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ほむら「憂悶聖女のもう片方の靴」 -
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1 :
◆USZbC4nXcg
:2012/06/26(火) 11:13:36.76 ID:f2VG2wOIO
書き溜めは基本的に無し
横レス大歓迎
見切り発車
現在の予定ではオリキャラ、他作品キャラ等は無し
ほむら「これだけ居ればなんとかなる気がしてきた」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1339225299/
これのネタを引きずるかもしれません。
未定ですが
地の文の練習がしたいのでちょっと頑張ってみる。苦しかったら台本形式に戻します。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1340676816
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1.5 :
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
2 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 11:25:13.62 ID:f2VG2wOIO
「胡弓弾きが金の靴を持っていた時に周りはこう言ったんだ」
『貰ったなんて嘘だ』
「ってね。胡弓弾きも聖女様も悲しんだだろうね。そこからどうなったと思う?」
「え?胡弓弾きは死刑になった?おいおい、いくらグリム童話だからってさぁ…」
「ん?おぉ、そうさ。聖女様がもう片方の靴も落としたのさ」
「それで胡弓弾きは無罪放免となり、その靴を貰ったという話さ」
「なに?つまらない?グリム童話なんてそんなものさ。今度は人魚姫でも読んであげようかな」
3 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 11:33:51.24 ID:f2VG2wOIO
……こんなことになるとは
事前に杏子に協力を取り付けることで、お菓子の魔女から巴さんを救うことも出来た。
ドイツで断裂した神経の修繕の研究中の医療機関の話を上條恭介にすることによって美樹さんの契約も防げた。
学校に美国織莉子達が乗り込んで来た時も一人の犠牲者も出さずに撃退することに成功した。
否、一人の犠牲者は出てしまった。
それが大問題だった。
4 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 11:40:34.32 ID:f2VG2wOIO
呉キリカの魔女化をまどかに見られてしまった。
呉キリカは手芸部の生徒、言わばまどかの直系の先輩である。幽霊部員だが、人数の少ない文化部である。まどかが覚えていない訳が無い。
失敗と言えば、杏子の柔らかい一面をまどかに見せてしまったのもそれになるのか。
魔法少女が正義の名の下に戦っているものだとまどかに認識させてしまった。
5 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 11:49:36.01 ID:f2VG2wOIO
結果、まどかはインキュベーターから全てを聞いたようだった。
舞台装置との決戦。三人がかりでも敵わなかった。
杏子は不意打ちをくらいビルに前から叩きつけられ即死、巴さんは大技を撃つ時に、リボンを熱線で焼き払われ、その大技を外しスタミナ切れで戦闘不能に。
私も時間停止が途中で使えなくなり、その隙にキツいのを喰らい、瓦礫に埋もれてしまった。
6 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 11:54:39.16 ID:f2VG2wOIO
そこにまどかがやって来て、彼女は契約してしまった。
「現在、過去、未来の全ての魔女を生まれる前に消し去りたい」
それが彼女の願いだった。
その結果、彼女はこの世界、いや、全ての世界から消えて、単なる魔女を滅ぼす概念と成り果ててしまった。
最後まで私の願いは叶うことはなかった。
まどかに幸せな人生を歩んで欲しかった。
もし消えるなら自分で良かったのに……。
7 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 12:03:55.43 ID:f2VG2wOIO
━━━━ドォォォン
「呉さん……」
「キリカは……円環の理に導かれて行きました……」
「約束破りやがって……」
どうやらまどかによって創り変えられた世界にやってきたようだが、呉キリカが殉死したようだ。しかし、彼女を包み込んだ光はなんだったのだろうか?桃色の光……
「ま…どか……?」
「……まどかって誰だ?ほむら」
8 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 12:15:41.97 ID:f2VG2wOIO
「成る程、君の話は実に興味深い。まるで本当の話みたいじゃないか」
本当だってば。
「でも、君の夢物語の域を出ない。証拠が無いんだよ。でも濁りきったソウルジェムが消滅する原理は未だに解明されていない辺り君の話は案外正しいのかもしれない」
「君の云う通りなら僕らとしてももっと効率よくエネルギーを集められるんだけどね」
基本的な考え方は変わらないのね。貴方たち。
「でも、まぁ君の話の最後の方を聞くに、僕達は結果だけ見れば地球を滅ぼすよう仕向けてたんだろう?」
そうよ、だから美国織莉子はそれを防ぐ為にまどかを殺そうとした。
それに、私も何個もの世界の地球に滅びの運命を辿らせてしまった。
9 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 12:31:45.22 ID:f2VG2wOIO
「なんだか君の話の僕達はかなりの悪者だね」
ええ、決して分かり合えない存在だったわ。
「へぇ……ところで僕は君と契約した覚えが無いんだけど」
だからその異世界で契約してきたんだって
「じゃあ、君は願いを叶えていないんだね?」
ええ、この弓も彼女の物よ。
「タダ働きは良くないな。君の願いを一つ叶えることもできるけど、もし良かったらどうだい?」
じゃあ……この世界にまどかを
「それは色々無理があるよ。人を産み出すのは、ましてや赤ん坊でなく少女だなんて。君の素質じゃ足りないよ」
「それに君の話が本当ならその空席を埋めないとこの世界に彼女と共に現在過去の全ての魔女が現れることになるんじゃないかな」
そこまでのことが起こるのね……
10 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 12:46:41.31 ID:f2VG2wOIO
じゃあ…あの盾が欲しいかな。
「できないことは無いけど、今更やり直すことなんてあるのかい?キリカなら確かに延命出来るだろうけど」
ううん、馴染んだ物だから。それだけよ。
「いいだろう、君の願いはエントロピーを凌駕した」
馴染み深い菱形の盾。時間停止に格納、そして忘れがちだけど、舞台装置の熱線をも薙ぎ払う防御力。私はこいつと共に歩んで来たのよね。
11 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 12:56:12.84 ID:f2VG2wOIO
いや、微妙に違う。時計部分が砂時計ではなく針時計になっている。
どういうことかしら?キュゥべえ
「君がその一ヶ月に縛られる必要がなくなったってことだろう?弓だって彼女のことに縛られなければ形状を変えることも出来るんじゃないかな」
成る程、そういえば杖として使ってたこともあったわね。私も……ボウガン……まぁ引き金の方が慣れてるのは認めるけど。
「さぁ、新たな装備の初陣といこうか。瘴気が今日は濃いよ」
日曜日の夜だものね。
12 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 12:59:22.12 ID:f2VG2wOIO
一旦ここで。夕方からまた書き始めます。
これは地の文ではなく、ほむらのセリフを「」から外しただけな気もするけど……
改変後オリキャラ無し、更新速度高めっていうのをやってみたかったんだ。
感想、御指摘等頂けると嬉しいです。
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/26(火) 14:02:38.73 ID:Vufy8CSy0
一人語りかね?
ある意味では効果的な表現技法とも言える
但し話者を一定の人間だけにしないと
読む側、書く側双方が誰なの?って状態になりやすい
見たところ
>>1
はそれなりにうまいし
そんなことにはならんと思う
何よりこういうタイプ好きなんだよね(ワクワク)
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/26(火) 14:12:27.08 ID:xVajDy8IO
ほむらの盾は丸くなかったか?
菱形の盾って?
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/26(火) 14:27:59.78 ID:K0VcqrwIO
漫画版は菱形だったよ
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2012/06/26(火) 14:29:01.80 ID:9+304WZco
>>14
ハノカゲのコミカライズ版
17 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 14:33:57.16 ID:f2VG2wOIO
一人称のセリフを「」に入れない場合、会話の最中に心の中で思ったことを書くのにどうしたら良いものか……
その辺夕方までに考えておきます
一人称は基本ほむら、必要に応じてまどかや織莉子にしようとは思っていますが、変わった時には明確にわかるようにしたいと思います。
盾は漫画準拠です。髪型は後々描写する予定。
18 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 16:57:45.10 ID:f2VG2wOIO
どうやらこの世界の敵、魔獣とは人々の負の感情が産み出す瘴気が具現化したものらしい。
「人間を模っているのに如何して魔獣なんでしょうね」
私は貴方の身体で魔法少女を名乗る方が無理があると思うわ。
「別に名前なんてどうでもいい気もするけどな……っておい、ほむら!ビーム来るぞ!」
19 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 17:09:21.79 ID:f2VG2wOIO
魔獣の一体が私に向かってビームを放ってくる。私は自慢の盾で薙ぎ払おうとしてみる。と言っても、身体から外れた場所に構え、貫通しても手の甲のソウルジェムに当たらない場所で受けるのだが。
「うぉ……ナイスピッチャー返し……」
どうやら成功したようだ。反射したビームは別の魔獣に直撃した。そんなに効いていないようだが。
「これからはほむらさんに盾になってもいましょうか」
貴方は攻撃を避けるタイプでしょうが。
20 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 17:35:52.02 ID:f2VG2wOIO
「私達も戦いましょうか」
そう言った美国織莉子は十数個の球体を召喚する。
「あたしに当てんじゃねえぞ」
杏子は槍を構え前へと走って行く。
私も防戦一方はシャクなので、弓を構える。まどかが魔法少女だった頃に使ってた物で、ある程度の追尾性能を持つ優れものだ。
光の矢、槍、球体が魔獣共を引き裂く。
「なんか隙が多いぞ、疲れてるのか?」
この私は弓に慣れていないから。弓を引くのって結構力が要るのよ?
そうね、じゃあボウガンに変えさせてもらおうかしら。
「成る程、それなら盾を構えながら撃つことが出来ますね」
そんな考えは無いわ。
21 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 17:49:02.62 ID:f2VG2wOIO
やはり慣れた戦闘スタイルは良いものね。
「ほむらはずっと弓だったじゃないか」
話が拗れるから『ハワイで親父に銃を習った』ということにしておいて頂戴。
「キリカが導かれてからほむらさん、なんかおかしいですよ?」
呉キリカは関係ないわ、決して。というか何故あのタイミングだったのかしら?
大きさの問題で矢のサイズも小さくなった関係か威力も下がっていたが、魔獣相手なら問題ではない。魔女相手ならどうだったかわからないけど。
「こんなところか」
ざっと片付いたわね。巴さんも待ってることだし帰りましょうか。
「それでは私はここで失礼します」
美国織莉子が……もう仲間なんだし呼び方を変えた方がいいかしら。でも美国さんって言うと不機嫌になるらしいのよね。巴さんに聞いたけど。
22 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 18:06:49.30 ID:f2VG2wOIO
織莉子と別れた私達は巴さんの家に向かった。杏子の口振りからすると私達三人は同居しているらしい。
「マミの奴も大変だよな。受験なんてさ」
私は東京に帰れば件のミッション系の学校になら、簡単な試験だけで入れることになっているとか。中高一貫はありがたいわね。
「女子校なんて通ってたら男に対する免疫出来ねえぞ」
それを貴方が言うのはいろいろおかしいと思うわ。
「あたしも織莉子に協力してもらって勉強してて、高校から通おうと思ってるんだけどさ」
そもそも貴方何歳よ。巴さんどころか案外織莉子よりも年上だったりするのかしら?
「学校に行ってたら中2だよ」
なんの意外性も無かった。少し残念。
23 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 18:20:04.73 ID:f2VG2wOIO
巴さんやインキュベーターの話を聞くに、瘴気を放置すると、魔女の口付けと同じようなことが起こるとか。
そして、魔獣から取れるグリーフ……キューブと呼ぶべきかしら。ここから魔獣が孵る訳でもないし。そもそもインキュベーターと云う呼び方も間違ってることになるわね。
ソウルジェムの穢れをそれに吸わせた物をキュゥべえは集めているとか。
だからこちらの世界は共生という形になるのかしら。
それにしても案外改変は好い加減な物ね。
24 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 18:29:37.87 ID:f2VG2wOIO
「れ…ぱい…呉先輩」
「ん…その声は鹿目か」
「……はい」
「君のことを思い出そうとすると、なんだか混乱するんだ」
「まぁ……仕方ないかな」
「でもこの状況からするに、君が伝承に聞く円環の理の正体だったんだね。君のまどかという名前はてっきり瞬という字をあてるのかと思っていたよ」
「こんな結果になっちゃって……私の力がもう少し融通が効けば」
「気に病むな鹿目、私は変わることが出来て、愛すべき存在の為に散ることが出来た。それで十分さ」
「……じゃあ、行きましょうか」
「あゝ」
25 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 18:47:47.29 ID:f2VG2wOIO
正直言って魔獣は弱い。使い魔と魔女の間くらいだろうか。個性も無いので対策も簡単に立てられる。
稀に大量に現れることもあるらしく、それで呉キリカは命を落とした。
半月前にも病院付近に大量発生したらしく、魔法少女一人が導かれたとか。
まぁ、私なら大量発生されても時間停止して一旦逃げて戦局を立て直したり遠くから爆弾で吹き飛ばしたりするのだが。
「普通の大量発生ならね」
杏子が私の肩に腕を回し、話しかけてくる。
「あたしはアレは特定の魔法少女を[
ピーーー
]為に起きてるんじゃないかって思うんだ」
成る程、それなら呉キリカが死んだのも頷ける。彼女は前の世界で魔女となったから。
病院の魔法少女は恐らくお菓子の魔女の元の少女ね。
26 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 19:14:12.89 ID:f2VG2wOIO
「また前の世界もか魔女とかわけのわからんこと言ってるのか?」
魔法少女なんてやってる時点でそういう偏見や固定観念は捨てなさいよ。
「ハハッ、それもそうだな」
背中を叩かれたが、叩かれた後に肩を抱く力が強くなったことの方が気になる。
「ほむらも風呂入ってこいよ」
ちょっと人懐っこすぎないかしら?ぬいぐるみみたいに抱き締められたら流石に驚くわ。
「なんだったら背中流したりしようか?」
遠慮しておくわ。なんとなくそうした方が良い気がするから。
27 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 20:03:14.31 ID:40TkFFXJo
相変わらず貧相な身体。杏子を除く残った魔法少女や美樹さん達は全員……出るとこ出ているのに。
杏子も脚が長くて、しなやかな筋肉が…ぶくぶく
幼児体型のまどかが居なくなったのは……
最後に見たまどかのあの姿……最終的には普通に成長するのよね。
魔法を切って運動すればすぐ息切れして、魔法を使えば効果はない……私詰んでないかしら?
28 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 20:10:18.76 ID:40TkFFXJo
良くも悪くもしがらみから抜け出したからには、少し楽しみましょうか。
お風呂で唄うのはどうかしら?
今まではアパートや病院だったからそんなこと出来なかったけど。
「暁美さん、脱衣所に防水スピーカーあるわよー」
思考が読まれているようだ。
29 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 20:22:30.52 ID:40TkFFXJo
巴さんの音楽のセンスを見るついでに、彼女の音楽プレイヤーを使わせてもらおうかしら
……彼女はどうやら、厨二病なのね。
判る私も似た音楽を聴いてるのだけど。
Sound Horizonの…Marchenでも通して聴きましょう。
アルバム通して聴いて半身浴……私はする必要がなさそうだけど。
「暁美さん、アイス食べるかしら?」
いやにタイミングが良いわね。
30 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 20:34:41.74 ID:40TkFFXJo
『私は誰なのか、記述が抜け落ちた……』
メルヒェンって確か童話のことよね。
『嗚呼、老婆は魔女で……』
魔女が人間の形をしてるということを忘れかけていたわ。
『おらの肝臓返せ……』
この童話は知らないわね
『未来に開く少女も…過去に開いた老婆も……』
老婆を娶ってどうするつもりだったのかしら?
『この愚図ッ!潜ってでも取って来な…』
ソウルジェムを投げたのを何度取りに行ったことか……
31 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 20:39:38.45 ID:40TkFFXJo
『嗚呼、女が本当に抱いて欲しいのは、体ではなく、心なのよ……』
最後の最後まで私の心に寄り添う人は居なかったわね。自分から拒絶したのもあるけど。
『でも…後悔などしていないわ…嗚呼、これが私の人生……』
この曲の元ネタはなんだったかしら……確か……
憂悶……聖女……?
私はこの童話を何処かで聞いたことがある……。
32 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 20:51:22.97 ID:40TkFFXJo
風呂上がりに私は憂悶聖女について調べてみた。
「あー、グリム童話ね。案外エグいよな」
エグいアンデルセン童話で慣れてるわ。
「憂悶聖女……似たような話で髭の生えた処女って話もあったわね」
信仰深い乙女が結婚を迫られて居たが、神に誓いを立てていたのでそれを断り続けた。それに腹を立てた父親は彼女を殺してしまう。彼女は聖女となった。
彼女の金の像が祀られている会堂に盲目の胡弓弾きが訪れ、跪いた。
嬉しく思った彼女は黄金の靴を片方落とした。
胡弓弾きはその靴を……
33 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 21:06:48.11 ID:40TkFFXJo
「父親?王子じゃなかったっけ?」
「その辺いろいろ変わるわよね。白雪姫の鏡だって実は父親だったりするし、赤ずきんも食べられてお終いだったりするし」
ヘンゼルとグレーテルで子供を捨てる気が無かったりね
「でもこの話さ、ほむらの話と少し似てないか?」
「そうね……そのまどかさんが聖女様、胡弓弾きが暁美さんってところかしら」
となると、黄金の靴はこの弓とリボンね。
「でも、あたしらは完全には信じちゃあいない」
まぁ決定的な証拠もないしね。
「もう片方の靴が落ちてくれば良いんだけどね」
……。
34 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/26(火) 21:12:01.91 ID:40TkFFXJo
一旦ここで。
方向性は見えて来たかな……。
果たしてもう片方の靴は貰えるのでしょうか?
そして、盾を手に入れたことがどう影響していくのか。
魔獣が弱いということでバトル描写を省きやすいのは嬉しいです。
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/06/27(水) 00:37:16.77 ID:3G5RdVmYo
乙。
魔獣ェ・・・・・・
36 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 07:59:42.42 ID:nVW7dvYIO
ぼちぼち再開していきます。
37 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 08:06:21.81 ID:nVW7dvYIO
起床……できない。
決して朝に弱いわけではない。
巴さんにしがみつかれて物理的に起き上がれない。
「ん……暁美さん、おはよう」
おはようじゃないわよ、早く離して頂だ…苦しいわ!その腹立たしい胸から開放しなさい!!
「起きたかー?朝飯の目玉焼きはどれくらい焼く?」
どっちでもいいです。
「なんだそりゃ、随分前に言ってた隣の席の男子か?」
何故中沢の話を杏子にしたんだ過去の私は。
38 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 08:12:13.13 ID:nVW7dvYIO
「じゃあ、私達は行ってくるからね」
「留守番は任しとけ。出掛けるにしても鍵は掛けておく」
巴さんと登校する途中、まどか達が集まっていた場所を思い出し、少し見てみるが誰も居ない。
少し先を見てみると上條恭介と美樹さんが一緒に歩いている。
成る程、志筑さんは耐えられなかったのね。
39 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 08:22:54.60 ID:nVW7dvYIO
呉キリカのことが軽くアナウンスされた。
それを聞いた美樹さんの表情が曇る。どうやらある程度首を突っ込んだ後で、契約しないことに決めたのね。
ここから先の授業は受けたことがないから……私も織莉子に勉強を教えてもらおうかしら。
中沢に消しゴムを飛ばさないで男子生徒。私にも当たるじゃないの。ノーコンすぎ。
今の私ならあの教師のカツラをズラすこともできる気がするわ。
しないけど。
40 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 08:32:19.55 ID:nVW7dvYIO
昼ご飯は巴さんに誘われて屋上で食べることにした。
お弁当の中身は殆ど同じ。違うのは私の方にはゆかりとカリカリ梅、巴さんには玉子そぼろが入ってることかしら。
「肉そぼろは入ってなくてよかったわ」
入れてたら杏子の頸が脱臼するところを見れたかもしれないわね。
41 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 08:45:01.27 ID:nVW7dvYIO
午後の体育は適当に流しておこう。
と思ったのだが、その姿勢が墓穴を掘ったのか、バスケットボールでチームを組むときに出遅れて低身長運動神経ゼロの集まるチームに…バランス考えて組みなさいよ……
こんなワンマンプレーが許されるのだろうか。逆に減点されそうだからラスト一分は魔法を切って、他のチームメイトに任せてみる。
42 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 08:57:32.64 ID:nVW7dvYIO
ラスト一分で逆転されてしまった。適当に持病だとかガス欠とか言っておきましょう。
……何故私は美樹さんに抱き締められているのかしら。
「魔法使ってズルしてたけど、最後やめたら逆にフラフラになっちゃったんだー……」
ズルではない。魔法を切ったら体育なんてマトモに受けられないわ。
「さやかちゃんの胸でゆっくり休みなさーい」
後ろで志筑さんが訳のわからない表情をしているわ。でも無視して休ませて貰うとするわ。
43 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 09:08:52.81 ID:nVW7dvYIO
放課後、私は織莉子の元に向かうことにした。
勉強のこともあるが、魔法少女のこともあった。
なんとなく彼女なら何か知っていそうな気がする。
まだこの時間は学校かしら?
44 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 09:30:00.69 ID:nVW7dvYIO
「やぁ、ほむら。君が織莉子のところにくるなんて珍しいね」
貴方まで耳毛で私を挟むのね。
「そろそろ彼女も帰ってくるんじゃないかな、いつものパターンだと」
じゃあ、ゆっくり待たせて貰うわ。教科書でも読みながら。
45 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 09:38:04.26 ID:nVW7dvYIO
ここからは私の作品()によくある理屈パートなので、少し練ってから書きます。
他の人の作品を読む限り、もう片方の靴は織莉子だったりごまどかだったり、さやかが帰ってきたり。色々興味深いです。
予想レスなどは相変わらず歓迎です。
他の改変後SSについての雑談でも好きにどうぞ。
46 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 09:57:15.50 ID:nVW7dvYIO
ちなみにサンホラが出ましたが、これは憂悶聖女に結びつけるだけなので、元ネタは磔刑の聖女ではなく、憂悶聖女です。
47 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 15:11:23.47 ID:nVW7dvYIO
純白が来たわ。
髪も肌も魔法少女衣装も真っ白。
そのくせきっと下着は黒とかよ。
エグいわね。
「何か失礼なことを考えてませんか?」
これは私なりの礼儀に満ちた考察よ。
「それで今日は何の用ですか?」
そうね……貴方には私の過去を教えていなかったわね。そこから話そうかしら。
48 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 15:49:29.00 ID:nVW7dvYIO
「成る程、それで貴方の様子がおかしかったんですね」
私は前一ヶ月何が起きたのか全く知らないわ。呉キリカが死んだ瞬間にこの世界に飛ばされてきたの。
「ただ単に私達は同じような敵と戦い続けただけよ」
私の話を貴方はどこまで知っていたの?
「円環の理の正体が元は魔法少女なのは薄々気付いていましたけど……世界を作り変えることまでしていたとは……」
貴方の能力では?
「未来を見ても特に変わったことはありませんでしたね。見たのは一週間前ですけど。今晩もう一度見るから変わったことがあれば伝えますよ」
まどかの記憶と盾が加わったことで何か変わるのかしら?
「もっと詳しく深く聞かせてくれたらわかることもあるかもしれませんね」
腕の中が空いていることを強調しないで、貴方もなのね。みんなして私を愛玩動物か何かだと思っているのね
49 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 16:14:46.50 ID:nVW7dvYIO
「憂悶聖女ね……だが、残念ながら私はもう片方の靴ではない」
サンホラっぽく言わなくて良いから。
そっちだとすると色々拗れるから。
「私がわかるのはあくまでもこの世界のことだけ。でも、あなたが必要ならいつでも力や知恵を貸しますよ」
心強いわね。頼りにしてるわ。
50 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 17:13:49.53 ID:nVW7dvYIO
美樹さんも志筑さんも上條くんも。
まどかのことを誰も覚えていない。
美国邸からの帰り道の河原にて、まどかの母親、詢子さんとまどかの弟、タツヤ君に会った。
どうやらタツヤ君だけにはまどかが見えているようだ。しかし彼はもう片方の靴にはなり得ないだろう。
マトモに会話できる頃にまでも見えていたら話は別だけど、詢子さんの話からしてそれは期待できないかな。
詢子さんもまどかのことは覚えていないけど、リボンのセンスなどちょこちょこ懐かしさを感じるところがあるらしい。
51 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 17:25:27.65 ID:nVW7dvYIO
翌日、再び美国邸に向かってみる。
何か変わったことは見えたかしら?
「……少し長くなるわ」
ちょっと待って、長くなるなら念の為あの二人に連絡を入れておくわ……これで良しと。さぁ、始めましょうか。
「キュゥべえから聞いたんですよね。彼女を取り戻すには、代わりの存在が必要になると」
ええ、私が代わりになることも私の素質ではダメみたいね。
「でも、その願いを叶えられる程の素質を持った少女が居れば……?」
……成る程
52 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 17:35:43.48 ID:nVW7dvYIO
「でも、残念ながら彼女程の素質を持つ少女なんて居ない。例え一国の王女ですら彼女には遠く及ばない」
彼女の因果は無理矢理束ねられた物だったからね。
「しかし、貴方には因果を無理矢理束ねる為の盾がある」
……まさか。
そんなことが可能なの?
「不可能ではない。でも、以前より簡単には行かないと思いますよ」
……説明をお願いするわ。
53 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 17:49:34.16 ID:nVW7dvYIO
成る程、今までの時間遡行は「鹿目さんとの出会いをやり直したい。彼女を護れる自分に成りたい」という願いで行っていた物だから自動的にまどかに因果が束ねられていた。
しかし今回は最初に決まった束ねられる先が居ない。
「そこで貴方が、任意の未契約の少女に執着してループする。作業的にではなく、本気で執着してね」
執着してループするって……ループする原因になる出来事が無いと……前の世界ではインキュベーターの妨害があったけど、この世界は……
「あるじゃないですか、あの魔獣ラッシュが」
……あらまぁ。
54 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 17:54:09.08 ID:nVW7dvYIO
小休止。
理屈は考えたもののループの軸を考えていなかった。
55 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 20:33:05.88 ID:T9MOwgsso
「杏子さんが立てた仮説通りなら、魔獣ラッシュに遭う運命にあるのはキリカ、それと契約すれば美樹さん」
そうね、その二人くらいね。元の世界でよく魔女化するのはその二人とまどかだったわ。
「時間遡行はどこまで自由が効くかしら?」
前と違って秒単位でポイント指定して跳べるわ。実際に跳んで無いから正確ではないけど元の世界のループ起点の日…一ヶ月と二日前までは戻れるみたい。
「十分過ぎて逆に枷になるかもしれないわね……」
どういうことかしら?
「やり直しが簡単になる分気が緩みやすくなるということです」
……確かにその二人にまどか程の執着はできなさそうだし……ね。
56 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 20:48:26.26 ID:T9MOwgsso
「キリカでやるなら、因果を重ねるだけなら簡単かもしれません。二日前に戻ってキリカと一緒に必死に戦うことです」
あの戦いを繰り返すのね。私の意識は参加してないからどれ程だったかわからないけれど。それなら確かに簡単な話ね。戦いなら比較的熱中しやすいから。
「ここのポイントの問題点は……因果を重ねることでキリカが強くなってしまうこと」
それは確かにあるわね……まどかの時は契約させないことを前提としてたからそこをあまり気にしなかったけれど。
「その戦闘は無尽蔵のスタミナのキリカ、無尽蔵に湧く魔獣。これで真っ先に死ぬもしくは参加する意味が無くなるのは…」
私達ね。
57 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 21:44:59.44 ID:T9MOwgsso
「でもまぁ流石のキリカも自分を中心に無限に湧いてくるのが分かれば……ね」
『ね』じゃないわよ。何恐ろしいこと言ってるのよ。相当残酷じゃないそれ。
「前々から未来予知であの戦闘であの子が死ぬことはわかりきってました。その運命に囚われていて、抜け出す為には魔法少女を辞めるしかなかったんです」
言い訳にしか聞こえないわよ。正しいのはわかるけど。
58 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 22:16:52.19 ID:T9MOwgsso
「これだけ話しといてなんですけど、貴方は何が欲しいんですか?」
……あの子の居た証……他の人も認めてくれるような。
「だったらキュゥべえに『鹿目まどかについての記憶を皆に戻して』と願えば良かったじゃないですか」
……私と同じ思いをする人が増えて欲しくなかったの。美樹さんやまどかの家族がこんな思いを私のエゴのせいでするなら私一人で良いと思ったの。
「……矛盾してますよ」
わかってる!本当は私が欲しいのは靴なんかじゃない!生きた聖女様!まどかに生きて欲しかったのよ……人として……
59 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 22:30:25.46 ID:T9MOwgsso
「鹿目まどかの為に誰か、もしくは貴方自身を犠牲にすることはできますか?」
誰かというのは……話の流れからして呉キリカのことね。
「キリカが死ぬのは仕方ないと思っていますが、キリカが概念になるなら私が代わりになることは厭わないです」
私だって……
「迷いがありますね。まぁいいでしょう。それはキリカに因果をある程度束ねてから考えましょう」
……やっぱり私は弱いままね。忘れ去られるなんて慣れっこな筈なのに……本当に今更、消えてしまうのが怖いわ。
「気に病むことはありませんよこんなこと。そんな直ぐに割り切れる方がおかしいです。私だって今はこんなあっさり言ったけれど、実際直面したら……」
……。
60 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 22:40:47.91 ID:T9MOwgsso
「どうします?彼女の望んだ通りにこの世界を護るために戦い、彼女に導かれる日を待ち続けますか?」
「それとも、再びループに突入し、彼女を人として生きさせる為に別の戦いに向かいますか?」
どちらも長い戦いになりそうね。
まぁ、途中でもう片方に変えることは出来るし、答えは決まってるわよね。
「……健闘を祈らせてもらいます」
61 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/27(水) 22:44:36.90 ID:T9MOwgsso
今日はここまで。
キュベレイとか渋の「約束をもう一度」の影響が強いかもしれないです。
自分でも書いてて難しくなってきてわからなくなりかけました。
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/27(水) 22:49:29.13 ID:Ll/xTGWgo
面白ければいいじゃない
続きまってます
63 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 07:16:51.39 ID:8P/lFk3IO
簡単まとめ
改変後世界で、さやか未契約、キリカ死亡。
良心的なQBにより願い事を叶えてくれるというので、まどかを返して欲しいと願うも、素質が足りない、システムが崩壊する等の問題により断念。
結局願い事は盾を取り戻すことにした。
能力の自由度がかなり効くようになっている。
まどかの手がかりを求めて織莉子の元を訪れるも、織莉子もまどかのことを知らない。
だが、織莉子が盾を使ってキリカに因果を束ねて、契約の願いでまどかの代わりを作ることを提案する。
その後、まどかの証ではなく、まどかそのものを望んでいることを再認識したほむらは……
どうやらゆまちゃんの出番はなさそうです。
64 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 07:29:09.00 ID:8P/lFk3IO
そういえば私には知り得なかったことが一つあった。ループした後に私はどうなるのか。
何も残らないのか、一番最初の私が残るのか、抜け殻の私が残るのか。
それを知り得るのは私が去った世界の者のみ。もう一人時間操作系の能力者が居れば私はその答えを知ることができるのだが。
そもそもこの体は抜け殻なのか、それとも元の暁美ほむらを閉じ込めた状態なのか。
幾多のループでもそれを確かめることはしなかった。ソウルジェムを100m程離せば確かめられる。だが、殺されることを恐れたのかそれをしなかった。
65 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 07:35:36.87 ID:8P/lFk3IO
総ての可能性を考えて置き手紙を書いておきましょう。
私が居なくなった時用。
私の性格が変わってしまった時用。
私が死んでしまった時用。
……これでよしと。
さて、行きましょうか。
66 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 07:45:00.39 ID:8P/lFk3IO
……あの日の昼間ね。
複数回ループすることを考慮して先に置き手紙を書いておきましょう。
「ほむら!大変だ!地下鉄の駅に魔獣が大量発生した!皆はもう戦っている!」
さぁ、出陣よ。
一秒でも長く護ってやるわ、呉キリカ。
67 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 07:56:11.67 ID:8P/lFk3IO
ここね。美樹さんがよく魔女になった場所。
結界の入り口は……ここね。
中は大混戦だった。
巴さんがマスケット銃で零距離射撃と打撃、そして蹴りのパターンを。
織莉子は少し離れたところから球体を飛ばす。
杏子は一体一体丁寧に切り刻んでいて、呉キリカは複数の魔獣に、いっきに斬りかかる。
私も参加しましょう。
68 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 08:12:24.45 ID:8P/lFk3IO
こいつらはやはり大したことがない。
弓を二発、ボウガンなら五発くらい撃ち込んでやれば消える。
だが、この数なら話が別だ。
今の呉キリカの爪でも二発当ててやっと倒せるかどうか。
いくらスピードの速い呉キリカもこれでは間に合わないだろう。
69 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 08:33:51.22 ID:8P/lFk3IO
「レガーレ・ヴァスタ・アリア!!」
巴さんの上位拘束魔法が発動する。
その場に居る魔獣全てを拘束するが、次々と湧いてくる。
「いくらなんでも多すぎだろ!?」
それを聞いてしばらくした後、織莉子がハッとした顔をした。
どうやら気付いてしまったようだ。
構わず私は矢を放ち、盾で光線を弾く。
遠距離武器なので中心地的に考えて、囲まれることなく効率的に戦える。
そろそろ呉キリカの消耗が見受けられてきた。
彼女の速さは固有魔法によって補われている。瘴気全体にかけることによって新たに湧いてくる魔獣への対策はしてあるようだが、いかんせん魔翌力の消費が激しすぎる。
70 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 08:44:14.81 ID:8P/lFk3IO
「私ももうすぐ限界だ。ここは私の全魔翌力を以てこの瘴気ごと吹き飛ばそう」
「呉さん!そんなことしたら!」
させないわ。どうやら前回はここで散ったようね。
時間停止、一旦撤退するわよ。
「ほむら、そんなことできたのか…?」
「ダメだ!!撤退などプライドが赦さない!」
ちょっと!手を離したら……
71 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 08:54:39.56 ID:8P/lFk3IO
ドォォォン
……この虚しさを感じている辺り、成功なのかしら?
彼女を助けようとすること自体虚しいのだけど。
「━━━━」
「━━━━」
「━━━━」
桃色の光が……まどかね。
「━━━━」
その会話は聞いたわ。
72 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 09:08:57.55 ID:8P/lFk3IO
「成る程、君の話は実に興味深い。まるで本当の話みたいじゃないか」
本当だってば。
「でも、君の夢物語の域を出ない。証拠━━━━」
前回と同じように話しておこう。
「ところで、君と契約した覚えはないんだけど」
あれ?もしかして……もしかする?
「タダ働きは良くないね。君の素質に見合った願いを一つ叶えてあげよう」
ビンゴ
73 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 09:35:06.39 ID:8P/lFk3IO
そうね……じゃあ……
この盾に似合う剣でももらおうかしら?
「その剣にどんな魔法が付随するかは誰にもわからないけど良いだろう、君の願いはエントロピーを凌駕した」
時計の針の様な鞘の剣。美樹さんの剣と違って刺したり斬ったりするというよりは、叩きつけると云う方が正しいだろう。
盾には似合うけど、私には似合わな……
あ、日本刀みたいにもなるのね。
74 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 09:45:01.06 ID:8P/lFk3IO
さて、もう一度ループよ。
ループ毎に願いを一つ叶えられるのは大きいわね。その願いで肝心の願いを叶えることや、ループを省略することが出来ないのは仕方ないけれど。
環境が恵まれすぎて逆に辛いかもしれないわ。
75 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 10:19:22.50 ID:8P/lFk3IO
三周目
戦闘の序盤で剣を試してみる。
威力は魔法少女の武器としては普通だろう。
呉キリカの爪程の威力は無かった。
どうやら攻撃が当たってから終わるまで時間停止を自動でかけるようだ。
単純に武器を変えたのと変わらないので、当然結果は変わらず。
色々な虚しさを感じる。
次の願い事では拳銃を頂いてみた。
76 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 12:16:20.89 ID:8P/lFk3IO
四周目
拳銃は一番慣れた武器ではあるが、あの数相手にはどうも向かない、威力が低い為手数が掛かる。これではボウガンと変わらない。
途中から弓や剣に切り替えるも、運命に抗うことは出来なかった。
願い事としてバズーカ砲を頼んでみた
77 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 12:24:50.63 ID:8P/lFk3IO
五周目
バズーカ砲の威力は基本的には魔獣一匹を吹き飛ばす程度。威力はちょうどいいのだ。
ただ命中精度がイマイチである。時間停止をかけることが必要となってくる場合もある。そうなると必然的に燃費が悪くなり、途中で離脱する羽目になってしまった。
今回の願い事は機関銃にしてみた。
78 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 12:34:58.23 ID:8P/lFk3IO
六周目
この魔法機関銃は一発の威力は低いものの消費も少なく、手数は多い。時間停止を使わなくても当たるし、かなり優秀なのではないだろうか。
流れ弾さえ無ければ。
あまり軽い物でないので、腰を据えて扱うことになる。すると動き回れないので、フレンドリーファイヤーしやすくなる。もしくは攻撃のチャンスを失う。
結果、呉キリカの死を早めてしまった。
79 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 12:40:55.03 ID:8P/lFk3IO
やはりまどかの弓は威力、燃費、命中共に優秀で、弓を引く時間こそかかってそこの防御がガラ空きになっても、軽いので避ければどうということはない。
色々な武器に手を出さず、この弓に慣れた方が良いのだろうか。
願い事はアプローチを変え、魔獣や瘴気についての知識を要求してみた。
80 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 12:51:21.53 ID:8P/lFk3IO
「君の頭がパンクしても困るから、本にさせてもらったよ」
この本はもちろん魔法で出来た本よね?
