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ケイネス「魔法少女?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 19:03:23.16 ID:D8IZTnp+0


「もうこんな時間か・・・うたたねしてしまうとは・・・」
男は寝ぼけた目をこする。男は、某市の高級ホテルに泊まっていた。今日は必要な作業がやっと終わり、くつろいでいたところだ。
時計を見ると、夜の2時を回っていた。テレビをつけたまま寝ていたらしい。


テレビの中では、少女たちが教室に座っていた。
「---------焼きを------------ダメで--------」



(日本のアニメというやつか・・・。下らん子供騙しだ・・)
そう思いながらも、男はテレビを消そうとはしない。それさえも億劫に感じる。先ほどから、男は吸い込まれるような
な眠気に襲われていた。



(いかん・・・こんなとこで寝てしまっては・・・)
男は体を動かそうとするが、魔法にかかったかのように体は動かない。何かがおかしい、そう考えることは
できても、それが行動につながらない、いや、つなぐことができない。



とても眠い、考えるのも面倒臭い。どこかに落ちていく感覚を味わいながら、男は眠りに落ちた。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1344333803
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 19:06:59.66 ID:D8IZTnp+0
「・・・・・・・・・・・・・」
目を覚ます。どうやらあのまま寝てしまったようだ。時計を見ると、7時半を回っていた。


「いかん、初日から遅刻してしまう。」男は急いでスーツに着替え、カバンを持って外に出た。


(遅刻?いったい何に私が遅刻するというのだ・・・?)
そう訝しむ一方、自然と足は進む。急いで電車に乗り込み、またすぐに降りる。
(まずは、早乙女先生に挨拶を・・・誰だそれは?)
わけのわからぬまま、男は学校に到着する。時計を見ると8時。何とか間に合い、男はホッと息をついた。


「誰だよあの人?」
「ほら、例の非常勤講師だって」
「イギリスから来たんだっけ?」


生徒が男を珍しいものでも見たように話している。仕方あるまい、自分の容姿が日本で浮くのは無理もない。
ああ、私は非常勤講師として・・・・、いや待て、何がどうなっている・・・。


男は職員室へと進む。振替る生徒をイチイチ気にすることもなくなっていた。
不思議と場所がわかる。あの廊下を右に曲がってそれから・・・・。


職員室のドアを開ける。そこには茶色い髪をした、女性が立っていた。
若そうな、いや20代後半、・・・・いや30代前半の女性教師。


「おはようございます、ケイネス・アーチボルト先生。」女性は笑って言った。
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 19:09:57.13 ID:D8IZTnp+0


「初日からギリギリですよ〜。アーチボルト先生」口を尖らせて和子は言った。

「申し訳ない、まだこの国慣れていないもので」適当な言い訳でごまかす。本当は昨日夜遅くまで起きていて・・何故
起きていたのだ?・・・・考えろ、何かを忘れている・・・・とても大切なことだ。


「先生!聞いてますか!?」

「え、ああ、申し訳ない。」和子の声でケイネスは我に返る。

「さっ、ホームルームに行きますよ。自己紹介考えといてくださいね。ああ、そういえばちょうど今日転校生も
来るんですよ。」

「転校生ですか?」

「そうそう、なかなか美人な子で〜」歩きながら、ケイネスと和子は談笑する。

先ほどから感じる違和感は何なのか、ケイネスにはわからない。あるものを見れば、ある言葉を口にすれば全てを思い出すような・・・。
喉まで来ているが、そこから出てこない。そんなもどかしい感覚がする。


「さ、付きましたよ。準備はいいですか?アーチボルト先生」

「いつでも」
ひとまず考えるのはやめにしよう。ひとまず目の前のことに集中せねば。ケイネスは気持ちを切り替えた。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 19:11:48.37 ID:D8IZTnp+0


「いいですっかぁあ、みなさん!卵焼きを上手く焼けないくらいどうぇ!
 文句を言うダメ男なんて、こっちから願い下げなのですっ!!!」
ホームルームで和子が檄を飛ばしている。生徒からすれば慣れたものだ。


「あ〜、また失敗しちゃったのか、先生は。今回はいけると思ったのになぁ〜」
青い髪をした少女が、隣の少女に話しかける。

「さやかちゃん、しーっ。先生に聞こえちゃうって」少女はそう言うも、もう遅い。


「鹿目さん、美樹さん、なぁにか言いましたか!?」耳ざとい和子に、二人は指を差された。

「い、いえ〜。何でもないですよ〜」さやかは適当に取り繕う。

「でも、さっき私のこt「あ〜、先生、今日転校生と、外国から先生が来るんですよね!?二人の紹介をしてほしいなぁー」

「ううむ、それもそうですね。それではアーチボルト先生、お入りください。」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 19:12:38.59 ID:D8IZTnp+0


和子に促され、ケイネスは教室に入る。
「イギリスより赴任した、ケイネスアーチボルトだ。担当教科は、数学、英語、社会、理科、音楽だ。1年間よろしく頼む。」

「ケイネス先生はとても優秀な方で、15歳で大学を卒業されたんですよ〜。音楽の才能もすごいんですよ。
とゆーわけで、国語以外の教科を担当してもらいます」

生徒の視線がケイネスに始まる。ただでさえ目立つのに、和子の紹介で余計に注目される。
これは失敗できんな、とケイネスは内心感じる。しかし、これだけの人数が居れば、一人くらいはーーーー


「はいはーい。先生は和子先生の事をどう思っていますか?」さやかが茶々を入れる。

ほら来た。どの学校にもこういう生徒が一人はいる。以前ロンドンでも、・・・・ロンドンでも何だ?私はロンドンに以前いたのか?

「美樹さん。少し黙りましょうか」

「は、はい・・・」 目が笑っていない和子に凄まれ、さやかはたじろいだ。
助かった、こういう生徒を上手く処理できないと、教師としてなめられてしまう。


「それでは、転校生の方も紹介します。暁美さん、入って」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 19:13:13.28 ID:D8IZTnp+0




「失礼します」転校生が入ってくると、生徒はまた釘付けになった。
すらりと伸びた長い髪に切れ長の瞳、背は高く、制服の上からでも、スタイルの良さがわかる。それでいて、どこか
儚げな雰囲気の少女。ケイネスとはまた違う意味で目立つ生徒だ。

「暁美ほむらです。」少女は透きとおる様な声で呟く。周りとは対照的に、ほむらは微動だにしない。


「?」

「どしたの、まどか」

「い、いや」

転校生が自分を見つめていたように、まどかは思えたが、転校生はもう席に座っていた。
(どこかで見たような・・・・?)
初めてではない気がする。記憶にはないのに、懐かしい感じがする。どこかで、会ったような・・・・・。



「そういえば、早乙女先生はこれからどうなるんですか?」
「自分探しの旅に出ます」

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 19:13:55.48 ID:D8IZTnp+0


瞬く間に、暁美ほむらは有名になった。その美貌、優秀さ、運動神経、更にその独特の雰囲気も、
噂が広がる一因になっていた。噂の広がり方は、ケイネス以上だろう。

ケイネスもケイネスで、有名になっていた。ほとんどの強化を教えられることや、彼の指導の上手さは評判になっていた。
多くの視線を浴びつつも、ケイネスは一日の仕事を終えた。


