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桃太郎「鬼ヶ島に到着し、今鬼と対峙しているのだが…」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:46:42.98 ID:59rv7zLs0
鬼「よく来たな、人間」
ゴゴゴゴゴ

桃太郎(なんていう雰囲気…これが今まで何人もの人間を倒してきた…最強の鬼!!)

桃太郎(でも…故郷のじい様やばあ様…村の人達の為にも、俺は負けない!!)

桃太郎「鬼め、成敗してくれる!!いくぞ!!」
ブン!!

鬼「ふっ」
サッ

桃太郎(くそっ、かわされた!!)

鬼「こっちもいくぞ!」
ゴッ!!

桃太郎(!?…なんていう早さ!!目が追いつかな…)

グワシャーン!!!

鬼「…い、いたいぞ…あ、お面とれてしまった…」
ボロッ

桃太郎「…」

鬼「…あ、あはは」



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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:47:59.34 ID:59rv7zLs0
桃太郎「…」
ジトーン

鬼「…」
ハッ

鬼「…に、人間、よくも…私の素顔を…」
ギリッ

桃太郎「あの、こけたから…だよね」
ドヨーン

鬼「…だめか」
ポリポリ

鬼「すまん…さっきこけたのは…無しだ…」

桃太郎「いや、でも…」

鬼「だ、黙れ!!」

鬼「か、か、かっこ悪いじゃないか!!」

鬼「な、なんか“ゴゴゴゴゴ”って効果音も付いてたし」

鬼「無駄にラスボス戦の雰囲気出てたし」

鬼「正直、私自身無駄にノリノリで『よく来たな、人間』とか言ってるし」

桃太郎(いや、それは俺の方だろう…思い返してみても、『最強の鬼』とか…)
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:48:41.15 ID:59rv7zLs0
鬼「こ、これからって時に、こけて…」

鬼「め、滅茶苦茶恥ずかしいじゃないか」
カァアアア

桃太郎「…」

桃太郎「…もう一回、やる?」

鬼「え」

桃太郎「…俺もこんな中途半端な展開…嫌だな」

桃太郎「だからもう一回、最初からやり直すか?」

鬼「いいのか…?」
パァアアア

鬼「か、かたじけない!!!お面、新しいのとってくる!!」
タタタッ
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:49:13.08 ID:59rv7zLs0
〜やりなおし〜

鬼「よく来たな、人間」
ゴゴゴゴゴ

桃太郎(なんていう雰囲気…これが今まで何人もの人間を倒してきた…最強の鬼!!)

桃太郎(でも…故郷のじい様やばあ様…村の人達の為にも、俺は負けない!!)

桃太郎「鬼め、成敗してくれる!!いくぞ!!」
ブン!!

鬼「ふっ」
サッ

鬼「あっ」
フラッ

桃太郎「危ないっ」
ガシッ

鬼「…」

桃太郎「…」

桃太郎「もっと…ダメだったな…」

鬼「すまない…お前にはあんなセリフを2度も…」

桃太郎「そんなこというな、傷つくぞ」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:50:01.51 ID:59rv7zLs0
鬼「…」
ドヨーン

桃太郎「…そ、その、なんかごめん…」

鬼「いいや…人間、お前は悪くない…」

鬼「寧ろお前はいいやつ…ん?」

イヌ・サル・キジ「!!」

鬼「…」
スッスッスッ

イヌ・サル・キジ「」
ガタガタガタ

鬼(…可愛い)

鬼「…」
ソーッ

イヌ・サル・キジ「ギャアアアアア」
バリバリガリガリギャンギャン

鬼「…ぐすっ」
ボロッボロ
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:50:27.76 ID:59rv7zLs0
桃太郎「…そ、そんなに落ち込むなよ…」

鬼「…そうだな」
グスッ

桃太郎「俺の連れている3匹は普段は人懐っこい奴らだけど、若干憶病なんだ」

桃太郎「た、多分お前のつけてるお面が怖かったんじゃないかと」
アセアセ

鬼「…これ、そんなに怖いか…」
ヒョイ

桃太郎「この赤い隈取りや、無駄に派手な目元に大きな角が特に」

鬼「…そうか…私はこのお面はカッコいいと思っていたのだが…」
ショボン

桃太郎「お、鬼と人間の美意識は違うから、な、な?気にすんなよ」

鬼「…うん」

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:51:16.59 ID:59rv7zLs0
鬼「そういえば、お前は何でここに来たんだ?」

桃太郎「おっと、俺も本来の目的を忘れかけてたぞ、危ない危ない」

桃太郎「やい、鬼!!」

鬼「?」

桃太郎「村に迷惑をかけるのをやめろ!!」

鬼「迷惑?」

桃太郎「はぐらかすな!」

桃太郎「思い当たる出来ごとは沢山あるはずだ!!」

鬼「…ちょっと待て…」
ウーン

桃太郎「」
イライラ
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:51:51.52 ID:59rv7zLs0
鬼「はっ!」

桃太郎「思い出したか!ならば大人しく俺の刀の餌食に…」

鬼「すまんかった!!」
ドゲザー

鬼「我慢できずに旨そうな魚を盗んでしまった!!」

桃太郎「」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:52:32.13 ID:59rv7zLs0
桃太郎「…それだけ?」

鬼「…昔…子どもにイタズラした…」

鬼「で、でもこのお面はしてないぞ!!つ、角もちゃんと外したぞ!!」
アセアセ

桃太郎「」

桃太郎「…角って外せるもんなのか…?」

鬼「ああ。ほれ」
ヒョイ

桃太郎「…」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:53:27.60 ID:59rv7zLs0
桃太郎「ほ、他には!?」

鬼「ほか?」

桃太郎「例えば、人間を襲ったり、宝物を略奪したり…」

鬼「襲う…略奪…」

鬼「…」
モクモクモク



---------------------------------------------------------------


鬼「お前ら皆殺しじゃ!!」

キャータスケテー
オカアサーン!
ニゲロー!!
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:54:19.03 ID:59rv7zLs0
鬼「ひっひっひ、首をはねてやれ!」
ザシュ!!

キャアアアアアア
イタイヨー!!

鬼「お、宝物発見!」

鬼「頂戴するぞ」
ウィヒヒヒヒ



---------------------------------------------------------------------




鬼「許さん!!」
ガタッ!!

桃太郎「いや、やったのお前ってことになってるのだが…」

鬼「なに!?」
ガーン
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:55:10.73 ID:59rv7zLs0
鬼「私は…一体いつそんなことを…もうそんなにボケたのか…」
シュン

桃太郎「え…ちょ、元気出して…」

桃太郎(…この鬼じゃなさそうだよな…じゃあ一体誰が…)

桃太郎(土台、よくよく考えればこんな…可愛い女の子が乱暴なことを…)

桃太郎(はっ!!これは罠!?)

桃太郎(油断した隙に攻撃を加えるつもりだな!!)
ギリ…

桃太郎「このひきょう者!!」
クワァアアア

鬼「ひっ」
ビクッ

鬼「う…、すまない、すまない」
グズッ、グズッ

イヌ・サル・キジ(ウワ〜オンナノコナカセテヤンノ~ダッサ~)
ヒソヒソ

桃太郎「お前らもさっきこいつ泣かせただろ!!」
バーン!!

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 11:55:57.19 ID:59rv7zLs0
桃太郎「と、とりあえず落ち着け」

鬼「…うん」
グズッ、ズビッ

桃太郎「こ、これで涙拭け」

鬼「すまない」
フキフキ

桃太郎「いや、俺も事情を詳しく話さずに怒鳴ってすまなかった」

イヌ・サル・キジ(ヒューヒュー、カッコイイ~)(ツキハナシテ、ヤサシクスルッテヤツ~?)

桃太郎(こいつら超うぜええええええ)
ピキピキ

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 12:00:39.84 ID:59rv7zLs0
少ししか投下してないが、飯なので食いに行ってくる
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/07/21(土) 12:15:51.21 ID:Qy1hPKBWo
支援
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/21(土) 12:24:29.20 ID:QQef2864o
千歩譲って角が取れるのはよしとして肌の色は赤か青か
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:48:55.36 ID:59rv7zLs0
>>16
人間とさして変わらない見かけの設定にしてるんだ
だから肌の色は赤でも青でもない
気に食わないならごめんな

----------------------------------------------------------------------------------------
桃太郎「…とにかく人を襲ったのはお前じゃないんだな…」

鬼「多分…いや、もしかしたら私は2重人格で…」

桃太郎「…とにかくお前じゃないみたいだな…」
ゲッソリ

桃太郎「おい、鬼」

鬼「なんだ」

桃太郎「鬼ってお前だけか?」

鬼「いいや」

桃太郎「じゃあ、お前の仲間で乱暴なことをしそうな奴っているか?」

鬼「うん。沢山いるぞ」
ドヤァ

桃太郎「」
ガーン

桃太郎「…そうか、ありがとう…そしてお前には迷惑をかけたな…」

桃太郎「人違いならぬ鬼違い…だったみたいだ」
フラフラ

鬼「鬼違い??」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:49:55.80 ID:59rv7zLs0
桃太郎「かくかくじがじか…」

鬼「何々…ふんふん、乱暴働いた奴は鬼ヶ島にいると?
人間がそういったからここに来たと?」

桃太郎「…まあ、そうらしいですが…」

鬼「よし、私が退治してやる!!」

桃太郎「ああ、どうも…って、ええええ!!!」

鬼「ちょっと待ってろ!!多分隣の鬼ヶ島の奴らだろう」

鬼「あいつら乱暴者で有名だし、そもそも私は好かんかったのだ!」

鬼「迷惑している同胞は沢山いるし、殺っちまおう」
ニヤリッ

桃太郎「待って!話がはやすぎる!!てか鬼ヶ島って2つ存在してたの、ねえ、きいて!!」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:50:55.59 ID:59rv7zLs0
鬼「よし!!雷雲の準備完了だ!!」
ゴゴゴゴ

鬼「あ、人間は雷雲に乗ると焦げるからな、そこで待ってろ!」
ヒョイ

桃太郎「まままっ、待ちなさい!!」
ダダダッ

鬼「じゃあな〜」
ビューン

桃太郎「ええ…」

桃太郎「…」
ポツーン

イヌ・サル・キジ(プークスクス、アノカオミテヨ、マジウケルンデスケドー)(オンナニ、オイテカレテヤンノー)(ナッサケナー)

桃太郎「だまれえええええ!」
ジャキン


桃太郎「とにかくあの鬼を早く追いかけないと」
バタバタ

鬼「ただいま〜やってきたぞ〜」

桃太郎「はやっ!!しかも血だらけ!!こわっ!!」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:51:48.27 ID:59rv7zLs0
鬼「ほい、こいつらだった」
ドン!

桃太郎「あの…生首…置くなよ」
ゲッソリ

桃太郎「ちゃんと…人間をおそったか聞いたの?」

鬼「おう。人間を襲ったってふんぞり返っていってたぞ」

鬼「私も今度から一緒に人間狩りしよう、なんてふざけたことをぬかした」

鬼「だからなんかムカついてしまって…彼らはこんな事に…」
ナマクビチラッ

桃太郎(…この子、いい子なのか悪い子なのか、分かんなくなってきた…)
ガクガク

鬼「何か宝物も沢山あったから貰ってきたぞ」
ドン!!

桃太郎「す…すごいな」
ボウゼン

桃太郎(…勝手に宝物、貰ってきても良かったのか…?)

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:52:43.37 ID:59rv7zLs0
鬼「お前にやるよ」

鬼「私は宝なんぞに興味は無いし、いらない」

桃太郎「いいのか…?」

鬼「おう。もらってくれ」

イヌ・サル・キジ(ウワァ~オンナノコカラモラッテル〜)(フツウハアゲルトコロデショ~)

桃太郎「もうお前らなんなの」



桃太郎「でもこればっかりは3匹が正しい」

桃太郎「せっかく鬼がとってきたんだから、鬼がもっておくべきだ」

桃太郎「それに悲しいくらい、俺は何もしてないし…」
シュン

鬼「…でもなぁ…何に使えばいいか分からんのだ…」

鬼「私は別に光りものが好きなわけではないからな」
ウーン
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:53:59.83 ID:59rv7zLs0
桃太郎「そっか…でもどうしたもんか…
鬼を退治してくれた上に宝をもって帰るのも気が引けるし…」
ウーン

鬼「…お前、すぐに帰るのか?」
ハッ

桃太郎「え、あ…ああ、まあ…」

鬼「じゃあ、また来てくれ!」

桃太郎「は?」

鬼「ここに遊びに来てくれ!」
キラキラ

鬼「ここに1人で暮らすのは退屈なんだ」

鬼「宝をやるかわりだ。それで良いだろう?」

桃太郎「え…いいですよ」

鬼「やった」
ニパァ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:54:26.95 ID:59rv7zLs0
桃太郎(…かわええ…)

桃太郎(って何考えてんだ!)

