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唯「ムギちゃんにガソリンかけて火をつけてみよー」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/02(木) 02:20:24.39 ID:9EHoAAke0






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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/02(木) 02:22:50.74 ID:9EHoAAke0
平沢唯は琥珀色の液体の入ったペットボトルを片手に、琴吹紬に近づいていった。
琴吹紬、良家の子女にして艶のある金色の髪が美しい少女である。
その柔らかな微笑みは周囲のものを和ませ、その青い瞳は見るものを惹きつける。
しかし手足をロープで拘束され、口枷をはめられ、引き攣った表情を浮かべる紬に、その面影はない。

唯「ムギちゃん、これなにかわかる?」

紬「うー」

紬はそれが何かすぐにわかった。
彼女はその匂いを何度もかいだことがあった。ガソリンの匂いだ。

唯「まずムギちゃんにガソリンをかけます」

紬「うーうー」

紬の服にガソリンが染みこんでいく。
白いワンピースが琥珀色に染まっていく。

それを満足そうに確認すると、唯はライターを取り出した。

唯「これからどうするかわかるよね?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/02(木) 02:23:28.34 ID:9EHoAAke0
紬の顔に恐怖の色が浮かびあがる。
ガソリンとは違う黄色い液体がワンピースに広がっていった。
恐怖のあまり尿を漏らしてしまったのだ。

唯「おしっこもらすなんてはしたないねー」

そう言って唯はかがみこんだ。
そして黄金色の液体をぺろりと舐めた。

唯「うえっ…ガソリンの味がするよ…」

紬のおしっこはガソリンと混ざってしまい、本来の味を失っていた。
そうとは気づかずに飲んでしまった唯は不快感をあらわにした。

唯「もういいや、火をつけちゃお」

そう言うと、唯はティッシュに火をつけ、紬に放り投げた。

紬「うーっうーうーうーーーー」

断末魔というにはあまりに可愛らしい声で紬は鳴いた。
あたりに肉の焦げる匂いが漂いだした。
紬は必死に動こうとした。しかし、彼女を縛るロープはそれを許さなかった。
呻きながら浜辺に打ち付けられた魚のようにじたばたしていた紬であったが、
間もなく右腕が動かなくなった。更に左腕が動かなくなった。
次は全部動かなくなった。
頭に火がまわったのだ。
一瞬で彼女の白く美しかった肌は黒く焦げた炭になった。
熱で神経系と脳を同時にやられ、紬は完全に死んだ。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/02(木) 02:24:26.08 ID:9EHoAAke0
紬が苦しみのた打ち回り、やがて動かなくなるのを唯はずっと見ていた。

唯「…そろそろかな」

唯はあらかじめ用意していたアルミシートで紬だったものを覆った。
空気を遮断したことにより、死体の炎はみるみる小さくなっていった。
唯は包丁を取り出し、紬の下腹部に突き立てた。
ざくりざくりと包丁を切り進め、200g程度の肉を抜きとった。

唯「ミディアムってところかな…」

唯は取り出した肉を一口サイズまで細分して、口に含んだ

唯「おえっ」

唯は思わず吐き出した。
ガソリンの味がしたのだ。

ここにきてやっと唯はガソリンを使ったのが失敗だったと気づいた。
食用油を使えばよかったのだ。
それならば、食欲をそそる素晴らしい匂いになったはずだ。
せっかくの紬の肉が台無しになってしまったことを唯は恥じた。

しかし、唯は食べるのをやめなかった。
何度も何度も吐気を催しながらも、紬の肉に立ち向かった。
それでも200g中150g程度しか食べられなかった。

唯「ムギちゃん、ごめん」

唯はそう呟くと、眠りについた。
深い深い眠りである。
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/02(木) 02:26:00.29 ID:9EHoAAke0
紬「あれから私のお肉食べたんだ」

