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「問おう。貴様がマスターとやら、なのか?」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 22:24:48.54 ID:3GTsG1VDO
そういって現れた男はまばゆいばかりの金の鎧を身に纏い、俺と対峙する青いタイツの男の間に割って入った。
ランサー「テメェ……、どっから来やがった!?」
「いや、玄関からだが」
ランサー「テメェ、何モンだ!?」
「……貴様風情に名乗る名は持ち合わせてはおらん」
ランサー「舐めるな!!」
青いタイツが一気に距離を槍をかざす。突きかかる神速の槍を男はまるで剣の様に右腕を振り、かかる穂先を打ち払う。
ランサー「その剣捌き……、貴様『セイバー』か!?」
SSWiki :
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■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:40:24.35 ID:LBAUOkqwo
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■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:39:16.20 ID:qbAcbrETo
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猫饅頭 @ 2025/07/14(月) 19:14:21.34 ID:1knELuPaO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752488061/
(安価&コンマ)コードギアス・・・ @ 2025/07/13(日) 22:27:49.60 ID:9f2ER2kw0
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KU-RU-KU-RU Cruller!Neo @ 2025/07/13(日) 21:55:45.76 ID:YIcI6tEGo
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ひたむきに! @ 2025/07/13(日) 20:04:58.82 ID:YMv4024Yo
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今日の疑問手 @ 2025/07/13(日) 19:07:12.02 ID:ZqmtXqZ3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752401231/
旅にでんちう @ 2025/07/13(日) 13:03:56.58 ID:cdEpW45FO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1752379436/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 22:33:16.63 ID:3GTsG1VDO
驚愕を隠さず顔に浮かべる青タイツ。しかし、それは直ぐに好戦的な笑みと変わる。
ランサー「面白れえ……」
青タイツはニイッと不敵に笑い槍を構えるが、
『そこまでだ、ランサー』
突如、動きを止めつまらなさそうに身を翻す。
チッ、と舌を鳴らし、
ランサー「あばよ」
とだけ言い残し闇に消えた。
「……何だったんだ、一体」
と呟くと、セイバーもさあ?と呟いた。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 22:38:17.21 ID:3GTsG1VDO
セイバー「ところで少年」
「あ、俺は衛宮士郎。この家の家主なんだけど」
セイバー「それは良かった。俺は―――、誰だ!!」
自己紹介を遮って走らせたセイバーの視線の先には、
「まさか、アンタがマスターとはね……」
学園のアイドル、遠坂凛がいた。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 22:44:04.01 ID:3GTsG1VDO
遠坂「アンタがマスターである以上は敵である事に代わりないわ。ここで一気にケリを――――」
士郎「ちょっと待て!マスターとか何とか意味がさっぱり!?」
セイバー「同感だ!!」
遠坂「……はぁ?」
遠坂「アンタ達、何も知らないの、この『聖杯戦争』について――――」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 22:50:03.75 ID:3GTsG1VDO
士郎「い、いや、そんな事言われても何がなんだかさっぱり……」
遠坂「……アンタは?」チラッ
セイバー「……俺も一通り学んだのだがあまり詳しくは……」
遠坂「…………」ハァ
遠坂は俺達二人のたどたどしい様子に溜め息をつき、
遠坂「……いいわ、教えてあげるわよ。聖杯戦争について」
そう言うと彼女は踵を返し、
遠坂「ついて来て」
とだけ短く言った。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 22:57:56.26 ID:3GTsG1VDO
(……良いのか、凛?)
遠坂「……何も知らないこんなド素人を騙し討ちしても遠坂の名が汚れるだけよ」
何やら呟く遠坂。
遠坂「何やってんの。置いてくわよ」
彼女に促されて何が何やら分からないままついていく俺達二人。
これがこの先始まる戦いの幕開けだとは、この時は知る由もなかった。
ダダダダダッ
キキーッ!
