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唯「けいむしょ!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2012/03/31(土) 20:44:59.80 ID:LXDpPuq10
『けいおん!』と漫画版及び映画版『刑務所の中』のクロスです。
以前スレ立てさせて頂いたのですが、続きを書けなくなり、落としてしまいました。
一応、完結まで書いたので、もう一回立てさせて頂きます、申し訳ありません。
第三話、最終話になります。
第一話と第二話はこれです。http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1322917417/
では、どうぞ。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1333194299(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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2 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 20:46:19.43 ID:LXDpPuq10
さわ子「姿勢正してェ〜〜〜! 喫食開始ィ!」

受刑者達「いただきます!」

唯(うっ……)

律(げー……)

澪(うわぁ……)

紬(……)

梓(な、なんて事を……)プルプル

皆さん、こんにちは。平沢唯受刑者です。
突然ですが皆さんに質問です。皆さんが一番こだわりを持っている主食は何ですか?
単純に一番好きな主食でもいいですよ。
ご飯? パン? 麺?
人によって十人十色、千差万別の好みやこだわりがあるのかもしれません。
今回は、そんな主食にまつわる喜怒哀楽のお話になりそうです。



第三話



11時00分 木工場 食堂

本日の昼食メニュー
 麦飯
 焼きそば
 キュウリの漬物
 バナナ

唯(こんな酷い食事、収監されて初めてだよ…… いや、これまでの人生の中でもベスト3に入る
  酷さかも……)

唯(麦飯、大好きです。キュウリの漬物、しょっぱ過ぎない漬かり具合でgoodです。バナナ、
  目も鼻も舌も狂喜乱舞してます。ただ……)

唯(この焼きそば。これは、これは無いよぅ…… グデグデネチョネチョの麺、塩味っぽいのが
  わずかについた味の薄さ……)

唯(まず“焼き”じゃないよね。焼いてないでしょ。鉄板で炒めてないでしょ、明らかに。
  茹でてから油まぶしただけじゃないの、これ)

唯(それに焼きそばの麺が箸で挟み切れる柔らかさって、一体どうなってるの? これって混ぜ続けたら、
  この器の中で糊になるんじゃないかな)

唯(いや、茹でたから柔らかくなったなんて言い訳はどうかと思うよ。だって、その理屈でいったら、
  ラーメンも蕎麦もうどんもみんな糊になっちゃうしさ)

唯(だから、百歩譲って焼きそばを茹でて作るのを認めたとして、せめて茹で時間と味つけには
  もうちょっと気を遣おうよぅ……)チラッ

唯(わぁ、他のみんなも焼きそばには全然手をつけてない。キュウリの漬物で一生懸命、ご飯を食べてる)

唯(あずにゃんなんか顔色が真っ青だよ。麺類には人一倍こだわり持ってる子だし、そりゃそうなるよね……)

唯(工場の食堂での昼食は交談禁止だから、余計にこの焼きそばが悲しくて重いなぁ……)



午後4時50分 214号室

律「さってと、夕メシ夕メシ」

本日の夕食メニュー
 麦飯
 おでん(ちくわ、大根、こんにゃく、さつま揚げ)
 きんぴらごぼう
 金時豆と昆布の佃煮
 塩漬けキャベツ

梓「」ガツガツムグムグイライラガッシュガッシュグチャグチャイライラ

律「しっかし、今日の昼メシはひどかったなぁ」

唯「ねー、あれは無いよねー」
3 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 20:48:48.90 ID:LXDpPuq10
 
澪「ここのご飯は概ね美味しいけど、たまにああいうハズレがあるからな」

梓「あんなの麺に対する冒涜です!」プルプル

紬「まあまあ、梓ちゃん」

澪「ん? 律、今日の晩の献立、醤油いらないぞ」

律「あ、ついいつもの癖で出しちゃった。わりーわりー」

唯「!」

唯「りっちゃん、ちょっとお醤油貸して」

律「ああ。ほいよ」

唯「へへー。ご飯にお醤油をチョロっとかけてっと……」ピチャッ ピチャチャッ

唯「久し振りだなー、お醤油ご飯」モグモグ

梓「……」ジーッ

唯「んんっ! やっぱ、おいしー!」

麦3分に米7分のご飯がお醤油とピッタリ合って、ものすご〜〜〜くおいしい!
家の白いご飯でしてた時より、全然おいしいよ。これならおかずなんかなくてもいいなぁ。

澪「かけ過ぎには気をつけろよ、唯」

紬「そうよ。塩分の取り過ぎは体に悪いのよ」

唯「え……? あ……」


『かけ過ぎたらメッだよ、お姉ちゃん。塩分の取り過ぎは体に良くないんだからね』


律「どした? 唯。ボーッとして」

唯「う、ううん、何でもない。いやー、あんまりにもお醤油ご飯がおいしくてさぁ」

澪「まったく、もう…… 何だか心配になるよ、唯を見てたら」クスッ

律「でもさ、シャバじゃあ身の回りに美味いもんだらけだってのに、グルメ(笑)やスイーツ(笑)は
  『もっと美味いもん、もっと美味いもん』って馬鹿みたいに走り回ってるじゃん。醤油飯くらいで
  幸せになれる唯を見てたら、私は逆に安心しちゃうな」

