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赤沢「見崎さんのいないものを解除してほしければ、私たちと戦いなさい。」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:08:20.93 ID:DGqCSq8g0
ss初めてなんで、よろしくお願いします。

注意:このssには本編以上の暴力表現、および厨二的設定が含まれているかもしれません。


恒一「それで僕が勝ったら、見崎のいないものは解除してくれるんだね?」

赤沢「ええ、特別に見崎さんの参戦も認めるわ。でも、あなたたち2人が残りのクラスメイト全員を敵に回した
   状態で勝てると思ってるの?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1348279700
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チョベリバ @ 2025/08/23(土) 05:11:12.67 ID:0XU/1e/E0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1755893472/

うりゃー! @ 2025/08/22(金) 23:27:28.54 ID:tg4YRP3+o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1755872847/

男「ブルードラゴンラルグラド?」 @ 2025/08/21(木) 02:17:16.64 ID:qI1gMjwxO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1755710236/

ひさしぶりにA雑来たけど @ 2025/08/20(水) 23:05:18.14 ID:OGWtQL890
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1755698717/

【コードギアス】俺「安価の力を使いブリタニアに反逆する」TURN2 @ 2025/08/20(水) 17:39:49.30 ID:P7oidm6v0
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【クリスマス・年末・年始】連休暇ならアニソン聴こうぜ・・・【避難所】 @ 2025/08/17(日) 15:53:05.03 ID:8Hi8e/2Y0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1755413584/

(安価&コンマ)鬼滅の刃 新星の書 二冊目 @ 2025/08/17(日) 00:48:56.69 ID:eO2jd/RL0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1755359335/

おいおいVIP死んでんじゃねーか! @ 2025/08/15(金) 20:47:26.59
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4vip/1755258446/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:15:07.07 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「いや、2人じゃないぜ!」

望月「僕たちは榊原君側に着くよ。」

桜木「私もです。」

風見「僕も(ゆかりが榊原君に味方するのなら)。」

赤沢「早速造反者が出たわね。でもあなたたち、負けたら全員一年間いないものとして扱うわよ。覚悟はできてるの?」

恒一「ごめんね、みんな僕らのために・・・」

勅使河原「いいってことよ。」

望月「僕ら友達じゃないか。」

桜木「これ以上赤沢さんの思い通りにさせては、クラス委員の沽券にかかわります。」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:21:24.80 ID:DGqCSq8g0
赤沢「ほかに動く人はいないみたいね。でも、人数的にはこっちがずっと優勢だわ。」

     榊原軍       赤沢軍
    榊原恒一      赤沢泉美
    見崎鳴       他23名
    勅使河原直哉
    望月優矢
    桜木ゆかり
    風見智彦

赤沢「じゃあ全員、これを見て。」ヒョイ

恒一「紐で吊るした五円玉?」

勅使河原「安っぽい催眠術じゃねえか。」

赤沢「五月蠅いわね!現実世界で殺し合いなんかできるわけないでしょ。ほら、ちゃんと見る!」ブラーン ブラーン

全員「」zzz          
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:29:31.90 ID:DGqCSq8g0
恒一「・・・ここは?」

鳴「学校の正門ね。でも、私たち6人以外は誰もいない。」

赤沢(声)「みんな気が付いたみたいね。」

勅使河原「え?赤沢、どこにいるんだ?」

赤沢(声)「私は別の場所にいるわ。ルールは簡単、各々が武器を持って相手と戦うの。私と恒一君がそれぞれの陣営のリー
      ダーで、どちらかが倒れた時点で終了よ。」

望月「この目の前の箱に武器が入ってるんだね。」

桜木「それにしても、なんで私たちしかいないんでしょう?」

赤沢(声)「ここは現実世界じゃないからよ。ここで負傷したり死亡しても現実の自分には何の危害も加えられないの。私た      ちのほうは準備ができたから、あとはそっちが動き出せば戦闘開始よ。」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:35:09.51 ID:DGqCSq8g0
風見「それじゃあ、まずは武器を・・・」パカッ

恒一「拳銃が2丁」

鳴「火縄銃・・・これ本当に使えるの?」

勅使河原「手榴弾にダイナマイトに…爆弾ばっかじゃねえか。」

望月「なんで巨大の筆とパレットなの?」

勅使河原「ハハハ、望月らしいぜ。」

桜木「私なんか傘です…。」

風見「クナイに手裏剣に撒きびし…僕は忍者か!?」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:43:52.90 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「そんじゃ、武器も持ったことだし、行こうぜ!」タタタタ

風見「待て勅使河原、堂々と正門から入る奴がいるか!?」

 ズダダダダダダ

勅使河原「ひええっ、びっくりした。」ヒヤアセ

渡辺「早速馬鹿がのこのこと入ってきたわ。」

和久井「ここを通りたければ僕たちを倒すことだね。」

風見「ほら見つかったじゃないか、このドジ河原。」

勅使河原「うるせえ、風見小太郎。」

渡辺「いつまで口喧嘩してるの?撃つわよ!」ガチャ

桜木「渡辺さん、私が相手になります。」スッ

望月「僕は和久井君とだね。」スッ

恒一「桜木さん、望月君…」

桜木「ここは私たちが足止めしておきます。」

望月「みんな早く中へ!」

勅使河原「二人ともアリガトな。」タタタタ
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:52:14.04 ID:DGqCSq8g0
和久井「…逃がしたか。」

渡辺「まずはこの二人を始末して、後で追えばいいわ。」ズダダダダ

桜木「何を」バサッ キーン キーン

渡辺「まさか、傘でガードするなんて!」

和久井「こっちもパレットにはじかれてるよ。」ズダダダダ

望月「なるほど、パレット型の盾か。」

望月「じゃあこの筆は…」スッ

和久井「そんなもので攻撃できるとでもお…ぐはっ」ブスッ

和久井「筆の先が槍になってるのか…」バタン

渡辺「和久井君がやられたっ!?」

桜木「よそ見は禁物ですよ。」ドスッ

渡辺「この傘…結構尖ってる…」バタン

 28番 和久井大輔
 29番 渡辺珊   撃破 赤沢軍残り22名
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 11:56:32.30 ID:DGqCSq8g0
望月「まずは満足っていうところだね。」

渡辺「これで喜ぶのはまだまだ早いわよ…」

和久井「僕たちは赤沢軍の中でも最弱だ、出席番号が若いほど強いやつが出てくるよ…」ガクッ

望月「…どこの少年誌の漫画の話だよ。」

桜木「ない漫画の話はよしましょう。」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:03:53.00 ID:DGqCSq8g0
 −一方、恒一たちは…−

恒一「一カ所に固まってたら包囲されやすい、とりあえず二手に分かれて敵が分散しているうちに少しずつ潰していこう。た
   だし、単独行動は禁物だ。」

恒一「僕と見崎は左から攻める、君たちは右から行ってくれ。」

勅使河原・風見「了解。」タタタタ

恒一「見崎、行こうか。」

鳴「うん」

 ―校舎内のとある場所―

杉浦「泉美、敵が全員正門を突破したわ。」

赤沢「そのぐらいは想定内よ。まあ、お楽しみはこれからだわ。」ニヤリ
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2012/09/22(土) 12:04:40.86 ID:nu9RaQZq0
アナザーSS久しぶりに見たな……。
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:11:14.60 ID:DGqCSq8g0
 −体育館―

恒一「そういえば見崎、眼帯外すと見たくないものが見えるって言ってたけど、一体何なの?」

鳴「今はまだちょっと…」

鳴「(殺気?)榊原君、頭下げてっ!」スッ

恒一「えっ!?」スッ

 バキッ

恒一「か、壁に刀が…」

前島「惜しいな、もう少しで二人いっぺんに頭ブチ抜けたんだが。」スチャッ

恒一「じゃあ今度はこっちがその脳天撃ち抜いてあげるよ。」ズダンズダン

前島「何のこれしき!」カキンカキン

前島「おい水野、援護頼んだぞ!」

水野「あいよ」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:17:56.91 ID:DGqCSq8g0
鳴「(もう一人いるのか、榊原君が前島君に気を取られている間に狙われたら大変だわ。私が何とかしないと。)」シュルッ

