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父「父さん、男の娘になるんだ!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : [saga]:2012/05/18(金) 13:57:22.99 ID:Bcv+Bv4mo
父「なるんだ! なれるんだ! なってやる!」

 そう言い残して父は家を出た。
 それから一週間が経った。
 父は帰って来なかった。

男「やべーよ、これは」

妹「どうしますか、兄さん」

男「……一人暮らし中の姉さんを頼ろう」

妹「と、言うと? 姉さんに父さんを探してもらうのですか?」

男「いや、姉さんのところで暮らそう。俺、ご飯作れないし、洗濯機の使い方もわからないし」

妹「そうですね。炊飯器も洗濯機も兄さんが爆破しちゃいましたもんね」

男「へへ。爆破のプロだなんて、褒めるなよ」

妹「謙虚ですね。爆破に関しては兄さんにかないませんよ」

男「そこは「褒めてない」って突っ込むべきだ」

妹「はあ、そういうもんですか……」

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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 : [saga]:2012/05/18(金) 14:06:31.77 ID:Bcv+Bv4mo
〜姉の館〜

男「てっきりマンションかアパートに暮らしてるもんだと思ってたが」

妹「これは……館!」

男「表札には万魔殿と書かれているぞ!」

妹「たしかに悪魔の神殿と言った風ですけどね」

扉「キィ……」

姉「誰かと思えば貴様らか。この姉に何の用だ」

男「父さんが男の娘になって俺たちが大変だ」

姉「ふむ……。意味が分からないが、中に入りたたまえ」

妹「お邪魔します」

男「お邪魔します」

姉「ようこそ、万魔殿へ」

男「なんでこんな所に住んでるんだ?」

姉「時々宗教家が取り潰そうとやってくるせいで借り手がなかったようでな。安く借りられたからだ」

妹「潰しにって、姉さんは大丈夫なのですか?」

姉「拷問部屋に連れ込んで散々痛めつけながら「神に祈るか、私に命乞いするか選べ」って質問してやればいちころだ」

男「怖い怖い」
3 : [saga]:2012/05/18(金) 14:12:09.50 ID:Bcv+Bv4mo
姉「で? 父さん男の娘になったそうだな」

男「ああ。急に思いついたように「男の娘に俺はなる! ドン!」って宣言しやがった」

姉「効果音は口で言ったのか」

妹「我が家のしきたりですから」

 !?

姉「そうだな」

姉「話は変わるが、インスタントラーメンに入れる具でおすすめを教えてくれ」

男「コーンだ」

姉「コーンか」

男「奴は万能だ。ミソにも塩にも醤油にも合う」

姉「ふむ。良いことを聞いた。では今日の夕食はさっそくコーン入りラーメンにしようではないか」

妹「わぁい、やったー!!」

姉「ふふ、見ろよ。このはしゃぎよう! クールな妹が年相応にぴょんぴょん跳ねて悦んでいるではないか」

男「ふははは」

妹「ところで」

 !?

姉「急にもどるな。驚くではないか」

妹「すみません。私もうっかりラーメンの事で頭一杯になりそうだったもので」

男「それで? 何かコーンに問題でもあるのか?」

妹「いえ、父さんの事は話し合わなくて良いのですか?」

姉「ふむ……」

男「うむ……」

妹「どうしましょうね」
4 : [saga]:2012/05/18(金) 14:22:00.99 ID:Bcv+Bv4mo
姉「ここが<新宿>なら話は早いのだが」

男「あのマンサーチャーに頼めば一発だからな」

妹「お二人は何の話を?」

姉「……して、どうする?」

男「そうだな。男の娘になる為にはまず何をする?」

妹「父さんはハゲてましたから、カツラを買うか植毛を行うと思うのですが」

姉「良い考察だ。さすが私の妹だ。頭を撫ででやる」

 なでなで

妹「ふにゃーん」

男「カツラか植毛だな? カツラショップかハゲザンスに向かったのだろうな」

姉「ではここ近いカツラショップへ行こうではないか」

妹「そうですね」

男「待て!」

 !!

姉「どうした!!」

男「一つ、忘れてはいないか!?」

妹「……なんでしょうか」

男「ラーメン……」

姉「そ、そうか。貴様にとって父はラーメン以下なのだな!?」

男「コーン入りラーメンだぞ!?」

妹「……コーン入り、ですよね」

男「ああ……!!」

姉「ならば仕方あるまい! メイド! 今すぐ夕飯を用意せよ!!」

メイド1「かしこまりましたよっと」

メイド2「了解であります」

男「なに!? 等身大双子フィギュアだと思っていたが、人間だったのか!?」

姉「ふふふ。私の仕事は夢を届ける事……美少女メイドは実在すると言う夢を届けているのさ……」

5 : [saga]:2012/05/18(金) 14:23:31.12 ID:Bcv+Bv4mo
ちゅる……

 ちゅる……

  ちゅる……

   ちゅる……

    ちゅる……

     ちゅる……


姉「すまない。猫舌なものでな。この速度が精一杯だ」

男「かまわんよ」
6 :1 [saga]:2012/05/18(金) 14:28:29.87 ID:Bcv+Bv4mo
メイド1「食後のデザートにバララアイスですよっと」

男「おい」

メイド1「なんだよ」

男「バニラがバララになってるぞ」

メイド1「おっと。これは失礼。バニラアイスですよっと」

妹「ぺろぺろ」

男「ふっ……懐かしいな……」

姉「ああ……」

妹「……?」

男「お前は覚えてなくても無理がないか」

姉「母さんの話だ」

妹「お母さんはバニラアイスが好きだったのか?」

男「嫌いだったよ」

姉「ああ。バニラアイスをスーパーでねだった事がある。バニラアイスが嫌いな母さんは私をぶん殴った」

男「ほんと、懐かしいな……」

妹「いい話を期待した私が馬鹿でした」

メイド2「お風呂、準備完了であります!!」

姉「妹よ、貴様に一番風呂を譲ろうではないか」

妹「はい。ありがとうございます」
7 :1 [saga]:2012/05/18(金) 14:31:34.49 ID:Bcv+Bv4mo
〜万魔殿・浴室〜

妹「……!! ふざけるなぁぁ!!」

扉「ガチャ」

メイド2「な、なにか問題が発生したでありますか!?」

妹「これを見ても分からんのかぁー!!」

メイド2「透き通る湯……立ち込める湯けむり……スケベ椅子……どれを取っても完璧なはずでは!?」

妹「馬鹿野郎ぅぅぅ!! アヒルがいねえ!! アヒルを浮かべていない風呂を風呂と呼べるかぁー!?」

メイド2「わ、私とした事が、申し訳ありません!!」


8 : [saga]:2012/05/18(金) 14:50:48.54 ID:Bcv+Bv4mo
男「てな事になっていないだろうか」

姉「貴様は自分の妹を何だと思っているんだ」

男「いや、怒ると怖いからさ……」

<ふざけるなぁぁ!!

姉「……」

男「……」

姉「お茶でも飲むか?」

男「ああ……」

メイド1「主様はいつもの紅茶でよろしいですか? 男様は麦茶な」

男「……」

姉「ふー……良い香りだ。褒めてやろう。頭をさしだせ」

 なでなで

メイド1「ふにゃー……」

男「なんで俺は麦茶なんだよ。砂糖入れて美味しいくしてやる」

 ごくごく

男「うげぇ。なにこれ……」

9 : [saga]:2012/05/18(金) 15:02:47.33 ID:Bcv+Bv4mo
 すやすや

 すやすや

 こうして、一日が過ぎ去った。

男「よし、今日こそ父さんを探しに行くぞ」

姉「頑張るんだぞ。私は仕事に行ってくるからな」

妹「はい。姉さんもお仕事頑張ってください」

メイド1「行ってらっしゃいませ」

メイド2「お気をつけて」

男「さてと。まずはカツラショップだったな?」

妹「ええ。地図によればこの辺に隣のドドロの舞台のモデルになった農村が……」

男「その地図、間違えてるだろ」

妹「私もそんな気がしてきました。迷子ですか? 迷子ですね? ふふ、そいつは困りましたなぁ」

男「くそっ……頼りになる妹も迷子の恐怖から錯乱しちまった」

猫「お困りですかに」

男「お前は同級生の猫っぽい美少女ではないか」

猫「そうだに……ゃ……。こんなところでどうしたに」

男「カツラショップを探しているのだが」

妹「わー! 猫さんだー!!」

 妹が猫を抱きしめて頬ずりし始めた。

男「ぐ……鼻血が止まらない……美少女の百合シーン……! このSSに地の文が80レスは使ってねっとり描写していたものを……」

猫「やめてくださいに! 確かに私は猫だったけど、今は人間になれたのに、ゃ」

妹「そっかー。それで時々「にゃ」って言いそうになるんですね!?」

猫「わかったら離れるに!」

10 : [saga]:2012/05/18(金) 15:13:07.96 ID:Bcv+Bv4mo
男「落ち着いたか?」

猫「お膣居たか?」

妹「お膣?」

男「お・ち・つ・い・た・か?」

猫「お膣はいないに」

妹「ここに二つほどありますが。ひとつは未使用です」

猫「もう一つも未使用ですに」

男「何の話だ? 落ち着いたかと聞いたんだが」

猫「そもそもお膣って呼び方はどうですかに」

男「おちつ、で区切るなよ」

妹「はい? お膣の話ではないのですか?」

男「いや、おちつってなんだよ」

妹「……」

猫「……」

妹(はずかしい勘違いを)

猫(してしまったにゃ)
11 : [saga]:2012/05/18(金) 15:23:50.72 ID:Bcv+Bv4mo
〜カツラショップ〜

 がやがや

男「様子がおかしいな」

妹「何かあったのでしょうか?」

猫「どうしたに?」

※「強盗らしいぜ?」

※「怖い怖い」

男「……まさか、な」

妹「犯人は捕まったのですか?」

※「いや。逃走したらしい。ハゲた中年だったらしいが……」

男「……」

猫「怖い怖い。ん? どうしたに?」

男「いや。何でもないさ」

妹「……これからどうしましょう」

男「そうだな……」

携帯「プルリッビュルリッ」

男「ん? もしもし? 姉さんか? ……何!? 何だって!? あ、ああ……分かった」

猫「どうしたに? 何かあったかにゃ?」

男「……不味い事になった」

妹「と、言いますと?」

男「父さんらしき男が道行く女の子に対して追い剥ぎしているそうだ」

 !!

