他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
SS速報VIP 過去ログ倉庫
検索
すべて
本文
タイトル
投稿者
ID
このスレッドは
SS速報VIPの過去ログ倉庫
に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は
管理人までご一報
ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。
とある都市の3年後 -
SS速報VIP 過去ログ倉庫
Check
Tweet
1 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/27(木) 02:00:20.49 ID:enFrmbLa0
禁書SSです
舞台は原作から3年後の学園都市です
主人公とその周りはだいたいオリキャラです
ちなみに俺は
・これが処女作
・超遅筆
です
ぼちぼち投下していきます
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1356541220
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】
ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/
【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/
ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/
2 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/27(木) 02:02:26.44 ID:enFrmbLa0
七月二十日の夏休み初日。とある学生寮の部屋の中、ベッドの上で二式兼二は目覚める。
二式は、学園都市第七学区にあるとある高校の一年生だ。レベルは0。灰色の髪と黒ずんだ赤い瞳が印象的だが他は平凡。
そんな彼がリビングで朝食を食べていると、担任から、
小萌『二式ちゃんバカだから補習でーす』
とのラブコール。
はぁ、と溜め息をつき、残りの朝食を一気に食べ終える。
3 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/27(木) 02:07:40.49 ID:enFrmbLa0
気分転換のために、
二式「今日は天気もイイし布団でも干しとくか」
などと言いながらベッドに敷いてあった布団を抱え上げる。そして部屋とベランダを隔てる窓を足で開けようとし、
突如、頭痛。
布団を落とし、床に倒れる。呻きながら左手で頭を押さえる。と、その瞬間にバギュゥゥンと言う音がなって頭痛が収まる。
二式「俺の左手に反応した?」
二式は己の左手を見てしばらく呆然とする。彼の左手は『異能の力を吸いこむ』と言う特殊な力を宿している。ということは、
二式「今の頭痛は異能力……?」
二式の左手に宿る力は『幻想喰らい(イマジンイーター)』というものらしい。
らしい、というのも、このことは友達から聞いただけだからだ。
何故自分のことなのに『友達から聞いた』のかというと、二式兼二が記憶喪失だから、という話になる。
三年前より古い記憶は持ち合わせていないのだ。
そんなことを思い出していると、かなり時間が経っていた。
4 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/27(木) 02:10:08.79 ID:enFrmbLa0
遅刻。
二式「ヤッベー!!」
という声をとある高校の一年の階の廊下に響かせ、バタバタと慌てながら教室の扉を開けた二式。
その目にまず飛び込んできたのは、頬を膨らましながらこちらを見つめてくる担任の月詠小萌だった。
見た目は十二か十三歳ほどの小さな女の子だが、本人いわく立派な大人らしい。ホントかよ、と思い、歳を尋ねたら怒られたのは秘密だが。
小萌「補習初日から遅刻とはいい度胸なのですよー」
二式「いや、まじスンマセン!もう遅刻しませんから!」
小萌「反省したのなら、とっとと席に着くのです」
いやー、どーも、と言いながら二式は窓際の席に着く。すると斜め後ろの席から声が聞こえた。
亜崎「どぉせ、フラグ建ててたんだろぉ?いつものとぉりによぉ」
ニヤニヤしながらそう言ったのは、亜崎狂太郎。二式の親友だ。身長百八十センチはあるだろう。
5 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/27(木) 02:14:06.62 ID:enFrmbLa0
佐天「うわー、二式君やっぱり凄いね」
