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みゆき「ポケモンゲットでウルトラハッピー!!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆bYfcTiOlfs :2012/03/28(水) 18:31:01.71 ID:4OhvzPKAO
見ての通り、スマイルプリキュア! とポケットモンスターのクロスオーバー
遅筆っす

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2 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 18:50:15.32 ID:4OhvzPKAO

《みゆきの家》

やよい「ふんふふ〜ん♪」

みゆき「どしたの、やよいちゃん! ゴキゲンだね!」

あかね「何かええコトあったんか?」

やよい「何って、みんなは楽しみじゃないの?」

なお「何が?」

やよい「もうっ! 今日は何の日か忘れちゃったの!?」

れいか「確か……新しいポケモンチャンピオンが決まるポケモンリーグが開催される日でしたっけ」

やよい「そうそう! ってそれじゃないよ!」

なお「すっかり忘れてたよ。テレビで観れるんだっけ?」

あかね「危ない危ない。見逃すとこやったわー。おおきにな、やよい」

やよい「あ、うん」

みゆき「誰がチャンピオンになるんだろー!?」

れいか「楽しみですね」

やよい「ちょっとぉー!」

3 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 18:52:43.81 ID:4OhvzPKAO

***

テレビ『ここで試合終了――!! メタグロスのコメットパンチが決まり、ボーマンダがついにダウーン!』

テレビ『よってリーグ優勝者……つまり新しいポケモンリーグチャンピオンはツワブキ ダイゴに決定だぁあああああ!!』

テレビ『ワァ――――――――――ッッ!!』

テレビ『では新チャンピオンになったダイゴさん、今の気持ちを一言!』

テレビ『結局、僕が一番強くて凄いんだよね』


4 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 18:56:06.59 ID:4OhvzPKAO


みゆき「すんごーぅい!! カッコイイー!!」

れいか「素晴らしいポケモンバトルでしたね」

なお「最後のメタグロスとボーマンダとの闘いが熱かったよ!」

あかね「せやな。でもウチはボーマンダが勝つと思たんやけどなー」

れいか「あの時、ボーマンダの大文字がメタグロスに当たっていたら結果は違っていたかもしれませんね」

みゆき「いいなー、チャンピオン! 憧れるよねー!!」

あかね「ポケモントレーナーになるんなら、目指すはチャンピオンやしな!」

みゆき「うんうん! やよいちゃんもそう思うよね?」

やよい「…………」

みゆき「って、あれ?」

部屋の隅で膝をかかえ座っているやよい。

5 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 19:03:24.47 ID:4OhvzPKAO

あかね「どうしたんやー?」

やよい「だってみんな話を聞いてくれないんだもん」

なお「……何の話?」

れいか「そういえば、やよいさんだけテレビを観ていませんでしたね」

やよい「もぉー!」

あかね「チャンピオンの話やなかったんか?」

やよい「違うの。私が言いたかったのはね……」

四人「うんうん」

やよい「今日は私達がポケモンをもらう日でしょ、ってこと!」

みゆき「!」

あかね「あー、そういえば」

なお「みんなで決めてたよね」

れいか「はい。オダマキ博士に貰いに行く、と」

やよい「覚えてるじゃん!」

れいか「はぁ、特だん確認する必要はないかと」

あかね・なお「忘れてた」

やよい「ええ〜!?」

みゆき「私は覚えてたよ、やよいちゃん!」

やよい「うん、当たり前だよ」

れいか「つまりやよいさんはポケモンを貰うのが楽しみなんですね」

やよい「うん」

みゆき「じゃあ早速もらいに行こっか!」

あかね「賛成ー」

なお「私も今すぐポケモン欲しいよ!」

やよい「二人とも忘れてたくせに」

なお「あはは」

あかね「ウソウソ」

れいか「わたくしも賛成です!」

みゆき「よっし、オダマキ博士の研究所にレッツゴー!」

6 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 22:49:47.88 ID:4OhvzPKAO

***

《101ばんどうろ》

五人「オダマキ博士ー!」

みゆき「あれー?」

なお「いないね……」

やよい「研究所が留守だったからここに来たのに」

れいか「オダマキ博士はフィールドワークが盛んだと聞きます。だからこの101番道路に来たんですけど……」

あかね「あてが外れたみたいやな」

れいか「ごめんなさい……」

あかね「いや謝らんでええて!」

やよい「れいかちゃんは悪くないよ!」

なお「うん、れいかがいなかったら当てすらなかったんだし。でもどうする?」

7 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 22:52:20.28 ID:4OhvzPKAO

あかね・やよい・なお・れいかの四人は腕を組んで、うーんと唸る。

みゆき「ううん、みんな! もう一度捜してみようよ!」

やよい「みゆきちゃん」

あかね「せやな。まだ見ていないとこがあるかもしれへん」

なお「ポケモンは貰いたいしね」

れいか「では皆さんで隈なく探しましょう!」

五人「おぉー!!」


8 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 23:19:30.00 ID:4OhvzPKAO

***

「……くれー……!」

あかね「……おれへんなー」

やよい「うん」

れいか「結局一周して戻ってきてしまいましたね」

なお「今度は研究所にもう一度行ってみようか?」

みゆき「うーん」

「けてくれ……!」

あかね「ん?」

なお「あかね、何か言った?」

あかね「ウチやあれへん。ってなおも聞いたんか?」

なお「うん」

やよい「なになに?」

れいか「私も聞こえました。男の方の声だったかと」

9 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 23:30:39.37 ID:4OhvzPKAO


「助けてくれー!!」


五人「!!」

れいか「今、はっきりと……!」

なお「どこから!?」

みゆき「あーっ! あれぇー!!」

みゆきがれいか達の頭より高い方へと指を差す。

その先には巨大な木があった。

しかし注目すべき点はそこではない。

あかね「あれは!」

五人の視界には木の枝に抱き着くようにしがみつく中年男性、そしてまさしく男性に向かって木の下で吠えるポチエナとグラエナが映った。

10 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 23:33:17.71 ID:4OhvzPKAO

男性「た、助けてくれー!!」

ポチエナ「わんわんわん!!」

グラエナ「わうっふふー!!」

あかね「な、なんやあれ」

みゆき「おじさんが木の上でぶらぶらりんりんしてるー!!」

やよい「いったい何があったらあんなコトになるんだろう」

なお「って見てる場合!? 早く助けないと!」

れいか「そうね!」

11 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 23:36:57.60 ID:4OhvzPKAO

タタタッ、巨大な木に近付いた五人。

あかね「近付いてみたはええけど」

やよい「助けるってどうやって?」

れいか「それは……」

みゆき「木に登って助ければいいんだよ!」

全力疾走でみゆきは木へと走り出した。

なお「ちょっと待って、みゆきちゃ……」

みゆき「おじさーん! 今助けに……」

ポチエナ「わんわんわんわん!!」

グラエナ「うわんっふふー!!」

みゆき「ぎゃああああああああ〜!!」

12 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 23:42:17.75 ID:4OhvzPKAO