唯「そう? えへへー」テレテレ

梓「いや、微妙に褒めてないような……」



午後5時30分、余暇時間。
夕食の空下げ(下膳)も終わり、みんなは折りたたみ式テーブルを囲んで思い思いにそれぞれの
余暇時間を過ごします。
りっちゃんと澪ちゃんは将棋、ムギちゃんは雑誌を読んでて、あずにゃんはノートに何やら書き物。
私は何をしよっかなぁ。

チャララッチャッチャララチャララ〜

放送『受刑者の皆さんにお知らせします。明日十二月十二日水曜日は、えり布、敷布、枕カバー、
   靴下の洗濯です。出寮の際、出入口に出して下さい。繰り返します――』

律「明日は洗濯か。忘れてたな。準備しなきゃ」

唯「あっ、いいよ、りっちゃん。私がやっとくから」

律「そうか? サンキュー」

唯「なんのなんの。えーっと、衣類洗濯願箋っと…… 靴下はみんな出すよねー?」カキカキ

律「うん、出すー。うわ、飛車取られた。くそー」

澪「出すよ」

梓「出しまーす」

紬「私は私物の靴下だから自分で書くわね」
4 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 20:51:58.17 ID:LXDpPuq10

唯「ほーい。靴下4点と、敷布とえり布と枕カバーが5点、っと……」カキカキ

願箋を書いたら、洗濯札を付けた布ヒモでみんなの靴下をまとめて、214号室の洗濯袋に投入。
ちなみに官物の靴下は黒色で、私物の靴下は紺色です。

唯「敷布、えり布、枕カバーの白物は朝になったら洗濯袋に入れれば大丈夫だよね。よーし、
  オッケー! カンペキ!」

さーてと、本格的にする事が無くなっちゃった。
どうしよう。何しよっかな。
支給のチリ紙でもたたもうかな……



唯「……」タタミタタミ

紬「……」パラリ

梓「……」カキカキ

律「ちょっとタンマ。やっぱ今の無し」

澪「却下」パチン

梓「あっ」ポロッ コロコロ

律「どした?」

梓「また獄衣のボタンが取れちゃいました」

律「すーぐ取れやがんのな」

梓「もうっ、針と糸借りなきゃ」サッ

梓(入口ドアの横にある報知器ボタンを押して、小窓の前で気をつけ、っと……)

コツコツコツコツ ガラガラッ

さわ子「何だ」

梓「222番、中野です! ボタンが取れたので針糸を願います!」ペコリ

さわ子「よし!」



梓「……」チクチク

澪「王手」パチッ

律「詰んだ……」ヘナヘナ

唯「ねーねー。ムギちゃん、何読んでんの?」

紬「ん? エルメスの特集よ」 パラリ

唯「えるめす……?」

紬「うん。このケリーバッグなんかいいわね」スッ

唯「けりー……? 何それ?」

紬「こういう風に台形で、かぶせ蓋に錠が付いてるのがケリーバッグっていうの。モナコの
  グレース・ケリー公妃が由来になっててね。今では色々なブランドから出てるけど、
  私はやっぱり元祖のエルメスが一番好き」

唯「ほえ〜」

紬「このケリープルシュなんて、ドブリス地のマロンで落ち着いた色合いの割にはモコモコの
  ムートンが付いてて、すごくオシャレで可愛いわよね」

唯(知らなかった…… こんな世界があったなんて……)

紬「ほら、これなんて唯ちゃんにピッタリだと思うわ」

唯(良家のお嬢様で、一人っ子で、O型で、受刑者かぁ…… 怖いもの無しかも……)ジーッ

紬「どうしたの? おかしな唯ちゃん」クスッ
5 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 20:54:58.79 ID:LXDpPuq10
 

刑務官「こらっ!! お前、何やってんだ!!」


唯律澪紬梓「!?」ビクッ


刑務官「そんな事していいと思ってんのか!!」


律「向かいの房だ。何やったんだ?」

唯「び、びっくりしたよー」ビクビク

梓「ウチの房かと思いましたよ」アセアセ

澪「水道の水出しっぱなしで、歯でも磨いたか?」


刑務官「さっさと歩け!!」


律「あっ、引っ張られてくぞ」

澪「誰だ?」

律「風子だ。風子」

紬「えっ、高橋さん? あの真面目な?」

律「懲罰房行きかぁ。一体、何やったんだ?」

梓「私、ちょっと見てみます」サッ

梓(また報知器ボタン押して…… 刑務官が来る前に小窓から……)チラッ

ちずる「」トントン

梓(あっ、向かいの小窓で島さんが雑誌を指差してる。あれは…… うわっ、来た!)

