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勇・魔「俺たちいつまでこんな生活なんだ?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/03/29(木) 23:45:36.55 ID:Q3u49YLU0
戦士「は?」
魔法使い「何を言ってるんですか?勇者さん」
勇者「いや…ここ数日の俺たちの行動を振り返ってみろよ…賢者、昨日、今日と俺たちは何をした?」
賢者「えっと…昨日は、ある村の村長からの依頼で、村の北に大量発生した、グール達の討伐でした。」
魔法使い「ああ、あれは大変でしたね。いくらなんでも多すぎたでしょう」
勇者「そうだな、それで、今日は?」
賢者「ついさっきまで、経験値とお金稼ぎの為にそこら辺を走り回って、適当に魔物討伐してましたね…」
戦士「そうそう、結構レベル上がったしな、ここらは良い狩場になりそうだぜ」
魔法使い「それで、勇者さん、それがどうかしたんですか?」
勇者「…むしろ俺からすれば、お前たちがこのことに何も疑問をおぼえていない方が不思議なんだがな」
戦士「ああ、もう!まどろっこしいな!つまりお前は何が言いてえんだよ!?」
勇者「落ち着け戦士。つまりは、だ。俺たちは何で魔物と戦わなければいけないのか、っていうことだよ」
賢者「それは…魔物が人々に危害を加えているから、じゃないでしょうか?」
戦士「あと経験値と金稼ぎな!」
勇者「そうだな、基本的な理由はその二つになるだろう。そこで、ある疑問にぶつかるんだ」


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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/03/29(木) 23:59:41.85 ID:Q3u49YLU0
ごめんなさい、改行ミスってました

賢者「ある疑問?」

勇者「ああ、考えても見ろ、魔物が人間に危害を加える理由は何だ?」

戦士「そりゃあ…物を奪ったり、[ピーーー]のを楽しむんじゃねえか?」

勇者「まあ、そうなるよな。でも考えてみろよ。そうやって人を襲った魔物は結局どうなってる?」

魔法使い「…!そういうことですか、勇者さん」

賢者「え?え?どう言うことですか?」

勇者「昨日、俺たちが大量発生したグールの討伐を依頼されたのは何でだったか覚えてるか?」

戦士「確か…村の中に攻め入ってきたんだよな、グールの群れが」

勇者「そうだ、そして負傷者数名と、農作物が被害に遭った。」

魔法使い「ではその後、彼らはどうしたのですか?」

賢者「それは…巣に帰って…その作物とかを食べたんじゃないですか?」

勇者「さらにその後は?」

賢者「依頼を受けた私たちがその巣へ向かって…あ!」

勇者「そう、俺たちに討伐された。」

魔法使い「そして私たちは、各地でそういったことを行っています。つまり魔物達に私たちのことは知れ渡っているはずなんですよ」

賢者「ということは悪行を働けば、私達が来る事は簡単に想像できる、そういうことですね。」

勇者「そう、なあ、戦士。お前だったら食料と、自分たちの命、どっちを取る?」

戦士「そりゃ食料に決まってるだろ。何を当たり前なこと言ってんだよ?」

魔法使い「勇者さん、戦士さんはそういう人ですよ。」

勇者「…そうだったな。すっかり忘れてた。戦士、お前はそうかもしれないが、世の中の大半の奴らは自分の命を取るんだ」

賢者「死んじゃったらせっかくの食料食べられませんからね。」

勇者「それにあの巣の周りには野生動物や、野草が大量に群生している。食には困らないはずなんだ」
魔法使い「そこで、勇者さんの言っていた、『ある疑問』が生じるわけですね。」

勇者「ああ、つまり『果たして食料は、死ぬ危険を冒してまで、わざわざ人を攻める理由になるのか』だ」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/03/30(金) 00:09:35.13 ID:QB4sCTh40
賢者「普通は…ありえませんね。」

