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水戸光圀「世直し旅とは何じゃったのか」助「何を突然」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[sage]:2012/08/27(月) 20:44:03.90 ID:bIHkUEiN0
光圀「だって、儂らが津々浦々を旅しても、世の中はちっとも変わらんかったじゃないか」
助さん「はい」
光圀「ならば、儂らの世直し旅とは所詮無駄な事だったのではなかろうか?」
光圀「ひとつ騒動が解決してもまた騒動、同じ事の繰り返しじゃろ?」
格さん「言われてみれば……。左様でございますな」
光圀「世の中の乱れの根源たるものは、幕府内部の腐敗にあることを忘れてはいかん!」
光圀「さらにその腐敗の原因は、側用人の柳沢吉保が御政道を牛耳っておる事じゃ!」
光圀「……近いうちに江戸へ立ちますぞ!江戸の弥七の所に手紙を送っときなさい」
助さん「で、どうなされるおつもりで?」
格さん「江戸に行って上様に直訴でもなさるおつもりですか?」
光圀「……吉保めを成敗してくれるわ!」
助格「な!?正気で仰っているですか!?」
光圀「奴と刺し違えてでも御政道を改めさせてくれるわ!」カッカッカ
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1346067843
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/27(月) 21:00:14.13 ID:YNbbm5jIO
惹かれる物がある
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/08/27(月) 21:55:13.84 ID:9NndkbnQo
異色だな、期待
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
:2012/08/28(火) 18:11:37.32 ID:Pe1z6AbN0
――1週間後、江戸市中
ここは、風車の弥七とお新の夫婦が営む蕎麦屋『田毎庵』である。
お新「お前さん!たった今、水戸の格さんたちから手紙が……!」
弥七「な、何だと!?まさか、ご隠居の身に何か……!」ペラリ
手紙『弥七お新夫婦へ。儂は天下万民の為に柳沢吉保めを討つ事にした。』
手紙『儂は、旅では天下の乱れを正す事はできないと気が付いたのじゃ。』
手紙『よって天下に悪政を敷く柳沢吉保に天誅を与える。良しなに頼む。』
弥七「てっきり危篤の一報かと思ったらとんでもなかった」
弥七「……柳沢の古狸を[
ピーーー
]んだとよ」
お新「そんな事やったら、御公議そのものに対する反逆と見なされるわね……。」
弥七「切腹……、下手すりゃ水戸家そのものがお家断絶だな」
お新「大変だわ!何とかしてご隠居さまをお止めしなくちゃ!」
弥七「まったくご隠居ときたら、相変わらず激しい気性だぜ……。」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/28(火) 18:16:19.12 ID:EPxG15YIO
◆文章を投下する場合はメール欄に半角で 「saga」 (×sag「e」)と入力することをお勧めします。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/28(火) 20:12:52.54 ID:Pe1z6AbN0
――さらに1週間後、田毎庵にて
弥七「ご隠居。あの件だけは実行に移さないで下さいね。」
助さん「そうですよ。これはご隠居一人だけの問題じゃないんですよ?」
格さん「下手すりゃ水戸家は断絶、我々だって浪人になっちゃうんです。」
光圀「……しかし、天下の安泰の為には多少の犠牲はやむをえまい。」
助さん「浪人が増えたら天下の秩序など一気に吹っ飛びますよ?」
格さん「それこそ本末転倒ではありませんか。」
光圀「……なるほどのう。言われてみれば確かにそうじゃな。」
助さん「では、考えをお改め下さいますな?」
光圀「う、うむ。分かった。分かりましたぞ。」
格さん「ほっ。分かれば結構でございます。」
八兵衛「……難しくて何の話やら、おいらにゃさっぱり分かんねえや。」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/08/28(火) 21:33:40.11 ID:vlQKyZlAO
八兵衛いつからそこにいたwwwwww
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/29(水) 12:37:01.39 ID:QY3aHQAf0
――江戸城、謁見の間
吉保「おお、これは水戸の御老公様。ようこそいらっしゃいました。」
光圀「吉保殿もお変わりなさそうで何よりじゃな。」
綱吉「ご老体、あまりに突然のお越しだな。今日は一体どんな用件だね?」
光圀「いえ、用件と言う程のことではございません。ちょっとお話をしに参っただけです。」
光圀「……天下の乱れの原因は政治の乱れ。上様にはよーく御承知くださいますよう……。」
綱吉「また小言を言いに来たのだな……。もちろん分かっておる。分かって……。」
光圀「うりゃあ!お覚悟召されい!」ザシュ!
吉保「うぐおっ!!な、何をする……!誰か、助けてくれっ……!」
綱吉「御老体!乱心なされたか!ええい構わぬ、取り押さえい!」
側近「はっ!」ガシッ
光圀「放さんかっ!わしは天下の為にやったまでじゃ……!」
綱吉「連れていけ!……吉保、傷は大丈夫か?」
吉保「な、何の。ほんのかすり傷でございます……!」
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/29(水) 13:05:52.52 ID:QIc3MM1do
某八代将軍はこの反省から世直しの対象をお偉いさんに絞ったけど結局世の中はよくならなかったな
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/29(水) 13:15:52.40 ID:QY3aHQAf0
――江戸、田毎庵
八兵衛「てぇへんだ!ご隠居が柳沢なんとかってのに斬りかかって捕まったらしいですよ!」
弥七「何だと!?こいつぁ一大事じゃねえか!!」
助さん「もはや水戸藩はお取り潰しは免れまい。もう浪人生活を覚悟するしかないな……。」
格さん「お前はまだいいじゃないか、俺は妻と子がいるんだぞ……。ああ、深雪、格之助……。」
お新「まだ諦めるのは早うございますよ、ひょっとしたら藩だけは残るかも……ね?」
助さん「気休めはよしてくれ。殿中で刃傷沙汰に及んだら、どうなるかは分かってるだろう?」
お新「……。」
格さん「……とにかく、この事を一刻も早く水戸藩の江戸屋敷に知らせなければ」
八兵衛「お屋敷のお殿様もびっくりなさるでしょうね……。」
助さん「びっくりだけで済むと思ってんのかこの野郎」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/29(水) 13:46:48.74 ID:QY3aHQAf0
――水戸藩江戸屋敷
水戸綱條「なっ!?父上がそのような事を!?」
助さん「はい……。どうなさいましょう?」
綱條「……どうしようもあるまい。黙って評定所の裁きを待つほかにないな……。」
格さん「左様でございますな……。」
その頃、評定所では光圀の一件が取り沙汰されていた。
評定所とは、江戸幕府における幕政の重要事項や大名旗本の訴訟、
複数の奉行の管轄にまたがる問題の裁判を行なう最高機関である。
天下の副将軍たる光圀が殿中において刃傷沙汰を起こしたとあっては、
下手に対処すれば徳川幕府の威信そのものが揺らぎかねない。
その為、評定所の議論は揺れに揺れていたのであった。
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/29(水) 13:50:27.54 ID:QIc3MM1do
これだから老害は
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/29(水) 13:55:17.05 ID:PlfcKJzDO
赤穂浪士ならぬ水戸浪士ですか?(´・ω・`)
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2012/08/29(水) 14:28:47.35 ID:3pozl5MAO
これは期待
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/08/29(水) 15:29:57.14 ID:RmgM0V7AO
>10
八兵衛「てぇへんだ!ご隠居が柳沢なんとかってのに
老中の名前覚えろ八兵衛wwwwww
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/29(水) 18:29:19.39 ID:2gQk7iGIO
どうなってしまうんだ
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/29(水) 20:56:58.55 ID:QY3aHQAf0