ポチエナとグラエナに威嚇され、みゆきはれいか達の所へ戻っていく。

みゆき「怖かったよーぅ!」

なお「だから待ってって言ったのに……」

みゆき「早く言ってえ!」

れいか「しかしどうしましょう。これでは助けたくても木に近付くことも出来ません」

あかね「というかあのポチエナとグラエナがおるから降りられんのやろなー」

なお「ならあの二匹をどうにかしないと」

やよい「でもポケモンを持っていない私達じゃ、あのポケモンに何も出来ないよ?」

五人「うーん」

13 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 23:44:31.77 ID:4OhvzPKAO

男性「おーい! そこの君達ー!!」

みゆき「! 私達?」

あかね「しかおれへんな」

みゆき「今助けますから大丈夫ですよーぉ!!」

男性「いやー! 君達、ポケモントレーナーではないんだろーう!? ならそこにあるバッグにポケモンが入っているから、そのポケモンでポチエナ達を追い払ってくれー!!」

あかね「バッグ?」

れいか「ありました!」

れいかの両腕に泥や草を被ったバッグが抱えられている。

男性「それだー!! その中にあるモンスターボールからポケモンを出すんだー!!」

れいか「え、ええと?」

バッグを探るれいか。しかし取り出したのは変な機械だった。

14 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/28(水) 23:46:23.16 ID:4OhvzPKAO

れいか「これは何でしょう……?」

あかね「ウチに貸してみい! バトル、一回やってみたかったんや!」

れいかからバッグを受け取り、あかねはその中から一つのモンスターボールを取り出した。

あかね「いっけえ! ポケモン!!」

ボム!! スイッチを押すとモンスターボールが開き、中からポケモンが現れた。

アチャモ「ちゃもちゃー!」

あかね「おお、かわいい!」

15 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 07:21:37.94 ID:5A7pVl/AO

男性「その子はアチャモ! 炎タイプのポケモンだー!!」

あかね「炎タイプ! ウチの好きなタイプや。炎タイプが似合うのはウチとスーパーヒーローくらいやで!」

れいか「あかねさん、アチャモに指示を!」

あかね「わかっとる。アチャモ、行くで!」

みゆき「わぁ、かわいいー!」

やよい「このピヨッとした羽みたいなのフワフワするー!」

アチャモ「ちゃ、ちゃも?」

あかね「んな……!?」

みゆきとやよいに体中を触られまくっているアチャモ。

あかねはアチャモを抱き上げる。

みゆき・やよい「あーん」

16 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 07:32:35.93 ID:5A7pVl/AO

あかね「ちょー! 何やってんねん、二人ともー!」

みゆき「あはは、ごめんごめん。つい可愛かったから」

やよい「しょうがないよね」

みゆき・やよい「ねーっ!」

あかね「ねーっ、ちゃうやろ! いや気持ちは分かるけども!」

そうこうしている間にポチエナとグラエナが突然現れたポケモンに敵意を向け、アチャモを睨み出した。

あかね「アカン! はよアチャモに指示しんと!」

アチャモ「あちゃ!」

アチャモはやる気満々だ。

あかね「俄然燃えてきたわ! 行くで、アチャモー!!」

アチャモ「あちゃー!!」

ポチエナ・グラエナ「…………ッ!!」

あかねとアチャモ、二人の真っ赤なオーラにポチエナとグラエナが怯む。

17 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 08:16:56.89 ID:5A7pVl/AO

みゆき「カッコイイー! あかねちゃんカッコイイー!!」

なお「でも、あかねはアチャモの技を知ってるのかな?」

みゆき「え?」

あかね「太陽サンサン! 熱血パワー!!」


あかね「アチャモ、“きのこ”や!!」


アチャモ「……」

なお「……」

れいか「……」

あかね「……?」

やよい「きのこ?」

みゆき「技ぁ?」

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/29(木) 09:57:18.66 ID:6lKoEFs+o
なぜ第三世代なんだ
19 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 19:55:25.91 ID:5A7pVl/AO

あかね「ちょ、どしたんやアチャモ。“きのこ”や“きのこ”」

アチャモ「あちゃ……」

男性「それを言うなら“ひのこ”だ、“ひのこ”〜!!」

あかね「えっ」

なお「うんうん」

れいか「あはは……」

やよい「ひのこ?」

みゆき「技?」

なお「ていうかどんな間違いよ」

あかね「あ、あっははー。ジョークやジョーク〜。せやせやアチャモ、“ひのこ”や“ひのこ”〜」

アチャモ「あちゃ〜」

あかね「って、なんやねん! その呆れた顔は!!」

なお「そりゃ呆れたくもなるわよ」

あかね「うぐっ……。とにかく、ポチエナに攻撃やー!!」

アチャモ「ちゃもちゃー!」

20 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 19:58:58.69 ID:5A7pVl/AO

小さな嘴を突き出し、ポチエナに向かうアチャモ。

あかね「“つつく”や!」

ズドン!! 重い一撃がポチエナの腹に入る。

ポチエナ「がうう!?」

グラエナ「!!」

あかね「よっしゃー! やったったで!」

男性「すごいぞ! 初めてにしてはなかなかのポケモンさばきだー!」

あかね「どんなもんや!」

みゆき「すごいよ、あかねちゃん!」

21 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 20:05:59.30 ID:5A7pVl/AO

あかねとアチャモは嬉しさのあまり手をつないで踊る。

それを憎たらしそうに睨みつけるグラエナ。

グラエナ「がるるる!!」

あかね「げっ、なんや怒ってる?」

アチャモ「あちゃ〜……」

グラエナが二人に飛び掛かった。

グラエナ「がうう!!」

あかね「か、堪忍やー!?」

みゆき「あかねちゃんっ!」

なお「く……!」

あかねが地面に置いたバッグを掴むなお。

なおはその中からモンスターボールを取り出し、投げた。

なお「えーい!!」

ボム!! ボールの中からポケモンが飛び出す。

キモリ「きゃもー!」

22 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 20:16:58.59 ID:5A7pVl/AO

男性「キモリだ! 素早い攻撃を繰り出せる!!」

なお「素早い攻撃……よし、“でんこうせっか”!!」

あかねとグラエナの間に素早く入り、キモリはその尻尾をグラエナへとたたき付けた。

グラエナ「がうう!?」

あかね「おお!」

やよい「すごい、なおちゃん!」

あかね「た、助かったわー……おおきになー!」

なお「でも、あまり効いてない……?」

突き飛ばされたグラエナだがすぐに立ち上がった。

あかね「タフやな……」

れいか「二匹でも倒せないとなると……」

やよい「三匹なら倒せるかな?」

23 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 20:24:03.78 ID:5A7pVl/AO

