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小椋「ミルキィホームズ?」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 16:47:23.81 ID:Y01YiVJko
5月中旬 教室
久保寺「今日からこのクラスの一員になるシャーロック・シェリンフォードさんです。みなさん仲良くしましょう」
シャロ「将来は立派な探偵になります! みなさんよろしくお願いします!」ペコリ
久保寺「ではシャーロックさん、席は望月君のところに。望月君、君はどこか適当に座っていてください」
望月「」
恒一「よろしく」
シャロ「よろしくですー」
見崎「…」プイッ
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1338623231
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1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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コナン「博士からメールが来たぞ」 @ 2025/07/23(水) 00:53:42.50 ID:QmEFnDwEO
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4日も埋まらないということは @ 2025/07/22(火) 00:48:35.91 ID:b9MtQNrio
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クリスタ「かわいいだけじゃだめですか?」 @ 2025/07/19(土) 08:45:13.17 ID:AK1WfFLxO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752882313/
八幡「新はまち劇場」【俺ガイル】Part1 @ 2025/07/19(土) 06:35:32.67 ID:BGCulupRO
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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 @ 2025/07/18(金) 23:44:57.84 ID:Xc8IdKRvO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752849897/
どかーんと一発 @ 2025/07/18(金) 21:10:10.35 ID:CEsRuBor0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752840609/
冒険者育成学校 @ 2025/07/18(金) 01:36:01.28 ID:PkrtUMnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752770160/
たてづらい部!! @ 2025/07/17(木) 23:24:46.15 ID:o3A0TqwG0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752762285/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 16:50:39.75 ID:Y01YiVJko
休憩時間
王子「へー、ヨコハマから来たんだ… 僕、一度行ってみたかったんだ」
綾野「いいなー都会。最近は夜見山みたいな田舎ってパッとしないしさ…」
トカイイイナー トカイモイヤナトコロアルヨ フェアダネ ボクドコニスワレバイイノ ソコラヘンダヨ
小椋「でもさ、なんでわざわざ夜見山に来たの?」
シャロ「留学です! あ、あと名前なんて言うんですか?」
小椋「ああ、あたし? 小椋由美。よろしくね(留学って普通外国に行くような…)」
シャロ「由美ちゃんって言うんですか、かわいい名前ですねー!」
小椋「由美ちゃん言うな!」ガツン
シャロ「あうぅ… なんだかココロちゃんみたいです…」
ワイワイガヤガヤ マカセロー
小椋「誰も言う気がないっぽいね…。はぁ、放課後ちょっといい? 話したいことあるから」
シャロ「はーい」
放課後
シャロ「話ってなんですかー由美ちゃん」
小椋「由美ちゃん言うな!」ガツン
シャロ「あう! 手厳しいです」
小椋「ちょっと聞くけどさ。このクラス、妙だと思わなかった?」
シャロ「そうですね。ヨコハマにいたときとは雰囲気が全然違います。まるで何かに怯えてるみたいな…」
小椋「ご名答。さすが探偵、ってところね。で、シャーロックにも協力してほしいことがあるの」
シャロ「任せてください! あ、あとシャロでいいですよ!」
小椋「じゃあシャロ… 3組には『いないもの』っていう制度があってね…」
-----
長くなるのもアレだし飛ばし気味で行くわ
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 16:54:43.63 ID:Y01YiVJko
シャロ家
prrrrrr
シャロ「はいシャロです」
小林『シャーロック、元気かい。ロンドンは相変わらず事件が多いよ』
シャロ「小林先生! あたし、変なクラスに入っちゃったんです!」
小林『変…? それはどういうこと?』
シャロ「由美ちゃん…あ、今日友達になった子ですけど、その由美ちゃんがですね、あたしのクラスは呪われてるって言ってました」
小林『夜見山… 呪い… ははあ、あれか。覚えてないかい、1年半前にみんなで夜見山に行ったじゃないか』
シャロ「あれ、そうでしたっけ…? あたし、夜見山に来た記憶なんてないです…」
小林『ん、そうだっけ? ごめん、僕の記憶違いみたいだ』
シャロ「小林先生も勘違いすることってあるんですね!」
小林『僕だって人間。そりゃいろいろと間違えるよ。おっと、また次の事件の捜査依頼が来た。じゃあねシャーロック』
シャロ「はいですー」
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 16:58:56.12 ID:Y01YiVJko
5月中旬 中間試験
シャロ(転校2日目から試験…ってなんでですかー まったく判んないです…)
見崎 ガラッ
シャロ(いないもの、いないもの…)
恒一 ガラッ
シャロ(あれ、恒一君っていないものじゃなかったような。勝手に出ていいのかな…? そーだ、あたしも行っちゃえ!) ガラッ