「お疲れ様です。アーチボルト先生。今週は色々と忙しいでしょうが、すぐに落ち着きますよ。」
「ええ、失礼します」

ケイネスは書類を書き終えて、学校を出る。やっと一人になる時間ができた。何より考えを整理したい。
重大なことを忘れている気がする。
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/08/07(火) 19:24:16.75 ID:XyHZIl1ko
期待
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/07(火) 19:31:49.88 ID:9/uYZgIeo
これは期待!!
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/07(火) 19:32:39.55 ID:9U8E5X9m0
期待
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 19:53:00.29 ID:D8IZTnp+0


そう考えながら歩いて行くと、ケイネスはまた違和感を感じた。今までとは違う。
明らかに何かがおかしい。目の前の周りの空間が歪んでいる。
瞬時に空が緑色にに覆われる。空間が割れ始め、道がのたうつ。上下左右がわからなくなる。


(これは一体・・・・!?)
激しい頭痛をケイネスが襲う。自分が今立っているのかもわからない。視界がすさまじい勢いで回る。
天井と地面が何度も入れ替わる。猛烈な吐き気がする。


必死でケイネスは歩き続ける。自分がどこに向かっているのか、そもそも本当に歩いているのかもわからない。
とにかく、ここから逃げなくては。混乱しきった体と頭を必死に使い、ケイネスは進んだ。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:07:35.40 ID:D8IZTnp+0

_______________________________________________________


曇天の下、雨がしとしとと降り注ぐ。二人を打ちのめすかのように落ちていく。
ワルプルギスは消滅した。まどかのソウルジェムは黒く染まっている。
どれだけ浄化しようとしても、ソウルジェムはどす黒く輝き続ける。失敗した。
彼女が時計の針を戻そうとしたとき、まどかが呟いた。


「ほむらちゃん、これで良かったのかな・・・・・」
死にゆくまどかに、ほむらは何も言えなかった。良いわけない。まどかを魔法少女にしてしまった。
彼女の犠牲が無ければ、ワルプルギスを倒せなかった。これでは意味が無い。何を犠牲にしようとも、
まどかが助からなければ意味が無い。


「違うっ、、あなたは何も悪くなんか・・・・!私が、私がっ・・・・!」
今回は、今までの倍の装備で戦いに臨んだ。さやかも、マミも、杏子も協力してくれた。
入念に計画を立て、ワルプルギスに立ち向かった。それでもなお・・・


「皆死んじゃった・・・。ママも、パパも、達也も・・・・。さやかちゃんも、マミさんも、杏子ちゃんも・・・・。
私が魔法少女になったせいで・・・なろうと思ったせいで」


「まどか・・・」


「ねぇほむらちゃん・・・私たち、本当に・・・・戦うべきだったのかな。
これじゃあ、・・・どっちが魔女かわからないよ・・・・」


ほむらは周囲を見渡す。

「そんな・・・・・」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:09:23.98 ID:D8IZTnp+0


瓦礫さえも残っていない町。死体も見つけることができない。
それ程までに撃った、斬った、崩した、投げた、焼き尽くした。何もかも消えた。学校も、公民館も。
そのことに、彼女らは最後まで気づかなかった。たった一つの希望の為に、他のすべてを絶望に晒した。
誰かの幸せを祈った分、誰かを呪わずにいられない。どこかで聞いた言葉がほむらの脳裏をよぎる。
自分の為だけに、他のすべてが犠牲になった。まどかはその事実に絶望した。自分一人の為に、
他の全てを屠ったという現実に。


もし、彼女らがワルプルギスと戦わなければ、これほどの被害は出なかったはずだ。
確かに被害は甚大なものとなっただろう。しかし、全ての住人が死に絶えただろうか?あらゆるものが消え去っただろうか?
ワルプルギスは、人間には災害として観測される。それを乗り越えようとする人間の生命も、意志も、希望も、絶望で
塗りつぶしてしまった。計画の中に、人命という言葉は無かった。

武器を2倍投入した?損害など考慮しなかった。

綿密な戦略?市内で最大のビルに爆弾を詰めて、投げつけた。そこに人が残っている可能性など、思いもしなかった。

人々は避難した?逃げ遅れた人もいたのではないか。ワルプルギスを倒すため、仲間しか守らなかった、他を見捨てた。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:13:55.78 ID:D8IZTnp+0

そのことに、ほむら達は最後まで気づけなかった。
周りが見えていなかった、では済まされない殺戮。


ほむらはまどかの為に全てを絶望に叩き込み、その事実がまどかをも絶望に叩き込んだ。
心優しい彼女がこんな結果を良しとするだろうか。そんな簡単なことにほむらは気づくことができなかった。
今までの自分に、疑問を持つことさえしなかった。

まどかのソウルジェムは黒く光り続ける。彼女の絶望を取り除くことなど、億兆のグリーフシードを以てしても不可能だ。
彼女の絶望とは、今彼女が生きてしまっていることそのものなのだから。




15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:16:29.24 ID:D8IZTnp+0



「ほむらちゃんは悪くないよ・・・・・ほむらちゃんは、私を救う為に何度も戦ってきてくれたんだよね・・・
ありがとう・・・ほむらちゃん・・・」

「まどかっ・・・ごめんなさい・・・!私は・・・あなたのことをっ・・・!」

「いいの、ほむらちゃん、私は・・っ、ああああぁぁああああぁぁっっっ!!!!!!」
まどかのソウルジェムに亀裂が走る。腰をのけ反らせ、まどかは激痛に苦しむ。
もう長くない、彼女は魔女になる。

苦痛に顔を歪ませ、彼女は呟く。



「お」


「ね」


「が」


「い」


ほむらは、最後の一弾を手に掴む。鋭い音と共に、薬莢が落ちた。

_______________________________________________________
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:19:26.22 ID:D8IZTnp+0

魔女が、この日、この時に現れることは、ループした経験から知っていた。
対ワルプルギスに備え、この魔女には今まで手を出さないでいた。この魔女は、後に別の魔法少女に倒され、結界に入り込んだ一般人が、
一人餌食となることもわかっていた。まどかを救うために、不要な戦いは避ける。それが以前の彼女であった。


まどかの為に何かを犠牲にすることは、今の彼女にはできない。その事実が、まどかを絶望に押し込めるのだから。
一人でも多くの物を救わなければならない。彼女は今まで見逃していた魔女に戦いを挑んだ。


「くそっ・・・・」
ほむらは焦りを感じていた。今日3体目の相手である、剣の魔女。


6本の手を持った赤い骸骨の魔女。剣を一番上の二本の手に握り、残りの下の手で、巨大なチャクラムを投げつけてくる。
残りの武器はグレネード5枚のみ。時間を止めて、一気にグレネードを叩き込む。それしか道はない。今ここで逃がせば誰かが死ぬ。
一度きりのチャンスをほむらは伺っていた。
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:19:53.40 ID:D8IZTnp+0


剣の魔女が投げたチャクラムが、地面に立つほむらを追尾する。一発目を右に回転してかわす。
二発目が正面からほむらを襲う。左右に避けられない。体をスライディングするように地面に滑り込ませ、
なんとかこれを躱す。続く三発目は背中から。とっさに立ち上がり、バク転。せまいチャクラムの穴をすり抜ける。
最後の4発目は__________________


来ない?否、狙いが違う!!


