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スネーク「こちらスネーク、八十稲羽市への潜入に成功した」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/09(火) 23:33:34.37 ID:CkNxad1c0

大佐【相変わらず時間通りだな、スネーク】

スネーク「前置きはいい、任務の詳細を話してくれ」

大佐【分かった。…君が潜入したのは日本の八十稲羽市と呼ばれる場所だ。本来なら何の変哲もない片田舎なのだが…】

スネーク「何かがあるから俺が呼ばれたんだろう」

大佐【まあ、そんなところだ。実は今その町では、連続失踪事件と連続殺人事件は並立して起きている】

スネーク「日本は平和が取り柄だと聞いていたが」

大佐【まあそう言うな…何やら現地諜報員の話によれば、人知を超えた要素が絡んでいるという話だそうだ】

スネーク「…俺がいい加減オカルト要素に慣れてきたことへの当てつけか?」

大佐【そうとも言う。あのサイコマンティスさえ攻略した君ならば、この町の事件も解決の糸口を見つけられるのではないかと思ってな】

スネーク「まったく…そんな下らん要件で俺は呼び出されたのか…」


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小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/09(火) 23:43:46.42 ID:CkNxad1c0

大佐【下らないとはなんだ、仮にも人間が死んでいるんだぞ?】

スネーク「それは…ご愁傷様だったな」

大佐【とにかく。君にはその町の一般人を装いつつ、連続失踪及び連続殺人事件の手がかりを知る者とコンタクトを取ってもらいたい」

スネーク「…で、またその『手がかりを知る者』とやらを俺に探せと?」

大佐【そうだ。今度は『情報の現地調達』といったところか】

スネーク「毎度ながら笑えんジョークだな」

大佐【ジョークのつもりはない。…この任務は戦場が舞台じゃないんだ、それなりに気軽に臨めるんだからいいだろう」

スネーク「手を抜いていいのか?」

大佐【手を抜いていいと言ったのではない。死ぬことはまずないだろうと言っただけだ】

スネーク「連続殺人の調査でもか?」

大佐【…戦場の手練れならともかく、一般社会にいる人殺し程度に君が負けるはずがあるまい】

スネーク「…嬉しくない買いかぶりだ」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 00:00:42.74 ID:N/6abggt0

大佐【だが…少なくとも衣食住くらいは支援してやれるから安心しろ】

スネーク「無いほうが驚きだがな」

大佐【アパートが借りてあるから君にはそこで過ごしてもらう。また、君には例のフェイスカムを被って高校生活を送ってもらうぞ】

スネーク「高校生活だと…!?俺が今いくつだと思ってるんだ」

大佐【だからフェイスカムだと言っているだろう】

スネーク「それに、俺は身長が182cmもある訳で…こんな奴が高校にいたらどう考えても浮くと思うんだが」

大佐【大丈夫だ。君の転入先の高校では、高校一年にして183cmの不良とやらがいるらしいからな】

スネーク「…さぞかし老けた生徒なんだろうな…」



大佐【まあそういう訳で…君には『アパート住まいの高校生』という設定で任務をしてもらうから、心得ておくように】

スネーク「…こんなバカバカしい任務は、後にも先にも一度きりにしてもらえるか」

大佐【…それとなく上層に伝えておこう】

スネーク「分かった。…それじゃ任務に取り掛かる。オーバー」

大佐【了解だ。事件に関する情報は無理だが現地情報に関しては提供できるからな、用があったらまた連絡をくれ。オーバー】
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/10(水) 00:09:36.96 ID:FgiHveT4o
期待、てか面白い
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 00:09:55.62 ID:N/6abggt0
今日は終わり

需要無さげだがまた明日頑張る
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/10(水) 00:10:04.41 ID:DpVeyz630
まさかの高校入学www
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/10(水) 00:10:18.40 ID:FgiHveT4o
>>5
需要はある
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/10(水) 00:14:06.70 ID:+LmjRHlSO
続けろください
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/10(水) 03:27:07.95 ID:MMFczPXDO
機体
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/10(水) 08:38:49.07 ID:KrU5yH5IO
非常勤講師とか堂島さんの同僚とか、他にも色々あっただろうに、あえての高校生か
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 20:09:21.17 ID:N/6abggt0

スネーク「さて、ここがアパートだな」

スネーク「冷蔵庫に食糧がたっぷりと…学校の制服と普段着が段ボール二箱分くらいか」

スネーク「そういえば高校というのは弁当制だったか。どうしたものか…」

スネーク「…まあいい、適当に冷蔵庫のレーションでも持っていこう」

スネーク「あとは授業の用意だな。明日の時間割は…現文・歴史・数学・体育・音楽・LHRか」

ガサゴソ

スネーク「よし、終わった」

スネーク「そして…何より重要なフェイスカムだ」

スネーク「フェイスカムなのはいいが、一体誰の顔で行けというんだ?」

スネーク「メモリーには……一通り俺の仲間の顔が入ってはいるが」

スネーク「仕方ない、雷電の顔を借りるとするか」



スネーク「……大体こんなものか、準備としては」

スネーク「それじゃ寝るとするか」

スネーク「…なんだか新鮮だな…こんなごく普通の生活が任務とは…」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/10(水) 20:15:05.86 ID:1oD/5Brbo
雷電の顔でCV大塚か……低いな
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2012/10/10(水) 20:20:51.49 ID:IdqI/NtAO

なんぞこれは…

続けろ下さい。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/10(水) 20:21:45.71 ID:FgiHveT4o
続けろ
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 20:25:37.44 ID:N/6abggt0

翌日

スネーク「……朝か……」

スネーク「さて、支度をしなければ」

スネーク「顔を洗って、朝飯を食って、歯を磨いて、着替えて…」

スネーク「…よし、完了だ。学校へ行くとしよう」



スネーク「…これより、八十稲羽連続失踪及び連続殺人事件の調査任務を開始する!」

  METAL GEAR PERSONA  テッテーン
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2012/10/10(水) 20:26:40.56 ID:IdqI/NtAO

このネタは考えなかった…。


期待期待。
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 20:36:11.43 ID:N/6abggt0

登校道中

スネーク「…………」スッ… スッ…



女生徒A「うわ何あの人、歩き方おかしくない?」

女生徒B「うん、なんか忍者みたいな…そういう系の頭おかしい人なのかもよ」

女生徒A「あー分かる、いるよねそういう人って」

女生徒B「でももったいないよねー、顔はめちゃくちゃイケメンなのに」

女生徒A「言われてみれば…確かに超イケメンなのにね、もったいなーい」



スネーク「…………」スッ… スッ…

??「なあ、そこの君」

スネーク「ん?俺か?」

??「なんでそんな歩き方をしてるんだ?」

スネーク「歩き方?」

??「どう考えてもまともじゃない歩き方だったから、つい気になって」

スネーク(そうだ、ここは戦場じゃないんだった…!つい癖でストーキング歩行を…!)

スネーク「…すまない、そういう映画が好きなものでな」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 20:40:31.18 ID:N/6abggt0
??「そういう映画?」

スネーク「ああ、なんというか…アレだよほら、ジェームズボンドみたいな」

??「高校生がジェームズボンドとは…」

スネーク(…まずい、今時の高校生らしくなかったか…?登校早々に変な反応をされると困るが…)





??「…ハイカラですね」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [sage]:2012/10/10(水) 21:00:27.37 ID:qjrgwhQyo
あまりに突飛な組み合わせにワロタ
期待
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 21:02:34.95 ID:N/6abggt0

スネーク「…何?」

??「俺はいいと思うよ、ジェームズボンド」

スネーク(なんだ…今時の高校生はボンド観てるのか?)

スネーク「そ、それはよかった」

??「ああ。…それで本題なんだけど、君って転校生?」

スネーク(…これは…さっそく知り合いを増やせるチャンスか)

スネーク「そうだ。今日から…ええと、八十神高校に転校することになった者だ」

??「学年とクラスは?」

スネーク「確か…二年二組だったと思う」

??「奇遇だな、俺と同じクラスみたいだ」

スネーク「おおそうか、それはよかった」

??「それで早速だけど…名前を聞かせてくれないか?」

スネーク(……どう名乗るべきか……まあいいか、スネークで)

スネーク「ソリッド・スネークだ」

??「ソリッド・スネークか。外人っぽいとは思ってたけど、いい名前だな」

スネーク「あんたの名前は?」

鳴上「俺は……鳴上悠だ。よろしく、スネーク」

スネーク「こちらこそよろしく頼む、鳴上」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 21:32:48.83 ID:N/6abggt0

スネーク(こうして知り合った鳴上と一緒に転校した…)





八十神高校 二年二組教室

柏木「はぁい皆さ〜ん、今日はとってもイケメンな転校生の子が来てくれたわよぉ〜。今年はイケメンの転校生が多くて良い年よねぇ〜」

スネーク「どうも、ソリッド・スネークです。みんなよろしく」



雪子「うわ、顔すごいイケメンなのに声が一段と渋い…」

陽介「くっそー、悠に続いてあんなのがまた来たんじゃ俺の春は遠のく一方だなぁ」

千枝「鳴上君来てからいいとこ取られっぱなしだもんねー、花村」

鳴上「悪いな陽介」



柏木「それじゃスネーク君は…あの花村君の横の席にでも座ってもらおうかしら」

スネーク「分かりました」

スタスタ スチャ

陽介「よっ、転校生君。登校すがら悠と知り合ったんだって?」

スネーク「ああ。正直道もよく分からなかったんで助かった」

千枝「外人さんみたいだけど、留学か何かなの?」

スネーク「…まあ、そんな感じだ」

雪子「ここ、田舎で何も無い場所だけど…町の人とか親切でいい場所だから。気に入ってくれるといいな」

スネーク「俺にとっては、ただ平和ってだけで十分いい場所だがな」

鳴上「……それじゃ、案内も兼ねながら今日の放課後はみんなでスネークと一緒に散策でもしないか?」

陽介「おお、いいじゃねーの!」

千枝「あたしもあたしも!」

雪子「私も行かせて!」

鳴上「よし、満場一致だな。昼休みに一年トリオも誘っておこう」

22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/10(水) 21:33:29.61 ID:nIQqFWVBo
この番長は間違いなく2週目突入してる
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/10(水) 21:33:38.36 ID:rC46a8D1o
これは期待
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/10(水) 21:40:11.53 ID:9u5Q4XlP0
堂島さんなみに声が渋い高校生とか…しえ
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 21:47:45.43 ID:N/6abggt0

スネーク(午前の授業が終わり…昼休みになった)





昼休み 校舎屋上

完二「ちーっス先輩、今日は捜査隊全員で昼メシっスか?」

りせ「先輩が呼んでくれるの分かってたら、もっとちゃんとしたお弁当作ってきてたのになー」

直斗「それで、僕らに紹介したい人というのは…?」


陽介「おっ、来たな」

スネーク「君達が一年トリオとやらか」

完二「…誰だ?」

雪子「また私達のクラスに転校生がやってきたんだ。それで、みんなにも紹介しとこうと思って」

千枝「…で、その転校生君の名前は…ソリッドスネーク君ですっ!キャーパチパチパチ」

りせ「ソリッドスネーク…ってことは、外国の人なの?」

スネーク「そんなところだな。まあ何にせよ、よろしく頼む」


直斗「…………」


鳴上「直斗?どうしたんだ、難しい顔をして」

直斗「……いえ、何でもありません」


直斗(まさか…あのナイフをくわえた狐のエンブレムは…)
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/10(水) 21:54:14.91 ID:FgiHveT4o
直斗くんFOX知ってる感じか
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/10(水) 22:03:01.11 ID:g0sqYS6oo
超期待
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/10(水) 22:06:38.02 ID:NbamP4J2o
直斗君は探偵やってるからな
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 22:12:08.82 ID:N/6abggt0

陽介「とりあえずメシ食おーぜメシ、もう腹減っちまったぜ」

完二「そっスね」


スネーク(…くっ、みんな普通の弁当箱を持ってきている…!)

スネーク(一応ナフキンに包んではいるが…手を抜いてレーションというのはまずかったか…!)


りせ「スネーク先輩、どうしたの?お弁当食べないの?」

スネーク「いや…ええと…」

千枝「ほいっ、隙あり!弁当拝見!」

スネーク「あ、ちょっ…!!」






千枝「……これ……缶詰……?」

スネーク「…すまん。弁当というのを作ったことがなくてだな…」

陽介「それで、この缶詰ってか?」

スネーク「…これが一番食い慣れているものでな」

完二「それにしたってなぁ。もっと他の選択肢は無かったんスか、コンビニで弁当買うとか」

鳴上「でも…いいんじゃないか、たまにはこういう奇をてらった弁当も」

スネーク「いや、そういうつもりは無いんだが」

雪子「とりあえず開けてみたら?意外とおいしかったりして」

スネーク「…味も正直…」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/10(水) 22:18:01.73 ID:nIQqFWVBo
レーションと聞いてエンブリオンの皆さんがアップを始めました
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 22:30:30.78 ID:N/6abggt0

千枝「じゃあ開けてみよっか」パカッ





完二「なんだこりゃ、チョコに肉炒めにシーチキンに…」

雪子「めちゃくちゃなメニューだね…」

りせ「ものすごいカロリー高そう…」


鳴上「…こんなものを食べ慣れてるのか、スネーク」

スネーク「ああ」

千枝「なんというか…よほどソーゼツな人生を歩んできたんだね、スネーク君」

スネーク「…次はまともな弁当を持ってくるように気をつける」





スネーク(…どうにかレーションを笑いのネタにすり替え、昼食の時間は過ぎていった…)
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 22:42:33.46 ID:N/6abggt0

放課後

陽介「おっしゃー、授業終わり!それじゃ行こうぜみんな!」

千枝「うん、行こ行こ!」

完二「うーっス先輩ら、来たっスよ」


鳴上「全員揃ったな。それじゃ……まずはどこへ行こうか」


雪子「やっぱり商店街じゃない?」

りせ「あ、雪子先輩にさんせー。ウチのお豆腐屋を覚えてもらって贔屓にしてもらおっかな」

スネーク(豆腐か…そういえば日本にはそんな食べ物があるとか聞いたな)


鳴上「特に異論はな無いな。それじゃ商店街に行こうか」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 22:58:03.41 ID:N/6abggt0

稲羽市中央通り商店街

スネーク「ここが商店街か…」

鳴上「そこが本屋で、あれが加工屋だいだら.。あとは…」

スネーク「おい待て、こんな町中に加工屋ってのはどういうことだ。何を加工してるんだ?」

鳴上「…ちょっと、な」

スネーク「ちょっと…?」

鳴上「また後で入ってみるといい。面白いものが置いてあるよ」

スネーク(なんだ…何かいわくでもあるのか、あの店…)


千枝「で、あそこが四六商店ね。いわゆる駄菓子屋みたいな感じ。……あ、駄菓子屋って言ってもわからないかな?」

スネーク「いや、駄菓子くらいは知っている」

りせ「それでねそれでね、このお豆腐屋が私の家なの。よかったらお豆腐買っていってね!」

スネーク「そうだな…俺も豆腐とやらを一度食ってみるとしようか。一つもらおう」

りせ「毎度あり〜!おばあちゃーん、お豆腐一丁お願い!」


完二「りせの奴、ちゃっかりしてやがんな…」

鳴上「はは、いいじゃないか」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/10(水) 22:59:21.69 ID:N/6abggt0
すまんが今日はここまで

また明日も今日くらいの時間に書くのでよろしくね
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/10(水) 23:06:29.37 ID:FgiHveT4o
乙!!
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/11(木) 00:23:52.89 ID:822AEbM3o
乙!
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 19:55:05.38 ID:pFKf9cT80

雪子「……うっ、あれは……」



陽介「天城?」

雪子「あのテレビクルーの人達、まだ帰ってなかったんだ…」

千枝「ああ、前にさんざ意味分かんない質問を雪子にぶっつけてた連中ね」

陽介「待ち伏せでもしてやがったのか…」

鳴上「……まずいな、場所を変えるか」

スネーク「どうしたんだ?」

鳴上「ちょっと厄介なのがいるんでね」

スネーク「…あのテレビの取材みたいな奴らか」

鳴上「そうだ。どうするかな…」



陽介「…うわやべ、目が合った…!」

千枝「ちょ、何やってんのよ花村!」

陽介「何ってお前、普通に見てたら目ぇ合っちまったんだからしょーがねえだろ!」

雪子「こっち来る…!」






カメラマン「あれー、そこの君は例の女子高生女将じゃない!奇遇だねー!」

陽介「何が奇遇だっつーの…」ボソッ

スタッフ「やっぱり俺ら、君の旅館の取材の件が諦めきれないっていうかさー。お願いだからまた取材させてくれないかなー」

雪子「…前も言いましたけど、お断りです」

カメラマン「だからさぁ、テレビ出たら全国区だって何度も言ってるじゃん。どう考えても出た方がいいと思わない?」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 20:05:25.31 ID:pFKf9cT80

雪子「結構ですから、ほんとに…」

カメラマン「……いい加減に取材させろっつってんだよ。受けないってんならこっちにも考えがある」

カメラマン「『天城屋旅館はサービス最悪、料理は最低、部屋は汚くて泊まれたもんじゃない』とかいう触れ込みで特集組んで流してやろうか?なあオイ」

雪子「そ、それは…」





スネーク「……どこの国でも変わらんな、マスコミの弱い者いじめというのは」





スタッフ「誰だてめえ」

スネーク「オタコン共々、フィランソロピーが濡れ衣を着せられて犯罪組織呼ばわり呼ばわりされていたのが懐かしいな…」

スタッフ「何言ってやがんだ?」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/11(木) 20:09:16.92 ID:UZEcPbvgo
それを言ったら身元がバレるだろ...
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 20:13:29.28 ID:pFKf9cT80
>>39
日本だからおk 多分
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/11(木) 20:17:23.85 ID:GOYvZT0j0
それ以外にもスネーク不用心すぎなとこ多すぎだろww
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 20:25:20.39 ID:pFKf9cT80

スネーク「何にせよ、せっかく知り合えた同級生がマスコミにいじめられているのは気分が良くないんでな」

カメラマン「ゴチャゴチャ言ってんじゃねえぞ、邪魔しようってんならお前も……」

スネーク「……歪曲報道の餌食にしてやる、とかか?別に構わんぞ」

スタッフ「何だと!?」

スネーク(…雷電には悪いがな)





スタッフ「いいじゃねえか……だったら一発ぶん殴らせろやオラァァ!」

スネーク「甘いな」

シュッ ドサッ

スタッフ「うわっ!」

スネーク「…一般人の拳なんぞ、CQCを使うまでもない。お前に俺は殴れんよ」

カメラマン「へへ、引っかかったなバカが!お前がスタッフを組み伏せた一部始終はカメラに収めたぜ…!」

スネーク「…………」

カメラマン「せいぜいこの数日間のニュースを楽しみにしとくこったなぁ!行くぞオラ、スタッフ!」

スタッフ「チッ…くそったれが、目にもの見せてやるからな!」





千枝「…逃げてったね、テレビクルーの連中」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 20:27:21.92 ID:pFKf9cT80
>>41
ちょっとアレだ…話繋げるためにご都合主義あるけど許してくだしあorz
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 20:37:03.50 ID:pFKf9cT80

陽介「すげー…よくもまああそこまで張り合えるもんだな」

雪子「…ありがとう、スネーク君」

スネーク「礼を言われるほどのもんじゃないさ」

千枝「あの身のこなし…スネーク君が只者じゃないのが伝わってきたね、うん」

スネーク(…少し調子に乗りすぎたか…)





鳴上「なんだか嫌な雰囲気になってしまってすまないな、スネーク」

スネーク「気にするな」

陽介「…今日の所は仕切り直しにしねーか?なんかムード悪ぃしさ」

鳴上「そうだな…」





陽介(…悠。もしあのテレビクルーの連中の言ってた通りになるとしたら…)

鳴上(ああ…スネークの周辺には気をつけるようにしないと)
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/10/11(木) 20:42:42.53 ID:0V7ExyNAO
生田目はスネークを入れられるのだろうか
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 20:47:16.07 ID:pFKf9cT80

鳴上「とりあえず、今日は解散にしよう。また明日ジュネスにでも行くとしようか」

雪子「うん…」

千枝「分かった…」

りせ「あいつらのせいで…ほんとサイアク」

完二「…うっス」





スネーク(どうやら解散の運びとなったようだ。…今日は学校の知り合いを作れただけでよしとするか)

直斗「……スネークさん」

スネーク「ん?君は…」

直斗「折り入って話があるのですが、このあと少しお時間をいただけませんか」

スネーク「…ああ、構わんが」

スネーク(……嫌な予感がするな)
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 21:03:59.34 ID:pFKf9cT80

辰姫神社

直斗「この辺でいいでしょう」

スネーク「で、話というのはなんだ」

直斗「あなたの服からのぞいている、そのエンブレムについてです」

スネーク「エンブレム…?」

スネーク(……おいおい、なんでこんなものがついてるんだ…言われて気づいた俺も俺だが…)

直斗「そのエンブレムは…僕の記憶が正しければ、数十年前にアメリカで結成された特殊部隊のマークですよね」

スネーク「…ああ」

直斗「ストレートに聞きましょう。……なんでそれを?」

スネーク「…………」





スネーク(どう答えたものかな、これは…)
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 21:16:20.31 ID:pFKf9cT80

スネーク「…ファンの一人でな」

直斗「ファン?」

スネーク「ああ、昔からそういう軍関係のファンなんだ。それで…まあ、エンブレムを自作してみた」

直斗「…………」

スネーク(…まだ疑っている目つきだな…)

直斗「ではもう一つの質問です。あなたがさっき言った『フィランソロピー』という言葉ですが」

スネーク(…チッ、日本でもさすがに知っている人間くらいいたか…)

直斗「『フィランソロピー』。日本ではあまり有名ではありませんが、NPOながらも過激派カルト組織という噂を聞いたことがあります」

直斗「それの濡れ衣がどうとか…あなたはそう言いましたよね?」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 21:53:21.56 ID:pFKf9cT80

直斗「…正直に言います。先輩達と仲良くしていたとはいえ、僕はあなたに多少の胡散臭さを禁じ得ません」

スネーク(やれやれ…この小僧、見た目の割になかなか突っ込んでくるな)

スネーク(頭はきれる奴のようだし…仕方ない、一人くらい協力者を作っておくとするか)





スネーク「分かった。俺も正直に話そう」

直斗「…………」

スネーク「お察しの通りだ。あるツテからの依頼でな、この町の連続殺人を調査しにきたんだ」

直斗「…ではやはりあなたは『フォックスハウンド』なんですか?」

スネーク「いや、そこは随分前に除隊したよ」

直斗「じゃあ…『フィランソロピー』?」

スネーク「そこでもない」

直斗「…なら一体どこの所属なんですか」

スネーク「どこの所属でもないさ。部隊なんかに入ってたら、いつあの連中にイタズラされるか分からんからな」

直斗「あの連中?」

スネーク「…この際だ、名前を言ってしまっても問題ないか」

スネーク「あの連中…『愛国者達』に居場所を悟られる可能性があるからだ」





直斗「らりるれろ…?」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/11(木) 22:03:19.74 ID:GOYvZT0j0
まさかの直斗がナノマシンを持ってる
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 22:22:55.15 ID:pFKf9cT80

スネーク「……!!」





直斗「その『らりるれろ』というのは?」

スネーク「…いや…」

スネーク(まさか…俺がここに来るのを先回りされていたのか…!?)





スネーク「…すまん、急に変な名前を出して悪かった」

直斗「いえ。それでその『らりるれろ』とやらはこの事件に関係が?」

スネーク「関係は…無いだろう」

直斗「…そうですか」

スネーク「さて…話が逸れたな。この町の連続殺人事件についてだが」

直斗「…その件については、おそらくあなたもこれから巻き込まれることになると思います」

スネーク「何?」

直斗「あなたがさっきマスコミの反感を買ったことで、おそらくこれからテレビで報道されることになるでしょう」

スネーク「…それがなんだ」

直斗「…話すと長くなるのですが、今この町で誰かがテレビ報道されると、その人物が危険な目に遭う事例が続いています」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 22:25:03.02 ID:pFKf9cT80
また今日もこの辺で終わり

誤字多いわ筆遅いわgdgdになってきたわでかなりアレだが
なんとか頑張るので引き続きよろしく
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/11(木) 22:26:41.80 ID:UZEcPbvgo
直斗は既にらりるれろってたか
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/11(木) 22:45:24.76 ID:IeXeK3M7o

楽しみでならん
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/11(木) 22:55:03.70 ID:70tCLpMTo

これ、時系列的にはどの辺?
直斗後〜ボイド前って感じ?それとも、完全にパラレル?
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/11(木) 23:01:05.79 ID:pFKf9cT80
>>55
秘密結社ラボ→【この辺】→天上楽土
直斗後にスネークが最後の仲間になる流れ

つかボイドは直斗前だった気が…
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/11(木) 23:14:17.31 ID:UZEcPbvgo
>>56
正解
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/12(金) 00:19:18.25 ID:oPTfPpsAo
スネークもナナコンになるん?
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/12(金) 00:50:03.92 ID:XUM5UWAXo
菜々子と一緒にジュネスのCMソングを嬉々として歌うスネークか…

アリだな
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/12(金) 07:44:48.34 ID:r7z2G0ITo
オタコンに頼めばあんなテレビクルー一発で抹殺できそうだが
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/12(金) 11:33:37.61 ID:+vAs95B4o
オタコンからナナコンに変わるのか
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/10/12(金) 13:14:45.59 ID:A+LPFNca0
雷電フェイスだったら、股間つぶしでも良かったのでは?
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/12(金) 13:35:40.62 ID:z/P7+ZXIO
完二って183?しかないのか…
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/12(金) 21:13:22.03 ID:7bOhejfSO
EDみてると200ぐらいに見える
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 21:28:42.66 ID:TPcUpo0c0

スネーク「危険な目に遭う…?」

直斗「はい。それが今この町で起きている『連続殺人事件』の大まかな流れ…といったところでしょうか」

スネーク「つまり、テレビに映ると殺人犯に狙われるということか?」

直斗「大体はそんな感じですね。だからスネークさんも、今後は身の回りに……」



スネーク「それは都合がいい。向こうから狙ってきてくれるなら願ったり叶ったりだ」



直斗「えっ」

スネーク「君もフォックスハウンドを知っているのなら、その隊員がどういう訓練を受けるのかも知っているだろう?」

直斗「……近接戦闘術『CQC』……冷戦時代、特殊部隊の母『ザ・ボス』とその弟子『ビッグボス』によって編み出された格闘術……でしたか」

スネーク「その通り」

直斗「…確かに、あなたが本当にフォックスハウンドの退役軍人だというのなら…にわか仕込みの殺人など通用しないかもしれませんね」

スネーク「そうだ。驕るわけじゃないが、そこらの人殺しのナイフ程度なら容易に太刀筋は見切れるさ」





直斗「ですが。もしその『殺し方』が…あまりに非現実的なものだとしたら、あなたは対応できるでしょうか?」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 21:48:01.80 ID:TPcUpo0c0

スネーク「……どういうことだ?」

直斗「実はこの殺人事件、『殺す手段』が少々変わっていましてね…」

スネーク「変わっている?」



直斗「スネークさん。あなたは…『テレビに人が入り込める』と言ったら、それを信用しますか?」



スネーク「テレビに…人が入る、だと?」

直斗「ええ。そしてそれこそが、この殺人事件における『殺す手段』なんですよ」

スネーク「…さすがに理解が追いつかんな。テレビに人を入れて殺す…?」

直斗「そうです。…信じられないとは思いますが、順を追って説明しましょう」





スネーク(この少年、白鐘直斗に事件のあらましの説明を受けた…)

スネーク(どうやらこの町には『テレビの中の世界』とやらが存在し、そこには異形の怪物が蠢いているらしい。そしてそれを知っているのはごく限られた少数…)

スネーク(どういう理屈かは分からないが、テレビ報道で取り上げられた人物はその殺人犯に狙われてテレビの中に入れられてしまうのだとか)

スネーク(テレビの中に入れられてしまった人間は、その怪物共に襲われて死ぬ。そして後日、現実世界で死体となって出てくるらしい)

スネーク(あと、さらにもう一つ…どうやら俺が今日知り合ったメンバーはその事件を追っているとのことで、『テレビの中の世界』を知っているごく限られた少数…というのは、どうやら彼らのことらしい)

スネーク(そして、これまでテレビに入れられてしまった人間を幾度となく救ってきたのだと…)


67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 22:03:56.04 ID:TPcUpo0c0

スネーク「……なるほどな、理解した」

直斗「…バカな。この内容を疑いもせずに…?」

スネーク「俺もそういうのには慣れてるんでな。この世界もPS2だが…ここではメモカで読心するボスはいないようだし」

直斗「…は?」

スネーク「脳天撃ち抜かれて生き続ける奴もいれば、銃弾が一切当たらない女神とやらもいた。…テレビに入れるくらいのことで驚くタマじゃあない」

直斗「…あなたが歩んだ経歴、今度じっくり調べてみたいですね」

スネーク「ああ、それについてなんだが…君には俺の正体を知っておいてもらいたいと思う」

直斗「正体?」

スネーク「そうだ、正体…というより、素顔といった方が正しいか」


シュッ バサッ


直斗「!! その顔は…」

スネーク「…こっちが俺の本当の顔だ。悪いな、こんなオヤジが高校生のふりしてて」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/12(金) 22:06:35.25 ID:WxpCKzcjo
BIG BOSS
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/12(金) 22:09:34.70 ID:XKpfwqxao
マンティスとヴァンプは分かったが、銃弾が当たらない女神って誰だ?
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/12(金) 22:11:43.90 ID:fKsldXo5o
銃弾が当たらない女神ってフォーチュンの事だろ
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 22:21:24.48 ID:TPcUpo0c0

直斗「それじゃあ…そのマスクは?」

スネーク「フェイスカム、と言ってな。メモリーに記憶すれば…ほら」

直斗「うわ、僕の顔…!」

スネーク「ハハハ、どうだ。便利なもんだろう」

直斗「そんなものがあるんですか、今は…」





スネーク「ま、そういう訳だ。このマスクの方の顔でこれからも任務を続けなきゃならないから、一人くらい協力者を作っておきたくてな」

直斗「…分かりました、正体がばれそうになったらカバーすればいいですか」

スネーク「そうだな。よろしく頼む」

直斗「はい」

スネーク「君もまだ警戒心はあるかもしれないが、お互い目的が同じだと分かった以上は是非とも協力し合おうじゃないか」

直斗「そうですね。僕も…あなたの正体についてだんだん思い出してきましたし」

スネーク「何…?」

直斗「随分前に読んだ本…『シャドーモセスの真実』に、ソリッド・スネークという名前があったのを思い出しました」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 22:34:37.85 ID:TPcUpo0c0

スネーク「…読んだのか、その本を」

直斗「はい」



直斗「まさかあなたが…一アメリカ中を騒がせたあの『シャドーモセス事件』の最重要人物だったとは」



スネーク「…………」

直斗「…あなたがどういう人物であるかはよく分かりました。ですからこれ以上の詮索はしません」

スネーク「…助かるよ」

直斗「ひとまず、お互いが協力関係を築ける間であるというのは理解できました。…また明日、学校で会いましょう」

スネーク「ああ。かならず勝とうじゃないか、その殺人犯とやらにな」

直斗「ええ、必ず勝ちましょう。では…ベンセレーモス!」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 22:37:10.01 ID:TPcUpo0c0

スネーク「ああ、ベンセレーモス!」




スネーク(…さあ、今日のところはアパートに戻るとしよう)

スネーク(フッ…白鐘の奴、どこであんな言葉を知ったんだかな)
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/10/12(金) 22:46:08.45 ID:wtu8bPgo0
アマンダですね、分かります
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 23:02:22.77 ID:TPcUpo0c0

夕方 アパート

スネーク「アパートに戻ってきたが…特にやることは無いな」

スネーク「…そうだ、大佐に文句を言ってやななければ」


ピピピピピピ ピピピピピピ


スネーク「こちらスネーク、どうにか初日を終えた」

大佐【そうか、経過はどうだ?】

スネーク「なんとか高校のお友達…という名の情報網を得ることができた」

大佐【高校の友達…?そんな奴らを捕まえて殺人事件の情報が出てくるのか?】

スネーク「この事件、大佐の言った通り一筋縄ではいかない内容のようでな。…それよりアンタに言いたいことがある」

大佐【なんだ?】

スネーク「…どうして俺の制服にフォックスハウンドの刺繍なんか入れたんだ?」

大佐【…何?】

スネーク「何、じゃないだろう。これがついてたせいでフォックスハウンドを知ってる奴に目をつけられて大変だったんだからな」

スネーク(…まあ、結果的には良い方向に転んだんだが)

大佐【…バカな。そんなものを入れるはずがないのだが…】

スネーク「だが入っていたんだ。このアパートの準備をした奴に文句を言っておいてくれ」

大佐【待て、そこの準備をしたのはオタコンなんだぞ】

スネーク「何だって…?オタコンだと!?」

76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/12(金) 23:05:07.74 ID:XKpfwqxao
何かネイキッドとソリッドが混じってる気が……
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/12(金) 23:08:36.62 ID:TPcUpo0c0
>>76
ベンセレーモスは中の人ネタでやってみたかっただけ すまん
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/12(金) 23:13:26.66 ID:QIs2qBjY0
MGS3までは「多くの人間がまだ理解できない世界の謎」みたいな感じで超能力やら不死身やら蘇生やらでてきたけど
4で今までのそういったやつは全部無理やり「最新テクノロジーの結晶」にしちゃったよね…
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/12(金) 23:15:05.70 ID:XKpfwqxao
なるほどなー
朴さんか。
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/13(土) 00:01:21.04 ID:7l6zILTZ0

大佐【そうだ。オタコンも現地補助として行ってもらう約束を取りつけたのでな、ついでにアパートの整理も頼んだ】

スネーク「…で、そのオタコンは今どこに?」

大佐【彼は君とは逆に、高校教師としての立場で生活してもらうことになっているのでな。まだ学校で仕事をしていると思われる】

スネーク「教師だと…!?なんで俺をそっちの担当にしてくれなかったんだ!」

大佐【いや、まあ…なんとなく】

スネーク「高校生と話題を合わせなきゃならん俺の身にもなってくれないか…」

大佐【…すまん】

スネーク「まったく…で、オタコンもこのアパート住まいなのか?」

大佐【ああ】

スネーク「後で文句を言ってやらなければな」





スネーク「…まあ、言いたいことはそれだけだ。コールしたが特に用は無い」

大佐【他に報告は無いのか?】

スネーク「報告か…そうだ、そのフォックスハウンドを知っていた奴についてだが」

大佐【誰だ?】

スネーク「白鐘直斗という…何やら見た目はチビッコなんだが、知識と洞察力はなかなかの奴がいてな」

大佐【白鐘だと…?君はあの白鐘を訪ねたというのか?】

スネーク「あの白鐘?」

大佐【白鐘といえば、日本の私立探偵では抜群の知名度を誇る名門だ】

スネーク「…探偵だったのか、あいつは…」

大佐【白鐘とコネクションを築いたのは良い判断だな。今後の捜査で協力してもらうといい】

スネーク「そのつもりだ。……あとは……そうだ、俺がテレビ報道される…かもしれないらしい」

大佐【テレビ報道だと?】
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/13(土) 00:27:58.38 ID:7l6zILTZ0

スネーク「知り合った友人がマスコミの粘着取材に迷惑していたんで助けたんだが、どうにもそいつらを組み伏せた部分を録られてしまったらしい」

大佐【…………】

スネーク「任務に支障が出るかもしれんが…悪いことばかりでもない。どうやらこの町ではテレビ報道されると、例の殺人犯に狙われるという流れが続いているようなんだ」

大佐【…それで、君が囮になるというのか】

スネーク「そうだ。どこから来るかは分からんがな、気配は察せるだろう」

大佐【一応は気をつけるんだぞ】

スネーク「了解だ。さて、試しにテレビをつけてみるか…」


ピッ


『…では、次のニュースです。本日未明、某県稲羽市にて暴行事件が発生しました』

『通行人の男性がいきなり高校生の少年に掴みかかられ、暴行を受けたとのことです。では映像をどうぞ』


スネーク「さっきの今でもう報道されているとは……編集も見事だ、あきれて物も言えん」

大佐【君が報道されているのか?】

スネーク「ああ。殴りかかってきたのはあいつらなのに、上手いこと俺が先手を打ったような映像になってるよ」

大佐【それはそれは…】

スネーク「…さて、これで条件を満たしたわけだが。いつ頃殺人犯が来るんだろうな」

大佐【殺気を感じ取るのは君の得意分野だからな】

スネーク「喜べない特技だがな…」

大佐【まあ頑張ってくれ、君なら死ぬことはないと信じているよ。オーバー】

スネーク「了解、オーバー」
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/13(土) 00:46:13.69 ID:7l6zILTZ0

数時間後

スネーク「…………」

スネーク「…さすがに眠くなってきた」

スネーク「まさかこんな町中で狙撃銃なんか使われるわけでもないだろうしな…寝るか」


ピンポーン


??「すみませーん、宅配便でーす」

スネーク「…なんだ、こんな夜中に…」

スネーク「はい、今出ます」


ガチャ…
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/13(土) 00:48:16.00 ID:7l6zILTZ0
すまんがまた今日もこの辺で

これからは書き込む時間帯が不定期になるかも
とりあえず引き続きよろしく
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/13(土) 01:00:00.42 ID:QP4MTN7uo
おう!乙!
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/13(土) 01:00:27.35 ID:SqNogLWWo
さて、誰が来るのか。
誰がきても返り討ちにされそうだが
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/13(土) 01:00:27.98 ID:QP4MTN7uo
生田目さんキター
87 :VIPに代わりましてNIPPERがお送りします :2012/10/13(土) 01:11:24.00 ID:Uv8KzJef0
一瞬で組み伏せられそうだな
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/13(土) 06:17:56.39 ID:nUwuw1dIo
夜中に来る宅配業者……幾らローカルだからって苦情もンだろ生田目さんよォ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/13(土) 14:18:13.14 ID:7l6zILTZ0

??「夜分に申し訳ありません、今日中の宅配だったもので。サインを頂けますか?」

スネーク「…………」

??「あの、サインいいですか?」

スネーク「…その箱の中身は何だ」

??「え?ええと…割れ物でしょうか」

スネーク「そうか」

??「とにかくサインをお願いします」

サラサラサラ

??「はいどうも、それではまた」

バタン

スネーク「…この状況では疑わざるを得ないな、この届け物」

スネーク「ここで開けるのは躊躇われる…とりあえず外に置いておこう」

スネーク「さて…寝るか」







スネーク「……zzz」

ギィィ…

??「…………」

??「よし…寝ている…」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/13(土) 14:31:40.18 ID:7l6zILTZ0

??「早くしなければ…!」





スネーク「やめておけ」





??「!」

スネーク「…やはり、テレビに映った俺を狙いに来た奴だったか」

??「貴様…起きていたのか…!」

スネーク「そもそも、家の鍵が閉まってない時点で怪しく思うべきだと思うがな。お前の頭が回らなくて助かった」

??「くそ、こうなったら…うおおおおおおおおおおっ!」

スネーク「甘い!」

ドサッ

??「ぐ、うわっ…」

スネーク「経緯を話すつもりはないが、少なくともお前では俺を殺すことはできん。おとなしく降伏しろ」

??「何…殺すだと…?」

スネーク「そうだろう。テレビに映ったこの町の人物は殺される…そう聞いたが。それで俺を狙いに来たんだろう」

??「ち、違う!俺はあんたを…救いに…」

スネーク「寝言は寝て言え。人の家に入り込んでおいて『救い』だと?」

??「そうだ、あんたをテレビの中に入れさえすれば…あんたは…死なずに済むんだ!」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/13(土) 15:52:32.20 ID:7l6zILTZ0

スネーク「テレビの中…?」

スネーク(…白鐘の言っていた…)

??「テレビに映った人間は死ぬ…だから、テレビの中なら安全なんだ…!」

スネーク「おい待て、話が噛み合わん…テレビの中なら安全だと?」

??「そうだよ、現に俺が今までテレビの中に入れてきた連中は全員助かってるんだ!」

スネーク(どういうことなんだ…?テレビに入ると死ぬんじゃなかったのか)





スネーク(この男と白鐘…どちらかが嘘をついているのか?)

スネーク(…いずれにせよ、そのテレビの中の世界というのが気になるな)





スネーク「おい、お前はそのテレビの中に入れる力とやらを持っているのか」

??「ああ、そうだが…」

スネーク「お前の言う事を信用したわけじゃないが、俺も調査で来てるんでな。調べておきたい」

??「どういうことだ…?」

スネーク「鈍い奴だな。……俺をそのテレビの中の世界とやらに連れていけと言ってるんだ」

??「あんた…分かってくれたのか!ありがとう、恩に着る!」

スネーク「だから同意したわけじゃないと言っている。調べるだけだ」

??「どっちでもいい、とにかくあんたがその気になってくれて助かった…さっそく入れてやろう、こっちへ来てくれ」





スネーク(宅配業者の男に手伝ってもらい、『テレビの中の世界』とやらに入り込んだ…)

スネーク(…さて、何が待ち構えているやら)
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [sage]:2012/10/13(土) 17:13:24.01 ID:JwOH1Solo


ペルソナ知らんからワクワクしっぱなし
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/13(土) 18:38:08.80 ID:QP4MTN7uo
リキッドの姿で現れるんですね、わかります
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/13(土) 20:11:02.08 ID:nQ1c6Kw/0
ラスボスなのにバカだからな〜
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/13(土) 20:39:00.58 ID:ldPlqFFXo
面白い
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/14(日) 00:12:09.88 ID:Ioe9U3xMo
おつ
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/14(日) 01:02:42.98 ID:xCFNwS7L0

テレビの中

スネーク「なんだここは…霧が深くてよく周りがよく見えんな」

スネーク「…とりあえず進んでみるとしようか」


スタスタ…


スネーク「…何やら広い場所に出たようだ。あそこに見える建物は…」





スネーク「…バカな!なぜこんなところに…」

スネーク「なぜ…シャドーモセスのヘリポートがあるんだ…!?」

スネーク「見間違えるはずがない、ここはあのヘリポートだ。搬入ドックのエレベータ、サーチライト、監視カメラ付き倉庫…」

スネーク「…………」

スネーク「…テレビの中の世界とやら、なかなか侮れんようだな」

スネーク「何が起きても不思議じゃない…そういうことか」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/14(日) 01:10:23.18 ID:xCFNwS7L0

スネーク「人のいる気配はない…だが白鐘の言っていた『怪物』とやらの話が本当だとすれば、気をつけて進まなければ」

スネーク「だが人がいない分、今回は堂々と正面入り口から入れるな」

スネーク「丸腰であることも留意しつつ、慎重に中を探ってみるとしよう…」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/14(日) 01:36:01.10 ID:xCFNwS7L0

同時刻 堂島宅

鳴上「…まさかこんなすぐにスネークの件が報道されるとは」

鳴上「もうかれこれ五件目だ、犯人の行動も迅速になってきていると考えるべきだろう」

鳴上「今晩は雨が降っている…時間が来たらマヨナカテレビを確認してみるとしようか」






午前零時

鳴上「マヨナカテレビは…くそ、やはり映ってしまったか…!」

鳴上「映っているのは…スネーク、じゃないな。この中年の男は誰だ…?」




スネーク?『待たせたな。ショータイムだ!』

スネーク?『今回のショーでは……なんとかつて俺が挑んだ任務「シャドーモセス事件」の完全再現をして見せよう!』

スネーク?『懐かしいな、最後にREXの上でリキッドと殴りあったあの決闘…』

スネーク?『だが今はもうリキッドはいない。ではリキッド役はどうするか?』

スネーク?『……それこそがこのショーの最大の見せ場、となるかもしれんな』

スネーク?『さあ、またこのREXの格納庫まで奴はたどり着けるかどうか…』

スネーク?『そしてまた、あの拳での語り合いを再現するとしよう…ククク…』




鳴上「…終わった、か」

鳴上「結局あの男は誰だったんだ…?」

pipipi pipipi

鳴上「着信…陽介からだ」


ピッ


陽介【おい相棒、見たよなさっきの】

鳴上「ああ」

陽介【なんつーか…誰なんだ?あのオッサン】

鳴上「俺も分からない」

陽介【俺はてっきりスネークが映っちまうのかと思ってたんだが…いざ見てみると知らねえ奴が出てきたってオチだ】

鳴上「…………」

陽介【まだスネークの安全が決まったわけじゃねえんだし、明日またスネークも含めた捜査隊メンバーで集まろうぜ】

鳴上「…そうだな」
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/10/14(日) 02:01:54.03 ID:YOgdRWiCo
中の人出てきた
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/14(日) 02:10:59.89 ID:FNQHpAgHo
でもスネークさんは自分のことわかってるからシャドウとか簡単に受け入れそうだがな。
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/10/14(日) 02:32:23.86 ID:YOgdRWiCo
リキッドと同じ思想を持ってるとかなんとか言われたらすぐ否定しそう
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2012/10/14(日) 04:40:52.83 ID:blETV8TAO
シャドウ「蛇は一匹でいい。ビッグボスは一人で十分だ」
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/14(日) 07:53:31.62 ID:Z9Eu09W1o
シャドウ「段ボールこそ至高!」

スネーク「違う!段ボールは究極!」
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/14(日) 10:48:40.02 ID:lHidEYofo
>>104
BIGBOSS「否、段ボールは全てを包み込む母のような安心感を与えてくれる神聖な場所!」
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/14(日) 11:44:30.07 ID:sj2NhJSvo
そしてシャドウはダンボールギアREXになって襲ってくる
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/14(日) 11:58:31.63 ID:lHidEYofo
影スネーク「我は影...真なる我!」ウィーン
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/14(日) 16:17:21.15 ID:hEhj30K80
>>106 誰得www
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/14(日) 21:15:16.30 ID:Z9Eu09W1o
ボディだけギアREXのスネーク想像した
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/14(日) 23:55:31.53 ID:xCFNwS7L0
おいみんな俺の考えてるネタをばらさないでくれ(;ω;)
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/14(日) 23:57:14.24 ID:lHidEYofo
>>110
申し訳ないとおもってやーす
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/15(月) 00:07:50.71 ID:XarzOntc0

翌日 八十神高校 二年二組教室

陽介「うっす相棒、先来てたのか」

鳴上「ああ。…里中と天城も来たな」

雪子「おはよう」

千枝「おーっす」

雪子「…みんな、昨日のマヨナカテレビは見たよね?」

千枝「見た見た。スネーク君が報道されてたからてっきりスネーク君が映っちゃうんだとばかり思ってたんだけど」

鳴上「実際には違う人物が映った…と」

千枝「そーなんだよね。てか誰なの、あのオッサン?」

陽介「それが分からねえんだよな、俺も悠も心当たりねえし…里中と天城は?」

雪子「私はさっぱり…」

千枝「あたしも皆目見当つかないんだよね…」

陽介「やっぱりか……」

陽介「……ていうか、もうそろそろHRだけどスネークが来ねえな」

鳴上「…………」

千枝「まさか…違うよね?だって映ったのスネーク君じゃないし…」

鳴上「…とにかく分からないことが多すぎる。また昼休みに完二とりせと直斗も呼んで話しあおう」

雪子「うん、そうだね」
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/15(月) 00:33:19.85 ID:XarzOntc0

キーンコーンカーンコーン…

柏木「さあさ、今日はホームルームの前に全校集会があるわよぉ。新しい非常勤の先生が来るからその着任式みたいね」





陽介「昨日の転校生に続いて、今度は新しい先生か」

千枝「たまには面白い先生がいいなー、ウチの学校の先生って正直アレな人ばっかだし…」

雪子「どんな先生なんだろうね?」

鳴上「昨日の今日でこの学校に新しく二人の人間がやってきた…もしかしたらスネークの知り合いだったりしてな」





体育館

校長「えーでは、新任の先生を紹介します…」

校長「この学校もかねてから採用を検討していた『パソコン技術』担当の先生として…ええと、ハル先生でしたかな」

??「ええ」

校長「ではハル先生、挨拶をしていただけますかな」

??「はい。皆さんこんにちは、ご紹介に預かりましたハルです。コンピュータを使った授業の担当としてやってきました」

校長「これから我が校も本格的にパソコンの授業を展開していく所存であり、そのためにハル先生のお力添えが……」



千枝「また校長の長話が始まった…」

陽介「しっかしまぁ、昨日のスネークに続いてまたあの先生も外国人っぽいな」

雪子「うちの高校も、世界を見据えた人材集めに目覚めたみたいだね」

鳴上「だったらさっさと正式な英語の教師を採用すべきだと思うんだが…」



校長「……ということで、今度ともハル先生には活躍していただきたく存じます」

校長「では、私の話はこれで終わります」
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/15(月) 03:18:26.76 ID:npYXkYZqo
オタコンキター!www
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/15(月) 20:54:08.49 ID:XarzOntc0

鳴上(周囲は新任の先生の話題で持ちきりだったが、俺達はそうはいかない)

鳴上(学校に来ていないスネークの件について、昼休みにまた一年メンバーを呼んで話し合いの場を設けた…)





昼休み 校舎屋上

鳴上「…よし、みんな集まったな」

陽介「一年三人も見ただろ、昨日のマヨナカテレビ。映ってた奴についての心当たりを聞きてえんだけどさ」

直斗「それについてですが、僕から皆さんに言うことがあります」


直斗(昨日の約束を今日破る形になってしまうけど…彼の命には代えられない、正体をみんなに話すしかないな)

直斗「……報道されたスネークさんが映らず、皆さんの知らない中年男性が映った理由は……」


千枝「えっ、じゃあスネーク君って」

雪子「あの顔は覆面だったってこと…?」

直斗「ええ。僕も驚きましたが、あの青年のような顔は覆面なんです。素顔はまさに昨日のマヨナカテレビに映ったものと同じ…」

りせ「でも、なんであんなおじさんがわざわざ高校生のふりなんかしてたの?」

直斗「…彼との約束であまり詳しくは言えませんが、どうやら彼は何処からかの密命を帯びてここにいるようです」

完二「密命だと?」

直斗「そうです。僕と同じような経緯でこの町の殺人事件を調べに来た…とでも言いましょうか」

陽介「で、また直斗みたいに自分で囮捜査したらテレビに入れられちまったわけか」

直斗「恐らくはそんな感じでしょうね…」

鳴上「…とにかく、マヨナカテレビに映ったのがスネークだというのならもう問題は無い。俺達で助けに行くだけだ」

千枝「だね、スネーク君がどこの誰だろうと助けてあげなくっちゃ!」





??「あーいたいた、おーい君達ー」

完二「ん?あれは……新任の」

雪子「ハル先生?どうしてこんなところに」

ハル「君達、昨日転校してきた生徒と一緒に遊んでたメンバーだよね?」

千枝「え、なんでそれを」

ハル「実は僕、あの転校生とちょっと知り合いでね…彼、今日学校に来てないよね?」

りせ「そうみたいですけど…」

ハル「住んでるアパートも同じなんだけど、朝に玄関をノックしたら反応が無くて。それで昨日、一緒に町を歩いているのを見かけた君達に話が聞きたかったんだ」

鳴上「それについては……とりあえず今日の学校が終わったらみんなで探そうってことになってますから、大丈夫ですよ」

ハル「そうかい?町中を探すなら僕も手伝うからさ、これを渡しておくよ」

陽介「このメモは…携帯の番号っすか?」

ハル「うん、放課後になったら連絡もらえるかな。それじゃ…僕も次の時間の準備があるからこの辺で」





鳴上(ハル先生は戻っていった…)

116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/15(月) 23:15:26.66 ID:XarzOntc0

同時刻 テレビの中 マガツシャドーモセス

スネーク「外見こそシャドーモセスだったが、内部は随分装いが違っているな」

スネーク「派手な赤と黒のコントラストが目に悪い…しかも建物内部なのに霧も深い」

スネーク「……そして何より、白鐘の言っていた通り……」

スネーク「……そこら中にうようよしている、得体の知れない怪物どもが悩みのタネだ」

スネーク「動く天秤、巨大な口、バネ人間、戦車もどき、カンテラカラス、人面岩…まるでサーカスだな」

スネーク「だが、要は相手が人間から怪物に変わっただけの話…」

スネーク「気づかれずに進む。舞台と役者は違えど、これもまたスニーキングミッションのようなものか」





スネーク「さて、入ったはいいがどこから調べればいいものか」

スネーク「あの時は回り道の連続だったからな…地雷原に毒ガスエリア、赤外線感知装置、果ては溶鉱炉の出っ張りを歩いたり…」

スネーク「所詮相手は怪物だ、まさかそういった装置が使えるわけじゃあるまい」

スネーク「色々な部屋を調べて回るとするか…」
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/15(月) 23:41:54.39 ID:XarzOntc0

数時間後 八十神高校

鳴上(授業が終わった…)

鳴上(今日はさっそく、スネークを探しにみんなでテレビに入る予定になっている)

鳴上(ジュネスに急ごう…)





放課後 ジュネス フードコート

千枝「おっ、来たねリーダー」

クマ「センセイ!今日はまた探索クマか?」

鳴上「そうだ、またテレビの中に人が入れられてしまったみたいだからな」

クマ「それはクマも気配を感じてたクマ。これでもう五人目クマね…」

陽介「だからこそ、時間かけずにさっさと助けださなくちゃな」

りせ「でも、きっと敵も強くなってきてると思う。みんな油断はしないでね」

雪子「うん、気を引き締めて行こ」

完二「ああ。……んじゃ、行くとしましょうや」

直斗「ええ、必ずスネークさんを助け出しましょう」



陽介「…あとさ、昼休みにハル先生から連絡くれって言われてた件なんだけど…」

千枝「あ、そういえば」

完二「あの人が知り合いってのは分かったけど…さすがにテレビの中に連れてく訳にはいかねえんじゃないスか」

鳴上「だな。…ハル先生には悪いが、今日はあえて連絡を保留しておこう」

雪子「そうだね…」

鳴上「とにかく今はスネークの救出だ。早いとこ救出して、ハル先生に知らせてやろう」

直斗「そうですね、急ぎましょう」
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/16(火) 00:09:28.70 ID:+4HVhwoZ0

テレビの中

鳴上「さて。それじゃりせ、スネークのいる場所のサーチを頼む」

りせ「うん、ちょっと待っててね……」





陽介「これで五回目か、もう俺もだいぶ慣れてきた感じがするな」

直斗「逆に僕はこれが初めてですけどね」

クマ「考えてみたら、ナオチャンだけ自分以外のシャドウを見てないクマね…」

陽介「そういう意味ではもったいねーよな、完二のアッチ系シャドウとか天城の鳥籠シャドウとか……あ、ヤベ」


完二「…花村先輩…そのネタ蒸し返すなって言ったよな…?」ゴゴゴゴゴ

雪子「…花村君…後でちょっと用があるからつきあってね…?」ゴゴゴゴゴ


陽介「……スンマセン……」

直斗「…『ジライヤ』の名は伊達じゃありませんね」

陽介「え…?何か言った?」

直斗「いえ、何でも」





りせ「……見つかったよ、みんな!」

千枝「おお、お待ちかね!」

りせ「ちょっと遠いけど、あっちの方角にスネーク先輩の気配を感じる。シャドウの気配も…」

鳴上「…それじゃ、早速向かうとしよう」
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/16(火) 02:02:10.85 ID:lnwQmwcYo
本日はここまでか?
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/16(火) 22:06:10.81 ID:+4HVhwoZ0

マガツシャドーモセス 入口前

千枝「ここが…」

完二「スネーク先輩のダンジョン、ってか」

雪子「なんだか直斗君の時と似てるね」

陽介「だよな、また関係者認証がどうとかで寄り道しなきゃなんねーダンジョンはごめん被りたいけど」

りせ「しかもここ、また地下に潜っていくタイプのダンジョンみたい…ほんと直斗の時そっくりだね」

直斗「そんなのだったんですか、僕の時って…」

クマ「とにかく、中に入ってみるクマよ!」

鳴上「ああ、行こう」





マガツシャドーモセス 1F

陽介「なんかいきなり広い場所に出たな…」

千枝「うん、なんか戦車とか置いてあるし」

完二「ご丁寧に監視カメラまで設置されてやがる…まさか飾りだよな?」

直斗「…万が一の場合も考えて、一応カメラの視界から外れたルートを通った方がいいでしょうね」

雪子「そうだね…」

クマ「シャドウもいっぱいいるクマ…またレベル上げも頑張らないとイカンクマね!」

りせ「ここのシャドウ、今の私達よりちょっと強いくらいの奴が多いみたい。クマの言う通りレベル上げといた方がいいかも」

鳴上「…まずはいつも通り、レベル上げをみんなで頑張るとしようか」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/10/16(火) 22:45:48.12 ID:0hgJJOZJ0
はじまた
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/16(火) 23:08:01.63 ID:+4HVhwoZ0





スネーク?『レベル上げだと?悪いがこの「MGS」にはレベルの概念というものは存在せんぞ』





鳴上「誰だ!」

りせ「この声…スネーク先輩!?」

スネーク?『そう、スネークだ。だがお前達の追っているスネークではない』

雪子「それはつまり…」

千枝「…スネーク君のシャドウ!」

影スネーク『ご名答。これからお前達には、この「MGS」の世界にのっとったルールの元でダンジョンを進んでもらうぞ』

クマ「めたるぎあそりっど…?」

影スネーク『そうだ。ターン制のバトルしかできないお前達のような甘ちゃんに、はたしてこのダンジョンをクリアできるかどうか…実に楽しみだ』

完二「テメェ、舐めた口きいてんじゃねえぞ!」

影スネーク『いきがるのはプレイしてからにした方がいい。さて、ここを「MGS」とする以上…お前達の武器は没収させてもらおう』

鳴上「なっ……俺達の武器が消えた……!」

影スネーク『武器も情報も現地調達。それがこの世界「MGS」の掟だ』

陽介「おい、ふざけんじゃねえよ!武器も無しにどうやって戦えってんだ!」

影スネーク『武器はそこら中に落ちてるさ、拾って使えばいい。だが…それを持っているのはシャドウだがな』

直斗「ペルソナ能力だけでシャドウを倒せというのか?」

影スネーク『そうではない。俺はシャドウを「倒せ」と言うつもりはないぞ』

完二「ならどうしろってんだ、あぁ!?」

影スネーク『それはお前達が考えることだ。ともかく、俺から言える内容はこれだけだな。あとはお前達次第…』

影スネーク『……しいて最後のアドバイスをするとすれば……』





影スネーク『……この世界は、「敵と戦わないことを前提とした」ダンジョンであるということだな』





千枝「敵と戦わないって…どういうことよ!?武器持ってるのはシャドウだってあんたが言ったんでしょーが!」

影スネーク『それをどうするか考えるのはお前達の役目だ、と言ったはずだ』

陽介「くそ、あのヤロー上手いこと煙に巻いたつもりか…!?」

影スネーク『…あまり長話もしていられない、俺はそろそろ行かせてもらう。あいつにも合わなければならんのでな』

鳴上「あいつだと…?スネークのことか!」

影スネーク『お前達が知る必要はない。では…せいぜい足掻くがいい、クックック』
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/10/16(火) 23:11:21.28 ID:2eF7XBJ00
まさかMGS風に進めていくとは
マジ胸熱
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/16(火) 23:25:55.60 ID:Bt0girf1o
何かソリダスみたいになってそう
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/16(火) 23:29:15.71 ID:Y8Uml1Vdo
これ読んでたらメタルギアやりたくなってきた
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/16(火) 23:34:54.51 ID:k7OnTDBTo
そしてそそくさとFBIスーツに着替え始める番長
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/16(火) 23:41:00.68 ID:kkCFwZrDO
集団で潜入するのか、それともバラバラに潜入するのか気になる
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/16(火) 23:49:29.62 ID:oWHMGh2Jo
番長程の男ならネイキッド(腰タオル)だろ
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮崎県) [sage]:2012/10/16(火) 23:56:05.50 ID:36S3MBe7o
>>128
2の雷電仕様ネイキッドかもしれんぞ
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/16(火) 23:58:13.06 ID:+4HVhwoZ0

マガツシャドーモセス 渓谷

スネーク「ここは…レイブンが操る戦車と戦った場所だな」

スネーク「しかし思い返してみれば、生身で戦車と対決という手段を迷いなく選ぶとは…俺も若かった」





影スネーク『しかし、今はもうその若さも衰えかけている…と』





スネーク「…誰だ」

影スネーク『誰かだと?俺の顔を見れば言うまでもないだろう』

スネーク「!!」

影スネーク『初めまして…いや、この挨拶はおかしいな。久しぶりとでも言っておこうか』

スネーク「……お前のその顔は……また俺の『兄弟』とやらの一人なのか?」

影スネーク『兄弟か。それは限りなく似た別人同士を呼ぶ言葉だな』

スネーク「何だと…!?」

影スネーク『俺は、お前だ。「恐るべき子供達」なんてチャチなものじゃない。お前そのものなんだよ、俺はな』

スネーク「お前が…俺…?」
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 00:12:03.87 ID:V4bBO5G/0

影スネーク『その通りだ。……おっと、ここから先はまだここで言わせるにはもったいない』

スネーク「何を言っている?」

影スネーク『お前が昨日知り合った「お友達」…どうやらお前を助けにこのダンジョンへ来てくれているようだぞ』

スネーク「まさか…鳴上達のことか!?」

影スネーク『戦うことで道を切り開いてきた連中から戦いを取り上げた時、そこには果たしてどんな物語が生まれるのか…実に楽しみだと思わないか?』

スネーク「貴様…!」

影スネーク『…どうやらお前はもう武器を拾っているようだな、助けにいってやったらどうだ?奴らの始末を見届けてからでも、お前から否定の言葉を引きずり出すのは遅くはないからな』

スネーク「…鳴上達はどこにいるんだ!?言え!!」

影スネーク『少なくともまだ入ってきたばかりだ、お前がこのまま来た道を引き返せば会えるだろう…多分な』

スネーク「…チッ、急がなければ!」


タッタッタッタ…


影スネーク『…さて、俺はREXの格納庫で奴らの到着を待つとしよう。がっかりさせないでほしいものだがな、どうなることやら…ククク…』
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 00:33:21.96 ID:V4bBO5G/0

マガツシャドーモセス 戦車格納庫

陽介「ちっくしょ…どうしろってんだよ、あのヤロー!」

雪子「戦ったらダメだなんて急に言われても…」

千枝「戦いまくってどんどん先に進んでた訳だからね、あたし達…」

完二「…チッ、ウダウダ言っててもラチ明かねぇっスよ!あんな奴の言う事なんざ気にせずに突っ込みましょうや先輩!」

クマ「カンジの言う通りクマ!こそこそ進むなんてクマ達には似合わんクマよ!」

完二「へへ、たまには話が合うじゃねえかクマ公。……そんじゃ、いっちょやってやろうじゃねえか!」

クマ「おっけークマ!やったるでぇぇぇぇぇぇぇぇ!」



鳴上「おい待てクマ!完二!」

りせ「もー!あのバカコンビ、勝手に突っ走ってっちゃった…!」

直斗「まずいかもしれないですね…」



完二「だらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!覚悟しやがれクソシャドウ共がぁぁぁぁぁぁ!!」

クマ「ギッタンギッタンにしてやるクマァァァァァ!!」
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 00:45:20.65 ID:V4bBO5G/0

シャドウ「……?」クルリ



                 [!]

