このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

ゼロ「魔法少女……?」まどか「れ、レプリロイド?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 00:49:38.85 ID:VIrdVVZx0


ロックマンシリーズの名キャラクター「ロックマンゼロ」と魔法少女とまどか☆マギカのクロスSSです


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1345304978
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

バームくんへ @ 2025/06/11(水) 20:52:59.15 ID:9hFPsRzXO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749642779/

秘境 @ 2025/06/10(火) 00:47:53.81 ID:BDVYljqu0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749484073/

【安価】上条「とある禁書目録で」鴻野江「仮面ライダー」【禁書】 @ 2025/06/09(月) 21:43:10.25 ID:qDlYab/50
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749472989/

ツナ「(雲雀さん?!)」雲雀「・・・」ビショビショ @ 2025/06/07(土) 01:30:36.87 ID:AfN9Rsm0O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749227436/

【安価コンマ】障害走を極めるその5【ウマ娘】 @ 2025/06/06(金) 01:05:45.46 ID:RaUitMs20
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749139545/

貴様たちの整備のお陰で使いやすくしてくれてありがとう @ 2025/06/04(水) 20:56:21.03 ID:QjuK6rXtO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749038181/

阿笠「わしの乳首に米粒をくっ付けたぞい」コナン「は?」灰原「は?」 @ 2025/06/04(水) 04:01:13.39 ID:ZjrmryLdO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748977273/

レッド(無口とか幽霊とか言われるけどまだ電脳世界) @ 2025/06/02(月) 21:21:00.13 ID:ix3UWcFtO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748866860/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2012/08/19(日) 01:17:18.80 ID:nqathz260
で、続きは?
3 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:17:37.78 ID:VIrdVVZx0
〜WARNING〜

〜WARNING〜!

〜WARNING〜!!


ロックマンゼロ×まどマギのss

ゼロはGMA「ロックマンゼロ」シリーズ準拠

ゼロ4のEDから始まる

ゼロシリーズはコンプリート、まどマギはアニメはまばらにしか見ていない上、Pもやってない(漫画は全部見たが)

いろいろ捏造設定あり。特にゼロ



なんか色々かぶってる所多いと思うんだ、この二作品。

なにか質問があればどうぞ。


4 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:18:58.61 ID:VIrdVVZx0




〜レプリロイド〜




それはとある世界において創られた限りなく人間に近いロボット。


5 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:20:36.61 ID:VIrdVVZx0




高度な技術により、人格を与えられた彼らレプリロイドは
人間のために働き、人間と共に歩む最高のパートナーになる筈だった。




しかし、限りなく人間に近いがゆえに、時にレプリロイドは人間に逆らうことすらある。
そういった危険なレプリロイドを、人々は『イレギュラー』と呼び恐れた。


6 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:21:59.67 ID:VIrdVVZx0




イレギュラーとなったレプリロイドは、同じレプリロイドの手で処分させる。
それが人間の導き出した答えだった。





主である人間を守るべくして作られたレプリロイドたちに選択の余地はない。




7 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:23:16.57 ID:VIrdVVZx0






こうして、いつ終わるとも知れないレプリロイド同士の激しい戦いが幕を開け、長い長い時が経ち………






レプリロイドに守られた人間の理想郷『ネオ・アルカディア』が出来てからも戦いは終わることは無く………






自由を求めるレプリロイド達の手により、ネオ・アルカディアを統率するレプリロイド『X(コピー)』は倒され、かつて史上最悪の結末となった『妖精戦争』の主要『ダークエルフ』は解放され………そして




8 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:26:18.28 ID:VIrdVVZx0




「さすがだな………英雄!!」

「………」




そして今、ネオ・アルカディアを支配している悪の科学者『ドクター・バイル』と宇宙(そら)で対峙している一体のレプリロイドがいた。



かつて、100年前のイレギュラー戦争において、Xと共に数え切れないほどのレプリロイドを倒し、争いを終結に導いたそれは、『巨大衛星砲台・ラグナロク』そのコア部分と融合したバイルを、鋭い眼光でにらみつけていた。


9 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:28:07.64 ID:VIrdVVZx0





赤と黒のボディ、手に握りしめしは僅かに緑がかった透明に光り輝く一本の剣。


伝説、英雄と呼ばれしレプリロイド。









その名を………ゼロ。


10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/19(日) 01:30:11.33 ID:Kwa3QnU6o
何という俺得スレ
11 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:30:23.03 ID:VIrdVVZx0



「だがまだだ、まだ終わらんよ………ワシは死ねん、この程度では死ねんのだぁ!!!!!」


半永久的に不死の体となったドクターバイルは、ゼロによってその体を文字どおりボロボロにされてもまだ『生きている』
それは彼のボディの圧倒的な回復能力ゆえか、それとも、ゼロを、世界の全てを憎悪する怨念ゆえか