桃太郎(た、確かに見かけは黒髪ロングの超綺麗な女の子だよ!?)

桃太郎(で、でも鬼だぞ!?)

イヌ・サル・キジ(ウワァ~アカクナッタヨ~)(キャア~オニチャンノコト、ネラッテルッテ~アイツ~)

桃太郎「…俺、お前らにそんなに酷いことしたか?」
ピキピキ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:55:06.07 ID:59rv7zLs0
鬼「この船で来たのか…よくここまでたどり着いたな」
バシバシ

桃太郎「小さい、もろい船と思うなら叩かないでほしい、壊れてしまう」

鬼「あ、そういやお前の名前聞いてない。お前なんていうんだ?」
バンバン

桃太郎「俺の名前は桃太郎…だから船叩かないで」

鬼「おお、何か…ダサい名前だな」
ニヤリ

桃太郎「うるさい、黙れ。俺も気にしてんだよ」

桃太郎「そういう、あんたの名前は?」

鬼「私か?私は鬼だぞ。そのままさ」

桃太郎「ふーん…じゃあ鬼、また今度な。来る時は連絡するから」

鬼「待ってるぞ、桃太郎」

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:57:09.76 ID:59rv7zLs0
桃太郎「帰ってから数週間…」

桃太郎「宝は持ち主がわかったものは返却したが、
わからなかったものは申し訳ないが俺が貰うことになった」

桃太郎「ボロかった家の建て替えも終わったし、色々騒がしかったけど、ようやく落ち着いたな」
フーッ

桃太郎「さて、鬼に会いに行こう」

桃太郎「おーい、キジ、頼みたいことがあるんだが」

キジ(エー、メンドー。ヤダネー)

桃太郎「てめえをきび団子の中身としてサルやイヌに食わせようか」
ピキピキピキ

キジ(サーセン、フヒヒ、サーセン)

桃太郎「うぜえええええ」

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:57:39.81 ID:59rv7zLs0
桃太郎「まあいいや…これを鬼に渡してくんないか?」

キジ(ワーッ、コレラブレターッテヤツ?)

桃太郎「ちげーよ。ただの手紙だよ。」

桃太郎「突然いったら迷惑だろ?」

キジ(ベツニ、セツメイサレナクテモ、ワカリマスヨー。キジナメンジャネエヨ。ベーッ)
バサッ、バサッ

桃太郎「…」
イラッ
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:58:38.21 ID:59rv7zLs0
桃太郎「手ぶらで行くのもなんだ…なんか、土産持ってくか…」

桃太郎「…何が良いかな?」
ウーン

桃太郎「そういえば…魚盗んだとかいってたな」

桃太郎「食いもんでも食わせてやるか」





キジ「ケーンケーン」

鬼「お…美味そうなキジ」
ジュルル

キジ「ケーン」
ポトッ

鬼「おや?」

鬼「これは…桃太郎からだ」

鬼「何々…明日来るのか…急だな」

鬼「…部屋の掃除をして…イノシシでも探して、桃太郎をもてなすぞ!」

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:59:22.02 ID:59rv7zLs0
桃太郎「ぜぇ…ぜぇ…実は船酔いするんだよ、俺」
ウェッ

桃太郎「まあ、転覆せずに到着してよかった…」
ウゲェ

桃太郎「さてさて、鬼はどこだろうか…」

桃太郎「うう…荷物が重い…」
ズンドコ

鬼「あ、桃太郎」

桃太郎「誰だお前!?」
ジャキン

鬼「…鬼だぞ」

桃太郎「…本当にか?」

鬼「そうだ」

桃太郎「あの…目が真っ赤だったり、顔にそんな隈取りがあったり、牙とか…生えてましたっけ?」

鬼「お、すまん。イノシシ相手に少し本気になっていたのだ」

桃太郎「…本気になるのそんな顔になるのか」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 13:59:49.07 ID:59rv7zLs0
桃太郎「そんなこんなで鬼ヶ島に再上陸したのだが」

鬼「だがだが」

桃太郎「どこに行けばよいのか?」

鬼「ねぐらに案内してやるよ」

桃太郎「ほー…どんな感じか?」

鬼「うーん…落ち着く?」

桃太郎「へー…」

30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:00:29.51 ID:59rv7zLs0
鬼「ここだ」

桃太郎「…洞窟かよ…まあ落ち着きそうではあるが」
ヒュー

桃太郎「…何かここ…地獄の入口みたいな雰囲気醸し出してないか?」

鬼「そうか?」
キョトン

桃太郎「まあ気にしてないならいいよ…」

31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:01:13.08 ID:59rv7zLs0
桃太郎「中、真っ暗だな」

鬼「洞窟だからな」

桃太郎「うわぁ」
ドカッ

鬼「…大丈夫か?お前鳥目か?」

桃太郎(…目が慣れてもこの暗さじゃあほとんど何も見えないぞ…)

桃太郎「俺は人間だから目が慣れてもこれが限界だよ」
ヨロヨロ

鬼「私はほとんど見えるんだがな…人間とは不便だな」

桃太郎「人からいわせてもらうと、あんたらは異常だ」
ズデーン

鬼「ぷっ…」

桃太郎「…もういいよ」

鬼「すまん、すまん、わざとでは無いのだ、わざとでは」
アセアセ

桃太郎(…わざとじゃないって…よっぽど面白かったんだろうな、俺がこけるところ)
ショボーン
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:01:42.75 ID:59rv7zLs0
鬼「さて、ここが私の部屋だ」

鬼「のんびりしてってくれ、イノシシ食べるか?」

桃太郎「すまん、のんびりも何も、全くに近いくらい見えないから少し待ってくれ…」

カチッ!!

桃太郎「これで少しは明るくなった…」

鬼「…何だこれは?」

桃太郎「ん…これは懐中電灯だぞ」

鬼「なんだそりゃ?」

桃太郎「火がなくてもこんなところを照らせるすぐれものだ」

桃太郎「洞窟とかは、ニ酸化炭素が溜まりやすくて危険だし」

鬼「…??」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:02:26.88 ID:59rv7zLs0
桃太郎「と、とにかく暗い所を明るくする便利なものだ」

鬼「面白いな!!他に何かあるのか?」
ワクワク

桃太郎「他に…?あんまり面白いものは持ってきては…」
ガサゴソ

鬼「このキラキラしたのは何だ?」
キラキラ

桃太郎「あ、それは鏡だな」

鬼「綺麗だな!」

桃太郎「あ、それはあけると…」
パカッ

鬼「うわあ、向こう側に私が!?」
ズサーッ

桃太郎「…おびえなくていいから」

鬼「…何だ?向こうも同じ動きをしてるぞ!」
テヲフリフリ

鬼「…面白い!!」
アハハハハ

桃太郎「…これ欲しかったらあげるよ」

鬼「いいのか!?」
パァアアア
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:03:17.12 ID:59rv7zLs0
鬼「お前には貰ってばっかりでわるいな」

桃太郎(いや…お宝くれたじゃん…鬼)

鬼「私ももてなすぞ!!イノシシ食べるぞ!!」
ドン!!!

桃太郎「…生だ…」

鬼「生??」
ガジガジ

桃太郎「食ってる…!?」
ヒェエエエ

桃太郎「せ、せめて皮をはいで血を洗おうよ、口が血だらけだぞ!!」
ガクガクガク

鬼「ほう…そうなのか?」

鬼「どりゃああああ」
バリバリバリ

桃太郎「うぇぇ…素…素手かよ…とにかくグロイよ…あんまりだぞ…」
ウゲーッ

鬼「うーん…分からんなぁ…人間のやり方って奴が…」
ウーン

桃太郎「そうか…まあ俺に貸してくれよ」

鬼「ぐぬぬ…わかった」
ホイッ

桃太郎(ウーン…やっぱ皮が剥がれてグロすぎる…)
ウゲェ

桃太郎「川はどこか?」

鬼「こっちだぞ」
トコトコ
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:03:50.76 ID:59rv7zLs0
桃太郎「へぇ…綺麗な川だな」
サラサラキラキラ

鬼「だろう、私はここがお気にいりの場所なんだ」
エッヘン

桃太郎「じゃあ洗って…あ、包丁あるか?」

鬼「包丁??」
ポカーン

桃太郎「…刀でいいか」
シャキン

桃太郎「く〜…」
ガリガリ

鬼「…」
キョウミシンシン

桃太郎「どりゃ!!」
サクッ!

鬼「お〜!!大根が空中で真っ二つ!!」
パチパチ

桃太郎(大根は…知っているのか)
サクッ
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:04:40.73 ID:59rv7zLs0
鬼「お前は何をしているのか?」

桃太郎「とりあえず、イノシシの肉を使った…味噌汁的な何か…」
グツグツ

鬼「食べ物に火を通すなんて考えたこともなかったな」

鬼「…凄く旨そうな臭いがするぞ」
ダラーッ

桃太郎「よだれ、涎拭いて!!」


鬼「いただきまーす!!」
ニコニコ

桃太郎「いただきます」

鬼「何だこれ、凄く美味いぞ!!」
ガツガツガツ

桃太郎「あ…気にいってもらえたなら嬉しいが…食べるペースがはやいぞ…」

鬼「うまー!美味いぞ!!」
ガツガツムシャムシャ

鬼「うぐっ!!」
ゲホゲホ

桃太郎「言わんこっちゃない…大丈夫か」
サスリサスリ

鬼「…」
コクコク

桃太郎(…なんか危なっかしい鬼だなぁ)
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:05:07.28 ID:59rv7zLs0
鬼「あー美味しかった、お腹いっぱいだぞ」
サスリサスリ

桃太郎「いやいや、こんな微妙なものを作ってすまんかったな」

鬼「微妙って、お前凄いなぁ!!こんなの私は作れんぞ!!」

桃太郎「…なんか照れるな…多分鬼も作れるようになるさ」

鬼「そうかなぁ?」

桃太郎「ああ、今度来た時に色々教えてやるよ。」

鬼「今度…ということはもう帰るのか…」
ショボーン

桃太郎「ちょ、またすぐ来るからそんなに凹むな」

鬼「そうか…分かった、次必ずな!!」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/07/21(土) 14:06:12.54 ID:QQef2864o
>>17
そういうことならしょうがない
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/21(土) 14:07:48.75 ID:59rv7zLs0
今日の投下は終わり
また明日くらいに来ると思う

正直読みなおして、自分の[田島「チ○コ破裂するっ!」]文だと改めて痛感している
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/07/21(土) 14:16:04.16 ID:IYPz7Lfqo

SS書いてる時、人はトリップしてるって偉い作家さんが言ってたぞ
時間立って見た時の衝撃は……
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/21(土) 14:55:47.95 ID:XkNuWwKDO
もう桃太郎と鬼は同棲しろよ
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:18:05.83 ID:080r09ks0
>>40
そうなのか…
時間が立ってからは怖くて読めない…

------------------------------------------------------------------------------
桃太郎「さて草刈りや種植えが落ち着いたから鬼のところに遊びに行こう」

桃太郎「今回は鬼に料理を教える約束だから調理機具やら調味料を持っていこう」

桃太郎「あと…流行りの櫛とか喜ぶかな…」

桃太郎「綺麗な布でもいいかもしれないな」





桃太郎「よいしょ…準備完了」

ばあ様「おや、桃太郎、2、3日友達の家に遊びに行くんじゃないのかい?」

桃太郎「あ、ばあ様、そうでございますが…どうしてそんなことを?」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:18:45.11 ID:080r09ks0
桃太郎「前もってお知らせしたとおりですよ」

