女「おはよーご主人様ー」男「…はい？」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ： ◆6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 22:35:00.22 ID:nO4Ww2FAO

男「よく聞こえなかったもう一度」

女「？　だから、おはよーって」

男「いや、その後」

女「ご主人ry」

男「ごめん、やっぱいいわ」

女「なにそれー！ご主人様ったらなんか変だよ？」



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1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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少し暑くて少し寒くて ＠ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 ＠ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
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二次小説の面白そうなクロス設定 ＠ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 ＠ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする（´；ω；｀）part56 ばばあ化気味 ＠ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 ＠ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ ＠ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 ＠ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 22:40:46.20 ID:nO4Ww2FAO

男「こんな気持ちの良い朝に、ヒトがぞろぞろいる通学路で、」

男「俺を辱めて楽しんでんのか？」

女「？」ｷｮﾄﾝ

男「…俺なんか悪いことした？家が隣だからって、お前のパンツ一枚拝借したの怒ってんのか？」

女「下着泥棒はオマエかご主人様ッ！！」ﾄﾞｶｯ

男「思わぬ所で墓穴を掘ってしまった」ﾃﾍｯ

3 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 22:46:00.10 ID:nO4Ww2FAO

学校/教室内

男(パンツの件は、昼飯を一週間おごるこどで許してもらった)ﾖｶｯﾀｰ

男(だが、いくら咎めても、女は俺を「ご主人様」と呼ぶことを止めなかった)

男(それ以外は、特に変わった様子は見当たらない)

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ


先生「おーい、おまえら席に着けー」ｶﾞﾗｯ

4 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 22:49:30.44 ID:nO4Ww2FAO

先生「みんなおはよう」

＼ｵﾊﾖｳｺﾞｻﾞｲﾏｰｽ／

先生「では出席を取るぞ」ﾍﾟﾗ

男(周りの奴らと示し合わせてからかっているのかと思えば、そうでもない)

男(女の知り合いの男友に声をかけても、「ご主人様」なんて呼ばれなかったし)

先生「男友」

男友「ウス」

先生「ご主人様」

男「」

5 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 22:52:36.11 ID:nO4Ww2FAO

男「」

先生「ム。無視はいけないな、ご主人様。居るんだから元気よく返事をしろ」

男「」

女「ちょっと、ご主人様。返事しなよ」ﾋｿﾋｿ

先生「ご主人様！！」ﾊﾞﾝｯ

男「ひゃっひゃい！！」ﾋﾞｸｯ

先生「全く……では続けるぞ。女」

女「はーい」

6 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 22:58:53.64 ID:nO4Ww2FAO

朝のHR後

先生「…では、みんな授業の用意をしっかりするように」

＼ﾊｰｲ／

先生「それでは、HRは以上。号令」

委員長「きりーつ、れーい」

ｻﾞﾜｻﾞﾜ ｶﾞﾔｶﾞﾔ


女「ちょっと、ご主人様どうしちゃったのさ」ﾄﾃﾄﾃ

男「……」

女「ごーしゅーじーんーさーまー！」

男「でえええぇいいい加減にしろ！！」ｶﾞﾀｰﾝ

女「うひゃっ」

7 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 23:03:50.96 ID:nO4Ww2FAO

男「なんなんだよ！女も！先生も！二人して、いや、クラス全員で俺のこと馬鹿に……そうかドッキリか！そんなにドッキリ大成功させたいか！！」ｸﾞｲｯ

女「やっ」

ｻﾞﾜｻﾞﾜ…ﾄﾞｳｼﾀﾉ…

男友「止めないか、男！女さん痛がってる」

男「あ……ご、ごめん」ﾊﾟｯ

女「あうう」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

8 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 23:09:54.15 ID:nO4Ww2FAO

委員長「なんの騒ぎです？」ﾂｶﾂｶ

女「あ、委員長ちゃん…」

男「！ 委員長！」

男(委員長はクラス一頭の硬…真面目な女の子だ。パンツも白い)

男(さすがに委員長、アンタだけは、このドッキリに参加してないって信じてる！)



委員長「……この騒ぎは、キミが原因ですか？ご主人様」

男友「それは…」

委員長「男友は黙ってください。私はご主人様に聞いてるのです。で、どうなんですかご主人様」ｷｯ

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/08(日) 23:12:25.59 ID:SN7drqM5o

男友だけ男って呼ぶのか
ふむ・・・

10 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 23:17:00.99 ID:nO4Ww2FAO

委員長「ご主人様？聞いてますか、ご主人様」

女「ご主人様…？」

女クラスメイト１「ご主人様ってこんな騒ぎ起こす人だっけ」

女クラスメイト２「えー確かご主人様は普通？だったかも？」

男クラスメイト「男友、男どうしちゃったんだよ」

男友「さあ…オレにもよくわからん」

ご主人様…ご主人様ｺﾞｼｭｼﾞﾝｻﾏｺﾞｼｭｼﾞﾝｻﾏｺﾞｼｭｼﾞﾝｻﾏ…

男「なん…だよ…」

男(なんでみんなそんな目で俺を見るんだ…まるで……変なのは俺みたいじゃない…、…か……)ｸﾗｯ

男 ﾊﾞﾀｯ

男友「男ッ！？」

女・委員長「ご主人様ッ！？」

11 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/08(日) 23:19:25.44 ID:nO4Ww2FAO

今日はここまで。
続きはまた明日に。

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/08(日) 23:21:33.47 ID:SN7drqM5o

乙！

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/09(月) 01:58:35.35 ID:DeZhSdxfo

シエンタ

14 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 02:59:07.73 ID:l8YZnL9AO

ストック見つけたんで投下

15 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 02:59:59.08 ID:l8YZnL9AO

学校　保健室

男「う、うぅん」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

男友「気付いたか」

男「ここは…保健室か」

男友「そうだ。オレと男クラスメイトが運んできた」

男「ありがとう、すまんかった…保健の先生は？」

男友「先生を呼びに行っている」

男「そうか」

男友「男…オレはお前と話をせんとならん」

男「ん？」

16 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:02:42.87 ID:l8YZnL9AO

男友「男、お前、悩みでもあるんだろ」

男「確かに、今朝から特大の悩みは出来たが…」

男友「…男、オレは女さんを通じてお前と知り合った」

男友「だが、まだ日は浅い。お前が下着フェチでドスケベで変態でパンツのことしか頭に無い奴ということしか理解出来ていない」

男「全部当たってるのが逆に清々しいなクソ野郎が」

17 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:03:09.65 ID:l8YZnL9AO

男友「オレは察しの良い方ではない。だから、悩んでいるならとっとと吐いてくれんと何も言えん」

男「男友って良い奴なんだけど惜しいよな。主に言葉の選び方とか」

男友「男には負ける」

男「何も言い返せない悲しい」ｸﾞｽﾝ

男「…………んん〜？」

18 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:04:33.68 ID:l8YZnL9AO

男(さっきからごく普通に言葉のジャブを応酬していたが)

男(男友は、さっきから俺のことをなんて呼んでいる？)

男「なあ男友。お前は俺のこと「男」って呼ぶよな」

男友「そうだな」

男「俺の名前を、呼んでくれないか」



男友「？変なことを言うな、『男』は」

19 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:06:46.50 ID:l8YZnL9AO

男クラスメイト「うぃ〜す失礼しやーす」ｶﾞﾗｯ

男友「おお、男クラスメイト。先生は？」

男クラスメイト「用事があるから後から来るって。あ、なんだ『男』起きてんじゃん。ほい、見舞いポカリ」ﾎﾟｲ

男「気が利くな、サンキュ」ﾊﾟｼｯ　ｺﾞｸｺﾞｸ

男「……ふう」

20 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:07:36.35 ID:l8YZnL9AO

男(さっきは混乱していたせいか、)

男(俺はてっきり、『クラス全員と先生』が『ご主人様』と呼んでいるんだと思い込んでいた)

男(男友と男クラスメイトは違った)

男(男友と男クラスメイトはドッキリに関与していないだけ、というのが一番現実的な予想だが…)


先生「大丈夫かご主人様！」ｶﾞﾗｯ

21 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:09:04.79 ID:l8YZnL9AO

男「先生…」

先生「教室で倒れたらしいな。今朝返事を返さなかったのも気分が悪かったからなんだろう」ﾎﾟｶｯ

男「あいてっ」

先生「無理はするもんじゃないぞご主人様。調子が悪い時は素直に休め。心配しただろうが」

男「すいません…」

先生「ふっ、まあ見た所元気そうだし、２時間目からは出られるだろう」

男「そうするつもりです」

先生「では、私は職員室に戻ろう。ゆっくり休めよ、ご主人様。男友とクラスメイトは教室に戻れ」

男クラスメイト「ういっす」

男友「…男、また昼休みに話そう」ﾋｿﾋｿ

男「おうとも」ヒソヒソ

先生「男友？」

男友「ウッス。じゃあな、男」


ｶﾞﾗｶﾞﾗ ﾋﾟｼｬﾝ

22 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:10:24.98 ID:l8YZnL9AO

男(みんなには悪いが、やっと一人になれた)ﾌｳ

男友「男…」ｶﾗｶﾗ

男「？　どうしたんだ、教室戻らないと先生に怒られるぞ」

男友「いや、言い忘れていたことがあってな」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

男「なんだ」


男友「お前が倒れた後、女さん、泣いてたぞ。『男が倒れたのは私のせいかもしれない』って」

男「……わかった。教室戻ったらすぐ謝る」

男友「そうしとけ。じゃあな」

ｶﾞﾗｶﾞﾗ　ﾋﾟｼｬﾝ



男「……なんだってんだよ…クソ…」

23 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 03:10:57.86 ID:l8YZnL9AO

今度こそここまで
ではまた明日。

24 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 17:42:29.01 ID:l8YZnL9AO

>>1 です。
投下始めます。

25 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 17:44:15.70 ID:l8YZnL9AO

男 ﾎﾟｶﾘｺﾞｸｺﾞｸ　ﾌﾟﾊｯ

男(…少し落ち着いた。いつか男クラスメイトに何か奢らなきゃな)

男(認めたくないが、この一連の流れはドッキリでは無いことが、確定してしまった)


先生『大丈夫か、ご主人様ッ！』


男(先生は俺のクラスの担任。男勝りで男教師より怖い。でも以前ラッキースケベした時に見えたパンツは、Ｔバックだった)

男(大人ってスゴイ…そう思った…)ﾎﾜﾜﾝ

男(そう、先生は大人だ。子供の悪ふざけに、アクシデントが起こっても付き合っていられるか？ いや、無いだろう)

男(保健室にやってきた先生の顔は、心の底から俺を心配してくれていた。そんな人が、そもそも悪戯に手を貸す訳が無い)

男(それに、女も委員長も)

26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/09(月) 17:45:09.07 ID:zW1MZJtdo

男が倒れたのは私のせいかもしれない
女が男って呼んだのか
ますます分からん

27 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 17:50:40.96 ID:l8YZnL9AO

男(女は…まあ、真面目ではないしおちゃらけてはいるが、度が過ぎた行いは決してしない。ヒモパンという割に合わないパンツは履いているが)

男(委員長はそもそも冗談が嫌いだ。クラスぐるみで行うネタなんてあっという間に咎めて終わりだろう)

男(じゃあ)


男(何で俺は『まるで当たり前のように』ご主人様と呼ばれているんだ？)


ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ


男(結論を出すには、情報が少な過ぎる)


男「確認することは山とあるけどな」ｶﾞﾗｯ

28 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 18:01:12.16 ID:l8YZnL9AO

学校 教室

男 ｶﾞﾗｯ

女「ご主人様あっ！」ｶﾞﾊﾞｯ

男「うぇっふぇい！？」ﾋﾞｸｰ

ｻﾞﾜｻﾞﾜｺﾞｼｭｼﾞﾝｻﾏﾀﾞｻﾞﾜｻﾞﾜ

女「もう大丈夫なの？早退しなくていいの？痛い所無い？」

男「お、おう」

女「ご主人様…、ホントにごめんね。今朝私が鳩尾蹴ったから調子悪くしたんだよね？ご主人様が私のパンツ盗んだからって、ちょっとやりすぎたね」ｼｭﾝ

男「やりすぎドコロか菩薩並に優しすぎるよ女は…。俺も怒鳴ったり腕掴んだり、ごめんな。女こそ腕大丈夫か？」

女「うん、大丈夫っ。…ご主人様、怒ってないの？」

29 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 18:11:39.55 ID:l8YZnL9AO