鳴「(この義眼は”死の色”が見えるんだけど、ほかにも機能があるの。その一つが、サーモグラフィーみたいに温度が色で
  見える機能よ。)」

鳴「(ステージの幕のところに赤い人影が…)そこか!」ズドーン

水野「…うぐっ」バタン

 25番 水野猛 撃破 
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:23:36.13 ID:DGqCSq8g0
鳴「ビンゴ(火縄銃威力すごい…)」

前島「しまった、もう一人が眼中になかった。こうなったら俺一人でも…」

恒一「(利き手は右か…よし!)」

前島「榊原、俺の燕返しを食らえ!」

恒一「今だ、右手を狙って…」ズダン

前島「痛っ…あ、刀が!」カラン

恒一「とどめだ!」ズダン

前島「…やられた」バタン

 22番 前島学 撃破 赤沢軍残り20名

恒一「お手柄だよ見崎、もう少しで僕が負けるところだった。」

鳴「感謝するなら後にして、急ぎましょう。」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:30:14.84 ID:DGqCSq8g0
 −中庭ー

勅使河原「(畜生、風見とはぐれちまった。)」

勅使河原「それにしても、殺気というより別の熱気を感じるんだが、一体何だろう…?)」

勅使河原「(ん?茂みの向こうに人影が…)」ガサガサ

金木・松井「」ユリユリユリユリ

勅使河原「(アイツらかーっ!昼間っからベタベタしやがって、松岡修造もビックリの熱さだよ全く)」

勅使河原「(向こうは気づいていないみてえだし、ここは素通りしてさっさと先へ進むか…)」

松井「」

勅使河原「(もう目の前に来てるー!)」orz
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:37:39.69 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「も、もしかしてさあ、俺がいたの気づいてた?」

松井「」コクリ

勅使河原「(バレてたー!)」orz

金木「[ピーーー]ーっ!」ブウン

勅使河原「うわっ」ドガッ

勅使河原「(危ねえ危ねえ、もう少しであの木製バットで後頭部殴られるところだった。)」

勅使河原「(相手が女子とはいえ、二対一じゃ俺が不利だ。ここは三十六計逃げるにしかずだな…よーし)」

勅使河原「ピッチャー勅使河原、第一球投げたぁーっ!」ポイッ

金木「…?」バッターノカマエ

 ドオオオン
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:46:38.28 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「(手榴弾一発で倒せるとは思わねえが、攪乱はできたはずだ。今のうちにリードしてや…)」ガチャ

勅使河原「…えっ?」

松井「そう簡単に盗塁させないよ。」

勅使河原「え、何コレ?俺の腕が輪にはまってて、その輪に鎖が付いてて、鎖の先が松井の手に…って、何でこんなもん持っ
     んの!?」

松井「二人だけの時は、私が杏ちゃんをリードしてるんだよ。」エヘッ

勅使河原「おまえらの百合事情なんかどうでもいいよ!」

金木「さっきの爆発で木製の方はやられたけど、金属の方は大丈夫みたいだ。」カラン

勅使河原「木製と金属製両方持ってんのかよ!?」

金木「金木杏子だけに。」

勅使河原「自分で言うな!」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 12:55:11.90 ID:DGqCSq8g0
金木「亜紀とアタシの連携プレーがあればどんな奴でも怖くないんだよ!」ブウン

勅使河原「今度こそサヨナラホームランだー」

 ドッ

勅使河原「…?」

金木「チッ、デッドボールかよ…。」バタン

勅使河原「何だ?俺生きてるのか?」

 ドッ

松井「…ナイス牽制球。」バタン

勅使河原「あのクナイ、まさか…」

風見「単独行動はするなと言われただろ?」ガサッ

勅使河原「おお、心の友よ!」ダキッ

風見「いつから僕はお前の心の友になった!?」

勅使河原「風見、そのクナイでこの鎖切ってくれよ」ジャラ

風見「えっ、お前鎖につながれてケツバットとかそんな趣味あったの?」

勅使河原「これだけの状況でどんだけ想像膨らませてんだ!?」

 9番  金木杏子
 23番 松井亜紀 撃破 赤沢軍残り18名
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 13:03:22.10 ID:DGqCSq8g0
 −1階廊下―

高翌林「フェアじゃない」

米村「はあ、何言ってんだお前?」

高翌林「やっぱりこの人数はフェアじゃないよ。僕は榊原君側につく!」

 15番 高翌林郁夫 寝返り 榊原軍7名 赤沢軍17名

米村「てめえ、俺たちを裏切るつもりか!?」ドスッ

米村「ぐっ…、俺としては…立派に…[ピーーー]たもんだ…。」バタン

高翌林「今回全く活躍してないけどね。」

 27番 米村茂樹 撃破 赤沢軍残り16名

藤巻「高翌林が裏切ったぞー!」

佐藤「待てぇ」

中尾「挟み撃ちは任せろー!」

高翌林「三対一なんてフェアじゃないよ、逃げろ―!」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 13:08:55.50 ID:DGqCSq8g0
杉浦「今のところ7名が脱落、向こうは1人の被害も出ていないどころか高翌林君が裏切って増加したわ。」

赤沢「たった10分でこのザマかっ!もっと強力な味方はいないの!?」

杉浦「5番の王子君が音楽室、7番の柿沼さんが第1図書室にいるわ。残りの1ケタ番号は全員待機している。」

赤沢「まずは二人だけで様子を見ましょう。状況が悪くなったらあとの四人も呼び出してちょうだい。」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 13:18:42.69 ID:DGqCSq8g0
余談だけどなぜか一人「翌」が入ってしまう…

鳴「火縄銃って撃つたびに中を掃除しないといけないから面倒ね。」ゴシゴシ

恒一「でもあんなに使いこなせるなんて、初めてとは思えないよ。」

恒一「あれ…、あそこにいるのは桜木さんと望月君!よかった、二人とも正門をくぐれたんだね。」

桜木「榊原君と見崎さんも無事だったんですね。」

望月「あとは勅使河原君と風見君が気がかりだよ。」

 タカバヤシガウラギッタゾー マテェ ハサミウチハマカセロー 
 サンタイイチナンテフェアジャナイヨ ニゲロー

望月「高翌林君が追い回されてる、赤沢軍が仲間割れしてるみたいだ。」

恒一「ここはとりあえず判官贔屓ということで、高翌林君を助けよう。」

鳴「了解。」ガチャッ ズドーン

中尾「…な、なんじゃこりゃああ!撃たれとるやないかい!」バタン

19番 中尾順太 撃破
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 13:19:35.64 ID:DGqCSq8g0
余談だけどなぜか一人「翌」が入ってしまう…

鳴「火縄銃って撃つたびに中を掃除しないといけないから面倒ね。」ゴシゴシ

恒一「でもあんなに使いこなせるなんて、初めてとは思えないよ。」

恒一「あれ…、あそこにいるのは桜木さんと望月君!よかった、二人とも正門をくぐれたんだね。」

桜木「榊原君と見崎さんも無事だったんですね。」

望月「あとは勅使河原君と風見君が気がかりだよ。」

 タカバヤシガウラギッタゾー マテェ ハサミウチハマカセロー 
 サンタイイチナンテフェアジャナイヨ ニゲロー

望月「高翌林君が追い回されてる、赤沢軍が仲間割れしてるみたいだ。」

恒一「ここはとりあえず判官贔屓ということで、高翌林君を助けよう。」

鳴「了解。」ガチャッ ズドーン

中尾「…な、なんじゃこりゃああ!撃たれとるやないかい!」バタン

19番 中尾順太 撃破
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 13:27:18.64 ID:DGqCSq8g0
間違えて連投してもうた

