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男「兄ちゃんホモキャラで行こうと思うんだ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:16:08.51 ID:ucVkelGV0
弟「ほもきゃら?」

男「あー子どもには難しかったかな?」
男「男の人を好きになる感じで行こうかと思ってるんだよ」

弟「……皆と仲良くなるのはいいと思うよ?」

男「っかー分かってないかー。まあお子様には難しいよな」
男「明日リコーダーのテストだろ? 兄ちゃん聞いてやるから練習するか」

弟「うん」

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誰かの体温と同じになりたかったんです @ 2024/05/09(木) 21:39:23.50 ID:3e68qZdU0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715258363/

A Day in the Life of Mika 1 @ 2024/05/09(木) 00:00:13.38 ID:/ef1g8CWO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715180413/

真神煉獄刹 @ 2024/05/08(水) 10:15:05.75 ID:3H4k6c/jo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715130904/

愛が一層メロウ @ 2024/05/08(水) 03:54:20.22 ID:g+5icL7To
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715108060/

ハルヒ「最近わたしのss見かけなくなったわね」 @ 2024/05/07(火) 15:04:17.64 ID:FJQjQ6ct0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1715061856/

孤独のエレナ Season3 @ 2024/05/06(月) 23:06:58.73 ID:mOA71iC60
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1715004418/

雑談はヒーローごっこじゃない @ 2024/05/06(月) 20:39:20.98 ID:e5NXmnk+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714995560/

朝顔 @ 2024/05/06(月) 00:25:05.84 ID:AB/bv7Jv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714922705/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:16:36.71 ID:ucVkelGV0
先にお伝えしますがホモスレです。
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:21:30.23 ID:ucVkelGV0
男「というわけでまずどうすればいい?」

幼馴染「知るかよ……てか何だよホモキャラって……」
幼馴染「まさか男子校に入った本当の理由って」

男「いやそれはないない。二年前の入学んときから計画してたとか策士すぎるわ」
男「でもさ、やっぱ男だらけだとそっち系への抵抗なくなるよな」

幼馴染「なくならねえよ」

男「それはお前が帰宅部だからじゃない? 野球部入ってみろよ目覚めるから」

幼馴染「それ聞いて入りたくなくなったわ」
幼馴染「やめとけよキャラ付けでホモになるとか……」

男「このまま女に飢え続けてるよりいいじゃん? どうせ高校行ったって、男子校出身のもさい俺らなんて相手されないし」
男「出会いもないまま卒業まで我慢するのか? ん?」

幼馴染「……未だにお前のぶっとんだ思考回路にはついていけないわ」
幼馴染「もう勝手にホモでもゲイでもなれよ、俺は止めたからな!」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:24:42.90 ID:ucVkelGV0
男「で、結局どうすればホモになれるかは分からなかったな」
男「ここはやっぱり図書室で調べるか」

ガラガラ

男「失礼しまーす」

図書委員「どうぞ」パラパラ

男「すいません、俺読みたい本があるんですけど」

図書委員「何」パラパラ

男「ホモ小説」

図書委員「……」パラ…
図書委員「男同士の恋愛描写が含まれる文学作品は」

男「あーいやそういう添え物みたいなのじゃなくて」
男「もっとグッチョリ堂々と書いてある奴」

図書委員「エンターテイメント小説は無い」パラパラ

男「まじか……学校図書館の限界」
男「しゃあない、市立図書館にでも行くか。どうもでした」

図書委員「……開架ではないが」パラパラ
図書委員「書庫にある本を特別に貸してやろうか」パタ
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:33:26.96 ID:ucVkelGV0
ガラガラ

図書委員「ここには訳あって表には並べられない本がある」
図書委員「損傷が激しく読めなくなった本が大半だが、中には入荷したはいいものの先生の物言いがついた本もある」
図書委員「例えば……これはリクエストを受け入荷したが発禁内容があるためお蔵入りした」

男「へー、この文庫本が」
男「ぱっと見ホラー小説なのに」

図書委員「男色が理由で書庫行きになった本もある」
図書委員「これだ」ドザッ

男「うっわいっぱいあるじゃん」
男「うちの学校大丈夫か」

図書委員「タイトルしか見ないで仕入れてるからな、そういう間違いは多々ある」
図書委員「本来貸し出しどころか見せるのも禁止だが、内緒にするなら持って行っていい」

男「まじすか? ありがとうございます!」
男「えーとじゃあ、この表紙からしていかにもなやつ借ります!」

図書委員「二週間以内に返すように」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:36:18.35 ID:ucVkelGV0
弟「兄ちゃん、あのねー」

男「おーどうした弟。風呂の時間か?」

弟「……兄ちゃんが本読んでる!」
弟「いっつも漫画しか読まないのに……どうしたの?」

男「これか? ホモキャラの勉強だよ」

弟「?」

男「分かんないかぁ、そうだよなぁ」
男「いつもみたいに膝の上で読んでやろうか……いやいやこれは弟には早い」
男「……うわ、すっげ」

弟「兄ちゃんがいつもより変になった」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:40:53.23 ID:ucVkelGV0
男「いやー何か新世界開けたわ」

幼馴染「」
幼馴染「お前一日でそこまで……てか本買ったのかよ」

男「借りた。誰にとは言わないけど」
男「でもまっさらな心で見たら普通のエロ本と変わんねーよ」

幼馴染「……あっそ」
幼馴染「お前それ、俺以外に言うなよ。卒業できなくなるぞ社会的に」

男「何だよーホモだって立派な人間じゃん」

担任「ほらチャイム鳴ったぞー席つけー」

男「はいはーい、じゃあな幼馴染」

幼馴染「あっおい……大丈夫かよあいつ」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:46:10.59 ID:ucVkelGV0
男「いやー昨日借りた本面白かったですよ、一日で読んじゃった」
男「読書嫌いで有名なこの俺が」

図書委員「それはどうも」パラパラ
図書委員「新しい本を借りるのか?」

男「是非貸してください」
男「あともっと現実的な方法書いてある本ないですか? ホモへの近道」

図書委員「読みたい本を自分で探すのも図書室の一興」パラパラ

男「えーけちー」

男「ま、何だかんだで貸してくれるしいっか」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:49:55.69 ID:ucVkelGV0
弟「兄ちゃんおやつー」

男「おー今行く。あちょっと待ってあと10ページ」

弟「……」

弟「最近兄ちゃん本読んでばっかでつまんない」

弟友「お前の兄ちゃん、そんなタイプに見えないのにな」
弟友「でも本読むのはいいことだって父ちゃん言ってたから、いいんじゃない?」

弟「でもつまんない。前は寝るまで一緒に遊んでくれたのに」

弟友「……じゃあ俺と遊ぼうぜ! 公園で、みんなも呼んで!」

弟「うん!」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:55:59.07 ID:ucVkelGV0
担任「今日はお前らに嬉しいお知らせがある」

ザワザワ

担任「今から抜き打ちで持ち物検査だ!」

エー!