コツコツコツコツ ガラガラッ

さわ子「何だ」

梓「222番、中野です! 針糸、ありがとうございました!」ペコリ スッ

さわ子「よし!」

コツコツコツコツ

梓「わかりましたよ。雑誌のクロスワードパズルです」ササッ

律「あちゃー、ヘマしたなぁ」

唯「ええっ? パズル、ダメなの?」

紬「ダメよ、官本(※)に勝手に書いちゃ」     ※刑務所が貸し出す共用の雑誌、書籍

澪「ノートに書き写してからやればお咎め無しだったのにな」

唯「そっかー、写せばよかったんだね」

律「ま、風子もこれでいい薬になったんじゃないか?」

唯「でも…… 風子ちゃん、何だかかわいそう……」

澪「私達も気をつけないとな。明日は我が身だよ」

紬「規則違反は仮釈放に響くものね」



刑務官「入れ!」ドンッ

風子「きゃっ!」

刑務官「正座!」

風子「は、はいっ! ううっ、ぐすっ……」ポロポロ
6 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 20:59:41.54 ID:LXDpPuq10
 
刑務所の中ではパズルをしてしょっぴかれちゃうのです。



午前10時45分 木工場 刑務作業中

今日はパン! パンの日!
昼食の献立がパン食の日なのです!
みんな、指折り数えてこの嬉しい日を待っていました。
ほらほら、昼食を乗せたカートが配食係に押されて、作業中の木工場を駆け抜けていきます。
ああ、木屑の臭いに混じって、パンの香ばしい匂いが……

律(パンだ……)

澪(パン……)

紬(パンね……)

梓(麺もいいけど、パンも……)

唯(よぉ〜し、気合い入れて仕上げちゃうぞ!)フンス



午前11時00分 食堂

パン食は毎月6回、昼食時に支給されます。
その6回の中でも今日のパン食は、特にみんなが待ち焦がれていた最高のものなのです。

本日の昼食メニュー
 コッペパン
 マーガリン
 小倉小豆
 フルーツサラダ(パイン、黄桃、みかん、リンゴ)
 牛乳

唯「わぁああ……」キラキラ

食堂全体に満ちているフルーツの甘い香り。
ギトギト光るマーガリンや小倉小豆の上を、妖精さんが華麗に舞っています。

さわ子「姿勢正してェ〜〜〜! 喫食開始ィ!」

受刑者達「いただきます!」

澪(まずはフルーツサラダから…… んん〜、美味くて脳がとろけちゃうよ)パクパク

紬(はぁ、甘い甘い小倉小豆…… 幸せ〜。ビューだわぁ)モグモグ

唯(ああ、マーガリン…… マーガリンをパンにたぁくさん塗って……)ペトペト パクパク

梓(マーガリンと小豆を混ぜてパンに塗ると、また味が一塩増すんですよね、これが)マゼマゼ ペトペト

律(おおー。梓、ハジけてるなぁ。私もやろっと)マゼマゼ ペトペト

梓律(んまーい!)モグモグ

唯(小さい頃に初めて食べたイチゴショートよりも、学校帰りに食べたクレープよりも、
  何百倍も何千倍も美味しいなぁ。パンってすごいんだねー)モグモグ

澪(こりゃヘロインなんか目じゃないって)パクパク

紬(でも、ここに入る前は色々な料理をいっぱい食べてきたのに、何でマーガリンを塗っただけの
  コッペパンがこんなに美味しいのかしら……?)モグモグ

唯(ん……?)キョロキョロ

唯(わぁー、みんな幸せそうな顔で食べてる)ニコッ

律(へへー)ニコッ

澪(美味いよな)ニコッ

紬(幸せね)ニコニコ

梓(最高です!)ニンマリ

さわちゃん刑務官に見咎められない程度に顔を見合わせて、幸せに浸る私達なのでした。
7 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:00:20.08 ID:LXDpPuq10