男「んなアホな。鳩尾蹴りの件に関しては俺が１００パー悪いし」

女「そっかー…えへへ、良かった」ﾆｺ

男(あ、ちょっと可愛い)

男友「見た所円満に終わったんだな」ﾋｮｺ

男「男友。おう」

女「あ、ご主人様。男友くんと男クラスメイトくんがご主人様を運んでくれたんだよ」

30 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 18:18:33.83 ID:l8YZnL9AO

男「ああ、さっき保健室で礼を言ったよ」

男友「聞いていなかったが、男、どうして倒れたんだ？」

男「え？あーと、えーと、エロゲやってたら朝が来て」ﾃﾍｯ

女「いつものことじゃん」

男友「いつものことだな」

男「あっアレだよ！クライマックスだったからいつもより力をこめてたら疲れたんだよ！」

男友「まあ…そういう事にしてやろうか」

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

男教師「席つけー」


男友「男教師も来たしな」

31 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 18:25:08.78 ID:l8YZnL9AO

二時間目終了 休み時間

男「オッスオラ男！！」ｶﾞﾊﾞｯ

男生徒１「うおっなんだよ男！」

男生徒２「パンツ見すぎて遂に狂ったか…男よ」ｱｰﾒﾝ


女生徒１「…でさー」ﾍﾟﾁｬｸﾁｬ

女生徒２「えーマジー」ﾍﾟﾁｬｸﾁｬ

男「ゲキヤバー」

女生徒２「うわっなによご主人様！」

女生徒１「ご主人様、いきなり話の中に入ってくんなしー！」

男「ふひひサーセｗｗｗｗｗｗｗｗ」



女「ご、ご主人様ったらどうしちゃったの？クラス全員に話しかけちゃって」ﾊﾗﾊﾗ

男友「やはり倒れた時頭を打ったか…？」

32 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 18:38:37.19 ID:l8YZnL9AO

三時間目 授業中

女教師「えーであるからしてー」

男 ｶﾘｶﾘ

男(よしっ出来た)ｷｭｯ

男(配られて机に入れっぱなしだった緊急連絡名簿が役に立ったな)

男(幸い、学年が上がり新しいクラスになって一ヶ月。席順は出席番号のままだ)

男(さっきの休み時間、クラス全員にさりげなーくさりげなーく俺の名前を呼ばせてみた)ｱｸﾏﾃﾞｻﾘｹﾞﾅｸ

男(春から一度も登校していないらしいヒッキーは除外しといた)

男(『ご主人様』と呼んだ奴だけ赤丸をつけてはみたが…)



男「全員、女子…」

33 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]：2012/07/09(月) 18:45:06.59 ID:7MaAZH8So

どういうことだってばよ……

34 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 18:48:59.25 ID:l8YZnL9AO

女教師「…ん？誰ですかー私語したのはー？」

男「俺です」ｶﾞﾀｯ

女教師「君は〜…」出席簿ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

男「……」ｺﾞｸﾘ

女教師「ご主人様ね。授業中は集中。分かった？」

男「…はい、気をつけます」ｶﾞﾀﾝ


女教師「はい、じゃあ続きを…」

男(…これはひょっとして)


男(俺を『ご主人様』と呼ぶのは、このクラスの女子と先生だけじゃないのか？)

35 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/09(月) 18:58:46.37 ID:HeMpRssSo

な、なんだってー
というかその酉はネタなのか？

36 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 19:02:52.22 ID:l8YZnL9AO

４時間目 授業中

男クラスメイト「体育ヒャッホー！バレーイェー！！」ﾀﾞｯ

ﾁﾗﾁﾗ

男友「他人の振りをしよう、男」ｿｿｸｻ

男「体育の時だけテンション上がるの止めてくれんかねホント」ｿｿｸｻ

男クラスメイト「おーい男ー！男友ー！一番良いボール先取りしようぜー！！」

ﾍｰｱｲﾂﾉﾄﾓﾀﾞﾁｶｰｸｽｸｽ

男・男友「……」ﾊｱ

男友「そういえば…今日は隣のクラスとの合同らしいな」

男「なんだと！？」ｸﾜｯ

男友「うわっなんでそんなに反応良いんだ気持ち悪い」ﾄﾞﾝﾋﾞｷー

男「ﾃ､ﾃﾍｯ」ﾍﾟﾛｰ

37 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 19:10:46.88 ID:l8YZnL9AO

>>35
ネタというか、最初に酉付けた時に適当に打った奴を忘れてしまったんですよね。
いつツッコまれるかgtbrしてた

なんでしたら酉変更します。

38 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 19:21:27.77 ID:l8YZnL9AO

男(今の俺にとっては好都合だ)ｸﾞｯ

男(授業なら、なんとか理由付けて女子に話しかけることが出来るぞ)

体育教師「整列ー」ﾋﾟｯ

男(隙を狙って誰でも良いから話しかけよう)ﾀﾞｯ

男クラスメイト「おい男」ﾂﾝﾂﾝ

男「なんだ？」

男クラスメイト「見ろよ、この硬く過ぎず柔らかくもないバレーボールを。これで今日のﾋｰﾛｰは俺達で決まりだな」ﾄﾞﾄﾞﾔｱ

男「…………せやな」

39 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 19:41:14.14 ID:l8YZnL9AO

体育館　バレー試合中

男クラスメイト「うおぉぉぉう・な・れ・オ・レ・のぉ〜！」ｸﾞｸﾞｸﾞ

男友「さっさとサーブしろよ男クラスメイト」

男(浮かれていてつい誤算した…)ﾁﾗ

女子達 ｷｬｯｷｬｯ

男(女子と男子コートが半々に分けられていることを！！話しかけに行けねえじゃねえか！！)ﾃﾞｽﾖﾈｰ!

男(野郎には話しかけられたが、思った通りの結果だった)


〜ついさっき〜

男『よう、俺、男って言うんだ。よろしくな』肩ﾎﾟﾝ

別クラス男『ああ、俺は別クラス男ー。よろしくな男ー』

男『うーい』

40 ：◇6U4nbqSEzQ [sage]：2012/07/09(月) 19:48:12.65 ID:l8YZnL9AO

男クラスメイト「お・れ・のぉ〜！」ﾜﾅﾜﾅ

男(けど確信した。野郎は俺のことを『男』と呼ぶんだ)

男クラスメイト「ハリケーン・サアァアーブッ！！」ｽﾞﾊﾞﾁｺｵｵｵﾝ

男「って…おおっ？」

男友「普通にスゴ…」

ﾋｭｳﾙﾙﾙﾙﾙ…………ﾊﾞｽﾝｯ

別クラス女「きゃああっ！？」


男子コート一同「ｱｯ」

41 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/09(月) 19:52:49.26 ID:HeMpRssSo

>>37
俺はどっちでも構わないけどちょくちょく聞かれると思うぞwww
それだったら心機一転新しくしてみるってのも手なのかもな

42 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:12:19.79 ID:l8YZnL9AO

>>1です。酉変えました。
助言くれた>>41ありがとう。

名前考えてたら時間経っちゃいました。
もう少し進めます。

43 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:16:00.96 ID:l8YZnL9AO

男友「おま…っ勢いつけすぎなんだよ阿呆！！」ﾊﾞｼｯ

男クラスメイト「あでっ」

男「ナイッサーーーブ！！」ｸﾞｯ!

男友「なぜ！？」

男「男クラスメイトは男友に説教されてて忙しいだろうから、しょうがないから俺がボール取りに行くわ」ｷﾘｯ

男友「は、はあ」

44 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:24:12.96 ID:l8YZnL9AO

別クラス女「あわわ…」ﾍﾅﾍﾅ

女「だ、大丈夫？怪我してない？」

委員長「保健室に行きますか？」

別クラス女「ちょ、ちょっと腰抜けただけだよ…」

男「おーい」ﾀﾀｯ

女「あっご主人様！」

委員長「また貴方ですか…ご主人様」ﾊｱ

男「ごめんごめん、こっちのバカが勢いつけすぎて…立てれる？手貸そうか？」

別クラス女「あ、ありがとです」ｸﾞｲｯ

男「怪我は無いみたいだな…次からは気をつける」

委員長「はい。そういうからにはご主人様、有言実行でお願いします」ﾂﾝ

男「は、はい」ﾋﾟｼｯ

45 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:29:19.10 ID:l8YZnL9AO

男(やっぱり男クラスメイトも連れてくるべきだった。ご主人様呼びなのに委員長マジ怖い)ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

委員長　ﾂﾝ

別クラス女「……」ﾎﾟｰ

男友「おーい！何か問題でもあったかー！！」

男「すぐ行くー！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

別クラス女「あっ、あの！」

男「えっ？」

別クラス女「わ、わたし、眼鏡って言うです」

眼鏡「貴方のお、お名前は？」

46 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:31:00.34 ID:l8YZnL9AO

男(そういえば本来の目的を忘れていたな。聞いてくれて助かった)ﾎｯ

男「俺は男。よろしくな、眼鏡ちゃん」

眼鏡「はっ、はい！男さん！」

男「ッ！？」

47 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:36:20.64 ID:l8YZnL9AO

眼鏡「あ、あれ？男さんで合ってるよね？」ｱﾜｱﾜ

男「……あ、ああ…」ｿﾜｿﾜ

男(この娘…ッ！今この娘は、俺を『男』と呼んだ…ッ！)ｿﾜｿﾜ

眼鏡 ｱﾜｱﾜ　

男友「男ー！試合を再開させるぞ！」

男「あっ、じゃ、じゃあまた！」ﾀﾞﾀﾞｯ

眼鏡「あ…っ」


眼鏡「行っちゃったあ…」

48 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/09(月) 20:38:08.49 ID:zW1MZJtdo

やばいすげえ面白い

49 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:42:09.46 ID:l8YZnL9AO

女「…ハハーンなるほどなるほど？」ｷﾗｰﾝ

委員長「どうかしましたか、女」

女「眼鏡ちゃんってば、ご主人様に一目惚れしちゃったんだよ！」ﾋｿﾋｿ

委員長「はあ」

女「んでんで、ご主人様も満更じゃなかったぽいじゃない？」ﾋｿﾋｿ

委員長「というと」

女「だって、あんなに嬉しそうな顔のご主人様、エロゲとパンツ見てる時以外初めて見たんだもん」ﾋｿﾋｿ

委員長「そうでしたか？」

女「委員長ちゃん見てなかったの？あの時だよ」ﾋｿﾋｿ


女「眼鏡ちゃんに『ご主人様』って呼ばれた時！」ﾋｿﾋｿ

50 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:47:57.11 ID:l8YZnL9AO

４時間目終了 昼休み

男(思わぬ収穫が手に入った)

男(もちろん、収穫とは眼鏡ちゃんが俺を『男』と呼んだことだ)

男(つまり、俺を『ご主人様』と呼ぶのはうちのクラスの女子と…先生と女教師。引っくるめると女の先生達だな)

男(『ご主人様呼び』を絞れたことで少しは何かわかるかもしれない)

男(ひとまず、職員室にそれとなく侵入して、先生達と話す方法を考えないと)

女「うおーいごっ主人様あ！」ﾄﾞﾝｯ

男「ぐえ」

51 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:52:26.18 ID:l8YZnL9AO

女「えへへ、パンツの罰、忘れたわけじゃないでしょうねー？」ﾜｸﾜｸ

男「うお。そんなことも言ってたな。んじゃ適当に食堂か売店か…」

男友 ｼﾞｰ

男「」ﾊｯ


男(やべっ、そういえば男友とも昼休み話す約束してたじゃないか！)


男友 ｼﾞｰ

女「どうしたのご主人様ー早く行こーよー」ｸﾞｲｸﾞｲ

男「ちょ、ちょい待て…」ｱﾜｱﾜ

52 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:57:14.13 ID:l8YZnL9AO

女「ねーはーやーくー！お腹空いたよー！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

男友「男…」ｼﾞｼﾞｰ

男(コレはマズイぞ。どっちを取っても後々めんどくさいことになりそうだ)ｸﾞﾇﾇ


眼鏡「失礼しまーす…」 ｶﾞﾗｯ


男(？ 教室に入ってきたのは眼鏡ちゃんじゃないか)