唯「うん」

紬「美味しかった?」

唯「……うん」

そう応えた唯の視点は泳いでいた。
紬がそれを見逃すことはない。

紬「唯ちゃん、嘘はだめだよ」

唯「ごめんねムギちゃん。ムギちゃんのお肉ガソリンの味がして、ぜんぜん美味しくなかった」

紬「そう……それは残念だったね」

唯「ごめんね……ムギちゃん苦しい思いしたのに」

紬「それは気にしないで。じゃあ今回は私のお肉を唯ちゃんに振る舞うわ」

唯「えっ、でも今回はムギちゃんのターンじゃ……」

紬「唯ちゃんにお肉を振るまいの」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/02(木) 02:27:08.78 ID:9EHoAAke0
二人は最上階にある展望レストラン『空海』へ向かった。
ここは紬のお気に入りの場所だった。あらゆる調味料と調理器具が揃っている。

紬は一本の和包丁を取り出し、自分の足に突き立てた。
そして素早く肉を取り出し、素早く止血した。
顔を一瞬歪めたが、悲鳴の一つもあげなかった。

紬「唯ちゃん、お願いできる?」

紬がそう言うと、唯は肩を貸した。
紬はまな板の上に自分のすね肉を乗せ、カットしはじめた。
その包丁さばきは流石というしかない。
キーボードの上で踊る指を想起させるような、軽く軽快なリズムで、肉は華麗にカットされていった。

紬「じゃあ焼きましょう」

唯「うん!」

紬は鉄板の上に切り刻まれた肉を乗せた。
鉄板の温度は280℃。紬はこの温度がステーキを焼くための適温だと信じている。

紬「えいっ」

掛け声とともに鉄板の上に乗せられた肉は豪快な音を立てて焼けていく。
辺りにはなんとも言えない匂いが漂い、唯の口からほんの少しの唾液が垂れた。

紬「えいっ! えいっ!」

紬がコテを使って肉を一口サイズにカットしていく。
唯は彼女の肩を支えながら、惚れ惚れするような手捌きに見蕩れていた。
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/02(木) 02:29:05.61 ID:9EHoAAke0
紬「こんなものかしら」

そういって紬はステーキを更に並べた。
味付けは塩コショウだけ。

唯「食べてもいいの?」

紬「召し上がれ〜」

唯は紬の肉が大好きだった。
柔らかくピンク色をしたとても綺麗なお肉。
肉汁が溢れてくるような高級霜降り和牛とは違うが、独特の旨味と食感があった。
食感だけで言うなら鶏肉のせせりに似ているのだが、二人はそんなことを知る術を持たない。

唯「う〜ん。ムギちゃんのお肉サイコだよー」

紬「そう? うふふふ」

二人はにこやかに笑いあった。
紬も自分の肉を食べ始めた。

唯「こんな美味しいお肉を無駄にしちゃうなんて…やっぱり前回はもったいなことしたよ」

紬「食べたかったらいつでも調理してあげるのに。あっ、でも……」

唯「ん?」

紬「タンとかハツみたいな調理したら死んじゃう部分は無理かな……」

唯「ムギちゃんのタン……」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/02(木) 02:30:22.76 ID:9EHoAAke0
紬「うん。人間の舌も多分美味しいと思うの」

その言葉に唯はゴクリと生唾を飲んだ。
考えたこともなかったが、紬の舌は確かに美味しそうだ。
味だけの問題ではない。
それ以上に甘美な何かが紬の舌にはある。唯はそう感じた。

紬「私の舌…食べたくなっちゃった?」

唯「うん」

紬「じゃあ今から舌抜いて食べる?」

唯「でも、そしたらムギちゃんが死んじゃうよ」

紬「別にいいけど」

唯「駄目だよ。今回はムギちゃんのターンなんだからムギちゃんの好きにしなきゃ」

紬「うーんそれなら……」

紬は突然唯の唇を奪った。
そして素早く彼女の唇をこじ開け、舌を侵入させた。
唯は突然のことに驚いたが、特に抵抗することもなく、二人は舌を絡め合った。

紬「唯ちゃんの舌、美味しい」

唯「きっとムギちゃんのお肉の味だよ」

紬「それだけじゃないよ」

唯「じゃあ、私の舌食べる?」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/02(木) 02:31:38.22 ID:9EHoAAke0
紬は一瞬迷った。
今回は自分の番だから、唯を殺してその舌を食べる権利はある。
唯の舌を食べる……その妄想を紬は何度かしたことがある。
食感はどんなだろう? 味は? 匂いは?
妄想を始めると止まらなくなる。