第三話 終わり
8 :1 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:03:18.20 ID:LXDpPuq10
次、最終話いきます。
9 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:05:25.57 ID:LXDpPuq10
皆さん、こんにちは。平沢唯受刑者です。
今日は土曜日。免業日です。
免業日というのは休日の事。
土曜日、日曜日、祝祭日は工場の刑務作業がお休みになります。
なので、免業日は平日より一時間遅い7時40分に起床して一日が始まるし、朝の点検も一時間遅いのです。
お休みの日がウキウキしちゃうのは、刑務所の中も外も変わらないんだよね。

午前7時45分 214号室

みんな、鏡の前で髪をとかしたり、整えたり。
囚人だけど女の子だもん。

唯「2級者集会だねー、今日」トカシトカシ

素行が優良な受刑者は、段階ごとに1級者〜4級者と決められます。
この房では私とりっちゃんが2級者、他の三人は3級者。
2級者は毎月一回の集会があって、お菓子を食べてジュースを飲みながら、映画を観るのです。
へへ〜、いいでしょ〜。
あと、他に特典と言えば、本や日用品を入れる2級ボックスっていう戸棚がもらえるとか、手紙や
面会の回数が増えるとか。

澪「いいなぁ」トカシトカシ

律「映画は何だろ。先月は『ダイハード』だったよな」トカシトカシ

紬「えーっと…… 『死霊の盆踊り』って書いてあるわ」

唯「えっ」

律「えっ」

紬「ウソウソ。冗談よ。『スタンド・バイ・ミー』ですって」

唯「へー。私、見た事無いや」トカシトカシ

律「私も。面白いのかな」トカシトカシ

梓「名作よ。今、思い出しても切なくて泣けてきちゃう」ウルッ

澪「まあ、どうせ二人ともお菓子とジュースに夢中で、内容なんて頭に入らないだろうけどな」

梓「コーラを飲んだらゲップが出るのと同じくらい確実ですね」

唯「むー。失礼な」トカシトカシ

律「今回もお菓子はアルフォートかな。ビスケットにチョコレートがついててさ」

澪「うっ…… いいなぁ、2級者は。私も早く2級になりたいよ」

梓「ああ、チョコが食べたいです……」

唯「じゃあ、靴下の中に隠して持ってきてあげるよー」トカシトカシ

律「馬鹿! そんな事してバレたら即懲罰房行きだぞ!」

梓「お気持ちは嬉しいですけど、駄目ですよ。唯先輩」

唯「ちぇー、いいアイディアだと思ったんだけどなー。ぶーぶー」トカシトカシ トコトコ



唯(ふあー、窓の外はいい天気だねー。すごく爽やかーな感じ)トカシトカシ

唯(この感じ、何だか懐かしいような…… 前にもこういう感じがあったような……)トカシトカシ

テンケンンンンヨォーーーイ

唯(そうだ、思い出した。子供の頃の夏休みの朝が、こういう爽やかさだったんだ)トカシトカシ

ユイセンパイ ユイセンパイ

唯(あの頃は自分が牢屋に入るなんて、想像もしてなかったなぁ)トカシトカシ

唯(人生って不思議だね……)トカシトカシ


さわ子「こらァ!!」


唯「わひゃあっ!?」ビクッ
10 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:08:56.27 ID:LXDpPuq10
 