??「―――問おう、貴方がマスターか、って誰もいない!!?」ガーン
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:05:11.43 ID:3GTsG1VDO
―――――――
士郎「お茶入ったぞ」
セイバー「すまない」
……俺達はあの後言峰教会に連れて行かれ、そこで聖杯戦争の説明を受けた。
途中、遠坂が「金ピカ止めろ!!」とセイバーに言っていたがそれは小さい事だ。
問題は、この聖杯戦争とやらだ。
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:11:41.58 ID:3GTsG1VDO
聖杯戦争とは、マスターと呼ばれる魔術師が七つのクラスに基づいて召喚される英霊を使役して最後の一人になるまで殺しあい、万能の願望機たる聖杯を手にする事が目的のゲームであると。
そして、その為には魔術師はあらゆる手段を行使するだろう、と。
俺はようやく帰り着いた家の居間で、煎れたばかりの茶を手にしながらふーっと息をついた。
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:19:04.64 ID:3GTsG1VDO
セイバー「……それで、どうする?」
セイバーは茶をすすりながら問いかけてくる。
士郎「……決まっている。こんなバカげた事、止めさせる!!」
セイバー「……止めさせるのは結構だが、一体どうやって止めさせる?あの幼女の様に問答無用でかかってくる相手もいるだろう」
士郎「……それは」
セイバー「それに彼女も言っていただろう。魔術師は手段を選ばないと。或いは無関係の市民に害を及ぼしかねん。そうなれば、そもそもが倒すべき悪を放っておく事になる。―――それでも良いのか?」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:25:42.65 ID:3GTsG1VDO
……確かに、教会からの帰り道、イリヤと名乗る少女とその使い魔たるサーヴァント、バーサーカーからの襲撃を受けた。
セイバーが食い止めている間に電話で警察を呼ぶ振りをしたら引いてくれたが、随分と酷い事を言われた気がする。
それに、最近頻発するガス漏れ事故も魔術師の仕業かもしれないと遠坂は言っていた。
……もしそうだとすれば、確かに魔術師達を野放しにしておく分けにはいかなかった。
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:33:43.71 ID:3GTsG1VDO
士郎「でも、それでも俺は――――」
セイバー「……そうか」
暫し続く沈黙。
セイバー「……それで死ぬ事になってもか」
士郎「―――――っ」
答えが出なかった。
セイバー「……だが、あの様な目にあいながらもまだそれだけ甘い事が言える。なら、それを突き通せばいい」
士郎「――――!!じゃあ―――」
セイバー「……俺の受けた命は聖杯顕現の阻止だ。その為にはその方が都合がいいだけだ」
そうぶっきらぼうに言い捨てたセイバーだが、確かにその声は笑っていた。
士郎「……で、キミ誰?」
??「…………」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:37:24.46 ID:3GTsG1VDO
??「……えー、ではあらためて」コホン
??「問おう。貴方がマスターか」
士郎「違うけど」
??「…………」
??「……もう一度言いますよ」
??「問おう。貴方がマスターか」
士郎「いや、違うってば」
??「」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:42:19.58 ID:3GTsG1VDO
??「だっ、だったらその手の令呪は何だと言うんですか!?その令呪はマスターの証ですよね!!?」
士郎「いや、まあ、そうだけどさ」ポリポリ
??「ほら見なさい!やっぱり貴方がマスターなんじゃないですか!!」
士郎「だって、セイバーのサーヴァントならもう」チラッ
セイバー「いや、サーヴァントじゃないんだけど」ズズーッ…
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:47:40.34 ID:3GTsG1VDO
士郎「だって、あの青タイツも言ってたし」
??「青タイツって誰ですか!?」
士郎「遠坂に言峰も、『わあ、珍しいサーヴァントねー』って言ってたし」
セイバー「だからサーヴァントじゃないんだってば」
??「……良いでしょう。それほどまでに言うのなら――――」
??「決闘です!どちらがセイバーのサーヴァントにふさわしいか!!」
セイバー「だからサーヴァントじゃないんだって」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/11(水) 23:56:28.47 ID:3GTsG1VDO
―――――――
遠坂「……って、流石に私も人間とサーヴァント見間違えるほどバカじゃないわよ」
トントン
遠坂「衛宮君、いるー?」
遠坂「……出ない」
ガラッ
遠坂「あ、不用心」ガラガラ
遠坂「ちょっと、衛宮くーん。士郎ーっ」