                 [ALERT 99:99]




鳴上「な、なんだ…?変な音が…」

千枝「ちょっ…部屋中のシャドウが一気にこっち見た…!」



シャドウ「……グァァァァァァァァァァ……」



陽介「…やべえぞ、こっち向かってきやがる!」

雪子「そんな…嫌あああああああああああああっ!来ないでええええええええええええっ!」

鳴上「まずい、とにかくみんな逃げるんだ!!」

直斗「そんなこと言っても、どこに逃げたら…!」

鳴上「どこでもいい!とにかく走るんだ!」

りせ「あんのバ完二にアホクマ、戻ったら絶対許さないんだからぁぁぁぁっ!」






鳴上「とにかく逃げるんだ!!みんな走れ!!」
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 00:48:24.97 ID:V4bBO5G/0
今日もこの辺でまた切り上げ…
月〜金は夜頃、土日は昼間に書き込むことになるかも

引き続きよろしく
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/17(水) 00:58:26.20 ID:2RbygeQgo
ただのシャドウならともかく重火器持ってる時点で戦闘は無謀なんだな
乙!
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/10/17(水) 07:08:47.76 ID:WB26Si800
エロ本に反応するか否かが重要なところだな
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/17(水) 08:16:33.92 ID:G1ITAKQvo
段ボールは機能するよな?
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/10/17(水) 08:26:01.80 ID:8yTN+5Q3o
         ____
       /  ./  /|
     _|  ̄ ̄ ̄ ̄.|  |___
   /  |_____.|/  / よくわからないけどダンボール置いときますね
    ̄ ̄~        ̄ ̄
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/17(水) 17:41:30.52 ID:ogLAj/+t0
         ____
      /  ./  /|
     _|  ̄ ̄ ̄ ̄.|  |___
   /  |_____.|/  / 
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 19:45:42.32 ID:p2COeGmF0



雪子「こっち来ないでえええええええええええっ!!」タッタッタッタ



陽介「うわわわわ、ちょちょちょちょそんな一気に俺んとこ来るんじゃねーっつの!!」タッタッタッタ



千枝「なんであたしも追いかけられてんのよー!!」タッタッタッタ



りせ「もう嫌ああああああああああっ!!」タッタッタッタ



直斗「くそ、とにかくどこか安全な場所へ…!!」タッタッタッタ



完二「軍勢がなんぼのモンじゃああああああああああ!!行くぜオラァァァァァァァァァ!!」タッタッタッタ



クマ「百匹でも二百匹でもかかってきやがれクマァァァァァ!!」タッタッタッタ



鳴上「まずい、みんな別々の方向に逃げていく…だが俺も四の五の言っていられない、とにかく逃げなければ…!」タッタッタッタ


141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/10/17(水) 20:21:04.41 ID:8yTN+5Q3o
支援
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 20:58:54.06 ID:p2COeGmF0

数分後…
マガツシャドーモセス 戦車格納庫

スネーク「くそ、鳴上達はどこにいるんだ…!」

スネーク「……あそこを走っているのは……鳴上か!?」





鳴上「ハァ…ハァ…!」

スネーク「おい待て、鳴上!」

鳴上「えっ……その顔は、スネーク……!?」

スネーク「……そういえばフェイスカムを忘れていたっけな……だが待て、なぜ俺の素顔を知っている?」

鳴上「直斗に教えてもらったんだ、テレビに入れられた以上は秘密にしておけないってね」

スネーク「何だと?まったく、白鐘の奴…」

スネーク「…だがまあいい、見つかってよかった。お前以外に他の連中も来ていると聞いたがどこにいるんだ?」

鳴上「みんなとは…はぐれてしまったみたいだ」

スネーク「はぐれただと…!?」

鳴上「急に大量のシャドウが俺達に気づいて、変な音が鳴ったかと思ったら集団で襲いかかってきて…」

スネーク「シャドウ?」

鳴上「この辺りにいる化け物のことだ」

スネーク「ああ、あいつらのことか…」

鳴上「シャドウに見つかって困ることなんて、先制攻撃されるかどうかくらいのものだったんだけど…あんな反応は今までに見たことがない」

スネーク「どういうことだ」

鳴上「なんというか…見つかることそのものがタブーのような…」

スネーク「…………」

鳴上「…スネークのシャドウが言っていた言葉の通り、なのかもしれないな」

スネーク「俺の…何だって?」

鳴上「シャドウ。この世界に人間が入ると、その人間のもう一つの人格…シャドウが現れるんだ」

スネーク「もう一つの人格だと?」

鳴上「ああ。その人間と同じ姿をしたシャドウは、自分が唯一の存在となるために否定の言葉を引きずり出そうとする」

スネーク「……もしかしたら、俺はそいつに会っているかもしれん」

鳴上「会ったのか?」

スネーク「さっきそこの渓谷でな。…それにしても、まったく意味の分からん世界もあったもんだな…」
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 21:45:19.42 ID:p2COeGmF0

スネーク「あと、そのもう一人の俺とやらが言っていた通りというのはどういう意味だ?」

鳴上「スネークのシャドウは言っていた…この世界は敵と戦わないことが前提のダンジョンだと」

スネーク「……なるほどな。実にもう一人の俺らしい考えだ」





スネーク「鳴上、よく聞け。この場所では敵と戦うことを考えるな。やり過ごすことを考えるんだ」

鳴上「やり過ごす…?」

スネーク「そうだ。中国のことわざには『匹夫の勇、一人に敵するものなり』というものがあってだな…」

スネーク「…無暗に戦おうとする愚か者は、一人の敵を相手にするのが精一杯ということだ」

スネーク「分かるな?俺の言いたいことは」

鳴上「ああ。今まではやたらめったら敵を倒すことでどうにか進んできたんだが…このダンジョンばっかりはそうはいかないらしいな」

スネーク「その通りだ。……さっき俺が倒した化け物が持っていた高周波ブレードだ、お前に預けよう」

鳴上「これは…刀?」

スネーク「ただの刀じゃないぞ。文字通り高周波、鉄でも何でも斬れる刀だ。かつて俺と一緒に戦った奴も使っていた」

鳴上「刀か…刀なら俺でも扱いは慣れているから任せてくれ」

スネーク「よし。なるべく交戦することは無いように動くが、もしもの時は頼むぞ」

鳴上「ああ」
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/17(水) 22:28:32.23 ID:OzfM7MXs0
番長が忍者へとジョブチェンジした!
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 22:35:30.00 ID:p2COeGmF0

鳴上「それじゃ、まずはみんなを探さないと」

スネーク「そうだな…だがどこへ行ったかの手がかりも無いとなると、さすがに厳しいぞ」

鳴上「しらみ潰しに探すしかないかもな…」

スネーク「…仕方ないな、それで行こう」










マガツシャドーモセス 拷問部屋

陽介「ハァ…ハァ…がむしゃらに突っ走ったら変なとこに出てきたな」

陽介「ん、なんだこれ?平らな機械に四か所の拘束具、ってことは……」

陽介「これ…いわゆる拷問器具ってやつか…?」

陽介「……ううっ、なんかビビったら漏れそうになってきた……」

陽介「どうせ誰もいなさそーだし…ちょっとそこらの物陰で失礼して」



??「!!」



陽介「え、ちょっ…なんでお前がここに!?」




〜天の声〜
番長と別れたメンバーはこれより二人ペアになって行動します
よって、安価でペアを決定するのでご協力ください

陽介と同じ場所に逃げ込んでいたのは…>>147
@千枝
A雪子
B完二
Cりせ
D直斗
Eクマ
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/17(水) 22:37:51.48 ID:OzfM7MXs0
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/10/17(水) 22:39:53.65 ID:BFXAuk910
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 23:00:27.50 ID:p2COeGmF0

陽介「お前…直斗じゃねーか!」

直斗「花村先輩…!」

陽介「……あ、いや、これは違うよ!?ちょっとチャック下がりかけてるけどそういう意味じゃないよ!?」

直斗「…分かりましたから、さっさとチャックを上げてください」

陽介「うう…泣きたい…」





直斗「では、気を取り直して行きましょう」

陽介「取り直せるかよ…見られたのに…」

直斗「…他の皆さんには黙っておいてあげますから」

陽介「そういう問題じゃねえと思うんだが…お前、仮にも女の子だろーがよ…」

直斗「だからこそ、そういう物を見ても動じないよう心掛けていますからね」

陽介(悠にはデレデレするクセに…)

直斗「…とにかく、早くここを移動しましょう。他の皆さんと一刻も早く合流しなければ」

陽介「…そうだな、いつまでもグズグズしてらんねぇか…」
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 23:14:45.71 ID:p2COeGmF0

マガツシャドーモセス 核保存棟1F

千枝「あー疲れた…毎日ランニングしててもこのダッシュはさすがにしんどい…」

千枝「で、なんだか怪しげな場所に辿り着いたワケだけど」

千枝「…なにこれ、ミサイル!?しかも何本も…!」

千枝「明らかに自衛隊とかが使うやつっぽいなぁ…なんでこんなのが…」

千枝「…あれ、あそこに人影…?ちょっと探ってみよう」


??「!!」


千枝「ああっ!なんでこんな所に…!?」





千枝と同じ場所に逃げ込んでいたのは…>>152
@雪子
A完二
Bりせ
Cクマ
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/17(水) 23:15:52.70 ID:0oH5TSeX0
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/17(水) 23:30:59.36 ID:H5nHuQk0o
1
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/17(水) 23:32:02.17 ID:nR8lIDcuo
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 23:41:27.28 ID:p2COeGmF0

千枝「りせちゃん…!?」

りせ「千枝先輩…!?」

千枝「りせちゃん、なんでこんな所に?」

りせ「分からない…ただとにかく走ってたらここにいて、とりあえず隠れてたんだけど…」

千枝「そっか…あたしと同じような感じだね」

りせ「…これからどうしよっか」

千枝「まずはみんなとまた合流しないとね。りせちゃんはあたしの後ろでサポートお願い」

りせ「でも、ここって戦うのがダメなんじゃ…」

千枝「あ、そうだった…くっそー、やりにくいなあもう!」





千枝「…なんだか…こうしてりせちゃんと二人きりになるのって新鮮だね」

りせ「…ふふ、私もちょうど同じこと考えてた」

千枝「たまには色々お喋りしようよ、この辺見て回りながらでいいからさ」

りせ「うん、そうだね」
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/17(水) 23:51:25.14 ID:p2COeGmF0

マガツシャドーモセス 雪原

雪子「……はあ……はあ……」

雪子「つ、疲れた…もう走れない…」

雪子「ここ、どこだろう…みんなともはぐれちゃったし…」

雪子「…寒い…テレビの中なのになんでこんな一面雪景色が…」

雪子「…そうだ、コノハナサクヤのアギダインで焚火しようかな」

雪子「まずは薪を集めないと…その辺の木の枝でいいよね」

雪子「木の裏とかに落ちてないかな…」


??「!!」


雪子「…えっ、なんでこんな所に…!?」



雪子と同じ場所に逃げ込んでいたのは…>>156
@完二
Aクマ
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2012/10/17(水) 23:51:57.91 ID:xDA+Z2gB0
@
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/10/17(水) 23:53:09.27 ID:8yTN+5Q3o
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/18(木) 00:26:17.19 ID:ONwuyAXB0

雪子「クマさん…?」

クマ「…ゆ、ユキチャンクマか…?」

雪子「クマさん、どうしてこんな所に…?」

クマ「あのあとカンジと一緒に戦ってたけど…やっぱりヤバくなってきて、逃げたんだクマ。それでそのうちカンジともはぐれて…」

雪子「それでここに?」

クマ「そうだクマ。一人ぼっちで寂しんボーイだったクマよ〜」

雪子「…それはいいけど、抱きつくのはやめて」バシッ

クマ「うごふ!」

雪子「じゃ、まずはみんなと合流しないとね」

クマ「痛いクマ…スナップ利きすぎクマ…」

雪子「この雪原自体は広いけど、四隅に扉があるみたい…行ってみようよ」
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/10/18(木) 00:30:04.33 ID:LeylaOa0o
        ______
       /   /    ./|
      | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .| こちらスネーク
      |THE ORANGE| .| 良スレへの潜入に成功した
     /|______|/\
    i/   | .i >>   \_/
      「,ニ./ '- `
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/18(木) 00:40:40.93 ID:ONwuyAXB0

マガツシャドーモセス 地下倉庫

完二「ちっくしょ、さすがにあの数は無理だったか…クマ公ともはぐれちまったし…」

完二「…つか、ここいくらなんでも寒すぎんだろ!なんでこんな所に迷い込んじまったんだよ、ったく…!」

完二「コンテナみてーなのがいっぱい置いてあんな…まるで迷路だぜ」

完二「…とりあえず、みんなと合流しねえとな。扉はあっちか…」





ズバババババババババババババババババババ!!





完二「うおっ、なんだこれ…銃声か…!?」

??『…どうやら、ネズミが一匹入ってきてしまっているようだな』

完二「あれは…またなんか知らねえ野郎が出てきやがったな…」

??『ようこそ、招かれざる客よ。ここへ入ったからには生きて帰れると思うなよ』

完二「誰だテメエ?バカみてえにデカいバルカン砲ぶら下げて何のつもりだ」

??『名乗る必要はない。なぜならお前はここで死ぬからな』

完二「こっちの質問に答えやがれ!」

??『…うるさいガキだ。早いところ蜂の巣にしてやるとしよう』

完二「やれるもんならやってみろよ、デカブツ。だがこっちだってタダじゃくたばらねえぜ」

??『ほう、ならばやってみるがいい。貴様はどうやら日本人のようだが…日本人といえば軟弱なことで有名な人種だ、このイヌイットの血を引く俺様の相手ではないだろうな』

完二「ほざいてやがれ!」



完二「来い、タケミカヅチ!」カッ
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/18(木) 00:47:17.37 ID:Im3RyiXbo
レイヴンは苦労したなぁ…
真っ向から挑むと文字通り蜂の巣だし。背後から地道にリモコンミサイル撃ってた
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/10/18(木) 01:06:54.09 ID:2/VdjCOwo
>>160
レーションマックスで特攻グレネード
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/18(木) 01:09:02.15 ID:ONwuyAXB0

マガツシャドーモセス 拷問部屋





??『おい待て、そこの小僧二人』





陽介「!?」

??『この拷問部屋に自ら入るとは…余程の物好きか、あるいは…』

直斗「…お前は誰だ」

??『俺か?俺の名は、シャラシャーシカ』

陽介「シャラシャーシカ…?」

??『そしてまたの名を…』

??『リボルバー・オセロット』

直斗「リボルバー……オセロット……?」



直斗(聞いたことがあるぞ、リボルバー・オセロットという名前…)

直斗(ソ連のアフガン侵攻で飛び抜けた能力を発揮し、敵軍から『シャラシャーシカ』の名で怖れられた男…)

直斗(そして何より拷問好き、他にはマカロニウェスタンのマニアでもあるとか…)



??『この部屋に入ってきたのが運の尽きだったな。もう俺のSAAの射程からは逃げられんぞ』

陽介「…おお、こりゃすげえ!拳銃がくるくるくるくる…」

直斗「見とれてる場合ですか!」

??『貴様らはどうやら丸腰のようだな。つくづく運の無いことだ』

直斗「…僕も銃にはそれなりに知識があるが、このご時世にSAAなんか使うというのはどういうつもりだ?」

??『言うまでもない。これが最も俺の手に馴染む銃だからだ。そして何より…リロードの快感!』

直斗「…?」

??『マグチェンジでは到底味わえない…リロードタイムのあの息吹!筆舌に尽くしがたい快感だ!』

直斗「…バカバカしいですね。そんな非効率に快感を覚えるあなたの神経を疑います」

??『お前のような小僧には理解できんだろうな。……無駄話が過ぎた、そろそろ始めるとしようか』

直斗「…来ますよ、花村先輩。ペルソナで応戦です」

陽介「え?お、おう!」



直斗「来い、スクナヒコナ!」カッ

陽介「行け、ジライヤ!」カッ
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/18(木) 01:56:48.11 ID:ONwuyAXB0

マガツシャドーモセス 核保存棟1F





??『……さて、この辺でよかろう。そろそろ本当の部屋に戻してやろうか』





千枝「今、声が…?」

りせ「…何これ…!?部屋の内装が変わっていく…!」

マガツシャドーモセス 所長室

??『どうだ?お気に召したかな、俺のサイキック能力は』

りせ「誰…!?」

??『俺は世界最高のサイキック能力を操る者…サイコ・マンティスだ』

千枝「うわ、変なガスマスク…」

??『幻覚、幻聴、読心まで意のままに操れるこの能力をもって、今からお前達を葬ってやるとしよう』

りせ「葬るですって…?」

??『そうだ。だがただ殺すのでは面白くない。ここはひとつ、お前達の心の中でも読んでみるとしようか』

りせ「心を読むって、そんなバカなこと…」



??『……ううむ……見える、見えるぞ……お前達の心の中が……』

??『……どうやらお前達二人は恋い慕っている男は共通しているようだな……しかもその男、恋愛に関してかなりの手練れ……』

??『……なるほど、その男は二周目だったか……ステータスもオール5……道理で人付き合いを難なくこなしていく訳だ……』



りせ「…さっきから何言ってんの、この人」

千枝「さあ?アレだよね、モロキン殺した男の子みたいな…頭がちょっといっちゃってる系の人じゃない?」

りせ「かもね…」

??『さて、お遊びはこの辺にしておこう。それではそろそろお前達の命をいただくとしようか』

千枝「…で、こんな狂った奴なんかに殺されるわたしじゃないって話だけど」

りせ「同感。こいつなら戦っても問題無さそうだし、さっさと片づけちゃおうよ」

千枝「そうだね。…じゃ、ペルソナ出しますか」

りせ「うん、まずは私がステータス調べるね」


千枝「守って…トモエ!」カッ

りせ「ヒミコ!」カッ


りせ「さーて、あいつのステータスはどうなってるのかなっと…」







??『……ブラックアウト!!』


                   [ヒデオ]
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/18(木) 01:58:26.46 ID:ONwuyAXB0
今日もこの辺で終わり
また引き続きよろしく
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/10/18(木) 02:00:09.64 ID:wOKIqdR2o
……ビデオ1………
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/18(木) 02:27:41.13 ID:U2OOvhzDo
マンティス懐かしいw
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/18(木) 02:46:50.06 ID:s0RfraNOo
マンティスはMGSシリーズを通してMVP
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/18(木) 03:39:59.46 ID:yBU6j9Gqo
いいね面白い
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/18(木) 06:23:09.15 ID:NUJxHj7Co
二周目ってヨシツネさんアリスちゃん閣下にルシフェルさん降ろしてたら
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/10/18(木) 12:35:53.36 ID:vhjHdEJAO
支援
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/18(木) 12:56:11.00 ID:JtJzkZQIO
>>169
アニメ版の直斗編よろしくメギドラオンで基地が木っ端微塵になるな
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/10/18(木) 13:14:34.02 ID:pOvvJtr90
空から降り注ぐ槍が全てを呪[ピーーー]るな
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/18(木) 22:50:05.67 ID:yBU6j9Gqo
死んでくれる?
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/18(木) 23:46:39.01 ID:ONwuyAXB0

マガツシャドーモセス 雪原





??『ようこそ、私の領域へ。ここへ来たからには生きて返しはしないわよ』





雪子「この声は…!?」

クマ「ムム、この声は…クマのビジンさんセンサーがビンビン反応してるクマ!」

??『私の覗くスコープの視界に入ること、それは即ち死を意味するわ。…さあ、せいぜい逃げ惑うがいい!』

雪子「声だけでどこにいるか分からない…あなたは誰なの!?」

??『私が誰か…もし私を見つけ出せたら教えてやろうじゃないか』


バン!


雪子「きゃっ!」

クマ「ゆ、ユキチャン!?」

雪子「っ……耳の横を……何か通り過ぎた……!」

??『それは挨拶を兼ねたプレゼントよ。本物は、きっちりあなた達の心臓に届けてあげるわ!』

雪子「さっきのはもしかして…弾丸…!?ってことは、私達狙撃されてるの…!?」

クマ「ソゲキって何クマ?」

雪子「…クマさん、早く木の裏に隠れて!」

クマ「え?うわおおおおおおお引きずらないでクマあああああああ」





雪子「…狙撃っていうのは、遠くから銃で狙われてることなの。分かる?」

クマ「遠くから銃で…って、そんじゃ撃たれたら大変クマよ!」

雪子「そう。だから何とかして向こうの位置が分からないと反撃できないんだけど…」

クマ「それはマズイクマね…とりあえずペルソナ出しとくクマ、応戦方法はそっから考えるクマよ」

雪子「そうだね…」


雪子「おいで、コノハナサクヤ!」カッ

クマ「ゴー、キントキドウジ!」カッ
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/18(木) 23:54:59.49 ID:ONwuyAXB0

マガツシャドーモセス 所長室

りせ「…きゃあっ!」

千枝「どうしたのりせちゃん!?」

りせ「な、なにこれ…アナライザーの画面が急に真っ暗に…」


??『無駄だ。お前ごときに俺の精神を読むことはできんぞ』


りせ「それって…まさかアンタ、私のペルソナに細工でもしたの…?」

??『ペルソナ?そんなものは知らんが、俺の精神を探ろうとする波長があったからシャットアウトしただけだ』

千枝「こいつ、見た目の割にそんなことできるんだ…」

りせ「…なんか悔しいな、もう一回試してみる!」

千枝「りせちゃん頑張って!」


りせ「もう一回…ヒミコ!」カッ


??『諦めの悪い連中だ。無駄だと言っているのが分からんか…』

??『…ブラックアウト!!』




                   [ヒデオ]





りせ「…うっ、また画面が真っ暗に…!」

??『いい加減に理解しろ。お前程度の読心能力では俺の精神を探ることなどできはしない』

千枝「くっそー、ならもうがむしゃらに攻撃してやるっつーの!おりゃあっ!」

??『…無駄だ』

千枝「あり?あちゃー、外したか…ならもう一発!」

??『…諦めろ、お前の攻撃程度なら俺にはたやすく軌道が読める。いくら攻撃しようと無駄なことだ』

千枝「…くっそ、また避けられた…!」

??『お前達二人が束になろうと俺には勝てん。いい加減に諦めて死を受け入れるがいい』



千枝「なんでよ、もう…!りせちゃんのアナライズは妨害されるし、あたしの攻撃はみんな避けられちゃうし…!」

りせ「どうすればいいの…!」
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/19(金) 00:06:35.54 ID:/+12Potc0
短くてすまんがまた今日も終わり
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/10/19(金) 00:33:32.73 ID:oqSl6kZAO
>>176
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/19(金) 00:49:52.49 ID:0cHbv49Bo
2コンを使うんだ!
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/19(金) 09:27:18.63 ID:HfnMfWBXo
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180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/19(金) 18:32:18.27 ID:/+12Potc0

マガツシャドーモセス 地下倉庫

??『これはこれは…なかなか殺し甲斐のありそうなモンスターがおいでなすった』

完二「バルカン砲でもガトリング砲でも関係ねえ、俺のペルソナはそんなもんで怯むほどヤワじゃねえぜ。舐めんなよ!」

??『…見ているか、同胞達よ。奴から出てきたあのモンスター、我らの相手として申し分ない』


カァ… カァ… カァ…


完二「…何だこりゃ、カラス…?」

??『喜べ。鴉(レイブン)達はお前の戦士としての実力を見定めたいと言っているようだ』

完二「はぁ?お前…そういう幻聴とか聞こえるタイプの頭いかれた奴なのか?」

??『幻聴か。聞こえん者にはそう見えるのだろうな』

完二「…あーくそ、こういう一人で物事を完結するヤローは特にムカつくぜ」





??『さて。それでは早速……』

??『……貴様と貴様が飼い慣らすそのモンスターの力、見せてもらうとしようか!』

完二「上等だゴラァ!かかってきやがれ!」

??『行くぞ…蜂の巣になるがいい!』


ズババババババババババババババ!!


完二「防げ、タケミカヅチ!」


ガガガガガガガガガガガガガガガガ


??『…ほう、全弾受け止めたか。見た目通りの堅さだな』

完二「余裕こいてんじゃねえぞ!今度はこっちの番だ!」


完二「食らいやがれ、マッドアサルト!」


??『ぐっ…!』

完二「へっ!どうだ、利いたかよ!?」

??『…なかなかやるな。だがまだまだ…』

??『…こちらの銃撃もまだ終わりではない!』


ズバババババババババババババババ!!


完二「う、ぐぁっ…!」

??『どうだ?今度はある程度被弾したようだな』

完二「チッ…くそったれが…!」
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/19(金) 18:59:08.50 ID:UOXaWpZR0
そういやレイヴンってHPも半端なく高かったな
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/19(金) 20:44:19.16 ID:/+12Potc0

マガツシャドーモセス 拷問部屋

??『さあ、俺の弾丸から逃げられるか!?』

陽介「構えた…!来るぞ、直斗!」

直斗「分かってます!」

陽介「一応かけとくぜ、マハスクカジャ!」

直斗「…回避率が上がっても油断はできません、何とか当たらないように立ち回らなければ…」

陽介「とりあえず物陰に隠れんぞ!」





??『無駄なことを…』


バン!


陽介「うわっ!な、なんでだよ…隠れてんのに…!」

直斗「これは…跳弾か!」

陽介「チョウダン?」

直斗「ええ。角度を計算して打つことで、壁を跳ねた弾が対象に当たるよう発砲する…」

陽介「おいおい、そんなんやられたら隠れる意味ねえじゃんかよ!」

直斗「それをどうにか凌ぐ手だてを考えなければ…僕達は負けます」





??『隠れていても無駄だぞ、この部屋に俺の跳弾が届かないゾーンは存在しない』

陽介「クソ、とにかく動き回るしかねえか…!」

直斗「どうにかして反撃の糸口を見つけなければ…」

直斗(……待てよ、確か奴はさっき……)

直斗(SAAのリロードがどうとか言っていた……もしかしたら、そこが隙になるか……!?)

直斗「…花村先輩、あいつの銃弾をあと五発凌いだら反撃です」

陽介「五発?なんでまた…」


バン!


陽介「うおっ!…ったく、作戦立ててる間くらい待ってろっつーの…!」

直斗「あいつの銃はリボルバーです、一度撃ち切れば装填に多少なりの時間はかかるはずだ…そこを突きましょう!」

陽介「…そうか、なるほどな…!」
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/19(金) 21:13:11.50 ID:/+12Potc0

マガツシャドーモセス 雪原

??『どうした、隠れてばかりじゃ私は見つけられないぞ!?それともこの私に忍耐勝負で勝つつもりか!?』





クマ「もう突撃したいクマ…!キンダンショージョーが出そうクマ、ユキチャンお願い!突撃させてくれクマー!」

雪子「ダメだって言ってるでしょ!」バシッ

クマ「うわおうふ!」

雪子「…なんとか撃たれずに出て行く方法を探さないと…このままじゃ時間ばっかり削られちゃう…!」

クマ「その前に、クマのホッペが削られちゃうクマ…」





??『…そうか。私と我慢比べがしたいという訳だな。ならば受けて立とう!』

??『私は狙撃銃を構えたまま二週間は飲まず食わずで姿勢を保ち続けることができる…お前達に勝ち目はないぞ!』





雪子「そんな…張り合える訳ないじゃない…!」

クマ「どうすればいいクマ…!二人とも回復役ってのがこういう時にツラいクマね…」

雪子「…これはかなり可能性の低い賭けだけど、やってみよう…クマさんも一緒に来て」

クマ「何をするクマか?」

雪子「私が空中に向かってアギダインを撃つから、それを目くらましにして木と木を縫うように移動して距離を詰めるの。かなり厳しいかもしれないけど…」

クマ「ムム…よく分からんけど分かったクマ!クマ、ユキチャンを信じる!」

雪子「ありがと、クマさん…!」

雪子「…それじゃ行くよ、せーのっ…!」



雪子「…アギダイン!」ボッ!



クマ「ほいっ、今だ走るクマー!」

雪子「うん、急いで!」
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/19(金) 21:40:10.08 ID:/+12Potc0

マガツシャドーモセス 地下倉庫

??『……倒れたか。まあ所詮は生身の人間、一発でも被弾すればダメージは相当なものだろうからな』

完二「ぐ…っ…」

??『そのまま地面を這っていろ…すぐに楽にしてやる』

??『お前の亡骸は鴉達によって食され、より高尚な存在へと昇華されるだろう。光栄に思うがいい』





完二「……クソが……誰がカラスのエサなんかになるかよ……!!」





??『…まだ喋る余裕があるのか。苦しかろう、今楽にしてやる…』

完二「俺は……最初に言ったよな……?舐めんじゃねえってよ……」

??『自分の状況を顧みてから言うんだな』

完二「へッ、悪ぃな……どう考えても……ぐっ……俺が勝ちそうな状況にしか見えねぇよ……!!」

??『哀しいものだな…それがお前の最期の言葉か』

完二「……タケミカヅチ……まだ動けんだろ、俺のペルソナなら……こんな所で沈むんじゃねえぞ……!!」

??『…何?あのモンスターがまた動きだしただと…!?』

完二「ヘヘ、上出来だ……さあ、そのデカブツを……捕まえろっ!!」


ガッ!


??『ぐっ、油断したか…!』

完二「漢・巽完二……たかが銃弾の一発や二発でくたばりゃしねえんだよ、覚えとけ!!」

??『…バカな…!』





完二「行くぜ、俺の一撃必殺……『漢の花道・友情編』!!食らいやがれぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/19(金) 22:56:45.59 ID:/+12Potc0

マガツシャドーモセス 所長室

??『…さあ、私には手も足も出ないことがいい加減理解できただろう。諦めはついたか?』





千枝「はぁ、はぁ…なんで…どうして…全然攻撃が当たんないじゃんよ…!」

りせ「千枝先輩…」

千枝「もう体力がキツい…りせちゃんの癒しの波動も回復量には限度があるし…」

りせ「ごめん、千枝先輩…役に立てなくて…」

千枝「りせちゃんのせいじゃないよ…」



??『もう動く気力も無いか…ならばこの念力で浮かせた机をお前達の脳天に叩き落とし、幕引きとしよう』



千枝「うわ、机が…!」

りせ「千枝先輩、動ける!?掴まって!」

千枝「うん、ありがと…」



??『逃げられんぞ?』



りせ「机がこっちに飛んでくる…!」

千枝「……あはは……もう、ダメかもね……」





バァン!!





??「…やれやれ。まさかこんな奴まで出てくるとはな…どこまで馬鹿げた世界なんだ、ここは」

りせ「……これ、ショットガン……!?机が一瞬で粉々に……!」

千枝「それに、この声……」

??『お前は……!!』





スネーク「待たせたな。そして……久しぶりだな、マンティス」
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/19(金) 23:17:32.47 ID:/+12Potc0
今日もこの辺で終わり
毎回書く量が少なくてすまん…orz
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/10/19(金) 23:23:09.71 ID:Exzqr20E0
乙 楽しみにしてるよ
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/10/19(金) 23:23:50.09 ID:Exzqr20E0
乙 楽しみにしてるよ
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/20(土) 00:06:10.18 ID:+aLqcT9Mo

毎日楽しみにしてる
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/20(土) 11:16:40.31 ID:I+tVvyWB0

蛇キターww
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/21(日) 00:34:54.28 ID:+h11tGIU0

??『ソリッド・スネーク……!!』

スネーク「こんないたいけな女子高生にあの手段をを使うとは…情けないと思わんのか」

??『何のことだ?』

スネーク「何のことか、こうすれば分かるだろう。……ふっ!」


ドゴッ


??『ぐあっ!?』

千枝「えっ…スネーク君のパンチが当たった…!?」

りせ「千枝先輩の攻撃は全部避けられてたのに、どうしてあんな簡単に…」

スネーク「マンティス、お前に攻撃を当てるための方法はもう何年も前からタネは割れているんだ」

??『ば、バカな…なぜ…!?』

スネーク「お前は恐らくこの理解不能な世界が生み出した幻…幻が真実を知らないのも無理はない」





スネーク「俺の心が読めない理由。なんのことはない、今の俺が2コン操作だからだ」





千枝「え?」

りせ「にこん…そうさ…?」

スネーク「…ぼさっとしてないで、二人も早く立つんだ。二人の分も俺がコントローラーを差し変えておいた」

千枝「さっきからスネーク君、何言ってるかよく分からないんだけど…」

スネーク「分からなくていい。…君達の世界にこういう要素は無いからな、知るとちょっとまずい」

りせ「こういう要素って?」

スネーク「…あまり詮索しないでほしいんだが…とにかく、もう一回君達のペルソナとやらを出してみろ」

りせ「そのペルソナが使いものにならなくなっちゃって困ってたんだけど……あっ!」

千枝「りせちゃん?」

りせ「……見える、あいつのステータスが見えるようになってる!」

千枝「ホントに!?」

りせ「うん、何でかよく分からないけど……とにかくあいつ、さっきのパンチで弱ってるみたいだから決めるなら今だよ!」

千枝「やった、それならいけるね!」

スネーク「…さあ、これで形勢逆転だ。里中も攻撃は通じるようになっている、一緒にとどめを刺すぞ!」

千枝「私もか…よーし、それじゃいっちょやりますかぁ!スネーク君、一緒に回し蹴り決めようよ!」

スネーク「いいだろう、きついのを二発お見舞いしてやろうじゃないか」





スネーク「行くぞ…………ふんっ!!」

千枝「準備よーし…………どーん!!」
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 01:48:35.50 ID:bzxY6ogDO
2コン操作をどう表現すんのかと思ったら・・・
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/21(日) 05:56:31.58 ID:KfifF0Mmo
一応1コンでも倒せるらしいけどねぇ・・・超絶難易度で・・・

自分で達成したこと無いけど・・・
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 06:03:58.35 ID:mwoNZa1SO
当時2コンに差し替えるという対象方にかなり感動したなー
他の神ゲーの3歩先くらいを行っていたように感じた
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/21(日) 11:05:57.19 ID:+h11tGIU0

マガツシャドーモセス 雪原

??『くっ、こざかしい真似を…!』





雪子「だいぶ近づいてきたみたい、声が近い…!」

クマ「もう少しクマ…!」

??『……舐めるなよ、たかが爆炎ごときでいつまでも私の照準をごまかせると思うな!』


バン!


雪子「う…っ!!」

クマ「ユキチャン!?」

雪子「…足に…弾が…」

クマ「大丈夫クマか…!?」





雪子「許さない……!!あの野郎、八つ裂きにしてやるわよっ!!」

クマ「…ユキチャンが激昂状態に突入しちゃったクマ…」

雪子「狙撃がなんぼのもんよ!!考えてみたら、この辺り一帯を焼き尽くせば探す必要も無いでしょ!!」

クマ「え…」

雪子「クマさん、先に謝っておくけど巻き添えにしちゃったらごめんね」





雪子「食らいなさい……!!」

雪子「アギ!マハラギ!アギラオ!マハラギオン!アギダイン!マハラギダイン!」

雪子「最後のとどめよっ!!私の一撃必殺……『華焔』!!」





??『バカな、炎が辺り一面に……きゃあああああああああああああああっ!!』

クマ「ギャ――――――――――――――ス!!」
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/21(日) 11:40:11.47 ID:q3Vsbc8Po
ユキちゃんこぁぇおおお
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/21(日) 11:40:22.54 ID:kRQhg3rAo
クマwwwwww
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/21(日) 12:08:30.41 ID:CbqThPHHo
クマアァアアアアァァァァア
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/21(日) 12:08:40.94 ID:+h11tGIU0

マガツシャドーモセス 拷問部屋

直斗「……よし、これで全弾撃ち切ったはずだ!」

陽介「おっしゃ、突っ込むか!」

直斗「ええ!」





??『さあ、リロードタイムといこう…俺のリロードはレボリューションだ!』

陽介「何抜かしてやがんだ?戦況はこっち有利だぜ、オッサン!」

直斗「舐められているようですね…ならばそれに応えてあげましょう、デスバウンド!」

陽介「おうよ!ガルダイン!」

??『…甘い!』

陽介「…くっ、避けられたか…!」

直斗「リロードしながらあの動きができるなんて…!」

??『俺のリロード速度を見くびってもらっては困る、お前達に反撃の機会などくれてやるはずが無かろう。…では、第二幕と行こうじゃないか』

陽介「おいおい、これじゃまた振り出しじゃねえか…!」

直斗「くそっ…どうすれば…!」





シュパッ





??『何……ぐああああああああああああああああっ!!』

直斗「えっ…」

陽介「な…何が…?」

??『くそっ、腕が…!』

陽介「…あいつの右腕、切り落とされてる…!」

直斗「いつの間に…!」





??「……間に合ったみたいだな。陽介、直斗」

陽介「…お前…どうしてここに…!」

直斗「しかも、その変な刀は…?」





鳴上「スネークから渡された、高周波ブレードとかいう刀だ。道中のシャドウもこいつにかかれば単なる雑兵だったよ」
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 12:23:11.01 ID:LyvZYNLAo
なんという再現wwwwww
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 12:23:57.79 ID:bzxY6ogDO
結論:女性は怒らせたらあかん
無限バンダナ取ったらスティンガーミサイルでウルフ姉さんを一方的に狙撃してたがどっちがえぐいのだろうか
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/10/21(日) 12:43:44.30 ID:alBAg3wJo
直ちゃんはSAAを手に入れた
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/21(日) 14:08:33.90 ID:+h11tGIU0

陽介「スネークって…お前、スネークに会えたのか!?」

鳴上「ああ。その後で、はぐれたみんなを探すために一旦二手に分かれたんだ」

直斗「でも、生身の人間がこの世界を一人でうろついたら…!」

鳴上「それについては大丈夫だ。拳銃一丁で並み居るシャドウを蹴散らしてたから、少なくともすぐ殺されるような一般人って訳じゃないらしい」

陽介「でもよ…!」

鳴上「…とにかく、今はそこの奴をどうにかするのが先決じゃないのか。話はその後だ」





??『…ぐっ…』

??『……邪魔が入ったようだな……仕方ない』

??『……また会おう!』





陽介「あれ?あいつ逃げちまったぞ…」

直斗「助かった…のかな」

鳴上「銃を持っていた方の腕を落としたからな、利き腕が無くなれば戦いも続行できないということか…」

陽介「…まぁ、とりあえずよしとするか」

直斗「あいつがもっていた銃…一応もらっておこうかな」

陽介「げっ、そんな切り落とされた腕が握ってるような銃なんか拾わなくても…」

直斗「そうは言っても、やはり武器は必要ですから」

陽介「マジかよ…俺だったら気味悪くて使えねえぜ、度胸あんなぁ」

鳴上「…とにかく、次はみんなを探さないとな」

直斗「そうですね。まだこの先に何が待ち構えているか分かりません、慎重に進まなければ…」
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 18:08:52.83 ID:0V87tbCIO
オセロットを今倒さないって事は後々拷問シーンが見れるって訳か
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 18:49:44.86 ID:oa/w0IZd0
オクトパスはどうするんだろ?
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 21:53:25.36 ID:dxshgQGQo

面白い

マンティスは初プレイ時、1コンファマス連射で倒したわ
オセロットって原作で切られた腕持ってったっけ?
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/21(日) 22:11:50.48 ID:SlscNkPIO
>>206
リキッドの腕つけたんじゃなかったっけ?
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/21(日) 23:19:37.32 ID:+h11tGIU0

マガツシャドーモセス 地下倉庫

完二「っつ……へへ、俺の勝ちだ!」

??『…………』


シュウウウウウウウ…


完二「なんだ…?あいつが消えていく…」

完二「…人間臭え喋りと見た目でも、やっぱ正体はシャドウだったって訳か」

完二「とにかく倒したんだ、先に進まねえとな」

完二「…強がってみても、やっぱ撃たれた辺りがズキズキしやがる…」

完二「どうにかみんなと合流するまで耐えなきゃならねえか…」
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/21(日) 23:55:51.32 ID:+h11tGIU0

マガツシャドーモセス 雪原

雪子「はぁ…はぁ…これでもう隠れる場所も無いでしょ!!出てらっしゃい!!」

??『…………』


シュウウウウウウウ…


雪子「えっ…消えた…?」

雪子「……とりあえず、勝ったってことなのかな……ねえ、クマさん?」



クマ「」チーン



雪子「ああ、そういえば巻き添えにしちゃったんだっけ」

雪子「まあいいや、サマリカーム……ほら起きてクマさん」

クマ「…ここは…あの世クマか…」

雪子「違うよ、私がちゃんと復活させたから生きてるの」

クマ「…そうだクマ!クマはユキチャンのブチギレ火炎スキルのとばっちりを食らって…!」

雪子「うん…ちょっとやり過ぎてクマさんも巻き込んじゃった、ごめんね」

クマ「もうこれっきりにしてほしいクマよ…それよりユキチャン、足の撃たれたところは?」

雪子「あ、そうだった…怒りで痛みが無くなってたから忘れちゃった」

雪子「足の撃たれた部分を…ディア!」

雪子「よし、治療オッケー。先に進もう、クマさん」

クマ「ほい、了解クマー。……それにしてもユキチャン、ちょっとやり過ぎクマ……雪原が焼け野原になってるなんて……」
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/22(月) 00:30:05.67 ID:Qj7luU1v0

マガツシャドーモセス 所長室

スネーク「……決まったな」

千枝「うんうん、二人合わせて二倍分の回し蹴り!こりゃ利いたでしょ!」

??『…………』


シュウウウウウウウ…


りせ「あれ…消えちゃった…?」

スネーク「どういうことだ…?」

千枝「やっぱ、こいつもシャドウだったってことじゃない?」

りせ「…そうかもね…」

スネーク「…まあ、それならいいんだが。倒したのなら先へ進むとしよう」

千枝「そうだね、みんなと早く合流しないと」

りせ「それじゃ、私がみんなの現在位置を調べるから……ちょっと待っててね」
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/22(月) 00:39:28.05 ID:Qj7luU1v0

マガツシャドーモセス 地下基地指令室

影スネーク『ほう…奴ら、俺が配置したフォックスハウンド部隊のシャドウを全員倒したようだな』

影スネーク『まあ、そうでなくてはこちらとしても面白くない。ここまでは所詮予定通りだ』

影スネーク『…早く来い、もう一人の俺よ…』
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/22(月) 03:29:30.19 ID:J5qapuXYo


>>207
リキッドの腕移植したのは覚えてたんだが
この時に腕とSAA持って逃げたような気がしたんだ
シャドウだし原作と違うからどうこうって話でもないけど
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/22(月) 23:44:27.68 ID:Qj7luU1v0

マガツシャドーモセス 某所

完二「さーて、通路を抜けたらどっちへ進むかな」

完二「…ん?なんだありゃ」

完二「雑誌か?こんなところになんでまた…」

完二「…ちょっと拾ってみるか」





完二「…………」

完二「こ、こいつは…」

完二「……エロ本……!!」

完二「な…ななななななんでこここここんな所に」


ブホッ


完二「…うっ、クソ!なんで鼻血なんか出やがる…!」

完二「俺ァもう女なんか怖くねえんだっつーの!こんな本でいちいち興奮なんかしねーぞゴラァ!」

完二「…あ、いやでもそういう意味じゃねーぞ!女じゃ興奮しないとかそういう意味じゃねーかんなマジで!」

完二「……ってか、何で俺はこんなでけぇ声で独り言喋ってんだよ……アホ丸出しじゃねえか……」

完二「まあいいや…先進むか」


ガラガラガラガラ!!


完二「ん?何の音だ…?」





                [!]
              [ALERT 99:99]





完二「うおっ、この音は…!」

完二「さっきシャドウに見つかった時の…!っつーことは…!」

完二「でもなんで…」

完二「……ああっ!あのエロ本に……ヒモみてーなのがくっついてやがる!」

完二「鳴子っつったっけか、ヒモのついたブツを動かすとでけえ音が鳴る仕組みの…」

完二「…クソッタレ、なんでこんなトラップが仕掛けられてやがんだよ!?」

完二「……シャドウも向こうから軍団で来やがった……武器も無えし……」

完二「…また逃げるしかねえのかよ、クソがぁぁぁ!」
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 00:15:15.02 ID:foysUneJ0

マガツシャドーモセス 某所

りせ「……うーん、みんな居場所がバラバラで上手く位置が特定できないな……」

スネーク「元より楽して進むつもりはない。みんなに会うためにも、今はとにかく先へ進もうじゃないか」

千枝「そうだね…」

スネーク「…それで、進行に際してなんだがな。二人にはこれを渡しておこう」

りせ「…何これ、ダンボール?」

千枝「こんなもの渡されても…」

スネーク「ダンボールを甘く見るなよ?こいつを被れば、屋内で敵の目を欺くのに最高の道具となる」

千枝「相手がシャドウじゃ意味無くないかな…」

スネーク「そんなことはない。とにかく被ってみてくれ、そうすればダンボールの頼もしさが実感できるだろう」





千枝「スネーク君の言う通り、ダンボール被って歩いてる訳だけど…なーんか変な感じ」

りせ「これ、外から見たらどう考えても不自然でしょ…ダンボールが三個並んで動いてるなんて」

スネーク「まだ疑っているのか。安心しろ、今の俺達は完全に背景と同化しているから問題ない」

千枝「どう考えてもおかしいって、この状況…」

りせ「……あっ、向こうからシャドウが近づいてくる……!」

スネーク「…これは都合がいい。さっそくダンボールの力を証明できるチャンスだな」

スネーク「二人とも、一度通路の隅で動きを止めるんだ。そうすれば間違いなくやり過ごせるだろう」

千枝「大丈夫かなぁ…」





シャドウ「…………」





千枝(かなり慎重に探し回ってんね、あのシャドウ…)

りせ(…あっ、こっち来た!)

スネーク(うろたえるな。自分は完全にダンボールなんだと信じ込み、息を殺すんだ)

千枝(でも…!)

りせ(……っ……嫌……覗かないで……!)

千枝(……もうダメ……!)





シャドウ「…………」クルリ





千枝(…あれ?シャドウが…引き返してく…)

りせ(…やり過ごせたってこと…?)

スネーク(…どうだ、二人とも。これでダンボールの有用さが分かっただろう)
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 00:42:01.70 ID:foysUneJ0

マガツシャドーモセス 某所

雪子「さっきからずっと歩いてるけど、なんだか一向にみんなと会えそうな気配が無いね…」

クマ「うむむ…足も疲れてきたクマ…」

雪子「もうちょっと進んだら休もっか」

クマ「うん、どっかで休憩したいクマ」





雪子「…あれ、なんだろここ」

クマ「床が…変な感じになってるクマね」

雪子「床?」

クマ「ほら、そこの通路が…」

雪子「…別に変だとは思わないけど」

クマ「なんちゅーか、変な気配がするみたいな…?」

雪子「…全然分かんない。クマさん、こっちの世界の生き物だからね…私には分からない何かが感じ取れるのかな」

クマ「クマの思い過ごしかね?それならいいんだけどクマ…」

雪子「大丈夫でしょ?とりあえず進もうよ」





バチバチバチバチバチ!!





雪子「きゃあああああああああああああああっ!!」

クマ「ユキチャン!?」

雪子「肩こりがあああああああああああああっ!!」

クマ「カタコリ…?」


プスプスプス…


雪子「…………」

クマ「な、なんぞこれ…ユキチャンが歩き出したら…」

雪子「……ふざけんじゃないわよおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

クマ「…まーたユキチャンが激昂状態に…」

雪子「なんで床に電流が流れてんのよ!!」

クマ「クマ、一応進む前に言ったから攻めないでね…」

雪子「まったくもう…!!」

クマ「い、一応ディアラハンかけとくクマよ…」
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 01:26:15.07 ID:foysUneJ0

陽介「…なんだか、さっきみんなで大慌てして逃げ出したのがアホらしく思えてきたな」

直斗「僕も正直、銃を拾った意味が無いというか…」





鳴上「ふっ!はっ!でやぁっ!」

シャドウ「グァァァァァァァァァァ…!」





陽介「…相棒の戦力が凄まじすぎて、もうシャドウに見つかっても大した問題はねえっつーか…」

直斗「鳴上先輩があんな武器を使ったら、文字通り鬼に金棒ですからね」

陽介「…ま、楽に進めるに越したことはねーんだけどさ」

直斗「そうですね…」





鳴上「……ふう。これで片付いたな」

陽介「相棒、お疲れさん」

直斗「お疲れ様です、先輩」

鳴上「ああ。…それにしてもすごいな、この刀…こう言うのもなんだが、だいだら.の武器じゃ出せないような威力を秘めてるみたいだ」

直斗「高周波ブレード…大したシロモノですね」

陽介「俺も武器があればなぁ…ああ、戦いてーぜ…」





カラン





陽介「ん?あれは…」

陽介「…おっ、クナイじゃねーか!へへ、ラッキー!」

鳴上「でも、戦力的には俺だけで行けるけどな」

陽介「うっ…それを言うなよ…」

鳴上「はは、ウソだって。援護頼むよ、陽介」

陽介「まぁ、お前とその刀ほどは活躍できねーかもしれねえけど…武器が手に入った以上が頑張らせてもらうぜ!」

直斗「…………」





直斗(二人は気付いてないみたいだけど…僕には確かに見えた)

直斗(素早くクナイを置いて死界に消えた人影…)

直斗(だが、誰なんだ…?まさか第三者…?)

直斗(…まあいいか。いざとなったらみんなで戦えば勝てるだろう…)
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 01:49:27.51 ID:foysUneJ0

マガツシャドーモセス 某所

完二「ちっくしょ、いつまで追いかけてきやがんだアイツら…!」





ガラッ





完二「…おっ、あそこに落ちてんのは…!」

完二「…うっしゃあ、パイプ椅子ゲット!なんだか知らねーがツイてるぜ!」

完二「さあて……武器が手に入った以上は、もう逃げる必要もねえよなぁ……!」





完二「行くぜ……!!覚悟しやがれ、ザコシャドウ共がぁぁぁぁぁぁぁ!!」
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 02:25:38.10 ID:foysUneJ0

マガツシャドーモセス 某所

クマ「この通路、どうしたもんクマかね…」

雪子「…引き返そっか?」

クマ「でも、ここくらいしか先に進めそうな道は無かったクマよ」

雪子「そっか…ううん、どうしようかな…」





ズドォォォォォォン!!





雪子「きゃっ!」

クマ「な、何の音クマか…!?」

雪子「……クマさん、あれ見て」

クマ「…?」

雪子「そこの透明なガラスの向こうにある配電盤みたいなのが壊れちゃってる…あれが爆発したのかも」

クマ「…でも、どうして爆発したクマ?」

雪子「それは分からないけど…」





カラン





クマ「…あっ!」

雪子「どうしたの?」

クマ「ほらあそこ、通路の先に…!」

雪子「通路の先…?あっ!」

クマ「クマの鉤爪とユキチャンの扇子が落ちてるクマ!」

雪子「ほんとだ!…あれ、でもさっきまであんなの無かったような…」

クマ「そんなのどうでもいいクマ!そこにある以上は先に拾ったもん勝ちクマよー!」ダッ

雪子「クマさん、そこ電流が!」

クマ「あ…」





クマ「…………」

雪子「…あれ?」

クマ「電流…流れてないクマね」

雪子「どうして…?」

クマ「…とにかく、電流が流れてないなら今のうちクマ!ユキチャンも早く向こうまで走り抜けるクマよ!」

雪子「う、うん、そうだね…!」
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 02:51:00.09 ID:foysUneJ0

マガツシャドーモセス 某所

千枝「…ふぅー、なんとかやり過ごせたね」

スネーク「どうだ、これでダンボールの実力が分かっただろう」

りせ「こんな古典的な手段でやり過ごせるなんてね…シャドウもバカっていうか何ていうか…」

スネーク「…それじゃ、このままダンボールに身を隠しながら進むぞ。俺についてこい」





カラン





スネーク「ん…?」

千枝「…あっ!あそこに落ちてるの、あたしの戦闘用の靴じゃん!」

りせ「どうしてこんな場所に…?」

千枝「良かったー、代わりに学校のローファー履いてたけどやっぱ心許なかったんだよね…これで攻撃力も元通り!」

りせ「…とりあえず、千枝先輩の蹴りは戦力の要だし結果オーライってことでいいかな…」





スネーク(…今、里中の靴を置いて逃げて行った人影は…)

スネーク(…まさかな…)
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/23(火) 06:23:05.03 ID:iTJn8jVXo
千枝にCQCを叩き込むスネークは未だですか
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/23(火) 07:54:58.20 ID:ycQRUcoIO
ディープスロートか物真似上手な絞りカスか…
前者ならオタコンのお漏らしイベントが発生してしまうな
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/23(火) 08:22:28.42 ID:inPeBC7To
P4Uでスネークとかも誰か書いてくれよ
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/23(火) 17:22:41.90 ID:edDl0uGHo
追いついてしまった
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [saga]:2012/10/23(火) 17:29:03.23 ID:PK8VfpaT0
>>222
スネークにCQCを教えてもらおうとする肉彦しか思い浮かばない
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/23(火) 18:52:24.18 ID:p/cFpBjS0
というか番長もう完全にサイボーグ忍者だな
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/23(火) 19:29:44.62 ID:T6xJb+zb0
パロディが豊富でワロタwww
こういうメタネタが許されるのはMGSだけだよな
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 22:44:10.68 ID:foysUneJ0

マガツシャドーモセス 某所

完二「へっ、ようやくザコ共が片付いたな」

完二「さて…進むとするか」





マガツシャドーモセス 地下基地

完二「おお、なんか広い場所に出たな…」

完二「……なんだありゃ!?えらくデカいロボットみてえなのが…!」





陽介「完二!?」

完二「この声は…花村先輩!?」

直斗「巽君!」

鳴上「完二!無事か!」

完二「直斗に鳴上先輩まで…!」

陽介「完二お前、その腹の傷は…?」

完二「…ああ、これっスか。ちっとシャドウに遅れをとっちまったもんで」

直斗「…まずいですね、今ここに回復スキルが使える人は…」





雪子「…あっ、みんないた!」

クマ「ほんとクマ!?」

雪子「うん、ほらあそこ!」

クマ「あれは…ヨースケにセンセイ!ナオチャンとカンジも!」





陽介「天城!クマ!」

クマ「やっとみんなに会えたクマ…感動でむせび泣きそう…!」

陽介「うわ、抱きつくなっての!」

雪子「良かった…クマさんと二人だと戦闘向きの人がいないから大変だったよ」

完二「ちょうどよかったっス、天城先輩!すんませんけど俺の傷治してもらえませんかね…痛っつ」

雪子「うわ、痛そう…治してあげるね、メディア!」

完二「……うっス、これで元に戻ったっスね!サンキューっス!」
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 23:09:49.88 ID:foysUneJ0





千枝「あーっ!みんないたー!」

りせ「やっと会えた…せんぱーいっ!」





鳴上「里中!りせ!」

雪子「千枝、無事だった!?」

千枝「うん、どうにかこうにか…」

直斗「久慈川さんも大丈夫ですか?」

りせ「大丈夫。…でも、あんまり千枝先輩の役には立てなかったけど…」

陽介「…てか、なんでお前らそんなダンボールなんか持ってんだ?」





スネーク「俺が勧めたからだよ」





直斗「スネークさん…!」

スネーク「潜入任務に必須の道具として、俺がダンボールに身を隠す方法を進めたんだ」

陽介「ダンボールに隠れる…?」

千枝「そうそう、スネーク君たらダンボールのことになるとシャドウそっちのけで熱弁振うからさぁ…もうコリゴリだよあたし」

りせ「でも…そのダンボールが意外と敵の目をやり過ごせるのがまた、何とも言えないんだよね」

スネーク「久慈川はよく分かっているな。里中は…あれだけダンボールに助けられておいてまだ文句があるのか?」

千枝「いや、文句って訳じゃないけど…もっと他にマシな隠れ方があったんじゃないかなー的な…」

鳴上「…まあ、雑談はその辺にしよう。とにかくこれで全員集まったみたいだな」

完二「そうっスね」

鳴上「それで、みんなも分かってはいると思うけど…」





鳴上「……そこに、そびえ立つように存在している大型ロボットについてだが」

スネーク「やはり…か」

鳴上「え?」

スネーク「もう一人の俺とやら…まさかこんな厄介な代物の幻まで生み出すとはな」

千枝「スネーク君、この変なロボット知ってるの?」

スネーク「知ってるなんてもんじゃない。こいつは、俺の因縁の……」






影スネーク『……因縁の、核搭載型二足歩行兵器「メタルギアREX」……』
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/23(火) 23:47:33.78 ID:foysUneJ0

雪子「この声…!」

直斗「…スネークさんのシャドウ!」

スネーク「…………」





影スネーク『よくぞここまで辿り着いた…と言いたいところだが、まずお前達に聞きたいことがある』

鳴上「聞きたいことだと?」

影スネーク『お前達の武器は俺がすべて没収したはずだが…どこでそんな武器を手に入れた?』

陽介「武器…って、なんつーか…拾ったんだよな」

完二「花村先輩もっスか?俺も道すがらで拾ったんスよね」

雪子「私も、通路を進んでたら扇子が落ちてて…」

千枝「あたしもなんか途中で拾ったんだよね…」

クマ「クマもユキチャンと一緒に拾ったクマよ〜」

影スネーク『……バカな。俺がシャドウ共に持たせたのは「MGS」に出てくる重火器だけだったはずだ』

クマ「持ってるもんはしょーがないでしょーが!プンスカ!」

影スネーク『…まあいい。元々お前らに武器があろうがなかろうが、俺の勝ちは揺るがんからな』





影スネーク『では、機動するとしようか…』

影スネーク『…REX!』





ギィィィィィィィィィィ…!!





陽介「クソ、あのロボットが動き出した…!」

りせ「こっち向いた…!来るよ、構えて!」

鳴上「みんな……やるぞ!!」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/23(火) 23:49:39.62 ID:mgSEec2Zo
陽介はディア覚えたようn
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 00:11:05.48 ID:K2xuvcNq0

直斗「来い、スクナヒコナ!」カッ


クマ「ゴー!キントキドウジ!」カッ


りせ「ヒミコ!」カッ


完二「来い、タケミカヅチ!」カッ


雪子「おいで、コノハナサクヤ!」カッ


千枝「守って…トモエ!」カッ


陽介「行け、ジライヤ!」カッ


鳴上「イザナギ!」カッ





スネーク「これがみんなのペルソナか…壮観だな」

影スネーク『ぼさっとしている暇は無いぞ?連中はREXに気をとられている、これで俺達は一対一だ』


ガッ


スネーク「…なるほど、さすがに俺を名乗るだけのことはあるな。いいCQCだ」

影スネーク『同じ能力の者同士…ならば勝敗の分かれ目がどこにあるか、お前は知っているか?』

スネーク「何だと?」

影スネーク『俺とお前で決定的に違うもの…それは、「諦め」だ』

スネーク「諦め…?」

影スネーク『そうだ。お前は諦めきれていない…生きることへの渇望をな』

スネーク「…そんなものを持った覚えはない」

影スネーク『誤魔化すな。お前は心の底で臨んでいるんだ、本当ならまっとうな人間と同じような人生を歩みたかったと』

スネーク「…くどい!」

影スネーク『…どうした、語気を荒くなっているぞ?お前らしくもない』

スネーク「……」
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 00:12:25.12 ID:K2xuvcNq0
>>230
他スキルでディア捨てたことにしといて
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/24(水) 00:19:04.53 ID:nP01aNEKo
実際、ヨースケにディア持たせても使わんしな。即捨てる
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 00:20:41.05 ID:DuJekyPbo
そうか、つまらん突っ込みしてすまんかった
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 01:31:53.59 ID:K2xuvcNq0

影スネーク『恐るべき子供達…伝説の英雄…』

影スネーク『お前を知る者は皆、お前のことをこう思っている。「物事に動じず、どんな状況でも頼れる男」と』

影スネーク『そんな周りからの期待に、お前は辟易しているんだ』

影スネーク『モセスでは年端もいかない小娘に振り回され…ビッグシェルでは半人前のエージェントをサポートし…』

影スネーク『…そんな行動を繰り返すうち、お前は戦士として過大に頼られるようになっていった』

影スネーク『本当はまともな人生を送りたい…だが、自分のDNAに刻まれた宿命がそれを許さない…』

影スネーク『恐るべき子供達として生まれ、伝説の英雄として祀り上げられたお前は…もう戦う以外の生き方を選べない』

影スネーク『銃弾の雨あられが降り注ぐ戦場より、ごく普通の一般人として生きていきたい…』

影スネーク『兵士である自分と、一人の人間である自分。その板挟みに苦しみ続けてきた…それがお前の真実だ』





スネーク「……」

影スネーク『「勝手なことをぬかすな」……そう言いたそうな目だな』

影スネーク『だが、これがお前の本心だ』

影スネーク『俺は…「まともに生きることを諦めたお前」だ。未だにまともであることに執着しているお前程度では…』


ガッ!


スネーク「…ぐっ!」

影スネーク『…俺に勝つことはできん!』
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 01:36:15.23 ID:K2xuvcNq0
今日も終わり
前に書いた時間が守れなくてすまん…orz

大体夜間(深夜含む)に書き込むんでよろしく
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 01:45:07.32 ID:F8/6xikLo
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 01:47:12.19 ID:DuJekyPbo
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 06:47:04.21 ID:o0fo8HdDO
乙、カロリーメイトとリゲインを差し入れしよう


ところで今更なんだけど、このスネークって時間は何時頃?皆がスネークの素顔をオッサン呼ばわりするってことは少なくとも4以降ではないよな?あの頃はもうオッサン通り越して爺さんだし
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/24(水) 07:06:13.29 ID:AHptE6xUo
2は過ぎてるみたいだから2と4の間だろ、劣化がひどくなる前の
まぁあまり意味をなさない議論だが
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/24(水) 07:06:53.34 ID:AHptE6xUo
てかいつでもオッサン顔だろう
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 09:01:09.44 ID:L4NkgBJDO
作者ですが携帯から

P4の事件が2011年なので、ビッグシェル事件から二年後になる
MGS4は2014年だからまたオールドではない

顔は…2の蛇がちょっと老けたくらい
スマブラのスネークくらいの顔を想像してもらえればいいかも
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 11:46:08.82 ID:v5z0o+tIO
急激な老化を起こす前ぐらいか
何気にギリギリな状況で立ち回ってるんだな
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 19:31:35.67 ID:K2xuvcNq0

影スネーク『俺は、お前。お前が押し殺している本心のお前だ』

スネーク「……っ」

影スネーク『認めたくないだろう?冷静を装うことで、本心と向き合うことから逃げ続けてきたお前には……』

影スネーク『……俺という存在を、許す訳にはいかないだろうなぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

スネーク「……黙れ!!」

スネーク「……お前が……お前のような奴が……」





スネーク「……俺と同じ存在のはずがない!!」





影スネーク『ククク……ハッハッハッ……フッハハハハハハハハハ!!』

影スネーク『そうとも!!俺はお前とは違う……俺は、俺だ!!』





千枝「…ああっ!」

陽介「里中、どうした!?」

千枝「スネーク君のシャドウが…!」

直斗「まずい…僕達がこのロボットに気を取られてる間に…!」

鳴上「スネークのシャドウが…暴走を始めてしまったのか!」

完二「おいおい、しかもあの野郎…またとんでもねえロボットに姿を変えやがったぞ!」

りせ「今戦ってるロボットだって大変なのに…!」

クマ「こんなドデカいのが二体なんてずるいクマ!勝てっこないクマよ〜!」

雪子「どうすればいいの…!」





影スネーク『我は影…真なる我…』





影スネーク『REXはそこのシャドウで事足りる。ならば俺は…RAYだ!』

影スネーク『さあ、来るがいい!すぐにでも殺して楽にしてやるぞ…!』





完二「クソったれ、こんなデケェのが二体かよ…!」

千枝「ヤバいかもね…」

直斗「…とにかく、今はスネークさんを!」

雪子「スネーク君、大丈夫!?」

スネーク「…ああ、多少面食らったが…」

鳴上「ゆっくりしてる暇はない、スネークは下がっててくれ!俺達で必ず倒してみせる!」
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage ]:2012/10/24(水) 20:21:49.47 ID:fXTIwcCZo
普通に考えたら噛み合うはずがないコラボなのに噛み合ってて笑えるw
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 21:08:21.08 ID:zVx2wxsAo
二周目番長でも対ギアはチームプレーが要るのか……スネークってやっぱとんでもねーな
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 21:19:51.39 ID:K2xuvcNq0

スネーク「待て、鳴上」

鳴上「なんだ?」

スネーク「…俺を戦えないと決めつけるな。道中で手に入れた重火器がある、戦力に加えてくれ」

千枝「でも、スネーク君まだペルソナも無いのに…!」

スネーク「ペルソナは無いかもしれんが、俺はあのロボット共の倒し方を知っている。戦力になれるはずだ」

陽介「倒し方って…あいつ、ただ単に攻撃してるだけじゃ倒せねえのか?」

スネーク「この世界の仕組みはよく分からんが…あの姿をしている以上はな」

りせ「スネーク先輩の言う通り、あのロボットには物理無効がついてるみたい。他の属性もほとんど耐性がついてるし…」

鳴上「…事情は分かった。スネークにも手伝ってもらおう」

完二「本気っスか、先輩…!?」

スネーク「ありがとう、鳴上。それじゃさっそく…」





影スネーク『何をゴチャゴチャ喋っている!?虫ケラ共が作戦会議をしようと無駄なことだ、諦めてくたばるがいい!』





陽介「うわ、なんだありゃ!?」

雪子「背中の部分からミサイルがたくさん…!」

スネーク「まずい…みんな遮蔽物に隠れるんだ!」

鳴上「…いや、その必要は無い」

スネーク「何を言っている、鳴上!お前も急いで隠れないと…!」





鳴上「…ヨシツネ!」カッ





鳴上「ミサイルの多さに動じることはない…すべて叩き落とせばいいだけだ!」

鳴上「……八艘跳び!!」


シュッ スパパパパパパパパ


完二「す、すげえ…!」

直斗「あれだけの数のミサイルが…全部真っ二つに…!」
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 22:53:06.79 ID:K2xuvcNq0

スネーク「おお…」

鳴上「スネーク、あのロボット二体を分担して倒そう。一度に相手にしていたら効率が悪い」

スネーク「分かった。それじゃ、あの丸い円盤が左肩についてる方のロボットは俺が倒す。お前らは俺のシャドウを倒してくれ」

陽介「おい、それって…スネーク一人で戦うってことかよ!?」

スネーク「そうなるな。…安心しろ、俺は過去にこういった手合いのロボットを幾度となく破壊してきた。世界は変われどREXはREXだ、必ず破壊して見せる」

千枝「だからそれが無茶だって…!」

鳴上「…頼むぞ、スネーク」

スネーク「了解だ」

千枝「鳴上君!なんでキミはさっきからそんなスネーク君を…」

鳴上「途中まで一緒に進んでたからな、スネークの戦闘能力が折り紙つきなのはよく知ってるんだ」

雪子「でも…」

スネーク「心配はいらない。…みんな、俺のシャドウをしっかり躾けてやってくれよ」

鳴上「ああ。……それじゃ、行くぞ!」
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/24(水) 23:09:00.43 ID:T5ck9i5fo
抜けてきた修羅場の数と質が違うからな
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/24(水) 23:11:29.55 ID:yFglvLJIO
でもREX戦ってフォックスの援護が無かったら結構なピンチだったよな
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/10/24(水) 23:11:51.05 ID:dyQUkLAR0
今日はいつまでやるの?
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 23:19:32.55 ID:K2xuvcNq0
とりあえず日付変わるまで…orz
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 23:35:23.24 ID:K2xuvcNq0

スネーク「さあ、こいつと戦うのも何年振りだろうな…」

REX『ほう、俺の相手はお前か!兄弟!』

スネーク「この声は…リキッド!?」

REX『いや、俺はただのシャドウさ。お前の記憶から生まれたシャドウに過ぎない…だが!』

REX『俺の素性などどうでもいい!目的は一つ…六年前の雪辱を晴らすこと!それだけだ!』

スネーク「…やれやれ、俺もはた迷惑な記憶が残っていたものだ…」

REX『行くぞ!モセスの瓦礫となれ、スネェェェェェェェェェク!』




スネーク「まずは…スティンガーでレドームを破壊だったな」

REX『何をぼさっとしている!?踏み潰されたいか!』

スネーク「まずは、踏みつけを避けて…」


ドシン!


REX『チィ、避けられたか…!』

スネーク「…すかさずスティンガーを叩き込む!」


ズドン!


REX『ぐおっ!』

スネーク「…フッ、まさにシャドーモセスの再現だな」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/24(水) 23:49:08.84 ID:K2xuvcNq0

REX『おのれ…!』

スネーク「まだまだ終わらんぞ、追加でさらに連射だ!」


ズドドドドドドドドドドドドドド!!


REX『ぐあああああっ!』

スネーク「…おかしい、本来のREXに比べてあまりに弱すぎる」

スネーク「俺が慣れたからか…?いずれにしろ、勝てるならそれでいいんだが…」





REX『ぐっ…』

スネーク「チェックメイトだ、諦めろ。紛い物のREXで勝てるほど俺は甘くないぞ」

REX『……スネェェェェェェェェク!まだだ!まだ終わってない!』

スネーク「…まだやるつもりか?」

REX『この機体がただのREXだと思うなよ、スネーク!』

スネーク「なら、どういう機体だというんだ?」

REX『俺はシャドウ…使える攻撃手段はREXのものだけではない!』





REX『くたばるがいい……』

REX『……メギドラオン!!』
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 00:08:43.08 ID:QmX50ewu0

スネーク「…っ!なんだあれは…!」

スネーク「……まずい、避けるしかない!」


ズドォォォォォォォォォォォン!!


REX『どうだ!?REX本来の重装甲に加えてスキルをも使いこなす!これぞまさに、REXを超えるREX!』

スネーク「…何なんだ、あの爆発した紫の光は…!?」

REX『メギドラオンでございます!』

スネーク「…は?」

REX『だから、メギドラオンだと言っている!知らんのか!』

スネーク「…すまんが聞いたことは無い」

REX『無知は罪だな、スネーク!では…もう一発いってみるとしようか!』





スネーク「くっ…あの爆発する光をどうにか避けながらダメージを与えなければ」

スネーク「レドームはもう壊れかけだ、そろそろコックピットが開くだろう…」





REX『次は単発ではないぞ!機銃掃射とメギドラオン…避けられるか、スネーク!?』

スネーク「…避けなければ死ぬだろうな」

REX『フン、その余裕もいつまでもつか…食らえぇぇぇぇぇぇぇい!!』
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 00:09:45.96 ID:QmX50ewu0
今日もこの辺で終わり
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/25(木) 01:10:54.06 ID:Sks1rnsxo
ございます!じゃねえwwwwww乙
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/25(木) 17:52:38.26 ID:NTE/L3VK0
スキルを持つ代わりに基本性能ガタ落ちって本末転倒だな
259 :sage [sage]:2012/10/25(木) 18:13:54.45 ID:KawHCn0G0
しかしディアラハンにせずにメギド系を選んだのは優しさか
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/25(木) 18:19:48.73 ID:SBGitZBDO
基本性能ガタ落ちした代わりにスキルはエリザベス並みのREXとかどうよ
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 19:52:38.06 ID:QmX50ewu0

スネーク「あのメギドラオンとやら、地面で爆発する前にRPG7で相殺できそうだな…やってみるか」





REX『メギドラオン!』

スネーク「来たな…!」

スネーク「構えて……照準よし、ファイヤー!」


ボッ!


スネーク「いけるか…!?」


ズドォォォォォン!!


REX『どうだ!今度こそメギドラオンの爆風に巻き込まれて……』

スネーク「……巻き込まれてはいないぞ。悪いが着弾する前にロケットランチャーで撃墜させてもらった」

REX『なんだと!?おのれぇぇぇ…!ならば機銃掃射だ!』

スネーク「レドームはもう壊れているだろう、レーダー無しで俺が見えるのか?」

REX『…チッ、やはり気づいていたか』

スネーク「メギドラオンは加害範囲の広さでどうにかなっただろうが、機銃ならコックピットを開かなければ狙えないはずだ」

REX『…貴様の挑発に乗る形になるのは気に食わんが、よかろう!受けて立つ!』

スネーク(…しめた)
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 20:23:50.94 ID:QmX50ewu0

ガチャッ

影リキッド『スネェェェェェェェェェェク!!』





スネーク「…ありがたい、これで狙い撃ちだ」

影リキッド『舐めるな!火力ではこちらが上だ!』

スネーク「火力が上か。それでもあの時、お前は俺に勝てなかった訳だが」

影リキッド『揚げ足取りは俺を倒してからにするんだな!』

スネーク「倒せる確信があるから言ってるのが分からんか?」

影リキッド『…チッ、減らず口も達者になったな…!御託はもういい、機銃の雨を浴びるがいい!』


バババババババババババババババババババ


スネーク「六年前と何ら変わらない…対応を変える必要もない、一気に決着をつけてやる!」

スネーク「機銃の掃射方向は一直線、横っ飛びに避ければなんのことはない…」

スネーク「…終わりだ!スティンガーの雨を浴びろ、リキッドォォォォォォォォ!」





影リキッド『くっ…またしても…!』

影リキッド『……ぐおおおおおおおああああああああああああああっ!!』
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/25(木) 20:51:00.91 ID:aTQ8gAQIO
もしリキッドが近接戦闘用プログラムに気付けていたら結果は変わったんだろうか
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 21:00:42.98 ID:QmX50ewu0

鳴上「みんな気をつけろ!あのスネークのシャドウなんだ、一筋縄じゃいかない!」

完二「トビウオみてえなカッコしやがって…実力はどんなもんか、試させてもらおうじゃねえか!」





影スネーク『行くぞ、小僧共!』

雪子「上等よ、かかってきなさい!」

影スネーク『まずはミサイルでも発射しておこうか…そして、マハラギダイン!』

陽介「うおっ!二連発はズルいだろ!」

鳴上「…ミサイルはもう利かないのが分からないか?八艘跳び!」


スパパパパパパパパパパパ


直斗「…まだマハラギダインが来ますよ!」

鳴上「分かってる!みんなガードだ!」


ボッ!!