さわ子「お前、何やってんだ」

唯(さ、さわちゃん来てる……? い、いつの間にか、みんな正座してる……?)」アセアセ

唯「ひゃ、ひゃひゃひゃ134番、ひ、ひ、ひら、平沢、です」ペコリ

さわ子「点検用意の声が聞こえなかったのか」

唯「あ、あの、その…… くせ毛で、なんか、その、ブラシが、えっと……」ビクビク

さわ子「免業日に朝っぱらから注意受けるような事はするな!! わかったか!!」

唯「はい! すみましぇん!」ペコリ



最終話



午前8時00分 214号室

本日の朝食メニュー
 麦飯
 味噌汁(キャベツ)
 納豆
 大根おろし

唯「ひどいよ〜。教えてくれればいいのに〜」

梓「私、ちゃんと声かけましたよ」ジャバー マゼマゼ

律「たまに怒られた方がいいんだよ。唯の場合」パクパク

澪「そうだな。唯は朝、ボーッとしてる事が多いし。いつもフォローしてもらえると思ったら
  大間違いだぞ」モグモグ

紬「まあまあまあ。今度から気をつけましょうね、唯ちゃん」

唯「はぁい……」シュン

配食係「しょゆそ〜〜〜す」ガラガラ

律「あー、これだけあれば、まだもらわなくていいかな」

梓「律先輩、醤油ソース係みたくなってますね」

律「そう言うな。癖になってるんだよ」

澪「……配食係って作業賞与金、高いのかな」

紬「詳しくはわからないけど、大変そうだから高いかもね」

律「だよなー。朝の点検が済んだらすぐに白衣着て各房にメシ配って、それが済んだら自分達も
  ソッコーでメシ食って、すぐに空下げでまた各房回って、だもんな」

唯「私、無理かも……」

梓「」ガツガツガシュガシュハフハフズゾズゾ

紬「でも、どうして? 澪ちゃん」

澪「ん…… パパとママに、ごめんなさいの意味も込めて仕送り出来たらな、って思っただけだよ」

律「いい心がけじゃんか! えらい!」バンバン

澪「いたたっ、痛いって…… 律だって家に仕送りしてるだろ?」

律「まあねー。聡の奴、学費とかでまだまだ金がかかるからな」

紬「無駄遣いせずに賞与金を貯めて送金したら、澪ちゃんの親御さんも家計が随分助かると思うわ」

澪「うん。そうだよな」

作業賞与金は特に必要があると認められれば、家族に対する扶助、被害者に対する弁償、罰金や
訴訟費用に使う事が出来ます。
んー、でも賞与金は出所の時にしか現金支給されないので、どちらにしても私達が所内生活で
現金を扱う事はないんだよね。
11 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:12:35.64 ID:LXDpPuq10
毎月の賞与金支給の時も、私物の服や本を買う時も、賞与金出納帳の上で数字が上がったり
下がったりするだけ。
やっぱり、檻の中の不自由な生活なのです。
悪い事をしたんだから当たり前なんだけど。



午前9時55分 214号室

朝食が済むと免業日はすごくゆったりします。
平日の余暇時間がずーっと続く感じ。

澪「で、香車がまっすぐ進めて、桂馬がひとつ飛ばした左右の斜め前に進めるんだよ」

唯「ふんふん」

律「唯、覚悟してろよー。私がいーっぱい鍛えてやるからな」ムフフ

紬(ニューヨーク近代美術館かぁ。また行きたいな)パラリ

梓「……」カキカキ

ガラガラッ

配達係「秋山さん、田井中さん、平沢さん。お手紙です」スッ

澪「ありがとうございます」

律「聡からか。こんなチョコチョコ寄越さなくてもいいのに」

澪(パパとママからだ。嬉しい事は嬉しいんだけど、手紙読む度に罪悪感が……)

唯「……」ポイ バタン

梓「ゆ、唯先輩、読まずにボックスにしまっちゃうんですか?」

唯「うん、いいの」

梓「でも……」

唯「いいの。澪ちゃん、将棋の続き教えて〜」トコトコ

澪「ああ、いいぞ」

梓「……」


さわ子「115番、真鍋。集会」

和「はい」


あっ、隣の房で和ちゃんが呼ばれてる。
2級者集会の整列の時間だ。

律「おっ、来た来た」

澪「いいなぁ」

紬「いいなぁ」

梓「いいですねぇ」

律「へへっ。さぁて、甘シャリ食ってくるか。唯」サッ

唯「うん!」サッ

ガチャン

さわ子「62番、田井中。134番、平沢。集会」

律「はい!」

唯「はいっ!」

房を出て、廊下でみんなが二列に並んでるところへ、私達も並びます。
いつもと違って、気をつけも前ならえもありません。
12 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:16:14.89 ID:LXDpPuq10
 
律(えいっ、膝カックン)カクッ

和(ちょっと!)

さわ子「はい、進んで」

集会への往復の時は、木工場や運動場の時みたいに足踏み行進をしなくてもいいのです。
気のせいだと思うけど、さわちゃん刑務官もいつもと比べて優しい感じ。
もしかしたら、私は映画やお菓子よりもこの雰囲気が好きなのかも。



午前10時00分 講堂

集会場の中ではドボルザークの『新世界』って曲が小さく流れてます(後からムギちゃんに曲名を
教えてもらいました)。
各房ごとに入場して、入ってすぐのところで、お菓子とジュースを受け取ります。

刑務官「はい」スッ

唯「ありがとうございます(アルフォートとコーラだ! やったぁ!)」ペコリ

刑務官「はい」スッ

律「ありがとうございます(K&Kのカリフォルニアコーラだw まだ売ってるんだな、これw)」ペコリ

お菓子とジュースを受け取ったら、席の前の方から順番に座っていきます。
私の左隣にはりっちゃん。その左隣には和ちゃん。あっ、一番前の方にいるあの髪型は純ちゃんだ。

さわ子「黙想!」

号令がかかったら、姿勢を正して、手を膝の上において、目をつぶります。
その間に大扉が閉じられて、カーテンが引かれて、照明が消されて……

さわ子「黙想やめ!」

目を開けると、おお、真っ暗。



〜♪

唯(あ、なんか始まった。そんな事よりアルフォート、アルフォート!)ガサゴソ ビリビリ

律(ん〜ん〜! いい! いい! 最高!)カリコリ モグモグ

唯(甘〜い! チョコレートは永遠にチョコレートだよぉ! そうだ、コーラも……)モグモグ プシッ

律(んぐっ、んぐっ…… プハーッ! コーラうめー! たまんねー!)

