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KILING M@STER - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/09/20(木) 15:45:29.48 ID:sxq4XSwJ0
 夜。音のない、静かな夜。

 曇天の空から降り注がれるこなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいが、私の身体から静かに体温を奪う。

 震えるようにこぼした息は、そのまま魂を吐き出しているようで。

 左腕から流れる血は、比喩ではな私の命を残り少ないものに変えていく。

 尻餅をついて、腕の傷を右手で抑える。

 斬られた左腕は動かすことすらできず、ここから後ずさりで逃げ出すことすら許されなかった。

 見上げることしかできない視界。そこに映るのは柔らかな曲線を描く長身の影。

 人形を思わせる端正な顔立ちに白い肌と銀の髪が映える。霞雲の切れ間から覗く月光が真紅の瞳を妖しく照らす。

 右手にゆるりと構えているのはおそらく刀か何か。月の光を時折反射させるのは刀身が硝子か何かでできているせいだろうか。

 この暗闇の中、相手の射程距離がわからないのはもはや詰みというしかなかった。

 おそらく今、私はそうとう無様な醜態をさらしているのだろう。

 彼女の表情がそれを静かに物語っている。

 憐憫とも、嘲笑とも言える眼光が私を射抜いたその瞬間――確かに私にはそれが視えた。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 軋む音を立て、氷で作られた刀がその刀身を伸ばしていく様が。

 鞭を振るうような軌道。一瞬で迫り現れた氷刃は私の首を走る動脈を切り裂かんと肉薄し――

 まずは目を焼くような閃光。それにわずかに遅れ、身を焦がすような高熱が眼前の刃を消し去った。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1348123529
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/09/20(木) 15:46:33.64 ID:sxq4XSwJ0
 それは融解を超えた蒸発。防御というにはあまりにも暴力的過ぎる所業。過剰な熱量をもってして敵の攻撃を質量事消し去ってしまう。

 これは両者に圧倒的な実力の差があるからこそできることだ。

 両者、つまりこの場合は、目の前の白い少女と――

 「……危なかったわね。なんとか間に合ってよかったわ。大丈夫? 怪我はない?」

 私の前に立ちはだかった黒い少女――

 「え、は、はい……な、なんとか……」

 首だけで振り返り、温和そうな笑みを浮かべながら私に声をかけてくる。まるで先ほど私の目の前を焼き払った人物とは思えないほどの変わりようだ。

 「そう、それならよかったのだけど……」

 心の底から安堵した柔らかな声色をした彼女の視線が私の右腕に向き、少しだけ悲痛に顔を歪ませ。

 「彼女を傷つけたのは――お前ね」

 地に響くような声で呟いた瞬間、何の前触れもなく、先ほどの業火が再び、今度は白い少女めがけて直接放たれた。

 もちろん、彼女であってもあれだけの大火力を直接その身んみ受けては無事ではすまない。

 そこで彼女がとったのは――

 「そうですが……それが何か」

 彼女の放ったものと同威力・同規模の攻撃で相[ピーーー]る――そんな単純にして、これ以上ない手段だった.
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/09/20(木) 15:47:03.10 ID:sxq4XSwJ0
 「あれは我等の同類でしょう。弱肉強食は我等の世界に流れる根底的な理。彼女がまだ“目覚めていない”とはいえ。結果的に見たらそれはそういう形での弱者ということでしかない」
 
 「わかったわかった。貴女の言いたいことはよくわかった」

 吹き抜ける熱風に漆黒の長髪がなびき乱れる。

 紺碧の焔を宿した双眸が静謐さを湛えながらも苛烈に燃え上がる。

 白い少女とは逆の手に握った真紅の刀身を持つ太刀が、灼熱の業火を宿しこの戦場に彩と華を添える。

 「つまり貴女、死にたいのね――」

 言葉と同時、放たれた猛火の渦が、戦闘の始まりを――

 「五席、『業火』如月千早。天海春香の刀となるべくこの場に推参。その一番収めとして――まずは、お前を塵に帰す」

 少女・如月千早と、私・天海春香の壮絶な戦いの始まりを告げていた。

 PR.END
GO FOR NEXT 1st EPISODE
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/09/20(木) 15:48:44.45 ID:sxq4XSwJ0
とりあえずプロローグは以上です
特別編の帯刀千早萌えをこじらせた結果がこうなりました
次回は近日中の予定です
またよければお付き合いくださいませ
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/20(木) 15:59:34.56 ID:poH1TqRg0
そうだよ(便乗)

