勇者「そうだ、世界を救おう」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 20:22:43.10 ID:saOARYYM0

ある日夢を見た

広い野原を馬車で旅する夢

そこには何人かの仲間がいて

草むらから幻想的なモンスターが出てくる

それを仲間と倒す

そんな、チープなRPGみたいな世界で



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1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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二次小説の面白そうなクロス設定 ＠ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 ＠ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする（´；ω；｀）part56 ばばあ化気味 ＠ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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笑えるな 君のせいだ ＠ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 ＠ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 20:28:18.26 ID:saOARYYM0

目が覚めて起き上がる

時計を見れば7時

昔からの習慣の早起き

そう簡単に抜けるはずもなくこの時間に毎日起きる

トントンと、ノックが聞こえる

「おはようございます」

ドアを開ける音と共に声が聞こえた

「あぁおはようございます」

そう返す

「調子はどうですか？」

ベッドの隣の椅子に腰掛けるその人物

「いつもとかわりませんよ」

ぼーっと前を見ながらつぶやく

「何かあったらよんでくださいね」

笑いながら言う

そして部屋から出ていった

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 20:34:32.98 ID:saOARYYM0

ここはどこか

病院

なぜいるのか

幻覚がひどくて

どれくらい

よくわからない


昔から見えるはずのないものが見える

それこそ夢に出てくるような幻想的なモンスター

汚くはない

どこか可愛らしいモンスター

そしてそれは俺を襲ってくる

俺だけを

奴らの攻撃はなかなか痛い

そういうときは決まって何かを振り回して倒す

ひたすら殴ったときもあった

動かなくなるまで痛めつけると消える

しかし周りの人間にはそれが見えないから俺は変人扱いされる

16の時に病院に入れられた

それから四年たち今年で成人式を迎える年齢になった

どうせ外出なんかできない

諦めている

しかしその幻覚以外はいたって正常だ

少なくともそう思っている

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 20:38:55.57 ID:saOARYYM0

ちなみにさっき来た人は看護師だ

毎朝様子を見に来てくれる

俺が唯一接する人間

もうしばらくしたら食事だ

なぜか今日は眠い

もう一眠りしてみようか

食事が来れば起こされるだろうし

そんなことを考えながら目をつぶる

夢の中には仲間がいる

ぼやけてるけど

顔も名前もなにもわからないけど一緒の馬車に乗っていた仲間

おきてる時幻覚のモンスターと戦うのは自分一人だけど

夢の中では仲間と一緒に戦う

よし、寝よう

そう思った

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 20:44:52.55 ID:saOARYYM0

また野原にいた

右手には剣を持ってる

鎧も着ている

ぼーっとしていると肩に手が置かれた

「おい、勇者。出発だぞ」

勇者？人違いじゃないか？

そう思いながら振り向く

そこには赤い鎧に身を包んだ背の高い男がいた

すると俺の口が勝手に動き

「わるいな戦士」

「少し考え事をしていた」

と、饒舌に喋り出した

「もうちょいで魔王のところだ」

「みんなピリピリしてるけどとっとと仕事終わらせようぜ」

そう言って笑いかけてくる

すると向こうから「出発ですよー」と女の声が聞こえた

俺の体は勝手に歩きだした

馬車の方へ

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 20:49:03.51 ID:saOARYYM0

そこでまた目覚めた

「あ、起きた。朝ごはんですよ」

そう言ってお盆を置いた

「ありがとう」

そう彼女につぶやくとニコッとして外へ行った

今日もなんの代わりもない一日が始まるのか

そう思うとここ最近感じたことなどなかった憂鬱を感じた

勇者か

そんなことを考えていた

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 20:56:12.23 ID:saOARYYM0

食事を終え軽い診察をうけ自由時間になった

談話室へ行ってみることにした

ここいる四年間の中でここへ来たのは三度目くらいだろう

大抵は部屋で読書か、寝るか体を動かすかだ

あの夢を見てから人と接したくなった

しかしこの部屋には誰もいなかった

とりあえず椅子に座ることにした

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 21:01:33.70 ID:saOARYYM0

しばらくすると誰かが入ってきた

ふと顔を上げると顔を覗き込んできた

見たところ年齢はさほどかわらないであろう

男なのに長髪で後ろで縛っている

目が合う

口が動いた

「ゆうしゃ」

とそいつは言った

「誰だお前は？」

「お、食いついてくるってことは自覚はあるみたいだな」

そいつは一人で納得する

「で、お前は？」

「本名なんか意味ないしな」

「狩人だ」

そいつは真顔でそう答えた

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2012/05/19(土) 21:06:02.53 ID:NiG7s8vto