なおは一番近い場所にいるれいかへとバッグを投げ渡す。

なお「れいか!」

れいか「!」

なお「モンスターボールを投げて!」

れいか「わかったわ!」

れいかが三つ目のモンスターボールを投げた。

ミズゴロウ「ごろー!」

れいか「このポケモンは……」

男性「ミズゴロウ! 水タイプの技が得意だ!!」

れいか「水タイプですか」

24 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 20:37:02.50 ID:5A7pVl/AO

ミズゴロウ「ごろーっ!」

ミズゴロウはれいかを見ると、尻尾を振った。

それにれいかは微笑みを返す。

れいか「よろしくお願いします、ミズゴロウ」

ミズゴロウ「ごろー!」

なお「さあれいか、私達の幼なじみパワーを見せてあげようよ!」

れいか「ええ!」

グラエナ「がるる……!」

先程の仕返しか、グラエナはキモリに向かって突進する。

しかしキモリはスルリとグラエナの攻撃をかわす。

グラエナ「……っ!」

なお「“でんこうせっか”で翻弄しなさい!」

キモリ「きゃもー!」

25 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 20:41:24.23 ID:5A7pVl/AO

シュバババ!! グラエナの周りを素早い動きで駆け回るキモリ。グラエナはまんまとそれを目で追ってしまう。

なお「キモリがグラエナの気を引き付けてる今がチャンス……れいか!!」

れいか「ミズゴロウ、“みずでっぽう”でトドメです!」

ミズゴロウ「ごろーっ!!」

ミズゴロウが放射した水鉄砲がグラエナの体力を削っていく。

グラエナ「がうう……!?」

なお「よし! このままいけば……」

しかしグラエナを襲う水鉄砲が突然途絶えた。

水鉄砲をしていたミズゴロウが倒されたのだ。

れいか「ミズゴロウ!」

ミズゴロウ「ごろぉ……」

26 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 20:51:30.85 ID:5A7pVl/AO

ミズゴロウを攻撃したのはポチエナだった。

ポチエナ「わん!」

れいか「……!」

グラエナ「がうう!!」

グラエナが起き上がり、ポチエナに並ぶ。

なお「まだ倒れないの……?」

あかね「ホンマ、タフな奴らやで」

アチャモ「あちゃ」

れいか「なお、あかねさん、今度は三匹の技を合わせてみませんか?」

あかね「いい案やな!」

なお「うん、それなら倒せるよ」

れいか「では行きますよ!」

アチャモ「あちゃ!」

キモリ「きゃもー!」

ミズゴロウ「ごろー!」

27 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 21:08:29.49 ID:5A7pVl/AO


あかね「“ひのこ”!!」

なお「“タネマシンガン”!!」

れいか「“みずでっぽう”!!」


炎、草、水。三つのエネルギーが合わさり強大な力となる。

グラエナ・ポチエナ「!!」

強大なエネルギーに当てられ、グラエナとポチエナは吹き飛ばされる。そして二匹は恐れをなして逃げていった。

れいか「逃げてくれたみたいですね」

あかね「ふう〜、よかったよかった」

やよい「怖かったー……」

28 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/03/29(木) 21:15:09.60 ID:5A7pVl/AO
今日は終わり
読んでくれた人はありがとうございました
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/29(木) 22:48:50.15 ID:jSE/6gxw0
乙、期待してる
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 13:27:19.29 ID:FRfcqb1IO
やよいはピカチュウでみゆきはイーブイとかか?
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/30(金) 17:43:25.12 ID:o3bWrUmU0
色的にケムッソだな(適当)
32 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:11:27.90 ID:EzYexeiAO

