえ、とにかく向えと言われたので」
竜王「あやつがここにお前を呼び寄せた理由はこれだ」
竜王「…………この城に伝わる」
竜王「『光の球』こいつを持って行け」
武闘家「小さな球なのに…………凄い光……太陽みたい」
竜王「勘のいい奴がいるな、これは太陽の分身」
竜王「この光の球の輝きがゾーマの闇の衣を剥がすであろう」
光の球を受け取った
ゆうしゃ「頂戴します」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:28:36.65 ID:Vi8U7uIno
竜王「闇の衣を剥がした方が楽なはずだ、剥がさないと大変だぞ」
ゆうしゃ「…………どの程度」
竜王「サガワが来た時に自分がトイレに居た時くらいだ」
ゆうしゃ「焦りますね」
竜王「うっ…………うぐぐぐぐぐぐぐ」
ゆうしゃ「どうされましたか!?」
妖精「竜王様は光の球を渡すと卵になってしまうの…………」
妖精「しばらくは出てこられないわ…………」
竜王「なに…………気にすることはない」
竜王「城に引きこもる事から卵に引きこもる事に変っただけだ」
魔法使い「それは少しおかしい」
竜王「さらばだ…………」
竜王は卵にかわった
妖精「竜王様…………おいたわしや…………」
遊び人「寂しくないの」
妖精「寂しくなんかない!、城には他にもいろんなのがいるんだから!!」
遊び人「そっか!、それは良かったね…………」
遊び人「一人じゃ寂しいもんね…………」
妖精「(寂しくなんて…………ない…………)」
遊び人「またね、妖精さん」
妖精「(早く孵化しないかな…………竜王様)」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:29:10.32 ID:Vi8U7uIno
盗賊「…………ここだ」
ラーミア「あ、あれ〜?、ここ通った記憶が…………」
盗賊「昼間から鳥目なんだな、お前」
ラーミア「じゃ!みなさんとはお別れです」
魔法使い「?、お前があの穴に飛び込んで『さあ行くぞ!』みたいな感じだと思っていたが」
ラーミア「私、アレフガルドじゃ飛べないんですよ……」
ラーミア「どうしても羽が重くて……」
僧侶「まぁ……、それは仕方ないですね」
ラーミア「しばらくお別れです、さよならーーっ」バサバサ
遊び人「行っちゃった…………」
盗賊「別れを惜しむ時間さえ無かったな……、鳥だけに」
鳥の羽の音がバサバサ=乾いている=ドライ
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:29:37.97 ID:Vi8U7uIno
魔法使い「(今なんて言った?こいつ…………)」
ゆうしゃ「(聞かなかった事にしておこう、うん)」
遊び人「(?)」
僧侶「(聞かなかった事にするのも……優しさ)」
盗賊「うわぁああああ、気使われてるぅ!!」
武闘家「(やめて!もう盗賊のライフは0よ!!)」
【ギアガの大穴】
兵士「待たれよ!!、この先は危険だ」
兵士「引き返した方がいい…」
兵士「俺の相棒が…この中に落ちてしまった…」
兵士「そんな悲劇を俺は繰り返さない!!」
兵士「ここを通りたければ俺を殺して行け!!」
兵士「俺の屍を越えてゆけ!!」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:30:16.10 ID:Vi8U7uIno
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僧侶「(あの人大丈夫ですか……?)」
僧侶「(どう考えても相棒らしき人が)」
相棒「Zzzzzzz…………」
ベッドで兵士が寝ている
僧侶「(…なんですけど)」
盗賊「(頭やっちまったんじゃねえか、ノイローゼとか)」
武道家「(さ…錯乱してる可能性だってあるわ!)」
武道家「(錯乱してる人が何をおこすかなんて分からないじゃない)」
武闘家「(可哀想な人に決めつけるには早すぎるわ)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:30:41.31 ID:Vi8U7uIno
ゆうしゃ「(ふむ、武道家の言い分にも一理ある)」
ゆうしゃ「(ちょっと強引だけど頭をポクリとやってみるか)」
盗賊「(ポクリ…って死んでね?)」
兵士「相棒…………」
兵士「相棒…相棒ぉおお!!!!!」
ボコッ
兵士「うっ……」バタッ
魔法使い「脈有り」
兵士「…………」
※三分後
兵士「…………」
ゆうしゃ「…………マダー?」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:31:13.49 ID:Vi8U7uIno
ゆうしゃ「もう面倒くさいからこの人も寝かせておこう」
ゆうしゃ「眠りの杖!」
兵士「Zzzz…………」
ゆうしゃ「ベッドに運ぶから手伝ってくれ」
盗賊「おう、そっち持ってくれ」
武道家「(あれ…殴る必要って最初から無かったんじゃ…)」
僧侶「シッ、静かにしないと起きちゃう」
武道家「(…真面目に答えるとスルーされるこの風潮)」
魔法使い「しかし大きな穴だな…異世界につながっていてもおかしくない大物感だ」
遊び人「ギアガの大穴にも穴はあるんだな…」ゴクリ
ゆうしゃ「お前…………天才か…………」
この発言の後、新たにベッドが二つ埋まった
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:31:35.82 ID:Vi8U7uIno
ゆうしゃ「さ…さあ!気を取り直して行こうか!!」ボロッ
遊び人「そ…そうだね!!ゆうしゃ」ボロッ
武道家「無駄に時間を使っちゃいましたね」
ゆうしゃ「ギアガの大穴!?、さ はいろうはいろう!!」
【突入】
ゆうしゃ「…………」
ゆうしゃ「とは言ったもの」
ゆうしゃ「高いな、流石に俺もたじろぐ」
ギアガの大穴はとても深く暗い、その先は何も見えない闇
僧侶「た…高い…」フラフラ
武道家「姉さん!!」ガシッ
僧侶「あ…ありがとう…」
武道家「頭から落ちたらザクロみたいになっちゃうよ」
僧侶「ザクロ?」
魔法使い「潰れたトマトと同じ意味だ」
僧侶「いやぁああああああああああああ!!」
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:32:01.36 ID:Vi8U7uIno
遊び人「六人でせーので降りればいいんじゃない?」
盗賊「うまくいきゃ途中でサポートできるな、それでいこうぜ」
ゆうしゃ「じゃ、みんな並んで」
六人は一直線に並んだ
ゆうしゃ「心の準備はいいな?」
ゆうしゃ「じゃ、さん、にー、いちで降りるぞ」
ゆうしゃ「さん」
ゆうしゃ「にー」
僧侶「あ、足が滑りました」ズルッ
ゆうしゃ「…………」
遊び人「…………」
盗賊「…………」
武闘家「…………」
魔法使い「…………」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[saga]:2012/03/22(木) 17:32:27.31 ID:Vi8U7uIno
ゆうしゃ「飛び降りろぉーーーーーーーー!!」ヒューン
遊び人「うわぁああああ!!!!」ヒューン
魔法使い「全く期待を裏切らない奴だなっ!」ヒューン
盗賊「俺はこうなる気がしてたぜ!!」ヒューン
武道家「だったら先に言ってよぉー!!」」ヒューン
そして六人はアレフガルドへ・・・・・・・・・・・・・・・
28 :
トリップ付けるのを忘れていました、次レスから付きます
[saga]:2012/03/22(木) 17:33:40.95 ID:Vi8U7uIno
『あ゛ーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!』
ズドン!
ゆうしゃ「…………お…………おもい…………」
盗賊「なんで漫画みたいにのっかってんだよ…………」
武闘家「姉さん…………重いよぉ」
僧侶「ご…ごめんでも…………」
魔法使い「着地成功」← 一番上
『『『『『はやく降りろ(降りて!!)』』』』』
魔法使い「言われなくても退くさ」
29 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:34:11.53 ID:Vi8U7uIno
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
ゆうしゃ「ふ…………ふぅ…………」
ゆうしゃ「僧侶」
僧侶「はい……」
ゆうしゃ「だから君は気をつけろと…………うんぬん」
僧侶「はい…………ごめんなさい…………」
※5分後
ゆうしゃ「…………というわけだ、分かったか」
僧侶「はいっ!、分かりました」
ゆうしゃ「分かればよろしい!」
僧侶「はい!!」
ゆうしゃ「返事はよろしい」
僧侶「はい!」
30 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:34:56.80 ID:Vi8U7uIno
【はじめてのアレフガルド】
武闘家「ここがアレフガルド…………」
遊び人「随分暗いね」
僧侶「洗濯物乾くかしら」
武闘家「どんよりとした雲があっていい気分じゃないなー」
魔法使い「同感だ、晴れている方がいい 寒いのは嫌いだ」
ゆうしゃ「ちょっと曇り、そんな天気かな」
男「あれ?あんたたちひょっとして上の世界から?」
ゆうしゃ「ええ、そうです」
男「いやー久しぶりだねぇー上の世界から来た人ってのは」
男「ちなみにルーラで戻れるよ、やってみな」
ゆうしゃ「えっ!?」
ゆうしゃ「ルーラ!!」
31 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:36:26.07 ID:Vi8U7uIno
→アリアハン
ゆうしゃ母「ゆうしゃ、うちは使わずに宿屋に行きなさいと…………」
ゆうしゃ「ごめん!ちょっと寄っただけなんだ!!」
ゆうしゃ母「あ、待ちなさい!!まだ話は…………」
『・・・・・・・・・・・』
ゆうしゃ「…………ルーラで戻れた」
ゆうしゃ「『異世界行っちゃうよ?』って意気込んでたのにこの仕様」
ゆうしゃ「解せない」
男「まぁ、上の世界から来た人限定なんだけどねぇー、行ったことの無い所にルーラは使えないから」
32 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:36:52.45 ID:Vi8U7uIno
【フィールド】
ゆうしゃ「今までの地図が使えないようだ…」
ゆうしゃ「盗賊、大体でいいから地形を覚えておいてくれないか」
ゆうしゃ「この世界の地図もあるだろうけど、繋ぎとして頼むよ」
盗賊「はいはい、勇者様は人使いが荒いこって」
ゆうしゃ「様を付けるなよ、作業分担してもらってるだけだろうが」
ゆうしゃ「…………」
ゆうしゃ「そんなに…偉そうだったか?」
盗賊「命令に反抗してるわけじゃねーよ、言ってる事は正しいと俺は思う」
盗賊「ただ」
ゆうしゃ「ただ?」
盗賊「自分がお役立ちポジションなのが泣ける」
ゆうしゃ「…、すまない」
ゆうしゃ「それだけはどうにもならなさそうだ」
33 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:37:42.09 ID:Vi8U7uIno
【ラダドーム】
女「あら…久しぶりね、旅人なんて」
女「ここはラダドーム」
女「この世界で最も大きな街よ」
ゆうしゃ「ポルトガくらいの大きさだな」
ゆうしゃ「(アリアハンよりは大きいな………ってかアリアハンって結構田舎だもんな)」
遊び人「僕たち上の世界から来たんですよー」
女「上の世界…?、まさか夢の住に…」
武道家「そこまでです」
発言的に
武闘家「ところがどっこい夢じゃありませんよ、これが現実です」
34 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:38:07.76 ID:Vi8U7uIno
魔法使い「…この世界の人にもバラモスを倒した事は知られているのだろうか」
女「バラモス!?」
盗賊「知ってるのか」
女「バラモスなど魔王軍の中でも最弱」
盗賊「やっぱりそんな扱いなのかよ…あいつ」
盗賊「眠り殺しされたり……泣けるぜ」
女「一応この街について説明しておきますね」
女「左手に見えるのが武器屋、あそこは宿屋……」
女「あ、あそこはあたしの家です」
次々と町の概要を説明していった
僧侶「ずいぶんお詳しいですね」
女「はい、このバイトを受ける時にレクチャーされました」
ゆうしゃ「この世界でもここに立っている人ってバイトなんだな…」
女「最近来る人が少ないんで給与が安いんですよ、困ります」
女「あっ!、大事な事を伝えるのを忘れていました」
女「一番奥にあるのが…ラダドーム王が居らせる」
女「ラダドーム城です」
35 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:38:48.14 ID:Vi8U7uIno
【ラダドーム城】
兵士「待たれよ!!」
ゆうしゃ「みんな、止まれ」
兵士「現在、ラダドーム城では警備を強化している」
兵士「一般人が入る事、まかり通らん!!」
遊び人「入っちゃだめですか?」
兵士「ダメだ!!」
僧侶「(ゆうしゃさん、自分の身分を明かしたらどうですか?)」
ゆうしゃ「(こういうの権力を振りかざしてるみたいで好きじゃないんだけど…)」
ゆうしゃ「…一般人で無ければいいんですか?」
兵士「ふむ、要人であれば通っても構わないが」
ゆうしゃ「俺、勇者です」
ゆうしゃ「一応、魔王バラモスを倒した勇者です」
兵士「なに!?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僧侶「(大体、これで通してくれるはずだけど…)」
武闘家「(異世界だものね、知らなくても当然なんだけど)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
兵士「勇者なら既にここを通っていったぞ」
兵士「…まさか」
兵士「お前も勇者なのか……?」
ゆうしゃ「えっ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
36 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/22(木) 17:39:31.81 ID:Vi8U7uIno
アレフガルド編一発目、アレフガルドの勇者編始まります
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/22(木) 19:35:08.99 ID:kq8rNHDIO
乙
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/03/22(木) 22:08:19.04 ID:z8oY8Ca1o
乙!
ついにアレフガルド編か…
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/03/22(木) 22:34:45.78 ID:QqTIEJUKo
乙
そういやラダトームの教会2Fにはあの人がいたな…
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
:2012/03/24(土) 22:01:38.20 ID:BQY5pz3i0
乙 !
41 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:28:09.09 ID:FbNT9g/1o
兵士「嘘ではなかろうな…………」
ゆうしゃ「…………もちろん」
兵士「……」
兵士「嘘をついている顔ではない」
兵士「…………だがっ」
兵士「通っていった勇者は私を倒していったぞ」
兵士「俺を倒したら……ここを通っても良い」
兵士「……といったらどうする」
ゆうしゃ「…………いいですよ」
ゆうしゃ「戦いましょう」
兵士「いいだろう!!、かかってこい!!」ジャキン
兵士は剣を抜き襲いかかった
42 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:28:35.22 ID:FbNT9g/1o
十分後…………
兵士「はぁ……、はぁ…………」
肩で息をしている兵士
兵士「ま…………参った!!、お前は強い」
兵士「魔王を倒すと言ったのはあながち嘘ではなさそうだ」
ゆうしゃ「…………ふぅ」
ゆうしゃ「…………その通っていった勇者とどっちが強かったですか」
兵士「…………」
ゆうしゃ「…………いえ、いいです」
兵士「いいだろう、通れ この責任は私が取ろう」
ゆうしゃ「…………ありがとうございます」
六人は門を通った
遊び人「やったね!、入れて貰えて」
ゆうしゃ「……そうだな」
兵士「(勇者よ、お前より先に通った勇者は…………)」
兵士「(お前より……強かったぞ)」
43 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:29:11.43 ID:FbNT9g/1o
【勇者】
魔法使い「どうやらこの世界にも勇者はいるようだな」
魔法使い「どうした、怖じ気づいたのか」
ゆうしゃ「そうじゃない、興味が沸いてきた」
ゆうしゃ「別世界の勇者、面白そうだ」
武闘家「さっきの兵士もそんなに弱かったわけじゃないよね」
武闘家「見てた限りだと…………レベルに換算すると18くらい…………? かな」
武闘家「全然弱くなかったし、キラーアーマーくらいの強さ?」
武闘家「…………とにかくその勇者って奴は結構強いと思うわ」
僧侶「ゆうしゃさん…………」
僧侶「(勇者という職に付く人間はゆうしゃさんみたいな考えなんでしょうか)」
僧侶「(一人一人個性があるのでしょうか…………?)」
僧侶「(今は分からない事…………ですか)」
遊び人「良い人だといいね」
ゆうしゃ「それは、言わずしもがな」
盗賊「(勇者…………)」
盗賊「(このパーティは異色のパーティだ)」
盗賊「(勇者が威張らず、『ほぼ』俺達と横並び)」
盗賊「(勇者の形は十人十色……どうしたものか)」
44 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:30:56.83 ID:FbNT9g/1o
ラダドームの王との謁見室の扉の中では……
ガヤガヤガヤ
アレフガルド勇者「ゾーマの討伐…………ですか」
アレフガルドの勇者、男
ラダドーム王「うむ、数々の猛者がゾーマに挑んだが誰もがボロボロになって帰って来た」
ラダドーム王「お前を勇者と見込み、頼みたい」
アレフガルド勇者「わかりました!!、このアレフガルド勇者にお任せください」
アレフガルド魔法使い「勇者はとっても強いものね!、ゾーマなんて楽勝よ」
アレフガルドの魔法使い、女
アレフガルド勇者「そうそう、なんたって俺のレベルは40」
アレフガルド勇者「向うところ敵無しだもんな!」
アレフガルド戦士「まっ、勇者が負けた所なんて見た事無いしな」
アレフガルドの戦士、女
アレフガルド僧侶「あんまり調子に乗らない方がいいよ…勇者様」
アレフガルドの僧侶、女
アレフガルド勇者「ああ分かってるって、アレフガルド僧侶は昔から心配性だなぁ」
アレフガルド僧侶「だってぇ…………」
45 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:31:29.38 ID:FbNT9g/1o
ゆうしゃ「(この状況、俺は出て行っていいのだろうか)」
僧侶「(若干空気読めてないですよね…)」
盗賊「(いや!、これはおいしい展開だぞ 漫画ならよくある事だ)」
武闘家「(週刊漫画ではよくある事だよね)」
ゆうしゃ「(…………行くぞ)」
バタン!!
ラダドーム王「だれだ!!」
ゆうしゃ「……初めまして」
ラダドーム王「一般人は入って来られないはずだ、それにお前の顔は見たことがない」
ラダドーム王「……という事は、侵入者か」
ゆうしゃ「あ、いやいや ちゃんと門を叩いて入りましたよ」
ゆうしゃ「城の前の兵士から許可を得て、入城しました」
ラダドーム王「……そうか」
ラダドーム王「ならばいい」
ラダドーム王「だがワシは今、重要な話をしているのだ」
ラダドーム王「用が無いなら出て行くのだ」
46 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:32:41.18 ID:FbNT9g/1o
ゆうしゃ「……勇者」
ゆうしゃ「……強いらしいですね」
ゆうしゃ「俺も勇者なんですよ、この世界じゃありませんけどね」
アレフガルド勇者「あ…………じゃあ異世界の勇者って事ですね」
アレフガルド勇者「…………この世界に何の用ですか」
アレフガルド勇者「……用も無いのに来られたら困ります」
僧侶「ちょっと、そんな言い方…………」
ゆうしゃ「……いや僧侶、彼の言い分も分からなくはないよ」
ゆうしゃ「もし彼が俺達の世界に来て『俺も勇者です、ちょっと通りますよ』って言い出したら俺も同じ事を言うと思う」
ゆうしゃ「だからここは矛を納めてくれ」
僧侶「……はい」
47 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:33:08.57 ID:FbNT9g/1o
【戦士】
アレフガルド戦士「へぇー、あんたらがその勇者の仲間ってことか」
魔法使い「び…ビキニアーマー……」
僧侶「(あれって防御力あるんですか?、どう考えたって……)」
魔法使い「(謎の守備力だ、へそや太ももが見えてるのになんで守備力高いのか)」
魔法使い「(……羨ましくない!!)」
僧侶「(ですよね!)」
武闘家「(……)」
武闘家「(ま……)」
武闘家「(負けた………………)」
76<89
盗賊「………………」
目をそらし続ける盗賊
武闘家「あんたはなぜ目をそらすの」
盗賊「……気を遣ってやろうと思って」
武闘家「余計に惨めになるからやめて!!」
48 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:33:34.70 ID:FbNT9g/1o
【僧侶】
アレフガルド僧侶「こんにちわ、……あ でも日が出ていないのでこんばんわかもしれませんね」
アレフガルド僧侶「異世界の人々よ」
ゆうしゃ「失礼ですが」
ゆうしゃ「あなたは足を滑らせて穴に落ちたことはありますか?」
アレフガルド僧侶「……いえ?、そのような事は一度も」
ゆうしゃ「……ドジじゃない」
僧侶「すみませんねぇ!、私はドジで!!」
ゆうしゃ「そこまで言ってないから、落ち着いてくれ」
ゆうしゃ「僧侶は僧侶で良いところあるから」
僧侶「例えば?」
ゆうしゃ「……」
ゆうしゃ「さあ次の人に行こう」
【魔法使い】
アレフガルド魔法使い「へぇ……六人パーティ……」
アレフガルド魔法使い「うちは四人だけどね」
アレフガルド魔法使い「勇者様の元で働けて光栄だわ」
遊び人「失礼ですが」
遊び人「人に向って魔法を唱えるようなことはあり……」
魔法使い「もうやめろ!」
アレフガルド魔法使い「……そんな事する人いるんですか?」
魔法使い「ぐぬぬぬぬ」
49 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:34:00.18 ID:FbNT9g/1o
アレフガルド勇者「自己紹介は終わったようですね」
ゆうしゃ「そのようですね」
ゆうしゃ「アレフガルドの勇者は……強いらしいですね」
アレフガルド勇者「ええ、レベル40はあります」
ゆうしゃ「(40!?)」
ゆうしゃ「(むぅ…、かなり強いな俺より10レベルは高い)」
ゆうしゃ「では一緒に居る仲間も同じくらいの強さなんですか?」
アレフガルド勇者「いえ、ほとんど俺が倒してばっかりで」
アレフガルド勇者「彼女たちはレベル18くらいです」
ゆうしゃ「……それで勝てますか?」
アレフガルド勇者「ええ、俺が敵をバシュッと一閃で終わりです」
アレフガルド勇者「そんなに苦戦した事が無いですねー」
ゆうしゃ「へ…へぇ……………………」
ゆうしゃ「(いろいろ言いたいけど)」
ゆうしゃ「(他のパーティの方針に口出しすべきじゃない)」
ゆうしゃ「(あくまで俺は部外者だ)」
50 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:34:27.36 ID:FbNT9g/1o
ラダドーム王「ゴホン!」
ラダドーム王「なんだ、お前も勇者を名乗る者か」
ゆうしゃ「は…はい、その通りです」
ラダドーム王「強いのか?」
ゆうしゃ「………………それなりに」
ゆうしゃ「(倒したのは魔王軍最弱のバラモスだけど)」
ラダドーム王「………………そうか」
ラダドーム王「アレフガルド勇者にゾーマ討伐を頼もうと思っていたが」
ラダドーム王「気が変った、アレフガルド勇者か異世界の者」
ラダドーム王「どちらが真の勇者にふさわしいか決めて欲しい」
アレフガルド勇者「どういう事ですか!?、俺に依頼されるはずでは……」
ラダドーム王「ゾーマは強敵だ、より強き者をワシは送り込みたいのだ」
ラダドーム王「それにはポッと出のこの男でも構わない」
アレフガルド魔法使い「見ず知らずの人に頼むのは……」
アレフガルド戦士「もっと勇者の事を信じてやってくれよ、王様」
アレフガルド僧侶「勇者様は強いんですよ!、王様!」
ラダドーム王「はぁ……」
ラダドーム王「お前達は危機感がなさ過ぎる」
ラダドーム王「魔王ゾーマの脅威はすぐそこまで迫っているのだ!!」
ラダドーム王「それがわからんか!!」
アレフガルド勇者「……」
51 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:34:56.62 ID:FbNT9g/1o
ラダドーム王「……」
ラダドーム王「それにお前の強さはワシも承知だ」
ラダドーム王「勝って証明してみせい」
アレフガルド勇者「……分かりました、ラダドーム王」
ゆうしゃ「こちらも依存はありません」
ゆうしゃ「パーティ全体の強さという事ですね?、そちらは四人ですからこっちも四人にメンバーを減らします」
ラダドーム王「?、うんまぁそうだな パーティ全体の強さの方が指標になるな」
ゆうしゃ「そうでしょう」
アレフガルド勇者「え?まぁそうですかね」
ラダドーム王「……この城には闘技場がある、そこで決着を付けよ」
ラダドーム王「(……元々、兵士用のものだがな)」
52 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:35:35.51 ID:FbNT9g/1o
闘技場に入るまでには・・・・・・・・・・・・・・・
【それぞれのリーダー演説】
アレフガルド勇者「大丈夫!、みんなは俺が守るから!! 心配しないで」
アレフガルド戦士「そ…そうだよな!、勇者が俺達を守ってくれる」
アレフガルド魔法使い「お願いしますよ!、勇者様」
アレフガルド僧侶「が…がんばってくださいよ…………」
アレフガルド勇者「俺、強いからっ、あんな奴らに負けるもんか」
アレフガルド勇者「…………あ、でもみんなも頑張ってよぉ あっちも四人なんだから……」
アレフガルド魔法使い「そうだったね、頑張るよ」
アレフガルド僧侶「非力ながら…………」
アレフガルド勇者「じゃあ行こう!、俺達の方が強いって事を証明しようぜ!!」
アレフガルド勇者「なぁに、いつも通りいけばだいじょーぶ」
アレフガルド勇者「さあ、行こうよみんな」
アレフガルド魔法使い「うんっ!」
アレフガルド僧侶「はいっ!」
アレフガルド戦士「おうよ!」
さわやかなアレフガルド組、和気藹々とした雰囲気
53 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:36:01.98 ID:FbNT9g/1o
一方で……
ゆうしゃ「…………おい」
ゆうしゃ「……………悪人以外の対人戦は初めてだが」
ゆうしゃ「いいか、勝負ってのは殺し合いなんだ」
ゆうしゃ「……負ければ死ぬんだよ」
……開幕からこの調子
ゆうしゃ「…………これから四人のメンバーを選出する」
ゆうしゃ「意見を言っていけ」
盗賊「俺は今回パスだ」
ゆうしゃ「なぜ」
盗賊「女が三人居る、奴らとは戦えない」
武闘家「(うわぁ……言っちゃったよ……、でも仕方ないっていえばそうなんだけどね)」
武闘家「(ただ、格好悪いのは確か)」
ゆうしゃ「……もし、俺が戦えと命令を出せば戦うか」
盗賊「……」
盗賊「ああ、不本意だが戦わせてもらう」
ゆうしゃ「……」
盗賊「……」
ゆうしゃ「……ならいい、肝心な時に戦えないのは困る」
54 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:36:28.20 ID:FbNT9g/1o
ゆうしゃ「だが……」
ゆうしゃ「四人という枠の関係上、今回は出なくてもいい」
盗賊「……助かる」
盗賊「(こいつ……俺が女とは戦えない腰抜けじゃないか図ってきたな)」
盗賊「(もし命令しても『嫌だ!無理っ』って言われたら困るってこった)」
盗賊「(全く食えない奴だ)」
ゆうしゃ「……武闘家出られるか?」
ゆうしゃ「前衛職が足りなくなる、今日の体調は?」
武闘家「全然問題ありません、おっけーです」
武闘家「準備万端ですよ」
ゆうしゃ「いい答えだ、では決定」
ゆうしゃ「後は……」
僧侶「(私!!、私!!)」
ゆうしゃ「……」
ゆうしゃ「……僧侶に出てもらおうか」
僧侶「はい!、お任せください!!」
ゆうしゃ「(やる気のある人間を選出した方がいい)」
ゆうしゃ「(やる気を空回りさせないようにつとめよう)」
55 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:38:14.13 ID:FbNT9g/1o
ゆうしゃ「(あと一人……)」
ゆうしゃ「(遊び人と魔法使い、このどちらを出すか)」
ゆうしゃ「(遊び人を選出した場合、回復も攻撃も出来る代わりに中途半端になる)」
ゆうしゃ「(魔法使いを選出した場合、パーティの火力に不安が無くなるがベホイミは使えないのと)」
ゆうしゃ「(魔法使い自体が打たれ弱いので防御に難が有る)」
ゆうしゃ「(これは迷いどころだ、本人は・・・・・・・・・・・)」
遊び人「ジャンケンで決めよう」
魔法使い「そうだな」
ゆうしゃ「(い・い・わ・け 無いだろ……)」
ゆうしゃ「(そんな適当な理由で決められてたまるか)」
ゆうしゃ「おい……」
遊び人「どっちが出てもがんばろうね」
魔法使い「私が勝ったら全力で応援してくれよ」
遊び人「もちろん、僕の時もお願いね」
魔法使い「喉が渇いてなかったらな」
遊び人「渇いてたら応援してくれないのかよ!?」
魔法使い「喉がカラカラの状態で応援させる気か!?」
遊び人「何か飲みに行きなよ!?」
ゆうしゃ「………………」
ゆうしゃ「(………………おもしろい)」
ゆうしゃ「(……ここは様子見だ、負けた方が勝った方を激励してくれれば士気が上がるかもしれない)」
ゆうしゃ「(やる気の奴を戦わせた方が勝てる、そのはずだ)」
56 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:38:42.04 ID:FbNT9g/1o
遊び人「じゃーんけん」
ポンッ
遊び人「(あ、やべっ)」
シュッ
握った手をゆるめた
遊び人「……」(パー)
魔法使い「……」(チョキ)
魔法使い「……今、後出ししただろ」
遊び人「ギクゥ!?」
魔法使い「お前の反則勝ち、行ってこい」
反則勝ちって一体……
遊び人「ええー、だってベギラゴン試したいんでしょー?」
57 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:39:07.54 ID:FbNT9g/1o
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【閑話】
魔法使い「私から皆に話がある」
ゆうしゃ「急に改まって、なんだ」
魔法使い「先ほど、私はレベルアップしたよな?」
ゆうしゃ「ああ、おめでとう」
盗賊「俺もしたぜ」
ゆうしゃ「そうかそうか、おめでとう」
ゆうしゃ「(レベルアップは大事だからな……)」
ゆうしゃ「(いざと言う時にレベルが高い、低いではえらい違いだ)」
ゆうしゃ「(経験の積み重ね、レベルアップは大事だ)」
魔法使い「ついに私は念願の魔法を習得した」
魔法使い「その名もベギラゴン、ギラ系統最強の魔法だ」
この世界でベギラゴンが最強となっている、ギラネレイドではない
魔法使い「この高ぶる気持ち……抑えられない」
魔法使い「だから!、次にモンスターが現れたら私に相手をさせてくれないか?」
魔法使い「試してみたいんだ!、ベギラゴンの威力を……ふふふっ……」
盗賊「やばい、楽しそう」
ゆうしゃ「遊び人で試せばいいんじゃないか」
遊び人「ゆうしゃ、僕を売らないで」
ゆうしゃ「遊び人、お前が犠牲となる事で救われる命もある……」
遊び人「格好いいセリフ……なわけないだろ!!」
魔法使い「だめだ、ベギラゴンは未知の威力を誇っている」
魔法使い「オーバーキルしてしまうかもしれない、それは駄目だ」
魔法使い「私を殺人者に仕立て上げる気か、監獄一の美人としてニュースに取り上げられる気か」
武闘家「そこまで言ってないです」
遊び人「ふぅ……助かった」
僧侶「それもおかしい気が……」
魔法使い「とにかく、頼むぞ これは師匠から受け継いだギラ道の最終形態なんだ」
魔法使い「……よろしく頼む」
ゆうしゃ「そこまで言うなら譲ろう、ただ……」
魔法使い「ただ?」
ゆうしゃ「無理をしないように」
魔法使い「了解!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
58 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:39:34.88 ID:FbNT9g/1o
魔法使い「……べつに」
魔法使い「後で試すもん」
お前で
遊び人「ふーん、ならいいんだけどさ」
遊び人「じゃ、最後は僕ね」
ゆうしゃ「いいだろう、最後はお前だ」
ゆうしゃ「(火力に難が残るが回復できるのが三人と、防御に優れるようになった)」
ゆうしゃ「(あの勇者の実力が計れない以上防御が高いのは良策か)」
ゆうしゃ「二人は観戦という事だが異論は無いな」
盗賊「無い」
魔法使い「無い」
ゆうしゃ「確認するぞ」
ゆうしゃ「選出メンバーは 俺(ゆうしゃ)、武闘家、僧侶、遊び人」
ゆうしゃ「この四人で挑む」
ゆうしゃ「いいか?」
ゆうしゃ「これは対人戦で手加減しようと思うな」
ゆうしゃ「俺達は奴らを叩きつぶしに来たんだ」
ゆうしゃ「勝ちに行こうぜ」
コクン、三人は頷いた
59 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:40:07.31 ID:FbNT9g/1o
ラダドーム王「各パーティ、準備は済ませたか」
アレフガルド勇者「はい、ばっちりです」
ゆうしゃ「……もう少し待ってもらえますか」
ラダドーム王「……いいだろう、少し待とう」
※十分後……
アレフガルド勇者「……遅い、いつまでかかってるんだ」
アレフガルド魔法使い「怖じ気づいたんじゃないの?」
アレフガルド戦士「勇者の強さに恐れをなしてさぁ」
アレフガルド勇者「そうかな!?、そうだといいけど……」
ゆうしゃ「……」ブツブツ
※三十分後……
アレフガルド勇者「……遅い!!」
アレフガルド勇者「まだかい!?ゆうしゃ」
ゆうしゃ「あ……こちらも終わりました」
ゆうしゃ「ふぅ……」
ゆうしゃ「さ、さっさと始めましょうか」
アレフガルド勇者「(待たせたのはそっちだぞ……)」
ラダドーム王「では……各パーティは闘技場の端につけ」
ラダドーム王「ワシの合図で試合を開始する」
ラダドーム王「よろしいか?」
アレフガルド勇者「ああ、なんでもいいから早く始めてください!」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
ラダドーム王「では……」
ラダドーム王「試合開始!!」
―――試合開始
60 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/25(日) 17:41:49.21 ID:FbNT9g/1o
次回、戦闘パート 今回の投下は尺の都合です
戦闘パート、戦わなければ生き残れません
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/25(日) 17:45:12.10 ID:jrgljIP2o
乙!
戦っても生き残れなかったじゃないですかやだー
ゆうしゃ変わったな
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/25(日) 18:48:34.78 ID:AfCvNGpDO
何と言うか戦う前から勝敗が見えてるってのもなぁ
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/03/26(月) 07:30:27.44 ID:Wa0k8BpBo
乙
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/03/26(月) 11:14:17.37 ID:kYEEwwEYo
ラダドームじゃなくてラダトームな
ついでに言うとラダトーム王はラルスという名前がある
65 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:28:00.97 ID:R3XFTLBKo
二つのパーティの陣形は別れた
ゆうしゃ側はいつも通りの陣形
勇武
遊僧
の四角の陣形
アレフガルド側は少し違う
勇
僧魔戦
勇者を前線に出す、なにせ勇者がこのパーティ最大の攻撃力を持っているのだから
それを前線に出さない理由は無い
三人は援護、援護というより守って貰うと言った方が正しいか
アレフガルド組はとりあえず勇者が前に出る陣形で突っ込んでいく、ただあまり離れられないので待ち気味
ゆうしゃ組はゆうしゃと武闘家を前線に押し出し、それを遊び人と僧侶がサポートしていく形
ゆうしゃと武闘家でアレフガルド勇者に挑む
アレフガルド勇者「ぐっ!」
なんとか二人の猛攻を阻止するアレフガルド勇者、個々の力では勝っているので二対一でもなんとか前線を維持できる
アレフガルド魔法使い「メラミ!」
遊び人「ヒャダルコ!」
>>魔法使い「こらーっ、ベギラマだ ベギラマを使って行けーー」
遊び人「おい、応援してよ」
アレフガルド魔法使い「うそっ!?……弱そうなのに……強い?」
遊び人「だれが弱そうだっー!、ちゃんとレベル26あるわーっ!!」
アレフガルド魔法使い「な……なんですってーー!?」
遊び人「いつまでも弱いと思うなよーーー!」
66 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:28:26.72 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド戦士「はぁあああああ!」
アレフガルド戦士が僧侶に斬りかかる
僧侶「マヌーサ!」
アレフガルド戦士「な……なんだ……!?、この煙……」
アレフガルド僧侶「マヌーサだよ!、たぶんアレフガルド戦士には……」
アレフガルド戦士「な…なんだ!?、あっちの僧侶がいっぱい……?」
アレフガルド僧侶「物理攻撃が当たりづらくなっちゃったよ!、気をつけて!」
ゆうしゃ「いいぞ!、僧侶!!」
僧侶「はいっ!!」
僧侶「(これで戦士さんはしばらく無力化です)」
僧侶「(魔王にラリホーが効くなら人間にマヌーサが効かないわけがありません!)」
アレフガルド勇者「早く……助けにいかないと……」
ゆうしゃ「おっと……」
武闘家「ここを離れてもらうわけにはいかないのよ!」
二人がかりでアレフガルド勇者の足止めを行う、代わりに遊び人と僧侶は三人を相手にしなければならないが
2:3でも習得している魔法に違いが出る、それが武器
遊び人「ヒャダイン!!」
アレフガルド魔法使い「ひゃ……ヒャダイン!?」
氷の刃がアレフガルド勇者たちを襲う
アレフガルド勇者「ぐっ……ヒャダインか ヒャダルコより高い、上級魔法を使えるのか」
遊び人「いつも魔法使いが先に魔法を習得するから目立たないけど……」
遊び人「覚えてる魔法の数なら僕がトップだぞ!!」
その通りで、覚えてる魔法は僧侶や魔法使いの二倍近くある
賢者なのだから、覚えられる魔法が多いのは当然だ
67 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:28:52.91 ID:R3XFTLBKo
>>魔法使い「ペラペラしゃべってないでたたかえー!!」
遊び人「……応援?」
アレフガルド僧侶「勇者様……HPが……」
アレフガルド勇者「あ……ああ、回復してくれるか」
アレフガルド僧侶「ベホイミ!、ベホイミ!!」
ゆうしゃ「……(回復して欲しい)」
僧侶「ベホマ!」
一気に体力を満タンまで持って行った
ゆうしゃ「!?」
僧侶「(回復してほしいんですね、わかりますよ)」
ゆうしゃ「(……ありがとう!)」
武闘家「姉さん!」
僧侶「分かってるわよ」
僧侶「ベホマ!」
ゆうしゃ「よっし!」ダッ
武闘家「復活!」ダッ
68 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:29:47.44 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド勇者「あっちは一度で全快か……しかも二人……」
武闘家「たぁっ!!」
ゆうしゃ「はぁっ!!」
アレフガルド勇者「このままじゃジリ貧だ……」
アレフガルド勇者「(あっちは豊富なMPと二枚のアタッカーで確実に攻めてくる)」
アレフガルド勇者「(一方……)」
アレフガルド戦士「ふんっ!、ふんっ!」
明後日の方向に攻撃を仕掛けて外すアレフガルド戦士、マヌーサによって幻惑されている
アレフガルド僧侶「ベホイミ!」
回復に専念する事しか出来ない僧侶
ゆうしゃ側の僧侶は回復を素早く行えるので
僧侶「裁きの杖!」
MPを消費しない杖の効果で援護攻撃ができる
アレフガルド魔法使い「メラミ!」
遊び人「メラミ!!」
アレフガルド魔法使い「くうっっ、レベル差が……きつい……」
遊び人「ゆうしゃ、援護するよ! スクルト!!」
こちらもゆうしゃを援護する余裕がある
69 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:31:53.75 ID:R3XFTLBKo
そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アレフガルド僧侶「勇者様ぁ!、みんなのHPが……」
HPが減りつつあった
アレフガルド勇者「くっ……みんな集まれ!!」
アレフガルド勇者「ベホマズン!!」
範囲内の味方のHPを全快させた
ベホマズンはベホマの全体化した魔法
一気にHPを全快させる超強力な回復魔法だが……
非情にMP消費が激しい、その量62
メラゾーマが12、ベホマが7の所でかなりの割高、連発はしづらい
アレフガルド勇者「くっ……」
アレフガルド勇者「(でも俺のMPはかなり高い方なんだ、どっちかというと俺は魔法の方が得意なんだ)」
アレフガルド勇者「(あと三回ベホマズンをうつMPはある!!)」
ゆうしゃ「ベホマズン……」
ゆうしゃ「(俺……まだあの魔法使えないんだよな……)」
70 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:32:27.89 ID:R3XFTLBKo
ゆうしゃ「ベホマズンがなんだ!、それは生存時間を延ばしただけに過ぎないぞ!!」
ゆうしゃ「防御は攻撃の脅威を増すがだが、矛無き軍団は無力だ!!」
アレフガルド勇者「(……っ!、その通りだ)」
アレフガルド勇者「(何回、回復しても圧倒的攻撃力が無ければジリ貧)」
アレフガルド勇者「(MPは無限じゃない、そしてベホマズンは消費MPが高いと来てる……)」
アレフガルド勇者「(つまり……それは……)」
アレフガルド勇者「(いつかMPが無くなって回復が追いつかなくなる)」
アレフガルド勇者「(そして……)」
アレフガルド勇者「(結局は押し切られて負ける……)」
その後も戦闘は淡々と続いた、何の変化もなく
ただ言えることはアレフガルド勇者のMPが二回のベホマズンで大きく低下している
71 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:32:54.16 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド勇者の頭の中ではこんな事が繰り広げられていた
アレフガルド勇者「(負ける……?)」
アレフガルド勇者「(俺が………………?)」
アレフガルド勇者「(勇者の称号を奪われ……、仲間の信頼を失い…)」
アレフガルド勇者「(このまま、負ける……?)」
アレフガルド勇者「(嫌だ……、俺は……負けたくない)」
アレフガルド勇者「(負けたくない!!)」
アレフガルド勇者「(頼む!、奇跡よ起こってくれ……あいつらを倒す力を……)」
アレフガルド勇者「(俺に……!!)」
72 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:33:27.92 ID:R3XFTLBKo
テレッテッテテテー♪
戦いの最中には似合わない陽気な音
アレフガルド勇者「!?」
ゆうしゃ「な……なんだ!?」
アレフガルド勇者「こ……これはレベルアップ……」
アレフガルド勇者「(今、俺のレベルは41……)」
アレフガルド勇者「……」
アレフガルド勇者「(……新しい魔法!?)」
アレフガルド勇者「(勇者にしか習得できない魔法……)」
―――ギガデイン
73 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:33:54.60 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド勇者「(出来るのか……?、俺に……)」
アレフガルド勇者「(伝説の魔法、ギガデインを)」
アレフガルド勇者「(無理だ……、もう俺は……)」
アレフガルド僧侶「諦めないで!!」
アレフガルド勇者「!!」
アレフガルド魔法使い「何か……あったんでしょ?、勇者様ならやれるよ」
アレフガルド戦士「おれたち……何もできなかったけど……」
アレフガルド戦士「勝って、勝ってよ、勇者様!」
アレフガルド僧侶「勝って!!」
アレフガルド勇者「そうだ……俺には守るべきものがある……」
アレフガルド勇者「もうそれを傷つけさせはしない!!」
アレフガルド勇者「ギガデイン!!!」
巨大な雷が現れ、ゆうしゃ達を襲った、ギガデインは単体攻撃魔法ではなく全体攻撃魔法
範囲内にいる敵を全て裁きの雷によって粛正する
ギガデインはややMP消費が激しいのが難点だが、その威力はベギラゴンよりも、マヒャドよりもイオナズンよりもはるかに高い
恐らく勇者が使える魔法の中で威力は最強、いや全職業の中でもトップクラスの威力の魔法だ
74 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:34:22.81 ID:R3XFTLBKo
「ギャーッ!!」
大きな稲妻に四人は撃たれた、それは今までに感じたことのない痛み
大きなダメージ
遊び人「イ……イタタタタタタタ……」
遊び人「な…なんだあれ!?」
>>魔法使い「おい大丈夫かーーーー!?」
遊び人「う……うん!……な……なんとか……」
遊び人「(冗談じゃないんだけど……これ……)」
>>魔法使い「はぁ……よかったぁ……」ホッ
遊び人「とりあえずベホイミで回復しないと……」
武闘家「も……モロにくらっちゃった……」
武闘家の装備には魔法耐性が無い、HPは高めでも受けたダメージは四人の中で一番高い
武道家「くぅ…、この土壇場であんな魔法をひらめくなんて……」
>>「……」
武闘家「あ……あれ!? 盗賊!? 何も声かけないの!?」
僧侶「ベ…ベホマ!!」
僧侶「み…みなさん落ち着いてください!、あわわわわ…」
ゆうしゃ「落ち着くのは君だ、一人づつ…回復させていくんだ」
僧侶「は…はい!!」
75 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:34:48.49 ID:R3XFTLBKo
ゆうしゃ「(なんという奴だ!、圧倒的不利な状況から一発の魔法で一気に戦況をひっくり返した)」
ゆうしゃ「(これが…勇者、アレフガルド勇者の力か……)」
ゆうしゃ「だがっ…」
ゆうしゃ「(俺も負けるわけにはいかない!!)」
ゆうしゃ「アレフガルド勇者に注目するんだ!!」
ゆうしゃ「奴のギガデインの範囲内には入るな!」
ゆうしゃ「さっきみたいに丸焦げだぞ」
遊び人「ひぇえええ」
ゆうしゃ「(大きな牽制だ……)」
ゆうしゃ「(奴の範囲内に入れば間違いなく武道家と俺は戦闘不能だ)」
ゆうしゃ「(くっ…、恐ろしい奴だ)」
ゆうしゃ「(俺にもギガデインが使えれば…)」
ゆうしゃ「…」
76 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:35:23.95 ID:R3XFTLBKo
ギガデインの圧力は凄まじかった
アレフガルド勇者「ギガデ……」
ゆうしゃ「下がれーっ!」
その声で射程外に離れる
アレフガルド勇者「…………………」
だがギガデインを放たない、ギガデインは一撃でゆうしゃ達のHPを奪っていくがMP消費が激しい
だから、『撃つぞ?』と脅しをかけているのだ
それは正に戦術核、強大な武器を持つ者に許された戦術
武闘家「くっ…前に出られない」
ゆうしゃ「(勇気を振り絞れ……)」
ゆうしゃ「(俺は勇者なんだっ………………)」
ゆうしゃ「ならっ!!」ダッ
遊び人「ゆうしゃ!、そんなに前に出たら…」
ゆうしゃ「構わない、俺一人ではもったいなくて放てないだろ」
ゆうしゃ「俺ならなんとか耐えられる、ギガデインに……」
77 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:35:54.42 ID:R3XFTLBKo
ゆうしゃ「撃てるか?、大事なギガデインを……」
アレフガルド勇者「ぐっ…、なら……」
アレフガルド勇者「なら格闘戦だ!、お前を先に倒して後の奴の始末をつける」ダッ
ゆうしゃ「望むところ!!」ダッ
二人の勇者の決闘、剣と剣がぶつかり、つばぜり合う音が鳴り響く
アレフガルド勇者「君は剣術の方が得意みたいだね…でもっ!」
ゆうしゃ「くぅううう」
二人には歴然とした『力』の差がある、レベルが10違えば得意、不得意の差なんてひっくり返せる
僧侶「援護に回ります」
ゆうしゃ「だめだ!入ってくるな!」
僧侶「でも……」
ゆうしゃ「俺の心配はしなくていい、任せてくれ」
ゆうしゃ「(ギガデインを二人に当てることができればアドバンテージとなる)」
ゆうしゃ「(今、対象は俺一人、だから奴の天秤は釣り合っているんだ)」
ゆうしゃ「(ギガデインが有効な二人目が出てきたら間違い無くうってくるだろう)」
アレフガルド魔法使い「勇者様!、こっちも……」
アレフガルド勇者「入ってくるな!!」
アレフガルド魔法使い「え・・・・・・・・・・」
アレフガルド勇者「今、俺はこいつと戦いたい そんな気分だ」
アレフガルド勇者「戦わせてくれ」
アレフガルド勇者「はぁっ!!」キィン
ゆうしゃ「……たぁっ!!」キィン
二人の勇者の決闘が始まった
78 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:36:43.54 ID:R3XFTLBKo
ゆうしゃ「戦場にな……弱い奴は連れてきてはいけないんだ」
ゆうしゃ「男も女も関係無い……戦場では弱い奴から傷つき倒れていく」
ゆうしゃ「それがなぜわからない!?、たった一人で仲間全員が守れると思ったら大間違いだ」
ゆうしゃ「自分が責任を持てるのはたった一つ、自分の命というチップだけなんだ」
ゆうしゃ「ワンマンチームで俺達に勝てると思うなよ!!」ダッ
アレフガルド勇者「実際負けてるじゃないか!、俺は勝つ! 勝って三人を守ってみせる」ダッ
【一方】
僧侶「ぶ…武闘家……どどうしよう……」
武闘家「あっちの三人に魔法で攻撃しよ!、わたしは杖で攻撃するわ」
僧侶「わ……わかった、それでいきましょ」
遊び人「……マホカンタ」
光の壁が現れた
遊び人「ゆうしゃ!、マホカンタが効いてるうちに補助魔法をかけるよ」
ゆうしゃ「おう!、終わったらマホカンタが切れないうちに下がってくれ」
遊び人「もちろん」
アレフガルド勇者「一対一じゃなかったのかー!!」
ゆうしゃ「一対一じゃ勝てなくても二対一なら勝機はある」
ゆうしゃ「タイマンに付き合う必要はない」
アレフガルド勇者「このリアリストがぁーーーー!!!」キンッ
アレフガルド勇者「こっちも補助魔法だ!、アレフガルド魔法使い、かけてくれ」
アレフガルド魔法使い「え?、あうん 分かった」
アレフガルド勇者「勝手に異世界から来やがって……、何が勇者だ」
アレフガルド勇者「先に勇者になったのはこの俺だーっ!」
ゆうしゃ「知ったことかーっ!、順番なんか関係あるものか!!」
アレフガルド勇者「……どうやら、話は平行線のようだな」
ゆうしゃ「ああ、その通りのようだ」
アレフガルド勇者「決着をつける方法はただ一つ」
ゆうしゃ「決着をつける方法はただ一つ」
『拳で分からせる』
79 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:37:04.94 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド勇者「はぁ……はぁ……」
ゆうしゃ「はぁ……はぁ……」
二人が戦い始めて実に四時間、アレフガルド勇者はスカラとピオリム、ゆうしゃはそれに加えてバイキルトで腕力強化をして差を埋めつつ戦い続けた
そして何回も傷ついては回復する二人、そろそろ限界がやってきていた
アレフガルド勇者「お……おい、まだやるのか」
ゆうしゃ「あ…、ああ……こっちが勝つまでな」
アレフガルド勇者「ひ…引き分けにしよう ドロー! この試合はドローにしよう」
ゆうしゃ「な…なに……?」
ゆうしゃ「はぁ……はぁ……」
ゆうしゃ「そこまで言うならドローにしてもいい」
アレフガルド勇者「お……おけー、剣を置こうじゃないか」
ゆうしゃ「先に置いたらどうだ」
アレフガルド勇者「斬りかかってくるだろう!?」
ゆうしゃ「しないよ」
アレフガルド勇者「嘘つき!」
アレフガルド勇者「同時に置こう」
ゆうしゃ「……」
ガシャーン
80 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:37:35.71 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド勇者「はぁー、君、何者だよ」
ゆうしゃ「異世界の勇者だ」
アレフガルド勇者「俺の方がレベルが高いのに立ち向かってくるその根性が怖いよ」
アレフガルド勇者「鬼だね、鬼」
ゆうしゃ「……そうか」
ゆうしゃ「ところで……」
ゆうしゃ「戦闘は終了か」
アレフガルド勇者「あ……ああ!」
ゆうしゃ「……っっっっ」
ゆうしゃ「はぁ……」
大きなため息をついた
ゆうしゃ「お疲れ」
顔つきが優しくなった
アレフガルド勇者「君、戦ってるときとは全然違う顔してるね」
アレフガルド勇者「戦ってるときの君は……怖いよ」
アレフガルド勇者「勝利に執着して……、勝つことを強いられているみたいに」
81 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:37:56.23 ID:R3XFTLBKo
ゆうしゃ「実際、強いられているんだ」
ゆうしゃ「魔王は恐ろしい敵だ、負けは許されない」
ゆうしゃ「だから……戦っている最中は 絶対に負けないように全力を尽くす」
ゆうしゃ「俺は怖いんだ」
ゆうしゃ「仲間を死なせてしまう事が……、だから勝負はいつだって真剣勝負」
アレフガルド勇者「恐ろしいな」
ゆうしゃ「ちょっと怖いくらいがちょうど良いんだ」
ゆうしゃ「ま、勝負が終わればいつも通りだけどな、ははは」
アレフガルド勇者「でも優しいんだね、二人くらいギガデインの範囲に突っ込ませて俺のMPを枯渇させていれば勝ってたかもしれないのに」
ゆうしゃ「祈りの指輪を持っている可能性もある、憶測で物事を言うものじゃないよ」
アレフガルド勇者「はいはい」
アレフガルド勇者「(非情には徹しきれない……か)」
ゆうしゃ「実はこの勝負、始まる前から俺達が有利だったんだ」
アレフガルド勇者「そうなのか」
ゆうしゃ「気づいて無かったのか……、勝負の方法を決めるときに……」
82 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:38:23.76 ID:R3XFTLBKo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゆうしゃ「こちらも依存はありません」
ゆうしゃ「パーティ全体の強さという事ですね?、そちらは四人ですからこっちも四人にメンバーを減らします」
ラダドーム王「?、うんまぁそうだな パーティ全体の強さの方が指標になるな」
ゆうしゃ「そうでしょう」
アレフガルド勇者「え?まぁそうですかね」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゆうしゃ「勝手にルールを決めさせて貰った」
アレフガルド勇者「あっ……」
ゆうしゃ「一対一じゃまず勝ち目が無かったからな、複数人で乱戦にしようと思ったんだ」
アレフガルド勇者「卑怯だな、君は」
ゆうしゃ「戦略的といってもらいたい」
ゆうしゃ「途中からグチャグチャになってよく分からなくなってたけどな」
アレフガルド勇者「ああ確かに……」
勝手にタイマンを始める勇者達・・・・・・・・・・・・・・・・
83 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:38:49.81 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド勇者「(……とまぁ鬼だなんだ言ったけど、勝つことに拘るのは分かる気がする)」
アレフガルド勇者「(だって俺も負けると思ったとき恐怖したから…)」
アレフガルド勇者「(全てを失う恐怖……、今日初めて感じた)」
ゆうしゃ「しかしまさか土壇場でギガデインを習得するとは……」
アレフガルド勇者「あ、ああ!!」
ゆうしゃ「……どうした」
アレフガルド勇者「……ああなんでもない、俺も驚いたよ」
アレフガルド勇者「そろそろレベルアップが近いかなーと思ってたんだけど……まさかここで……」
ゆうしゃ「……予想外だった、一回目のギガデインの時は背筋が凍ったよ」
ゆうしゃ「『まずい、負けるかも』って……」
アレフガルド勇者「あんなの偶然さ、たまたま 運が良かっただけ」
ゆうしゃ「いやいや、土壇場で超強力な魔法を習得する」
ゆうしゃ「そんな奇跡は俺には起こせなかった」
ゆうしゃ「……その点に関しては負けたよ」
アレフガルド勇者「(最後まで負けを認めない奴っ!)」
84 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:39:20.23 ID:R3XFTLBKo
アレフガルド勇者「俺も思い知らされたよ」
アレフガルド勇者「今まで、俺はほとんど一人の力で勝ち進んできた」
アレフガルド勇者「でも……」
アレフガルド勇者「強い統率の取れた集団には……」
アレフガルド勇者「一人じゃ立ち向かえない事」
アレフガルド勇者「それじゃ……誰も守れなかった」
アレフガルド勇者「だから……、みんなにもつよくなってもらう」
アレフガルド勇者「自分の命くらい、自分で守ってもらわなくちゃ」
アレフガルド勇者「それでも守れなかったら……」
アレフガルド勇者「今度はそいつを俺が守ってみせる」
ゆうしゃ「………………」
ゆうしゃ「(考え方が違うのか………でもあいつの言うことも分かる気が………する………)」
アレフガルド勇者「良い勝負だったよ、異世界の勇者 ……でも君たちの力をこっちに向けないでね」
ゆうしゃ「?」
アレフガルド勇者「ゾーマの方に使ってくれ、君たちが怖いから」
ゆうしゃ「それは俺もそう思う、お前達が怖いから」
アレフガルド勇者「ははははは、そうかそうか」
ゆうしゃ「はははははは、だろうな」
85 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:39:49.65 ID:R3XFTLBKo
ラダトーム王「おい!」
アレフガルド勇者「……あ、いたんだ」
ゆうしゃ「……いたようだな」
ラダトーム王「ワシの事は無視か!、どうするんじゃ 引き分けでは全く解決にならんぞ」
ゆうしゃ「……ああ、もうこっちでの勇者の称号は要らない、元の世界にはあるし」
アレフガルド勇者「俺ももういいです、別に勇者じゃなくたってゾーマは倒せますし」
『くじ引きででも決めてください』
ラダトーム王「」ブチッブチッ
ラダトーム王「もうお前達に勇者の称号などやらん!!、勝手にしろ!!」
ラダトーム王「フンッ!、今更言っても遅いぞ」
86 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:40:15.31 ID:R3XFTLBKo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゆうしゃ「……これからどうするんだ?」
アレフガルド勇者「……そうだな、まずは三人のレベル上げかな」
アレフガルド勇者「しっかり上げて役にたってもらわないと」
アレフガルド勇者「君たちは?」
ゆうしゃ「この世界を旅するよ」
ゆうしゃ「ただ……」
アレフガルド勇者「ただ?」
ゆうしゃ「地図が無くてなぁ、ここがどこら辺だかも分からないんだ」
アレフガルド勇者「……♪」
アレフガルド勇者「持ってるぞ、この世界の地図」
ゆうしゃ「本当か!?」
アレフガルド勇者「この城の教会でシスターさんが配ってるのをもらったんだ」
アレフガルド勇者「まっ、異世界から来た勇者には渡さないようにシスターさんに言っておくから来ても無駄だからな!」
アレフガルド勇者「じゃあな」スタスタスタ
スタスタスタ
アレフガルド勇者「……そうだ 名前を聞いてなかった」
ゆうしゃ「(案外抜けてるな、こいつ)」
ゆうしゃ「ゆうしゃだ」
アレフガルド勇者「そうか……じゃあまた会えるといいな」
――ゆうしゃ
ゆうしゃ「……良い奴だった」
ゆうしゃ「また会えそうな気がする……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
87 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:40:42.48 ID:R3XFTLBKo
ラダトーム王「……っ!!」
ラダトーム王「本当にやらんぞ!!、いいな!!」
アレフガルド勇者「あ、はい」
アレフガルド勇者「失礼しました、ラダトーム王」
ラダトーム王「どうなっても知らんぞーーーー!!」
アレフガルド魔法使い「ごめん、勇者様……役に立てなくて」
ラダトーム王「おい、話を聞けよ」
アレフガルド戦士「……面目ないぜ」
ラダトーム王「もしもーし」
アレフガルド僧侶「ご……ごめんねぇ!!」
ラダトーム王「聞えてるだろ!」
アレフガルド勇者「ああ、もういいんだよ」
アレフガルド勇者「それよりもしっかり三人のレベルを上げよう」
アレフガルド勇者「甘かったよ、自分だけ強ければ勝てるってのは俺のおごりだった」
アレフガルド勇者「反省してる……」
アレフガルド勇者「レベル上げ、がんばろう」
アレフガルド勇者「……で、レベルをしっかり上げたら」
アレフガルド勇者「そしたら……きっとあいつらにもゾーマにも勝てるよ」
アレフガルド勇者「きっと、きっと」
『勇者様・・・・・・・・・・・・・』
88 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:41:09.22 ID:R3XFTLBKo
ラダトーム王「(ええい、なら異世界の勇者に………)」
ゆうしゃ「闘技場を貸していただきありがとうございました」
ゆうしゃ「………本当に俺を勇者と認めてくれないんですね」
ラダトーム王「あ……あたりまえだ!!」
ラダトーム王「(…っしまった!、つい……)」
ゆうしゃ「ですよね、ラダトームのサポートが受けられないのは残念です」
ゆうしゃ「失礼しました」
ラダトーム王「(あ……あーっっ!!!)」
側近「王様……どうなされるんですか」
ラダトーム王「……新しい勇者…募集するか……」
89 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:41:37.21 ID:R3XFTLBKo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
賢者「ゆうしゃ君10点減点だよ、本当は私がレムオルが使って追ってきたと言った時点で逃げるべきだったがね」
賢者「ベギラゴン!!」
強力な炎の波がゆうしゃたちの前を横切った
ゆうしゃ「しまった…レムオルが使えるということは、かなりの高レベルだということか…」
武闘家「どど…どうしよう!!!」
盗賊「…勝ち目がねぇ」
誰もが希望を見いだせなかった、誰もが自分が死ぬ その恐怖に押しつぶされそうであった
ゆうしゃ以外は
賢者「ベギラゴンを食らったらひとたまりもないだろうねえ、明日は5つの焼死体がみつかるよ ふふ」
ゆうしゃ「リレミトだ!!」
魔法使い「リレミ…」
賢者「ああ、そこの魔法使いの子、いますぐリレミトをやめないと かわいい顔をメラゾーマで焼いちゃうよ」
賢者「ただれた顔はさぞ醜いだろうねぇ、若いうちからそんな顔は嫌だろう?」
魔法使い「くっ…」
賢者「ひどいよなぁ、話の途中で帰るのは失礼だと思わないのかい?」
賢者「だが…」
賢者「私は自分の優しさが怖いよ… 、…時間をあげよう 今日を含め3日間だ あさってまでには答えを出してくれ」
賢者「君たちの出す答えに期待してるよ、私はあさってのこの時間に、このピラミッドの前で待っている」
ゆうしゃ「なんだって… 俺達が逃げる事は考えないのか」
賢者「君たちごときのレベルで私に勝てるはずないだろう、3日間は長いようで短いよ、じっくり考えるんだね!!」
賢者「ハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
賢者「リレミト!!」
その後、誰も話をせずに宿まで戻った 唯一の会話は
ゆうしゃ「リレミトだ」
魔法使い「リレミト」
そして6人は各自の部屋に戻った、何も語らず。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
90 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:42:04.57 ID:R3XFTLBKo
ゆうしゃ「その時思ったよ、ああ このまま全滅してしまうんだ、もっと俺に力が」
ゆうしゃ「いや、俺達に力があればこんな目には遭わなかったのに……って」
ゆうしゃ「だから決めたんだ、しっかりレベルを上げて、強くなってもう二度と負けないって」
ゆうしゃ「負けていい戦いなんてないよ」
僧侶「……すみません、変な事聞いちゃって」
ゆうしゃ「……戦ってるときの俺はそんなに怖いかな?」
ゆうしゃ「もうちょっと笑うようにしよう……」
武闘家「(いや、戦闘中に笑ってたらそれはそれで怖いですよ)」
武闘家「あれ!?、盗賊は? ずっと声が聞えなかったけど……」
武闘家「(……っていうか、一度も声が聞えなかったような……)」
ゆうしゃ「盗賊か?、あいつは……」
盗賊「♪〜、魔王に宝箱荒らされたつっても隠し宝箱には良い物が入ってたぜ」
武闘家「あっ!、どこ行ってたのあんた こっちは大変だったのに……」
盗賊「その台詞はこれを見てから言ってもらおうか」
武闘家「なにこれ?、石ころ?」
盗賊「この石……温かいだろ?」
武闘家「世界一高い塔で使ったら英雄が復活しそうだね」
盗賊「違うぞ」
91 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:42:31.71 ID:R3XFTLBKo
ゆうしゃ「調べておいてくれたか?」
盗賊「ああ、散々この城の奴に聞き込みしてこの城には太陽の石とかいう伝説のアイテムが眠ってるってなんとかたどり着いて」
盗賊「お前達が戦ってる間に探してみたいんだ、どこにあったと思う?」
魔法使い「王の寝室か?、安全そうだが」
盗賊「いやいや、これがなんと台所のな……」
盗賊「漬け物石になっていた」
遊び人「伝説のアイテムの扱い悪っ!」
魔法使い「抜けてるな……」
盗賊「誰も気がつかなかったんで、そこら辺の石と取り替えておいた」
武闘家「それ泥棒」
盗賊「勘違いしているようだが、俺 盗賊よ」
【結果】
盗賊「試合は?、勝ったんだろ?」
武闘家「引き分けだよ」
盗賊「何やってんだ、コイツ 馬鹿か」
ゆうしゃ「(今日ばかりは反論できない)」
盗賊「超有利だったじゃねーか」
ゆうしゃ「……」
盗賊「……ま、負けなかっただけいいよな」
ゆうしゃ「……気づかいどうも」
ゆうしゃ「……ちょっと用事ができたんだ、シスターさんに会いに行こう」
92 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:43:01.47 ID:R3XFTLBKo
【妖精のマップ】
シスター「あら……そんなにぞろぞろ連れてお祈りなんて」
シスター「セーブしますか?」
ゆうしゃ「やめましょう」
シスター「はぁ……、地図ねぇ…… ああ、あの子にあげたわね世界地図」
シスター「あげるな……ってあの子に言われてたけどお姉さんあげちゃう!」
シスター「困ってるんでしょ?、はいこれが世界地図 『妖精の地図』よ」
ゆうしゃ「ありがとうございます」
ゆうしゃ「(本当にあげるなって言ったのか、アレフガルド勇者 おい……おい……)」
シスター「……まぁ、違う世界から それは遠いところからどうも」
僧侶「ご無沙汰してます」
シスター「今日はどうしてここへ?」
ゆうしゃ「アレフガルド勇者の……その……紹介というかなんというか」
シスター「まっ!、じゃあアレフガルド僧侶に会った?、妹なんだけどねーこれが勇者様にぞっこんで……」
武闘家「(どこの世界も勇者に惚れるのは僧侶ですか)」
シスター「ライバルがいっぱいいるから頑張るって言ってたわ」
武闘家「(あの二人かな……?)」
93 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:43:28.73 ID:R3XFTLBKo
シスター「がんばってね、別に私は違う世界の人が勇者をやっててもいいと思うわ」
シスター「魔王ゾーマさえ倒してくれればそれでいいの」
シスター「悲しいけれど、ゾーマの危機はすぐ側まで来ている」
シスター「二つのパーティをささやかながらここでお祈りしていくわ」
シスター「世界を救わんとする二人の勇者に神の祝福を」
94 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/29(木) 23:44:30.04 ID:R3XFTLBKo
今回がシリアス回だったんで次回はギャグ回を予定しています
それから、ごめんなさい
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/03/30(金) 04:20:15.16 ID:JxxufWv4o
乙
なにか謝るようなことがあったか?