評定所は、町奉行、寺社奉行、勘定奉行のいわゆる『三奉行』と側用人(又は老中)で構成される。
主な提言者は、柳沢吉保、南町奉行の忠岡大相、それに北町奉行の遠山銀之助の三人であった。
――評定所
吉保「例え水戸老公であろうとも、法に従って断固とした処罰を加えねばならぬかと。」
忠岡「それがしは柳沢殿の意見には賛成できませぬ。」
忠岡「副将軍たる水戸老公が腹を切るような事になれば、幕府の権威は失墜いたしまする……。」
吉保「ほう、それでは忠岡殿はどのようになされるべきだとお思いかな?」
忠岡「特別の御計らいを以って、島流しの上に永蟄居を申しつけるというのは如何かと。」
近山「なるほどのう。それが最善の策やもしれぬな。」
吉保「……しかし法は法でござる。殿中で刃傷沙汰に及べば死罪は当然の事であろう。」
忠岡「家光公の御代に将軍の弟君、徳川忠長卿が切腹するという事件がございましたな。」
忠岡「あの時も天下がひっくり返るほどの大騒ぎとなったとの記録がございますぞ。」
忠岡「将軍家の一門から切腹者が出るような事態になれば、その影響は計り知れません。」
吉保「う、うむむ……。仕方がない。流罪で決着を付けるとしよう……。」
遠山「ならば配流先は隠岐島……。いや、淡路島あたりがよろしいかと。」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/29(水) 20:58:59.94 ID:QY3aHQAf0
ごめん、↑の近山は遠山の間違い
直し損ねたw
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/29(水) 21:26:50.43 ID:QY3aHQAf0
何かと目障りな光圀をこの際亡き者にしてしまおうと企んだ吉保であったが、
南北両奉行の猛反対によって結局淡路島に遠島という事に決まったのであった。
――田毎庵
八兵衛「吉報ですよ!ご隠居は佐渡の金山へ流刑に……あれ?」
格さん「佐渡の金山?」
八兵衛「いけね、間違えちまった。えっと、淡路島へ流刑との裁断だそうですよ!」
助さん「何だと!?水戸藩どころか、ご隠居もお命だけは助かるというのか!?」
格さん「おお!我々は浪人しなくても済むというのか!助かった!」
弥七「良かったですねぇ、助さん格さん。」
お新「でもさ、柳沢の古狸はやっぱり切腹を主張したんだろ?」
八兵衛「そうなんですよ。柳沢の野郎、相当悔しがったにちげえねえや。」
助さん「何はともあれ万々歳だ!本当に良かった!」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/29(水) 21:50:12.88 ID:QY3aHQAf0
――柳沢吉保邸
吉保「ええい、面白うないわぃ!せっかく水戸の爺を消せると思うたのに……!」
千石屋万兵衛「水戸の爺さえ居なくなれば、天下は柳沢様の意のままですのにな。」
吉保「……どうあっても光圀めには消えてもらわねばならん。千石屋、分かっておるな?」
千石屋万兵衛「もちろん分かっておりますとも。」
吉保「江戸の商人とは裏の顔、真の顔は甲賀忍者の末裔……。」
千石屋万兵衛「それ以上は言うには及びません。」
千石屋万兵衛「隠密裏に光圀を殺害して参ります!」
吉保「愚か者め!水戸老公を殺すなどと滅多な事を言うでない!」
千石屋万兵衛「えっ!?」
吉保「……しかし、道中でどこぞの田舎爺が死のうともわしは知らぬ事だがな。ムッフッフ……!」
千石屋万兵衛「どこぞの田舎爺、でございますか。ワハハハハ、ワッハッハッハ……!」
千石屋万兵衛「……承知しました。必ずや御意のままに事を運びましょうぞ。」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/08/29(水) 22:10:10.07 ID:f4ZG2oiAO
気になる 続きが気になるんだよォォォォォォォォォォ
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 00:01:09.65 ID:7Q3UU2wIO
乙
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/08/30(木) 00:31:24.97 ID:+muhum5AO
そんなに嬉しいか助wwwwww
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/30(木) 12:21:33.24 ID:+FDNRIRs0
――田毎庵
大工「そういやー、柳沢吉保の屋敷の様子がおかしいらしいぜ。」ヒック
左官「おかしい?どうおかしいってんだぃ?」グビグビ
大工「何でもよ、怪しい商人やら修験者やらが頻繁に出入りしてるらしいぜ。」
弥七「!!」
お新(怪しい奴らが出入り……。)
左官「ほう、んな事があるのけぇ。確かに奇妙な話だなァ。」
大工「だろ?やっぱしおめえもそう思うだろう?」ヒック
お新(お前さん、今の話を聞いたかい?)ボソボソ
弥七(ああ。どうやらご隠居の身が危ねえらしいな)ボソボソ
大工「そういや、今度の普請現場が昨日の雨で材木が崩れてきて……。」
弥七「……お客さん、さっきの話を詳しく話しちゃくれねえかぃ?」
大工「えっ!?あ、あっし?何の話をですかい?」
弥七「柳沢様の噂について聞きてえんだ。まあ、酒でも一杯やりながらどうだい?」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/30(木) 12:46:47.70 ID:+FDNRIRs0
――翌日
助さん「弥七、それがまことだとするとゆゆしき事態だぞ。」
弥七「あっしも聞いて驚きましたぜ。」
格さん「吉保め、ここまで執念深くご隠居を消そうとするとはな……。」
八兵衛「瓦版によると、ご隠居の護送は2日後に決まったらしいですよ。」
助さん「ようし、俺らも陰から付いて行こうぜ!」
八兵衛「親分もお新さんも一緒に行くんですかぃ?」
弥七「みすみすご隠居を死なせるわけにはいかねえだろう。」
お新「もちろんあたしも行くに決まってるじゃないか!」
格さん「では俺は殿にこの事を報告してくる。」
助さん「おう、頼んだぞ格さん。」
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/30(木) 13:25:01.08 ID:+FDNRIRs0
――10日後、光圀護送隊は尾張の名古屋で宿を取っていた。
囚われの光圀を陰ながら守ろうとする助格たちであったが……。
忍びA「いつ光圀めを殺すおつもりで?」
千石屋「うむ。今夜、屋根裏から忍び込んで光圀を暗殺するとしよう。」
忍びA「はっ!今夜でございますな!」
千石屋「この事は決して洩らすでないぞ。」
忍びB「今夜決行とは皆にいつ伝えますか?」
千石屋「直前になってから伝える事にする。」
――天井裏
弥七(悪いが、お前らの話は全部聞かせてもらったぜ)
千石屋「……槍を持てい!」
弥七(槍……。まさか!)
千石屋「ふんっ!」ドスッ!
弥七(おっと!!)サッ
千石屋「はて、何か気配を感じた気がしたが……。」
弥七「チューチュー」
千石屋「何だ、ただの鼠だったようだな。」
弥七(ふう、ここらで一時撤退とするか)
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 13:36:49.95 ID:gKGOorZQo
支援!近山は直ったけど忠岡大相はそのままでいいの?
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/30(木) 13:52:39.69 ID:+FDNRIRs0
そのままで大丈夫
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/31(金) 20:23:31.66 ID:ADesvzOE0
――その日の深夜
光圀「……むっ!?天井裏に誰かおるのか!?弥七か!?」
千石屋「……フッフッフ、お仲間さんではなくて残念でしたな。」ヒュン!
光圀「だ、誰じゃ貴様は!?」
千石屋「俺たちが誰だろうと、そんな事はどうでもいいだろう。」
光圀「……ほう、どうやら吉保めの刺客のようじゃな。」
千石屋「……問答無用。光圀、お命頂戴!」ギラリ!
光圀「カッカッカw。貴様のような若いのに儂が倒せますかのう?」
忍びA「お覚悟ぉ!」ヒュン!
光圀「よっと」ヒラリ
忍びA「うおっ!」ズテーン!
千石屋「!!」
光圀「どうした?そんなに驚く必要はあるまい?」
千石屋(強い……!年の割に相当出来る……!)
千石屋「ええい構わん!一気に打ち倒せ……ぐおっ!」グサッ
千石屋「な、何だこの風車はっ!?」「上を見な!!」
弥七「へっへっへ、その油断が命取りになるんだぜぃ!」
光圀「おお、弥七!」
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/08/31(金) 20:57:30.40 ID:ADesvzOE0
光圀「どうした?もう掛かってこないのかのう?」
忍びB「……でやあああっ!」ビュン!
光圀「でい!」バシン!
忍びB「お、俺の短刀突きが杖なんかで……!?!?」
弥七「ふんぬ!」ズバッ!