廊下
シャロ「あんなに難しいのにすぐ解けるだなんて恒一君頭いいんですね!」
恒一「それを言うならシャーロックさんだってもう解いてるじゃない?」
シャロ「あはは、あたしは全くわかんないから考えるのをやめただけです!」ドヤァ
恒一「それは大問題だね。ところで見崎さん…?」
シャロ「えっ(いないものに話しかけちゃいけないんじゃ…)」アタフタ
恒一「26年前の話の続きって……何?」
シャロ「ちょ、ちょっ」アセアセ
見崎「誰も教えてくれない?」
シャロ「あっ、それならあたしが教えます!」
恒一「ん、どうして? 別に見崎さんが説明したって問題ないと思うんだけど…」
宮本「桜木ー!」
ガラッ
桜木 ダッダッダッダッダッ
シャロ「あれ、ゆかりちゃん…?」
桜木「す、すいません! さようなら!」クルッ
シャロ「あ、待ってゆかりちゃん!」
桜木「きゃあ!」ツルッ
シャロ「あたしのトイズで…! だめ… 浮かない…」
グサッ
恒一「桜木さん!」
シャロ「いやああああああ!」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:01:46.39 ID:Y01YiVJko
教室
久保寺「桜木さんと桜木さんのお母さんが亡くなりました。みんなで冥福をお祈りしましょう…」
シャロ「あたしのトイズが強かったら… あたしのせいでゆかりちゃんは…」グズッ
小椋「シャロ、あまり落ち込まないで…」
千曳「失礼」ガラッ
小椋「あ、千曳先生…」
千曳「小椋くんか。赤沢くんに頼まれてね、転校生2人を探しているのだが… 2人ともいるようだね」
千曳「2人とも、ちょっと用があるから第二図書室まで来て貰えるかな?」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:04:24.70 ID:Y01YiVJko
第二図書室
千曳「シャーロックくんとははじめまして、だね。副担任の千曳だ」
シャロ「えっと、副担任の先生って女の人でしたよね…?」
千曳「3月に彼女、事故にあってね…。急遽私に変更になったんだ。あまりにも急ぎだったから名簿は変わってない」
シャロ「そうだったんですか。よろしくお願いします、千曳先生」
千曳「さて、まずは榊原くんに『現象』について教えておこうか。どうも、まだ誰からも聞いてないようだからね」
……
恒一「そういうことだったんですか… じゃあ、僕のせいで桜木さんは…」
千曳「自分を責めちゃいけない。これは現象。誰の悪意も存在しないんだ」
千曳「『いないもの』が機能しながら現象が起きることも少なくない… 君たちが責任を感じることは何もないのだよ」
千曳「そこには犯人も怪盗もない。我々は足掻くことすら許されないんだ」
シャロ「でも私…そんなの納得できません!」
千曳「ふふふ、まるで赤沢くんのようだね、君は」
シャロ「泉美ちゃん…?」
千曳「彼女の兄――いや、正確には従兄だが――2年前に災厄で亡くなってしまったんだよ」
恒一「…!」
千曳「彼女も今の君みたいに、災厄にひとり立ち向かおうとしている」
シャロ「じゃあ、あたしも一緒に戦います!」
千曳「それは私ではなく赤沢くんに言うべきだね」
シャロ「そうですね! 千曳さん、ありがとうございました! それでは!」
千曳「…元気な子だ」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:07:06.19 ID:Y01YiVJko
旧校舎廊下
恒一「シャーロックさん、さっき言ってた小林先生ってもしかして…」
シャロ「あ、やっぱり知ってますよね! そうです、小林オペラ先生です!」
恒一「ヨコハマから来たって聞いてまさかとは思ったけど知り合いだったんだね」
シャロ「知り合いも何も、あたしは小林先生の生徒です!」ドヤァ
恒一「じゃあ、1年半前に小林オペラがここに来たことも知ってるよね」
シャロ「あう… そのとき、あたしも夜見山に来たらしいんですけどね… 全く記憶にないです」
赤沢「あ、見つけたわよ2人とも」カツカツ
シャロ「泉美ちゃーん! 今日からあたしも一緒に戦います!」
赤沢「? いきなり何の話?」
シャロ「あたしも対策係になります!」
赤沢「そ、そう… ありがとう。これからよろしくね。 …そして恒一君、先に謝っておくわ、ごめんなさい」
恒一「?」
赤沢「クラスのため、だから」
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:10:13.68 ID:Y01YiVJko
6月上旬 教室
シャロ(少し今さらな感じもしますが、恒一君も『いないもの』に加えることで机の数を4月と同じように調整しました)
シャロ(でも…『いないもの』になってから2人はあまり学校に来なくなりました)
シャロ「『いないもの』を増やして本当に効果はあるんでしょうか…?」
赤沢「わからないわ。でも、やるしかない。5月に転校生が2人… 念の為『いないもの』を2人に増やすのは下策じゃないはずよ」
小椋「あの2人は接触してたから… これで6月に何も起きなければいいけど…」
杉浦「でも既に犠牲者が出ているわ。止まる保証はない」
赤沢「他にいい手があればやってるわ… もちろん、災厄そのものを止める手立てを探すのは諦めない」
久保寺「おはようございます、皆さん…」ガラガラ
久保寺「今日は悲しいお知らせがあります。昨日、高林君が亡くなりました。みなさん冥福をお祈りしましょう」
久保寺「それではホームルームは終わりです」ガラガラ
シャロ「もう終わり…ですか。久保寺先生、元気がなかったです…」
小椋「生徒が2人も続けて死んだら…そりゃあね。それより泉美…」
赤沢「わかってる。『いないもの』はたぶん…もう機能しない」
小椋「彩、この前彼に助けてもらったのに話しかけられなくて悲しそうだし… やめにしない?」
赤沢「多佳子、どう思う…?」
杉浦「意味がないのに続けても…ね。私はやめても差し支えないと思う」
赤沢「そうね。じゃあ今日は2人とも休みだから… 伝えに行かないと」
シャロ「あ、それならあたしが鳴ちゃんの家に行って連絡しときます!」
赤沢「頼んだわ」
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:12:42.12 ID:Y01YiVJko
夜見のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。
シャロ「……というわけです」
見崎「それで、今日休んだ私に伝えに来たってわけね」
シャロ「はい。あの、鳴ちゃん…」
見崎「榊原君には私から伝えるから大丈夫。それよりあなた、自分が紛れ込んだ死者だと思ってない?」
