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神様を拾った - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 00:28:59.87 ID:LFyJkvy0o

キーンコーンカーンコーン

男「ふー、やっと終わった」

女「ずっと欠伸してたけど、ちゃんと授業聞いてたの?」

男「毎回テストの成績は俺の方が上だろ?そういうことだ」

女「どういう事よ!一夜漬けのくせに」プー

男「結果が全てなんだよ。さて帰るか」

女「あ、私も帰るからちょっと待って!」



ーーー帰り道ーーー



男「なんだよ、付いてくるなよ」

女「そんな事を言われても私の家は、男の家の隣なんだから仕方ないでしょ」
女「あといつもより冷たくない?」

男「そんな事ねーよ。ん?」

女「どうしたの?」

>ニャーニャー

女「あれ?捨て猫かな?」

男「けどダンボールにも入ってないし、野良猫じゃねーの?」

女「うーん、そうかなー?よしよし」

>ニャーニャー

男「飼う気がないなら、そっとしておいてやれよ」

女「うーん、うちはペット駄目なんだよね」チラッ

男「な、なんだよ」

女「男の家で飼ってあげたら?」

男「な、なんで俺がそんな事・・・・・・」

女「けどさっきから飼いたくてソワソワしてるじゃん」ニヤニヤ

男「違うし、これはトイレ行きたいだけだし」

女「ふーん。じゃあ私は先に帰ってるね」ニコニコ

タッタッタッ

男「」チラッ

>ニャーニャー

男「しゃねーな、こんな所で転がってるお前が悪いんだからな?」ダキアゲ


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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 00:30:00.05 ID:LFyJkvy0o



ーーー次の日ーーー



女「おはよー!」

男「朝から人の家で待ち伏せとか、お前はストーカーか」

女「私もさっき、たまたま家を出たんだよ」ニコニコ

男「そうかい、それにしても朝から気持ち悪い笑顔だな」

女「酷いよ!」
女「そんな事を口ではいいながらも、実は優しいよね。男って」

男「俺を褒めてもなんも出ねーぞ」

女「今日の放課後に猫ちゃん見せてね」ニコニコ

男「俺の家に猫なんていねーよ」

>ニャーニャー

女「男の部屋の方から鳴き声が聞こえるけど?」ニヤニヤ

男「・・・・・・野良猫が屋根の上で鳴いてるんだろ」

女「じゃあ猫ちゃんはいいから、男の部屋に行っていい?」

男「今日は都合が悪いから駄目だ」

女「えー、いいじゃん!見せてくれてもー」ギュッ

男「や、やめろ!まとわりつくな!」

女「猫ちゃん見せてくれるなら、離れてあげる」ニヤニヤ

男「分かったよ。今回だけだからな」

女「分かった、泊りがけで見に行く」ニコニコ

男「駄目だ」

女「」ガシッ

男「・・・・・・好きにしろ」

女「やった!」

男「ほら、離せよ」

女「はいはい、本当は嬉しいくせに」ニヤニヤ

テクテク

女「あ、もう!置いてかないでよー」タッタッタッ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 00:30:36.24 ID:LFyJkvy0o



ーーー放課後の教室ーーー



女「さあ、待ちに待った放課後だー!」

男「うるせーな」

友「どうしたの?急に大声なんて出して」

女「実はね、今日は男の家にお泊りなの」ニコニコ

>ザワザワ

友「そうか、あんた達とうとうそういう関係に」シミジミ

男「いや、違うから」

女「おもちゃとかも使って楽しむんだよ。いいでしょ?」ニコニコ

>ヒソヒソ

男「おい、こら」

友「大事にしてやんなよ」ポン

男「やめてください。本当にお願いします」

女「へ?なにが?」キョトン

友「女は純粋だねー。時々心配になるけど」



ーーー男の部屋ーーー



女「お邪魔しまーす」

男「汚いけど、どうぞ」

女「あれ?ちょっと優しくなった?」

男「お前にあんまり冷たくすると、俺が社会的に死にかねないからな」
男「仕方なくだ」

男「ところで学校から家に寄らずに俺の家に来たけど、着替えとかあんの?」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 00:31:22.63 ID:LFyJkvy0o

女「ふっふっふっ!私にぬかりはないのだよ」キリッ
女「」ガラガラ

男「あー、なるほどね」

女「よいしょっと。ほらね、私の部屋の窓際に用意済みのバッグを置いておけば、男の部屋の窓から取れるんだよ」

男「無駄に近いもんな」

女「こうやって有効活用できるんだから、無駄じゃないよ」
女「さて、そんな事より昨日の猫ちゃんはどこかなー?」ニコニコ

男「そこのゲージに居るだろ?」

女「あ、これか。あれ?居ないよ?」

男「そんなはずは・・・・・・。居ないな、逃げ出したのか?」

女「あ、男の布団が盛り上がってるよ?寒いからそっちに布団に潜り込んだんじゃない?」

男「そんなに寒くはないはずなんだけどな」ウーン

女「ほらほら、怖がらないで出ておいでー」ゴソゴソ
女「ん?」ゴソゴソ

男「どうした?」

女「あ、うん」ゴソゴソ
女「猫ちゃんは居なかった・・・・・・」

男「そうか。おかしいな、どこ行ったんだろうな」

女「けど、代わりに女の子が居るんだけど」

男「寝惚けた事を言ってないで、女も探せ」

女「・・・・・・あ、もしもし警察ですか?」

男「悪ふざけもいい加減にしろよ!」クルリ
男「・・・・・・誰だよ、そいつ」

女「男が誘拐してきた女の子でしょ?」ジト

男「んな訳ねーだろ、疑いの眼差しはやめろ!」

女「はっ!まさか、男の子ども・・・・・・」

男「そっちの方がありえねーだろ!馬鹿だろ」

女「じゃあやっぱり誘拐を・・・・・・」ジト

>もしもし!大丈夫ですか?!

