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ピカチュウ「どうしてこんなにもあの子に会いたいと思うんだろう…」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/10(木) 20:35:30.05 ID:J3+ioyXw0
「どうしたピカチュウ?? お前が特訓に集中できないなんて珍しいな」

そう言って心配してくれるのは、彼は僕の親友のサトシ。今はアイリスっていう女の子と
デントっていう男の人と一緒にイッシュ地方を旅してるんだ。

アイリス「毎日毎日訓練ばっかりじゃピカチュウだって疲れちゃうわよ」

サトシ「そうなのか??ピカチュウ??」

ピカチュウ「ピ...ピカチュウ...」

デント「それならここは1つ、イッツランチタイムと行こうか!!!」

違う。僕が集中できなかったのは疲れじゃない。疲れじゃないけど...僕にも分からない。

デント「さあピカチュウ♪ 僕特製のポケモンフーズだよ♪ これで元気も戻るはずさ!!!」

分からない。

どうしてもう一度、ミミロルに会いたいと思うのか…

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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/05/10(木) 20:37:51.89 ID:LSHSlryJo
サトシ「ピカチュウが喋った!!!!」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/10(木) 21:01:18.34 ID:J3+ioyXw0
とりあえず続き。ポケモンがしゃべってても人は理解できてないと解釈してくれると助かる


ポケモンフーズはとてもおいしい。でも僕の気分は晴れなかった。

アイリス「ピカチュウ...どうしたのかしら…」

デント「どうやらただ疲れてるだけじゃなさそうだねぇ」

サトシ「一体どうしちゃったんだ?? ピカチュウ…」

結局その日の特訓は中止し、ゆっくり休む事にした。

サトシ「おやすみピカチュウ… 俺に出来る事があれば遠慮しないで頼めよ」

しばらくすると皆の寝息が聞こえてきた。
起こさないようにそっと布団を抜け出し、しばらく歩いた。
どれくらい歩いただろうか。見晴らしのいい崖の上に出た。
ピカチュウはそこに腰掛け、空を眺めた。

星が綺麗だなぁ... どの地方でも綺麗な空は変わらないんだなぁ

ガサッ

突然背後の草むらから物音がした。

ピカチュウ「ピッ!! ピカ!?」

「ピカチュウ、あたしよ」

音の正体はサトシのツタージャだった。

ピカチュウ「ツタージャかぁ... 着いて来てたんだ」

ツタージャ「えぇ、ピカチュウが布団から出て歩いていくのが見えたから。
それで、一体どうしたの??」

ピカチュウ「どうしたって...別に何もn(ry」

ツタージャ「サトシに似てバトル好きなアンタが特訓に集中できないなんて
何もないはずないじゃない。正直に言いなさいよ」

ピカチュウ「…わかったよツタージャ。でも、笑ったりしないでね」
4 :たわし ◆TAWaSIT2OA [sage]:2012/05/10(木) 21:15:12.48 ID:ehp/j+9IO
ピカチュウ「お前が好きだ」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/10(木) 21:41:53.38 ID:J3+ioyXw0
ピカチュウ「サトシと僕は、この地方に来る前にいろんな地方を旅してたんだ」

ツタージャ「へぇ、たしかにイッシュじゃピカチュウは珍しいけど」

ピカチュウ「この前まで僕達はシンオウ地方っていう所を旅してたんだけど...」

ツタージャ「…? どうしたの??」

ピカチュウ「もう一度聞くけど… 笑ったりしない??」

ツタージャ「大丈夫だって、言ってみなさいよ」

ピカチュウ「う、うん。僕達はその地方をヒカリっていう子とタケシっていう人と旅してたんだ。
それでね、そのヒカリっていう子のポケモンにミミロルっていうポケモンがいたんだ。
バイクに轢かれそうになった時に助けてくれたり、食べ過ぎで苦しんでいる時にお腹をさすって
看病してくれたり、とてもいい子だった。どうしてかいつも僕の近くにいたけど…」

ツタージャ「それでその子がどうかしたの?」

ピカチュウ「それが… なぜだか分からないけど急に会いたくてたまらなくなったんだ。
ただ、会いたくて…仕方が無いんだ…」

ツタージャ「…フッ」

ピカチュウ「ああっ/// 今笑ったでしょ!? 笑わないって言ったのに!!!」

ツタージャ「あらごめんなさい。でもピカチュウみたいなポケモンがそんな事で悩んでたなんてね」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/10(木) 22:34:51.60 ID:J3+ioyXw0
ピカチュウ「そんな事って... 僕は真剣に...」

ツタージャ「そう。真剣に悩んでて安心したの。だから思わずね」

ピカチュウ「なんで安心するのさ…」

ツタージャ「ピカチュウがどうしてそんなにも悩んでいるのかあたしにはわかるわ」

ピカチュウ「えぇ!! 僕が分からないのに!? 教えてよツタージャ!!!」

ツタージャ「教えた所で彼女に会えなくちゃ意味が無いわ。すっきりはしないでしょうけど今はその事を
考えてちゃ駄目。もしサトシとそのヒカリって子がまた会う事になったら話は別だけど」

ピカチュウ「待ってよツタージャ...」

ツタージャは背を向け皆の下へ帰って行ってしまった。

ピカチュウ「サトシとヒカリがまた会えたら…かぁ...  あ!!」

流れ星だ。ピカチュウは咄嗟に願い事をした。

ピカチュウ「ミミロルとまた会えます様に!!!ミミロルとまた会えますように!!!ミミロr(ry ああ!!!」

願い事は3回言わなければ叶わない。3回目の途中で流れ星は流れきってしまった。

ピカチュウ「ふぅ...こんな事に頼ってても仕方ないよね...」

ピカチュウはトボトボ歩き出した。

その頃ツタージャは

ツタージャ「ピカチュウがミミロルとまた会えますように!!!ピカチュウg(ry あっ…消えちゃった」

ツタージャも願い事をしていたが1回言うのが精一杯だった。

ツタージャ「サトシとピカチュウの為にも会わせてあげたかったけど... 3回なんて無理ね。
言えた所で叶うとも限らないけど」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/11(金) 00:00:05.31 ID:zrvkjrfu0
の夜ピカチュウはミミロルの事が頭から離れず、一睡も出来なかった。

サトシ「本当にどうしちゃったんだろう、ピカチュウの奴...」

アイリス「昨日も全然眠れてないみたいだし、ポケモンセンターで見てもらったほうがいいんじゃない??」

デント「そうだね… ここからポケモンセンターまではそう遠くないし、行くだけ行ってみよう」

サトシ「ピカチュウ、立てるか?」

ピカチュウ「ピカ…チュウ…」

デント「早く連れて行ったほうがよさそうだね」

アイリス「大丈夫かしらこんなに弱って…」

ポケモンセンターに着くとすぐにピカチュウを診てもらった。

サトシ「ジョーイさん!!! ピカチュウは!!?」

ジョーイさん「体のどこかに異常があるわけでは無いみたい… きっと何か悩みを抱えてるのね。
それが何か分かればいいんだけど...」

その時ライブキャスターに通信が入った。

アララギ「ハーイ、サトシくん。元気でやってる??」

サトシ「アララギ博士!!! 俺は元気ですけどピカチュウが...」

アララギ「アララ!!! それは大変ねサトシくn(ry「ええ!!! 大変ってどうかしたんですか!!?」」

ピカチュウ「!!?」

ライブキャスターから聞こえてきたのは久しぶりに聞く声だった。


一旦寝ます。続きはまた今日
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/11(金) 07:36:33.78 ID:zrvkjrfu0
サトシはライブキャスター持ってないや。ポケセンのテレビ電話に訂正



