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ほむら「銀の…雨?」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/16(水) 16:32:04.63 ID:H6g2DcHC0
このSSは魔法少女まどか☆マギカと
PBW・TRPGシルバーレインのクロスオーバーです
というか銀雨の世界にほむほむが迷い込むだけのSSです。
なので双方原作や設定を改変している部分がありますので
どちらかあるいはどちらにも思い入れがあって
両方の世界観を壊したくないと言う方はご遠慮ください。
あるいはこの作品の世界はパラレルワールドで双方の世界とは関係ない出来事だと思っていただければ幸いです。
時間軸的には2009年4月の第二次人狼戦線からカタストロフ当たりまでを駆け抜けようと思っています。
が、筆者の環境が環境なので非常に遅い亀更新になる時期があると思いますので
そんな時は気長に待っていただきたいです。
以上の事がよろしいのであればよろしくお願いいたします。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1337153524
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1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/16(水) 16:32:35.53 ID:H6g2DcHC0
世界は滅びようとしていた。
強大すぎる舞台装置の魔女"ワルプルギスの夜"
その圧倒的な力の前に、彼女の・・・彼女たちの力はあまりにも無力だった。
ほむら「っく、もう時間を止められない・・・なんで、どうして勝てないの!?やっと、やっとみんなで一緒に戦えたというのに・・・!!」
戦っている魔法少女は4人、暁美ほむら、佐倉杏子、巴マミ、美樹さやか・・・
時間遡航者であるほむらは、無限に近い繰り返した時の中でようやく
すべての強力な仲間とともに戦う機会に巡り会えた。
すべてはまどかを守るため、まどかに絡まった因果の和を断ち切るため・・・
しかし、遅すぎたのだ。因果の糸はまどかのみならずワルプルギスの夜にも絡まりその存在を強くしていたのだ。
さやか「・・・そろそろ、潮時かな」
額から血を流しながら、さやかが立ち上がった。
そのソウルジェムは黒く染まり、もう回復する魔翌力も気力も残ってはいない。
ほむら「さやか・・・だめっ!!!あなたが逝ってしまったら・・・!!!」
さやか「まどかが悲しむって?ほんと転校生はまどかの事ばっかりなんだから・・・でも、そんな転校生を認めることができた、そこまで進歩できただけでもあたしにゃ合格点でしょ」
イタズラっぽく笑いながらさやかはほむらにむけて親指を立てる、そしてワルプルギスの夜に向けて振り返ると一気に飛び上がった。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/16(水) 16:33:23.95 ID:H6g2DcHC0
マミ「まったく、美樹さんにばかり格好付けさせるわけにはいかないわね」
巴マミも最後の力を振り絞り、特大のライフルをワルプルギスの夜に向け、帽子に取り付けていたソウルジェムをその弾倉へセットする。
ほむら「馬鹿なことはやめて!!こんなの、あんまりよ・・・っ!!!!」
マミ「馬鹿かもしれない、怖いのにもうなにも怖くないふりをして・・・弱気を助ける正義の味方のふりなんてして・・・こうして今誰かのために死のうとしてる・・・でもね」
狙うはワルプルギスの歯車の隙間、力が掛かる支柱の中央。
マミの瞳にはもう恐怖はなかった、そこにあるのは・・・
マミ「馬鹿な正義の味方には、それなりに通さなきゃならない意地がある。死ぬしかないと嘆いた私を、貴女はそう言って励ましてくれたわね」
ほむら「それは・・・っ」
ほむらが返す前に、マミは祈るようにふっと目を閉じて・・・
マミ「貴女は生きて、私たちのために・・・ティロ・フィナーレ!!!!!」
魂を乗せた最終砲撃は、さやかを追い越しながら吸い込まれるように魔女へと疾る。そして・・・
ゴバアアアァァァァァァ!!!!!!!
いつかの大量の爆弾でも生み出せなかったほどの、すさまじいエネルギーの爆発がワルプルギスの夜を抉った。
さやか「マミさん、一人にはさせません!!」
杏子「なに気分に浸ってんだボンクラ」
さやかに語りかける声、杏子の声だ。
さやかに追いついた杏子も、ソウルジェムを槍の穂先に携え最後の一撃を繰り出そうとしていた。
杏子「ひとりぼっちは寂しいからよ、あたしもついていくぜ」
さやか「杏子・・・ありがとう」
狙うはワルプルギスの夜の支柱に僅かな罅・・・マミの遺した最後の活路。
ほむら「さやか・・・杏子おおぉぉぉ!!!!!」
一瞬の後、水と炎の一撃が罅から迸り、ワルプルギスの夜は悲鳴を上げた。
そして、ワルプルギスの周囲が結界に断絶された。
しかし・・・
『・・・・・・・・・ハハハ、キャアハハハハハハハハハハ!!!!!!』
結界をはじき、二体の強力な魔女の残骸をまき散らしながら究極の暴力が姿を現した。
逆さまから正位置へ、まるで局面が変わった舞台装置のようにワルプルギスの夜は本気を今ようやく出したのだ。
ほむら「そんな・・・そんな!!いやあああぁぁぁあああ!!!」
現実を拒絶するように、ほむらは両手で顔を覆いその場にふさぎ込んだ。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/16(水) 16:33:58.41 ID:H6g2DcHC0
ほむら「どうして・・・皆、せっかく仲間になれたのに・・・」
ほむらの心が、絶望の闇に包まれる。
その闇に身を委ねようとしたときだった、女神のような一声がほむらの耳に届いた。
「ほむらちゃん・・・」
ほむら「ま・・・ど・・・か?」
ほむらが目を開けると、そこにはほむらの代わりに魔女に立ちふさがる大切な存在・・・鹿目まどかの姿があった。
その凛とした姿にほむらは一瞬だけ我を失う、しかしすぐに理性を取り戻しまどかを止めようと叫ぶ。
ほむら「駄目よまどか、それだけはやめて!!」
まどか「もういいんだよ、ほむらちゃん」
まどかの言葉が、魔法でようやく正常に動いている心臓につき刺さる。
胸の痛みを無視してほむらは叫ぶ。
ほむら「よくない!!貴女がまたキュうべぇにだまされるのなら、私はいったい・・・何のために・・・」
まどか「騙されたりなんかしない、もう誰もほむらちゃんを攻めたりなんかしない・・・いや、私がさせない!!」
決意を固めた瞳を、まどかは魔女ではなく・・・目の前に鎮座するすべての元凶・・・キュうべぇに向けた。
QB「願いは決まったようだね、鹿目まどか。なら願うと良い、君はいったいどんな願いでこの宇宙を・・・この世界を救うつもりだい?」
ほむら「・・・ぅうあ゙ああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
最後の力でほむらは銃弾をキュうべぇへと放った。
時間がやけに遅く進む、世界がまるで選択を待つかのように。
ほむらは願った、届け、届いてくれと。
まどかが、願いを叶える前に・・・あいつを殺してくれと・・・
しかし、遅かった。
まどか「 」
まどかの願いとともに、彼女の体から光が溢れ
キュうべぇの体は木っ端みじんに砕け散った。
ほむら「あぁ・・・あぁあ、あぁぁぁぁぁあああああ・・・」
まどか「ほむらちゃん・・・」
ほむら「うわあああああああああああああああ!!!!!」
がシャン!!と、機械が作動する音が聞こえる。
次元の穴が開き、違う世界線へとほむらが引きずり込まれる間際にまどかは言った。
また、会おうね と・・・
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/16(水) 16:34:51.42 ID:H6g2DcHC0
[???]