眼鏡「すいません……




『ご主人様』居ますか？




」



男「」

53 ：まさおさん [sage]：2012/07/09(月) 20:57:51.38 ID:l8YZnL9AO

今日はここまで。
また明日来ます。

54 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/09(月) 21:00:40.16 ID:zW1MZJtdo

乙！

55 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/09(月) 22:42:24.10 ID:HeMpRssSo

おつー

56 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]：2012/07/09(月) 22:59:15.04 ID:TZHvcAoXo

乙、面白くなって来た

57 ：まさおさん [saga]：2012/07/10(火) 11:44:23.08 ID:mgDglilAO

>>1です。
投下はじめます。速度はゆっくりです。

58 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 11:49:25.81 ID:mgDglilAO

男(上げて落とされるっていうのは)

女「あー眼鏡ちゃんだーご主人様ならここだよー」ﾄﾀﾄﾀ

男(こういう事か…)

眼鏡「あっ女ちゃん！…え、えとこんにちはですご主人様」ｱﾜｱﾜ

男(振り出しに戻ったようだ)ﾊｱ

眼鏡「え、えーと…」

男(でも、確かに眼鏡ちゃんは俺を『男』と呼んだ。それは紛れも無い事実だ)

女「こらご主人様！返事！」ﾄﾞｶｯ

男「ぐえ」

59 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/10(火) 12:04:27.62 ID:wjRrl/Vwo

すげぇ原因とか気になるｗｗ

60 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 12:06:14.25 ID:mgDglilAO

男「女よ、なぜお前は口と同時に手が出てしまうんだ」ｸﾞﾌｳ

女「そんなことはどーでもいいから、ほら！」

眼鏡「……」ｼｮﾎﾞﾝ

男「あ…」

男「すまん、無視したわけじゃないんだ。ちょっと考え事をしていて…」

眼鏡「…そうだったんだあ」ﾎｯ

男「俺に何か用事でも？」

眼鏡「…お」

男「？」

眼鏡「おっお昼一緒してい、いい？」

男・女「ｴｯ」


男友 ｶﾞﾀﾝ ﾂｶﾂｶ

61 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 12:21:16.51 ID:mgDglilAO

男(まずいッ！男友が痺れを切らしてこっちに向かってくるぞ)

男友 ﾂｶﾂｶ

男(男友の表情は真面目そのものだ。かといって女とは今朝のパンツ事件の罰があるし、せっかく来てくれた眼鏡ちゃんを無下に断ることも出来ない…)

男友「…」 ﾂｶﾂｶ

眼鏡「…」 ｶｱｱ

女「…」 ﾌﾑ


男(俺は誰を選べば…！？)


男友「おい男ry」

女「いいじゃん、二人で一緒に食べなよ」

男・眼鏡・男友「ｴｯ」

62 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 12:31:30.82 ID:mgDglilAO

男「お、女っ？」

男友「ちょっと待て俺は男と話がry」

女「ハーーイ聞こえなーい！」ﾄﾞｶｯ

男友「ぐふっ」ｶﾞｸﾘ

男「男友ーーー！！」

女「ご主人様ー、わたし売店でお昼買うから、代金後でちょーだいねー」

男「おい、」

女「さー男友もお昼まだでしょ？一緒に行こー！」

男友「」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

男「まて、」


眼鏡「行っちゃった…」

男「ああ…」

63 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 12:47:55.26 ID:mgDglilAO

女「〜♪」ﾌﾝﾌﾝ

男友「」ｽﾞﾙｽﾞﾙ

男友「」ﾊｯ

女「あ、やっと現実に戻ってきた」ｵｶｴﾘｰ

男友「女〜…。俺は男と真面目な話をしようとだな」ﾑｽ

女「まあまあ、あとは若い二人にしといてやりましょうや」ﾍｯﾍｯﾍ

男友「誰だオマエ。というかこっち食堂だぞ」

女「いーのいーの、元々そのつもりだったし」ｽﾞﾝｽﾞﾝ

女「眼鏡ちゃんにはー人気の少ないスポット教えといたしー。後はあの子次第かなー」

男友「……女」

女「ん？」

男友「お前は本当にそれでいいのか？後悔しないのか？」

女「何がさ」ｷｮﾄﾝ

男友「っ…なんでもない。ほら、食券買うぞ…」

64 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 13:20:33.88 ID:mgDglilAO

学校 売店前

ｶﾞﾔｶﾞﾔ ﾜｲﾜｲ ｶﾞﾔｶﾞﾔ

男「ふいー、毎回現代の戦場だよここは…」ｸﾞｯﾀﾘ

眼鏡「おかえりなさい」

男「あっ、ただいま。そういや女も男友も見かけないな」ｷｮﾛｷｮﾛ

眼鏡「もう買ってどこかで食べてるんじゃないかな？」

男「だろうな。どこで食べる？無難に教室にでも…」

眼鏡「え、えっと！私静かな所知ってるの！出来ればそこがいいな〜…なんて…」

男「んじゃそこだ。案内よろしく」

眼鏡「は、はいっ」


眼鏡「…ありがとう、女ちゃん」ﾎﾞｿ

男「何か言った？」

眼鏡「う、ううん」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

65 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 13:25:13.73 ID:mgDglilAO

学校 裏庭

男「へー確かに静かだな。花壇も綺麗だし」ｷｮﾛｷｮﾛ

眼鏡「そうだね…」

？「…から…を…せて」

男「誰か先客がいるみたいだな」ｿｰ

眼鏡「あ、あれホントだ」ｿｰ

？「聞こえて…でしょ…もしもし…」

男(あれは…委員長？あの委員長が、校則違反の携帯を持ってる上に、誰かと電話をしている？)

66 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 13:32:34.06 ID:mgDglilAO

委員長「一度だけ…なんでもいいから、声を聞かせて。貴女が心配なの。わかるでしょ？」

『……』

委員長「メールだといつもの貴女なのに、どうして声を聞かせてくれないの？」

『……』

委員長「私達、親友でしょう…ねえ…ヒッキー！！」

ﾌﾞﾂｯ　ﾂｰﾂｰﾂｰ…



委員長「…ヒッキー」ｶﾞｸﾘ

67 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 13:38:26.98 ID:mgDglilAO

男(ヒッキー…どこかで聞いた名前だな…)
眼鏡「と、取り込み中みたいだね。…別の所行く？」ﾋｿﾋｿ

男「そうするか」ﾋｿﾋｿ

眼鏡「そーっとそーっと…」ｿﾛｰﾘ

男「そーっと…」枝ﾊﾞｷｯ


男・眼鏡「ｱｯ」


委員長「！？誰ですかそこにいるのはッ！」ｷﾘｯ

68 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 13:42:53.13 ID:mgDglilAO

男(ここはしょうがないな…)

男「俺だよ、委員長」ｶﾞｻｯ

眼鏡「……」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

委員長「また、貴方ですかご主人様…！」

委員長「それに眼鏡も…立ち聞きとは随分趣味の良い。人の弱みを握ってさぞ楽しいでしょうね」ｹｲﾀｲｸﾞｯ

眼鏡「あ…ち、ちが…ご、ごめなさ…」ｵﾛｵﾛ

男「それは違う。俺達はたまたまここで飯を食おうとしただけだ」

69 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 13:50:54.45 ID:mgDglilAO

男「そこに委員長が居た。それだけだ。立ち聞きしたことは謝る。すまん」

眼鏡「ごっごめんなさい」ﾍﾟｺﾍﾟｺ

委員長「…」

委員長「…それ相応の対価は支払います。ですので、この件は黙っていてくれませんか？」

眼鏡「た、対価？」ﾊﾟﾁｸﾘ

男「ほう。んじゃ今履いてるパンツ見せてくれよ」

眼鏡「ご主人様ッ！？」

委員長「わかりました」ｽｶｰﾄﾊﾞｻｯ ｼﾛﾊﾟﾝﾂｰ

眼鏡「見せちゃったあああああ」

70 ：まさおさん [sage]：2012/07/10(火) 13:58:28.38 ID:mgDglilAO

委員長「これで黙っていてくれますか？」ｷﾘｯ

男「…ああ。委員長の本気、見せてもらった」

眼鏡「」

男(冗談が嫌いでクソ真面目な委員長が、ここまでするとは…余程電話していたのを知られたくないらしい)

委員長「ついでに、もう一つ良いですか」

男「ん？」

委員長「…私がヒッキーと交流を続けていることも、秘密にしておいてください」

男「おう、わかった」

委員長「…特に男友には」ｽｶｰﾄﾓﾄﾞｼﾓﾄﾞｼ

男「なんで」

委員長「では、失礼します」ｷﾘｯ ｽﾀｽﾀ

男「あ、逃げた。眉一つ動かさねーでやんの…ってあれ？」

眼鏡「」

男「眼鏡ちゃん？」

眼鏡「」

71 ：まさおさん [saga]：2012/07/10(火) 14:01:00.84 ID:mgDglilAO

今日はここまで。
また明日来ます。

72 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/10(火) 18:54:50.01 ID:qoWUGxMno

乙！

73 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/10(火) 19:04:54.37 ID:lniMS8xIO

おつ

74 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:05:46.31 ID:YQdMlsrAO

>>1です。
投下はじめます。

75 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:09:44.01 ID:YQdMlsrAO

学校 教室　５時間目開始直後

男 ｶﾞﾗｯ

女「おっかえりーご主人さ、ま…って」ｶﾞﾀｯ

男友「どうしたんだ、その頬！？」ｶﾞﾀｯ

男「ﾃ、ﾃﾍｯ」ﾍﾟﾛｰ

女「眼鏡ちゃんとなにかあったの！？」

76 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]：2012/07/11(水) 19:10:09.48 ID:FI0QRCXN0

実害とかないだけに余計に謎の原因が気になるなｗｗ

77 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:15:46.17 ID:YQdMlsrAO

男(委員長にセクハラ発言した後に、眼鏡ちゃんに『ご主人様の不潔！！』なーんて言われて平手打ちされた、なんてバレたら死しか見えない)ﾍﾟﾛｰ

男(ホントに委員長のパンツ見ちゃったし)ﾍﾟﾛｰ

女「まさか…ご主人様アンタ、眼鏡ちゃんに『パンツ見せろ』とか言ったんじゃないでしょうね！」ｶﾞｼｯ

男「俺が悪いのは確定なんだな(しかも当たらずとも遠からず)！」ﾕｻﾕｻ

男友「おい、男、女、アレ…」廊下ﾕﾋﾞｻｼ

78 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/11(水) 19:18:26.98 ID:Z7lruLoto

ﾍﾟﾛｰってなんだよｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

79 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:20:13.00 ID:YQdMlsrAO

男クラスメイト「もう大丈夫？」

眼鏡「うん。あの、ポカリとハンカチありがとうございました！気遣ってくれて、本当に…」ﾍﾟｺｯ

男クラスメイト「女の子が泣きながら走ってたらそりゃ気になるって」ﾆｺｯ

眼鏡「あ…」ﾎﾟｰ



男・女・男友「」ﾎﾟｶｰﾝ

80 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:25:59.53 ID:YQdMlsrAO

女「……えーっと」

男友「なんと言えばいいか…」

女・男友「ドンマイ」肩ﾎﾟﾝ

男「止めろッ！そんな『彼女を友達に寝取られた男』的に俺を慰めるんじゃない！！」

男クラスメイト(ポカリ)「あれ、なに盛り上がってんの？」ｶﾞﾗｯ

男・女・男友「イヤベツニ？」

ポカリ「？？」

先生「いつまで喋ってるんだ、授業始めるぞー」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

81 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:34:22.23 ID:YQdMlsrAO

５時間目授業中

男(学校に来るだけでこんなに疲れたのは初めてだ)ﾔﾚﾔﾚ

男(今日は５時間授業だし、掃除はポカリに押し付けてとっとと帰ろう)ｳﾝｳﾝ

先生「…では、ご主人様。この式の答えは？」

男「ａです」ｷﾘｯ

先生「不正解。答えはｂだ。しかし堂々とした姿勢は感心したぞ、ご主人様」

男「褒められた気がしません」ｷﾘｯ

82 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:39:06.12 ID:YQdMlsrAO

男(先生も、相変わらず呼び方がご主人様のままだな)