サトシ「ヒ…!!! ヒカリ!?」

ヒカリ「サトシ久しぶり♪ びっくりした??」

サトシ「お前、ホウエンに行ったんじゃ…」

ヒカリ「ホウエン地方でコンテストの景品がイッシュの旅行券2人分だったの♪」

サトシ「へえ、そんな景品もあるのかぁ。ん??2人分」

ヒカリ「そうよ。ママと行こうと思ったんだけど、ちょっと忙しくて無理だって言うから
変わりに…」

「よぉサトシ。ピカチュウがどうかしたのか??」

サトシ「タケシ!!! 実は急にピカチュウが元気を無くして弱っちゃってさ」

タケシ「それは大変だな…」

ピカチュウ「ピカ!!! ピカチュウ!!!」

サトシ「ピカチュウ!!? 大丈夫なのか??」

ヒカリ「な〜んだ。元気そうじゃない」

サトシ「いやぁ、ヒカリ達の通信が入る前までは元気が無かったんだ。昨日も寝てないみたいだし」

デント「サトシ、この人達は誰だい??」

サトシ「ああごめん。紹介するよ。シンオウ地方を一緒に旅したヒカリとタケシだ」

ヒカリ「はじめまして。わたしヒカリです。トップコーディネーターを目指してるんです」

デント「僕はデント。ポケモンソムリエさ」

アイリス「あたしはアイリス ドラゴンマスターを目指してるの!!!」

タケシ「俺はタケシ。世界一のポケモンブリーダーを目指してるんだ」

それぞれの自己紹介が終わった後、デントが口を開いた。
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/11(金) 08:28:01.96 ID:zrvkjrfu0
デント「サトシ、もしかしてピカチュウは、かつて旅した仲間に会いたかったんじゃないかな??」

サトシ「えっ?? そうなのかピカチュウ」

アイリス「そっ、そう言われて見ればたしかにピカチュウは2人の通信が入った途端に元気になったわよね」

サトシ「でも今までいろんな地方を旅してきたけど、そんな事一度も無かったぜ??」

デント「う〜ん、と言う事はそれほど悩んでしまうほど会いたいと思う仲間が
その中にいたって言うのはどうかな??」

ピカチュウ「ピ、ピカピカ!!」

アイリス「どうやらそれが理由で間違いなさそうね。今ピカチュウすごく嬉しそうにしてたわ」

タケシ「それならどこかで合流しよう。あの時のポケモンもちゃんと連れてきてるし」

ヒカリ「そうね。それがいいわ♪」

ピカチュウの事を心配したヒカリ達の提案で、ヒカリたちがポケモンセンターに迎えに行くという事になった。
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/11(金) 09:21:52.18 ID:zrvkjrfu0
サトシ「よかったなピカチュウ。久しぶりにみんなと会えるぞ!!!」

ピカチュウ「ピカ〜♪ チュウ...zzz」

アイリス「やっと眠れたみたいね」

デント「タケシ達が来るまで寝かせておいてあげようか」

サトシ「そうだな。ゆっくり休めよ、ピカチュウ」

しばらくしてピカチュウは周囲に気配を感じて目を覚ました。

ピカチュウ「ピ…カ?」

そこには寝ているピカチュウを心配そうに見つめるポッチャマ、パチリス、マグマラシ、トゲキッス、マンムー、ピンプク
ウソッキー、グレッグル

そしてミミロルの姿があった。

ピカチュウ「ピカッ!!?」

ヒカリ「アハハ、驚いてる驚いてる♪」

タケシ「よおピカチュウ、具合はもう大丈夫そうだな♪」

ピカチュウ「ピカピ…ピカチュウ!!!」

我に返ったピカチュウは飛び起き再会を喜び合った。

ポッチャマ「ピカチュウ久しぶり♪」 パチリス「またパチリスに電気技教えてね♪」 マグマラシ「心配したぞ」
トゲキッス「また会えて嬉しいです」 マンムー「会えて嬉しいぞピカチュウ」 ピンプク「わーいピカチュウだぁ」
ウソッキー「お久しぶりです!!!」 グレッグル「…ケッ」



今日はサークルで飲み会があるので多分続きは明日になると思う。
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/11(金) 10:33:00.69 ID:R7/Sxn0IO
とりあえずタケシはもうブリーダー志望じゃないぞ
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/05/12(土) 03:22:29.44 ID:jkoPH1eJ0

タケシのピンプクは、ラッキーに進化してるよ
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/12(土) 08:37:09.63 ID:ehrpZnCG0
人生初の飲酒で疲れた...

続きUP。 DPはちゃんと見てたのにタケシの設定ミスりすぎてるw 指摘ありがとう
ブリーダー× ドクター○ ピンプク× ラッキー○ が正解かな??
こういうの初めてだからどんどん指摘してくれてOK


ミミロル「ピカチュウ...」

ピカチュウ「えっ...」

ミミロル「ピカチュウゥゥゥ!!!!」むぎゅうぅぅ

ピカチュウ「ミ、ミミロル///!?」

ミミロル「ピカチュウの具合が悪いって聞いて心配しちゃった〜!!!」

ミミロルは泣いていた。

ピカチュウ「ごめん、心配かけて。でももう大丈夫。心配してくれてありがとう」

ミミロル「よかった〜!!!」

僕の事を心配して涙まで流してくれるなんて、ミミロルは本当に優しい子だな...
それにしても抱きつかれるの久しぶりだな。なんだか懐かしいや。
…でも以前はこんなに胸が熱くなったかな…?
急に会いたいと思ったり、こんなに胸が熱くなったり... 僕は一体どうしちゃったんだろう…

デント「ねえタケシ」

タケシ「ん?なんだい??」

デント「ミミロルは以前からあんな風に?」

タケシ「ああ、そうだよ。ピカチュウの事をね...」

デント「ふむ、もしかしてピカチュウが悩むほど会いたいと思ってたのって...」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/12(土) 17:44:14.17 ID:ehrpZnCG0
サトシ「そうだ!! 新しい仲間を紹介しなくちゃな」

アイリス「じゃああたしのポケモンも!!」

ひょこ

キバゴ「キバー♪」

デント「僕のポケモンもね♪」

イッシュメンバーもそれぞれの手持ちポケモンをボールから出した。

ミジュマル、チャオブー、ツタージャ、ズルッグ、ケンホロウ、ワルビル、キバゴ、エモンガ、ドリュウズ
ヤナップ、イワパレス、マッギョ... 皆それぞれのポケモンを出した。

ヒカリ「うわぁ!!! これがイッシュのポケモンね!!」

サトシ「みんな、ヒカリとタケシだ。ちょっとの間だけど仲良くしてくれよな♪」

ポケモン達はそれぞれ興味を持ったポケモンに近づいた。

ミジュマルはポッチャマ、チャオブーとイワパレスはウソッキー、ズルッグとワルビルはグレッグル、ケンホロウはトゲキッス
キバゴはラッキー、エモンガはパチリス、ドリュウズとヤナップはマグマラシ、マッギョはマンムー

ツタージャはピカチュウとミミロルのほうを見ていた。

ミジュマル「…お前どこかで会った事あるか?」 ポッチャマ「え、初対面だと思うけど...」

チャオブー「どうも、チャオブーです」 ウソッキー「私はウソッキー、よろしくです!!!」
イワパレス「こちらこそ。自分はイワパレスっていうものです」

ワルビル「ジー」 グレッグル「ジー」 ズルッグ「…?」

ケンホロウ「綺麗な羽ですね」 トゲキッス「そんなぁ// 貴方も綺麗ですよ」

キバゴ「卵だ!!! 見せて見せて!!!」 ラッキー「まぁ、元気な子ね」

パチリス「お姉ちゃんも電気を操れるの??」 エモンガ「ふふ、当然よ」

ドリュウズ「その炎、いかしてるじゃねえか!!」 ヤナップ「身も心も情熱的なテイストのポケモンだねぇ」
マグマラシ「そ、そうかな…」

マッギョ「いい奴等だな」 マンムー「お前の方もな」

ピカチュウ「よかった。みんな打ち解けたみたいだ」

そう言いながら立ち上がろうとしたところをミミロルが止めた。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/12(土) 21:24:22.44 ID:ehrpZnCG0
ミミロル「無理しないでピカチュウ。ぶり返しちゃったら大変」

