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妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwww」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:07:54.59 ID:9dM/7VpA0
「よぉ、チャンプ…念願の対決だな?」

「あぁ…、これまで世話になったな…」

「なぁに、俺とおまいさんとの縁だ。それより、今日も魅せてくれよ?」

「わかってる…」

「そういや今日はお前の18歳の誕生日だったな…どうだ?終わったら、ぱぁっと」

「はは、俺はまだ酒が飲めませんよ…」

「いいじゃねぇか! めでてぇ日なんだ」

「まだ勝ったわけじゃないんだから…」

「はは、おめぇさんならきっとやれるさ」

「ありがとう、じゃあ行ってくるよ…」

「チャンプ…!!」

「なんだい?」

「…いや、なんでもねぇ…勝ってこいMr.ミラクル!」

「ああ!」ニコ

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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:08:23.06 ID:9dM/7VpA0
闘技場に入った瞬間、俺の視界は太陽のごとく輝く天井のライトに白く灼かれた。

会場は満席。誰もが、声を枯れることを知らずに、ただ最強が決まる瞬間を目の渇きを忘れて観戦していた。

会場の熱気は俺を包み込み、感情を昂ぶらせる。

「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwww」

そして、俺と向かい合うようにそいつは現れた。…まるで、この場の熱気に導かれるように。
3 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:09:04.83 ID:9dM/7VpA0
今日までに鍛えられ上げられた彼女の鎧(マッスルボディ)は、ライトの光を反射し、鋼のようにきらめいていた。

特に足。そのすべてを薙蹴りころす傲慢な筋肉を宿したその足は、しかし刀のように研ぎ澄まされ、スマートかつ重量感のあるという矛盾を成立させていた。

強靭な肉体に奔る幾重もの傷、それは猛者たちと戦い抜いてきた誇り高き勲章(れきし)。

屈強な狂戦士は今宵の闘いにたけっているのか、彼女の闘気が衝撃波となって俺の全身を強く打(ぶ)った。

あまりの迫力に生唾を飲み込む。

一方、俺の体は至ってシンプル。平均的なボクサーの矮躯よりひとまわり小さいくらい。

否―、

それは小さいのではない、コンパクトだ。

小さい体に詰まった超高密度な筋肉。それ自体が成長を妨げているのだ。

俺には普通の高校生が知る青春などない。
4 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:09:32.04 ID:9dM/7VpA0
娯楽に走る青春があったろう。

勉学に励む青春があったろう。

スポーツに打ち込む青春があったろう。

不良に堕ちる青春があったろう。

愛に溺れる青春があったろう。

しかし、それらすべてを一切の甘えとして…、唾棄すべき邪念だとして…。

全身全霊でこの日のために生きてきた。

弱気自分を淘汰し続けてきた。強き自分を追い続けてきた。

いつのまにか…、Mr.ミラクルとまでよばれるようになっちまった。

そして今日…、あれだけ待ち望み続けてきた日がやってきたのだ。
5 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:10:01.68 ID:9dM/7VpA0
「よぉ…、久しぶりだな…」

すっかりたくましくなっちまいやがって…。

もう、俺の背で眠るあどけなさの残る姿はもうない。

「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwwww」

猛る、ただひたすらに猛る。己の存在が最強だと証明するために、己が存在が究極だと証明するために…。

目の前の好敵手に興奮を抑えられずに、俺たちはただ猛っていた。

「ふ…待ちきれないかい? 俺もだよ」
6 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:12:34.03 ID:9dM/7VpA0
さぁ…、おっぱじめようぜ。

俺の…、愛すべき妹よ…。



試合のゴングは、妹の強靭な足から繰り出される居合のような蹴りからだった…。

始まりはそう…、三年前の今と同じ強烈なキックからだった。それがすべての始まり。
7 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:13:56.82 ID:9dM/7VpA0



三年前

兄「いてっ!おまえいきなりサワムラーのマネなんかしてどうしたんだ?」

妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwwww」

兄「お前の世代じゃ無印のスマブラなんぞしらんだろうに…学校で流行ったりでもしてるのか?」

妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwwww」

兄「ふざけてるか?」

妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwwww」ブンブン

兄「じゃあどうしたって言うんだ?言いたいことがあるならはっきり言え!」

妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwwww」

兄「まさかお前…」





兄「それしか…喋れなくなったのか!?」
8 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:18:10.14 ID:9dM/7VpA0
妹「ラーイライwテイテイテイテイwww」コクン