男(これまでを整理してみよう)ﾉｰﾄﾋﾗｷ

男(昨日までは、何も変化は無かったはずだ)ｶｷｶｷ

男(少なくとも、俺が知る限りでは…)ｶｷｶｷ


――――――――――――――

女　今朝から
先生 朝のＨＲから
委員長・女子クラスメイト 朝のＨＲ後から
眼鏡 昼休みから

――――――――――――――

男(…更に、付け足す場所があるな)ｶﾘｶﾘ

83 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:46:16.22 ID:YQdMlsrAO

男(眼鏡ちゃんと俺が初めて会った時、彼女は確かに『男』と呼んだ。だが、昼休みには『ご主人様』に変わっていた)

男(体育の時に別れてから、昼休みが始まって眼鏡ちゃんと話すまで、ざっと１時間…)



男(この『たった１時間』の間に、何があったんだ)

84 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:48:19.95 ID:YQdMlsrAO

女「…」ｶｷｶｷ

女「…」ｸｼｬｸｼｬ ﾎﾟｲｯ

男「んっ？」ﾎﾟﾃｯ

女「…」ﾁﾗ

男(これは…手紙か)ｶｻｶｻ

85 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 19:55:27.83 ID:YQdMlsrAO

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

男へ。

さっきはホントドンマイだったね＞＜

でもでも、体育の時に初めて男と眼鏡ちゃんが話した時はゼーッタイ！眼鏡ちゃんは男のこと一目惚れしたと思ったの。

私も変な気回しすぎちゃったみたい＞＜
ゴメンね＞＜

なんか今日は男にいっぱい謝ってる気がする…(＾＾；)
でも男も私のパンツ盗んだんだからおあいこ？なーんて ←つーかパンツ返せ★

気晴らしに、また男と男友と私で放課後遊びに行こ？

女より★

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

86 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:10:36.71 ID:YQdMlsrAO

男(女…相変わらずスイーツ(笑)一歩手前の文章を書くな)ﾌｯ

男(でもパンツは返しません)ｷﾘｯ

男(そういや制服のズボンのポケットに入れっぱなしだったな)ﾓｿﾓｿ

男(まあ、それは置いといてだ)ｷﾘｯ

男(女のおかげで大事なことに気付いた。俺と眼鏡ちゃんは『初対面』だったんだ)

87 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:22:40.48 ID:YQdMlsrAO

５時間目終了　放課後

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

女「ご主人様〜手紙読んだry」

男「ポカリ！後は任せた！」ﾎｳｷﾊﾟｼｯ　ﾀﾞｯ

ポカリ「えええええ」ﾎｳｷｳｹﾄﾘ

女「え…ちょ、ご主人様ーッ！？」



男友「……」ﾌｯ

88 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:28:25.97 ID:YQdMlsrAO

学校　校門前

モブ女　ｽﾀｽﾀ

男「ちょっとそこのキミ」ｽﾞｻｯ

モブ女「え？…あたし？」ﾀﾞﾚｺﾉﾋﾄ

男「少し尋ねたいんだけど。キミ、男って奴知らない？」

モブ女「…『男』？聞いたこと無いな〜」

男「そうかー、協力してくれてありがとう。じゃあ」

モブ女「あ、さよならー」ﾅﾝﾀﾞｯﾀﾝﾀﾞﾛｳ

89 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:32:46.78 ID:YQdMlsrAO

男(これで確信出来た)

男(俺の事をご主人様、と呼ぶのは『俺の名前を知っている女子』という事を)

男(そして、初対面で俺と知り合ってからおよそ一時間の間に『何か』があって、俺をご主人様と呼ぶようになる)


モブ女「お待たせー」

モブ女２「ゲーセン行こー」


男「」ｺｿｺｿ


男(ストーキングの趣味は無いが…これもしょうがないことだ。と思いたい)ｵﾓｲｺﾐﾀｲ

90 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:37:52.04 ID:YQdMlsrAO

１時間後 学校近くのゲーセン

男(…あれからあの娘を追って一時間)ｺｿｯ

モブ女 ｷｬｯｷｬ

男(謎の組織に捕まったりも変な飲み物も飲まず、特に何事もなく一時間が過ぎた)ﾀｯ

男「ちょっと良いかな」ﾆｮｷｯ

モブ女「きゃあっ！？あ、アンタさっきの…」

モブ女「えーこのヒト誰？知り合い？」

男「もう一度聞きたいんだ。ほんっとうに、『男』を知らない？」

91 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/11(水) 20:38:53.83 ID:MkMyzHi1o

手紙では「男」って表記なのか？

92 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:39:23.06 ID:YQdMlsrAO

打ち間違い

モブ女「えーこのヒト誰？知り合い？」
↓
モブ女２「えーこのヒト誰？知り合い？」

93 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]：2012/07/11(水) 20:42:48.92 ID:OHxK0muco

>>91
確かにな
何かあるのだろう

94 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:44:23.74 ID:YQdMlsrAO

モブ女「だからっ！『ご主人様』なんて知らないって言ってんでしょ…！？」

男「…っ！！…そうか…」

モブ女「モブ女２もう帰ろッ！…ほんとキモイ」ﾀﾞｯ

モブ女２「あ、待ってよ〜っ」



男(どういうことだ…？)

95 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:49:01.20 ID:YQdMlsrAO

男の家の前

男 ﾃｸﾃｸ

男 ﾊｱ

男(結局、余計わからないことが増えただけだったな)

男(なんかこう〜…電波的なモンでも出てんのか？)ｿﾝﾅﾏｻｶ

男(でも、『俺の名前を知っている女子』が『ご主人様』と呼ぶのは確実だな)

男(今日は飯食って風呂入ったらすぐ寝よう)

96 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:51:53.85 ID:YQdMlsrAO

男の家

男(あ、母さんの車だ)

男(今朝は、母さんが早朝のパートが入ってたから、顔合わせず仕舞いなんだよな)

男(今日の晩飯何かなー)

ｶﾞﾁｬ

97 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:53:46.84 ID:YQdMlsrAO

男「母さーんただいまー」

98 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:54:49.11 ID:YQdMlsrAO

母「ご主人様ーお帰りなさーい」

99 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:55:26.09 ID:YQdMlsrAO

今日はここまで。
続きはまた明日に。

100 ：まさおさん [saga]：2012/07/11(水) 20:59:38.52 ID:YQdMlsrAO

皆さん、いつも乙や考察ありがとうございます。
まだ続きますがよろしくお願いします。

101 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]：2012/07/11(水) 21:01:12.92 ID:FI0QRCXN0

「男」の事を知らなくても「男の名前」だけ知ってれば
知った一時間後には「ご主人様」になっちゃうのか…

102 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/11(水) 21:10:06.70 ID:Z7lruLoto

素晴らしい

103 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/11(水) 21:33:56.73 ID:MkMyzHi1o

うーむ、よくわからんな

続きに期待だ

104 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/12(木) 00:41:07.32 ID:qpKI+4ZIO

あんまり予想はやめろよ

105 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]：2012/07/12(木) 13:43:41.81 ID:pb+GX40xo

追いついた、これは続きがきになるw

106 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:04:10.37 ID:WIaifQiAO

>>1です。
投下はじめます。

107 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:06:57.69 ID:WIaifQiAO

母「ご主人様ー今日はご主人様の好物のいなり寿司よ〜」


母「ご主人様ーお風呂焚けたわよ〜」


母「ご主人様ーアイス冷凍庫に入ってるわよ〜」


母「あ、アイスは一日一本しか食べちゃ駄目よご主人様」ﾋｮｺ


男「あﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞ頼むから俺の名前を呼ぶなあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞ」ﾐﾐﾌｻｷﾞ

108 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:10:21.83 ID:WIaifQiAO

母「母さんに向かってなんなのその口の聞き方は！遅れてやってきた反抗期なのご主人様！」

男「あﾞあﾞあﾞあﾞあﾞあﾞ俺が全部悪かったからもう許してくれえええ」ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ

母「罰として明日の朝ご飯用意しないからね！」


ｶﾞﾁｬｯ ﾊﾞﾀﾝ!


男「はあ、はあ、はあ…」ｾﾞｰﾊｰ

109 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:16:25.52 ID:WIaifQiAO

男の部屋

男「」ｸﾞｯﾀﾘ

男(俺の身に起きた異常な出来事…内心、少しだけこのままでも良いかなと思っていた)

男(呼ぶのは女子だけだし？みんな可愛いし？日常生活に支障は無いし？)


男(けどアカン。４０越えした自分の母親に『ご主人様』って呼ばれるのはホンマアカン)ｵﾓﾜｽﾞｶﾝｻｲﾍﾞﾝ


男(これはなんとかして原因を見つけて、解決策を練らなければ…っと？)ｺﾂﾝ

男(手が何かに当たった)

男(そういえば昨日やってたエロゲのパッケージそのままにしてたな)

男(………)ﾁﾗﾘ

110 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:21:50.89 ID:WIaifQiAO

男(一週間前に発売されたエロゲ…その名も『主☆従☆関☆係〜ご主人様に仕える１０年間〜』)

男(後は隣国の女王でありながら主人公に仕えるメイド長ルートだけなんだよなー)


男(主従関係…………………ご主人様……)



男「これかああああああああッ！！！！」

111 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:24:46.69 ID:WIaifQiAO

男「そんなバカな」HAHAHA

男「ゲームやったら現実にも影響出たとかそれただのエロゲ」HAHAHA

男(でも……登場人物の女キャラクターはみんな主人公を『ご主人様』って呼ぶんだよな)

男(…………)ｼﾞｰｯ

112 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/12(木) 20:25:38.69 ID:ElVKQZZao

ふむ

113 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:30:18.85 ID:WIaifQiAO

男「アホらし」

男「とっとと寝よう」ﾓｿﾓｿ


男(…今の現状も随分アホらしいけどな)


男(ある日突然、女の子(母含む)が自分を『ご主人様』と呼び出す、なんて)


男(そうだ、これは全部夢かもしれない)

男(寝よう。とにかく寝るんだ)


男(朝家を出たら、女が俺に、「おはよー男ー」って手を振るんだ…)


男(…)ｸﾞｳｸﾞｳ

114 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:36:05.29 ID:WIaifQiAO

ﾁｭﾝ ﾁｭﾝ

男「ふわああ…」

男「ねむ…やっぱりクライマックス前で大人しくセーブするべきだった」ﾌﾜｱ

女「おはよー男ー」

男「おう、おはよう」

女「ねー、そういえば昨日から私のパンツが一枚無くてさあ」

男「白レースのヒモパンなんて知りません」

女「犯人はお前か男ッ！！」ﾄﾞｶｯ

男「どうやら墓穴を掘ってしまったようだ」ﾃﾍｯ

115 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:37:12.44 ID:WIaifQiAO

朝 男の部屋

ﾁｭﾝ ﾁｭﾝ



男「………………………………………」


ﾁｭﾝ ﾁｭﾝ

116 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:38:32.12 ID:WIaifQiAO

男「夢か」

117 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:42:38.88 ID:WIaifQiAO

朝　通学路


男「…」ﾄﾃﾄﾃ

女「！」

女「おはよーご主人様ー」

男「…オス」ｽﾀｽﾀ

女「あ、あれ？昨日より元気無いじゃん」ｵﾛｵﾛ

男「別に…」ｽﾀｽﾀ


女「…」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

男「…」ｽﾀｽﾀ

118 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/12(木) 20:43:43.04 ID:azrM/JjBo

そりゃ元気もなくなるわｗｗｗｗ

119 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:49:20.99 ID:WIaifQiAO

女「…ねえ、ご主人様？」ｸｲｸｲ

男「…なんだよ」

女「手紙、読んだ？」

男「…読んだよ」

女「じゃあじゃあ、男友も誘って放課後遊ぼ！」ﾆｺｯ

男「…悪いけど、そんな気分じゃない」

女「んー…そっか…」

男「……」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ


女「……の？」

男「え？」


女「私は、男の力にはなれないの？」

120 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/12(木) 20:51:07.29 ID:ElVKQZZao

おお！ これは
wktk

121 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:52:59.28 ID:WIaifQiAO

男「……えっ！？」

女「ご主人様は…全然私に、悩みとか、相談とか、しないよね…」ｸﾞｯ

女「私、そんなに頼りないかな…あは…」

男「女……」

男(一瞬だけ、『男』と呼ばれた気がした)

男(これも…俺の夢か？)