ピカチュウ「大丈夫だよ。もうなんともないから...」

ツタージャ「そうかしら??」

ミミロル「あなたは…??」

ピカチュウ「ツタージャ… 君が知っての通り僕はただ...」

ミミロル「ツタージャ…?」

ツタージャ「いいえ、まだ安静にしているべきよ。あたし達は向こうに行ってるから
あなたが付いていてあげなさい」

ミミロル「あ…はい!!」

そういうとツタージャは何も言わずに皆の方へ戻っていった。

ミミロル「ねえピカチュウ。イッシュ地方であった事、聞かせてくれない?」

ピカチュウ「あ、うん。いいよ♪」

ピカチュウはこれまでにあった事を1つ1つ話し出した。
黒いドラゴンを見た事や、ジム戦で活躍した事、ロケット団の事、仲間の事
話し出したら止まらなかった。

ミミロル「やっぱりピカチュウはすごいね。いつもみんなの先頭に立って...」

ピカチュウ「い、いやぁ、僕は大した事は…」

ミミロル「そんな事ないよ!!! いつもみんなの為に一生懸命頑張ってるよ!!!」

ピカチュウ「ミミロル… ありがとう」

ミミロル「そ、そんな///」

ミミロルは顔を赤くし、モコモコの毛で隠した。

ピカチュウ(この照れ方も久しぶりに見るなぁ...)

その2匹の様子を見守っているツタージャの姿があった。
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 17:56:26.06 ID:VKmne+6c0
書きたい事がありすぎてどれから展開していいやら…



ツタージャ「ピカチュウが自分の気持ちに気付ければいいけど... たぶん無理よね…」

ハァ... とついたため息を、キバゴが聞いていた。

キバゴ「ツタージャどうしたの??」

ツタージャ「え? あぁキバゴ…」

キバゴは純粋にツタージャを心配し、声をかけてきた。

ツタージャ「大丈夫よ。ありがとうキバゴ」

キバゴ「よかった。困った顔をしてるように見えたからぼく心配しちゃった〜」

ツタージャ「…!! そうだキバゴ、お願いがあるんだけど聞いてくれる?」

キバゴ「な〜に?」

ツタージャはキバゴに何かを頼んだ。その頃他の面々はと言うと

ヒカリ「りゅうのさとかぁ... わたしも行ってみたいな〜」

アイリス「じゃあもしあたしがドラゴンバスターになってさとに帰るときはヒカリを招待するね!!!」

ヒカリ「わあぁ,頑張ってアイリス!!!」

サトシ「盛り上がってるなぁ、あの2人」

デント「やっぱり女の子同士気が合うんだねぇ♪ …あれ??タケシは?」

タケシ「ジョーイさん!!! 自分はタケシといいます。イッシュ地方のジョーイさんもそれはそれh」ズギューン!!!

タケシ「しびれびれ…」ドサッ

グレッグル「ケッケッケ」ズリッズリッ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 21:22:37.47 ID:VKmne+6c0
またミスだ... 何回やれば気が済むんだ
バスター× マスター○


サトシ「ははは…」

デント「…な、なかなかパワフルなテイストだね」

ワルビル「ビク!!」 ズルッグ(かっこいい...)サササッ

サトシ「ん?? どうしたズルッg」バキッ!!!

サトシ「痛てえええ!!!!」

サトシ「何するんだよズルッ…グ」パタン

ズルッグはサトシにとびひざげりを食らわせていた。

ズルッグ「ズルル!!!ズルル!!!」

デント「どうやらグレッグルの真似がしたかったみたいだね…」

グレッグル「チラッ ケッケッケ」(あのボウズ、なかなかやるじゃねえか)

エモンガ「〜だからね、男なんてものはそうやってどうたらこうたら…」

パチリス「う〜ん… お姉ちゃんの話むずかしいよ〜」

ミジュマル「お前ハンサムだな」 ポッチャマ「え゛!? そういう君こそ… なんか僕達似てるね」
ミジュマル「なっ!!?だったら俺の方がかっこいいぞ」 ポッチャマ「そういう意味じゃ…」

ウソッキー「へえ、それはよかったですねぇ」 チャオブー「もう餓死寸前でしたよw」
イワパレス「今笑い話に出来ている事が何よりも幸せですね」

ケンホロウ「コンテストですか... ぜひ出てみたいものです」
トゲキッス「ケンホロウさんならきっといい結果が出ますよ♪」

マグマラシ「トレーナーと戦ったの!?」 ドリュウズ「ああそうだ。それがきっかけで仲間になったんだけどな」
ヤナップ「出会いにもいろいろあるんだねぇ」

マンムー「平和だな」 マッギョ「いいことだ」



閲覧数とかわからないけど見てくれてる人いるのかな?? こんなssに…
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 21:42:05.61 ID:dewwtzoIO
見てる
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/14(月) 21:23:11.09 ID:Wcd4whnT0
ヒカリ「もう7時かぁ、わたしお腹減って来ちゃった〜」

アイリス「あたしも〜。ねえ、夕食食べに行きましょうよ」

デント「そうだね。イッツディナータイムと行こうか♪」

タケシ「みんなにはポケモンフーズをやるからな」

サトシ「ピカチュウももう大丈夫そうだしな。よし、行こう」

一同は食堂へそろって移動した。

久しぶりの面々と食べるポケモンフーズは一段と美味しく感じた。
今日1日でみんな完全に打ち解け、とっても楽しい時間となった。

そんな中ミミロルとピカチュウの間に割って入る者がいた。

キバゴ「キバッ♪」

ピカチュウ「?? キバゴ」

キバゴはミミロルに甘えるようにすがり付いた。

ミミロル「えっ...と この子はどうして…」

ピカチュウ「ふう... キバゴどうしたんだい? ミミロルが困ってるじゃないか」

キバゴ「えへへ... それ!!!」

キバゴはミミロルの着ていたベストを持ち出して、部屋から飛び出していった。
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/15(火) 19:44:57.08 ID:U0IKOryO0
続き 平日は全然更新できないや


ヒカリ「えぇ!!!?」 アイリス「キバゴ!?」

やさしくて、相手が嫌がるような事を絶対しないようなキバゴがミミロルのベストを
盗って逃げていったのだから驚くのも無理はない。

デント「キバゴ… 一体何を考えて...」 タケシ「とにかく追いかけたほうがいいんじゃないか?」

サトシ「そうだな、行くぞみんな!!!」 バッ!!!

ツタージャ「タージャ!!!」

突然ツタージャが立ち塞がった。

サトシ「なんだよツタージャ。キバゴを追わないと...」

ツタージャ「タージャ!! タージャ!!!」

ツタージャは身振りそぶりで説明した。

サトシ「お前が行くから俺達は待ってろって事か??」

ツタージャ「タジャ!!!」コクッ

サトシ「よしわかった!! 頼んだぜツタージャ」

ツタージャ「タージャ!!!」

するとツタージャはツルのムチでピカチュウとミミロルを掴んで連れて行った。

ピカチュウ「ピカッ!?」 ミミロル「ミミッ!?」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 23:33:26.42 ID:EfAkGpm70
見てくれてる人に申し訳ない更新の遅さ。とりあえず続き


サトシ「えっ…ピカチュウとミミロルをどうするんだろう??」

ツタージャはポケモンセンターの外まで来ると2匹を降ろした。

ピカチュウ「ツタージャ、どうして僕達を?」 ツタージャ「あのベストは誰の物?」

ピカチュウ「え…ミミロルのだけど」 ミミロル「そ、そうよ」

ツタージャ「そう、それなら本人が探すべきだけど。今日1日看病してくれたミミロルが
困ってるのに何もしないつもり?」

ピカチュウ「でもさっきみんなで後を追おうって…」

ツタージャ(はぁ... 本当に駄目ね)「いいから2匹でそっちを探してきて。あたしはあっちを見てくるから」

それぞれ逆の方向を指差すとツタージャはすぐに行ってしまった。

ピカチュウ「…よくわかんないけど、行こうかミミロル」

ミミロル「あ…うん」

2匹はキバゴを探すために、夜道を歩いていった。
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/17(木) 09:28:29.89 ID:YA/LsNaAo
こういうSSは珍しいな、支援
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/17(木) 22:09:30.17 ID:6BuyYLPZ0
相変わらず更新遅くて申し訳ない。