2chssには珍しい書き方だな、期待

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 21:07:20.04 ID:saOARYYM0

「何言ってるんだ？」

狩人「まぁそうなるよな」

そいつは頭をボリボリかく

狩人「まぁ何も知らないみたいだしな」

狩人「全部俺が説明してもいいのかな…」

一人で考え込む

ひょっとするとこいつは頭がかしいんじゃないかと思い始めた

名前を聞かれて狩人なんて答えるやつはおかしい

世間をほとんど知らない俺にも分かることだった

初対面なのに会話がここまでできるとは予想外だったが

狩人「悪い、よくわかんなくなってきたから明日また来るわ」

ヘラヘラしながらそう言った

「なんなんだお前は？」

狩人「細かいことは気にすんな」

狩人「あと、俺はお前とおんなじだ」

狩人「いや俺たちかな？」

そんなことをつぶやきながら出ていった

気になりすぎてその日は眠れなかった

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 21:11:05.82 ID:saOARYYM0

次の日そいつはまた現れた

狩人「よう元気か勇者くん」

「何だその呼び方は」

狩人「すぐ思い出すさ」

狩人「んで、話をしにきたんだ」

俺の向かい側に座った

狩人「お前、モンスター見えるだろ？」

「なんだ？先生に聞いたのか？」

狩人「いやいや」

ニヤニヤする狩人

狩人「証拠見せてやる」

そう言って立ち上がった

狩人「外出許可はもらった。行くぞ」

そう言って俺の手を引っ張る

そのまま病院の外へ向かった

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 21:15:42.25 ID:saOARYYM0

そいつは黙々と俺の手を引き歩いていく

そして路地へ入っていった

「こんなところで何をするつもりだ？」

狩人「まぁまってろ」

そう言って進む

しばらく進むとモンスターがいた

「だめだ、病院に戻って薬飲まないと」

「幻覚が」

狩人「黙ってろ」

そう言って俺の手を離した

すると腰から銃を取り出した

「殺さないでくれ」

俺は思わず頭を抱える

パンパンと乾いた音が鳴り響いた

俺はそっと顔を上げた

どうやら死んでないみたいだ

周りを見渡すと銃で打ち抜かれたモンスターがいた

狩人「俺もさ、見えるんだ」

そう言って銃をしまった

よく見た光景、モンスターが消える光景を目にした

狩人「一応言っとくぜ」

狩人「お前は異常じゃないんだ」

光が、見えた気がした

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 21:19:04.84 ID:saOARYYM0

狩人「もうあの病院には戻らない」

狩人「あそこは危険だ」

「いきなり何を言うんだお前は」

狩人「もう敵に見つかった」

狩人「だから昨日訪ねたんだが」

「まて、何を言ってるかさっぱりわからない」

狩人「最初は誰でもそう思う」

狩人「ついてこい」

そう言ってまた俺の手を引く

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]：2012/05/19(土) 21:25:01.01 ID:saOARYYM0

そしてしばらく歩くと三階建てのやや大きめのビルにたどり着いた

狩人「悪いことは起きない。保証する」

狩人「だから行こう」

「待て、昨日の今日知り合ったお前をいきなり信じるなんて無理だ」

狩人「ずっと昔から知り合いだよ俺たちは」

そう言いながらビルのドアを開ける

俺は迷った

何かが変わる気がしていた

その半面どこか信じきれない気持ちもあった

でも俺は何かを変えてみたくて

夢で見た勇者になりたくて

仲間が欲しくて

俺は中へ進んだ

変なところだったら帰ればいい

失うものなんてなにもないんだ

そう思いながら

15 ： ◆aWeOQSfgWQ [saga]：2012/05/19(土) 21:26:36.60 ID:saOARYYM0

一旦切り上げます
しばらくしたらまた投下します
はたして需要はあるのか

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]：2012/05/19(土) 21:29:37.98 ID:da/KEFAAo

乙!!

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]：2012/05/19(土) 21:33:25.83 ID:Yyoye1ego

う〜む続きがきになるな
次回の投下を待ってる

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]：2012/05/20(日) 14:20:19.88 ID:+ncoiu0j0

ちょっと懐かしい感じのSSだな
続きを期待

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/06/07(木) 00:44:36.44 ID:QXUEZNpTo

あんれー？

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]：2012/07/20(金) 14:45:49.92 ID:Vxx0o5//o

まだ！？