ばあ様「女の子が好きそうな櫛が少し見えたのでね」

ばあ様「てっきり彼女の家に行くのかと…」
ニヤニヤ

桃太郎「ちょ…勘違いですよ」
アセアセ

桃太郎(まあ女の子ではあるが…)

ばあ様「ほほほ…若いっていいですねぇ」

桃太郎「…誤解です」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:19:48.55 ID:080r09ks0
桃太郎「おーい」

鬼「あ、待ってたぞ!」

鬼「そういえばいつも手紙を届けてくれるキジがいるだろう?」

桃太郎「…ああ、あいつか」
ゲッソリ

桃太郎(あのクソ生意気なキジ…)

鬼「あのキジに私はどうやら懐かれたらしい」

桃太郎「…ええ!?」

鬼「ほれ」
ピィー

キジ「ケーン」
スリスリ

桃太郎「…あのキジが…すごい」

鬼「桃太郎もやってみるといいぞ」

桃太郎「そうか…なら俺も…やってみよう」
ピィー

キジ「ケーン」
バサバサ

桃太郎「…逃げた?」
ガーン

桃太郎「…」
シュン
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:21:01.78 ID:080r09ks0
鬼「き、きっといつか懐くさ。す、素直じゃないだけかもしれないぞ」
アセタラーッ

桃太郎「…そうだな」

鬼「気を取り直して…桃太郎、何か持ってきたか」
ワクワク

桃太郎「いきなりかよ…まあいっか、ほれ」
ポイッ

鬼「ホッと…おぉ!綺麗だ!」

鬼「こんな綺麗な櫛があるんだな!」
パァアアア

鬼「私の櫛は歯が何本か折れてて使い物にならなくなってたから、丁度良かった」

鬼「でもこれ…本当に貰っていいのか?高そうだが…」

桃太郎「大丈夫だ。鬼のために買ったんだから、心置きなく使ってくれ」

桃太郎「鬼のおかげで一生遊んで暮らせるだけのお金もあるから金額とか気にしなくていい」

鬼「分かった!大事に使うぞ!!」
ニコニコ

桃太郎(…かわええ)
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:21:39.33 ID:080r09ks0
桃太郎「じゃあ今日は約束通り料理を教えてやる」

鬼「やった〜」
グッ

桃太郎「じゃあまずきちんとした場所を作るからな」
ガチャガチャ

鬼「何だこれ??」

桃太郎「組み立て式のテーブル」

鬼「テーブルって…台みたいなやつか?」

桃太郎「うん」

桃太郎「こうして」
ガチャン

鬼「わ、すごいな」
キョトン

桃太郎「安定した所で刃物は使った方が良いんだぞ」
ドサドサ

桃太郎「あ、そうそう、消毒しないと」
ヌリヌリ

鬼「??」

47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:22:19.09 ID:080r09ks0
桃太郎「ほら、鬼も手をだせ」

鬼「何だそれは??水みたいだが…」

鬼「おお…なんかひやっとするな。気持ちいい」

桃太郎「これで手のバイキンを[ピーーー]んだぞ」

鬼「…なんか良く分からんが…わかった」
ウーン

桃太郎「さて、始めるぞ」

鬼「ようやくだな、待ちくたびれたぞ」

桃太郎「まずこれが包丁。材料を切るんだ」

鬼「小刀みたいだな」

桃太郎「まあ…そうだけど、小刀よりも野菜とかは切りやすいぞ(多分)」

桃太郎「これがまな板で…一緒にこうして使うんだぞ」
サクッ

鬼「まな板は敷くんだな」
フムフム
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:26:55.09 ID:080r09ks0
あらら…ピーになってる…暴力的だったらしいな…
ピーのところは消毒すると読んでくれ。自分のミスだ、すまんかった

----------------------------------------------------------------------------------

桃太郎「やってみるか?」

鬼「やる!!」
キラキラ

鬼「えーい!!!」
ブン!!

桃太郎「ちょっとまて」
グッ

桃太郎「お前、もう少し力を抜け。まな板が真っ二つになる」

鬼「ぐぬぬ…すまん」

桃太郎「ほら、こうして…」サクッ

鬼「うーん…こうか?」
ザクッ

桃太郎「まあいいだろうな、手はこんな感じに丸めろ」

桃太郎「指を切ってしまうからな」

鬼「分かったぞ」
ザクザク
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:29:33.61 ID:080r09ks0
桃太郎「まあいいだろうな、手はこんな感じに丸めろ」

桃太郎「指を切ってしまうからな」

鬼「分かったぞ」
ザクザク

桃太郎「結構手際はいいな」

鬼「本当か!?照れるじゃないか、ほ、誉めても何も出ないぞ」
バシィ

桃太郎(…痛い…)

鬼「うーん、でも肉は切りにくいなぁ…いてぇ!!」
ダラーッ

桃太郎「あー…やっちまったなぁ」

桃太郎「肉を切る時は包丁の背中に人差し指を添えて、手前に引くように切ると良いんだ」

桃太郎「ごめんな、肉の切り方前もって説明すべきだった。手を貸せ」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:30:37.36 ID:080r09ks0
桃太郎「やっぱ血が出てるな〜」
ガサゴソ

鬼「何だこピラピラしたの?」

桃太郎「これは絆創膏だ。血を止めるのに使う」
ペタッ

鬼「おお、くっついた!?」

鬼「うーん…なんか指が動かしにくいなぁ…」

桃太郎「あんまり動かすな、傷口が開くぞ」

鬼「でも私達はこれくらいの傷は何ともないんだぞ」
ムッスー

桃太郎「それでもしとけよ。食べ物に血がついてたら嫌だろ?」

鬼「私は気にしないが…人間は細かいな」

桃太郎(そういえばこの子、血だらけのイノシシ食ってたな…)
トオイメ
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:48:36.13 ID:080r09ks0
鬼「一応全部切り終えたぞ!」

鬼「桃太郎のように、綺麗な形ではないが…」
ドヨーン

桃太郎「いや、初めてにしては上出来だぞ」

桃太郎「これから鍋にこいつらを入れるのだが…」

鬼「よし来た、構えてたんだぞ!!」

桃太郎「まてまて、火の通りやすい順番があるんだ!」

鬼「はあ…?」

桃太郎「ジャガイモとか、人参とか、堅そうなのは火が通りにくい」

桃太郎「だからこいつらを先に入れて…」
ポイポイ

鬼「むー…食材別に火を通す時間が違う…難しいな」

桃太郎「何を作るかによっても時間は変わってくるぞ」

鬼「なにっ!?」

鬼「人間はそんな面倒なことを…」
ボウゼン

桃太郎「おいおい、こっちに集中しろ、早く水入れないと焦げるぞ」

鬼「あわわわわ」
ガシャガシャ
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:50:04.45 ID:080r09ks0

鬼「ふー、焦げは避けれたようだな。おや、何だそれは??」

桃太郎「これは調味料だ」

桃太郎「これを入れると味がグンとよくなるんだ」
パッパッ

鬼「どれくらい入れるのか??」

桃太郎「うーん…基本的にカンだな」

鬼「すまない…私には理解できそうにない…」
フラッ

桃太郎「大丈夫だって、鬼は結構料理上手だぞ」

鬼「そうかなぁ?」

桃太郎「よし、もういいぞ。これでしばらく待て」

鬼「ああ…疲れた」

桃太郎「もうちょいだ、頑張れ」

鬼「…いい匂いがしてきたぞ。あ、桃太郎、何やってんだ??」

桃太郎「すまん…今日はレトルトで我慢してくれ」
グツグツ

鬼「??」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/22(日) 13:51:49.52 ID:080r09ks0
桃太郎「完成だ」
ジャーン

鬼「おおー」
パチパチパチ

キジ(ワタシニモヨコシナヨー)

桃太郎「キジ、お前ちゃっかりしてるな」

鬼「白米だー!白米だー!!」
キラキラ

桃太郎「すまねえ、それレトルトだ」

鬼「レトルト??何のことだ??」

鬼「白米には違いないだろ」
キラキラ

桃太郎「まあ…な」

鬼「早く食べるぞ、いただきまーす!!」
ガツガツ

鬼「美味いぞー!!」

鬼「何だこれ、白米と無茶苦茶あうぞ!!」
ムシャムシャ

桃太郎「肉じゃがだからな」

キジ(ヨコセーヨコセー)
ツンツン

桃太郎「お前にはこれをやるよ」
ポイッ

キジ(キビダンゴカヨー)
チッ

鬼「ほれ、ご飯少しやるよ」
ポイッ

キジ「ケーン」
スリスリ
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/22(日) 14:54:37.65 ID:/LgVRKFDO
屑キジ、ウザいなとりあえず丸鳥焼きしとくか
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/07/22(日) 15:13:07.84 ID:zD7D57Uxo
奈良にキジ料理の店があって食いに行ったが美味かったな
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/22(日) 15:49:46.89 ID:dbRX8L4P0
メ欄にsagaでピーーっていうのが回避できるよ
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/23(月) 19:41:58.82 ID:0tYmgpwi0
キジ不人気すぎwwワロタ

>>56
ありがとう、本当に助かった

あとミス発見
>>36の臭い→匂い
昨日は何も言わずに投下をやめたり、ピー回避の件といい、ミスといい、アホな製作者でスマン
これだけ上げるな

------------------------------------

鬼「日も暮れたし帰るか」

鬼「例の洞窟にいくぞ」
スタスタ

桃太郎「かたじけない」




桃太郎「あの洞窟に着いたのだが…夕暮れ時だからかさらに不気味だ…」
ヒョオオオオ

鬼「うーん…やっぱり私にはわからんなぁ…」
ウーン

桃太郎「まあ、ずっと暮らしてるしな…」
フラフラ

桃太郎(懐中電灯で照らしても洞窟の中、あんま見えないな…)

桃太郎「うおおっ」
ズルン!!

キジ(プークスクス)

桃太郎「食べられたいのか、お前」

鬼「こら、あんまり馬鹿にしちゃダメだぞ」

キジ「ケーン」
シュン
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/23(月) 19:44:27.64 ID:0tYmgpwi0

桃太郎「あ、反省してる」

鬼「話せばわかるもんだぞ」
ナデナデ

キジ(…チラッ)
ニヤリ

桃太郎「ゴルアァァァァァ!!!!」

鬼「落ち着け」
アワアワ





桃太郎「取り乱した…すまん」
ハアハア

鬼「まあ、どうでもいいことだ、忘れろ」

鬼「じゃ、お前ここでねろ」
ポンポン
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/23(月) 19:45:03.95 ID:0tYmgpwi0
桃太郎「…下に敷いてあるのは動物の皮か?」

鬼「まあな…熊の皮だ」

鬼「彼らには悪いとは思うが、私も飢え死にしたくないからな」

鬼「普段は皮までたべるんだが…寝るときゴツゴツするから皮をたまに剥いでこんなふうに使ってる」

桃太郎「そっか…偉いな、鬼」

鬼「何がだ?」

桃太郎「捨てたりしないし…」

鬼「捨てる?どこに?」

桃太郎「あぁ…不要な部分を捨てるんだよ」

桃太郎「人気のない部分の肉とかさ」

鬼「…流石に脳みそとかは食べないぞ…」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/23(月) 19:45:37.28 ID:0tYmgpwi0
桃太郎「そのレベルならいいんだが、大部分捨てたりしてるんだ」

鬼「へえ…もったいないな」

鬼「私がほしいくらいだ」
ジュルリ


桃太郎「ま、仕方ない面もあるんだがな」

鬼「?」

桃太郎「売れ残りが腐りそうで人に出せないから仕方なく
なんてケースもあるんだよな」

鬼「あぁ〜」

鬼「人間って難しいんだなぁ、細かいし」

鬼「私なんてちょっとくらい腐ってても平気だぞ」

鬼「あんまり腐ってたらまずくて食べたくないが」

桃太郎「…お腹大丈夫なのか?」

鬼「お腹?」

桃太郎(流石は鬼…強い)

61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/23(月) 19:46:16.49 ID:0tYmgpwi0
鬼「じゃあ寝る」
ポフッ

桃太郎(あっちも熊の皮があるのか…)

桃太郎「おやすみ」

鬼「」
グカー

桃太郎「…」
バタッ

キジ(ナニナニ~ネコミヲオソウツモリ~?)

