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澪「『1/10スケール KG(ケイオングレード)田井中律』?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 04:57:34.88 ID:EblgC5/O0
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:22:39.08 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459358/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 04:58:06.74 ID:EblgC5/O0
秋山家

澪パパ 澪ママ「お誕生日おめでとう澪ー!」

みお「えへへ……ありがとう、パパ、ママ」

澪パパ「澪はいくつになったんだい?」

みお「えっとね、8才だよ」

澪ママ「大きくなったのね……」

澪パパ「月日が経つのは早いなママ」

澪パパ「そうだ澪、今年の誕生日プレゼントは何が良いかな?」

みお「お誕生日プレゼント……」

澪ママ「なんでも良いわよ澪」

みお「うーん……お友達?」

澪ママ「おと……」

澪パパ「(我が子ながら切ないの来たな)」

みお「私、一人もお友達いないからお友達が欲しい」

澪パパ「おおう……パパとしてはなんとしても叶えてあげたいけど、
    ちょっと無理かな……? それだけは自分次第というか……」

みお「そっか……」

澪パパ「ごめんな力不足なパパで……」

澪ママ「貴方は本当に力不足」

澪パパ「ママ?」

澪ママ「澪、お友達はあげられないけど可愛いお人形さんとかはどう?」

みお「うーん……じゃあそれで」

澪ママ「明日、おもちゃ屋さんに行って選ぼっか」

みお「うん!」

澪パパ「素敵なお人形さんが見つかると良いな澪。
    ま、パパ的には澪より素敵で可愛いものは無いと思うけどね!」

澪ママ「パパがお金を出すから何を選んでもOKよ澪」

みお「わーい!」

澪パパ「ママ?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 04:59:23.13 ID:EblgC5/O0
翌日 おもちゃ屋

みお「大きいお店だね」

澪パパ「あんまり遠くに行ったら駄目だぞ」

澪ママ「ここで待ってるから決まったら教えてね」

みお「はーい」とてとて



みお「お人形さん……お人形さんは……どこだろう」

みお「無いなぁ……あっちかな?」

みお「んー……」

みお「ここは……あ、あれかなお人形さん? よいしょ」

みお「うー……高いとこにあるから手が届かない」

みお「パパ呼んでこようかな? でもパパだしなぁ……」

みお「どうしよう……」


客「これでガン○ムに挑める! 素晴らしい造形だバン○イ!
  ……しかしなんと美しいフラ○グなのだ。早くカタ○リに自慢したいものだ!」


みお「ひっ!?」

みお「び、びっくりした……大きい声だなぁ……」

客「む? プラモコーナーに女児が居るとは珍しい。そこの少女、もしや迷い子かな?」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:00:04.32 ID:EblgC5/O0
みお「迷い……? わ、私のこと?」

客「ああ、言うまでもなく君のことだ少女。迷子かと聞いている」

みお「わ、私は迷子じゃないです。お人形さんを買ってもらいに来たの」

客「ほう……見目麗しい人形を求めているはずの少女が何の因果か、
  このプラモコーナーに辿り着くとはな。
  乙女座の私にはSentimentalismな運命を感じずにはいられない」

みお「……ここはお人形さんのコーナーじゃないの?」

客「半分正解で半分外れと答えよう」

客「ここはいわゆるプラモデルのコーナーだ。
  少女の求めるものは恐らくあちらにあるのではないかな?」

みお「そうなんだ……ありがとうおじさん」

みお「あれ? でもあそこに女の子のお人形さんの箱があるよ?」

客「あれは最近発売されたKG(ケイオングレード)という美少女もののプラモデルだ。
  確かに乙女だが組み立てるという手間が掛かる分、
  少女が買うにはいささかハードルが高いと見受けるが」

みお「あれもプラモデルなんだ……可愛いなぁ」

客「ふむ、可愛いな」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:00:43.08 ID:EblgC5/O0
みお「うん、これ買ってもらおうっと」

客「私の忠告を敢えて無視するその心意気や良し!」

みお「うー……やっぱり手が届かない。おじさん取れる?」

客「望むところだと言わせてもらおう。これで良いかな?」

みお「ありがとう!」

客「礼には及ばんさ。私は一日一善をモットーとしている」

客「(なんと純真無垢な笑顔なのだ。これで少女ではなく少年だったら……惜しい)」

みお「それじゃ、ばいばいおじさん」とてとて

客「先ほどから引っかかっていたが、私はおじさんではなくお兄さんだ少女。
  もっとも体型的にはおじさんと呼ばれるのも否定出来な……」

客「……既に去っていたか。さらば少女」



みお「けいおんぐれーど『たいなか りつ』……りっちゃんって言うんだ。可愛い//」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:01:13.72 ID:EblgC5/O0
みお「パパ、ママ、選んできたー」とてとて

澪ママ「遅かったわね」

澪パパ「どれどれ……美少女プラモデル?」

みお「りっちゃんって名前なんだって。可愛いでしょ?」

澪パパ「本当にこれで良いのか澪? 自分で作らないといけないんだぞ?」

澪パパ「少し難しいんじゃ……ほら、こっちのムギちゃん人形なんてどうだ?」

みお「これが良いの!」

澪パパ「ごめんなさい!」

澪ママ「ちゃんと大切に出来る?」

みお「出来るよ」

澪ママ「ふふっ、なら仕方ないわ。パパ買ってきてくれる?」

澪パパ「うん買うけど……その俺がお金出して当たり前みたいなさ……
    今月のお小遣いも厳しいし……これ定価19800円って書いてるよ?」

澪ママ みお「パパ大好き!」

澪パパ「少しここで待っていなさい。40秒で買ってくる」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:01:48.92 ID:EblgC5/O0
翌日 秋山家

みお「ふふ、作るのが楽しみだなぁ」

みお「箱のフタを開けて……わ、プラモデルってこうなってるんだ」

みお「これが説明書かな」

みお「……」

みお「なんか良く分かんない……そもそもプラモデルってどうやって組み立てるんだろ?」

みお「パパなら知ってるかな、パパー」


澪パパ「んー? どうした澪」


みお「プラモデルの組み立て方知ってる?」

澪パパ「組み立て方か……パパも小さい頃に何個かガン○ラを作ったきりだからな。
    上手く教えられるかどうか」

澪パパ「そうだ、確かパパの知り合いにプラモマイスターが居たはずだ。
    その人に教えて貰うのはどうだ澪?」

みお「プラモマイスター?」

澪パパ「うん、とてもプラモを作るのが上手でね。
    何度かコンテストで賞も取ったことがあるくらいさ」

みお「へぇー……凄いね」

澪パパ「この時間ならいつも暇してた筈だし、電話で呼んでみるか」

――――――
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:02:22.62 ID:EblgC5/O0
ピンポーン