妹「ほ、本当……ですか……?」

男「まだ分からん。場所は駅前らしいからな。行ってみるぞ」
12 : [saga]:2012/05/18(金) 15:47:07.63 ID:Bcv+Bv4mo
 〜駅前〜

 駅前にたどり着いた三人が見たのは悲惨な光景だった。
 全裸にされた女がそこいら中に倒れていた。
 財布やバッグは無事な事から、犯人の狙いは服だけだったとすぐに判断出来た。

男「ひどい……!!」

妹「これを父さんが……!?」

猫「みんな泣いてるにゃ……」

?「ふほほ! 可愛い服は我らが女神様に捧げるのだ!」

男「何者だ!?」

信号「俺の名は信号マン。全ての進行を司る者……。さあ、貴様らの服も寄越すのだ!」

妹「ひっ……に、兄さん……」

男「全身緑のキチガイ野郎が! 誰が服を寄越すものか!」

猫「男! これを使うに!」

男「これは鉄パイプか! ぶっ飛ばしてやる!」

信号「馬鹿め! 言ったはずだぞ! 俺は進行を司るとな!」

 カッ!!

猫「奴の身体の色が赤に変わったに……」

男「……っ! 体がこれ以上先に進まない……!!」

信号「そうだろう! そうだろう! 俺の進行は絶対ぃぃ!!」

猫「や、やめるにゃぁぁぁ!!」

 バッ!

男「猫!! ちくしょう! 猫の服を返しやがれ!!」

信号「くくく……。これは良い服だ。女神様もさぞ喜ばれるだろう!  次は貴様だ!」

妹「や、やだ……こんな所で全裸になんかなりたくない……っ!!」

男「妹ぉぉぉ!!」

 ドガ!!

信号「ぬぅ……小賢しいぞ! 全裸の分際で俺に歯向かうのか!」

猫「ね……猫に信号は関係ないにゃ……!!」

信号「馬鹿め! だからすぐに轢かれるのだ!!」

 キッキー!! バアアー!!

猫「ぶぐふっ!!」

男「猫!?」

信号「ふぬ。血が跳ねた服には興味がない。命拾いならぬ服拾いしたなぁ貴様ら」

妹「猫さんしっかりしてください!!」

男「クソッ……あのイカレた信号野郎……トラックまで操れるなんて……!!」
13 : [saga]:2012/05/18(金) 15:57:02.86 ID:Bcv+Bv4mo
〜万魔殿〜

男「姉さん! 猫は大丈夫か!?」

姉「酷い怪我だが、幸い命に別状はない」

妹「良かった……」

姉「しかし、一体何があったのだ?」

 男は駅までの出来事を姉にくやしく話した。

姉「そんな事が……」

メイド1「信号マンか……。一体何者なんだよっと」

メイド2「女神と呼ばれているのが、主様のお父様なのでありますか?」

姉「そこまでは分からんな。それにしたって危険な予兆だ」

男「ああ。どういうわけか父さんは人を集めて男の娘になろうとしているようだな」

妹「……父さん、どうしてしまったのでしょうか」

姉「分からない。ただ、我々は黙って見過ごす訳にはいかないだろう」

男「ああ! 父さんを男の娘にさせる訳にも、これ以上被害を増やすわけにもいかん」

姉「……対策を考えねばならんな」

妹「対策、と言ってもあんな怪物と戦うのですか……?」

姉「どの道はそいつは近い内に我々の前に現れるだろう」

妹「ど、どうしてですか!?」

姉「この二人が来ているメイド服は最高級品だ。可愛い服を狙っているのなら、やって来るのは時間の問題だ」

妹「そんな……」

メイド2「怖いであります!」

メイド1「でもこの服を脱ぐわけにもいかないよな。メイド服を着てないメイドはもはやメイドではないからなっと」

姉「……ふむ。男。二人だけで話す事がある」

男「ああ……」
14 : [saga]:2012/05/18(金) 16:03:39.19 ID:Bcv+Bv4mo
〜万魔殿・姉の部屋〜

姉「いつか、お前には話したはずだよな」

男「姉さんの能力か」

姉「母さんから引き継いだ能力だ」

男「……」

姉「アナルに乾電池を挿入する事で、電撃を放てる様になる……それが私の能力だ」

男「ああ……。だけど、それを使うのは危険過ぎる」

姉「承知の上だ」

男「承知の上って……! アナルに乾電池を挿入したりしたら、確実にアナルの快感にはまってしまうぞ!?」

姉「わざわざ言わずとも分かっている! だからこうしてお前と話しているんだ」

男「……」

姉「三度だ」

男「……」

姉「三度能力を、アナルに乾電池を挿入すれば、もはや私は戻れないだろう」

男「アナル中毒者か……」

姉「ああ。常時アヘ顔でケツに指突っ込んでる様な状態になるだろう」

男「……っ! そんな言い方しなくても良いだろう!?」

姉「だが、それが現実だ。母さんもそうして死んだのだからな」

男「くっ……。そんな事を言いたかったのか!?」

姉「いいや。もしも、私がそうなったら、メイドと妹を頼む。……そう言いたかったのだ」

男「ああ。だけどな、使わなければ問題はないだろう!?」

姉「……能力を使わずに信号マンを撃退出来ると思うか?」

男「それはやってみなくちゃわからねえよ」

姉「それもそうだな……。そろそろ戻ろう。あまり妹に心配をかけるのも、な」
15 : [saga]:2012/05/18(金) 16:08:06.06 ID:Bcv+Bv4mo
〜万魔殿・客室〜

姉「今日は疲れただろう。ゆっくり休め」

扉「ガチャ」

男「……本当に疲れたな」

妹「はい……」

男「まさかこんな事になるなんてな……」

妹「思ってもみませんでした。父さんが男の娘になると言い出した時、気持ち悪いとしか思いませんでしたよ」

男「全くだ……」

妹「……」

男「……」

妹「兄さん……」

男「どうした?」

妹「無茶だけは、しないでくださいね」

男「ああ……」

妹「私が全裸になったとしても、生きてさえいればどうにかなるのですから」

男「……」

妹「約束してください。無茶はしないと」

男「……それは出来ない」

妹「どうしてですか?」

男「俺には耐えられないよ。大事な妹が大勢の前で全裸にされるなんて」

妹「兄さん……でも……!」

男「もう寝ろ。疲れた身体じゃ何も出来ないぞ」

妹「……」

妹「私には兄さんが死んでしまう方が耐えられません……分かってください……」

男「……」
16 : [saga]:2012/05/18(金) 16:14:08.02 ID:Bcv+Bv4mo
〜万魔殿・姉の部屋〜

姉「……!?」

テレビ<各地に謎の怪人が現れる事件が発生! 自衛隊が出動するも、太刀打ち出来ず!

姉「父はここまでして男の娘になりたいのか……」

扉「ガチャ」

メイド1「猫さんの様態は落ち着いている様ですよっと」

姉「ご苦労だった。お前ももう寝るが良い」

メイド1「……あんな話の後に、寝てられるかって話ですよっと」

姉「見張りは私に任せておけ。それとも世界最高峰の自宅警備員と謳われた私がお前に劣るとでも言うのか?」

メイド1「いえ……。無理はなさらぬように。おやすみなさいっと」

扉「ガチャ」

姉「私に父を止められるだろうか……。止めなくてはな……」

姉「そのためにもまずは信号マンの対策を考えねば」

17 : [saga]:2012/05/18(金) 16:22:40.22 ID:Bcv+Bv4mo
〜万魔殿〜

姉「起きて早々で悪いが、話を聴いて欲しい」

妹「ふぇ?」

姉「私なりに信号マンの対策を考えた。いくつか案があるのだが、まずは色が変わる前に不意打ちで倒す方法だ」

男「それは難しい」

妹「え?」

姉「ああ。そうだ。もっとも確実かつこちらに被害の出ない方法だが、難しいな」

妹「どうしてですか?」

男「信号マンがいつ現れるのか、どこに隠れているのか、俺たちは知らない」

妹「そうですね……」

姉「次は奴のシグナル赤を突破する方法だ」

男「俺の体は動かなかったが、猫は突破出来た……。確かに奴の能力は完璧ではない」

姉「そう、動物には信号なんて関係ない。それと同じ原理で、大勢で渡れば平気ではないか?」

男「確かにな。一人信号を無視して歩き出すと、あとに続く奴は少なくない」

姉「そうだ。恐らく可能だろう」

妹「ま、待ってください! 信号マンは動きを止める他に、トラックも操るのですよ!?」

姉「……その件は私が解決出来る」

男「姉さん!」

姉「慌てるな。まだ一回だ」

男「でも……」

姉「お前はこのまま、洋服狩りが進み、父が男の娘になっても良いのか?」

男「それは……」

姉「それだけじゃない。じきに世界中の女が全裸になるぞ? それを望むのか? チラリズムのない世界を、お前は生き抜けるのか!?」

男「ぬ、うぅ……」

妹「良く分からないのですが……姉さん、無茶な事は……」

 にこ

姉「お前は優しいな。しかし案ずるな。私は大丈夫だ」
18 : [saga]:2012/05/18(金) 19:06:43.08 ID:Z/yKxllAO
姉「……この方法に異論はないか?」