ピカチュウ「キバゴはまだ小さいからそんなに遠くに逃げないと思うけど...」

ミミロル「あ…!! ピカチュウあそこ!!」

見ると切り株の上に大事そうにベストを持ったまま眠っているキバゴがいた。

ピカチュウ「よかったぁ... よし、連れて帰ろうか」

ミミロル「わたしのベスト、そんなに気に入ったのかな…?」

ピカチュウ「ポケモンがベストを着てるなんて珍しいしね。よいしょっと...」

ピカチュウはキバゴをおんぶし、ミミロルと並んで帰路に着いた。

ピカチュウ(…あっ、そういえば前もこんな事あったっけ)

以前迷宮で皆がバラバラになってしまった時、ピンプクをおんぶしながらミミロルと一緒に歩いた事があった。

(その時のミミロル、少し機嫌の悪かったっけ? それでたしかこうやって…)

ピカチュウはミミロルに手を差し出した。

ミミロル「えっ/// !!///」

(そうだ。あの時もこうやって恥ずかしそうにしてたんだ)

そしてミミロルは恥ずかしがりつつ差し出された手を握り...

ドックン!!!

ピカチュウ(うっ!!!!///)

突然今までにないくらいの胸の高鳴りを覚え、思わず手を振り払ってしまった。

ミミロル「え…」

ピカチュウ「あ… その…///」

ミミロル「ジワッ うぅ...」

ピカチュウ「!!? ミミロル!?」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/19(土) 00:23:51.09 ID:mH51XEnx0
いい台詞の言い回しが思いつかない。更新は遅いけどまだまだ続く予定


ピカチュウは手を振り払ってしまった事をちょっとした間違いくらいにしか思っていなかったが
純情な性格のミミロルにとってはとてもショッキングな出来事だった。

ミミロル「…ごめんね…お願いもされてないのに手を握ったりして…」

ピカチュウ「そんな...僕はそういうつもりじゃ…」

ミミロル「いいの!! わたしがいつも…ピカチュウに構ってほしいばっかりに…」

ピカチュウ「ミミロル…」

自分は女の子を泣かせてしまった。悪気はなくてもそれは紛れもない事実なのだ。
ピカチュウはどうすれば分からなくなってしまった。

ピカチュウ(どうしよう... みんなに怒られちゃうよ... どうすればミミロルは…)

ミミロル「わたし、先に帰るね…」

ピカチュウ「え!? あっ!!ちょっと!!!」

ミミロルは早足で歩き出していた。

ピカチュウ(駄目だ。このままミミロルに何もしないなんて... でも何をしてやれば…)

ツタージャ「あたしに出来るのはあんた達を2匹っきりにする事だけ…
ここから先どうなるかは、ピカチュウ次第よ…」

ツタージャはそうつぶやきながら2匹の様子を草の陰から見守っていた。

ピカチュウ(とにかく止めなきゃ!!!)

ピカチュウ「ミミロル!!!」ぎゅっ!!

ミミロル「あ///」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/19(土) 23:44:27.85 ID:mH51XEnx0
ベストウィッシュシーズン2のおかげでまたアニメでピカミミが見れるなんてなんていう俺得
休日なのにまさかの更バーーーローー度だけ いいかげんペースアップしないと...


ピカチュウはミミロルの手をやさしく、そしてしっかりと握った。
涙に濡れた顔でミミロルがこちらを見る。

ミミロル「どうして…?」

ピカチュウ(こんなに涙を流すなんて... それも僕のせいで…)

ピカチュウは自分に対する怒りでわずかに顔をゆがめた。

ミミロル「ピカチュウ…」

そして何かを決心したようにミミロルをしっかりと見た。

ピカチュウ「びっくりさせちゃったよね... ミミロルは何も悪くない。
だから、もう泣かないで」

ピカチュウは申し訳なさそうに、それでいてやさしく微笑んだ。

ピカチュウ「どれだけの時間を一緒にいられるかわからないけど...出来るだけ一緒にいてほしい」

ミミロル「一緒に…?///」

サトシほどではないが、周りよりも恋愛に鈍感でミミロルの気持ちも自分の気持ちも分からずにいた
ピカチュウであったが、ミミロルに会いたいと思ったり、一緒にいると胸がドキドキしてきたり
今日1日を通してようやくその事に気付いたのだった。

ピカチュウ「ミミロル、僕は君の事が…」

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/28(月) 20:58:27.79 ID:uh3BojaG0
泣いた。
良作だわこれ。
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/31(木) 23:51:42.19 ID:TfshNbuk0
講義が忙しくて全然更新できなかった... 本当に申し訳ない。短いけど続きUP


と、その時だった。

キバゴ「…キバァ…?」ムニャムニャ

ピカチュウ・ミミロル「!!!???////」

良くも悪くも丁度いいタイミングでキバゴが目を覚ましてしまったのだ。

キバゴ「あれ?? なんで僕こんな所に??」

ピカチュウ「お、起きたのかい!? キバゴ?」

キバゴ「…ピカチュウ… どうしたの??顔が赤くなってるよ」

ピカチュウ「!!? い、いやっなんでもないさ/// 早く帰らないとね!!」

ミミロル「そ、そうね!!! みんな心配してるだろうし」

ピカチュウたちはポケモンセンターへと足を進めた。
ピカチュウは片手でキバゴを支え、もう片方の手はミミロルの手を握っていた。
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage ]:2012/07/15(日) 15:40:01.16 ID:lmGnw1uHo
帰ってこないのか?
29 :小説家 :2012/08/09(木) 19:06:40.01 ID:q0hRGP/e0
昔々、ある日のところに一人の若い侍がおりました。
一人の若い侍は山を越えて森の中をゆっくりと歩いていました。

スタ

フタチマル「・・・・・・・・」
フタチマル「ふぅ―・・・・・・・少し休むでござるかな」

一人の若い侍はそう言って少し離れたところにある大きな木の下に行きました。

スタスタ

フタチマル「うむ、これは大きな木でござるな」
フタチマル「旅人が休むにはもってこいの場所でござるな」

一人の若い侍はそう言って木の前に腰を下ろし空の方を向いて目を閉じながらこう呟きました。

フタチマル「・・・・・・涼しい」
フタチマル「森に入るまではずっと暑いところを歩いていたでござるからな・・・・・・」

パト― パト―

フタチマル「・・・・・・次の町まではあとこの森を抜けなければならない」
フタチマル「(だが、最近この辺りにも悪いポケモンが現れるようになった)」
フタチマル「(油断はできないでござるな)」

若い侍は真剣な目をして空を見てそう呟きました。

ヒュ――――ウン

フタチマル「・・・・・・・・」
フタチマル「ふぁ――・・・・・・」
フタチマル「少し眠るでござるかな・・・・・」ゴシゴシ

そう言って若い侍は木に体を倒し、頭に被せていた笠を顔の上に置いて眠ってしまった。

一方、一人の若い少女が風呂包みを手に持って森の中を歩いていました。

タブンネ「ふ〜ふふふふ〜ん♪ ふ〜ふふふ〜ん♪」
タブンネ「ふ〜ふふふ〜ん♪ ふ〜ふふふ〜ん♪」
タブンネ「この森を抜ければ御婆様が住んでいるお屋敷に到着できるわ〜♪」
タブンネ「手作りの和菓子を・・・・喜んでくれるかな〜」
タブンネ「御婆様、和菓子が大好きだからきっと喜んでくれるわ♪」