澪パパ「来たかな」

ガチャッ

澪パパ「いらっしゃい、久しぶりだね」

客「急に呼び出すから何事かと思えば、まさかお前からプラモ作りの指南を頼まれるとはな」

澪パパ「娘のプラモ作りを手伝ってやりたいんだけど、ちょっと俺だけでは不安で」

みお「パパ、プラモマイスターさん来た?」

客「うん? 君は……」

みお「あ、昨日の変なおじさん」

客「そうだ、私が変なおじさんだ。いや、変なお兄さんだ」

澪パパ「おや、知ってるのか澪?」

みお「昨日行ったおもちゃ屋さんで会ったの」

客「フッ、こうしてまた少女と出会えるとはな。
  自分が乙女座であったことをこれほど嬉しく思ったことはない」

澪パパ「お前みたいな奴に娘は絶対やらん」

客「その心配は杞憂だと言わせてもらおう」

客「本題に入ろうか。プラモデルの組み立て方を教えて欲しいのだろ?」

みお「私でも作れるようになれるかなおじさん」

客「その心配も杞憂さ。あとおじさんじゃないお兄さんだ。
  私の顔に何度泥を塗れば気が済むのだ」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:03:05.21 ID:EblgC5/O0
――――――

客「必要な道具はこんなものか」つニッパー、ピンセット

みお「これだけで良いの?」

客「ああ、難しいことは何もない。
  昨今のプラモデルは説明書の通りにパーツを切り取って組むだけで
  素晴らしい出来映えになるよう設計されている」

客「ニッパーはパーツをランナーから切り離す時に使用する。
  が、刃物ゆえに扱いには気をつけるようにな」

客「ピンセットは主に小さいシールの貼り付け等に使用する。
  しかし目や耳に刺さると非常に危険ゆえにこちらも気を張るように」

みお「は、はい……(不安になってきた……)」

客「『1/10スケール KG 田井中律』、私と少女でどこまで対抗出来るか」

客「いや、そうする必要があるとみた!」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:03:45.91 ID:EblgC5/O0
組み立て中



客「パーツを切り離す時はまずは刃こぼれしても良いニッパーで大まかに切り離すのだ」

客「そしてその次にメインニッパーで
  バリ(パーツを切り離した時に残る余計な部分のこと)を
  細かく切り離す。そうすると綺麗にパーツを取り出せるぞ」

みお「こうして……こう?」

客「飲み込みが早いな少女。教えがいがあるというもの」



みお「パーツが上手くはまらない……」

客「恐らくはめこむ位置か使用するパーツが間違っているとみた。
  左右対称が存在するパーツはよく確認をするのだ」



みお「あれ? カチューシャのパーツが見あたらないよ?」

客「なんと! 切り離した際にどこかに飛んでしまったか!?
  探せ、探すのだ少女よ!」

みお「あ、見っけ。おじさんが踏んでた」

客「これは失礼」

みお「壊れたらどうするの!」

客「失礼と言った」



組み立て中
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:04:14.60 ID:EblgC5/O0
みお「出来た!」

客「少女が初めて作ったとは思えん仕上がり、見事だ!」

客「プラモデルとはやはり自らの手で作るという過程があるからこそ愛着が湧く。
  是非とも大切にしたまえ」

みお「おじさん、手伝ってくれてありがとうございました」ペコッ

客「私はアドバイザーに過ぎんよ。完成させたのはひとえに君の力だ」

客「さて、そろそろ私はお暇させてもらおう。
  積みプラがまだ幾つか家に残ったままなのでな」

客「君にとっても私にとっても非常に有意義な一時であった。さらばだ少女!」

みお「またね!」


みお「……」

みお「……これから宜しくねりっちゃん//」

プラモ律「」


客「あとおじさんじゃない、お兄さんだ」

みお「わっ!? まだいたの?」

客「機会があればまた会おう少女! もう私の出番は無いと思うがね!」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 05:06:20.47 ID:EblgC5/O0
今はここまでとみた
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 06:06:41.05 ID:MIB8kASW0
なかなか気になる話ではないか
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 09:50:06.79 ID:IjzAzv2g0
この客どう考えても、00のグラハムじゃねーかwww
あと、細かい事だが、スケールはMGフィギュアライズと同じ1/8でも良かったんじゃないか?
取り敢えず期待。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:34:25.83 ID:EblgC5/O0
客「再開だガン○ム!」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:34:53.16 ID:EblgC5/O0
翌日 秋山家

みお「ただいまママ」

澪ママ「おかえりなさい澪。あら? 随分帰りが早いのね」

みお「今日は早く学校が終わったの」

澪ママ「そうなんだ……戸棚におやつ入ってるけど食べる?」

みお「あとで」とてとて

澪ママ「あ、どこ行くの澪?」

みお「自分の部屋ー。勝手に入ってきちゃダメだからね」

澪ママ「はぁ」

澪ママ「……」



澪ママ「もうそんな年頃なのかしら?」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:35:42.01 ID:EblgC5/O0
澪の部屋

みお「えへへ、いたいた」

みお「ただいまりっちゃん」

プラモ律「」

みお「りっちゃん、私のお話聞いてくれる?
   今日学校でテストがあったんだけどね、私100点とったんだよ」

プラモ律「」

みお「それはとっても嬉しかったんだけど、先生がみんなの前で
   『秋山頑張ったなー』って大きい声で褒めるから凄く恥ずかしかったの」

プラモ律「」

みお「……私ね、恥ずかしくなると顔が赤くなっちゃって上手に喋れなくなるんだ」

プラモ律「」

みお「だからクラスのみんなともちゃんと話したことが無くて……」

みお「ねぇりっちゃん、どうやったらすぐに恥ずかしくなっちゃうの直ると思う?」

プラモ律「」

みお「……」

みお「そうだよね、お人形さんは喋れないよね……」

みお「りっちゃんとお話することが出来たらなぁ……
   そしたらりっちゃん私とお友達になってくれるかな?」

プラモ律「」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:36:49.60 ID:EblgC5/O0
その頃 おもちゃ屋

客「ふむ……KG……KG……無いな」

客「失礼、そこの店員。君に話しがある」

店員「俺がガン○ムだ(何かお探しですか?)」

客「こちらにKGのプラモデルを置いてなかったかな?
  この前まではこちらの棚に山ほどあったと記憶しているのだが」

店員「俺がガン○ムだ(KGですか? 少しお待ち下さい)」

客「ああ、ケイオングレードのプラモデルだ。
  いやなに、元々私にそういう趣味は無かったのだが、
  つい先日KGのプラモデルに触れる機会があってね」

客「意外にも私の予想の範疇を超えた出来の良さだったものだから、
  プラモマイスターとして一つ、いや二つほど購入しておこうかと思った次第なのだ」

店員「俺がガン○ムだ(無いですね)」

客「そうか無いのかハッハッ……何!?」

店員「俺がガン○ムだ(確認を取ってきましたが、
   そもそもKGのプラモは今月は一つも入荷してませんでした)」

客「馬鹿を言うな、確かにこの前ここにあったのを見たぞ」

店員「俺がガン○ムだ(そう言われましても)」

客「はて、一体どういうことだ……? 私は化かされているのか?」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:37:57.66 ID:EblgC5/O0
その日の夜

みお「すー……すー……」

――――――


「おーい澪ー起きろー澪ー」


みお「むにゃ……誰……ママ?」

律「私だよん」

みお「ひっ!? え……り、りっちゃん?」

律「そうだぞーりっちゃんだぞー」

みお「ど、どうして喋れるの?」

律「おいおい澪が私とお話したいって言ったんだろー」

みお「で、でも……ええ!?」

律「澪がすんごく丁寧に愛情込めて私を組み立ててくれたおかげだよ」

律「だから私は僭越ながらプラモの身で澪とお話出来るのです!」

律「てゆーか、そういうことにしといてちょ☆」

みお「わ、私、何がなんだか……夢?」

律「うーん、まぁ……夢ってことで」

律「それよりマジで上手に作ってくれてありがとな澪。
  おかげで動きやすいことこの上ないぜ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:39:14.12 ID:EblgC5/O0
みお「ど、どういたしまして」

