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ほむら「大事な二人がいない世界」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:40:03.78 ID:slYF2i950
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
黒板の前に立ち、いつも通りの挨拶をするわたし。
教卓の横から眺める教室には、これまたいつも通りの面々が揃っていた。
ほむら「………?」
いや―――違う。
いつもなら空席なはずの席がひとつ、埋まっている。
恭介「………」
ほむら(上条恭介……なぜ、この時期に学校に……?)
彼について少しだけ思考を巡らし、すぐにそれを遮断する。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1346262003
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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=^・ω・^= ぬこ神社 Part125《ぬこみくじ・猫育成ゲーム》 @ 2024/03/29(金) 17:12:24.43 ID:jZB3xFnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711699942/
VIPでTW ★5 @ 2024/03/29(金) 09:54:48.69 ID:aP+hFwQR0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711673687/
小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/zikken/1711622906/
満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/
旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/
にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/
にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:41:35.32 ID:slYF2i950
ほむら「………」
今度は、視線を別の少女……鹿目まどかの方へ移した。
まどか「え、あ……?」
さやか「………」
ほむら「……」
大丈夫。契約は、していないはずだ。
朝のHRが終わると、わたしはやはりいつも通り、クラスの人々に質問攻めに合う。
それから抜けだす為の詭弁もまた、いつも通りだ。
ほむら「ごめんなさい。ちょっと緊張したみたいで……保健室へ行ってもいいかしら?」
クラスメイト1「保健室?それなら、案内してあげるよ」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:42:29.94 ID:slYF2i950
ほむら「気持ちは嬉しいけれど、係の人にお願いするから……」
そう言って立ち上がり、まどかと仁美が談笑している机へ向かう。
いつもならこの二人に、更にさやかが混じっていたのだが。
そのさやかは、上条恭介の元へ行っていた。
ほむら「鹿目さん、あなた、保健委員よね?保健室までの道案内、お願いしても―――」
さやか「ちょーっと待った!」
まどかへの言葉を言い終える前に、上条君の所へ行っていたはずのさやかが間へ割って入って来る。
さやか「保健室なら、あたしが連れて行ってあげる!ほら行くよ、転校生!」
ほむら「ちょっ、ちょっとっ?」
そのまま有無を言わさず手を引かれ、廊下へと出た。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:43:29.21 ID:slYF2i950
ほむら「あ、あの、美樹さんっ……!?」
さやか「あんたさぁ、何のつもり?」
ほむら「え……?」
人気のない所まで来ると、さやかはわたしの方に向き直り、友好的とは言えない雰囲気で悪態をついてくる。
さやか「あんただって、わかってるでしょ?あたしの事」
ほむら「な、何を………っ!?」
何を言っているのかわからず混乱するわたしに、さやかは自身の左手を差しだしてきた。
その手―――中指に装着されているものに、わたしの視線は奪われた。
ほむら「そ……ソウル……ジェム……!?」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:44:09.10 ID:slYF2i950
さやか「そゆこと。あんたの左手についてるのだって、それ、ソウルジェムでしょ?」
ほむら「っ……!」
指摘され、思わず左手を隠してしまう。
さやか「昨日から、感じた事の無い魔力反応がするからさ……それ、あんただったんだね?」
ほむら「え、えぇ……」
この時間軸では……さやかは、早々に契約してしまっているということか。
いや……!
ほむら「ま、まさかまどか……い、いえ、鹿目さんも魔法少女に!?」
さやか「まどかが目的?だったら、あんたにとっては嬉しい情報かもね。まどかは、まだ契約してないよ」
ほむら「………っ」
まどかに関する事を聞けたわたしは、ほっと胸をなでおろした。
既に契約済みだったなら、この時間軸に留まり続ける意味はなくなってしまっていただろうから。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:44:48.60 ID:slYF2i950
さやか「やっぱ、あんたもそうなんだ?」
ほむら「ど、どういう事……?」
さやか「どういうも何も……あんたも、この街を縄張りにしようと思って来たクチでしょ?」
ほむら「そ、それは違うわ!」
さやか「どうだか……ま、今この街にはあたしとアンタ以外にも、魔法少女はいるからね。よからぬ行動を取ろうとすれば、あたし達が黙ってないから」
ほむら「その……他の魔法少女というのは、もちろん巴マミの事よね?」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:45:55.47 ID:slYF2i950
さやか「は?巴マミ?……誰それ」
ほむら「え?」
さやか「悪いけど、あたしの知り合いにそんな名前の人はいないよ」
ど……どういう事……?