4発目はほむらを狙っていなかった。戦場である結界の端に、男が一人立っていた。おそらくは、剣の魔女によって
犠牲となる一般人。戦いに気を取られ、ほむら見逃してしまっていた。時間を止めようとするも、間に合わない。ほむらが
盾で時間を止める前に、チャクラムは男の首を裂くだろう。

「くそっ______________!!」

救えなかった。たった一人の人間さえも。ほむら思わず目を瞑った。

_______________________________________________________
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:24:42.45 ID:D8IZTnp+0


ふらふらと彷徨った末、ケイネスは広がった場所に着いた。視界が安定し、頭痛も消えた。まともな思考ができるようなったが、
すぐに眼前の光景に呆然となった。


巨大な骸骨と、それに対峙する少女。人形のような格好をした彼女が、骸骨の投げる何かを避けている。
異常な世界で、異常な何かと異常な少女が異常な戦いを繰り広げている。


今日の朝起きてから、異常な事ばかり起きていた。
何故か自分は学校の教師になっている。帰り道に、わけのわからないけっk・・・・世界に飲み込まれた。
謎の少女が謎の化け物と戦っている。これではまるで-------------------

まるで何だ?ここはどこだ?異常な空間?まるで魔法のような_________________________
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:25:27.76 ID:D8IZTnp+0



「あ あ、そ う か 」


この奇妙な世界、すなわち結界。異形の化け物と少女。なんだそういうことか。何が起きているかはわからない。
しかし、起きていることには納得がいく。体内で何かが起動する。止まっていたのはほんの1日だ。何も、問題はない。




骸骨が何かをケイネスに投げつけてきた。それが何だというのか。見慣れたものだ、こういうものには慣れている。
だてに、ロンドンで、______時計塔でトップを張っていたわけではない。実にたやすい。


「よろしい」


ケイネスがチャクラムに触れた瞬間、チャクラムは灰に帰った。


20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:27:49.10 ID:D8IZTnp+0




暁美ほむらは目を開けた。男がチャクラムに触れている。回転するチャクラムは動きを止め、塵と化した。
何が起きたのか。何故あの男は生きているのか。

「ケイネス・アーチボルト・・・・」

イギリスから来たという新任教師。今までのループでも来ていた男。
毎回すぐに行方不明になったのは、剣の魔女の餌食となったからだった。
しかし、ケイネスは素手でチャクラムを受け止めた。何もかもを知っているかのように。




剣の魔女が咆哮し、剣をケイネスに振りかざす。対するケイネスは、微動だにしない。
剣がケイネスに触れた途端、剣は灰となり、飛散した。ケイネスには、塵ひとつ届いていない。



「まったく、醜悪だ」


ケイネスは詠唱無しで、魔方陣を魔女の足元に出現させる。極めて単純な、初歩の初歩の呪文。
しかし、ケイネスレベルの魔術師が使えば、下手な上級呪文を凌駕する威力となる。

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 20:28:18.00 ID:D8IZTnp+0
ひとまずここまで
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/08/07(火) 20:32:27.39 ID:t0d1WRaxo
乙!ケイネス先生カッケー
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/07(火) 20:32:28.77 ID:ZsdrzsEDO
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) :2012/08/07(火) 21:53:01.50 ID:D8IZTnp+0
危険を察知した魔女は、瞬時に移動する。その瞬間、魔方陣から雷が出現した。
魔術としては初級レベルの雷呪文。しかしその威力は、初級呪文の比ではない。



「結界が!」
魔女が逃げようとしている。ケイネスに勝てないと悟った魔女は、結界を解き逃走しようとしていた。
今しかない、時間停止を発動させようとした寸前、魔女は動きを止めた。いや、止められた。


「solenoid」
ケイネスが呟くと、巨大な立方体が魔女をんだ。立方体の表面は、青白い電流が走っている。


魔女が1本の腕で表面に触れた瞬間、その腕は焼け焦げ、灰となった。
「■■■■■■■■ーーーーー!!!!」
魔女は叫び、武器で結界を叩くがが意味は無い。瞬く間に、魔女は剣とチャクラムを失った。


「単純な結界魔術だ。貴様が何故固有結界を展開できるかは知らんが、この程度の魔術を
御しえない様では、たかが知れるな」

ケイネスは、開いた手を突き出し、ゆっくりと閉じていく。それに合わせ、結界も小さくなっていく。






「失せろ」
ケイネスは拳を強く握った。爆音と共に、雷が暴発する。魔女は瞬く間に灰となり、ケイネスたちを包んでいた
固有結界は消え去った。
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/08/07(火) 21:54:10.58 ID:t0d1WRaxo
アーチボルト先生カッケー
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/07(火) 22:48:24.97 ID:yE78N9JUo
キャー先生かっこいい 抱いてー////
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/07(火) 23:43:03.34 ID:Tqkm7nrqo
この格好良い姿をソラウに見せれば…
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/07(火) 23:46:07.15 ID:D8IZTnp+0
修正

24.
>ケイネスが呟くと、巨大な立方体が魔女をんだ。
→魔女を包んだ。


fateもまどかもにわかなので、話し方とか一人称が変だったら教えてください。
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/08(水) 00:32:07.26 ID:9cx6lgQFo
>>28
ケイネスの得意分野は降霊術、召喚術、錬金術だから
本人が前線に出てガチ戦闘するのはちょっと違和感あったかも
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/08(水) 00:36:17.08 ID:Z+UFEkiro
これは良いスレだ フェイトゼロしかわからないが
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/08/08(水) 01:04:28.32 ID:cLihrsZdo
先生の魔術って言ったら水銀と工房()しか出てきてないしなぁ

先生の属性である風と水に因んだ魔術とか見てみたい
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga]:2012/08/08(水) 08:31:00.26 ID:06ESKy9P0
一応ケイネスの書き方として、fateより少しできる人間でいきたいと思います。すいません・・・。
魔術に関しては、ケイネスの得意分野を中心にしますが、都合よく得意分野を付け加えるかもしれません。お許しあれ。
続きは遅くなるかもしれませんが、必ず投下します。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/08(水) 13:04:16.74 ID:eUK4cDw30
まるでケイネス先生が本編で出来ない人間だったかのようなことをおっしゃる
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/08(水) 13:52:31.32 ID:b3kqZvKa0
ケイネス(笑)
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/09(木) 14:01:37.72 ID:BAxbDW7a0
一応神童()だもんな
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2012/08/10(金) 05:40:39.41 ID:4GADD07AO
はよ書け
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:45:07.30 ID:WoOiDvJK0



確実な一つ。ケイネス・アーチボルトが、魔女をはるかに凌駕する力を持つこと。
不確実なことも一つ。ケイネス・アーチボルトが、一体何者なのかということ。
何より、自分が戦える状態でないことを知られてはならない。ケイネスが自分に牙を向けたらどうなるか。
果たして時間停止が通用する相手なのか。装備が完全な状態でも、勝利は疑わしい。
焦りを、恐怖を見せてはならない。眉ひとつ微動だにしてはならない。


頭に大量の情報が流れ込んでくる。自分という人間が何者か、そして、何故こんなことになっているのか。
暁美ほむらの人間離れした動き。間違いなく彼女は魔術師だ。では、彼女は何のために化け物と戦っていたのか。
そしてあの怪物。見かけ倒しだっとはいえ、あれは何だったのか。
この上なく厄介な状況に巻き込まれている。不用意な行動は禁物。
焦りを、恐怖を見せてはならない。眉ひとつ微動だにしてはならない。
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:46:09.76 ID:WoOiDvJK0



________________________________________________________



「あら、先客がいたみたいね」
その声に、ほむらがすぐに反応した。
「あなたは・・・」

「別にあなたのをを横取りするつもりはないわ」
少女は挑発するように言うと、地面に落ちていた何かをほむらに投げつけた。

「お怪我はありませんでしたか?」

「・・・・・いや。大丈夫だ」

(この少女も、暁美ほむらと同じ・・・・・?)

