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男「よりによって最後の村に生まれてしまった」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/09/13(木) 17:59:01.31 ID:0/uvEKAqo
―最果ての村エンドナ 高台の上、男の家―
母「起きなさい、男よ」
男「おはよう母さん」
母「男よ、あなたも今日で16歳の誕生日。冒険に旅立つ時が来たのです」
男「えっ」

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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/13(木) 18:36:04.55 ID:KONZJS9go
見覚えあるなこれ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/13(木) 19:24:35.87 ID:A0JdIr5IO
確かに
vipで読んだ気がする
4 : ◆YYoLZ73oWk [saga]:2012/09/13(木) 19:30:18.77 ID:0hE/FzFAO
そっちは途中で落としたのでこちらで続けさせてください。
しばらく若干修正したコピペになります。
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/13(木) 19:33:58.22 ID:0hE/FzFAO
母「まずは長老に挨拶にいきなさい」

男「ちょっとまってここ最果ての村なんだけど」

母「男よ、私は必ずお前が魔王を倒すと信じていますからね」

男「ちょっとまって村一歩出たらすごい名前の魔物が跋扈してるんだけど」

母「男よ、私は必ずお前が魔王を倒すと信じていますからね」
男「固定セリフを吐く機械と化した。もうだめだ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/13(木) 19:36:10.56 ID:0hE/FzFAO
―最果ての村エンドナ 自宅の裏庭―

男「まさか16歳の誕生日がフラグになっていただなんて…」

男は裏庭の木の下を調べた。なんと階段を見つけた!

男「俺は知ってるんだ。自宅の裏に隠しダンジョンがある事も…」

―最果ての村エンドナ 男の自宅の下―

男は無造作に置いてあるタルを調べた。なんと、ガイアソードを見つけた!

男「自宅近くのタルに、ありえないくらい立派な剣が入っている事も…」

―最果ての村エンドナ 宿屋“開闢と終焉の混濁亭”―

亭主「いらっしゃい。一晩2750Gだよ。泊まっていくかね?」

男「宿屋の価格設定が終盤な事も…」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/13(木) 19:39:10.91 ID:0hE/FzFAO
―最果ての村エンドナ 道具屋“賢人の御用達処”―
店主「いらっしゃい!何にするかね?」

すごいやくそう 500G
奇跡のやくそう 2500G
ばんのうやく 1000G
復活のくすり 5000G

男「やくそうも毒消しも売ってない事も…」

―最果ての村エンドナ 長老宅―

長老「四柱の台座に輝きの聖石がすべて供えられる時、魔界への扉が開かれるじゃろう…」

男「長老に話しかけても、終盤のイベントメッセージしか喋らない事も…」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/13(木) 20:03:15.19 ID:0hE/FzFAO
―最果ての村エンドナ 星がよく見える丘―

男「どうすればいいんだ…あ、そうか。でも」

男はガイアソードをそうびした! こうげきりょく 2 → 196

男「おお、凄い。これなら俺でも…」

※装備を扱う必要能力値の基準に達していないので、本来の性能は発揮されません。

補正後の攻撃力 196 → 15
必要な筋力 150(現在の筋力 8)

男「がっかりだ。もうだめだ」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/13(木) 21:12:19.38 ID:QhnnhU5g0
いいなこれ
支援
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/13(木) 21:26:29.75 ID:0hE/FzFAO
妖精「諦めないで!」

男「え、どなたですか」

妖精「あたしは勇者をサポートする妖精さん!あたしが来たからにはもう大丈夫!」

男「いや俺ただの村男Aなんだけど」

妖精「いいえ。他の勇者の資質を持つものが全て倒れてしまった今、希望はあなただけよ!」

男「どういう事だってばよ」

妖精「火の集落ブレイザ、水の都ウォーティス、風の谷ウィンダ、土の要塞グラン、
鉄の故郷アイロニア、雷の魔境サンディス、光の聖域ルクシア、闇の帝国ダーク、
その他もろもろの出身の勇者すべては、ダンジョン内でロストしました」

男「えっ?ロスト?えっ?」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/13(木) 21:28:04.87 ID:0hE/FzFAO
妖精「死亡よりも二段階ひどい状態よ。つまり消えてなくなった」

男「もうだめだ」

―最果ての村エンドナ 男の家―

母「まあ、それは妖精さまね。紛れも無い勇者の証だわ。やはり男はお父さんの子ね」

男「セリフ変わった。だが俺の親父は鉱夫だ。もうだめだ」

妖精「私がパーティーに居る事でフラグが立ったのよ」

男「昨日まではみんな普通に喋ってくれたんだ。
でも今は犬ですら機械的に“わん!”って鳴くんだ。もうだめだ」

妖精「それは、世界があなたを勇者に仕立て上げ…じゃなかった、勇者に選んだのよ」

男「なんてひどい本音なんだもうだめだ」
12 :たわし ◆TAWaSIT2OA [sage]:2012/09/13(木) 22:34:52.77 ID:Y+QEtIWwo
ナビィやチャットみたいな妖精欲しいな
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 22:44:27.81 ID:0hE/FzFAO
妖精「まあまあ、いいじゃない。魔王退治して英雄になれるわよ?」

男「なんだか凄そうな出身の連中も全員ロストしたって聞いたけど」

妖精「あれは…欲をかいた結果よ」

男「詳しく話せ」

妖精「隠しダンジョンのお宝目当てでみんな死んでいったのよ。それも同じ場所の」

男「まさかウチの真下の事じゃないだろうな」

妖精「えっ」

男「えっ」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 22:46:14.09 ID:0hE/FzFAO
妖精「…な、何の話なのかよくわからないッス☆」

男「ウチの下で凄い数の人間が死んでた。もうだめだ」

―最果ての大陸 フィールド―

妖精「さて…まずはちゃちゃっとレベルを上げてみましょうか」

男「ちょっと待って。レベルって何」

妖精「ああそうね、ごめんなさい。一般人にはレベルの概念が無いんだったね。
んじゃ…“アナライズ”!」

男「うおすげえ魔法はじめてみた」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 22:49:25.12 ID:0hE/FzFAO
名前:男
LV:1
経験:0
称号:最後の勇者
性別:おとこ
年齢:16歳
HP:19
MP:0
筋力:8
体力:7
賢さ:1
敏捷:4
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 22:51:11.14 ID:0hE/FzFAO
妖精「これはひどいステータス…賢さ1wwwwww」

男「個人情報が筒抜けだ。もうだめだ」

妖精「しかも経験0か。チェリー乙」

男「経験ってそっちなのか。もうだめだ」

妖精「冗談よ。まあ、勇者補正に期待してレベルを上げましょうか」

男「勝てないから。絶対勝てないから」

妖精「あんたガイアソード持ってるでしょ?」

男「攻撃翌力15だから。絶対勝てないから」

妖精「あたしもいるから大丈夫だよ。そぉれ、反復横とび!」

男「おい、やめろ! 歩いたら敵でちゃうだろ! やめろ! やめろください!」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 22:55:11.33 ID:0hE/FzFAO
* モンスターがあらわれた! *

死を告げる鳥A があらわれた!
死を告げる鳥B があらわれた!

男「すごい名前の鳥が出てきた。もうだめだ」

妖精「大丈夫だって。さ、コマンドをいれなさい」

男「コマンド? 何するか決めるって事か?」

妖精「勇者権限で、こっちの行動が決まるまでは大人しくしててくれるから」

男「何てよくわからない理屈なんだ。もうだめだ」

たたかう ぼうぎょ
とくぎ  じゅもん
どうぐ >にげる

妖精「おいコラ」

男「勝てないから。絶対勝てないから!」

妖精「大丈夫だから、あたしを信じて言うとおりにしなさい」

男「本当ですか」

妖精「当然よ。まずは“どうぐ”を選択なさい」

男「>どうぐ」

―男の道具袋―
>Eガイアソード
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 22:57:48.19 ID:0hE/FzFAO
男「ガイアソードしかないけど」

妖精「それは使ってこそ真価を発揮するアイテムなのよ」

男「マジで? …いや、ちょっと待て。敏捷に差があるから使う前にやられるのでは」

妖精「大丈夫よ。何の為にあたしがいると思ってるの」

男「えっ」

妖精「>じゅもん!」

―妖精の呪文―
アナライズ ヒール
フレイム >クイック
リバイブ  次へ(1/18)

男「なんか凄い数覚えてますね」

妖精「実は全部使える」

男「お前が魔王倒せよ」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 23:01:49.65 ID:0hE/FzFAO
妖精「いいからホラ、1ターン目はじまるよ」

―ターン 1―

妖精はクイックを唱えた!