遠くの席でも声がした。
もうあれだ、無視しよう、無視。
そう思い、窓の向こうをぼんやりと眺め、今朝の頭痛について思案する。が、隣の席に居る親友、雲泥優作が口を開く。いつもは無口のクセに。
雲泥「……先生、二式がテニス部の女子のケツ直視してる」
佐天「うわぁ……」
二式「」
クラスメイトの視線がキツイ。助けを求める様に担任を見た。しかし、小萌はぽかんとした顔で突っ立っていた。そして呟く。
小萌「……デジャヴ」
二式「…ん?」
小萌「前々から思ってはいたのですが……、やっぱり似てるのです」
二式「なにがっすか?」
小萌「二式ちゃんと上条ちゃんがですよ」
6 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/27(木) 02:16:39.83 ID:enFrmbLa0
二式「上条?」
上条、カミジョウ、かみじょう…
何処かで聞いたことがある気がした。
亜崎「その上条ってぇのは、どんな人だったんすかぁ?」
小萌「上条ちゃんはですねぇ…」
クラスの視線が小萌に集中する。
二式「ま、俺に似てんだからイケメンなんだr」
小萌「バカな子でしたねぇ」
二式「」
亜崎「ブフッw」
あはははは?と笑いが起こる。
畜生、亜崎の奴め、下品な笑い方しやがって。
いつも無表情な雲泥も笑いを堪えるのに必死で顔を歪めてやがる。畜生。
二式「…不幸だぁ」
そう呟いた。
小萌「それでですねぇ、かなり不幸な子でした」
二式「」
笑いが大きくなる。
しかし、
小萌「でも」
という声で笑いは消え去った。
小萌の雰囲気がいつもと少し違ったからだ。
7 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/27(木) 02:21:41.40 ID:enFrmbLa0
今回はこれだけです
次回はいつになるか分かりませんが、
出来るだけ早めにします
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/28(金) 06:11:44.03 ID:vFI8LsEFo
とりあえず、続きをはよ
9 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/28(金) 23:50:23.34 ID:VGAZU5Os0
今から3レスほど投下します
10 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/28(金) 23:53:50.54 ID:VGAZU5Os0
小萌「上条ちゃんはとても優しい子でした。困っている人が居ればなんの躊躇いも無く手を差し伸べるのです。しかもそれが彼にとっては普通のことで、『助けない』という選択肢は無く、『助ける』ことが前提なのです」
小萌「それに、お礼を求めたりなんか一切しません!」
二式「すげぇ…」
佐天「あー、思い出した。御坂さんがよく話してるお人好しの人だ」
亜崎「御坂って、あの二年の?」
佐天「うん、そうだよ?」
二式「レベル5と知り合いだったのかよ…」
クラスの皆から「ほぉ」という感じの声が上がる。
佐天「そぉ、かれこれ3年間の付き合いなのだぁ!」
小萌「3年ですかぁ。3年前は色々ありましたねぇ。レベルアッパー事件とか」
二式「レベルアッパー事件?」
雲泥「…お前が記憶
11 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/28(金) 23:55:49.10 ID:VGAZU5Os0
ミスった
雲泥「…お前が記憶を失う前にあった大規模な事件だ」
二式「へぇ」
小萌「そういえば二式ちゃんが記憶を失ったのも3年前ですねぇ」
小萌「あの頃上条ちゃんはですねぇ、シスターちゃんを助けたり、姫神ちゃんを助けたりして、その度に大怪我をして学校を休んでたのです」
小萌「他にも色々なことをしてたのです!」
小萌「まぁそれを話すと小一時間はかかるので端折るのです」
「「「いやナニモンだよ上条って」」」
二式、亜崎、雲泥の声が重なった。
12 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/28(金) 23:57:07.31 ID:VGAZU5Os0
モブサイク「さっすが『三馬鹿(トリプルガター)』、息ピッタリだぜ!!」
モブス「うわ!ブサイクうるさい!!」
モブサイク「テメェもだ!ブス!」
小萌「喧嘩はそこまでです!さぁ、すっかり忘れていましたが、補習再開です!」
え?、と、そこらかしこで声が上がる。そして、すこしでも無駄話を長引かせようとする。
無駄な足掻きだったが。