むしろこちらは感謝することしかないぞ
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/03/30(金) 08:42:39.78 ID:MOmW/ux2o
乙
地図の流れはあれか
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福島県)
[sage]:2012/03/30(金) 09:47:37.67 ID:bvVmTSJM0
初代ポケモンかな?>地図の流れ
俺の中でのポケモンは金銀クリスタルで止まってるぜ。
いつからポケモンの対戦はパラメータや特性や努力値を厳選するような殺伐としたものになったのだ…?
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/03/30(金) 10:03:08.39 ID:SsoWwgYMo
乙!
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/03/30(金) 18:36:13.17 ID:MOmW/ux2o
>>97
赤をやった記憶があるな
あとスレチごめん
100 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/03/30(金) 18:43:13.68 ID:mqC9xLu2o
>>95
地名が間違ってたんですよね……
遊び人はフライゴンです、賢者がガブリアス
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/31(土) 02:32:21.33 ID:IfKwGpJDO
>>97
え?最初からだろ?
初代から個体値努力値種族値なんてあったし
テレビでやってたポケモン対戦なんてみんな同じようなポケモンばっかだぞ
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/03/31(土) 05:02:39.73 ID:wvcxPuAAO
大会勢とかはともかく一般の、それも子供が身内でやってる場合でも個体値性格めざパ厳選やってる現状はまあアレだとは思う
103 :
4月1日
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/01(日) 18:30:10.47 ID:QqMCMV8wo
ゾーマ「クククク……よくぞたどり着いたな、ゆうしゃよ」
ゆうしゃ「ああ!、大魔王ゾーマ お前を絶対に倒してみせる……」
ゾーマ「……この姿を見てもそう言えるかな?」
バサッ!
ゆうしゃ「な……親父!!っ」
ゆうしゃ「そんな……俺達に数多くの嫌がらせをしてきたゾーマが親父だったなんて……」
ゆうしゃ「あの厳しくも優しかった親父が……ゾーマだったなんて……」
ゆうしゃ「どうして……どうしてなんだ!!」
オルテガ「お前に答える必要は無い」
オルテガ「はっきり言おう、今のお前では私には勝てない」
ゆうしゃ「な……なにぃーーー!?」
オルテガ「今のお前では私には勝てん、アリアハンからやりなおせ」
オルテガ「バシルーラ!!」
ゆうしゃ「うわぁああああああ!!!!」
そしてゆうしゃはアリアハンに戻された、そこでは・・・・・
ゆうしゃ母「お隣の宿屋の主人と再婚したわ」
ゆうしゃ「な……なんだってーー!?」
ゆうしゃ母「だって帰って来ないし、寂しかったの」
ゆうしゃ「親父っ……お袋っ……、ええい もう冒険なんてどうでもいい」
ゆうしゃ「俺が世界を滅ぼす魔王となってやる」
ゆうしゃ「この世界を俺が支配、異世界を親父が世界する二世代魔王として君臨してやる」
ゆうしゃ「ハハハハハハハハハ!!!!!」
かくして、上の世界はゆうしゃに、下の世界はオルテガに支配される二世代政権が発足されることになった
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/01(日) 19:11:46.67 ID:HuEHmRkto
続きを待ち望む自分がいや
105 :
◆bYs74oxxCg
[saga sage]:2012/04/01(日) 21:34:11.70 ID:QqMCMV8wo
エイプリルなんでネタ入れたんですけど、年度初めは忙しいのでやや遅れるかも
それなりにがんばろうと思います
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/04/01(日) 23:45:21.71 ID:WnPVeC8Vo
乙
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/04/02(月) 14:48:59.29 ID:9Myz6Gmuo
妙に展開が早いと思ったらエイプリルフールネタかw
108 :
◆bYs74oxxCg
[saga sage]:2012/04/04(水) 22:43:41.47 ID:bVhizG57o
エイプリルフールって嘘をついて良い日でしたよね、投下
109 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:44:16.27 ID:bVhizG57o
勇者の洞窟】
ここは勇者の洞窟、一見、何の変哲もないただの洞窟
しかし……この洞窟では……………
【戦闘中】
vsトロール
僧侶「ま……魔法が使えませんっ!」
現在、勇者の洞窟地下1階
魔法使い「ベギラゴン!」
しかし、こうかがなかった
魔法使い「くっ……マホトーンを受けたわけではないのに魔法が使えないぞ」
ゆうしゃ「遊び人はどうだ」
遊び人「メラミ!」
MPが足りない
遊び人「僕も使えないよぉ」
遊び人「ん?……」
遊び人「僕……今はMP無かったんだった」
ゆうしゃ「すっこんでろ!!」
遊び人「そんな……ひどい……」
110 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:44:54.68 ID:bVhizG57o
盗賊「任せろ、俺が全て倒す」バシッ
武闘家「トロール二代目こんにちわっ!」ドスッ
トロールを倒した
ゆうしゃ「魔法が使えない洞窟……イシスの地下と類似しているな」
ゆうしゃ「むぅ……」
ゆうしゃ「一旦撤退だ」
ゆうしゃ「体勢を立て直そう」
魔法使い「リレミト!」
しかしこうかがなかった
魔法使い「……魔法は封じられているんだった、ついうっかり」
僧侶「魔法が使えない僧侶と魔法使いなんてただの人ですよ……」
魔法使い「だな……ブーメラン発言だったよ……」
ゆうしゃ「気に病むことはない、まだ地下1階だ これならすぐに戻れる」
ゆうしゃ「もしもっと奥で発覚していたら戻れないかもしれない」
ゆうしゃ「だから、今 分かったのは幸運なんだ 歩いて戻ろう」
スタスタスタ
111 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:45:21.12 ID:bVhizG57o
サラマンダーがあらわれた
ゆうしゃ「敵襲だ!、魔法が使えない場合行動を取れー」
盗賊「俺達は」
武闘家「いつもと変らない」
格闘系の方々
盗賊「魔法が使えねえと殴ってるシーンしかねぇな」
武闘家「蹴るシーンもあるよ」
盗賊「そういう問題じゃねえよ」
魔法使い「む……毒針装備で即死狙い&ダメージを喰らわないように防御か」
魔法使い「最初に死にたい奴はだれだーーー!」
※魔法使いです
僧侶「えっと……裁きの杖のバギと眠りの杖でラリホー担当だったはず」
僧侶「眠りの杖!」
サラマンダー「Zzzzz……」
僧侶「やりましたよ!、ゆうしゃさん」
ゆうしゃ「上出来だ、魔法が使えなくてもよくやる」
遊び人「僕はルカナン担当、なびけ!草薙の剣!」
ゆうしゃ「フッ…、薬草を使う」
武闘家のHPが少し回復した
盗賊「全然格好良くねぇぞ」
112 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:45:46.90 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「誰も回復しないからだよ!、仕方ないじゃないか!!」
ゆうしゃ「薬草を配布するから各自回復するように」
遊び人「久しぶりだね、やくそう よろしく」
遊び人「君も出番がやってきたね、やったね!やくそうちゃん」
サラマンダーの火炎の息、全員に40程度のダメージ
ゆうしゃ「やくそう」
遊び人「やくそう」
盗賊「やくそう」
武闘家「やくそう」
僧侶「やくそう」
魔法使い「やくそう」
ゆうしゃ「回復が薬草だけな以上、短期決戦だ! 攻め込めーーー」
『おーーーーー!!』
サラマンダーを倒し、勇者の洞窟を一旦出た
113 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:46:12.80 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「……さて、魔法が使えるフィールドまで戻ってきた」
ゆうしゃ「……勇者の洞窟では魔法が一切使えない」
ゆうしゃ「俺は聞きたい、僧侶、遊び人、魔法使い ついて行くか………?」
ゆうしゃ「魔法が使えない辛い環境だ、命の保証はできないぞ」
ゆうしゃ「無理だと思うなら言ってくれ」
僧侶「嫌です、ついて行きます」
魔法使い「ううむ……」
遊び人「うーん……待っててもやる事ないしね 元々僕は魔法が使えなかったんだから魔法が使えないのも気にならないかなー」
魔法使い「……ならついてく」
ゆうしゃ「本気だな」
ゆうしゃ「……では」
ゴクリ・・・・・・・・・・・・・・
ゆうしゃ「薬草が足りないので補充してこよう」
武闘家「あらららららららら」ズコー
114 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:46:44.24 ID:bVhizG57o
【勇者の洞窟、その2】
ゆうしゃ「薬草を一人99個は持ったな?」
遊び人「はーい」
ゆうしゃ「返事だけはよろしい」
盗賊「薬草マスターは伊達じゃないな」
魔法使い「僧侶、魔法が使えなくてもがんばろう」
僧侶「はいっ、出来る限りの事をします」
ゆうしゃ「では勇者の洞窟に突入を開始する」
インパスが無いので、仕方なく、インパス無しで宝箱を開ける
ミミック「ケケケケケ!!」
ミミック「弟達のかたきめ!!、弟達は未だに流動食で……」
※イシス、ランシール編参照
ゆうしゃ「今更な登場だな、おい!!」
ミミック「くらえ!ザラキーー!!」
しかし、こうかがなかった
ミミック「な……なんだってーー!!」
115 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:47:18.94 ID:bVhizG57o
魔法が使えないのはゆうしゃ達だけではない
モンスターも使う事ができないのだ
ゆうしゃ「とつげーきーー!!」
「おーーっ!!」
ゆうしゃ「(魔法が使えないなら痛恨の一撃を撃てばよかったものを!)」
ゆうしゃ「(そこは黙っておこう)」
ゆうしゃ「こいつも口をぐるぐる巻きにしておけー」
ミミック「う……うぐぐぐぐぐ……後は兄者に託したぞ」
ゆうしゃ「あにじゃぁ!?」
…………
………
……
…
サタンパピーがあらわれた
サタンパピー「メラゾーマ、ハハハハハ、消えて無くなれーーー」
しかしこうかがなかった
サタンパピー「な…なぜだメラゾーマ なぜ発動せん!?」
盗賊「(この洞窟に居る奴ら、全員馬鹿だろ)」
僧侶「裁きの杖!」
武闘家「とぉりゃーーーー!!」バキッ
サタンパピー「ぬわぁああああああーー!!」
116 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:47:50.76 ID:bVhizG57o
【勇者に盾があるなら……僧侶にも……】
魔法使い「開けて良いだろうか?」
武闘家「これが最深部だね、勇者の洞窟っていうくらいだから良いアイテムだろうね」
盗賊「装備出来なかったら俺にくれよ」
ゆうしゃ「勇者の洞窟で手に入る物を勇者が装備できなかったらどうするんだよ」
ゆうしゃ「ここまで来た勇者は泣くぞ」
魔法使い「では……」
パカッ
『ゆうしゃのたて』を手に入れた!
ゆうしゃ「これが……ゆうしゃの盾……まさに俺のためにあるような盾だ」
僧侶「名前的にですか」
ゆうしゃ「……ふむふむ、守備力は高く、炎や魔法に対する耐性も良い」
ゆうしゃ「いや、勇者には専用アイテムがあるのね、うれしい」
遊び人「僕だってあるよ、賢者の杖がね」
ゆうしゃ「おおそうだったな」
ゆうしゃ「盗賊は……鍵だもんな しかも途中で要らなくなる鍵」
盗賊「うっせー、盗賊の鍵の悪口はそこまでだ」
武闘家「わたしはぶとうぎが一応武闘家専用だからね、武道だし」
117 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:48:12.51 ID:bVhizG57o
魔法使い「私にだってあるぞ!、魔法使いの……」
魔法使い「ま……まほうつかいの・・・・・・・・・・・」
僧侶「やめましょう」
僧侶「むなしくなるだけです・・・・・・・・・・・」
魔法使い「僧侶……」
僧侶「悲しいじゃないですか……」
僧侶「お互いに名前が付かない者同士、仲良くしましょう」ガシッ
魔法使い「ああ……そうだな……」ガシッ
魔法使い「名前付かない同盟結成だな」
僧侶「そうですね」
ゆうしゃ「ところでマジカルスカートはダメなのか?、マジカルだから『魔法の』の意味になって魔法使いのスカートにならないか?」
魔法使い「え、そうなのか なら同盟破棄」
僧侶「う……うらぎりものおーーーー!」
僧侶「いいんだ…、もう僧侶なんてどうでもよかったんだ…、名前くらいつけてくれてもいいのに……はぁ」
しょぼくれた僧侶をなだめるのに十分の時間を要した
118 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:48:46.01 ID:bVhizG57o
【ドムドーラ】
女「いらっしゃい、ここがドムドーラの町よ」
盗賊「ラダトームに居た人とは違うな」
ゆうしゃ「バイトの方ですか?」
女「え……ええ まぁそうです」
女「少しばかりのGをお支払いしていただければこの町を案内しますが」
ゆうしゃ「……(お金取るのか)」
僧侶「いくらですか?」
女「お一人様50Gです、快適な町観光を約束します」
武闘家「あ、じゃあお願いします」
ゆうしゃ「いいのか?、武闘家」
武闘家「せっかく来たんですから楽しまないと損ですって、こういう仕事の人に頼むのが一番です」
武闘家「なんだったらわたしが払いましょうか?」
武闘家「観光にお金はつきものですから」
ゆうしゃ「い……いやいい、経費から出そう」
ゆうしゃ「(良い奴だなぁ……武闘家)」
300Gを払った
女「ありがとうございます、ではご案内しますね」
119 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:49:14.38 ID:bVhizG57o
女「冒険者の方ですからまずは武器や防具が気になるでしょう、ここがよろず屋です」
盗賊「ほぅ、やるじゃねえか」
女「丸暗記させられたんですよ」
女「ここでお待ちしています、どうぞお楽しみを」
ゆうしゃ「(おお、ありがたい ここで待っててくれるのか)」
遊び人「お姉さん来ないんですかー、ざんね――」
魔法使い「あ、見てみろ、あれが人間の屑という生物だ」ジリジリ
遊び人「僕の方を指さしながら足を踏むのはやめてもらえませんかね」
よろず屋「いらっしゃい!」
僧侶「こんにちわ」
よろず屋「どうぞ、見てらっしゃい」
ドラゴンキラー
ふぶきのつるぎ
まほうのよろい
ちからのたて
――――――
ゆうしゃ「む、ドラゴンキラーはまさにドラゴン対策で使えるな」
ゆうしゃ「ドラゴンキラーをください」
よろず屋「あいよ!」
僧侶「この……重いんですけど『ちからの盾』ってのは……」
よろず屋「おお、それはお目が高い 実はな…、その盾は特殊効果付きの盾なのさ」
よろず屋「ベホイミの効果があるよ、持っている本人だけだがね」
僧侶「へー、良い効果ですね」
僧侶「あ…装備できないんだ…残念」
ゆうしゃ「いやそんな事はない、持ってるだけで効果があるんだ 買っておこう」
ちからの盾を買った
120 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:49:41.95 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「…ん?、主人 ひとつ商品の欄が空なんですが…」
よろず屋「そこに気づいたか…ではお見せしよう」
あぶないみずぎ
ゆうしゃ「!!」
ゆうしゃ「……守備力は1」
ゆうしゃ「だがっ………………」
ゆうしゃ「そんな甘い代物ではない、そうですね!主人」
主人「敵モンスター魅了の追加効果がある」
ゆうしゃ「………………聞いたか?」
ゆうしゃ「敵モンスター魅了効果」
ゆうしゃ「別におかしな事は言っていない、特殊な効果を持った武器や防具を持っているに越したことはない」
遊び人「そうだよ!、ちょっと高いけどいい買い物したって後で喜ぶよ」
武闘家「78000Gなんですけど……力の盾5個は買えますよ」
ゆうしゃ「もちろんだ!、通常の装備を全て買った上での……決断だ」
ゆうしゃ「最近は装備をもらってばかりで買う機会が無かったからゴールドが有り余っているんだ!!」
遊び人「それは僕の取り分が若干減ってたのと関係あるのかな?」
ゆうしゃ「全く関係ないぞ」
遊び人「でも、今回は許す!」
ゆうしゃ「これは買うしかないぞ!!」
僧侶「買いません」
武闘家「買わないでしょう」
魔法使い「誰が買うか」
冷たい一言
121 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:50:07.66 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「………………予想通りすぎる」
遊び人「………………わかりあう必要があるんじゃないかな」
ゆうしゃ「話し合いは人類に許された新しい問題解決の方法だからな!!」
遊び人「だよね!!」
ゆうしゃ「暴力だけでは何も解決しない、話し合いも必要だと きれい事を先に言っておく」
魔法使い「ばかばっか」
僧侶「見てみなよ!武闘家! この水着……」
武闘家「明らかに面積が小さい……ってかこれ隠れるの?」
僧侶「むりっ、こんなの絶対に着ませんからね、無駄使いしないでください」
武闘家「同じく!、こんな……」
武闘家「こんな……」
武闘家「こんな胸を強調した水着なんて撲滅しろ!!」
……私見
ゆうしゃ「……むむむむ」
ゆうしゃ「盗賊はどうなんだ」
盗賊「どうでもいい、中立派」
ゆうしゃ「くっ……」
賛成2 反対3 中立1
反対派の優勢
ゆうしゃ「………………2:3じゃ多数決は取れない」
ゆうしゃ「(盗賊を引き入れるか?、命令して)」
ゆうしゃ「(……やめておこう、絶対に渋い顔する)」
>>盗賊「……めんどくせぇ」
ゆうしゃ「(心の声が聞えた気がする)」
122 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:50:35.12 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「(……敵を仲間に引き入れる)」
ゆうしゃ「(遊び人、………………任せた)」
遊び人「(よっしゃ)」
遊び人「でも魔法使い、似合うよね、あぶないみずぎ」
魔法使い「………………ふん、そんな安い挑発に乗るものか」ピクッ
遊び人「着てくれたら嬉しいのになー、残念だなぁー」
魔法使い「………………」ピクッ
遊び人「………………やめよっか」
遊び人「だって嫌がってるもんね、可哀想だもん」
123 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:51:01.87 ID:bVhizG57o
魔法使い「…」ピクッ
遊び人「(魔法使いの耳がピクピクしてる…、この感じ)」
遊び人「(魔法使いって嬉しい時とか怒ってる時は耳が立ってて、悲しい時とか調子が悪い時は耳がヘナッてしてるんだよね)」
遊び人「(怒ってるかもしれないけど…も、もう一声だな)」
遊び人「あーあ、僕は世界一君が似合うと思うけどなー、ざーんねん」
遊び人「惜しいなぁー」チラッ
魔法使い「………」
魔法使い「………………似合うと思うか」
遊び人「思うよ、ちょっと当ててみなよ」
魔法使い「………………」バサッ
遊び人「………………いいよ」
魔法使い「は?」
遊び人「すごく……いい……」トロッ
ゆうしゃ「(あれ?、あいつ本気になってないか)」
魔法使い「………………」
魔法使い「着たら……本当に喜ぶっ?」
遊び人「よろこぶ!!」
武闘家「(しまった……、魔法使いさんの頭の中って割と単純だから……)」
僧侶「(褒められて嬉しいのは分かりますけど、それとこれは別!)」
魔法使い「……買ってもいいんじゃないかな」
僧侶「う……」
武闘家「う……」
『裏切り者ーーーーーーっっ!!!!』
124 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:51:27.96 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「これで3:2だ、勝ったな」
僧侶「卑怯です!、懐柔するなんて……」
ゆうしゃ「……ノーコメント」
魔法使い「………………ふっ」
魔法使い「ふふふふふふふふ」
遊び人「よっしゃぁーー!!」
武闘家「盗賊!、あんたこっち来なさいよ!!」
3:3狙い
盗賊「中立、中立っと……」
武闘家「なんでよ!」
盗賊「(うっせーな、俺だって男なんだよ)」
盗賊「(中立はいいが反対派には回れねえんだよ、これが)」
ゆうしゃ「おじさん、あぶないみずぎ一つ」
よろず屋「あいよ!78000G」
ゆうしゃ「はいっ!!」
僧侶「(にこやかな顔してる……、ラダトームの時とは大違い……)」
武闘家「(バラモスを倒した時より嬉しそう…)」
遊び人「安い買い物だったね!」
【マジレス】
盗賊「魔法使い」
魔法使い「なんだ」
盗賊「見せるのは結構だが、俺達も見るぞ」
魔法使い「は?、いや見なければいいだろ」
盗賊「いや、だって水着で旅をしてたら嫌でも目に付くし」
盗賊「通行人も見るぞ、お前の姿」
盗賊「ガン見するぞ」
魔法使い「あ」
魔法使い「あああああーーーーーっ!!」
ぐにゃ〜
遊び人「いいじゃない、みてもらおうよ」
それは違う
125 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:51:58.65 ID:bVhizG57o
魔法使い「い…いいわけないだろ!」
魔法使い「(はっ!?、つい流されてしまったが……なんだこの水着……)」
魔法使い「(むむむむ……!!)」
魔法使い「(こんなのき……きられるわけがないっ!)」
魔法使い「(というか、まだ私には早い)」
魔法使い「やっぱり着ない、いらない」ポイッ
遊び人「え……ええーーーー!?」
魔法使い「(私の姿に魅了された男に襲われたらどうする気なんだ、助けてくれるのか)」
魔法使い「……」
魔法使い「(あ……いや……、助けに来てくれたらそれはそれで……いいが)」
遊び人「……つまんない」
遊び人「嫌がって着てるのもいいけど、そういう趣味はないんだよね」
ゆうしゃ「なら――」
僧侶「魔法使いさん、それください」
魔法使い「……ああ」ヒュン
僧侶「預かっておきますね」ニコッ
126 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:52:24.19 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「そうりょぉ〜〜〜!」
武闘家「だから無駄使いだって言ったのに」
武闘家「あの水着、販売中止になんないかな、全国の女性のために」
ゆうしゃ「俺は………………こんな展開を望んでいたわけでは………………」
盗賊「お前、本当に勇者かよ」
ゆうしゃ「敗北っ・・、圧倒的敗北・・」
ゆうしゃ「悔しい……」
ゆうしゃ「俺は………………」
ゆうしゃ「俺はなんのために高い金を払ったというんだーーー!!!!」
女「おたのしみでしたか?」
僧侶「ええ、とっても」
武道家「ゆうしゃさん行きますよ」
ゆうしゃ「………はぁ」
女「お次はこの町一番の広場を案内します」
女「どうぞ、こちらへ」
127 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:52:51.83 ID:bVhizG57o
【広場】
女「どうでしょうか、この町の広場は」
武道家「綺麗な緑一色ですねー、目に良さそうですね」
女「あえて何も置かない事によって解放感が得られるようになっています」
女「あるのは休憩用のベンチくらいです」
盗賊「じゃ、俺はベンチで休憩させてもらうぜ」ゴロッ
ゆうしゃ「魔法使い、新聞紙とダンボールと付けひげを」
魔法使い「了解」
盗賊が寝たベンチの回りにダンボールを敷き詰めた
鼻の下にはもしゃもしゃの付けひげ
寒くないように盗賊の体にもダンボールを乗せてあげるやさしさ
盗賊「おお、気が利くじゃねーか、これで寒く……」
盗賊「って!?、ホームレスじゃねえよ!?」
盗賊「どこから用意したんだよそれ!」
128 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:53:12.62 ID:bVhizG57o
魔法使い「50点くらいだな、ノリツッコミとしては」
盗賊「(100点のツッコミってなんだよ)」
遊び人「あざとすぎるよ、盗賊」
盗賊「(ダメだしされた)」
武道家「どうしておじちゃんはいつもここでゴロゴロしてるの?」
盗賊「やめろぉー!!」
129 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:53:51.24 ID:bVhizG57o
遊び人「ねー、これ拾ったんだけど」
不思議な輝きを放つ石を拾った
ゆうしゃ「…どうした」
遊び人「きれーな石なんだけど」
ゆうしゃ「うちじゃ石は飼っちゃだめっていったでしょう!」
遊び人「なんでペット風?」
盗賊「ん、ちょっと見せてみろ」
遊び人「…あ、取る気でしょ」
盗賊「盗らねえよ」
武闘家「盗賊」
盗賊「呼んだか」
武闘家「いや、別にあんたに用はないんだけど」
盗賊「まぁ貸してみろ」
盗賊「ふーむ」
盗賊「…見た事がねぇ」
魔法使い「それがどうしたというんだ」
盗賊「ルビーやサファイア、コバルトなどなど 石にもいろんな名前が付いてるんだ」
形からしてダイヤモンドかと思ったがそうじゃないらしい、配合物が全然違う
透明度やいろんな要素が関わってくるんだな、これが…………
ゆうしゃ「カットで」
130 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:54:29.15 ID:bVhizG57o
五分後
盗賊「簡単に言うと、全く見た事の無い未知の石だということだ」
遊び人「こくり、こくり」
盗賊「聞いてねえ」
武闘家「長いよ」
盗賊「とりあえず持っとけ、役に立つかもしんねえな」
ゆうしゃ「なるほど、じゃ袋に入れておこう」
女「みなさーん、次の場所に向いますよーーー」
131 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:54:57.02 ID:bVhizG57o
女「ここが私の家です」
武闘家「はやってるんですか、それ」
女「お付き合いありがとうございます、ところでどこからこの町へ?」
ゆうしゃ「最初に出たのはアリアハンですかね」
女「アリアハン!?」
ゆうしゃ「知っていますか?、アリアハン」
女「ええ!、それはもう…………ロマリア、カザーブ、アッサラームと」
ゆうしゃ「ええ、全部通りましたね」
女「じゃ……上の世界から!?」
ゆうしゃ「……そうですけど」
レナ「私もそうなんですよぉ!、レナって言います アッサラームでね……踊り子をしてたんだけど……」
ゆうしゃ「(アッサラームじゃ結局踊り子の踊りを見られなかったな……、誰かのせいで)」
僧侶「(99割、あなたたちのせいですよ)」
レナ「……ダンチョー、心配してるだろうなぁ」
レナ「もう戻る気はないけど……せめて伝言ぐらいしたかったなぁ」
武闘家「できますよ」
レナ「え!?、できるの!?」
ゆうしゃ「レナさんですよね、分かりました伝えてきます」
レナ「ま……待って待って、考えるから」
ゆうしゃ「ルーラ!」
→アッサラームへ
132 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:56:49.70 ID:bVhizG57o
【アッサラーム、昼】
ゆうしゃ「あんまり、変ってないな この町」
ゆうしゃ「……結局入れなかった劇場、今は昼だから……やってない!」
ゆうしゃ「……残念、レナさんの伝言をダンチョーさんに伝えに行こう」
【ダンチョー】
ダンチョー「はい、ワンツー、ワンツー」
ゆうしゃ「(……練習中か!、……踊り子が四人)」
ゆうしゃ「(しばらく鑑賞しよう)」
………………
……………
…………
………
……
…
ゆうしゃ「……ありがとう!!、良い物を見させてもらった」
ダンチョー「!?、だ……だれだ!?」
ゆうしゃ「……ハッ!?、つい……」
ダンチョー「おのれ、されはうちの踊り子のストーカーだな」
ゆうしゃ「ち……ちがいますよ」
ダンチョー「その可能性が否定できない以上、お前はストーカーだ!」
うしゃ「い…いやいや!!、違いますよ!!」
ダンチョー「フッ…、勇者がいたらお前を征伐してくれるぞ」
ゆうしゃ「(いや、その勇者なんですが)」
133 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:57:16.03 ID:bVhizG57o
ゆうしゃ「元メンバーのレナさんから伝言があるんです」
ダンチョー「嘘だっ!」
ダンチョー「レナはもう死んでしまった…、だが彼女は私の中で生きている!! そう、永遠に!!」
ゆうしゃ「(レナさん、あなた殺されてますよ…)」
ゆうしゃ「(たぶん、いままであってきた人の中で意味不明度ナンバーワンだな このダンチョー)」
ダンチョー「はぁあああああああっっ!」
踊り子C「あ…あの!!、ダンチョーはちょっと興奮してるんで後にしてもらえますか!?」
ゆうしゃ「(ちょっと興奮、はい分かりました)」
5分後・・・・・・・・・・・・・・・・
踊り子B「落ち着いてください!、ダンチョー!!、はい、深呼吸……すーはーすーはー」
ダンチョー「フーッ!、フーッ!!」
10分後・・・・・・・・・・・・・・・
ダンチョー「……お見苦しい所をお見せしました、ダンチョーです」
ゆうしゃ「……もう大丈夫そうですか」
ダンチョー「はい……いや……あの子がいなくなってからちょっと……ちょっと辛くて」
ゆうしゃ「(ちょっと、ハイ)」
ダンチョー「レナから伝言があるそうですが」
ゆうしゃ「はい、お伝えしますね」
134 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:58:02.44 ID:bVhizG57o
『探さないでください』
ダンチョー「……」フラフラ
踊り子A「だ……ダンチョーーーーーーっっ!!」バタッ
『嘘です、ダンチョーは心配性だから倒れてたらごめんね』
踊り子D「もう倒れてるわよーー!!」
『今、私はアレフガルドという世界にいます』
『私がいなくなって心配してるだろうけど、こっちは楽しくやっています だから心配しないで』
『私が抜けた穴は埋まった?』
踊り子A「……なんとか新人を入れて特訓中よ」
『もし埋まってたら幸いです、今 私はここは○○ですって言う仕事をしています ドムドーラのお給料は良いです』
『もう劇団には戻らないつもりですが、今度お礼を言いにいきたいなと考えています』
ダンチョー「うっ……うううう……レナ……」
ゆうしゃ「以上です」
ダンチョー「どうして……会って話してくれないんだ」
ゆうしゃ「寂しくなっちゃうからじゃないですか?、……攻めないで下さい」
ダンチョー「……ありがとう」
ダンチョー「ストーカー君」
ゆうしゃ「(おい、違うぞ)」
ダンチョー「これを持って行ってくれ、彼女のために用意したものだ」
ダンチョー「君が着るといい」
ゆうしゃ「いや、着ませんけど」
ダンチョー「……さよならっ!!」
ゆうしゃ「……はい」
135 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 22:58:44.03 ID:bVhizG57o
【ドムドーラ】
レナ「ありがとう、冒険者の人」
ゆうしゃ「いえいえ」
僧侶「鼻の下が伸びてますよ」
ゆうしゃ「うそっ!?」
僧侶「嘘ですけど」
レナ「私、この仕事がんばります世界一の『ここはドムドーラです』と言える女になってみせます」
遊び人「がんばってください!」
盗賊「……それなりにがんばれ」
レナ「お礼といっちゃ難ですけどお見送りしますね」
レナ「あ、もちろんタダで」
【ドムドーラ出口】
【救済】
ゆうしゃ「この町はいいですね、住み心地もよさそうです」
レナ「でしょう!?、ありがとうございます」
ゆうしゃ「ただ……」
レナ「ただなんですか?、至らないところでも?」
ゆうしゃ「この町に兵士がいませんね、それだけ治安が良いって事でしょうけど、そこが不安ですかね」
レナ「何が不安なんです?」
ゆうしゃ「いや、モンスターの襲撃が有ったら困りません? 」
レナ「あ…、確かに…町の人だけだと…、うん…無理かもしれないですね」
ゆうしゃ「ちょっとづつでもいいですから自警団とか作った方がいいんじゃないですか
レナ「へぇー、あなた頭良いんですね」
レナ「わっかりましたー、私から町長さんに相談しておきますねー」
ゆうしゃ「ええ、お願いします」
136 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/04(水) 23:00:26.77 ID:bVhizG57o
【救済】のパートの意味がわかった方がいらっしゃるでしょうか
アレフガルド編、続きます
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2012/04/04(水) 23:02:06.27 ID:phTohLuoo
救済
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2012/04/04(水) 23:03:57.53 ID:phTohLuoo
誤爆った
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2012/04/05(木) 02:11:33.60 ID:M6ea3yH4o
キュウサイ?
あおぢる?
140 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/05(木) 08:42:17.33 ID:tkcWlTflo
困惑させてしまったようなんで解説しちゃいますね
ドムドーラは魔物に襲われて後々の世界では消滅しています、あくまの騎士と戦う事になるでしょう(T)
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/04/05(木) 10:52:17.85 ID:QbakBmbfo
レナってそのレナだったのかよwww
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福島県)
[sage]:2012/04/05(木) 11:32:07.23 ID:WHgdueK90
まさかのひぐらしネタww
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/04/06(金) 09:13:37.88 ID:P1Fo2NAAO
追い付いちゃった('・ω・)<オツ
144 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/09(月) 23:59:16.92 ID:HT5LHNXro
【マイラの村】
男「いらっしゃい、ここがマイラの村だよ」
ゆうしゃ「バイトの人ですか?」
男「バイト・・・・・・?、僕はここを通りかかっただけだけど」
ゆうしゃ「い…いえ、なんでもないんですハハハハハ」
ゆうしゃ「(違うんだ)」
僧侶「この町の名物ってなんですか?」
男「うーん……あんまり都市部じゃないから遊ぶ所は少ないけど……」
男「この町の温泉は一番さ!、村の奥の方にあるからいってごらん」
遊び人「 『温泉=混浴』 この方程式には全く穴がないからね」
魔法使い「温泉≠混浴」
刺さった
遊び人「負けた」
武闘家「ちなみに効能なんかは」
盗賊「ババくさいぞ、聞くな聞くな」
武闘家「バ…ババくさい!?……」
武闘家「(温泉っていったら女の子は全員喜ぶと思うだけど)」
盗賊「効能とか気にするのがダメなんだよ」
武闘家「人の回想に勝手に入ってくるな!」
男「それはもう、肩こり、腰痛、リウマチ、心臓病」
僧侶「(肩こり!、最近胸が大きいせいで肩が凝って困ってたんですよ)」
145 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/09(月) 23:59:47.94 ID:HT5LHNXro
男「あ、あと体感には個人差があるそうなんですが豊胸効果もあるらしいですよ」
武闘家「え……」
武闘家「男さん、今なんて言いました………?」
男「いや、豊胸効果があるって……」
武闘家「みんな!、絶対寄ろう 寄ってからじゃないとこの村を出ちゃだめだから」
武闘家「よろしいですかな?」ギリッ
ゆうしゃ「わ…わかったから、そんな目で俺を見ないでくれ」
魔法使い「(普段の顔、しかし決意がこもっている)」
ゆうしゃ「もちろん温泉には寄る気だった、みんな英気を養ってくれ」
武闘家「れっつごーーー!」ニコニコ
武闘家「♪〜〜〜〜」ニコニコ
※いい湯だな
僧侶「その曲を聴くと温泉に来た気がするわ」
番台「いらっしゃい、お客さんたち」
武闘家「この温泉に豊胸効果があるって言うのは本当ですか!?」
番台「あ……ああ効果には個人差がありますがね……」
武闘家「……」グッ
ゆうしゃ「一人いくらですか?」
番台「一人100Gだよ、六人だから600Gね」
番台「あ、タオル借りるかい?」
番台「一つ200Gだけど」
ゆうしゃ「(なるほど、そういう商売なんだな)」
ゆうしゃ「(入湯料は普通、だが貸しタオルも含めると一人800G、うまい商売だ)」
ゆうしゃ「いえ、タオルは自前で持ってます」
番台「………そうかい、残念」
チャリンチャリン
146 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:00:08.71 ID:/7dZSHqmo
遊び人「混浴……混浴……」
魔法使い「残念、あれを見てみろ」
『男湯』 『女湯』
ゆうしゃ「ぐわぁああああああああ」
遊び人「ぐわぁあああああああああ」
精神的ダメージ
ゆうしゃ「混浴なんて都合の良い展開じゃないいとおもっていたが……」
ゆうしゃ「くそっ……」
遊び人「おのれ大魔王ゾーマ許すまじ!!」
僧侶「(いや、ゾーマ関係ないですし)」
ゆうしゃ「………くっ」
盗賊「はよ行くぞ、待ちきれない奴が」
武闘家「……」ウズウズウズ
盗賊「いるみたいだから」
【男湯】
遊び人「ひゃっほーーっ!」ザプーン
盗賊「おい、飛び込むなよ」
盗賊「……」
盗賊「……まぁ他に客がいねえからいいか」
ゆうしゃ「あーーーーーー」ビリビリビリ
→電気風呂
盗賊「いや、そこは温泉じゃないし」
(温泉地で一部は温泉、他は銭湯の施設と変らないということはよくあること)
ゆうしゃ「……さて電気風呂も楽しんだ事だし」
ゆうしゃ「……冒険の疲れも吹き飛ぶ、マイラの温泉に行くとするか」
147 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:00:58.57 ID:/7dZSHqmo
【温泉】
ゆうしゃ「………んー町が一望できていい場所だ」
盗賊「………ああそうだな」
ゆうしゃ「ただ一つ残念なのは………」
ゆうしゃ「空が暗い事だな………」
ゆうしゃ「恐らく魔王ゾーマの影響で世界中から光が失われているんだろう」
ゆうしゃ「………世界が救われたら綺麗な青空となるだろうか」
盗賊「………さぁな」
遊び人「日が昇ったら空は青いよ」
ゆうしゃ「………ああ、そうだな」
ゆうしゃ「………そんなセンチメンタルな気分になりにきたんじゃない」
ゆうしゃ「温泉を楽しまなきゃな」
【女湯、洗面所】
武闘家「早く二人とも、はやくーー」
僧侶「(豊胸効果なんて要らないんだけどなぁ……)」
魔法使い「(口にしたら消されるぞ、たぶん)」
武闘家「でも、まずは体を流してー、垢を落とすのが入る時のマナーだよねーー」
そこは譲らない
武闘家「ふーふーん♪〜」ズルッズルッ
魔法使い「私達も行こう、温泉には大体美容効果があるとうたっているからな」
魔法使い「……はっ!? これ以上美しくなってどうする気なんだ……」
僧侶「行きましょう」
148 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:02:56.29 ID:/7dZSHqmo
【女湯】
【メガネから】
魔法使い「……!?」
魔法使い「……前が見えない!?」
武闘家「メガネ、メガネ」
魔法使い「ハッ!?、そうだった……」カチャ
武闘家「大切にしてるよね、それ」
魔法使い「物を大切にしないともったいないお化けが出るんだぞ」
武闘家「え!?、うそ!? って……幽霊なんていないに決まってるけど」
武闘家「大切にしてるのね、物は大切に扱わないとね」
魔法使い「ああ、それはもちろん うっかり踏みつけてしまわないようにハンドタオルの上に置いておこう」
僧侶「見えなくて踏むって事はないですか?」
魔法使い「伊達だから目は悪くないんだ、普通に見える」
僧侶「そうでしたね、うっかり」
武闘家「ねぇーもういいよね、入っても」
魔法使い「ああ、ゆっくりつかろう」
【歓喜】
僧侶「はぁああああー、良いお湯ねぇ……」ホワッ
魔法使い「あぁ……疲れが吹き飛ぶようだ……」ホワッ
武闘家「はわわわわわわ……」ホワッ
魔法使い「温泉とはいいものだな、心が広く、開放的になる」
武闘家「だよねぇー、こう、ふわっとするっていうか 楽しくなるっていうか」
僧侶「回復魔法より癒されます………」
魔法使い「……あいつら、何もしてこなかったな」
僧侶「え?、誰がですか」
魔法使い「あいつらの性格から考えると覗きに来てもいいと思っていたんだが」
魔法使い「取り越し苦労だったようだな!、そんな馬鹿じゃないだろう」
僧侶「そうですよ、人との繋がりは信じることから始まるんです」
【吸収】
僧侶「なにやってるの?」
武闘家「?、いやね、どうやったら温泉の効能を全身に受けられるかなって」
武闘家「効能の高そうな所を探してるの」ポチャ
僧侶「ふ……ふーん…… が……がんばって……」
切実
149 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:03:28.06 ID:/7dZSHqmo
僧侶「あっちから騒ぎ声が聞える………」
この時、廊下には二人の男が
武闘家「あっちはあっちで楽しくやってるんじゃないの?、あ、さっきさマッサージチェア見つけたんだけどどう?」
僧侶「いいわねー、後で行きましょ」
魔法使い「最近肩がこ―」
魔法使い「………っ!」
魔法使い「いやなんでもない、堪能したら行こうか」
【ツッコミ不在の恐怖】
※…………20分後
僧侶「あっつい…………」
魔法使い「もう出るか…………さすがに体力が…………」
武闘家「もうちょっと成分を吸収してから行きたかったわーー」
どの成分を?