妖精「汝風の神に愛されうんちゃら。疾風韋駄天のなんちゃらかんちゃら。クイック!」

男「なんて適当な詠唱なんだ。もうだめだ」

妖精はクイックを唱えた!
男はこのターン、最初に動けるようになった!

男「おお、すごい!」

妖精「さ、やりなさい」

男はガイアソードを振りかざした! 地の底より、大地のヌシが現れる!

男「おっ、おお! 何だかスゴいぞ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 23:03:46.58 ID:0hE/FzFAO
男は“ガイアトード”を召喚した!

土蛙「…」

妖精「ガイアソードは、ガイアトードを召喚できるのよ」

男「くだらなさすぎるだろ」

ガイアトードの攻撃! 怒れる地のヌシの咆哮!“グランドシェイカー”!!

男「おお、何だか凄そう」

死を告げる鳥A には効かなかった。

死を告げる鳥B には効かなかった。

男「えっ」

妖精「あっ」

死を告げる鳥Aの攻撃! 頭蓋わしづかみ!

男「ひあっ」

ゴキッ ぐちょっ
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 23:05:34.67 ID:0hE/FzFAO
―最果ての村エンドナ 男の家―

母「男よ。起きなさい、男よ…」

男「っぷはぁ!?」

母「目が覚めたのですね、勇者よ。あまり無理をしてはいけませんよ」

男「母さん…?」

妖精「いやあごめんごめん」

男「一体何が…俺はどうなったんだ?」

妖精「浮翌遊してる敵にガイアソードは効かないんだったわ。面目ない」

男「あの、俺どうなったの」

妖精「…弾けたトマトみたいになった」

男「ひぃ」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 23:07:51.86 ID:0hE/FzFAO
―最果ての村エンドナ 自宅の裏庭―

男「もういやだ」

妖精「まあまあ。ちょっと作戦を変えましょう」

男「もういやだ」

妖精「調べてみたら、最果ての大陸には浮翌遊系のモンスターしか出ないみたいなのね」

男「もういやだ」

妖精「で、ガイアソードじゃ無理だから、隠しダンジョンのアイテムで何とかしましょ」

男「もういやだ」

妖精「あんたまで固定メッセージになってどうすんのよ」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 23:20:34.87 ID:0hE/FzFAO
―隠されし禁断の聖域 1F―

火吹き鳥「ギェー」

氷の霊鳥「グェー」

男「早くも越えられない難関が」

妖精「大丈夫よ。あたしを信じて行きなさい」

男「初戦でドタマかち割られたんだけど」

妖精「今度こそ必勝の策があるから。行きなさい」

男「微塵も信用できない。もうだめだ」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2012/09/13(木) 23:26:12.88 ID:0hE/FzFAO
早くもミスですごめんなさい。
>>22>>23の間には>>25が挟まります。
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/13(木) 23:27:12.87 ID:0hE/FzFAO
―最果ての村エンドナ 隠された地下洞窟―

男「全ての勇者が没した場所じゃないか。もうだめだ」

妖精「あいつらは言う事きかないからああなったの。欲を出さなきゃ大丈夫よ」

男「何か看板立ってる」

“隠されし 禁断の 聖域”

男「凄い名前だ」

妖精「さ、アイテムを回収しましょ」

男「宝箱は空なのでは」

妖精「いなくなった連中が持ってたぶんは元に戻ってるから大丈夫よ」

男「なにそれ便利」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/13(木) 23:41:25.77 ID:yasRnTZWo
グリーマ・レーヴ大聖堂ww
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/09/14(金) 01:11:50.17 ID:VXmg9+apo
the・worldwww
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/14(金) 01:42:38.04 ID:y4A7vTeo0
一々マイナス発言に吹くwwwwwwww
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/14(金) 02:13:24.45 ID:5BQu5YUIO
あぁ、前回も俺、.hackかよって突っ込んだ気がする
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/14(金) 13:11:33.55 ID:s9HjzPaAO
順序
>>22>>25>>23>>30

* モンスターがあらわれた! *

火吹き鳥 があらわれた!
氷の霊鳥 があらわれた!

コマンド?

男「>にげる」

妖精「おいコラ」

男「いや飛んでるし勝てない」

妖精「こいつらは門番だから逃げても消えないの。いいから攻撃しろ」

男「しくしく… >たたかう」

妖精「>じゅもん! “シャッター”!」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/14(金) 13:18:17.95 ID:s9HjzPaAO
―ターン 1―

妖精「暖と冷を司る大気の霊よ!その掌で我ら守りたまえ!シャッター!」

味方パーティーはこのターン、火炎と冷氷の攻撃を受けない!

男「おお」

火吹き鳥「ギエー」

火吹き鳥は 炎のブレスを吐いた!
風の障壁がブレスを防いだ!

氷の霊鳥「グエー」
氷の霊鳥は 氷のブレスを吐いた!
風の障壁がブレスを防いだ!

男「これならいけるか? でやーっ」

男の攻撃!

火吹き鳥「ギェ」

火吹き鳥に1のダメージを与えた!

男「えっ」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/14(金) 13:20:12.31 ID:s9HjzPaAO
妖精「火吹き鳥はHPが785だから、あと784回で倒せるよ」

男「えっ」

妖精「氷の霊鳥も同じHPね。頑張って」

男「いやいやいや、あんたのMPが先に切れるんじゃないのか」

妖精「ううん」

妖精のMPが50回復した!

妖精「あたしターン終了時にMP回復するから大丈夫よ」

男「えっ」

―ターン 35―

男の攻撃!

火吹き鳥「ギェ」

火吹き鳥に1のダメージを与えた!

男「腕いたい」

妖精「あと750ね。頑張れ」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/14(金) 13:25:19.43 ID:s9HjzPaAO
―ターン 102―

男の攻撃!

火吹き鳥「サッ」

ミス! 火吹き鳥にダメージを与えられない!

男「指先の感覚がもうない」

妖精「ちゃんとやらないと終わらないわよー」

―ターン 398―

男の攻撃!

火吹き鳥「ギェ」

火吹き鳥に1のダメージを与えた!

男「ミ、ミス分もいれてやっと半分…」

妖精「もう一匹いるからまだ4分の1だけどね」

男「えっ」

―ターン 812―

男の攻撃!

火吹き鳥「ギョエー」

火吹き鳥に1のダメージを与えた! 火吹き鳥を倒した!

男「ゼェハァゼェハァ」

妖精「ほら、もうひと頑張りだよ」

―ターン 1612―
男の攻撃!

氷の霊鳥に1のダメージを与えた! 氷の霊鳥を倒した!

男「うぉぉおおおおおおお勝ったァァアアアアアアアアアア疲れたアアアァアアアアアアアア」

妖精「あたしだって疲れたわよ」

男「お前途中から詠唱とか完全に省いてたじゃねえか」

妖精「うんまああたしクラスだったら指先ひとつでちんちくりんだし?」

男「だからお前が魔王倒せよ」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/14(金) 13:37:02.60 ID:s9HjzPaAO
* 戦いに勝利した! *

男はレベルが1から18に上がった!

男「おおおおおおすげええええええ」

* レベルアップボーナス 能力値を振り分けてください *

男「おおおおお!よし、さっそく筋力に…」

妖精「体力に全振りしなさい」

男「えっ」

妖精「きこえなかった? 体力に全振りしろって言ったの」

男「ど、どうして…」

妖精「あんたが死ぬとリスポンポイント(自宅)まで戻されて面倒なの。とにかく死なないようにして」

男「で、でも火喰い鳥と氷の霊鳥を狩れば…」

妖精「あれは門番モンスターでもう出てこないの」

男「もうだめだ」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2012/09/14(金) 13:47:42.83 ID:s9HjzPaAO
―隠されし禁断の聖域 2F―

妖精「“アナライズ”!」

名前:男
LV:18
称号:最後の勇者
性別:おとこ
年齢:16歳
HP:151
MP:0
筋力:21
体力:56
賢さ:1
敏捷:10

そうび
E ガイアソード
E ぬののふく

攻撃翌力:30
防御力:31
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/14(金) 13:50:44.93 ID:s9HjzPaAO
男「HPだけ高すぎる。賢さが上がらないもうだめだ」

