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トナカイ「今年一回くらい休ませろよ」サンタ「ごめんよく聞こえなかった」 -
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1 :
◆hCMplRvBEY
:2012/12/25(火) 14:07:34.26 ID:BNcL6ujto
去年のクリスマスにVIPでやって途中で落ちたやつ
色々いじりつつ最初からやる
トナカイ「今年一回くらい休ませろよ」サンタ「なめとんのか」
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1324773560/
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1356412054
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
2 :
人
:2012/12/25(火) 14:11:55.00 ID:hJYnouye0
あったのか。そーゆーのが。
ちなみにサンタ公式ページ的なところにすげぇこと書いてありました。
3 :
酉こっちだった
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:12:07.97 ID:BNcL6ujto
トナカイ「いいじゃねーか、一度くらい休んだってよー」
サンタ「お主冗談は鼻だけにしとけよ。プレゼントどうするんじゃ」
トナカイ「しらねーよ佐川にでも頼めよ。あとさりげなく鼻ディスんなくそじじい」
サンタ「この量を当日配達とか正気じゃないのう」
トナカイ「ソリにできるんだから配達業者にできないわけがないだろ。あいつらトラックだぞ?」
サンタ「クロネコやペリカンには秒間30個の配達はできないと思うのじゃが。トナカイにはできるが」
トナカイ「は? じじいお前そんな人智を超越した速度で配達してたの? 機関銃かよ」
サンタ「わしすごいじゃろ?」
トナカイ「黙れ、その『俺すごいだろ?』って顔やめろ。あと休ませろ」
サンタ「前者は聞くが後者は聞かん」
トナカイ「ふぁっきん」
4 :
人
:2012/12/25(火) 14:13:22.90 ID:hJYnouye0
サンタは一件を0,0002秒の速さで回る!
5 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:16:43.00 ID:BNcL6ujto
トナカイ「とにかく俺は今年は動きたくないからじじい一人で行ってきてくれ」
サンタ「わしにソリがひけるとおもっとんのか」
トナカイ「老体にムチ打てば余裕だろ」
サンタ「老人はいたわれって前からいってるじゃろ」
トナカイ「老人はいたぶれの間違いじゃねーの?」
サンタ「この外道が……」
トナカイ「なんとでもいえ老いぼれ。こんなリア充がはびこるクリスマスに働けるか、俺は一人で休むぜ」
サンタ「お前それ死ぬぞ。つーか今日休んだらどうなるかわかっとんのか?」
トナカイ「世界各地でプレゼントもらえない子供が続出する」
サンタ「わかっとるじゃん」
トナカイ「でもさー、ぶっちゃけプレゼントばらまいてあげるのってどうなの?」
サンタ「は? それ今話さなきゃダメな感じの話題なんか?」
トナカイ「この際だからはっきり決着つけたいんだよ」
サンタ「どの際なんだかまるでわからんが」
6 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:19:17.77 ID:BNcL6ujto
トナカイ「モノってのはさー、自分で汗水たらして稼いだお金で買うもんじゃん」
サンタ「それはそうじゃが」
トナカイ「それをせずにただ俺らにせびってんじゃん、最近のクソガキは」