「………ちっ!」

『ゼロ、もう限界高度だわ。 これ以上、落下スピードが上がったら……ゼロを地上に転送できなくなってしまう!』

突如としてゼロの耳に届くは、大切な仲間の声。
だが、仲間が必死で呼びかける静止の声に、ゼロは静かに首を横に振った。


『ゼロ!?』

あきらめる訳にはいかない。ここで引くわけにはいかない。

12 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:34:11.60 ID:VIrdVVZx0


「………まだ手はある! バイルごとコアを破壊すればラグナロクは崩壊する。 バラバラになれば大気圏の摩擦で全て燃え尽きるはずだ!!」

『!? ゼロ、そんなことしたら……あなたは!!』

「出来るかね!? 貴様にそんな真似が! レプリロイド達の英雄である貴様が! 人間を守る正義の味方が! 地上の人間を守るためにこのワシを、守るべき人間であるはずのこのワシを倒そうというのか!」


己の痛み、憎しみの全をゼロにぶつけんとするように、ドクター・バイルは吼える。
それと共に、バイルの体に何十本ものコードが突き刺さり、バイルはその存在を、完全にラグナロクと融合させた。




「………一つ、勘違いをしている様だから言っておこう」



それに対して、ゼロはただ静かに剣を『ゼットセイバー』を構え、ただ静かに口を開く。


13 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:36:58.35 ID:VIrdVVZx0





「オレは正義の味方でもなければ、自分を英雄と名乗った覚えもない。 オレはただ、自分が信じるもののために戦ってきた。 ………オレは、悩まない。 目の前に敵が現れたなら………………叩き斬るまでだ!」





ゼロは。いつもの様に、それが当たり前であるかのように。














『ゼローーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!』











響く少女の声を背に、いつも通り、ただ真っ直ぐ、敵へと向かっていった。



14 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:39:58.00 ID:VIrdVVZx0








………………………………………





何かが、誰かが自分の前に立っている感覚に、ゼロはその瞳を僅かに開ける。



―ここは、どこだ………たしかオレは………………



ずいぶん記憶が混乱している気がする。
バイルを、ラグナロクコアを、確かに破壊した所までは記憶にある。が、その後どうなったかが一切思い出せない。


『レジスタンス』の仲間たちは無事だろうか?『エリア・ゼロ』はどうなった?


いろいろ気になることはある、が、まず最初に確認しておくべき事がある。


ゼロは自分の前に立つ存在に向け、問った。







―………お前は………誰だ?

15 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:43:33.35 ID:VIrdVVZx0









ピピピピピピ<パチッ








「………夢オチ?」





けたたましく鳴る目覚まし時計の音で、中学二年の女学生『鹿目 まどか』は目を覚ました。
ここは自室で、自分は別途の上で今まで寝てて………まどかは未だにボーッ、としてうまく働かない頭をゆっくりと回転させ始める。




「………変な夢だったなあ………」

黒い髪をなびかせる自分と同い年くらいの少女が、何かとてつもなく大きな何かと戦ってて………自分は、猫と同じ位の大きさをした不思議な小動物(?)といっしょにそれを見守ることしかできなくて………

しだいに少女が押され始め、見てるこっちが辛くなるほどボロボロになって、小動物から、自分が運命を変える力を持っていると言われて、契約?というものを交わそうとした時。









それは、さっとうと現れた。









赤と黒の鎧を身にまとい、光り輝く剣を携えた………







「英雄………さん?」







それは、彼女の運命を変えてしまうような出会い―――





それは、新たなる魔法少女物語の始まり―――



16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/08/19(日) 01:54:44.88 ID:bpAULoQUo
新しい組み合わせだな
17 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/19(日) 01:55:30.57 ID:VIrdVVZx0

プロローグ終わり



用語解説



レプリロイド


人間的思考回路を持つロボットの総称で、自ら考え物事を処理する事が出来る。これと区別され、命令されたプログラム通りに動くロボットはメカニロイドと呼ぶ。

初めてレプリロイドを制作した人物はケイン博士(ロックマンXシリーズ)であるが、その100年以上も前にトーマス・ライト(以下ライト博士)とアルバート・W・ワイリー(以下ドクター・ワイリー)の2人によって、その原型ともいえる人間的思考回路をもつロボットが開発されている。

100年後であるXシリーズ世界から見ても、かなりの高度な技術で作られており、ライト、ワイリーの両博士の没後、その理論は誰にも理解できず技術は失われてしまう。
ケイン博士がエックスを解析して人間的思考回路は再び世に出されるが、彼をしても全て理解できる技術ではなく、ライト博士はエックスの封印されていたカプセルの警告文にて「私の技術を100%理解してくれる者は居なかった」と語っている。

なお人型のメカニロイドや、獣型のレプリロイドも存在するため「人型=レプリロイド」というわけではない。


18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2012/08/19(日) 02:12:55.67 ID:nqathz260
おぉ、ちゃんと書いてくれたか。
急かすようなことを言ってすまん。