シャロ「はい… だって、あたしは昔夜見山に来たことあるらしいのに…その記憶もありません…」
見崎「大丈夫。少なくとも、あなたと榊原君は違うから」
シャロ「ほへ?」
見崎「実はね、災厄は4月から始まってるの。少し話は長くなるけど…」
……
シャロ「なるほど…4月から災厄が始まっていたから、少なくとも5月から来た私と恒一君は死者ではないということですか…」
シャロ「でも、なんでそれをクラスのみんなに言わなかったんですか?」
見崎「だって…現象なんてわけのわからないもので親しい人が死ぬって…そんなの認めたくなかったもの」
シャロ「そうですか… でも、なんだか安心しました」
シャロ「あたし、ちょっと鳴ちゃんが怖かったんです。でも今日話して、そんなことないってわかった」
シャロ「これからは一緒に戦いましょう!」
見崎「…そうね」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:14:44.80 ID:Y01YiVJko
7月上旬 病院
沙苗「お、どうしたホラー少年? 今日は診察だっけ?」
恒一「はい、でも診察は終わったから今は友人待ちで…」
沙苗「それはいつぞやの鳴ちゃんかな?」
恒一「いえ、僕と同じ転入生の子ですよ」
シャロ「恒一くーん」
沙苗「あれー、鳴ちゃんじゃない女の子…? 浮気とはけしからんなあ!」
沙苗「しかもあの体型。鳴ちゃんといいあの子といい、小さい子が好きなのかね、ロリコン少年?」
恒一「ちょっ… そんなんじゃないですって。少しばかり事情がありまして…」
沙苗「その事情をお姉さんに言わないとこれからずっとロリコン少年で通すぞー」ツンツン
恒一「わかりましたって。実はですね、この病院の案内を頼まれまして」
沙苗「病院の案内? なんでわざわざそんなことを…」
シャロ「探偵ですから!」キリッ
沙苗(変な子…)
シャロ「小林先生は言ってました。捜査は多角的にって!」
沙苗「小林先生って、もしかして小林オペラ!? あー、私サイン持ってるわ!」
シャロ「ほんとですか? 小林先生ってやっぱり有名なんですね!」
沙苗「有名も何も、小林さんは事件を解きに夜見山に来たんだから!」
沙苗「そっか小林さんの弟子かー! じゃあそこのロリコン少年じゃなくてお姉さんに案内を任せなさい!」キリッ
恒一「だからその呼び方やめてくださいって!」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:17:16.64 ID:Y01YiVJko
沙苗「これで案内終了。これが何の役に立つかわかんないけど、どうだった?」
シャロ「あの古いエレベータ、ものすごく危ないです。安全装置みたいなものがありませんでした」
沙苗「あはは、さすが探偵さん、お見通しだねえ。あのエレベータ、小林さんに危ないって言われて使用禁止になったのよ」
prrrrrrrrr
沙苗「ごめん、ちょっと待っててね。 はい水野です。はい、そうですけど…? え!? い、今すぐ行きます!」
沙苗「ごめん二人とも。対策、がんばってね!」
恒一「ええっと… 水野さん?」
沙苗「猛が事故で…ね。ふたりは周りに注意して帰ること! いいね?」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:19:49.37 ID:Y01YiVJko
7月中旬 教室
シャロ「ねえねえ由美ちゃん、海行こうよー」
小椋「行かない! あと由美ちゃん言うな!」ガツン
シャロ「あう! でもあたしは諦めないんですー 諦めたらそこで試合終了なんですー!」
小椋「だーかーらー! 行かないって!」
綾野「あれー、楽しそうに何の話をしているのかなー2人とも?」ピョコッ
シャロ「彩ちゃん! ちょうどよかったです、今月末にみんなで海に行きませんか?」
綾野「いいねー! 最後の夏休みの思い出、楽しそーじゃん!」
小椋「彩まで何言ってんの? 今私たちがどんな状況に置かれているのか…」
綾野「頭かたいよー由美。だってさ、夜見山の外に出りゃ災厄なんて起きないんでしょ?」
小椋「…でも」
綾野「わかった。由美、その平らな胸を気にしてるのだな…?」
ガツン
綾野「いったーい! 本気で殴ったな由美!」
シャロ「あたしもまな板だから大丈夫です! 海行きましょう海!」
有田「あー、なんか面白そうな話してるなー?」ピョコッ
見崎「うちの別荘…海の近くにある」ピョコッ
シャロ「ほんとですか? じゃ、みんなで行きましょうよ」
綾野「さんせーい!」ジー
有田「さんせーい」ジー
見崎「…さんせい」ジー
シャロ ジー
小椋「あーもー仕方ないなー! 行けばいいんでしょ行けば!」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:22:10.71 ID:Y01YiVJko
久保寺「…で、私を頼るというわけですか」
有田「友達誘ったら人数が多くなりすぎまして…」テヘヘ
シャロ「だから先生に車出してもらえたらなーって!」キラキラ
見崎 ジー
多々良「あの、迷惑…でしたか?」ウワメヅカイ
江藤「よろしくお願いします」ペコリ
綾野「先生も疲れてるでしょ、たまには一緒にハメ外そうよー」キャピキャピ
柿沼(私、本当に行っていいのかな…)オロオロ
王子「女子ばかりで少し居心地悪いですし、先生も是非…」アセアセ
猿田「ぞな」ゾナー
小椋「…」
久保寺「分かりました。ですがさすがに10人全員ひとつの車は無理ですよ…」
見崎「私のお父さんの車にあと2人なら乗れる…と思う」
久保寺「…、見崎さんと2人が別として、あと7人ですか。大きめの車をレンタルしておきます」
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:22:41.97 ID:9SKvHLkDO
小椋ちゃんの一人称はあたしだお
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:24:45.17 ID:Y01YiVJko
7月下旬 海
有田「夏だー!」
綾野「海だー!」
シャロ「遊びましょう!」
小椋(この3人がまとまってるとなんか疲れる)
ワイワイ ソレー ゾナッ ペチャクチャ
久保寺「青春ですねえ…」
千曳「まったくです。それにしても、どうして久保寺先生が…」
久保寺「おや、千曳先生こそどうして…?」
恒一「あれ、見崎…? どうしてここに?」
見崎「うちの別荘が近いから…」
勅使河原「なんだ、あいつらも遊びに来てたのか」
中尾「みたいだな。おーい」
赤沢「いちおう対策のために来たんだけどね… まあ、今日くらいは…」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:27:42.50 ID:Y01YiVJko