期待age
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2012/09/20(木) 16:22:43.48 ID:V2NjNqbAO
…kil…?
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/20(木) 16:23:39.46 ID:7mgHia5Oo
L一個足りないよ
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/20(木) 17:01:33.32 ID:OPPziiLso
妖怪l足りないww
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/09/20(木) 17:56:49.96 ID:T5ZqvKoN0
mail欄に「saga」って入れるとフィルターが解除できるよ
「相殺する」とか「粉雪」も打ち放題だよ
期待してるから頑張って
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/20(木) 19:59:50.04 ID:gbxI9BFSO
最初のこなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいでふいた
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/09/21(金) 08:40:15.42 ID:8oyacFVIo
いきなりこなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいでやられたwwww
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/21(金) 19:09:14.62 ID:ZqKED01go
ウプシーでドッシュなWestLondonじゃないのか
ゴtraderが律子まではみえたんだがなぁ
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/09/21(金) 22:03:48.40 ID:QzJW/Cq7o
マニマニマニー
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/29(土) 11:27:35.69 ID:YCYxQuhq0
とりあえず
ある程度この板に慣れてから始めりゃいいと思ったの
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/10/28(日) 23:29:39.25 ID:Agw4jEmr0
 ふと、目が覚めた。視界に映るのはいつもとは違う天井。周囲をよく見渡してみれば部屋の間取りすら自室とは違うことがわかる。

 どうやらずいぶんと長い間眠っていたらしい。あれから病室らしい場所へ。体の節々のあちこちに軋むような感覚を覚える。

 起き上がることすら億劫で、このまま気だるさに任せてもう一度眠ってしまおうか。隣で眠る千早ちゃんの寝顔があまりにも可愛いからか。眠りすぎていまいち頭が覚醒していないのか。

 そんなことを考えながら、私は再び目を閉じ――

 「え、ええええええええええええええええええええ!?」

 自分の素っ頓狂な叫び声に、半覚醒していた私の思考回路は、完璧に起動した。

 「んんっ……あ、おはよう春香。よく眠れた……ってそうよね。あれだけ寝たら十分よね」

 「あ、おはよう。ち、千早ちゃん……」

 私に添い寝していた千早ちゃんも目を覚まし、起き上がって……その、なんだ。

 私の上に覆いかぶさってるような体勢になってるのは、気のせいじゃないというか、顔が近いというか、なんでそもそも私顔を赤くしてるのかなというか。うん、本当になんだろうねこれ。
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [saga]:2012/10/28(日) 23:30:14.69 ID:Agw4jEmr0

 「ええ……えっと、どこから説明したらいいものか……いや、逆に聞かせてちょうだい。あなた、どこまで知ってるの?」

 瞬間、フラッシュバックするのはあの光景。
 灼熱の業火と氷銀の嵐。
 死を纏う生者達が生み出す死滅の舞踏(トーテンタンツ)。

 そのどれもが、わたしが今まで生きてきた世界とは遠くかけ離れたもので――

 「……何も知らないよ。わたし。千早ちゃんが何をしてるのかも、わたしが何に巻き込まれたのかも」

 彼女、如月千早はわたしの同級生だ。
 クラスメイトではないものの、それなりに仲のいい友人関係を気づけていた、と――少なくとも、わたしはそう思っていた。
 そんな彼女が、影でこんなふうに戦ってるなんてちっとも知らなかった……もちろん。誰にでも簡単に言えることじゃあなかったんだろうけど……

 「でもね」

 言葉を切って、はっきり告げる。
 わたしの決意を、無い勇気を振り絞って生み出したこの決断を、無駄にしないために。

 「こうやって巻き込まれてしまったからには、一緒に戦わせて欲しい
  わたしは、千早ちゃんの友達だから」

 千早ちゃんと、敵同士になることだけはしたくないから。
 その、わたし個人としては割りと一世一代の部類に入る告白は。

 「そう……いいえ、ごめんなさい。これは私から言うべきだったわ
  春香。貴女を守らせて欲しい」

 なんか聞く方としてはすごくときめいてしまうような言葉で、いい感じにはぐらかされたのであった。
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [saga]:2012/10/28(日) 23:31:47.24 ID:Agw4jEmr0
「え、えっと……千早ちゃん?」

 戸惑うわたしに、返す言葉はない。
 なんというかあれだ。まずい、この体勢は非常にまずい。具体的には千早ちゃんがわたしの上で馬乗りになってる状態。
 その、自分の言葉で変なスイッチが入ったのかいい感じに恍惚とした表情の千早ちゃんがわたしの顔に自分の顔を近づける。
 うん、ここまで近づけば嫌でもわかる。彼女の狙いは、ただひとつ。
 自分の唇と、わたしの唇を接触させることだけだ。

 「や、優しくしてね……」

 千早ちゃんの出す並々ならない気迫に押されてしまったのか。自分でもありえないと思う言葉を、自分の口が確かに発する。
 これは吊り橋効果ってやつなのかそれともまったく別の何かなのか。
 とのもかくにも、わたしが貞操の危機を覚悟したその瞬間。

 「はいは→い。恥ずかしいこと禁止〜♪」

 場違いな程明るい声と同時、迸る稲妻と鉄鎖の雨が、わたしたちを真横から撃ちぬいた。

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [saga]:2012/10/28(日) 23:32:47.47 ID:Agw4jEmr0

                 1st EPISODE

                  TOTENTANTZ 

                   ACTION
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2012/10/28(日) 23:36:40.53 ID:Agw4jEmr0
実に一ヶ月ぶりの更新。千早がただの男子中学生でござる。
まあ春香さんと二人きりとか誰でもこうなるよね。仕方ないね。
続きは近日中にでも。理屈とかいいからひたすらバトル書き続けてたい……
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