期待してる。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2012/08/19(日) 03:37:50.44 ID:rO35gKjT0
うぉー!ロックマンゼロのSSとか俺得!
期待
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/19(日) 07:03:24.16 ID:xH80LXXDO
ゼロSSは貴重だ、期待

ところで>>17を見る度思うんだが
ライト博士とワイリーが飛び抜けて天才なのは分かるけど、コサック博士はやっぱ一歩劣るのだろうか
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/19(日) 07:28:46.65 ID:GOlD9Ondo
ゼロはかっこいいよな
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/19(日) 09:30:53.76 ID:SoEfVEL60

期待してます
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [saga sage]:2012/08/19(日) 10:27:50.34 ID:pv6UaYIL0
乙!ロクゼロはオワタ式の動画でしか知らないけど楽しみに待ってます!
>>1にアカルイミライヲー
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/19(日) 14:16:33.74 ID:ZludfgmNP
ロクゼロの設定って結構エックスシリーズもやってないと理解できなかったりするんだよな
ともかくとんでもない俺得スレを見つけてしまった
期待
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/19(日) 21:08:16.37 ID:TF6Hyroso
エックスシリーズのゼロも好きだけどやっぱこっちのゼロが好きだ

是非がんばってくれ
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/20(月) 01:00:18.86 ID:AOIlwOVco
>>24
そりゃXシリーズから100年後の話なんだからそうだろ
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/20(月) 09:23:35.43 ID:Zv8Ja1Z00
作者はロックマンXをプレイしたり、漫画版ロックマンXを読んだりした事ある?

漫画版のハードな展開はまどマギに通じる物があると思うんだ
スパイダスの最期の台詞とか11話のQBの理屈と一部似てる
以下エックスとスパイダスの会話の抜き出し
エックス「ウアアアアアアアアアアアアアア!!!
      いつ終わる!!
      いつ終わるんだよ!!
      いつ戦いが終わるんだよ――-っ!!!」
スパイダス「終わら……ん…ね…」
エックス「!なっ」
スパイダス「判らん……か…ね……
        続…く……ね
        終わらない…ね」
スパイダス千切れかけた首を持ちながら再起動
スパイダス「お前の言う『争い』は決してなくならんね…
        人間が不完全である限り・・・人間に造られた俺達も不完全なのは当然だね……
        その当然の結果を人間が『イレギュラー』として否定し続け…
        貴様のようなエセ英雄が生まれる世の中である限り…
        レプリロイドによる独立は叫ばれ続けるね……
        俺達の一号機が発明されたときから人間との関係は決まっていたのさ……
        俺達レプリロイドは…現世にいながら…無間地獄をさまよう……
        機械仕掛けの…デク人形…さ…」
28 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/21(火) 00:51:41.37 ID:8WQ4iegH0


投下



どうでも良いけどロクゼロ最強のボスは2のアンカツゥース兄弟だと思う。単機なら4のルナエッジ。氷属性のくせに強いんだよこいつ(分からない人の為に説明すると、Xシリーズ時代から、氷属性のボスはたいがいクッッソ弱いという伝統がある)



>>27 漫画版は完全に知らなかったkwsk

29 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/21(火) 00:57:37.53 ID:8WQ4iegH0




「あっはははは!ちょ…っまどか!なにそれマジで!?」




ぎゃははははは! という友人の爆笑する声がショッピングモールの一角に響く。言い方が悪いかもしれないが、文字通り馬鹿みたいに笑っていた。今朝見た夢の一部と、今日自分たちの通う学校に転校してきた転校生の話をした途端これだ。

ああ、言うんじゃなかったなあ………と後悔したところでもう遅い。


「笑いすぎですわよさやかさん」

「やー、悪い悪い……」

同じく友人の「志筑 仁美」が嗜め、ようやく「美樹 さやか」はその笑いを押し殺したものへと変化させる。
彼女は目をキラキラとさせながらやたらと面白そうに




「まどかの前に突如現れた文武両道才色兼備! ミステリアス転校生「暁美ほむら」!」




そう、今日、心臓の病気だとかにかで半年以上寝たきりで入院していたという女の子、暁美ほむら がまどか達の中学校に転校してきた。


半年以上入院していたというのに出された問題は国数英理社、百発百中パーフェクト。
これだけならまだしも体育では100メートル走、走り幅跳び、高飛び なにをやらせても女子の中で最高記録をたたき出している。

美樹さやかなど「実はこいつ、なにやらせても完璧だからつまんなくて学校ボイコットしてたんじゃあるまいな?」と思っていた位だ。

と、まあそんな完璧少女(パーフェクト・ガール)である暁美ほむらは、今日一日でクラス中、学年中の注目を集めた訳なのだが、まどかにとってそれ以上に驚いた事がある。

30 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/21(火) 01:01:41.32 ID:8WQ4iegH0