「よかったです。いいですか、今さっき見たことは全て忘れてください。
夢を見ていた、そういうことにしておいてください」
口調こそ丁寧だが、有無を言わせないといった感じ。
間違いない、彼女もおそらく・・・・・

「申し訳ありませんが、今日はお引き取りください。ああ、さっきみたいなの襲われることはもうありませんので
、安心してください。私は、彼女と少し話がありますので」
ケイネスのことを本気で心配しているようだ。彼女は、ケイネスが化け物を倒したことを
知らない?

「・・・・了解した」

「そうしてくれると助かります」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:46:40.40 ID:WoOiDvJK0



ここで突っ張る意味は無い。不用意な情報提供は魔術師にとって、何の利益にもならない。
彼女たちが自分の敵となるケースを考えても、自分に関する情報は一切与えないのが賢明だろう。
盗聴術式も発動させないでおく。とにかく、自分から余計な手出しをしてはならない。

「!待ちなさい・・・・!」

「あら?あなたはもう少しものわかりがいいと思っていたのだけれど。
これは私たちだけの問題よ」

「巴マミ・・・・」

「あら、私の名前を知っていたの?光栄ね、暁美ほむらさん」


巴マミにあの男のことを言っても信用されるはずがない。ただ彼女の不信感を買うだけだ。
ワルプルギスに備え、味方は多いほうが良い。

「・・・・・・・・・・・・」
何も言わずに、巴マミに背を向ける。今の自分には優先すべきことがある。
グリーフシードを制服にしまい、その場からほむらは立ち去った。

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40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:47:18.78 ID:WoOiDvJK0


家に戻り、ケイネスは一通り情報を整理した。そして、自分が予想以上に厄介な状況に陥っているとわかった。

この世界には、魔術協会が。緊急回線も含めた、ありとあらゆる手段を試みたが、
反応は無かった。秋葉原の日本支部にも出向いたが、そこはただの住宅街であった。
自分の名前を使えば、アトラス院や聖堂協会への接触も可能だ。しかし、それもむなしく終わった。
時計塔は存在した。しかし、それは非魔術界の、普通の学校でしかなかった。
アーチボルト家へ連絡もしたが、ケイネスの赴任を労われただけであった。

何より、自分の手にあるはずのものがない。令呪が消滅していた。
使用したというよりも、最初から無かった様に、何の痕跡もない。

敵の幻術を疑ったが、ケイネスを実感時間1日も封じ込めることが可能だとは思えない。
術式の発動があったならば、ホテルにいたケイネスならすぐに気づくはずだ。
そうなると、ますますわけがわからない。
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:47:47.92 ID:WoOiDvJK0

ひとまず、部屋全体に即席の礼装を構築する。何もないよりはマシだろう。
取ってつけとはいえ、並みの魔術師に突破できるものではない。

自身にも徹底した対抗魔術をかける。肉弾戦が不得手なケイネスは、肉体への不意打ちを
もっとも警戒せねばならない。

あの化け物が何かは未だにわからない。あの化け物を捕えられていたとしても、
研究設備がない以上、どうしようもない。結局のところ、何もわからないままだ。

そして、あの二人の少女。制服からして、見滝原中学校の女子生徒。
お互いの事を知っているようだったが、あまり仲は良くないようだ。
そして、彼女が言っていた、「あなたのを横取りしない」とはどういう意味なのか。
お互いに、同一のものを求めているということなのか。

あの二人から情報を引き出したいが、そう下手に動けない。
暁美ほむらがどう出てくるかもわからないし、あの少女に質問しても、はぐらかされるだけだろう。
しつこく問い詰めれば、やはり不信感を抱かれる。

ケイネスはもどかしさに歯噛みするが、焦ってどうにかなるわけではない。
結局、今の自分は、守りを固める以外何もできない。
守備を整え、相手の出方を伺う、これが最善手であろう。

ひとまず、明日暁美ほむらがどう来るかだ。

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42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:48:37.13 ID:WoOiDvJK0



あのタイミングで巴マミが現れたのは、ある意味幸運であった。膠着状態から、ひとまず
体制を立て直すことができた。武器を揃え、魔力も回復した。
しかし、彼女の協力は期待できそうにない。今日きゅうべぇを襲撃するのは止めた。
これ以上彼女の敵対心を煽るべきではない。

間違いなく、あの男はマミや杏子より遥かに強い。
ケイネスを味方につければ、ワルプルギスをも倒し得るかもしれない。が、味方になってくれる保証などない。
敵となれば、勝利は不可能だ。さやかも含めて4人で立ち向かっても、剣の魔女のようになるだけだろう。
何故、今までのループで死んでいたケイネスがあのような力を持っているのかはわからない。
それ以上に問題なのは、あの男が敵か味方かということ。

明日、装備を完全にしたうえで、あの男と接触を図る。
最悪の場合も考えて、放課後に。明日出席するのはやめておく。
しかし、まどかと美樹さやかに接触する必要はある。渡さなければならないものある。

自分の運命はこのループで決まる、そんな予感がほむらにはした。

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43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:49:04.26 ID:WoOiDvJK0



「暁美ほむら・・・暁美ほむらはいないか?」

次の日、予想は付いていたが、暁美ほむらは学校に来なかった。
昨日の金髪の少女は学校に来ていた。調べたところ、名前は巴マミ、この中学の三年生。
部活には所属せず、一人暮らしをしている。

暁美ほむらについても調べた。体が弱く、つい最近退院している。
前の学校では、成績も運動も振るわない、大人しい生徒だったようだ。

向こうからの接触が無い以上、こちらからは手の出しようがない。
ひとまずは、普通の教師として振る舞うしかない。


「それでは次の問題を・・・・・・美樹、やってみなさい」

「はい、できません!」

「よろしい、廊下に立っていなさい」

「うえ・・・・・」

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44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:49:30.86 ID:WoOiDvJK0


「まどかはさー、あれどう思う?」

「あれって?」

「昨日のこと。まどかはさ、魔法少女になりたい?」

「んー・・・・・わかんない、かな。マミさんみたいになってみたいけど、
魔女と戦うのは怖いし・・・・」

「だよねー、あんなのに勝てる気がしないしなー。
じゃあさ、もしも魔法少女になるなら、まどかはどんな願いを叶えたい?」

「私は特に思いつかないな・・・
それに、軽い気持ちで魔法少女になっていいのかなって気もするんだ」

「あ・・・・ごめん、まどか」

「そうだよね、これじゃあマミさんに失礼だよね・・・・」

「そんなことはないよ、まどか、さやか。魔法少女になる理由は様々だ。
どんな願いであろうと、君たちが魔法少女になるのは自由だ」
いつの間にか、屋上の柵の上に、キュゥべえが座っていた。