紬「…悪くない提案だけど、今回はやめておくわ」

唯「なんで?」

紬「唯ちゃんと一緒にいたい気分なの」

唯「そっかぁー」

唯は紬を抱きしめる。
子供をあやすように、優しく、丁寧に。
紬は得も言われぬ幸福感を感じながら、唯に身を任せた。

二人はそのまま床に倒れこんだ。
唯と紬は女同士だからペニスはない。
しかしペニスなしで愛しあう術があることを二人は知っていた。
彼女たちは激しく繋がり合い、そのまま眠りについた。
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/02(木) 02:32:06.91 ID:9EHoAAke0
今回はここまで
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/02(木) 02:38:02.28 ID:IQvx2kGDO
これは二人とも死んでも生き返るのか?
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/02(木) 05:36:55.37 ID:XAVGCILwo
ムギちゃんを[ピーーー]なクソ野郎
[ピーーー]クズ今すぐ[ピーーー]
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/02(木) 13:10:04.49 ID:kMEiitSm0
狂ってやがる。
vipのノリを速報に持ち込むな。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sagesaga]:2012/08/02(木) 13:29:20.59 ID:RFSXUpjao
vipのノリを持ち込むな()とか……
死ねよ自治厨
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/03(金) 00:04:27.32 ID:MBss9F8Z0
再開しますねー
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/03(金) 00:08:54.90 ID:MBss9F8Z0
紬「今日は日曜日だね」

唯「もう日曜日かー」

紬「2273回目の日曜日」

唯「私は本屋さんに行ってくるね」

紬「いってらっしゃい」

彼女たちは日曜日だけ別々に過ごすことにしていた。
日曜日といっても本来の日曜日ではない。
12時間でループを繰り返すこの世界に曜日の概念はなかった。

時間間隔がなくなるのは良くないと紬は考えた。
そこで彼女は、1ループを1日と計算し、曜日を決めようと提案した。
唯はそれに頷いた。

また曜日毎にこのようなルールを決めた。
月、水、金は唯がすべてを決める日。
火、木、土は紬がすべてを決める日。
日曜日は二人別々に過ごす日。

日曜日の提案を行ったのも紬である。
唯と紬はお互い好き合っていたが、ずっと一緒にい続けるとやがて飽いてくると考えた。
他人の介入があればまた話は別なのだろう。
しかし、ここは誰の干渉も存在しない閉じた空間である。
新たな場所に行くこともできなければ、成長することもできない。
実際、日曜日を設定することにより、残虐行為等のエスカレートが停滞したのは間違いない。
無限に時間の流れるこの世界においては、些細な差に過ぎなかったかもしれないが。
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/03(金) 00:12:21.68 ID:MBss9F8Z0
巨大複合商業施設ギャラリー・ファレット。
この建物はパリに存在する高級デパートを模して作られた。
琴吹財閥が総力をあげて作り上げたこの「ファレット」に唯と紬は閉じ込められていた。

建物は37階建である。
地下2階から15階までは専門店が立ち並ぶショップングエリア。
16階から34階までは貸しオフィス。
35階から37階まではレストラン街となっている。

唯は今、七階にある月島書店にきていた。
あらゆる本が揃う超大型書店である月島書店に、二人は度々おとずれる。
ほぼ無限ともいえる量の書籍が存在するのは幸せなことだった。
外界との繋がりのないこの世界において、新たな情報を手に入れるのは困難だからだ。

