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【禁書目録×WILDARMS3】インデックス「荒野と口笛の」上条「RPG」【ときどき安価】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:05:22.36 ID:FNToddV90


――――――嵐の夜
――――――――――荒野を走る列車の中で
―――――――――――――――――――――その四人は出会った


※注意書きッ!
・禁書+WILDARMS3ッ!ワイルドアームズ3の登場人物を禁書キャラに置き換えて進むよッ!
・メインキャラの置き換えは大体決まってるから言うけど科学サイドの方が優遇されてるよッ!
・ゲームをやりながら書いてるから更新はゲームがやれる時間がある日限定だよッ!
・たまに安価を取るよッ!主に装備品の分配とかを安価で決めるよッ!一応そこそこやりこんでるからよっぽどのことが無ければ詰まないと思うよッ!
・ストーリー再現重視で書くから未プレイの人でも楽しんでくれると嬉しいよッ!


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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:05:59.15 ID:FNToddV90
〜鉄道列車内 一等客室〜

銀髪の少女「…………………」(黙々と読書中)

銀髪の少女「…………あふぅ……・…」

銀髪の少女「・・・って、もうお外が暗くなってる・・・ちょっと集中し過ぎたんだよ・・・」

一等客室には銀髪の少女が一人。
傍から見れば「いいとこのお穣様が旅行中」といった感じか。

銀髪の少女「・・・もっとも、ただの旅行だったらすぐにおうちに帰れるんだけどね・・・」

列車から見える夜の荒野の景色を見ながら彼女は呟いた。
彼女が向かう先は観光地でもなければ自らの家でもなかった。

銀髪の少女「ううん!弱気になっちゃだめかも!今日からこの荒野で一人で生きて行くんだから!」

彼女が向かう先はこの広大な「荒野」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:08:34.87 ID:FNToddV90
ポーーーッッ!ポーーーーーーッ!!

銀髪の少女「・・・って汽笛?こんな夜にってうっひゃあッ!」ズデーン

銀髪の少女「いたたた…転んじゃったかも…」

『―――――――ただ今列車の速度を落として運転しています。安全のため乗車席にお座りになってしばらくお待ちください。』

銀髪の少女「いきなりなんなんだろ…?何か事件なのかな?」

銀髪の少女「・・・ちょっと外に出てみよう。」

〜列車内 連絡通路〜

乗務員A「・・・・・・・」ヒソヒソ

乗務員B「・・・・・・・」ザワザワ

銀髪の少女「・・・やっぱり何か事件なのかな?・・・」ドン!

車掌「うわ!」

銀髪の少女「あ!ごめんなさい!大丈夫かな!」

車掌「も!申し訳ねーです!」

ぶつかった相手はこの列車の車掌。確かまだ新人だったと少女は聞いたことがあった。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:09:00.36 ID:FNToddV90
車掌「私も慌ててちまってましたからつい!そちらこそおケガねーですか!」

銀髪の少女「だ、大丈夫なんだよ!それより一体・・・」

車掌「そ、それは・・・あ、申し遅れました。この列車の車掌を任されてますアニェーゼ・サンクティスです」

アニェーゼ「何かがあったみてー何ですが・・・その何かが今調査中でして…」

銀髪の少女「何か?」

アニェーゼ「なのでほとぼりが冷めるまで客室の中でおとなしく…」

銀髪の少女「……」ダッ!

アニェーゼ「って何で外に出ちまうんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

銀髪の少女「気にしないで!」ダダダダダダ!

アニェーゼ「そっちは機密車両何ですよぉ!そっちに行かせたら職務怠慢で減俸されるかもしれないじゃないですかぁぁぁぁ!」

銀髪の少女「教えてくれてありがとー!」ダダダダダ

少女は列車のドアを開けるとすぐ外に出て後部の車両に向かう。
それを見たアニェーゼ車掌も慌ててすぐあとを追った。
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:09:35.61 ID:FNToddV90
〜機密車両 入り口前〜

アニェーゼ「だから・・・ゼェ・・・言ったじゃないですか…こっちはダメなんですよぉ…ゼェ…」

銀髪の少女「ねぇ、なんでダメなのかな?」

アニェーゼ「なんでって・・・機密車両には大事なものが積まれてんです。そんな所に一般の客は通せるわけね―でしょう。」

銀髪の少女「・・・じゃあ何か起こるんならここの可能性が高いと思うよ。それに・・・」

アニェーゼ「それに?」

銀髪の少女「・・・鍵、壊されてるみたいだし。」

アニェーゼ「嘘おおおおおおおおおおおおおおおお!?」

少女が指摘したように機密車両の鍵は壊され、ドアは簡単に開くようになっている。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:10:03.30 ID:FNToddV90
銀髪の少女「あきらかに何かあったと思うんだよ・・・」

アニェーゼ「そんな・・・バカな…こんなのありえね―ですよ!」

アニェーゼ「鍵はちゃんと私がポケットに入れてありますし・・・ほら!」つ鍵

銀髪の少女「貴方が鍵を持ってるのが事実なら、こうやって扉のかぎが壊されてるのも事実なんだよ・・・」

アニェーゼ(ここまでの不祥事を起こしちまったら減俸確定ですねこれ・・・)

銀髪の少女「ともかく、中に入ってみよう。この中には真実が息を殺して潜んでるに違いないかも」

アニェーゼ「・・・さっきから表現が一々文学的ですね」

銀髪の少女「さっきまで本読んでたからね」

ふたりはゆっくりと機密車両の中に入っていった。
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:10:38.70 ID:FNToddV90
〜機密車両内〜