男「一つ。作戦を煮詰めると言う意味で良いか?」

姉「言ってみろ」

男「仮にシグナル赤を突破出来なかった場合だが、作戦には複数人、少なくともここにいる全員が参加するだろう? 最悪の場合……」

姉「ああ。脱出策もなしに私が貴様らを危険に晒すと思うか?」

メイド1「流石は主様!」

姉「突破出来なかった場合、この服を放り投げるつもりだ」

妹「それは私が通う高校の制服ですね。デザインが可愛いと評判の」

姉「うむ。可愛い服と言えばこれだ。この制服で気を引いてその隙に逃げれば良かろう」

姉「さらにメイド二人の衣装をワンランク下の物に変える予定だ」

男「なるほど。ぬかりはないと言うことか」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/05/19(土) 00:54:33.64 ID:3UQF/4mAO
なんだこれ

期待
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/05/19(土) 01:06:53.47 ID:MKnebFEko
来たい
21 : [saga]:2012/05/19(土) 01:58:50.07 ID:ZFX5iCaXo
〜駅前〜

姉「ここを歩いていれば、きっと奴は現れるはずだ」

男「あちこちに交戦の後が……。この街は一体どうなるんだ……」

妹「兄さん……」

 ぎゅ

メイド1・2「主様……」

 ぎゅ

姉・男(歩きにくい……)

<きゃぁぁぁぁっ!!

男「悲鳴だ!! 信号マンか!?」

姉「落ち着け。私はちょっと乾電池を用意してくる。貴様らはそのまま歩いていろ」

男「了解だ」
22 : [saga]:2012/05/19(土) 02:03:38.03 ID:ZFX5iCaXo
〜駅前・物陰〜

服「しゅるっ」

乾電池「きらり」

ローション「たっぷり」

穴「ぬぷ……」

姉「う……」

姉「ふう……ふう……これは、不味いな……。病みつきになるのも無理がない……」

姉(歩きにくい……)

23 : [saga]:2012/05/19(土) 02:17:57.13 ID:ZFX5iCaXo
〜駅前〜

信号「ふはは!! 逃げろ! 泣け! 叫べ! 青の内になぁ!!」

<きゃー!!

信号「しかし、俺からは逃げられんぞ!」

 カッ

信号「ふははは! 赤は進んじゃいけないのだ!! 俺の進行は絶対ぃぃ!!」

<きゃぁぁ!!

信号「容易い! もっと追い剥ぎがいのある女はいないのか!?」

男「ずいぶん好き勝手やってるじゃねぇか」

信号「お前らは昨日の……メイド服か……。女神様のコレクションに加えてやろうぞ!!」

妹「兄さん! これをどうぞ!」

男「鉄パイプか……!」

メイド1「超振動・メイドブレード!!」

メイド2「超重量・メイドアックス!!」

 ジャキンッ!

信号「ふはははは!! 昨日の出来事も覚えていないとは、愚かなり!!」

 カッ

信号「動けなければいかなる武器も無駄だぁ!!」

メイド1「話には聴いていたけど、本当に動かないなんて驚きだよっと」

メイド2「足並みを揃えて、シグナル赤を突破するであります!」

男「おお……!! いくぞ!?」

妹「1!!」

男「2!!」

妹・男「3!! はい!!」

 ドゥグアアアァン

信号「馬鹿な!? 俺の進行を乱しただと!?」
24 : [saga]:2012/05/19(土) 02:26:08.59 ID:ZFX5iCaXo
信号「などと言うと思ったかぁ!? 愚か者め!」

トラック「キッキー!!」

男「どこからともなく、トラックが……!! このままでは……」

信号「ふはは! 俺の進行を乱す者には死を持って償ってもらう!!」

トラック「キィィィィィ!!」

<雷撃!!

 バリベリビリバー

姉「間に合ったか……!!」

妹「姉さん……!!」

姉「何をぼさっとしている! 今のうちに信号マンを倒すのだ!」

メイド1「はいはい、行きますよっと!!」

メイド2「覚悟しやがれであります!!」

信号「ぬぅぅぅ!? 貴様らぁぁぁ!! トラック乱舞を喰らえ!!」

<キッキー!
   <キッキー!   キッキー!
<キッキー!
      <キッキー!
<キッキー!
   <キッキー!
<プォォォォ!
   <プォォォォ!
<キッキー!
         <キッキー!


妹「ひっ……! トラックがまるでアリの群れの様です……!!」

信号「ふははははははは!! 俺は無敵だぁ! 無敵の信号マンだぁ!!」

姉「このっ……! 馬鹿野郎がぁ!!」

 ドッガラララガーン

姉「はぁっ……はぁっ……雷撃……最大出力……思い知ったか……」

信号「馬鹿な! あれだけのトラックを全て破壊しただと!?」

男「うおぉぉぉ! お前の負けだ! 信号マーン!!」

 ズビバッ
25 : [saga]:2012/05/19(土) 02:31:57.83 ID:ZFX5iCaXo
信号「カハッ……!!」

メイド1「やったか……!?」

メイド2「変なフラグ立てるなであります!」

信号「う……うぬぅ……悔しい……」

男「……勝った、のか?」

妹「多分……ですけど……あの傷じゃもう……」

姉「ふぅ……ふぅ……。上手くいったようだな」

男「姉さん。体は大丈夫か?」

姉「安心しろ。この程度でくたばる姉ではない」

信号「くっ……くくっ……今は精々、喜びに浸かるが良い……」

妹「……」

信号「服はすでに集まっ……た……。あの方が……最強の男の娘になる日は近い……」

 スアー……

 信号マンの体は砂と化し、風に飛ばされた。

男「最強の男の娘……だと……」


26 : [saga]:2012/05/19(土) 02:38:51.92 ID:ZFX5iCaXo
〜万魔殿・病棟〜

男「……お前の仇は取ったよ。安心して治療に専念しろ」

 男はやらしい、あ間違えた、優しい手つきで猫の頭を撫でた。

猫「ふに……にー……」

扉「ガチャ、バタン」

猫「にゃむにゃむ……」


〜万魔殿〜

妹「姉さん。先程の電気は一体どうやったのですか? 手品ならもう一度みたいです」

姉「……あれは手品程良い物ではない。いつか、機会があれば男に聞くとよかろう」

妹「……はい」

姉「ふっ。そう不満げな顔をするな。これをやろう」

 !!

妹「こっ、これは……! シュークリーム! それも銘菓と名高い天海屋の物ではないですか!!」

姉「食べて良いぞ。後からお代を請求する事はないから、安心しろ」

妹「い、いただきます! まむり……。う……」

姉「ふっ……」

妹「うまー!! まむり! まむり!」

男「なんだ、美味そうな物を食ってるじゃないか」

妹「兄さんの分はありません! まむりまむりまむりまむりまむりまむりまむり」

男「全部食べやがった……」

27 : [saga]:2012/05/19(土) 02:53:59.97 ID:ZFX5iCaXo
姉「男。信号マンの最期の言葉、聞き逃してはいないだろうな?」

男「ああ。しっかりと記憶しているさ。……最強の男の娘、だろう?」

姉「それは一体、どのような存在なのだろうな」

男「さあな。聞いた事もない」

姉「この私でさえもだ。今、メイドには地下にある書館で調べさせているが……果たしてそれらしい文献は見つかるだろうか」

男「見つかると良いが……」

姉「見つかるに加えて、対処法も記載されていると良いな」

男「ああ……。希望的観測はこの辺で良いだろう」

姉「ふっ。私もそう思っていたところだ。男、妹。貴様らに武器を与えよう」

妹「武器……ですか?」

姉「ああ。この先、信号マンの様な怪人が再び現れない保証はないからな」

妹「……もう、あんな怖い思いは出来ればしたくありません」

姉「ふっ」

 なでなで

姉「目を背けるな。信号マンが起こした惨事の背後にいるのは私たちの父親だ」

妹「それは……そうですけど……」

姉「家族の間違いは家族が正すべきだと、私は思っている」

妹「……」

姉「……貴様ならやれる。私の妹だからな」

妹「……はい」

男「なあ。武器と言っても俺には使い慣れた鉄パイプがあるぞ?」

姉「馬鹿か貴様は。その鉄パイプは確かに高い殺傷能力を持つが、信号マンの様な不思議な力には対抗できないだろう」

男「うっ……そりゃそうだけど、姉さんの用意した武器はあんな奴らと戦える代物なのか?」

姉「見くびってもらっては困るな。貴様らの前にいるのは誰だと思っている?」
28 : [saga]:2012/05/19(土) 03:04:23.62 ID:ZFX5iCaXo
〜万魔殿・宝庫〜

妹「わっ……色々ありますね……」

姉「使えるのは一部だと思うがな……」

妹「あ、この人狼の剥製可愛いですね? 兄さん」

男「そうか?」

姉「奥にも色々置いてある。気に入った物があればくれてやる」

 !!