13 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/28(金) 23:59:31.41 ID:VGAZU5Os0
二式は補習に身が入らなかった。
それはいつもどうりなのだが、今日は少し違った。
上条という人について考えていたのだ。
二式(上条って奴は、善意の塊なんだろうな。それこそヒーローの様に)
二式(でも俺は……)
でも、俺は、違う。
俺には『助けない』という選択肢がある。
でも、やっぱり、助ける。
それは、困っている人がいると、どこからともなく罪悪感が襲ってくるからだ。
それは、助けを求める人がいると、どこからともなく焦燥感が湧いてくるからだ。
なぜかは、解らない。
ただ、助けなくてはいけないと思う。
ここまで来ると、この三年間何度も考えてきたことに繋がった。
そして、結論はいつも、
三年前に死んだ『二式兼二』の罪を、今の『俺』が償っている。
二式(前の俺が何をしたのかは解らない)
二式(ただ、『死んだはずの記憶の呪縛で人助け』か……)
二式(確かに俺は、似てるのかもな)
二式「はぁ」
二式「不幸だ」
14 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/29(土) 00:04:33.49 ID:WMntFnt50
今回は以上です
最近忙しいです
冬季講習とか宿題とか
そもそも寝過ぎなんですけどねwww
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage ]:2012/12/29(土) 00:31:54.91 ID:eVCaRFWx0
`゙"''― ..,,,,_ `゙'''ー ..,,、 ヘ、 .ヽ. ..l .| . / /
´゙"''―- ..,,,_ `゙''ー ,,_ `'-、 \ l | . / . /
.,,,___、  ̄''''― ..,,,_ `゙''ー ,,_ `ゝ、 .ヽ l | / ,/ ._..-'''
 ̄ ゙゙゙゙̄'''''''¬―---..........,,,,,,___、 `゙゙''''― ..,,,_、 `'''ー ..,,、 `'-. `- ″ ヾ .,/ ''"
 ̄ ゙゙゙̄"''''''¬―---..........,,,,,,,゙,゙;;;;― .. いいぜ
______________________________ ヘ(^o^)ヘ ___
|∧ : ー ..,,,、
''ー ̄ ̄二二二二二二ニニニニニ==== / : 、. `゙"'ー-
_,,,....`''ー ,,_゙'ヘ..,,、 . -''''"´ ,.. -''″ ._. 、 .\
_,,,,.. -ー'''''"゙´ ._,,.. -'"''ー ..,~'''ー ..,,r'" .,./ . / l .| ヽ 、.\.
_,,,.. -ー'''''^゙´ _,,.. -‐'''"゛ _.. ‐`''ー、,_ `'''ー.、,,,'" .,. ,! ., ! ...l.ヽ ヽ. \
... -ー''''''"´ _,,,.. -‐''"゛ . _,, -'"゛ _..-'"゛._..‐`''ー ,,、 `゙''ー 、,,, .! .| .l .l..ヽ .ヽ. ..\
_,,,.. -‐''"´ _.. ‐''″ _,, ‐'″ ,/゛ . ,/ `''ー..,,, `゙''ー ..,_.′ l ...l. ヽ ヽ.
'l¬―--ニ ......,,,,,__、 _..-‐'″ _..-'"゛ _/´ .,/ ,/ / `ハ ,,、 .`'''ー ..,,, ヽ ヽ てめえが何でも
''''"´ .l,  ̄ ゙゙̄'''''''''――-..........,,,,,___.゛ ." / / / ./`゙'ー ,,_ `゙''ー ミ,,, 思い通りに
l, (^o^) 三 出来るってなら  ̄ ゙゙̄'''''''¬―--..........,,,,,,__ .′ ′ ! `'''- ,,、 .`゙''ー /
.l, (\\ 三  ̄ ゙゙̄"'''''''――- ニニッ (^o^)/
l < \ 三 /( )
. _,, -'"゛ ..l : 、―ー―――--------________________ / >
._..- l \./ ../ ./ ,i' ./ ,i .,i .i .、  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
._.. ‐'″ l \ / ./ ./ ./ / ! │ ! .| ヽ
'" l \ / ./ ./ l .! .l .| .! .ヽ
l \ / / .l゙ ,! .l゙ .| ! ..l.
.,/´ l \ / / / / | .! l
.,/゛ ..l, \ / ! l ! .| !