サンタ「子供に労働を強制するとかお主結構クズじゃな」
トナカイ「子供だからって甘やかすなって。対価もなしにモノを得ていくことを覚えさせることになるんじゃねーの?」
サンタ「そんなん屁理屈じゃが。年に一回の聖なる祝日くらいいいじゃろ」
トナカイ「はい『年に一回くらい』いただきましたー」
サンタ「なんじゃこいつ腹立つ」
トナカイ「せんせー、その理論をぼくにあてはめると年に一回くらいなら休んでもいいということになりまーす」
サンタ「公休364日のこの仕事でそれを言うのかお主は」
トナカイ「公休が何日あろうが関係ねーの! 大事なのは有給があるかどうかだわ」
サンタ「あるわけないじゃろふざけてんのか」
トナカイ「ていうか今年はいいとして去年なんかクリスマス日曜日だったからな? 日曜出勤ありとかどんなブラックだよ」
サンタ「年一出勤でブラックよばわりとかどこまで性根腐っとるんじゃ。超優良企業じゃろうが」
7 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:21:53.80 ID:BNcL6ujto
トナカイ「だいたい俺らにプレゼント頼むのが間違ってんだってば。相手はただのトナカイとおっさんだぜ? 正気かよ」
サンタ「自分の存在意義全否定してないかお主」
トナカイ「プレゼント頼むならもっと確実なとこに頼めよ」
サンタ「わしらより確実なところがあるとでもいうんか」
トナカイ「Amazonとか?」
サンタ「否定できない」
トナカイ「もうあいつらに全部任せとけば俺らいらないだろ……」
サンタ「最近奴らすごいからのう……わしもよく使ってるし」
トナカイ「もっと非現実的なものに頼むってんなら七夕のときについでに頼んでおいて欲しい」
サンタ「アジア圏限定じゃな」
トナカイ「デブだかなんだか知らないけど俺らよりあいつらのがよっぽど願い叶えてくれるぜ」
サンタ「デネブは織姫でも彦星でもないんじゃが」
トナカイ「あ、マジで? じゃあどれでもいいわ。とにかく俺の代わりにプレゼント配ってくれ」
サンタ「あいつらここから何光年離れてるとおもっとんのじゃ」
トナカイ「でも七月七日になったら織姫と彦星はいちゃこらするんだろ? 一日で恒星間移動する速度なら余裕だろ」
サンタ「その発想はなかった」
8 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:25:16.22 ID:BNcL6ujto
サンタ「つーかベガとアルタイルは年に一度のいちゃこらに必死で願いなんか聞いちゃいないような気もするんじゃが」
トナカイ「あー、あーあーあーそれだそれで思い出したことがあるわ」
サンタ「なんなんじゃ」
トナカイ「聖なる夜に性なる営みをするのやめてもらえませんかね」
サンタ「お主ひがんどるのか」
トナカイ「クリスマスはセイント的な意味で聖夜なんだよ。性的な意味で性夜じゃないの」
サンタ「聖なる性夜……セイント性夜」
トナカイ「黙ってろハゲ」
サンタ「禿げてないんじゃが」
トナカイ「とにかくクリスマスはそういう日じゃねーから。イエス様の降誕をお祝いするいわば儀式の日だからね?」
サンタ「おるよな、クリスマスになるとキリスト教徒でもないのにこういうこと語りだす独り者が」
トナカイ「黙ってろじじい。だったら今から俺はキリスト教徒になるわ」
サンタ「そうだ、教徒になろう! って感じじゃな?」
トナカイ「死ね」
サンタ「荒れとるな」
9 :
人
:2012/12/25(火) 14:30:29.20 ID:hJYnouye0
それ、そうだ京都いこうじゃないw
10 :
◆E1P4D4C4Z6
:2012/12/25(火) 14:31:14.80 ID:BNcL6ujto
トナカイ「人が必死こいてプレゼント配達にいそしむ中、ボロ家の薄壁を通じて合体行為にいそしむ音が聞こえてくると非常にうざったいんだよ」
サンタ(こいつそれが嫌で休むとか言っとるのか?)