桃太郎(…)
イラッ

桃太郎「てめえは犬やサルの寝込みを襲うのか。
襲わんだろ、それと同じだ。」

桃太郎「いくら見かけが人っぽくても違う種類の生物だぞ」

キジ(ジョウダンニキマッテンジャーン)
ケセセセ

桃太郎「…失せろ、このクソ鳥」

62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/23(月) 19:47:56.53 ID:0tYmgpwi0
sagaとsageを間違えていた…
恥ずかしい、気がついてよかった

今日の投下はこれで終わりだ
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/23(月) 20:38:01.89 ID:Kgw8jxXHo
おつおつ!
キジうぜぇwww
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/23(月) 23:48:04.66 ID:Fi6a39bDO
キジウザいな…美味しい料理してやるから大人しく死んでもらうぞ
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/25(水) 22:27:34.76 ID:3Hs3vDL80
キジの人気に嫉妬

-------------------------------------------------------------------------
桃太郎「…朝だ」
ムクリ

鬼「…うへへ…むにゃむにゃ」
スピー

桃太郎「朝だぞ、起きろ」
ユサユサ

鬼「…む」
ボーッ

キジ(…)
グカー

桃太郎「おいキジ、お前も起きろ」
ユサユサ

キジ(…アア、マダネカセロヨ…マジウゼエヨ、オマエ)
フラッ

桃太郎「今日の朝飯前はお前だ」

キジ「ケーン」
バサバサ

桃太郎「あ、逃げた…」
チッ
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/25(水) 22:28:15.36 ID:3Hs3vDL80
桃太郎「さて…飯を作ろう」
トコトコ

桃太郎「うへっ、雨かよ…」
ザーッ

桃太郎「てことは…ギジのやつ、いいきみだ」
フハハ


キジ「ケーン」
ハクショーン




桃太郎「鬼ー、飯だぁ」

鬼「」
クンクン

鬼「!?」
カッ

鬼「なんだ…これは!?」

鬼「う…うまそうだぞ」
ジュル

桃太郎「これはレトルトカレーだ」

67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/25(水) 22:28:52.03 ID:3Hs3vDL80
桃太郎「ここは足場があんまりよくないから湯を沸かすのですらこわかったぞ」

桃太郎「でも雨だから…外で料理を作れなかった」

桃太郎「すまん」

鬼「…はぁ」

鬼「レトルトとかインスタントだか知らないが、ものすごく美味いぞ」
ガツガツ

鬼「私が鬼ヶ島から出た時はこんなもの無かったぞ」
ガツガツ

桃太郎「食べながら喋りません…って、へ?」

桃太郎「まって、最後に鬼ヶ島を出たのは…いつ?」

鬼「うーん…ざっと100年くらい前かな」

鬼「魚盗んじゃって、まずいかなーって」
アハハ
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/25(水) 22:29:39.19 ID:3Hs3vDL80
桃太郎「いやいや、待て、魚くらいで100年も!?」

鬼「いやー、あの時は凄かったぞ」

鬼「私が盗んだのはタイだったからな」

鬼「しかも殿様に献上する奴」

鬼「おお…思い出すだけでも恐ろしい」
ブルッ

桃太郎「…確かに100年はオーバーでも数年は引きこもるレベルのことをしてるな」

鬼「ああー、でもまた行きたくなってきたぞ!」

桃太郎「…あの、行きたくなってきたって…?」

鬼「町だよ」

桃太郎「…うん、予想はしてた…」

鬼「こんなものを見せられて、興味が湧かない方が変だろ!」
ワクワク
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/25(水) 22:31:45.09 ID:3Hs3vDL80
桃太郎「…でもお前、角とか…」
ゲッソーリ

鬼「言わなかったか?取れるんだぞ」
パコッ

桃太郎「…わすれてたわ…」


鬼「とにかく決めたぞ、桃太郎が帰る時、一緒に行くぞ!」

桃太郎「…流石に、ちょっと…」

鬼「なぜだ!?」

桃太郎「そりゃ、鬼だし…な」

鬼「大丈夫だ、普通にしてればばれん」
ドヤァ

桃太郎「いやいや、少しずれてるって…え、いない??」

鬼「おーい」

桃太郎「もう入口付近に!?」

鬼「早くこの島を出るぞぉ〜!!」
ザァアアアア、ゴロゴロ

桃太郎「…」

桃太郎(あのオンボロ船が、この雷雨に耐えれるとは思わんぞ…)
グラッ
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/25(水) 22:32:31.82 ID:3Hs3vDL80
少ないが、ここまで
近いうちにまた来る
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/26(木) 01:19:07.09 ID:zPiAvlLDO


今から桃太郎の親に挨拶行くのか!婿(桃太郎)貰いに
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/26(木) 16:34:35.59 ID:/rNjmoRDO
一応現代なんだな。
それで鬼がいたり鬼ヶ島がある設定は珍しい
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:16:02.26 ID:opb1tZF70
>>72
うーん、食べ物や乗り物、機械とかは現代の物なんだか、町並や人の服とかは江戸とかそこ辺りをイメージしてる
昔と今が混ざっている感じだな
今までの描写じゃかなり分かりずらかった、すまん
ssのご都合主義wwとかいって、このハチャメチャな設定を受け入れてくれ

------------------------------------------------------------------------------------------
鬼「さあ、雷雲の準備完了だ」
ゴロゴロ

鬼「桃太郎は準備完了したか?」

桃太郎「ちょ、風つよいヤバイ、船こげない!」
ゴロゴロ、ザアザア、ゴウゴウ

鬼「仕方ないやつだ」
グワッ

桃太郎「鬼の顔に隈取りとか牙が…本気モードの顔になってる」
ブルッ

鬼「海よ、よく聞け」

鬼「この船が陸に到着するまで波をおこすな」

鬼「風よ、よく聞け」

鬼「この船が陸に到着するまで風をおこすな」

鬼「分かったかああ!!」
グワッ

ピタッ

桃太郎(…うそだろ…波や風が収まった…)
ビックリ
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:16:31.84 ID:opb1tZF70
桃太郎「鬼、お前どうやったんだ…」

鬼「おいおい、私は鬼だぞ?」

鬼「ここの天気くらい操れなくてどうするんだ」

桃太郎「え…いや、神様じゃあるまいし…」
アワワワ

鬼「はぁ…そこらの妖怪と一緒にしないでくれ」

鬼「竜まで神に近いとは言わんが…普通の生き物よりずっと神に近いんだ」

鬼「だからここ辺りの天気や…草木や水は私の言うことを聞くんだ」

鬼「わかったか?」
エッヘン

桃太郎「う…うん」

桃太郎(下手にこの子を怒らせちゃヤバい)
ガタガタガタガタ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:17:47.80 ID:opb1tZF70
桃太郎「鬼が波や向かい風を静めてくれたおかげで無事に着いたぞ」
ザバーン

鬼「よっと」
ヒョイ

鬼「ふ〜、100年ぶりに鬼ヶ島から出たぞ〜!!」

鬼「一体どのようになっているか、楽しみだぞ」
ドキドキワクワク

桃太郎「あ、鬼!大事な話があるんだか…」

鬼「大丈夫だ。人間のフリは慣れてる」

鬼「ほら、角もとったぞ」
ポン

桃太郎「いや、それもあるんだけど…」

『きゃああああ、桃太郎様よ!!』
『昨日ご覧になられなかったと思ったら、こんなところにいらっしゃったのね!!』
『桃太郎様ぁ〜!!』

桃太郎「げ!!や、ヤバいぞ鬼!!」

鬼「ん?何がだ??」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:19:07.46 ID:opb1tZF70
『それより見て!!あの子!!』
『あら、なんて格好かしら』
『あのボロボロの袴!!しかもあれは男物よ』
『ねえ、あれはかつぎよね…あれは頭からかぶるものなのに袖を通しているわ』
『それにかつぎもボロボロよ』
『何であんな子が…』

桃太郎(あぁー何でこんな早くに見つかるんだよ、まだ服も変えさせてないのに)

ブン

鬼「うわっと!」
ヒョイ

鬼「いきなり石を投げるとは危ないじゃないか」
プンプン

『うるさいわね!!』
『早く桃太郎様から離れなさい、小汚い女め!!』

桃太郎「ちょ、皆やめてくれよ!」

桃太郎「この子は俺の友達なんだよ!!」

『桃太郎様…おいたわしい』
『騙されていらっしゃるわ…早くお救いしないと』

桃太郎「ちょ、ふざけんなよ!!」

桃太郎「こいつはそんなんじゃねえよ!!」

桃太郎(そういや、この子は一般的にかなり危険な存在だった…忘れてた)
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:19:38.08 ID:opb1tZF70
桃太郎「…まあ、それは置いといて…いい加減にしろ、ストーカーどもめ!!」
ジャキン

『いい、皆さん桃太郎様をあの女の手から救い出すのですよ』
『そうよ、そうよ!!』

ザワザワ、ザワザワ

桃太郎「くそ、刀で脅しても全く無効果だ…」

鬼(…私は皆を怒らせるようなことをしたのか?)
ウーン

鬼(はっ、まさかタイを盗んだことを…いまだに!?)

鬼「も、桃太郎、ひとまず逃げよう!!どこに行けばいいんだ!?」
ゲッソーリ

桃太郎「お、おう、こっちだ」
ダダダッ
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:22:38.38 ID:opb1tZF70
桃太郎「はあ…はあ…ここなら…大丈夫だろう」

鬼「おお、そうか、安心安心」

桃太郎「この裏通りに来たのも久しぶりだ」

鬼「ここはすごいな!なんかキラキラしたものがいっぱいあるぞ!」

桃太郎「その光っているのは看板で…」

鬼「クンクン…美味そうな匂いが…」

鬼「お、あれ面白そうだな!!」
フラフラ

桃太郎「おい、気をつけろよ。ここはごろつきや山賊やら、
よからぬ連中がごろごろ…って…あれ、鬼?」

『おい、上玉のねーちゃんよ』
『俺っちと飲みに行かないかい〜』

桃太郎(もう絡まれとるー!!)

鬼「なに!?酒か!!いいぞ!!」

桃太郎(承諾してるー!!)

『いゃっほおおおおおい!!!』

桃太郎「おい、鬼、何勝手に誘いにのってんだよ!!」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:23:36.22 ID:opb1tZF70
バシン

鬼「いたっ!」

『おいおい、こいつは桃太郎様じゃねえかい』
『何だい、やたら美人だと思ったら、英雄様の連れかよ』
チッ

『こんなところに英雄様が来ていいのかい?』
ニヤニヤ

桃太郎「いいんだよ、何が英雄だ。俺だって好きなところに行く権利はあるさ」

『へへっ、まああんたがここによく来てんのは皆知ってるさ』
ガハハハッ

桃太郎「おい…いい加減にしろよ…友に弟分」

鬼「?」

弟分「へいへい、わかりやしたよ、兄貴」

友「ほんと、お前は頭固いよな〜冗談や冷やかしが通じねえ」
ハァ〜

桃太郎「通じんでよろしい」

80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:25:11.49 ID:opb1tZF70
桃太郎「すまんな…こいつらは俺の友と弟分だ…見かけはパーパーでしょうもないバカだが…
まあそんなに悪くはないやつらだ、よろしく頼むよ」

鬼「ほぉ、よく知らんがよろしくな」
ペコリ

友「いや〜それほどでも」
テレテレ

弟分「彼女は、兄貴の恋人ですか?」
ニヤニヤ

桃太郎「ちげえよ、ばーか」

弟分「じゃあ、俺が狙いますよ〜」

鬼「何を狙うんだ?」
キョトン

桃太郎「気にするな、こいつは冗談で構成されている」

鬼「はあ…」
ポカーン
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:25:48.78 ID:opb1tZF70
友「とにかくお嬢さん、酒を飲みに行く前にですね…」

友「まずは銭湯に行ってもらわないとなりませんよ」

鬼「銭湯?」

友「風呂ですよ。貴方、何日お風呂に入っていないのですか??」

鬼「うーん…水浴びなら2、3週間前に…」

桃太郎・友・弟分(きたねぇ)

友「とにかく、臭いが酷いです」
ハナギュー

友「それに着物も変えないと…」

鬼「そうか…この着物、気にいっていたのだがな…」
ショボン

友(ちょ、まじで!?センス悪っ)