「ちょっとヒドすぎない?」ぐすっ
「えぇ?そうかなぁ」
「どう見てもそうよ、私が何のためにあんだけループしたと思ってるの」えぐえぐ
「そうだよね・・・ごめんね?」
「アタシはかっこいいロールできたから満足ですよー!」
「馬鹿は黙ってなさい!!」
「Σガチ泣きしてたくせにヒドくない!!?」
「泣かれたのはさすがに予想外だったけど、それぞれの感想がどうであれ喜んでもらえて光栄だよ」
「誰よこいつGMにしたの、ていうか誰よ呼んだの」
「あ、それは私よ。ーーーさんに頼んだら連れてきてくれたのよ」
「気がついたらいきなりこんなところに拉致されていたからね・・・わけがわからないよ。もう良いかな?話を進めても」
「あら、急かす男は嫌われるわよ」
「せっかく時間は幾らでもあるんだからさ、雑談も楽しむもんだろ?むぐむぐ」
「あんたは雑談じゃなくてお菓子食ってるだけでしょうが!!!!」
「まぁまぁ、時間は幾らでもあるからね。ゆっくり進めようよ」
「君がそういうなら、僕も従わざるを得ないかな・・・でも、不思議と悪くないねこう言うのも」
「ふふっ、ーーーーーもこうやってみんなと遊びたかったんじゃない?」
「まったく、訳が分からないよ」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/17(木) 18:22:45.80 ID:MKFVQiaB0
ほむら「・・・・・・・・・・・・」ハッ
ほむらが目覚めたのは、病院のベッドの上だった。
天井さえもよく見えない、ほむらは元々病弱な上に視力も弱い少女だった。
長い夢を見ていたような錯覚に陥られる、しかしほむらが体験した絶望は確かに・・・現実だった。
ほむら「また・・・繰り返してしまったのね」
ほむらが握った手を開くと、そこにはそれが現実であると証明する唯一の品であるソウルジェムがあった。
しかしソウルじぇむは紫に輝き、ワルプルギスと戦ったときの真っ黒な絶望は僅かではあるが薄れてしまっていた。
よく聞こえはしなかったが、ほむらはまどかの願いがなんだったのかわかったような気がした。
ほむら「私に、もう一度やり直せと言うのね・・・まどか」
諦めたようにつぶやくと、ほむらは眉間にソウルジェムを押し当てて回復魔法で視力を癒した。
そして再び目を開けて見えたのはいつもの白い天井・・・ではなかった。
ほむら「・・・・・・!!!?ここは・・・どこの病院!!?」
薄茶色の些か古くなった壁紙に囲まれたその病室は、ほむらがいつものループで目覚めた地点であるいつもの病院とは違う場所だった。
そもそもほむらは思い心臓の病気を患っていて、治療のために見滝原の最新設備が整った病院に入院していたはずだった。
しかしこの病院にはそんなに設備が整っていないように見える・・・そこでほむらはもう一つ起こった異常に気がついた。
ほむら「・・・!!!体が、縮んでる!!?」
ほむらは混乱したままベッドを降りて、すぐ横に据え付けられたカレンダーを見て目を見開いた。
いつもほむらが目覚めていた時間は20011年2月11日・・・だが
ほむら「2009年3月末・・・2年も遡ってるというの!?」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/17(木) 18:24:14.63 ID:MKFVQiaB0
ほむらは、なるべく周囲に怪しまれないように少しずつ魔法で体調を回復させていき4月の新学期までには退院できるようにした。
そのまま現地の学校に転校という形で入学することになるのだが
いまのほむらは小学6年生、それも今まで数回も数十回も中学二年生を繰り返してきたのである。
最悪途中からでも頃合いを見計らって志望して見滝原の小中学校に受かることは造作もないことなので今はその処置に甘んずることにした。
ほむら「鎌倉市総合病院・・・そういえば見滝原に来る前にいくつかたらい回しにされた病院の中にそんなところもあったわね・・・でも」
退院したほむらが病院のすぐ横で見つけたのは、不自然に壊されたビルの残骸だった。
まるで怪獣が巨大な刃物で縦一閃に刻んだかのように縦に裂けた廃墟がそこにあった。
ほむら(こんなものこの病院のすぐ横にあったかしら・・・?それに・・・)
そのすぐ横を道行く人はなにも思わない、まるで目をそらすように残骸に見向きもしないまま歩いている。
ビルの残骸が取り壊されず抜き身で残っていると言うだけでも十分に危険で異常な事態ではあるが
周囲の町はまるで復興でもしたかのように近代的なビルが建ち並んでいるにも関わらず
そのビルだけが世界から取り残されたかのように佇んでいたのだ。
ほむら(・・・何かがおかしくなっているのは確かなようね・・・)
ほむらは確信した、バタフライエフェクトなんてレベルではなく、今回ループした世界は何かが決定的に違うと。
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/17(木) 18:26:08.41 ID:MKFVQiaB0
そして、もう一つ新たな事実に気づいた。
何かが起きても良いように地理を覚えておこうと町を散策している時だった。
奇妙な既視感におそわれて、まさかと思い記憶に従って歩いた先には・・・信じられない物がそこにはあった。
ほむら「この屋敷・・・上条・・・!?上条恭助の実家!?それにこの歩道橋・・・住宅街・・・!!!」
ほむらは走った、偶然であるかもしれない・・・本来起こることはない筈の偶然でも、もしやとほむらは記憶の中のある場所へと・・・"見滝原の地図を"脳裏に浮かべながら走った。
ほむら「・・・ははっ、あはは・・・・・・・・・うそでしょう?」
身体年齢が下がったからだろうか、それとも繰り返し見せつけられる異常を前にどこかおかしくなったのか・・・長い繰り返しの中で培ってきたポーカーフェイスを崩し、もはや笑うことしかできなくなっていた。
「 鹿 目 」
確かに見覚えのある家にその表札は飾ってあった。
ここは"鎌倉市"であり"見滝原市"・・・あるいは、その両方の要素がどういう理由か混在しているのである。
「何してんだ?あんたそんな所で」
ふと呼びかけられて、ほむらは振り向く。
鹿目絢子・・・紛れもない、まどかの母親だった。
ほむら「いえ、近々この近くの学校に転校することになったので・・・地理の確認がてらすこし散歩を」
絢子「そうか、この辺は良い意味でも悪い意味でも怪しい奴が結構居るからね。まぁだいたい良い意味でだが、お嬢ちゃんも気をつけなよ
・・・もしかしてお嬢ちゃんの転校先って、銀誓館学園かい?」
ほむら「は、はい。確かそうだったはずですが」
ほむらはいきなり転校先を言い当てられて僅かながらに動揺する。
絢子「この鎌倉で学校と言えばあのマンモス校くらいだからね。うちのむすめもそこに通ってるんだ、転校したら仲良くしてやってくれ」
そういってニッと笑う絢子の言葉に、ほむらは治った心臓が再びおかしくなったかのような衝撃を受けた。
しかし、不思議と不快な衝撃ではない・・・むしろこれは歓喜だ。
ほむら(親公認・・・!!!!!・・・・・・じゃなくって)
ほむら(まどかが・・・銀誓館にいる・・・!!?)
見知らぬ世界に来てまでも、まどかは・・・自分の側にいるのである。
その事がわかっただけでもほむらは、濁ったソウルジェムが再び輝きを取り戻してもおかしくないほどの希望を感じていた。
ありがとうございます、と絢子に会釈しほむらはその場を後にした。
ほむら「まったく、この世界は・・・」
何もかもがおかしい、特におかしいのは見たこともない異常と、見知った異常が交錯していることだ。
わからないことは幾らでもある、しかしそれで良い。
今までのことだけでは絶望しかない事をほむらは知っているからだ。
そしてまどかの存在はまだこの世界で会っていないにも関わらずほむらを再び勇気づけた。
ここまで来ると、もうわからないことにしか希望はない・・・そう思うと、ほむらはこの世界が希望に満ちているように見えるのであった。
それも、前の世界で戦った仲間たちが命を賭して導いてくれた結果なのだ
ほむら「皆・・・今度こそ、私は・・・!!!」
かつて世界には、神秘(ワカラナイコト)が満ち溢れていた。
しかしある時、ある転機を境に神秘は駆逐され、この世は法則と常識に塗り固められた世界となってしまった。
しかし、神秘はいつしか再び常識の隙間から溢れだした。
ほむらはまだ知らない、この世には本当に未だ計り知れぬ神秘と、それに付随する真実が隠されていることを。
人は、それを・・・それこそを魔法(キセキ)と呼ぶことを。
〜〜〜〜
セリフが少なく些かVIPSSっぽくない気もしますが、次回くらいまではこんなノリで行きそうです。
本日はここまでっ
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/05/17(木) 22:47:05.53 ID:mSe5IXdjo
銀雨知らないけどこんなの好きよ
乙
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/18(金) 18:21:14.29 ID:DRap2D2O0
sideほむら
暁美ほむらは基本的にどの世界でも不思議がられる少女だった。
当然だ、現地から引っ越しはおろか転居なんて小学生のうちから経験する子供はほんの一握りしかいない。
だから少数派である転校生は珍しがられるか、土地が悪ければ多数派にいじめられる対象となる。
その点いままでほむらはうまく立ち回る方法に長けている、それも当然だ。
ループの数だけほむらは必ず『転校生』を経験しているのだから。
しかし、今回は少しだけ違っていた。
和子「はい、中沢君!!卵焼きは半熟と固焼きどちらがいいですか!?」
中沢君「そんな事よりスクランブルエッグが良いです」
和子「廊下に立っていなさい!!皆さんは、特に男子は卵焼きの焼き方に文句をつけるような人間にはならないように!!・・・はいっ、それでは本日の転校生を紹介します」
「アトマワシカヨー」「アハハハ」「マタフラレタカー」
ほむら(始業式を除いてはこれも今まで幾度と無く繰り返してきたことね。・・・本日の?)ガラッ
ほむら「転校生の暁美ほむらです、よろしく」
いつものように黒板に名前を書いて簡潔に自己紹介を終わらせる。
しかしいつものように静まり返る様子もなく、生徒たちはあぁまたかといった様子で、まるでいつものホームルームに一光景のように賑わっていた。
和子「ごめんなさいねぇ、うちは毎日のように転校生が来てるから・・・」
ほむら「いいです、こっちのほうがやりやすいので」
教師に無愛想に告げるとほむらは教壇を降りて席に歩を進める・・・その中でほむらはようやく、今まで探してきた・・・そして今もっとも聞きたかった声を耳にした。
「今日の転校生はなんか無愛想な奴だなぁ」
「転校慣れしてるんだねーきっと」
不満げに腕を組む青いショートカットの髪の少女と、それをなだめるピンク色の髪の少女。
記憶よりも一回り小さく、銀製館学園小等部の制服を着たピンク髪の少女を見て、ほむらは・・・
ほむら(ロ・・・・・・・・・ロリまどかきたあああああぁぁぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!!!!)