「もちろん。誰も、僕達ですら知り得ない情報まで君の願いによって知ることができるようになったんだ」
それならループで持っていけるわね。
「ループ……?」
しまった、こいつらは私を世界から失ったら損なのだったわ。
81 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 13:02:39.94 ID:8P/lFk3IO
「成る程……君の本当の願いは自分では叶えられないから、そういった方法を取って……」
騙す様な真似をしてごめんなさい……
「でも、止めても無駄だろう?それに僕達が無理やり止めたら君はソウルジェムを濁らせてしまう」
どうやら普段の魔獣の瘴気と、魔法少女を[
ピーーー
]為の大量の魔獣が出てくる瘴気では種類が違うようで、後者は人の負の感情由来ではなく、世界意思のせいらしい。世界意思って何よ。
「マミや織莉子みたいに言えば運命の糸車を廻す者だね」
……成る程。
82 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 13:16:22.92 ID:8P/lFk3IO
七周目
そろそろ呉キリカが目に見えて強くなってきた。次、または次の次あたりではもう一撃で倒せるようになるだろう。
だが、元々攻撃翌力重視で、防御力は大したことがないのが呉キリカ。
彼女は避けるのが主体だが、魔獣のビーム弾幕を避けきれるわけもなく、私が時間停止を使おうにも介入すらできる状況にもなく、彼女は散って行った。
願い事は魔法少女の素質を見る力を手に入れることにした。
83 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 13:37:05.68 ID:8P/lFk3IO
八周目
どうやら私の赤縁メガネが素質を見る魔法のメガネになったようだ。
呉キリカの素質は私達の誰よりも大き
かった。
しかし恐らくまどかの物にはまだ遠く及ばない。ループの期間の問題なのだろうか、それとも思い入れの深さが…。
84 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 15:14:28.64 ID:8P/lFk3IO
九周目
改変前のループと違い、本当に同じ流れをループしているので精神衛生上良くないので、前回の願いは心を癒す魔法を覚えるのに使った。
呉キリカの五本爪の攻撃一撃で魔獣は大体沈むようになった。
ようやく「本気を出せば軽く撚れる相手」ということか。
今回は油断したところをやられたが、そろそろこの魔獣が無限に湧くのは自分が原因であることを悟ってもらわないと進めなくなりそうだ。何とも残酷な話だが。
願いはそろそろ私欲に使いたくなってきたので、「なんか私に似合いそうな魔法を使えるようにして」と言った結果、冷気の魔法が使えるようになった。
ループ中は恐らく使うことはないだろう。
凍り付かせるより普通に攻撃した方が早いから。
85 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 15:29:26.95 ID:8P/lFk3IO
十周目
戦いの時間が最初の時よりかなりかかるようになった。
杏子や巴さんもそろそろ戦いの最中に気付くようになったようだ。途中で二周目に織莉子がしたような表情を二人ともするようになったから。
彼女達が諦めてくれるのは好都合。私は相性の悪い武器で頑張る。茶番だ。
呉キリカ以外の犠牲が出ないのが不思議なくらいである。
今回も遊び心で「折角ほむらって名前なんだから炎の魔法を使いたい」と願った結果、火炎放射やファイヤーボールが出せるようになった。機関銃とバズーカの上位互換か。
86 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 15:39:36.44 ID:8P/lFk3IO
十一周目
今回は最初に一時撤退させ、巴さんの必殺技で結界全体を吹き飛ばしてみた。
だが、やはり原因の呉キリカがいる以上無限湧きは止められず、不意打ちで彼女は死んでしまった。
来るべき時に備えて今回は治癒能力を願った。上條恭介の腕や私の心臓くらいは治せる。グリーフキューブがないとキツいが。
87 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 15:54:13.43 ID:8P/lFk3IO
十二周目
そろそろ戦いに入り込む余地がなくなってきた。
キュゥべえ曰く、前々から素質は感じていたけど何故かそこまで強くなかった。
しかしこの戦いから以上に強くなった。
だそうだ。恐らくこの世界に私が来たことによって改変が起きたのだと思うが。
疲れたところにビームを食らって倒れたところにかけつけ、治癒能力を使ったものの、それが帰って自爆を決意させることとなってしまった。相変わらず罪悪感が凄い。
まどかを見捨てたことは一度も無かったが、今回は見捨てないと半永久的に終わらないという状況。
あぁ、癒し魔法を使わないと。
願いは人の勇気を駆り立てる応援魔法にした。
88 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 16:03:32.81 ID:8P/lFk3IO
十三周目
本来は呉キリカの契約前に跳んだ時に呉キリカの契約の願いを自分の願いの為に確保する為にこの魔法を得たのだが、今回は真逆の使い方をすることにした。
「キリカを見捨てる勇気……ッ!」
「あたしらはもうダメだ(棒)」
「呉さん……チラッ」
後で罪悪感に駆られること間違いなしだから余分なグリーフキューブの分は全部あなた達に癒し魔法をかけてあげるわ。
魔法を切ればロクに運動出来ないような身体だということを思い出したので因果レベルでもう少し肉付きを良くしてくれと頼んだ。杏子みたいなスタイルになった。
89 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 16:20:30.27 ID:8P/lFk3IO
十四周目
戦闘の途中で、呉キリカが爪の本数を減らし始めた。
三本爪でももはや不自由がないと言っても良いだろう。
仕留め損ねた魔獣のビームを腰に喰らって即死した。
単純にソウルジェムが砕けた場合はまどかは来てくれるのだろうか?
今更な話だがこの瘴気に魅入られた魔法少女は運も悪くなるようだ。
しかし次の周回以降はこの戦いは平行線に近いものとなるだろう。
そろそろアプローチを変えてみましょうか?
90 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/28(木) 16:24:41.42 ID:8P/lFk3IO
一旦ここで休憩。
そういえば本編のまどかは一撃でワルプルギスの夜を倒す程まで強くなってたね。
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/28(木) 18:12:38.33 ID:8sSmpYzY0
乙!
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/06/29(金) 09:05:16.88 ID:pnuPk5yIO
どうなるか全く見えない
まさか因果重ねてほむらが概念化して終わりとかないよね?
93 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/06/29(金) 22:10:04.95 ID:nJaL0oj6o
ちょっと考えてるから月曜日くらいまで待ってて。
94 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 08:11:35.02 ID:/xHqPVxCo
とりあえずキリカを利用するだけってのはマズイんで。
はい、明日までには考えておくんで。
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/01(日) 12:33:08.00 ID:OfWsGyy4o
やってることの意味がわからないのは俺がコミュ障だから何かな
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/07/01(日) 13:38:19.48 ID:2vmg92wro
そうだよ^^
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/07/01(日) 13:51:24.72 ID:gHXSy/nuo
神託もこれだけ居ればも読んでたけど
それに比べりゃわかりやすくなってる
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/01(日) 13:55:16.79 ID:OfWsGyy4o
「これだけ」は読んでたけどアレのほうが情景浮かぶし格段にわかりやすい
こっちはイメージがつかない
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/07/01(日) 14:36:15.54 ID:/SQQWkemo
頭がティロリズム
100 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 17:40:41.03 ID:OCts27GIO
大体固まった。
今までの作品みたいに「死ぬのね、仕方ないね」で済むとは限りません。
というか案外読んでくれてる人いるみたいで良かった。
レポート終わったら書き始める。
101 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 22:45:24.06 ID:/xHqPVxCo
急展開になるかもしれないけど、打ち切りではないからね。
再開する。
102 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 22:52:09.78 ID:/xHqPVxCo
十五周目以降
今回からは呉キリカを半永久的に続く戦闘に参加させないように止める形で行こうと思う。
当然織莉子がいる訳だから戦地へ向かおうとする。それにこの瘴気は呉キリカを[
ピーーー
]為のもの。止められないことは百も承知だ。
願い事に対する思いが薄くなってきて何を願ったかは覚えていない。
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/01(日) 22:58:27.02 ID:/xHqPVxCo
??周目
どちらも正確な記憶ではないが、そろそろまどかのためのループの回数に追いついたのではないか。
因果の量は……まだまどかの半分くらいだろうか。ということは折り返し地点か。
願い事は呉キリカを楽にしてやってくれで落ち着くようになった。
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/01(日) 23:02:30.36 ID:/xHqPVxCo
??周目
もうすぐまどかに追いつくのではないだろうか。
気を抜くと作業的になって無駄に周回を重ねるだけになり、因果の糸は束ねられない。
今まで三回ほど無駄にしてしまっている。呉キリカが私に対して戦闘態勢をとったからだが
105 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:05:43.33 ID:/xHqPVxCo
??周目
とうとう呉キリカの因果量はまどかを上回った。
というか因果ってどういう意味だったかしら?
本来の意味を誰か教えて頂戴。もう私はわかる気がしないわ。
106 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:08:02.33 ID:/xHqPVxCo
さて、これで因果を束ねるのはおしまい。
次は呉キリカ契約前に飛んで、契約の願いで……
覚悟を決めましょう。私はまどかを人として生かす為に動いてきた。
その為なら私が死ぬことも厭わないと思っていた。
良いだろう、私がまどかの代わりになろう。
107 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:14:36.06 ID:/xHqPVxCo
決意の直後、私は一ヶ月時を巻き戻した。
お馴染みの白い天井である。
呉キリカの契約のタイミングは恐らく私の転校よりは後。
先に美樹さん絡みをどうにかしておきましょう。
108 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:25:40.67 ID:/xHqPVxCo
上條恭介の腕を治すだけなら、ループ中の願いだけでどうにかなる。
だが、それで良いのだろうか?
私が救いたいのは美樹さん。
上條恭介などではない。
109 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:31:36.13 ID:/xHqPVxCo
というわけで病院付近に張り込み、美樹さんがお見舞いにくるたびに美樹さんには勇気の出る魔法をかける。
だが一向に告白しない。
そういう方面に疎い上に、あまり重要では無かったため気にして居なかったがどうやら美樹さんは自分の恋心に気づいていないようだ。
110 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:34:12.79 ID:/xHqPVxCo
こうなると私はどうしたら良いかわからなくなる……
何か案を……何か……
そうだ、志筑さんをけしかけましょう。
111 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:36:33.84 ID:/xHqPVxCo
学校帰りに習い事のために一人になったところに占い師のふりをして話しかけましょう。
そういえばあの占い師はいつ契約するのかしら。
あ、来たわ。あの緑のウェービーは間違いなく彼女ね。
112 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:40:02.13 ID:/xHqPVxCo
「そこの貴方……少しだけ時間を頂いても良いですか?私駆け出しの占い師でして……できるだけ多くの人の運勢を見ておきたいので少し見せてもらえませんか?」
元ネタなどはない。よくもまぁこんな適当が言えるものだ。まるで自分が言ったようではない言葉。
「私、今から用が……」
三分もしないから!お願い!
113 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:48:09.12 ID:/xHqPVxCo
黒いローブを着たままだけど、土下座してまで時間を貰った。念のため彼女にバレない程度に時間停止をかけ、彼女の時間を無駄にしない形で彼女の手をじろじろ見る。云うことは決まっているからそんな必要もないのに。
というか土下座するならストレートに頼めばいいような。
114 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/01(日) 23:51:23.11 ID:/xHqPVxCo
「ふむ……貴方ズバリ恋をしていますね。そして強力なライバルが居る。そしてそのライバルは動く気配がない」
志筑さんは物凄い驚いた顔をしている。
私の占いは当たるわよ、隣の街の白いののはもっと当たるけど。
115 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 07:22:20.96 ID:e3l67Cjvo
「普通に告白するのは抜け駆けになると思っているんでしょう?だったら宣戦布告してしまいなさい。できるだけ早期に」
彼女の思考回路はよく理解できないので、彼女のやったことをそのままやるよう促す。
116 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 09:26:25.46 ID:e3l67Cjvo
「ぶっ飛んだ話だと思うかしら?遅くなればなるほどライバルは精神的に追い詰められるわ」
ありのままの事実を伝えただけだ。インキュベーターを彷彿とさせるくらいに。
「最悪死に至るわ」
これまで言われたことが当たっているだけにこのセリフは刺激が強すぎたか。
117 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 09:28:47.68 ID:e3l67Cjvo
「そうね……身近な人の大怪我が治ったりしたら、そのライバルの死もしくはあなたの失恋、最悪両方が確定するわ」
ここまでヒントを与えれば十分だろう。
「にわかには信じ難い話ですが……参考にさせてもらいますわ」
絶対よね?
118 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 09:36:37.70 ID:e3l67Cjvo
翌日、美樹さんはお見舞いに来なかった。
早速志筑さんがやってくれたようだ。
美樹さんの家付近に張り込み、彼女に勇気の出る魔法をかけた。
あとは彼女次第だ。
119 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 09:55:15.44 ID:e3l67Cjvo
夜、美樹さんが急いで家から飛び出して来た。
これは上手く行くわね。
ここまでやってダメならあの男はダメね。
最後の仕事と行きましょうか。
120 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 10:02:14.99 ID:e3l67Cjvo
夜の面会時間ギリギリの病室に彼女は滑り込んだ。
願い事で得た透明化魔法でこっそり忍び込む。
「ど、どうしたんだい?さやか」
「恭介に…話があってきたんだ」
「話……?」
「うん、実はあたし━━━━」
甘くてクサい一連のやり取りは聞かないであげるわ。結果は聞かなくても見ればわかるから。
121 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 10:08:02.61 ID:e3l67Cjvo
どうやら二人は結ばれたようだ。
あとは……
「あれ……動…く?」
「ウソ!?恭介?」
『愛の力よ』
わざと聞こえるように呟いて私は去った。
122 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 10:16:54.75 ID:e3l67Cjvo
先のループでもこれができたらどんなに楽だったことか。
後は呉キリカの契約の願いだ。
先に美国織莉子に接触しておこう。
まぁ、それは明日でも良いか。
コンビニでお菓子を買って帰って寝ましょう。
123 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 10:32:56.25 ID:e3l67Cjvo
さて、美国邸に向かいましょうか。
事情をすべて説明して、呉キリカと前以って接触して、未契約状態を保ってもらわないと……
彼女はもう契約しているのかしら?
「……来ると…思ってた。暁美ほむら」
124 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 10:34:52.95 ID:e3l67Cjvo
一旦ここで切らせていただきます。昨晩は寝落ちしました。
幸い、怪文書を投下することはしませんでしたが。
深夜で書いてるのとごっちゃになりそうで怖い。
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/07/02(月) 10:45:11.87 ID:nYshUd7IO
乙
深夜でまだなんか書いてるの?
126 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 10:47:58.68 ID:e3l67Cjvo
杏子「ごめんな……」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1340977679/
看取られエンド後に杏子にブチ切れる織莉子が書きたくて一発ネタで始めたつもりだったのに、地の文付けて書いたせいでなんか続けてしまっている。
再ループ物です。
他にも何個か書いたけど途中で断念した。
球磨川vs.詠矢とか
127 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 10:54:12.99 ID:e3l67Cjvo
というか
これだけ居ればも元は一発ネタだったんですよね。
極端なこというとこっちも
「キュベレイおもしれーwwwwww」
「焔環の理とかかっけーwwwwww」
って始めました。
128 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 17:07:44.47 ID:StrELDUIO
地の文の使い方が間違ってる気がしてきた
>>1
です。
間違った旅路の果てに云々
再開します。
129 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 17:16:33.91 ID:StrELDUIO
「……来ると…思ってた。暁美ほむら」
呉キリカ!?この段階で何故……。
「安心してください、この子は契約していません」
……成る程、貴方が先に手引きしたのね。
「貴方は、途轍もない因果を持つこの子の契約の願い事を求めてここに来たんでしょう?」
……ええ、そうよ。
130 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 17:25:32.27 ID:StrELDUIO
「それで……君の願い事って?」
……円環の理と化した鹿目まどかと、その役割を交代すること。
「は?」
「君は……何をやり切ったみたいな雰囲気になろうとしてるの?」
……
131 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 17:30:54.65 ID:StrELDUIO
「君は鹿目まどかが消えたこの結果に納得いかなくて、正解だと思わなかったからこんなことしてるんじゃないの……?」
それは……
「私は認めないよ」
じゃあ……どうしろっていうのよ?
「そんなの簡単です、全部やり直してしまえば。今のキリカには神さえ[
ピーーー
]ような願いを叶えられる素質がある」
「改変をなかったことにして……もう一度やり直すんだ。暁美ほむら」
……やってやろうじゃないの。
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/02(月) 17:45:19.95 ID:StrELDUIO
「最後にもう一度聞くけど、このまま彼女の世界で戦い続けるか」
「もう一度魔女のいる世界で戦い、真の勝利を勝ち取るか」
「どちらを選びますか?」
決まって居るわ、私は再びインキュベーターに刃を向けるわ。
「……キュゥべえ、契約だ」
「待ってたよ」
さぁ、新たな戦いへのカウントダウンだ。
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/02(月) 17:50:38.14 ID:StrELDUIO
「あ、そうそう、誰か連れて行きますか?私はついて行きますが」
「私は……この願いじゃついていけないな」
「あと一人くらいは連れていけるんじゃないかな?」
……美樹さんは改変しても同じことをやるまで。
杏子は話せば協力してくれる。
巴さんは……確かに難関だけど……
そうね……貴方がきて頂戴。キュゥべえ。
「え?僕かい?」
134 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 17:59:30.85 ID:StrELDUIO
「じゃあ……私の願いはさっき伝えた通りで……」
「君の願いはエントロピー……いや、世界改変を凌駕した」
「さぁ、行きましょう」
「次の僕によろしくね、キリカ」
いざ、旧世界よ。待ってなさい、まどか。
辺りを光が包み込み……私達の意識が途切れた。
135 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 18:02:31.56 ID:StrELDUIO
一応、第一部、完。
織莉子、改変キュゥべえを連れて改変前世界に跳んだほむらの奮闘記はもうちょっと展開を考えてから書きます。
もし打ち切り展開のように見えたら、それは私の文章力の問題。
136 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 18:30:23.63 ID:StrELDUIO
味方が心強すぎる上に、過去二作品でマミさんクズ化をやらかしてるの考える時間を多めにとらせていただきます。
ぶっちゃけ土曜の夜まではほむら概念化で終了の予定でした。
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/02(月) 18:36:07.63 ID:BNXtwyBIO
憂悶聖女最早関係なくなっててワロタ
138 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/02(月) 19:20:42.67 ID:e3l67Cjvo
しかも今回はオリキャラ無し縛りあるしなぁ。
139 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 06:36:02.51 ID:rulyVOEIO
思いついたところまで書く。
コンマギと別人読んでたらインスピ湧いてきたわー。
140 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 06:42:23.35 ID:rulyVOEIO
気が付けば、ループ起点の病室。
私は再び運命に抗わんとする。
だが、いつもの殺風景な病室には白い一人と一匹がいる。
「リンゴ剥いておきましたよ?」
「なるほど……君の話は本当だったようだね」
有難く頂戴させてもらうわ。
141 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 06:52:58.76 ID:rulyVOEIO
「なるほど、僕が連れて来られたのはマミがこっちの僕、インキュベーターに依存しているからなんだね」
貴方はこっちの貴方達について思うことはあるかしら?
「魔法少女を家畜のように思ってる彼らと、良きパートナーと思ってる僕とは分かり合えなさそうだよ。」
142 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 07:09:43.07 ID:rulyVOEIO
こっちの魔法少女からは効率的にエネルギーを取れるけど?
「第一、ここは僕の帰属する宇宙ではない。僕の帰る場所はこの世界にはない。強いて言うなら……君達だ」
つまり、貴方はこっちにおいては宇宙より私達ってところなのね。
「まぁそんなところだね。僕は単に契約が取れて、テレパシーで話すペット程度に思ってくれ」
「壁をすり抜けられる、が抜けてますよ」
143 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 07:16:00.16 ID:rulyVOEIO
「でも、僕を利用するのは構わないけど、僕は嘘をつくことはできないことを忘れないでくれよ?」
隠し事をしたり、言葉遊びでミスリードを誘うのは得意でしょう?
「まぁね。早死にしそうな子を諦めさせたりするのに」
こっちの貴方と真逆ね。
144 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 07:22:43.29 ID:rulyVOEIO
「そういえば、ほむらは散々願いを叶えたと聞いたけど、織莉子は何か叶えたい願いはあるかい?些細なことなら無条件で一つ叶えられるよ」
「……魔法の杖が欲しいです」
メルヘンな発想ね。便利なのはわかるけど。顔真っ赤よ。
「君の願いは世界意思を凌駕した、受け取るがいい」
マジカルロッドを。というか凌駕するものコロコロ変わり過ぎじゃないかしら?
145 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 07:35:38.91 ID:rulyVOEIO
「今回しくじったら恐らくまた一人での戦いに逆戻りですからね。頑張って今回でスパッと終わらせましょう」
「意外に軽く言うんだね君も」
まどか、待っててね。
第二部 開幕
146 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/03(火) 07:42:30.65 ID:rulyVOEIO
改変後キュゥべえが飛ばされてくる奴の影響も受けてたね。
あれはエタってしまわれたけど。
次の更新はいつになるかはわからない。
あっちはその場のテンションで書きたいこと書いてるけど、こっちは考えて書いてるからさ。
神託みたいに詰め込みすぎになってオーバーヒートからの打ち切り展開にはならないようにしたい。
あと、改変後の物語を期待してた人、ごめんなさい。気がついたらループしてて、気がついたらキリカがほむらにキレてました。
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2012/07/03(火) 20:59:26.03 ID:urOmfkIno
なんでsaga(サガ)書かないの?
sage(下げ)じゃないぞ。
148 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/03(火) 21:00:23.04 ID:yZ2cjvpGo
BB2Cのデフォルトがsage単体だから忘れちゃうんだよね……次から気をつける
149 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/04(水) 08:51:35.77 ID:C0mHi8uIO
「でも、前より難易度は高いんじゃないのかい?」
「キリカのこともありますからね」
確かにそうね。でも彼女はまどかとは違う。まどかが特殊すぎるのだけれど。
だからそこまで気にすることはないわ。
適当にインキュベーターのやってることを全部話してしまえば聞き分けてくれるはずよ。
150 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/04(水) 08:58:53.41 ID:C0mHi8uIO
彼女のことは、織莉子、貴方に任せるわ。
「了解しました」
「じゃあしばらくは僕と君の二人の行動かな」
そうなるわね。少し対策を練りましょうか。
「まず、この世界の僕らからは外見でバレることはないけど、それはマミ達も同様だ」
真実を教えた時に殺されたらおじゃんってことね。
151 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/04(水) 09:07:20.56 ID:C0mHi8uIO
「かといって外見の区別を付けたらマミ達だけでなく、彼らからもバレてしまう」
じゃあ……転校初日に彼らのうち、一体を葬るわ。その時に入れ替わって頂戴。
「了解したよ」
そしてお菓子の魔女のグリーフシードを発見した時に私に連絡を頂戴。
152 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/04(水) 09:16:10.82 ID:C0mHi8uIO
転校前に終わらせるべきことは美樹さん絡み。
前回同様志筑さんを嗾け、美樹さんに勇気を出させ……
今回も成功した。これで美樹さんは放っておいても大丈夫だ。まどかの囲い込みの為に契約されることもない。
153 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/04(水) 09:42:01.58 ID:C0mHi8uIO
このやり方は確実に志筑さんが泣き寝入りする羽目になるのだけど……
死者や契約者が出たりするより遥かにマシね。
正直中学生なんて失恋してなんぼよ。
生死に関わるから半ば無理矢理くっつけたけど。
154 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/04(水) 09:50:32.35 ID:C0mHi8uIO
転校日までは適当にエイミー助けたり魔女を狩ったりしましょう。
鳥籠の魔女なんて火球一つで結界全体が燃え盛るなんて思わなかったわ。
幸い巴さんに会うことは無かった。
155 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/04(水) 12:43:59.96 ID:C0mHi8uIO
道で志筑さんがなにやらキョロキョロしている。
きっと私を探しているのだろう。
まぁ……怒るのは仕方ないわね。
でも出て行ってやることはない。
正体もバラして居ないことだし、逃げ切ることにしましょう。
156 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/05(木) 07:37:31.60 ID:9/5tQRoIO
そういえばメガネをかけてるのよね。
視力矯正ではなく、インキュベーターやキュゥべえが得ることの出来る情報を受け取る端末なのだが。
正直言って必要はない。情報は大体知り尽くしているから。
インキュベーターの恐るべきは情報力ではなく、人間の物とあまりにもかけ離れた
157 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/05(木) 07:38:20.01 ID:9/5tQRoIO
倫理感である。
158 :
悪い、途中投稿しちまった
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/05(木) 07:50:00.81 ID:9/5tQRoIO
地球人の一少女に、宇宙を救う為に地球を滅ぼす存在になれなどと言うのだ。
地球を滅ぼすのを抜きにしても酷い話だ。
そんなこんな言いつつ、髪の毛を縛る。
ストレートヘアーは二股に分かれた髪が直らない。これは弱い頃の私を捨てきれないことを示しているように見えたから縛ることに決めたのだ。
今回は織莉子が協力者だからサイドテールにしましょう。
ポニーでもツインでも別にどれでもいいのだが。
159 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/05(木) 09:30:20.78 ID:9/5tQRoIO
ごめん、ここ数日眠気が異常なんだ。
三つも並行してるのはおいといても更新遅くなります。
160 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/05(木) 12:51:12.44 ID:FtkmZvmIO
低血圧、低血糖と貧血で役満でした。
ゆっくり更新していきます。
レスをくれたら元気も出るかなって。
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/05(木) 13:02:26.82 ID:+KUqSamDO
俺は肥満、高血圧の成人病役満支援(´・ω・`)
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/05(木) 19:31:28.48 ID:b64mRujHo
レスしてなくても楽しく読んでるぞ!
伝わらないけどな!
163 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/06(金) 22:03:13.24 ID:lJZpbq3ko
あまりにもまどかSSが衰退しすぎて私のが面白く見えるレベルなんだが。
レスありがとうございます!
ですが、今のところ「私TSUeeeeee!!!」展開しか思いつかないのが残念。
本当だったら私は再びあの世界へ繰り出す。今度は仲間が居る。みたいな終わりにしても良かったけど、並行してやってるのがある以上投げたと思われそうで
164 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/07(土) 22:54:28.41 ID:KPxACCIpo
ほむら「この時間軸の奴らめんどくせえええ」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1341302098/
マジなにしてんだろ。
こっちのことも考えてるからね。
というかあっちはあんま考えないで書いてるというか
165 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/08(日) 21:47:04.54 ID:nY0qZMOWo
私、決めた。
次は戦闘描写の練習がてら、懐ゲーのボスを魔女として登場させよう。
ちなみに今回はワルプルの股にダイブはしませんので
166 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/08(日) 23:45:44.35 ID:nY0qZMOWo
「……おじさんの話はつまらないかな?最近みんな病室にこもりっきりだね」
「えっ、みんな最近はゲームに夢中なの?」
「君もゲームがやりたいけど、目が悪くてお医者さんから止められてるからおじさんのところにきてるだけなんじゃないかい?」
「おじさん悔しいなぁー」
「でも、そこの君は毎日来てくれるね?」
「なんか嬉しいなぁ…君、名前は…?」
「うーん、……かっこいい名前だね!」
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/08(日) 23:47:05.50 ID:3wZrGLMko
ワルプルまんこ…(´・ω・`)
168 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 00:02:14.90 ID:rabs2ORco
転校初日、クラスでのやり口は全く同じ。
ただ、まどかへの言葉はあのような冷たい物ではなく……
「鹿目さん、貴方は自分に自信を持てているかしら?」
かつての自分が弱かったことを匂わせながら、彼女の自己啓発を図る。
「真に変わりたいと思うなら自分の力に頼りなさい。己は答えてくれるはずよ」
そこそこ話に乗ってくれていたので、最後にこう言っておく。これくらいは赦されるだろう。
「貴方はとても優しい、強くなれるわ。そう私は確信した」
実際に見ているから。
「だから貴方が望むなら私も協力させてもらうわ」
これくらい言えば保険にはなるだろう。
169 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 00:07:41.11 ID:rabs2ORco
美樹さんは完全に惚気ている。
志筑さんは微妙な表情だ。
そして、まどかは美樹さんの惚気話に夢中だ。よくも飽きない、呆れないものだ。
あまりにも惚気すぎて飽きたり、彼の家から美樹さんに苦情が来たりしないか不安になる。何か対抗策を練るべきか。
いや、それは私の仕事ではない。
170 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 00:11:27.02 ID:rabs2ORco
やる気の生存報告代りの短めの更新でした。
まだ書いても良いけど、ちゃんと起きてる時に書いた方がいいかなって。
171 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 14:01:15.83 ID:PdLcX0cIO
ショッピングモールにてまどかに接触を図るインキュベーターを始末した。
攻撃の効率が上がったせいか、ボロボロの状態でまどかたちに見つかり…信用を失い……という最悪パターンにはならなかった。
上手く行きそうな気がしたので、今回はインキュベーターとは上手くやっている設定で行こう。私が上手くやっているのはキュゥべえだけでインキュベーターとは関わりたくもない。
172 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 14:05:03.16 ID:PdLcX0cIO
しかし、始末した個体が死ぬ直前にまどかを呼んだせいでまどかたちが使い魔の結界に飲まれてしまった。
「60点ってところかい?ほむら」
ええ、でもあとあとのことを考えればこの方が良いかもしれないわ。
入れ替わりが成功しただけでも良しとしましょう。当分はあいつらも貴方の正体には気づかないはずよ。
173 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 14:09:06.44 ID:PdLcX0cIO
「あなた達!大丈夫かしら?」
とりあえずベタベタなセリフを言っておく。
飲まれている時点で大丈夫ではないのだが。
「ほむらちゃん!?」
とっとと片付けさせて貰うわ。
魔法製でなければ肩が外れること間違いなしのこの2丁拳銃で。
174 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 14:20:19.92 ID:PdLcX0cIO
一体…また一体。
無駄の無い動きで撃ち抜いていく。
「ほぇ……」
美樹さんが驚嘆し、まどかが憧れの目で見ている。
まどかに関してはまずい傾向かもしれない。
しかし、まどかをドン引きさせるような戦いをできて、且つ使い魔相手に使える燃費の物を持ち合わせて居ない……
巴さんが来るまでに片付けなくて……
在らぬ方向から使い魔を何かが貫いた。
鳴呼……間に合わなかった……
巴さんが来てしまった。
175 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 14:32:03.74 ID:PdLcX0cIO
「マミも来たのかい?」
キュゥべえのこの親しさには嘘は無い。
彼が親しくしていたのは別の巴さんだけど、巴さんは真実を知らないので基本的にやることはあちらもこちらも変わらない。
「あら、新しい魔法少女の子?」
「いや、ベテランだよ。最近遠いところからやってきたんだ」
ところとはどういう漢字を振るのかしら?世界?時空?それとも東京?
「どうして教えてくれなかったの?」
巴さんがキュゥべえに問い詰める。本人にそのつもりはないでしょうけど。
176 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 17:35:51.65 ID:PdLcX0cIO
「僕も知らなかったのさ、来ていたことに」
(こっちの)あなたも知らなかった…ということね。嘘ではないわ。
「へぇ……あなた、名前は?」
二人掛かりで使い魔を狩る中、彼女は私に尋ねて来る。
「暁美ほむらよ。そこの二人のクラスメイト」
「あら、同じ学校なのね。私は巴マミよ。よろしくね、暁美さん」
ええ…よろしく、巴さん。
177 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 17:46:16.79 ID:PdLcX0cIO
ざっとこんなものかしら……?
巴さんに大技を出させないようにわざとちょこまか動き回りながら戦ったので少し疲れた。
大技なんて出したらまどかが憧れてしまう。最初に会う魔法少女が巴さんのようなタイプなのは都合が悪いのだ。一番よろしいパターンは呉キリカかしら?
178 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 17:54:21.27 ID:PdLcX0cIO
「ほ、ほむらちゃん達は何者なの……?」
悪魔に魂を売った愚か者です、とは言えない。
「魔法少女、今みたいなバケモノを狩る者よ」
「魔法少女……?」
二人とも目をまん丸にしている。無茶もない。
「詳しくは……私の家でお茶でもしながら話さない?」
巴さんは契約のデメリットを戦いの宿命……それも曖昧にしかわかっていない。だからこの二人を引きずり込もうとしてしまう。残酷な運命に。
179 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 18:01:33.45 ID:PdLcX0cIO
「そんな必要あるのかい?マミ」
キュゥべえの言葉に目を丸くする巴さん。この場で目を丸くしていないのは私だけではないか。
「確かに魔法少女になる時に願い事が一つ叶う。でもその後のことを考えれば彼女達をわざわざ巻き込むことはないんじゃないかな?」
巴さんは知らないけど、その『その後のこと』には魔法少女の真実のこと全てが含まれているのだろう。
180 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 18:07:33.94 ID:PdLcX0cIO
「そ…それは……」
「仲間が欲しいならほむらが居る。それに最近契約した隣町の白い魔法少女だっている。何も新しい魔法少女を増やすような真似をすることはないんじゃないかな?」
後で改変世界でも巴さんをこうやって止めていたとか。
「魔法少女のことを知りたいなら明日、学校でざっと教えてあげるわ」
まどかと美樹さんにそう言い私は去る。
181 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 18:24:37.34 ID:PdLcX0cIO
「マミ、自分の契約した時の状況を思い出してくれ。一生のお願いを使うのはああいう時だ。何気ない願い事なんかで契約したら杏子以上に後悔する羽目になるに違いない」
「……」
「マミ、もう少し考えて欲しいな」
「わ、私たち帰りますね!助けてくれてありがとうございます!」
182 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 18:32:29.03 ID:PdLcX0cIO
『ほむら、少しマミに強く当たってしまったから明日あたりフォローを頼むよ』
『わかったわ。彼女の色眼鏡のついた解説に毒されると危ないからこれを回避できたのはグッドね』
『マミに少し恥をかかせたから75点ってところかな?』
『……そうね。そんなところよ』
『ところで、僕を送り込んだのはマミの牽制の為だけじゃないんだろう?』
『……ええ』
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/09(月) 18:35:09.56 ID:pAqlXfaZo
両方ジャンルてか大分類的には魔法少女モノなんだけど……
184 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 18:39:29.66 ID:PdLcX0cIO
お菓子の魔女との戦闘で彼女は必ずと言って良いほどピンチに陥る。
例外は魔法少女狩りが起きている時等、気分が嫌でも引き締まる時。
そこで彼女が自信を喪失する前に、魔法少女の真実を教えておく必要がある。
『でも、下手に話して僕が殺されてはおじゃんだ』
そこに私が居合わせれば良い話よ。
『なるほどね』
185 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 19:20:34.70 ID:PdLcX0cIO
『ところでだけど』
何かしら?
『奴らと入れ替わるようなことがあっても見分けがつくように合図でも決めないかい?』
名案ね。何が良いかしら……
『一回転はどうかな?』
巴さん以上の決めポーズみたいね……まぁいいわ。それでいきましょう。
186 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 19:24:53.09 ID:PdLcX0cIO
ここまでにしておこう今日は。
>>183
は誤爆?
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/09(月) 19:33:58.05 ID:pAqlXfaZo
乙!
ごめんなさい、誤爆してました……
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/09(月) 19:45:10.34 ID:+0S17owIO
三つもよく頑張るよな
189 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 20:25:28.28 ID:rabs2ORco
杏子「ごめんな……」
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1340977679/
カップリング物の練習と称して書き始めたものです……って前にも書いたっけ。
おり→ほむ
あんめがほむ
キリカまどか先輩後輩関係
キリあん
等迷走しております。良ければ読んで頂けると幸いです。
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/09(月) 21:36:19.25 ID:TyOPjmN2o
手広げすぎワロス
よく書けるな
俺は無理だわ
191 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/09(月) 23:21:48.24 ID:rabs2ORco
極端に言えばかまって欲しいから書いているような(ry
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/09(月) 23:35:16.69 ID:RXqjhgueo
ほむあん好きだからどんどん構っちゃいますよ!
乙!
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/10(火) 00:33:26.19 ID:Rg+Eve0ao
ゆまキュゥ出たら構うよ!
乙!
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/10(火) 00:52:34.32 ID:+SX+FDAPo
僕はほむキュゥ!
195 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 07:18:40.47 ID:xd4ZJ2ZIO
「それでさ、魔法少女ってなんなの?」
言い出したのは私だけど、どうして折角遠ざけた人にも説明しなきゃいけないのかしら……
「……昨日みたいなバケモノの同類よ」
最初は脅しをかけてみる。魔法少女はヒーローではない。ましてや誰も護れていない私なら尚更。
まどかは怯えた目、美樹さんは猜疑心に溢れた目で見てくる。
196 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 07:24:45.70 ID:xd4ZJ2ZIO
「願い事を一つ叶えるという条件で、昨日みたいなバケモノになるまで、そのバケモノを狩り続ける。それが魔法少女よ」
正確には更に大きいバケモノになるのだが。
「そんな……どうしてマミさんとほむらちゃんはそんなものに……」
真っ当な疑問だ。
「最初は知らなかったのよ。巴さんはまだ知らないと思うわ。というかバケモノになってから始めて知る子が多いわ」
197 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 07:36:43.25 ID:xd4ZJ2ZIO
「じゃあほむらちゃんはそのバケモノになるまで戦い続けるの?」
……
「そんなこと聞いてどうするのかしら?」
少し突き放してみようかしら。
「ほら、願い事叶うんでしょ?その願い事で……」
「ふざけないで……」
急に頭に血が登りそうになった。
あんなこと繰り返す訳にはいかない。
「……魔法少女のことはもう忘れなさい。幸せな生活がある貴方達には関係ないこと、首を突っ込んでも百害あって一利なしよ」
198 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 07:51:52.99 ID:xd4ZJ2ZIO
グリーフシードについて説明すればお菓子の魔女の結界に巻き込まれることは確定と言ってもおかしくないだろう。
例えインキュベーターではなくその場に居るのがキュゥべえだとしても、二人の性格上。
最期だけを説明すればいい。
199 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 07:59:01.39 ID:xd4ZJ2ZIO
「それと、私の居ない時にキュゥべえとは話さない方が良いわ。昨日私と居たキュゥべえは契約に消極的だけど、他のキュゥべえは隙あらば女の子をバケモノにしようとするから」
忘れろと言ったのにこれは変な話か。
「キュゥべえって何匹もいるの?」
「ええ、でも私と居た子は特別。あの子は魔法少女を増やすことには反対なの」
これくらいは言ってもいいか。
200 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 08:09:24.45 ID:xd4ZJ2ZIO
眠いから中断。
201 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 11:02:48.77 ID:tSKTF0TIO
眠い、眠すぎる。
グミを一袋全て頬張ると、私はBB2Cを起動し……
再開します。多分。
202 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 11:11:37.17 ID:tSKTF0TIO
今日は薔薇園の魔女。
明後日はお菓子の魔女が現れる日。
正直言って私にとっては魔女と戦う方が好ましい。大技を使えるから。
しかしそれを使う理由は巴さんとは真逆。
周りを引かせるようなむごい戦い方をできるから。
どうせ好奇心の塊のようなお年頃。こっそり見に来ている可能性だってある。
私達が同じバケモノであることを見せつけてやる必要がある。
203 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 11:20:42.83 ID:tSKTF0TIO
薔薇園の魔女の結界に向かう途中、案の定背後に気配を感じる。
あの二人は後で尻でもはたいておこうかしら?