唯(ノドが、ノドがシュワシュワする! 忘れてたよ、こんな感覚!)ゴクゴク

和(美味しいのはいいんだけど…… 周りの食べる音で映画に集中出来ないわ……)

唯(口の中が甘々だ〜。幸せ〜。これがずっと続けばいいのに)モグモグ ゴクゴク

律(ひとつ、ふたつ、みっつ…… 残りあとみっつか……)ガサゴソ

唯(ここからは大事に食べよう……)ガサゴソ



〜♪

律(あ〜あ、無くなっちった…… ん、映画もそろそろ終わりか。結局、澪の言う通りになったな。フフッ)

『クリスは望み通り町を出た。私と同じ中学に進んだ彼は、持ち前の頑張り精神で法律学校にも合格し、
 弁護士にまでなった。
 先週、彼はレストランに入った時、目の前で男達が言い合いを始め、一人がナイフを抜いたのを見て、
 止めに入った。
 彼らしい行為だが、運悪く喉を刺され、ほとんど即死だったという。
 クリスとはもうずっと会っていなかったが、私は彼を忘れないだろう。友情は永遠のものだ。

 私は、12歳の時に持った友人に勝る友人を、その後も持った事は無い。誰もがそうなのではないだろうか。

 When the night has come. And the land is dark. And the moon is the only light we see...』

律(ん……?)チラッ
13 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:19:51.79 ID:LXDpPuq10
 
唯「……」

唯「……」

唯「(´;ω;`)ブワッ」

律(す、すげえ…… 映画のラスト2、3分だけ観て号泣しとる…… 私にゃ真似出来ねえ……)ゴクリ



午前11時50分 214号室

ガチャン

律「62番!」

唯「134番!」

さわ子「よし、入房」

ガチャン

律「フフーン」ニヤニヤ

唯「へへーん」ニコニコ

澪「どうだった?」

紬「どうだった?」

梓「どうでした?」

律「よかったぜ〜。なあ? 唯」

唯「うん!」

澪「お菓子は何だった?」

唯律「ア・ル・フォー・ト」

梓「やっぱりぃ〜」ヘナヘナ

澪「いいなぁ〜」ヘナヘナ

律「まだ口の中に甘い余韻が…… んふ」

紬「飲み物は?」

律「コーラだよん」

澪紬梓「いいなぁ〜!」ヘナヘナ



午後1時00分 214号室

免業日は昼食後の午後1時から午後3時までお昼寝が許されています。
この時間は囲碁将棋、交談は禁止。
敷布団にシーツは敷かず、パジャマではなく獄衣のまま寝ます。
寝そべっての読書はいいけど、書き物はダメ。
書き物をするのなら、必ず布団はたたんで小机を出して、その上でしなければいけないのです。

澪「……」スースー

紬「……」スヤスヤ

律「うー……」ウツラウツラ

澪ちゃんとムギちゃんは早くも夢の世界。
りっちゃんは寝そべって雑誌を読んでるけど、沈没は間近だね。
私とあずにゃんは小机を出して書き物。
私は最近、刑務所のご飯とか生活を憶えてる限り記録する事にしました。
日記みたいに後から読み返したら面白いかもしれないし。
本にして出したら、結構売れたりして。いや、まさかねー。
でも、あずにゃんはいつも何を書いてるのかな?

そんなこんなで、免業日の午後は静かに過ぎていきます。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/03/31(土) 21:25:53.03 ID:XGeduQaCo
和ちゃんも中にいんのか
15 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:38:26.92 ID:LXDpPuq10
 