唯は学術書籍のコーナーの心理学の棚へ向かい、一冊の本をとった。
それはある臨床心理学者が、今まで出会ってきたクランケについて書いたものである。

現状に対する唯と紬の見解は一致していた。
この世界は現実ではない。

どんなに重いものを投げつけてもガラスにヒビ一つ入らない。
電動ドリルを使っても外壁のコンクリートに傷ひとつつけられない。
外界との連絡は一切とれないのに、水も電気も通っている。
このような現実が存在するわけない。

唯と紬はいくつかの仮定を立てた。
宇宙人による誘拐という可能性も大まじめに考えた。
死後の世界という可能性も検討した。
何かの呪い、あるいはどっきりなどという可能性も。

様々な可能性を想像したが、どれにも確信を持てなかった。
そして今一番可能性が高いと思われているのが、二人の夢世界である、という仮説だ。
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/03(金) 00:15:01.14 ID:MBss9F8Z0
唯と紬のうちのどちらか一方、あるいは両方が望んだことにより、この世界が作られたという仮説。
この仮説によると、いつまでも二人がこの世界があり続けるのは、う望んでいるからであるということになる。

普段であれば笑い捨てるような話であるが、今の彼女たちには現実味があった。

唯はこの世界から脱出するために本を読んでいる。
自分を分析し、紬を分析し、なんらかの心理的要因を排除してやれば、この世界から抜け出せるかもしれない。

唯は二人だけの世界が決して嫌いなわけではなかった。
しかし、自分が少しずつおかしくなっているのに気づいていた。
昔の自分だったら紬にガソリンをかけて火をつけるようなことは絶対にしなかったはずだ。
たとえ、数時間後に蘇ると知っていても。

だんだんと普通の感覚が麻痺していっている。
より多くの刺激を得られるような行動をしなければ、満足できない自分がいる。
それに気づいていた唯は、この世界からの脱出を考えるようになった。

だが、同時に戻りたくないという気持ちもあった。

今の唯は紬に依存しすぎている。
現実に戻れば人は死ぬようになる。
事故、病気、事件、人が死ぬ理由などいくらでも存在する。
この世界なら何度死んでも蘇ることができる。
しかし現実で死んだら、二度と出会うことはできない。

唯は紬が実際に死んでしまうことに耐える自信などなかった。
死んでしまう可能性があることにすら、耐えられないと思っていた。

そうわかっていても唯は本を読み続ける。
他にやることなどないのだから。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/03(金) 00:17:47.19 ID:MBss9F8Z0
一方紬は4階の家具売り場に来ていた。
彼女のお気に入りはピンク色のダブルベッドである。
ここで唯を想いながら自慰に耽る。

今頃唯は脱出のための方法を探っているだろうと、紬は気づいていた。
それを少し寂しいと感じていたが、止める気はおきなかった。
今の二人はどう考えても健全ではないからだ。

自慰に使っている妄想も、唯の腸に手を突っ込みながら子宮を滅茶苦茶に破壊してしまうものだ。
昔は唯の下着を想像するだけで十分興奮できた。
しかし今となってはそれでは不十分である。
強い刺激がなければ達することができなくなってしまっていた。

紬は、唯が望むのであれば、現実世界に戻るのも悪くないと考えていた。
唯と違い、紬は現実世界に戻って唯が死ぬことをそれほど恐れていなかった。
唯が死んだら、自分も後を追って死ねばいいだけのこと。
そう割り切っていた。


唯はやがて本を読むことに疲れ眠ってしまった。
紬もまた激しく達し、その余韻に浸りながら眠りについた。

そしてまた月曜日が訪れる。
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/03(金) 00:18:17.86 ID:MBss9F8Z0
今回はここまで
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/03(金) 12:24:00.14 ID:zzZd1QVP0
VIPってどこですか?
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/03(金) 15:03:25.38 ID:YqwqEHsdo
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/03(金) 15:23:35.43 ID:iFc1R7dHo
おつ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/03(金) 16:32:55.63 ID:OpgpwRISO
ふう
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/06(月) 03:39:47.53 ID:8/V362oH0
唯「月曜日だね」