律「そんなかしこまんなくても良いって。私と澪は友達だろ?」

みお「お友達……?」

律「あ、あれ……違う感じ?」

みお「う、ううん、違わない! ……私とお友達になってくれてありがとう//」

律「へへっ、こんな可愛い子と友達になるなって方が無理だよ」

みお「! わ、わわわ私可愛く無いよ……//」

律「えー? 可愛いぞ?」

みお「……//」

律「あはは、澪ちゅわんお顔がトマトさんですことよ?」

みお「あ……あう……//」ぱくぱく

律「ん? なんて?」

律「あそっか、恥ずかしいと顔が赤くなって上手く喋れないんだっけ。
  ごめんごめん、からかった訳じゃないんだ」

みお「……」

みお「……は、恥ずかしくなるの直したい//」

律「そういえばそんなこと言ってたな」

みお「どうしたら良いかな……?」

律「お、それりっちゃんに聞いちゃう? 良い質問ですねー」

律「私からのアドバイスはずばり! 『口調を変える』だ!」

みお「口調?」

律「要は今の澪みたいな女の子女の子した喋り方じゃなくてさ、
  男の子みたいに語尾に『〜だぜ』『〜だぞ』とか付けてみたりすんの」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:40:38.66 ID:EblgC5/O0
律「そうすりゃなんか強くなった気がして、
  ちょっとやそっとじゃ照れたりしなくなるよきっと」

みお「えー……そ、それこそ恥ずかしくなっちゃうよ//」

律「大丈夫、大丈夫、すぐに慣れるって」

律「りぴーとあふたーみー!『私の名前は澪、宜しくな!』」

みお「わ、私の名前は澪……よ、宜しくな……? //」

律「はい照れない!『私は頭が良いんだぞー!』」

みお「私はあ、頭が良いんだぞー」

律「『調子に乗るなよこのやろー、ああん?』」

みお「調子に乗るなよこのやろー……ら、乱暴なのはダメだよ」

律「『りっちゃんは超可愛くて超綺麗で超羨ましいです☆』」

みお「りっちゃんは超可愛くて……って、何言わせるんだ!」

律「おおー出来てんじゃん、男口調」

みお「え? ……あっ」

律「そんな感じでやれば良いのさ。
  ……おっと、今日はもうここまでかな? 頑張れよ澪!」

みお「ま、待って!」

――――――
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:41:55.95 ID:EblgC5/O0
みお「うーん……りっちゃん……」

コンコン ガチャッ

澪ママ「澪、朝よ。起きなさい」

みお「ふにゅ……朝……? ふわぁ……あ……」

澪ママ「大きなあくびね。早く顔を洗ってきなさい」

みお「うん」

パタン

みお「……」

みお「……」チラッ


プラモ律「」


みお「……本当に夢だったのかな?」

ガチャッ

澪パパ「おはよう澪! 良い朝だな、感動的だな!
    お、プレゼントしたプラモ完成させてたのか。可愛いプラモだね!
    え? 昨日にはもう出来てた? パパに教えてくれよー。
    良く出来てるなぁ、凄いぞみ……」

みお「パパ、部屋に入るときはノックして。あと着替えるから出てって」

澪パパ「はい」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/05(水) 10:43:40.83 ID:EblgC5/O0
客「今日はここまでだガン○ム」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 11:28:41.09 ID:IjzAzv2g0
そんでもって、店員刹那かよwww
取り敢えず、この>>1が00好きだって事はわかった。
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/12/05(水) 14:12:52.37 ID:zvUoL7RC0
乙です、しかしなんと言うヒデェssだwww(いい意味で)
とりあえず店員と客は黙ってろwww
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 17:27:39.72 ID:pjF5TPbDO
乙です。
頑張ってください。
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 18:52:39.40 ID:MIB8kASW0
一瞬パパの台詞が
澪パパ「おはよう澪! 良い朝だ、感動的だな! だが無意味だ」に見えた
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 21:07:52.87 ID:FqfpLEQYo
グラ公
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/05(水) 22:32:27.50 ID:X27SeysG0
これ絶対IAI製品だろwwwwww
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/06(木) 01:13:11.83 ID:1ccHMH6Y0
>>1乙 てのりっちゃん思い出したわ
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/12/06(木) 11:51:46.64 ID:pZyJ/FSd0
客「投下かなガン○ム!」
32 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 11:52:16.38 ID:pZyJ/FSd0
――――――

みお「ご馳走様でした」

澪ママ「朝ご飯もう良いの澪?」

みお「うん。なんかあんまり食欲無い」

澪パパ「じゃあ俺は先に会社に出るよ」

みお 澪ママ「いってらっしゃいパパ」

澪パパ「おう、いってきます」

澪ママ「澪も早く学校に行く準備し……」

みお「もう出来てるよ。今日は私が日直をやらなきゃいけないからもう行くね」

澪ママ「分かったわ。気を付けてね」

みお「いってきまーす」とてとて

澪ママ「いってらっしゃい」



みお「ただいまー」とてとて

澪ママ「早っ」

みお「忘れてた、忘れてた……」


澪の部屋

みお「いってきます、りっちゃん」

プラモ律「」


みお「今度こそいってきまーす」とてとて

澪ママ「今度こそいってらっしゃーい」
33 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 11:52:45.65 ID:pZyJ/FSd0
学校の教室

みお「(黒板を掃除して……チョークを綺麗に並べてと)」

みお「(今日の授業で使うプリントはこれかな? あらかじめ配っておいて……)」

みお「日直って大変だなぁ」


女の子A「あ、澪ちゃんだ。おはよー」


みお「え……お、おは……よう」

女の子A「今日は澪ちゃんが日直さんなの? 頑張ってね!」

みお「(お、応援された……ありがとうって言わなきゃ。
    え、えーっと、恥ずかしくならないように男の子口調で……口調で……
    あれ? 男の子みたいなありがとうってなんだろう……?
    わわわ……こうしてる間にも顔が赤く//)」

みお「あ、あ……//」

女の子B「おはよ、Aちゃん」

女の子A「Bちゃん? おはよう」

みお「……」
34 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 11:55:41.17 ID:pZyJ/FSd0
休み時間

みお「はぁ……」

みお「(……アドバイス貰ったのに全然出来なかったよりっちゃん。
    せっかくお話してお友達が出来るチャンスだったのに)」

みお「(やっぱりこんな私がお友達を作るなんて無理だったのかな……)」

女の子A「〜」

女の子B「〜」

みお「……良いなぁ」

ガラッ


男の子「おい、このクラスに秋山って奴がいるだろ? どいつだ?」


みお「え?」

男の子「おいお前、名札見せろ。……あきやま、お前が秋山か! やっと見つけたぜ〜」

みお「ひっ!? な、なんですか……というか誰ですか?」

男の子「何ぃ!? お前この俺を知らないとはモグリだな?
    俺は桜ヶ丘小学校のエース、ゲホッゴホッ……様だ!」

みお「(よ、良く聞き取れなかった……)」

男の子「小テストじゃ負け知らずのスペシャル様なんだよぉ!」
35 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 11:56:40.61 ID:pZyJ/FSd0
男の子「お前昨日のテストでは100点を取ったそうじゃないかよ?
    俺は98点だったのに!」