徹底的に本音を心の鉄仮面で隠し、心の奥底でだけガッツポーズを取っていた。
和子「あ、暁美さん?鼻血でていますよ?」
ほむら「ぁ・・・・・・持病です。」
びしっとスタイリッシュに開き直って、こぼれ出た本音の一端をどうにか誤魔化すほむらだった。
[???」
「ちょっとーーーぁ、カード鼻血で汚さないでよ?」キョーン
「善処するわ」ふぁさっ
「いや、さっきから鼻血吹きながらキメられても反応に困るんだけど・・・」サヤ汗
「ウェヒヒ・・・w」
「ーーーさんもーーーさんで何でそのコスプレをしてるの?というかどこから持って来たの?」ティロッ
「ここは私が望めば何でもアリですから、皆もお話の内容に沿った格好をしてもらいますよ。ーーーちゃんもーーーちゃんも」ウェヒヒ
「うわっ、ホントだ」サヤッ
「ーーーーーはどうでもいい、でもーーーはGJよ…」ホムムゥ
「訳が分からないわ…」ティロッ
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/18(金) 18:23:18.92 ID:DRap2D2O0
少しばかり予定が崩れた事を不覚に思いつつも、銀製館学園は思ったよりも炎にとって過ごしやすい環境だった。
転校生という周囲との相違点が対して珍しくもないこの学園では必要以上に取り巻きができるわけでもない
なにより小学生の頃入院する前にどういう学校に通いどう過ごしていたかなど幾度ものループを経た今そうすぐに説明できる物ではなかったからだ。
その分生徒たちのスペックが魔法や繰り返しの知識のあるほむらに勝るとも劣らないものだったのが変身していないとはいえ驚けることだったが。
ほむら「鹿目さん、保険委員よね。気分が悪いからすこし保健室に連れていってもらって良いかしら?」
まどか「ウェ!?な、何で私が保険委員だって」
ほむら「先生に聞いたのよ(本当に)」
まどか「あ、あぁそっか・・・ウェヒヒ、暁美さん不思議な雰囲気があるからちょっとびっくりしちゃった・・・保健室はこっちだよ」
今年もまどかが保険委員であるという確証がないので、先生に聞いてからほむらはまどかと二人きりではなす機会を作ることにした。
まどかにしてみれば、必要以上に何も物言わない転校生と延々と歩く気まずい時間であることはほむらも理解している。しかしほむらにとっては唯一まどかと二人きりで居ても誰にも怪しまれない最初で最後の時間なのだ。
(その間幼いまどかの小学生姿をなめるように見つめていたのが本人にとって更にプレッシャーとなっていた事にほむらは未だ気づいていない)
まどか「あ、あのぉ・・・暁美さん?」
沈黙に耐えかねて、まどかが口を開いた。
ほむらはいつものループよりも早かったことに些かの物寂しさを感じつつも歩を止める。
ほむら「・・・なにかしら」
まどか「えっと、格好いい名前だよね。暁美・・・ほむらって、なんかこう、燃え上がれーって感じでさ」
ほむら「!!!」
ほむらは一瞬にして血の気が引いていくのを感じた。
いつものループのうち、初めての週でまどかが言った言葉だったからだ。そもそも、鹿目まどかは内気でコンプレックスの多い少女だった。だからこそ、魔法少女であるという自信がないうちに他人に対してこんなに気軽に話しかける少女ではないはずだった。すぐさまに振り返ってまどかを見る、睨みつけるような視線にまどかは身をちぢ込ませて怯えたような表情を浮かべる。その指にソウルジェムは・・・無い。
安心に一息のため息をついて、ほむらはまどかに語りかけた。
ほむら「鹿目まどか、あなたは自分の人生が尊いといえる?家族や友人も、大切だと思える?」
いつもの問いかけを、まどかに投げかける。
いつかさやかに電波と言われ、あのマミにミステリアスで素敵とまで言われた言葉だが
これはまどかに"これから起こるであろう事"に対する警戒と、緊張感を持たせるための大事な儀式だ。
その問いにまどかはきょとんと目を丸くして黙り込んでしまった。
ほむら(しまった・・・いきなり言われたから焦って言ってしまったけれど、普通小学生にこんな事言っても引かれるだけよ・・・っ)
「中学生でも十分引くっての!!!」サヤッ
とメタ視世界から何かのつっこみが聞こえた気がしたがあえて無視して
ほむらはまどかの返事を待つ・・・ほむらが思っている以上に、まどかはその質問の意味を理解しているようだった。
まどか「私は、大切だよ。家族も、周りにいる友達たちも」
ほむら「なら・・・・・・」
まどか「だから、私は今の私のままで強くなりたい。変わるって言うことは、すべてを失うことだから」
ほむら「え・・・・・・」
まどかが言いきったことに、ほむらは愕然とする。
中学生の頃のまどかでさえ言い返すことのできなかった問いと答えを、このまどかは平然と答えきってしまったのだ。
幼いが故の、無知であるが故のあきめくらな言葉でもなく、確かにその答えはほむらが幾度ものループの中でまどかに伝えたかったことだった。
感動と同時に、寒気がほむらをおそった。
ほむら(この子・・・本当に小学生の頃の・・・いいえ、本当に、"鹿目まどか"なの・・・!!?)
まどか「ほむらちゃんも、私の友達になってほしいな、なんて」
ほむら「喜んで!!!!」ビシッ
まどか「ウェ・・・」
ほむら「あっ・・・・・・」
気まずい沈黙が無人の廊下を支配する。耐えかねて声を出そうとするも、ここまで変なことを言っておいてかける言葉などほむらは予定に持ち合わせていなかった。
ほむら「あっ・・・あの・・・」
まどか「うんっ、ほむらちゃんはわたしの大切な友達だねっ」
ほむら「・・・うん、よろしく・・・」
まどかの笑みにほむらは心から安心し、ループを始める前の弱気だった自分に戻っていることに気づいて顔を赤くした。
やってしまった、しかし自分がまどか以外にこんな反応をすることもないはずだ。
この失敗もまた、彼女が鹿目まどかであることの証明なのではないだろうか多少の違和感を感じつつも、ほむらはまどかが差し出した手を握り握手を交わした。
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/18(金) 18:23:47.05 ID:DRap2D2O0
感情取得
ほむら→尊敬→まどか まどか→友情→ほむら
さやか「才色兼備かと思いきや、実はサイコな電波さん、と思わせといてその実は中二病を煩った天然ボケの薄幸少女かぁ、盛り過ぎだろぉ!!これが新世代の萌えなのかぁ!?」
ほむら「貴女は中二までウザキャラのままなのね美樹さやか」
さやか「Σうぉっ、なぜ私の名前を知っている!?その上リアルミステリアス要素もあわせ持っているというのか!!ていうか誰がウザキャラだーほむらぁ!!」
ほむら「そのほむらって名前で呼ばれるの、少しむずかゆいのだけれど・・・」
仁美「あらあら・・・暁美さんったら照れると可愛いですわね」
女子三人よらば姦しいと言うが、この"最初の三人”の内に入れたことはあまりない。
入ればいずれ巻き込むからと言うほむらの配慮もあるのだが、今回のまどかはあまりにも積極的すぎるだけであの会話以降たいてい自分はまどかに引かれているのだ。
ほむら(住んでいる土地が違うからかしら、それとも私が知らないだけでまどかは本当は・・・いや違う、まどかの本来の顔は私が一番よく知っているはずでしょう?きっと今のまどかには何らかの自信があるのね・・・)
今後もループする可能性がある以上、ほむらはどうにかしてまどかの自信の根元を知る必要があった。
だから幾多ものループの中でも特に苦手な美樹さやかが登場しても逃げないでいるのだ。
ほむら(でも、さやかも本来はウザイなりに明るい良い子なのよね・・・前の世界でも・・・)
前回の世界で魔法少女四人を味方に付ける際、もっとも手こずったのは美樹さやかだった。
マミが死にかけたのをほむらのせいにして、仁美と上条との三角関係をきっかけにどんどん狂戦死と化していった。
しかしマミと協力しての説得によってようやく魔女化寸前のところで押しとどめ
正気を取り戻したさやかは弱いなりにも誰よりほむらとまどかを守るために尽力してくれた。
その思い出に浸りつつふっと笑みを浮かべると、いつの間にかこの世界の美樹さやかが顔をのぞき込んでいた。
ほむら「ほむぁ!!?」
さやか「あっはっは驚いてやんの、なに友達と聞いてホーームシックにでもなった?」
ほむら「・・・そうね、昔の友達を思いだしてたわ。貴女みたいにウザいけどいい子だった」
さやか「ウザい言うなっての、でもありがと」
ほむら「あら、いい子の部分はあの子の方よ」
さやか「なんだとーっ」ムキー
仁美「うふふ、早速仲良くなってますわね」
まどか「そうだねぇ」ウェヒヒ
まどか「・・・!!」
その時、何故かほむらだけが気づいた。
まどかがふと、病院横の"あの縦裂け廃墟”を見たことに。
まどか「みんな、ちょっとゴメンね?急用思い出しちゃったから・・・すぐ戻るね!!」ダッ
ほむら「まどか・・・?」
仁美「何なんでしょう・・・?」
さやか「まぁまどかが急用でどっか行っちゃうのもいつものことだし、すぐ戻ってくるって」
ほむら(二人とも、会話の内容にしては廃墟の方を見ていない・・・?いいえ、仁美だけ一瞬廃墟を見ていたけどさやかに至っては見向きもしていないのか)
ほむら「私も、少し見てくるわ」
さやか「あっほむらも?」
仁美「二人だけのラン[
ピザ
]ーですの!!?いけませんわ暁美さん、それは禁断の恋の形・・・って鼻血!!!鼻血また垂らしてますわよーっ!!!・・・行ってしまいましたわ」
さやか「うーんどうしよっか」
仁美は少し顎に手をおいた後、納得したようにうなづくとさやかの背中を押した。
仁美「・・・・・・・・・先に帰っていましょうか、美樹さん。二人には私から連絡を入れておきますわ、さぁわたくしとも二人でラン[
ピザ
]ーを〜♪」
さやか「仁美と!!?なんか明日から学園中の男子から嫉妬の目で見られそうなんだけど!!?」
仁美「さぁさぁさぁ♪」ぐいぐい
さやか「ちょ、ちょっとーっ」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/18(金) 18:24:35.99 ID:DRap2D2O0
ほむら「何・・・この廃墟」
ほむらはまどかを追って、あの縦裂けの廃墟へと足を踏み入れた。
するとまず彼女を襲ったのは無数の形のない殺意、生ある物を妬み、自らは何も持たない無機質な怒りだった。
魔女の気配とも似ているが、ソウルジェムの反応が明らかに魔女の時とは違う。
魔女の反応は点滅、インキュベーターの技術によって科学的に歪められた魔翌力の波長だが
この反応はむしろ獣が鍵盤をでたらめにたたいているようで出鱈目な反応だった。
無機質さと生命らしさを併せもつ不気味な空間だが、最も重要なことは一つ・・・少なからずここに存在する"何か”は魔翌力を持った、常人には対応しきれない害悪であるという事だ。
ほむら(この世界にも魔女がいるというの・・・?それともインキュベーターの差し金?奴らのねらいが二次性徴期と聞いて安心していた・・・例外だってあったはずなのに!!)