一人の若い少女は風呂包みに包んだ手作りの和菓子を届けるために
おばあさんの家を目指し森の中を進みました。

ササササ

タブンネ「・・・・・・・」

スタスタ

一人の若い少女が森の中を歩いてちょうど半分のところまで来ると、
遠くから日の光が見えてきました。

タブンネ「あっ」
タブンネ「あれはもしかして!」

スタスタ

タブンネ「出口! 出口だわ♪」

タタタ

一人の若い少女は森の出口まで笑顔で走って行きました。
すると、出口までもう少しというところで一人の若い女性の方に呼び止められました。

ニューラ「ちょっとちょっと、そこのお嬢さん」

タブンネ「え?」
タブンネ「・・・・・・・」キョロキョロ
タブンネ「わたし・・・・ですか?」

ニューラ「そう、あなただよ」

スタスタスタ

タブンネ「あなたは?」  ニューラ「あたしの名前は・・・・・ニューラ」
30 :小説家 :2012/08/09(木) 23:14:27.27 ID:q0hRGP/e0
前回のあらすじ
一人の若い侍は町へ行くために森の中を通っている途中で大きな木を見つけてそこで一休みをしました。
一方、一人の若い少女もおばあさんに風呂包みに包んだ和菓子を届けるため、森の中を歩いている途中でニューラという少女
に出会う。

ニューラ「あたしの名前はニューラ」

タブンネ「ニューラ・・・・さん?」

ニューラ「・・・・・あなたの名前は?」

タブンネ「え? あ、ごめんなさい!」
タブンネ「私はタブンネと申します。 どうぞよろしくお願いします♪」

ニューラ「・・・・・・・」
ニューラ「ところでタブンネ」

タブンネ「はい、何でしょう?」

ニューラ「その手に持っている風呂包みは何かしら?」

タブンネ「え? ああ、これですか?」
タブンネ「この中には私が作った和菓子が入っているのです」

ニューラ「ふ―ん・・・・・ところであなたはこれからどこに行くんだ?」

タブンネ「私の御婆様が住んでいるお屋敷に和菓子を届けに行くところなんです」

スタスタスタ

その時、怪しい三つの影が一人の若い少女に少し少しずつ近づいてきました。
一人の若い少女はそのことに全く気づいていません。

ニューラ「ふ〜ん・・・・」
ニューラ「それじゃあ、ちょっと頼みたいことがあるんだけど?」

タブンネ「はい、何でも言って下さい♪」

ニューラ「あなたを風呂包みごと私達が頂くわ」カッ

タブンネ「えっ?」

ニューラはタブンネににらみつけるで動きを止めました。
タブンネは逃げ出そうしたが、身動きが取れないでいた。

タブンネ「くっ・・・・・動けない」

ニューラ「どう? これでもうあなたは逃げられない」

すると、タブンネの後ろから三人の若者が姿を現した。

ニューラ「あら、やっと来たわね」

タブンネ「!」

ズルズキン「遅れてすみません姉(あね)さん」

ワルビアル「予定のとおりにこの森に来たんですが、道に迷ってしまって・・・・」

グレッグル「・・・・・・・・」

ニューラ「まあ、いいわ」
ニューラ「それより、この娘を捕らえなさい」

タブンネ「えっ!」

ズルズキン「了解!」

ワルビアル「わ―綺麗でかわいい子! 俺様タイプなんです」

グレッグル「・・・・・・・」

タブンネ「・・・・・・・・あなたたちは一体何者なのですか?」

ニューラ「よく聞いてくれたわ」        
ニューラ「あたしたちは特別なお宝を手に入れる盗賊団よ」   タブンネ「えっ!? 盗賊!」

ズルズキン「姉さん、準備ができました」 ニューラ「よし、暴れられると面倒だから袋の中に閉じ込めて置いて」

タブンネ「誰か・・・・・・助けて〜〜〜〜〜!!」
31 :小説家 :2012/08/10(金) 21:20:28.12 ID:ye6VpROr0
前回までのあらすじ
森の中で一人の少女ニューラに出会ったタブンネ。
しかし、ニューラは盗賊団だと知ったタブンネは逃げようとしたが
ニューラの手下達に捕まってしまい連れ去られてしまう。

フタチマル「スー スー」
フタチマル「ん・・・・・」

一人の若い侍は目を覚まして体を起こしました。

フタチマル「ふぁ―・・・・・・よく寝たでござる」
フタチマル「少し眠るはずだったがあまりにも心地が良すぎてつい眠りすぎてしまったでござるな」
フタチマル「さてと、そろそろ出発をするでござるか」

一人の若い侍が立ち上がろうとしたとき、若い侍の耳から遠くで誰かが助けを求める声が聞こえました。

フタチマル「!」

ザッ

フタチマル「・・・・・・・・・」ピクピク

タブンネ「誰か助けて〜〜〜〜!!」

フタチマル「誰かが助けを呼んでいる!」

スト

若い侍を荷物を持ち、素早くその場から走り出した。

タタタタ

フタチマル「・・・・・・・」
フタチマル「森の奥のほうから聞こえたでござるな」
フタチマル「よし!」

すると、若い侍は木に登って森の奥のほうまで向かいました。

サッ サッ

フタチマル「どこにいるでござるか・・・・・」

一方、タブンネを捕らえたニューラたちはアジトである寺に向かっている途中でした。

ニューラ「はははは! 今回は珍しいお宝を手に入れたわ」

ズルズキン「よかったですね姉さん」

ワルビアル「和菓子作りの娘を手に入れるなんて俺様たちついてますね」

グレッグル「・・・・・・・・」

ニューラ「明日和菓子パーティでもしようかしら」

ズルズキン「いいですね! 明日やりましょう!」

ワルビアル「じゃあ、早速アジトに戻ったら明日の用意をやりましょうぜ!」

グレッグル「・・・・・異議なし」

ニューラ「それはいいわね」

ゴソゴソ

ワルビアル「ん?」

ズルズキン「どうした?」

ワルビアル「娘がどうやら暴れてるみたいなんですよ」 ズルズキン「何?」

ゴソゴソ

ズルズキン「本当だ・・・・・・どうします姉さん?」 ニューラ「ふふ、ほっておきなさい。どうせ何をしても手も足も出せないんだから」

ニューラ「それより早くアジトに戻るわよ」 ズルズキンワルビアル「はい!! 姉さん!!」

盗賊団の会話を木の上で聞いていた若い侍はワルビアルが抱えている袋を見てすぐに確信しました。

フタチマル「あいつらか・・・・・・」
32 :小説家 :2012/08/11(土) 00:21:11.17 ID:A2FhSUQ40
前回までのあらすじ
ニューラたちは捕らえたタブンネを連れてアジトへと向かった。
それを目撃した若い侍はタブンネを救うため、ニューラたちの後を追う。

スタ スタ スタ

ニューラ「・・・・・・」

ズルズキン「・・・・・・・・」

ワルビアル「よいしょ よいしょ」

スタ スタ スタ

タブンネ「・・・・・・・・」

サッ サッ

フタチマル「・・・・・・・」

森からさらに奥に行ったところにまだ新しい小さなお寺が見えてきた。
ニューラたちはこのお寺をアジトにし、人々が通れば襲って物を盗むというやり方を繰り返していた。

スタ スタ

ニューラ「着いたわ」

ズルズキン「やっと戻ってきましたね」

ワルビアル「あとはこの階段を上ればアジトに到着です」

ニューラ「よし、行くよ」

ニューラたちはそのまま階段を上って門を潜っていた。

フタチマル「あれがあいつらの住処か・・・・・」

スタスタ

ニューラ「ふぅ―・・・・・やっぱり長い階段上りは良い運動になるわね」

スタ

ズルズキン「ふぅ―・・・・・良い運動になりますね」

スタ スタ

スト

タブンネ「!」

ワルビアル「ふぅー・・・・・・」

ズルズキン「大丈夫か、ワルビアル?」

ワルビアル「ええ、何とか・・・・」

ズルズキン「そんなに重かったのか?」

ワルビアル「持ってみますか?」

ズルズキン「よし、どれどれ」

スッ

ズルズキン「ぐっ・・・・・」
ズルズキン「ぐぐぐぐっ・・・・!!」

ドサッ!

