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やよい「プロデューサーと13人の魔女」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:02:33.21 ID:Tn9SYEQBo
・SS速報は初です。
・マガジンで連載中の「山田君と7人の魔女」の設定を使用しています。一部違う部分もあります。
・「山田君〜」の登場人物は出ません。
・エロは番外であります。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1349359353
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:04:53.19 ID:Tn9SYEQBo
プロデューサーとして仕事に打ち込むこと1年、入社当初は全員無名だったアイドルたちも、今では日本中が憧れる大人気アイドルになった。
その過程で担当アイドルの一人、高槻やよいと交際することになったのは、俺のこれまでの人生の中で1,2を争う幸運だろう。
優しくていい子で料理もうまい最高の彼女…
ただ一つだけ、頑なに口付けを許してくれないことを除けば最高の彼女…

「やよいー、帰ろうぜー」

長時間の事務作業で固まった体を伸ばしつつ、迎えに来てくれたやよいに声を掛ける。
やよいはトップアイドルとなったのを期にアイドルを引退していたが、こうしてちょくちょく事務所に顔を出している。
少しだけつまらなさそうにしていたやよいの表情が明るくなり、こちらの表情もつい緩んだ。

「プロデューサー、なんだか顔がにやけてます」

「やよいが可愛すぎるからなぁ…」

緩んだ頬のままに告げるとやよいの頬がさっと赤く染まる。何度も伝えているのだが未だに慣れないらしい。可愛い。
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:06:52.10 ID:Tn9SYEQBo
「いいわねぇ、二人とも仲良しで…」

まだ仕事の残っている音無さんが微笑ましさと羨ましさをない交ぜにしたような表情でこちらを見ている。

「もうっ、小鳥さん! からかわないでくださいっ! プロデューサーもです!」

第三者の存在に、今頃気付いたのだろうか?慌てた様に抗弁するやよいの頬はさきほどより鮮やかな赤に染まっていた。

「じゃ、お先です」

「お疲れ様でしたー!」ガルーン

「はい、また明日」

特徴的なお辞儀をするやよい。音無さんはニコニコしながら手を振って返してくれた。
事務所を出るとやよいはすぐに俺の手を握ってくる。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:09:39.25 ID:WKeKDIFFo
「プロデューサー、今日のご飯はなにがいいですか?」

「ん? 今日は実家の晩飯、大丈夫なのか?」

「はいっ! アイドルのお給料がいーっぱい残ってるのと、お父さんのお仕事が見つかったので、今日からお母さんがお家にいるんです!」

やよいは時々俺の家にご飯を作りに来てくれる。そのまま泊まっていくことも多いし、実家が大丈夫なようなら同棲も考えようか…
二人で暮らすには自分の部屋は少し狭い。引越しするのもいいかもしれないな…
手を繋いで歩きながらそんな空想を描いていたが、ふとある不安がよぎる。

「なあ、やよい…」

「? なんですか?」

小首をかしげてこちらを見上げるやよいは愛らしくて、続く言葉をためらいそうになる。
だがここで引いては不安はいつまでも不安のまま…俺は自分を叱咤し、やよいの目を真っ直ぐに見据えて告げる。
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:12:15.76 ID:WKeKDIFFo
「どうして、キスだけはダメなんだ?」

「…」

俺も健康な男だし、それなりに長く付き合っている彼女が泊まりにくれば…そういう雰囲気にもなる。
やよいの年齢を考えると躊躇われたが、彼女自身の一押しによって俺たちは繋がることができた。
その過程で頬や額、言うに憚られるような箇所にまで…恥ずかしがりながらもやよいは口付けを許してくれた。
ただ一箇所、唇以外は…

「初めては…結婚するまでとっておきたいから…」

それらしいことを言うが、やよいは目を逸らして明らかに挙動不審になっている。
やよいが嘘をついていること等丸わかりだ。付き合いが長いから、というよりもやよいが嘘を苦手としているからだろう。
そもそも俺はそれ以上の『初めて』を受け取ってるし…