律「……」ンガーンガー

澪「……」スースー

紬「……」スヤスヤ

梓「あの、唯先輩」

唯「なぁに?」

梓「どうしてご家族からの手紙を読まないんですか?」

唯「……」

梓「私と違って、心配してくれるご家族がいるのに…… かわいそうですよ」

唯「……午睡時間は交談禁止だよ、あずにゃん」

梓「あっ、はい…… そうですね……」

唯「……」

梓「……」カキカキ

唯「……」

梓「……」カキカキ

唯「……」

梓「……」チラッ

唯「……」

梓「……」ジーッ

唯「……私は、銃刀法違反と火薬取締法違反で捕まったんだけどね」ボソッ

梓「は、はいっ……」

唯「お巡りさんに通報したのは、妹の憂だったんだよ」

梓「えっ……?」

唯「……」

梓「で、でも…… どうして?」

唯「……」

唯「……」

唯「憂はね、明るくて、優しくて、勉強も家事も出来る、すごくえらい子だったの」

唯「それに、いつも『お姉ちゃん、お姉ちゃん』って、何にも出来ないダメな私のお世話をしてくれて、
  何だか私の方が妹みたいだった」

唯「私の前ではいつも笑顔だったから。いつも元気で明るかったから。気づいてあげられなかった……
  高校でひどいいじめを受けてたって」

唯「首から下の、服で見えないとこはアザだらけ。教科書は破かれたり、イタズラ書きされてたり。
  それに、お金もいっぱい取られてた……」

梓「ひどい……」

唯「憂は優しくていい子だから…… いつも私の事を想ってくれてたから…… 心配かけたく
  なかったんだね……」

唯「両親は二人共、海外に行ったりで家にいない時の方が多かったから、それを知ってからは
  私が何とかしなくちゃって思って…… 学校に相談に行ったりしたんだ。何回も何回も」

唯「でも…… 学校側は『担任や生徒から聞き取り調査を実施したが、いじめの事実は認められなかった』
  だって」

梓「何ですか、それ! 傷や教科書が立派な証拠じゃないですか!」カーッ

唯「名門の私立校だし、いじめがあったなんて認めたら、評判に関わると思ったんだろうね」

梓「いや、でも、陰でいじめてたのが表沙汰になれば、いじめてた子達だって、もう――」
16 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:42:53.45 ID:LXDpPuq10
 
唯「ううん」フルフル

唯「もっとひどくなった。暴力とか恐喝とかは無くなったけど、今度はみんなが憂を無視するように
  なったの。まるでそこに誰もいないみたいに。先生達までだよ……?」

梓「そんな……」

唯「でもね、憂は憂のままだった。どんなにいじめられても、私といる時はいつも、笑顔で、優しくて……」

唯「それが、もう、悔しくて悔しくて……」

唯「……だからね、殺してやろうと思ったの。いじめっ子も、教師も。みんな、一人残らず」

梓「う……」

唯「インターネットで知り合った外国人さんから売ってもらったんだ。拳銃を一丁と弾をたくさん。
  日本でも、銃って簡単に買えるんだね。ビックリしちゃった」

唯「キチンと計画を立ててさ。撃つ練習は出来ないから、素早く弾倉取り替える練習をいっぱいしてさ」

唯「『さあ、明日の授業中に教室に乗り込んで、撃ちまくってやるぞ』って、銃のお手入れしてた夜に、
  お巡りさんがいっぱい来てね……」

唯「憂は、ぐすっ、ずっと謝ってた…… ううっ、ぐすっ…… 『ごめんなさい、ごめんなさい』って……」ポロポロ

唯「私がっ…… ぐすっ…… パトカーに、乗せられる時も…… 『お姉ちゃん、ごめんなさい』って……
  『お姉ちゃん、お姉ちゃん』って…… ううっ……」ポロポロ

唯「憂…… ぐすっ…… どうして……? 私は憂の仇を討とうと…… ぐすっ、憂の為に……」ポロポロ

梓「……唯先輩は、馬鹿です」グスッ

唯「え……?」

梓「そんなの決まってるじゃないですか! 唯先輩に人殺しになってほしくなかったからです!
  そんな事もわからないんじゃ、唯先輩は馬鹿です! ダメダメお姉ちゃんです!」グスッグスッ

唯「でも……」

梓「妹さんは、たぶん、強い子だったから…… 唯先輩が考えてる以上に、強くて、お姉ちゃん想いな
  子だったから…… 唯先輩がそんな事をしなくても、楽しくて幸せな時間を過ごさせてくれれば、
  それだけで頑張れるって思ってたんじゃないでしょうか…… 私の勝手な考えですけど……」

唯「……」

梓「だから…… ドジで、おっちょこちょいで、ボーッとしてて、頼りなくて、天然で…… でも、
  一緒にいると何だか幸せな気持ちになれる唯先輩のままでいてほしかったから、通報したんです。たぶん……
  人なんか殺したら、もう戻って来れなくなるから……」

