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真・まどか転生V - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:16:06.49 ID:j2vYPeIG0
ゲーム『真・女神転生VNOCTURNE〜マニアクス クロニクルエディション〜』を舞台に
『魔法少女まどか☆マギカ』のキャラに活躍してもらうSSです。
真・女神転生Vの要素は大幅に改変しておりますので、
思い入れの強い方はご遠慮ください。

時間軸的には、まどか☆マギカの最終回後のストーリとして始まる形にさせていただきますが、
これは本編とは無関係なパラレルワールドとして進めさせて頂くので、
「なんでこいつが一緒にいるんだ?」などの矛盾は『パラレルワールドだから』という事にさせてください。

それと、私個人の都合なのですが…
文章力がないのでストレスを感じる方もいると思いますが、その点に関してはご了承ください…。

長文失礼しました。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1332497766(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:16:29.06 ID:j2vYPeIG0
―――――――――――――――――プロローグ――――――――――――――――――

どこか遠い宇宙、
まどかはその遠い、遠いその場所で、
故郷の地球を眺めていた。

まどか「今日も私は見ているだけ…。」
まどか「いつか皆のいるあの場所に帰りたいと思っても、帰るわけには行かない…。」
まどか「それが私に出来る、精一杯の事だから…。」

だが、そんなまどかに一人の老人が声をかける。

老人「君はそんなに帰りたいと思うのに、なぜ帰ろうとしないのかね?」
まどか「だって、私は…皆を見守る神様でいなきゃならないから…。」

そう言いまどかは悲しげな瞳で彼女の友達のいる地球を見つめる。
だが、そんなまどかを老人は嘲笑う。

3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:16:54.40 ID:j2vYPeIG0
老人「神様か、…フハハハ!」
まどか「なにがおかしいんでしょうか…。」
老人「…君は、神様になれているつもりだったのかね?」

さっきまで笑っていた老人は突然笑うのをやめる。

老人「私の知っている神は、そんな感情などない機械のような存在だ。」
老人「だが、君は感情を持っている。それを本当に神と呼べるのかね?」

まどか「…さっきから、あなたは一体何を言っているの?」
まどか「神様とか、神様じゃないとか…。」
まどか「あなた一体、何者なんですか…?」

まどかは、疑問に思ったことを老人に投げかけた。

老人「私か?そうだなぁ…。」
老人「しいて言うなら大魔王かな。」

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:17:47.43 ID:j2vYPeIG0
―――――――――――――――――第一話――――――――――――――――――
                      「崩壊なんてあるわけない」


―やがて来る、力を亡くした世界。―
―それは無へと、ただ向かうだけ。―
―ならば、その世界を救うため、―
―その身を母の宿りへと帰そう。―
―世界は、また生まれるため、―
―死んでいかなければならない―
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:18:17.42 ID:j2vYPeIG0
(あれ…ここは?)

そこはうっすらと明かりが見えるが視界がぼやけた様な空間だった。

女性の声「…これが古き予言書にあった最後の救いの道。世界はその罪で滅び、人はみな消えていく…」
(誰?)

顔は見えない、身長は中学生くらいだろうか。

女性の声「…でも、あなたにはそうなって欲しくないの、私はあなたの命を留めておきたい」
(さっきまで電車の中にいた筈なのに…。)
女性の声「そのためには、あなたの名前が必要なの、さぁあなたの名前を言って…」
(私の名前は…)


6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:18:43.96 ID:j2vYPeIG0



さやか「美樹さやか…」
女性の声「……」
女性の声「そう、あなたは美樹さやか…」
女性の声「これで滅びの時にも、あなたは生きる力を失わないはずよ」
女性の声「それを信じて、強く生きて」
さやか「何を言っているの…?」
女性の声「今はわからないかもしれないわね…」
女性の声「でも、ここで聞いたことは決して忘れないで…」
女性の声「そして私は……次の世界を育む者としてあるの」
さやか(育む者…?)
女性の声「やがて来る世界を創るのが私の役目…」
女性の声「さぁ、私の名前も呼んでみて。」
さやか「あなたの名前は…」

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:19:31.10 ID:j2vYPeIG0



さやか「巴マミ…ってマミさん何してるんですか!?」

うっすらと、さっきまで見えなかった顔が見え始める。

マミ「そう…私の名前は…巴マミ。」
マミ「…美樹さん。」
さやか「はい…?」
マミ「私はもう、世界の終わりにも涙を流すことはないでしょうね…。」
さやか「何を言ってるのマミさん?」
マミ「でも私は、次に生まれる世界でもあなたを見ていたいと思ってるわ…。」
さやか「いきなりそんなこと言われても訳がわからないよ!」

マミ「さあ、起きて、もう時間よ…」
さやか「待って!まだ話は終わって…」

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:20:07.26 ID:j2vYPeIG0

ガタンゴトン…ガタンゴトン…

さやか「ハッ!夢…?」
さやか「夢にしてはやけにリアルだったよ〜な…」
さやか「ま、マミさんがあんな変な事言っているわけないか。」
駅員「代々木公園〜代々木公園〜」
さやか「あぁ!降ります!」
駅員「駆け込み乗車はお止め下さい。ドアぁ閉まります。」
 
美樹さやかは、県内の中学に通う普通の女子中学生。
先輩の巴マミを見舞うため東京に上京していた彼女は、
新宿の病院に友達と待ち合わせをしているところだった。

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:22:41.18 ID:j2vYPeIG0
ブーン…ブーン…
さやか「あ、メール。恭介からだ…」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
件名:代々木公園に着いたよ
本文:今、志筑さんと一緒に代々木公園で待ってるから早めに来てね
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
さやか「仁美と一緒なんだ。ふーん…」
さやか「って私も急がなぐちゃ!」

駅員「…あれ?お客さん?」
さやか「なんですか?私急いでるんですけど…」

駅員「お客さんも、代々木公園の見物ですか?」
駅員「あんな事件があった後だから、ヤジウマは増えたけど、利用客はめっきり減っちゃいましてね…」

さやか(あんな事件…?)

駅員「いやぁ、ひまですよ。」

さやか「…すいません。その事件ってなんですか?」
駅員「…あれ?もしかして、あの事件をご存じない?」
さやか「はい…」
駅員「ええと、ですねぇ、昨日、駅を出てすぐの代々木公園で、暴動事件があったんです。」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:23:24.62 ID:j2vYPeIG0
さやか「暴動事件!?えらく物騒ですね…」

駅員「まあ、詳しいことは街頭ビジョンのニュースでも見てもらうとして。」
さやか(街頭ビジョンってなんだろう…。)
駅員「とにかく死者が出るほど大事件だったんですよ。」

さやか「そうだったんですか…。ってもうこんな時間!?急がないと…。」
駅員「誰かと待ち合わせですか?」
さやか「急いでるんでそれじゃ!」

さやか(急がないと恭介たちに怒られちゃうよ…あたしってホントバカ…)

さやかは少し急ぎ足で、代々木公園に向かった。
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:24:05.20 ID:j2vYPeIG0
〜代々木公園〜

少女「チッ…公園をまるごと封鎖とはねぇ。」
少女「現場写真の一枚も撮らせない気かよ。どうかしてるぜ…」
さやか(誰だろう…)

そこには先客がいた。
いかにも胡散臭い格好をした、髪をポニーテールで結んだ少女だった。

少女「……?」
少女「あたしに何か用かい?」

さやか「なにかここであったの?」

少女「テレビじゃ、こう言ってるなぁ。」
少女「『企業と市民団体の衝突で死者の出る騒動に』ってねぇ。」
少女「でも、裏の世界じゃこう言われてるよ『姿を変えた、闇の勢力同士の争い』ってね。」

プルルルル…プルルルル…

さやか(ふーん…あ、電話だ。)
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:24:49.91 ID:j2vYPeIG0
仁美「…もしもし、さやかさん?私ですの。」
さやか「あ、仁美どうしたの?」
仁美「どうしたの?ではございませんわ…。やっと連絡がついたんですのよ。何をやってらしたの?」
さやか「ごめん、色々あって遅くなっちゃってさ〜。」
仁美「先に病院で待っていますから…。」
仁美「さやかさんもお早くいらしてくださいね。」
さやか「うんゴメン、なるだけすぐ私も病院に行くから。」

ピッ
さやかは電話を切った。

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:25:42.84 ID:j2vYPeIG0
少女「ちょっと待て。あんた…新宿衛星病院へ行くのかい?」
さやか「そうだけど…なんで?」
少女「……。」
少女「…次の行く先も一緒とはねぇ。これも何かの縁かもな。」
少女「これをやるよ。まだ発売前なんだけどさ。」
さやか「なにこれ?」
少女「あんた、ここであった事を知らないんだろう?」
さやか「まぁそうだけど。」
少女「なら、これから行く病院もどういう場所かって事も知らないってだろ?」
少女「佐倉記者の『特集・ガイア教とミロク経典』。…読んでおいても損はないと思うぜ。ほら。」

>『特集・ガイア教とミロク経典』を貰った
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:26:39.70 ID:j2vYPeIG0
さやか「あ、ありがとう…。」
杏子「これあたしの父親が書いたんだぜ!ちなみにアタシは佐倉杏子って言うんだ。よろしくな!」

杏子はどこか自慢げな様子だったが、どこか誇らしげだった。

さやか「よろしく、私は美樹さやか。」
杏子「ふーん、さやかって言うのか。よろしくな!」
杏子「まぁ、オカルトの出る幕じゃないと思うかも知れないけどさ」
杏子「けど、あそこはそういう場所なのさ。」
さやか「……」
杏子「……なんてな!」
杏子「この世界じゃガセネタもよくあることさ〜。違ってたら、笑って許してくれるとうれしいかな。」
杏子「それじゃぁな、さやか。また会ったら記事の感想でも聞かせてくれよな!」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:27:27.04 ID:j2vYPeIG0
〜新宿衛生病院〜

さやか「あれ?人がいない…」

いつもならばロビーなどには人が来ているはずなのだが、
今日は、患者はおろか受付の人間すらいなかった。

さやか「あ、仁美。恭介は?」
仁美「あ、さやかさん、ようやくいらしたのね。」
さやか「ゴメン、ゴメン。都会にはあんまり来ないから、つい、いろいろ見物しちゃってさ〜」
仁美「まぁ、さやかさんったら…。ところで聞いてくださいまし?」
さやか「ん〜何を?」
仁美「この病院…少し変だと思いませんか?」
さやか「変って何が?」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:28:22.29 ID:j2vYPeIG0

仁美「人がだれもいないんですのよ。ただの一人も。」
仁美「なんだか不気味ですわ…」

さやか「まぁ確かにそういだけど…。ところでマミさんは?」

仁美「それが…。今、上条君に巴先輩を探してもらっているとこですの。」
仁美「でも、なかなか戻ってこないんですのよ…。よかったら、さやかさん探してきて下さいませんか?」

さやか「うん、わかった。仁美はこれでも読んで待ってて!」

仁美「なんですのこれ…」

>『特集・ガイア教とミロク経典』を渡した
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:29:00.22 ID:j2vYPeIG0
〜新宿衛生病院地下〜

さやか「恭介〜どこ〜?」
さやか「…あっち側に誰か居る?」

しかし、さやかが誰かを見た通路に行くには、
『カードキー』が必要な扉を、開ける必要があったため、
通ることは出来なかった。

さやか「小さい子供みたいだったけど…。」
さやか「しかたない…別の場所を探そう。」

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:29:41.43 ID:j2vYPeIG0
〜新宿衛生病院2階〜

さやか「恭介や〜い出ておいで〜。」

さやかがいる通路とは反対側の通路に恭介は通っていった。

さやか「A205号室…ここに恭介がいるのかな。」ガチャリ
恭介「あれ?さやかじゃないか。遅かったねどうしたの?」
さやか「これには色々事情がありまして〜。ところでマミさんは見つかった?」
恭介「残念だけど、巴先輩どころか人っこ一人いないんだ。」
恭介「きちんと先輩に電話して確かめたんだけどね…入院しているのは新宿衛生病院だって。」
さやか「なにかあったのかな…」
恭介「どうなんだろうね…。とりあえず志筑さんの所に戻って見ようか。」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:30:21.92 ID:j2vYPeIG0
〜新宿衛星病院1階ロビー〜

仁美「どうでしたの?」
恭介「先輩はボクとさやかで一緒に探したけど、どこにもいなかったよ。」
仁美「あら、そう…いったいどこに行ってしまわれたのでしょう?」
仁美「ところでさやかさん。」
さやか「?」
仁美「この雑誌の巻頭に載っている『特典・ガイア教とミロク経典』というものなのですが…」
仁美「少し、気になることが書いてあるんですの。」
さやか「気になること?」
仁美「ガイア教団とかい言う、悪魔を拝んでいるカルト集団というものがあるらしいのですの……」
仁美「その方たちは『ミロク経典』という予言書みたいなものを信じているらしいですの」
仁美「予言書には、世界に『混沌』が訪れる、みたいな事が書かれていて…」
仁美「教団は、それを本気で実現させようとしてるらしいんですのよ。」
さやか「ふむ、ふむ、それで?」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:31:14.35 ID:j2vYPeIG0
仁美「『混沌』というのがテロか何かを指すのか、それともただの世迷い言なのか。」
仁美「まだ詳しい事は分かってないらしいのですけど。でも…」
仁美「新宿の東に位置する某病院。ここに彼らの計画を解くカギが…と書かれていまして。」

恭介「それで、その病院がここかもしれない。ということだね。」
恭介「……」

恭介は、少し考え込むとしゃべりだした。

恭介「そういえば…。東京の友達に聞いた話なんだけど。この病院、実は妖しい噂があるらしいんだ。」

さやか「妖しい噂?」

恭介「人体実験をやっているだとか、霊視した霊能者が逃げ出したとか…」
恭介「『カルトの息がかかってる』とか。まぁあくまで噂だと思うけど…」

さやか「そんなのあるわけないって〜。」
仁美「怖いですわ…。」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:31:43.59 ID:j2vYPeIG0

恭介「……」
恭介「……もう少し巴先輩を探して見よう。」
さやか「でも恭介、病院内はある程度探したよ?」
恭介「それがね、2階から分院に行けるみたいなんだ。」
恭介「だから、ボクは分院を見てくるから。さやかは、このカードキーで地下を見てきてくれないか?」
さやか「うん、わかった。恭介も気をつけてね。」

>『職員用IDカード』を手に入れた。
〜新宿衛星病院 地下〜

さやか「ホントにこんな所に居るのかなぁ〜。」

>セキュリティシステム:職員用IDカードを入れてください

さやか「これのことかな?」

そう言いながらさやかはIDカードを差し込んだ。

>セキュリティシステム:セキュリティ解除しました ウィーン

さやか「とりあえず地下探索といきますか!」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:32:25.40 ID:j2vYPeIG0
〜30分後〜

さやか「う〜…。どこにもいない…。あと余った扉はここだけかぁ…。」
さやか「不気味な音するし、開けたくないなぁ〜…。」
ウィーン
さやか「……!誰かいる…。」
少女「…誰かしら。」
少女「今になって静かな時間を邪魔するなんて無粋な奴ね。」

少し大人びた少女はこちらに振り向いた。
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:33:05.99 ID:j2vYPeIG0

少女「…美樹さやか、あなただったの。まぁ今となってはどうでもいい事だけど。」

さやか(なんで私の名前を知ってるんだろう…。)

少女「……」
少女「ところであなた知ってる?」

さやか「?」

少女「『四月は残酷な季節』…。そう言った詩人がいるのだけれど。」
少女「不毛な大地を前に、冬眠から目覚めなければないないから…らしいわ。」
少女「…思えば人類の世なんて不毛な事ばかりだったかもしれないわね。」
少女「盲いた文明の無意味な膨張、繰り返される流血と戦争…。」

少女「…世界は、やり直されるべきなのよ。」
少女「救いは『ミロク経典』にある。今日はその予言の成就される日なの。」

さやか「…さっきからなにを言ってるのあんた?」

少女「…あなたには関係ない事よ。」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:34:22.56 ID:j2vYPeIG0

少女「……。」
少女「美樹さやか、あなたにはここで消えてもらうわ。」

さやか「なに言って・・・」

さやか「…!」

周りの空気が禍々しい力に覆われはじめる…。

その少女の後ろから、
馬の頭をした人間の『悪魔』が現れた。

少女「…恐れることはないわ。」
少女「この世界の住人の皆が、もうすぐあなたの後を追うことになる。」

さやか「それってどういう…!」
少女「少し早まるだけよ。」

さやか(に、逃げなきゃ…。)

少女「往生際が悪いわね…。末路は潔くするものでしょう?」
さやか(や、やばい…。こいつ本気だ…。私ここで死ぬのかな…。)
女性の声「やめなさい!」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:35:47.63 ID:j2vYPeIG0
さやか「…マミさん!」
マミ「彼女一人を逃がしたところで、計画に支障はない筈よ。」
少女「…事の大小ではないのよ。私は計画に例外を許すつもりはないわ。それに…」
マミ「美樹さんを助けてくれないなら、私はあなたに協力するつもりはないわ。」
少女「…クッ。しかたないわね今回だけは例外にしてあげるわ…。」
少女「早く出て行きなさい…。」
マミ「そういうわけだから、とりあえず出ましょうか。」
さやか「あ、はい。(助かったぁ…)」



ウィーン




少女「ようやく出て行ったわね…。あの二人…。」
少女「………。」
少女(まどか…。)
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:37:13.79 ID:j2vYPeIG0
〜地下通路〜

さやか「ところで。」
マミ「?」

さやか「さっきの奴なんなんですか!?急にその…なんというか…禍々しいオーラみたいなのを出して…。」
マミ「あぁあの『悪魔』ね、あれはバフォメットといってDark属性の邪神に位置する悪魔よ。」

さやか「私が聞きたいのはそっちじゃなくて人の方…」
さやか「って…なんでそんなに詳しいんですか…。マミさん…」

マミ「なんででしょうね一体?フフフ…。」

さやか「マミさん一体なに者なんですか…。」

マミ「あぁ、そうそう、彼女の名前は暁美ほむら。私と一緒に世界を生まれ変わらせるための同士よ。」
さやか「世界を生まれ変わらせるってどういう…。(話をすり替えた?)」

マミ「……それの事については後で屋上で話すわ。」
マミ「先に行ってるから覚悟が出来たら来て…。」

さやか「え…。」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:38:34.13 ID:j2vYPeIG0
〜10分後〜


さやか(マミさんの言ってた覚悟ってなんだろう…。)

さやか「……」
さやか「とりあえず行って見ますか…。」
さやか「ん?」

>通路の先に誰かいる……

白い犬の様な何か「どうしたんだいお嬢様?彼女が気になるのかい?」
白い犬の様な何か「ふーん…そうかい。それはそれは……」
白い犬の様な何か「でも今は忙しいからね、あとにしよう。」

>白い犬の様な何かと幼女は消え去った

さやか(うぇ〜…変なの見ちゃった…。あんなの見た後だから私疲れちゃったのかな…。)
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/23(金) 19:39:35.52 ID:rayEAZAso
ほむほむM字禿げになってまうん?
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:39:45.97 ID:j2vYPeIG0
〜新宿衛生病院 屋上〜 