「う〜ん、でも私はやめとこっかな・・ごめんねキュゥべえ」

「私もパスかな」

「それも一つの選択だ。強制はしない。でも、二人がなりたくなったら、
いつでも言ってくれて構わないよ」

「あ、でもマミさんとは、これからも仲良くしたいな
・・・・なんて。できることがあったら、私はマミさんを助けたいな」

「私も、マミさんに言っといてよ、キュゥべえ」

「わかった。マミもきっと喜ぶよ」
そう言うと、キュゥべえは霧のように消えた。




45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:50:03.91 ID:WoOiDvJK0


「まどか」

「ひゃっ!!」

「うおぉ!・・・・って転校生!?」

「え〜と、暁美さん・・・・?」

「暁美ほむら。ほむらでいいわ、まどか」

「ちょっと、私を無視すんなよ〜、ほむら〜」

「・・・・・・・・・・・・・聞きたいことがあるの。
昨日、放課後何をしていたの?」

「え、き、昨日は・・・さやかちゃんとCD買いに行って・・・・」

「それから?」

「えと、普通に家に帰ったよ・・・・」

「・・・・・・・・・・・そう」
(やはり、昨日キュゥべえと巴マミに接触したのね。)

「突然どうしてそんなこと聞くの?あけ、じゃなくてほむら・・・ちゃん」

「まどか、あなたは魔法少女になるつもり?」

46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:50:30.84 ID:WoOiDvJK0



「!」

「ほむら・・・あんた魔法少女のこと知ってるの!?」

「ええ」

「どうして!?」

「簡単な話よ。私も魔法少女だから」
ほむらは、自分のソウルジェムを二人に見せた。

「これって・・・ほむらちゃんの・・・」

「ええ、私のソウルジェムよ。巴マミのとは色が違うけれど」

「マミさんのことまで知ってるの・・・・
・・・・・じゃあさ、あんたはマミさんと戦うの?」

「どうして」

「グリーフシードを求めて、他の魔法少女を襲う魔法少女もいるって
マミさんが言ってた」

「そう、グリーフシードのことも知ってるの・・。そうね、確かにグリーフシードは
争いの種になるわ。でも、私は巴マミとやりあうつもりはないわ。
彼女とはそりが合わないけど、敵というわけではないもの」

「そ、そうなんだ・・よかった」

「話を戻すわ。あなた達は、魔法少女になる気はあるの?」

「私は・・・・魔法少女になるつもりはないよ。
あ、・・ほむらさんの事を悪く言うつもりはないんだけど、簡単な気持ちで
魔法少女になっちゃいけないって思うんだ」

「私も・・・自分の満足のためになるっていうのは、よくないと思う」

(以前のループでも、まどかと美樹さやかは同じように答えた。
でも、さやかは上条恭介の為に魔女になった。まどかも結局は・・・・)

「大切な誰かが救えるのなら、魔法少女になる?
自分が魔法少女になって、家族や、大切な人を救えるなら、どうする?」

「そ、それは・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「本当の奇跡なんて無いの。誰かの為に何かをしたつもりでも、それが誰かを傷つけることもある。
相手が自分に感謝してくれるとは限らない。
願いがなんでも叶うなんて、甘い言葉に乗ってはダメ。後悔するのは自分よ」

「・・・・・じゃあさ、ほむらちゃんはどうして魔法少女になったの?」


47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:50:58.17 ID:WoOiDvJK0



「!」

「そーそー。そこまで言うってことはさ、それ相応の理由で魔法少女になったんでしょ?
どうしてほむらがなったのか教えてよ」

「それは・・・・・」
自分の言葉が跳ね返ってくる。本当の奇跡なんて無い。
相手が自分に感謝してくれるわけじゃない、それどころか、嫌われたり、憎まれたりした。
まどかに嫌われたこともあった。あるループでさやかと戦った。そしてさやかを殺し、
まどかに憎まれたこともあった。ほむらへの呪詛を吐きながら、ワルプルギスに
襲われ死んでいった。

「私は・・・・」
拳に力がこもる。無意識に、歯ぎしりをしてしまう。肩が震える。
目が痛む。

あなたを助けるため。そう言って納得してくれたらどんなにいいだろう。

「ほむらちゃん・・・ごめん・・・・」
ほむらのただならない様子を見て、まどかは質問を引っ込める。

「あ、え〜と・・ごめん」


48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:51:24.66 ID:WoOiDvJK0



「・・・・別にいいわ。私も言い過ぎたわ。
でも、これだけは覚えておいて。都合の良い奇跡なんて無いの。
まどかとさやかには、魔法少女になって欲しくない。
安易な奇跡に惑わされないで・・・お願い」

「ほむらちゃん・・・・」

耐えられなかった。都合の良い奇跡なんて無い。そんなことわかっていたのに。
そのことを改めて認識すると、自分の惨めさが胸を締め付けてくる。
今回は成功するかもしれない、毎回そんな風に考え、失敗した。
まどかが途中で死んで、自暴自棄になったループもあった。

「お願いっ・・・・お願っ・・・・!!」

「ほむら・・・・」

「ごめんね、ほむらちゃん・・・・。
大丈夫、私は魔法少女に絶対ならないから。約束する。
だから泣かないで」

「まどかぁ・・・」
まどかに言われて初めて気づいた。自分が泣いていたことに。
この子を守らねばならない。何としても、まどかだけは。

「わ、私も魔法少女にならないからさ。私も約束する」

「ありがとう・・・」

「あ、ほむらも一緒にご飯食べようよ!ほら、私の
焼きそばパンあげるからさ。購買で一番人気なんだからね〜」

「ごめんなさい・・・私はやなきゃいけないことがあるの。
今日はもう帰るわ」

「魔女を倒しに行くの・・ほむらちゃん?」

「そんなところよ」


「二人にこれを渡しておくわ」
ほむらは二人に、細長い紙きれを渡す。


49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [saga sage]:2012/08/12(日) 00:51:52.96 ID:WoOiDvJK0



「何これ?」

「その紙には、私の魔力が込められている。手に持って念じれば、私に二人の位置が
伝わるようになっている。魔女に襲われた時や、身の危険が迫った時に使って」
ずっと前のループから作っていた、魔力による位置伝達装置。
昨日の夜、やっと完成した。携帯の電波と違い、結界の中でも受信が可能だ。
これで、追い詰められた二人が魔女になるのは防げる。


「それじゃあ」
そう言って、ほむらは柵の上に立つ。これ以上の長居は無用だ。

「あ、ほむらちゃん!」

「何?」

「えと・・もしもの話なんだけど、ほむちゃんが話してくれる気になったら、
ほむらちゃんのことを教えてほしい。ほむらちゃんが魔法少女になった理由。
私は、ほむらちゃんのことをもっと知りたい」

「・・・・そうね、いつかは話す。約束するわ」

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50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/12(日) 03:04:22.55 ID:TQWQYr3IO
キャラも口調もブレ過ぎ
誤字有り過ぎ