既にさやかは契約していて、それでマミがいない?
さやか「とにかく!あんまりまどかにしつこく絡まない事。もし、あんたがホントにこの街を狙って来たわけじゃないんなら……ううん、いいや。それは後々分かって行くことだろうし」
ほむら「………」
さやか「それに、あたし一人で決められる事でもないしね。とにかく、まどかを怖がらせる事だけはしないでよ?わかった?」
ほむら「え、えぇ……?」
思考の整理が終わらぬウチに、さやかは歩き去ってしまった。
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:47:15.31 ID:slYF2i950
*
一時限目の開始のチャイムが、学校中に響き渡る。
わたしも、本来なら教室にいなければならないのだが……落ち着いて、考えたいことがあった。
その為、人気のない屋上へと足を運んでいた。
ほむら(とりあえず……なぜ上条君が平然と学校へ出てきているのか。それについては、答えは出たも同然ね)
いつもなら彼は、この時期は事故で負った傷を癒す為に入院しているはずだ。
そんな彼がこれだけ早くに学校へ復帰しているのは、さやかが彼の為に祈りを捧げ、魔法少女になったから。
こう考えて、まず間違いないだろう。
ほむら(後は……巴マミについて)
そちらについては、見当もつかなかった。
同じ魔法少女同士、知らないということは無い筈なのだ。
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:48:17.79 ID:slYF2i950
考えられる可能性としては、二つ。
ほむら(この時間軸では巴マミは魔法少女とはなっていないか、それともさやかと知り合う以前に何らかの理由で死んでしまったか……)
後者については、あまり考えたくない事だった。
前者ならば、それはそれでいいと思えるが。
ほむら(色々と、調べなければならないかもしれないわね)
もちろん、最優先事項はまどかの魔法少女の契約の阻止だ。
だがそれだけを目的とするのは、リスクが高いように思えた。
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:49:55.00 ID:slYF2i950
*
一時限目の終了のチャイムが鳴ると、すぐさまわたしは行動を起こす。
とにかく、三年の教室をのぞいて回ってみよう。
マミが生きているのかどうか……それだけは、調べておきたかったから。
ほむら(マミのクラスは……確か、三組だったかしら)
三年三組の教室を、廊下から眺める。
ほむら(………―――!!)
そこには、わたしの求める人物の姿はなかった。
代わりに、そこにいたのは……。
織莉子≪ジロジロと人の顔を見るのは、失礼だと思わないですか?≫
キリカ≪なんだ、わたしと織莉子に用でもあるのかい、キミは?≫
ほむら≪美国織莉子………呉キリカ………≫
いつかの、イレギュラーな時間軸で行動を起こしていた二人の魔法少女だった。
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/08/30(木) 02:51:33.40 ID:slYF2i950
とりあえず今日はここまで
こんな感じで投下していきます
投下は不定期になるかと思われますが、よろしければお付き合いください
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/08/30(木) 03:07:58.98 ID:6Wmup3UNo
乙
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 06:09:19.40 ID:wFOQvkHAO
思い込みが激しくて、すぐ人と喧嘩しちゃったり・・・・・・でもね、すっごく思い込みが激しい子なの。
byまどか
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 06:20:31.87 ID:d4lO6//+o
期待
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 07:16:05.33 ID:vfUwndWDO
乙
マミさんは一体どこに行ってもうたんや……
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 07:31:43.15 ID:hQpDHkoyo
ほむらメインのSSのさやかのキツさは異常
これがファン層か
乙
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/08/30(木) 08:15:03.06 ID:xANQJ9Leo
序盤でさやかの態度がキツイのはもう恒例だから
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 08:18:32.69 ID:VCNxCSGGo
むしろキツくないさやかとか誰てめえにも程があるだろ