「実は夢の中で一度会っていた……ってか!? しかもなんか向こうも面識あるような素振りだったと!」



長くて綺麗な黒い髪

宝石のような紫色の瞳

整った清楚な顔立ち


そう、今朝まどかの夢に出てきた少女と瓜二つだったのだ。
服装に若干に違いはあったものの(制服だから当たり前だが)、あまりにもそっくりだった為、気分が悪くなったというほむらを保健室に案内している時



「ほ、ほむらちゃんとわたしって、前にどこかで会った……かな?」



と、質問をしたところ、こんな返答をされた。



「鹿目まどか あなた、家族や友達のこと、大切だと思ってる?」



何で今日転校してきたばかりの女の子にそんな質問をされるのかは分からなかったが、その真剣な目を見て、まどかなりに真剣に



「……もちろん、大切だと思ってるよ? 家族も友達も、みんな大好きだもん」

「…そう、なら忠告しておくわ」



ほむらはさらに真剣な目付きになって




「その気持ちが本当ならこれだけは守って この先なにが起ころうとも「自分を変えよう」なんて決して思っては駄目………でなければ」















あなたの大切なもの すべて失うことになるわ


31 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/21(火) 01:05:00.62 ID:8WQ4iegH0


「いや〜、二人はアレだ。前世か何かで結ばれた仲だったんだ……これぞ、宇宙の神秘!」

「ううっ、か、からかわないでよ、さやかちゃん!!」

何か友人の脳内で宇宙をバックに手を恋人つなぎしあっている自分とほむらがいる様な気がして気が気じゃない。
このままだと何を想像されるか分かったものでは無いので、まどかが必死になって打開策を探していると、ちょうどタイミング良く仁美が口を開いてくれた。


「…あ、ごめんなさい お先に失礼しますわ」

「あ、今日も習い事?」

「毎日毎日大変だよなぁ……ピアノに日本舞踊に茶道でしょ?さすがお嬢様………」

「じゃあ私たちも行こっか?」

「うん……ああそうだ。まどか、ちょっとCD買いに寄って良い?」


………どこにでも、そう、どこにでもある様な中学生の女の子三人の他愛も無い会話。

きっと彼女達は今この瞬間、将来は勿論、明日の事さえ何一つ考えてはいないのだろう。そもそも今を生きつつ未来の事をしっかり見据えられるような人間など、そう多くは無いのだから。




だが、運命の時は一刻一刻と彼女たちに迫る。





人は、自分が進むべき道を選択する事は出来ても、選択する「時」を選ぶ事は出来ないのだ。


32 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/21(火) 01:10:04.51 ID:8WQ4iegH0
















ドンッ!!



先行するさやかに追い付こうと歩くスピードを速めたためか、それとも単なる不注意か、まどかは自分の前方を歩く誰かに衝突し、盛大にしりもちを付いた。


「キャッ!」

「………大丈夫か?」

まどかに衝突された人物は、文句を言うどころかまどかの方に振り返り、そっと手を差し伸べる。


「あ、は、はい。ごめんなさい、ちょっとよそ見してて………!」

差し伸べられた手を取ろうとして、まどかはギョッとした。
おそらく男性であろうその人物は、この季節にもかかわらず、頭まですっぽりと入るような厚手で長袖の真っ黒なフードコートを着ていたのだ。

その為、顔が全くと言って良いほど見えない。差し伸べられた手も、コートによって完璧に隠されていた上、手にはご丁寧にも黒い手袋がしてあった。


「………どうした? どこか痛むのか?」

「い、いえ!大丈夫です!大丈夫ですから!!」

声が裏返ってないか心配になる位の勢いで、まどかは口を開く。
………少し迷ったが、差し伸べられた手を取らずに立ち上がるのも失礼な気がした為、まどかはその手を取って立ち上がった。


「まどかー、どしたのー!?」

「な、何でもないよさやかちゃん!」

追い付いてくるのがずいぶん遅い自分を心配したのか、さやかが踵を返して戻ってきたらしい。


「それじゃ、わたし………」

「ああ………気をつけて、な」

「あ…… は、はい」

なぜだろう。その引き込まれてしまうような声に、まどかは若干後ろ髪を引かれながらも、ぺこりと一礼してさやかの元へと走っていった
















「………あれが鹿目まどか……か」


33 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/21(火) 01:13:56.64 ID:8WQ4iegH0
投下終了

このなぞの人物(まあ丸分かりですが)のイメージですが某王国心の十三機関的な物をイメージしてくだされば幸いです。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/21(火) 01:20:48.34 ID:spLyaRsDO

エグゼ6の変装ブルースあたり想像すればいいのかな



>>28
弱…
ペンギーゴ
バッファリオ
キバトドス

スタグロフ
レヴィアタン(人による)
カムベアス
イナラビッタ
カクタンク
クラーケン


強…
ヴォルファング
イエティンガー

ルナエッジ



Xシリーズなら弱い氷ボスも強い氷ボスも案外半々ぐらいか
ゼロシリーズは炎完封しない場合、強敵になるボス多いね
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/21(火) 01:36:35.38 ID:0M/4FRLxP