忍びC「ぎゃあっ……!」ブシュー
忍びD「お、お頭!ひとまず撤退しましょう!」
千石屋「くそっ……!おのれ光圀!このままで済むと思うなよ!」
忍びB「覚えておれ!忍びの意地をきっと見せてくれるわ!」
――
武士「騒々しい!何事でござるか!……むっ?その屍は一体……?」
忍びC「…………」
弥七「おそらく柳沢吉保の手下だと思いやすが……。」
武士「柳沢吉保の……?これは一体どういうわけで……?」
弥七「では、詳しく説明いたしやしょう。とにかく、お座りなすって下せえ。」
光圀「遠慮はいりませんぞ。」
武士「は、はあ……。」
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/08/31(金) 22:47:27.78 ID:h4jPE92AO
この黄門様は西村晃で再生。
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)
[sage]:2012/09/01(土) 04:22:44.19 ID:rWtR3SIto
水戸黄門のSSとか始めて見た
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/01(土) 09:58:34.17 ID:sd2IcAAZo
最近の黄門様は戦えるからな
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/01(土) 17:19:02.25 ID:n2rsScYC0
弥七「というわけなんでごぜぇやす」
武士「なるほど、事情は分かり申した」
光圀「喧嘩両成敗じゃろ?なぜ儂だけ島流しなのじゃ!?」
武士「はあ……。そう申されましても……。」
光圀「不公平じゃ!早う儂を釈放せい!」
武士「わ、私の一存では決められませんよそんな事……。」
武士「勝手にそんな判断をしたら私は切腹させられてしまいます」
光圀「じゃあ、儂らが道中で勝手に逃げたという事にしてはどうじゃ?」
武士「そ、それも無茶でござる……。淡路まで護送できなけりゃ私の手落ちになって……。」
弥七「責任を問われて切腹、か」
光圀「ふむ……。淡路までちゃんと行けば問題ないのじゃろう?」
光圀「着いてから逃げるのなら、お前さんに迷惑は掛かりませんぞ」
武士「それならまあ……。」
光圀「うむ、これで決まりじゃな」カッカッカ
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/01(土) 17:35:37.71 ID:sd2IcAAZo
もうやだこの老害
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/01(土) 18:02:28.67 ID:n2rsScYC0
ひと騒動あったものの、無事に名古屋のご城下を後にした水戸老公一行。
一方、淡路により近い上方近辺は光圀流刑の件で大騒ぎとなっていた。
――伊賀国
飛猿「お銀、緊急の話とは一体何だ?」
お銀「飛猿ぅ!大変だよ、ご隠居様が淡路に島流しだって!」
飛猿「何?それは本当かお銀!?」
お銀「ご城下はえらい騒ぎになってるんだよぅ!」
飛猿「こうしちゃいられねえ、ちょっとひとっ走り行ってくるぜ」
飛猿「お銀は弥七さんに繋ぎを付けといてくれっ!」ダダダダ
お銀「ちょっと飛猿ぅ!待っておくれよ〜!」
飛猿「じゃ、弥七さんの事は頼んだぜ〜っ!」ダダダダ
お銀「……」
お銀「まったく、何も置いてきぼりにしなくてもいいのに」
お銀「しょうがない、弥七さんの所へさっさと行ってくるとするか」
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2012/09/01(土) 18:58:22.22 ID:WttV6QnAO
オールスターだな
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/01(土) 19:00:40.32 ID:dlxtSRtI0
スレタイでウルトラマンのスレ思い出した
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/09/01(土) 23:55:11.65 ID:dDSFoWMAO
飛猿はまともであってくれ
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/02(日) 12:25:26.67 ID:eo2U3bQF0
――伊賀の宿場町・旅籠屋
八兵衛「おう、お銀じゃねえか!久しぶりだなぁ!」
お銀「ねえ、はっつぁん。ご隠居様の事を聞いて来たんだけど……。」キョロキョロ
お銀「みなさん、思ったよりも落ち着いてるんですねぇ」
弥七「だってご隠居の傍には護衛の衆がついてるからな」
お銀「護衛の衆……?」
助さん「とにかく安心ってわけよ。うん、こりゃ美味いお茶だ」ズズズ
八兵衛「へぇ、そういう事なんですよ」ムシャムシャ
格さん「……お前らはいくらなんでも油断しすぎだぞ」
弥七「ところで飛猿はどうした?」
お銀「御城下で情報収集して来るとか言ってすっ飛んで行きましたが……。」
お新「それじゃお前さん、あたし達も御城下の様子を見てこようかねぇ」
弥七「よし、飛猿と合流して聞き込みでもしてくるか」
八兵衛「親分、頑張ってきてくださいね」ムシャムシャ
弥七「てめえはいつまで饅頭食ってやがんだ!」
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/02(日) 12:47:01.97 ID:7jhLYGSv0
がっかり八兵衛ww
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/02(日) 12:51:12.61 ID:eo2U3bQF0
――御城下
ヒュン!カラカラカラ……
飛猿「おや、この風車は……。」
弥七「へっへっへ、久しぶりだな飛猿」
お新「久しぶりだねぇ」
飛猿「弥七さん、お新さん!お元気そうで何よりです!」
弥七「で、何か情報は掴んだのか?」
飛猿「行商人から聞いた噂によるとですね」
飛猿「目つきの怪しい商人たちが徒党を為して西に向かったそうです」
弥七「……怪しい商人たち?そりゃ千石屋一味かもしれねえな」
飛猿「千石屋一味?そりゃ一体何です?」
お新「ご隠居のお命を狙う忍び集団なのさ」
飛猿「何だって!?ご隠居の命が狙われてるんですか!?」
弥七「……ここじゃ込み入った話ができねえ、ひとまず旅籠へ戻るとしよう」
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/02(日) 14:03:17.58 ID:eo2U3bQF0
――旅籠
八兵衛「ムニャムニャ」
助さん「……。」ウトウト
弥七「かくかくしかじか」
飛猿「なるほど、そういうわけですか」
格さん「で、千石屋らしいのが西に向かったとか言ったな」
お新「ここから西と言ったら……大和の国ですねぇ」
格さん「とにかく、これから先は油断は禁物だな」
八兵衛「ムニャムニャ」
助さん「ンゴゴゴゴ」
弥七「フワ-ア、俺も眠くなってきたぜ……。」
お新「ええ、もう深夜ですものねぇ」
格さん「とにかく今日はもう寝るとしよう」
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/04(火) 21:01:00.36 ID:kXrPz8350
その後も何度か商人たちの噂は聞いたものの、光圀は何事もなく瀬戸内海まで渡り切ったのであった。
その老公一行に遅れて助格らも船で瀬戸内海を渡っているのだが……。
八兵衛「結局平穏無事な旅になりましたね」
助さん「どういうわけだこれは」
弥七「どうもおかしいと思うんですがね」
格さん「……よもや敵の罠ではあるまいな」
お新「これは本当に嵐の前の静けさかもしれないね」
お銀「千石屋は一体どんな手を使ってくるのかねぇ」
飛猿「これからは本当に油断は禁物だな」
八兵衛「ようし、気を引き締めていくぞ!」
弥七「残念だがおめえの出番はまずねえだろうよ」
――淡路島では
役人「この屋敷でお住みになっていただきます」
光圀「ほう、なるほどのう……。」ガシッ
武士(杖を持ち替えた……!やる気だこの人)
役人「あちらが裏口でござい」ガン!「ぐふっ……。」
光圀「よし、今じゃ!さらばじゃ武士!」ダダダダ…
武士「……。」
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/04(火) 21:19:58.73 ID:kXrPz8350
千石屋「光圀めは今日この屋敷に着く筈だな」
千石屋「手筈は整っておるか?」
忍びA「はっ!……それにしても、屋敷ごと爆破するとは大胆な作戦ですな」
千石屋「光圀は並大抵の事では倒せぬからのう、これぐらいせねば」
忍びD「しかし見れば見るほど煙硝の量に驚かされますな」
千石屋「上方のあちこちでたくさん集めたからのう……。」
忍びB「この爆発に巻き込まれたら木端微塵ですな」
千石屋「いかに逃れようとしても、到底助かるまいて」
ドタドタドタドタ!!