妖精「これでいいの。後は軽い防具を探さないと…」

男「あっ、宝箱」

妖精「ゴルァ!」

男「ひっ」

妖精「ここが全勇者をロストさせた迷宮だって事を忘れたの?」

男「すいませんでした」

妖精「その宝箱は開けたらあんたに200ダメージ入る罠がかかってるのよ」

男「なにそれこわい。でもそれなら妖精さんが開ければいいじゃない」

妖精「あたしは見ての通り非力な妖精だから、宝箱の蓋なんて開けられません」

男「なんで中途半端に軟弱なんだチクショウ。
っていうかダンジョンをネタバレされるから冒険感も何もあったもんじゃないもうだめだ」

妖精「もうウン十回も来てるからね。イヤでも覚えるわ」

男(っていうか、そんなに勇者を犠牲にしてるあんたは結構無能なんじゃないのか)
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/09/14(金) 13:54:27.50 ID:s9HjzPaAO
―隠されし禁断の聖域 3F―

妖精「あった。あの部屋の中だわ」

巨人「うべー」

男「なんかすっごいのが守ってるけど」

妖精「大丈夫よ、たかがレベル65の中ボスだから」

男「俺のレベル18なんだけど」

妖精「>とくぎ “くちぶえ”! ピュー」
男「何してはるんですかね」

妖精「くちぶえは、近くのモンスターをおびき寄せる事ができるのよ」

男「」

* モンスターがあらわれた! *

血まなこ巨人 があらわれた!

男「>にげる」

この戦いからは逃げられない!

男「もうだめだ」

妖精「戦え。今度はガイアソードも効くから大丈夫だって」

男「でもレベル65だって」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/14(金) 14:16:01.46 ID:/il8FFH2o
てっきり門番は「ボス戦だから経験値入りません」くらいあると思ったけど違った。


攻撃‍力→攻撃翌力
とか
殺‍す→[ピーーー]
になっちゃうからsaga推奨
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 17:27:00.95 ID:s9HjzPaAO
妖精「レベル255のあたしがついてるんだから大丈夫だってば」

男「だからお前が魔王倒せよ」

―ターン 1―

妖精「母なる大地の庇護の手よ、我ら弱き器持つ者を覆わん! “プロテクト”!」

男は守りの手を得た! 防御力が飛躍的に上昇!

男「おおすげー、手形のバリア」

血まなこ巨人「うがー」

血まなこ巨人の攻撃! 玉砕棍棒!

男「ぶべらっ」

男は149のダメージを受けた!

男「い、いでえよ゛ー! 骨がおれてるよぉぉおお」

妖精「しっかりしなさいよ。前の勇者なんて、HPが1でも残ってれば半身が吹っ飛んでも戦ってたわよ」

男「ひぃぃいいいい」

男はガイアソードを振りかざした! 地の底より、大地のヌシが現れる!

土蛙「よんだ?」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 17:29:22.38 ID:s9HjzPaAO
ガイアトードの攻撃! 怒れる地のヌシの咆哮!“グランドシェイカー”!!

血まなこ巨人「うげっ」

血まなこ巨人に205のダメージ!

妖精「よしっ。回復しながら戦えば、あと10回くらいで倒せるわ」

男「ちょ、ちょっと待て。あと10回もこれをやるのか」

妖精「男でしょ。根性見せなさいよ」

男「もうだめだ」

―ターン 13―

男「ひぐっ… ぐすっ…」

男はガイアソードを振りかざした! 地の底より、大地のヌシが現れる!

土蛙「めんどいのー」

ガイアトードの攻撃! 怒れる地のヌシの咆哮!“グランドシェイカー”!!

血まなこ巨人「うげぁー」

血まなこ巨人に217のダメージ! 血まなこ巨人を倒した!

男「ズェーハァー ズヒュー」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 17:33:41.65 ID:s9HjzPaAO
妖精「はい、お疲れ様。“ヒール”ね。」

男「その呪文で傷はすぐ治るけど、まだめっちゃ痛い」

妖精「万能じゃないからね」

男「あとなんで妖精さんにはターゲットがいかないのかな」

妖精「あたしは回避率が高すぎるから、攻撃しても無駄だって魔物のAI…じゃなかった、魔物の頭が判断してるの」

男「なんて鬼畜仕様なんだもうだめだ」

妖精「そんな事よりレベルアップしてるから、はよ体力に振れ」

男「うう…普通に冒険したいよお…」

―隠されし禁断の聖域 3F 宝箱の間―

男は宝箱を開けた! “かぜよみのころも”を手に入れた!

男「おお、かっこいい!マジックアイテムっぽい!」

妖精「それは装備制限も無いし、回避率があがる強力な防具よ。早速着てみなさいな」

男はかぜよみのころもを装備した! ぼうぎょりょく 57 → 102

男「おおおおおおおおお」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/09/14(金) 18:05:12.00 ID:GnEPDPCto
なんだこれおもしろい
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 18:49:33.92 ID:s9HjzPaAO
妖精「さて、これでここに用事は無いわね…」

男「えっ? おいおいやっとこさ軌道に乗ってきただろ。レベルも23になったんだぜ、これなら…」

妖精「次の階にはキングラフレシアっていうレベル78のモンスターがいてね、その触手で生きたままはらわたを」

男「帰還するぜ。妖精よ、脱出呪文を使ってくれ」

妖精「キャラ変えんなこのぺーぺーが」

―最果ての大陸 エンドナの村前―

妖精「さて。いよいよ、他の大陸に旅立つ時が来たわ」

男「ちょっと待て。進路がおかしくないか」

妖精「おかしくないわよ」

男「だって西に20歩も歩けば魔王城に続く四柱の祭祀場がある」

妖精「さすが現地人は詳しいわね。でもその祭祀場で使うアイテムが無いの」

男「みっつのオーブだっけ。妖精さん持ってないのかよ」

妖精「前の勇者が持ってたけどロストしたわ。元の場所にあるはずよ」

男「うぇーめんどくさーい。あ、でもワープ呪文的なのでひとっとびか」

妖精「無理です」

男「なんでよ」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [aga]:2012/09/14(金) 18:55:00.52 ID:s9HjzPaAO
妖精「“テレポート”…勇者が一度行ったことのある街やダンジョンに転移する呪文」

男「使えよ」

妖精「“勇者が”一度行ったことのある街やダンジョンに転移する呪文」

男「あっ」

妖精「おわかりかしら」

―エンドナの海辺 海竜シドラヌの上―

海竜「クェーッ」

男「こいつぁ気持ちいいやーっ」

妖精「気に入ったみたいね」

男「海竜シドラヌか、勇者になるとこんないい事もあるんだな」

妖精「気に入ってもらえて何よりだわね」

妖精(まあ、普通の勇者はもっとまともな特典がたくさんあるんだけどね)

―火の大陸 西の浅瀬―

男「じゃなー、シドラヌー!」

海竜「クエッ」

妖精「さて…まずは鉄の故郷アイロニアに向かうわ」

男「どこそれ。火の大陸ってくらいだから火の集落に向かうものかと」

妖精「火の集落には後で行くわ。その前に、アイロニアに仲間を迎えに行くのよ」

男「え、仲間!?」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 18:59:30.37 ID:s9HjzPaAO
―武器大国 鉄の故郷アイロニア―

男「ほぁー、都会やー」

妖精「キョロキョロすんな田舎モン」

男「あっ、武器屋行こうよ武器屋」

妖精「そんなの後よ。まずは酒場に行くわ」

―ダルーイの酒場―

女将「ダルーイの酒場へようこそ、坊や」

男「で、何しに来たんだよ」

妖精「酒場に来たんだから仲間を増やすに決まってるでしょ。こんにちわ、おかみさん!」

女将「あらー、妖精ちゃん?久しぶりじゃないの。勇者ザック達はどうしたの?」

妖精「えっと…ザックは今、体を壊しちゃってて…」

男(体壊したってレベルじゃねーぞ)
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 19:01:21.34 ID:s9HjzPaAO
妖精「今はこれが代理です」

女将「まっ。なんとも頼りがいがなさそうだけれど…」

男「ふっ…私のレベルは23です」

女将「えー、マジレベル23ー!? キモーイ!」

妖精「レベル20代が許されるのは、小学生までだよねー! キャハハハー!」

男「」

妖精「さて、そんな事よりあいつを引き取りに来たわ」

女将「えっ…? あいつって…本気かい?」

妖精「もう他に人材がいないの。」

女将「そうかい…そこまで切迫しているなら仕方が無いね。ちょっと待ってなさい」

男「?」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 19:02:53.51 ID:s9HjzPaAO
―10分後―