アニェーゼ「・・・ぱっと見、以上はねーみたいですが・・・」

アニェーゼ「念のために荷物の中身を確認しませんと」

銀髪の少女「荷物って・・・あの箱かな?」

アニェーゼ「ええ。」

銀髪の少女「・・・窓も全部板張りして、とっても物々しい車両なんだよ・・・一体何を運んでるの?」

アニェーゼ「・・・企業秘密です」

そういうと車掌は部屋の中央においてある箱に、先程の扉と違う鍵を入れる。
そして、施錠が空くと、ゆっくりと箱を開けた。

そして箱が開くと同時に、箱から暖かな光が漏れ出す。

銀髪の少女「何?・・・この光…きれい…」

そう少女が呟いた瞬間。
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/05/31(木) 16:11:13.89 ID:FNToddV90
ガッシャアアアアアアアアアア!

ツンツン頭の少年「おりゃあああああああああああああああああ!」

窓を蹴破って黒髪のツンツンした頭の少年が現れ

金髪の不審人物「うおおおおおおおおおおおおお!」

物陰からはいかにもワル、といった風貌の金髪の不審人物が飛び出し

白髪の警護役「・・・動くな」

入口からは白髪の男が入り

銀髪の少女「な・・・なんなの!?」

ツンツン頭の少年「・・・くっ」チャキ

金髪の不審人物「・・・おお!?」チャカ

白髪の警護役「・・・フン」ジャキ

三人の乱入者達は互いに銃(ARM)を向けあった。




――――――――これが後に、世界を騒がせたある渡り鳥たちの運命の出会いであった。
9 : [sage]:2012/05/31(木) 16:19:08.29 ID:FNToddV90
とりあえずここまで。

Q、何故名前で呼ばれないの?
A、本編ではまずプロローグとして、四人の主人公のプロローグシナリオをやらなければいけません。
  そのシナリオの中で彼らの正体が分かるようになっているのです。
  そのため、次からのシナリオで名前を出していきます。

Q、なんで3?俺2や1の方が好きなんだけど。
A 個人的には3が一番好きなので。結構地味ですが。
  あと出てくる登場人物が禁書と合わせやすかったので。


というわけで次は「銀髪の少女」のプロローグシナリオ編を書いてきます。ゲームをやりながら。
名前を隠してますがもうバレバレですね。仕方がない。
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/31(木) 17:45:11.68 ID:H0qe76o90
これは期待
11 : :2012/05/31(木) 18:52:57.68 ID:FNToddV90
とりあえずキリのいい所まで完了。
文章書きながらゲームするって中々辛い。まあどうしようかと妄想しながらプレイするのは楽しいですが。
と、いうわけで、投下します。
12 : [saga]:2012/05/31(木) 18:53:39.59 ID:FNToddV90
【銀髪の少女=インデックス・マックスウェル編】

―――この運命の出会いからさかのぼること2週間――――
13 : [saga]:2012/05/31(木) 18:54:39.85 ID:FNToddV90
―――この運命の出会いからさかのぼること2週間――――

〜ブーツヒル村〜

インデックス・マックスウェル。
彼女の暮らす村は、これまで平和という名の静寂に包まれていた。

だが・・・

インデックス「・・・・・・・・・・」

アンジェレネ「・・・こ・・・こわいよぉ・・・」

インデックス「・・・大丈夫だから、しっかりして。アンジェレネ。」

ゴブA「・・・フヒヒ・・・」

ゴブB「ゴフフ・・・」

突然の蹂躙。
近隣に住む亜人種「ゴブ」の略奪行為によって、この日常は崩されようとしていた。

インデックス「・・・・・・」

そして同時に、これは彼女自身の旅立ちであった。
14 : [saga]:2012/05/31(木) 18:55:48.81 ID:FNToddV90
ステイル「・・・これで全てだ。」

ボスゴブ「ホホウ・・・」

ステイル「さあ、お前の望み通りの財産と食料は差しだした。住人には手を出さず、速やかに立ち去ってもらおうか。」

ステイル・マグヌス。ブーツヒル村の代表にして、インデックスの友人にして、育て親。
彼は、ゴブに対しての交渉を行っている。
彼自身も戦う力が無いわけではない。しかし。

ステイル(・・・数が多すぎるな)

ゴブの数は今ここに居るだけで7体。
対する村の戦える人間は自分を含めて5人程度。
そしてゴブはここに居るだけではない。
村人全員に被害を出さずに済むためには、奴らに対して交渉し、穏便に済まさなければならなかった。

ステイル(・・・交渉は専門というわけではないんだが・・・これも彼女たちを守るためだ。仕方がない。)

インデックス「・・・ステイル!」

ステイル「・・・仕方が無いんだよ。インデックス。・・・皆を守るには、僕の腕は短すぎる。」

その二人のやり取りを見ていたゴブのボスは、厭らしい笑顔を向け、ステイルに話しかける。

ボスゴブ「負ケ犬ノ分際デ、随分生意気ナ口ヲキクゴブ。教エテヤルゴブ―――」
15 : [saga]:2012/05/31(木) 18:56:19.50 ID:FNToddV90
ボスゴブ「『強イガ正シイ』ッ!ダカラオ前ハマチガッテイルッ!』

ステイル「・・・調子に乗るなよ・・・」

ボスゴブ「オレサマハイツモ腹ペコゴブ。ダカラコノ村ノ世話ニナル。敗者ハ従ウ。コレモルールゴブ。」

ステイル「お前たちを賄うだけの食糧だとッ!ふざけるなッ!そんなことをしたら僕らは・・・」

ボスゴブ「・・・フン」バキッ!