忍びE「大変でござる!光圀めが屋敷を脱走したらしゅうございます!」
千石屋「何だと!?屋敷を脱走しただと!?」
忍びE「い、いかがいたしましょう?」
千石屋「無論後を追う。もちろんこの煙硝もすべて持っていくぞ」
忍びA「そ、その煙硝をすべて持っていくのでござりますか?」
千石屋「何かの役に立つやもしれぬ。よいから運ぶのだ」
忍び達「ははーっ!」
千石屋「……光圀め、運の良い奴よのう」
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山口県)
[sage]:2012/09/05(水) 06:52:34.22 ID:CuSW+HYQo
さすが、史実でも人を斬り殺したことのある光圀さんは一味違うぜ
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2012/09/05(水) 09:14:12.80 ID:9XPkUyhAO
続きが気になる
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/05(水) 20:51:58.63 ID:7dj0i/T10
八兵衛「ようやく島に辿り着きましたね、助さん格さん!」
助さん「これまでの道のりは厳しかったなァ」
格さん「……そうだったか?結局何事も無かったじゃないか」
お銀「平穏なことこの上ない旅でしたね」
飛猿「とにかく、この島からどうやってご隠居を逃がすんですか?」
お新「そうだねぇ……。とりあえず、歩きながら考えるとしようかねぇ」
――屋敷の門前
弥七「ここがご隠居が蟄居するっていうお屋敷か」
ザワザワザワザワ……
弥七「……ちょっと様子が妙だぜ」
お新「なんかお屋敷の中が騒々しいわね」
格さん「あの騒ぎ方は只ならぬ様子だが……。」
八兵衛「ご隠居がまた厄介な騒動引き起こしてんじゃないでしょうね」
ギギギギギ……
助さん「おい、門が開くようだぞ」
格さん「何事だろうな」
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/05(水) 21:16:48.83 ID:7dj0i/T10
ギギギ……パカラッ、パカラッ
上役人「さあ行けい!草の根を分けてもお探し申すのだ!」
役人A「はっ!かしこまってござる!」
上役人「北面隊はわしに付いて来い!進めい!」
ヒヒーン!パカラッ、パカラッ……
役人B「……俺達は西方へ行ってみる」
役人C「では私は東の湊を偵察してきます」
役人B「うむ、しかと任せたぞ……。」
助さん「……」ジーッ
役人D「何だ貴様らは!我らをじろじろ見るでないわ!」
格さん「お役人様、この騒ぎは何事でございますか?」
役人C「うん?貴様らは一体何者だ?」
格さん「私は越後の縮緬問屋の手代の格助、こちらは同じく助三でござ……。」
役人D「何だと?縮緬問屋の手代が何故かような事にしゃしゃり出てくるのだっ!」
格さん「あ、あいにく生まれつき物見高い性分でして……。」
役人D「黙れい!そのような事、貴様らのような下賤の者に言う云われはないっ!」
役人C「我々は火急の御用なのだ、その方どもに構っておる暇などない!行くぞ!」
役人E「おう!いざ出発だ!」
タッタッタッタ……
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/05(水) 21:31:42.26 ID:7dj0i/T10
助さん「……行ってしまったな」
八兵衛「どうやら人探しらしいですね」
格さん「おそらく状況的にご隠居を探してるんだろうな」
弥七「独力で逃走なんて、ご隠居もまた無茶な事を……。」
飛猿「今から捜索開始って事は、まだ逃げてからあまり時間は経ってない筈ですね」
お新「きっとご隠居もまだ、そう遠くまで行ってないはずよ」
助さん「こうしちゃいられないな、俺たちも早く行こうぜ」
格さん「おう、じゃあ俺はこっちを探すよ」
弥七「いや、ご隠居の事はあっしらに任せて下せえ」
お新「こっちには忍びが四人もいるんですからねぇ」
助さん「……それもそうだな、じゃあ頼んだぞ!」
お銀「じゃあ行こうか、飛猿」
飛猿「おう」
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/05(水) 21:38:56.70 ID:7dj0i/T10
今日はここまで
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/05(水) 22:52:51.35 ID:NDCswyrY0
乙
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/09/06(木) 04:35:22.53 ID:u/BmRavAO
一人でどっか行って見つからなくなる水戸黄門は東野英次郎
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/06(木) 17:52:50.02 ID:FTLqVSlY0
俺も脳内で東野黄門に変換されてる
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/06(木) 21:13:46.83 ID:3qBL49e30
光圀「ムフフフフ、脱走成功じゃな」
武士「……私はもうおいとましても宜しいでしょうか?」
光圀「お前さんにはもうちょっと付いて来てもらいますぞ」
武士「もう用は無い筈でしょう?私はただの護送役ですよ?」
光圀「お前さんはこれから江戸に戻るのじゃろう?」
武士「そりゃそうですけど……、それが何か?」
光圀「だから、ついでに水戸藩江戸屋敷に手紙を届けて欲しいんじゃよ」
光圀「儂も水戸に帰りたいが、今の儂はただの島抜けの罪人じゃろ?」
光圀「それだから綱條殿から上様にとりなして貰わねばの」
光圀「真実を話せば綱吉殿もきっと許してくれるはずじゃ」
武士「でも、手紙なら町飛脚に頼めばいいじゃないですか」
光圀「そんな事をしたら役人共に足が付くじゃろうが」
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/06(木) 21:36:54.44 ID:3qBL49e30
光圀「……さて、これからどうするかのう」
ガサゴソ……ガサゴゾ……
武士「……御老公、草叢のほうから誰か来るようですぞ」
光圀「誰じゃ!出てこい!」
弥七「その声はご隠居ですねぇ」
光圀「おお、弥七か!」
武士「確かお主は前に尾張領内で会った……!」
弥七「へい、……とにかくお二人ともみんなの所へ生きやしょう」
光圀「うむ、ひとまずそうするとしよう」
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/07(金) 21:38:51.87 ID:fJehCr3r0
光圀「ところで弥七、どうして儂がここだと分かったんじゃ?」
弥七「ご隠居の考えそうな事はだいたい分かりますぜ」
光圀「ほう、分かるかね」
弥七「あっしは長い事ご隠居と一緒にいるんですからねェ」
光圀「そうじゃのう、助さん格さんよりも付き合いが長いんじゃったな」
光圀「……そういえば、助さん格さん抜きで話すのは久しぶりじゃのう」
弥七「へい、言われてみれば確かにそうですねぇ」
光圀「ムフフフフ、何だか愉快な気分になってきましたぞ」
弥七「ご隠居も呑気ですねェ」ホノボノ
武士「……私はもう一緒に居る意味を失ったような気がする」
武士「では御老公、私はこれにて失礼を……。」
光圀「いや、急いで文を書くから、ちょっと待ってくれんか」
武士「……やっぱり私が届けなければならないんですか?」
光圀「文を無事に江戸まで届けられるのは、お前さんしか居ないんじゃよ」
弥七「あっしはご隠居のお側に居なきゃなんないですんでねぇ」
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/08(土) 11:58:23.56 ID:GT/WQj7c0
光圀に綱條への文を委ねられた武士はただ一人、街道を歩いていた。
――淡路街道
武士「はあ……。」
武士「どうして私だけがこんな役目を負わねばならないんだろうなァ……。」
武士「この道中、御老公様から体よく利用されっぱなしだったなあ」
武士「それにしても、私と一緒に護衛をしていた連中はどこに行っちまったんだ」
武士はあれこれ不平を洩らしながらも、こうして江戸への帰路に着いたのであった。
やがてこの文は無事に水戸藩屋敷に届けられる事になるのだが、それはまだ先の話。
武士と別れて一刻の後、弥七と光圀は助格たちと合流を果たしたのであった。
――ところで、淡路から抜け出すには、当然であるが船を使わねばならない。
湊を役人に押さえられる前に、光圀主従は急いで島から脱出する必要があったのである。
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2012/09/09(日) 00:34:56.69 ID:/44EES8AO
人〜生楽ありゃ苦〜もあるさ〜♪を武士のために歌ってやりたい
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(台湾)
[saga]:2012/09/10(月) 19:58:37.78 ID:AFk6qJXs0
話の終着点は決まってるんだけど、そこまでの旅の過程が……
麻呂を出そうか、大坂城代を出そうか、いろいろ困ってしまった
一週間ぐらい案を十分練ってから、また世直し旅を再開する事にする
最近投下速度が遅かったのはこういうわけで御座います。
何卒なにとぞご容赦下さりますよう、お願い奉りまする。
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/09/11(火) 08:00:47.31 ID:0VSeHvZwo
待ってる
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/11(火) 15:57:45.80 ID:8pVRxbC6o
水戸黄門はなんとなくしか知らないけど読んでるわ
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)
[sage]:2012/09/11(火) 19:43:42.20 ID:LZx5AmDOo
人〜生楽だらけ〜
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/11(火) 20:37:16.89 ID:eXKruBgt0
なぜ台湾wwwwww
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[sage]:2012/09/15(土) 14:14:54.81 ID:V/QtqAWX0
方向性は決まったけど、どうしよう?
まだこの黄門SS読んでくれる人いる?
