このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

れいか「ココロやすまるトコロ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/22(日) 15:05:44.36 ID:8NfE8mWF0
〜まず始めに〜

・一度某SNSに投稿したやつ
・れいかちゃん視点

です。それでもOKという方はどうぞ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1335074744(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/22(日) 15:07:07.60 ID:8NfE8mWF0
生徒会の仕事が終わり、誰ともすれ違うことなく二年二組の教室に戻ってくる。
 扉を開ければ、夕日が差し込む誰もいない教室が目に入った。
 わずかに反響しながら学校全体に下校時刻を知らせる音楽が鳴り響く。それに逆らうように教室に入り、窓際の席に腰かけた。
 閉じられた窓から外を見れば、長い影法師を作りながら各々の家に向かう生徒の姿がちらほらと確認できる。

 先週から新しい行事を催そうと、生徒会の仕事が忙しくなった。
 皆を楽しませるためと思うと、慌ただしい準備に明けくれるのも楽しいことだ。
 けれどその分、皆と一緒にいられる時間が減ってしまった。みゆきさんとあかねさん、やよいさんにそして――なお。
 放課後はもちろん、昼休みも四人と少ししかいられないことが寂しい。
 はぁと唇から零れた吐息に、皆と共にいられないことに相当堪えている自分に気づく。
 特になおの傍にいられないことが辛かった。
 同じクラスなのに、同じプリキュアの戦士なのに。他の人よりも一緒にいられる時間は長いのに、それでも今は隣にいない。
 まだ生徒会のメンバーしか知らない行事は来月の中旬に開催。それまでこの状況が続くのかと考えてしまい、心臓が締め付けられているように苦しくなって自身をかき抱いて縮こまる。

れいか「……全て皆さんの笑顔のため。そのために、私は……」

言い聞かせるように呟くと、少し気が楽になる。
 ほっと腕の力を緩めたその瞬間、後ろの扉ががらりと開いた。
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/22(日) 15:10:11.75 ID:8NfE8mWF0
なお「あれ、れいか!?」

れいか「な、なお! どうして?」

聞き慣れた声に振り向けば、肩より少し長めに伸ばされた髪を黄色いリボンで結んでいる、今まさに焦がれていたなおの姿があった。
彼女の姿を見ただけで動悸が激しくなる。発した声は上擦っていて、それが恥ずかしい。

なお「それはこっちのセリフ。私は筆箱忘れたから取りに来たんだ」

部活終わりなのだろう、うっすらと額に汗のかいたなおは、教室に入ってくると自身の机の引き出しを漁り筆箱を取り出した。
その一つ一つの動作さえ見惚れてしまうのは、前よりも一緒にいられる時間が減ったせいか。

なお「れいかは?」

れいか「私は生徒会の仕事が終わったので鞄を取りに」

自分に向いた視線にどきりとする。
少し違うが本当のことと、生徒会に行く前に机にかけておいた鞄を指差した。

なお「お疲れさま」

れいか「なおこそ、お疲れさま」

にこりと笑えば、なおも「うん」とほほ笑む。
それだけで先ほどまでもやもやと曇っていた心に光が差しこむ。
筆箱を鞄にしまったなおが傍に寄ってきた。
思わず居住まいを正す。二人きりになれるのはいつ以来だろうと考えてしまう。


4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/22(日) 15:13:32.98 ID:8NfE8mWF0
なお「れいか、疲れてるみたいだね」

なおの手が伸びてきて、私の前髪を押し上げ額に触れる。
触れている部分が徐々に熱くなっていっている気がして、声が掠れた。

れいか「そう、かしら?」

じっと見つめてくるなおの瞳に、自分は疲れているのだろうかと思考する。
大変なことだけれど仕事自体は楽しくて、疲れるとは思ってもみなかった。
それに、早く済ませればまたなおや皆との時間が増えると、ただ頑張っていただけ。

なお「そうだよ。ここ最近顔色悪い。ほら、隈もできてる」

額にあった手が目元を指差すように触れる。
朝、鏡で見た時はなかったような、けれどなおが言うならあるんだろう。
いつも、自分よりも私のことを言い当ててしまう彼女だから。