恒一「桜木さん、望月君、援護してくれ。火縄銃は一度撃つと次に撃つまで30秒はかかるんだ。」

藤巻「佐藤、その矢で高翌林を射抜け!」

佐藤「ふええ、一応やってみる。」ヒューッ ドッ

望月「残念だったね、当たったのは僕の盾だよ。」

恒一「よし、高翌林君の救出に成功した。」

高翌林「ありがとう、君たちの判断は実にフェアだよ。」

藤巻「やい榊原出てこい!夜見山の毒蛇こと藤巻奈緒美が相手だ!」

恒一「ずいぶんと血気盛んじゃないか。和久井君が負けたから苛立っているのかな?」ズダンズダン

藤巻「うるせえ!」ガキイン
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/22(土) 13:30:56.64 ID:+T0paxmCo
メル欄にsagaって入れれば消える
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 13:34:54.72 ID:DGqCSq8g0
藤巻「この鉈でその首刎ねてやるっ!」ブウン

恒一「おっと」ヒュッ

藤巻「外したか?」

恒一「いや、当たってるよ。かすり傷だけど。」ツー

恒一「こうなったら前島君の時と同じ戦術で…?な、何だ!?体が痺れる…」ガクガク

藤巻「この刃には毒が塗られてんだ、微量でも強力だぞ。」

望月「榊原君が危ない。」

桜木「でも、佐藤さんの矢に牽制されて近づけません。」

鳴「こんな時に限って火薬が湿ってる。」

藤巻「終わりだ!さかきば…うがっ」ブスッ

高翌林「よかった、僕のボウガンの矢が命中したみたいだ。」

藤巻「チクショウ、もう終わりかよ」バタン

 21番 藤巻奈緒美 撃破
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2012/09/22(土) 13:41:06.08 ID:DGqCSq8g0
佐藤「ええ、もう私だけ!?こうなったら全力で戦わないと。」ヒュヒュヒューン

望月「佐藤さんの攻撃が激しくなってきた。桜木さん、榊原君に流れ矢が当たらないよう守って!」

桜木「はい!」

 ヒューヒューヒューン ズドドドド

佐藤「もうこれが限界だよぉ…」ヒュヒュヒューン

鳴「あ、火薬が乾いた。」ズドーン

佐藤「もう燃え尽きたぜ…真っ白に…真っ白な灰に…」バタン

 12番 佐藤和江 撃破 赤沢軍残り13名
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 13:49:22.77 ID:DGqCSq8g0
恒一「ふう、ようやく毒が切れたみたいだ。」

高林「う…ぐああっ!」バタン

望月「高林君っ!」

高林「さっき走ったのが心臓に悪かったらしい。僕はもうダメだ、みんな僕を置いて先に行ってくれ」ハアハア

恒一「仲間を見捨てて行けるわけないよ!」

高林「榊原君、僕は君に恩を返せたそれで十分だよ。フェアに最期を遂げられるならそれが僕の本望さ…」ガクッ

恒一「高林くううううんっ!!」

 15番 高林郁夫 脱落 榊原軍残り6名

桜木「高林君の死を無駄にしてはいけません。先へ進みましょう。」

恒一「とにかく赤沢さんがどこにいるか調べまわるんだ。僕と見崎は第1図書室の方へ向かうよ。」

桜木「私と望月君は音楽室へ。」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 13:54:11.20 ID:DGqCSq8g0
赤沢「高林君が脱落したみたいね、自業自得だわ。」

杉浦「泉美…、ちょっと外の空気吸ってくる。」

赤沢「(多佳子…)」

アドバイスくれた方ありがとうございました。
今から昼食にしたいので、このssを読んで面白いと思った方は保守お願いします。
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 14:08:30.67 ID:DGqCSq8g0
スパゲティ茹でてる間少しだけ進んでおきます

 −第1図書室―

辻井「フフフ、ようこそ僕らの縄張りへ。」メガネキラーン

恒一「”僕ら”?ほかにも仲間がいるのかい?」

辻井「いるさ、柿沼さんがね。」

柿沼「…」

辻井「君たちに一ついいことを教えてあげよう、僕は今一つも武器を身につけてないよ。」

恒一「話がうますぎる、何か裏があるぞ。」

鳴「この部屋、地雷が埋まってるわ。」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 14:20:23.70 ID:DGqCSq8g0
鳴「(義眼の特殊機能その2、隠れた罠を見つけ出せる機能)」キリッ

辻井「よく分かったね。」カチッ

 ドドドドドオン

辻井「僕がこのスイッチを操作すれば、どの地雷を爆発させるかなんて自由自在なんだよ」ドヤア

恒一「少しでも近づいたら木っ端微塵か…、だけど、僕の拳銃の射程距離では辻井君に届かないよ。」

辻井「さあ、来れるものなら来てみ…うわっ!」ズドーン

鳴「火縄銃ならぎりぎり届く距離だけど、命中しづらいわね。」

辻井「…くそっ。」

恒一「辻井君が本棚の後ろに隠れたぞ。」

鳴「隙間なく本が並んでいて、標的が見えないわ。」

辻井「柿沼さん、今のうちにあの二人を…」パシュッ

辻井「何…だと?」

柿沼「ごめんなさい、自分の命を守るためとはいえ本を犠牲にするなんて私にはできないの。」

辻井「ブルータス…お前もか…」バタン

 7番  柿沼小百合 寝返り
 17番 辻井雪人 撃破 榊原軍7名 赤沢軍11名

それでは今から昼食の準備を始めますんで
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 14:41:21.98 ID:DGqCSq8g0
食べ終わりました まだ食器洗ってないけどいったん再開です
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 14:46:18.69 ID:DGqCSq8g0
 ドドドドドオン

柿沼「残りの地雷もすべて処理したからもう大丈夫よ。」

恒一「ありがとう、柿沼さん。」

鳴「(柿沼さんはライフルか…、戦ってたら勝ち目はなかったわ。)」

鳴「そういえば、桜木さんと望月君は音楽室に向かったのよね?」

恒一「うん」

鳴「図書室には柿沼さんと辻井君、ということは、音楽室にいるのはおそらく吹奏楽部の3人。」

恒一「三対二か、僕らより苦戦することになりそうだ…」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 14:51:55.08 ID:DGqCSq8g0
 −音楽室ー

桜木「音楽家の肖像画が並んでいるいたって普通の音楽室ですね。」

望月「ねえ、こんな人の絵あったっけ?」チラ

桜木「それは王子君です!」

望月「しまった!」

王子「隙あり!」ブウン スパッ

望月「そんな、盾が真っ二つに斬れた…」

王子「猿田、今だ!」

猿田「了解ぞな。」ドゴッ

望月「…三神先生…愛してるぜ…」バタン

 26番 望月優矢 討死 榊原軍残り6名
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 14:57:11.35 ID:DGqCSq8g0
桜木「…望月君…そんな…」

多々良「あとは桜木さん一人だけね、入り口を塞いでおいたからもう逃げられませんよ。」

桜木「もはやこれまでか…」

 ガシャーン

王子「何だ!?いきなり窓ガラスが割れたぞ!」

風見「ゲホゲホッ、窓を爆破して入ろうなんて相変わらず馬鹿だなあお前は。」

勅使河原「しゃあねえだろ、校舎に入るところが近くにないんだし。」

桜木「風見君に勅使河原君!?」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:02:00.48 ID:DGqCSq8g0
風見「まずい、ゆかりがピンチだ!」

勅使河原「望月はどこだ?…あ、あそこに倒れてるのはもしかして…」

勅使河原「やっぱり望月か、もっと早く来てたら…すまねえ!」

勅使河原「おい、てめえら…」ギロッ

王子・猿田・多々良「!?」ビクッ

勅使河原「死にてえ奴から前に出やがれ!!」

猿田「さすがに今のはビビったぞな。」

王子「いいだろう、でも、君の方こそ死ぬ覚悟はできているんだよね?」ブウン
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:10:13.80 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「おっと、サーベルか、また派手なもん振り回すぜ。ならこっちからも!」ポーイ ドオオン