千曳「見ての通り、引率ですよ」
久保寺「奇遇ですね」
千曳「まあ、本当の目的もあるんですがね…」
久保寺「というと?」
千曳「15年前、災厄を途中で止めた生徒が今ここで働いているそうでしてね。話を聞きに来たんですよ」
松永「お久しぶりです千曳先生…」スタスタ
千曳「おっと。噂をすれば影…」
シャロ「千曳せんせー!」ダキッ
千曳「うお!?」
シャロ「こんなに暑いのに真っ黒の衣装、暑そうですー! と思ったら千曳先生あまりあったかくないです! ずっと日陰にいてずるいです!」
千曳「どうも派手な服装と直射日光は苦手でね。ところでシャーロックくんはみんなと遊ばなくてもいいのかい?」
シャロ「探偵ですから!」キリッ
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:30:37.46 ID:Y01YiVJko
松永「つい最近会ったばかりだというのに随分と変わりましたね先生」
千曳「ん…? 1年半ぶりではなかったか?」
松永「あれ、そうでしたっけ? 人間、どうも年をとると記憶も鈍くなりますね」
千曳「君は現役の頃から記憶は鈍かったろう」
松永「いや、今回ばかりは千曳先生のほうが記憶が鈍ってるようですね。私が彼女のことを忘れるわけないじゃないですか」
千曳「3月のとき…か。あのとき君もいたのだな、気付かなかったよ」
松永「久しぶりに千曳先生に会うために、って理由もあったのに… 先生もひどいなあ」
千曳「私も年だからね。視力も随分と弱ったものだ」
千曳「ほら、調査はこちらに任せて、君は遊んできなさい。話は後で私からするから」
シャロ「はーい」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:32:51.67 ID:Y01YiVJko
有田「あ、ボールが沖まで飛ばされた!」
中尾「まかせろー」
シャロ「あ、中尾君は行かなくてもいいです。私にまかせてください」キュピン
中尾「」
有田「すごーいボールが浮いてる」
小椋「これならもう中尾に存在価値ない気がしてきた」
赤沢「奇遇ね、私もそう思ってたところよ」
中尾「」
シャロ「えへへ、これがあたしのトイズです!」ドヤァ
綾野「ものを浮かせるだなんてすごい! そうだ、私も浮かせられる?」
シャロ「え、えっと…あたし、1kgくらいの軽いものしか浮かせられなくて…」ウルウル
小椋(…、まさか。シャロがずっとゆかりが死んだことに責任を感じてる理由って…)
シャロ「ひっく… あたしが、あたしのトイズがもっと強かったらゆかりちゃんは…!」ポロポロ
小椋「えいっ」バシャー
シャロ「はうっ! 由美ちゃん、海水かけないでくださいー! うえぇしょっぱい…」
小椋「由美ちゃん言うな! シャロ、小林から言われたこと覚えてるんでしょ?」
有田「小林って… あの小林オペラ?」
小椋「そうそう。シャロの先生兼恋人なんだから」
シャロ「はわわ! 嘘言わないでください! ナシ! 今のナシです! ひどいよ由美ちゃん!」
小椋「小林は『トイズは君だけが起こせる奇跡』って言ってくれたんでしょ。もうトイズはコンプレックスじゃないでしょ?」
小椋「それにね、現象に悪意なんてないんだから、誰もあんたを責めたりしない。もしあんたを責めるやつがいたらあたしがぶん殴る」
シャロ「ありがとう由美ちゃん…」
小椋「まったく… あと、由美ちゃん言うな!」バシャー
シャロ「ひゃう!? しょっぱい… えい、お返しです!」バシャー
ランニュウハマカセロー ジャアボクモ ゾナ ワタシモイクー
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:34:29.87 ID:Y01YiVJko
松永「うーん、合宿中に何かあって… それで災厄が止まったのは覚えているんですが…」
千曳「それがわかっただけでも十分だ。今年も合宿をしてみるのがいいかもしれない。教室に張り紙しておこう」
松永「教室…ん、教室…?」
千曳「教室がどうかしたのかね?」
松永「教室に何かを隠した… そんなこともあったような… なかったような…」
見崎「なるほど」
千曳「…聞いていたのか。まあ君があの輪に入れそうにないことは予感していたよ」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:36:24.88 ID:Y01YiVJko
7月下旬 小椋家
敦志「ふぅ…」シコシコドピュッ
小椋「兄貴ー、なんかいい情報あったー? 部屋入るよー」ドンドン
敦志「ばか由美! 今入ってくんな!(やべ、焦ってティッシュからこぼれた!?)」ベター
小椋「誰がばかだって? いいもん、勝手に入るし!」ドンドンガチャッ
敦志「あっ」ベター
小椋「」
パシーン
敦志「いってぇ… 由美、ほんと成長ないよな」
小椋「それは兄貴のほうでしょ。何回妹にそれ見せたら気が済むの…」
敦志「なら入るなって言われた時は入るなよ…」
小椋「はー、シャロを部屋で待たせて正解だった。で、情報は」
敦志「ばっちりだ。旧校舎の3年3組にカセットテープが残されてるらしい」
小椋「…いつも思うんだけどさ、兄貴ってどこでどうやってそういう情報手に入れてんの?」
敦志「長年ニートやってるとな、欲しい情報の色が見えるわけだ」
小椋「それは褒めてほしいの貶してほしいの?」
敦志「と、とりあえずだ。プリントアウトしといたからほr」
小椋「まず手を洗ってきて」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:39:01.44 ID:Y01YiVJko
8月上旬 旧3年3組教室
赤沢「揃ったわね」
小椋「泉美が一番遅れたくせに…」
杉浦「まあ、集合時間より早く集まったからいいんじゃない?」
中尾「探し物ならまかせろー」
シャロ「対策係、捜査開始です!」
赤沢「随分と汚いわね… しかも埃がすごい…」
シャロ「…あれ?」
小椋「どうかした?」
シャロ「ものすごく荒らされてますねここ」
中尾「そっか? もとからじゃねーの?」
シャロ「見てくださいこの机の置き方。人が通りやすいようにうまく配置されてます。もとから、というのは不自然です」
シャロ「ほら、ここに足跡が。大きいものと小さいもの。たぶんこの小さいのは女の子のものですね。荒らしたのは男女混合の集団ですね」
シャロ「窓が割れていますね。桟に手形がついてます。換気しようとしたら割れたのでしょう。彼らは何かを探していた、と考えられます」
シャロ「ここのあたり床が割れてますが、木の裂け目に埃がかぶっていません。彼らが侵入してまだ日が浅い証拠です」
小椋(さすが探偵ね…)
杉浦(さすが探偵だわ…)
中尾(探偵ってすげー)
赤沢(…?)