紬「ええ、そうね」

唯「いつもみたいに紅茶いれてくれる?」

紬「喜んで!」

月曜日は唯に予定を決める権利がある。
しかし大抵は二人でいちゃつくだけで終わる。
日曜日に会えなかった寂しさを埋めるように、二人はゆっくりした時間を過ごすことが多い。

ループはいつもファレット一階のエレベーター前から始まる。
そのすぐ近くに、江田野珈琲という喫茶店がある。
江田野珈琲は珈琲をメインに据えつつも、グレードの高い茶葉も揃えており、二人のお気に入りである。

厨房の奥には簡単な調理設備があり、業務冷蔵庫の中には9種類のケーキが入っている。
はじめのうちは、このケーキ目当てで、ループ開始と同時に江田野珈琲へ直行することが多かった。
しかし何度も何度もループを繰り返すうち、この味に飽きてしまい、今ではあまり食べなくなってしまった。

紬「唯ちゃん、ケーキはいるかな?」

唯「う〜ん。ムギちゃんはどうする?」

紬「ロールケーキ食べちゃうおっかなー」

唯「じゃあ私も食べよっと」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/06(月) 03:41:56.72 ID:8/V362oH0
ケーキに飽きてしまったのとは対照的に、紅茶に飽きることはなかった。
それは彼女たちにとって、とても幸せなことだった。
お茶の時間を通して、二人は自分たちの関係が壊れていないことを確認し合う。


紬「今日はミルクティーにしてみましたー」

唯「おいしー。……いつもよりちょっとコクがある?」

紬「ミルクをちょっとだけ煮詰めてみたの」

唯「へぇー。苦めのお菓子にちょうどよさそうな味だね」

紬「コーヒーロールとか?」

唯「あー、合いそうだねー」

紬「じゃあ今度作ってあげるね」

唯「うん!」

紬「ねぇねぇ唯ちゃん、今日はどうしよっか?」

唯「この前行けなかったところへ行こー。えーっと確か…」

紬「総北インクね!」

唯「うん。それ」

総北インク。インク業界第2位の企業である。
本社は神戸。ファレット22階にあるオフィスが支社としての役割を担っている。
彼女たちはこの会社に何らかの縁があって行くわけではない。
たまたま次の探索場所にそこが選ばれただけのことである。
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/06(月) 03:44:17.82 ID:8/V362oH0
100ループ以内に、彼女たちはファレット全フロアの簡単な探索は済ませてしまった。
それからも何度も探索は行なっており、これが7周目の全体探索となる。
とは言え、貸しオフィスを調べたところで何か成果があがるとは考えていない。
よって、今回の探索もただの暇つぶしである。


二人はエレベーターで22階まで上り、総北インクのオフィスにたどり着いた。

唯「ねぇこれ面白い」

唯が指さしたのは特殊なホログラム印刷がなされたポスターだった。
どうやらサンプル用に作られたものらしい。

紬は考える。
この世界は二人の夢である、というのが最有力説である。
しかし、ただの夢ではない。
今唯が指さしているような特殊な技術を用いたポスターを紬は今まで見たことがなかった。
また、資料を漁れば、二人の知るはずのない情報が記載された納品書や会計帳簿がいくらでも見つかる。
明らかにこの世界は二人の記憶だけから創れるものではない。

唯「ムギちゃん……?」

紬が考えていると、唯が心配そうな顔をして覗き込んでいた。

紬「あっ、ごめんなさい。ちょっと考え事を……」

唯「この世界について?」

紬「うん」

唯「何かわかったの?」

紬「何もわからないってことがわかったかな」

唯「そっかぁ」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/06(月) 03:48:21.78 ID:8/V362oH0
二人は総北インクのオフィスをくまなく見てまわった。
面白いサンプルポスターなどを見つけテンションが高かったのもつかの間、すぐに飽きてしまった。
だからといってすぐに探索をやめたりしない。
作業は退屈であっても二人で過ごすゆっくりした時間、この時間を彼女たちは大切に思っているからである。

