神様『一つだけ願いを叶えてやろう』男「え？」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2012/12/20(木) 13:18:41.49 ID:RHPH0JWA0

神様『ただし、魔法が使いたいなど曖昧な表現は却下する。どんな魔法が使いたいか具体的に言うのじゃ』

男「ちょ、魔法とか言ってないし、そもそもなんで俺に！？」

神様『神々の気まぐれな遊び』ﾄﾞﾔｧ

男「それが言いたかっただけかよ！　しかも古いよ！！」

男(でもまぁ、考えようによっちゃラッキーか？)

神様『わしは神様じゃから、人間の常識を遥かに超えた願いも叶えることができるぞ』ｷﾘｯ

男「た、たとえば…？」ｺﾞｸﾘ

神様『それは………』



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笑えるな 君のせいだ ＠ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 ＠ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 13:21:29.76 ID:RHPH0JWA0

神様『血縁の黒髪ポニテ冷血妹と結婚することも可能じゃ』



男「………は？」

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 13:25:45.19 ID:RHPH0JWA0

男(うちには妹いないし、姉いるけど家族となんか絶対に結婚したくねーよ)

神様『ど、動揺せぬとは、そなたの精神はすでに神の領域に達しておるのか？』ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

男「当の神様がこれくらいで動揺しすぎだけどな」

神様「ぐぬぬ…、ならば願いを言ってみろ」

男「この神様ずいぶん安っぽいな…」

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 13:34:48.67 ID:RHPH0JWA0

男「………」

男(しかし、願い事か…。たとえば炎を操れるようになりたいと言えば、炎を動かしたりすることはできそうだけど、何もないところから火を起こせるのか？　そういう意味の“具体性”を求めているのか？)

神様『そういうのは大丈夫じゃよ。神様そこまでケチじゃないし』ﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

男「心読めるのなら先に言ってください」

神様『逆に神の力を低く見られているショックで泣きそうじゃ』

男「じゃあ、水を操りたいと願ったら、何もない所から水が出ますか？」

神様『可能じゃよ。じゃが、白濁液を弱気系茶髪妹の中に移すことはできんぞ』

男「しねーよ！！　さっきから妹ばっかだなあんたっ！」

神様『妹という存在はわしにとって神のような存在なのじゃ』

男「どんだけ崇高！？」

神様『まぁその話は置いといて、なぜ人類の誰しもが願う白濁液の転移が駄目なのかということじゃが』

男「そんなの誰も願わねーよ…」ｹﾞｯｿﾘ

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 13:52:26.24 ID:RHPH0JWA0

神様『その行為はお主が最初に願った“水を操りたい”ではなく、“妹に中だし”したいという願いで事象を起こそうとしておるからじゃ』

男(そうか、それじゃあ“結果的に膣内に精液が入った”という事象は起こせるけど、膣内に精液を入れたいから操るということはできないのか…)

神様『そうじゃ。しかし、お主のように“姉御系ツインテール妹の中に精液を移したい”と願えば、いつでもそれは可能となる』ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