僧侶「あなたは元気ね…………」
武闘家「でももう出ようよ、手の指が皺だらけ」
魔法使い「うわぁああああああああ、老けてしまったぁあああああ」
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
魔法使い「………嘘です」
武闘家「いきましょー」
僧侶「そうねー」
150 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:04:18.06 ID:/7dZSHqmo
ゆうしゃ「ならば俺の道を阻むな!」
遊び人「そっちこそ!、そっちの魂胆は分かっている」
ゆうしゃ「……本気なんだな」
遊び人「ああそうだ、本気さ」
遊び人「絶対にゆうしゃを女湯に行かせるわけにはいかない!、行くのは僕一人でいい」
ゆうしゃ「その言葉、そっくり返してやろう 行くのは俺一人だ お前は来てはならないんだ」
遊び人「なぜ君は女湯に行こうとする!?」
遊び人「これでは女湯は使用不能になる、マイラの経済に冬が来るぞ」
ゆうしゃ「温泉は入る人間の事しか考えていない、だから覗くと宣言したはずだ」
遊び人「男が女湯に行こうとするなど!」
ゆうしゃ「この俺、ゆうしゃが行こうとするのだ、遊び人」
遊び人「それはエゴだ!」
ゆうしゃ「女湯がもたんと時がきているのだ」
この出来事から、約10分前
…………
………
……
…
ゆうしゃ「作戦の概要の説明に入る、オーバー?」
遊び人「オーバー、聞えてる」
ゆうしゃ「これより女湯突入作戦を強行する」
ゆうしゃ「きえさりそうによる透明化、素早い侵入が望まれる」
ゆうしゃ「生きて帰ってくることを祈る」
遊び人「オーケー、死んだら骨は火葬してね」
ゆうしゃ「体の方が先に火葬されているかもしれないがな」
=ベギラマ
151 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:04:49.08 ID:/7dZSHqmo
ゆうしゃ「………では、もうこんな所にいる必要は無い 男湯は出るぞ」
遊び人「了解」
ゆうしゃ「盗賊、どうする、来るか」
盗賊「もう少し温泉を堪能したい」
ゆうしゃ「そうか」
ゆうしゃ「では………」ダッ
盗賊「………大丈夫かなあいつら」
盗賊「透明になっても音がすれば気づかれるし、捕まったらどうなるかわからんぞ」
<<ゆうしゃ「早く着替えろ、時間がおしてる」
<<遊び人「待って待って、ちょっと湿気ってて着づらくて」
『・・・・・・・・・・・・・・』
<<ゆうしゃ「よし!外に出るぞ」
<<遊び人「了解!」
盗賊「………ふぅ」ザブーン
盗賊「♪〜〜〜」ザッザッ
服を着て番台に行く
番台「ありゃ、お客さんたち早いね、さっきも二人出て行ったよ」
盗賊「その事なんだがよぉ、番台のニイサン」
盗賊「今すぐこの町の神父を呼んでくれないか」
番台「神父様を?、まさか急患ですか!?」
盗賊「いや……急患は今いないんだが……」
盗賊「もうすぐ男性患者二名が現れる」
152 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:05:22.55 ID:/7dZSHqmo
盗賊「症状は……えっと……」
盗賊「打撲傷、やけど、ひっかき傷なんかだ」
――――わりとはやく頼むぜ、一応仲間なんだ
【廊下】
ゆうしゃ「よっしゃぁあああ、景気よく走っていくぞーー!」
遊び人「おうよーーー」
ゆうしゃ「ハハハハハハーー」
遊び人「ハハハハハハハーー」
『?』
ゆうしゃ「(何か……忘れているような)」
遊び人「(何か……忘れているような)」
「(このまま無事に侵入成功したと仮定しよう)」
「(俺(僕)はばっちり目視する事ができる)」
「(だがこいつも……見る事になるんだよな)」
「(……いいのか?、それで)」
「僧侶(魔法使い)の生まれたままの姿をこいつに見せていいのか?」
普通、タオルで隠してます
「……だめな気がする、それは違う気がする……」
「……なら」
「遊び人(ゆうしゃ)を行動不能にさせる、いや戦闘不能まで追い込むしかない!」
153 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:05:48.16 ID:/7dZSHqmo
ゆうしゃ「……」クルッ
遊び人「……」クルッ
時間は現在に戻る
遊び人「悪いけど君をここから先にはいかせるわけにはいかなくなった」
ゆうしゃ「奇遇だな、俺もだ」
ゆうしゃ「ところで理由を聞かせてくれるか?」
遊び人「大した理由じゃないさ、そっちは?」
ゆうしゃ「別に……たいした理由じゃない……」
でも・・・・・・・・・・・
『『そこより先は絶対に行かせない』』
ゆうしゃ「フッ……こうして戦う事になるとはな」
遊び人「喧嘩は何回かしたけど50勝50敗だったかな……」
遊び人「この戦いで51勝目を取ってやるさ」
ゆうしゃ「(俺が覚えてる限り俺の戦80勝20敗だがな、そういう事にしておこう)」
遊び人「スカラ!、ピオリム!、バイキルト!」
ゆうしゃ「あ!……ひ…卑怯だぞ!、そっちは補助魔法有りかよ!?」
遊び人「♪〜〜〜」
ゆうしゃ「無視かよ!」
154 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:06:14.63 ID:/7dZSHqmo
ゆうしゃ「……だがまあいい、素手で魔法職を取り押さえられなければ勇者の名が泣くからな」
ゆうしゃ「かかってこい!」
遊び人「言われなくとも!!」
ゆうしゃ「たぁっ!」
遊び人「てぁあああ!」
武器も持たずに二人の決闘が始まった
遊び人「ええい!、倒れろ、倒れろー!!」
ゆうしゃ「(くっ………、魔法でドーピングしたこいつには剣が無ければ無理か………)」
ゆうしゃ「38482+53289は!!」
遊び人「え!?………えと………」
指を折りだした
ゆうしゃ「今だ!」
ちなみに答えは91771
ゆうしゃ「………馬鹿め!、答える必要があるか」
遊び人「しまったぁあああ」
体勢を崩された
ゆうしゃ「………どうだ!」
遊び人「………精神攻撃か」
遊び人「もう何も考え無い、心を無にして戦う!」
155 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:08:14.79 ID:/7dZSHqmo
しばらくして
…………
………
……
…
ゆうしゃ「…………はぁ、はぁ」
遊び人「…………はぁ、はぁ」
二人は肩で息をしていた
するとのれんをくぐって三人が
僧侶「…………あれ?二人ともどうしてここに?」
魔法使い「…………なんでそんなにボロボロなんだ、おまえら」
武闘家「…………」
ゆうしゃ「(!?)」
遊び人「(!?)」
もう終わってしまったというのか…………
ゆうしゃ「(…………どうする、どうやっていいわけをする?)」
遊び人「(……任せて)」
遊び人「お風呂出たら興奮しちゃってさ、ちょっと組み手でも」
魔法使い「はぁ……、こんなところでやらずに外でやれ、そとで」
僧侶「汗ベタで、傷まみれじゃないですか」
僧侶「ベホマ、ベホマ」
二人の傷を癒した
僧侶「温泉に入った後に運動したら汗かいちゃうから意味ないじゃないですか」
ゆうしゃ「ハハハハ、違いない…ハハッ」
遊び人「ですよねぇ……ハハッ」
156 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:08:42.84 ID:/7dZSHqmo
武道家「…」ピキーン
額から稲妻が走った
武道家「(二人とも、本当は覗きに来たんでしょ)」
ゆうしゃ「(ギクッ)」
遊び人「(ギクッ)」
武道家「(でも二人が取っ組みあってた理由はわかんないなぁ…)」
武道家「(うーん、なんでだろ……)」
武闘家「(ムムムムム………)」
ゆうしゃ「(武道家、この事は密に…密に…)」
武道家「(未遂ですから許してあげますよ)」
武道家「(頭の中で考えるのは自由ですし)」
実行してたらどうなるかは知らないけど
武道家「(それに……)」
血の雨は見たくないんで
そこに二人の男あらわる
神父「君!ここかい!?急患がいるというのは」
盗賊「ああそうだ!!、早く診てやってくれ……」
盗賊「…って、ケロッとしてやがる」
盗賊「(女三人から怒りの雰囲気は感じられない…)」
157 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:09:44.51 ID:/7dZSHqmo
盗賊「…なんだ、俺の取り越し苦労か」
神父「急患なんていないじゃないか!!、君」
盗賊「あ…ああすまねぇ取り越し苦労だったようだ」
盗賊「手間賃として700Gやるから許してくれ」
神父「私は神に支える者だぞ!!、金はとらん )」
神父「(ただ…信仰のための寄付金としてなら受け取ろう)」
盗賊「そうか、なら払う必要は無いな」
神父「(払え)」
盗賊「(わーってるよ、払うぜ)」
盗賊「(無駄金はらっちまったぜ)」
神父「では失礼するよ」
盗賊「(あんにゃろめ)」
盗賊「(教会の連中は寄付と称して資金回収しているから好かん、税金とれや)」
158 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:10:12.94 ID:/7dZSHqmo
遊び人「あれ?、魔法使い、メガネは?」
魔法使い「ハッ!?、置いてきたままだ! 取ってくる」ドタドタドタ
【温泉内】
魔法使い「……あった!、よかったぁ……」
魔法使い「メガネは体の一部とはよくいったものだな、さあ帰ろう」
ツルッ
ドン
バターン
三連コンボ
魔法使い「……っ、いたたたたた…… 石鹸は元にあった場所に戻せと書いてあるだろうに!」
魔法使い「……たく、誰だ!!置いて行ったやつは」
「・・・・・・・・・・・・・」
魔法使い「(ん?、手に嫌な感覚が……)」
魔法使い「……あ」
魔法使い「あああああああああーーーー!!!!」
159 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:10:42.33 ID:/7dZSHqmo
どうやら転けた時にメガネを持った手に力を入れてしまったみたいだ
赤いメガネは歪み、見る影もない姿になってしまった
魔法使い「……どうしよう」
魔法使い「大切な物なのに……」
魔法使い「……どうしよう、どう言えばいいんだ……」
魔法使い「(あいつ、怒るだろうな……、そういえばあいつが怒っている姿を見た事が無い)」
魔法使い「……」ゾクゾクッ
魔法使い「(……どうしよう)」
【対話】
遊び人「あった?」
魔法使い「……」
遊び人「……どうしたの?、しょんぼりして……」
耳がヘナッとしているから分かる
魔法使い「……壊してしまった」
魔法使い「メガネ……壊れた」
魔法使い「壊れた……」
魔法使い「風呂場で私、こけた そのときメガネ持ってた そのとき壊れた」
両手で歪み、ツルのところが取れたメガネを見せた
遊び人「……」
遊び人「……」
遊び人「……」
遊び人「……」
魔法使い「すまない!許してくれ!!」
遊び人「……けがしなかった?」
魔法使い「……ん?」
遊び人「いやだから、転けた時にどこかすりむいてたりしてない?」
魔法使い「……ちょっと手の皮をすりむいた」
遊び人「見せて」
160 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:11:12.58 ID:/7dZSHqmo
魔法使い「ん」
遊び人「ベホイミ!」
傷を癒した
遊び人「よかった、そのくらいで 痛かったよね」
魔法使い「あ……あの……」
遊び人「また買いに行けばいいよ、気にすることないって」
遊び人「それより体の方が大事、気をつけてね」
魔法使い「……」
魔法使い「……うん」
魔法使い「心配してくれてありがとう」ボソッ
遊び人「はうっ!」
魔法使い「どうした!?」
遊び人「い……いや、こう……胸が締め付けられるみたいな……」
魔法使い「病気じゃないのか!、教会に行くぞ!」
遊び人「い……いやいいよ、なんとなく君が近くにいるとなるからちょっと離れて」
魔法使い「わ……わかった、このくらいか?」
5m離れた
遊び人「……もうちょい」
6m
遊び人「そのくらい!、ありがとう…………」
遊び人「胸の痛みも治まってきたよ…………」
魔法使い「お安いご用だ」
このやりとり、端から見れば意味不明である
161 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:11:40.65 ID:/7dZSHqmo
【岩山の洞窟】
ゆうしゃ「この洞窟では魔法が使えるようだな」
僧侶「よかったぁ…、アレフガルドの洞窟は皆魔法が使えなかったらどうしようかと思いましたよ」
魔法使い「ゆうしゃ、ここに来る必要はあったのか?」
ゆうしゃ「ム…、あまり必要は無かったんだがな」
ゆうしゃ「洞窟といえば宝だろう、こういう何気ない所に凄い力を持ったアイテムがあるのかもしれない」
ゆうしゃ「……という訳で盗賊」
盗賊「分かっている、今回もお宝探しというわけだな」
盗賊「任せてくれ、最高のアイテムを見つけてやるさ」
魔法使い「おお、がんばってくれ(私が装備するアイテムのために)」
僧侶「がんばってください!(資金のために)」
盗賊「不穏な気配を感じたが本音じゃないよな」
162 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:12:20.19 ID:/7dZSHqmo
【?】
盗賊「こいつを見てくれ、これをどうおもう」
ゆうしゃ「すごく……」
ゆうしゃ「どうでもいいアイテムばっかりです……」
じごくのよろい(呪い付き)
はかいのつるぎ(呪い付き)
いのりの指輪(まだ賢者から奪った指輪を持ってる、増えるに越したことはないが微妙)
1016G(おかね)
魔法使い「…」
僧侶「…」
僧侶「ゆうしゃさぁん」
批判の声
ゆうしゃ「……ま、まぁこういう事もある 来る必要の無いところなだけに仕方のない事だ」
ゆうしゃ「……ごめん」
魔法使い「………残念だ」
ゆうしゃ「期待させてすまなかったな、盗賊」
盗賊「あーあ、つまんねぇの ま、探索が楽しめただけいいか」
僧侶「呪われたアイテムに使い道はあるんでしょうか………」
般若の面は敵にかぶせると有効
163 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:12:47.76 ID:/7dZSHqmo
盗賊「呪い付きで使い勝手の悪いアイテムばかりだが地獄の鎧は魔法攻撃を75%カットしてくれたり」
………代わりに33%の確率で行動できない、また魔法遮断効率は全防具一
盗賊「はかいのつるぎの呪いは『行動できる確率が極端に落ちる』、………攻撃力は高いんだがな」
破壊の剣の攻撃力は110、ちなみに会心の一撃が16分の1程度で出る
盗賊「呪われたアイテムといえば嘆きの盾はダメージ分配として使えなくもない……」
半分のダメージを味方に強いる事になるが、それはつまり装備している本人へのダメージは常に半減状態であると
肯定的に取る事もできる
盗賊「……使い方しだいだな、呪いのアイテムも」
僧侶「へぇーー!」
盗賊「ただ……」
遊び人「ただ?」
盗賊「呪われると金を払わなくちゃならねぇ、だから当分いらねぇな こいつら」
遊び人「……なるほど」
武闘家「……思うけど盗賊は商人のポジションも兼ねてる気がするのよね」
武闘家「鑑定とか始めちゃうし」
盗賊「……まぁ詳しいだけだ、だったら俺は商人に転職するか?」
武闘家「いや……やめといた方がいいと思うよ」
似合わない
164 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:13:19.28 ID:/7dZSHqmo
【ガライ】
ゆうしゃ「……誰もいない?」
僧侶「空き屋みたいですね」
ゆうしゃ「……入ったらまずいかな」
盗賊「いや、いいだろ 在宅侵入の権利が勇者にはあるんだろ」ガチャ
ゆうしゃ「(いや、この世界では無いんだけど)」
【銀の竪琴】
ゆうしゃ「……竪琴?」
遊び人「貸してみて」
遊び人「♪〜〜〜」
慣れた手つきで竪琴を奏でていく
武闘家「え、なにうまいじゃない」
僧侶「きれいな音色……」
魔法使い「無駄な才能だな」
盗賊「誰しも取り得というものがあるんだな」
遊び人「そうだって、誰でも取り得はあるんだよ!!」
ゆうしゃ「……それ褒めてないからな」
遊び人「じゃ、ソロコンサートって事で 聞いてって貰えるかな」
武闘家「ピーーーーッ」
指笛ではやし立てる
遊び人「ありがと」
165 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:13:48.09 ID:/7dZSHqmo
遊び人「♪〜」
遊び人「♪〜」
ゴトゴトゴト
盗賊「?」
ゆうしゃ「?」
盗賊「(変な音がしないか?、竪琴の音じゃなくてな)」
ゆうしゃ「(ああ、俺もそう思う)」
ゆうしゃ「(外から変な音がするな……)」
外を覗いてみると・・・・・・・・・・・・・・・・
ゆうしゃ「(ゲッ!、ダースリカントが……ひーふーみー、ええいわからん!)」
ゆうしゃ「(明らかにこっちを狙ってきてる!)」
遊び人「……えーっとここってどうだったっけ……」
僧侶「覚えてないんですか?」
遊び人「なにしろ随分昔だからね」
ゆうしゃ「(ダースリカント達が止まった)」
遊び人「♪〜」
ゴトゴトゴト
ゆうしゃ「(また動き出した!)」
ゆうしゃ「(間違い無い、あいつの演奏に誘われてる)」
ゆうしゃ「遊び人!、その竪琴を奏でるのをやめろ!」
遊び人「え、なんだって 聞えない」
♪〜
166 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:14:42.46 ID:/7dZSHqmo
ゆうしゃ「モンスターが来てるんだ」
♪〜
遊び人「?」
♪〜
ゆうしゃ「だーかーらー、モンスターが寄ってきてるんだ」
♪〜
遊び人「だから、なんだって」
ゆうしゃ「(ああもう聞えてない!)」
ゆうしゃ「貸せ!」
『・・・・・・・・・・・・・・』
竪琴を奏でるのをやめさせられた
ゆうしゃ「お前の音色に釣られてモンスターが集まってるんだって」
遊び人「ええーー!」
武闘家「……わ!、すごいモンスターの数……」
僧侶「はわわわわわわ……」
盗賊「……その竪琴、変な効果が付いてるみたいだぞ」
ダースリカント「ウガァアアアアーーー!!」
魔法使い「話をしている場合ではないぞ!」
ゆうしゃ「さ、全員戦闘配置 呼び寄せられたモンスターの迎撃をするぞ!」
『了解』
167 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/10(火) 00:16:12.00 ID:/7dZSHqmo
お休みが欲しいです、そろそろ集めなければならないアイテムを集め始めます
石の話は少し後で…
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/10(火) 00:41:13.35 ID:jcoFVw8Ho
ゆうしゃと遊び人仲良くて羨まし過ぎワロタ
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/04/10(火) 00:49:07.88 ID:E3mQIPiAO
乙乙
170 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/12(木) 22:57:48.80 ID:hHq9C0zQo
いろいろ考えたんですけど、以前の一週間ペースに戻そうと思います(新生活大変)
推敲の時間も欲しいです
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2012/04/13(金) 18:26:23.46 ID:lQrDA9Vxo
頑張れ
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/04/13(金) 23:23:46.89 ID:TvEh7QrAO
頑張れ、のんびり待ってるよ
173 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:35:54.39 ID:Cv5+R4zGo
【雨雲の杖】
精霊王「……来ましたか」
ゆうしゃ「……あなたは?」
精霊王「この世界に生きる精霊の代表……さしずめ精霊王ですか」
精霊王「あくまで代表ですので、配下は居ません」
魔法使い「しかし、その体から出る気配、ただものではないな」
ゆうしゃ「人間では……ないのですか?」
精霊王「……ええ、エルフ等の半人間族でもなく完全に別の存在だと考えていただいてかまいません」
精霊王「あなた達がここに来ることは読めていました」
精霊王「『雨雲の杖』を貰いにこの祠に来たのでしょう」
魔法使い「……その通りだ、精霊王ともなると千里眼が使えるのか」
精霊王「いえ、来る理由はそれ以外あり得ないのでそういう答え方をしただけです」
魔法使い「おい」
精霊王「せっかくここまで来てもらって難ですが」
精霊王「雨雲の杖は渡すことができないのです」
『!?』
ゆうしゃ「……なぜ?」
批判の声よりもまず『なぜ?』が出るあたりまだ冷静だ
精霊王「……少し話が長くなりますよ」
ゆうしゃ「かまいません」
174 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/17(火) 10:36:56.60 ID:Cv5+R4zGo
精霊王「私もあなたたちに渡したいのは山々なのです」
精霊王「ある人物が持って行ってしまったのです」
精霊王「あなた達もよく知る人物でしょう」
僧侶「まさか……大魔王ゾーマ!」
ゆうしゃ「おのれゾーマ!」
武闘家「許せない!」
精霊王「竜王です」
盗賊「あの引きこもり なにやってんだよ」
ゆうしゃ「ゾーマ、すまない」
武闘家「早まってごめん」
精霊王「…ええ、以前、竜王…と言っても荒れている時の頃でしたが」
精霊王「彼が持って行ってしまったのです」
精霊王「ですから…彼に場所を聞きたかったのですが…」
盗賊「今は卵の中だぜ」
精霊王「その通りです…」
175 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/17(火) 10:37:23.07 ID:Cv5+R4zGo
魔法使い「あの生意気な妖精に聞いてみたらどうだ、奴なら何か知っている可能性が微粒子レベルで存在する」
武闘家「……そうだね、知り合いってあの子しかいないし」
精霊王「ええ、お願いします 彼から雨雲の杖を借りてきてください」
盗賊「おつかいイベントが多いと、序盤じゃないのにそろそろ橋が壊れる気がするぜ」
ゆうしゃ「いや作るんだけど」
ゆうしゃ「…よし!」
ゆうしゃ「再び俺たちの世界に戻る」
ゆうしゃ「ルーラ!」
竜王の城へ
【竜王の城】
ゆうしゃ「久しぶりという感じはしないがやはり太陽のある世界は良いものだな…」
馬「ヒヒーン!!」
ゆうしゃ「…何を言っているかわからん……」
馬「ヒ、ヒヒ、ヒ、」
ゆうしゃ「モールス信号!?」
ゆうしゃ「えっえと…対応表は…」
『竜王の卵、部屋、いる』
ゆうしゃ「つまり妖精は竜王の卵の部屋にいるんだな…」
ゆうしゃ「教えてくれてありがとう!!」
馬「ヒヒヒヒ」
『どうも』
ゆうしゃ「(あの馬…遊び人より頭がいいかもしれん…)」
176 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:37:55.92 ID:Cv5+R4zGo
【竜王の卵の部屋】
ゆうしゃ「(ノックするか)」
コンコン
ゆうしゃ「おうい」
『………』
ゆうしゃ「…どうしたんだろう」
ガチャガチャ
カチャ
ゆうしゃ「(空いてる?)」
ゆうしゃ「…入りますよ」
部屋の中は以前来た時とあまり変わりが無かった
ただ一つ目立っていたのは中央竜王の卵の上で寝そべっている妖精だった
妖精「Zzz…」
ゆうしゃ「…おうい妖精、こんな所で寝てると風邪をひくぞ」ユサユサ
妖精「……んー!」
ゆうしゃ「……起きてくれ、妖精」ユサユサ
妖精「!!」
妖精「だ・・・だれだ!? 竜王様には手出しさせないぞぉ!」
ゆうしゃ「落ち着いてくれ、俺だ、ゆうしゃだ」
妖精「ゆうしゃ……」
妖精「????」
ゆうしゃ「(忘れてるな)」
177 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:38:30.88 ID:Cv5+R4zGo
妖精「……あ」
妖精「あ!、あの時の勇者ね!、なぁんだぁ……」
妖精「……」
妖精「って!? どうしてここにお前がいるんだよぉ」
妖精「帰れ帰れ!」
ゆうしゃ「……そう言わないでくれ」
ゆうしゃ「竜王様……は雨雲の杖を持っていなかったか?」
ゆうしゃ「どうしても必要なんだ、たのむよ」
妖精「知らないもんね!、どっかいけぇ」
ゆうしゃ「……お願いします」ペコッ
妖精「……っ、帰れ!」
ゆうしゃ「……頼む」ペコッ
妖精「ああもう! 下手にでるんじゃないよ!!探したくなっちゃうじゃないか」
ゆうしゃ「本当か!?」
妖精「すぐに頭を上げるな!」
178 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:38:57.20 ID:Cv5+R4zGo
妖精「雨雲の杖?、確かね……竜王様がここに……」
妖精「……あれ?同人誌コーナーになってる」
妖精「……うわ、異種姦ものかぁ」
ゆうしゃ「(ちょっと気になるけど無視だ)」
ゆうしゃ「探してくれるんじゃ――」
妖精「そうだった、うーん、じゃあね……」
妖精「あ……よく布団の中に持ち込んでたからそこかなぁ」
ゆうしゃ「……案内してくれるのか?」
妖精「……お前が探しても一生見つからないよ! べー」
ゆうしゃ「(気むずかしい奴だな)」
ゆうしゃ「ありがとう」
『・・・・・・・・・・・・・』
妖精「あったあった!、これこれ」
雨雲の杖を見つけた
ゆうしゃ「旅に必要な物なんだ、精霊王に返してくれ」
妖精「精霊王!?、またすっごいところからのいらいねー」
妖精「いい?、これは竜王様の持ち物なんだから返す義務があるんだよ」
妖精「竜王様が復活した時に無かったらひどいんだから!」
ゆうしゃ「……ん、分かった 努力しよう」
179 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:39:26.56 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「(その杖は精霊王の話によると酔っぱらって、自宅に戻る時に体を支えるために使ってたと言っていたんだが)」
ゆうしゃ「(?、いや杖としての役割は果たしてるけど何かが違う)」
妖精「……じゃあね、かえんなよ」
ゆうしゃ「(どれだけ俺に帰って欲しいんだ)」
妖精「いいから帰れー!!」
ゆうしゃ「……わかったよ、帰るよ」
ゆうしゃ「探してくれてありがとう、妖精」
妖精「フンッ!」
ゆうしゃ「ルーラ!」
妖精「・・・・・・・・・・・・」
妖精「はぁ……また一人か」
【アレフガルド】
盗賊「よぉ、雨雲の杖は見つかったか?」
ゆうしゃ「ああ、無事に」
ゆうしゃ「しかしなぁ……妖精に聞いたんだが帰れ帰れの一点張りで苦労したよ」
ゆうしゃ「そんなに嫌なのかな……おれ」
「え?」
遊び人「あーあ やっちゃったねゆうしゃ」
僧侶「ですね」
ゆうしゃ「?」
遊び人「口じゃそう言ってても実際は寂しいんだよ」
遊び人「帰れ=構ってだよ」
180 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:39:52.16 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「(……そういえばカラ元気っぽかったような…)」
ゆうしゃ「すまない!!、もう少しだけ待ってくれ!!」
ゆうしゃ「ルーラ!」
『・・・・・・・・・・・・・・・』
妖精「ち…ちょっとちょっと……」ズルズル
ゆうしゃ「いいから来るんだ」
妖精「よ…妖精誘拐だー!!」
妖精「妖精愛護団体に訴えてやるぅー!!」
ゆうしゃ「そのような団体は当方では発見できませんでした」
妖精「ちくちょー!!」
ゆうしゃ「妖精、これから俺達はルビスの塔に向かう」
ゆうしゃ「マスコット枠として君を我がパーティーに迎え入れよう」
妖精「ことわー」
遊び人「よろしく」
盗賊「よろしく」
僧侶「よろしく」
魔法使い「よろしく」
武道家「よろしく」
ゆうしゃ「満場一致で決定した」
妖精「ちくちょー!!」
有無を言わせない判決
181 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:40:26.13 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「ルビスの塔に行っている間だけでいいんだ」
妖精「そんなのあたしにかんけーあるもんか!」
盗賊「うちのコックの飯はうまいぞ」
武道家「え、なにそれ釣りの餌的扱い……」
盗賊「……」
武闘家「あ、褒めてくれるのは嬉しいんだけどね」
僧侶「フッ…、仕方ないわ これからは代わりに私が…」
武道家「がんばります」
【誰の肩へ】
ゆうしゃ「妖精、希望のポジションは」
妖精「ピッチャー」
盗賊「野球のポジションじゃねーよ」
ゆうしゃ「いつまでも空を飛べるわけじゃないんだろ?」
妖精「……そうだけど」
ゆうしゃ「だったら誰かの肩で休憩させてもらったほうがいいと思う」
ゆうしゃ「だからどこがいい?……って聞いたんだ」
妖精「……うーん とりあえず勇者の肩に乗っとくよ 一番偉そうだし」
ゆうしゃ「ん?そうか……じゃあ乗っててくれ」
妖精はゆうしゃの肩で休憩した
妖精「♪〜」
182 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:41:00.51 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「……一つ言っておくが戦闘中は離れていた方がいい もし戦闘中に疲れてしまったらその時は僧侶の肩に乗っててくれ」
ゆうしゃ「俺はかなり激しく剣を振り回す、うっかり切ってからでは遅い」
ゆうしゃ「その点、僧侶はあまり動き回らないし、攻撃も少ない どうだ?」
妖精「あんまり話が長いとねむいんだけどー、はいはい あたしはコイツ以外なら誰でもいいの」
コイツ→遊び人
遊び人「……ひどい」
魔法使い「おい妖精」
魔法使い「あんまり生意気いっていると、焼き妖精として生きるハメになるぞ」
魔法使い「馬鹿を馬鹿にするんじゃない、馬鹿は馬鹿なりに精一杯生きてるんだ」
遊び人「フォローになってない」
183 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:42:16.12 ID:Cv5+R4zGo
【ルビスの塔】
ゆうしゃ「精霊王の話ではルビス様はここに力を封じられているらしい」
僧侶「たかいなぁ……」
僧侶「あんな高い所から落ちたら……」ブルブル
ゆうしゃ「頑丈だから大丈夫だ」
ゆうしゃ「高さよりも敵が出現する事の方が問題だ」
ゆうしゃ「各自、気をつけるように」
ゆうしゃ「妖精、君も何か見つけたらどんどん発言していいから、仲間なんだ遠慮しなくていい」
妖精「べー、言われなくても勝手にしゃべるよーだ」
ゆうしゃ「その意気だ」
武道家「(なんとなく妖精がパーティーにいると異世界!!って感じがする)」
武闘家「(オーラが違うのかなオーラが)」
盗賊「いくぞ」
武闘家「まってまって」
遊び人「♪〜」
魔法使い「煙と何かは高いところが好きだな」
ゆうしゃ「よし、塔に登るぞ」
184 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:42:41.74 ID:Cv5+R4zGo
【仕掛け】
ゆうしゃ「ム…ムムム」
盗賊「こいつは難しい仕掛けだな」
部屋一面には矢印の模様、そしてその周りの床は空いていて足を踏み外せば落ちてしまう
これが普通の床なら特に考える事もない
だが矢印床、そして落とし穴 間違いなく何かある
盗賊「こりゃあ十中八九、床に乗ったら持ってかれるな」
ゆうしゃ「ああ、俺でも分かる」
武道家「でもここを通らないと先に行けないのよねー」
僧侶「落ちても困るから板挟み?っていうのかな」
ゆうしゃ「…、そうだ通らないと先には進めない」
遊び人「あー、んじゃ僕行ってみるよ、命綱をちょうだい」
ゆうしゃ「行ってくれるのか…?、いややはり俺が行こう、お前は貧乏くじを引きすぎだ」
遊び人「いやいやいいって、行くから」
魔法使い「遊び人見てみろ」
遊び人「ん?」
魔法使い「あれが天井のシミだ」
遊び人「え、あ、うん」
185 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:43:25.04 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「今のうちに行こう」
ゆうしゃ「妖精、肩から降りてくれ、万が一がある」
妖精「あのさー」
ゆうしゃ「どうした」
妖精「あたし、飛べるんだけど」
「…」
ゆうしゃ「飛んで…どうする気だ?」
妖精「落ちちゃっても飛んで戻ってくるけど」
妖精「先に行ってあげよっか?、ふふん♪」
ゆうしゃ「(…これは自分有能ですアピールがしたいのか?)」
ゆうしゃ「…お願いしようかな」
妖精「後でホットケーキ焼いてね」
ゆうしゃ「…」クルッ
武道家「いいですよ、ついでにみんなの分も焼いてあげます」
妖精「よーっし、張り切っちゃおうかなー」
僧侶「手伝おうか?」
武道家「がんばる」
186 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:43:51.78 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「盗賊、データを」
盗賊「規則性を見つけろっちゅー事だな」
妖精「うんとね、ここはまっすぐいっちゃダメ、左に行こうとすると前に進めるから」
妖精「ここは右に行って」
ヒュン
妖精「わとととと…」
パタパタパタ
妖精「ふぅ…この床は左に行っちゃダメだね」
盗賊「ふむふむふむ…」
盗賊はマップメモに書き込んでいった…
盗賊「……よし!解析終わったぜ!」
『右側が白の回転床
上→右 上→左
下→左 下→右
左側が白の回転床
左→上 左→下
右→下 右→上 』
盗賊「この図の通りにいけば落ちないぜ」
盗賊「もう調査する必要は無い、すまなかったな」
187 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:44:23.41 ID:Cv5+R4zGo
妖精「あー疲れた……」
ゆうしゃ「ありがとう、妖精」
僧侶「お疲れ様でした」
武道家「うん!、おかげで一度も落ちずに突破できたよ 」
妖精「そ…そう!?…人間にもいいやつはいるのね」
妖精「もーつかれたから寝るわ、おやすみ〜」
ゆうしゃ「僧侶、運んであげてくれ」
僧侶「はい、おつかれでした…」
僧侶は妖精を抱き上げて肩に乗せ、先に進んだ
【光の鎧】
妖精「あーっ!たからばこぉ〜〜〜♪〜〜〜」
ゆうしゃ「待つんだ」
盗賊「ほらよ、床の規則表だ」
武闘家「宝箱があるからって飛び込んじゃだめだよ、妖精のサイズだと宝箱の中身がミミックだったら上からパックンだよ」
妖精「ひええええええええ〜〜〜〜」
魔法使い「そんな時のためにインパスがあるんだ」
魔法使い「インパス!」
宝箱の中は青く光っている
ゆうしゃ「問題無い」
パカッ
僧侶「うわっ、まぶし」
ゆうしゃ「建物の中なのに……まぶしい……」
ゆうしゃ「これが鎧か……?」
ゆうしゃ「凄い鎧だ……この世のものじゃないみたいだ」
ゆうしゃ「これが伝説の鎧……『光の鎧』」
僧侶「いつもより輝いて見えます」
遊び人「ってかまぶし」
ゆうしゃ「もうちょっと光の強さを調整して欲しいな」
妖精「あーこれ竜王様が欲しがってたやつだー、もらってこかな」
僧侶「だめですよ、これはゆうしゃさんの」
妖精「つまんないのぉーー」
188 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:45:10.23 ID:Cv5+R4zGo
【障害】
ゆうしゃ「…行き止まり?」
盗賊「…かしいな、ここしか無いはずなんだが」
盗賊「他のルートの場合、この塔の構造的におかしい」
ゆうしゃ「んんんん…どうしたものか」
ゆうしゃ「この紋章にヒミツがあるのか……?」
武道家「こんな紋章見たこと無いなぁ…、ゴメン力になれなくて」
妖精「ふわぁあああ、よくねた……」
妖精「どしたの?、まだ終わってないわけ?」
魔法使い「行き止まりで立ち往生している、紋章の扉に秘密があるのではないかと話していたところだ」
妖精「?、ああこれ古代の精霊紋章じゃん、こんなのも読めないの?」
妖精「ばっかだなぁ〜」
ゆうしゃ「ム…悪かったな」
ゆうしゃ「(普通読めるかよ)」
妖精「どれどれ、『この扉を開く者よ、この文字が読むことができれば扉開く事たやすし』」
妖精「『ここに問う、真に勇気のあるものはどちらだ』」
妖精「『一、どんな強き者にも向かっていく者』」
妖精「『二、敵わぬ強き者から逃げる者』」
「・・・・・・・・・・・・・」
盗賊「なんじゃこりゃ」
武道家「なんか哲学的な話よね…これ」
盗賊「ふつーに考えりゃ『一』なんだがよぉ」
魔法使い「強敵に挑む者…これが勇者か?」
遊び人「????」
189 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:45:41.78 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「ん…『一』は違う気がする」
僧侶「どうしてですか?」
ゆうしゃ「勇気と無謀は違う、絶対にかなわないとわかっているのに…」
ゆうしゃ「たとえばアリアハンを出たころの俺達でバラモスに挑むのは勇気か?」
ゆうしゃ「勝てない戦いは勇気じゃない」
ゆうしゃ「勝機があるから戦うんだ」
ゆうしゃ「…だから答えは二だ、勝てない相手から逃げる、きっとそれには大きな勇気が要る」
ゆうしゃ「悪を見過ごさなきゃいけない勇気が……」
『・・・・・・・・・・・・・・・』
妖精「『答えは二』」
ゴゴゴゴ…
遊び人「開いた!!」
ゆうしゃ「ルビス様、この問い、胸に刻みました」
妖精「よくわかんないけど開いてよかったんじゃない?」
190 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:46:07.26 ID:Cv5+R4zGo
扉の先には……
ゆうしゃ「滝の精…いやルビス様!!」
ルビス「う…ううん………」
ルビス「…そうでした、確か私は魔王ゾーマの脅威から身を守り、勇者を待つためにここに封印していたのでした………」
僧侶「お美しい……」
ルビス「いえいえ、あなたも十分美しいですよ」
魔法使い「私はどうだ」
ルビス「ええ、あなたも、人間離れした体をしていますね」
武道家「なにこの会話」
【ルビス】
ルビス「よくここまでたどり着いてくれました」
ルビス「勇者…『あ』」
ルビス「一月一日生まれ、やぎ座」
ゆうしゃ「(適当に答えたからか)」
ゆうしゃ「あ…いやルビス様、一月一日生まれじゃありませんし、名前も『あ』ではありません」
ルビス「!!」
ルビス「私はこれでいいですか?、と 確認したでしょうが!」
ゆうしゃ「申し訳ありません」
ゆうしゃ「(まさかこんな所で使われるなんて思っても見なかった)」
ルビス「こちらの書類に訂正印を」
ゆうしゃ「掌紋でいいですか」
ルビス「構いません」
武闘家「だめだ……脳のキャパシティ越えた……」
191 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:47:07.69 ID:Cv5+R4zGo
ルビス「ふぅ…、『あ』改めゆうしゃ、よくぞここまでたどり着きました」
ゆうしゃ「はいルビス様」
ルビス「この五人があなたの選んだ仲間ですか……」
ルビス「ずいぶんとまぁ…個性的なメンバーを揃えましたね」
盗賊「個性的なのは一部の奴だけだ」
魔法使い「全くだ」
ゆうしゃ「ルビス様」
ゆうしゃ「扉にある古代文字が読めませんでした、妖精がいなかったら誰に聞けばいいのか分かりません」
妖精「♪」
ルビス「古代文字ぐらい読めるとふんでいたのです」
ゆうしゃ「過去には捕われません」
ルビス「歴史を学ばない人間の典型的なパターンですね」
ゆうしゃ「兵法書ばかり読んでました」
192 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:47:33.45 ID:Cv5+R4zGo
ルビス「しかし、ここまで来たということはあなた達の世界の魔王、バラモスは既に倒したと考えてよろしいのですね」
魔法使い「ああ、この眠りの杖でばっちりだ」
ルビス「?」
ルビス「魔王バラモスは強敵でしたでしょう、ゾーマはそれの上をいきます」
武闘家「(弱かったけどね、恐らくボス戦での会話が最短だったよ)」
ルビス「油断の無いように・・・・・・・・・・・・」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
ルビス「ゴホン……俗世的な会話はそこまでにしましょう」
ルビス「……改めて勇者、ゆうしゃ よくここまで参りました」
ルビス「まずはお礼を言わなくてはなりませんね……」
ルビス「ありがとうございます……」ペコリ
ゆうしゃ「い……いやいや!、謝られるような……なぁ?」
武闘家「だ…だめだよ 偉い人が簡単に頭さげちゃ」
僧侶「そ…そうですよルビス様 頭を下げるなんて……」
ルビス「頭を下げるのは当然です、感謝の念を送らなければ申し訳がたたないのです」
盗賊「一応俺達より偉いんだよな?……」
遊び人「ご丁寧にどうも」
193 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:47:59.48 ID:Cv5+R4zGo
魔法使い「これで完全復活というわけだな、ルビス様」
ルビス「……」
ルビス「……完全復活というわけにはいきません」
「えっ?」
ルビス「この世界には太陽がありません、それは大魔王ゾーマが世界を闇に覆ったせいだと既に気づいているでしょう」
ルビス「私の力の源は太陽、太陽なのです」
ルビス「私の力は大魔王ゾーマによってかなり弱体化しています」
ルビス「ですからゾーマを倒さない限り完全復活ではありません」
ルビス「今の私は『ルビス20%』といったところです」
ゆうしゃ「20%の時がバランスが良いときでしたね、120%はもはや人じゃありませんでしたし」
ルビス「そうですね……って違いますよ」
ルビス「今、私に出来る事はこれを渡すことくらいです」
ゆうしゃ「これは?」
ルビス「『せいなるまもり』このアイテムは即死攻撃を一切受け付けなくなります」
ルビス「……また、魔王バラモスの城に行くための最後のキーアイテムであるでしょう」
ルビス「持って行きなさい」
ゆうしゃ「……ありがとうございます」
ルビス「魔王ゾーマを倒すのはあなたたちに任せます」
ルビス「……本来なら……私がやるべき事なのですが、肝心な所を人任せですみません」
ルビス「……魔王ゾーマは強敵です、もしもの時はこの部屋に入るときの事を思い出してください」
ゆうしゃ「……はい」
ルビス「……では」
ルビス「ま・た・あ・い・ま・し・ょ・う ……」
ゆうしゃ「ルビス様!!」
ルビスの姿は消えてしまった・・・・・・・・・・・・・・
194 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:48:27.68 ID:Cv5+R4zGo
ゆうしゃ「最後の力で……」
盗賊「……ああ、本気だったぜ……」
武闘家「やるしか……ないよね?」
魔法使い「ルビス……忘れるまで忘れないぞ……その名」
遊び人「……さよなら」
僧侶「……きえてしまいました」
しばらくたたずんでいると・・・・・・・・・・・
ルビス「いつまでこの部屋にいるつもるですか?」
『!?』
ルビス「……姿を保っていると疲れるのです、早くいきなさい」
ルビス「私は精霊、そう簡単に消える事はありませんよ」
ゆうしゃ「ルビスさまぁ!?」
195 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:49:00.45 ID:Cv5+R4zGo
【閑話】
ゆうしゃ「……どうだった?、妖精 このパーティは……」
妖精「なにが? ってべつに……」
ゆうしゃ「楽しくなかったか?……いや旅だから楽しいって事がメインじゃないけど」
ゆうしゃ「……竜王が居なくなってさみしいんじゃないかって心配してくれる人がいたぞ?」
僧侶「ご主人がいなくなってさみしいんじゃないんですか?」
妖精「ハッッ、ぜーんぜん、寂しくなんかないよ……」
魔法使い「嘘を言うな」
妖精「……」
ゆうしゃ「残る気があるならしばらくパーティに居てもいいぞ?」
妖精「……」
妖精「べー」
妖精「誰が残るか!、もう帰る!!」
ゆうしゃ「……そうか」
盗賊「惜しいな、空飛べるんなら情報収集にうってつけだし、小さいならスパイ活動も出来るのに」
武闘家「そういう使い道かよ」
盗賊「うーん、残念だ」
妖精「自由なら空も飛べるはずだよ、がんばって羽生やして」
盗賊「人間に無茶言うな」
196 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:49:27.78 ID:Cv5+R4zGo
妖精「……でも」
妖精「結構、楽しかったよ、戦闘には参加できなかったけど頼りにされて嬉しかったし」
妖精「こんなにいっぱいの人と話すのも始めてで新鮮だった」
妖精「やっぱり竜王様が復活するまで誰かいないとねー、だって竜王様はあそこの王なんだもの」
妖精「帰らなかったら心配するもの」
妖精「やっぱ帰るわ、バイビー」
飛び立とうとして・・・・・
踏みとどまり、ひとこと残していった
妖精「……、ときどきなら竜王様に会いに来てもいいよ」
ゆうしゃ「ときどき?」
妖精「ときどきだからね!、頻繁に来たら追い返すから」
妖精「……じゃあね」
チュッ
そっとゆうしゃに頬にキスをして妖精は飛び去った
ゆうしゃ「…………」
僧侶「顔赤いですよ」
ゆうしゃ「え!? うそ!?」
僧侶「うそです」
ゆうしゃ「なんだ……そうか」
僧侶「今 嘘つきました、ごめんなさい」
ゆうしゃ「!?」
197 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:49:54.61 ID:Cv5+R4zGo
【3つのアイテム】
ゆうしゃ「太陽の石、雨雲の杖、せいなるまもり この三つのアイテムを手に入れることに成功した」
ゆうしゃ「だがっ……!」
ゆうしゃ「使い道が分からない」
僧侶「ですよね」
ゆうしゃ「ゾーマの城の途中は内陸の海に囲まれている」
ゆうしゃ「城自体はラダトームのすぐ側にあるんだがな……」
魔法使い「泳いで行ってはだめなのか」
ゆうしゃ「ダメだ、結界のようなものが張られているらしい」
盗賊「ルビス様に聞いときゃよかったぜ」
ゆうしゃ「たしかに」
盗賊「つまり、この3つのアイテムを生かす場所が来るまでゾーマの城には行けないというこったな」
ゆうしゃ「……そうなんだ、だからこのアイテムたちの使い道を知っている人を探さなければならないんだ」
ゆうしゃ「しばらくこの世界で探すことになるだろう」
198 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/17(火) 10:53:32.34 ID:Cv5+R4zGo
いよいよ話も佳境に入ってきました
あと一回アレフガルド編を行い、本編ではその後にゾーマの城へ侵入するゾーマ城編が始まります
そこで提案なんですが、次回後にアンケートを取ってゆうしゃ以外の誰かを主人公にしたスピンオフな短編を一度やりたいなと考えています
(パーティメンバー可)
ここまで読んでくださった方のファンサービスと考えてもらえれば結構です
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/04/18(水) 13:44:43.64 ID:idFopxU3o
乙
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/04/18(水) 16:01:35.05 ID:SW5AjqDAO
乙!
短編は思いつく限りやって欲しいってのは贅沢か
パーティーメンバー分は見たいが
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[ sage]:2012/04/18(水) 23:57:00.41 ID:rOBlgXHmo
ずっとROMってたが乙です。
一度であれば僧侶のエロ思考を覗きみたいです。
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/19(木) 00:31:44.90 ID:jXLbWpNco
パーティーメンバーは見てみたいな
遊び人がみてえ
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2012/04/23(月) 00:06:21.61 ID:BKqC8OSOo
魔法使いのが見てみたいなー
204 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/04/23(月) 21:53:38.01 ID:c4nU3dtL0
僧侶見たいなあ
205 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:43:00.61 ID:YV74okAao
【メルキド】
ゆうしゃ「ここは…」
魔法使い「まるで要塞だな、物々しい」
僧侶「なんで町が分断されてるんでしょう……?」
ゆうしゃ「分断されている……ベルリンのなんちゃらがありそうな町」
魔法使い「(恐らく仲が悪いんだろう、だから分断して保っているんじゃないか)」
盗賊「塀が高い所には入りたくないもんだぜ」
武闘家「それって刑務所」
魔法使い「(あ、言うタイミング失った……)」
遊び人「やだなー、ご飯不味そうだし」
遊び人「あ!、こっちが入り口みたいだよ」
ゆうしゃ「要塞都市、メルキド…か」
【メルキド、門】
「………………………」
武道家「だれもいない……」
僧侶「ちょっと不気味ね…」
僧侶「ゴーストタウン……」
武道家「絶対に人はいるはず、ゴーストタウンなんてあり得ない」
盗賊「ずいぶん断定的だな」
ゆうしゃ「とりあえず人を探そう」
ゆうしゃ「話はそれからだ」
町が分断されているのでとりあえず真ん中を通ってみた
206 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:43:27.64 ID:YV74okAao
【道具屋】
ゆうしゃ「…いない」
【武器屋】
ゆうしゃ「…いない!!」
【宿屋】
宿屋「…いらっしゃい」
「いた!!」
宿屋「…でしょうねぇ、珍しいって言われますよ」
僧侶「この町に何があったんですか?」
宿屋「私の口からは何も言えないよ……」
宿屋「直接王様に会いに行く事だ……」
ゆうしゃ「……そうですか?」
宿屋「この町の王は町の奥」
ゆうしゃ「……わかりました」
【メルキド王】
メルキド王「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
ゆうしゃ「カットで、……お疲れですかメルキド王」
メルキド王「……わかるか?」
ゆうしゃ「……はい、顔色がよろしくない様子」
メルキド王「ふぅううむ……」
メルキド王「ワシは今、魔王ゾーマよりもこの国民に困っている」
メルキド王「!!」
メルキド王「そ……その前に聞かなくてはならん事がある!!……」
ゆうしゃ「な……なんですか!?」
207 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:43:53.52 ID:YV74okAao
メルキド王「好きなチョコレート菓子を教えてくれ……!」
ゆうしゃ「?」
遊び人「?」
盗賊「?」
僧侶「?」
武闘家「?」
魔法使い「?」
メルキド王「キョトンとした顔をしている場合ではない!!」
メルキド王「はやく答えるのだ!」
ゆうしゃ「(メルキド王は真面目みたいだ、答えてあげよう)」
僧侶「(分かりました)」
ゆうしゃ「ちなみに…みんな好きなお菓子とかあるのか」
僧侶「私はエムーゼです」
武道家「だいたい自分で作りますけど、しいて言うならタルフォード」
盗賊「これといって無いが苦味99%だな」
魔法使い「……オオアリクイの実だ」
遊び人「あばれざるのマーチ♪」
ゆうしゃ「へ、へぇ……」
ゆうしゃ「(言えない、俺がBOKUOのファンだって…!)」
208 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:44:19.18 ID:YV74okAao
メルキド王「ふぅ……」
メルキド王「とにかく君たちが『マタンゴの山』派でも『マタンゴの里』派でもなくて助かった」
遊び人「ああ、あのチョコレート菓子のあれですか」
遊び人「たまに食べるよ」
メルキド王「彼らはこの町で互いにいがみ合い 最近では処刑行為にまで手を出した」
「処刑!?」
僧侶「そんな……たかがお菓子ごときで……ひどすぎます!!」
メルキド王「ああ……私もそう思う……」
メルキド王「嫌いな敵側の商品を購入し、完膚無きまで粉砕し相手に突きつける……」
メルキド王「まさに処刑……精神攻撃と言えるだろう……」
は・・・・・・・・・?
僧侶「声を荒げてすみませんでした……」
ゆうしゃ「今のは王様の言い方がまずかったと思う」
遊び人「でもお菓子を粗末に使わないでよ!、砕くなら僕にちょうだい」
武闘家「食べ物は大切にね、粗末に使うのは許せない」
魔法使い「まぁな、群れて王が困る事態になっているのはまずい」
メルキド王「まったくだ!、現在メルキド議会では議員100人中」
「マタンゴ派43、ドルイド派42 その他15」
メルキド王「この分布になっている、その他の無所属議員は団結してそのどちらにも属さないように努力しているが」
メルキド王「結果はこのザマだ、町は分断され 東はマタンゴ派、西はドルイド派 その間に無所属が住む異例の事態だ」
メルキド王「ワシは元の平和な町に戻したいのだ」
メルキド王「マタンゴ派とドルイド派には和解してもらいたいと思っている」
メルキド王「だから……」
メルキド王「勇者……大魔王ゾーマを倒すのも大事だが……」
メルキド王「この未曾有の事態、メルキドの町を……なんとか救ってもらえないだろうか……」
209 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:44:58.62 ID:YV74okAao
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
ゆうしゃ「……どうする?」
盗賊「……しらね、任せた」
遊び人「解決したらお菓子もらえるかな?、ね?どうかな?」
魔法使い「もしかしてお前の行動単位はOなのか」
O=一お菓子
武闘家「料理人として食べ物を粗末にするのは許せませんね、解決に一票」
僧侶「え……ええ!?(みんな答えるの早いよ……) ……あ……私は……」
ゆうしゃ「わかった、努力してみよう」
ゆうしゃ「……まずは『マタンゴの山』の方、東の町にいってみよう」
ゆうしゃ「どちらも毒なら皿まで……」
盗賊「不吉な事言うなよ!」
【東の町、『マタンゴの山』門】
マタンゴ派衛兵「待てぇ!」
ゆうしゃ「……はい」
マタンゴ派衛兵「この世で最も旨い菓子はなんだ……?」
ゆうしゃ「(BOKUOだと思うがここは……)」
ゆうしゃ「やはりマタンゴの山ですね、特に笠の部分のサクサク感」
ゆうしゃ「絶妙なチョコレートとスナックのバランス、素晴らしいです」
マタンゴ派衛兵「……」
ゆうしゃ「(どうだ!……実はこの話、遊び人に聞いたんだが……伊達にバリバリお菓子食べてないな)」
マタンゴ派衛兵「……素晴らしい!」
マタンゴ派衛兵「ここを通りたまえ、この町は君たちを歓迎する」
ゆうしゃ「……」グッ
見えないようにガッツポーズをとった
210 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:45:29.35 ID:YV74okAao
【東の町、『マタンゴの山』 街中】
がやがやがや
がやがやがや
「きょうはおいくら?」
「いやぁ、おくさん大量でねぇ……安くなっております おひとついかが?」
「そうねぇ、かえりに寄ろうかしら」
「あららららら、商売上手」
武闘家「へぇ……、町の中身はそう変わらないんだ……」
放送「>>『みんなに愛されるマタンゴの山!、今日は5%引き お菓子売り場へいそげ〜』 」
「な……なんですってーーー!!」
「奥さん、すみませんが店を頼みます、あたしぁ、『マタンゴの山』十個買ってきますんで!!」
「それじゃ!!」
「あ!……主人……私だって行きたいのに……」
「……誰かーーー!、店番を……」
「おい、聞いたか お菓子売り場まで競争だぜ?」
「……」ダッ
「あ、卑怯だぞ! 先に走り出すなんて!!」
「へへー、早いもん勝ちだよぉ〜〜〜〜」ダッダッダッ
武闘家「そうでもなかった」
盗賊「洗脳されてるんじゃないかと疑うな、これ」
ゆうしゃ「町の人々に説教を説いてもらちがあかない」
ゆうしゃ「代表だ、代表を締めれば町の人もついてくる」
211 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:46:02.27 ID:YV74okAao
【東の町、『マタンゴの山』工場】
ゆうしゃ「ここでマタンゴの山は作られているのか……」
遊び人「うわーーーー!!」キラキラ
ゆうしゃ「工場見学に来たわけじゃないんだぞ」
遊び人「わ……わかってるさ!」
魔法使い「……すまないが君、この工場の工場長を呼んできてくれ」
受付「は・・・・・・・・・?」
ボソッ
魔法使い「(おい、マタンゴの山はどんな味なんだ)」
遊び人「(うんとね……)」
魔法使い「あえて上下でアンバランスな形を取っているマタンゴの山は口の中でそっととける」
受付「!!」
受付「……いいでしょう、工場長と話す場を与えましょう」
受付「外部の人間がそこまでの領域に達しているとは……」
武闘家「この町、なんかおかしいよ」
盗賊「大丈夫、思ってるのはお前だけじゃない」
【工場長】
東工場長「なんでしょうか、私に話とは」
ゆうしゃ「あのですね……」
東工場長「おや……あなたたちが私に用ですか」
ゆうしゃ「(普通そうな人だが)」
盗賊「(もうこの町の人間が普通だとは)」
武闘家「(信じられない)」
ゆうしゃ「?」
212 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:46:30.03 ID:YV74okAao
東工場長「なんでもこのメルキド東町の名物、マタンゴの山をごひいきにしてもらってるそうで」
僧侶「え……ええ、まぁ……」
魔法使い「あ……ああ……」
盗賊「そういう事にしておくぜ」
ゆうしゃ「その話の延長線になる話なんですが……」
ゆうしゃ「(本題に入ろう)」
東工場長「なっ!?……」
東工場長「奴らと手を組めですってぇえええーーーーー!!!」
東工場長「ふざけるな!、こっちの方がおいしいだろうが!」
東工場長「ドルイドの里を食べた物は100年以内に死亡する確率が100%というデータもこちらには届いている」
東工場長「ドルイドの里を作る奴の知能は低い」
東工場長「奴らと高尚なるマタンゴの山を作る我らを一緒くたにしないでもらいたい!!」
武闘家「(……どこからツッコミを入れればいいんだっけ?)」
東工場長「馬鹿な……ありえん……、あの杖部分のなんとも言えない違和感」
東工場長「おのれ!『ドルイドの里』め!!! 絶対に許すまじ」
ゆうしゃ「い……いや……その……」
ゆうしゃ「(態度が豹変したんだが……)」
武闘家「(だから)」
盗賊「(言っただろ)」
ゆうしゃ「あ……あの……」
東工場長「絶対にそれだけはあり得ない、そんな話なら出て行ってもらおうか」
東工場長「いや……」
東工場長「ここから出て行けーーーーーーーーーー!!!!」
213 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:47:09.78 ID:YV74okAao
仕方なく6人は工場をあとにした
僧侶「とたんに発狂したね……」
武闘家「良い人っぽかったんだけど……」
ゆうしゃ「ふ…フグの毒と、トリカブトの毒は違う種類の毒らしいな」
魔法使い「落ち着けよ」
【西の町『ドルイドの里』門】
ドルイドの里衛兵「待たれい!」
ゆうしゃ「(またか)」
僧侶「ドルイドの里はチョコレート菓子の分類に収まりきる食べ物ではありません」
僧侶「ドルイドをモチーフにしたキャラクター菓子の体裁をとっていますが中身のチョコレートはそこら辺の安物菓子とは比べものにならない高級感です」
ドルイドの里衛兵「ここを通りなさい!!」
僧侶「(えー…っとまだあったかな……)」チラッ
ゆうしゃ「(カンペ…………)」
214 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:48:39.79 ID:YV74okAao
【西の町『ドルイドの里』 街中】
「じゃーんけんポン」
「へへー、おまえがおにー」
「ちぇー、負けちゃったよう」
「ほら、目隠しして100数えろって」
「うーん………」
盗賊「こっちは普通で安心したぜ」
放送「>>皆さんから絶大な支持を受けている『ドルイドの里、今日は一割引、よいこのみんなはお菓子売り場にいそげ〜』」
「!!!」
「な…かくれんぼは一旦中止だー!」
「はやく行かないと大人にとられちゃうぞ〜」
「そうだよな!、おとなのくせに横取りなんて許せない!」
「そうだ、そうだ!」
盗賊「この町に普通を求めた俺が馬鹿だったようだ」
ゆうしゃ「…、工場長の所行くか」
魔法使い「嫌な予感しかしないな」
【西の町、『ドルイドの里』工場】
西工場長「いやぁ……ドルイドの里をごひいきにしていただき……」
魔法使い「マタンゴの山の連中と手を組め」
西工場長「ふざけるな!、誰があんな連中と!!」
ゆうしゃ「ひょっとしてわざとやってないか」
魔法使い「……いや、ぜんぜん」
ゆうしゃ「冗談です」
西工場長「なんだ……焦らせないでくださいよ……」ホッ
西工場長「それで……私に話とは……?」
ゆうしゃ「い……いえ、とくになにも」
ゆうしゃ「し……しつれいしましたーーー」
遊び人「え、帰っちゃうの」
ゆうしゃ「(仕方ないだろ、東工場長みたいに興奮されたら大変だ)」
215 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:52:33.23 ID:YV74okAao
ゆうしゃ「…」
ゆうしゃ「二人とも譲らないな」
ゆうしゃ「案外難しい問題かも……」
僧侶「ゆうしゃさん、ゆうしゃさん」
ゆうしゃ「…?、なんだ僧侶」
僧侶「この二つの町を統合するいい案があるんですけど…」
ゆうしゃ「なんだ!?、どんどん言ってくれ」
僧侶「じ…じしんないんですけど……」
ゆうしゃ「いい、いい!」
僧侶「あのですね…」
【統合方法】
東工場長「メルキド王、私を呼び出されたのはなぜでしょうか」
東工場長「特に何か王様の気に触る事をしましたでしょうか 」
メルキド王「(しておるしておる、町を分断して言うセリフか)」
バタン
キュー…
西工場長「メルキド王、なんでしょうか」
東工場長「…貴様は!!」
西工場長「!!」
東工場長「ドルイド野郎は失せろ、あんな卑猥なものをよく食べられるな」
西工場長「敗者のいいわけだな、売上では明らかにこちらが優勢」
西工場長「マタンゴ厨は必死だな」
東工場長「あ!?、もう一度いってみろコラ、マタンゴの胞子の餌食になりたいのか?」
メルキド王「やめい!!」
メルキド王「お前たちを呼び寄せたのは他でもない」
メルキド王「お前たちが分断したメルキドの町を元に戻せ」
工場長「「お断りします、誰が(マタンゴ)(ドルイド)厨なんかと一緒に住むものですか」」
「「やる気か!?」」
メルキド王「やめい!!」
メルキド王「だがこちらは、そう言うと思って…」
メルキド王「こちらはゾーマを倒そうと意気込んでいる勇者、ゆうしゃだ」
216 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:53:23.11 ID:YV74okAao
ゆうしゃ「どうも、お二人とも」
東工場長「あ!……お前は……!!」
西工場長「まいど、いつも「ドルイドの里」をひいきにしてもらって……」
ゆうしゃ「どっちかというとBOKUOが好きです」
「「かえれ!!」」
ゆうしゃ「(仲が良いんだが悪いんだか……)」
ゆうしゃ「(僧侶、本当に君が話さなくていいのかい?)」
僧侶「(ええ、おまかせします)」
ゆうしゃ「(そう……)」
ゆうしゃ「その件については後で」
ゆうしゃ「さて、解決策の提示に来ましたゆうしゃです」
メルキド王「うむ、たのむぞ」
ゆうしゃ「お互いを嫌悪しあっているようですが、そんな必要はありません」
ゆうしゃ「冷静に考えれば、チョコーレート菓子という小さな市場で争い会う必要はないんです」
ゆうしゃ「『マタンゴの山&ドルイドの里』を販売しましょう」
東工場長「断る」
西工場長「断る」
ゆうしゃ「断る!?」
ゆうしゃ「万策……尽きたか……」
メルキド王「待て!、たったそれだけだったのか!?」
ゆうしゃ「そうですが」
メルキド王「そんな安易な考えが通用するわけなかろう!!」
ゆうしゃ「……ダメか」
僧侶「・・・・・・・・・・」
僧侶「ごめんなさいぃ!」
217 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:54:20.45 ID:YV74okAao
西工場長「当たり前だぁ!、同じ箱に入れたらこっちが腐ってしまう」
東工場長「……なっ!、マタンゴの山には消臭効果があると統計学で証明されているんだぞ」
東工場長「腐っているのはそっちの方だ、販売停止したほうがいいんじゃないのか?」
西工場長「貴様ぁ!!」
メルキド王「やめい!!」
魔法使い「ふむ、どうしてだめと言うんだな」
東工場長「あたりまえだ!」
西工場長「必然!」
魔法使い「メルキド王、来週からカカオ豆の値段を10倍に上げてやるといいだろう」
魔法使い「きっとお菓子の値段は高騰……間違い無く廃業だな……うん……」
魔法使い「可哀想に……一家は路頭に迷うだろうな……」
東工場長「クッ……値上げはせんぞ……、発売当初からこの値段を守ってきたんだ……」
西工場長「……負けぬ……値上げには負けぬ……値上げ」
魔法使い「了解した、次は砂糖だな」
「「すみません、それだけはやめてください」」
魔法使い「違いあう二つの組織を結託させるにはより大きな悪を作るといいらしい」
ゆうしゃ「知ってるか?、俺達は勇者パーティだってことを」
218 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:55:54.53 ID:YV74okAao
メルキド王「ふむ……値上げか……、カカオ豆、砂糖どうしようかのう……」
東工場長「お願いします!、それだけは!!」
西工場長「頼みますよ!」
メルキド王「とりあえず東の町と西の町の塀を取り壊せ、行き来が苦しくてたまらん」
「「はっ!!」」
メルキド王「それから似たような商品があるのは困る、統合せよ」
「「それだけは勘弁を!!」」
メルキド王「お前達、そこだけは譲らないな プライドか」
遊び人「(メルキド王さん、似たような商品って言ったけどそんな事ないんだよ)」
遊び人「(同じくくりの商品であることには間違い無いんだけど、それぞれ食感やチョコレート使用量が違って固定ファンがいるんだよ)」
遊び人「(発売された歴史もちょっと違うし、一緒にするのはよくないなぁ)」
盗賊「(なげぇ)」
メルキド王「むぅ……そうか?」
メルキド王「わかった、それだけは勘弁してやろう だが塀は壊せ」
メルキド王「それから処刑と称して無駄にお菓子を使う事を禁ずる」
メルキド王「どちらが上か決めるのには議会を使ってキチンと決めるのだ」
「「は……はい……」」
メルキド王「ワシもどっちがうまいかは興味がある」
219 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:56:22.10 ID:YV74okAao
メルキド王「ゆうしゃよ、お前達のおかげでメルキドの分断は元に戻った」
メルキド王「感謝しよう、礼を言わせて貰う」
ゆうしゃ「……いえいえ」
ゆうしゃ「(今までの現地調査はなんだったのだろうか)」
メルキド王「さて、礼をしなければならないな」
メルキド王「次の中から選ぶといい」
・ギャルのパンディ
・お菓子1年分(6人分)
・ゾーマ城への行き方
ゆうしゃ「ギャ――」
遊び人「お――」
僧侶「……」トスッ
魔法使い「」ドスッ
ゆうしゃ「うっ……何者かに操られていたようだ」
遊び人「おのれゾーマめ」
盗賊「(こいつら私利私欲に流されかけたな)」
ゆうしゃ「ゾーマ城への行き方を教えてもらえませんか」
220 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:57:17.49 ID:YV74okAao
メルキド王「そういうと思った、こいつをやろう」
武闘家「……これは?」
地図をうけとった
メルキド王「ワシ自身は何もしらぬ、だがこの地図に示された場所に知っている者がいるのだ」
ゆうしゃ「なるほど、間接的に情報をくださるということですね」
メルキド王「そういう事だ」
東工場長「ええいやはりドルイドの里はまずい!、改良の余地が多すぎるぞ」
西工場長「なにをいうか!、そっちこそもっとコストを抑えて商品の価格を安くしてお求めやすくするべきだろうが!!」
東工場長「なにを!!」
西工場長「やるか!!」
メルキド王「お前達は外でやれ!!!!」
……
…
遊び人「本当かな、この3つのアイテムの使い方を知ってる人がいるっていうの」
ゆうしゃ「さあな、メルキド王を信じたいな」
…………
……
…
221 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:57:45.58 ID:YV74okAao
【使い方を知るもの】
「よぅここまで来た…」
「!?」
僧侶「い…いま 誰かしゃべりましたか!?」
魔法使い「い…いや!、誰も口を開いていないはずだが…」
「ここじゃ…」
ゆうしゃ「死んだ人の怨念が話しているのかもな」
武闘家「うわぁあああ、武道の神様よわたしをお守りください!」
「聞かんか!」
盗賊「…この銅像か?」
銅像「そうじゃ!、話を聞けい!」
ゆうしゃ「カットしない方がよさそうだ」
銅像「いいか?、魔王ゾーマの城は外界から隔離されておる」
銅像「船では入れない場所にあるため内海の孤島と言って良いだろう」
銅像「じゃがしかし、この銅像にかかれば一発解決」
銅像「ワシの上に『たいようのいし』『あまぐものつえ』『せいなるまもり』」
銅像「この3つを置くがいい」
ゆうしゃ「…分かった」
222 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:58:13.29 ID:YV74okAao
銅像「むぅううううううう…ふんっ!!!」
ボンッ
銅像「これが『にじのしずく』じゃ、こいつをゾーマの城に近い陸地で使えばゾーマ城への橋ができるだろう」
武闘家「あーーーっ!、雨雲の杖が…」
銅像「…なにか問題でも?」
ゆうしゃ「ルビス様からもらったお守りも……」
盗賊「……漬け物石が」
「なくなった!!」
銅像「当然じゃ、この3つのアイテムはこの『にじのしずく』を分解して出来た物なのじゃ」
銅像「三つに割った物を一つに戻しただけの事、当然じゃ」
遊び人「あーあ……妖精さん怒るだろうなぁ……」
魔法使い「大丈夫だろう、あの脳の大きさならすぐ忘れているさ」
ゆうしゃ「……お守りが無くなったから他のアクセサリーを付けるか」
ゆうしゃ「(あのお守り優秀だったのに……)」
銅像「な…なんだなんだ!!、せっかく仕事をしてやったのにその顔は」
223 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 10:59:32.83 ID:YV74okAao
武闘家「あ……いや…ありがとうございました」
武闘家「これでゾーマの城に行けます、銅像さんのおかげです」
武闘家「わたしたちはちょっとアイテムに思い入れがあっただけなんです」
武闘家「ゆるしてください」
銅像「ん?……そそうか……?……そうなら最初に言えばいいものを」
銅像「橋が不要になったらワシのところまで来い、元に戻してやろうぞ」
ゆうしゃ「そうですか!、わざわざありがとうございます」
ゆうしゃ「(ん?……その時にはゾーマを倒してるから要らないか?)」
僧侶「妖精さんも喜びますね!」
魔法使い「そうだな、欲しがっているのは竜王の方だが」
銅像「お決まりだからいっておくぞ」
銅像「負けるな!、勝て!! お前達がゾーマを倒せばこの世界に光が戻る」
銅像「ここまで来たお前達ならきっとできる、信じろ!」
ゆうしゃ「銅像……」
遊び人「銅像さん…」
僧侶「銅像さん…」
盗賊「銅像…」
魔法使い「銅像…」
銅像「と、ルビス様なら言うはずじゃ!!」
ゆうしゃ「……あらら」
アレフガルド編おわり
224 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/24(火) 11:03:41.30 ID:YV74okAao
アレフガルド編終了(リムルダールが出てない?、ゾーマ編に入ってます)
予告のアンケは今から48時間ほど募集しています
アンケは自由記載です、ただキャラ名だけははっきりとお願いします
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/04/24(火) 11:10:21.02 ID:h8r33KLpo
乙
聖なる守りは虹の雫を貰った後も無くならなかったような
カンダタ(とその一味)のが見たいです
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/24(火) 11:20:58.95 ID:GREmIEBoo
乙
まさかの戦争でワロタ
227 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/24(火) 11:39:11.67 ID:RzED/7fIO
乙
228 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/04/24(火) 14:49:17.30 ID:1aHg3XzAO
魔法使いが見たいけど、ここはあえて妖精ちゃんで
229 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/24(火) 18:21:45.84 ID:YV74okAao
208のメルキド王の発言はマタンゴの山、ドルイドの里です
○○の里にはいろいろ候補があって、しびれくらげ、マリンスライム、ドルイドでごった返してたんですよぉー
230 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/04/24(火) 20:06:14.02 ID:M0vBiaWAO
乙乙
アンケはアレフガルド勇者で
この後にあらかじめに話を入れる予定だったのなら賢者
231 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[ sage]:2012/04/24(火) 22:53:08.56 ID:eHKU9LcWo
乙
僧侶は譲りたくない。
できればR18で
232 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/25(水) 00:10:13.89 ID:kvYnXbXDO
僕は断然きこりのきりかぶ小僧派さ!
233 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/04/25(水) 08:44:56.04 ID:8eofSx2AO
賢者王とイシス女王のラブコメをお願いします
234 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/25(水) 22:08:48.74 ID:MHoGZ2OPo
えっと……
カンダタ一族
妖精
賢者、アレ勇
僧侶
賢者
……見事にバラバラだな
今回分のみ集計してます
235 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/04/25(水) 22:35:06.65 ID:M4bDTfkAO
賢者とイシス女王のイチャラブに一票
236 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/26(木) 07:38:20.74 ID:z90k7AYEo
暫定で悪いがとりあえず賢者を書き下ろそうと思う
……賢者とイシス王女? そんなにイチャイチャしてたかな
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/04/26(木) 14:53:40.43 ID:8IQxJDGJ0
僧侶 の 悶々
238 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/26(木) 20:54:34.31 ID:z90k7AYEo
アンケートの件ありがとうございました。
暇でしたら、今までの冒険をまとめました どうぞ (本編とは一切関係有りません)
オレの名前はアリアハンのゆうしゃ、遊び仲間の遊び人と酒場に行って、不思議な姉妹と遭遇した
二人を勧誘する事に夢中になっていたオレは背後から近づいてくるもう一人の男に気付かなかった
遊び人は仲間の女にベギラマを喰らわされ…… 目が覚めたら 世界を救っていた!!