ステイル「・・・がっ・・・」

ボスゴブ「マダソンナ口ガキケルノカ。オ前ハオレノパンチヲ喰ラッテ腹イッパイニナレ。」

そういうと、ボスゴブは周囲の自分の部下に連絡する。

ボスゴブ「撤収ゴブッ!周リノヤツラニモ連絡シロッ!」
16 : [saga]:2012/05/31(木) 18:56:45.64 ID:FNToddV90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ステイル「・・・ぐ・・・ぐぅ・・・・」

小萌「ステイルちゃんッ!大丈夫ですか!?」

ステイル「大丈夫です。小萌先生・・・案ずることはない…」

小萌「い、今すぐお医者さんの所へ・・・」

ステイル(・・・皆に怪我はないんだ・・・これでよかったんだ・・・)

小萌「・・・そういえば・・・インデックスちゃんはどうしました?」

アンジェレネ「・・・アレ?さっきまでここに居たのに・・・」

ステイル「・・・何?・・・まさかッ!」
17 : [saga]:2012/05/31(木) 18:58:16.98 ID:FNToddV90
〜ゴブズアジド〜

ボスゴブ「♪〜」

ゴブA「♪〜」

ゴブB「♪〜」

インデックス(・・・後ろに突かれてるとも気付いてない・・・お馬鹿さんかも)

インデックス(・・・少し時間を置いて中にはいろう。食料をとりかえさないと・・・)

インデックス「・・・私のお腹のためにッ!」

インデックス「おいしいものは皆の物。そんな素晴らしいものを奪うなんてゆるせないかも!」
18 : [saga]:2012/05/31(木) 18:59:34.58 ID:FNToddV90
〜ゴブズアジド 内部〜

インデックス(・・・とりあえず・・・ドアをゆっくり開けて・・・)キィ

キィィィィィィ・・・・・・

インデックス(蝶つがいが錆びついてる!?気付かれた!?)

インデックス「・・・でも・・・」

そういうと、彼女は自らの2丁の拳銃―――バントライン93R(右手用)、プリックリィピアEz(左手用) の二つを取り出す。

インデックス「・・・もう後には引けない。前に走って走って・・・絶対に羽ばたいて見せるんだから・・・」

インデックス「私が、そう決めたんだもん・・・」

19 : [saga]:2012/05/31(木) 19:00:08.12 ID:FNToddV90
インデックス(ここは昔の豪商が住んでたっていうお屋敷。今は廃墟だけど)

インデックス(でも防犯のための仕掛けはまだ生きているはず。)

インデックス(気を付けないと…)

インデックス「・・・とりあえずこのレバーを倒せば先に行けるかな?」

インデックスがレバーを倒すと、部屋の入口の扉はあいた。

が、その先には…

ゴブA「!?」

ゴブB「侵入者!?」

インデックス「あ!見つかっちゃった!」
20 : [saga]:2012/05/31(木) 19:02:18.38 ID:FNToddV90
ゴブA「クソ!ヤッテヤルゴブッ!」

インデックス「きゃっ!」サッ

一体のゴブがやけっぱちで襲いかかってくる。それをすんでの所で横にかわす。

インデックス「今度はこっちの番なんだよッ!」ダダン!

攻撃を外し、体勢を崩しているゴブAに向かって銃を撃つ。

ゴブA「ゴハッ」

銃弾を受けてゴブは動かなくなる。

ゴブB「相棒ッッ!」

インデックス「はっ」ダダン!

ゴブB「シマ・・・」

ゴブB「・・・」
21 : [saga]:2012/05/31(木) 19:02:45.35 ID:FNToddV90
インデックス「・・・びっくりしたかも…」

インデックス「・・・・・・これが、実戦」

インデックス「強きが弱きを駆逐する…荒野の掟・・・」

インデックス「・・・私が・・・殺したんだ・・・」ガクガク・・・

―――ナンダイマノオトハー! テキシュウゴブッ!

インデックス「いけないッ・・・銃声を聞きつけて、奴らも動き出してくる・・・情けをかけてたらこっちがやられちゃう…」

インデックス「この震えを抑え込まないと…乗り越えないと…私の力で・・・」
22 : [saga]:2012/05/31(木) 19:06:59.91 ID:FNToddV90
インデックス「・・・ともかく、持ち物はどうなってたっけ・・・」

インデックス「・・・拳銃二つと、緊急用のヒールベリーが十個くらい。それと、着火用の魔術護符『ティンダークレスト』。」

インデックス「急いで追いかけてきたからこれだけしかない・・・」

インデックス「・・・無謀かも」



〜ゴブズアジド 2F〜

インデックス「見つからないうちに急いで先に進もう」タタタタ・・・

インデックス「あれ・・・?随分広い場所に出たんだよッ!?」

部屋への一歩踏み出した瞬間、地面の床がいきなり壊れた。
危うく落ちはしなかったものの、この部屋の床はすぐに抜けてしまうようであった。

インデックス「あ・・・危なかったんだよ・・・ともかく急いでゆっくりいかないと…」

体重の軽い彼女ならゆっくりと歩けば十分進める。床に変な衝撃さえ与えなければ崩れなさそうだ。
インデックスはゆっくりと歩いてその部屋を抜ける。

インデックス「ふう・・・何とか抜けたかも……」

インデックス「・・・ってあれ?この部屋の天井にも出口?」

インデックス「・・・高すぎて届かないや。仕方ない」

インデックス「今は気にしてる場合じゃないもんね、食料を取り返さないと。」
23 : [saga]:2012/05/31(木) 19:07:25.62 ID:FNToddV90
〜ゴブズアジト ある一室〜

インデックス「・・・この扉の中…いいにおいがする!」クンクン

インデックス「もしかしてッ!」ガラッ!