みゆき「おじさーん、もう大丈夫ですよー!」

男性「ああ、ありがとう君達」

木から降りてきた男性はれいかからバッグを受け取る。

れいか「それとモンスターボールも」

男性「すまなかったね。危ないことをさせてしまって」

れいか「いえ」

あかね「バトル面白かったですしー」

なお「うん」

みゆき「いいな、私もやりたかったよー。はっぷっぷー」

やよい「わ、私も」

あかね「怖くて泣いてたのにか?」

やよい「な、泣いてはないもん!」

33 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:17:06.44 ID:EzYexeiAO

男性「いやーしかし君達、ポケモンバトルの才能があるよ。あのグラエナを倒すとは」

あかね「……ちゅーか、どないしてあんな状況に?」

男性「うむ、実はここら一帯に生息しているポケモンのデータをとりに来たんだ」

あかね「データ?」

男性「この機械を使ってね」

男性がバッグから機械を取り出す。先程、れいかがボールと間違えて取り出したものだ。

男性「これでグラエナ達のデータをとろうとしたのだが、怒らせてしまってね。襲われたからって悪いことをしたなあ……」

れいか「あの、その機械は何でしょう?」

男性「これはポケモン図鑑! この機械を使えばポケモンの生態情報が分かるんだ」

れいか「ポケモン図鑑、ですか……!」

男性「ん?」

やよい「れいかちゃん?」

34 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:19:29.38 ID:EzYexeiAO

れいか「聞いたことがあります。ポケモン図鑑を使ってホウエン地方でポケモンの研究をしている博士がいる、と……!」

なお「それってまさかオダマキ博士の……?」

男性「あ、それ私のことだ」

みゆき・やよい「ええええええええええええええええええええええええ!!」

あかね「な、なんやて……」

なお「じゃああなたが?」

オダマキ「ああ。私がオダマキだ」

みゆき・やよい「へぇーっ!!」

あかね「ていうか誰も顔知らんかったんかーい!」

なお「あかねもでしょ」

あかね「そ、それはやな〜……」

オダマキ「なんだ? 君達、私を知っているようだが」

れいか「はい、オダマキ博士。私達、あなたに用があるんです」

オダマキ「用とは?」

みゆき「ポケモンを!」

五人「私達にくださ――――――――――――――――い!!」

35 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:22:13.68 ID:EzYexeiAO

***

《オダマキ研究所》

オダマキ「ここが私の研究所だ」

みゆき・やよい「すごぉーい!!」

あかね「さっき来たやん」

みゆき「こういうのは気分だよ、あかねちゃん!」

やよい「うんうん」

あかね「なんや分からへんけど……」

オダマキ「さあ入ってくれ。君達に合ったポケモンをあげよう」

あかね「よしきた!」

れいか「私達もこれでポケモンを持てますね」

なお「楽しみだ!」

みゆき「私はね、こうフワーってしてて可愛いのがいい!」

やよい「えー、私はカッコイイのがいいなー」

36 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:24:11.47 ID:EzYexeiAO

各々がそれぞれの気持ちを胸に、五人は研究所に足を踏み入れた。

みゆき「へー!」

研究所の中は思った通り研究所っぽい。まずそれが五人の感想だった。

やよい「機械がたくさんある! 秘密基地みたーい!」

あかね「やよいー、勝手に触って壊しでもしたら弁償やで?」

やよい「ひぃっ!?」

みゆき「そうだよ、やよいちゃん。こんなチンプンカンプンな機械、扱いには気をつけなくちゃ!」

真剣な目でやよいに釘を刺すみゆき。

しかしみゆきは何故かその場で足を滑らせた。

みゆき「わわわわわ!?」

転びそうになったみゆきは、反射的に近くの機械に手を伸ばした。……が、

みゆき「きゃああああ〜!!」

ドガシャアン!! みゆきはもたれ掛かった機械ごと転んでしまった。

37 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:26:38.10 ID:EzYexeiAO

なお「み、みゆきちゃーん!?」

あかね「言ってるそばから〜! ちゅーか、自分で言ったんやん!?」

みゆき「うぅあ〜……」

やよい「大丈夫? みゆきちゃん」

やよいがみゆきに手を貸す。

みゆき「あ、ありがとーやよいちゃ……」

貸そうとしたものの、今度はやよいが機械につまずいて転んだ。

やよい「いやぁああ〜!!」

みゆき「やよいちゃーん!?」

あかね(アカン)