唯「そっかぁ…… 私、ダメなお姉ちゃんだね、ホントに……」グスッ

梓「私は、唯先輩の妹さんに感謝してます」

唯「……?」

梓「狂った大量殺人犯の唯先輩じゃなくて、馬鹿な考えを起こして銃を所持してただけの唯先輩に
  出会えたのは、妹さんのおかげですから」

唯「……」

梓「……私もお昼寝します。まだ午睡時間が一時間くらいあるので」サッ

唯「あ、あのっ、あずにゃん……」

梓「午睡時間は交談禁止です、唯先輩」

唯「あっ、うん…… そだね……」

梓「じゃ、おやすみなさい」ゴソゴソ

唯「おやすみなさい」

梓「……」

唯「……」

梓「……」スースー

唯「……ねえ、あずにゃん。出所したらみんなで一緒にご飯食べようね。この房のみんなと、憂の六人で」
17 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:46:21.02 ID:LXDpPuq10
 
梓「……」スースー

唯「憂の手料理、美味しいんだよ。ハンバーグも、ビーフシチューも、カレーも」

梓「……」スースー

唯「私、楽しみにしてるよ」

梓「……」

唯「……手紙、読もっかな」

免業日の午後は、静かに過ぎていきます。



午後4時40分 214号室

本日の夕食メニュー
 麦飯
 吸い物(玉子、玉葱、ほうれん草)
 トンカツ
 スパゲティサラダ

律「うは、やった! トンカツ、トンカツ!」ガツガツ

唯「テンション上がるよねー、トンカツって」モグモグ

澪「普段のご飯は塩っ気も油っ気も少ないからなぁ。油物のメニューは貴重だよ」パクパク

紬「でも、脂肪分が多いと体重が……」

澪「うっ……」

唯「あっ、そーだ。今日もお醤油ご飯しよっと」ピチャッ ピチャチャッ

律「最近、マイブームだな。醤油飯」

唯「うん! 美味しいもん!」モグモグ
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/03/31(土) 21:46:55.91 ID:XGeduQaCo
皆の罪状が気になるな
多分純ちゃんはオチ要員なんだろうけどww
19 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 21:48:07.11 ID:LXDpPuq10
 
澪「ソースかけたトンカツと醤油ご飯…… 見てるだけで喉が渇いてくる……」

梓「……」ジーッ

唯「どしたの? あずにゃん」

梓「唯先輩、私にもお醤油貸して下さい」

唯「え? う、うん」スッ

梓「……」ピチャッ ピチャチャッ

唯(あずにゃん……!)ジーン

律「おいおい、梓もかよー」

澪「あまり唯の真似するなよ、梓」

紬「かけ過ぎないようにね?」

梓「……」ガツガツ

唯「どう? どう?」ソワソワ

梓「……なかなかイケますね」モグモグ

唯「でしょ!? でしょ!?」

梓「はい」ガツガツ

唯「今度、ソースかけてみて? これがまたオツなんだから!」

梓「はい。やってみます」ニコッ



唯(よぉ〜し! えらいぞ、あずにゃん!)



20 :唯「けいむしょ!」 [sage saga]:2012/03/31(土) 22:07:51.13 ID:LXDpPuq10
終わりです。
少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。


>>14
いるのです。3年2組の子達は全員入ってます。

>>18
罪状に関しましては第一話冒頭にも書きましたが、
唯 銃砲刀剣類不法所持、火薬類取締法違反
澪 大麻取締法違反、覚醒剤取締法違反、麻薬及び向精神薬取締法違反
律 傷害罪
紬 詐欺罪、金融商品取引法違反、所得税法違反
梓 食い逃げ、食料品万引き
という設定です。
純ちゃんは学校荒らしなので、不法侵入とか窃盗ですね。


今度は多少パラレル気味でもオリジナルを書いてみたいと思います。
あと、おまけと言っては何ですが、けいおんキャラが映画版だと誰のポジションだったかを書いておきます。

平沢唯 ………… 山崎努

田井中律 ……… 田口トモロヲ
秋山澪 ………… 村松利史
琴吹紬 ………… 香川照之
中野梓 ………… 松重豊

真鍋和 ………… 窪塚洋介

鈴木純 ………… 伊藤洋三郎

立花姫子 ……… 長江英和
中島信代 ……… 木下ほうか
飯田慶子 ……… 大杉漣
高橋風子 ……… 草薙良一
島ちずる ……… 林海象

山中さわ子 …… 斎藤歩

医官 …………… 椎名桔平


では、また。さようなら。
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/03/31(土) 22:09:49.22 ID:XGeduQaCo

一話とか読んでないから読んでみる
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 22:33:22.40 ID:wTc6g4kSO
クロスってかパロディだな
クロスと言うならば、置き換え系のクロスだ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 02:27:17.21 ID:5MJu6SnHP
まぁ広義のクロスではある
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 15:52:44.72 ID:nDVlLwjIO
おお前スレ見てたよ。
期待
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