インデックス「やっぱり!私達の村から奪われていた食料!ここに放り込まれてたんだ!」

インデックス「・・・・・・・・・」

インデックス「………」グー…




インデックス「少しくらい食べても平気だよね・・・」モグモグ
24 : [saga]:2012/05/31(木) 19:09:14.50 ID:FNToddV90
インデックス「・・・あれ?食料の入ってた箱の底に何か紙片が入ってる・・・」

インデックス「・・・写真?」

インデックス「・・・これって!」

そこにはインデックスの父親が、白衣姿で仕事場の同僚と撮った写真が入っていた。
・・・半分に破けており、父親の他には二人しか写っていないが。

インデックス「奪った食料と一緒に入っちゃったのかな?でもこれって・・・」

小萌『インデックスちゃんのお父様はすごい科学者さんだったんですよー!』

インデックス(・・・白衣を着たお父さんの写真・・・お父さんって・・・こんな仕事をしてたんだ・・・)

インデックス(・・・お父さん…)
25 : [saga]:2012/05/31(木) 19:10:07.66 ID:FNToddV90
――――――――

―――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――――――――――――――

インデックスの父『・・・インデックス。銃を撃つのは好きであるか?』

インデックス『・・・うーん・・・おとーさんといっしょにうつれんしゅうするのがすき!』

インデックス『いつかおとーさんみたいにふたついっぺんにうてるかな!?』

インデックスの父『二丁撃ちであるか・・・ならばもっと練習する必要がある。精進する必要があるのである。』

インデックス『うん、たくさんれんしゅうするよ!』

インデックス『だからおとーさんもたくさんおしえてね!やくそくだよ!』

インデックスの父『うむ。約束である』
26 : [saga]:2012/05/31(木) 19:12:13.57 ID:FNToddV90
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

インデックス「行方不明のお父さんの写真…残してても辛いだけだから全部処分したと思ったのにな…」

インデックス「・・・そうだ!こんなことしてる場合じゃないんだよ!村の皆のために私が頑張らないと!」

インデックス「今は・・・一人で頑張らないと!」

[破れた写真を入手しました]



27 : [saga]:2012/05/31(木) 19:12:40.07 ID:FNToddV90
インデックス「ともかく・・・食料も取り返したし、ここから出ないと」

インデックス「・・・出口は・・・あっちだよね」

ボスゴブ「タダデ帰レルト思ウナッ!」ブゥン!

インデックス「きゃっ!」

インデックスが外に出ようとした瞬間、上から斧を持ったボスゴブが襲いかかってくる。

間一髪で避けたインデックスはすぐに銃を構える。

インデックス(待ち伏せッ!?)

ボスゴブ「ソレヲ返スゴブッ!ソレハオレラノ物ゴブッ!」

インデックス「・・・こいつが・・・皆の大切なものを奪って・・・そして、皆に悲しい思い出を刻んだ・・・!」

インデックス「・・・許さないんだから!」

28 : [saga]:2012/05/31(木) 19:14:24.49 ID:FNToddV90
【BOSS:ボスホブゴブ】

インデックス「えいっ!」ダダン!」

ボスゴブ「グフゥ!オ前ヤルゴブ!アノヘタレ神父トハ違ウゴブネ!」

インデックス「・・・違うよ・・・私はステイルよりも弱いよ?」

ボスゴブ「ナニ?」

インデックス「でもね、貴方よりは強いと思うんだよ。」

だって




インデックス「奪うだけの貴方より!何かを守ろうとする私の方が強いからッ!」ダダン!

でしょ?お父さん。
29 : [saga]:2012/05/31(木) 19:14:58.11 ID:FNToddV90
ボスゴブ「グハァ!?」

インデックスの2丁拳銃が相手の急所に近い所をとらえる。
その攻撃はボスホブゴブに膝をつかせる。しかし・・・

ボスゴブ「フン・・・マダマダゴブ・・・」

インデックス「まだ立ち上がるの!?」

ボスゴブ「オ前強イ・・・デモ・・・俺、モット強イ!」

インデックス(恐い・・・・・もう後には引かない。恐怖を飛び越えて飛び出すんだよッ!)

インデックス「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!!!」

インデックスは叫ぶ。そしてすぐさま銃弾を装填し直す。
まだ銃には弾丸は残っていたが、これから撃つ技には全く足りない。
30 : [saga]:2012/05/31(木) 19:16:49.03 ID:FNToddV90
インデックス(お父さんに教えてもらった必殺技を・・・カウンターで撃ちこめばッ!」

ボスゴブ「コレデオワリゴブッ!」

インデックス「行くよッ…『ガトリング』ッ!!」

ボスゴブが斧を振りかぶって飛びかかってくる。
インデックスはすぐに回避、と同時に弾薬の装填を完了。

インデックス「はああああああああああああッ!!」ダダダダダダダダ!