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 08:43:01.96 ID:xilVw3kDO
メガほむじゃないと仲よくなれないし
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 09:33:01.40 ID:nWieMvW30
自分も成りたてだろうに縄張り主張しちゃうさやかちゃんて・・・
まぁ何はともあれ期待
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/08/30(木) 11:54:38.15 ID:AOmutDSxo
でも逆に友好的な時のさやかちゃんはカワイイ
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2012/08/30(木) 18:39:51.84 ID:QS6K5FHAO
乙
マミさーん恐くないから出ておいでー
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 18:49:29.04 ID:CWMnK6uho
マミさんは俺が引き取って転校させたよ
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/08/30(木) 19:51:10.24 ID:wFOQvkHAO
杏子不在で魔女化リーチ目のさやかちゃんは戦闘と他魔法少女とのいざこざでやさぐれてるのか
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/10(月) 14:01:10.04 ID:Ak+DO9LIO
ああああああれだ
マミさんは風見野で杏子といるんだ
そそそそそうに違いない
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/09/10(月) 15:55:09.31 ID:Ak+DO9LIO
ああああああれだ
マミさんは風見野で杏子とよろしくやってるから不在なだけさささささ
期待してる
27 :
>>1携帯
:2012/09/11(火) 02:52:50.13 ID:pv1dyX1AO
PCで書き溜めて、さぁ投下するぞと思ったらなんかPCの調子が悪くなってネットに接続出来なくなっていた
何を言ってるのかわからねえと思うかもしれねえが(ry
すんません、長い間放置した上にどうでもいい報告でした
生存報告も兼ねていると言うことで許してください
PCの不調が治れば明日の夜にでも投下します
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:00:13.07 ID:ylyOwl3a0
美国織莉子と呉キリカは、わたしの視線を受けて廊下へと出てきてくれた。
織莉子「………『初めまして』。私に、何か用ですか?」
キリカ「………」
ほむら「とりあえず、自己紹介だけ。と言っても、あなた達も恐らくはわたしの事、知っているわよね?」
織莉子「少なくとも、魔法少女であるという事は」
ほむら「色々、聞きたい事があるの……時間、いいかしら」
キリカ「いきなり現れて、ずいぶんと不躾だな?」
ほむら「………っ」
キリカ「………………ふーん?込み入った事情、のようだね」
織莉子「授業は、どうするつもりですか?」
ほむら「そんなものを受けている暇は……!」
織莉子「……ふむ。いいわ、屋上へ行きましょうか」
織莉子とキリカは、二人並んで廊下を歩いて行く。
わたしは、その後を追っていった。
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:01:04.94 ID:ylyOwl3a0
〜〜〜
二時限目の始まりを告げるチャイムが鳴り響く。
屋上の手すりを背にした織莉子が、わたしの顔を真っ直ぐ捉えて来た。
隣に立っているキリカは、手すりに寄りかかって腕を組んでいた。
どうやら、傍観を決め込むらしい。
織莉子「此処ならば、邪魔は入らないでしょう。お話、聞かせて貰おうかしら?」
ほむら「まず、確認したい事がひとつ。あなた達の目的は……何?」
織莉子「………いきなり、核心に触れる質問ですね」
ほむら「とある人物の排除……わたしは、そう見るけれど」
織莉子「何故、そう思うのです?」
ほむら「質問に質問で返さないでちょうだい」
織莉子「随分と、喧嘩腰で話をするのですね。―――暁美ほむら」
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:01:49.16 ID:ylyOwl3a0
ほむら「やっぱり、わたしの事は知っているのね?」
織莉子「ええ。世界の終末に居合わせた子。……違うかしら?」
ほむら「そう認識してくれて構わないわ。それで?あなたの目的は、何なの?」
織莉子「………『有り得る筈の無い事象への、私なりの回答』」
ほむら「―――!」
織莉子「それを、求めていると言えばいいのかしらね」
あり得るはずの無い事象、だと?
それは、どう言う意味だ?