何より先生が先生じゃない
原作読み直せ、見直せ屑が
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/12(日) 03:41:54.20 ID:EkH9yf2Ro
乙!
気にはなるけど多少脳内補正すりゃいい
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/12(日) 03:48:12.00 ID:GZ9k0azLo
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/08/12(日) 06:50:16.54 ID:M6QohYlPo
誤字脱字が多いけど気にするほどではないな
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/12(日) 09:57:04.65 ID:XBZfmcVoo
乙!
続きも期待してるよー
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/15(水) 20:05:33.76 ID:/v8+zswg0
乙! これは期待
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2012/08/16(木) 21:25:01.98 ID:wpE8h4z50
乙 いいものを見つけた
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/17(金) 22:12:56.22 ID:vpll7Zrk0


「先生、この後お時間はありますか?」
暁美ほむらは6限の終わりに登校してきた。周りの生徒が騒ぐが、気に留める様子もない。

「突然どうしたんだ。体調は大丈夫か?」

「はい。そのことお話ししておきたいことが」
当然嘘に決まっている。しかし、他人に何ら怪しまれることもない。
魔術と関係の無い人間が集まる学校での接触。今日一日調べたが、学校に何らかの術式は掛かっていない。

「わかった。後で相談室に来なさい」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/17(金) 22:14:13.47 ID:vpll7Zrk0


「それで、体調の方は大丈夫なのか?」

「・・・・・・・・・・・・・」

「これは担任としての質問だ。入院していたみたいだが」

「ああ、それは大丈夫よ。半分は嘘みたいなものだし」
建前では、生徒と教師の面談ということになっている。部屋には防音設備が施さているし、
ケイネスも音声遮断をしておいた。外に声が漏れる心配はない。

「それで、私に話とは何だね?」
ケイネスの声色が変わり、目つきも鋭くなる。
ここから先は生徒と教師ではない、魔術師同士の会話だ。

しばらくの沈黙の後、ほむらから口を開いた。
「まず、私はあなたと敵対するつもりはないわ」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/17(金) 22:27:46.93 ID:vpll7Zrk0



「ふむ・・・・それについては同感だ。私も暁美とやりあうつもりはない」

これで確証が持てたわけではない。寝首をかくのは魔術師の得意技だ。
相手の意図と、魔術が把握できるまでは安心できない。問題はここからだ。

「単刀直入に聞く。暁美、君は魔術師だな?」

「・・・・ええ、そんなところよ」
やはり見抜かれていた。おそらく魔女との戦いを見られていた----------ならば

「あなたについては・・・聞くまでもないわね」

「ふん・・・まぁ誤魔化しはすまい」
あれだけ派手にやって、わからない方がおかしい。ここまでは問題ない。

「では、あの化け物は一体なんだ?」

「・・・・・人からあれこれ情報を聞く前に、まずあなた自身について話すのが礼儀ではないかしら」

「・・・まぁいいだろう。我が名はケイネス・エルメロイ・アーチボルト。
アーチボルト家の第9代後継者。時計塔で講師を務めている。いや、務めていただな」

「そんなことはどうでもいいわ。質問に答えて頂戴」

60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/17(金) 22:28:32.93 ID:vpll7Zrk0



「なっ・・・・」
魔術師であれば、誰でもアーチボルト家や時計塔のことを知っているはずだ。
それをどうでもいいと暁美ほむらは切り捨てた。許しがたい侮辱だ。

「・・・・・・・ほう、では何を君は知りたいのかね」
相手の挑発に乗らぬよう、怒りを抑えてケイネスは尋ねた。

「今度は私が単刀直入に聞くわ。あなたは、何故魔法を使うことができるの」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/17(金) 22:29:55.51 ID:vpll7Zrk0



「・・・・・・・・・・・」
あまりの想定外な質問に、答えが見つからない。魔術師相手に、何故魔法が使えるか聞く?
馬鹿にしているのか?それとも、この娘は魔法と魔術の区別さえつかないのか。

「私は魔法使いではなく、魔術師だ。魔法を使えたら、こんな場所にいるはずがないだろう」

「・・・・・・・・・・・」
今度はほむらが窮する番だった。魔法使いではなく魔術師だ、とケイネスは言った。
話が噛み合っていない。お互いの認識がずれている。

「私を虚仮にしているのか。それとも本当にわからないのか、どっちなんだ」
ほむらは答えようとしない。さすがにイライラしてくる。自分は挑発されているのか?

「はぁ・・では質問を変えよう。君はそもそも協会に所属しているのかね」

「・・・・・・」

「まただんまりか。ふざけるのもいい加減に・・・」

声を荒げそうになった途端、ほむらが突然立ち上がった。
今までの無表情な顔とは一変して、焦っているようだ。

「まどか!!」

62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/17(金) 22:41:34.41 ID:i+SbvJyIO
党首じゃ無かったか
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2012/08/18(土) 13:21:42.86 ID:yc1uveC20
こまけえこたあ(ry
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/18(土) 13:45:22.13 ID:vyzXSteD0

「まどか?鹿目がどうかしたのか?」

制服にしまっておいた紙片が熱を帯びている。
場所はここから南東に1q。早く行かなければ!


「くっ・・・!」

「お、おい待て!」
突然は部屋を出て行ったほむらを、ケイネスは急いで追いかけた。



すぐに魔法少女に変身し、発信源に向かう。南東の廃ビルからの発信。
距離にして1km。魔法で脚力を最大限に増幅、一気に学校の屋上まで飛び上がる。

ケイネスがほむらを追いかけて校舎を出た時、彼女が飛び上がるのが見えた。
見上げると、屋上のフェンスに立っている。

「おい、突然どうしたんだ!?」
屋上のほむらに大声で呼びかけるも、

「時間が無い!」
そう短く叫ぶと、ほむらは屋上から飛び上がり、道路越しの建物に着地した。また飛び上がり、
さらに奥のビルに着地。あっという間にその姿は小さくなっていく。

「まったく!」
不可視の魔術を自身にかける。校舎を吹き抜ける風を掴み、ケイネスも飛び上がる。
相手はかなり速いが、追いつくことはできる。
風力を大幅に増大させ、ケイネスはほむらの後を追った。

_________________________________________________________

65 :>>62、wikiに書いてあったので後継者にしました。でも党首の方が語感がいいですね。 [sage saga]:2012/08/18(土) 13:50:34.43 ID:vyzXSteD0




「まどか、さやか。どっちでもいい。早く僕と契約するんだ!」

あっけなかった。巴マミは首を噛みちぎられ死んだ。魔女の咀嚼音が不気味に響き渡る。
考えてもいなかった。マミが魔女に負けるなんて。負けて死ぬなんて、想像もしていなかった。
次にやられるのは自分達。恐怖の中、ほむらに貰った紙片を咄嗟に強く握った。

(ほむらちゃん!)

魔女が咀嚼を止め、何かを飲み込む。満足そうな表情を見せた後、ぎらぎらとした眼を二人に向けた。


_________________________________________________________
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/18(土) 13:51:57.82 ID:vyzXSteD0


「待て暁美!どうしたんだ!?」
ケイネスは風を操作して、ほむらの横に追いついた。

ほむらは驚いた顔を見せたが、すぐに元の焦った表情に戻る。

(撒いている時間はない・・・・!!)