ほむらは自ら安心していたことに気づき、怒りでゆるんだ思考をたたき起こした。
そして魔法少女の姿へと変身する、盾が以前よりも大きい丸盾になっていたが
そんなことは今は気にしない、とにかくまどかを助ける・・・こんな所にいて無事で済むはずがないと確信したほむらはマシンガンを片手に廃墟の奥へと踏み込んだ。
すると、殺意が明確な形を持って"この場”へと姿を現した。
ほむら「なっ・・・!!!」
それは白いローブを身に纏い、足を鎖に縛り付けられた幽霊のようなもの
腐った肉体を引きずって歩く背広を着た男、開いた鞄から平面の肉体を広げて斧をこちらに向ける人間型の何か
どれも魔女に比べれば小さく、しかし使い魔にしてはバリエーションに富んでいた。
何よりほむらを驚かせたのは結界を伴わずに現れたことと、それらの姿が余りにも人間に近すぎることである。
ほむら「少なくとも魔女の使い魔ではなさそうねっ!!!」
ダガガガガガガガガガ!!!!と、マシンガンを放つ。しかし敵に当たるとまるでスポンジのように弾丸がひしゃげて弾かれた。
ほむら「通常の火器は通じないのね・・・」
三体の化け物がそれぞれの爪屋武器を振りあげてほむらへと殺到する。
しかし・・・
カチャッ
砂時計を内包した盾の傾く音とともに、ほむらは殺到した化け物達の射程から抜け出していた。
時間停止、過去に戻ることを願ったほむらだけが願いから生み出した"砂時計の盾"の武器効果である。
ほむら「すこし盾の大きさも変わっているみたいね、時が来るまでは使えるというわけね・・・」
ほむら「ならこれはどう?」
ほむらはソウルジェムが濁ることを覚悟の上で、弾が切れたマシンガンの代わりに
拳銃に魔翌力を込めて化け物へと打ち出す。
折りたたみ男「ぎゃああぁぁぁぁあ!!!」ビシュッブチャアァ
折り畳まれた鞄の男の首に当たり、紙のような頭が弾けとぶ。
ほむら「よしっ・・・これなら・・・!?」
折りたたみ男の悲鳴を聞きつけたのか、気がつけばほむらの周囲には廃墟の壁を埋め尽くすほどの化け物がひしめいていた。
一匹一匹の強さはそれほどでもない、しかし数が多すぎる。
いくらほむらの時間停止能力でも、これだけの数に個別攻撃されればひとたまりもないだろう。
万事休す・・・化け物達が一斉にほむらに飛びかかる・・・その時だった!!
「森王の・・・槍!!!」
ゴォッ!!!!と、植物の枝や蔓でできた巨大な槍がほむらに迫化け物の群に飛び込んでいく。
するとすさまじい爆発が群を吹き飛ばし、怯んだ化け物達はほむらから身を引いた。
「間一髪だったね、ほむらちゃん」
その小さく、そして大きく見えた背中はほむらのもっとも大切な記憶と重なり、しかしその姿はかつて見た絶望の姿ではなかった。
ほむら「あなたは・・・まさか・・・!!!」
ほむらの声に彼女は慈悲にあふれた笑みを向ける。
「いきなり秘密がばれちゃったね」
そして手に持ったクロスボウを掲げ、化け物・・・ゴーストへと向けた。
クロスボウの接続部に取り付けられている機械に刻まれた魔術文字が綺麗な桃色の光を発しながら高速で回転する。
まどか「クラスの皆には、内緒だよっ」
一息吸って、クロスボウの持ち主・・・まどかは桃色の魔翌力を弓に変えてゴーストへと放った。
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/18(金) 18:26:31.03 ID:DRap2D2O0
だれか魔法少女とか魔女を能力なりゴーストなりデータ化してくれないかなー
二次創作もっと増えないかなー(チラッチラッ
今日はここまでっ
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/05/19(土) 13:40:25.22 ID:fSIA2M9AO
次の投下は火曜日になりそうです。
その間に何か質問などがありましたらどうぞ
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/22(火) 16:43:38.55 ID:QSvM47Xm0
sideまどか
普通であると言う事は案外難しい。
それが元来普通すぎると自覚している鹿目まどかにとってなら尚更のことだった。
人は何も意識しないでも息をすることはできるし、歩くことも走ることもできる
しかしできるというだけで、意識してそれを行うとなると、あるいはそれを具体的にどうやっているかと聞かれると非常に難しくなる。
慣れ親しんだ友達よりも、転校生であるほむらを前にして普通を偽るという行為はまどかにとって難しかったに違いない。
しかしほむらと話す内に、ほむらにはほむらの秘密があることを、まどかは似たもの同士であるが故か感じることができた。
流石に、ほむらが自分と同じ"能力者"であることは予想外だったが。
時間は遡るが、まどかは人を捜してこの縦裂け廃墟に入りこんで、早々に目的を達成し帰るつもりだった。
まどかにとって縦裂け廃墟は、通い慣れた公園のような場所だった。
当然、公園にしては危ないし此処に居るモノが弱いとはいえ危険な存在であることは変わらないと言うことは知っているし
決して一人で入ってはいけないと両親にも厳しく言われている。
しかし、此処に居るモノの一つであろう女にそそのかされ、ふらりと廃墟に足を踏み入れた一般人のOLをほおっておく事はできないだろう。
怪異に襲われ、ショックで気絶したOLをその外見からは想像できない身体能力で抱えて運び
廃墟から外れた道に寝かせておいたところで、まどかは異変に気がついた。
まどか「ママに怒られちゃうかなぁ・・・!」
ガガガガガガガガガガ!!!!
という岩を削る勢いの連続した炸裂音に一瞬だけ耳を塞ぎ
それが少なくとも平和な日本の日常とはかけ離れた機銃の銃声であることが
すくなくともテレビでしか聞いたことがないにしても容易に理解できた。
まどか「廃墟でまだ誰か襲われてる!?」
廃墟に住み着く住人達の明確な殺意の念を感じるとまどかはランドセルから怪しまれない程度に分解しておいたクロスボウを組み立てて戦闘準備を整えた。
まどか「ウェヒヒ、大目玉確定だね・・・」
敵と相対する恐怖よりも、母に怒られることを憂鬱に思いながら
まどかは迷うことなく廃墟に駆け込み、新しい親友に襲いかかるゴーストにアビリティ、森王の槍を放った。
[????]