友「ま、まあこの俺についてきて下さいよ」
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/07/29(日) 22:26:41.58 ID:opb1tZF70
とりあえず終了
また近日来るぞ
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/07/29(日) 23:06:01.24 ID:Stlz2DNp0
銀○みたいな感じかな
84 :  [sage]:2012/07/29(日) 23:20:24.65 ID:+hSk1RgbP
>>83
なるほど。○玉みたいな感じか
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/30(月) 00:05:25.39 ID:4r7TNDbDO
銀河戦国群雄伝ライとか、キャッ党忍伝てやんでえを真っ先に思いついた俺は
完全に歳がバレる
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/07(火) 21:27:01.48 ID:mIYI8JNE0
>>83,84
おまえら大好きだ

>>85
年齢隠す気無いだろw

-------------------------------------------------------------------

〜銭湯〜

鬼「大きい建物だなー」
ポカーン

友(おい、桃太郎。この子だいぶ世間の感覚からずれてねえか?)
ヒソヒソ

桃太郎(ま…まあな)
ヒソヒソ

弟分(そおっすよ。顔は美人ですけどよ…ちょっと、後ろ姿とか…やまんばっすよ)
ヒソヒソ

友(お前の隣で歩いてるのを見たから面白半分で話し掛けたんだよ。
じゃなかったらこんな格好の女…とても…)
ヒソヒソ

弟分(第一この銭湯の建物の大きさで唖然とするなんて…)
ヒソヒソ

友(お前、あの子どっから連れてきた?余程の田舎者でも…おかしいぞ
もっと大きな街に連れていったら、腰抜かすんじゃないか?)
ヒソヒソ

桃太郎(まあ人に言えぬ事情があってなあ…)
ヒソヒソ

鬼「おい、何をヒソヒソと話してるんだ?」
キョトン

桃太郎「なんでもないよ」
ビクーン
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/07(火) 21:27:44.42 ID:mIYI8JNE0
鬼「それよりはやく中に入ろう」
ワクワクキラキラグイグイ

桃太郎「わ、分かったから袖を引っ張るな」

ワーワーギャーギャー


友「…弟分」

弟分「…なんすか、友の兄貴」

友「…なんか、悔しいな」

弟分「…そうっすね…」

88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/07(火) 21:28:34.71 ID:mIYI8JNE0
ガララララッ

桃太郎「姐さん〜」

姐「おや、桃太郎に友に弟分…勢揃いでどうしたんだい?」

友「姐さん口説きにきました」
ドヤァ

姐「おお、マジでいっとんのかゴルァ」
バキィ

友「すんません…」
ヒリヒリ

姐「で…本当にどうした?」

弟分「風呂に入れてほしい人がいるんっすよ」

姐「へぇ、お客様かい。どこにいらっしゃるんだい?」
キョロキョロ

桃太郎「…こいつです」
チラッ

鬼「私だ」
ドーン

姐(…まさかと思ったけど…やっぱりかい)
ゲッソーリ

89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/07(火) 21:30:44.84 ID:mIYI8JNE0
姐「で、お嬢さんどこに入るの?まさか大浴場じゃ…」

鬼「大浴場?皆で入るところか?そうだな〜」

桃太郎「こいつは1人用で。家族風呂でもいい」

鬼「ちょ、」

桃太郎「ついでに服も貸してやってほしい」

鬼「だから」

姐「代金は弾むよ」

桃太郎「上等だ」

鬼「」
ショボーン

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/07(火) 21:31:44.87 ID:mIYI8JNE0
スマンがここまで
明日か明後日、また来ると思う
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/08/07(火) 21:57:59.71 ID:irOxvrLAO
汚いから大浴場には入れられないんだな
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:31:30.15 ID:rTnGZe5l0
〜風呂〜

鬼「なんだ皆して私を馬鹿にして」

鬼「服の脱ぎ方くらいわかるわ」
プンプン

ガラガラ

鬼「あったかそうだな」
ポチャン

鬼「おわ、熱いぞ!思わず手を引っ込めてしまった」

『いいですか、湯につかる前にか・な・ら・ず・身体を洗って下さいね!!!』
ギロッ

鬼「…体先に洗うのだったな…忘れてた」

鬼「ええと…この白い石が石鹸で…こいつで泡立てるんだよな」
ガサガサ

ワシャワシャ

鬼「お!泡だってきた!」

鬼「ふわふわでさわったら気持ちいいぞ」

鬼「これで体を拭くんだな」
ゴシゴシ

鬼「一通り拭きおわったぞ」

鬼「…」

鬼「もう少し石鹸を使ってもいいかな…」
ワシャワシャ
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:32:44.84 ID:rTnGZe5l0
姐「大丈夫だろうかね?」

友「…わからない」

桃太郎「…多分大丈夫ではないだろうな」

姐「…そりゃそうよね…さっき…石鹸の泡にえらく反応してたから…」

桃太郎「…あいつ、泡で遊んでるだろうな…」
ゲッソリ

弟分「…垢もひどそうっす…」

姐「垢!?」
ガタッ

友「あの子は2、3週間前水浴びしただけだって…」

姐「…」

桃太郎「姐さんどうしたんだよ、黙りこんで」

姐「…あたしに手拭いよこしな」

友「姐さん…ま、まさか」
ガタガタ

桃太郎「…どうぞ」

姐「垢だらけなんてあたしは許さないね。綺麗にさせてくるから」
スタスタ

バタン
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:33:38.98 ID:rTnGZe5l0
友「ヤバイ…ヤバイ…」
ガタガタ

桃太郎「なんでそんなに怯えてんだよ」

友「姐さんの垢すりはヤバイ…」

桃太郎「まさか、たかが垢すりだぞ?」

友「…幼なじみ覚えるよな」

桃太郎「勿論」

弟分「幼なじみさん、可愛いっすよね〜」
ニヤニヤ

友「あいつは面食いだから諦めろ、弟分」

弟分「さらっと酷いこと言わんで下さい」

友「とにかくあいつさ、どういう流れでそうなったか知らねえが、
一回だけ姐さんに垢すりしてもらったらしいんだ」

桃太郎「はぁ」

友「…3日間風呂に入れなかったらしい」

桃太郎「…どうして」

友「…姐さんの垢すりが原因で、お湯がしみて我慢ならなかったらしいぞ」

桃太郎「一体どれくらいの力を入れたらそうなるんだよ」

友「知るか。…とにかくあの子、泣きながらでてくるぜ…」

95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:34:18.94 ID:rTnGZe5l0
弟分「…」
ボンヤリ

----弟分の妄想----

姐「さあ、こっちに来なよ」

鬼「…はい///」

姐「だいぶん汚れてるじゃないか…どうかい、気持ちいいかい?」

鬼「はい…あっ、そこは…だ…」

姐「なんだい?身体中汚れてるんだからいいじゃないかい」

鬼「はあっ…ら、らめぇ!!」

-------------------------------

弟分「…」
ハアハア

友「…お、おい、弟分…どうした」

弟分「…百合…いいっすね」
ハアハア

桃太郎「…一体どんな妄想をしてたんだ…」

96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:35:09.73 ID:rTnGZe5l0
鬼「…この泡…美味しそうだな…」
ジュルリ

鬼「…少しくらい」
パクリ

鬼「…っつ!に…苦い!!」

鬼「た…たまらん、見かけに騙された」

鬼「ぐっ、ぐへっ、ぐへっ」
ゲホゲホ

鬼「な、涙まで出てきたぞ」
ゴシゴシ

鬼「ウギャアアアアア」

鬼「はううう、しみるううう」

ガララッ

姐「ちょ、大丈夫かい?」

鬼「た、助けてくれええええ」

姐「ほら、顔の泡を落としてやるからじっとしな」
ジャバジャバ

鬼「はあ…はあ…まだヒリヒリするぞ…」
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:35:55.96 ID:rTnGZe5l0
姐「そりゃあの量の泡が目に入ったんだ。痛かっただろうよ」

姐「ま、しばらく我慢しな」

鬼「それより、どうしてここへ?私はそんなに大きな声を上げてたか?」

姐「いや。あんた汚いから垢すりしてやろうと思ってね」

鬼「お、かたじけない」

姐「ほら、こっち来て座りな」

鬼「…風呂場に椅子とは…」

姐「…いつの時代に生きてんだいあんたは」

98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:36:28.34 ID:rTnGZe5l0
姐「よし、じゃ始めるよ」
ゴシゴシ

鬼(…正直、人間と思えないほどの力だ…背中が痛いぞ…)

姐「…なんなんだい、この垢の量は…」
ウゲッ

鬼「そういわれてもな」

姐「これは酷い。あんた、今まで風呂入ったことないだろ」

鬼(…150年前なんていえない)

鬼(ああまずい…猛烈に強いぞ…)

鬼(鬼の私すら痛いのだ…生身の人間がこの力に耐えられるとは思えん)
ヒイー

姐「…あんた、垢で肌の色が変わってるじゃないかい!」
ボロボロゴシゴシ

姐「…足や腕もかしな…」

姐「普通はしないが…こいつは緊急事態だ…」

姐「…流石に前や太ももあたりは自分でやんな」

姐「…顔もね」
ギロッ

鬼「わ、わかったぞ…」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:37:26.48 ID:rTnGZe5l0
姐「」
グデーン

桃太郎「…姐さん、汗だくだけど…」

姐「…とんでもない子だったよ…」

姐「あの垢の量…びっくりしたね」

桃太郎(…そりゃ最低100年風呂入ってないもんな)

桃太郎「とにかく…姐さん、お疲れさま」

姐「…もうしばらくあたしに話し掛けないでおくれ」

桃太郎「…はい」
ビクビク


バタン

友「…どうだった」

桃太郎「話し掛けないで…だとよ」

弟分「…静かにしたほうがよさそうっすね…」

友「くわばらくわばら…」
ブツブツ
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:38:01.18 ID:rTnGZe5l0
鬼「上がったぞー」

弟分「今あがったんすか…よく逆上せないっすね…」

友「従業員の人が頻繁に大丈夫か声をかけてたらしいが…
いつも元気に返事を返してたらしいぞ…ほんとに人間か…」

桃太郎「…姐さんが垢擦りから帰ってきてからだいぶ経ってるしな…」

桃太郎(…鬼って逆上せにくいんだな)
ボーッ

鬼「貸してもらった着物だ、どうだ」
ドヤーン

友「…おい、まじか…」

桃太郎「…」
アングリ

弟分「!?」

鬼「み、皆してなんだ?そんなに似合わんのか!?」
アワアワ
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:38:34.49 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「…そんなことねえよ…それよりほれ、コレのめよ」

鬼「…泥水みたいだが…」

桃太郎「いいから。美味いぞ」

鬼「うむ…桃太郎の言うことだ、間違いない」
ゴクッ

鬼「甘いぞ!!」

鬼「…」
ゴクゴク

鬼(…石鹸と大違いだ…これからは見かけに騙されないようにせねば)

桃太郎(…可愛いな)


友「…あの女…なんなんだ」

弟分「…後ろ姿はまさにヤマンバだったし…まあ顔はよくみれば…ってくらいが…」

友「…風呂と服であんなに変わるもんなのか…」

弟分「…どんだけ汚れてたんすかね…
あんなに色白だから普通の肌色に見えただけっすよね…」

友「…とにかく桃太郎爆発しろ」

弟分「…同意っす」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:39:26.71 ID:rTnGZe5l0
姐「お、あがったかい」

鬼「おお、垢すりかたじけない」

友(…そういや、垢すりしてもらったんだよな…どうしてこんなにピンピンしてんだ…?)

桃太郎(…鬼だから姐さんの垢すりくらい平気なんだろうな…)

姐「…にしてもあんた…こんなにべっぴんなのに今までどれほど…」

鬼「お世辞がうまいな、私をほめたところで何も出んぞ」

姐「いやいや…これは本心だけどねぇ」

姐(ま、さっきまであの見かけだった子にいってもこの反応が当たり前か…)

103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:39:57.66 ID:rTnGZe5l0
鬼「さ、酒を飲みに行こう!!」

友「おお、忘れてたけど…ちょっと…」

鬼「何がいかんのか?」

弟分「…その見かけじゃ、逆に…なぁ」

友「さっきはネタ的にいけそうだなと思ったんだが」

鬼「いいじゃないか、行こう、行こう」
ユッサユッサ

友(ぐわあああああ、何だこの力!?)