美剣士「俺に今更何の用だ…」

妖精「紹介するわ。剣士のテニーよ」

美剣士「今になって俺に泣きついてくるとは…全く、失笑を禁じえないぜ」

男(スカしたイケメンだ)

妖精「こいつは剣士のくせに、HPも筋力も僧侶以下のツワモノよ」

美剣士「そんな数字で、この俺の何を計れる!?」

男(えええー…)
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 19:04:53.05 ID:s9HjzPaAO
妖精「“アナライズ”!」

名前:テニー
LV:28
経験:208262
称号:バトルマスター(笑)
性別:おとこ
年齢:?歳
HP:226
MP:86




男(レベルが近くて親近感が湧くなあ)

妖精「相変わらずの貧弱ステね…」

男「何だよ、結構頼れそうじゃないか」

美剣士「! そ、そうだろ!?」

妖精「甘いわね。もっとよく見てみなさい」

男「?」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/14(金) 19:29:34.37 ID:mgtoNYIco
おもろい
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/14(金) 21:14:30.97 ID:5BQu5YUIO
ここまでか?
乙乙
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [sage saga]:2012/09/14(金) 22:48:05.90 ID:wnIUygbs0
後から仲間になるドラゴンの方が強いせいで引換券と呼ばれたとある剣士を思い出すなw
DS版ではちゃんと戦士と武闘家の経験もあったんだが、激しくどうでもいいと言わざるを得ない
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/09/14(金) 22:49:34.48 ID:VXmg9+apo
>>51
だってドラゴンの方がさらに強化されたんだもん
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:04:39.26 ID:s9HjzPaAO
<おぼえたとくぎ>
かえんぎり

<つかえるじゅもん>
なし

美剣士「見るなーッ!」

男「え…これだけ…え…?」

妖精「正直、新米でぺーぺーな今のアンタと大差無いレベルよ」

美剣士「うおおおおお!!!」

男「おいおい、これからの旅の仲間なんだろ? そこまで言う事ないじゃないか」

妖精「…ま、それもそうね。こんなんでも役に立ってもらう事になるし」

美剣士(…! 役に立つ…だと…!?)
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:07:20.67 ID:s9HjzPaAO
美剣士「妖精よ…貴様がそこまで言うなら、力を貸してやらん事も無いぞ。ふっ…ふはは! ふははははは!」

男「どうしたの突然」

妖精「冒険の役に立った事が無いのよ、こいつは」

美剣士「うるさい!」

―火の大陸 フィールド―

美剣士「フィールドに出られたのは久しぶりだぜ…」

男「ずっと酒場にいたのか?」

妖精「勇者以外には、酒場の人間を動かせないのよ」

男(なんだかすっごいかわいそうな人なんじゃないのか)

美剣士「ようし…早速腕を振るうとするか。出て来い、モンスターども!」 サッサッ
男「ああ! 美剣士がさっそく反復横飛びを!」

妖精「ちょっ…こらぁ! 勝手な真似すんなー!」

* モンスターがあらわれた! *

妖精「ああ、もう!」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/09/14(金) 23:08:50.52 ID:VXmg9+apo
火の大陸で火炎斬りかあ……チェンジで
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:12:56.92 ID:s9HjzPaAO
オバケたいまつが あらわれた!

男「あっ、何かすっごいかわいいのでてきた」

妖精「そりゃあアンタがさっきまでいたのは最終大陸の隠しダンジョンだものね」

美剣士「何っ…!? キサマ、そんなレベルでエンドナに挑んだというのか!?」

男「地元なんで…」

美剣士(ず、ずるいっ…!)

男「えーっと…んじゃあ俺は、“たたかう”で…」

美剣士「チクショオオオオオ! くらえおばけたいまつ、新必殺音速火炎斬!」

男「えっ!? 命令させてくれないの!?」

妖精「自分よりレベルの低いやつの命令なんて聞くわけないじゃない」

男「それはそうだけど…何だかなあ」

―ターン 1―

美剣士「行くぞぉお!」

美剣士の攻撃! てつのつるぎが炎にうなる! 火炎斬り!

男「素早い!」

妖精「敏捷だけはまあまあなのよ」

ミス! オバケたいまつにダメージを与えられない!

オバケたいまつ「?」

美剣士「えっ」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:17:14.33 ID:s9HjzPaAO
妖精「火属性の魔物に火属性攻撃が効くわけないじゃない。骨の髄まで無能ね」

美剣士「…もうだめだ」

男(やっぱり親近感がわくなあ)

妖精「ほら、次はあんたの番よ」

男「えっ、俺!? モンスターより先に動けるの!? や、やったー!」

美剣士(ほう…敵より早く動く事に感動を覚えるとは。こいつからは、俺と同じ臭いがするぜ…!)

男の攻撃!

男「そういえばまともに戦わせてもらえるのはじめてかもしれない。だりゃー!」

オバケたいまつ「ぐごっ」

オバケたいまつに126のダメージ! オバケたいまつを倒した!

男「おっ…おお、おおおおおお!!!」

妖精(そういえばオバケたいまつは土属性が弱点だったわね)

美剣士「や、やるじゃねえか… ところで、その剣はいったい?」

男「ん? ああこれ、ガイアソードっていうらしいんだ」

美剣士「なかなかの魔剣じゃないか。一体どこで手に入れたんだ?」

男「自宅近くのタルから拾ったんだ」

美剣士「なっ…!?」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:23:03.37 ID:s9HjzPaAO
美剣士「く、くそぉおおおおおぉっ…!」

男「ビクッ」

美剣士「俺だって…俺にだって、愛用の魔剣が、あったんだぞぉおっ!」

妖精(そういえばいつだったかの勇者が剥ぎ取ってポイしてたわね)

美剣士「俺だって…! 俺だって、かつては独り身で魔物を倒して回った孤高の剣士だったんだっ…!」

男「美剣士っ…!」

ガシッ!

美剣士「!」

男「泣かないでくれ、美剣士…!」

美剣士「お、男…?」

男「俺なんてただの村人だったんだぜ…俺達は、これから強くなればいいんだ!
一緒に魔王を倒そう! 俺達で共に、伝説を作ろうっ…!」

美剣士「お、男っ…! 男ぉっ…!」

妖精(ふん、クズどもがっ…! 酔っぱらってやがるぜ、自分達にっ…!)
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:26:17.91 ID:s9HjzPaAO
妖精「ほらほら、もういいからさっさと目的地に行くわよ」

男「あっ、ああ…ほら、美剣士。これで涙を拭くんだ」

美剣士「グスッ…ふ、ふっ。ありがとうよ男」

男「ニコッ」

美剣士「ニカッ」

妖精(うぜえ…)

妖精「さて… >じゅもん! “サンクリ”!」

弱い魔物が出現しなくなった!

男「えっ? おいおい妖精さんよ、レベルは上げなくていいのかよ」

妖精「こんな大陸でレベル上げなんてたるくてやってらんないわ。さっさとオーブを手に入れてオサラバよ」

美剣士「それで、向かっているのは北の “火の神殿” なのか?」

妖精「そうよ。さすが、無駄にこの大陸でくすぶってただけの事はあるわね」

美剣士(こいつの性格は相変わらず最悪だぜ…)

―火の神殿 入り口―
男「荘厳な神殿だな」

美剣士「すごい熱気だ」

妖精「相変わらず暑苦しくてかなわないところだわ」

男「このすーっごく巨大な門は、どうやったら開くんだ?」

美剣士「ふっ…わかっちゃいねえぜ男。あっちを見てみな」

男「…? あっ、脇道がある」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:28:53.37 ID:s9HjzPaAO
美剣士「最初からこんな巨大な門がやすやすと開いては、神殿の威厳も何もあったものではないだろう?」

男「確かに」

美剣士「ここを訪れる者達に、まずこの巨大な開かずの門を印象づける。
そして回り道の仕掛けで門を開かせる事によって、入場の際にカタルシスを与えるというわけだ」

妖精(人はそれを演出と呼ぶわね)

男「そうなのかー! さすがだな、美剣士! ぜんぜんわからなかったよ!」

妖精(さすがは賢さ1ね)

美剣士「ふっ…褒める程の事ではないさ。 ニカッ」

男「ニコッ」

妖精(うぜっ)
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:31:27.93 ID:s9HjzPaAO
妖精「んでもって更に言うと。その門が開く仕掛けは、そこの燭台の上に石像が降ってきて炎が消えるだけのごく粗末なものよ」

男(いい加減このネタバレ、何とかならないかな…)

妖精「そんでもって、そこのヘナチョコ野郎についてきてもらったのはただそれだけのためよ」

男「えっ」

美剣士「えっ」

美剣士「お、おい妖精…? 何を言っている…?」

妖精「呪文ってのは、便利なものなんだけれどね。無い呪文っていうのは、どうしようも無いの」

男「妖精さん…? 一体何を言ってるんだ…? 何の話をしているんだっ!?」

妖精「土属性系統には、地面を揺らすシェイクから、石つぶてを巻き上げるブラスト…そして大地震を起こすクエイクまであるけれど」

男(ゴクッ…!)