マミ「…来たのね、美樹さん。」

さやか「……。」

マミ「さっきは間に合ってよかった…。」
マミ「あなたが、『悪魔』にやられなくて…。」

マミ「あの子の…の暁美さんの話をあなたも聞いたでしょう?」
マミ「間もなく、この世界は混沌に沈んでしまうの。」

マミ「それが『受胎』…。」
さやか「『受胎』…。」

マミ「今この病院に居ない人間は、きっと命の灯を落としてしまうわ。」

さやか「そんな!あんまりですよ!」

マミ「…こんなやり方。きっと皆許してくれないでしょうね…。」

そう言いながら、どこか悲しげ眼で東京全体を見下ろす。

30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:41:28.28 ID:j2vYPeIG0

マミ「でも、今のまま老いた世界を生き永らえさせても、いずれ力を失ってしまう。」
マミ「世界は、また生まれるため、一度、死ななければならないの…。」

さやか「そんなの急に言われたってわかんないよ!」

マミ「…その罪を背負うのは私。」
マミ「だけど…後悔なんてしてないわ。」

さやか「マミさん…」

マミ「最後に決まった運命で…あなたはここにたどり着いたんですもの。」

マミ「これであなたは『受胎』を生き残るわ。」
マミ「でも、もしかしたらそれは死よりもずっと辛い事かも知れない…。」

マミ「だけど…私はあなたを信じてる。」
さやか「え…。」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:42:33.28 ID:j2vYPeIG0
マミ「美樹さん…。」
マミ「私に……会い来て。」

マミ「たとえ世界がどんな姿に変わっても…。」
マミ「私が力になってあげる。」

さやか「マミさんが…?」

マミ「これから訪れる世界で、私は『巫女』として創世の中心を成すことになるわ…」
マミ「きっとあなたに、道を示してあげられるわ。」

マミ「…分かってるわ。理解できない事だらけよね。」
マミ「でも今は時間がないの…」

マミ「もしあなたが自分の力で私の元へたどり着いたら…」
マミ「その時には教えてあげる。」

さやか(今教えて欲しいんだけどなぁ…。)

マミ「…全ての疑問の答えを。」
マミ「そして、私の本当の心の内を…。」



マミ「ま た ね 美 樹 さ ん」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/23(金) 19:46:00.46 ID:j2vYPeIG0
そして東京は光に飲み込まれ、『ボルテクス界』へと姿を変えていった…。

―――――――――真・まどか転生V―――――――――
――――――――――MAGIKARNE――――――――――― 
〜マニアクス (クロニクルエディション・オリジナル)〜
33 :1 [sage]:2012/03/23(金) 19:52:31.18 ID:j2vYPeIG0
>>28
役割は氷川ですが、頭髪の方はいつもの髪型なのでご安心ください。

とりあえず、次の投下は月曜日の7時を予定しております。

突然ですが、もしダンテか、ライドウの活躍を期待している方がいらしたら、
先にあやまっておきます、ごめんなさい。
この話にはダンテやライドウは出てきませんが、
違うマンガのキャラクターに活躍していただく事になると思うので、
もし、

「ふざんけんなよ、オレはライドウの活躍が見てぇんだよ!」とか、
「もしかしたら、ダンテが活躍すると思ってたのに…。」と言う方は、
「1はクソ」「クソスレ立てんな」と一言レスして、ブラウザの戻るボタンを押してくれると助かります。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 00:24:54.31 ID:Yk4rH9Ijo
完結までしっかり書いてくれれば、出なかろうが、他キャラが出たっていいです
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/25(日) 13:44:48.05 ID:tGSEonWxo
>>1はクソ
クソスレ立てんな













つうそ800
36 :1 [sage]:2012/03/26(月) 18:50:29.20 ID:GGi9QbIV0
ちょこっとだけ投下予定の時間より早いけど投下いたします。
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 18:51:06.86 ID:GGi9QbIV0
――――――――――――――――第二話――――――――――――――――――
                   「魔法少女かと思った?残念!人修羅でした。」

〜???〜

謎の声「…ボクの世界へ入りたる者。君の心を見せてよ…。」

さやか(誰…?)

謎の声「…なんだ、君の心には何もないじゃないか。コトワリの芽生えすら無い。」
謎の声「それじゃ出来ないよ。願いをかなえる事なんてね。」

謎の声「……」
謎の声「ハァ…もう君に用はないよ。」
謎の声「まぁ、願いごとが出来たら、僕の元まで来てよ。」

謎の声「それまで、バイバイ。」

さやか「え、ちょっ・・・」


38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 18:53:19.78 ID:GGi9QbIV0
〜???2〜

さやか「あれ…ここは?」

さやかが今居る空間、それは下も無ければ上も無い。
どこかの物語風に言えば異空間のような場所だった。
そこには一人の幼女と一匹の白い犬の様な何かがいた。

白い犬の様な何か「なんだいお嬢様?」

幼女「……。」ゴニョゴニョ

さやか(あれ?さっき地下通路で見たような…?)

白い犬の様な何か「……。」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 18:54:24.30 ID:GGi9QbIV0
白い犬の様な何か「恐れ多くも、お嬢様は君に興味を持ってるみたい。」

さやか「興味?」

白い犬の様な何か「人に過ぎない哀れな君に、贈り物をあげたいんだってさ。」

さやか(偉そうに…。あんたらは人間じゃないとでも言うの?)

白い犬の様な何か「君はこの贈り物を受け取らなきゃ駄目なんだ。」

さやか「あんたらみたいな、怪しいのからの贈り物なんていらないわよ!」

白い犬の様な何か「動いちゃ駄目だよ。」

さやか(あれ体が動かない…!?)

白い犬の様な何か「…痛いのは一瞬だけだから心配しないで。」

さやか(痛いって何する気なの!?もしかして私、改造人間にでもされちゃうの…?)

白い犬の様な何かがそう言うと、幼女は懐からなにかを取り出した。
それは…。
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 18:55:52.97 ID:GGi9QbIV0
さやか(虫…?)

取り出したものは、虫とも言えない、この世の生物とは違う形をしていた。
しいていうなら、神社などで売っている勾玉の形に酷似していた。
幼女は、ソレ≠さやかの口の中へと投げ捨てた。

幼女「…これであなたは悪魔になるんだよ。」

さやか(え…。冗談でしょ…?)
さやか(それが口の中に入るの…?嫌…、)
さやか(嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ。)

さやかの心の抵抗もむなしく、ソレ≠ヘ喉の奥まで入っていく。
そしてそれは、さやかの体と同化していく…

さやか(痛い…。痛いよぉ…やめてよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!)

体の神経をえぐられる様な痛み。
常人には耐えられるモノではないはずだが、
なぜかさやかは生きていた。
いや、生きさせられていたと言うべきか。

さやか(誰か、助けて…)

そして視界は赤く染まっていく…。

───────────────東京が死んで私が生まれた─────────────
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 18:56:58.37 ID:GGi9QbIV0

〜シンジュク衛生病院〜

さやか「……。」

さやか「…?あれここは…。」
さやか「新宿衛生病院…?」

気がつくと、さやかは新宿衛生病院のベッドで寝ていた。

さやか「さっきのあの二人は…?」
さやか「夢…だったのかな〜…。」

白い犬のような何かの声が聞こえる…

白い犬のような何かの声「残念ながら、今さっきの出来事は夢じゃないんだ。」

さやか「…!その声はさっきの変な犬!」

白い犬のような何かの声「へんな犬とは失礼だなぁ。」

白い犬のような何かの声「……。」
白い犬のような何かの声「…そうだなぁ、キュゥべえとでも呼んでくれるといいんじゃないかな。」

さやか「キュゥべえ?変な名前…。」

キュゥべえ?の声「しかたないじゃないか。だってこの姿の・・・」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 18:58:27.64 ID:GGi9QbIV0
キュゥべえ?の声「…っと、ちょっと言う必要のないことを言っちゃたけど、気にしないでね。」

キュゥべえ?の声「話はそれちゃったけど、さっき君に飲ませた虫みたいなモノは『マガタマ』と言うものなんだ。」

さやか「マガタマ?」

キュゥべえ?の声「マガタマはね、悪魔の力を宿した禍なる魂。だから『マガタマ』って言うんだ。」

さやか「悪魔の力…?」

キュゥべえ?の声「そう、悪魔の力。おそらく君の体にも変化が起こってるはずだよ。」

さやか「変化?」

43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 18:59:49.53 ID:GGi9QbIV0
さやか「……。」
さやか「って、なによこれぇぇぇぇぇぇぇ!?」

さやかの服は、あちらこちら破けており、
上半身は完全に露出した状態になっていた。

さやか「なによこれ!キュゥべえ、ちゃんと元の体に戻してよ!」
さやか「しかも体に変なラインまで入ってるし…。これじゃまるで…。」

キュゥべえ「悪いんだけど、僕達は急がしいんだ。」
キュゥべえ「また後で会おうね。」

さやか「ちょっと待ってよ!せめて服を…。」

キュゥべえからの返事はない。


さやか「これじゃまるで変態みたいだよぉ…。」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:01:17.77 ID:GGi9QbIV0

〜30分後〜

さやか「うぅ…この格好で外に出るのは勇気がいるな〜…。」
さやか「…とりあえず、出てみますか…。」 ウィーン

さやか「…なんだろうあれ?」

さやかが寝ていた部屋から出てみると、
そこには。青い火の玉の様なモノがいた。

思念体「なにジロジロ見てるの?君。」

さやか「うわっ、喋った!?」

思念体「…見たところ、君も悪魔みたいだが…。オレがそんなに珍しいかい?」

さやか「そりゃぁまぁ…。」

思念体「…そういや、さっきあっちの方で人間を見たけど。君の友達かい?」

そう言って、向こうの扉を指差す。

さやか「…人間?恭介か仁美かな?」

思念体「君の友達なら早く行ってあげたら?」

さやか「はい!ありがとうございます!それじゃ!」




思念体(人間と悪魔が、友達なわけがないけどな。)
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:02:41.97 ID:GGi9QbIV0

〜シンジュク衛生病院 ターミナル内〜

さやか「やっほー!恭介ー仁美ー!さびしかったー?」

だがそこには恭介や仁美はいなかった。
かわりに…

杏子「あれ?この声…さやかか!」
さやか「あれ?杏子?なんであんたがここにいんの?」

杏子「お前も無事だったのか。あたし結構心配し・・・」

杏子がさやかの方に振り向こうとした。
その時…

杏子「えっ…。」
杏子「あんたそういう趣味だったのか…。」
杏子「べ、別にいいけどさ、人の趣味に口を挟むつもりもないし。」

さやか「誤解だってばー!」

杏子「でもちょっとそれは…。」

さやか「事情を説明するから、おねがいだから聞いて!」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:03:46.78 ID:GGi9QbIV0

〜5分後〜

杏子「なるほどね、それであんたは悪魔になったと。」
さやか「そうみたい、まだ実感がわかないけど…。」

杏子「冗談言ってるってわけでもなさそうだな…。」
さやか「冗談みたいな出来事だけど現実だよ。だって私が実際に体験してるわけだし。」

杏子「いきなり目の前が光に包まれたと思ったら、次はさやかが悪魔にか、なにがどうなってるんだか…。」
さやか「そんなの私にだってわかんないわよ…。」

二人は黙り込んでしまった。

杏子「……。」
杏子「とにかくさ、外の様子が知りたいけど、おちおち歩くこともできないんだよねー。」
杏子「どうしたもんかねぇ。」
さやか「?」
さやか「なんで?」
杏子「さやか…まだ出会ってなかったのか?」
さやか「出会うって誰に?」
杏子「…人じゃなくて、『悪魔』に…さ。」 
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:05:50.59 ID:GGi9QbIV0

酷く青ざめた顔で杏子は言った。

さやか「大丈夫?杏子…?」

杏子「大丈夫さ、ちょっと一発もらいそうになっちまってけど、怪我はしてないよ。」
杏子「ただ…。」

さやか「ただ…?」

杏子「あいつらの姿が頭の中から離れなくてさ…。」

さやか「そうなんだ…。」

さやか「……。」
さやか「じゃぁさ、私はちょっと病院内を見てみるよ。」
さやか「杏子はここで休んでて!」

杏子「おい!さやか!無茶すんな!」

さやか「ヘーキだって!私、悪魔になっちゃったみたいだし。」



杏子「それにまだ話が・・」
杏子「行っちまった…。」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:06:32.04 ID:I5CpIVADo
ヤクシニーやダーキニーみたいな格好か
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:08:58.02 ID:GGi9QbIV0
>>48
大体そんな感じ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

〜シンジュク衛生病院 地下 エレベーター前〜

さやか(地下はある程度探したから、エレベーター前まで来てみたけど…。)

エレベーターの中から、ただならぬ妖気を感じたさやかは、開けるのをためらっていた。

さやか「……。」
さやか(前はこんな気配感じた事なかったのに…。悪魔としての貫録がついたって事なのかな…。)
さやか「…ええーい、どうにでもなれー!」

そう言い、さやかはエレベータの開くボタンを押した。
すると…。

50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:10:44.05 ID:GGi9QbIV0
さやか「え…なにこれ?どこ…?」

さっきまでいた空間とはまるで違う謎の空間にさやかはいた。

さやか「エレベーターはまだあるけど…。」

エレベーターは確かにあった。
だが…


開くと閉じるボタンが付いていなかった。

さやか「よくわかんないけど、閉じ込められちゃった…って事なのかな〜…。」
さやか「…とりあえず進んでみますか。」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:12:43.00 ID:GGi9QbIV0
だが、さやかの行く手をはばむ者が二人いた。
いや、二匹というべきか。

???A「ウェヒヒ…マガツヒィ…。」

???B「ヨコセー!」

さやか「なによこいつら…。」

それは体全体が細く、腹だけ異様に出ていた。
『日本の書物に出てくる鬼』のような見た目をした『悪魔』。

            幽鬼―ガキ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
You Tube
ttp://www.youtube.com/watch?v=Cddf_GeJAh0&feature=related
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm9253431
ニコ垢がない人用
ttp://www.nicozon.net/watch/sm9253431
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ガキA「マガツヒ…。ヨコセー!」

ガキから伸びる爪はさやかの体を切り裂く。

52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:15:09.98 ID:GGi9QbIV0
さやか「あ、あぁ…。」

悪魔の体になったさやかにとって、
たいしたダメージはないはずだったが…

さやか「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い…」

精神的ダメージをおうには十分だった。

さやか「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

逆上したさやかは、ガキへと襲い掛かる。

ガキA「!?」

悪魔になったさやかにとってはガキごときを倒すのは造作もないことだった。
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:16:24.95 ID:GGi9QbIV0

だが意識が暴走したさやかの力は有り余り。
ガキの体を粉々にしてしまった。

ガキB「ウヘヒハフゥ…!?」

もう一体のガキは仲間のガキが恐ろしい死に方をしたせいか、逃げ出してしまった。

さやか「ハァ…ハァ…。あれ…?私…。」

さやかは暴走した時の記憶はなく、目の前の死体に驚いた。

さやか「なによこれ…。私がやったの…?」

そこには原型も分からないぐらいにバラバラになった死体があった。
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:17:57.06 ID:GGi9QbIV0
                    〜5分後〜

さやか「…とりあえず、先に行ってみよう。」

先程まであった出来事に困惑するさやかであったが、
ネガティブな気持ちで進んでもしかたない
と思ったので先に進む事にした。

思念体「おい、君大丈夫か?」
思念体「そんな傷だらけで…、」
思念体「どれ、私が回復してあげよう。」

さやか「あ、ありがとうございます。」

思念体「な〜に人は助け合うものだからね。」
思念体「悪魔に食われないように気をつけるんだよ〜?」

さやか「アハハ…それじゃ。」
さやか(私も悪魔で〜す!)
さやか(なんて、言える訳ないか…)
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 19:19:33.82 ID:GGi9QbIV0

〜30分後〜

さやか「なんとか、さっきのあいつらみたいなのを倒してココまで来たけど…、」
さやか「なにこれ…。」

それは扉だった。
いや、それは扉というにはあまりにもグロテスクだった。
それはまるで…肉塊だった。

さやか「どうやって開けるんだろう…?」
さやか「触って見ちゃおうかな…。」ソー

さやかが触った瞬間、扉は開く。

さやか「開いた…?」
56 : [sage]:2012/03/26(月) 19:23:45.01 ID:GGi9QbIV0
とりあえず、
今日はここまで。

続きは一応木曜日予定ですが、
何か予定が入って遅くなったり、
書き溜めが早く書き終えたりしたら、
遅くなったり早くなったりするかも。

何か意見をレスしてくれたらそれはとってもうれしいなって。
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/27(火) 09:14:33.03 ID:0thGzK1ao
早いとこ上着を手に入れないとな
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/27(火) 10:54:27.22 ID:z4nTJn5Lo
革ジャンかパーカーか迷うところだな
59 : [sage]:2012/03/27(火) 18:08:43.77 ID:Ttf4YBH70
魔王ロキの裸マント的なのにしようと思ってたけど、

革ジャンもいいなぁ…。
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 18:16:33.86 ID:gVGy5I2DO
仲魔はどうなるの?
61 : [sage]:2012/03/27(火) 18:38:36.59 ID:Ttf4YBH70
>>60
とりあえず、メガテンのマスコット的な奴とか、ピクシーとか
後、ダンテやライドウの立ち位置の人に仲魔になってもらうぐらいです。

まぁそれだけじゃ、ボスとかには勝てないんで途中で仲魔を増やすかも。


ところで、
メガテンのSS書いてても、祟られたり…しませんよね…?
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 19:45:43.67 ID:gVGy5I2DO
なるほど。仲魔期待してる
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/27(火) 23:27:00.93 ID:HRqC20Iio
これはピシャーチャあるで

革ジャンに一票
タイトすぎて胸がつっかえるからやむを得ず前開きで着るもジャッ!の度にビーチクがチラッとああああああああ
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/28(水) 06:25:10.46 ID:Eor+E6Ylo
>>63
シャッフラー! マハラギオン!
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 10:46:05.83 ID:0Byq6x6DO
ヤクシニーはただ髪で隠れてるだけだけど田むr
ダーキニーは貝殻ブラみたいなもんで隠れてる
女版人修羅だから下手に服着せずに、キュベレみたいに
ラインで形だけ判るみたいなんでいいんでない?