みお「う、うん……?」

男の子「このスペシャルな俺様を差し置いて100点なんざ生意気なんだよ!
    という訳でギッタンギッタンにしてやる!(とはいえ相手は女の子だから優しく)」

みお「な、何? ひぃっ!?」

男の子「あ、こら逃げるな待ちやがれ!」


みお「(な、なんで私が追っかけられないといけないのー!?)」

男の子「昔年の恨みぃ〜!」

みお「(さっき初めて会ったばかりだよぉ!)」

みお「(怖い……! 怖い……!)」

みお「(りっちゃん……!)」ぐすっ

男の子「覚悟しやがれ!」


律『澪!』


みお「!」

みお「(今、りっちゃんの声が……?)」

みお「……」

男の子「なんだ? 観念したのか? なら大人しく……」

みお「すぅ……」

みお「ち、調子に乗るなよこのやろー!」ゴンッ!

男の子「ぶほぉっ!?」
36 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 11:57:17.78 ID:pZyJ/FSd0
男の子「な、何しやが……!」


みお「女の子に手をあげようとするなんて最低だぞ!」


男の子「!」

みお「……」

みお「はっ! わ、私は何を……」

女の子A「澪ちゃん、大丈夫!?」とてとて

みお「Aちゃん? う、うん」

女の子B「今の凄かったよ澪ちゃん」とてとて

みお「うう……//」


みお「(恥ずかしい……しかもみんなの前で人を殴っちゃった……もうダメだ)」


女の子B「……正直に言うと澪ちゃんって暗くてちょっととっつきにくかったけど、
     少しイメージ変わったかも」

女の子A「うんうん、なんか格好良かった!」

みお「もうお友達なんて一生出来な……え?」

女の子A「ね、これからはもっとお話しない? 私澪ちゃんのこともっと知りたいな」

みお「そ、それって」

女の子B「友達になろうってこと」

みお「!」

みお「……うん!」



その頃 澪の部屋

プラモ律「……」

プラモ律「……」

プラモ律「へへっ」ニコッ
37 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 11:58:05.34 ID:pZyJ/FSd0
――――――

男の子「……」ポツーン

男の子「秋山澪……」



みお『女の子に手をあげようとするなんて最低だぞ!』キリッ



男の子「……」

男の子「良い女じゃないか……惚れたぜ」

――――――
38 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 11:59:55.20 ID:pZyJ/FSd0
秋山家

みお「ただいま」

澪ママ「おかえりなさい澪」

客「おかえり少女、失礼しているよ」

みお「プラモのおじさん? 何してるの?」

客「だからお兄……いや、もういい。それより少女、君に用があってね」

みお「私に?」

客「田井中少女を今一度、見せてくれないかな?」

みお「いいけど……あげないよ? りっちゃんは私のお友達だもん」

客「勿論、必要以上の干渉はしない。ここに宣言しよう」

みお「私の部屋に飾ってるんだ。こっちだよ」とてとて

客「ではご招待にあずかろう」

客「フッ、女児とはいえ女性の部屋にこうもたやすく招かれるとは……心踊るな」

澪ママ「貴方みたいな人に娘は絶対にやりませんからね」

客「無論、冗談ですよお母さん」
39 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 12:00:38.80 ID:pZyJ/FSd0
澪の部屋

みお「ただいまりっちゃん。おじさんがりっちゃんに会いたいって」

客「失礼。2日ぶりだな田井中少女!」

プラモ律「」

客「(ふむ……やはりどこからどうみてもKGのプラモデルだ。
   あの時、私が少女に取って渡した物に相違あるまい)」

客「(しかし、あのおもちゃ屋はKGを取り扱ってないと言う。
   そればかりか、無理を押し通して見せてもらった店の購入記録にも
   KGの文字は見当たらなかった……)」

客「さて……君は何者なのかな?」

プラモ律「」

みお「? りっちゃんはりっちゃんだよ」

客「まぁ……それはそうなのだが」

みお「あ、そうだりっちゃん。聞いてくれる?
   今日ね、私にお友達が二人も出来たんだ!」

みお「りっちゃんが私にアドバイスしてくれたおかげだよ、ありがとう!」

プラモ律「」

客「アドバイス?」
40 :>>1 [saga]:2012/12/06(木) 12:01:34.84 ID:pZyJ/FSd0
客「今日はここで失礼するよガン○ム」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/06(木) 12:44:41.36 ID:7whFWDMTo
このKGは何処に売ってるのかな?是非とも1体購入しt…

ああオリエント工業製ですか…
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/06(木) 13:10:59.83 ID:4AP9Tkjf0
乙。
男の子コーラサワーですかwww
43 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:11:15.27 ID:PNiuuY5S0
客「こんな時間に投下かガン○ム!」
44 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:11:44.78 ID:PNiuuY5S0
みお「りっちゃんがね、私にアドバイスしてくれたの」

客「……少女、話が見えんのだが? もう少し事細かな説明を所望する」

みお「えっとね……かくかくしかじか」

客「ガンガンダムダム……ということか」

客「(プラモデルが意志を持ち、少女に語りかけた……?
   にわかには信じ難い。それに単なる夢だったという可能性も無きにしも非ず)」

みお「りっちゃん、今日も夢の中でお話出来る?
   私、りっちゃんともっとお話したい!」

プラモ律「」

客「(が、妙に真実味を帯びているのもまた確か。
   だとすればこれは神の悪戯か? はたまた少女への……)」

みお「あ、帰ったらちゃんと手洗いとうがいしないといけないんだった。
   りっちゃん、おじさん、ちょっと待っててね」とてとて

客「ん? ああ」

プラモ律「」

客「……」

プラモ律「……」

客「……」

プラモ律「……」ニコッ

客「!」

みお「お待たせー」とてとて

客「……」

みお「おじさん?」
45 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:12:26.15 ID:PNiuuY5S0
客「クッ……フフ……ハッハッハッハッハッ! これは傑作だ!」

客「面白い、面白いぞ田井中少女! やはり私は乙女座であったか!」

みお「ひ……!? お、おじさん……?」

客「敢えてもう一度言おう少女、是非ともこのプラモ……
  いや、この田井中少女を大切にしたまえ」

みお「大切にしてるよ?」

客「ハハッ、そうだったか。これは失礼をした」

客「(きっと君は……田井中少女は、神が少女に授けた福音なのだろう。
   それは神の気まぐれなのか、それとも必然なのか……)」

客「(しかし、これだけは言える。
   君は少女を守る為、導く為に少女と出会ったのだ。違うかな?)」

プラモ律「」

客「(返答は要らん。先ほど君が見せた笑みこそが回答だと私は捉えている)」

客「……不思議なこともあるものだ。これだからプラモはやめられない」

みお「……おじさん、さっきから何言ってるの?」

客「私の勝手な妄想さ」
46 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:13:08.87 ID:PNiuuY5S0
その日の夜