妖精「石像を作り出す呪文なんて、無いから」

美剣士「!!!」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:37:47.39 ID:s9HjzPaAO
妖精「>じゅもん! “パラライ”!」

美剣士「うわあああああああっ!? か、体が動かないッ…!」 バリバリ

男「テニーっ!? な、何をするだぁーッ!?」

妖精「うるさいわね。黙って見てなさい。 >じゅもん! “フロート”!」

美剣士「うおぁっ!」

男「美剣士の体が、宙に!?」

妖精「本来は罠を避けたり、遠くの足場に移動するための呪文なんだけれどね。こういう使い方もできるわね」

妖精「そお〜れ、あっちよ」

美剣士「うわあああああっ!? あ、あつぃーッ!」

男「け、剣士を燭台にっ!? ま、まさか妖精さん…」

妖精「>じゅもん! さて…美剣士。冥土の土産に教えておいてあげるわ。あんたの石化耐性は…ゼロよ」

美剣士「やめてくれー! そっ、それだけはやめてくれえええええ!!」

妖精「“ ロ ッ ク ユ ー ”」

男「美剣士ィィイイイイイ!!!!」

ドスン!!!

男「あ…あ…」

剣士は石になった…

男「う…う…、うああああああああああァアーーーーーーッ!!!!!!!」

ゴゴゴゴゴゴ…

神殿の巨大な扉が、開いていく…
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [Paga]:2012/09/14(金) 23:44:23.12 ID:s9HjzPaAO
妖精「さーて、開いた開いた。これでかなりのショートカットになったわね。行くわよ」

男「何で…何でだよ! どうしてなんだよ!?」

妖精「あ?」

男「どうして美剣士がッ! あんな、駄洒落みたいな呪文で石にされて…扉を開く犠牲にならなきゃいけなかったんだよぉっ!!!」

妖精「あまったれるんじゃないわよっ!」

ベシッ

男「ぐぉがっ!?」

妖精「こんなところでクヨクヨして、せっかく美剣士がショートカットしてくれた時間を無駄にする気!?」

男「なっ…何を言っているんだ…!?」

妖精「こんな事をしている間にも…世界には、魔王の手によって苦しめられている人々が…いるのよっ…!」

男「!」

妖精「歴代勇者達が次々と倒れてしまって…魔王の時代は長く続きすぎた。その間酷い目にあっている人たちが、いるのよっ!!」

男(涙…!? 妖精さん…まさか、これまでの凶行はそこまで考えての事だったのか…!?)
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/14(金) 23:47:53.15 ID:s9HjzPaAO
男「…悪かったよ、妖精さん…」

妖精「男…」

男「俺…もう、クヨクヨしないよ。行こう。一刻も早く、世界を…救うんだッ…!」

妖精「…ふっ、全く…いい面構えになったじゃない…」

男「美剣士…」

美剣士「」

男「綺麗な顔しやがって…お前、決して役立たず何かじゃなかったぜ…! お前は、俺の…最高の、仲間だったっ…! うう〜っ…!」 ボロボロ…

妖精「美剣士へのお別れは済んだわね…? さあ、彼の屍を乗り越えて…行くわよ…!」

男「くうぅ〜っ…! う、うおおおおぉおおおっ!!」

タッタッタッタッタッタッ…!

勇者は 一つの悲しみを乗り越えて 業火の吹き荒れる火の神殿の扉を 開いた…

妖精(賢さ1は御しやすくて楽だわぁ)

美剣士(もうだめだ)
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 00:03:12.16 ID:Nivy+SRAO
―火の神殿 内部―

男「妖精さんっ! 俺は…俺はどうすればいいんだっ!」

妖精「神殿の中にさえ入ってしまえば…後は、オーブの守り人を倒すだけよ!」

男「守り人ぉーっ! どこだぁーっ!? 美剣士のカタキだぁーっ、出てこいーっ!!」

男は混乱している!

妖精(さすがの私もこれには苦笑い)

獅子人「はいはい何ですか、もう。暑苦しいなあ…」

男「貴様かぁっ、オーブの守り人はっ!!!」

獅子人(これまた面倒臭そうな勇者が来たなあ)

妖精「やっほー」

獅子人「また妖精さんですか。あんたの顔も見飽きましたよ」

妖精「こっちもね」

男「知っているのか、妖精さん!?」

妖精「そりゃあもう、何度もね。勇者ロストの度に再配置されるんだから、面倒ったらないわ」

獅子人「こっちとしてももう、いちいち起こさんで欲しいんですけどね。最近はもう魔王様や、他の二神からも連絡が無いし。あの人ら、ちゃんとお役目果たしてるんですかね」

男「他の二神…だと…!?」

妖精「ああ、言ってなかったっけ。四柱の祭壇に捧げる為のオーブは、魔王直属の三闘神が守っているのよ」

男「こんな奴がまだ、あと二体もいるっていうのか…!?」

獅子人(何なんですかこのテンションは)
66 : ◆YYoLZ73oWk [sage]:2012/09/15(土) 00:41:11.43 ID:Nivy+SRAO
とりあえずここまでで。
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/09/15(土) 00:43:30.70 ID:YUMkYU+Ho
乙〜
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/15(土) 01:35:08.08 ID:k6ye8OUSO
邪悪すぎだろ、この妖精
嫌いじゃないが!
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/09/15(土) 02:33:13.46 ID:Zy/cHedTo
よし!テリーは関係ないな!
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/09/15(土) 02:59:34.29 ID:rsX7TdJc0
この妖精さんは最終的に痛い目見そうだな〜
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/09/15(土) 03:45:15.45 ID:L0m0+kEro
美形ならその石像高く売れそうだな
持って行こう
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/15(土) 07:32:58.99 ID:yhIZ+6/Mo
久しぶりに見たな
完結させてね
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:26:26.10 ID:Nivy+SRAO
妖精「まあ、その辺はおいおい説明してあげるから。さっさとこいつ倒しちゃって」

男「! そうだな! 覚悟しろ、このライオンマン!」

獅子人「ええー…やるんですか? どうせまたあのハメくさい戦法使う気なんでしょ? もう…」

* モンスターがあらわれた! *

炎の闘神、ファイアライオンがあらわれた!

獅子人「がおー」

男「くっ、すさまじい熱気だ…!」

妖精「こいつは別名、“唯一王”…かなりの物理攻撃力を誇っているわ」

男「何だって…!?」

妖精「今のアンタが一発でも喰らえば、一瞬で体が消し飛ぶでしょうね…」

男「くっ…!」

妖精「でも物理攻撃はしてこないっていうね。何のためのステータスなんだか」

男「なーんだ」

獅子人「あーっもー、本当に性格悪いですねーあんたはー! はよコマンド入力してくださいよー!」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sag]:2012/09/15(土) 13:28:51.45 ID:Nivy+SRAO
男「美剣士…無念に散っていったお前の想い、俺が引き継ぐぜぇええええっ!!!」

バアーッ!!!

妖精「…! あれは…勇者の特性、“人の心の光”!」

獅子人「何ですかソレは」

妖精「ほら、終盤になってくると突然、主人公が“俺の体をみんなに貸すぞ”とか言って、故人の力が宿ったりするじゃない」

獅子人「ああ」

妖精「つまり…今あの男には、美剣士のパワーがやどりつつあるのよ…!」

獅子人「何かさっきから盛り上がってますけど、その美剣士って誰なんですか」

男「うおおおおおおおっ!!!!」

勇者は、あの美剣士が唯一得意としていた剣技…

“かえんぎり” を、受け継いだ…!

男(やった…やったよ、美剣士…! 俺、ついに特技を覚えたんだ…!)