タブンネ「!」

ズルズキン「イテテテ! 重いぜこの娘!」 ワルビアル「兄貴でも重いですか・・・・・・」

ニューラ「さて、三人とも寺に入ってお茶にしましょ」 ズルズキンワルビアル「はい、姉さん!」 グレッグル「・・・・・・・・・」

スタ

フタチマル「よし、行くでござる!」
33 :小説家 :2012/08/11(土) 01:34:38.69 ID:A2FhSUQ40
前回までのあらすじ
アジトに着いたニューラたちはタブンネを連れてお寺の中へと入っていった。
一方、若い侍はお寺へと潜入するために動き出す。
しかし、ニューラは警戒のためかある行動に出る。

ニューラ「? どうしたのグレッグル?」

グレッグル「・・・・・・・・」

ズルズキン「どうしたんでしょうか、グレッグル?」

ニューラ「ふふ、なるほどね」

ワルビアル「どうしたんです姉さん?」

ニューラ「三人とも念のためかげぶんしんを一体だけ用意しなさい」

ズルズキン「え、どうしてですか?」

ニューラ「説明は中に入ってからするわ」

フタチマル「・・・・・・・」

グレッグル「・・・・・・・」

ス―

ニューラ「これで全員かげぶんしんはできたわね」
ニューラ「それじゃあ早速、ぶんしん四体にはそれぞれ四箇所の見張りに付いてもらうわ」
ニューラ「まず、正門にワルビアル。東にズルズキン。西にグレッグル。そして、裏門にはあたしが付くわ」
ニューラ「じゃあ、それぞれ持ち場に付くように!」

サッ

ニューラ「さて、あたしは中に入りましょう」

スタスタ

そのころ、若い侍は遠くからお寺の様子を窺い、辺りに何かないかを確認していました。
若い侍は何の変化もないと思い、お寺に潜入しようと動いたその時・・・・・

サッ

フタチマル「!」

サッ

フタチマル「また何か出てきた!」

サッ サッ

ニューラズルズキンワルビアルグレッグル「・・・・・・・・・」

フタチマル「まさか、拙者の気配に気付いてたのござるか!?」
フタチマル「いや、ありえない! 拙者の気配に気付いた者など今までいなかったでござる!」
フタチマル「だが、相手が拙者の気配に気付いたのは事実。それに、お寺の周辺に見張りを付けるとは・・・・・なかなかやるでござるな」
フタチマル「しかし、それで守りを固めたと思ったら大間違いでござるな」

バサ

タブンネ「ん・・・・・・」

ニューラ「さて、あなたの和菓子頂くわね」
ニューラ「柱に括り付けておきなさい」

タブンネ「んん!!」

ニューラ「ホッホッホッホッホッホッ!!」

タタタタ

フタチマル「・・・・・・・」
フタチマル「・・・・・・・」ヒュン

パチン

ワルビアル「!」

スタスタ
34 :小説家 :2012/08/11(土) 02:41:55.22 ID:A2FhSUQ40
前回までのあらすじ
ニューラの計略でお寺周辺にぶんしんたちを見張りに付けてしまった。
これではお寺に潜入するのは不可能と確定したその時、若い侍はある方法を思い付き
お寺の中への潜入を開始した。

スタスタ

スッ

ワルビアル「ん? 何だこれは?」

ザッ

ワルビアル「!」

ズバ!

スゥ―――

ニューラ「う〜〜ん・・・・・この和菓子はおいしいわ♪」モグモグ

ズルズキン「この香り良さとサクサクの食感・・・・・たまらない♪」モグモグ

ワルビアル「やめられないですね〜♪」モグモグ

グレッグル「・・・・・・・うまい」モグモグ

ギュ! ギュ!

タブンネ「んん・・・・・・!」

ギュ! ギュ!

タブンネ「・・・・・・・」

タタタタ

ズルズキン「ん?」

シ――――ン

ズルズキン「あれ?」

ザッ

ズルズキン「!」

スッ

ズバ!

タブンネ「・・・・・・・」

スゥ――

ニューラ「はぁ・・・・・・このお茶も最高〜♪」 ズルズキン「・・・・・温度も丁度飲み頃〜♪」 ワルビアル「たまりませんな〜♪」 

グレッグル「・・・・・渋い」

タタタタ

グレッグル「!」

ズバ!

スゥ――

ニューラ「・・・・・・・」

ザッ

スッ

ニューラ「!」

ズバ!

フタチマル「これで全員でござる」

ニューラ「!」
35 :小説家 :2012/08/11(土) 11:45:51.22 ID:A2FhSUQ40
前回までのあらすじ
ついにニューラたちの住処に潜入した若い侍はニューラの計略でぶんしんたちと交戦。
見事ぶんしんたちを瞬[ピーーー]ることに成功した若い侍はお寺の中へと突入をする。
一方、ぶんしんたちが倒されたことに気付いたニューラたちは・・・・・・。



ズルズキン「!」

ワルビアル「ぶんしんたちが・・・・・!」

グレッグル「やられた・・・・・」

ニューラ「クス・・・・・・来たわね」

若い侍が侵入する40分前

ズルズキン「えっ! 本当ですか姉さん!?」 ニューラ「ええ、間違いないわ」 ワルビアル「付けられてたなんて・・・・・」

ニューラ「グレッグルの様子を見て思ったんだけど、まさかもうここまで付けてきたなんてね」

ズルズキン「どうするんですか!? もう相手は近くにいるんですよ!」

ニューラ「ふふ、大丈夫。 あたしに良い作戦があるわ」

ズルズキン「良い作戦?」 ニューラ「・・・・・・・」 ワルビアル「その作戦は何なんですか?」

ニューラ「ここに入る前にあたし全員で一人分のぶんしんをつかったでしょ?」
ニューラ「それぞれのぶんしんたちをこの周辺に見張りとして付けて置く」
ニューラ「そして、あたしたちがこの中に入れば相手は上手く動く事ができないわ」

ズルズキン「でも、万が一ぶんしんたちがやられたらどうするんですか!?」 ワルビアル「確かに、そうなると作戦は失敗しますぜ」

ニューラ「それなら心配はないわ。 ぶんしんたちがやられた時にぶんしんたちがあたしたちの体内に戻ればすぐにあたしたちは気付く
     ことができるの。 つまり、相手がぶんしんたちを倒してもすぐにあたしたちに気付かれちゃうということ」
ニューラ「そうなれば、相手は混乱状態に落ちて最後は一網打尽して捕まえればいいわけ。」

ワルビアル「なるほど、それは良い考えだ!」 ズルズキン「さすが姉さん! 頭が良いですね!」

ニューラ「ふふふ、これくらい当然よ」
ニューラ「(そうすれば、また新しいお宝を手に入れられるわ)」
ニューラ「(全てはあたしの思うままに)」

若い侍が侵入した40分後

ニューラ「みんな用意は良いわね」

ボキ ボキ

ズルズキン「いつでも大丈夫ですよ!」
     
ボキ ボキ

ワルビアル「へっへっへっ! 久々に腕が鳴るぜ!」 グレッグル「・・・・・・・・」

スタ スタ スタ スタ

スタ

ギィ――――

ニューラ「ニャ―」キラン ズルズキン「・・・・・・・」ボキ ボキ ワルビアル「へっへっへっ」ゴキ ゴキ グレッグル「・・・・・・・・」

ドン

フタチマル「・・・・・・・・」

ニューラ「いくよ!」

全員が一斉に襲い掛かってくると若い侍はそれを余裕な表情でかわした。

ニューラ「クス・・・・・なかなかやるじゃない」ズルズキン「だが、次はどうかな・・・・・」ワルビアル「今度は逃がさないぜ」グレッグル「・・・・」

すると、若い侍がお寺の中から外へと急に走り出しました。

タタタタ

ニューラ「!」 ズルズキン「なっ!?」 ワルビアル「!」 グレッグル「・・・・・・・」

ニューラ「はっ! 逃がすな! 捕まえろ! ズルズキンワルビアル「了解!!」 グレッグル「・・・・・・ケッ」
36 :小説家 :2012/08/11(土) 12:20:58.84 ID:A2FhSUQ40
前回までのあらすじ
つにに始まった若い侍対盗賊団の闘い。ニューラたちはいきなりの先制攻撃を仕掛けたがそれを難なくかわす若い侍。
ニューラたちは次こそ当てると若い侍に襲い掛かろうとしたその時、突然若い侍はお寺の中から外へと走り出しました。
ニューラたちは逃さんと追いかけてくる。若い侍のその真意は・・・・・・!