二人にきづかないフリをしながら、二人に危険が及ばないよう使い魔を追尾ボウガンで片っ端から狩る。これでも一発当たれば倒せるのは嬉しい。
204 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 11:28:49.10 ID:tSKTF0TIO
深奥、魔女の部屋へ入ろうとした時
「暁美さん?」
巴さんが来たのね……
「一般人二人も結界に連れ込んでどういうつもりかしら?」
……弁解の余地は……
「ごめんなさい、新しい武器を試す為に使い魔殲滅に全神経を傾けていて、気づきもしなかったわ」
「……まぁ一匹残らず狩ってるからいいわ」
うまく丸め込めた。
205 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 11:43:56.18 ID:tSKTF0TIO
「グリーフシードはどっちでも良いけど、この魔女を今回譲ってもらえないかしら?試したいことがあるの」
「……良いわよ。貴方案外ええかっこしいなのね」
違うわ。貴方のええかっこしいを見せないためよ。
扉を開くと部屋の中央に異形が居た。
しかし私は部屋に足を踏み入れることはなく、冷気の魔法の応用で
こなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいい
を舞わせる。
「部屋全体を包むのは凄いけど、攻撃になってないわよ?そんなに冷たくもないし……」
考えが甘いわ。組み合わせよ。
私は爆弾を取り出し、部屋に放り込む。
扉を閉め少し待つ。
206 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 11:55:54.37 ID:tSKTF0TIO
物凄い爆発音が聞こえた後、結界が消え始めた。
どうやら成功したようだ。
まどかと美樹さんはともかく、巴さんも呆然としている。
「す、すごいね……」
「大量の小麦粉があればあなただって出来るわ」
サイドテールを振り回しながら言う。
「グリーフシードは私達二人でちょうど使い切るくらいよ」
じゃあ使わせてもらおうかしら。
207 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 12:03:17.11 ID:tSKTF0TIO
「その……勝手について来てごめんなさい……」
「戦いには興味が湧いちゃって……」
「次から気をつけてくれればいいわ」
サモアにくるつもりでサマワにきてしまった表情で居る二人は謝ってくるが、計算通りなので私はとりあえず微笑みかけておく。
「巴さん、この後良いかしら?」
用事は早く終わらせるに越したことはない。
208 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 12:47:19.06 ID:tSKTF0TIO
巴さんの家でお茶を頂きながら二人と一匹で話すことになった。
このお茶会でいつ銃声が鳴るかわかったもんじゃないので、ソウルジェムとキュゥべえにはあらかじめ魔法をかけておく。
自殺までは対策できないが。
「夜分遅く失礼します」
さぁ……ここからが頑張りどころ。
最悪時を少し戻してやり直せば……できればそれはしたくないけど。
209 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 13:00:11.05 ID:tSKTF0TIO
これか授業。夕方また始めるかも。これとは限らないけど。
210 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/10(火) 22:04:50.77 ID:FEwXF9w4o
こっちのせいで、並行してやってるギャグ物が地の文だらけになってて恐ろしいことに。
クズマミさんを繰り返さないためにもう少し展開を考えてからにします。
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岡山県)
:2012/07/11(水) 00:39:25.13 ID:P6jH8opA0
乙
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/12(木) 00:53:09.59 ID:rGv1oFUCo
とにかくここの
>>1
はマミが吐くほど嫌いだからな
213 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 06:08:52.16 ID:FSsSDCWSo
無知の知を持たないマミさんはついついああいう扱いになりがちなんですよね……
別に嫌いなわけでは無いです。
エロ同人がマミさんばっかなのはビキビキですけど
よく考えないとまた繰り返すからなぁ
214 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 07:20:16.13 ID:3UrGDW4IO
「いらっしゃい暁美さん。紅茶はストレートでいいかしら?」
本当はコーヒーを頼みたいところだが、それは織莉子のところに行った時にでも頂こう。
「ええ、紅茶を頂くのは久しぶりね」
改変後ではコーヒーをいただいていたから。あっちの巴さんは私がコーヒー派だと知っている。
「……同じだわ」
三つ編みの頃に飲んだ巴さんの紅茶と同じ。まぁ当たり前なのだが。
215 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 07:29:22.24 ID:3UrGDW4IO
「あら?この茶葉を使ってる人が他にも居たのかしら?」
茶葉の缶を見せてくる。改めて見ると高そうだ。
「前に組んでいた人がね」
「あら、その人とは仲良くなれそうね」
……貴方自身なんだけどね。
「それは……叶わないわ」
「……亡くなったのね」
まぁ合ってるけど、そういうことじゃないわ。
「ええ……優しくて頼りになる人だったわ」
そして寂しがりや。
216 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 07:46:32.54 ID:3UrGDW4IO
「それで、要件は何かしら?」
早いのね。私をまだ信用してくれていないのかしら?
「……魔女についての情報よ」
先ずはお菓子の魔女について話しましょう。
「ちょっと紙とペンを貸してもらえないかしら?」
この段階で信用してもらえないでもいい。
お菓子の魔女の情報が合っていることに気づいてもらえば、他に話したことも信用してもらえるだろう。
217 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 08:10:40.91 ID:3UrGDW4IO
「こういうぬいぐるみみたいな魔女が居てね、弱そうに見えるけど……」
魔女のことだけを説明する。
「途中で口からこの大きい蛇のようなバケモノが出て来るの。これが何度も脱皮して執念深く襲って来るわ」
「へぇ…それでこの魔女がどうかしたのかしら?」
察して欲しかったけれど仕方ないわね。
218 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 08:16:43.40 ID:3UrGDW4IO
「……根拠は言えないけど、この魔女が明日辺りに現れるわ」
「こいつをどうしたいの?」
……
「もし、対峙した時この魔女とどう戦うかしら?」
「……正直、私と相性が悪過ぎるわ。私の魔女相手の戦術は縛ってから大技。脱皮されては意味が無いわ」
魔女相手のというのが意味深ね。魔法少女相手と云う意味かしら?それとも普通に使い魔相手のことかしら?
219 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 08:23:22.11 ID:3UrGDW4IO
「そう、だからこの魔女を私に任せて欲しいの。グリーフシードは別に貴方にあげてもいいわ」
「……この前の魔女のこともあるけど、もしかして……貴方戦闘狂?」
酷い言われ様だ。ちゃんと考えがあってのことなのに。
「そうね……超弩級の魔女も狩りたいわね。舞台装置の魔女とか」
「あの伝説の?」
「あと三週間しないうちにこの街に来るわよ。根拠は言えないけど」
「そ、それは本当かしら?」
ええ、本当よ。
220 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 08:49:29.37 ID:je+krw8IO
「ところで巴さん、ソウルジェムを真っ黒にしたことはあるかしら?」
「……無いわね」
恐らく今の空白は杏子との別れの時を思い出したのだろう。
「ソウルジェムが濁りきったらどうなるか知っているかしら?」
「知らないわ。魔法が使えなくなると認識しているけど」
……
「これから云うことはショッキングで信じられないかもしれないわ。でも貴方はソウルジェムを真っ黒にしたことはないということを忘れないで」
「え、えぇ……」
ついに来たわ。この時が。
221 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 09:32:03.85 ID:je+krw8IO
「ソウルジェムが濁りきった時、私達魔法少女は人間としての死を迎え、ソウルジェムからは魔女が産まれるわ」
「そ、そんな馬鹿な話……」
「事実だよ」
キュゥべえが現れた。そして自分の尻尾を追いかけ回す様に一回転した。
「ソウルジェムは君たちの本体だ。ソウルジェムがダメになったら身体を動かすことも出来なくなる」
「えっ……どうしてそんなことを……今まで……」
「こういうショックを与えてソウルジェムを濁らせ魔女を産むのがあいつらの狙いだからだよ」
「あいつら……?」
巴さんはかなり困っているようだ。
無理もない。私もまどかの変わり果てた姿を始めて見たときは……思い出したくもない。
222 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 10:19:26.41 ID:je+krw8IO
「他の僕達……そう呼ぶのがわかりやすいかな。僕は例外として、他の個体はどんどん契約して、人間を魔法少女に、魔法少女を魔女にしようとしてるんだ」
「貴方と一昨日の昼間まで一緒に居たのもそういう奴よ」
「じゃあ……私は騙されていたの?同族殺しをしていたの?」
適度に癒しの魔法をかけておきましょう。
少し彼女も滅入ってきてる。
223 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 12:24:13.32 ID:RX9NchGIO
「同族殺しではなく引導渡しと弔いよ。あんな姿になって尚生きていても辛いだけ」
少し彼女の表情がやわらいだ。本当に優しいのね。
「騙されていたことに関しては……」
「私はそれしか道が無かった。だからそっちは諦めるわ」
貴方はそうね……杏子に関しては何とも言えないけれど。
224 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 12:36:09.50 ID:RX9NchGIO
「でも、このキュゥべえだけは味方よ」
自分が話題に出るとまた一回転する。
「僕は契約する気なんてさらさら無いし、魔法少女を魔女にするつもりはカケラも無いよ。むしろ僕は魔法少女のメンタルケアを仕事としてきたからね」
「詳しい話はややこしくなるから話さないけど、この子がいる限りはあの子達に他の個体を近付けることは無いわ」
「そう……なら安心ね。この前はごめんなさいね。彼女達を勧誘しようとして」
「結果オーライよ。気にしてないわ」
一先ず巴さんはもう大丈夫かしら?
225 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 12:46:22.96 ID:RX9NchGIO
「ところで、貴方の昔組んでいた人達のことについて教えてくれないかしら?」
むぅ……なかなか難しい。うまく濁して話さなければ……
それから私はまどか、美樹さん、杏子、そして巴さんのことについて正体を気づかれぬ様話した。
「仲間が居るって良いわね」
そう微笑んだ巴さんの顔は最初に芸術家の魔女から私をまどかと助けてくれた時を思い出させたような気がする。
226 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 14:58:56.71 ID:RX9NchGIO
巴さんにもキュゥべえとの合図、一回転を教えた。
キュゥべえは遊んでいる犬のような、私は髪をかきあげる仕草に追加したような感じでやっているのだが、巴さんは果たしてどのような一回転をするのだろうか。
私と案外被るかもしれない。
227 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 15:08:10.18 ID:RX9NchGIO
病院にお菓子の魔女が現れるのはわかりきって居るので、張り込んでおく。
摘まんでキュゥべえに処理させることは……出来なさそうだ。そもそもこのキュゥべえがこの大きいグリーフシードを処理出来るか怪しい。
グリーフシードの処理は問題になるかもしれない。
228 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 15:16:11.97 ID:RX9NchGIO
結界が展開された。
使い魔はどうせ後ろから付け回してるであろう巴さんがどうにかしてくれる。
最深部、天井の高い広間。
まだ魔女は孵化していない。
椅子をあらかじめ破壊しておこう。
もちろん魔翌力がもったいないので強化なしの蹴りで。
229 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 15:19:36.81 ID:RX9NchGIO
さぁ、魔女が孵化したわ。
ボロボロの部屋を見てどう思うかしら?
とりあえず炎の球を放ってみる。
燃え始めたわ。中身が出てきても良いように盾のスタンバイをしましょう……
ニョロォ
来たわ。
230 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 15:29:17.25 ID:RX9NchGIO
さて、どうしましょう。
魔翌力の消費を控えて爆弾で倒すか。
矢や炎の球を連射するか。
とりあえず口の中に爆弾をいれ、避難。
魔女は私を仕留め損ねたことに驚いた後、口内での爆発に怯む。そして私の姿を探す。
真後ろで私が特大の剛弓を引き絞り炎を纏った矢を放たんとしているのに気づくこともなく。
231 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 15:38:19.31 ID:RX9NchGIO
仕留めた。あっけないわね。
「暁美さん、一撃必殺タイプは向かないんじゃなかったのかしら?」
やっぱりつけていたのね。
「貫通力が強かったから行けたみたいよ」
「うーん……私も弱点のカバーをしないとそろそろマズイかしら?」
……
232 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 15:46:37.58 ID:RX9NchGIO
私の元の強みは時間停止。動けなくなる前ならどうとでも動ける。
弱みは魔法武器や攻撃魔法を持たないこと。
それは後の願いで克服している。
巴さんの強みはマスケット銃を作れる程のリボンの応用力、そして捕縛、一撃必殺の黄金パターン。彼女のベテランの証と言っても良いだろう。
弱みは捕縛を抜けられたら有効な攻撃手段が少ないこと。必殺技で仕留め損ねた場合隙が大きいこと。
これを克服するには……
233 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 15:58:44.76 ID:RX9NchGIO
「巴さんの武器ってマスケット銃と大砲だけかしら?その間とかさらに小さいのは……」
弾がリボンだから反動も実弾程では無いだろうから、それこそ私みたいにハンドガンとか……構造なんて好い加減でも……
「その気になればクルーザーやヘリコプター程度なら沈められる程の大砲まで出せるわ」
そっちじゃないわ。
「冗談よ、まぁ出せるけど。そうね……慣れてないから今日一日持ち帰って試してみるわ」
「健闘を祈るわ」
234 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 16:03:13.68 ID:RX9NchGIO
さて……次に現れるのはハコの魔女。その次は落書きの魔女。そしてその次は影の魔女。
ハコの魔女は……織莉子に任せたいところね。そろそろ合流してもいいんじゃないかしら?
そういえば杏子はこの街に今のところ来ることは無いわね……
何も無ければ。
235 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/12(木) 16:04:38.04 ID:RX9NchGIO
一旦ここで切ります。
私が避けなきゃいけないのはマミさんクズ化だけじゃなくて、まどか空気化と杏子がほむらとやたらくっつくことがありますよね。
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/07/12(木) 23:22:48.53 ID:tpmCe8mAO
ほむら視点だからマミさんとの対立が目立つが、実は
>>1
の話だと
大抵ほむら自身もかなりクズな思考だと思うのだが
ほむほむ化してなくても
無知の知とか見事にブーメランするし
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/07/13(金) 02:12:40.05 ID:vjR4FX0To
一人称視点だと仕方ないね
キャラ的に
238 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/13(金) 05:16:30.80 ID:zTf5E4euo
無知の云々はほむらが言うと流石にマズいと思って言わせないようにしておきました。
杏ほむの冒頭はあれは織莉子がキレてたから仕方ないみたいに思ってます。
239 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 18:44:10.73 ID:/bXDDg1IO
よし、当分の更新分のプロットは組み終わった。
変態ほむらは完結しました。
杏ほむはゆっくり無計画にやっていきます。
240 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/14(土) 19:38:18.09 ID:Mt33ZBpwo
「そいつに手を出されちゃあ困るんだよねぇ……使い魔だぞ?そいつ」
一本の槍が使い魔に降り注ぐ球体を弾き飛ばす。
「あら、どうしてでしょうか?魔女になるまで待つのですか?」
白の魔法少女は白々しく云う。
「わかってるならなんで使い魔なんて狙ってんだ?お前にはあれが魔女に見えたのか?」
241 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 19:42:33.69 ID:Mt33ZBpwo
「そうね……新しい技を試したかったから……とでも」
全くの嘘、佐倉杏子をおびき寄せるためにやっているだけ。なんでおびき寄せているか?特に理由なんて無い。顔が見たかっただけ。
「困るんだよねぇ……第一ここはあたしの縄張りだ」
「そうですか、なら失礼いたします。隣町の魔法少女は優しそうだからそちらの縄張りでも荒らさせてもらいます」
半ば挑発的な言葉を吐いて白の魔法少女は去る。
「……なんなんだあいつ、よくわかんねぇ」
242 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 19:54:42.17 ID:Mt33ZBpwo
学校でイジメにあっている美国織莉子や、戸籍上死んだことになっている佐倉杏子と違い、暁美ほむらと巴マミは学校に普通に通う。
「ほむらちゃん、何か考え事?」
「魔法少女のこと?」
志筑さんが委員会で居ないからと言って、好き放題な質問をしてくれるわね、美樹さんは。
「友達のことよ」
転校前のこととミスリードさせるが、軽く流した魔法少女のこともある。杏子のことだ。
243 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 20:14:02.24 ID:Mt33ZBpwo
ループ起点の時点で杏子は荒んでいる。
巴さんが死ぬことによって、この街に戻ってくる。
これは間違いない。でもこれは今回はありえないし、あってはいけない。
この街に来なくても、たまにこの街が気になって顔を出したりする。
そこを狙いたいところね。隣町には織莉子が居るけれど、彼女では杏子の心は動かせない。
ここは巴さんね。
244 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 20:36:21.58 ID:Mt33ZBpwo
私と協定を組む場合は最初は利害の一致ということになる。
その場合、私の目的に同調こそしてくれても、それがベストとは言えない。私にとっては良くても、彼女にとっては。
巴さんと再び共に歩むことで、これからの道も明るい物とするべきではないかしら?
恩着せがましい気もするけれど。
245 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 20:53:58.42 ID:Mt33ZBpwo
「ほむらちゃん?聞いてる?」
考え事をしているのをわかっていてそれはないわまどか。
「ごめんなさい、聞いて居なかったわ」
「まだ何も喋ってないよまどかは」
おのれ。
「こんな鍵ひろったんだけどね」
まどかが見せたのはピンクのハート形の宝石の付いた鍵。
普通なら安物のアクセサリーだろうと思うところだが、材質に妙に見覚えがある。
ソウルジェム?魔翌力は……まどかの物!?
246 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 21:10:59.03 ID:Mt33ZBpwo
「どうしたの?転校生、目の焦点が定まってないよ?」
「暁美さんの様子がおかしいですわ……」
言われてみれば私の手足は震えている。
「ほ、本当に拾った物?それは……」
「拾った物だよ?さっき廊下で……ど、どうしたのほむらちゃん?」
その言葉を聞くと、私の異変は収まった。まどかが契約したのかと思ってしまったわ。
247 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 21:19:54.60 ID:Mt33ZBpwo
「もしかしてわたしが……」
「わー!まどか!」
「あら?秘密のことですの?」
「そ、そうね……あ、少しこの鍵借りても良いかしら?」
この鍵について少し調べる必要がありそうだ。
「え、あ、うん!別にほむらちゃんにあげても」
「拾った物をあげるってのも中々よくわからないですわ」
「仁美のお嬢様口調って少し好い加減じゃない?」
248 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 21:29:33.07 ID:Mt33ZBpwo
この鍵……この魔翌力パターンは忘れもしない、まどかの物……
でも、まどかは……
「契約はしていないよ」
キュゥべえが回転しながら入ってくる。
「仮説にすぎないけど、拾ったまどかの魂の波長を受けて魔法の鍵として動き出したんじゃないかい?」
ふぅん……だとしたら、この鍵はどう使うのかしら?
「さぁ……魔法製とは言っても、システムに組み込まれた物ではない。だから僕は知り得ない。大方魔法少女一人の持ち物なんじゃないかな?」
……とりあえず壊れない程度に魔翌力を込めてみましょうか。
249 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 21:34:50.92 ID:Mt33ZBpwo
……魔翌力を込めようと宝石に手をかざした瞬間変身するとは思わなかったわ。
「その格好は……君が着るにはファンシーすぎないかい?まどかの方が似合いそうだ」
これはまどかの衣装ね。でも貴方、似合う似合わないって感情あるんじゃないかしら?
「いや、統計的な話さ」
ふぅん……
250 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 21:40:44.82 ID:Mt33ZBpwo
そして、変身すると同時に鍵は巨大化して、織莉子のステッキのようなサイズになった。
振り回してみるとバリアのようなもので自分が包まれた。
「これは凄いね。これを壊すのは並大抵の攻撃じゃ無理だ。少なくとも君より確実に強い者の全力の攻撃が必要だ」
……私の魔翌力の消費はない……本当に単に魂に呼応するのね。
251 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 21:49:32.92 ID:Mt33ZBpwo
「僕にも貸してくれよ」
はい?
「貸してよ」
……仕方ないわね。
眩い光に包まれたかと思ったら犬が服を着るように、まどかの衣装に身を包んだキュゥべえの姿があった。
「成る程、僕でも使えるんだね。魂さえあれば使えるようだ」
口に咥えた鍵をこちらに向けたまま、キュゥべえは何やら考えている。
「君の前に錠前が浮かんでみえるんだ。鍵を差し込んでみても良いかな?」
別に良いわよ。これはあまや変なことは起きなさそうだし。
252 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 22:02:15.25 ID:Mt33ZBpwo
「……キュ…キュゥべえ?その変な格好……ぷぷ……」
「おや?今頃かい?というか君少し猫背になってないかい?」
……えっ?
そういえば心なしか……
あれ?今授業中だよね?屋上でサボってても良いのか…なぁ?
「……どうしたんだい?オドオドして」
「オドオド……前の私だ」
「……悪かった。鍵は戻しておこう……あ、行きすぎた」
253 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 22:23:48.70 ID:Mt33ZBpwo
「……キュゥべえ、元に戻しなさい」
「あ、あれ?冷たくないかい?」
「早く戻しなさい」
「ちょ」
「戻せ」
どうやら、鍵は相手の心の根本部分を引き出すか、外面を強調するかを扱えるようだ。
254 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 22:40:20.67 ID:Mt33ZBpwo
さて、この鍵はどうしましょう……
「まどかが使えばきっとあのバリアは如何なる攻撃も通さない物になり得るだろうね。契約もせず、安全に戦える。まどかに返したらどうだい?」
むぅ……彼女を魔法少女の戦いから遠ざけることだけを考えていたけど……
彼女の心は弱いまま……杏子のことに関して変なお節介を焼くくらいなら……
「心は決まったようだね」
255 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 22:45:55.18 ID:Mt33ZBpwo
「暁美さん、さっきの授業は……ノートをお貸ししますわ」
「ありがとう、志筑さん。あと、まどか。これは返すわ」
「ん?あ、これね。何かわかったかな?」
……
「後で教えるわ」
256 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 23:25:23.46 ID:Mt33ZBpwo
その後、まどかに魔法少女システムの全てを話した。表向きの事を含めて。
「魔女をほっといたら死んじゃう人が出るってことなの!?」
「そういう正義感を煽って契約させようとするのよ、あいつらは」
正義感云々が元々縁遠い私にとってはよくわからない話だ。二周目三周目も舞台装置のことは頭に入れていても、魔女を倒すことよりも、共に戦うことを意識していたから。四周目以降は舞台装置以外は全て舞台装置との戦いへの回復アイテム集めだった。
257 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 23:32:49.63 ID:Mt33ZBpwo
「罠だと思っていても尚、その正義感は止まらないでしょう?」
どんなに止めても契約してしまう時が何度もあったから……
「ま、まぁね……」
人としては正しいことよ。この条理を捻じ曲げる魔法少女システム自体が人として間違っているのだからこれは仕方ない。
「でも、戦えるのは魔法少女だけではないわ、その鍵に手をかざして念じてごらんなさい」
258 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 23:47:49.04 ID:Mt33ZBpwo
「……」
あのまどかだ。武器は鍵のステッキになっているが。
「これは……」
「貴方の戦闘衣装よ。その鍵を少し振ればとても強力なバリアを自分の身体に張れるわ。どんな強力な攻撃も通さないでしょうね」
「それって……」
「ええ、正真正銘デメリットも危険も無い八時半の世界の変身よ」
259 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/14(土) 23:54:33.85 ID:Mt33ZBpwo
鍵の使い方についてわかった範囲でまどかに説明をしておく。
どうやら攻撃手段はステッキの叩きつけ程度で威力はショボく使い魔をようやく一撃で倒せる程度、補助がメインらしい。
これでまどかも私達の一員だ。一人だけデメリットも危険も無いのは羨ましいが。皆にはなんて説明しようかしら?
260 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/15(日) 00:14:51.48 ID:Z1vZHLt4o
「へぇ……鹿目さんが漫画とかにあるような魔法少女になったと……」
「あまり驚かないのね」
先ずは巴さんに話す。
「私達みたいにデメリットを持たないのは確かに疑問だけれど、こういう存在が唯一とは思っていないわ。それこそ将来的には昆虫人間やら巨人がでてくるんじゃないかって」
夢見がちだから現実が理解できるとはこれいかに。
「まぁ、精神的な負担はかけないようにしないとね」
261 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/15(日) 00:21:58.54 ID:Z1vZHLt4o
織莉子はもう既に知っているだろう。
キュゥべえには魔法少女の契約ではなく、人間社会的な契約をまどかと行ってもらい、他の個体に対し口裏を合わせることにした。
杏子には私の真の目的を教える必要など無いし、そもそも出会ってすらいない。
262 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/15(日) 00:26:53.84 ID:Z1vZHLt4o
「鹿目まどかの契約の原因が一つ消えましたね」
「後は願い事の奇跡が必要にでもならない限りは……」
しかし、いくら考えたところで彼女にできることはもうない。
白の魔法少女はソウルジェムの濁りを抑える為に眠ることにした。
「私が必要になったら起こしてくださぁい……」
263 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/15(日) 00:29:10.62 ID:KhCWx0kIO
今回はここまで。
本当は鍵は織莉子に持たせようかと思ってたけど、まどか空気になるくらいならいっそということで。
あと杏子云々の部分は適当なんで、あんまり「この思考くずじゃね?」とか考えないでもらうと嬉しいです。要するに杏子の件はマミさんに受け持ってもらうってことで。
264 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/15(日) 09:34:06.22 ID:bekzY2We0
乙
265 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/15(日) 13:04:57.77 ID:mzqzs8v6o
乙!
最近ほむらちゃん「」付で喋る様になったね
格好つけているのかしら
266 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/15(日) 13:14:17.34 ID:sJMpbF9IO
心の声との差別化というか、単に模索中というか……
読みにくかったらごめんなさい。
267 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/15(日) 13:25:57.66 ID:mzqzs8v6o
読みにくくないから大丈夫だと思います
続き待ってますよ
268 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 09:04:01.51 ID:ZRp0QXxeo
何故か談義スレに私のことが……
と思ったけどなんの話だかわからない
今日の移動中、更新します。居眠りしなかったら。
269 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 10:28:18.03 ID:SQviGujIO
今日はハコの魔女が現れる日。
いつもなら私が攻撃を受ける前に爆殺してしまうか、美樹さんの問答無用ラッシュで倒してしまうのだが、今回は……
「仁美ちゃん…?どこ行くの?」
「素晴らしい場所ですわぁ……」
まどかに任せてみようと思う。
ハコの魔女は精神攻撃以外は他愛もない攻撃しかできない。
私や巴さん、杏子、織莉子はトラウマがあるが、まどかにはそこまでのものがない。
270 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 10:32:04.99 ID:SQviGujIO
鍵の叩きつけだけで戦う為、恐らく長丁場になりそうだが、相手の攻撃はロクに通らない。
戦い慣れるにはちょうどいいのではないかしら?
近くに巴さんの姿が見えた。彼女もまどかを見守ろうとしているのね。ならばそれは巴さんに任せて、私は晩御飯のお惣菜を買いに行きましょうか。
271 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 10:39:15.80 ID:SQviGujIO
「これで……あれ?」
儀式の邪魔をされた人達は怒り、私ににじり寄ってくる。
割った窓から逃げ出すと、そこには片翼の人形。
「戦うしかないみたい……だね!」
鍵に手を翳し、桃色の衣装を纏う。
わたしの初陣だ。
272 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 10:51:33.25 ID:SQviGujIO
使い魔を薙ぎ払いながら、わたしは結界の奥へ進んで行く。
最深部の扉を開くと、ブラウン管にコウモリの翼を生やした様な物が……アレが魔女!
何やら画面にわたしの過去を映して居るけど他に攻撃をしてこない辺り、アレが魔女の攻撃なのかな。
273 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 10:57:39.38 ID:SQviGujIO
とりあえずこっちから攻撃を仕掛けてみよう。
わたしは鍵を振りかぶって、魔女に跳びかかった。
思い切り魔女に鍵を叩きつけると、翼は折れ、魔女は地に墜ちた。
「もうすぐ楽にしてあげるからね」
鍵を持ち直し、魔女ににじり寄る。
274 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 11:03:51.88 ID:SQviGujIO
魔女の画面を見ていると、鍵穴の様な物が浮かんで見える。
「これがほむらちゃんの言ってた奴だね」
鍵を持っていて、合致するであろう鍵穴に鍵をいれないなんてことはしない。
その魔女の鍵穴に鍵を入れ回す。
すると……
275 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 11:32:11.06 ID:SQviGujIO
画面から球体関節人形のような物が出てきた。
それは焦げ茶色の髪の毛を赤いリボンでツインテールに纏めていて、肌の質感は人間の物と同じ。
これが本体なのかな。
魔女は元は魔法少女と云うのも納得できるかな。
少し気が引けたが、魔女の息の根を絶つためにわたしは鍵を彼女にひたすら叩きつける。
気が付けば結界は消え始めていた。
地味な作業だった気もする。
もう少し一思いにやってあげられれば良かったけど、それは次から一緒に戦う人に任せようかな?
276 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 11:45:11.67 ID:SQviGujIO
「お疲れ様、鹿目さん」
マミさん……見てたんだ。
「ごめんなさいね、でも鹿目さんの初陣を見てみたくてね」
マミさんはわたしの実力を測ろうとしてたのかな?
「太刀筋はそんなに悪くないと思うわ。自分に攻撃が通らないことを考えれば、あの振り方が一番効くし、良い判断だと思うわ」
「あ、ありがとうごいます!」
わたしでもそこそこの戦いができると思うと、
少し自信が出てきたのでした。
277 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 11:56:26.06 ID:SQviGujIO
今回はここまで。
寝ぼけてまどかを魔女レイパーにするところだった危ない。
次はアーニャの辺りですね。
278 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/16(月) 13:44:45.98 ID:/HHh4WAGo
乙乙!
279 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 15:59:15.17 ID:S9CMoAAIO
私の日課のパトロール。
ソウルジェムが反応しているわ。
これは使い魔の物ね。さっさと片付けて、たまには泡風呂にでもしましょうか?
それにしても鹿目さんに何かされたみたいだけれど、何だったのかしら?
280 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:06:27.50 ID:S9CMoAAIO
暁美さんに言われて作ってみた新しい武器。
拳銃とバズーカくらいしか思いつかなかったのに、今晩になって急にアイデアが沢山。トラバサミとかの捕獲トラップが使いたくなったの。
少し見せてもらった暁美さんの武器の影響かしら?
281 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:09:06.47 ID:S9CMoAAIO
この辺りね……
「ビューン!!」
居た!
私はマグナムを構え声の元へ駆けて行く。
何だかアメリカ映画みたいね。
案外スキンヘッドのおじさんが居て、
「待って居たよ、巴くん」みたいなことを言ったりするのかしら?
282 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:20:34.45 ID:S9CMoAAIO
「ビューン!!」
見つけたわよ。でも動き回るなら折角の拳銃じゃ相性が悪いわね……
慣れた武器に戻しましょうか。
「BANG!!!」
一発目は多少追尾するリボンの弾。これは捕縛用。
上手く縛れたようね。二発目は普通の弾で……
283 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:29:07.55 ID:S9CMoAAIO
バシュ
リボンが切れて、使い魔が逃げ出す。
「あんたまだこんなヌルいことやってんのか?」
「佐倉さん……」
「使い魔はグリーフシード産まないんだよ?」
「……そうね」
私は今度はスナイパーライフルを模した銃を生成し、辛うじて射程距離にある使い魔に向かって狙いを定める。
284 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:33:37.78 ID:S9CMoAAIO
「ちょっとちょっと何やってんのさ?お前にはアレが魔女に見えるのか?」
「いいえ、誰がどう見ても使い魔よ。でも人を襲うじゃない?」
「あのさぁ……食物連鎖知ってるよね?お前が読んでくれた絵本に載ってただろ?魔女が人間食って、魔法少女が魔女を食うってこと。お前も長いんだからそれくらいわかるよな?」
「……一理あるわね」
285 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:39:50.87 ID:S9CMoAAIO
「生きる為に魔女を狩る。小さい獲物は逃がして成長するのを待つ。成る程ね。的を射ているわ」
「な、だからあんなんほっとけって」
「でもね」
来た道の方向からトラバサミの音がした後、リボンが縮み捕らえた使い魔をこちらに寄せる。
「私、ハンティングが趣味なの」
銃声が鳴り響き、使い魔を黄色のリボンが貫く。
286 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:48:09.33 ID:S9CMoAAIO
「それに……精神状態によってソウルジェムの濁りやすさが変わるのは知ってるわよね?」
さっきまでアウトローなことを言っていたはずの佐倉さんがまるで信じられない物を見たような目で見てくる。
「使い魔を倒すことで助かる人が居ると思うとね、気分が良いの。だから多少の魔法じゃグリーフシードは要らないわ」
「だから佐倉さんの考えを否定するつもりは無いわ。使い魔狩りは私が使いたいように魔法を使ってるだけ」
「お、おう……あ、魔女の反応が出てる。さっきの奴の親玉だな。久々に一緒に狩らないか?」
「あら?佐倉さんもハンティングに興味が出たかしら?」
287 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:52:38.48 ID:S9CMoAAIO
どう云うことだ……マミの奴の様子がおかしい……
あたしの知ってるマミならさっきのあたしの言葉に顔真っ赤にして説教してくるはずなのに……
なんだあの冷たい笑顔は?
この間のデカい女とは違った恐怖を感じる……
マミに何があったんだ?
288 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 16:59:11.94 ID:qJ0n+AxIO
「佐倉さんも一丁撃ってみる?」
鬱陶しい使い魔を撃ち落としながら進むマミについて、深部へ向かって行く。
近寄ってくる車型をあたしも槍で思い切り薙ぎ払ってみた。すると壁にぶつかりひしゃげて粉となって消えた。
案外爽快かもしれない。
「あの船の形は遅いから慣れてなくても当たるわよ」
「あぁ……じゃあお言葉に甘えようかな」
289 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 17:10:30.56 ID:qJ0n+AxIO
「凄いじゃない!流石私の元弟子ね!飛行機の方にクリーンヒットするなんて!」
別に普通なのかな?この笑顔は偽物にも見えないし、さっきの冷たさも感じない。
「……扉あったわよ。これ持って」
渡されたのはいつものマスケット銃を無理矢理拳銃にしたみたいな銃。
「突入するわよ!」
なんにも変わってねえわ。
290 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/16(月) 17:19:51.74 ID:qJ0n+AxIO
続きは夜にでも。
黒いマミさんが書きたいんだ。
私はおりマギのマミさんの性格好きなんだ。
291 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/16(月) 20:20:03.42 ID:/HHh4WAGo
乙乙!
292 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 06:54:15.36 ID:w+pRlCYIO
「見ぃつけた」
そう言ってあたしは槍を地面に突き立て、気合いを入れようとした……
「佐倉さん、その槍、そのままそこに突き立てといてくれないかしら?」
あたしに戦うなってか?
「柱が欲しかったのよ。別に新しく武器を出しても良いのよ」
なんだろう、一人の期間が長かったのかヤケにマイペースになってねえか?
293 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:00:10.69 ID:w+pRlCYIO
「久々に会ったんだし、あたしの実力見てくれよ。マミにも引けを取らないくらい強くなったつもりだぜ?」
「じゃあ私はちょっと後ろで見てようかしら?」
槍で何度も突いて壁際に追い詰める。
「分身が無くても凄い手数ね。手数は私の弱点だから見習いたいわ」
相変わらずあの大砲使ってるのかな、こいつは。
294 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:06:41.00 ID:w+pRlCYIO
「はっはーん……こいつ攻撃手段ねえな?でも油断はしないからな」
もう二本槍を出し、片方を鎖に変える。
「大人しくしてな!」
魔女の身体をガチガチに鎖で縛り、槍を持ち直しにじり寄る。
「これでトドメだ」
思わずあたしの顔がニヤける。
295 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:10:42.36 ID:w+pRlCYIO
その瞬間
「━━━━!!?」
魔女がワケのわからない呻き声を上げ、あたしの腕が動かなくなった。
「なっ!?」
あたしが怯んだ所為で鎖は緩み、魔女は逃げ出した。
「佐倉さん!部屋のどこかに隠れているわ!」
かっこ悪いなぁ……なり振り構わないと思ってたけど、ヘマをするのはちょっとな……
296 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:14:51.45 ID:w+pRlCYIO
この魔女の切り札は恐らく今の呻き声。
あれが攻撃を防ぐんだろう。
「……私が狩るわ。力を貸して頂戴」
不甲斐ない。
「あの箱だな。使い魔の動きがあそこの辺りで速くなってる」
「佐倉さん、移動は得意よね?私を羽交い締めにしてあの箱に飛び付いてくれない?」
こいつは何を考えているんだ?
297 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:19:36.54 ID:w+pRlCYIO
「こんなんで良いか?」
「飛べるわよね?」
「あぁ、途中でステップ踏んでも良いよな?」
言い方的に変なところまでこいつから受け継いでるみたいで嫌だな。
「行くぞ!」
あたしは言われた通りマミを羽交い締めにして箱に飛び掛った。
298 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:25:54.98 ID:w+pRlCYIO
「狩をするのは人間だけじゃないのよ」
そう言った瞬間、マミの脚から無数のリボンが現れ、巨大な鳥の足のようになったかと思ったら、箱をまるごと掴みやがった。
「飛び上がって!」
再浮上するとマミの脚は元に戻り、リボンでグルグル巻きになった魔女を地面に叩きつけた。
「さ、トドメの為の処刑台の準備をしましょうか」
狩りじゃなかったのかよ。
299 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:32:22.02 ID:w+pRlCYIO
成る程ね、さっきの柱はこいつを立てる為ね……
って納得行くか!!
最初から自分でやるつもりだったのかよ!
マミはグルグル巻きを槍に更に縛り付けた。
「ティロ・シチリアーナ」
先程の拳銃を魔女に放つ。
……
「魔女に心臓なんて無かったわ」
あったらあたしも満遍なく突くようなことはあまりしないよ。
300 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:38:21.55 ID:w+pRlCYIO
「じゃあこれでどうかしら?」
無数のマスケット銃が魔女を取り囲む。あたしの居る角度だけ空いているあたり、あたしに槍を投げろと言っているのか。
「……了解」
「ティロ・ボレー!!」
「流石にあの量は少し濁るわね」
銃もリボンもかなり出したからな……って
えっ?
「どうしたの?あ、先に使っちゃってごめんなさいね」
大技を二つも使ったマミと、槍四本出して飛び回っただけのあたしの消費量が同じくらい?
301 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:43:37.89 ID:w+pRlCYIO
「楽しかったわ。優雅に戦うことをモットーとしてたけど、飛び回るのも乙ね」
猛禽みたいな戦い方しやがって。
「ねぇ、佐倉さん。もう一度、一緒に組まない?」
……今のマミに甘さは無い。考え方のすれ違いは無い。一緒にやっていける気はする。
でも、あたし達が別れたのは考え方のすれ違いの問題じゃない。あたしがもう何も失いたくなくて離れたんだ。
302 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:53:10.70 ID:w+pRlCYIO
「ワルプルギスの夜」
は?
「見滝原にあと二週間程で現れるわ。見滝原に新しく現れた魔法少女が言っていたわ」
「信憑性は?」
「彼女の情報が嘘だったことは無いわ」
……超弩級の魔女。そいつと戦えば……
「戦えば最悪死ぬでしょうね」
なんで死ぬなんて平気で言うんだこいつは……マミは死ぬのを一番恐れてたんじゃないのか?
303 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:57:27.13 ID:w+pRlCYIO
「でも、佐倉さんが居ればその確率も下がる。貴方の実力は並大抵のものじゃないわ」
……
「……一日考えさせてくれ」
さっきのグリーフシードを受け取りあたしは去ろうとする。
「今日は泡風呂の予定なんだけどもし良かったら……」
やっぱりマイペースすぎるだろ!