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/15(土) 14:50:42.39 ID:si0niXHco
>>65
読んでるよー
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/15(土) 16:16:21.08 ID:BXBMa9X+0
いるよ
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[saga]:2012/09/15(土) 18:23:56.13 ID:V/QtqAWX0
――旅籠屋
弥七「さあさ、急いで下せえ!今ならまだ役人共の手も湊には回っていない筈でござんすよ!」
光圀「うむ!みんな、急ぎますぞっ!」
助さん「おうし!三十六計逃げるに如かずだ!」
弥七「あっしらは奉行所に火付けでもして足止めさせてきましょうかね」
飛猿「そうですね、じゃあちょっくら行ってきましょうか」
弥七「ご隠居、後で大坂あたりで落ち合うことにしやしょう!」
――奉行所
ドガーン!メラメラメラ……
役人A「おうい!大変だ〜〜っ!奉行所が火事だとよ!」
役人B「ま、まずは火消しに回れい!御老公の詮索は後回しにしろ!」
――裏手
弥七「これでよし、と」
お銀「こうすりゃ、しばらくは追って来れないはずだね」
飛猿「それじゃ俺たちも早くずらかりましょうよ、弥七さん」
――船上
八兵衛「おっ、見てください!黒煙がもくもくと上がってきましたよ!」
格さん「下には火の手が見えるぞ!弥七たちが上手くやってくれたようだな!」
こうして光圀主従は、弥七たちの計らいによって無事に淡路島を抜ける事が出来たのであった。
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/15(土) 20:33:15.85 ID:BXBMa9X+0
あれ? なんか雲行きが……
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/09/15(土) 21:24:40.01 ID:7DRZXgiFo
みてるぜ
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/09/23(日) 18:19:50.61 ID:VwjielVFo
まだかしら
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(南樺太)
[sage]:2012/09/27(木) 19:40:46.66 ID:TjQUw60g0
r、 ,...、
ノ ヽ _ 〈ヽ_ /∠、
ヽ, / く ) 〈⌒ヽ, . <ニ、「/'" ̄ ,.、 ,ヘ ,.、_/ヽ、
,.-―'´ ‘<- ' ,..__`ー='⌒) _,. -_‐ニ,~ニニ´、_〉 rへヨ f } [〉 {
ゝァ ,.ィ ト、` ー-ッァ > 二ノ/ `ー'´/二 之,lヽ } E!_{ {_‐、 |
-’-.' |. ! ` ー-’ } _,./ ヽ、’',ニ.ノ { f´ ´l |
t .| .,' / ,へ ̄ t‐へ | { | |
ヽ/ _∠ノ `‐′ `ー' `- ' t_ {
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/10/06(土) 21:46:53.98 ID:5s8clKTR0
黄門様『助さん格さん、懲らしめてやりなさい』
助さん『観念しろ悪代官め!!』ドスッ!バキッ!ドゴッ!
悪代官『ぬわぁっ!!ぎええええっ!!』
格さん『まだまだぁ!!』ドスッ!バキッ!ドゴッ!
悪代官『うぐぅっ!!ぐああああっ!!』
助さん『うらあぁっ!!』ドスッ!バキッ!ドゴッ!
悪代官『ヴグっ……!!ぐほっ……!!』
黄門様『さあて、助さん格さん、もう良かろう』
格さん『はっ!……この村正の太刀が目に入らぬか!』
悪代官『い…命ばかりはどうかお助けを……ぎゃあ!!』ズバッ!!
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/10/06(土) 21:48:14.93 ID:5s8clKTR0
弥七『ええい、奉行所ってぇのは、屋敷と違って書物が多すぎてどれがどれだか分かんねえや』
―その後―
光圀『どうじゃ、弥七。当時の不正を記した証拠はあったかな?』
弥七『いえ、それがあまりに多かったので…手当たり次第頂戴して来やした』
助さん『おおっ、これは全部御禁制の過激な色本じゃないか、こんなにまあよく集めたもんだ』
弥七『な、何ですって!?』お新『お前さん!!』『ち、違うんだよ、お新』
八兵衛『ご隠居、奉行所にどうしてこんな物があるんですかね?』
光圀『うむ、調べてみる必要がありそうじゃな、手当たり次第に。むっふっふっふ…』
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/10/06(土) 21:50:28.86 ID:5s8clKTR0
光圀『さてと、次席家老の悪事の件もこれで一件落着じゃな』
藩主『御老公様、お見苦しいところをお目にかけまして』
光圀『いやいや、わしは忍びじゃ、それよりもこの若者の処遇じゃがな…』
家老『あいや、御老公、殿、其の儀はしばしお待ち下されい』
家老『いかに御老公様とはいえ、他藩の人事に口を挟もうとは言語道断』
家老『まして、お忍びの身分で介入致そうなどとはもってのほかに御座りまする』
その他重役方『御家老の申される通りでござる、かような内政干渉は断固として受け申さん』
76 :
>>72、こっちが本物の題字だ
[sage]:2012/10/11(木) 17:11:34.72 ID:lsjMl2hC0
r、
ノ ヽ _
ヽ, / く )
,.-―'´ ‘<- '
ゝァ ,.ィ ト、` ー-ッァ
-’-.' |. ! ` ー-’
t .|
ヽ/
〈⌒ヽ,
,..__`ー='⌒)
> 二ノ/
} _,./
,' /
_∠ノ ,...、
〈ヽ_ /∠、
<ニ、「/'" ̄ ,.、
_,. -_‐ニ,~ニニ´、_〉
`ー'´/二 之,lヽ
ヽ、’',ニ.ノ
,へ ̄ t‐へ
`‐′ `ー'
,ヘ ,.、_/ヽ、
rへヨ f } [〉 {
} E!_{ {_‐、 |
{ f´ ´l |
| { | |
`- ' t_ {
`´
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[sage]:2012/10/20(土) 18:42:58.82 ID:QywsgH7d0
_,,....---;;,_
f圭ミtz圭圭ミt、
,ィ=l圭圭チ'"~'''7卦、
,.ィ'ヂ.::::::::::::::::::::::::f圭圭ミt、
lミア :::::::::::::::::::: V圭圭ミム
l7 :::::::::::: }圭圭圭ミl ←大岡忠相
iリ ヾミ圭圭ミl
li=ニ=-t、 :rzz=ニ= l圭圭ソ、 では、裁きを申し渡す!
リ rtァュ::l ;:'rtョ‐t,,_ノ.:.:l圭アr }
{ 、二. l::ヽ ̄__ノ .:.:!ミl| :) /
>>1
は市中引き回しの上、磔獄門!
、 ,: }:::ヽ ..::;':|ミl. /
l::. ,.' ` ー'''゙" ヽ.:/::.|iツrツ
! _,,.-_- ..,,_ } l .:.::::/
l ´ゝ二二フ ,' .:;'::::l ゙it、
ヽ ´ ,.:'.ノ.::::;;.:::リ lミlt、
,.イl ヽー--‐__'''" / /三|.: iー―――--::...
-‐,':.|iム ヽ Y:::::/ ,.'=三|.: .:l.::.::.::.::.::.::.',.:.:.:.:.:.:.:.:
/.:.:|ニム ヽ ゙'ー' / ,.'三三|.:.:.:|.::.::.::.::.:.:.:.:.',.:.:.:.:.:.:
.:.:.:.:.|三ム, ヽ/ ,.'=三三|.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:
.:.:.:.:.|三ニム ./ ,.'三三三.|.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/10/20(土) 22:34:36.41 ID:TgecqmUNo
町田康の短編集「権現の踊り子」に入ってる水戸黄門のパロディの「逆水戸」って話マジおススメ
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[sage]:2012/10/28(日) 17:06:59.08 ID:foMjRrGn0
作者ですがこの作品の放棄を宣言します
江戸市中の描写ならイケると思ったけど水戸黄門世直し旅は無理でした
今度は自分の身の丈に合った大岡越前SSとかで書いてみようと思います
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/10/28(日) 17:12:05.78 ID:J+Yuno7To
ななんだってー!