.._/゛ ヽ \ \ / / . l │ l .l
゛ . / l (/o^) まずは \ / l゛ / │ .| !
.,/ l ( / そのふざけた \ ./ / .,! .| .!
.,/ ,/..l / く 幻想をぶち[
ピーーー
] \ ′ ,! ! ,! .!
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 07:18:48.40 ID:raH2zOhbo
オリキャラでする必要性がなくない?
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 12:17:39.75 ID:DvKAEhUgP
泳がせろ
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 17:25:26.87 ID:yqES6YIto
痛い
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 21:48:24.79 ID:WiBIOd70o
まだか
20 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/30(日) 00:45:41.63 ID:kU4I6Iim0
今からほんのちょっと投下しますです
21 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/30(日) 00:47:08.22 ID:kU4I6Iim0
二式「っしゃー!!!終わったー!」
補習は終わった。
雲泥「……長かった」
二式「だがしかし、今からはフリーダム!」
亜崎「こっから先は一方通行だぁ!」
そう言って三人は学校から逃げるように出て行った。
亜崎「なぁ、これから暇ならゲーセン行こぉぜぇ」
二式「あぁぁ、ところがどっこい、俺は今からタイムセールに行かなくてはいけないのだ」
亜崎「なんだよ、つれねぇなぁ」
二式「しょうがねぇだろ。今の内に蓄えとかないと、後々困るかもしれねぇだろ」
雲泥「…大丈夫だろ」
二式「お前らレベル4とは財力が違うんだよ!」
亜崎「そぉかよ。じゃ、今日は解散だなぁ」
そう言って亜崎は、手をヒラヒラと振りながら繁華街へ向かって歩いていってしまった。
雲泥「……俺もどっか行くかな」
二式「そうか、じゃあな」
残る二人もそれぞれに歩き出した。
22 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/30(日) 00:58:14.49 ID:kU4I6Iim0
二式は戦利品にして重要な蛋白源である卵とその他諸々の入ったレジ袋を左手に持って、人通りの少ない道を歩く。
今朝の頭痛について、自分なりに結論を出そうとしていた。
頭痛は異能の力、要するに超能力によるものだった。
つまりは、能力者が能力を行使したと言う事だ。
さらに、二式の周りの人間で今朝頭痛に見舞われた人は居なかった。
それは、二式がターゲットだという事なのか。
二式(でも、だとしたら、なんで俺?)
二式「……あー、解んね」
二式「…もーいーや。卵もGETしたし、それだけで俺はハッピーだぜ!」
23 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/30(日) 00:59:36.96 ID:kU4I6Iim0
二式(……、こういう時に限って不幸が襲ってきたりしt)
二式「…っぐぅ!?」
頭痛。本日二度目だ。
レジ袋を落とした。卵が全滅。
二式「ちっくしょぉ!」
二式「しかし、この俺もそこまで馬鹿じゃねぇ。こんなもん、左手で……あれ?」
左肩が動かない。これでは左腕を持ち上げる事が出来ない。
無論、左手で頭に触れることな不可能だ。
二式「成す術、なしか……?…っ」
痛みに耐え切れず、その場にへたり込む。
痛みは徐々に増してゆく。
24 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/30(日) 01:01:35.49 ID:kU4I6Iim0
不思議な痛みだ。
頭蓋骨を開かれる様な、脳味噌をほじくられる様な。
誰かに頭の中を探り回されるような。
記憶を漁る様な。
二式(…俺の記憶をみようってのか?)