「ヤドリギ使いなのね」ホムッ
「あ、やっぱりバレちゃった?」ティヒヒ
「このほむらはともかく、私はるるぶも網羅しているしね」ホムドヤァ
「でもこの状況を打開するには厳しいんじゃないの
?」サヤッ
「問題ないわーーさん、ここは私が颯爽と登場して・・・」ティr
「「その必要はない(ですよ)わ」」ホムウェヒッ
「えっ?」
「・・・・・・・・・・・・」キュップィ
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/22(火) 16:46:57.21 ID:QSvM47Xm0
sideほむら
[縦裂け廃墟]
ほむらが撃退した分を補充するように瓦礫を押し退けて這いだしてくる、生理的嫌悪を催すような腐りかけの動く死体
まどかの母はリビングデッドと呼んでいたそれに、怯むことなくまどかはクロスボウを構え放った。
戦いながらその光景を見たほむらは、かつて憧れた魔法少女の姿を思い出し
そして不安を拭うために戦いながらまどかに問いかけた。
ほむら「まどか、貴女は一体何者なの?」
まどか「ウェヒー、パパはヤドリギ使いって呼んでる、ほむらちゃんも能力者なんだよね?」
ほむらは"能力者"という聞き慣れない単語に首を傾げるも、改造して推進力を付けたゴルフクラブでリビングデッドの頭を弾きとばし答えた。
ほむら「そうね、私は魔法少女よ」
まどか「可愛いジョブだね」ウェヒヒ
ほむら「・・・・・・・・・///」
顔を赤くしながらもほむらは新しいマシンガンに魔翌力を乗せてゴーストをひとまとめにするように威嚇射撃をする。
ほむら「それで、何か対抗策はあるのかしら?何の策もなしに飛び込んだわけではないのでしょう?」
これはあくまでもほむらの予測であるが、このまどかは戦闘慣れしている。
一般人の主観であれば今相対しているゴースト、特にリビングデッドの類は非常にグロテスクだ。
それに怯むどころか弓を構え、なおかつほむらも知らない事情を知っているまどかはほむらほどではないにせよ相当火事場に慣れてしまっているとふんだ。しかし・・・
まどか「・・・ウェヒヒ」汗
まどかはほむらに申し訳なさそうな笑顔を見せた。ほむらも何となく。その笑顔の意味を理解した。
ほむら「鹿目さんもこの数は無理なのね」
まどか「ごめんね、方法自体はあったんだけど・・・リリスに連れ去られてきたお姉さんを助けるのにもう殆ど使っちゃって
森王の槍もあと一回が限界かも、それでも倒すことができないし」
まどかの言う森王の槍とは、恐らく先ほど放った植物の槍による爆撃のことだろう。
魔法とは違う力のようだが、その分制限も多いようだ。
まどか「一纏めに攻撃するのには便利なんだけど、慈悲の効果で即死させることはできないの」
ほむら(まどからしい・・・)
まどか「だからほむらちゃん、私が攻撃したら、同じところに範囲攻撃できる?」
ほむら「!・・・えぇ、可能よ」
まどかは自信に満ちた笑顔をほむらに向けて、勇気づけるように微笑んだ。
まどか「此処ね、ほむらちゃんも見たと思うけど普通の人には意識しないと見えないんだだから両親と能力の練習によく使ってて、その前に大掃除をよくやるんだ」
懐かしむように森王の槍を生成していく。魔翌力で宙に停滞するそれと連動するようにクロスボウを握ると、魔翌力を発する回転動力路からは銀の粒子を含んだ蒸気が噴き出した。
まどか「威力には自信があるんだよ、パパとママが使ってた時間差攻撃!」
まどかが引き金を引くと、ドゥッと森王の槍が解き放たれゴーストの群に飛び込み大爆発を引き起こす。
ほむら「・・・・・・・・・何者なのよ貴女の家族も」
まどか「二人とも能力者だよ、でもママは宇宙人なんだって」
ほむら「」
まどかの言葉に絶句しながら、ほむらも盾から・・・小麦粉を取り出した。
ほむら「・・・私、能力者については何も知らないことばかりなのよ」
どこかあきらめたような口調で空気中に、それでもまどかにかからないように小麦粉を散布するほむらにまどかは首を傾げる。
まどか「?」
ほむら「終わったらイヤと言うほど質問攻めにするから、そのつもりでね」カチッ
そう言ってほむらは魔翌力を付与した小麦粉の舞う中、拳銃の撃鉄を引いた。
ッヅドオオォォォォォォォ・・・ン
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/22(火) 16:48:32.72 ID:QSvM47Xm0
[????]
「わけがわからないよ」
「だってそれが一番効率的だし」ホムゥ
「これ以上何度も自爆なんて危ないことしたらやだよ?」ウェヒー
「善処するわ」ホムッ
[縦裂け廃墟]
まどか「ウェヒーッ」
激しい轟音とともに爆発がゴーストと廃墟の一室を包んだ。
とっさの判断でまどかは瓦礫の陰に隠れて難を逃れたが・・・
まどか「・・・ほ、ほむらちゃん!!大丈夫!?」
爆発が止み、まどかが瓦礫から顔を出すと、ゴーストはその場から残らず消滅しその場には魔翌力で防御し、それでも少しだけ焦げた体を癒すほむらが居た。
ほむら「平気よ、まどk」
まどか「やったーあぁ!!やったよぉほむらちゃん!!」ギュゥッ
ほむら「ホ、ホムッ!?」
ほむらはクールに言いかけたところでまどかに抱きつかれ、また鼻血を吹きそうな鼻を押さえた。
するとガラガラと瓦礫が崩れ、ぽつぽつと水音が天井から地面へとあたり反射してくる。
まどか「あれ、雨?・・・・・・!!」
二人が空を見上げると・・・まどかは信じられないモノを見るように硬直した。
ほむら「銀色の・・・雨?」
まどか「これって・・・!!ママの言ってた・・・」
ほむら「!?」シュウゥゥ
まどかが銀色の雨に目を奪われている間に、ほむらのソウルジェムに変化が訪れた。
ゴーストの残骸、降ってくる銀色の雨の水たまりから銀色の粒子がソウルジェムに吸い込まれていき、魔法を使い濁ったソウルジェムが再び輝きを居取り戻したのである。
ほむら「これは・・・」
まどか「ほむらちゃん、逃げよう!!!」
ほむらが考える間もなく、まどかがほむらの手を引きそのばっを離れようとする。
しかし一瞬にして部屋を包み込んだ殺気が二人の行く手を遮った。
『汝、逃げることあたわ不』
銀の雨が凝縮するように歪み、捻れ、凝縮まって、尋常じゃない殺気を放つ
全身に戦国時代の甲冑らしき防具を纏った異形、鎧讐王が刀を振りあげ、ごるるると攻撃的な唸り声をあげる。
まどか「・・・っ」
ほむら「格上か・・・くっ」
立ち向かおうとほむらは立ち上がろうとする、しかしほむらは今になって足にひどい傷を負っていることに気がついた。
ゴーストに知らないうちに麻痺毒を伴った攻撃を受けていたのだ。
まどか「ほむらちゃん!!・・・ほむらちゃんに手は出させないから!!」ガチャッ
ほむら「まって、やめてまどか!!」
『汝、生きることあたわ不!!』
まどか「・・・っ!!!」
ほむら「まどかああぁぁぁ!!!!」
鎧讐王の刀がまどかに降り卸されたその時!!