男「やったな、みたいに肩を叩かないでください！　そんなの誰も願ってない！！」

神様『またまたぁ』ﾆﾀﾆﾀ

男「ということは、例えば世界一剣が強くなりたいと願っても、それで誰かを斬ることはできない？」

神様『無心で振れるならそれも可能じゃが、少しでも他意が上回ればそれは不可能となる』

男「でも、“どんな人間でも殺すために右手で触れたら粉々に砕け散る”と願えば…」

神様『それは可能となる。じゃが、妹の前で親友（♂）と抱き合ってるところを見られて自分を殺したいと願った時は右手に気を付けるんだな。


その右手はもはや味方ではないぜ』ﾋﾞｼｯ


男「なんで急にジョジョ立ちしてんだよ！」

神様『あの作者は神じゃ』

男「神が認めたっ！」

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 13:56:25.49 ID:RHPH0JWA0

神様『それにしても、お主はなかなか思慮深い奴じゃのう。宝くじを買えば必ず一等になるとか願えば一生金持ちじゃぞ』

男「金になんの意味がある？」ｷﾞﾛｯ

神様『む、むぅ……』ﾀｼﾞｯ

神様（日本におけるごくごく一般家庭を選んだつもりじゃったが、この男は……）

男「一週間後に決めても良いですか？」

神様『一週間後でよいのか？』

男「はい、その日までには必ず決めておきます」

神様『分かった。その時にはこのわしも唸らせる鬼畜な願いを期待しておるぞ』ｼｭﾝｯ

男「もうやだこんな神様のいる国」ｸﾞｽﾝ

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:07:44.05 ID:RHPH0JWA0

三日後、教室。

男（ふぅむ、あれから三日間悩み続けても願いは決まらない）

生徒Ａ「なんだよお前、生意気だな」ｶﾞｽｯ

ガリ「あふん…」ﾄﾞｻｯ

生徒Ｂ「ほんと毎日毎日、いじめられるためによく来るよなお前」

ガリ「………」ｷﾞﾘｯ

生徒Ｃ「顔も不細工、笑いのセンスもない、そんなんでよく生きてるよな」

男（お前らも似たようなもんだろ）

生徒Ｄ「どうした？　俺らにビビッて声も出せねーのか？」

ガリ「………」ｸｯ

男（このクラスは腐っている。いじめが常習的に行われ、教師はそれを黙認、無関係なクラスメイトは見て見ぬふりをする）

生徒Ａ「なぁ、しゃべって――

男「Ａ、うるせーよ？」

生徒Ａ「お、男？」

男「俺の目の前ですんなって言ったよな？」

生徒Ａ「じょ、冗談だよ冗談。なぁみんな」

生徒Ｂ「あ、ああ、昼飯買いに行こうぜ」

男「………」

ガリ「あ、ありがとう…」

男「うるせーよ？」ﾆｺｯ

ガリ「ひぃっ」ｻｯ

男「………」

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:16:42.43 ID:RHPH0JWA0

廊下。

男「………」ﾄｺﾄｺ

先輩Ａ「おい生徒Ａ、金持ってきたのか？」

生徒Ａ「あ、え、えっと…いやそれが…」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

男「………」

先輩Ｂ「なぁ、知ってるだろ？　俺らの上には金が必要な人がいるんだよ？　無理な値段言ってないだろ？」

生徒Ａ「は、はひ…」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

男（この学校は腐っている。日常的に恐喝が横行し、学校はそれを黙認、“被害者も誰もそれを訴えない”）

生徒Ａ「……っ！　あ、おと―――」

先輩Ａ「なぁ、はやく――」

先輩Ｂ「あ、ちょ、ちょっと待て」ｶﾞｯ

Ａ・Ｂ「「男さん、お疲れ様です」」ｻﾞｯ

男「話しかけんなよ……」ﾊｧ

先輩Ａ「い、いえ、男さんを無視したとあったら、俺らが殺されます」

男「別に俺は関係ないって……」ﾊｧ

先輩Ｂ「と、とにかく、俺らはこれでっ！」ｻｯ

先輩Ａ「し、失礼します！！」ﾀﾞｯ


生徒Ａ「男…あ、ありが――」

男「喋んな」ﾆｺｯ

生徒Ａ「………｣ｼｭﾝ

男「………」

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:22:49.44 ID:RHPH0JWA0

商店街。

男「………」ﾃｸﾃｸ

先輩Ａ「ひ、ひぃっ、許してください」ﾄﾞｹﾞｻﾞ

不良Ａ「あ？　誰が許せって！？」ﾄﾞｶﾞｯ

不良Ｂ「俺らに命令するんかこら！」ﾊﾞｷｯ