ルナエッジはハードでもナックルで炎属性持ってると可愛いワンちゃんに
初見殺しっぷりはガチだった
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/21(火) 01:39:02.95 ID:kt6OK5mSO
漫画は岩本佳浩先生のロックマンXだね、復刻版があるよ!
原作好きなら楽しめると思うな、あと漫画オリジナルのレプリが可愛い
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/21(火) 01:56:33.72 ID:CtN8qOJK0
>>28
漫画版ロックマンXについて詳しく書くと
エックスが他のレプリロイドよりも強い感受性を持っている事の理由付けとして
レプリロイドで唯一「涙」を流す事が出来るレプリロイドという設定
作中でその事を強調するシーンが多くそれがより涙を流せる意味と尊さを演出している
ゼロも当初はその行為を無駄な事だと称していたが徐々にエックスに影響され、羨望するようになっていく
その他を筆頭にボスキャラも非常に魅力的かつ深く描かれており一例を挙げるとX1ではシグマに忠義を尽くしつつも一人の武人として戦ったアルマージ、エックスの為に敢えて悪党を演じ倒されたイーグリード等々
その他にもVAVAやヴァジュリーラFFなど変態的な個性を持つ敵キャラが多い
掲載誌が児童誌だとは思えないほどの濃さでキツイ話や描写が多い

どういう作風なのかは下の動画を参照にした方が早い
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm4444412
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm4489811

ゲームスタッフもこの漫画にかなり影響されたようでX4からドラマチックなシーンが多くなったのもそのせい
ロックマンゼロの過去の事よりも今の事しか見ないゼロのスタンスとか間違いなく影響されている

それからあの漫画のVAVAのカッコ良さは異常
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm4529998
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/21(火) 02:05:37.56 ID:spLyaRsDO
D-ArtsのVAVAにバーボングラスのオプションが付属するのは確実に漫画版の影響

あと漫画オリキャラのマーティ可愛い
公式サントラの挿絵依頼に描いてもいいって許可おりたくらい可愛い
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/21(火) 02:29:23.72 ID:CtN8qOJK0
>>34
漫画版だとキバドトスはとんでもなかったんだがww
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/08/21(火) 11:55:31.62 ID:d7tFUNKAO
>>37
ニコニコはやめとけよ
いきなり抜き出しとか貼るのも正直良くないぞ
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/08/21(火) 15:12:05.52 ID:zn5BMEhU0
ゼロのクロスものはリリカルなのは以来みてなかったな
C
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(田舎おでん) [sage]:2012/08/22(水) 01:25:48.72 ID:N4b1clRT0
>>37
ヴァジュリーラといえば「メェェェーーリィィィィクリスマぁぁぁーーースゥ!!!!」
が有名だな。今や年中行事だ
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/22(水) 11:56:15.76 ID:ZNpCWuhDO
>>42
年一回のAA祭りと化すなww
ネット界隈だとクリスマスってお通夜のような雰囲気だが
ロックマン関連に限り、ヴァジュリーラさんのおかげでクリスマスも寂しくない
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/08/23(木) 15:45:55.98 ID:cDPnaAfr0
これも面白そうなスレ
ゼロと魔法少女って順番は逆だけどかなり似通った部分がある

漫画版はかなりハードですよね、一回しか見たことないけどエグイと思ったww
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/24(金) 01:16:20.31 ID:Pje+pG/DO
レプリロイドが…ハンターがイレギュラーを産むなら、みんな死ぬしかないじゃない!

とかアクセルあたり言いそうだけど、当のアクセルが外発的にはイレギュラー化しない新世代型なんだよなあ
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/08/24(金) 01:44:34.51 ID:IQuayhWH0
マミさんは漫画版エックスの方が近いと思うのは自分だけか?
精神的に強い面と弱い面が同居していて、責任感じて一人で思い詰めすぎたり背負いこんで
精神的に追い詰められすぎると暴走するとことかそっくりだ
47 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 11:55:49.85 ID:LX012j540
や、やっと出来た………訳あってこんな時間に投稿します。続きは一週間後かも………寝ます、お休みなさい………


どうでも良いけど2のカムベアス戦では当時小学校○年生ながらに「……こいつをデザイン(と言うより強さの設定)した人は何考えてんだろ………」と思いました(弱すぎて)

48 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:10:28.32 ID:LX012j540



―――たすけてまどか―――



その謎の声を無視できる訳も無く、鹿目まどかはCDショップを後にする。

中学生にしては珍しく、演歌という渋いジャンルが好きなまどかだが、まさかき○しの曲を視聴している時にかわいらしい声が聞こえてくるとは思わなかった。
機械の故障かと思い、ヘッドフォンを外してみるものの、その声は変わる事無く自分に語りかけてきている。