そして、装填した弾丸を全弾ボスホブゴブに叩き込んでいく。
その攻撃は、断末魔をあげる暇を与えず、ボスゴブを葬り去った。
31 : [saga]:2012/05/31(木) 19:17:25.43 ID:FNToddV90
ボスゴブ「」

インデックス「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・これで・・・倒した?」

―――――――ザワザワ… オカシラガヤラレタゾー! オカシラノカタキダー!

インデックス「まずい…まだこんなに残ってるなんて・・・やっぱり・・・まだ私の力じゃ・・・」

ボスとの戦闘の間に、周囲は他のゴブに囲まれていたらしい。
インデックスは完全に包囲されていた。

インデックス「ステイル・・・こもえ・・・村の・・・皆…」

インデックス「……」

インデックス「…お父、さん」
32 : [saga]:2012/05/31(木) 19:17:56.82 ID:FNToddV90
インデックスそう呟くと彼女の後ろに会ったドアが大きく開いた。

アンジェレネ「インデックスさん!大丈夫でしたかッ!」

インデックス「アンジェレネ・・・?」

ステイル「・・・」ザッ

小萌「・・・インデックスちゃん!」

インデックス「二人とも・・・」

安心したのか、はたまた、ここまでの疲労が大きかったのか。
インデックスの意識は、そこで途絶えた。

33 : [saga]:2012/05/31(木) 19:19:07.07 ID:FNToddV90
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜ブーツヒル村孤児院 インデックスの部屋〜

小萌「・・・怪我は大丈夫ですか?」

インデックス「もう大丈夫だよ。こもえ。ありがとう・・・」

小萌「もう・・・黙っていなくなってると思ったら食料を取り返しに行ったなんて…」

小萌「そんなに晩御飯が減るのがいやだったんですかー?」

インデックス「あ・・・あはははは・・・」

ステイル「・・・君のせいで交渉を頑張った僕の苦労が水の泡じゃないか。」

インデックス「ステイル…」

ステイル「・・・村の皆が礼を言っているよ。君のおかげで奪われたものが戻ってきたってさ。」

インデックス「・・・こもえ。話があるの」

インデックス「・・・私、渡り鳥になりたい」
34 : [saga]:2012/05/31(木) 19:19:34.40 ID:FNToddV90
小萌「渡り鳥…ですかー?」

渡り鳥とは。一箇所に留まらず土地から土地へと渡り歩く旅人らを総称して言う言葉である。
旅先での問題や依頼を解決し、それに対する報酬で生活を続ける者である。

インデックス「うん。お父さんがたった一つ残してくれた銃の扱い方…それを使って誰かを助けたいんだよ」

インデックス「そのために、そこまで行けるような翼が欲しいの」

ステイル「な、何を言うんだ!危険すぎる!」

小萌「……」

インデックス「傲慢かもしれないし、勘違いかもしれない。」

インデックス「じっさい、最後には皆に助けられちゃったしね」エヘヘ

インデックス「でも、誰かの力になりたいって気持ちに嘘をつきたくないの」

インデックス「・・・だから・・・」
35 : [saga]:2012/05/31(木) 19:20:30.80 ID:FNToddV90
小萌「・・・ちゃんと考えた上での結論なんですね?」

ステイル「小萌先生!?」

インデックス「・・・」コク

小萌「・・・大地と違って、空には道は存在しないんです。じぶんの意思で、じぶんの力で飛ばなければいけません。それが渡り鳥です。」

インデックス「・・・うん」

小萌「それが分かってるんなら何も言いません。いつもそこを目指して羽ばたいていけばいいんですよ」

小萌「もしも飛ぶ力がなくなってしまったら、いつでもここに帰ってきてください。」

小萌「・・・血の繋がりは無くても、この村はあなたの家族ですから」

ステイル「…………」

ステイル「……なら、僕もついて」

小萌「ステイルちゃんは村の唯一の男手でしょう?許しません」

ステイル「」ショボーン
36 : [saga]:2012/05/31(木) 19:21:33.62 ID:FNToddV90
インデックス「こもえ・・・ありがとう・・・そして・・・」ヒック

インデックス「ごめんなさい…」

小萌「ああああ!泣かないでくださいよー!そんな事言ったらこっちだって…」

小萌「こっちだって泣いちゃいます…」ヒック

インデックス&小萌「うええええええええええええええええええええええん!」


〜ブーツヒル村 墓地〜

ひとしきり泣き終わったインデックスは、旅立ちを告げるために母親の墓標に向かう。
そこには白い花が献花されていた。

インデックス「・・・あれ?」

インデックス「白いお花…お母さんの好きだった・・・・時々誰かが置いて行ってくれるけど…一体誰が…」

――――少女は少女の日々に決別するために、母の墓標に向かう。

――――――それを支えるのは、消えた父の教えてくれた銃(ARM)。

―――――――――ただそれだけ・・・ただそれだけで充分であった。



・・・インデックスはその後、彼女の家族に見送られて、ブーツヒルの駅から出発する。
そして、列車に乗った日の夜。運命の出会いを果たすのだった。

【・・・NEXT ツンツン頭の少年=当麻・上条・エンデューロ編】
37 : [saga]:2012/05/31(木) 19:24:44.83 ID:FNToddV90
【ステータス】
インデックス