世界を救っていたと王様にバレたら、また魔王討伐に駆り出され、周りの人間にも危害が及ぶ
ポポタ君の助言で正体を隠すことにしたオレはとっさにポカパマズと名のり 新たな魔王を求めてアレフガルドに転がり込んだ
オレは自分自身を勇者に仕立て上げるべく、おうじゃの剣を振るい、モンスターと戦っている
実はこの剣は鍛冶屋の作品だ!、他にも光の鎧やゆうしゃの盾などユニークなアイテムをオレは旅で手に入れた
まだ王様もオレの正体には誰も気づいていない…知っているのは仲間の遊び人、僧侶、武闘家、盗賊、魔法使い
そしてアレフガルドの勇者、アレフガルド勇者。それに…遊び人の兄の賢者
彼は黒い霧から脱出する際にオレと同じように殴られ……なぜかロマリア王に就任させられていた
依然としてゾーマの正体は、依然として謎のまま……
「アレフガルドに着いても頭脳は同じ、敗北無しの勇者! 勇者はいつも一人!」
239 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/04/26(木) 21:07:40.76 ID:z90k7AYEo
依然がダブってるじゃないですか、執筆中です
240 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/04/27(金) 00:02:10.88 ID:UjRB+kFwo
乙
241 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/28(土) 08:10:30.68 ID:evUTEVVFo
アレフガルドの勇者の人気に嫉妬
242 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:11:34.72 ID:Plg/uODFo
【愛では金は】
イシス王女「珍しいですね、あなたから訪ねてくるなんて」
賢者「そうですか?、頻繁に会っているような気がしますが」
イシス王女「仕事ででしょう、仕事で」ムスッ
イシス王女「…まさか」
イシス王女「『私に会いに来た』、と歯の浮くような話ではありませんよね」
賢者「違います」
イシス王女「今の質問に即答するんですか、いいんですか?」
賢者「いいんです」
イシス王女「そうですか」
賢者「私の話は決まっています」
賢者「借金の話です」
243 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:12:12.54 ID:Plg/uODFo
イシス王女「……………………はぁ」
イシス王女「疲れませんか?、お金の話ばかりでは」
賢者「私にとっては死活問題です」
賢者「(汚い体のままでは言いたいことも言えないからな……)」
イシス王女「…そうでしたね」
賢者「と言っても金を貸せ云々の話ではありませんよ」
イシス王女「(もし、そんな話を私しに来たのなら間違い無く最低の屑でしょうね)」
賢者「ロマリア国の借金が減額しました」
イシス王女「それは本当ですか!?」
賢者「3000万→1500万です、快挙と言えるでしょう」
賢者「私も口の締まりが緩くなります」フフッ
イシス王女「あなたが笑うと悪の商人に見える事に関しては、もはや何もいいません」
244 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:12:46.71 ID:Plg/uODFo
イシス王女「おめでとうごさいます賢者、いや…ロマリア王でしたね」
賢者「今まで通りで構いませんよ、王女様」
イシス王女「様を付けないでください」
イシス王女「…しかしどうやって?、内訳を聞きたいものですね」
賢者「まず、イシスとの貿易利益が500万、ありがたい事です」
イシス王女「イシスの慢性的水不足も解決されました、それはいいです あと1000万は…」
賢者「希望の船に乗ってジャンケン9連勝するだけの簡単なお仕事です」
イシス王女「!?」
賢者「…嘘ですよ?、本当の話は……………………」
賢者「どうもロマリアには無駄な部門が多いようで」
245 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:13:18.08 ID:Plg/uODFo
イシス王女「なるほど、経費削減というやつですね」
賢者「それを廃部にしたら…こんなに」
イシス王女「(逆に考えるとこれまで無駄な部門に資金を吸収されていたとも言えます)」
イシス王女「(…よほど酷い状況だったんでしょう)」
イシス王女「廃部になった部門とは?…」
賢者「地下アイドル研究費、海の食べ物図鑑製作費、蒼い流星発見費……………」
賢者「(……というかよくこんな部門認めていたな、前王)」
賢者「こんなことに血税が使われていたと思うと…、ああもう!!」
イシス王女「それは大変でしたね……」
246 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:13:43.76 ID:Plg/uODFo
賢者「…っと、愚痴を言いに来たわけじゃありません」
賢者「とにかく、私の借金返済が順調だと報告したかったのです」
イシス王女「そうですか、麗しい事です…」
賢者「…では」クルッ
イシス王女「え…以上ですか!?、もう少しお話していきませんこと」
賢者「…遊びに来たわけではありませんよ」
イシス王女「…そうですか」シュン
イシス王女「振り向かずにこの部屋から出られればよしとしましょう」
247 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:14:11.32 ID:Plg/uODFo
賢者「王女、そんなの余裕じゃないですか」スタスタ
イシス王女「それはどうでしょうか」
ガチャ
賢者が部屋のノブに手をかけたとき……
チャリン……
賢者「!?」クルッ
賢者「500G硬貨!」
イシス王女「音だけで判断しないでください、習性として悲しいですよ」
手元に持っていた硬貨を落としたイシス王女、金に困った人間には抗いようのない音を奏でる床と硬貨がぶつかる音
賢者「…しまった、つい…」
イシス王女「振り向きましたね」
賢者「…はい」
248 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:15:03.32 ID:Plg/uODFo
イシス王女「城から出たいのです、連れ出してください」
賢者「またですか!、言っておきますが王が行き先を告げずにいなくなるのは臣下が心配します
出るにしても連絡が無ければ外出はありえませんね」
イシス王女「なるほど…」
イシス王女「一理ありますね、そうしましょう」
賢者「(そう簡単に外出届けが出るものか)」
賢者「(私にだって出なかったんだ)」
『私にも出なかったんだ』
このロマリア王、お忍びである
イシス王女「連絡でしょう」シュシュ
羽根ペンにインクをつけて羊皮紙に
『しばらく賢者と出掛けます、イシス王女』
その一言を達筆で書き残して部屋を後にした
………
……………
…………………
賢者「…どうでしたか」
賢者「(無理だと思う、というよりこれで帰れる)」
イシス王女「快くGOサインを出してくれました」
賢者「嘘だろぉ!?」
うそつきは王女の始まり
249 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:16:02.90 ID:Plg/uODFo
イシス王女「前回同様、レムオルをかけて下さい」
賢者「許可を得たのにどうして隠れる必要があるんでしょうね」
イシス王女「不思議ですね」
イシス王女「ところで賢者、あなたも外出しているようですがあなたも許可を――」
賢者「レムオル」
イシスの城を後にした
……………
…………
………
……
…
賢者「王女、はじめに言わなくてはならない事があります」
イシス王女「わかっています、コレですね」
賢者「……そう、コレです」
指で輪を作って見せた
イシス王女「今日は0Gで楽しみましょう、お金は一切使わないでいきましょうか」
賢者「そうしてもらえるとうれしいですね」ニコッ
イシス王女「笑う所じゃありませんよ」
賢者「ルーラ!」
250 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:16:53.74 ID:Plg/uODFo
【森】
賢者「森の散策なんてどうでしょうか」
イシス王女「なるほど、お金はかかりませんね」
イシス王女「しかしここには……モンスターが現れますよね」
賢者「出てきたら私が相手をします、ご安心を」
イシス王女「信じてますよ」
賢者「ええ」
深く緑生い茂る森を歩いた
賢者「森は始めてみるでしょう、砂漠に森はありませんからね」
イシス王女「ええ、それも考えてくれたのですか」
賢者「……あ」
賢者「そ…それもあります」
イシス王女「(違うんですか、おい)」
賢者「森林浴には人の心を落ち着ける力あるそうです」
賢者「森の聖なるオーラを感じてください」
賢者「(そして優しい人になってください)」
251 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:17:19.57 ID:Plg/uODFo
クンクン
鼻で森の匂いを感じた
イシス王女「……確かに、心が安らぎますね」
イシス王女「公務の疲れも吹き飛びます」
賢者「でしょう?、ちょっとした癒しスポットなんですよ しかもここには……」
イシス王女「ここには?」
賢者「世界樹の木があるんですよ、この世界で最も巨大な樹木とされています」
賢者「行ってみますか?」
イシス王女「案内してください」
賢者「おまかせあれ」
…………
………
……
…
252 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:17:53.58 ID:Plg/uODFo
【世界樹とは…………】
イシス王女「!! …………これは…………」
賢者「…………見たのは私も初めてです」
この世界で最も巨大な樹木、世界樹とは生命の木
全ての生命を司ると言われている世界樹の周りには草が生い茂り
見る者に生命を感じさせる
賢者「素晴らしい景色はお金で買えないという事は知っていますが」
賢者「景色でお金は貰えるんでしょうかね、気になります」
イシス王女「それは無理でしょうね」
「こらーーーーーっ!!」
小さな物体が空を飛んできた
賢者「な……なんだ!?」
「そこは人間が入って良いとこじゃないぞぉーーー!」ヒラヒラヒラ
イシス王女「まぁ、小さな妖精さん」
妖精「ここになんのようだ!、ここはしんせーな場所なんだぞ!」
賢者「神聖……?」
253 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:18:24.27 ID:Plg/uODFo
妖精「そう!、……あ、お前は!!」
妖精「よくもあたしの耳を触ってくれたなぁーーー!!」ベシベシ
賢者「いたいいたい」
イシス王女「やめなさい、いたがってるじゃないですか」
賢者「人違いだ人違い、君が見たのは こんな……やつだったろう」
妖精「あーー!、そう!!」
賢者「人違いだ、わかったらどいてくれないか」
妖精「う…うん……」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
妖精「悪い人じゃなさそうだね、ねぇ世界樹」
賢者「?……木としゃべれるのか」
妖精「?、できるけど」
妖精「ん?……ふんふん」
妖精「え、いいの? まあそう言うなら……」
イシス王女「(何の話をしているんでしょう)」
賢者「(さぁ?)」
妖精「ちょっと痛いよ」ブチッ
254 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:19:08.83 ID:Plg/uODFo
ヒラヒラヒラ
妖精「世界樹がこれ、あげるってさ」
イシス王女「これは?」
世界樹の葉を受け取った
妖精「悪い人じゃないし、苦労してそうだからあげるって」
賢者「なぜわかった」
妖精「あ……うん ふむふむ」
妖精「売っちゃだめだって!」
賢者「そう……」
妖精「世界樹の葉っぱにはすっごい力があるから困ったときには使うといいってさ!」
賢者「ふーん……(よほどすごいんだろうな……)」
妖精「あ……今なんじ?」
イシス王女「正午1時間前です」
妖精「やっばーーーっ!、りゅーおーさま ごはん〜〜〜〜〜〜」バタバタバタ
妖精「ごめん、じゃあねぇーーー!」
賢者「……なんだったんでしょう、あの妖精」
イシス王女「さぁ……?」
255 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:19:35.42 ID:Plg/uODFo
【休息】
グー
賢者「・・・・・・・」
イシス王女「・・・・・・・・」
イシス王女「私ではありませんよ」
賢者「…私です、いいじゃないですか、もうお昼なのですから」
賢者「(この辺りで食べられる野草はあるだろうか……)」
イシス王女「王たる者が腹を鳴らすとは何事ですか」
賢者「王様だってお腹は空きますよ」
ガサ、ガサガサ
イシス王女「さあ食べましょう」
賢者「これは?」
イシス王女「握り俵です」
昔のおにぎりにあたる食べ物
イシス王女「厨房から持ってきました、朝の残りのようです 品質に問題はありません」
賢者「窃盗ですよ、王女」
イシス王女「私はイシスの王ですよ、窃盗など何の問題もありません」
賢者「独裁者め……クーデター起こされろ」
イシス王女「借金国王め……クーデター起こされろ」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
イシス王女「…………………」ピキピキ
賢者「…………………」ピキピキ
256 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:20:05.92 ID:Plg/uODFo
賢者「……自分で言ってますよ」(お金の話題)
イシス王女「ム……、すみません」
賢者「(借金作ったの前王なんだけどなぁ……)」
…………………
……………
…………
………
……
イシス王女「あ……さっきの騒ぎで忘れていました」
イシス王女「サンドイッチもあるんです」
賢者「あら」
イシス王女「タマゴがいいですか?、それとも野菜がいいですか」
賢者「そんな得意気に言われましても、これも侍従の人が作ったものでしょうに」
イシス王女「…残念、これは朝に私が作ったものです」
賢者「えっ」
イシス王女「朝早くに起きすぎたようで誰も厨房にいなかったんです、急遽作ったので形はあまり良いとは言いがたいですが」
賢者「いえ!、いたたきます、文句言ってすみません!!」
イシス王女「…謝らなくていいのですよ?」
世界樹の木陰で昼食を取った
257 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:20:39.17 ID:Plg/uODFo
…………………
………………
…………
………
……
…
ポツッ… ポツッ…
「……………?」
ザァーーーーー
『 賢者「雨だ!」 イシス王女「雨です!」 』
賢者「今は木の陰にいるから…ある程度の雨粒は防げていますが 限界というものがあります」
イシス王女「砂漠で雨が降れば恵みなんですがねぇ…(砂漠で降ってくれればいいのに…)」
258 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:21:10.55 ID:Plg/uODFo
賢者「傘は一本しか用意してません(旅用、折り畳み式)」
賢者「ルーラで帰りましょう」
イシス王女「いいじゃないですか、雨に濡れた森というのも風情があります」
イシス王女「それに傘には」バサッ
イシス王女「二人で入りましょう」
賢者「……王女」
イシス王女「なんですか、もう」
イシス王女「(恥ずかしがる事もないでしょうに、いや私だからこそ……)」
イシス王女「ここまで連れてきてもらったお礼です」
イシス王女「他の人間にいくらお金を積まれてもやることではありませんことよ」
賢者「プライスレス」
イシス王女「お金では買えない経験をあなたはしているんですよ」
イシス王女「お金は確かに大事かもしれません」
イシス王女「でも、あなたには こういった経験も大切にしてほしいです」
イシス王女「思いでを…………………」
賢者「王女………」
賢者「すみません、肩出てるんですけど」
イシス王女「………我慢なさい」ムスッ
話をしながら森を抜け、イシスに戻ったが 後で臣下にどやされたのは言うまでもない
259 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:26:03.60 ID:Plg/uODFo
※次の話では過去と現代を行き来します【現代】【過去】のタグで判断を
260 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:27:02.92 ID:Plg/uODFo
【髪色の歴史】
【現代】
おかしら「しかし偶然っていうのも不思議なもんだねぇ」
カンダタ「…そうだな」
おかしら「大陸移動中の船が大破、ボートで漂流中のあんたらをあたしの海賊船が拾った……」
カンダタ「私達でなければ襲っていただろう」
おかしら「さて、どうかしらねぇ」
カンダタ「久しぶりだな、シワが増えたんじゃないのか?」
おかしら「潮風は肌に悪くてねぇ…」
おかしら「…って余計なお世話だよ!!」
カンダタ「普段なら女性にこんな軽口をきくものじゃないんだが、おまえならいいだろう」
カンダタのいう『おまえ』は中年男性特有の代名詞、英語では『YOU』に値する単語
おかしら「そうかい」
カンダタ「皆の衆、よく聞けい」
カンダタ「ただいまからカンダタ盗賊団(有)本部はカンダタ盗賊団海の部と共同で休暇に入る」
カンダタ「普段、交流の少ない海の部との交流機会だ」
カンダタ「情報収集を欠かさぬように」
『・・・・・・・・・・・・』ゴクッ
カンダタ「…、まぁ堅い事はここまでだ」
カンダタ「各自解散!!、ゆっくり体を休めるべし!!」
「ひゃっほおおおおー!」バタバタバタ
「親分大好きぃーーー!!」
261 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:27:54.93 ID:Plg/uODFo
おかしら「たしかに」フフッ
おかしら「でもいいのかい、休みにして」
カンダタ「これでは仕事にならん」
カンダタ「それに…」
カンダタ「夫が妻と過ごす時間を作っておかしいか?」
おかしい「あんた……」
太陽の日差しの加減かほのかに頬が赤く見えた
カンダタ「しかし、今でも忘れられない…」
カンダタ「あのときのことを…」
おかしら「え、待った、その話ストップ」
【過去、若かりしカンダタの記憶】
カンダタ子分「親分…そろそろ女の一人や二人は作られてはどうですか…」
カンダタ子分「その…言いたくないのですが…」
カンダタ「分かっている、盗賊団の親分に浮いた話が無いのは世間的にまずいといいたいんだろ」
カンダタ「(そろそろ俺も女をめとる年になったか)」
カンダタ「盗賊稼業一筋、というのも悪くないが、やはり俺の後を継ぐ奴が欲しい」
カンダタ子分「そうでしたか!、実は既に候補は何人か用意しておいたんです!」
カンダタ「(用意のいいやつ)」
カンダタ子分「よし!、入ってこい!!」
三人の花嫁候補が現れた
262 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:29:03.63 ID:Plg/uODFo
金髪「あ〜ら、いい男じゃないのぉ、盗賊団の親分って聞いたからもっとゴツい男だと思ったわぁ…」スリスリ
カンダタ「…」
カンダタ「(長髪にグラマーな体型、Eはあるな…目のやり場に困る…!)」
カンダタ「(子分、説明しろ)」
カンダタ「(へい!、金髪はあっしが酒場で見つけた女で、そりゃもう…いい体してるでしょう?
親分もお気に召すだろうと思いまして…てへへへ)」
カンダタ「(下心を出すな)」
金髪「座っていいからしら」
カンダタ「ああ、座ってくれ」
カンダタ子分「おい、青髪、おそいぞ」
青髪「す…すみません…、緊張しちゃって……」
カンダタ子分「(親分、青髪は良いところの嬢さんですぜ)」
カンダタ「(それがなぜ俺の所に)」
カンダタ「(いっちゃ悪いが俺たちゃ育ちがいいとはいいがたいぜ)」
263 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:30:08.33 ID:Plg/uODFo
カンダタ子分「(貴族の繋がりじゃ男らしい男がいなくて…そこにあっしが会って話をしたらビンゴ!、こりゃ玉の輿ですぜー)」
カンダタ「(ふぅん…)」
カンダタ「座ったらどうだい?、穣さん」
青髪「は…はい!、そうさせてもらいます」ストッ
カンダタ「(お嬢様か…扱いがわからない)」
カンダタ子分「親分、三人と言いましたが…最後の女はとんだじゃじゃ馬で」
カンダタ子分「親分が気に入らないと思ったらすぐに追い出してもらって構いませんから!!」
カンダタ「お、おう…」
カンダタ「(そんな奴がいるのか…)」
「はじめま……、よう!、あんたが親分ってのか」
カンダタ「元気のいいことだ(今、初めましてって言いそうだった気がする)」
カンダタ子分「おい!、親分の前で失礼だぞ」
「なんです…なんだよ、せっかく挨拶してるってのによぉ」
カンダタ「(貧乳、変な言葉使い、黒髪)」
カンダタ「(こいつか)」
黒髪「よろしくおね……よろしくな!!」
……
………
…………
【現代】
おかしら「黒歴史……あたしの黒歴史……」
髪の色と同じ黒歴史
カンダタ「私はそんなに嫌いじゃないぞ、昔のおまえも」
おかしら「そのときのあたしは盗賊団っぽいしゃべり方の練習してて………」
おかしら「慣れない話し方したから……あんな……」
カンダタ「まぁまぁ、お茶でも飲むか?」
264 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:30:34.71 ID:Plg/uODFo
…………
………
……
…
カンダタ「あ…ああ」
金髪「(さっそく一人脱落したわ、ラッキー♪)」
金髪「(婦人の地位に一歩近づいたわ♪)」
カンダタ子分「さて、三人には自分のアピールポイントを見せてもらおう」
カンダタ子分「まずは金髪、おまえからだ」
カンダタ「カンダタ子分」
カンダタ子分「なんでしょうか、親分」
カンダタ「もう少し丁寧に三人を扱いえ、仮にも俺の花嫁候補だ、丁重にもてなせ」
カンダタ子分「し…しつれいしました!!」
青髪「まぁ……紳士でらっしゃるのね……」
カンダタ子分「ではご三方、自分をアピールください!!」
265 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:31:34.80 ID:Plg/uODFo
金髪「まずはあたしからね」チラッ
カンダタ「(う…目のやり場に困る)」
金髪「あたしのアピールポイントはこの体」
金髪「激しい夜を……お楽しみいただけますわ」ポッ
カンダタ「…お、おう……」
カンダタ「(確かにあの体なら…、いかんいかん!!)」
カンダタ「(色仕掛けとは……やるな!)」
カンダタ子分「では次は青髪さんどうぞ」
青髪「あ…は、はい!」
青髪「私は…、お金ならいっぱい」
青髪「お金ならいっぱいあります!!、実家が不動産やってるんで!!」
カンダタ「(なるほど…金か、確かに金は大事だな……この後の活動資金源に……)」
カンダタ「(……っと)」
カンダタ「(いかんいかん、つい利用する事に頭が行ってしまった)」
カンダタ「(最後の三人目の話を聞いてからにしよう)」
カンダタ「(金か……金は元だからな……うん)」
カンダタ子分「……では……三人目」
カンダタ子分「黒髪さん……どうぞ」
カンダタ子分「(すみません、親分 この黒髪とかいう女、どうしてもついて行きたいってきかなくって……)」
カンダタ子分「(ほんとーに申し訳ありません……)」
カンダタ「(話が聞えなくなる、静かにしろ)」
カンダタ「(そんなに俺に興味がある……この女が?)」
266 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:32:36.54 ID:Plg/uODFo
黒髪「あたしのいいとこ……うーん……」
黒髪「……うーん……」
黒髪「強いて言えば……なら料理ができることかな!、炒飯やラーメンならまかせて……まかせておけ!!」
青髪「普通料理じゃないですか、私はポルトガ料理やロマリア料理も家庭教師の方から習っていまして」
青髪「世界各地の料理をおもてなしできますよ、カンダタ様」
黒髪「え!?……すごくないん……すごくないのか……」
カンダタ子分「すごくないです」
金髪「ふふん♪」
黒髪「……そう」シュン
カンダタ「分かった分かった、なるほど料理上手とな それでいいじゃないか」
カンダタ「後で振る舞ってくれるとうれしい」
黒髪「・・・・・・・・・・・・」
カンダタ「(あんまりすぎる)」
………
……………
…………………
【現代】
おかしら「あああーー!、あの時のあたしがここにいたら殴りたい……」
カンダタ「純粋だったんだ、仕方ない」
おかしら「海があったら入りたい……」
カンダタ「(目の前にあるぞ、とは言わない)」
カンダタ「(ちょっと可愛かったな、あのときのあいつ)」
カンダタ「しかし、話の最中にバコタ盗賊団がやってきたんだ」
おかしら「うん………」
267 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:33:04.53 ID:Plg/uODFo
…………………
……………
………
…
ガタカタガタ
ヤァ-!、テヤァ-!
オイノチチョウダイ!!
カンダタ「何事だ!」
カンダタ伝令「親分、お伝えします!!」
カンダタ伝令「バコタ盗賊団の連中です!!、どうしてここが……」
カンダタ「そんな事はどうでもいい!!」
カンダタ「(今 最もすべきことは…)」
青髪「はわわわわわわわわ」
カンダタ子分「お…おちついてください!」
カンダタ「子分、この三人をお送りしろ、キズひとつ付けずにな」
カンダタ「(……これだな)」
カンダタ子分「はい!、さぁお三方……」
268 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:34:20.68 ID:Plg/uODFo
カンダタ「今日はすまなかった…、わざわざ集まってもらっておいて難だが また後日…」
青髪「そ…そそそそそそうですね… きききききき緊急事態というわけですし…」
金髪「(ちっ、社長婦人はお預けか)」
黒髪「いやだね!、誰が帰るもんか」
……
………
…………
【現代】
おかしら「必死だったんだよ、あのときのあたし」
カンダタ「だからか、戦場で一番目立っていたのはおまえだぞ」
…………………
……………
………
……
【過去】
カンダタ「おい、ここは戦場になる、早く安全な所まで逃げるんだ」
黒髪「お断りさせてもらうよ」 ジャキン
太ももの鞘からナイフを持ち出した
カンダタ「(………おい、部屋に入る前に身体検査したのか)」
カンダタ子分「(すみません、見落としました…)」
カンダタ「(馬鹿野郎)」
269 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:35:12.93 ID:Plg/uODFo
青髪「な…ナイフ!?、そんな物騒な物…」
黒髪「女だって戦うんだよ、お嬢様は引っ込んでな」
青髪「あわわわわわ………」バタン
カンダタ子分「だ………大丈夫ですかぁ!?」
カンダタ「ほう、黒髪お前は戦うと」
黒髪「当たり前さ(認めて貰いたい………)」
カンダタ「…いいだろう、俺の後ろにつけ」
カンダタ子分「親分!!」
カンダタ「さっさと連れていかねえか!!」
………
…………………
…………………………
【現代】
おかしら「やめて………恥ずかしいから………」
カンダタ「この時は結構生意気なことを言っていたな」
おかしら「ギブ、ぎぶ……」
…………………
…………
……
…
【過去】
カンダタ子分「へ…へぇ…」
カンダタ子分「(親分…自分の背中には絶対に自分を裏切らない、最も信頼する部下を置くんですよ…)」
黒髪「………(大丈夫、いける)」
カンダタ「お前、ナイフの使い方はわかるのか」
黒髪「使えたらおかしい?」
カンダタ「…ならいい」
270 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:36:39.72 ID:Plg/uODFo
カンダタ「俺の背中から絶対に離れるな、いいか絶対だぞ」
黒髪「わかってる、わかってる」
カンダタ子分「親分!!、奴らが来ました!!」
カンダタ「うろたえるんじゃない、奴らは何度も迎撃してるだろう」
黒髪「…………」
カンダタ「黒髪」
黒髪「なに?」
カンダタ子分「こ…この…いわせておけば……親分に失礼な口を…」
カンダタ「話の邪魔をするな」
カンダタ「お前、子分に無理を言ってここに来たらしいな」
黒髪「あ…うん…そうだけど…」
カンダタ「もしお前が最後まで俺の後ろでピンピンしてたら…」
『お前を選ぶ、約束だ』
黒髪「本当か!?、絶対だぞ」
カンダタ子分「(ふん…動き回る親分の後ろで最後まで無事だった奴はいない…)」
カンダタ子分「(無理だな)」
カンダタ「(俺が危険な所に行かなければこいつが危険に晒される事は無い…)」
カンダタ「(まぁ約束なんて言っても口約束だからな…)」
…
……
………
【現代】
おかしら「え!?、あんたそんな事考えてたのかい!?」
カンダタ「実はそうだったんだ」
おかしら「…どうりで変だと思ったんだ…」
カンダタ「正直に言おう、お前の腕はあまり信用していなかった」
おかしら「………でも」
おかしら「いいのいいの」
おかしら「…」ニヤッ
おかしら「あたしは最後まで立っていて…」
271 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:37:30.61 ID:Plg/uODFo
カンダタ「…ああ」
……
……………
…………………
【過去】
黒髪「…はぁ、はぁ……」
服はボロボロになっているものの、見事カンダタの背中を守りきった………つもりの黒髪
実際はカンダタが守っていたんだが、彼女は知らない
………しかし、素人では立っていられる状況じゃない
カンダタ子分「すげぇ…」
カンダタ「…」
カンダタ「聞きたい事がひとつある」
カンダタ「なぜそんなに俺にこだわる」
黒髪「…あれ?、覚えてない……?」
カンダタ「初対面だ」
黒髪「い…いや助けてくれたじゃない?、ほら誘拐犯から…」
カンダタ「十人目くらいで数えるのはやめた」
黒髪「えー!?」
………
……………
…………………
【現代】
おかしら「あんた、人を助けすぎ」
カンダタ「ふむ…、仕方無いことなんだ、私が行く先行く先に外道がいるんだ 」
おかしら「死神だね」
272 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:38:21.31 ID:Plg/uODFo
カンダタ「ん…もしかして」
カンダタ「…あちゃー」
おかしら「?」
カンダタ「おまえさぁ…、私がおまえと結婚したのって、あの約束を守ってだと思ってただろう…?」
おかしら「…、そうだけど」
カンダタ「違うんだ…違うんだ…全然…」
…
……
…………
……………
【過去、手前】
カンダタ子分「お手前を見せてもらおうか」
黒髪「まかしといてよ」
黒髪「♪〜」
黒髪「女はライオンなんだ〜♪、気をつけとけよ〜♪」
歌を歌いながら料理をしはじめた
カンダタ料理人「手つきはまあまあそうです」
カンダタ「ほぉ」
黒髪「へい!、お待ち!!、中華のフルコースだ」
ラーメン、炒飯、青椒肉絲、杏仁豆腐を作ってみせた
黒髪「温かいうちに食べな」
カンダタ「ふむ…」パクッ…
カンダタ「…………」
カンダタ「…………」
273 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:39:31.41 ID:Plg/uODFo
カンダタ子分「親分?」
カンダタ「…」
カンダタ「…全員出ていってくれ、一人になりたい…」
黒髪「え」
カンダタ子分「親分の言うとおりにしろ」
黒髪「感想は?、おい、聞いてるのかー」ズルズル
カンダタ「(……)」
カンダタ「うまい」
カンダタ「なんでこんな俺好みの味付けなんだ!!」
カンダタ「…くそっ」
カンダタ「悔しいがこんな料理を他の奴に食わせるわけにはいかねぇ…」
カンダタ「欲しい…、黒髪が…、俺はあいつが欲しい!!」
……
…………
……………
…………………
274 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:39:59.16 ID:Plg/uODFo
【現代】
おかしら「…」
カンダタ「…すまん」
おかしら「いや、謝られてもねぇ…、惚れたのはこっちが先なんだし…」
おかしら「その…そんなにうまかったのか?」
カンダタ「…ああ、逸品だったよ」
おかしら「…………………その」
おかしら「久しぶりに会った事だし、…作ってやるよ」
カンダタ「それは楽しみだ!」
おかしら「(たぶんマスクの中では喜んでるんだろうな)」
おかしら「ただ思ったのは…」
おかしら「…もしかしてあんたの血筋って、飯のうまさで相手決めるんじゃない?」
おかしら「盗賊もあんたも一緒だと思うよ、あたし」
カンダタ「…そうかもしれんな」
275 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:40:30.25 ID:Plg/uODFo
今回の短編は以上です、以下おまけ
276 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:41:19.42 ID:Plg/uODFo
【マスクのヒミツ】
カンダタ新入り「お…親分…あの…………………」
カンダタ「ん?、何か問題でもあったか」
カンダタ子分「いやぁ、新入りがどうしても聞きたいっていうもんですから」
カンダタ「言って見ろ」
カンダタ新入り「……どうしてマスクを被ってるんですか?」
カンダタ新入り「親分、マスクを脱ぐと結構なガイだって噂ですけど……」
カンダタ「くっ…くくくくくく、ハハハハハハ」
カンダタ「照れるだれかがいるからさ、なんだったら話そうか」
おかしら「やめ!、その話やめ!!」
カンダタ「あのな……………」
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
277 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:41:50.21 ID:Plg/uODFo
【過去】
黒髪「………ちょっと」
カンダタ「なんだ」
黒髪「……その」
黒髪「場違いじゃないかな、あたし」
カンダタ「……何が?」
黒髪「……いや、だってさ その。。。」
黒髪「カンダタさんみたいな男と一緒に歩いてて変じゃないかなって」
カンダタ「ハハハハハハ、そんな事を気にしてたのか」
カンダタ「泣く子も笑う大盗賊カンダタ様だからな、お前の言うことももっともだ」
カンダタ「…しかしどうしたものか」
カンダタ「ふーむ……」
すると親子が歩いてきて・・・・・・・・・・・・・・・・
「パパー、このお面やだぁーー」
「あ・・・ママが間違えって買ってきたのかな、このマスク……趣味悪いなぁ」
「いらなーい」ポイッ
「あ!、道ばたに物を捨てちゃいけません!」
278 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:42:19.84 ID:Plg/uODFo
カンダタ「?」ヒュッ
黒髪「?」
カンダタ「……兄さん、これ もらっていいか?」
「え…、あ、まぁ……どうぞ、必要のないものですし」
カンダタ「感謝する」
>「お…おい…………………あんた、大丈夫だったかい?」
>「え…何がですか」
>「今の男…知らないのかい?」
>「え?…ええ」
>「……知らぬが仏か」
>「え…ちょっと待ってくださいよ! ねぇ!?」
カンダタ(着用)「これなら俺の顔がどうだかわからないだろう」
黒髪「…言いたくないんだけど、ちょっと趣味悪いよ そのマスク」
カンダタ「恥ずかしいんだろう?、俺と歩くのが」
黒髪「う…うん………」
カンダタ「ならそうしよう」
………
…………
………………
…………………
【現代】
カンダタ「これがこのマスク誕生の秘話だ」
カンダタ新入り「へ、へぇーー!、そんな話が…………………」
カンダタ新入り「ありがとうございます!、親分」
おかしら「…………………思い出したくない、思い出したくない」
カンダタ「可愛かったな、おまえも私も」
おかしら「もうこの話やめぇーー!!」
279 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:45:48.73 ID:Plg/uODFo
以上です。
(今だから言えるんですけど、賢者とかアレフガルド勇者は当初の予定ではもっと外道な感じにするつもりだったのに今はこんな形になっています)
ゾーマ編が始まりますが、次週はゾーマ編全体の構想で遅れる可能性が十分あります
280 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/04/30(月) 11:58:49.33 ID:Plg/uODFo
……言い忘れてました
カンダタの話は前に書いてお蔵入りしていたのを加筆修正したものです
281 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/30(月) 17:03:02.17 ID:CpvZ0CXIO
乙
282 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/04/30(月) 17:30:38.61 ID:8oI9DPAAO
乙
おかしらかわええ(*´Д`*)
283 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/04/30(月) 20:01:02.90 ID:TuVKPNKwo
乙!
284 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/04/30(月) 22:34:27.29 ID:RkjhvkJAO
乙
ええやんええやん
285 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:28:43.26 ID:hgAnGlgio
【リムルダール】
ゆうしゃ「(いよいよゾーマ城への侵入方法がわかった)」
ゆうしゃ「(しかし、準備というものは必要だろう、そこでこの町に寄った)」
ゆうしゃ「(ゾーマの城から近く、準備にはもってこいの町だ)」
…………
………
……
…
【よろず屋】
よろず屋「いらっしゃい」
ゆうしゃ「こんにちは」
ゆうしゃ「(ゾーマ戦に備えて一番良い武器を探そう)」
はやぶさのけん
バスタードソード
みかわしのふく
ドラゴンシールド
オーガシールド
グレートヘルム
ゆうしゃ「(ドラゴンシールドは既にもっているため除外っと……)」
ゆうしゃ「(はやぶさのけん?)」
よろず屋「ああ、はやぶさのけん?、この剣はすごく軽いんだ」
よろず屋「誰か持ってみるかい?」
286 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:29:34.45 ID:hgAnGlgio
遊び人「わ!、すっごく軽い!!」ブンブン
遊び人「羽を持ってるみたい!」
よろず屋「まるでエクセリオンブレ――」
魔法使い「おっと、それ以上言うと魔人に食われるぞ」
よろず屋「気を取り直して……」
よろず屋「その剣をもった者は二回の攻撃を出すことができる」
よろず屋「代わりに……」
僧侶「「あ、この剣の攻撃力って5しかない」
武闘家「こんぼうが7だからそれよりも低いね」
僧侶「二回攻撃するからそのぶん攻撃力はひかえめって事ね」
よろず屋「そういう事だ、どうだい? 買うかい?」
ゆうしゃ「(この武器を装備できるのは……)」
職業:勇者 盗賊 賢者
ゆうしゃ「・・・・・・・・・・・・」
ゆうしゃ「よし3つ買おう、3つください」
盗賊「(グループ攻撃よりも単体攻撃が有効な敵がいるよな、例えばボスとかな)」
ゆうしゃ「お前も使うだろ?、サブ武器として」
盗賊「おう、頼むぜ」
287 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:30:28.31 ID:hgAnGlgio
ゆうしゃ「あとは……」
ゆうしゃ「うん、あとはみかがみの盾を買うだけだ」
よろず屋「あいよ!」
ゆうしゃ「どうもありがとうございました」
よろず屋「まいど!!」
【EXP】
はぐれメタルがあらわれた!!
ゆうしゃ「!!」
ゆうしゃ「(野生で出現するモンスターの中でも最大の経験値を誇るはぐれメタル……)」
ゆうしゃ「…これは倒すしかない!!」
僧侶「メタルスライムの時もそういってましたよ」
魔法使い「どくばりでチクチク刺そうか、ふふふっ…………」
遊び人「てや、てやっ!!」
隼の剣を2回振った
ミス、はぐれメタルはダメージをうけない!
ミス、はぐれメタルはダメージをうけない!
隼の剣を装備して手数を増やしてもこの体たらく
遊び人「……当たってよ!」
288 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:31:01.93 ID:hgAnGlgio
盗賊「剣に自信はねぇが……」ヒュッ
とうぞくのこうげき、はぐれメタルに1のダメージ!
ミス、はぐれメタルはダメージをうけない!
盗賊「とりあえず1ダメージ与えておいたぜ」
武道家「逃がしはしないよ!」
はぐれメタル「!!」
トレードマークとなりつつある黄金の爪で素早い一撃
はぐれメタル「ぴ…ぴきー……」
会心の一撃!、はぐれメタルに210のダメージ!
武道家「よっし!、レベルアップするたびに会心の一撃が出やすくなってる気がする!」
僧侶「ナーイス!」
僧侶はピオリムを使って素早さの底上げをしていた
全員に10050の経験値
ゆうしゃ「……」グッ
ゆうしゃ「すばらしい、はぐれメタル……」
その後もダースリカントなど他のモンスターとも遭遇したがはぐれメタルにかなりの高確率で会うことになった
ゆうしゃ「この辺りにははぐれメタルが多く生息しているみたいだ」
ゆうしゃ「はぐれメタルを倒してゾーマとの足掛かりにするぞー!!」
「おー!」
ゾーマ城に備えてしっかりレベルを上げた
ほとんどの魔法を習得し、ゆうしゃもギガデインを習得した
289 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:31:44.75 ID:hgAnGlgio
【虹の橋】
遊び人「ここかな?、お城から一番近いところって」
魔法使い「ふむ、ラタドームを除けば一番近いといえるだろう」
ゆうしゃ「銅像に作ってもらったこの『にじのしずく』を使う時がきたようだ」
遊び人「待った!、これを使って僕が一発ギャグを………」
ゆうしゃ「まさか鼻につけて『鼻水』って言うんじゃないだろうな……」
遊び人「え!?、なんでわかったの……」
ゆうしゃ「やめておけ……取れなくなるぞ」
290 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:32:21.81 ID:hgAnGlgio
【にじのしずく】
ゆうしゃ「『にじのしずく』よ!、俺達の進む道を切り開いてくれ!!」
にじのしずくを天にかかげた
すると黒かった空が一瞬だけ明るくなったような……一瞬だけ太陽が戻ったような
暖かい光に包まれ、虹色の橋があらわれた
ゆうしゃ「こ…これが虹の橋……」
僧侶「きれい………」ボーッ
武闘家「強度に問題はなさそう」バンバン
盗賊「七色の橋、目が痛くなりそうだぜ」
遊び人「これ。落ちたらやだな」
魔法使い「落ちたら泳いで渡るか」
ゆうしゃ「(泳いで渡るという手があった!……)」
ゆうしゃ「(黙っておこう……)」
291 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:33:03.89 ID:hgAnGlgio
一方でここはアレフガルドではなく上の世界、太陽光がさんさんと降り注ぐ世界
今日も一日元気にいこうと意気込むおじさんが一人
商人「うーん……良い天気だ……」
派遣「その通りでございます、商人様」
商人「太陽の光は良い、それだけで元気になれる気がする」
派遣「太陽……」
派遣「はて……?」
派遣「商人様、太陽といえばあの勇者」
商人「ゆうしゃ君か?」
派遣「その通りでございます」
派遣「彼は今、この世界にはいないようです」
商人「なに!? ならどこにいるというんだ……」
派遣「今はアレフガルドという世界に行き、バラモスを越える魔王、大魔王ゾーマと戦っているそうです」
商人「ゾーマ?……聞いた事がないな」
派遣「私も初めてであります、そしてその世界では太陽光が降り注がない闇の世界だとの事です」
派遣「太陽の話繋がりで思い出しました、つまらなかったでしょうか」
商人「いやいや、なかなか興味のある話だったよ」
商人「(そうか……彼は……)」
292 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:33:43.29 ID:hgAnGlgio
商人「(町長になってだいぶ立つが……今、私の胸に一つの思いがある)」
商人「(再び商人として世界と取引をしたい、この気持ち抑えきれない)」
商人「……派遣」
派遣「なんでしょうか」
商人「私は町長の仕事を一時退きたい」
派遣「……」
商人「異世界にはまだ私の見ぬアイテムが眠っているはずだ」
商人「私も商人の端くれ、異世界の存在を知った以上彼らと貿易をしてみたいのだ」
商人「たのむ」
派遣「必ずこの町に戻ってきてくださりますか」
商人「約束しよう」
派遣「では……、商人様が……そうおっしゃるのであれば……」
派遣「町民の中から政治に興味を持つ者を選出し、町長代理を任せる事は可能です」
商人「そうか、しばらく留守になるからな、一番良い者を頼む」
派遣「では……おげんきで」
商人「?」
商人「お前は付いてきてくれないのか?、派遣 お前は私のボディガードではなかったのか?」
派遣「ついて行ってもいいのですか!?」
商人「むしろ私は付いてきてくれるものとして思っていたのだが……」
派遣「よろしくお願いします!」
商人「うむ、ではこちらこそよろしく頼む」
293 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:34:11.27 ID:hgAnGlgio
…………
………
……
…
派遣「メイドA〜C、商人様が居ない間の屋敷の管理を頼む、俺は商人様の護衛としてついていくが」
派遣「この屋敷の管理までは流石に無理だ、そこでお前達に任せたい」
メイドA〜C「了解しました!!」
派遣「うむ、頼む」
派遣「行きましょう、商人様」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
メイドA「あの人、本当にご主人様が好きよね」
メイドB「だよねー、忠犬って感じ」
メイドC「ホモの気配がするわ」
メイドA「あー大丈夫、あの人の部屋を掃除してる時にいかがわしい物見つけたから」
メイドB「後で消されても知らないわよ……」
メイドC「忠犬」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
294 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:34:52.37 ID:hgAnGlgio
そしてここには はぐれ鳥、今日もフラフラ世界を飛び回る
ゆうしゃ達と別れて一週間、ゆうしゃ達はアレフガルドでアイテムを集めている頃……
ラーミア「絶対に働きたくないです、絶対に……」
ラーミア「……でも、お腹空いたなぁ……はぁ……」
ラーミア「あの武道家さんの料理、おいしかったなぁ……」
ラーミア「……あーもうダメ、行き倒れの鳥、飛べない鳥はダチョウ、あるいはペンギン……、もーだめ……」
ラーミア「ごはん……」
ラーミアは地面に倒れ込んだ、そこには男が二人
派遣「ローストチキンはお好きですか」
商人「鳥の唐揚げの次に」
ラーミア「ハッ!?、まさか私が食べられる側!?」
ラーミア「(待って、冷静になるのよ、ラーミア)」
ラーミア「(この状況を切り抜ける方法を……)」
ラーミア「(かつて虹色の頭脳と言われたこの私……)」
派遣「商人の職に戻る前にメイド達に運ばせます」
派遣「メイド達も喜ぶはず、唐揚げ、やきとり、ささみ、フルコースだ」
ラーミア「働くから!、移動手段になるからぁ〜〜、食べるのだけは勘弁してぇ〜〜!!」
ラーミアタクシー再び稼働、今回は主人は商人と派遣
295 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:35:27.08 ID:hgAnGlgio
【進化退化不死鳥】
ラーミア「いきなりで悪いんですけど」
ラーミア「何か食べるものをください」
動けない鳥………………
派遣「お前……行き倒れか」
ラーミア「タマゴになっている間に虫の捕獲方法も忘れてしまったみたいで……」
派遣「(行き倒れ、独り身……フッ……)」
派遣「鳥、俺が何か作ってやる、あ……商人様も何か食べたいものがありましたら……」
商人「渋い茶を」
派遣「……任務了解」
十分後………………
ラーミア「はぐっ……はぐっ……いやぁおいしいでふねぇ……ゲフッゲフッ……」
派遣「口に入れたものを胃袋に入れてから話せ、鳥」
商人「まぁまぁ、ラーミアもお腹が空いていたようですし仕方のないことでしょう」
ラーミア「もふもふ、商人さんたちは何を?」
商人「なに、ちょっと異世界と貿易をね……」
ラーミア「へーひょっとしてその異世界ってアレフガルド……」
派遣「よくしっているな、その通りだ」
ラーミア「ええー!?」
296 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:35:53.10 ID:hgAnGlgio
【タクシーではなくトラック】
商人の商売にはラーミアも駆り出された
派遣「順調だなラーミア」
ラーミア「うぐぐぐ……この私が毎日仕事をしている…… だと……?」
派遣「お前の働きには商人様も喜んでいらっしゃる」
派遣「機動力の高い鳥を使った空輸を思いつくとは流石だ」
ギアガの大穴まで品物を送ってもらう、そこからラーミアが各地へ運ぶという寸法だ
ラーミア「うう……(重い物は嫌なんだよね……)」
ラーミア「(ま、いまの所ほとんどが薬とか軽い物ばかりだからいいんだけどね)」
派遣「よし、さっさと行くぞ、商人様のためだ」
ラーミア「はーい……」
派遣「今日の任務はこの薬をジパングに届ける事だ」
派遣「任務了解」
ラーミア「その毎回言う任務了解ってどんな意味があるんですか」
派遣「……おまじないのようなものだ」
派遣はラーミアに乗って旅立った、彼としてはなるべく早く帰りたい、商人の側にいることが彼の仕事
297 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:36:18.90 ID:hgAnGlgio
【ジパング】
バサッバサッ……
ラーミア「あー疲れた……」
派遣「今日の昼飯はカニ玉だ、これでも食べて待っていろ」
ラーミア「あーい……」
ところで薬を待っている人物とは誰なのか
――はたまた人であるのか
「……もう少しじゃ、辛抱せい」
「注文してから二日、もうすぐ届くはずじゃ……ヒミコ」
ヒミコ「だめ……もう限界なの……、私……もうだめ……」
オロちゃん「……お……おい……」
ヒミコ「ごめん……薬が届くまで…………」
――ひとねむりさせて……
オロちゃん「だから言ったのじゃ!!、待ちきれないからといって夜更かしはやめておけと!」
ヒミコ「Zzz……」
オロちゃん「はぁ……、薬を受け取りにいくか」
298 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:38:01.21 ID:hgAnGlgio
【お届け】
派遣「ご注文の商品をお届けに参った」
派遣「宛名はヒミコ……この国の王か」
スタスタスタ
オロちゃん「ム、薬が届いたのか!?、早く渡してもらえぬか」
派遣「あなたが宛名のヒミコ……(住所は合っている)」
派遣「ではサインを……」
派遣「………」
派遣「………」
オロちゃん「うむうむ、既に筆は用意しておるぞ」
派遣「……おい、魔物」
派遣「なぜ人の姿を取っている……?」
オロちゃん「!! (な…なぜ分かった……)」
派遣「匂いがする、魔物の匂いがな」
オロちゃん「(どういうスキルを持っているんじゃ、コイツ!)」
派遣「今、あなたは商人様の『お客様』だ、 だから俺は何も言わない」
派遣「だが……受け取って『お客様』でなくなれば俺は、このことを商人様に伝える
商人様の指示があれば……どうなるかは知ったことだろう」
オロちゃん「……その商人という者の許可がおりたらここに来るがいい」
オロちゃん「この命、差し出そう」
オロちゃん「さあ、薬をくれ」
299 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:38:27.39 ID:hgAnGlgio
派遣「……了解」
薬を渡した
オロちゃん「……ではな、病人が待っておる」
派遣「・・・・・・・・・・・・・・・」
派遣「お客様、大変失礼いたしました、伝達事項に漏れがございました」
派遣「遅れながらお伝えすることを深くお詫びします」
オロちゃん「……なんじゃ」
派遣「商人様は大変慈悲深い方でございます、とくに過去に傷、心に闇を持つものに対しておやさしいお方」
派遣「訳を話してもらえれば幸いです」
オロちゃん「……」
静かに自分の置かれている環境を話し出した
派遣「左様でございますか」
派遣「では、こんごともワタクシたちをご贔屓にお願いします」ニコッ
派遣「では、失礼」
……
………
…………
……………
………………
300 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:39:06.66 ID:hgAnGlgio
派遣「……という事がありました」
商人「モンスターにも変わった者がいるんだな……」
派遣「私としては内密にしてもらいたいのですが」
商人「事情も考慮すると……、放っておけばいい」
商人「特にジパングから悪い噂を聞いた事はない、本当に平和なのだろう」
商人「それにな、あの薬は……、結構高めの値段なんだ」
商人「悪いやつならそんな事はしない」
商人「きっと 彼?、彼女は 悪い人ではない、私はそう信じるよ」
商人「商売は誰かを信用する事から始まる……」
商人「かつての私はそんな簡単な事も忘れていたよ」
商人「だから放っておけ」
派遣「……任務ですか」
商人「いや、私からのお願いだ」
派遣「お願い……了承!」
商人「(硬いところが玉にキズだな、派遣は)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
オロちゃん「…………」
オロちゃん「人間とはようわからん生き物じゃな」
オロちゃん「だが妾はそこが好きじゃ……」
オロちゃん「……ヒミコの病気が治った後、妾が側にいる必要性は無い」
オロちゃん「あの勇者達はどこにおるのじゃろう」
オロちゃん「力になれぬだろうか……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
301 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:39:52.69 ID:hgAnGlgio
【ゾーマ城】
僧侶「いよいよ来ましたね……ゾーマが潜むゾーマ城」
ゆうしゃ「(大魔王ゾーマ、奴はバラモスより上位の魔王)」
ゆうしゃ「(そしてこの世界を闇で覆った張本人だ、魔王の中の魔王と言えるだろう……)」
ゆうしゃ「(大魔王ゾーマ……何者なんだ……)」
盗賊「魔王っていうからには手下を従えているんだろうな」
僧侶「そうですね…、きっとバラモスより強い手下が……」
遊び人「まっ、気楽にいこうよ、気楽に」
ゆうしゃ「お前は暢気でいいな……(羨ましい)」
魔法使い「恐らく、ゾーマ城には多くのモンスターが集まっているだろう」
魔法使い「そうなれば私の出番だな、私の魔法で一掃してくれる」
魔法使い「(パルプンテの必要はあるだろうか……ランダムで発動する魔法は使いたくない……)」
武闘家「……大魔王ゾーマ、勝てるかな……」
盗賊「まだ入り口だぜ、まずは入るべきだ」
ゆうしゃ「ふむふむ、それは確かに」
『……来たか』
「!?」
ゆうしゃ「その声……アリアハンで聞いた声……!」
『ほう……覚えていたか』
ゆうしゃ「今から俺達がお前を倒しに行く、覚悟しておくんだな」
『勝利宣言……か、威勢の良いことだ』
『そのセリフに恥じない強さである事を祈っているぞ、ハハハハハハハ!』
またもやゾーマの声は闇に消えた………………
ゆうしゃ「勝つ、俺は勝つよ」
ゆうしゃ「俺に力を貸してくれ、みんな」
盗賊「アツいぜ、任せろ」
遊び人「うーんと……がんばるよ!」
武闘家「力あるかぎり戦うよ、ゆうしゃさん」
魔法使い「今更いう事ではない、全力でいかせてもらう」
僧侶「任せてください!!」
ゆうしゃ「……っ、ああ」
302 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:42:21.31 ID:hgAnGlgio
【アカズの扉】
盗賊「ん……」ガチャガチャ
膝をついて解錠作業中の盗賊……
盗賊「……くそ」バン
武道家「どうしたの?」
盗賊「ダメだ、この扉」
盗賊「『最後の鍵』を使っても開かねぇ、何か魔術的な何かが働いてるんじゃねぇか?」
盗賊「解錠テクニック云々の話じゃねえ」
ゆうしゃ「……なるほど、つまりこの部屋には扉を開くための仕掛けがあるということだな」
武道家「魔法使い、どう思う?、やっぱり……」
魔法使い「ふむ、この部屋で目立っているもの……」
魔法使い「……あのムキムキのよくわからない石像だろう」
盗賊「だろうな」
僧侶「遊び人さん」
遊び人「はい」
僧侶「私達出番がありませんね」
遊び人「だよね……」
僧侶「可哀想な私達……」ブツブツ
ゆうしゃ「(いじけてないで一緒に考えてくれよ、おい)」
303 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:43:22.34 ID:hgAnGlgio
ゆうしゃ「おーい、僧侶 思った事があるなら早く言った方がいいぞー」
僧侶「え!?、そうですか」クルッ
ゆうしゃ「(立ち直りは早いな)」
僧侶「えーっとですねー、やっぱり合言葉だと思うんですよ、こういう場合」
盗賊「お、おう……(普通だな)」
僧侶「『開けゴマ!!』」
僧侶「……って、ダメですよね、はぁ……」
『魔王様にあだなす者……』
ガシャン
僧侶「がしゃん?」
ガシャンガシャンガシャン……
武道家「石像たちが……」
だいまじん「ガー!」
304 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:43:55.78 ID:hgAnGlgio
遊び人「動きだしたぁー!、うわーっ!」
僧侶「うわぁぁぁ、ごめんなさーい!」
ゆうしゃ「たぶんこいつらを倒せば扉は開く、気にするな」
僧侶「ごめんなさ……えええ?」
盗賊「お前ら構えろ!」
だが、後方から屋内であるのに激しい雷が現れた
だいまじん「ウゴゴゴゴゴゴゴ……」
バタンバタン……
だいまじん達は倒れていった
?「……ったく、だらしない奴らだな」
?「本当に俺達と引き分けたのか?」
?「あ……どうもこんにちは」
?「え?、暗いからこんばんはじゃないかな?」
?「……そうなの?」
?「久しぶりだな、ゆうしゃ」
ゆうしゃ「お…お前は!!」
305 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/06(日) 19:48:17.03 ID:hgAnGlgio
シリアスを計画して、ゾーマ城編始まります (もうすぐ終わるんですがwiki編集してみました)
306 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/05/06(日) 19:49:50.23 ID:u0Al6nRAO
乙乙
307 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/06(日) 20:33:50.61 ID:gxO5v+gWo
おつんつん!
ゆうしゃ達はどれくらい強くなったのかしら
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/05/06(日) 21:08:31.08 ID:XiKWudHAO
キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
乙!!
309 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/05/06(日) 22:00:50.69 ID:HUn4FHxao
乙
310 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:16:32.04 ID:ZSz4MUWko
ゆうしゃ「アレフガルド勇者!!」
アレフガルド勇者「ラタドーム以来だな」
ゆうしゃ「あ…ああ……本当に久しぶりだな」
ゆうしゃ「……?、待て」
ゆうしゃ「どうやってここまできた、まだ橋を作って間もないはずなのに都合よく登場か?」
アレフガルド魔法使い「聞いてあげないであげて」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【水泳中……】
アレフガルド勇者「もう少しだー、がんばれー!」
アレフガルド僧侶「やっぱり無理だよぉ、勇者様」
アレフガルド戦士「さ…さみぃーー」
アレフガルド魔法使い「あの…勇者様」
アレフガルド勇者「…なんだーー?」
アレフガルド魔法使い「泳ぐんじゃなくてボートとかに乗れば良かったんじゃないかな」
アレフガルド勇者「ふっふっふ、それは違うな だよ」
アレフガルド魔法使い「え?」
アレフガルド勇者「双眼鏡であの城を見た?、山に囲まれていてとても船が入れる場所じゃない」
アレフガルド勇者「よって泳ぐしかない、物を落とすなよ!」
アレフガルド僧侶「で、でも さ、さむぅ……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アレフガルド僧侶「寒かったなぁ……」
アレフガルド戦士「へくちっ!」
アレフガルド勇者「は、ハハハハハ……(ラタドームから泳いできたなんて言えるものか)」
311 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:17:00.02 ID:ZSz4MUWko
ゆうしゃ「……まぁいいか、来てくれて嬉しいよ」
アレフガルド勇者「ああ、最終戦に好敵手がいなきゃ締まらないだろ」
ゆうしゃ「言うね」
がっしりと握手をした
世界をまたいだ勇者同士の握手、感動的なシーン……?