122 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:56:49.27 ID:WIaifQiAO

女「あー、でもー、男友の方が男同士だし、話しやすいもんね」ｱﾊ、

男「おい、まて」

女「じゃあ、ここから先は女子は退散して、男友にﾊﾞﾄﾝﾀｯﾁだ」

男「女っ！」

女「じ、じゃ、あ、わた、私、さき、いぐ、がら…ッ！」ﾀﾞｯ

男「女！待ってくれ…待てよッ！」ﾀﾞｯ

123 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 20:59:33.01 ID:WIaifQiAO

女「〜…ッ」ﾀﾞﾀﾞｯ

男「女あッ！！」

男(、曲がり角…！)


ドンッ！


？「きゃあ！」

男「うわっ！」

124 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 21:02:34.72 ID:WIaifQiAO

男「いつつ…」

男(女は…ｸｿｯ、見失ったか)ｺﾞﾄｯ

男(？…この携帯電話は)

？「すいません…よそ見をしていました。私の不注意です。…お怪我はありませんか」ｷﾘｯ

男「あ、アンタ…」

125 ：まさおさん [saga]：2012/07/12(木) 21:03:19.79 ID:WIaifQiAO

短いですが、今日はここまで。
また明日来ます。

126 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/12(木) 21:04:38.93 ID:ElVKQZZao

いいところで終わらせるね
乙

127 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/12(木) 22:43:22.51 ID:azrM/JjBo

乙！

128 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:15:16.49 ID:I+x4DNjAO

>>1です。
投下はじめます

129 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]：2012/07/13(金) 20:17:39.04 ID:PomN4mnno

待ってました

130 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:18:21.69 ID:I+x4DNjAO

男「委員長じゃないか」ｷｮﾄﾝ

委員長「…ご主人様？」

男「…家こっちだっけ？」

委員長「…」

男(どうやら、話したくない事情があるらしい)

男「これ…委員長のだよな。ぶつかった時に落ちたらしい」ｹｰﾀｲﾃﾜﾀｼ

131 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:21:33.78 ID:I+x4DNjAO

委員長「ありがとうございます」ｳｹﾄﾘ

男「…」

委員長「…そういえば、さっき女が泣きながら走り去っていきましたが」

男「っ、」

委員長「なにがあったかは聞きません」

男「……え？」

委員長「なんですか、その意外そうな顔」

132 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:24:05.19 ID:I+x4DNjAO

男「怒られるかと思った」

委員長「怒ってほしいんですか？」ｸｽ

男「い、いやいや全然」

男(この娘、本当に委員長か？)

男(全体的に、こう…丸くなったというか)

133 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:26:40.45 ID:I+x4DNjAO

男「…」ｼﾞｰ

委員長「何か顔についてますか？」

男「いや…」


ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ


男「あ…予鈴」

委員長「全力で走れば間に合うかもしれませんよ」

134 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:29:12.32 ID:I+x4DNjAO

男「かもしれないなんて…他人事みたいに」

委員長「今日は、他人事です」

男「へえ、サボりか」

委員長「そうともいいます」

男「…マジか」ﾎﾟｶｰﾝ

135 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:31:52.01 ID:I+x4DNjAO

委員長「意外、と言いたそうな顔をしていますね」

男「いや、なあ、だって、あの委員長がサボりなんて誰だって驚くぞ」

委員長「そうでしょうか」

男「そうだよ」


ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ


男「あ」

委員長「遅刻確定ですね」

136 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:39:51.34 ID:I+x4DNjAO

委員長「女のことなら、心配はいらないと思いますよ。学校の方へ走っていくのを確認しましたから」

男「…そう、か」

委員長「ではご主人様、失礼します」ｽﾀｽﾀ

男「、委員長はサボりまでして、どこに行くんだ？」

委員長「……」ﾋﾟﾀ

137 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:42:10.57 ID:I+x4DNjAO

男(委員長の手には、しっかりと携帯が握りしめられている)

男(委員長と携帯の繋がる先は恐らく…)


男「ヒッキーの所に行くのか？」

委員長「！」ﾋﾟｸ

138 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 20:51:34.89 ID:I+x4DNjAO

男(明らかに動揺してる)

男「そうなんだな」

委員長「……はい」

委員長「昨日も言いましたが、私とヒッキーが交流を続けていることは…」

男「言わない。誰にも言ってないよ。そうだ、そういえば、どうして男友には特に言っちゃいけないんだ？そもそも、委員長とヒッキーはどんな関係なんだ」

委員長「ちょ、ちょっと待ってください。そんな一度に質問されても困ります」

男「あ、ああスマン」

委員長「…ここは学校に近いですし、いつ誰が来るかわかりません」

委員長「どうしても聞きたいのであれば、場所を変えてお話しますが」

139 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 21:15:10.82 ID:I+x4DNjAO

男「……

委員長「……」

男(遠回しだが、要は『これ以上首つっこみたいならテメーもサボれよ』ってことだ)

男(試されている。けど、これは委員長の優しさでもあるんだろう。今なら、何も知らないままお互い迷惑かけることなくこの場を終わらせることが出来る)

男(……だけど…)

委員長「……」

男(なぜか、放っておけない)

男「…わかった」ｺｸﾘ

委員長「…！」

140 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 21:18:56.98 ID:I+x4DNjAO

学校から離れた公園

男「ほい、ポカリ」

委員長「ありがとうございます」

男「……」


委員長「…私とヒッキーは、物心つく前から、家が隣同士ということもあっていつも一緒でした」

委員長「周りからも、まるで姉妹のようだと言われて…私達自身も、そう思っていました」

男「……思って『いた』」

141 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 21:23:54.89 ID:I+x4DNjAO

委員長「小・中・高と私達は同じ学校に進み…ちょうど、去年の秋でしょうか」

委員長「穏やかで冷静な筈のヒッキーが、ある日突然、度々奇妙な発言にするようになったのです」

男「奇妙な発言？」

委員長「我を忘れたかのように取り乱し…混乱し…、最初は、確か異性…男性と話すことを止めました」

142 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 21:25:20.53 ID:I+x4DNjAO

訂正↓

委員長「穏やかで冷静な筈のヒッキーが、ある日突然、度々奇妙な発言にするようになったのです」

↓

委員長「穏やかで冷静な筈のヒッキーが、ある日突然、度々奇妙な発言をするようになったのです」

143 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 21:30:54.23 ID:I+x4DNjAO

委員長「それは余りにも唐突な出来事で、私含め、周囲は混乱しました」

委員長「ヒッキーは日を追うごとに憔悴していき、最初は男性との会話を拒否し、その次に拒否されたのは、クラスメイトの女子でした」

委員長「ヒッキーは学校を休むようになりました。それでも、私は毎日かかさずヒッキーの家に行きました」

144 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 21:35:05.49 ID:I+x4DNjAO

委員長「ヒッキーはどうやら、両親とも会話を拒絶していました。最後には、彼女と会話出来るのは私だけになりました」

委員長「彼女は会話を嫌うというよりも、『名前』を呼ばれるのを最も嫌悪しているように感じました」

委員長「ですから、私はなるべく彼女の名前を呼ばないように注意して話していましたが、…ある日、つい、『ねえ、ヒッキー』と呼びかけてしまったのです」

145 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 21:39:00.80 ID:I+x4DNjAO

委員長「今でも、忘れられません…、名前を呼んだ瞬間の、彼女の絶望した表情を」

委員長「それ以後、私は…ヒッキーの家に入ることを、彼女の親から禁じられました」

委員長「ヒッキーがそうするよう頼んだそうです」

146 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/13(金) 21:45:16.09 ID:5IAtbRHPo

ふむ

147 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/13(金) 21:45:47.61 ID:2T7t7Xv3o

なるほど

148 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:00:37.05 ID:I+x4DNjAO

委員長「その時は、もうヒッキーの顔を見れないと思いましたが…しばらくして、ヒッキーからメールが届いたんです」

委員長「メールの内容は、謝罪から始まり、ありふれたもので…彼女らしいものでした。それから、メールでの交流が始まりました。メールの中だけは、彼女の名前を何度呼んでも咎められませんでした」

委員長「メールの中の彼女は、私の知っているヒッキーでした。穏やかで、優しくて…しかし、このままではいけないことも、わかっていました」

149 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:05:35.16 ID:I+x4DNjAO

委員長「まずは第一歩として昨日、久しぶりに電話をしたんです。ですが…彼女は一言も発さないまま、電話を切りました」

男「…昼休みの時だな？」

委員長「ええ」

委員長「電話は無理でしたが、私は放課後、ヒッキーの家を尋ねました」

委員長「……誰か居る気配はするのに、いつまで経ってもインターホンに応じることは、ありませんでした」

150 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:09:26.53 ID:I+x4DNjAO

男「委員長…そんなにヒッキーを想っているなら、どうして仲が良いことを秘密にする必要があるんだ？」

委員長「…ヒッキーが…嫌がるからです」

男「どうして…」

委員長「『ヒッキーという存在をこれ以上、誰にも知られたくない。いっそ忘れてほしい』…と彼女は言いました」

151 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:11:41.89 ID:I+x4DNjAO

男「特に男友には言うなって言うのは…」

委員長「…男友が、一時期ヒッキーの恋人だったからです」


男「」ﾎﾟｶｰﾝ

152 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:13:56.09 ID:I+x4DNjAO

委員長「ヒッキーが変わるちょうど一ヶ月前に、二人は大喧嘩をして別れたそうです」

男「大、喧嘩」

委員長「…ご主人様は、男友ととても仲が良いでしょう」

男「まあ、他の奴らよりかは」

153 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:16:17.94 ID:I+x4DNjAO

委員長「だから、あまり言いたくは無いのですが…」

男「…いいよ、これだけ色々言ったんだから一緒だって」

委員長「私は…ヒッキーが変わってしまったのは、男友のせいだと考えています」

男(やっぱり流れ的に、そうなるよな…)

154 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:21:17.16 ID:I+x4DNjAO

委員長「ヒッキーと男友は、端から見ればとても仲の良い恋人同士でした。そして、彼はヒッキーの親友である私を寂しがらせないように、色々と配慮もしてくれました」

委員長「男友になら、ヒッキーを任せられる…そう思いました」

委員長「ですが、しばらくして、ヒッキーが泣き崩れて私の家にやってきました」

委員長「『口にも出せない程、ヒドイことを言われた、…名前を呼ぶことすら許してもらえなかった』と言って、一晩中泣き続けていました」

155 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:37:19.18 ID:I+x4DNjAO

委員長「ヒッキーの心は、私が想像するより遥かに傷付いたことでしょう…」ﾌｳ

男(委員長…スッキリした顔してる)

男(恐らく、今まで誰にも言えなかったんだろう。ヒッキーの為に…)

男「委員長、話してくれてありがとう」

委員長「こちらこそ…長い話を聞いてくださり、ありがとうございました」ﾍﾟｺ

156 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:41:51.65 ID:I+x4DNjAO

委員長「ご主人様…男友のことは、」

男「ん？ああ、それは奴にリア充時代があったこともヒッキーとの一連も、ビックリはしたけど…友達辞めるほどじゃない」

委員長「…ご主人様は優しいんですね」

男「俺は優しくないよ。身の回りだけを見るのに精一杯なだけだ」

委員長「謙遜ばかり」ｸｽ

男「、」

男(今朝会った時といい、ヒッキーの話をしている時の委員長の顔…どこかで見たと思ったら)

157 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:50:21.24 ID:I+x4DNjAO

男(女だ)

男(女が俺を心配してくれている時の顔に、雰囲気に似ているんだ)

男「…そういえば、ふと思ったんだけど」

委員長「はい」

158 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:53:15.68 ID:I+x4DNjAO

男「委員長はヒッキーの家に入られないんだろう？どうやって会いに行くんだ？」

委員長「…ヒッキーの両親は共働きです。昼間は、恐らく彼女一人の筈」

男「でも、ヒッキーが中に入れてくれる確率は…」

159 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]：2012/07/13(金) 22:53:49.05 ID:PomN4mnno

でもよく考えたらヒッキーヒッキーって引きこもりみたいに呼ばれたら普通嫌になってくるよな

160 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:54:06.99 ID:I+x4DNjAO

委員長「割ります」ｷﾘｯ

男「はい？」

委員長「ですから、割ります」ｷﾘｯ

男「何をですか」

委員長「窓です」

男「」

161 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 22:57:28.10 ID:I+x4DNjAO