トナカイ「マジでなんなんだよ聞こえよがしにあんあんきゃんきゃん言いやがってよ。見せつけてんのか?」
サンタ(面白いからしばらくこのままにしておくかの)
トナカイ「しかも中にはフライングする早漏どもも居やがる始末だ。、24日ならまだいいけど23日とか頭湧いてんのか?」
トナカイ「おめーらが自宅でしっぽり中田氏決め込んでる時にこっちは倉庫でしんみり品出しやってんだよ、ふざけんなよ察しろよ」
トナカイ「なーにがホワイトクリスマスだ。白くべたつくホワイトクリ[
ピーーー
]スの間違いだろもう[
ピーーー
]よみんな」
サンタ「飛ばしすぎじゃないのかお主」
トナカイ「そういうわけで俺は今年はプレゼント配達に参加しませんから」
サンタ「はあ」
トナカイ「じゃああとはよろしく。俺は家で明石家サンタ見るから」
サンタ「あれ? 明石家サンタって24日の夜にやっとんじゃないのか? もう終わったじゃろ」
トナカイ「なんで明石家までフライングしてんだよ……サンタっつったら25日が本番だろ……」
11 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:37:38.46 ID:BNcL6ujto
サンタ「昨日は全日本フィギュアのエキシビションとかやっとったけど」
トナカイ「フィギュアとかどうでもいい……明石家サンタ……」
サンタ「楽しみにしてたくせに放送日時知らんのな」
トナカイ「うるせー……ところでフィギュアで思い出したんだけど最近二次元のいわゆる『嫁』とクリスマス過ごす奴ら増えてるよな」
サンタ「急に話題変えたなお主」
トナカイ「話題なんて急に変わるもんなんだよジジイ。で、どう思う?」
サンタ「どうって言われてもな……当人がいいならそれでいいと思うんじゃがダメなんか?」
トナカイ「ダメじゃないが。つーかじじいお前が肯定的な立場に立ってることにびっくりだわ」
サンタ「いつまでも古臭い頭のまんまじゃいかんからのう、新しいことはどんどん吸収してるんじゃ」
サンタ「可愛いものを愛でるのはいいと思うぞい。彼女らは裏切らんし金もかからんしな、合理的でもある」
トナカイ(サンタに二次嫁ができる日も近いか)
トナカイ「頼むから痛ソリだけはやめてくれよ」
サンタ「?」
12 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:46:20.41 ID:BNcL6ujto
トナカイ「俺もコタツにディスプレイ配置して嫁とクリスマス過ごしてえよ……二人分のケーキとチキン食べたい」
サンタ「やればええじゃろーが」
トナカイ「夜は仕事あるだろーが」
サンタ「朝やりゃええじゃろ」
トナカイ「風情もクソもねえな。やりゃいいってもんじゃないんだぞ、やれればそれでいいってのは中学生の思考回路だわ」
サンタ「お主今自分でうまいこと言ったと思ったじゃろ」
トナカイ「いやどちらかというとちょっと伝わりにくいかなって思った」
サンタ「つーかお主パソコン持っとったのか?」
トナカイ「あるよ」
サンタ「ヒヅメでキーボード打てるんか?」
トナカイ「誤爆が多くて困る。必然的に一本指打法になるしな」
サンタ「タブレットPCにすればええんじゃないのか? 一本指打法でもフリック入力なら一発じゃぞ」
トナカイ「詳しいなジジイ。でもヒヅメじゃスマホとかタブレットの静電容量式タッチパネルは反応しねえんだ」
サンタ「なるほど」
トナカイ「感圧式のタブレットPCどっかにねーかなー。ジジイ、プレゼントしてくれ」
サンタ「怠け者にやるプレゼントはない」
トナカイ「つれねえなあ」
13 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:49:23.57 ID:BNcL6ujto
トナカイ「あー、マジで仕事やりたくない。リア充に奉仕してるみたいで腹立たしい」
サンタ「子供に罪はないじゃろーが」
トナカイ「そうとも言えない。子供イコールリア充のいちゃこらの結晶だぞ」
サンタ「考え方歪みすぎじゃろ。ひがみもここまでくるともはや尊敬するわい」
トナカイ「10月下旬から11月初頭にかけてが誕生日のやつらは特に濃い結晶だぞ。あれは同情するわ」
サンタ「絶望先生読んだんじゃな?」
トナカイ「なんで知ってんだじじい。さては改蔵も読んだことあるな」
サンタ「ごめん久米田作品はそれしか読んでない」
トナカイ「なんだよ、持ってたら借りようと思ったのに」
サンタ「お主も読んでないのかよ」
14 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:56:17.40 ID:BNcL6ujto