僧侶「持つべき者は勇者ですね!、アレフガルド僧侶さん」
アレフガルド僧侶「いや、そうでも……」
ゆうしゃ「…おい、力いれすぎだろ」ギシギシ
アレフガルド勇者「そうか?」ギシギシ
アレフガルド魔法使い「やめようよ勇者様」
武道家「あれはあれでいいと思うよ、ライバルだし」
312 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:17:26.80 ID:ZSz4MUWko
ゆうしゃ「……とまぁ、挨拶はここまでだ」
ゆうしゃ「心強いよ、アレフガルド勇者」
ゆうしゃ「仲間のレベル上げはうまくいったのか?」
アレフガルド勇者「ああ、3人とも大きくレベルを上げて今はレベル36ぐらいはある」
盗賊「おおー、すげぇじゃねえか」
アレフガルド戦士「ふんっ、俺たちが本気になりゃこんなもんだぜ」
アレフガルド僧侶「……あれ?、『モンスター倒すの疲れた〜』って嘆いてたのは誰でしたっけ」
アレフガルド戦士「さ、さぁな!?……知らないぜ」
ゆうしゃ「俺たちも前より数段強くなっているんだ」
アレフガルド勇者「ああ、わかっている、見ればわかるさ」
ゆうしゃ「総勢10人の大パーティーか……、命令系統は別でいいか?」
アレフガルド魔法使い「え……、せっかく一緒にいるのに統一しないの?」
魔法使い「即席パーティーだからだろう、今まで通りの方が動きやすい」
アレフガルド勇者「賛成だ、だが困った時には……」
ゆうしゃ「分かってる、助け合おう」
313 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:17:53.13 ID:ZSz4MUWko
【戦闘中】
バルログ「ザラキ」
バルログ「ザラキ」
遊び人「うわぁあああ、こっち来たぁああーー!」
魔法使い「え……ええい!マホカンタで……」
アレフガルド勇者「任せろ」
アレフガルド勇者「行くぞ!!」
アレフガルド魔法使い「バイキルト!」
アレフガルド勇者の攻撃力を上げた
アレフガルド勇者「そして…… はあっ!」
雷神の剣を振りおろしバルログを真っ二つにした
バルログ「グギャァアアアアア!!」
バルログは能力値が低いが、あの『ザラキ』を唱える恐ろしいモンスター
なるべく早く倒したいモンスター筆頭
アレフガルド勇者「ざっとこんなもんだ」
遊び人「アレフガルドの勇者も強いんだね、ありがとう」
魔法使い「助かった」
314 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:19:00.99 ID:ZSz4MUWko
サラマンダーがあらわれた
サラマンダーA「ギャーーー!」
サラマンダーB「ギャーーー!」
サラマンダーC「ギャーーー!」
サラマンダーD「ギャーーー!」
アレフガルド戦士「……っ!数が多すぎるぜ」
アレフガルド勇者「慌てるな、アレフガルド戦士」
ゆうしゃ「援護に行ってやれ!」
僧侶「了解です! ベホマ!」
アレフガルド戦士の傷は癒された
盗賊「ガラ空きだぜ」ガシャ ヒュッヒュッ
サラマンダー「ギャーッ!!」
鞭から隼の剣に持ちかえして二回攻撃をした
サラマンダーを倒した
アレフガルド戦士「すまないな、助かったぜ ……えーっと……」
盗賊「盗賊だ (そういや俺、アレフガルド勢とろくに話した事ないな) 」
武闘家「(太陽の石探してたもんね)」
盗賊「(微妙に疎外感……)」
武闘家「(疎外感ねぇ、気にしなくてもいいと思うけど)」
315 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:19:38.57 ID:ZSz4MUWko
武闘家「(……何、ビキニアーマーが気に入ったの?)」
盗賊「……」
盗賊「(先に進もうぜ)」
武闘家「(質問は?、ねぇ)」
「(平和と国士無双……)」ボソッ
武闘家「今さ、誰か平和と国士無双っていったよね、どっちが平和?」
盗賊「ム!、敵が出てきたぞ、行こうぜ!!」
ゆうしゃ「お、おう!!」
アレフガルド勇者「行くぜ!」
10人の力を使い、ゾーマ城のモンスター達と互角以上に渡り合った
武闘家「犯人許すまじ」
316 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:20:29.86 ID:ZSz4MUWko
【情報】
アレフガルド勇者「ところで…… ゾーマについて何か分かっているのか?」
ゆうしゃ「……ルビス様にもらった『光の玉』」
ゆうしゃ「これがあればゾーマの闇の衣を剥がすことができる、と竜王が言っていた」
アレフガルド勇者「その竜王というのは何者なんだ」
ゆうしゃ「外に出ないニートだ」
アレフガルド勇者「信用できるのか!? それ」
ゆうしゃ「……たぶん」
ゆうしゃ「そっちこそ何か情報はないのか、手ブラで来たわけじゃないだろ」
アレフガルド勇者「手ブラ(男)で来る奴はいねーよ」
ゆうしゃ「そういう話じゃないわ! (女)だったら期待してるけどな!」
僧侶「馬鹿な話しないでください」
アレフガルド僧侶「そういう話はいいよ」
アレフガルド勇者「こっちからはゾーマの力についての話だ」
ゆうしゃ「お、おう」
アレフガルド勇者「……この城、入って何か気づかないか?」
ゆうしゃ「……なんとなくどんよりしている気がする」
ゆうしゃ「暗い、湿っぽい、太陽が当たらないから? か」
アレフガルド勇者「その程度か、俺よりレーダーに感度が悪いようだな」
ゆうしゃ「む……」
アレフガルド勇者「この城にはゾーマの瘴気が漂っている」
瘴気=しょうき 簡単に言えば悪い空気の事
アレフガルド勇者「この城のモンスターは奴の瘴気を吸って時間が経てば復活する、気を付けることだ」
ゆうしゃ「……つまりゾーマを倒さない限り根本的解決にならないということか」
アレフガルド勇者「そうだ」
武闘家「それじゃ積極的に戦う必要は無いね、躍起になっても意味がないわけで」
アレフガルド勇者「無駄な損出は抑えていくべきだろうね」
魔法使い「だが奴らもタダでは通してくれない」
ゆうしゃ「……そうだ、戦わないとな」
317 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:21:35.30 ID:ZSz4MUWko
【床】
アレフガルド勇者「ん?……あの床はなんだ」
※ルビスの塔で登場した移動床
ゆうしゃ「盗賊、あの床の配置表 まだ持ってたか?」
盗賊「ああ、まだ持ってるぜ」
盗賊「そこはまっすぐ行って次を左、その後もまっすぐ行って――」
アレフガルド勇者「頼りになるなぁ、うちも盗賊入れればよかった」
ゆうしゃ「人数が多いと戦略を組むのが大変だぞ」
アレフガルド勇者「そこがネックなんだよなぁ」
アレフガルド勇者「やっぱり俺にはこの仲間3人が一番似合っている、他の仲間は要らないよ」
アレフガルド僧侶「て…照れるなぁ……」
アレフガルド魔法使い「は、恥ずかしい事言わないで」
アレフガルド戦士「う……うるせー……」
ゆうしゃ「……いいなぁ」チラッ
盗賊「て……照れるなぁ(棒)」
遊び人「は……はずかしいです(棒)」
ゆうしゃ「おい、ふざけるなよ、こっちは泣きそうだぞ」
僧侶「(言葉なんていらないのにね……)」
武闘家「(言ってあげないと伝わらないよ)」
僧侶「(そうなの?)」
武闘家「(そうだよ)」
318 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:22:35.79 ID:ZSz4MUWko
ゆうしゃ達は順調にゾーマ城を進んでいった
ほとんどが狭い通路だが……進んでいくと大きな部屋
そこでは……
アレフガルド魔法使い「……ねぇ、大きな部屋って……」
アレフガルド勇者「……うん、嫌な予感がする」
アレフガルド勇者「無駄に大きな部屋がある、何かあるだろうな」
イヤッ! ギャーーーー
小さな声が武闘家に聞える……
武道家「声がする」
僧侶「えっ」
武道家「人の声と魔物のおたけび」
ゆうしゃ「……みんな走れ!」
遊び人「えっ!、なになに!」
ゆうしゃ「この城はゾーマ城だぞ!、モンスターと人の声が聞こえたなら……」
――俺達以外の誰かが戦っているんだ
そして、その 戦っている人物とは……
319 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:23:15.54 ID:ZSz4MUWko
ゆうしゃ「とうさん!」
男がヒドラと戦っていた、その男こそまさに勇者オルテガ、しかし……
オルテガ「はぁ…… はぁ……」
キングヒドラ「ギャーッ!」
剣を杖代わりにし、男は満身創痍 しかしキングヒドラの方はまだまだ元気、このままでは……
アレフガルド勇者「おい!、あの男ボロボロだぞ、助けに入らなくていいのか!?」
ゆうしゃ「そんな事はわかっている!」
焦っているのか、普段より荒い言葉が出てしまったゆうしゃ
ゆうしゃ「(生きていてくれた……やっぱり生きていたんだ……)」
ゆうしゃ「待っててくれ!、いま俺が!……」
ビリ! ビリビリビリ……
ゆうしゃ「あ、あががが……」
ゆうしゃは痺れて動く事ができなくなってしまった
必死に眼球のみで周りの様子を観察すると、遊び人も盗賊も僧侶も武道家も魔法使いもアレフガルド勢も
僧侶「(か……体が動かない……)」
アレフガルド戦士「(くそっ……なんでだ……!)」
遊び人「(ううっ……びりびりする……)」
魔法使い「(麻痺……か?)」
『この場にいる全員が動けない』
『それはオルテガがキングヒドラにやられていくサマをただ見続けるしかない10人』
『戦う力は持っているのに』
ゆうしゃ「(なぜだ……、なぜ俺の体は動かない……)」
ゆうしゃ「(こんな大事な場面で……、俺は……)」
320 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:25:13.98 ID:ZSz4MUWko
ゆうしゃ「(俺は父さんがやられていくのを見ているだけなのかっ……)」
ゆうしゃ「(ちくしょー!!)」
悔しくとも声を出すことはできない……
『いやぁ、探しましたよ』
「!!」
ぞろぞろと後ろから現れた、その人は……
ゆうしゃ「(しょ……商人!?……なぜ商人がここに……)」
商人『……君たちを助けに来たんだ!!』
この場に現れたのは商人、もうアッサラームに居た性根の腐ったおっさんではない
勇者の元に集まった、イケてるダンディな男である
商人『仕事仲間に聞いたよ、この世界の魔王と戦っているそうじゃないか』
商人『急遽なかまを集めたから人数は少ないが……』
派遣『商人様、まずはあの男性を助けるべきでは』
ゆうしゃ「(あ……あの派遣だ……なぜ……)」
商人『むう、その通りだ』
ダーマ神官『ベホイミ!』
オルテガの体を癒した
僧侶「(賢者さんとの戦いで手伝ってくれたダーマ神官さん……!)」
ゆうしゃ「(まさか元の世界からギアガの大穴を通って……)」
321 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:25:50.67 ID:ZSz4MUWko
オロちゃん『秘術で治してやろうか』
僧侶「(ヒミコ様!?……なぜここに……)」
武闘家「(ヒミコ様!?……なぜここに……)」
オロちゃん『……お主らは知らぬようだが、お主達が今まであっていたのはヒミコではなく』
目を怪しく輝かせた
オロちゃん『この八岐大蛇じゃ、訳あって助太刀する』
「えええーー!?」
魔法使い「(知ってたけが……嬉しい! 来てくれたのかオロちゃん!)」
オロちゃん『なんとなく心の声が聞えたようじゃがその呼び方はやめい』
派遣『おい、着いてくるのは勝手だが商人様に手を出せば俺が貴様を殺す』
オロちゃん『その質問は愚問じゃな、妾は恩を返しに来たのじゃ、いい加減信用してもらいたいな』
カンダタ『その通りだ、女性に対してあんまりではないかね、青年』
盗賊「(……親父!!)」
おかしら『ほぅ……そこら辺の海の魔物とはわけが違うみたいだね』
盗賊「(……母さんまで!?)」
カンダタ『久しぶりだな、そんな所に突っ立ってどうした?』
おかしら『動けないんだろ、悪くいってやんな』
カンダタ『まだ若い奴らには負けないという事を証明しなくてはな』
おかしら『まだあたしはそんな歳じゃないよ』
322 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:26:24.53 ID:ZSz4MUWko
姉妹父『ゆうしゃ、君には娘達を任せたはずなのだがな……、約束は果たせているか?』
僧侶「(お父さん!)」
武闘家「(お父さん!)」
ゆうしゃ「(僧侶と武闘家のお父さん!……これは守れている……のか……?)」
『我ら連合軍、今ゆうしゃ君たちの役に立つ時!』
ゆうしゃ「商人……」ボロボロ
後で彼はこう言い訳するだろう、あのときのは心の汗だと
『勇者は泣かない』
オロちゃん『妾が先陣を切らせてもらう!変化!』ボンッ
白い煙に包まれて登場したのは本当の姿、八岐大蛇
やまたのおろち『ギャーッ!』
武闘家「(本当だったんだ……)」
カンダタ『お、おお、これではご婦人とは呼べないな』
ダーマ神官『彼の回復は私がしましょう』
派遣『商人様、お下がりください』
商人『いやいや、私も戦わせてもらいますよ』
商人『この数多く買い込んだアイテムたち、やくそうの数なら負けませんよ!』
派遣『……では私は護衛を』
323 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:26:53.54 ID:ZSz4MUWko
――そして真の姿を見せた人がもう一人
姉妹父『私の本当の姿を見せる時が来たようだな』ビリッビリッ
武道家「(お…おとうさん?)」
僧侶「(お…おとうさん?)」
姉妹父『こんな事(娘に取りつく害虫の駆除) もあろうかと鍛え続けたこの体!』ボコボコボコ
細身の中年男性は一瞬にして筋肉質の体になった
姉妹父『さて……娘に危害をあだなす奴は誰だ?』ゴゴゴ……
武闘家「(怖いよお父さん!)」
カンダタ『お前と……こう、背中合わせで戦うのも久しぶりだな』
カンダタ『――死ぬなよ』
おかしら『あたしの背中はあんたに託す、信じてるから』
カンダタ『……ああ』
アレフガルド勇者「(人の思いが……奴、ゆうしゃを中心に集まっている、これがゆうしゃの力……)」
【同族対決】
やまのおろち『ギャーッ!』
キングヒドラ「ギャーッ!」
二体の五つに別れた首が互いに交差し絡み合う
ある首は炎を吐き敵の首を焼きつくし、ある首は敵の首に牙を向け噛みきろうとする
やまたのおろち『(ぐっ…奴め、なんという力だ……)』
やまたのおろち『(奴と妾では龍の種として決定的な差があるのか……!)』
姉妹父『ふんっ!』
武器も無く素手で正拳突きをくらわせる男
並の魔物ならこれで倒れるのだろう
しかし、ドラゴンの硬い皮膚には全く効果が無いようだ
324 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:27:23.55 ID:ZSz4MUWko
カンダタ『そんな攻撃では駄目だ!』
カンダタ『皮膚の薄い部分、足の間接周りを私が斧で切りつける、そこを集中攻撃するのだ!』
カンダタ『体重の重い奴は足を攻めて機動力を失わせるのが常道だ!』
姉妹父『ム、分かった……』
カンダタ『(若き頃の私、今だけは、今だけは戻ってくれ!)』
カンダタ『ふんっ!』ブンッ
大きな鉄斧をふりかざし間接を痛めつけた
キングヒドラ『ギ、ギャーッ』
おかしら『下がりなよ!、大蛇がそっち行くよ』
カンダタ『ム、邪魔になるか』
やまのおろち『(体勢が崩れた!?、今が反撃の時!)』
五つの首を総動員し、火炎の息をはきだした
やまたのおろち『(喰らうがいい!、これが火炎の息じゃ!)』
やまのおろち『(素晴らしい……これが人間、人の力!……奴らは結束し数以上の力を繰り出す……やっぱり敵に回さなくてよかったのう)』
ダーマ神官『オルテガさん!、私の声が聞こえていますか!』
オルテガ「う…うう……」
ダーマ神官『良かった……まだ意識はある……、魔方陣を描いてホイミの力を増幅させます、あなたは助かるんです!』
オルテガ「あ、あぁ……」
派遣『来るぞ!!』
キングヒドラ『ギャーーーーーー!!』
やまたのおろち『ギャーーーーーーーー!!』
やまたのおろち『(お前になんぞ負けぬ、竜としてのランクが劣っていようと)』
やまたのおろち『(お前には仲間がおらぬ、それが決定的に違う!!)』
325 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:27:59.66 ID:ZSz4MUWko
カンダタ『姉妹父さん、行くぞ』
姉妹父『分かっている』
姉妹父『ふんっ!!』
カンダタ『ふんっ!!』
斧で傷をつけた部分に局所的な攻撃、とにかく機動力を奪い取る事を第一に考えている
おかしら『これだけ頭があったらどれを狙ったらいいか分からないけど……』
おかしら『たぁっっ!!』
急所を攻撃するのは同じ、短剣をキングヒドラの首めがけて投げつける
商人『行ける……行けますよ!!』
――キングヒドラ「ギャーーーーー……」ドスン……
商人『倒れた!、私達はキングヒドラを倒したぞーーー!!』
盗賊「(つ…つえーー……)」
僧侶「(お父さんすごい!)」
カンダタ『やりましたな、姉妹父さん』
姉妹父『うむ、中々いい筋肉の付き方 まだ若い奴らには負けませんよ』
『ハハハハハハ』
おかしら『大した事無かったな』
やまたのおろち『(はぁ……はぁ……やったか)』
326 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:29:28.16 ID:ZSz4MUWko
派遣『いやまだだ!!』
『何!?』
キングヒドラ『……』ボコボコボコ……
倒れたはずのキングヒドラが動き出す、カンダタが斧で付けた足の傷も治り
最初の状態に完全復活
カンダタ『ええい!、キングヒドラは化け物か』
姉妹父『これではキリがないぞ!』
アレフガルド勇者「(ゾーマの力で復活したんだ……キングヒドラは……)」
商人『諦めないでください、何度復活しようともまた倒せばいい』
商人『そうでしょう!?、みなさん!!』
『ああ!!』
ゆうしゃ「(キングヒドラが復活した……!)」
ゆうしゃ「(くそっ!なんで俺達の体は動かないんだ!!)」ダンッ!
足で地面をおもいっきり踏みつけた
ゆうしゃ「……?、あれ動くぞ」
アレフガルド戦士「お!、俺も動けるぞ」
魔法使い「何があったんだ……?」
ゆうしゃ「今はそれについて詳しく考えている場合じゃない!」
アレフガルド勇者「その通りだ、俺たちも加勢しよう!」
商人『来るんじゃない!』
「!?」
商人『君たちにはもっと強大な敵と戦う時が来る』
商人『その時に備えて力を温存しておくんだ』
僧侶「け……けど……」
商人『私にもできることをさせてください、僧侶さん』
武道家「お父さん、負けないで!」
姉妹父『我が娘からの応援が来たようだ、これは負けられないな、ふっふふふ……』
魔法使い「オロちゃん……どうしてここまで……」
327 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:30:14.64 ID:ZSz4MUWko
やまのおろち『ギャギャギャ!』
やまのおろち『(やはり剣を一本やったくらいで恩が返せるわけないのでのぅ!、それには友がここにいる、それが理由じゃ)』
魔法使い「……(なんと言っているんだ……)」
遊び人「(※おおまかな訳)」
魔法使い「そうか!、あんな色違いにお前が負けるはずがない、信じているぞ」
やまのおろち『ギャギャ』
やまのおろち『(この姿でも人間語を話せるようにならんとな……)』
盗賊「死ぬなよ!親父、母さん!」
カンダタ『子供の心配することではない』
おかしら『行ってきな』
カンダタ『お前には私とか母さんの血が流れているんだ、自分と仲間を信じろ!』
盗賊「ああ!、分かったぜ!」
ダーマ神官『お父さんは任されたぞ!』
オルテガ「あ……うぅ……」
オルテガ「ゆ…ゆうしゃ……」
ゆうしゃ「なに!?、父さん」
オルテガ「お…おおきくなったな……」
ゆうしゃ「う…うん!」
オルテガ「すまない…少し眠らせてくれ……」バタッ
ゆうしゃ「……っ!、神官様、お願いします」
ダーマ神官『頼まれた!』
オロちゃん『ギャーーー!!』
オロちゃん『(道は妾が切り開こう!、ゆくが良い!!)』
遊び人「君が道を開いてくれるの!?」
大きな図体を生かして小さな道を造り出す
オロちゃん『(あ、あまり長くは持たぬ……早く行ってくれ……)』
キングヒドラ「ギャーーーーーー!!!!」
復活したキングヒドラは果敢に八岐大蛇に食いかかり、ゆうしゃ達を狩ろうとする
ゆうしゃ「……ええい!!(迷っている暇はない……)」
ゆうしゃ「ゾーマは大魔王、そして奴はこの世界の人々を苦しめている……」
ゆうしゃ「そんながこの城にいるんだ、俺達は人々の思いを背負っている」
ゆうしゃ「先に行くぞ!!」
アレフガルド勇者「どんな敵が来ても俺たち勇者が蹴散らしてくれる、行くぞ!ゆうしゃ」
ゆうしゃ「ああ!!」タッタッタ
――ごめんよ、父さん……せっかく会えたのに
328 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/13(日) 14:31:09.69 ID:ZSz4MUWko
連合軍の力によりキングヒドラは倒れたように見えた……しかしキングヒドラはまたもや復活した!
そこでキングヒドラを商人達に任せ、先に進んだ二人の勇者
八岐大蛇はいるわ大盗賊はいるわできっと大丈夫
彼らを遮る者はいない、ゾーマは目と鼻の先……
――のはずが
見知ったあいつとそうでない奴が彼らの前に立ち塞がる
次回、蘇りしカバ
329 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2012/05/13(日) 14:39:28.28 ID:T742vTGeo
乙!
すごい熱い展開なのに次回予告で締まらないwwwwww
330 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/13(日) 15:11:49.80 ID:xTeTPw1co
遊び人って本当にカバ
331 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鳥取県)
[sage]:2012/05/13(日) 16:27:17.73 ID:fqdO2FBGo
乙
熱い展開だなぁ、賢者がいればもっと良かったんだろうがさすがに国ほっぽり出してはこれんよな
332 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/05/13(日) 20:31:52.52 ID:AakWmddAO
次回予告で台無しにww
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/05/14(月) 00:43:22.35 ID:Ky/3yjnwo
次回予告がwww
334 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:27:17.68 ID:3e8eD8axo
レポの都合で次回予告が出来ていないが投下させてくれ、時間があれば次回予告ものちのち
335 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:30:20.05 ID:3e8eD8axo
これはとある国のおはなし……
『なりません! 私の立場としてここを通すわけにはいきません!』
『……ええい はなせ!』
臣下「私も気持ちとしてはここを通してさしあげたいのです、ですが私の立場、この王の側近という立場では
あなたを通すわけにはいかないのです」
賢者「こんな事をしている間にも既にゾーマとの戦いは始まっているかもしれないのだぞ!」
臣下「ですが」
賢者「ですがじゃない!」
臣下「ロマリア王、あなたはまだ借金を返していません、その体で異世界まで行き、帰ってこなかったらロマリアはどうなります?
臣民たちの評判は上々ですが臣民達は前王の悪夢を忘れているわけではありません」
臣下「ロマリア王はまたか、と思われたら次は王朝崩壊の危機ですよ!!」
賢者「……っっ!、分かっている、分かっているさ」
賢者「だがあと『50万G』だろう!?、最初の3000万Gに比べれば快挙じゃないか」
臣下「……」
臣下「あなたも分かって言っておっしゃられているのですが」
臣下「借金は返さなければここを通すわけにはいかない!、私の、いや臣民の総意です!!
336 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:31:31.24 ID:3e8eD8axo
王兵「あの……陛下」
賢者「……」(分かっている……分かっているさ……自分でも嫌というほどな)
王兵「陛下!」
賢者「あ、ああ なんだ 今はちょっと話ができそうにない…… 概要だけ言って下がってくれ」
王兵「はい、御兄弟の方からのお届け物です」
賢者「……?」
賢者「……え!?」
包みを破き、中身と手紙を見つけた
賢者「は……?」
『アレフガルドでいっぱいお金がてにはいったんで兄さんにおくります』
『やくにたててください』
賢者「う……ううっ……」
大きな袋の中にはオリハルコンを売って得たGが入っていた
臣下「陛下?……どうなされたので……」
賢者「……戦う」
臣下「陛下?……」
賢者「見ろ!、もう私に借金は無い そこを通せ」
50万Gを叩き付けた
臣下「……! で……ですが王が……」
賢者「ならば臣下、お前に王権を譲ろう、普通の国では不可能だがロマリアでは可能なはずだ」
臣下「なっ!……」
賢者「私には時間が無い、これで失礼する」
337 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:31:57.21 ID:3e8eD8axo
臣下「陛下ぁーーーー!!」
賢者「私はこの国が好きになった、だから今は行かせてくれ」
賢者「仕事は私の側にいたお前ならなんとか出来るはずだ」
臣下「そんな!、私にはとても……! ロマリアは陛下でなければ……」
賢者「陛下ではない」
賢者「今の私は旅人Aだ」
臣下「そんな……陛下が辞められれば……」
賢者「一時的にだ!! 私のなすべき事をしたらまたこの国に戻ってくる」
賢者「それまでの留守を任せるだけだ」
賢者「私は死なない、まだ結婚も出来ていないのに死んでたまるか」
臣下「陛下ぁーーーーーーーーーー!!」
賢者「ルーラ!!」
賢者「(王としては失格だが……それでも……兄として……!)」
賢者「(私は行く!)」
338 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:32:56.03 ID:3e8eD8axo
【リベンジャー】
進んでいくと大きな部屋に出ることとなった、そこでは……
バラモスゾンビ「グアハハハハ!!」
ゆうしゃ「……バラモス?」
確証は持てなかった、なぜなら……
バラモスゾンビは骨だけの骸骨と化していたからだ
アレフガルド勇者「……知り合いか?」
魔法使い「知り合いというような関係ではない」
僧侶「あの骸骨は私達の世界の魔王バラモス……?だと思います」
武道家「本当は凄く強い魔王なはずなんだけれど、眠りに弱いっていう弱点を突かれて眠ったまま倒されたのよ」
武道家「……けど今は違う気がする」
盗賊「ああ、見た目も大きく変化してるしな」
バラモスゾンビ「ガハハハ!、その通り!、もう眠りに弱いという弱点も克服し、ゾーマ様の力で蘇ったのだ!」
生前の余裕に満ちた声は無くなり、野獣のような声となっていた
339 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:33:38.76 ID:3e8eD8axo
アレフガルド魔法使い「ううぅ……、魔王ってこんなに怖いの?」
アレフガルド勇者「これが魔王……!」
遊び人「けど一回勝った相手だもんね!、負けるもんか!」
盗賊「そうだぜ、遊び人の言う通りだ」
バラモスゾンビ「グフフフ……、出番だぞ……弟よ……」
バラモスブロス「フハハハハハ、兄者よ、我の出番のようですな」
アレフガルド勇者「二体目!?」
バラモスブロス「兄者が世話になったようだな」
バラモスブロス「我はバラモスブロス、バラモスの弟なり」
アレフガルド戦士「兄弟魔王ってわけかよ」
ゆうしゃ「大魔王がゾーマなら奴らは魔王……、二体の魔王を同時に相手にしなければならないのか!」
バラモスゾンビ「絶対にお前達を許すものか!、よくもワシを殺してくれたな!!」
バラモスゾンビ「ゾンビとなった我が力、存分に味わうがいい!」
バラモスブロス「消えてなくなるがいい!」
ゆうしゃ「来るぞ!」
アレフガルド勇者「行くぞ!」
二体の魔王と二人の勇者の戦いが始まった
――戦闘開始
340 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:35:21.65 ID:3e8eD8axo
【前口上】
魔法使い「……っ、とりあえずバラモスには眠りの杖だ」
魔法使い「眠りの杖!」
バラモスゾンビ「ガハハハ、効かぬ、効かぬぞー!」
バラモスゾンビ「生前は眠りに弱かったワシも死後はこの通り!、眠りとは程遠い!」
ゆうしゃ「……ちっ、バラモス時の作戦は使えない!、切り替えて行くぞ!」
ゆうしゃ「(アドバンテージは無しか……)」
『了解!』
バラモスブロス「……お前達は誰だ」
アレフガルド勇者「なんだ、俺達のことを知らないのか」
バラモスブロス「知らぬ」
アレフガルド勇者「……そうか、でも名乗る必要はないな」
アレフガルド勇者「……なぜなら」
アレフガルド戦士「なぜなら……なんだよ」
アレフガルド勇者「死にゆく奴に名乗る名は無い!」
バラモスブロス「面白い、かかってくるがいい!、名も無き者よ」
341 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:35:55.22 ID:3e8eD8axo
【バラモスブロス】
バラモスブロス「死ねぇ!」
バラモスブロス「イオナズン!」
バラモスブロス「イオナズン!」
バラモスブロス「激しい炎!」
素早い動作で三回の攻撃を出した
アレフガルド戦士「は……はぇえ!!」
バラモスブロス「(我が持ち味は圧倒的素早さと手数!、回復をする間もなく葬り去ってやるわ!)」
アレフガルド勇者「くうぅうう……」
怒涛の三回攻撃をなんとか受けきった
アレフガルド勇者「……もし俺達が今までみたいに俺だけが強いワンマンパーティーだったら……」
アレフガルド勇者「今の攻撃で俺以外やられていただろう」
アレフガルド勇者「だがっ!、今なら!!」
アレフガルド魔法使い「うううぅ……、な、なんとか……」
アレフガルド僧侶「すごい……、今までだったら死んでたかも……」
アレフガルド戦士「ま…まだやれる……」
アレフガルド勇者「俺達全員二本の足で立っている!!、三回攻撃がなんだ!」
アレフガルド勇者「ベホマズン!」
魔法上手のアレフガルド勇者、全員の傷を完全治療した
342 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:37:03.07 ID:3e8eD8axo
アレフガルド魔法使い「す…スクルト!」
アレフガルド僧侶「フバーハ!!」
アレフガルド戦士「雷神の剣よ!、炎の波を!」
雷神の剣にはベキラゴンの効果があり、その効果を出した
バラモスブロス「くぅぅ……、小賢しい手を……」
アレフガルド勇者「ベホマズンだけじゃない、回復はアレフガルド僧侶のベホマラー、アレフガルド戦士の持っている『賢者の石』これだけあればなんとかもつはずだ……」
……………………
………………
…………
……
…
【賢者の石】
キングヒドラを倒してすぐのことだった
魔法使い「インパス」
宝箱の中身は青く光った
魔法使い「……よし」パカッ
賢者の石をてにいれた
盗賊「こ…これは幻の……!」
アレフガルド勇者「知っているのか盗賊」
盗賊「あ、ああ……現物を見たのは初めてだが――」
遊び人「賢者の石」
盗賊「そう賢者の石」
『ってええ!?』
343 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:37:49.25 ID:3e8eD8axo
アレフガルド勇者「あ…頭でもうったのか」
アレフガルド僧侶「(ドーピングでもしたのかな)」
アレフガルド魔法使い「(脳にチップ埋め込むと頭がよくなるらしいよ)」
遊び人「失礼な!、自分に関係のあるアイテムの事ぐらい知ってるわ!!」
『(マジかよ……)』という雰囲気が流れた
遊び人「解説に移るよ、賢者の石は周りにいる人を全員回復できるアイテムでちっちゃいベホマラーみたいなやつ」
魔法使い「グッ 頼むから怪しい手術だけは受けないでくれ……」
遊び人「だからしてないっての」
盗賊「(解説持ってかれた)」
ゆうしゃ「あー、つきましてだが」
ゆうしゃ「これを誰が持つ?、どのパーティーで持つ?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
ゆうしゃ「……だよな」
ゆうしゃ「……うちの方が人数が多いからアレフガルド側に渡そうと思うんだがどうだ?」
ゆうしゃ「(うちで回復魔法を使えるのは俺、僧侶、遊び人だがアレフガルド勢はアレフガルド勇者とアレフガルド僧侶しかいない)」
ゆうしゃ「(さらにアレフガルド勇者は最強アタッカーだから攻撃が貧弱になる懸念もある……というわけなんだが)」
僧侶「私はそれでいいと思います、ベホマラーが私を含めて二人いますし」
武道家「うーん、戦力の均一化を計るならそれかな」
遊び人「別に賢者が持つアイテムじゃないし」
盗賊「有効に使えよ、有効に」
ゆうしゃ「(わかってもらえたようだ)」
アレフガルド勇者「じゃ……うちが持っているって事で」
ゆうしゃ「ああ」
アレフガルド勇者「(……というわけで俺はアレフガルド魔法使いとアレフガルド戦士に交互に持たせているわけだが……)」
344 :
>>342「」が切れてしまった 申し訳ない
[saga]:2012/05/20(日) 21:39:36.00 ID:3e8eD8axo
一方バラモスゾンビ……
【バラモスゾンビ】
バラモスゾンビ「ガハハハハハハ、この骨だけとなろうとも!!、お前たちのはらわたをくらってみせようぞ!」
ゆうしゃ「消化器官のない奴に負けてたまるか、みんな行くぞ!!」
バラモスゾンビ「ガーッハハハハハハハハ!!!」
過去の魔王として余裕のある態度ではなく野獣、化け物のような奇声をあげて襲いかかってくるバラモスゾンビ
……しかしバラモスゾンビの攻撃はただ一つ
『通常の攻撃』のみ
だが……彼らは苦戦していた
――あまりにも攻撃力が高すぎる
バラモスゾンビ「まずはお前だ!」
骸骨の首を飛ばし、攻撃を仕掛けた、一見滑稽な姿だが……
ゆうしゃ「がはっ……!!」
僧侶「ゆうしゃさん!?」
ゆうしゃ「(攻撃力が違いすぎる……!、バラモスゾンビ……厄介な魔法攻撃をしてこない代わりに攻撃力に特化)」
ゆうしゃ「(これでは回復が……)」
バラモスゾンビ「次はお前だ!!」
首を回収し、次は武闘家に襲いかかった
武闘家「え、ええ!?、速い!」
不意を突かれて動揺を隠せない、何せゆうしゃをほぼ瀕死に追いやった攻撃が二回も来るとは思っていなかったからだ
盗賊「ボサッとしてるんじゃねぇ!」
盗賊はかばった……武闘家を
盗賊「くっ…………」
遊び人「ベホマ!」
僧侶「ベホマ!」
二人の回復魔法使いが回復を行ったが、傷が深すぎる
何度かに回復を分けて行わなければ完治しないだろう……
345 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:40:20.78 ID:3e8eD8axo
魔法使い「スクルト!」
ゆうしゃ「(そうだ……それで良い。魔法使い……守備力を上げれば耐えきれる……)」ヨロヨロ
盗賊「ざ……ざまぁないな……」ヨロヨロ
武闘家「なんでかばったの!?」
盗賊「知るか、体に聞いてくれ……、分かったらしっかり構えろ」ヨロヨロ
ゆうしゃ「……短期決戦は無理だ、守備力が上がるまで――」
そのセリフを……
バラモスゾンビ「持つはずがないだろう!?」
バラモスゾンビ「ガハハハハハッハハハハハハ!!!」
へし折ったバラモスゾンビは超攻撃力による連続攻撃を行った
ゆうしゃ「後ろの三人を狙わせるな!、絶対だ!!」
盗賊「ぐっ……」
武闘家「きゃぁ!……」
特殊な攻撃をするのではなく、ただただ通常攻撃、そんな魔王も凶悪だ
バラモスゾンビ「ワーハハハハハハハ!!!」
遊び人「べ……ベホマ」
僧侶「べ……ベホマ」
魔法使い「スクルト!!」
バラモスゾンビ「遅い、遅すぎる!」
馬鹿みたいな攻撃力にものを言わせてガン攻めをしてくるバラモスゾンビになすすべが無かった
346 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:41:33.78 ID:3e8eD8axo
盗賊「(まずい……このままじゃ死人が出る)」
盗賊「(このパーティー最強の物理防御を誇る俺がこのザマなんだ、魔法使いや遊び人に当たれば……)」
盗賊「(考えるな……自分の不安をかき立てる)」
盗賊「(防御、物理的防御力……最強)」
盗賊「(……心当たりがある)」
盗賊「(だが……)」
――嫌な予感しかしない
『なぜならその防具は呪われているから』
盗賊「ゆうしゃ、袋はあるか」
ゆうしゃ「こんな時になんだ!、そこにある」
盗賊「……そうか」ガサガサガサ
盗賊「ゆうしゃ、俺が一人でバラモスゾンビをひきつける、その間にスクルトで守備力を上げるんだ」
ゆうしゃ「何を言っ―― まさかお前それで……!!」
盗賊「俺ならできる、だから命令をくれ」
ゆうしゃ「……危なくなったらすぐに止めるからな」
盗賊「……任せろ」
347 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:42:50.78 ID:3e8eD8axo
バラモスゾンビ「ガハハハハ!、何をやってもムダ、無駄ァ!、我が最強の攻撃力の前にはどんな小細工も無力!、無力なり!」
ゆうしゃ「……みんな、下がるんだ、盗賊がバラモスゾンビをひきつけてくれるからその間にスクルトを使おう」
武道家「何を言ってるんですか!、一人じゃすぐに盗賊が……」
ゆうしゃ「……」
遊び人「……頑張って、盗賊」
魔法使い「……お前がやられる前にスクルトをかけ終えてやる」
僧侶「ゆうしゃさん、失敗したらあなたを恨みますよ」
ゆうしゃ「盗賊なら……やる、このままじゃ間違いなく守備力が上がりきる前に死人が出る」
盗賊「そういう事だ、なに命に別状はないはずだ」
武道家「命は……って」
盗賊「……いくぜ」ダッ
武道家「待って!、話は……」
魔法使い「……」フルフル
追うなとジェスチャーで伝えた
遊び人「スクルト!」
魔法使い「スクルト!」
武闘家「ううう……」
盗賊「(史上最強の防御力を持つこいつには恐ろしい呪いがある)」
盗賊「(常に魔法が使えなくなると同時に装備者を混乱状態にする悪魔の兜)」
盗賊「(それがこの『般若の面』、俺の精神が狂うのが先か、スクルトがかかりきるのが先か)」
盗賊「おい、バラモスゾンビ、お前は俺が食い止める」
バラモスゾンビ「ハハハハハハハ!!、面白くない冗談だ」
盗賊「(これがギャンブルってやつか)」カポッ
348 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:44:42.50 ID:3e8eD8axo
バラモスゾンビ「ガハハハハー!!一人で何が出来る」
バラモスゾンビの強力な右腕から攻撃が放たれる
盗賊「…………」ギィン
……それを盗賊は細い剣で簡単に受け止める
バラモスゾンビ「な…なにぃ!?」
盗賊「だがな……今回の敵はお前じゃねぇ、俺自身だ」
バラモスゾンビ「な…ななな……ワシの攻撃をか…赤子のように……」
盗賊「物理攻撃になら……今の俺は……最強だぜ」
僧侶「す……すごい……」
ゆうしゃ「僧侶、まだキズが完治していないんだ、手当てを頼む」
僧侶「あ、はい!」
ゆうしゃ「(……先行して俺が行くしかない、このままじゃ盗賊は狂ってしまう……)」
一方のバラモスブロス……
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
バラモスブロス「我が三回攻撃を受けきれるわけがない、ハハハハ!」
アレフガルド勇者「そいつはどうかな」
バラモスブロス「なに!?」
アレフガルド勇者「俺は見切った」
アレフガルド勇者「確かに三回攻撃は強力かもしれない、だがっ!」
アレフガルド僧侶「ベホマラー!」
アレフガルド戦士「賢者の石よ!」
アレフガルド勇者「それは単なる強攻撃が三回来るというだけだ!超強攻撃が三回じゃない!つまり……」
アレフガルド勇者「一回、一回はたいした攻撃じゃない!、その都度キチンと回復すれば全然怖くないんだ!!」
アレフガルド勇者「バラモスの弟らしいな、やはりお前に名乗る名前は無い」
バラモスブロス「兄者と比べるなぁーーー!!」
アレフガルド勇者「俺は俺だ、他人の評価を気にする奴は成長しないぜ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
349 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:47:35.07 ID:3e8eD8axo
般若の面を付けてすぐの事……
盗賊「おらぁ!」ヒュンヒュン
隼の剣を振りかざした
遊び人『わー!、ストップ!、僕、ボクだからぁ!』
盗賊「!!」ピタッ
バラモスゾンビ「……ええい!、人間一人に抑えこまれるワシではない!」
遊び人はバラモスゾンビに変わった
盗賊「(消えた!?)」
盗賊「(今、俺はバラモスゾンビに剣を向けたはず……、それなのに遊び人の声が聞こえたのはなぜだ?……)」
ふたたび……
僧侶『やめてください私です!』
盗賊「!!」ピタッ
バラモスゾンビ「ガハハハハ!!」
盗賊「(まただ!、まさかこの声は般若の面が俺に見せる幻想なのか……)」
盗賊「おい!、遊び人、僧侶、今どこにいる!」
>「スクルト!、どうしたの!?」
>「ベホマ!、ここに居ます!」
後方から声が聞えた
盗賊「(そうか……なら今までのは全て幻か……)」
ゆうしゃ『やめろ!盗賊!』
盗賊「幻なら……」ザシュ
幻のゆうしゃを切り裂いた
バラモスゾンビ「グワアアアア!!」
しかし、盗賊にはこう見えていた
ゆうしゃ『ど……どうして俺を……』バタッ
腹から血を流し、死体が一人完成した
盗賊「お……おい!、ゆうしゃ!どこだ! 生きて……生きていてくれ」
>「ここだ!今僧侶に治療してもらっている」
ゆうしゃ「(まずい……はやくしないと)」
魔法使い「あと三回だ!、これで耐えるはずだ!」
遊び人「急げ……急げ!!」
350 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:48:54.18 ID:3e8eD8axo
魔法使い『何を考えているんだ!、私に剣を向けるとは……』
盗賊「違う…ちがうチガウんだぁ!、これは幻……!」
結局盗賊は幻影の魔法使いに剣を向けられなかった
しかし……
魔法使い『裏切り者……天国で祟ってやる……』
やはり魔法使いは倒れた、剣も振っていないのに
盗賊「うわああああああ!!」
>「おい!!、大丈夫か!? 今悲鳴が聞えたが……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
アレフガルド勇者「……、アレフガルド魔法使い俺たちもスクルトをかけておこう」
アレフガルド魔法使い「?……、ああ魔法攻撃が多いけどたまに物理攻撃が来るものね」
アレフガルド勇者「……ああ」
バラモスブロス「激しい炎」
バラモスブロス「イオナズン」
バラモスブロス「イオナズン!」
アレフガルド戦士「……っ!ああもう!手数が多すぎるぜ!、賢者の石よ!」
アレフガルド僧侶「……っでも、これならいける!、ベホマラー!」
アレフガルド勇者「弟を倒してあっちの援護に行くぞ!」
『はい!』『おう!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゆうしゃ「僧侶、俺は先に行くぞ」
僧侶「え……まだキズが……」
ゆうしゃ「かまわん!!」
武道家「…………わたしも行きます」ダッ
二人は飛び出していった
351 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:49:47.58 ID:3e8eD8axo
魔法使い「……ああもう!どいつもこいつも、まだスクルトをかけ終わっていないが行くぞ!」
遊び人「ええー!?」
魔法使い「どうしようもあるか!」
盗賊「ウガアアアーー!」
時間が経つ事に狂っていく盗賊
盗賊「(どこだ……)」
盗賊「(俺の敵はどこだ!!)」
剣を乱雑に振り回し始めた
バラモスゾンビ「ムウウウウ!」
武道家『やめて……盗賊わたしだよ……、わたしの事好きでしょ……』
盗賊「ガアアアアアー!」
幻想の武闘家が何もせずとも他の仲間のように血を流し倒れていく
352 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:50:29.20 ID:3e8eD8axo
盗賊「(もう……ダメだ……頭が割れる……もう自我を……保っていられない……)」
武闘家「違う!、そいつわたしじゃない!」
盗賊「!?」
盗賊「ア、アガガガガガ……」
手で顔を覆い、なんとか落ち着かせようとする
武闘家「まだ自我がある、まだ大丈夫だよ!」
バラモスゾンビ「ガァアアアアアアア!!させるかぁああああ!!!」
盗賊の妨害が無くなったバラモスゾンビが襲いかかってくる
ゆうしゃ「時間を……稼ぐ!」
ゆうしゃ「ギガデイン!!」
大きな雷を生み出し、バラモスゾンビにぶつけた
バラモスゾンビ「アアアアアアアアア!!」
巨大な光に一瞬よろめいた、それで十分
ゆうしゃ「今だ!」
ゆうしゃ「盗賊はかなり錯乱している!、早くシャナクで解いてやらないと……」
僧侶「シャナ――」
盗賊「ああああああああああ!!!」
混乱が全身に回り、盗賊はわけも分からず動き回る、これでは当たらない
僧侶「こんなに動き回っていたら当たりません!」
ゆうしゃ「取り押さえるんだ!(バラモスゾンビが動く前に……)」
武闘家「……わたしがやるよ」
魔法使い「危険だぞ!?、出来るのか」
武闘家「出来るかじゃないよ、やるしかないの」
353 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:51:22.64 ID:3e8eD8axo
『ドウシテドウシテドウシテ・・・』
盗賊「アアアアアアアアー!!、ヤメロォオオオオオオ!!!」
武闘家「(……今までこんな所に一人で……、だから……!!)」
素早く背後に回り後ろから羽交い締めにした
武闘家「ごめん!、後で謝るから……さ!!」
盗賊「ガアアアアアアアアアー!!」
小さな体をふんだんに使って体を押さえつけた
僧侶「……よし(これなら当たる……!)シャナク!」
聖なる浄化の光、呪いを消し去る魔法シャナク
シャナクの効果により般若の面の呪いは無くなり、呪いが無くなった事によって
般若の面も外れた
盗賊「ハァ……、ハァ……」
武闘家「気がついた?……」
盗賊「あ……アアアア!!、俺は殺した……お前も……ゆうしゃも……」
武闘家「違うよ、それは全部まぼろしだったんだよ」
盗賊「本当か?……嘘じゃないよな……、そうだと言ってくれよ」
武闘家「嘘ついてどうするの、じゃあわたしは幽霊?」
とぼけた話に持って行こうとするのは今はいけない事かもしれない
でも盗賊にとっては嬉しい冗談だ
盗賊「お前、幽霊嫌いだろ」
盗賊「……ハハ、そうか……良かった……」
武闘家「おつかれ」
盗賊「・・・・・・・・・・・」
武闘家「どうしたの」
盗賊「……離れろ!」
武闘家「!?」
盗賊「鉄板とはいえ当たってる……うん、どいたてくれ」
武闘家「(こんな状況じゃなかったら怒ってるのに!!、ううっ……このお)」
354 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:52:38.71 ID:3e8eD8axo
盗賊「……その、言わなきゃいけない事がもう一つある」
武闘家「なによ」
盗賊「ありがとう、悪夢の中で聞えたお前の声は俺をギリギリの所で踏みとどまらせてくれた」
武闘家「あ……いや……そんな脚色した話をしなくてもいいって」
盗賊「本当だ」
武闘家「……えっと、じゃあ素直にどういたしましてって言えばいいのかな」
盗賊「そうだ」
いつぞや、武闘家が裏賢者に洗脳された時のやりとりが思い出される
武闘家「そ…それほどでも……」
バラモスゾンビ「ことごとくワシの事を無視しやがって!!」
ゆうしゃ「……残念だが」
遊び人「もうスクルト意味ないってさ」
魔法使い「時間を与えてしまったのが運の尽きだ、もう休んでていいぞ盗賊」
盗賊「え……偉そうな事言いやがって……」
遊び人「怖かった?」
盗賊「馬鹿野郎、怖いなんてもんで済ますな」
ゆうしゃ「こっちはもう大丈夫だ!、援護がいるか……?」
355 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:55:31.31 ID:3e8eD8axo
武闘家「たぁああああ!!、もうバラモスゾンビなんて怖くない!」
遊び人「メラゾーマ!」
魔法使い「メラゾーマ!」
僧侶「ピオリム!!」
自慢の攻撃を押さえ込まれたバラモスゾンビになすすべは無かった
――そして……
バラモスブロス「ぐうううううう……兄者……」
バラモスゾンビ「お……おとうとよ……!!」
『これで……』
ゆうしゃ「終わりだ!」
アレフガルド勇者「終わりだ!」
『ギガデイン!!』
『ギャアアアアア!!!』
――バラモス兄弟を倒した
356 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:56:23.27 ID:3e8eD8axo
バラモスゾンビ「ケケケケケ……、まだ……まだだ……」
バラモスブロス?「……ガァアアアアア!!、これが死、そして新たな力……!」
ゆうしゃ「なっ!?……」
確かにバラモス兄弟は死んだ、死んだのだ
バラモスブロスも肉がはだけ、骨だけの姿となった
ゆうしゃ「ゾーマは魔王さえ復活させるのか……!!」
バラモスゾンビ「クククク……体が再生すればお前達とも戦える……」
バラモスブロスゾンビ「その通りだ……!」
盗賊「クッ、せっかくこっちが体張ったってのによぉ!」
魔法使い「またか!」
アレフガルド勇者「……演じてやる」
ゆうしゃ「は……?」
アレフガルド勇者「演じてやるって言ってるんだ、脇役を」
ゆうしゃ「すまない、話が読めない」
アレフガルド勇者「まだ奴らは復活したばかりで自由に動けない、側を通り抜けるチャンスだ」
ゆうしゃ「何を言っているんだ! お前達はどうする」
アレフガルド勇者「ここでゾンビ共二体を食い止める」
アレフガルド僧侶「え!?……」
アレフガルド戦士「いいのか……勇者様」
アレフガルド勇者「誰かがやらなきゃならない事なんだ、なら俺がやる」
僧侶「あなただってゾーマを倒したいって言ってたじゃないですか」
アレフガルド勇者「誰がゾーマを倒すかはどうでもいい、いかにして『ゾーマを倒すか』俺はそんな結論に至ってしまった」
アレフガルド勇者「お前が行って、ゾーマを倒せ」
357 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:56:57.72 ID:3e8eD8axo
ゆうしゃ「アレフガルド勇者……」
アレフガルド勇者「既に全員スカラはかけている、奴らにひけは取らない」
バラモスブロスゾンビ「あ、兄者……まだか……」
バラモスゾンビ「グクググググッ!!」
アレフガルド勇者「さっさと行け!! そろそろ復活するぞ」
盗賊「おい、さっさと行こうぜ、あいつもそう言っているみたいだし」
遊び人「ごめんね!」
僧侶「無理をしないで……」
武闘家「生きて会おうね」
ゆうしゃ「アレフガルド勇者」
アレフガルド勇者「なんだ! 時間が無い!!」
ゆうしゃ「背中は託した」
アレフガルド勇者「……っ さっさと行け!!」
六人は道を抜けていった……
アレフガルド勇者「(しんみりした事言うなよ……それ俺が死ぬみたいじゃないか)」
アレフガルド勇者「ごめん、みんな 付き合わせちゃって」
アレフガルド魔法使い「いいんだよ、好きなようにしてくれれば」
アレフガルド戦士「ゾーマと戦えないのは残念だけどよ」
アレフガルド僧侶「あなたの思うがままに!」
バラモスゾンビ「まてええええええ!!」
アレフガルド勇者「ギガデイン!!」
バラモスゾンビ「ガアアアアアア!!!」
アレフガルド勇者「通らせるかよ、ここは死んでも通さない」
アレフガルド勇者「脇役は脇役らしく……」
――死体と戯れているのがお似合いさ!!
358 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/20(日) 21:57:25.31 ID:3e8eD8axo
今回、ここまで
359 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/05/20(日) 21:59:01.33 ID:KtzDIXeMo
乙!
360 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/05/20(日) 23:18:03.77 ID:hAMk94cAO
乙
ここまで来るとさすがに皆かっこいいな
361 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/05/20(日) 23:44:15.27 ID:WZ+pHgY8o
乙
シャナクって魔法使いの呪文じゃなかったっけ?
362 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/05/21(月) 00:47:55.86 ID:gYDywL07o
乙
363 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/05/21(月) 07:38:18.07 ID:IjgeDDrAO
乙ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
364 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/21(月) 21:22:03.23 ID:h6WUmwCmo
アレフガルド勇者の英断にて、バラモス兄弟を封じ込めたアレフガルド勇者
それを背中にゆうしゃ達六人はゾーマへと走り出す。
だが一人、いや一体忘れていないだろうか
戦場で最も危険なのは強力な敵? 足を引っ張る味方?
いや……不発弾
眠れる不発弾こそパーティーを危機に陥れる
次回、不発弾が目覚める時
365 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/21(月) 21:32:51.25 ID:uXYsof44o
予告詐欺か!?これが予告詐欺なのか!?
すげえ楽しみだぞ
366 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/21(月) 22:10:09.86 ID:yUCcalYf0
すごい楽しみ金環日食がおきたとき並に
367 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2012/05/21(月) 22:44:35.26 ID:RFbnWJ8Xo
眠れる不発弾。
不発のまま眠っていて、ここ一番!って時にも期待に答えることなく、安定して眠っている怖さ。
不発のままなら想定内だったのに、起きなくてもいい時に起きて見境なしの思い込みで起爆する恐さ。
さぁ!ご注文はどっち?
とかwktk
368 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/24(木) 01:55:00.39 ID:yt8zU3QSO
追い付いちゃった…
>>1
乙
ゾーマまで行ったSSってあんまり見た事ないな
ママレの僧侶くらいしか思いだせない
あと少し頑張って完結させてくれ
369 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/28(月) 09:07:00.61 ID:kZy2HnsDO
すみません、風邪引いてました
大部分ができてるので今日か明日までに仕上げます
370 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:34:54.15 ID:O6y0Of3yo
【悪寒】
男は一人、走っていた
賢者「ハッ、ハッハッ……」
賢者「くそっ……出遅れてしまった」
賢者「時間を取り戻そう……」
賢者「(ん……なんだ?)」
やまたのおろち「ギャー!!」
やまたのおろち「(……ええい!、またこいつ生き返りおって!)」
カンダタ「さ…流石にきついですな」
姉妹父「あ…ああ、そうですな」
商人「今ごろゆうしゃ君たちも戦っているんだ!、ここで倒れるわけにはいかない」
おかしら「その通りだぜ!、シャキっとしろ!」
賢者「ハァ……、ハァ……、遅れました!」
商人「!!、賢者さん久しぶりです」
賢者「え、ええ……まぁ……」
カンダタ「いつぞやの男じゃないか」
賢者「え……!あの大盗賊の……なんでここに」
カンダタ「そんな事を言ったらジパングの怪物までいるがね」
やまたのおろち「ギャーッ!」
賢者「み…味方なんですか!?」
商人「い…いちおう仲間だ」
371 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:36:17.30 ID:O6y0Of3yo
賢者「ここでお手伝い……」
派遣「おい賢者、ここはもういっぱいだ、先に進め」
おかしら「そうだぜ、優男 あんた馬鹿のアレの兄だろ、行ってやりな」
姉妹父「ム……、そういえばロマリアで見た……」
賢者「今はその身分ではありません、分かりました先に行きます!!」
姉妹父「あ、待ちなさい!」
…………
………
……
…
バラモスゾンビ「ええいそこをどけぇーー!!」
バラモスブロスゾンビ「ギャハハハハハ!!」
アレフガルド勇者「(くそっ……こいつらスカラをかけていれば大した事が無いんだがしつこい!!)」
アレフガルド勇者「(こんな仕事引き受けなきゃよかったぜ、まったく)」
賢者「ハァ…、ハァ…」ダッダッ
アレフガルド戦士「おいアレフガルド勇者、誰か来たぞ」
アレフガルド勇者「挟み撃ちか!?」
アレフガルド勇者「……人間か なんだ」ホッ
賢者「え……ええと君たちは……?」
アレフガルド勇者「ん? あの六人組の仲間か」
賢者「六人組……? ああゆうしゃ君たちか そうだ その通りだ!」
賢者「ここで力を貸そうと……」
アレフガルド勇者「今は四人で道をふさいでいる、五人目はいらん」
アレフガルド勇者「先に行け」
賢者「え……ええ?」
バラモスブロスゾンビ「邪魔だァアアアアーー!!」
賢者「わ!、わわ!!」
アレフガルド魔法使い「えーっと早く行った方がいいよ、攻撃来るし」
賢者「遅い、言うの遅いよ!」
賢者「分かりました、先に進ませてもらうよ」
アレフガルド勇者「……ああ、ゆうしゃによろしくな」
372 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:36:45.04 ID:O6y0Of3yo
…………
………
……
…
賢者「(そうか……ゆうしゃ君達はもうこんな奥まで来ているのか)」
賢者「(……最終決戦に間に合うだろうか)」
……と思考を巡らせていると
ドォオオオオオオオオン!
賢者「な……なんだ!! この地響きは……」
そしてすぐに光が前から降り注いだ
賢者「うっ……まぶしい……」
しばらくして地響きはやんだ
賢者「……一体今のは!」ゾクゾクッ
賢者「!!」
賢者「(今……とても嫌な予感がした)」
賢者「(頼む……)」
――その予感が現実とならないでくれ
373 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:38:51.25 ID:O6y0Of3yo
【奴】
そして六人も走っていた
遊び人「はぁ……、はぁ……!大丈夫かなアレフガルド勇者たちは」
ゆうしゃ「あいつは強い、補助魔法がかかった状態ならっ…ハッ……大丈夫だろ」
ゆうしゃ「少なくとも俺は……信じている」
遊び人「そ……そっか」
『ククククク……』
遊び人「え!? 今だれか笑った?」
武道家「え……?、当然の心配だし…… ねぇ?」
僧侶「誰も笑ったりしてないですよ」
盗賊「どうしたんだよ、急に」
遊び人「あ……いやごめんね! 気のせいだったみたい」
『ハハハハハハ……』
遊び人「やっぱり誰か笑ってるでしょ!」
『おめでたい奴だ』
盗賊「お…おい! 遊び人……口から何か出てるぞ」
遊び人「……へっ?」
遊び人の口からは小さい煙のようなものが出ていた
それは虚弱ながら言葉を発した
『オ、オレハマダ……!!』
僧侶「あ……その声はっ……!」
黒い霧『まだ生きている!』
武闘家「あ……あの時の!!」
黒い霧『そしてゾーマの力を吸い……復活を遂げた!』
最初は小さな煙だったものが徐々に濃さを増していき黒々とした影のようなものに姿を変えた
374 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:39:35.76 ID:O6y0Of3yo
ゆうしゃ「ハッ!?……なっ……!! お前は完全に消えたはず……!!」
武闘家「あんたっっーー!! よくも……よくも……わたしを……」
黒い霧『ん? 誰だっけ……』
武闘家「このっ!」
盗賊「シッ、静かにしろ」
黒い霧『ともかくいやぁ助かった助かった……』
黒い霧『このままじゃこいつの闇の断片で過ごすはめになるところだった』
魔法使い「なに!?、遊び人に闇なんてあるものか!! こいつの頭の中は空っぽだ!!」
僧侶「そうですそうです!!」
遊び人「(ちょっと待て)」
黒い霧『いいや……遊び人 お前にも闇はあった』
遊び人「え・・・・・・・」
黒い霧『確かにお前の中はほとんど白一色で典型的なお心優しいニンゲンだったよ』
黒い霧『だが!!』
黒い霧『怖いんだろ……?、仲間に見捨てられる事が使えない人間の烙印を押される事が……』
遊び人「うっ……(た……確かに……)」
遊び人「(僕はずっとみんなより弱いのが嫌だった……それがこんな事に……)」
ゆうしゃ「ハッ、その程度で闇とは笑わせてくれる」
ゆうしゃ「そんなもの人なら持っていて当然のことだ、落ち着け!!」
遊び人「……そうなの?」
ゆうしゃ「そうだ! 気にしたって強くなる事はない」
ゆうしゃ「……それに闇ならよっぽど俺の方があると思うぞ」ニヤッ
遊び人「ゆうしゃぁ……」
375 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:40:27.52 ID:O6y0Of3yo
黒い霧『フンッ……まぁいい……』
黒い霧『こんな闇にそまった場所まで連れてきてくれてありがとう』
黒い霧『お前達には礼を言わせてもらうよ』
武闘家「それはどういう意味!?」
盗賊「やめろ、まだその話を引きずってるのか」
武闘家「してない!!」
盗賊「その件はいいと俺がいっただろうが 忘れろ 怒るな」
武闘家「……怒るなっていっても」
盗賊「戦って倒せばいい、だろ?」
ゆうしゃ「武闘家の質問に答えろ!」
黒い霧『お前達がずっと上の世界にいれば、俺はどうしようも無かった だがお前達はアレフガルドにやってきた』
黒い霧『アレフガルドにはゾーマの力が微弱に働いていた、それを素体、こいつには絶対に気づかれないように吸い続け
ひっそりと力を蓄えていった』
黒い霧『そしてこのゾーマ城に入ってからというもの、ゾーマの力は異常に濃くなった そして……ゾーマに最も近いこの瞬間!!』
黒い霧『俺は蓄えた力を解放する!!』
黒い霧『この俺を封じ込めてくれた礼をたっぷりさせてもらうぞお前達!!』
ゆうしゃ「なっ!?……ここにお前の宿主になる人間はいないぞ!!」
黒い霧『ここでは宿主は必要が無い、なぜなら……』
黒い霧『ここは俺の力の源になるものが垂れ流しになっている!、力は使い放題だ!』
黒い霧は体を増やし、人間の姿をとりはじめたそれは見知った人物、賢者の黒い姿となった
盗賊「パチもんか……お似合いだぜ寄生虫野郎にはな」
偽賢者『それだけじゃないぞ』
偽賢者『分身達よ あらわれろ!!』
376 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:41:11.09 ID:O6y0Of3yo
黒い影は数を増していった
偽賢者『こいつらは……』
賢者A「こいつのデータを参考に」
賢者B「作られた」
賢者C「分身たち」
賢者D「なのだから」
偽賢者『あの時の奴の強さしか発揮できないが……』
偽賢者『この数は相手に出来まい!』
影は実体となり、複数に分身した
ゆうしゃ「一、二、三……四体か」
偽賢者『行け!、俺の分身たちよ!』
賢者分身「オオオオー!」
ゆうしゃ「来るぞ!」
賢者A「ベキラゴン!」
大きな炎の波
賢者B「メラゾーマ!」
巨大な火球
賢者C「イオラ!」
爆発の連続
賢者D「ヒャダイン!」
氷の刃
魔法使い「なっ!?」
僧侶「かなりのレベルの魔法をそれぞれが使えるなんて…!」
盗賊「なら魔法を唱えられる前に片っ端から倒していくしかねぇ!」
377 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:41:50.95 ID:O6y0Of3yo
再び賢者たちの攻撃
賢者A「メラゾーマ!」
盗賊「ぐっ……」
賢者B「ヒャダイン!」
「うわああああああ!!」
魔法使い「反撃だ!」
魔法使い「イオナズン! どうだ!!」
賢者C「ベホマラー!」
賢者D「ベホマラー!」
魔法使い「ちぃいい、無駄に良い魔法を使いよって……!」
盗賊「(遊び人、お前も使ってくれ)」
遊び人「? ベキラゴン!!」
盗賊「……よし!」
盗賊「はぁっ!」
ベキラゴンで焼かれた所に連続攻撃をくらわせた
賢者Dは倒れた
盗賊「連係攻撃だぜ」
ゴゴゴゴゴゴゴ……
賢者Eがあらわれた
盗賊「ちっ!」
378 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:42:42.94 ID:O6y0Of3yo
偽賢者『行け!! ハハハハハハハハ!!』
ゆうしゃ「(自分は遠くで高見の見物か……!! くそっ……これじゃ近づく事もできない)」
盗賊「たあっ!」
隼の剣をしまい鞭のグループ攻撃に切り替えた
賢者A〜C、E「アアアアー!」
そこに武道家の追撃
武道家「はあっ!」
賢者A「ガアアアアアー!」
賢者Aは倒れた
武道家「よっし!」
偽賢者『ハハハハ!!』
偽賢者『それは無駄な努力というものだ!、奴らはゾーマ城、この場所では不死身!』
偽賢者『ゾーマが倒れない限り、ゾーマの流す瘴気を吸い復活を遂げる!』
偽賢者『しかもそいつらは新品だ、使ったMPも元に戻る』
賢者Fがあらわれた
賢者分身『ククククク……』
379 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:43:39.62 ID:O6y0Of3yo
僧侶「そ…それじゃ倒しても意味ないじゃないですか!」
ゆうしゃ「だからと言って倒さなければ奴らは数を増やし続ける!、倒すしかない!」
ゆうしゃ「はぁっ!」ブンッ
偽賢者『いたぶりながら殺してやるよ、お前達には時間をたっぷりかけて礼をしなくてはな』
偽賢者『行け!』
賢者分身「オオオーーー!!」
剣を振りながらゆうしゃ頭の中をフル回転させていた
打開策を見つけなくては……
ゆうしゃ「(なんなんだ!、あの賢者軍団は!)」
ゆうしゃ「(倒しても倒しても意味がない、確かあいつら分身は俺達が戦った賢者の力を持っているようだ、つまりレベル30代……)」
ゆうしゃ「(一体一体の実力は俺達に及ばない、たが……奴らはかなり強力な魔法、メラゾーマ……イオラ…… くそっ!)」
ゆうしゃ「(これじゃピラミッドの時と逆の状況だ、一つ違うのは低レベルでろくな魔法が使えなかったがあいつらは普通に見れば高レベル……強い!)」
ゆうしゃ「(ピラミッド……、そういえば賢者とはこれで三戦目、今まではピラミッドの魔法が使えない空間に落としたり、般若の面を被せて混乱させ、魔法を封じた)」
ゆうしゃ「(また有効だろうか……、魔法封じ……)」
ゆうしゃ「(みんな聞いてくれ!)」
魔法使い「(! この状況を打開する案があるんだな!)」
武道家「(さすが!)」
ゆうしゃ「(あいつら分身たちの魔法を封じてみよう、そうすればこの魔法連発地獄から脱出できるはずだ!)」
盗賊「(……!、よし、やろうぜ)」
遊び人「(う…うん……)」
六人はまふうじの杖を取り出した
『まふうじの杖!』
しかし、賢者Bにはきかなかった!
しかし、賢者Cにはきかなかった!
賢者Eは魔法をふうじられた!
しかし、賢者Fにはきかなかった!