勇者「そう、食糧不足は人を襲う理由にはならないんだ。じゃあ、他に理由があるはずだ」

戦士「[ピーーー]ことが目的じゃないのか?」

勇者「ああ、俺はそれこそが奴らの真の目的だと踏んでいる。」

魔法使い「しかしそうなるとまた違う疑問が生まれませんか?」

勇者「ああ、その通りだ。」

賢者「今度は『どうして殺したいのか』ですね」

勇者「その通りだ。賢者、冴えてるじゃないか。」

賢者「えへへ///」

勇者「何故殺したいのか、戦士、その理由は思いつくか?」

戦士「んー単純に[ピーーー]のが好きなんじゃないか?」

魔法使い「それはありえないでしょう」

戦士「何でだよ?」

勇者「殺人衝動は、感情や性格の一種だ。村を襲ったのが一体や二体ならそれもありえるだろう。ただ…」

賢者「襲ったのは総勢二十六体のグールの群れ。さすがに全員が同じ思想というのは考えにくいですね」

勇者「そういうことだ。よって殺人衝動は理由にならない。」

魔法使い「それでは、真の理由は何なのですか?と、言いましてもおおよそ予測はついているのですが」

勇者「ああ、おそらく、今回のグールに限らず…世界中で起こっている魔物の被害の原因は…」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/03/30(金) 00:20:49.48 ID:QB4sCTh40
手下A「は?」

手下B「魔王様一体何を?」

魔王「なあ、手下Aよ。我らは本当にこのような生活を送っていてよいのか?」

手下A「…申し訳ありません。魔王様の仰っている意味が少し分かりません。」

魔王「…まあ、そうであろうな。手下Bよ、昨日と今日の我が軍の戦力推移のグラフを持ってきてくれ。」

手下B「こちらに」スッ

魔王「相変わらず仕事が速いな。さて、手下Aよ、この図を見てみるが良い」

手下A「昨日は…グールの数が大幅に減っていますね。今日に関しては種族ごとに見れば大した推移はありませんが…全体量が減ってます。」

魔王「では、そなたは、この原因が何だと考える?」

手下A「それは…やはりあの勇者どもの仕業かと。」

魔王「うむ、十中八九そうであろう。」

手下A「やはりですか…あいつら、最近調子乗ってますものね。ここらで一発痛い目を見させないと…」

魔王「まあ、待て。そなたは腕は立つが短絡的なのがいかん。勇者一行の戦士とやらと気が合うのではないか?」

手下A「やめてくださいよ、あんなバカと一緒にするのは…」

魔王「はっはっは、すまんな。さて、本題なのだが…勇者一行は、どうしてこのようなことをしたのだと推測する?」

手下A「それは…経験値とかお金稼ぎじゃないでしょうか?」

魔王「うむ、今日の分に関してはそうであろう。では、昨日は?グールばかりを狩った意味は?」

手下A「単純にそういう気分だった、とか…」

魔王「それにしては偏り過ぎているだろう。魔物の群れは案外見つけづらいものだぞ?」

手下A「まあ、そうですよね。私も基本群れは作りませんし…となると…どうしてなのでしょうか?」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/03/30(金) 00:23:23.69 ID:QB4sCTh40
ピーーーは「殺あす」(あ抜きで考えてください)です

魔・勇「恐らく、敵討ちだ。」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/03/30(金) 00:33:17.57 ID:QB4sCTh40
戦士「敵討ち?あいつらが人間の被害に遭ったってのかよ?」

勇者「ああ、と言っても、最近始まったことでもないだろうがな。なあ、賢者。お前の魔物へのイメージってどんな感じだ?」

賢者「えっ?どんな、といいますと?」

勇者「何でもいい、悪いとか良いとか、美味そうとかいくらでもあるだろ?」

戦士「…魔物って美味いのか?」

魔法使い「はいはい、戦士さんは黙ってましょうね。」

賢者「えっと…まあ、良いイメージは持ってませんね。」

戦士「なあ、魔物って美味いのか?」

勇者「そう、人の魔物に対するイメージは最悪に等しい。ともすれば、だ。今までの長い歴史の中で、魔物達に牙を剥いた人間もいただろう。」

戦士「なあ、魔物って…」

魔法使い「そうして積もり積もった恨み、嫉み、妬みを、人を襲う事で解消しようとしている。そういうことですね。」

戦士「なあ…」

勇者「ああ、恐らくはそういうことだろう。そして、俺達がそれを解決するためにまた魔物を狩る。恨みがたまる。」

戦士「…」

賢者「悪循環、ですね。」

戦士「 」

勇者「そう、根本的な解決をしない限り、事態は進展しない。いやむしろ悪化していくんだ。」

魔法使い「とは言え…解決する方法もありませんよね…」

勇者「いや、一つだけある。」

賢者「本当ですか!?」

勇者「ああ、それは─」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/03/30(金) 00:49:33.31 ID:QB4sCTh40
手下A「敵討ち、ですか。つまり今回であれば、グールが、なんらかの被害を人間に与え、その事に起こった人間たちの代表として、勇者が行動にでた、と」