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:02:29.87 ID:ylyOwl3a0
織莉子「貴女が戸惑うのも、無理はないと思います。―――居ないのでしょう?」
ほむら「な、何を……?」
織莉子「本来居るべき筈の人が、居ない。違いますか?」
織莉子の眼が、わたしの眼を捉える。
どこまでも真っ直ぐで、どこまでもわたしの心を見透かしていくような瞳だ。
ほむら「………あなたは、知っているの?」
織莉子「主語が無ければ、こちらも回答に困りますよ……暁美ほむら」
ほむら「っ……」
確認するまでも、ない。
眼の前にいる少女は、恐らく全てを知っている。
そんな口ぶりだ。
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:03:29.75 ID:ylyOwl3a0
ほむら「それじゃ、質問を変えるわ。……美樹さやかが言っていた、この街にいる美樹さやか以外の魔法少女とは、あなた達の事?」
織莉子「ええ、間違いないわ。さやかさんに、キリカ、私……それに、貴女。この街に居る魔法少女は、それが全てよ。少なくとも、私が認識している限りでは」
ほむら「隣町……風見野の方は?何か、知っている事はある?」
織莉子「風見野………ああ、貴女が気に掛けているのは、見滝原だけでは無いのですね」
ほむら「………」
織莉子「残念だけれど、私は風見野へ行った事はありません。元々、私の縄張りはこの街ですから」
ほむら「縄張り……」
少なくとも、縄張りと言える程度には、この街で戦っている期間は長いと言う事か?
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:05:00.01 ID:ylyOwl3a0
織莉子「だから、風見野の魔法少女事情については、私は何も識りませんよ」
ほむら(……巴マミは、佐倉杏子と共に風見野へ赴いている可能性もある、
と言う事かしら)
今日の放課後に、風見野の方へ行ってみるべきだろうか。
見知った魔法少女がいないのは、酷く居心地が悪い。
織莉子「貴女の話は、終わりかしら?」
ほむら「ええ……もう一度確認するけれど、誰かを殺そうだとか、そんな考えはないと捉えていいのね?」
織莉子「そうね。さやかさんのお友達にも、魔法少女の素質を持った子は居るみたいだけれど……その子については、さやかさんが契約させるつもりは無いと言っていたしね」
ほむら「………」
織莉子「では、今度はこちらから質問をさせて貰おうかしら」
ほむら「いいわ、何でも聞いてちょうだい」
いつかの時間軸でのこの二人は、忌々しい存在だったが。
あの時間軸の二人と、この時間軸の二人は、別物と考えるべきだろう。
あまり、刺々しい態度は取らない方が懸命だ。
34 :
>>33ミス
[saga]:2012/09/12(水) 01:06:02.26 ID:ylyOwl3a0
織莉子「だから、風見野の魔法少女事情については、私は何も識りませんよ」
ほむら(……巴マミは、佐倉杏子と共に風見野へ赴いている可能性もある、 と言う事かしら)
今日の放課後に、風見野の方へ行ってみるべきだろうか。
見知った魔法少女がいないのは、酷く居心地が悪い。
織莉子「貴女の話は、終わりかしら?」
ほむら「ええ……もう一度確認するけれど、誰かを殺そうだとか、そんな考えはないと捉えていいのね?」
織莉子「そうね。さやかさんのお友達にも、魔法少女の素質を持った子は居るみたいだけれど……その子については、さやかさんが契約させるつもりは無いと言っていたしね」
ほむら「………」
織莉子「では、今度はこちらから質問をさせて貰おうかしら」
ほむら「いいわ、何でも聞いてちょうだい」
いつかの時間軸でのこの二人は、忌々しい存在だったが。
あの時間軸の二人と、この時間軸の二人は、別物と考えるべきだろう。
あまり、刺々しい態度は取らない方が懸命だ。
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:06:59.80 ID:ylyOwl3a0
織莉子「―――何度繰り返したの?」
ほむら「っ!」
別物だと……。
織莉子「―――あと何度繰り返すの?」
ほむら「………」
刺々しい、態度、は……。
織莉子「―――貴女が歩いた昏い道に、望んだものに似た光景はあった?」
ほむら「っ……黙りなさい!!」
織莉子「………」
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:07:57.76 ID:ylyOwl3a0
ほむら「何がわかる!?わたしは―――」
織莉子「質問に質問で返さないでちょうだい?」
ほむら「……っ!!」
別物だと考えるべき?
刺々しい態度は取らない方が懸命?