304 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 07:58:29.83 ID:w+pRlCYIO
今回はここまで。
深夜でいろいろ乱立してごめんなさい。
三つは投げました。
305 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 11:53:14.69 ID:Ju/dK3+IO
眠れる賢女は夢を見る。
鳥は焼かれ、薔薇は散り、お菓子は潰れ、ブラウン管は割れ、クレヨンは折れた。
影は伸び、暗闇は深まり、犬は吠え、歯車は廻る。
天より響く声は云う。
呪いはこれだけに在らずと。
白の賢女は眠りから醒める。
306 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 13:06:34.79 ID:Ju/dK3+IO
……杏子さんが巴さんに付きますね。
なんか歪な関係だけれど、これで一先ず結託したかしら?
今日は……影の魔女と…暗闇の魔女。
私の出番でしょうか?
軽く捻ってあげましょう。
307 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 17:36:31.11 ID:HNxn2aHIO
先ずは影の魔女。
近距離武器ではこちらも大打撃を受ける。
最も遠距離から攻撃出来る私が出るべきですよね。
「あら……貴方は……確か美国さん……だったかしら?」
先客が居ました。
308 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 17:41:14.77 ID:HNxn2aHIO
彼女は地に伏せて巨大な銃を構えている。
今度はミリタリーか。
「初発は譲ってくれない?話は後にしましょ」
魔獣と違い強力な攻撃を撃ち込んでもオーバーキルにならないから、派手好きの巴さんにとっては元同族と云うこと以外はこちらの方が良いのではないでしょうか?
お菓子の魔女や趣の魔女みたいなのは別として。
309 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 17:47:53.92 ID:HNxn2aHIO
「ティロ・オーヴァチュア!!」
めちゃくちゃな技名と共に繰り出されるは、相応にめちゃくちゃな砲撃。
銃じゃなかったんでしょうか?
「暁美さんに怒られちゃうわね」
自覚はあったようです。
……
「流石に初発で仕留めるのは無理ね」
使い魔は全部吹っ飛びました。
後からまた湧いてきますけれど。
「貴方もやるかしら?」
やりましょうとも。
310 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 18:25:07.57 ID:HNxn2aHIO
水晶玉を一つ地面に転がす。
「スペアを狙いましょう」
私が手を振ると、水晶玉は物凄い勢いで飛び出し、使い魔を退け、魔女にめり込む。
……
指を鳴らすと水晶玉は爆ぜる。
「……」
巴さんが『それいただき』と言わんばかりの目線を送ってくる。
311 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 19:11:34.36 ID:8FGIqO2bo
しぶとい……
痺れを切らした私はステッキを取り出す。
巴さんの目線が一層輝く。
ステッキで地面を軽くノックすると、魔女の上に雲が立ち込める。
「雷撃」
今度は地面を強くノックし……このセリフは呪文の詠唱であり、巴さんのアレとは違います。
一条の雷が魔女を貫き、結界は消え始めた。
312 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/17(火) 19:12:20.71 ID:8FGIqO2bo
半端だけどここで。
マミさんは厨二キャラが良いかもしれない。
313 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/17(火) 20:32:10.01 ID:MXOGEnid0
おつぅ
314 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/17(火) 21:48:43.51 ID:ptjR4dRfo
乙乙!
315 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/07/18(水) 00:38:00.86 ID:VykFhx8ko
乙
>巴さんのアレとは違います
そういうことにしておいてあげよう
316 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 07:58:55.18 ID:s7U7CmsIO
「やるじゃない!美国さん」
私は美国と呼ばれるのがあまり好きではない。ほむらさんにも半ば無理矢理織莉子と呼ばせているような物です。
「改めて自己紹介させていただきます。白の大賢女、織莉子と申します」
私の精一杯のジョーク。
「私は魔弾の射手、マミよ。よろしくね、織莉子さん」
自分で言い出してなんですけど、通り名って凄い恥ずかしいような……美国呼びを止められたから良いとしますか。
317 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 08:14:56.00 ID:s7U7CmsIO
「それで織莉子さんは何故、見滝原に?」
ほむらさんに合流するためなんですけど、これを云うのは……
「そろそろこの街に大物が現れるって知って……」
「ワルプルギスの夜ね。貴方も大物の頸を取りたいのかしら?」
普通「街を護る」とかでしょう……
「それが魔法少女の仕事ですから……」
「ふぅん……貴方も居るとなると心強いわ。こちらにはあと……」
通り名を考えてる、この間は絶対に。
318 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 08:23:51.81 ID:s7U7CmsIO
「佐倉杏子さんと暁美ほむらさんが居るんですよね」
「ど、どうして知っているの?」
考えるのが面倒……
「杏子さんは街の魔法少女ですし、ほむらさんは元々知り合いで……」
「そう、なら話は早いわね」
身長が20cm弱違う為にあげていた頸を下ろし、彼女は歩き出し、振り向きざまに
「この街の呪い達は貴方を歓迎しているようだわ」
完全に拗らせてますね。
319 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 08:33:47.28 ID:s7U7CmsIO
次は暗闇の魔女。
正直あまり強くは無い。
特に私相手では。
「あら、織莉子。来ていたの?」
眼鏡の少女、ほむらさんが居た。
「そろそろ潮時かと思いましてね」
「あとは杏子さえ味方に付けば安心ね」
つきますよ。思っているのとは別の形で。
320 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 08:40:02.27 ID:s7U7CmsIO
「私に任せてもらって良いですか?」
ステッキを取り出し、問う。
「構わないわ、貴方の魔法も見てみたいし」
彼女は眼鏡をノックし、サングラスに切り替える。
私は水晶玉を三つ取り出し地面に置いた。
321 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 08:47:30.69 ID:s7U7CmsIO
「使い魔に邪魔されたくないんで、少しだけ灯りをお願いできますか?」
「わかったわ」
彼女は炎の玉を在らぬ方向に飛ばすと、使い魔に当たったらしく、使い魔は燃え盛る。
「これでいいかしら?」
水晶玉は地面を転がり、通った後に銀色の粉で、グラウンドの消石灰の如く線を描く。
「魔法陣……かしら?貴方が一番魔法使いっぽいわね」
マミさんに言った通り名がほむらさんに伝わらないことを祈る。
322 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 09:02:29.05 ID:s7U7CmsIO
「描き終わりました。ここからは一気に行きます」
「楽しみにしているわ」
魔法陣の上に足を踏み入れると、それは輝き煌めきだした。
ステッキを掲げ、力を貯める。
こんなものでしょうか?
「暁光」
その瞬間、結界全体が眩い光に包まれ、少なくとも付近の使い魔は全滅した。
「もう結界が消え始めてる…?あれ一撃で倒したと云うの?」
よっぽど相性が良かったんですね。
323 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 09:18:22.29 ID:s7U7CmsIO
ここで中断。
ほむらは双樹の魔法+少しの応用
織莉子は雷、光、水
程度に考えてます。設定の暴走?
まどかはほむら盾以上の絶対防御
マミさんは異常な程のリボンの応用力
杏子は体術
って感じかなぁ。
エッジリボンまでやるとマミさんが黒くなりすぎちゃうかな
324 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/18(水) 12:30:24.30 ID:s7U7CmsIO
イザベラとパトリシア忘れてた
まぁいいや。
指揮者ホルガーがどう見ても私のパパにしか見えない。
犬の魔女は想像で書きます。
その後は予告通りに。
325 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/18(水) 21:44:58.60 ID:EiABElMMo
乙乙!
326 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 06:42:57.70 ID:eH4UrHKIO
「チョップってのはなぁ……」
マネキンの使い魔に手刀を叩きつける。
それは溶けたバターのように滑らかに両断された。
「こういうのが本来の意味なんだよ」
「それが佐倉さんの答えね」
後ろから巨大なクラッカーを持ったマミがやってくる。
「あぁ、またよろしくな。マミ」
「あら?またマミさんって呼んでくれるとおもったのに」
冗談じゃねぇ、それじゃあたしはマミの猟犬みたいじゃねえか。
327 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 07:08:19.59 ID:eH4UrHKIO
「それにしても素手で使い魔を倒すなんて凄いわね。私でも脚じゃなきゃ一撃なんて無理よ」
「こちとら身体一つだからね。槍や鎖が無くても弱めの魔女くらいは倒せるよ」
あたしが本気で蹴っ飛ばしたら鉄の鎧でも木っ端微塵に違いない。中身の安全も保証できないね。
「私も近接でも魔女と戦えるようになりたいわ……」
マミのリボンは応用力は半端ない。銃だってリボンで作ってるし、昔には可愛い服を作ってもらったことがある。
328 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 07:16:57.38 ID:eH4UrHKIO
だが、質量や刃が必要なら話は別だ。
マミが本格的な近接戦闘を苦手とするのはそのせい。
あたしの鎖には質量も刃もある。
あたしの鎖は魔法が無くても最悪振り回すだけで武器になる。使い魔程度ならピチュンだ。
マミのリボンは見ての通り、マミの魔法が無いと役に立たないし、マミの願いで得た物、コスト面では非常に優れている。
329 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 07:30:28.25 ID:eH4UrHKIO
マミとあたしはいいコンビだと思っている。
苦手な部分を補いあっていた。
半固定砲台のマミから、魔女の注目を幻覚や高速移動で逸らし、苛立つ魔女に刺突の雨を降らせ、弱ったところをマミがティロる。
マミと別れた後、あたしは祈りを失った云々で幻覚が使えなくなった。
幻覚が使えないあたしはすばしっこいだけのミツバチに過ぎない。
だからあたしは必死に鍛えてスズメバチになった。
330 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 07:41:28.84 ID:eH4UrHKIO
「マミはあたしがいなくなってから何か戦術を変えたりしたのか?」
前回の戦いはマミ曰く『新技』
だからなんとなく聞いてみる。
「そうね……一人だから必然的にちょこまか動き回ることになったわね。佐倉さんみたいに大きくは変わっていないわ」
成る程ね。他の弱点は長所で補ってたんだな。
331 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 07:49:34.51 ID:eH4UrHKIO
「ここが最深部かしら?」
「手が使い魔の……気持ち悪ぃ……」
「槍を使えば良かったのに」
「力を誇示したかったんだ」
「さ、入るわよ」
どうやって捻ろうかな。
332 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 08:22:10.18 ID:eH4UrHKIO
一旦中断。
一限目終わったら書く予定。
あんマミが書きたいかもしれない。
一応、最強はマミさんの設定です。
マミ>杏子>ほむら、織莉子>>鍵まどか
くらいに。
あと、さやかキリカは今後共空気です。
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/19(木) 15:28:54.27 ID:gzj7w+d+o
乙乙!
334 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 17:41:12.28 ID:7A6msQwIO
シグマ計算で頭ティロってたのと、コンマギ見てたので更新止めてました。
犬の魔女vs.マミあん
ですね。今回はあんこちゃんのターンです。
余談ですが、もっと!安価で(ryも犬が云々ですね。
335 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/19(木) 17:42:20.89 ID:txgBg3NMo
そろそろこのスレにもエロがほしい頃ですな
336 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 17:50:32.78 ID:7A6msQwIO
扉の向こうにはまたさっきのマネキンが大量にいるのと、バイオハザードあたりに出てきそうな犬にプラスチックみたいな拘束具がついた魔女が居た。
「相手も犬なのね」
「も、ってなんだよ。あたしは猟犬になった覚えはねえ」
魔女がこちらに気付き、遠吠えする。
それは雄叫びと呼ぶには悲しすぎよう。
「てめぇが犬ならあたしは狼だ」
「まだ一匹狼気取るのかしら?」
「マミも立派な金狼だろ」
「それ良いわね。いただき」
337 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 17:56:13.33 ID:7A6msQwIO
「━━━━!!!」
あたしも雄叫びを上げて、鎖を拳に巻きつけ突っ込む。
「佐倉さん、使い魔は私に任せても良いわよ」
何か企んでいるような声で云う。
使い魔をまたエグい殺し方をするんだろう。
マミにこんなことを教えたのは一体誰だ。
使い魔を相手にする必要がなくなったあたしは鎖を脚に巻き付け、魔女に飛びかかる。
338 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 17:59:40.58 ID:7A6msQwIO
魔女直前でステップを踏み、サマーソルトキックをお見舞いしてやる。
だが、犬の魔女だけあってすばしっこく避けやがる。
「レガーレ・ヴァスタアリア!!」
マミがマネキン共を一気に縛り上げた。
「一体ずつ流し撃ちでもやるのか?それともあたしがやるのか?」
「両方違うわよ。魔女の方に集中して頂戴!」
なんか嫌な予感がしてきた。つーか魔女も縛れよ。
339 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:04:10.96 ID:7A6msQwIO
「クレッシェンド!!」
マミが適当としかいいようの無いセリフを叫ぶとリボンがキツく締まりマネキン共を砕く。これはあたしの戦法だな。
「当たんねぇならあたしも縛るしかねえなぁ!!マミ!避けてくれよ!!」
「何をするというの!?」
あたしは鎖を長く取り出し、部屋全体に振り回す。魔女に当たれば巻きつくって仕組みだ。
「ちょっと!危な!」
避けろって言っただろ。強い防御魔法も持ってるんだし。
340 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:07:32.69 ID:7A6msQwIO
案外これを掻い潜って来やがる。
見かけ程頭は悪くないらしく、渦を描くようにこっちへ近づいて来やがる。
マミは防御魔法を張ってるために攻撃ができない。
「チッ……やっぱり正攻法で行くしかねえか」
あたしはこのワンコロとガチンコバトルをすることにした。
「面白ェ……!」
「佐倉さん!それ死亡フラグ!」
黙れマミ。
341 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:14:47.47 ID:7A6msQwIO
ワンコロの攻撃は噛み付きと、ブレス。
このブレスが厄介で、こっちの負の感情を煽って来やがる。
「だからどうした!!」
地面や壁がヘコむ程の攻撃を連発するが、なかなかクリーンヒットにはならない。
ブレスのこともあってあたしは頭に血が昇ってしまっている。
342 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:20:32.90 ID:7A6msQwIO
「佐倉さん!トラップを使うのよ!」
リボンみたいな便利なことはできねえ!!
「私を頼っていいのよ!」
マミがリボンで罠を作ってる。……閃いた。
「りゃあぁぁぁ!!」
再び鎖を振り回す。ワンコロは同じく渦を描くように走る。
343 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:25:26.41 ID:7A6msQwIO
「読めてんだよ!!」
マミの仕掛けた罠にハマるように速さを調整したってわけよ。
リボンの罠にハマった魔女は犬らしい悲鳴をあげる。
「んじゃ、さよなら」
槍をぶち込んでさらに脚で押し込む。
「これで、終わり。金狼と赫狼コンビ結成ね」
シャクロウ?砂狗?
「お、おう。改めて宜しくな」
344 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:41:34.85 ID:7A6msQwIO
「コンビをメインにしたいけど、他にも仲間がいるのよ。菫の巫女に白の大賢女、それと魔法少女とは別の力で戦う子が一人居るわ」
菫の巫女って……見当がつかねえよ。勝手に付けただろ……センス最悪……
「もしかしたら、白のなんたらは会ったことあるかもしれないな。デカくて、ビームでも出しそうな目つきの奴だろ?」
「そうそう、その人よ。……目からビーム……後でメモしておきましょ」
いくらリボンでも目からビームは無理だぞ。
345 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:47:50.78 ID:7A6msQwIO
「なんか怪しい奴だったけど、仲間なのか?信用していいのかね」
「少なくとも目的は一緒よ。そしてその後裏切るメリットが無い」
「まぁマミを[
ピーーー
]より、マミに寄生してた方がグリーフシード手に入るしなぁ」
「あら?そんな意地汚いことされたらグリーフシードにしちゃいそうね」
「使い魔に食わせる?マミの拘束魔法は内側からの力には強いもんな」
「いえ……そのまま魔女にするのよ」
……
「は?」
346 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 18:59:26.97 ID:7A6msQwIO
「魔女にするってどういうことだよオイ」
「……ゆっくり説明するべきだったわね」
「魔女は魔法少女だったってことか!?」
「……えぇ、そうよ。ソウルジェムが濁りきった時、魔法少女は魔女になるらしいわ」
あたしは寒気がした。
家族が心中したときソウルジェムが真っ黒になったのを思い出したからだ。
あの時マミがグリーフシードをくれなかったらあたしは……
「キュゥべえ!てめぇ!あたしらを騙しやがったな!!」
目の前が赫くなりだした。
347 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/19(木) 19:04:38.32 ID:7A6msQwIO
佐倉さんが激昂してしまった……
もう少し慎重に云うべきだったかしら。
「騙した?君達が確かめもせず契約しただけじゃないか。君達はいつもそうだ。認識の差が生まれると相手に責任を押し付け激昂する」
「るせぇ!!」
……?このキュゥべえ…いや
私は軽く地面を踏み鳴らした後、一回転した。
「どうしたんだいマミ?興奮しすぎたかい?」
こいつは……インキュベーター!!
348 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/19(木) 19:18:54.93 ID:gzj7w+d+o
興奮し過ぎで一回転はしねーよwww
349 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 19:28:29.49 ID:7A6msQwIO
「新しい振り付けを思い付いたの」
そう言って私はキュゥべえ…否、インキュベーターを蹴り飛ばし、そのまま適当に踊った後、また澄まし顔を作った。
「マミ……お前はマイペースだな……」
「佐倉さんが辛いのも分かるわ。私も聞いた時は……ね」
「あたしは真っ黒にしたことがあるんだよ?何が分かるんだよ!?」
鳴呼……安易だった。
「……暁美さんのところに行きましょう。恐らく彼女なら……」
そんな気がした。暁美さんもそれを知るに至った出来事があるだろう。
半泣きでワナワナ震えてる佐倉さんの手を引き、暁美さんのアパートへ向かうことにした。
350 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/19(木) 19:33:52.87 ID:7A6msQwIO
今回はここまで。
マミさんのフリーダムは考えあってのことなんでしょうか?
少なくとも私はそこまで考えて書いてません。
エロは……ここではやらないです。
稚拙な作者のエロほど見てて悲しい物は……あれはエロに入らん。
351 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/20(金) 07:01:56.03 ID:RuLgPIfIO
「成る程、それでこの子をここに連れて来たのね」
普段の話し振りから暁美さんは佐倉さんを知っているように思えたのも連れて来た理由にある。
「初めまして、佐倉杏子」
「お、おう……」
暁美さんは佐倉さんをそっと抱きしめ、頭や背中を撫でながら話し始めた。
352 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/20(金) 07:13:10.97 ID:RuLgPIfIO
「お察しの通り、私は魔女になりかけたことがあるわ」
織莉子さんも暁美さんも私の考えることはお見通しなのかしら?私の思考回路はそんな単純なつもりはないのだけど。
「それだけじゃない。ある時は目の前で大事な人が死に、またある時は大事な人が魔女になり……」
その言葉を語る時、私達を見る目線はとても悲しく、先程の魔女の遠吠えに似たような物を感じた。
「だから貴方の気持ちは痛い程わかるわ」
佐倉さんを抱く腕が強くなったように見えた。
353 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/20(金) 07:18:17.01 ID:RuLgPIfIO
「でも大丈夫、貴方は魔女にならない。私がさせない」
「ハッ…言ってくれんじゃん……アンタ、名前は?」
「暁美……暁美ほむらよ」
「……かっこいいじゃん」
確かにかっこいいわね。彼女は二つ名なんて要らないかもしれないわ。
「杏子……って呼んでいいかしら?」
ズルいわ……私はいつまで経っても巴さんのままなのに……やっぱりこの二人本当は……
「あぁ……なぁ、このままもう少し甘えててもいいか?」
もう!なんで私のところにこないのよ……
354 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/20(金) 07:23:20.57 ID:RuLgPIfIO
佐倉さんは私の家に住むことになった。
元々贅沢な暮らしをしているから、一人でも二人でもそんなに変わらない。
むしろ私の寂しさが紛れるってところね。
「あたしはペットじゃねんだぞぉ……」
まさか散々暁美さんに甘えておいて、私にも甘えてくるとは思わなかった。
私は今、佐倉さんの抱き枕にされている。
355 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/20(金) 07:25:09.87 ID:RuLgPIfIO
短いですが一旦ここで。
そろそろ予告通り、ゲームのボス敵とかを、出して見ましょうか。魔女として。
356 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/20(金) 14:37:00.58 ID:Vxx0o5//o
乙乙!
357 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 08:28:38.25 ID:uWl2B44io
「とうとう杏子も味方につけられたわね」
自分の尻尾に噛み付いてスピンしているキュゥべえに話しかける。
「鹿目まどかの契約の可能性も低いし、美樹さやかと呉キリカに至っては皆無だ」
呉キリカは織莉子が対策を取ったらしいが、何をしたかは知らないし、知る必要もない。
キュゥべえが皆無と言い切るあたり、余程可能性が無いのだろう。
358 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 08:32:28.09 ID:uWl2B44io
「ところが一つ問題が起きた」
何かしら…?
「どうやらあいつらが真っ黒のグリーフシードをばらまいているようだ」
は?
「グリーフシードからのエネルギー回収をやめて死に直面した魔法少女の魔女化によるエネルギー回収に使用済みグリーフシードの使い道を切り替えたようだ」
まどかの契約の可能性が極端に下がったら……なのね。
359 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 08:43:26.66 ID:uWl2B44io
「あすなろ……他の街では何人かやられているみたいだ」
へぇ……
「だが、この街の魔法少女は強力だ。鹿目まどかは魔女に細工をできるし、織莉子と君は豊富な技で対応できる。マミと杏子は云うまでもないだろうね」
つまり……
「強い魔女は容量の大きいグリーフシードを落とす。悪い話じゃないだろう?」
……あの三人にも話しておきましょう。
360 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 08:49:50.05 ID:uWl2B44io
「そのキュゥべえは信用して良いんだな?」
「ええ、見分け方は一回転のサインよ」
「そういえば織莉子はどういう一回転をするのかしら?」
「……」
「あたしも参考にしたいから見せてくれよ」
……織莉子はお嬢様らしい一回転を見せた。
361 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 08:55:23.84 ID:uWl2B44io
杏子はサマーソルトキックにすることにしたらしい。
「回し蹴りと悩んだけどな」
「回し蹴りにしたら戦闘中にキュゥべえがずっと回り続ける羽目になっちゃうわ」
心配するところがおかしいでしょう。
「で、強力な魔女が大量発生してるんだっけ?」
「うん、中には合体したりしてしまったものもある。原因は長くなるから説明を省くけど」
「その省略は」
「君達に不都合はないはずだよ。君達の価値観でもね」
362 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 09:04:04.92 ID:uWl2B44io
「舞台装置の魔女を前にして消耗するのは避けたいですけど……」
「相応の見返りがあるなら、狩る他無いわね」
「今なら幻覚取り戻せる気がする」
まどかは……どうしましょう……
「まどかさんには普通の魔女をお願いしておきましょうか?」
「武器を少し渡しておきましょうか」
363 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 09:10:49.16 ID:uWl2B44io
「ほむらちゃん、これなに?」
「このカプセルを開ければ私達の魔法が出てくるわ。これを戦力の足しにして頂戴」
「うん、ありがとう」
「紫は弓、赤は槍、黄色はリボン、白は水晶玉……が出てくる筈よ」
この子の魔翌力によって変わるかもしれないから言い切らないでおきましょう。
「一緒にこの街を護りましょう」
「うん!」
364 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 09:13:18.12 ID:uWl2B44io
一旦ここで切ります。
まどかのは武器スレの影響です。
あすなろ勢というかかずみの介入も考えてる。
365 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/21(土) 10:17:36.83 ID:uWl2B44io
10000mAhのサブバッテリーが届いたからこれで好きな時にいくらでも書けるな。
一応、ドンキーコング64とゼルダの伝説などからの出典を考えてます。
いざ考えてみると私あんまりゲームやってないな。
366 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/21(土) 21:47:40.62 ID:ofGgEEkgo
乙乙!
367 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/22(日) 10:55:31.20 ID:EU0JihWUo
この時間軸めんどくせのところにバトルのセトリ載ってるんで、ネタバレ注意。
かずみは出すことになりました。
バトルだから良いよね。
バトルといえばボクタイクロスは凄いね。
368 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 01:15:29.08 ID:1agrTPQco
これを終わらせてからに決まってるけどさ、
神託というか安価スレリベンジしようと思うんだ。
前回の反省は活かすよ。
今夜は書いてたらBB2Cが落ちて消えたから、今夜はゆっくりコンマギに参加して寝る。
369 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 09:29:31.50 ID:1agrTPQco
キュゥべえがあれ程言ったにも関わらず、私は一人で魔女の結界に足を踏み入れようとしている。
しかしこれは私の独断ではない。五人全員で決めたこと。暁美さん曰く『今の貴方達なら一人でも何も問題はない』だそうだ。
「よっぽど実力買われてるのね」
下水処理場近くの結界入口を見つけた。
「場所的にあまり人を食べるつもりはないのかしら?」
370 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 09:32:58.59 ID:1agrTPQco
結界の中は場所の影響なのかパイプがあちこちに張り巡らされ、そして至る所にプールがある。
プールの中には腕が生えていたり、骨だけの魚が泳いでいたりと平常運行の魔女結界。
しかし奥に行けば行くほどプールの割合が増えていく気がする。
「魔女と戦う時、水に入る必要があるかもしれないわね……」
371 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 09:40:56.32 ID:1agrTPQco
そう思った私は水中に慣れる為に適当なプールに飛び込んだ。
もちろん、リボンでスイムスーツを作ってだけど。
「この格好じゃミイラみたいね」
これが一枚のツルッとした物だったらヒーローみたいよね……銃みたいにデザインを変えることは……できた!
「少しかっこ良いわ。魔翌力を流せば軽い鎧にもなりそう」
372 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 09:54:16.69 ID:1agrTPQco
水中で戦うには銃は向かない気もするが、私の銃の弾はリボン。物理的に抵抗はかなり少ない。暁美さんの物は魔翌力弾だからさらに少ないんだろうけど。
「殴ったりが出来ないのは痛いわね」
代わりに編み出した技は自分の周りにリボンを原子核の周りを回る電子の軌道のように纏ってそれに魔翌力を流し込む、<天女の羽衣>
絶対領域やアイギスの鏡より身軽に動けるし、攻撃に使うことも出来る。
織莉子さんが水晶玉でそれをやっているのを真似した訳だ。
373 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:00:55.98 ID:1agrTPQco
そろそろ実践もとい実戦するため、水に潜る。
腕が襲ってくるも、羽衣に当てると断裂してしまった。
「私の魔翌力はそんな凶暴じゃないはずなのだけど……」
ともあれ、このままでは待ちの試合になる。
それで魔女に勝てるなら私はアイギスの鏡一つでやってこれている。
374 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:06:54.91 ID:1agrTPQco
だったら、スイムスーツを変型するまで。
「リトルマーメイドよ!」
下半身をイルカのそれの形にする。
泳ぐのが格段に速くなった。
骨だけの魚に突進し、羽衣を当てていく。
魚は砕け散る。
「良いわね、この結界くらいでしか役に立たなさそうなのがもったいないわ……」
スピードでは佐倉さんに格段に劣っていたから、高速で移動出来るのが気持ち良くて仕方なかった。
375 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:10:05.71 ID:1agrTPQco
「そろそろ、進みましょうか」
しばらく奥へ行くとガラス張りの部屋が、ガラスの向こうにはこちらの部屋と同じくプール、そして結界深奥を示す扉。
しかし、この二つの部屋には今入ってきた扉とそれら以外は何もない。
「ガラスを割るしか無いようね……」
376 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:15:27.11 ID:1agrTPQco
私は銃を構え、ガラスの破壊を試みる。
しかし、ガラスの割れる音はしない。
「まぁ普通のガラスじゃないわよね」
次は脚に魔翌力を纏い、蹴りをいれてみる。
しかし、ガラスは砕けない。
と云うか、ガラスの感触ではない。
「……これは壊れない物のようね」
ここで大砲をぶっ放す程私はバカではない。
377 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:19:27.68 ID:1agrTPQco
しかし、向こうの部屋にはプールと結界深奥入口しかない。
「……多分あのプールから入ってくるのよね……」
自分の後ろにあるプールを見る。中には今まで散々居た使い魔の姿は無い。
「入れって言っているような物ね」
私はその誘いに乗った。
378 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:26:07.71 ID:1agrTPQco
魔女結界の中だからなのか、水中で息が普通に出来る。というかこれが水なのかも怪しい。
今更だけれど、入ってしまって良かったのかしら?
これが毒でない保証はない。
でも、この前のお菓子の魔女のお菓子は外見と味が一致していなかっただけで何も害は無かった。
今更心配しても遅いわね。
暫く探索していると、
……やはり、下で繋がっていた。
お菓子の魔女くらいの太さのトンネルがあった。
私は銃を構え、トンネルの中へと入る。
379 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:30:40.10 ID:1agrTPQco
トンネルを抜けると、再び大きいプールに出た。
しかしこちらには大きめの使い魔が沢山いる。
冷静に一匹ずつ仕留める……つもりだったが、やはり手数が足りない。羽衣は極端にリーチが短いからだ。蹴りが使えないのは痛いし、銃の数も足りない。
私は泳ぐことに専念し、釣り船の光を見たダツの如く、陸に飛び上がった。
380 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:34:16.60 ID:1agrTPQco
織莉子さんの電撃や、佐倉さんの槍、暁美さんの弓が使えれば……
泳ぐのは恐らく私が一番得意になるのだけど、攻撃は一番私が向かないだろう。
適当に陸から水中の使い魔をリボンで引き摺り出し、蹴りで仕留めた。
残るは魔女のみ。私は扉を開けた。
381 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 10:35:43.72 ID:1agrTPQco
今回はここまで。
どう見てもグレートベイの神殿ですありがとうございました。
デスプレコとデキシーハンド……
ちなみに「これだけ居れば(ry」はワルプル反転でロックビルの神殿みたいにしようかなと思ったこともある。
382 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/23(月) 10:38:48.47 ID:O4VJSDq8o
乙乙!
383 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/23(月) 10:59:05.49 ID:1agrTPQco
扉を開けたのに魔女の気配が全くない。
中央に先程のトンネルほどの太さの穴が一つあるだけ。
「飛び込めってことかしら?」
下を覗き込んでみると、見えてきたのは、
ドーナツ型のプール。
中央の比較的大きい足場に陣取ることはできそうだ。
私は銃を五丁出し、三丁背負い、残りを両手に構え飛び降りた。
384 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:02:39.35 ID:1agrTPQco
ゆっくりと着地した。
これくらいは魔法少女にとっては余裕だ。
「ここに……居るとおもうんだけど……」
少し考えていると足場が大きく揺れた。
「きゃっ!?」
プールから大きな水飛沫が上がったと思ったら、大きな魚が飛び出してきた。
「アレが……今回の魔女ね」
私は漁師ではなく猟師なのだが、それは今は問題ではない。戦闘態勢に入る。
385 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:15:03.19 ID:1agrTPQco
魚はそのままプールに再び飛び込み、プールの外周に沿って高速で泳ぐ。
恐らく私より速い。
先ずはオーソドックスに銃を撃ってみる。
狙うのは思いの外難しくないだろう。速いと言っても進路がわかりきっているから。
銃撃を食らった魚は動きが鈍くなった。
弱っているわけではなさそうだが。
この隙にリボンで縛って……と思ったが、ヌルヌルしているのかリボンをすり抜けてしまう。
仕方がないのでそのまま大砲を撃とうと思ったが、角度的に陸からは撃てない。
どうやら水中戦は必至のようだ。
386 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:20:13.88 ID:1agrTPQco
グズグズしている内に魚は再び速さを取り戻した。
陸に陣取って居ても、相手に攻撃を与えることができないわ、足場を揺らされるわなので、陸から銃撃を与えた後、直ぐに水に飛び込み……
どう攻撃したらいいのかしら?
大砲の場合は水圧をモロに受けてしまう。
銃撃は動きが鈍くなるだけ……
この魔女に私は有効打を与えることは出来るのかしら……
387 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:25:21.36 ID:1agrTPQco
私はとりあえず体当たりをしかけてみることにした。
イルカの体当たりでサメは死ぬというのだから。
思い切りタックルをすると、苦しんでる様子があるのだが、タックルの痛みで苦しんでいるようには見えない。
感電したりしているような苦しみ方だ。
……もしや。
自分の纏う羽衣を見る。
これだ。
銃撃で動きを鈍らせ、羽衣で魔翌力を流し込む。
攻略法がわかった私は使い魔相手の時の様なワクワク感を覚えた。
「……もう貴方なんて怖くないわ」
388 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:34:48.37 ID:1agrTPQco
「呪いには祈り。私が生きたいと願い続ける限りこの魔翌力は貴方達を滅ぼす物となるわ」
ハタから見たらゴボゴボ言っているだけだが、これは技名と同じく自分を鼓舞する物。どうせ誰も見ていない。
魔女に只管魔翌力を流し込んで、動きが速くなったら陸に上がり銃を撃ち込むことを繰り返して居た。
すると……
ゴパァ
小魚を吐き出した。動きが更に速い。
これは困った。私は陸に飛び上がるも、小魚は陸まで追いかけてくる。
こいつらは本当の魚ではない。私が水中で息ができるように、こいつらも陸上で息ができるのね……
揺らされる足場の上で、小魚を撃ち抜き、蹴り飛ばし続ける。
389 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:40:51.52 ID:1agrTPQco
「長丁場は困るわ。早期決着にしましょう」
私は小魚を無視し、魔女に銃を撃ち込み水中に飛び込んだ。
小魚共がスイムスーツを食い千切らんとしてくるが、魔翌力を流し込んでいるのでそれは叶わない。むしろ羽衣に焼き切られる。
そして魔女に魔翌力を流し込む。
「貴方もそろそろ限界なんじゃないかしら?」
『も』と云うのは、私の魔翌力ではなく、早期決着と言った自分の決めた制限時間が近付いているから。
これ以上長引くのはプライドが許さないので、
弱った魔女の目にリボンを差し込んだ。
「トドメよ」
魔翌力を思い切り流し込んだ。
魔女はビクッと身体を震わせ力尽き、
魚らしく腹を上に向けて浮き上がった。
390 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:45:17.09 ID:1agrTPQco
「言った通り、かなりの容量のグリーフシードね。これだけ穢れを吸ってもまだ半分も行かないわ」
キュゥべえと暁美さん曰く、グリーフシードやソウルジェムの容量は魔法少女の素質で決まるらしい。
鹿目さんを除く私たち四人はそこまで素質が高い訳では無く、技、経験などで強くなっているようだ。
「この戦いが終わったら皆でプールに行きたいわね」
私は家路に着いた。
391 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 11:48:12.02 ID:1agrTPQco
グヨーグ戦まで書いてしまいました。
小魚が陸に上がるなんてことはなかったとおもう。むしろグヨーグが上でピチピチしてたような。
マミさんを人魚にしたのは、別にさやかちゃんは関係ないです。
誰か魔女化しそうになったさやかちゃんをイルカセラピーに連れてってエロいお尻の動きを観察する薄い本描いて下さい。
こういうのがあと何戦続くのかなぁ。
392 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/23(月) 11:51:15.33 ID:MtzCLxAio
乙ラーバイwwwwwwラーバイwwwwww
393 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 18:17:08.16 ID:1agrTPQco
毎回こんなボリュームでやったら大変なことになりそうだ。
読者も増えるに違いない(半泣き)
394 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/23(月) 18:37:40.90 ID:5hdJpaE50
おつ
まさかのグヨーグ
395 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 18:51:09.46 ID:1agrTPQco
「くっ……」
「おい……海…香……カオル……」
プレイアデスは壊滅状態にあった。
浅海サキ、かずみは戦闘不能。
その他の五名は既に死亡していた。
「ハッ、ザマァないな、プレイアデス」
トンガリ帽子に、かずみ同様露出の多い格好の少女が見下ろす。
396 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 18:59:36.98 ID:1agrTPQco
「まさかこっちが仕掛ける前に壊滅するとは思ってなかったな、キャハハハハ!」
「……まだ、魔法少女が居たか……逃げろ……」
「……は?」
「あの魔女は別格だ……ッ!…お前も逃げなきゃ死ぬぞ!」
浅海サキは殆ど残っていない力を振り絞り、自分を見下ろす少女に叫ぶ。
「もうじきここに戻ってくる……早く逃げろ……」
力無くそう言った後に、最後の力でソウルジェムを砕き、彼女は息を引き取った。
397 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 19:05:47.98 ID:1agrTPQco
「……チッ、人が復讐する前に勝手に……」
トンガリ帽子の少女は唯一の生き残り、かずみを担ぎ、再び辺りを見回す。
「さっきのカタブツ以外は全員魔女化……ねぇ……でも魔女の気配はしない」
「……さっきの魔女が…みんなから産まれた魔女……食べた……」
気絶して居たかずみは目を覚まし、そう伝える。
「へぇ……じゃあお言葉に甘えて逃げさせてもらおうか」
トンガリ帽子の二人はその場を後にした。
398 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 19:13:04.25 ID:1agrTPQco
「どうして…助けてくれたの……?」
「……[
ピーーー
]だけが復讐じゃない。お前にはそこまで恨みはない。まぁお前は何故恨まれてるかなんて知らないだろうがな」
「……聞かないでおく」
「フン……お前はあいつらの居ない世界で生き続けろ」
これは情けや優しさなのか、真の復讐なのかは彼女自身にもわからないだろう。
「見滝原まで送ってやる。お前はそこで生きろ」
それは機から見たら復讐だ。
399 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 19:20:50.31 ID:1agrTPQco
『鹿目 知久様』
料理つながりで出会った見滝原の主夫。
簡単な手紙を添えて、かずみを再びトランクに詰め彼の下へと送った。
「……そういや、あのカタブツが指差した…」
その方向には彼女、いや、彼女達の憧れ、スライス秋山の店があった。
「……一回くらい、人を守る為に戦わせて貰おうか」
彼女は死地に赴いた。
400 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 20:02:09.54 ID:1agrTPQco
深夜に鹿目家サイド書きます。
401 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/23(月) 20:37:31.38 ID:5hdJpaE50
おつ
402 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 23:47:41.32 ID:1agrTPQco
かずみを載せたトランクは業者の手により鹿目家に届けられた。
「ぱーぱ、なにこれ?」
「ん、心当たりはないなぁ。手紙がついているな」
この家の主人、鹿目知久は手紙を広げ読み上げた。
『お久しぶりです。』
『確か娘さんが居ましたよね?』
『あの時あんなにお世話になったのに、お礼が出来なかったのでこの度はこれを娘さんにと』
『飛鳥ユウリより』
403 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/23(月) 23:52:49.94 ID:1agrTPQco
「あぁ、ユウリちゃんね。あんなに熱心に聞いてくれた子はあの子くらいだよ。まどかも自分の実力を決めつけずに挑戦して欲しいんだけどなぁ」
「これ、ねーちゃの?」
「そうだね、これはまどかに開けてもらおう。男が見ていい物とは限らないからね」
そう言って知久はトランクをまどかの部屋の前へ置き、家事へと戻った。
404 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 00:25:35.48 ID:SFL2MG+co
これを開けるのはまどかが魔女を倒してからです。
グレートベイは書いてて楽しかったです。
感想とか意見くれたら嬉しいなって。
405 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/07/24(火) 08:20:35.32 ID:rNPIfpUUo
乙乙!