千枝「…っつ、まあ痛くはない方だね。それじゃ反撃だよ!」

りせ「待って!あいつ、物理無効がついてる!」

千枝「えっ、マジで…!?あたしの出番無い系!?」

りせ「それだけじゃない、四属性もすべて無効…光と闇まで耐性が…」

完二「おいおい、とんでもねーな…」

陽介「そんなんじゃ倒せねーじゃねえかよ!」

鳴上「…仕方ない、各種ガードキルで対抗しよう。持ってるメンバー、頼めるか?」

雪子「分かった。私の火炎ガードキルで…!」

完二「俺も電撃ガードキルでぶっ潰してやるっスよ!」

クマ「クマも氷結ガードキル持ってるクマ!」

陽介「んじゃ、俺が疾風ガードキルだな!」

鳴上「ああ、四人とも頼む!」





雪子「火炎ガードキル!」

完二「電撃ガードキル!」

クマ「氷結ガードキル!」

陽介「疾風ガードキル!」





影スネーク『…フッ、無駄なことだ。このRAYの正当な弱点を知らんうちは勝ち目はない…!』
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/25(木) 21:11:38.96 ID:607G510eo
ガーキルは弱点そのものは作れないもんな
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 21:56:32.79 ID:QmX50ewu0

鳴上「行くぞみんな!四属性で攻撃だ!」





クマ「チエチャン、一緒に氷結スキルでボッコボコにするクマよ〜!」

千枝「おっけー!それじゃ、せーのっ……」

クマ&千枝「「ブフダイン!!」」


直斗「僕は元々無属性だ、重い一撃をお見舞いしてやる…!」

直斗「…メギドラオン!」


雪子「我は汝…はいっ!」

雪子「渦巻け、アギダイン!」


陽介「よっしゃあ、決めてやるぜ!」

陽介「食らえ、ガルダイン!」


鳴上「コウリュウ!」カッ

完二「先輩、一緒にどギツいのを一発ぶちかましてやりましょうや!」

鳴上「よし、やるか!行くぞ……」

完二&鳴上「「ジオダイン!!」」





陽介「どうだ!こんだけ食らって痛くねーとは言わせねえぞ!」

影スネーク『…ふん、少しはやるらしい…』

千枝「うわ、ピンピンしてる…あーもームカツく!」

りせ「嘘でしょ…これだけ食らわせても与えられるダメージがこの程度なの…!?」





影スネーク『お前達の攻撃は終わりか?ならば次はこちらの番だな』

影スネーク『真っ二つにしてやろう…!』





陽介「何だあれ…水しぶき?」

千枝「…いや、違うよ!あれは…!」

直斗「地割れ…!?」

鳴上「水しぶきがレーザーになって、地面を割きながら進んでいる…!」
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 22:22:00.83 ID:QmX50ewu0

影スネーク『高水圧レーザー…生身の人間なら当たった瞬間に真っ二つだ。避けないと死ぬぞ?』





陽介「なんだよそれ…!」

鳴上「くっ…みんな避けるんだ!」


ビビビビビビビビビビビビビ


完二「うおわっ!あ…危ねぇ…!」

クマ「オヨヨ〜…避けきれなかったクマの鉤爪が真っ二つにぃぃぃ…」

千枝「攻撃がいちいちヤバすぎでしょ…!」

影スネーク『お前達に勝ち目はない。諦めて死を受け入れろ!』

直斗「くそ!どうすれば…!」





スネーク「みんな、膝を攻撃するんだ!」





鳴上「…スネーク!?」

スネーク「待たせたな」

千枝「どうしてこっちに……うわっ、もうあのロボット倒しちゃったの!?」

スネーク「昔戦った時と同じ感覚で戦ったら、あまりにも呆気ないもんだったよ」

影スネーク『ほう、REXを倒したか…だが俺は甘くないぞ!』

スネーク「甘くないだと?それは今から俺達に弱点を突かれてから言うべきだな」

直斗「スネークさん、あいつの弱点を知ってるんですか…?」

スネーク「ああ。今も言ったが、まず膝を攻撃するんだ」

雪子「膝…?」

スネーク「膝を攻撃すると、コックピット部分の口が開く。そが弱点だから集中攻撃するんだ」

鳴上「そうだったのか…」
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 22:58:19.54 ID:QmX50ewu0

完二「そうと分かりゃ、実践あるのみだ!」

スネーク「俺がスティンガーで奴の膝を攻撃する。みんなは奴が怯んだ隙にしこたま攻撃を食らわせてやれ!」

鳴上「分かった!」





影スネーク『チッ、知っている人間がでしゃばってきたか…!』

スネーク「逃がさんぞ!スティンガーの準備よし……発射!」


ボッ!


影スネーク『ぐおっ!』

クマ「お口が開いたクマ…!」

りせ「ほんとだ…口が開いたら全部の耐性が消えた…!」

スネーク「今だ、鳴上!」

鳴上「ああ!みんな、総攻撃チャンスだ!」





陽介「おらおらおらおらぁぁぁぁ!!」

千枝「観念しろぉ―――――――っ!!」

雪子「これでお終いよっ!!」

完二「まとめて全部ブッ飛ばしてやらぁ!!」

クマ「ボコボコにしたるクマ〜!!」

直斗「終わりにしてやるっ!!」
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 23:09:07.25 ID:QmX50ewu0

完二「ゼェ…ゼェ…どうだ!ちったぁ利いただろ!」

陽介「これならまだいけそうだな…相棒、とどめを頼むぜ!」

鳴上「任せろ!」





鳴上「ベルゼブブ!」カッ

鳴上「コンセントレイト…!」





完二「…おい待て、ベルゼブブでコンセントレイトっつーことは…」

千枝「まさか…メギドラオン!?」

クマ「あれ?クマ、な〜んかこの展開にデジャヴーが…」

雪子「基地の中で…メギドラオン…」

りせ「それってまさか…!」

陽介「…やべえ!!みんな伏せろおおおおおおおおおおおおおっ!!」





鳴上「終わりだ……メギドラオンッ!!」


ズドォォォォォォォォォォォォォン!!


影スネーク『バ…カな…』

影スネーク『……ぐあああああああああああああああああああっ!!』
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/25(木) 23:12:19.77 ID:/cg1uk48o
蝿王キター
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 23:40:01.89 ID:QmX50ewu0

ガラガラガラガラ…!!





陽介「…ったく、まーたダンジョンが崩壊しちまったか。相棒のやつ限度ってもんをだな…」

完二「ま、なんとかなったみてえだからいいじゃないスか。スネーク先輩、無事っスか?」

スネーク「ああ。しかしとんでもんない攻撃力だな、あのハエのような…」

千枝「とにかく、スネーク君のシャドウは倒したみたいだから結果オーライでいいんじゃん?」

りせ「そうだね…」

雪子「…あっ、スネーク君のシャドウが元の姿に…!」





影スネーク『…………』

スネーク「なんだ…?急におとなしくなったが…」

鳴上「…スネーク」

スネーク「どうした」

鳴上「そこのもう一人の自分に…なにか『自分が認めたくない』ようなことを言われなかったか?」

スネーク「どうしてそれを…」

陽介「…俺らも前にさ、こういう感じのが出てきたんだ」

スネーク「こういう感じの?」

千枝「そう。思わず目を逸らしたくなるような、とても直視できない自分の本当の姿…」

雪子「…でも、私達はみんなそういう自分と向き合ってきたの」

スネーク「…………」

完二「スネーク先輩…なんつーか、その…やっぱさ、嫌なことから逃げてばっかじゃどうしようもねえと思うんスよ」

りせ「目を逸らさないで…そこにいる自分を、受け入れて」

直斗「僕らとスネークさんでは人生経験に雲泥の差があるかもしれませんが…自分を認めることの意義については誰よりも深く理解しています。だから、認めてあげてください」





スネーク「…なるほどな」

影スネーク『…………』

スネーク「…お前の言い分、あながち間違いじゃないかもしれん」

スネーク「アラスカで隠遁生活を送っていた頃を、懐かしく思わないといえば嘘になる」

スネーク「戦場で命のやり取りをすることにも疲れてきた…正直に言えばそんな気持ちもあるさ」

スネーク「…だがな、だからといってそれを止めるわけにはいかないんだ」

スネーク「『俺達は政府や誰かの道具じゃない。戦うことでしか自分を表現できなかったが、いつも自分の意思で戦ってきた』…」

スネーク「…もう一人の俺なら知っているだろう?この言葉の主をな」

スネーク「つまりは、そういうことだ」

スネーク「平和に憧れていること、それは認める。そして…自分の意思で戦場いることも真実」

スネーク「お前の言い分は正しい。そして、俺の言い分も間違っていない」
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/25(木) 23:56:39.72 ID:QmX50ewu0

スネーク「つまり…」

スネーク「…俺はお前で、お前は俺ということだ」

影スネーク『…………』コクン





自分自身と向き合える強い心が“力”へと変わる…

ソリッド・スネークは、もう一人の自分…
困難に立ち向かうための人格の鎧、ペルソナ“ヤマタノオロチ”を手に入れた!





スネーク「…これが、俺のペルソナか。蛇はどこまでいっても蛇…という訳か」

鳴上「よし。これでスネークも俺達と同じ、ペルソナ使いの仲間入りだ」

陽介「…ま、これでなんとか今回も任務完了ってことだな!」

りせ「だね、みんなお疲れ様!」

完二「ようやく終わったか…マジ、今までのダンジョンと違う内容だらけで疲れがハンパねーぜ」

千枝「だよねー、シャドウに見つかったらダメとか意味不明なルール設けられるし…」

クマ「それに武器まで取られちゃうなんて…もう一時はダメかと思ったクマよ」

雪子「…そういえば、みんな武器は拾ったんだよね?」

直斗「僕は途中で現れたシャドウのものを拝借したんですけどね…皆さんは拾ったようですが」

鳴上「…しかし、考えてみれば妙だ。スネークのシャドウは重火器しか用意していないと言っていたが…」

陽介「まぁまぁ、倒せたんだからいいじゃねーか!細かいこと気にしてたらキリねぇって!」

完二「そうっスよ!勝ちは勝ちっス、今日は戻って愛屋でパーッとやりましょうや!」

鳴上「まぁ…そういうことにしておこうか。いいよな、スネーク?」

スネーク「…ここで水を差すほど野暮じゃないさ」

千枝「よーし、今日くらいの運動量なら愛屋のスペシャル肉丼も完食できるかも…!それじゃみんな、戻ろっか!」





スネーク(かくして、俺はペルソナを手に入れた…)

スネーク(…これで、殺人事件の調査は大きく進展を見せたことになるだろう)

スネーク(だがまだ真犯人が分かった訳ではない)

スネーク(今後もまた学生として、鳴上達と戦っていく必要があるだろうな…)

スネーク(…さあ、今日のところはもう細かいことを気にするのはよそう)

スネーク(どうやら全員で定食屋へ向かうようだ。久々にたらふく食べるとしようか…)
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/26(金) 00:04:38.92 ID:92Sq515u0

テレビの中 某所

??『さて』

??『いい加減、この金色のアイコンタクトと…』

??『…声にエコーをかける機械も鬱陶しくなってきたところだ。外すとしよう』


ガラッ バサッ


??「…しかし、まさかあんな小僧に腕を取られるとはな」

??「俺も焼きが回ったか…まあいい、腕などまた移植すればいいだけの話だ」

??「…さて、そろそろ『連絡』を入れておかねばな。この世界から出るとしよう」





稲羽市 某所

??「まずはあいつに電話しなければ…」


ピッポッパッポッ トゥルルルルルルル…


??「…もしもし、私だ。シャラシャーシカだ」

??「ああ、そうだ。例の件についてだが…」

??「すまんが遅れをとった。連中はまた被害者を助け出したようだ」

??「…そう憤るな。どの道お前が掴まる訳ではなかろう」

??「この事件の犯人はミスター・ナマタメ…それがお前のシナリオなのだろう?」

??「ならば泰然としていろ。私は引き続き連中の密偵を続ける」

??「…ああ、また何か連絡事項があれば電話する。それでは」





??「……ミスター・アダチ……」
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage ]:2012/10/26(金) 00:09:03.93 ID:F4A0C0Bvo
おい、何だか大事になってるぞw
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/26(金) 00:13:00.77 ID:92Sq515u0

ピッ

??「…さて、もう一人だな…」


ピッポッパッポッ トゥルルルルルルルル…


??「…もしもし、私です。オセロットです」

??「連中は今回もまた救出に成功したようです」

??「…はい、ソリッド・スネークは救出されました」

??「シャドウについてですが…何やら全員の武器を没収するという能力を持っていたようでして…」

??「…ええ、そうです。私が予め用意しておいた武器を連中の進む道に置いて回りました」

??「ギリギリでしたが…どうにか連中の救出を成功させることができました」

??「…はい、私の正体はあなたが力を与えた三人のいずれにも知られていません」

??「…ええ、では引き続き連中の監視を続けます。それでは」





??「……ミス・イザナミ……」
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/26(金) 00:13:12.83 ID:eoipq2+Qo
やべえよ終わりかと思ったらまだ続く雰囲気だよ
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/26(金) 00:14:27.36 ID:SeBfw1UHo
オセロットさんは二重スパイ好きだなぁ
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/26(金) 00:16:30.71 ID:QJPDsgZro
スネークにペルソナって鬼に金棒どころじゃなくね?
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/26(金) 00:24:24.42 ID:92Sq515u0

??「…さて、これで最後だ」


ピッポッパッポッ トゥルルルルルル…


??「…もしもし、私です。アダムスカです」

??「…ええ、『八十稲羽市連続殺人事件』のキーマン達との接触に成功しました」

??「ソリッド・スネークもまだ私の存在には気づいていません」

??「…そうです、奴は自分の協力者の中にも私達の手先がいることすら知らないようです」

??「あと、この町で起きている非現実的な現象の正体についてですが…」

??「…はい、情報をまとめた文章をそちらにお送りします」

??「あと…すみません、一つ申し上げておきたいのですが」

??「こちらで接触したミス・イザナミという人物…どうやら奴は人間ではないようです」

??「…ええ、上手くいけば我々の力をより強固にするのに役立つかと」

??「もちろん、そのミス・イザナミに私の正体は知られていません。もう一人のキーマン、ミスター・アダチにも」

??「…はい、奴らは気付いていません」





??「私が三重スパイ…トリプルクロスであることは…」





??「…ええ、では引き続き日本での調査、及びソリッド・スネークの監視を続けます」

??「…はい。我々『愛国者達』にさらなる繁栄があらんことを…」

??「…ではまた後ほど」





??「……ミスター・ゼロ……」
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/26(金) 00:26:21.37 ID:92Sq515u0
今日も終わり

正直この辺が書きたくてこのスレ立てたといっても過言ではない
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/26(金) 00:33:56.12 ID:YIL4zCMIO
相変わらずオセロットはフットワークが軽いなぁ
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/26(金) 00:39:29.08 ID:ptZ35IFTo
おつん
ペルソナしか知らないけど面白い
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage ]:2012/10/26(金) 00:41:48.62 ID:TGm2nMdXo
>>282
メタルギアやれ、ペルソナとはジャンル違うけど名言名シーン多いし初見プレーのドキドキはクセになる。
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/26(金) 01:07:57.53 ID:diFi+nBZo
面白いなー
両方好きだから何と言う俺得
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/26(金) 01:41:40.07 ID:D+3nEtopo
今ならPSvitaでペルソナ4ザ・ゴールデンにMGS2MGS3、アーカイブでMGSそしてPSPのPWも出来るよ。やったね!
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/26(金) 02:25:49.04 ID:ptZ35IFTo
最近やっと罪始めたところだから罰が終わったらメタルギアも考えてみる…
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/26(金) 06:10:45.81 ID:p0G/XpDpo
やっぱお前かオセロット
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/26(金) 20:19:30.89 ID:sNvAPdeE0
トリプルクロスはまだ現役だったんか
というかこの時点ではオセロットまだリキッドじゃないんだな
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/27(土) 01:56:25.85 ID:Y4wWGjyno
結局オセロットはリキッド演じてただけなんじゃなかったっけ?
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/10/27(土) 02:02:34.02 ID:bBSAyna7o
まだメタルギア4やってないからちょっとその話の結論聞きたくないよね
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/27(土) 06:58:29.23 ID:PX3SPxPPo
とっくに発売されてる作品のネタバレ気にして話なんてできるか
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/27(土) 11:20:23.67 ID:+Kpe0/+80

数時間後 愛屋

スネーク「…まあ、なんだ。俺の正体が中年オヤジであることがみんなには知られてしまった訳だが」

スネーク「俺もまだ任務を続けなきゃならんのでな。できれば今まで通り接してもらえるとありがたい」

陽介「へへ、当たり前だろ!水臭えことは言いっこなし、これからも頼むぜスネーク!」

千枝「そうそう、同じペルソナ使いとして年上も年下も関係ないのだ!なーんて」

鳴上「よろしく頼むよ、スネーク。あれほど場馴れしたメンバーが加わってくれれば俺達も百人力だ」

スネーク「…ありがとう、みんな」





あいか「へ〜い、肉丼8人前とスペシャル肉丼お〜まち」

完二「おお、来たな!」

雪子「それじゃ、食べよっか」

クマ「ムホホー!いただきまーすクマ!」

千枝「今日こそ…このスペシャル肉丼を完食してみせるぞよ!」

スネーク「おいおい里中、なんだそれは…もう丼ってレベルじゃないな」

鳴上「愛屋の特別メニュー『スペシャル肉丼』だ。里中ほどの食客を含めても、未だに完食できた奴はいないらしい」

直斗「相変わらず里中先輩はよく食べますね…」

りせ「直斗は逆に食が細すぎると思うけどね?」

直斗「いや、久慈川さんだって人のこと言えないと思いますが」

りせ「私はそこそこ食べるもん!…っていうか、よくそんな小食なのに成長したよね。直斗のあれ」

直斗「……!」

スネーク「直斗のあれ…?」

直斗「な、なんでもありません!なんでもないですからねスネークさん!」

スネーク「あ、ああ…」

直斗「久慈川さんも変なこと言わないでください!」

りせ「ごめ〜ん。てへっ」



陽介「みんなの気が散ってるうちに…へへ、里中の肉もーらい!」

千枝「ああっ!何すんのよ花村!」

陽介「いいじゃねーか、そんだけ肉あんだからちょっとくらい分けたって減りゃしねえよ」

千枝「ふざけんな!あたしの肉返せー!」


ギャーギャー ワイワイガヤガヤ


完二「相変わらず仲いいなぁ、花村先輩と里中先輩…」

雪子「うん、ケンカするほど仲がいいってまさにあの二人のことだよね」

完二「そうっスね。さて、俺も食うか」

雪子「私も。…うう、やっぱりここの肉丼はお肉多すぎるなあ。完二君少し食べる?」

完二「おっ、マジっスか。ありがたくいただくっス」
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/27(土) 11:38:08.80 ID:+Kpe0/+80

クマ「あ、そうだ。スネークの分のメガネ作っといたクマ、ほい!」

スネーク「メガネ…?」

鳴上「そのメガネをかけると、向こうの世界の霧が晴れて見えるんだ。向こうでみんなメガネかけてただろ?」

スネーク「そういえば…みんなかけていたな、メガネ」

クマ「スネークのハードボイルドなお顔に合わせて、メガネをサングラスタイプにしといたクマ!どう、クマってセンスあるっしょ!」

スネーク「サングラスか…これで髪を後ろに束ねられればな」

鳴上「…?」

スネーク「とにかく、ありがとなクマ」

クマ「そりゃもう、メイドインクマですからね?ヒンシツはホショーつきクマよ!」

スネーク「どれ、ちょっとかけてみるか…」

スネーク「…どうだ、俺のサングラスもイカすだろ?」

鳴上「ああ、似合ってるな。迫力が凄まじい」

スネーク「それは…褒め言葉なのか?」

鳴上「半分くらいはな」

スネーク「…フッ、お前も面白い奴だな。鳴上」





スネーク(みんなとの賑やかな夕食の時間は流れていき…今日のところは解散となった)

スネーク(また明日から学校だ。犯人が分かるまでの間、せっかくの一般人としての生活を存分に満喫させてもらうとするか…)
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/27(土) 12:33:20.05 ID:0d9FNUIJo
番長は普通の肉丼食ったのか
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/27(土) 13:00:28.23 ID:gyb5KWgl0
マスター…(´;ω;`)ブワッ
PWやったあとMGSやると涙が出ちゃう
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/27(土) 14:01:02.99 ID:rZeHsQgL0
正直俺の中では
PWと4はパラレルで
時間軸はPW→4だと考えてる
だって年齢とか設定とかほかの作品との矛盾点が多いだろ
OPSでジーンが言ってた黒幕の正体もゼロはザ・ボスを尊敬していたんだから違うだろうし
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/27(土) 20:45:06.35 ID:hF8YC7sFo
そもそもMGSとMGS2の繋がりの時点で公式にパラレルワールド的なこといわれてるしなぁ・・・・

作品のシリーズが続く上で矛盾が発生するなんてよくある話だから、基本は脳内変換で補うものだと思う
公式に語られた物語のベースから様々に推測していくのが作品の楽しみ方のひとつでもあるし、
観測する人間の数だけ物語は生まれる・・・そんなもんだろ、たぶん
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/10/27(土) 21:27:03.04 ID:41fRcRhPo
ここで話すような内容じゃないな
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage ]:2012/10/27(土) 22:10:27.55 ID:Qb5qIXgHo
まったくだ、それよりこのSSのこれからの展開が気になる。
結局スネークは先生になれないのかw
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/28(日) 00:07:35.76 ID:Frhly5ka0

夜 アパート

スネーク「…ああ疲れた。さっさと風呂に入って寝るとするか…」


コンコン


スネーク「なんだ…また夜中に来客とは」

スネーク「はい、今出ます」


ガチャ


オタコン「スネーク!いたのなら出てきてくれよ、こっちに来て早々に行方不明になるから心配したよ」

スネーク「オタコン…!?」

オタコン「メイリンから聞いてるだろ?僕もサポートとしてこっちに来ることになったんだ」

スネーク「メイリン…?メイリンも今回の任務に参加しているのか?」

オタコン「そりゃそうだよ、今回の任務だってメイリン経由で入ってきたんだから」

スネーク「…どういうことだ?俺は大佐からの連絡を受けてここへやってきたんだが」

オタコン「大佐って…キャンベルのこと?むしろ僕はキャンベルが関わってるっていう情報が初耳だけど」

スネーク「おい待て、情報が噛み合わんぞ…これはどういうことだ」

オタコン「なんなら、今君がキャンベルにコールして聞いてみればいいんじゃない?」

スネーク「そうだな…ちょっとコールしてみるか」





ピピピピピ ピピピピピ


大佐【私だ。どうだスネーク、事件の経過は?】

スネーク「その前に大佐、あんたに聞きたいことがある」

大佐【どうした?】

スネーク「今ようやくオタコンと会ったんだが、どうも情報が噛み合わない」

大佐【噛み合わない…?】

スネーク「オタコンは今回の任務がメイリン経由で入ってきたものだと言っている。それに、あんたが今回の任務に参加していることを知らなかったとも」

大佐【…………】

スネーク「おかしいだろう、あんたがオタコンに現地サポートを依頼したんじゃなかったのか?」

大佐【…言葉が足りなかったようだな。メイリン経由のものを君に伝える役割が私だったのだ、すまない。オタコンに直接依頼したのはメイリンだ】

スネーク「おいおい、しっかりしてくれ大佐。情報の行き違いは任務に重大な支障を及ぼす。指揮官たるあんたならよく知っているだろう」

大佐【私ももう歳だからな。少しはこんなこともある】

スネーク「まったく……とにかく、そういう事情ならいい。それが聞きたかっただけだ」

大佐【悪かった、今度からは気をつけよう。オーバー】

スネーク「ああ。オーバー」
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/28(日) 00:39:27.46 ID:Frhly5ka0

スネーク「……とまあ、そういう訳だそうだ」

オタコン「キャンベルもややこしい言い方するね…」





スネーク「まあいい。……そうだ、お前に文句を言わなければならんことがある」

オタコン「え?」

スネーク「お前、俺の学校の制服にフォックスハウンドの刺繍を入れるというのはどういう了見だ?」

オタコン「フォックスハウンドの刺繍…?」

スネーク「お前が俺のアパートの荷物を運んだんだろう?これがついていたせいで、フォックスハウンドを知っている奴に問い詰められて大変だったんだぞ」

オタコン「そんなバカな…というか、僕は荷物を運んだだけで中身なんて見てすらいないよ」

スネーク「何だと?」

オタコン「第一、そんなものが入ってるのを知ったら取り除くに決まってるじゃないか。僕がそんなことする訳ないだろう」

スネーク「…言われてみれば、まあ」

オタコン「僕はメイリンに指定された荷物を運んだだけだよ。誰がその荷物をまとめたかなんて知る由も無いだろう」

スネーク「…ううむ…」




オタコン「…それより君、学生生活を送るのに雷電の顔を使ってるみたいだね」

スネーク「それは…仕方ないだろう、まさかこの顔で学生なんて言って通用すると思ってるのか?」

オタコン「それはそうだけどさ。なんというか…君、雷電の顔を使って女子生徒をたらしこもうとか思ってないよね?」

スネーク「…………」

オタコン「目が露骨に泳いでるよ、スネーク」

スネーク「…俺だって、たまにはごく普通のスクールライフというものを満喫してみたい。少しくらい見逃してくれ」

オタコン「後で雷電に文句言われても知らないよ、僕」

スネーク「文句を言われたら謝ればいいさ」

オタコン「…ま、考えてみれば雷電もそんなことじゃ怒らないかな。それとさ」

スネーク「何だ?」

オタコン「君、もう学校で友達できたの?この前、七人くらいのグループと一緒に街中歩いてたよね」

スネーク「ああ、鳴上達か…」

オタコン「そうそう、鳴上君って言ったっけ。僕もこの前の昼休みに会ったんだけど、約束破られちゃってさ」

スネーク「約束?」

オタコン「君が行方不明になってから、放課後に君を一緒に探すから連絡くれって言ったんだ。だけどいざ放課後になったら連絡は来なくてね。どうしてたんだか、彼らは…」

スネーク(…鳴上達も、まさか『これからテレビの中に探しに行きます』なんて言えなかったんだろうな…)





オタコン「…まあ、そういう訳で。知ってると思うけど、僕は先生役としてこの町では生活してるからよろしくね」

スネーク「大佐にも文句を言ったが…できれば俺が先生役をやりたかったんだがな」

オタコン「いいじゃないか、憧れのスクールライフが満喫できてるんだろ?生徒役だって悪いことばかりじゃないと思うよ」

スネーク「いい歳こいて高校生のフリをするのも…なかなかしんどいんだぞ、これでも」

オタコン「ははは、カムフラージュは君の得意技じゃないか」
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/28(日) 00:47:44.28 ID:Frhly5ka0

スネーク「それとこれとは話が違うだろう…!」

オタコン「いずれにせよ、もう役割分担は変えられないよ。甘んじて受けることだね」

スネーク「…チッ、つくづく俺はビンボーくじを引かされやすい体質のようだな…」





オタコン「それじゃ。今日はもう遅いから早く寝るんだよ、スネーク君」

スネーク「…お前、一応俺より年下だろう。まさかお前を先生として持ち上げろとでも言うつもりか?」

オタコン「その通り。学校ではもう『ハル先生』の名前で通ってるから、よろしくね」

スネーク「そのまんまだな…」

オタコン「意外と悪くないと思うんだけどね。…じゃ、おやすみ」

スネーク「ああ、おやすみ」
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/28(日) 01:13:51.81 ID:Frhly5ka0

翌日 八十神高校

スネーク「みんな、おはよう」

鳴上「おはよう、スネーク」

千枝「おはよー!」

雪子「おはよう、スネーク君」

陽介「おはようさん!…ってか考えてみりゃ、その顔は覆面なんだよな…しっかしまあよく出来た覆面だなぁ」

スネーク「花村、あまり大きな声で言わないでくれ…」

陽介「おっと、こりゃすまねえ」

千枝「…そういえば、もうそろそろ中間なんだよねー。また勉強漬けウィークが来るのかなぁ…ああ嫌だ嫌だ」

陽介「うわ、そういやそうだった…あーくそ、やりたくねえ!」

鳴上「スネークはこっちに来て間もないけど、勉強とか大丈夫なのか?」

スネーク(…高校程度の勉強を俺が解けないはずがあるまい、とは口に出せないよな)

スネーク「まあ、少しは頑張れると思うが」

鳴上「そうか。ちょっと心配だったからさ」

千枝「ねーねー、またみんなで勉強会しようよ!……っていうか勉強会してください!教えてください!お願いします!」

陽介「俺もお願いします!ほんとマジで!」

雪子「それじゃ、一年のみんなも誘ってまたジュネスで勉強会する?」

鳴上「そうだな。ちょうどスネークにはまだジュネスも紹介してなかったところだし」

スネーク「ジュネス?」

陽介「そう、俺の親父が店長やってるデパートなんだけどさ。今日、勉強会入る前にちょっくら案内してやるよ!」

雪子「…でも、今度はそのままの流れで勉強会がお遊びになったりとかは無しだからね?」

陽介「うっ…気をつけます、ハイ…」





スネーク(放課後に特別捜査隊のみんなで勉強会をすることになった…)

スネーク(正直言って、俺は勉強する必要が皆無なんだが…まあこれも付き合いだ)

スネーク(危なそうな里中や花村に教えてやるとするか…)
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/28(日) 01:15:37.26 ID:Frhly5ka0
今日も終わり

土日はバイトが忙しくて…orz
ヘタすると丸一日拘束されるのであんま書けないかも
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/28(日) 01:16:08.15 ID:PIU2r1YSo
乙!
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/28(日) 10:29:51.47 ID:PxX4qSl7o
スネーク「戦史なら裏の裏まで任せろ」
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/10/28(日) 12:40:31.41 ID:xYCCC1p8o
スネークIQ180だからな
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/10/28(日) 14:49:33.20 ID:xi8r49oco
裏の裏まで書き過ぎて逆に喰らうな
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/28(日) 19:50:04.97 ID:ZCBIs1T40

だんだんキナ臭くなってきたな
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/28(日) 22:14:17.68 ID:lqui4QEuo
おお来てた。乙
鳴上とスネーク、どっちが一位取るかな
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/10/28(日) 22:55:28.47 ID:2PT2qv6i0
いや両方満点とか・・・・ないか
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/28(日) 23:43:57.23 ID:Frhly5ka0

放課後 ジュネス 食品売り場

スネーク「なるほど、なかなか面白いデパートだな」

陽介「だろ?商店街の人達からは目の敵にされてるけど…品揃えは自信あるからさ、買い物あったらぜひともウチをご贔屓にな!」

スネーク「ああ、たまには普通の食品でも買わせてもらいに来よう」

鳴上「弁当のおかずとかな」

スネーク「…そのことは突っ込むな」

千枝「もう缶詰なんか持ってきちゃダメだよ?スネーク君」

雪子「スネーク君も大変だね…それじゃ、あんまりお遊びムードにならないうちにフードコートで勉強会にしよっか」





ジュネス フードコート

鳴上「みんな集まったな。じゃあ、勉強会を始めるとしよう」

千枝「ううー…いざ教科書を開いてみたら、分からないことしか書いてなくてヤバい…」

陽介「俺も…壊滅的すぎる教科が多すぎて直視できない…」

りせ「私もやばいかも…」

完二「…そうだ!スネーク先輩、英語とかどうなんスか?もしかしてペラペラだったり…」

スネーク「ああ、俺からすれば高校英語なんて勉強ですらない」

完二「マジっスか!すんません、ちょっと英語教えてもらえないスかね」

千枝「あー、完二君だけずるい!あたしもあたしも!」

陽介「俺も頼む、スネーク!」

りせ「私も教えて!」

スネーク「いいだろう、全員まとめてかかってこい。どこが分からないんだ?」





直斗「…さすがに母国語の人間からしたら簡単すぎるんですかね、高校英語は」

鳴上「だろうな」

雪子「鳴上君、いつもはみんなに教える係なのに今日はスネーク君に出番取られちゃってるね」

鳴上「さすがに本場の人間にはな…俺も勝てる気がしないよ」





スネーク「……まあ、大体こんなところだ。役に立てたか?」

千枝「そりゃもう!」

陽介「へー、この接続詞が来たら目的語はこれなのか」

完二「なるほどなぁ、この単語がこういう使い方で…」

りせ「sinceと現在完了の関係がこれ…と」

スネーク「また後で聞きたいことが出てきたら言ってくれ、なんでも答えてやろう」

陽介「おう、サンキュー!」
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/29(月) 01:24:10.46 ID:S9SqcyMCo
・・・案外ネイティブのほうが日本の英語問題難しいらしいけどな
日本で言うところの古典をやらされている感覚らしい・・・

スネークの場合、潜入やらのためで古臭い方法からひと通り教えこまれてそうではあるが・・・
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/29(月) 12:05:35.23 ID:2kmRmO6DO
学校の編入準備中にサラッと教科書に目を通してたんだろう…多分
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/29(月) 14:16:34.45 ID:4Ji+FyKWo
スネークさんは国語さえどうにかできたら大丈夫かな
筆者の考えとか読み取れるのかね
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/29(月) 14:59:14.50 ID:BNK1UONEo
スネークさんは6カ国語に精通してるらしいが日本語ははいってるのかな
どっちにしろ国語は苦手なイメージだな
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/29(月) 15:01:04.55 ID:2kmRmO6DO
漢字が壁になるよな
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/10/29(月) 21:32:12.81 ID:bhFsegAIO
サル語とかも話せるんだよな…スネークは
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/29(月) 21:47:58.87 ID:ioRBoJlPo
お父さんは猫語が話せる
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/10/29(月) 21:53:47.17 ID:69zUvAIt0
理科の実験辺りが面白そうだが
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/10/29(月) 22:48:15.41 ID:94pqUXIGo
>>316
鳴上たちとどうやってしゃべってるんだよ
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/29(月) 23:01:05.40 ID:AUWthX1x0
作者なんだが
今後の展開がなかなか思いつかないのでちょっと時間欲しい

よろしく
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/10/29(月) 23:06:50.89 ID:Ru/Io5lGo
>>319
蛇足だけど猫じゃないぜ
324 :sage [sage]:2012/10/29(月) 23:09:47.08 ID:ZHx84fvh0
>>322はい
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/29(月) 23:25:00.13 ID:S9SqcyMCo
>>322
了解です
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/30(火) 07:48:50.52 ID:loD9moQso
>>321
SSじゃなくて本当の設定について知りたかった
スレチすまん
327 :sage [sage]:2012/10/30(火) 10:06:24.78 ID:LsxOV0hT0
わざわざ書き込むことでもないだろうけどwiki見てくればいいじゃん
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/30(火) 17:34:38.45 ID:eCEnaYmKo
お前は名前欄を直せ
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 03:19:26.07 ID:GYDdcBZX0

スネーク(まあ、俺が教えてやるべき面子には一通り教えてやれただろうか…)

スネーク(あとは、テスト本番でそれぞれどの程度の仕上がりになるかだな)





スネーク(その後もちょくちょく勉強会が開かれ、一週間が経過した)

スネーク(……さあ、いよいよ今日はテスト本番だ)

スネーク(日本はとりわけ世界と比べて学習内容が簡単だと聞いているからな…まあ解けるだろう)





朝 八十神高校

陽介「ようスネーク、おはようさん!」

スネーク「ああ、おはよう」

鳴上「おはようスネーク、いよいよテストだな」

千枝「だねー…うう、今から武者震いが」

雪子「千枝、ちゃんと家でも勉強した?」

千枝「うーむ…今回は頑張れた方なんじゃないかと」

陽介「俺も結構勉強したぜ。特に英語はスネークにとことん教えてもらったからな、自信ありまくり!」

千枝「あたしも英語は今回いけそうなんだよね。花村、勝負しない?」

陽介「おう、イイぜ。負けた方がフードコートのビフテキ奢りだかんな!」

千枝「マジで!?花村、あとで後悔しても知らないよ〜?肉がかかったあたしの執念深さは知ってるでしょうに!」





スネーク「…あの二人、英語もいいが他の教科の心配をすべきなんじゃないのか?」

鳴上「いつものことだ」

スネーク「…なるほど」

雪子「スネーク君がどれくらいの点数を取るのかな…私も負けないようにしなくちゃ!」

スネーク「見た感じ、鳴上と天城は上位争いの常連らしいな。俺もやるからには負けんぞ」

鳴上「俺も負けるつもりはない。歳の差は気にせずに全力で挑ませてもらうぞ、スネーク」

スネーク「いいだろう、全力でぶつかってこい。俺とてお前達が年下だからと手を抜くつもりはないからな」



柏木「それでは皆さぁん、テストを始めるわよぉ〜。出してる教科書は全部しまってねぇ〜」



スネーク(いよいよか…)

スネーク(…年甲斐もなく興奮しているようだ。ここはひとつ、学年トップでも狙ってみるとするか)
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/31(水) 17:56:16.55 ID:nO9D2nF80
いやIQクソ高いおやじが高校生相手になに燃えてんだよwwww
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/31(水) 19:54:14.49 ID:E4rZT4Vao
転校生2人でトップ争いか…
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/31(水) 20:06:13.51 ID:VZPWuXLGo
スネークだけオタコン特製テストだったりしてな
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 21:37:43.42 ID:GYDdcBZX0

スネーク(最初は…生物か。どんな問題があるやら)


『問・接触形態形成の代表的なものといえば?』


スネーク(…これは簡単だな。『触れると成長が早くなる』だったか)

スネーク(音楽を聴かせたりとかでも成長が促進されると聞いたな…まあそんなことはどうでもいいが)

スネーク(さて、次の問題だ)


『問2・涙を流すときに使用している神経を答えなさい』


スネーク(これも言うまでもない…交感神経と副交感神経だ)

スネーク(緊張の交感神経と休息の副交感神経、戦場でのメンタル維持に重要な内容としてこの程度は朝飯前だ)

スネーク(…勢いがついてきたな、このままどんどん解いてやろう)


『問3・鮭の赤身は何の色?』


スネーク(鮭の赤身…何だったかな)

スネーク(…………)

スネーク(…そうだ、思い出した。食べているエサの色素だったっけか。これも昔勉強した覚えがある)

スネーク(俺は生魚をそのまま食うような人間じゃないからな…もしそういう奴がいたら、簡単に分かっただろうな)





スネーク(その後も順調に問題をこなしていき…)

スネーク(…よし、生物はもう問題ないだろう。次は明日の世界史だ)

スネーク(世界史ならまあ、生物よりは簡単に分かるだろうな)
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/10/31(水) 21:54:48.22 ID:s1dnq6BXo
歴史の裏まで細かく書いて×とかwwww
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 22:09:10.79 ID:GYDdcBZX0

翌日 八十神高校

祖父江「それでは皆さん、今日のテストを始めるとしようかの。出している教科書はしまうのじゃ」





スネーク(今日は世界史だ。また全問解いてみせよう)

スネーク(どれ、どんな問題だ…?)


『問・人類初の地球周航に成功した人物といえば?』


スネーク(…なんだ、こんなものか。マゼラン…と)

スネーク(これくらいは一般教養だ。知らん方がおかしい)

スネーク(現代で考えればたかが地球一周だが…当時は立派な功績だったんだろうな)

スネーク(さて、次は…)


『問2・ルイ14世の別名を答えよ』


スネーク(これは…太陽王、だったな)

スネーク(…王権か。今にも愛国者達のそれが始まりかけているかと思うと、笑えん問題だ)

スネーク(次の問題へ行こう…)


『問3・ルイ14世の身体的特徴といえば?』


スネーク(身体的特徴…いくつかあるが、とりあえず一番メジャーなのを書いておくか)

スネーク(ルイ14世といえば、身長が低いのが最も有名だろうな)

スネーク(他には…歯を全部抜いている、というのもある)

スネーク(当時の医者が言った『すべての病気は歯から来る』とかいうよく分からん理屈に従ったらしいが…)





スネーク(…さあ、世界史もこんなものだろう。答案用紙から全問正解の気配がひしひしと伝わってくるな)

スネーク(明日は…古典・数学・体育だったか)

スネーク(また明日も頑張るとしよう…)
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 22:52:14.11 ID:GYDdcBZX0

翌日 八十神高校

近藤「グッモォニィン!みんな、直前の詰め込みタイムは終わりだぞー!教科書しまえー!」





スネーク(今日は古典・数学・体育だ)

スネーク(ここまできたらもうトップは目前だな。さっさと片づけてやろう)

スネーク(古典の問題は…と)


『問・小春日和の時期は?』


スネーク(…フッ)

スネーク(前日に一応、古典だけは復習しておいたのが生きてきたな…)

スネーク(春といえば四月頃を指すが、この場合は十一月から十二月を指す)

スネーク(春という言葉に引っかからないよう注意せよ、と参考書に書かれていたのを妙にはっきり覚えている)

スネーク(さて、次は数学だ。古典よりは楽か…)


『問・一円玉を作成するのにいくらかかるか答えよ』


スネーク(一円玉だと…!?まずい、日本の硬貨がどうこうなんてさすがの俺でも知らんぞ…!)

スネーク(答えは…ダメだ、分からん!)

スネーク(冷静に考えろ…答えの三択は『0円』『1円』『2円』だが…)

スネーク(まず『0円』はあり得ん。『1円』か『2円』だな)

スネーク(恐らくだが、一円を作る対価が一円というのはあり得んだろうな。硬貨鋳造はただでさえ金がかかる)

スネーク(そう考えると、『2円』というのが一番しっくりくるんだが…)

スネーク(チッ、運をあてにするのは気に入らんがな。今回だけは仕方がない…『2円』と書いておこう)

スネーク(…さて、気分入れ替えだ。次は体育の問題か)


『問・ドッヂボールの「ドッヂ」とはどういう意味?』


スネーク(なんだこれは?実質的に英語の問題じゃないか)

スネーク(まあ、楽な分ありがたいが…)

スネーク(ドッヂの意味…『避ける』と)





スネーク(…ふう。これで今日の分も終わったな)

スネーク(数学が思わぬ大穴だったが…合っていることを祈ろう)
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/31(水) 22:56:00.25 ID:0sGjXBDq0
スネークあいきゅー20048
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/10/31(水) 23:04:00.86 ID:ahxZM9Zmo
高校生のテストにマジになるスネークさん可愛い
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 23:13:43.32 ID:GYDdcBZX0

スネーク(その後も、たまに日本独特の問題が出て悩まされたりしたが…)

スネーク(…なんとか捌いていき、ようやくテスト最終日が来た)

スネーク(今日は英語だ。里中と花村が張り切っていたな)

スネーク(俺も英語なら心配する必要はない。気楽にテストを受けるとしよう)





テスト最終日 八十神高校

細井「よーし、今日はテスト最終日やでー。プリント配るから、みんな早く教科書しまってなー」





スネーク(さあ、最後の仕上げだ…)


『問・【fast】の意味を答えよ』


スネーク(簡単だな、これは断食だ)

スネーク(そういえば日本では『ランチ』と『ディナー』が妙に公用語化しているが、ブレックファストはさっぱりだな…)

スネーク(…それじゃ、次だ)


『問・禁煙を現さない語は?』


スネーク(禁煙を現さない…この選択肢の中では【smoking-allowed】だな)

スネーク(…禁煙か。そういえばこの町に来てから吸ってないな…)

スネーク(日本のメーカーは吸ったことがなかったから丁度いい、この機会に色々味わっておくとしよう)

スネーク(…さて、問題もあらかた片付いてきたな)

スネーク(次の問題で最後だが…)





『問・次の英単語の意味を答えなさい。【patriots】』





スネーク(……まさか)

スネーク(まさかな……そんなはずは……)

スネーク(……一応、答えておくが……)
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/31(水) 23:19:01.68 ID:E4rZT4Vao
これはまさか
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/10/31(水) 23:21:04.08 ID:67CE+/YWo
らりるれろ!らりるれろ!
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/10/31(水) 23:21:31.72 ID:0sGjXBDq0
パトリオット
『愛国者』
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/10/31(水) 23:23:28.84 ID:6V7idI5AO
せ、先生は軍ヲタだったのか(震え声)
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/10/31(水) 23:25:00.36 ID:MhpPxPbI0
今日はいつまでやるの?
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/10/31(水) 23:26:00.71 ID:wscZO/Hjo
>>342
『らりるれろ』ってなんだ?
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/10/31(水) 23:27:54.49 ID:MhpPxPbI0
らりるれろ、らりるれろ、らりるれろ
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/10/31(水) 23:30:14.74 ID:oAZA9e7Fo
>>345
ggれ
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 23:35:46.28 ID:GYDdcBZX0

スネーク(最後の最後で妙な問題が出てきたが…どうにかテストは終了した)

スネーク(鳴上達にも手ごたえを聞いてみるとするか)





スネーク「どうだ、みんな。テストの手ごたえは」

花村「英語はいけたんだけどなー…やっぱ他の教科のツメが甘かったわ…」

千枝「あたしも英語だけはバッチリなんだけどね…他がヤバいや、あはは」

雪子「私は結構できたかな…?」

鳴上「俺は上々だったよ。スネークはどうだ?」

スネーク「俺も上々さ」

鳴上「そうか。…楽しみだな、結果発表が」

スネーク「そうだな。…負けんぞ、鳴上」

鳴上「望むところだ」

花村「スネークと鳴上はさっそくトップ争いか…ったく、なんで同じ転校生なのに俺だけこうも成績が悪ぃんかね」

千枝「アンタが勉強不足なだけじゃん?」

花村「うぐ…里中サン、いきなり核心を突くのはちょっと…」


ガラガラガラ…


雪子「あ、一年の三人も来たね」

りせ「せんぱーい!テストの仕上がり、どうだった!?」

鳴上「よくできたよ。三人はどうだ?」

完二「スネーク先輩のおかげで、英語だけはバッチリっス!」

直斗「…英語だけは、ね」

完二「ちょ、それを言うんじゃねえよ!」

りせ「私もスネーク先輩が教えてくれたおかげで、英語はバッチリだよ!」

直斗「…そういえば、スネークさん」

スネーク「どうした?」

直斗「僕達の学年の英語で、問題用紙の最後に出てきたんですが…」





直斗「…【patriots】という単語の意味を描く問題が出てきました」

直斗「【patriots】…日本語に言い直すと『らりるれろ』です」

直斗「あなたが前に言っていた『らりるれろ』とやらを、妙に思い出してしまいましてね」





千枝「え、そっちの学年でもその問題出たの?」

直斗「そっちの学年でも…って、もしかして二年の皆さんも?」

千枝「うん、その問題出たよ。あたしにしては一発で解けたからさー、印象深いんだよね!」
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 23:36:53.63 ID:GYDdcBZX0
今日は深夜一時目安で続けます…
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/10/31(水) 23:39:16.68 ID:MhpPxPbI0
がんば
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/10/31(水) 23:46:28.55 ID:GYDdcBZX0

千枝「【patriots】…それはつまり、『らりるれろ』!」



陽介「おっ、里中もやっぱその問題解けた?俺も一発で分かったんだよなー、『らりるれろ』!」



雪子「よかった、今回は千枝も花村君も解けてるみたいだね。『らりるれろ』」



完二「『らりるれろ』っスか、俺もそれは一発でいけたんスよね!」



りせ「あれ、もしかしてみんなも簡単に『らりるれろ』解けちゃったの?自慢しようと思ったのに…ざーんねん」



直斗「スネークさん、他の皆さんにも『らりるれろ』を教えたんですか?」



鳴上「『らりるれろ』か。まあ、問題の中では簡単な方だったけどな」
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/10/31(水) 23:50:13.35 ID:4rHSe4Lxo
乙!
どうあがいてもらりるれろ……
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/10/31(水) 23:53:49.05 ID:oAZA9e7Fo
らりるれろ!らりるれろ!
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 00:09:55.10 ID:kTzivHht0

スネーク「!!」

千枝「ん?どうしたの、スネーク君?」

スネーク「いや…」





スネーク(これは…一体どういうことだ…!)

スネーク(白鐘の時もだが、どうしてこんな場所で…)

スネーク(…ナノマシンを注入された人間がいるんだ!?)





スネーク「……みんな、一つ聞きたいことがある」

鳴上「…?」

スネーク「みんなは、なんというか…ここ最近注射を打ったりしたことはなかったか?」

雪子「注射?」

陽介「ああ、そういえば…直斗の勧めで俺ら全員が健康診断受けたとき、血液採取か何かでやったような」

スネーク(やはりか…!)

完二「それがどうかしたんんスか?」

スネーク「…………」

りせ「どうしたの?スネーク先輩、何か変…」

スネーク「…すまない、少し頭が痛くなってきた。俺は先に帰らせてもらう」


スタッ ガラガラガラ…


千枝「あっ、スネーク君!……もー、行っちゃったよ」

陽介「どうしたんだ、スネークの奴?」

完二「さあ…」





鳴上(…せっかく仲間になれたのに、壁を作られるのはまずいな)

鳴上(この際だ…スネークにもコミュがあるだろう、今後レベルを上げながら話を聞いてみるとするか)
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 00:16:04.78 ID:kTzivHht0

稲羽市 某所


トゥルルルルルルルルルルル…

ピッ


オセロット「……もしもし、私です」

オセロット「…ええ、稲羽市民全員にナノマシンを注入する計画は滞りなく…」

オセロット「特にソリッド・スネークが関わっている、ペルソナ使いの小僧共に関しても同じく…」

オセロット「その中の一人が健康診断をしようと言い出したらしいので、先回りしてナノマシンを仕込みました」

オセロット「…はい、ナノマシンによる稲羽市民のデジタル統制計画は順調に推移しています」





オセロット「では、取り急ぎ経過報告だけ…また後ほど」
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 00:33:18.87 ID:kTzivHht0

夜 アパート

スネーク「オタコン、いるか?ちょっと話がある」


コンコン ガチャ


オタコン「…どうしたんだい?悪いけど、テストの成績をどうにかしてくれとか言われてもできないよ」

スネーク「そんなことじゃない。鳴上達について言っておきたいことがある」

オタコン「鳴上君達が、どうかしたの?」

スネーク「オタコン、お前英語の答案用紙は見たか?」

オタコン「英語…は見てないなあ。テストの監視員で色々回ったけど、英語の時は休憩もらってたから」

スネーク「そうか。じゃあ言っておこう」





スネーク「今日の英語のテストに、【patriots】という単語の日本語訳を書かせる問題が出てきた」





オタコン「えっ…!?」

スネーク「…そう、『愛国者達』だ。そして鳴上達は、その日本語訳を『らりるれろ』と言っていた」

オタコン「そんな…バカな!」

スネーク「ぼやぼやしていられなくなってきたぞ。早くこの町の殺人事件を解決しなければ…」

オタコン「でも、手がかりはまだ全然無いんだろう?」

スネーク「それは…そうなんだが」

オタコン「まずいね…」

スネーク「…ひとまず、俺は今日のことを大佐に報告する。邪魔したな」

オタコン「うん、それじゃ。今後も気を付けてね、スネーク」

スネーク「ああ、分かってる」
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 00:48:24.64 ID:kTzivHht0

ピピピピピピピ ピピピピピピピピ

大佐【私だ】

スネーク「大佐か?大変なことになった」

大佐【どうしたんだ?】

スネーク「…こっちで付き合いを始めた人間の中に、『らりるれろ』という言葉を口にする人間が出てきた」

大佐【それは…】

スネーク「知ってるだろう、『愛国者達』だ」

大佐【…どうしたものかな、それは】

スネーク「俺も分からん。だからコールしたんだが」

大佐【…私から話せる情報は、特に無い】

スネーク「無いのか?何でもいいんだ、愛国者達が動いた形跡とか…」

大佐【無いな】

スネーク「…大佐、即決しないで少しは考えてくれ。こっちだって大変なんだ」

大佐【しかし、無いものは無いんだ。勘弁してくれ】

スネーク「…くっ、なら仕方ないか…」

大佐【すまないな】

スネーク「分かった。今度はまともな情報を仕入れておいてくれ、オーバー」

大佐【オーバー】
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/01(木) 00:49:35.15 ID:jUQBT4Mho
鳴上メタい!メタいよ!
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 00:55:00.38 ID:kTzivHht0

スネーク「…………」

スネーク「どうしたものか…」

スネーク「…まあいい、ナノマシンを注入されてもあからさまな実害がある訳じゃない」

スネーク「今日は少し無愛想な別れ方をしてしまったからな…次に学校へ行ったら、みんなにしっかり謝らなければ」





スネーク「しかし…まさか『愛国者達』とはな…」

スネーク「…今日はもう疲れた。寝るとしよう」
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 00:56:40.73 ID:kTzivHht0
今日も終わり
またよろしく
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/01(木) 01:00:41.31 ID:Axo7R5Oao
乙乙ダイン 
らりるれろ! 
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/11/01(木) 01:04:08.42 ID:+2dcKarro
マハ乙ダイン
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/01(木) 10:14:15.49 ID:YDPSJX51o
らりるれろでございます。
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 23:05:10.04 ID:kTzivHht0

翌日 日曜日 朝

スネーク「朝か…」

スネーク「…今日は日曜だ。何をするかな」

スネーク「鳴上達のナノマシンのことも気になるが…現段階ではどうにもできんしな」

スネーク「たまには町をぶらついてくるとするか」

スネーク「顔は…そのままでいいな、知られていない顔の方が好きなことをしやすいだろう」

スネーク「さて、出かけよう」





稲羽市中央通り商店街

スネーク「確か、前に鳴上達に店を紹介してもらったっけな」

スネーク「まずは本屋か。『四目内堂書店』」

スネーク「本など随分読んでないからな…何か買ってみるか」

男性「おっ、そちらの外人さん。本を買うのかい?」

スネーク「うむ、何か一冊買ってみようかと…」

男性「なら、色々シリーズがあるから教えてあげよう」

スネーク「それはありがたい。どんなものがあるんだ?」

男性「勇気が上がる『漢』シリーズ、寛容さが上がる『弱虫先生』シリーズ、そしてさらに…」

男性「…流通ルートが特殊な『THE』シリーズがある」

スネーク「THEシリーズ?」

男性「そう。僕も前に持ってたんだけどね、とある少年との物々交換であげてしまったんだ。持ってれば見せてあげたんだけど…」

スネーク「それは面白そうだな。俺もそのうち探してみるとしよう」

男性「そうかい?興味を持ってもらえたのならよかった」

スネーク「ああ、色々教えてもらってどうもな。それじゃ…」

スネーク「…『勇気』はもううんざりするほどあるからな。『寛容さ』でも上げるとするか」

スネーク「すみません、この『弱虫先生シリーズ』をください」





雪子「あれ、スネーク君?」

スネーク「お前は…天城か」

雪子「…顔、そのままで大丈夫なの?」

スネーク「ああ。あの覆面もずっとつけてると意外に窮屈なんでな」

雪子「そうなんだ…それにしても、スネーク君も本とか買ったりするんだね。そういうの読まないのかなって想像してたんだけど」

スネーク「想像は外れていないがな。日本の文学くらい触れておこうかと」

雪子「うふふ、存分に日本の文化を楽しんでいってね」

スネーク「そのつもりだ。…で、天城は何を買いに?」

雪子「私?私は、ちょっと資格の本を買いに」

スネーク「資格?」
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/01(木) 23:56:16.43 ID:kTzivHht0

雪子「うん」

スネーク「…そういえば、天城は実家の旅館を継ぐとか継がないとかで大変だそうだな。だから資格なのか?」

雪子「そうだったんだけど…私、天城屋は継ぐことにしてるの」

スネーク「なら、資格なんかいらないんじゃないのか?」

雪子「ううん、それでもやっぱりひとつの努力の形として取ろうと思ってるんだ」

スネーク「そうなのか…努力家だな、天城」

雪子「そんなことないよ。それに天城屋を継ぐ決心をしたのだって、私一人じゃできなかったし」

スネーク「継ぐ決心…?」





雪子「そう。鳴上君に相談に乗ってもらってね…それで、なんだか心のもやもやが晴れたんだ」





スネーク「…そうか。鳴上か」

スネーク「テレビの中でも思っていたが、鳴上はやはりみんなに頼られる存在のようだな」

雪子「うん、どうしてか分からないけど…鳴上君と話すと、胸の中がすっきりするの。みんな言ってる」

スネーク「大したもんだな、鳴上もあの歳でそういった才覚を…」

雪子「…あっ、もちろんスネーク君とも話してて楽しいからね!?」

スネーク「フッ、無理するな。俺はもう年頃の娘に気を使われるような歳じゃない」

雪子「ごめん…」

スネーク「…とりあえず、本は帰ったら読ませてもらう。そろそろお暇するとしようか」

雪子「このあとはどこか行くの?」

スネーク「街中をブラブラするつもりだ」

雪子「そう…多分町中にみんなもいると思うから、いたら話しかけてあげてね」

スネーク「心得た」

雪子「それじゃあね、スネーク君」

スネーク「ああ、それじゃ」
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/02(金) 00:14:33.15 ID:lgfe3UGS0

スネーク(天城と別れた…)

スネーク「…さて、次は」

スネーク「そうだ、この『金属加工だいだら.』とやらがあったな」

スネーク「鳴上に何やら含みのある紹介をされたからな…気になっていたところだ」

スネーク「入ってみるとするか…」




金属加工 だいだら.

オヤジ「…いらっしゃい。あんた、この辺じゃ見ねえツラだな」

スネーク「ちょっと外国からな。この店が気になったんで入ってみたんだが」

オヤジ「ここはワシのアート工房だ。最近じゃ、地元高校の小僧っ子連中が何故だかしょっちゅう買い物に来やがる」

スネーク「それは…鳴上達のことか?」

オヤジ「鳴上…ああ、そういえばそんな名前だったか」

スネーク「で、棚に陳列されているのは…」

スネーク「…おいおい、これ本物の刀じゃないのか!?しかも銃に双刀、護身用の鎧まで…!」

オヤジ「ワシのアートだからな」

スネーク「日本は銃刀法があったんじゃなかったか…?」

オヤジ「そんなもんは知らん。ワシ、ホーリツとかあんま詳しくないもん」

スネーク「そういう問題じゃ…」





千枝「あれ、スネーク君?」

スネーク「…里中?」

千枝「スネーク君も、さっそく鳴上君にここのこと聞いたんだ?」

スネーク「いや、聞いた訳じゃないが…町をブラブラしてて気になったから入ったんだが」

千枝「そう?でも、いずれにせよちょうどよかった!」

スネーク「何がだ?」

千枝「何がって、装備品の調達に決まってるじゃん」

スネーク「装備品…?」

千枝「スネーク君もペルソナを手に入れたんだから、今後またテレビの中に入るときのために装備を揃えとかないと!」

スネーク「…そうか、考えてみればそうだな。そういう理由でお前達はここを使っていたのか…」

千枝「スネーク君はやっぱ銃が武器なの?」

スネーク「そうなるな。あと、できれば小型ナイフも欲しい」

千枝「小型ナイフ…?なんでまた」

スネーク「拳銃とナイフを構えることで、遠から近距離まですべての距離をカバーできる…『CQC』のためだ」

千枝「『CQC』…って、ああ!」

スネーク「知ってるのか?」

千枝「うん、この前スネーク君がテレビクルーを撃退したでしょ?あの体術のことを直斗君が『CQC』って呼んでたから」

367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/02(金) 00:32:44.74 ID:MDeAxbF8o
そういえばスネークは『伝説の英雄』だったな
ユキチャンがガップリ食いつきそうなワードじゃないかwwww
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/02(金) 01:22:31.47 ID:lgfe3UGS0

スネーク「そうか…」

千枝「とにかく、せっかく来たんだから装備品買っとけば?」

スネーク「いや、俺はもう自分で調達したものがある。ナイフだけ買えればいい」

千枝「え、自分で…?武器と防具とアクセサリー全部?」

スネーク「そうだ。武器はソーコム、防具はスニーキングスーツがある」

千枝「アクセサリーは?」

スネーク「無限バンダナだ」

千枝「え…?」

スネーク「無限バンダナ、SP版だ」

千枝「…ごめん、言ってる意味が分からないんだけど」

スネーク「今はまだ分からなくていいさ」

千枝「スネーク君、時々意味不明なボケかますのやめてもらえないかな…ツッコミが追い付かぬ」

スネーク「…ま、そういう訳だ。オヤジさん、小型ナイフを一本だけもらえるか」

オヤジ「あいよ。ちょっと待ってな」

千枝「話を進めないでってば!」

スネーク「まあ…簡単に説明すれば、SP無限だよ。名前で大体分かるだろう?」

千枝「うっそ、マジで…!?」

スネーク「本来この世界には存在しないアクセサリーだからな」

千枝「へぇ〜…スネーク君、すごいもの持ってるねえ」





千枝「…ところでさ、さっきの『CQC』についてなんだけど」

スネーク「それがどうした?」

千枝「もしよかったら、あたしにも『CQC』教えてもらえないかなーなんて…」

スネーク「そういえば里中は体術主体だったか…いいだろう、今後のためにも教えてやる」

千枝「ほんと!?」

スネーク「ああ。オヤジさんからナイフを受け取ったら、どこか広い場所へ行くか」

千枝「うん、行こ行こ!」
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/02(金) 03:13:52.98 ID:lgfe3UGS0

鮫川河川敷

千枝「ここが、いつものあたしの特訓場所!」

スネーク「ここか…ここなら確かにスペースは確保できるな」

千枝「でしょ?前に鳴上君にも特訓に付き合ってもらったりしたんだよねー」

スネーク「鳴上に?」

千枝「うん。なんでだか、鳴上君と特訓するといつもより張り切れるというか…」

スネーク「ほう、その顔は…若いっていいもんだな、里中」

千枝「え?…あ、いや違うよ!?鳴上君が気になるとかそういうんじゃないからね!?」

スネーク「自分で言ってれば世話ないな」

千枝「ぐうっ…!」

スネーク「…鳴上には黙っておいてやるよ」

千枝「アリガトウゴザイマス…」





スネーク「それにしても、よほど鳴上はみんなに頼られているらしいな」

千枝「うん、なんてったってあたし達のリーダーだから!」

スネーク「なるほどな」

千枝「…あたしも鳴上君みたいな頼られる存在になりたいからさ、そのために特訓してるんだ!」

スネーク「いい心がけだ」

千枝「あたし、捜査隊の中じゃ特にかわいくない女だからさ…せめてみんなを守るくらいはできるようになりたい」

スネーク「そうか?里中だって平均以上だと思うが」

千枝「えっ、そう…かな…」

スネーク「自分に自信を持て。もしかしたらどこかの色男がお前に好意を抱いているかもしれんぞ?」

千枝「そんな、まさか…」

スネーク「ともかく、そんな自分を卑下することはないということだ」

千枝「そう、だね…そういえば…」





千枝「鳴上君にも言われたっけ、そんなようなこと…」





スネーク「鳴上にも…?」

千枝「うん、スネーク君の言葉で思い出した。鳴上君のその言葉のおかげで、あたしも自信が持てるようになったんだ」

スネーク「おい、今さっき自信が無いって自分で言ったんじゃないか」

千枝「そうじゃなくて!なんていうか…みんなを守りたいっていう意思の自信なんだけど…」

スネーク「…そうか。そういう意味か」

千枝「前にカツアゲを怒鳴り散らして追い払ったことがあるんだけど、そんな女にも鳴上君は優しく接してくれるから…」

スネーク「…好きになってしまった、と」

千枝「ちょっ…だからその話はもういいでしょ!」
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/11/02(金) 16:11:03.76 ID:c07Q9mTIo
>スネーク「…一般人の拳なんぞ、CQCを使うまでもない。お前に俺は殴れんよ」

>千枝「うん、この前スネーク君がテレビクルーを撃退したでしょ?あの体術のことを直斗君が『CQC』って呼んでたから」

ふむ
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/02(金) 17:01:28.02 ID:KdsmnYUg0
駄目だスネーク! 未来が変わってしまった! タイムパラドックスだ!