先輩Ｂ「………ﾋｭｰﾋｭｰ」ﾎﾞﾛｯ

男（この街は腐っている。日常的に暴力事件が起きているのに警察はそれを黙認。“それどころか…”）

不良Ａ「あ、男君ちーっす」

不良Ｂ「ねぇねぇ、遊んでかなーい？」ﾄﾞｺﾞｯ

先輩Ａ「ごぶっ」ﾄﾞｻｯ

男「めんどくせーよ」

不良Ａ「ま、そだよね。俺らもめんどくせーし…なっ！」ﾄﾞｶﾞｯ

先輩Ｂ「かっ…はっ…」ﾄﾞｻｯ

男「………」

先輩Ａ「お、おとこくん……」ｺﾋｭｰ

男「………なぁ…」

不良Ａ「いいからいいから、男君は気にせず通り過ぎちゃって」

男「………ああ」

不良Ｂ「あ、今度よろしく言っといてねー」ﾆｺｯ

男「………」

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:25:58.79 ID:RHPH0JWA0

豪邸。

男「こんちわー」

友「うぃーっす。入れよ男ー」

ヤクザ達「「いらっしゃい男君」」ｻﾞｯ

男「………」

友「あ、こいつらの血？　ごめんね。ちょっと何人かボコってきたみたい」ｱﾊﾊ

ヤクザＡ「すいやせん、替えの服がなかったもので」

友「ああ、いいよ、これで買ってきなよ」ｽｯ

ヤクザＡ「若感謝しやす」

友「男、いこっ」ｸﾞｨｯ

男「ああ…」

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:28:43.08 ID:RHPH0JWA0

友の部屋。

友「ねぇ、今日はどうだった？」

男「別に……普通だったよ」

友「そっかー、いいなぁ」

男「友もまた来ればいいじゃん」

友「……嫌だよ、苛められたくないもん」

男「気のせいだって」

友「そんなことないよ。みんな俺がヤクザの息子だってバカにしてるし」

男「そんなことねーって」

友「男はいいよね。強いから…」

男「………」

友「まぁ、勉強なんてネットでも家庭教師でもできるし、友達は男がいるし、別にいいんだけどね」

男「………そうかもな」

友「今日はこのゲーム―――」

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:31:12.73 ID:RHPH0JWA0

友「男、また明日」ﾆｺｯ

男「ああ…」

親分「ワシが玄関まで送っていこう」

友「父さん、男に変な事いったら許さないからね」

親分「わかってるわかってる」ﾆｺｯ

男「………」




親分「で、友は心変わりしたか？」

男「………いえ」

親分「そうか……そうかっ！」ｶﾞｼｯ

男「ぐっ」ﾀﾞﾝｯ

男（い、息が……）ｶﾊｯ

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:38:16.16 ID:RHPH0JWA0

親分「聡明な男じゃ。ワシが何を言いたいか分っとるな」ｸﾞｸﾞｸﾞｯ

男「………か……は」

親分「世の中には“それ”を保つためならお主のような“石ころ”でも利用せねばならん」ｸﾞｸﾞｸﾞｸﾞｯ

男（意識……が…）

親分「石ころに長い猶予は与えんぞ」ﾊﾟｯ

男「げっはっ、はぁはぁはぁ……」ｷﾞﾛｯ

親分「………お主のその殺気に満ちた眼だけは認めてる」ｽｯ

男「………くそっ」ﾀﾞﾝｯ

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 14:46:10.35 ID:RHPH0JWA0

男の部屋。

男「この世界は腐っている」

男「この世界は……」ｸﾞｽｯ

男「くそっ、くそくそっ！」

男「願い事……何にしよう…」ﾊｧ…

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 15:00:36.71 ID:RHPH0JWA0

一週間後。

神様「決まったかの」

男「はい、決まりました」

神様「では言ってみなさい。どんな願い事でも怒らないから」

男「お母さん！？」

神様「冗談じゃ」

男「………



俺が口にしたことは必ず起きるようにしてくれ」




神様『厨二病？』

男「いまさら！？」

神様『冗談じゃ。……そうか、そうきたか』

男「具体性がないですか？」

神様『いや、そんなことはない。しかし、それはお主がリア充爆発しろと願えば、世界中のリア充が爆発してしまうぞ。


そして、リア充の定義は思ったより低い』ｷﾘｯ


男「リア充の定義はどうでもいいし、そんなこと願わないよ」

神様『後、ワシとワシ以上の存在をどうにかすることはできんからな？』