友(よ、酔う、酔うくらい揺らされてるよ)
ウエッ

友「わ、分かった、から、ゆ、揺らすな」

鬼「やったぞ!」
キラキラ

友「うげぇ…」

弟分(…ご愁傷様)
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:40:25.69 ID:rTnGZe5l0
鬼「」
ポカーン

桃太郎「…お〜い?」

鬼「」
ポカーン

桃太郎(ダメだ、人口密度の高さに圧倒されている)

友「…連れてきてよかったのか」

弟分「ま、まあ本人が望んだことですし…」

鬼「す…すごいんだな、人間は…」

桃太郎「…俺からみたらお前の方が凄いわ」

鬼「…酒、飲めるのか…本当に?」

友「おう。安心しな、今注文するから。そこに座れよ」


鬼「こんなふうに座敷が分かれてるのか…」

友「…普通のことじゃないか?」

鬼「ふーん…」

桃太郎「酒が来たぞ。ほれ」

弟分「おお、うまそうっすね」

鬼「酒だ酒だぁー!」
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:40:52.91 ID:rTnGZe5l0
---数時間後---

友「ひくっ…まだ飲めんのかよ、こいつ」

桃太郎「俺はもうダメだ…うえっ」

弟分「zzz…」

鬼「もう一杯」

店員「お…お客様、もうおやめに…」

鬼「…」
ウルウル

店員「…すみません、だからそんな目で見ないでください」



鬼「…もう2人とも飲まんのか?」

友「くそっ…まだ平静を保っているだけマシと思えよ…」
ウゲェ

桃太郎「ぐ、俺トイレいってくるわ…」
オエェ

鬼「もう酔ったのか…残念だ」
グイッ
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:41:18.98 ID:rTnGZe5l0
ワーワー、ワーワ

鬼「ん?」

鬼「なんだなんだ?」

『やろー!やりやがったな!!』
バキッ

『るっせー!!お前からだろ!!』
ドカッ

鬼「お、喧嘩だ!」

鬼「私は殺しはあまり好かんが、喧嘩は好きだ!!いってくる!!」

友「ええそうですかって…ええ!?」

友「ま、まて!!酔いにまかせていくんじゃない!!」

鬼「おーい、混ぜろー!!」
ピョン

『ああ!?…って、美人じゃねえか』

『姉ちゃんは引っ込んでな。俺は美人の顔をひっぱたく気にはなんねえよ』
ヒック

『てめえ、かっこつけやがって、気持ち割い、反吐がでるわ』

『うるせえ、てめーこそ気のきくことくらいいえねぇのかよ、ダセえな』

『うぜえよ』
バキッ

鬼「ほっ」
グッ

鬼「やっ」
バーン

『…投げ飛ばした』
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:41:48.51 ID:rTnGZe5l0
『…女ぁ、こっちが手出ししねえからってよお!!』
ブン

鬼「そい」
ヒラリ

鬼「ホイ」
バキッ

『ぐへぇ』
キュウ

鬼「さ、誰でもかかってこい!」

桃太郎「何がかかってこいだ、馬鹿野郎」
バキッ

鬼「…痛いぞ」

桃太郎「そりゃそうだ、殴ったんだからよ」

桃太郎「何一方的に投げ飛ばしてんだ、お前は。明らかに加害者だぞ」

桃太郎「ほんと、すみませんでした」
ペコペコ

『お…おう、き…気にすんな』
ガクガク

108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:42:18.10 ID:rTnGZe5l0
友「…うえっ、」

弟分「…zzz」

桃太郎「…重い、俺の家こいつに肩を貸すのか」

鬼「私なんか弟分どのを背負っているんだぞ、つべこべ言うな」

桃太郎「…なあ、鬼」

鬼「なんだ」

桃太郎「今夜…どうするつもりだ」

鬼「どうするって、泊るぞ、お前の家に」

桃太郎「…だろうと思ったよ…」
ゲッソリ

109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:42:46.37 ID:rTnGZe5l0
キジ「ゲホッ、ア、モモタロウノヤツダ」

サル「オイ、オニチャンモイッショダ」

イヌ「アラアラ、トモトオトウトブンダ、ヒサシブリーッ」

友「…よお」
ウエッ

弟分「zzz」

桃太郎「いいか、鬼、こっそり移動しろよ、こっそり」

鬼「よしわかった」

コソコソッ、コソコソッ

サル「キャアーモモタロウカエッテキタァ―!!」

イヌ「オジイサマーオバアサマー、モモタロウガオンナノコツレテカエッテキマシタヨー!!」
バタバタ

桃太郎「ごるぁあああああ!!!!てめえらあああああ!!!」

110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:43:15.09 ID:rTnGZe5l0
ばあ様「桃太郎、私は心配だったのですよ…それがまあなんと…」

桃太郎「いえばあ様…誤解です」

じい様「お前は昔から理想の高い奴だったもんな」
ガハハハハッ

桃太郎「いえ、決して理想は高くは無いですよ。
ごく普通の暮らしを求めているのです。だからこれは誤解で」

ばあ様「じい様良かったですねえ、こんな可愛らしい娘が出来るなんて…」

じい様「ああ…これから毎日福眼じゃあ」

桃太郎「いや、どうしてそんな話に」

ばあ様「お嬢さん、これからよろしくねぇ」

じい様「いやあ、わしゃ生きてて良かった。
こんな美人な娘さんと暮らすなんて夢のようじゃ」

鬼「暮らす…これからここで暮らしていいのか?」
パアアッ

ばあ様「もちろんですよ。お嫁さんに来てくれるんですからね」

じい様「今日はどこで寝るんじゃ?」

桃太郎「話しきけっ!!」
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:43:52.73 ID:rTnGZe5l0
…………………

ばあ様「お嬢さん、随分と苦労なさったのねぇ…」
ポロポロ

じい様「全くじゃ」

桃太郎(…鬼ヶ島に捨てられて今まで鬼として暮らしてきた…というウソをついて
鬼が嫁に来たわけじゃないということにしたが…)

鬼「別に大変だったわけじゃないぞ」

桃太郎(…鬼が人間にばれたらまずいという自覚があって良かった…)

桃太郎(話にテキトーにだがあわせてくれる)

ばあ様「まあとにかく家で暮らしなさいな」

じい様「そうじゃ、一通りのことは教えてやるぞ」

鬼「かたじけない」

桃太郎(結局すむのには変わりないのか…)
ガクン

112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:44:19.55 ID:rTnGZe5l0
---次の日---

鬼「うおお!!」
トントン

ばあ様「こうですよ、気をつけてね」
ニコニコ

鬼「分かったぞ!」
トントン

桃太郎(朝から何やら騒がしい…)
ネミー

友「ああ…気持ちわりい…」
ムクッ

桃太郎「お、起きたか」

弟分「うえぇ」
ムクッ

桃太郎「人の家で吐くなよ。早く自分の家に帰れ」

弟分「…薄情なこと言わんで下さい…」
ウゲェ


鬼「出来たぞ!」

ばあ様「はじめてにしては上手いねえ」

鬼「ほんとか!」

桃太郎「ん?何作ったのか?」

鬼「味噌汁だ!」
ドヤァ

じい様「おお、美味そうじゃないか。早速朝飯をいただくとするかのぉ」

113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:44:50.57 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「…じい様やばあ様はいいにしても…何で二日酔いがここにいるんだよ」

友「そりゃあ…ね」

弟分「美人の手作り料理を逃すなんて、そんなアホな真似はしねえっすよ」

弟分「それに、おばあさんの料理は美味しいですからねえ」

友「そういうこった」

ばあ様「あらあら、誉めても何も出ませんよ」
ニコニ

桃太郎(…この2人はこいつが鬼と知ったら、どうするつもりなんだろうか…)


イタダキマース

鬼「どうだ?どうだ?」
ソワソワ

桃太郎「ん、美味いんじゃないか?」

友「おう、普通に良いじゃん」

鬼「わはは、私だってやればできるんだぞ!」

桃太郎「…ばあ様の教え方が上手だっただけだろうが」

ばあ様「かわええのお」
ニコニコ
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:45:19.06 ID:rTnGZe5l0
じい様「そうそう、今日はばあ様と鬼ちゃんと三人で街へ行くんじゃ」

桃太郎「街へ?」

じい様「案内をしようと思ってな」

ばあ様「ただ午前中はまだ私が何かしら仕事があるから桃太郎は家の中を案内してやりなさいね」

桃太郎「はあ…」


友「じゃあな〜」

弟分「朝ごはん、御馳走様でした」

桃太郎「…ふう」

桃太郎「じゃあ、あんまり案内する所は無いが、家の中をまわるぞ」
スタスタ

鬼「おお!!」
ニコー
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:45:51.67 ID:rTnGZe5l0

………

桃太郎「ここが…で…」

鬼「…おい、あれは何だ?」
ツンツン

桃太郎「ん?あ、あれは家に代々伝わる家宝の太刀だよ」

桃太郎「なんとか島で…先祖がとってきたとか何とか…それがどうしたか」

鬼「…いや、立派だったからな」

桃太郎「そうか。次いくぞ」

鬼「…」
ジーッ

116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:47:29.05 ID:rTnGZe5l0
鬼「じゃあいってくるぞ〜!」

ばあ様「まあ早く帰ってきますよ」

じい様「留守を頼んだぞ」

桃太郎「はいはい。じゃあ気をつけて」

バタバタバタ

桃太郎「…ふーっ…ようやく穏やかな時間がやってきたなあ…」
グデーッ

桃太郎「畑仕事でもするか…」
ムクッ

桃太郎「そういえば…鬼のやつ、太刀をじっと見てた気がするが…」

桃太郎「ま、気のせいか」
スタスタ




鬼「ただいま〜」
ドサッ

桃太郎「おかえりって…一体何をそんなに…」

ばあ様「いやあ、少しフィーバーして、ねえ」
チラッ

じい様「そうじゃ、まあそれ以上に皆がオマケといっていろんなもの寄越すからな」

鬼「いや〜、皆ほんとに気前がいいなぁ〜」
ニコニコ

桃太郎(…顔が良いって、得だよな…)
シミジミ

117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:48:05.82 ID:rTnGZe5l0
ばあ様「今日は久々の遠出で疲れたから、出前でも頼みましょう」

鬼「出前?」

ばあ様「まあ見ていたら分かりますよ」

鬼「ほお…」


配達員「…円です」

じい様「はい、どうぞ」

配達員「ありがとうございます!」
パタパタパタ

鬼「…わざわざ頼んだものを持ってきてくれるのか…」

ばあ様「ああいう風にしてお金を払えるし、年寄りには便利なシステムでねぇ」

じい様「喜べ!今夜は寿司じゃあ!!」

桃太郎「奮発したなぁ」

ばあ様「なあに、そんなに高い寿司じゃないさ」

じい様「高かろうが安かろうが寿司にかわりは無いわ、早く食べるぞ!」

鬼(…寿司か…)

118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:49:05.16 ID:rTnGZe5l0
鬼「美味いぞ!!」
ムシャムシャ

ばあ様「あら、お寿司は初めてかい?」

鬼「ああ、こんなに美味いもんがあるんだなあ」
シミジミ

鬼(本当は寿司くらいは食ったことはあるけど…)

じい様「寿司を食べたことがないとは、あんた、人生の九割損しておるぞ」

桃太郎(九割はいいすぎだろ…)

鬼「」
ガツガツ

桃太郎「…話しきいてねえ」
ハッ

桃太郎「…トロがない…」
ガーン

鬼「トロ?あ、ここにあった奴か?すまん、私がさっき全部食べたわ」

桃太郎「」

119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:49:34.02 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「…鬼が来て数日…」

桃太郎「まあ家事にもだいぶ慣れたようだな…案外物覚えはよさそうだ」

ガラガラガラ

桃太郎「おや、姐さんどうしたんですか」

姐「ふふふっ…あの女の子に用があるんだよ」

桃太郎(なんかやな予感…)

姐「連れてきてくんないかい?」

桃太郎「まあ…いいですよ。鬼ー、ちょっと来い」

鬼「何だ」
ヒョイ

姐「…何だい、本当にあの時の子かい?」

桃太郎「一応、そうですが…」

姐「化粧してるからさっぱりわからなくなってたよ、本当に綺麗になったじゃないかい」
ホォーッ

姐「そんな美人なあんたに頼みたいことがあるんだ」

鬼「?」
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:50:00.70 ID:rTnGZe5l0
姐「うちの店で働いてくんないかい?」

鬼「働く…?」
キョトン

桃太郎「…」
ビックリギョウテン

姐「うちの店の受付の子がさ、結婚して仕事辞めちまったんだよ」

姐「給料もちゃんと払うからさ、うちの看板娘になってくれよ」

姐「あんたなら十分すぎるくらいさ」

桃太郎「姐さん…あんただって美人な部類だぞ…」

姐「ふっ、私はもう歳だ…それに客だって若い子が欲しいだろうよ」

姐「仕事の内容だって別にやらしいことをするわけじゃない。ソープじゃないからさ」

姐「店頭に立って、代金を受け取るだけでいい」

姐「この通り、頼むよ」
ペコッ

桃太郎「…姐さん、こればっかりは…」

鬼「いいぞ!」
グッ

姐「助かった!これで客も増えるぞ!」

桃太郎「いや、だから」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:50:26.46 ID:rTnGZe5l0
鬼「仕事か…面白そうだな!」

姐「あんまり面白くは無いけどね」

鬼「…そうとは思えないが…」

桃太郎「ねえ、何で皆俺を無視すんの?」

――――――――――――


鬼(桃太郎、ついてくるなよ!)