そんな事はない。
時間軸が変わろうと、こいつの本質はちっとも変わってなんかいない……!!
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:08:58.63 ID:ylyOwl3a0
ほむら「…………………」
何度か深呼吸をして、心を落ち着かせる。
相手のペースに巻き込まれたらダメだ。
落ち着け、わたし………。
織莉子「………」
ほむら「―――質問に答えるわ。何度繰り返したかなんて、もう数えるのをやめてしまった」
織莉子「………」
ほむら「あと何度繰り返すのかなんて、わたしにもわからない。わたしの目的が、達せられるまでよ」
織莉子「………」
ほむら「わたしが歩んできた道には、望んだものに似た光景はあるにはあった。それを、昏くさせた人物がいるってだけよ」
織莉子「………」
ほむら「これで満足かしら?」
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:10:11.57 ID:ylyOwl3a0
織莉子「……満足か、ですって?」
織莉子の声が、1オクターブ下がった。
これは………怒っている?
織莉子「昏くさせた人物……ね。それが誰かは問いませんが……その人にはその人の正義が有った。違いますか?」
ほむら「そいつの正義なんて、わたしには関係ない。ただわたしは、そいつを今後も絶対に許さないでしょうね」
織莉子「―――そう。なら、貴女との話し合いはこれで終わりですね」
ほむら「……待ちなさい」
織莉子「………」
ほむら「あなたの目的……知っているわよ」
織莉子「私の目的、ですか?それなら先に話した通り……」
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:11:34.91 ID:ylyOwl3a0
ほむら「―――鹿目まどかの排除」
織莉子「!」
ほむら「結果だけを言えば、そうなるわね」
織莉子「………」
ほむら「あなたの最終的な目標は、最悪の魔女の誕生の阻止。………違う?」
織莉子「成る程ね……貴女は、あの場所にいた貴女なのね?」
ほむら「あなたの好きに思えばいい」
織莉子「そして、誰でもない『私』を殺した貴女」
ほむら「………」
織莉子「結果で言えば、痛み分けで終わった話だけれど……未だに諦めていないとはね」
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:12:37.83 ID:ylyOwl3a0
ほむら「………話し合いは、出来ないの?」
ダメで元々、だ。
彼女……織莉子の目的は、最悪の魔女の誕生を阻止する事のはずだ。
ならば、まどかの契約阻止の為に手を取り合う事は、出来るのではないだろうか。
織莉子「たった今、貴女が言ったばかりでしょう?絶対に、許さないと」
ほむら「ええ。許すつもりはこれっぽっちもないわ」
織莉子「なのに、話し合いで方が付くとでも思って?」
ほむら「………っ」
織莉子「自分自身の矛盾に気付けないなんて……可哀想な人」
ほむら「っ………!!!」
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:13:46.55 ID:ylyOwl3a0
織莉子「心配しなくても、今のところ鹿目まどかの排除は私達も視野に入れている程度、と言った所よ」
ほむら「美樹さやかが、それを許さないから?」
織莉子「そう……そして、彼女の力無くして、舞台装置は壊せない」
ほむら「………」
織莉子「この言葉の意味、分からない貴女でも無いでしょう?」
つまり、織莉子の目的は。
ワルプルギスの夜を越えるまでは、まどかの契約阻止をして。
そして、それを無事乗り越えた後に、まどか、美樹さやかの排除を行うと言う事か。
織莉子「そうね、舞台装置の日までは、貴女とは利害が一致すると言えない事もないわね」
ほむら「………」
織莉子「貴女さえよければ、その日までは休戦という形を取っても構わないのよ?」
ほむら「………わたしは―――」
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/09/12(水) 01:15:08.64 ID:ylyOwl3a0
本日分の投下、以上です
マミさんがどこへ行ったかなどは、話が進むにつれて明らかにしていくつもりです
では
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/09/12(水) 19:47:19.76 ID:rYVqbXB2o
犬猿の仲………とは言えないなw
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/09/25(火) 15:10:34.41 ID:FVSgjosbo
たのむ、続きを…
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/10/07(日) 17:18:54.44 ID:uDO1ArfTo
はよ
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2012/10/22(月) 20:51:57.70 ID:TgEg1XgAO
続きはよ
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