トナカイ「話戻すけどいい?」
サンタ「構わんが」
トナカイ「最近の家って煙突作ってないじゃん」
サンタ「ちょっと待て、話戻ったのか? むしろ大幅に変わったような気がするんじゃが」
トナカイ「めぐりめぐってプレゼントの話になるんだよ、いいから聞いとけ」
サンタ「わかった」
トナカイ「あれさ、家に煙突ないのに『サンタさんプレゼントください』って言ってる奴いるけどどうやって入れって言うの?」
サンタ「実際に入るのはわしじゃが、確かにそう思うわ」
トナカイ「煙突から来るって知ってんのに煙突無い家で待つとかなんの嫌がらせだよ」
サンタ「来客があるってわかってるのに玄関に鍵かけるようなもんか」
トナカイ「それよりもひでえよ。玄関取り壊して壁にしてるレベル」
サンタ「ひどすぎじゃろ。どっから入るんじゃ」
トナカイ「だから嫌がらせって言ってんだよ。プレゼント欲しいならサンタのことも考えて煙突作るべきだろ」
サンタ「お主なんでわしの気持ち代弁してるんじゃ。もはやなんでもいいから愚痴りたいだけじゃろ。聴くけど」
15 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 14:57:58.17 ID:BNcL6ujto
トナカイ「ある親は『大丈夫よ煙突が無くてもここから入ってくるから』っていって台所の換気扇を指したらしい」
サンタ「用途は同じじゃが……無理があるじゃろ。わしもプレゼントも木っ端微塵になるわ」
トナカイ「普通に鍵開けて入ってくるって教える奴もいるらしい」
サンタ「それはもはやこそ泥じゃが。赤い服着てなかったらお主ともども速攻豚箱にぶち込まれるレベルじゃよ」
トナカイ「トナカイなのに豚箱に入ってるってどうよ」
サンタ「笑えないわい」
トナカイ「俺もだ」
サンタ「というかその場合やっぱり事情聴取では職業サンタクロースって答えなきゃダメなんかのう」
トナカイ「自営業でいいだろ……頭おかしい人だと思われるぞ」
サンタ「あの衣装来てトナカイにソリひかせてる時点でかなりキてると思うがの」
トナカイ「それは言わない約束だろ」
16 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:02:23.75 ID:BNcL6ujto
トナカイ「このことからわかるように、今はもうサンタクロースがプレゼントをお届けするような時代じゃないと思うのよ」
サンタ「まあ家入れないしのう。プレゼント持ってきたところで朝刊受けにねじこむか窓破って放り込むかしかできんし」
トナカイ「プレゼントの扱いじゃねえな」
サンタ「あ、呼び鈴鳴らしてドアを開けさせたところに突撃って手もあるのう」
トナカイ「なんで選択肢がどれもこれもバイオレンスに満ちてるんだよ。俺はともかくお前はそんな攻撃的じゃダメだろ」
サンタ「ルドルフや、何かをなす為に少なからず犠牲を払うのは仕方のないことなんじゃ」
トナカイ「一軒一軒そんな調子で行くんなら少なからずどころか山のように犠牲者が出ると思うぞ」
サンタ「犠牲の山の上にそびえるプレゼント……その味はきっと極上だと思わんかね?」
トナカイ「どうしたジジイ? 頭でも打ったか?」
サンタ「ちょっとこういうセリフ言ってみたかっただけじゃ」
17 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:07:09.13 ID:BNcL6ujto
サンタ「まあでもサンタの時代が終わりに近づいてるってのはわしもうすうす感づいてはおったぞ」
トナカイ「マジかよジジイ。クリスマスの使者であるあんたが言うと本格的にクリスマス終了のお知らせって感じがするわ」
サンタ「クリスマスは今年を持ちまして終了いたします。長年のご愛好ありがとうございました……みたいな?」
トナカイ「そうなったら俺は喜ぶぜ? で、なんでサンタの時代が終わりかけてると思ったんだ?」
サンタ「プレゼントの内容がだんだん変わってきてるんじゃよなあ」
トナカイ「あー、昔は『手まりほしい』とかだったのが『3DSください』になってるとか」
サンタ「手まり全盛期にわし出てったら場の雰囲気砕け散るじゃろーが。最古の和洋折衷って題名で絵に残されるレベルじゃわい」
トナカイ「わかりづらいがなんとなくわかった」
サンタ「人類が精神的に進化したのかなんなのかしらんが、概念的なプレゼントを頼む子供が増えてるんじゃよ」
トナカイ「物質的なものならだいたいなんとかなるけどそりゃどうしようもないな」
サンタ「世界征服したいとかお金持ちにしてくださいとか」