魔王「ああ、そういうことだ。」

手下A「ですが、グール達が何の理由もなく、人間を襲うでしょうか?」

魔王「理由なら、ある。」

手下A「一体、どのような?」

魔王「皮肉な事にな、それもまた敵討ちなのだ。そなたは、我ら魔族と、人間の関係を知っておるな?」

手下A「ええ、まあ。関係と言うほどの関係はありませんが、お互いよくは思っていませんね。」

魔王「ああ、その通りだ。人が我らを嫌っておるのは見て分かる通りだが、我らもまた、人を嫌っておるのだ。」

手下A「私たちが…人を?そんなまさか。だとしたらとっくに戦争が勃発しているはずでしょう。」

魔王「たしかに、誰もそんな事を表に出しはしない。しかし、人も魔物も、表だけではないのだ。当然裏がある。誰しもな。口では何とでも言える、ということだ。」

手下A「なるほど…」

魔王「そして、問題なのはその裏なのだ。」

手下A「その問題とは?」

魔王「あまり表沙汰にはされていないが…人を嫌う魔族が、人の部族を襲う、という事件が、過去何度もある。」

手下A「それは…人が彼らに危害を加えたのでは?」

魔王「いや、一方的な虐殺だった。」

手下A「そんな…」

魔王「そういった事実もまた存在するのだ。そして、それこそが人が魔族を嫌う理由ではないかと我は思っている。」

手下A「…だとすれば、もはや事態はどうしようもないのでは?敵討ちの敵討ちの敵討ち…キリがありません。」

魔王「いや、一つだけ解決策がある。上手く行くかは分からんが、少なくとも何かのきっかけにはなるだろう。」

手下A「…その策とは?」

魔・勇「話し合い、だ」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/30(金) 01:14:36.08 ID:GjZFgKLf0
アドレス欄にsagaと入れましょう
さげ じゃなくて、さが
ピーが無くなるから
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2012/03/30(金) 01:24:39.26 ID:Gr0mnuUE0
アナタはなにがしたいのですか?
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 01:42:23.31 ID:VKd+jSjio
期待
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 01:55:06.93 ID:FszfLbtIO
期待す!

戦士はわかるけど、賢者が何気にアホっぽいのがいい!
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 04:35:39.88 ID:a4owDs0IO
     ...| ̄ ̄ | < 続きはまだかね?
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13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/30(金) 11:35:12.90 ID:QB4sCTh40
すいません、寝落ちてました。
saga、今回から使ってみますね。情報ありがとうございます。