れいか「ふ、二人とも大丈夫ですか?」

今度こそ救いの手がみゆきとやよいに差し延べられる。

みゆき「ありがとう、れいかちゃんっ!」

やよい「ありがとうっ!」

なお「さすがれいか」

オダマキ「賑やかな子達だなあ」

38 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:28:37.84 ID:EzYexeiAO

れいか「というより機械は大丈夫なんでしょうか……?」

見事に倒れた機械を見て顔を引き攣らせるれいか。

みゆき「そ、そうだった!」

やよい「ごめんなさ〜い!」

オダマキ「いや平気さ。これは回復マシン、確かにデリケートな機械だけど倒れたくらいで壊れるようなものじゃない」

みゆき・やよい「よ、よかったぁ……」

あかね「今度からは気ぃつけやぁ」

なお「この二人を野放しにしたら危ないね」

オダマキ「……と言っても作動中は危険なんだ。もしポケモンの回復中だったら危ないところだったんだよ」

みゆき「そ、そうなんですか!?」

やよい「機械って怖いね……」

オダマキ「ま、とにかく機械を戻そう」

39 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:32:10.74 ID:EzYexeiAO

れいか「あ、あのう」

オダマキ「なんだい?」

れいか「回復マシンのランプが点灯しているようなのですが……」

見ると、回復マシンがピーピーと嫌な音を発している。

オダマキ「ああ、このランプは回復マシンが異常を起こした際に作動するものだ……って」

なお「……ポケモンの回復をしていたみたいですけど」

オダマキ「なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいッ!?」

コロコロと二つのモンスターボールが回復マシンの方から転がってきた。

みゆきとやよいがそれを拾う。

みゆき「これは?」

やよい「モンスターボールだね」

れいか「それが回復マシンに設置されていたんですね」

オダマキ「ボールの中身を確認してみてくれ! ポケモンに何かがあったら大変だ!」

みゆき「は、はいっ!」

40 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:34:06.69 ID:EzYexeiAO

やよい「……みゆきちゃん!」

みゆき「うん、やよいちゃん!」

やよい「私達もやっとモンスターボールからポケモンを出せるんだね」

みゆき「こんな形だけど、私嬉しいよ!」

やよい「ううん、嬉しいじゃないよ。この気持ちは……」

みゆき「え……?」

やよい「ウルトラハッピー!! でしょっ?」

みゆき「えへへっ、そうだね! ウルトラハッピー!!」


みゆき・やよい「あははははははははははははははははははははははははは」


あかね「はよしい」

みゆき・やよい「はい」

41 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:36:52.20 ID:EzYexeiAO

ポポム!! 二つのモンスターボールからそれぞれポケモンが現れる。

エネコ「にゃーお」

ラクライ「らい!」

オダマキ「エネコとラクライ。昨日傷付いたところを保護したんだが、回復途中だったのを忘れていたよ」

みゆき「かわいいかわいい!」

やよい「カッコイイー!」

オダマキ「……異常がないか調べるから、とりあえずどいてくれないかな?」

みゆき・やよい「は、はい〜……」

あかね「まったく……」

なお「あはは……」

42 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:38:17.31 ID:EzYexeiAO

***

確認を終えたオダマキ。

みゆき「ポケモン達は大丈夫だったんですか!?」

オダマキ「ああ、特に異常はなかったよ」

やよい「よかったぁ」

エネコ「にゃーお」

ラクライ「らいらい」

エネコはみゆき、ラクライはやよいの元へ走ってきた。

みゆき「えへへ、元気みたいでよかったぁ」

やよい「よしよし」

オダマキ「む……?」

43 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:41:05.85 ID:EzYexeiAO

あかね「さーてと! 無事だったみたいやし、今度こそポケモンを貰いますかー!!」

れいか「オダマキ博士、お願いします」

オダマキ「あ、ああ。そのことなんだが」

なお「?」

オダマキ「あかねちゃん、なおちゃん、れいかちゃん。君達三人がグラエナ達と戦ったんだったね?」

れいか「はい」

なお「そうですけど……」

あかね「それがどないしたんですか?」

オダマキ「君達、その時に使ったポケモンを覚えているかい?」

なお「確か……私はキモリかな」

れいか「ミズゴロウだったかと」

あかね「私はアチャモや」

オダマキ「そうか……。ならそのポケモン達を持って行かないか?」

三人「へ?」

44 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:44:51.80 ID:EzYexeiAO

オダマキがバッグから三つのモンスターボールを取り出す。

そしてスイッチを押すと、それらからポケモンが出てくる。

アチャモ「あちゃ!」

キモリ「きゃーも」

ミズゴロウ「ごろー!」

あかね「おっ、アチャモ久しぶりやな!」

アチャモ「あちゃあちゃ」

なお「久しぶりってさっき会ったばかりじゃない。……キモリ、元気だった?」

キモリ「きゃもー!」

れいか「うふふ、二人とも大げさ過ぎですよ。……ミズゴロウ、少し大きくなりましたか?」

ミズゴロウ「ごろ?」

45 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:49:44.52 ID:EzYexeiAO

オダマキ「……ふふ、思った通りだ」

三人「?」

オダマキ「その三匹は君達に懐いているみたいだよ」

あかね「な、懐いてる?」

なお「でも私達さっき初めて会ったばっかりですよ」

オダマキ「うん、最も。しかしその出会いが重要さ。君達はポケモン達と力を合わせて戦った、それが絆を作った訳だ」

なお「絆……」

れいか「そうなのですか? ミズゴロウ」

ミズゴロウ「ごろーっ!」

れいかに尻尾を振ってミズゴロウは問い掛けに頷く。

あかねとなおがアチャモとキモリに目を向けると、二匹も同様に肯定の仕草をした。

46 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:51:37.42 ID:EzYexeiAO

アチャモ「あちゃあちゃ!」

キモリ「きゃーも!」

あかね・なお「……」

目を合わせるあかねとなお。それにれいかも加わる。

あかね「じ、実はウチ、バトルの後から貰うのはアチャモって何となく決めててん」

なお「私もキモリのスピード感があるバトルスタイルに惚れちゃったかな」

れいか「わたくしも……。貰う、というか貰いたい。ミズゴロウがいいです!」

オダマキ「どうやら決まりのようだね」

三人「はい!」

あかね「よろしゅーな、アチャモ」

アチャモ「あちゃ!」

なお「キモリ、一緒に頑張ろうね」

キモリ「きゃも!」

れいか「よろしくお願いします、ミズゴロウ」

ミズゴロウ「ごろー!」

47 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:55:27.37 ID:EzYexeiAO

みゆき「いいないいなー、みんなもう決まっちゃったのー?」

やよい「ずるいずるーい!」

みゆき「はっぷっぷー!」

みゆきとやよいから盛大にブーイングを受けるあかね達。しかしあかね達は一瞬キョトンとして、おかしそうに笑い出した。

みゆき・やよい「えぇっ!?」

あかね「自分ら、足元見てみぃ」

みゆき・やよい「?」

みゆきとやよいが自分の足元を見る。すると足にエネコとラクライが寄り添っていた。

やよい「な、なになに?」

みゆき「くすぐったいよぉ〜!」

48 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:56:24.05 ID:EzYexeiAO

なお「あはは、何となくオダマキ博士の言う事が分かったかも」

れいか「ええ」

あかね「せやな」

みゆき「ど、どういう事〜!?」

あかね「まだ気付かへんのかい。そのエネコとラクライはみゆきとやよいに懐いてるんや」

みゆき「へ……?」

エネコ「にゃーお」

先程のアチャモ達と同じように頷き笑うエネコ。

みゆき「じゃ、じゃあ!」

オダマキ「エネコは君にあげよう」

みゆき「本当に!? やった! やったね、やよいちゃ……」

やよい「あはは、くすぐったいくすぐったい」

ラクライ「らいらい」

人目を憚らずにじゃれあうやよいとラクライ。もうこの二人に再確認させる必要はないと思ったみゆきである。

あかね「まあやよいらしなぁ」

49 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:57:56.04 ID:EzYexeiAO

オダマキ「ラクライはやよいちゃんにあげるとして」

やよい「はい!」

みゆき「これでみんな、貰うポケモンが決まったね!」

あかね「ウルトラハッピー、か?」

みゆき「もうっ、先に言わないでよ!」

オダマキ「ところで君達は旅に出るのかい?」

なお「旅?」

れいか「ポケモンを持って旅に出る、その人達を一般的にポケモントレーナーと言います」

オダマキ「うん。君達はポケモンを手にしたポケモントレーナーなんだ。トレーナーはみんな旅に出る……それがこの世界の常識だからね」

みゆき「旅かぁ、考えてなかったなー」

あかね「せやの? ウチはポケモンを手にしたからには旅に出たいと思っとったけど」

やよい「私も私も! ホウエン中を旅して色んなポケモンを見たい!」

あかね「やよいには無理っぽいなー」

やよい「え、えぇっ! 何でえっ!?」

あかね「途中で遭難するんがオチやでぇー」

やよい「そ、そんなことないもん!」

50 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 08:59:13.93 ID:EzYexeiAO

みゆき「それなら私達五人一緒に旅に出ようよ!」

四人「!!」

なお「五人一緒に……?」

みゆき「だ、駄目かな?」

なお「ううん、私はそれがいいよ!」

れいか「はい。私達は五人でひとつですから」

やよい「みんなの方が楽しいよねっ」

あかね「あ、あー、言いたい事言われてもうたー! とにかく五人で旅すればウルトラハッピーや!!」

みゆき「だから言わないでよ、あかねちゃーん! ……えへへっ、うん!」

オダマキ「それがいいだろう。君達なら大丈夫そうだ」

51 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 09:02:05.36 ID:EzYexeiAO

***

翌日。

《ミシロタウン》

あかね「遅いで、みゆきの奴ー!!」

なお「寝坊かな?」

やよい「まったく、しっかりしてほしいよねぇ〜ふぁああ……」

あかね「あくびしながら言っても説得力ないで」

れいか「しかし本当に遅いですね」


みゆき「ごっめぇーん!!」


タタタッ、髪がボサボサのみゆきが遅れての登場だ。

やよい「おそーい」

みゆき「ごめんなさーい、昨日の夜楽しみで寝られなくって寝坊しちゃった」

あかね「小学生かい!」

なお「案の定寝坊だったね」

みゆき「あははー」

52 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/02(月) 09:04:15.69 ID:EzYexeiAO

あかね「ちゅーかなんやねん、その頭はー!」

みゆき「えー?」

あかね「ボサボサやし、チョココロネはいつもより五ミリくらい上やで!」

みゆき「ウ、ウソ〜!?」

やよい「大丈夫だよ、みゆきちゃん。こんなこともあろうかとお手入れセットは持ってきてるから!」

れいか「やよいさんもカチューシャが反対かと」

やよい「ふえええ!?」

あかね「ていうかそれ、自分が寝坊したから持ってるだけやろ!」

やよい「それはそのぉ……」

あかね「って初日から何やこのグダグダ感……」

なお「あはは……。でもいつもと変わらないかも」

れいか「そうですね」

やよい「えへへ」

あかね「ふふっ」

みゆき「うんっ!」

あかね「ほんならまあ五人一緒のホウエンの旅、いざ出発やー!」


五人「おおーっ!!」


53 : ◆bYfcTiOlfs :2012/04/02(月) 09:06:03.03 ID:EzYexeiAO
投下終了
ありがとうございました!
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/04/04(水) 17:55:31.57 ID:E8OUFSNqo
第三世代とは珍しい
55 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 20:28:57.20 ID:zRjwHoLAO