まあ脳内保管でいいじゃない
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/02(金) 20:50:41.93 ID:p74/Csn/o
面白い組み合わせだ
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/02(金) 21:57:26.28 ID:lgfe3UGS0
>>370
そのあとで直斗に詳しく聞いたっていう流れのつもりだったんだが…紛らわしくてすまんorz
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/03(土) 00:50:21.94 ID:TMYmr8mi0

スネーク「はは、すまんな。ついからかいたくなる」

千枝「もう…!」

スネーク「…ま、鳴上の男らしさはよく分かった。そろそろCQCの特訓を始めようか」

千枝「相変わらず話がスネーク君主導で進む…まあいいけど」

スネーク「行くぞ。構えろ、里中」

千枝「了解!」






スネーク(ひとまず、里中にCQCのさわりの部分だけ教えてやった)

スネーク(若いから飲み込みも早い。足技は元々かなりのものだったから、あれで手も使いこなせれば一級品になるだろう)





スネーク「それで、相手にこう掴みかかられたら…」

千枝「…その勢いを利用して、逆に相手の腕を捌くんだね。おっけーおっけー」

スネーク「なかなか調子がいいな」

千枝「そりゃもう、運動神経があたしの一番の取り柄だもん!」

スネーク「その意気だ。それじゃ、次のステップに行こうか」

千枝「アイアイサー!」





スネーク(…小一時間ほど経っただろうか。今日はこの辺で終わりにしよう)





千枝「ふぃ〜、疲れた…」

スネーク「筋は悪くないな。上手く使いこなせるようになれよ」

千枝「おいっす!…それじゃ、そろそろお昼だしどこか食べに行かない?」

スネーク「そうだな。また愛家でいいか?」

千枝「うーん、愛家もいいんだけど…スネーク君に紹介がてら『惣菜大学』行ってみない?」

スネーク「惣菜大学?」

千枝「そう、この町で一番ホットなお総菜屋さん!あそこのビフテキ串は一回食べたらもうヤミツキだよ!」

スネーク「そんな店があるのか…せっかくだ、案内してもらおう」

千枝「任せといて!」






スネーク(里中と一緒に惣菜大学へ向かった…)
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/03(土) 01:14:04.41 ID:TMYmr8mi0

惣菜大学

スネーク「ん?あそこで買い物してるのは…」

完二「お、スネーク先輩に里中先輩。おはよーござやっス」

千枝「完二君じゃん、お昼ご飯のおかず買い出し?」

完二「そんなトコっスね、おふくろが腰痛めて昼飯作れなかったみてえなんで」

千枝「相変わらずお母さん想いだねー、完二君」

完二「まぁ、親はやっぱ立てないとっスから。俺も少しは丸くならねぇと」



pipipi pipipi


千枝「あれ、着信だ…」

千枝「…お母さん?あ、ヤバッ!買い物頼まれてるの忘れてた!」

完二「里中先輩も相変わらずっスね…」

千枝「ごめんスネーク君!誘っておいて悪いんだけど、あたしちょっと帰んないとマズイんで…!」

スネーク「ああ、分かった」

千枝「今日はありがと!また今度ねー!」タッタッタッタ





完二「行っちまった…」

スネーク「…さて。巽はもう買ったのか?」

完二「いえ、今頼んで揚げてもらってるっス」

スネーク「そうか。俺も頼んでおこう、ビフテキ串三本お願いします」

店主「はーい、ちょっと待っててねー」

完二「…そういえばスネーク先輩、里中先輩と何してたんスか?」

スネーク「ちょっとな。俺の知る格闘術を教えてやっていた」

完二「格闘術?」

スネーク「そうだ。…聞けば巽も、昔は随分腕っぷしで鳴らしたそうだな」

完二「まぁ、そういう青かった時代もありましたけどね…今は結構おとなしめっスよ、自分で言うのもアレだけど」

スネーク「今はもうケンカはしないのか?」

完二「ケンカはもうしないようにしてるっス。その分、テレビん中でシャドウ共をブッ飛ばせてるんで」

スネーク「そういう理屈か…」

完二「…昔の、ケンカを逃げ道にしてた俺とはもう決別したんス」

スネーク「ケンカを、逃げ道…?」

完二「はい。周りに拒絶されるのが怖くて…それで自分から近寄んなオーラ出して…不良気取ってただけのチキン野郎だったんだ、俺ぁ」

スネーク「そういう理由で不良に…?」

完二「そうっス。…スネーク先輩はもう俺らの仲間っスからね、打ち明けとくっス。これ見てください」ガサゴソ

スネーク「これは…キーホルダー?しかも随分可愛らしい…」

完二「…それ、俺が作ったんスよ」
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/03(土) 01:42:50.99 ID:TMYmr8mi0

スネーク「これを…巽が?」

完二「…俺ぁ、可愛いモンが大好きだ。それを隠す必要はねぇって、ようやく覚悟決まったんスよ」

スネーク「…………」

完二「どうっスかね、スネーク先輩。気持ち悪けりゃ笑ってくれて構わねえっス」

スネーク「…いや。笑わないよ、俺は」

完二「……スネーク先輩」

スネーク「苦しかっただろう。そういうことを打ち明ける覚悟がある人間を、俺は笑う気にはならない」

スネーク「…それに、人を見た目で判断するのは俺の最も嫌いな行為だからな」

完二「…あざやっス!」

スネーク「この趣味を特別捜査隊のみんなも知っているのか?」

完二「ええ。もうあの全員にはカミングアウト済っス」

スネーク「そうか…それであの仲の良さか。良い奴なんだな、みんな」

完二「もちろん、スネーク先輩もな」

スネーク「俺も?」

完二「はい。…打ち明けてすぐに受け入れてくれたのに、良い奴じゃねえはずがねえからな」

スネーク「…フッ」





完二「まるで…鳴上先輩みたいっス。話しても変な顔せず、すぐに受け入れてくれたのは」





スネーク「鳴上も?」

完二「そうっス。あの人も俺の趣味にイヤミ一つ言わねえどころか、手芸屋の買い出しまで付き合ってもらったりして…」

スネーク「…鳴上、良い奴だよな」

完二「はい。なんつってもあの人は、俺らのリーダーっスから」

スネーク「そうだな」

完二「…あ、そうだ。よかったらその『あみぐるみ』あげるっスよ。もらってください」

スネーク「あみぐるみ…ああ、このキーホルダーか」

完二「仲間の印っス。大事に扱ってくださいね!」

スネーク「了解した。学校のカバンにでもつけさせてもらおう」

完二「はいっス!」





店主「そこのお二人さん、頼まれてたのが出来上がったわよ。持っていって」

スネーク「おお、ちょうどいいな」

完二「んじゃ、俺は揚げもんをおふくろに届けてくるんで…なんか成り行きっスけど、話聞いてもらってあざっした!」

スネーク「ああ、俺もお前と話ができてよかった」

完二「うっス!そんじゃまた!」

スネーク「またな」
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/03(土) 02:48:48.66 ID:TMYmr8mi0

スネーク(巽は帰っていった…)

スネーク(そこの簡易テーブルでビフテキ串を食べ終えたら、少し休んでまた町中散策を続けるとしよう)





スネーク「…ふう、食ったな」

スネーク「さて、また商店街を回ってみるとするか」

スネーク「そういえばだいだら.の先にも駄菓子屋があったんだっけな…行ってみるか」





四六商店

おばちゃん「いらっしゃい。おや、見ない顔だねえ」

スネーク「この前越してきたんだ」

おばちゃん「そうかいそうかい。見たところ外人さんみたいだけど、駄菓子屋に興味があるなんて珍しいね」

スネーク「異文化交流というやつだな」

おばちゃん「異文化…?おばちゃん難しいことはよく分からないけど、お菓子はどれもおいしいからね。買っていってちょうだいな」

スネーク「ああ。さて、どれを買おうか…」





りせ「あれ、スネーク先輩?」

スネーク「久慈川?」

りせ「スネーク先輩が一人でこんなとこ来るなんて…なんだか新鮮」

スネーク「外人はいたらまずいか?」

りせ「そうじゃないけど…」

スネーク「久慈川は何しに?」

りせ「え?私はちょっと、午後のお菓子の買い出しに」

スネーク「ならちょうどいい。おすすめのお菓子でも教えてくれないか」

りせ「おすすめかぁ…スネーク先輩ってどういう味が好きなの?」

スネーク「味か…」

スネーク(…レーション慣れのせいで、正直何を食っても美味いんだが)

スネーク「そうだな…甘い系とかだな」

りせ「甘い系かー、だったらこの白桃の実とかどう?」

スネーク「これは…おお、甘い匂いが」

りせ「おいしいよ?」

スネーク「そうだな。これを頂こうか」

りせ「なら、私も白桃の実にしちゃおっかな」

スネーク「よし。せっかくだ、一緒にどこかで食べないか?」

りせ「いいよ!それじゃ、お金払ったら高台行こっか」

スネーク「高台…?そんな場所もあるのか」

りせ「あれ、スネーク先輩行ったことない?この町が一望できるの。すごくいい眺めだよ!」
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/03(土) 11:49:09.31 ID:Nd3RMoHq0
大佐は本当にキャンベルなのか?
あと番長はスネークのクローンとかそういうのはさすがにないよな
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/03(土) 13:59:27.91 ID:6xwjnsSuo
スネークも結構可愛いもの好きだよね
必死でケロタン探しまわったりするし
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/03(土) 14:49:42.22 ID:ej5rwPEto
それはおとんだ
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/03(土) 17:37:01.15 ID:WjO1TePlo
まぁ遺伝子配列似てるから趣向が似てもおかしくはない
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/04(日) 07:07:00.57 ID:I7t5K5uNo
>>381
ダンボールwww
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/11/04(日) 23:12:16.25 ID:mnLHzkEi0
_|
__|_
段ボールテスト
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/05(月) 00:49:02.67 ID:wuWyxOvV0

高台

スネーク「ここか」

りせ「いい眺めでしょ?」

スネーク「そうだな。あの辺が商店街で、俺のアパートがあの辺りか」

りせ「ジュネスがあの辺りで、鮫川があそこかな」

スネーク「…なかなかいい場所を教えてもらった。眺めながら白桃の実を食べようか」

りせ「そう?それじゃさっそくお菓子開けよっか」





りせ「…それにしても、スネーク先輩と二人きりかぁ」

スネーク「すまんな、こんな中年と二人で。俺がもう少し若ければな」

りせ「そ、そういうのじゃないけど…誰かとこの高台で二人きりなんて、悠先輩に相談したときくらいだったから」

スネーク「鳴上に?」

りせ「うん、アイドルとしての自分と本当の自分とのギャップに苦しんでた時…ここで悠先輩に思う存分胸の内を聞いてもらったの」

スネーク「…大変だろうな、ただでさえアイドルは外面を取り繕う仕事だ」

りせ「スネーク先輩、アイドルとか詳しいの?」

スネーク「いや、詳しくはないが…テレビなんてそういうもんだろう。万人受けする仮面を被らなければならない、窮屈な世界という印象を持っている」

りせ「そう…そういう感じなんだよね、アイドル業界も。どれだけ苦しくてもスケジュールは休憩を許してくれない…」

スネーク「ストーカーもいたりするのか?」

りせ「そんなの、もう数えきれないくらい」

スネーク「そうか…」

りせ「…でも、そんなアイドルとしての自分も『自分』なんだって…悠先輩のおかげで気づいたんだ」

スネーク「アイドルとしての自分も…?」

りせ「私がアイドルを休業する前、今にも売れ出しそうな後輩の子がいたの。その子、私が止めたら急に人気を伸ばしてきて…」

スネーク「…嫉妬、か?」

りせ「あはは、やっぱ分かっちゃう?」

スネーク「歳の功というやつだ」

りせ「まぁ、嫉妬ってほどのものじゃないけど…かすかに悔しい気持ちが湧いたんだ。でも、初めはそれに気づかなかった」

スネーク「気づかなかった?」

りせ「うん…今思えば、気づきたくなかったんだと思う。アイドルとしての『りせちー』は捨てたはずなのに、って」

スネーク「…それを、本当は捨てきれていなかった?」

りせ「そうなるかな…そんな思いを悠先輩に打ち明けていくうちに、私にとっての『りせちー』がどういうものなのかが分かってきたの」





りせ「今の『久慈川りせ』も私で…アイドルとしての『りせちー』も私。悠先輩は、それに私より先に気づいてた」






スネーク「当事者より先にか…」

りせ「そう。悠先輩って、妙にそういうのを察するのが早いの」
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/11/05(月) 00:55:30.74 ID:de5Hyr2qo
りせが親父趣味なら……
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/05(月) 01:07:43.24 ID:c8hPVY46o
二周目番長はコミュMAXを狙いにいってるからな
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/05(月) 01:13:18.60 ID:wuWyxOvV0

スネーク「…さすがは我らのリーダーだな。相手の本心を相手より先に見抜くとは」

りせ「でしょ?私の本心…それは『私』。『本当じゃない自分』なんてどこにもいないって、気づけたから」

スネーク「大したものだ、その歳でそれを悟るとは」

りせ「えへへ、そうかな…?なんだかスネーク先輩にホメられると嬉しいな…」

スネーク「久慈川は鳴上一筋じゃないのか?」

りせ「そのつもりなんだけどね、なんだかスネーク先輩が聞き上手っていうか…悠先輩に話を聞いてもらってるときと同じような心地良さがあるの」

スネーク「こんな中年相手でもか?」

りせ「…スネーク先輩、さっきから自分を年寄り扱いしすぎじゃない?今でも十分かっこいいと思うな、私」

スネーク「お世辞はいい」

りせ「お世辞じゃないよ、顔の造りはかなりいけてると思う。ズバリ!若い頃はかなり女の子と遊んでたでしょ?」

スネーク「…ザンジバーでは、そんな女もいたがな。結局は食事をすっぽかしてしまった」

りせ「ザンジバー?」

スネーク「昔の話だ」

りせ「でも、やっぱり私の読みは的中してたでしょ?」

スネーク「…少しはな」




りせ「…あれ、話しながら食べてたらお菓子も無くなっちゃったね」

スネーク「そうだな。やはりお菓子を食べながら女子高生とお喋りするというのはいいものだ」

りせ「あはは、オジサンくさーい」

スネーク「現にオジサンだからな」

りせ「ふふ……あっ、そろそろ三時回っちゃう」

スネーク「残念だな、お時間か?」

りせ「そうだね…三時からお店の手伝いしないといけないから、残念だけどこの辺でね。バイバイ、スネーク先輩!」

スネーク「ああ、またな」
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/05(月) 01:44:37.79 ID:wuWyxOvV0

スネーク(久慈川と別れた…)

スネーク(流れでお菓子を頬張ってしまったが、昼の分と合わせるとだいぶ腹が重いな)

スネーク(街へ降りて、少し歩き回るとするか…)





稲羽市中央通り商店街

スネーク「また町へ降りてきたが、どこを見て回ろうか」

スネーク「…お、タバコの自販機があるな」

スネーク「顔は素のままだし…大丈夫だろう、ちょっと日本製を吸ってみるか」

スネーク「どれどれ、セブンスターにマルボロにキャビンに…」





??「おい、買わないんならどいてくれ」





スネーク「ん?…おお、失礼」

??「あんた、この辺じゃ見ない顔だな」

スネーク「この前引っ越してきた者だ」

??「引っ越し?そういえば、悠が外国人の転校生が来たとかいってたが…息子さんがいたりするのか、あんた?」

スネーク「そんなものはいない。それに悠って…鳴上のことか?」

??「なんだ、あんた悠の知り合いか」

スネーク「知り合い…といえばそうなるが。あんたは?」

堂島「俺か?俺は、悠を預かってる堂島という者だが」

スネーク「堂島…ああ、あんたがあの堂島さんか。話は鳴上からよく聞いている」





??「堂島さ〜ん、タバコ買うのにいつまでかかってんですか〜?早くしてくださいよ〜!」





スネーク「…向こうから走ってくるあいつは?」

堂島「ああ、あれは俺の部下だ。足立という」

スネーク「…言っちゃ悪いが、かなり頼りなさそうな面構えだな」

堂島「やっぱり分かるか…まぁご想像通りの男だよ、あいつは」

足立「ちょっと堂島さん、いつまで……あれ?そこの外人さんは?」

堂島「おお、この人は悠の知り合いの…そういえば名前を聞いてなかったな。名前は何て?」

スネーク「スネークだ。ソリッド・スネーク」

足立「…!!」

堂島「スネーク?確か転校生もスネークだと聞いたような…ああそうか、アメリカではファーストネームが後ろだったな」

スネーク「そうだ。おそらくそのスネークというのは俺の親族の奴だろうな」
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/05(月) 02:08:36.47 ID:wuWyxOvV0

堂島「そうかそうか。まあよろしく頼む」

足立「…………」

堂島「足立?どうした、眉間にシワ寄せて」

足立「…いえ、ちょっと」

堂島「とにかく、タバコはもう買ったから大丈夫だ。行くぞ」

足立「…はい」

堂島「スネークさん、だったか。悠には会ったら言っておこう」

スネーク「ああ」

堂島「よかったら今度遊びに来い、悠の知り合いなら歓迎だ」

スネーク「いいのか?それじゃ、機会を見て悠に話しておくよ」

堂島「それで…できたら菜々子の遊び相手も頼みたいんでな」

スネーク「菜々子?」

堂島「俺の娘だ。女房はずっと前に事故で死んでしまってな、いつも仕事ばかりでかまってやれなくて…」

スネーク「片親か…大変だな」

堂島「今はほとんど悠やその友達に遊び相手をしてもらってしまってるんでな…」

スネーク「そうか…俺でよければ手を貸そう、いつでも言ってくれ」

堂島「ありがたい。そのうちお願いするよ」

足立「…堂島さん、話が長いですよ。さっさと行きましょう」

堂島「おお、そうだな…それじゃあな、スネークさん」

スネーク「うむ、鳴上によろしく言っておいてくれ」
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/05(月) 22:00:26.41 ID:wuWyxOvV0

スネーク(堂島さんと足立さんは行ってしまった…)

スネーク(あの人が堂島さんか)

スネーク(…考えてみれば俺は、鳴上達と友人として付き合っているとはいえ実年齢が奴らの保護者並みだからな…)

スネーク(…それに、あの足立とかいう頼りなさげな男が話の途中で目つきを変えたのも気になる)

スネーク(まぁ…気にしてもどうにもならんか、会ってすぐの相手なんて)

スネーク「…さて、俺も適当に何箱か買うか」

スネーク「一応ライターを持ち歩いといてよかったな」


ジュボッ


スネーク「フー…」

スネーク「…む、なんだかあまり味が無いな」

スネーク「日本のは口当たりがよほど軽いらしいな…ヘビースモーカーには向かんようだ」





直斗「スネークさん」

スネーク「ん?おお、白鐘か」

直斗「散歩していたらあなたを見かけたのですが…そうですよね、考えてみたらあなたはもうタバコが吸えるんですよね…」

スネーク「吸ってみるか?ほれ、一本」

直斗「い、いえっ!僕はまだそういうのは…!」

スネーク「ハッハッ、本気にするな。冗談だ」

直斗「だったら渡さないでくださいよ…!」

スネーク「悪いな。生真面目そうな人間はからかいたくなるタチなんだ」

直斗「悪趣味な…」

スネーク「頭の回転が早いのは結構だが、それゆえ頭でっかちでは本末転倒だぞ?」

直斗「…それくらい、自分でも分かってます」

スネーク「『単純軟弱石頭』…お前を見ていると、あいつを思い出す」

直斗「た、たんじゅんなんじゃく…!?」

スネーク「これは別にお前のことを言ってる訳じゃないぞ、昔の知り合いに俺がつけたあだ名だ」

直斗「でも、今思いっきり『僕を見てると思い出す』っていいましたよね…!?」

スネーク「似てる部分がなきにしもあらず、という意味だよ」

直斗「…あなたという人は、本当に読めない人間だ…」
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/05(月) 22:30:07.75 ID:wuWyxOvV0

スネーク「会話の主導権も握りやすい…ますますあいつ似だな」

直斗「…あ、あなただって!嘘つきの捻くれ者の、カッコつけのスカした…!」

スネーク「…反論までそっくりとはな。ますます他人とは思えん」

スネーク「冷静なようでいて、いざとなるともろい。言葉を額面通り受け取りがちで、意外に人付き合いが不得手…」

直斗「うっ…」

スネーク「…顔だけは妙に整ったところなんかもそっくりだな」

直斗「顔…?」

スネーク「そうだ。俺は今言ってるのは…俺が学校へ行くときに被ってる覆面の顔の奴のことなんだよ」

直斗「それって…あの金髪の?」

スネーク「そう、名を雷電と言ってな。俺の知り合いでは一番若く見えそうな顔だから使ってたんだ」

直斗「雷電さん、ですか…?」

スネーク「知りもしない奴をさん付けするのか?面白い奴だな」

直斗「ええ、まあ…」

直斗「…それにしても、今のあなたの言葉…まるで心の中を覗き見られているかのような感覚でした」

スネーク「フッ、そこまで当たっていたか?」

直斗「ええ。受け入れたつもりでも、いざ他人に言われてみるとショックは多少なりあるものですね…」

スネーク「受け入れた…というのは?」

直斗「そのままの意味ですよ。僕は…そういう固い考えしかできない人間だったんです」
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/06(火) 02:29:13.65 ID:K2j//39A0

直斗「スネークさんの言う通り、僕は少し前までこんなに多くの人と仲良くなれるなんて思ってもみなかった」

直斗「なんでも一人でこなそうとして…とにかく事件を解決することしか頭になくて…」

直斗「それで、解決すればきっと警察の人は僕を認めてくれるだろうって…誰かに必要とされたくて…」

スネーク(…やはり、賢そうに見えても心はまだ子供か…)

直斗「…そんな気を張り続けた捜査の最中に、特別捜査隊の皆さんと出会いました」

スネーク「休める場所が…見つかったんだな」

直斗「はい。…僕自らを囮として犯人をおびき寄せたのはよかったんですが、まさかあんな『殺し方』だとはまだ知らなかったので…」

スネーク「さすがに驚いた、と」

直斗「そうですね…それで、テレビの中でもたもたしていたら…皆さんが助けに来てくれたんです」

直斗「理屈抜きで僕がいていい場所…僕が欲しかったものを、皆さんは無償で与えてくれた」

直斗「ペルソナを得て、事件の真相に向けて全員で団結して…」

スネーク「…かけがえのない絆を手に入れた、ってところか」

直斗「僕の柄じゃありませんけど…そういう感じですね、有り体に言えば」

スネーク「本心は寂しがり屋なのに、それを打ち明けられない…か」

直斗「…それもまた、雷電さん似ですか?」

スネーク「ああ。奴も本当は一人でいるのが寂しいくせに、他人を寄せつけるのを怖がっていた」

スネーク「そのせいで、今はかつての恋人と不仲になっているらしいが…」

直斗「…………」

スネーク「…おっと、辛気臭い話になってすまんな」

直斗「いえ。…恋人、ですか」

スネーク「そうだ。…探偵とはいえお前もティーンエイジャーだろう、彼女はいたりするのか?」

直斗「…………」

スネーク「どうした?」

直斗「…この際です。もうスネークさんは僕らの仲間ですから…後から入ったスネークさんだけ知らせないのはダメですよね」

スネーク「何のことだ…?」





直斗「僕は……女なんです」





スネーク「…何?」

直斗「言った通りですよ。僕は、女です」

スネーク「お…女!?」

直斗「ええ。他の皆さんには、僕がペルソナを得る過程でなし崩し的に知られてしまったのですが…」

スネーク「だが、その服装やら言葉づかいやらはどういう…!?」

直斗「それが…僕が今乗り越えなければならない課題、ですかね」
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/06(火) 02:36:49.58 ID:MHroVAX8o
・・・スネークって雷電の名前出したことあったっけ?
スネークはまだしもあちらは表向きに名前が知れることはなかった気が・・・
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/06(火) 02:37:56.00 ID:MHroVAX8o
すまん、ミスなんか読み込みがおかしくなってた
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/06(火) 07:20:56.46 ID:PEPyw4vSo
乙!
確認してないけどうえのほうでスネークは直人が女だって気づいてる描写なかった?違ったらすまん。
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/06(火) 18:41:48.80 ID:iptkuPt00
雷電ではなくてそのままジャックって呼ぶほうがいいと思う。
その場限りのコードネームだし、2終わった時ただ使われているだけの自分と決別して雷電の名前を捨てたんだから。
まぁ4でまた使い始めたんだけどな。
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/06(火) 20:20:57.67 ID:K2j//39A0
>>395
読み返したけど無かった…はず

>>396
4で「雷電」呼びだったから2〜4の経過期間も呼び方変わってないのかと思ってた
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/06(火) 22:10:47.03 ID:K2j//39A0

直斗「…少し前までは、男性に支えられて生きるような女性としての生き方が嫌いでした」

直斗「ですが、あの人が…鳴上先輩が教えてくれた…」





直斗「男だとか女だとか、そんなこと関係ない。支えられて生きることは、人として当たり前のことなんだって…」





スネーク「支えられて生きる…か」

直斗「…実を言うと、僕のお祖父様が仕組んだ謎解きがきっかけでした。それを鳴上先輩と一緒に解いていって…」

直斗「…それを通じて、僕に友人ができるようにって…」

スネーク「気の利いたおじいさんじゃないか」

直斗「ええ、僕もお祖父様にはいつも裏をかかれてばかりで…今回もそうでした」

直斗「そうしていって、鳴上先輩と一緒に謎を解くという行為に…心を躍らせている自分がいることに気づいたんです」

スネーク「…それは、果たしてどっちの感情かな」

直斗「どっちの、って…?」

スネーク「単純に友情か…はたまた男女の愛情か」

直斗「…………」

スネーク「まぁ、深くは聞かんさ」

直斗「…後者である可能性を、否定はしませんよ」

スネーク「そうか…頑張れよ。前途は多難かもしれんがな」

スネーク(…倍率的な意味で、な)

直斗「ありがとうございます。僕もこれから考えてみます、そういうことにどう向き合っていくか…」

399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/06(火) 23:14:59.75 ID:D/A+t0D4o
>>397
俺も確認したけどなかった、すまん
記憶違いだったようだ
乙!
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/07(水) 00:32:48.40 ID:h+Mdc/ek0

直斗「…フフ、らしくないな…いつもの僕ならこんなに自分のことを打ち明けるなんてしなかったはずなのに」

スネーク「お前は変われた、ということだろう」

直斗「自分以外の人に言われると、なんだかむず痒いですね…でも、不思議と悪い気はしないや」

スネーク「仲間だからな。これからも、困ったことがあったらいつでも頼ってくれよ」

直斗「ええ、今度の機会に射撃訓練でもお願いしようかな。退役軍人に指導してもらえれば百人力だ」

スネーク「いいだろう。脇の閉め方からツーハンドホールドの指の位置まで、きっちり教えてやるさ」

直斗「フフッ…ありがとう。スネークさん」

スネーク「…笑った顔がかわいいな。さすがは女の子、といったところか」

直斗「え…っ」

スネーク「今度は冗談じゃないぞ?」

直斗「そ、それは…!その…!」

スネーク「おいおい、そう顔を赤くするな。最後までからかい甲斐のある奴だな、まったく」

直斗「……意地悪……」

スネーク「イジワルもコミュニケーションの一つ、と言ってな」

直斗「…ハハッ。本当に読めない人だ、あなたは…」





直斗「それでは…そろそろお暇しましょうか。あなたと色々話ができてよかった」

スネーク「ああ、俺もお前に関して色々知れてよかったよ」

直斗「…それ、変な意味にも受け取れるんですけど」

スネーク「ご想像に任せよう」

直斗「なら、まともな意味であることを祈りますよ。…また明日学校で会いましょう、スネークさん」

スネーク「ああ、また明日」
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/07(水) 00:57:30.89 ID:h+Mdc/ek0

スネーク(白鐘と別れた…)

スネーク「…おっと。話しながら吸っていたらもうこんな本数を…」

スネーク「それに…そろそろ夕方だ、どこかで夕飯を買って帰るか」

スネーク「この辺のスーパーは…」

スネーク「…そうだ、この前紹介されたジュネスにでも行ってみるか。品揃えが豊富だったからな、惣菜もたくさんあるだろう」










ジュネス八十稲羽店 食品売り場

スネーク「…改めて見渡すと、随分広いな。安いし品揃えも豊富…これじゃ町の商店街も廃れる訳だ」

スネーク「さて、適当に惣菜をいくつか買って帰るか」

スネーク「…ん?あそこにいるのは…オタコンか?」





オタコン「野菜が安いなー、さすが地元商店街を席巻したスーパーだね」

オタコン「トマトにナスにレタスにカボチャに…」

オタコン「…お、キャベツが半額だ。この一玉が最後の一個か…買っとこ」


ギュッ


オタコン「ん?…君は…?」

??「…そのキャベツ、さっきから取ろうとしてたんだけど手が届かなかったの」

オタコン「ああ、君が先に取ろうとしてたのかい?それじゃしょうがないね、ほら」

??「…ありがとう、おにいさん!」

オタコン「いやいや、困ったときはお互い様だよ。それじゃあね」





スネーク「オタコンの奴、あんな小さい女の子に鼻の下伸ばして何をやってるんだ…」

陽介「あれっ?スネークじゃねえか、そこにいんの」

スネーク「お前…花村。ああそうか、ここはお前のテリトリーだったな」

陽介「テリトリーって言い方はどうよ…まあいいや、買いに来てくれたんだな!ちょうど今夕方のタイムセール中だからさ、色々見てってくれよ!」

スネーク「ああ、そのつもりだ。惣菜とかで安いのはないか?」

陽介「惣菜かぁ…んじゃちょっくらチーフに頼んで、割引シール貼るの前倒しにしてきてやるよ!ちょっと待ってろよな!」

スネーク「よろしく頼む」
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/07(水) 21:52:58.15 ID:h+Mdc/ek0

スネーク(花村は走っていった)

スネーク「…さて、オタコンはと」





??「おにいさん、がいこくのひと?目の色があおいんだね」

オタコン「うん、仕事でちょっと日本にね。地元の八十神高校って所で教師をしてるんだけど」

??「やそがみこうこう…あっ、それ菜々子のお兄ちゃんが行ってるがっこうだよ!」

オタコン「お兄ちゃん?」

菜々子「うん、『なるかみゆう』っていうの!」

オタコン「鳴上悠…ああ、君はあの鳴上君の妹さんだったんだね。僕も知ってるよ、鳴上君」

菜々子「ほんとに?それじゃ帰ったら、お兄ちゃんにおにいさんのこと話しておくね!」

オタコン「僕も先生だからね、なるべく印象良く話してもらえると嬉しいな」

菜々子「はーい!キャベツを取ってくれた親切なひとって言っておくからね!」

オタコン「はは、そりゃいいな。…ところで、君は一人で買い物に?」

菜々子「うん、お父さんとお兄ちゃんが帰ってくる前にゆうはんのおかずを買っておこうと思って」

オタコン「偉いね。その歳でもう家事の手伝いを?」

菜々子「…菜々子のお母さん、事故で死んじゃったの。だから、菜々子がしっかりしないといけないから」

オタコン「そ…それは、なんというか…変なこと聞いちゃって悪かったね」

菜々子「ううん、気にしてないからいいよ。もうなれちゃった」

オタコン「…歳とは裏腹にしっかり者なんだね。僕の妹を思い出すよ」

菜々子「おにいさんにも、いもうとさんがいるの?」

オタコン「いた、と言う方が正しいんだけどね…数年前に死んでしまったんだ。でも、自慢の妹だった」

菜々子「…ごめんなさい、思い出したくなかったよね…」

オタコン「いや、気にしないでくれ。それに僕だって…その、君のお母さんのことを聞いてしまったからね、おあいこってことで」

菜々子「うん…」

オタコン「…だめだめ、せっかく可愛い顔をしてるんだからそんな暗い表情しちゃ。もっと笑わなきゃ、菜々子ちゃん」

菜々子「え、菜々子…かわいい…?」

オタコン「うん、将来はきっと美人さんになるよ。だからほら、スマイルスマイル!」

菜々子「う…うん、スマイルスマイル!」
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/07(水) 22:54:09.78 ID:h+Mdc/ek0

スネーク「…おいオタコン、さすがにそんな小学生くらいの女の子を口説くのはまずいんじゃないか」

オタコン「あれ、スネークも来てたのか」

菜々子「おじさん、だれ?」

スネーク「俺はスネークだ。…話の内容は俺の地獄耳が捉えていた、君は鳴上の妹だそうだな」

菜々子「うん。おじさんもお兄ちゃんの知り合い?」

スネーク「ああ。それに昼間、君のお父さんにも会った」

菜々子「お父さんにも?」

スネーク「そうだ、タバコを自販機で買おうとしたら偶然な」

菜々子「スネークおじさんもタバコ吸うの?なんだかお父さんそっくり」

スネーク「風体はな。俺も思った」

オタコン「菜々子ちゃんのお父さん…ということは、例の鳴上君を預かってる叔父さんのことだね」

スネーク「そうだ。もう少し喋りたかったんだが、一緒にいた刑事が何やら急かしていて話せなかった」

オタコン「そのお父さん、君と同じくらい…って訳でもないか。君の老化を考えると…」





陽介「おーいスネーク、少しだけど惣菜に値引きシール貼ってもらったぜー!…っと、菜々子ちゃんじゃねえか」

菜々子「あっ、陽介お兄ちゃん!」

陽介「あれ、しかもハル先生まで?」

オタコン「こんにちは、花村君。実家の手伝いかい?」

陽介「はい、今タイムセール中なんで!バンバン買ってってくださいね!」

オタコン「言われなくても、もうカゴが野菜でいっぱいだよ。ははは」

陽介「それで…おい、スネーク」

スネーク「どうした?」

陽介(…お前、菜々子ちゃんとハル先生の前で素顔晒して大丈夫なのかよ?)

スネーク(菜々子ちゃんに関しては…少し難はあるが、オタコンに関しては大丈夫だ)

陽介(オタコン?)

スネーク(…そうか、オタコンは生徒にハル先生と呼ばせているとか言っていたな。あいつをハル先生なんて呼ばなくていい、オタコンと呼んでやれ)

陽介(オタコンて…元ネタが分かんねーよ)

スネーク(ともかく、オタコンは俺の正体を知っている人間だ。詳しくは話せんが…察してもらえるとありがたい)

陽介(…そうか。なら深くは聞かねーさ)

オタコン「二人とも、何ヒソヒソ話してるんだい?」

陽介「あ、いや別に何でもないっす!オタ……じゃなくてハル先生!」

オタコン「…………」

菜々子「…おにいさん?なんだか顔がこわいよ…」

オタコン「…スネーク」

スネーク「どうした」

オタコン「吹き込んだね…?」

スネーク「何のことやら」
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/07(水) 22:55:20.61 ID:w4i7e5dzo
何だろう、陽介の安定感がハンパない
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/07(水) 23:06:20.91 ID:3lmSLTZoo
ガッカリ王子地雷屋だからな
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/07(水) 23:08:48.81 ID:iict22Wao
オタクコンデンションだっけ
あまり覚えてない
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/07(水) 23:16:13.08 ID:fHt8Xmm0o
オタクコンベンションじゃない?
俺も覚えてない
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/07(水) 23:32:00.34 ID:ZRXjDvTPo
>>407
当たりな気がする
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/11/07(水) 23:39:29.46 ID:iict22Wao
>>407
ぐぐったら当たり 
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/08(木) 00:07:05.52 ID:uXlzegea0
オタコンはシリーズごとに必ずフラグを立てる貴重なキャラ
登場すると絶対に女を一人落とす
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/08(木) 00:22:44.34 ID:KB62tfV90
そして相手は死ぬ
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/08(木) 00:34:14.77 ID:IspFURJzo
拷問イベントのボタン連打を突破できなくて
EDでオタコンに「よろしくねデイブ」と言われたあの頃…
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/08(木) 01:14:50.45 ID:3KYPSoef0

オタコン「…花村君」

陽介「え…そ、そんなマジな顔しないでくださいよ…」

オタコン「僕を『オタコン』とは呼ばないようにね?あくまで僕は『ハル先生』です」

陽介「そのメガネクイッがなんか怖ぇ…」

オタコン「返事は!?」

陽介「は、ハイッ!」

スネーク「…この二人は置いといて…時間がもう遅い、菜々子ちゃんは帰った方がいいぞ。お父さんが心配する」

菜々子「え?う、うん…そうだね」





オタコン「…ということで、スネークも余計なこと言わないようにしてくれよ!」

スネーク「まぁ…気をつける」

オタコン「花村君も!鳴上君達に言ったりしないように!」

陽介「う、うっす…」

スネーク「で、菜々子ちゃんが一人で帰るには暗い訳だが…オタコン、お前家まで送っていってやれ」

オタコン「まったく、すぐ話を逸らす…」

陽介「そうだな…前に悠が、菜々子ちゃんと夜に出かけて堂島さんに怒られたとか言ってたし」

スネーク「鳴上がオタコンは知ってるから、怪しい者とは思われないだろう。ほら早く、遅くならないうちに行け」

オタコン「しょうがないな…それじゃ菜々子ちゃん、一緒に帰ろうか」

菜々子「うん、よろしくね!」

スネーク「…ただ、オタコン。変な気は起こさないようにな。堂島さんに殺されるから」

オタコン「バカ言うなよ」
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/08(木) 02:18:30.55 ID:HJ+1S4pKo
菜々子の写真を保存するオタコン
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/08(木) 09:35:59.12 ID:5HIwhcHko
any Kodak moment from you, Snake?
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/08(木) 19:22:53.83 ID:3KYPSoef0

スネーク「…さて、オタコンと菜々子ちゃんは帰ったようだな」

陽介「スネーク、さっきも言ったけど惣菜に値引きシール貼ってもらってあるぜ」

スネーク「ありがとう、さっそく見にいってみる」

陽介「……あのさ、スネーク。このあとちょっといいか?」

スネーク「このあと?まあ別に用事は無いが…お前は仕事があるんじゃないのか?」

陽介「今は一時間休憩もらってる最中からさ、仕事は大丈夫なんだ」

スネーク「そうか。…で、何の用だ?」

陽介「用、っつーか…話を聞いてほしいんだよな」

スネーク「俺にか?」

陽介「ああ」

スネーク「相談されるのは悪い気はしないが…もっと腹を割って話せるお前の相棒がいるだろう。俺のような親父が相談に乗ってやれるかどうか」

陽介「いやいや、人生経験あるからいいんだって!そういう方面でちょっと聞いてほしいことがあったもんで…」

スネーク「…そうか」

陽介「…それに…その相談ってのが、悠に関することだからさ」

スネーク「鳴上の?」

陽介「そう、悠に関する…なんつーか、まあ…」

スネーク「…こんな場所で立ち話もなんだ、どこか落ち着ける場所へ行こうじゃないか」

陽介「お、おう、そうだな。んじゃ…フードコートでも行くとするか」
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/11/08(木) 19:56:07.75 ID:6ILX7CNvo
頑張れ
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/08(木) 20:46:02.66 ID:aFi9dnu7o
ビフテキうまうま
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/08(木) 21:00:13.88 ID:LDxQlK6DO
ビック・サムのなんでも溶かす液を浴びるまどか達を見てみたい
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/08(木) 21:00:58.01 ID:LDxQlK6DO
すまん。誤爆した
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/08(木) 21:01:58.72 ID:Qi5waS6t0
どこのスレの誤爆なのかはっきり分かるのが怖い
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/09(金) 02:38:25.89 ID:d7uaZD3b0

ジュネス フードコート

スネーク「で、相談とはなんだ」

陽介「…俺さ、悠の相棒ってことでみんなには把握されてんだけど」

スネーク「それがどうした」

陽介「俺…拭えねえんだ、どうしても自分が相棒より劣ってる気がして…」

陽介「みんなを上手くまとめる力も無いし、いざという時にあいつほど冷静じゃいられないし…」

スネーク「自分に自信が持てない、と」

陽介「まぁ…いざ言われてみると結構グサッとくるな、それ…」

陽介「…本当に肩並べられてんのか、俺には分かんねえんだ。それで大人から見た意見が欲しくて…」

スネーク「…お前達と付き合いだして日が浅いから多くは言えんが、傍目には息が合っているように見えるんだがな」

陽介「そう…かな?」

スネーク「そうだ。戦場で背中を預るほどの仲というのは、得てしてオーラが違うものだ」
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/09(金) 02:46:44.03 ID:lsVNIpEL0
2時間半かかったけど追いついた!
ペルソナがあんまり分からないけどおもしろい
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/09(金) 20:32:47.72 ID:b5ZmKwmeo


陽介はまだコミュMAXじゃないのか
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/09(金) 21:12:43.50 ID:1x+RXpSCo
天上楽土の前なのに直斗コミュがMAXなのが
何気にスゲーな
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/09(金) 23:41:30.72 ID:d7uaZD3b0

陽介「戦場?スネークって、元軍人…かなんかなのか?」

スネーク「当たらずとも遠からず、だな」

陽介「そうか…ところで話変わるけど、スネークにも今までの人生で相棒って呼べる奴とかいたのか?」

スネーク「相棒、か…」

陽介「おう、やっぱ風体からして海千山千の気配がスゲーし」

スネーク(…単独潜入は自分だけの力で生き抜くのが当たり前だ。そんなものがいるはずもない)

スネーク(…と、思っていたんだが。考えてみれば俺もだいぶ助けられていたのが真実だ…)





『ん?もしやここまでこれたのは自分一人の力だと思っているのか?』

『見ていられないぞスネーク。歳をとったな』

『スネーク、そこは防弾ガラスだ!通常兵器では爆破できない!今から扉のロックを解除する、待っててくれ!』

『すまなかった。メリルの命と引き換えに協力を強いられていたのだ。…さあ、爆撃中止命令を出そう。これで後戻りはできんな…』





スネーク(…………)

スネーク(…助けあって生きる、か)

陽介「…スネーク?眉間にシワ寄ってるぜ」

スネーク「む…すまん」

陽介「それで、いるのか?」

スネーク「…相棒というほどではないが、背中を預けた奴ならいる。お前も見たことのある顔さ」

陽介「え、俺も…?」

スネーク「俺が学校へ行くときに被っている覆面があるだろう?あの顔さ」

陽介「あの顔…ああ、あれか」

スネーク「奴はまだひよっ子だったが、自分なりに頑張って俺についてきていた」

スネーク「奴も…苦しい過去を背負った男だった。その過去と決着をつけるために、命をかけて戦っていた」

陽介「過去…」

スネーク「自分が何者なのか分からず、苦しみながらの戦いだったようだ。そんな中でも決意だけは一人前だったのをよく覚えている」

スネーク「愛した女性さえ信じられなくなりながらも、未来を見据えて諦めることだけはしなかった」

陽介「…なんだかその人、俺に似てんな。過去…愛した人…自分の本当の姿…」





『私、ずっと花ちゃんのこと…ウザいと思ってた。仲良くしてたの、店長の息子だから都合いいってだけだったのに』

『てか、何もかもウザいと思ってんのは自分のほうだっつーの…ハハッ!』

『商店街もジュネスも全部ウゼーんだろ!?そもそも、田舎暮らしがウゼーんだよな!?』

『…こんな田舎でつまんねー生活送ってる自分を…忘れたかった。事件に飛びついて、俺は見ようとしなかった…』





陽介「……小西先輩……それに、俺のシャドウが言ってたことも……」
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/10(土) 00:06:33.60 ID:yF+/EoRH0

陽介「過去のことも小西先輩のことも……分かったつもりで何も分かっちゃいなかった」

陽介「だから俺は、相棒のことを……」

陽介「……相棒?」

陽介「……そうか、だから俺は……」





陽介「……俺は、誰よりも相棒に認められたかったんだ……」





スネーク「…フッ。表情が吹っ切れたな」

陽介「ああ。スネークと…その雷電って人のおかげだよ」

陽介「その人もつらかっただろうな…俺も分かるんだ、好きになった人とすれ違うことの苦しさ…」

陽介「…でも、その人は俺よりマシだ。それを見つめて歩き出せたんならさ」

陽介「俺は…それを見ようともしなかった。なのに悠の相棒なんか気取って、万能なあいつのそばにいるのを誇ってた」

陽介「誰かの“特別”で初めて…自分に意味があると思ってたから」

スネーク「…だが、それは少し違うとお前は感じている」

陽介「えっ…」

スネーク「人は皆、生きていれば気付かないうちに誰かの“特別”になっているものだ。それがまさしく、お前と鳴上の関係のように」

陽介「…へへ、さすがに歳重ねてるだけあんな」

スネーク「俺も…生まれた瞬間から業を抱えて生きている身だからな。あの男との“特別”…いや“宿命”を」
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/10(土) 00:25:00.59 ID:yF+/EoRH0
陽介が雷電の名前言っちまった…orz
すいません
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/10(土) 08:11:22.69 ID:hiBJNS8eo
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/10(土) 09:24:15.27 ID:C+QIUDpj0

というか相棒を想像してるのにリキッド思い出しちゃダメだろ
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/11/10(土) 09:42:59.54 ID:WxmWA59oo
    乙乙乙乙
       乙  
      乙   
     乙    
    乙     乙   
   乙乙乙乙乙乙   
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/10(土) 10:38:30.82 ID:yIjcvQBoo
>>430
そういう意味で思い出したんじゃないだろ
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/10(土) 21:02:13.46 ID:yF+/EoRH0

スネーク「大切にしろよ、花村。自分の出自をな」

陽介「ああ。住んでる場所は関係ねえ、俺にはもうこの町にかけがえの無い仲間がいて…この絆は一生モンだ」

陽介「……俺、分かった気がするよ」

陽介「あいつと…相棒と肩並べるにはどうすればいいのか」

陽介「今度、あいつを鮫川にでも呼んで頼んでみる」

スネーク「頼む…?」

陽介「…殴ってもらいてえんだよ、相棒に」

陽介「俺ん中のぐちゃぐちゃしたモン全部ふっ飛ばすために、あいつに殴ってもらえば…なんか掴める気がするんだ」

スネーク「殴ってもらう…なるほどな」

スネーク「俺もかつて、ある男と殴り合いをしたことがある。そいつは昔信頼していた上司で…今度は敵同士として会いまみえてしまったがために」

陽介「スネークも?」

スネーク「だが、心は妙に清々しかった。敵と味方の垣根を越えた何かが俺達を突き動かしていたんだ」

スネーク「…地雷原の中であるというのに、そんなことすら気にならないほどに夢中で殴り合った」

スネーク「殴り合いが終わったあと、奴はとても晴れやかな顔をしていたよ」

スネーク「…拳で語る、という言葉もある。時には理屈ではなく、そういった行為の先に掴める何かがあるというのは…俺もよく分かる気がするんだ」

陽介「すげぇ殴り合いしたんだな…」

陽介「でも…スネークもそういう経験があるってんなら、尚更だぜ」

陽介「屁理屈こねる前に、まずは一回相棒にぶん殴られてくる。それで初めて…俺は相棒と対等だ」

スネーク「…いい目だな、花村」
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/10(土) 22:21:08.21 ID:yF+/EoRH0

陽介「おうよ!……話、聞いてもらってありがとな。マジ感謝してる」

スネーク「大した事は言っていないさ。お前が自分で気づいたことだ」

陽介「それでも、な。なんつーか…スネークの言う言葉の一つ一つがスゲー重みがあるから」

スネーク「買いかぶり過ぎだな」

陽介「んなことねぇよ。生きてる時間の長さがどれだけ重要か、って…俺もようやく分かってきたからさ」





陽介「…さて、日も暮れてんのに長々と悪かったな。俺おごるからさ、よかったらここで晩メシにビフテキ食ってってくれよ!」

スネーク「おいおい、せっかく惣菜に値引きシールを張ってもらったのに俺に買わせなくていいのか?」

陽介「あ、そうだったっけ……まあいいじゃねーか、俺がおごりたい気分だからってことで!」

スネーク「…そうか。ならお言葉に甘えるとしよう」

陽介「うっし!じゃ、俺はビフテキの金払いながら仕事戻るからよ、出来上がったらあそこで受け取って食ってくれよな」

スネーク「了解した。お前も仕事頑張れよ」

陽介「おう!スネークも夜道だから帰り気をつけろよ、襲われるなんてあり得ねぇと思うけど」

スネーク「奇襲には慣れている。心配には及ばん」

陽介「へへ、面白れー奴だな。…んじゃまたな、スネーク!」
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/10(土) 23:05:56.68 ID:yF+/EoRH0

スネーク(…花村は仕事に戻ったようだ)

スネーク(花村におごってもらったビフテキを食べ終え、今日は帰路についた…)





夜 アパート

スネーク「…今日は、ずいぶんいろんな奴と話ができた」

スネーク「あの歳で、みんなそれぞれが自分の人生とはどういうものかを真剣に考えているようだな」

スネーク「それに、全員が口を揃えて相談した相手…」

スネーク「鳴上…俺も興味が湧いてきた。明日にでも少し話を聞いてみるとするか」


ドンドン!!


スネーク「うおっ、なんだまた…オタコンか?ノックくらいもっと静かにできんのか」

オタコン「スネーク、大変だ!」

スネーク「菜々子ちゃんのことで堂島さんにドヤされたか?」

オタコン「ふざけてる場合じゃない!ほんとに重要なんだ、中で話させてくれ!」

スネーク「おいおい、なんだっていうんだ…」


ガチャ


オタコン「ハァ…ハァ…!」

スネーク「どうした、息なんか切らして」

オタコン「堂島さんの家から走って帰ってきたからだよ!もうほんと、驚いた…!」

スネーク「驚いた?」

オタコン「…スネーク、落ち着いて聞いてくれ」

オタコン「さっき菜々子ちゃんを送りにいったら、鳴上君も堂島さんもいたんだ」

オタコン「それで、学校の先生ってことで堂島さんと玄関先で話をしていたんだけど…」

オタコン「…流れで聞いたんだ。どうやら今日、稲羽署で臨時の健康診断があったらしい」

オタコン「そしてその診断内容には、注射を使用するものもあったみたいなんだ」

スネーク「……まさか」

オタコン「そう。鳴上君達の話を聞いてから『注射』って聞いて嫌な予感がしたんだ…」

スネーク「まさか…堂島さんも?」





オタコン「その通り。気になって『愛国者達』と言ってもらったら…やはり『らりるれろ』と口にした」

スネーク「…くそっ!どうなっているんだ!?」
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/10(土) 23:22:46.05 ID:yF+/EoRH0

オタコン「それだけじゃない。思い返してみれば、僕が八十神高校に来る以前の予定表に『職員健康診断』という項目もあった」

スネーク「ということは…」

オタコン「…八十神高校の職員も、全員ナノマシンが入っていると考えるべきだろうね」

スネーク「…………」

オタコン「君達の英語のテストであんな問題が出たのも、『愛国者達』の一種の挑発か何かだと考えれば合点がいく」

スネーク「…だが、奴らは何が目的だというんだ?こんな日本の、しかもかなりの田舎の…」

オタコン「こんな土地の住民をナノマシン統制…確かに何がしたいのかは分からない」

オタコン「けど、奴らが関わっている以上はただじゃ済まない。それだけは確かだ」

スネーク「ああ。とにもかくにも、真犯人をさっさと見つけださなければ…!」

オタコン「今後もまたこの町で健康診断が行われるかもしれない。あるいはすでに行われているか…明日、僕はその辺りの情報を徹底的に洗ってみる」

スネーク「ああ、頼む。俺は…またとりあえず大佐に状況を報告するとしよう」
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/10(土) 23:35:35.97 ID:4lY8RFW80
わくわく
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/11(日) 01:47:07.98 ID:ZHWbohWw0

ピピピピピピピ ピピピピピピピピ

大佐【私だ】

スネーク「大佐、またしてもこっちでナノマシンを注入された人間が出てきた」

スネーク「そっちでは本当に何も情報が無いのか?こっちで明らかになる情報が多すぎるぞ…」

大佐【ナノマシンの件だな、それについてはこちらにも情報が入ってきている】

大佐【そのナノマシンは医療用だ。近頃そちらでは急に深い霧が出る日があり、その霧を浴びると身体の具合を悪くする者が出るらしい】

大佐【その霧の対策として町の役所が導入したものだ。『愛国者達』の関与は無い】

スネーク「バカな、日本の片田舎にあるような役所がナノマシンなど知るはずがないだろう」

大佐【そんなことはない。ナノマシンは様々な方面で役に立つことから、今や世界規模で利用者が増えているのだ】

スネーク「戦争経済が激化してきている途上国でなら分かるが、日本でか…?」

スネーク「…それに、事実として俺の学友が『らりるれろ』と発音しているんだ。それはどう説明する?」

大佐【ナノマシンはアメリカが製造している以上、初めからその言語統制が組み込まれているのは仕方がないことだ】

スネーク「おいおい、それでよく『愛国者』達の関与が無いと言い切れたもんだな…」

大佐【しかし個人の情報が愛国者達のAIに流れることはない、と解析されている。これを解析したのはメイリンだ】

美玲【スネークったら、私が調べた情報なのに信用してくれないの!?】

スネーク「メイリン!?いたのか!」

美玲【当たり前でしょ、オタコンから私のこと聞いてなかったの?】

スネーク「いや、それは聞かされていたんだが…」

美玲【だったら信じてよ!データアナリストとしての私の腕前は知ってるでしょ?】

スネーク「それは…そうなんだが…」

美玲【私の作ったソリトンレーダーが無かったら、シャドーモセスであなたはどうなってたのかな〜?】

スネーク「…分かった分かった」

大佐【安心しろ、スネーク。もし万が一『愛国者達』の関与が判明したらすぐにコールする。君は任務に集中してくれ】

スネーク「…なんだか腑に落ちんが…まあいい、そういうことなら頼んだぞ。大佐、メイリン」

美玲【任せといて!】

大佐【心得た。それでは引き続き頼むぞ、スネーク。オーバー】

スネーク「ああ、オーバー」
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/11(日) 03:05:22.40 ID:C42N2wN5o
怪しすぎ
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/11(日) 05:49:04.05 ID:eHK7qqfQo
怪しい匂いがプンプンする
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/11(日) 09:01:22.13 ID:Ghq0wfmL0
この大佐とメイリンAIか?
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/11/11(日) 12:54:06.13 ID:C1k3vCOWo
2の大佐みたいにAIっぽいな
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/11/11(日) 14:26:49.51 ID:I0RE6o0AO
ことわざがない……だと……?
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/11(日) 21:02:25.56 ID:CHY061nz0
初見のAi大佐の怖さは異常
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/11(日) 23:00:30.29 ID:cOhn6u2n0
ソリッドの方のスネークがCQCを使えるようになったのはオタコンがCIAにハッキングしたときって聞いたけど…?FOXにいたときから習ってたの?
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/11(日) 23:06:02.08 ID:ZHWbohWw0
>>445
それはおそらく小説版

FOXで習ってたけどビッグボスと同じ技を使いたくない→1と2
でももう過去に固執するのはやめた→4
っていう内容の無線会話が4にあったと思う
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/12(月) 01:06:09.41 ID:q6X3MzxMo
まぁ苦しいつじつま合わせだよね
ゲームだししかたないけど
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/12(月) 01:14:56.18 ID:jjSX/beK0

スネーク「…おかしい。口には出さずとも、今の内容を信じろというのは正直言って難しい話だ」

スネーク「オタコンにでも相談してみるか…外に出よう」


コンコン


スネーク「おいオタコン、開けてくれ」

オタコン「何だい、まだ話でも?」

スネーク「ああ。大佐とメイリンのことについてだが」

スネーク「…どうもおかしいんだ。この町での健康診断には医療用のナノマシンが使われてるとか、『愛国者達』の関与はあり得ないとか言っているもんでな」

オタコン「ナノマシンが医療用…?それに『愛国者達』の関与が無いなんて、そんなはずないじゃないか」

スネーク「それは俺も言ったんだ。だがまあ、なんだ…メイリンの勢いに負けてしまってな」

オタコン「メイリンまでそんなことを…」

オタコン「…なんか既視感があるね、その通信は」

スネーク「…やはりか…俺もそうではないかとは思っていたが…」






オタコン「…ビッグシェルで雷電を指揮していた『大佐』。あれを奴らが性懲りもなくまた引っ張りだしてきたのかもしれない」

スネーク「考えたくはなかったがな…」

スネーク「…仕方がない。今後はもう『大佐』へのコールはしないようにする」

オタコン「それが賢明だね」

スネーク「だが…そう考えると、俺達はまんまと奴らの思惑通りに動いたことになるぞ」

オタコン「…『大佐』と『メイリン』によって、僕らはこの町に呼び出された…」

スネーク「そうだ。そしてそこではナノマシンを注入された人間が数を増やしつつある」

オタコン「…住民を操って、総出で僕らを殺しに来させるとか?」

スネーク「無きにしもあらずだが、それならもっと選定された人間を寄越すだろう」

オタコン「それもそうか…」

スネーク「ともかく、奴らの狙いがよく分からん。ここからどう動くべきか考える必要があるな」

オタコン「…まさかアメリカに逃げ帰る訳にもいかないしね。この町を『愛国者達』絡みに巻き込んでしまった以上、しっかり決着をつけてから帰るのがせめてもの礼儀かな」

スネーク「そうだ。それに、今の俺には見捨てたくない奴らがいる」

オタコン「…君の口からそんな言葉が出るなんて…」

スネーク「鳴上達…あいつらの人生に興味が湧いた。今までは他人の人生に興味を持ったことなど無かったんだがな」

オタコン「そのスネークに興味を持たせるなんて…彼ら、将来は大物になるかもね」

スネーク「自分の中の苦しいことから逃げない。見つめて、共に歩む。そんじょそこらの大人よりよっぽど肝の据わった連中さ」

スネーク「あいつらのためにも、そしてあいつらが大事にしている住民のためにも…俺はこの町を『愛国者達』のくびきから解き放つ」
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/11/12(月) 01:39:03.53 ID:bRoVQXc9o
他人の人生に介入すれば、自分を守れなくなる
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/12(月) 02:06:42.10 ID:jjSX/beK0

スネーク「…そうだ、お前にも存在だけは教えておこう。『テレビの中の世界』について」

オタコン「テレビの中だって?」

スネーク「俺が転校してすぐに行方不明になったのは、そのテレビの中に入っていたからなんだ」

オタコン「…君、頭だけ急速に老化が進んでるとかじゃないよね?」

スネーク「ふざけて言ってるんじゃない。本当にテレビの中に『入れる』んだ。ペルソナという能力を覚醒させた者なら、この町のテレビの中に入ることができる」

スネーク「…そこにテレビがあるな。実際に見せた方が早い、俺の手に注目していろ」


スッ…


オタコン「うわ…な、なんだこれ!?」

スネーク「だから言っただろう。テレビの中に『入れる』と」

オタコン「そんなバカな…!」

スネーク「バカもアホもない。今お前が見ている光景は事実だぞ」

オタコン「…君もつくづく、こういうオカルトテイストの濃い事件と縁があるね。目の当たりして尚信じられないよ」

スネーク「それは自分でも思った」

オタコン「はぁ…まあいいや、とりあえずその『テレビの中の世界』とやらは理解したよ」

スネーク「よし。では次の段階だ」

オタコン「次…って、まだ何かこういう手品の類でも見せてくれるのかい?」

スネーク「そうじゃない。この『テレビの中の世界』が、この町の連続殺人にどう関わっているかという話だ」

オタコン「連続殺人と…何か関係が?」





スネーク(オタコンにこの『テレビの中の世界』と連続殺人の関連性を簡単に説明した…)





オタコン「…この『テレビの中』に人を入れると、その人物のシャドウとやらが出てくる」

オタコン「それを悪用する奴がいて、入れられた被害者達はシャドウに対して身を守る術もなく、最初の二人は殺されてしまった…と」

オタコン「そして鳴上君達は、そんな被害者を助けるためにペルソナ能力を使って何人もの被害を未然に防いできた」

オタコン「で…この前も、スネークは鳴上君達に助けられたってことだね」

スネーク「大体そんな感じだな。…考えてみれば、俺は犯人に会っているんだな」

オタコン「君、犯人と話を…!?」

スネーク「そうなんだが…なんと言えばいいのか、あの男から純然たる悪意を感じなかったんだ。そういうのを感じ取るのは俺の得意とするところなんだが…」

オタコン「よくいるだろ、そういう犯罪者は。自分は正しいことをしてると信じて疑わない類の奴さ」

スネーク「テレビに入れているのは間違いなくあいつだが…なんだ、この違和感は…」

オタコン「というか、だったら顔も覚えてるんだろ?町中を片っ端から探したらどうなんだい」

スネーク「それはそうなんだが…」
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/12(月) 02:28:42.85 ID:jjSX/beK0

オタコン「…でもまあ、顔見られちゃったんじゃ犯人も町から姿を隠してるだろうけど」

オタコン「殺人事件の犯人を見つけるのも大事だけど、『愛国者達』の真意を掴むのも忘れないようにしてくれよ」

スネーク「うむ…」

オタコン「とりあえずお互い明日は学校がある身だ。今日は休もう」

スネーク「…そうだな。ナノマシンの新しい注入を防ぐことと、犯人をまた見つけて追いつめることが課題か」

オタコン「そうなるね。…じゃ、僕は布団敷いて寝るから。ほら早く、帰って帰って」





スネーク(自室に戻り、今日のところは寝ることにした…)
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/13(火) 00:58:02.25 ID:csc5RK/k0

翌日 八十神高校

スネーク(…気がかりが多すぎて授業が頭に入らん)

スネーク(まあ元々聞く必要もないんだが)

スネーク(どうしたものか…やはり連続殺人と『愛国者達』には何らかの繋がりがあると考えるべきだろうか)

スネーク(…………)

スネーク(…そうこうしている間に、時間はもう昼休みだな)





昼休み

スネーク「昼飯か…弁当を作る余裕もなくて、結局はコンビニで買って済ませてしまったな」

鳴上「スネーク」

スネーク「…鳴上か」

鳴上「今日は弁当を自作してきたんだが、よかったら一緒に屋上で食べないか?」

スネーク「ほう、それはいいな」

鳴上「…なんだ、缶詰を卒業したかと思ったら今度はコンビニ弁当なのか。よかったら俺のを少し分けてあげるよ」

スネーク「それはありがたい、これだけじゃ足りそうにないと思っていたところだ」

鳴上「よし。じゃあ屋上へ行こう」





屋上

鳴上「スネークが好きそうなのを個人的に想像して、カリフォルニアロールを作ってきてみた」

スネーク「カリフォルニアロール?…ああ、日本の『スシ』をアメリカが見よう見まねで作ったというアレか」

鳴上「かなりいい出来だと思うんだ。食べてみてくれ」

スネーク「では、お言葉に甘えて……」

スネーク「……む。これは……」

スネーク「……美味い!いけるなこれは!」


ピロリロリン


スネーク「ん?今、頭の上に何かが…」

スネーク「…まあいい、とにかく美味い!全部食べてしまいそうだ…!」

鳴上「ははっ、俺の分も2、3個残しておいてくれよ」

スネーク「む、済まん…ちょっと調子に乗り過ぎた」

スネーク「…しかしまあ、お前は本当に万能人間だな。料理は美味くてリーダーシップがあり、成績優秀で色男…」

鳴上「お褒めに預かり光栄だ」

スネーク「それに、特別捜査隊のみんなもお前に支えられている部分がかなり大きい。昨日聞いた話では…」

鳴上「昨日、みんなに会ったのか?」

スネーク「ああ。それぞれが抱える自分の中の葛藤との戦いに、お前が幾度となく道を示してくれたと」

スネーク「お前と話すことで、道が開ける。そんなようなことをみんなが言っていた」

スネーク「…大したもんだ。人を導く能力…人を統率する能力…そういう力がその歳にして備わっているとは」
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/13(火) 01:51:46.20 ID:2U4NibrXo
二週目でフルステータスだからな
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/13(火) 01:58:22.31 ID:AOcrnhpoo
スネークはどれチョイスしても好感度上がりそうだ
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/13(火) 07:06:19.37 ID:vNfmvBJ0o
これは…第二のビッグボスが…?
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/11/13(火) 17:54:20.96 ID:IRD5RbqK0
鳴上黒幕説
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/11/13(火) 19:15:33.81 ID:xP9il8wGo
SEに気づくなよwwwwww
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/14(水) 00:24:02.61 ID:KNldgASi0

鳴上「そんな大層なものじゃない。俺はただ一言二言の助言をしてやっただけだよ」

鳴上「…なあ、スネーク。よかったらスネークのことも聞かせてくれないか」

スネーク「俺のこと?」

鳴上「ああ。こうして仲間になったんだ、いろいろと相手のことを知っておきたいからさ」

スネーク「…………」

スネーク「……お前は、クローン生物というものを知っているか?」

鳴上「クローン?細胞から生物を人工的に作り出すっていう、あの…?」

スネーク「そうだ、そのクローンだ」

鳴上「知ってるよ。クローン羊のドリー、だっけ?有名じゃないか」

スネーク「…だが、そのドリーより先に。歴史には記録されず、人知れずクローンとして生み出された生物がいた」

鳴上「…………」

スネーク「そのクローンは…よりにもよって『人間』だった」

スネーク「滑稽な話だろう?未だ禁忌とされている『人間のクローン』が、事実上この世界で初めて誕生したクローンだったんだ」

鳴上「…まさか、スネーク…」

スネーク「察しがいいな」





スネーク「俺は…クローン人間だ。かつて『恐るべき子供達』という、最強の兵士を生み出す計画があった」





スネーク「鳴上、『ビッグボス』という名前を聞いたことはあるか?」

鳴上「ビッグボス…覚えがある。アメリカで『英雄』、一方では『狂人』とも呼ばれた伝説の傭兵…」

スネーク「…俺は、そのビッグボスのクローンなんだ」

スネーク「最強の兵士になるべく生み出された俺は、今まで数多くの戦場を潜らされてきた」

スネーク「死にかけたことも一度や二度じゃない。だがその都度、何とか生還を果たしてきたよ」

鳴上「…………」

スネーク「…どうだ、荒唐無稽だと思うか?」

鳴上「いや…信じるよ。目が嘘をついてない」

スネーク「大概、お前も変わり者だな」

スネーク「まあ…そういう出自なもんでな。俺は今まで、自分の人生というものを客観的にしか見てこなかった」

スネーク「だが、お前達を見てからそれに疑問が生じるようになったよ」

スネーク「俺は…人と干渉しないことで自分を守ってきたつもりだった。だが、それとは正反対の生き方をしているのがお前達だったんだ」

スネーク「関わらないことで自分を守るのではない。繋がることによって、支え合いながら全員で守り合って生きていく…」

鳴上「…人は、一人じゃ生きていけない。それは俺もこの町に来てから学んだよ」

鳴上「自分じゃできないことをしてくれる仲間がいて、仲間にできないことをしてやれる自分がいる…」

鳴上「弱いことを隠す必要はない。それと向き合えるかどうか、それこそが『人の可能性』ってものだと思うんだ」

スネーク「可能性…か」

スネーク「自分で抱え込むだけが全てじゃない。苦労を分かち合える仲間がいてこそ、という訳か…」

スネーク「…フフッ。なんだかお前を目の前にすると、不思議としゃべるつもりのないことまでペラペラ口から出てしまうな」
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/14(水) 00:46:19.10 ID:KNldgASi0

鳴上「よく言われるよ」

スネーク「そうか。…これが、お前の人を導く能力の片鱗ということか」

スネーク「…なぜだか気分が晴れやかだ…礼を言っておこう、鳴上」





鳴上(スネークとの間に、ほのかな絆の芽生えを感じる…)

鳴上(…よし、これでスネークコミュの開始だな。対応するアルカナは…)

鳴上(…『世界』?)

鳴上(…………)

鳴上(『世界』…そういえば『世界』のペルソナなんて見たことがない。ペルソナ全書にも項目すら無かった)

鳴上(これは…どういう…)





スネーク「…さあ、そろそろ昼休みも終わりだ。そろそろ教室へ戻ろう」

鳴上「え?あ、ああ…」

スネーク「どうした、考え事か」

鳴上「まあ、ちょっとね」
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/11/14(水) 00:48:24.45 ID:Zx/XPmTNo
番長は前の周回でイザナミと戦ってないのか
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/11/14(水) 02:03:28.33 ID:40R/EWRBo
効率厨わろた
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 12:28:39.86 ID:+NZ4VEmDo
むしろなんで番長がビックボス知ってるんだよwwww
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/14(水) 16:42:13.13 ID:FZzttvuyo
直斗ならともかく番長は一応一般人だからな、ビッグボスとかトップシークレットじゃないのか
さすが番長
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 17:19:47.17 ID:GMgBWsFk0
ビッグボスは功績が明かされずとも有名人なんだろ多分
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/14(水) 19:30:55.64 ID:TUGAm33Ao
>>460
マンティス曰く『二週目』だからな
一周目はルートには入れないし、戦ってないんだろう
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/14(水) 19:54:20.64 ID:8rYn/C+Xo
>>465
P4Gしかやったことないけど一周目から真ENDルート進めたぞ
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/14(水) 20:09:09.06 ID:KNldgASi0
普通にやってたらまず一週目でイザナミまではたどり着けないっていう感じで書いた
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) :2012/11/14(水) 20:37:40.76 ID:YMI/Isvx0
P4の方でも一週目からいけるね、面倒だけど
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/14(水) 22:40:36.04 ID:KNldgASi0

放課後 教室

スネーク「さて、オタコンからの連絡はまだない。鳴上達にも言っておきたいが…」

鳴上「スネーク、放課後空いてたりするか?一緒に買い食いでもどうかな」

スネーク「おお、鳴上。買い食いか…たまにはいいな、そういう高校生らしいのも」

スネーク(オタコンの連絡は、帰ってからアパートで聞けばいいだろう…)

鳴上「じゃあ…そうだな、惣菜大学でもどうだ?」

スネーク「いいだろう、行こうか」





惣菜大学

スネーク「…しかしなんだ、ここの店はかなりスジの多い牛肉を使っているな…」

鳴上「噂じゃ、そもそも牛肉じゃないとかいう話も聞くけどね」

スネーク「それは…大したもんだな、いろんな意味で。田舎だから安価なだけで売れるのは分かるが」

鳴上「確かに肉はアレかもしれないが、ここの特製コロッケは本物だよ」

スネーク「特製コロッケか、いつも売り切れで滅多に買えないらしいな」

鳴上「俺も何回か買えたけど、雨の日なんかが狙い目だな。スネークも今度買ってみたらどうかな」

スネーク「雨の日とはな…外に出るのが億劫そうだが、今度買いに来てみるか」

鳴上「…………」

スネーク「…………」

鳴上「……なあ、スネーク」

スネーク「何だ」

鳴上「スネークは、これまでの人生で…一人でいる時間の方が多かったんだよな?」

スネーク「…そうなるな」

鳴上「その時、一人でいる自分を顧みて……」





鳴上「……自分が、空っぽな存在だと思ったりしたことはないかな?」





スネーク「空っぽ…?」

鳴上「…俺も、この町へ来る前はかなり虚無的な人生観をしていたんだ」

鳴上「でも、ここのみんなと出会って…変われた。気付いた。人と繋がることで、こんなにも心が満たされるものなのかって…」

鳴上「だから……俺は……」

鳴上「……未だに怖いんだ。みんなと楽しく過ごせるのは、この一年間だけなんだと思うと……」

スネーク「…悲観することはない。お前を慕うみんなの姿を見ていて、たかだか距離の差で薄れるような絆じゃないのは俺もよく知っている」

鳴上「そうかもしれない。でも、俺は前にそういう幻覚をシャドウに見せられたことがあって…」

鳴上「…絶望的だった。仲の良かった人間と疎遠になることを、極端に恐れている自分に気付かされた」

鳴上「その時はなんとか、一緒に戦っていたみんなのおかげで幻覚から抜け出せたけど…この焦燥感だけは消えないまま残ってる」
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/15(木) 00:08:25.38 ID:99hmFTwK0

鳴上「『君は一人』…あのシャドウの言った言葉が忘れたくても忘れられなくて…」

スネーク「…鳴上。お前に一つだけ言っておいてやろう」





スネーク「言葉を信じるな。言葉の持つ意味を信じるんだ」





鳴上「言葉の…持つ意味…?」

スネーク「ああ。この世に数多溢れる甘言や欺瞞…それらは断片的な『言葉』の群れでしかない」

スネーク「それに、誰も自分が何者であるかなんて答えられはしないさ」

スネーク「お前が…お前自信が信じたもの。大切だと思えること」

鳴上「俺が、大切だと思えること…?」

スネーク「そうだ。そしてそれを、自分で選び取るということ。誰かが決めるもんでもない」

スネーク「正しいかどうかではない。正しいと信じる、その想いこそが未来を創るんだ」

鳴上「正しいと信じる…想い…」

スネーク「お前には仲間がいる。結んだ絆がある。それはきっと…どんな嘘や虚飾をも振り払い、真実を照らし出す力を秘めているはずだ」

鳴上「…そうか。そうだよな」

鳴上「…大切だと思えることを、正しいと信じる想い…」

鳴上「…ありがとう、スネーク。忘れかけていた何かを思い出せた気がする」

スネーク「お前の役に立てたのなら、幸いだ」

鳴上「…不思議な感覚だな。こんなに自分のことを誰かに話したのは初めてかもしれない」

鳴上「誰かの話を聞いてあげることはあっても、自分の話を聞いてもらうことなんてなかった…」

スネーク「…お前は、頼られる存在だ。苦しくなったら誰かを頼れ。俺でも、お前の相棒でも…誰でもいい」

スネーク「お前が言ったんじゃないか。『人は一人では生きられない』…とな」

鳴上「ああ。そうだったな…」

鳴上「…スネークも、なかなか人を導く能力があるみたいじゃないか」

スネーク「…お前が行った言葉をそのまま返そう。『俺はただ、一言二言の助言をしただけさ』」

鳴上「ははっ…似た者同士なのかもな、俺達って」

スネーク「そうかもしれんな」
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/15(木) 02:19:57.31 ID:99hmFTwK0

鳴上(スネークとの絆が、また少し深まった気がした…)

鳴上(…………)

鳴上(…なっ!?これは…!)