戦士「話し合い?んなもん誰とすんだよ」

勇者「そりゃ決まってるだろ、魔族たちとだ。今更人間と話し合う意味もないだろ?」

魔法使い「ですが、彼らがそう簡単に私たちの言葉に耳を傾けてくれるとは思えないのですが」

勇者「そう、その通りだ。」

賢者「それに、魔族全員に話をしに行くんですか?さすがに…時間がかかりすぎないでしょうか?」

勇者「そうだな、まず、賢者の疑問なんだが、別に全員に話をつける必要はない。」

魔法使い「そうですね。魔族の長にさえ話をつければ、そこからは向こうがやってくれるでしょう」

戦士「魔族の長?だれだよそれ」

魔法使い「…戦士さん、私たちは今誰を倒しに行こうとしているのですか?」

戦士「そりゃ…魔王じゃねえのか?」

魔法使い「どうして?」

戦士「そりゃ…魔族の一番悪いやつだから…あ!」

勇者「やっと気付いたか、そうだ。俺達はこれから魔王と話し合いの席につこうと思う」

賢者「なるほど、そこでなんとかしようって会議をするんですね!さすが勇者さん!」

魔法使い「ですが勇者さん、私が最初に言った通り、魔王が私たちの話に耳を傾けてくれますか?いえ、それ以前に魔王に会うところまでいけるのでしょうか?」

賢者「え?だって、私たちは話し合いに行くんですよ?倒しに行くわけじゃ」

魔法使い「私たちがそういうつもりでも、彼らはそんなつもりは一切無いでしょう。このまま魔王城に向かえば、一斉攻撃をうけるでしょうね」

勇者「そうだな、だから策を打つ。策と呼べる程立派じゃないけどな。」

戦士「なんだよ?その柵って」

魔法使い「戦士さん、柵じゃなくて策です。柵を打つってなんですか」

勇者「ほっとけ魔法使い。とりあえずなんだが…賢者。」

賢者「俺を縛ってくれ」

賢者「───は?」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/30(金) 11:45:16.45 ID:QB4sCTh40
ごめんなさい、最後の「俺を縛ってくれ」これ勇者の台詞です
勇者「俺を縛ってくれ」

賢者「───は?」

です

─魔王サイド─

手下A「話し合い、ですか?」

魔王「うむ」

手下B「…確かにそれならば例の悪循環は止まりますが…一体どなたと?」

手下A「人間の王でしょうか?」

魔王「いや、それもなくは無いが、正直あの王は役に立たない。一言で言うと、ただの飾りだ」

手下A「飾り…ですか?」

魔王「ああ、もはや今の王に価値はない。あるのはせいぜい身分だけだ。それが使われるのはこの話し合いが無事終わったあとだけだ。」

手下B「となると…相手は勇者一行ですかね?」

魔王「うむ、それしかないと踏んでおる。今のバラバラな人間界で、世界中にその名が良く知れ渡っているのは勇者しかおるまい」

手下A「しかし…あいつらが私たちと話し合いなどしてくれるでしょうか?こう言ってはなんですが、魔王様は人間の印象最悪ですし…」

魔王「うむ、だから策を打つ。策と呼べる程立派ではないがな。」

手下A「なんでしょう?その柵とは」

手下B「A、柵じゃなくて、策だ。柵を打つってなんなのだ。」

魔王「まあ、置いておけ、Bとりあえずのところだが、Bよ。」

手下B「はい」

魔王「我を縛れ。」

手下B「───は?」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/30(金) 11:55:15.11 ID:QB4sCTh40
戦士「どうした?勇者。暑さで頭おかしくなったか?」

魔法使い「…もしかしてそういう趣味に目覚めたのかも…だったら私の魔法の実験台に…」

賢者「え、いえ、あの。私は勇者さんがどんな趣味の方でも一生ついて行きます。///」

勇者「まて、おちつけお前ら。俺は別におかしくなったわけでもないし、変な趣味に目覚めた訳でもない。」

勇者「そして魔法使い、お前は何を考えている。というかお前は俺の意思わかってるだろ」

魔法使い「まあ、それはそうなんですがね。」

賢者「え?理由あるんですか?」

勇者「おい賢者、なんでお前は真剣に驚いてるんだ。」

賢者「いや…てっきり勇者さんがそうなのだと…」

勇者「なんでこんなパーティなんだよ…」

戦士「んで?結局柵ってなんなんだよ」

勇者「だから策…まあいい。大まかに説明すると、今から俺は、魔王軍に投降する。」

賢者「魔王軍に…」

戦士「投降!?…ってなんだ?」

魔法使い「ちょっとややこしいので戦士さんは黙っててもらえますかね」

戦士「うわやめry」

賢者「いえ、それよりも、投降って、どういうつもりなんですか!?」

勇者「落ち着け賢者、何も本気じゃない。」

魔法使い「勇者さんは、自分を話し合いの為の貢物にすると言っているんですよ。」


ごめんなさい、ちょっと急用なので、今回はこれだけです…
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/30(金) 13:29:55.24 ID:8pyafiWbo
本当に[ピーーー]でピーになんの?
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/03/30(金) 14:16:55.28 ID:cgMUy4yh0
[ピーーー]=殺す
ちゃんとなるぞ
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/03/30(金) 17:21:32.76 ID:bQApgJLro
ふむ、待とうじゃないか
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 19:28:14.65 ID:gQQ0x2OIO
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/30(金) 23:05:17.33 ID:QB4sCTh40
お待たせしました。それでは再開です。