男「それもどうでもいいよ」

神様『それじゃあ、願いを叶えてしんぜよう』ﾊﾟｧｧｧ

男「神の股間が……光った？」

神様『バニッシュメント……なんちゃらぁああああ！！』ﾄﾞｫｫｫｫﾝ!!

男「やっぱお前が中二病じゃねぇえかぁあああ！！」

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 15:03:25.90 ID:RHPH0JWA0

朝。

男「………！？」ｶﾞﾊﾞｯ

男「今のは……ゆ―――！！」

男（“口にしたことは必ず起きる”。今のが夢だと言えば神様との契約は夢となり、能力は消える…）

男「目覚まし時計が……いや、“男の部屋の目覚まし時計が浮く”」

目覚まし時計「」ﾌﾜﾌﾜﾘﾝﾌﾜﾌﾜﾙﾝ

男「………」ｺﾞｸﾘ

男（この力……本物だ）ｸﾞｯ

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 15:10:36.47 ID:RHPH0JWA0

教室。

男「………」

男（いろいろ考えてみたけど、一番の問題は、否定文がどうなるかだな）

男「モブ子のスカートはめくれない」ﾎﾞｿｯ

モブ子「きゃぁああ、なぁぁにぃぃこれぇええ！」ﾌﾞﾜｯ

生徒Ｂ「こ、こいつはっ、クラス１不細工のモブ子のスカートがめくれあがっている！！」

生徒Ｃ「な、なぜなんだっ、ゲロさえ吐きかねないこの光景に俺は視線を離せない！！」

ガリ「く、くせぇええ！　隣くせぇえええ！！」ｵﾛﾛﾛﾛﾛﾛｯ

男「モブ子のスカートは“元に戻る”」

モブ子「え」ﾌｧｻ

男（い、糸に戻った！？）

生徒達（（あ、悪夢だ…））ｹﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞﾎﾞ

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 15:24:17.39 ID:RHPH0JWA0

屋上。

男（分かったことが二つある）

男（一つは否定は意味をなさない）

男（否定“〜ない”は、言葉を分ければ“〜だ”の後にくる。つまり、Ａが起きないと口にしても、


Ａが起きた・〜ないと分かれることとなり、意味のない言葉は無効となる）


男（これはめんどくせーな…）ﾎﾞﾘﾎﾞﾘﾎﾞﾘ

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 15:28:00.08 ID:RHPH0JWA0

男（もう一つは思考と知識のギャップだ）

男（俺はスカートが元の位置に戻ってほしいと思って“元に戻る”よう願った）

男（だが、実際にはスカートはただの糸になってしまった）

男（それは俺がスカートの“素材”が糸でできていることしか“知らない”からだろう）

男（このギャップはいつか大きなズレを生むかもしれないから慎重にいこう）

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2012/12/20(木) 15:28:26.80 ID:RHPH0JWA0

ここまで。

21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/12/20(木) 16:16:09.42 ID:/ETPrARvo

期待age

22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/12/20(木) 17:30:34.58 ID:XcXjH74IO

おっつん

超期待

23 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/12/20(木) 22:57:49.70 ID:uONKrWggo

酷く不便な能力貰ったな・・・

24 ：アセロラ [sage]：2012/12/22(土) 20:15:39.69 ID:1Ld7OPhB0

この町くさってんなｗｗｗｗｗｗ

25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2012/12/28(金) 12:13:51.01 ID:wQocXHW6o

終わり？(´・ω・｀)

26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/10(日) 17:13:57.83 ID:k9JApNjao

続きは…？