***

《コトキタウン》

あかね「コトキタウンに着いたでー!」

なお「途中で野生のポケモンと戦ったけど……」

れいか「すっかりボロボロですね」

ミズゴロウ「ごろー」

みゆき「私のエネコはケガしてるよぉ」

エネコ「にゃぁ……」

やよい「ラクライは大丈夫だけど」

あかね「そりゃ戦ってないからや」

アチャモ「あちゃあちゃ〜!!」

駄々をこねるアチャモ。どうやらお腹を空かせているらしい。

あかね「お腹空いたんか? せや、ウチが焼いたお好み焼き持ってきてたんや!」

旅行用のバッグからパック詰めにされたお好み焼きを取り出すあかね。

あかね「食べるか?」

アチャモ「ちゃもぉ〜?」

56 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 20:35:38.18 ID:zRjwHoLAO

お好み焼きを見て首を傾げるアチャモ。匂いを嗅いでみるものの、嫌な顔をした。

れいか「人間の食べ物は好かないのでしょうか?」

あかね「しゃーないなぁ……」

みゆき「じゃ、私が食べてあげるー♪」

あかね「じゃ、ってなんやねん! これはウチのお昼ご飯や!」

みゆき「そんなぁー!」

なお「そういえばお昼ご飯まだだったね」

みゆき「お腹すいたよー」

れいか「ではあそこでお昼にしましょう」

れいかの指差す方向にはベンチがあった。

57 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 20:37:48.10 ID:zRjwHoLAO

ベンチに座る五人。

やよい「みてみて。私、ラクライをお弁当にしてみたんだ」

ラクライ「らい?」

れいか「ラクライをお弁当に、ですか?」

やよい「やだなーれいかちゃん。こういうことだよ」

やよいのお弁当箱が開かれる。中身はラクライのキャラ弁だ。

みゆき「すんごぉーい!!」

なお「すごい凝ってるね」

あかね「中々の腕やな!」

れいか「はぁ、確かにラクライがお弁当になっています」

ラクライ「らい♪」

みゆき「なおちゃんはどんなのー?」

なお「私はサンドイッチだよ」

みゆき「へぇー! 野菜が多いね! おいしそーう!!」

なお「キモリをイメージしてみたから」

みゆき「れいかちゃんは?」

れいか「私はなおと同じものを」

みゆき「サンドイッチ?」

れいか「ええ、なおが作ってくれたものです」

58 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:20:57.90 ID:zRjwHoLAO

みゆき「なおちゃんの手作りかー、いいなぁー!」

れいか「なおのサンドイッチは美味しいんですよ」

なお「あはは、そんなことないよー」

みゆき「いいないいな!」

れいか「みゆきさんもおひとついかがですか?」

みゆき「やったぁー♪ ……でもいいや! 私も自分のお弁当あるから!」

自分のバッグを探るみゆき。しかし……。

みゆき「あれ……? あれあれ!?」

あかね「どしたんやー?」

みゆき「ど、どどどうしよーう!? お弁当忘れちゃったぁー!!」

四人「えぇ〜っ!?」

みゆき「バッグに入れ忘れたんだあ〜!!」

あかね「ほんまドジやなー!」

59 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:27:03.81 ID:zRjwHoLAO

みゆき「うう、昼食抜き……」

なお「みゆきちゃん、サンドイッチ食べる?」

みゆき「え! 本当!?」

あかね「しゃーないなぁ、ウチのも少しあげるわ」

やよい「実はエネコのも作ってたんだけど……」

れいか「わたくしのもどうぞ」

みゆき「みんなぁ〜……! ありがとうー!!」

あかね「困った時はお互い様やろ?」

れいか「五人で食事してこそ、ウルトラハッピーです」

みゆき「みんなぁ……」

なお「それじゃあ、みんな揃って!」

五人「いっただきまぁー……」

声を揃え手を合わせ、食事を開始しようとする一同。その様子をジトリとした視線で見つめるポケモンがいた。

60 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:29:14.54 ID:zRjwHoLAO

アチャモ「あちゃぁー」

あかね「……げっ」

お腹を空かせたアチャモが唸っていた。他のポケモンも同じようで、

なお「キモリもお腹が空いたみたい」

れいか「ミズゴロウもです」

やよい「ラクライも……」

みゆき「エネコもだよー!」

空腹状態のポケモン達がか細い声で鳴く。

なお「どうしよう……」

れいか「ポケモンが何を食べるのかも分かりませんし」

やよい「このままじゃかわいそうだよね……」

あかね「バトルで疲れてるのもあるしなぁ」

みゆき「うーん」

61 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:31:35.39 ID:zRjwHoLAO

一同は考え込む。その横から男性の声が飛んできた。

男性「お困りかな? お嬢さん達」

みゆき「およ?」

なお「どちら様……?」

れいか「なお、初対面の方に失礼ですよ。まずはこちらが名乗りましょう」

男性「あはは、礼儀正しいんだね。別にそんなに畏まらなくても大丈夫さ」

特に迷わずに男性はアチャモの方へ近付いた。

アチャモ「あちゃ?」

男性「どうやらお腹が空いているようだね。体力も少ない」

あかね「! なんでそないなことがすぐに分かるんや!?」

男性「僕もポケモントレーナーだからね。見れば分かるさ。君達もポケモントレーナーなんだろう?」

みゆき「は、はい」

62 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:33:28.10 ID:zRjwHoLAO

男性「君達が困っていたのは空腹のポケモン達のことだね?」

れいか「そうなんです。わたくし達、何分トレーナーになって間もないのでどうすればよいのか……」

あかね(ちょいれいか!?)

れいか(なんでしょう? あかねさん)

あかね(いいんかいな? あんな怪しい奴に頼んで)

れいか(……ですがこのままでは本当にポケモン達が)

あかね(せやけど……)

みゆき(私はあの人が悪い人には見えないよ!)

なお(私達を気にかけて声をかけてくれたんだしね)

やよい(うんうん)

あかね(うっ……)

みゆき(とにかく今はあの人に頼るしかないと私は思う!)

なお(私も)

やよい(私も)

れいか(わたくしもです)

あかね(も、もう勝手にせえっ!)

63 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:34:18.94 ID:zRjwHoLAO

れいか「ポケモンが何を食べるのか、傷付いたらどうすればよいのか分からないんです」

男性「なるほどね。……よし、そういうことなら」

男性はバッグを探る。バッグから取り出したのは何かの缶だ。

れいか「それは……?」

男性「ポケモンフーズだよ。ポケモン用の食べ物さ」

男性は缶からポケモンフーズをいくつか出して、アチャモに与えた。

アチャモ「ちゃも〜!」

先程のお好み焼きとは打って変わって、ポケモンフーズにがっつくアチャモ。

あかね「な、ウチのお好み焼きは食べへんかったのに」

男性「ポケモンにも好みがあるんだ。人間の食べ物を好むポケモンもいるし好まないポケモンもいる。もちろん、ポケモンフーズに関しても同じだけど」

64 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:35:33.58 ID:zRjwHoLAO

男性はれいかに缶を渡す。

男性「さあポケモン達に食べさせてあげてくれ」

れいか「はい、ありがとうございます」

れいかは缶から出したポケモンフーズをみゆき達にも手渡す。

なお「ほら、ご飯だよ」

キモリ「きゃもー!」

やよい「ふふっ、食べてる食べてる」

ラクライ「らいらい♪」

れいか「よしよし」

ミズゴロウ「ごろー」

みゆき「たくさんお食べー」

エネコ「にゃあー」

みゆき「……」

みゆき(これ食べられるのかな?)