兄「なんてこった…たった一人の家族の妹がこんなことになっちまうだなんて!」

妹「ラーイライwテイテイテイテイwww」ナデナデ

兄「慰めて…くれるのか?」

妹「ラーイライwテイテイテイテイwww」ニコ

兄「悪いな…普通はオレがおまえを支えにゃならんに」

妹「ラーイライwテイテイテイテイwww」

兄「じっとしていても仕方がない…とりあえず、一緒に医者に行こう」

妹「テイテイテイテイwww」

兄「絶対に直してやるからな!」

妹「ラーイライwテイテイテイテイwww」コクン
9 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:19:15.00 ID:9dM/7VpA0
病院

「次のかた、妹さんどうぞー」

妹「ラーイライw」

兄「よしいくか…」ガチャ

兄「よろしくお願いいたします」

医者「はいそこ座ってねー」

兄「はい。妹はそっちな」

妹「」コクン

医者「今日はどうなされましたー?」

兄「実はこいつを診てやってほしいんです」

妹「ラーイライwテイテイテイテイwww」
10 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/14(月) 17:22:05.00 ID:9dM/7VpA0
医者「こ、こいつは!? おい、今すぐこの娘を拘束するんだ!」

看護師s「「応ッ!」」

妹「ラーイライwww」

兄「な!? いきなりなにすんだアンタ!」

医者「後で説明しますから今は!」

兄「なにいってるんだ!こいつぅ〜!」ブンナグリ

医者「へぶん!」ドグシャ

医者「妹さんがどうなってもよかと!?」

兄「!?」ビク

看護師「拘束完了しました!」

妹「ラーイライwテイテイテイテイwww」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/14(月) 17:29:46.14 ID:5I30DjaIO
はんにゃのアレみたい
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2012/05/14(月) 17:30:43.82 ID:nSd+6Y3y0
なんだこれ、シリアスかと思ったらめっちゃバカだw
全力で支援www
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/14(月) 17:32:59.27 ID:VkVOFAHvo
やはりいたではないか、妻よ
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/14(月) 18:04:18.54 ID:O2rqdGSDO
スマブラ初代のサワムラー?
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/05/15(火) 15:52:59.14 ID:PpzJ9Ykx0
兄「…なにが起こるんです?」

医者「……」

沈黙が頭の上をゆっくりと流れる。

しばらく間をおいて、医者はようやっとその重い口を開いた。

医者「…いいですか? よく聞いてください。今からいうことはすべて事実です。覚悟の上で聞いてくださいね?」

兄「ゴクリ…」

医者「妹さんは…このままだとサワムラーになってしまいます…」

兄「は? ち、ちょっとまってくださいよ! サワムラーってポケモンでしょ? フィクションじゃないっすか! そんなものになるなんて馬鹿げているにもほどがあるだろ!! そんなふざけた理由で妹を縛ったりしたのか!?」

使者「落ち着いてください…。確かに馬鹿げているのかもしれない…。しかし、過去にも同様の事例があるんですよ」つ写真

兄「これは…?」

医者「妹さんと同じ症状が出たもののそのあとの経過を写真に収めたものです」

そこにはサワムラーの姿が

兄「妹はこんな未確認生物ゲドーに出てくるがーくんみたいな姿になるっていうのか!?」

医者「サワムリックシンドローム…。私たちはこの症状をそう呼んでいます」

兄「サワムリックシンドローム…」

医者「数億人に一人という天文学的確率で発症する奇病です。症状は見ての通り、肉体が悪性変異を起こし、対象者の足の筋肉を神がかり的なフォルムにするというものです」

兄「そんな…これは、治らないんですか?」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/05/15(火) 16:05:09.65 ID:PpzJ9Ykx0
医者「……」