「やよい…本当のことを言ってくれ。俺はなにがあってもやよいのことを嫌いになんてならない…だからっ!」

「…とりあえず入りましょう」

なんやかんやしている間に家に着いていたようだ。無言で家に入り、お茶を淹れてきたやよいと二人で向かい合った。
口と目をぎゅっと閉ざしたやよいをじっと眺める。しばらくの間をおいて、俺が痺れを切らす直前、やよいが重い口を開いた。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:14:38.03 ID:WKeKDIFFo
「プロデューサー、信じられないかもですけど…」

「やよいがそんなに真剣になって言うことだ。なんだろうと俺は信じるよ」

やっと口にした言葉は今まで聞いたことがないくらい頼りなさげだ。
俺はやよいを勇気づけるように言葉を被せる。
やよいが月からの使者だろうと俺の気持ちは一切揺らがない。
俺の命を奪いにきた死神だと言うのなら喜んで差し出そう。

「私、変な力っていうか…能力があるんです…」

「能力…?」

やよいの口から出たのは突拍子もない言葉。だがその表情と口調、先ほどの言い訳なんかより断然信じられる。

「私がキスした相手は皆、私のことが好きになっちゃうんです!」

「…」

そりゃこんな愛らしいやよいにキスされたら、誰だってやよいのことが好きになるよ、やよいは可愛いなぁ…と言い掛けて口をつぐむ。
やよいの真剣さはそんなレベルの話ではない。
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:16:18.88 ID:WKeKDIFFo
いや、というか…そんなことより…

「ちょっと待て、何でそれを…知ってるんだ…!?」

記憶が正しければ俺はやよいとキスをしたことなど一度たりともない。
だからこそこんな話し合いになっているわけだ。

だとすればやよいの先ほどの発言はすなわち『俺以外の誰かとキスをしたことがある』ということになる。
やよいが能力者だとかキスすると皆惚れるだとか、そんなことは些細な問題だ。
足もとが崩れ落ちるような感覚に襲われる俺にやよいは少し申し訳なさげにする。

「初めてしたのは…伊織ちゃんでした。お家に泊りに行った時に冗談で…」

伊織と冗談で……真相を聞き、パニックになりかけた自分に苦笑する。

「のはずだったんですけど…唇が触れた瞬間に伊織ちゃんの目がなんだか熱っぽくなって…その…服を…」

「え…?」

「あっ、脱がされかけただけですよ? 途中でもう一度キスされて、そしたら元に戻ったので…」

俺の表情を見てやよいが慌てたように付け足した。どんな顔してたんだろう、俺…
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:18:29.30 ID:WKeKDIFFo
「それで私も伊織ちゃんも明らかにおかしいって思ったので…何度か試したんです。私と一度キスすると伊織ちゃんが私のことを大好きになって、もう一度すると元に戻る…伊織ちゃんはとりこの能力って名付けてました」

「で、でも伊織がたまたまって可能性も…」

言いかけて気付く。やよいは初めに『皆』と言った。そしてその後にも『初めてしたのは』と…

「次にしたのは千早さんでした。ダンスレッスンの途中で転んじゃった時に唇が触れ合っちゃって…」

「じゃあどこか壁を作っていた千早が、やよいと急に仲良くなったのは…」

「力が効いてる間に気付いたことがあるって…言ってました」

生活環境や性格から対称的に見える二人だが、二人がアイドルを志した原因は共通して『家族』だ。
その辺りになにか感じ入るものがあったのだろうか?

「うーん、じゃあ男には発動しない可能性とか…」

相手と経緯を聞いて安心したようなそれでも少し嫉妬するような複雑な感情を味わっていつつ思い浮かんだ質問を飛ばして見る。

「その、3人目は…女の子じゃなくて…」

いや、待て落ち着け…やよいはそんな子じゃない。今日だって仲良く手を繋いで帰ってきたじゃないか。いつだって幸せそうな笑顔を…俺に…

「ほんとはこれ、言いたくなかったですけど…」

やよいの、悲しげな、顔
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:19:37.42 ID:WKeKDIFFo





『とおーいかーなたーへーたびーだーったー
わたーしをーひとーりおーきざーりにーしてー』

脳内で765プロオールスターズ(やよいを除く)の歌が流れる。


春香、若干音外れてるぞ。あと千早は主張しすぎ。もっとバランスを大事にだな…
あ、こら、亜美真美!こぶちをきかせるな!