幼馴染「おいおい……」

担任「不正したらただじゃおかないからな! 各自カバンのチャック開けて机の上に置け!」
担任「置いたら教室の外に出ること! 机の中に隠してもバレるからな!」

ドヨドヨ

男「うわーまじめんどいなー」
男「ま、でも俺は変なもん持ってないしいいか。おい幼馴染早くしろよ」

幼馴染「ちょ、お前……」

担任「ほら出なさい!」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 21:59:15.77 ID:ucVkelGV0
ガラガラ ピシャン

生徒A「俺ガム入ってんのにやべー」
生徒B「漫画ってアウトだっけ?」
生徒C「お前らと違ってお洒落な俺は制汗スプレーで引っかかるわ」

男「ぶは! お前がお洒落ってないわー!」

幼馴染「何でお前は余裕ぶっこいてんだよ、あの本今日は持ってないのか?」

男「あ」

ガラガラ

担任「入っていいぞー。禁止のやつは没収したからな」

ワーワー

男「ホモ小説なくなってるわ」

幼馴染「終わったな」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:14:26.55 ID:ucVkelGV0

ワーワー カキーン

男「あーあ、先生にホモ小説持ってかれたな」カキーン
男「ていうか借りたやつなのに……一ヶ月すれば戻ってくるけど」
男「やべさすがにへこんできた」カキーン

顧問「おい男! 気合入ってないぞ!」

男「す、すみません!」

顧問「主力選手がそれでどうする! ……それから、担任先生がお前のこと呼んでるぞ」

男「へ?」

顧問「指導室だ、行ってこい。部活禁止食らったら承知しないからな!」

男「はい」
男「指導室なんて初めてだ……やっぱホモ小説か」
男「今日どんなの持ってたっけなぁ」テクテク
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:20:38.56 ID:ucVkelGV0

男「失礼します」ガラ

担任「おう、男か」
担任「とりあえず座れ……部活中だったか?」

男「はい」

担任「野球部のユニフォーム……汗の匂い……」
担任「あ、いや何でもない」
担任「……今日呼び出された理由は分かるな」

男「えーと、どんな本でしたっけ没収されたの」

担任「『男は狼! 頭巾被ったナニをぱっくり食べちゃうぞ☆』ってタイトルだ」

男「」

担任「まあその何だ、お前くらいの年齢ならいやらしいことに興味を持つのも分かる」
担任「しかしな、こういう性をむやみに煽る本は毒だぞ」

男「すみません」

担任「しかしまあ、お前はちょっと変わった奴だけどな……男同士に興味あるのか」

男「俺ホモキャラになろうと思って」

担任「……キャラってのがよく分からんが」
担任「こういう変わった趣味は人に話しにくいだろ」
担任「あれだ、間違った知識を得るくらいなら先生が教えてやる。気軽に相談しなさい」

男「えっ」
男「先生ホモに理解あるんですか?」

担任「理解というか何というか、まあ……」
担任「とにかくこういう本は間違いも多いから参考にするなよ。一ヶ月没収だ」

男「……先生、早速なんですけど」
男「現実的なホモの生活教えてください」

担任「」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:25:23.96 ID:ucVkelGV0
弟「兄ちゃんごはん」

男「……そんな時間か、ちょっと待って」
男「ふぅ」

弟「兄ちゃん変なにおいする」

男「まじかーフェロモンの匂いだな」
男「ちょっと手ぇ洗ってくる」

弟「?」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:29:43.18 ID:ucVkelGV0
ガヤガヤ

部員A「でさーこのエロ本が」
部員B「それはヤバイだろ! 隠せよ!」

男「なんだ盛り上がってんな」

部員A「おっ男、いいエロ本仕入れたんだよ。お前もシコるか?」

男「いやいいわ、俺今大人の階段ダッシュで昇ってんだよね」

部員B「えっまじかよ! 動画か?」

男「はっはっは。まあ着眼点の違いだな」
男「じゃあお先」

ワーワー ガヤガヤ

男「失礼します」コンコン

担任「来たか、じゃあいつもみたいに準備しておけ」
担任「テストの丸付け終わるまで待っててな」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:35:26.46 ID:ucVkelGV0
弟「……兄ちゃんが最近さらにおかしい」

弟友「本読んでるのか?」

弟「ううん、本は読んでないけど、ずっと部屋にこもってるし」
弟「どうしたんだろ」

弟友「……俺、父ちゃんに聞いてみるよ」
弟友「俺の父ちゃん先生だから、きっとそういうの詳しいよ」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:53:48.02 ID:ucVkelGV0
男「……っ、先生」ビクビク

担任「ふぅ、やっぱ若いってのはいいな」
担任「片付けは先生がしておくから帰りなさい」

男「失礼しました」ガラガラ
男「いやー今日もホモ学習が捗るな」
男「あ、そうだ図書委員に本のこと言ってなかった」

図書委員「……で、本は没収されたと」パラパラ
図書委員「僕から借りたというのは言ってないだろうね」

男「そこらへんは大丈夫」
男「一ヶ月したら絶対返すからさ、ごめん」

図書委員「もう貸すことはできない」パラパラ

男「あ、そのことも大丈夫」
男「いやさ、ホモについて手取り足取り教えてくれる人ができたんだ」

図書委員「……」パタ
図書委員「興味深い。それはどんな」

男「いやー悪いけど本に書いてあったようなことよりすごいよ」
男「こんな気持ちいいもんかとね、もうね、げへへ」

図書委員「ふうん」
図書委員「……僕も教えてもらいたいな」

男「へ?」

図書委員「君がその人に教えてもらったことでいい」
図書委員「どんなものだか教えてくれ」

男「ぶっは何この展開、俺もしかしてホモ神様に愛されてる?」
男「おっけーいいよいいよ」

図書委員「……」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:57:22.95 ID:ucVkelGV0
弟友「父ちゃん、あのね」
弟友「弟の兄ちゃんが最近おかしいらしいんだ」

  「弟君の兄さんが……ふむ」
  「兄さんくらいの歳だと、いろいろ悩みもあるだろうからな」
  「あんまりにも落ち込んでたりしたらなぐさめてあげるのもいいけど、あまりあれこれ聞かないのも優しさだよ」

弟友「そうなんだ、弟に伝えるよ」

  「あの弟君の兄さんなら、いい子だろうしね」
  「心配はいらないと思うよ。会ったことはないけど」

弟友「うん!」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:57:55.51 ID:ucVkelGV0
男「で、ここをこうして」