380 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:44:47.41 ID:O6y0Of3yo
ゆうしゃ「……どうだ!」
偽賢者『まったく、馬鹿の一つ覚えだな勇者』
偽賢者『……やれ』
賢者B「メラゾーマ!」
しかし、その魔法は六人には向わず、隣の分身に直撃した
遊び人「誤射……?」
ゆうしゃ「い……いや違う!」
賢者E「ウ……」バタッ
マホトーンで封じられた分身が仲間に殺された
賢者Gがあらわれた
偽賢者『魔法が使えなくなったやつは消せ、管理するのが面倒だ』
魔法使い「な…なっ……!?」
偽賢者『いくら魔法を封じようとも関係無い』
偽賢者『代わりはいくらでもいるんだから……』ニヤッ
ゆうしゃ「貴様ぁ!、分身とはいえお前の命令に従ってくれる仲間だろ!?、それを仲間に殺させるなんて……」
僧侶「あなたのような悪は見たことがありません!、紛れもなくあなたは『悪』そのものです!」
魔法使い「……クズが」
遊び人「うう……(兄さんの顔で何人も倒れていく……)」
偽賢者『知ったことか』
偽賢者『さぁ……どうする……?、お得意の魔法封じは聞かないぞ』
ゆうしゃ「う……」
ゆうしゃ「(分が悪い……)」
ゆうしゃ「……この一帯を脱出――」
偽賢者『それはどうかな』
偽賢者『お前の行動パターンは把握している、勝てない相手から逃げる、その選択肢は……』
ザッと音を立てて分身たちが背後に回り、逃げ道を塞いだ
偽賢者『ぷっ…ププププ……アハハハ!』
偽賢者『さあ行け!、俺の分身たちよ!』
賢者B「ベキラゴン!」
賢者F「ベキラゴン!」
賢者G「ベキラゴン!」
偽賢者『俺の憎しみの炎で焼かれて死ねぇ!』
381 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:45:45.21 ID:O6y0Of3yo
ゆうしゃ「まずい!」クルッ
ゆうしゃ「(くそっ……何度も戦えば手の内がバレてしまうか……!)」
ゆうしゃ「(今は防御に徹するべき)」
ゆうしゃ「防御姿勢に移るぞ!」
武闘家「くっ」
盗賊「くっ」
三人は守りを固め
遊び人「ベホマラー!」
僧侶「ベホマラー!」
魔法使い「ベキラゴン!!」
魔法使い「(一つくらいは相殺できるはず……!)」
偽賢者『お前たちが回復すればするほど、この生き地獄を受ける時間が増える……皮肉だなぁ!』
偽賢者『こんなに楽しい戦いは初めてだよ、ハハハハハハ』
ゆうしゃ「くそっ……ちくしょおおおお!」
382 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:47:16.18 ID:O6y0Of3yo
遊び人「(ゆうしゃはきっと今のやばい状況を解決しようと頑張ってるんだろうな)」
遊び人「(……僕らはいつもゆうしゃに作戦を考えてもらって……僕は……)」
賢者H「メラゾーマ!」
遊び人「わっ!?」
ゆうしゃ「おい!、ボーッとするな!、次が来るぞ!」
賢者Iがあらわれた
賢者Jがあらわれた
賢者Kがあらわれた
ゆうしゃ「くっ……悪夢だ」
偽賢者『そうだなぁ、お前たちは命懸けでもこいつらは不死身、むなしくもなるだろう、ハハハ!』
遊び人「(命懸け!?……)」
遊び人「(僕は……命懸けで戦ってたのかな……)」
遊び人「(命懸けで……)」
…………
………
……
…
383 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:48:16.92 ID:O6y0Of3yo
遊び人「ゆうしゃ、作戦があるよ」
ゆうしゃ「(遊び人の作戦……、今は藁にもすがる気持ちだ)」
ゆうしゃ「言ってくれ」
遊び人「僕がモシャスでゆうしゃの姿になって二人でギガデインを撃つんだ」
ゆうしゃ「変身か」
遊び人「ちょっとMP消費が激しいかもしれないけど、ギガデインならたぶん一発でガシガシ倒せるから……どう!?」
遊び人「あいつらを倒せばあいつまでたどり着けるまでもしれないし」
ゆうしゃ「(……えらくまともな作戦だ、試してみる価値はありそうだ)」
魔法使い「待て、モシャスなら私も使える、なら三人で―」
遊び人「あー、ほらほら三人も多分要らないから、魔法使いは守ってる方がいいし」グイグイ
魔法使い「わ…分かった分かった」
魔法使い「(えらく強引だな……)」
賢者L「イオナズン!」
魔法使い「イオナズン!」
爆風がやってくる前に相殺した
遊び人「いくよ……」
遊び人「モシャス!」ボンッ
ゆうしゃの姿になった
ゆうしゃ「……よし、行くぞ!」
ゆうしゃ『ギガデイン!』
遊び人(ゆうしゃ)『ギガデイン!』
賢者M「ギャーーー!!」
賢者N「アアアアーー!!」
賢者O「グワアアアアアア!!」
賢者P「ガアアアアアアア!!」
……多くの分身達を倒した
ゆうしゃ「よし今だ!」
384 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:48:59.05 ID:O6y0Of3yo
突撃の体勢を取ったが……
偽賢者『遅い! あらわれろ!!』
賢者Qがあらわれた
賢者Rがあらわれた
賢者Sがあらわれた
ゆうしゃ「クッ……再生がはやすぎる!」
偽賢者『ハハハハハハ、いくらもがき足掻こうと分身たちを完全に消滅させる事など出来ない!、お前たちのやってる事は無駄なんだよ』
僧侶「……そんな事はありません、生きるためには戦わないといけません……」
僧侶「それは無駄な事じゃありません!」
ゆうしゃ「……僧侶」
盗賊「続けるしかねえ、倒さないと奴らで一杯になっちまう」
武闘家「……なんか、海の水を飲み続けてる気分」
海の水を全部飲み干せ、そんな事ができる人がいるのだろうか?……
ゆうしゃ「ギガデイン!」
ゆうしゃ(遊び人)「ギガデイン!、ギガデイン!」
ゆうしゃ「お…おい、連発しすぎだ、計画的にMPは使えよ」
ゆうしゃ(遊び人)「これぐらいやらないとね!」
賢者T「ベキラゴン!」
魔法使い「そんなにわか仕込みのベキラゴンで私の業火に勝てると思うなよ!」
魔法使い「本家ギラ使いはこの私だ! ベキラゴン!!」
それを上回る炎で分身たちを焼き尽くした
賢者T、U「ギャー!」
盗賊「おらぁ!」ブンッ
武闘家「(弱っている奴、魔法を唱えようとしている奴を集中攻撃……!)」
武闘家「そこっ!」
賢者V「ピギャアアアアア!!」
僧侶「ベホマラー!!(一体この戦いで何回ベホマラーを唱えたの……私……いや弱い心にまけちゃダメ私)」
ゆうしゃ「負けると分かっていても降参するわけにはいかない……」
ゆうしゃ「なぜなら後ろには俺達のために道を開いてくれた人たちがいるから!」
385 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:51:32.41 ID:O6y0Of3yo
偽賢者『か……活気づいても無駄だぞ! 逃げ場はない、俺に攻撃は届かない、無限に沸いてくる敵』
偽賢者『俺の勝利は揺るがない!!』
ゆうしゃ(遊び人)「(負ける……それは僕だけじゃない……みんなが死ぬって事……)」
ゆうしゃ(遊び人)「(僕は……)」
いくら六人が意気込んでも戦況は変わらなかった
偽賢者はかなりの距離を取り完全に射程外、分身たちがゆうしゃたちを囲み分身をやっとのことで倒しても闇の中から分身たちがぞろぞろと現れてきてまたゆうしゃたちを囲む
それが一重の円なら突破口はあった、倒した隙を付き誰かを専攻させ偽賢者を倒す可能性が0ではないからだ
だが奴らは何重にも円で囲み、出来た隙間もすぐ埋めていく
戦況は絶望的だった
そんな時……
ゆうしゃ(遊び人)「(はぁ……、はぁ……残りのMPは10、も……もうギガデイン撃てないや……ハハ)」
ギガデインを連発していた遊び人のMPがほぼ尽きた、ゆうしゃの分もガンガン唱えていたのでもう打ち止め
ギガデインで支えていた戦況が押し切られるかもしれない
ゆうしゃ(遊び人)「(……でもこれでよかったんだ)」
――アストロン
味方に向かってアストロンを放ち 体を鋼のように硬くした、動けなくなる代わりに敵の攻撃を受け付けない魔法
ピキピキと音をたてて体が硬直していく
386 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:53:04.96 ID:O6y0Of3yo
武道家「え・・・なんで」
盗賊「こ…こんな所でアストロンを使ってどうすんだ!、元に戻った瞬間に袋叩きだぞ!?、何考えてるんだ」
僧侶「か…からだが固まっていく……、動けません!」
ゆうしゃ「!!」
ゆうしゃ「(どうしてだ……いくらあいつが基本的抜けているからとはいえこの状況でふざけたりしない、こんな事をする意味は!?)」
ゆうしゃ「(まさか俺たちを売ったのか……?、いやそれは絶対ない、そう絶対ないんだ)」
ゆうしゃ「(だとすると……)」
背筋が凍った
ゆうしゃ「あ……」
ゆうしゃ「おい!、まだ誰か動けないか!?」
盗賊「くそっ足が……!」
既に足が鋼鉄化しており誰も動けなくなっていた
ゆうしゃ「くそっ……思い止まれ!遊び人!」
ゆうしゃ(遊び人)「やだよ、決めたんだ」
ゆうしゃ(遊び人)「モシャス解除!」ボンッ
魔法使い「どどどどどうしてだ! 答えろよ! なぁ!?」
遊び人『大丈夫、また会えるから』
魔法使い「へっ……」
ちいさな声で耳にささやいた
387 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:53:42.45 ID:O6y0Of3yo
遊び人「えーっと……、 おい! 僕の中に居た霧みたいなやつ?」
遊び人「この5人を引き渡すから僕を助けてください」
「!!」
偽賢者『ク……ハハハハハ!、ブルータス、ブルータスか!』
偽賢者『親友であるブルータスに裏切られたカエサルのようだな勇者』
ゆうしゃ「よせ……!よ……」
遊び人「……ぶるーたすだかなんだか知らないけど」
完全に全員が石化した
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
魔法使い「(待て! どういう事なんだ な……なぁ!?)」
僧侶「(こんな事になるなんて……)」
盗賊「(アホが……!、こんなとこで俺が死ぬなんてよ……)」
ゆうしゃ「(やめろ……やめろ……)」
偽賢者『誰も声を出さないか ……いやもう出せないのか』
偽賢者『いや……待て、お前が不意をついて魔法攻撃してくるかもしれないな』
遊び人「いやいやほら僕、MPを使いきってないし」
偽賢者『・・・・・・・・・・・・・』
偽賢者『いいだろう、俺に対し頭を垂れ、膝を付いて嘆願するならお前だけ許してやる』
偽賢者『(奴のMPはほぼ0、それはギガデインを連発したから間違いない、それを信用する証にするつもりだな……)』
388 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:54:59.78 ID:O6y0Of3yo
偽賢者『いいだろう、俺に対し頭を垂れ、膝を付いて嘆願するならお前だけ許してやる』
偽賢者『(奴のMPはほぼ0、それはギガデインを連発したから間違いない、それを信用する証にするつもりだな……)』
偽賢者『(だが馬鹿め……、許すわけないじゃないか)』
偽賢者『(信用したと思わせて五人を始末した後にこいつも殺してやる)』
遊び人「ね、いいでしょ、今から行くから」
偽賢者『下がれ、分身たち』
賢者W「・・・・・・・・」
賢者X「・・・・・・・・」
賢者Y「・・・・・・・・」
賢者Z「・・・・・・・・」
沈黙し、そのほかの分身達も下がった
偽賢者『(仲間に裏切られて死ね……ふふふふふふっ……)』
偽賢者『!?』
偽賢者『(待て……これは俺を油断させる罠か?)』
偽賢者『(仲間を裏切ったと見せかけて全滅の前に俺に拳を、一矢報いるつもりか!?)』
遊び人「……」ダッ
偽賢者『待て!、分身たちよ!戻れ!』
遊び人「チッ!」
遊び人「ピオリム!」ダッ
ピオリムで加速させて突っ込んでくる
偽賢者『!!、ピオリムを使うMPは持っていたか!』
一瞬たじろいだがすぐに冷静さを取り戻した
偽賢者『だが……お前は戦士ではない、俺に致命傷を与える打撃も魔法も!、お前にはない!』
そう、決まり手が無い強力な魔法には多くのMPを大概の魔法が求める
もうMPは1しかない、これではメラも撃てない
389 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:56:05.74 ID:O6y0Of3yo
遊び人「ううん、あるよ……」
遊び人「この僕の命が!」
遊び人「消えてなくなれー!!」
――メガンテ
巨大な爆発とともに世界は白くなり遊び人の体は宙を浮いた。
390 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/28(月) 21:56:31.23 ID:O6y0Of3yo
次回予告は明日します
391 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/05/28(月) 21:56:54.00 ID:3xM0gbdso
ポップゥゥゥウウウウウウウウウウ!!!!!!!!
って叫びたくなった
392 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/28(月) 21:59:22.87 ID:vCbv8rRro
イイハナシダナー
賢者ー早く来てくれー
393 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/28(月) 22:09:07.90 ID:rL4U+/QSO
乙乙
394 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/05/29(火) 01:05:03.98 ID:cx01qlfAO
乙!
こいつゾーマ様を呼び捨てにしてるけど大丈夫なのか
395 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/05/29(火) 08:50:50.70 ID:1zhff4oAO
ゾーマの力を勝手に利用してるだけでゾーマに忠誠を誓ってるわけでもなかろ
396 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/05/29(火) 20:26:34.34 ID:cJ/cIFEKo
人は、人が死んだ時にどんな表情をするのだろう
悲しみ、驚き、嘆き、落胆、憎悪それは人それぞれ
そして弟の敵を兄が討つ、敵討ち
次回、馬鹿に付ける薬は無いというが
397 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/29(火) 21:34:48.27 ID:x/cQ/XOio
馬鹿に付ける薬を飲み干すのもいいのでは
398 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:42:15.40 ID:cUSWNAFBo
【影】
偽賢者『ハァ…ハァ…、ま…まさか自爆しやがるとは……!!』
偽賢者『とっさに分身たちを四体壁にしなければ即死だった…………』
ゆうしゃ「(なっ!?……まだ生きているだと……!!)」
僧侶「(あわわわわわ……どうしよう……私たち動けないのに……)」
盗賊「(動け……このっ……!! すまん!遊び人……俺は最後まで信じられなかった……)」
ゆうしゃ「(あいつが命を使ってまで助けてくれたのに……くそっ!)」
偽賢者『ぐっ……傷が深い……クソッ……』
偽賢者『あの野郎とんだ神風野郎だ、死んでくれてせいせいする』
偽賢者『だが置き土産も残してくれた…………!!、鋼鉄化した仲間たち…………!!』
偽賢者『こいつらは効果がキレるまで行動できない…………!!、フフッ…………!!』
偽賢者『分身達は全て消えてしまったが時間をかければ再び再生する……!!、だがやはり傷が深いな、回復に努めるか』
『私はずっと待っていた』
『お前に復讐するこの瞬間を』
背後から声が聞えた
偽賢者『!? だれだ!?』
賢者「私だ」
399 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:43:12.13 ID:cUSWNAFBo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
賢者が現場に到着した時、場はどこかおかしかった
アストロンと思われる魔法で鋼鉄化して像となっている五人
床に転がっている弟の死体
そして自分に似た黒い奴 賢者は察した
『弟は殺されたこと』
『そしてそれを行ったのは自分の中に居た奴』
賢者「……っ!」
賢者「……レムオル」
……意外にも賢者は怒り狂い飛びかからず、魔法で賢者は姿を透明化させた
ただ、奴を消滅させるためだけに
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
賢者「よくも私の体を操り……人々を襲わせ。そして……よくも私の弟を殺してくれたな…………!!」
賢者「お前に情けは必要無い、今ここで私がお前を始末する」
偽賢者『賢者…………貴様なぜここに…………!』
賢者「仲間が道を切り開いてくれたよ」
賢者「メラゾーマ!! メラゾーマ!!」
巨大な火球を何度も浴びせた
偽賢者『ア…アアアア…………ヤメロ…………カラダガイジデキナイ……』
賢者「・・・・・・・・・」
賢者は無表情で偽物を焼いていく
憎しみを押し殺し、逆に不気味な無表情で同じ顔の者を焼いていく顔は嬉々と人を殺している殺人犯より恐ろしい
ただ無表情でも眼だけは怒りを示していた
そしてついに体が維持できなくなった偽賢者は黒い霧となった
黒い霧『ハァ……、ハァ…… くそっあの野郎のせいで力が……』
黒い霧『死ぬのか……俺は……』
黒い霧『だ……だが俺の存在はお前たちの記憶の中で永遠に生き続ける……』
黒い霧『そう……俺の存在は永遠に……!』
賢者「いや、私はお前の事を二度と思い出さない」
黒い霧『なに……?』
賢者「お前には墓もない、家族もない、友人もいない、そして憎まれる相手さえいない」
賢者「永遠の孤独の中で…………死ね!」
400 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:43:44.54 ID:cUSWNAFBo
賢者「ニフラム!」
邪を滅する光の陣に押し込んで奴を消滅させようとした
黒い霧『嫌だ……また消えるのは嫌だ……』
黒い霧『イヤダーーーー!!!!』スウッ
賢者「(仇はとったぞ……弟よ……くそっ……こんなことをしてもお前は帰ってこないというのに)」
【それぞれの反応】
五人のアストロンの効果が切れた
遊び人がアストロンをかけていなければ五人も粉微塵だっただろう
魔法使い「あ……」バタン!
像となっていた時の格好で後ろに倒れた、話はできそうにない
武道家「うっ……うっ……」ボロボロ
盗賊「泣くなよ、俺も泣いちまうだろうが……」
ゆうしゃ「…………」
僧侶「…………どーして泣かないんですか」ウルッ
ゆうしゃ「泣きたいよ」
ゆうしゃ「…………けど泣けないんだ、不思議だ」
上を向きながら答えたが瞳は濡れていた
401 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:45:31.36 ID:cUSWNAFBo
【聞きたい答え】
ゆうしゃ「僧侶、ザオリクは効きそうか……?」
僧侶「へっ……」
ゆうしゃ「早く答えてくれ!」
僧侶「あ……はい! でも……普通、メガンテなんて誰も使いたがらないんです。
ザオラルやザオリクは『ほぼ死亡』の状態でさらに対処が早ければ効果があります……」
僧侶「でもメガンテで完全に命を燃やした場合……、よほど魔法が上手い人でも数パーセントの確率でしか帰ってこれません」
僧侶「完全に爆発させずに少しだけ爆発させるのがメガンテのコツなんです……」
僧侶「何も考えずに最後まで燃やしたら絶対に帰ってこれません……」
僧侶「だから……」
ゆうしゃ「教えてくれ僧侶!、どうしたらあいつは生き返る……なあ……なあ!」
僧侶「そっ、それは!……さっき……」
ゆうしゃ「俺が聞きたいのはそういう話じゃない!」
僧侶「ひっ! その……」
僧侶「命を丸ごと一個あげられれば今なら助かるかもしれないですけど……」
僧侶「そ…そんな物……持ってますか?」
ゆうしゃ「(命丸ごとだって!?……どう考えたってやくそうじゃ無理だ……毒消しそうだって……満月草だって……)」
ゆうしゃ「な……なあ!、誰か持ってないのか!?、命をあげられるような……そんな夢のような物を!!」
402 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:46:19.04 ID:cUSWNAFBo
――「使うのです……、あなたの持ち物を」
賢者「……え?」
無し崩れの賢者に声が聞える
――「あなたは持っているはずです、あれを……」
賢者「待ってください!あなたは……、いやまるで意味がわからないんですが……」
――「そう、葉なのです……」スウッ……
賢者「葉……?、葉っぱ?」
――「大魔王ゾーマを倒すのです、封印さえ解ければ私も……」
賢者「(落ち着け、今の話はでたらめじゃないはずだ、意味のない話なんてないはず)」
賢者「(私の記憶の中にあるはず……葉っぱ?……やくそう以外に……)」
(妖精「世界樹の葉っぱにはすっごい力があるから困ったときには使うといいってさ!」)
賢者「!!」
賢者は何かを悟ったように荷物をガサガサと探しはじめた
賢者「……どこだ!、確かまだ持っているはず……!」
ゆうしゃ「……賢者さん?」
賢者「君たちも一緒に探してくれ!、まだ弟は助かるかもしれない」
403 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:47:18.06 ID:cUSWNAFBo
ゆうしゃ「本当ですか!?」
ゆうしゃ「(よし俺も……)」
ゆうしゃが駆け寄ろうとした時には既に手伝っていた人がいた
魔法使い「何を探せばいい」
いきなり立ち直った魔法使いが既にいたのだ
魔法使い「早くしろ、時間が無い」
賢者「葉っぱだ!やくそうと同じくらいの大きさの葉っぱがあるはずだ!」
魔法使い「……わかった」
静かに答え黙々と探しだした
盗賊「おい、探し物なら得意だぜ」
武道家「姉さん、わたしたちも!」
僧侶「ええ!」
盗賊「くそっ……どこだ……!」ガサガサ
僧侶「あまり時間が経つと蘇生率が下がります! いそぎましょう!」
魔法使い「……」
黙々と賢者の荷物の中から葉っぱを探す作業が始まった。
時間との戦いだ、時間が経てば蘇生がうまくいかないかもしれない
404 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:47:49.24 ID:cUSWNAFBo
時間との戦いには勝利した
賢者「……あった!」
賢者「これが世界樹からもらった『世界樹の葉』!!」
………………………………
……………………………
…………………………
………………………
……………………
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
405 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:48:31.72 ID:cUSWNAFBo
ポタッ…… ポタッ……
ん……冷たいなぁ……
雨かな……あ、口になんか入った ん……温かい
んーでも、なんだかしょっぱい雨だな……
遊び人「……ううん、しょっぱいよぉ」
魔法使い「!?」
魔法使い「あっ……あ、あ、あ、あ、あ……」
魔法使い「遊び人!!」
真っ赤な顔で耳まで真っ赤、顔は涙でボロボロになっていた
口の中でしょっぱいと思ったのは魔法使いの涙だった
遊び人「あ、魔法使い おはよ」
魔法使い「おはようじゃない!!」
魔法使い「うそつき!また会えるなんて適当な事いって!」
魔法使い「勝手に死ぬなんて酷いじゃないか! ……どうしてあんな事言ったんだ」
魔法使い「うそつきは嫌いだ……」
遊び人「ごめん!! 心配させないように言ったんだけど……」
魔法使い「余計に不安になるわ!!……ううっ……ううっ……」
遊び人「あわわわわわわわ……」
また泣き出してしまった
406 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:49:07.73 ID:cUSWNAFBo
魔法使い「ぐすっ……でもね 許してあげる」
遊び人「えっ」
魔法使い「条件付きでな」
魔法使い「……だってまた会えたし、こうやって話せてるし……」
魔法使い「……遊び人、私のやったブローチはどうした」
遊び人「あっ……、爆発した時に溶けちゃったみたい」
魔法使い「それはいっしょに買いにいこう、それが条件いち」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
魔法使い「壊れた……」
魔法使い「風呂場で私、こけた そのときメガネ持ってた そのとき壊れた」
両手で歪み、ツルのところが取れたメガネを見せた
遊び人「……」
遊び人「……」
遊び人「……」
遊び人「……」
魔法使い「すまない!許してくれ!!」
遊び人「……けがしなかった?」
魔法使い「……ん?」
遊び人「いやだから、転けた時にどこかすりむいてたりしてない?」
魔法使い「……ちょっと手の皮をすりむいた」
遊び人「見せて」
魔法使い「ん」
遊び人「ベホイミ!」
傷を癒した
遊び人「よかった、そのくらいで 痛かったよね」
魔法使い「あ……あの……」
遊び人「また買いに行けばいいよ、気にすることないって」
遊び人「それより体の方が大事、気をつけてね」
魔法使い「……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
407 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:50:07.70 ID:cUSWNAFBo
遊び人「うん……」
魔法使い「それから……もうこんな事しないでくれ」
魔法使い「次にお前が死んでしまったら私は壊れてしまう、おねがいだ……」
遊び人「う……うん!」
魔法使い「うそじゃない?」
遊び人「うん、約束するよ」
魔法使い「証明して」
魔法使い「口だけじゃなくて行動で示して」
遊び人「…………」
魔法使い「優しく抱きしめて」
ぎゅっとかたく抱き合った
遊び人「聞こえるよ、心臓の動く音が」
魔法使い「私も聞こえるぞ、本当に生き返ったんだな」
遊び人「記憶が跳んでて覚えてないんだけどね」
魔法使い「私は今までお前に数多くの罵詈雑言を言ってきた」
遊び人「(……自覚あったんだ、やっぱり)」
魔法使い「だが一度も『死ね』とは言っていないはずだ」
魔法使い「それは言ってしまったらお前が本当に死んでしまうと思ったから、死んで欲しくないから絶対に言わなかったんだ」
魔法使い「……わかるだろ? 私の気持ちが……」
魔法使い「なっ……なっ……」
遊び人「……うん、だってそれは」
『僕も同じ気持ちをきっと持っているから』
408 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:50:54.62 ID:cUSWNAFBo
魔法使い「あっ……うん……」
遊び人「しばらくそのままでいてくれる?」
魔法使い「いいよ」
しばらく無言で抱き合ったままでいた。
そして体が離れるときにはどちらが先に動いたという事もなく自然に離れた
遊び人「……」
魔法使い「……」
遊び人「死ななくて良かったって今思った」
魔法使い「ばか、一度死んだんだぞ」
遊び人「ははは、そっか!」
魔法使い「お前と話してると楽しい、そして何より生きているのが嬉しいよ……」
遊び人「うん……」
『…………………』
遊び人「?」
魔法使い「?」
遊び人「あっ……」
魔法使い「あっ……」
ゆうしゃ「…………(あ、つい見入ってしまった)」
僧侶「…………(ハッ!? あいや………………そういう趣味とかないんですけどね……)」
盗賊「…………(あ、やべっ)」
賢者「…………(……進んでるな、あの二人)」
武道家「…………(ああいうのいいかも)」
五人の目線が完全にこっちを向いているのに気がついた
気まずい沈黙流れる
409 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:51:27.68 ID:cUSWNAFBo
武道家「ほっほら! みんなあっち向いて!、今は二人だけの世界なんだから!」
僧侶「そ…そうですよ!、ほらほら!」
遊び人「いやいやいや!、みんなガン見してたよね!?」
魔法使い「全員忘れろ!、五人とも記憶を無くしてしまえ!」
ゆうしゃ「ぶっ……」
盗賊「くっ……ははは」
賢者「ハハハハハハ!!こんなにおかしな話は無い!!」
賢者「ハハハハハ!!」
賢者「はははは……」
賢者「良かった」
賢者「……来て良かった」
遊び人「あ……あれ?なんか数が合わないと思ったら……」
遊び人「兄さん……?」
遊び人「どうしてここに……?」
賢者「お前を救うためだ」
遊び人「……?」
410 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:53:07.99 ID:cUSWNAFBo
遊び人「あ!そうだ僕死んだんだった……」
遊び人「ってことは、これは夢?、よくよく考えてみれば魔法使いがあんなに優しいはずが」
魔法使い「悪かったな!現実で!!」
遊び人「あ、この反応は本物だわ」
魔法使い「んもう!」
ゆうしゃ「現実だ、お前は偽賢者との戦いで自爆して死んだんだ」
ゆうしゃ「……俺のせいだ、俺がお前を止めていれば……」
遊び人「あああああ、まぁ今は生きてるし、ぜんぜん」
遊び人「ってか何? みんな優しいね」
ゆうしゃ「能天気さがうらやましいよ……そういう所にはいつも助けられてる」
遊び人「……って死んだのになんでここにいるの? 僕」
僧侶「生き返りました、世界樹の葉の力で新しい命をもらったんです」
武道家「新しい命をもらったからって命を粗末にしちゃ駄目だよ、命は投げ捨てるものじゃないんだから」
賢者「そうだ、世界樹の葉をたまたま私が持っていたから助かったんだ」
遊び人「兄さん、どこで手に入れたの? ロマリア王なんでしょ……?」
賢者「王様に出来ないことなんて無い、それに今は王様じゃないしな」
ゆうしゃ「え!?」
賢者「臣下に王権を一時的に譲ってここにいるんだ」
ゆうしゃ「なるほど……」
盗賊「まぁ生き返った時には――」
ギッ
鋭い眼光
魔法使い「盗賊」
盗賊「オ、オイ 言うつもりはねぇって……空気読むぜ」
遊び人「え、何秘密なの?」
魔法使い「なんでもない!!」
411 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:53:41.49 ID:cUSWNAFBo
武闘家「はー良かった、暗い気持ちでゾーマと戦うなんて嫌なものね」
僧侶「ねー、でもでもでも!」
魔法使い「僧侶!」
僧侶「言いませんってー」
『ハハハハハハハハハハ!!』
ゆうしゃ「……さて」
ゆうしゃ「もういいか」
ゆうしゃ「遊び人が生き返って俺は非常に嬉しい」
ゆうしゃ「だが……ここはゾーマ城、ゾーマとは目と鼻の先だ」
ゆうしゃ「(俺だってもっと遊び人と話し、楽しい時間を過ごしたい)」
ゆうしゃ「(……けどけじめはつけなくちゃ)」
ゆうしゃ「(後ろでは商人やアレフガルド勇者が足止めをしてくれている)」
ゆうしゃ「(多分、ゾーマと戦うチャンスは一度しかない)」
ゆうしゃ「……先に進もう」
苦虫を噛み潰したような表情で言った
それだけで十分ゆうしゃの気持ちは伝わった
ああ、誰もがまだこうしていたいけれど、みんなを代表して言ってくれているのだと……
412 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:54:29.86 ID:cUSWNAFBo
魔法使い「遊び人、戦えそうか……?」
遊び人「ごめん、ちょっと無理みたい……」
魔法使い「……そっか」
魔法使い「ここでお別れだな」
遊び人「うん……」
遊び人「……魔法をかけていいかな」
魔法使い「どんな?」
遊び人「君が無事に帰ってこられるように魔法をかけるよ」
武闘家「はいはい〜、みんな後ろ向いて〜〜」
僧侶「そうですよー」
ゆうしゃ「?」
武闘家「はい、きょとんとした顔しないで」グイグイ
遊び人「動かないでね」
ちゅっ
唇を重ねるだけの挨拶のようなキスをした
魔法使い「ん……ありがと」
遊び人「初めてだからあんまりうまくなくてごめんね」
魔法使い「うそつき」
遊び人「え?」
魔法使い「二回目なんだからもっとうまくやれよ」
遊び人「待って! その話くわしく!」
魔法使い「ひ・み・つ」
413 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:55:07.43 ID:cUSWNAFBo
賢者「おーい、もういいかー?」
魔法使い「(……っ!、気を使われてるのが余計に恥ずかしい)」
ゆうしゃ「はいはいはい」
盗賊「いい話だな」
僧侶「茶化しちゃダメですよ」
武道家「でも遊び人さんの替わりは誰がやるの?、五人じゃ……ねぇ?」
コクン
普段が六人なのだから五人になった場合戦力は単純計算でも六分の五だ、六人によるシナジーも考えるとそれ以上だ
遊び人「兄さん、お願い」
賢者「……私がか」チラッ
ゆうしゃ「…………」
僧侶「入ってもらいましょうよ、ゆうしゃさん」
賛成の僧侶
ゆうしゃ「ん……?、ああそうだな……」
遊び人「兄さん、後はお願いしていいかな」
賢者「ああ、任せてくれ」
魔法使い「賢者」
賢者「なんだろうか」
魔法使い「私はそんなにお前が好きじゃない、どちらかというと嫌い寄りだ」
賢者「(はっきり言うな……でも仕方ない……いやこの扱いさえ……)」
魔法使い「だが遊び人の命の恩人でもある、その点はプラスでプラマイゼロだ」
魔法使い「よろしく」
414 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:56:18.87 ID:cUSWNAFBo
賢者「あ、ああ!、よろしくお願いいたします」
賢者「他のパーティーの方も一時的に世話になる」
賢者「遊び人の兄、賢者だ、よろしくお願いいたします」ペコッ
武道家「よろしくね」
賢者「あ、その件は本当に……」
武闘家「(その話をすると盗賊が怒るからナシで)」
賢者「え……ええ? まぁ……」
盗賊「しっかり頼むぜ」
賢者「ああ」
ゆうしゃ「遊び人、こいつを渡しておく」
遊び人「あ、これって」
ゆうしゃ「いのりの指輪だ、今の戦闘でかなり消費してしまったMPの回復に使おうと思っていたがが一つ渡しておく」
遊び人「大丈夫なの?」
ゆうしゃ「まだいくつかある」
ゆうしゃ「これで回復してリレミトで脱出してくれ」
遊び人「うん、わかった、ちょっと休憩してから脱出するね」
ゆうしゃ「……ああ」
ゆうしゃ「(…………なんだろうこの焦燥感は)」
ゆうしゃ「(だが進まなくちゃいけない、それが仕事だから……)」
ゆうしゃ「……行こう、ゾーマを倒すために」
415 :
神は言っている……ここで死ぬ定めではないと
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/03(日) 19:58:57.53 ID:cUSWNAFBo
おかえり遊び人、今回はそれだけ
一人のメンバー入れ替えがあり、ゾーマとの戦いが始まる
え!?遊び人放置……?
次回、強襲!大魔王ゾーマ
416 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/03(日) 20:01:04.21 ID:Py6qGCbCo
乙!
なんだかすげえさっぱりした別れだね
遊び人はもう一度爆発するべき
417 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/06/03(日) 22:03:05.02 ID:zM2b1ekAO
乙
418 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/06/03(日) 23:47:37.57 ID:5RzZmieAO
遊び人は違う意味で爆発しろww
419 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:51:47.79 ID:nymViPh4o
【宿命の出会い】
遊び人を置き、ゾーマに向かって走り出した。時々みなが後ろをチラチラ見ていた事以外何も起こらずに進んだ
いつもなら冗談の一つでも話しているところだが、仲間の死は全員の神経を緊張させてた
ゆうしゃ「……」
ゾーマ「……来たか」
宿命の敵同士、まずはお互いの攻撃テリトリー外からの会話を行った
ゾーマ「遅かったなゆうしゃ、我が配下に苦戦したか?、ククク」
ゆうしゃ「……」
ゆうしゃ「ゾーマ、まず俺はお前に聞かなくてはならないことがある」
ゾーマ「……なんだ」
ゆうしゃ「黒い霧を差し向けたのはお前か……?」
ゾーマは一瞬の間を空けて
ゾーマ「……知らぬ、そんな事は我が知る事ではない」
ゾーマ「ダニに気を使う奴がいるか?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
その一言で全て理解した、ゾーマの仕業ではない
420 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:52:17.09 ID:nymViPh4o
ゆうしゃ「そうか、もしゾーマの差し金だったら――」
ゾーマ「その柄に手をかけた剣で斬りかかってきたか?、我が気づいておらんとも?」
ゆうしゃ「(……この距離で目視するだと!?)」
僧侶「(これが大魔王ゾーマ……すごい威圧感)」
盗賊「(ヤバい気配がビンビンしてるぜ)」
賢者「(魔王……恐ろしい、奴からはあいつを越える闇が見える)」
武闘家「(直感的に分かる、本能っていうのが告げてる、ゾーマは並じゃない……)」
魔法使い「(……冷たい顔だ、だが私は勝たねば……)」
ゾーマ「……我からもお前達に聞きたい事がある」
「!?」
賢者「(なんだろうか……このゾーマの質問とは)」
盗賊「(さあな、分からねえもんだぜ)」
ゆうしゃ「こちらの質問にも答えてもらった、権利はある」
ゾーマ「もしや、メンバーの入れ替えをしたか」
ゆうしゃ「……した」
ゾーマ「……そうか、願わくば全力のお前たちと戦いたかった」
ゆうしゃ「なに……?」
421 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:52:52.58 ID:nymViPh4o
ゾーマ「さあ、魔王と勇者の戦いを始めよう」
ゾーマ「何故もがき、生きるのか
滅びこそ我が喜び
死にゆく者こそ美しい
さあ我が腕の中で息絶えるが良い!」
――大魔王との戦いが始まる
422 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:54:24.81 ID:nymViPh4o
ゆうしゃ「武闘家! 頼むぞ!!」
武闘家「おっけーです! 輝け! 光の玉!!」
光の玉から光が発光され、ゾーマの闇の衣を剥がしていく
ゾーマ「グウウウ! 忌まわしき光の玉め!!」
ゾーマ「マヒャド!」
武闘家「きゃっ!」
光を放出している光の玉を持っている武闘家を狙った攻撃
武闘家「(……どうしよう、ここで光の玉を離したら……?)」
盗賊「光の玉を離せ!」
ゆうしゃ「かまわない!! 離せ!」
武闘家は光の玉を離し、マヒャドの範囲から離れた
マヒャドにより光の玉は破壊された。だが幸運にも光の玉は既にゾーマの闇の衣を剥がし終わっていた。
闇の衣さえ剥がせれば光の玉は必要無い、ゆうしゃたちにはデメリットは無いのだ。
賢者「光の玉が……」
ゆうしゃ「だが闇の衣は剥がされた! これでお前の力は弱体化したはず!」
ゾーマ「おのれ竜王め、光の玉は奴が持っていたのか……」
魔法使い「これでどうだ! 闇の衣さえ無ければ……」
ゾーマ「だが……大魔王の力 見くびるなよ?」
ゾーマ「闇の衣が無くとも今のお前たちを倒すには十分だ」
ゾーマ「我は大魔王ゾーマなり……小細工は通用せぬ」
423 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:55:26.03 ID:nymViPh4o
【ゾーマの実力】
ゾーマ「凍える吹雪!」
ゾーマの口から強力な吹雪が放たれる、氷の息とは段違い
雪山の吹雪よりもすさまじい強力な一撃
『うわあああああああああ!!!』
僧侶「痛い!……冷たいというより痛い……!!」
そのモーションの後、ゾーマ最強の魔法攻撃、マヒャドが放たれる
盗賊「!!」
盗賊「武闘家! 守れーー!!」
武闘家「え……ええ? 何!?」
盗賊「さっさと守れ!!」
その声のすぐ後に……
ゾーマ「マヒャド!」
史上最強のマヒャド使い、大魔王ゾーマのマヒャドは野生のモンスターの攻撃よりも
どの魔王よりも強いマヒャド、史上最強だ
武闘家「(あ……ありがとう……)」ボロボロ
盗賊「(相手は大魔王なんだ、耐性防具の少ないお前は絶対にダメージが大きい、気をつけるんだ)」ボロボロ
424 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:56:10.82 ID:nymViPh4o
ゆうしゃ「……っ!、ゾーマは氷系の攻撃をするのか……!!」
僧侶「(……!! すごいダメージ!!)」
魔法使い「ううっっっ!!(バラモスなんかとは違う! こいつは大魔王だ!!)」
僧侶「ベホマラー!」
賢者「ベホマラー!」
魔法使い「スクルト!」
魔法使い「(大魔王が魔法しか使ってこないはずがない、物理攻撃に備えてかけておくべきだ)」
盗賊「行くぜ!」
盗賊「たあっ!」ザシュザシュ
ゾーマに対して最初の攻撃、ファーストアタック
その攻撃は隼の剣、二回攻撃をゾーマに喰らわせる
ゾーマ「ム……!」
武道家「まだまだーー!」
続いて武道家の追撃、並みのモンスターなら二人の連続攻撃だけで倒せてしまうほど
ゾーマ「…………フッ」
武道家「(うわぁ……ぜんぜん効いてないって感じ)」
425 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:56:48.52 ID:nymViPh4o
【氷の力】
ゆうしゃ「凍える吹雪が強烈だ……」
僧侶「任せてください! 吹雪が怖いなら!」
僧侶「フバーハ!!」
綿のようなやわらかい光が六人を包みこむ
ゾーマ「凍える吹雪!」
賢者「吹雪が弱まった!」
盗賊「フバーハがあれば戦いがかなり楽になるぜ!」
武闘家「さっきよりダメージが少ない!」
ゆうしゃ「いいぞ! 僧侶!!」
僧侶「はいっ!」
ゾーマ「……杞憂するのは勝手だが」
一瞬のタメの後に
ゾーマ「凍てつく波動!」
ゾーマの体から凍てつく波動が発生させられる
ゆうしゃ「な……なんだ!?」
盗賊「精神攻撃か!?」
魔法使い「うわっ!」
426 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 09:59:16.66 ID:nymViPh4o
魔法使い「……? いや、なんともないぞ」
賢者「い…いや! フバーハとスクルトが!?」
僧侶「私のかけたフバーハが!? そんな……」
武道家「ダメージは無いけど……この攻撃は……!」
ゆうしゃ「(フバーハとスクルトの光がなくなった!?、まさかさっきの攻撃は補助魔法を打ち消す攻撃なのか!?)」
ゾーマ「お前たちは補助魔法を駆使してくるらしいな」
ゾーマ「だが大魔王に補助魔法は通用せぬ!」
ゾーマ「全ての補助効果を消し去る凍てつく波動、見るのは初めてだろう」
ゾーマ「絶望せよ、勇者たちよ」
魔法使い「……ならまたかけなおせばいい!」
魔法使い「スクルト!」
賢者「そうだ! フバーハ!」
ゾーマ「そういう考え方もできるな、ククク」
ゆうしゃ「(だがいてつく波動が何度もとんでくると考えるとピオリムのように優先順位の低い魔法はかけるべきじゃないな)」
ゆうしゃ「僧侶!、ピオリムはかけなくていいぞ! 打ち消されるだけだ」
僧侶「はい!わかりました!(そっか、ピオリムをかけてもかき消されるから)」
ゾーマは的確な所でいてつく波動を使ってきた
たとえば、ゾーマはタメの少ない氷の息で僧侶、または賢者のフバーハを誘導しつつ
凍てつく波動からすぐさま凍える吹雪を叩き込む
これでは補助魔法の効果が発揮されない
また、凍てつく波動は極力使わずに無駄な凍てつく波動は避ける、ダメージにならないからだ
よって極端にマヒャドと凍える吹雪の連続全体攻撃を繰りかえすことになる
全体攻撃にはベホマラーが必須で、避けることもままならない
ゆうしゃ「(大魔王ゾーマ!……大魔王を名乗るだけあって力だけでなく頭もキレる……」
どちらかしか持っていない奴と戦うのは簡単だ……、だが両方持っている奴と戦うのは非常に苦しい)」
427 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:00:24.89 ID:nymViPh4o
魔法使い「ルカニ!(ダメで元々だ!、ザキなんかはほとんど効かないがルカニやマヌーサなら効く奴は多いからな!)」
ゾーマ「ム……」
ゾーマの守備力が下がった
盗賊「!?ルカニで守備力が下がった今がチャンスだぜ」
盗賊「行くぞ!」
武道家「うん!」
パーティーのアタッカーである二人がゾーマを襲う
ゾーマ「甘い! 凍てつく波動!」
ギィンと音をたてて攻撃を弾き飛ばす
武道家「(!? ゾーマの守備力が戻った、これじゃたいしたダメージにならない)」
ゆうしゃ「(自分にかかった補助魔法の効果も打ち消すのか……!)」
僧侶「武闘家! 危ないわよ!!」
武闘家「下がるわ姉さん!」
ゆうしゃ「武道家、盗賊!ルカニで下がった時には素早く攻撃を仕掛けてくれ!」
盗賊「おう!わかった」
ゾーマ「お前たちは我に勝てない絶対的な理由がある」
ゾーマ「それに気づかぬまでな!」
ゾーマ「凍える吹雪!」
ゾーマ「マヒャド!」
ゆうしゃ「(絶対に勝てない理由だと……!?)」
ゆうしゃ「(それはなんだ……?)」
428 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:03:01.39 ID:nymViPh4o
それは戦いが長期戦になるにつれて明らかとなっていった
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
盗賊「(ここは防御か……?)」
賢者「(凍てつく波動が来るまでに攻撃してもらおう)バイキルト!」
盗賊の攻撃力が倍加した
盗賊「……」
賢者「……」
盗賊「あ、すまねぇ防御しちまった」
賢者「あ、ああこちらこそすまない」
ゾーマ「いてつく波動!」
バイキルトが無効となった
賢者「(しまった……無駄な行動をしてしまった)」
盗賊「(防御しちまった俺も悪いんだが、なんか噛み合わねーな……)」
ゆうしゃ「…………」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
魔法使い「ベキラゴン!!」
魔法使い「(よし、遊び人続いてくれ……)」
賢者「メラゾーマ!!」
魔法使い「(なんでメラゾーマなんか……ってそうだ、遊び人はあっちで寝ているんだった)」
魔法使い「(いつもなら私に続いてベキラゴンを使ってくれるんだが……)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
武道家「いてて……マヒャドモロに食らっちゃった……」
賢者「(まずい! 回復を……)」
僧侶「ベホマ!」
僧侶のベホマが武道家を癒す
賢者「ベホマ!」
賢者のベホマも武道家を癒す……?
賢者「(しまった!、武道家くんの回復には既に僧侶さんが……)」
ゾーマ「凍てつく波動!!」
ゾーマ「凍える吹雪!」
凍てつく波動からの吹雪でフバーハがかかっていないゆうしゃたちを吹雪が襲う
賢者「くっ……こんな事ならフバーハを使っておけば良かった……」
僧侶「あの……すみません遊び人さん……じゃなくて賢者さん!」
僧侶「(間違えちゃってごめんなさい!)」
賢者「あ、ああこちらこそすまない……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
429 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:03:54.84 ID:nymViPh4o
ゆうしゃ「はぁ……はぁ……(一体何なんだ……絶対に勝てない理由とは)」
僧侶「さ……さっき私、賢者さんと遊び人さんを間違えちゃって……そっくりですよね、あの二人
私と武闘家も姉妹ですけどあんまり似てないって言われます」
ゆうしゃ「(え……)」
ゆうしゃ「(ええ!?…………)」
ゆうしゃ「僧侶、もう一度ゆっくりと……」
僧侶「いやだから遊び人さんと賢者さんって似てますねって話を……」
ゆうしゃ「……そうか! わかったぞ!!」
ゾーマ「……」
ゆうしゃ「俺たちは六人で戦いながら六人で戦っていなかった」
盗賊「どういう事だ……?」
ゆうしゃ「似ているんだ!、遊び人と賢者さんは……」
ゆうしゃ「だから俺たちは今まで通り、遊び人と組んだつもりで戦っていた、それが間違っていたんだ!」
ゆうしゃ「兄弟と言っても二人は別人! 気質から体まで全部違う!
ゆうしゃ「そう……今の俺たちを例えるなら……」
ゆうしゃ「ジグゾーパズルで無くした一つのピースの代わりによく似た形のピースを無理矢理はめているような違和感……」
430 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:06:54.08 ID:nymViPh4o
僧侶「……だから妙に行動が噛み合わなかったんですね!」
武闘家「戦ってる最中に違和感があったのはそれかぁ……」
ゆうしゃ「……そうだろうゾーマ」
ゾーマ「……」
ゆうしゃ「……そしてこの状況を打開するには……」
ゆうしゃ「今できている絵を壊して新しく再構築する!!」
「えっ!?」
ゆうしゃ「今からこの六人でのフォーメーションを作り出す、それも戦闘中にだ」
盗賊「お……おい、そんな事できるのかよ」
ゆうしゃ「できる!」
ゆうしゃ「互いの事をよく知っているならすぐに作れる!」
ゆうしゃ「だって…俺たちはパーティーだろ?」
ゆうしゃ「不可能を可能にしろって話じゃない、可能な事をしろって事だ」
ゆうしゃ「その中でネックになるのが賢者さんの事を俺たちがあまりよく知らないって事だ……」
ゆうしゃ「……というわけで賢者さん」
ゆうしゃ「自分の事をもっと俺たちに教えてくれ! そうすれば俺たちもあなたを信じられる!!」
賢者「……わかった」
賢者「私の名前は賢者、けんじゃ家長男、職業は賢者、レベルは44 身長180程度、得意な魔法系統はメラ系
元ロマリア王で借金3000万Gは全て返済した男だ!、頭はキレる方!、好きなタイプは砂漠のお姫様! 以上だ!!」
ゆうしゃ「よ……よし聞いたな(好きなタイプまで言わなくていいですけど……なんか思い当たる節があるが今はそれどころじゃない!!)」
ゆうしゃ「本当に六人の力を合わせるには信頼がいるんだ!」
ゆうしゃ「お互いに人間的に信用……それだけじゃない 俺たちは強い!アリアハンを出発した頃のレベル1じゃない!
信じられるだろ!? 強い仲間なら!!」
431 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:08:57.48 ID:nymViPh4o
武道家「お互いを信じる……そうみんなは強い、だから信じられる、守る価値のある仲間だから!」
魔法使い「遊び人が私を待ってくれてるんだ!、仲間と協力?……なんだってやってみせる!」
賢者「……このパーティーに私は本来必要ではないのかもしれない」
賢者「だが!それでも大魔王を倒すために私の力を使ってくれ!」
盗賊「頼りにならねぇ仲間ならこんなに熱くなるわけねぇ、信じてるぜお前らの力!」
僧侶「……ルイーダの酒場にいた時は私、レベル1でした」
僧侶「でもパーティーのみんなで戦ってレベルを上げて……連携ならすぐにできると思います、そこに絆があるなら!」
ゾーマ「フン……本気というわけか」
ゆうしゃ「ゾーマ、俺はこの戦いに勝ちたい、勝つためならなんでもする」
ゆうしゃ「卑怯な手を使うという意味じゃない、勝つために常に……常に最善の手を打ち続けるということだ!」
ゆうしゃ「行くぞゾーマ!これからが本番だ!」
ゾーマ「我は本気のお前たちと戦いたかった、その願い、かなえられたり」
新しいフォーメーションの構成……それは簡単な事じゃない
今まで通りを捨てたパーティは、その後かなり連携が崩れた
回復が間に合わず、一度死亡寸前まで行ってザオリクをかけてもらったり
凍てつく波動に何回も補助魔法を無効化され無駄な行動をしてしまった
だが……? どんどん六人の動きは良くなっていく、それは信用 あいつならやってくれる
そんな気持ちがすさまじい早さで連携を作成していく……
じきに最初のギクシャクとした連携行動より良い物が完成した
賢者「ルカニ!」
ゾーマの守備力が下がる
盗賊「(よし……ここで攻撃だぜ!)」
盗賊「たぁっ!!」ザシュザシュ
ゾーマ「ムウウウウ!! (凍てつく波動を撃つ前に攻撃では無効化できぬ……)」
ゆうしゃ「行ける……!! そう俺たちは他人じゃない……作れるんだ……俺たちなら!!」
ゆうしゃ「この戦いもらった!!」
誰もが勝ちを確信したその時……
432 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:12:27.24 ID:nymViPh4o
ゾーマ「クッ……ハハハハハ」
賢者「ゾーマが…笑った?」
ゾーマが笑顔を浮かべたのは初めてだ、それは奇妙な光景だった
ゾーマ「さすがだゆうしゃよ、全力となったお前たちに我のみが全力を見せぬのは失礼というものだな」
武道家「ぜ…全力!?」
盗賊「……まさかまだ奥の手があるのか」
魔法使い「今の状態でもかなり苦しいのにここでか!」
賢者「……くそっ、まだだったか」
ゾーマ「この城に溢れる我が瘴気、さぞ我が配下に苦しめられただろう」
ゾーマ「だが!、その瘴気は本来我が物でるのだぞ……?」
ゆうしゃ「何!?」
ゾーマ「我が城に溢れる闇の力よ!! 我が元に戻れ!」
棒立ちになり、天を仰ぐようなポーズをとった
すると部屋の暗さが明るくなった だが、それは光に照らされたというよりもより深い闇に吸収されているようだった
ゾーマが周りの闇を吸収していく、いや元に戻すと言った方が正しい、ゾーマがどんどん黒く染まり上がって、最後には真っ黒になった
武闘家「うっ……、さっきまでよりすごいオーラが……」
盗賊「黒い、あいつは闇そのものみたいだぜ」
ゆうしゃ「第二段階というわけか……!」
ゾーマ「その通り、光の玉に剥ぎ取られた闇の衣なぞ一部、くれてやる」
ゾーマ「だがこれが本当の闇、我が真の闇の力を見よ!!」
本気となったゾーマとの戦いが今始まる……
433 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:16:13.35 ID:nymViPh4o
一人で戦うよりも二人で戦う方がいい
二人で戦うよりも三人で戦う方がいい
仲間が多いに越したことは無い、8つのピースでジグゾーパズルを完成させろ
闇の力をまとった真のゾーマ、その力はすさまじい
勝つのは勇者か、それとも魔王か、それは誰も知らない
次回、アレフガルド編完結 ただ一人の勝利者を求めて
434 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/08(金) 10:19:55.11 ID:nymViPh4o
今まで本当にありがとうございました、そろそろエンディングが見えてきてます
週1更新くらいで遅い中お付き合いありがとうございます(特にβ版からいた人には……)
本当にあと少しです
435 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/08(金) 10:20:10.73 ID:jqN02TPIO
乙
436 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/06/08(金) 22:11:48.47 ID:+YPIN6eAO
おおおおおおお乙!
最後まで見てるぞ頑張ってくれ
437 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:48:36.26 ID:fsXyIpNdo
【第二段階】
ゆうしゃ「(ゾーマが本気を出した!?……第二段階……あの黒いゾーマ……)」
賢者「メラゾーマ!」ボワッ
得意のメラゾーマを黒いゾーマに放った
賢者「どうだ!?」
闇ゾーマ「……フンッ、効かぬな」バシッ
賢者「あ……な、ななな……」
渾身のメラゾーマを受けたはずの闇ゾーマだが
そのメラゾーマをハエをたたき落とすかのように手だけで受け流したはじき飛ばした
賢者「私のメラゾーマを……簡単に……!」
魔法使い「だらしがないな、賢者 いくら強化されようと……」
魔法使い「ベキラゴン!!」
魔法使いの両手から波のような炎が噴出した
魔法使いの代名詞とも言えるギラ系魔法、最強の魔法ベキラゴンが……
闇ゾーマ「もう一度言おうか」
『この状態となった我に魔法は通じぬ』
闇ゾーマ「……」バシッ
魔法使い「ベキラゴンが!?」
闇ゾーマ「そこでバキクロスを用意している僧侶も無駄な事だ」
僧侶「!?」
闇ゾーマ「この状態となった我にはルカニも、マヌーサも、メラゾーマもマヒャドも全ての魔法が通用せぬ」
闇ゾーマ「……絶望したか?」
438 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:49:23.52 ID:fsXyIpNdo
盗賊「なら物理攻撃だぜ!」
闇ゾーマ「確かにその通りだ、今の我に物理攻撃に対する耐性は魔法ほどはない」
闇ゾーマ「だが……果たしてお前たちに攻撃する余裕があるかな?」
闇ゾーマ「凍える吹雪!」
さっきまでの凍える吹雪とは段違い、さっきまでの凍える吹雪は小手調べ、本気となったゾーマの氷は雪崩のように六人を襲う
盗賊「(つめてぇ……というより痛てぇ、皮膚が凍ってやがる)」
盗賊「くそっ、こんな吹雪の中で攻撃する余裕なんてないぜ」
僧侶「ベホマラー!、ベホマラー!」
僧侶「(ベホマラーを連発しないと戦線が維持できないなんて……!、残りMPの心配もしないと……)」
賢者「いのりの指輪!」
賢者のMPが回復した
バキッ
賢者「(これでニ個目か……)」
僧侶「賢者さん早く!」
賢者「わかった」
賢者「(今はいのりの指輪でMPを回復する暇がある……だがこれ以上上がったら……っ!)」
魔法使い「え……ど、どうするんだ!、私は物理攻撃なんてできないぞ!」
ゆうしゃ「ゾーマには効かなくても俺たちには効くんだ!、スクルト、バイキルトを中心に使っていけばいい!、攻撃魔法だけが取り柄なわけじゃないだろ!?」
魔法使い「あ……ああそうだが……(だが攻撃魔法が使えないというのはどうも……希望的に言えばかなら苦しい状況だ)」
ゆうしゃ「くそっ……」
武闘家「たぁっっ!!」
きっちりと黄金の爪による一撃をゾーマに打ち込んだ武闘家
武闘家「よしっ、会心の一撃!」
ゾーマが攻撃でのろける
武闘家「どうだ!?」
闇ゾーマ「クッククククク……魔法の効かぬ我にも物理攻撃にはさすがにダメージを受ける」
闇ゾーマ「だが……さらなる絶望を与えてやろう」
439 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:49:57.12 ID:fsXyIpNdo
闇ゾーマ「我の体は時間が経つごとに体のキズが回復している」
闇ゾーマ「人間の比ではないぐらいにな」
ゆうしゃ「なっ、な……な……!」
ゆうしゃ「自動回復……」
僧侶「どういうことですか……?」
ゆうしゃ「自動回復を持っているやつは厄介なんだ!、強い敵も時間をかければ倒せるかもしれない」
ゆうしゃ「でも自動回復がある場合……時間をかければかけるほど相手のHPが回復してしまう……」
ゆうしゃ「だから短期決戦かガチガチに防御を固めて戦いたいんだ! でも……」
賢者「そのどちらも絶望的……」
盗賊「短期決戦にしようにも魔法攻撃無しの物理攻撃のみ、防御を固めようにもいてつく波動……」
盗賊「やべーな」
……………………
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
戦況はまったく動かなかった、圧倒的にゾーマの有利、覆ることのない差
攻撃しようにも攻撃が強力すぎて攻撃するタイミングが無い
自動回復によってどんどん回復しているゾーマ、もう絶望的
パーティの表情も曇り、会話も無くなった
だが、その沈黙をゾーマは破った
440 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:51:27.57 ID:fsXyIpNdo
闇ゾーマ「…………」
闇ゾーマ「はぁ……もう帰れ、お前たちにはがっかりした」やはり我は本気をだすべきではなかった、戦いもつまらぬ」
闇ゾーマ「一方的にいたぶるのではなんの面白みもない、帰れ」
ゆうしゃ「なに!…… 帰れだと……」
ゆうしゃ「そんなことするわけーー」
ゆうしゃ「ハッ……(待て、今の状況で勝てるか?……いや万に一つもない、そうだ俺には仲間を守る義務がある、逃げるのも充分ありじゃないか……)」
ゆうしゃ「……」
無言となり、黙り込んでしまった
僧侶「……だめ」
僧侶「ここで逃げ帰ったら後悔します!、逃げちゃだめです……逃げずに戦ってください!、私も戦います!」
ゆうしゃ「僧侶……」
武道家「姉さんのいう通りだよ……逃げてアリアハンに戻るなんて御免!」
武闘家「ここで逃げ帰ってもなんの意味もないよ!、生きて帰っても……惨めな思いで時間が過ぎていくだけ」
武闘家「だったら……最後まで、最後まで戦おうよ!」
盗賊「……女を死なせるわけにはいかねえ、だから逃げるのには賛成だって頭の中じゃわかっちゃいる」
盗賊「だが、足がうごかねえ、背中を見せるわけには…… お前はどっちだよゆうしゃ」
ゆうしゃ「俺は……」
ゆうしゃ「俺は……」
僧侶「最後まで戦いましょう!」
ゆうしゃ「そうだな、最後まで戦おう、たとえここで終わるとしても」
剣を構えた
441 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:52:11.25 ID:fsXyIpNdo
闇ゾーマ「そうか、ならばここで死ね 指揮官が崩れれば後はなんとでもなる」
闇ゾーマ「これで終わりだ」
ゆうしゃ「(嗚呼……俺はここで終わるのか……、だが逃げるよりは……よかったのか……?)」
…………
………
……
…
【救世主】
「ギガデイン!」バチバチバチ
闇ゾーマ「グウウウッ! だ……だれだ!?」バチバチ
ゆうしゃ「(このギガデインは……!)」
「全ての魔法が効かないっていうのは嘘だな、大魔王」
「勇者のみに許された魔法ギガデイン、デイン系なら効果があるみたいだな」
闇ゾーマ「グッ……貴様は……もう一人の勇者……!」
アレフガルド勇者「なんだ、けっこう俺って有名人だったんだな」
442 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:52:42.50 ID:fsXyIpNdo
アレフガルド勇者「よう」
アレフガルド勇者「なんだ、苦戦してたみたいだなゆうしゃ」
ゆうしゃ「た……助けに来てくれたのか……」
アレフガルド勇者「ヒーローは遅れてやってくるってね」
闇ゾーマ「な…なるほど……、七人目の仲間というわけか」バチバチ
アレフガルド勇者「いいや」
アレフガルド勇者「もう一人いるぜ、八人目がな」
「賢者の石よー!、みんなをいやせー!」
賢者の石の光で六人のHPがみるみる回復していく
魔法使い「この頭の悪そうな声は……!」
盗賊「お……おおっ!」
僧侶「ベホマラーと同じくらいの回復力がある……」
賢者「あ、ああ…!」
武道家「す……すっごい……」
遊び人「頭が悪そうで悪かったね、んもう」
アレフガルド勇者「おい遊び人、俺たち二人の即席パーティー名はどうする?」
遊び人「うーん、じゃあね 脇役で満足できなくなった同盟なんてどうかな」
アレフガルド勇者「覚えにくい上に長いので却下」
遊び人「だったら聞かないでよ」
443 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:53:32.05 ID:fsXyIpNdo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【脇役】
バラモスゾンビ「……ゾーマ様!」
アレフガルド勇者「瘴気が消えた!?」
アレフガルド勇者「(もしかしてゆうしゃたちがゾーマを倒したのか?、しかしそうならこの世界の闇は取り払われているはず……)」
アレフガルド勇者「おい!いったいなにが起こったんだ!」
バラモスブロスゾンビ「ゾーマ様が本気となったということだ」
バラモスゾンビ「本気となったゾーマ様には我ら兄弟が束になっても勝てぬ、ハハハ!これで終わりだ、全てな」
アレフガルド勇者「なに!?」
アレフガルド僧侶「アレフガルド勇者……」
アレフガルド僧侶「行きなよ、ゆうしゃたちを助けにさ」
アレフガルド勇者「何を言ってるんだ!、俺がいなくなったら誰が三人をまとめあげるっていうんだ!」
アレフガルド僧侶「でもさ……アレフガルド勇者は脇役で終わっていいの?」
アレフガルド僧侶「ここは私たちの世界じゃ、余所者に全部任せていいわけないよ」
アレフガルド戦士「そうだぜ勇者!、ここは俺ら三人でなんとかまわすからよ、行けよ!」
アレフガルド魔法使い「瘴気が無くなったってことはもうこいつら復活できないってことだよね、ならあたしたち三人でもなんとかなるよ!」
アレフガルド勇者「ダメだダメだ!、三人にはリーダーの経験をさせてあげる暇が無かったから言わなかったけど戦いながら作戦を考えるのはすごく難しいんだ!