勅使河原「やったか?」

王子「痛くもかゆくもないね。」

勅使河原「嘘…だろ?」

王子「僕たちは番号によって強さの序列が決まってるんだ。その中でもリーダーの赤沢さん次ぐ2番〜6番の5人は別格で
   あるが故に”五稜衆”と呼ばれている。僕の番号は5番、その五稜衆の一人というわけさ。」

勅使河原「何て厨二な設定だよ。」

王子「中二と中三なんてたかが一年の違いじゃないか。」ブンブン

勅使河原「(くそう、風見は桜木の応援に回ってるし、ここは俺一人で持ちこたえるしかないのか。)」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:23:14.01 ID:DGqCSq8g0
風見「(…勅使河原が押されている。)」

風見「桜木さん、ここは僕に任せて君は勅使河原君の方へ!」

多々良「そう簡単に逃がしません。」タタタ

風見「いや、追わせはしないよ。」パラパラ

多々良「痛っ、なるほど撒きびしね、ならばこっちも…」ガサッ

風見「笛?それでいったい何を…?」

多々良「残念、笛の形をしたバズーカです。」スドン

風見「ええい、こんなもの!」シュッ ガキン

多々良「手裏剣で跳ね返すとは、なかなかやるわね。」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:30:03.88 ID:DGqCSq8g0
桜木「(風見君は何とか多々良さんと張り合っていて大丈夫そうですね。問題は…)」

勅使河原「…」ハアハア

王子「だいぶ疲れが見えてるね。猿田、そっちに誘い込むからまた同じように殴り倒してくれ。」

猿田「合点ぞな。」

桜木「(このままだと望月君だけじゃなく勅使河原君まで…あら、傘の先が赤く光っているわ、何かしら?)」

桜木「(次第に光が強くなってきて…)きゃっ!」

 ゴオオオオオオ

桜木「傘の先から炎が!?勅使河原君に当たってませんよね?」

勅使河原「い、今のは何だったんだ!?王子に直撃したぞ!!」

王子「」プスプス バタン
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:33:33.45 ID:DGqCSq8g0
猿田「お、王子が黒焦げぞな!ひいっ!」

勅使河原「おい、サル!」

猿田「ウキッ?」

勅使河原「お前にも冥土の土産をくれてやる、受け取れ!」ポーイ

猿田「ウギャアアア!」

勅使河原「火薬多めにしといたからよ。」

 ドオオオオン

 13番 猿田昇 撃破
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:44:50.34 ID:DGqCSq8g0
多々良「馬鹿な、王子君も猿田君も負けるなんて。こうなったら一度撤退するわ。」タタタ

風見「多々良さんが室外に逃げたぞ!」

多々良「…あら、向こうにいるのは中島さんだわ。」

風見「まずい、敵が増えてしまった。」

中島「あら多々良さん、どうしたの?」

多々良「仲間が二人負けて私一人なの、どうか助け…」ザシュ

中島「ごめんね、私はもうあなたの味方じゃないの。」

多々良「そうか…これがあなたの

         心

         か

                」バタン

 20番 中島幸子 寝返り
 16番 多々良恵 撃破  榊原軍7名 赤沢軍8名
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:49:31.48 ID:DGqCSq8g0
風見「何だかよく分からないけど、助かった。」

王子「…ううっ」ムクリ

勅使河原「王子の奴、まだ生きてたのか!」

王子「覚えていなよ、次に会うときはただじゃ済まさないから」

勅使河原「さっき爆破した窓から逃げやがった…でも、あれほど深手を負ってりゃすぐにくたばるだろう。」

勅使河原「望月、お前の仇はとったぞ。」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 15:53:55.04 ID:DGqCSq8g0
赤沢「…四人とも来たわね」

赤沢「彩に有田さんに江藤さんに由美…」

赤沢「五稜衆の一角である王子君が派手にやられたみたいだわ。そのうえ中島さんや柿沼さんまで裏切った。わが軍は緊急
   事態よ。」

赤沢「あなたたちにも出動を命じるわ。これより赤沢軍は総攻撃を行う!標的は恒一君をはじめ榊原軍全員、力づくで叩き
   のめしなさい!!」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:02:54.57 ID:DGqCSq8g0
 −2階廊下―

勅使河原「望月の槍、一応形見として貰っといた。」

風見「やっぱり筆の形だと、お前が持ってたら様にならないな。」

勅使河原「おい、それどういう意味だ!?」

 ピーンポーンパーンポーン♪

風見「何だっ!?」

有田(声)「どうも有田松子でーす、では、現在の両陣営の人数を発表しまーす。」

有田(声)「赤沢軍8名、榊原軍7名。大健闘の榊原軍ですが、ここで残念なお知らせがありまーす。」

有田(声)「先程我らがリーダーの赤沢さんが自軍に総攻撃の命令を出しましたー。というわけでわが軍の皆さん、思いっき
      りヤっちゃって下さーい。」プツッ
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:07:58.58 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「くそ、ナメやがって。」

中島「私、放送室に行くわ。私なら有田さんを説得できるかもしれない。」

桜木「中島さんは薙刀を所持していますけど、やはり一人では危険です、私が護衛しましょう。」

風見「桜木さん…、それなら僕が…」

桜木「風見君は勅使河原君の側にいてあげてください。」

桜木「あなたたち2人、結構相性いいみたいですし。」タタタ

風見「(ゆかり…行っちゃった…)」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:15:57.08 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「お前と相性がいいだと?何言ってんだアイツ?」

風見「ゆかりの言うことにケチをつける気か!」

 グサッ

勅使河原「ぐああああっ!!」

風見「左肩に何か刺さってる…これは金串!」

杉浦「動いちゃだめよ、一瞬で仕留めたかったのに…」コツコツコツ

風見「杉浦さんのあの目つき…本気だ。」

杉浦「…フッ」ブシッ 

勅使河原「ぐうっ!(いきなり抜いてんじゃねえよ)」

杉浦「泉美はね…ああ見えてアタシがいないといけないの、アタシが守らないといけないの、だから…」

杉浦「くぉろすううううううー――っ!!!」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:22:16.28 ID:DGqCSq8g0
風見「させるか!」ジャララ

杉浦「…分銅鎖!?身動きが取れない…」

勅使河原「そんなものお前の忍者グッズにあったか?」

風見「松井さんから失敬した。勅使河原、早くとどめを!僕が動きを抑えていられるのもあと数秒が限界だ…」

杉浦「…このっ」ブチン

風見「鎖を金串で切るなんて…うわっ!」ガシッ
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:30:02.90 ID:DGqCSq8g0
杉浦「分かったわ、アナタから先に息の根を止めてあげる…」

杉浦「イ゛エ゛ア゛アアァァァッ!」ガンッ

勅使河原「俺も金木から金属バットパクっといてよかったぜ。」ゼエゼエ

杉浦「…大望を果たしなさい、泉美。」バタン

 14番 杉浦多佳子 撃破 赤沢軍残り7名

勅使河原「風見、さっきの言葉は撤回するぜ。」

風見「(桜木さん…無事かな…)」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:34:05.85 ID:DGqCSq8g0
 −屋外プールー

??「…」

王子「水中に隠れて僕の目をごまかしたつもりかい…」

王子「…江藤さん?」

江藤「意外と見つけるのが早いわね。」ザバア

王子「そんな怖い顔で見ないでくれよ、僕はこの通り大火傷を負ってるから冷やしに来ただけさ。」

江藤「さっき赤沢さんから特別に指令が来たの。『王子誠を消せ』ってね。」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/09/22(土) 16:34:51.05 ID:TX4WgmPLo
しえ
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:38:16.54 ID:DGqCSq8g0
王子「所詮僕は捨て駒ってことか。上等じゃないか、同じ五稜衆の者同士で戦ったらどんな勝負になるか楽しみだ。」ジャキーン