10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:23:20.17 ID:DQoQdTaKo
…何とか逃避から帰還して血にも等しい言葉を絞り出す。

「そうだな、やよいから見れば俺はただのおっさんだもんな…同年代の男の子と付き合った方が…幸せになれるよな…正直に言えば、辛いけど…俺のことは忘れて幸せに…」

これは、涙…? 泣いているのは…俺…?

「プロデューサー、怒りますよ?」

怒っているやよいもかわいい。いや、そうじゃなくて…

「私プロデューサーのこと大好きです。他の人とじゃ幸せになんてなれません!」

「じゃ、じゃあ3人目って言うのは…」

「…浩三です」

「えっ…?」

浩三はやよいの末の弟でまだまともに歩けないような幼子だったはずだ。
やよいと付き合う俺が言うのも変な話だが、やよいは幼児…いや、乳児の弟に手を出すような変態ではない。
むしろ俺と付き合っていることがそうでないことのなによりの証明に…どうでもいいことで思考が逸れた。

「私が浩三と二人で留守番してた時のことです。浩三が突然泣き出して…なかなか泣きやまなくって…その日はお仕事がたくさん続いたあとのオフで疲れてて…あやすのが面倒になっちゃったんです」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:28:45.31 ID:I4W0WKquo
「その時にこの力のことを思い出して……効果は抜群でした。ミルクをあげてもお気に入りの玩具をあげても泣きやまなかったのに、たった一度キスしただけで…」

やよいはおびえるように自らの体をかき抱く。

「疲れてたなんて言い訳でしかありません。私は人の、家族の気持ちを弄ぶようなことをしてしまったんです…!」

「やよい…気にするなとは言わない。それがよくないことだってことは確かだから。でもやよいは実際頑張りすぎてた。それを見過ごしていた周りの責任でもあるんだ。だからあまり自分を責めすぎてもだめだよ」

「プロデューサー…」

やよいの表情にほんの少しだけ明るさが戻る。
俺は話を先へ進めた。

「で、その…能力を使ったのは…その3人だけ…?」

コクリとうなずいたやよいをみて一息つく。やよいの淹れたお茶がうまい。

「あれ?でもそれが何で俺とキスしないことになるんだ…?」

「それは…プロデューサーの気持ちを…勝手に変えちゃうってことですし…」

「確かにそうだけど俺はとっくにやよいの虜だし…好きって気持ちに上限があるなら突き抜けてる自信あるぞ?」

いつもならこんな言葉を聞けば顔を真っ赤にしてくれるはずなのだが、未だ表情は暗い。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:32:35.46 ID:I4W0WKquo
「もしも…もしもですよ…? 私やプロデューサーが覚えていない時にキス、しちゃってたら…?」

考えてもみなかった。千早とは事故で接触しただけで能力が発動したらしい。
寝ている時に一瞬触れ合った、なんて可能性まで考えれば俺のこの想いがやよいの力によるものではないとは…言いきれない。

「ごめんなさいっ…! ホントは、プロデューサーに好きって言ってもらえた時、話して確かめるべきだったんです…でも、嬉しくて…夢でも醒めなければって…」

最後は完全に涙声だった。それだけ想ってくれていることが本当に嬉しかったが、それを伝えても今のやよいには信じられないだろう。
もう言葉はいらない。俺はやよいの顔にそっと触れ、顔を寄せる。
唇が触れ合う瞬間、やよいが観念したように目を閉じた。頬を伝った涙が二人のキスを少し塩辛く湿らせる。

「やよい、好きだよ」

俺は唇を離すと、目を閉じたまま震えるやよいに変わらぬ想いを告げる。
やよいは身動き一つしなかった。だが後から溢れ続ける涙が、俺の想いが届いたことを示していた。
そのままもう一度唇を重ねる。二度、三度…俺たちは幾度となく口付けを交わし続けた。