>>61
開発のように公やらミジャクジ様の扱いに気をつければいいさ>祟り
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 17:52:19.58 ID:q89dk3QDO
女版人修羅=キュベレ風はしっくりくるな。
67 :1 [sage]:2012/03/29(木) 18:36:42.65 ID:XLBjbJm00
>>65
ありがてぇ…、おらぉ心細かったんだよぉ…。

それと、
さやかちゃんの格好は、シブヤに着く頃に決める予定。

とりあえず短めだけど、投下始めます。





あ、レス投下する前に一つ言わなきゃ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
このSSはフィクションであり、登場する団体・人物などの名称はすべて架空のものです。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/29(木) 18:37:27.48 ID:XLBjbJm00
老人「ようこそ、さやかちゃん。」

さやか「…あなたは?」

老人「力は見させてもらったが、中々腕が立つみたいじゃないか。」
老人「…近いうちにまた合おう。」パチンッ

老人が指を鳴らしたかと思うと
たちまち、景色は変わっていく。

さやか「あれ?さっきのエレベーターの前?なんで?」

気がつくと、先程までに居た。
異質な空間ではなく、普段通りの景色に戻っていた。

さやか「ま、いいや。外に出るのが先だし。」

そう言うと、エレベーターの中に入り
一階のボタンを押した。
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/29(木) 18:39:03.68 ID:XLBjbJm00
〜次回予告〜

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
You Tube
ttp://www.youtube.com/watch?v=R6bVtAOQs-Q
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm15091625
ニコ垢無い人用
ttp://www.nicozon.net/watch/nm15091625
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

              「私はピクシー!こんごともヨロシク…!」

            「おいおい、随分とヘンピな星に来ちまったもんだねぇ…。」

                  「このオレ様に挑んだ事を…」
                    「後悔させてやる!」


――――――――――――――第三話「仲魔が増えたら、それはとっても嬉しいなって。」
70 : [sage]:2012/03/29(木) 18:40:24.32 ID:XLBjbJm00
短か過ぎだけど
一旦、投下終了します。

続きは今日の九時頃に投下します。
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/29(木) 19:27:30.85 ID:xm46jyLr0
乙!
期待しつつ待機
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2012/03/29(木) 20:29:04.01 ID:gg54Of/L0
なんという俺得SS
支援
73 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:33:10.68 ID:XLBjbJm00
ちょっと遅れたけど、投下始めます
74 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:34:42.15 ID:XLBjbJm00

〜シンジュク衛生病院 一階〜

さやか「とりあえず一階に着いたけど…。」
さやか「なによこれ…。」

最初に来た時は、
普通に開いていた入り口が、
今は土砂のようなモノで埋め立てられていて進めなかった。

さやか「これじゃ進めないじゃない…。」
さやか(そうだ!思念体の人なら何か知ってるかも。)
さやか「あの、思念体のおじいさん。」

思念体(J)「ん?ワシに何か用かのー?」※J=おじいさん

さやか「仁美って子か、恭介って言う奴を見ませんでしたか?」

思念体(J)「仁美?恭介じゃと?」
思念体(J)「そんな知り合いしらんのぉ。」

さやか「そうですか…。どうも。」
75 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:35:14.59 ID:XLBjbJm00
そんなさやかに、一人の女性思念体が声をかける。

思念体(G)「もしかして、あなた外に出たかったりする?」※G=女の人

さやか「はい、でも入り口はごらんの有様だし…。」

さやかは、完全に封鎖されてしまった入り口を見る。

思念体(G)「なら、隣の建物はどうかしら。」
思念体(G)「ここは本院で、連絡通路の先に分院があるから、そこから行けないかしら?」

さやか「分院…。」
さやか(…そういえば、恭介がそんな事言ってたような。)
さやか(2階の連絡口からだっけ…。)
76 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:37:07.38 ID:XLBjbJm00

〜シンジュク衛生病院 2階 連絡口〜

???A「カハクちゃん、ホントに話かけるの…?」

???B「大丈夫だって、あの子まだ初心者っぽいから。」
???B「きっといいって言ってくれるって。」

???A「でも…。」

さやか「何話してるんだろう…。」

???A「あ、あの!」

さやか「へ?私?」

???A「よ、よかったら、一緒にヨヨギ公園に行ってくれませんか?」

さやかは、次の目的地を特に決めてなかったので、
良いと答えることにした。

何より、仲間がいた方が心強いと思ったからだ。
77 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:38:22.85 ID:XLBjbJm00
さやか「いいけど…。」

???A「キャー!いいってさ、カハクちゃん!」

???B「あぁもう、そんな大声で言わなくても聞こえてるわよ。」

さやか(何なの…?一体…。)

???B「よく分からないって顔してるわね。」

さやか「まぁ、一応…。」

???B「ここの分院に行きたいんでしょう?あなたも。」

さやか「なんで分かったの!?」

???B「だってあなた、モノ欲しそうな顔で、そのゲートを見てたんですもの。」

さやか「うへぇ〜…、凄いねあなた…。」

???B「まぁ、このくらい悪魔ですから当然。」
???B(ホントに大丈夫かしらこの子…、流石に心配になってきたわ…。)

78 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:39:07.56 ID:XLBjbJm00
???A「じゃあ、あなたの仲魔になるって事でいいのかな?」

さやか「あぁうん、よろしくね。」
さやか「私は美樹さやか。」

???A「『魅鬼』サヤカ?変わった名前だね。悪魔にしては。」

さやか「フルネームで呼ばなくてもいいからね…?さやかでいいよ?」

???A「そう?じゃあ、さやかちゃんって呼ばしてもらうからね。」

???A(魅鬼なんて種族いたっけ…?)
???A(まぁ、見た目も鬼族っぽいし、いても不思議じゃないかも…。)
???A(いやぁ〜…世の中知らない事だらけだなぁ…。)

???B(なんかよく分からないけど、何かに納得してるみたいね…。)

79 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:39:49.16 ID:XLBjbJm00

???A「あらためまして・・・」
ピクシー「私はピクシー!こんごともヨロシク…!」

カハク「私はカハク、こんごともヨロシク。」

さやか「ピクシー、カハク、私からもヨロシク!」

カハク「それと、ここのゲートを開けるカードキーは」
カハク「ガキって悪魔が持ってるから、ちゃちゃっと始末して、」
カハク「手に入れちゃいましょう。」

さやか「うわぁ…、中々物騒だぁ…。」

80 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:40:28.80 ID:XLBjbJm00

〜その同時期 とある場所で〜

男「おいおい、随分とヘンピな星に来ちまったもんだねぇ…。」
男「ここは何て惑星だい?」

女?「ちょっと待って、」
女?「今、調べてみるわ。」

女は、小型PCの様なものを取り出すと、何かを調べ始めた。

女?「…!ここはまさか…。」

男「おいおい、どうしたんだ?」

女?「ここは…、地球…!?」

81 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:41:33.82 ID:XLBjbJm00
男「あんだって?それは本当かい!?」

女?「えぇ…。建物の形や、大気も地球のものだわ。」
女?「でも、私達のいた地球とはまるで違う…。」

男「多次元宇宙…。つまりパラレルワールドってとこか…。」

女「そうみたい、でもなぜ私達が…?」

男「なぁに、物事には何事も理由があるってもんよ。」
男「とりあえず。調べてみようぜ?レディー。」

レディーと呼ばれた女「…そうね。」

82 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:42:04.99 ID:XLBjbJm00
〜シンジュク衛生病院 2階 203号室〜

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
You Tube
ttp://www.youtube. com/watch?v=Cddf_GeJAh0&feature=related
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm9253431
ニコ垢がない人用
ttp://www.nicozon.net/watch/sm9253431
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さやか「ここまで来たのはいいんだけど…。」

さやか「三体もいるなんて聞いてないよぉ…。」

カハク「大丈夫、ガキが三体集まった所で、私達三人には敵わないよ。」

さやか「なんでそんな事言えるの…?」

カハク「…もしかして、デビルアナライズした事ない?」

さやか「でびる…あならいず?」

カハク「なんていうか…呆れたというか…。」

ピクシー「さやかちゃん、悪魔の中じゃ常識だよ!?」

さやか「そんな事言われても…、私、悪魔になってから長くないし…。」
83 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:43:21.01 ID:XLBjbJm00
カハク(悪魔になってから…?どう言う意味なのかしら…。)

カハク「デビルアナライズって言うのは、悪魔の弱点を探ったり」
カハク「その悪魔がどういうものなのか、探るための特殊能力みたいなものよ。」

カハク「とりあえず、一回してみなさいな。ホレ。」

さやか「よく分かんないけど…。」
 
                   ―デビルアナライズ!―

さやか「…おぉ!」
さやか「見える!私にも敵の情報が見える!」

カハク「こういう事は、今後必要になってくるから忘れないでね。」

さやか「うん、分かった。でさ…、」
さやか「ピクシーってたしか、電撃の魔法が使えたよね?」

ピクシー「あ、うん。使えるけど?」
84 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:46:15.65 ID:XLBjbJm00
You Tube のリンクミスった…

ttp://www.youtube.com/watch?v=Cddf_GeJAh0&feature=related
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さやか「こいつらの弱点ってさ、電気属性の攻撃なんだよねぇ…。」

ガキA・B・C「…!」ビクッ

さやか「てことは…!」

ピクシー「なるほどねぇ…。」

さやか「ピクシー、ジオ!」

ピクシー「感電しちゃえー!」

ガキA・B・C「ウゲグゴゲェェェェェ!」ビリビリ

弱点を突かれた所為か
ガキ達は身動きがとれなくなくなる。

そこへ…追撃を喰らわせる!

さやか「せいっ!」バシッ
ピクシー「どっせい!」ゴシッ
カハク「喰らいなさい。」ドゴォ!    ―クリティカル!―
85 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:47:27.08 ID:XLBjbJm00
さやか「以外とあっけないもんじゃん。」

カハク「こういう戦闘で、デビルアナライズは必須だから。」
カハク「極力、使っていくようにした方がいいわ。」

ピクシー「それと、私達みたいな悪魔を仲魔にしたりね。」

さやか「なるほど…。」

さやか「この後の事なんだけどさ、」
さやか「カードキーも手に入ったし、分院の方に行ってみようか?」

〜シンジュク衛生病院分院 2階〜

さやか「とりあえず、分院の方まで来たけど…。」
さやか「なによあれ…?」

分院2階の窓から覗くと、
ロビー付近にエイの用な形をした悪魔がゆらゆらと泳いでいる。
86 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:48:06.72 ID:XLBjbJm00

さやか「あいつは…?」

カハク「あいつはフォルネオウス、この病院を支配してる奴よ。」

ピクシー「あいつの所為で、私達は外に出れなかったんだよ…。酷い話でしょ?」

さやか「つまり、あいつを倒せば万事解決って事ね。」

ピクシー「そうだけど…。」
ピクシー「もしかしてさやかちゃん、倒す気なの?」

さやか「大丈夫だって〜、三人いれば文殊の知恵って聞くし。」

カハク「そういうもんだったかしら?」

さやか「下へ向かうとしますか。」ガチャ







???A「あ、オイシソウ!」
???B「ウォォォェマガツヒィィィィ…。」

カハク「…!敵の気配…!」

ピクシー「くるよ!気をつけて!」

さやか「えぇ!?ちょっといきなり・・」
87 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:48:49.32 ID:XLBjbJm00

                ―外道 ウィルオウィスプ が 一体 現れた!―
                  ―地霊 コダマ が 一体 現れた!―

ウィルオウィスプ「マガツヒ、ヨコセ!」

ウィルオウィスプは体当たりをカハクに仕掛ける。

カハク「そんなノロい攻撃は当たんないわよ?」

すかさずカハクは、
ウィルオウィスプに反撃の一撃を喰らわせ、
ウィルオウィスプを倒す。

ピクシー「よし、一体倒した!」

さやか「折角だし、もう一体は仲魔にしてみようか。」
88 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:50:00.33 ID:XLBjbJm00

コダマ「ボクをナカマにしたいの?」

さやか「そういう事になるのかな…?」

コダマ「それだったら君の力を吸わせてよ!」

さやか「吸う!?えっ!?」

ピクシー「さやかちゃん…、力を吸うだけだよ…?」

カハク「なんていうか、…ませた子ね。」

さやか「違うー!」

コダマ「でどっちなの!?駄目なの!?いいの!?」プンスカ

さやか「力を吸うぐらいならどうぞ…。」

コダマ「やったー!イタダキマース!」チュー

さやか「うぅ、体から力が抜けるぅ…。」

コダマ「なかなか オイシイネ! キミ。」

さやか「そ、それはよかったね…。」

コダマ「うーん どうしようかな?」
コダマ「そうだなぁ。」

コダマ「ボクと トモダチに なってくれる?」

さやか「トモダチくらい…。いいに決まってるじゃない!」

コダマ「ヤッター! トモダチ、ゴチソウ、タベモノ!」

さやか「え…。」

カハク「襲い掛かってくるわ!気をつけて!」
89 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:52:42.00 ID:XLBjbJm00

〜シンジュク衛生病院分院 一階〜

さやか「さっきは酷い目にあった…。」

コダマを倒したさやか達は、
道中で手に入れた地図を目安に、
一階のロビーを目指していた。

さやか「先に進もうと思ってたけど、」
さやか「これじゃ開きそうにないなぁ…。」

さやか達は、ロビーの前の扉の目の前まで来ていたのだが、
その扉は壊されていて、開きそうになかった。

さやか「別の道はあったかなぁ?」

ピクシー「反対側の扉に、地下から行けるみたいだよ。」
ピクシー「そこから行ってみようよ。」
90 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:53:45.50 ID:XLBjbJm00

〜シンジュク衛生病院 地下〜

さやか「なにこれ?」

さやかは地下で謎の赤い箱を見つけていた。

カハク「これは宝箱よ。」

さやか「宝箱?」

カハク「そう、宝箱。」
カハク「開けたら、なにか入ってるから開けてみたら?」」

さやか「えいっ。」パカッ
さやか「お、何か綺麗な玉ゲット!」

カハク「それは道反玉(ちかえしのたま)。」
カハク「死んだ仲魔を蘇らせる事が出来るから、持ってて損はないわよ。」

さやか「へー、ラッキー。」
91 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:55:12.05 ID:XLBjbJm00

〜シンジュク衛生病院 一階 ロビー〜

さやか「あれ?フォルネウスがいない?」

カハク「そんなはずは…、」

カハク「…!来る…!」

フォルネオウス「おい待て、キサマ。見かけない悪魔だな。」

さやか(でっかい…!)

フォルネウス「この堕天使フォルネウス様にアイサツ抜きで外に出るきかぁ?」

さやか(もの凄く怖い…、さっきまでの悪魔とは全然違う…。)
さやか(えぇい!こっちも負けてられないんだから!)
92 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:56:39.20 ID:XLBjbJm00
さやか「やいやい、フォルネウスとか言ったなぁ!」

フォルネウス「なんだテメェは?頭がイカレてんのか?」

さやか「ここの悪魔の自由を奪っているのはお前なんだろう〜?」

フォルネウス「だからどうした?」

さやか「この悪魔少女さやかちゃんが、あんたを成敗してくれるー!」

フォルネウス「成敗だか何だか知らねぇが…。」
フォルネウス「オレ様に挑んだ事を…。」

フォルネウス「後悔させてやるぜ!」
93 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/29(木) 21:59:21.66 ID:XLBjbJm00
とりあえず、今日はここまで。短くてごめんなさい。

続きは明日…書ければ良いけど、
書けなかったら来週の木曜日まで書けそうにないです…。
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 01:40:43.37 ID:h7n7PsBUo
まずはコブラか?
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 07:16:58.26 ID:bDpbN27DO
おつー

お前らねんどろジャックフロスト予約始まったけど当然買うよな?
96 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/30(金) 12:09:38.91 ID:Z0fZczUi0
>>94
まずは、と聞かれて。
「え?コブラとその相方だけだけど?」
と思ったのですが







もう一人イレギュラーキャラを出す事にしました。
97 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/03/30(金) 18:12:45.57 ID:Z0fZczUi0
今日中にフォルネウス戦終了まで
書き終えたかったけど
今日無理そうなんで
来週の木曜日まで投下できそうにないです…

こんな駄スレに、期待してる人がいたらごめんなさい…
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 20:13:02.18 ID:bDpbN27DO
重荷にならん程度に期待してるぞ
99 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 20:55:58.20 ID:ALtEIIUm0
フォルネウス戦まで書き終えたんで投下します
100 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:02:08.46 ID:ALtEIIUm0

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
You Tube
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フォルネウス「下級悪魔どもが!俺様の魔法を…喰らいやがれ!」


                   ― マ ハ ブ フ ―


フォルネウスはマイナス零℃程の冷気を放った。

さやか「ぐっ、つ、強い…。」
さやか「二人とも大丈夫?」

ピクシー「わ、私はなんとか…でも…。」
ピクシー「カハクちゃんが…。」

さやか「カハク、あんた…。」

そこには先ほどの攻撃により、
瀕死の重傷をおったカハクの姿があった。

カハク「アハハ…やられちゃった。」
カハク「あたし達カハクは、氷結属性の攻撃に弱いのよ…。」
カハク「だから、戦ってる間は帰還させて欲しいかな…。」

さやか「分かった!帰還だかなんだか知らないけど。やってみるよ!」

さやか「はぁぁ…。」

さやかは精神を集中させ、そして…。

さやか「フンッ。」

カハクをストックへと戻した。

101 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:02:55.69 ID:ALtEIIUm0
フォルネウス「馬鹿が!隙だらけだぜ!」ベチーン

フォルネウスは自分の両ヒレをさやかに叩きつけた。

さやか「ぐっ…。」
さやか「痛ったぁ…。」
さやか「でも…、このダメージが次の一撃のチャンスになるんだ!」
さやか「ピクシー、回復たのむよ…!」

ピクシー「回復?分かったわ!」

フォルネウス「チャンスだと…?笑わせるな。」
フォルネウス「てめぇらは俺には、絶対勝てねぇんだよ!」

フォルネウス「とどめだ!」
さやか「ぐっ…もうちょっと耐えなきゃ…。」



                   ― 死 門 の 流 水 ―

                ― デ ビ ル ア ナ ラ イ ズ ! ―



ピクシー「さやかちゃん大丈夫?」

さやか「へーき…、さぁて…。」

さやか「反撃開始…!」
102 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:04:36.51 ID:ALtEIIUm0
フォルネウス「反撃だと?」

さやか「ピクシー、ジオ…出来るよね?」

ピクシー「なるほど…オッケー。」
ピクシー「それにしても…、子分共々、電撃が弱点とは…芸がないわね。」

フォルネウス「あぁ?何ブツブツ言ってやがる?」

ピクシー「あんたを倒す計算…なんてね。」

ニヤニヤした顔でピクシーは笑っている。

フォルネウス「倒すだと…?」
フォルネウス「上位魔法の一つも使えない貴様らが…か?」

さやか「余裕を持っていられるのも、今のうちだけだからねっ!」
さやか「あんたは勝負の下り坂にいるんだから!」

フォルネウス「何ぃ!?」

ピクシー「とーって置きのぉぉ…。」
ピクシー「一撃を喰らえ!」

                   

                  ― ジ オ ―



フォルネウス「う、動けん…!体が痺れて動けねぇだと…!?」
103 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:06:44.38 ID:ALtEIIUm0
さやか「動けないあんたは格好の的…そうだよね?」

フォルネウス「や、やめねぇか?謝るぜ…。な?」

さやか「はあぁぁぁぁぁ…!」






                  ― 気 合 い ― 

気合を溜め、そして…。

さやか「マガタマよおぉぉぉ。私に力をぉぉぉぉぉ!」

右腕から光を出し…、それを剣へと形成…
それは光の剣となる!