─魔王サイド─

手下A「魔王様…失礼を承知で言わせて頂きますが…」

魔王「む?」

手下A「考えすぎで頭おかしくなったんじゃないですか?」

手下B「おい!言い過ぎだろうが!魔王様だって人なんだ!そういう趣味の一つや二つ、あって何が悪い!」

魔王「落ち着け手下A、B我はおかしくもなっておらぬし、そんな趣味に目覚めてもおらぬ。というかB、なんだその諦めたかのような言い方は」

手下B「いえ…てっきりそんな趣味があるのかと…」

魔王「何故我の手下はこうなのだ…もう一度言うぞ。そんな趣味は一切ない。これにはしっかり理由がある」

手下A「して、その理由とは?」

魔王「うむ、とりあえず人間たちに投降する。」

手下A「投降ですか!?」

手下B「あれ?お前投降の意味分かるのか?」

手下A「お前は俺を何だと思ってるんだ…」

魔王「…すまん、我もお前は分からんと思っていた。」

手下A「」

手下B「まあ、それはさておき、投降とは一体?どのような理由が?」

魔王「まあ、つまりは貢物だ。我を貢物として、こちらに戦いの意思が無いことを示した後、話し合いの席につく。」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/30(金) 23:21:31.68 ID:QB4sCTh40
─勇者サイド─

勇者「つまりはそういうことだ。分かったか?」

賢者「なるほど…勇者さんが特殊な趣味に目覚めたとか、頭がおかしくなったとかじゃないってことですね」

勇者「だから…それは最初から言ってるだろうが。とにかく!そういうことだから、今から魔王城に向かうぞ!賢者、頼む」

賢者「あ、はい。分かりました。とりあえずロープで縛っておきますね」ギュッ

勇者「痛い痛い痛い!!!きつく縛りすぎだから!」

賢者「ああああ!すみません!ゆるめますゆるめます!」スルスル

勇者「いや、今度はゆるめすぎて全然縛れてないんだが…」

賢者「ああ!すみませんすみません!ええとええと!」オロオロ

─一時間後─

勇者「ふう…やっと終わったか…なんで手を縛られるのに一時間かけたんだよ…」

賢者「すみません…私がドジなばかりに…」

魔法使い「というかそれ以前に賢者さんはどうしてロープなんか携帯してるんですか?」

賢者「え?」

勇者「ああ、それは俺も気になってたんだ。どうしてなんだ?賢者」

賢者「い、いえ。別に勇者さんがそういうのに目覚めた時のために常に色々持ち歩いてるとかはありませんよ?」

勇者「…俺本当にこのパーティで大丈夫なのか…?」

魔法使い「安心してください、勇者さん。今回は私も同意見です。」

勇者「何に安心しろってんだよ…まあいい、とにかくこれで魔王城へ向かうぞ!」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/31(土) 00:00:30.50 ID:FgBBNBYn0
─魔王サイド─

手下A「それで、今から勇者の所に参られるのですか?」

魔王「うむ、そのつもり…いたっ!B!ちょっときつすぎるぞ!」

手下B「ああ!すみません!」

手下A「しかし、今勇者がどこにいるのかご存知なのですか?」

魔王「うむ、以前あやつらにつけた発信機のおかげで…今度はゆるすぎるぞ」

手下B「すみませんすみません!もう一回縛りますので!」

─そしてやっぱり一時間後─

魔王「全く…どうして縛るのに一時間が…」

手下B「申し訳ありません、こういった細かい作業は私の手では難しくて…」

手下A「いや、お前ウルフ系だろ?手ないじゃん。前足じゃん。」

手下B「言葉のあやだ。気にするな」

魔王「というか…この縛っている物はなんなのだ?妙にざらついておるのだが…」

手下B「ああ、Aの尻尾です。数日前に切り落として置きました。」

手下A「っておい!あれお前だったのかよ!」

手下B「いいじゃないか、ドラゴンなんだし、ほっといたら生えてくるだろ?」

手下A「まあ、それもそうか」

魔王「…本当にそれでよいのか…?」

手下B「まあ、本人がこう言ってることですしね。それより、早く勇者の所に向かいましょう。受信機はこちらに。」

魔王「うむ、では魔王軍!出撃!」

手下A「まあ、三人ですがね。」

魔王「仕方あるまい。話し合いに行くのだ、大勢では何事かと思われるだろう?」

手下B「魔王様が出向く時点で大事なんですがね。」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/31(土) 00:46:48.79 ID:FgBBNBYn0
さて、ようやく勇者一行と魔王軍が出会います。
あと、今回から区別のために、略すときは、魔王を「魔」魔法使いを「法」とします