唯「ねぇムギちゃん。私、疲れちゃったよ」

この言葉が合図である。

紬「じゃあ、あそこのソファーで休みましょうか」

紬の言葉で、二人はソファーへ行く。
そこで彼女たちは肩を寄せあって座る。

膝枕は滅多にしない。
やり過ぎるとありがたみが減ると唯が言ったからである。
だからこうして肩をぴったりくっつけて、静かな時間を過ごす。

十分に休んだ後、二人は探索を再会する。
また疲れたら、ソファーで肩を寄せあって休む。

そうしているうちに、彼女たちは疲れ、眠る。
眠っているうちに、月曜日が終わっていく。

静かな月曜日が。

29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/06(月) 03:49:20.46 ID:8/V362oH0
短いけど今回はここまで
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/08(水) 01:46:34.53 ID:MmWOKogn0
再開
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/08(水) 01:47:21.37 ID:MmWOKogn0
紬「今日は私の番だね」

唯「何する?」

紬「今日はコーヒーロールを作ろうと思うの」

唯「えっ、いいの?」

紬「うん。私が作ってあげたいから。先に紅茶をいれてあげるね」

そう言って、紬は厨房へ向かい、しばらくした後紅茶を持って戻ってきた。

紬「じゃあこれでも飲んで待っててくれる」

唯「うん」

コーヒーロールを作るというのは嘘である。
紬は厨房へ行くフリをして、唯の後ろに回り込んだ。
そして、唯の両耳を掴み、左右に思いっきりひっぱった。
一切の手加減なしで。

唯「ぎっぎぎぎぎぎぎぎぎぃぃぃぃっっぎぎぎぎぎぎぎゃゃゃ!!!!!」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/08(水) 01:48:39.73 ID:MmWOKogn0
フロア全体に唯の叫びがこだました。
紬はそれを気にもとめずに力いっぱい引っ張り続ける。
しかし簡単には千切れない。そこで少しだけ上方向に力をかけてやる。
すると二つの耳はあっさりちぎれた。

唯「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」

紬「ふふふふ。耳がなくなっちゃったね」

唯「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」

紬「それじゃあお休みなさい。唯ちゃん」

唯「いた……………………」

その言葉と同時に包丁を唯の背中に突き立てた。
紬の馬鹿力で脊椎まで切断され、唯はあっけなく絶命した。

瞳孔が開き、白濁した唯の瞳を見つめ、紬はとても興奮していた。
彼女はこういう風に、突然唯の命を奪うのが好きだった。
先ほどまで自分に笑いかけていた愛らしい少女が、一瞬で無力な木偶の坊に変わってしまう。
この変化が紬は好きだった。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/08(水) 01:49:50.06 ID:MmWOKogn0
二人の愛の形には明確な違いがあった。
唯にとって愛はあくまで関係性の中に見出すものである。
だから紬を殺すにしても簡単には殺さない。
自分が攻撃し、紬が苦しんでいるという事実そのものに興奮する。
いくら過激なプレイであっても、SMの延長線上に過ぎないのである。

紬にとっての愛は、所有欲に近いものであった。
無抵抗な唯を見て、紬は唯が自分のものであることを再確認するのだ。
だから唯が苦しむところそのものにはあまり興味がない。
完全に無力化した唯をみて悦に浸る。

紬は用意した紅茶を口移しで唯に飲ませた。
もちろん唯は飲むことなどできない。
飲ませた紅茶は口からこぼれていった。

それから唯の瞳にそっと舌を這わせた。
唯の瞳は少ししょっぱい味がした。
眼球を舐められてもなんの抵抗もできない唯を見て、紬は少しの虚しさと途方も無い高揚感を味わっていた。