あかね「……なんか意地汚いこと考えとらへん?」

みゆき「いぇっ!? べ、別に考えてないよ!」

あかね「お腹空いたって言ってたしなぁ」

みゆき「だから違うってばぁ〜! 確かにお腹は空いてるけど……」

男性「おや、君もお腹が空いているのかい?」

みゆき「へっ!? そ、そのっ、そうです……」

男性「それならそっちの方も済ませようか。じゃあポケモン達の食事も済んだし、付いてきてくれ」

五人「?」

65 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:37:05.55 ID:zRjwHoLAO

***

男性に連れられて、みゆき達はとある建物にやって来た。

みゆき「ここは……」

男性「ポケモンセンターというトレーナー達にとっては必須の施設さ」

なお「へえ〜……」

あかね「どんな施設なんや?」

男性「ここはポケモンの回復を無料でやっているんだ」

みゆき「回復?」

やよい「そういえばオダマキ博士も回復マシンっていうのを持っていたよね」

れいか「それではここでわたくし達のポケモンの回復を?」

男性「ああ。とりあえず中へ」

66 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:38:19.88 ID:zRjwHoLAO

***

《ポケモンセンター》

ジョーイ「ようこそ、ポケモンセンターへ!」

みゆき「わぁー、きれいな人ー!」

男性「彼女はジョーイさん。ポケモンセンターに勤務していて、彼女に言えばポケモンの回復をしてくれる」

みゆき「じゃあ早速お願いします、ジョーイさん! 私のエネコ、ケガしてるんです!」

あかね「ウチのアチャモもー!」

なお「私のキモリをお願いします!」

れいか「ミズゴロウをよろしくお願い致します」

やよい「私のラクライは戦ってないけど……一応!」

次々とモンスターボールを差し出す五人。

67 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:41:01.95 ID:zRjwHoLAO

ジョーイ「かしこまりました。しばらくお待ちください」

そう言ってジョーイはカウンターの奥にある回復マシンにモンスターボールをセットした。

れいか「……頼んでおいてなんなのですが、あのようにたくさんのポケモンを預けても大丈夫なのでしょうか?」

ジョーイ「はい、大丈夫ですよ」

男性「預けられるポケモンは一人六匹まで。トレーナーの持てるポケモンの数と同じなんだ」

やよい「六匹かぁ。そんなに多くのポケモンをゲット出来たら楽しそうだよね」

みゆき「ウルトラハッピーだね!」

男性「そうそう。ジョーイさん、僕のポケモンもお願いします」

ジョーイ「はい、かしこまりました」

男性はジョーイに六つのモンスターボールを渡した。

みゆき「む、六つ〜!?」

やよい「す、すごい!」

なお「ベテランのトレーナーさんなんですね、えっと……」

れいか「そういえば自己紹介がまだでしたね」

あかね「せやったな」

68 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:42:56.59 ID:zRjwHoLAO

ダイゴ「そうだったね。では改めて僕はダイゴ。趣味は石を集めることだ」

みゆき「私はみゆきです! 好きな言葉はウルトラハッピーです!!」

あかね「ウチはあかね! ……えっとさっきは怪しい人やと思っとったけど誤解やったみたいで、申し訳なかったですぅ」

やよい「え、えと私はやよいです」

あかね「絵を描くのが好きで、泣き虫なんや」

やよい「よ、余計なコト言わないでよおっ!」

あかね「ほんまのコトやん?」

なお「私はなおです。イシツブテサッカーが得意かな……」

れいか「れいかと申します。なおの幼なじみです」

ダイゴ「みんな、よろしく」

五人「はい、よろしく……って」

69 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/05(木) 21:44:10.40 ID:zRjwHoLAO

あかね「……い、今なんて?」

ダイゴ「? よろしく、と言ったけど」

あかね「ちゃうちゃう! 名前です名前ー!」

れいか「ダイゴさん、ですか?」

ダイゴ「正式にはツワブキダイゴだけどね」

なお「ツワブキダイゴって……」

やよい「あっ、テレビに出てた!」

みゆき「チャンピオン〜!?」

ダイゴ「うん。僕がホウエン地方のポケモンリーグチャンピオンのツワブキダイゴだよ」

五人「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええッ!?」

70 : ◆bYfcTiOlfs :2012/04/05(木) 21:45:17.65 ID:zRjwHoLAO
今日は終わり
ありがとうございました

>>54
御三家が一番合うかな、と
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/05(木) 22:56:43.93 ID:rwtPBeMIO
確かにピッタリだもんね
72 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:11:59.85 ID:dM99Ni7AO

あかね「チャンピオンってあの!?」

なお「な、なんでチャンピオンがこんな所に……」

みゆき「ていうかチャンピオンってなんだっけ!? 混乱してよく分からない!」

あかね「そこかーい!!」

れいか「みゆきさん、チャンピオンというのは地方で開かれるポケモンリーグで優勝した方のことでして……」

やよい「れいかちゃん冷静すぎ!」

73 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:13:28.20 ID:dM99Ni7AO

ダイゴ「ははは、石集めが趣味だと言っただろう? 僕は石を集めるためにホウエン地方……いや世界中を回っているのさ。ここに来たのもそれが理由だよ」

なお「い、石集め?」

あかね「チャンピオンも暇なんやなー」

れいか「大誤算ですね」

やよい(変わった人だなあ)

みゆき「石ってどんなものがあるんですか?」

ダイゴ「代表的なのは進化の石。特定のポケモンを進化させる特別な石なんだ」

れいか「ポケモンを進化させる石ですか。興味深いものですね」

みゆき「……進化ってなに?」

あかね「わからへん」

れいか「進化というのはポケモンが成長し新たに姿を変えることを言うんですよ」

みゆき「へえー! れいかちゃんって物知りだね!」

れいか「ある程度のことは本で読んだことがあるので」

74 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:15:21.12 ID:dM99Ni7AO

やよい「ダイゴさんは石が好きなんですか?」

ダイゴ「うん、ポケモンの進化に関わるなんて実に神秘的じゃないか。進化以外にもポケモンに影響を与える石はこの世界にたくさんある。その全てを集めるのが僕の夢、石の採集人(ストーンゲッター)としての目標さ!」