406 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 09:47:06.27 ID:SFL2MG+co
三時ごろ書き始めると思います。
407 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/24(火) 11:02:33.49 ID:QlwrD/X50
待ってる
次はボンゴボンゴなんてどうだろうか(提案)
408 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/24(火) 13:08:49.50 ID:mFUV8DUDO
ほむら用にドドンゴとかどう?
409 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/07/24(火) 13:11:04.48 ID:y4g8dJBto
かずみと知久って知り合いだったっけ?
話が見えてこない
410 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 13:46:01.77 ID:2YS3Xa0IO
プログラミングテストぬる過ぎて早退したわ。
>>409
真ユウリと知久が料理繋がりで知り合いってこじつけ。
かずみとまどかの対面をどうするかはまだ考えてる。
もはや設定ごちゃり過ぎたから単純にバトルを書くのを楽しみたいかなって
411 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 14:06:33.94 ID:2YS3Xa0IO
「ほむら、マミがまず一体倒したみたいだよ」
やはり巴さんの戦闘センスは確か。
油断さえなければ大抵の敵には勝てるわ。
それこそ今ならお菓子の魔女にだって……
「あたしはショッピングモールに反応が出たから行ってくるぞ」
「私も廃工場に」
「ほむらちゃん、わたしも橋に行ってくるね」
……私も行こうかしら。
場所は……公園ね。
412 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 14:11:45.52 ID:2YS3Xa0IO
公園に来たものの、結界入口が見つからない……
魔翌力は感じるのに……
「トイレ辺りなんじゃないかな?」
……トイレからは魔翌力を感じない。
「冗談だったんだけどな」
今日の晩飯はキャットフードからドッグフードに格下げよ。
「ごめんよ……ところでさ」
……?
「普通、あんなところにマンホールなんてあるかな?」
413 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 14:16:13.08 ID:2YS3Xa0IO
そのマンホールこそ、結界入口だった。
結界の中はカビ臭く、明らかに入ったら危なさそうなプールがある。
色が魔女結界特有の雰囲気だけでなく、何かケミカルな感じ。入ったら最期、溶かされるのだろう。
その上をパイプが走っており、その上を歩けということなのだろうか。
時折、プールの中から使い魔が顔を出す。
パイプを渡って居る時に飛びつかれたら堪ったものではない。
414 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 14:50:43.17 ID:2YS3Xa0IO
しかし、暁美ほむらは正攻法というものを取らない。
彼女の靴から冷気が走る。
盾を手に、水面を凍らせながら歩く。
水中に居る使い魔もこれで出てこれまい。
顔を出した使い魔も直接凍らされる。
「氷だって溶けかけでなければ滑らないのよ」
「タイヤのCMかい?」
暁美ほむらは顔を赤らめながら、結界の奥へ足を踏み入れて行く。
415 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 15:02:54.34 ID:2YS3Xa0IO
「そんなに魔法を使って大丈夫なのかい?」
「この魔法はそこまで消耗は無いわ。温度を奪ってるだけだから」
「じゃあ奪った熱はどこに行くんだい?」
「……奇跡も魔法もあるのよ」
「後で君が蒸気機関車にならないか心配だよ」
416 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 15:09:10.73 ID:2YS3Xa0IO
結界は中々広いようだ。
強力な魔女だけはある。
「鼻がひん曲がりそうよ。魔翌力に糸目をつけなくても良いなら嗅覚をオフにしたいわ」
「嗅覚が感知するのは気体の化学物質だ。温度を下げれば液体になるんじゃないかな?」
「凍死させる気?」
「冗談だよ」
「晩飯のペティグリーをフローズンにしてやるわ」
417 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 15:17:23.50 ID:2YS3Xa0IO
「目立った戦闘もないまま魔女の部屋前まで来てしまったね」
「普通に戦うのと消耗は同じくらいね」
扉に魔女文字で何か書いてあるが、読めるわけもないので気にせず、扉を開ける。
待ち受けて居たのは双子の魔女。
バイオレットとミントグリーンの少し金属っぽい身体。
「二対二のつもりかしら?」
「ほむら、来るよ!」
418 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 15:24:53.92 ID:2YS3Xa0IO
バイオレットの方がラリアットをしかけてくる。
対してミントグリーンは単にこちらに突っ込んでくる。恐らくこちらに近付いて攻撃してくるつもりだろう。
「相手が悪かったわね」
私の十八番、時間停止からの爆弾で吹き飛ばす。
……
ミントグリーンはダメージを受けているのに、バイオレットはビクともしていない。
「あたりどころが悪かったのかしら?」
419 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 15:36:35.75 ID:2YS3Xa0IO
続いてボウガンを撃ってみるも、バイオレットには攻撃が通っている様子がない。
バイオレットが近付いてきて、パンチのラッシュを放ってくる。
「君の盾は素晴らしいね」
盾で全て防ぐ。物理攻撃でもある程度は防げるのだ。
攻撃終了後少し口を開いている。
「口の中に爆弾を入れればいいのかしら?さっきのミントグリーンの方は恐らく偶然入ったのね」
ドォォォン
……効いていない。どうしろと?
420 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 15:54:39.36 ID:2YS3Xa0IO
とりあえず牽制に刀と拳銃を構える。
今度はミントグリーンがこちらへ突っ込んでこようとする。
拳銃を撃ち追い払おうとするも、効かず。
「きゃっ!?」
キックをもろに食らってしまった。
「大丈夫かい!?ほむら」
「大丈夫よ!こちらに来ないで!あなたを守りきれない!」
421 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 16:00:55.89 ID:2YS3Xa0IO
誤 拳銃を撃ち
正 刀を振るい
422 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 16:05:30.62 ID:2YS3Xa0IO
骨にヒビが入ったらしいので凍らせて繋ぎ止めておく。
時間停止で距離を取り、態勢を立て直す。
弓を引き絞りミントグリーンに放ってみる。
ガコォォォン
耳を疑うような音が鳴り響き、風穴が空いたミントグリーンがこちらを睨んでくる。
謎は解けた。
423 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 16:08:49.24 ID:2YS3Xa0IO
恐らくミントグリーンには斬撃や打撃が効かず、爆発や弾丸、矢しか通じない。
バイオレットはその逆。
つまりバイオレットは刀、ミントグリーンにはそれ以外を使えば勝てる!
まずはバイオレットを片付けてしまいましょう。
私は刀を構えなおし、バイオレットを睨んだ。
424 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 16:19:28.46 ID:2YS3Xa0IO
しかし、刀を向けられたバイオレットは弱点であることを知っているのか高台へ逃げてしまった。
「……それでもいいわ。先にこちらを片付けさせてもらうわよ」
剛弓を引き絞り、ミントグリーンに狙いを定めようとする。
その時、高台からバイオレットがラリアットで滑空してきた。
「くっ!」
すんでのところで躱すも、また力のため直しだ。
425 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 16:51:24.14 ID:2YS3Xa0IO
刀で牽制しないとバイオレットがやってきてしまう。
なので腰に帯刀し、身軽な短弓を使うことにした。
剛弓では盾を使えない。
やり方さえわかってしまえばミントグリーンは敵ではない。
ものの数秒で蜂の巣だ。
「さぁ、次は貴方よ。紫同士決着をつけましょう」
426 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 16:56:58.24 ID:2YS3Xa0IO
しかし、バイオレットは降りて来ない。
弱点がバレ、片割れは死んだ。
下に降りれば一閃されるのはわかりきっている。
だから彼女は暁美ほむらが去るのを待つことにした。
「……舐めるんじゃないわよ」
427 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 17:14:13.49 ID:2YS3Xa0IO
「ほむら、何か策があるのかい?」
ゆらりと再び刀を構えなおす。
バイオレットは恐らくもうほむらは相手にならないと判断している。
「……魔翌力のことは後で考えるとしましょうか」
「……一刀流」
「三 十 六 煩 悩 鳳」
428 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 17:15:01.37 ID:2YS3Xa0IO
ドンッ!
429 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 17:33:54.48 ID:2YS3Xa0IO
「め、めちゃくちゃだ……」
どこぞの黒いバンダナの剣士の剣術を食らったバイオレットの身体は真っ二つに裂けた。
「魔法の矢を飛ばす弓があって、魔法の残撃が飛ばない理由なんて、あったとしてもそれは魔法少女の前には塵芥よ」
「しかし消耗は多いようだね。折角のグリーフシードが半分くらい濁ってしまった」
一人と一匹は疲労を感じながら、その場を後にした。
430 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 17:38:00.03 ID:2YS3Xa0IO
今回はボクタイDSより
エドガー&バージニアでした。
片方には近接武器が効かず、片方には銃、爆弾、火炎放射が効かない奴ですね。
ある程度体力を削ると合体して今度はチャージ中は無敵になるというタイムアタックの天敵です。
三十六煩悩鳳は……正直すまんかった。
一応元ネタはONE PIECEのゾロ、空島編です。
次は杏子のターンかな。
431 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/24(火) 19:17:31.48 ID:SFL2MG+co
魔女結界の部分は明日までやらないですけど、かずみとかのくだりは気まぐれに夜やったりするかもしれません。
神託リベンジ?の冒頭10レス分書き溜めてみた。
まだまどマギキャラは一切出ていない。
432 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/24(火) 20:13:15.11 ID:xRAfmHtr0
乙
433 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/25(水) 00:48:20.46 ID:dRiRgxyvo
面白いね。乙
434 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 10:59:53.32 ID:Fwhw1rmIO
試験中に試験以外でストレスとは如何に。
まぁコンマギを拝見しながらぼちぼち書いて行きましょうか。
435 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 11:22:13.42 ID:Fwhw1rmIO
かずみはトランクの中で目を覚ます。
非常に窮屈だが、出るわけにもいかない。
退屈極まりないので、少し考え事をしてみることにした。
あの少女は確か行き先は見滝原と言った。
見滝原と言って思い出せるもの……
ブロンドでおっとりした魔法少女……?
436 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 11:30:44.28 ID:Fwhw1rmIO
魔法少女としての身の振り方は、微かに記憶にあるその魔法少女に相談することにしよう。
人間としての生活は……おいおい考えよう。
いざとなればトランクの中で寝ればいい。
かずみは再び眠りについた。
437 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 11:40:20.99 ID:Fwhw1rmIO
「ショッピングモールに結界なんか張られたら一般人とかヤバいんじゃねえのかな?」
これはあたし個人から見たものではなく、社会的に見た話。
あたしからしてみればどっちでもいい。
大容量のグリーフシードを落とす魔女、そいつをぶっ倒しにいくだけ。
放置すれば更にグリーフシードの容量も増えるかもしれないが、魔女も強くなる。
だからあたしは今こいつを叩く。
438 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 11:45:36.82 ID:Fwhw1rmIO
「あれ?デカい反応はあるのにショッピングモールが結界に飲まれてないな」
困惑しつつも、結界を探す。
「おっかしいなぁ……魔女結界並の密度の瘴気が立ち込めてるのに、全然あのヘンテコ空間がないな」
ショッピングモールの端から端まで探してみるも、中々見つからない。
439 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 11:57:51.81 ID:Fwhw1rmIO
「少し休憩するか」
噴水プールの周りのベンチに腰を掛け、ポケットからお菓子を取り出す。
マミの好みには合わないそうだが、あたしはこういう安い駄菓子が好きだ。
何か食べてないと落ち着かないってのもあるが。
440 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 12:03:58.43 ID:Fwhw1rmIO
さっきマミ以外の三人とお菓子の話をしたが、ほむらはケーキとか以外だと和菓子が好きだとか。あの白いのは外国のグミとか、ピンク色はポテチとかの袋菓子を開けてみんなで食べるのが好きなんだとか。
「あたし、このうんまい棒の真ん中の穴が嫌いなんだよね」
特に意味は無いがつぶやいてみる。
「ジ ャ ア 穴 ダ ケ 残 セ バ 良 イ ヨ ネ」
441 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 12:06:44.51 ID:Fwhw1rmIO
「魔女ッ!?」
噴水の中に結界の入口がある。
ハン、声だけかけて自分は結界に閉じ籠ってるのか。
何が穴を残せだ。あたしとてドーナツなら穴だけ残すことは出来ても、うんまい棒は流石にできないね。
あたしは結界に踏み込んだ。
442 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/25(水) 12:09:22.14 ID:Fwhw1rmIO
一旦中断。
身体能力で杏子と渡り合えるのは獣かずみくらいかなーって思ってる。
443 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/25(水) 23:00:45.80 ID:RMM+uO+g0
おつ
444 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 08:54:04.78 ID:Vktc0qWNo
お菓子の誘惑が
杏子編 魔女結界行きましょう。
445 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 08:57:42.36 ID:Vktc0qWNo
「あれ……戻ってきちまったかな?」
目の前にある風景は結界に入る前に見たものと同じ。
人の気配もある。
しかし噴水プールの中の扉は結界の中にあるタイプの物。
「どういうこった……」
人の気配のする方向に行ってみることにした。
446 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 09:06:31.81 ID:Vktc0qWNo
「……人?」
そこに居たのはおおよそ人の形をして居るが身体のパーツの大きさが狂っていて、泥人形の様な顔をしていた。
「ありゃ使い魔か?」
無視して深奥を目指すことにした。
恐らくこのショッピングモールの奥のオフィスがそれだろう。
447 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 09:14:20.56 ID:Vktc0qWNo
「クッソ!なんだこれ!」
深奥の扉はあった。しかし開けることができない。そして扉には100と書かれている。
……恐らくあの使い魔を100体殺せってことか。
「面白ェ……」
448 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 11:08:22.14 ID:9YyUZaTIO
しかしあの使い魔はそんなに居なかったような……
来る途中に見ただけで10体。
「とりあえずさっきのを狩るか。」
槍を取り出し、チョコレート菓子を咥え来た道を戻る。
449 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 11:12:44.36 ID:9YyUZaTIO
「おっ、三体並んでやがる」
肩を鳴らし、槍を投げる体勢に入る。
「泥人形から泥団子にしてやるよ」
風を切る音を立て、槍が駆ける。
使い魔を一体、二体と貫き……
三体目が槍を掴んだ。
450 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 11:18:34.75 ID:9YyUZaTIO
そいつは槍を構え、こちらに向き直る。
「ハン……武器が使えるか」
攻撃体勢に入り、こちらに突っ込んでくる。
予想以上に速い、マミくらいの速度はあるだろう。
こちらもそれなりの対策は取っておこう。
451 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/26(木) 15:48:21.91 ID:9YyUZaTIO
「武器を使う奴にはこれだ」
多節棍を取り出し、槍を絡め取る。
そして打突を食らわせる。
「今回は大丈夫だったけど、奪われるのが怖いから素手の方が良いかな?」
顔面を蹴り飛ばし、首を弾き飛ばす。
452 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 15:54:45.66 ID:9YyUZaTIO
それにしても100体なんてどこに居るのか。
そんなこんな考えながら、イベントステージにやってきた。
「ここで大きい音を鳴らしたらおびき寄せられるんかなぁ」
ステージ裏にはリモコンと拡声器。
アンプから鳴らすなら普通はマイクな気もするんだが。
リモコンには「Smoke」「Fireworks」「Frame」と書いてある。
453 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:01:52.56 ID:9YyUZaTIO
ショッピングモールに人間もどきって時点で予感はしてたけど、ゾンビ映画みたいな感じだな。
音楽を大音量で流しておびき寄せて、花火やら噴出火炎で焼き払ったりこっちでボコボコにすりゃ良いんだな。
適当に音楽を……メタルでも流しとけば良いか。
454 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:07:55.41 ID:9YyUZaTIO
なんだ、リモコンの方自動にできるのか。
戦闘中弄ってられないからな、音楽に合わせて適当にボッボゥやってくれるのは嬉しい話だ。
さぁ、準備は整った。あたしは拡声器を取り、マミみたいにカッコつけたポーズをして声を吹き込む。
「使い魔の分際が人間様気取りか?あ?おめでたいね!全員かかって来やがれよ、一匹残らずバラバラにしてやる」
455 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:14:26.71 ID:9YyUZaTIO
狙いは当たった。
異形の人間擬きが大量にやってくる。
このペースなら100匹なんてあっという間だな。
まず一匹にドロップキックをかまし粉砕した後、隣のもう一匹に顔面ストレートをお見舞いしてやる。
お次は回し蹴りで上半身を弾き飛ばし、次をサマーソルトで顎から砕く。
456 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:19:32.02 ID:9YyUZaTIO
頸を掴み他のに叩きつけ、次の奴の胴体を三発ほど殴る。
真っ先に来たこの七体は近くに居た奴だろう。
まだ気配はする、来るぞ。
後ろに気配を感じたのでサマーソルトを決めてやったら案の定一匹死んでいた。いや、あたしが今殺したんだが。
457 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:23:40.69 ID:9YyUZaTIO
筋肉の塊みたいなやつがつっこんでくる。
相当速いね、軽気のあたしと良い勝負かもしれない。
タイミングを見計らって前宙踵落としを喰らわせる。
スピードがあってもコースが読めるんじゃ、弾丸と変わらないね。
むしろ自分が被弾するデメリットもある。
まぁ、使い魔にそんな知能は無いか。
458 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:28:21.72 ID:9YyUZaTIO
今度は触手の生えた野郎が現れやがった。
人間に触手は無いからな。それを舌とかと言い張ってもあたしは認めない。
そいつ伸ばして来た触手を手刀で叩き斬る。
「汚ぇな、触るんじゃねぇ」
鎖を取り出し、巻き付け圧殺。
所詮使い魔。
459 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:36:21.64 ID:9YyUZaTIO
またビンタ一発で頸がもげる雑魚どもが大量に押し寄せてくる。
あたしのビンタが強すぎるのか、こいつらが弱過ぎるのか。
確かめるのは面倒だ。
適当に手刀や上段蹴りなどで屠る。
使い魔の数ならこいつはトップクラスだな。
残り52匹
460 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:40:51.73 ID:9YyUZaTIO
左右から同じペースでやってくる双子っぽい奴らがいるもんだから、映画さながらに飛び上がって真横にダブル顔面キック。
頭は弾け飛んだ。
「半分は行ったかな?」
ラッシュは止んだが、とても嫌な予感がする。普通の魔女並に強いのが来る!
461 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 16:46:34.09 ID:9YyUZaTIO
現れたのは筋肉の塊の更に大きい奴。
歩き方も完璧に獣のそれじゃないか。
こちらに向かって突っ込んでくると思いきや、ステージ前方に向かって行った。
何をするのかと思えば……
「水飲み場を引っこ抜いたッ!?」
まずい、こちらに投げるつもりか!?
462 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 17:15:03.12 ID:9YyUZaTIO
あんなもん蹴り返したらあたしの脚でも流石にイかれる。
咄嗟に飛び上がってかわす。
アンプが一台破壊された。
「っぶねぇ……」
あたしは今、天井にぶら下がっている。
また何か投げられたら逃げ場が無くなるかもしれない。
しかし、何か仕掛けてくる様子も無いので下に降りる。
すると雄叫びをあげ再び襲いかかってくる。
認識されていなかったのか?
463 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 17:26:49.12 ID:9YyUZaTIO
これ以上この場を荒らされるのは困る。
飛び上がって天井に再び張り付く。
やはり奴はあたしに気づいていないようだ。
天井を伝いステージ裏のリモコンを取りに行く。
あいつには確実に食らわせる必要がある。
恐らくあいつが中ボス的な感じで、あいつを倒すまでは雑魚だけだ。
「Frame」
そのボタンに指を合わせ、再び戦場に戻る。
464 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 17:37:41.26 ID:9YyUZaTIO
そんなに素早くはないんだな。
あの巨体で速かったら流石に危ないかもしれない。
まぁ代わりに物を思い切り投げてくるが。
ステージに上がって来やがった。
さぁ噴出火炎の出番だ。
「燃えな」
本当にステージ用なのか疑わしい程の炎が噴き出す。
あとで本物のショッピングモールに消火器がちゃんとあるか確かめよう。
465 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 17:40:28.18 ID:9YyUZaTIO
燃え盛る異形はあたしの存在など忘れてのたうち回る。
槍でトドメを刺してやろう。
……さぁ、残りの半分、かかって来い。
466 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/26(木) 17:42:32.62 ID:9YyUZaTIO
一旦ここで。
なんだろう書いてて楽しいけどなんか疲れるなこれ。
467 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/26(木) 18:30:56.07 ID:X/5eQUtDO
内容とか敵キャラとか盛り込みすぎて疲れるんじゃない?
468 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 18:34:49.20 ID:Vktc0qWNo
できるだけノリで読める、且つ、効果音のオンパレードを避けるというのを目指した結果……
本当に序盤で改変後SS期待してた人にはごめんなさい。
(ゲームで好きなボス敵が居たら教えて欲しいなって)
469 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 19:37:16.91 ID:Vktc0qWNo
抱かれ枕の寝心地が良過ぎていくらでも寝れそう。
クーラーはいいね、リリンの(ry
杏子の幻覚が復活するきっかけってどれくらい厳しくしたら良いのかなぁ。
とりあえずマミさんの元に帰ったから復活するって設定です今回は。
再開します。
470 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 19:43:25.89 ID:Vktc0qWNo
……
「なんかペースが上がってきてるような……」
巨大筋肉を倒した後から出てくる使い魔の数が増えてきている。
「別にあたしは急いじゃいないよ!」
単体は弱く、蹴りで両断出来てしまうのだが多数になるとタチが悪い。
若干攻撃を食らってしまった。
「なぁ、マミ……今なら使えるかな?」
471 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 19:48:16.66 ID:Vktc0qWNo
佐倉杏子の願いは「父親の話を聞いてもらうこと」、それに際して得た固有魔法は幻覚。
幻覚と言えば相手の認識をズラしたり、精神攻撃をするものなのだが、巴マミと組んでいた時は正義の魔法少女を名乗っていたため、その様な使い方を使うことはあまりしなかった。
472 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 19:51:42.16 ID:Vktc0qWNo
折角の幻覚が死ぬ様に思えるが、代わりに彼女が得た物は大きかった。
無い物を真に在る物とする、有幻覚が使えるようになっていたのだ。
固有武器をロクに出せない元の暁美ほむらと違い、仕組みがわかっている物なら大体出せる。巴マミのリボンのように刃が出せないなどの欠点もない。だが、鎖よろしく消耗がそれなりに多く、イメージし易い物しか出せない。
473 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 19:55:45.37 ID:Vktc0qWNo
彼女が簡単に思い浮かべることができる物……
それは自分自身だった。
巴マミが紅の幽霊と名付けた、分身魔法。
分身した全てが本物である。
と言ってもやはりソウルジェムと本物の身体がある本体は存在してしまうが。
「前みたいに13人も出せないけど、三人くらいなら出せそうだ」
474 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:00:17.53 ID:Vktc0qWNo
四人に増えてからはペースに追いつけている。ソウルジェムの濁りは多少はあるが、あまり心配はなさそうだ。グリーフシードだってある。
『このグリーフシードは貴方にあげるわ。いざとなったら孵しても良いわよ』
ほむらの奴が何を言いたいのかはわからないけど、もらえる物はもらっておいた。
475 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:07:38.67 ID:Vktc0qWNo
戦い方に余裕が出来たから、体力や魔翌力の消費の少ないパンチで戦っている。
相変わらず汚らしく何やらわけのわからないものを撒き散らして死んでいく。
「あとどれくらいだろうな?」
「んー、25くらい?」
「30かもな」
「数えるのも怠いけど、100超えたらあとは唯の無駄だからなぁ」
残り26匹
476 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:13:14.58 ID:Vktc0qWNo
「ペースは落ちてきたけど……」
「なんかしぶとくなってねえか?」
「つーかゾンビと戦うならマミだろ」
「ほむらも銃使うぞ、つかゾンビ云うな」
使い魔が段々しぶとくなってきている。
パンチ五発入れても死なずにイライラして手刀で叩き斬ってしまった。
このままでは良くないな……
477 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:17:34.78 ID:Vktc0qWNo
イメージし易い物は自分ではあるが、それの使い方が分身だけとは限らない。
三体の分身を解除し、杏子はグリーフシードを取り出し、胸元のソウルジェムの隣に突き刺す。
「こっからは手動で回復してる暇が無いかもしれないからな」
杏子は有幻覚で自分を作り出せる。
それがどんな姿でも自分であれば、それを簡単に想像できれば。
478 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:25:15.00 ID:Vktc0qWNo
「てめえらが近接の打撃しかしかけてこないからこういう方が良いだろ?」
杏子は2m越えの巨人となった。
どういう状況なのかは杏子自身にはわからず、単に大きくなり、それ相応の腕力になった程度にしか考えていない。
蹴りで身体を真っ二つに裂き、ビンタで頸を弾き飛ばし、相手の肩を足で掴み、膝蹴りを顔面にお見舞いする。
「脳みたいな物だしてるけどお前ら脳無いだろ!」
479 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:30:32.55 ID:Vktc0qWNo
裏拳で顔面を粉砕、馬のような後ろ蹴りで胸に風穴を開け……
「そろそろ100行ったかな?」
と思った矢先、二匹のデカブツが現れた。
一匹は[
ピザ
]、脂肪の塊。
もう一匹は……会いたくなかった。
さっきの巨大筋肉だ。
相手にしたくないからあたしはオフィスへ急ぐ。
480 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:33:57.85 ID:Vktc0qWNo
「あぁ!どこまで追ってきやがる!」
脂肪と筋肉の塊はドスドス音を立てて追ってくる。
本気でスピードを出せば追いつかれることはないが、そんなしょうもないことで魔翌力は使いたくない。
これから魔女と戦うのだ。
やった!オフィスについた!
数字は……ゼロだ!
開けようか。
481 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:39:38.32 ID:Vktc0qWNo
部屋の中に居たのは草臥れた女性のような感じの……あいつらと似たような人間もどき。
きっと見かけによらず強いんだろう……いや、見かけもよく見ればそれなりに強い。
なんだあの爪は……
後ろから扉を叩く音が響く。
あ、壊された━━━━
「━━━━!!」
魔女にも気付かれた━━━━
482 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:45:45.60 ID:Vktc0qWNo
「クソッ!!三体も同時とかねえよ!!」
[
ピザ
]、マッチョ、ガリ女とかトリオ芸人でも居ねえよ……
しかし筋肉は狭い室内では動きづらいらしく、机をボコボコに叩いている。
ガリ女は恐らくあの爪は即死級の攻撃。
……どう対処しよう。
483 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:49:31.40 ID:Vktc0qWNo
巴マミの元に帰ったことにより、固有魔法を取り戻した佐倉杏子であるが、巴マミの思考回路が多少変わったことによる再結成なので、佐倉杏子の思考回路はそんなに変わって居ない。
つまり先程挙げた認識のズラしや精神攻撃の類を使うこともできるようになっている。
魔法少女としては今の彼女が最強と言えるだろう。
まぁ一度使えるようになってしまえば、良い意味で牙を抜かれても戦闘能力は下がらないが。
484 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:53:06.76 ID:Vktc0qWNo
「鏡花水月っていうんだっけ?なんかマミみたいだけど……」
確実に逃げる為にはこの相手の認識を書き換えてしまえば良い。
魔女は脂肪に、脂肪は筋肉に、筋肉は魔女に攻撃するよう認識を弄ってやる。
「潰し合え、人間もどき」
485 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 20:57:03.84 ID:Vktc0qWNo
そこからは酷かった。
脂肪の塊は何か液体を吐き出すタイプらしく、筋肉に吐きかけまくる。
魔女は脂肪をズタズタに引き裂き、その傷からまた液体が漏れる。
そして筋肉は魔女をボコボコに殴る。
更に、後ろが何か騒がしいと思ったら使い魔が大量にやってきて魔女と筋肉をボコボコにし始めた。
どうやら脂肪の吐き出す液体は雑魚をおびき寄せるものだったらしい。
486 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 21:00:25.03 ID:Vktc0qWNo
「ったく、こんな魔女二度とゴメンだよ」
消えつつある結界の中、巨大化を解き、グリーフシードを自分の身体から抜く。
「まだ使えるな、うん」
当たり前だけど、ソウルジェムもピカピカだ。
そして、魔女の落としたグリーフシードを拾い、家路につく。
487 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/26(木) 21:08:24.36 ID:Vktc0qWNo
杏子編終了。
今回の元ネタはメインはLeft 4 Dead 2です。
ですが、シナリオはごっちゃです。
Witch=魔女をやりたかったというか。
こいつの攻撃は原作でも一撃必殺です。
他にも特殊感染者は出てますね。
しかし、このゲーム頑なにゾンビと言わないのね。
杏子の戦闘スタイルはテラフォーマーズとかあとは……お察しください。
次回はまどかと織莉子のどっちだったかな?
488 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 11:39:38.25 ID:9qhx3X+IO
諸々言いたいことあるけど、それはTwitterやmixiでやるとしましょう。
SS書いてるとレポートを冗長な表現でかさましするのが得意になってきますね。
えーっと、織莉子が廃工場だったかな?
ぼちぼち書いて行きましょうか。
489 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 11:48:02.59 ID:9qhx3X+IO
「白い日傘って意味あるんでしょうか」
どうでもいい疑問を抱きながら、私は廃工場の奥へと進んで行く。
途中で壊れた部屋を見つけた。
傷の付き方から恐らくこの前のハコの魔女でしょう。
「恐らく結界は……あの建物」
490 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 11:52:27.56 ID:9qhx3X+IO
「正解」
建物の中の大きな機械に結界の扉ができている。
「軽く装備を整えて……行きましょうか」
屋内にも関わらず、日傘をくるくる回しながら結界に突入する。
491 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:01:33.92 ID:9qhx3X+IO
入ったら真っ先に使い魔のお出迎え。
ゼンマイ仕掛けの人間大のおもちゃが五体襲いかかってくる。
「邪魔です」
水晶玉を打ち出し二体を粉々にする。
それで怖気付いたか、残り三体は距離を置き始めた。
そこで織莉子は何かを思いついたような顔をして、
傘を畳み、傘の先を使い魔に向ける。
「私の傘は逆の働きもするのです」
492 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:02:42.03 ID:9qhx3X+IO
傘の尖端から水が勢い良く飛び出る。
その水鉄砲は使い魔に風穴を開けた。
織莉子は別の使い魔に再び狙いを定め、水鉄砲を再び撃ちながら、今度は薙ぎ払う。
使い魔は真っ二つに裂ける。
残った使い魔はヤケになったのかこちらに突っ込んでくる。そもそもこいつらに感情など存在するのか疑問ではあるが。
「邪魔と言っているでしょう」
493 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:08:19.37 ID:9qhx3X+IO
傘を開くと織莉子は天高く舞い上がり、その後フワフワと降下し始めた。
あの使い魔は飛べないらしく、織莉子の真下で織莉子が降りてくるのを待っている。
「しつこいですね」
突如現れた水晶玉が使い魔を粉砕する。
「移動があまり得意でない私にはこの傘はかなり重要になるかもしれませんね」
傘でそのままフワフワとゆっくり落ちながら道を進んで行く。
494 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:13:15.82 ID:9qhx3X+IO
適当に使い魔を粉砕、切断しながら道を進んで行く。
「この部屋の次がもう深奥ですか……思ったより浅い結界ですね」
その分魔女が強いのだろうとか考えつつ次の部屋に足を踏み入れる。
「……誤算でした」
495 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:18:47.94 ID:9qhx3X+IO
その部屋は非常に大きな部屋、聳え立つは巨大な機械の塔。
ベルトコンベヤー、プレス機、巨大パンカー、細いパイプ、その他もろもろ。
最上部には見慣れた深奥への扉が。
「こういうのは杏子さんが……」
半ば嫌気がさしながらも、織莉子はこれを登ることにした。
496 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/27(金) 12:25:19.93 ID:9qhx3X+IO
結界とは言え、何かを造る工場なのだろうか?
私には工場にある機械でトラップを組んでいるようにしか見えない。
何かを造るとしたら……死体と絶望でしょうか?
くだらない、早いところ登ってしまいましょう。
497 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:32:12.27 ID:9qhx3X+IO
まずは上下する足場。
傘を使わずともスカートの空気抵抗による対空で十分に乗り継いでいけた。
傘で一気に飛び上がっても良かったのだけれど、一歩一歩踏み締めたい気がしたので普通に行くことにした。
「杏子さん程とは言わないからせめてキリカやほむらさんくらい軽い服に着替えたい……」
498 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:36:11.70 ID:9qhx3X+IO
お次は細いパイプ。
傘で飛んだら着地に失敗した時に悔しいので歩くことにする。
慎重な織莉子は難なくこれを渡りきる。
その次は回転丸太。もはや工場ではなくSASUKEやKUNOICHI辺りになっている。
魔法少女としての強化幅はそんなに大きくないが、元の身体能力が高い織莉子はこの辺のバランス感覚は鋭くこれも難なく渡りきる。
499 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:42:24.27 ID:9qhx3X+IO
続いては巨大パンカー。
羽根の上に乗って次の足場まで行けということか。
「地味に空気抵抗が……」
身体が大きく、服もフワフワしている織莉子にとってここはストレス源。
次の足場を見つけると直様傘を開き、乗り移る。
もう半分ほど登ってしまった。
500 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:54:29.95 ID:9qhx3X+IO
似たような仕掛けを乗り越え続け、残すは三つ程となった。
「今更ですけど、雷撃で全部止めれば簡単に登れたような……」
止まれば進めなくなるものもあるからそんなことはない。
今度は五連プレス機が待ち構えている。
規則的に動いており、どうやら全部あいている時を見計らって進めということだろうか。
「……二十秒後からの六秒間」
501 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 12:58:25.66 ID:9qhx3X+IO
予言通り20秒後全てが開いた、直様飛び込む。
立ち止まれば即死。
四つ目に差し掛かった時、二つ目が閉じる音が聞こえる。
嫌な汗をかきながら、振り返りまいと駆け抜ける。
「……こんなので死ぬのはお断りしたいです」
502 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 13:06:24.03 ID:9qhx3X+IO
残すはベルトコンベヤーと上下する足場。
しかし、上下する足場の最高点から深奥の扉まで距離がありすぎる。もう一つ仕掛けがあるのではないかと疑う程に。
とりあえずベルトコンベヤーを渡ることにする。
基本的に移動方向に逆らうように動いている。
ベルトに水晶玉を巻き込みコンベアを止めて平然と上を歩く。
止めなくても進めるが、設備を壊したくなったのだ。
503 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 13:14:24.84 ID:9qhx3X+IO
最後は振り落としたりしたいのかと疑う程に高速移動する足場だ。
まぁ上下のみだからそんな心配はあまり無いと思うのですが。
最高点と最低点で一度止まるので乗り継ぐことは簡単だった。
最後のは最高点で止まらずそのまま折り返すのだが、あれは物理的にどうなっているのでしょうか。
最後の足場に乗り移った。深奥はすぐそこだ。
504 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 13:19:01.84 ID:9qhx3X+IO
しかし深奥の扉は見上げる程高い。
普通に横に跳んで届くものではない。
……どうやって行くのだろうか。
考えてみよう……
水晶玉に乗って飛ぶ……そんなことはできない。
水晶玉を足場に……上下する足場の上では落ち着いてそれを作ることができない。
杖で……光、雷、霧では何もできない。
……傘。
505 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 13:21:08.40 ID:9qhx3X+IO
衰えない速さは恐らく勢いをつける為。
足場の最高点で思い切りジャンプし、ジャンプの最高点で傘を広げそこからフワフワ頑張って扉の前まで……
しくじれば最初からやり直し……
「行くしかありません」
506 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 13:27:49.22 ID:9qhx3X+IO
白のロケットが勢い良く飛び出し、クラゲの様な姿に変わり最後の足場に迫る。
そして、扉の前に降り立つ。
「さぁ、悪魔祓いと致しましょう」
白の賢女は扉に手をかけた。
507 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 13:29:59.19 ID:9qhx3X+IO
一旦ここで切らせて頂きます。
大学のロビーのソファーもなかなか座り心地が良い。
508 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:00:48.61 ID:AQXXX7XIO
レスが付かなくともめげない。
再開します。
509 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:01:34.49 ID:AQXXX7XIO
うわ、IDすげぇ。
迂闊に他のスレに顔だせねぇな。
510 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:08:01.82 ID:AQXXX7XIO
青と白のパネルが交互に等間隔に並んでいて、それの一つにスポットライトが当たっている。
しかし、魔女の姿が見当たらない。
魔女を探す為に軽く霧を張ってみるが、一向に反応が無い。
罠かもしれないが、スポットの当たったパネルの上に乗ってみることにした。
511 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:14:10.31 ID:AQXXX7XIO
「なっ!?」
いきなりパネルがせり上がる。
乗ったパネルだけではない、2色16枚全てがせり上がった。
「くっ……また高台……」
やはり嵌められた。一旦下に逃げることを考えると、天井から箱が落ちてくる。
その箱は意思を持つかのようにパネルを弾みながら乗り移り私の前のパネルで止まる。
「こいつが魔女…ッ!!」
512 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:18:37.32 ID:AQXXX7XIO
その箱はいきなり巨大化し始める。
箱が弾んでいたあたり、水晶玉は効かないのだろう。
雷も効くか怪しい。
傘を構え、水鉄砲を放つも水があっという間に蒸発してしまった。
……もしかして、私の攻撃が効かない敵?