自分が狂っているのはわかっている。
たぶん唯以上に狂っている。
この世界にきてから。紬は唯のことを好きになり過ぎてしまった。
好きになるにつれ、唯が自分以外のものを見つめるのが許さなくなってしまった。

いつも後輩に抱きついていた唯。
憂や和に抱きついていた唯。
たとえ過去であっても、紬はそのように振る舞う唯のことが許さなくなっていた。
だからこうして死体になった唯を愛でる。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/08(水) 01:51:44.38 ID:MmWOKogn0
しばらく唯の死体を弄んだ後、彼女は耳、舌、頬などを包丁でそぎ落とし、焼いて食べた。
それほど美味しいものではなかったが、唯のそれだと思うと、紬はいつの間にか濡れていた。
それから、唯の手を切り落とした。
血が流れないように、断面は焦げるまで焼いた。

実は殺してからすぐ、紬は彼女の五本の指をヒモで縛っていた。
死後硬直が訪れた後だと、形を整えるのが大変だからである。

その五本の指を使って紬は自慰に耽る。
もう動かなくなった五本の指を使い、耳と頬と舌を削ぎ落とされた唯の顔を眺めながら自慰に浸る。

紬は興奮のあまりすぐに達してしまった。
しかし一度達したからといって行為を止めたりはしない。
興奮が収まるまで、何度も何度も唯の手を上下させる。
死後硬直で冷たくなってきた手と、爪の硬質感がよい刺激になり、何度も何度も紬は達した。

二人でやる暖かな行為と、一人でおこなうこの背徳的な行為。
どちらが好きかと問われれば、紬は前者が好きだと胸を張って言うことができる。

しかし、この背徳的な行為でしか感じられない何かがあることも事実だった。
だからこそ、火曜日は大抵唯のことを殺す。

やがて紬はイキ疲れ、眠る。
そして水曜日が訪れる。
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/08(水) 01:52:49.60 ID:MmWOKogn0
今日はここまで
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/09(木) 19:26:58.36 ID:CHxWH02Mo
こんな世界じゃ退屈で死にそうだな
死なないけど
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/09(木) 19:54:59.99 ID:0IFJ64L50
ふぅ…
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/09(木) 20:14:36.63 ID:LN4F9ChDO
>>1は質問されたら質問に答えてくれるのかな?
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/08/10(金) 00:51:58.60 ID:N4jfAT/d0
>>38
ネタバレにならない範囲でなら基本的に答えます
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/08/13(月) 21:25:34.59 ID:l+7Wmo96o
ガソリンに火つけたら爆発するよね
使うなら普通灯油じゃないかな
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/08/14(火) 19:34:30.75 ID:dDZ6x2Ylo
>>40
そーなのか
勉強になった
>>1の狂気にも知識的には限界があると知ってちょっとほっとした
これで実は悪魔的な理由があったりしたら怖いから>>1はスルーしてくれ
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/09/12(水) 00:56:54.41 ID:jMVoRzlg0
ただのミスです
1レスだけ更新します
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/09/12(水) 00:58:35.00 ID:jMVoRzlg0
唯「今日は水曜日!」

紬「ゆ、ゆいちゃん?」

唯は不敵な笑みを浮かべた。
紬は思わず後ずさってしまう。

唯「ふっふっふっ……ムギちゃんはここで待っててね。あるものを持ってくるから」

唯が向かったのは13階にあるジョークグッズショップである。
そこで唯が手にしたのは……。

唯「じゃじゃーん」

紬「……いやっ!」

唯「命令は絶対だよ、ムギちゃん」

紬「いやなものはいやなの!」

唯「だーめっ」

無理やり唯は紬にそれを装着した。
力づくで抵抗すれば紬が勝つのだが、それは流石にやらない。
水曜は唯のターンだからだ。
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2012/10/30(火) 16:41:16.40 ID:1eZzHbHAO
まだか
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