LV1
HP 31
ATP(攻撃)・・・20
DEF(防御)・・・12
SOR(魔力)・・・18
MGR(抵抗)・・・16
RES(反応)・・・29
AIM(命中)・・・34
PRY(回避)・・・27
LCK(運)・・・NORMAL(普通)

フォースパワー(固有技能)
・ミスティック・・・アイテムの秘められた力を解放する。単体対象の回復アイテムや攻撃アイテムが全体化する。
・ガトリング・・・銃に残っている弾を一斉発射する。威力は弾丸の残りによる。

その他装備品
・特になし

【キャスト】
ヴァージニア・マックスウェル・・・インデックス
ヴァージニアの伯父・・・月詠小萌
ヴァージニアの叔母・・・ステイル・マグヌス
アーメンガード・・・アンジェレネ
38 : [saga]:2012/05/31(木) 19:25:23.64 ID:FNToddV90
以上です。
あと一回更新するかも…?
お疲れ様でした。
39 : [saga]:2012/05/31(木) 23:15:45.82 ID:FNToddV90
※追記

書く時間が無いのでとりあえず今日の更新は終了します。

ジェット役に上条さん置いちゃったから何か違和感ががが
クライヴ役の一方さんと入れ替えようと思ったけどいまいちしっくりこないのがなぁ…
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/31(木) 23:41:56.48 ID:KbYzB8XDO
>>1

一方さんはクライヴの頭脳とジェットの雰囲気持ってるからなぁ
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/06/01(金) 02:12:30.83 ID:4l3Qy0xT0


原作未プレイなんだけどインデックスが銃使いってことは物理型なの?
物理で殴るインデックスとか新しい‥‥‥
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/06/01(金) 12:25:33.20 ID:9RWPGHUDO
>>41

WA3はPT全員銃で戦うよー
43 : [saga]:2012/06/01(金) 21:17:49.69 ID:Qw1awYom0
お疲れ様です。
本日深夜11時前後にに頃に投下を開始します。
44 : [saga]:2012/06/01(金) 23:00:09.77 ID:Qw1awYom0
それでは投下します。
45 : [saga]:2012/06/01(金) 23:00:50.36 ID:Qw1awYom0
【ツンツン頭の少年=当麻・上条・エンデューロ編】

――――運命の交差より、遡ること1週間

荒野を一人の少年が歩いていく。
黒髪のツンツンした頭。そして至って特徴のない感じのさえない少年。
しかし、彼の身分を証明するものは腰に下がっていた。

――銀色の銃、すなわち、彼も渡り鳥である。

上条「さーてと・・・久しぶりのお宝の噂ですからねー。上条さん頑張っちゃいますよー!」

当麻・上条・エンデューロ。
主にトレジャーハントを生業とする渡り鳥である。

――――まあトレジャーハントでまともな報酬を得た事はないが。

上条「・・・何せお宝を手に入れても毎回毎回帰りにトラップを踏んで、お宝をぶっ壊しちまうからなぁ…」ハァ・・・

彼は『不幸』にも毎回帰りのトラップでひどい目に会っていた。
昔っから不幸だった彼は人一倍警戒心が強く、遺跡などのトラップを察知する能力はずば抜けていた。
のだが。

ある日は偶然蹴飛ばした小石が罠の機動スイッチに当たり。
ある日は同行した案内人を助けようとしたら宝の壺をうっかり落としてぶっ壊し。
ある日は帰りにモンスターと戦ってる最中に宝を踏み壊し。

上条「・・・不幸だ…」
46 : [saga]:2012/06/01(金) 23:01:22.03 ID:Qw1awYom0
とまあ、こんな感じである。
そのため、他の裏の仕事にも手を出さざるおえないこともあり、中々デンジャラスな人生を送って来たのである。
そして世間からの評価は「アウトロー」となっており、中々の危険人物として見られている。
日々の糧を得るためには仕方のないことだが。

上条「こんなんだからいまだに評判も良くならないし、いい仕事も入ってこないんだよなぁ…」

上条「・・・愚痴ってても仕方ないか。ともかく今回の情報が正しければこの遺跡に、お宝があるはずだよな。」

上条「今度こそ…成功するといいなぁ…」

〜遺跡〜

上条「・・・扉が完全に閉まってる。まあさすがに鍵がかかってるか」

上条「ぶっ壊すか・・・?いやいや、それで遺跡ごとふっ飛ばしちまったあの時を忘れるなよ俺!」

上条「こういうときは冷静に…他の入口を探す!」
47 : [saga]:2012/06/01(金) 23:02:24.39 ID:Qw1awYom0
上条「とりあえ外周を回ってみたら登れる場所があった。」

上条「そしてこの上に穴…こっから入れそうだな。」

上条「よっしゃ!入れなかったらどうしようかと思ったぜ。」


〜遺跡内部〜

上条「そしていきなり目の前に宝箱発見!」

上条「周囲に罠の気配・・・無し!これで仕事も」ガラララ

上条「終わりぎゃああああああああ!」ヒューーーーン

上条が宝箱を開けようと足を踏み出した瞬間「偶然」にも老朽化した遺跡の床が抜けてしまった。

上条「不幸だああああああああああああ!」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

上条「・・・参った…」

上条「探索開始から罠にかかってしまった」(注・罠じゃない)

上条「・・・ともかく、脱出前提で動くとするか。」

上条「外を目指さないとな」
48 : [saga]:2012/06/01(金) 23:02:51.81 ID:Qw1awYom0
〜遺跡内 通路〜

上条「・・・一見何もない通路だが…」

上条「上条さんの不幸レーダーにはやばいという信号が届いている。」

上条「こういう所は」ヒュン

上条「慎重に進まないと…」

上条「・・・・・・」

上条「槍が飛び出して来たああああ!?」

上条「あぶねえな!今掠ったぞ今!」

上条「こういう場合は・・・」

上条「一気にダッシュして通路を抜けるに限るッ!」ダッシュ!