トナカイ「それこそ七夕に頼めよ。俺らだって神様じゃねえんだぞ」
サンタ「織姫と彦星も別に神様ってわけじゃないとおもうんじゃがのう」
18 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:10:16.56 ID:BNcL6ujto
サンタ「まあでもそんなやつ殆どおらんのよ。大抵の子供はなんでも好きなものをねだれると知ると物質的な願いをし始めるからな」
トナカイ「まあそうなるよな」
サンタ「ああ、そうなるんじゃが……」
トナカイ「なんだよ、ばつのわるそうな顔しやがって」
サンタ「たまに熱心というか、切実な願いの子がいてなあ……」
トナカイ「切実……?」
サンタ「物質的といえば物質的なんじゃがそれこそわしにはどうしようもないものをな」
トナカイ「……あー、ちょっと待って、ちょっと待って。言わなくていい言わなくていい言わないで」
サンタ「『プレゼントはいらないのでおかあさんにあいたいです』とか」
トナカイ「やめろ」
サンタ「『うちのポチをてんごくからつれてかえってきてください』とか」
トナカイ「やめろよホントに……」
19 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:12:47.64 ID:BNcL6ujto
トナカイ「サンタって罪作りな存在だな」
サンタ「あーいうのはどうすりゃいいんじゃろうな……どうにもできないからダメージ大きいわい」
トナカイ「そういう悲しい事例をなくすためにもサンタは廃止したほうがいいと思う。ひいてはクリスマスを廃止すればいいと思う」
サンタ「それは地球を平和にするために人類を滅ぼす的な理論じゃと思うんじゃが」
トナカイ「ごめんその例えはよくわからない」
サンタ「実はわしもよくわからないまま言っとったわ」
トナカイ「適当にそれっぽいこと言っとけばいいやみたいな投げやりな考えはやめろ」
サンタ「つーかお主今までなんだかんだ言ってたけど最終的にクリスマスなくしたいだけじゃね?」
トナカイ「最終的もクソも最初からそれしか主張してないんだが?」
サンタ「おおうマジかいな、気がつかなかったわい」
20 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:14:56.96 ID:BNcL6ujto
サンタ「でもな、ぶっちゃけるとクリスマスなくなると困るのはわしらなんじゃが」
トナカイ「は? いや、リア充どもが路頭に迷う姿が見られてメシウマとは思うだろうけど困りはしねーと思うぞ」
サンタ「それがそうでもないんじゃよ」
トナカイ「ついでにいうと生意気なガキどもの泣き顔も見られるからご飯が進んでしょうがないだろうな」
サンタ「何百年も相棒としてやってきて今更なんじゃがお主筋金入りのクソやろうじゃの」
トナカイ「今日それ言う機会いっぱいあっただろ。マジで今更だな」
サンタ「機会はあっても言う勇気がなかったんじゃ」
トナカイ「初めて好きな人に告白する中学生かお前は」
サンタ「お主ここぞというときに中学生をよく例えに使うのう」
トナカイ「さすがジジイ二回しか使ってないのに俺のクセをよくわかってる。まあ別にクセでもねえけど」
サンタ「つまり中学生が大好きなロリコン及びショタコンってことじゃよな」
トナカイ「さっきのは取り消しだ、くたばれクソジジイ」
21 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:18:14.75 ID:BNcL6ujto
サンタ「話もどすぞい、クリスマスがなくなると困るのはわしらじゃ」
トナカイ「なんでなんだよ、全然わかんねーよ! 簡潔に説明しろ」
サンタ「簡潔にいうと……『職が無くなる』」
トナカイ「……や、やべえ……すごくわかりやすい」
サンタ「じゃろ?」
トナカイ「でも何で困るのかわからない」
サンタ「そりゃコケ食って生きてるお主らにはわからんかもしれんが」
トナカイ「馬鹿にしてんの?」
サンタ「そこは『コケにしてんの?』じゃろうが」
トナカイ「お前、絶対に滑ると思ったから俺が言わなかったことをさらりと言いやがって……」
サンタ「ソリ乗っとるし滑るのは慣れとるからな」
トナカイ「お前それ言いたかっただけだろ」
22 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:24:07.66 ID:BNcL6ujto
サンタ「よく考えてみるんじゃ。年に一日しか働いてないわしらがもし職を失ったら……」
トナカイ「364日休日だったのが365日になるだけだろ」
サンタ「うん。そうじゃな」