図書委員「……なるほど、これは」
図書委員「確かに本で読むよりずっと……っ」

男「いいだろ?」

図書委員「っ」ビクビク

男「……えーと後始末は……俺いつもしてもらってるからなぁ」
男「拭いときゃいいか」ゴシゴシ

図書委員「世話になった。また頼む」

男「おうよ、俺も気持ちよかったし」
男「お前結構かわいい顔するんだもんなー」

図書委員「……」

男「よっしゃすっきりしたし部活行こう! かっとばすぞー!」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:58:24.09 ID:ucVkelGV0
担任「お前すっかり指導室常連だな」

男「だって先生いるんだもん」
男「また教えてよ」

担任「……お前も物好きだよなぁ」

男「いやーだって俺はホモになるんだよ」
男「この男子校でのびのび奔放に生活するんです」

担任「狙ってる相手でもいるのか?」

男「いや別に」

担任「……そうか」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 22:59:10.87 ID:ucVkelGV0
幼馴染「お前、何か変わったな」

男「そうか?」

幼馴染「何かこうつやつやしてるっていうか、健康に磨きが掛かったっていうか」

男「えー何それちょっと恥ずかしい」
男「こういうのってそんなに分かりやすくなるもんかね。いやだー」
男「あ、先生こんちは」

担任「おう」

幼馴染「こんにちは」

担任「おう……男、これお前あてにプリントだ。読んどけ」

男「はーいどうも」

幼馴染「……先生も、何か今変だったな」

男「えーとプリント……」
男「特別課外の案内、今週日曜。学校集合で先生の引率の元……」
男「これって、ホモ指導の延長だよな?」
男「えっえっこれいいの? まじで? 俺一皮剥けちゃうの?」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:00:08.47 ID:ucVkelGV0
担任「今日お前を呼んだのは他でもない」
担任「まあ……とりあえず車乗れ」

男「はい」

ブロロロロ

男「先生どこ行くんですか」

担任「俺の家だ」

男「」

担任「今までお前に、ホモについて教えてきたけどな……今日はまとめだ」
担任「確認するけど、お前好きな相手がいるとかじゃないんだよな」

男「はい、いません」
男「ホモになれば男子校がハーレムになると思ったんで」

担任「お前のそういう飄々としたところが……いいところでもあるんだけどな」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:00:54.63 ID:ucVkelGV0
担任「着いた。俺んちだ」
担任「あがりな」

男「お邪魔します」
男「うっわ結構広いなー先生稼いでるね」

担任「ははは……座れ、単刀直入に言う」
担任「今日で俺の指導は終わりだ」

男「……えっ」
男「それって俺がホモになれたってことですか?」

担任「それは知らん。そもそもなれたなれないって問題じゃないぞ」
担任「なろうとしてなるもんじゃないってことだ。そこの確認を怠ったのは俺のミスだった」

男「んーよく分からん」

担任「つまり、お前は興味本位でホモになろうとしてるだけなんじゃないかってことだ」
担任「自分で確かめてみろ。何でホモになろうだなんて思ったんだ?」

男「それは……女子探すより手っ取り早いと思ったから」
男「(のはずなんだけど、何でだろうすごく言いにくかった)」

担任「まったく、お前ってやつは……」
担任「やっぱり俺の役目も終わりだ。興味本位で変な知識仕入れないために指導してたんだからな」
担任「最後に教えてやるから、こっち来い」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:01:39.09 ID:ucVkelGV0
男「うわ、先生?」

担任「男同士ならここ使ってセックスするからな」
担任「ちょっと痛いけど」ニチャ

男「うわあああああ」

担任「ま、本番はやらないから安心しろ」
担任「それとも嫌か? やめるか?」

男「い、いや、大丈夫です!」
男「(痛いけど……止める気、にはならない。何でだろ)」

男「あう……」

担任「……お前、俺に聞いたよな。ホモに理解あるのかって」
担任「理解あるどころじゃない、俺は……ホモなんだよ」

男「え、っ」

担任「本当はお前に、指導という形でも手を出すべきじゃなかった」
担任「けど我慢が効かなくて……お前のためなんて言いながら、自分のためだったんだ」

男「……」ドキ
男「何でだろ、どきどきする」

担任「でもこんな関係、ずっとは続けられないからな……今日で終わりだ」

男「そ、んな」

担任「……本当に好きな人ができたら、ちゃんと手順踏んでやるんだぞ」グニグニ

男「う、あっ!」ビクビク
男「好きな人、か……」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:02:30.08 ID:ucVkelGV0
男「……先生」

担任「どうした?」

男「やっぱなんでもない」クルッ
男「……変にドキドキするんだけど、俺どうしたの?」

担任「なんだーそれ恋か? ったく若いな」ポンポン
担任「これからはお前がリードしてやるんだぞ? しっかりやれよ」

男「……」

担任「よし、家まで送ってやる」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:03:15.70 ID:ucVkelGV0
幼馴染「男、抜け殻みたいな顔してどうしたんだよ」

男「いや、別に……」
男「図書室行ってくる」
男「はあ」テクテク
男「何かすごい虚無感……あれから先生ホントに何もしてくれないし」

ガラガラ

図書委員「君か、そろそろ本が返ってくるんじゃないか?」

男「ああ、うん……あのな」
男「俺、失恋したっぽい」

図書委員「……それはまたどうして」

男「ずーっとただ楽しくホモライフ送ってたんだけどさ、あの教えてくれてる人が」
男「本当に好きな人が見つかったらとか言って……手出してくれなくなって」
男「それが何かすっごくさみしくて。これって失恋ってこと?」

図書委員「さあな」
図書委員「気付いたときにはもう遅い、というのは恋愛小説の王道だ」

男「そっかーそうなのかー」
男「恋、だったのかなぁ……」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:03:55.86 ID:ucVkelGV0
図書委員「……」ガバ

男「へ?」

図書委員「君は今押し倒されてる訳だけど、どんな気分だ」
図書委員「そいつにされたときと何か違うか?」

男「……うん、違う」
男「何か、気分が乗らないっていうか……図書委員のことは好きだけど、何か違う」

図書委員「それが恋というものだ」
図書委員「そいつにはどきどきするんだろ、僕と違って……」

男「図書委員?」

図書委員「僕も終わりにしようか、君にいろいろ教えてもらうのを」
図書委員「……あっさり始まった仲だ、あっさり終わってもいい」

男「……泣いてるのか?」

図書委員「泣いていない」フキフキ
図書委員「ただ言えるのは、僕は君に触れられるとどきどきしていた……ってことだ」

男「……」
男「(慰めるべきなんだろうけど、体が動かない)」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:05:32.26 ID:ucVkelGV0
幼馴染「どうしたんだよ、呼び出しなんて珍しい」

男「なあ、幼馴染」
男「俺ってば最低な野郎だよ」

幼馴染「は? ……聞くから話せ」

男「興味本位であちこち手ぇ出して、軽い気持ちで取り返しのつかないことたくさんしてた」
男「それで自分がダメージ食らうだけならまだしも、相手まで傷つけちゃった」
男「あーあ」