れいか「なおには分かっちゃうのね」

なお「分かるよ。何年の付き合いだと思ってるの?」

なおにとっては些細な言葉かもしれないけれど、私にとってはとても喜ばしいことを告げられて口元が緩んだ。

なお「れいか」

名を呼ばれると同時に、なおが私の首に手をまわし抱きついてきた。

れいか「ひゃっ……なお!?」

驚いて素っ頓狂な声を上げてしまう。
汗と柑橘系の制汗剤が混じった甘酸っぱい匂いが鼻腔を満たし、上半身に感じるなおの体温と共に私の心拍数を上げていく。
そんな私を知ってか知らずか、なおは私の頭を優しく撫で始めた。

なお「あんまり煮詰めちゃ駄目だよ。れいかは時々頑張りすぎて熱出しちゃうんだから」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/22(日) 15:15:51.74 ID:8NfE8mWF0
なおの言葉は宝石のように一粒一粒輝き、私の心に沁みていく。
腰まで続く髪の流れに沿うようにゆっくりさすられ、ほぅと安堵の息が零れた。
一度高ぶった鼓動が、小さく聴こえるなおの心音に合わせるようにゆったりとリズムを刻むようになる。

なお「いつも私たちのために頑張ってくれていること、みんな知ってるよ。何より私が知ってる。だからね、たまには甘えてよ」

ぎゅっと回された腕に力がこめられ、なぜだかこみ上げてきた涙をこらえながら「はい」と答えた。
そろそろと自分の腕をなおの背にまわすと、耳元でふふっと彼女が笑う。

れいか「なお、ありがとう」

肩に頭を軽く乗せ、目を瞑る。
いつもなおは私を見ていてくれている。
それが少し前まで感じていた寂しさを吹き飛ばし、優しい温もりで心を癒してくれる。
嬉しくてたまらなかった。これがみゆきさんの言うウルトラハッピーというものなのだろう。

なお「どういたしまして」

頭から背へと移っていった手がとまり、引き寄せられる。
近かった距離がさらに短くなり、私となおの胸が触れ合う。
心臓の音が重なって聴こえて、一つになってしまったような錯覚に陥った。
しばらくそのまま無言で抱き合っていると、やがてなおの腕の力が弱まり縮まった二人の間がまた広くなる。
離れた体温がすぐさま恋しくなって、顔をあげてなおを見た。

なお「そろそろ帰ろうか。もうすぐ見回りの先生が来ちゃうだろうし」

はっと外に視線を向けると、窓の向こうにあった夕日はかなり低い位置まで降りてきており、反対側にはもう紺色の夜空が姿を現わしていた。

れいか「そうね」

最後まで握っていたなおの制服の裾を名残惜しくも離し、荷物を持って立ち上がる。
二人並んで薄暗くなった教室を後にした。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/22(日) 15:17:40.18 ID:8NfE8mWF0
なお「ねえ、れいか」

人っ子一人会うことなく玄関まで来ると、なおが私のほうに向き手を差し出してきた。

なお「久しぶりに一緒に帰るんだし、手つながない?」

れいか「え?」

驚いて差し出された手となおを交互に見つめてしまう。

なお「……嫌かな?」

れいか「そんなこと……!」

ない、と急いで自分の手をなおの手に重ねる。
すると物悲しそうな困ったような顔だったなおの表情が変わり、満面の笑みになった。
綺麗なほほ笑みに見惚れ、私まで嬉しくなって、さっきなおが私を抱いた時のように今度は私が強くなおの手を握り締める。

なお「れいか、帰ろう」

れいか「ええ」

改めて出た誘いの言葉に大きく頷いて、玄関から外へと一歩踏み出した。  
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/22(日) 15:18:30.39 ID:8NfE8mWF0
これで終わり。暇潰しくらいになれたら幸いです。
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/04/23(月) 06:56:11.77 ID:kWpbT60fo
これは期待
7.00 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)