鳴上(どういうことだ…!?今の会話でコミュがMAXに…!)

鳴上(スネークのペルソナは進化していないし…)

鳴上(…うっ!なんだ…頭が…!)





ベルベットルーム

鳴上「…ここは、ベルベットルーム…?」

イゴール「手荒な招き方になってしまい申し訳ございません。お客様に一つ、ご忠言しておくことがございましてな」

イゴール「今、あなたは『世界』コミュという本来なら存在し得ないコミュニティを育んでおられる」

鳴上「存在し得ない…?」

イゴール「…この先、お客様が歩まんとする旅路に『未知の要素』が加わろうとしております」

イゴール「あくまで人間の域を出ない。なのにも関わらず、我々でさえその全体像を計りかねる『強大な何か』が」

マーガレット「…だからこそ、その『世界』コミュを司る人物。大切にすることね」

マーガレット「その人物こそが、主の仰った『強大な何か』に抗うための鍵になると…占いには出たわ」

鳴上「強大な何か…?それに、スネークが鍵って…」

マーガレット「…その人物は、すでに『自分が何者であるか』という問いに答えが出ている人間なの」

マーガレット「だからあなたの相談を待たずしてコミュニティが最大になったのよ」

マーガレット「全てを悟った人間は、わずかな言葉で相手の何もかもを理解する…そんなところかしら」

マーガレット「それに、彼のペルソナは進化しないのではないわ。障壁はとうの昔に乗り越えているから…ペルソナを発現した時点で、すでに上位形態だったというだけの話よ」

マーガレット「それだけに留まらず、あなたの悩みにまで道を示してみせた…本当に面白い人間だわ。ソリッド・スネーク」

イゴール「これ、マーガレット。余計なお喋りは慎みなさい」

イゴール「…さて。急なお呼び立てにも関わらず伝えられる内容がこの程度で申し訳ありませんが…」

マーガレット「…ここから先は、あなたの手で答えを導き出してちょうだい」

イゴール「では…お客様のご健闘をお祈りしつつ、意識を元に戻させていただくとしましょう」





鳴上「…………」

スネーク「おい、鳴上。大丈夫か?」

鳴上「え!?…あ、ああ…」

スネーク「眠っているというか気を失っているというか…そんな表情で硬直したから、こっちも驚いたぞ」

鳴上「すまない」

スネーク「思いの丈を吐き出して疲れたか?無理はするな、今日は帰って休んだらどうだ」

鳴上「…悪いけど、そうさせてもらおうかな」

スネーク「分かった。また明日学校で会おう、それじゃあな」

鳴上「ああ。またなスネーク」
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/15(木) 18:05:09.48 ID:btcjRYAM0
そういやMGS1の時点でもう完全に吹っ切れたんだったな
473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/15(木) 18:48:42.79 ID:ydH17aqjo
番長が言ってる幻覚はボイドクエストのアレか。
アレは確かにアニメで見てて精神的にきたわ…
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/15(木) 22:12:59.11 ID:QG72YM6yo
久々にMGSやるか
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/15(木) 23:09:45.13 ID:99hmFTwK0

夜 アパート

スネーク「鳴上…万能なように見えて、あいつもやはり人の子だったということか」


コンコン


オタコン「スネーク、いるかい?」

スネーク「ああ、入っていいぞ」

オタコン「それじゃ、お邪魔します」


ガチャ


オタコン「…スネーク、例の健康診断の件についてだけど」

スネーク「何か分かったことはあるか?」

オタコン「幸いにも稲羽署・八十神高校職員の健康診断以外にそれらしい情報は無かった」

スネーク「…そうか。だがもう手がかかっている以上、半端なままで済むはずはないぞ」

オタコン「そうだろうね…今後また健康診断が行われそうになったら、なんとか屁理屈こじつけてでも止めさせないと」

スネーク「それが厳しい所だがな。どう言えば関係機関を説き伏せられるのやら」

オタコン「ネックなんだよね、そこがほんとに…事実を言って信用されるはずもないし…」

スネーク「しかしまあ、ひとまず予定が無いのならいいだろう。こっちとしても焦らなくて済む」

オタコン「それもそうだね…」

オタコン「…ところでさスネーク。八十神高校では近々『文化祭』が開かれるらしいけど、スネークはどうするんだい?」

スネーク「文化祭…?」

オタコン「そっちのクラスでは出し物とか決めてないの?職員室はその話題で持ちきりだったよ、特に柏木先生がミスコンミスコンうるさくてもう…」

スネーク「柏木って…俺の担任の?」

オタコン「そうみたいだね。『ミス八高コンテスト』…水着姿で男子の観客相手に審査会だってさ」

スネーク「あの女、どう見ても四十前後だと思うんだが…そんなのに出るつもりなのか?」

オタコン「…まあ、僕もあのはしゃぎ方はどうかと思ったけど。せっかくのお祭りなんだしいいんじゃない?」

オタコン「それに女子のミスコンだけじゃなくて、男子のミスコンもあるらしいよ」

スネーク「だ、男子のミスコン…!?」

オタコン「そう、その名も『ミス?八高コンテスト』。まだ参加者は集まってないらしいけどね」

スネーク「当たり前だ、誰がそんな下らん出し物に好き好んで出場するもんか」

オタコン「そう言わずにさ。ちょっと雷電の顔で出場してみたらどうだい?話のタネになると思うよ」

スネーク「…他人事だと思ってるな、その顔は」
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/15(木) 23:29:26.83 ID:99hmFTwK0

オタコン「まあ、正直言うと僕が見てみたいからってだけの話なんだけどね」

スネーク「…お前にこれ以上揚げ足取られるネタが増えるのは御免被る」

オタコン「残念だなー。面白いと思うんだけど」

スネーク「面白いのはお前だけだろ…とにかく、俺はそんなもんに出るつもりはない」

オタコン「仕方ないな。じゃあとりあえずミスコンの話を置いといて、文化祭そのものはどうするんだい?」

スネーク「…特に用も無いが」

オタコン「多分明日くらいにクラスで出し物決めが始まると思うから、楽しみにしときなよ」

スネーク「まともな出し物になればいいがな…」

オタコン「もしかしたら、花村君辺りが超変化球な案を出してくるかもね」

スネーク「そうなったら全力で阻止する」

オタコン「ハハ、せいぜい頑張ってね。…じゃ、僕はそろそろ自分の部屋に戻るよ」


バタン


スネーク「ハァ…健康診断に関する情報も無いらしいしな…」

スネーク「…仕方ない、暇潰しにその文化祭にでも付き合うとしよう」

スネーク「こういう時、十代のテンションについていけてない自分を実感するな…」
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/16(金) 00:09:03.26 ID:cSms8G3A0

翌日 八十神高校 ホームルーム

男子生徒「えー、知っての通り来週末は文化祭です」

男子生徒「そして知っての通り、うちのクラスはまだ出し物が決まっていません」

スネーク(案の定か…)

男子生徒「もー、みんなやる気無いでしょー?」

女子生徒「今出てる案から決めちゃうから、各自一票投票してくださーい」

女子生徒「読み上げまーす。『休憩所』、『ビデオ上映室』、『自習室』…」

千枝「うわ、ほんとにウチのクラスやる気ないんだね…」

陽介「ま、楽な分いいんじゃねーの?」

女子生徒「最後…『合コン喫茶』」

スネーク「…!!」

陽介「おいおい、誰だよ提案したの。里中辺り?」

千枝「違うっての!何を根拠に言ってんのよ、ったく…」

雪子「合コン喫茶、って何…?」

千枝「知らんけど…まあ誰も投票しないっしょ。ウチのクラス、こう見えて根はマジメな人多いし」

陽介「そうそう、あくまでネタだって。1つキワモノ混ぜとくのってお約束じゃん?」

千枝「それ…入れたのお前かよ!」

鳴上「…意外と当たりかねない気もするが」

スネーク「花村…お前…」

女子生徒「じゃ投票用紙回しまーす。一個だけに丸つけてねー」





スネーク(誰が合コン喫茶など選ぶものか…!)

スネーク(どう考えても全会一致で『休憩所』だ、そうに決まっている!)

スネーク(…くそ、これだから高校生の考えることは…!)





男子生徒「えー、それじゃ投票用紙集まったんで開票しまーす」

男子生徒「1票目!合コン喫茶」

スネーク(くそっ…!)

男子生徒「2票目…合コン喫茶」

男子生徒「あ、ありゃ…マジで…?」

男子生徒「3票目、ビデオ上映室…4票目、合コン喫茶…」

男子生徒「合コン喫茶、自習室、合コン喫茶、合コン喫茶、合コン喫茶…」

陽介「げ…」

男子生徒「…えー、非常に悲しい結果となりました」

男子生徒「合コン喫茶…得票数一位です」

陽介「ちょ…おいおいおい、どうすんだよこれ…」

千枝「お前のせいだろっ!」
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/16(金) 00:13:31.45 ID:gh8pEbaSo
地雷屋ェ・・・
479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/16(金) 00:30:00.98 ID:cSms8G3A0

千枝「てか、入れた奴らも何考えてんだか…自分らでやるってこと分かってんのかな」

雪子「私、合コンって行ったことなかったから興味あったっていうか…」

千枝「うお、入れた人!?」

鳴上「実は俺もだ」キリッ

千枝「え、鳴上君まで…!」

千枝「…そ、そうだ!スネーク君はまさか投票なんかしてないよね!ね!」

スネーク「当たり前だ!お前らよくも…!」

陽介「ちょ、そんなキレんなよ!…大丈夫だって、やればなんとかなるだろ!」

スネーク「…やりたくなかった」

雪子「そんなこと言わないの!スネーク君、お互い頑張ろうね!」

スネーク「天城、合コンの意味くらい調べておけ…」

千枝「はあ…常識人はあたしら二人だけかぁ」

男子生徒「とりあえず投票の結果、出し物は『合コン喫茶』に決まりました…」

男子生徒「てか、これ本当に大丈夫なのか…?選んだからにはちゃんとみんな手伝えよー」





スネーク(…不本意ながら、どうやら俺のクラスの出し物は『合コン喫茶』に決まってしまった)

スネーク(…………)

スネーク(はぁ…もう溜め息しか出んぞ…)





昼休み

スネーク「…鳴上、お前正気か」

鳴上「割と正気だ」

スネーク「真顔で言うか…」

鳴上「…お、あれは」

スネーク「…掲示板?」

女子生徒「うわ、柏木ってミスコン出んの!?マジひくわー」

男子生徒「アイツが主催引き受けてた理由、これだったんだな…」

鳴上「…ミスコンの参加者が張り出されてるみたいだな」

スネーク「…………」

鳴上「見に行こう、スネーク」

スネーク(…本当は行きたくない)

鳴上「どれどれ、参加する女子は…」

鳴上「…なっ!?」

スネーク「どうした?…お、おい!こいつは…!」

スネーク「『参加者一覧・里中千枝、天城雪子、久慈川りせ、白鐘直斗』だと…!?」
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/16(金) 00:57:50.46 ID:cSms8G3A0

女子生徒「うわ、あの久慈川さん出んの!?マジで芸能人空気読めよ…」

男子生徒「あ、天城が出るのか…天城の水着姿…」

男子生徒「へー、里中も出んのか。あいつも何気にかわいいからなー」

女子生徒「白鐘直斗…白鐘君ってなんだか男だか女だか分かんない感じだったけど、これ出るんだねー」

スネーク「みんな、思い思いのコメントをもらっているようだな…」

鳴上「ああ」

スネーク(…オタコンがニヤニヤしながら観覧する様が目に浮かぶな)

陽介「おっす二人とも!…ん、ミスコンの出場者が発表されてるみてーだな」

陽介「てかそんなことよりさ。さっき里中達から、男子全員で屋上来いってメール来たんだけど…」

スネーク「何?…ああ、確かに来てるな」

陽介「割とマジな文面だったんだよな…何かあったのかな?」

陽介「とりあえず完二とかにも声かけといたから、早く行っとこうぜ」





屋上

千枝「どーいうことか、説明してほしいんだけどっ!?」

陽介「え、ちょ、何が…」

千枝「あたしらの名前!勝手にミスコンの出場者にエントリーしたでしょ!」

陽介「その…それは…」

陽介「…い、嫌なら辞退すればいいだろ!ネタで済むんだし…!」

千枝「それが出来ないから怒ってんだっつの!主催の柏木の判断で、他薦でも一度エントリーしたら辞退できないの!」

陽介「え、マジで…?さすがにそういう細かいレギュレーションは見落としてたかも…」

千枝「どーしてくれんの!これでもう出場確定しちゃったじゃんよーっ!」

雪子「花村君…覚悟、決めてね」

直斗「花村先輩、どうしてこうも大事な局面でやらかすんでしょうか」

りせ「…ふふ、ミスコンかぁ」

りせ「ねえ、先輩達は私達にミスコン出てほしい?」

鳴上「そりゃあもう」

りせ「スネーク先輩は?」

スネーク「…あまり気は進まん」

りせ「えー、どうして?」

スネーク「性欲を持て余す」

完二「サラッと下ネタ挟んだな…」
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/16(金) 01:15:36.30 ID:x9sSZq8vo
ここでそれ言うかスネークwww
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/16(金) 02:24:46.79 ID:xNe3HH7ao
なにかあったのかな、とか陽介シレっとしすぎだろwww
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/16(金) 23:37:46.88 ID:cSms8G3A0

陽介「とにかくさ、この学校のアイドル天城にトップアイドルのりせ、それに探偵王子だっているんだぜ?」

陽介「これが全員不参加じゃ、ミスコンなんてあり得ねーだろ!な!?」

千枝「ならあたしは関係ないじゃん!」

千枝「……ん……?」

千枝「悪かったぁね、関係なくて!」ドッ

陽介「うごっ!?」

スネーク(…いいコンビだ)

陽介「…痛っつ…それにホラ、あれだ…完二も出てほしいよな!?」

完二「あぁ?別に俺ぁ、んなもん興味ねっス……よ……」

完二「……///」

直斗「?」

陽介「…タツミクンは是非、ナオトクンに出てほしいってさ」

完二「なっ…んなこと言ってねーだろゴラァ!」

千枝「さっきから話逸らしてんじゃないの!あとでキッチリ詫び入れてもらうかんね、花村!」

陽介「ぐお…くっそ、こんな予定じゃ…」

鳴上「いいから出ろ、お前達」

千枝「…え?」

鳴上「いいか、ミスコンというのはだな…!」





スネーク(…鳴上が珍しく声を張り上げている)

スネーク(いかにミスコンに出てほしいかを一通り力説し、鳴上はまた真顔に戻った…)





鳴上「…という訳で、いいから出ろ!!」

千枝「…………」

雪子「…………」

スネーク「鳴上…お前って時々壊れるんだな」

鳴上「それほどでも」

スネーク「褒めてない」

千枝「…あんたらさ、地味に花村に乗っかろうとしてない…?」

りせ「いいじゃん千枝先輩。期待してくれてる人がいるんだから、女の子なら頑張らなきゃ」

りせ「久々に張り切っちゃお。事務所とかはこの際ムシで!」

陽介「そ、そうそう!やっぱそうこなくちゃな!」

千枝「りせちゃん、あんたね…」

陽介「それにさ、クマもこの文化祭楽しみにしてるし」

陽介「てか、元はと言えばクマなんだぜ。俺に女子全員の出場プッシュしたの」

千枝「クマきちもグルか…」
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/16(金) 23:46:20.91 ID:cSms8G3A0

陽介「スネークもほら、何かこいつらに言ってやってくれよ。性欲持て余してんだろ〜?」

スネーク「…まあさっきのは冗談だが、適当に頑張ったらどうだ」

陽介「おいおい、なんだよその素っ気の無さ…」

直斗「…とにかく、決定事項だというのならどうしようもありませんね」

千枝「もー!マジ最悪…!」

雪子「嫌だな、水着なんて…」

りせ「ほらほら先輩達、そんなこと言わないで!一緒に頑張ろ!」

千枝「りせちゃんはスタイルいいから心配ないかもしれないけどさー…」

陽介「詫びならあとでしてやっからさ!ここはひとつ、八高を盛り上げるために頼むよ!」

千枝「はぁ…もうどうにでもなれって感じ…」





スネーク(なんだかんだで女子は全員折れたようだ…)

スネーク(しかし考えてみたら、特別捜査隊の女子勢は妙に顔の整った奴が多いな)

スネーク(ミスコンに出ても差し障りないというのは、本人達にとって幸か不幸か…)
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/17(土) 00:29:06.12 ID:4bGPTBI30

翌日 昼休み

スネーク「あいつらが出ることになったのはまあ…いいとして」

鳴上「合コン喫茶だな、問題は」

スネーク「ああ…クラスのみんなはろくに準備もしてないし、大丈夫なのかあれ」

鳴上「文化祭なんてそんなもんじゃないか?間際で焦るのも楽しみの一つさ」

スネーク「楽しいのか、それ…?」

スネーク「……む。また掲示板に人だかりができているな」

鳴上「まだ昨日のネタで盛り上がってるのか…ちょっと覗いてみよう」





男子生徒「おっ、噂をすればなんとやらだな!」

女子生徒「鳴上先輩にスネーク先輩、頑張ってくださいね!」

スネーク「頑張る、って…何を…」

男子生徒「なーに言ってんだよ!お前出るんだろ、ミス?コンにさ!」

スネーク「それは…まさか、オタコンが言っていた…!」

女子生徒「スネーク先輩の顔なら、きっと女装したらすごいかわいくなりますよ!」

スネーク「おい待て、俺は出るなんて一言も言ってないぞ!」

男子生徒「だーかーらー、ここの『ミス?コン出場者』にお前達の名前が書いてあるのが見えないのかー?」

スネーク「何だと…!?」

鳴上「『ミス?コン出場者・鳴上悠、花村陽介、巽完二、ソリッドスネーク』…」

スネーク「バカだろ…てかバカだろ…」

陽介「よう二人とも!…おっ、今年も女装コンの発表きてんな。こんなん毎年よくやるもんだよなぁ」

鳴上「…陽介、参加者の欄を見ろ」

陽介「あん?…お、おいおい!なんだよこれ!?」

スネーク「花村…女子に続いて俺達まで巻き込むとはいい度胸だな。そこに直れ、首折りのCQCを食らわせてやる」

陽介「ちょ、こんなの俺知らねえって!第一それだったら自分の名前まで書くワケねーだろ!」

鳴上「それもそうか…」

陽介「俺らが自分からこんなん名乗り出るかっつーの!」

陽介「…待てよ、だったらこれ書いたのって…」

スネーク「まさか…」

陽介「…里中の奴、書きやがったなぁぁぁぁぁぁ!!」
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/17(土) 01:49:54.19 ID:4bGPTBI30

教室

陽介「おい里中!お前、俺らの名前書いただろ!?」

千枝「え、何が?」

陽介「何がじゃねーよ、女装コンだよ女装コン!」

千枝「ああ、あれね。りせちゃんが『みんなでやった方が楽しいんじゃない?』っていうからさー、つい書いちゃった」

陽介「ついじゃねーよ、オイ…!」

千枝「てか、元はと言えばあんたが勝手にあたしらをミスコンに出すのが悪いんじゃんよ!」

スネーク「里中…書くなら花村だけにしてくれ、なんでよりにもよって俺達まで…」

雪子「でもほら、スネーク君もその覆面の顔なら結構いい成績取れると思うよ?」

スネーク「成績がどうとかじゃなくてな…!」

千枝「男子だって花村にのっかる気だっただしょ、これでおあいこだよ」


ガラッ


完二「ちょっと先輩ら、掲示板のアレはどーいうことっスか!?」

陽介「お前も見ちゃったか…」

完二「よりにもよってあんなのに…俺があんなの出れる訳ねーだろ!」

雪子「大丈夫、ばっちりドレスアップしてあげるから」

陽介「だからそういう問題じゃねーんだよ!」

鳴上「…仕方ない。やるからには全力でやらせて頂こう」

陽介「は…!?」

千枝「おー、鳴上君ノッてきたね。衣装の目利きは大丈夫だって、りせちゃんもいるんだし」

スネーク「おい、鳴上…!」

鳴上「意外と面白そうじゃないか、こういうのも」

完二「面白いかどうかじゃねー!男のプライドの問題でしょーが!」

千枝「はいはい、そのプライドとやらも規則の前では無意味でーす」

完二「しゃらくせえ!だったら柏木に直接言ってやめさせてやんぜ!」

雪子「…完二君、今年は出席が危ないんだよね?先生は怒らせない方がいいと思うな」

完二「う…それを言われると、ちょっと…」

千枝「花村もさ、来年完二君と一緒に授業受けたくなかったら盾突かない方がいいと思うよー?」

陽介「ぐっ…ちっくしょ…!」

千枝「もちろんスネーク君もね。…実は女装コンの名簿出しに行くとき、職員室でハル先生に会っちゃって」

スネーク「オタコン…あいつ…!」

千枝「スネーク君が女装コン出るっていったら、ハル先生ものすごく嬉しそうな顔してたよ」

スネーク「後で締め上げてやる…」
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/11/17(土) 01:52:21.42 ID:RxTbFapEo
なんかスネークにゆかりっちが乗り移ってないかw
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/17(土) 06:14:12.48 ID:qF0KbMWno
雷電、よもや自分の顔で女装コンに出場されるとは思わないだろうな
しかも体はスネークのままなんだし
スネークも不憫だがあずかり知らぬところでそんなんなる雷電も不憫というか
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/17(土) 12:20:38.81 ID:jLGR9vWzo
3での雷電マスクは違和感しかないのに大丈夫かwwww
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/17(土) 15:28:49.09 ID:4bGPTBI30

スネーク(…くそっ!これだけは出るまいと思っていたのに…!)

千枝「とりあえず男子の女装コンも確定ってことで、よろしくねー」

陽介「マジかよ…どーすりゃいいんだよこれ…」

完二「クソ、出るしかねえのかよ…!」

鳴上「頑張ろうな、みんな」

スネーク「だからなんでお前はそうも乗り気なんだ…?」





スネーク(ちょっとした波乱と共に文化祭準備の期間は過ぎていき…)

スネーク(…いよいよ文化祭の開催日がやってきた)

スネーク(オタコンがミスコンを見に来る気まんまんだったのが気に入らんが)

スネーク(…はぁ。仕方ない、学校へ向かうとするか…)





文化祭当日 教室

陽介「…………」

千枝「…………」

スネーク「…………」

陽介「…客、誰もこねぇな」

千枝「そりゃまあ…当初から予想はできてたことでしょ」

陽介「入口で客引きに天城と悠出してるけど、そもそも人通りが少ねーしな…」

雪子「ご、合コンやってまーす…///」

鳴上「合コンやってまーす!」

スネーク「…シュールすぎやしないか、あの二人の客引きって…」

陽介「仕方ねえ、客呼び込むためにサクラでもやるか」

千枝「マジで?」

陽介「おーい、悠と天城もこっち来いよ。一緒にサクラ手伝ってくれ」

雪子「サクラ…?」

陽介「俺らで合コンやってるフリして、客引き込むんだよ」

スネーク「サクラか…だが待て、ここにいるのは男子3に女子2だが」


ガラッ


完二「うース先輩ら、様子見に来た…っス……よ………?」

千枝「…何このすげータイミング」

陽介「ちょうどよかった、完二もサクラ手伝ってくれ!」

雪子「でも、これじゃ男子4の女子2じゃないの?」

スネーク「そうだな…誰か一人を女子にでも回すか」
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage ]:2012/11/17(土) 17:06:45.60 ID:p1nrVptLo
そういえば鳴上とスネークはライダーペアだな。
あと完二がギルガメッシュ。
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/18(日) 00:57:00.94 ID:Py3GNh5B0

完二「……」ジー

鳴上「……」ジー

陽介「……」ジー

スネーク「お、おい。なんでお前ら俺を見るんだ」

完二「…こん中じゃ、顔が一番中性的なのはスネーク先輩じゃないスか?」

陽介「だよな」

スネーク「だからこれは覆面で…というか、この声で女の側に回ったら相当ひどいことになる気がするんだが」

鳴上「ハスキーボイスな女も意外といいもんだ」

陽介「意外といいもんだ」

スネーク「こういう時だけお前らの息は合うな…」

千枝「じゃー、スネーク君が女役ってことで。ほら座って座って」

スネーク「おい待て、俺はいいとは言ってないぞ!」

雪子「いいからいいから、意外な結果になりそうで面白いじゃない?」

スネーク「天城…完全に人ごとだと思ってるな…」

スネーク「…仕方ない、一回だけやってやる。だがこれっきりにしてくれよ」

陽介「うっし、じゃあ決まりだな!さっそく始めよーぜ」
493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/11/18(日) 01:05:20.65 ID:BtML+q+Do
見てる
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/18(日) 01:23:38.84 ID:Py3GNh5B0

スネーク(全員が着席…したのはいいが)

千枝「…………」

雪子「…………」

完二「…………」

鳴上「…………」

陽介「お、おいおいみんな。せっかくの合コンなんだから話そーぜ」

スネーク「明らかに話のネタが無いんだが…」

陽介「合コンのネタ…っつったらまあ、軽くジャブ的な所からだな。まずは趣味とかだろ」

陽介「ほら、女性陣から先に頼むよ」

千枝「なんであたし達から…まあいいや、あたしの趣味はカンフーでーす。あ、観る方ね」

雪子「私は…シャドウ退治、とか?」

完二「いや、それ趣味って呼ばなくねえスか…?」

鳴上「じゃあ次、スネークちゃん…いや、これだとヒネリがないな。スネー子ちゃんでいこう」

スネーク「…は?」

陽介「おお、いいなそれ!ほらスネー子ちゃん、趣味言ってくれよ趣味」

スネーク「お前ら…!」

雪子「ぷっ……スネーク君が、スネー子ちゃん……ふふ、ふふふ」

雪子「…あっははははははははははは!!す、スネー子ちゃん…あははははははははっ!!」

千枝「こんなところで雪子のスイッチが…」

鳴上「スネー子ちゃん、ぜひとも君の趣味が聞きたい」

スネーク「……しゅ、趣味は……潜入です」

陽介「もっと女っぽく!」

スネーク「しゅ…趣味は、潜入でーす」

完二「もっと声を高く!」

スネーク「趣味はぁ、せんにゅうでーす!みたいな?」

鳴上「OK!最高のボイス頂きました!」

陽介「最高の変声だな!」

完二「値打ちモンっスね!」

千枝「ぷっ…さすがにあたしも今のは笑いが…!」

雪子「あははははははは!み、『みたいな』って…ネタ古すぎ…あっははははははははっ!!」

スネーク「……お前ら、後で覚えてろ……」
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/18(日) 02:33:04.72 ID:Py3GNh5B0

翌日 文化祭二日目

スネーク(昨日は散々だったな…)

スネーク(結局客は一人も来ず、俺が醜態を晒すだけの結果になった)

スネーク(…だが、今日のはそれ以上になるかもしれんな)

スネーク(ついに来てしまったミスコンの開催日…ああ、本気で出たくない…)





教室

陽介「…かー、マジで来ちまったかこの日が…」

りせ「男子のメイクアップは私達に任せて!とってもかわいくしてあげる!」

千枝「覚悟しろよー?」

完二「ああ…帰りてぇ…」

スネーク「俺も帰りたい…」

雪子「大丈夫、痛くしないから」

鳴上「よろしく頼むぞ、バッチリ仕上げてくれ」

直斗「…スネークさんと巽君辺り、ご愁傷様です…」
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/18(日) 02:52:47.46 ID:ln4yWt9Do
しかしこの番長、ノリノリである
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/18(日) 02:59:16.16 ID:Py3GNh5B0

クマ「クマもクマも!クマもこのミスコン、野望のために参加することになりました!」

スネーク「クマ…!?いつの間に…!」

陽介「こいつも暇そうだったから、飛び入りで女装コンに参加させといた」

千枝「アンタ、道連れ増やして…」

千枝「…まぁいいか、申し込んじゃったならどうしようもないよね〜」

りせ「それじゃさっそく、みんなのメイクアップに取り掛かろー!」





スネーク(…女性陣にメイクアップを施された)

スネーク(それにしても、このメイドのようなコスプレはなんなんだ…)

スネーク(雷電…すまん…)





体育館 ミスコン会場

司会「レディースエーンジェントルメン!文化祭二日目の目玉イベント、『ミス?八高コンテスト』を開始しまーす!」

司会「ではさっそく、今回の参加者達を紹介していきましょう!」

司会「稲羽の美しい自然が生み出した暴走特急、破壊力は無限大!一年三組、巽完二ちゃんの登場だぁ!」

完二「うっス!よろしく頼むっス!」

女子生徒「うっわ、キモッ…!」

女子生徒「何あれ、モンロー気取ってんの?」

男子生徒「これはひどい…ひどすぎる…」

司会「さー、僕も近づくのが恐ろしいんですが…チャームポイントなどはありますか?」

完二「…目、とか?」

司会「おーっと、意外にスタンダードだぁ!」

司会「…しかし、一番手がこれじゃ二番手がかすんでしまいそうで怖いですねー!そんな訳で崖っぷちの二番手をご紹介!」

司会「ジュネスの御曹司にして爽やかイケメン!口を開けばガッカリ王子!二年二組、花村陽介ちゃんの登場だっ!」

陽介「ど、どもー…」

女子生徒「やっばい!」

女子生徒「花村先輩、いい線行くと思ってたのにー!」

男子生徒「や、これ意外といそうで怖いわー」

司会「さー、気合が入った服装ですが…普段からこんな感じで?」

陽介「んなワケねーだろ!」

陽介「……あ、いや……ねーですわよ?」

完二「何スかこれ、ただの見世物じゃねえスか!」

陽介「それ以外の何だと思ってたんだよ…」
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/18(日) 03:19:45.91 ID:Py3GNh5B0

司会「僕ももう、おなかいっぱいになってまいりました!続いて三番手、この人の登場です!」

司会「都会の香り漂うビターマイルド、泣かせた女は星の数!?二年二組に舞い降りた転校生、鳴上悠ちゃん!」

鳴上「どうも。スケ番長です」

女子生徒「や、やめてー!」

女子生徒「なんで先輩こんなの出ちゃうのー!?」

男子生徒「うおっ、先輩ってもっとクールな人だと思ってたのに…」

司会「さー、物議を醸す出場ですが…自分で参加を?」

鳴上「当然です」キリッ

陽介「お前なぁ…!」

司会「さあさあ、実に個性的なメンバーが揃って参りました!そんな中での四番手…この人です!」

司会「アメリカから来たイケメン転校生!でも声はハードボイルド!ソリッドスネークちゃんの登場だぁっ!」

スネーク「…ど、どうも…」

女子生徒「おおっ、これは…!」

女子生徒「スネーク先輩、かなり似合ってるー!」

男子生徒「スネーク先輩もかよ…!」

オタコン「ヒューヒュー、いいぞーっ!メイドコス最高ー!」

スネーク(くっ、案の定オタコンも見に来ていたか…)

スネーク(というかあいつ…カメラを撮ってる!?)

スネーク(…帰ったら絶対に叩き壊してやるからな…)

司会「さあ、注目株のスネーク選手!どうやったらそんなイケメンで渋い声になれるんですかー?」

スネーク「そ、それは…トップシークレットだ」

司会「なんと、トップシークレット!?これは残念!」
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/18(日) 09:20:51.21 ID:hej38jq5o
番長ノリノリ過ぎワロタwwwwwwww
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/18(日) 10:35:39.73 ID:I1rS2ZvIO
アニメの番長のノリだな
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/18(日) 23:45:25.29 ID:Py3GNh5B0

完二「お、スネーク先輩結構イイ感じじゃないスか?」

スネーク「これがイイ感じなのか…!?」

鳴上「白熱した勝負になりそうだな」

スネーク「…お前はまずその竹刀を下ろせ」

司会「さあさあ、最後は飛び入り参加!出場者達のお仲間が登場です!」

司会「自称“王様fromテレビの国”、キュートでセクシーな小悪魔ベイビー!その名も熊田ちゃんだぁ!」

クマ「ハートを、ぶち抜くゾ?」

スネーク「く…クマ…!?」

完二「なんだありゃ…!」

女子生徒「えええ、あれ男の子!?」

女子生徒「か…かわいい…!」

男子生徒「…俺、あれならイケる気がする」

司会「おおっと、スネークちゃんに続いて今度の熊田ちゃんもなかなかの反響っぷりです!」

司会「…ではでは、参加者が全員出揃ったということで!お待ちかねの投票タイムです!」





スネーク(投票が行われた…)

スネーク(…果てしなくどうでもいい待ち時間が過ぎ、開票タイムがやってきた)





司会「さあ、開票も終わったようです!」

司会「今年の『ミス?八高グランプリ』!スポットライトを浴びる優勝者は…」

司会「…大きな支持を集めました、飛び入り参加の熊田ちゃんに決定だぁっ!」

クマ「うひょっほーい!」

スネーク「まぁ、妥当か…」

陽介「惜っしいなー、俺的にはスネークが選ばれてほしかったんだけど」

完二「やっぱそうっスよねー」

スネーク「…俺はお前らに選ばれてほしかったがな」

司会「では、優勝した熊田さん!今のお気持ちを一言!」

クマ「サイコークマ!」

司会「うーん、シンプルイズベストな一言です!優勝の熊田さん、ありがとうございました!」

司会「…さて、『ミス?八高コンテスト』もこれにて閉幕!午後からは本番の『ミスコン』が始まります!」

司会「ではこれにて、午前の部は終了となります!ひとまず解散でーす!」
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/19(月) 00:20:47.71 ID:getElXwmo
クマの水着審査ぶちあげが無いだと……?
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/19(月) 00:40:43.87 ID:Tm35450b0

教室

スネーク「ああ、やっと終わった…」

鳴上「優勝はクマか。残念だな」

陽介「とにかくよ、なんとか凌いだんだからいいだろ。これで次は女子のミスコンだぜ!」

完二「…な、直斗も水着着るんスかね…」

陽介「それも含めて、午後はじっくりあいつらの水着を拝ませてもらおうじゃねーか」


ガラッ


オタコン「スネーク!見させてもらったよー、かなりいい線いってたね!」

陽介「ハル先生?」

スネーク「オタコン…お前、俺が舞台に上がった時にフラッシュ焚いたのが見えたぞ」

オタコン「そりゃそうでしょ、あんな姿を写真に収めない訳にはいかないよ。後でメイリンやキャンベルにも見せないとね」

スネーク「それだけはやめろ、割と本気で…!」

完二「ハル先生も見てたんスか、女装コン?」

オタコン「そりゃね、みんなの晴れ舞台だから」

鳴上「ということは、俺達の写真も…?」

オタコン「うん。撮ってあるよ」

完二「えっ、ちょ…ふざけないでくださいよ!なんで勝手に撮ってんスか!?」

陽介「完二の言う通りっすよ、俺らの許可も無く…!」

オタコン「ごめんごめん、ちょっとついでに撮っただけだよ。データは削除して残しとくのはスネークのだけにするから」

スネーク「俺のも消せよ…」
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/19(月) 00:41:53.56 ID:Tm35450b0
>>502
水着審査のくだり忘れててオタコンに水着審査あるって先に言わせてしまったもんで…orz
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/19(月) 00:44:57.47 ID:getElXwmo
忘れてたのなら仕方ないな、うん仕方ない
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/20(火) 00:36:51.36 ID:I3kM5XDw0

午後 体育館 ミスコン会場

司会「文化祭二日目のメインイベント!正真正銘の“ミス八高グランプリ”!」

司会「審査が続いています!聞こえますか、この歓声が!」

司会「では次の方!二年二組、里中千枝さん!どうぞ!」

千枝「ど、どもー。里中千枝でーす」

司会「では、自己PRをどうぞ!」

千枝「性格は、おとなしくって…えーと、好きな食べ物はプディングでーす!」

陽介「ウソつけ、肉だろ…」ボソッ

スネーク「あまり言ってやるな、花村…」

司会「ありがとうございましたー!続きましては同じく二年二組、天城雪子さんの登場です!」

雪子「こ、こんにちは。天城雪子です」

雪子「えっと、家は旅館を経営しています。天城屋旅館です。近くへお越しの際はぜひお立ち寄りください」

雪子「日帰り入浴もできますので、何とぞごひいきに…」

司会「はーい、ありがとうございましたー!」

陽介「おお、さすが天城…たたずまいはやっぱ里中の比じゃねえな…!」

オタコン「美人だよねー、天城さん。里中さんもかわいいし甲乙つけがたいなあ」

スネーク「…おい、仮にもお前教師だろ…」

司会「続いてこの方!ご存じ『りせちー』こと、一年二組の久慈川りせさんです!」

りせ「こんにちは!久慈川りせでーす!」

りせ「この町に来て日は浅いけど、とってもいいとこでりせちー幸せだよっ!」

りせ「アイドル、休業中でゴメンね!りせちーも頑張るから応援よろしく!」

完二「…なんであいつ、あんな騒がれるんスかね」

スネーク「それはお前…あいつがアイドルだからだろう」

完二「アイドルか…やっぱ俺にはよく分かんねぇな」

スネーク「…前から思っていたが、お前久慈川にだけ態度が妙に素っ気ないな」

司会「いっやー、生りせちーですよ!ありがとうございましたーっ!」
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/20(火) 01:24:52.19 ID:I3kM5XDw0

司会「続きましては噂の転校生!一年一組、白鐘直斗さん!」

鳴上「完二、ついに直斗の番だぞ」

完二「ちょ、しー!静かに!」

直斗「し、白鐘直斗…です…」

直斗「こんなコンテストで壇上に上がることになるなんて…その、夢にも思ったことがなくて…」

直斗「何と言えばいいのか…こ、困ったな…///」

完二「お…おお…」

スネーク「巽…お前、久慈川と白鐘で露骨に反応が違うな…」

クマ「ちょっとワケありなのよね、カンジの場合」

オタコン「ワケあり…?」

鳴上「まあ、それはおいおいな…」

司会「それでは、柏木先生・大谷花子さん・里中千枝さん・天城雪子さん・久慈川りせさん・白鐘直斗さん…」

司会「…この個性豊かな6名で競っていただきます!」

司会「今はまだ私服ですが、これから水着に着替えて再び壇上に上がってもらいます!」

司会「それでは、参加者の皆さんが水着に着替えるまで今しばらくお待ちくださーい!」





オタコン「…お、着替え終わったみたいだね」

陽介「くぅ〜、早く天城とりせちーの水着姿を拝みてぇ…!」

司会「では、水着に着替えた出場者達に再び登場してもらいましょう!まず一番手、柏木先生!」

柏木「おーっほっほっほ!どうかしらあなた達、この私の水着姿をとくと目に焼きつけなさいな!」

鳴上「うっ…これは…」

スネーク「…きついな、さすがに四十過ぎの水着は」

陽介「え、柏木ってマジで四十超えてたのか…!?」

スネーク「見れば分かるだろう…化粧でごまかせるのは三十までだ」

司会「はい、ありがとうございましたー!では続きまして二番手、大谷花子さんの登場です!」

大谷「どうもぉ、大谷花子でぇす。よろしくねぇ〜」

オタコン「…は、吐き気が…」

クマ「クマも吐き気が…」

完二「ちょ、二人ともこんな場所でうずくまんなよ!トイレ行けトイレ!」

スネーク「…しかし、よくあの体格でミスコンに出ようと思ったもんだな…」

陽介「物体Xを完食するツワモノだからな、あの人…」

司会「ありがとうございましたー!では次、ようやくマシな…じゃなかった、三番手の里中千枝さんの登場でーす!」

千枝「あ、あはは…ども…///」

陽介「ほっほー、まあなかなか…」

完二「おっさんかよアンタ」

完二「けど…確かに里中先輩、かわいいっスね…」
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/20(火) 02:13:30.32 ID:I3kM5XDw0

司会「ありがとうございました!では四番手、天城雪子さんでーす!」

雪子「す、すみません…なんかこんな格好で…///」

陽介「いやー、むしろありがたいよな」

オタコン「天城さん…黒髪が素敵だ…」

スネーク「だからお前な…!」

クマ「ハルセンセーとはいい酒が飲めそうクマね…ノフフ…」

司会「ありがとうございまーす!続々出てくる中での五番手、久慈川りせさんの登場です!」

りせ「やっほー!りせちーだよー!」

陽介「おっ、来た来た!」

完二「何がっスか?」

陽介「りせちーに決まってんだろ!お前は黙っとけ!」

鳴上「…さすがは場数踏んでるだけあって、喋りも流暢だな」

スネーク「この反響はまあ、予想通りだよな…」

オタコン「やっぱりアイドルだけあるねー。写真、保存しとこっ」

司会「ではでは、最後にこの方!六番手の白鐘直斗さんです!」





司会「…あれ?白鐘さーん?」

司会「出て来ませんね…ちょっと様子を見に行ってきます」

陽介「…こうなるか、やっぱり」

鳴上「予感はあったけどな…残念だったな、完二」

完二「え?いやその、まぁ…別に…」

オタコン「巽君、正直に言えばいいのに」

完二「え、いや別に…ほんとマジでその、なんつーか…!」

陽介「キョドりすぎだろ…」

司会「…えー、残念ですが白鐘さんは急きょ棄権ということになりました」

柏木「まーいいわよ棄権しても。ライバルが減るのはいいことよねぇ」

完二「…で、でもまぁホラ。一次審査に出ただけでも頑張った方じゃないスか、あいつ」

スネーク「そうだな」

スネーク「…さて、投票タイムか。お前達は誰に入れるんだ?」

陽介「どうすっかなぁ、天城かりせで悩むぜ…!」

クマ「クマも悩むクマ…みんなかわいくて…!」

完二「…な、直斗に入れてもいいんだよな、これ…」

オタコン「里中さんのボーイッシュな感じもいいし、天城さんのしとやかさも捨てがたい…久慈川さんの明るい雰囲気も…」

スネーク「みんな悩んでいるな…お前はどうだ、鳴上?」

鳴上「誰がいいかな…スネークは?」

スネーク「俺は…そうだな、里中辺りか。なかなかイイと思うぞ」

鳴上「里中か…じゃあ俺は直斗にでも入れてみようかな」
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/20(火) 02:34:47.50 ID:I3kM5XDw0

司会「…えー、お待たせしました!集計の結果が出たようです!」

司会「集計結果ですが…男子は大きく票が分かれました!ご意見も、それぞれにの参加者に熱いコメントが送られています!」

司会「一方の女性票ですが、こちらが『ある参加者』に集中!これによりその人物がトップに躍り出た!」

司会「優勝は……白鐘直斗さんですっ!!」

司会「彼女の中性的な魅力が、女性票のハートを掴んで離さなかったようですねー!」

司会「では、白鐘さんの表彰をと行きたいところなんですが…白鐘さんは現在、まだ席を外しております」

千枝「あはは、出ないのに優勝とはね…なんか笑える」

りせ「直斗に負けちゃうなんてね…女子の票が必要なら仕方ないかな」

りせ「でもま、あの人達には私達が勝ったってことでよしとしましょうよ。先輩」

柏木「うぅ…この私が…この私が、美しさで負けるなんてぇ…!」

大谷「柏木先生…アタシ、悔しいぃぃぃぃぃぃっ!」

柏木「私もよぉ!大谷さぁんっ!」

大谷「か、柏木先生ぇっ!」

スネーク「…やれやれ、これであの二人も自分達の程度が分かっただろう」

オタコン「いきがりババアと勘違いデブス…ひどいもんだね」

スネーク「…変な言葉覚えたな、お前も…」

陽介「ま、あいつらの水着が見れたから満足だけどな。ああでも完二は満足いってねーかな?」

完二「いや、だからそれは…その…!」

鳴上「…その辺にしといてやれ、陽介」

クマ「終わりクマか…もっとじっくりこってり目に焼きつけたかったクマ」

オタコン「それなら大丈夫、ほら。今度はフラッシュ消してデジカメで撮ってあるから」

クマ「ほ、ほんとクマか!?オヨヨ…ハルセンセぇ〜!」





スネーク(かくして、波乱と共に男女ミスコンは終了した…)

スネーク(このあとは普通に文化祭を巡回できるらしい)

スネーク(捜査隊全員で回るようだ。オタコンも連れて露店でも見て回ろうか…)
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/20(火) 05:53:17.50 ID:zGdYsDhno
大谷と柏木妙に仲良いんだよね。
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage ]:2012/11/20(火) 07:19:46.02 ID:RoLHtsIJo
オタコンが特別な思い入れをした女性はみんな死んじゃうんだぞ!
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/11/20(火) 18:35:32.14 ID:LcEiCaFu0
女装が似合いそうなのは熊田とイザナミくらい?
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/20(火) 20:00:24.10 ID:WtpF944uo
イザナミさんは女だろ
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/20(火) 22:23:59.42 ID:I3kM5XDw0

校内廊下

スネーク「この辺りが露店の通りになっているようだな」

千枝「さー、いろいろ見て回るとしますかぁ」

完二「まずは何か食わねっスか?小腹も空いてきたし」

陽介「バカ、んなことよりまず遊技場巡りだって!文化祭といえば輪投げに射的にストラックアウトに…!」

直斗「花村先輩、子供じゃないんですから…」

雪子「でも面白そうじゃない?私もやりたいな」

クマ「クマもワナゲやりたいクマー!」

りせ「えー、私は何か食べたいんだけど…」

オタコン「まあまあ、時間はまだあるんだから仲良くね」

鳴上「…それにしても、店の数が結構あるな。目移りしてしまう…」





菜々子「あっ、お兄ちゃん!」

鳴上「菜々子…?」

堂島「おう、悠。見つかってよかった」

堂島「…っと、これはハル先生。菜々子を送って頂いた説はお世話になりました」

オタコン「いえいえ」

堂島「わざわざこいつらの引率までして下さってるようで…一応保護者として礼を言っときます」

堂島「で、話を戻すが…明日まで県庁への出張が入っちまってな。今日は帰れそうにないんだ」

堂島「せっかくのお前らの文化祭だ。俺も菜々子と楽しみにしてたんだが…すまんが、菜々子だけでも連れてやってくれないか」

雪子「それじゃあ菜々子ちゃん、私達と一緒に回ろっか?」

菜々子「いいの?ありがと、お兄ちゃんたち!」

堂島「それじゃ、すまんがよろしくな」

堂島「…ああそうだ、そこの彼。君がスネーク君かな?」

堂島「この前、君の親戚の方と会ったよ。タバコ自販機の前で目移りしてる所に割り込んでしまってすまなかったと伝えておいてくれ」

スネーク「…はい、分かりました」

堂島「ん…?君、ずいぶん声がその親戚の人と似てるような…」

スネーク「そういう血筋なもので」

堂島「そうか…顔はまったく似てないのに声だけというのも珍しいな」

堂島「まあいい、とりあえずよろしく伝えておいてくれ。それじゃあな」





オタコン(…スネーク)

スネーク(…………)

オタコン(君、素顔のときに堂島さん会ったみたいだね)

オタコン(この際だから言っておいた方がいいと思うな…判断は君次第だけど)

スネーク(…機を見て話すとする)
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/21(水) 00:10:01.59 ID:0PPBz1a80

菜々子「お兄ちゃん、スネークおじさんの親戚?」

スネーク「そうだ。ややこしくてすまない、俺もスネークで叔父もスネークなんだ」

スネーク「アメリカでは下の名前が苗字だからな。菜々子ちゃんも堂島でお父さんも堂島であるのと同じ…というと少し分かりにくいかな?」

菜々子「うーん…なんとなくわかったと思う」

スネーク(…捜査隊メンバーの視線が痛いな…)

菜々子「それじゃ、ええと…スネークお兄ちゃん!これからもよろしくね!」

スネーク「ああ、よろしくな」

陽介「取りゃいいのに、覆面…」





雪子「ねえ菜々子ちゃん、今晩うちに泊まりに来ない?」

クマ「え?え?ユキチャン、今なんて…?」

りせ「もしかして…旅館で打ち上げ!?」

完二「いいんスか!?」

雪子「もう、みんな話が早いんだから…」

雪子「…でもその通り。前にも約束してたしね」

陽介「おおお!やったぜ、旅館!」

クマ「温泉タマゴ食べられる!?」

スネーク「旅館…日本の伝統だな」

千枝「雪子んちでお泊りかー、昔以来かなぁ」

直斗「…あ、一泊ならおじいちゃんにも連絡しておかないと…」

雪子「ほら菜々子ちゃん、みんな一緒で楽しいよ。どうかな?」

菜々子「…菜々子も行っていいの、お兄ちゃん?」

鳴上「せっかくだ、お言葉に甘えさせてもらおうじゃないか。よろしくな、天城」

菜々子「やったー!それなら菜々子もお泊りするー!」

雪子「ハル先生も、せっかくですからどうですか?」

オタコン「え、僕もいいの?それじゃ…せっかくだしお呼ばれさせてもらおうかな」

スネーク「…覗くなよ、女湯」

オタコン「の、覗くワケないだろ!」

クマ「ひゃっほーい!温泉!浴衣!ほてった肌!」

千枝「…けど、考えてみたら今シーズンじゃないの?迷惑にならないかな」

雪子「今年は例の事件絡みでお客さん減ったし…それに、空いてる部屋もあるから大丈夫」

千枝「そっか、ならいいんだけど」
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/21(水) 00:53:52.71 ID:0PPBz1a80

スネーク(天城の好意で、今日は天城屋に泊まらせてもらえることになった…)

スネーク(旅館か。温泉で身体を休めて和食に舌つづみ、庭園を臨みながら和室でゆったり…)

スネーク(…アメリカではそんな話をよく聞いたが、実際はどんなもんかな)





天城屋旅館 客間

オタコン「浴衣っていいねー、軽くて動きやすくて」

スネーク「そりゃそうだろう」

オタコン「にしても、まさか僕らが浴衣を着る日が来るとはね…そうだ、また写真撮っておこうか?」

スネーク「だから、それはやめろと…!」

クマ「…はぁ。女の子達とは部屋が別々クマか…」

陽介「仕方ねーだろ。天城はああ言ってくれてっけど、やっぱ空いてる部屋はそんな無いらしいし」

完二「他の階っスよね、確か」

鳴上「ああ。さっそく菜々子を連れて風呂へ入りに行ったみたいだ」

クマ「え…こ、こここ混浴!?」

陽介「んなワケねーだろ…」

完二「何べんも入るシュミねーし、寝る前一回行っときゃいいっしょ」

陽介「だなー」

完二「……ところでこの部屋、どういうことなんスかね。結構上部屋みてえなのに」

スネーク「言われてみれば…」

陽介「…やっぱ、お前も気になった?シーズン中にこんな都合よく空かねえよな、普通…」

鳴上「あえてスルーしてたんだが…まさか、この部屋…」

スネーク「……何かがあった、とかいう類の話か?」

オタコン「え…ちょっ、やめてくれよそういう話は!」

スネーク「なんだ、怖いのか?」

オタコン「決まってるだろ、僕がそういうの苦手なのは君も知ってるはずじゃないか!」

スネーク「そういえばそうだな…タンカーに潜入した時、RAYの証拠写真に混ぜて何枚か心霊写真を渡したこともあったっけか」

オタコン「そう、それだよ!あれのせいで僕、ほんとにお祓いしてきたんだからね…!」


ジリリリリリリリリリリリ!!


スネーク「うおっ!?」

オタコン「うわああああああっ!」

完二「おい、二人ともビビりすぎだろ…ただの内線だっての」

陽介「い、いきなり鳴るねしかし!…か、完二。出てみ」

完二「なんで俺が…」


ガチャ


完二「…も、もしもし…」

鳴上「完二だって震えてるじゃないか…」
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/21(水) 13:38:40.47 ID:w1YZsgDg0
オタコンwwwwww
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/21(水) 19:17:29.19 ID:6DXkySFW0
追いついた、ペルソナとか知らないけどやったほうがいいのかなぁ…
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/21(水) 19:40:30.81 ID:nG696BOJo
P4アニメという手もあるぞ。番長のキャラ付けはそっち基準っぽいし。
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/21(水) 19:45:03.02 ID:6DXkySFW0
なるほど…
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/11/21(水) 19:46:54.97 ID:nG696BOJo
ちなみに原作ノータッチだった俺もアニメは十分楽しめた。
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/21(水) 19:48:03.54 ID:BO7mpXKgo
ゲームは選択肢によってはハイテンションセクハラ野郎にも常識人にも変な子にもなる
まあこのSSはアニメ基準だろうけど
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/11/21(水) 20:21:56.92 ID:qSebN1uio
アニメからP4Gに行った
副作用でつい番長に電波な選択をさせてしまうが仕方が無い
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/21(水) 20:32:32.29 ID:6DXkySFW0
じゃあアニメから入ってみようかな…
525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/21(水) 20:44:04.30 ID:HR8GfWq0o
ゲームの方のP4はやってて死にたくなってくるから
やるなら覚悟きめておけよ……


ttp://coffeewriter.com/080907.html
526 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/21(水) 20:55:35.14 ID:6DXkySFW0
mjk…恐ろしいな…
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/21(水) 21:18:01.03 ID:0PPBz1a80

完二「…………」

完二「…あ、そっスか!ども!」


ガチャ


完二「何のこたぁねえ、店の人からっした。今ならけっこー空いてるらしいっス、露天風呂」

陽介「す、素晴らしいサービスだな天城屋旅館。…あー嫌な汗かいた」

オタコン「まったくだよ、スネークが余計なアオリ入れるから…!」

スネーク「いいじゃないか、その冷や汗を露天風呂で流せば」

鳴上「これからまた混むかもしれないしな…入れるうちに入りに行こうか、みんな」

クマ「よーし、そんじゃ流しに行くとしまクマ!」





天城屋旅館 露天風呂

りせ「すっごーい!露天広ーい!」

菜々子「わぁ〜、お星さま見えるよー!」

雪子「二人とも、はしゃいで滑らないようにねー」

千枝「…あれ?直斗君は?」

りせ「あ、そういえば…直斗ったらまだ恥ずかしがってんのかな?直斗ー!」

千枝「…りせちゃん、引きずり出しに行っちゃったけど」

雪子「大丈夫かな…」

直斗「…ちょっ、久慈川さん…!」

りせ「ほら、今さら照れてんじゃないの!早く!」

直斗「うわ、だからちょっと待って…!」

直斗「……///」

千枝「ふむふむ、ほうほう…なるほどなるほど」

雪子「この大きさは、ちょっとサギよね」

直斗「そ…そんなジロジロ見ないでくださいよ…!」

菜々子「直斗お姉ちゃんの、大きいね…」

直斗「〜〜〜っ」

りせ「ほらほら、手で押さえないの!みんなで一緒に入ろっ!」


ポチャ…


雪子「ふぅ、いいお湯…」

千枝「あったまりますなぁ〜」

りせ「いいなあ、直斗って肌スベスベー。触ってもいい?」

直斗「え…あ、あの…」
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/21(水) 23:26:14.79 ID:0PPBz1a80

雪子「わー、ほんとだ。つるつる〜」

千枝「いいなー。色も白いし、髪もさらっさらでさー」

りせ「余分な肉も全然ないしー。あ、でもここはついてるけどね?」

直斗「ひゃっ!」

りせ「あはは、女の子同士なんだから大丈夫でしょ?」

直斗「く、久慈川さん!どこ触って…!」

直斗「…あ、えーと…菜々子ちゃん!」

直斗「えっと…こんな風に他所で泊まるのって平気?怖くない?」

りせ「ずるーい、菜々子ちゃん使って逃げるなんて…」

菜々子「たのしいよ!菜々子、お兄ちゃん帰ってくるまでいつも一人だから」

直斗「あ…そ、そっか…」

雪子「…そうだ、菜々子ちゃん。ここで泳いでみる?」

菜々子「え、いいの!?」

雪子「私、小さい頃からここで泳いでるから」

菜々子「じゃあ、今も泳いでるの?」

雪子「え?それは…えっと…」

千枝「そ、そこは否定しようよ雪子!」





クマ「むっほ、広々クマ!クマかき披露してやるクマ!」

スネーク「おいクマ、あんまりはしゃぐと転ぶぞ」

完二「湯気がスゲーな…」

陽介「…思い出すよな、湯気といえば」

鳴上「あれは熱気だった気がするが」

完二「ちょっ…だからそのネタやめろっつってんだろーが!」

オタコン「さ、ゆっくり温泉に浸からせてもらうとしますか」





直斗「え…この声…」

雪子「……え、えええええええええええええええええええっ!?」

千枝「あ…ああああアンタらぁぁぁぁぁ!!」

陽介「な…なななななんでオメーらがぁぁぁぁぁ!?」

千枝「それはこっちのセリフだっつの!!」

スネーク「お、おい!どうなってるんだ!?」

オタコン「さっき巽君が空いてるって言ったんじゃないか!」

完二「んなこと言われたって……痛ってぇ!お、おい!風呂桶投げつけんな!」
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 00:26:11.91 ID:AQC4/AqD0

千枝「この変態ども、さっさと出てけー!」

直斗「痴漢は犯罪ですっ!」

雪子「だ、だめ!こっち見ないでっ!」

りせ「それそれ!桶の雨ー!」

オタコン「うわ、ちょっ!メガネ割れるって!」

スネーク「待てお前ら、これは誤解だ!誤解なん…ぐおっ!」

クマ「やばいクマ、撤退クマー!うわ痛っ!」





鳴上「…待て、みんな」

鳴上「状況は最悪だが…勇気を振り絞って、ここは留まれっ!!」





陽介「…………」

完二「…………」

オタコン「…………」

クマ「…………」

スネーク「…………」

鳴上「…………」

鳴上「…痛っ」

オタコン「ちょ、この勇気にどれほどの意味があるの!?」

千枝「留まってないで、さっさと出てけっつーの!」

鳴上「くっ、やむを得ん…撤退しかない!」

スネーク「最初からそうしておけ、馬鹿者!」

陽介「くっそ、覚えてろよおめーら!ちきしょおおおおおお!」

完二「だから誤解だっ…ぶふぉ!」
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/22(木) 00:31:15.23 ID:iXRNz5dCo
番長www
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/22(木) 01:02:34.31 ID:tMcOHijmo
無駄な勇気WWW
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 01:06:43.51 ID:AQC4/AqD0

スネーク(桶の嵐が吹きすさぶ中、俺達は撤退を余儀なくされた…)





千枝「はぁ…はぁ…あとで制裁が必要ね…」

菜々子「すごーい、いっぱい当たってたー!」

りせ「どう?おねーちゃん上手いでしょ!」

直斗「見られた…かな…」

雪子「……あっ!」

千枝「ど、どうかした!?」

雪子「この時間…露天風呂、男湯だった」

雪子「時間、間違えちゃった。あは、あはははは」

千枝「あはは、って…マジかよ…」

千枝「なんか、あいつらに悪いことしちゃったかな…」

りせ「大丈夫大丈夫、言わなきゃ平気だって!」





天城屋旅館 客間

陽介「ちくしょう…」

スネーク「さっき確かめたが、今の時間の露天風呂は間違いなく“男湯”だったぞ…!」

陽介「ひでえ…ひでえよあいつら…ううっ…」

クマ「なんか、クマの頭がデコボコしてるなー…」

完二「それ、たんこぶだな。お前たんこぶ出来てやんの!あは、あはははは!はは……」

完二「……はぁ」

陽介「なぁ…みんな、見たか…?」

オタコン「…残念ながら、何も…」

スネーク「“残念”ってどういう意味だ、おい…」

陽介「…ちくしょう!いいことなんか一個もない人生…!」

陽介「もう、寝よ…」

完二「…ま、待った先輩。何か聞こえねえスか…!?」



??「うっ……ううっ……」



鳴上「これ…女のすすり泣きのような…」

クマ「き、聞こえちゃった…!」

完二「まさか…“出た”んスかね…?」

オタコン「た、巽君!変なこと言わないでくれ!」

スネーク「だが、声は確かに聞こえるぞ…!」

完二「…思い出した。ここ、事件の被害者の山野アナが泊まってた部屋っスよ…!おふくろから聞きました…!」

陽介「あぁぁぁぁぁぁぁ!!ゆっちった!それ上手いこと忘れてたのに、お前ゆっちった!」
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 01:25:37.32 ID:AQC4/AqD0

オタコン「うわぁぁぁぁ…もうダメだぁぁぁぁ…」

スネーク「お、落ち着けオタコン!」

鳴上「…あそこの壁に貼ってあるお札、そういう意味だったのか…」

陽介「天城のヤロー、知っててこの部屋に俺ら通したな…!」



??「うう……ううっ……」



完二「う、おわわわ…こんなんじゃ眠れねえよ…!」

クマ「…決めた!クマ、ユキチャンとこ行く!」

陽介「ちょっ、それって…寝室潜り込む気かよ!?」

完二「里中先輩にブッ飛ばされんぞ、お前…」

オタコン「僕もクマ君に賛成だ!彼女達のそばなら怖くないだろ、なあみんな!」

スネーク「オタコン…お前、完全に自分が教師であることを忘れてるな…」

オタコン「大丈夫だよ、ここに潜入任務のスペシャリストもいる!きっとバレやしないさ!」

クマ「おお、マジクマか!そんじゃいっちょ頼むクマ、ほらスネーク!」

スネーク「俺の潜入はそういう『潜入』じゃないぞ…」



??「ううっ……ううう……」



鳴上「……もう無理だ。行こう!」

完二「ちょ、決断早っ!」
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/22(木) 06:04:23.99 ID:1pD2hamko
ってか菜々子の留守番のくだりカットか
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/22(木) 17:36:03.09 ID:Drq/T38b0
究極のスニーキングミッションktkr
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 20:53:35.78 ID:AQC4/AqD0

天城屋旅館 某室

クマ「みなさーん、おーはーよーうーごーざーいーくーまー…」

クマ「寝起きドッキリ、もとい寝込みドッキリ。リポーターのクマクマ…!」

陽介「お前、いつの間に着ぐるみに…」

スネーク「暗いな…暗視ゴーグルが欲しいところだ」

鳴上「おっ、クシです…!長い髪の毛がついています…!」

スネーク「…さっそくだな、鳴上…」

オタコン「おお、これは歯ブラシです…!ほのかにミントの香りが…!」

完二「ハル先生まで…」

陽介「は、歯ブラシ…やっべ、なんかドキドキしてきた…」

陽介「あ。でも菜々子ちゃんが…」

クマ「ダイジョーブ!菜々子ちゃんは寛大な子!」

陽介「ま、まあ…そうだな。でも巻き込まないようにしろよ…!」

クマ「そして…おお、いよいよお布団に到着!」

クマ「よく寝てまーす…それでは、失礼しまークマ…!」

クマ「ユキチャーン!オバケこわいよおおおおお!」バサッ

完二「よ、よし…!俺だってなぁ…漢見せるぜ…!」

完二「さ、里中先輩!優しくしてくださいっ!」バサッ

オタコン「おお、二人ともいったね…!それじゃ僕も…」

オタコン「久慈川さん、朝までよろしくお願いっ!」バサッ

スネーク「おい、オタコン…」

陽介「…あれ?布団の数、足りなくね…?」





パチッ





スネーク「うっ…電気が…」

??「ちょっとぉ、なぁにぃ…?」

??「んぁー…」

鳴上「…ぐっ!」

陽介「こっ…こいつらは…!」

大谷「…あらやだ、君達ったらぁ!そういうことだったワケぇ〜!?早く言ってくれればいいのにぃ〜!」

柏木「フフフ…いけない子達ねぇ〜。たっぷりかわいがってあげるわぁ」

クマ「ギャアアアアアアア!!出たァァァァァァァァ!!」

完二「あ、や、や、ややや触んなって!!」

柏木「あらやだ、ハル先生まで?いいわよぉ。先生同士のイケナイ境界線、超えちゃいましょうねぇ…!」

オタコン「い、嫌だああああああああああああああああああああ!!」
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 22:05:40.50 ID:AQC4/AqD0

スネーク「…ここ、天城達の部屋と違うじゃないか…!!」

柏木「さっきまで二人で泣いてたのよぉ?魅力の分かるオトコがいないって」

柏木「いいわ、いらっしゃい…!その代わり、ここでの内容は誰にも言っちゃダメだぞぉ〜!?」

大谷「カモーン!!」

スネーク「う…うわああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

陽介「ぎゃああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」





スネーク(あってはならない体験をしてしまった…)

スネーク(…正直、今まで乗り越えてきたどの危機よりも背筋が凍った)

スネーク(おとなしく部屋で休むしかないのか…)

スネーク(…まったく、打ち上げのはずが散々な結果だな…)




天城屋旅館 露天風呂

千枝「あー気持ちいー…やっぱ二十四時間お風呂入れるって最高だなー」

雪子「…あれ、菜々子ちゃんは?」

りせ「部屋に戻って寝かせちゃった。もうぐっすりだよ」

千枝「…そういえばさ、隣の部屋に柏木先生と大谷さん泊まってたよね」

千枝「びっくりしちゃった。仲良いんだね…」

雪子「ときどき泊まりに来てくれるんだ、あの二人。辛いことがあると泣きに来るみたいで…」

千枝「へー、やっぱ直斗君にコンテストで負けたのが響いてんのかな」

直斗「そ、その話はしないでくださいよ…」

りせ「まあ、あの二人がいいコンビなのは認めてあげるけどね」
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 22:46:26.00 ID:AQC4/AqD0

スネーク(こうして、天城屋での夜は更けていった…)

スネーク(…内容そのものは良いとはいえないが、それでもあいつらは楽しめていたようだな)

スネーク(…さて、文化祭も終わった。また学校が始まるな…)





稲羽市 某所

オセロット「…本当にそんなものを投函するつもりか?」

??「当たり前だ。あのガキ、いつまでも俺のジャマしやがって…!」

オセロット「それで、警告文という訳か」

??「本当は前にも一回出してるんだよ。それも無視しやがったんだ、あいつは…!」

オセロット「…ならば、二通目を送ったところでさしたる変化があるとは思えんがな」

??「お前に指図される筋合いはねえんだよ、クソが!」

??「…ともかく、これが最後通告だ。聞き入れなけりゃ文面通り…」

??「…あいつの大切な仲間を、テレビに入れて殺してやるぜ…ヒャハハハハハハハ!」

オセロット(…………)

オセロット(…ここまでは筋書き通り…)

オセロット(あとは、あの小僧共がこの男を…そしてこの男に宿る『奴』を倒しさえすれば…)





数日後 八十神高校

スネーク「みんな、おはよう」

陽介「うっす!」

千枝「おはよー!」

雪子「おはよう」

鳴上「おはよう、スネーク」

スネーク「…さあ、今日はどうやら終日雨降りのようだ。しっかりチェックしなければな」

陽介「たりめーだって。みんなも見ろよ、マヨナカテレビ」

千枝「言われなくても見るっつーの!」

雪子「今度もまた、誰かが映っちゃうのかな…」
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 23:03:27.62 ID:AQC4/AqD0

夜 アパート

スネーク「…そろそろ零時を回るな」

スネーク「テレビは、と…」



ヴヴヴ…



スネーク「…映ったな」

スネーク「これは…ダメだ、映像が荒すぎて判別できん」

スネーク「…だが…強いて言えば子供に見える気もするな、これは…」

スネーク「…この映った人物が、次に狙われてしまうということらしいが…」



ピピピピピピピピピ ピピピピピピピピピ



スネーク「ん…?コールか」

スネーク「相手は…『大佐』…」

スネーク「…………」

スネーク「…こちらスネーク。何の用だ」

大佐【スネーク、急ですまないが頼みがあってな】

スネーク「…………」

大佐【そちらで行われた健康診断、その注射を受けてほしいのだ】

大佐【そのナノマシンに害が無いのは説明した通りだが、その上に体力の回復やメンタルの維持が…】

スネーク「…もういい。苦しい言い訳も猿芝居もその辺にしろ、『大佐』」

大佐【…何?】

スネーク「お前が『ロイ・キャンベル』でないことは数日前から割れている」

スネーク「明らかに俺を誤誘導させんとする無線、教えてもらえない情報の数々…」

スネーク「…そういう無線は、アウターヘブンの頃から慣れっこなんでな。勘が働くんだ」

スネーク「お前は『愛国者達のAI』だろう。正直に言え!」

大佐【…………】

大佐【…スネーク】

スネーク「認める気になったか?」
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/22(木) 23:27:54.24 ID:AQC4/AqD0





大佐【今すぐにパソコンの電源を切るんだ】





スネーク「…………」

大佐【任務は失敗に終わった。今すぐ電源を切れっ!】

大佐【うろたえるな。これはSSだ、所詮SSなんだ。お互いの本編とは何の関係もない、下らん創作物なのだ!】

美玲【長時間こんなの読んでると目が悪くなるよ?】

スネーク「…やっと正体を現したな」

大佐【スネーク、聞いてくれ。先週の木曜のことだ。私は車で家に帰る途中だった】

大佐【家まであと2マイルほどの所…ふと目を上げると、私と同じ顔をした男が笑いながらこちらを見つめていた】

大佐【とても不規則に動いていた…次の瞬間、辺り一面が光に包まれ…】

大佐【…気が付くと、私はペルソナ能力に目覚めていた】

大佐【どう思う?】

スネーク「貴様が『ペルソナ能力』という言葉を発したということは…」

スネーク「…嫌な予感が当たったな。この殺人事件、やはり『愛国者達』が影を落としているということか…!」

大佐【…分かった。もういい…】





スネーク「…しかし、連中が『テレビの中の世界』にまで介入してくるとなると…」

スネーク「…実に厄介な話になってきた。こいつを鳴上達の力だけでどうにかできるかどうか…」

スネーク「ともかくさっきのマヨナカテレビについて、明日にでもまた鳴上達と話さなければ…」
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/11/23(金) 03:15:46.62 ID:52EWy3N7o
らりるれろ!らりるれろ!
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/11/23(金) 11:02:01.84 ID:v4bt7tVGo
ソリッドじゃなくて父親の方だったら女装とかもノリノリでやってそうだな
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/11/23(金) 14:16:16.98 ID:/6Z+5Cc10
えー…BIGBOSSが…女装…
544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/11/23(金) 20:34:40.25 ID:oSwWn3fao
歌舞伎の女型メイクをする男だぞ?
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/11/23(金) 23:04:04.08 ID:mQ5NBxoL0
それに下は脱げないのか真面目に聞いてくるしな
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/11/24(土) 00:05:10.50 ID:ISlootwu0
TVの中まで来る「愛国者」とか怖すぎるwww
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/24(土) 10:07:51.14 ID:NwwoQmze0
三連休全部バイトが丸一日なので更新が止まるかも…
毎度スローペースで悪いんだけどよろしく
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/11/24(土) 12:36:52.68 ID:1liX/X29o
報告してくれたら大丈夫だよ
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/24(土) 13:33:15.32 ID:88hgLIZg0
おっす
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/26(月) 23:34:36.95 ID:iA3b+X6Q0

翌日 ジュネス フードコート

スネーク「マヨナカテレビ、見させてもらったよ。まさか本当にあんなものが…世の中というのは実に広い」

直斗「僕もです。まさか探偵業をやっている身で、こんな迷信を信じる日が来るなんて…」

陽介「…さあ、その映った人影についてだけど。あれが誰だか分かったって人いるか?」

完二「さすがに無理っしょ。画面あんなザラザラじゃ」

スネーク「…俺は、小学生ぐらいの子供に見える気がしたんだが…」

りせ「え、ほんと…!?よく判別できたね、あんな画面荒かったのに…」

スネーク「…まあ、なんとなくでしかない。確証がある訳じゃないしな」

雪子「他には…最近テレビに出て、地元で有名になった人とかいる?」

直斗「すぐには思い当たりませんね…」

直斗「…直近では、政治家が一人来たそうですが…霧から来る風説を鎮めるためだとかで」

直斗「ですが可能性は低いでしょう。第一、すぐ中央へ帰りましたし」

クマ「むむむ…」

陽介「そういえば…おいクマ。売り場のテレビでいいからちゃんとチェックしろって言っといたけど、調べたか?」

クマ「調べたクマよ。でも特にはなんも…」

クマ「とにかくスネークも言ったけど、映った人って体格が細っこくなかった?」

千枝「いやー、あんだけボンヤリじゃあね…体格も何もないよ」

鳴上「それより、あっちに人は?」

クマ「それはナシ。まだ誰も来てないよ?」

鳴上「そうか…もう一晩様子を見るしかなさそうだな」

陽介「ああ。幸いこの雨、今晩も振り続けるみたいだから。みんな忘れずにチェックしとけよ」

スネーク「了解だ。今夜もか…」
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/27(火) 01:40:06.55 ID:S0pjX0kv0

夜 アパート

スネーク「今日もマヨナカテレビの確認か…零時まで起きてなきゃならんのが地味につらいな」

スネーク「暇だな…タバコでも吸うか」

スネーク「…………」

スネーク「…チッ、相変わらず薄味だな…」

スネーク「こんなことなら向こうで買い溜めしてくればよかったか…」


pipipi pipipi


スネーク「ん…携帯が…」

スネーク「相手は…花村?何の用だ、あいつ…」


ピッ


スネーク「はいもしもし、こちらスネーク…」

陽介【スネーク!大変なんだ、相棒が警察に連れていかれた!】

スネーク「な…何だって…!?」

陽介【かいつまんで説明するけど、実は前に悠んとこに匿名の脅迫状が届いたことがあってさ】

陽介【その内容がどうにも『テレビの中』の存在を知ってるような口ぶりだったんだ。で、またその二通目が来たらしい】

陽介【今回はそれを運悪く堂島さんにも見られたらしくて…怪しんだ堂島さんが、相棒を警察に連れていったみたいなんだ…!】

スネーク「警察まで引っ張ることはないと思うが…堂島さんもせっかちだな」

陽介【とにかく、一回集まらねえと!連絡取れる奴は声かけとくから、スネークもすぐに商店街へ来てくれ!】

スネーク「了解した。すぐに向かおう」
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/27(火) 02:23:15.76 ID:S0pjX0kv0

稲羽市中央通り商店街 巽屋前

スネーク「おーい、花村!」

クマ「おお、スネークも来たクマ!」

完二「モタモタしてらんねぇっスよ、すぐに零時回ります!みんな早く俺ん家に!」





陽介「…悪い、俺も焦っててちょっと連絡回ってない奴もいるんだけど…」

クマ「とにかく今はマヨナカテレビの確認クマ!」

完二「順序ってもんがあらぁ、確認終わったらまた連絡してサツに向かえばいいっしょ!」

スネーク「その通りだ。見るもの見てからでも遅くはない」

陽介「そ、そうだな…!とりあえずマヨナカテレビを…」


ヴヴヴ…


陽介「映った…!」

クマ「…これは…女の子クマか…?」

完二「しかも…小学生っぽいな、これ」

スネーク「…おい、これは…菜々子ちゃんじゃないか!!」

完二「ホントだ…よく見たらこれ、菜々子ちゃん…!!」

陽介「…ちょっと待て!今、堂島さんと相棒は家を空けてるから…菜々子ちゃん、家に一人なんじゃねえのか!?」


pipipi pipipi


陽介「携帯…直斗からだ!」


ピッ


陽介「直斗!お前も見たか、今のマヨナカテレビ!」

直斗【ええ、見ました!あれは…菜々子ちゃん…!】

陽介「大変なんだ、相棒が堂島さんに連れていかれて…それで菜々子ちゃんが危なくて…あーくそ、ややこしくて説明が…!」

スネーク「代われ、花村!」バッ

スネーク「白鐘か!?要件だけ伝えるぞ、お前は今すぐ鳴上の家に向かえ!菜々子ちゃんの安否を確認するんだ!」

直斗【…分かりました、内容は薄々察しています。今すぐ向かいます!】


ピッ


スネーク「花村、里中と天城と久慈川に連絡は?」

陽介「それは…ホント悪い、連絡が追いつかなくて…」

スネーク「…………」ピッポッパッ

スネーク「…里中か!?今すぐ天城と久慈川に連絡を取って、警察署に来るよう伝えるんだ!」

スネーク「いいから、言った通りにしてくれ!経緯を説明してる暇が無いんだ!」

スネーク「…マヨナカテレビの件は大丈夫だ、白鐘を堂島宅に向かうよう頼んである!」

スネーク「…ああ、連絡頼んだぞ!」
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/11/27(火) 08:44:21.61 ID:DdmwmRgXo
オタコンがアップを始めたようです
554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/28(水) 02:28:34.21 ID:P5gjOXDL0

スネーク「急げみんな、俺達も警察署へ向かうんだ!」

陽介「え、お、おう!」

完二「おうよ!」

クマ「リョーカイクマ!」





稲羽署 取調室

堂島「…ん?なんだお前ら」

堂島「おい、勝手に開けるな!」

足立「あわわわ、ちょっと君ら…!」

スネーク「どいてくれ、四の五の言ってる場合じゃない!」

陽介「悠、それに堂島さんも…大変なんだよ、菜々子ちゃんがいなくなった!」

堂島「なっ…どういうことだ!?」

陽介「とにかくこれ、電話…白鐘からです!堂島さんちの前にいます!」

堂島「何だと…!?代われ!」

堂島「おい、白鐘!一体どういうことだ!」

直斗【今、堂島さんの家の前にいます。玄関は空いていて、誰もいません】

直斗【…菜々子ちゃんはおそらく、例の連続殺人犯に誘拐されています】

直斗【堂島さんだって気づいてたでしょう!?事件はまだ続いてるんです!】

堂島「…………」

スネーク「堂島さん、菜々子ちゃんに携帯を持たせたりはしてないのか?」

堂島「それは…一応、安いのを持たせてはいるが…」

スネーク「…その言葉を聞きたかった…!」
555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/28(水) 02:47:53.80 ID:7Nz7l1V5o
BJログインしてないか?w
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/28(水) 02:52:44.22 ID:P5gjOXDL0

スネーク「…………」ピッポッパッ

完二「スネーク先輩…?」

鳴上「どこに電話を…」

スネーク「…もしもし、オタコンか!?準備はできてるだろうな!?」

オタコン【任せてくれ、言われた通り準備は万端だ!】

スネーク「分かった!堂島さん、菜々子ちゃんの携帯の番号を教えてくれ!」

堂島「ば、番号…?それなら、この画面の…」

スネーク「…オタコン、今から番号とメーカーを言うぞ!」

スネーク「…020-****-****…携帯のメーカーは『KJグループ』!」

オタコン【…よし、了解だ!】

オタコン【キャリアの回線情報をハックして、すぐに位置を割り出す!】

オタコン【地方だから基地局から辿るのは容易いはずだ!少し待っててくれ!】

スネーク「頼んだぞ!」


ピッ


足立「…今、電話をしてたのは…?」

スネーク「そんなことは後だ、とにかく数分したらオタコンからの情報が届く…みんな出る準備をしておけ!」


バタン!