委員長「ハンマーもホームセンターで購入済みです」ｽﾞﾙﾘ

男「いやいやいやいやそういう問題じゃないぞ」

委員長「なにか問題でも」

男「大アリだ！最悪捕まるぞ！」

委員長「じゃあ、どうやってヒッキーに会うんですか！」

男「いいんちょ、」

162 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:04:21.07 ID:I+x4DNjAO

委員長「どう、すれば、」ｸﾞｽｯ

委員長「ヒッキーは何も相談してくれませんでした。言っても理解されないから、と」

女『ご主人様は…』

委員長「でも、私は、いやなんです、ヒッキーに、理解されることを諦めて欲しくないんです！」

女『全然私に、悩みとか、相談とか、しないよね…』

163 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:07:38.00 ID:I+x4DNjAO

委員長「勝手に諦めて、いなくなるっ、なん、て」


女『私、そんなに頼りないかな…あは…』

委員長「私はっ、ヒッキーと、昔みたいに、『当たり前』に一学校に行って、『当たり前』に勉強して、『当たり前』に笑いたい、の！」


女『私は、男の力にはなれないの？』


男「………ッ！！」ｽﾞｷｯ

164 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:13:28.05 ID:I+x4DNjAO

男(俺も、諦めようとしていたんじゃないか？)

男(俺は確かに、現状を把握しようと行動していた。その時は、諦めなんてなかったのに)

男(いつまでたっても変わらない異常にビビって、疲れて…、今が『当たり前』なんだって諦めようとしたんじゃないか？)


男(その結果、女を傷付けた)

165 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:18:11.15 ID:I+x4DNjAO

委員長「っ…すいません、見苦しい所を」

男「いや、気にするな」

委員長「…」ｺﾞｼｺﾞｼ

男(委員長は、諦めていない。親友を助ける為に、こんなに必死になってる)

男(それに…話を聞く限り、もしかしたら)


男(ヒッキーも、俺と同じ状態なんじゃないか？)

166 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:24:07.24 ID:I+x4DNjAO

男「委員長、頼みがある。…協力させてくれないか」

委員長「……え？」

男「あんなことからこんなことまで聞いたんだ、今更知らん顔出来る訳無いだろ」

委員長「…しかし」

男「それに、ヒッキーがふさぎ込んだ原因…多分、俺、わかるかもしれないんだ」

委員長「ほ、本当ですか」

167 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:27:55.41 ID:I+x4DNjAO

男「それに、人ん家の窓割る、なんて物騒なこと言ってる女の子放っとける訳ないだろ」

委員長「う…わ、わかりました。よろしくお願いします、ご主人様…」

男「っ、ありがとう委員長！」

委員長「あの、ご主人様…ヒッキーが閉じこもる原因、とはなんでしょうか」

168 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:29:26.60 ID:I+x4DNjAO

男「それは、まず昨日の朝から、俺に起きていることを話さなきゃならないんだけど………」

169 ：まさおさん [saga]：2012/07/13(金) 23:30:07.41 ID:I+x4DNjAO

今日はここまで。
続きはまた明日に

170 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/13(金) 23:30:37.27 ID:5IAtbRHPo

乙でした

171 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/14(土) 11:45:27.55 ID:oYUD6NgAo

ヒッキーはエロゲーユーザーなのかな・・・

172 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 22:40:47.49 ID:HnmGdlsAO

>>1です。
投下はじめます

173 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 22:44:41.75 ID:HnmGdlsAO

男「……そして、委員長とぶつかった、という訳なんだ」

委員長「……にわかには信じられませんね」ﾌﾑ

男「だよなあ」ﾃﾍ

委員長「では、ご主人様の話からすると、私がご主人様、と名前を呼んでもご主人様からはご主人様に聞こえる、と」

男「うわあややこしい！」

174 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 22:46:30.89 ID:HnmGdlsAO

委員長「…ご主人様」

男「ハイ？」

委員長「別に貴方の名前を呼んでませんよ」

男「マジか」

委員長「マジです」ｷﾘ

175 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/14(土) 22:46:56.71 ID:AgOGq2mHo

もう今日はこないかと思ってたよ
wktk

176 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 22:51:38.93 ID:HnmGdlsAO

委員長「…しかし、ご主人様が嘘を言っているようにも思えませんし、昨日の奇行もなんとなく理由付けられますね」

男「あ、聞きたいこともう一つあった」

委員長「なんでしょう」

男「俺と昨日の朝会うまでに、なにか変な事は無かったか？謎の組織にクロロホルム嗅がされて拉致られたり、口封じと称して変な薬飲まされたりさ」

委員長「コナ○ンの読み過ぎでは？」

177 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 22:54:03.60 ID:HnmGdlsAO

男「ほーんと、なにも無かったのかあ…」ﾌﾑ

委員長「そういうご主人様は、何か変わった事は無かったのですか？」

男「うーん、一週間前に発売されたゲームをひたすらやってた」

委員長「いつものことじゃないですか」

178 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]：2012/07/14(土) 22:55:02.07 ID:R5uDr/SIo

>>176
○の意味がなくなってないか

179 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 22:57:04.60 ID:HnmGdlsAO

委員長「まあ、ご主人様のゲームの話は置いておいて…ご主人様は、ヒッキーにも同じ症状が出ていると考えているのですね」

男「ああ、ふさぎ込みたくなる気持ちは十二分に理解出来るからな。委員長…想像してみろ。親に『ご主人様』と呼ばれる気持ちを」

委員長「それは……おぞましいですね」

男「だろ」

180 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 23:03:30.35 ID:HnmGdlsAO

男「どれだけ調べても、謎だらけ。どう行動しても何も変わらない。行動すればするほど、自分が異常者扱いされる。誰にも理解されない。そりゃくじける。俺もくじけかけたし」

委員長「……」

男「現状は変えられない。でも足を止めたら更に状況は悪くなるばかりだ」ｽｯｸ

男「委員長、そろそろ行こう」

委員長「…はい」ｽｯｸ

181 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 23:04:36.12 ID:HnmGdlsAO

男「でも窓割るのはナシな」ﾒｯ

委員長「…はい」ｼｭﾝ

182 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 23:13:45.04 ID:HnmGdlsAO

昼　ヒッキーの家の前

委員長「ここがヒッキーの家です」

男「デッカアアアアアア」

委員長「そして向かって右隣が私の家」

男「デッカアアアアアア」

男「よく見れば周りの家もデッカアアアアアア」

委員長「そうでしょうか」ｷｮﾄﾝ

男「というかこの地域で一番の高級住宅地じゃねーか！」

委員長「はあ」ｷｮﾄﾝ

183 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 23:19:42.56 ID:HnmGdlsAO

委員長「言い忘れていましたが、私の母は専業主婦です。あまり大声を出されては…」ｼｰ

男「おっとすまない」

委員長「窓を割るのは…」

男「却下」

委員長「…なのはわかっています。ではどのようにして、法を破らず平和にヒッキーの家に入るのですか」

184 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 23:27:12.06 ID:HnmGdlsAO

男「俺と同じ状況というのを仮定すると、まず正面突破は無理だ」

男「ヒッキーにとって、顔を合わせて会話することは苦痛そのものになっているだろう」

委員長「…はい」

男「俺達から、外からアクションをかけても、恐らく彼女は出てこない」

男「だから、逆の発想だ」

委員長「逆の…ご主人様、まさかっ、」ﾊｯ

男「その通り」ｺｸﾘ



男「ヒッキー自ら、外に出てもらう」

185 ：まさおさん [saga]：2012/07/14(土) 23:29:33.44 ID:HnmGdlsAO

短いですが今日はここまで。
また明日来ます。

186 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/14(土) 23:32:07.18 ID:gnmnADeFo

あいよ、乙！

187 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/15(日) 00:25:20.12 ID:70RzyAsIO

おう

188 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/15(日) 08:58:12.72 ID:g2KUkcPWo

乙！

189 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) ：2012/07/15(日) 09:19:54.03 ID:yeHoiDOO0

女とも会話を拒否するようになったってことはいずれ同性からもご主人様と呼ばれるようになるのか

190 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 21:43:33.05 ID:Zr3O+RSAO

>>1です。
投下はじめます

191 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 21:48:29.54 ID:Zr3O+RSAO

男「ヒッキーは元々、優しくて、穏やかで、冷静な女の子なんだろ」

委員長「はい。ご主人様の考えが正しければ今は、錯乱と混乱が続いていると思われますが…」

男「これは俺の考えだが」

男「ヒッキーは現状を変える事に疲れてしまった。諦めて、『今が当たり前なんだ』と思いこむようになった」

192 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 21:55:14.01 ID:Zr3O+RSAO

男「でも俺は、ヒッキーはまだ完全には諦めていないと思うんだ」

委員長「…なぜ？」

男「『名前』を呼ばれるのが嫌なんだろ？人と会話するのは懲り懲りな筈なのに…」

男「ヒッキーは委員長からの電話に出た」

委員長「…あ」

193 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:00:21.06 ID:Zr3O+RSAO

男「それって『もしかしたら全て元通りになっているかもしれない』って期待したから電話に出たんだろ？」

男「ヒッキーは電話に出て、『外』にいる委員長と繋がった。ヒッキーは、昨日一度外に出ているんだよ」

男「だから、もう一度ヒッキーに期待させるんだ」

委員長「ですが…さっきも言いましたが、電話でヒッキーは、何も応えてはくれませんでした…」ｼｭﾝ

194 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/15(日) 22:04:54.04 ID:g2KUkcPWo

ｗｗｋｔｋ

195 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:10:36.07 ID:Zr3O+RSAO

男「…しっかりしろよ委員長。散々ドヤ顔でもったい付けて喋ってるけど、ヒッキーを外に出すのは委員長なんだからな」肩ﾎﾟﾝ

委員長「わかりまし…っええええ」

男「しょうがないだろ、だって俺ヒッキーと喋ったことないんだもん」ﾌﾟｳ

委員長「頬膨らませないでください気持ち悪い」

男「これは手厳しい」ﾃﾍｯ

男「安心してくれよ、何も言葉で説得しろって言ってる訳じゃないんだから」

196 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:22:37.15 ID:Zr3O+RSAO

委員長「…余計心配なんですが」ｷｯ

男「まあまあ、多分恐らくもしかしたら、絶対に成功するから落ち着けって」

委員長「言葉が矛盾し過ぎですよ」

男「まず、２階にあるヒッキーの部屋にはだな…」

委員長「…、私、ご主人様にヒッキーの部屋の場所教えていましたっけ」

男「フッ…一戸建て引きこもりキャラの部屋の位置は、２階のカーテンが締め切られている窓と相場が決まっているのだよ」

委員長「……」ｸｽ

197 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:25:37.64 ID:Zr3O+RSAO

男「なんだよ」

委員長「いえ…やっと元のご主人様に戻りつつあるな、と」

男「…そんなテンション下がってた？」

委員長「それはもう」

男「い、今の俺は生まれ変わったんだよ！よ、よーし、今から作戦を言い渡すからしっかり覚えてくれよ」

委員長「ﾊｲﾊｲ」ｸｽｸｽ

198 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:33:30.87 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキーの家 ヒッキーの部屋

ヒッキー「……」

PC　ｶﾁｶﾁ ｶﾁｶﾁ ｶﾁｶﾁ



クラスメイト『ヒッキー！一緒に帰ろうぜ！』


＞１、うん！　
　２、ごめんね、用事があって…


クラスメイト『そうだヒッキー、帰りに行きたがってたケーキ屋連れてってやるよ』

ヒッキー『ホントに？嬉しい！』


ヒッキー「……ふう」

199 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:37:55.63 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー(今となっては、私の名前を呼ぶのは二次元の彼らだけ…PCの中だけ…、)

ヒッキー(文章の中だけ)

ヒッキー(…いつまで、こんな日々が続くのだろう…)

携帯 ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ

200 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:41:56.17 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー(三回のバイブレーション。メールだわ) ﾋﾟｯ

ヒッキー(誰から…ふふ、もうずっと前から、私にメールを送る人なんて委員長ただひとり)

ヒッキー(昨日はつい驚いて反射で電話に出てしまったけど…もし会いたいなんて言われたら…)ﾋﾟｯ



ヒッキー「………誰、このアドレス」

201 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:45:57.19 ID:Zr3O+RSAO

―――――――――――――
件名:No Title
本文:

楽しんでいるかな？

―――――――――――――



ヒッキー「…なにこれ」ﾋﾟｯ

＜メールを一件削除しました＞

202 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:48:01.80 ID:Zr3O+RSAO

携帯 ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ

ヒッキー「…また」ﾋﾟｯ


―――――――――――――
件名:No Title
本文:
そこは薄暗いね。
―――――――――――――


ヒッキー「……ッ！？」ｿﾞｸ

203 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:52:27.97 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー(みられている？)


ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ


ヒッキー「…」ﾋﾟｯ


―――――――――――――
件名:No Title
本文:
「名前」を返して欲しいかい？
―――――――――――――


ヒッキー「……！！」

ヒッキー(落ち着いて。迷惑メールか何かよ。たまたま『今の状況』に合っていただけ)



ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ

204 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:56:27.83 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー「……」　ﾊﾟﾁﾝ　部屋の電気ｽｲｯﾁON


ヒッキー「…まぶし」

ヒッキー(毎日パソコンの明かりで事足りていたから…うう、なんだか落ち着かない)ｿﾜｿﾜ

ヒッキー「……」ｽｰ、ﾊｰ


ﾋﾟｯ


―――――――――――――
件名:No Title
本文:
果たしてキミに、このメール無視することは出来るかな？
―――――――――――――

205 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 22:58:14.61 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー「……」ｶﾁｶﾁ


―――――――――――――
件名:No Title
本文:
あなたは何者？
私の何を知っていると言うの
―――――――――――――

ﾋﾟｯ 送信


ヒッキー「……」



ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ

206 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:04:01.02 ID:Zr3O+RSAO

―――――――――――――
件名:No Title
本文:
そう焦るな。
まずは周囲の状況…外を見ろ
―――――――――――――

ヒッキー「外って…」


ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ


―――――――――――――
件名:No Title
本文:
カーテンを少しだけ開けるんだ。『敵』がいつどこで見ているかわからない
―――――――――――――

207 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:07:11.59 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー(敵？)ﾄﾞｷ

ヒッキー(…まって。信用していいの？こんな得体の知れないメールを)

ヒッキー(第一…私はごく普通の女子高生よ)

ヒッキー(…今は違うけど)ｸｽﾝ


窓　ｺﾝｯｺﾝｯ　


ヒッキー「はひぃっ！！」

208 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:09:59.34 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー「あ…ああ…」ｶﾀｶﾀ

ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ

ヒッキー「…ｯ」ﾋﾞｸｯ

―――――――――――――
件名:No Title
本文:
どうした？ なにかいたか！？
―――――――――――――


ヒッキー ｶﾁｶﾁ

―――――――――――――
件名:No Title
本文:
だれかがまどをたたいた
―――――――――――――

ﾋﾟｯ 送信しました

209 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:12:35.40 ID:Zr3O+RSAO

ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ


―――――――――――――
件名:No Title
本文:
何？外は確認したのか？
―――――――――――――

ヒッキー「…してないけど…」

ヒッキー「…うう」ｿｰｯ

ヒッキー ｶｰﾃﾝﾁﾗｯ


ヒッキー「…ッ！！」

210 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:14:33.28 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー(窓の下に落ちているのは…ハンマー…？)

ヒッキー ｶﾁｶﾁ

―――――――――――――
件名:No Title
本文:
窓の下にハンマーが　周りにはなにもない

どうすればいいの？
―――――――――――――


ﾋﾟｯ 送信しました


ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ

211 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:20:07.16 ID:Zr3O+RSAO

―――――――――――――
件名:No Title
本文:
『敵』は未だ謎の掴めていない存在だ。
後々重要な資料になるかも知れない。
そのハンマーを回収するんだ！
―――――――――――――


ヒッキー「え、えええ…」

ヒッキー「そんな…できっこない」ﾌﾙﾌﾙ


ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ ﾌﾞﾙﾙﾙ


―――――――――――――
件名:No Title
本文:
俺は訳あって、簡単な理由では姿を現せられない身だ。
だが、キミのすぐ近くにいる。
危険が迫ったら、すぐ助けに行く！
そのハンマーが、「名前」を取り返す手掛かりになるかもしれない！
―――――――――――――


ヒッキー「……ｯ！」

ヒッキー(何もしなければ、何も起こらない…でも、何もしなければ、何も変わらない…)

ヒッキー ｸﾞｯ

212 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:23:50.36 ID:Zr3O+RSAO

窓 ｶﾗｶﾗｶﾗ……

ヒッキー「…ッ！」




男「ウオオオ今だお邪魔しまあああす！！！」窓ｶﾞｼｯ　ｶﾞﾗﾗﾗﾗ！！！

委員長「ああ、もう、こんなのって…！」ｶﾞﾗﾗ


ヒッキー「！！！？？」

213 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:27:41.70 ID:Zr3O+RSAO

ヒッキー「」ﾎﾟｶｰﾝ

委員長「ああ、もう、ご主人様！？何が『緻密な心理戦』なんですか！！結局同意を求めない、法に触れる家宅侵入じゃないですか！！」ﾎﾟｺｯ

男「あべしっ」

ヒッキー「……い、委員、長？」

委員長「」ﾊｯ

214 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:33:46.00 ID:Zr3O+RSAO

委員長「ごめんなさいッ！！先程のメールは全て私達の仕業なのです！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｯ

男「手荒な真似をしてすまなかった！だが、どうか委員長を攻めずに、まずは話を聞いてくれッ！」ﾄﾞｹﾞｻﾞｯ


ヒッキー「………」ﾎﾟｶﾝ


委員長「どうしても、貴女と、面と向かって話がしたかったのです。話したいことも、聞きたいこともたくさん、たくさん…っ」

ヒッキー「あの…」

委員長・男「はいっ」

ヒッキー「アナタは…誰？」男ﾕﾋﾞｻｼｰ


委員長・男「ｱｯ」

215 ：まさおさん [saga]：2012/07/15(日) 23:34:43.76 ID:Zr3O+RSAO

今日はここまで。
続きはまた明日に。

216 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]：2012/07/16(月) 00:05:40.96 ID:XsBK2+sN0

男友不憫

217 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/16(月) 00:50:13.08 ID:iHOcv/4Go

乙！

218 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/16(月) 01:05:52.90 ID:tsMHUip8o

さて

酉について誰かツッコミはよ

219 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/16(月) 03:44:29.06 ID:apb/arzIO

>>218
>>35

220 ： ◆ZUNa78GuQc [sage]：2012/07/16(月) 11:16:49.68 ID:yNwGqDxfo

酉=俺の名前欄みたいなの
のことじゃないの？
>>1が今付けてるのって酉じゃなくてコテハンなんじゃ

いやまあ面白いからいいけど乙

221 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:21:41.51 ID:G7KqStgAO

>>1です。
SS書きの中にもｺﾃﾊﾝのみで活動している方々も見受けられたので、私もそうしていたのですが、一応付けることにしました。
また何かありましたらご指摘お願いします。

222 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:22:17.27 ID:G7KqStgAO

投下はじめます

223 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:23:27.44 ID:G7KqStgAO

男「これまでのあらすじ」

224 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/16(月) 21:26:26.56 ID:iHOcv/4Go

待ってた

225 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:38:08.94 ID:G7KqStgAO

男「俺は男。ちょっとパンツとエロゲが好きなごく普通の男子高校生」

男「だが、ある日を境に、『俺の名前を知っている女子』が全員、俺を『ご主人様』と呼ぶようになった！」

男「原因を突き止めようと調査を始めるが、全くわからない。謎が謎を呼び、被害者であるはずなのに逆に異常者扱いときた」
男「果てには実の母親(４５)にまで『ご主人様』と呼ばれちゃそりゃへこむ！俺はくじけ無気力になり、気にかけてくれた女を傷付けてしまう」

男「しかしその直後、委員長に出会い、彼女の親友であり引きこもりのヒッキーの話を聞く。そして、ヒッキーは俺と同じ状態かもしれないことに気づいた」

男「ヒッキーをひたすらに想う委員長に、俺は女と似た面影を感じる。再び諦めないことを誓い元の調子を取り戻した俺は、手始めに、委員長に協力させてくれるよう頼んだ」

男「誰とも顔を合わせないヒッキーと会話をするため、見事ヒッキーの心理を上手くついた俺の作戦で、彼女の部屋に転がりこむことに成功する」

男「果たして、ヒッキーは本当に俺と同じ状態なのか？『ご主人様』呼びの原因は？俺は『当たり前の日常』を取り戻せるのか？」

226 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:40:42.63 ID:G7KqStgAO

男「俺の今後の活躍、見逃すなよっ！」ｷﾘｯ

ヒッキー「あの人、人の部屋の隅で独り言言うの止めてくれないかしら…」

委員長「すいません、本当すいません」

227 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:43:24.22 ID:G7KqStgAO

ヒッキー「あの人馬鹿なの？」ﾕﾋﾞｻｼｰ

委員長「正真正銘の馬鹿です」ｺｸﾘ

男「おいおい、今俺のプロフィールに馬鹿って付け足しただろ」

委員長「元からですが」

男「ｴｯ」

228 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:47:18.32 ID:G7KqStgAO

男「今のは画面の前のみんなに向かってとっても必要なことをだなあ」

委員長「尚更理由がわからないんですが。というか、貴方、最後の方の下りちょっと盛ったでしょ…」


机ﾊﾞﾝｯ


ヒッキー「茶番はそこまでにしてくれないかしら」


男・委員長「…すいません」

229 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:50:33.02 ID:G7KqStgAO

ヒッキー「……相当の話題が無ければ出ていってもらえるかしら。今なら警察も呼ばないであげるから」ﾌﾟｲ

委員長「…話なら、あります。話したいことも」

男「話してほしいこともな」ｷﾘ


ヒッキー「…、」

230 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:53:52.21 ID:G7KqStgAO

委員長「ヒ、ヒッキー」

ヒッキー「名前は呼ばないでって何度も言っているでしょうッ！！」ｷﾞｯ

委員長「ご、ごめんなさい…」

ヒッキー「…次呼んだら、出ていってもらうから」

委員長「あっ……、」ｵﾛｵﾛ

231 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 21:57:02.52 ID:G7KqStgAO

委員長「う…」

男「委員長、さっき俺に言った時みたいに言えば良いんだよ。緊張するかもしれないけどさ」肩ﾎﾟﾝ

委員長「ご主人様…」

男「さあ、」ﾄﾝ

委員長「…ハイ」ｺｸﾘ

232 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:01:49.01 ID:G7KqStgAO

委員長「…まずは、強行手段を用いて、貴女の部屋に押し入ったことを、改めて謝らせてください。ごめんなさい」ﾍﾟｺ

ヒッキー「……」ｷﾞｯ

委員長「…ッ、ですが、わたしはどんな手を使ってでも、貴女に会いたかった…貴女の声を聞きたかったのです！」ｷﾘｯ

ヒッキー「え……」

233 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:04:51.62 ID:G7KqStgAO

男(委員長の切実な想いは、ヒッキーに伝わっているようだ)

男(俺の出番は必要無さそうだな。邪魔をしないように、黙って家具の一部になっておこう)ｺｿｺｿ

男(…ん？)

男(これは…一見見れば普通の棚だが、よく見るとゲームソフトだらけだ！)ｽﾞﾗｰ

234 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:13:05.75 ID:G7KqStgAO

数十分後　ヒッキーの部屋

委員長「……以上が、私の全ての想いです。貴女が今まで抱え続けた荷物を、私にも持たせて欲しいのです」

ヒッキー「委員長…」ｳﾙｳﾙ

ヒッキー「…でも…本当に彼が私と同じ悩みを抱えているとは到底信じられない」ｸﾞｽﾝ

委員長「……」ｸﾞｯ



男「呼んだかい、『お嬢様』」ﾋｮｺ



ヒッキー「！！！！」

235 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:17:26.88 ID:G7KqStgAO

ヒッキー「…委員長…彼に『私の名前』を教えたのねッ！」

委員長「えっ？確かにお、教えましたが先程ご主人様は…」

男「『お嬢様』と言っただけで、キミを呼んだわけでは無いさ。ヒッキー」

ヒッキー「あ…」ﾎﾟﾛｯ

236 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:21:51.47 ID:G7KqStgAO

男「『全く別の言葉』と『自分の名前』を間違える人間はいないだろう」

男「…『等しく同じ言葉に聞こえる』人間は別にして」

ヒッキー「…ッ」

男「…慣れって怖いよな。けど、安心してくれ。俺もさっきやらかしたからな」ﾃﾍｯ

237 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:29:19.13 ID:G7KqStgAO

委員長『…ご主人様』

男『ハイ？』

委員長『別に貴方の名前を呼んでませんよ』

男『マジか』

委員長『マジです』ｷﾘ


………………………

委員長「そういえば…、私は『ご主人様』と言っただけなのに、ご主人様が『ご主人様』と呼ばれたと勘違いした場面がありましたね」

男「やっぱりややこしい！」ｳﾜｱ

ヒッキー「ちょっと待って…」

238 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:34:58.81 ID:G7KqStgAO

ヒッキー「ええと…貴方は『男』さんであってるかしら」

男「くう…っ自分の名前を呼ばれるのがこうも嬉しい日が来るとは…っ」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