513 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:23:50.76 ID:AQXXX7XIO
箱がカタカタし始める。
どんな攻撃が効くか全くわからないが、私は身構える。
次の瞬間、箱から人形の上半身が飛び出す。
びっくり箱だったようだ。
けたたましい嗤い声を上げ、こちらをバカにしたような表情をしたあと、ハコの中に再び身体を収め、パネルから跳びたった。
「まさかアレから逃げるんですか!?」
ガラにもなく慌てた声を上げ、こちらもパネルを跳びたつ。
514 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:32:25.55 ID:AQXXX7XIO
恐らく、中身の人形にしか攻撃は通らない。
ならば中身が出てくるまで逃げるのみ。
基礎体力は自信がある。
少なくともマミさんとほむらさんよりはある。
不本意ながら私とびっくり箱の鬼ごっこが始まった。
515 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:39:06.38 ID:AQXXX7XIO
「そろそろ顔を出したらどうでしょう?」
飛び回りながらそうつぶやく。
それを聞いてなのか、箱は立ち止まり中の人形が現れた。こちらを睨んでいる。
私は杖を構え、攻撃の体勢に入る。
人形が思い切り手を振ると火の玉が私に向かって飛んできた。
「くっ…!」
隣のパネルに飛び移りそれを避け、私は水晶玉を放つ。
しかし、手で振り払われてしまう。
516 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:43:09.43 ID:AQXXX7XIO
水は蒸発し、水晶玉は振り払われる。
しかし、人形には金属パーツが至る所に見受けられる。
「やはり雷ですか……」
そうとわかると私は魔法陣を張ることにした。
しかし
火の玉が飛んできて 、それが私の身を掠め、避けようとした私は下へ落ちた。
517 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 16:50:24.50 ID:AQXXX7XIO
……フワフワした衣装のおかげで下に叩きつけられることは無かったが、この後どうしよう。
どうやって上に戻るか。
そしてどのように戦うか。
雷が有効なのだろうが、魔法陣を張っている暇は無い……
ならば、既に書かれた魔法陣を用意しよう。
マミさんには絶対に見られたくない、魔法陣の足拭きマット。
518 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:00:39.61 ID:AQXXX7XIO
四隅のパネルの近くに上下する足場があったのでそれを使い再び戦場に戻る。
再び鬼ごっこの始まり。
やることが決まった私は強い。
人形が顔を出したら、火の玉を撃つのを見計らってマットをパネルに置く。
すると私が居る以外の白いパネルの全ての上空に雲が現れる。
雲の場所を指定するところまで私は術式を組んだつもりはないがまぁ良いだろう。
しかし、人形が居るのは青いパネル。
マットを掴み隣の青いパネルに乗り移り、マットを置きその上で詠唱。
519 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:04:36.59 ID:AQXXX7XIO
「雷撃」
私の居る以外の青いパネル全てに雷が降り注ぐ。
燃費や威力が不安になるが、どうやらその心配はないらしく、ソウルジェムの濁りもそれほど無く、人形の仰け反り方もかなり大きかった。
恐らく五発程当てれば勝てる。
人形は再び鬼ごっこを強要する。
520 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:12:59.61 ID:AQXXX7XIO
二回目、三回目は同じくして当てることができた。
違いと言えば鬼ごっこが徐々に長くなったことだろうか。
「心なしか速くなってませんか!?」
速くなっただけではない、三回目の雷撃を食らわせた後、追いかけ方も狡猾になってきた。
結果、私は更なる身体強化を強いられることになった。
「グリーフシードで元取らせてもらいますからね!」
521 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:17:25.72 ID:AQXXX7XIO
「落ち着きなさい……ここで息を荒げていたらあのベテラン三人に笑われてしまいます」
呼吸を整えながらパネルを飛び交い、人形が出てくるのを待った。
ヤケに動くことを強いられている気がする。
固定砲台タイプだと自負していたつもりなのですが。
522 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:24:29.71 ID:AQXXX7XIO
人形が顔を出し、こちらを睨む。
早期に雷を当てるためにマットを置きその上立った。
人形はうずくまり今までのけたたましい嗤い声とは全く違う、低く唸る様な声をあげ、こちらに光球を放ってきた。
火の玉より小さいのでパネル内でひらりと避けようかと思ったが、第六感が警笛を鳴らしたので、マットを掴み隣のパネルに逃げる。
523 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:28:33.06 ID:AQXXX7XIO
予知能力で慣らされた第六感とは恐ろしい物だ。
先程まで居たパネルから光の柱が立っている。
恐らくアレに当たれば少なくとも火の玉と同等のダメージを受けてしまうだろう。
次が来ないうちに雷撃を放つ。
人形は感電し、仰け反る。
524 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:44:10.11 ID:AQXXX7XIO
人形は再びうずくまる。
「また光球ですか……」
と思いきや何やら自分に魔法をかけ始め、姿を消した。
「……そんなことをしても無駄です。私の感知能力の前では」
最後になるであろう鬼ごっこが幕を開けた。
525 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:49:10.94 ID:AQXXX7XIO
姿を消したとは言え、パネルを叩きつける音は鳴り響く。
背後から響くスタンプ音を気にしながらパネルを飛び交う。
場所がわかっても姿が見えないというのは少し怖いかもしれません。
……回数の規則的にそろそろでしょうか。
「さぁ、顔をお出しなさい!」
526 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:51:43.99 ID:AQXXX7XIO
人形が顔を出し、光球を撃つ体勢に入る。
「させません!」
水晶玉を放ち光球に当てる。
光球はその場で暴発し、光の柱が立つ。
「トドメです」
マットの上に立ち、杖を構え……
「神鳴リ」
527 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 17:58:00.81 ID:AQXXX7XIO
……私の最後の攻撃で、人形や箱だけで無く足場までもが崩壊し始めた。
グリーフシードの回収は結界が消えてからにしましょう。
私は傘を広げ、床に叩きつけられないようにゆっくり落ちて行った。
「舞台装置と戦う時もこれくらい動くのでしょうか……?」
528 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 18:04:17.54 ID:AQXXX7XIO
結界は消え、元の廃工場に戻ってきた。
ツカに箱がついたグリーフシードを拾い、私は家路につく。
「今日の運動で馬みたいな身体になったらどうしましょうか」
今日はヤケに独り言が多い気もする。
「帰りにプリングルスでも買って行きましょうか」
まどかさんは袋の方がいいみたいですけど、私は味重視なので。
529 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 18:07:19.31 ID:AQXXX7XIO
織莉子編終了!
今回の元ネタはドンキーコング64のステージ「マッドファクトリー」のボス「マッド・ジャック」になります。
ジャックは男の名前とか言わないで。
こいつは斜め飛びができるかどうかで結構変わるんですよね。
次回はまどかvs.原作の魔女です。
530 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岡山県)
[sage]:2012/07/27(金) 18:19:29.76 ID:q/yt/ucP0
乙乙
531 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/27(金) 18:29:02.92 ID:GH0m2SkDO
あいつか、光ってる床に誘導して倒すんだっけ
懐かしいボスだった乙
532 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/27(金) 18:54:18.53 ID:/DxcsUsl0
おつ
533 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 19:15:45.12 ID:YWPJ5SUqo
>>531
びっくり箱が居るパネルと同じ色のパネルの上にあるスイッチを押す
だったかなぁ
534 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/27(金) 19:29:45.39 ID:GH0m2SkDO
>>533
光ってんのは自分と敵のマスだったな
昔過ぎて覚えてないや
535 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 19:35:15.36 ID:YWPJ5SUqo
風呂上がったらまた更新するかも。
実はあすなろ壊滅させた魔女はまだ考えてない。
>>534
この間更新サボってプレイしたから多分あってると思う。
536 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/27(金) 20:05:51.79 ID:GH0m2SkDO
>>535
俺なんて最終プレイ10年前だしそこ友達にやってもらった気がする
そういやDK64がレア社の最後のゲームだっけ、007とかバンジョーでお世話になった
537 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 20:53:57.52 ID:YWPJ5SUqo
わたしは橋に来ている。
ほむらちゃんがわたしの行く場所を聞いた時、一瞬何かを思い出した様な顔をしていた。
最初は突き放されたけど、魔女との戦いを任せてくれるなんて嬉しいな。
538 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 20:56:20.34 ID:YWPJ5SUqo
外国のお菓子が好きな、白くて大きいお姉さんも、魔法少女の契約をするつもりが無いって言ったら抱き締めてくれたり……
とにかく私が魔法少女にならないで、そして無事で居てくれればいいみたい。
わたしが手に入れた力が完全防御で良かったな……よし、街の為に頑張ろう!
539 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 21:03:42.92 ID:YWPJ5SUqo
「ム リ ダ ヨ キ ミ ニ ハ」
空気の読めない魔女!
この間と違って、防御に頼りきって地味な攻撃を繰り返すだけじゃない。
あの四人に貰った魔法を使わせて貰うからね!
540 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 21:14:05.75 ID:YWPJ5SUqo
ムンクの叫びみたいな…使い魔?が複数と、凱旋門みたいな……あれが魔女かな?
『その魔女は私が始めて見た魔女、魔女は只管硬くて、使い魔は幻覚が厄介よ』
ほむらちゃんからテレパシーが入る。
場所から魔女がわかったのかな?
『弱点とかある?』
『……魔女は強めの攻撃を只管打ち込めば勝てるわ。使い魔は狙わずに武器を振り回して轢き[
ピーーー
]くらいに考えて頂戴』
『わかった、任せて!』
541 :
◆USZbC4nXcg
[saga]:2012/07/27(金) 21:19:17.74 ID:YWPJ5SUqo
先ずは白のカプセルを開けてみよう。
ほむらちゃんは水晶玉って言ってたけど、やけにあの声は自信なさげだったな……なんでだろ。
カプセルから出てきたのは確かに水晶玉だった。それも四つ。
でも……ローズクォーツ?
542 :
◆USZbC4nXcg
[saga]:2012/07/27(金) 21:26:56.69 ID:YWPJ5SUqo
使い魔を轢くにはちょうどいいのかな。
月みたいに私の周りをぐるぐる回る。
ちょくちょく音が鳴っているあたり使い魔を倒せてるみたい。
私は魔女ににじり寄る。魔女はどんな攻撃をしかけてくるのかな?
543 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 21:51:20.33 ID:YWPJ5SUqo
凱旋門みたいな魔女……良くみると模様が動いている……
やっぱり腐っても魔女、不気味だ……
無機質な感じだから大丈夫だと思ったんだけどな……
元はどんな子だったのかな?
石像のパンチが飛んでくる。
「なるほど、案外単純なんだね。本命は使い魔で翻弄することなのかな?」
わたしは攻撃を喰らわない身体なので、物ともしない。
544 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 22:02:16.21 ID:YWPJ5SUqo
紫のカプセルを取り出す。
「うーん、油断や慢心するなって言われても……」
カプセルから出てくるは花の蕾が付いた弓。
「ん……なんか凄いしっくりくる」
思い切り引き絞り、凱旋門の中央上部を射抜く。
左右の人型の石像が悲鳴をあげる。
545 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/27(金) 22:09:16.70 ID:YWPJ5SUqo
「うーん、駆け引きが無いんだね。ヒーローと言うよりスイーパーっていうのかな。でも、これがみんなの役に立つならわたしは頑張れるよ」
攻撃を受け付けない以上、まどかを倒すことができるほむらが見たことある魔女は、悪質な幻覚をかける杏子の成れの果てと、足場を踏み外したら終わりの委員長の魔女、そしてまどか自身の魔女であろう。
その後まどかは只管矢を撃ち込み続けた。
石像の声も枯れ、血の涙を流し始めた。
「一思いにできなくてごめんなさい……貴方もこんなのになりたくなかったよね……」
結界が消え始めた。
546 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/29(日) 20:31:59.90 ID:tUFqQGw6o
乙であるのだ
547 :
◆USZbC4nXcg
:2012/07/30(月) 11:20:09.68 ID:40NJcFtp0
ごめんなさい。
iPhoneの電源がいきなり消えて、つかなくなりました。
今はパソコンから書いておりますが、OSがvistaなので、多分暫く更新できません。
書けない間も次回作の構想練ったり、古いゲームをやってこのSSのネタを考えたりしてます。
フラフープ楽しい。
548 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/30(月) 17:49:02.38 ID:Ry33EIkIO
「……これがグリーフシードかぁ」
わたしには必要無い物。あとでほむらちゃんに渡しておこう。
なんだかあっさりしてたな……
ほむらちゃん達が戦ってるのはもっと強くて……
でもだからこそこういう弱いのに構ってる暇が無いんだよね。
わたしなりに役に立てるようにしよう。
ともあれ、今日は家に帰ろうかな。
ご飯は何だろう?
シチューだったらいいな。
549 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/30(月) 17:54:32.29 ID:v5RQl18IO
iPhone直りました。つけっぱなしは良くないですね。
電源が落ちて書けなかったまどかvsイザベルの最後の部分です。
続きは今日は厳しいかなぁ。
遅くとも明日の夕方から更新再開します。
550 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/30(月) 18:56:10.86 ID:40NJcFtpo
溜まったログを読まなくては……
551 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/30(月) 19:09:00.77 ID:KmUHiykgo
おかえりんこ!
552 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/30(月) 20:08:39.38 ID:07gCkPn80
がんばって!
553 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/30(月) 21:24:05.02 ID:Bp3C/eBO0
まってる
554 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/30(月) 22:26:00.01 ID:40NJcFtpo
やっと全部終わった。
ちなみに今浮かんでる構想は
第三者見滝原乱入型安価スレ
魔人ほむらとクレバーまどか
ほむら「親に会いたいわ」
の三つ。
今日はこちらの更新はしません。
一度読み直していっそwikiでも書こうかな。
555 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 07:23:53.24 ID:M0w//lMIO
「ただいま!」
無臭、正確には食べ物とはかけ離れた芳香剤の匂い。
ごはんはまだできていないみたい。
「おかえり、まどか。昔の知り合いからまどかにプレゼントがあるみたいだから部屋に置いておいたよ。開けておいで」
プレゼント……何かな?
556 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 07:29:29.14 ID:M0w//lMIO
「この大きいトランクかな……?」
大きさ、そしてトランクの無骨さに少したじろぐ。
パパの知り合いって言うし料理関係かと思ったけどこの大きさでそんなものあったかな?
「……開ければわかる!」
若干錆び付いた留め金を外し、トランクに手をかける。
557 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 07:32:29.56 ID:M0w//lMIO
一度深呼吸して、目を閉じ、ゆっくり持ち上げる。
そして目を開き、ご対面だ。
「……」
「……チャオ?」
ほむらちゃんとは違ったタイプの黒髪の女の子が苦笑いしていた。
558 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 07:37:42.03 ID:M0w//lMIO
「ゴメンね?本物のプレゼントじゃなくて」
プレゼントが無かったことに対する憤りなんかより、トランクに女の子が入っていたことに対する驚きの方が大きい。
「え、え…あー……」
「見滝原に来るにはこれしか無くて……」
気まずい。
559 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 07:47:36.99 ID:M0w//lMIO
「……無事に見滝原についたし、これ以上居ても迷惑かけちゃうし、私はこれで……」
その子はその気まずい空間から去ることを選んだみたいだ。
「行くアテはあるの……?マトモな交通手段で来なかったのに」
この質問はまずかったかもしれない。
無い時にはわたしのところに……ってことにはなるかもしれない。
560 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 07:53:39.67 ID:M0w//lMIO
「うーん……アテは無いけど、用がある人が……ねぇ、金髪でドリルみたいなおさげ髪のおっとりした女の人知らない?」
マミさんだ。ドリルみたいなって時点でマミさん。
おっとりした……今はしてないね。わたしのせいで。
「うん、知ってるよ。学校の先輩だし」
それを言うとその子の表情は急に明るくなった。
561 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 07:56:00.11 ID:M0w//lMIO
ごめん、眠いから中断。
電車で寝たくないんだけどねぇ。
隣池沼みたいだし。
562 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/31(火) 08:23:10.02 ID:sbjDkjLho
きにすんなよ!
563 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 08:25:05.13 ID:M0w//lMIO
あとかずみの口調が不安だから帰ってもう一回読み直す必要があるのも
マミさんと違ってカッコつけで横文字使うのはわかるけど
564 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 12:58:47.70 ID:fEcRNBgIO
試験もレポートも終わったー。
夏休みだよー。
いっぱい書くよ!
ところでかずみは単行本派なんだけど、かずみは星団全員の能力使えるってことでいいのかこれは。
565 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 13:07:44.48 ID:fEcRNBgIO
マミさんのこと、そして意味不明な移動手段、このことから一つ質問をすることにした。
「あの……違ったらこれは忘れて欲しいんだけど……もしかしてあなた魔法少女?」
その子は少し驚く。
「あなたも魔法少女なの?」
「うーん、違うんだけど、似たような物かな。わたしも魔女とは戦ってるよ」
566 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 13:15:41.19 ID:fEcRNBgIO
「……申し遅れたけど、私はかずみ。あすなろ市から来た魔法少女だよ」
そういえばほむらちゃんが『魔女の大量発生で一つの街の魔法少女が全滅したらしい』って言っていた様な……
「わたしは鹿目まどか、この街の魔法少女が強い魔女を狩ってる間に弱い魔女を狩ってるよ」
多分この子は仇を取るために仲間を集めに来たか、純粋に逃げて来たか。どっちにしても仲間にはなってくれそうかな……とりあえず後でマミさんのところに連れて行こう。
567 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 13:21:13.21 ID:fEcRNBgIO
とりあえずかずみちゃんの存在がパパにバレたら面倒だから……
「マミさんに電話してみよ」
「あの人はマミさんって言うの?」
『あら?鹿目さん、お疲れ様、何か用かしら?』
「いや、実は……━━━━」
568 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 14:06:05.51 ID:fEcRNBgIO
『成る程ね……じゃあ暁美さんに迎えに行ってもらおうかしら……鹿目さんの家を知ってるのは暁美さんだけだし』
教えた覚えは無いんだけど……まぁいいか。
「迎えが来るから下に……こっから降りれるかな?」
かずみちゃんは無い胸を張り、大丈夫だと言って部屋を後にした。
「また明日ね」
下のかずみちゃんにそう言ってベッドに戻る。
569 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 14:23:23.19 ID:fEcRNBgIO
……ところで、プレゼントの件どうしよう。
空のトランクしか残ってない……
……そういえば
「こんなことに魔法使ったらみんなに怒られちゃうよ……」
ローズクォーツの置物を生成する。
「まどかー、ご飯だよ」
「はぁーい!」
570 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 14:29:30.85 ID:fEcRNBgIO
一旦ここで区切らせてー。
ガチャポンでオランダの魔女のグリーフシードが出た(ヽ'ω`)
此岸の魔女グリーフシードか杏子ソウルジェムが良かった(ヽ'ω`)
ご指摘頂いた様にワンパタだから物語よりバトルを書きたいかもしれない。
リスト見ると水周りの奴多いなぁ。
571 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/07/31(火) 15:02:33.78 ID:sbjDkjLho
気のせいか急にだれたな
572 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/07/31(火) 15:15:35.16 ID:Nipr4iZIO
またバトルに戻ればなんとか
573 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/01(水) 19:40:53.69 ID:pDnEbXnWo
カラオケ行くとSSに採用したくなる様な歌詞が見受けられるような気も……
夜書くかも。
574 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/01(水) 22:59:32.50 ID:pDnEbXnWo
夏休み入ったらむしろ書く時間減るのか……
一応書き始めます
575 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/01(水) 23:30:12.70 ID:pDnEbXnWo
「なるほど……それで貴方は送られてきたのね」
「見滝原って聞いたらマミさんのことをふっと思い出して……」
紅茶を啜りながら急な客人の話を聞く。
「あら、暁美さん紅茶淹れるの上手いのね」
「……昔…ね」
地雷だったかもしれない。
「うーん、このケーキ美味しい!」
本当はこっそり佐倉さんと二人で食べようと思ってたケーキを出してしまった。
暁美さんは察してくれたのか手をつけない。
576 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/01(水) 23:46:45.31 ID:pDnEbXnWo
「そうね、今度はこちらの話でもしましょうか」
この街には舞台装置の魔女が現れる。
魔法少女壊滅どころか街の壊滅の可能性もある。
そしてそれ以外にもあすなろと同じく強力な魔女が現れ続ける。
その旨をかずみさんに説明する。
「それで、貴方はどうしたいのかしら?逃げるのなら魔女も見滝原から漏れ出した使い魔が成長した程度の雑魚しか居ないって噂の風見野の方が良い気がするけど」
正直私達でも舞台装置に勝てるとは限らない。
同じ目に合うのはかずみさんも嫌だろう。
577 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 00:05:23.04 ID:cpCSdq0bo
「……私は戦う。それがこの街に送られてきた理由だから」
……真っ直ぐな目だ。
どこかに闇を抱えた私達の様なものではなく、本物の。
「この街の魔女は強いわよ?覚悟は良いかしら?」
「オフコース!」
サムズアップを決めてきた。
キャラに合わないとわかりつつもそれに拳をあわせてみる。
暁美さんはキョトンとしている。
578 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 00:20:53.56 ID:cpCSdq0bo
巴さんの家を後にし、再び二人で夜の道を歩く。
『私の家は既に居候が居るから……暁美さん、泊めてあげられなかしら?』
と言うわけで私はかずみさんを預かることにした。
今回のイレギュラーな魔女大量発生に伴うさらなるイレギュラーのあすなろ壊滅によってやってきた少女。
私は彼女のことは何も知らない。
それだけイレギュラーな存在。
関わるなら私の目の届くところにおいておきたい。
例え味方でも知っておきたい。
579 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/08/02(木) 10:46:18.25 ID:45ta+P57o
乙乙!
580 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 15:02:48.72 ID:cpCSdq0bo
また寝落ちしたのか……
原チャリとってきたら書く。
この時間軸(ryのところにブツブツたまに書いてます
あんほむスレはネタ切れ気味で怖い
でもエタるのはシャクだしなぁ
581 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 17:01:21.57 ID:cpCSdq0bo
「ごめんなさい、布団はこれを使って頂戴」
明らかに使用感のある布団。
そう、私の家に布団は一組しか無い。
「えっ……そんなことしたらほむらは寝れないん…」
「私はソファーで寝るわ」
別に巴さんのように漫画の影響で『休む暇もねぇ』みたいな態度をとっていたわけでも無いが、何故か座って寝ることには慣れていた。
というより入院期間が暇だったのでループ前から寝ることにかけてはかなりコントロールが効く。立ったまま寝ることもできるだろう。下手したら天井にぶらさがりながらだって。
582 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 17:20:02.41 ID:cpCSdq0bo
「じゃあ……お言葉に甘えさせてもらうね」
ハードボイルドに座って寝ることは確定した。巴さんに得意気に話してやろう。
「晩御飯用意できなくてごめんなさい、今日の魔女は手間がかかって疲れてしまって……」
「じゃあ…食材はある?」
この輝いた目線はどうやら料理が得意ということだろうか。
でも残念ながら……
「ごめんなさい、今家にあるのは牛乳だけなの」
「おぅ……」
「最近は巴さんとかにご馳走になってたから……巴さんには悪いけどさっきご飯をいただけば良かったかも……」
583 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 17:35:49.86 ID:cpCSdq0bo
翌日
584 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 17:42:45.99 ID:cpCSdq0bo
「朝のうちに食材とかを買っておきましょう。昼は魔女を狩りに行かないと」
「うん、あ、ありがとう牛乳」
「何も無いよりは…ね?」
その後も買い物を含め、適当な会話をしながら黒髪の少女二人は魔女の出現を待った。
585 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 17:51:08.76 ID:cpCSdq0bo
「おい、マミ。教会の近くの林から反応だ」
「……そこそこ大きいわ。二人で行きましょうか」
「ああ……ん?もう一つ反応がある。弱いけど教会からだ」
「じゃあ佐倉さんはそっちを先に片付けていて。どうせ大きい方は結界も大きいからゆっくり進めば佐倉さんも追いつけるだろうし」
「ま、行きますかい」
こちらの二人も動き出した。
586 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 17:55:31.88 ID:cpCSdq0bo
一旦カット。
さぁやっと魔女結界だ。
今日一日で茎わかめどれだけ食べたことか……
マミ(&杏子)とかずみ(&ほむら)どっち先に書こうかなぁ。
某スレをリアルタイムで読んでるから読み終わったら書く。
587 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/02(木) 18:00:54.22 ID:IBqbbwEi0
バトル展開wwktk
588 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/02(木) 18:32:13.41 ID:cpCSdq0bo
かずマギが手元にある今、かずみ編を書こう。
さぁ、書き始めよう。
589 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 18:49:42.49 ID:cpCSdq0bo
「……さて、腹拵えも終わったことだし」
「魔女狩りに行きましょうか」
……壊滅した魔法少女は戦力になり得るのだろうか?
話によると七人の魔法少女が徒党を組んで戦って負けたらしい。
七人も居れば一人を残して全員死亡なんてことには普通ならないような……
それとも舞台装置並の魔女がこれらの中に……?
「……貴方の街を壊滅させたのはどんな魔女だったのかしら?」
590 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 18:59:29.69 ID:cpCSdq0bo
「……色んな魔女がごちゃごちゃにくっついた奴だった」
……集合体、非常にタチが悪い。
互いの弱点を補い合い、必殺技を連発する。
だが、恐らくまどかの鍵さえあれば大したことはない。
まどかの話によるとハコの魔女をパソコン部分、羽根部分、人形部分に切り離したとか。
「……仇は取れるはずよ。あの子の力なら」
591 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 19:10:05.47 ID:cpCSdq0bo
「プール?」
「海をイメージしたところだそうね。群馬に海は無いから」
オンシーズンでなくて助かった。
「あそこに入り口があるわ」
私が指差したのは海ならば沖に当たる場所。
「よしっ!行こう!」
彼女は変身し……
なっ、なんて刺激的な格好!
その露出度を織莉子にわけてあげて頂戴。
「泳いで行くのかな?えいっ」
彼女は泳いで入り口へ泳いで行く。
「……私は凍らせて行きましょうか」
592 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 19:23:28.32 ID:cpCSdq0bo
「……まぁ、結界も海よね」
沖合に不自然に浮かぶ島。
その上に出てきた。
椰子なのかバナナなのかはっきりしない木が一本生えていてそれに出入り口がついている。
「……さっきから周りに居るのは……サメ?」
不吉に漂うフカヒレ、それだけではない。
バージェス動物群あたりにいそうな甲殻をもった得体のしれないものや、巨大なイカ。
「本当にこいつらも元は魔法少女なの?」
「使い魔も魔女の周りを象徴したり、魔女の望むものというよりは……」
「呪うことや襲うことに特化してる…!」
593 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 19:31:47.22 ID:cpCSdq0bo
メガネの副次的な能力で海の底を覗いてみる。
……元がプールだからか其処まで深くはない。
精々25mと言ったところだろうか。
そういえば巴さんの行った魔女結界の水中では普通に呼吸ができたとか。
「貴方、水中に入れるかしら?」
「えっ…んー、わかった」
そう言って飛び込む姿のせいで武器であろう十字のロッドがモリの様に見えた。
594 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 19:46:42.53 ID:cpCSdq0bo
しばらくしてイカの使い魔が破裂したと思ったら水面に彼女が浮かんできた。
「息ができる!服も濡れない!」
濡れる服が無いんじゃあ……というツッコミは無しにして、私もこの島を出ないとマズイだろうから……
敵は海の中だろう。凍らせて進む訳には行かない。というより進む場所などあるのだろうか?
私もライフルを水中用に調整し海へ飛び込む。
595 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 19:59:54.26 ID:cpCSdq0bo
様々な化け物が泳いでいる。
呼吸はできるとは言え水の抵抗で身体の動きは鈍る。
今のところ見当たらないが、マグロやカジキが居たら危ないだろう。
ライフルで遠くから邪魔になりそうな使い魔を狩っていく。
貫通力も高く甲殻持ちも確実にダメージを与えられるようだ。
魔女はどこかしら……?
魔翌力の濃さがどこもあまり変わらない……
596 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 20:02:07.51 ID:cpCSdq0bo
ごめん、ご飯作ってその後お風呂になるから一旦更新止めるね。
また水中にしちゃったけどかずみの能力見せ出来るかなぁ。
597 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/02(木) 20:02:55.19 ID:IBqbbwEi0
おつ
598 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 21:20:31.12 ID:cpCSdq0bo
再開しよう。
読み返してて次回作かその次はサキさんを活躍させようと思った。
599 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 21:28:45.10 ID:cpCSdq0bo
「リーミティ・エステールニ!」
彼女は巴さんの如く技名を叫び魔翌力の塊であろうビームを撃ち出す。
巴さんをアテにして訪ねた辺り、過去に巴さんに助けられた人なのだろうか。
「その魔法はどういった?」
「うーん……破壊?だったかなぁ」
今の巴さんは必殺技の殺の字が異様に強い気がするけど、これが暴露たらまた面倒なことになりそうだ。ええかっこしいめ。
600 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 21:35:48.97 ID:cpCSdq0bo
なるほど破壊。
ビームの衝撃で壊れたのではなく、ビームの効果で破壊しているのが目に見えてわかる。サメモドキなどが割れる崩れる。
「海底にも何もなさそうだよ、ほむら」
「魔女はどこなの……」
化け物が居る以外は本当につまらない海。
岩場も無ければ、沈没船も無い。
601 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 21:40:32.03 ID:cpCSdq0bo
「ほむら!そっちに速いのが行ったよ!」
くっ……恐れていた事態が起きた。
銃で仕留めても死体が突っ込んでくる。
避けることに徹しよう。
カジキとマグロを混ぜた様な好い加減な外見の化け物が突っ込んでくる。
カジキマグロはカジキとマグロの合成生物ではない。
カジキとカジキマグロは同じだ。
元の魔法少女が居るとしたら頭が少しよわいのだろう。
「なっ!」
角は避けたが、尻尾の叩きつけをくらってしまった。
入り口のある小島に叩きつけられる。
602 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 21:50:08.42 ID:cpCSdq0bo
……旋回して再びこちらに向かってくる。
やはり明確な敵意を持たれている。
銃が厳しいなら……最近はこれに偏っている気もするが……
「刀よ」
刀身がバイオレットに一瞬輝く。
刃こぼれする気がしない。
603 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 22:00:48.33 ID:cpCSdq0bo
「今度は避ける、そして貴方を真っ二つにするわ」
身体強化などで相手の進路変更に間に合わない位置まで逃げ、刀を翳す。
「貴方がここを通るなら真っ二つよ」
進路上を刀が待ち受ける。
依然勢い良く突っ込んでくる使い魔。
604 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 22:20:02.85 ID:cpCSdq0bo
「馬鹿なのね」
一度避けてもう一度折り返してくれば生きて居られた物を。
真っ二つに裂けた使い魔を尻目に私は再び先へ進む扉を探す。
「あれ?反対側まで飛んできちゃった?」
いきなり彼女の声が今までと反対側からした。
彼女の反応からするに端に行くと別の端に出るのだろう。
605 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/02(木) 23:27:02.44 ID:IBqbbwEi0
おつ?
606 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 23:33:48.47 ID:cpCSdq0bo
つまり外周には何も無い。
海底にもない。
まさか使い魔だと思ってるこいつらを全滅させなければならない……?
「ちょっと島にあがって考えましょう」
「はーい」
本当に服は濡れていない。
607 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 23:37:47.62 ID:cpCSdq0bo
「これは憶測に過ぎないのだけれど……」
「?」
「こいつらを全滅必要があるかもしれないわ」
「うわー……流石に気が滅入っちゃうなぁ……」
木に寄りかかりうなだれる二人。
608 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 23:44:17.16 ID:cpCSdq0bo
「せめて織莉子の雷があれば……いや、あの雷はダメね。海中には……」
「雷?」
「ええ、水の中に電気を流したら一網打尽だと思ったの」
「……あるよ」
破壊の魔法だけではなかったのか。
期待していいのかしら?
609 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 23:49:03.42 ID:cpCSdq0bo
「サキの電撃の魔法……名前なんだっけ……あとでノート見よ」
巴さんと違って憧れで考えているタイプだったようね。巴さんは多分素でやってるわ。
「じゃあ…英語だけどアクアスパーク!」
海中に電撃が走る。
化け物共はビクビクして、力尽きた。
その辺は普通の生き物と変わらないようだ。
610 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 23:52:52.71 ID:cpCSdq0bo
「全滅したけど……」
「消えないわね……結界」
見る限り全部仕留めた筈だ。
なのに結界が消えないということは……
まだどこか探していないところに出入り口があるのか。
海底も端もない。
……ならばここ、中央付近だろう。
少し考えよう。新しい使い魔が湧くところを見れるかもしれない。
611 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/02(木) 23:59:57.68 ID:cpCSdq0bo
……待てど暮らせど使い魔など湧いてこない。魔翌力密度も変わらない。
「そろそろまた探し始めようか」
海へ飛び込む。続いて私も飛び込む。
島の周りを念入りにチェックする。
使い魔が居ないと楽だ。
今までは炎を使って推進していたが、その必要がない。
612 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 00:02:52.63 ID:pACojtgto
ごめんなさい、さっきは某スレ見てました。
扉発見からは明日かきます。
おやすみなさい。
613 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 10:35:57.33 ID:pACojtgto
「この島……もしかして浮いてる?」
「ちょっと私もそっちに行くわ」
島の根元と思わしき場所へ泳いで行く。
成る程浮いている。
海底と繋がっておらず、下に5m程余裕がある。
「もうこの底面に何かあるとしか思えないね」
島の真下に潜る。
予測は当たった。
小さな部屋がある。
614 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 10:40:03.14 ID:pACojtgto
部屋に入るとやはり扉。
ここだったのか……
となると結構魔翌力の無駄遣いをしたかもしれない。
「行こう」
「ええ」
扉を開き、魔女の居るであろう場所へ向かう。
615 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 21:52:47.80 ID:pACojtgto
……また海。
似たような風景。
違うと云えば……使い魔が少ないこと。
そして外周が岩で囲まれていること。
「魔女は……どこ?」
サメの様な使い魔、バージェス動物群にいそうな使い魔、大きいカニの様な使い魔、イカのような使い魔。
これらが一体ずつ、さっき見たより大きいのが居るのみ。
616 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 22:00:13.03 ID:pACojtgto
もう一度よく見てみよう。もしかしたらあの岩が魔女なのかもしれない。
……
「ちょっ、ちょっと!ほむら!見て!」
!?
「使い魔が!」
「合体ッ!?」
……アーメンハレルヤ。
こいつらは使い魔ではなく魔女がバラバラになっていたもの。
様子見などせずに水上から狙撃すればなんとかなっただろうに……
617 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 22:04:33.82 ID:pACojtgto
「ッ!!!」
水面に上がってきた。
今まではサメもどきがヒレを出して居るくらいだったが、今回は顔まで出して居る。
「アクアスパーク!!」
水中に電撃を流すも……
「流れない!?」
どうやらさっきと水の質が違う様だ。
直接攻撃が必要らしい。
618 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 22:11:03.29 ID:pACojtgto
合成生物……いや、魔女は身体を岩と水面に叩きつける。
「うわっ、落ち!」
結界全体が揺れ、高波が起こる。
島ごと飲まれるかもしれない。
私は速攻水に飛び込む。
しかし
「きゃっ!?」
通常の波は風が起こすものであり、水面付近で起こるものであるのに対し、津波は全体が動いている。
迂闊だった。結界が揺れることで起きる波なら津波であるはずだ。
私達は岩に叩きつけられた。
619 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 22:27:42.70 ID:pACojtgto
「がっ!?」
……メインの攻撃手段は津波と地震。
津波のせいで水中銃は弱体化してしまう。
そして近寄ることは難しい。
あの甲殻は恐らく先程のものより分厚く、刀は通らない、陸上から西洋剣で打てば破壊はできそうだが、時間停止の特性上ヒットアンドアウェイができない。
「今回私が出来るのは……」
氷の浮島を作ってそこを拠点にして氷や炎、爆弾などで援護することしかできない。つまり……
「今回は貴方が頼りよ、かずみ」
「任せて!」
620 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 22:35:01.23 ID:pACojtgto
先程の電撃を放つ前に彼女は『サキの』と言った。
つまり彼女の破壊の魔法以外に電撃をはじめとする他の魔法を六種類ほど使えるということになるのだろう。
私が使えるのは銃、爆弾、弓、炎、氷。
織莉子は水晶、雷撃、光、風。
十分に豊富だと思っていたが、彼女は恐らくこれを上回る。
「頼りにしているわ。武器は多く持つに越したことはないわ。身重にならなければ」
621 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 22:51:49.70 ID:pACojtgto
「えーっと……とりあえず……リーミエティ・エステールニ!」
甲殻から破壊する算段か。
しかも単なる魔翌力を撃ち出すならば津波は干渉しない。
なかなか良い選択だろう。
私にはあそこまで大出力なものは出せない。
ましてや破壊の魔法。完全に特化している。
右肩とでもいうべきであろう場所の甲殻が破壊された。
すかさず私は銃を撃ち込む。
肉が見えているなら氷で固めるわけにも行かず、炎を撃ち込んで身をボイルエビのように硬くするわけにもいかないからだ。
622 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 22:57:34.43 ID:pACojtgto
「この調子で……リーミエティ・エステールニ!」
破壊魔法を連発して甲殻を確実に破壊して行く。
津波が起ころうと彼女はお構いなし。
私は津波で足場が流されるたび、前方に新しい足場を用意する。正直酔いそうだ。
「さぁ、もう硬い部分は爪しかないよ!」
爪は直ぐに生え変わるようだ。
623 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:06:19.28 ID:pACojtgto
身を守る物が無くなったからなのか魔女の動きが激しくなった。
津波だけでなく、高波も出すようになった。津波より高く飛び込まないと避けられない。
津波は逆に陸上にいないと避けられない。
高波をまるごと凍らせられる程の魔翌力の余裕があれば私も体力を節約出来るのだが……
おのれ舞台装置。
624 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:12:15.35 ID:pACojtgto
そして爪やイカの脚は飾りではないらしく、それらを叩きつける。
イカの脚は捕まったら恐らく巴さんや杏子の捕縛魔法より厄介だろう。
そして爪は……思い浮かべた人物は一人。
彼女に比べたら大したことは無いだろうが、少女一人を真っ二つにするには十分だろう。
私は厄介な脚に向かって冷気の魔法を放つ。アレを封じれば近寄ることができるだろう。
625 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:18:57.76 ID:pACojtgto
しかし氷は砕かれてしまう。
「このままじゃ近寄れないし落ち着いて攻撃できない!」
脚を封じるのは間違いではないが、それは難しいようだ。
……そういえばさっきボイルエビと言ったわね。タコも茹でると脚が丸くなる……
「炎ならどうかしら!」
炎の玉を脚に向かって三発程放つ。
626 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:23:16.56 ID:pACojtgto
「おお!たこ焼きのたこ!」
イカの様な姿をしていたが、イカ焼きは全く違う形なのでツッコミが思いつかないからスルーすることにした。
この調子で全ての脚を丸めてしまおう。
彼女もある程度近づいて脚や爪を電撃などで攻撃している。
「これで脚は全部封じたわ!爪に気をつけて全力の攻撃をして!」
627 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:28:08.07 ID:pACojtgto
依然波と爪の攻撃は続く。
しかし彼女の身のこなしは非常に軽く、高波をも乗り越える。
力では及ばずとも移動性能は杏子を上回るかもしれない。
「これでどうだ!」
脚を硬化させ魔女の頭上からキックを決める。
魔女はのたうちまわる。トドメはさせなかったようだ。
「ぐっ…」
軽く水面に叩きつけられるも、沈むことはなく、直ぐに体勢を整え次の攻撃の動作に入る。
628 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:33:59.56 ID:pACojtgto
「ロケットパンチ!!」
腕を硬化させたと思うとそれが外れロケット推進し始めた。
「あ、あなた腕を!?」
「大丈夫、戻るから」
成る程、腕は再生した。
消耗は激しいだろうが。
ロケットパンチは魔女の中央、即ちサメの頭部に直撃。
魔女は一層のたうちまわる。
爪を水面に叩きつけ、そこを起点に海が裂けるような波ができるが今更波にはひるむことはない。
629 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:41:33.23 ID:pACojtgto
「今度こそトドメだ!」
再び魔女の頭上に陣取り、脚を硬化させる。
「カオルのだけじゃない!サキのだって!」
脚から電撃がが迸る。
「雷蹄!」
織莉子のまで感染してるじゃない……面識は無いはずなのに。
魔女はビクビク大きく震えた後動かなくなった。
そして結界は消えゆく。
「フィニッシュ…だね?」
「ええ、お疲れ様」
630 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:49:04.67 ID:pACojtgto
「ごめんなさい、脚を引っ張ってしまって」
「ううん、脚を丸めてくれたから助かったよ」
会話が成り立っていない気がする。
気にしたら負けなのかしら。
「あと何種類くらい魔法を使えるのかしら?」
「んー、特殊なのはあと四つくらいだけど、魔女相手に役に立つのはあと一つかなぁ」
……それは魔法少女相手なら話は別だということなのかしら。
「……お腹減っちゃったね」
「早く帰ってスパゲティでも食べましょうか」
彼女にその意思がないのに疑われるのは辛いわよね、怪しい言動もないのに疑うのはやめましょう。
631 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/03(金) 23:54:05.13 ID:pACojtgto
かずみ&ほむら編終了。
ほむら視点は書きやすいなぁ。
かずみはサキ、ニコ、カオルの魔法を使っています。あと一つはみらいのことです。
敵の元ネタはぷよぷよ外伝ぷよウォーズよりオーシャンデビル。
唐突に敵三体が合体するというドッキリイベントだったかな。
こういうの書いてて楽しいな。
次はマミと杏子かな。
632 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/04(土) 00:03:44.38 ID:hZbrDARxo
海香と里見の能力を魔女相手のバトルで活かせる気がしない
里見の能力で魔女戦ってゴーストカービィでメタナイトに挑む様なもんじゃないかって
633 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 09:33:08.77 ID:hZbrDARxo
通常のマミは所詮一人の女の子であるのに対し、このマミは
獰猛な狩人だ。
再開します。
634 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 09:37:41.71 ID:hZbrDARxo
「この教会に近付くのは久し振りね」
「あの時はよく来てくれてたからな。あの時マミだけは心から話を聞いてくれてたと思ってるよ」
結界の出現ポイントは二つ。通常の魔女のものが教会の中に一つ、最近増えている強い魔女のものが林に一つ。
佐倉さんは教会の方を先に片付けに、私は林の方を使い魔を倒しながらゆっくりと進むことにした。
635 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 09:44:38.65 ID:hZbrDARxo
「あら、案外あっさり見つかったわね」
林の中に作られた子供の秘密基地。
その壁に結界の扉ができていた。
秘密基地の大きさからして小学校高学年あたりが造ったものだろう。
最寄りの小学校の位置からして……タイムリミットは二時間半。
子供達が結界に入ることは避けたい。
「オシャレ気取って今日はブランチにしておいて良かったわ」
扉の向こうへ進む。
636 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 09:52:11.42 ID:hZbrDARxo
……
木漏れ日が差し込む森、魔女結界なら鬱蒼と生茂る暗緑のそれだと思っていたが案外そうでもないらしい。
「……魔女の気配はあっちね」
私のメインウェポンのマスケット銃がよく似合う場所だ。
まさに狩人。自分が生きる為に魔女を狩る。
「この前までのことを考えると、この衣装も皮肉よね」
637 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 09:58:59.29 ID:hZbrDARxo
獣道があるのでそこを進む。
左右への注意は怠らないが、真に警戒すべきは前後。
獣道が出来ているということはそこを獣が通るということ。
ましてや土が抉れているということはかなり動きが速いものだろう。
コストが少ないのでヘンゼルとグレーテルの様に道に物を落として行く。
何を落としたかと云うとトラップ。
踏むと身体に巻きつく、名付けて「レガーレ・トラッポラ」
少し安直過ぎかしら?