美剣士(男… 男よ…)

男(!? 美剣士の声が、聞こえる…!?)
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:30:38.65 ID:Nivy+SRAO
男「美剣士!? そこにいるのか、美剣士!?」

妖精(うわ゛っ…見えちゃいけないモノ見始めたよ、こいつ…)

獅子人(さっきから置いていかれてるなあ…) ポリポリ

美剣士(男… よくやったじゃないか…)

男「美剣士っ!」

美剣士(もうお前は一人前だ…最期に、一つ。たった一つだけ、俺の遺言だと思って…聞いてくれ…)

男「…!?」

美剣士(火属性の敵に…火属性の攻撃は、効果が無いんだぜ…?) ニカッ

男「び、美剣士っ…」 ニコッ

美剣士(もう、お別れだ…じゃあ、世界を変えてくれよ。お前は満足か、こんな世界で…俺は…嫌だね…)

男「美剣士? どこだ、返事をしてくれよ…美剣士…美剣士ぃーっ!!!」

美剣士の魂は、遠くへ旅立っていった…
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:32:32.94 ID:Nivy+SRAO
獅子人「あー、終わりました?」

男「ギロッ」

獅子人(だから、何でこっちにヘイトが向くかなあ…)

妖精「♪〜」

獅子人(どうせこの人が、何かしたんだろうなあ…)

男「炎の闘神よ…俺はひとつ、大切な事を美剣士から教わったんだ」

獅子人「はいはい、何ですかー?」

男「特技が火炎斬りしかなくて…火属性の敵と相対した時は…! 力に任せて、物理で殴ればいいッ!」

妖精「そうだね。こいつも弱点土属性だしね」

獅子人「だからー! せめてアナライズでも何でもかけて見破ってくださいよー、そういうのはー!」

男「いくぞっ! 炎の闘神よっ! >たたかう」

獅子人「はいはい、やっとですね。…で、どうせ妖精さんは…」

妖精「>じゅもん ”シャッター”」

獅子人「これだよ(笑)」
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:34:47.28 ID:Nivy+SRAO
―ターン 1―

妖精「暖と冷を司る大気のうんたん。うんたんうんたん。"シャッター”」

味方パーティーはこのターン、火炎と冷氷の攻撃を受けない!

獅子人「はい詰んだー」

男の攻撃!

男「うおおおおおおっ!!!」 ザシュッ!

獅子人「いたいー」

獅子人に124のダメージ!

男「これが、俺と美剣士の怒りだッ!」

獅子人「はいはい…」

男「どうした!? 次はお前のターンだぞ!?」

獅子人「はいはい。フレアドライブー」

獅子人の攻撃… 火属性最強技! "フレアドライブ”!

風の障壁が、攻撃を防いだ!

男「そんなものは、効かんッ!」

獅子人(もうこんな茶番、これっきりにしてほしいですわ…)
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:37:02.28 ID:Nivy+SRAO
―ターン 9―

獅子人「アトミックー フーレアー」

獅子人の攻撃… 冥獄の炎が、全てを灰燼に帰す! "アトミックフレア”!

風の障壁が、攻撃を防いだ!

男「これで、最後だーッ!!!」

男の攻撃! クリティカルヒット! 獅子人に312のダメージ!

獅子人「あだっ。あー、HPが0ですね。じゃあおやすみなさいですわ。もう起こさないでくださいね」

獅子人を倒した!

獅子人はアイテムを落とした。 ”赤い瞳のオーブ”を手に入れた!

男「やった…俺、やったよ美剣士っ…!」

妖精「はいはい。じゃあ、美剣士を元に戻して次の大陸に行くわよ」

男「えっ」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:39:23.08 ID:Nivy+SRAO
男「元に…戻す…?」

妖精「うん」

男「どうやって?」

妖精「石化解除の呪文で」

男「えっ? さっきの、人の心の光がどうたらってのは? えっ?」

妖精「勝手に幻覚でも見たんじゃないの」

男「」

―火の神殿 入り口―
男「何で最初に言ってくれなかったん」

妖精「何か面白かったから」

男「ていうか何ですぐ解除しないで石にしてほっといたん」

妖精「帰る時困るじゃない」

男「冷静に考えたら獅子人さんってすごくかわいそうな人じゃなかったん」

妖精「知った事か」

男「はああ…まあ、いいや。それなら犠牲になった美剣士はどこにもいなかったって事だろ?それは今日一番のグッドニュースだ…って、あれ…?」

妖精「え…? 門が、閉まってる…?」

男「おい… どういう事なんだよ、おい…!?」

妖精(! あー、やっべ…もしかして…)
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:41:42.31 ID:Nivy+SRAO
妖精(>じゅもん "ディテクト”…) ボソッ

妖精はディテクトを唱えた! 美剣士の状態が、表示されます。(妖精の脳内に)

美剣士 LV―
HP0 MP0
じょうたい:LOST

妖精(ああ、そうか。あいつは灰化耐性も消失耐性もゼロなんだった。そりゃ石像にして放っておいたら、死亡→灰→ロストにもなるわね。やっちゃったぜ☆)

男「お、おい、妖精さん…? どういう事なんだよ、これ…!」

妖精「えっ、えっとね。そう! 美剣士にはあらかじめ、遅効性の石化解除呪文をかけておいたの!」

男「あ…?」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:45:09.13 ID:Nivy+SRAO
妖精「それで、石化が解けても神殿の中には入れないから、歩いてアイロニアまで帰ったのよ☆」

男「あ…?」

妖精(く…さ、さすがにまずったか…!?)

男「…妖精さん。妖精さんは、いったい俺にいくつ嘘をつく気なんだ…?」

妖精(まずい…! いくらこいつが馬鹿でも…!!)

男「それなら何で、テレポートを使わずにわざわざ門の前まで来たんだ…?」

妖精(ちっ…男の癖に…! こうなったらもう、魅了呪文で…)

男「すぐに美剣士に会えると思ってたのに…意味の無い嘘をつくのはやめてくれよなー、もう」

妖精「は…はっ?」

男「アイロニアの街にいるんだよな? それなら早くテレポート使ってくれよ」

妖精(こ…こいつ…!)

妖精「い、いや。アイロニアにはもう戻らないわ」

男「えっ」

妖精「言いにくいけど、あいつはこれからの戦いにはついていけない。だから美剣士との旅はここまでなのよ。ねっ、ねっ?」

男「…」

妖精(ゴクッ…)

男「そうなのかー… 残念だな」

妖精(こ、これが賢さ1の思考能力… あ、あなどれない!)
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 13:54:12.95 ID:Nivy+SRAO
男「じゃあ、次はどこに行くんだ?」

妖精「えっ? あ、ええ。次は水の神殿に向かうわ。その前に、火の集落でイベントを進行させないといけないの」

男「よし、わかったぜ。火の集落にはどうやって行けばいい?」

妖精「まずはテレポートで西の海岸に戻るわ。そこから少し北に歩けば、すぐよ」

男「よーし、やるぜー!」

妖精(… いくら何でも、おかしい… この男、最初はここまでのバカじゃなかった筈…)

妖精(一体何が…)

男「あ、そういえば獅子人に勝ってレベルが上がってたな! 早速体力に全振りだぜー」

妖精(! そうかッ…! おそらく、生来のバカさ加減に加えて、賢さを無視したステータス振りをさせているせいで…)

妖精「脳細胞が、筋肉に変革しているんだわっ!」

男「うわっ!? 何だよ、いきなり大声出すなよなー」

妖精「へっ、あっいや何でもない! 何でもないから!」

男「変な妖精さんだな…じゃあ、早速テレポートで飛んでくれよ」

妖精「ええ。まかせて!」

男(何か、いつもと調子違うな…)
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [sage saga]:2012/09/15(土) 14:26:58.68 ID:0bqDFlR40
なんかHPがカンストして上げる必要がなくなっても体力に極振りしそうな勢いだなw

つか、実は妖精さんがすべての黒幕だったとしても俺は驚かないw
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 14:35:15.38 ID:Nivy+SRAO
妖精(これは、最後の勇者にして最大の発見をしたわ…ここまで御し易ければ…)

男「何ニヤニヤしてるんだよ…」

妖精「何でもないったら! じゃあ、飛ぶわよ。 "テレポート”!」

ドンッ

―火の大陸 西の浅瀬―

妖精「ふうっ」

男「相変わらず妖精さんの呪文はすごいな…よし、行こう!」

―森の奥深く 火の集落―

男「何だよ、あのテント…」

妖精「火の集落の人々は、ああいう家に住んでんの」

男「こんな原始人みたいな生活をしている奴らがまだいたんだな。HAHAHA!」

妖精(田舎者はすぐこれだ…)
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 14:36:55.73 ID:Nivy+SRAO
―火の集落 族長のテント―