ほむらは更にスピードを上げるも、ケイネスも離されない様、風による加速を強める。


(あのビル・・!)
まどかからの発信があったビルが目に入る。見つけた、屋上の真ん中だ。
うまく速度と角度を調節し、屋上にほむらは着地する。
ケイネスもほむらを見て、急ブレーキをかけた。

(時空が歪んでいる?)
屋上の空間が、カーテンのように揺らいでいる。昨日見た歪みと似ていた。

「これは昨日の・・・あっ、おい!」

後ろにいたケイネスを無視して、ほむらは歪みの中に飛び込んだ。

「ああまったく!!」

ケイネスも歪みに飛び込む。この先に昨日のような化け物おそらくがいる。
昨日とは違う、お菓子が散りばめられた空間が広がる。先を走るほむらをケイネスも追いかける。


(間に合って、まどか・・・・・!)
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/18(土) 13:54:46.03 ID:vyzXSteD0

魔女が二人に迫り、口を大きく開ける。目が不気味に、笑っているように歪む。
思わず体を丸めて目を瞑る。
・・・・・・・・・・・・・・・・

「きゃっ!!」

魔女は二人の前で大きく口を開けて止まっていた。まどかとさやかが驚く様子を見ると、
満足げに二人から離れた。

「こいつ、なめやがってっ・・・!」

「さやかちゃん危ない!」

「えっ、ってうぁお!!」
魔女が尻尾をさやかのすぐ横に叩きつける。凄まじい振動が響き渡った。


ケラケラと魔女は笑い、口を大きく開ける。
魔女の口の中で、光球が膨らんでいく。

「はやく僕と契約するんだ!」
キュゥべえの声がするが、体がすくんで動けない。
光球の膨張が止まる。今度は悪ふざけではないだろう。
魔女が叫び、光球が発射された。


68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/18(土) 13:54:49.36 ID:W0fY8mhIO
やはり先生らしくない…
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/18(土) 13:55:19.02 ID:vyzXSteD0


ーーーーーーーーーーーーー?????-----------ーーー

魔女が首をかしげる。突然目の間に現れた少女。殺したはずの二人が生きている。
少女を食いちぎろうとするも、何故か上手くいかない。食べたはずの敵が、
自分の前に立ち続けている。

ーーーーーーーーーーーーー!!???-----------ーーー

目の前で大きな爆発。わけもわからないまま、魔女は吹き飛ばされた。


「消えた・・・?」
前を走っていたはずのほむらが突如いなくなった。加速術式?違う、それならケイネスは捉えることができる。

「!」
近くで大きな爆発音。

(おそらくあそこに・・・!)
通路の奥に光が見えた。防御術式を起動させ、ケイネスは飛び込んだ。


70 :>>68、すいません。原作と明らかに違う人物になってます。二次創作ということで、ご容赦ください [sage saga]:2012/08/18(土) 13:57:57.25 ID:vyzXSteD0



「ほむらちゃん・・・!」

「まどか!」
良かった、契約はしていない。ぎりぎりで間に合った。

「ほむらちゃん・・マミさんが・・・マミさんが・・・」

泣きじゃくるまどかの頭を、ほむらは優しく撫でる。

「ごめんなさい・・・私を恨んでくれても構わないわ。でも今は、少しだけ時間をちょうだい」

結界は消滅していない。まだ魔女は生きている。
思ったよりしぶとい。

「さやか、まどかと一緒にできるだけここから離れて」

「わ、わかった!」


煙の中から、魔女の黒い体躯が姿を現す。体中傷だらけだが、目は充血し、鬼の様な形相で
ほむらを睨む。

魔女が咆哮する。すると、大量のお菓子が結界内にばら撒かれた。
お菓子の一部が、まどか達の頭上に降り注ぐ。

「!」
咄嗟に時間を止め、お菓子を打ち落とす。全てを打ち落としては、武器の消耗が激しすぎる。
まどか達の周囲のお菓子にのみ、銃弾を叩きつける。

時間が再び動き出す。お菓子が爆発し、中から針が飛び出した。

「きゃっ!」

ほむらの爆弾を逆手に取ったトラップ。魔女が醜く笑う。

「しまt・・ぐっ・・・!」
針が足に突き刺さり、激痛に気を取られる。1秒にも満たなかったが、致命的なロス。
針が二人に迫る、間に合わない!
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/18(土) 13:58:38.56 ID:vyzXSteD0




「鹿目、美樹!」

間一髪、ケイネスが防御術式を発動する。半径5メートル以内の障害物を全て焼き落とす。
針はまどかとさやかに突き刺さる寸前で消滅した。

「先生!?」

「細かい話は後だ!二人とも怪我はないか!?」

「先生!」

「どうした美樹!?」

「髪が!私の髪が!あわわわわわ!」

焼け落ちた針の灰がさやかの頭に落ち、髪の毛に火が付いてしまっていた。

「ああ・・・すまん」
さやかの頭が固形の水で包まれる。一部が焦げてしまったが、まぁ問題はないだろう。

「私の髪が〜・・ううう」

「いや、・・その、すまない」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/18(土) 13:59:35.05 ID:vyzXSteD0





気を取り直して、化け物に視線を向ける。昨日とは違うやつだが、おそらくは同種のもの。
血走った目で、ケイネスを睨んでくる。怒っている様だ。

再び魔女が叫ぶと、残ったお菓子から針が発射される。狙いは全てケイネス達。
しかし、全て術式に焼き払われる。いくら数に頼ろうが、破れる防御ではない。

魔女は痺れを切らし、光球を作り出す。先ほどの物よりも遥かに大きい。
あれは危険だ、とケイネスは判断。術式を二重、三重と展開。

魔力の塊が膨らみ、強い輝きを発する。小細工無しの、強引な力押し。
昨日の化け物よりは厄介そうだーーーー次の攻撃術式を組み上げながら、ケイネスは思案する。
ならば、、、、!?


次の瞬間、大爆発が起き、結界は消滅した。
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage saga]:2012/08/18(土) 14:02:38.07 ID:vyzXSteD0
先生が原作と全然違うという意見の方が多いですね。申し訳ありません。
できるだけ切れ者の先生を書きたいなぁと思っていたら、全然違う人物になってしまいました。
二次創作ということで、どうか大目に見てください。誤字脱字も多くてすみません。

74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/18(土) 14:11:38.28 ID:C8Y5sZ/ao
wikiより抜粋

能力
魔術属性は「風」と「水」の二重属性。降霊術、召喚術、錬金術に通ずる優秀な魔術師で、特に自身の二重属性に共通する「流体操作」を最も得意とする。

切れ者どころかバカっぽくなってるし、原作設定無視して作者の好きな設定付け加えるならオリキャラでやれって話しだし。

75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2012/08/18(土) 14:17:00.89 ID:yc1uveC20
こまけえこたあ(ry
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/18(土) 16:52:29.04 ID:W0fY8mhIO
>>75
お前こまけえこたあ(ryしか言ってねぇじゃん
どんだけ儲なんだよ気持ち悪っ