――――――

律「澪、澪」

みお「ううん……あ、りっちゃん……?」

律「お話しよーぜ」

みお「うん、お話しよ!」

律「友達出来たんだって? しかも2人も! すげーじゃん澪」

みお「えへへ、りっちゃんのおかげだよ」

律「やっぱり? いやーさすが私だな」

みお「さすがりっちゃん!」

律「おいおい、そこは『調子に乗るなー』だろ?」

みお「だって本当なんだもん」

律「そっか!」

みお「そうだよ!」

律「友達、もっと増えるといいな」

みお「うん、沢山友達欲しい!」

みお「あ、でもね……お友達は出来たんだけど、今日は知らない子とも喧嘩しちゃったの」

律「喧嘩? なにそれなにそれ!」
47 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:15:46.57 ID:PNiuuY5S0
みお「面白がらないでよぉ、すっごく怖かったんだから」

みお「かくかくしかじか」

律「ブラブラモデモデってか。テストの点数で負けたのが気に食わないってなんだそりゃ。
  ただの言いがかりじゃん」

律「でも、結果的にそいつのおかげで友達出来たんだから万々歳じゃね?」

みお「それはそうなんだけど、その子のこと思いっきり叩いちゃったし……
   し、仕返しとかされたらどうしよう……!」

律「ビビったら負けだぞ澪。悪いのは全面的にそいつなんだからドンと構えてりゃ良いんだよ」

律「もし何かやられそうになったらまたぶん殴っちゃえ」

みお「それ以外の解決方法は無いの!?」

律「無い! あっはっはっ!」

みお「ええ……」

律「いや真面目な話舐められたらオシマイよ?
  澪は年の割には背も高いから迫力あるし、強気な態度でいけばいいさ」

みお「迫力って……私女の子なのに」

律「私の目線だともの凄い迫力あるぞ」

みお「それはりっちゃんがプラモデルからだよ!」

律「それもそうか」

みお「りっちゃんってすぐにふざけるんだね……真面目にお話してるのに」

律「それが私のスタイルだからね。でも楽しいでしょ?
  例えどんな悩みだって楽しく話せばちっぽけに見えるもんだ」

みお「あ、私知ってるよ? そういう人を『お気楽』って言うんだって」
48 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:16:19.26 ID:PNiuuY5S0
律「うわー……すっげー傷ついたわー……私今良いこと言ってたじゃーん……」

律「ま、否定はしないけど」

みお「しないんだ」

律「……ん、今日はここで終わりかな? また何かあったら
  是非このお気楽りっちゃんにお話したまえー」


律「またね澪」

みお「またねりっちゃん」

――――――
49 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:17:38.36 ID:PNiuuY5S0
その頃 客家

客「……」

フラ○グ「」

客「……」

フラ○グ「」

客「正座でフラ○グと向かい合うことかれこれ数時間……」



客「何故私にはプラモデルが語り掛けてこないのだ……!」

フラ○グ「」
50 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:18:16.00 ID:PNiuuY5S0
数日後 学校の教室

女の子A「やっと授業終わったねー、澪ちゃん一緒に帰ろうよ」

みお「ごめんね、今日は私掃除当番だから一緒に帰れない」

女の子B「終わるまで待っててもいいけど」

みお「そんなの悪いよ、明日は一緒に帰ろう?」

女の子A「むー……分かった! また明日ね」

女の子B「約束だよ」

みお「うん約束、ばいばい」



みお「……」

みお「お掃除、お掃除」

みお「(なんだか最近学校が楽しいな)」

ガラッ

男の子「秋山さんいますか?」

みお「はーい……って、あの時の……!」

男の子「……」じー

みお「(も、物凄い睨んでる……やっぱり仕返しに来たんだ!)」

みお「(でも怖がっちゃダメだ……強気に……)」

みお「な、何ですか? ……じゃない、な、何だよ?」
51 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:19:03.79 ID:PNiuuY5S0
男の子「……」サッ

みお「んっ!」

みお「………………?」チラッ

みお「……お花?」

男の子「秋山さんに似合うと思い、プレゼントさせて頂きました!」

みお「な、なんで私に」

男の子「それは……秋山さんに惚れたからであります!」

みお「い!?」

男の子「あの時の秋山さんの鉄拳……自分のハートにガンと来ました!
    どうか俺と付き合って下さい!」

みお「え……? いや……え……?」


クラスメートA「わ、告白してる人がいる」

クラスメートB「恥ずかしくないのかな?」


みお「(みんなの視線が痛い……//)」

みお「……ご」

男の子「ご?」

みお「ごめんなさいー! //」とてとて



男の子「な、なんじゃそりゃー! 秋山さーん!」
52 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:19:36.39 ID:PNiuuY5S0
別の日 学校の図書室

みお「(今日はこの本を見ようかな)」

ガラッ

男の子「秋山さん!」

みお「ひっ!」

男の子「今日こそ俺とデートを!」

みお「……い、嫌だ」

男の子「な、なんでですか!?」

みお「だって……別に好きでもなんでもないし……」

男の子「俺はこんなにも秋山さんを愛してるというのに!」

みお「迷惑です!」

男の子「くそう、でも俺は諦めませんよ! ではまた!」



みお「はぁ……」

先生「……図書室では静かにね」

みお「ご、ごめんなさい//」
53 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:20:03.51 ID:PNiuuY5S0
別の日 学校の帰り道

女の子B「じゃあ、私はここで。ばいばい澪ちゃん」

みお「ばいばーい」


みお「♪」

男の子「秋山さん!」

みお「わぁ!? あ、後をつけてたの……?」

男の子「いえ、全くの偶然であります!」

みお「(本当かな……?)」

男の子「俺とデートして下さい!」

みお「だから、嫌だって……」

男の子「そこをなんとか!」

みお「嫌です!」

男の子「もういっちょ!」

みお「勘弁してー!」とてとて



男の子「くそう、またダメか……何がダメなんだ……?
    誰か俺に恋の手ほどきを!」」
54 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 03:21:06.11 ID:PNiuuY5S0
客「とりあえずここまでかガン○ム」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/07(金) 06:02:36.02 ID:SNFwy53tP
乙と言わせてもらうぞ
56 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:20:05.91 ID:PNiuuY5S0
客「投下したいなガン○ム!」
57 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:20:54.16 ID:PNiuuY5S0
その日の夜

――――――

律「おーす澪」

みお「……りっちゃん?」

律「お話するの久しぶりだな。浮かない顔してるけどどうした?」

みお「……この前ね、『好きだ』って告白されたんだ」

律「嘘! どんな奴? クラスの子か?」

みお「……前に話した私が殴っちゃった子」

律「マジで? あれか、殴られたショックで頭のネジ外れたとか?」

みお「そんなに強く殴ってない!
   ……その子が言うには私のパンチがハートに響いたとかなんとか」

律「外れてんじゃんよ……」

みお「それから色んなとこでいきなり現れて『デートして!』とか言うの」

律「してみたら? 案外良い奴なのかもしれないじゃん」

みお「や、やだよ。そんなの恥ずかしいし……その子のこと好きでもないし」

律「奥手なのね澪ちゅわん」

みお「どうしたらいいかな? 正直、めいわ……」

律「おっと、それ以上はその子が可哀想だぜ澪。多分、悪意はないんだろうしさ。
  そんな邪険にしなくても友達になってみれば良いと思うぞ」
58 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:21:56.98 ID:PNiuuY5S0
みお「お友達……? お友達にかぁ……」