男「ハハハハ、妖精さん! 一体この小汚いテントに何があるっていうんだい?」

屈強な男A「動くな」

男「へっ」

屈強な男B「何者だ」

屈強な男C「何者だ」

屈強な男D「何者だ」

男「」

男「ゆ、勇者です」

屈強な男達「あぁん!?」

男「もうだめだ」

族長「みんな、待ちな。…お前、勇者だって?」

男「えっあっはい一応そうです」

族長「…本当なら、勇者の証を見せてみな。嘘だったならば、掟に従いお前を殺す」

男「妖精さーん」

妖精「ただのイベントだから。はよ出せ」
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 14:39:25.24 ID:Nivy+SRAO
男「何か見せれば助かるんですか!? やったー!」

妖精「見せるものを間違えたら、そこの屈強な男共に槍で後ろから刺されるけどね」

男「助からないじゃないですかー! やだー!」

族長「あんのかい? ないのかい?」

男「っ…しかし、さすがに俺でもそれ位はわかる! >どうぐ "赤い瞳のオーブ”だろ!?」

妖精「あっ」

男「えっ」

族長「…」

屈強な男達「…」 ススッ

男「」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 14:42:02.86 ID:Nivy+SRAO
男「ああ、そうか…死んだら母さんに会えるんだったよな。母さんの固定セリフ、変わってるかな…?
いいさ、たまには死んでみたって。それも勇者の醍醐味だもんな。はは。はははははは!」

族長「みんな、部屋から出ていっておくれ。あたしやこのお方と、大切な話がある」

屈強な男達「はっ、族長」 ゾロゾロ

男「えっ」

妖精「そのオーブ以外考えられないでしょ、常識的に考えて」

男「」

族長「さて…勇者よ。お主が来る事は予知でわかっておった」
男「えっ?」

族長「お主は三つの瞳を集めて、魔王の根城に乗り込む気じゃな」

男「あっはい、そうです」

妖精「それ固定セリフだから、いちいち返事しなくていいわよ」

男「えっ」

族長「次は、この地より遥か西…水の都ウォーティスへと向かい、水の神殿に挑むが良い」

男「あっはいそれは聞きました」

族長「そして無事、青の瞳のオーブを手にしたならば…今度は北の、風の谷ウインダを目指すのだ」

男「風の谷かあ」

妖精(…)
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 14:44:51.25 ID:Nivy+SRAO
妖精「じゃあ、男。あたしはもうこの話、聞き飽きてるから。外で待ってるわよ」

男「ん?ああ」

妖精「そうそう。その話の最後に特技を一つ教えてもらえるから、楽しみにしてるといいわ」

男「!」 ガタッ

族長「勇者よ…お主にはこれから、これまでよりも更に厳しい、幾多もの戦いの運命が待ち受けておる…」

男(自宅近くでの戦いより厳しい戦いが想像できない)

族長「だが、決して挫けるでないぞ。我々は信じておる。お主が魔王を倒し、そしてその先にある…」

男(?)

族長「い、いや…少し喋りすぎたようじゃ。今のは忘れてくれ」

男(何だろう…? 魔王を倒したら、もう一人魔王がいたりするのかな…?)
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 14:46:50.54 ID:Nivy+SRAO
族長「こほん。では最後に、お主に一族秘伝の剣技を授けよう」

男「!」 ガタッ

族長「火の戦士達に伝わりし、悪しき魂を持つもの達を滅ぼし灰にする剣技…」
バッ

男(! 族長が、剣を構えた…!)

族長「それが、このッ!」

ブンッ!

族長「"かえんぎり” だッ!」

男「」

―火の大陸〜水の大陸間の海上―

海竜「クエーッ」

男「はあ…」

妖精「いいじゃない。水の大陸ではきっと重宝するわよ、かえんぎり(笑)」

男「おまっ…かえんぎりなめんなし!」

妖精「まだ一回も使った事ないくせに」

男「うっ…」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/09/15(土) 14:48:45.76 ID:YUMkYU+Ho
大抵水にも弱いよな火属性って……
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2012/09/15(土) 14:48:50.54 ID:Nivy+SRAO
―水の大陸 東の海岸―

海竜「クエェ…」

男「だいぶ無理させちゃったな」

妖精「世界の端から端まで移動させたんだもの。そりゃ疲れるわよ」

男「えっ」

妖精「世界の狭さを思い知った?」

男「えっ」

男「こんなに淡々と世界の狭さを思い知らされた。感動も何もあったもんじゃない。もうだめだ」

妖精「まあ、この世界を狭く感じたなら、それだけこの海竜が優秀だって事よ」

海竜「クエッ!」

男「あっ、そうだ。そういや世界の果てってどうなってるんだ!?」

妖精(世界の最果ての住人が何か言ってるわ)
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 14:51:49.54 ID:Nivy+SRAO
妖精「この世界がどういう形をしているかは知ってるの?」

男「知らないから聞いてるんだよ」

妖精「お盆」

男「えっ」

妖精「世界はお盆の形なのよ。世界の果てでは、海が滝のように流れ落ちているわ」

男「滝って…その水はどこに流れているんだよ」

妖精「さあ」

男「なにそれ怖い」

妖精「まあ、世界の形なんて今はどうだっていいでしょ。そんな事よりほら、さっさと水の都を目指すわよ」

男「えっあっはい」

海竜「クェッ!」 ズブズブ

男「おっ、帰るのかシドラヌー! じゃなー!」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 17:10:34.84 ID:Nivy+SRAO
―水の大陸 フィールド―

男「な、何だよこれ…水の大陸だって聞いて、何か勝手に綺麗なところを想像してたけど…」

妖精「見渡す限りの毒の沼でしょ」

男「何でこんな事に」

妖精「水の三闘神の仕業ね」

男「なにそれひどい」
妖精「倒せば元通りになるわよ。何っ回も何っ回も元に戻してきたんだから」

男(…何か、妖精さんがこんな性格してる理由がちょっと理解できる気がする)

男「で、これどうやって進むの。妖精さんは浮いてるからいいけどさ」

妖精「本当はね。あそこに見える洞窟の奥にある、“ペガサスのくつ”を履いて進みます」

男「…妖精さんの攻略方法は」

妖精「>じゅもん “フロート”!」

男「わっ、体が浮いた」

妖精「これで無問題ね」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/15(土) 17:12:28.59 ID:Nivy+SRAO
―水の都ウォーティス―

男「絶望した。街の中にまで及ぶこの惨状に絶望した」

妖精「美しき水上都市だもの。水が汚染されてりゃ、そりゃきったなくなるわよ」

男「うう…で、どうしてこの街に寄ったんだ? 直接神殿に行っちゃだめなのか?」

妖精「…そろそろね」

ドンッ

少女「きゃっ!?」

男「うわっ、いってー」

少女「ごめんなさい、大丈夫ですかっ…!?」

その時、男に電流走る

男(!? あ、亜麻色の…長い髪を…!!)

妖精「かぜがやーさしくつつーむー」
95 : ◆YYoLZ73oWk :2012/09/15(土) 21:12:20.16 ID:Nivy+SRAO
電池切れそうなので今日はここまででー
半端でごめんねさい
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/09/15(土) 21:37:31.45 ID:cAW3RApAO


この妖精みたいなキャラ好きだから期待してる
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/15(土) 22:23:34.40 ID:nshmF7STo
VIPツクスレのもしもシリーズのパクリじゃねーか
パクリ乙
98 : ◆YYoLZ73oWk [sage]:2012/09/15(土) 23:21:50.82 ID:Nivy+SRAO
>>97
あれ自分の製作物どす。
もしも最後の村の生まれだったら〜、で何かやりたいなーとずっと思ってたんだけど、いい形が浮かばなかったんよ。
したらSSというモノの存在を知って、コレダ! と思ってやらせてもらっております。
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/09/15(土) 23:24:57.82 ID:+R/W8r06o
>>97
ざまぁ
100 : ◆YYoLZ73oWk [sage]:2012/09/15(土) 23:56:07.55 ID:Nivy+SRAO
むしろあんな物覚えててくれたのが嬉しい
皆様も支援感想ありがとです
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2012/09/16(日) 06:45:10.12 ID:mcunxEbAO
少女「だっ、大丈夫ですか…!? お怪我は?」

男「」 ポワワワーン

少女「あ、あの…?」

男「ひゃ、ひゃい!」

妖精(ここはこいつの好みの女が出てくる事になってるからね。無理もないでしょ)

男「怪我? いえっ、ありません。ありませんとも」 ニカッ

妖精(どっかで見た笑い方だわ…)