                 ―ショックウェーブ―



さやか「これで終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

フォルネウス「ぐえぁぁぁぁぁぁぁ!」

104 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:08:01.14 ID:ALtEIIUm0
ピクシー「さて…、なんとか倒せたね…。」
さやか「後はこいつをどうするか…。」

フォルネウス「」ピクピク

ピクシー「どうするカハクちゃん?」

カハク「止めさしちゃっていいんじゃない?」

さっきまで帰還させていたカハクは、すでに自分で出ていた。

さやか「カハクいつの間に!?」

カハク「あぁ、驚かせてゴメンね。」

フォルネウス「…けて。」

カハク「……。」

さやか「今なんて…?」

フォルネウス「助けてくれぇ…。」

カハク「…この期に及んで命乞いとは、情けないもんね。」
カハク「さ、早くこいつに止めを刺しちゃいましょう?」

さやか「……。」

カハク「……?」

ピクシー「どうしたの、さやかちゃん?」

105 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:08:48.47 ID:ALtEIIUm0
さやか「…ピクシー。」

ピクシー「?」

さやか「こいつに…ディアをかけてあげて。」

ピクシー・カハク「!?」

カハク「止めを刺すチャンスなのよ!」
カハク「回復なんてしたら、また襲い掛かってくるに決まってるわ!」

さやか「その時は私が止めを刺すよ。それに…」

ピクシー「それに…?」

さやかは少し黙り込むと、一言呟いた。

さやか「こいつは多分、一度負けた相手には…」
さやか「勝負を挑んできたりしないだろうから。」

フォルネウス「…。」
106 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:09:47.57 ID:ALtEIIUm0

                 〜五分後〜

カハク「回復はしてやったんだから、どこへなりとも消えなさいな。」

フォルネウス「……。」
フォルネウス「…チッ。」

フォルネウス「おい、てめぇ名前は何だ。」

さやか「…美樹さやか。」

フォルネウス「…手を出せ。」

さやか「え、はい。」

そういうと、さやかの腕へ何かを投げつけた。

フォルネウス「俺は別にてめぇに恩義があるから、それ≠贈ったわけじゃねぇ。」
フォルネウス「俺には必要ねぇからてめぇに渡すだけだ。」

フォルネウス「それに、てめぇにそれ≠やったじゃねぇ。」
フォルネウス「お前がそれ≠いらなくなるまで貸すだけだ。」

さやか(結構いい奴じゃん…。)

フォルネウス「いいか!てめぇに恩なんか感じちゃいねーからな!」

フォルネウス「…あばよ。」

そう言うと、フォルネウスはどこかへ行ってしまった。
107 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:11:11.87 ID:ALtEIIUm0

ピクシー「ところでさっき何くれたのー?」

さやか「そういえば何だろうね。」

握っていた手を開くとそこには…。

さやか「ぎゃぁぁぁぁぁ。」

ピクシー「何か入ってたの?」

カハク「あれ?それワダツミじゃない?」

さやか「ワダツミ…?」

さやかの手の中には以前、
悪魔にされた時に口の中に入れさせられた。
マガタマ(マロガレ)に似たようなモノが入っていた。

さやか「なにこれどうすればいいの…?」

カハク「前に、使った事があるならその時と」
カハク「同じ使い方をすればいいんじゃない?」

さやか「その時と…?」
さやか「……。」

―君は悪魔になるんだよ。―

さやか「って事は…、また飲まなきゃ駄目って事…?」

ピクシー「さ、悪魔ならグイッっと。」

さやか「本当にやんなきゃ駄目?」
ピクシー「悪魔に二言はなーい!」
108 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:12:03.39 ID:ALtEIIUm0
さやか「…。」ゴクリ
さやか「えいっ。」

さやかはワダツミを、おもいっきり口の中へと放りこんだ。

さやか「あぁ、気持ち悪い!オェェェェェ!」

ピクシー「ほら、飲んじゃえばすぐだから!」クィッ

そう言うと、ピクシーはさやかの口を押さえつける。

さやか「ほのぉ、おふぃ!あふふぁ!(この、鬼!悪魔!)」

カハク(お、鬼だ…。)

さやか「な、なんとか飲んだよ…。」

ピクシー「偉いぞ!さやかちゃん!」

さやか「へ、へへヘ…。さやかちゃんに任せれば…」
さやか「マガタマの一つや二つなんのその!」

カハク「あぁ…、また調子に乗ってると…。」

さやか「今度は何?逆流!?勘弁してよ!」

ワダツミを飲んだとなると、
今度は前に飲んだマロガレが、体の中から逆流してくるのであった。

ピクシー「ささ!もう一回!」

さやか「もう嫌ー!」
109 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:13:16.25 ID:ALtEIIUm0

                   〜三分後〜

さやか「さて、外の扉も開いたし。外に出てみる?」
さやか(話題を逸らそう…。)

ピクシー「私、なんか疲れちゃったぁ…。」
ピクシー「Mpがカラカラだよぉ…。」

カハク「これから長い戦いをすると思うと、回復しに行く方がいいかもね。」

さやか「そういえば、地下に回復してくれる場所があったけ。」
さやか「とりあえずそこに行ってみようか。」

〜シンジュク衛生病院 地下 ヒールルーム〜

医者「回復してあげるから、私を食わないでくれたまえ。」

さやか達の傷が回復していく。

さやか「ヒールルームって書いてあるから、回復してくれると思ったけど。」
さやか「本当に回復してくれるとは思わなかった…。」

さやか「……。」
さやか「あ、そうだ。出口も見つけたし、杏子に顔合わせていかないと…。」
110 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:14:42.75 ID:ALtEIIUm0

〜シンジュク衛生病院 地下 ターミナル〜

杏子「ここがこうなって…あぁもう解んねー!」プンスカ

さやか「どうしたの?」

杏子「あれ?さやか、もう帰ってきたのかい?意外と早いんだな。」

さやか「意外とは余計だなー。」

杏子「ところであんたと一緒にいる二人も、もしかして悪魔なのか?」

さやか「うん、大事な仲魔だよ。」

ピクシー「あ、こんにちは。」ペコリ

杏子「お、おう。」ペコリ
杏子「あ、そうだ!さやか、お前アタシの話が終わる前に出てっただろ!」

さやか「あれ?そうだっけ?」

杏子「ま、あんたは人の話を聞かないからな。」

さやか「ひっどーい、それはあんまりじゃない?」

杏子(半分くらいは事実だろ。)
杏子「悪い、悪い。ちょっとした冗談だよ。」
111 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:15:58.47 ID:ALtEIIUm0

杏子「話は戻すけど。」
杏子「あんたが行ってる間に、コイツを調べてたんだよ。」

そう言いながら、杏子は筒状の機械を指差す。

さやか「何ソレ?」

杏子「さぁ?アタシにもよく解んねーな。」
杏子「でも強いて言うなら、暁美ほむらとか言う奴が大事そうに持ってた。」
杏子「って事ぐらいかな。」

さやか「なるほどね。」

杏子「ちょっと、アタシはこいつの解析に忙しいから、」
杏子「あんたは外の探索もしてきてくれよ。」

さやか「じゃ、外の探索といきましょうかね。」

112 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:22:21.17 ID:ALtEIIUm0
〜次回予告〜

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
You Tube
ttp://www.youtube.com/watch?v=R6bVtAOQs-Q
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm15091625
ニコ垢無い人用
ttp://www.nicozon.net/watch/nm15091625
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


                    「コッロース!」
                 
                 「悪魔は悪魔を助けない」

           「オイラと同じ、半人前悪魔の臭いがするホー!」

             「あんたに私の何が分かるって言うの?」


―――――――――――――――――――――――――第四話「私ってホントパト…。」
113 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/02(月) 21:25:57.92 ID:ALtEIIUm0
とりあえず、フォルネウス戦…というか
三話を終わらせたので次の四話は
予定通りの木曜日に投下したいと思います。
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/02(月) 22:32:35.98 ID:YExcuqO60
乙乙
全財産の人はカットかw
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/03(火) 09:17:45.96 ID:tozzzcbDO
おつー

しかしなんで気合い→ショックウェーブ…?? ハッ!

気合いからのショックウェーブ
 ↓
意味ない行動
 ↓
コンセントレイトからのテンタラフー

なるほど 真VだけでなくP3も絡ませるとはこの>>1、出来る…
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/03(火) 10:11:15.64 ID:WBBTNkGto
たぶんヒートウェイブの間違いじゃね? 剣作ってるし
117 :1 ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/03(火) 18:12:38.69 ID:Dqdi3pnh0
ごめんなさいぃぃぃぃ間違えましたぁぁぁぁぁぁッ!
ショックウェーブじゃなくてヒートウェーブでしたねww

ひじょーに恥ずかしぃー!
118 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/03(火) 22:14:38.34 ID:Dqdi3pnh0
折角だから、さやかちゃんのスキルを簡易的に紹介

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
魔人― 美樹 さやか

力 7 
魔 2 
体 6 
速 5 
運 1

物理に強い/精神・破魔・神経に弱い

スキル一覧
――――――――――――――――
ディア        l
――――――――――――――――
ヒートウェーブ   l
――――――――――――――――
気合         l
――――――――――――――――
食いしばり     l
――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/04(水) 06:29:01.24 ID:WMWJjEyCo
なんて脳筋ステータス
しかも、マロガレじゃ覚えないスキルばかり
120 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/04(水) 18:24:14.40 ID:MrkP8j6A0
だって覚えさせる過程まで書くのめんど(ry

さ、さやかちゃんといえば剣と回復ですから。はい。
気合と食いしばりは…主人公補正…かも
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 08:08:38.09 ID:0/iv4gFDO
個人的に剣といえば死亡遊戯…でもあれは居合か
122 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/05(木) 17:16:37.31 ID:Bs49gzEC0
他の作者さんは一流だなー(投下速度とクオリティ的な意味で)俺なんか足元にもおよばないや。

と、いう訳で本日ものろのろ投下

後、ある程度投下したら、外に用事があるので一旦投下を終了する事になりそうです。

>>121
死亡遊戯もいずれ入れるつもり、
貴重な剣系の攻撃ですからね。
123 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/05(木) 17:17:27.93 ID:Bs49gzEC0

〜トウキョウ〜

さやか「何よこれ…。」

そこにはいつもと違う景色があった。
大地は荒れ果て、空には陸地の様なものが見えた。

さやか「…!誰かいる…!」

キュゥべえ?「やぁ、さやか。」

さやか「あんたはキュゥべえ!」

そこにはキュゥべえと一人の幼女が立っていた。

キュゥべえ?「すぐに死んでしまうような、恥ずかしい真似はしなかったみたいだね。」
キュゥべえ?「一安心だよ。」
キュゥべえ?「仮にもお嬢様の情けを受けたんだから。」
キュゥべえ?「その程度の強さで終わっちゃ困るからね。」

さやか(絶対、生き残ってやるんだから…。)

キュゥべえ?「…そういえばさやか、君は外のトウキョウへ出るのは初めてだったけ?」

さやか(そういえば、上京してからあんまり見てなかったけ…。)

キュゥべえ?「それじゃ、ボクのお節介だけど一つだけ。」
キュゥべえ?「上を見てよ。」

さやか「何、あの光…。」

キュゥべえ?「見たように、東京は姿を変えて、丸い世界になったんだ。」
キュゥべえ?「その世界の真ん中で…輝いているモノが見えるだろう?」
キュゥべえ?「あれがカグツチさ。」

さやか「カグツチ…?」

124 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/05(木) 17:18:28.59 ID:Bs49gzEC0
キュゥべえ?「あれは、このボルテクス界を創りだした源。」
キュゥべえ?「そして、この世界に住む者に力を与えているモノさ。」

キュゥべえ?に幼女は耳内ちをする。

キュゥべえ?「…あれ、お嬢様。もう行くのかい?」
キュゥべえ?「それじゃ、また。今後ともしっかり頼むよ。」
キュゥべえ?「世界を創るのも良いし、壊すのも良い…。」

二人はいなくなった…。

さやか「ホントなんなんだろう…。あいつら…。」

ピクシー「そんな事いいから、早くヨヨギ公園に行ってみようよ!」

さやか「ん?あぁ、そうだね。」






レディー「あの子がこのボルテクス界を作った元凶…。」

その景色を遠くで眺めていた者が二人いた。
一人は赤いピッチリとした服を着ており、
もう一人は機械の様な体であった。
どちらもこの世界では浮いた格好をしていた。

レディー「さてと、コブラどうする?あの子に接触してみる?それとも…。」

コブラ「んにゃ、しばらく様子を見るとしようぜ。」
コブラ「女の子の尻ばかり追ってても女の子は落とせないぜ?」

レディー「そうね、少し泳がせてみた方がいいかもね。」
125 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:19:16.17 ID:Bs49gzEC0

〜ヨヨギ公園〜

さやか「特になにかある事もなく、代々木公園に着いたぞー!」

ピクシー「着いたー!」

カハク「さやかちゃんさってさ。」

さやか「?」

カハク「相当なバカよね。フォルネウスの時が特に。」
カハク「いや、バカがつく程のお人よしって言った方がいいかも。」

さやか「へいへーい、分かってますよーだ。」

ピクシー「でも、なんて言うか。悪魔らしくない行動だったよねー。」
ピクシー「まるで人間みたい。」

さやか「」ギクッ

ピクシー「でも、ちょっと気に入っちゃったかも。さやかちゃんの事。」

さやか「え?」

ピクシー「悪魔って皆、物騒な連中ばっかなんだもん。」
ピクシー「でも、さやかちゃんとならどんな場所でも、」
ピクシー「一緒にいられて頼りになるって感じがするんだー。なんでだろうね?」

さやか「ピクシー…。」ジーン
さやか「このこのー!嬉しい事、言ってくれるじゃないのー!」グリグリ

ピクシー「もー!頭グリグリしないでー!」

カハク(…この子になら、事実にも耐えられそうね。)
カハク「ピクシー、あのさ。」

ピクシー「なーに?カハクちゃん?」

カハク「さやかちゃんは多分、元人間だよ。」
カハク「それでも一緒にいれる?」

126 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:19:42.22 ID:Bs49gzEC0

さやか「…なんでそれを!?」

ピクシー「……。」

カハク「だってあなた、悪魔にしては優しすぎるのよ。」
カハク「そんなんで、本当にこの世界で生きていけると思ってるの?」

さやか「それは…。」

カハク「フォルネウスの時だってそう。」
カハク「偶然の気まぐれで、あなたを殺そうとしなかっただけの事なのよ?」

ピクシー「なんで急にそんな事言うの!?」

カハク「今だからよピクシー、別れようって今だからこそ…なの。」
ピクシー「?」

さやか「私は…。」

カハク「私はあなたについて行かないわ。」
カハク「だって、あなたといたら自分の命が幾つあっても足りないもん。」

カハク「ピクシー、あんたはどうすんの?」

ピクシー「え…。」

カハク「あんたコイツと居て、」
カハク「ホントにこの世界で生き残れると思ってないよね?」

ピクシー「……。」

カハク「どうなの?ハッキリ言ったら?」
127 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:20:36.49 ID:Bs49gzEC0
ピクシー「……。」
ピクシー「…私はさやかちゃんと一緒にいるよ。」

さやか「…!」

ピクシー「だって、私はなんの取り柄も無いけど…。」
ピクシー「さやかちゃんは私の事を、」
ピクシー「大事な仲魔って思ってくれてるんだもん。」

さやか「ピクシー…。」

ピクシー「だから、カハクちゃんとは一緒に居られないんだ。ゴメンね…。」

その瞳に一粒の涙が溜まっていた。
悪魔の目にも涙といったところだろうか。

カハク「……。」
カハク「その一言が聞けたら、私はもう満足だよ。」
カハク「これなら、こんな世の中でも渡り歩いて行けるね。」

ピクシー「カハクちゃん…?」

カハク「私はズルい子だから、もうあなた達の所にはいられない。」
カハク「あ、それと。」
カハク「さやかちゃん、さっきは酷い事言ってゴメン。」

さやか「いや、別に気にしてないよ…。」

カハク「でも、これだけは覚えていて、『悪魔は悪魔を助けない』って。」

カハク「…。」
カハク「それじゃ、バイバイ。」

ピクシー「あ、カハクちゃん!」
ピクシー「行っちゃった…。」




カハク「ホント、私って弱虫だなぁ…。ハハハ…」
カハク「…グスン。」
128 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:21:06.15 ID:Bs49gzEC0

〜五分後〜

さやか「これからどうしよう…?ピクシー…。」

ピクシー「うーん、とりあえず。ヨヨギ公園でも見学してから、
ピクシー「シブヤの方にいけばいいなじゃないかな…?」

さやか「はぁ…、辛気臭い空気はもうお終い!」
さやか「さ、次の目的地までがんばろ!」

ピクシー「そ、そうだよね!」

???「おい、あんたら。もう泉の聖女にはあったかい?」

さやか「誰?」

???「おっと、自己紹介が遅れちまったな。」
???「俺の名はインキュバス、これからはそう呼んでくれ。」

さやか「ところで、泉の聖女って何ですか?」

インキュバス(以下インキュ)「中々イカすぜ、ヒヒヒ。」

さやか(答えになってない…。)

インキュ「お、あんたも中々イカすねぇ、夢に出ちまおうかねヒヒヒ…。」

さやか「なんか分かんないけど、凄い悪寒を感じるなぁ…。」
129 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:21:49.84 ID:Bs49gzEC0
〜ヨヨギ公園 回復の泉〜

さやか「お邪魔しまーす…。」

泉の女神「ここは回復の泉…。」
泉の女神「あなた方の傷ついた体を、癒す場所でございます。」

さやか「そうだなぁ、少し回復していこうか。」

ピクシー「少し、疲れたしね。」

泉の聖女「お二人で、50マッカでございます。」

さやか「お金とるんだやっぱり…。ていうか、」


さやか「マッカって何?」

ピクシー「え?そこから?」
ピクシー「ほら、悪魔達と戦った時に、落としていったものがあったでしょ?」
ピクシー「あれがマッカだよ。」

さやか「ふーん、なる程。じゃ、これでお願いしまーす。」
130 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:29:26.10 ID:Bs49gzEC0

〜トウキョウ〜

さやか「とりあえず、どこに向かおう?」

ピクシー「うーん、そうだ!シブヤなんかいいんじゃないかな?」
ピクシー「あそこなら、ジャンクショップもあるし、物資も手に入るかも。」

さやか「渋谷…。」
さやか(これはまさか服を手にいれるチャンス…?)

ピクシー「どうしたの?考え込んだ顔して。」

さやか「ハハハ、な、何でもないよ。」

さやか「あ、敵発見!」

???「…?」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
You Tube
ttp://www.youtube.com/watch?v=0zJGXz-gpZo
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm7665426
ニコ垢無い人用
ttp://www.nicozon.net/watch/nm7665426
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ピクシー「あれは…、『妖獣』チンね…。」

さやか「チン?ま、いいや『仲魔』になるか誘ってみよーっと。」

ピクシー「あ、そいつには・・」

さやか「あのさ、よかったら『仲魔』に・・」

チン「ころーす。」

さやか「…へ?」

チン「コッロース!」

さやか「えぇぇぇぇぇ、何でー!?」

ピクシー「あっちゃー…遅かったかぁ…。」

131 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:30:19.76 ID:Bs49gzEC0

さやか「どういう事よ、ねぇ!」

ピクシー「あのねぇ、『悪魔』にも『種族』があって、」
ピクシー「『仲魔に出来ない悪魔』と『出来る悪魔』がいるの、」
ピクシー「その中の内の『妖獣』は、『DARK』属性の『悪魔』だから『仲魔』に出来ないのよ。」

さやか「ふーむ、ナルホド…。」
さやか「ってゆっくり話聞いてる場合じゃなかった!」

チン「コッロース!コッロース!!」

チンはヤル気だ!



― は ば た き ―



さやか「痛ってー!よくもやったなー!」

さやかはチンを倒した。

さやか「へへーん、こんぐらい朝飯前ー!」
さやか(見た目的にも弱そうだったし。)

得意げな表情のさやかであった。


だが…
132 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:31:39.34 ID:Bs49gzEC0
ピクシー「…!新手が来る…!」

さやか「へ、新手?」

チンA「オマエラ、」
チンB「オレタチ ノ、」
チンC「ナカマヲ、ヤッタ。」
チンD「ダカラ、オマエタチ マルカジリ!」
チンE「クウー!コッロース!」

ピクシー「あわわわわ…!」アセアセ

さやか「ふふーん、何人束になってかかってこようが、」
さやか「あんたらなんか目じゃないもんねー!」
さやか「ね!ピク・・」

チン全員「キェー!!」




                     ― は ば た き !―



                     ― は ば た き !―



                     ― は ば た き !―



                     ― は ば た き !―



                     ― は ば た き !―




さやか「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
133 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:33:35.35 ID:Bs49gzEC0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




           死 の 安 ら ぎ は 等 し く 訪 れ よ う 




           人 に 非 ず と も 悪 魔 に 非 ず と も




             大 い な る 意 思 の 導 き に て





                                          真・まどか転生V 完
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
134 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:35:02.31 ID:Bs49gzEC0
                                                ではないです



さやか「あれ?私、死んじゃったの…?」
さやか「嘘だぁ…。」 

???「さやか、貴様にはまだ死んでもらっては困るのだ…。」 

さやか(誰…?もしかして神様…?)