士郎「おっ、遠坂じゃないか」
遠坂「遠坂じゃないか、じゃないわよ。アンタ、聖杯戦争舐めてんの?」
士郎「そういう分けじゃないけど……」
士郎「……遠坂、」
遠坂「……な、何よ。あらたまって……」ドキッ
士郎「少し話があるんだけど、良いかな?」
遠坂「……そう、丁度良かった。私も話があるのよ」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 00:05:46.34 ID:GHIsxt9DO
―――――――――
遠坂「――で、聖杯戦争を止めさせたいと」
士郎「ああ、だから遠坂にも協力して欲しいんだ」
遠坂「そっ」スクッ
士郎「ちょっと、待てよ遠坂!?」
遠坂「じゃあ一人で頑張ったら?私、生憎暇じゃないの」スタスタ
士郎「―――っ」ダッ
遠坂「……何?とおせんぼう?」
士郎「……行かせない。行かせたら、また聖杯戦争をやるんだろ」
遠坂「……だったら何?」
士郎「俺は、遠坂が傷つくのも、誰かを傷つけるのも見たくない!!だから―――」
遠坂「だから、何?アンタにとやかく言う権利がある分け?」
士郎「ある!」
遠坂「……へぇ、だったら随分傲慢ね。人が覚悟を決めた道を軽はずみに変えちゃうんだ」
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 00:10:58.23 ID:GHIsxt9DO
士郎「――っ、それでも俺は!」
遠坂「……アーチャー」
士郎「!!?」
アーチャー「呼んだか、凛?」
士郎「――こいつは!?」
遠坂「こいつがわたしのサーヴァント、『アーチャー』よ」
遠坂「もしこれ以上とやかく言うなら――――消すわよ?」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 00:21:10.33 ID:GHIsxt9DO
セイバー「……それは穏やかではないな」
アーチャー「……セイバーか」
セイバー「だからセイバーではないと」
遠坂「丁度いいわアーチャー。セイバーを叩きのめしなさい」
士郎「遠坂!?」
遠坂「そうね、今後の事もあるわ。死なない程度に手加減してやりなさい」
アーチャー「了解した」
士郎「おい、遠坂!?」
遠坂「あら、いいじゃない?ここで負ければアンタはこの戦争から脱落するんだし」
士郎「――っ」
セイバー「案ずるな、少年。俺はこいつごときに後れはとらん」
遠坂「……聞き捨てならないわね」ピクッ
アーチャー「――凛。確認しておくが」
アーチャー「―――ここで倒してしまってもいいのだろう?」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 00:28:18.29 ID:GHIsxt9DO
―――10分後
アーチャー「負けました」
遠坂「」
アーチャー「しかも死なない程度に手加減されて」
遠坂「―――って、何しとんじゃあああああ!!!」ゲシッ
士郎「ちょっ、止めろって遠坂!?」
アーチャー「ううっ、すまん凛」
遠坂「すまん、じゃないわよ全く!?何で英霊が人間相手に真っ向勝負で負ける分け!?」
アーチャー「いや、やはり何処かの英霊じゃないと説明がつかない強さな分けで……」
遠坂「どうすんのよ、一体!?」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 00:36:49.68 ID:GHIsxt9DO
セイバー「…………」チラッ
士郎「―――」コクッ
士郎「遠坂!!」
遠坂「な、何よ!?」ビクッ
遠坂「言っとくけどまだ負けた分けじゃ――――」
ギュッ
遠坂「あ、ぁぁあ、あの、士郎!?」
士郎「……俺は遠坂にはこんな事で傷ついて欲しくない。いや、遠坂を失いたくない!!」
遠坂「――――っ!」プッシュー…
士郎「それでも行くなら、俺はなんとしてでも止めてやる!俺は遠坂が大事なんだ!!」
遠坂「あわわわわわわ」
士郎「だから―――」
遠坂「わわわ、分かった!分かったから!ちょっと放して!!」
士郎「あっ、わっ、悪い……」パッ
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 00:45:28.71 ID:GHIsxt9DO
遠坂「……分かったわよ」
士郎「……へ?」
遠坂「……どの道アンタのサーヴァントが相手じゃ勝てっこないし、ね」
士郎「……遠坂」
セイバー「だからサーヴァントではないと」
遠坂「その代わり、この戦争中わたしにこの家の一室を提供なさい」
士郎「へ?」
遠坂「何?こんなか弱い女の子をほっぽり出す分け?」
士郎「……ああ、分かった」
遠坂「それとアンタ、わたしに弟子入りなさい」
士郎「えっ?いいのか?」
遠坂「それくらいしなきゃ割に合わないわ」
士郎「いや、こっちこそ願ってもない事だよ。宜しく頼むよ、先生」ニコッ
遠坂「そっ、そこは普通で良いわよっ。このバカっ」///
士郎「そうか?」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 00:55:38.63 ID:GHIsxt9DO
士郎「じゃあ、あらためて宜しく頼むよ、遠坂」スッ
遠坂「ええ、宜しくね、士郎」キュッ
アーチャー(……良いのか、凛?)