俺がいなくなったらまとめる奴がいなくなる……それだけは譲れない!」
444 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:54:33.83 ID:fsXyIpNdo
?「……ふむ、では私が代わりをしよう」
アレフガルド戦士「あっ……ヒドラにやられてたおっちゃんじゃねぇか!」
オルテガ「そういう覚えられ方をされてたのか……」
オルテガ「私もそこそこの冒険者でね、噂は聞いてるよアレフガルド勇者くん」
アレフガルド勇者「あなた確かゆうしゃの親父さんでしょう、キズの方は大丈夫なんですか」
オルテガ「……八割治療といったところだ、神官様が優秀でね、瀕死からかなんとかここまで回復できた」
オルテガ「きみは早く行きなさい、この娘たちの言う通りだ、きみの力が必要になる」
アレフガルド勇者「い……いやでも……」
アレフガルド僧侶「……」イライラ
アレフガルド僧侶「カッコ悪いじゃん!、せっかく強くなってもう一人のために足止め……カッコ悪いよ」
アレフガルド僧侶「でっかく生きなよ男なら!」
アレフガルド勇者「!!」
アレフガルド戦士「これ、持ってけよ」
アレフガルド戦士は賢者の石を差し出した
アレフガルド戦士「アレフガルド僧侶がいりゃたぶんいらねぇ、使ってくれ」
アレフガルド勇者「あ…ああ!!」
アレフガルド勇者「オルテガさん!彼女たちをお願いします!」タッタッタ
アレフガルド戦士「行っちまったなぁ、ま、その方があいつのためだ」
アレフガルド僧侶「はぁ……アレフガルド勇者もまだ保護者体質が抜けないんだから……」
アレフガルド魔法使い「ついノリで行きなよって言っちゃったけど三人+おじさまで大丈夫かな」
オルテガ「任せてくれ、これでも私は一度勇者と呼ばれた男なんだぞ?」
オルテガ「まずは私にスカラを頼む、それから入り口を戦士くんが固めてくれ」
………………
……………
…………
………
……
…
445 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:55:23.03 ID:fsXyIpNdo
【走行者】
アレフガルド勇者「ハァッ…… ハァッ……」
アレフガルド勇者「(ここまで来たら帰れない、三人の気持ちに報いないと)」
アレフガルド勇者「……にしても、長いな」
アレフガルド勇者「ちょっと休憩だ」
「はーっ……」
アレフガルド勇者「……??」
アレフガルド勇者「こんなところに人が……?」
アレフガルド勇者「……いや!? 敵か!?」ザッ
アレフガルド勇者は物陰に隠れた
「いのりの指輪っと……」ヒュイン
MPが回復した
アレフガルド勇者「……??」
アレフガルド勇者「こんなところで休憩している奴……?」
アレフガルド勇者「おい!」
「わっ!!」バサッ
アレフガルド勇者「??……お前、ゆうしゃの所の賢者じゃないか、どうしてこんな所に」
遊び人「あ! えっと……アレフガルド勇者?」
アレフガルド勇者「どうしてお前だけこんな所にいるんだ!?、あいつらはどうした」
遊び人「……先に進んだ」
アレフガルド勇者「戦力外通告でもされたのか」
遊び人「あ、いや、そうじゃないんだけどね……」
アレフガルド勇者「は……?」
今までのいきさつを説明した
アレフガルド勇者「それは……ご愁傷様です」
遊び人「死人みたいに言わないでよ!」
アレフガルド勇者「(実際死んでるだろうが)」
遊び人「……だからね、もう無理なのよ ぼく」
446 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:56:24.25 ID:fsXyIpNdo
アレフガルド勇者「ふーん」
アレフガルド勇者「お前も納得できるんだな、この扱いで」
遊び人「え?」
アレフガルド勇者「俺は我慢できなくなってここに来たよ、足止めで俺の仕事が終わる」
アレフガルド勇者「それじゃやっぱり格好悪いってさ、アレフガルド僧侶に言われたよ」
アレフガルド勇者「俺は格好悪いまま終わりたくない、だからここに来た」
アレフガルド勇者「悪いが俺には時間が無い、せっかくの再会を喜びたい所だが俺は先に進ませてもらう」
遊び人「……………………」
アレフガルド勇者「じゃあな」ダッ
遊び人「ま…待って!」
アレフガルド勇者「なんだ!、用件があるなら十文字以内で言え!」
遊び人「僕も連れてってください」
アレフガルド勇者「一文字多いぞ!」
遊び人「細かいこと言わないでよ!」
遊び人「やっぱりこのまま帰るのやだ! 体……ボロボロだけど、精一杯戦いたい!」
遊び人「最初からずっと居たのに……ここって時に戦えないなんてやだ!」
アレフガルド勇者「……ほう」
アレフガルド勇者「連れていくって言っても……お前、歩けるのか?」
アレフガルド勇者「(自分で聞いておいて難だが)」
遊び人「引きずっていってもいいから」
アレフガルド勇者「引きずるって……痛いぞ!?」
遊び人「大丈夫!、慣れてるから」
アレフガルド勇者「(そういう問題なのか?)」
遊び人「はやく!」
アレフガルド勇者「わ……わかった引きずっていこう」
……一人オマケを連れて行くことになった
アレフガルド勇者「ついていくのは勝手だが働けよ」ポイッ
アレフガルド勇者「受け取れ」
遊び人「あ、賢者の石じゃない」ズルズル
アレフガルド勇者「MPがなくても使えるだろ、アレフガルド戦士から借りてきた」
遊び人「ふーん」ズルズル
アレフガルド勇者「(こいつ、連れてきて大丈夫かな)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
447 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/15(金) 23:59:35.33 ID:fsXyIpNdo
【八つのピース】
ゆうしゃ「(……ったく、帰れって言ったのに…馬鹿やろう……)」
魔法使い「遊び人!、お前……動けるのか!?」
遊び人「今はアイテムを使うくらいならできるよ、心配してくれるんだね、優しいね魔法使い」
魔法使い「な…なな……」カーッ
魔法使い「フンッ!、もうお前なんて知るか!勝手にしろ!」
遊び人「はいはい」
盗賊「(おい、空気読めよ……とは言えねぇなぁ、助かったぜ、二人とも!)」
武道家「や……やった!、これでなんとかなるかも!」
僧侶「ベホマ!」
ゆうしゃ「僧侶……ありがとう」
僧侶「……まだ戦えます、心強い仲間が二人来てくれたんですから」
僧侶「あなたはここで死ぬような人間ではありませんよ?」
ゆうしゃ「あ……ああ!」
ゆうしゃ「(心強い仲間が二人増えた、喜んでる……場合じゃない!)」
アレフガルド勇者「おい、ゆうしゃ!、お前の命令に従ってやる、もちろん作戦はあるんだろうな?」
ゆうしゃ「(そう、二人の役割を俺は考えなきゃならない)」
ゆうしゃ「アレフガルド勇者!、お前の体調はどうなんだ!?」
アレフガルド勇者「ん?、バラモスゾンビとの戦いで疲労してはいるが
足止めでまともに戦ってなかったし……今のお前たちよりはマシだな」
ゆうしゃ「(よし!、アレフガルド勇者の疲労が少ないならいける!)」
ゆうしゃ「前衛を四枚に増やす!、俺、アレフガルド勇者、盗賊、武道家の四人が前衛だ!」
ゆうしゃ「そして遊び人!、お前は一番後ろだ!ひたすら賢者の石を連発するんだ!
簡単に見えるかもしれないがお前が賢者の石を切らしたら全滅、全滅だ!
僧侶と賢者さんの行動を確保するためにもお前が必要不可欠だ!」
ゆうしゃ「それから」
ゆうしゃ「……二人には言っていないが連携は戦いながら作ってくれ、今までをあてにするな」
ゆうしゃ「こういうことを言いたくなかったけど……」
ゆうしゃ「……みんなの命、俺にくれ」
『おう!』『うん!』『ふんっ……』
448 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:00:13.31 ID:SOOZhfkHo
【総力戦】
八人がゾーマと対立する構図
今までにない四人の前衛、後ろの防御だけでなくアタッカーの枚数、これが大事だ
魔法攻撃は一応デイン系が有効だがデイン系の魔法はMP消耗が早すぎる
ゆえに物理攻撃をした方が効率がいい
アレフガルド勇者「まさかお前と肩を並べて戦うことになろうとはな!」
ゆうしゃ「俺もだよ!」
一方、後衛陣 僧侶か賢者がベホマラー、あるいはベホマで負傷者の治療
回復しない方はフバーハのみ補助魔法を使用する
時には……
賢者「うおおおー!」バシッ
闇ゾーマ「後衛が物理攻撃だと……!」
賢者「賢者の力はそんなに弱くない!、私だって男だ!」
杖で攻撃にかかる、他の魔法職に比べれば実用的な攻撃力
魔法使いは前衛のお膳立て、得意の攻撃魔法が使えないのは痛い
それでもバイキルトで攻撃しようとしている誰かにかけてダメージ量のアップに貢献している
遊び人はボロボロの体でひたすら賢者の石を使い続ける
八人の中で最も酷い状態の遊び人たが賢者の石の回復効果を八人に使い、僧侶と賢者のMP消費をおさえている
遊び人「賢者の石よー!」
アレフガルド勇者「ふんっ!」
武道家「(よし……、四人居れば隙をついて攻撃できるわ)」
武闘家「(タンタンタン……)」
攻撃のリズムを読み始め
武道家「…………っ!、そこっ!」バシッ
闇ゾーマ「ムウウウウ!!」
武道家「よっし!、会心の一撃!」
盗賊「いいぜ、ナイスだ!」バシッ
武道家「うんっ」バシッ
449 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:01:12.70 ID:SOOZhfkHo
闇ゾーマ「ククク……、勢揃いというわけか」
闇ゾーマ「いいだろう!、これでこそ五分の戦いというもの」
闇ゾーマ「どちらが勝つかわからぬ拮抗戦……いいものだ」
ゆうしゃ「流れは俺たちに来ている、実力が拮抗したやつらが戦って勝つ方は……流れを征した方だ!!」
闇ゾーマ「忘れたのか、我は大魔王なり」
闇ゾーマ「流れなどでは勝てぬ どちらが強いか証明してみよ、勇者!」
まさにシーソーゲーム
片方が有利になったかと思った次の瞬間に不利となり敗北のピンチ!……といったこともおかしくない
両者は力の限り戦い続け、ただただお互いの体力を浪費していった
闇ゾーマ「ハァ……ッ、ハァ……ッ」
アレフガルド勇者「どっ……どうした?、ハァッ……息が上がってるじゃないか」
闇ゾーマ「……そうかな」
盗賊「ハァッ……たく、戦いが始まってから何時間たった?……」
武道家「五時間くらい……?、ってか疲労がたまってるけど、まだ、まだまだ!!」
ゆうしゃ「……おい」ボソッ
アレフガルド勇者「(わかっている、俺は途中参加だからまだいけるが……お前たちは満身創痍)」
――短期決戦、それも必殺の一撃を与えなければ終わる
ゆうしゃ「(……っ、そうだ、必殺の一撃を叩き込むしかない)」
アレフガルド勇者「(作戦は全てお前が考えろ、お前の頭の良さは信用している)」
ゆうしゃ「(いいのか?、全てを託して?)」
アレフガルド勇者「(そっちの方が得意だろ)」
ゆうしゃ「…………」ゴクッ
「―――、―――」ボソボソ
「!?」
「…………………………」
アレフガルド勇者「……それ、作戦か?……ふっ……」
魔法使い「おもしろい」
賢者「……そういうのもいいかもしれないな」
盗賊「やるしかねぇか」
武闘家「無茶苦茶だね」
遊び人「うわぁ……これ今の僕はきついかも」
450 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:02:35.73 ID:SOOZhfkHo
闇ゾーマ「……どうした」
ゆうしゃ「……」ギッ
闇ゾーマ「……ほう、その目付き、何か仕掛ける気か?」
ゆうしゃ「……ああ、隠す必要もない」
ゆうしゃ「俺の人生の中で最大の大博打!!」
ゆうしゃ「お前にぶつけるぞ、ゾーマ!」
【大博打】
ゆうしゃ「行くぞ!」ダッ
盗賊「おう!」ダッ
さきほどまでと同じく、前衛の四人がゾーマに襲いかかる
闇ゾーマ「フン……、今までと同じ四人の攻撃ではないか」
ゆうしゃ「それは違うな!」
僧侶「私たちも行きますよ!」
魔法使い「こういう経験は初めてだな!」
賢者「行くぞ!」
遊び人「お…おーー……」
後衛の四人も突撃した
ゆうしゃの作戦は総力戦、ゾーマが倒れるのが先かそれとも八人がやられるか、本当の大博打
ゆうしゃ「正直、俺もこれで倒しきれるかどうかわからない」
ゆうしゃ「だが今はこんな戦い方がしたい!、そんな気分だ!」
闇ゾーマ「マヒャド!」
武道家「くっ……、まだまだー!」
魔法使い「くっ……今のうちだ!僧侶」
僧侶「はい!」バキッ
僧侶も杖を持って攻撃を仕掛ける
防御、回避、回復を捨てた特攻攻撃、もはや回復魔法も賢者の石も必要ない
突撃して武器で殴る、ただそれだけ
闇ゾーマ「……っ、いいだろう その賭け乗った!」
闇ゾーマ「我が倒れるかお前たちが倒れるのが先か!」
451 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:03:26.75 ID:SOOZhfkHo
混戦状態で戦場はめちゃくちゃ、散々な状態だった
実はこの特攻のような攻撃も防御になる
八人が縦横無尽に動きまわればマヒャドや凍える吹雪のターゲットを絞りづらくなる
それを考慮しても、もう八人は限界、体力の限界が近い
それでも前に進んで武器を構えなければならない、そんな戦い
魔法使い「私が……私がゾーマを倒す、この私が!」
僧侶「いいえ!、ゆうしゃさんのために私がお膳立てするんです!」
遊び人「え、ええーい、もうどうにでもなれー」
盗賊「武道家ー!、左だ、左の足をやれー!」
武道家「右は任せたよ!、盗賊」
アレフガルド勇者「お前を倒して俺の方がこいつより強いってことを証明してやるさ!」ダッ
ゆうしゃ「なに!?、俺だ、俺が……俺が倒すんだーー!」ダッ
二人の勇者がゾーマに向かって剣を持って突撃した
アレフガルド勇者「はーっ!」
ゆうしゃ「はーっ!」
遊び人「援護いくぞーー!」
魔法使い「え……ちょっとおい」
遊び人「メラゾーマ」バシッ
「!?」
ゾーマに魔法が効かないことを知らない遊び人はいのりの指輪で回復したMPでメラゾーマを放った
当然、ゾーマに弾かれるが
一瞬だけ隙が作られる、その一瞬を狙いすましたかのように二人は突っ込む
二人は同時に剣をふりおろす
闇ゾーマ「うっ……」ボタッボタッ
二人の攻撃は会心の一撃だった、疲労の中で出した最後の攻撃、もうこんな攻撃は二度とできないだろう
ゆうしゃ「(倒れろ!……倒れろ……!)」
闇ゾーマ「クッ……ガハッ……」ボトッボトッ……
アレフガルド勇者「(……決まった!)」
452 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:04:46.15 ID:SOOZhfkHo
闇ゾーマ「ククク……我が負けか」
闇ゾーマ「だが……楽しかった……こんなに血が凍るほどの戦いができたのは久しぶりだ……」
闇ゾーマ「ククククク……ハハハハハハハハ!!」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
闇ゾーマ「ひとつお前たちに教えてやる」
闇ゾーマ「この世に光あるところに闇がある」
闇ゾーマ「新たな闇があらわれた時にはお前たちはもう……ぐほっ……」
ゆうしゃ「ゾーマ!」
闇ゾーマ「ククク……さらばだ勇者たちよ……」
闇ゾーマ「ククク……ハハハハハハ!!」
バタッ
ゾーマを倒した
アレフガルド勇者「ゾーマ……」
ゆうしゃ「……強かった、なぜかゾーマは悪には俺は思えない」
ゆうしゃ「分からない……自分でもこんな事をするのが」
ゾーマに向って頭を下げた
ゆうしゃ「……最強の敵だった」
僧侶「ゆうしゃさん……」
453 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:05:45.44 ID:SOOZhfkHo
【終焉】
ゴゴゴゴゴ……
遊び人「な…なに!?」
ルビス「聞きなさい勇者たちよ!!」
賢者「この声は……さっきの!!」
武道家「ルビス様!」
ルビス「ゾーマが倒れたことによって私の力は完全に復活しました」
ルビス「結論だけ先に言いましょう、もうすぐギアガの大穴が閉まります」
盗賊「なんだって!?」
ルビス「今、ここにいないあなたたちの仲間を元の世界にルーラで戻しています」
ルビス「あなたたちが最後です、急いで戻らないと元の世界に帰れなくなります」
ルビス「そう、二度と帰れないのです」
僧侶「それは困りますけど……」
盗賊「少しもこの世界に未練がないって言えば嘘になるぜ」
遊び人「そうだね……もう来れないって思うと……」
武闘家「いろいろあったもんね」
賢者「……」
アレフガルド勇者「帰るのか」
ゆうしゃ「俺は……帰るよ」
ゆうしゃ「帰らないとな……うん……そうだろ?」
六人は頷いた
アレフガルド勇者「そうか!、やっぱりそうだよな!」
アレフガルド勇者「じゃあな」
ゆうしゃ「…………ああ」
アレフガルド勇者「お前たちがいなくなってせいせいする」
アレフガルド勇者「さっさと帰りな!」
ゆうしゃ「あ、ああ……、言われなくても帰ってやるさ!、じゃあな!」
ルビス「時間がありません、はやく!!」
454 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:06:36.76 ID:SOOZhfkHo
魔法使い「ゆうしゃこっちだ!」
既に魔法使いが準備を済ませており、遊び人、盗賊、賢者、武道家、僧侶、魔法使いの六人全員がそろっていた
ゆうしゃ「あ、ああ 今いく……」
「誰かそいつ止めてぇーっ!」ドタドタドタ
アレフガルド勇者「!?、アレフガルド魔法使い、みんな!?」
アレフガルド戦士「す…すまねー!、急におっちゃんがいなくなって……なんとか弟の方は倒したんだが……」
アレフガルド僧侶「ごめん!取り逃がした!」
バラモスゾンビ「ガハハハハ!!、行かせぬ、行かせぬぞぉー ゆうしゃ!」
バラモスゾンビ「他の奴らは通してもお前だけは絶対に帰さん!、絶対にだ!」ガシッ
ゆうしゃ「くっ……離せ!」
ゆうしゃ「(く……くそっ……ここでバラモスゾンビが来るなんて……俺は満身創痍だぞっ!
くっそーー!、やっぱりラリホーで眠りハメて倒したことを根に持ってたな!)」
アレフガルド勇者「うおおおーっ!」ガシッ
アレフガルド勇者「邪魔させるかよ!、くたばりぞこないが!」
アレフガルド勇者がバラモスゾンビを引き剥がしにかかる
アレフガルド勇者「本当にお別れだ!、やっぱり俺、お前らのこと……」
バラモスゾンビ「え……ええい!離せーー!!」
アレフガルド勇者「離すかよ」
ルビス「ギアガの大穴が閉まります!」
魔法使い「え……ええい! ルーラ!」
――嫌いじゃなかったぜ
455 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:07:02.67 ID:SOOZhfkHo
アレフガルド勇者「(行ったか……)」
「ああ!!、俺もだーー!!」
アレフガルド勇者「!?」
「離れていても……おれたちは……」
――ライバル……だよな!?
アレフガルド編 おわり
456 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/16(土) 00:10:14.63 ID:SOOZhfkHo
夜遅いんで次回予告は明日します(ゾーマ第二形態で検索してはいけない)
残りはアリアハン編です
あと二回で終わります
457 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山口県)
[sage]:2012/06/16(土) 00:56:19.82 ID:uDk8eAqlo
神龍はないのか
でも乙!
458 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/06/16(土) 01:35:44.01 ID:uWdeeBPco
乙
459 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/06/16(土) 08:11:59.71 ID:gUcjpilAO
乙!
460 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/06/16(土) 09:44:22.49 ID:muJjHDcAO
ゾーマ様かっこいい
ルビス様随分サービス良いっすね
461 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/17(日) 00:37:09.61 ID:hbLfaBcUo
長かったアレフガルドの旅路、今までより苦しいことも楽しいこともいっぱいあった。さようならアレフガルド
アレフガルドから戻ったゆうしゃたち、そこで待っていたのは称賛の嵐、全ての人々が彼らを祝福している
そう、煩わしいことからは全て解放されたのだ
次回、実質的最終回、アリアハン編
――カットで
神龍書いてもいいんですけど次回作遅れちゃうんですよね(書くと三回になる)
アレフガルド編は戦闘パートが多くて(苦手)、神龍を書くとしてもギャグっぽい感じになります
462 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/06/17(日) 22:36:29.18 ID:WVn0YXYAO
神竜まで行くと、蛇足になりそうだからいいんじゃない?
そこは
>>1
のやりたいように(`・ω・)b
463 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/06/19(火) 00:27:52.55 ID:W/l/X7pAO
俺は神龍も見たいなあ
464 :
◆bYs74oxxCg
[sage]:2012/06/23(土) 16:31:39.61 ID:Fsy1pnL5o
今日、更新できません。(いつもより多くて一週間じゃ書ききれませんでした)
もうちょっとお待ちを
今更ですけど、設定としてゆうしゃやと遊び人は16くらい(両者の精神年齢は除く)
魔法使いも僧侶も同上
武闘家は15、盗賊は17
賢者は21を想定
465 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/06/23(土) 21:52:56.60 ID:q6Xt36BAO
年齢見たら爆発しろって思えてきた
466 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:14:51.09 ID:0uL/jW5fo
遅れました! アリアハン編始まります
467 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:15:22.85 ID:0uL/jW5fo
【アリアハン】
ゆうしゃ「…………アレフガルド勇者」
ゆうしゃ「またギアガの大穴が開いたときには飲み明かそう」
「わーーーっ!!」
「おめでとーーーーー!!」
アリアハンでは観衆がうごめいていた
武闘家「うわー、すごい観衆 そっか、わたしたち魔王を倒したんだもんね」
ゆうしゃ「武闘家のファンもいるみたいだぞ?」
女の子「わーー、おかーさんーー、あたしー武闘家ちゃんがすきー」
ゆうしゃ「……小っちゃい女の子とか」
男A「ひんにゅう! ひんにゅう!!」
男B「最高だぜ!!!」
武闘家「ちょっと待て」
魔法使い「一部異常な思考を持ったやつの応援とかな」
武闘家「いやーっ!」
468 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:16:38.39 ID:0uL/jW5fo
盗賊「……俺のところは?」
男「兄貴ーー!!、かっけーーー!!」
男「うおおおおおおおお!! 男だぜーーー!!」
男「HAHAHAHAHAHA!! 己の体一つで守る、勇ましいねぇ」
盗賊「男ばっかかよ、つまんねぇ」
武闘家「まぁまぁ、ねぇねぇ」
盗賊「ちっ……、だが悪い気分じゃないな ありがとうよ」
手を振り替えした
男「いい男…………」
盗賊「おい、一人帰らせろ、今すぐだ」
武道家「ほら、姉さんを応援してくれたひともいるよ」
僧侶「え!?、どこどこ」
おじさん「ワシにも娘ができたみたいじゃ……ホホホ」
おじさん「くぅーっ!、泣かせるねぇ」
ゆうしゃ「世のお父さんに人気みたいだな、僧侶」
僧侶「みなさん応援ありがとうございました」ニコッ
『『かわいーっ!』』
僧侶「へへへ」
僧侶「(照れくさいな)」
469 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:18:36.86 ID:0uL/jW5fo
【評価】
ゆうしゃ「ん?……遊び人は……」
遊び人「あ!こ……これは……僕にもついに……!」
ゆうしゃ「なぜかお前の応援スペースだけ空白だぞ」
遊び人「ひでーっ!」
ゆうしゃ「うそうそ、あっちの方を見てみろよ」
「やー、頑張ったなーにいちゃん」
「おかえりーー」
「かっこよかったよー」
遊び人「はぁあああ、ありがとうございます・・!ありがとうございます・・!」
『馬鹿だけど』
遊び人「ぜんげんてっかい!、ってかなんでみんな知ってんだーー!」
【権利をやろう】
僧侶「あ、魔法使いさんを応援してくれてた人もいますよ」
魔法使い「あまり興味はないな」
僧侶「どうしてですか?」
魔法使い「特定の人からちゃんと評価してもらえればそれでいい」チラッ
遊び人「がんばったよ」
魔法使い「とっても嬉しいよ」ニコッ
ゆうしゃ「(爆発させるぞ、いやメガンテはさせないけど)」
ゆうしゃ「まあそう言わずにだな」
武闘家「ちょっとだけ見ていっても……ねぇ?」
男「罵ってくださいお願いします!」
男「足蹴にされたいです!」
男「靴の裏を舐めさせてくださいお願いします」
魔法使い「お前ら全員帰って寝ろ!!」
『我々の世界ではご褒美です!』
魔法使い「あ、しまった、喜ばせてしまった……」
武闘家「適当な事いってごめんなさい」
470 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:19:05.61 ID:0uL/jW5fo
魔法使い「まったく……私は別に人を虐める趣味はないというのに」
「え?」「嘘はいけないぜ」「あ、耳の調子が悪くなった」
魔法使い「本当だ!、したくもないのに私を怒らせる方が悪いんだ」
「(ええっ…………)」
遊び人「みんな! 何いってるのさ!」
魔法使い「いいぞ! お前からも何か言ってやってくれ!!」
遊び人「いい? 僕が断言するよ」
――それは嘘
魔法使い「ベギラゴン」
471 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:19:39.08 ID:0uL/jW5fo
【帰還者】
姉妹父「おお!我が愛しの娘たちよ!!」
僧侶「あ、お父さんも無事に帰ってこれたんだ」
姉妹父「ああ、アレフガルドに行った人は全員帰ってきたぞ」
武道家「そっかーよかったー」
商人「僧侶さん」
僧侶「はいっ?」
商人「私はあなたのおかげで変われました、あなたは私の師匠です」
僧侶「し……師匠だなんて!、私も変わったんですよ……」
僧侶「だからこれは連鎖っていうやつです!、商人さんも誰かを変えてあげてください!」
商人「あ、ああ!もちろんだとも!!」
商人「ありがとう!、この年で感動するとは思ってなかった、商人の町、歓迎しますよ」
僧侶「ええ、ぜひ行きたいです」
カンダタ「………………」
武闘家「あ」
盗賊「どうした」
武闘家「あれ…………あの人カンダタさんじゃないの?」
カンダタ「…………」サッ
武闘家「あ……いっちゃった」
武闘家「いいの?」
盗賊「いいんだ、そういう人だ」
武闘家「ふーん……」
カンダタ「(大きくなったな、盗賊)」
472 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:20:47.52 ID:0uL/jW5fo
【不遇勇者】
盗賊「あれれ、勇者くん、まさか不人気ですか」
魔法使い「遊び人『にも』いたのにまさかの一人お葬式会場か、ゆうしゃ」
遊び人「…………」プスプス
ゆうしゃ「うっ……うっ……おまえらそんなに俺のこと嫌いだったのかよ」
ゆうしゃ「がんばったのに……」
僧侶「そ……そんなことありませんよ、きっと二、三人はいるはずですよ!」
武闘家「具体的な数字出すのは逆効果だよ、姉さん」
ゆうしゃ「た……たしかに一人だけ持ってる超能力的なものも無いし、いつも指示してるばっかりだし……」
ゆうしゃ「うわぁあああああああ!! 空気、圧倒的に空気だったのか!」
盗賊「(そこまで言ってないだろうが、気にしてたのかよ)」
武闘家「はいはい」パンパン
武闘家「そこまでそこまで、見渡してみなよ、みんな」
「勇者様ーーー!! ワーーーーっ!」
「世界を救ってくれてありがとーーー!」
「お前みたいに頭のキレるやつは初めてだよーー、すげーーな!!」
「おかえりーー、ゆうしゃさまーーー!」
ゆうしゃ「あ、あああああ……みなさん」
武闘家「やっぱり勇者は人気あるよね」
ゆうしゃ「え、えっと……ありがとうございます!」
「わーーーーっ!!!」
「おめでとう」パチパチパチ
「おめでとう」パチパチパチ
「おめでとう」パチパチパチ
「おめでとう」パチパチパチ
ゆうしゃ「その拍手のしかただけはやめてくれませんかね……?」
ゆうしゃ「でも……ありがとうございます!、アリアハンに帰って来ました!」
ゆうしゃ「応援、ありがとうございました!」
一同「わーーーーーっ!!!!」
473 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:21:24.03 ID:0uL/jW5fo
兵士「あのお……」
兵士「勇者様、王様がお呼びです」
ゆうしゃ「あ、ああそうか、アリアハンに帰って来たんだからな、案内してもらえますか?」
兵士「は……はっ!、光栄であります(敬語で話されてしまった……)」
ゆうしゃ「お願いします」
【アリアハン城、門】
兵士「もうしわけありません!、王様はこの城に入ってくる人間を制限されているようで」
兵士「私は入れません!、ここからはあなた方だけでお願いします」
兵士「なんでも世界中の王様を集めるそうで……私のようなものは……世界も平和になったことですし……」
ゆうしゃ「あ、ああ分かったよ、ここまでありがとう」
兵士「はっ!、この私、勇者様をお送りしたことを末代まで祟る……」
ゆうしゃ「祟ってどうするんだ」
兵士「あ!、すみません!語り継ぐの間違いです! 失礼しましたーーーっ!」
ゆうしゃ「(わざと間違えてるんじゃないか……)」
ゆうしゃ「まぁいいや、王様が待ってる 案内ありがとう」
ゆうしゃ「(そういえば……アレ……まだだよな?)」
………………
……………
…………
………
……
…
474 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:22:05.54 ID:0uL/jW5fo
【王様との謁見】
王様「うむ、よくやったゆうしゃよ!、そなたならバラモスもゾーマも倒せると信じていたぞ」
ゆうしゃ「ははっ、ありがとうございます、王様」
王様「世界が平和となったことを記念してお前を歓迎するパーティーを開催しようと思う」
ゆうしゃ「それはそれは、嬉しい限りです」
王様「ん? 一人仲間が足りない気がするのだが」
ゆうしゃ「あ……それは……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
六人がアレフガルドから帰って来てまずしたことは……
寝ることだった
長いゾーマ城での戦い、ゾーマ城のモンスターの他に
バラモスゾンビ、偽賢者、ゾーマ、闇ゾーマの実に四連戦、疲労は限界だった
だからこそ寝る、疲れをとってリフレッシュすることが何より重要……
……なんてことも考えることもなく、度重なる疲労で倒れ込んだ
そして……
賢者「ん……んん」
魔法使い「すー、すー」
盗賊「Zzzz…」
賢者「……」フルフル
賢者「私以外、誰も起きていないようだな」
賢者「私は途中参加だったからか」
賢者「……しかし、このまま賞賛を浴びるわけにはいかない」
賢者「一足先に私は戻らせて貰う、ロマリアにな」
賢者「そうだ、何かメモを残しておかないと困るだろう」
『勝手ながら私は先にロマリアに戻らせてもらう、やはり君たち六人が世界を救ったのだ。
最後にちょっと手を出した私が賞賛を受けるわけにはいかない、君たち六人で受けてくれ。
……君たちには迷惑をかけてばかりだった、感謝はし尽くせない。
もし……君たちが私を仲間と認めてくれるのなら、最高の仲間だったと私は思う。
ありがとう
親愛なる五人と弟へ 』
賢者「フッ……詩人か、私は…… では先に失礼するよ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
475 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:23:01.46 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「……というわけで賢者さんは先にロマリアに戻られたそうです」
遊び人「兄さんも来ればよかったのに……」
盗賊「確かにな、勝手にいなくなるのはどうかと思うぜ」
王様「……そうか、だがロマリア王ならば宴の席には出席するな」
ゆうしゃ「……」ガサガサ
王様「ん?……何をしているのだ、ゆうしゃよ」
ゆうしゃ「い……いえ別に」
ゆうしゃ「それよりも宴の席に出るとは?」
王様「世界中の王様をここ、アリアハンに集結させようと思うのだ」
王様「お前が世界を救ったことに託けてな、恐らく見知った顔もいるだろう」
ゆうしゃ「世界中の王様……ですか、それはたぶん世界初の試みですよね」
王様「そうだな」
王様「その宴までは何もない城だがゆっくりしていくがいい」
ゆうしゃ「……いえ、一時帰宅させてもらえませんか?」
王様「帰宅……?」
ゆうしゃ「父と母への報告がまだなのです,勇者オルテガつまり……父が生きていました」
ゆうしゃ「せっかくのお時間ですから一時帰宅させてくれませんか? お願いします」
王様「むう……分かった、だが宴は30分後だ それまでには戻ってこい」
王様「これは命令だ」
ゆうしゃ「畏まりました」
ゆうしゃ「………………」
ゆうしゃ「………………」
ゆうしゃ「……ところで王様、王様は俺……いや僕を勇者と認めてくださりますか?」
王様「当然だ、バラモスとゾーマを倒したお前こそ紛れもない勇者だ」
ゆうしゃ「……そうですか」
476 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:23:27.23 ID:0uL/jW5fo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【アリアハン、ゆうしゃの家】
ゆうしゃ「……」コンコン
ゆうしゃ母「訪問販売でしたらお断りですよー」
ゆうしゃ「母さん、俺だって」
ゆうしゃ母「あらゆうしゃ、おかえりなさい、お父さんも帰ってきてるわよ」
オルテガ「遅かったな、ゆうしゃ」
二人はお茶をすすっていた
ゆうしゃ「え!?、母さん父さんが生きてたのにリアクションなし?」
ゆうしゃ母「なにを言ってるのよゆうしゃお母さんはね
お父さんが死んだなんてこれっぽっちも信じてなかったわ、これは必然なの」
ゆうしゃ母「お母さんはただ待ってただけよ」
ゆうしゃ「母さん……」
ゆうしゃ「ただいま!」
ゆうしゃ母「おかえりなさい」
オルテガ「おかえり」
ゆうしゃ「(ああ、俺は帰ってきたんだ!!)」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
僧侶「あ、終わりましたか?」
ゆうしゃ「うん、終わったよ」
盗賊「行くか」
ゆうしゃ「あ……いやその前に行きたいところがあるんだ」
遊び人「どこ?」
ゆうしゃ「ちょっとロマリアに行ってきていいかな」
武闘家「あ、賢者さんを呼びに行くってことですね」
ゆうしゃ「い……いや……その…… 帰って来てからいうよ」
ゆうしゃ「俺が戻ってくるまで絶対に城の中には入らないでくれ 頼むぞ」
ゆうしゃ「ルーラ!!」
477 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:23:54.48 ID:0uL/jW5fo
【各国の王様集合】
僧侶「いきましょうか」
ゆうしゃ「そうだな」
魔法使い「確か、世界中の王様が集まっているらしいな」
盗賊「気を引き締めていこうぜ」
城に入っていった……
【エルフ女王】
エルフ女王「人間たちの集まりに呼ばれました」
魔法使い「おばあさま……」
エルフ女王「人間たちを少しは見直すことにしました」
エルフ女王「エルフの中にも勇者パーティーに我が一族のものがいたことを自慢しているものもいます」
エルフ女王「全て……あなたのおかげなのですよ?」
エルフ女王「よく帰って来ましたね」
魔法使い「あ、あの……」
エルフ女王「あなたの言いたいことは分かります、王に自分がならなければならないということでしょう」
エルフ女王「……私にあなたを拘束する権利はありません」
エルフ女王「別の優秀なエルフに譲ります、あなたは……自由に生きなさい」
魔法使い「……いいのですか?」
エルフ女王「もう私はアンの悲劇を繰り返したくないのです、私の気持ち、理解してください」
魔法使い「……っ、はい」
エルフ女王「気が向いたらいつでもいらっしゃい、あなたも、あなたの仲間も歓迎しますよ」
魔法使い「はい!」
エルフ女王「好きな人が出来たら紹介してくださいよ?」
魔法使い「あ、あははははははは……」
478 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:24:31.91 ID:0uL/jW5fo
【イシス王女】
イシス王女「あら、久しぶりですね、ゆうしゃ」
ゆうしゃ「ごぶさたです、イシス王女」
イシス王女「他のみなさんも、今回は魔王の討伐ご苦労様です、イシスに来たときには歓迎いたしますよ」
武道家「あ……この黄金の爪なんですけど、ピラミッドに戻しておいてもらえますか?、その……もう必要のないものですし」
武道家「(半分盗掘品だし)」
イシス王女「まぁ……黄金の爪を……、別に返すことはありませんよ」
武道家「えっ」
イシス王女「第一、黄金の爪を戻すのは大変な作業(モンスターの出現)ですので……イシスに寄贈という形なら受け取りますが」
盗賊「もらっとけよ」
武道家「んんー、では家宝にします! 大事にします」
イシス王女「ええ、その方が武器も喜ぶでしょう」
【ポルトガ王】
ポルトガ王「フフフフフ……久しぶりだな」
ゆうしゃ「ポルトガ王!」
ゆうしゃ「奥さんにバレてませんか?(あの趣味)」
ポルトガ王「ムフフフフフ……、地下に秘密の隠し部屋を作ったのだよ……」
魔法使い「(お前たちはこの場所で何を話そうというのだ)」
僧侶「(あちゃー)」
ポルトガ王「ま、なんにせよ、ワシからも礼を言わせてもらおう」
ポルトガ王「世界を救ってくれてありがとう、ゆうしゃ」
ゆうしゃ「い……いやあ、まぁ」
ゆうしゃ「どういたしまして」
ポルトガ王「君とは同士だな、フフフ……」
479 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:25:03.36 ID:0uL/jW5fo
【エジンベア王】
エジンベア王「やあ、ゆうしゃ」
ゆうしゃ「エジンベア王!」
エジンベア王「エジンベアにも報告が入っているぞ、まさか異世界まで救ってしまうとはな」
エジンベア王「今度来る時にはあの衛兵に休暇を与えておくから安心してくれ」
ゆうしゃ「ハハッ……ハハハハハ……(まだあの門番居るんだ)」
【サマンオサ王】
サマンオサ王「君がトロルを倒してくれなければどうなっていたことか……」
サマンオサ王「君はサマンオサだけでなく、世界まで救ってしまったということか」
サマンオサ王「おっと……これは関係ない話だが」
サマンオサ王「今度、娘がポルトガの王子と結婚することになってな、絶賛花嫁修行中だ」
僧侶「へぇー!、おめでとうございます!」
盗賊「それはめでたいな」
サマンオサ王「これでサマンオサも安泰というわけだ ハハハ」
480 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:25:42.80 ID:0uL/jW5fo
王様「いやいや、皆々様お集まりありがとうございます、ささ、王座の間へおはいりください」
サマンオサ王「そうさせてもらおうか」
エルフ女王「世界中の王と勇者で集まるとは驚きですね」
ポルトガ王「まったくだ」
ポルトガ王「ところでジパングとロマリアの王はどうされたのかな」
サマンオサ王「ジパングは女帝の体調がまだ優れないとの連絡が来ました。 大事を取るとか 不思議だな
少し前まではあんなに元気だった気がするのだが……」
盗賊「(ああ、本物に戻ったのか)」
魔法使い「(元に戻ったのだな……)」
エジンベア王「ではロマリア王はどうされた、最近のロマリアの発展には我が国も見習うところがある」
イシス王女「欠席だそうです、彼は集合には行きたくないそうです」
王様「なに!?……」
王様「ム……ムムムムムム……仕方ないな 全ての国王が揃わないのは残念だが始めるとしようか」
………
……
…
481 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:26:32.12 ID:0uL/jW5fo
【国王集会】
王様「アリアハン、エルフの里、イシス、ポルトガ、エジンベア、サマンオサ」
王様「この六カ国の国王が集まるのはおそらく初めてのことだと思われる」
王様「こんな異例の事態を起こしたのは我が国の勇者、ゆうしゃがこの世界の魔王
そして異世界の大魔王を両方を討伐したことを祝して集まってもらった」
王様「ゆうしゃ、そしてその仲間たちよ よくやった!既に感謝の言葉はもらっていると思うが正式に我らからの礼をさせてくれ」
王様「本当にありがとう! みなさま拍手を」
パチパチパチパチ
エルフ女王「おめでとう」
サマンオサ王「おめでとう」
ゆうしゃ「……別に私が優れていたというわけではありません」
ゆうしゃ「戦ってくれた仲間たちがいてくれたから今の私があるんです!」
パサッ
ポルトガ王「ん? 何か落ちたぞ」
ポルトガ王「?・・・カン」
カンペ、正しくはカンニングペーパー
武闘家「あ、あはははは……」シュッ
王様「ううむ!、泣かせる話だ、さて魔王を倒し正式に勇者となったゆうしゃだが」
王様「先に話した通り、ワシから特別に礼をさせてくれ」
遊び人「やったねゆうしゃ! お礼だってさ」
盗賊「騒ぐなよ、騒々しい」
魔法使い「よかったな」
僧侶「なんでしょうね、お礼」
482 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:27:00.57 ID:0uL/jW5fo
王様「その褒美なのだがな、さぞ喜んでくれると思う」
王様は左手を伸ばし……
王様「受けとるがいい、これが褒美だ」
ビリビリという音をたててその場にいた全員が硬直した
僧侶「(え!?、これってゾーマの城に入った時と同じ……)」
サマンオサ王「ど……どういうつもりですかな!、アリアハン王!早くこの金縛りを解いてくだされ」
エジンベア王「これ以上の行動は我が国に対する侮辱と認識しますぞ!」
王様「おっと……それはできないな、なぜならお前たちは人質なのだから」
王様「お前たちはまんまと罠にかかったのだ、この……」
――魔王の罠にな
髭の王様は姿を変えてまがまがしい魔王の姿になった
魔王「クククククク………ハハハハハハハハ!!」
遊び人「な……」
『なんだってー!!』
483 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:27:33.84 ID:0uL/jW5fo
サマンオサ王「まさか……そんなばかな」
イシス王女「なんてことでしょう」
エジンベア王「ひっ!?……ま……魔王……!」
魔王「ああもう、うるさい人質だな」
魔王「話すのは人質代表だけでいい、ゆうしゃ、お前以外は口を封じるぞ」
エルフ女王「な……なんです……って、ぐぐぐ」
エルフ女王「(舌が回らなくなってしまった……)」
ゆうしゃ「……っ!、俺だけか」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
魔王「こんな大人数にペラペラしゃべられたら堪らないからな」
ゆうしゃ「……本当なのですか!、アリアハン王!、あなたが……魔王だと」
魔王「いかにも、その通りだ」
484 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:28:46.87 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「騙していたのですか……、魔王バラモスと大魔王ゾーマを倒し、俺たちが一番浮わついているこの時を狙って奇襲とは」
魔王「物わかりがいいではないか、ゆうしゃよ」
魔王「まずは人間たちを排除すべきだと考え、魔王バラモスとの旅路でお前たちが死んでくれるのを願ってわずか16歳のお前を旅立たせたのだ」
魔王「16歳は大人とも子どもとも言えぬ時期、頭は子どもにも関わらず大人ぶって行動、最も死にやすい年齢だった」
魔王「しかし、ゆうしゃ お前は数々の障害に対して異常な適応能力を見せ、各地を転々と旅をしていった」
ゆうしゃ「褒め言葉として受け取ろう」
魔王「そしてお前はついに魔王バラモスを倒してしまった、ワシは焦った、目論見が外れたのでな」
魔王「バラモスとの戦いで死んでいれば良かったものを……」
魔王「しかし、ならばとアリアハンに取り込もうと考えた。 お前たちの牙を抜き、無力化させようと考えていた」
ゆうしゃ「フッ……その後に大魔王ゾーマの挑戦を受けて俺はアリアハンを旅立ってしまったがな」
魔王「まったくだ、あの時にゾーマが来なければお前たちを懐柔できたかもしれないのに、惜しいことだ」
魔王「アレフガルドにはなかなか介入できなくてな、お前の父オルテガを見殺しにしたショックで再起不能にしてやろうとしたが
金縛りの力もさすがに長時間は持たなくてな、途中で打ち止めになってしまい非常に残念だ」
ゆうしゃ「なに……お前か! 父さんを見殺しにさせようとしたのは」
魔王「いかにも」
ゆうしゃ「ぐっ……おのれ……魔王め……!!」
魔王「まったく魔王バラモスが倒れたスキを狙って世界を支配してやろうと思ったのにあれこれ工作するはめになってしまった」
ゆうしゃ「(くそっ……動け)プルプル
魔王「無駄だこの距離でワシが指定した者は絶対に動けん」
魔王「準備に時間がかかるのが欠点だがな」
ゆうしゃ「だめか……」
魔王「賢い勇者も最後の最後で気が緩んだな、今まではうまくいっていたが最後には敗北する」
魔王「 人間の格言にあるよな、『最後に立っていたのが勝利者』……と」
魔王「ならばワシは勝利者だな、フフフ」
魔王「お前たちを殺さないのは人質にするためだ、殺してしまっては世界を支配できない、また新しい王をたてられてしまうからな」
魔王「だが生きていればどうだ、こいつらの国はワシの思うがままだ」
魔王「ワシはほとんど手を下さずに世界を支配できるのだ」
魔王「まったくバラモスもゾーマも頭の悪いやつらだ……、世界を支配するにはここ、頭を使わなければな」
魔王「ハハハハハ!!!」
魔王「さて……お前たちをどうするもワシの自由、王様たちは人質として有効活用できるが勇者の仲間は……」
魔王「見せしめに処刑でもするかな……ククク」
485 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:29:46.52 ID:0uL/jW5fo
魔王はゆうしゃに近づいていった
魔王「お前の携えた剣でまずは ゆうしゃ、お前を殺してやろう」
魔王「お前だけは危険だ、先にとどめを刺しておいてやる」
魔王「何か言い残すことはあるか?」
ゆうしゃ「ぐっ……動け」
ゆうしゃ「動けー!!」
ゆうしゃ「さ……最後に教えてくれ!! お前が王様に化けてたなら本当の王様はどこなんだ!」
魔王「ク……ククククク……」
魔王「冥土の土産に教えてやろう、本物のアリアハン王はこの城の地下牢にいる」
魔王「まあ、知ってどうこうすることではないがな ハハハハハ」
魔王「さあ、ワシの世界征服のための人質に勇者はいらぬ、死ねぇ!」
ゆうしゃ「……」
魔王「なぜ黙る」
ゆうしゃ「……」
ゆうしゃ「へぇ……、それはいいこと聞いちゃったね」
――ゆうしゃ
486 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:31:28.50 ID:0uL/jW5fo
?「まったくだ、というか聞き出すのに時間をかけすぎだ馬鹿」
?「用意したきえさりそうがなくなるかと心配してたぞ」モグモグ
ゆうしゃ「ああ、ごめんね、なかなか言うタイミングなくてさ」
ゆうしゃ「きえさりそうでどこにいたかわかんなかったよ」
?「お前みたいにレムオルを使えるといいんだけどな、仕方ないよ」
魔王「だ……だれだ!」クルッ
?「おっと、それ以上首を回すと首が剣に切られてしまうぞ、魔王」
魔王「な……ゆうしゃが二人!!」
?「それは違うな」
?「俺が本物の方だ」
魔王「????」
?「物わかりの悪い魔王だ」
ゆうしゃ「こっちは僕だよ」
ボンッ
遊び人?「どうも、偽ゆうしゃこと遊び人です」
遊び人?「ねぇ? 似てたかな」
魔王「な……なななななな!!!!」
ゆうしゃ「ああ、俺が見てもそっくりで自分が二人いるかと思ったよ」
ゆうしゃ「カンペの時は焦ったがな、それくらい覚えろ」
遊び人?「無理」
魔王「な……今度は遊び人が二人!?……どういうことだ、まるで状況がわからんぞ!」
ゆうしゃ「話が複雑だから話は後にしてもらおう」
ゆうしゃ「まずは俺の仲間5人の金縛りを解いてもらおうか、そうすれば疑問のいくつかは解決されるだろう」
魔王「なに……そんなこと」
ゆうしゃ「おっと、そっちの命はこっちが握っている、拒否権はない」
魔王「ぐっ……」
パーァーッ
盗賊「おっ、動けるぜ」
487 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:33:00.73 ID:0uL/jW5fo
遊び人「さて、私は誰でしょう? ねえ魔法使い」
魔法使い「さっさと元に戻れ賢者、それからその顔で二度と私に話しかけてくるな」
遊び人「そんなきついこと言わないで欲しいですね」
ボンッ
賢者「元ロマリア王、次期ロマリア王の賢者だ、以後お見知りおきを」
魔王「け……賢者!?」
魔王「こ……こいつか……!!!」
賢者「まさか……こんな事態になるなんてな」
賢者「力になれたかな」
ゆうしゃ「はい! あなたがいなければ出来ませんでした」
賢者「……そうか、こういう形なら……」
ゆうしゃ「賞賛を浴びるのは嫌でも働いてはもらいますよ?」
賢者「…………」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【ロマリアでのできごと】
スタスタ
兵士「あ……ちょっとあなた!」
ゆうしゃ「あ……ゆうしゃです、二回くらい来たと思うんですけど……(忘れられてる……)」
兵士「あ……! あの時の! すみません……! お通します!!」
【ロマリア謁見室】
臣下「お……王女……首を放してください」
イシス王女「はい? ここ最近連絡が無いと思ったら……アレフガルドに行ってるですって……?」
臣下「い……いえ……ちゃんと帰ってくると……!」
イシス王女「それで私の怒りが収まるとでも思っていたのですか?」
臣下「賢者様ぁーー! 助けてくださいーー!! もう無理です!!」
臣下「(ああ突然ロマリア王に任命されて一時的に大出世……と思っていたらまさかここで私は死ぬのか……)」
臣下「ハハハハハハハ……」
488 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:33:34.34 ID:0uL/jW5fo
賢者「王女様、ロマリア王に何をしているのですか いくらなんでも無礼ですよ」
イシス王女「ん?……誰ですか? 私を様付けで呼ぶのは……!」
臣下「け……賢者様ぁーーーーー!! お……おかえりなさい!! 心の底からお帰りなさい!!」
賢者「迷惑をかけたな」
賢者「お久しぶりです王女」
イシス王女「あ……ああ」
イシス王女「…………」ブンッ
グーで頬を殴られた
賢者「ふ……ふつう平手打ちくらいですよね……」フラフラ
イシス王女「そんな常識は存在しません」
イシス王女「勝手に! 戦場に行って! 戦って! 勝手に帰ってきて!」
イシス王女「あなたは勝手すぎます」
賢者「すみません……」
イシス王女「次はグーでは済まされませんよ」
イシス王女「あなたの自宅の電気、水道、ガス、近所付き合い、全てに嫌がらせしてやります」
賢者「絶対に嫌なんでもう二度としません。」
コンコン
「!?」
賢者「(臣下、今は君がロマリア王だ、返事をしてくれ)」
臣下「(分かりました)」
臣下「何者だ!!」
ゆうしゃ「ゆうしゃです」
賢者「(ゆうしゃ君!?……)」
賢者「(帰らせてくれ)」
臣下「入室を認める」
賢者「(おい!)」
489 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:34:17.42 ID:0uL/jW5fo
ガチャ
臣下「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
イシス王女「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
ゆうしゃ「カットで」
ガチャ
部屋を一旦出た
ガチャ
臣下「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
イシス王女「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
ゆうしゃ「カットで」
三度目
ガチャ
臣下「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
イシス王女「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
ゆうしゃ「カットで」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
イシス王女「?」
臣下「?」
賢者「?」
ゆうしゃ「……はぁ」
ゆうしゃ「……やっぱり」
ゆうしゃ「やっぱりそうだったんだ」
イシス王女「はぁ……はぁ…… な……なぜかあなたに会うたびにこれを言っているような気がします」
臣下「え……ええ?」
ゆうしゃ「たぶん……世界中の王様がこうなんだと思います」
ゆうしゃ「そんな馬鹿馬鹿しい話……信じたくなかったですよ」
ゆうしゃ「でも、王様と僕が会うと『おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……』」
ゆうしゃ「必ずこれを言ってしまうんだと思います」
イシス王女「そんな馬鹿な」
ゆうしゃ「……法則があると思うんです」
賢者「ゆうしゃ君! 言っておくがアリアハンには行かないぞ」
ゆうしゃ「……手紙、読みました」
ゆうしゃ「気持ちは分かりました、でも代わりに協力してください」
ゆうしゃ「あなたの力が必要なのです」
賢者「…………?」
490 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:35:36.48 ID:0uL/jW5fo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
遊び人「最初は兄さんに変化してもらったんだけどねー、兄さんどう考えてもゆうしゃっぽくなくて」
盗賊「ありゃダメだったな、一度やってみたが『こんにちは、私はゆうしゃです』……って絶対言わねーよ」
魔法使い「そうだな、アレは酷かった」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
盗賊「なに……?、アリアハン王は偽物?」
僧侶「私たちは二回目ですけど……、二人は旅に出る前に会ったんですよね?」
ゆうしゃ「そうなんだ、ずっと心の中にトゲみたいにチクチクしてたことなんだが、さっきロマリアに行って確信を持てた」
ゆうしゃ「驚くなよ…………」
『えええーーーー!!』
武闘家「う……うっそ………」
僧侶「信じられない………」
ゆうしゃ「……で、作戦の話なんだが」
ゆうしゃ「今はいないことになってる賢者さんに俺の代役を務めてもらおうと思う」
僧侶「に…人数が合わないんじゃないですか?」
ゆうしゃ「いや、賢者さんはいないことになっている、それで人数の差は埋められるはずだ」
僧侶「な…なるほど」
ゆうしゃ「モシャス、お願いします」
遊び人「い……いやーそれは……」
賢者「任せてもらおう」
賢者「モシャス!」
ボンッ
ゆうしゃ「こんにちは私がゆうしゃだ、このパーティーのリーダーを務めている」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・』
ゆうしゃ(本物)「も……もう少し似せて」
ゆうしゃ(偽)「俺、世界をすくったんだぜ? もっと褒めてくれていいんだぜ?」
武道家「(や……やば、全然似てない、誰が見ても別人だわこれ)」
僧侶「(似てますよって言えばいいのかな)」
武道家「(それ逆効果!、いっちゃだめよ、姉さん)」
遊び人「僕どっかで兄さんは完全無欠とか言ったけど……人のマネするのだけはダメだったわ」
ボンッ
賢者「ふむ」
賢者「アウトとセーフの中間といったところか」
『アウトです(だ)』
491 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:36:03.43 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「た……たぶん人のマネをする必要もないくらい才能があったんですよ」
ゆうしゃ「人のマネをしなくても十分にやっていけたからその部分が退化していったのかと……」
賢者「素人のはずのイシス王女にも見破られてしまったからな……うん……」
ゆうしゃ「よし、ならこうしましょう、俺に化けるのが遊び人(経験者)、そしてその空いた遊び人のところに賢者さんが遊び人に変化することにしましょう」
ゆうしゃ「たぶん、ほとんど俺が話すばっかりだと思います、遊び人は余計なこと言わなければ各国の王様に話しかけられることはないでしょうから」
賢者「な……なるほど身内なら私も化けやすい、それでいこう」
ゆうしゃ「黙っていればわかりません」
ゆうしゃ「……人間、意外な欠点を持っているものだな」
遊び人「少しくらいの欠点は仕方ないよ」
ゆうしゃ「遊び人……」
ゆうしゃ「お前が言うなよ、欠点を数えた方が多いくせに」
遊び人「すみませんねぇ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
賢者「もう少しベタベタした方がよかったでしょうか?(似せるために)」
魔法使い「私、こいつ嫌い」
賢者「(別に好きでもないのに振られたー!?)」
トントン
武闘家「人生良い事あるよ………………たぶん」
賢者「たぶんじゃ困りますよ!」
492 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:36:45.91 ID:0uL/jW5fo
僧侶「お疲れ様でした、なかなか似てましたよ」
遊び人「いえいえ」
僧侶「本物とは微妙に違いましたけどね」
遊び人「わかります?」
僧侶「分かりますよ」
強く答えた
僧侶「そして……」
僧侶「やっちゃってください! ゆうしゃさん!!」グッ
ゆうしゃ「…………ああ」
ゆうしゃ「形勢逆転だな」
魔王「……っ!、これは罠だったのか」
ゆうしゃ「そうだ、お前がアリアハン王ではない可能性を予見していた」
ゆうしゃ「さっき会ったときに俺はこっそりラーの鏡でお前を見てみた……だが王様の姿が写っていた」
ゆうしゃ「しかし……この嫌な予感を信じてみたくなった」
ゆうしゃ「だから罠を仕掛けてみたんだ」
魔王「なに…………!!」
ゆうしゃ「偽物ならば本物はどこか、それだけがわからなかった」
ゆうしゃ「だから泳がせたんだ、それに王様の姿じゃ俺の思い起こし、大問題では困る」
ゆうしゃ「本当の姿をあらわして、なおかつ場所を聞き出してからにしておきたかった」
魔王「ぐっ……なぜだ!!なぜわかった!?、ワシの演技は完璧だったはず……!」
魔王「完全にアリアハン王になりきり……! ラーの鏡にも写る……完璧なはず!!」
493 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:37:11.83 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「それを分かりやすく説明するためには王様たちの金縛りも解いてもらわないとな」
ゆうしゃ「なぁ、魔王」ギンッ
魔王「ま……待て! 刃を立てるな」
ポルトガ王「(やっとか、忘れているのかと思ったわ)」
魔王「今解除する…………」
金縛りを解除したその時
大きな声が自然に発せられた
『おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……』
ゆうしゃ「ありがとうございます、でも今だけはカットさせてください」
サマンオサ王「ム……! 口が勝手に……」
イシス王女「最初に聞いたときには私も驚きました」
エルフ女王「イシス王女、あなた知っていたのですね!?」
イシス王女「ええ、言わなくてすみません」
エジンベア王「……不思議な感覚だ、勝手に口から出たような……」
ゆうしゃ「魔王、このセリフ、『おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……』を一度でも言ったか……?」
魔王「あ……ああああーーーーー!!」
ゆうしゃ「長い間冒険してきた中でほとんどの王様がこのセリフを言ってきた」
ゆうしゃ「……そして、ある法則を俺は見つけた」
494 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:37:51.06 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「このセリフを王様が言う条件は三つある」
ゆうしゃ「一つは俺を勇者として認めていること、知らないかもしれないがラダトームの王様は俺を勇者として認めていなかった
たから言わなかった」
ゆうしゃ「……聞いたよな、勇者として認めていますか……?と」
魔王「ぐっ…………!!」
ゆうしゃ「二つ目は俺としっかり目を合わせて対峙すること」
ゆうしゃ「そして最後の条件は……」
ゆうしゃ「本物の王様であることさ」
ゆうしゃ「ボストロールがこれにあたるか」
ゆうしゃ「(オロちゃんもこれに当てはまるんだがこれは黙っていよう)」
ゆうしゃ「つまり今いった3つのうちの条件をどこか満たしていないってことだ!!」
ゆうしゃ「考えられるのは三番目だけ……そう偽物なんだよ お前は」
ゆうしゃ「偽物が世界中の王様を集結させる、そして兵士はゼロ これは……何かあるなって思ったさ」
ゆうしゃ「でもここまでやるとは思ってなかった、危険な目にあわせてすまない」
495 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:38:25.97 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「俺も賢者さんを追ってロマリアに到着、臣下さん(現ロマリア王)に会った時に確証を得たんだがな」
ゆうしゃ「さて説明終わり 魔王さっき言ってたよな」
『最後まで立っていたのが勝利者』って……
ゆうしゃ「俺もそう思うよ」
魔王「く……くくく、ワシが本気になった時がお前の最後だ、今ならその剣をおろせば許してやらんこともないぞ」
ゆうしゃ「本気?……」
ゆうしゃ「俺の予想では、お前は間違いなく弱い」
ゆうしゃ「……いや、断言してもいい!」
魔王「なに!」
ゆうしゃ「この罠はなかなか巧妙に作られていたが、おかしな点が多くある」
ゆうしゃ「まずは城の兵士がいないこと」
ゆうしゃ「いくら魔王が滅んで平和になったからってそれだけで城中の兵士を出すのは不自然すぎる、賊が紛れ込んだ時にどうするんだ?」
ゆうしゃ「二つ目は妙に城に帰ってくるように誘導したこと」
ゆうしゃ「このまま行方知れずで消えてしまったら困るのは自分だからな、だから城でくつろいでいけと言ったりしたんだ」
ゆうしゃ「そして最後、俺たちに直接対決を挑まずに奇襲をしたこと」
ゆうしゃ「それは……裏を返せばそれだけ自分が弱いことを示しているんだ!」
ゆうしゃ「故に……弱い!」
魔王「グッ……!!!」
496 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:39:08.56 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「直接対決を挑んできたバラモスとゾーマには俺たちも正面からぶつかっていった」
ゆうしゃ「それだけ自分の強さに自信があったということだろう、実際有った」
ゆうしゃ「その点では二人に尊敬の念を抱いている」
ゆうしゃ「お前は……」
ゆうしゃ「卑怯な手を使っているんだ、バラモスともゾーマともはっきり宣言した上で戦った」
ゆうしゃ「でもお前は……闇討ち……裏切り…… 不意討ちの俺に文句は言うなよ」
魔王「くそおおおお!!!!」
ゆうしゃ「俺が剣を少し動かせば死ぬ」
ゆうしゃ「ここで死ぬか」
魔王「くぅううう!」
魔王「(終わった……ワシの一生、何年もボロを出さずにアリアハン王を演じてきたというのに……)」
魔王「(勇者オルテガをアレフガルドに突き落としたりしたのに……)」
魔王「(こんな所で負けてたまるか……、なんとか金縛りを成功させねばならん……)」
魔王「な……なあ勇者よ、世界の半分をお前にやろう、それならどうだ」
魔王「世界の半分を支配できるのだぞ」
ゆうしゃ「そんな誘い文句、今どき子供でも引っ掛からないぞ」
魔王「ぐっ……ならワシの娘をやろう!、それならどうだ!薔薇色の結婚生活が待っているぞ!」
魔王「(じ…時間を……!!稼ぐのだ!)」
ゆうしゃ「……美人か?」
僧侶「んもう!、ゆうしゃさん!」
武道家「姉さん落ち着いて!」ガシッ
魔王「う……うむ!、それはとても美人だ、どうだどうだ!?」
魔王「一人では不満なら何人かセットにしてハーレムを作ってもいいのだぞ?」
魔王「(あと3分……!)」
ゆうしゃ「そ……それはそれで………!!」
ゆうしゃ「……って」
ゆうしゃ「……ま、嘘だろうな」
魔王「な……なぜそう思う」
ゆうしゃ「だってお前独身っぽいし」
魔王「(くぅううう!、なんでわかるんだ)」
497 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:39:48.14 ID:0uL/jW5fo
ゆうしゃ「それに仮にそんなのがいたとしても……絶対にお断りだ」
ゆうしゃ「俺には心に決めた人がいる、その人に約束したんだ、真の勇者になってみせるって」
武道家「(呼ばれてるよっ、姉さん)」
僧侶「(え……えええ!!で…でででも私じゃないかもしれないし……)」
僧侶「(それだったら何か寂しいし……)」
魔法使い「(十中八九、僧侶のことだろ、いい加減気づけよ)」
ゆうしゃ「その……その人が俺のことを好きかどうかわからないけど……、俺は勝手にそう思ってる」
ゆうしゃ「だからお前を許すわけにはいかないんだ!!」
魔王「(よし! あと1分で完成する 後は長い話で時間を稼ぐだけだ!!)」
魔王「(ワンチャンス!……ワンチャンスある……!!)」
498 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:40:21.10 ID:0uL/jW5fo
魔王「ま……待て!! ストップストップ!!」
魔王「まだ話し合いの余地はある、勇者と魔王、我らが手を組めばできないことは何も無い!ここで簡単に結論を出すべきではない!