残念だが仕方ない、大岡越前待ってる
81 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/10/30(火) 21:08:31.11 ID:c27vRBZY0
/\ー―、_ _/|>7~~>
< >-、 _ ̄ヽ^、 ̄ー、,―-、 ___ __ __ __ ,― ̄)/ ̄ _ / /
\∠/ヽ ヽ~\ヽヽ D ) | _ |/|~ ┌__ll' ̄'l「| |~| l' ̄'l| || || // /7__//~//\)/ /
ヽ ヽ ヽ ヽヽ、 ´、| || | | | (~l| .∩|| `' | |∩|| ‖ || l二(_´ ̄)、ヽ/// |\/
ヽ ヽ ヽ_」 ヽ、 |~| || '' | | U || U || |.、 | |U|l、 || l二',-:ニ/ / / メ,/ |
ヽ/ヽ _/ヽ | |__||__|~|__| `―-.^゙,ニフl.ニl、ロ b ∠、二'L_/(__/ | / /\|
< L- ̄/V二/´-'―`ー´` ̄ `ー' `―``―、__ノ|/ /
ヽ∠― ̄ \_/
82 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/10/30(火) 21:10:01.07 ID:c27vRBZY0
遙か昔、アリアハンの国は世界中を治めておりました。
しかし、大きな戦争が起り、国は分裂してアリアハンも、今では小さな国…。
ロマリア、エジンベア、サマンオサ、イシス…。数多の国がこの時に誕生したと伝えられています。
――やがて時は移り、いずこよりか悪の権化、大魔王がこの地上に現れたのです。
古の勇者による魔物たちの封印は解かれ、世は再び邪悪と混迷へと向かいました。
多くの男達が大魔王に戦いを挑みましたが、いずれも悲惨な結果を迎えるばかり…。
そんなある時、とある国を一人の青年が訪れたのです。
王様「魔王を討ち滅ぼすために、アリアハンより来た勇者というのはそなたか?」
勇者「ははっ、きっとこの手で魔王を討ち果たしてみせます!」
王様「そうか……、そんなお主を見込んで一つ頼みがあるのじゃが……」
勇者「頼み?一体どんな用件でございますか?」
大臣「……魔王の討伐ついでに、我が国の姫様を助け出して戴きたいのです」
勇者「噂では、この国の姫様は魔王の手により囚われの身とか……」
王様「そうなのじゃ……。さらわれてしまった我が娘を助け出して欲しいのじゃ」
勇者「……分かりました、姫様は必ずや無事にお助けしてみせます!」
83 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/10/30(火) 21:12:50.00 ID:c27vRBZY0
――これは、勇者が彼の城を訪れてから1年後の物語である。
勇者「魔王!貴様の邪悪な野望もこれまでだ!」
魔王「よく参ったな勇者。余が魔族の偉大なる支配者、魔王だ」
魔王「……ほう、姫を連れて来てくれたのか。ご苦労であったな」
魔王「ところで勇者よ。もし余の味方になれば、世界の半分をお前にやろう!」
魔王「悪い話ではあるまい。……どうだ?余の味方にならんか?」
勇者「黙れっ!貴様を斃して世界を平和にして……俺は姫様と幸せに暮らすんだっ!」
魔王「……なっ!???お、お前……突然何を言い出すのだ!???」
魔王「あっ!?勇者っ!?その姫の腹の膨らみは……まさか!?」
勇者「ん?……ああ、そのまさかだ!」
姫様「妊娠8か月ですわ……ぽっ///」
側近「事もあろうに、身重の女を連れての魔王討伐とは……」
魔王「……勇者よ、貴様は余を舐めておるのか?」
勇者「黙れ!これには事情があったんだ!」
魔王「……事情、だと?」
84 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/10/30(火) 21:19:48.30 ID:c27vRBZY0
勇者「あの日……俺と姫様は出会ったんだ!」
――それは今から8か月前、とある洞窟内での出来事であった。
ドラゴンをやっつけた!▽
勇者「姫様〜っ!ご無事ですかっ!?」
姫様「まあ!こんな所に助けに来て下さる方がいらっしゃるなん、て……!」
姫様「……あら、嫌だわ私ったら、お名前も聞かずボーっとして……ぽっ///」
勇者「……まるで天使、いや女神のようにお美しい姫様だ……!」
――これが、勇者と姫様の初めての出逢いであった。
姫様「まるで全身に稲妻が走ったように衝撃的で、一瞬で恋に落ちてしまいましたの」
勇者「俺もこの可憐な姫様に、一目惚れしてしまってね」
側近「……今の話では、何の説明にもなっていないのですが……?」
魔王「で、だから何だ勇者?やはり余を馬鹿にしておるのか!?」
勇者「まあ待て!勿論だが、この話はまだ終わりじゃないぜ」
魔王「何を!?まだ下らぬ話に余を付き合わそうと言うのか!?」
側近「……やれやれ、我ら魔族もひどく舐められたものですね」ボソリ
85 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/10/30(火) 21:25:39.85 ID:c27vRBZY0
――町の宿屋・夜
姫様「まあ、勇者さまのお父様はもうこの世には……」
勇者「はい。魔王討伐の途中でネクロゴンドの火山に墜ちて帰らぬ人に……」
勇者「それで僕は亡き父の遺志を継いで魔王を斃そうと決めたんです」
姫様「お父様に先立たれて、さぞかし淋しい思いをしたんでしょうね」
勇者「……でもこうして姫様に出会った今はもう、淋しい事なんてありません」
姫様「まあっ、勇者さまったら!……ぽっ///」
勇者「姫様っ!僕は、貴女を心から愛しています……」ムギュ
姫様「勇者さまっ……!私も、貴方を心からお慕いしています……!」ムギュ
勇者「……姫様っ!!お許し下さいっ!!!」ガバッ!
姫様「きゃっ!!勇者さま……っ!!んんっ……!」
ピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャ……
二人の舌が濃厚に絡み合い、閉ざされた部屋に水音が響き渡る……▽
勇者「……姫様。男と女が一夜を共に過ごすというのが、どういう事かお解りですか?」
姫様「は、はいっ……!どうぞ私を、勇者さまの思い通りになさって下さいましっ……♡」
86 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/10/30(火) 21:54:22.83 ID:c27vRBZY0
――
ギシギシパンパンギシギシパンパンギシギシズチュズチュ
勇者「も、もうこれ以上……っ!姫様っ、もう抜きますよっ……!」ハアハア
姫様「こ、子種でしたら……私の中でお出しになって下さい……勇者さまっ……!」
勇者「しかし、あなたは一国の姫様なんですよっ!もしご懐妊などなされてはっ……!」
姫様「構いませんわ……!お願いですから、私の中で射精なさって……!」
姫様「わ、私は愛する勇者さまの、全てを受け止めたいのですっ!」
勇者「で、でも……うっ!姫様っ!本当に膣内で出しちゃいますよっ!いいんですねっ!?」
姫様「は、はいっ……!ご遠慮なさらずに、お出しになって下さいましっ……♡」
勇者「くっ……!あ、ああっ!もう我慢できんっ!!」
ドピュッ!ドクッ!ドクドクッ!ビュルルルル!ビュルビュル!
勇者「ふう……畏れ多くも一国の姫様相手に……生理周期は大丈夫だったのですか?」
姫様「さあ……でも、私は勇者さまに生涯添い遂げる覚悟は出来ていますわっ……♡」
――そして夜が明けて……
宿屋「ゆうべはお楽しみでしたね」ニタニタ
87 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/10/30(火) 22:01:21.88 ID:c27vRBZY0
――城中
王様「勇者、よくぞ姫を助け出してくれた!心から礼を言うぞ!」
王様「さあ姫よ、わしの隣へ来るのだ!」
姫様「待って下さいませ!私は勇者さまのお供をしとうございます!」
王様「な、何じゃと!?!?そ、それは正気で言っておるのか!?!?」
勇者「王様!姫様をこの私めに下さい!」
王様「ゆ、勇者っ!?唐突に何を言い出すのだっ!!?」
姫様「勇者さまを愛する私の心……。どうか分かって下さい、お父様っ……///」
王様「……すっかり惚れ込んでしまったようじゃな。……勇者よ、娘をよろしく頼むぞ……」
王様「今日という日をわしは一生忘れないであろう。本当に心から礼を言うぞ!」
王様「……全てが片付いた暁には、お前さんには姫の婿としてこの国を……ゴホン!」
――
勇者「事のあらましはこうだ!これで分かったか?」
魔王「……はっきり言って時間の無駄だったわ!ええい、もうよい!」
魔王「余を見縊った事を後悔するがよいわ!勇者よ、剣を抜いてかかって来い……!」
88 :
1
[sage]:2012/11/03(土) 11:13:58.13 ID:bw64TkZ40
というドラクエSSも書く予定でいるんだけど、
大岡越前かこっちかどっちを先に投下しましょうか?
今の所はどっちも三分の一ぐらいの完成度なんだけど
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/11/03(土) 11:44:18.28 ID:sCWDazJAo
>>1
が好きな方でいいでしょ。
個人的には大岡越前が読みたいけど
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[sage]:2012/11/03(土) 16:00:28.36 ID:bw64TkZ40
――大魔王が現れた!▼
側近「魔王様、まずはこの私めが相手を……」
魔王「構わぬ、余が直々に相手してくれよう」
勇者「姫様!お下がりになっていて下さい!」
姫様「はい!勇者さまっ!頑張って下さいねっ!」
魔王「貴様のような人間の分際でこの余に敵う筈がないわ」
魔王はメラゾーマを唱えた!