姐(そうさ。あんたはじゃまだ)

桃太郎(…なんて言われたが、ついていかないわけがない)

桃太郎「なんせ、あれは本物の鬼だからなぁ…まあ姐さんにも嘘ついたけど」
コソッ

姐(…で、………)

鬼(…おう……よし)

桃太郎(…もう立ってるし…大丈夫なのか?)
コソッ

桃太郎(あ、客だ)


客「おや、随分べっぴんさんだね、お嬢さん新人さんかい?」

鬼「ああ。私は今日から働くことになったんだ」

客「ほお…敬語じゃないとは…」

鬼「はっ、す、すまない…じゃない、すみません」
ペコッ
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:50:53.47 ID:rTnGZe5l0
桃太郎(…意外とまともじゃないか)
コソッ

客「はははっ、気にせんでいいよ。名前なんて言うんだい」

鬼「鬼だ」

客「鬼??」

鬼(…しまった、女と答えねばならんところだった)

客「…」
ジーッ

客「面白いなお嬢さん」
アハハハハハッ

鬼「え…?」

客「こんな綺麗な鬼がいてたまるかい」
ハハハッ

客「敬語を使わん、鬼という名の、世にも絶世の美女がいる銭湯」

客「いいねえ、いい話のネタになりそうだ」
スタスタ

鬼「…?」

桃太郎(…姐さん、これを狙ってたのか…)
ドヨーン
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:51:20.48 ID:rTnGZe5l0
鬼「いらっしゃい」

客1「よお、鬼ちゃん、今度遊びにいかないかい?」

鬼「そうだな…焼き鳥60本食べに連れてってくれるならな」

客1「冗談じゃねえ、金が無くなって飢え死にするぜ」


客2「おい、垢すりしてくんねえか」

鬼「よし、いくらでも払うな」
ニヤリ

客2「…冗談だよ、一回あんたが本気にしたせいで破産しかけたことがあるからな…」
トオイメ

鬼「ほれ、大浴場のロッカーのカギだ」

客2「ありがとよ」


鬼「いらっしゃい」

ガキ「おーい、鬼、角出せ〜」

鬼「やだね、もったいない」

124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:51:57.53 ID:rTnGZe5l0
ガキ「ちっ、ケチ!」

鬼「ケチじゃない。お前が風呂入るなら見せてやる」

ガキ「くっそ、風呂とか好きじゃねえし」

親「こら、サッサと家族風呂いくぞ。店員さん、はいこれ」

鬼「家族風呂1時間分の券か。ほら、カギだ。いっていいぞ。」

親「いつもこの悪ガキがすみませんねぇ…貴方に生意気なことばっかりいうんですが
本当はいつも貴方に会いたがっているんですよ」ペコペコ

ガキ「う、うるせえ、来てやんねえと、寂しいかなと思って、来てやってるだけだい!」

鬼「気にする必要なんて全くないぞ。別に寂しくもないしな」

ガキ「ちぇっ、なんだよ。嫌なやつだな」

鬼「ほお、私を怒らせるとは、またもや私と勝負するか?次は何だ?」

ガキ「よしっ…次は…ポ○モンだ!」

鬼「よし来た、今度の日曜にここで待ってるぞ。」

桃太郎(…働き初めて2ヶ月目だが…凄い人気者?になってる…)
コソッ

桃太郎(…なんか、子どもが自分の元を去った気分だ…)
ポンッ

桃太郎「あ、姐さんか…びっくりした」

姐「あんた、鬼ちゃんが気に何のかい?」
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:52:36.06 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「別にそういうわけじゃ…」

姐「早くアプローチしないと、あの子とられちまうよ」

姐「鬼ちゃん目当てでここに来る客はごまんといるんだからさ」
ニヤニヤ

桃太郎「いや、ほんとにそういうわけではないです…」

桃太郎(鬼は可愛いけど…恋愛とは激しく何かが違うんだよな…)




ガラララッ

鬼「ただいま」

ばあ様「お、どうだったかい?」

鬼「面白かったぞ、こんな客がいたんだが…」
バタバタ

じい様「…桃太郎」

桃太郎「なんでしょうか」

じい様「あの子を本気で嫁にしようとは思わんかい?」

じい様「家事もだいぶん慣れてきて、ばあ様もだいぶ仕事がへって助かっておるし、
2人とも仲が良い。」

桃太郎「…そうは言われましても…」

じい様「わしらも先は長くはないんじゃ…お前の子どもが見たい」

桃太郎「…」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:53:38.21 ID:rTnGZe5l0
桃太郎(…困ったぞ…いまさら本当に鬼でしたともいえない)

桃太郎(今俺は、例えはあまり良くないが、
他の動物と結婚しろといわれているようなもんだ)

桃太郎「うーん…このまま無視し続けるのか…」

鬼「おい、桃太郎」
ヒョイ

桃太郎「ん、どうした?鬼」

鬼「私はお前の嫁になるのか?」

桃太郎「…はあ!?」

鬼「いや、ばあ様がそろそろ本当に嫁になれと」

桃太郎「…」
グラーン

鬼「いや、別に私としてはどうでもよいのだが…」

桃太郎「ああそうですかって…ええええ!?お前、頭大丈夫か!?」

鬼「大丈夫だ」

鬼「だって、今まで通りに暮らせばいいんだろ?」

桃太郎「ま…まあそうだが…」

鬼「私は楽しいからな、かまわんが」

桃太郎「だけど…子どもとかは…」

鬼「あ〜、諦めるしかないな」

桃太郎「そうか…」
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:54:07.69 ID:rTnGZe5l0
鬼「ま、私を恋愛対象として見れないのはよくわかる、しかしな…」

桃太郎「何だ?」

鬼「…じい様とばあ様、2人とも先は長くは無い」

桃太郎「…」

鬼「その2人がな、さっき頭を下げて私にこういったんだ、本気で嫁に来てほしいと」

鬼「…私だって何度も反対した。正直子どもだって産めないだろうといった」

桃太郎「…」

鬼「そしたらな、こういうんだ」

鬼「…桃太郎が嫌いかと」

桃太郎「…で」

鬼「嫌いではないといった」

桃太郎「…そうか」

鬼「…お前が酷く楽しげにしているといっていた…」

桃太郎「え?」

鬼「お前は捨てられてたせいか、いつもつまらなそうにしてたのが、
最近は楽しげに見えると」

桃太郎「…」

鬼「だから、このまま暮らしてほしい…だと」

桃太郎「…お前はなんて答えたんだ?」

鬼「桃太郎次第だ、といった」

桃太郎「おいおい…マジかよ」

鬼「お前が全部決めろ。私には一切の権利が無いからな」

桃太郎「…おい、鬼…要するにだ…」

鬼「ん?」

桃太郎「お前は嫁に来てもいいということか!?」

鬼「よくなかったら、こんな話するわけがないだろう」

鬼「今まで会った人間の中でお前が一番親切だったしな」

桃太郎(少し嬉しい…が、何とも言えない気分だ…)
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:54:47.25 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「…冷静に考えてみろ…」

桃太郎「まあ鬼は…正直性格も良いし…可愛いし…地味に物覚えも良いが…」

桃太郎「しかし鬼だ」

桃太郎「鬼だ…それが問題だ…」

桃太郎「…でもじい様とばあ様が頭を下げて頼みこむなんて…」

桃太郎「…」



ムクッ

桃太郎「…うう、気づいたら寝てしまっていた…」

桃太郎「ん…?明りが??」
ソーッ
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:55:15.82 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「あ!?」

鬼「zzz」

ばあ様「zzz」

じい様「zzz」

桃太郎「何で3人ともこんなところでふとんもひかずに…って、ああー!!!」

桃太郎「こいつらっ…俺に秘密ですき焼き食ってら!!」

桃太郎「酒も飲んでるし…何で寝る前にだよ、ヘビーすぎるだろ!?
鬼はまだしもじい様とばあ様は寿命縮むだろ!!!」
バアン

桃太郎「起きろっ、おきんかこの野郎!!」
ドンドン

桃太郎「ダメだ…おきる気配が無い…」

桃太郎「…こうして見ると、ほんとに親子みたいだな…」

桃太郎「…掛け布団でもとってくるか…」
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:55:47.11 ID:rTnGZe5l0

じい様「ほ、本当か!?桃太郎!!」

桃太郎「ま、まあ…」

じい様「やったぞー!!!ばあ様やったぞおおおお!!!!」

ばあ様「よかったですねえ、安心しました」
ホロリ

鬼「…良かったのか、お前は」
コソッ

桃太郎「何がだ?」

鬼「お前は人間だ、普通の女を嫁にし、子どもを成す…私にはそれが出来んぞ」

桃太郎「いいさ。俺はガキが嫌いだ…それに2人がこんなに喜んでるんだ」

鬼「…」

桃太郎「大丈夫さ、俺だって嫌々こんなことは言わねえよ」

鬼「…そうか、そうだな」
ポツリ

桃太郎「…鬼、どうした?」

鬼「いや…何でもないさ」

131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:56:21.14 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「…嫁にもらうといって少し経ったが、別に普通の毎日だな」

鬼「そうだな、お前への投石が増えたがな」

桃太郎「…鬼、お前だって女から呪いの手紙をもらっている癖に」

鬼「投石よりはマシだ」

桃太郎「俺は手紙の方が嫌だ」

ワーワー、ガヤガヤ

桃太郎「なんか…外が騒がしくないか?」

鬼「…そうだな」

ドンドン!!