シャロ「あ、この掃除用具入れの天井にガムテープの跡があります。隠されたものはきっと…その集団が持っていったんでしょうね…」
赤沢「肝腎なところはわからないまま…ね」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:41:33.48 ID:Y01YiVJko
8月8日 咲谷記念館
久保寺「合宿参加者を確認しますね。赤沢さん、綾野さん、有田さん、王子君、小椋さん、柿沼さん、風見君、金木さん、川堀君」
久保寺「猿田君、杉浦さん、辻井君、勅使河原君、中尾君、前島君、松井さん、見崎さん、望月君、米村君、和久井君、渡辺さん」
久保寺「榊原君、シャーロックさん。引率は私と千曳先生。水野君のお姉さんも来てくれています」
(不参加:江藤、佐藤、多々良、中島、藤巻)
勅使河原「こんなに人が多いとなんかわくわくするよな!」
恒一「でも、目的は災厄を止めること… 望月、カセットテープは治った?」
望月「ばっちり。1人じゃこわくて続きは聞いてないけどね…」
シャロ(やっぱり旧校舎に入った集団は恒一君たちだったんですね)
久保寺「夕食は1時間後ですので、それまでに食堂に集合していてください」
望月「じゃあ、僕の部屋に集合でいい?」
恒一「そうだね」
シャロ(まあ、気にすることでもないでしょう)
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:43:26.11 ID:Y01YiVJko
食堂
シャロ「おいしいですー」
小椋「あの千曳先生が料理できるだなんて信じられない…」
綾野「あの顔で料理している姿想像したらなんか笑えるよね!」
有田 プルプル
綾野「ほらー こらえなくてもいいんだよー? 無表情で涙流しながらたまねぎを切ってところとかものすごく絵になるし!」
小椋「彩。食べてる途中なんだから笑わせないの」クスッ
シャロ「由美ちゃんの微笑みかわいいですー」
小椋「由美ちゃん言うな!」ガツン
勅使河原「んー、誰が死者なんだろうなあ」
望月「そんなこと言ったって… わかるわけないよ」
恒一「仮にわかったところで… その人を殺すなんて…」
見崎「ここで私から言えるのは、榊原君とシャーロックさんは違う。それだけ」
勅使河原「見崎に姉妹がいただなんて初耳だぜ俺。なんで今まで言わなかったんだよー」
見崎「それは…」
恒一「ほらほら、こんなのごはん食べながらする話じゃないよ。ねえ見さk」
ガシャーン
和久井「ゼェ……ハァ……」
前島「大丈夫か和久井!? 薬は?」アタフタ
和久井「へ、部屋……ゼェ……」
風見「ちょっと和久井の部屋まで行って薬取ってきます!」ダッダッ
千曳「これはまずいね…」
沙苗「私を忘れちゃ困りますなー! 喘息の子がいるって聞いてたから準備はばっちり! じゃーん吸入器! ほら喘息少年、大丈夫かー」
和久井「はぁ… 助かりました…」
川堀「風見の奴、相当慌てて行ったみたいだな。俺も食い終わったし、和久井が無事なこと伝えに行ってくる」ダッダッ
勅使河原「あいつの悪い癖だよなー。自分が正しいと思いこんだら猪突猛進」
望月「それ聞いたら風見君怒るよ。勅使河原君に言われたとなるとなおさら」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:46:18.58 ID:Y01YiVJko
望月・和久井の部屋
勅使河原「望月ー、ひとりでさびしくないかー? 風見がいなかったから遊びにきてやったぜー」
望月「和久井君は水野さんにお礼言いに行っただけだしすぐ戻ってくるよ。それよりも勅使河原君、大変なことになってるんだ」
勅使河原「どした? 持ってきたエロ本がなくなったのか?」
望月「それどころじゃないよ! カセットテープ。松永さんのカセットテープがなくなったんだ」
勅使河原「マジかよ…」
望月「もしあれがクラス全員に知れ渡ったら…」
勅使河原「最悪、このクラスで殺し合いになるかもしれねえな… 望月、急いで探すぞ!」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:48:29.62 ID:Y01YiVJko
見崎・シャロの部屋
シャロ「鳴ちゃんと同室、嬉しいなー! 2人きりって久しぶりですね!」
見崎「そうね。私もあなたの力を必要とする…かもしれないから」
恒一「やあ、見崎。入るよ」ガラッ
シャロ「あ、恒一君。鳴ちゃんに呼ばれたんですか?」
恒一「うん。見崎、それで話って何…?」
見崎「あのね、私のこの左目… 死の色が見えるの」
恒一「それって…」
見崎「そう。この3組に紛れ込んだ死者がわかるの」
恒一「それは本当なの…?」
シャロ「トイズですか?」
見崎「トイズじゃない。でも、本当のこと…」
シャロ「そうですか…。もしかして、死者はここに来てるんですか…?」
見崎「来てる…今年の死者h」
ピーンポーンパーンポーン
風見『3組の皆さんにお知らせがあります』
風見『今から15年前の3組の生徒が残したテープを再生します…お聞きください』カチッ
松永『災厄を止める方法… それは、死者を死に還すんだ』カチッ