魔王は凍える吹雪を吐いた! 勇者に合わせて150ポイントのダメージ!▼
勇者「ぐっ!!流石に魔王だ……っ!そこらの魔物とは桁違いの強さだぜ……っ!」
魔王「どうした勇者?もう貴様の負けを認めるのかな?」
勇者「何を言うっ!戦いはまだ始まったばかりだぞ……っ!」
勇者「こんな痛み、倍返しにしてやるぜ!俺の渾身の一撃を喰らいやがれっ!」
勇者の攻撃!魔王に40ポイントのダメージ!▽
勇者「なっ、何だとぉ……ッ!?」
魔王「愚かなものよ。どう足掻こうと余に勝てる筈が無いわ!」
91 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/11/03(土) 16:05:29.90 ID:bw64TkZ40
魔王はマヒャドを唱えた!
魔王の痛恨の一撃!合わせて勇者に250ポイントのダメージ!▼
勇者「ぐああああっ……!!」
側近「大口を叩きおった癖に。所詮はこの程度の力か」
姫様「ゆ、勇者さまっ!!もっと頑張って下さいっ!!」
姫様はベホマを唱えた!勇者のキズが全回復した!▽
勇者「助かった……っ!どうもすいません、姫様っ……!」
魔王「……ほう、姫はそのような上級呪文が使えるのか」
姫様「勇者さまっ!やっぱり私もご一緒に戦わせてもらいますわっ!」
姫様はバイキルトを唱えた!勇者の攻撃翌力が二倍になった!▽
勇者「よしっ!うおおおおおっ!喰らえ魔王っ!!!」ザシュッ!
勇者の攻撃!魔王に200ポイントのダメージ!▽
魔王「ぐおおっ……!!しかし、所詮これしきのキズなど!!」
魔王はベホマを唱えた!魔王のキズがみるみる塞がってゆく!▼
魔王「……無駄とは言わぬが、この程度ではやはり余は倒せぬぞ!」
92 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/11/03(土) 16:08:30.08 ID:bw64TkZ40
勇者「魔王がベホマだと……!?、反則だろ……!これでも喰らえっ!」
勇者はギガデインを唱えた!魔王に280ポイントのダメージ!▽
魔王「ぐおおおっ……!おのれ!もはや手加減はせぬ!覚悟せい勇者!」
魔王は凍てつく波動を放った!勇者の全ての特殊効果がかき消された!
魔王はメラゾーマを唱えた! 勇者に150ポイントのダメージ!▼
勇者「ぐおっ……!お、おのれ……!」
姫様「勇者さまっ!今すぐ回復を……!」
魔王はマホトーンを唱えた!姫様の呪文は封じられた!▼
姫様「あっ!そ、そんな……!呪文が……いや……!」
魔王「フフフ……フハハハハ!」
魔王「勇者!これで貴様は終わりだ!」
姫様「嫌ぁーーっ!!勇者さまーーっ!!」
魔王はマヒャドを唱えた!
魔王はメラゾーマを唱えた!合わせて勇者に300ポイントのダメージ!▼
勇者「ぐふっ……!」ドサッ
93 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/11/03(土) 16:10:16.85 ID:bw64TkZ40
側近「……どうやら終わったようですな、魔王様……」
魔王「フフフ……。フハハハハ……!愚かなり勇者よ!!」
魔王「魔の秘宝『闇の衣』を身に纏いし余に敵う者なぞ存在せぬ!」
魔王「残念だったな勇者よ!初めからこの戦いの勝敗は決しておったのだ!」
勇者「……俺はまだ、終わってない、ぞ……!」スクッ
姫様「ゆ、勇者さま……!!」
勇者の攻撃!魔王はひらりと身をかわした!▼
魔王「……まだそれ程の力があるとは。勇者の称号を持つだけの事はあるな」
魔王「勇者よ、何ゆえもがき生きるのか?滅びこそ我が喜び。死にゆく者こそ美しい!」
魔王はメラゾーマを唱えた!▼
勇者「ぐはあああっ……!!!」
魔王「……勇者よ、冥途の土産に聞かせてやろう。世界の半分とは即ち『闇の世界』だ」
勇者「や、『闇の世界』だと……!?それは……一体、何だ……っ?」
魔王「……貴様のような、余に刃向かう愚かな人間共の流刑地だ」
魔王「落ちたら最期、二度とこの上の世界へは戻っては来れぬ場所でな」
94 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/11/03(土) 16:14:17.89 ID:bw64TkZ40
勇者「お、おのれ魔王……っ!お、俺は決して諦めんぞ……っ!!」
魔王「この上の世界に戻る術が無いのでは、所詮は無駄な苦労になるだけよ」
魔王「……さて、側近!もう良かろう!こやつ等を牢獄へ入れておけ!」
側近「はっ、かしこまりました!……誰かっ!誰かおらんかっ!」
側近は仲間を呼んだ!▼
魔物「はっ、いかような御用でございましょう?」
側近「うむ。そやつ等を東の島の牢獄へ連れてゆけい!」
魔物「ははーっ、承知いたしましたっ!……さあ来るのだ!」ガシッ!
姫様「きゃっ……!い、嫌ぁ……っ!手を放してっ……!」
勇者「うおおっ……!放せっ!や、やめろおおおっ……!」
――強大な魔王の力に、為す術もなく敗れた勇者たち。
間もなく、二人は魔王の城の東の島にある牢獄に連行されてしまった。
誰の目にも、もはや勇者たちの命運これに尽きたかに見えた。
――落とされれば、二度と上の世界へは戻って来れぬ場所――
魔王の云うその『闇の世界』へと落とされる時が迫ってきていた……。
95 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/11/03(土) 16:44:19.58 ID:bw64TkZ40
第一部・完
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/11/05(月) 02:06:33.61 ID:0xjbbnJwo
乙
というか新しいスレ立ててやった方がいいろ思うぞ
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/11/05(月) 20:37:29.92 ID:S3mh06NX0
このスレタイじゃあんまり人が来なさそうだしね
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/11/05(月) 20:43:41.27 ID:dmB9ls4p0
荒らしかと思ってまう
99 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/11/11(日) 13:45:32.49 ID:LvG2/fbg0
――東の島の牢獄
勇者「くそっ……!どうすりゃいいんだっ……!」
姫様「ここから脱獄する手段でもあればいいんですけど……」
勇者「今持っている盗賊の鍵は、牢屋の鍵穴には使えないみたいだし」
勇者「牢の中に何か利用できそうな物があればいいんだが……」
姫様「勇者さま、部屋の隅をご覧くださいっ!」
姫様「そこの樽や壷の中身は一体何かしらっ?」
勇者「樽は飲料水用、壷は排泄物用でしょう」
姫様「えっ……」
勇者「ま、一応は確認してみますか」ガチャン!