「ティロ・フィナーレ!!!」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/22(火) 16:49:48.73 ID:QSvM47Xm0
灼熱の火球が鎧讐王の上半身をなぎ払った・・・
まどか「・・・あれっ?」
??「仁美が言っていた子は貴女達ね?」
ほむら「いまの技名は・・・まさか!?」
??「危なかったわね・・・でも」
放たれた弾丸は異なるもの、しかしほむらの知る中でそのなを持つ技を放つ人間はたった一人しか居なかった。
(本人が勝手に銘々していると言うことをほむらはまだ知らない)
金髪のツイン縦ロールを揺らし、冬服の上からでも中学女子制服でその豊満なバストを強調するその少女は
マミ「後輩のピンチを救うのは、先輩の役目だからね」
中学一年である頃の 巴マミだった・・・
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/25(金) 18:09:09.31 ID:x/tosUYk0
マミ「これで5つ・・・グリーフシードの数も心許ないわね、このままだと」
ほむら「・・・そうね、これで奴に勝てるかどうか・・・」
マミ「ごめんなさいね、私がある意味貴女を一番邪魔してしまったかもしれない・・・」
ほむら「そんな事はないわ、美樹さやかに比べたら」
マミ「うふふ、美樹さんが聞いたら怒りそうね・・・でも暁美さん」
ほむら「なにかしら」
マミ「もしも、もしもよ?また私たちが負けて、また過去に戻ることがあったら・・・」
ほむら「・・・そんな事絶対に」
マミ「聞いて、もしそうなったら・・・」
マミ「私にはできるだけ早く、真実を伝えて欲しいの。
何も知らないまま死ぬなんて、もう嫌だから・・・」
鎧讐王という強力な個体を失ったからか、廃墟に充満していたゴースト達の気配は消失し
マミの先導の元無事にほむら達は廃墟を脱出することができた。
マミ「まったくもう、あそこには弱いゴーストしか集まらないからって安全という事ではないのよ?今後はもう一人で入るなんて事はしないようにね?」プンプンティロティロ
まどか「ご、ごめんなさい・・・」
ほむら(巴マミの様子からいって、どうやら"能力者"同士での報酬の奪い合いという事は無いようね・・・あの巴マミだから一概にそうとはいえないけれど・・・)
マミ「謝ることはないわよ、人助けは立派な事よ。ただ危ないこともあるんだから気をつけてって事」
まどか「はい・・・」
マミ「自己紹介がまだだったわね、私は巴マミ。銀誓館学園に所属する、魔弾術士よ」ティロッ
とりあえずは落ち着いた場所で話そうと、三人はマミの家に歩いて向かっていた。
ほむらも見慣れたマンションだが、かつて見たそれよりも新しい感じがしていた。
まどか「わぁ・・・!綺麗な部屋ですね」
マミ「最近進学のために引っ越してきたばっかりだから
前に通ってたキャンバスなら実家からも近かったんだけどね」
銀誓館は鎌倉通に数十個ものキャンバスを持っている。
その規模から考えればキャンバスの移動で引っ越しが発生してもおかしい話でもない。
しかしマミが事故で家族を失ってからしばらくの間実家で過ごしていたという事は聞いたことがなかった。
おそらくはこの世界は今でこそ元の見滝原に近しい人々が揃っているようだが、それまでの歴史もどこかの地点で変わってしまっているようだ。
ほむら(まぁ魔女でなくあんな怪物が居るような世界なんだから当たり前か・・・)
マミ「・・・見たところ銀誓館の学生のようだけど・・・イグニッションカードは持っていないようね?」
ほむら・まどか「「イグニッションカード?」」
マミ「学園と運命の糸がつながっていなかったのかしら・・・」ブツブツ
ほむら「巴マミ」
ほむらにぴしゃりとフルネームで呼び止められて、マミは少しばかり吃驚したような顔をするが
こほんと咳払いをして元の先輩の余裕をたたえた笑みに戻りほむらに応す。
マミ「なにかしら、暁美さん」
ほむら「こちらのまどかは関係者のようだから知っていることも多いみたいだけれど
私はこの界隈について殆どなにも知らない・・・だから詳しく聞かせて欲しい
ひょっとしたら・・・」
ほむらは廃墟で倒した何体もの"ゾンビ"を思い出した。
ほむら「私のことも、明かして良いのかどうか解らないから」
まどか「ほむらちゃん・・・」
マミ「・・・わかったわ、貴女もそう直ぐに明かせる事ではないみたいだし
まずは基本のところから話しましょうか」ニコッ
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/25(金) 18:09:46.47 ID:x/tosUYk0
マミ「嘗てこの世界は、魔法と神秘の力に溢れていたわ
その力の源が詠唱銀、私たちの魂や心、あるいは願いに反応して奇跡を起こす超常の金属。
でも強すぎる力は争いを生み、死者のこの世に対する遺恨や怨念はゴーストという怪物を生み出したわ。
更に異世界からの来訪者の侵略と・・・この世界は永い長い闘争の中にあったの」
ほむら「・・・(魔法少女と同じか・・・魔法少女同士でさえ具リーフシードの奪い合い以外にも様々な要因で容易に殺し合いが始まってしまう、確かにそれも容易にそれができてしまうほどの力があるから)」
マミ「でも700年前、争いに疲れた人類は世界を結界で覆った
人々の『超常なんて存在しない』という常識を媒介し、この世からあらゆる奇跡を放逐する大魔法・・・
私たちはそれを『世界結界』と呼ぶわ」
ほむら「世界結界・・・でも、そんなものがあったら、私はおろかあなたたちの持つ能力もこの世に存在しなくなってしまうのではないかしら?」
マミ「(私はおろか・・・ね)・・・確かに、1990年代まで奇跡は完全にこの世界から放逐されていたの、この700年間を忘却期といって、歴史の授業で習う歴史はその間にねじ曲がった歴史なの。
だけれど、ある時を境に人々の常識は薄れていったわ・・・詳しい理由は誰にも解らない、一説ではインターネットの普及で超常現象とかの噂が容易に広がるようになったからともいうわ」
まどか「その常識の隙間から、結界のひびから詠唱銀はこの世界に編めと一緒に降ってくるようになったんだよ
ほむらちゃんも見たでしょ、あの銀色に輝く雨」
まどかの言葉に、ほむらは己のソウルジェムを見る。
ソウルジェムに取り込まれ、汚れを打ち消した銀色の粒子
あれがこの世界に顕現した詠唱銀なのだ。
マミ「私たちはそれをシルバーレインと呼ぶわ。
私たち銀誓館学園の能力者は、一般人に隠れてそのシルバーレインから生じるゴーストを狩り
世界結界を守り、そして忘却期の間に忘れられた能力を持ち戸惑う能力者たちをゴーストの手から守るために居るってわけ」
ほむら「そう、だいたい解ったわ」
マミ「ずいぶんと飲み込みが早いわね・・・闘い慣れているようだけれど、この世界の事情も知らなかったのは確かのようだし・・・貴女、一体何者なの?」
ほむら「・・・もう一つだけ聞かせて、その来訪者に・・・願いを叶えると囁いて少女を地獄へ落とす悪魔のような者はいる?」
マミ「・・・いいえ、聞いたことがない」
ほむら「そう・・・なら良いわ」
そういって髪をふわりとかきあげるほむらを、マミとまどかは息を飲んで見つめる。
ほむら「といっても、私もよくわからないの」
ほむらの言葉に、二人はガクリと力を抜かせた。
ほむら「この能力に目覚めてから、何も知らずにゴーストと戦ってきたから慣れているだけよ」
まどか「ほ、ほむらちゃぁん」
脱力したまどかを抱き起こしながら、ほむらはマミに目配せをした。
ほむら「それじゃあ私はまどかを家に送るわ」
マミ「そう、それじゃああt・・・」
マミ「・・・・・・また明日会いましょう、"学園にあなた達のことを報告しないといけない"から」
マミはそう言うとマンションから出ていく二人を見送り手を振った。
マミ「・・・暁美さん、貴女は本当に何者なの?」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/25(金) 18:11:55.57 ID:x/tosUYk0
静まり返った真夜中の公園にマミは立っていた。
すぐ近くの階段の上にふわりと音もなくほむらは降り立った。
マミ「言ったとおりきたわよ・・・と言っても、あれを『言った』といって良いものかしら」
ほむら《後で公園で待ってて、詳しい事情はそこで話す》テレパスィー
ほむら「念話という魔法少女の能力の一つよ」
マミ「魔法少女、それが貴女のジョブ?」
ファンシーな響きに少し羨ましいと思いながらマミはほむらに問う
ほむら「そうね、この世界の定義に会わせるならそうだと思う」
マミ「まるで異世界からの来訪者のような口振りね?鹿目さんには聞かれたくないようなそぶりだったけれど、それが貴女の秘密なのかしら?」
マミの試すような口振りに、ほむらは髪をかき分けて答える。
ほむら「そうよ・・・私は、本来この世界にはいない人間・・・いえ、人間ですらないわね、この世界でいうゴーストに近い存在・・・それが魔法少女よ」
マミ「!?」
ほむら「私の居た世界は、神秘なんてものは存在しなかった
あるのは希望と絶望・・・それを食い物にする悪魔だけだった。
悪魔は私たちに『どんな願いも叶える代わりに、魔法少女になってよ』と契約を持ちかける。
そして魔法少女となった者は魔女という化け物と戦うことを運命つけられたわ」
マミ「つまり暁美さんも異世界人からの来訪者で、願いを叶えて世界を渡航した・・・?