トナカイ「なに納得してんの?」
サンタ「いや、給料もらえなくなるとか説明しようとしたんじゃがよく考えたらわし給料貰ってなかった」
トナカイ「それ結構でかい問題じゃね? 労基署に言えよ」
サンタ「いやこれボランティアみたいなもんじゃし今まで何も貰ったことはないぞい」
トナカイ「お前何食って生きてきたの?」
サンタ「何も無いときはその辺のコケとか喰ってたんじゃが」
トナカイ「俺らと同じじゃねーか」
サンタ「いざとなれば霞食って100年はいける」
トナカイ「仙人か」
サンタ「霞も日によって味が違ってなかなかクセになるんじゃぞ」
トナカイ「なんの話?」
23 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:27:17.75 ID:BNcL6ujto
トナカイ「でも金が無いとプレゼントも集められなくねえか? いつもどうしてるんだよ」
サンタ「実を言うと全国サンタさん協会みたいな怪しげな非営利法人から援助金がでてるんじゃよ」
トナカイ「そんなものあったのか」
サンタ「プレゼント購入費だけでなくサンタの生活費も出ててな。それで普通に生活させて頂いてる次第じゃ」
トナカイ「おいおい、それ信用していいのか?」
サンタ「そこから貰った金でプレゼントかき集めてるわけじゃし今更騒いでも遅いわい」
トナカイ「もし黒い金だったらプレゼント貰ったガキども泣くだろうな」
サンタ「知らぬが仏じゃ」
トナカイ「クリスマスの使者が仏とか言うな」
サンタ「知らぬがイエス・キリストって言えってか。語呂悪すぎじゃろ」
24 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:30:19.90 ID:BNcL6ujto
サンタ「まあ、クリスマスがなくなったらその団体も解体されるじゃろうな」
トナカイ「結局困るのは俺たちか……ん?」
サンタ「なんじゃ」
トナカイ「俺その団体から金貰った記憶がないんだけど」
サンタ「まあ全国『サンタさん』協会じゃし」
トナカイ「もらえる金には必要経費として俺の世話代も入ってんじゃねえのか?」
サンタ「……知らんが」
トナカイ「おい、目をそらしてんじゃねえよ。俺の目を見ろ、オイ。俺の金は? ねえ俺の金は?」
サンタ「……わしが責任をもって預からせて頂いている」
トナカイ「もしもし労働基準監督署ですか? えっ、トナカイの相談は受け付けてない? 失礼しました」
25 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:33:23.15 ID:BNcL6ujto
トナカイ「なに人の金、いやトナカイの金がめてんだよクソジジイ」
サンタ「がめてなぞいないわ人聞きの悪い。お前に代わって運用してやっただけじゃろーが」
トナカイ「ただの横領じゃねーか! お前ホントにあのサンタクロースかよ」
サンタ「何百年と連れ添ったお主ならわかるじゃろうに」
トナカイ「そのわかった結果が信じがたいからわざわざ確認してるんだろーが」
サンタ「サンタだって資産運用くらいするわい」
トナカイ「てめえの金でやれや」
サンタ「でもわしの金はわしの生活費として使わなくちゃならんし」
トナカイ「なら俺の生活費は俺のために使えよ殺すぞジジイ」
26 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:38:16.14 ID:BNcL6ujto
トナカイ「いや……この際百歩譲って資産運用の件については許そう」
サンタ「ちょい待つんじゃ。お主の百歩とわしの百歩だとけっこう差があるんじゃがどっち基準での百歩譲りじゃ? ほら四足歩行だと倍カウントするわけじゃし」
トナカイ「どうでもいいところを論点にすんなよ。重要なのは運用の結果どうなったかだ。増えてんなら水に流してもいいぞ」
サンタ「重要そうなことだと思ったんじゃがのう」
トナカイ「死ぬほどどうでもよかった。……で、俺の金は? いくらぐらいあったんだ?」
サンタ「そうじゃな……たしか数百万ほどあったんじゃが」
トナカイ「おお、思ったより多いな。資本が多いのはいいことだ……で、どうなった?」
サンタ「ロレックスになった」
トナカイ「ジジイてめえ普通に買い物してんじゃねえかツノで突き殺すぞ」
サンタ「ホラホラ、いま腕にしてるこれじゃよ。カッコイイじゃろ?」
トナカイ「カッコイイじゃろ? じゃねえよ粉々にすんぞ」
27 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:40:37.33 ID:BNcL6ujto