幼馴染「……まぁ、そういうもんじゃないか?」
幼馴染「今度は失敗しないようにすればいいだろ」

男「そうか……ありがと」
男「今度はちゃんと本気で向き合って……ってできるかな俺に」

幼馴染「できるだろ、いい彼女見つけろよ」

男「いやそこは彼氏で頼む。俺完璧にホモになったわ」

幼馴染「」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:06:47.68 ID:ucVkelGV0
おわり
お粗末様でした

※このスレはフィクションです
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/07/02(月) 23:07:27.43 ID:ucVkelGV0
弟友「父ちゃん、弟の兄ちゃん元に戻ったって」
弟友「一回ものすごく沈んでたけど、今はいつも通りお風呂も寝るのも一緒にするって」

  「そうか、そりゃよかった」

弟友「いいなあ兄ちゃん」

  「お前一人っ子だもんな、俺も仕事で遊んでやれないし……」
担任「よし、明日は学校休みだ! 今日は父ちゃんといっぱい遊ぶか!」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/02(月) 23:13:43.36 ID:epA4/3sz0
おわりかい
32 : :2012/07/02(月) 23:21:46.88 ID:P4N2at+AO
>>31
書き溜め分終わったのでひとまず終わりにします
33 : ◆OPcc.vI65g :2012/07/02(月) 23:30:10.15 ID:P4N2at+AO
私事な話なんですが、
先日VIPで立てたスレが有り難いことにまとめブログに掲載されました。
それで嬉しくなって書いたのが、そのスレの派生SSである本SSです。
せっかくだし同じ設定でもう少し書きたいと思うので、も少しスレ残させてください。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/02(月) 23:38:26.44 ID:IhTCFha00
kwsk
35 : ◆OPcc.vI65g [sage]:2012/07/02(月) 23:49:05.01 ID:P4N2at+AO
>>34
まとめられたスレですか?
SS宝庫さんにあるホモスレです。URL確認してきます
36 : ◆OPcc.vI65g [sage]:2012/07/03(火) 00:05:34.20 ID:N+lij+kAO
>>34
これです
男「弟、お前の学校って男子校だよな」 http://blog.livedoor.jp/minnanohimatubushi/archives/1784586.html
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/03(火) 01:04:10.99 ID:050N8+yO0
Thanks
38 : ◆OPcc.vI65g :2012/07/03(火) 19:51:57.37 ID:D77FqBP50
SSその2、始めます

男「年上キラーになる」
39 : ◆OPcc.vI65g :2012/07/03(火) 19:55:05.64 ID:D77FqBP50
弟「兄ちゃん帰宅早々何言ってるの」

男「いや、去年は年下パラダイスだったからさ」
男「言っただろ? 年上狙ってみようかなって」

弟「うーん……よく分かんないけど、好きにしたら?」

男「おう、お前も今年から受験生だしな! 迷惑は掛けないから!」
男「んでもって今日大学の飲み会なんだ、遅くなるわ」
40 : ◆OPcc.vI65g :2012/07/03(火) 20:01:35.81 ID:D77FqBP50
男「うえ、飲みすぎた」フラフラ
男「年上……狙うのはいいけど、一体どうすれば」
男「男子校みたいに侵入するのは難しそうだし……うむ」
男「あっ気持ち悪い」フラフラ
男「トイレトイレ……あの公園にあるかな」

チャリンチャリン ブロロロロ
会社員「ふう、やっと今週が終わった」
会社員「あとは社宅に帰るだけ……とは言っても、バス停からちょっと遠いんだよな」
会社員「近道して公園通るか」テクテク
会社員「ん? 誰かいる……」

男「おげええええええ」

会社員「」
41 : ◆OPcc.vI65g [sage]:2012/07/03(火) 20:03:27.35 ID:D77FqBP50
時系列
ホモキャラ→男子校(>>36のまとめ参照)→年上キラー(今やってる奴)
42 : ◆OPcc.vI65g [sage]:2012/07/03(火) 20:07:08.34 ID:D77FqBP50
会社員「ちょっと……君大丈夫?」

男「え、いやいやここトイレですよね?」

会社員「思いっきりベンチだけど」
会社員「酒臭いし……酔っ払い?」

男「はっはー見ての通り酔っ払ってますよ!」
男「だからトイレでおげええって……むにゃむにゃ」

会社員「……あーもうめんどくさいのに当たったな」
会社員「でもこのままほっとくのも気がかりだし」
会社員「携帯貸して、家の人に電話するから」

男「ふへ? ああもう朝……」グデグデ

会社員「駄目だこりゃ」
43 : ◆OPcc.vI65g [sage]:2012/07/03(火) 20:11:33.05 ID:D77FqBP50

会社員「とりあえずベンチに横になって」グイ
会社員「携帯は……っと。ポケットか?」

ゴソゴソ

男「んー」

会社員「胸ポケットにはないか、尻ポケットは……」ゴソゴソ

男「うあーお兄さん大胆だねー」
男「堂々と痴漢するなんてー」ヘラヘラ

会社員「はいはい……」
会社員「あったあった。えーと家は……」

プルルルルル

会社員「あ、もしもし……この携帯の持ち主が公園で酔っ払ってるんですが」
44 : ◆OPcc.vI65g [sage]:2012/07/03(火) 20:14:34.56 ID:D77FqBP50
弟「兄ちゃん! 何してんだよもう!」

男「あ、弟ーただいまー」

弟「何馬鹿なこと言ってんだよ、人に迷惑かけて……」
弟「すみませんでした、うちの兄が」

会社員「いやいや、それより君が彼を運ぶの?」
会社員「その……大丈夫?」

弟「大丈夫です。ほら兄ちゃん起きて、帰るよ」グイ

男「んむ……」

ヨロヨロ グシャ

会社員「……」

弟「もー兄ちゃん少しは自分で歩いてよ!」
弟「何でいつも酒に飲まれちゃうの……」

会社員「……あー」
45 : ◆OPcc.vI65g [sage]:2012/07/03(火) 20:18:59.52 ID:D77FqBP50

ガチャガチャ バタン

弟「やっと着いた……」
弟「すみません、こんなとこまでついてきてもらって」

会社員「大丈夫だよ、帰る途中だから」

男「うーん……ただいまぁ」

弟「ありがとうございます、助かりました」
弟「ええと、こういうときのお礼は……」

会社員「いやいや本当に大丈夫だから」
会社員「お兄さん面倒見てやってね、悪酔いしそうだから……」
会社員「じゃ、俺はこれで」パタン
会社員「ふう」テクテク
会社員「疲れた……けど、たまにはこういうのもいいな」
会社員「会社と社宅との往復しかしないもんなぁ」
46 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/03(火) 20:26:20.42 ID:D77FqBP50
男「なん……だと……」