勇者は小さなメダルを見つけた。小さなメダルを袋に入れた。▽
姫様「……こんな所にまで小さなメダルがあるなんて」
勇者「どうやら部屋中をくまなく探してみる価値はありそうですね」
勇者「まだ他にもいろんな物があるに違いない。徹底的に探してみるかな」
姫様「勇者さまっ!私も一緒にお手伝いさせて頂きますわっ!」
100 :
名前が無い@ただの名無しのようだ
[sage]:2012/11/11(日) 14:26:05.86 ID:LvG2/fbg0
――
姫様「小さなメダルが一枚、薬草が二枚、キメラの翼が一枚……」
勇者「これじゃ脱獄には使えないな……。やっぱりそう都合よくいかないか」
姫様「勇者さま、壁に掛かっているあの小袋の中身は確認したのですか?」
勇者「いいえ、姫様がもう調べたとばかり……じゃあこれで最後になるのか」
勇者は袋を調べた。勇者は 死の首飾り を手に入れた。▽
勇者「何だこの不気味な装飾品は……うぐっ!!」
死の首飾り が勇者の首を絞めつける。勇者は呪われてしまった。▼
勇者「くっ……しまった……!これは、呪われた装飾品だったのか……!」
姫様「ゆ、勇者さまっ!?今すぐ呪いを解いて差し上げますわっ!」
姫様は シャナク の呪文を唱えた。しかし何も起こらなかった。▽
姫様「呪文が効かないなんて……!?よほど強力な呪いのようですわ……!」
勇者「こんな見るからに怪しげな物、身に付けるんじゃなかった……!」
姫様「ひょっとすると、この首飾りは敵の仕掛けた罠だったのかも……」
101 :
平素な文章でやり直します
[sage]:2012/11/24(土) 15:14:41.98 ID:9VV4ZeQ20
/\ー―、_ _/|>7~~>
< >-、 _ ̄ヽ^、 ̄ー、,―-、 ___ __ __ __ ,― ̄)/ ̄ _ / /
\∠/ヽ ヽ~\ヽヽ D ) | _ |/|~ ┌__ll' ̄'l「| |~| l' ̄'l| || || // /7__//~//\)/ /
ヽ ヽ ヽ ヽヽ、 ´、| || | | | (~l| .∩|| `' | |∩|| ‖ || l二(_´ ̄)、ヽ/// |\/
ヽ ヽ ヽ_」 ヽ、 |~| || '' | | U || U || |.、 | |U|l、 || l二',-:ニ/ / / メ,/ |
ヽ/ヽ _/ヽ | |__||__|~|__| `―-.^゙,ニフl.ニl、ロ b ∠、二'L_/(__/ | / /\|
< L- ̄/V二/´-'―`ー´` ̄ `ー' `―``―、__ノ|/ /
ヽ∠― ̄ \_/
102 :
平素な文章でやり直します
[sage]:2012/11/24(土) 15:23:29.03 ID:9VV4ZeQ20
遙か昔、アリアハン国は世界中を治めておりました。
しかし、大きな戦争が起り、国は分裂してアリアハンも、今では小さな国…。
ロマリア、エジンベア、サマンオサ、イシス…。数多の国がこの時に誕生したと伝えられています。
――やがて時は移り、いずこよりか悪の権化、魔王がこの地上に現れたのです。
伝説の勇者ロトによる魔物の封印は解かれ、世は再び邪悪と混迷へと向かいました。
多くの男達が魔王に戦いを挑みましたが、いずれも悲惨な結果を迎えるばかり…。
そんなある時、とある国を一人の青年が訪れたのです。
王様「ほう、魔王を討ち滅ぼす為に、アリアハンより来た勇者とな?」
勇者「ははっ、きっとこの手で魔王を討ち果たしてみせます!」
王様「そうか……。で、お主を見込んで一つ頼みがあるのじゃが……。」
勇者「頼み?一体どんな用件でございますか?」
大臣「……魔王の討伐ついでに、我が国の姫様を助け出して戴きたいのです。」
勇者「噂では、この国の姫様は魔王によって囚われの身とか……。」
王様「そうなのじゃ……。我が娘を助け出してやって欲しいのじゃ。」
勇者「……分かりました、姫様は必ずや無事にお助けしてみせます!」
103 :
平素な文章でやり直します
[sage]:2012/11/24(土) 16:03:26.05 ID:9VV4ZeQ20
――これは、勇者が彼の城を訪れてから1年後の物語です。
勇者「魔王!貴様の邪悪な野望もこれまでだ!」
魔王「よくぞ参った勇者。余が魔族の偉大なる王、魔王だ。」
魔王「……ほう、姫を連れて来てくれたのか。ご苦労であったな。」
魔王「余は待っておった。そなたのような若者が現れることを……。」
魔王「勇者よ。もし余の味方になれば、世界の半分をお前にやろう。」
魔王「悪い話ではあるまい。……どうだ?余の味方にならんか?」
姫様「勇者さま、このような誘惑に惑わされてはいけませんわ。」
魔王「……んっ!?勇者、この姫の腹の膨らみは……まさか!?」
勇者「ああ、そのまさかだ!」
姫様「妊娠8か月ですわ……ぽっ♡」
側近「なんと、身重の女を連れての魔王討伐とは……。」
魔王「……勇者よ、貴様は余を舐めておるのか?」
勇者「黙れ!これには事情があったんだ!」
魔王「……事情だと?」
104 :
平素な文章でやり直します
[sage]:2012/11/24(土) 16:11:29.63 ID:9VV4ZeQ20
勇者「あの日……俺と姫様は出会ったんだ!」
――これは今から8か月前、とある洞窟での出来事である。
ドラゴンをやっつけた!▽
勇者「姫様〜っ!ご無事ですかっ!?」
姫様「まあ!こんな所に助けに来て下さる方がいらっしゃるなん、て……!」
姫様「……あら、嫌だわ私ったら、お名前も聞かずボーっとして……ぽっ♡」
勇者「……まるで天使、いや女神のように美しい姫様だ……!」
――これが勇者と姫様の初めての出逢いであった。
姫様「まるで全身に稲妻が走ったような感覚でしたのよ♡」
勇者「俺もこの可憐な姫様に、一目惚れしてしまってね。」
側近「……今の所、何の説明にもなっていないようですが……?」
魔王「で、だから何だ勇者?やはり余を馬鹿にしておるのか!?」
勇者「まあ待て!話はまだ終わりじゃないんだ。」
魔王「何を!?まだ下らぬ恋愛話に余を付き合わそうと言うのか!?」
側近「……やれやれ、魔族もひどく舐められたものですね。」ボソリ
105 :
平素な文章でやり直します
[sage]:2012/11/24(土) 16:21:12.10 ID:9VV4ZeQ20
――町の宿屋
姫様「まあ、勇者さまのお父様はもうこの世には……。」
勇者「はい。魔王討伐の途中でネクロゴンドの火山に墜ちて帰らぬ人に……。」
勇者「それで僕は亡き父の遺志を継いで魔王を斃そうと決めたんです。」
姫様「お父様に先立たれて、さぞかし淋しい思いをしたんでしょうね。」
勇者「……でもこうして姫様に出会った今はもう、淋しい事なんてありません。」
姫様「まあっ、勇者さまったら!……ぽっ♡」
勇者「姫様っ!僕は、貴女を心から愛しています……。」ムギュ
姫様「勇者さまっ……!私も、貴方を心からお慕いしています……!」ムギュ
勇者「……姫様っ!!お許し下さいっ!!!」ガバッ!
姫様「きゃっ!!勇者さま……っ!!んんっ……!」
ピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャピチャ……。
二人の舌が濃密に絡み合い、部屋に唾液の水音が響き渡る……▽
勇者「……姫様。男と女が一夜を共に……もうお解りですよね?」
姫様「は、はいっ……!どうぞ私を、勇者さまの思いのままに……♡」
106 :
平素な文章でやり直します
[sage]:2012/11/24(土) 16:27:01.90 ID:9VV4ZeQ20
――
ギシギシパンパンギシギシパンパンギシギシズチュズチュ!
勇者「も、もうこれ以上……っ!姫様っ、もう抜きますよっ……!」ハアハア
姫様「こ、子種でしたら……私の中でお出しになって下さい……勇者さまっ……!」
勇者「しかし、あなたは一国の姫様なんですよっ!もしご懐妊などなされてはっ……!」
姫様「構いませんわ……!お願いですから、私の中で射精なさって……!」
姫様「わ、私は愛する勇者さまの、全てを受け止めたいのですっ!」
勇者「で、でも……うっ!姫様っ!本当に膣内で出しちゃいますよっ!いいんですねっ!?」
姫様「は、はいっ……!ご遠慮なさらずに、お出しになって下さいましっ……♡」
勇者「くっ……!あ、ああっ!もう我慢できんっ!!」
ドピュッ!ドクッ!ドクドクッ!ビュルルルル!ビュルビュル!
勇者「……もしもこれで子供が出来ちゃたら……どうするんですか?」
姫様「子供は神様からの授かりもの、その時はその時ですわっ……♡」
――そして夜が明けて……
宿屋「ゆうべはお楽しみでしたね。」ニタニタ
107 :
平素な文章でやり直します
[sage]:2012/11/24(土) 16:32:38.29 ID:9VV4ZeQ20
――城中
王様「勇者、よくぞ姫を助け出してくれた!心から礼を言うぞ!」
王様「さあ姫よ、わしの隣へ来るのだ!」
姫様「待って下さいませ!私は勇者さまのお供をしとうございます!」
王様「な、何じゃと!?!?それは正気で言っておるのか!?!?」
勇者「王様!姫様をこの私めに下さい!」
王様「ゆ、勇者っ!?唐突に何を言い出すのだっ!!?」
姫様「勇者さまを愛する私の心……。どうか分かって下さい、お父様っ……!」
王様「……ふむ、まあ良かろう……。勇者よ、娘をよろしく頼むぞ……。」
王様「今日という日をわしは一生忘れないであろう。本当に心から礼を言うぞ!」
王様「……全てが片付いた暁には、お前さんには姫の婿としてこの国を……ゴホン!」
――
勇者「事のあらましはこうだ!これで分かったか?」
魔王「……身重のお荷物を、ここまで連れてくる必要は無かろう!」
魔王「ええい、もうよい!勇者よ、剣を抜いてかかって来い……!」
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/25(火) 05:49:48.87 ID:TcNTnK8IO
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