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女「探偵部とな?」男「我輩が部長だ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 21:03:01.81 ID:aZ2fsW69o
・思いつきっぱい

・多分短くなるっぱい

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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/05/01(火) 21:11:10.86 ID:aZ2fsW69o
女「我輩?君の一人称は随分変わってるね」

男「そうかね」

女「少なからず一般にそれを使う男性は見ないよ」

男「一般か。果てさて、貴方は何を基準にして一般としているのかな?」

女「何を基準?」

男「何処からが一般で何処までが一般じゃないんだい?それを説明できるかな?」

女「それは・・・難しいな」

男「ちなみに我輩も無理だ」

女「なんだ」

男「しかしな。それを決めているものは何か、それは答えられる」

女「へぇ、教えてほしいな」

男「”経験”だ。これは一般の話だけでなくすべての基準をもって言えることだろう」

女「ふむ」

男「そして此処、探偵部の行う推理もそのひとつ」

女「と言うと?」

男「経験を基準にして行われるということさ」

男「経験を、知識を、身体を使って行う動作」

男「それこそが推理」

男「ソレを行うのが探偵」






男「―――貴方も探偵部に如何かな?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 21:16:37.03 ID:aZ2fsW69o
__________________________________________

男「コーヒー飲むかい?」

女「戴くよ」

男「コーヒーというのは探偵の必須アイテムだと思うんだ」

女「確かにそういうイメージはあるね」

男「どうぞ」

女「有難う」

男「・・・・・どうだい?香りが良いだろう」

女「・・・・・ほう、美味しいね。どこのメーカーの物を使ってるんだい?」

男「自作ブレンドだ」

女「ほうほう」

男「豆から選ぶのが楽しくてね」

女「へぇ。豆を選ぶセンスが在るね君は」

男「貴方も今度一緒にどうだい?」

女「良いね」

男「ふむ、じゃあ週末予定を開けておくと良い」

女「わかったよ。・・・・でもその前に」

男「何か?」



女「いい加減探偵部としての活動はしないのかい?」

男「これといって無いなぁ・・・・・ああ、コーヒーが美味しい。」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 22:29:51.49 ID:aZ2fsW69o
女「もう私が入部してから1週間経つけど」

男「何も依頼がなければ何もすることはない」

女「そういう言い訳?と言うより、本当に推理できるの?」

男「―――今日は寝坊して急いで学校に来たみたいだね」

女「・・・へぇ、実践?」

男「まぁ論より証拠という訳だ。我輩もまどろっこしいのは嫌いでね」

女「で、根拠を聞きたいのだけれど」

男「まぁ焦るなよ。コーヒーもう一杯如何かな?」

女「戴くけど、それより」

男「それより先ず背中の泥を払うといい」

女「ん・・・?ああ・・・まさかそういう事?」

男「そう、貴方の背中の泥を見て推理したわけさ」

女「・・・順序立てて君の推理を聞かせて?」

男「何、簡単なことさ」

女「そういう前置きは要らないから」

男「気分が乗らないな」

女「じゃあ仕方ないね」

男「さて、先に行ったとおり簡単なことさ。昨日の夜、通り雨が降ったね」

女「ゲリラ豪雨って言う奴かな」

男「その雨のお陰で地面はぬかるんだ。それはわかるかな?」

女「わかるよ、その位」

男「結構。当然グラウンドも?」

女「ぬかるんだ。うちの学校は靴箱前にグラウンドが在るね。だから慌てて走って泥がついた。そういう事かい?」

男「いいや。我が校のグラウンドは水捌けが大変よろしい。よって朝には乾ききっていたはずさ」

女「へぇ・・・そういう事じゃなかったんだ」

男「君は確か電車通学と言っていたね」

女「ええ」

男「と言うことは電車にさえ乗れば別に泥がつく事なんて無い。では何故泥がついたか」

女「・・・寝坊したと?」

男「何故という程もない。家から駅までの間か駅から学校までに走ったのだろう。多分家から駅までだろうけどね。この場合、どのような理由であれ遅れたという推理は強ち間違ってはいないと思われる。ではその寝坊という結論にたどり着いた訳は」