腹が立った。自分の知らない記憶を、誰かも解らない他人に知られるのは嫌だ。
しかし、敵意は湧かない。
何故なら、
悲しみを感じとっていたから。
25 :
◆v/rTh0HxaQ
:2012/12/30(日) 01:03:38.88 ID:kU4I6Iim0
以上です
次の更新は年が明けてからになると思います
それでは
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/30(日) 10:24:34.13 ID:eQDPIzMTo
乙でした
27 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/07(月) 00:36:39.41 ID:3KqOIvG10
2、3レスほど投下して消えます
28 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/07(月) 00:39:41.77 ID:3KqOIvG10
少女の頭には、様々なコードが繋がったヘルメットの様な物が乗っている。
ガラスの向こう側には、画面を見つめる大人たちが居た。
いつものことだ。
しかし、少女は驚き戸惑っていた。
少女が他人の頭にもぐる時は、良くて頭に靄がかかっている様な、
悪くて頭を締め付けられる様な感覚がある。
これは要するに、ターゲットに介入を拒まれているということだ。
今回の拒絶反応も並じゃない痛みだった。
それこそ痛みで顔が歪むほどに。
しかし今は、頭がスッキリとしていて痛みは無い。
これまで見つけ出すのに随分手間取っていた記憶(データ)たちも、
今はスグに見つける事が出来る。
よく分からなかった。
ただ、温かさを感じていた。
29 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/07(月) 00:41:38.68 ID:3KqOIvG10
丹波公星の視界には、画面に釘付けになっている研究員たちと、
ガラス越しに一人の少女が写っていた。
研究員1「しょ、所長!」
丹波「なんだ?どうした?」
研究員1「記憶(データ)の収集速度が、突然急上昇しました!」
丹波「何!?何故か解るか!?」
研究員1「いえ、解りません!」
研究員2「まさか、この短時間でレベルが上がったんでしょうか?
丹波「ありえん…、いや、まさか『未知不明(パンドラボックス)』と何か関係が!?」
研究員3「そんな!『未知不明』は、ただ記憶(データ)を持っているだけでしょう!?」
丹波「本当にそうだろうか…?」
丹波はガラス越しの少女を見た。
困った様な彼の顔に対し、少女の顔はスッキリとしている様に見えた。
30 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/07(月) 00:52:19.99 ID:3KqOIvG10
今日もこれだけです。
すっげぇ短い…orz
次回は出来るだけ早めに、量も多くしたいと思います
それでは
31 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/30(水) 01:06:28.55 ID:MrZc+I4/0
お前は誰だ?
二式は、スッキリとして頭の中で問いかけた。
答えは返ってこない。
二式「当たり前か…」
そう言って立ち上がる。いつまでも道に座っているわけにもいかない。
一つ伸びをした。
頭痛は、相手を拒まず受け入れることで消え去っていた。
もちろん、頭の中を探られる感覚は消えないのだが。
レジ袋を取って、中にある割れた卵を見て、
二式「…いやあああぁぁぁぁぁぁぁ!!卵がー!!」
などと叫ぶ。
そんな時、違和感を感じた。
頭の中に疑問をぶつけてくる様な感覚がする。
相手が自分に質問したのだろうか。
しかし、感じることの出来るのは、漠然とした、?のマークだけである。
二式「……会って話したいな」
32 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/30(水) 01:07:48.20 ID:MrZc+I4/0
少女は困った。
相手とまったく意思疎通が出来ない。
そして思った。会って話したいと。
それでどうなるかは解らない。
でも、もしかしたら、この嫌な実験から、この研究施設の大人たちから解放されるかもしれない。何かが変わるかもしれない。
少女はずっと願っていた。ヒーローの到来を。助けの手を差し伸べてもらうことを。
33 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/30(水) 01:08:47.83 ID:MrZc+I4/0
二式兼二はヨタヨタと歩き出す。
行き先も不確かに、おぼつかない足取りで。
顔も性別も、名前すら分からない人を求めて。
34 :
◆v/rTh0HxaQ
:2013/01/30(水) 01:10:12.06 ID:MrZc+I4/0
少女は研究施設の中にある自室に向かい廊下を歩いていた。
少女の自室は4.5畳だ。
壁も床も天井も真っ白な部屋には、華奢で無機質なベッドと白い箪笥が置いてある。
箪笥の横にはトイレ兼バスルームのドアが設置されている。
少女「…はくしゅっ」
くしゃみをした。そして、自分の着ている服が冷や汗でグッショリなのに気がついた。
少女「…部屋にもどったらシャワー浴びよ」
19.15 KB
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
専用ブラウザ
検索
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)