風見『事実、15年前はそれで災厄は止まりました』
風見『今年は教室の机の数は足りていました。だが災厄は5月からはじまった』
風見『それはなぜか。簡単な話です。転校生が来て机の数が足りなくなったからです』
風見『榊原恒一かシャーロック・シェリンフォード… どちらかが死者となります』
風見『そして災厄がはじまったのはシャーロックが転校した翌日…』
風見『つまり死者はシャーロック・シェリンフォードです… ですから… 殺せえええええええええええええええええええ!』
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 17:51:25.65 ID:Y01YiVJko
恒一「こ、これは…」
見崎「まずいわね。災厄が4月から始まってるのを知ってるのは… 私たちだけ」
シャロ「今の状況で私たちが話したって説得力ゼロじゃないですか!」
小椋『シャロー! そこにいるんでしょ! 入れなさい!』ガンガン
シャロ「由美ちゃん…!」
見崎「小椋さんは気性が荒い… もしかしたら…」
シャロ「はーい、今あけまーす」
見崎「」
小椋「シャロ! さっきの放送聞いた?」
シャロ「聞きました。なんかあたし、大変なことになってるみたいです!」
小椋「何暢気なこと言ってんのよ? あんた命狙われてんのよ? 早く逃げなさい」
見崎「それは同感ね。早く逃げないと命が危ないわよ」
シャロ「そ、そうですね! 行きましょう! ところで… 由美ちゃんはあたしのこと疑わないんですか?」
小椋「なんであたしがあんたのこと疑わなくちゃいけないのよ!」
綾野「あ、シャロと由美! よかった、無事だったんだね!」タッタッ
小椋「まあね… みんな、どんな感じ?」
綾野「ほとんどの人は動揺してるけど、何人かはシャロの命を狙ってるっぽい。あと、食堂から火が出たらしいよ!」
シャロ「じゃあずっと隠れてるのはまずいですね…」
27 :
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[sage saga]:2012/06/02(土) 17:53:53.40 ID:Y01YiVJko
放送室(風見放送前)
松永『死者を死に還すんだ…』
風見「死者を死に還せば災厄は止まる… 考えてみれば簡単なことじゃないか…」
風見「くっそ… 最初からわかっていればゆかりは死なずにすんだものの…!」
川堀「…風見」
風見「川堀!? いつからそこに!?」
川堀「カセットテープを再生しはじめたあたりからだよ」
風見「そ、そう… で、何か用事でもあるのかい?」
川堀「和久井、大丈夫だったぞ」
風見「それは知ってるよ。水野の姉さんがいたんだからさ。僕が薬を取りに行く必要はなかった」
川堀「じゃあどうして…?」
風見「最近、勅使河原と望月の様子がおかしいからさ。きっと何か隠してると思って」
風見「さっき望月の持ちものを漁ったのさ。ちょうど和久井君と同室だったからね」
川堀「で、それを見つけたわけか。それで、風見はどうするんだ?」
風見「これを放送する。これで災厄は止まるはずだ…!」
川堀「そんなことをやってもクラスが混乱するだけだ! それに、誰が死者か誰にもわからないんじゃねーのかよ!」
風見「数人検討はついてる… それを順に殺していけばいいじゃないか」
川堀「…てめぇ!」
風見「悪いね川堀君」グサッ
川堀「うぐぅ… か、風見…」バタッ
風見「君が死者の可能性もゼロじゃない… そっか。みんな殺せばいいのか… ふふふ、待っててねゆかり… 君の仇は僕が討つ…!」
ポチッ ピーンポーンパーンポーン
風見「3組の皆さんにお知らせがあります」
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漫画版読んでないから風見に対するプラスイメージがない
これ投下し終わったらまず読もう…
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 17:56:20.29 ID:Y01YiVJko
食堂前
前島(焦げくさい… でも火は見えないな…)スタスタ
峯子「ウォオオオオオ郁夫ちゃんの仇ぃいいいい!」ダダダダダ
前島「うお!? 沼田さん…?」
峯子「郁夫ちゃんが死んだのにお前らは…! こんなのフェアじゃない…!」ゼェハァ
前島「お、落ちついて沼田さん!」
峯子「ヴァアアアア!」
前島「完全に狂ってる… 止めないとまずい…!」
有田「前島君!?」ピョコッ
前島「あ、有田さん!? ここは危ないから早く逃げて!」
有田「そんな… そうだ、先生! 先生呼んでくるから! ちょっと待ってて!」タタタタッ
前島(死ななかったら有田さんルートの可能性… 絶対に生き残る)ドキドキ
久保寺「はぁ…はぁ…、大丈夫ですか前島君!」
前島「ええ、なんとか…」ダラダラ
有田「ひどい傷… はやく手当しなきゃ…水野さんはどこにいるんだろう…」オロオロ
峯子「ウワァアアアアア!」ダラダラ
久保寺「前島君、あとは私に任せてください」
前島「すいません、お願いします…」
有田(久保寺先生ってこういうタイプじゃないよね…)
久保寺「セイッ」ドスッ
峯子 バタッ
有田(あれ?)