トナカイ「幻滅したわ、いやホントに幻滅した」
サンタ「幻滅ってそんな大げさな」
トナカイ「お前はもうちょっと大事をやらかしたという自覚を持てよ」
サンタ「お主は金とか絡むと感情の起伏が激しくなるな」
トナカイ「勘定の着服してるてめーよりはましだよくそじじい」
サンタ「なにうまいこと言ったつもりになってるんじゃ。ちょっと苦しいぞ」
トナカイ「黙れサンタクロレークス」
サンタ「あー、今のはうまくないわな」
トナカイ「ごめん」
28 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:44:26.96 ID:BNcL6ujto
トナカイ「くそ、流されて謝ってしまったが本来なら謝るのはお前のはずだ」
サンタ「わしが謝る? ばかいっちゃいかんよルドルフくん」
トナカイ「人としての道を誤った方向に進んでるくせによく言うぜ」
サンタ「まあ数百年生きてるとかいう時点で人じゃないしの」
トナカイ「そうやって逃げんなや。金を使い込んだことには変わりないんだからな」
サンタ「使い込めるほどなかったんじゃが」
トナカイ「開き直るんじゃねーよクソジジイ。お前もなかなかのクズじゃねえか。つーか数百万ありゃそこそこ使い込めるだろ」
サンタ「時計買ったあとFXやったら尻の毛までむしられてな」
トナカイ「バカだろお前」
29 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:48:07.12 ID:BNcL6ujto
トナカイ「というかもはや運用とか言って隠す気もないのな。普通に時計買ったとか言いやがって」
サンタ「言い訳考えるのが面倒じゃからな。一応FXに手を出してるから運用はしてたし……一瞬で溶けたが」
トナカイ「せめて『プレゼントを買う代金が足りなかったから悪いと思っていたんじゃが使わせてもらったんじゃ』とか言ったらすこしは考え直したってのに」
サンタ「じゃあそれで。プレゼントを買う代金が……」
トナカイ「今からやんのかよ。ていうか『それで』じゃねえ」
サンタ「でも買ったときはわし結構貧窮してたし半分くらいホントなんじゃが」
トナカイ「てめえのプレゼント買う代金かよ。頑張った自分へのプレゼントを買う代金だったら自分で出せって……」
サンタ「他人のプレゼント買うためにいつも自腹切ってるのにわしのプレゼント買うときにも自腹切らなきゃいかんのか?」
トナカイ「……一瞬考えたけど自分のためのプレゼント買うのに自腹切るのは普通じゃね?」
サンタ「チッ……騙されんか」
30 :
◆E1P4D4C4Z6
[saga]:2012/12/25(火) 15:55:58.71 ID:BNcL6ujto
サンタ「仕方ないじゃろ、金は殆どプレゼント購入資金になっていって手取りは微々たるもんになっちまうんじゃから」
トナカイ「手取りのあるボランティアって時点で……というかそれは俺の金をがめていい理由にはならなくねえか」
サンタ「黙らんか。お主はさっきからずっと金、金、金と卑しいにもほどがあるわい」
トナカイ「その金をがめた張本人が言っていい台詞じゃねえよそれは」
サンタ「やかましいなあ……数百万くらいでがたがたいうでない」
トナカイ「数百万くらいってんなら今すぐ返せよ」
サンタ「断る……わしはできない約束はしないのでな」
トナカイ「なにかっこつけて言ってんの? かっこつければ許されると思ったの?」
31 :
◆E1P4D4C4Z6
[sage]:2012/12/25(火) 15:59:14.93 ID:BNcL6ujto
離席
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/25(火) 16:13:37.54 ID:uUAqfAFNo
うい
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/25(火) 20:20:52.90 ID:XVdWXv3ko
なんか既視感があると思ったら思い出した
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/25(火) 21:07:57.70 ID:nTOUY4Iw0
紫煙
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/02/19(火) 18:40:54.70 ID:GkzP2eMdo
これってもう続き出ないの?
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