まるで超絶魔道具(メガリス)ね…でも秘密は、それだけじゃないんでしょう?」
マミの問いにほむらはコクリと頷き、話を続けた。
ほむら「願いを叶えるために悪魔と契約した少女は魂を抜き取られ、このソウルジェムへと変換される
そして魔法を使いすぎて汚れきったソウルジェムはまた別の魔女を生む・・・それが悪魔のねらいよ」
ほむらの言葉に、マミはほむらがまどかに隠そうとしていた秘密がこれであると確信した。
マミ「イグニッションカードに近い封印具だと思っていたけど、まさかそれが・・・!!じゃあ肉体は・・・!!」
ほむら「えぇ・・・私たちにとって肉体は外付けのハードウェアにすぎない、ゾンビのようなものよ」
ほむらは狼狽するマミにあっさりと、あっけなく自らの秘密を暴露した。
マミ「そんな事、私たちに教えて良いの?信じないなんて事はない、なにより私たちが非常識というものに慣れきってしまっているからね
でも・・・相手が相手なら貴女、その場で消されても」
ほむら「貴女だから明かすのよ巴マミ、別の貴女のたっての願いでね
次も錯乱するかもしれないけど、もう少し早く話しても良いって」
マミ「・・・どう言うこと?」
ほむら「私の願いは、私の世界で死んだ鹿目まどかとの出会いをやり直すこと
そして、鹿目まどかを魔法少女にしないこと・・・その為に私は幾度となく過去へわたり、幾多の世界線を横断してきた」
マミ「時間遡航(タイムトラベル)・・・!!」
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/25(金) 18:13:41.01 ID:x/tosUYk0
話し疲れたのか、ほむらとマミは公園のベンチに座り噴水を見ながら話を続けた。
マミ「でも、なんで私にだけ話したのかしら?」
ほむら「私の知る平行世界の貴女なら、錯乱して仲間を殺しかねないし・・・そんな世界もあった
でも、この世界に魔女はいないし貴女も魔法少女ではない」
マミ「その世界の私も魔法少女だったのね・・・願うとしたらあの時か・・・確かに私も何れゴーストのような化け物になるといきなり言われたら、錯乱して周りから殺してしまいかねない・・・正義の魔法使いであるということが、私の救いだから」
マミはそう言うと、イグニッションカードから一冊の本を取りだした。
マミ「交通事故で生死の境をさまよったときでしょう?私が契約したの・・・」
ほむら「・・・えぇ」
マミ「やっぱり、私もあの時死にたくないと言う意志で、この魔導書をシルバーレインから生み出したの
両親を見捨てて、生き残った罪滅ぼしに正義を目指す・・・私たちって、そう言う運命なのね」
ほむら「その割には、アビリティに技名をつけて楽しんでるようだったけどね」
マミ「Σあ、あれは・・・・・・焦って撃ったからつい」カァァ
ほむら「ティロ・フィナーレ」
マミ「みんな死ぬしかないじゃない!!」ティローッ
ほむら「・・・ふふ、私が知る巴マミのティロフィナーレはもうちょっと強かったわよ
まぁ、2年後のあなたが使っていた技だし・・・その間に成長したのかもしれないけれど」
マミ「う・・・・・・2年・・・うん、それまでの宿題にしておくわね」ティロッ
ほむらの言葉に、マミは未来の・・・2年後の自分の姿を幻視する。不思議と直ぐに浮かんだそのイメージを目標として、巴マミははしかのようなものをその後更に悪化させることになるのだがそれはまだ後の話し。
マミ「それじゃあ、学園には貴女は未知の能力者と言うことで通しておくわ
放課後私の結社来てもらえるかしら?」
ほむら「結社?」
マミ「部活動のようなものよ、秘密を明かしたんだから絶対来てよ?」
ほむら「えぇ・・・仕方ないわね、また会いましょう巴マミ」
マミ「えぇ、また会ったときはもう仲間ね」
一方、まどかは母親である詢子にお叱りを受けていた。
詢子「まったく、アタシ等か現地の能力者に任せろっていったろ!?」
まどか「ごめんなさい・・・><。」ウェヒーッ
詢子「・・・まぁ、もういいんじゃねぇかとは思ってたんだけどさ
あの学校にそろそろまどかを任せても」
まどか「良いの・・・?一人前になったら、一緒に戦う仲間を紹介してくれるって言ってたのに」
詢子「あと2年は持たせるつもりだったんだけどなぁー・・・まぁ仕方ないか。
せっかく弟ももうすぐ生まれるしね」オナカナデ
まどか「ママ・・・」
詢子「お姉ちゃんになるんだから、一人立ちしてしっかりしないだろ」
まどか「・・・うんっ、ありがとママ!」
知久「ほらお姉ちゃん、そろそろ寝る時間だよ」
まどか「ハーイ、おやすみなさい♪」トテトテウェヒヒ
知久「・・・・・・・・・不安かい?」
詢子「いいや、そんなのあんたと結婚する前から決めてたじゃないか」
知久「そうだね・・・」
まどかの両親の視線の先には、小さな写真が額縁に入れて飾られていた。
写真には建ったばかりの銀誓館を前に並んだ若き日の二人と、金髪の活発そうな少女、そして眼鏡をかけた黒髪の少女を含めた4人がA4サイズのカードを手にして写っていた。
若き日の詢子の腕には、まだ赤ん坊だったまどかが抱えられていた。
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/25(金) 18:14:48.16 ID:x/tosUYk0
詢子編もといアーリーデイズ編もお話が進んだらやるつもりです。
というわけで今日はここまでっ
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/27(日) 22:20:42.06 ID:n6rePqeIO
シルバーレイン知らないけど面白いな
続きに期待
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/29(火) 13:30:57.48 ID:ozEdl/jf0
翌朝 江ノ島電鉄某駅
マミとの約束で待ち合わせた場所からほんの少し歩いて、まどかとほむらはその駅につれて来れれた。
するとまるでそれを待っていたかのように時刻表にはない時間で列車がやってきた。
ほむら「これが…」
マミ「えぇ、貴女達のための"詠唱調律車両"よ」
まどか「……といっても普通の電車とそう変わらないんですね」
マミ「昔はもっと違う形だったみたいだけれど、目立つ外見だと世界結界に悪影響をもたらしかねないからね」
ほむら「武器を持ってこの電車に乗っていればいいのね?」ヘシン
まどか「よいしょ…っと」ボウガン組み立て
マミ「あとは電車が勝手にやってくれるから、寝ててもOKよ」クスッ
アナウンス「間もなくー電車が発車しますー」テイウカハヨノレ
ほむら「と、早く乗らないとね」
まどか「ウェヒヒ、行ってきますマミさん」
マミ「行ってらっしゃい、鹿目さん、暁美さん」
ガタンゴトン ガタンゴトン……
と、揺れる詠唱調律車両は外見もそうだが中身もいたって普通の電車だった。
とてもマミの所属する組織の能力者が通るイニシエーションとは思えないほどに平々凡々とした列車の旅……何より退屈だった。
二人はデジャブを感じていた、この気まずさは先日ほむらが転校してきたばかりのあの渡り廊下に通じるものがあった。
だからかどちらが先に話しかけるかは自然と決まった、まどかである。
まどか「……あのあとマミさんと何か話してたんでしょ?」
ほむら「…!……何の事かしら?」ホムッ
まどか「だって昨日よりもマミさんほむらちゃんを警戒してなかったもん」ウェヒヒ
ほむら「……ごめんなさい、貴女にはまだ教えるわけにはいかないの」ホムゥ
まどか「言えない事情があるんだよね…いいよ、いつか話して貰えればそれで良い…」
ほむら「…でも、これだけは言える」
まどか「?」
ほむら「私は貴女を守るためにこの学園へやってきた、この能力も…あなたの知らない場所でのことだけれど」
まどか「…ウェヒヒ、よくわからないけど…私って守られてばっかりだ」
ほむら「まどかは…?いつからその能力を手に入れたのかしら?」ホムホム
まどか「私は、よく覚えてないんだ。物心つくころには不思議なことができたし、パパとママに昔から特訓されてきたから」
ほむら「…?この世k…能力者は18歳以降能力を使用してはいけないのではなかったかしら?」
まどか「昨日マミさんが言ってたイグニッションカードね、その原型を持ってるんだって。だから能力を使う副作用もないんだって」
ほむら「(となると…学園の能力者組織という側面を知ったうえであえて関わらせなかった…?気になるわね…)」
まどか「あっ、ほむらちゃん変身とけてる」
ほむら「…!!」ホムッ!?