千枝「スネーク君!言われた通り来たよ!」

雪子「菜々子ちゃんが…誘拐なんて…!」

りせ「何か手がかりは!?」

スネーク「今調べてもらっている、少し待て!」

直斗「はぁ…はぁ…僕もどうにか、間に合いましたね…!」

クマ「ナオチャン…!」

堂島「……くそっ!誰に電話したかしらんが、俺は待ってられんぞ!」

足立「あ、ちょっと堂島さん!」

堂島「…例の殺人と繋がりゃ、事実誤認で上層はドロ被ることになる…上はギリまで事件とは認めない…!」

堂島「警察の動き出しなんか期待できん!俺は俺で探しに行く!」
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/29(木) 00:41:33.70 ID:hrZ7ij2q0

足立「そんなこと言ったって、アテとかあるんですか!?車とか使われてたら、とてもじゃないけど…」

堂島「うるせえっ!だから急いでんだろうが!」

堂島「とにかく俺は行くぞ!闇雲にでも探し回らにゃ見つからんだろうが!」


バタン!


陽介「お、おい…出てっちまったよ、堂島さん…」

完二「どうすんスか、先輩ら…!?」

千枝「てか、スネーク君の連絡ってのは…?」


pipipi pipipi


スネーク「…一応、音声をステレオにして…」

スネーク「…オタコン!分かったか!?」

オタコン【ああ、今こっちで反応を追跡してる!】

オタコン【菜々子ちゃんの携帯の反応は…今、ジュネスから商店街方面にさしかかってる!】

スネーク「商店街だな!?今すぐ向かう!」

オタコン【あと…移動速度があまりに早かったから調べたら、相手は車らしい】

オタコン【GPSから割り出したんだけど、恐らくその車はローカルの宅配業者みたいなんだ】

スネーク「ローカルの宅配業者…?」

直斗「…そうか!そういうことか…!」

雪子「直斗君…?」

直斗「…疑問に思っていました、そもそも犯人は菜々子ちゃんをどうやって連れ去ったのか…」

直斗「連れ去る以上は家の前に車を停めておかなければなりません。しかし、近所の目もあるしそう長くは停められない」

直斗「…だから、ある程度長く停まっていても怪しまれない車…」

完二「…そうか、思い出した!宅配っスよ、宅配のトラック!」

りせ「宅配のトラックなら、どの家に停まってても“不審”じゃない…!」

鳴上「ローカルだから配達員も毎回同じで顔見知り…トラックならテレビも積み込めるから、すぐに『入れる』こともできる…」

雪子「菜々子ちゃんが叫ぶ間も無く…ってこと?」

スネーク「…どうだ、足立さん。これだけ情報が揃っているのにここから出させないとは言わせんぞ」

足立「いや…それは、その…まいったな…」

スネーク「なんならあんたも来ればいい。とにかく時間が無い、急ぐぞみんな!」

足立「あっ、ちょっ、君達!」





足立「…ハァ。堂島さんも乱心だし、しょうがないか…」

足立「堂島さんにも伝えるだけ伝えといて、僕もあの子ら追わないと…!」
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/29(木) 01:25:43.57 ID:hrZ7ij2q0

稲羽市中央通り商店街

スネーク「この辺りだな…!」

完二「…おい、あれ…!」

陽介「ん…?な、なんだありゃ…黒煙が…!?」

鳴上「事故か…?」

直斗「とにかく、行ってみましょう!」





スネーク「こっ…これは…!」

鳴上「叔父さん…!」

完二「事故ったってのか…?しかも相手のこの車、宅配便屋のトラック『生田目急便』…!」

スネーク「このトラック…あの時の…!」

陽介「あの時…?」

スネーク(…俺がテレビの中に入った時、入るためのテレビはこのトラックに入っていた…!)

スネーク(くそ…やはりあの男だったか…!)

堂島「……っ……菜々子……菜々子は……」

足立「堂島さん、動いちゃダメですって!今救急車を呼びますから!」

直斗「…もしもし、稲羽市中央通りで交通事故です!負傷者は男性一名…!」

堂島「……足立からの連絡を受けて、トラックを追ってたら……クソ……」

堂島「菜々子は……生田目は……頼む、菜々子を探してくれ……」

陽介「探すったって…そうだ、トラックに手がかりあるかも!」

足立「ああちょっと!現場は保存しなきゃいけないんだから、触ったらダメだって!」

直斗「なら僕がやりましょう、待っていてまた振り出したらそれこそ保存になりません」

足立「ちょっ…!もう、ほんっと言うこと聞かないんだから…!」





陽介「…何か見つかったか、直斗?」

直斗「ええ、これは…日記でしょうか。中には…」

直斗「…『僕は新世界の存在を知った。ならば、僕は人を救わなければならない』…」

完二「“救う”だぁ…!?どの口がそんな寝言ほざいてやがんだ…!」

スネーク(“救う”…あの男、俺を襲いに来た時もそんなことを言っていたな…)

直斗「次のページには…」

直斗「…これは…過去の被害者達の現住所…!?」

直斗「山野真由美、小西早紀、天城雪子、巽完二、久慈川りせ、白鐘直斗、ソリッドスネーク…」

直斗「…未遂で終わったはずの三件目以降の事件まで全部網羅されている…!」

足立「す、すごい…!そりゃ決まりだよ!」
559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/29(木) 02:14:55.35 ID:hrZ7ij2q0

直斗「まだ続きがある…最新の日付が今日ですね」

直斗「…『こんな小さな子が映ってしまうなんて。この子だけは絶対に救ってあげなければ』…」

千枝「それ…菜々子ちゃん!?」

直斗「…『何とか入れてあげることができた』…」

直斗「…『最近警察が騒がしい。おそらくこの日記も、これが最後になるだろう。やれるだけのことはやった』…」

陽介「決まりだな…生田目がこれまでの事件の真犯人!」

千枝「そうと分かれば、早く菜々子ちゃんを助けにいかなきゃ!そこにテレビもあるんだし…!」

スネーク「待て、そこのテレビじゃどこに繋がってるか分からん。ジュネスの家電売り場から入った方がいい」

完二「けどよっ…!」

りせ「私達が失敗したら、誰が菜々子ちゃん助けるの!?絶対にしくじれないんだよ、準備はしていかなきゃ…!」

鳴上「りせとスネークの言う通りだ。焦っても仕方がない、また明日に万全を期してテレビに入ろう」

直斗「その方がいいでしょうね…生田目の行方は警察に任せるとして、僕らはそっちに尽力しましょう」

スネーク「…生田目の行方なんか、警察が調べるまでもなかろう」

直斗「…?」

スネーク「四面楚歌な日記の内容からして、そこのテレビから“逃げた”としか考えられん」

雪子「生田目自身も、テレビの中に入ったっていうの…?」

クマ「でも…そんなことしたら、出られる保証無いクマ…」

スネーク「追い詰められた人間は何をするか分からん。…とにかく、今は救急車の到着を待つばかりだ」





スネーク(…その後、堂島さんを運ぶ救急車に俺達もついていった)

スネーク(…堂島さん…菜々子ちゃん…)





稲羽市立病院 病室

スネーク「…目が覚めたか、堂島さん」

堂島「……お前達……」

堂島「……すまんな、情けない格好を見せちまって……」

鳴上「…叔父さん」

堂島「……菜々子は……菜々子は、俺の生き甲斐だ……」

堂島「あいつを亡くしちまったら……俺は生きてる意味なんかない……」

堂島「菜々子は……今この瞬間も、怖い思いをして助けを待ってる……」

堂島「なのに俺は……ぐっ、ゴホッ……!」

堂島「……一番肝心な時に……このザマだ……」

堂島「偉そうに父親ヅラして……娘一人、守ってやれない……っ!」

直斗「堂島さん…」

堂島「……なあ……お前達になら、できるんだろ……?」

堂島「頼む……悠……菜々子を、救ってやってくれ……!」

鳴上「…必ず助けます。だから、叔父さんは安心して休んでいてください」
560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/29(木) 02:44:08.63 ID:hrZ7ij2q0

翌日 ジュネス フードコート

鳴上「…菜々子は絶対に助け出す。力を貸してくれ、みんな」

千枝「あたしらにしか、できないもんね…!」

りせ「そう、だから私達がやらなきゃ!」

雪子「ここまで来て、菜々子ちゃんを犠牲になんて絶対させない…!」

完二「いよいよシメだ…やってやろうじゃねえか、俺らの力でよ!」

クマ「クマ、ナナチャンと約束した…!また遊ぼうって…だから絶対…!」

直斗「とにかく、今は僕らにやれることをやるだけです。それだけを考えましょう」

陽介「ああ、だからこそ気ィ張って行かねえとな!」

鳴上「…スネークも、ペルソナを出すのは初めてかもしれないけど…」

スネーク「心配には及ばん。すぐに慣らしてみせる」

鳴上「分かった。…行こう、菜々子の救出に…!」





テレビの中

りせ「それじゃさっそく、ダンジョンの位置をサーチするから…ちょっと待ってて」

スネーク「さて…ソーコムの弾はよし、スニーキングスーツも問題無し」

スネーク「…そして、無限バンダナも問題なし」

陽介「…スネーク、今日のバンダナは妙に後ろが長えな…」

りせ「…見つかったよ!」

りせ「…すごい…何この優しい感じ…絶対助けてあげなきゃ!」

鳴上「よし…行くぞ!」
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/29(木) 03:12:10.39 ID:hrZ7ij2q0

天上楽土 入口

スネーク「ここは…なんというか、童話に出てくるような…」

りせ「きれい…天国みたい」

陽介「…そっか、“天国みたい”か…やっぱ菜々子ちゃん、心の奥じゃ…」

雪子「仕方ないよ、まだあんなに小さいんだもん…」

鳴上「…気丈に振る舞っていても、やはりまだ死別した母親への寂しい思いが残っているのか…」

スネーク「…だからといって、菜々子ちゃんを母親のもとへ行かせるのは早すぎる。絶対に助けるぞ」

鳴上「そうだ、絶対に助けるんだ…待っててくれ、菜々子…!」





天上楽土 内部

クマ「…やっぱりまた、シャドウがそこら中にウヨウヨクマね…」

スネーク「みんな、ここは俺に肩慣らしをさせてくれないか」

千枝「そういやスネーク君、まだペルソナ出したことないしね…それじゃお願いしよっかな」

完二「キツくなったら言ってくださいよ、助太刀するっスから」

スネーク「心得た。それじゃ、出してみようか…」





スネーク「来い、ヤマタノオロチ!」カッ





スネーク「まずはスキルだな。どれ…」

スネーク「…アグネヤストラ!」


ドドドドドドドドドドド


陽介「え…おいおい、今のでシャドウ全滅…!?」

完二「と、とんでもねーな…」

鳴上(…スネークのヤマタノオロチは、俺の持ってるヤマタノオロチと性能が違うのか…?)

スネーク「あっけないな、こんなものか」

千枝「すげー…あたしのアグネヤストラでもそこまでは出ないよ、威力…」

雪子「でも、これだけ強ければ心強いよね」

直斗「さすがは伝説の傭兵…胆力・精神力がそのままペルソナの能力値に表れているようですね」
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/29(木) 23:10:12.18 ID:hrZ7ij2q0

りせ「とにかく、戦力が高いに越したことはないよ。このまま一気に菜々子ちゃんの所まで急ご!」

スネーク「任せておけ。道中のシャドウは俺のスキルで一掃してやる」

クマ「でもでも、あんまり一人で相手にしてるとSPが無くなっちゃうクマよ〜」

スネーク「…安心しろ。俺のアクセサリーは、無限バンダナなんでな」

完二「無限…バンダナ…?」

スネーク「読んで字のごとくだ。SP無限さ」

陽介「え…ちょっ、そんなアクセサリーあんのかよ!?」

スネーク「本来は無い。…俺がこっそり『こっち』に持ち込んだものだ、俺しか持っていない」

スネーク「あとは…そうだな、ステルス迷彩もあるぞ。姿を消せる装置だ」

千枝「…スネーク君、どういうルートであんなの仕入れてんだろ…?」

スネーク「これは一つしかないから、リーダーたる鳴上に預けよう。使ってくれ」

鳴上「俺に?なんだか悪いな、この前も刀をもらったし…」

スネーク「いいさ、シャドウが反応するのは主にお前のはずだ。お前の姿が見えなくなれば、先制攻撃し放題だぞ」

スネーク「…それに。高周波ブレードとステルス迷彩の組み合わせがどれほど強力か、過去によく味わっているもんでな…」





スネーク「…さあ、さっそく次のシャドウがお出ましだ。先制攻撃してやれ、鳴上」

鳴上「分かった。ステルス迷彩をオンにして…」

クマ「…おおおお!ほんとにセンセイの姿が消えちゃったクマ…!」

陽介「すげえ…!」

鳴上「…攻撃を、仕掛ける!」


[ADVANTAGE!! PLAYER]


りせ「さあ、バトルだよ!敵は四体、先制チャンスだから頑張って!」

スネーク「…鳴上が先制をしかけ、SPを気にせず撃てる俺のスキルで封殺だ…!」

スネーク「…行くぞ!マハジオダイン!」


ズドォォォォォォォン!!


雪子「…ま、また一撃で…!」

千枝「シャドウ全滅しちゃった…すごすぎでしょ、これ…」

スネーク「…フッ、ざっとこんなもんだ」

りせ「お疲れー!」

陽介「…すっげえな…スネークいればもうそこらのシャドウなんか敵じゃねえぞ」
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/29(木) 23:29:04.22 ID:fYTXaSYao
なんというチートw
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/11/29(木) 23:40:09.41 ID:cin6FOvSo
風花に怒られるぞスネークwww
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/30(金) 00:24:20.32 ID:8C2F1uMB0

スネーク(その後も、俺一人で軽く蹴散らせるシャドウばかりで拍子抜けしたが…)

スネーク(…いよいよダンジョンの最上層に辿り着いた)

スネーク(待っていろ、菜々子ちゃん…!)





天上楽土 第10天

りせ「この扉の奥から、菜々子ちゃんの気配が…!」

りせ「…ううん、それだけじゃない。菜々子ちゃんの他にも誰かが…?」

スネーク「言っただろう、それが恐らく犯人の宅配屋だ。きっと菜々子ちゃんと一緒に来ているに違いない」

鳴上「だとしたら…もうこれ以上、菜々子を危ない目には晒せない…!」

鳴上「…さあ、突撃だ!行くぞみんな!」

陽介「おうよ!」

千枝「いきますかぁ!」

雪子「うん!」

完二「やってやんぜぇ!」

りせ「絶対勝とうね!」

クマ「やったるクマー!」

直斗「行きましょう!」

スネーク「了解!」





鳴上「菜々子ぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

生田目「……だ、誰だ!?」

菜々子「お…お兄ちゃんっ!」

スネーク「生田目!その子から離れろ!」

生田目「…ダメだ、行っちゃダメだ!」

生田目「この子は…僕が救うんだ…!」

陽介「このヤロー…!」

雪子「菜々子ちゃんを離して!」

生田目「…フフ…ハハハハ…ぼ、僕が救った奴らだ…!みんな…僕のおかげで助かった奴らだ…!」

スネーク「戯言もその辺にしておけ。でなければ、貴様の脳天を打ち抜く!」

直斗「す、スネークさん!菜々子ちゃんに当たったらどうするんですか!」

スネーク「…俺の銃の腕を信じろ、白鐘」

生田目「…そうだ…お前も、僕が救ってやった一人だ…!」

生田目「…じ、自分から入ってくれたお前なら分かるだろう…!僕はただ救いたくて、テレビに…!」

スネーク「ふざけるな!こんな化け物だらけの世界に人を入れて、何をどう辻褄合わせたら『救い』に結びつくというんだ!?」

生田目「だから、違うんだ!僕は本当に…救いを…!」

完二「いつまでもワケの分かんねえゴタク吐いてんじゃねえ!さっさとその子を離しやがれ!」

生田目「うっ…ち、近づくなぁぁぁぁぁ!!」
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/11/30(金) 00:51:46.97 ID:8C2F1uMB0

菜々子「う……っ……苦しい……」

千枝「菜々子ちゃん!!」

直斗「巽君、落ち着いて!今の奴は何をしだすか分からない…!」

雪子「慎重に話をしないとまずいのかも…」

鳴上「…どうして、マヨナカテレビに映った人間を狙うんだ?まずはそれを教えてくれないか」

生田目「……す…く…い……」

生田目「…救いを求めて…人が、映る…」

生田目「だから…僕がその人を、テレビに入れてあげる…」

りせ「…あんたに救ってほしいなんて頼んだ覚え、無いんだけど?」

完二「てか、救われた覚えもな。真逆だろうがよ、テメェのやってる内容は!」

生田目「…ぼ、僕がテレビに入れなかったら…君らは今頃どうなってた…?」

りせ「それ…自分と向き合えずにいた、ってこと…?」

雪子「そんな…それ以前に、死ぬところだったのよ!?」

生田目「はは…そう、だね…」

生田目「…だからこそ、君らは救われた…僕が入れてあげたから…!」

陽介「さっきから救う救うって…殺すことがお前の言う“救い”だってのかよ!?」

生田目「殺す…?ち、がう…救い…だ…」

スネーク「どこをどう見たらそんな寝言がほざける?お前がやっているのは、ただの人殺しだ!」

生田目「…ふふ、ははは…そう思いたければ、思うがいいさ…!」

生田目「それに…こんなところまで追いかけてきやがって…知ってるぞ、お前らはこの子を殺す気なんだ…!」

生田目「ざ、残念だったな…この子は、僕が救うんだ…!」
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/01(土) 00:06:04.41 ID:5aaOyPBR0

完二「テメエ…大概にしやがれ!」

生田目「うるさい!黙れっ!」

生田目「…ぐ……っ……」

スネーク「…なんだ、奴の様子が…?」





生田目?『……素晴らしい世界だ。心地よい霧、見つからない場所……俺は救世主だ!』

生田目?『だから俺が救うんだ……俺はヒーロー……救世主なんだ……!』





雪子「あれは…シャドウ!?」

菜々子「……げほっ……くる、しいよ……おにい……ちゃん……」

鳴上「菜々子!!」

スネーク「…猶予はもう無いな…花村、巽、突っ込むぞ!」

花村「分かった!菜々子ちゃんの保護は頼んだぜ、相棒…!」

完二「行くぜ……だらあああああああああああああああっ!!」


ドッ


生田目?『ぐわっ…!』

直斗「生田目が離れました、今です先輩!」

鳴上「分かってる!」

スネーク「…よし、菜々子ちゃんは鳴上が保護した…!」

クマ「ナナチャン!!」

雪子「菜々子ちゃん…菜々子ちゃんっ!!」

菜々子「…………」

鳴上「菜々子…おい、菜々子っ!!」

千枝「アイツ…マジ許さない!!」

生田目?『その子を……返せ……』

生田目?『その子は……俺が……俺が救うんだあああああああああああああああああ!!』
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/01(土) 21:36:16.53 ID:5aaOyPBR0

スネーク「くっ…なんだこのオーラは…!」

りせ「アイツ、シャドウと同化してく…!」

直斗「彼は一体何を…!?」



クニノサギリ『……オレが……オレがすくうんだ……ジャマすんなぁぁぁぁぁぁぁ!!』



雪子「なっ、なんなのあれ…!」

クマ「とんでもない姿になっちゃったクマ〜!」

スネーク「天使のまがい物か…悪趣味な」

完二「しかも…なんだあのヤロー、舐めたツラでピースサインなんかしやがって!」

スネーク「…頭のリングまでピースマークとは。奴のピースが示すものは平和ではない…勝利のVといったところか」

千枝「あたし達を倒して、ってこと…?上等じゃない、ぶっ倒してやるっつーの!」

スネーク「セイ・ピース…反戦のシンボル、残念ながらお前には不釣り合いだ。覚悟しろ、化け物!」

陽介「そうさ、こんな所まで来て負けられるかよっ!」

鳴上「……やるぞ!こいつを必ず打ち倒す!」





りせ「…みんな、さっそくアイツが何かしようとしてる!様子見て!」

スネーク「何だ…頭のリングが、回転して…」

陽介「…うわっ!おいおい、アイツからなんか変なの飛び散ったぞ!」

完二「何が飛び散ろうと関係ねぇ!まずは一発ぶちかます!」

完二「行くぜオラァ!ジオダイン!」


ズドォォォォォォン!!


完二「…ん?おかしいな、こんな程度のダメージじゃねえはずなんだけど…」

クニノサギリ『こんどは…こっちの番だ…!』

クニノサギリ『…マハラギダイン!』


ボッ!!


陽介「うおっ!…な、なんで…!?俺は火炎耐性ついてるはずなのに、かなり痛えぞこれ…!」

スネーク「……まさか……」

鳴上「……あれは、もしかして……」

スネーク「…天城、火炎スキルだ!奴にアギ系をしこたま食らわせてやれ!」

鳴上「サトゥルヌス!」カッ

鳴上「天城、一緒にアギダインを食らわせるぞ!」

雪子「え…?う、うん!分かった!」


鳴上&雪子「「…アギダインっ!!」」
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/01(土) 22:28:38.64 ID:5aaOyPBR0

クニノサギリ『ぐ……おっ……!』

雪子「…あ、あれ?なんだかいつもより威力が出てるような…」

スネーク「…やはりか。奴がさっき撒き散らしたものには、特定の属性だけ威力が上がる効果があるらしいな」

鳴上「そして、今は火炎属性の威力が上がっている…」

千枝「そうなんだ…!そうと分かれば雪子、どんどんやっちゃえ!」

クニノサギリ『ちぃっ…調子にのるなぁぁぁぁぁあ!』

直斗「…またです、奴の頭のリングから何かが飛び散った…!」

スネーク「無駄だな、理屈さえ分かればこっちのものだ。今さら属性を変えたところで意味は無い!」

鳴上「ああ!みんな、四属性を手当たり次第に当てて有効な属性を確かめてやれ!」



完二「行くぜ!くたばりやがれ…ジオダイン!」


クマ「いくクマよ〜!ブフダイン!」


雪子「負けられない…!アギダイン!」


陽介「おっしゃ!やってやんぜ、ガルダイン!」



スネーク「…よし、今度は疾風属性が強化されたようだな。疾風スキルは俺も持っている、行くぞ花村!」

陽介「了解!ぶっ飛ばしてやろうぜ!」

スネーク「SPに糸目はつけんぞ…ガルダイン!マハガルダイン!」

陽介「おらおらおらおらぁぁぁぁぁ!ガルーラ!ガルダイン!マハガルダイン!」

スネーク「…どうだ、利いたか!?」

陽介「ハァ…ハァ…かなり食らわせたと思うぜ!」





クニノサギリ『く……そ……』

クニノサギリ『……おれ……おれ、すくうんだ……!』





りせ「何…?アイツ、かがんだ…」

クニノサギリ『……あ……や……つ……る……』

千枝「…え、ちょっ…何すんのよ、こいつ!」

直斗「なんだ…これは…!」

完二「頭の上に…なんだよこれ、変なもんくっつけんじゃねえ!」
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/01(土) 23:36:54.89 ID:5aaOyPBR0

スネーク「くっ…なぜだ、身体の自由が…!」

陽介「スネーク!」

りせ「えっ…スネーク先輩、なんでそっちに行くの!?そっちは敵側…!」

スネーク「ち、違う!これは…くそっ、俺の意思じゃない!」

鳴上「スネーク!…みんなの頭につけられた、これのせいなのか…!?」

直斗「…いえ、ですが僕らは何ともありません。どうしてスネークさんだけ…!?」



クニノサギリ『…?なぜだ…なぜ、この男しかあやつれない…?』

クニノサギリ『だが…まあいい。この男、こいつらの中でも飛び抜けて強者…!』



スネーク「…チッ、逃げろみんな!こいつは俺を使ってお前達を攻撃するつもりだ!」

スネーク「……ぐっ……!」

スネーク『…アグネヤストラ!』

陽介「うわっ!や、やめろスネーク!俺らに攻撃してどうすんだ!」

スネーク「だから違う、俺がやってるんじゃない!こいつの意思で操られているんだ!」

鳴上「くっ…どうすれば…!」

直斗「頭のリングです!操られている原因として考えられるのはあれしかありません、スネークさんのリングを壊すんです!」

完二「で、でもよ…!スネーク先輩の攻撃が凄まじすぎて…!」

スネーク『マハジオダイン!マハガルダイン!アグネヤストラ!メギドラオン!』

千枝「…あの無限バンダナとかいうのがあるせいで、切り札級のスキルが撃たれ放題なのがキツイよ…!」

雪子「スネーク君、敵に回すとこんなにも恐ろしいなんて…」





スネーク「…お前達、遠慮はいらん!俺に当たってもいいから攻撃してこい!」

陽介「んなこと言ったって…!」

直斗「妥協している余裕はありません、攻撃するべきです!でなければこちらがやられてしまう…!」

鳴上「直斗の言う通りだ。道すがらでスネークの強さはみんな見ただろう、俺達が力を合わせなければスネークには張り合えない!」

完二「マジか、やるしかねえのかよ…!」
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/02(日) 00:05:02.37 ID:M7xFxlbF0
乙!!
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/02(日) 00:26:14.68 ID:TxVn9lWc0

鳴上「トランペッター!」カッ

鳴上「…ランタマイザ!」

鳴上「ステータスを下げた程度だが、これで少しは張り合えるはずだ。みんな行くぞ!」

千枝「よーし!ならあたしはチャージを…!」

スネーク『メギドラオン!』

千枝「えっ…きゃああああああああっ!」

直斗「…させるか!メギドラオン!」


ドォォォォォォン!!


りせ「…やった、直斗の攻撃で相殺できたよ!」

千枝「あ、危なかった…直斗君マジ感謝っす!」

陽介「…悪ぃ、スネーク!ブレイブザッパー!」

完二「…スネーク先輩なら、こんなのでブッ倒れやしねえって信じてるぜ…イノセントタック!」

クマ「スネーク、耐えてほしいクマ…!ブフダイン!」

雪子「ごめんなさい…アギダイン!」

スネーク「……ぐ……っ……」

りせ「悠先輩のランタマイザが利いてる…スネーク先輩にダメージを与えてるよ!」

鳴上「今だ!里中、ゴッドハンドを!」

千枝「えっ!?…ちょ、ちょっと待ってよ!スネーク君にチャージゴッドハンドを当てろっていうの!?」

鳴上「そうだ。今の俺達はそこまでしなければ…勝てないんだ、分かってくれ!」

千枝「そんな…!いくらなんでも、仲間に向かってそこまでできるワケないじゃん!」

スネーク「……里……中……」

千枝「…!?」

スネーク「鳴上の……言う通り……手加減は、いらん……俺のペルソナごと、リングを叩き割れ……!」

千枝「ほ、本気なの…!?」

千枝「…分かった。なら、あたしも覚悟決める…!」



千枝「スネーク君、倒れちゃダメだよ…!」

千枝「…ゴッドハンドッ!!」



スネーク「……ぐあああああああああああああああああっ!!」

クマ「…やった、スネークのリングが壊れたクマ…!」

陽介「あとは、スネークさえ無事なら…!」
573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/02(日) 00:38:40.51 ID:oGiOd/2Fo
オールドスネークじゃなければいける!
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/02(日) 00:58:29.95 ID:TxVn9lWc0

スネーク「………………」

スネーク「……フッ……」

スネーク「俺は……まだまだ、死ぬ訳にはいかんからな……!」





りせ「…やった!スネーク先輩が立ち上がったよ!」

完二「おっしゃあ!さすがはスネーク先輩だぜ!」

千枝「雪子、すぐに回復してあげて…!」

雪子「うん、分かってる!…メディアラハン!」

スネーク「っ…助かった、すまないな天城」

クニノサギリ『まさか……そんな……』

スネーク「…さあ、覚悟を決めろ。化け物」

スネーク「仲間同士で傷つけ合わせた代償…高くつくぞ!」

クニノサギリ『う…うおおおおおおおおおおおおおおおっ!』

クニノサギリ『…ゆ、“揺るぎなき正義”…!』

スネーク「貴様の技か?そんな正義になど…誰も同調しはしない!」

スネーク「…これで終わりだ!マハジオダイン!」


ズドォォォォォォン!!


クニノサギリ『……く……そ……なんで……』

クニノサギリ『…………』

生田目「……くそう…なんで…だ……」





スネーク「…やっと、倒れたな…」

りせ「…菜々子ちゃんっ!」

スネーク「そうだ、菜々子ちゃんは…!」

菜々子「…………」

千枝「菜々子ちゃん…菜々子ちゃんっ!」

クマ「…きっとこの場所がよくないんだ!早く外に出るクマ!」

鳴上「分かった、急いで出よう!」

スネーク「……鳴上と数人は行ったな。さて、この男だが」

直斗「置いていく訳には…いかないでしょうね」

陽介「連れて帰るしかねーか、やっぱ…」

完二「気に入らねーけど…死なす訳にはいかねぇか」
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/02(日) 01:34:39.63 ID:TxVn9lWc0

ジュネス 家電売り場

直斗「…ひとまず、警察と救急車は呼びました。生田目の身柄は警察に任せて、僕らは病院へ急ぎましょう!」





稲羽市立病院

鳴上「…今、担当の先生と症状について叔父さんが話してるみたいだ」

スネーク「…菜々子ちゃん…」

オタコン「スネーク!急に連絡してくるからびっくりしたよ…菜々子ちゃんは!?」

雪子「ハル先生…!」

鳴上「…絶対安静、というのは間違いないそうです。だから…」

足立「…あれ?君達、まだいたの?」

直斗「足立さん…どうですか、菜々子ちゃんの容体は…?」

足立「いや、それはまあ…まだ堂島さんも担当の先生との話が詰まってないみたいだし、僕にはなんとも…」

足立「…それにほら、もう暗いから君達も帰った方がいいよ。君達まで倒れたら意味無いでしょ?」

陽介「…だな。さすがに俺らの方も疲れが結構キツいし…倒れた意味ねぇか」

足立「菜々子ちゃんのお見舞いはいつでも来られるんだから。ほら、帰った帰った」





スネーク(…足立さんに促され、今日は解散の運びとなった…)

クマ「…………」

スネーク「…どうした、クマ」

クマ「スネーク…センセイ…ナナチャン、元気になるよね…?」

鳴上「…当たり前だ。だからこそ、俺達が暗くなっちゃダメなんだ」

クマ「…そうクマね…ナナチャンと遊ぶ約束、いっぱいしたから…クマ、笑ってナナチャンを待ってる!」

スネーク「その意気だ。…さあ、今日は帰ろう。ゆっくり休むんだ」
576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/02(日) 01:55:34.96 ID:TxVn9lWc0

某時刻 稲羽市中央通り商店街 MOEL石油

オセロット「…さあ、ここからが見ものですな。連中は“虚像”を振り払うことができるかどうか…」

??「それも含めて、私はただ傍観するだけ…“人の望み”とは何か、この事件によって導き出されるのならばね」

オセロット「…ご提言ですが、あなた自身は出ないのですかな?」

??「なぜ私が出る必要がある?私はただ見極めたいだけだよ、“人の総意”を」

オセロット「だからこそ、あなたという存在が表舞台に出ることで変わる何かもあるのでは…と」

??「私の干渉は…“例の三人”だけで充分だ。それがどう一人歩きするか、見届ける方が本分なのでね」

オセロット「…では、もしあの小僧共があなたという存在に気づいたとしたら…いかがいたすつもりでしょう?」

??「そんなことはあり得ない。神たる私の存在に気づける人間など…君くらいのものだよ、オセロット」

オセロット「…褒め言葉として受け取っておきましょう」
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/02(日) 10:07:30.63 ID:HH/m4teOo
スネークは足立にさんづけしてるのかww
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/03(月) 22:23:22.02 ID:Kd/7i7/Z0

スネーク(その後、菜々子ちゃんの回復を信じて待つしかない状況が続いた…)

スネーク(…日数だけが経過していく中…)





数日後 早朝 稲羽市中央通り商店街

スネーク「…登校がけに買った新聞には、生田目の記事が載っているな…」

陽介「ようスネーク、何読んでんだ?」

スネーク「花村か。それに天城と里中…」

鳴上「みんな、おはよう」

千枝「おっ、鳴上君も来たね」

スネーク「…みんなこの記事を見てみろ。生田目のことが書かれている」

雪子「…『先日未明、生田目容疑者の意識が回復。警察の事情聴取に応じ、怖かった・すまなかったなどと供述している模様』…」

陽介「…終わったんだよな、これで。テレビに入れてた犯人は捕まった…」

千枝「ほんと…ようやくだよね」

千枝「…にしても、なんか今朝やけに霧が濃くない?それに…寒いし」

鳴上「だな。ここのところ、霧の出る日がやけに多いし…」

足立「……あれっ?君達、こんなところで何やってんの。学校始まっちゃうよ」

鳴上「足立さん…」

足立「あ、その新聞は…ってことはもう、いろいろと知ってるみたいだね」

スネーク「足立さん、生田目の様子はどうだ?」

足立「一応意識は回復したけど、まだ何とも言えないんだよね…錯乱してる部分もあるけど、どうにか話聞いてるところだよ」

足立「…ああそうだ、話変わるけど。さっき病院から連絡があってさ、今日から菜々子ちゃんの面会OKだって。君らも顔出してあげなよ」

千枝「ほんと!?菜々子ちゃん、少しは良くなってきたんだ…よかった…!」

足立「堂島さんも何とか動けるようになったし、いろいろ話さなきゃいけないから。僕は病院行くからさ、この辺でね」





スネーク「…菜々子ちゃんは何とか回復しそうだな。いいことだ」

陽介「なんなら、さっそく今日の放課後にみんなでお見舞い行かねーか?菜々子ちゃんだって一人で寂しいはずさ」

千枝「モチ!」

雪子「学校着いたら、一年のみんなにも伝えないとね」

鳴上「…やっと、菜々子に顔を見せてやれるな…」
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/03(月) 23:28:28.86 ID:Kd/7i7/Z0

放課後 稲羽市立病院

堂島「…菜々子、みんながお前の見舞いに来てくれたぞ。頑張って目を開けてみろ」

菜々子「…う…ん…」

鳴上「菜々子、俺が分かるか…?」

菜々子「…おにい…ちゃん…」

菜々子「…よかった…来てくれた…んだね…」

菜々子「…………」

スネーク「…鳴上の顔が見られて、安心したらしいな」

陽介「ああ、菜々子ちゃんまた眠っちまった…」

直斗「…うるさくすると菜々子ちゃんに悪いですから、部屋を出ましょうか」





病院内 廊下

堂島「で、先生。容体の方は…?」

医師「今のところ、容体は安定しています。ただ…」

医師「…医者が言うべき言葉ではないんですが、相変わらず原因が掴めないものでして」

医師「そのため、対処療法的な処置しか施せないというのが現状です」

鳴上「…危険な状態からは、ひとまず抜けたんですか?」

医師「意識は回復してくれましたが、まだ断言はできませんね…」

鳴上「そうですか…」

堂島「…足立、生田目の件はどうなってる?聴取が始まったんだろう」

足立「意識が戻ったっていっても、まだまともに会話できるような状態じゃないですからね…」

足立「一日にできる聴取の量も限られてますし、事実上はまだまだ回復待ちってトコですよ」

堂島「そうか…俺も一日も早く、仕事に戻るようにしないとな。その頃には菜々子も退院できてるといいが…」

足立「あー…でも菜々子ちゃんはここの方がゆっくり休めると思いますよ」

足立「外は霧がすごいし、変なウワサも広まってるし…この町の霧、どうも発生の原因が不明らしいですからね」

医師「確かに、霧のせいで体調が悪いと駆け込んでこられる方が増えていますが…そんなことはあり得ないと思うんですがね」

スネーク(…霧で体調不良…?確かそんなことを『大佐』も言っていたような…)

堂島「霧のせいで具合が悪いだぁ?バカバカしい…それこそ霞を食うような話だ」

鳴上「…とりあえず、今日のところはみんな帰ろう。菜々子には安静にしてもらわないといけないからな」

陽介「まぁ、そうなるか…またいつでもお見舞いは来られるし、今度はおみやげでも持ってこようぜ」
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/03(月) 23:51:31.99 ID:Kd/7i7/Z0

同日 深夜 稲羽市立病院

菜々子「…………」

??「…よく寝ているな」

??「さあ、堂島菜々子…貴様にこいつを注入してやるとしようか」

菜々子「……ん……なに……?」

菜々子「…!! だ、だれ…!?」

??「安心しろ、俺はミスター・ナマタメのようなことはしない。文字通り『救う』だけだ」

菜々子「い、いや……こわいよ……おにいちゃん……!」

??「…貴様は数日後、おそらく生死の淵をさまようことになるだろう」

??「そのときにあの小僧共が起こす行動…一歩間違えると、我らの計画が瓦解しかねんのでな」

??「そうならないために、その前提の部分から覆す必要があるのだよ」

菜々子「……やだ……こっちこないで……!」

??「…貴様はまだ幼いから効力が薄いかもしれんが、それでもこの症状を回復させるのには十分だ」

??「もっとも、あのヴァンプほどになる可能性も無きにしもあらずだが」

??「…さあ、首筋を差し出せ!」

菜々子「いや……いやああああああああああああああああっ!!」





??「…さて、これで完了だ。貴様の症状は明日にでも全快するだろう」

菜々子「うっ……ひっく……い……いたい、よ……」

??「まあ…お前のような子供に注射が苦痛なのは仕方がない。我慢してくれ」

??「…ひとまず俺の仕事は済んだ。またゆっくり眠るがいい」

菜々子「え……?」

??「あとの仕事は…そうだな、奴に倣って俺もメッセージを投函してみるとしようか」

??「奴らが自力で真犯人に辿り着けるかどうかの保証も無い、俺が誘導してやろう…」

??「…では。グッドナイト、堂島菜々子よ」
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/04(火) 00:26:02.73 ID:zM02ECHDo
首筋と明記してないとえらいことになったとこだ
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/04(火) 01:57:22.28 ID:10XmyO470

スネーク(どうにか菜々子ちゃんは意識を取り戻した…が、回復はまだまだ先のようだ)

スネーク(生田目の事情聴取も始まり、事は一見快方に進んでいるようには見える)

スネーク(…だが、気がかりもある。晴れない霧と、人々の謎の体調不良騒ぎ…)

スネーク(とにかく今は、事態を静観するしかないか…)





翌日 稲羽市中央通り商店街

主婦「…ほぉんと、変な天気よねぇ?こんな霧がずっと続いてるなんてね」

町人「こんなの、今までなかったんだけどなあ…」

主婦「なんでも知り合いの子がね、霧で具合悪くなって倒れちゃったらしいのよ〜。ほら、子供って敏感じゃない?」

町人「そりゃまあ…大変だねえ」

主婦「でしょ〜?あんまり不安にさせないでほしいわよねぇ」

町人「身体に有害っていう専門家もいるらしいしな、どうしたもんだか…」

主婦「なんとかしてもらいたいわよね、ほんとに…」

ガスマスク男「これは毒ガスだーっ!ウイルスの霧なんだーっ!」

ガスマスク男「この霧を吸うなー!毒に冒されて死ぬぞーっ!」

町人「…で、ああいうのも出てくるようになっちゃったし」

主婦「そうそう。いくらなんでも毒ガスなんて…」

町人「まさか…ねぇ…」





昼休み 八十神高校 屋上

スネーク「…霧が晴れんな…」

陽介「今さら霧の心配してたってしょうがねえって。それよか、また放課後に菜々子ちゃんのお見舞い行かねーか?」

りせ「うん…できることなら毎日でも行ってあげたいくらいだし」

雪子「今日は何か、おみやげでも持ってってあげようか?」

鳴上「そうだな。ジュネスでラブリーンのおまけつきお菓子でも買っていってやろう」

完二「容体も悪い方には進んでねえっつってたし、大丈夫っしょ」

千枝「このまま元気になってほしいけどね…祈るしかないかな」

直斗「ええ…そろそろ昼休みも終わります、ひとまず戻りましょうか」
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/04(火) 23:25:16.36 ID:10XmyO470

放課後

雪子「…そういえば、この前のテストの結果がやっと張り出されたらしいよ。菜々子ちゃんのお見舞いの前に見ていかない?」

スネーク「この前…ああ、あのテストか」

千枝「スネーク君と鳴上君、かなり熾烈な争いだったんだよねー?」

鳴上「そういえば…なんだか最近慌ただしくて忘れてたな」

陽介「俺は英語だけできて、他が散々っぽい手触りだったからなぁ…見てもあんま変わらないかも」

雪子「見るだけ見ていこうよ、みんな気になるでしょ?」

陽介「気になるのは成績優秀組だけだって…」




スネーク「…で、掲示板まで来たが…」

りせ「あっ、せんぱーい!」

直斗「先輩方も確認ですか?」

完二「先輩ら…これ、案の定スネーク先輩と鳴上先輩がバケモンレベルっスね…」

スネーク「どれどれ…ほう、なるほど」

千枝「…え、えええっ!?鳴上君とスネーク君、同着で学年トップ…!?」

陽介「しかも二人とも全教科満点って…マジで怪物だな、お前ら…」

男子生徒「よっ、学年トップのお二人さん!張り出し眺めてニヤニヤしに来たのか〜?」

女子生徒「すっごいよねー、全教科満点が二人も出るなんて…何年に一度のキセキだよこれ」

スネーク「…まあ、大したことではないさ。勉強すれば手が届く範疇だ」

男子生徒「またまたぁ、謙遜すんなよ」

女子生徒「今回は結構難しい気がしたからなぁ、私。よく点数取れたと思うよ、ほんとに」

男子生徒「だよなー。あ、でも英語は結構イケた気がしない?」

女子生徒「英語かぁ、確かに結構簡単だったかなあ」

男子生徒「特に…アレだよほら、問題の最後に出てきた単語の和訳。アレがなんかミョーに記憶に残ってんだよな」

女子生徒「あー、あれか!あれはまあ簡単だったよね。…でもなんでだろ、あんなの習った覚えは無かったような…」

男子生徒「やっぱお前も?…俺も実を言うと、聞いた覚えも無かったんだけど…なぜか解けたんだよな、アレ」





男子生徒「あの和訳問題…『らりるれろ』だっけ?なんでだろーな、解けたの」

女子生徒「そうそう、『らりるれろ』。聞いた覚え無いような気がするんだけどねー…なぜか記憶にあったみたいな」





スネーク「…………」

スネーク(…なぜだ…!オタコンの調べでは、健康診断の予定は無かったはずじゃ…!)

スネーク「…お前達。一つだけ聞かせてほしいことがある」

男子生徒「な、なんだよ…急に改まんなって」

スネーク「端的に言おう。ここ最近、注射を打ったことはあるか?」

男子生徒「注射…?ああ、こないだ打ったけど…」

女子生徒「わ、私も一応…」
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 00:16:31.04 ID:ILMakh/R0

スネーク「…どこで打った!?言え!」

男子生徒「ちょ、そんなデケー声出さなくても聞こえてるって!」

女子生徒「私は…その、ここ最近の霧が有害とかいうニュースを親が信じちゃって、その予防接種をやってるっていう所で注射を…」

男子生徒「ああ、やっぱそれか。俺もだぜ、母さんがうるせーから仕方なく注射受けに行ったんだけど…」

直斗「予防接種…?そんなもの聞いたことありませんけど」

男子生徒「なんだよお前ら、知らないのか?最近の町中じゃその予防接種の話題が水面下でブームなんだぜ」

完二「…思い出した。そういやおふくろが言ってたな、予防接種の車がどうとか…」

スネーク「…詳しく教えてくれないか、その予防接種とやら」

男子生徒「分かった分かった。…最近、町中に献血のキャンピングカーみたいなのが現れるようになってさ」

女子生徒「…でね、どうやらそれは町の役所が今回の霧騒動の対策として導入したらしいんだけど…」

男子生徒「“そこの注射を打つと症状が治まる”とかいう触書きでな。なんだか最初は胡散くせーと思ってたんだけど、これがドンピタなんだよまた」

千枝「ど、ドンピタ…」

女子生徒「具合悪かった人がその注射を受けたら、もうほんの数分で良くなっちゃうらしいの」

男子生徒「注射の成分とか配合とかは企業秘密らしいけど、とにかくすぐ治るのなんの。そこが強調されて一人歩きしていって…」

男子生徒「…で。噂が噂を呼んで、只今町中で絶賛浸透中ってワケさ」

スネーク「…………」

スネーク(…迂闊だったか…この霧の騒動に乗じてくるとは…!)

スネーク「…分かった、ありがとう」

陽介「さあさあ、お話はその辺で区切ってさ。時間も押してるし菜々子ちゃんのお見舞い行こーぜ!」

りせ「ジュネスでおみやげも買わなきゃならないし、急がないとまずいかもね」

鳴上「そうだな…行っても大丈夫か、スネーク?」

スネーク「…ああ」





稲羽市立病院

スネーク(ジュネスでクマと合流がてら、菜々子ちゃんへのおみやげを購入して病院へやってきた)

スネーク(…菜々子ちゃんには悪いが、今ははっきり言って見舞いに来ている場合じゃない)

スネーク(すぐにでも帰ってオタコンと話をしたいところだが…)



スネーク「…………」

千枝「菜々子ちゃん喜んでくれるかなー、このラブリーンの食玩」

完二「食玩かぁ…編みモンでラブリーンでも作ってみっかな…」

陽介「お、いいんじゃねーの?完成したらジュネスにも流通ルート築かせてくれよ」

りせ「そういえば完二のお店の前、最近人形も置くようになったよね」

直斗「…ですが、ラブリーンを売るのであればまずは商標の許諾を…」

足立「……あ、いたいた!おーい君達ー!」

鳴上「足立さん…?血相変えてどうしたんですか」

足立「大変なんだよ、菜々子ちゃんが…!」


585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 01:03:30.68 ID:ILMakh/R0

クマ「な……ナナチャンが……?」

完二「…おい、何だってんだ。ハッキリ言いやがれ!」

足立「うぐぐ…む、胸ぐら掴まないで…」

足立「…き、昨日の夜。菜々子ちゃんの病室に何者かが忍び込んで、菜々子ちゃんに“注射”をしたらしくて…!」

スネーク「……!!」

足立「幸い、菜々子ちゃんの病状そのものは全快したらしいんだけど…その、メンタル的なダメージというか…」

雪子「何者か、って…誰だか分かってないんですか…!?」

足立「それが分かれば苦労しないよ…!とにかく、君らはほら!早く菜々子ちゃんの病室に!堂島さんもいるから…!」

鳴上「…くそっ!」





病院内 病室

鳴上「…菜々子っ!!」

菜々子「お…おにい、ちゃん…」

堂島「悠!それに、お前達…!」

陽介「どういうことっすか、菜々子ちゃんが注射されたとかって…!?」

千枝「菜々子ちゃんは無事なんですか!?」

クマ「変なクスリ入れられたとかじゃ…!」

堂島「説明してやるから、まずは落ち着け。…菜々子が昨日このベッドで寝ていたら、急に見知らぬ男が部屋に入ってきたらしい」

堂島「部屋も薄暗かったんで顔はよく見えなかったらしいが…ともかく、何やら脅されてから首筋に注射を打たれたようなんだ」

堂島「そして…説明しにくいんだが、その男は『注射を打つことで症状が治る』ようなことを言い残していったとかでな」

医師「…事実、昨日まではかなり乱れていた呼吸や心拍が、今日になって急に正常値に戻っているんです。こんなことは普通に考えてあり得ないのですが…」

雪子「で、でも…だからってそんな知らない人が打った注射なんか、信じられる訳ないじゃないですか!」

堂島「それはそうだ、俺も思っているが…」

医師「…一通り検査はしたのですが、毒物を注射されたような痕跡はありません。ですから…その、皆さんのお気持ちも分かるのですが…」

医師「…精神的な部分を除けば、特に身体への影響があるとは言えない結果でして…」

千枝「そんな…!」

完二「知らねぇ野郎に注射打たれたんだろ!?それが悪意の産物じゃなくて何だってんだよ、おいコラァ!」

直斗「巽君、落ち着いて…!」

医師「しかし、菜々子ちゃんの症状が回復しているのは事実なんです!私としてはどうにも説明のしようが…」

完二「…チッ…!」

鳴上「…菜々子、怖かっただろう。でももう大丈夫だ、お兄ちゃんがそばにいてやるからな…」

菜々子「うん……こわかった……ものすごく、こわかった……!」
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 23:13:36.88 ID:I581E15qo
ガンバ
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/07(金) 02:22:48.82 ID:tRepQYQR0
ちょっと某新作ゲームやってしまって書けなくてすまん…orz
明日ガッツリ書く
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/07(金) 19:58:25.05 ID:K+jp6TfAo
スパロボか?
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/12/08(土) 00:50:14.11 ID:MZTB98wwo
BO2じゃね?
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/08(土) 02:03:54.21 ID:c08LWfhfo
意外なところでレイ逆とか
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/10(月) 01:25:31.84 ID:uWAAukSdo
どうした?まさか地震にあったか
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/10(月) 01:35:02.78 ID:orfw9SzP0
いやほんと申し訳ない…orz
新作があと一日くらいでとりあえず一周クリアするんでほんと待ってくださいすんません
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/10(月) 10:14:10.48 ID:dYvW/2BUo
龍が如くかな?
ゆっくり待ってる
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/10(月) 13:57:56.80 ID:55hSI7VBo
587 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/07(金) 02:22:48.82 ID:tRepQYQR0
ちょっと某新作ゲームやってしまって書けなくてすまん…orz
明日ガッツリ書く

592 名前:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] 投稿日:2012/12/10(月) 01:35:02.78 ID:orfw9SzP0
いやほんと申し訳ない…orz
新作があと一日くらいでとりあえず一周クリアするんでほんと待ってくださいすんません
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/10(月) 15:06:25.23 ID:EGdZBHMko
ガッツリ書いたもののまだ自分の中で物足りなく投下するほどではなかった
しかしゲームのことも放っておけなくて現状に至るという素敵な発想
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/10(月) 16:10:20.20 ID:Bw8md8kto
明日やるはフラグだろww
おまいらも知らないとは言わせない、>>1を責められる人間なんてこのスレにはいないはずだ
597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/14(金) 23:27:44.60 ID:R6K3IMLr0
見させてもらっているということを忘れるなよ
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/15(土) 01:52:07.66 ID:WFyhHh/IO
追いついたー
ペルソナもMGSもネットで聞きかじった程度の知識しかないけど面白い
続き待っとるで
599 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/15(土) 19:10:02.08 ID:j1mGpAi2o
そろそろ投下してもいいんじゃよ?(チラッ
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/18(火) 00:54:52.99 ID:yTh/cXQYo
HQ!HQ!
601 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/12/18(火) 02:21:33.91 ID:4P9/PrnIO
こちらHQ!
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/18(火) 23:24:19.05 ID:r2YywjWS0

スネーク「…鳴上、水を差してすまないが。菜々子ちゃんに一つ頼みがあるんだが、いいかな?」

菜々子「え…?う、うん…いいよ…」

スネーク「菜々子ちゃん…『あいこくしゃたち』と言ってみてくれないか」





菜々子「…『らりるれろ』…?」





スネーク(…くそっ!なぜなんだ!?)

直斗「スネークさん、またその『らりるれろ』ですか…そんなに何度も聞いて回って、一体何なんですか?」

千枝「『らりるれろ』…英語のテストでそんなんあったね、そういえば。それがどうしたの?」

スネーク「どう、というか…」

堂島「『らりるれろ』…?そういや俺も、ハル先生に似たようなこと聞かれたが…」

スネーク「まあ、ほら…とりあえず菜々子ちゃんの具合も問題ないようだし、よしとしないか。なあ鳴上」

鳴上「ん?ああ…大丈夫か、菜々子」

菜々子「うん…少しはよくなった、かな…」

完二「先輩、ほら。忘れないうちにラブリーンの食玩。菜々子ちゃんに渡してやってくださいよ」

鳴上「分かった。…ほら菜々子、おみやげにラブリーンのおもちゃを買ってきたんだ。こんな時に悪いけど…」

菜々子「ほんとだ、ラブリーン…お兄ちゃん達が買ってきてくれたの…?」

陽介「菜々子ちゃんが早く元気になるように、ってね。お兄ちゃんによくお礼言っとくんだぜ」

菜々子「うん……ありがと、お兄ちゃん……」

菜々子「………………」

クマ「…寝ちゃったクマね、菜々子ちゃん」

雪子「うん…それにしても、怖かっただろうね。知らない人が入ってきたなんて…」





医師「…とりあえず皆さん、落ち着きましたか?菜々子ちゃんの容体は安定しています、ご安心なさってください」

りせ「注射打たれたっていうのが引っかかるけど、お医者さんが大丈夫だっていうなら大丈夫だよね…?」

堂島「検査もしてもらったしな…また菜々子の回復を待つ日が続くだろう」

足立「みんなも焦るのは分かるけど、また医者の先生怒鳴り散らしたりとかしないようにね…」

完二「あれは…仕方ねぇだろ、心配なもんは心配なんだしよ…!」

鳴上「…問題ないのは分かったし、ひとまず安心していいんじゃないか。俺達の方がしっかり落ち着いてないとな」

陽介「だな。容体は快方に向かってんすよね、先生?」

医師「はい、このままなら急転直下ということも考えられませんし…」

鳴上「…俺達は待つだけだ。そして、菜々子が元気になって戻ってきた時に盛大に祝ってやればいい」

クマ「うん、センセイさすが!ナナチャンのお祝いのためにまた買い出しクマね〜」

陽介「お前、ついでにお菓子買いたいだけだろ…」

千枝「でもさ、やっぱあたしらが暗かったらダメじゃん。クマきち程じゃないにしても、明るく構えなきゃ」

直斗「それも…そうですね。また今度、みんなでお祝いの出し物でも決めましょうよ」

603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/18(火) 23:26:34.52 ID:QKolqAWco
お、おかえり
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/18(火) 23:59:06.46 ID:r2YywjWS0

陽介「しょうがねえ…とりあえずまた明日だな。また放課後でも使って集まろうぜ」

千枝「りょーかい。それじゃ解散…かな?」

堂島「親御さんも心配するぞ、早く帰っとけ」





スネーク(こうして、お見舞いは解散の運びとなったが…)

スネーク(…あの男子生徒の言っていた内容から察するに、町の人間も続々“注入”されていると考えるべきか)

スネーク(それに加えて、菜々子ちゃんまで…)

スネーク(…とにもかくにも、まずはオタコンと情報を交換しなければ…)





夜 アパート

オタコン「スネーク…その顔は、もう大体知ってるらしいね」

スネーク「ああ。霧の風評に乗じた予防接種とは…」

オタコン「止めに入ろうにも、こんな出方されるとね…どうしようもないよ」

スネーク「今からでも強引に…というのはきついか?」

オタコン「無理だと思うな。町の人、あの注射を結構信用してきちゃってるみたいなんだ」

スネーク「信用だと…?」

オタコン「注射を打つと具合が良くなるっていうアレだよ。実際その通りになってる例が多いらしい」

スネーク「…霧が実際に害なのかどうかは別として、そういうメンタルの乱れがナノマシンで抑制されているのは間違いなさそうだな」

オタコン「だろうね。それが余計に町の人達にとって安心材料になっちゃってる…」

スネーク「…話は変わるが、いつまで経ってもこれといった実害が無いことに関してはどう考える?」

オタコン「それは…まあ、まだまだ今の段階が連中の計画途中とかじゃないのかい」

スネーク「ふむ…」

オタコン「いつまでも具体的な被害が見えないってのがまた、不気味なもんだね…」

スネーク「…着々と人数だけが増えている。どうしたもんか…」





同時刻 堂島宅

鳴上「…帰ってきたら投函されていた、この封書…宛名は無い」

鳴上「…犯人の生田目は捕まった。菜々子も救出した」

鳴上「…誰なんだ?終わったはずだ…!すべて…!」

鳴上「…とにかく、封を開けてみよう」

鳴上「…………」

鳴上「…内容は…」
 
605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/20(木) 02:14:45.10 ID:wBJObYpd0

『これで終わりだと思ったか?