妹「み、見てきても良いですか?」

姉「ああ。好きにしろ」

 タッタッタ

姉「さて。ここにある物に不思議な力が宿っているのはわかるな?」

男「まあな。俺もそこまで鈍感じゃない。しかしな、どうして今になってなんだ。信号マンとの戦いにも使えただろうに」

姉「……お前には言ったはずだ。妹とメイドを頼むとな」

男「そりゃあ……どういう事だ?」

姉「思った以上の快感だった」

姉「背徳感……異物感……それらが導き出す高揚感……快感……。次を正気で乗り切る自信は私にはない」

男「姉さん……」

姉「今も手の震えが止まらんよ。求めているのだ。この肉体が、アナルの快感をな」

男「……」

姉「この宝庫に置かれた品は万魔殿の名にたがわぬ物だ。使い方次第では……破滅をもたらす」

姉「故に、最後の切り札にするつもりだった」

姉「すまんな。頼りない姉で……」

男「そんな事はない……」
29 : [saga]:2012/05/19(土) 03:10:48.70 ID:ZFX5iCaXo
姉「……良い顔だ。お前になら安心して後を任せられる」

男「まだ、そうなると決まった訳じゃないだろう」

姉「ああ。私もやれるところまではやってやるつもりだ」

男「頼むぜ?」

姉「誰に物を言っているのか分かっていないのか?」

男「そうだな……。すまない」

 ガサゴソ

姉「男にはこの二つを託そう」

男「これは……コインと箱、か?」

姉「主に使うのはコインになるだろう」

男「……? これ、両面とも柄が一緒だぞ?」

姉「ふっ……。果たして、本当にそうかな?」

 !!

男「あ、あれ? 今度はまた別の柄が両面……!? 言ってるそばから今度は表と裏で柄が違う!!」

姉「説明してやれ、表裏」

表裏「私の名は表裏……」

 !!

男「しゃ、喋ったー!?」

表裏「表と裏を知る者……貴方は私の導きを望みし者……?」

男「な、なんだよ……これ……」

表裏「……」

姉「男。表裏が困っているではないか」

男「……っ! あ、ああ……! 頼む! 俺に力を貸してくれ!」

表裏「良いでしょう。私は貴方の盾となり知識となる事を約束します……」
30 : [saga]:2012/05/19(土) 03:18:32.06 ID:ZFX5iCaXo
男「よ、良く分からないが頼りになりそうだぜ……」

姉「ふむ。気に入ってもらえたようだな」

男「こっちの箱は……」

姉「やめろ!!」

男「え?」

姉「その箱は開けてはならん。本当に、本当に手の打ちようがなくなった時に開け」

男「……」

姉「願いを叶える箱だ。……どんな願いも叶える箱だ」

男「どんな願いでも……?」

姉「死者の蘇生も世界征服も、なんだってな。もちろん願いの回数も増やせる、が、元々回数制限はないけどな」

男「す、すげーじゃん! これで父さんを元に戻せるんじゃないか!?」

姉「馬鹿め……。願いを叶える代償があるとは考えないのか?」

男「え……。それじゃあこれは魂と引き換えに願いが叶うとか、そう言った呪いの道具なのか?」

姉「さあな。私も詳しくは知らん。ただ……良くない事が起こると聞いている」

表裏「私もそれを使う事はおススメしませんよ……」

表裏「それと、男殿。貴方の手汗でべたつくのでポケットにでも入れておいてもらえませんか……」

男「すまん……。そりゃずっと握りしめてたら手汗にやられるよな」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/19(土) 05:23:38.03 ID:jCT3CGLso
カオスだな
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/19(土) 17:07:44.38 ID:CodPA2z+o
もう正直>>3あたりから訳が分からないよ
33 : [saga]:2012/05/19(土) 18:49:32.10 ID:ZFJ/oxLAO
 タッタッタッ

妹「姉さん、姉さん。私はこれが欲しいです」

男「それは熊のプンさんじゃないか……。武器、なのか?」

姉「もちろんだとも。妹、プンさんに攻撃命令を出して見ろ」

妹「え? は、はい。プンさん! 目に染みるガス攻撃です!」

 尻からマンモァアァと気体が吹き出した。

男「ゲホッゲホッ……。何だよこれ」

妹「凄いですね! 絵本でプンさんが使っていた技を現実で再現出来るなんて!」

姉「前線に立つのは私や男の役目だからな。妹にはちょうど良い武器だろう」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/05/19(土) 18:51:49.13 ID:MKnebFEko
禍々しすぎわろた
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/19(土) 20:24:26.35 ID:CodPA2z+o
何やってんだよプンさん
36 : [saga]:2012/05/19(土) 23:41:29.38 ID:ZFJ/oxLAO
姉「さて。私はそろそろ地下を見て来るとしようか」

男「ああ……。ところで、今日の夕飯はどうするんだ?」

妹「スモークサーモンのハラスが良いです」

姉「良かろう。ついでにメイド達に命じておく」

妹「わぁい! やったね! プンさん!」

プン「ギャベラッ! ギャベラッ!」 

 !!

男・姉「ひぃっ」

男「今の恐ろしい声はなんだ!」

妹「プンさんが喜んだ時に出す鳴き声ですよ? 可愛いじゃないですか」

姉「私は地下に急いで行かなくてはならん。また夕飯の席でな」

男「ま、待て! 俺も地下に行くぜ! こんなぬいぐるみと一緒にいられるか!」

姉「止めておけ。地下には私の秘密日記を隠してある。故に私の許可なく私以外の人間が辿り着く事は不可能だ」

男「自分だけ逃げるのか!?」

姉「生きてる内に地上へ戻る保証はないが、我が迷宮に挑むのなら止めはせんよ」

男「ぬぬぬ……!」

妹(プンさん可愛いのに……)
37 : [saga]:2012/05/20(日) 00:30:15.67 ID:/h62IzzAO
〜万魔殿〜

猫「にー! お、男ー!!」

 ぎゅむっ

猫「目が覚めたら知らない館にいてびっくりしたにゃ!」

男「そう言えば猫には説明してなかったか……」

妹「ここは私と兄さんの姉である姉さんの家ですよ」

猫「にゃぁ……?」

男「全裸にされたお前を病院に運ぶのはためらわれたからな」

猫「に! そうにゃ! あの信号マンはどうなったに!?」

 男はこれまでの出来事を嘘を混ぜながら話した。


猫「にー……まさか男が大宇宙銀河組合に選ばれた魔法人間・マジカルプリティーだったなんて……」

猫「正体がバレた男は惑星・ERO32に帰らなきゃいけにゃいなんて……」

妹「兄さん。きちんと説明してあげてください」

男「大宇宙なんちゃらのくだりは全部嘘だ。信号マンを俺たちで倒したのは本当だけどな」

猫「本当に?」

妹「詳しくは夕飯の席で姉さんも交えてお話しましょうか」

男「ああ。腹も減ってきたし、そろそろ姉さんも戻って来るだろう」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/20(日) 21:41:33.89 ID:K9/daQO/o
自然でワロタ
39 : [saga]:2012/05/21(月) 14:35:50.13 ID:6ZwJzNAAO
〜万魔殿・地下〜

姉「何か見つかったか?」

メイド1「……思った以上に不味い事になってますよっと」

メイド2「世界各地の文献に男の娘が……」

姉「どれ。……!」

 男の娘。それは禁断の果実。欲望の塊とも呼ばれ、神に対する大いなる反逆者である。

 ある男の娘は悪魔を魅了し、人外の萌えっぷりを手に入れ世界を大規模な少子化に追い込むだろう。

 それが1999の7の月であるッ!!

 追記

 なんか誰か頑張ったおかげで世界は滅ばずに済んだ。
 だがしかし、やがて第2、第3の男の娘が必ずや現れるであろう!

メイド1「他にも大量にありますよっと」

メイド2「こんなに古くから男の娘がいたのでありますね!」


姉「確かに古代の話は初めて目にした。だが、現代に男の娘が居ることを我々は知りながら大した危機感もなく過ごして来た」

メイド2「それは主様に限った事ではありませんよ」

姉「……そうだな。知ってしまった今、どうするかが大事なのだろう」

メイド1「そうだよなぁ……っと」

<きゃああぁぁ!

姉「上からかっ!?」

メイド2「何かあったのかも知れません! 急ぐであります!」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/21(月) 22:40:54.18 ID:J23u/pkco
おっ
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/05/21(月) 23:34:36.61 ID:Qsg/MLEio
otsu
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/23(水) 01:17:36.58 ID:UqphLQwxo
まだか
43 :1 [saga]:2012/05/25(金) 02:40:27.57 ID:fvJOnO3oo
〜万魔殿〜

<ぬふふふ!!

男「誰だ!?」

<ここに居たか、邪魔者どもよ!!