桃太郎「おや、誰か来たようだ」

鬼「私が行く」
スタスタ


鬼「どちら様で?」
ガチャッ

「私どもはお殿様の側近です」

鬼「と、殿様!?」
アワワワ

側近「今回も桃太郎殿にお頼み申したいことがございますので」

鬼「す、すぐに連れてきます」
バタバタバタ

じい様「どうしたんじゃ?」

鬼「と、殿様の使いが!!」

じい様「ちっ、またかの…桃太郎ー!」

桃太郎「なんだー」
スタスタ
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:56:51.76 ID:rTnGZe5l0
じい様「殿様の使いじゃ」

桃太郎「はあ…今度は何をすりゃいいんだよ…」
トコトコ

桃太郎「何ですか」

側近「桃太郎殿、もう一度この国をお救い下さい」

桃太郎「…で、今度は何ですか」

側近「…鬼の軍勢が攻めてくると…」

桃太郎「はあ!?」

側近「で、総大将に…」

桃太郎「…断る、俺は大将なんて出来ん」

側近「…そこを何とか」

桃太郎「いやだ」

側近「…それならこちらも手があります」

側近「すぐさまここの付近の村、それに街を取りつぶし、村人を…」

桃太郎「わかった、やるからもう帰れ!!」

側近「一週間後、お迎えにあがります」

133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:57:26.77 ID:rTnGZe5l0
鬼「…何だと、本当なのか」

じい様「奴は昔から腕っ節が人並み以上だったもんで、妖怪退治をさせてれてるんじゃ」

鬼(…それで鬼ヶ島へ来たのか)

じい様「嫌々やっているのだが、村人やわしらを酷い目に遭わすと脅すのでな」

鬼「…そんなことが」

ばあ様「どうさなったの?」

じい様「またじゃよ…」
ハアッ

ばあ様「…まさか」

鬼「…」

134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:57:55.81 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「ではいってくる」

じい様「気をつけてな…」

ばあ様「…ようやく…穏やかな毎日に…」
グスッ

桃太郎「仕方ないさ、俺しか頼る相手がいないんだから。いつも通り帰ってくる」

鬼「…」

桃太郎「…じゃあ」

ザッザッザッ

鬼「…」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:58:26.95 ID:rTnGZe5l0
鬼「…じい様、ばあ様」

じい様「どうしたんじゃ?浮かない顔をして」

鬼「謝らないといけないことがある…」

ばあ様「なんですか?いきなり」

鬼「実は…」
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:58:59.05 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「ここが本軍か」

側近「はっ、数日のうちに、鬼の軍隊がこちらから上陸する予定です!」

桃太郎「…随分急だな、用意は出来てるのか?」

側近「急いで兵を集めました」

桃太郎「…どうせ一般人ばかりなんだろ」

側近「…」

桃太郎「ま、俺は皆が生きて帰れるようにしっかり指揮をとるわ」

『敵が来たぞー!!』
『鬼の集団が、雷雲と共にくるぞー!!!』

桃太郎「はあ!?、聞いてねえよ!?」

側近「そんなバカな!!」

桃太郎「ちっ、早く兵を集めろ!!それに住人を避難させろ!!」

側近「はっ」

桃太郎「弓矢隊の準備は出来てるのか!?」

「はっ、今定位置についているところです!」

桃太郎「そうか、鬼たちに向かって火のついた矢を放つように指示しろ」

「わかりました!」

ワーワー、ワーワー

『だめだ、効かねえ』
『結界みたいなのが張ってあるぞ!!』
『まっすぐ城へ来るぞ!!!』

桃太郎(くっ…)

ドオオオオン

赤鬼「ついたぞ」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 22:59:31.79 ID:rTnGZe5l0
青鬼「はあっ…ひと暴れさせてくれよ…お頭」

『…なんていう大きさの鬼達だ…』
『こいつらのお頭って…どんな奴だ…』

大鬼「お前ら、道を開けろ!!お頭がお頭のお通りだ!!」

ザッ!!

桃太郎(…あの鬼達が一斉に道を…)

ゴゴゴゴゴゴ

桃太郎(…なんだかこの気…昔感じたことがあるような)

『あれが…』
『鬼どもを束ねる…頭』

桃太郎「…」

鬼「…桃太郎」

桃太郎「…そっか」

138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:00:04.84 ID:rTnGZe5l0
鬼「…」

桃太郎「…この太刀は、俺の家の家宝の…」

鬼「そうだ。昔、お前らが私の父を殺した時に奪っていったものだ」

桃太郎「…お前の親父…」

鬼「そうさ、それまでは息を潜め静かに暮らしていたのにお前らが突然きたのさ」

鬼「…桃太郎は2人いた…お前と、あともう1人…」

桃太郎「知っている。伝説の英雄の…」

鬼「こっちでは最悪の極悪人だ。」

鬼「お前らが忘れても、こっちは忘れてはいない」

鬼「だって、お前ら人間よりも何倍も生きるからな」

鬼「私は父の跡をついでからずっと、復讐を目論んでいた」

桃太郎「…最近やけに妖怪が出てきていたのは…」

鬼「そうだ、全て私が命令してやらせた」

鬼「鬼ヶ島にお前が来た時、私はお前を生かす気なんて無かった」

桃太郎「じゃあなんで俺を殺さなかった」

鬼「お前から父の太刀の気が流れてきたからさ」

桃太郎「…」

鬼「だからお前を油断させて、
太刀を取りかえすついでに偵察がてら街へ行くことにしたのさ。」

桃太郎「あの時の鬼の首は…」

鬼「ふっ、首をはねられたくらいで鬼が死ぬわけは無いだろう」

桃太郎(…普通死ぬわ)

鬼「…だけど」
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:00:33.10 ID:rTnGZe5l0
鬼「気が変わったんだ」

桃太郎「え」

鬼「…人間を攻めるのを、やめる事にした」

桃太郎「どうして」

鬼「結局…鬼も人も変わらないじゃないか」

鬼「鬼だって、人だって、何も変わらん」

鬼「男は乱暴者だし、女は嫉妬深いし、ガキは生意気だ」

鬼「でも…お前みたいな奴や、じい様、ばあ様…そんな人間だっている」

桃太郎「…」

鬼「こっちだって同じだ。悪い奴もいればいい奴もいる」

鬼「私の父を殺した奴らは…もう遠い昔に死んでしまった。私が殺したからな…」

鬼「…もう…いまさらここを滅茶苦茶にする気は無い」

桃太郎「鬼…」

鬼「おい、ここの城の主をよべ、桃太郎」

桃太郎「わかった」
スタスタ
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:01:02.75 ID:rTnGZe5l0
殿「ひっ…」
ビクビク

鬼「…お前が、殿か」

殿「ひっ、は、はい、お、お助け…」

鬼「…情けない奴め…」
ギロッ

殿「ヒイイッ」

鬼「…運が良かったと思え、お前を殺すつもりは無い」

鬼「かわりに2つ約束ごとをしよう、殿様よ」

殿「…」
ガクガク

鬼「まず、お互いに平和に生きよう」

鬼「俗に言う不可侵条約だ。お前は意味がわかるか」

殿「」
コクコク

鬼「その次は、桃太郎を妖怪退治に駆り出すな」

鬼「村の人を人質にとるのをやめろ」

鬼「何かあったら私が責任をもってその妖怪を退治する」

鬼「…どうだ、安いもんだろう…」

鬼「だけど…これを破ったら…どうなるか分かっているな…」
ギロッ

殿「は、はいいっ」
ビクビク
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/09(木) 23:02:02.94 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「鬼…」

鬼「じい様と…ばあ様には、悪いことをした」

桃太郎「…本当のことをいったのか…」

鬼「ああ…2人とも困った顔をしていたよ…」

鬼「何回か謝られたと、ごく普通に見送られてしまった…」

桃太郎「…お前、これからどうするのか?」

鬼「…私が戦争をいきなり取りやめたからな、少し混乱しているんだ」

鬼「人間を憎んでいる鬼は多いんでな」

鬼「それからどうするかは…また考える」

桃太郎「そうか…」

鬼「あの日々は楽しかったぞ、これは本当だからな」

桃太郎「…正直、俺も楽しかったぞ」

鬼「ふっ、また会いに行こうとおもう」

桃太郎「ははっ…そっか…じゃ、何か美味いもん用意してるぜ」

鬼「楽しみだ。じゃあな」
ゴッ!!

桃太郎「…帰っちまった…」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:02:36.46 ID:rTnGZe5l0
-------------------------------------------------

桃太郎「あれから鬼なんて最初から存在していなかったかのように、
ごく普通に毎日が流れた」

桃太郎「しばらくしてどこかへフラフラと旅をしていた幼馴染が帰ってきて」

桃太郎「幼馴染と結婚した」

桃太郎「そのうち子どもが生まれた」

桃太郎「じい様やばあ様は、子どもが生まれたころに亡くなってしまった」

桃太郎「それから子どもが大きくなって、孫が出来た」

桃太郎「そして俺は気が付いたらジジイになってしまった」

桃太郎「その間、鬼に会うどころか、ちらりと見かけることもなかった」

桃太郎「…ま、いいけどな」

孫「ふーん…」

桃太郎「ほら、さっさとこの部屋から出ろ。お前の親父がお前を呼んでるぞ」

孫「え、まじで!?」
ダダダダダッ
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:03:32.12 ID:rTnGZe5l0
桃太郎(…老いぼれた姿なんて、見られたくなねえし、いまさら会いたいとは思わねえな)

ガサガサ

桃太郎「誰だ!?」

鬼「よお、久しぶりだな」
ヒョイ

桃太郎「…鬼、幻でも見てんのか、俺は…」

鬼「ようやく片付いたんだ、大変だったぞ。説得やら、戦争やらで」

鬼「お前らに会いたかったんだが…人間ってのは、すぐ老いぼれる」

桃太郎「…お前は相変わらずだな。」

鬼「いや、少し老けた。最近たまに白髪を見つける」

桃太郎「…とても白髪がありそうには見えねえけどよ…」

鬼「黒だから白が目立つんだよ。桃太郎は目が悪くなったんだろうよ」

桃太郎「…そうだな」

鬼「…」

桃太郎「ははっ、皆いなくなっちまったよ」

鬼「…」

桃太郎「…もう、友も弟分も姐さんも…皆、お迎えが来ちまった」
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:04:25.12 ID:rTnGZe5l0
鬼「…早いな」

桃太郎「俺もせいぜい、持って1、2年だろうよ」

鬼「…そっか…」

桃太郎「ま、余生を楽しく過ごすさ」

鬼「…会いたかったのに、残念だ」

桃太郎「…俺はもうすぐ会うつもりだが」

鬼「ずるいな」

桃太郎「お前の方がずるいさ、見かけそのまんまだし」

鬼「これからもつまらん人生を送ると思うと、うんざりする」

桃太郎「…つまらないかどうか、生きてみないとわからんぞ」

鬼「それもそうか…それじゃあ、私は帰る」

桃太郎「おお、そうか」

桃太郎「多分、これが最後だ」

鬼「…最後か」
クルッ
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:04:51.62 ID:rTnGZe5l0
桃太郎「…泣いてるのか、鬼」

鬼「…そんなわけがあるか」

桃太郎「ふーん…ま、どっちでも良いけど」

桃太郎「これで…さよならだ、鬼」

鬼「…さよなら、桃太郎」

ザアッ


桃太郎「…随分とあっさりとした、終わりだなぁ…」

桃太郎「…昼寝でもするか…」

146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:05:33.02 ID:rTnGZe5l0
---------------------------------

孫「我こそは、桃太郎の孫!!、鬼に会いに来た!!」

鬼「はあ…」

孫「本当にじいちゃんと戦った鬼か!?」

鬼「…戦っては無いな…」

孫「えっ…まあいい!!勝負だ!!」
ブンッ

鬼「練習用の木刀…」

鬼「ぷっ…ははははっ」

孫「な、なんでい!!」

鬼「何でもないさ、手合わせしてやるよ」

孫「だから手合わせじゃ…」

鬼(桃太郎…お前の孫はなかなか面白い奴だぞ…まだまだ楽しいことがありそうだ)

----------------------------------------------
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/09(木) 23:10:13.64 ID:rTnGZe5l0
終わりだ

低クオリティな話でスマン
最後の方はテキトーになってしまった
反省はしている。あと誤字脱字もあるだろうし、変換ミスはあるだろうし…
読みづらかっただろう、ごめん

あと、どうせ載らないだろうけど、とりあえずまとめには転送しないでほしい
まあ一番初めに宣言しなかった自分が悪いから絶対とは言わないけれど…
出来たら転送しないでほしい。お願いします

じゃあなノシ
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/09(木) 23:15:59.22 ID:01UEhjGIO
つまんねぇwwwwこれは自信を持ってつまんねって言えるわ
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/09(木) 23:22:24.25 ID:rTnGZe5l0
ほんとつまらんかったわw
もうHTML依頼してきたからほっとけ、こんなスレ
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/08/09(木) 23:30:22.39 ID:F/0uypWxo
良かったと思うぞ
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/09(木) 23:52:41.52 ID:BXtdF7BDO
意外なオチだったが、面白かったぞ

>>1乙。またなんか書いてくれな。
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/08/10(金) 00:42:07.93 ID:pU+YIPT8o
もったいない終わり方かなとは思うが



転送て
153 :  [sage]:2012/08/10(金) 03:48:20.22 ID:qI90gLuEP
もうちょいなんとかならんかったのか…

まぁ、乙だ
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/10(金) 04:55:24.03 ID:PqQdjruQ0
あ、転送じゃない転載だ
もうやだ何でここを間違える
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