638 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:04:34.61 ID:hZbrDARxo
勿論佐倉さんが来た時のことは考えてある。
ソウルジェムに触れたらすぐリボンが崩れるようにしておいた。
まぁ佐倉さんはこんなトラップに引っかかる様な真似はしないとおもうけど。
などと考えて居ると前方から足音が。
速い。イノシシの様な使い魔が突っ込んでくる。
「速くても進路が読めちゃ意味がないわよ!」
土煙を立てて駆ける使い魔に向けて銃を構えて、
「ティロ・ドッピエッタ!」
リボンの弾丸が使い魔を貫く。
即死だったようだ。
639 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:13:15.32 ID:hZbrDARxo
獣道を只管歩き続ける。
トラップに引っかかったイノシシ、前方から突っ込んでくるイノシシ、左右から飛び出してくるサルモドキを撃ち殺しながら進んで行く。
やはり使い魔は弱い。
しかしあっさり葬れるのは嬉しい。
惰性的に[
ピーーー
]様ではソウルジェムの消費は激しくなってしまうから楽しんで行こう。
640 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:19:52.01 ID:hZbrDARxo
「佐倉さんがこの前行った結界は何か強い使い魔が居たと聞いたわね」
自分のところにも出てこないか少し楽しみにしている。
改めて仲間が出来てから魔法少女であることに対する喜びが出来た。
新技を考えて、みんなの反応を見ること。
魔法少女として魔女、使い魔を倒すこと。
そして、いつかソウルジェムが濁りきり魔女になるという運命に抗うこと。
……
「貴方たちは骨がある方かしら?」
641 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:27:09.83 ID:hZbrDARxo
狩人の様な使い魔が複数左右から現れた。
サルとイノシシが混ざったようなものに服を着せ、銃を持たせた感じだ。
「どっちが本物の狩人か教えてあげるわ」
マスケット銃を使い魔の数だけ召喚し、戦闘モードに入る。
「まず貴方たちが銃を持つ権利を奪わせてもらうわ。レガーレ・ヴァスタアリア!」
使い魔の持つ赤いマスケット銃を奪う。
ソウルジェムを撃たれたらたまったものじゃないから。
642 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:32:36.84 ID:hZbrDARxo
銃を奪われた使い魔はナイフを取り出し襲いかかってくる。
「甘いわね」
指を鳴らす。すると銃を持っていた使い魔の手からリボンが伸び使い魔の頸に巻きつく。
「レガーレ・アッペデント」
絞首刑、そういう意味を持たせた技。
しかし相手の身体の質によっては斬首刑にもなりかねない。
使い魔の頸を締め、息の根を止める。
「貴方たちの武器はもらっておくわ」
643 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:46:43.19 ID:hZbrDARxo
「弱いな、使い魔かと思ったよ」
教会に現れた玩具の魔女を葬る。
槍で突き廻してたら死んだ。
鎖や鉄槌でも使おうと思っていたんだが……
「さ、マミ追いかけるか」
644 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:47:11.13 ID:hZbrDARxo
一旦中断。使い魔に元ネタなどない。
645 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 10:55:32.60 ID:hZbrDARxo
休んでると茎わかめ食べちゃうから書こう。
646 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 11:04:41.48 ID:hZbrDARxo
この赤い銃の弾は一体何かしら?
試しに一発撃ってみましょう。
正面から突っ込んでくるイノシシに向けて放ってみる。
何か粘り気のあるものが飛び出し、イノシシに当たると黒い煙を立てて……
顎の下からそれが落ちた。
「!?」
溶かしたのだろうか。
煙、粘り気という辺り硫酸かマグマ。
銃の色からして……マグマ。
エグいわね。
647 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 11:09:34.55 ID:hZbrDARxo
でもどうしてマグマ?
こんな森の結界なのに……
しかし魔翌力のパターンは同じもの。
外から持ち込まれた物ではない。
「もしかして……」
この結界の主はゴリラや熊、狼など森の生き物だと思っていたが……
マグマ関連の物の可能性がある。
「弱ったわね……」
648 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 11:15:13.79 ID:hZbrDARxo
私のリボンは炎に弱い。
弾にする分には炎そのものにでも撃たない限りは大丈夫だけど、縛ることが出来ない。
縛って大技のパターンを得意とする私は炎を纏う敵が苦手なのだ。
「早く佐倉さん来てくれないかしら……」
そうこう言っている間に行き止まりの岩壁が。
そしてそこには扉が。
649 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 11:28:16.40 ID:hZbrDARxo
「どうしましょう……」
今回はタイムリミットがある。
しかし、恐らく相性が悪い。
……佐倉さんは今……
まだ入り口付近。
仕方ない、進みましょう。
最悪防御た回避に専念すればいい。
650 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 11:29:42.27 ID:hZbrDARxo
防御た回避→防御と回避
ちょっと中断します。
651 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岡山県)
[sage]:2012/08/04(土) 12:09:52.38 ID:OyMaOwF00
縺翫▽
652 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/04(土) 18:02:54.99 ID:Eu3SHhF40
おつ
653 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 21:55:24.31 ID:hZbrDARxo
……
火山の火口の様な場所。
気が付くと私は落ちていて、足場に叩きつけられる。
「扉を開いたらいきなり垂直になるなんて聞いてないわよ……」
直方体の岩の足場、10m四方に高さは大凡20m。下はマグマ、落ちたらひとたまりもないだろう。
「拾った銃は使えないわね……」
654 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 22:02:08.87 ID:hZbrDARxo
「……来るッ!」
後ろを振り向くとゴリラの様な顔をしたドラゴンとハチを混ぜた様な赤い化け物が居た。
「━━━━!!」
呻き声を上げ、飛び立ち外周を飛び回りはじめる。
自分のマスケット銃を構えるもちょこまか飛び回って狙いがつけられない。
655 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 22:06:03.81 ID:hZbrDARxo
「くっ!」
魔女は炎の玉を吐き出して来る。
暁美さんが使うものより大型のものだ。
それは足場に当たると爆炎を上げる。
「避けるのに精一杯よ!こんなの!」
防御魔法は燃費があまり良くないので脚で逃げ回る。
佐倉さんにおぶってもらったりしたときみたいに軽く動ければ……
656 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 22:17:43.64 ID:hZbrDARxo
魔女がいきなり足場に降り立った。
ハチの様な羽根で飛んでいるからなのか、スタミナを回復するのだろう。
「攻撃するなら今ね!」
瞬時に出せる最高威力の武器、バズーカ砲サイズの銃を召喚する。
暁美さんの助言が無ければ私はここでいつものマスケット銃を乱発することしかできなかっただろう。
「ティロ・ディスパード!」
適当に名付けたイタリア語の技を叫ぶ。
あとでゆっくり考えましょう。
657 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 22:44:25.00 ID:hZbrDARxo
顔面にモロに砲撃を喰らった魔女はバランスを崩し外周へ墜ちる。
音からしてマグマに落ちただろう。
「恐らくマグマの中に落ちても……」
再び飛び上がった魔女はマグマの噴煙を少し身体から立たせながら、火の玉をこちらに吐き出しながら飛び回る。
「暁美さんが戦った方がいい魔女ねこいつは……!」
658 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 22:51:43.91 ID:hZbrDARxo
暁美さんなら飛び回っている相手に爆撃を当て連続でマグマに突き落とせるだろう。
しかし、私は相手がスタミナ切れを起こして着地した時を狙うしか無い。
「佐倉さん……早く来て頂戴」
炎の玉を避けつつ、着地するタイミングを見計らい銃を構える。
しかし同じ手は喰らわないとでも言いたいのか、魔女は足場を叩く。
すると足場が揺れる、いや、水にできる波紋の様に足場が盛り上がる。
659 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 23:07:38.99 ID:hZbrDARxo
当たったら恐らく思い切り転倒し、隙をつけなくなるので、飛び上がって避ける。
そしてそのまま砲撃をお見舞いしてやる。
再びマグマに墜ちた魔女は同じく飛び上がりまた同じ様に火の玉を吐き出しながら飛び回る。
「……効いてる…わよね?」
少し不安になっていると上から影が。
「わりい!待たせたな!」
佐倉さんがやってきた。
660 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/04(土) 23:08:57.68 ID:hZbrDARxo
何故か夜中の三時まで父親のマッサージをさせられていたせいで今日は眠気がやばいので投稿は今日はここまでにします。
661 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2012/08/04(土) 23:13:58.92 ID:leXWDizAO
魔女の元ネタは64ドンキーのドガドンか
662 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 23:24:09.42 ID:hZbrDARxo
そです。
これが最初に思いついた。
663 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/04(土) 23:50:25.81 ID:rE0T5P0DO
2戦目のステージ崩壊してくる方?
664 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/04(土) 23:54:53.05 ID:hZbrDARxo
お楽しみと言いたいところですが、
衝撃波出してる以上バレちゃいますよね。
沈む展開もやります。
ひるよるの方です。
杏子が来たということは……
いろいろ展開読めちゃってごめんなさい。
665 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/05(日) 00:29:41.91 ID:pKiQ8e4DO
あんこちゃんがああなるのか…
そういやマッドジャックにはマスの四隅に安置があって
そこにいればスイッチ出るまで安全に凌げる事を動画見て知った
666 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 12:57:29.93 ID:i25rkLZko
「こいつほむらと仲良くできるんじゃねえのか?」
「暁美さんがこんなことしてたらグリーフシードいくらあっても足りないわよ!」
ソウルジェム容量に恵まれない私達はこんな強い攻撃を連発する使い方は出来ない。
こいつらのグリーフシードがあれば別だけど。
的が二人になったことと、繰り返しマグマの面に叩きつけられたことで魔女のスタミナが切れてきている気がする。
667 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 14:32:35.77 ID:i25rkLZko
「おっ?火の玉を出す元気もねえか?無理しねえで早く降りてきやがれよ」
何か嫌な予感がする……
魔女の身体が光る。
「佐倉さん!」
防御壁を急いで展開し、佐倉さんを呼び寄せる。
「なっ!?」
足場全域に至る炎を吐き出して来る。
上空に飛んでも避けられない程。
防御壁が無ければ逃げ場ゼロ。
668 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 14:47:12.93 ID:i25rkLZko
炎の壁が消えると次は波紋を出す叩きつけ。
「なんだこりゃ!?硬い地面が柔らかくなったみたいに!」
「とりあえず避けて!」
飛び上がりながら銃を構えて、顔面に三度目の砲撃をお見舞いしてやる。
「あと何回くらいかしら?そろそろ限界なんじゃない?」
マグマに墜ちた魔女が再び噴煙を纏って飛び上がる。
669 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 14:54:20.21 ID:i25rkLZko
直様魔女は着地する。
「ハン、限界か!?」
佐倉さんは鉄槌とグリーフシードを取り出し、構え魔女へ向かおうとする。
しかしそれは次の魔女の行動で阻まれる。
魔女は足場を思い切り叩く。
波紋の時とは違う叩き方だ。
……
「オイ……変な音しねえか?」
「……多分……足場が……沈んでいるわ」
「それって……」
「ええ、早く決着をつけないと……死ぬわ」
670 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:03:32.26 ID:i25rkLZko
「はぁ?冗談じゃねえ!……とでも言うと思ったか?燃えるシチュエーションじゃねえか」
魔女もこのような手段をとった辺り限界が近いのだろうか。
五発程撃った後すぐに着地する。
「ティー…ロッ!」
今まで通り大きい銃を放つも、踏ん張って居るのか仰け反って失神している。
連射機構があれば……
「あたしに任せろ」
佐倉さんがグリーフシードを胸に突き立て……
「ヘヘッ、また使っちまったな」
魔女と同じくらいのサイズに巨大化した。
671 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:10:55.87 ID:i25rkLZko
巨大な身体で巨大な鉄槌を構え、失神した魔女ににじり寄る。
「だりゃあ!!」
鉄槌で魔女を滅多打ちにする。
魔女もボコボコになりながらも踏ん張って居る。
しばらく一方的にボコボコにしていると、魔女も復帰して無理矢理飛び立つ。
「チッ……デカいまんまじゃ避けられねえ……」
佐倉さんと鉄槌は元のサイズに戻り再び火の玉を避ける。
672 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:22:22.95 ID:i25rkLZko
残り高さ大凡13m
「ティー…ロッ!」
着地の予備動作を見て着地する直前に一発。失神させる。
しかし思惑通りには行かず空中でも踏ん張っている。
魔法少女だったときから無茶をするタイプだったのかもしれない。
「どいてろ!」
再び巨大化した佐倉さんが同じく滅多打ちにする。
私も巨大化……しても意味ないわね。
673 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:33:15.86 ID:i25rkLZko
残り大凡7m
魔女が半ばいう事を聞かない身体に鞭を打って飛び立つ。
「今更だけど、さっきより暑いな…」
「着実に沈んできているわ。もうすぐ足場から下のマグマが見えるようになるはずよ」
「チッ……」
火の玉を放った後、半ば倒れこむ形で着地する魔女。
砲撃で直様失神させる。
「頼んだわよ!」
「おう!」
674 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:38:00.51 ID:i25rkLZko
残り大凡1.5m
「やべぇな……」
火の玉を避けつつ、銃を構え、着地と同時に失神させる。
「マミ!いつもの出せ!これで決めるぞ!」
「え、ええ!」
巨大な銃を取り出し照準を合わせる。
佐倉さんは鉄槌に力を込めている。
675 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:41:42.76 ID:i25rkLZko
残り大凡0.9m
「行くぞ!」
「ティロ・フィナーレ!」
「だぁりゃぁああッ!!!」
渾身の攻撃を受けた魔女はこれ以上踏ん張れ無いのか、壁に叩きつけられる。
「━━━━!!」
「な、まだ踏ん張るのか!?」
再び虚ろに飛びあがり、身体が光る。
676 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:47:10.62 ID:i25rkLZko
残り大凡0.5m
「冗談じゃないわよ!今そんなの避けられ……」
しかし力尽きた魔女は何も出来ずマグマに墜ちる。
「驚かせやがって……」
岩壁に槍を投げ、私を抱え、壁に刺さったそれに飛び乗る。
「━━━━!!」
噴煙と炎を巻き上げながら魔女はマグマから顔を出すも、再び沈んで行った。
「最後に手だけ出すとかターミネーターかあいつは」
残り0m 結界が消え始めた。
677 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:50:20.69 ID:i25rkLZko
「結界が消えたらグリーフシードはちゃんと回収出来るのな。良かった良かった」
「巨大化するの凄くかっこ良かったわよ!そうね……名付けて……」
「やめてくれやめてくれ、キザなイタリア語の技名なんて」
「えぇ……勿体無い……」
「それはそうと……ちょっと教会寄って行かないか?」
「それも良いかもしれないわね、ふふ」
678 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/05(日) 15:52:50.00 ID:i25rkLZko
マミあん編終了。
元ネタはドンキーコング64よりドガドンです。
ゾンビ編の巨大化で終盤の展開に気づいてた人も居たかな……?
前半でほむらが戦ってれば良かったとマミさんが言っていたけど、杏子が居なくて最後戦えたのでしょうか?
そう考えるとこれらの魔女は嫌に強い気もしてきた。
次は何にしようかな。
679 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/08/05(日) 19:57:27.13 ID:i25rkLZko
wikiでも更新しよう(ヽ'ω`)
680 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/05(日) 20:42:36.37 ID:VpKh/umG0
おつ
681 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/06(月) 10:31:38.53 ID:rr51ibfZo
ちょっとアンケート
ユウリ様出した方が良いかな?
カンナは流石に出せないけど。
双樹?ヤメタマエ
682 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/07(火) 00:39:07.20 ID:arOUsqcPo
しかし弱ったなぁ
明朝から織莉子&マミ&ほむらvs.天空の三魔女(適当)でも書くかな
683 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/07(火) 12:30:15.91 ID:55tdaOrW0
>>1
が決めちゃっていいと思う
684 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/07(火) 19:30:50.58 ID:R0Rq2mDfo
ほむあんはよ
685 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/07(火) 19:33:35.80 ID:arOUsqcPo
あっちマジエタりそう
こっちもこっちでワルプル戦がどうなるか全く決まらん……
つーか2chのほむあんのカプスレ落ちてる……
ほむさやは相変わらずエロネタで盛り上がってるけど
686 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/07(火) 20:04:55.32 ID:arOUsqcPo
「じゃあ、かずみちゃんは今ほむらちゃんの家に泊まってるの?」
「うん、わたしがご飯作ったりしてるよ」
マミさんの家に既に杏子ちゃんがいるとは言えこうなるとは思ってなかったなぁ。
てっきり杏子ちゃんがほむらちゃんのところに行って、かずみちゃんがマミさんのところかと思ってたけど。
「それで、今日ほむらちゃん達は?」
「織莉子とマミさんと魔女狩りに行ったよ」
なんでマミさんだけさん付けなんだろう……
687 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/07(火) 20:20:16.10 ID:arOUsqcPo
「この展望塔に三体の魔女が出たわ」
「どうして身軽な二人を置いてきたのかしら?」
「訓練のような物だと思えば……」
頂上に一つ、展望室に一つ、ロビーに一つ魔女の反応が出ている。
「頂上は私が登るわ」
巴さんは外側を駆け上って頂上の結界に入るという。
「降りるのは……リボンでどうにかなるのかしら?」
「ええ、だからあなた達は残りの二つをお願い」
そう言って巴さんは先に行こうとした。
688 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/07(火) 20:27:17.57 ID:arOUsqcPo
「あ、これ使うなら使って頂戴」
いつだかの私の願いの力と織莉子の水晶玉を応用して作られたカプセル。
まどかに渡した物と同じ。
「リボンですか?」
「ええ、展望塔の結界だと足場に困るかもしれないし」
まぁ織莉子は傘、私は炎のジェット推進があるのだけれど。
「じゃあ私のも受け取って頂戴」
「これは?」
「爆発カプセルよ」
「……頂いておくわ」
巴さんは上へ向かった。
689 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/07(火) 20:39:11.12 ID:arOUsqcPo
「じゃあ、私たちも行きましょうか」
「ほむらさんはどちらが?」
ロビーと展望室。
「どちらでもいいけど、なんとなく展望室に行かせてもらうわ」
「じゃあ私がロビーで、ご武運を」
「あなたもね」
690 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/07(火) 20:40:36.60 ID:arOUsqcPo
今日は導入だけにしよう。
織莉子は何と当てるかまだ決めてないから。
それにしてもおとなしくROMってるって結構辛いよね
氷何個噛み砕いても止まらん
691 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/08(水) 00:53:20.03 ID:bcXQqmVVo
悩まず思いのままに書けばいいと思うよ!
よ!
692 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 08:41:57.22 ID:Z4yhZPxco
「ヒーローと言えば高層ビルよね。タワーはビルとは言わないけど」
「展望塔の頂上から展望なんて二度としないでしょうね」
「さぁ、行きましょうか」
━━━━
「こんな人の集まるところに張られちゃ困るわ」
「とっとと片付けましょう」
━━━━
「……この照明の裏に……」
「参りましょう」
693 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 08:53:15.20 ID:Z4yhZPxco
ロビー結界
「近くに南国リゾートのポスターがあるからって……」
広がっていたのは広い海岸。
巨大なジャガイモの化け物とバレリーナの様な動きのボディビルダーの様な使い魔がひしめいている。
両者とも太陽に照らされテカテカしている。
694 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 09:00:11.71 ID:Z4yhZPxco
沖に島がある。予知を使うまでもなく直感であそこが魔女の居場所だとわかる。
しかし、どうやって向かいましょう……
見回していると海岸の一箇所にボートがあるのが見つかった。あれに乗れば良いのでしょうが、いかんせん使い魔が邪魔すぎる。一掃する必要がありそうですね。
テカテカしていることから恐らく光は効かない。
魔女は暗いところ好むなどと云うから光の力にしたのですが……
695 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 09:06:47.43 ID:Z4yhZPxco
光が効かないとなると、手段はあまり……
傘の水鉄砲を只管振り回し続ける。
これは消費が多すぎる。
風の魔法……これは突風程度しか出せない。
あくまでも傘の移動の補助などに過ぎない。
となると水晶玉を振り回すのが最善でしょうか。
「少し大きめに造っておきましょうか」
696 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 09:22:41.91 ID:Z4yhZPxco
直径1m、体積は普段の125倍。
魔翌力の節約のために中身を空洞にしてその中に海の水を詰めた。
「これで使い魔を轢殺しましょう」
魔翌力を脚に込め、使い魔が密集しているところに大玉を蹴り出す。
「少し爽快……かもしれません」
バターの様な飛沫を上げながら轢死していく使い魔を眺めながら次の手を考える。
697 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 09:26:25.54 ID:Z4yhZPxco
飛沫を集め、身体に塗ったくりに使い魔が死体に集まってくる。
つまり今は大玉の通った道にほぼ全ての使い魔が居るわけで……
指を鳴らすと、大玉は来た道を戻り始める。
蹴り出したは物の水晶玉は魔翌力で動くものだから、これくらいはお手の物です。
698 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 12:00:42.59 ID:Z4yhZPxco
「さて、ボートに乗り込みましょうか」
ボートの上に立ち海を見渡す。
どうやら水中や上空には使い魔は居ないようだ。
ゆっくりボートを漕ぎながら目的地の島に目をやる。
何も無いのっぺりした砂の島。
まるで三角州の様。
気のせいか日が傾いて来て居る様な……
699 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 12:07:26.00 ID:Z4yhZPxco
魚も何も居ない海で只管ボートを漕ぐ。
ほむらさんやマミさんが居ればあっという間に着いたのに……
きっと今海岸から見たらサンセットが綺麗に見えるのでしょうね。
群馬には海は無いから……
……サンセット?
目的地の島に太陽が沈んで居る。
いや、島に太陽が居る。
「あの太陽が魔女ッ!?」
700 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 12:14:29.95 ID:Z4yhZPxco
島に着いた。
島の中心では太陽が待ち受けていた。
昭和の絵本のような顔の描かれた太陽。
半にやけ面でこちらを見ている。
とりあえず牽制で水晶玉を一つぶつけてみると、痛みの表情を浮かべる。
どうやら太陽だからといって高温でなんでも熔かすというワケではなさそうだ。
701 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 12:20:38.68 ID:Z4yhZPxco
顔のある太陽の魔女……
攻撃方法は恐らく……
口から炎を吐く、体当たり……
そして
「フラッシュ攻撃…!」
一番の脅威、逃げ場ゼロだ。
海に飛び込んでもこの海は綺麗過ぎる。
光を余さず通してしまう。
702 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 12:30:57.10 ID:Z4yhZPxco
考えられる対策は……
炎のブレス攻撃を避けながら考える。
雷雲を出すのは……傘をさすのは……
両立はできない。正しい方を行わなければならない。
そしてこいつを葬るには……
703 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/08(水) 12:31:28.85 ID:Z4yhZPxco
ちょっと銀行行くから中断
704 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 17:13:09.58 ID:H5Tplvaho
バイトやっと見つかった(ヽ'ω`)
きらマギ買いましたよ。
キリカのかつての親友の名前がエリカでしたね。
神託?ナニソレシラナイナァ…ハハッ
空関係の魔女って時点で検討ついてると思うけどほむらの相手はあの子です。
もうしばしお待ちを。
705 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 17:46:32.73 ID:H5Tplvaho
こいつには恐らく打撃攻撃が効く。
しかしそんなに効果があるようにも思えない。
牽制がてら水鉄砲を撃ち込んでみる。
もちろん効くとは思っていなかった。
しかし意外や意外。
少し嫌な顔をされ、横に避けられた。
外れた残りの水は魔女の居たところに水溜りを作る。
魔女が元の位置に戻る。
……よく見ると魔女の高度が若干下がっている。
「貴方を倒す算段はつきました」
706 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 17:54:18.45 ID:H5Tplvaho
魔女は力をためはじめる。
予見によればフラッシュ攻撃。
無数の小さい水晶玉を作る。
自分を護る2m四方の壁を作れる程度の量だ。
それに海の水をかけ、足元の砂をふりかけ……
「これで光攻撃は効きません!」
完成した壁の向こうで凄まじい光が放たれる。
食らっていたら大打撃だっただろう。
707 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 17:57:49.69 ID:H5Tplvaho
「こちらから攻めさせていただきます」
使い魔を屠った巨大な水晶玉を召喚し、そしてそれを魔女に思い切り叩きつける。
水晶玉は蒸発してしまったが、魔女は悲痛に歪んだ表情で島の端まで吹き飛ばされる。
だがそこから何事もなかったかのように戻ってきてあまつさえ反対側の端まで往復する。
「読めてますよ」
708 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:01:19.29 ID:H5Tplvaho
もう一度同じ水晶玉を作り端に居る魔女に思いきり叩きつける。
歪んだ顔の魔女は海上に放り出された。
すると、魔女は今まで不思議な力で浮いて居たのがなかったかのように海に勢いよく墜ち、沈んだ。
「水が半重力の邪魔になっているのはお見通しです」
太陽が沈み、真っ暗になった結界は徐々に消滅する。
709 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:06:21.41 ID:H5Tplvaho
「塔の頂上の結界で……また塔を昇るのね」
展望塔と違い外面ツルツル角度は90°
外側を登るなどできるわけがない。
「そろそろダンジョンにも慣れてきたわよ」
黄色の狩人は塔へと踏み込む。
710 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:09:11.26 ID:H5Tplvaho
「ん……魔女の反応だ。公園の前の道路か」
「おや、杏子も魔女退治かい?今日は多いね」
「尻尾加えてグルグル回りながらこっちくるのは良いとしてそれを真顔でやるな」
「それは出来ない相談だなぁ……魚が目を閉じられないのと同じさ」
「はぁ……お前も行くか?」
「ほむら以外と行くのは久し振りだね」
711 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:10:52.05 ID:H5Tplvaho
短いですがここで。
スパイダーマンと仮面ライダー相手に魔法少女はどう戦うか。
私は昭和ライダー派で、更に云うと戦隊物の方が(ry
712 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:32:09.88 ID:H5Tplvaho
2chがSoftBank全規制な上に某スレが今日の更新無いからもう少し書くか。
次はマミさんvs……
ちなみに織莉子と戦ったのはモグラーニャよりサンデスです。
フラッシュ攻撃は地中に潜ってよけるんだったかな。
713 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:39:48.63 ID:H5Tplvaho
「……趣味の悪い内装ね」
まるで古い家の風呂場のような薄緑色のタイルを敷き詰められた塔内部。
適当に歩いていると階段が見つかったので足早に昇る。
タイルを割らんばかりに踏み鳴らしながら。
714 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:49:04.95 ID:H5Tplvaho
天井の高さと、外で見た高さからしてこの塔は四階建て。
魔女結界だから空間が歪んでいないとは言い切れないけれど。
「あら?あっさり見つかるものね」
少し歩くとすぐに昇り階段を見つけた。
恐らく魔女は頂上に居る。
頂上を早く目指さなくては。
715 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 18:59:28.56 ID:H5Tplvaho
……二階から三階はこんなにあっさりに見つかったのに、三階から四階は全く見つからない。
面積的に考えても三階はすべて巡ったはず……
まさか三階から四階へ向かう階段など無い……?
それはありえない。元々魔女は引きこもり。
それでも魔女の元へ向かう道は用意されている。
考えても仕方ない。一旦二階に戻りましょう。
716 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 19:06:21.73 ID:H5Tplvaho
二階はマトモに探索していない。
それにしても……
「いつから魔女結界は探索するものになったのよ……」
しばらく歩くと大きい穴を見つけた。
穴の中は闇になっているとおもったが瘴気が立ち込めているだけでよくみれば一階に通じて居る。
「……参考にしておきましょう」
717 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 19:17:11.36 ID:H5Tplvaho
……
「別の階段などはなさそうね……」
苛立ちを隠せなくなってきた。
タイルも本当に割れはじめている。
「もう!どうしたらいいのよ!」
つい思い切り拳を寄りかかっていた柱に叩きつけてしまった。
大きくヒビが入ってしまった。
「あわわ……」
718 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 19:27:13.25 ID:H5Tplvaho
いや、むしろ……
「この柱、壊せばいいんじゃないかしら?」
ヒビが入った場所に負担がかかるようにリボンを巻きつけ、思い切り締め付ける。
柱は砕け散り、上の方で何か崩れる音が少しした。
どうやら正解のようだ。
「確かあと三つあったわね」
719 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 19:39:39.72 ID:H5Tplvaho
正直さっきのようなパンチがもう一度撃てるとは思えない。
となると柱を破壊する手段はバズーカ砲もどきと……暁美さんのくれたカプセル。
カプセルは全部で四つ。
柱を壊すのには十分な火力。
でも、これは魔女相手に温存しておきたい。
少し考えた後、模様とは裏腹に厳つい砲筒を担いで他の柱の元へ向かう。
720 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 19:46:52.48 ID:H5Tplvaho
二つ目。
三つ目。
場所がわかっているだけあってこの作業は早く済んだ。
「あと一つ!」
最後の柱がある部屋を目指す。
しかしその部屋にて予想だにしないことが起きる。
721 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 19:53:24.74 ID:H5Tplvaho
「……ッ!?」
笛を持つ人間の様な……使い魔?魔女?
そいつが笛を吹き鳴らすと鳥の様な使い魔が襲いかかってくる。
恐らく笛で使い魔を操っている。
つまり……こいつが魔女!
柱と魔女を護る様に使い魔を配置する。
「よほど都合が……悪い様ね!」
722 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 19:59:18.06 ID:H5Tplvaho
「護ったって無理な物は無理よ」
確かに私には貫通力の高い攻撃は大きい物しか無い。
しかし暁美さんのカプセルなら貫通も何も無しに使い魔も柱も吹き飛ばせる。
なのでカプセルを柱に投げつける。
一帯全てが砕け散り、瓦礫と使い魔の亡骸が飛ぶ。
723 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 20:03:09.79 ID:H5Tplvaho
「━━━━!?」
魔女は笛をブビィと鳴らし、その場から姿を消した。
火力に驚いたのだろう。
ティロ・フィナーレを見たら失禁するんじゃないかしら?
全ての柱が破壊されたことになるが……
上なら物凄い音が聞こえた。
今こそ三階に向かってみましょう。
724 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 20:12:20.87 ID:H5Tplvaho
……
「四階が落ちてきている……わね」
落ちてきた四階部分を探索してみる。
……砂埃が酷い。
しかし、それはもう問題ではない。
すぐに上に昇る階段を見つけた。
「今度こそとっちめてやるわ」
725 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/09(木) 20:13:27.72 ID:H5Tplvaho
今回はここまで。
猛禽vs.猛禽だね
726 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/09(木) 21:51:44.17 ID:S81Eoaq90
おつ
727 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 11:45:34.80 ID:pAnlrlcao
外のタワー頂上同様風が吹き荒ぶ。
「塔の頂上に闘技場の様なものがあるわね」
梯子を昇り、その闘技場に立ち周りを睨む。
大きい影が見えたと思い飛び退くと、自分の居たところ巨大な鷲が突っ込んでくる。
その背中には魔女。
「へぇ……面白いじゃない」
728 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 11:59:29.60 ID:pAnlrlcao
鷲の背中に鳥を操る笛を持つ魔女。
予測される攻撃手段は突進と風起こし、そして掴んでからの叩きつけ。
風起こしは厄介だ。リボンの弾を垂直に撃ち込まないと空気抵抗に逸らされてしまう。
しかし暁美さんみたいにゆっくり正確な狙いをつける暇は私にはない。
……作戦は確定したわ。
729 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:06:28.39 ID:pAnlrlcao
早速こちらを掴もうと突っ込んでくる。
前転で避け、まず拳銃を一発撃ち込む。
大して痛くもないからか何事もなかったかのように飛び去って行く。
次は慣れたマスケット銃を大量に召喚し、風に飛ばされない様に軽くリボンで固定しておく。
「悠々と飛び回ってる暇なんて無いわよ!」
進路を読んで、一発一発正確に当てて行く。
全く動じていない。私の魔法のネタを知らないからね。
730 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:11:34.74 ID:pAnlrlcao
そして予測した通り風起こしをしようと斜め上にホバリングして陣取っている。
「レッガーレ」
指を鳴らすと鷲から何本ものリボンが噴き出し、魔女と鷲を雁字搦めにする。
そして鷲は地面に叩きつけられる。
「レガーレ・アッペデント」
リボンがキツく締まり、魔女が笛から下品な音を鳴らす。
抜け出されたりしたら厄介なので笛を破壊しておこう。
731 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:17:49.28 ID:pAnlrlcao
「此処に二つ砲台があるでしょう?」
口の大きい砲台が一つと、巨大な銃が一つ。
「まずは貴方達をこれで飛ばすわ」
リボンの団子となった魔女と鷲を蹴っ飛ばし、砲台に突っ込む。
「ティロ・アレグリーア!」
サーカスの人間大砲に肖ってつけてみる。アレグリアで人間大砲があるかは知らないし、言った後で言うのもなんだがこれはダサいわね……
「そしてティロ・フィナーレ!!」
大砲で飛ばしたリボン玉に向けて最終射撃の名を冠する銃弾を撃ち込む。
732 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:19:43.66 ID:pAnlrlcao
リボン玉は砕け散り、鷲は地に堕ち、魔女はバラバラになっていた。
「ま、こんなものね」
消えゆく結界の中、少しの物たりなさと帰りの心配をする。
……どうやって帰りましょう。
733 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:23:17.77 ID:pAnlrlcao
「駆け降りる必要なんて無いわ。飛べば良いのよ」
直ぐにリボンでパラシュートを……これは目立ってしまう。
バードマンスーツを作り、タワーから飛び立つ。
速度がつき過ぎて隣町まで飛んで行ってしまったのは皆には内緒ね。
734 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:27:10.54 ID:pAnlrlcao
マミvs.アルバトス編終了
元ネタはゼルダの伝説 夢みる島のレベル7 オオワシの塔
夢をみる島?どっちだったかな?