弟「だから言ったとおりだよ。知らないおじさんが連絡くれて」
弟「兄ちゃんを家まで運ぶの手伝ってくれたんだよ」

男「まじでか……公園で痴漢された夢を見たことしか覚えてない」
男「うっわー人として恥ずかしい」

弟「俺だって恥ずかしいよ……しっかりしてよね、兄ちゃん」

男「おう……もう酒は飲まない……」
男「しかしこれは、お礼言わなきゃならないな」
男「公園にいればまた会えるだろうか」
47 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/03(火) 20:31:59.70 ID:D77FqBP50
ピリリリリ

会社員「定時か、上がりだな」

先輩A「おい会社員、お前上がりかよ」
先輩A「いいなぁキャリア組は特別待遇でー。俺らはまだまだ働かなきゃいけないのになー」

先輩B「どうせ現場の俺らのことなんか見下してんだろ?」
先輩B「眼鏡かけてパソコン打ってるだけで金もらえるなんていい身分だな、あ?」

会社員「……失礼します」
会社員「一年、あと一年我慢すれば本社に行けるんだ。今は耐えろ……」
会社員「新入社員なんだから仕方ないことだ、我慢すればいいだけだ」
48 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/03(火) 20:39:27.95 ID:D77FqBP50
ブロロロロ

会社員「社宅のそばにバス停できればいいのに。遅番の時とか特に面倒なんだよな」
会社員「……ん? 公園に見覚えのある人が」

男「……やっぱ来ないか」
男「たまたま通ったって可能性もあるんだもんな、あーせめて顔さえ分かれば」

会社員「やっぱり、こないだの子か」

男「へ? ……俺のこと、ですか?」

会社員「そうだよ、弟君と一緒に家まで送った奴。覚えてないの?」

男「それが全然……弟から見た目は聞いてたんですが」
男「眼鏡かけてて、いかにも理系って感じのおじさんって」

会社員「おじさんか、それはちょっとひどいな」
会社員「院を出たといってもまだ新社会人なのに」

男「てことは俺と5つ違うってことですか、もっと大人に見えます」

会社員「本当に? 老けてるってよく言われるからな」

男「……この前は本当にすみませんでした」
男「いやほんと、お兄さんみたいな優しい人に拾ってもらえてよかったです」

会社員「いいよ、もう酔い潰れないようにな。じゃあ」

男「……あの、よければアドレスとか教えてくれますか?」
49 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/03(火) 20:49:57.43 ID:D77FqBP50
男「ふっふーん!」

弟「兄ちゃん上機嫌すぎておかしいよ」
弟「何かあったの?」

男「いやぁさ、恋の予感に巡りあえたんだよ」
男「出会いは最悪だったけど、まぁここからここから!」
男「優しいし気さくだし……んでもって頭良さそうだし年上! もう最高!」

弟「……よく分かんないけど、良かったね」
弟「それにしても兄ちゃん、もしかして初めての彼女? いたことないよね?」

男「彼女かーうんいたことないな」
男「そっちじゃない方は散々いたけどな」

弟「?」
50 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/03(火) 21:07:06.76 ID:D77FqBP50

会社員「ただいまー。って誰もいないけど」
会社員「あー今日も疲れた」ドサ
会社員「仕事すれば先輩たちにケチつけられるし、かといってしないわけにもいかないし」
会社員「就職してから友達もできないし、俺の人生味気ないなー」
会社員「……男君、メールしてみてもいいかな」

男「うっわああああああ!」

弟「兄ちゃんうるさい!」

男「いやまさか向こうから連絡くれるとは……やっべ俺のラブストーリーはじまった!」
男「会社員さんまさかホモ……いや、きっとすっごく優しくていい人なんだ」
男「俺ってば見る目あるなぁ……あっ単に酔い潰れてたんだっけ」

会社員「あ、返信」
会社員「……やっぱ大学生は若くていいなぁ」
会社員「ちょっと元気出てきた。明日も頑張ろう」
51 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/03(火) 21:15:04.27 ID:D77FqBP50
ブロロロロ

男「あ、会社員さん」

会社員「……もしかして待ってた?」

男「いやいや、偶然たまたま通りかかっただけです」
男「会社員さん、いつもこのバス停で降りますよね」

会社員「ああ、社宅の最寄がここでさ」
会社員「といっても結構歩くんだけどね」

男「へえ……そういや俺んちが通り道にあるらしいですね、弟にそう言ったとか」
男「途中まで一緒に帰りません?」

会社員「いいね、いつも一人だと寂しいんだよね結構」
会社員「こっち来てから友達もできなくて……男君みたいな人と知り合えてよかったよ」

男「いや俺こそ、酔っ払って迷惑かけた相手とこんなにいい関係になれるなんて」
男「ホントはもっといい関係になりたいんですけどね! まあそこはじっくり!」
52 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/03(火) 21:18:07.05 ID:D77FqBP50
今日はここまで
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/07/03(火) 22:47:25.19 ID:QbOIf4IFo

前作読んできた不登校可愛い
男がたらし過ぎて笑ったww
54 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:12:09.27 ID:7QHKIdr+0
ピリリリリリリ
会社員「終わった、帰るか」
会社員「メール来てるかな、というか今日も会えないかな」

先輩A「またさっさと帰るのかよてめえ」
先輩A「今日の飲み会誘われてないんだろ! 誰もお前みたいなガリ勉野郎とは飲みたくないってさ!」

ギャハハハハ

会社員「……あんな馬鹿みたいに一気飲みさせる飲み会なんて、行きたくねーから好都合だよ」ボソッ
会社員「はぁ……あんなのが先輩だなんて、俺もついてないな」
会社員「でも一年の我慢だ! それが終われば本社に行けるんだ」

男「会社員さん、まめにメールくれるな」
男「向こうの負担にならなきゃいいけど……うへへ、楽しい」
男「決めた、本気で落としに行こう」
55 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:13:00.68 ID:7QHKIdr+0
ブロロロロロ

男「会社員さん!」

会社員「男君、大学の帰り?」
会社員「途中まで帰ろうか」テクテク

男「……会社員さんって、彼女とかいます?」

会社員「え? いないけど……正直に言うと、いたこともないんだ」
会社員「男君はモテそうだね、運動得意そうだし明るいし」

男「いやあははは、全然ですよ」
男「にしても会社員さんに彼女がいないなんて、女の子って結構見る目ないんですね」

会社員「えっ」

男「優しいし気さくだし頭良さそうだし、眼鏡で隠れてるけど顔だってかっこいいのに……」

会社員「えっと、その……初めて言われたよそんなこと」
会社員「理系で周り男子ばっかだったし、俺も勉強一筋だったからなぁ」

男「おー会社員さんらしい経歴ですね、真面目でかっこいいなぁ」
男「俺も男社会でしたよ? 男子校で野球部で……会社員さんとは違う感じですけど」

会社員「あはは、男君のイメージぴったりだ」
会社員「じゃあ俺、こっちの道だから。じゃあね」

男「はい、また明日!」
男「……彼女なし、いたこともないのか」
56 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:13:32.05 ID:7QHKIdr+0
会社員「大学院出て研究職就いて、望んだ道は歩めてるんだけど」
会社員「一年間は現場研修でさ……こき使われてるよ、雰囲気にもなじめなくてね」
会社員「ごめんね、こんなつまらない話聞かせて」