「……誰? 誰なの?」

周りを見渡してもそれらしき人がいないと認識した時、まどかはようやく この声が自分にしか聞こえない もしくは 自分の脳内に直接的に語りかけてきているのだ という事を理解した。


声を頼りにまどかはショッピングモール内を歩く。

基本的に声が大きくなる方向へと足を進めると、改装中のため、関係者以外の立ち入りを禁止されているエリアへと続くとドアへと辿り着いてしまい、どうしようか一瞬迷ったまどかだが、ドアの鍵が開いていた事もあり、恐る恐る中へと歩みを進めた。

中は暗く、何とか数メートル先が見渡せる程度で、まどかは若干の恐怖を感じるが



――助けて――



声がどんどん大きくなってきている。蛇が出るか蛇が出るかは分からないが、少なくともこの先に声の主がいることは間違いなさそうだった。



「どこ? どこにいるの!?」

そして その呼びかけを待っていたかの様に、それはひょこり と千鳥足でまどかの前に姿を現す。




「う……あ………」




ウサギの様に赤い瞳

異常なほど真っ白な体

猫のような耳から生えた、たれ耳(?)

全身の身長と同じ位はあろうかという大きな尻尾




「あ、あなたなの? 私を呼んでたのは?」

仮にそうだとして、どうして人間ではないこの動物(?)が自分に話しかける事が出来たのかは分からないし、そもそも本当にこの動物が自分に話しかけてきていたのかは定かではないが


「ひどい怪我してる……!! 一体どうしたの!?」

どの道 鹿目まどかという少女に怪我を負った動物を捨て置くなどという選択肢は出来ない。

両手でいたわる様に抱きかかえると、ソレはまどかの腕の中でもぞもぞと動く。
どうやらキチンと手当てすれば命に別状はなさそうだった。


(あ、れ? この子 もしかして夢の中に出てきた………)






「そいつから離れて」

49 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:13:58.52 ID:LX012j540



まどかが今朝の夢の中の出来事を思い浮かべる間もなく、突如として耳に入ったその声は、冷たい氷のように掛けられる。



この小動物に覚えがある様に、この声にもまどかは覚えがあった。
こちらは夢などという曖昧なものではない。



腰まで届く長い黒髪

清楚かつ整った顔立ち

宝石の様な紫色の瞳



「そいつを渡して」

「ほむらちゃん!?」

今日自分達のクラスに転校してきた謎の美少女 暁美ほむらそのものだった。
その時は驚く間もなかったが、纏っている衣装は今朝まどかの夢の中に出てきた物と驚くほど一致している。


「ひ、ひいっ!」

「相変わらず汚い真似するのね……」

ほむらが姿を現すとほぼ同時に腕の中の小動物が震えだす。
考えたくは無いが、導き出される事実は一つだった。


「ほむらちゃんが……やったの? ダメだよ、こんな事!!」

「鹿目まどか あなたには関係ないわ」

まどかのなど意にも介さないと言う様にゆっくりと足を進める。




「どいて あなたは傷つけたくないけど、どかないというのなら………!!」

「………っ」

ほむらが一歩、また一歩とまどかに近づいて行き、そして………





















「なっ!?」

「えっ!?」


何かが勢いよく噴出するような音がして、それと同時にほむらの体が真っ白な粉塵に包まれてその姿を覆い隠した。


50 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:17:09.19 ID:LX012j540



「まどか、こっち!」

「さ、さやかちゃん!?」

「早く逃げるよ!!」

最初からか、それともたった今辿り着いたばかりなのか。
その手に消火器を持った美樹さやかは、中身が空になると同時にそれを投げ捨ると、まどかの手を引いて一刻も早くこの場から立ち去ろうと足を速める。


「………ッ!」

後には苦虫を噛み潰したような顔をした暁美ほむらと





ズズッ………





「………相手している場合じゃないのにっ!!」








得体の知れない「なにか」だけが残された。














「ハッ、ハアッ………何よ、あいつ!? 今度はコスプレして通り魔かよ!?不思議ちゃんってレベルじゃねーぞ!!?」

美樹さやかと共に、改装地区を走る。
幸い体力にはまだ余裕があったが、消火器程度の妨害などで稼げる時間など高が知れている上、激情したほむらが何をしてくるか分かったものではない。


「っつーか、何ソレ?ぬいぐr」

「きゅう」

「喋った!? 生き物なのソレ!?新種!!?」

「わかんない………分かんないけど この子を、助けなきゃ!」

自分に言い聞かせるように、鹿目まどかは叫ぶ。











それとほぼ同時だった。

51 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:22:00.56 ID:LX012j540



「あ、あれ? あたしら、迷った?ってか、非常口は!?」

「変だよ、ここ……道が………どんどん道が、変わっていく!」

いつの間にか周りは今まで以上に暗くなり、周囲には三角コーンや黄色と黒で彩られた進入禁止様の枠などといった、工事現場で使うような資材がいくつもまばらに置かれている。さらにそこに何十というバラが生えることで、この場所が、この空間が、自分達の認識の及ぶものではない何かだということを認識させる。