女「訳は?」

男「髪だ」

女「髪?」

男「貴方のその長髪。日頃は後ろの毛先までキレイに手入れされているが、今日は酷く荒れている」

女「それだけ?」

男「まぁ、それだけといえばそれだけというか。あとは近道でもしたのかなという位で」

女「近道、したわね。何で?」

男「滅多に舗装路以外を歩くことなんて無いからね今の時代。泥が跳ねるような場所を通ったということは近道でもしたのじゃないのかね?と。」

女「ふむふむ」


5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/01(火) 22:32:40.54 ID:PoJuWreDO
期待
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 22:37:48.71 ID:aZ2fsW69o
女「人間観察が趣味のストーカーにしか見えないわ、君」

男「・・・・ストーカーは取り下げてほしいね」

女「人間観察が趣味なのは否定はしないと」

男「どうあがいても人間観察は推理に必須だからね。心理・・・いや、人間心理全般が理解できないと推理も多岐に渡って考えが広がらないだろう」

女「そうね」

男「と言っても我輩の推理も幼稚な物。モノ探しを手伝うくらいしかできないね」

女「さっきの推理、殆ど勘にも見えたけど」

男「否定はしない、否定はしないけど」

女「けど?」

男「・・・勘っていうのも侮れないものだよ?」

女「そうね」

男「閃きと置き換えると尚良し」

女「閃きね」

男「推理小説みたいにキチンとした解決につながる証拠や糸口が用意されてるわけでもない現実では、閃きが必要なのだよ閃きが」

女「まぁ・・・一理あるかな」

男「という訳だ」

女「という訳ね」

男「今日も部室は平和だよ」

女「部なのか店なのか」

男「店、というと?」

女「コーヒー喫茶」

男「・・・・・成る程。そっちに乗り換えても良いかもな」

女「本気に聞こえるから。辞めなさいね?」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 22:49:28.21 ID:aZ2fsW69o
男「――――――ん? 」

女「ノックの音が聞こえたわね」

男「対応してくる」

女「してらっしゃい」

男「聞き方によると命令語のようにも」

女「聞こえないから、ほら」

男「わかってるさ」









男「なにかご用でも」

少女「あ、あの」

男「可愛いご客人が来たものだ。どうかしたのかな?」

少女「私、中等部の者なんですけれども」

男「中等部、ですか。また遥々遠いところから」

少女「探偵部が高等部にあるとお聞きして」

男「如何にも、ここが探偵部ですが」

少女「依頼・・・があるのですが」

男「おおっと、依頼ですか。では立ち話も不自由なものです。中へどうぞ」

少女「失礼致します」









女「あら、可愛いお客さん」

男「中等部の方らしい」

女「犯罪でも犯しちゃった?」

男「依頼だ」

女「冗談よ」

男「半分本気に聞こえたな」

少女「・・・あの」

男「おおっと、悪かった。こんな雑談で時間を潰してしまって申し訳ない」

女「こんなとは」

男「で、依頼の話を聞こう」

少女「ええ・・・あの、私誰かにストーカーされている気がして・・・いや、私の思い過ごしなのかもしれないのですが」

男「ほうほう」

女「・・・・・・」

男「何故我輩を見る」

女「いや、容疑者が身近にいるとね」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 23:00:31.95 ID:aZ2fsW69o
少女「・・・・・・」