男「いえ、俺でよければ何でも話してください!」

会社員「はは……こうやって男君と一緒に帰るの、日課みたいになってるね」
会社員「仕事の話聞いてくれる人他にいないからさ、すごく助かる。ありがとう」

男「俺こそ……会社員さんとお話するの楽しいです」

会社員「……こうしてさ、毎日一緒に帰るのって中学生のカップルみたいじゃない?」

男「!」
男「えっと……はい、確かに」

会社員「中学んとき、カップルが一緒に帰ってるの見てうらやましーとか言ってたなぁ」
会社員「あっごめん変なこと言って。こんなん言われても困るよね」

男「いいえ、全然……」
男「会社員さん、今度は俺の話聞いてくれますか?」グイ

会社員「え、男君どこ行くの?」

男「ちょっと込み入った話なんで、路地裏とか?」
男「人目がないところがいいなあ」
57 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:14:18.79 ID:7QHKIdr+0
テクテク

男「うん、ここなら」
男「聞いてください、会社員さん」

会社員「……うん、何?」

男「俺、ホモなんです」
男「中学の時に目覚めて、高校の時に初体験。男としか付き合ったことないし、したこともないし」トンッ

会社員「え……え?」

男「まどろっこしいの苦手なんで、はっきり言います」
男「俺、会社員さんのこと好きです。そういう意味で」
男「駄目なら断ってください……できれば今」

会社員「……その」

男「期待しちゃうから。それとも、してもいいんですか?」

会社員「それは……ええと」

男「期待……させてください」チュ

会社員「!」

男「あは、ほっぺやらかい」
男「……いきなりごめんなさい」タタタ

会社員「あっ……行ってしまった」
会社員「びっくりした……けど、嫌悪感はないな……不思議と」
58 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:14:44.16 ID:7QHKIdr+0
弟「あ、兄ちゃんおかえ」

男「うああああああ!」ジタンバタン
男「告白とか久しぶりにしたし! しかもあんなはっきりと!」
男「今までのらりくらりとモノにしてきたからなぁ……あー恥ずかしい!」

弟「兄ちゃんがまた変になった……」
59 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:15:13.35 ID:7QHKIdr+0
先輩B「おいお前、これやっとけよ!」
先輩B「嫌とは言わないよな? お前の評価なんて俺らが一言言えば……おい聞いてんのか!」

会社員「すみません、お先失礼します」

先輩B「チッ、んだよあの野郎……」

先輩A「一発締めとかないと駄目か?」ポキポキ

会社員「今は先輩なんてどうでもいい……男君のことだ」
会社員「一応、公園で会おうとはメールで伝えたけど……」
会社員「告白、なんて初めてだから……一体どうすれば」
60 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:15:44.00 ID:7QHKIdr+0
ブロロロロロ

会社員「公園のベンチに……いた」
会社員「あの、男君?」

男「会社員さん」

会社員「隣いいかな」
会社員「……俺が思ったこと、率直に話すよ」
会社員「正直、同性とどうとか男君とどうとか考えたこともなかった」
会社員「でも、男君に言われたこと……はっきりした答えは見つからないけど、嫌じゃないんだ」
会社員「男君は、俺にフラれたらどうするつもり?」

男「それは……アプローチもやめるし、会う回数も減らすし、今よりちょっと距離置くかも」

会社員「それ。俺はそうなるの嫌なんだ」
会社員「これってさ、好きってことなのかな。恥ずかしい話、自分でもよく分からなくて」

男「……そういうことだと、俺は嬉しいけど」
男「お試しでちょっと付き合ってみない? そうしたら分かるかも」

会社員「……男君がいいなら、そうしたいな」
61 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:17:23.10 ID:7QHKIdr+0
男「いやっほおおおお!」

弟「もう何も突っ込まない」

男「いやあ正直断られるかと思ってたよ! 相手ノンケだし、俺もいつもの勢いなかったし」
男「でもお試しだって、お試し……ここまで来ればもう落とすしかない! 絶対落としてみせる!」
男「そしてゆくゆくは……あっ鼻血」
男「年上彼氏と大人の恋愛を嗜むぞ!」

弟「……? 聞き間違いかな」
62 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/04(水) 22:18:14.84 ID:7QHKIdr+0
今日はここまで

>>53
ありがとうございます
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/07/05(木) 00:35:45.10 ID:hKdPI+Xuo

こんな初々しい男もいいなww
64 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:25:25.88 ID:Ekcrp6Yz0
会社員「……付き合う、か」
会社員「初めてだな、こういうの……何すればいいんだろ」

ピリリリリリリ

会社員「お、もう定時か」

先輩A「おい会社員、ちょっと顔貸せよ」
先輩A「お前最近ちょっと調子乗ってんじゃねぇの?」

会社員「……言いがかりです、やめてください」

先輩A「っその口のきき方とかよお!」ドカッ

会社員「っぐ!」
会社員「(……殴られた、のか?)」

先輩A「あんま調子乗ってっとどうなるか分かってんだろ?」
先輩A「俺らが上にチクれば、お前の評価なんていくらでも下げられるんだよ」

会社員「痛……初めてだ、人に殴られるなんて」
会社員「それにしても一体何なんだ……いつも以上に理不尽じゃないか」
65 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:25:56.71 ID:Ekcrp6Yz0
ブロロロロロロ

男「会社員さん!」
男「へへ……何か照れますね」

会社員「男君、待っててくれたの?」
会社員「うん……俺こういうの初めてでさ、緊張する」

男「じゃあ俺が初めての男……うっわそれいいですね! 最高!」
男「そんでもっていろいろ初めてをいただくと……あっよだれ」フキフキ

会社員「……そのさ、敬語じゃなくていいよ?」
会社員「ほら、俺たち……付き合ってるんだし」

男「! そんならお言葉に甘えて……会社員?」
男「あーやっぱさん付けは許して! 照れる!」

会社員「あはは、男君見てて飽きないなぁ」
会社員「……いてて」

男「ん? 腹痛いの?」

会社員「いや、大丈夫……そうだ男君、大学はどう?」
66 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:26:31.87 ID:Ekcrp6Yz0
男「会社員さんと付き合って二週間が経過した」
男「今までの俺には考えられないほどのプラトニックなお付き合いが続いてる」
男「男子学生も平気でホイホイ食ってた俺がだ……これはすごい、我ながらすごい」
男「しかしだ、ここらで一発大人の階段昇っちゃってもいいんじゃないか?」