妹「兄さん……」

猫「に……!!」

 猫が見上げた先で、天井に亀裂が走った。
 
<我が名は掃除機マン!!

 天井に巨大な穴が開き、一つの影が落ちてくる。

猫・妹「きゃぁぁぁぁ!!」

掃除「ぬふふ!! 我は万物を吸い込み、新た成る力を生み出す者!!」

 現れた男は全裸だった。
 股間に掃除機のホースと良く似た器官を持っている。

男「また父さんの手下か……!!」

猫「に! 男! これを使うと良いに!!」

男「これは……鉄パイプ! うおおぉぉお!!」

表裏「男、待ちなさい」

男「……?」

表裏「あの者の言葉に偽りはありません」

表裏「全てを吸い込む力に対して、突撃を試みるのは自殺と同じですよ……」

男「そ、そうは言っても……!」

掃除「ぬふふふぅ! なんと情けない! 貴様らは信号マンを打ち倒したのだろう?」

掃除「我に背を向け逃げ出すと言うのか!?」

妹「……プンさん!」

 マンモァァァ!! 異臭が辺りに立ち込めた。

掃除「ビュィィィィイィン!!」

猫「ぷ、プンさんの目に染みるガスが全て吸い込まれたに!」

44 : [saga]:2012/05/25(金) 02:48:08.87 ID:fvJOnO3oo
掃除「ぬふふふ! それがお前達の限界か!?」

男「くそっ……!!」

掃除「ビュィィィィイン!」

妹「兄さんが投げ飛ばした鉄パイプが……!!」

猫「股間の吸引口に飲まれたに……」

表裏「……!」

掃除「期待はずれだな……。この程度が限界であれば遠慮なくいただくとしようか……!」

男「みんな! 何かに掴まれ!!」

掃除「ぬっふっふっふ……。我は貴様らの肉体になど興味はない! 我が望むは貴様らの若さだ!」

掃除「ビュィィィイィィン!!」

表裏「男! 手近にある物をとにかく投げつけるのです!」

男「あ!? そんな事したって全て吸い込まれるだけだろうが!!」

表裏「青春も謳歌せずに老人になっても良いのですか!?」

男「くっ……! ええい! どうにでもなれ!」

表裏「貴方がたも力を貸してください!」

猫「に……良く分からないけど、タルでも喰らうにゃ!」

妹「むぅぅぅ……! 机だって投げつけますよ!」

掃除「ビュィィィィィン!!」

男「あ……!!」

表裏「気がつきましたか?」

表裏「奴のホースの根元に二つの球形の器官があり、そこが吸引する度に膨らんでいるのです……」

男「なるほど……! 手当たり次第に吸い込ませればいつか限界が来るって訳か!!」
45 : [saga]:2012/05/25(金) 03:02:33.07 ID:fvJOnO3oo
姉「それは良いことを聞かせて貰った」

メイド1「私らも手伝いますよっと……!!」

メイド2「我々の怪力を舐めてもらっては困るであります!」

妹「姉さん……!!」

掃除「ビュィィィィイィィン」

掃除「ぬふ! よかろう! 我に吸いきれぬ物はないと証明してくれるわ!!」

メイド1・2「超質量・ゴミ袋!!」

掃除「ビュィィイィィン!!」

男「クソ! あれだけの量のゴミを吸い込んでも大して膨らんでいない!!」

掃除「ビュィィイィィィン!!」

表裏「おふた方! 何か長いものはありませんか!?」

メイド1「長い……」

メイド2「それなら丁度良い物があるであります!」

メイド1「これだなっと。15キロ定規!」

表裏「それを奴に!!」

掃除「ぬふふ! 無駄だぁ!! どれだけ長かろうと吸い込んでやる!!」

表裏「……やはり! 奴の玉が不自然に横に広がった!」

男「って事は吸い込まれた物は、あの中で形を保っていられるのか!?」

猫「う、内側から破壊する作戦ですかに!?」

妹「でもどうするのですか? 15キロもの定規でさえ収まるのですよ? 私達の武器じゃ歯が立たないのでは……」

姉「ふっ。どうやら私の出番らしいな……」

男「姉さん!?」
46 : [saga]:2012/05/25(金) 03:10:00.80 ID:fvJOnO3oo
男「やめるんだ! ここは奴の限界が来るまで物を吸い込ませるぞ!!」

表裏「男……」

表裏「私が初めに言った事ですが……それは不可能でしょう……」

表裏「現に部屋の中にはもう物がほとんど残っていないのです……」

男「で、でも!!」

姉「こうしている内に吸い込ませる物が減っているのだ。お前は妹や友人を老婆にしたいのか?」

男「そんな事はない! でも、姉さんが犠牲になるなんて……!!」

姉「……男、後は任せた」

スカート「はらり」

パンツ「するり」

乾電池「きらり」

ローション「ぬぷぷ」

穴「つぷり」

妹「ね、姉さんは一体何を!?」

メイド1・2「主様!?」

猫「あ、アナルオナニーに……?」

姉「……良い弟と妹が居て、私は幸せだったぞ」

掃除「キュイィィィィィン!!」

男「ね、姉さーん!!」

掃除「ぬふふ! 我に自ら吸い込まれるとは、愚かな!!」

掃除「人の手で我が貯蔵球を破壊出来るとでもおも……!?」

 バチ……バチバチ……

掃除「ぬ……ぬぅぅ!?」

 バチバチバチバチ!!

掃除「ば、馬鹿な……!!」

 チュドーン!!

掃除「あぐぁぁぁぁぁぁ!!」

男「掃除機マンの玉が、爆発した!!」
47 : [saga]:2012/05/25(金) 03:25:21.52 ID:fvJOnO3oo
掃除「ぬ、ぬふふ! 思ったよりもやるではないか!」

掃除「ここは一先ず退却し、我は若さを集める使命を全うして来よう」

掃除「貴様らはその後だ……。この貯蔵球の恨み、忘れはせぬぞ!!」

メイド1「超鋭利・メイドスピア!!」

 ビュゥゥン!
 しかし、メイド1の攻撃は外れた!

メイド2「逃げられてしまったであります……」

猫「に……? た、玉から物が溢れ出して来るに!!」

男「ね、姉さんは!? 姉さんは無事か!?」

猫「にぎゃぁ!! め、目に染みるガスがー! 目に染みるガスがー!!」

メイド1「……! 15キロ定規の下に主様らしき姿がありますよっと」

男「姉さん!!」

 男は15キロにも及ぶ何を測るのか分からない定規を持ち上げた。
 しかし、姉は……。

姉「あ……あぁ……アァナァルゥ……」

妹「ひっ……」

男「見るんじゃない!」

姉「気持ちいいぃ……お尻の穴を電池でズコズコするの気持ち良いよぉ……」

 もはや人と呼べぬ姿と化していた。

表裏「アナルの快感に飲まれてしまいましたか……」

男「表裏! 姉さんを戻す方法はないのか!?」

表裏「……不可能です。仮に戻せたとして、これだけの人の前でアナルオナニーにふけってしまったのです」

表裏「自我を取り戻しても、自ら命を絶つほどの屈辱しか待っていません……」

メイド1「そんな……! そんなのって……!!」

メイド2「主様……我々を残して快楽の世界へ沈んでしまうのでありますか!?」

妹「姉さん……」

姉「しゅごぃぃぃい……アナルびくびくしてりゅぅぅ……! アヘァァ」

猫「にー……」

男「姉さん……」
48 : [saga]:2012/05/25(金) 03:37:02.70 ID:fvJOnO3oo
男「そ、そうだ! こんな時こそ、この箱を……!!」

表裏「男。それは使わぬ方が良いかと……」

男「願いが、叶うんだろう!? これを使えば姉さんは戻るんだろう!?」

表裏「……戻った彼女が貴方がたの為に再び自らを犠牲にする可能性は大きいでしょう」

表裏「繰り返されるアナルオナニー……男、貴方はそれを望むのですか?」

男「くっ……!!」

表裏「箱を使う事自体は止めません……しかし願いは……」

表裏「彼女の死を願うべきでしょう」

男・妹・猫・メイド1・2「……!!」

表裏「食事も忘れ、睡眠も取らずにアナルオナニーを続けて衰弱死するのは目に見えています」

表裏「ですが、それまでの間……彼女に恥をかかせ続けるのですか?」

姉「あぁ……アナルぅぅぅ……しゅごぉぉいいぃ……」

表裏「……それも含めての『後は任せた』だったのでは?」

男「……ずるいぜ……姉さん……」

男「……みんな」

男「……それで、良いか?」

妹「私は反対です! 死んでしまえばもう二度と戻りませんが、生きてさえいれば……生きてさえいれば、元に戻る可能性だって!!」

メイド1「……それは違うよっと」

メイド1「アナルの快感にはまってしまったら最期、何人足りとも戻っては来れないんだよっと」

男「……」

妹「う、嘘です! そんなの! お尻の穴がそんなに気持ちいい訳ないです!!」

猫「にー……妹ちゃん……。君は知らないんだにゃ……アナルの恐ろしさを……」

猫「私の飼い主だった人も……アナル中毒で死んじゃったのにゃ……」

猫「人になったばかりの私を残して、「アナルには気をつけてね……」そう言って、死んでしまったにゃ……」

妹「……そんなの……そんなの……」

男「……俺は姉さんの死を望む」

男「恨むなら、恨んで良いからな……妹……」

箱「パカッ」

箱「願いを聞き入れよう!!」

姉「あ……アナル……ばんじゃーい……」

 パタリ
 姉は死んだ。
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/25(金) 04:25:44.64 ID:idQK008oo
スイーツ(笑)
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/27(日) 01:04:42.50 ID:PkKCvOx3o
ねえさあああああああん
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/06/23(土) 11:48:48.90 ID:cRZWVVdTo
どういうことやねん
52 : [saga]:2012/06/24(日) 05:36:36.86 ID:K7o3z+3Wo
 姉の死から数日が経過した。