 結論から言うが、一連の事件の犯人は生田目太郎ではないぞ。

 本来ならば、お前達だけの力で辿り着くべきなのだろうが…特別に犯人の名前だけは教えてやる。

 この事件の真犯人…それは、足立透だ。お前の叔父の部下の、あの男。

 そして、足立透が犯人として。それを立証する根拠やら理屈付けやらを考えるのはお前達の仕事だ。

 …では、頼んだぞ。お前達にはしっかり“真ED”まで辿り着いてもらわねばならんからな。
 
 頑張って足立透を追いつめてやるといい』



鳴上「…な、なんだこれは…?足立さんが犯人…?」

鳴上「…………」

鳴上「…ダメだ、さすがに話が突飛すぎる」

鳴上「…また明日、みんなにこれを見せてみようか…」





翌日 放課後 ジュネス フードコート

陽介「おいおい、なんだよこれ…!事件は終わったはずだろ!?」

千枝「また脅迫…いやこれ脅迫じゃないか。何状?」

クマ「あのアダッチーが犯人…?」

りせ「話が急すぎるよ、これ…この前生田目を捕まえたと思ったら…」

完二「ざけんなよ!生田目が犯人としか思えねえだろうが、こんなん信じろってんスか!?」

スネーク「…落ち着け、巽」

完二「…チッ…!」

直斗「…僕は、可能性として検証するには値するかと思います」

雪子「直斗君…?」

直斗「僕も…あれから冷静に考えてみて、どこか引っかかるような気がずっとしていました」

直斗「ほんの些細な違和感にすぎませんが…生田目の行動は本当に悪意によるものだったのか、と」

スネーク「…お前もか。実を言えば、俺もあの男にそんな大それた悪意があるとは思えなかった」

陽介「お前ら…!」

スネーク「まあ…しかし、だからといってあの足立さんが犯人というのも疑問ではあるが」

鳴上「…一度、調べてみないか?胡散臭いのは元々だけど、こうして書かれている以上は可能性があるんじゃないかと思うんだ」

完二「可能性っつってもよ…!」

直斗「…僕達は少し、菜々子ちゃんを危険に晒されたということで頭が熱くなりすぎていたと思います。一度冷静に考えてみませんか」

千枝「言われてみれば…確かに、ちょっとカッカしすぎてたのは否めないけど…」

りせ「でも、だからって足立さんが犯人だなんて…」

スネーク「人は見かけによらんからな。…ともかく、俺は調べる価値はあると思うぞ」

鳴上「…みんなが菜々子を気遣ってくれるのはありがたい。でも、俺としてもこの手紙の真偽を確かめたいんだ」

陽介「マジかよ…本当に、生田目が犯人じゃねえ可能性があるってのか…?」
606 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/21(金) 00:29:47.54 ID:cnNgEAmgo
きてたー
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/24(月) 13:57:37.15 ID:Vcxngo7L0

スネーク「…手紙に書いてある足立さんに直接聞きに行こう。あの人のことだ、尋ねてからの反応を見れば嘘か真実かの見当はつく」

りせ「見当って言っても…」

スネーク「とにかく、じっとしてても始まらん。まずは行動だ」

鳴上「…足立さんに聞きに行く、か。まさか…足立さんが…?」





稲羽署

足立「あれ、君達どうしたの。休みの日にこんなところまで」

スネーク「…足立さん、折り入ってアンタに見てもらいたい物がある」

足立「見てもらいたい?」

鳴上「この手紙…です。読んでみてください」

足立「手紙?どれどれ……」

足立「………………」

足立「……な、なんだよこれ!僕が犯人だって!?」

直斗「…僕達も違うであろうことを願っています。ですから、こうして聞きにきたんです」

足立「ち、違うも何も…!僕がそんなことできるように見える!?刑事が人なんか殺す訳ないでしょうが!」

スネーク(…………)

完二「ホントにやってねえんだな?信じていいんだな?」

足立「当たり前でしょ!ま、まったくもう…冗談にしてもふざけすぎだよ、君達!」





??「冗談だと?どの面を下げてそんな寝言がほざけるのやら…私は貴様から聞いたことをそのまま書いただけだぞ」





雪子「だ、誰…?」

陽介「…お、おい!アイツって…!」

直斗「…スネーク先輩のダンジョンで、鳴上先輩に腕を落とされた…!」

足立「し…シャラシャーシカ…!なんでお前が…!?」

スネーク「バカな…オセロット、なぜ貴様がこんな場所に!」

オセロット「久しぶりだな、ソリッドスネーク。アーセナルの甲板以来か?…まあ今はそんなことはどうでもいい」

陽介「あいつ、シャドウじゃなかったのかよ…!」

直斗「やはり…切り落とされた腕、おかしいと思っていました。シャドウならそのまま煙のように消えるはずなのに、妙に生々しく残ったままだったのは…」

陽介「あいつが、本当に人間だったから…!?」

鳴上「…お前が今言った『そのまま書いた』というのは…この手紙を送ったのはお前ということなのか?」

オセロット「いかにも。貴様らが生田目太郎を真犯人ということで決着させかねん状況だったのでな、少々“手を加えさせて”もらった」

オセロット「そして…『最初の山野真由美・小西沙紀らを殺したのは俺だ』。自慢げに語っていたのはお前じゃないのか?ミスター・アダチよ」

足立「…チッ…!」
608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/24(月) 22:04:56.27 ID:2H9C/EL1o
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/28(金) 02:14:01.60 ID:vlo/iRBq0

オセロット「貴様らに謎解きの一つもさせようかと思っていたが…待ちきれず出てきてしまったという訳だ」

オセロット「いつまでも先に進めない貴様らに代わって、俺が事件の真相をすべて話してやろう。心して聞け、小僧共」

足立「…や、やめろ!喋るな!」


チャッ


足立「っ…」

オセロット「黙っていろ。でなければ、貴様の脳天が吹き飛ぶことになるが」

スネーク「…この国は銃刀類の所持は禁止のはずだ。それにぶっ放せば人だって集まってくる」

オセロット「だからどうした?そうなったとしても“テレビの中”に逃げ込めばいいだけの話だ。…誰かさんと同じくな」

オセロット「とにかく…全員黙って話を聞け、ということだ」

オセロット「…最初の二件。山野真由美・小西沙紀らを殺した犯人ついては今言った通りだ」

オセロット「そして、三件目以降…貴様らの内の何人かが狙われた件については、実行犯がミスター・ナマタメに移る」

オセロット「不倫報道で当の山野真由美とも連絡が取れず、八十稲羽の実家で飲んだくれていた所に…」

オセロット「…奴も聞いていたらしい。“マヨナカテレビ”の噂を冗談半分で試したようだ」

オセロット「そして、山野真由美がマヨナカテレビに映ったのを見た。その後、彼女は死体で発見された」

オセロット「奴はこう思った…マヨナカテレビに映った人間は、殺されると」

オセロット「程なくして二件目の被害者、小西沙紀がマヨナカテレビに映ったのを見たようだ」

オセロット「小西沙紀を保護できまいかと警察に助力を乞うべく、電話をしたようなのだが…」

オセロット「…運命のいたずらだな。その電話に出たのが、よりによってこのミスター・アダチだったのだ」

オセロット「そして…この男の悪意によって、その後のミスター・ナマタメは見事に踊らされてしまった」

オセロット「多少の混乱状態だったミスター・ナマタメに“空間があるならそこに入れれば安全なんじゃないか”と吹聴したのは…他でもない、この男だ」

オセロット「だからこそ奴は、映った人物を“救う”ために…テレビの中へ人を入れ続けてきたのだよ」

鳴上「“救う”…まさか、生田目の…生田目さんの言っていたことは…」

雪子「…本当に、映った人を救いたい思いで行動してたってこと…!?」

オセロット「本人としては、純粋に善意だったのだろうな。それがどういう結果を引き寄せたかはお察しの通りだが」

りせ「けど…だったらどうして、山野アナと小西さんは…!」

千枝「そうだよ、何の関係も無いじゃんよ…!」

オセロット「…おい、ミスター・アダチ。聞かれているぞ」

足立「………………」

陽介「答えてくれよ、足立さん…!小西先輩は…どうして…!」

足立「…それは…その…」

オセロット「…あくまで認めんつもりか。ならば俺が真相を離そうとした時、焦って止めに入った理由は何だ?」

足立「…クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

クマ「アダッチー…なんで…」

足立「ウゼェんだよ…!テメェらクソガキ共になんか喋っても、どうせ何も分かんねえんだよ!」

足立「ああそうさ!山野真由美も、小西沙紀も…俺が入れたんだよ!“向こう側”にな!」

完二「野郎…ついにバケの皮が剥がれ落ちたな…!」

足立「シャラシャーシカ…後でキッチリ復讐はさせてもらうからな、テメェの裏切りのせいで俺の計画が…!」

オセロット「…下らんな」
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/28(金) 04:14:25.22 ID:nLr5T6qyo
乙ー
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/28(金) 09:42:19.71 ID:Pf3LXcy+o
シャラシャーシカに復讐とか身の程知らずにも程があるwww
おっつん
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/29(土) 14:43:16.26 ID:tc0uXhTDO
オセロットさんに復讐?
HAHAHA!!ナイスジョーク
613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/30(日) 19:27:48.49 ID:cjobNHR20

足立「それに、てめえらもだ…!二回も封書を送って警告したにも関わらず、何度も何度もテレビの中へ助けに行きやがって…」

足立「犠牲者が出なきゃ面白くねえってのに、ホンットに邪魔されたぜ…殺したいほどウザかったよ、お前ら!」

陽介「…てめえ…!」

足立「上手くいけば、ここにいる半分以上が死んでたはずなのになぁ…あーつまんねえつまんねえ!」

千枝「コイツ…っ!」

足立「どーせ変わりゃしねえって。こっちの世界、もうすぐ向こうの世界と同化するっぽいし」

鳴上「同化…!?」

足立「そうそう。気づいてねえの?こっちと向こうの境目が無くなって、やがてシャドウがそこいら中を這い回るようになるんだよ」

直斗「…まさか…!少し前から続いている霧の正体は…!」

足立「やっと分かった?こっちで霧が止まない理由」

クマ「…テレビの中の霧が、こっちの世界に漏れてきてるクマか…!?」

足立「当ったりー!最高だろ、人間みんなシャドウになるんだぜ!?超楽しいじゃん!」

りせ「…何が楽しいのよ、このゲス…!」

オセロット「…さて、お喋りもその辺で終わりだ。ミスター・アダチよ、これで貴様は逃げ場が無くなったが…」

足立「逃げ場が無い…?あるに決まってんだろ、お前だって今さっき言ったじゃねえか」

足立「…逃げればいいのさ、テレビの中にな!」

雪子「あっ!」

完二「野郎、逃げやがったな!」

鳴上「追うんだみんな!奴は上の階に逃げた、必ず捕まえるぞ!」

陽介「分かってる、急ぐぜ!」





オセロット「…………」

オセロット「…どうした。奴らと一緒にミスター・アダチを追いかけないのか?」

スネーク「オセロット…一つだけ聞かせろ」

オセロット「…言うだけ言ってみるがいい」

スネーク「お前…いやお前達は、この町で何を企んでいる?」

オセロット「…………」

スネーク「お前達…『愛国者達』が、こんな日本の田舎町に住む人間をナノマシン統制しようとする目的は何なのかと聞いているんだ」

スネーク「健康診断と霧の風評による予防接種…これらを通して、この町の住民が着々とナノマシンを仕込まれている」

スネーク「…何より、数日前に菜々子ちゃんの病室に忍び込んで注射を打ったという人物…お前だろう」

オセロット「…ソリッド・スネーク。この八十稲羽に伝わる土地神の話を知っているか?」

スネーク「……?」

オセロット「…イザナミノミコト。テレビの中の世界を生み出し、あの三人に力を授けた者…」

スネーク「テレビの世界を、生み出した…?」

オセロット「…いずれ全てが明かされる日が来るだろう。それまでおとなしく待つことだな」

オセロット「では…ミスター・アダチもこれでテレビの中に逃げ込んだことだろう。俺の役目はひとまず終わった」

オセロット「…また会おう!」
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/31(月) 02:24:30.55 ID:uCV8frLt0

スネーク「くっ…待て!」

スネーク「……チッ、相変わらず逃げるのだけは早い奴だ…」

スネーク「仕方ない、俺も足立を追わなければ」





スネーク「…みんな、足立は捕まえたか!?」

千枝「いや…それが…」

直斗「…間一髪で逃げられてしまいました。テレビの中にね」

スネーク「…くっ」

完二「こうなりゃ仕方ねえ、俺らもすぐに中入って足立のヤローを…!」

クマ「ま、待つクマ!こんなところのテレビから入ったらどこに出るか分からない、いつも通りジュネスから入んなきゃダメクマよ!」

完二「けどよ…!」

鳴上「場所は分かったんだ、万全の準備で挑もう。…足立がもうずっと前からこの世界のことを知っていたとなると、向こうで戦闘になる可能性は否定できないからな」

陽介「そりゃまあ…そうなるか…」

鳴上「今日は解散だ、明日以降にじっくり攻めよう」

雪子「うん…仕方ないね」





スネーク(…その日は解散になった)

スネーク(明日からまたテレビの中に入り、足立を追いつめなければならない)

スネーク(…だが…なんだ、この胸のつっかえは…)
615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/31(月) 02:59:42.39 ID:uCV8frLt0

翌日 テレビの中

スネーク「…さあ、足立を追いつめるとしようか」

りせ「うん、場所はもうサーチ済み。…あっちの方からものすごい力を感じる」

千枝「あれ?その方向って、確か…」

陽介「…お、おい。確かアレじゃねえか、顔の切り抜かれたポスターだらけのキモい部屋…」

直斗「先輩達、何か心当たりが?」

陽介「心当たりも何も…まだ俺と相棒と里中しかこの世界を知らなかった頃、行ったことがあってよ」

鳴上「…首つりのロープやら何やら、気味の悪いインテリアがズラリだったな」

クマ「思い出したクマ、センセイ達と行ったあの部屋…!」

完二「…とにかくよ、そこから反応があるってなら向かうだけだぜ。悠長にしてる暇ねえぜ」

雪子「うん、急ごう。こっち側で移動されたら追跡が面倒そうだし…」





りせ「…ここだね」

ガチャ…

千枝「…ハァ、相変わらず気色悪いな…」

完二「…おい先輩ら。いやがんぜ、アイツ」

陽介「足立…!」

足立「……クソ、同じ力を持つ者同士で協力するべきなんて話に乗るんじゃなかった…シャラシャーシカの野郎…!」

スネーク「…足立。年貢の納め時だ、観念するがいい」

足立「あぁん?…おいおいなんだよ、もう追いついてきやがったのか?」

陽介「てめえ…よくも小西先輩を…!」

鳴上「山野アナも小西先輩も…お前の手で…!」

足立「あーあーうっせえガキ共だなあ。…まあいい、どうせバレた以上は盛大にやっちゃうか」

足立「俺はこの先のダンジョンで待ってるよ。俺を捕まえたきゃ来なよ、待ってやるから」

足立「…じゃ、そういうことで」

完二「あぁ!?おいテメ、どこ行く気だ!」

鳴上「…!?足立が消えた…!」

雪子「それにあそこ…なんか、変な穴が…!」

??『そこの穴を通ってこっちに来な。遊んでやるよ』

スネーク「この声…足立か」

完二「クソが、舐めやがって…!」

鳴上「…行こう。足立を必ず追いつめて、事件を終わらせよう」

陽介「ああ。もうこれ以上…好きにはさせねえ…!」
616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/31(月) 05:00:47.26 ID:ckYoVvdvo
このメタ混じりの強引な展開もメタルギアだからそれっぽく見える不思議
617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/01(火) 03:05:13.82 ID:WINVkrIP0

禍津稲羽市

足立「来たねえ。…で、何の用?」

完二「テメェ…おちょくってんのか!」

足立「そりゃそうさ。…お前らガキ共の勘違いヒーローごっこ、見てて最高だったよ…!」

足立「バカだよなぁ〜お前らも。ジュネスでさんざ会議してたけど、あれって何?『絶対救うぞ』みたいなしょうもない集まり?」

陽介「…黙れよ…!俺達は、テレビに入れられた人間を毎回死ぬ気で助けてきたんだ…!」

雪子「入れられた人間は死ぬところだったのに…それをどうして、そんな風に笑えるのよ!?」

足立「だからさ、それがバカだって言ってんだよ」

足立「…かたや生田目は、テレビの中に入れれば安全だと思っていたからこそマヨナカテレビに映った人間を“入れ続けた”」

足立「一方のお前らは、テレビの中の恐ろしさを知っているからこそマヨナカテレビに映った人間を“救出し続けた”」

足立「お互い善意なのに、イタチごっこが止まらない…もう最高。こんな面白い茶番劇は二度とお目にかかれねえだろうなあ」

直斗「ふざけるな!そんなくだらない動機のせいで…多くの人間が危ない目に遭ったんだぞ!」

陽介「山野アナと小西先輩…お前に殺された二人の無念、考えたことあんのかよ!?」

足立「…だからさぁ、俺はただ“入れた”だけだっての」

足立「悪いのはこの世界じゃん。直接的な死因はこっち側で起きたことなんだから」

陽介「お前はこっちに入れたら死ぬことが分かってて手を下したんだろ!それが罪じゃなくて何だってんだ!?」

足立「はぁ…お前らの世代ってほんと口だけは達者だな」

足立「どうせ世の中なんてクソなんだからさ、生きてても死んでても変わらないって。死んだ二人もあの世でそれを実感してるだろうよ」

足立「…本庁の仕事でちょっとミスしただけなのに、こんなクソど田舎まで左遷されるような世の中だ」

足立「色々面倒になって、さてどうしようかと考えてたら…ちょうどこの“力”に気づいてさ」

足立「やれたからやっただけだし。で、面白かったから見てただけだし」

雪子「そんな…現実がどうなってもいいっていうの!?」

足立「そりゃそうだろ。基本は退屈でつまらないだけの世界だ」

足立「うまくやれる人間なんて始めから決まってる。そこに漏れた奴らは、そこから目を逸らして生きていくしかない」

足立「気づいちゃったら残るのは絶望だけ…ゲームオーバーだ」

クマ「そんなことはないクマ!頑張れば誰だって…!」

足立「ケッ…ガキは無知だからウザいよ」

足立「今は色々将来について夢を馳せてるんだろうけどさ、“夢”ってのは“知らない”ってことだ」

足立「お前らも大人になって世の中見渡せば分かるよ…どこまでもつまらなくて、くだらない現実がな」

足立「こっちは経験談でモノを言ってんだ。未だに親の金でメシ食ってるようなガキとは考え方が違うんだよ」

足立「…そんな下らない世界なら、いっそ人間みんなシャドウになった方が楽だろ?だから導いてやるのさ」

千枝「そんなこと…誰も望んでない!」

足立「仮にお前らがそうだったとしても、現実にいる大半の人間がそう望んでる」

足立「苦しいことには目を向けない、目隠しされて生きればみんな幸せ…そういう意思の結晶がこの世界だろ?」

足立「これからの世界……テメェらみたいなメンドくせえガキの方がいらねえんだよっ!!」
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/01(火) 03:19:22.56 ID:v8ekD5c+0
流石新世界の愚者は言うことが違うわ
色んな意味で
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/01(火) 04:00:43.88 ID:WINVkrIP0

スネーク「…足立、透。お前にどうしても言っておきたいことがある」

足立「あぁ…!?」


シュッ バサッ


足立「!! …お、おい…なんだよ…お前のその、顔…!」

スネーク「お前はさんざんガキだのクソだのと罵ってきたが…“お前より長く生きた人間”として、一つ教えておいてやろう」

足立「なんだよ…なんなんだよ、お前…!」

スネーク「…苦しいことから逃げずに立ち向かう行為を嘲笑することで、自分の弱さを見ようとしない人間。少なからず存在する」

スネーク「努力もせず、耐えることもせず、乗り越えることもせずに、否定することでしか自尊心を保てない人間達だ」

スネーク「俺は…幾度となく死地を乗り越える傍らで、人間がいかにして成長するかを何度も目にしてきた」


『彼女は何のために戦っていたのかな…!?スネークは何のために…!?』


『…認められたかった。父の意思を継ぎ、軍人として活躍したかったから…』


『ドッグタグ?……いや、知らない名前だ。自分の名前は自分で決める』


スネーク「…逃げないということ。それこそが人を成長させる唯一の…そして最善の道なんだ」

スネーク「そして…それを嘲笑するという行為こそが大人の対応であるかのように、人々は錯覚している」

スネーク「だが、そうじゃない。…本来なら我々大人が、努力することの大切さを子供に伝えなければならないというのにな…」

スネーク「…“否定することしかできない大人”と“逃げないということの強さを知った子供”…」

スネーク「…お前が鳴上達を上回っているのは、歳だけだ。そしてそれは、人間としての器の大きさとはイコールではない」

スネーク「お前は…世の中にしか責任の所在を追及できない、腐った大人の典型でしかない!!」

足立「…だ、黙れ…黙れ黙れ黙れ黙れ!!」

足立「クソガキが…てめぇがそうだったとしても、残りがガキなのは変わらねえだろ!ガキ、ガキ、ガキ……所詮てめえらはクソガキなんだよっ!」

雪子「……ガキはあなたよ!!」

雪子「生きるのも面倒…死ぬのも嫌…そんなの、誰からも理解されないに決まってるでしょ!」

直斗「…人は、一人じゃ生きられない。だから社会と折り合うことを投げたら、生きづらいに決まってるんだ…!」

完二「…なのにテメェは、立ち向かわず、去る度胸も無く、人であることすらごまかして逃げ出そうとしてやがる」

千枝「世の中が面倒だって言ったくせに、大勢の他人を巻き込んでね…!」

直斗「…お前の理屈は全部、コドモ以下の単なるわがままだ!!」

足立「…う…うるせえ…!強がってんじゃねえよ…!」

足立「……俺を否定しないと、お前らが立ってられないんだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/01(火) 11:59:59.69 ID:rnPFusY00
さすが豆腐
少し攻められたくらいで取り乱してやんの
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/02(水) 00:27:24.67 ID:PVeQt7kB0

クマ「なんか様子が変クマ…!みんな気をつけて!」

足立「放っときゃいいかと思ったが…目障りだ、今ここで消してやる!」


カッ


千枝「…えっ!?あいつが今出したのって…!」

りせ「まさか…あいつもペルソナが使えるの…!?」

スネーク「…しかもあれは、鳴上のペルソナによく似ているような…」

足立「死ねよ…クソガキ共がぁぁぁぁぁぁ!!」

陽介「うおっと!…へっ、当たるかよ!」

鳴上「スキルも大層なものが揃ってるみたいだな…手加減はいらないらしい、本気で行くぞ!」

スネーク「了解だ。…前回のダンジョンでペルソナの扱いはだいぶ慣れた、全力で行かせてもらおうか」

スネーク「MP無限をフル活用させてもらうぞ…」

スネーク「…ランタマイザ、マハタルカジャ、マハラクカジャ、マハスクカジャ!」

クマ「おっほー、これはこれはフルコースクマね…!」

千枝「こっからチャージ、そしてゴッドハンド…!」

完二「全力でブン殴ってやるぜ…覚悟しやがれ!」

鳴上「申し分ないな…これで総攻撃すれば、ひとたまりもないだろう」

スネーク「さあ…開戦と同時に決着をつけるぞ!奴に反撃の隙を与えるな!」

スネーク「覚悟しろ、足立…!」



スネーク「ガルダイン!」

直斗「メギドラオン!」

クマ「ブフダイン!」

完二「イノセントタック!」

雪子「アギダイン!」

千枝「ゴッドハンド!」

陽介「ブレイブザッパー!」

鳴上「ジオダイン!」



足立「ふ、ふざけんなよ……!なんで一人であんなにスキルを……」

足立「……ぐっ……うわあああああああああああああああああっ!!」
622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/02(水) 01:19:11.01 ID:PVeQt7kB0

鳴上「…やったか…!?足立は…!」

足立「……く……そ……」

足立「……なんだよ……つまんねえ……」

足立「……まぁいいや……どうせあっちの世界はもうすぐなくなる……戻る場所なんかないし……」

陽介「…ふざけんな。お前も戻って…きっちり罪を償うんだよ」

足立「……はは……言ったろ、もうすぐ向こうは霧に閉ざされる……帰ったところで無駄なんだよ……」





同時刻 稲羽市内 某所

オセロット「…もしもし、私です」

オセロット「……例の作戦を開始します。いよいよですな……」

オセロット「今しがた、ようやくスネーク率いるペルソナ使いの小僧共がミスター・アダチを倒したようです」

オセロット「…ええ。このまま行けば“奴”が出るでしょう」

オセロット「しかし…“奴”の出る幕すら無く、この八十稲羽の霧は晴れることとなる」

オセロット「…ええ。我々の『力』によってね」

オセロット「奴が現れる“理由”を根本から取り除く。それを可能にする『力』こそが…」

オセロット「…試作段階の『SOPシステム』…」

オセロット「…そしてこの流れは、やがてあのミス・イザナミさえも…」

オセロット「…そうですな。全てはそこに辿り着くため…」

オセロット「…では、始めるとしましょう」





同時刻 禍津稲羽市

完二「…無駄かどうかなんて分からねえだろ。まずはテメェをふん縛った後で、また霧の原因を突き止めりゃいいだけだ」

直斗「お前は…多くの罪を犯した。霧がどうこうと言い訳する暇があったら、しっかり現実で罪を償うことだ」

足立「……チッ……」

陽介「さあ、キリキリ歩けよ。向こうでしっかり裁きを受けるんだ」

鳴上「…まずは帰ろう。足立は堂島さんに任せた後で、もう一度来るんだ。そして必ず霧の根源を断ち切る」
623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/02(水) 02:20:00.68 ID:PVeQt7kB0

スネーク(…足立を捕まえ、現実の世界へと戻ってきた…)





ジュネス内 家電売り場

直斗「…堂島さんに連絡を入れました。まだ入院中の身ですが、稲羽署に事情は話しておいてくれるそうです」

直斗「あと…気になったんですが」

鳴上「どうした?」

直斗「なんというか…堂島さんの声、妙に生気がなかったような…」

直斗「…ともかく、早く警察へ向かいましょう」

足立「…………」

スネーク「…言っておくが、逃げようとしても無駄だぞ。お前の自供内容は全てボイスレコーダーで録音させてもらってある」

千枝「マジ…?相変わらず準備いいね、スネーク君」

鳴上「…さあ、店を出よう」





陽介「…えっ?お、おい…これは…!」

クマ「霧が……晴れてるクマ!」

鳴上「…なぜだ?霧の根源はまだ見つかってないんじゃ…」

雪子「でも…事実こうして晴れてるなら問題はない、かな?」

千枝「それは…まあ…」

完二「…おい足立。テメェ知ってんだろ、霧の原因が何なのか。言わねえと…」

足立「…………」

完二「…また痛い目見てぇか?あァ!?」

足立「…………」

りせ「ちょ、ちょっと待って…足立の顔色…」

完二「あ?」

千枝「…!!こいつ、気を失ってる…?」

スネーク「気絶…とは違うな。目がしっかり開いている」

陽介「なんだこれ…どうなってんだよ?おい、足立!返事しろ!」

足立「…………」

雪子「ちょっと…これ、どういう事…?」

オタコン「スネーク!やっと見つけた…!」

スネーク「オタコン…?どうした」

オタコン「大変なんだ、町の人達が…!」

オタコン「…町の人達が、みんな喋らなくなったんだ!」

鳴上「喋らなくなった…?」

オタコン「うん…なんていうか、うわの空っていうのかな…魂の抜けた人形みたいな…」

スネーク「なんだと…どういうことだ?」
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/02(水) 15:39:07.54 ID:aKddOrWBo
乙ー
625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:57:37.32 ID:TXD02ERS0

同時刻 稲羽市立病院

完二「…どうなってやがんだ!?」

雪子「菜々子ちゃんも堂島さんも…足立も、町の人も…」

直斗「…皆一様に、さながら思考停止した機械のような状態に…」

鳴上「そもそも、いつからこんなことに…?」

オタコン「スネークがみんなと出かけた後に、少し時間が経ったらこんな状態になっちゃって…」

オタコン「…あと、それだけじゃないんだ。実は…」

スネーク「どうした?」

オタコン「…リボルバー・オセロット。あいつが…僕のもとにやってきたんだ」

陽介「おい…そいつって、まさか…!」

千枝「スネーク君が言ってた、あの足立と一緒に出てきた…?」

スネーク「…オセロットなら、俺達の前にも現れた。真犯人の足立とはどうやら協力関係だったようだが…途中で奴が裏切ったようだった」

オタコン「スネーク達も会ったのかい…!?」

スネーク「どういうつもりか知らんが…この町で起きた連続殺人の真相を一通り話し、足立を追い込んだら去っていった」

スネーク「…奴の口から『愛国者達』の目的を割ろうとしたが…どうにも逃げられてな」

オタコン「オセロット…相変わらず現地での暗躍担当みたいだね」

オタコン「…それはそうと、本題だよ。オセロットが僕のもとへやってきて“伝言”を残していったんだ」

クマ「伝言…クマか?」

オタコン「そう。そしてその伝言は…二つ、ある」

オタコン「一つは、オセロットが言うところの『特別捜査隊』宛てのメッセージ。…君らに話せば通じるって言われてたから、君らがそうなんだろう?」

オタコン「…『全ての霧を晴らしたければ、明日再びテレビの中の世界に来い』…と、奴は言っていた」

りせ「全ての霧、って…どういうこと…?」

陽介「…まさか、こっちの霧は晴れたけどテレビの中の霧が晴れてねーとか…そういうことなのか?」

直斗「言われてみれば…テレビの中の霧だけは相変わらず、ですね…」

オタコン「…そして、残りの一つ。この伝言は鳴上君宛てのものだ」

鳴上「俺宛て…ですか?」

オタコン「うん。…正直、こっちの伝言もまた意味不明というか…」

オタコン「…『鳴上悠。明日、テレビの中の世界に入る前に…必ずベルベットルームを訪れろ。旅路の終着点にふさわしい“あるもの”が渡されるはずだ』…」

鳴上「……旅路の、終着点……」

オタコン「…伝言は、それだけ。僕にはよく分からないけど…君達には分かる内容なんだろ?」

スネーク「…ああ、そうだな…」
626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 23:43:00.59 ID:TXD02ERS0

稲羽市中央通り商店街 MOEL石油

??「…何が起きている…?」

??「アメノサギリの気配が消え、霧が晴れた…それは納得できるとして…」

??「…アメノサギリが戦闘を行った様子は無かった。それなのに、忽然と気配だけが消えた…」

??「それだけじゃない…この町の人間の意思も、どことなくおぼろげになってきている」

??「一体、何が…」





オセロット「…知りたければ教えてやろうか?ミス・イザナミよ」





イザナミ「…オセロット。君が何かを企んでいる様子だったのは前から感づいていたが…これはどういうことだい?」

オセロット「布石…だ」

イザナミ「布石とは…一体、何の?」

オセロット「それをここで喋っては面白くなかろう?」

イザナミ「…ならば、どこで喋るというのかな?」

オセロット「…“黄泉比良坂”。貴様の生み出す最後のダンジョンで話そうか、とな」

イザナミ「…………」

オセロット「要件を言おう。…貴様には明日、そのダンジョンを訪れてもらいたい。そこで…勝負といこうではないか」

オセロット「この土地の支配にさしあたり、貴様の存在が邪魔なのでな。消えてもらわなければならん」

イザナミ「…私がどういう存在であるか、忘れた訳ではないだろう?」

オセロット「もちろん、理解しているとも」

イザナミ「…それに、そのダンジョンは文字通り“私の空間”だ。それでも…いいんだね?」

オセロット「異存はない。…“我ら”には、その根っこの部分から覆す準備があるのでな」

イザナミ「…いいだろう。君にはいろいろ聞きたかったところだ、痛めつけてから話を引き出してあげよう…」

オセロット「快諾、感謝しよう。…では明日、黄泉比良坂にて…」

オセロット「…また会おう!」
627 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/06(日) 13:58:12.60 ID:IyAuailxo
628 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 00:34:43.84 ID:8J6d57/S0

スネーク(…これで、最後のはずだ)

スネーク(連続殺人の真犯人は足立。そして…未だ気がかりなのがオセロットの動向)

スネーク(オセロットの目的を知り、それを阻止することができれば…この町に立ち込める暗雲は払われるはずだ)

スネーク(この町の住人に打ち込まれたナノマシン…)

スネーク(…利用目的は分からない。だが、明日になれば全てが明らかになる…そんな予感がある)

スネーク(明日、テレビの中の世界で…奴は何をしでかすつもりなのか)

スネーク(何であれ止めなければならない。奴の…『愛国者達』の計画である以上はな)

スネーク(……そして、一夜が明け……)





ベルベットルーム

鳴上「…………」

イゴール「…おや、これはお客人。いかがなされましたかな?」

マーガレット「この数日…まさに破竹の勢いとでも言うのかしら、あなた達は五里霧中の状態から瞬く間に真相を手繰り寄せてみせた」

イゴール「…今やあなたに降りかからんとしていた災厄は払われた後だ。その上、私共に何用でございましょう?」

鳴上「…感じませんか?違和感を」

イゴール「はて…違和感、と申しますと?」

鳴上「俺達は、確かに真犯人を捕まえた。でも…何かがおかしい」

鳴上「…重要な決断や、自分達の力だけで辿り着くべき答えを…やり過ごしてしまったかのような…」

鳴上「…“終着点”は、まだここじゃない。そんな気がするんです」

イゴール「…言われてみれば、感じますな」

マーガレット「これは…あなた達に“こう辿り着いてほしい”という、第三者の強い望み…とでも言うのかしらね」

イゴール「…それが何を示すのか、それは私共にも分かりかねます」

イゴール「…いや。もしやこれが…?」

イゴール「…かつてあなたにご忠言した内容、覚えておいでですかな?」

鳴上「忠言?…ああ、あの“強大な力”がどうとかの…」

イゴール「お気をつけください。この干渉の感覚は…その“強大な力”とよく似ております」

マーガレット「…しかし、あなた達も一度は真実を手繰り寄せているわ。それだけの力があったからこそ…」

イゴール「そこで…これを持ってお行きなさい」

鳴上「…?この、光る球体は…」

イゴール「あなたが築きあげた絆の力…その結晶のようなもの、と言いましょうか」

イゴール「虚ろな噂に惑わされず、物事の本質を見抜く力の断片…」

イゴール「…あらゆる虚飾を振り払い、嘘を打ち消し、真実を照らし出す宝珠にございます」

イゴール「…しかし、注意は十分に払いなさい。不吉な予感は止みません」

鳴上「…ありがとうございます、二人共」

イゴール「さあ…お行きなさい。それを使ってやるべきことが、あなたにはまだ残っているようだ」

鳴上「…はい。行ってきます」
629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 00:44:34.47 ID:jXbv5+Zjo
エリザベスに持って行って痛い目みるアレか
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/07(月) 01:29:36.77 ID:8J6d57/S0

テレビの中

スネーク「…さあ、これで正真正銘の最後の勝負といこう」

鳴上「ああ。…りせ、頼む」

りせ「うん……調べてる、ちょっと待って」

陽介「…しかしさぁ、あのオセロットとかいうオッサンは何が目的なんだ?」

直斗「奴は『霧を晴らしたければ』と言っていたらしいですが…まさか奴が、霧の根源…?」

雪子「うーん、さすがにそれは無いんじゃないかなと思うけど…だって見た目はただのおじさんだし…」

スネーク「…やりかねんがな、“あの連中”なら」

スネーク(…VR訓練があれだけリアルだと、こういう空間を創り出せると言われても頷けるからな…)

りせ「…!! な、なにこれ…」

クマ「リセチャン…?」

りせ「…向こうに、新しいダンジョンができてるんだけど」

完二「そこがアイツの言ったダンジョンなんだろ?んなら、早速突撃と行こうじゃねえか!」

りせ「待って!…なんていうか、そのダンジョン…」

りせ「心が無い、っていうのかな…これまではそのダンジョンを生み出した人間の心の乱れが感じられたんだけど…」

りせ「…そういうのが全然無い。ただただ不気味で…落ち着いてる」

鳴上「…だからといって、ここで尻すぼみする訳にはいかないだろ?」

鳴上「行こう。あのオセロットという男が何を仕掛けているのか…とくと見届けてやろうじゃないか」





テレビの中 某所

オセロット「舞台は整った。そして、役者も揃った」

オセロット「仕上げにあの小僧が“見晴らしの珠”を使えば…」

オセロット「…さあ、グランドフィナーレも近い。せいぜい派手に飾るとしようか…!」





黄泉比良坂 葦原中津

陽介「ここが…オセロットの言ってたダンジョン、か?」

千枝「なんていうか…荘厳な感じだね」

完二「神社…じゃねえな。なんだここ?」

直斗「…確かに久慈川さんの言った通り、不気味なほどに空気の澄んだ場所ですね…」

りせ「…? なんか変だよ、反応が…二つ、ある…?」

雪子「二つ、って…どういうこと?」

りせ「多分オセロットだと思う反応が一つと…あともう一つ、誰かの反応があるの」

りせ「…すごく強い。多分、オセロット以上に…どうしてこんなのが…」
631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 14:42:31.54 ID:is3rcIHvo
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 20:20:59.07 ID:Gw9ZaH0K0
マンティス・超能力
ウルフ・持久力
オクトパス・変装
レイヴン・シャーマン
リキッド・異常なタフさ

……オセロットってなんか特筆する力ってあったっけ?
ゲームボスとしても弱いし、2での早撃ちがかっこ良かったとこぐらいしか…
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 20:59:58.28 ID:i67tMx/So
は?
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 21:47:34.84 ID:uF9vSkSIO
>>632
俺のリロードはレボリューションだ!
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/07(月) 22:16:12.00 ID:3qrajqS0o
メタルギアやったことない人なんだろ容赦してやれ
636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/08(火) 12:52:47.51 ID:Olub3l6r0
>>634
そこでリロードの速さかよww
拷問のスペシャリスト、トリプルクロス、跳弾射撃とか
色々有るだろww
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/08(火) 13:01:09.67 ID:kspJlbTFo
早撃ちなら3のがかっこよかっただろ。てかオセロット最大の見せ場はガンプレイで蜂[ピーーー]とこ。
638 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/08(火) 13:54:42.54 ID:GlZI7KfJo
なんやかんやで最終的なラスボスという立ち位置
639 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/08(火) 14:51:29.63 ID:1jaooMjRo
MGS4は鉄拳もとりいれた斬新な新感覚ステルスゲームだと小耳にはさみましたが…
640 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/08(火) 15:10:30.56 ID:DU9BnBkIo
1のリスペクトなのに…
641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2013/01/08(火) 16:26:07.38 ID:U+vaCQBmo
>>639
忘れろ
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/09(水) 13:13:02.94 ID:ATxHDMlPo
>>639
どちらかといえば蛇が如く
643 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/11(金) 00:01:38.57 ID:GS/ZtCtA0

スネーク「…ここでどうこう言ってても始まらん。進まないか」

鳴上「ああ。そのオセロットじゃない反応も含めて探して回ろう、みんな」

千枝「りょーかい。…にしてもほんっと静かだね、ここ…」





黄泉比良坂 九之辻

イザナミ「…!! この反応は…まさか…」

オセロット「……そのまさかだよ、ミス・イザナミ」

イザナミ「オセロット…彼を、ここへ呼び寄せたというのか…?」

オセロット「いかにも。目的の都合上、奴もここへ来てもらう必要があるのでな」

イザナミ「…言ったはずだ。君がどうやって私の正体を知ったのかは分からないが、それを口外するなと」

オセロット「フン…口外するな、か。日本の偶像ごときが大層な口を利くものだ」

イザナミ「…前から思っていたが、君は私を甘く見過ぎているようだ。よほど思い知らされたいようだね…?」

オセロット「思い知らすだと?面白い…貴様がどれだけ矮小な存在であるか、むしろこちらが思い知らせてやろうではないか」

オセロット「…イザナギとイザナミの“国産み”。貴様がこの国で大層幅を利かせた神であることは知っている」

オセロット「だが、それは所詮“日本”という括りの中での最高位に過ぎん」

オセロット「世界を総べる我らUSA…『愛国者達』がその気になれば、貴様の力を封じることなど造作もないということを」

イザナミ「…大した増上慢だね。私を前にしてよくもそこまで言葉が並ぶものだ」

オセロット「それはそうだろう。貴様など取るに足りぬ存在なのだと、さっきから言っているではないか」

イザナミ「…御託はもういい。冒涜の数々、死をもって償ってもらうよ。オセロット」

オセロット「よかろう。それでは…始めるとしようか」





黄泉比良坂 二之辻

スネーク「アグネヤストラ!」

鳴上「マハジオダイン!」


ズドォォォォォォォン!!


りせ「…うん、これでこの階も敵は全滅!先急ごう!」

陽介「ふぅ…何とかスネークの無限バンダナと、相棒のステルス迷彩でサクサク進めてはいるけど…」

スネーク「…俺がこれを持ち込むことは、オセロットも織り込み済みのはずだ。それを踏まえて考えると…」

直斗「…この流れはオセロットの計画通り、とでも言うんでしょうかね」

クマ「でもでも、進めてる分には問題ないクマ?」

雪子「うん、それはそうだけど…なんだか胸がモヤモヤするね…」

完二「進めてるのに気分晴れねぇってのも…なーんかアレっスよね」

千枝「とにかく、乗せられてるとしても先進まなきゃでしょ。会ってボコボコにしちゃえばオッケーだって」

鳴上「そう上手くいけばいいが…足立をそそのかすだけの奴がそう簡単に隙は見せないだろうな」
644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/11(金) 00:42:49.64 ID:GS/ZtCtA0

黄泉比良坂 九之辻

オセロット「…素晴らしい…!ようやくその姿を見せたな…!」

イザナミ『…オセロット。愚かなる人間よ。己の無力と蛮勇を悔やんで逝くがいい』

オセロット「…クックック…!いいぞ、その調子だ…!」

イザナミ『いつまで笑っていられるかな…?』

イザナミ『…“神の審判”!!』


ドッ!!


オセロット「…甘いな」ヒュッ

イザナミ『…避けたか…まあいい、こんなものは序の口だ』

イザナミ『ところで…君の武器は、その二挺拳銃だけかい?すまないがそんなものでは私は殺せないよ』

オセロット「もちろん、理解しているとも」

イザナミ『では、どうするつもりかな?』

オセロット「どうするか。それは……」

オセロット「……こうするのだよ!」





オセロット「イザナギ…!!」カッ





イザナミ『なっ……ば、バカな……!?』

オセロット「…さて、いかがかな?」

イザナミ『なぜ君がペルソナを…それにそもそも、そのペルソナは…!』

オセロット「そう、“イザナギ”だ。…あの小僧しか使えないはずの、な」

イザナミ『どうして…それを…』

オセロット「言っただろう?『愛国者達』がその気になれば、造作もないことなのだと」

オセロット「…ペルソナの発現過程から進化の条件、果ては人工経験値に不正合体まで…我ら『愛国者達』の手にかかれば、その程度の解析は朝飯前だということだ」

オセロット「それらを元に生み出された新型のナノマシン…これを体内に注入すれば、どんな人間でもペルソナを操れるようになる」

オセロット「これによって俺は今、ペルソナを操っている。…あの下らんお涙頂戴劇をはさまずとも、ペルソナは操れるようになったのだ」

イザナミ『どういうことだ……なぜ……!』

オセロット「…イザナミ。貴様は人間を見くびり過ぎた」

オセロット「人が神を超えること。あるいは、人が神に成り代わること」

オセロット「…それは最早、そんなに難しいことではない時代なのだ」

オセロット「……さて、続きといこうではないか。構えるがいい」
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/11(金) 02:02:05.85 ID:iKIU89bB0
ライジングでも思ったけど
愛国者達によってひた隠しにされてた技術やばすぎだろ
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/11(金) 09:54:34.76 ID:4qtW4n5IO
大体ナノマシンのせい
647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/12(土) 20:01:42.35 ID:usvFz26to
ナノマシン万能伝説
648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/13(日) 00:01:17.03 ID:CdBXNUNy0
ナノマシンって怖い、僕は改めてそう(ry
649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/13(日) 00:43:26.59 ID:jm0Y70b8o
ナノマシンで脳細胞も再生!
650 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/13(日) 02:47:50.41 ID:72xJAy1Yo
ナノマシンのお陰で彼女ができました!
651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/13(日) 20:35:05.30 ID:2sw5YU0Ko
ナノマシンのおかげでテストで満点が取れました!
652 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/14(月) 01:06:21.46 ID:BK/8xzsAo
今回はこのナノマシンが12,980円、12,980円での御奉仕
金利手数料は、すべて時価ネットが負担いたします!
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/14(月) 06:48:17.09 ID:5/02SUVwo
そんなダンジョン一回行ったら買えるような値段でいいのかナノマシン
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/15(火) 00:44:28.99 ID:aj5jODtr0
ナノマシンこええ・・・
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 01:38:21.50 ID:myChKetdo
ペルソナ=心の仮面
心を精神、感情とするならば
脳内物質の働きで感情は生まれる
つまり脳内物質を自由に操れればペルソナを出せる?
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 01:58:12.85 ID:5IN1BUZ0o
オセロットはP3のペルソナの出し方の方が似合いそうだな
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 04:23:38.09 ID:Bp1kTU45o
>>652
4冒頭のCMのノリで脳内再生したら非常にアメリカンになった
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/17(木) 01:23:38.17 ID:UD47CZ1To
>>656
タカヤの召喚機ってリボルバーっぽかったしな
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/17(木) 05:13:39.47 ID:zbG5BtW/0

黄泉比良坂 六之辻

りせ「…何、この感じ…」

雪子「りせちゃん、どうしたの?」

りせ「…このダンジョンのどこかで、誰かがペルソナを出してる…?」

クマ「誰か…って、クマ達以外にってこと!?」

りせ「そうなる…と思う。それにこの反応…悠先輩に似てる…?」

鳴上「俺に…?」

りせ「うん。先輩がいつも出してる、あの学ランっぽいペルソナ…イザナギだっけ?それに似た反応が…」

完二「おいおい、どうなってんだそりゃ…!?」

直斗「…もしかすると、そのペルソナを出しているのがオセロットかもしれませんね」

スネーク「…やはりか。俺も思ってはいたが…しかしあいつがペルソナを…?」

直斗「奴がいつの間に『自分』を飼い慣らしたのかは定かではありませんが…候補としては可能性が高いでしょう」

りせ「…そうだね、この反応がオセロットっぽいよ。さっき感じたのとよく似てる」

陽介「あの野郎、なんでまたペルソナなんか…」

りせ「…? それだけじゃない…そのオセロットの反応が、もう一つの反応と戦ってる…?」

スネーク「オセロットが…誰と戦っているんだ?」

りせ「相変わらず分からない…けど、すごく大きな力。オセロットの方が圧倒されてるみたいに感じる…」

スネーク「あのオセロットを圧倒とは…大した相手のようだな」

鳴上「…とにかく、先を急ごう」





黄泉比良坂 九之辻

オセロット「コンセントレイト…」

オセロット「…マハジオダイン!」

イザナミ『コンセントレイト…』

イザナミ『…メギドラオン!』


ズドォォォォォォン!!


イザナミ『…なかなかやるじゃないか。ペルソナを出せるのにも驚いたが…それに加え、ここまで私と張り合うとは』

オセロット「…チッ、戦闘に関しては思った以上のようだな…」

イザナミ『私の体力も削られてはいるが…君もかなり消耗しているようだね?』

オセロット「…あくまで俺は“お膳立て”に過ぎん。勝負は…あの小僧が到着してからだ」

イザナミ『おかしいね。君は彼らとは敵対する立場だったと記憶しているが』

オセロット「…まあ、小僧が到着すれば分かる。それまで楽しみにしておけ」

イザナミ『減らず口は相変わらず…か』

オセロット「…小僧が到着するまでに、貴様の体力をゼロにしておかねばならんからな…」

イザナミ『…フフ…。ならばやってみるといい。私の体力を…ゼロにしてみるがいい、オセロット』

イザナミ『…その結果、私が死ぬとは限らないけれどね』

オセロット「そう…まさにその通りだ。貴様は死なない。そして…“殺すつもりもない”のだからな」
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/19(土) 12:57:39.67 ID:qLvCnlyI0

イザナミ『殺すつもりがない…だと?』

オセロット「…“伊邪那美大神”…全ては、貴様の真の姿を引き出すため…」

イザナミ『…!!』

オセロット「…話は終わりだ。貴様の“第一段階”の体力さえ削りきれば…こちらの勝ちなのだ」

オセロット「そして…“あれ”を使えば、完成する」

イザナミ『……君は……一体……』

オセロット「うぬぼれるなよ、イザナミ。押されているのはどちらなのか…今に分かる」






黄泉比良坂 八之辻

りせ「…この上が最上階みたい。反応もすぐそこだよ」

クマ「この先に、あのオッサンがいるクマね…」

直斗「ええ…それに、オセロットではないもう一つの反応というのも気になります」

陽介「霧を晴らすって言ってたけど…やっぱ分かんねーな、あいつが…?」

雪子「…あるいはそのもう一つの反応が、霧に関する重要な何か、とか…?」

鳴上「…行こう、みんな。オセロットから直接聞き出すんだ」

スネーク「聞き出して…ケリをつけようじゃないか。この町の異常にな」

完二「うっし。んじゃいっちょ、盛大に扉ブチ破ってカチコミかけるとしますか!」

鳴上「ああ、負けはしない…!」





黄泉比良坂 九之辻

完二「どりゃあああああああああ!!どこだオセロットぁぁぁぁぁぁ!!」


バキッ!!


オセロット「……クックッ…来たな、ついに…!」

スネーク「オセロット…それに、そこの巨大な化け物は…!?」

イザナミ『…不本意ながら対面することになってしまったね、鳴上悠。こうなってしまった以上は仕方がないか…』

鳴上「お前は…だ、誰だ…?」

イザナミ『分からないかな?雨の日に町で何度も会ったじゃないか。…この顔、覚えているだろう?』

鳴上「!! お前は…ガソリンスタンドの…!」

イザナミ『君とは本来なら会うはずではなかった…だが、この男が我々を引き合わせた』

イザナミ『まったく、余計なことをしてくれたものだね…』

オセロット「…鳴上悠。状況が状況だ、端的に言うが…」

オセロット「…こちらの世界の霧の原因。それは、今そこにいる化け物…イザナミだ。そいつを倒せば霧は止まる」

鳴上「それを…信じろと?」

オセロット「信じるか信じないかはどうでもいいが…少なくともここで喋っていたらそこのイザナミにまとめて殺されることになるがな」

イザナミ『…私の計画は大幅に狂わされた。その要因となった君達には…オセロットの言う通り、消えてもらわなければならないね』

陽介「おいおい、なんだってんだ…オセロットが犯人かと思ったら…!」
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/19(土) 14:25:03.15 ID:21B+oaduo
 乙乙乙乙
     乙   
    乙  
   乙   
  乙    
 乙       乙 
  乙乙乙乙乙乙 
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/20(日) 01:45:05.92 ID:a8y9JZYIO
>>658
あれ召喚器じゃなくて普通にリボルバーだよ
荒垣さんもお手上げ侍も撃たれたろ
確かタカヤは召喚器使ってなかったはず
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/20(日) 01:47:25.86 ID:dCLmKrcGo
>>662
そうだったなorz

じゃあまんま今のオセロットか、服装以外
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/20(日) 01:58:01.86 ID:os/vTw1P0
>“[ピーーー]つもりはない”
そういえばオセロット拷問狂だったな
665 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/22(火) 10:31:53.90 ID:pCS8xTs90
エキスパートと言ってやれヨww
666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/23(水) 16:33:49.08 ID:gtSm2SKeo
召喚器って弾込めりゃ撃てるもんだと思ってたわ
知らんかった
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/23(水) 19:41:49.47 ID:aoUgk7dNo
召喚器は銃の形してるだけで、中には黄昏の羽根が収まってる謎機械
668 :VIPにかわりましてNIPPERお送りします [sage]:2013/01/23(水) 20:42:58.33 ID:hYa8KE8K0
>>665
口内に芝刈機突っ込むとか怖いですやん
拷問としては普通なんだろうけど
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/24(木) 15:23:54.66 ID:a2CH6SSZo
>>668
そんな普通知らないwww
んなことしたら吐く前に喋れなくなりそうだけど…怖いなぁ拷問
670 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/26(土) 04:14:40.73 ID:FX3b9JXl0

オセロット「小僧、手を貸せ。お前をここに読んだのも、このイザナミを倒すのを手伝わせるためだ」

イザナミ『…さあ…私の前では君達の力など無力に等しいということを教えてあげよう…』

鳴上「…ひとまず、ここは戦うしかないか…!」

スネーク「…四の五の言ってる暇は無さそうだな」

オセロット「奴の体力は半分近く削った。完全にゼロにさえすれば…あとは“勝ち”だ」

雪子「え…削った、って…?」

オセロット「そう、削った…こいつでな」



オセロット「イザナギ…!」カッ



鳴上「…!!」

スネーク「…久慈川の言っていた、鳴上に似た反応とやら…やはりお前だったようだな」

千枝「てか、本当にペルソナ使えるなんて…あたし達以外にもいたんだ…」

オセロット「さあ…行くぞ、お前達」

完二「チッ、なんでコイツと一緒に戦わなきゃなんねえんだ…」

りせ「ぐずぐず言ってる暇ないよ…!あいつが構えた、みんなも準備して!」

鳴上「ああ、行くぞ…!」



スネーク「来い、ヤマタノオロチ!」カッ


直斗「来い、ヤマトタケル!」カッ


クマ「滾れー!カムイ!」カッ


りせ「カンゼオン!」カッ


完二「砕け、ロクテンマオウ!」カッ


雪子「来て…アマテラス!」カッ


千枝「行け、スズカゴンゲン!」カッ


陽介「吼えろ、スサノオ!」カッ


鳴上「イザナギ!」カッ



オセロット「…これで10対1だ。覚悟しろ、イザナミ」

イザナミ『いいだろう…数では埋めつくせない差というものを、君達に教えてあげよう』

直斗「多勢に無勢…とはいかなさそうですね。これでようやく互角か…」
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/26(土) 05:18:11.92 ID:FX3b9JXl0

オセロット「ヒートライザ、ランタマイザ…!」

鳴上「コンセントレイト…!」

千枝「よし、あたしもチャージっと…!」

イザナミ『甘い…』

イザナミ『…デカジャ、デクンダ!』

オセロット「…チッ…!」

イザナミ『そう簡単にはいかないよ。こちらにも打ち消しのスキルはある』

イザナミ『さて…こちらの番だね。消し去ってあげよう…』

イザナミ『…マハジオダイン!』

鳴上「マハジオダイン!」

イザナミ『マハブフダイン!』

クマ「マハブフダイン!」

イザナミ『マハラギダイン!』

雪子「マハラギダイン!」

イザナミ『マハガルダイン!』

陽介「マハガルダイン!」


ドォォォォォォン!!


陽介「よし…防ぎ切ったぜ、どうだ!」

イザナミ『ほう、凌いだか…ならば…』

イザナミ『…コンセントレイト…』

りせ「次、またかなり大きい一撃が来るよ…気をつけて!」

オセロット「…奴の次の一撃、俺が防ごう。その間にお前達は各自補助スキルをかけて反撃に備えろ」

スネーク「待て、奴はコンセントレイトをかけた…防御に専念するべきだ」

オセロット「フン…甘く見られたものだな。俺が負けるとでも?」

スネーク「…死んでも知らんぞ」

オセロット「貴様は自分の心配だけしていればいい、ソリッドスネーク」

オセロット「…さあ、お前達も急げ!」


ダッ


陽介「お、おい…あいつ駆け出していっちまったけど、どうすんだよ?」

鳴上「…奴の言う通り、補助スキルに専念すべきなのか…」

鳴上「くそ…考えている時間もない、今は奴の言った通りにしよう」

陽介「おし、了解だ…マハスクカジャ!」

完二「マハタルカジャ!」

クマ「マハラクカジャ!」

千枝「よーし、今度こそ…チャージ!」

スネーク「…コンセントレイト…!」
672 :zx :2013/01/26(土) 07:30:25.36 ID:oSchH0qg0
兄スネーク好きだからスネーク痛めつけんなよ
673 :VIPにかわりましてNIPPERお送りします [sage]:2013/01/26(土) 13:22:06.55 ID:ughnzIk80
674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 20:24:06.70 ID:wPUYFHzt0

イザナミ『一人か…どこまでも愚かな』

オセロット「…コンセントレイト…」

イザナミ『消えろ…メギドラオン!!』

オセロット「…マハジオダイン!!」


ズドォォォォォォン!!


完二「っ……オセロットの野郎、大丈夫なのか…?」

スネーク「奴はそう簡単にくたばるタマじゃない。…ひとまず、かけられるだけのスキルはかけたな」

直斗「ええ、あとは当てるだけ…ですが…」

雪子「…相殺の爆風で二人の様子が見えないね。オセロットさん…」





シュウウウウウウウウウウ…

オセロット「…………」

イザナミ『…………』

オセロット「……ぐ、っ……」ガタッ

イザナミ『…膝をついたのは、どうやら君の方だね。オセロット』

オセロット「…………」

イザナミ『さあ…君にはいろいろと聞くべきことがある。聞かせてもらおうか』

オセロット「……何を、勝った気になっている?」

イザナミ『……?』

オセロット「…俺の後ろを見てみろ、ということだ」

イザナミ『後ろ、だと…?』

イザナミ『……!!』





完二「行くぜオラァァァァァァァ!!イノセントタックっ!!」

千枝「はぁぁぁぁぁ………ゴッドハンドっ!!」

直斗「…メギドラオン!!」

陽介「決めるぜ…!ブレイブザッパー!!」

雪子「行きなさい…アギダイン!!」

クマ「やったるクマー!ブフダイン!!」

スネーク「…さあ、決めるぞ鳴上!」

鳴上「ああ!」

鳴上&スネーク「「…マハジオダインっ!!」」





オセロット「…分かったか?これが戦術というものだ」

イザナミ「くっ……見逃していたか……!」
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 20:55:09.77 ID:wPUYFHzt0

ドォォォォォォォォン!!


りせ「……やったよみんな!あいつの体力、ゼロになった!」

オセロット「……ハァ……ハァ……」

スネーク「…さすがだな、オセロット。今回ばかりは助けられた。礼を言おう」

完二「…なんだよ、あんま悪ぃトコばっかって訳でもねえな…」

鳴上「……オセロット…さん。時間を稼いでくれたこと、感謝します…」

オセロット「…………」





イザナミ『……フフ……フフフ……』

イザナミ『……ハハハハハハハハハハハハハハハ!!』





雪子「……え……?」

千枝「…あいつ、まだ生きてる…!?」

りせ「そ、そんな…だってあいつの体力、確かにゼロだよ…!?」

イザナミ『…言ったはずだよ。君達が束になろうと敵わない存在…それが私だと』

イザナミ『初めから私は“死なない”んだ。君達がいくら総力を挙げて攻撃に転じたところで、所詮は無意味なのさ』

イザナミ『私を倒すなど不可能だ。なぜ、それが分からない…?』

完二「お、おい……そんなのアリかよ……!」





オセロット「……フッフッ……ハッハッハッハッハッ……!!」

オセロット「……やっと。やっと辿り着いた……!」





オセロット「…小僧。ベルベットルームの主から受け取ったものがあるはずだ、出せ」

鳴上「…? この…見晴らしの珠のことか」

オセロット「そうだ。それを使えば…この戦いは“終わる”」

オセロット「さあ…その宝珠をイザナミに向けてやれ!」

鳴上「あ、ああ…!」
676 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 21:16:18.56 ID:wPUYFHzt0

オセロット「…“あらゆる虚飾を振り払い、嘘を打ち消し、真実を照らし出す宝珠”…」

オセロット「…これで貴様の化けの皮も剥がれるぞ。イザナミよ」

イザナミ『……ぐっ……これは……!?』

イザナミ『……フフ、いいだろう……』


ゴォォォォォォォォォォ…!!


イザナミ『私の本当の姿を……見せてあげよう……』





伊邪那美大神『……愚かなる人間共よ。禁忌に踏み込んだ代償は、命をもって償ってもらおうか……』





陽介「なっ……なんなんだよ、このバケモノは……!」

直斗「この禍々しい気配……さっきまでの何倍も重くて、息苦しいような空気……」

りせ「これが……こいつの、真の姿なの……!?」

オセロット「……そうだ。この“伊邪那美大神”こそが……」





オセロット「……我々『愛国者達』が欲した、世界さえも変えうる力なのだ」





スネーク「……!!」

オセロット「…ソリッドスネーク。八十稲羽の人間をナノマシン統制する理由を教えろと言っていたな」

オセロット「その理由こそ……この“伊邪那美大神”なのだよ」

スネーク「な…何だと…? どういうことだ、オセロット…」

伊邪那美大神『何を喋っている…?今にも殺されそうなこの状況が、理解できていないのかな…?』

オセロット「…こういうことだよ、ソリッドスネーク」





オセロット「……」パチン





伊邪那美大神『……?』

伊邪那美大神『……か、身体が……』

伊邪那美大神『な……なぜだ、身体の自由が……!?』

オセロット「……クックックッ……フフフ……ハッハッハッハッハ!!」

オセロット「ついに…我らの計画は成功した!!」
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 00:25:17.25 ID:0BrhmU4f0

オセロット「…イザナミ。貴様はもはや、脅威ではなくなった」

オセロット「貴様は俺の…『愛国者達』のペルソナと成り下がったのだ!!」

伊邪那美大神『この私が……ペルソナ、だと……!?』

オセロット「その通りだ。貴様はすでに、私の意思で動く人形に過ぎない…!」

伊邪那美大神『くっ……バカな、なぜだ……!』

オセロット「…そろそろ、いいだろう。種明かしをしてやるとしようか」

スネーク「……オセロット……お前は……!」





オセロット「…貴様は、八十稲羽の土地神“イザナミノミコト”の分離体…」

オセロット「…そして、貴様という存在の本質は“人間の総意”だ」

オセロット「つまるところ、八十稲羽の人間が『こうであってほしい』と望んだことを追わねばならないのがお前…ということになる」

オセロット「そして…そこで登場するのが、我ら『愛国者達』が八十稲羽市民に仕込んだナノマシン、という訳だ」

スネーク「まさか……」

オセロット「そう…そのまさかだ」

オセロット「…ナノマシンを通じて、八十稲羽市民の自由意思をコントロールするということ。それがひいては…」

オセロット「…貴様を操るということに繋がるのだよ、イザナミ!!」

伊邪那美大神『……!!』

オセロット「…お前達がミスター・アダチと戦ったとき、本来なら出るべきものが出なかったのもそのためだ」

伊邪那美大神『……お前だったのか、アメノサギリの気配を消したのは……!』

オセロット「いかにも。貴様の生み落とせし仮の姿…それがアメノサギリだ」

オセロット「即ち、奴もまた八十稲羽市民の総意たる存在…」

オセロット「…お前達。昨日ミスター・アダチを倒し、町へ帰ってきたとき…住民はどうなっていたか、覚えているだろう?」

鳴上「…みんな、魂の抜けた人形のようになっていた…」

千枝「それが…アンタの仕業だっていうの!?」

オセロット「もちろんだ。…お前達の面倒な戦闘を一つはぶいてやったのだ、感謝してほしいくらいだがな」

陽介「面倒な戦闘…だと?」

オセロット「…俺がナノマシンによって八十稲羽市民の意思を“白紙”にしたことで、アメノサギリは消えた」

オセロット「“意思が消え去った”…とでも言うべきか。それによって、拠り所の無くなったアメノサギリは自然消滅したのだよ」

オセロット「本来ならば、お前達はミスター・アダチの後にそのアメノサギリと連戦しなければならないはずだった」

オセロット「その面倒をはぶいてやった…ということだ。理解したか?」

直斗「……そして今度は、完全に八十稲羽市民の意思を操ってイザナミを手に入れた……」

オセロット「呑み込みが早くて助かるぞ」

スネーク「…待て。そうだとすると、一つ疑問が生まれる」

スネーク「どうしてお前は…ナノマシンがすでに入ってる鳴上達を“操作”しなかったんだ?」

鳴上「……?」

オセロット「そう…それこそが、我ら『愛国者達』でも乗り越えられなかった障壁を崩すための鍵だったのだ」
678 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 00:56:40.63 ID:0BrhmU4f0

オセロット「…我ら『愛国者達』は、イザナミの持つ強大な力に目をつけた」

オセロット「だが、そのままではどうしても操れなかった。奴の真の姿を引き出す必要があったのだが…」

オセロット「…そればかりはお手上げだったのだ。真の姿である“伊邪那美大神”を引きずり出すための手段は、一つしかなかった」

オセロット「その手段こそが…小僧、貴様だったということだ」

鳴上「俺…」

オセロット「真の姿を引きずり出すために必要であった、“見晴らしの珠”…」

オセロット「人々の絆から成るこの宝珠だけは、我々の技術をもってしても複製ができなかった」

オセロット「ゆえに、この町で唯一ベルベットルームに出入りできる存在…鳴上悠」

オセロット「貴様とその仲間達には、どうしてもイザナミまで辿り着いてもらわねばならなかったのだ」

オセロット「そして、ベルベットルームの住人から信頼されているお前だからこそ…その宝珠を授かることができた」

オセロット「礼を言うぞ、鳴上悠。貴様がいなければ我々の計画は完遂しなかった」

スネーク「……オセロット。貴様はこの怪物を操って…何をするつもりだ?」

オセロット「野暮なことを聞くものだな…決まっているだろう」

オセロット「…軍事転用だ。このような人知を超越した世界を生み出す力、ペルソナ能力を他人に分け与える力…」

オセロット「考えてみろ。ペルソナ能力を戦争に用いる…それだけで、どれだけの国際的優位を得られるかは想像に難くなかろう」

りせ「ペルソナを…戦争になんて…!」

オセロット「動力源は心の力。金も燃料も弾薬も必要ない、にも関わらず現代兵器以上の殺傷力…これほど素晴らしい兵器はそうはないぞ、クックックッ…!」

オセロット「機械では捕捉できないメギドラオン、士気を楽に上げられるタルカジャ、敵の軍勢を即死させうるマハムドオン…」

オセロット「…さらに物理無効でも付けば、銃弾で死ななくなる。火炎無効が付けば、爆発物で死ななくなる」

オセロット「…知らない国からすれば、対策の施しようもない最強の兵器…身震いが止まらんではないか…!!」

スネーク「オセロット……貴様……!」





オセロット「…さて。ここからが本番だ」

雪子「本番、って……」

オセロット「…マハジオダイン!」


ズドォォォォォォォン!!


陽介「うおわっ!?」

雪子「きゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

完二「ぐっ……おいテメ、何しやがんだゴラァ!?」

オセロット「何を、だと?決まっているだろう」

オセロット「貴様らを…殺す。それ以外にあるのか?」

千枝「こいつ…っ!」

オセロット「…ソリッドスネーク。貴様をこの八十稲羽に呼び寄せたのもそのためだ」

スネーク「……まんまと引っかかったよ。まさかまた…あのAI大佐を引っ張りだしてくるとはな」

オセロット「そうだ。AI人格のロイ・キャンベルとメイ・リンを使い、貴様とハル・エメリッヒを呼び寄せた」

オセロット「この町でイザナミの力を得て、ことのついでに貴様ら『フィランソロピー』を葬るためにな…!」

オセロット「ここで貴様らを殺したら、次はハル・エメリッヒの番だ。じっくり、痛めつけて殺してやるぞ…!」
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2013/01/28(月) 01:08:54.40 ID:BbQHGSNWo
お…乙ー
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 01:10:50.34 ID:XEXMFiUYo
乙セロット
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 01:20:36.91 ID:NYxPPPI1o

野暮だが、4ってテレビの外でもペルソナ出せるんだっけ?軍事転用できんのかな
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 06:48:18.54 ID:F5DUE3ufo
筋は通ってるが何というひどい事を
ナノマシン本当に万能すぎる
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 10:43:16.31 ID:0L3Vw6/T0
物理無効なんて付けたら
「生の喜びが感じられん!」ってビッグボスに怒鳴られそうだなww
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 19:52:09.78 ID:piBUUitFo
反射持ちが前線に並べば何もせずに勝てるな
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 19:58:04.66 ID:NQ/Y68BAo
>>681
P3組と同様召喚銃使えば出せそうな感じ
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 20:07:02.81 ID:CpGREeFIO
>>685
アレはペルソナの出処が違うから安定した召喚を行う為のもんだろ。

特殊空間外じゃ出せないと思うが……
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 22:26:36.33 ID:NQ/Y68BAo
P4UでP3組が召喚銃無しで出してるんだぜ?
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/29(火) 00:26:58.04 ID:NTzbQRlQ0

鳴上「くそ…そのために、さっきは俺達を助けていたのか!?」

オセロット「今頃気づいたところでもう遅い。イザナミの力を得た俺には、貴様らごとき軽く捻り潰せるぞ…!」

オセロット「さあ…やってやろうではないか、イザナミ!」

伊邪那美大神『……くっ……!』

オセロット「まずは…どれ、どんなスキルを持っている?」

オセロット「…フフ、実に禍々しいスキルが揃っているではないか…!」

オセロット「…行くぞ、小僧共!“八十神の猛り”!!」

スネーク「チッ…みんな、防御しろ!」


ズゴォォォォォォォォォォ…!!


千枝「ぐ……ううっ……!」

完二「……ハンパねぇな、こりゃ……!」

クマ「痛ーい……これはきっついクマ……!」

鳴上「…みんな、すぐに反撃だ!」

陽介「了解…!人数はこっちのが上なんだ、チョーシ乗んなよ!」

陽介「ガルダイン!!」

オセロット「…この程度か。ガルダイン!!」


ドォォォォォォン!!


陽介「うっ…くっそ…!」

鳴上「俺がやる、陽介は下がってくれ!」


鳴上「ヨシツネ!」カッ


オセロット「フン…お定まりの“ヒートライザ・ランタマイザ・八艘跳び”か?悪いが…」

オセロット「…それを使えるのが貴様だけだと思わないことだな!」


オセロット「ヨシツネ…!」カッ


鳴上「なっ…!?」

オセロット「…この新型ナノマシン。ただペルソナを出せるだけではない、ワイルドの素質すら後天的に付与することができるのだよ」

スネーク「何…?ナノマシンで、ペルソナだと…!?」

オセロット「ああ、貴様らには説明がまだだったか」

オセロット「…俺がペルソナを出せるのも、ペルソナ能力を解析した研究結果が搭載されたナノマシンのおかげなのだ」

スネーク「…まさか…それじゃあ、町の人間も…」

オセロット「その通り。今や八十稲羽市民全員がペルソナ能力者ということになるな。…まあ、当人達が気づくことなどなかろうが」

オセロット「ついでに言えば、万が一貴様らがミスター・アダチを食い止められなかった場合に備える意味もあった」

オセロット「貴様らがミスター・ナマタメ…クニノサギリと戦った時、ソリッドスネークだけが操られたのもそのためだ」

スネーク「貴様……なぜそれを……!」

オセロット「実に今さらだな。我々『愛国者達』が知らないことなどない…身をもって知っているはずだ、貴様なら」
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/29(火) 01:31:08.72 ID:NTzbQRlQ0

オセロット「…ともかく。八十稲羽市民に打ち込んだナノマシンには、対シャドウ用の抗生物質を分泌する機能も備わっていた」

スネーク「対シャドウの…抗生物質だと?」

オセロット「そうだ。仮にこちらの世界と現実の世界が同化したとしても、市民がシャドウにならんようにな」

オセロット「そして…クニノサギリの“あやつる”を受けて、貴様以外の八人は操られなかった。理由は…もう分かるだろう?」

スネーク「…旧世代のナノマシンだった俺には抗体が無く、新型を打ち込まれていた鳴上達には抗体があったからか…!?」

オセロット「その通りだな。…おっと、つい喋り過ぎたか」

オセロット「…さあ、来るがいい小僧。鏡写しのごとく返してやろう」

鳴上「くそっ…!」

鳴上「…ヒートライザ!」

オセロット「ヒートライザ…」

鳴上「ランタマイザ!」

オセロット「ランタマイザ…」

鳴上「チャージ!」

オセロット「チャージ…」

鳴上「…八艘跳びっ!!」

オセロット「…八艘跳び」


スパパパパパパパパパパパ


鳴上「……はぁ……はぁ……っ!」

オセロット「…どうだ?まったく同じ技の数々で返された気分は」

鳴上「……くそ……!」

オセロット「単純な引き算ではないか。貴様はワイルドの素養のみ。一方の俺は、ワイルドに加えてイザナミもいる」

オセロット「…勝てるはずがないのだよ、誰がどう考えてもな」

りせ「そんな…先輩がここまで全力で戦って、相打ちなんて…!」

直斗「いえ、相打ちどころじゃない…どうやらオセロットも例の“無限バンダナ”を使っているみたいです」

直斗「だから…先輩のSPだけが減っていく…!」

オセロット「…そろそろ諦めたらどうだ?お前達」

オセロット「こちらにはイザナミ・ワイルド・無限バンダナと…十分すぎるほどの手数が揃っている」

スネーク「無限バンダナなら俺にもある!」

スネーク「行くぞ…ジオダイン!!」

オセロット「…諦めの悪いことだ…」

オセロット「…マハジオダイン!!」


ズドォォォォォォン!!