――――

―――

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:34:52.03 ID:I4W0WKquo
唇の感覚が麻痺しかける頃、やっと身を離すともうやよいの涙は乾いていた。

「プロデューサー、ありがとうございました」

「ん」

嬉しそうにお礼を言うやよいに短く返す。にっこり笑って頭を撫でると嬉しそうに身じろぎした。

「それから、ごめんなさい…ずっと内緒にしてて…」

「いいさ。結局こうしてやよいとキスができたし。ちょっとしょっぱかったけどな」

「もうっ! プロデューサーいじわるです!」

からかうように言うとやよいはそっぽを向いてしまった。同時に俺の腹がくぅ〜と切なげな音を奏でる。

「そういやあ飯、まだだったな」

「すぐに作りますっ」

台所に向かおうとするやよいを引き止めて、何事か問おうとした唇にもう一度キスをする。

「やよい、大好きだよ」

「はいっ!」

涙の跡が残るその笑顔は、文句なしに過去最高の笑顔だった。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:36:21.69 ID:I4W0WKquo
「ふー…うまかったー」

「おそまつさまですっ」

やよいの手料理をお腹いっぱいになるまで堪能し、幸せな気持ちと共に横になる。

「食べてすぐ寝ると牛になっちゃいますよー?」

注意するやよいも笑顔で、全く迫力がない。
見慣れた天井を見上げつつ、ふと浮かんだ疑問を口にする。

「そういえばさ、なんで能力が効かなかったんだろうな」

「プロデューサーの言ってた通り、好きって気持ちの限界を超えてたんでしょうか…?」

答えるやよいだが、自分自身納得がいかないようで、複雑そうな表情を浮かべる。
洗い物を終え、風呂に入っても変わらず、やよいはどこか上の空な様子だった。

布団に入って電気を消すと、やっとやよいが口を開いた。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:38:24.73 ID:I4W0WKquo
「私、さっきからおかしいんです。キスした後からプロデューサーのこと好きって気持ちがどんどん膨らんでて…」

「えーと、キスしたから俺のことをもっと好きになった…とか?」

「そういう感じじゃないんです。なんだか怖いくらいで…それに私だってキスする前からプロデューサーのことすっごく好きでした! 限界なんて超えちゃってるくらいに!」

さすがの俺も気恥ずかしくなったが、やよいは真剣だ。
電気を消した後でよかった。顔が赤いのがばれずに済む。

「じゃあ秘密にしてた後ろめたさがなくなったからとか…」

「でも…」

動揺している割にはかなりマシな理由が出てきたと思ったのだが、やよいはやはり納得いかないようだった。
しばらく無言の時が流れる。突然やよいが俺の手を掴んだかと思うとおずおずと自らの下半身へと導いた。

「や、やよい…?」

確かにそういうことは何度かしているが、やよいの方から、しかもこんな風に誘ってくることなどなかった。
しかもいつの間やらやよいはパジャマの下を履いていない。
導かれた手がやよいの秘部に触れると、下着越しだと言うのにぐっしょりと濡れていた。
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:42:18.38 ID:rh21Ep6io
「私…プロデューサーのこと想うだけでこんなに…でもいくらなんでもおかしいですっ!」

羞恥と必死さだろう…暗闇の中でも分かるほどやよいは顔を赤くしている。
正直、ここまでされて俺のモノは痛いくらいに硬くなっていた。それでも戸惑っている様子のやよいのため、理性を必死に働かせようと努力する。
健闘空しくまともな言葉が出てこない。脳内の選択肢から比較的穏便なものを選択、掴まれていない手でやよいを抱き寄せ、キスをした。

「ぁ…」

顔を離すとやよいが呆けたように吐息をもらす。

「落ち着いたか?」

どう考えてもあり得ないだろう。頭の中で自分に突っ込む。

「はい…」

しかし返答は斜め上からやってきた。

「え、ホントに…?キスしただけだよ…?」

「もしかしたら…プロデューサーに私の能力が移っちゃったんじゃないかなーって。どんどん好きって気持ちが膨らんでいくこととか、キスされるとそれがすぐしぼんじゃうこととか…思い当たること、いっぱいあります」