タタタタ

フタチマル「・・・・・・・・」

ニューラ「逃がすな! 必ず捕まえるんだ!」

タタタタ

ズルズキン「ヤロー・・・・・・・!」 ワルビアル「舐めた真似をしたらどうなるか思い知らせてやるぜ!」 グレッグル「・・・・・・」

ザッ

フタチマル「・・・・・・・・」

ニューラ「絶対に逃がすんじゃないよ!」

若い侍を追ってお寺をそのまま出て行ったニューラたち。お寺にはもはや捕らわれたタブンネがいるのみだった。
その時・・・・・。

スッ

フタチマル「どうやら上手くいったようでござるな」
フタチマル「よし、今のうちに・・・・・」

タタタタ

タブンネ「・・・・・・・・・」

フタチマル「おい おい」

タブンネ「・・・・・・?」

フタチマル「おい、大丈夫でござるか?」

タブンネ「ん?」キョロ キョロ
タブンネ「・・・・・・・」
タブンネ「ん?」

タブンネは若い侍の姿を見て驚きました。

フタチマル「・・・・・・・・」
フタチマル「大丈夫でござるか?」

タブンネ「・・・・・・・」

フタチマル「すぐに縄を解くから待っているでござる」

スタ スタ

そう言って、若い侍はタブンネを縛っていた縄を解いてあげた。

スルスルスルスル

パサ

フタチマル「手の方も解くからじっとしているでござる」

スルスルスルスル

パサ

スル

タブンネ「ぷはっ!」

スルスルスルスル

パサ

タブンネ「・・・・・・・」

フタチマル「大丈夫でござるか?」

タブンネ「あ、はい。 大丈夫です」
37 :小説家 :2012/08/11(土) 12:58:52.12 ID:A2FhSUQ40
前回までのあらすじ
若い侍はニューラたちをお寺から外へと連れ出し、そのまま森の方まで走っていきました。
一方、お寺の中に入った若い侍は捕まっていたタブンネを救出することに成功した。

フタチマル「怪我はないでござるか?」

タブンネ「はい、大丈夫です」

フタチマル「そうか、それは良かったでござる」

スッ

タブンネ「あ、あの!」

フタチマル「?」

タブンネ「助けてくれてありがとうございます!」

フタチマル「・・・・・・いや、礼には及ばないでござる」

若い侍はそう言って涼しげな表情をした。

フタチマル「早くここから出ないといけないでござる」

タブンネ「・・・・・・・」

フタチマル「立てるでござるか?」

スッ

タブンネ「あ、はい! ありがとうございます♪」

ギュ

フタチマル「急がないと奴らが戻ってくるでござる」
フタチマル「走れるでござるか?」

タブンネ「はい、走れます!」

フタチマル「よし、では行くでござる!」

タブンネ「はい!」

二人は走り出してお寺から外へと出て行った。

タタタタ

フタチマル「・・・・・・・」

タブンネ「・・・・・・・」
タブンネ「(素敵な人・・・・・)」

それから20分後
二人はお寺から大分離れた森の中まで走ってきた。
ここまでくればもう見つかることはないと若い侍はそう言った。

フタチマル「ここまで来ればもう安心でござる」

タブンネ「・・・・・・」

フタチマル「? どうしたでござるか?」

タブンネ「え? あ、いいえ。 何でもありません」
タブンネ「先程は助けて頂きましてありがとうございました」

フタチマル「いや、礼には及ばないでござるよ」
フタチマル「ただ困っている人を助けただけでござる」

タブンネ「そんなことありません! 悪い人たちを相手に一人で戦うなんて立派です♪」

フタチマル「そ、そうでござるか」

タブンネ「あ、申し送れました。 わたし、タブンネと申します。」

フタチマル「拙者はフタチマルという者でござる」

タブンネ「フタチマルさんという名前ですか・・・・・素敵なお名前です♪」

フタチマル「ありがとうでござる」
38 :小説家 :2012/08/11(土) 13:39:37.11 ID:A2FhSUQ40
前回までのあらすじ
ニューラたちから無事にお寺を脱出したフタチマルたち。
二人はお互いに名を名乗りあって親しくなっていくが突然、タブンネの元気がなくなってしまう。
心配したフタチマルはタブンネに理由を聞こうと試みる。

フタチマル「さて、いつまでもここにいると危険でござる」
フタチマル「早くここから離れるでござる」

タブンネ「・・・・・・・うん」

フタチマル「? どうしたでござるか?」

フタチマルは聞くと、突然、タブンネは泣き出してしまう。

タブンネ「うっ・・・・・・うっ・・・・・」ポロポロ

フタチマル「!」

タブンネ「うっ・・・・・うっ・・・・・・・」ポロポロ

フタチマル「い、一体どうしたのでござるか?」
フタチマル「どうして泣いているのでござる?」

フタチマルはタブンネに理由を聞いた。

タブンネ「御婆様に届ける和菓子を・・・・・・あの人たちに食べられたんです・・・・」ポロポロ

フタチマル「何だって!?」

タブンネ「わたし・・・・・・御婆様のためにせっかく・・・・・和菓子を作ったのに・・・・・・」ポロポロ

フタチマル「・・・・・・・」

タブンネ「どうしよう・・・・・・御婆様・・・・・わたしが和菓子を届けるのを・・・・・楽しみにしていたのに・・・・・」ポロポロ
タブンネ「御婆様に・・・・・何て言ったら・・・・・いいのかしら・・・・・」ポロポロ

それを聞いたフタチマルはタブンネにこういいました。

フタチマル「なら、謝りに行くでござる」

タブンネ「・・・・・え?」ポロポロ

フタチマル「タブンネ殿のおばあさんにちゃんと申して・・・・それで許して貰いにいくでござる」

タブンネ「でも・・・・・」

フタチマル「拙者も一緒に謝りに行くでござる。 二人で謝りに行けば、きっと許してくれるでござる」
フタチマル「だからあきらめてはいけないでござる」

タブンネ「・・・・・フタチマルさん・・・・・」

フタチマルはタブンネに笑顔をで手を差し伸べた。

フタチマル「さあ、参りに行くでござる」

タブンネ「・・・・・・・」ゴシゴシ
タブンネ「うん!」

ギュ

フタチマル「タブンネ殿のお婆さんはどこにいるでござるか?」

タブンネ「この森を抜けたところに大きなお屋敷があるの」
タブンネ「そこに御婆様が住んでいます」

フタチマル「よし、では早速参るでござるか」

タブンネ「うん!」

スタ スタ

タブンネ「フタチマルくん」

フタチマル「え?」タブンネ「あっ! ごめんなさい!」 タブンネ「フタチマルさんのことをくん付けで呼んでしまって・・・・・・」

フタチマル「拙者のことは好きに呼んでくれて構わないでござる。 どうしたでござるか?」

タブンネ「・・・・・・励ましてくれてありがとう♪」

フタチマル「・・・・・・・・礼には及ばないでござる」   
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/28(火) 00:48:05.78 ID:vkmOuLC60
続ける自信なくして何も言わずに去ってた

学校始まってからも忙しくて書く暇無いし今更だけど打ち切る

見ててくれた人本当にスマン
40 :小説家 :2012/09/17(月) 23:30:08.01 ID:f4x8RuMh0
前回までのあらすじ
元気を失くしたタブンネを励ましたフタチマルはタブンネと共に彼女のおばあさんの住むお屋敷を目指して森の中を歩いていた。
しかし、目的地まではまだ遠く油断はできない。果たして、フタチマルはタブンネを守り無事に辿りつくことができるのか・・・・・・・。