男「違うからな?全く・・・あらぬ疑惑がかけられてしまった。これでは推理に支障をきたすぞ?」

女「悪い悪い。今のは冗談だから安心してねお嬢さん」

少女「は、はい」

男「で、そのストーカーだが。居るか確かめて欲しい、あわよくば捕まえて・・・話をしたい、と言ったところかな?」

少女「・・・そ、そうです。何故話をしたい・・・まで」

男「君の目がそう言ってるからさ」

女「嘘よ」

男「おいおい」

女「本当は?」

男「まぁ・・・その何だ。本当に捕まえて警察に突き出したいとか、殴りたいとか言うのなら我輩達に相談しに来ることは考えにくい。友人に先ず話すだろう。しかしこの様子だと友人には話していないようだ」

少女「そのとおりです。友達には話していません」

男「ストーカーは女の敵だからな。きっと見つかったら校内で噂、はたまた虐められるかもという予想はつく」

女「校内?なんでここの生徒だと?」

男「外部か内部かの二択で」

女「勘・・・・」

男「まぁ内部という予想としては、中等部は学校にいる時間が長い上に通学距離は短く外部の人間のストーカーというのは考えにくいと言う所かな」

女「そういうふうに聞くと納得行くね」

少女「・・・・・」

男「どうしたのかな?魂が抜けたような顔をしている」

少女「す、凄いですね」

男「ん?」

少女「今の推理だけでカッコいいって思いました。尊敬しますっ」

男「ん・・・・んん。コーヒーでも注いで来ようかね」


少女「あ、あれ・・・何か悪いことでも言いましたでしょうか・・・」

女「ああいう人間は無邪気な尊敬や褒め言葉に慣れてないのよ」

少女「推理、ですか?」

女「見てればわかるよ」

少女「・・・・ふふっ、そうですね」









男「くしゅん」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 23:08:53.43 ID:aZ2fsW69o
男「どうぞ。我輩の特製コーヒーだ」

少女「有難う御座います」

男「・・・さて、手短に行こう。中等部は下校時間に厳しいからね」

少女「はい」

男「先ずストーカーされたと思った時期を聞こうか」

少女「時期・・・ですか」

男「ああ、時期だ」

少女「そうですね・・・6月半ばです」

男「ふむ。・・・中等部も確か体育祭は5月初旬だったか」

女「ええ、確か」

少女「はい、そうです」

男「では、ストーカーされてると思った場所、気配を感じた場所。そのへんを聞こうか」

少女「場所・・・ですか」

男「廊下とか人間の多い場所かな?」

少女「そうですね・・・良く覚えてはないですけど、廊下とか・・・視線を感じた気がします」

男「ふむふむ。ほかに特徴のある場所では?」

少女「特徴・・・?」

男「靴箱、トイレ、体育館とか、まぁ校舎は校舎でも人が集まりやすい所、集まりにくい所があるからね」

少女「体育館・・・体育館。そうです、体育館で視線を感じたことがあります」

男「ほう。初等部の体育は男女混合だったかな」

少女「いえ・・・でも時々重なるときは」

男「・・・・・・・分かった。それぐらいかな、聞いとくべきことは」

少女「追々思い出したり感じたら此処に来て報告します」

男「有難う。でも遠いから無理しなくていいからね?」

少女「はい」

男「さて、じゃあ後は我輩達の仕事だ。貴方は下校時間に合わせて帰るといい」

少女「もう・・・帰っていいんですか?」

男「ん・・・そうだな」









男「では、コーヒーもう一杯如何かな?」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 23:18:11.43 ID:aZ2fsW69o
_______________________________________