王子「先手必勝、君に攻撃する暇など与えな…」ブシュッ

江藤「君が5番で私が4番、結果なんて戦わなくてもすぐにわかることでしょ?」

王子「…」バタン

 5番 王子誠 脱落 赤沢軍残り6名

江藤「さてと、次の獲物を探しに行こうか…」テクテク
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:44:47.78 ID:DGqCSq8g0
 −2階廊下ー

鳴「榊原君、その大きな石みたいなのは何?」

恒一「辻井君の地雷のうち未使用のを一つ、何かに使えると思ってね。」

 ピーンポーンパーンポーン♪

恒一「いきなり校内放送が始まった、何だろう?」

柿沼「喋ってるのは有田さんだわ。」

鳴「有田さんが放送室にいるのね、分かったわ。」タタタタ

恒一「見崎、一人で行動しちゃ危ないよ!」

鳴「心配しないで、私にはまだ奥の手があるから。」ガサッ

恒一「眼帯の中…左目にまだ秘密があるのか?」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 16:52:20.50 ID:DGqCSq8g0
 ドゴオオン

恒一「な、何だ!?」

川堀「へへへ、待ってたぜ榊原!」ガシン

恒一「グレネードランチャーとはまた豪勢な歓迎だ。」

川堀「オラオラオラ!蜂の巣になれ!!」ドオンドオンドン

恒一「柿沼さん、ここは逃げよう!反撃は無理だ。」

柿沼「ええ。」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:00:49.26 ID:DGqCSq8g0
川堀「何だ、もう尻尾巻いて逃げる気か!?だがこっちも赤沢の命令なんでな、手加減はしねえぞ!」ドオンドオン

川堀「フン、階段の陰に隠れやがったか、馬鹿な奴らだ。完全に袋の鼠だぜ。」

恒一「いや、詰んだのは君だ。」

川堀「何だとおおっ!」

恒一「柿沼さん、今だ撃って!」

柿沼「分かったわ。」パシュッ

 ドオオオン

川堀「…くっ、この俺が…戦場で…死ぬとはああっ!!」バタン

 10番 川堀健蔵 撃破 赤沢軍残り5名

恒一「見事に地雷に近づいてくれたね。あとはそれに何かしら衝撃を加えればいいだけだったよ。」

柿沼「行きましょう、次が最後の階よ。」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:05:45.81 ID:DGqCSq8g0
 −放送室ー

桜木「では、開けますよ。」ガチャッ

中島「中は真っ暗ね。」

桜木「これでは有田さんがどこにいるか…うっ」バタン

中島「桜木さん!?ナイフが刺さってる、傘を突き抜けてるわ。」

??「そんな盾で私の攻撃から身を守るなんて100年早いわ。」

中島「その声はもしかして、有田さ…がっ」バタン

 11番 桜木ゆかり
 20番 中島幸子  討死 榊原軍残り5名
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:08:24.66 ID:DGqCSq8g0
風見「…」ハッ

勅使河原「どうした、急に立ち止まって?」

風見「…ゆかりの霊圧が消えた!?」

風見「おのれ、この恨み絶対に晴らしてやる!待っててよ、ゆかりー!!」

勅使河原「ちょい、待てよー!」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:13:05.48 ID:DGqCSq8g0
鳴「ずいぶん暗い放送室ね。」

鳴「こういう時は、義眼の特殊機能その3、暗いところでもよく見える暗夜モードにするわ。」キュピーン

鳴「あら、だれか倒れてる…?桜木さんと中島さん!?まさか…」

??「そのまさかよ、私が倒しちゃいましたー」シュッ

鳴「おっと」ヒュッ

鳴「そこか!」ズドーン

??「甘い!」ガキン

鳴「私の弾が初めて弾き返された!?」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:17:41.64 ID:DGqCSq8g0
??「なんで私がここにいると分かったの?」

鳴「私の義眼は暗いところでもよく見えるの。そうでなくても、さっきから懐中電灯の光がチラついてるわよ、有田さん?」

有田「なるほど、じゃあ暗闇に紛れるのはもう通用しないわけね。」パチッ

鳴「(明るくなった、義眼を元に戻そう。)」

鳴「よし、じゃあもう一発撃つ準備を…)」

有田「そうはさせない。」シュッ

鳴「くっ、邪魔が入ったか。」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:27:39.56 ID:DGqCSq8g0
有田「火縄銃は撃つたびに筒の中を手入れする必要があると聞いたわ。理由は中の煤を落とすためとか火薬を奥へ押し固めて
   密度を大きくし、爆発の衝撃を強めて弾を飛びやすくするためとか。」

鳴「よくそんなこと知ってるわね。」

有田「それだけじゃないわ。ほかにも榊原君の誕生日や身長・体重とか、榊原君が昨晩何を食べたかとか、榊原君がお風呂
   入った時最初にどこ洗うかとか…」

鳴「(榊原君のことばっかりじゃない!ていうか、何でそんなことまでわかるの!?)」

有田「おっと、それ以上動かないでね。これがどうなってもいいの?」ガサッ

鳴「リコーダー!?”榊原恒一”って書いてあるわ。」

有田「そう、これさえあれば私は毎日ご飯が進むのよ♪」

鳴「それは”オカズ”の用法として問題だわ(最近榊原君のリコーダーがよくなくなってたのはコイツのせいか。)」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:32:40.00 ID:DGqCSq8g0
有田「このリコーダーに傷一つ付けたくなければ、武器を置いて跪きなさい。」

鳴「(私のならまだしも榊原君ので脅迫するとは、でもまだこっちにも手はある。)」ガタッ

有田「いい子ね、さあ、どうしようかしら…決めた、その真っ白な頸筋を切り裂いて真っ赤に染めてあげる。」

鳴「…なーんちゃって。」スッ

有田「眼帯を外していったい何を!?」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:37:18.94 ID:DGqCSq8g0
鳴「さあ、よーくこの眼を視るのよ。」ギロッ

有田「…」バタン

有田「…わが生涯に、一片の悔いなし…」ガクッ

 3番 有田松子 撃破 赤沢軍残り4名

鳴「義眼の特殊機能その4、目を合わせた相手を一瞬で倒す”死の一瞥”ただし使えるのは一日一回。」

鳴「あと、リコーダーは返してもらうわ。」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:41:55.54 ID:DGqCSq8g0
風見「ここが放送室だなっ!」ガラッ

鳴「風見君か、びっくりしたじゃないの。」

勅使河原「見崎、先に来てたのか。」

鳴「桜木さんのことでしょ?大丈夫、仇は取ったわ。」

風見「ゆかり…絶対に勝ってみせるから見守っててよ…」

 ギャアアアアッ

風見「何だ、今のは!?」

勅使河原「サカキの声だ!」

鳴「上の階ね、急がないと榊原君が危ない!」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:46:36.38 ID:DGqCSq8g0
 −3階廊下ー

恒一「もうすぐ3年3組の教室、赤沢さんならそこにいそうな気がするんだけど…」

柿沼「あいにく、私も赤沢さんがどこにいるかは知らな…」

柿沼「危ないっ!」ドンッ

恒一「えっ?」

 ブシュッ

恒一「柿沼さんまさか、僕を庇って…」

柿沼「榊原君が無事なら、それで十分…」バタン

 7番 柿沼小百合 討死 榊原軍残り4名
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:53:11.11 ID:DGqCSq8g0
江藤「同じ1ケタ番号なのにもう倒しちゃった、つまんないの。」

恒一「銛か…、漁師にでもなるつもりかい君は?」

江藤「『魚と間違えて人を刺した』って言い訳すれば許してくれるの?」

恒一「そんなこと言って、君にはどうせ僕がカジキに見えるんだろう?」ズダン

江藤「そうね、ずいぶん活きのいい獲物だわ。」スッ

恒一「(弾を避けるとは、何て瞬発力だ。)」

恒一「(なら二方向から同時に…)」ズダンズタン

江藤「まだまだ」ガキン
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 17:57:36.25 ID:DGqCSq8g0
江藤「今度はこっちからいくよっ!」バシン