遠坂(……そういう台詞は勝ってから言うのね、この雑魚サーヴァント)
アーチャー(ぐおお……)
遠坂「……ところで、さっきから隅っこで泣いてるあの女の子は?」
??「シクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシクシク……」
士郎「ああ、帰ってきたらいた女の子で、自分はセイバーだ、って言ってるんだけど」
遠坂「……ふーん」
士郎「セイバーと戦ってボコボコにされてからあの調子でさ」
遠坂「そ、そうなんだ……」
士郎「とりあえず、セイバー(仮)と呼ぶ事に」
セイバー(仮)「いやあああああああああぁぁぁぁぁああ」
遠坂「……不幸な」
続く
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 01:00:38.87 ID:GHIsxt9DO
と、言う分けで始めましたFate×??のクロスSSです。
セイバーの正体は勘の良い方ならすぐ分かると思われますが一応ネタバレしないで欲しいと思ってみたり。
ダラダラと話も執筆も進みますが、付き合っていただければ幸いです。
こんな駄文におつきあい頂きありがとうございました。
それでは、また。
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(滋賀県)
[sage]:2012/04/12(木) 01:06:39.58 ID:XB+BO7zko
乙、まぁ頑張れよセイバー
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 09:09:41.55 ID:SvugOR1SO
セイバー(笑)…遅刻すんなよ…
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 22:50:57.74 ID:GHIsxt9DO
――――――朝
ガラガラ
「せんぱーい、お早うございま……」
遠坂「え、あれ、桜!?」
桜「えっ、えっ?な、何でねえさ、じゃなかった遠坂先輩が先輩の家に―――?」
「おはようございます、凛」
桜「えっ、誰ですこの人!?」
遠坂「えー……、話せば長くなるから、とりあえずウチに用があるなら上がってご飯でも食べながら話すわ」
桜「え、でもこの人……」
遠坂「そうね、とりあえずセイバー(仮)って呼んでやって」
桜「セイバー(仮)……」
桜「…………ぷっ」
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 22:57:03.94 ID:GHIsxt9DO
―――――何故こんな事になったのか。
イレギュラーな召喚の上、呼び出されてみればいきなり分けのわからない金ピカにどつかれるは、挙句の果てにセイバー(仮)。
……とても納得できません。
サーヴァントとして認められていない為かマスターたるシロウの側にはべる事もできず与えられた個室でぐっすり。
……まあ、待遇は悪くはないんですが。
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 23:05:12.00 ID:GHIsxt9DO
しかし、このままではいけない。私は聖杯を手に入れねばならないのだ。
その為には英気を養い魔翌力を蓄え来る決戦に備えねばならない。……ならないのだが。
セイバー(仮)「あ、あの、シロウ。おかわりを……」ソッ…
士郎「はははっ、どうぞセイバー(食)。どんどん食べてくれ」
……ちょっと待て。いま、表記がおかしくありませんでしたか?