弟「兄ちゃんまた独り言? 洗濯干すからどいてよ」

男「あー洗濯ぐらい兄ちゃんがやるのに! 受験生は勉強しなさい!」
男「……俺の家は弟がいるから呼べないな」パタパタ
男「ここは俺の個人的な欲望もこめて会社員さんの家に……あーでも社宅って言ってたな」パンパン
男「あ、パンツ飛んでった」
男「……とりあえず、会社員さんの都合次第だな。よしパンツ取ってくるか」
67 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:27:04.25 ID:Ekcrp6Yz0
会社員「休み、かぁ」
会社員「不定期だけど……とりあえず今週の土曜は休みだよ」

男「そうなんだ、その後は分からんのかぁ」
男「俺も土曜だったら休みだな」

会社員「どっか出掛ける? そういやデートとかしたことなかったね」

男「いや、せっかく休みなんだしゆっくりしようよ」
男「ほらよく家デートとか言うじゃん? そういう感じでさ」
男「……でも社宅って、部外者入っちゃ駄目かな」

会社員「いや、事前に伝えておけば大丈夫だよ」
会社員「じゃあ俺んち来る? 何もないけど」

男「うん行く行く! よっし計画通り」
男「何もなくていいよ、ただいちゃつくだけだからさ……ゲヘヘ」

会社員「? そしたら前日から泊まりにくる?」
会社員「そんでゆっくり酒でも飲もうよ」

男「! うおおこれは急展開……会社員さんおそろしい」
男「よろこんで! そうさせてください!」

会社員「じゃあ決まりだね。今度は飲みすぎないでね」
68 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:27:31.65 ID:Ekcrp6Yz0
先輩A「今度の金曜にある飲み会、会社員呼ぶか?」
先輩A「久しぶりにイッキとかさせるか」

先輩B「いいね、でもあいつ来るかねぇ」
先輩B「誘って断られたら癪じゃね?」

先輩A「それはそれで、いろいろ可愛がる口実になるだろ」
先輩A「どっちにしろ損はしねぇよ。CやDにも根回ししとこうぜ」
先輩A「……よう会社員、お前金曜の飲み会来いよ」

会社員「……すみません、その日は用事があって」

先輩B「またそんなくだらねぇ嘘で逃げようってか?」
先輩B「いいから来いよ、おごりだぜ?」

会社員「すみません、無理です」
会社員「失礼します」タタタ

先輩B「チッ」
先輩B「にしてもあいつ、いつも以上にビクついてねぇか?」

先輩A「ああ、こないだ腹殴ったから」
先輩A「勉強ばっかで喧嘩とかしたことねぇんだろうよ、あんなにビビッてら」
先輩A「うし、CとDに連絡しとくか。会社員いびろうぜって」
69 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:28:17.76 ID:Ekcrp6Yz0
先輩C「へぇ、あのインテリ野郎をか」
先輩C「ああいうひょろいのっていじめがい無いんだよな……ん?」

会社員「はい、今週の金曜から土曜に一人……お願いします」

管理人「はいはい了解。彼女かい?」

会社員「えっいや……まぁそんな感じです、あはは」

先輩C「……ふうん、誰か連れ込むのか。それで飲み会断ったんだな」
先輩C「AやBに言ったら面白くなりそうだな」
70 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:28:51.90 ID:Ekcrp6Yz0
ピンポン

男「会社員さんー来たよー」

会社員「ようこそ、男君」
会社員「管理人さん、伝えてた知り合い来ました」

管理人「はいはいどうも……あれ、男の子?」

男「お邪魔します」

管理人「いやあてっきり彼女かと思ったよ。どうぞ」

男「……会社員さん、あの人に俺のこと何て言ったの?」

会社員「え、いやそれは……ちょっとはぐらかしただけだよ」
会社員「っほら、早く部屋行こうか」

男「へえ……何だろ、にやけてきた」

先輩C「……」サッ
71 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:30:46.33 ID:Ekcrp6Yz0
ドンチャン

先輩A「マジかよ、あいつ野郎連れ込んでやがんの?」

先輩C「マジマジ。しかもあいつと真逆な感じのスポーツマンっぽい若い奴」
先輩C「管理人との会話で絶対恋人だと思ってたんだけど……」

先輩B「てことはあいつホモなの?」ギャハハ

先輩D「……それならさぁ、この後あいつの部屋行ってみねぇ?」
先輩D「それで彼氏のツラ見てさ、いけそうだったら……いや、何でもない」

先輩A「それいいな! 飲み会終わったら行くか!」
先輩A「どうせ社宅の部屋鍵なんて簡単に壊せるしな!」
72 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/05(木) 22:32:09.54 ID:Ekcrp6Yz0
今日はここまで

>>63
ありがとうございます。年上相手なので控えめです。
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/07/05(木) 23:04:36.42 ID:hKdPI+Xuo

嫌な予感しかしない。男ガンバレ
74 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:13:33.00 ID:QEDz0Gj30
男「会社員さーんもっと飲もうよ」グデグデ

会社員「あーもう、男君ほんと酒弱いんだね」
会社員「いいから横になって。酒はしばらく休み!」
会社員「まったく……」クスクス

ガンガン

会社員「!」
会社員「何だ今の……」

先輩A「おーい会社員! 飲み会の土産持ってきたぞー」ヒック
先輩A「開けろよー。まぁワイヤーで簡単に開くんだけどさ」ガチャ

会社員「なっ、先輩……!」

先輩B「邪魔するぜー会社員」

先輩C「ほら土産の焼き鳥。これで部屋入ってもいいだろ?」ズカズカ

先輩D「んでお前の彼氏ってどこよ?」

会社員「な、止めてください! 帰って!」

先輩A「うるせぇなあ」ドカッ

会社員「うぐ……」

先輩D「おーいたいた。何だ若いじゃん、大学生?」
75 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:14:07.52 ID:QEDz0Gj30
男「んー」
男「あれ頭ぼーっとする……おっさん誰?」

会社員「男君には手出ししないでください!」

先輩A「お前は黙ってろよ」グイ

会社員「っ!」ドサッ

男「会社員さん……? えっ何これ何この状況」

先輩D「いやあかわいいじゃん。あんな奴やめて俺としようよ、なぁ?」
先輩D「……駄目なら、あいつボコって終わりにするけど」ボソ

男「へ……」

先輩B「ほらこれで縛っとけ! あと猿轡!」

会社員「やめ、む、ぐっ」ジタバタ

先輩A「大人しくしろって言ってんだろ!」バキッ

男「! やめ……」
男「……分かった、言う通りにするから」
76 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:14:45.40 ID:QEDz0Gj30
先輩B「俺こいつ押さえとくから、お前ら好きにやってろよ」