恒一「うっ」ガタッ

恒一「(しまった、脇腹を叩かれた拍子に拳銃を一丁落した。)」

江藤「遅い。」グシャ

恒一「くそっ、一丁は駄目になったか…」

江藤「!?」

恒一「どうした!?」

江藤「松子が…やられた、そんな…」

一旦 六時半まで休みます
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 18:36:21.64 ID:DGqCSq8g0
恒一「有田さんのことか、ということは見崎が…」

江藤「それ以上言うな!!」ドスッ

恒一「…江藤さん」ヒュッ

恒一「君は赤沢さんの命令なんかではなく、自分の意のままに僕らを攻撃してくるんだよね?」

江藤「そうよ、私はアナタたちが憎いのよ。」

江藤「珊も奈緒美も和江も…私の友達は皆アナタたちと戦って敗れた、そして松子も。私は赤沢さんの言いなりになるつもり
   なんてない。王子君は五稜衆の一人なのを鼻にかけてるのが気に入らなかったから、赤沢さんの命令という口実で始末
   したの。」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 18:44:27.84 ID:DGqCSq8g0
江藤「だから、私の仲間を奪った榊原君たちが許せない!」ガシュッ

恒一「ギャアアアアッ(右足を刺された)」

江藤「報われなかったみんなのためにも、私が勝たないといけないの。」

恒一「なるほど、結構じゃないか。」

江藤「何が言いたいの?」

恒一「君は渋々人の命令に従ってるんじゃない、自分の意志で決めたことをしているんだろう?それで結構だと言ってるん
   だ。」

恒一「僕だって本当はこんなことしたくない。僕一人だけのために戦ってるわけじゃないんだ。」

江藤「どうせ見崎さんのためなんでしょ、偉そうに言わないで!榊原恒一、絶対にころ…」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 18:50:04.58 ID:DGqCSq8g0
 ブスッ

恒一「…何かが急に飛んできた…これは、望月君の槍!?」

勅使河原「…フゥ、望月の形見が役に立ったぜ。」

江藤「まだだ、まだ燃え尽きては…」バタン

 4番 江藤悠 撃破 赤沢軍残り3名

鳴「榊原君、足にひどい怪我…」

恒一「…このぐらい平気さ。」スック

風見「無理しないで、焦る必要ないよ。」

恒一「いや、こんな戦いすぐに終わらせなきゃ駄目だ。」

恒一「もう誰かが悲しむのはたくさんだからね。」

ご飯炊くので少しの間中断します
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:03:38.52 ID:DGqCSq8g0
千曳「どうも、千曳辰治です。」

千曳「話が長すぎてそろそろ眠くなってきた読者も多いと思うから、今までの各生徒の状況を整理するよぉ。」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:10:33.95 ID:DGqCSq8g0
 29番 渡辺・28番 和久井―正門を守備するが、桜木・望月ペアにより敗北
 27番 米村―高林の裏切りにより敗北
 26番 望月―和久井を撃破、その後も守備で活躍するが、王子・猿田の挟撃で敗北
 25番 水野―前島を援護しようとするが、鳴に狙撃され敗北
 23番 松井―金木とタッグを組んで勅使河原を追い詰めるが、風見により敗北
 22番 前島―恒一により敗北
 21番 藤巻―高林を追撃、その後恒一と対戦して優勢となるも高林にボウガンの矢を射られ敗北
 20番 中島―裏切って多々良を撃破、その後有田の説得に向かうが、返り討ちに遭った。
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:20:58.55 ID:DGqCSq8g0
 19番 中尾―高林を追撃するが、鳴に狙撃され敗北
 17番 辻井―柿沼の裏切りにより敗北
 16番 多々良―風見と対戦するが劣勢となり、逃げる途中で中島の裏切りにより敗北
 15番 高林―裏切って米村を撃破、その後恒一らによって追撃から救出される。恒一が藤巻に追い詰められた際に加勢し
        て藤巻を破るが、心臓発作で倒れる。
 14番 杉浦―赤沢のそばにいたが、発狂(理由は中尾の敗北を知ったからと思われる)し、勅使河原を負傷させるも最
        は逆転負けした。
 13番 猿田―王子と協力して望月を撃破。さらに勅使河原を挟撃しようとするが、爆弾を投げつけられ敗北
 12番 佐藤―高林を追撃、その後望月と対戦するが力尽き、最後は鳴の狙撃で敗北
 11番 桜木―渡辺を撃破、その後望月同様に守備を務め、王子に深手を負わせるも中島とともに有田に敗北
 10番 川堀―恒一らを急襲するも近くにあった地雷を爆破され、巻き込まれて敗北
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:28:42.38 ID:DGqCSq8g0
 9番 金木―松井とタッグを組んで勅使河原を追い詰めるが、風見により敗北
 7番 柿沼―裏切って辻井を撃破するが、恒一を江藤から庇って犠牲になる
 5番 王子―猿田と協力して望月を撃破するも、桜木により深手を負って逃走、その後江藤に始末された
 4番 江藤―王子・柿沼を粛清。有田ら友人が敗れたことに激昂し恒一に深手を負わせるも、勅使河原により敗北
 3番 有田―中島・桜木を撃破。鳴の火縄銃をものともしなかったが、「死の一瞥」を受けて敗北

 残り  榊原軍4名     赤沢軍3名
     30番 榊原    1番 赤沢
     24番 見崎    2番 綾野
     18番 勅使河原  6番 小椋
     8番  風見
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:32:35.33 ID:DGqCSq8g0
 −3年3組教室―

恒一「やっと本陣にたどり着いたね。」

風見「扉は前後とも開いている。1,2の3で両側から同時に入ろう。」

恒一・風見「1,2の…」

恒一・風見「さんっ!」ガラッ

恒一「…いない!?赤沢さんはここにいると思ったのに…」

綾野「いつから泉美がここにいると錯覚していた?」

風見「何…だと?」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:38:39.81 ID:DGqCSq8g0
小椋「確かにさっきまで泉美はここにいたけど、別の場所へ移動したわ。アタシたちは榊原君たちがここに来ると踏んで待ち   伏せしてたってわけ。」

鳴「ここに来てまさかの伏兵っていうわけね。」

綾野「さあこういっちゃん、私が相手だよ♪」ズイッ

小椋「は?何言ってんの彩?榊原君はアタシがヤるの!」ズイッ

綾野「いやだ!こういっちゃんは私のー!」

小椋「五月蠅ーい!さっさと榊原君をよこせー!」

恒一「(あの2人、何で僕をめぐって喧嘩してるんだろう…?)」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:43:39.00 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「悪いな、サカキは足をやられてるんでお前らの相手はされられねえんだ。俺たちで我慢しな。」

風見「見崎さん、榊原君のことは任せたよ。僕らの勝敗にかかわる重要人物だからね。」

綾野「ええーっ、結局私の相手はかざみんかー」ブーブー

小椋「まあしゃあなしだな、ダサ男。」

勅使河原「誰がダサ男だあーっ!」

恒一「まって、僕も戦うよ!」

鳴「榊原君はダメ、今から治療するからじっとしてて。」ガボッ
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:47:14.73 ID:DGqCSq8g0
恒一「義眼を外して何をする気だ?」

鳴「この義眼から流れ出る液体にはね、傷を治す力があるの。」ポタポタ

恒一「確か、不死鳥の涙に癒しの力があるっていう小説があったな。」

恒一「…と喋ってる間に足が治り始めてる!」

鳴「勅使河原君の刺し傷もこれで治したわ。完治するまではまだ動かないでね。」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:52:52.33 ID:DGqCSq8g0
風見「(綾野さんの番号は2…、赤沢さんの次に手強いというわけか。真正面から突っ込むのはまずいな…一体どうすれば…
    )」