悪いとこは悪いって言ってやらんと成長しないぞ。キャラ崩壊、原作レイプはSS速報と言えど無しだろ流石に
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/08/18(土) 19:39:19.89 ID:56ltyKVYo
防御術式が水銀ちゃんだったらいいなと
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/19(日) 15:05:36.38 ID:L0rsxQfOo
>>76
ID的にすっごい分かりやすいなお前
やっぱりIOは碌な奴が居ないのかよ
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/22(水) 16:04:04.99 ID:aEnGyaHu0
まってるよー
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/26(日) 01:40:55.25 ID:Elhxn0LHo
次の更新はそろそろかな
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/26(日) 01:52:27.25 ID:QzHruKTIO
キャラ崩壊酷いwwww

いや真面目に酷い。原作設定とかけ離れてるよね

先生のメンタル的に絶対言わないような台詞言わせるとか……原作読んできたら?
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/08/26(日) 02:04:04.14 ID:x0Ghmvhko
粘着質にしつこく何度も言わんでいいよ
今更変わることもないだろうしこの世界ではこういう性格なんだと納得するか読むのやめるかのどっちかにしてくれんか
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/26(日) 02:05:25.39 ID:QzHruKTIO
批評してあげてるのに酷いわ
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2012/08/26(日) 02:15:38.54 ID:9wzYy51v0
そこまでキャラ崩壊ひどくないだろ
そもそもケイネス先生は原作でもあまり描写されていないキャラだし
批評する前にsageろ
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/26(日) 02:18:29.05 ID:dFeK11SOo
IDの末尾IOでこの口ぶり、コイツ色々な所で喚いてる奴か
超ド級のかまってちゃんだから、構うべきじゃない
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/26(日) 02:18:33.54 ID:K+A2H3yIO
ケイネス先生冒涜すんなや……
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/26(日) 02:18:59.80 ID:K+A2H3yIO
構ってよ!愛をちょうだいよ!!
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/26(日) 06:29:09.33 ID:/ORfEqCao
1よ 気にするな
楽しみに待ってるやつも沢山いるよ
俺は凄く続き楽しみにしてる
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/26(日) 08:37:04.52 ID:FrejejEO0
まだかな
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga ]:2012/08/28(火) 00:20:28.69 ID:K1sgcZ+i0
テンポも悪くないし、まーいいんじゃないの?
オレは面白いけどさ。

>>1
続きよろしく、待ってるからね
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/28(火) 12:23:43.45 ID:dOW/FmZ3o
キャラ崩壊すげえな
原作好きだから尚更腹立つ
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/28(火) 12:33:00.40 ID:WrmaMj89o
>>91

嫌なら見るな
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/29(水) 08:10:58.70 ID:2gQk7iGIO
                  ヽ人人人人人人人人人人人人人人人ノ
         / ̄(S)~\  <                      >
       / / ∧ ∧\ \<  嫌なら見るな! 嫌なら見るな!  >
       \ \( ゚Д,゚ ) / /<                      >
         \⌒  ⌒ /  ノ Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Yヽ
          )_人_ ノ  
          /    /
      ∧_∧ ■□ (    ))
     (   ; )■□  ̄ ̄ヽ
   γ⌒   ⌒ヽ  ̄ ̄ノ  ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
              
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/08/29(水) 08:22:10.61 ID:Ww/XSSwM0
ageんなバカ
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/29(水) 08:23:14.76 ID:k1shAH/1o
見えないからいつものIOか?
何でも良いからageるのは止めろ
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/08/29(水) 08:25:59.85 ID:2gQk7iGIO
ごめんなさい
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/08/29(水) 09:47:33.76 ID:kbUogL3Y0
>>91
さや恭杏まどを3話経たずにキャラ崩壊させる脳味噌空淵の盗作アニメに何を言うか。
>>1にはキャラの矯正という名の改善に励んでほしい。
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/08/31(金) 04:41:43.36 ID:Y8iU26yPo
俺結構好きだぞ
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/31(金) 04:42:23.23 ID:RxcguzUIO
擁護コメ必死だな
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/08/31(金) 05:28:45.10 ID:Y8iU26yPo
いやだって普通に面白くね?
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/31(金) 05:46:01.05 ID:RxcguzUIO
つまんねぇよ
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/31(金) 05:48:06.88 ID:UYtqGkkDO
何だIOか
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/31(金) 05:49:12.02 ID:RxcguzUIO
人気のIOだよー
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/08/31(金) 11:21:31.35 ID:uEwc4f8Co
面白いものを面白いものと言って何が悪い?
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/08/31(金) 14:20:05.84 ID:RxcguzUIO
お好きにどうぞ?
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/08/31(金) 16:54:24.18 ID:rlOXsmmqo
暇だからって粘着荒らしに構うのはやめてくれ、無意味だ
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/31(金) 18:52:22.19 ID:rJSXWtqvo
>>99
巣に帰れ
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/03(月) 07:24:09.87 ID:YH4/AQqIO
まだ書かないのかカスだなこいつ
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/03(月) 18:03:04.38 ID:pEynnDzDO
>>108はツンデレ確定
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/03(月) 18:04:19.04 ID:pEynnDzDO
sage忘れたすまん
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/09/05(水) 17:31:24.65 ID:rKkJovvDo
キャラに違和感あるのは事実
面白いからいいんだけどね
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/05(水) 19:51:06.54 ID:ClaFumZ7o
キャラ崩壊は仕方ないよ、作者が設定付け足してるんだから

まだかなー
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/07(金) 02:25:59.89 ID:BY4sCbQXo
型月厨はスレを潰すことしかできないんだな
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/07(金) 18:44:00.66 ID:fCg2o9JIO
もう来ないのかな?

どうしちゃったんだろう、体調でも悪いのかな?

115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/09/13(木) 13:15:49.67 ID:uVshuhoq0
ケイネスはドヤ顔してこその先生
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/09/13(木) 23:37:23.69 ID:xNxQj7h30
先生はプライドはあの見下してる感じがいいんだが、クロスするいじょう多少のキャラ崩壊はいいから続き読みたい
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/17(月) 19:23:41.74 ID:NpyUmhd5o
                  ヽ人人人人人人人人人人人人人人人ノ
         / ̄(S)~\  <                      >
       / / ∧ ∧\ \<  嫌でも見ろ!無条件で支援しろ!>
       \ \( ゚Д,゚ ) / /<                      >
         \⌒  ⌒ /  ノ Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Y´`Yヽ
          )_人_ ノ  
          /    /
      ∧_∧ ■□ (    ))
     (   ; )■□  ̄ ̄ヽ
   γ⌒   ⌒ヽ  ̄ ̄ノ  ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
              
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/21(金) 07:34:52.37 ID:rr4wVqBIO
書かないなら依頼出して下さいよ

みんなの期待を裏切っておいて…
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/21(金) 07:39:44.93 ID:oIOO5Gqho
叩くなら空気の読めない月厨だとは思うが、何かしらアナウンスはあってほしいなぁ
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/16(火) 02:16:41.81 ID:OKpYdtBG0
このまま更新しないのか
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2012/10/16(火) 17:03:07.65 ID:5ZY1HmuK0
そりゃ変なのが来たんだしねぇ
荒らしが来てから>>1はここに来てないんだろうな
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/16(火) 17:35:32.90 ID:aDZeGJWIO
荒らし如きに心折られるとは軟弱者め
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2012/10/20(土) 10:40:03.67 ID:xwZN3LqT0
じゃあ、あんさん自分でまどマギ・ケイネス先生のクロス書いてや
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