久保寺「これでも剣道部の顧問、ですからね… 有田さん、前島君を連れて外へ行きましょう」
有田「は、はい。大丈夫、前島君? 歩ける? 肩貸すよ?」ヨイショ
前島「う、うん」ドキドキ
中庭
王子「あ、久保寺先生! 大丈夫ですかー」
猿田「怪我してるのは…前島!?」
久保寺「よかった、君たちは無事なようですね…水野さんは?」
王子「いえ、見てませんが… 彼女の持ってた救急箱はここに」
久保寺「よし、さっそくですが応急処置をしておきましょう… 少し傷が深いようです」
有田「あの、私たちは…」
久保寺「ここで待機しましょう。携帯…が通じるなら連絡をお願いします。全員ここに避難するよう指示を」
有田「はい!」
29 :
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[sage saga]:2012/06/02(土) 17:58:57.17 ID:Y01YiVJko
放送室
勅使河原「風見ぃ!」ドン
望月「いないね… あ、誰か倒れてる!」
米村「これは…川堀! おい、大丈夫か! しっかりしろ!」
川堀
望月「だめだ、もう死んでる…」
勅使河原「くっそ… ん…? なあ望月、なんか少し焦げくさくないか?」
望月「誰かが火を放ったのかもしれないね… まず外に出たほうがいいよ!」
沙苗 フラフラ
望月「あれは…水野さんじゃない?」
米村「そうだな… 声をかけてみるか。おーい水野さーん、大丈夫でs」ドスッ
バタッ
望月「よ、米村君! 水野さん…いったいどうして…?」
沙苗「ねえ…彼のこと…覚えてる…?」
望月「もちろんですよ!」
沙苗「あなたたちにいいことを教えてあげるわ… 死者は榊原君でもシャーロックさんでもない…」
沙苗「知ってる? "藤岡未咲"…見崎鳴ちゃんの双子… 彼女が4月に亡くなった…」
沙苗「こんなこと知れたのは病院関係者の特権かしら。まあ、災厄は4月からはじまってたのよ…?」
沙苗「つまり、4月からクラスにいた人の誰かが死者ということ」
沙苗「猛を殺した死者は… 私が片付ける…!」
中庭
有田「もしもし勅使河原君? 今どこ? 大丈夫?」
勅使河原『やべえんだよ! 川堀と米村がやられた! しかも、水野の姉さんが暴走しやがったんだよ!」
有田「え、それ大丈夫なの!?」
勅使河原『なんとか水野さんは撒いた。俺と望月は無事だ! そっちは?』
有田「今は王子君、猿田君、前島君、久保寺先生と私がいるよ。前島君は大怪我してる。中庭にみんないるからね! じゃあね!」
有田「せんせぇ… 川堀君と米村君が…」
30 :
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[sage saga]:2012/06/02(土) 18:01:03.83 ID:Y01YiVJko
赤沢「風見の奴…!」イライラ
杉浦「とりあえず外に出ないとダメね。館内にいると風見みたいなのに遭遇しかねないわ」
中尾「非常口はこっちだ!」
杉浦「途中で誰かと合流できればいいんだけれど…」
風見『死ねええええええええええええ』
松井『きゃあああああああ!』
赤沢「松井さん…と風見! 急いで向かうわよ!」
風見「これで3人… でも、僕以外の誰かに確認しないと死者かどうかわからないな…」
赤沢「見つけたわ風見! あんたって奴は…!」
風見「赤沢さんか…ちょうどよかった。川堀君、松井さん、金木さん。この中に知らない人っている?」
赤沢「全員知ってるわよ! そう、クラスメートを3人も殺したのね… もうあなた、生きる価値ないわよね…?」
風見「威勢がいいね… でも、丸腰でどうやって戦おうってんだい…?」
中尾 ま か せ ろ
赤沢 コクリ
中尾「よし…いざ尋常に勝負… と見せかけて全力逃走! 赤沢さん、杉浦、行くぞ!」ダッダッダッ
赤沢「ちょっと、何のつもりなの…?」
中尾「必勝の計、ここにありってね! 赤沢さん、ちょっと頼んでいいかな?」
31 :
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[sage saga]:2012/06/02(土) 18:04:41.03 ID:Y01YiVJko
恒一「みんなとはぐれちゃったか…」
シャロ「由美ちゃん…大丈夫かな…」
恒一「見崎… ただでさえ危なかったしいのに…」
シャロ「でも由美ちゃんたちならきっと大丈夫です! 何かあったとしてもきっと由美ちゃんが相手をぶん殴って生き残ります!」
恒一「そうだね。小椋さんがついていれば安心かも」
和久井『た、助けてええええええ』
恒一「あの声はわっくん… あっちだ!」
沙苗「喘息少年… こんなことになるとわかっていれば助けなかったらよかったね…」
和久井「や…やめ…」ガタガタ
恒一「水野さん?」
沙苗「ん、ホラー少年? ちょうどいいね、『死者狩り』、手伝ってくれない?」
恒一「何を言ってるんですか! 和久井君は死者なんかじゃ…!」
沙苗「4月から災厄は始まっていたんでしょ? だから4月からいた人の中に死者が…」
シャロ「それは違います!」
シャロ「4月段階では机の数が足りていました。だから、生徒の中に死者はいません!」
沙苗「え、それって…じゃあ…」ガクガク
恒一「もしかして…水野さん…」
沙苗「殺したの…猛の友達…米村君を。ねえ、もう私って…生きる価値ないよね… さようなら、恒一君…」グサッ
恒一「水野さん!」
prrr
シャロ「はい、シャロです」
有田『シャロ! 大丈夫? 無事?』
シャロ「松子ちゃん! あたしは無事ですよ! あ、恒一君と和久井君もいます!」
有田『よかった、じゃあ早く中庭に連れてきてね! で、水野さんは知らない?』
シャロ「水野さんは… さっき自殺しました…」
有田『そう… じゃあ3人とも生きて、とにかく早く来てね!』プツッ
シャロ「恒一君、和久井君! 急いで中庭に行きましょう!」
32 :
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[sage saga]:2012/06/02(土) 18:08:16.86 ID:Y01YiVJko
食堂前
中尾「はぁ…はぁ… ここまで来たら大丈夫だ! よし、風見、勝負だ!」
中尾「…あれ? 風見いない」
杉浦「作戦は失敗ね。はあ、この緊急事態で中尾を頼った私たちが悪かった」
中尾「」
赤沢(中尾が囮になるんじゃなかったの…? 風見の奴、ずっと私を追いかけてきてるんだけど…)
赤沢(中尾…! 帰ったらタダじゃ済まさないわよ…)
赤沢(でも私は合宿前に下調べをしていたし、最悪の事態に備えて非常口と消火器の位置を完全に把握している…)
赤沢(ここに消火器… あった!)