異様と言う恐怖が、二人を襲っていた。








が、恐怖はそれだけには止まらない。








「やだ……何か、いる!?」



複数の目玉を持ち、付け髭のようなものを生やし、逆さまにした卵のような体を持つもの



「な、何コレ……?」



付け髭をはやした巨大な丸顔のみを中に浮かせ、尾には巨大な蝶を持つもの



「じょ……冗談だよね? あたし、悪い夢でも見てるんだよね? ねッ、まどか!?」

「………あ………………ああっ………………………」

異様が襲う恐怖の中、二人は立つことすら出来ずに腰を抜かす。
このような場所で、こんな形でなければ可愛いとすら思えたかもしれないソレは、なんの躊躇いも無く二人に近づき、そして




















バンッ!

と言う音と共に、その内の一匹が勢いよく爆ぜた。


52 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:27:37.32 ID:LX012j540



「な、なに!?」

「!? だ、誰!?」

二人は床に座り込んだまま、首を後ろへと回す。



そこに立っていたのは



「………」

「………あ、あの人………………!」



この季節にもかかわらず、頭まですっぽりと入るような厚手で長袖の真っ黒なフードコート。

全くと言って良いほど見えない顔。

その腕は、コートによって完璧に隠されていた上、片手で扱うには少し大きめの銃を握るその手には、ご丁寧にも黒の手袋がしてあった。






それは、間違いなく。数刻前、自分がぶつかってしまった人物だった。






「………」

「ちょっ!?な、なにしてるの!?」

その人物は、さやかの静止の言葉に耳を貸さず、ゆっくりと異様な者達の前へと足を進めて行く。
何の躊躇いも、迷いも無く それが当たり前であるようにただただ前へと歩いて行き




異様が、その無防備な体に牙を剥こうとしたその時には




「あぶなッ………!!」








ザシュ………!!






すでに、すべてが終わっていた。

53 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:31:41.37 ID:LX012j540



「シュ………!シュ………」

「グヒャ、ヒャ………ヒャ………」






「「………え?」」



まどかとさやかの声が被る。

目は閉じてなかった、放せなかった。

何が起きたのかまったく分からなかった。



まどかが言葉をつむぎ終わる前に、何十匹といた「異様」は一匹残らず真っ二つにされていた。
謎の人物の手元には、V字型をした、光り輝く一本の剣が握られている

導き出される事実は一つ。自分達の理解の及ばない速さでこの人物があの「異様」達を一瞬にして殲滅したのだ。



「………無事か?」

あまりにも凄すぎて理解すら出来ずに呆然としている自分達にゆっくりと近づいてきたその人物は、ゆっくりと膝を曲げ、まどか達と目線を合わせる。


「………………あ、は、はい!」

「………そうか」

そしてまだ座り込んでいる二人に対して剣を握っていた方の手を差し伸べ、片方の腕でいとも簡単に二人を立ち上がらせた。
握っていた筈の剣は、いつの間にか無くなっている。


「あっ……、元の場所に、戻った………?」

「ほんとだ………」

そして同じく、あの異様な空間すらも、消えて無くなっていた。


「………」

「………っつ! そ、そうだ! あ、あの!!」

「? なんだ?」

「この子の怪我、治してあげられませんか!?」

まどかはすがる様にコートの人物に頼み込む。
あの異形達を一瞬で倒したこの人ならば、まるで魔法のように何度でも奇跡を起こしてくれるような気さえしたからだ。



が、その人物は


「……悪いが、専門外だ」


とだけ告げた。


「そ、そうですか……そうですよね?」

落胆しなかった、と言えば、嘘になる………が、当たり前と言えば当たり前なのだ。

なんにでも、なんどでも奇跡を起こせる人など、いる訳が無い。なんでこの人物があの異様達を倒せたのかは分からないが、それとコレとはそもそも話が別だと言うことに今更ながらに気づいた。