ヒッキー「…合ってるらしいわね。委員長の口ぶりでは、貴方は、自分の名前が全て『ご主人様』に聞こえてしまうのね？」

男「その通りだ」ｳﾅｽﾞｷ

ヒッキー「彼の先程の表情といい、どうやら…うん…、本当のことなのね…委員長」

委員長「…はい」ｺｸﾘ

ヒッキー「…わたしを許してくれる？」

委員長「！」ﾊﾟｱｯ

239 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:40:19.56 ID:G7KqStgAO

委員長「許すもなにも…っ貴女こそ…私を許してくれるの？」

ヒッキー「…愚問よっ。今まで頼らなくて、っごめん、なさ、い…ッ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ



委員長「ヒッキー…！」ﾋｼｯ

ヒッキー「いいんちょ…っ」ﾋｼｯ

240 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:45:26.59 ID:G7KqStgAO

男(二人の仲は、元に戻った…)

男(本当に、良かった)ﾎｯ


男(俺も、ヒッキーと委員長と話終わったら、女に会いに行こう。真剣に悩みを聞いてくれようとした男友に会いに行こう)

男(ポカリと眼鏡ちゃんは末永く爆発しとけ)

男(…俺も、言わなきゃな。『今まで頼らなくてごめん』って)

男(………)

男(………しかし)ﾁﾗｯ


委員長「うう…っ」ｸﾞｽｸﾞｽ ﾋｼｯ
ヒッキー「……っ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ ﾋｼｯ



男(これは良い百合)ｳﾍ

241 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:48:20.65 ID:G7KqStgAO

ヒッキー「何やら部屋の隅から邪念を感じたわ」ｷﾘｯ

委員長「そうですね」ｷﾘｯ

男「切替早過ぎるよー美少女おー」ﾌﾞｰﾌﾞｰ
ヒッキー「…ところで、一つ質問が」

男「ん？」

ヒッキー「その…どうして、私が『お嬢様』と呼ばれていることに気がついて…」

242 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:51:32.81 ID:G7KqStgAO

男「簡単だよ。『コレ』さ」ｽｯ

委員長「これは本棚…いえ…ゲームソフトが沢山…」

委員長「ヒッキー…貴方、ゲームが好きだったんですか？」ｷｮﾄﾝ

ヒッキー「あう…それはぁ…」

男「注目すべきは、一段目と二段目のゲームタイトルだ」ﾋﾞｼｯ

243 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 22:56:39.98 ID:G7KqStgAO

委員長「え〜なになに…『執事×お嬢様』『執事物語』『イエス・マイロード』『昼は執事夜は狼』…」

男「『シンデレラ☆ストーリー２〜またまた私が禁断の恋ッ！？』『執事長命令遂行』…おっと一部ＢＬが混ざっているな」

ヒッキー「ヤメテエエエエエわかったから読み上げないでええええええ」ｼﾞﾀﾊﾞﾀﾄﾞｯｽﾝ

244 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:01:03.11 ID:G7KqStgAO

男「委員長。これらのゲームのジャンルは通称『乙女ゲー』という。一部違うのが混じっているが」

委員長「ご主人様のやってるエロゲーとは別、ですか？」

男「まあ、簡単に言えば女主人公になって男キャラクターを落とす…女性向恋愛ゲームだ」

委員長「はあ」

ヒッキー「ﾔﾒﾃｴｴｴｴﾔﾒﾃｴｴｴｴ」ｺﾞﾛｺﾞﾛｺﾞﾛ

245 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:04:13.81 ID:G7KqStgAO

男「これらのゲームにはさらなる共通点がある。わかるか？委員長…」

委員長「ええと、…執事というタイトルがよく目に付きますね」

男「そう。攻略する男性キャラクターは執事…つまり、女主人公は彼らになんと呼ばれるだろうか」

委員長「…あっ！『お嬢様』、ですか」

246 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:07:53.30 ID:G7KqStgAO

男「ああ。一瞬俺と同じく『ご主人様』かもしれないと思ったが…この棚を見て、確率的に『お嬢様』の方が高いと思ったんだ」

委員長「ご主人様も、変化が起きた前日はエロゲをしていたと言っていましたが、もしかして…」

男「ああ…女の子キャラはみんな『ご主人様』と呼んでくる」ｷﾘｯ

247 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:11:21.76 ID:G7KqStgAO

委員長「ではご主人様は、一連の事態には、ゲームが関わっていると言いたいのですね」

男「そうだ」

男「ヒッキーの棚を見るまで、そこまで重要じゃないと思っていたが…」


男「この異常事態は、明らかに『変化が起きる直後に遊んだゲーム』が絡んでいる！」

248 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:15:12.08 ID:G7KqStgAO

男「『ヒッキー』…俺と君が『顔を合わせて』そろそろ一時間が経つと思う」

ヒッキー「そうね…『男』さん」

男「俺はもうこんな会話はしたくない」

ヒッキー「同意するわ」

男「俺は『当たり前』を取り戻したい。諦めたくない」

男「ヒッキー…一緒に協力して、この現状を打破しよう。『当たり前』を取り戻すんだ！」

249 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:19:51.75 ID:G7KqStgAO

委員長「もちろん、私を仲間外れにはしませんよね」ｷﾘｯ

男「委員長…！」ﾊﾟｱｯ

ヒッキー「『男』さん…私は、自分が傷つくのが嫌で二次元に逃げたの」

男「『ヒッキー』…」

ヒッキー「…でも、貴方たちが来てから、『もう一度だけ』、と思ってしまったわ」

委員長「！」

男「じゃあ…！」

250 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:21:59.64 ID:G7KqStgAO

ヒッキー「わたし…『当たり前』に制服を着て、『当たり前』に学校に行きたい」

男「うん、」

ヒッキー「だから…微力だけど、よろしくお願いします」ﾍﾟｺ


男「…ああ！」

委員長「ヒッキー…」ｳﾙｳﾙ

251 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:23:23.56 ID:G7KqStgAO

ヒッキー「貴女が諦めない限り、わたしも諦めない。約束します」ｽｯ

男「！…わかった」ｶﾞｼｯ




男「改めてよろしく、『お嬢様』」

ヒッキー「よろしくお願いします、『ご主人様』」

252 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:23:50.51 ID:G7KqStgAO

今日はここまで。
また明日きます。

253 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/16(月) 23:25:15.75 ID:G7KqStgAO

>>251 訂正

ヒッキー「貴女が諦めない限り、わたしも諦めない。約束します」ｽｯ

↓

ヒッキー「貴方が諦めない限り、わたしも諦めない。約束します」ｽｯ

254 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/16(月) 23:26:55.39 ID:ZYjn4MPfo

乙！　盛り上がってきたぞ

255 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]：2012/07/16(月) 23:28:56.97 ID:yd6hL0zvo

これがゲーム脳か

256 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]：2012/07/17(火) 01:08:01.27 ID:IMVUrPpO0

さらに盛り上がってきたけど
原因なぞのまんまだー

257 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]：2012/07/17(火) 05:39:38.15 ID:yh1Qb3fAO

この世界だと俺は知り合い全員からゴミ虫呼ばわりか

258 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/17(火) 16:28:51.91 ID:Go71t29co

>>257
なんつーゲームしてんだよ

259 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/17(火) 19:09:41.21 ID:1+D5Wa+6o

おつ

260 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/17(火) 23:12:10.38 ID:TqcGk8gAO

>>1です
投下始めます
今日は短いです

261 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/17(火) 23:14:24.88 ID:TqcGk8gAO

ヒッキー「飲み物とお菓子を持ってきたわ」ｶﾞﾁｬ

委員長「わざわざすいません」ﾍﾟｺ

男「ありがとう」

ヒッキー「久しぶりに台所を漁ったわ…無駄に緊張したし」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

262 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/17(火) 23:19:07.01 ID:TqcGk8gAO

男「俺とヒッキーに起こっているこの異常だが…原因は結局なんなんだろうなあ」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

委員長「ゲーム…では無いのですか？」

ヒッキー「ゲームはあくまで、名称の設定だけのものであって、引き金ではないと思うの」

男「ヒッキーの執事ゲーの会社名と俺が好むエロゲ会社の名前を照らし合わせたが、当然だがまあかすりもしなかった」

ヒッキー「ジャンル違いますしね」ﾋﾗｷﾅｵﾘｰ

263 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/17(火) 23:22:33.60 ID:TqcGk8gAO

男「これで、ゲーム会社の陰謀って線はほぼ消えたな」

委員長「変化が起こる寸前に遊んでいたゲームで、呼ばれていた名前がそのまま現実にも呼ばれるように…ですか」

男「そう思うと、本当主従ゲーやってて良かったって思うわ」

ヒッキー「世の中には登場人物に『ゴミ虫』と呼ばれ続ける作品もあるし」

264 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/17(火) 23:26:47.49 ID:TqcGk8gAO

男「ヒッキー、質問していいか？」

ヒッキー「なにかしら、ご主人様」

男「……いや、な。委員長から色々聞いたんだが…男友と付き合っていて、別れたって本当か？」

ヒッキー「！……ええ」ｺｸﾘ

ヒッキー「委員長ったら、本当になにもかも喋ったのね、恥ずかしい」ｸｽ

委員長「うう…すいません」

265 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/17(火) 23:30:37.96 ID:TqcGk8gAO

男「その後に、ヒッキーが変わり始めたって聞いたんだが…」

ヒッキー「ご主人様は、私が男友に振られた悲しみが、『お嬢様』と呼ばれるきっかけ、と考えているのね」ｸｽ

男「…まあ、そうだ」

ヒッキー「残念だけど、振られたんじゃないの。振ったの」ｱｯｻﾘ

男・委員長「ｴｯ」

266 ：まさおさん ◆79F9Y0XQII [saga]：2012/07/17(火) 23:32:18.61 ID:TqcGk8gAO

今日はここまで。
ガチ短くて申し訳ない。あと>>257ネタにしてすいませんでした

267 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/17(火) 23:37:25.31 ID:9FY9eQO5o

おつーん

268 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]：2012/07/17(火) 23:46:42.26 ID:39OxSiaio

乙

269 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/18(水) 01:30:07.34 ID:ImGtRAUuo

乙ん

270 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]：2012/07/18(水) 03:09:33.13 ID:1h0j36ico

乙！！楽しみしてます！

271 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/18(水) 12:19:36.80 ID:55IbYUYLo

乙
ごみ虫採用されててわろた

272 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/07/18(水) 15:45:40.45 ID:H7wyFs8IO

明日から>>1が周りから>>1と呼ばれるフラグ

273 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/18(水) 16:01:29.76 ID:ZSwO2s0lo

乙！

274 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]：2012/07/19(木) 12:01:20.59 ID:/0ibX2tro

はやく続きを

275 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]：2012/07/24(火) 22:44:18.52 ID:sm/7Db6Oo

はよ

276 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/08/09(木) 19:02:03.65 ID:glLwWpmmo

まだか

277 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2012/08/18(土) 01:33:26.94 ID:6iwAdAeSO

そい

278 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2012/08/28(火) 06:26:49.72 ID:lvYs70LSO

伊豆

279 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]：2012/09/08(土) 04:21:38.71 ID:z4+35leEo

追いついた
すごく面白い

280 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2012/09/17(月) 06:29:12.93 ID:2AxONO+SO

インドネシア

281 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) ：2012/09/17(月) 08:20:01.66 ID:9gaMHRPDo

アーモンド

282 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]：2012/09/20(木) 22:15:01.46 ID:JLWNn1d2o

まだか

283 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/09/23(日) 09:23:42.49 ID:hmO7+hRTo

2カ月過ぎてんぞ！