???「この世界を混沌へと導く、道しるべになるまでは…!」 

さやか「あなたは一体・・」                               

135 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:36:20.31 ID:Bs49gzEC0

〜シンジュク衛生病院 地下 ターミナル内〜

杏子「なるほど、ここがこうなってんのか…。」


             ジジ・・・


杏子「ん?」

突如、ターミナルが回転したかと思うと、
その中からさやかが出てきた。

杏子「うわぁぁぁ」
杏子「って、さやか大丈夫か…!?」

さやか「うーん…。」

杏子「起きろぉぉぉぉさやかーーーーー!」

さやか「…ハッ!」

杏子「よかった!起きねぇから心配・・」



さやか「うわぁぁぁ、杏子なにすんのよー!」

杏子「え?え?」

さやか「女の子の寝込みを襲うなんて…。」
さやか「ハッ!?まさか百合の気が…。」

杏子「ち、違う…。ご、誤解だ!」アセアセ

ピクシー(何この茶番…。)
136 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:37:44.23 ID:Bs49gzEC0


杏子「つまり、『悪魔』にやられて、いつの間にかここに戻ってきたと…」
杏子「そういう訳だな?」

さやか「そうみたい。」

杏子「つまりこれは『物体を移動される機械』って事なのか…。」

杏子「ありがとな、さやか。」
杏子「あんたのおかげで、この機械の仕組みに一歩近づいたかもしんねぇ。」

さやか「あははは、どうも。」
さやか(こっちは、生きた心地がしなかったんだけどね…。)

ピクシー「とりあえず、引き続きシブヤに向かってGO!」
137 :第四話 [sage]:2012/04/05(木) 17:38:18.73 ID:Bs49gzEC0

〜トウキョウ〜

チンA「サッキ ノ ヤツラ!」
チン全員「コッロース!」

ピクシー「分かってるよね、さやかちゃん?」

さやか「そりゃモチロン…。」










さやか「逃げるんだよォ!ピクシーーーーーッ!」

ピクシー「あいあいサー!」

さやか「どけーッ、妖獣どもーッ!!」

チン「キキェー!?」

138 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/05(木) 17:40:20.40 ID:Bs49gzEC0
とりあえず一旦終了です。

帰ってきて時間があったら、続きを書くかも。

ところで、投下する前はageておいた方がいいですかね?
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 01:40:52.49 ID:lV2FxcVGo
>>138
乙です。

ageた方が専ブラない人には投下がわかりやすいと思いますよ。

140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/06(金) 07:19:29.09 ID:7RtIUIuDO
おつー

チンパトはもはや様式美
141 : ◆2OLlPl7uls :2012/04/06(金) 23:52:05.66 ID:MvtDET9p0
昨日は結局、投下出来なくて、ごめんなさい。 

という事で投下開始 
142 : ◆2OLlPl7uls :2012/04/06(金) 23:52:34.73 ID:MvtDET9p0



                      〜シブヤ〜




さやか「さ〜着いた着いた!」


さやか「ん?あれは…。」


そこにはヒトデに目を付けたような悪魔とフォルネウスがいた。


デカラビア「おぉ、お前がフォルネウスが言っていた『さやか』か!」


さやか「え?あ、はいそうですけど…。」


デカラビア「フォルネウスから色々と話は聞いているぞ!」

デカラビア「『将来有望だ』と言っていたぞ。」


フォルネウス「おい、やめろって。」


デカラビア「『中々強くて惚れそうだ』とも言っていたぞ!」


フォルネウス「やめろってんだろ!いい加減にしないと怒るぞ!」


デカラビア「むぅ、そうかお喋りがすぎたか。」


さやか(悪い気はしないかな…。)


デカラビア「私の名はデカラビア。何かあったら助けを呼ぶといいぞ。」


さやあ「デカラビアさんねぇ…(何でか分かんないけど、親近感を覚える名前…。)」
143 :第四話 :2012/04/06(金) 23:53:42.06 ID:MvtDET9p0



                    〜シブヤ地下街〜



さやか「あ、ターミナルだ。」


ピクシー「よく分かんないけど、この機械は」

ピクシー「死んだ時、『以前記録した場所』に飛べるみたいだね。」


さやか「よく分かんないけど、記憶しておきますか。」

144 :第四話 :2012/04/06(金) 23:54:13.77 ID:MvtDET9p0

さやか「それにしても…」

さやか「渋谷地下街かぁ…。こんな時に来たくなかったなぁ。」


ピクシー「さっきよりも、楽しそうじゃないね。どうしたの?」


さやか「いや、よく考えたら、こんな事になっちゃたら、」

さやか「オチオチ楽しんでいられないなぁ…って。」


ピクシー「フーン、そういうもんかしら。」


ピクシー「そうだ!ジャンクショップに寄ってみようよ!」

ピクシー「何か掘り出し物があるかもしれないよ。」
145 :第四話 :2012/04/06(金) 23:54:58.50 ID:MvtDET9p0



               〜ジャンクショップ〜
 


さやか「さ〜!ねんがんの 着るもの をてにいれるぞ!」ガラガラ


ヒーホー「お客さんいらっしゃいだホー!」


さやか「か…」

さやか(かわいい…。)


ヒーホー「オイラ、ここでお金を貯めて」

ヒーホー「修行の旅に出ようと思ってるんだホ。」


さやか「そ、そうなんだ…。(抱きしめたくなるぐらいかわいいなぁ…。)」


ヒーホー「目標は…あの偉大なキングのように」

ヒーホー「サイコーにサイキョーの悪魔になる事だホ!」



ピクシー「へー中々いい志を持ってるんだねー。」


さやか「なれるといいね!」

さやか(ヒャア!もうがまんできない!)


ヒーホー「だからなんか買っ…!?」


さやかは我慢が出来ず、フロストに抱きついた。


さやか「かわいい!えぃっ!」ムニュ


ヒーホー「お、お客さん!いきなりなにするんだホー!?」ジタバタ


ピクシー「なにやってんのよ…もう。」
146 :第四話 :2012/04/06(金) 23:55:35.96 ID:MvtDET9p0



             〜五分後〜



ヒーホー「いきなり抱きついてきたらビックリするホ!」プンプン


さやか「あんまりにもかわいかったから、つい…えへへ。」


ヒーホー「…なんか買ってくれたら、許してやるホー。」


さやか「あ、そうだった。」

さやか「なにか服をくれないかな…?」



ヒーホー「服?変わった悪魔だホ。」キョトン


さやか「そう言わずに…。ねっ、お願い!」


ヒーホー「しょうがないホ〜。」

ヒーホー「なんか探してくるから待ってて欲しいホ。」


そう言うとヒーホーは、店の奥へと消えていった。
147 :第四話 :2012/04/06(金) 23:56:15.77 ID:MvtDET9p0



                〜30分後〜


さやか「遅いなぁ…。」


ヒーホー「お待たせしたホ!」


さやか「あ〜遅いぞ〜。」

ヒーホー「お客さんを待たせたのはオイラの責任だホ。だがオイラは謝らないホー!」キッパリ


さやか「そんな事はいいから早く服を…!さぁ…!」


ヒーホー「もう、お客さんはセッカチだホ。」

ヒーホー「さ、これを着るホー!」

さやか「さ〜て、な〜にかな〜♪」
さやか「……。」

それを見たさやかは唖然とした。


さやか「え…なにこれ?冗談…だよね?」

ヒーホー「冗談なんかじゃないホー!オイラは何時だって本気だホ!」
ヒーホー「悪魔のあこがれといえば、ふんどし一丁にマントだけって決まってるホー!」

さやか「さすがにこれは…ちょっと嫌かなぁ…なんて。」

さやか「マントだけくれないかな…?」


ヒーホー「しかたないホー。マントだけなら1000マッカでいいホ。」


さやか「え、これで1000マッカ!?ちょっと高すぎじゃない?」


ヒーホー「何いってるホー!これは偉大なる魔王ロキ様から」
ヒーホー「10000マッカで譲り受けたモノだホ!これでもサービス価格だホ!」


ヒーホー「あ、ちなみにふんどしは50000マッカだったホー。」


さやか(なんて言うかこの子…。)


ピクシー(アホの子なのかな…?)


148 :第四話 :2012/04/06(金) 23:56:46.74 ID:MvtDET9p0

さやか「さて、とりあえずこれで胸は隠せるぞー!」


ピクシー「よかったね、さやかちゃん。」


さやか「さっきは、こんな時に来たくなかったって言ったけど」

さやか「ここ、色々と面白そうな場所が結構あるみたいだし」

さやか「ちょっと私テンションが上がってきたかも!」


ピクシー「じゃ、他の場所も見てみようか?」


ヒーホー「ちょっと待ったホー!」


さやか「?」


ヒーホー「あんたらは、オイラと同じ、半人前悪魔の臭いがするホー!」

ヒーホー「だからオイラの事を連れてって欲しいホ!」


さやか「でも…、修行するんじゃなかったの?」


ピクシー「修行するんだったら、私達なんかよりよっぽど強い悪魔が」

ピクシー「そこら中にゴロゴロいると思うんだけど。」


ヒーホー「同じ実力同士の方が、いい修行になるってもんだホー!」


ヒーホー「それに…強い悪魔は弱い悪魔の相手してくれないホ…。」ショボン

ヒーホー「だから、あんたらに着いていくホー!」


ヒーホー「オイラは妖精ジャックフロストだホー!ヒーホーって呼んでくれだホ!」

ヒーホー「今後ともヨロシクだホー!」


半ば強制的にジャックフロストが仲魔になった。


さやか「えぇっと、これからヨロシクね。」

さやか(何はともあれ、かわいいし別にいっか。)


ピクシー「今後ともヨロシク、ヒーホー。」
149 :第四話 :2012/04/06(金) 23:57:42.74 ID:MvtDET9p0



          〜邪教の館〜



さやか「…なんだろう…ここ。」


そこは禍々しい空間の様で、

ある種、神秘的な空間だった。


館の主「ここは邪教の館…。」


さやか「うわぁ!?人いたの!?」


館の主「我々の秘術は、悪魔を従えしお主の助けとなりえるだろう。」


さやか「あのぉ…。」


館の主「…?なんだ?」


さやか「ここは何する所ですか…?」


館の主「…そんな事も知らんのか。」


ピクシー「すいません、この子まだ悪魔になってからそう長くないんです。」


館の主「悪魔になってから…?なるほど、お主があの…。」


さやか「?」


館の主「いや忘れてくれ。」

150 :第四話 :2012/04/06(金) 23:58:14.79 ID:MvtDET9p0

さやか「悪魔合体?」


館の主「悪魔合体とは二つの悪魔を合体させ、一つの悪魔にする事だ。」

館の主「その二つの悪魔の遺伝子を持った、さらに強い悪魔が誕生する…と言う訳だ。」


館の主「それで合体はさせるのか?」


さやか「あ、あの今回はやめときます!」


館の主「む、そうか。」


さやか(この二人と別れたくないしね…。)


そう心の中で思いつつ、二人を見る。


ヒーホー・ピクシー「?」
151 :第四話 :2012/04/06(金) 23:59:04.56 ID:MvtDET9p0

さやか「さ〜て、引き続き探索だー!」


ピクシー「あらま、敵が出てきたよ!」


赤い炎の様な見た目をした悪魔と、
ホウキに老婆の顔をくっ付いた様な悪魔がいた。


―鬼女 ダツエバ が一体 現れた!―

―外道 モウリョウ が三体 現れた!―



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――You Tube
ttp://www.youtube.com/watch?v=tdRICXUoy48
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm9251688
ニコニコの垢がない人用
ttp://www.nicozon.net/watch/ sm9251688

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



さやか「敵…!?街の中にも出てくるの!?」


ヒーホー「そんな事、言ってる場合じゃないホ!」

ヒーホー「やられる前にやるホー!」

ヒーホー「ブフだホ!」


         ―ブフ―


そういうと、ヒーホーは氷の塊を敵の悪魔へと投げつけた。

152 :第四話 :2012/04/07(土) 00:01:05.03 ID:hXQhNR4b0
リンクミスしちゃった…。

ニコの垢がない人用
ttp://www.nicozon.net/watch/sm9251688
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




ヒーホー「流石に一撃じゃ、仕留められないホね…。」


モウリョウA「ヨ、ヨクモ ヤリヤガッタナァ…。」ヒリヒリ


モウリョウB「ヤッチマエェ!」


モウリョウA「ザン!」


そう、モウリョウAが唱えると、

ヒーホーの周りの空気がヒーホーの事を切り刻む。


ヒーホー「ヒホ!?」


さやか「だ、大丈夫…?」


ヒーホー「こんぐらい…、どって事ないホー…!」


さやか「チクショー!私もやってやらー!」

さやか(えぇっと…、たしか最初にヒーホー君が攻撃してたのは…。)


モウリョウA「ヘヘヘ…ザマァミロォ!」


さやか(こいつだったよね…?)

さやか(体力が少ないこいつから倒せば有利になる…!…はずだよね?)


さやか「おりゃぁ。」ポカッ


すかさず、モウリョウAへ攻撃する。


モウリョウA「ウォォォォォォン…。」シュゥゥ…


体力の残り少ないモウリョウAは、さやかからの一撃で完全に消滅した。


さやか「いっちょやりぃ!」

153 :第四話 :2012/04/07(土) 00:02:35.85 ID:hXQhNR4b0

モウリョウC「ウォォォォォン…!ナカマノカタキィィィィィィィ!」


モウリョウB「ヨ、ヨセ。ハヤマルナ!」


モウリョウC「ウォォォォォォォォォォォォン。」



モウリョウCは、さやかに突撃してきた。



さやか「ちょ、避けられ・・・」



突然の事で行動出来ないさやかは、
その突撃を避けられるはずもなく直撃してしまった。


さやか「けど、そんなに痛くない…。」


モウリョウC「!?」


さやか「えいっ。」ボコッ


モウリョウC「ウゲッ。」


モウリョウCの攻撃をもろともせず、モウリョウCへと攻撃を当てた。


モウリョウB「モウリョウ…ウォマェッテ、ヤツァ…。」


モウリョウC「カタキハトッタゾォ…。」


モウリョウB「ウォノレェ…ユ゙ル゙ザン゙!」


モウリョウBは特殊な怪電波を、さやか目掛けて発信した。




            ―プリンパ―




さやか(混乱)「そんな電波ごときに、堪えるさやかちゃんではないのだ〜!」

さやか(混乱)「さ、体力少ない方からやっちゃうぞ〜!」

さやか(混乱)「そらっ!」ボカァッ!!


          ―クリティカルッ…!―


???「ヒホッ!?」

154 :第四話 :2012/04/07(土) 00:03:41.29 ID:hXQhNR4b0

さやか(混乱)「え?その声は…まさか…。ヒーホー君…!?」


ヒーホー「あ、頭の中が〜。お、お星様だホ〜…。」クラクラ


さやかの攻撃を、
おもいっきり受けたヒーホーはよく分からない事を言っていた。


さやか(混乱)「ゴメン!本…っ当にゴメン!」


ヒーホー「よ、ようやく落ち着いてきたホー…。」

ヒーホー「とりあえず、それ(混乱)が治るまで何もしないでいて欲しいホ!」


さやか(混乱)「あ、うん分かったよ。」


ヒーホー「さてと…」
ヒーホー「覚悟は出来てるホ…?」ギロリ


モウリョウB・C「ヒィィィ!?」


そこには、何時もの可愛らしげな表情からは想像出来ない表情で、
モウリョウ達を睨み付けるヒーホーの姿があったのであった。

155 :第四話 :2012/04/07(土) 00:04:56.59 ID:hXQhNR4b0


          〜その頃、ピクシーとダツエバ〜


ダツエバ「ちょっと肩もんでくれんかのぉ?」


ピクシー「あ、はいは〜い。いいですよー。」トントン


ダツエバ「近頃の若いコには関心するのぉ…。」

ダツエバ「ほれ、お駄賃じゃ。有意義に使うんじゃよ。」チャリン



           500マッカを手に入れた。



ピクシー「ありがと、おばあちゃん!」


ダツエバ「なぁに、えぇって事よ。」


ダツエバは去っていった。


ヒーホー(この差は…、この差は…何なんだホ…?)
156 :第四話 :2012/04/07(土) 00:06:29.44 ID:hXQhNR4b0

さやか「さて、戦闘も終わったし。探索続行!」

ピクシー「あ、変化が起こりそう。」

さやか「変化?」

ヒーホー「変化は、一部の悪魔が、一定の経験により姿を変える事だホ」

ヒーホー「でも、姿が変わっても記憶は無くさないから安心するホ。」

さやか「へー、そんなのあるんだ。」

さやか「で、どんな姿になるのかな…?」ワクワク

ピクシー「そんな期待に満ちた目で見られると、困っちゃうなー…。アハハ。」

ピクシー「あ、もう姿が変わる…。」



            ピキィィィィィィン



さやか「ピクシー、一体どんな姿に…!」



             シュゥー…



ハイピクシー(以下、ハイピク)「私はハイピクシー、今後ともヨロシク。」

ハイピク「どう?さやかちゃん、私の姿は変わってるかしら…?」


さやか「……。」

さやか「ピ、ピクシーが…。」


ハイピク「?」


さやか「不良になっちまっただー!?」


ハイピク「!?」

ハイピク「ちょ、ちょっとそれはいくらなんでも、ヒドくないかしら…?」


さやか「髪も逆立ってるし、目つきも怖いし…。」


ハイピク「そ、そんな…。」ガーン


さやか「ゴメン、悪かったよ!」

さやか「だから、通路の角で体育座りしないでー!」


―ジオがジオンガに変化しました。―


157 :第四話 :2012/04/07(土) 00:07:39.34 ID:hXQhNR4b0

さやか「さっきは悪かったてばー。」


ハイピク「もう…、結構気にしてるんだからね。」


さやか「本当にゴメンって、…ん?」



さやか達の近くで何かを話している思念体のカップルがいた。



思念体(男)「ディスコに人間の女の子がいるんだってさ。」


思念体(女)「へー、この世界に人間がまだいたなんてねー。」


思念体(男)「ま、今頃は食われてる頃だろうさ。」


思念体(女)「それもそうね。さ、そんな事は忘れて楽しい事しましょう///。」


思念体(男)「そ、そうだね///。」


さやか「人間の女の子…?もしかして…。」
158 :第四話 :2012/04/07(土) 00:08:45.16 ID:hXQhNR4b0



          〜ディスコ・インフェルノ〜



さやか「仁美!!」

仁美「あ、さやかさん…。」

仁美「……。」

仁美「…こういう時はどんな顔したらいいのでしょう…。」

仁美「…喜べばいいんでしょうか。」

仁美「『お互い無事でよかったですわ』とか。」


さやか「どう…なんだろうね。」

さやか「私にもよく分かんないよ…。」


ありのまま、さやか達に起こった事…

体の変化や、マミ達の事を

仁美に話した。


159 :第四話 :2012/04/07(土) 00:10:11.52 ID:hXQhNR4b0

仁美「まぁ…。」

仁美「それは、大変でしたでしょうね…。」


さやか「……。」カチン

さやか「…あんたに何が分かるの?」


仁美「え…。」


さやか「あんたに私の何が分かるって言うの?」

さやか「こんな体にされて…、」

さやか「もう好きな人をまともに抱きしめる事すら出来ない…。」

さやか「あんたはいいよね!普通の体でいれて!恭介もさぞ気にいると思うよ!」


さやかは以前、自分の力の勢い余って

ガキの体をバラバラにしてしまった時の事を忘れられないでいた。


仁美「そ、そんな…。」


さやか「出てってよ!もうあんたの顔なんて見たくない!」


仁美「さやかさん、そんな…。」


さやか「出てけ!出てけ!出ていけ!」


仁美「私は…。」


仁美は泣き出し、ディスコを出て行った。

160 :第四話 :2012/04/07(土) 00:11:04.72 ID:hXQhNR4b0

ハイピク「さやかちゃん…いくらなんでも言い過ぎ…。」


さやか「…行こう。」


ハイピク「え、でも…。」


さやか「いいから!!」


さやかは、苛立ちを隠せず。

それをハイピクシーにぶつける。


ハイピク「ごめん…。」

さやか「…いいよ、私も言い過ぎたし…。」


さやか(私…、なんでこんな事言っちゃたんだろう…。)

さやか(そっか…、だって私は…。)





さやか(悪魔だもんね…。)

161 :第四話 :2012/04/07(土) 00:13:21.61 ID:hXQhNR4b0



(そう、あんたは悪魔。)


(よく分かってんじゃない。)



さやか(誰…?)

さやか(頭の中で声が…。)



(あんたはそうやって、いつも友達を傷つけてきた。)



さやか(なんの事言ってんの…?)