54 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:37:52.95 ID:LX012j540



「じ、じゃあ、あの……すみませんけど 私たち、この子を病院に連れて行かなくちゃ……お、お礼なら、また今度あった時に、ちゃんとしますから」



ごめんなさい、そう言って駆け出そうとしたまどかに


「……だから、専門家に見せるべきだろう」

突如として制止の声がかかる


「は、はあ? いや、だから動物病院に」

「いや、もっと適任がいる………」

声を上げたさやかの後ろ部分の柱を指差し














「………出て来い 「魔法少女」『巴 マミ』」

「……っつ!? ………………………」


優雅な狩猟少女、を絵に描いた様なその人物は、観念した様に柱の影から姿を現した。

55 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:44:05.53 ID:LX012j540



「えっ!? あ、あの、誰………ですか? 一体何時から………」

「お前たちが「使い魔」に襲われる一瞬前だ。 オレが間に合わなければ、あいつがお前達を助けていただろう」

言葉をつむぎ続けるその人物に、魔法少女と呼ばれた巴マミは、敵意は無いが不信、疑念と言った目線でにらみ付ける。



「……あたなは 『何』?」

「……意味が理解しかねるな」

「……素直に教える気は無い、って事で良いのかしら?」

何と言うかピリピリとしたそのやり取りに、まどかはこの場から立ち去りたいような感覚を覚える。
さやかも「これが「修羅場」ってやつ………?」とのん気な口を叩いてはいるが、内心ではしっかりと居心地の悪さを感じているだろう。


「……魔法少女でもないあなたになんで使い魔を倒せるの? なんで『キュウべえ』が見えるの? ……なんで私の名前を知っているの?」

巴マミはゴクリと唾を飲み込む。

彼女が常日頃から異形な者達と戦いを繰り広げながら生きている魔法少女だからこそ、目の前の人物。そのコートの中身には、自分ですら理解の及ばない異形が詰まっている様な気がして。



「………そうか、要はお前は情報が欲しいのか」


自分に一歩近づいたその行動に呼応するかの様に、彼女は自らの魔法を発動させようとして………




「それは オレも同じだ」



その意外な言葉に、動きを止めた。




「………交換条件………ギブアンドテイク だ。 オレが知っている情報の中で、許容範囲内にある情報は教えよう……オレが何者であるかも………な。 その代わり、こちらの質問にも答えてもらうぞ………お前に、そしてキュウべえに、色々と聞きたい事がある」

そう言うと、マミの正面から退き


「………その為にも、まずはお前にこいつの傷を治してもらう。 オレとしてもこいつに死なれるのは困るからな」

まどか達への元へと誘導するように道を譲る。
キュウべえの傷を治すのは元からそのつもりだが、その前に一つだけ、どうしてももう一度聞いておきたい事があって、巴マミは謎の人物に語りかける。



「……あなたは、何? …………いえ「誰」?」

「……オレか? オレは………」

コートの男は、その厚いフードを後ろに脱いで









「ゼロ だ」


赤と黒が基調の、額の辺りに空色の宝石の様な物が埋め込まれたヘルメットと、鋭い眼光。

美しい金色の長髪を、三人にさらけ出した。

56 : ◆J9DYGW5FLA [saga]:2012/08/24(金) 12:49:19.14 ID:LX012j540
今回、本当に眠いんで用語解説は無しですすみません………zzz
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/08/24(金) 12:59:22.68 ID:ps+Nhtxb0
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2012/08/24(金) 15:13:18.90 ID:+oqeL5180


姿の説明のとこで仮面ライダーウィザードを思い出したのは何故だろう
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/24(金) 15:16:51.38 ID:wfxqdxP1o
まどかが聞いていたのが白雲の城(詩吟Ver)だったらうまい酒が呑めそうだなって
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/08/24(金) 21:55:52.58 ID:dCgsZHRgo

61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/26(日) 05:14:49.79 ID:WpYety7o0
うぐえぁ、更新見逃してた……乙orz
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/01(土) 22:29:53.11 ID:Y7a9mZdDO
続きマダー?
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/09/08(土) 20:27:43.11 ID:x7kmeUDZ0
ハヤクツヅキヲー
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) :2012/09/16(日) 14:55:36.53 ID:ZlIbDovAO
アカルイミライヲー
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [sage saga]:2012/09/16(日) 15:14:20.42 ID:0104bHrI0
乙!待ってました!
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/28(金) 20:55:12.26 ID:EhLu9StDO
マダー?
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/12(金) 00:32:55.49 ID:7pkMJYjv0
書き逃げとはたまげたなぁ・・・・
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/16(火) 22:09:12.58 ID:vh48Nw1Po
逃げたとか言わずもう少し待とうや?
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/17(水) 21:52:13.00 ID:8/rK328DO
100年待つよ
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2012/10/23(火) 19:59:58.68 ID:zCZwlY240
あぁ……明日で二か月だ……
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/10/29(月) 02:51:30.00 ID:v80L8Jhso
二カ月以上経ったのになんで>>1は来ないんだ?
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/30(火) 20:58:30.91 ID:jPbYYnFDO
あと……はん……
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/02(金) 13:24:33.13 ID:Y/koGNEIO
まだだ…まだ終わってない
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/11/02(金) 16:59:18.84 ID:ywduCEnu0
ゼロは必ずかえってくるものだ。。。心配するだけ無駄さ、さぁまとうぜ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/02(金) 19:02:11.80 ID:5jO67+XAO
>>74
そうだな、大人しくageずに待とうか
38.96 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)