少女「あの…旅の方、ですか…?」

男「ええ、そうです。そうですとも」 ニカッ

妖精(うぜっ)

少女「そうですか。あの…今、この街の宿はどこも営業していないんです」

男「そうなのか。そうなのですか」 ニカッ

少女「大陸じゅうが毒の沼地になってから、旅人なんて訪れないので…なので良かったら、私の家に泊まっていってください」

男「」 ガタッ

少女「あの…どうされました?」

男「泊まります!泊まりますとも!」 ガタガタッ

妖精(ペッ)
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/16(日) 10:00:31.13 ID:bdz3S1dZo
>>98
マジで!?
あれ面白かった
103 : ◆YYoLZ73oWk :2012/09/16(日) 23:51:17.17 ID:bnSTOoBS0
>>102
ありがとー
104 : ◆YYoLZ73oWk [saga]:2012/09/16(日) 23:53:51.37 ID:bnSTOoBS0
―少女の家―

少女「ただいまー、おばあちゃん!」

老婆「うう…おかえり、少女…」

男「お邪魔します。お邪魔しますとも」

老婆「誰かえ…?」

少女「旅人さんよ。街の宿はやっていないから、うちに泊まっていってもらおうと思って」

妖精(毎度毎度思うけど…こんな都会の街に、そんなお人好しがいるわきゃねーだろ…)

老婆「そうかい…この子とこんな年寄りしかいない家だけど、まあゆっくりしていっておくれ…ごほっ、ごほっ」

男「お婆さん、体が悪いの?」

少女「毒にやられてしまって…直接沼に接触しなくても、体の弱いお年寄りはこの大陸に漂う毒気に耐えられないんです」

老婆「ごほっ、ごほっ…おかげでこの娘には苦労をかけっぱなしじゃよ…」

少女「もう、お婆ちゃん。それは言わない約束でしょ」

男「…」

妖精(そら来た…)
105 : ◆YYoLZ73oWk [saga]:2012/09/16(日) 23:54:30.06 ID:bnSTOoBS0
男「安心してください、お二人とも」

少女「えっ…?」

男「この大陸の清らかで美しい水は、この俺が元に戻してみせます」

妖精(お前は正常なこの街を見たことすらねーだろうがよ)

老婆「元に戻す…? おまえさんは、一体…」

男「何を隠そう! この俺は! いや、この俺こそが! 妖精に選ばれた、最後の勇者なのです!」

老婆「ええっ」

少女「まあっ」

妖精「はい、そういう事なんで今晩は泊まらせてもらいますよっと」

男「えっ!? 泊まってもいいの!? 妖精さんの事だから、てっきりダメとか言い出すと思ってたのに!」

妖精「ここで一晩明かさなきゃ、話が進まないの」

男「ひっ…一晩を、明かすッ…!」

少女「まさか、あなたが伝説の勇者さまだったなんて…今夜はゆっくりしていってくださいね!」

男「はっ、はひっ!」

妖精(好きにしろ)
106 : ◆YYoLZ73oWk [saga]:2012/09/16(日) 23:56:25.06 ID:bnSTOoBS0
―夜 少女の家、屋上―

妖精「いくら何でも鼻の下伸ばしすぎだろ、あの男…くそっ、デレデレしやがって」

妖精(…)

妖精(待っててね、みんな…もうすぐ、もうすぐだからね…)

コッ… コッ…

妖精(? 誰か、来る…? って、男とあの子…!?) ササッ

男「は、話って…何かな…?」

少女「…///」

妖精(えっ!? おいおいおいどういう事だよ、いくらお楽しみイベントだっていっても、今までここまでの進展は…)

男「えっと…少女、さん…?」

少女「あの…わ、私っ…! 街でぶつかった時から、男さんの事が…!」

妖精「」

男「」
107 : ◆YYoLZ73oWk [saga]:2012/09/17(月) 00:01:41.69 ID:AvTYm7Hl0
妖精(いやいやいやいやいや! おかしいって! 絶対おかしいからっ!)

少女「男さんは…あたしの事、どう思ってますかっ…!?」

男「」

少女「や、やっぱり…いきなりすぎますか…?」

男「好きです」

少女「えっ?」

男「好きですとも」 ニカッ

少女「えっ…あのっ…それじゃあ、あのっ…!」

男「何ですか?何でしょうか?」

少女「…してください…」

男「はい?」

少女「ちゅー…してください…」

男「えっ」

妖精(えっ)

少女「だ、だめ…ですかっ…?」

男「…ですとも」

少女「えっ?」

男「いいですとも!」 ガバッ

少女「きゃっ…!」

妖精()
108 : ◆YYoLZ73oWk [saga]:2012/09/17(月) 00:02:46.02 ID:AvTYm7Hl0
少女「そっ、それじゃあ…恥ずかしいので、目を瞑って…」

男「はっ、はひっ!」

少女「んっ…」

男「んっ、んーっ!」

妖精(えっ…ホントに? ホントにしちゃうの!?) チラッ

少女(…) ニコッ

妖精(!? こっちを見てる…!? あの笑い方、どこかで…)

そんなまさか…その正解は、さすがの私もドン引きだわよ…!?)

少女「>じゅもん… “シェイプ”、解除だ…」

ドロローン

妖精(! あ…ああっ…!)

男「んーっ!!!」

ぴとっ

男(!? お、思ったより冷たくて、カタいな…!)

「どうだ、ファーストキッスの味は」

男「ひ、ひやっこくて…かたいれす…」

「そうか。思うざま吸い付いて構わないぞ」

男「!? ほ、ほんとうれすか!?」

「構わないとも。それは俺の便所サンダルだがな!」

男「えっ」 カッ

妖精「あちゃー」
109 : ◆YYoLZ73oWk [saga]:2012/09/17(月) 00:05:13.05 ID:AvTYm7Hl0
「ぶわっははははははは!久しぶりだな、男!」

男「なっ…なっ…なっ…」

妖精(世界一気味の悪い、感動のご対面だわ)

男「う…うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

男「おっ、おっ、おっ…おっ、おやっ…親父…!? 親父ぃ!?!?」

父「よう、息子よ」

男「ぶっ…ぶへぇっ、ペッペッ!!! ペェエッ!!!!」

妖精「子が子なら親も親ね」

男「妖精さん!? 見てたの!?」

父「あんたが俺の息子を預かってるっていう、妖精さんかい」

男「ちょっ…あの、これ…どういう事?」

妖精「勇者の特性。“父親と、必ず敵対する”」

男「えっ」

妖精「ってのが、あるわね」

父「そういう事だ、息子よ」

妖精「いやまあ、何で女の子に化けているのかはさっぱり何だけど」

父「ハッハッハ、息子をからかいたかっただけさ」

男「じゃあ…親父は今、敵って事なのか!?」

父「そうだ。…そして、戦いは既にはじまっているんだぜ」

男「えっ」

父「俺こそが…この大陸の千の毒沼の主、水の闘神なのだ!」

男「えっ」

妖精「そのポジションで出てくるのは正直予想外だった」

父「さあ、息子よ。刃を交えよう! さあ、ターン1だ! コマンド!?」

―ターン 1―

男「ここでやるのかよ」
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/09/22(土) 22:18:09.36 ID:85+LNkL60
a
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/23(日) 05:19:03.64 ID:bHlwMVqIO
どこかで見たことある
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/24(月) 05:30:25.15 ID:MUlrSsGQo
期待
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/02(火) 21:06:38.85 ID:nUpSns8u0
そしてこの放置である

氏ね
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/10/08(月) 12:24:55.29 ID:HdA43XLlo
まだー??
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2012/10/24(水) 23:28:10.97 ID:GPCWjJlto
2回目のリタイアだろ。才能ねぇんだからくるなよ
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/24(水) 23:31:54.48 ID:hvIt72OZo
     ...| ̄ ̄ | < 続きはまだかね?
   /:::|  ___|       ∧∧    ∧∧
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.|| ゙ヽ i    ハ i ハ i ハ i ハ |  し'_つ
.||   ゙|i〜^~^〜^~^〜^~^〜
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/28(日) 19:13:13.82 ID:c2oyhAKQ0
マッテルカラ…
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/28(日) 22:45:32.21 ID:Wc6Thc9Qo
段々馬鹿になっていく様はゆうめいRPGIIの「おまえ」を思い出す

ってかOVAあったのか知らんかった
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/10/31(水) 18:14:30.82 ID:h8h7JNhCo
まだー?
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/15(木) 22:55:27.56 ID:quVXU6U6o
はよ
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