(今だってそう、仁美を突き放して傷つけた。)



さやか(それは…!)



(外れてる?違わないでしょ?)


(いずれ、あんたは皆殺しちゃう!)


(恭介も!仁美も!あんたはやるよ!)




(悪魔だもん!)




さやか「うるさい!黙れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


ヒーホー・ハイピク「!」ビクッ


ヒーホー「急に大声だすとビックリするから、止めて欲しいホー!」


さやか「あぁ、ゴメン…。」


ハイピク(さやかちゃん…。)


ハイピク(そうだ!私がさやかちゃんを守ってあげないと!)

ハイピク(デリケートな時期なんだよね!きっと!)

162 :第四話 :2012/04/07(土) 00:14:12.74 ID:hXQhNR4b0

さやか「……。」

さやか「…これからどうしよう。」


???「ちょっとそこの可愛い君、アタシと『いいこと』してかない?」


さやか「へ?私ですか?」


話しかけてきたのは、

茶色髪をした女性で

黒いタイツの下に白い服を着ていて、猫の尻尾が生えていた。



                ―魔物 ネコマタ―



さやか「別にいいですけど…。」

さやか(この人、百合の気があるのかなぁ?)

163 :第四話 :2012/04/07(土) 00:16:47.92 ID:hXQhNR4b0


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ネコマタ「ニャー、ステキ!」


突然、ネコマタが襲い掛かってきた!


さやか「『いいこと』って…戦闘!?」


ネコマタの爪はさやかの体をおもいっきり引き裂く!



             ザクッ!



さやか「ぎゃあぁぁぁぁ!痛いって!」


ネコマタ「ふー!ふー!」


ネコマタは興奮している!


さやか「や、やばい…!あの目は本気(マジ)だ…!」

さやか「ピクシー、ヒーホー君。一気にケリをつけるよ!」


ヒーホ「わ、分かったホ!」


ハイピク「りょ、了解…。」
 

さやか「せーの…。」


                ―ヒートウェーブ―


                   ―ブフ―


                  ―ジオンガ―


ネコマタ「ニャ!?動けニャい!」ビリビリ


さやか「お、ピクシーのジオンガが効いたみたいだね。」

さやか「なら…もう一回…!出来る程、体力ないや…。」

さやか「もう、普通に殴るだけでいいかな。」ボコ


ネコマタ「ニャー!」


ネコマタを倒した。
164 :第四話 :2012/04/07(土) 00:18:31.32 ID:hXQhNR4b0

ネコマタ「折角だから色々教えちゃう!」


さやか「あ、どうも。」


ネコマタ「ギンザにはニヒロ機構って組織が、創世の準備をしてるって話よ!」


さやか「創世…(マミさんが創世が云々って言ってたけ…)」

さやか(マミさんの手がかりが手に入るかも…。)


ネコマタ「どう?私の情報は役に立ったかしら?」


さやか「はい、すっごく。」


ネコマタ「そう?ならもう一回『いいこと』する?」


さやか「遠慮しときます!」

165 :第四話 :2012/04/07(土) 00:19:40.89 ID:hXQhNR4b0


                 〜ターミナル〜


さやか「なんとなくここに戻ってきてみたけど…。」

さやか「誰かいる…?」

???「あ、さやか。あんたもここに来てたのか。」

さやか「あ、杏子じゃん。」

杏子「でも、凄いなあんた。よくここまで歩いてきたもんだ。」

杏子「外には、病院にいた悪魔よりも、強い悪魔がいたハズだろ?」

さやか「あはは、そこは私の実力…って事で。」

さやか(実際はただ逃げてきただけなんだけどね。)

さやか「そういうあんただって、よくここに来れたね。」


杏子「いや、あたしはさ、こいつを使ってここまで来たのさ。」


杏子はターミナルの機械の方を見る。


杏子「前にも言った様に、こいつは『物体を移動される機械』だ。」

杏子「それを利用して他のターミナルに移動出来るって訳さ。」

さやか「そういえば、そんな事も言ってたね。」

166 :第四話 :2012/04/07(土) 00:20:47.10 ID:hXQhNR4b0

杏子「そこでだ。」

杏子「実は、創世を企むニヒロ機構って奴らがギンザにあるって話を聞いたんだけど。」

杏子「どうやら、あんたが前に言ってた、巴マミと暁美ほむらも関係してるらしくてさ。」


さやか(さっきの悪魔が言って事と同じだ…。)


杏子「そこでだ。」

杏子「あんたには、その組織ってのを調べてもらいたいんだ。」


さやか「別に構わないけど。」


杏子「ゴメンな、あんたばっかに無理させて…。」


さやか「いいよ、私悪魔だし…杏子は大人しくしててよ。」 


杏子「…?何かあったのか?」


さやか「別に…。」


杏子「?」

167 :第四話 :2012/04/07(土) 00:22:55.30 ID:hXQhNR4b0

杏子「じゃ、ギンザに行くのは任せたぜ。」

杏子「転送開始…!目的地、ギンザ…!」

さやか「…。」ゴクリ


                    (行かせない)


さやか「?」

さやか「杏子、何か言った?」

杏子「いや、アタシは何も…。」



            (あんたは私のとこに来るんだからぁぁぁぁ!)



杏子「な、ターミナールが暴走してる…?」

杏子「まずい…!さやか逃げろ!」


さやか「もう無理ぃぃぃぃぃぃぃぃ!」


ハイピク「うわあああぁぁ…!?」


ヒーホー「ヒホォォォォォォォ!?」


杏子「さやかぁぁぁぁぁぁぁ!」


さやか達はターミナルの中に消えていった。

168 :第四話 :2012/04/07(土) 00:24:49.22 ID:hXQhNR4b0

〜次回予告〜

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
BGM無し
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


                 
                「メノラー集めを手伝って欲しい」


              「私が本物の美樹さやかになるんだ!!」


               「教師クビになったりしないよな…。」



―――――――――――――――――――――――――#5「もう一人の人格!?影さやかの巻」

169 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/07(土) 00:27:14.43 ID:hXQhNR4b0
とりあえず、今回はここで終了です。

次回は水曜日の、8時半頃予定。

次回はこのSSのオリキャラと、
もう一人のイレギュラーキャラも出すのでお楽しみに。


ところでセリフとセリフの間に、
空間を入れて見たのですがどうでしょうか?
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/07(土) 07:39:22.33 ID:ViKzwtjSo


オリキャラ出るのが非常に残念でならん
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/07(土) 14:01:12.03 ID:y+YXpi8So
ここまでせっかくまどかキャラでやりくりしてたのにオリキャラか…
172 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/07(土) 14:37:23.61 ID:hXQhNR4b0
オリキャラっても完全新規のキャラを出す訳じゃないっすよ?

ちょっとさやかちゃんに、分裂してもらうだけで

いや、これもオリキャラって言うのかもしれないですけど
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/07(土) 14:46:24.34 ID:y+YXpi8So
なんだい それならオリキャラ言わんがな

あと分裂したら一人くれ
174 : ◆2OLlPl7uls [sage]:2012/04/11(水) 21:58:24.22 ID:hd6fJEjA0
書き溜めきれなかったので投下は明日になりそうです…

一応、明日の八時半を目標にしたいと思います…。

ごめんなさい。
175 : ◆2OLlPl7uls [saga]:2012/04/12(木) 20:44:45.15 ID:DLtkZ8+D0



〜アマラ経絡〜



さやか「・・・・・・。」

さやか「………。」

さやか「うぅ、ここは……?」


そこは不思議な空間だった。

床には赤い光が流れており、それは血管の様にも見えた。


ヒーホー「ヒ、ヒホー……。」


ハイピク「うぅーん……。」


さやか「あ、ヒーホー君、ピクシー、大丈夫?」


ヒーホー「オイラは大丈夫だホ。」


ハイピク「私はちょっとキツイかも……。」


さやか「わかった。ゆっくり休んでて……。」


ハイピクシーを帰還させた。

176 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:45:58.47 ID:DLtkZ8+D0

杏子「………。」

杏子「おいおい、アタシの心配は無しかい……?」


さやか「って、杏子!? あんた無事だったんじゃないの!?」


杏子「いやさぁ、ターミナルに飲み込まれそうになってたあんたら見てたらさ。」

杏子「なんでか知んねぇけど、『助けなきゃ』…って思っちまってさ。」

杏子「つい……な。」


さやか「杏子……。」ジーン


さやか「杏子ぉぉぉぉぉぉぉ。」


杏子「おわっ……抱きつくなって!」


さやか「杏子ぉ……。」スリスリ


杏子「調子くるうぜ。 マッタク……。」ヤレヤレ

177 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:46:41.41 ID:DLtkZ8+D0

杏子「で、ここはどこなんだ?」

ヒーホー「ここは……まさか……。」

さやか「何か知ってんのヒーホー君?」

ヒーホー「ここは……アマラ経絡(けいらく)……、トウキョウ中のいたる所に繋がってるという未知の空間だホ……。」

ヒーホー「……別の世界と繋がってるとかいう噂もあるホ。」


ヒーホー「あ、後。経路じゃなくて経絡だホ。」

ヒーホー「間違えちゃ駄目だホ。」


さやか(普通、間違えないと思うんだけど…。)

178 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:48:49.01 ID:DLtkZ8+D0

さやか「で、どうすんの?」


杏子「どうするって言われてもな……。」

杏子「とにかく、あてもなく歩いてけば、いずれギンザに着くんじゃないか?」


さやか「そんな適当でいいんですかねー?」


杏子「うっせーなー、だったらなんか案でもあんのかよ。」


さやか「む……。 そう返されると返答に困るなぁ。」


さやか「あ、そうだいい事・・」
ヒーホー「それなら、いい方法があるホー!」
179 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:49:31.40 ID:DLtkZ8+D0

杏子「お、何か思いついたのか!」

杏子「………。」

杏子「……あんた前からいたっけ?」


ヒーホー「あ、申し遅れたホ。 オイラはジャックフロストのヒーホーだホー。」

ヒーホー「訳あって、さやかの仲魔やってるホー。」

ヒーホー「今後ともヨロシクだホ!」


ヒーホーは杏子に対し、手を差し出す。


杏子「今後ともヨロシクな ヒーホー。」

杏子「アタシは佐倉杏子だ。」


杏子もヒーホーの手を取り、握手を交わすのであった。


さやか「………。」


杏子「……? どうしたさやか?」


さやか「何でもないよ。 あははは。」

さやか「はは……。」

さやか「………。」

さやか「……。」ショボン

180 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:51:13.26 ID:DLtkZ8+D0

杏子「で、いい方法って何だ?」


ヒーホー「実は……。」


さやか「……!」


さやか「敵の気配……!」


杏子「そんな事急に言われてもアタシ、武器の類は持ってねーぞ!!」


ヒーホー「気休め程度でよければ これを使うホー!」シュ


ヒーホーは杏子の方へ何かを投げ渡した。


杏子「これは……槍……?」パシッ


杏子にヒーホーが渡したもの……

それは槍、柄の部分が木で出来ていて

矛先には鉄がついている一般的な鉄槍だった。


ヒーホー「それは以前、ジャンクショップをしてた時に売ってた商品だホー!」

ヒーホー「お代は後で請求するホー!」


杏子「何とかタダに……って言ってる場合じゃなかったな。」

181 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:53:02.29 ID:DLtkZ8+D0

さやか「来るよ……!」


杏子「や、やってやらぁ!」




――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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ttp://www.youtube.com/watch?v=Z41gCLtZPnA
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm4129270
ニコ垢がない人用
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――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



体が気体で形成されている悪魔が襲い掛かってくる。



          ―精霊 エアロス が二体が現れた!―



エアロスA「喰らいなさい!」




                ―ジオ―

           ― W E E K P O I N T S ―



さやか(か、体が…。)ビリビリ

さやか「」バタン


杏子「さ、さやかぁ!」


エアロスB「さぁ、死ぬがいい!」


ヒーホー「や、やばいホー!」

ヒーホー「あのまま攻撃されたら…。」


杏子「…!」

杏子「チィッ…!世話掛けさせやがって…!」


ヒーホー「その槍じゃ大したダメージにならないホー!」


杏子「んな事しるかぁぁぁぁぁぁ!」ブン


既に杏子は悪魔相手になぎ払いをかけるところであった。


ヒーホー「あんたの方が、よっぽど世話の掛かる人間だホー!」

182 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:53:49.48 ID:DLtkZ8+D0




ヒーホー「………。」ブツブツ

ヒーホー「オイラの魂を…武器へと転送…だホ…。」




183 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 20:55:10.32 ID:DLtkZ8+D0


エアロスA・B「馬鹿め!普通の攻撃で私達を倒せるとでも思ったのか!!」

杏子「くそっ……。」


???「オイラの魂がのった武器が普通の攻撃……? 笑わせるなホ!」


エアロスA「な、氷結の攻撃が追加されている…だと……?」

エアロスB「ば、馬鹿な……っ!」カチンコチン


杏子「その声は……。 ヒーホー!?」

杏子「あんたどこにいるのさ!」


ヒーホー「ここだホ! ここ!」


杏子「ここって言われてもなぁ…。 ん?」



杏子「んん? ん゙ん゙ん゙ん゙!?」


ヒーホー「ようやくわかったホー?」


杏子「何であたしの武器と、くっ付いちゃってんのさ!?」


ヒーホー(槍)「万事急須だったホ。焦って攻撃するからこっちも焦っちゃったホ。」


杏子「……細かい事気にするよりも、まずは戦闘に集中しろってか。」


ヒーホー(槍)「そういう事になるホ。」


杏子「……わかった。」


杏子「いくぜ、ヒーホー! あたしらは今、 一心同体だっ!!」


ヒーホー(槍)「だホー!」


エアロスA・B「ふん、返り討ちにしてくれるわっ!」

184 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:00:09.97 ID:DLtkZ8+D0


             〜その頃、アマラ経絡内の違う場所〜 


男「………。」

男「う……ここは……?」
 

その男は Yシャツ姿で左手に黒い手袋をしていた。


男「いつぞやの異次元の魔物の仕業……。」

男「という訳でも無さそうだな…。」

男「………。」

男「帰れるんだよな…俺……。」

男(教師クビになったり……しないよな……。)





男「……!」

男「かすかだが 妖気を感じる……!」

男「やはり妖怪の仕業か……。」ダッ


男は妖気を感じとると、その方角まで走っていった。


185 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:03:28.65 ID:DLtkZ8+D0

杏子「くそっ……しぶといな……。」チャキ


エアロスA「どうしました? さっきまでの勢いはなんだったのですかな?」


杏子「るっせーな! まだまだこれからなんだよっ!」ブン


エアロスA「ぐ…っ!」

エアロスA「中々のパワーですね……。 だが…。」


エアロスB「相手は彼だけではないのですよ!」


杏子「な、しまっ・・・。」


エアロスB「ジオ!」


杏子「あぐぅぅぅっ……。」

杏子「そんな攻撃……屁でもない……ぜ。」


杏子「………。」ガクッ


杏子(か、体が動かねぇ…?)


ヒーホー(槍)「どうしたホー? 杏子。」


杏子「……………! ………………!」パクパク
杏子(武器から分離しろ! ヒーホ−!)

杏子(クソ……! 声が出ねぇ!!)


エアロスA「……所詮は人間か。」


エアロスB「ジオを喰らっただけでそのザマとは……。 やはりその程度か。」


エアロスB「 死 ね。 」


杏子(チクショウ……! ここで終わりなのかよ……!)




男「待て!」

186 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:04:18.00 ID:DLtkZ8+D0

エアロスA「……! 誰だ貴様!!」


エアロスB「ただの人間の癖に、私達に逆らうとはいい度胸だ……!」


男「ただの人間……? 本当にそうかな?」


そう言うとその男は 左手に身につけている手袋を外しだす。


エアロスA「なに?」


男「………。」
   
男「……南無大慈大悲!!」

男「白夜観音によりて封じられし鬼よ!」

男「その力を……!」


男「 示せっ!! 」


男がそう叫ぶとその左手が異形の姿を現す。


エアロスA「ほう……ただの人間ではないようだな。」


エアロスB「楽しませてもらうとしましょう。」

187 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:07:28.07 ID:DLtkZ8+D0

男「そうはいくかな!?」

男「悪霊よ! 無に帰れ!!」ガシッ



―鬼の手―



エアロスB「な、なんだこの力は……!?」

エアロスB「私の体が真っ二つに・・・。」ピキッピキッ


エアロスB「グォォォォォォォォォォ!!」パァン


エアロスBは真っ二つになったかと思うと、その後 跡形も無く消し飛んだ。


エアロスA「どうしたのですか!?」


男「無へと帰ったのさ。」

男「貴様も消されたくなければ、早く逃げた方がいいんじゃないか?」


エアロスA「くっ……。」


エアロスAはどこかに消えた。


男「これで一件落着だ。」


男「大丈夫か…? 君。」


杏子(あ、あんた一体・・・。)

杏子「………。」ガクッ


男「気を失ってしまったか……。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
188 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:09:59.82 ID:DLtkZ8+D0

杏子「・・・・・・・・・。」

杏子「………。」

杏子「…ん。」パチ


ヒーホー「目が覚めたホ?」


杏子「ヒーホー?」


ヒーホー「杏子が目を覚ましたホー!」


男「お、目が覚めたか。」


杏子「あんたはさっきの……。」


男「おっと、自己紹介がまだだったな。」

男「俺の名前は鵺野鳴介(ぬえの めいすけ)。」

鵺野「俺の事は気軽にぬ〜べ〜と呼んでくれ。」


杏子「あぁよろしくな。 ぬ〜べ〜。」

189 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:12:33.50 ID:DLtkZ8+D0

杏子「あ、そうだ! アタシの他にもう一人、髪が水色の奴がいなかったか!?」


鵺野「あぁ、彼女なら君の隣で寝てるぞ。」


さやか「すー…すー…。」Zzz…


杏子「あ、ホントだ。 しっかし、いい寝顔してんなー。」

杏子「悪戯しちまおうか……?」ニヤリ


鵺野「こらこら、やめんか!」


杏子「ノリ悪りぃ〜な。 教師かよ〜。」


鵺野「あぁ、一応教師をやっているが。」


杏子「……そう…か。」


ヒーホー「?」


鵺野「………。」

190 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:16:06.83 ID:DLtkZ8+D0

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・


さやか「・・・・・・・・・。」

さやか「………。」

さやか「……ん。」パチッ


杏子「目が覚めたみたいだな。 さやか。」


さやか「ここは……?」

さやか「さっきの奴らはどうしたの?」


杏子「それなら あいつが倒したぞ。」


さやか「あいつ……?」


鵺野「ん? 呼んだか?」


さやか「誰……?」


鵺野「あぁ自己紹介が遅れたな。 俺は鵺野鳴介。これでも教師をやってる。」

鵺野「ぬ〜べ〜と呼んでくれ。」


さやか「ぬ〜べ〜? 変な名前。」
191 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:18:07.15 ID:DLtkZ8+D0

さやか「で、その先生が どうやって あたし達の事助けたの?」


鵺野「ふふふ……実はな。」

鵺野「なにを隠そう 俺は霊能力教師なのだ!」


さやか「0能力教師?」


鵺野「違うわっ!」


さやか「霊能力ねぇ……。 本当にぃ……?」ジー


鵺野「む…。 まぁ…… 信じるか 信じないか は個人の自由だからな。」


杏子「胡散臭いけど、こいつの言ってる事は本当だぜ?」


さやか「なんで そんな事が言い切れるのよー?」


杏子「あたしは もう見たからな!」


さやか「あ、杏子だけずるいぞー!」


鵺野「あのねー… 君達……。」

192 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:19:28.89 ID:DLtkZ8+D0

鵺野「・・・で俺の左腕の鬼の手で妖怪を倒したという訳だ。」


さやか「なるほどー。」

さやか「……って妖怪?」


鵺野「あぁ、悪霊が二体ほど だったが。」

鵺野「それがどうかしたのか?」


さやか「あいつら、妖怪じゃなくて悪魔なんですけど……。」


鵺野「へ……? 悪魔?」

鵺野(そういえば、妖怪って感じでもなかったな。)