「なっ、じゃあやよいは今俺のこと…」

「好きですよ! たださっきまでのは質が違うっていうか…」

「ふむ…」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2012/10/04(木) 23:48:15.76 ID:Tn9SYEQBo
「ごめんなさい…私のせいで、ややこしいことになっちゃって…」

申し訳なさそうにするやよい。
確かになんだかややこしいような気もする。だえも

「まあ俺はやよい以外とキスなんてしないし。それで起こるのもやよいが俺のことをもっと好きになってくれるだけだろ?何か問題でもあるか?」

「……そうですね。何も問題ないです」

ほっとした様子のやよいを撫でていると、悪戯心が湧きあがる。
俺はにやりと笑って再び唇を奪った。

「わーなんてことだー、もういちどキスをしないとやよいがたいへんなことにー」

「ぷ、ぷろでゅーさー! そんな意地悪しないでくださ…ひゃっ」

慌ててキスを返そうとするやよいをかわし、片手でやよいの秘所を刺激する。
俺はこれまでずっとお預けを食らってたんだ。ちょっとくらい仕返しもしたい。
明日の仕事は午後からのはず…やよいの学校も休みだし、多少夜更かししても許されるだろう。


やよい編 糸冬
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/04(木) 23:55:32.13 ID:Tn9SYEQBo
とりあえず今回の投稿はここまでにしておきます。
IDがころころ代わってすみません…なんでだろう…

感想、質問、指摘、批判等ありましたら是非。
書きためが尽きるまでは週一くらいでやろうと思ってますので次回は来週。
先に言っておくと次回エロです。
19 :1 [sage]:2012/10/05(金) 00:30:29.18 ID:LykHVZDLo
修正です。

>>17
×だえも○でも
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/10/05(金) 01:55:12.99 ID:4UijqxLRo

原作もアイマスも好きだから期待
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/10/05(金) 16:52:37.59 ID:SKDilXlVo
VIPでチラッとやってたよね?
なんにせよ期待してる
おつおつ
22 :1 [sage]:2012/10/05(金) 23:13:07.59 ID:jlb/5GkDo
>>20
ありがとうございます。
>>1にもある通り「山田君〜」は設定のみですがよろしければお付き合いお願いします。

>>21
はい、VIPではやよい編だけ落としましたが、VIPの時から修正した部分もあります。
書き溜め終わったら投下頻度を上げようと思っていますので気長にお待ち頂けると幸いです。
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/05(金) 23:27:52.57 ID:J7lupesEo
なんか見覚えあると思ったらvipでもやってたのか
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2012/10/06(土) 20:17:55.76 ID:CSgVDATAO
VIPで落ちちゃったやつか
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/10/08(月) 16:42:12.42 ID:MKlEEvkAO
番外編もあるの?
26 :1 [sage]:2012/10/11(木) 18:35:43.94 ID:IHv4dvcqo
>>23>>24
今日はVIPの方で要望のあったやよい編の続きを番外として落とすつもりです。

>>25
基本的に
・P視点
・能力が主軸になる
話を本編、その他を番外としようと思っています。


では投下していきます。
27 :1 :2012/10/11(木) 18:38:20.27 ID:IHv4dvcqo
〜やよい・番外〜

「んっ…んー…んぅー!」

狭い布団の中で、やよいがなんとかキスをしようと首を動かす。
だがそう簡単に許してしまっては面白くない。
顔を背けたり、やよいの顔を自分の胸に押しつけたり…あの手この手でかわし続ける。

「プロデューサー、意地悪しないで早く…」

「早く、なんだ?」

にやにやしながらやよい返答を待つ。
やよいは俺の意図を察して唸ったり顔を赤くしたり…やっとのことで口を開くと

「キス、してください…」

上目遣いのおねだり。
本当はもう少し焦らすつもりだったのだが、あまりの可愛さに俺は引き寄せられるようにキスしてしまう。
だがここで終わる俺ではない。一瞬だけ唇を離すと間をおかずに再び口付けた。