ヒュン

ヒュン

ヒュン

上条「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!後ろで槍が出る音がするけど気にしねぇエエエエエエエエ!」ダダダダダダダ!

49 : [saga]:2012/06/01(金) 23:04:21.37 ID:Qw1awYom0
〜遺跡内 入口ホール周辺〜

上条「ゼェ・・・ゼェ…」グデー

???「・・・君…大丈夫じゃん?」つ水

上条「ああ、どうもお気遣いなく…って人!?」

???「・・・遺跡に入っていた渡り鳥じゃん?」

上条「何でこんな所に…というか…」

――ザワザワ ナニー? ヒトダー

上条「どうしてこんなに人が?ここはモンスターの出る遺跡じゃあ…」

???「ああ実はちょっと面倒なことになってるじゃん…」

――――――――――――――――――――――――――――――――

黄泉川「自己紹介をしておくじゃん。私は黄泉川。この遺跡の管理人じゃん」

上条「はあ、渡り鳥の上条当麻です」

黄泉川「実はね、村に住む少年の一人がこの遺跡の奥にも入っちまったじゃんよ」

上条「何!?危ないじゃないですか!」

黄泉川「他に少年がいきそうな場所は探したじゃん…でも見つからなかった」

黄泉川「と、なると、この遺跡が怪しいじゃん」

黄泉川「でも奥はモンスターが多すぎて私じゃ奥に進めないじゃんよ」

上条「・・・まあ、ついでに探してきてもいいですよ。俺も「水晶の花」っていう宝を探しに来てるから奥には進みますし」

黄泉川「・・・感謝するじゃん…」

上条「・・・・・・・・」

上条(はぁ・・・また面倒なことが増えちまった。やれやれだぜ)

上条(じゃあ、この遺跡の奥に潜り込んだ馬鹿を連れ戻すとしますか)
50 : [saga]:2012/06/01(金) 23:05:05.90 ID:Qw1awYom0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

上条(・・・また槍があった…)ボロ
51 : [saga]:2012/06/01(金) 23:05:40.93 ID:Qw1awYom0
〜遺跡 最深部〜

上条「・・・ここがここが最深部か…」

???「・・・うーん・・・見つからへんね―…」

上条「・・・あんたが奥に進んだ村の人か?」

???「うおわぁ!驚かさんといてよ!魔獣かと思ったわ!・・・キミは?」

上条「まあ色々ワケありなんだけどな。少なくとも取って食う気はねぇよ」

???「ひょっとしてキミ・・・渡り鳥?」

上条「ああ、上の人におまえを連れ戻す様に言われた。当麻・上条・エンデューロだ」

???「ボクを連れ戻すにしては随分早く依頼されたんやね。黄泉川センセったら心配性やねぇー」

上条「お前なぁ…上の人はずいぶん心配してたんだぜ?」

???「ああ、だいじょうぶだいじょぶ。この遺跡の地形は把握しとるから。正直てきとーに管理しとる黄泉川センセよりは内部には詳しいと思うで?」

上条「そうなのか?」

青髪ピアス「そや。ああ、自己紹介が遅れたね。ボクは青髪ピアスいいますー。よろしゅう!」
52 : [saga]:2012/06/01(金) 23:06:11.39 ID:Qw1awYom0
上条「見たまんまじゃねーか!・・・まあいいや。お前はとっとと上に帰れ」

青髪「・・・どうしても?」

上条「ああ、地形は分かるんだろ?俺はまだ宝探しの最中だから帰れねぇけどな。」

青髪「おお!偶然やねカミやん!ボクもお宝さがしなんよー!」

上条「か・・・カミやん?」

青髪「ダメ?」

上条「ダメじゃねーけど・・・というかお前も「水晶の花」を探してるのか?」

青髪「水晶の花?・・・いや?ボクはもっと別のモンやね。」

上条(・・・「水晶の花」と別のお宝?現地人にのみ伝わるお宝の情報とかか?)
53 : [saga]:2012/06/01(金) 23:06:40.96 ID:Qw1awYom0
上条「・・・じゃあ、一緒に探すか?俺も手伝えることがあったら手伝うけど…・」

青髪「ホンマか!?じゃあほい」つつるはし

上条「・・・つるはし?」

青髪「お宝はこの遺跡の最深部の床の下に眠っとるんや。さーて!これから掘って掘って掘りまくるでーっ!」

上条「・・・じゃあお前は地面の下を探してくれ。俺は部屋全体をくまなく探すから」

青髪「ちょ!?結局ボク一人やないですかー!」

上条「うるせえ!こちとらここに来るまでで体力を消耗してんだよ!」

青髪「何でも手伝う言うたじゃないですかー!」

上条「地面の下とかそれだけの情報で見つけられるか!もっと正確な…!?」

青髪「・・・どうしたん?」

上条「・・・おい・・・何か出て来たぞ・・・?」

青髪「へ?」

タッツェルブルム「…グルルル」
54 : [saga]:2012/06/01(金) 23:08:19.78 ID:Qw1awYom0
青髪「ま・・・魔獣やー!」

上条「ちっ!青髪!お前は安全な所に隠れてろ!」

青髪「言われなくても!」サーッ

上条「速ぇぇ!?少しは躊躇しろよおい!」

タッツェルブルム「・・・・・・」

上条「・・・まあいい、あいつを無事に連れ戻すのも依頼の一つだったからな…」

上条「・・・・・・さぁて、一丁やりますか!」

【BOSS:タッツェルブルム】

タッツェルブルム「ゴォォォォ!」ボォォォォ!