193 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:21:09.08 ID:DLtkZ8+D0

杏子「ところで……」


杏子「さっき言ってた いい方法ってなんなんだ?」

杏子「それと アンタが槍とくっ付いた事もだ。」


ヒーホー「そういえばまだ説明が まだ だったホね。」

ヒーホー「まず、一つ目のいい方法。」

ヒーホー「それは 目的地のギンザにはオイラと同じ、ジャックフロスト達がいっぱい いるんだホー。」

ヒーホー「その仲魔のいる方向を探っていけば、ギンザに作って話だホ。」


さやか「おぉ、そりゃ便利。」


ヒーホー「それと武器に移ったのは……。」

ヒーホー「オイラ達 悪魔が、他の悪魔以外の物体とも 合体が出来るからだホ。」

ヒーホー「武器と合体する他にも、 生物と合体したり 人間とも合体出来るホ。」


杏子「マジか……。」


さやか「でも…… 悪魔合体には 邪教の館のおじさんの協力が必要なんじゃないの?」


ヒーホー「それは オイラが悪魔合体の知識をかじってたからだホ。」


杏子「お! おもしろそうだな。 なんか教えてくれよ!」


ヒーホー「実は……オイラが出来るのは 武器との合体だけなんだホ……。」


杏子「そうか、そりゃ残念だな。」

194 :五話 [saga]:2012/04/12(木) 21:24:42.82 ID:DLtkZ8+D0

杏子「じゃ、ギンザに向かうとするか。」

杏子「あんたはどうすんだい? ぬ〜べ〜。」


鵺野「あぁ そうだな……。 よかったら一緒について行っても……いいかな?」


さやか「いいですよ。 大人の人がいると心強いし。」


杏子「なんてったって霊能力教師だからな!」


鵺野「ははは…… ありがとう。」



              ― 鵺野鳴介が仲魔になった ―

195 :鵺野 鳴介のスキル [saga]:2012/04/12(木) 21:33:01.63 ID:DLtkZ8+D0
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
鬼人― 鵺野 鳴介

力 10 
魔 20 
体 10  
速 10 
運 10

破魔・氷結に強い/精神に弱い

スキル一覧
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――鬼の手(万能属性+破魔即死、敵単体。ダメージ大) l  白衣観音経(破魔属性。敵全体。ダメージ中)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
反魂の術(味方一人をHP1/2で生き返らせる。)   .l
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――降霊術(召喚と帰還させる事が出来る。)       l
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
霊水晶(宝探しと同じ。)              l
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
196 :鵺野 鳴介のスキル [saga]:2012/04/12(木) 21:34:29.98 ID:DLtkZ8+D0
ミス

スキル一覧
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
鬼の手(万能属性+破魔即死、敵単体。ダメージ大) l  白衣観音経(破魔属性。敵全体。ダメージ中)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
反魂の術(味方一人をHP1/2で生き返らせる。)   .l
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
降霊術(召喚と帰還させる事が出来る。)       l
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
霊水晶(宝探しと同じ。)              l
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


197 : ◆2OLlPl7uls [saga sage]:2012/04/12(木) 21:37:00.87 ID:DLtkZ8+D0
投下終わり

続き 土曜か日曜
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/12(木) 21:41:15.25 ID:arlrAZbUo
乙。ついさっき見つけてついさっき追い付いたぜ。面白いぞ。

キャラが予想外だった。まぁ確かに悪魔だけども
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/04/12(木) 22:09:14.43 ID:+eidw/xn0

武器合体のイメージがオーバーソウルにしかならない

白衣観音ってことは鬼無双は無いか
……はっ、さやかを白衣観音経で囲んで放置しておけば人間に戻るんじゃね? 人体模型的に
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/13(金) 08:48:58.20 ID:5GTc3ztDO
おつー

武器合体で槍となると白衣のヴィクトルが頑張るあれだろ
201 : ◆2OLlPl7uls :2012/04/15(日) 21:28:34.28 ID:mwdsu8eC0
投カジゃ
202 :五話 :2012/04/15(日) 21:32:02.13 ID:mwdsu8eC0

さやか「・・・であたしが美樹さやかで。」


杏子「あたしが佐倉杏子だ。ヨロシクな。」


鵺野「杏子(響子)に美樹か。 馴染み深い名前だな。アハハ。」


さやか「? 知り合いに似た名前の人でもいるの?」


鵺野「あぁ、俺の持ってるクラスの生徒にな。」

鵺野「まぁもっとも、美樹の方は苗字で 杏子の方は漢字が違ったりして」

鵺野「少し違うんだ。」


杏子「ふーん。 珍しい事もあるもんだな。」


さやか「きっとあたしみたいに、出るとこ出ててるんだろうなー。」チラッ


そう言いながら横目で杏子の方を見る。


杏子「おい、そりゃどう言う意味だ。」イラッ


杏子はさやかの胸倉を掴む。


さやか「さぁ? どう言う意味でしょーねー。」ニヤニヤ


鵺野(ソックリだな……二人とも。)

鵺野(……いろんな意味で。)

203 : ◆2OLlPl7uls :2012/04/15(日) 21:32:23.38 ID:mwdsu8eC0


              〜アマラ経絡 ギンザ付近〜



ヒーホー「さーてもうちょっとだホ。」


杏子「あ〜もうくったくただよ〜。」

杏子「あんたもそう思うだろ? さやか?」

杏子「……さやか?」


そこにはさやかはいなかった。


杏子「おい、さやかがいねぇぞ!!」


鵺野「何だって!?」


ヒーホー「きっとどこかで迷子になっちゃったんだホ……。」


ピクシー「先生なら探せるんですよね?」


鵺野「あぁ、生まれついての霊能力のおかげでな。」


鵺野「………。」

鵺野(さやかの居場所……さやかの居場所……。)


鵺野(見つけた……っ!)

鵺野「こ、これは……!」

204 :五話 :2012/04/15(日) 21:33:09.70 ID:mwdsu8eC0

杏子「おい どうしたんだよ!」


鵺野「まずいな……。 さやかの近くにとんでもなく大きい妖気を感じる……。」

鵺野「このままでは さやかが危ない!」


杏子「くっそ! あの馬鹿心配かけさせやがって……!」

杏子「なぁ、さやかを手分けして探さないか!?」


鵺野「あぁ……分かってる。」



鵺野(この気の感じ……。 嫉妬や憎悪か……?)

鵺野「………。」

鵺野「さやか……無事でいてくれよ……!」

205 :五話 :2012/04/15(日) 21:33:42.97 ID:mwdsu8eC0


              〜アマラ経絡のどこか〜


さやか「………。」

さやか「誰だよ。 あたしの事を呼んでんのは?」


???《すぐ近くにいるじゃん。 わかんないかなぁ……?》


さやか「この声……どこかで……。」

さやか「………。」

さやか「え……。 この声って……。」



さやか「あたしの声……?」


さやかの声「そう。 よくわかってんじゃない。」


さやか「あんた誰だよ!! 姿を現せよ!!」


さやかの声「姿なら……もう現してるんだけど。 気づかないかなぁ?」


さやか「……っ! まさか……。」


さやかの声の主「そう……あんたの後ろだぁ!」


さやかは声の主の方へ振り向く。

206 :五話 :2012/04/15(日) 21:34:17.76 ID:mwdsu8eC0

さやか「え……?」


そこにいたのは……まぎれもなくさやか自身だった。

だが、さやかと同じ姿をしていても。

髪や服は黒色、服装はアニメに出てくるような魔法少女の姿にそっくりだった。


さやか「あたし……? でも何か違う……。」


もう一人のさやか(以下、影さやか)「あ、そっか。 あんたはもうこの姿の事は覚えてないかー。」

影さやか「じゃぁ……無理やり思い出させてやるよ……!!」


さやか「何をする気……!? やめろ!」

影さやか「あははははははははははははははははははははははははははははははははははアハハハハハハハハハハハハハ     ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

207 :五話 :2012/04/15(日) 21:34:49.98 ID:mwdsu8eC0

鵺野「あれは……!」


杏子「さやか!!」


さやか「こんにちは。 せんせっ。 ふふふ……。」


杏子「おぉ。 無事だったか! 心配したぞ、さやか。」


さやかの方へ小走りで向かっていく杏子。


鵺野「待て! 様子が変だ!! 戻るんだ 杏子!」


杏子「なに言ってんだよ。 普通のさやかじゃねぇか。」

杏子「きっと、さっきぬ〜べ〜が言ってた『大きな妖気』ってのは気のせいだったんだよ。」

杏子「な? さやか?」

杏子「……さやか?」


さやか「ねぇ杏子……。」














さやか「 死 ん で く れ る ?」

208 :五話 :2012/04/15(日) 21:36:26.34 ID:mwdsu8eC0

杏子「おいおい。 こんな時に変なジョークはよしてくれよ。」

杏子「あたしゃ、心臓が止まっちまうかと思ったぜ。」


鵺野「はやくこっちに来るんだ……杏子。」


杏子「もう悪ふざけはわかったよ。」

杏子「あ、もしかしてあたしを二人で脅かそうって魂胆かい?」

杏子「いや〜騙されちまったねぇ。」


さやか「………。」ニヤリ


鵺野「さやかには今……悪霊が憑いてるんだ!」


鵺野の方へ向いている杏子へ、剣が振り下ろされる。


杏子「あ……。」


鵺野「危ない!!」


鵺野は杏子を抱きかかえると、前のめりになって攻撃を避ける。


鵺野「ぐっ……。」

鵺野「杏子……怪我はないか……?」


杏子「あたしは大丈夫だ……。」

杏子「あ……。」

杏子「あ……あんた……肩から血が……。」


鵺野「生徒のためなら……こんな怪我の一つや二つ なんのそのさ。」


杏子「あたし、あんたの生徒になった覚えはないぞ……。」


鵺野「なら……今からお前らは俺の生徒だ!」

鵺野「それで……どうかな?」


杏子「か、かまわねぇぜ!」

杏子「……ありがとな。」ボソッ


鵺野「なんか言ったか?」


杏子「い、いやなんでもないぜ!」





杏子「………。」

杏子(先生……か……。 あたしには無縁のモノだと思ってたのにな……。)

209 :五話 :2012/04/15(日) 21:38:22.38 ID:mwdsu8eC0

鵺野「とりあえず……さやかに憑いている悪霊を取り除く。」

鵺野「杏子は離れていてくれ。」


杏子「おう……わかったぜ……。」


鵺野「………。」

鵺野「南無大慈大悲救苦救難広大霊感白衣観世音………。」


杏子「………。」ゴクリ


鵺野「悪霊よ! その姿を……。」




鵺野「見せよーーーっ!」

210 :五話 :2012/04/15(日) 21:41:07.61 ID:mwdsu8eC0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さやか「………。」

さやか「ここは……?」


影さやか「もう目覚めたんだ。 早いねぇ。」


さやか「あんた一体なんなんだよ! あたしと姿かたちそっくりで……。」


影さやか「あたしがなんなのか。 ……知りたい?」


さやか「……知りたい。」


影さやか「……じゃぁ見せてあげる。」

影さやか「私が……あんたが何者かを……ね。」


さやか「うっ……。」

さやか「頭の中に記憶が流れ込んでくる…。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
211 :五話 :2012/04/15(日) 21:42:09.38 ID:mwdsu8eC0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


???「・・・で勝ったとしても、さやかちゃんの為にならないよ……。」

(誰……?)

さやか「…私の為ってなに?」

(あたしと喋ってる……。)

さやか「魔女を[ピーーー]ことしか意味のない石ころのあたしに、何がためになるっていうの?」

???「わ…私はただどうすれば、さやかちゃんが幸せになれるか考えて…。」

さやか「だったらアンタが戦ってよ!!」

???「」ビクッ

さやか「…キュゥべえから聞いたわよ。」

さやか「あんた誰よりも才能あるんでしょ?」

さやか「私の為に何かしようっていうなら、まず私と同じ立場になってみなさいよ!!」

さやか「無理でしょ?当然だよね!ただの同情で人間やめられる訳ないもんね!!」

(違う!こんなのアタシじゃない!!)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
212 :五話 [saga]:2012/04/15(日) 21:44:09.43 ID:mwdsu8eC0
saga入れ忘れ [ピーーー]→殺す 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

(……?場所が変わった……?)


杏子「一人ぼっちは寂しいもんな。」


(杏子……何してるの?)


(それにあの大きいのは何……?)


杏子「いいよ、一緒にいてやるよ……・・か……。」


(杏子……まさか突っ込む気なの……!)


(駄目ぇぇぇぇぇ!)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

213 :五話 [saga]:2012/04/15(日) 21:46:55.91 ID:mwdsu8eC0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


頭の中で声が響く。


影さやか「これでわかった?あんたはまどかを傷つけて」

影さやか「杏子を自分自身のせいで死なせちゃったんだよ。」


さやか「まどかって誰だよ?」

さやか「それに、あたしのせいってなんだよ……?」


影さやか「あ、そっか。アンタは知らないもんね。」

影さやか「杏子を殺した、あの魔女は……。」

影さやか「 あ ん た 自 身 な ん だ よ !!」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/15(日) 21:48:30.16 ID:tp0fP9yvo
ぬ〜べ〜とかww
氷結に強いのは嫁さんのお陰か
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2012/04/15(日) 21:49:01.97 ID:mwdsu8eC0

鵺野「悪霊よ! その姿を……。」



鵺野「見せよーーーっ!」

そう鵺野が叫ぶと、
さやかの体から邪悪な悪霊を取り除いき、元のさやかへと戻る。


影さやか「余計な事を……。」タッ


ぬ〜べ〜「逃げられたか……。」

ぬ〜べ〜「だが、これでもう大丈夫だ。」


さやか「……んっ。」


杏子「あんたやっぱりスゲェな……。」

216 :五話 [saga]:2012/04/15(日) 21:51:21.67 ID:mwdsu8eC0
ぬ〜べ〜と鵺野さんがわかれてるけど気にしないで

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


(………。)

 あ ん た 自 身 な ん だ よ !!

(違う……あたしじゃない……。)


(あたしじゃない……!)


あたしって……ホント馬鹿……


(違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!)





「 違う!!! 」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
217 :五話 [saga]:2012/04/15(日) 21:52:50.29 ID:mwdsu8eC0

さやか「ハァ……ハァ……。」ガバッ


杏子「おい…… うなされてたけど……。 大丈夫か……?」


さやか「あぁうん。大丈夫……。 へーきへーき。」


杏子「そうか……あんまり無理はすんなよ……?」


さやか「………。」


(あ ん た 自 身 な ん だ よ !!)


さやか(なんなのよ……。わけわかんない……。)

218 : ◆2OLlPl7uls [saga]:2012/04/15(日) 21:56:19.30 ID:mwdsu8eC0
投下終わり次の投下 明日、明後日

五話は次の投下までに終えたい
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2012/04/15(日) 22:30:42.94 ID:sibFzyMAO


ここだけ見ればP4のようだ
シャドウはオクタヴィアで
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/16(月) 00:00:15.12 ID:yRL9oDgDo
乙。期待してるぞ
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/21(土) 23:40:45.93 ID:+ZQBNGhC0
消えるなよ
222 : ◆2OLlPl7uls [saga]:2012/04/22(日) 13:49:13.12 ID:b0GUz13C0
正直忘れてた

投下する ホントごめん
223 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:50:06.97 ID:b0GUz13C0

ヒーホー「気をとりなおして……」

ヒーホー「ギンザへGOだホ!」


さやか「………。」


杏子「なぁ……ホントに大丈夫なのか……?」


さやか「なんでもないって言ってんでしょ。 ……ほっといてよ。」


杏子「あ、ごめん……。」


鵺野「俺達に話してくれないか……? きっと、話すだけでも気がまぎれると思うぞ?」


さやか「……なんで話さなくちゃいけないのよ。」

さやか「大体! あんただって本当に教師かわかったもんじゃないのに、なんで信用しなきゃなんないの……?」

さやか「ねぇ……ねぇ……!」


鵺野「……返す言葉もない。」


杏子「ぬ〜べ〜……。」


さやか「………。」

224 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:52:08.45 ID:b0GUz13C0

さやか「……っ!!」


頭の中で声が響く……。


        ≪ やめてさやかちゃん! ≫

   ≪ 人の事を疑ったりしてもなにもいい事ないよ……! ≫


さやか「あぁもう……! うるさい!うるさい!うるさぁぁぁぁぁぁぁぁい!!」


全員「……!?」


さやか「さっきから人の頭の中でしゃべりやがって!」

さやか「イラつくんだよ! 何様のつもりだ!」


           ≪ ………。 ≫
     
    ≪ そう……だよね。 ごめんね、さやかちゃん。≫


そう言うと頭の中で響いていた声は消え去った。


さやか「はぁ……はぁ……。」


杏子「さやか……。」


さやか「……行こう。」


杏子「………。」


鵺野「………。」


鵺野(これは……さやか自身の心の問題か……。)

鵺野(こんな時に……小豆洗いの力を借りらればな……。)




※小豆洗い
 
 人の心を洗い流すという妖怪。

225 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:53:07.65 ID:b0GUz13C0

さやか「………。」


鵺野「………。」


ハイピク「………。」


ヒーホー「?」


杏子「………(最高に気まずいな……コンチクショウ……。)」


ヒーホー「あ、ギンザへの入り口が見えてきたホー!」


さやか「………。」トボトボ


さやか「……!?」


さやか達は光に包まれたかと思うと。

先ほどまでいたアマラ経絡内とは別の未知の空間にいた。

226 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:54:31.59 ID:b0GUz13C0

さやか「……! ここは……!」


杏子「さやか、何か知ってんのか?」


さやか「一度だけここと似た場所に来た事がある……。 あの時たしか……。」


そう、さやかはここと同じような空間に来た事があった。

病院でエレベータに乗ろうとしてその空間に飛ばされたのであった。

その時は一人の老人がいたはずなのだが……。


さやか「……ん? なんだろこれ……。」


杏子「どれだ? ……なんだこれ?」


そこにあったのは所々に穴の開いた不気味な物体だった。


さやか「どうしよこれ……。」


杏子「うーん……とりあえず覗いてみたらいいじゃないか?」

杏子「……穴の中を。」


さやか「そうしてみるとしますか……。」ソー


鵺野「おいおい、あまり得体の知れないモノは……。」

227 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:55:10.61 ID:b0GUz13C0

さやか「……! 視界が……。」


鵺野「おい大丈夫か! しっかりするんだ!」


さやか「ぼやけて……。」

さやか「」ガクッ


鵺野「あ、おい。」


倒れてきたさやかを鵺野は支える。


杏子「……また気絶しやがった。」


鵺野「意識が無くなっただけだといいんだが……。」

鵺野「……とりあえず、この物体をくわしく調べてみないとな。」

228 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:55:43.49 ID:b0GUz13C0

さやか「ここは……。」


そこには劇場のようなモノがあった。

舞台劇などで使われるような、幕のついている劇場だ。


さやか「あ、幕があがってきた……?」


幕があがると、そこには以前出会った老人と、喪服を着た淑女がいた。


喪服の淑女(以下、淑女)「……いらっしゃいましたか。」

淑女「宿命があなたをここへと誘ってくれると 承知しておりました。」


老人「久しぶりだね、さやかちゃん。」


さやか「あなたは……この間のおじいさん?」


老人「ははは……覚えていてくれていて幸いだよ。」

229 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:56:51.56 ID:b0GUz13C0

さやか「………。」

さやか「あ、そうだ……ここ……どこなんですか?」


老人「そうだったな。 君……説明してあげなさい。」


淑女「ここはアマラの果て…… 人であった身には、魔界と説明すればよいでしょうか。」


淑女「感じてはいようとは思いますが…… ここには数多の強き悪魔が潜んでおります。」


さやか「……そういえば、そんな気が。」


淑女「その神におとしめられた者らは、ここをかりそめの住処とし 再び飛び立つ刻を待っているのです。」


さやか「神におとしめられた……?それがここの悪魔なの?」


老人「そうだ。」
230 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:57:22.49 ID:b0GUz13C0