「んっ、ぷろでゅー……んんっ…」

抗議の声を発しようと開いたやよいの口内に舌を侵入させる。先ほどまでのついばむようなものとは違う、絡みつくようなキス。
28 :1 :2012/10/11(木) 18:42:22.44 ID:IHv4dvcqo
「んにゅっ…ふぁ…ゃ…」

舌を動かし、やよいの小さな歯を一本一本、形を確かめるように撫でていく。

「ふぅっ……はぁっ……んっ……ひぅっ……」

舌が歯茎に触れる度、甘い吐息が漏れる。

「くふっ……っぁ……っふ……」

全ての歯を撫で終えると今度は舌をつつく。
やよいの舌は一瞬の硬直の後、奥へと逃げようとした。
しかしそれにも限界がある。やよいの舌を絡めとるとこちらの口まで引き込み、唇で吸い付く。

「ちゅぷっ……ぷろゅーぁー……」

しばらく舌を絡めて唇で捏ね回した後、再びつついて促すとおずおずと舌が動き出した。

「んっ…んちゅ…んぁっ…ふぁぃぁっ…」

だんだん慣れてきたのかやよいも大胆になり、舌が別の生き物のようになる。
舌も唾液も混じり合い、俺はやよいと一つに溶け合っているような錯覚を覚えた。
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/10/11(木) 18:44:31.45 ID:IHv4dvcqo
やっと唇を離すと俺たちはどちらからともなく微笑み合う。

「私、知らなかったです。プロデューサーとの、大好きな人とのキスがこーんなに幸せだなんて…」

「俺もだよ」

蕩けそうな表情で余韻に浸るやよいを優しく撫で、パジャマのボタンをそっと外していく。
パジャマを脱がせ終えるとブラジャーも外し、俺は未だ膨らみかけの胸に手を伸ばした。

「あっ………んっ……ひゃぅ……」

未発達な胸は柔らかさというよりもぷにぷにとした弾力を返してくる。
掌で包み込むように揉むと、桜色の先端が胸とは異質な硬さで自己の存在を主張する。

「くふっ……ひぁ……んぁぅっ……」

そこに吸いついてやると、やよいは体をくねらせて甘い反応を返してくれた。
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/10/11(木) 18:46:20.65 ID:IHv4dvcqo
「気持ちいいか?」

胸から口を離し、囁くついでに耳を甘噛みしてやる。

「きゃぅっ……は、はぃ……いつもより……ぁぅ……ずっとずっと気持ち…んやぁっ……!」

桜色の先端に軽く爪を立てると、やよいの体はびくりと震えた。

「んぐっ……ふぃぅっ……!はぁっ…ひぅんっ……!」

やよいが刺激に慣れないよう、強さや角度、速さを少しずつ変えて奉仕を続ける。
次第に大きくなるやよいの声。俺は彼女が身につけてる唯一のものとなったパンツを脱がしにかかる。

「うあっ……だっ……めぇ……」

ブラジャーとお揃いのパンツはやよいの愛液でぐちゃぐちゃになっている。

「冷たっ……すごいな、これ…」

俺の言葉を聞くと、やよいは恥ずかしいのかギュッと目を閉じた。
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/10/11(木) 18:53:56.19 ID:IHv4dvcqo
「触るよ」

宣言してもやよいの目は閉じたまま開かない。無言を肯定と受け取り、俺はやよいの秘部に触れる。

「ん゛っ……っぁ……ひぁぅ……ゃっ……」

そこは既に十二分な湿り気を帯びており、俺ははじめから二本の指を膣内へ突き入れる。

「んぐっ……いや゛っ……やだゃだ…あぅっ……」

声は拒絶を訴えてるが本気で嫌がっていないのは反応で分かる。

「ぁっ……ふっ…ぅあっ……ぁんっ……」

能力の影響だろうか?いつも以上に反応の変化が早い。

「あ゛あ゛ッ……くっふ……もっ…だめっ…ですぅっ…!」

徐々に上げていった速度と比例してやよいの声が高くなっていく。

「ゃら…やらぁ……んぁっ…ん゛っあ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!」

それまでの準備が十分だったのだろう。触れ始めてからそれほどかからずに、やよいは達した。
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/10/11(木) 18:55:19.42 ID:IHv4dvcqo
「ぷろでゅーさー……いいですよ……」