綾野「来ないなら私から攻めちゃおうかなー」シャキーン

風見「(鉤爪か、接近戦は極力避けたいな。)」

綾野「それーっ!」シュッ

風見「させるか!」キイン

綾野「鎖で防いだってムダムダ。」ブチン

風見「まだまだ」スッ

綾野「(下に滑り込んだか。)」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 19:56:08.45 ID:DGqCSq8g0
風見「今だ!」ヒュッ

綾野「低位置からクナイ投げたら避けられないとでも思ったの?」スッ

風見「なら、これでどうだ!?」ヒュヒュヒュッ

綾野「何個投げたって同じ!」ガキン

風見「(今度は弾かれたか…でも、一個天井に刺さった、よーし…)」
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:00:45.48 ID:DGqCSq8g0
勅使河原「おい風見、俺の方に投げるんじゃねえぞ!」

風見「心配するな、そこまで下手じゃないから!」

小椋「ペラペラ喋ってたらその舌切るぞオラァ!」ブウン

勅使河原「おっと」ヒュッ

勅使河原「ずいぶんデカい鎌だな、おめえがいちだんとチビに見えるぜ。」

小椋「ああっ!?今何っつった!!?」ブン

勅使河原「悪いな、二度も言ってやるほど親切ではないんでね。」ガキン
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:06:03.32 ID:DGqCSq8g0
小椋「そっちも勅使河原にはずいぶんとミスマッチな槍じゃないの。」

勅使河原「(アタッ、それ風見にも言われたのに…)俺は爆弾しか無いから、接近戦用の武器はほかの奴らから調達しなきゃ
     なんねえんだよ!

小椋「そんなもんでアタシを仕留められるかよ!」スパッ

勅使河原「(望月の槍はもうダメか…、でもまだまだあるぞ!金木の金属バット、杉浦の金串、江藤の銛…)」ガサッ

勅使河原「お次はこれだ!」ブウン

小椋「金属バットか、そっちの方がだいぶお似合いね。」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:13:58.91 ID:DGqCSq8g0
綾野「かざみんさっきから上ばっか狙ってんじゃん、本気で戦ってるの?」

風見「笑っていられるのも今のうちだよ(もう一発、というところかな。)」

綾野「じゃあ笑っていられるうちに倒しちゃうよ。」シュッ

風見「それっ」ヒュッ

綾野「だからさー、どこに目をつけてんの?」スッ

風見「それはこっちのセリフさ、上を見なよ。」

綾野「えっ?」ピキピキ パラパラ

風見「僕がクナイを打ち込みすぎて天井が今にも崩れそうだよ。」

綾野「わざと上に向かって投げてたのは、このためだ…」

 ガラガラガラガラ

風見「少し派手だけど、君を封じるにはうってつけのお札だ。」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:19:08.39 ID:DGqCSq8g0
綾野「」ガラガラ

綾野「…フゥ」

風見「まだ生きてたのか!?」

綾野「さすがに今のは効いたよ。でも残念だったね、私を倒せなくて。」

綾野「今度こそ覚悟してもら…!?」ドクンドクン

綾野「(…私、撃たれてる?いつの間に?誰かが後ろに…)」

綾野「(…こ、こういっちゃん!?)」

恒一「ごめんね、綾野さん(ようやく足の完治がすんだ。)」

綾野「ううん、とどめを刺してくれたのがこういっちゃんで…よかった…」バタン

 2番 綾野彩 撃破
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:24:00.58 ID:DGqCSq8g0
小椋「彩が…チクショウ、畜生っ!!」ブンブン

勅使河原「くそっ、最後の一つの銛まで壊されちまった!」

小椋「次は何を出してくれるの?それとももうおしまい?」

勅使河原「(こうなったら…)」ガシツ

小椋「わっ!何するんだ、離せ―」ジタバタ

勅使河原「風見、俺をコイツごと鎖で縛れ!」

風見「お前、何のつもりだ!?」

勅使河原「いいから早く!」

風見「…わかった。」ジャラジャラ
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:30:16.28 ID:DGqCSq8g0
小椋「やい勅使河原、土壇場になって気でも狂ったのか!?」

勅使河原「違うぜ、見ろ!」バッ

小椋「…ジャージの下に爆弾を巻きつけて…まさか…」

勅使河原「そのまさかだ、一緒に地獄に堕ちようぜ!」

風見「榊原君、見崎さん、窓から避難しよう!ちょうどそばに水道管が立っているから、あれを使って降りればいい!」

恒一「(…勅使河原君、すまない!)」

鳴「榊原君、早く!」

 ドオオオオン

18番 勅使河原直哉 自爆
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:39:11.17 ID:DGqCSq8g0
風見「二人とも無事かい?」シュルルル

恒一「うん」エイッ シュルルル

鳴「あの爆発ならどちらも生きている保証はないわね。」ソレッ シュルルル

小椋「…」キョロキョロ

小椋「…いた♪」ニヤリ

鳴「そんな馬鹿な!生きてるなんてありえないわ。」

小椋「爆発寸前に鎌で鎖を切って逃げたのよ。」

小椋「今度こそしぃねええええっ!!」ブウン

小椋「(しまった、身を乗り出しすぎて…)」グラッ

小椋「出過ぎたか…不覚!」グギッ バタン

 6番 小椋由美 自滅 赤沢軍残り1名
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:44:26.65 ID:DGqCSq8g0
風見「首の骨を折ったか…何て酷い…」シュルルル スタッ

恒一「あとは赤沢さんだけだね。」シュルルル スタッ

鳴「あの人のことだから、演劇部の部室にでもいるんじゃないの?」シュルルル スタッ

??「いい線イってるわね、でも残念、私はここよ。」

恒一・鳴・風見「!?」

風見「『ここ』って、僕らの近くにい…」ガッ バタン

恒一・鳴「風見君!?」

 8番 風見智彦 討死 榊原軍残り2名
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 20:54:34.23 ID:DGqCSq8g0
赤沢「たった一時間で私の手駒を全滅させるとは大したものね、褒めてあげるわ。」カラン

赤沢「でもそっちだって残りはあなたたち2人。この私相手に何分耐えられるかしら?」

恒一「その鉄パイプで僕たちの相手をする気かい?」

赤沢「いいえ、私の武器はこれよ!」ウイイイイイン

鳴「チェーンソー…、さすがラスボスには相応しいわね。」

赤沢「どうして…どうしてなの…私が皆を守ろうとしているのに…、恒一君はどうしてわかってくれないの!?」ウイイイイイン
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:00:48.79 ID:DGqCSq8g0
恒一「赤沢さん、君のしていることは間違っている!いないもの対策なんてただクラスの分裂を招くしかないんだ!」

赤沢「五月蠅い、私は対策係よ!私の対策に抜かりはない!かつていないもの対策が成功した年があるんだもの!」ブウン

恒一「うわっ」スッ ガガガガ

赤沢「逃がしたか…、まあ、まだこんなの準備体操に過ぎないけどね!」

恒一「(チェーンソーが当たった壁がえぐれてる…案の定すごい威力だ…)」

赤沢「逃げられるものなら逃げてみなさい、力尽きるまで追い回してやるわ!!」ウイイイイイン
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:09:48.19 ID:DGqCSq8g0
鳴「(赤沢さんは榊原君に集中しすぎて私の存在を忘れてる…いないもの対策を今までしてきたせいで、私に対する認識が
  反射的に否定されてるのね。)」

鳴「(今のうちに、義眼の特殊機能その6、相手の弱点を見抜く”心眼”、これに死の色が見える能力を加えて全部で7つ
  よ。)」

鳴「赤沢さんの弱点は…分かった!ちょうど制服の校章の位置だわ。)」

恒一「これでどうだ!」ズダンズダン

赤沢「遅い!」ガキイン

鳴「(赤沢さんに隙ができた、よーし。)」ガチャ

鳴「やい、無能!」

赤沢「なんですって!?」

鳴「食らえ!」ズドーン

赤沢「しまった…!」
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:14:23.41 ID:DGqCSq8g0
赤沢「…なーんてね。」ガキン