律「誰かと繋がりを持つってのは大切なことだよ澪。
  『嫌だ』ばかりじゃ、目の前のものしか見えないぞ」

みお「良く分かんないよ」

律「友達は多いに越したことはないって言ってんの」

律「それにその子が案外、澪の将来の運命の人かも……きゃー☆」

みお「無いよ」

律「澪?」

みお「無いよ」

律「う、うん……」

――――――
59 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:22:28.68 ID:PNiuuY5S0
翌日 秋山家

澪パパ「おーい澪ー」

みお「何ー?」とてとて

澪パパ「今日は日曜日だろ、パパと一緒にお出かけしないか」

みお「どこに行くの?」

澪パパ「この前行ったおもちゃ屋さんだ。なんでもプラモおじさんから澪に贈り物だそうだ」

みお「私に贈り物? なんだろう」

澪パパ「どうする? 行くか? 正直パパとしてはせっかくのお休みを
    あんな変なおじさんと過ごすよりは、澪と一緒に遊びた……」

みお「私は特にやること無いから行こうかな」

澪パパ「そうかぁー……そうか……じゃあ行くか……」

澪パパ「っと、忘れるとこだった。おじさんが『君の一番の友も連れて来たまえ』だと」

みお「(……りっちゃんのことかな?)」
60 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:23:40.55 ID:PNiuuY5S0
おもちゃ屋

店員「俺がガン○ムだ(いらっしゃいませ)」


みお「着いたー」とてとて

澪パパ「走って転んだりするなよ」

みお「大丈夫だよ。パパ心配し過ぎ」

澪パパ「そりゃあ心配もするさ、なんたって大切な1人娘なん……」

客「よくぞ来た少女! 待ち望んでいたぞこの邂逅の時を!」

みお「おじさんだ。こんにちは」

客「その挨拶、そっくりそのまま君へ返そう。こんにちは!」

みお「おじさん、私への贈り物って何?」

客「ハハッ、そう急くな少女。私の懐に確かに用意している。
  正確には少女ではなく、田井中少女への贈り物なのだが……」

客「それは……これだ!『KG 着せ替えグレードアップキット』!」

みお「わぁ……何これ?」

客「読んで字の如く、田井中少女の着せ替えセットさ。
  しかもわざわざバン○イ本社から取り寄せた特注の逸品だ」

客「これを君へ贈呈しよう」
61 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:24:21.61 ID:PNiuuY5S0
みお「いいの?」

客「当然だ。少女と田井中少女にはこれを受け取る権利がある。
  是非とも活用したまえ」

みお「ありがとう! ……凄く嬉しい// ね、りっちゃん」

プラモ律「」

みお「でもどうしてプレゼントしてくれるの? 高いものじゃないの?」

客「私にプラモデルの新たな可能性を見せてくれた礼さ。他意は無いよ」

客「少女、よければ早速キット作成と洒落込むのは如何かな?
  実はこの店の奥に制作ブースがあるのだが……」

みお「組み立て? 良いよ。私も早くりっちゃんに新しい服を着せてあげたいな」

客「良く言った少女! 全力で私が援護しよう!」



澪パパ「……」

店員「……」

澪パパ「……俺はその間どうしてたら良いのかな?」

店員「俺がガン○ムだ(俺がガン○ムだ)」
62 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:25:30.78 ID:PNiuuY5S0
おもちゃ屋の制作ブース

組み立て中



みお「〜♪」

客「流石に一度教えただけあって慣れた手つきだな。
  だが物事は全て慣れてきた頃が一番危ないのだ」

みお「痛っ!?」

客「それみたことか! ……どうやら尖ったパーツを指に掠めただけのようだな。
  血は出ていないが年の為に絆創膏を張ろう。気を付けたまえ」

みお「ありがとう……」ぐすっ

客「無事で良かったと言わせてもらう。君に何かあれば田井中少女に申し訳がたたん」



みお「あっ……パーツの端っこが折れちゃった」

客「どれ……ふむ、これくらいの欠けであれば少し削ればごまかせる。
  むしろ良いアレンジになるだろう」

みお「凄い……どんどん綺麗になってく……おじさんの手って魔法使いみたいだね」

客「ま、ままま魔法使いちゃうわ!」



組み立て中
63 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:26:01.78 ID:PNiuuY5S0
みお「出来たぁ!」

客「うむ、見事だ。新しい衣装が田井中少女に素晴らしく映えている。
  組み立てた甲斐があったというもの」



「よっしゃ出来た! 流石は俺様のイナ○トだぜ!」



みお「大きい声……隣のブースかな?」

客「はた迷惑な……大人として注意をせねば。失礼! ここで騒ぐのは控えたまえ!」

男の子「あっ、すんません……俺のイナ○トがあまりに格好良いもんで」

みお「あ」

男の子「……秋山さん?」

客「知り合いかな少女?」

みお「同じ学年の子」

男の子「秋山さ〜ん! こんなとこで会えるなんて!
    へぇ、秋山さんもプラモデルを作るんですね。意外です!可愛いです!」

みお「あ、あはは……」

客「ほう、その口振りから察するに少年もプラモデルを嗜むのかな?」

男の子「おうよ! イナ○トとジン○スは最高に格好良いぜ!」

客「何を言うか! 私のフラ○グこそ一番だ!」
64 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:27:00.32 ID:PNiuuY5S0
みお「(何の話してるのか良く分かんないや)」

みお「そうだ、新しくなったりっちゃんをパパにも見せてこようっと」とてとて



みお「パパー、あれ? どこに行ったんだろう」とてとて


ドン!


みお「きゃっ!」

悪ガキ「……いってぇーなぁ、どこ見て歩いてやがる?」

みお「ご、ごめんなさ……」

悪ガキ「謝って済むんなら戦争屋は要らねぇな。慰謝料よこしな」

みお「そんな……ち、ちょっとぶつかっただけなのに」

悪ガキ「るせー、よこせったらよこせ。あん? その手に持ってるプラモ……
    良く出来てんな。売ったら金になりそうだ」

みお「な……」

悪ガキ「ヘッ! 勿体無いからそのプラモ、俺によこせよ!」ガシッ

みお「は、離してよ!」



澪パパ「全く……ブースに行ったきり戻らないから様子を見てみれば、
    子供と言い争いしてるとは。おまけに澪を見失うとかもうね」

客「面目ない。しかし、この少年もいけないのだよ。
  どう考えてもイナ○トよりフラ○グの方が……」

男の子「あんたまだ言うのか? フラ○グなんざ時代遅れなんだよ!
    ……にしても、秋山さんどこ行ったんすかね?」

客「聡明な子だ。勝手に店の外には出たりはしないと思うが」

澪パパ「……なんか俺よりお前の方が澪のパパやってる気がする」
65 :>>1 [saga]:2012/12/07(金) 08:29:54.60 ID:PNiuuY5S0
客「所用にて今日はこれで失礼とする」

客「物語も佳境を過ぎた所だが、至らない点はあるだろうか?
  もしあるなら是非教えて欲しい」

客「それではさらばだガン○ム!」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/07(金) 09:33:21.27 ID:pXG5DqiC0
乙。
悪ガキのモデルがちょっとわからなかったが、「戦争屋」という言葉から察するに、焼け野原ひろし(サーシェス)かな?
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/07(金) 11:47:26.54 ID:QNj+KWlIO