スタ スタ

フタチマル「・・・・・・・」

スタ スタ

タブンネ「・・・・・・・」

今から10分前

フタチマル「この森を抜けたところにおばあさんの屋敷があるのでござるな?」

タブンネ「うん、この森を抜けた後に橋があって、そこを渡って少し歩いて行けばわたしのおばあさまの住んでいるお屋敷に到着です」
タブンネ「でも、最近悪いポケモンたちが増えているようなんです。 無事に・・・・・・辿り着ければいいのですが・・・・」

フタチマル「大丈夫でござる。 拙者が必ず貴殿を守り、無事に辿り着いて見せるでござる」
フタチマル「だから、心配することはないでござるよ」

タブンネ「・・・・・・・」
タブンネ「うん。フタチマルくんがそう言ってくれるなら、私も全力でサポートします」

フタチマル「ありがとうでござる」
フタチマル「それでは、早速出発をするが・・・・準備は良いでござるか?」

タブンネ「はい、準備は万全に整えています、いつでも出発はできます!」

フタチマル「よし、タブンネ殿のお屋敷を目指して出発でござる!」

タブンネ「お――!!」

スタ スタ

フタチマル「・・・・・・・」

タブンネ「・・・・・・・・」
タブンネ「(私よりも体が小さいのに、逞しい顔立ち、優れた判断力、優れた身体能力)」
タブンネ「(やっぱり、フタチマルくんはすごいわ)」
タブンネ「(それに比べて・・・・・・・)」
タブンネ「(私は全くの力不足・・・・・・フタチマルくんに迷惑を掛けてしまったわ・・・・)」

スタ

タブンネ「(あの時、私が盗賊に連れ去られたりしけなければ、フタチマルくんに迷惑を掛けずに済んだのに・・・・・)」
タブンネ「・・・・・・・・」
タブンネ「(それでも、フタチマルくんは私を助けてくれた)」
タブンネ「(いつまでも彼に頼っていてはいけないわ!)」
タブンネ「(もっと強くなって皆の力になれる程にまで・・・・・強くなって見せるわ!)」

スタ スタ

フタチマル「タブンネ殿?」

タブンネ「!」

フタチマル「・・・・・・・・」

タブンネ「な、何かしら? フタチマルくん」

フタチマル「いや、後ろ見たらタブンネ殿が真剣な表情で考え事をしているように見えたから声を掛けに来たでござるが・・・・・」

タブンネ「あ・・・・・・ごめんなさい」
タブンネ「私が考え事していたせいで・・・・フタチマルくんに心配させちゃったわ・・・・」
タブンネ「本当にごめんなさい」

フタチマル「い、いや! 気にする事ないでござるよ」
フタチマル「タブンネ殿が悩んでいるのに気付かなかった拙者が謝るべきでござる」
フタチマル「気付けなくてごめん」

タブンネ「え!? ううん、フタチマルくんが謝ることないですよ!」
タブンネ「悪いのは私のせいなんです!」

フタチマル「・・・・・・・」 タブンネ「・・・・・・・・」

フタチマル「これからは何か悩みがあれば拙者に相談するでござる。力になれるかはわかないが・・・それでも貴殿の力になって見せるでござる」

タブンネ「フタチマルくん・・・・・・・・・・・・・ありがとう♪」
41 :小説家 :2012/09/29(土) 13:50:38.89 ID:+KnLXGml0
前回までのあらすじ
フタチマルとタブンネは祖母の住む屋敷を目指して森の出口に向かって歩いていた。
すると、遠くの方から日の光が差し掛かっていた・・・・・・。

スタ スタ

フタチマル「ん?」

キラ キラ

フタチマル「あれは・・・・・」

スタ スタ

タブンネ「!」
タブンネ「どうしたの、フタチマルくん?」

フタチマル「タブンネ殿、出口が見えてきたでござるぞ!」

タブンネ「えっ! 本当ですか!?」

フタチマル「あの場所から日の光が見えるでござる」

キラ キラ

タブンネ「あれは間違いなく出口です。 やった―! ついに森を抜け出せたのですね♪」

フタチマル「タブンネ殿、安心をするのはまだ早いでござる」

タブンネ「え?」

フタチマル「この森を抜けて少し歩いたところには吊り橋が待ち構えているのでござるぞ」
フタチマル「気を抜いてならないでござる」

タブンネ「あ・・・・・ごめんなさい」

フタチマル「すぐそこに出口が見えるでござるから急いでここを抜けるでござるぞ」

タブンネ「はい・・・・・・」

スタ スタ

フタチマル「・・・・・・・」

スタ スタ

タブンネ「・・・・・・」
タブンネ「(はぁ・・・・・どうしよう・・・・)」
タブンネ「(私が気を抜いたせいでフタチマルくんを怒らせちゃった・・・・・・)」

フタチマル「・・・・・・・」

タブンネ「(まだ怒っていたら・・・・・・どうしよう・・・・)」
タブンネ「(フタチマルくんが一緒について来てくれるからすごく安心した)」
タブンネ「(・・・・・・でも・・・・私は彼に頼ってばかり・・・・・)」
タブンネ「(私が頼ってばかりいるから・・・・・フタチマルくんは彼自身の事より・・・・私の方を選んだ)
 
42 :小説家 :2012/10/02(火) 14:44:57.81 ID:fNq3hmpN0
スタ

タブンネ「・・・・・・・グスン」ポロ
タブンネ「(私のせいだわ・・・・・・・私のせいで・・・・)」ポロポロ
タブンネ「・・・・・・・・」
タブンネ「(いけない! また私たら・・・・)」ゴシゴシ
タブンネ「(今は泣いている場合じゃないわ。早く御婆様のお屋敷に行くのが私の役目・・・・・)」
タブンネ「(これ以上フタチマルくんに迷惑は掛けられないわ!)」

タタタ

タブンネ「フタチマルくん!」

スタ

フタチマル「!」

タタタ

タブンネ「・・・・・・・」

フタチマル「タ、タブンネ殿!?」

タタタ

タブンネ「・・・・・・」

フタチマル「ど、どうしたでござるか?」

タブンネ「・・・・・・・」

ヒュオォォォ――

タブンネ「・・・・・・」
タブンネ「あの・・・・・フタチマルくん」

フタチマル「? 何でござるか?」

タブンネ「フタチマルくん・・・・・あの・・・・・・さっきの・・・・」

フタチマル「?」

タブンネ「あの・・・・・さっきのことだけど・・・・・」

フタチマル「・・・・・さっきの?」

タブンネ「・・・・・」

フタチマル「拙者が貴殿に言った事でござるか?」

タブンネ「・・・・・・はい」

フタチマル「それが・・・・・どうかしたのでござるか?」

タブンネ「・・・・・・・・」
タブンネ「フタチマルくん・・・・・まだ怒っているのかなって思ったんです」

フタチマル「え?」

タブンネ「あ・・・・・怒ってないんでしたらいんです!」
タブンネ「私・・・・・」

フタチマル「・・・・・・」
フタチマル「ふ・・・・ふははははは!」

タブンネ「!」

フタチマル「ははははは!」

タブンネ「・・・・・・・」

フタチマル「あ・・・・・・ごめん」

タブンネ「フタチマルくん、どうして急に笑ったのですか?」
タブンネ「私・・・・何か変な事を・・・・・」

フタチマル「い、いや! そうではないでござる」
フタチマル「タブンネ殿はまだそのことを気にしていて拙者に話しかけなかったでござるな?」

タブンネ「えっ? ・・・・それは・・・・・その・・・・」 フタチマル「図星でござるな」
43 :蟆剰ェャ螳カ :2012/11/03(土) 17:07:45.53 ID:uZVk2NKW0
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44 :蟆剰ェャ螳カ :2012/11/03(土) 17:15:40.98 ID:uZVk2NKW0
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45 :蟆剰ェャ螳カ :2012/11/03(土) 17:19:39.44 ID:uZVk2NKW0
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46 :蟆剰ェャ螳カ :2012/11/03(土) 17:35:26.88 ID:uZVk2NKW0
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47 :蟆剰ェャ螳カ :2012/11/03(土) 18:14:09.88 ID:uZVk2NKW0
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