鳴「(左手にもう1つチェーンソーが…!?)」

赤沢「武器が1つなんて誰が言ったの!?」

赤沢「そういった考えが砂糖たっぷりのハワイコナエクストラファンシーのように甘いのよ!(私はブラック派だけ
   ど)」ドヤア

恒一「見崎、一緒に逃げよう!」ガシッ

赤沢「待ちなさい、二人いっぺんに切り裂いてやるわ!!」ウイイイイイン
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:17:10.17 ID:DGqCSq8g0
恒一「どうしよう、銃弾がもう2発しかない。」タタタタ

鳴「榊原君、このまま行くと体育館よ。」タタタタ

恒一「体育館か…、そうだ!」

赤沢「(あの2人体育館の中へ逃げたわ、飛んで火に入る夏の虫ね。)」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:20:22.27 ID:DGqCSq8g0
 −体育館―

赤沢「さあ、鬼ごっこはおしまいよ!」

恒一「僕もそうしようと思っていたところさ。」

恒一「ねえ赤沢さん、体育館の上の窓ってすごく大きいよね…」

赤沢「だからどうしたって言うのよ!?」スタスタ

恒一「(よし、今だ!)」ズダン

 ガシャーン パラパラ

恒一「見崎、伏せて!」バッ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:27:09.29 ID:DGqCSq8g0
 それからどれくらいたったかはわからない。僕たちが体を起こした次の瞬間、視界に入ったのは全身に無数のガラスの破片
を浴びて仰向けに倒れている赤沢さんだった。

赤沢「…ガラスを弾丸代わりにするとは、考えたわね…」

赤沢「悔しいけど私の完敗、見崎さんのいないものは解除するわ…」

赤沢「恒一君…私にとどめを刺して…それですべて終わる…」

恒一「…赤沢さん…」グッ

恒一「現実世界に戻ったら、ゆっくり話を聞かせてくれないかな?何でこんな対策を推し進めたのかが知りたい。」ガチャ

赤沢「…いいわ。」

 ズダン
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:35:13.05 ID:DGqCSq8g0
 目が覚めると、僕たちは皆3年3組の教室にいた。誰もが暗い表情をしていた。さっきまで殺し合いをしていた相手がすぐ
近くにいるのだから、複雑な心境になるのも無理はない。
 やがて、赤沢さんが対策係になった理由を語り始めた。

赤沢「2年前、和馬にい…私の従兄が3年3組に所属していて、その年の対策係だったの。その時もやっぱりいないもの対策
   が最善として実行されたわ。」

赤沢「しかし途中でいないものだった生徒が役割を放棄、その年はかつてないほどの犠牲者を出し、おにいもその一人だっ
   た。」

赤沢「いないものが役割を全うしていればおにいは死ななかった…だから私は、おにいのためにも対策係を引き継いで、この
   対策を完璧なものにしなければならなかったの!」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:43:17.02 ID:DGqCSq8g0
恒一「…赤沢さん、僕も産まれて間もない頃に母を災厄で亡くしている。その時は叔母が3年3組の生徒だったんだ。だから
   君の気持ちはわかる。」

恒一「でも、僕はこんな対策が正しいとは思わない。災厄から逃げてちゃダメだ!災厄のもとに置かれた状況でいかに生きる
   かが重要だと思うんだ!」

赤沢「…恒一君…」

恒一「赤沢さん、僕も協力するから共に災厄に立ち向かおう!」ガシッ

 そう言って手を握ってくれた恒一君の姿は、2年前の和馬にいにそっくりだった。おにいが3年3組になったことを知って
私は泣いた。でも、当のおにいは笑ってこう言った…「心配するな、俺は絶対に生き延びてやる」って。でもおにいは生きて
帰らなかった。
 私は改めて決意した。彼を、そしてクラスメイト達を誰も死なせはしないと。
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:49:17.09 ID:DGqCSq8g0
 その後、クラスメイトたちは互いに和解した。みんなのアドバイスを受けながら、赤沢さんは新しい対策を発表した。
 その対策がどういうものかというと、下校の際は家が近い人が集まって集団で帰ること、連絡網で定期的に相手の安否を確
認すること、避難訓練や救助訓練を積極的に行うこと―ざっとこういうところだ。一見すると普通の自然災害の対策のようだ
が、意外にも効果を発揮し、さらに、クラスの団結にもつながった。
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 21:56:46.12 ID:DGqCSq8g0
 嬉しい出来事はそれだけではなかった。見崎の従姉妹で長らく入院していた藤岡未咲さんが無事退院、6月から3組の31
人目の仲間として登校することになった。
 そして、来る卒業の日…

久保寺「3年3組、赤沢泉美」 赤沢「はい」

久保寺「綾野彩」 綾野「はい」



久保寺「榊原恒一」 恒一「はい」

久保寺「藤岡未咲」 未咲「はい」

久保寺「以上、31名」

 僕たちは、1人も欠けることなく無事夜見北を旅立った。この日に久保寺先生が結婚を発表した時にはびっくりした。
 災厄がある年にもかかわらず、いないもの対策が成功した年以来の犠牲者ゼロは驚くべきことであり、赤沢さんの名は後輩
たちに語り継がれることとなった。
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 22:01:12.64 ID:DGqCSq8g0
 やがて、父がインドから帰ってきて、僕は東京の高校に進学するために夜見山を去らなければならなかった。初めは都会で
のストレスに押し潰された心を休めるためだけのつもりで来たのに、思い出ができすぎた。もう2度と戻れないような気がし
て、つらくてたまらなかった。
 だがそれから1年後の春、僕の予想は別の意味で裏切られることとなった。
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 22:06:26.63 ID:DGqCSq8g0
 −電車の中―

陽介「まさかお前が、●成を1年で蹴ってしまうとはな。」

恒一「夜見山での生活に慣れすぎて、勉強ばっかの毎日がつまらなくなったんだ。迷惑かけてごめんね。」

 ヨミヤマーヨミヤマデス ゴジョウシャアリガトウゴザイマシタ プシュー

陽介「お前の好きなようにやれ、俺は無理に一流の高校や大学に入れとは言わん。」ガタッ

陽介「恒一がどれほどこの町が好きかなんて、ちゃんとわかってるさ。ほら外を見ろ。」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 22:10:48.65 ID:DGqCSq8g0
 父に言われて改札口の向こうを見ると、かつてのクラスメイト達が全員で僕を出迎えてくれた。文字の書かれた白い幕を大
きく広げて。

 ”榊原恒一君、お帰りなさい”

恒一「…ただいま。」

 僕の夜見山での新しい生活が始まろうとしている。

 −完ー
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [saga]:2012/09/22(土) 22:22:55.11 ID:DGqCSq8g0
 時折中断を入れたものの、11時間で書き上げました。
 原稿を書いたときはノート一冊丸ごと使ってしまったんでこれは大長編になるぞと思ったのですが、いざ書いてみるとほか
のssと比べて意外に短いんだと感じました。
 自分はAnotherの本編をあまり見ておらず、ssを読んで情報を仕入れました。初めて書いたssなのであまりいい作品と
は言えないかもしれませんが、「面白い」と言われなくとも読んでいただける人がいるだけで十分です。
 このssを書くために支援してくださった方々、ありがとうございました。
 では、今から遅い夕飯に取り掛かります。
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2012/09/22(土) 23:10:35.35 ID:4WpKtgAAO
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陰地方) [sage]:2012/09/23(日) 01:17:51.66 ID:rZUzoiT8o
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/28(金) 17:55:29.96 ID:uBoDywyc0
おっつ〜ん
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/10/09(火) 16:57:33.56 ID:l8EJaQado


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