再び沈黙が空間をゆっくりと流れる。

沈黙を破ったのは、今度は医者ではなく妹だった。

妹「ら…ら…らい…」

兄「妹!? どうしたんだ?」

妹「ラーイライwwwwwwテイテイテイテイwwwwwwwwww」

医者「!」

医者「ま、まずい…おい、いますぐあの子に例のものを!!」

看護師「「あいよ!」」

妹「ラーイライwwwwwwテイテイテイテイwwwwwwwwww」ジタバタ

看護師「ちっ、おとなしくしやがれ!!」

兄「ちょっ! 注射なんかもってなにをするんです!」

医者「後で説明しますから!」

妹「ラーーーーイwwwwwwww!!!」ブサリ
17 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/15(火) 16:10:44.21 ID:PpzJ9Ykx0
妹「ら、ら、ラーイライ…」ガクリ

兄「いもうとーーーー!!!」

医者「ふぅ…間に合ったか!」

兄「妹になにしやがる!」

医者「落ち着いてください…もうじき妹さんは目が覚めますから」

兄「なに?」

妹「…ん、あれ、わたし…」

兄「妹…! しゃべれるようになったのか!」

妹「う、うん…でもどうして…」
18 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/15(火) 17:28:52.33 ID:PpzJ9Ykx0
医者「いま妹さんに打った注射はクジラ一頭を一瞬で眠らせることのできるほどの鎮静薬です」

兄「! そんなもん人間が摂取したらしんでしまうじゃないか!」

医者「ええ…本来ならばこれは人間相手に使う代物じゃありません…そう、人間相手にはね」

兄「妹がバケモンだって言いたいのか!」

妹「おにいちゃんやめて!」

医者「すみませんが、妹さん…ちょいと席を外してもらえませんかね? お兄さんと二人で話したいことがあるんで…」

妹「…はい、わかりました。失礼しました…」ガチャ

兄「……」

医者「よろしいですかな?」

兄「ええ…」

医者「単刀直入に言います」

医者「このままでは…妹さんはサワムラーとして…すべてを破壊する怪物として未曾有の被害をもたらしてしまいます」

医者「そもそもサワムリックシンドロームとは…本来人間が持っている内なる心に秘めた暴走衝動が解放されるのです」

兄「暴走衝動?」

医者「そう、人間として人として歴史を積み重ねていくうちに出来上がったモラル・罪・社会…、それらが心を苛める要因となるケースが多いですが、理性によってその心を縛り付けています。しかし、人間はとても好戦的な生き物です」

医者「イライラしている時に八つ当たりをすることはないですか? すべてのものが敵に見えて…それでもどこにぶつけていいかわからないもやもやがそうさせるのです。それは理性によって自制しているからです」

医者「サワムリックシンドロームはこうした人間の理性と言うなの心の楔を解き放つ症状なのです」

医者「理性の箍が外れ、どんなものにでもあたってしまう。理性と知性をなくした好戦的な狂戦士と化してしまうのです」

兄「そんな…あの優しい妹が…」

医者「サワムリックシンドロームの発症は…精神状態・元の性格は関係ありません。最早突発性の精神疾患型のウィルスのようなものなのです」

医者「そしてサワムリックシンドロームにかかったものは自分が生物として最強の存在だと思ってしまう。故に、強いものを求め、闘いを挑み続ける。己が最強を証明するために」

医者「大変言いにくいのですが…、そう…、妹さんはもうすでにサワムラーになりかけている…人間から離れかけている」

19 : ◆.c.yXP2vFk :2012/05/15(火) 17:36:34.29 ID:PpzJ9Ykx0
兄「妹は…誰かを傷つけるほど肉体はよくありません…妹が、…そんな誰かと…た、闘うなんて…そんなこと」

医者「そのために患者は強靭な肉体を備えるのです。最強を誇るためのスペック…サワムラーの肉体を…ね」

兄「…なんとかならないんですか?」

医者「…残念ながら、先ほど打った注射器を打つしか…。しかし、それも気休め…。症状が進行するにつれサワムラーの肉体に近づけば抗体ができて薬が効かなくなってしまう…」