少女「では、また後日」

男「ああ、また」









男「ふぅ・・・年下というのは活気溢れて良いものだな」

女「ねぇ」

男「何だ?」

女「ストーカー?だっけ、本当に居るの?」

男「ああ、アレは居ると見て間違い無いと思う」

女「へぇ・・・さっきの話から推理したわけ?」

男「いいや、あの子の顔見たら分かっただろう?あれは何度も葛藤した上に相談しにきた人間のする顔だ」

女「伊達に人間観察してないのね」

男「まぁね」

女「で・・・どの学年のどの人間か、というくらいの目星は付いたの?」

男「さぁて」

女「はぐらかさないでよ」

男「自分で推理するといい。君も探偵部だ」

女「むぅ」

男「それに我輩も完璧に確信を持っているわけじゃない」

女「そうなの?」

男「ああ。灰色の脳細胞、エルキュール・ポワロ。彼は一つの部屋で事件を解決するが、我輩にはそんな芸当はできない」

女「そりゃあね」

男「かといってシャーロック・ホームズのように能力も万能ではない」

女「うん」

男「というわけで、両者の技術をくすねて、うまい具合に自分の本領を発揮するしか無いのさ」

女「というと?」

男「ま、行動少々推理多々といった割合で」

女「じゃあ今から中等部に?」

男「うーん・・・いや、先ずは図書館かな」

女「図書館?」

男「資料室と言うべきかな」

女「増々わからないけれど」

男「行ってみれば分かるさ」

女「言葉に従うしか無いね」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 23:31:24.71 ID:aZ2fsW69o
______________________________________

男「ついた。資料室だ」

女「ここで何をするの・・・?」

男「今年の中等部の体育祭のプログラムと、中等部教師の名簿を」

女「教師?生徒じゃないの?」

男「先ほどの彼女の話を整理してみてくれ」

女「・・・6月半ばから、廊下や体育館で視線を感じる」

男「そう」

女「ここからどうして教師が視線の主だと?」

男「先ず廊下や体育館でという所」

女「体育館だから体育教師とか言いう安直な発想じゃないわよね?」

男「違う違う」

女「じゃあ?」

男「あの子の口調は聞いたかい?あれは中々礼儀のなっている子だったね」

女「今そんな話?」

男「礼儀のなっている子というのは結構な割合で学業のデキる子だ」

女「そうだけど。それは一概には言えないわよ?」

男「じゃあちょっと話題を変えよう。彼女のストーカーが生徒だった場合だ」

女「ええ。生徒のほうが私は可能性が高いと思うわ」

男「ほう。理由を聞きたい」

女「確実に生徒のほうがストーカーしやすいから」

男「・・・やれやれ」

女「ん?私変なこと言ったかしら」

男「君は他の学年の廊下は堂々と通れるタイプかな」

女「ええ」

男「通りでね」

女「どういうこと?」

男「ストーカーする人間なんて言うのは、拗れた恋愛感情を伝えきれない輩が多いんだよ。つまり堂々と好意を伝えられないわけ」

女「へぇ」

男「と言うことはだ。他学年の廊下なんて堂々と通れるタイプじゃないよね」

女「まぁ・・・そうだけど。同学年じゃないの?」

男「そこで今さっきの話が出てくる。彼女は学業優秀だろうという話だ」

女「何で?関係あるかな?」

男「ああ。学業優秀な女の子が、自分の身の危険に際して重要事項を簡単に忘れるかね?」

女「ううん・・・でもぼーっとしてたとか」

男「どうだろう。彼女が呆けてるように見えるかい?」

女「そこまで来ると推定論ね」

男「推定論。大いに結構。たどり着く答えが正しければその間の式はどうでもいいのさ。数学と一緒だね」

女「・・・君、数学好き?」

男「大嫌い」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/01(火) 23:42:57.15 ID:aZ2fsW69o
男「我輩の予想としては、彼女は至る場所で視線を感じていたのだろう」