男「……」

妹「……」

猫「……」

メイド1・2「……」

表裏「……」

テレビ<日本各地で急激に老化する現象が多発しており、政府は――

猫「男……気持ちは分かるにゃ……でも、このままじゃ……」

男「ああ……」

メイド1「主様と約束したんじゃないのかよっと」

男「ああ……」

メイド2「こんな所でグズグズしていて良い訳がないのであります!」

男「ああ……」

表裏「……私が言うべき事は残っていないようですね」

男「ああ……」

妹「……」

男「もう、どうでも良いかなって……」

 ……男は激しい自己嫌悪に襲われていた。
 自らの選んだ道が正しかったのか、答えが欲しかった。

53 : [saga]:2012/06/24(日) 05:40:54.49 ID:K7o3z+3Wo
男「……俺に力があれば」

男「姉さんは死なずに済んだのに……」

猫「にー……男は悪くないにゃ……」

男「ちくしょぉぉぉぉ!!!」

猫「ひっ!」

男「そんなくだらない慰めはいらねぇえぇえぇ!!」

 男は猫に飛びかかった。

メイド1「お、おい! やめろって!!」

メイド2「何をするつもりでありますか!?」

表裏「男! 馬鹿な真似は……!!」

男「うるせー!! 何だかもう、お前ら訳わからないし!! 消えちまえ!!」

メイド1「はぐっ」

メイド2「ぐぼっ」

表裏(パリーン)

猫「お、男……痛い、にゃ。離して欲しいに……」

男「うるせぇぇぇ!! くだらない慰めを寄越すくらいなら体でも差し出せやぁぁ!!」

猫「や、やめるにゃ! やめるんだにゃ!!」

 男は猫を【検閲削除】した。
54 : [saga]:2012/06/24(日) 05:55:35.76 ID:K7o3z+3Wo

 それから十数年が経った。
 世界は【男の娘】と化した男の父を崇め、萌え、欲情する為だけに存在していた。
 人々は我を忘れ【男の娘】をオカズに自慰に耽り、人口は減少の一途を辿っていた。
【男の娘】が生理的に受け付けない人間もおり、反逆組織を作るも、ことごとく殲滅された。
 世界はこのまま終わるのか――

 猫を犯した後、男は行方を眩ました。
 今もなお、生死すら分からない。精子は猫の卵子とくっついていたが……。

猫の子「お母様と……お母様……」

猫「どうしたに?」

妹「どうしたの?」

 信じられない事に、妹と猫は結婚していた。
 兄である男の鬼畜的な行動を妹が詫びている間に友情が芽生え、やがて愛情に変わったのだった。

猫の子「どうして私達は地下で暮らしているのですか?」

猫「外には男の娘がいるにゃ。彼を……いや? 彼女? どっちにゃ?」

妹「さあ? とにかく、男の娘と、彼を……いや? 彼女? どっち?」

猫「分からないにゃ。とにかく、男の娘と、彼を……いや? 彼女? どっちにゃ?」

妹「さあ? それはともかく、男の娘と――」

猫の子「もう良いです! とにかく、男の娘と、彼を……え? 彼女? あれ? どっちでしょうか?」

妹「ええっと、彼、で良いのでは?」

猫「早く言って欲しかったにゃ」

妹「ごめん。自信なかったから」

猫「そうに……。まあ、男の娘と彼を守る組織が非道の限りを尽くしているのにゃ」

猫の子「え?」

妹「男の娘に心を奪われた者は我を忘れ、性欲に支配された、自慰廃人となるの」

猫の子「じいはいじん?」

猫「ちょっとそこで待ってるに」

 猫と妹は揃って部屋を出た。声をひそめる。

猫「あの子はまだ11歳にゃ。性教育は早いのではにゃいか?」

妹「そうかも知れないけど、たださえ、「ママ」と「ママ」の家庭で育ったのだし……」

猫「そうにゃぁ……でも、こんな世界だし、無理に正しく教育する必要はないかもと思うにゃ」

妹「……あまり言いたくはないけど、男の人に対する危機感をもたせる為にも必要かなと」

猫「にゃ……。そうだに! ここに避難してくる人がいるかも知れないにゃ」

妹「ええ……。そんな日の為にも……」 
55 : [saga]:2012/06/24(日) 06:02:44.74 ID:K7o3z+3Wo

 妹と猫は、猫の子が見ている前で、セックスした。
 性教育である。

猫の子「お母様もお母様も凄く気持ち良さそうでした……」

猫「にゃ。気持ちよかったに」

妹「久しぶりに若返った気がする」

猫の子「それじゃあ、セックスと言うのは積極的になすべき事なのですか?」

妹「え? いや、それはどうかな……」

猫の子「では、子供に見せる為にする事なのですか?」

猫「え? いや、それはどうかに……」

猫の子「?」

妹「とにかく、私たちと似ているけど、違った身体の造りをしている男性と呼ばれる人間には気をつけるの」

猫の子「はあ……」

猫「ま、それはさておき、何の話だったかにゃ?」

猫の子「外の世界の話ですよ」

妹「ああ……、とにかく危険って事だよ」

猫の子「残念です。一度外に出た時、凄く気持ちよかったのに……」


猫の子「風が気持ちよくて、太陽が温かくて……もう一度、外に出てみたいです……」

 叶わぬ願いを口にする我が子の姿に、猫と妹は心を痛めた。
56 : [saga]:2012/06/24(日) 06:11:03.51 ID:K7o3z+3Wo

 ところ変わって地上。

「はぁはぁはぁはぁぁ!!」

「はぁはぁはぁはぁぁ!!」

「はぁはぁはぁはぁぁ!!」

<ドピュッ

<ドピュッ

<ドピュッ

父「ふははは!! そうだ! 俺の愛くるしい姿を見て、シコれ!」

「はぁはぁはぁはぁぁ!!」

「はぁはぁはぁはぁぁ!!」

「はぁはぁはぁhぁぁ!!」

<タラーり

<タラーり

<タラーり

父「ふははは!! そうだ! 俺の愛くるしい姿を見て、ジュポれ!!」

側近「男の娘様。お時間よろしいでしょうか?」

父「む? 何事だ」

側近「反逆組織の者どもを捕らえました。いつも通り、こちらにお連れしてよろしいでしょうか?」

父「ああ……連れてこい! 俺の虜にしてくれる!!」

側近「よし! そいつらを中に入れろ!!」

部下「らじゃ!! おら! とっとと歩けよう!!」

「くっ……誰がお前なんかに興奮――可愛い!!」

「可愛い!! こんなに可愛いのにちんちんが付いてるとかエロ過ぎる!!」

「はぁはぁはぁはぁはぁぁ!!」

父「ふははははは!! 良いぞ! 愉快だぞぉ!! もっと貴様らのアへ顔を見せろおぉ!!」

「はぁはぁはぁはぁはぁ!!」

「はぁははぁ!! こんなに可愛い男の娘に見られながらオナニー出来るなんて幸せだ!!」

父「ふはははははは!!」

部下「ごくり……お、男の娘様! 我々にもオナニーの許可を!!」

父「ああ、よかろう! 思う存分オナニーせい!」

部下「はぁはぁはぁはぁはぁ」

側近「はぁはぁはぁはぁはぁ」

 地上で繰り広げられる狂宴は、猫の子の望む景色とは程遠かった。
 日々、反逆組織が捕まり、こうして男の娘の虜と化していた。
57 : [saga]:2012/06/24(日) 06:20:39.05 ID:K7o3z+3Wo

 反逆組織の一つが壊滅してから、数日が経過した。

猫の子「お母様とお母様。私は世界を救う旅に出ようと思います」

猫「にゃっ! にゃぁぁん! そんな所舐めちゃ駄目にゃぁぁ!!」

妹「良いではないか! 良いではないか! ぺろぺろ!」

猫の子「……」

 猫と妹は「性教育」と言う名の新たなプレイにのめり込んでいた。
 猫の子の言葉は届いていないようである。

猫の子「じゃ、行ってきます」

 猫の子は返事を聞かずに、地上へのはしごを登り始めた。
 長い長いはしごを登り切り、扉を開く。

 ――目が眩む程の光。

 猫の子はたまらずに目を細めた。

猫の子「私がこの世界を救います……。お母様とお母様と一緒に地上で暮らせる日様に……」
58 : [saga]:2012/06/24(日) 06:27:53.07 ID:K7o3z+3Wo
猫の子「誤字や脱字は気にしない〜♪」