上条「熱っち!こいつ、火ぃ吐いてきやがった!」

上条(・・・ならあいつの炎の狙いが定まらないように動きまわる!)

上条は遺跡の深部の部屋内をタッツェルブルムを攪乱するために素早く動き回る。

上条「こっちだ!魔獣!」

青髪「か!上やんダメや!そいつは・・・」

タッツェルブルム「・・・」ヒュン!

上条「・・・へ?」

タッツェルブルム「・・・バウ!」バキッ!

上条「うわっ!」ガッ

青髪「・・・意外と速いねん…」
55 : [saga]:2012/06/01(金) 23:10:02.96 ID:Qw1awYom0
タッツェルブルムは上条の動きを上回る速度と鋭い爪の一撃を持ってその作戦を失敗に追い込んだ。

上条「クソ!だったら正面攻撃だ!」チャキ

先程の攻撃を何とかガードした上条は、自らのARMを取り出し、タッツェルブルムへと向ける。

上条「喰らえ!」ババババババ!

上条のARM・・・銀色の「アガートラーム」から放たれた六発の弾丸が、タッツェルブルムを襲う。
だがタッツェルブルムはその俊敏な移動を持って全てかわしていく。

上条「クソ!速すぎて狙いが付けらんねぇ!」ババババババ

先程から弾丸を撃ち続けているものの、タッツェルブルムを捉えることができない。
いくらアガートラームが弾数に優れた連発式の銃といってもいつかは弾が切れる。
弾切れの瞬間を突かれてはこちらも回避することができない。

上条「それなら…」

上条はタッツェルブルムから目を離さずに、アガートラームのトリガーを引くのをやめ、弾丸をいったん止める。
その隙を見逃さず、タッツェルブルムは上条に向かって飛びかかってくる。
しかし、タッツェルブルムの爪が上条をとらえようとした瞬間…

上条「うりゃあああ!」ババババババババ!

・・・アガートラームが再度火を噴いた。
56 : [saga]:2012/06/01(金) 23:11:16.39 ID:Qw1awYom0
上条「・・・素早い獲物を倒すときは、攻撃する瞬間を狙えばいい。その瞬間は動きが止まるからな」

タッツェルブルム「・・・グルル・・・」キィィィン…

上条「何だッ!?」

上条が放った銃弾によってタッツェルブルムの身体には大きなダメージが入っている。
だが、タッツェルブルムが動きを止め、その身体が不思議な光に包まれると、その傷がみるみる回復していく。

青髪「さ・・・再生しとる…」

上条「再生能力も持ってるのかよ…厄介な魔獣だぜ…」

青髪「か、上やん!どないする!?」

上条「・・・だったら、再生不可能な攻撃をあいつが回復しきる前に叩き込んでやる」

青髪「再生不可能な攻撃って…」

上条「さっきの攻撃一発であいつにかなりのダメージを与えてた。つまり・・・」

上条「・・・あいつが次に再生を開始するタイミングでもう一発こいつの弾を撃ち込む」

青髪「で、でもあいつの再生速度は半端や・・・」

上条「できるできないじゃねえ!やるんだ!やってみる前から諦めてたまるかよ!」

青髪「上やん・・・」

上条「…いいぜ、お前が何度も再生して、俺達の前に立ちふさがるっていうなら…」

上条「まずはその幻想をぶち殺す!」
57 : [saga]:2012/06/01(金) 23:11:44.12 ID:Qw1awYom0
上条がそう叫ぶと同時、タッツェルブルムの再生が完了する。
そして、タッツェルブルムが高速移動を始める前に、上条は素早く弾丸を叩きこんだ。

上条「おおおおっ!」ババババババ!

回復直後のタッツェルブルムの身体に新たに銃痕が刻まれる。
それを受けたタッツェルブルムはすぐさままた再生能力を起動する。

上条「…は、バカの一つ覚えみたいに再生しやがって」

それを見た上条は、一気にタッツェルブルムに向かって駆け出す。
その速度は…タッツェルブルムよりはるかに上。
これこそ上条が得意とする瞬間的高速移動・・・「アクセラレイター」。
小回りは効かないものの、直線的な移動においては圧倒的な速度。

そしてそのまま零距離まで接近し、弾丸を放った。

タッツェルブルム「グゴォッ!」

いまだ回復しきってないタッツェルブルムの身体にはその攻撃は致命傷となった。
至近距離から放たれる連続攻撃に抗うことも出来ずに、タッツェルブルムは絶命した。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
58 : [saga]:2012/06/01(金) 23:13:49.52 ID:Qw1awYom0
一旦休憩します。

アクセラレイターと言っても別にベクトル変換するわけでもないよ。ただの高速移動だよ。
上条さんは普通にダッシュで移動してるだけだよ。

・・・あと上条さんはアガートラームを「右手で」持ってます。(意味深)
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