予想の斜め上の展開続きで正直佳境とか言われてもピンとこないな
68 :>>1 [saga]:2012/12/08(土) 04:38:00.71 ID:HuBmy3ms0
客「朝も早よから数レスだけ投下だガン○ム」


>>66
客「その通りだと言わせてもらう」

>>67
客「予想の斜め上か……展開が読めないという意味の褒め言葉と受け取ろう。
  正直、グダらないか不安でたまらん」
69 :>>1 [saga]:2012/12/08(土) 04:38:39.90 ID:HuBmy3ms0
「か、返してよ! りっちゃん!」



客「むっ、この穢れなき乙女の声は……」

澪パパ「澪の声だ! 澪!」



悪ガキ「しつけぇんだよ! さっさと失せな!」

みお「ひぐっ……返してよぉ……!」

悪ガキ「あ゛ー……けったくそ悪ぃ」



男の子「あ、秋山さんが泣かされてる!?
    ……俺の秋山さんにぃ! 手ぇを出すなあああああ!」ブンッ!


悪ガキ「あん? おっと」サッ

男の子「な、なんじゃそりゃー!?」ドンガラガッシャーン!

澪パパ「澪! ど、どうした!?」

みお「パパ……わ、私のりっちゃん、取られちゃった……ぐすっ」

悪ガキ「人聞きが悪ぃな、コイツは慰謝料でもらったもんだぜ?」

プラモ律「」
70 :>>1 [saga]:2012/12/08(土) 04:39:18.81 ID:HuBmy3ms0
みお「あ、あげてないよ! 勝手に取ったんだよ」

客「……子供の諍いで済ますにはいささか度が過ぎるな少年」

客「そのプラモデルは少女の大切な友なのだ。速やかな返却を所望する」

悪ガキ「……俺が誰だか分かってんのかおっさん?」

客「知らんな。所詮人は己の知ることしか知らぬという格言を知らないのか?」

悪ガキ「ケッ、それこそ知らねぇなぁ」


客「ならば……私が阿修羅となるのも致し方あるまいな」ゴゴゴゴゴ……!


澪パパ「お、おい! 店の中でトラ○ザムはマズいって!」

悪ガキ「ッ……!? チッ!」

悪ガキ「返せば良いんだろ返せば。何マジになってんだ」

悪ガキ「ほぅらよッ!」ポイッ

客「何!? 田井中少女を放り投げた!?」

みお「りっちゃん!!」

悪ガキ「あーばよ!」ダダダ……

澪パパ「あ、待ちなさい君!」

客「(このままでは田井中少女では見るも無残なことに!
   しかし、この距離ではトラ○ザムも間に合わん……万事休すか!?)」

みお「うう……えぐっ……」



男の子「させるか! 死んでも守るんだよ……秋山さんのプラモォ!」

男の子「だあああありゃああああ!」
71 :>>1 [saga]:2012/12/08(土) 04:39:54.04 ID:HuBmy3ms0
ドンガラガッシャーン!


客「し、少年ッ!」


……パシッ



男の子「……ギ、ギリギリセーフ」

プラモ律「」



みお「りっちゃん!」

男の子「へへ、秋山さんのプラモはなんとか無事ですよ……いてて」

みお「良かった……良かった……りっちゃん……」

みお「ありがとう……!」

男の子「え、あ、いや……// こ、こんなの朝飯前ですよ!」

客「良くやった少年、まさしく愛だな」

男の子「俺は不死身ですから」

澪パパ「はは……どうなることかと思った」

澪パパ「けど、なんなんださっきの子は! 俺の大切な澪を泣かせるなんて!
    今度見つけたらその子の親に文句言って……」

男の子「……あいつ、最近ここら辺荒らし回ってる悪ガキグループのリーダーっすよ。
    自分らより弱いものに目ぇつけてはカツアゲとかしてるみたいです」

男の子「元々は隣町を拠点にしてたみたいですけど今はここら辺も活動範囲みたいすね」

客「今時、そんな徒党を組む輩がいるとは。街の大人は何をしているのだ!」
72 :>>1 [saga]:2012/12/08(土) 04:40:47.73 ID:HuBmy3ms0
男の子「それがその悪ガキの親がですね……良くは知らないすけど、
    この町の偉い人みたいでみんな強く言えないっぽいです」

澪パパ「なんとまぁ」

客「悪を悪と言えない大人もまた悪だ。ならば斬る価値も無し」

みお「……怖い」ギュッ

澪パパ「澪……」

男の子「安心して下さい秋山さん! 俺が秋山さんを守ってみせますよ!」

みお「それはいいです……」

男の子「」

客「フられたな」

男の子「……泣かない! 俺は泣かない!」

澪パパ「澪がちょっとショックみたいだな……そろそろ私達は帰るよ」

客「何があるか分からん、私も少女を送ろう」

澪パパ「いや、流石に俺と一緒なら大丈夫さ。今日はありがとう」

男の子「秋山さん……また!」

客「次にあの少年を見つけた暁には然るべき報いを与えることをここに宣言しよう」

澪パパ「ほら澪、挨拶」

みお「……ばいばい」
73 :>>1 [saga]:2012/12/08(土) 04:41:42.92 ID:HuBmy3ms0
――――――

客「……行ったか。やれやれ、とんだトラブルもあったものだ」

男の子「次に見かけたら俺様がギッタンギッタンにしてやる!」

客「フッ、愛が君をそうさせるのかな?」

男の子「今の所、絶賛片思いですけどね。でも諦めませんよ」

客「初恋は実らんのが相場さ」

男の子「……はっきり言うなおじさん」

客「お兄さんだ」





店員「俺がガン○ムだ(大きい音がしたから様子を見たら店が滅茶苦茶になってた)」

店員「どうしてこうなった?(俺がガン○ムだ)」

――――――
74 :>>1 [saga]:2012/12/08(土) 04:42:44.71 ID:HuBmy3ms0
客「これで失礼するよガン○ム」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/08(土) 08:06:48.64 ID:9LwFvP4Q0
乙ダム!
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/08(土) 09:55:09.91 ID:PliFKXoAO
乙ダム!
どのキャラもいい味が出ていて、面白い
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/08(土) 13:55:22.29 ID:MMfZHExA0
乙ダム!
悪ガキの父親がもう「あいつ」になるとしか思えないんだが。
78 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 05:58:56.91 ID:sF5GxNUf0
客「1日空いてしまった……許さんぞガン○ム!」
79 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 05:59:24.77 ID:sF5GxNUf0
その日の夜

――――――

律「……澪、起きてる?」

みお「……起きてる」

律「新しい服、ありがと。すっげー可愛くてりっちゃんすぐに気に入ったよ」

みお「そっか、良かった」

みお「……ケガとかしてない?」

律「ケガ? どこにも異常は無いけど」

律「いやぁー、ぶん投げられた時は正直ビビったね」

みお「怖かった? ……ごめんねりっちゃん」

律「なんで澪が謝るのさ。謝るんならあの悪ガキの方じゃん」

律「ま、私としては澪の方こそ何もケガとかなくてホッとしてるよ」

みお「……私、すっごい怖かった。もし、りっちゃんがあのまま居なくなったらどうしようって」

律「……」

みお「ねぇ、りっちゃんは居なくならないよね? どこにも行かないよね?」

みお「……ずっと私とお友達で居てくれるよね?」

律「……当たり前だろ」



律「その為に私と澪は出会ったんだからな」ニコッ

――――――
80 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 05:59:53.44 ID:sF5GxNUf0
翌日 秋山家