ほむら「いつの間に…ソウルジェムは…!?」
いつの間にか制服に戻っていたほむらは、その手にソウルジェムがないことに気づいて慌てて制服のポケットを探った。
しかし、ソウルジェムの代わりに出てきたのは一枚のカード。
少しばかり黒いしみができてはいるが、ほむらはそのカードを見た瞬間に…
ほむら(あぁ、此処にあるのね)
と、イグニッションカードに描かれた魔法少女姿のほむらが身に着けているソウルジェムを見て直感的に理解して安心した。
まどか「私のボウガンもだ…ウェヒヒ、これでお揃いだね」
ほむら「…///」
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/29(火) 13:31:49.33 ID:ozEdl/jf0
気が付くと、いつの間にそこまで時間がたったのかもう空は夕暮れに染まっていた。
そして駅に戻ってくると、同時にマミが駅にやってきた。
どうやら二人の乗った電車を見送った後普通に学校へ行き、放課後に間に合ったようだ。
マミ「無事終了したみたいね、暁美さんもうまくいくかどうかわからなかったけど」
ほむら「心臓には悪かったわね」
マミ「ふふ、誰だってそんなものよ。詠唱兵器は能力者の魂のようなものだからね
さぁ、終わったなら二人ともさっそく部室棟へ行きましょうか」
ほむら「部室、あぁ…昨日言ってた結社というものね?でも挨拶とかそういうものはいいのかしら?」
マミ「銀誓館学園は来る者拒まずな組織だからね、そもそもそんなものが必要な人はあの電車にも乗れないのよ」
ほむら「で、わたしは約束したけどなんでまどかまで一緒なのかしら?」
マミ「……ウフフ♪」ティロッ
ほむら「笑ってごまかさないでくれるかしら?」
マミ「ごめんなさい、うちの結社団員がライバルにとられちゃって…慢性的な部員不足なのよ
せっかく仲良くなったんだから、勧誘しておこうかなーって…」ティローン
ほむら「…」ジローッ
まどか「ま、まぁまぁほむらちゃん。マミさんは恩人なんだし、困ってるなら力になろうよ」
マミ「私と契約して、団員になってくれるの!?」
危うく無言でイグニッションしたほむらがマミを射殺しそうになったが
まどかの説得でどうにか修羅場は免れ、結局まどかとほむらはマミに連れられて部室棟の一室に引っ張ってこられたのだった。
まどか「マギカ…」
ほむら「カルテット…?」
マミ「Magica Quartetへようこそ!!」ティロッ
やたらと張り切ってマミが開けた扉の向こうは、マミの部屋とは打って変わってファンシーな小物で飾られた
如何にも魔法少女アニメでアジトとも言うべき集会場にしそうな洒落ている部室だった。
そして、そこで優雅に紅茶をたしなんでいたのは二人にとって意外な人物であった。
仁美「あらお二人とも、ごきげんよう」
まどか「…仁美ちゃん!?」
マミ「彼女も貴女達の先輩よ」
仁美「改めましてお二人とも、白虎拳士×コミックマスターの志筑 仁美ですわ
お二人の話は、マミさんから聞いておりますわよ」ヲホホ
ほむらも前の世界同様仁美も戦いからは縁の遠い存在と思っていたためか呆然とする。
ほむら「………ぁ、でも二人なのに四重奏(カルテット)?」
ようやく我に返ったほむらの言葉で、マミと仁美は目に見えて頭を垂れて落ち込みだした。
ほむら「どっ…どうしたの二人とも?」ホ、ホムゥ?
マミ「私たちは元々ね、正義の魔法少女を目指して作った結社なのだけれど…」
仁美「進級とともに『魔法少女なんて』…って言って別の部へ離れて行ってしまったのですわ…ほら、向かいの部室棟の同じ階にあるあの結社ですわ」
ほむら(どっちかというとそっちに行きたいのだけれど…)
まどか「えーっと…あ、あの部室ですか?」
まどかの視線の先には、部室のドアの上にMagica Quartetと同様に結社名が刻まれていた。
『Wicca(ウィッカ)』
ほむら(…………前言撤回だわ)
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/29(火) 13:36:48.46 ID:ozEdl/jf0
一方で、今まさにまどかが覗き込んでいるWiccaの部室では。
??????「マミがまた懲りずに新人を引き込んだみたいね」薔薇に水やり中
????「私のコミマス枠だけでなくゲルのヤドリギ枠も被っちゃったわねー」ペタペタ
??????「でもでもー、一人はジョブがガチ魔法少女らしいよー」モグモグ
??????「それは…また可哀そうなジョブですね、ジョブチェンジでも勧めてあげましょうか」
??????「ジズっちが言うにはージョブチェン不可そうなんだってー」モグモグ
??????「哀れな魔法少女に祝福を…」エイメソ
????「あんたもあたし等んとこに来たからにはさぁその聖女キャラどうなわけ?」ドルルン
???「良いじゃん、恩人のチョイスなんだからそれなりに強くもあるんでしょ?なら問題ないサ」
キリカ「そいつらも引き入れちまえば…さ♪」
というわけで今日はここまでっ
ついでにほむまどのステータスを張っておきます。
名前(称号):鹿目・まどか(小学生ヤドリギ使い)
ふりがな:かなめ・まどか
性別:女 年齢:11歳(小学6年)
誕生日:10月3日 星座:てんびん座
ジョブ:ヤドリギ使い×土蜘蛛の巫女
本業能力:隠された森の小路
生まれ:孤独な者同士で、擬似的な「家族」を作って暮らしていた
性格: 理性 □□□■□ 感情
狡猾 □□□□■ 純真
秩序 □□■□□ 自由
作戦 □□□■□ 戦闘
学業 □■□□□ 恋愛
身長:やや低い(145cm前後) スタイル:普通
将来の身長:普通
瞳の色:ピンク 髪の色:ピンク 肌の色:普通
一般技能:お願い フォロー体質 家事全般
入学理由:家が銀誓館学園の近所だった
アビリティ:神秘 森王の槍改×4
神秘 ヤドリギの祝福×4
神秘 破魔矢×4
詠唱兵器:レベル40ホーミングクロスボウ
防具:小学生夏服
名前(称号):暁美・ほむら(小学生魔剣士)
ふりがな:あけみほむら
性別:女 年齢:11歳(小学6年)
誕生日:3月12日 星座:うお座
ジョブ:魔法少女×ゾンビハンター
本業能力:念話 願い
生まれ:死んだ想い人の為に悪魔と契約した
性格: 理性 ■□□□□ 感情
狡猾 □■□□□ 純真
秩序 □□■□□ 自由
作戦 ■□□□□ 戦闘
学業 □□■□□ 恋愛
身長:やや低い(145cm前後) スタイル:繊細
将来の身長:普通
瞳の色:紫 髪の色:黒 肌の色:普通
一般技能:勉強(ガリ勉) サバイバル 機械修理
入学理由:保護者に無理やり入学させられた
アビリティ:気迫 バレットレイン×12
気迫 ロケットスマッシュ×12
術式 粉塵爆発×4
気迫 マジカル☆タンクローリー×4
術式 マジカル☆C4爆弾×12
詠唱兵器:レベル45砂時計の盾 (武器効果『砂時計操作』:この効果によって使用者は味方のイニシアチブを1ターンに一度最大にできる。同時に二人までイニシアチブ操作が可能で、同時操作の場合は元のイニシアチブが高いほうが行動が優先される。)
防具:魔法少女戦闘服
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/29(火) 13:44:16.59 ID:ozEdl/jf0
期待に応えられますよう頑張ります
ノリと勢いで考えたステータスとオリジナル武器効果ですが
本編が小説形式で進みますので多少仕様外のことが起きても目をつぶっていただけると幸いです。
シルバーレインは今年中にもう最終決戦が迫っていますが、ものすごく楽しいゲームです。
キャラクターのロールプレイがまず楽しい、あと結社の運営とか。
なのでこのSSをきっかけにして銀雨やトミーウォーカーのPBWゲームを知っている人が増えればいいと思っています。
ちなみにまどかたちの制服はこちらを参考にしていただければ。
小学生夏服
ttp://t-walker.jp/sr/img/world/uniform_03l.jpg
中学生夏服
ttp://t-walker.jp/sr/img/world/uniform_07l.jpg
そしてマミさんだけ中学生です。
マミさんだけ中学生です。
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/06(水) 16:24:03.09 ID:djtukP6k0
なかなか更新なくてすいません、先週は書き溜めする暇がなかったので
今回は簡単に時系列とか用語の補足をば
2009年4月1日
ほむほむ来訪、第二次人狼戦線の直後です。
割と最初からまどかはヤドリギ使いにする予定でしたので
この辺りがまどかを能力者ってことにできる限界ラインかなと思いここからスタートしました。
もうちょっと早く…「異形」の関わるあたりから始めたかったんですけどねぇ
縦裂け廃墟
はい、銀雨本編にこんなゴーストタウンありません。
何故こんな所にゴーストタウンがあるのか、何故まどかの両親がここを使っていたのかは今後の伏線です。
しかし一応鎌倉市には銀の雨を吸収する仕掛けがありますので、それでも残ったわずかな詠唱銀で生まれた弱いゴーストの巣窟です。
システム的には、どんなレベルの能力者が入っても強化属性なしレベル30程度のゴーストが湧いてくる程度です。
それでも苦戦したのは単にほっとき過ぎてゴーストが溜まりすぎたからです。
イグニッションカード
能力者は須らく現在の常識を外れた存在です、その能力は抑えることができなかったら日常生活の中で必ず能力の片鱗が出てしまいかねないうえに
鎌倉でもなかったらゴーストの格好の餌食になってしまいます。
詠唱兵器さえも抜き身で持ち歩いていたら世界結界に影響を及ぼしてしまうので学園の能力者は通常イグニッションカードに詠唱兵器も能力も封じています。
まどかの両親の持つA4サイズのイグニッションカードのプロトタイプです。
詠唱調律車両
銀誓館学園が誇る最チートの一つ。
一般人には認識されず、ただ運命の糸がつながった人間だけ乗せるという認識。
元は全然違う形のメガリスだったものを乗り物ってだけでこれほど原型無くす改造ができる学園マジパねぇ
Magica Quartet
マミが団長を務める結社。お察しの通りこの結社を中心にしてお話は進みます。
白き女王の夜シリーズにおける結社ヤマタノオロチのような立ち位置です。
ちなみに結成もマミさん。
Wicca
中学に進学すると同時に魔法少女を名乗ることに抵抗を覚え、行きつく先が魔女という
というかこれがやりたかっただけじゃねーのという話。
いえもちろんそんな事はありませんとも。
ちなみに魔女が全員この結社に入っているということではありませんのであしからず。
おそらく学園黙示録で敵対するかと。
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