絶頂の余韻か少し回らない舌でやよいが求めてくる。
正直俺も限界だ。枕元からゴムを取り出し、もどかしい思いをしながら装着する。

「やよい……」

小柄なやよいの上から覆い被さる。いわゆる正常位だ。
痛いくらいに硬くなった自身をやよいにあてがうと、やよいを気遣ってゆっくりと挿入する。

「やよい、大丈夫か?」

「は、いっ……最近慣れて…んっ…きましたし……今日は特に…その……」

続きははいつもより滑らかな挿入が代弁している。
我慢する必要もなさそうだ。俺は少し大胆に腰を動かした。

「はっ…ふぁっ……んんっ……ぁんっ……」

二人の結合部から水音が響き渡る。その卑猥な音に羞恥を覚えたのかやよいは両腕で顔を隠してしまう。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/10/11(木) 18:57:42.31 ID:IHv4dvcqo
「やよいっ……顔……見せてくれっ……」

片腕をやよいの腰に回し抱き締めつつ、もう片方の手でやよいの腕を抑える。

「み゛ないでくだざいっ…!」

やよいの顔に浮かんでいたのは幸福、羞恥、悦び、そして少しの苦痛。
その中から羞恥の色が濃くなったかと思うと膣内が蠢き、俺のものを絞りとろうとしてくる。
俺は負けじと腰の動きをさらに激しくした。

「あぅっ…も、もう少しっ…ゆっく…りぃっ……」

「すまん、無理だ」

込み上げる射精感に身を任せてしまいたい衝動と、このまま繋がり続けたいという感情…
葛藤は数秒、これ以上の我慢は、できそうにない。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/10/11(木) 19:00:24.44 ID:IHv4dvcqo
「ぷろでゅーさー!離さ…んっ…ないでぇっ!」

少しでも射精を遅らせるべく身を起こそうとしたが、やよいが足をからめてすぐに引き戻す。
互いの息がかかる距離、俺の視線は半開きになり唾液が垂れそうになっている唇に吸い寄せられる。
本能に導かれるまま、俺はやよいの唇にむしゃぶりついた。

「――っ!――――――!!」

反応は劇的だった。

やよいは声にならない声をあげ、俺の背中に爪を立てる。
音が鳴っているのではと錯覚するほどに膣内が収縮し、俺のモノがきつく扱かれた。
その快感に抗うこともできず、俺も最後の一突きと最奥まで打ちつける。
唇を貪り、繋がりあっているのだという強い認識と共に、俺は射精した。


―――――

―――

35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/10/11(木) 19:01:39.17 ID:IHv4dvcqo
後処理を終え、心地よい疲労感に包まれつつ、二人で並んで寝転がる。
俺たちはどちらからともなく目を合わせ、微笑み合った。

「なあ、やよい」

俺はふわふわな髪を撫でつつ、幸福感に後押しされるように口を開いた。

「もっと広い部屋に引っ越してさ、一緒に住まないか?」

唯一の心配事が消えた今、俺の心に躊躇いはなかった。
やよいはきょとんとした表情を浮かべるが、それも一瞬のこと。

「うっうー!プロデューサーとずっと一緒の生活、楽しみですー!」

満面の笑みと共に少し久々となる口癖を聞かせてくれるのだった。


END
36 :1 [sage]:2012/10/11(木) 19:03:57.37 ID:IHv4dvcqo
本日の投下はここまで
拙い文章で申し訳ありません。
しんどかったしエロはもう書かない、多分…
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/11(木) 19:37:23.40 ID:yskZAs9DO
おっつおっつ!
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/11(木) 22:48:47.17 ID:qhb3t1Lzo
ふむ
とてもいいものですね
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/11/13(火) 21:43:22.37 ID:N9Ak+GWGo
まだかな
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