みお「学校行ってきます」

澪ママ「行ってらっしゃい」

みお「りっちゃんも……行ってきます」

プラモ律「」

ガチャッ

みお「!」

男の子「お迎えに上がりました秋山殿!」

みお「間違えました」

バタン

男の子「ああっ! ドアを閉めないで! 戻らないで! 秋山さ〜ん!」



登校中

みお「……なんでここに居るの?」

男の子「いや、先日あんなことがあったばかりじゃないですか。
    あの悪ガキが逆恨みして秋山さんに何かしないとも言えません」

男の子「ですから勝手ながらお守りに来ました!」

みお「……どうしてそこまでしてくれるの?」

男の子「そりゃあ、秋山さんに惚れてるからです! ……改めて言うと恥ずかしいっすね」

みお「私は君のこと好きでも何でも無いのに」

男の子「おおう……それでもです。迷惑かもしれませんけど」

みお「……」

みお「……私と君はお友達じゃダメ?」

男の子「え?」

みお「私、誰かが誰かを好きになるとかまだ良く分かんない」

みお「だから、今はお友達が良いな。……私とお友達になってくれる?」

男の子「あ……も、勿論こちらこそ!」

男の子「(脈アリ! こいつぁ脈アリか!?)」

みお「(これで良いのかなりっちゃん)」
81 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 06:00:25.90 ID:sF5GxNUf0
数日後 秋山家

みお「行ってきます」

澪ママ「どこ行くの?」

みお「お友達と公園で遊ぶ約束してるの」

澪ママ「暗くなる前に帰るのよ」

みお「はーい!」とてとて



澪ママ「……なんだかイキイキしてるなぁ」

澪ママ「内気な子だからずっと心配してたんだけどお友達出来たのね……ふふっ」

プラモ律「」
82 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 06:10:43.12 ID:sF5GxNUf0
公園

みお「お待たせ」とてとて

女の子A「澪ちゃーん!」

女の子B「私達も今来たとこ」

男の子「お待ちしてました! 秋山さん!」

女の子A B「……」

女の子A「なんで男の子がここに居るの?」

女の子B「……また澪ちゃんをイジメる気?」

みお「違うよ。私が遊ぼうって誘ったの」

男の子「俺と秋山さんはそういう仲ってこと!」

みお「変な言い方しないで。ただのお友達でしょ」

男の子「俺と秋山さんだけの共通の趣味を持った、ね」

みお「怒るよ」

男の子「すみませんでした!」

女の子A「共通?」

男の子「俺ガン○ラ……ガン○ムのプラモデル作るのが趣味なんだけどさ」

男の子「秋山さんも作るんすよプラモ」

女の子B「意外。澪ちゃんもガン○ム好きなの?」
83 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 06:11:13.73 ID:sF5GxNUf0
みお「ううん、ガン○ムは良く知らないんだ。
   プラモを作ったって言っても2回しか作ったこと無いし」

みお「それにロボットとかのプラモじゃなくて女の子のお人形さんのプラモだよ」

女の子B「へぇ……そういうプラモデルもあるんだ」

みお「うん。りっちゃんって名前でね、私の最初のお友達なの!」

男の子「秋山さんに似て、とってもキュートなプラモです!」

みお「い、いい加減にしろー! //」ゴンッ!

男の子「ぼ、暴力反対ぃ!」

女の子A「見てみたいなぁ、そのプラモ」

みお「え? うーん……見せてあげたいけど……」

女の子B「ダメなの?」

みお「(あまりりっちゃんを外に出したくないなぁ……
    でも見たいって言ってくれてるし……)」

みお「(りっちゃんにも私のお友達を紹介してあげたいし……よし!)」

みお「分かった、りっちゃんを連れてくるね。ここで待ってて」

男の子「お供しますよ」

みお「別に良いよ。ここからお家近いし」

みお「じゃ、待っててねー!」とてとて

男の子「お気を付けてー!」
84 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 06:11:46.86 ID:sF5GxNUf0
――――――

公園

客「闇にまーぎれて生きる♪」すたすた

客「俺達ゃよーかーい……うん?」


女の子A B「〜」

男の子「〜」


客「少年、少年ではないか」

男の子「あ、フラ○グのおじさん」

客「よもや君に出会えようとは……子供らしくお友達と遊びに興じている最中かな?」

男の子「いやに含んだ言い方だな……おじさんこそ何してるんだ?」

客「実はスミ入れ用の塗料を切らしてしまってね。これから買い求めに行く所なのだ」

女の子A「この人誰? 不審者?」

客「失敬な! だが否定しない」

女の子B「私、防犯ベル持ってるよ」

客「待ちたまえ! 今のご時世、それはマジで洒落にならん。
  幾らワンマンアーミーの私でも終止符を打たれかねない」

女の子B「冗談だよ」

女の子A「Bちゃんって冗談言う人だっけ?」

女の子B「やっぱり本気」

客「武士道とは死ぬことと見つけたり……」

女の子B「冗談だよ」
85 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 06:12:28.20 ID:sF5GxNUf0
客「最近の子怖い」

男の子「んー……にしても秋山さん遅いな」

女の子A「そういえばそうだね? もう40分くらい経ってるよ」

客「む? 少女もここに来るのか?」

男の子「来るというか、1回来たんすけどね。イナイナクトクト……」

客「ガンガンダムダム……それはおかしいな。
  ここから少女の家までは10分と掛からんはずだが」

男の子「っすよね……」


女の子B「……何かあったのかな」


男の子 客「!」

男の子「お、おい、おじさん……!」

客「……まさかな」

――――――
86 :>>1 [saga]:2012/12/10(月) 06:14:56.89 ID:sF5GxNUf0
客「今はここまで。多少ペースが落ちてるのは書き溜めが私のミスで量子化したからだ」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/10(月) 15:12:52.31 ID:a+EJZxpx0
一旦乙ダム!セルゲイおじさんと養子のピーリスちゃんマダー?
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/21(金) 01:37:02.28 ID:yD2yMxwCo
バン○イ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/12/21(金) 23:40:45.64 ID:yD2yMxwCo
これでおわり?
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/22(土) 20:55:07.68 ID:DBfbMoyr0
まだだ。まだおわらんよ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/12/23(日) 01:20:28.43 ID:IDaip+0Vo
こないな
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/12/24(月) 01:26:30.95 ID:FesoayUeo
家紋
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/12/24(月) 08:16:45.28 ID:T2FL2BtJo
はよう!
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 12:17:18.76 ID:T3Gttiido
おいどうしたんだ年越したぞ
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 14:03:31.53 ID:KSaj9UUD0
終わりか?
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/01/28(月) 16:03:53.69 ID:9Q6yV6GN0
澪ちゃんかわえええええええええ
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/07(木) 17:27:30.95 ID:Z0P+0FQLo
2月やぞ…
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