アーチャー「全く、三杯目くらいそっと出せないものかね?」
黙れ最弱。〆ますよ、後で。
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 23:15:06.95 ID:GHIsxt9DO
……しかし、このまま食事を遠慮気味にとっていても魔翌力の回復にはおぼつかない。
セイバー「丼ばち三杯は遠慮気味とは言わないのでは?」パクパク
うるさい吊り目。私はこうする事が魔翌力回復に一番効率が良いんです。
さて、食べ終えれば魔翌力温存のために睡眠を――
セイバー「何を言っているセイバー(食)」
いま確かに表記が(食)になっていますよね!?
セイバー「食事が終えれば掃除と洗濯」
アーチャー「ああ、あと庭の草むしりもだな」
そ、そんな!?私は次の戦いに備えて魔翌力の温存を!!
遠坂「あら、良いじゃない。どうせこの後はゴロ寝なんだし」
凛まで!!
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 23:22:16.91 ID:GHIsxt9DO
士郎「い、いいよ。そんな事して貰わなくても」
セイバー「いや、この所こいつの生活態度は目に余る。あまり甘やかすものではない」
士郎「そ、そうかなぁ」
士郎「……じゃあ、宜しく頼むよ、セイバー(食)」
……ええ、もう突っ込みませんよ。
アーチャー「ふむ、騎士王の草むしりとは、見物だな」クックッ
……アーチャー。とりあえず、後で〆る。
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 23:32:19.30 ID:GHIsxt9DO
―――こんな調子で現界してから肩身が狭い。
凛やアーチャーはそれとなく私の正体に気づいているし、あのサクラも私の雰囲気に期する事があるようだ。
まあ、あと一人のタイガはいいとして、問題はマスターたるシロウと、そしてこの吊り目だ。
特にこの吊り目のせいで私はろくに魔翌力を回復出来ず、その温存も出来ていない。
と、言うか私の立場はコイツのせいで同居人(A)程度の存在でしかない!
そのせいで家での扱いも軽いし凛やアーチャー、サクラからの扱いも非常に軽い。
……由々しき事態だ。何とかせねば。
アーチャー「どうした?手が止まっているが」ニヤニヤ
……何とかせねば。
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/12(木) 23:49:46.11 ID:GHIsxt9DO
――――夕方
遠坂「ただいまーー」ガラガラ
士郎「ただいまーー、ってどうしたんだ二人とも深刻な顔して」
セイバー「……実は、セイバー(食)が家に居ないのだ」
士郎「何だって!?」
アーチャー「……二人手分けして特売を買いに行った隙に」ガラッ
アーチャー「これだ」
士郎「!?これは!」
セイバー「……酷いものだ」
アーチャー「ああ……」
セイバー「見ろ、空になった漬物入れにごはんですよの瓶を――――」
士郎「そんな……、お釜はと言わず冷蔵庫の中まで食い荒されてるなんて!?」
士郎「セイバー(食)……」
士郎「そんなにご飯が足りなかったのか……」グッ
遠坂「って、ちがーう!!」
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 22:12:38.78 ID:vpr2fAIDO
凛「とにかく大急ぎであの子を探しましょう!!」
士郎「そうは言ってもどうやって探せば……」
凛「アンタ、あの子のマスターでしょう!?令呪はどうしたのよ令呪は!!」
士郎「令呪ってこれの事だよな」スッ
凛「そうよ、この様子だと何らかの非常事態があったのかもしれない」
アーチャー「ただの食い散らし状態だと思うが」
セイバー「だな」
凛「シャラーップッ!!とにかく呼んでみて!!」
士郎「あ、ああ、分かった……。では、来いセイバー!!」
セイバー「……さっきからここにいるが?」
士郎「デスヨネー」
凛「って、ちがーう!!」
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 22:21:20.30 ID:vpr2fAIDO
セイバー「うーむ、となると」
アーチャー「まあ、まずは警察に連絡だな」
士郎「一応藤ねぇにも連絡入れとかないと……」
アーチャー「ふむ、ところでエミヤシロウ。あいつに携帯の一つでも持たせて置いたのか?」
士郎「あ―――」
アーチャー「やれやれ、これだからな」フゥ
士郎「何だと!?」
セイバー「まあまあ、今は身内で揉めてる場合ではない。とにかく捜索願いを出さないと」