ワシを今倒して何になる?また人間たちは争いだし、世界に恒久の平和が訪れることはない。ならば魔王を生かし世界の憎しみを――」
ゆうしゃ「長い、カットで」
ゆうしゃ「時間を稼ごうとしているの、見え見えだぞ」
魔王の首は
魔王「あ………………」ストッ
王者の剣によってはね飛ばされた
全ての魔王は倒れた
本当に世界は平和となったのだ。
499 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/06/29(金) 22:42:58.47 ID:0uL/jW5fo
本編はこれで終わりです。次回はエピローグとなります
えー、今回の話は気づいていた人も多かったのではないかと思います
それから主人公について、作者としてはゆうしゃと遊び人、二人を主人公にしたW主人公のつもりでした
500 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2012/06/29(金) 22:58:29.41 ID:Jo1V9mcyo
乙です
501 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/06/30(土) 00:00:34.69 ID:ZbRwNCDqo
乙乙!もうエピローグか・・・名残惜しいな
502 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/07/01(日) 04:19:04.81 ID:QKVKdAOQo
乙
503 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/07/01(日) 08:25:38.85 ID:HfLObcsMo
最後まで楽しみにしてる
504 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/07/02(月) 23:43:20.43 ID:5OWxX7LAO
続き来てたのか、最後まで楽しみにしてます
505 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/07/03(火) 05:55:59.67 ID:YvHJfDhao
まさかスレタイが伏線だったなんてね
乙
506 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/08(日) 13:44:37.99 ID:K75AHivDO
例に漏れず、文章量が多くて出せません。(おそらくいつもの倍)
主要登場人物の六人のエピローグは書いておりますがモブ的な扱いのキャラで欲しい人がいればこっそり載せます。
507 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/08(日) 14:29:30.06 ID:kErhH2++o
引き篭もりの竜王
508 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/07/08(日) 15:14:31.95 ID:sbO7O2/AO
やっぱ賢者と商人は外せないよな
下の世界の勇者達とかも
509 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/07/11(水) 18:31:34.55 ID:YJqa2KIp0
うおおおお胸があつくなる展開!!
あとちょっとだけど楽しみにしてるぜ!
商人は俺もきになるな
510 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:02:08.58 ID:x79WbQjjo
【目覚めの時】
妖精「すー、すー」
ここは竜王の城、未だに竜王は目覚めず、卵の上では妖精が眠っていた
パキ……パキパキパキ!
妖精「!?、あわわわわ……じ……地震!?」
竜王「んんー、よくねた……」
妖精「はぁああ!、竜王様! お目覚めになったんですね!」
竜王「ん……うるさい、耳がキンキンする」
妖精「すみません、でも起きてください竜王様」
竜王「んん……もうひとねむり……」バラバラ
妖精「こ……こらーー!、せっかく破った卵の殻を被りなおすなー!」
竜王「んん……だって眠いし」
竜王「二度寝くらい許される、おやすみ……」
妖精「ダメです!、あれからもう三年も経ってるんですよ!、働いてください!」
竜王「三年……今はワシが働くときではない、あと百年、いや二百年はな……」
妖精「やることなんていっぱいありますよぉー!、起きてもらいますー」バサッ
竜王「ああ〜、ワシの殻が〜〜」
妖精「竜王様も世界征服できる実力をお持ちなんですから……」
竜王「うう……三年か……」
竜王「三年!?」
妖精「どうされました!?」
竜王「しまった!、βテストはもう終わって本稼働はもう始まっているぞ!」
妖精「は……はぁ……」
竜王「ええい、全国の廃人どもから取り残されてしまった!、妖精!、今すぐこの金を使ってネットマネーに換金しておけ! これは命令だ!」
竜王「ワシは今からパソコンを最新型に変えてくる、三年落ちなぞ化石同然だからな……くそ……やられた……」
妖精「……」プルプル
竜王「おい!聞こえているのか! はやくしないか!!」
妖精「働いてください!竜王様!」
511 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:03:40.22 ID:x79WbQjjo
【お土産の招く不幸】
コンコン
商人「どうぞ、あいてますよ」
派遣「紅茶をお持ちしました」
商人「おお、ちょうど良い、茶菓子があってな、一緒に食べる相手が欲しかったところだ」
派遣「茶菓子の話相手、慎んでお受けします」
商人「(ますます敬語が酷くなったような……)」
派遣「して、その茶菓子とは」
商人「そうだった、賢者さんが送ってきてくれてな」
商人「ロマリアとイシスの親睦記念の記念饅頭だそうだ」
派遣「はあ、私の記憶では確かロマリアとイシスの王族同士がこの日に婚約したと思われます」
商人「その通りです」
商人「もうすぐ皇太子が生まれるそうな」
派遣「めでたいですね」
派遣「確か婚約文句は『性格が悪くて婚期を逃したあなたには私くらいしかいないから結婚してやる』……でしたでしょうか」
商人「違います、勝手に話を捏造しないように」
512 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:05:34.73 ID:x79WbQjjo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
イシス王女「はぁ……いつもいつも仕事しごとで……」
イシス王女「しかし、私を必要としている人がいるかぎり辞めるわけにはいきません」
イシス王女「私は王女なのです」
しかし、言葉とは裏腹に、疲れから玉座で眠りについてしまった
イシス王女「Zzzz……」
?「王たるあなたがなんたる失態、国民に見られたら権威が落ちますよ」
イシス王女「ん……んん……ハッ!?、しまったつい……」
イシス王女「しかし……いったい誰の声でしょうか」
?「お城の警備も甘いですね……」
――王女様
イシス王女「その私の逆鱗に触れる一言を毎回のように言う知人を私は一人しか知りません」
イシス王女「隠れてないで、ふんっ!出てきなさい」
賢者「oh……」
賢者「王女、腹パンはダメです……しばし休憩を……」
……数分後
賢者「王女、あなたに折り入ってお話があります」
イシス王女「……金を貸せ……などという理由ではもはやないでしょうね」
イシス王女「ロマリアは屈指の経済国家となりましたから」
イシス王女「こんな辺境の王女に用はないでしょう、私を笑いにきたのですか?」
イシス王女「超大国の王ともなれば女なんて選び放題ですしね、良い女は見つかりましたか?」
賢者「茶化さないで真面目に聞いてください」
イシス王女「……」
513 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:08:35.22 ID:x79WbQjjo
者「その……私の右手の中身は見えていますか」
イシス王女「立方体が見えますね、表面がフサフサしています」
賢者「中身はなんだと思いますか」
イシス王女「炭素の塊」
賢者「そ……そうとも言います」
賢者「分かっているのでしたら話は早いです」
賢者「王女、貴女が好きです、結婚してください」
イシス王女「あ……」
ヒザを付き、ケースからダイヤのリングを差し出した
イシス王女「……ど、どういうことですか!?」
イシス王女「最初から思っていました、私をからかっているのですか!?」
賢者「……」
イシス王女「そ……その……こんなもの受け取れません、あなたにはもっとふさわしい方がきっといるでしょう、私なんて――」
賢者「そんなことありません、私は貴女の心の美しさの虜になってしまいました」
賢者「あなたが私にノーを突きつけるのでしたら私はでイエスと言ってもらえるまで待ちます」
イシス王女「こ……困ります! 待たれても」
賢者「待ちます」
賢者「あなたは何度も私に手をさしのべてくれました、今度もまた……手をさしのべてください」
賢者「お願いします」
賢者「お願いします!!!」
イシス王女「……」
イシス王女「……手を……ねぇ」
イシス王女はそっと手を伸ばし
イシス王女「まあ、けっこう安物ですのね、このダイア」
賢者「王女……!」
イシス王女「もう少しマシな物を贈りなさい、まったく」
イシス王女「こんな安くはありませんよ、私の心は」
賢者「その……私の給料……三ヶ月使ったんですが」
イシス王女「分かりますよ、ですがね、自分の給与をね、無駄を省くと称して減らすのはやめなさい」
イシス王女「こういう時に困りますよ?」
イシス王女「私が皇女に就任した暁にはやめてもらいますからね」
イシス王女「慎んで、この話、お受けします」
514 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:10:37.75 ID:x79WbQjjo
賢者「や……やったーー!、よし!よし!」
イシス王女「喜ぶのは結構ですが、やることはしっかりやってくださいね?」
賢者「もちろんですとも、これを期に両国の関係を良好にするためのセレモニーを開かなければ……」
イシス王女「これからは二人で両国の政治を担っていかなければなりませんね」
賢者「やりましょう!」
イシス王女「……ええ」
イシス王女「あなたとならきっとできます、きっと」
賢者「……では!」
イシス王女「ええ、善は急げ、なるべく早くお願いします」
バサッ
イシス王女「?……賢者、何か落としましたよ」
賢者「あ……いや、それは……!」
イシス王女「ふむふむ、ははーん、結婚のセリフを何パターンか用意していたのですね、あなたらしい」
イシス王女「たしかに見られて気持ちのいいものではありませんね、ふふふ」
賢者「王女!はやく返してください!」
イシス王女「ふむふむ、弱気で攻めるパターン……これは×がついてますね……つまりボツ……と」
イシス王女「あ、これは先ほどの、真っ直ぐぶつかるパターンですね」
イシス王女「強気で出るパターン?」
賢者「る……ルーラ!」
イシス王女「…………」プルプル
パサッとメモが落ちた
イシス王女「今すぐ、今すぐ帰ってきなさーい!、私は怒っていませんよー!?」
メモの強気で出るパターンには
【×婚期を逃したあなたには私くらいしかいないでしょう 】
※絶対に言うべからず、やっぱりナシ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
515 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:11:09.94 ID:x79WbQjjo
派遣「商人様、この件に関しては私の方が一枚上手でしたね」
商人「????」
派遣「ごちそうさまでした」
商人「ごちそうさまでした」
派遣「……そろそろお時間ですね」
商人「おお、そうであったな」
商人「内心、名誉会長なんてポジションは私には役不足だと思いますが」
派遣「そんな事はありません」
派遣「町民があなたを待っています、さあ行きましょう」
商人「やれやれ……だな」
商人「私を必要としてくれる人がいるかぎりやめるわけにはいかないか」
516 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:12:41.57 ID:x79WbQjjo
【願いをかなえて】
ここは闇の世界……ではなく太陽の降り注ぐ世界、アレフガルド、もうひとりの勇者がここにいた
ラタドーム王『お前たちの活躍、しかと見届けた』
ラタドーム王『お前たちこそ真の勇者、望む褒美をやろう』
この言葉をもらっての四人の会話がこれだ
アレフガルド勇者「……はぁ」
アレフガルド魔法使い「どうしたの勇者様、ゾーマを倒したっていうのに元気ないね」
アレフガルド僧侶「そっとしておいてあげて、なんか燃え尽きたみたいでさ……、異世界の人たちとも別れちゃったし……」
アレフガルド戦士「元気だせよ勇者、ほら王様が何でも褒美をくれるって言ってるんだぜ?
アレフガルド勇者だけじゃないか、何が欲しいんだ?」
アレフガルド魔法使い「あたしはお金いっぱいもらったよ」
アレフガルド戦士「俺は自分の道場もらったぜ」
アレフガルド僧侶「広い土地をもらったけど」
アレフガルド勇者「俺は……友達、欲しかった」
アレフガルド戦士「えっ?」
アレフガルド勇者「勇者の任務辛かった、分かち合える友達欲しかった……」
アレフガルド勇者「魔王倒したくて異世界まで来ましたとかいうふざけたやつでも俺と同じ苦労持ってた」
>>ゆうしゃ「ちょっと待て」
アレフガルド勇者「同じ苦労を持ってて親近感があった、でももう居ない……」
アレフガルド魔法使い「(う……うわーブルー……)」
アレフガルド魔法使い「ほ……ほらあたしたちも仲間牽、友達みたいなものだから、ね?」
アレフガルド戦士「俺たち友達だよな、な?」
アレフガルド僧侶「な……なんだったら友達の一つ上でもいいから私は、ほら、私たち幼なじみだし」
アレフガルド勇者「えっ?、一つ上って……」
アレフガルド戦士「あ……アレフガルド僧侶!抜け駆けはずるいぞ!、自分だけ幼なじみだからって!」
アレフガルド魔法使い「そうだそうだ!、どさくさに紛れてずるいよ!」
アレフガルド僧侶「べー、幼なじみっていうのは結ばれるものなの、譲らないよ!」
アレフガルド勇者「いや、三人とも熱くなりすぎだ……少し落ち着こう!、な!」
517 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:13:16.20 ID:x79WbQjjo
ブルーな気分は消え去っていた
アレフガルド勇者「(だ……誰が友達で誰が友達じゃないとか、そういう話はまずい……!)」
「「「……で!?、誰が友達で誰が友達以上なの!?」」」
コマンド?
たたかう
まほう
アイテム
にげる ←
アレフガルド勇者「逃げます」
「「「知ってましたか!?、勇者の仲間からは逃げられません!」」」
アレフガルド勇者「ラタドーム王、お願いがあります、俺を助けてください、それが世界を救った俺の願いです」
518 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:14:34.02 ID:x79WbQjjo
全てがおわってすぐのはなし……
【お呼ばれ】
遊び人「……ちょっといいかな」
魔法使い「な……なんだ、そんな神妙な顔して」
魔法使い「ら……らしくないぞ」
遊び人「いいから来て!」ガシッ
魔法使い「お……おい!」
魔法使い「(力強く私の手を取って歩いていく……)」
魔法使い「(こういう力強いのもいいかもしれない……)」
魔法使い「ど……どこへ向かうというのだ」
遊び人「僕の家、おじさんとおばさんに君のことを紹介する」
魔法使い「え……ええ!?」
魔法使い「お……おまえ……それは私に両親公認の中になれと言っているのか!」
遊び人「そうだよ」
魔法使い「そうなったら簡単には私とは別れられないぞ、それでもいいのか?」
魔法使い「そ……それに私にだって両親に会うには心の準備というものが……」
遊び人「いや?」
魔法使い「け……決して嫌なわけではないが……」
魔法使い「う、うう……」
遊び人「大丈夫、うまく説明するから」
遊び人「素敵な人だって」
519 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:15:17.22 ID:x79WbQjjo
魔法使い「ハーフエルフだぞ……認めてくれるかかな」
遊び人「かわいい耳なのに」
魔法使い「こ……こらさわるな」
遊び人「行くって言うまで放さないよ」
魔法使い「う……うう……」
遊び人「安心してついてきて」
魔法使い「……わかった」
魔法使い「でもひとつだけ条件がある」
遊び人「何でも聞くよ」
魔法使い「私より先に死なないでくれ、お願いだ」
遊び人「?」
魔法使い「もう私の前で人が死ぬのはたくさんだ、次にお前が死んでしまったら……私は狂ってしまう」
魔法使い「だから約束してくれ」
魔法使い「ずっと……ずーっと一緒にいてくれるかな」
遊び人「うん! もちろんだよ」
魔法使い「嬉しい!」
しかし、二人を待っていた現実はそう甘くはなかった
おじさんとおばさんによる質問攻め、二人は何の準備も無く行ったことを後悔していた
おばさん「……で? 二人が会ったときに初めて交わした会話は何?」
おじさん「よくこんな良い娘を見つけてきたな、脅しでもやってるのか?」
『やってません!』
おばさん「……で? 体の相性はどうなの? そっちの方は……?」
『まだです! デリケートなんだから触れないでください』
おじさん「ねえ、かわいいねこの耳、触ってもいいかな」
魔法使い「ダメです!」
遊び人「やばい……、おじさんとおばさんがお客さん好きなの忘れてた……」
遊び人「ごめんね、質問攻めにしちゃって」
魔法使い「しかし、二人とも良い人だな…… 羨ましいよ」
魔法使い「私のことをこんなに暖かく迎えてくれるなんて……思ってもみなかった」
遊び人「ストップストップ、もう少しゆっくり話そうよ」
520 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:15:44.25 ID:x79WbQjjo
おじさん「おっと……つい……な」
おばさん「じゃあ、これだけは教えて」
魔法使い「なんですか?」
おばさん「その壊れたメガネどうしたの? ずーっと大事そうに持ってるけど」
魔法使い「これは……」
二人の記念の品である
おじさん「へー、ロマンチックだな」
おばさん「あれ? でもお互いにプレゼントしたなら遊び人がもらった方は……」
遊び人「あ、ああーそれはね、戦いの途中で無くしちゃってね、ライラックのペンダントじゃなくて……えっと……」
魔法使い「ブローチだ」
遊び人「そう! ブローチ後で二人で買い戻そうと思ってるんだ」
おじさん「ライラック……?」
おじさん「知らないのか? ライラックの花言葉は……初恋……なんだぞ」
おばさん「特に紫色のライラックはね」
遊び人「えっ!?」
魔法使い「えっ!?」
おじさん「そういう運命だったのかもしれないな……」
魔法使い「運命的な……出会い……」
遊び人「いやーよかったー……死んでなくて、いや一回死んだけど」
魔法使い「あ、ばかっ!!」
おばさん「死んだ……一回死んだ……」バタッ
魔法使い「『一度死んじゃいました☆』なんて家族が聞いたら気絶ものだろうがーー!!」
遊び人「うわああああああああああーーーーー!!おばさんしっかりしてーー!!」
どんな時もてんやわんやの二人、きっとうまくいくはず
521 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:16:25.85 ID:x79WbQjjo
ゆうしゃ「僧侶、話がある ついてきてくれ」
僧侶「はい?」
ゆうしゃ「ルーラ!」
行き先は……
【ピラミッド】
僧侶「急にルーラしないでくださいよ!」
ゆうしゃ「ごめん」
ゆうしゃ「でもここで話をしたかったんだ」
ゆうしゃ「前にここで話したよな、真の勇者とはなんたるかを」
僧侶「……しましたね、たしか……」
522 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:16:51.79 ID:x79WbQjjo
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ゆうしゃ、僧侶 inピラミッド
ゆうしゃ「…………」
僧侶「…………」
ゆうしゃ「僧侶」
僧侶「なんですか」
ゆうしゃ「こんなときに何だが」
ゆうしゃ「ちょっと…相談に乗って欲しい…」
僧侶「…いいですよ、聞きます」
ゆうしゃ「俺は…勇者としてしっかりやれてるか?」
僧侶「私はいい勇者だと思いますけど…」
ゆうしゃ「今回の一件でリーダーとして不安になってきた」
ゆうしゃ「俺は…あいつが憎い」
ゆうしゃ「あの賢者は俺の仲間を点数で判断しようとした」
ゆうしゃ「何が僧侶と武闘家50点だ! 俺は…100点だと思ってる」
ゆうしゃ「遊び人との付き合いは長いから分かるがあいつがいると俺は気持ちが軽くなる」
ゆうしゃ「何せ馬鹿だからな、面白いやつだ」
ゆうしゃ「戦闘面は…まぁ、やくそうの扱いだけはピカイチだな」
僧侶「なんとなく分かりますよ」
ゆうしゃ「魔法使いも盗賊も今じゃ点数では判別できないかけがえのない仲間だ」
ゆうしゃ「なんだかんだみんな仲良くやってると思う」
ゆうしゃ「だが…それはみんなが優秀なだけで俺が勇者として優秀なわけじゃないんじゃないかって」
ゆうしゃ「……すごく不安なんだ」
僧侶「……ゆうしゃさんはたぶん勇者としては半人前でしょう」
ゆうしゃ「…」
僧侶「…でもゆうしゃさんはすごくいいリーダーだと私は思います」
僧侶「だって…私は少なくともこのパーティに居て幸せです」
ゆうしゃ「なんでさ?」
僧侶「だって私に仲間が出来たんですよ!、すごく嬉しいです!!!、武闘家は大事な妹です」
僧侶「でも…ゆうしゃさんたちと出会って…」
僧侶「遊び人さん、盗賊さん、魔法使いさん …ゆうしゃさん」
僧侶「私にはこんなに仲間が出来て 私はすごく嬉しいです!!」
僧侶「ゆうしゃさんは私にとって…恩人なんです」
523 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:17:17.81 ID:x79WbQjjo
ゆうしゃ「そんな大層なものじゃないよ、俺自身はただの人さ」
僧侶「違いますよ、ゆうしゃさんは凄い人です」
僧侶「(わたしにとっての…大切な人)」
ゆうしゃ「少し…?をついていたかもしれない」
ゆうしゃ「…さっきあいつが憎いといったが本当に憎いのは………俺自身の弱さだ」
ゆうしゃ「俺がもっと強ければ!、あんなやつに遅れを取る事は…なかった」
ゆうしゃ「俺がもっと強ければ…」
僧侶「…」
・・・・・・・・・・・・
僧侶「じゃあがんばってレベルを上げましょう!、レベルを上げれば強くなります!!」
僧侶「そして…ゆうしゃさんは勇者になるんです、私達の勇者に」
ゆうしゃ「……俺が勇者に」
・・・・・・・・・・・・
ゆうしゃ「……そうだな」
俺は勇者になる、いや、なってみせるそのためには戦うんだ!
ゆうしゃ「よし行くぞ!!僧侶、俺の後ろにいろ!! 回復は任せたぞ」
僧侶「はい!! 行きましょう!!」
モンスターがあらわれた!!
ゆうしゃ「てやああああああああああああ!!」
こうしてゆうしゃと僧侶は戦った、僧侶のMPが切れるまで
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
524 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:18:22.07 ID:x79WbQjjo
ゆうしゃ「……」
僧侶「……」
ゆうしゃ「俺は!思うよ!自分一人の力だけじゃないけど魔王を倒した俺は真の勇者だって!」
ゆうしゃ「だから……今だから言うよ」
ゆうしゃ「好きだよ」
ゆうしゃ「君のこと」
僧侶は面をくらったような顔をした
しかしすぐに……
僧侶「……良かった」
僧侶「この気持ち、一方通行じゃなかったんですね」
僧侶「私も好きです」
僧侶「不安だったんです、私の方だけじゃないかって」
ゆうしゃ「あ……俺もそうだよ」
ゆうしゃ「だから何かに囲つけないと言えなかったんだ……」
僧侶「ふふっ、ゆうしゃさんって大胆なことしますけど結構小心者ですよね」
ゆうしゃ「うっ……!」
僧侶「最後まで私のこと守ってくれるって言ってくれませんでしたし」
ゆうしゃ「それは」
僧侶「知ってます、本当に守りたいならその人を強くしろ、自分で身を守れるようにしろ」
僧侶「……でもおかげで私、強くなりました」
僧侶「ヒミコの仕事が嫌で逃げ出した私を拾ってくれたのはあなたでした」
僧侶「私を変えてくれたのはあなたです」
僧侶「あなたを好きになって本当に良かった」
僧侶「私を…………」
――幸せにしてくださいね
――私の……勇者様!
525 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:19:13.94 ID:x79WbQjjo
【余り物には福が待つ】
武道家「(うんうん……姉さんはゆうしゃさんと、……あの二人は……いつも通りか)」
武闘家「……」
武道家「……あれ!? ひょっとしてわたし売れ残った!?」
武道家「あーあ、別に恋愛をメインに冒険したかったわけじゃないけど、悔しいなあ」
武道家「うん……悔しいなぁ……」
一人でいる孤独を埋めるために武道家は酒場に向かった。
マスター「お嬢さん、飲みすぎですって……」
武道家「ええ〜、まだ余裕、余裕ですよ〜〜ヒッ」
武道家「ちゃんと閉店時間になったら帰りますからあ」
武道家「……というわけであと二本」
マスター「はぁ……」
マスター「(帰れるのかなぁ、この人)」
バーデン「お客様、こちらをどうぞ」サッ
武道家「ん?……あれこれ頼んだのて違うじゃない」
武道家「しかもミルクなんて……ふざけてるの?」
バーデン「あちらのお客様からです」
武道家「だれ!?」
盗賊「飲みすぎだ、それくらいにしておけ」
武道家「盗賊、帰ったんじゃなかったの」ジトッ
そう、盗賊は終わるなり、すぐに親元に返ると言っていたのだ
526 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:19:40.61 ID:x79WbQjjo
盗賊「ああ、帰って話をつけてきた」
盗賊「とりあえず……」
盗賊「隣、座っていいか?」
武道家「あ……うん」
武道家「座っていいよ」
盗賊「ウィスキー」
マスター「はいよ」ドンッ
盗賊「……」
武道家「なんかあったの?」
盗賊「……」
盗賊「俺な……」
盗賊「カンダタ盗賊団、抜けてきた」
武道家「抜けた!?」
武道家「また……思いきったことを……」
盗賊「さっき話をつけてきた、もう俺はカンダタ盗賊団のトップ、カンダタの息子じゃねぇ」
盗賊「ただの盗賊だ」
武道家「そんなことしてどうするのよ、これからどうするの?」
盗賊「だからお前に会いにきたんだよ、四、五件酒場を回ってやっと見つけたぜ」
武道家「??、全然話が読めないんだけど」
盗賊「おい、俺の話が聞こえてるか?、もう酔いが回ってるのは勘弁だぜ」
武道家「まだシラフだよ」
盗賊「よ……よし、なら言うぜ」
盗賊「武道家、お前俺のところに来る気はないか?」
武道家「え!?」
盗賊「やはり既に作られたグループじゃなくて俺は自分で一から盗賊団を作りたい」
盗賊「だから一緒に来てくれないか」
武道家「や……やや、でもさ……」
武道家「酔ってるのはそっちだよ――」
盗賊「俺は酔ってない、本気だ」
527 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:20:31.88 ID:x79WbQjjo
武道家「……具体的にはどこが気に入って?」
盗賊「聞きたいか?」
武道家「ききたい」
盗賊「旅をしていて分かった、空気は読める、力は強い、素早い、度胸はある、気立てはいい、飯は美味い」
武道家「わ……わかった!、もう結構です!」
武道家「……けっこうわたしのこと見てくれてたんだね、盗賊」
武道家「うれしいよ」
盗賊「なら……来てくれるか?」
武道家「最後に聞かせて、勧誘したのってわたしが初めて?」
盗賊「……もちろんだ、他のやつに取られないようにこれでも急いだんだぜ」
武道家「……そう」
武道家「わたし、胸無いよ、女っぽくないけどそれでも……いいかな?」
盗賊「大丈夫だ、まだ成長する可能性だってある!」
盗賊「それを信じろ」
盗賊「成長しなかったらしなかったらその時はその時だ!」
盗賊「俺はそんな小さいこと気にしないぜ」
武道家「上手いこと言ったつもりなの?」
盗賊「いや、そんなつもりは」
武闘家「わかってるってば、ははは」
盗賊「乾杯するか」
武道家「そうだね、記念に……」
武道家「あ……でも帰りが……」
盗賊「潰れたら俺が背負っていってやるよ」
武道家「あ……あ、そう!?(優しい)……じゃあ……」
盗賊「新しい盗賊団の結成に……」
盗賊「乾杯」
武道家「乾杯」
528 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:22:18.48 ID:x79WbQjjo
そして、時間は今、現在に移る、全てが終わり、三年の経過がした世界
子供A「たーーーーっ!!」
子供B「任せろ!!」
二人の子供が木刀を持って切り込んできた
先生「はっ、はっ!」
先生「あまーーいいっ!!」
二人の猛攻を受け止め続ける
子供B「ちぃいいい!! 今日こそやってやるぜ!!」
子供A「あれをやるよ! 子供A」
子供B「おうよ!!」
先生「ほう……何かするのか?」
子供たちはさっきと同じように切り込んできた
……ように見えたが
先生「ム……これは!」
子供A「そうさ!、二人の息のあった攻撃リズム!!先生の反撃のチャンスは無いですよ」
子供B「チームワークを舐めるなーー!!」
先生「……これは、なかなかきついな!!」
先生「だが……っ!!」
先生「足下がお留守だぞ」
子供A「わわわっ!?」
子供B「わーーっ!!」
子供A「はぁ……、はぁ……、ずりーよ……先生」
子供B「こ……こっちは二人がかりだっていうのに……」
先生「まだまだ俺も生徒に負けるわけにはいかないよ」
529 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:23:37.60 ID:x79WbQjjo
先生「二人にチームワークがまだはやいね」
子供A「チームワークって……要は協力するってことでしょ? 大事でしょ」
子供B「ちゃんと協力してるよ、二人で同時に攻撃とか一人が囮になるとか」
先生「ちっちっち、それは成長が遅くなるよ〜」
子供B「どういうことだよ先生」
先生「一人で先生に勝ちなさい」
子共B「はぁ!? 二人でこいって言ったのは先生だろ」
先生「先生と君たち二人の実力が拮抗しているなら……どっちが勝つ?」
子共A「それは……僕らの方です」
先生「そうだ」
先生「相方に甘えるな、もっと自分の力を伸ばすんだ」
子供B「甘える……?」
先生「協力するのは先生も大好きだ、でも甘えるのは違う」
先生「もう少し自分の力をつけてほしい、二人でいるから安心じゃなくて一人でも戦えるように」
先生「君たちは強くなれる、先生なんかよりずっと……」
先生「ずっと才能があるから」
子供A「えー、でも先生って超強いんでしょ?」
先生「それは仲間が強かっただけだよ、先生は仲間にあーだこーだ言ってただけ」
先生「仲間……あ……!」
子供B「先生!、やっぱさもう一回お願い――」
?「朝の練習はそのくらいにして二人ともおうちに帰りなさい」
子供A「えー、せっかくここまでやったのにー」
子供B「空気読めよな」
先生「こら、女先生に軽口を聞くな」
「はーい」
先生「明日もあるから大丈夫だよ、また明日おいで」
先生「今日は先生には大事な用があるんだ」
子供A「そんな大切なことって?」
先生「昔の仲間……いや戦友に会うことかな」
先生「なあ、僧侶」
僧侶「そうですね、時間を少し過ぎていますし、急ぎましょうゆうしゃさん」
僧侶「私たちが出会ったルイーダの酒場へ」
ゆうしゃ「さ、帰った帰った」
子供「じゃあねーー、せんせーー」
子供「ふんっ!じゃあな」
ゆうしゃ「ああ、また明日ね」
ゆうしゃ「急ごうか、もうすぐ約束の九時に近い」
僧侶「そうですね、ゆうしゃさん」
530 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:25:05.41 ID:x79WbQjjo
チュンチュン
ここは森のログハウス、小鳥がさえずるなか、一人の女が目を覚ました
女「ん……、んんー!」
女は背伸びをした
女「はぁ、朝か」
女「おい、起きろ朝だぞ」
男「Zzz…………」
女「おーい」
男「Zzz…………」
女「私のモーニングコールを無視するとはかわいいやつめ」
男の頭をべしべし叩きだした
女「……おーい」
女「……だめだこいつ」
女「仕方ないな、最終手段、目覚めのキスをしてやろうか」
男「Zzz…………ピクッ」
女「(こいつ……)」
女「……と思ったがつい手が滑ってうーわー」ドンッ
男「わわわわ!」ドスン
女「毎回これで起こしてもらえると思うなよ、遊び人、昨日はいつ帰ってきた」
遊び人「いててて……、落とすことないでしょ!」
遊び人「昨日は遅くなるから先に寝てていいよって朝言っていったじゃない!」
女「それはてっきり夜食でも用意しておいてくれということだと思ったのだ!、まぁ、途中で寝てしまったがな」
遊び人「(偉そうに言うな)」
女「ん……?、しかし私はソファーで寝ていたはず……」
遊び人「ちゃんと僕がベッドまで運んできました!」
女「そ……それはすまなかったな、謝ろう」
遊び人「お茶漬けおいしかったよ、さ、もう起きようよ」
女「ま……待て!その……どうしてもというなら(目覚めのキス)をしてやってもいいのだぞ!?」
遊び人「んーでもねー、ベッドから落ちた時にばっちり目が覚めちゃったっていうかー
今日はもういいかなーってーいうかねー」
女「う……ううう!いじわるめ……」ブツブツ
531 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:25:38.67 ID:x79WbQjjo
遊び人「なんてね、はやくおいで、魔法使い」
魔法使い「いじわる」
魔法使い「ん……」
魔法使い「あっ……はぁっ」
遊び人「ん……はい、さ、起きようか」
魔法使い「卑怯者め、これだからいつも私が苦労するんだ」
遊び人「そっくり返すよ」
魔法使い「さて、遊び人のせいで朝はゴタゴタしてしまったが朝は短い」
魔法使い「そろそろベットから降りよう」
遊び人「ごはんごはん」
遊び人「なんかやることある?」
魔法使い「食事は私がやると言っただろうが、庭の花たちに水を撒いておいてくれると私は嬉しい」
遊び人「昨日見たときはもうすぐつぼみが開きそうだよ」
魔法使い「そうか、今日は咲いているといいな……」
遊び人「手、止まってるよ」
魔法使い「おっと」
魔法使い「今日は目玉焼きとスクランブルエッグ、どっちがいい?」
遊び人「目玉焼きー」
魔法使い「ん、わかった」パカッ
532 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:26:30.26 ID:x79WbQjjo
遊び人「あ、ちょっとこっち来て!、ねえねえ!」
魔法使い「な……なんだ、今は火を使ってるから少し待て!」
「……」
遊び人「ほらほら、ここ、ここ」
魔法使い「お……おお!」
遊び人「今日は咲いてたよ、ライラック」
魔法使い「……綺麗だな」
遊び人「うん……」
魔法使い「こんな時間が……私にとって最高の時間だ」
魔法使い「誰の邪魔もなく、二人で……」
遊び人「僕も好きだよ」
しばらく二人はそのままボーッとしていた
魔法使い「何か今日は大事な用事があったような気がするが思い出せないということはたいした用では無かったようだな」
遊び人「さ、ご飯たべよ」
魔法使い「まだ温かいな、良かった」
「「いただきます」」
二人は食事を取り出した
遊び人「ん」
目玉焼きを見て
魔法使い「ん」
魔法使いがしょうゆを取り出し渡す
遊び人「ありがとう」
魔法使い「ん」
空のコップを見つめると
遊び人「はい」
遊び人がお茶を注いでくれる
魔法使い「ありがとう」
魔法使い「やっぱり私たちは息ぴったりだな」
遊び人「そうだね」
「「ごちそうさまでした」」
533 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:26:58.54 ID:x79WbQjjo
遊び人「ふー、おいしかった」
遊び人「そういえばやっぱり今日さ、やっぱり何かあったような気がするんだけどな」
魔法使い「私もだ、少し待ってろ、カレンダーを見てくる」
魔法使い「…………あ」
魔法使い「あー!、今日はみんなで集まる日だった!!」
魔法使い「時間は……八時!まであと十分しかない」
遊び人「え……ええーー!」
遊び人「急ごう!、ルーラすればまだ間に合うはず!」
魔法使い「遅れたらださいぞ!!」
534 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:33:01.46 ID:x79WbQjjo
ここは上空、空を進む飛空船の看板では男が二人、掃除をしていた
空賊A「あー、掃除だりーなー」
シャッシャッ
空賊B「おいおい、そんなの船長に見つかったらどやされるぞ、働け働け」
空賊A「そもそも空賊ってなんだよ、ふつーなら陸か海だろ?」
空賊B「ばーか、それが船長の頭のいいところさ」
空賊B「これからは空の時代がやってくる、俺は俺の道を行くぜ!、しびれたぜ……あの演説」
空賊A「はいはい、先輩は船長大好きっすからね」
空賊B「新人には船長の素晴らしさがわからんだろうな」
カンカンカンカン!!
フライパンをお玉で叩く音が集合のサイン、お昼の時間
副船長「はいっ!全員集合〜〜!お昼の時間だよ〜〜」
空賊A「よっしゃあああ!!俺の世界で一番幸せな時間きたあああ!!」
空賊B「まぁ、はしゃぐのもわかるけどな、副船長の料理は絶品だから」
空賊A「俺、結婚するならあんな人がいいぜー!、先輩!あの人独身なんですか!?どうなんです!?」
空賊B「独身だよ」
空賊A「よしっ!! 成果あげてアタック、アタックしちゃうぜー」
空賊B「絶対無理だよ」
空賊A「なんでですかー!?」
空賊B「あの人は結婚してないけど船長お気に入りだから、内縁の妻って言うのか?」
空賊B「下手したらボコボコにされるぞ」
空賊A「船長にっすか?」
535 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:33:29.42 ID:x79WbQjjo
空賊B「いや……副船長にだよ」
空賊B「あんな小さいナリしてるけど副船長超強いから、俺らじゃ歯がたたないから」
空賊A「う……うそはいけないっすよーーははは」
空賊B「はぁ……、物わかりの悪いお前にもわかるように説明してやる
空賊B「あの二人は魔王バラモスと大魔王を倒したあの……あの過労死上等、極悪非道のゆうしゃの仲間なんだぞ?」
過労死しそうになったのは遊び人がろくに眠らなかったためです
空賊A「え……ええーっ!」
空賊B「まさか知らずに入ってきてるやつがいるとはな」
536 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:33:57.55 ID:x79WbQjjo
【いざ、アリアハンへ】
船長「えー、今日は俺と副船長は行くべきところがある、明日の朝には戻ってくるつもりだ」
船長「俺たちが帰ってくるまでは船で待機しておくこと、勝手に出歩くな!、いいな絶対だぞ」
船長「……だが船の中で何をするかは自由だ、倉庫の裏に樽がある、今日のために用意しといたやつだ」
船長「……要は」
船長「酒でも飲んでドンチャン騒ぎしてろ」
「ひゃっほおおーーー!」
「船長大好きーーー!」
「愛してるううーーー!」
船長「ああもう勝手にしてろ!、ほら副船長、行くぞ!」
副船長「了解であります、船長」
船長「茶化してると怪談話するぞ、さ、行ったいった」
空賊「船長、ところでどこに行くんですか?」
船長「?……ああアリアハンだ」
空賊「アリアハンならちょうど船が飛んでるあたりですが……」
船長「そうそう、だから今言ったんだ」
副船長「おっけー」
二人は船の縁に立ち
船長「行ってくる」
ヒューン
「とびおりた!?」
「あの二人……バケモンかよ……」
537 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:35:06.27 ID:x79WbQjjo
副船長「久しぶりだね、四人と会うの」
船長「そうだな……解散してから三年経ってるからな……」
副船長「ねぇ船長、みんな変わってないと思う?」
船長「俺は変わってないと思うぜ、なにせあいつらだからな……、変わりどころがない」
副船長「ははは、確かに〜〜ぜんぜんかわってなさそう」
船長「……それから」
船長「部下のいない所で役職で呼ぶなって言っただろ武道家」
武道家「あ、ついうっかり」
武道家「いやいや、本当に二人で話す機会なくてさ、うっかり」
船長「……っ!わかったよ」
船長「仕事にかまけて二人でいる時間を作れない俺への当て付けだろ!」
武道家「い……いやいや!?そんなつもりじゃなかったんだけどね」
船長「……わかってるよ、だからちゃんとほらこいつを……」ビラビラ
武道家「(聞いてないし)」
武道家「ん?、これは……」
武道家「!?、あっ……ここれって『婚姻届』……」
船長「ずいぶん待たせたな」
船長「その……遅くなってすまない」
武道家「ちゃんと考えてくれてたんだ……、ありがとう盗賊」
盗賊「ま、その話は帰ってきてからな」
盗賊「今日は戦友たちと会うんだ、『今日』のメインはそっちだ」
武道家「ん……わかってる『今日』はその話はしないよ」
盗賊「明日じっくり話し合おう」
武道家「うん……」
盗賊「さて!一番乗りは誰かな」
武闘家「そうだね!、けっこう早めにきたもんね」
538 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:38:38.58 ID:x79WbQjjo
【集合】
カランカラン
ルイーダ「あら、二人とも久しぶりの来店ね」
ゆうしゃ「ええ、今日は大事な仲間と合う日なんですよ」
ルイーダ「何か飲む?」
僧侶「だからお酒はちょっと……」
ルイーダ「あ、そうね……」
ルイーダ「でもあなたたちなら大歓迎だわ!、ゆっくりしていってね」
ルイーダ「それに……お仲間はもう到着みたいよ?」
ゆうしゃ「えっ!?」
魔法使い「だーかーらー、何度も言っているだろうが、あれは数字の8に見えるだろう!」
遊び人「いーや!、僕はちゃんと9だって!」
遊び人「遅れたら恥ずかしいからってあんな急ぐから……」
魔法使い「なんだと!、もう一度そのスカスカの頭に中身を……」
武道家「ま……まあまあ」
遊び人「武道家さんこれみてよ!、どう見ても9だよね!?」
魔法使い「いーや8だろう!」
武道家「え……ええと……」
武闘家「(何でカレンダーに書いておいた数字が8か9かでこんなに揉めてるの……?)」
『ねぇ!』
カラン
盗賊「バーボン、水割りで」
武道家「あ……ああ!わたしもそれちょうだい!」
ルイーダ「あいよ」
『聞いてるの!?』
武闘家「(聞えない、聞えないの武闘家)」
武道家「(あの夫婦喧嘩に介入しちゃいけない気がする、身の安全のために)」
ゆうしゃ「おーい」
賊「なんだ、久しぶりだな僧侶」
武道家「やっほー、姉さん」
僧侶「妹が世話になってます、これからもよろしくお願いします」
盗賊「お……おう……」
僧侶「武道家とはちょっと前に会ったもんね、元気そうで何よりよ」
武道家「いやー人が多くて苦労するってか……」
武道家「(そっちの生活の方が心配)」
ちなみにゆうしゃたちは実家住まい、ゆうしゃの母に料理は手ほどき中
最近は焦がす回数も減って、まともな食事が取れる
539 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:39:38.65 ID:x79WbQjjo
僧侶「遊び人さんと魔法使いさんも仲良くて何よりです」
>>遊び人「だから君は云々」
>>魔法使い「だからお前は云々」
武道家「ああ、あの二人話しかけても駄目っぱいよ」
ゴクゴクゴク
盗賊「ま、ほっとけ」
盗賊「あの二人、一番早く来たしな」
僧侶「昼間からお酒なんていいんですか?」
ゆうしゃ「もしもし」
盗賊「安心しろ、樽いっぱいくらい余裕だ」
僧侶「ええー!」
武道家「お酒強いみたいなの、この人、大丈夫だよ姉さん」
ゆうしゃ「もしもーし」
盗賊「ああそういや――」
ゆうしゃ「聞けよ!、俺もいるから!」
盗賊「……いたんだ」
武道家「……いたよ」
僧侶「いや私と一緒に入ってきたですし」
ゆうしゃ「……泣くぞ」
盗賊「……というジョークはさておき」
盗賊「久しぶりだなゆうしゃ」
ゆうしゃ「……ああ(ブラックだよ、ジョークが)」
盗賊「子どもたちに戦い方を教えてるらしいな」
盗賊「あんまり卑怯なことを教えるなよ、子どもは純粋だからな」
ゆうしゃ「ほっとけ」
僧侶「私が勉強の方を教えてます」
ゆうしゃ「そっちは順調なのか?、あんまり変なところから盗るなよ」
盗賊「おおっと、勘違いしてもらっては困る、表向きは運送屋だぜ」
ゆうしゃ「でももし?」
盗賊「……そう、どうしようもない悪人を見つけた時はボッコボコにしてやってるよ」
ゆうしゃ「ははは、やっぱり」
僧侶「武道家はコックとして入ったのよね」
武道家「最初はそうだったんだけど……いつの間にか戦えるコックに」
僧侶「えええ!?」
武道家「最終的に副船長まで上がっちゃった」
ゆうしゃ「大出世だな」
僧侶「へー、いいなー」
武道家「男ばっかだからちょっと寂しいってのはあるけどね」
僧侶「詳しく教えてよ」
武闘家「いいよ」
540 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:40:31.39 ID:x79WbQjjo
盗賊「ちょっといいか?」
ゆうしゃ「なんだ」
盗賊「お前、僧侶と結婚する時にあのおやじさんをどう説き伏せたんだ?」
ゆうしゃ「(……)」
ゆうしゃ「戦ったよ、欲しければ力ずくでこいって」
盗賊「……やっぱりか、すまない変なことを聞いちまったな」
盗賊「(鍛えておかないとな)」
盗賊「それだけだ」
ゆうしゃ「ちなみにあの人な、筋肉ムキムキの状態からあと二回変身したから、気をつけろよ」
盗賊「本当にあの人は人間なのかよ!?」
541 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:41:08.07 ID:x79WbQjjo
ゆうしゃ「……あの二人、いつまで言い争ってるんだ?」
ゆうしゃ「せっかく再会したのにこれかよ」
「・・・・・・・・・・・・・・」
武道家「あ、終わったみたいですよ」
遊び人「……」
魔法使い「……」
『……ごめんなさい』
魔法使い「すまない!、私が悪かったようだ、少し熱くなってしまうのは私の悪い癖だな……」
遊び人「ごめんね……僕も言い過ぎたよ」
遊び人「もっと優しく接していれば……」
遊び人「ああ、こんな僕を君は許してくれるかい」
魔法使い「そんなの当たり前じゃないか!、それよりも私のことも許してくれ」
遊び人「もちろんだとも……」
遊び人「魔法使い……」
魔法使い「遊び人……」
バッ!
酒場で往々と抱き合った
ゆうしゃ「そこの茶番夫婦、話に加わりなさい」
542 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:41:33.57 ID:x79WbQjjo
遊び人「あれ?、いたの? ゆうしゃ……久しぶり」
魔法使い「僧侶には気づいたがゆうしゃには気づかなかったな、ふむ……」
『全然気が付かなかった……』
ゆうしゃ「その話はさっきやっただろ!、ってかお前たち喧嘩しながらもこっちの話を聞いてたな……!」
遊び人「そんなわけないよねー」
魔法使い「ねー」
ゆうしゃ「こ……この……!」
僧侶「まぁまぁ」
盗賊「今日はやることがあるんだろ?」
ゆうしゃ「……おっと、そうだったな」
ゆうしゃ「まあそれは歩きながらでも話すとしよう」
ルイーダ「あらあら、冷やかしかしら勇者様」
ルイーダ「酒場に来たんだから何か飲まないと」
ゆうしゃ「……ミルク、ひとつ」
543 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:42:19.36 ID:x79WbQjjo
【集まったわけ】
遊び人「あれ? 何のために集まったんだっけ」
盗賊「知らずに集合したやつがいるとは思いたくなかった」
僧侶「ちゃんと連絡したんですけどね……」
ゆうしゃ「今日はな……アリアハン王が就任される日なんだ」
ゆうしゃ「地下室に閉じ込められていたアリアハン王がようやく復活されて」
ゆうしゃ「助けてくれた俺たちには特別に、国民に発表する前に、話をしておきたいんだとさ」
遊び人「ふーん」
魔法使い「アリアハン王か……、私たちはルイーダの酒場にいたから分からないんだが」
魔法使い「二人が入った時はどうだったのだ?」
僧侶「あ、その話、聞いてないです」
ゆうしゃ「あれ? その話してなかったかな……」
ゆうしゃ「ま、いいや昔話ってことで」
544 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:43:14.21 ID:x79WbQjjo
ゆうしゃ「んとな……もうかなり前の話だからうろ覚えなんだけどな」
ゆうしゃ「俺が旅に出るのは遊び人には秘密にしてたんだ、でも勝手についてきて……」
ゆうしゃ「二人でこうやってアリアハン城に向ったんだ、その時のアリアハン王はもちろん偽物だったわけだけど」
ゆうしゃ「二人で長々とした話を聞いた記憶があるな、勝手にしゃべってたら怒られたしな」
遊び人「あー、そんな事もあったようなー」
ゆうしゃ「覚えてないならいいんだぞ、忘れたって言っても」
遊び人「あははははは……」
ゆうしゃ「んで……、50Gと銅の剣、こんぼう2本、ひのきのぼうをもらって旅に出たな」
ゆうしゃ「今思えば、旅に出る勇者にもうちょっとマシな防具や武器をあげるよな、なんで気づかなかったんだろ」
武闘家「出番まだですかー?」
ゆうしゃ「おっと、話が長いね、カットカット」
ゆうしゃ「……でルイーダさんのへそくりを回収したりしながらルイーダの酒場に行って仲間を募集したんだ」
ゆうしゃ「まず欲しかったのは僧侶、回復してくれる人が欲しかった」
ゆうしゃ「だから僧侶が最初に声をかけられたんだったのかな」
僧侶「へへへー」
武闘家「前衛職だって必要でしたよね!?」
ゆうしゃ「も……もちろん 前で一緒に体を張ってくれる人も欲しかったから武闘家が入ってくれてすごく嬉しかったよ」
武闘家「だよね」
魔法使い「今さらだがあの時の態度はいただけなかったな……、対人拒否だったと思う」
盗賊「あの時断ったのはマジだぜ、アリアハンから出られなくてイライラしてたんだ」
ゆうしゃ「まぁまぁ、落ち着け、少し話を進めないと二人は出てこないし」
545 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:43:42.80 ID:x79WbQjjo
ゆうしゃ「対人恐怖症(黒歴史)の僧侶を連れてレーベまで行って、ナジミの塔まで登ったな」
遊び人「あー、なんか思い出した気がする、キメラの翼を買っていったような」
ゆうしゃ「そうそう、あのご老人、あの塔から飛び降りてね☆、大丈夫だから とか言ってたけど」
魔法使い「決してあの方はもうろくしてはおらん」
ゆうしゃ「あんなのやったら骨折じゃすまないから、キメラの翼で帰ったんだよな」
魔法使い「聞けよ」
ゆうしゃ「……で、アリアハンに行ったら二人が仲間になって……ロマリアへの旅が始まったんだよな」
ゆうしゃ「思えば……こんなに長い付き合いになるとは思ってもいなかった」
ゆうしゃ「最後まで付いてきてくれて本当にありがとう」
盗賊「ばーか、そういう湿っぽい話をしにきたんじゃないだろうが」
盗賊「面倒な用は早く済ませておくが吉だ」
ゆうしゃ「……そうだな! いろいろ話すのは後で良い」
ゆうしゃ「アリアハン王に会いに行こうか」
僧侶「あ……待ってください」
ゆうしゃ「なに?」
僧侶「どうせならいつもの隊列順でいきませんか?」
ゆうしゃ「……よし、採用! 異論は認めない」
盗賊「そういうの好きだぜ」
六人はいつもの隊列でアリアハン城へ向った
546 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:44:16.02 ID:x79WbQjjo
【最後の王様との会談】
アリアハン王「うむ、待っておったぞ!ゆうしゃよ」
ゆうしゃ「初めまして王様、そしておはようございます」
アリアハン王「そんなに硬くならんで良い(まぁ初めてだろうな)、もう少しフランクに話すといい」
ゆうしゃ「そうでしたか」
ゆうしゃ「お約束としてアリアハン王、偽物じゃないですよね?」
アリアハン王「ハハハハハ! 本物、本物じゃ」
アリアハン王「長い間牢に閉じ込められておって体力がずいぶんなくなっておったのがショックだったわい」
ゆうしゃ「元気そうでなによりです」
アリアハン王「ハハハハハハ……」
アリアハン王「しかし、お前たちには感謝しきれぬ、本当にありがとう」
僧侶「いえいえ……」
アリアハン王「……これで、お前たちの役目も終わり、無事……」
――勇者の任を返してもらうことができる
僧侶「え?」
ゆうしゃ「いや、そうなんだよ」
ゆうしゃ「もう勇者の称号は返さなくちゃならない、明日からの俺はただの人さ」
僧侶「……なんだかもったいない話ですね、ちょっと寂しいです」
ゆうしゃ「なあに、勇者の称号を失っても俺は俺のままだよ、気にすることはない」
ゆうしゃ「王様、やってください」
アリアハン王「うむ」
アリアハン王「ただいまより!、ゆうしゃを勇者の職務から解任することをここに宣言する」
アリアハン王「これにより以降、勇者を名乗ることを禁止する!!」
ゆうしゃ「はい」
547 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:44:41.60 ID:x79WbQjjo
アリアハン王「すまんな、これも仕事だ」
ゆうしゃ「いえ、気にしていませんから」
ゆうしゃ「これが最後だと思うと名残惜しいですが、アレ、やっておきましょう」
アリアハン王「おお! そうじゃったな…… では……行くぞ?」
アリアハン王「おお!!ゆうしゃが次のレベルになるためには……」
ゆうしゃ「……カ――」
548 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:45:15.67 ID:x79WbQjjo
アリアハン王「『ゆうしゃ』、そなたは十分に強い」
ゆうしゃ「え!?」
アリアハン王「……もうお前は強すぎるのだ ここまでよくやった」
ゆうしゃ「え……ええ!?」
盗賊「そんな事あるんだな」
僧侶「いいんじゃないんですかね、がんばったってことで」
アリアハン王「『あそびにん』、そなたも十分に強い」
アリアハン王「『とうぞく』、そなたも十分に強い」
アリアハン王「『そうりょ』、そなたも十分に強い」
アリアハン王「『ぶとうか』、そなたも十分に強い」
アリアハン王「『まほうつかい』、そなたも十分に強い」
武闘家「わたしたちも?」
アリアハン王「うむ、その通りだ」
アリアハン王「そなたらの旅の成果をこの『ぼうけんのしょ1』に記録してもよいかな?」
ゆうしゃ「はい」
アリアハン王「……」
アリアハン王「……よし!」
アリアハン王「しかと記録したぞ」
549 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:47:15.74 ID:x79WbQjjo
アリアハン王「……どうだ?、まだすぐに旅立つつもりか?」
ゆうしゃ「……いいえ」
ゆうしゃ「もう俺たちは不要なんです」
ゆうしゃ「未来の勇者はきっと現れます、また魔王が現れて……勇者がそれを打ち砕いて……」
ゆうしゃ「それの繰り返しです」
ゆうしゃ「それを俺たちは信じます!」
盗賊「ああ! またな」
僧侶「お疲れ様でした」
武闘家「がんばったよね、わたしたち!」
魔法使い「ふん……これで終わりか」
遊び人「じゃあね!」
ゆうしゃ「さよならだ」
アリアハン王「ではしばし休むとよい! またあおう!」
アリアハン王「ゆうしゃよ! あそびにんよ! とうぞくよ! そうりょよ! ぶとうかよ! まほうつかいよ!」
アリアハン王「またお前たちと会えんことを」
―――――
――――
―――
――
―
※ おつかれさまでした、電源をお切りください ※
550 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/13(金) 22:50:38.67 ID:x79WbQjjo
長くお付き合いいただきありがとうございました、終わりです。
この話についての質問、疑問については全レス、お答えします
それから
誤字、脱字→次回から気をつけます、反省してます
遅い→もっと書き溜めてから出します
551 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/07/13(金) 23:42:55.86 ID:w2di8yryo
おつ!
552 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(田舎おでん)
[sage]:2012/07/13(金) 23:47:52.94 ID:P29XuEDBo
完結乙!
553 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/07/14(土) 00:00:58.78 ID:z9Fc/hsAO
完結乙でした
最後まで素晴らしい物語をありがとう
554 :
:2012/07/14(土) 00:39:57.90 ID:8QbzML/Zo
悪くなかった
555 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2012/07/14(土) 00:56:32.38 ID:xD5dkOeto
乙でした!
556 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/14(土) 01:04:25.60 ID:xyD7KXeao
乙!
557 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2012/07/14(土) 07:31:04.20 ID:MwhXLjgVo
乙!
最後までありがとう
558 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福島県)
[saga sage]:2012/07/14(土) 09:13:52.73 ID:37vBnbnG0
乙でした!
最後まで楽しませていただきました
559 :
◆bYs74oxxCg
[saga]:2012/07/14(土) 12:42:44.77 ID:xS/gUuRXo
レスありがとうございます、次回作はおそらくポケモンだと
こうご期待
498.81 KB
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