あかね「なんやおもろい人やなー」

なお「でも目標を持つのはいいことだよね」

ダイゴ「君達はポケモントレーナーとしての目標は何かあるのかい?」

みゆき「目標?」

あかね「そういえば何も考えずに旅に出たなぁ」

やよい「確かに目標は欲しいよね!」

75 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:17:22.39 ID:dM99Ni7AO

なお「でも何がいいだろう?」

れいか「そうですね……。せっかくポケモンを持ったことですし、バトルの技術を磨くというのはどうでしょう?」

あかね「それや!」

なお「いいね、それ。ポケモンバトルは面白いし」

みゆき「いっそのことチャンピオンになっちゃおうよー!」

やよい「み、みゆきちゃん。そのチャンピオンが目の前にいるんだけど」

みゆき「はっ……!」

ダイゴ「ははは、僕も油断していられないね。君達はこれから伸びるだろうし」

76 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:19:03.63 ID:dM99Ni7AO

あかね「よーし、やったるでー!!」

みゆき「でもチャンピオンになるにはどうすればいいんだろ?」

れいか「トレーナーはポケモンジムという施設を回る、といいます」

みゆき「ポケモンジム?」

ジョーイ「みなさん、お待たせしました。ポケモンの回復が終わりましたよ」

れいか「どうやらミズゴロウ達が元気になったみたいです」

あかね「この話は後やな」

ダイゴ「ここには食堂がある。お腹も空いてるんだ、食事をしながら話そう」

77 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:21:25.79 ID:dM99Ni7AO

***

みゆき「パンパンパンパンポケモンパン♪」

ジョーイから受け取ったパンをテーブルへと運ぶみゆき達。

なお「ポケモンセンターではご飯が無料なんですね」

ダイゴ「ポケモントレーナー限定だけどね。ポケモンの回復や食事の他にも宿泊代も無料だし、トレーナーにとっては有り難い施設だよ」

あかね「ってゆうても、ランチはパンだけなんやな」

みゆき「チョココロネおいしー! パン食べ放題でウルトラハッピー!!」

れいか「? しかしポケモンパンと言ってもパッケージがポケモンだったり、シールが付いていたりするだけで普通のパンとは違いがないような……?」

やよい「れいかちゃん、しーっ!」

78 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:25:34.72 ID:dM99Ni7AO

ダイゴ「……そろそろ本題へ入ろうか」

みゆき「本題? 何の話だっけ……?」

あかね「こらこら、ポケモンジムの話やったやろー」

みゆき「あ、そうそう! ポケモンジムだ!」

なお「れいか、そもそもポケモンジムってどんな施設なの?」

れいか「トレーナーが実力を試す施設で、ジムにいる実力者のジムリーダーと呼ばれる方にポケモンバトルを挑んで勝利するとジムバッジを貰えるそうです」

あかね「ジムバッジ?」

ダイゴ「ジムリーダーに勝利した証さ。そのジムバッジを八つ集めることでポケモンリーグに出場できる」

79 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:31:40.81 ID:dM99Ni7AO

あかね「つまり最低でも八人のジムリーダーを倒さんといかんワケやな……」

みゆき「大変だね」

やよい「でも八人だけなんだよね?」

ダイゴ「いや、ジムリーダーもそう簡単に倒せるほどヤワじゃない。勝つにはそれなりの実力がいるよ」

れいか「実力ですか……」

やよい「私達、トレーナーになったばかりだし実力も経験もないもんね」

あかね「でもやる気はあるでー!」

なお「うん! ジム挑戦、面白そうだ!」

みゆき「私も楽しみになってきたー!」

やよい「わ、私もジム戦したくなってきたかも」

れいか「決まりですね。みなさんで各地のジムを回りましょう!」

五人「おおー!!」

80 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:36:02.30 ID:dM99Ni7AO

れいか「ダイゴさん、そこで質問なのですが」

ダイゴ「なんだい?」

れいか「この近くにあるポケモンジムの場所を教えていただけないでしょうか」

ダイゴ「ジムの場所かあ……確かにコトキタウンにはジムがないしね」

あかね「近い場所から回っていくのが一番やな」

みゆき「早く戦いたいね〜!」

やよい「うん!」

ダイゴ「……そうだね。隣町にトウカシティという所があるんだけど、そこにトウカジムがあるよ」

なお「よし! ならまずはそのジムに挑もう!」

れいか「ええ」

81 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:38:39.09 ID:dM99Ni7AO

ダイゴ「……しかし、これは大誤算だな」

あかね「? 何が?」

ダイゴ「トウカジムのリーダーはホウエンジムリーダー屈指の強さを誇る実質最強のジムリーダー、強さを追い求める男・センリだ」

みゆき「最強のジムリーダー!?」

あかね「強さを追い求める男ぉ〜!?」

やよい「なんか……すごいね」

なお「肩書きがいっぱい……」

れいか「そんなにお強い方なんですか?」

ダイゴ「うん。日々鍛練に励む、文字通り『強さを追い求める男』……。センリさんの強さは限界を知らない。むしろ日に日に強さは増していっている」

82 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:41:11.41 ID:dM99Ni7AO

なお「す、すごいんですね」

あかね「かないっこなさそうやん?」

ダイゴ「そんなことないさ。言っただろう、君達は伸びる。ジムを巡っていけば相当な実力がつく」

ダイゴ「でも如何せん今は経験が足りないかな……」

やよい「なら今回は違うジムにする?」

れいか「そうですね……」

あかね「また今度来やいいしな!」

みゆき「うん! その時は頑張ろう!」

83 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:45:48.73 ID:dM99Ni7AO

***

カナズミシティ。ホウエン地方の数少ない都会町の一つである。

そんなこの町にはホウエン地方のトップ企業、デボンコーポレーションの本社が建っている。

今やその名は世界中にも広がっているデボンコーポレーションだが、有名になれば良いことだけでなく悪いことまで増えてしまうのがこの世の摂理で…………。

???「ウルッフフフフ……」

全身が真っ赤なその男性は町のど真ん中にどんと構える高層ビルの屋上に凛として立っていた。

その顔は赤いフードに隠れて表情は見えない。

???「ここがかの有名なデボンコーポレーションの本社ビルか。イマイチぱっとしねえ所だが、まあ仕事だ。乗り気じゃなくてもやるしかねえ」

ウオッフー!! 雄叫びとともに赤装束の男はビルから飛び降りた。

???「さぁてぇ、まずは社長室を当たってみるか。ウルッフフフフ……」


84 : ◆bYfcTiOlfs [saga]:2012/04/13(金) 21:46:56.50 ID:dM99Ni7AO
短いですが今日はここで終わりです
読んでくれた方はありがとうございました
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2012/04/14(土) 01:42:15.04 ID:h08J4ULfo
きてたのかー、気づかなかったとは大誤算やわー
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