─勇者サイド─

戦士「しかしよ、やっぱ勇者は考えることが人とは違うよなあ。まさか魔王と話し合おうなんざよ」

勇者「そうか?俺からすればお前の考え方の方が並外れてると思うんだが(駄目な方向に)」

魔法使い「確かに、戦士さんは少々常軌を逸してますからね(駄目な方向に)」

賢者「そうですね、戦士さんはすごいです(何がかは知りませんが合わせておきましょう)」

戦士「そ、そうか?そんな誉めるなよ、照れるじゃねえか///」

勇・賢・法「誉めてない誉めてない」

戦士「え゛」

賢者「あ、勇者さん、向こうから誰か来ますよ?」

魔法使い「本当ですね、私たちと同じ旅人でしょうか?」

勇者「いや…それにしては様子が…っていうか格好が妙だぞ?」

─魔王サイド─

手下A「しかし、やっぱり魔王様はさすがですね、あの勇者と話し合いに行くとは」

魔王「そうか?我にとっては、そう大事ではないのだが…むしろ我としてはお前の性格に驚かされることが多々あるのだが(駄目な方向に)」

手下B「いえ、魔王様が城から出るという事自体大事なのですよ?まあ、確かにAは時々驚くような行動をとりますものね(駄目な方向に)」

手下A「そ、そうですか?そんなに誉めないで下さいよ、照れるじゃないですか///」

魔・B「誉めてない誉めてない

手下A「え゛」」

手下B「あ、魔王様、前方に人影が。旅人でしょうか?」

魔王「む、確かにいるが…様子というか格好が妙ではないか?」

─勇者・魔王共通─

勇・魔「どうして先頭のやつは後ろ手に縛られながら歩いている?そういう趣味か?」

戦・賢・法「勇者(さん)が言うな(言わないで下さい)よ」

A・B「魔王様が言っちゃだめでしょ…」

勇・魔「え?」



すいません、今日はここまでです。また明日の朝、時間があれば更新します。遅くともよるには。
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 06:12:37.99 ID:ufZpeOXIO
期待
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [ sage]:2012/03/31(土) 08:42:33.55 ID:utC0Jua00
気体
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 18:23:02.84 ID:zwaaiW+ao
液体
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 21:58:49.80 ID:BBcGT+nLo
プラズマ
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/31(土) 23:26:33.68 ID:FgBBNBYn0
再開です。おまたせしました。期待気体液体プラズマ(?)ありがとうございます

勇者「なあ、魔法使い。今俺魔王って聞こえた気がしたんだが…」

魔法使い「おや?勇者さんもですか?奇遇ですね、私もそう聞こえました。」

賢者「まさか〜あんな両手を後ろに縛って歩いてるような変人いえ、変態が、魔王みたいなすごい人なわけないじゃないですか」

戦士「いや、それ勇者も同じなんだけどな」

勇者「」ズーン

魔王「おいAよ、今何か勇者とかいう言葉が聞こえなかったか?」

手下A「魔王様もですか?ええ、私もそんなような言葉が聞こえましたが…」

手下B「そんなまさか。あんな両手を後ろに縛ってあるいてるような変人いえ変態が勇者なんてありえませんよ」

手下A「いや、それは魔王様もだろ」

魔王「」ズーン

魔・勇「まあ、とにかく話を聞いてみようじゃないか。」

魔・勇「あの〜すいません」

魔・勇「あ、なんでしょうか?」

魔・勇「あ、いえ。そちらからどうぞ」

魔・勇「いえいえそちらから…」

魔・勇「いえそちらこsry」

法・B「キリがありませんよ!」

魔・勇「む、そうだな。ではそちら(我)から」

魔王「ありがとうございます。」

勇者「いえいえ」

魔王「ええと…それでなんですが、あなたは何をなさってるんですか?」

勇者「何を、と言いますと?」

魔王「いえ、その…両手を後ろに縛られて…」

勇者「ああ、これですか。というかあなたもじゃないですか」

魔王「ああ、そういえばそうでしたねwww」

戦士「…何だこの和やかな雰囲気は…」

賢者「というか何で勇者さんは魔族相手に気さくに話してるんですか…」

魔法使い「いや、それは向こうもでしょう…」

勇者「えっと…それでこの手でしたか、色々とややこしい事情が絡まってるんですが…」

魔王(事情と言うより性癖ではないのか?)