兄「そんな…じゃあ妹は一生寸胴マッチョマンなんですか!?」

医者「…ひとつだけ…」

兄「え?」

医者「ひとつだけ妹さんを救う方法があります」

兄「! 早くそれを教えてください! そのためならどんな犠牲だって払います!!」

医者「勝つこと…」

兄「!」

医者「最強の肉体をもつサワムラーに勝つこと…それができればもしかしたら…」

兄「できるん…ですか?」

医者「しかし、不可能に近い…。サワムラーはどんな環境にも耐え、どんな現代兵器でも通用しない肉体を保有している」

兄「…そんな…」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/15(火) 17:37:44.61 ID:bA+bG+1Wo
もう泣いた
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/05/15(火) 17:45:22.92 ID:DsoPWC97o
可愛かった妹の声が次第にサワムラーに変わっていくとか怖すぎ
最初のうちはラーイライwwwwwwとかされても可愛いだろうに
22 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/15(火) 17:45:53.19 ID:PpzJ9Ykx0
兄「そうだ!これまでにサワムリックシンドロームが発症した人はいたんですよね!? その時はどうしたんですか?」

医者「3年…」

兄「え?」

医者「これまでにサワムリックシンドロームにかかったものは3年後にしんでしまうです…」

兄「な…に?」

医者「人間離れした運動…。もともと力の弱い人間がサワムラーになるんだ。3年間も肉体を酷使し続ければしんでしまう。スクラップになっちまう」

兄「そんな…妹があと3年で…」

医者「薬が効いていられるのも3ヶ月…。だから、この症状が見られた場合、3ヶ月以内に発症者は自害を選択しなければなりません」

兄「! 国が殺人を認めるっていうのか!?」

医者「仕方のないことです。未曾有の混乱をうんでしまうのなら…いっそ…」

兄「そんな…そんなことって…、妹はまだ13年しか生きていないんですよ!!? それなのに…あんまりだ…」グス

医者「まだ3ヶ月猶予があります。残酷な宣言ですが…それまでにはどうかご決断を…」

兄「……」
23 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/15(火) 18:11:19.59 ID:PpzJ9Ykx0
そして、俺たちは帰路にたつ。

帰ったあとも俺は呆然としているだけで、今の現実を認められなかった。

世界の輪郭をぼんやりと諦観の眼差しで見つめる。

たまにふと我に帰り、すこしだけいつもどおりの日常を目で追いかけると現実を再び思い出し、すこしだけ泣いて…枕を濡らした。

どうして妹が…?

頭にそんなことが思い浮かび上がっては、怒りがこみ上げては壁を殴って八つ当たりをし、そんなことをしてもどうにもならないと無力さを嘆き、すすり泣いた。


妹は当事者にも関わらずいつもの妹みたいに元気に過ごしている。

そんな妹を見るたびに胸の奥が熱くなり、気がつくと妹を抱きしめていた。

妹「お兄ちゃん?」

妹は心配そうに俺をみつめるが、どうするとこともできなく心の中で…もがく。
24 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/15(火) 18:16:57.28 ID:PpzJ9Ykx0
次の日から俺たちは休学することにした。

少しでも妹と長くいたかったからだ。

妹の学校の先生に話を通すと、口を揃えて「お気の毒に…」と同情の言葉を並べるが、俺はそれがたまらなく腹ただしく、握り拳をしめていたが我慢した。

妹は「あーあ、友達と会えなくなるなんてやだなぁ…」と口を尖らせていたので、仕方なく一日だけ学校のみんなにお別れを言う日を作ってやった。

妹のお別れ会が済み、「これからは毎日一緒にいられるぞ」と言ってやると、「ほんと!? わーい!」と嬉々としていた。
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2012/05/15(火) 19:27:14.82 ID:AjgxKC6T0
これはまさか・・・
厨二病をこじらせていまった者がかかるという・・・

作者・・・





いいぞ、もっとやれw
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 13:57:58.59 ID:92Nsa9REo
わざわざ板移してやるなんて…大した>>1
27 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/16(水) 17:39:24.74 ID:O+EEptDa0
それから俺は妹と一緒に過ごした。

決断の時が俺たちを分かつまで。

妹のわがままはなんでも聞いてやった。

二人で一緒にどこまでも行った。

二人で一緒に同じ風を感じた。

そうやってはじめの一週間は現実を忘れてしまうくらい平穏な日常が続いていた。

そしてその日はやってきた。

しかし、現実はいつだって非常に残酷でとりとめのないものだ。
28 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/16(水) 17:45:56.87 ID:O+EEptDa0
兄「妹、今日は何がしたい?」