凛「って、ちがーうっ!!サーヴァントが迷子になって警察に捜索願いを出されるなんて前代未聞よ!!」
士郎「え、だって、サーヴァントならここに」
セイバー「だからサーヴァントではないと」
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 22:29:45.93 ID:vpr2fAIDO
凛「とにかく、警察に連絡するのは中止!」
セイバー「なら、あの言峰とやらに」
凛「もっとだめ!!」
凛「とにかく、こっちに来て士郎!!」グイッ
士郎「あ、おい、遠坂……」
士郎「で、どうするんだよ一体」
凛「―――さっき令呪を使って強制召喚をしようとしたけど失敗したわよね?」
士郎「????」
凛「あーー、詳しい話はいいわ。とにかく手を出して動かないで」
士郎「?こうか」スッ
凛「そう、そのまま―――」
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 22:39:56.49 ID:vpr2fAIDO
―――――柳洞寺
セイバー「で、ここまで来たわけだが」
士郎「本当にここにセイバー(食)がいるのか?」
凛「ええ、間違いない。探知魔術がここを示しているし、どうにも得体の知れない魔翌力が充満しているしね」
セイバー「ふむ、確かにこの先の門前には何やら奇妙な気を感じるが」
凛「……単なる使い魔か、それともサーヴァントか」
セイバー「行ってみん事には分からんか」
凛「そういう事。覚悟はいい、士郎?」
士郎「……ああ!!」
凛「それじゃ、行くわよ!!」
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 22:45:31.98 ID:vpr2fAIDO
――――――
ピンポーン
「はいはーい、今でま……」
士郎「いやぁ、どうも」
セイバー「宅配便です」
「はい、どうもご苦労さまーー、ってそんな配達員いるかーーーーっ!!!!」
セイバー「いや、しかし門番はちゃんと通してくれたが?」
「……ササキ、アトデシメルッ」
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 22:52:05.62 ID:vpr2fAIDO
「どうした、何をやっているキャスター」
キャスター「あっ、宗一郎様、実は……」
葛木「うむ、どうした衛宮?」
士郎「あ、先生。こんばんわ」
葛木「うむ。それと遠坂。蹲ってどうした?」
遠坂「……いや、ちょっとこの状況について行けなくて……」
葛木「うむ。そうか」
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 22:56:12.54 ID:vpr2fAIDO
葛木「それで何の用だ。世間話をしにきたわけでもあるまい」
遠坂「……ええ、そうよ」スクッ
遠坂「……ここにセイバーのサーヴァントがいる筈よ。返してもらいに来たわ―――――」
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 23:12:38.30 ID:vpr2fAIDO
――――――
キャスター「どうぞー」コトッ
士郎「あ、どうも」ペコリ
遠坂(じゃ、なーーーい !!)
遠坂(何でわたし達が居間に通されてお茶なんか出されてんのよ!?セイバーはセイバーでなんか葛木と一緒に行っちゃうし!?)
キャスター「?どうしました」ニコ
遠坂「いえいえ何も……」オホホ…
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/14(土) 23:20:59.11 ID:vpr2fAIDO
遠坂(目の前にいるのは確実にキャスターのサーヴァント。このまま一気に倒すチャンスなのに!セイバーが戻ってこないと手が出せないじゃない!?)
キャスター(……それはこっちの台詞よ、小娘。マスターの指示がなければ貴様らなど物の数分で消し炭にしてやれるものを!!)
キャスター(……しかし、あのセイバーとか言う男がいる限りそう容易くはいかないか。女の子の方のセイバーはぬけぬけと乗りこんで来た所をアサシンで足止め、機を計って捕らえられたけど、あの遠坂とかいう小娘がいる限りそうは上手くは行かないか……)
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/04/15(日) 22:42:27.31 ID:p6IVZNWko
乙!来てたのかsage進行だし気付かんかった
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