風見「そもそも君がちゃんと対策できていればゆかりは…! 死んで詫びて貰うよ」
赤沢「これがあるから負けはしないわ… 風見!」
風見「消火器は確かにいい鈍器になりそうだ。でも、刃物にかなうと思ってるのかい?」
赤沢「誰が鈍器として使うって言った?」
プシュー
風見「」ゲホゲホ
赤沢「一発、お仕置きをかましてあげるわ」ガンッ
赤沢「ふーん、このナイフで3人を殺したのね…? まあ、あなたもゆかりの元に送ってあげる。死んで詫びるのはあなたのほうね…」
勅使河原「待った待った!」
赤沢「あら、勅使河原… まだ生きてたの?」
勅使河原「ひどい言われようだなおい… てか風見を殺そうとしてただろ!」
赤沢「彼はもう3人も殺しているの。もう生きている価値なんてないでしょう…?」
望月「川堀君以外にも犠牲者が出たんだね…」
赤沢「松井さんと金木さんよ。とにかく、彼はもう生きていたってしょうがないの」
勅使河原「それはひでーな、赤沢。風見はもともと気が小さい奴でな、殺人なんかできるやつじゃない」
赤沢「でも現に…」
勅使河原「それが災厄ってやつだろ? そんなことよりさ、風見引っ張ってさっさと避難しようぜ。このままじゃ焼け死んでしまうぜ」
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/02(土) 18:10:33.92 ID:Y01YiVJko
中庭
辻井「し、死ぬかと思った…」ハァハァ
渡辺「本当…」ハァハァ
柿沼「助かった…」ハァハァ
有田「先生、勅使河原君から電話がありました。金木さんと松井さんが亡くなったそうです…」
有田「あと、勅使河原君たちは風見くんを押さえたと言っていました。今赤沢さんと一緒に避難してるって」
久保寺「これで安否の確認が取れていないのは綾野さん、小椋さん、杉浦さん、中尾君、見崎さん、和久井君、榊原君、シャーロックさん…」
多々良「せんせーい!」タタタタッ
久保寺「待っていましたよ多々良さん。すみませんね…」
多々良「いえ。言われた通りテントを用意してきました。ホームセンターでいっぱい買ったら店員さんから変な目されて恥ずかしかったです!」
34 :
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[sage saga]:2012/06/02(土) 18:14:18.63 ID:Y01YiVJko
小椋「わかった。じゃあ、切るよ」
シャロ『はい。すいませんが…よろしくお願いしますね』
見崎「見つけた。そこにいる」
千曳「小椋くんたちか… すまない。瓦礫に足を挟まれて身動きが取れないんだ。助けてもらえないか」
小椋「…嫌です」
千曳「そうか。私が今年の死者だ、そう言っているのか」
見崎「私の左目には死の色が見える… こう簡単に信じてくれたのは今までであなただけよ、小椋さん」
見崎「榊原君もシャーロックさんも…未咲も…最初は疑ってた。直接言葉にはしてなかったけど…そんな目をしていた」
小椋「別に私はあんたなんか信じてない。信じてるのは…」
敦志『長年ニートやってるとな、欲しい情報の色が見えるわけだ』
小椋「馬鹿兄貴が同じようなことを言ってたから…」
シャロ『由美ちゃん。私の推理では死者は千曳先生だと思います』
小椋「そして何よりも、シャロの推理とあんたの言うことが同じだからよ」
千曳「私が死者…か。自覚はないが、君たちがそう思うのなら私はそれに従おう…」
千曳「ただね… 小椋くん、綾野くん。この4ヶ月間君たちを指導してきたが、君たちはそのことを忘れてしまうのだろうか」
千曳「私という存在はともかく、演劇部として学んできたことはいつまでも記憶に残しておいてほしいものだね…」
千曳「さて、新たな犠牲者が出る前に死者を死に還そうじゃないか。さっくり頼むよ」
---------------------------------
チャイムが鳴る。今日から2学期だ。
もう誰も千曳先生がいた4ヶ月のことは覚えてない。あたしも、ささいなことはすっかり忘れてしまった。
でも、全員出席してるのに空いた机――いくらなんでも、それは忘れられない。
『小椋くん、終わった劇のことを省みるのはいいのだが、引きずりすぎじゃないかな。もっと先を見てみたらどうだろう』
どんな声だったっけ、千曳先生。
まあ、いっか。
「どーしたんですか、由美ちゃん?」
「んーん、なんでもない。あと、由美ちゃん言うな!」ガツン
END
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 18:20:30.85 ID:Y01YiVJko
とりあえず勢いだけでちゃっちゃと終わらした
他人に向けた文章なんて今の今まで書いたことなかったからいろいろ許してくれ
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/02(土) 18:40:55.67 ID:9SKvHLkDO
乙!
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/06/02(土) 18:56:08.66 ID:Sq3QRupn0
乙でした
まだ見てたら教えてほしいんだけど、杉浦&中尾と綾野の安否は?(シャロ・榊原・和久井組はとりあえず大丈夫だと思うが)
それと沼田峯子はほったらかしか?なんかそういう風に読めたんだがww
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/04(月) 00:07:23.88 ID:glYva7nro
おつ
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