妹「うーん、きょうは一日おにいちゃんといっしょに居たいな」

兄「そっか…妹がそう言うんなら、わかったよ…」

妹「えへへーさいきんお兄ちゃんが優しくてうれしいな」

兄「そっか…」ナデナデ

妹「んー」スリスリ

兄「……」

妹「ねぇ、お兄ちゃん」

兄「どうしたんだ?」

妹「あのね…? もしも…だけどね…」

兄「どうしたんだよ…? はっきりしないな」

妹「もし、わたしが…こわいおばけになっちゃても…わたし、お兄ちゃんのこと忘れないよ…」

兄「な、なに…言ってんだ! お前がおばけになるはずないだろ!」

妹「うん…そうだよね。でも忘れないから…」

兄「……」

妹「うっ…」ガクリ

兄「妹!? どうしたんだ!? おい、妹しっかりしろ!!」

妹「ら…ら…ら…」

兄「まさか!?」
29 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/16(水) 17:46:24.10 ID:O+EEptDa0





妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwwww」





30 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/16(水) 17:50:20.92 ID:O+EEptDa0
兄「なんてこった…妹がまたサワムラーになりかけている…」

妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwww」ジタバタ

兄「俺だ! 兄だ! わからないのか!」

妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwww」ゲシゲシ

兄「いてっ! 俺のことがわからないのか!?」

妹「ラーイライwwwテイテイテイテイwwwww」

兄「待ってろ! あの医者からもらった鎮静剤で…」ブスリ

妹「ララララーーーーイwww!!!」バタンQ
31 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/16(水) 17:53:39.87 ID:O+EEptDa0
兄「はぁ…はぁ…これで元に戻るか?」

妹「…ん、あれ? わたし…」スク

兄「妹…!」ギュ

妹「お兄ちゃん? どうしたの? 苦しいよ…」

兄「なにも…何も覚えていないのか?」

妹「う、うん…なにか…あったの?」

兄「なにも…なにもなかったよ…」グス

妹「お兄ちゃん? 泣いてるの?」

兄「な、なんでもない…ほら、遊ぼうぜ!」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/16(水) 19:19:10.50 ID:STVWqJENo
名作の予感しかしない
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/05/16(水) 20:28:55.50 ID:AW/oIhcmo
泣いた
34 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/05/16(水) 22:01:03.95 ID:O+EEptDa0
妹「お兄ちゃん…」ナデナデ

兄「大丈夫…だいじょうぶ…だから…」ギュー

妹「…」ギュー

その日、俺は目が腫れるまで泣いたあと、やがて泣き疲れ果て泥のように眠った。

妹を守れる力が欲しいと…そう思いながら。

第一章 完

第一章テーマソングというか書いてる途中に聴いてる曲

千夜一夜
http://www.youtube.com/watch?v=2D1ruqQC8WA

編入試験が7月に控えているのでマイペースになりますが、毎日ちょびちょび書いてこうと思います。

明日明後日はその前に騎士ガンダム「問おう、あなたが私のマスターか?」の続きを書きたいと思います。一ヶ月以上放置してたので。すんません
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/05/16(水) 22:17:01.59 ID:rxTfC7sjo
あんたかよ!全然気づかなかった
お帰り
36 : ◆.c.yXP2vFk [saga]:2012/06/19(火) 20:45:18.89 ID:mQcneE7C0
兄「情報を得ないことにはなにもできないということで」


妹がおちんぽミルクとしか言わなくなった件
1 :以下、名無しに代わりましておちんぽがお送りします :2012/06/19(火) 13:03:15.22 ID:tnkaniki
どうすりゃいい…

2 :以下、名無しに代わりましておちんぽがお送りします :2012/06/19(火) 13:05:52.82 ID:xxxxxxxx
んなわけねーだろ、釣り乙


兄「そりゃそうだよな…俺もそうであってほしいよ」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/06/19(火) 21:13:57.22 ID:9AmrYI/vo
キタ!
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