猫の子「展開滅茶苦茶〜意味もない〜♪」

猫の子「全開までの展開〜♪ 覚えちゃいない〜♪」

 猫の子は気分良く歩いていた。
 行き先は決まっていない。
 救うと宣言したは良いが、どうすべきなのか、策もなかった。
 
猫の子「む!? あれは!!」

雑魚「げへへへ! 貴様ぁ! 反逆者だなぁ!?」

貧乳「違います! 離してください!」

雑魚「反逆者じゃないと言うのならぁぁぁ!! 男の娘様を思い出してオナニー出来るはずだぁぁぁ!!」

貧乳「こ、こんな所で、そんな事出来ません!」

雑魚「オナニー出来ないと言うのならぁぁぁ! 手伝ってやろうぅぅぅぅ!!」

猫の子「お母様よりずっと、ずーっとおっぱいが小さいのですが、あれが男性?」

猫の子「……でも、困っているようですし」

猫の子「助けるべきですね!! 困っている人には救いの手を、と、教わりました!!」

猫の子「そいっ!!」

雑魚「何者だぁぁぁ!?」

猫の子「その男の人を離しなさない!!」

貧乳「え……。私、女なんだけど……」

猫の子「あれぇ? おっぱいが小さいから、男性と呼ばれる人種かと……」

貧乳「こ、股間に触れてみて!! ちんちんが無いから!!」


猫の子「ちんちんって何でしょうか……?」

 
 猫の子はちんちんを知らなかった。
59 : [saga]:2012/06/24(日) 06:34:50.20 ID:K7o3z+3Wo
貧乳「股間がもっこりしているのが男!
    股間がしっとりしているのが女! OK?」

猫の子「はい! ではタッチします」

貧乳「あんっ」

猫の子「もっこりしてません」

雑魚「貴様らぁぁぁぁ!! 俺を無視するとは反逆者だなぁぁ!?」

貧乳「ひっ!! 助けて!!」

猫の子「うぬぬぬ……。どうすれば良いのでしょうか!?」

貧乳「ぶ、武器はないの!?」

猫の子「お家から持って来たプンさんのぬいぐるみしかないです」

貧乳「武器じゃない!?」

雑魚「うっほぁぁぁぁ!! 雑魚レイプ拳法を喰らえ!!」

猫の子「プンさん!!」

 マンモァァァァァァ!! 十数年間腸内に蓄積されたガスが一気に吹き出した。

雑魚「ぎゃぁぁぁぁ!! 目に染みる! 目に染みる!!」

貧乳「今の内に逃げよう!」

猫の子「はあ……。どこにでしょうか?」

貧乳「こっち! 付いて来て!!」

雑魚「待て貴様ら! ぬぅぅ! 涙で前が見えない!!」
60 : [saga]:2012/06/24(日) 06:43:16.44 ID:K7o3z+3Wo

――貧乳と天然の隠れ家。

貧乳「ただいまー」

天然「おかいりー」

猫の子「……」

天然「あれ? その子、誰?」

貧乳「【奴ら】に襲われていたところを助けてあげたの」

猫の子「違います。私が彼女を助けました」

天然「そうなんだぁ。ありがとー!!」

猫の子「く、苦し、抱きつかないでください!!」

天然「えへへ、ごめんごめん。可愛くてつい……。あ、私、天然って言うの」

猫の子「猫の子です。初めまして」

天然「はい、初めまして」

貧乳「……ああ、私も挨拶がまだだね。貧乳だよ。よろしくね」

猫の子「……? こちらの方はおっぱいが大きのですが、やはり男性なのでは?」

貧乳「だ、だからもっこりしてなかったでしょ!?」

天然「もっこり?」

猫の子「股間がもっこりしてるのが男性らしいです」

天然「……? そんな事しなくても見分けがつくと思うけど」

貧乳「言われてみれば、確かにそうだね」

猫の子「ずっと地下でお母様とお母様と暮らしていたので」

 三人は互いに、これまでの経緯を話した。

猫の子「はぁぁ……。お二人は離れ離れになった恋人を探しているのですね?」

貧乳「そう! どこに行ったのやら……」

天然「うんうん。どこに居るんだろ……」

猫の子「天然さんの恋人は弟さんですよね? 良く分からないのですが……弟なのに恋人?」

貧乳「世間はそれを近親相姦と呼ぶ」

猫の子「……?」


猫の子「よく分からりませんが、恋人を探しに行きましょう」

61 : [saga]:2012/06/24(日) 06:54:24.22 ID:K7o3z+3Wo
貧乳「……探しにたって、外には奴らが」

天然「うーん……武器がいるねぇ……」

猫の子「プンさんだけじゃ、不安です」

貧乳「……戦う気なの!?」

天然「戦わないと駄目でしょ」

猫の子「駄目です」


貧乳(駄目だこいつら……戦う気満々だ……)


天然「あ、そう言えばこの奥に……」

 天然がクローゼットを開いた。

猫の子「わっ……大きな人形……」

メイド1「……」

メイド2「……」

 二人のメイドはいつか現れる救世主の為に、体を機械化し、長い眠りについていた。

天然「ロボットだったら武器になるのにねー」

貧乳「そんなSFみたいな……」

メイド1「ういーん」

メイド2「がしゃ」

天然・貧乳「!?」

猫の子「動くお人形ですか?」

メイド1「我々は、ロボットですよっと」

メイド2「あなたが世界を救うと言うのなら」

メイド1・2「僅かながら力になりましょう」

天然「おおー!! 武器♪ 武器♪」

貧乳「いやいやいやいや! ういーんもがしゃも口で言ってたし!!」

猫の子「そう言う風に出来ているのでしょう!」


猫の子「これでもう敵は怖くありません!!」
62 : [saga]:2012/06/24(日) 07:03:02.97 ID:K7o3z+3Wo


メイド1「ロボットメイド・バズーカ!!」

メイド2「ロボットメイド・ハンマー!!」


<ぎゃー!! <死ぬぅ!! <ぎゃふんっ!!


貧乳「わー……今さらながら、ここが現実なのか疑わしくなって来たよ……」

 メイドロボットが敵を吹っ飛ばす中、三人は進軍していた。
 騒ぎが大きくなるたびに集まる【男の娘】の信者。
 それらを吹っ飛ばし続けるのは不可能に思えた。
 考えれば分かる話であるが、隠れ家生活の長かった三人には、堂々としている事が心地よく興奮故に思考は鈍っていた。


天然「ふっとばせー!!」

猫の子「どんどん殺るです!!」

貧乳「ははははは……人がカスの様だ……」


メイド1「弾切れですよっと」

メイド2「ハンマーをどこに仕舞ったのか忘れたであります!」


貧乳「ははははは……人が壁の様だ……」

 あっという間に三人は信者らに囲まれてしまった。
 絶体絶命である。
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/06/24(日) 11:19:52.27 ID:6+FOg2Goo
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
64 : [saga]:2012/06/26(火) 05:04:14.56 ID:+Ubk/rhto
*「隊長! 奴らの兵器はもう攻撃出来ないようですぞ!」

?「そぉか……」

 信者の群れを割って、一人の男が三人の前に姿を現す。
 一冊のノートを胸に抱きしめた、陰鬱な空気を持っている男だ。

ノート「……!!」

天然「……どうして」

貧乳「え? なに?」

猫の子「どうしたのですか?」

天然「どうして君が男の娘親衛隊にいるの!?」

ノート「姉さん……」

猫の子・貧乳「ええええええ!?」

ノート「俺は……。俺は、今の世界が続く事を望んでいるんだ」

天然「だからどうして!! 分からないよ!!」
65 :1 [saga]:2012/06/26(火) 05:12:45.40 ID:+Ubk/rhto

ノート「姉さんには分からないよ……」

 手にしたノートを開き、そこに何かを書き綴った。
 不可解な行動に目を見合わせた猫の子と貧乳。
 二人の間を、岩の柱が貫いた。

貧乳「ひゃっ」

 先が見えぬ程の長さである柱は、地中から飛び出た様に見えた。
 更なる文字が綴られる。
 岩肌から、細い岩が枝の様に伸びる。

猫の子「プンさん!!」

 自分らの方へ向かって来た岩の凶器に向けてプンさんが息を吹きかけた。
 ヌモァァァァ!!
 強酸性の唾液を含む吐息が柱を溶かす。
 天然が前に躍り出た。

天然「どうしてこんなことを!!」

ノート「俺の邪魔は、誰にもさせない……!!」

天然「だったら、まずお姉ちゃんを殺せば良いよ!!」

ノート「……」

 ノートの青年は苦い顔をした後、舌打ちした。
 
ノート「兵器を回収して引き上げるぞ。こいつらは放っておけ」
66 : [saga]:2012/06/26(火) 05:19:36.43 ID:+Ubk/rhto
?「そう簡単にてめぇを見逃すと思ったかぁ!?」

 頭上から声!