本来は盾で風を防ぐんでしたっけ。
あと塔から落ちると相手のHPリセットとか言う鬼畜仕様。
柱破壊も本来は鉄球を持ち運ばないと行けないからもっと大変。
次は
ほむらvs.うにゃうにゃ
杏子vs.うにゃうにゃ
の同時進行です。
スパイダーマンと仮面ライダーでわかってる人も居るかもしれないけど。
735 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:52:01.27 ID:pAnlrlcao
「あら……この結界は……」
無数の紐がかけられて居て、それにまた無数のセーラー服が通されている。
この結界の主は……
「私が始めて倒した魔女……委員長の魔女ね」
736 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:54:40.67 ID:pAnlrlcao
「へぇ……懐かしい結界だな」
高速道路のような結界、しかし動いていないのに周りの景色がどんどん過ぎ去って行く。
「こいつはあたしが始めて倒した魔女だな。バイクの魔女さんよぉ」
この結界は銀の魔女の結界だ。
737 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 12:55:14.03 ID:pAnlrlcao
やっぱり飯食ってから書く。
738 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 13:36:17.15 ID:pAnlrlcao
「まさか貴方だったとはね」
でもこの魔女の攻略法など百分に知っている。
スカートの中に爆弾を突っ込む。
うまく行けば一発で仕留められる。
「折角だからあのときと同じように倒しましょうか」
カプセルからリボンが噴き出し、足場の紐に絡み付き、大きな橋を作る。
時間停止をかけ、爆弾を持ち橋の上を駆け、スカートの中に投げ込む。
739 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 13:39:15.38 ID:pAnlrlcao
「終わりよ」
時間停止を解除して、爆弾が爆発するのを待……
「!?」
スカートの中からもう一対の腕が生え、爆弾をはたき落とした。
落とされた爆弾がこちらに飛んできて……
目の前で爆発した。
740 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 13:42:37.46 ID:pAnlrlcao
……迂闊だった。
魔翌力が大きくなっていたら何かが強化されているであろうこと。
張り巡らせた紐と複数の腕と言うことから蜘蛛を連想するなら、蜘蛛の脚は四対あるということ。
油断するんじゃなかった……
逆さではジェット推進もできない……
私はあるかもわからない結界の底へ堕ちて行く。
741 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 13:46:24.59 ID:pAnlrlcao
「久しぶりだな……使い魔が成長したか」
サビだらけの魔女に語りかけてやる。
「サビが取れたらめちゃくちゃ速いことも知ってるんだよ。早くサビを落としやがれ」
鉄槌を振りかざし、魔女に接近する。
「サビだけじゃなくてパーツまで取れちまうかもなぁ!?」
鉄槌を叩きつけるも、空ぶったらしくアスファルトの砕ける感触がした。
742 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 13:51:39.07 ID:pAnlrlcao
「瞬時に避けてサビまで取ったか」
槍に持ち替え、回避の体勢を取る。
「てめぇが途中で曲がれないことは知ってるんだよ」
銀色に煌めくバイクがランプを点滅させながらこちらに突っ込んでくる。
「ほいさっ!」
横っ跳びで見事に躱す。
つもりが横には人をかたどった何かが居て弾き返されてしまった。
「な…ッ!?」
743 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 13:54:19.95 ID:pAnlrlcao
バイクはもう目の前に迫っている。
反対側に目をやるとさっきの人型の何かがそちらに瞬間移動した。
「ば…万事休すだな」
あたしは高速で頭をフル回転させたあと、ある結論に達した。
バイクは杏子に直撃した。
744 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 13:56:15.74 ID:pAnlrlcao
ちょっと銀行行く。
帰ったら書くと思う。
2ch全鯖規制(ヽ'ω`)
745 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 15:33:29.49 ID:pAnlrlcao
バイクが通り過ぎた後に残ったのは肉の塊と砕けた宝石……
ではなく煙。
「そういやあたし、駄菓子屋のばあちゃんにぬらりひょんって呼ばれてたっけなぁ」
人型の化け物の横で平然とする杏子。
そして語り終えると、鉄槌を取り出し思い切り振り回す。
ガードレールに叩きつけられた人型は逃げるようにバイクの元へと向かい、それに跨る。
746 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 15:41:12.12 ID:pAnlrlcao
騎手を得たバイクは小回りを効かせながらこちらへ向かってくる。
弱点を克服したようだ。
「小回りが効いたところで空に逃げれば当たらねえよ!」
大きく跳び上がり、バイクが激突するのを回避する。
そのまま鉄槌を振り上げ、着地と同時に叩きつける。
だが、バイクは速くそんな大振りな攻撃は当たらない。
747 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 15:45:13.05 ID:pAnlrlcao
騎手はおもむろに何かを取り出した。
銃のような武器だ。
何を撃ち出すかはあまりわからないが、仰々しい外見からして鉛弾などではなさそうだ。
「ケッ、これで空に逃げても無駄ってか?」
再び突っ込んで来るバイクを高速で避け、
「ライダーをキック!!」
騎手に蹴りを入れる。この間のゾンビ相手なら木っ端微塵に成るほどの威力。
748 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 15:52:23.17 ID:pAnlrlcao
しかし、転倒することなどはなく、数秒後には体勢を立て直している。
「……だったらこっちにも考えがある」
太めの鎖をジャラジャラと二本出す。
そしてその鎖の先には鉄槌。
完成系はまるで碇のようだ。
「そっちが仮面ライダーなら、こっちはディヴィジョーンズだ」
幽霊船フライングダッチマン号船長。
紅い幽霊の通り名を持つ杏子には相応しいだろう。
749 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 15:59:05.73 ID:pAnlrlcao
「……こんなところで死んでたまるか」
青空の結界に突如火の柱が立つ。
そして何かがその柱から飛び立つ。
それは白黒二対の翼を持ち、氷の仮面をつけ、炎の弓を構える紫の魔法少女。
「よく考えれば私が飛べないなんていつ決まったのよ」
再上昇し、リボンの足場に戻る。
750 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 16:14:35.63 ID:pAnlrlcao
戦場に敵が戻ってきたことを察知した魔女は結界を揺らし、椅子や机を降らせる。
が、ほむらは自分に降りかかる物全てを焼き尽くし魔女ににじり寄る。
「さぁ、本気を出した私と、強くなった貴方、雌雄を決する時が来たわね」
移動に使わない残りの一対の腕がほむらを襲う。
751 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 16:24:27.64 ID:pAnlrlcao
「そんなもの以前の私でも避けられるわ」
時間停止で腕の当たらないところまで進む。
「そして、腕を動かして付け根を見せたのが失敗だったわね」
炎の弓を引き絞り放つ。
魔女の青白い肌を焦がしながら矢は太腿を伝い本体たるスカート内部に刺さった。
数秒後、魔女は崩れ落ち、奈落の底へ堕ちて行った。
そして結界が薄れて行く。
752 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 16:31:28.47 ID:pAnlrlcao
犬の魔女との戦いと同じく武器を振り回す。
当然魔女は同じく円を書くように徐々にこちらに近づいて来ようとする。
しかし、次の瞬間物凄い破壊音が鳴る。
「悪い、お前が見てるのは幻覚で本物は逆回転なんだ」
鎖が巻きつき、碇が車体をボコボコにした。もう銀の魔女は恐らく力尽きただろう。
「残るはてめぇだよ、ライダーさん」
人型、否、鉄(クロガネ)の魔女が杏子ににじり寄ってくる。
753 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 16:40:06.38 ID:pAnlrlcao
持っていた銃を捨ててこちらに向かってくる。
「肉弾戦をご希望か?」
瞬時に接近し足払いをかける。
転びこそしないものの怯んでいる。
「そうそう転んでくれねえか」
正拳突きをしてくるのをバック宙で避け、槍を投げつける。
魔女はそれを掴んで投げ返そうとする。
しかし
「それも幻覚だ。本当に投げたのはただの棒と……」
魔女の持っていた棒が爆発し、辺りを爆風で包み込む。
「ほむらのカプセルだ」
754 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 16:45:32.06 ID:pAnlrlcao
爆風の中から獣の如く飛び出して来た魔女に一発パンチを食らってしまう。
「カッ、幻覚用意しておけば良かったかね!」
殴られて仰け反った拍子にサマーソルトキックをかましてやる。
「こっちから仕掛けてやろう」
初発にドロップキック、これがクリーンヒット。
次にココナッツクラッシュ。そして次にかかと落とし。
755 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 16:47:48.09 ID:pAnlrlcao
フラフラになった魔女はやはり武器を使うことにしたのか少し引き返して銃を取ろうとする。
「させるわけねえだろ!」
鉄槌を取り出し思い切り振り下ろす。
魔女はそのまま倒れこみ、動かなくなった。
結界が消え始める。
「ったく、手間取らせやがって」
756 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 16:49:57.21 ID:pAnlrlcao
ほむらvs.脚八本パトリシア
杏子vs.有人ギーゼラ
でした。
今回はここまでー。
あとはかずみの戦闘一回書いたら、
ワルプルとあすなろ壊滅魔女かな。
感想レスが欲し(ヽ'ω`)
757 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/10(金) 17:38:05.96 ID:pAnlrlcao
そろそろ次回作の構想が煮詰まって大変なことになってるけど、ここで始めたら負けだ。
758 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/10(金) 20:36:31.92 ID:QQXDOEDZo
乙
( 0M0)・・・
759 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/11(土) 12:38:41.65 ID:udjTNtlto
予告だけ
全員vs.あすなろ壊滅集合体魔女
元ネタはメダロットからにしようかなと
760 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/11(土) 18:03:43.94 ID:fBj1IodDO
ゴッドエンペラーあたりなのかな?
761 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/11(土) 21:29:17.77 ID:V+0eEXNx0
おつ
762 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/11(土) 23:39:37.86 ID:udjTNtlto
神託の頃から言ってたウォークマンをとうとう買い替えました。
これでモチベ上がりますね。
あとほむほむねんどろいどを衝動買いしてしまいました。
多分一ヶ月以内に手元にさやかか杏子があると思います。
明日の昼過ぎあたりから多分更新していきます。
763 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 10:53:48.17 ID:vLfn6IRDo
ねんどろのドツボにはまりそうです。
さぁ、物語を続けようか。
764 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 10:58:02.77 ID:vLfn6IRDo
……
「どうした?いきなり蓋なんかして。まだ全然食ってねえだろ?」
「……とてつもなく大きい魔女が……場所は……」
「……恐らくあすなろを壊滅させた魔女ね」
「ということは……鹿目さん」
「出番だね」
「……弔い合戦だ」
765 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 11:05:42.73 ID:vLfn6IRDo
風見野 某所
とてつもなく大きい呪いのエネルギーを感じる。
「この結界ね」
「まどかが解体する間、必要あるかはわからないけど時間停止で守らせてもらうわ」
「ありがとうほむらちゃん…行こう」
二人は禍々しい扉を蹴破り突入する。
766 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 11:19:53.37 ID:vLfn6IRDo
巨大な集合体。ゲル状のものから金属質のものまでぐちゃぐちゃにくっついている。
くっつき方こそ好い加減だが、恐らく相当綿密に弱点のカバーがされている。
「まどか、できそう?」
「まかせて、あっという間に……」
まどかが魔女に鍵を向け、ひたすら回してはずらしを繰り返す。
「バーラバラのボーッコボコだよ!」
時間停止を解除すると、魔女はボロボロと崩れ出し、一体一体に分かれた。
767 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 11:27:30.46 ID:vLfn6IRDo
「もう一度合体しようったってそうはいかないわよ」
続いて四人が入ってきた。
既に魔法陣が敷かれている。
ということは……
「颶風」
舞台装置が起こす風に匹敵する程の風が巻き起こり、魔女共を散り散りに吹っ飛ばす。
本人はこれで攻撃はできないと言っていたが少し練習すれば竜巻なども起こせるだろう。
「並の魔女だったらこっちのもんだよなぁ?」
768 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 11:39:26.63 ID:vLfn6IRDo
ここから先の光景は悍ましいものだった。
破壊光線や雷、水晶玉、炎の玉、光の矢、砲弾、槍や金属の塊が飛び交う。
それらに当たった異形達は弾け飛び、焦げ付き、歪み、崩れ落ちた。
「どうせこいつら全員グリーフシード落とすんだ、出し惜しみすんじゃねえぞお前ら!」
彼女らにとってこれらの魔女は的でしかなく、一時間もせずに残り五体程となった。
769 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 12:20:20.67 ID:vLfn6IRDo
……
「動かないから誰かが殺したのかとおもってたけど……」
「あの四体解体直後から微動だにしてないよね」
「あいつらが……中核ッ!」
恐竜あたりをモチーフにしたと思われる四体の魔女がこちらを睨んでいる。
770 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 12:52:04.58 ID:vLfn6IRDo
「あれらは……一体一体が最近現れてる魔女レベル!」
「なによそれ……無茶苦茶じゃない!」
……
「オイ、なんか変型してるぞ」
「もしかして合体しようとしてる……?」
「変型のせいでがっちりついちゃって外せないよ!」
「くっ……このまま戦うしかないのね」
771 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 13:04:55.08 ID:vLfn6IRDo
灰色に黄緑のラインが所々に入った身体。
頭は甲殻類を思わせるもので、剣と盾に変身した魔女を持つ戦士のような外見。
だがそれとは裏腹に四脚で、しかもそれはケンタウロスの様なつき方ではなく、蜘蛛の様についている。
「この人数とこのグリーフシードの量があればかてるわよね?」
「経験がないからわからないわ」
「……予知できない。頑張るしかありません」
772 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/12(日) 13:10:42.53 ID:vLfn6IRDo
ごめんなさいお昼寝します。
夜更かしは良くないな。
773 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/12(日) 18:50:05.85 ID:XVhCtzSl0
おつ
774 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 20:09:22.24 ID:vLfn6IRDo
「リーミティ・エステールニ!」
破壊光線が魔女に降り注ぐ。
弱めの魔女であればこれだけで決まってしまうだろう。
「かずみ!」
「なっ!?」
犬の如く脚を使い高速で接近されたと思いきや、その宇宙人のような顔で睨んでくる。
「あっ……」
睨まれたかずみは崩れ落ちた。
775 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 20:22:40.34 ID:vLfn6IRDo
「…ッ…雷撃…!」
続いて織莉子が雷を落とす。
先程の破壊光線は当たっている。
ならば更に速い雷が当たらないわけがない。
だが
魔女が斜めに盾を構えたかと思うと、雷が盾で反射し織莉子に直撃する。
「ッ……!!?」
織莉子は煙を上げながらその場に倒れ伏した。
776 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 20:27:25.22 ID:vLfn6IRDo
「あっという間に二人……」
「一旦撤退して…作戦を……」
まどかとマミは完全にパニックになっている。
「今は動くな……こっちが動かなきゃまだ何もしてこない」
先程の二人と杏子が魔女を見ている中、ほむらはただ一人、倒れたかずみを見ていた。
「……かず…み?」
777 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 20:32:46.37 ID:vLfn6IRDo
鈴の音が静かに響く。
その音が鳴り止んだ、その直後……
「あぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!」
身体をいきなり起こし叫んだかと思うと、獣の様に走り出し、周囲に飛び散った魔女の死骸に食らいつく。
「かずみ…さん…?」
マミとまどかは恐怖を隠せないでいる。
敵が強力な上に味方がおかしくなってしまったからだ。
ソウルジェムの濁っていない部分が妖しく輝くのが見て取れる。
778 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 20:41:26.21 ID:vLfn6IRDo
「何を今更驚いてんだ、あたし達全員バケモノみたいなもんだろ?」
杏子はあっけらかんと言う。
「……それもそうね。どうせいつか魔女になるなら少しずつ魔女の力を使うとか……闇の力に目覚めるとか…あと…」
切り替えの早さが尋常でない。
これには杏子もびっくり。
かずみは単体で何故か一体残っていた魔女を手で貫きそのまま食いちぎる。
「そんなところでいいんじゃないかしら?あとは持ち帰りましょう?」
マミがリボンで魔女の死骸を集め、それをほむらが凍らせる。
779 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 20:50:53.13 ID:vLfn6IRDo
「……仇を…とる…ッ!」
返り血を舐めとり、赤黒く滾った瞳で魔女を睨む。
「現生成物を嘗めないで欲しいわね」
鏡の盾と大きい銃を構える。
「二度と合体できないように解体してやる」
槍を出し、指の関節を鳴らす。
「四対五で勝てると思わないでね」
弓についた花の蕾が開く。
「魔女の称号は私たちにもらえないかしら?あなた達は……魔物でいいわ」
黒の翼を広げ、手のひらから冷気を放出する。
五人は完全に戦闘体勢に入った。
780 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 21:52:01.75 ID:vLfn6IRDo
初手は既に戦闘体勢に入っていた魔女。
武器を構えてはいないから狙い目と判断したのか杏子に接近し、斬りかかる。
「バーカ、幻覚に決まってるだろ」
剣が通った後には煙だけが残り、後ろから本物が覗き、槍を飛ばす。
「ご丁寧に人間の真似事してくれるなら腕を切り落とすのが一番だよねぇ?」
盾を持つ腕が音を立てて落ちる。
盾が再び変型しプテラノドンのような姿になり空へ逃げ出す。
781 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:02:07.04 ID:vLfn6IRDo
「良い的だよ!」
まどかが弓を引き絞り、光の矢を放つ。
巨大な頭部を矢が貫き、プテラ擬きは地に墜ちる。
地面に叩きつけられたプテラ擬きは動きがうまく取れないようで、力無く蠢いているものの、かずみに捕食されてしまった。
「次は剣を封じさせて貰おうかしら?」
鏡の盾をリボンに戻し、それを魔女に向かって放つ。
782 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:10:55.75 ID:vLfn6IRDo
しかしリボンは剣で容易く割かれてしまう。
「……」
魔女はマミに詰め寄り、剣を振りかざす。
「甘いわよ……ティロ・レガーレ」
剣でマミが吹き飛ばされるのと同時に、文字通りの零距離射撃が炸裂する。
それだけではない、名前の通り銃弾からはリボンが展開され、腕を縛る。
「……少し休ませて貰うわ…ごめんなさい」
783 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:17:53.12 ID:vLfn6IRDo
流石に片手を落とされ、片手を封じられたことに危機感を感じたのか使い魔を召喚する。
オレンジ色の銃にカブトムシの頭部がついたものと、緑色のドリルにクワガタの頭部がついたもの。
カブトムシの方は微動だにせず、こちらを狙撃してくる。
「私と織莉子さんはこれで大丈夫だから。鹿目さんは使い魔を撃ち落として頂戴!」
「はい!」
「あたしはクワガタの方を狩る、ほむらとかずみは魔女を頼むからな!」
784 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:25:53.98 ID:vLfn6IRDo
「回らねえのにドリルってよっぽど斬れ味に自信があるんだなッ」
槍で振り払っては貫き次へを繰り返す。
「弓以外の出番が無いなぁ……」
ひたすらオレンジ色に向けて桃色の矢を放つ。
「……魔女を屠ろうか」
「えぇ、そろそろカタをつけたいわ」
785 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:31:14.73 ID:vLfn6IRDo
「恐竜なら……」
魔女が睨み攻撃を効かせようと接近してくる。
「氷河期で絶滅したでしょう?」
巨大なイグルーで魔女を包み込む。
そしてその中にさらに冷気を吹き込む。
「暫くこれで痛みつけましょうか」
786 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:38:00.65 ID:vLfn6IRDo
「そろそろ次の段階に行きましょうか」
爆弾をイグルーに投げ込む。
細かい氷の破片を撒き散らし、爆風を上げる。
影から魔女がマトモに動けないのが見て取れる。
「……トドメは私にやらせて」
787 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:46:10.11 ID:vLfn6IRDo
直立二足歩行のかずみがいつもの十字架を持ち、魔女を睨む。
魔女も対抗して睨みを効かせるが、かずみはものともしない。
「……アチャツメタイ」
二色の光線が魔女を襲う。
魔女は逃げ出そうとするものの
「逃げようったってそうはいかねえよ」
杏子が鉄槌で魔女を押し戻す。
「……仇はとったよ、みんな」
凄まじい音を立て魔女が弾け飛ぶ。
まどかが凍らせた死骸や弾け飛んだ魔女の身体を集めている。
788 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/12(日) 22:51:31.93 ID:vLfn6IRDo
今回分終了。
今回の元ネタはメダロットNAVIより、ゼロスーサイドです。
頭部のレベルドレインでこちらの行動力を奪い、隙の少ない癖に貫通までするソードとやたら回避性能の強い脚部。
反撃の盾は元ネタの方はロクに使いません。
あれはなかなか勝てなかった。
次はとうとうワルプルです。
読んでくれてる人、ありがとう。
お盆は忙しいらしいからいつかけるかわからないけど生存報告はマメにします。
789 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/13(月) 01:34:49.81 ID:pu4B00nqo
ふるぼっこ乙!
790 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岡山県)
[sage]:2012/08/13(月) 15:35:11.95 ID:lukgG2rt0
乙!
791 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 17:31:49.53 ID:mibBDmfIo
夕方で退勤できた。
休憩したら書くかもしれない。
792 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 17:50:28.56 ID:mibBDmfIo
ワルプルギスの夜
それは伝承に残る最強クラスの魔女。
鹿目まどかや呉キリカが魔女化したものを除けば現存し得る最強の魔女だろう。
しかしそれは魔法少女の間でのもの。
一般的に云えばワルプルギスの夜は魔女が集まる大規模なお祭り。
その魔女というも一般的に云う裸足でトンガリ帽子にローブ、薬草をすり潰すような女性を差す。
793 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 17:53:17.63 ID:mibBDmfIo
「私達ってもう魔法少女って云うより、魔女じゃない?」
「……ええ、そうね」
「むしろあいつらは魔物でいいよね」
「……ええ、そうね」
……
「暁美さん、佐倉さんにはこの任侠っぽいのとこのオペラ座の怪人の服どっちがいいかしら?」
「……どうしてそんなことを聞くのかしら?」
794 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 18:05:19.40 ID:mibBDmfIo
「そりゃあ、暁美さん」
「魔女のお祭りだよ?楽しむつもりで行かないと」
「……」
巴さんとかずみさんが嬉々として衣装を考えている。
衣装は巴さんのリボンで作るようだ。
……なんだ、この緊張感の無さは。
確かに今回の戦力や備蓄は最高水準だ。
勝てる気で居るのはわかる。
しかし、何度やってもマトモに勝てなかった物に対しこの態度だと私も少し腹が立ってくる。
795 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 18:39:40.65 ID:mibBDmfIo
「もちろん真の目的は防御力の底上げよ」
「おぉー!そんな裏が!」
「かずみさんにはこのヴァンパイアロードの服よ」
「まるで露出が!ない!」
最もらしいこと言って……怒るのもバカらしくなって来た。
ちなみに私は水色系の和服を渡された。
着ないと黄色の寝袋に詰められそうだから着ておこう。
796 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 18:46:36.61 ID:mibBDmfIo
「あと、鹿目さんはおいていきなさい。この戦いにはきっとついて来れないわ。いくら防御が完璧とは言え瓦礫に埋れたら元も子も無いわ」
いきなりシリアス調になるのね。
「えぇ、そうなっては……」
「貴方の目的はやはり……いえ、何もいうことはないわ。とりあえずはこの祭りを勝ち抜きましょう」
「……避難所を護って欲しいとでも言っておきましょう」
797 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/13(月) 18:52:50.95 ID:mibBDmfIo
「ほむらちゃん……その格好は?」
「巴さんから貰った防護服よ」
「凄い似合ってるよ、白い肌とあってて」
「そんな…単に病的なだけよ」
「卑下しないで、それはほむらちゃんが教えてくれたことだよ」
「……そうね、そうだったわ。プライドを以って勝利を掴み取ってくるわ」
「うん、避難所は任せて。ほむらちゃんのくれたこのカプセルがあれば皆も…ね?」
「えぇ……じゃあ、あとでまた」
「頑張ってね…!」
798 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 18:58:49.28 ID:mibBDmfIo
「おいなんだ!この明治時代みたいな格好は!」
「結局どっちかに絞れなかったよ……」
鹿鳴館の怪人……
「私のは……なんですかこの全身タイツは…!」
「失礼ね!これはヒーロースーツよ!」
そのプロポーションでボディスーツは反則よ……というか何を以ってその格好に……
「んで、マミは……黒スーツと…無難すぎねえか?オイ」
「これはシチリアンマフィアの格好よ。弔花も持ってきているわ」
もう突っ込むまい。
799 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 19:07:46.10 ID:mibBDmfIo
吸血鬼とマフィア、ヒーロー、明治貴族と雪女は魔女の祭りに備える。
「まず最初に私は現代兵器を片っ端からぶっ放すわ」
「その間あたしらは使い魔の掃除でもしてた方がいいんかな?巻き添えはゴメンだし」
「それがいいかもね」
「撃ち終わったら中距離から攻撃してくれねえか?熱線を弾けるのはほむらとマミだけだからさ」
「では私は遠距離から只管攻撃していますので……」
800 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 19:13:28.34 ID:mibBDmfIo
「さて……そろそろですね」
D
「スン…」
C
「ちょっとかずみさんそれは…!」
B
「安心して、それは魔女の肉骨粉よ」
A
「いや、普通に食えよ」
@
「来るわよ…!」
801 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 19:21:57.73 ID:mibBDmfIo
最初にロケットランチャーやバズーカ砲の類を時間停止を併用し、直撃させる。
これは三つ編みを辞めて以来全ての舞台装置との戦闘で行っている。
次は綿密に軌道計算されたミサイル。
これも毎度の物だ。
あとはタンクローリーや対艦ミサイル、対戦車地雷などがあるがこれは少し後回しにしよう。
802 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 19:26:32.58 ID:mibBDmfIo
「なんだぁ?その姿は魔法少女でも気取ってるのか?」
「じゃあますます魔女の名前が欲しくなっちゃうね」
劇団の使い魔はそれぞれ一匹の魔女に相当する強さと言われるが、先日の集合体を解体した後の様に軽々しく薙ぎ倒していく。
回復持ちが居るものの、杏子やマミに潰されたり、かずみに捕食されてしまえば無意味だ。
そして織莉子は巨大な魔法陣を描き、雷雲の準備をする。
803 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 19:33:10.56 ID:mibBDmfIo
「巴さん!織莉子!まず一発行くわよ!」
対艦ミサイルの砲台に跨り呼びかける。
「この時を待っていたわ!」
魔女を挟んで反対側から対艦ミサイルの物とまでは行かないが巨大な砲台の上に水兵の様なポーズで立つマミ。
「いつでも大丈夫です…!」
妖しく輝く魔法陣の上で力を溜める織莉子。
「Fire!!」
「ボンバルダメント!」
「神鳴!」
三方向から強大な攻撃を食らった舞台装置は少しフラついた後何事もないように動き始めた。
804 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 20:43:29.95 ID:mibBDmfIo
「ほむら、乗っかれ!」
「お願い!」
次は杏子と接近してスカートの中に対戦車地雷を投げ込む。
「ボックス席は空けとけって言ったよなぁ?」
案外オペラ座の怪人を気に入っている様だ。
「こっからは自分で行けるか?」
「ありがとう…!」
杏子の肩を踏み台にし、舞台装置のスカートの裾に接近する。
「ダンクシュートよ!」
手持ちの地雷をすべて投げ込み、時間停止で撤退する。
805 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 20:46:24.39 ID:mibBDmfIo
凄まじい爆発が起こる。
あれ一つ一つが手造り爆弾の何倍の威力なのか……最初に戦った委員長の魔女は急所に手造り爆弾一つで倒せたのだが。
あの魔女同様にスカートの中が弱点だと思っていた時が私にもあった。
だが本体は歯車だ。
今回はスカートの中に投げ込んだといっても、スカートの中に隠れた歯車に向かって投げた。
その辺の抜かりはない。
806 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 20:57:02.02 ID:mibBDmfIo
「これで……魔法の無い物は最後よ…!」
念力で誘導したタンクローリーを投げつける。
中身はガソリン、下手したら対艦ミサイルより破壊力がある。
フィジカルの強化の甲斐あってか、顔面ではなく歯車に直撃させることができた。
「さぁ、ここからが本番よ!」
翼を生やし、弓を構え振り返る。
「待ちくたびれた…かな…スン」
再度肉骨粉を吸い込み吸血鬼なのに十字架を構える。
「これだけグリーフシードがあればさっきのを何発も撃てるわよ!」
鏡の盾を構え、大砲の上で相変わらずのポーズを取る。
「感電はゴメンだからな」
鉄槌を構え、分身する。
「ではオペレーションにも徹しましょう。水晶で使い魔は掃除し続けるので安心して舞台装置を狙ってください」
夥しい量の水晶玉を召喚する。
807 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 21:03:09.56 ID:mibBDmfIo
接近してくる使い魔が水晶玉で抉られるのを他所に、弓や氷柱、炎の玉で歯車の下に向いている部分をひたすら狙い続ける。
しかしそれがメインではない。
これらの攻撃は先程の作戦通り、囮である。
これだけチクチクと中距離から攻撃されて魔女が見逃さないわけが無い。
此方に熱線を放ってくる。
「魔翌力があるってことは受け流すことから更に進んで……」
盾でその熱線を受ける。
「跳ね返すことができるのよ!」
せせら笑う魔女の顔面に熱線を返してやる。
一瞬笑い声が苦笑いの様な声になった。
808 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 21:08:19.64 ID:mibBDmfIo
「金属バーサス金属ってか?」
「この歯車が何で出来てるのかは知らねえけど、あたしの鉄槌の方が良い素材みたいだな!」
「歯車の歯を潰してやろう」
分身した杏子が歯車をひたすらボコボコにする。
「もう必殺技叫ぶのが面倒になってきたわ!」
リボンの砲撃が止まない。
マミは大技の連発で一周回ってしまった。
809 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 21:22:14.15 ID:mibBDmfIo
「よくわからないけどね……サキが…海香が…カオルが、ニコが、里美が、みらいが言うんだ」
魔女の顔面近くに飛び掛る。
「『与えられたちからを戻すから』」
十字架を握り直し、睨みつける。
「『私達に代わって目的を遂げてくれ』とッ!」
十字架が光に包まれ、巨大な黒い剣に変わる。
刀身からは雷が迸り、峰からはガスを噴出している。
「あぁぁぁぁっ!!!!」
魔女の頸を落とさんとばかりに振り下ろす。
重力加速度と彼女の腕力、そしてガスによるジェット推進が合わさって生まれた力は地球上の物ではトップクラス。
衛生軌道上から落とす『神の杖』に肉薄するかもしれない。
810 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 21:29:45.64 ID:mibBDmfIo
杏子の打撃により本体の歯車の最上部はベコベコにされ、それ以外の歯車部分はマミとほむらの砲撃などにより壊滅状態。
さらに巨大な人形部分は大容量グリーフシードを丸々一つ使うレベルのかずみの攻撃で両断され、落ちた部分は誘爆した。
「グリーフシードはあとどれくらい?」
「まだデカイのが一個あるよ」
「私も」
「私は小さいのが五個くらい…でも私は十分です」
半月はとうに沈み、東の空が微かに暁に染まり始めていた。
811 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 21:38:58.14 ID:mibBDmfIo
「もう歯車ってよりは円盤だな」
もう歯車とは呼べない状態の金属の塊だけとなっても尚舞台装置は動き続ける。
「鏡があるから私は喰らわないけど砲台をやられたわ」
「……全員でもう決めましょう」
そう言ってマミはお馴染みの巨大銃を、
杏子とかずみと織莉子はそれの色違いを、
ほむらは剛弓を構え、狙いを定め……
「ティロ・フィナーレ!」
二人分の掛け声と四人分の銃声、そして一人分の風を切る音が響く。
812 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/13(月) 21:49:59.11 ID:mibBDmfIo
こんなところだけどお風呂入るから一回切るね。
ちなみに劇中で描写しないけど杏子の銃の弾は鎖由来の金属弾でかずみのはリボンが硬化されてるって裏設定。
織莉子のは当然水晶。
813 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/13(月) 22:04:47.05 ID:aekLwHkm0
おつ
いいところで中断・・・だと
814 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 22:34:58.12 ID:mibBDmfIo
……
……舞台装置が跡形も無く吹っ飛んだ。
ちらほらと見えていたパレードも消え失せ、暁光が迎えてくれた。
「終わった……全て終わったのね……」
「これでやっと君の願いが叶ったんだね、ほむら」
キュゥべえが猛スピードで前転しながらやってくる。
「やった…やったよ……」
「あらあら、似合わないわよ?」
泣き崩れた私を巴さんが抱きしめてくれる。
「落ち着いたら早く行って来いよ」
「まどかが待ってるよ」
「私も……キリカのところに行かないと」
815 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 22:43:34.35 ID:mibBDmfIo
「舞台装置というカードを失い、撒いていた強力な魔女も殆ど倒されてしまった。これでまどかに契約を迫ることはもうできないだろうね」
もう感無量ね。長い旅にやっと終止符を打てたから。
「そういえば志筑仁美に何故魔法少女の素質が無いか知っているかい?」
因果の量は美樹さんより多いはずなのに……何故かしら?
「心が強いからだよ。彼女はゾンビ映画みたいな状況に放り込まれたら案外ヒロインのポジションに収まるんじゃないかな?」
私は仲間を先に行かせる為に自爆するポジションね。
でもなんで彼女の話を?
「まどかに魔法少女の素質がなくなったんだ」
816 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 22:52:03.66 ID:mibBDmfIo
……え?
「今の心の強いまどかが絶望するところを想像できるかい?」
……成る程。
「戦いの中に身を預けた彼女なら、仮に今回の戦いで君達を失っても、血迷って契約で蘇生するなんて真似はしないだろう。君達の戦った意味を知っているからね」
……そういえば今のまどかは…最初に私が憧れたまどかそのものね。
「ついでといっちゃなんだけど織莉子の尽力でキリカも同様だよ」
じゃあもう安心して……
「ほら、避難所についたよ」
817 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 22:56:35.42 ID:mibBDmfIo
「まどか……」
「ほむらちゃん」
「ただいま」
「おかえり」
……
818 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 23:04:50.61 ID:mibBDmfIo
「やれやれ、君が邪魔をしたせいでまた地味なエネルギー集めだよ」
「それが契約だからね。それに僕の居た世界よりは楽だろう?」
「……とりあえずこの街にもう用はないね」
「僕は引き続きマミのペットにでもなってることにするよ」
「そうかい、彼女達は魔法少女として強力なくせに魔女化した時に見込まれるエネルギーがあまりにも少ない。全く……」
「まぁ精々頑張るがいいさ」
819 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 23:11:04.26 ID:mibBDmfIo
「折角の最強の魔法少女候補……」
「それは建前だろう?」
「最強の魔女候補……」
「でもないよ。彼女達は唯の少女さ」
「……マミのがうつったのかい?」
「……やっぱり君とは仲良く出来なさそうだ」
「二度と会うことも無いだろうけどね、きゅっぷい」
820 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 23:17:15.56 ID:mibBDmfIo
「残り少ないとは言ったけどさ、家に置いてきただけだったんだよな」
「まぁ、持ちきれないし……」
「並大抵の魔女ならピチュンだからね」
使っていないグリーフシードだけでなく、孵化寸前真っ黒のグリーフシードを凍らせておいたのが残っているため永久機関ができている。
インキュベーターが使用済みグリーフシードを回収しなければこういうことができるのだ。これによって私達は犠牲無しで命を保っている。
821 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 23:24:29.10 ID:mibBDmfIo
そして一年半後……
「暁美さん、佐倉さん、かずみさん、本当に行くの?」
「そうだよ……何も……」
「いいや、ヌルい魔女相手に惰性的に闘うより良いんだよ」
「どうせ杏子とわたしは根無し草だしさ」
「私は親の借金を減らしたいし……私の入院費だから」
「だからって……」
「タイの地下闘技場は無いよ!」
完
822 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 23:28:04.21 ID:mibBDmfIo
達成事項
地の文の練習
ほむあんからの脱却
クズマミさんからの脱却
まどか空気からの脱却
懐かしいゲームを振り返る
反省事項
バトルが一方的
「効かないッ!?」の連発
さやかキリカ空気化
一貫していないストーリー
その他読み直すと布団に潜りたくなる色々
お付き合いくださってありがとうございました。
そしてなんかごめんなさい。
感想貰えるとありがたいです。
次回作は安価スレを予定しております。
823 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/13(月) 23:30:13.50 ID:z4apWobMo
乙!
案外あっさりさっぱり終わったな
安価スレって大丈夫なのか神託的に考えて
824 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/13(月) 23:31:46.96 ID:mibBDmfIo
神託は詰め込みすぎたので次回は周回前提ということにします
一つのアイデアは一つの時間軸だけで
正直不安だけど
825 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/13(月) 23:35:23.03 ID:z4apWobMo
楽しみにしてますぞ
ほむあんの方もよろしくな!
826 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/14(火) 10:09:48.33 ID:XkWnEAIEo
よく指摘貰うんですけど
本編をなぞる形となると最低限シャルロッテまでの間はマミさんが敵役にどうしてもなってしまうんですよね。
毎回不快に思う方が居たらごめんなさい。
827 :
◆USZbC4nXcg
:2012/08/14(火) 16:40:56.30 ID:XkWnEAIEo
メモ
ほむら魔女化で
ホムリリー憑依メガほむルート開放
ほむら志半ばで死亡で
変態ほむらルート開放
ほむら目的達成&死亡で
まどか遡行ルート開放
更にさやか未契約ならばさやか遡行ルート開放
ワルプル前にまどか契約で
発狂ほむらルート開放
ワルプル敗北後まどか契約で
クリーム結界ルート開放
ほむら目的達成、生存で
その時点で生き残った味方キャラクターが主人公のルート、平和世界ルート開放
まどか死亡で
織莉子ルート開放
ループ軸、遡行者以外の主人公死亡、魔女化で
男主人公ルート開放
あくまでも予定です。
828 :
◆USZbC4nXcg
[sage]:2012/08/14(火) 16:45:38.82 ID:XkWnEAIEo
書き溜め分があるから見直したらスレ立てるか
829 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/08/14(火) 18:54:29.42 ID:XkWnEAIEo
真ユウリ死亡確定トリガーは杏子が見滝原定着で良いかな
830 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/08/14(火) 20:54:00.08 ID:XkWnEAIEo
ついついやっちゃったけど聞き出すのよりは現物を見ていただく形にした方が物語としては……
831 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/14(火) 23:26:45.89 ID:OjATRA9ao
自分が面白いと思うものを提供すればいいと思う
そんな気を張らなくてもいいかと
832 :
◆1jVUKlu67k
[sage]:2012/08/14(火) 23:36:33.54 ID:XkWnEAIEo
うーん、神託という大失敗例がある以上慎重になっちゃうんだよなぁ
833 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/14(火) 23:50:59.66 ID:OjATRA9ao
いっそ開き直って突っ走るのもいいよね
失敗を恐れずに
834 :
◆1jVUKlu67k
[sage]:2012/08/14(火) 23:54:20.44 ID:XkWnEAIEo
とりあえず自由安価を多めに出すようにしておこうとおもうんだ
どっちにしても本編キャラとの衝突はあるな
835 :
◆1jVUKlu67k
[sage]:2012/08/17(金) 00:12:05.20 ID:vFga7BqKo
テラフォ二巻発売日だね(ニッコリ
836 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2012/08/17(金) 09:44:58.78 ID:skqNJjGpo
乙乙!
837 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/08/18(土) 23:22:54.53 ID:rDNKf+L8o
うーん、依頼出しちゃおうか
838 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/19(日) 05:54:10.88 ID:y8hFbwWAo
次を楽しみにしてます!
839 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/09/02(日) 18:56:57.05 ID:35DBuOzpo
まだHTML化されてないな
840 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/09/08(土) 00:45:56.24 ID:skSkMtlXo
いつHTML化されるんだろ
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