女「ほう」

男「同学年ならば同学年の廊下でないと、不審がられて、ましてや性格上無理だろう」

女「決め付けね」

男「あくまでも一つの仮定だと思ってもいい」

女「でも彼女のクラスメイトだったとしたら?」

男「大いにあり得るが」

女「あり得るが?」

男「それは彼女が既に気づいてておかしくないと思わないか?」

女「そうね」

男「そこでこの選択肢。教師、さ」

女「へぇ」

男「どの学年の廊下を歩いてても後ろから付いて行っていても不審じゃなく、彼女が警戒対象から外していたのも頷ける」

女「確かに」

男「ただ、全くもって確証はない」

女「そうね」

男「だからこそ・・・この体育祭のプログラムだ」

女「? それは能くわからないね」

男「彼女は体育祭後にストーカーされている。これはどういうことだか分かるかい?」

女「多分体育祭でなんらかの関係があった人物の可能性が高いってこと?」

男「まぁ、可能性としては多分高いだろうね。だからこそこうして・・・ね?」

女「・・・教職員と生徒会役員による借り物競争・・・か」

男「一つ可能性が出てきたね」

女「そうね・・・」

男「まぁ、これで彼女が生徒会じゃないとかだと、双六でいう3マス戻る、とかになるけど」

女「まぁ、明日に彼女に聞かないとわからないね」

男「これにて推理は明日に持ち越し」

女「お疲れ様でした」

男「何を言ってるんだい?」

女「ん?」

男「我輩が一つの可能性の検証だけで満足するとでも」

女「・・・・・・・」









男「さて、貴方の推理も聴かせてもらおうかね。勿論、同学年のパターンでもいいよ?」


男「なんて言ったって、 探 偵 部 だからね」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/05/02(水) 00:14:02.93 ID:Oe4z0Edp0
なんとなく「貴方」より「貴女」の方が男が紳士っぽく見える。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/17(木) 00:38:58.08 ID:4SzBv8qTo



男「さて、随分と日が暮れてしまった」

女「誰かさんのせいでね」

男「心外だな。我輩としては飽くなき真相への追求をだな」

女「はいはい、今日は帰りましょうねー」

男「ううむ・・・」

女「で」

男「なんだね」

女「どうやってストーカーを立証するわけ?」

男「証拠を立てるしか無いんじゃないのかな」

女「言葉遊びをしてる訳じゃないの。」

男「やれやれ、余裕が無いね」

女「帰りの電車に間に合わないからね」

男「時間的余裕か・・・。まぁ簡単に写真でも取ってしまえばいいんじゃないかね」

女「安直ね」

男「素直と言って欲しい」

女「そう簡単に証拠写真が取れるものかしら?」

男「取れるんじゃないかな」

女「まぁ適当」

男「ほら、正直、捜査なんて結構運頼みみたいなところが多いからね」

女「確かに」

男「地道な努力と運が必要なのさ」

女「ふむふむ」



男「ところで・・・帰り際に一杯どうだい?」

女「・・・もうお腹いっぱいよ」

男「残念」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/05/17(木) 00:53:28.14 ID:4SzBv8qTo
______________________________________________
_________________________________

男「放課後のコーヒーはいつも美味しいね」

女「そうかもね」

男「窓から吹き込む風が頭を撫でるようにして通り過ぎる・・・風流だね」

女「そうかもね」

男「しがないパイプ椅子・・・汚れた床・・・どれもこれも違った視点で見るといいものに見えてくる」

女「そうかもね」

男「どうした、さっきから同じ事ばかり」

女「・・・・・・・・・」

男「次は黙り込みか?」

女「ねぇ、ストーカーの件はどうなったの・・・?」

男「どうなったのというと」

女「証拠を抑える云々」

男「ああ」

女「・・・・・・・もう2日経ったわよね?」

男「そうだな・・・ううむ、いい香りだ」

女「聞いてる?」

男「聞いてる」

女「彼女が生徒会だと聞いた、そして絡みの多かった男性の教師も聞いた。行動するしか無いでしょう?」

男「まぁまて・・・ストーカーと言っても校内・・・ましてや相手は教師だ。しかも相手は中等部」

女「・・・むぅ」

男「少し作戦を考えなおしたほうがいいような気がしてきてね・・・」

女「確かにね」

男「何もかもうまくいくわけじゃないよ」

女「当然よ、人間なんだから」



男「・・・・無駄に深いねぇ」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/06/19(火) 22:44:31.91 ID:8jZwBUi9o
つづかないのか
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