勇者「簡単に言いますと、今から魔王に降伏しようと思いまして…それで…あなたは何を?」

魔王「あ、いえ。私も似たようなものです。今から勇者に降伏しようかと。」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/03/31(土) 23:38:13.51 ID:FgBBNBYn0
魔王「あの…ところで先『勇者』と聞こえた気がするのですが…」

勇者「ああ、そう言えば自己紹介がまだでしたね。こちらを」スッ

魔王「あ、これはどうもご丁寧に。こちら私のです」スッ

勇者「ああ、どうも。えっと…『魔王軍司令官兼最高権力保有者・魔王』」

魔王「何々『王国直属遊撃隊先行部隊勇者軍指導者・勇者』」

勇・魔「…え?」

戦・A「あ、やっぱりあいつが魔王(勇者)だったんだな」

勇者(…どうしよう。まさかこんなところで魔王と遭遇するなんて…全く考えていなかった…しかも向こうが下手に出る場合なんか一切思いつかなかったぞ…)

魔王(どうしたものか。まさかこんなところで勇者と遭遇するとは…想定外にも程があるぞ…しかも相手が下手に出るなど…一切考えておらぬ…)

魔・勇「とりあえず…こちらに敵意はないとだけ言わせてもらおう。」

法・B「はぁ…なんですか(なんだ)この茶番は…」

勇者「えっと…つまりなんだ。魔王、お前は俺たちに降伏すると?」

魔王「ああ…そのつもりだが…先程お前もそう言わなかったか?」

勇者「確かに言った…がそれはこちらに敵対するつもりはないことを示すのと、話を聞いてもらうための交換材料だったんだが…」

魔王「奇遇だな。我も全く同じ心づもりだった。」

勇者「つまり…意図せずして」

魔王「お互いの希望がかなったと、そう言うわけか」

勇者「そう、みたいだな」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2012/04/01(日) 00:01:33.51 ID:aisOXqG10
最初の魔王の台詞「ところで先『勇者』…」ですが「ところで先程『勇者』」です。申し訳ありません。
あとなんかキャラが動きません…今日はこれだけで終わらしてもらいます…すいません

魔法使い「…というかなんですかこのご都合主義な世界は…」

手下B「まあ、たまにはそういうこともあるだろうとしておけ。勇者も魔王様も基本は一級フラグ建築士なんだからな」

魔法使い「…そうですね。なんだかあなたとは気が合いそうな気がします」

手下B「ああ、俺もだ…」

法・B「はぁ…なんでこんなのがリーダー(上司)なんだろう」

勇者「それで、魔王よ。こちらには話があるのだが…」

魔王「ああ、こちらもだ。だが立ち話に限る必要はあるまい。一度我らの城に帰らぬか?」

勇者「いいのか?」

魔王「お前たちが我が城に入ることに躊躇いがないのなら、だがな。」

勇者「…分かった。行かせてもらおう。今からお前を疑っていちゃ話にならないからな」

魔王「そうしてくれると助かる。Bよ」

手下B「何でしょうか、魔王様」

魔王「城まで走って、少し用意をしておいてくれぬか?あと他の魔族が一行に手出しせぬようにも」

手下B「はい、かしこまりました。では、行ってまいります。」

魔王「頼む。さて次はAよ」

手下A「はい」

魔王「勇者一行を乗せてやれ。ここから城までは歩くにはいささか遠すぎるだろう」

戦士「いいのか?」

手下A「まあ、魔王様の命だしな。断れるものでもない。別に乗せて不具合があるわけでもないしな」

戦士「そうか!さんきゅな!なんだ、お前案外いいやつじゃねえか」

手下A「べ、別になんてことはない。早くのれ!///」

魔王「よし、全員乗ったな。では、出発するとしよう」



…あ、賢者全然出してない…まあいいか。とりあえず今日はこれだけです。すいませんスローペースで…
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/04/01(日) 00:04:40.61 ID:WnPVeC8Vo
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2012/04/01(日) 01:38:57.90 ID:JiZceMYEo
カレー
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/04/01(日) 08:44:52.94 ID:qLVj7EIeo
賢者って賢き者って事ではないの?
この世の真理を悟った的な
それともドラクエみたいな
ただ単に職業が賢者って事?
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