淑女「………。」

淑女「悪魔の力を宿せし少女、さやか。」


さやか「……はい。」


淑女「今はまだ弱く、アマラのマガツヒにもただ流されるだけ……。」

淑女「ここに来たのは、迷い込んだも同然に思えるでしょうが……」

淑女「案ずることはありません。」


淑女「あなたが向かおうとしてる地まで 私どもの力でお送り届け差し上げます。」

淑女「さぁ、トウキョウの地へと戻りなさい。」


さやか「あ、どうも。」


淑女「今のあなたが、この地ですべき事は何もありません。」

淑女「そう、今の力弱きあなたには……。」


さやか(なんか癪にさわる言い方……。)


老人「待ってくれないか。 彼女には一つして貰いたい事があるんだ。」

231 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:58:27.34 ID:b0GUz13C0

淑女「まさかとは思いますが彼女にアレを……?」


老人「うむ、そうだ。」


さやか(何話してるんだろ……。)


淑女「……わかりました。」

淑女「……これを渡しておきましょう。」


さやか「なにこれ……ロウソク立て?」


淑女から渡された物……それはロウソク立てだった。


淑女「その燭台……ロウソク立てはメノラーといいます。」


さやか「なんであたしにこれを……?(くれる……って言うなら貰うけど)」


老人「それを持ってると、 他にそのメノラーを持っている者の居場所をしめしてくれるのだよ。」


さやか「なるほど……」 

さやか「ってなんでそれをあたしに?」

さやか「説明になってないと思うんですけど……。」


老人「……あぁすまない、一番重要な部分を話してなかったね。」

232 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:58:49.77 ID:b0GUz13C0




老人「君の力を貸して欲しい。」




233 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 13:59:20.03 ID:b0GUz13C0

さやか「あたしの力を……?」


老人「そうだ 悪魔でありながら、人の心を持っている君の力を。」


さやか「正義の悪魔少女って奴っすね!」


淑女「正義の……でございますか。 ふふふ……。」


さやか「?」

234 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:00:02.18 ID:b0GUz13C0

さやか「で、あたしに力を貸して欲しいって、なにをすればいいの?」


老人「さっきも言ったようにそのメノラーは、他にメノラーを持った者を探し出す事が出来る。」

老人「つまり他にメノラーを持っている者から奪い取って、私に渡して欲しいという訳だ。」


さやか「奪い取る……?」


老人「おっと、言い方が不味かったかな……。 私の元に取り戻して欲しい。」


老人「ここにはいくつものメノラーが保管されていたのだが。」

老人「ある日、魔人と呼ばれる者たちが、 ここにあるメノラーを奪いとってしまったのだよ。」

老人「君が持っているそのメノラー……、王国のメノラーを除いてね。」


さやか「で、そのメノラー集めを手伝って欲しい……って感じ?」


老人「うむ、つまりそういう事になるな。」


さやか「へへへ、あたしの手にかかれば魔人なんて楽勝っすよ!」


老人「ははは……、それは頼もしいな。」

235 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:01:20.36 ID:b0GUz13C0

老人「……それでは健闘いのる。」パチン


老人が指を鳴らしたと思うとさやかはターミナルにいた。

しかし、以前いたターミナルとは違うようだった。



            〜ギンザターミナル内〜



さやか「ここ……ギンザのターミナルの中……?」


さやか「……って、杏子達いないんすけどぉぉぉぉぉ!」


老人の声「あぁ、すまない わすれていた。 今そっちに送るよ。」


さやか「送るって……え?」


老人がそういうとターミナルの中から杏子達が出てくる。

……さやかの真上へと。


さやか「嘘……でしょ!? 潰されるとか……勘弁し・・」

さやか「ぐえっ。」ムギュ
236 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:01:59.63 ID:b0GUz13C0

杏子「あれ、ここターミナルか? どうなってんだ?」

杏子「そうだ! さやかはどこだ! 皆も探してくれよ!」


ヒーホー「………。」


ハイピク「………。」


鵺野「さやかなら……杏子、お前の下だ。」


杏子「へ……? 悪ぃさやか! 悪気はなかったんだ! 許してくれ!」


さやか「じゃぁまずは降りてくれないですかねぇ……?」


杏子「あぁごめん、今どくよ。」


そういうと杏子は体をどけた。
237 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:03:33.55 ID:b0GUz13C0



               〜30分後〜



さやか「杏子はこれだから……」クドクド


杏子(説教とか……ホン…っト! 勘弁してくんねぇかなぁ……!)


さやか「って杏子、聞いてる?」


杏子「へいへーい、聞こえてるよ。」

杏子(嫌と言う程な。) 


鵺野「杏子も反省してるみたいだし……許してやってくれないかな?」


頭を掻きながら申し訳なさそうに鵺野が言う。


さやか「……別にいいですけど。」

さやか(正直半分くらい冗談だし。)

238 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:14:47.99 ID:b0GUz13C0

ヒーホー「で、ギンザについたみたいだけど、これからどうするホー?」


杏子「そうだなぁ……あたしは独自に調べてみるよ。」


鵺野「一人で大丈夫か?なんだったら俺が一緒に……。」


杏子「いいって、あたしにはヒーホーがついてるしな!」


ヒーホー「ヒホ!?」


そう言うと杏子はヒーホーを抱き寄せる。


鵺野「それならいいんだが……お前はいいのか?ヒーホー。」


ヒーホー「オ、オイラは別にかまわないホ。」ポッ


ハイピク「あら?何を赤くなってるのおませさん。 溶けちゃうわよ?」


ヒーホー「そ、そんなんじゃないホー!!」


鵺野「ははは……微笑ましいな。」


杏子「おい、ぬ〜べ〜。」ボソボソ


杏子が鵺野に小声で話しかける。

239 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:20:09.86 ID:b0GUz13C0

鵺野「ん?どうした?」


杏子「さっきはあんな風に言ったけどさ」ボソボソ

杏子「実はあんたにさやかの事を頼みたいから、あんたにはそっち側にいてもらう事にしたんだよ。」ボソボソ

杏子「今のさやかには、あんたみたいな大人が必要なんだよ。 非現実的な力を持った大人がな。」ボソボソ


鵺野「……! ……わかった。 杏子、お前も気をつけるんだぞ。」ボソボソ


杏子「こちとらそんな柔じゃねーから心配すんな!」ボソボソ


杏子は鵺野に対しウィンクする。


さやか「なに二人でブツブツ言ってんの?」


杏子「いや、なんでもないぜ。 な?ぬ〜べ〜。」


鵺野「あぁ、なんでもないぞ。」


さやか「ふ〜ん。」


鵺野「………。」
 
鵺野(強い子だな、杏子は。 ……いや気丈にふるまっているだけか。)

鵺野(辛いときはつらいって言っていいんだからな……。)

240 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:20:52.57 ID:b0GUz13C0

杏子「さーて。 じゃ、ここでお別れだな。 また会う時はヨロシクな。 さやか。」 


さやか「うん、杏子も気をつけてね。」


ヒーホー「ザギンでシースだホー♪」


さやか「古いよ!ネタが!」


鵺野「え。」

鵺野(古いのか……ショックだ……。)


杏子とヒーホーは去っていった。


241 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:21:56.06 ID:b0GUz13C0

さやか(そういえば、あのおじいさん……なんであたしの名前知ってんだろ?)

さやか(自己紹介したっけ。)


さやか「………。」

さやか「……ま、いっか。」

242 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:23:43.91 ID:b0GUz13C0



          〜その頃 アマラ経絡〜



影さやか「あ〜あ、あの霊能力教師の邪魔がなければあたし『本物の美樹さやか』になれたのにな〜。」

影さやか「あの霊能力教師……邪魔だな〜。」

影さやか「……消しちゃおっか。なんてね。」


影さやか「ん?」


スペクター「ウォウォ、ウォマェダリダァ?」

243 :五話 [saga]:2012/04/22(日) 14:26:01.99 ID:b0GUz13C0

影さやか「誰? なんかあたしに用?」


スペクター「ウォマエクウ!! ウマソウ!」


影さやか「そう……ならしかたないね。」



影さやか「 あ ん た の 体 は い た だ き ま ー す!」



スペクター「ナニヲスル!? ヤメロォ!」




グチャ 
  グチャ     バキ……
             

   
              ボキ!!



影さやか「……。」

影さやか「次はあんたの番だからね…もう一人のあたし。」

244 :次回予告 [saga]:2012/04/22(日) 14:28:14.22 ID:b0GUz13C0
〜次回予告〜

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
You Tube
ttp://www.youtube.com/watch?v=R6bVtAOQs-Q
ニコニコ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm15091625
ニコ垢無い人用
ttp://www.nicozon.net/watch/nm15091625
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

                  「カカカ……。」
                 

                「オサツ探してきてよ。」


        「ロキ様の部屋から物を盗もうとするとは……ふてぇ野朗だべ。」


             「あなたのメノラー……頂きますよ!」


――――――――――――――――――――――――第六話「破魔も自爆もあるんだよ。」
245 : ◆2OLlPl7uls [saga]:2012/04/22(日) 14:30:49.20 ID:b0GUz13C0

木曜日に投下予定 

遅れる事もあるかも
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/23(月) 12:49:49.50 ID:0gYN046Yo
マタドールで苦しむのだろうか


あと「アレ」取るにはご立派様とパズルが…
ご立派様みたさやかちゃんの反応が楽しみで仕方ない
247 : ◆2OLlPl7uls [saga]:2012/04/26(木) 18:33:51.27 ID:RuIuJ0jy0



                        投下



248 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:34:26.90 ID:RuIuJ0jy0
――――――――――――――――――――――――第六話「破魔も自爆もあるんだよ。」

さやか「さて、三人だけになっちゃったねぇ。」


ハイピク「でさやかちゃん、たしかニヒロ機構って組織がここギンザにあるんだよね?」


鵺野「ニヒロ機構? なんだそれは? 俺にも詳しい話を聞かせ―――」


さやか「嫌。」


鵺野「あのなぁ、強がりを言ってる場合じゃ……。」


さやか「さっきも言ったように、あたしは信用したわけじゃないんだよ。 わかってんでしょ?」


鵺野「うぅ……。(そこを突かれると弱いな……)」


さやか「だからそんな人に教えるのは――」


ハイピク「さやかちゃん。」


さやか「? 何ピクシー?」


ハイピク「この人……きっといい人だよ。 私、なんとなくわかるよ。」


さやか「ピクシー……でも……。」


ハイピク「それに赤の他人だったのは私も変わらんないでしょ?」

ハイピク「少しくらい、信じてあげようよ。 先生の事を。」


さやか「ピクシー……。」


さやか「………。」


さやか「……悪かったよ。あたしも言い過ぎた。ごめん。」


鵺野「さやか……。」

鵺野「君はいい子だなぁ……。」ナデナデ


鵺野はさやかの頭を撫でつつ言う。


さやか「ちょ、ちょっと!? 恥ずかしいからやめてよ……。」


気恥ずかしそうにさやかが言う。


ハイピク「あははは……。」

249 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:35:15.66 ID:RuIuJ0jy0

さやか「さて……何から話せばいいのか……。」


ハイピク「とりあえず、知ってる事を全部話してみたら?」


さやかは鵺野に、今まで会った事……東京受胎の事や自分の体に起きた事について話し、
ここギンザにあるニヒロ機構と言う組織が巴マミと関係しているかもしれないという事を話した。


鵺野「という事は……俺の生徒達は……!?」


さやか「あ……。」


ハイピク「それは……。」


鵺野「そんな……嘘だ……。」

鵺野「 嘘だ! 」


鵺野は涙を流し、地面に膝をつく。


さやか「ぬ〜べ〜……。」


鵺野「俺は……俺は……っ! 大切な生徒達を……大切な人を守れなかったのか……っ!」


さやか「なんて言うか……あらためてごめん。 疑ったりして……。」


鵺野「いや、いいんだ。 さやかが悪いわけじゃない。」


鵺野は起き上がり涙を拭く。


鵺野「さやかの先輩……巴マミちゃんだったか。 ……絶対見つけような。」


さやか「………。」コク


さやかは無言でうなずいた。

250 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:36:20.48 ID:RuIuJ0jy0



               〜同じ頃、バー内〜



杏子「んだよー! 放せよ!」


その頃、杏子はマントに身を包んだ上級悪魔に腕を掴まれていた。



                ―魔王 ロキ―



ロキ「そういう訳にはいかないな。 小娘。」

ロキ「人のものを盗んじゃいけないってママから教わらなかったのか?」


杏子「あたしは、あんたから物なんて盗んでねーよ!」


ヒーホー「そうだホ! 言いがかりだホー!」


ロキ「図に乗るな!下級悪魔がッ!」ドン


右手でヒーホーを壁へと突きとばす。


ヒーホー「ヒホっ……。」ガン


ヒーホーは壁に頭をぶつけて気絶した。


ヒーホー「」ドサッ


杏子「ヒーホー! ……てめぇ!!」


ロキ「どうした? やる気か?この俺と。」

251 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:37:17.72 ID:RuIuJ0jy0

ロキ「………。」

ロキ「……ほぅ。 ……よく見るとお前……。」


ロキは杏子の顔を自分の眼前に近づける。


杏子「な、なんだよ……あああ、あたしの顔になんかついてんのかよ……。」


ロキ「中々良い面をしてるじゃないか。」

ロキ「気に入った、俺のコレクション部屋の一部にしてやろう。」ニタァ


杏子「ひっ……。」ゾワゾワ


???「あんまりいい趣味とは思えんなぁ。」


ロキ「……! 誰だ!」


???「ブルース・ウィルスさ。 ……いやここでは偽名じゃなくても大丈夫そうだな。」

???「俺の名はコブラだ。 あ、男の方は無理に覚えとかなくて結構だぜ?」


ロキ「てめぇ……! 舐めやがって!」


ロキはコブラに殴りかかる……が寸前で避けられる。


ロキ「……なっ!?」


コブラ「しばらく、おねんねしててもらうぜ。」ドスッ


コブラと名乗った男はロキの腹部を殴り気絶させた。


ロキ「あがっ……人……間が……ふざ……ける……な。」

ロキ「」バタン


杏子「あんたは……?」


コブラ「釣りはいらないぜ。 あばよ!」


そう言うとコブラはバーから出て行った。


杏子「行っちまいやがった……。」
252 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:38:16.87 ID:RuIuJ0jy0

杏子「おいヒーホー、寝てないで行くぞ。」


ヒーホー「………。」ピク

ヒーホー「……ヒ、ヒホー。」


杏子「生きてはいる……みたいだな。」


ヒーホー「……ぅ。」

ヒーホー「う、動けないホ……。」


杏子「ハァ!? ……ったく仕方ねぇな〜。」 

杏子「おぶってやるから、ホラ! しっかり掴まれよ。」


そう言うと、杏子は背中をヒーホーの方へと向ける。


ヒーホー「……ありがとだホ。 杏子。」ガシッ


杏子「いいよ、あんたも前あたしの事助けたしな。 ギブ・アンド・テイクって奴さ。」


ヒーホー「………。」








     ―――――――――――――――図に乗るな!下級悪魔がッ!―――――――――――







ヒーホー(オイラは……もう昔のオイラとは違うホー。)

ヒーホー(杏子はオイラを助けて、オイラは杏子を助ける……それでいいんだホ……。)


杏子「……? どうした? 急に無言になって。」


ヒーホー「なんでもないホー、ちょっと疲れてるだけだホ。」


杏子「そっか、ゆっくり休めよ。」
253 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:39:38.51 ID:RuIuJ0jy0

杏子「さて……、変な奴に絡まれて本来の目的忘れてたな。」

杏子「あんたさ、えっと……ママさんだっけか。」


バーのママ「? 私に何か用かしら?」


杏子「ニヒロ機構って組織の場所ってどこにあるか教えてくれないか?」


バーのママ「ニヒロ機構ならギンザの東口から出て、大きな橋を渡った先だけど……。」


杏子「ギンザを出て、東の橋だな! そうと決まればちゃっちゃと行くぞ!」


バーのママ「ちょ、ちょっと! ニヒロの門には……。 行っちゃったわね……。」

バーのママ「……ん?」


杏子がバーから出て行ったと思うと、先ほどの男がバーに入ってくる。


コブラ「ちょっといいかい? ママさん。」

コブラ「さっきの話の続きを聞かせてもらってもいいかい?」

254 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:40:21.22 ID:RuIuJ0jy0

杏子「………。」


           タッ   
 
                   タッ  

                              タッ


ヒーホー「きょ、杏子〜オイラがおぶさってるのに、急に走り出すのはやめて欲しいホ〜……。」


杏子「あ、悪ぃ。 ゆっくり行くから許してくれな。」ピトッ

255 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:40:55.83 ID:RuIuJ0jy0


              〜時は戻ってターミナル内〜


ハイピク「さて……、情報集めでもしよっか。」


さやか「そだね。」


鵺野「で、どうするんだ? 手分けして探すのか?」

鵺野「ギンザは結構広いぞ。」


さやか「うぅ……どうしよう……。 ギンザって広いの……? 来た事ないから知らなかった……。」


ハイピク「う〜んそうだなぁ。」

ハイピク「バーに行ってみたらいいんじゃないかな。 あそこのママさん情報通だし。」


さやか・鵺野「バー?」

256 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:41:46.05 ID:RuIuJ0jy0

ロキ「くそっ ……舐めやがって……! あの蛇野朗!」


ロキは荒れていた、先ほどの男……コブラに自分のプライドをズタズタにされたからだった。


バーのママ「あらあら……あんまり荒れちゃいやよ? ロキちゃん。」


ロキ「あぁわかってるよ、ママ。 でも俺にもプライドってもんがあるんだぜ?」


バーのママ「もう……男ってホント馬鹿ね。」


さやか「あの……。」


バーのママ「ん? なにかしら? お譲ちゃん。」


さやか「ギンザのニヒロ機構について知りたいんですけど……。」


バーのママ「あらら、あなたも? ニヒロに用事の人が今日は多いのね。」


さやか(あなたも……って事は杏子達も聞きに来たのかな。)
257 :第六話 [saga]:2012/04/26(木) 18:42:15.83 ID:RuIuJ0jy0

さやか「つまりニヒロに行きたかったら、ギンザの大地下道を抜けて行った先のイケブクロに先に行け……って感じ?」


バーのママ「そんな感じかしらね。」 

バーのママ「……何をするかどうかはわかんないけど、がんばりなさいな。」


さやか「……はい!」

258 : ◆2OLlPl7uls [saga]:2012/04/26(木) 18:43:25.63 ID:RuIuJ0jy0


次の投下は作者が 30日〜4日の間、用事があるので。

来週の土日にいつ投下するか決めます。


259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/26(木) 20:15:45.33 ID:xWJV6fT4o
乙。続いてくれて嬉しいぜ!

コブラは安定してかっこいいな。これからどうなるか期待しておこう。
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/20(日) 19:16:45.61 ID:izwtKFRAO
今後どうなるか気になるな

続きおなしゃす
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/21(月) 05:59:45.55 ID:uQ3zhm/8o
受胎に巻き込まれたか
安定のSS墓場…
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/05/21(月) 06:08:29.63 ID:nl+SFwA2o
二ヶ月間際までは諦めないよ
263 : ◆2OLlPl7uls [sage saga]:2012/05/26(土) 23:44:42.44 ID:jX/Y7W0U0
アトラス好きは起こらせると怖いんだってさ。
264 : ◆A12glV6JrM [sage saga]:2012/05/26(土) 23:45:46.48 ID:jX/Y7W0U0
というわけでコテハン変え!
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