先輩D「じゃあお言葉に甘えて……よっ」グイ

男「……」
男「(酔ってるせいか、体が自由に動かん)」

先輩C「じゃあ俺も混ぜてもらおうかな」
先輩C「しっかしこんな身近にホモがいるなんてびっくりだよ、会社員」

会社員「むぐ、むぐー!」ジタバタ

先輩A「だからてめぇは……」ブンッ

男「……待って!」
男「会社員さん、俺は大丈夫だからさ……はは」ニコ

会社員「!」

男「ほら、俺昔っからホモだって言ったじゃん?」
男「経験……あるし。会社員さんノーマルだからびっくりしちゃうだろうけど、うん平気平気」ヘラヘラ

先輩C「ふーん、じゃあ君があいつ誘ったんだ?」
先輩C「あんなガリ勉でひょろい奴誘うとか物好きだねー」ブチブチ

先輩D「俺たちが相手してやっから、楽しもうぜ」グイ

会社員「……っ」
77 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:16:38.40 ID:QEDz0Gj30
先輩B「あ、終わり? いやーすごいもん見たわ」

先輩A「じゃ俺たち帰るから。上にチクったらどうなるか分かってんだろうな」

ガヤガヤ ドタドタ

男「……あー、きっつ」
男「好きじゃない相手にされても嬉しくないって……会社員さん大丈夫?」シュッ

会社員「……ぷは、っ」
会社員「男君、大丈夫? ごめん俺……」

男「俺は大丈夫、大丈夫」ホドキホドキ
男「うあー手首痣出来てるよ、痛そう」

会社員「俺なんかより、男君……」

男「いやほんと、大丈夫だって」
男「あーちょっとシャワー借りてもいい?」フラッ ヨタヨタ

会社員「……」
会社員「くそっ、俺は……!」
78 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:20:07.56 ID:QEDz0Gj30
男「うん、まあ一応綺麗にはなったな……いてて」ガチャ
男「会社員さん、お風呂場ありがと」

会社員「……」

男「あ、綺麗になってる。掃除してくれたんだ」
男「大変だったでしょ」

会社員「……男君」

男「……ごめん、俺もう寝ていい? 疲れたみたいで……」コテン
男「……ぐー」

会社員「……謝るのは俺の方なのに」
会社員「ごめん、ごめん、ごめん……」
79 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:20:41.87 ID:QEDz0Gj30

男「結局、朝起きても気まずくて何もせずに帰ってきてしまった」
男「それから一週間、話がしたいと会社員さんに呼ばれてるんだけど……」
男「何でかな、嫌な予感しかしないんだよね」

弟「兄ちゃんどっかでご飯食べてくるの?」

男「いや、そうはならないんじゃないかな」
男「……行ってきます」
80 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:21:19.41 ID:QEDz0Gj30
ブロロロロロ

会社員「……男君」
会社員「ごめんね、急に呼び出して」

男「ううん、大丈夫」

会社員「ここさ、俺たちが初めて会った場所だよね」トサ
会社員「ここのベンチで男君が倒れててさ」

男「はっきりゲロってたって言っていいよ……」

会社員「……単刀直入に言うよ」
会社員「別れよう、俺たち」

男「……やっぱあの時の、エグかった?」
男「野郎同士のセックス駄目だった?」

会社員「そんなんじゃない、もっと根本的なところ」
会社員「あの時俺、男君が犯されてるの見てるしかできなかった」
会社員「俺の先輩に犯されてるのに……俺のせいで、男君酷い目に遭ってるのに」

男「そんなの、会社員さんのせいじゃない」
男「あいつらが悪いんだし、俺は平気で」

会社員「それじゃ駄目なんだ」
会社員「男君優しいから平気な顔してくれるけど、本当は平気じゃないのくらい分かってる」
会社員「なのに俺はろくに守ってもあげられなくて……」

男「いいんだよ、守らなくて。女の子じゃないんだから」
男「お互いにさ、一緒に頑張っていければいいじゃん。ね?」

会社員「……俺、付き合うってこと単に楽しい何かとしか思ってなかったよ」
会社員「いい歳して恥ずかしい。こんな軽い気持ちで男君と付き合ってたなんて」
会社員「……こんな奴と一緒にいても、男君にいいことなんかないよ」

男「そんなこと」

会社員「ごめん……本当にごめん」

男「……分かった」
男「じゃあ、お試し期間終了ってことで。うん」
81 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:21:57.06 ID:QEDz0Gj30
弟「兄ちゃんおかえり……ってちょっと、兄ちゃん?」

プシュ

男「んぐんぐ……っかーやっぱビール最高だわ! 苦っ!」
男「よし今日は三本飲もう。お前も飲む?」

弟「飲まないよ! ていうか何かあったの?」

男「……まったく、大人ってのは駄目だね! っく」
男「変なところで悩んじゃうんだから……っく」

弟「……酔うの早くない?」

男「ん、まあいいじゃん。そういう気分なの」
男「いい仲になれると思ったんだけどなぁ、あんな顔見た後にゴリ押しなんて出来ないわ」
男「……俺がいなかったら、会社員さんに余計なトラウマ植え付けないで済んだんだろうな」
男「やっぱ俺の方が悪いわ……くそ……」

弟「……兄ちゃん、大丈夫?」

男「うんまぁ、大丈夫」
男「あー弟は優しいなぁ。さすが俺の弟」
男「……しばらく恋人探しはお休みかなぁー」

弟「……そうだ! 今度の夏にさ、従兄こっちに来るって」
弟「一緒に遊んでさ、それで元気出そうよ! ね!」

男「そうか、従兄来るのか。懐かしいな」
男「従兄か……近親ネタってのも新しいな、なーんて」

弟「へ?」

男「ごめんこの冗談は弟には早かった」
82 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/06(金) 22:25:35.99 ID:QEDz0Gj30
おわり
お粗末様でした

>>73
レスありがとうございます。
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/07/06(金) 23:01:58.94 ID:73TKFQibo

清々しいBADエンドww
元野球部の男でも4人相手じゃ無理か

終わり?次は従兄ルート?
84 : ◆OPcc.vI65g [saga]:2012/07/07(土) 16:01:20.97 ID:/0cEOw080
>>83
ありがとうございます

従兄ルート書き溜めしてきます。しばらくお休みです。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/31(火) 23:07:09.57 ID:Y6+Liz8SO
俺も男と同じ動機でそういう趣味になろうと思っていきなり抱かれにいったが全然勃たなかった経験がある
不登校だし一度もホモ動画とか見ないで行ったのは無謀すぎたね!これから順調に目覚める予定

そんな俺は>>1の性癖が気になる
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