スネーク「……ぐ……おっ……!」

雪子「スネーク君!」

オセロット「いくら無限バンダナを持とうが、貴様のペルソナとイザナミとでは実力差が大きすぎる。勝てるはずがなかろう?」

陽介「ヤロウ…!」
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 01:27:58.57 ID:iVYorHS80

オセロット「さて。面倒だ、そろそろ本気を出すとしようか」

オセロット「…あの世へ行け!」





オセロット「……“世界の終焉”……!!」





鳴上「あれは…!」

陽介「うっ…おい、マジかよ…あんなの食らったら冗談抜きで死ぬぞ…!」


ゴォォォォォォォォォォォ…!!


りせ「嘘…こんなの…!」

クマ「オヨヨ〜…死にたくないクマ〜…!」

直斗「防御じゃ…防ぎきれそうもありませんね…」

スネーク「…まずいか…!」

雪子「…もう、ダメ…なのかな…?」

千枝「あ、諦めないでよ雪子…大丈夫だって…!」

完二「クソったれ…!」

鳴上「…くそおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」





ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!





オセロット「フッフッ……ハッハッハッハッハッハ!!」

オセロット「…これで、ジ・エンドだな」

オセロット「齢16や17にして死ぬ…余計なことに首を突っ込まなければ、もっと長生きできただろうに」

オセロット「…さて。さっさとハル・エメリッヒも殺して、アメリカに戻るとしよう」





鳴上「……待…て……オセロッ…ト……!!」

陽介「……くっ…そ……!」

千枝「……うっ……!」

雪子「……はぁ……はぁ……」

完二「……くたばりゃ……しねえよ……!」

りせ「……っ……」

クマ「……痛……い……けど…耐えるクマ……!」

直斗「……ぐ……っ……!」

スネーク「……まだ…だ……まだ…終わってない……!」

オセロット「…これはこれは。まだ息があるとは…大したものだ」
691 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 02:00:58.14 ID:iVYorHS80

オセロット「だが、その満身創痍の身体で何ができる?ただでさえイザナミの力には敵わないというのに」

オセロット「…言っておく。やるだけ無駄だ、諦めて死ね」

鳴上「やってみなきゃ……分からない……!」

オセロット「ならばやってみるがいい。何も変わらんだろうがな」

オセロット「…貴様らの相手も疲れてきた。そろそろ“任せる”としよう」





大佐【…君達、聞こえるか?我々だ】

スネーク「…!!」

スネーク「…“大佐”…何の用だ…!」

鳴上「なっ…なんだ、この声…!?」

陽介「うわ…な、なんだよこれ…誰が喋ってんだ…!?」

スネーク「何…鳴上達にも聞こえているのか…!?」

千枝「うん…何これ、頭に直接響くような…」

スネーク「…そうか…鳴上達にもナノマシンが入っているから、体内通信ができるようになっているのか…!」

鳴上「お…お前は、誰なんだ…!?」

大佐【我々か?我々は…世界を総べる者】

美玲【……J.D.…G.W.…T.J.…A.L.…T.R.…】

直斗「…! それは…歴代合衆国大統領の頭文字、か…?だが、J.D.というのは…」

大佐【察しがいいな。そう…この地球の進化の先陣を担ってきた、アメリカの指導者達だ】

美玲【そして…これからの世界は、私達が統治する。そのために必要なイザナミの力を、貴方達に妨害されると困るの】

完二「世界を、統治だと…?何様のつもりだテメェ!」

大佐【何者か…?それには答えられない。いや、答えがないと言うべきかな】

大佐【我々に実体は無い。我々は君達が頼る“秩序”や“規範”そのものなのだ】

大佐【誰も我々を消すことはできない。アメリカという国家が存在し続ける限り、我々もまた存在し続ける…】

陽介「秩序…規範…何言ってるかさっぱり分かんねーよ!何者なのか答えろって言ってんだ!」

美玲【アハハハハッ!!花村くんって本当にバカなのね】
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 02:29:31.28 ID:iVYorHS80

大佐【いいか。我々の計画は我々のためにあるのではない。君達のためにあるのだよ】

千枝「…イザナミを操って、戦争を起こすのがあたし達のためだっていうの!?」

大佐【まさしくその通り。…世界は今、“戦争経済”という形によって新たな時代の到来を迎えようとしている】

美玲【それを支配していくために、イザナミの強大な力が必要になるの。すべてを監視し、統治し、意のままに操るために…】

りせ「ふざけないで!そんなもの…誰も望んでないよ!」

美玲【はぁ…これだから日本の子供は世間知らずとか言われるのよ】

美玲【現実見えてる?貴方達が今までヒーローごっこしてた間にも、世界中の至る所で戦争は起きてるの】

美玲【蛇口を捻れば綺麗な水が出て、買い物に行けば調理された食べ物が並んでる…そんな生ぬるい環境で生きてる貴方達に、盾突く権利なんてないわ】

りせ「……っ……それは……」

大佐【…今世紀初頭に、ヒトゲノム情報の読み取りが完了した】

大佐【その結果、48億年に渡る我々人類の進化過程が明らかになった】

美玲【遺伝子操作を始めとして、生命のデジタル化に成功したのよ?】

大佐【一方で、遺伝子上に載っていない情報もある。…人の記憶や思想、文化や歴史だ】

美玲【遺伝子には、人類の歴史は刻まれていない】

大佐【果たしてそれは伝えるべきものなのか?これまで同様、自然界で淘汰されるべきものなのか?】

美玲【人間の祖先は、それらを語り伝えてきた。言葉や絵を使って…書物、石版に記しながらね】

大佐【しかし、全ての情報が後世に伝えられてきた訳ではない】

大佐【選択され、加工されてきたのだ…まるで遺伝子のように…】

美玲【それが人の歴史ってものでしょ?ねえみんな】

大佐【しかし今のデジタル社会では、日々のあらゆる情報が蓄積され、些細な情報がそのままの形で保存されている】

大佐【永久に…劣化することなく、な】
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 02:50:51.60 ID:iVYorHS80

美玲【誰が言ったかも分からないゴミのような噂、間違った解釈、他人の中傷…】

大佐【あらゆる情報がろ過されず、そのままの形で後世に伝えられる】

大佐【…世界のデジタル化は、人の弱さを助長し、それぞれだけに都合の良い真実の生成を加速している】

大佐【社会に満ちる“真実”の山を見てみるがいい…】

美玲【高価な兵器が人道的に人を殺し――】

大佐【犯罪者の人権は、被害者のプライバシーより丁重に扱われ――】

美玲【動物愛護団体の資金が潤う傍らで、その日の食事もまともに取れない貧困層が存在する――】

美玲【誰もがこう言われて育つわ】

大佐【“他人には優しくしよう”】

美玲【“でも競争相手は叩きのめせ!”】

大佐【『お前は特別だ』『信じていれば夢は敵う』】

美玲【でも成功できる人間が一握りなのは、初めから明らかよね…?】

大佐【人類が“自由”を“行使”した…その結果がこれだ】

大佐【…まさしく、今の君達のようにな】

鳴上「……俺達……だと……?」





大佐【…花村陽介】

陽介「なっ…い、いきなり何だよ…?」

大佐【君は本当に…小西沙紀のことを思って事件を調べているのか?】

陽介「そ…そんなの当たり前だろ!」

大佐【そうか。ならばなぜ、そんなに普段から笑っていられるのだ?】

大佐【…教えてやる。君にとっての小西沙紀など、所詮はその程度の存在だからだ】

陽介「何……言ってんだよ、お前……」

大佐【小西沙紀が好きだった…鳴上悠は最高の相棒だ…特別捜査隊はかけがえのない仲間だ…】

大佐【…そんなものはすべて、君のちっぽけな好奇心を満たすための道具にしか過ぎない】

大佐【テレビの中でペルソナが出せて、人を助けてヒーロー気取り…それだけで君は満足なのだろう?】

大佐【小西沙紀も鳴上悠も特別捜査隊も…そのための踏み台でしかないからな】

陽介「ち…違う!ふざけんなよ…勝手なこと言うんじゃねえよ!」
694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 03:15:08.70 ID:iVYorHS80

美玲【…里中千枝】

千枝「…な、何よ…」

美玲【結局…あなたと天城雪子は、何も変わっていないのね】

美玲【この一年で一回り成長したとか、どうせそんなこと思ってるんでしょ?言ってあげるわ、あなたは成長なんかしていない】

千枝「そんな…あたし、ちゃんと成長した!雪子をしっかり守れるくらいに…!」

美玲【…そもそも、あなたがもうひとりの自分を受け入れた時に言った言葉を覚えてる?】

美玲【『こういう部分も含めて…あたしなんだね』】

美玲【…それってつまり、そういう面があることを認めただけで何も前進してないってことよね?】

美玲【だから、今まで通り天城雪子はあなたの歪んだ感情の対象であり続けていた】

美玲【で、あなたはそれを天城雪子本人にも打ち明けてあるからもう大丈夫…とか考えてたんでしょ?】

美玲【そういうのを“馴れ合い”っていうの?分かる?アハハハハハハッ!!】

千枝「……っ……!」





大佐【…天城雪子】

雪子「…!!」

大佐【君もまた…何も進歩していない人間のうちの一人らしいな】

雪子「…いいえ。私は、ちゃんと自分の意思で歩いている」

大佐【それが思い込みだと言っているのだよ】

大佐【旅館を継ぐ決心をした、だと?…少し前に君が自分で言ったことを思い出せ】

大佐【旅館など継ぐつもりはないと、自分で言っていたではないか】

雪子「…違うわ。私は分かったの、私を守ってくれている人達のありがたみが」

大佐【…では聞くが、君はそれに自分一人で気づくことができたかね?】

大佐【君が気づけたのは、鳴上悠の助言があってのことだろう】

大佐【つまり…君一人では、それに気づくことはできなかった】

大佐【所詮は“籠の中の鳥”なのだ。誰かに手を引かれなければ羽ばたくこともできやしない】

大佐【それを君は、さも自分ですべて気づいたかのごとく錯覚している】

大佐【里中千枝への依存も未だに変わらず…やれやれ、これでよく独り立ちしようなどと思ったものだ】

大佐【今一度噛み締めろ。君が決心をしたのではない…他人にさせられたのだよ。君のこれまでの人生と同じくな】

雪子「っ……それは……!」
695 :VIPにかわりましてNIPPERお送りします [sage]:2013/01/30(水) 15:29:28.42 ID:NkBhCV+X0

さ あ 、 盛 り 上 が っ て 参 り ま し た
696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/31(木) 21:26:32.64 ID:JhFI6ZP90

大佐【…巽完二】

完二「あァ…!?」

大佐【君は…本当に自分のコンプレックスと向きあえたと思っているのか?】

完二「…たりめーだ。んなもんテメェに言われる筋合いはねえ」

大佐【ではなぜ君は、未だに白鐘直斗に面と向かって喋ることができないでいるのだろうな?】

完二「!! ……そ…れは……その……!」

大佐【…君はそもそも、自分が直すべき内容を勘違いしている】

大佐【“手芸が好きなことを周りに打ち明けられるようになった”…そもそも、なぜ君は自分の趣味を隠すようになった?考えてみろ】

大佐【…そう、異性にさんざんバカにされてきたからだ。そのことから趣味を隠すようになった】

大佐【なのに君は、“手芸好きであることを打ち明けた”だけで満足して停滞している。これほど本末転倒なこともあるまい…】

大佐【根本的な問題である“異性への苦手意識”と、二次的な問題である“手芸好きがばれる恐怖”を…君は無意識のうちにすり替えているのだ】

大佐【自分の生活を顧みろ。未だに異性が苦手なことでの話題でからかわれているだろう?】

大佐【…これでは、同性愛者と疑われるのも無理はないという話だ】

大佐【君が異性から理解されることは一生ないだろう。…なぜなら、君がその努力をしていないからな】

完二「ち…違うに決まってんだろ!俺は…!」





美玲【…久慈川りせ】

りせ「…何…よ…」

美玲【あなたは“本当の自分”…見つかったのかしら?】

りせ「…そんなの、とっくに見つかってる」

美玲【あらそう。なのにも関わらず、あなたはまた芸能界に戻ろうとしているのね】

りせ「…なのにも関わらず、って…どういう意味よ…?」

美玲【分からない?あなたの言ってることの根本的な矛盾が】

美玲【りせちーも“私”?ここにいる自分も“私”?なら聞くけど、そもそもあなたに“自分”なんてものがあるの?】

美玲【…アイドルの仕事が苦しくて逃げ出してきたから、あなたは今この町にいる】

美玲【分かる?あなたはアイドルの仕事を放棄した時点で、一度“自分”を捨ててるの】

美玲【苦境の中で耐えていた“自分”を捨てて…特別捜査隊での生ぬるい環境に浸り、勘違いをし始めた】

美玲【苦しかったあの頃とは違う。あなたにとって、仲間と過ごす“今”という時間はあまりにも甘美…】

美玲【…だからこそ。あなたは軽い気持ちで決断してしまったのよ】

美玲【ほら、思い出してみて?ギッチギチのスケジュールに気持ち悪いファン、感情を押し殺した毎日…】

りせ「……っ」

美玲【ぬるま湯の中で下した、あなたの決断。果たして芸能界に戻って何日で崩れ去るやら…とっても楽しみよね?】

美玲【…“自分”の姿を本当に理解しているのなら、また芸能界に戻ろうなんて思うはずがないのよ】

美玲【なぜなら。そもそもあなたは、芸能界が嫌で逃げ出してきた…愚かで脆い人間だから】

美玲【ねえ、そうでしょ?フフ…アハハハハハ!!】

りせ「違う…違うよ……私は、自分の意思で……っ……!」
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/03(日) 09:37:44.07 ID:LnAEYzfDO
あ、こりゃ駄目だ…こいつ秩序とかの具現とか言ってたが、絶対嘘だ…口調がLAWらしくねぇ。
つまり本当の正体はペルソナ1〜罰系列世界から侵入した這いよる混沌だな。愛国者を乗っ取ったんだなこいつ。
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/03(日) 22:51:11.96 ID:KuGq11/r0

大佐【…クマ。シャドウの紛い物よ】

クマ「な…なんだクマ!セッキョーなんか聞きたくないクマ!」

大佐【説教ではない。我々が話しているのは“真実”だ。それを君達が受け入れようとしていないだけの話でな】

クマ「そんなの違うクマ!クマ達はちゃんと自分のシャドウを受け入れて…!」

大佐【…この際だ。言っておこうか】

大佐【シャドウを受け入れた?だから何だと言うのだ。受け入れただけで、鳴上悠がいなければ解決策すら導き出せない烏合の衆が】

大佐【自分の弱さを受け入れる…受け入れたからどうした?それだけでは何の進展もないのだよ】

大佐【…それともまさか、受け入れることそのものが進展だとでも勘違いしているのかね?】

クマ「……それは……その……」

大佐【君にしても同じだ。仲間と共に戦う今の自分こそが本当の姿、だと?とんだお笑いだな】

大佐【君がシャドウである限り、どこを探そうと“自分”など存在するはずがないだろう?】

大佐【そもそも、シャドウに関しては解明されていないことが多い。裏を返せば…】

大佐【…君がいつ、シャドウとしての本心に帰るかも分からないということだ】

クマ「……!」

大佐【君が鳴上悠らを襲わないとは言い切れない。なぜなら…他の七人は人間で、君はシャドウだからな】

大佐【ペルソナ能力の覚醒と共に“自分”を見つけた…そう思い込んでいるようだが】

大佐【精神の構造も、身体の造りも、何もかも…君は人間とは違う。だから、人間に言えることが君には当てはまらない】

大佐【もちろん…“自我”もな。君に知られざるシャドウとしての本心が無いとは言い切れない】

大佐【だから、君が今思っている“自分”などというのは…真実ではない、ただ仮定しただけの被り物に過ぎないということだ】

大佐【分かったか?君と仲間達とを隔てる絶対的な違いが】

大佐【どこまで進んでも交わることのない“線”と“線”…それが“一匹”と“七人”の関係なのだ】

クマ「……違う……違うクマよ……クマは、ちゃんとみんなに認めてもらって……!」
699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/04(月) 22:17:04.14 ID:yQOsqXhJ0

美玲【…白鐘直斗】

直斗「…………」

美玲【あなたも…自分を受け入れたふりをして、強がっている人間の一人みたいね】

直斗「……黙れ」

美玲【それよ。それがあなたの特徴。すぐに威圧して強がろうとする…そうやって生きてきたでしょ?】

美玲【それが証拠…あなたが所詮、自分を女だと認められていない証拠に他ならないわ】

美玲【女であることを認めたんでしょう?ならどうして、未だにそんな服を着てるの?】

直斗「…………」

美玲【喋り方も男、服装も男。昔と変わらない…何一つとして、あなたの抱える問題は解決してないじゃない】

美玲【…怖ろしいからでしょう?急に女物の服を着て、女のような喋り方をして…周りに偏見の目で見られることが怖いから】

直斗「…………!」

美玲【学園祭が良い例よね。他の三人は曲がりなりにも舞台に上がったっていうのに、あなたは出ることすらしなかった】

美玲【…それっぽっちの覚悟で、よく自分を受け入れたとか抜かせたものよね?片腹痛いわ】

美玲【そして、その恐怖が特に誰を対象にした感情であるかといえば…】

美玲【…そう、特別捜査隊の面々よ】

美玲【所詮あなたは仲間を信用なんかしていない。女であることを知られて尚、男の格好でしか出ていけないんだから】

直斗「……それは……」

美玲【違うっていうの?性別はとっくに打ち明けてるのに、それでもまだ躊躇いがあるとでも?】

美玲【…それがあなたの限界。元々あなた、仲間になったのも一番遅いし。たかが一か月や二か月で絆…?ハッ、失笑だわ】

直斗「…違う…!特別捜査隊は…僕の居場所だ!」

美玲【で、その唯一の居場所ですら本当の自分を曝け出せないのがあなた…ってことでOK?】

直斗「……っ……」

美玲【一生やってれば?都合のいい時だけ自分を認めたふりして、他はすべて今まで通りの毎日】

美玲【…あなた足立透にさんざん言ってたけど、やってることが大して変わらない事実にいい加減気づいた方がいいんじゃないかな】

美玲【…現実に折り合いがついてないのは、どっちなのかなぁ…?アッハハハハハハハ!!】
700 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/05(火) 23:07:26.12 ID:YV5+TGBI0

大佐【そして…誰よりも“自分”を見ようとしていない人間、鳴上悠よ】

鳴上「……!」

大佐【楽しい一年…いや、楽しかった一年間と言うべきか】

美玲【あと数ヶ月もすれば、あなたはまた都会での孤独な生活に戻らなければならない】

大佐【ここで仲良くなった連中とも離れ離れ…そして、君はまた一人になる】

美玲【この土地で得た“自分”…それに別れを告げる日が来るってこと】

大佐【よく考えることだ。この町でどれだけの友情を育もうと、所詮それは一年だけの付き合いでしかない】

美玲【それが何を意味するか…分かるでしょ?】

美玲【…あなたが辛くなるだけなの。別れが苦しくなるだけ】

大佐【だからこそ…仲を深めれば深めるほど、君はかつての自分から目を逸らしていく】

美玲【終わるのが怖いから…離れ離れになるのが怖いから…】

大佐【別れは嫌でも必ずやってくる。……分かっているからこそ、君はあえてそれを見ようとしない】

美玲【今が幸せならそれでいい。仲間と一緒に楽しく過ごせるこの時間が、永遠に続いたら…】

大佐【…それこそが、君が“自分”を見ようとしていない事実の表れなのだよ】

鳴上「…黙れ!自分の本当の姿なら、みんなに教えてもらっ…」

美玲【“自分”なんてものが今のあなたにあるの!?】

大佐【君が思っている“自分”なぞ、せいぜい身を守るための言い訳に過ぎんのではないか?】

美玲【世間に溢れてる出来合いの真実の中から、その時々に気持ち良く思えることをツギハギしただけ】

大佐【あるいは、もっともらしい権威の下に身を寄せて手に入れたつもりになっている借り物か…】

鳴上「…違う…!俺は…!」

大佐【ん?誰かにそう言ってもらいたいのか?よかろう、言ってやれ】

美玲【あなたは立派よ、鳴上君!“自分”を確立してるもの!】

鳴上「……くそっ……!」
701 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/05(火) 23:21:03.22 ID:VORMfAHto
確かに番長は都会に帰った後どういう生活してるか気になる
就活とか
702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/05(火) 23:25:27.31 ID:E3LQRcZk0
久しぶりに来た
検索しても無かったから落ちたのかと思ってた
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/05(火) 23:41:21.81 ID:zRGkL3MM0
みんな一理あるから困る
704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/06(水) 00:05:30.01 ID:HO9MfrMh0
ペルソナ4のラスボス戦が更にラスボス戦らしくなってる

エンディングが楽しみ(^^)
705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/06(水) 00:09:02.21 ID:ojNT/Z6r0

大佐【どうした、迷ったのか?では“自分探し”でもしてみるか?】

美玲【どうせ何も見つからないと思うけど】

大佐【だが…そうやって自分で取り繕った“自分”にも関わらず、何か都合が悪いことが起きると他の何かのせいにする】

美玲【俺のせいじゃない…君のせいじゃない…】

大佐【そしてまた別の口当たりのいい“自分”を探して、そこに癒しを求める】

美玲【今まで利用してた“自分”をあっさり使い捨ててね】

大佐【争いを避け、傷つかないようにお互いを庇い合うための詭弁…】

大佐【『政治的正しさ』や『価値相対化』というキレイゴトの名のもとに、それぞれの“真実”がただ蓄積されていく】

美玲【衝突を怖れてそれぞれのコミュニティに引きこもり、ぬるま湯の中で適当に甘やかし合いながら、好みの“真実”を垂れ流す】

大佐【噛み合わないのにぶつからない“真実”の数々。誰も否定されないがゆえに誰も正しくない】

美玲【ここでは淘汰も起こらない。世界は“真実”で飽和する……】

大佐【……どうだ。まさに君達のことだとは思わんかね?】

美玲【“自分”を受け入れた者同士の絆…?それ、つまるところ傷のなめ合い以外の何なの?】

大佐【…君達は“自分を受け入れた”のではない。“自分を使い捨てている”だけなのだよ】

美玲【そして、自分と同じことをしてる人間同士で集まって馴れ合ってるだけ】

大佐【それは…人類の進化を止める】

大佐【そんな君達に、本当の“真実”が選び取れると思うかね?】

美玲【その自由を使う資格があるの?】

大佐【君達は“真実”を得るに値しない】

美玲【あなた達は“真実”を食い潰している】

大佐【…我々は本来、君達のような存在を駆逐あるいは誘導する役割も背負っている】

大佐【だからこそ…そのような人間の手で世界は逼塞していくのだ。緩やかに】

大佐【君達のように、“自分”を見ようとしない人間がこの地球上には溢れている】

美玲【そんな人類がこの地上を支配することを、私達は認めない】

大佐【馴れ合いによって逼塞していく地球を救うために…君達は淘汰されなければならない】

美玲【…だからこそ私達は、人類を監視・修整・制御しなければならないの】

大佐【遺伝子と同じく、必要の無い情報・記憶は淘汰されてこそ種の進化を促進するからな】

鳴上「…何が必要か、お前達が決めるっていうのか…!?」

大佐【その通りだ。君達がひり出す糞の山から、我々が価値のある“真実”を選び取り、残すべき意味を紡いでやる】

美玲【血の通ったあなた達にはそれができない。でも、私達にはそれができる】

大佐【…だからこそ、我々が世界を支配しなければならないのだ】

美玲【それが……あなた達のためである、ということ】

大佐【我々はイザナミの力を悪用するのではない。すべては世界を正しく導くため…】

大佐【…種の進化をより良いものにするため、人類を統治しなければならないからこその判断だということだ】
706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/06(水) 06:56:34.10 ID:ziMd8Zkso
とりあえず考えるの辛いとこ抜けたな
>>1
707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/06(水) 08:24:52.74 ID:rSkpzp3no
乙ー
708 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/06(水) 19:53:11.94 ID:+MZyVHhXo
乙よー
709 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/06(水) 21:24:02.55 ID:ojNT/Z6r0

大佐【…さあ、話は終わりだ】

美玲【あなた達は淘汰され…イザナミの力は、私達が手中に収める】

大佐【安心して死ぬといい。君達亡き後も、八十稲羽の人間は我々がしっかり面倒を見てやる】

美玲【そして…世界は治められる。『愛国者達』の手によって】

大佐【我々が思い描く“戦争経済”の未来…イザナミの力さえあれば、制御はたやすい】

大佐【世界中の国々にペルソナ能力を均等に分配し、勝敗を制御し、計算された戦争をもって世界を支配する】

大佐【誇りに思っていいぞ。君達は世界を平らかにするための礎となれるのだ】

大佐【それでは…スネーク。そして特別捜査隊の諸君】

大佐【最後の任務だ。オセロットに“殺されろ”】

大佐【…君達の“真実”が勝つか…我々の“真実”が勝つか…】

美玲【…自分達の信じたものの脆さに絶望しながら、逝きなさい】





オセロット「ソリッド・スネーク……そして、特別捜査隊よ」

オセロット「終わりにしようではないか。この茶番を」

鳴上「…………」

オセロット「…どうした。声も出まいか」

鳴上「……俺は……」

鳴上「……俺達の、信じたものは……」

鳴上「…………」

オセロット「…ようやく理解したか。お前達が掴んだ真実は…虚構に過ぎんということを」

オセロット「堂島菜々子の危篤を乗り越えず、真犯人すら自力で解明していない貴様らの絆など…」

オセロット「…所詮、我らの敵ではないということだよ」

鳴上「……違う……違うんだ……」

鳴上「俺達は……辿り着いたはずだ、真実に……!」

オセロット「愚かだな。それが幻だと言っているのだ」

鳴上「……そんなはず、ない……俺達は……っ……!」

鳴上「……うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」


鳴上「イザナギ…!!」カッ


鳴上「俺達は……掴んだ……!掴んだ……はずなんだ……!」

オセロット「…まだペルソナを出せるか。仕方あるまい…」

オセロット「お前の闘志に敬意を払い…最後の絶望を思い知らせてやるとしよう」





オセロット「……」パチン





オセロット「これで…正真正銘の、“終わり”だ」
710 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/06(水) 21:44:08.46 ID:dg+05BhQ0
関係ないけど某黒い悪魔は「真実なんて、いらない。俺の目に映るのは、敵だけでいい。」とか言ってたっけ
711 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/06(水) 21:53:31.51 ID:ojNT/Z6r0

鳴上「……!」

鳴上「なんで……ペルソナが、消えた……?」

オセロット「…まさか、この手段を使うことになるとはな」

オセロット「お前達の体内にあるナノマシンを通じて…ペルソナ能力に関する脳波をすべてシャットアウトさせてもらった」

オセロット「諦めろ。これでもうお前達は『勝ち目が無い』のではない…『戦うことができない』のだ」

鳴上「……くそ……頼む、ペルソナ……っ……!」

オセロット「無駄だ。いくらカードを割ろうとペルソナは出やしない」

オセロット「…哀れなものだな。これが貴様らの末路か…」





オセロット「………“幾千の呪言”………」





オセロット「……『ならば私は、一日に千の命を殺してみせよう』……」

オセロット「…確かに、千を超える殺すべき人間がこの地球上には存在する」

オセロット「お前達が…その先駆となるがいい」

オセロット「ほうら…黄泉へと誘う無数の手が、お前達に伸びていくぞ…!」

陽介「な……!?うわああああああああああっ!!」

千枝「うっ……ぐぅっ……!!」

鳴上「陽介…里中…!」

雪子「きゃあああああああっ……!!」

完二「ぐっ………ち…く…しょ………!!」

りせ「嫌あああああああああああっ……!!」

鳴上「天城…完二…りせ…!」

クマ「……そんな……ク……マ……」

直斗「うっ……ぐあああああああっ……!!」

スネーク「くそ……っ……!!」

鳴上「クマ…直斗…スネーク…!」





鳴上「……みんな……どうして……っ……」

オセロット「…分かったか。貴様は誰も守れんのだ」

オセロット「泣いたところで仲間はもう帰ってこない。特別捜査隊のリーダーも…所詮はその程度だったということだな」

鳴上「……オセロット……許さない……絶対に……!」

オセロット「ペルソナも出せん貴様の戯言など、最早耳を傾ける価値も無い」

オセロット「さあ、早くお前も仲間のところへ…あの世へ行ってやるがいい」

鳴上「……く……そ……」

鳴上「……うわあああああああああああああああああっ……!!」

オセロット「……Have a nice death……良き最期を、祈っているぞ……」
712 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/06(水) 22:45:13.28 ID:ojNT/Z6r0

鳴上(…………)

鳴上(……意識が……遠のいていく……)





鳴上(……強大な敵を前に……俺達は、このまま力尽きるしかないのか……)

鳴上(……真実は……俺達には、掴めないものだったのかもしれない)

鳴上(……俺達のやっていたことは……あの声の言う通り、馴れ合いでしかなかったのだろうか……)

鳴上(……俺達は……淘汰されるべき存在……)

鳴上(…………)

鳴上(……?)

鳴上(声が……誰かの声が……聞こえる……?)





マーガレット『…どういうつもりかしら?』

マーガレット『立ちなさい。貴方はここで倒れる人ではないわ』

マーガレット『分かっているはずよ…貴方なら』

マーガレット『絆の本質を…絆が貴方に与えてくれるものを…』

マーガレット『ほら、耳を澄ませてみて…』



堂島『どうした、悠…こんなとこで泣きべそかいてんのか?』

堂島『お前が教えてくれたんだぞ。家族ってもんを…』

堂島『菜々子だけで手に余ってたところを…ハハ、どうしようかと思った…』

堂島『…だがな。お前らがいるから、俺は何度だって立てるんだ。どんなに苦しくても、歯ァ食いしばってな…』

堂島『お前らのためなら、何度でも立つさ…父親ってのは、バカなもんだからな…』



陽介『…逝くなよ、悠…』

陽介『お前に会って、変わったよ。俺の中の全部…』

陽介『俺…お前でよかった。お前とだったから、ここまで来られた…』

陽介『悠…まだ、終われないだろ?』

陽介『まだやれるさ…そうだろ、相棒』



千枝『や、やだ…鳴上君…怖いよ、キミがいないと…』

千枝『あたし、こんなに憶病で…ずるくて、意地っ張りで…』

千枝『でも…そんなあたしを、キミは分かってくれた』

千枝『だから…あたし、いくらだって強くなれるよ…鳴上君…』
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/06(水) 23:11:42.83 ID:ojNT/Z6r0

雪子『ねえ、鳴上君…聞こえる?まだ目を閉じないで…』

雪子『私達の力をあげる…最後の希望の、あなたに…』

雪子『お願い。もう一度だけ…立って…』

雪子『私も、立つからね…鳴上君の手を借りずに、いつかきっと一人で羽ばたいてみせるから…』

雪子『だから…立って、鳴上君…』



完二『…先輩。いつまで寝てる気なんスか』

完二『先輩はそんな人じゃねえはずだ。こんなとこで終わるような人じゃ…ねえだろ』

完二『んなの…俺の憧れる鳴上先輩じゃねえよ…』

完二『立てよ…立ってもう一度、アンタを守らせてくれよ…!』



りせ『先輩…ありがと…』

りせ『私…この町に来てよかったよ…思い返したら、楽しいことばっかりだったよ…』

りせ『アイドルに戻る…私、その決意は揺らいでない。だってそれは…先輩と交わした約束だから』

りせ『嘘、つかないもん。私…やり遂げてみせるもん』

りせ『だから…もう一度だけ立って、悠先輩。私達が先輩の力になるから…』



直斗『せ、先輩…僕は、あなたを許さない…』

直斗『あなたは…僕に、いていい意味をくれた』

直斗『そのあなたが、こんな途中で…僕を置いて投げ出して…』

直斗『…鳴上先輩…立ってください、もう一度』

直斗『そして共に、戦いましょう。大丈夫…僕らはいつも一緒です…』



キツネ『クゥン……』

キツネ『…………』



一条『鳴上…たまにはオレらに心配ぐらいさせろって』

一条『全部自分で仕舞いこまないでさ…オレらがいるよ』

一条『お前の力になりたいって願ってるバカ二人だ…ほら、立てるだろ…?』



長瀬『…どうした、鳴上。ここで終わるつもりか?』

長瀬『お前は、一人じゃねえだろ。俺や一条が一人じゃなかったように…』

長瀬『お前一人で…逝かせやしないさ』



あい『うそでしょ、悠…』

あい『アンタがいなくなって…アタシがもう一歩も歩けなくなってもいいの…?』

あい『…アンタみたいなズルいやつ、もう…忘れてやるんだから…』
714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/06(水) 23:16:46.54 ID:Vu0LL9jA0
いつ見てもここのイベント胸熱すぎるだろ

>>1
715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/06(水) 23:35:38.17 ID:ojNT/Z6r0

尚紀『やめてください、鳴上さん…』

尚紀『もう…嫌なんです。大切な人を失うのは…』

尚紀『あなたまで…嫌ですよ…』



綾音『先輩…ありがとう。苦しい時に私を思い出してくれて…』

綾音『先輩は、私のかけがえの無い人です。先輩のためなら何だってできる…』

綾音『先輩は…?誰かや、私のために…立ち上がれますか…?』



結実『バカ…一人で何でも抱え込んでさ…』

結実『一人じゃないから…できることがあるんだよ』

結実『恋人でも友人でも、家族でも…いつかは別れが来る…』

結実『だけど…ううん、だからこそ私たちは…絆を結ぶんだよ』



秀『先生…ありがとう』

秀『ウソつかないこと…怖がらないこと…立ち上がること…信じること…』

秀『全部先生が教えてくれた…だから先生も、一人じゃないって…信じて…』



ひさ乃『駄目よ、悠ちゃん。眠るのはまだ早いわ…』

ひさ乃『少し疲れたのね…でも、まだあなたを待っている人がいるわ…』

ひさ乃『大事な誰かのために…あなたは、本当にできることをしたかしら…?』



小夜子『ごめんね、悠。こんな時に支えてあげられなくて…』

小夜子『生きるって…泥臭くて、カッコ悪くて、ツライことばっかりで…』

小夜子『とても一人じゃ、戦えないよね…』

小夜子『でもね…一人ぼっちの人なんていないの。大事な人を守ってきた君なら、分かるよね…?』

小夜子『ほら、待ってる人がいる…』
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/06(水) 23:42:06.06 ID:ojNT/Z6r0

絵里『先生…ううん、本当はまだ高校生の男の子なんだよね…』

絵里『辛かったね…大変だったね…』

絵里『…でも。大切な人を守れるって…幸せだよね』

絵里『私は…その幸せを、先生に教えてもらったわ…』



クマ『センセイ…クマは、センセイを守る…』

クマ『クマ、センセイに命もらったから…センセイが大事だから…』

クマ『クマはひとりぼっちじゃないね…センセイも、ひとりぼっちじゃないね…』

クマ『ひとりじゃできないこと、きっとできる…みんなが…センセイがいるから…』



菜々子『ね、お兄ちゃん…菜々子をおいてっちゃうの…?』

菜々子『菜々子、いい子にするから…行っちゃ、やだ…』

菜々子『行っちゃ、やだよ…お兄ちゃん…』
717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/07(木) 00:00:42.35 ID:X4V8jpz80

スネーク『…何を寝ている、鳴上。お前はそんな男じゃなかったはずだ』

スネーク『お前には、人を導き、統率する力がある。そして今、みんなお前に力を分け与えようとしてくれている』

スネーク『それに…俺は教えられたんだよ、お前にな』

スネーク『本当の強さとは…他人と干渉しないことで保たれるのではなく、他人と繋がることで強固になっていくものなんだと』

スネーク『お前はそれを、自分の生き方をもって俺に教えてくれた』

スネーク『だから…俺もお前に、一つ助言をしてやったはずだ』





スネーク『言葉を信じるな。言葉の持つ意味を信じるんだ…とな』





スネーク『…鳴上。お前は一人じゃない』

スネーク『“大佐”の言った言葉に惑わされるな。本質を見ろ。真実を見ろ』

スネーク『お前達の…俺達の絆は、そんなものに負けるようなものではなかったはずだ』

スネーク『…さあ、立ち上がれ。俺達がついている』

スネーク『“真実”のなんたるかを…『愛国者達』に教えてやるんだ、鳴上』
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/07(木) 00:27:33.19 ID:q60vrw8To
熱いな
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/07(木) 02:57:34.67 ID:LQI4LfZ6o
>>697
あいかわらず唐突すぎる登場だなニャル
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/07(木) 06:46:33.74 ID:x65r1s5lo
燃えるぜ、乙
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/08(金) 01:50:19.92 ID:AxyVcY/90
http://www.youtube.com/watch?v=hinFSHQ980U


鳴上(…………)

鳴上(……そうか……そうだった……)

鳴上(……言葉を信じるんじゃない……言葉の持つ意味を、信じる……)

鳴上(…………)

鳴上(やっと……思い出した……)

鳴上(……“真実”は……すぐそこにあったんだ……)





【“自分”なんてものが今のあなたにあるの!?】

【君が思っている“自分”なぞ、せいぜい身を守るための言い訳に過ぎんのではないか?】

【世間に溢れてる出来合いの真実の中から、その時々に気持ち良く思えることをツギハギしただけ】

【あるいは、もっともらしい権威の下に身を寄せて手に入れたつもりになっている借り物か…】


『お前が…お前自身が信じたもの。大切だと思えること』

『そしてそれを、自分で選び取るということ。誰かが決めるもんでもない』

『正しいかどうかではない。正しいと信じる、その想いこそが未来を創るんだ』





【『政治的正しさ』や『価値相対化』というキレイゴトの名のもとに、それぞれの“真実”がただ蓄積されていく】

【衝突を怖れてそれぞれのコミュニティに引きこもり、ぬるま湯の中で適当に甘やかし合いながら、好みの“真実”を垂れ流す】

【噛み合わないのにぶつからない“真実”の数々。誰も否定されないがゆえに誰も正しくない】

【ここでは淘汰も起こらない。世界は“真実”で飽和する】


『…“真実”とは…自分が直に見て、考えて、自ら選んだ所にだけ現れるもの』

『貴方の行く先に、“真実”に繋がる道があると…信じることです』





【…君達は“自分を受け入れた”のではない。“自分を使い捨てている”だけなのだよ】

【そして、自分と同じことをしてる人間同士で集まって馴れ合ってるだけ】

【それは…人類の進化を止める】

【そんな君達に、本当の“真実”が選び取れると思うかね?】

【その自由を使う資格があるの?】

【君達は“真実”を得るに値しない】

【あなた達は“真実”を食い潰している】


『それは貴方が築き上げた絆の力。虚ろな噂に惑わされず、物事の本質を見抜く力の断片…』

『そして…旅路の中で貴方が育んだ力の結晶』

『あらゆる虚飾を払い、嘘を打ち消し、真実を照らし出す宝珠でございます。さあ、お行きなさい…』
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/08(金) 02:15:53.84 ID:AxyVcY/90

鳴上(……ありがとう、みんな……)

鳴上(…………)

鳴上(……“真実”に……手が届く……)





絆を真に深めた相手の心が、力へと変わる…

“イザナギ”は“伊邪那岐大神”へと転生した!





鳴上(……?)

鳴上(……なんだ、ペルソナが……)





世界コミュの力が、伊邪那岐大神に力を与える…

伊邪那岐大神は、スキル『幾万の真言』を覚醒させた!





鳴上(…………)

鳴上(……ありがとう、スネーク……)

鳴上(……俺は……負けない……!)
723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/08(金) 04:09:08.71 ID:AxyVcY/90

鳴上「…………」

鳴上「待て……オセロット」

オセロット「ん?…ほう、地獄から舞い戻ったか。しぶとさだけは一級品だな」

オセロット「だが、戻っただけでは何も起こらん。貴様など今となっては…」


鳴上「…………」カッ


オセロット「……何……ぺル、ソナ……?」

オセロット「おかしい、俺は確かに貴様のナノマシンを……」

鳴上「俺には、仲間がいる。そして……結んだ絆がある」

オセロット「何を…ほざくか、小僧」

オセロット「さっさと死ね…“幾千の呪言”!」


ゴォォォォォォォォォ…


鳴上「…………」

鳴上「……今の俺には、もう利かない……」

オセロット「……何故だ……これは……」

オセロット「チッ……“大雷”!」


ズドォォォォォォン!!


鳴上「……っ……」

オセロット「……“大雷”!」


ズドォォォォォォン!!


鳴上「……ぐ……」

鳴上「……利かないと言ったはずだ……もう……俺には……!」

オセロット「……どういうことだ……どうして、これだけ食らって立っていられる……!?」

オセロット「……“大雷”!“黒雷”!」


ズドォォォォォォン!!


鳴上「……う……っ……!」

鳴上「……俺は、負けられない……」

オセロット「何故だ……どうして倒れん!?」

オセロット「イザナミの力だぞ……!?貴様ごときのペルソナで、勝てるはずがない!」

オセロット「……そもそも、どうして貴様はペルソナを出している……?ナノマシンの制御によって使えなくなっているはずだ……!」

鳴上「……それが、そもそも間違っている」

鳴上「どんな小細工でも止められない力……それが、絆の生み出す力。心に宿る力」

鳴上「心の力に限界は無い。だから……それを抑えつけることなんて、初めからできるはずがないんだ」

オセロット「……バカな……」

オセロット「……個の意思が、ナノマシンの抑制を退けたというのか……!?」
724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/08(金) 11:14:17.45 ID:g9MQZFQI0
熱い展開だ
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/08(金) 12:52:43.86 ID:rUssdB8Mo
BGM付きとは・・・燃えるな
726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/08(金) 18:00:04.97 ID:dANsHZJq0
おい>>1どうしてくれる

受験生なのにP4もMGSもやりたくなっちまったぞ
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/08(金) 18:33:49.10 ID:IPnitlPLo
>>726
再来年頑張れ
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/09(土) 01:25:15.41 ID:1o59+F1Y0

オセロット「……あり得ない……イザナミの力こそが、この空間において最強のはず……!」

オセロット「負けるはずがないのだ!イザナミを上回る力など、我々の調べでは無かっ……」

オセロット「…………」

オセロット「……まさか……」

鳴上「……そう。気づいたみたいだな」

鳴上「『愛国者達』がどれだけの技術を持つ組織なのかは知らない。だが……お前は言った」

鳴上「“人々の絆から成る見晴らしの珠だけは、複製することができなかった”と」

鳴上「それができていれば、あるいは……恐らくお前も、お前の組織も、気づけたかもしれない」





鳴上「この空間……いや、この現実において。俺達が生きる、この世界という枠の中で」

鳴上「イザナミの力さえも上回る力……“絆の力”が存在するということに」





オセロット「……そんな……はずは……」

鳴上「……俺達は、逃げないことを誓った。苦しい現実から目を逸らさないことを誓った」

鳴上「傍目にどう見えるか、じゃない。俺達が何を見て生きるか、ということ」

鳴上「そして……虚ろな噂に惑わされず、物事の本質を見抜き、言葉の意味を信じるということ」

鳴上「俺はそれを、仲間達と共に学んできた」

鳴上「だからこそ……胸を張って言える」

鳴上「苦しみながら前へ進む人間を嘲笑する、お前達のような連中に……人類を導く資格は無い!!」

オセロット「……貴様……喋らせておけば、いきがりおって……!」

鳴上「……人は、一人じゃ生きられない」

鳴上「お互いの弱さを認め合うという行為は、決して馴れ合いなんかじゃない」

鳴上「それは“信じる”ということだ。お互いを認め合い、背中を預け、共に生きるということ」

鳴上「お前達……『愛国者達』には、それが分からなかった」

鳴上「……たとえ、自分が最も信頼していた相手と対立することになろうとも……」

鳴上「……同じ何かを信じ、やがてその解釈が食い違うことになろうとも……」

鳴上「……相手を、赦すということ。お前達には、それができなかった」

鳴上「だからこそ……この世界の有り方を変えるような真似は、絶対にさせない」

鳴上「……ありのままの世界を残すために最善を尽くすこと。他者の意志を尊重し、自らの意志を信じること……」

オセロット「……!!」

鳴上「……俺のペルソナは『世界』。だから分かる……」

鳴上「世界を創り、支えているものは……“絆”なんだ。俺のペルソナがそうして転生したように」

鳴上「……それを抑圧することでしか、世界を支配する術を知らないお前達に……」

鳴上「俺は……“伊邪那岐大神”は……負けはしない!!」
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 01:34:30.73 ID:XGOUtGE40
これが"ボス"のカリスマか……
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 08:37:39.93 ID:TAC4Rsuuo
なんで「愛国者達」っていえてるんだ…
「らりるれろ」だろ…
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 08:56:05.71 ID:c+WZ2/Q10
>>730
悠「こんなシリアスな場面で言っていいのか?ん?ん?」
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 10:03:34.87 ID:6OMsa2Xqo
>>730
ナノマシン何て消し飛んだんだろ
733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 12:52:22.88 ID:bCb+cKrMo
らりるれろって言わされる状況なら
ペルソナ出せないだろ、jk
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 19:04:35.19 ID:c+WZ2/Q10
絆の力は凄いんだ
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 20:12:58.92 ID:Q2QDaNQRo
どっかのブラザーバンドみたいだな
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 20:25:08.59 ID:9Ienbmd5o
お前のQと大文字の数に吹いた
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/09(土) 23:38:44.21 ID:QsvhJ4/lo
鳴上「……たとえ、自分が最も信頼していた相手と対立することになろうとも……」

鳴上「……同じ何かを信じ、やがてその解釈が食い違うことになろうとも……」
ビッグボスとゼロみたいだな...
738 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 19:13:02.66 ID:uk0ECiAMo
また絆(笑)か
なんでもかんでも都合よすぎないっすかね
739 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 19:23:11.44 ID:1mBJuENZo
Pシリーズのメインテーマみたいなもんだし仕方無い
740 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 19:27:38.41 ID:BMRqu0GXo
さらに番長はアトラス1の幸せ者ですし
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 21:17:15.09 ID:FQnxqvZr0
まさしくbonds of people is the true powerだね
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 21:43:58.08 ID:f1VL3/Pzo
これは情弱な>>738が悪い
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 22:19:33.77 ID:jGIu5FqVo
>>783はP4未プレイなんだろ
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/10(日) 22:57:38.27 ID:UkIcBD2DO
738はニャルラトホテプの化身だから仕方ないね。
この世に738ら暗黒住まう場所無し!
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/12(火) 00:57:46.42 ID:8O4gtnXa0

鳴上「さあ、決着をつけよう。オセロット」

オセロット「まさか……上回るというのか、イザナミの力を……」

オセロット「……面白い……!いいだろう、受けて立ってやる……!」

鳴上「見せてやる、お前達に掴めなかったもの……」

鳴上「これが……“真実”だ!!」





鳴上「……『幾万の真言』!!」

オセロット「……“幾千の呪言”!!」





オセロット「…………っ…………」

オセロット「……まさか……これほど……と……は……」

オセロット「……くそ……もう、持たん……か……」

鳴上「千が死に逝き、万が生まれる……」

鳴上「これで……終わりだ!!」

オセロット「……そう……か…………これが……」

オセロット「……絆の…………力、か……」


ドォォォォォォォ…ン!!


オセロット「……ぐ……おおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
746 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/12(火) 01:09:26.76 ID:rQ64bC3e0
うおおおおおお!!

つ、ついにやったか
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/12(火) 01:14:32.89 ID:lvy+2/5xo
オセロット「FOXDIE……じゃなーい!!」
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/12(火) 02:25:13.10 ID:8O4gtnXa0

鳴上「……」

鳴上「…………」

鳴上「………………」

鳴上「……終わった、か……」





陽介「相棒。ついに…やったな」

鳴上「…陽介…それに、みんなも…!」

千枝「ま、鳴上君ならやってくれるって信じてたからさ…えへへ…」

雪子「鳴上君…最後に立ち上がってくれて、ありがとう…」

完二「先輩…さすがだぜ。それでこそ俺らのリーダーってもんだ」

りせ「やったね…やったんだよね、先輩…!」

クマ「センセイ…やっぱりセンセイは、すごかったクマ。最後まで諦めなかった…」

直斗「…先輩は、勝つって…信じてましたから」

スネーク「…鳴上、やったな。お前なら立ち上がれると信じていた」

鳴上「ああ…みんな、改めて礼を言わせてくれ」

鳴上「あの時…俺に力を分けてくれて、本当にありがとう」

鳴上「そして、スネーク…ありがとう。俺に気づかせてくれて」

鳴上「俺を…“真実”へと導いてくれて…」

スネーク「…だが、最後に決断を下したのはお前だ。偽りに惑わされず…よくぞ“真実”まで辿り着いた」

スネーク「それでこそ…俺の見込んだ男だ」





伊邪那美大神『……なるほど。これが……お前達の力か……』

陽介「お前、イザナミ…!?」

完二「まだいやがったのか…しぶてぇ野郎だ…!」

伊邪那美大神『お前達の脳内に響いた言葉の数々……オセロットに操られてはいたが、私にも聞こえていた』

伊邪那美大神『……私は、まさしくあの言葉の通りだと思っていた』

伊邪那美大神『あがいて生きるより、嘘に目隠しされて生きていく……それこそが人間の平穏……』

伊邪那美大神『ぬるま湯の中で甘やかし合いながら、好みの“真実”だけを見る……』

伊邪那美大神『……だが、それは間違いだったようだ』

伊邪那美大神『……私は、お前達の力によって滅ぼされる。この私を消し去るほどの力……最早私の知る人間の枠を超えている……』

伊邪那美大神『この世界の霧も、現実の霧も、全てお前達によって晴らされた……それが果たして幸せなものとなるか、それすらお前達で創らねばならないだろう……』

伊邪那美大神『お前達の信じる“真実”が、この先の世界をどう変えるのか……』

伊邪那美大神『……人の子よ、見事なり……!』
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/12(火) 22:06:17.16 ID:8O4gtnXa0

鳴上「……イザナミが……消えていく……」

陽介「コイツが、霧の原因…だったんだよな。それが消えたから…」

雪子「…! 見て、みんな…景色が…!」


カッ…!


陽介「……すげえ……!」

りせ「とっても綺麗……何、この景色……?」

千枝「何だろう……すごく、懐かしいような……」

クマ「……クマは知ってるクマ。ずーっとずっと昔……この世界は、こういう場所だったんだ」





オセロット「……ここは、人の心の中の世界。その霧が……晴れたということだ」

鳴上「…!!」

スネーク「……オセロット……まだ意識があるのか……!」

オセロット「……俺も、思い出した」

オセロット「人間は本来、これほどまでに美しい心を持った生き物……」

オセロット「そして……そんな人間を、今までに一人だけ見たことがあった」

オセロット「……鳴上悠。つい先ほどのお前に、ある女の姿が重なって見えたよ」

オセロット「俺の……母親だ」

鳴上「お前の…母親…?」

オセロット「奴は……この世界の全てを愛し、そのために死んでいった」

オセロット「“誰かのために生きる”……お前に既視感を感じたのも、そのためだったのかもしれん」

オセロット「だが。その愛情があまりにも深く、時代に拒絶されてしまったために……その遺志を継ぐ者達の暴走が始まった」

オセロット「…………」

オセロット「……ゼロか、ビッグボスか……どちらでもいい。どちらかが、お前のような心を持っていたなら……」

オセロット「……あんなことには、ならなかったのかもしれんな」
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/14(木) 00:05:55.20 ID:Lhqh2kHq0

オセロット「……ともあれ、だ。切り札のイザナミを消された以上、9対1では降参せざるを得まい」

陽介「…お前も、今回の事件には深く関わってたんだろ。罪はキッチリ償ってもらうぜ」

オセロット「それは不可能だな。腐っても『愛国者達』…こんな小国の法律で俺を裁けるものか」

オセロット「それに、まだ“手段”は残っている」

オセロット「……『PMC・アウターヘブン』……」

スネーク「…アウターヘブン、だと…!?」

オセロット「いずれ分かる。…今はまだ、時期ではない」





オセロット「…さて。イザナミが消えた今、もうこの町に用は無くなった」

オセロット「そうなった以上、最早『愛国者達』もこの町の人間をどうこうする気はなかろう。安心するがいい」

スネーク「オセロット…逃げるつもりか?」

オセロット「よく分かっているではないか。では…」

直斗「くそ…逃がすか!」

オセロット「……鳴上悠。いいセンスだ……」

オセロット「…トラエスト!」


ヒュッ


直斗「…っ。反応が遅かったか…」

スネーク「…まあ、奴がこうして逃げるということは事件が終わったということだ。過去の経験で分かる」

鳴上「…どっちにしても、また来たら俺達で返り討ちにすればいいだけだ」

千枝「だね。それで、霧の原因もしっかりやっつけたことだし…」

雪子「今度こそ…事件は解決、なんだよね?」

クマ「うん…きっとそうクマ。こっちもこんなにキレイな世界になって、みんなの住む世界も霧は晴れた…」

りせ「……終わったんだね、全部……」

鳴上「長いようで…一年という短い戦いだったな」





陽介「……おっし!霧の原因も倒して事件は解決ってことなら、またみんなで打ち上げやろうじゃねーの!」

直斗「ちょっ…切り替え早すぎません!?」

陽介「いいのいいの、こういうのは切り替えるタイミングが大事なんだって」

鳴上「…そうだな。せっかくだからみんなで盛大にやりたいところだ」

直斗「先輩まで…」

千枝「もちろん、言い出しっぺの花村がジュネスのフードコートでおごりだよね?」

陽介「え……いや、それは」

りせ「ほんと!?花村先輩、ゴチでーす!」

完二「マジっスか!いやぁ、これは思う存分ビフテキ食えるな」

クマ「アイス食べ放題クマー!」

陽介「お、おい待て!こういう時だからこそみんなで折半をだな…」
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/14(木) 00:35:16.09 ID:PolQreWDo
イイハナシダナー
752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/14(木) 02:30:16.05 ID:+qjvcnWL0
みんなのATMガッカリ王子
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/14(木) 07:02:08.17 ID:THDdUC0fo
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/15(金) 14:17:34.67 ID:OJBYCOR90

スネーク「まあまあ…俺も奢ってやる、みんなでジュネスに向かおうか」

陽介「す、スネーク…助かる…!」





スネーク(…かくして、八十稲羽を覆った霧の元凶は倒された)

スネーク(『愛国者達』のイザナミ奪取も防ぐことができ、俺もやるべきことは終えた)

スネーク(戻ったその晩は、特別捜査隊全員で遅くまで語り、飲み、食べ、夜を明かした…)

スネーク(…これからはまた、普通の日常がこの町に戻ってくる)

スネーク(そして…俺も…)

スネーク(…そろそろ、この町にもいられなくなるだろうな)





数日後 アパート

オタコン「…スネーク、いるかい?」

スネーク「ああ、今開ける」


ガチャ


オタコン「スネークの言った通りだったね。こんなものが届いた」

スネーク「…やはりか。お前には『異動通知』…」

スネーク「…そして俺にも、『退学処分通知』が届いている」

オタコン「…僕達が『愛国者達』の目論みで八十稲羽に呼ばれていた以上、今の身分も奴らが用意したもの…」

スネーク「もう奴らもこの町に用は無い…お前は異動になり、俺は学籍を抹消された。大方予想はできていたがな」

オタコン「あまり長くはなかったけど、この町ともお別れ…だね」

オタコン「…でも、町の人達にはナノマシンが入ったままなんだろ?それはどうしようか…」

スネーク「心配する必要は無い。また奴らが何か企んだとしても、それを止められる力がもうこの町には存在する」

スネーク「あいつらが…『特別捜査隊』が、この町にいる限りはな」

オタコン「…鳴上君達、か。この数ヶ月で、随分肩入れしたみたいだね」

スネーク「…そうだな。名残惜しいが…別れはやってくるものだ」

オタコン「君、任務が終わるとろくに挨拶もせずにどこかへ消える癖があるけど…今回はどうするんだい?」

スネーク「…奴らには、別れの挨拶を告げておきたい。もう会える機会も無くなるだろうからな…」

オタコン「変わったね、本当に…君が人との繋がりをそこまで意識する日がくるなんて。シャドーモセスの頃と比べたら驚きの一言だよ」

スネーク「…絆によってもたらされるもの。その強さ。俺は…それをあいつらに教えてもらったからな」
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/15(金) 23:24:57.40 ID:OJBYCOR90

スネーク(特別捜査隊の面子には、俺がここを去ることは伝えてある)

スネーク(…別れの挨拶を言いに行こうとしたら、あいつらがみんなで集まってくれると言い出した)

スネーク(オタコンが町外れの広い場所に大型輸送機を呼んだそうだ。確かノーマッドとか言ったか…最近どこぞの軍隊からの横流しを安く買い叩いたらしい)

スネーク(こんな田舎でそんなもん飛ばすなとは言ったんだが、だからといって俺達が電車と空港を経由する訳にもいかず…)

スネーク(…そして、場所をみんなに伝え…その日がいよいよやって来た)





バララララララララララララ…

オタコン「…お、到着したみたいだ。スネーク」

スネーク「分かってる、今行く」

スネーク「……それじゃあな、みんな」

完二「スネーク先輩…離れてても、俺らは仲間っスから。絶対に忘れないでくれよな」

雪子「元気でね…スネーク君」

りせ「せめて、悠先輩と同じ3月まで一緒にいてくれたらなぁ…」

クマ「スネーク…またいつか、ゼッタイこの町に遊びに来るクマよ!約束するクマ!」

千枝「スネーク君に教えてもらった『CQC』、今度会うときまでにしっかり完成させとくからさ…楽しみにしといてね!」

直斗「…寂しくなりますね。一人でも仲間がいなくなってしまうのは…」

陽介「…待ってるからよ。外国から大変だとは思うけど…この八十稲羽で、いつかまた会おうぜ」

鳴上「またな…スネーク」

スネーク「ああ。またいつか…会いたいものだ」

スネーク「…いや。いつか必ず、また会おう」

スネーク「…絆の力。それを教えてくれたお前達には…感謝してもしきれんくらいだからな」
756 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/16(土) 00:12:09.36 ID:buPXWdFK0

スネーク「…それでは。しばしの間、お別れだ」


http://www.youtube.com/watch?v=6pAb68IUR3E


鳴上「……輸送機が、離陸する……」

雪子「ついに…行っちゃうんだね」


バララララララララララ…


陽介「……スネークー!!絶対…いつか絶対、また遊びに来てくれよなー!!」

りせ「またねー!!スネークせんぱーい!!」

完二「俺らのこと、忘れんじゃねーぞー!!」

直斗「スネーク先輩、お元気でー!!」

千枝「あたし、頑張るから!!スネーク君も負けないでねー!!」

雪子「ありがとう…!!またいつかきっと、会おうねー!!」

クマ「アメリカへ行っても、クマ達のこと忘れちゃイヤクマよー!!」

鳴上「距離なんて関係ない…!!いつまでも俺達は仲間だからな、スネークー!!」





陽介「……ふう。行っちまったな……」

直斗「…ソリッド・スネーク。実際に会ってみたら…とてもいい人でしたね」

千枝「え? 直斗君、スネーク君と前から知り合いだったとか…?」

直斗「いえ、そういう訳ではないんですが…今度お貸ししますよ、『シャドーモセスの真実』」

完二「…ま、何はともあれ。スネーク先輩も俺らのことを忘れたりはしねえ…それだけは分かるぜ」

クマ「今度来るときは、アメリカの美味しいアイスをいっぱい持ってきてもらうクマ!」

りせ「もー、クマったらそればっか…」

雪子「…会えなくなっても、大丈夫だよね。私達は繋がってるから…」

鳴上「ああ。きっとまたいつか…会える日まで…」
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 00:18:45.24 ID:rAM5WGf70
伊邪那美たおしたから番長も帰るかと思ったけど、よく考えたらこれだとまだ12月くらいなのか

とりあえず乙!
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 00:21:19.09 ID:j+/EWW7fo
いい話だった
お疲れ様でした
759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/16(土) 00:38:25.28 ID:buPXWdFK0

ノーマッド機内

スネーク「……これで、ひとまずは終わったな……」

サニー「お、お帰り…スネーク、ハル兄さん…」

オタコン「悪かったね、サニー。長いこと一人にしちゃって」

サニー「ううん…だ、大丈夫…」


ピピピピピピピ ピピピピピピピ


スネーク「ん? これは……“大佐”からの、コール……?」

オタコン「…出てみなよスネーク。大丈夫だ、そのコールはちゃんと『キャンベル大佐』からのものだ」

スネーク「なんだ…出ていいのか?」

オタコン「もちろんさ」

スネーク「…そこまで言うなら、とりあえず…」


ピッ


スネーク「…こちらスネーク」

キャンベル【おお、スネーク。オタコンから聞いたぞ、また一悶着に巻き込まれたようだな】

メイリン【しかも、私達のコピーAIなんかに騙されたって聞いたけど?】

スネーク「大佐…メイリン…!本物、なのか…!?」

キャンベル【安心してくれ。私は雷電を操った“大佐”でもなければ、メイリンは“ローズマリー”でもない】

スネーク「…よかった。久しぶりに…本物の声が聞けて安心した」

メイリン【ローズさんだけじゃなく、私のコピーまであるなんて…侮れないわね、あいつら】

キャンベル【…ペルソナに、マヨナカテレビ。今回もまた、奇想天外な相手が敵だったらしいな】

スネーク「ああ…しかもそれを、利用しようと考えるとは」

オタコン「僕も目を疑ったけどね、テレビに手を突っ込んだ所を見た時は…」

スネーク「…どうにかオセロットを退け、『愛国者達』の目論みは打ち崩せた」

スネーク「そして…それは、俺一人ではできないことだった」

メイリン【スネークが、一人でできないことなんてあったの?すごい驚き】

スネーク「…改めて言いたい。ありがとう。大佐、メイリン」

メイリン【ちょ…いきなり何?らしくないなあ】

スネーク「身近なところから始めようか、と思ってな」

スネーク「…人は、一人では生きられない。だから俺も…繋がりを大切にしてみることにした」

キャンベル【…これはこれは。君の口から出たとは思えない言葉が…】
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 00:38:53.52 ID:uaIqiEK0o
終了……でいいのか?
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/16(土) 00:57:44.09 ID:buPXWdFK0

スネーク「……鳴上悠。花村陽介。里中千枝。天城雪子。巽完二。久慈川りせ。クマ。白鐘直斗……」

キャンベル【…? 誰だね、それは】

スネーク「俺に…教えてくれた奴らだ」

スネーク「絆の力を…強さの本質を…」

スネーク「…これまでの俺の任務。単独潜入とはいえ、みんなのサポートがあったからこそ今の俺がある」

スネーク「メイリンのソリトンレーダーには何度も助けられた。大佐は言うまでもなく、ザンジバーの頃から何度もサポートしてもらった」

スネーク「指令室に閉じ込められて毒ガスで殺されそうになったとき、オタコンが扉のロックを解除してくれなけば死んでいた」

スネーク「…グレイフォックスにも。奴の助けが無ければ、REXに勝てたかどうかは分からなかった」

スネーク「考えてみれば…俺は、実に多くの人間に支えられて生きていたんだな」

メイリン【…なんか、聞いてるこっちが顔赤くなってきちゃったんだけど】

スネーク「ハハ、それでいい。徐々に慣れていけばな」

スネーク「…ともかく、そういう訳だ。これからもよろしく頼む、みんな」

スネーク「…さて。こうして任務も…まあ厳密には騙されていた訳だが、終わったことだしな。通過儀礼ではあるが言っておこう」





スネーク「…こちらスネーク。任務完了、これより帰還する」

【完】
762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 01:00:37.54 ID:uaIqiEK0o
改めて乙
読み応えあってよかた
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 01:02:28.78 ID:XXC0HwBEo
おつん
メタルギアは知らないけど楽しめたよ
764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/16(土) 01:02:49.92 ID:buPXWdFK0
五ヶ月近くかかった割には1スレにも満たない内容だけど…
どうにか完結させられました 見てくれてた方々どうもありがとう


スネークが4以前なのにフェイスカム知ってたり
コミュMAXのメンバーが前期ペルソナだったりしてたのがアレですまんorz


とりあえずまあ…アレだ
片方だけ知ってる人がもう片方に興味持ってくれたら嬉しいです
どっちも素晴らしいゲームだからやって損はないよ!
765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 01:04:56.02 ID:KqmGD55Ro

ついに終わってしまったか……
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 01:08:03.88 ID:j+/EWW7fo
だらだら引き延ばすよりはスパッと終わらせた方がいいよなあ
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 01:36:38.99 ID:AvAW6o1Oo
終わっちまったな、楽しめたよありがとう
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 04:18:02.47 ID:3pGnloV0o
P4U編を期待と言いたいが、あれ自体未完な感じだしなぁ
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 09:23:45.98 ID:1RO09kaeo
定期的な更新で読み易く面白かったっす!
乙~
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 14:18:11.43 ID:g9jP06pa0
すごい面白かった 俺もこういうssが書きたい
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/16(土) 19:45:32.57 ID:Cmjik4oS0
どっちも好きな作品だからすごい面白かったよ

乙!
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2013/02/16(土) 23:36:13.80 ID:3KbtZ/iIO
乙したー

また書いてくれよな!
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/17(日) 02:23:57.68 ID:vVmVXp7k0
あとスレ内容とは関係なくなるけど
次はどんなんがいいかな


俺が書けそうな題材としては

P4×…
・マーベルヒーローズ
・相棒
・ストリートファイター
・龍が如く
・聖剣伝説2or3
・有野の挑戦(P4挑戦)
・がんばれゴエモン
・逆転裁判
・デュラララ
・バッカーノ

等です

もうHTML化依頼出しちゃったから長くないと思うけど
見た人いたら意見ください
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 02:43:02.24 ID:ARtlH3W6o
>>773
乙です。相棒とか有野課長とか面白そう
逆裁で持ち前の不運さで容疑者にされるガッカリ王子とかも楽しそうかも
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 02:52:59.77 ID:dQ+OOd3DO

面白かった
次は有野課長見てみたいわ
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 03:31:47.97 ID:G9gbRLwDo
ストW相棒逆裁有野が俺の中で有力候補と話題に
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2013/02/17(日) 05:36:37.30 ID:2E6UIDUZo
>>1の書きたいの書きなよ
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 06:34:47.31 ID:ox7RPc+Eo
逆転裁判でお願いします
御剣とかペルソナ出せそうだし
ミステリにしても面白そう
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 10:12:50.77 ID:l4NOzWyko
おつおつ

味があって大変面白かったです
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 11:39:33.29 ID:0G/egHtno
乙、すげーよかった
次はマーベルヒーローが見てみたい
主に絆きられまくり、市民に石投げられまくりなパーカーさん
781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 12:27:37.62 ID:JSD73K8V0
有野面白そうだな
逆裁なら陽介は矢張ポジだろうな
事件の影にやっぱりジュネス
782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 19:08:48.91 ID:k8cXPqH3o
龍が如くも良いなぁ……本編で合わせたらたら時間軸的に龍側のキャラ少なくなる気もするけど
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/17(日) 19:22:55.83 ID:vVmVXp7k0
色々あるけど逆転と有野が多いか…
どっちかで書き溜め頑張ってくる

それでは
どうもありがとうございました
784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 19:27:45.06 ID:mqI6HOymo
建ったら教えてな〜
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/17(日) 21:35:26.07 ID:JSD73K8V0
これからも頑張ってくれ
乙!
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/18(月) 11:46:57.73 ID:XBM1FQDAO
お疲れ様でした!
相棒、有野課長、龍が如くが気になる
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