?「とぅっ!!」

 見上げた視線を影が遮る。
 地に降り立ったは、短く赤い髪を逆立てたチンピラ風の男だ。

不良「ウジウジ野郎が……! てめぇの好きにはさせないぞ!!」

猫の子「今度は誰ですか」

 猫の子は、あまりにも早すぎる展開と、無駄に登場してくる脇役らにうんざりしていた。

貧乳「え、えっと、私の恋人……だけど……なにやってんの……」

不良「ああ? 居たのか貧乳」

貧乳「……う、うん。で、何やってるの」

不良「馬鹿な眼鏡野郎にお仕置きしてやるところだ」

ノート「この俺にお仕置きだと? 面白い!」

 眼鏡野郎の身体から、細長い光が幾筋も不良へ向かって伸びた。
 
不良「ぬぁぁ!! 不意打ちとは卑怯だぞ!!」

 間一髪で回避するも、掠った部位には血が滲んでいた。

天然「も、もはや何がなにやら分からない……」


猫の子(違う! 考えるんじゃない! 感じるのです……っ!!)
67 : [saga]:2012/06/26(火) 05:29:52.14 ID:+Ubk/rhto
不良「行くぜっ! 俺のターン!」

不良「俺は変身能力を発動! その身を四足歩行の化け物へと変えるぜ!!」

 宣言するなり、不良の身体が歪んだ。
 苦痛の呻きとも、鼓舞の叫びとも取れる不気味な咆哮が響き渡る。

不良「変身完了だ」

 巨大な頭の化け物となった不良は、しかし、声はそのままで言った。

不良「食いちぎられるか八つ裂きにされるか選べよ!!」

ノート「ふっ……お前が選べ。望み通りに殺してやるからよ!!」

 眼鏡野郎の背から放射状に土柱が伸びる。
 頭上数十メートルの高さで上昇から下降へ動きを転じた。
 不良の身体に土柱が突き刺さる!

ノート「選ぶ暇も無かったか?」

不良「てめぇの目は節穴さんかぁ!?」

 不良の体は液状となり、土柱の表面を走っていた。
 ノートのすぐ近くへたどり着くと、土柱から奇妙に光る液体が滴り落ちた。
 それらは互いに接合し、再び四足の化け物へと戻った。

不良「うぉぉおぉぉぉっ!! ハラワタぶちまけてやるよぉ!!」

ノート「やれるもんならやってみなぁぁ!!」

 この勝負、どちらが死ぬのか――
 天然と貧乳が固く目を閉じる中、動く者があった。
 猫の子だ。

猫の子「喧嘩は「メッ」ですよ」

 ゴスン! ガスン!

 猫の子のげんこつが二人の頭に放たれていた。

不良「ぎゃすっ」

ノート「ふんげらっ」


猫の子(咄嗟にやっちゃったけど、間違いなく私が殺されるのでは!?)
68 : [saga]:2012/06/26(火) 05:37:24.58 ID:+Ubk/rhto
不良「ちっ……」

ノート「くしょっ……」


貧乳「あのさぁ、眼鏡野郎くんはどうして、こんな世界が良いの?」

ノート「決まっているではないか! 姉さんと俺は姉弟で、世間からは疎まれる身!
    居場所の無い世界で生きるよりも、俺はこの腐った世界を望む!
    それに……!!
    姉さんが強姦魔に後を付けられる事も! 痴漢に視姦される事もないんだ!!」

天然「眼鏡野郎……」


猫の子(強姦魔? 痴漢? 怪物でしょうか……?)


不良「だからてめぇは身勝手なんだよっ! てめぇ程の力がありながら、自分の為にそれを使いやがって!」

ノート「うるさい! 俺にとって大切なのは姉さんだけだ!」

貧乳「でも……こんな世界だよ? 何年もその「姉さん」に会えなかったじゃない……」

ノート「姉さんが幸せならそれで良い!」

*「あ、あのぉ……」

不良「ああ?」

*「隊長が説得されてそちら側に付くだろうと、予測して、我々は撤退しますので……」

*「ごゆっくりどうぞ……」

不良「ああ。勝手にしろよ。雑魚に用はねぇ」

天然「私は……私は……元の世界で良かったよ」


猫の子(すげぇ! 主人公っぽい私が置いてきぼり食らってやがるです!!)
69 : [saga]:2012/06/26(火) 05:43:43.37 ID:+Ubk/rhto

天然「確かに、誰にも私と眼鏡野郎の関係は認めてもらえない。
    でも……居場所がなかった訳じゃない。
    元の世界で、世間の片隅で……隠れる様に暮らしていても、そばに眼鏡野郎がいたから……」

ノート「姉さん……」

天然「私は、眼鏡野郎に「好きだ」って言われてから、ずっと幸せなんだよ?」

ノート「で、でも俺は……! 罪もない人々を男の娘の虜に……!!」

不良「けっ。だからてめぇはウジウジ眼鏡野郎なんだよっ」

天然「そうだよ。眼鏡野郎。君にはまだ、出来る事があるんだよ」

ノート「……俺に出来る事?」

貧乳「例えば、男の娘を倒して世界を救う、とか?」

ノート「ふっ……。悪くないな……。それが罪滅ぼしになるのなら、俺は……」


ノート「俺は男の娘をぶっ飛ばす!!」


猫の子(すげぇ! 2レス続けて台詞がねぇでやんの! ワロタ! です!!)
70 : [saga]:2012/06/26(火) 05:49:00.96 ID:+Ubk/rhto
猫の子「さて、お話は終わりましたか?」

天然「あっ、居たんだ」

貧乳「居たの……」

不良「誰だこのガキ」

ノート「姉さんを狙うロリレズ強姦魔か!?」

猫の子「うるせー! 馬鹿野郎!!」

 !?

一同「……」

猫の子「い、いや、今のは本のちょっと口が滑っただけで……何でもないです」

天然「う、うん……」

猫の子「男の娘をぶっ飛ばすのは良いのですが、武器はこの通り、もう動かないのですよ」

メイド1「いや、動くけど武器がないんだよっと」

メイド2「武器さえあれば、また戦いに参加出来るであります」

不良「ってー事はだ。武器探しでもすんのか?」

貧乳「あー……私たちも護身用に何か欲しいかも」

ノート「俺と不良の力があれば十分じゃないのか?」

不良「だからてめぇは甘ちゃんクソ眼鏡野郎なんだよ。敵にもつえぇ奴がいるに決まってんだろぉが! 眼鏡!」

ノート「そうなのか……」

猫の子「それじゃあ、武器探しで決まりですね。……とは言え、どこに向かえば良いのでしょうか」
71 : [saga]:2012/06/26(火) 05:53:56.01 ID:+Ubk/rhto

メイド1「むいーんっと」

メイド2「ぽろぽんぽっであります」

 !?

メイド1「ここから北へ進んだ所に多数の生体反応あり」

メイド2「地中からの反応に付き、男の娘に反逆している組織である可能性大であります」

猫の子「そこへ向かって見ましょうか。武器を分けてもらえるかもしれません」

天然「そうだね。その組織と共同作戦で【男の娘】と戦うの良いかも」

ノート「姉さんが言うなら間違いない」

不良「眼鏡はホント盲目だな。罠かも知れねーぞ」

貧乳「うーん……。さっきの信者集団って可能性もありえるよね」

猫の子「アリエール」

 ……。
 ……。

猫の子(なんだよこの空気! 私は悪くねーぞ! です!)
72 : [saga]:2012/06/26(火) 05:58:21.35 ID:+Ubk/rhto
不良「この先にそこそこ綺麗に残ってるホテルの廃墟がある」

不良「そこに泊まって一日様子を伺うってのはどうだ? 敵だった場合に備えて休息も必要だろーよ」

貧乳「賛成!」

天然「賛成!」

ノート「賛成だ」

猫の子「では、そうしましょう」

 一同ホテルへ……。
 一同                     ホテル
          ...一同           ホテル
                  ....一同   ホテル
                         ホ一テ同ル



〜ホテル・廃墟〜

天然「それじゃあお休み!」

ノート「……」

不良「勝手に行動するんじゃねぇぞ」

貧乳「はい、さっき見つけた食料」


猫の子(私だけ一人部屋かよ! です!!)
73 : [saga]:2012/06/26(火) 06:02:48.12 ID:+Ubk/rhto
 左の部屋から声が聞こえる。

< んっ……もーぅ……眼鏡野郎は甘えん坊なんだからっ……
< チュパチュパ
< あんっ、駄目だよ、そんなところ舐めちゃぁ……
< 姉さん……ぺろぺろ……姉さん……姉さん……

 右の部屋からも声が聞こえる。

< うっ、くっ……ひ、貧乳……誰にも言うんじゃねぇぞ……!
< あー、はいはい。誰にも不良がド変態のドマゾだなんて言わないよ
< くおっ、ちょ、や、やめ、足コキ、しゅごっ、しゅごしゅぎるぅぅぅぅ!!


猫の子「寝てやるです」

猫の子「耳に粘土詰めて寝てやるです」

猫の子「耳に粘土詰めて一回ずつ左右の壁殴ってから寝てやるです!!」


 ドン!


 ドン!


猫の子「ZZZZzzzz」
74 : [saga]:2012/06/26(火) 06:11:51.41 ID:+Ubk/rhto
〜翌日〜


猫の子「昨夜はお楽しみでしたね」

 口を揃えてなんのことでしょうと言う。

猫の子「ぶっ殺されてぇのか!? ああん!?」

 ……。
 ……。

猫の子「さ、行きましょう」

天然「え、えっと、北の方に行けば良いんだよね?」

猫の子「です」

 てくてく
 とぼとぼ
 てくてく
 とぼとぼ

メイド1「この真下から反応ありですよっと」

不良「どっかに入口はねぇのか?」

貧乳「さあ?」

ノート「俺の出番だな!!」

ノート「俺のターン! 俺は呪術ノートに探知の呪文を書き綴る!」

ノート「呪術ノートの効果発動! この効果により、地下への扉を俺は見る事が出来る!」

ノート「そこだ!!」

猫の子「あ、ありました」

ノート「ふっ……」

天然「ぱちぱちぱち」




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