男「とりあえず、その電話相手に謝って電話を切れ」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 00:34:21.33 ID:LFyJkvy0o
不定期更新、sage更新です。今回はここまでです
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 00:51:09.32 ID:1pJVbmhMo
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 03:47:01.63 ID:ZggLP3ws0
王道で俺好み

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 09:49:17.80 ID:cYd6Rtvv0
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 15:45:27.90 ID:XWng7CMfo
期待
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 18:40:03.03 ID:LFyJkvy0o

男「ったく、冗談でも警察になんて電話するなよ」

女「いや、でも実際に証拠がここに」ユビサシ

男「そうだけど、そうじゃないだろ!」
男「俺はこんな奴に見覚えなんてない」

女「ま、まあ最悪出頭すればいいよね!」

男「おい」

女「それより眠ってるみたいだけど、起こしてみたら?」

男「嫌だ」

女「なんでよ?」

男「俺が起こすとどうせ”セクハラ!痴漢!”って言われるから」

女「そ、そんな事言わないよ!?失礼な」プンスカ

男「じゃあ女が起こしてやれよ」

女「分かったわよ」
女「ほらー、おやつの時間だよー」ユサユサ

男「ここは保育園か」

女「そんなこと言ったら失礼だよ。背丈は小学校低学年ぐらいだよ!」

男「そういう事じゃねーよ」

女「ほらー、起きなさーい」ユサユサ

「うーん」ゴシゴシ

男「お、起きたか。お前は誰だ?」ズイッ

「ひぃぃ!」ウルウル

女「男は強面の上にそんな声を出したら怖がるに決まってるじゃん」

男「じゃあ女が聞き出せよな。俺は飲み物でも持ってくるよ」ガチャ

女「はーい、よろしくー」
女「ほら、怖い人はどっか言ったよー。お姉ちゃんとお話しましょ?」ニコニコ

バタン

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 18:40:47.25 ID:LFyJkvy0o


ーーーーーー



男「おーい、身元は分かったかー」ガチャ

「ひぃ!」ビクビク

女「そんなに怯えなくても大丈夫だよー」ヨシヨシ

男「俺の事を怖がるのは、まあいいとして」

女「あ、うん。分かったよ」

男「うちの近所の子どもなのか?」

女「ううん、違うみたい。神様だってさ」ニコニコ

男「は?」

女「GOD!」

男「いや、そうじゃなくて。お前はこの10分ぐらい何してたんだ?」

女「男の言う通りに聞き出してたんだよ!」

男「普通は住所とか名前とかだろ?なんだよ、神様って」ハァ
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 18:42:33.42 ID:LFyJkvy0o
女「そんなこと言われても」ウーン

男「じゃあやっぱり警察に」

女「出頭する気になったの?」

男「そうじゃねーよ。迷子だって連れて行けばいいだろ」
男「別に俺の部屋に居たとか言わなくても問題ない」

「警察に行っても無駄だよ」

男「・・・・・・なんでお前にそんな事が分かるんだよ」

「神様だから」

女「ね?」

男「ね、じゃねーよ」
男「なんの証拠も無しに信じられるわけないだろ」

女「昨日の猫ちゃんがこの女の子らしいよ」

「そうだよー」ピョンピョン

男「そんなわけねーだろ」
男「高校生にもなって小学生の嘘に騙されるとか大丈夫か?」

女「嘘じゃないもん!」

男「だから証拠も無しにだな」

「証拠があればいいの?」キョトン
13 :今日はここまで [sage]:2013/01/03(木) 18:43:06.51 ID:LFyJkvy0o
男「ま、まあそうだけど」

「じゃあ、はい!」

女「ね?」

男「え?え、え?」キョトン
男「なんでお前はこの状況に驚かねーんだよ、そっちのが驚きだわ」

女「いや、だってさっき見せてもらったし」

>ニャーニャー

女「ほら、こんなに可愛い猫ちゃんだよー」ヨシヨシ

男「わ、分かった。詳しいことはよく分からないけど、分かった」

女「人だったらマジシャンでも猫に変身なんて出来ないもんね」

男「まあ信じたくないけど、とりあえずお前が神だという事は百歩譲る」
男「でもなんで俺の家に来たんだよ」

「それはあなたに拾われたから」

男「・・・・・・質問を変えよう。なんで猫になって道端に居たんだ?」

「落ちてきた」

男「どこから」

「上から」ユビサシ

女「神様なんだから、上に決まってるよねー」ニコニコ

「ねー」

男「じゃあ仮に神なら、人智を超えた事ができるんだろ?」

「大概のことはできる」

男「じゃあその力を使って、上に帰れよ」

女「こんな小さな子どもに1人で帰れなんて酷い!」

「酷い!」

男「なんでだよ!」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/04(金) 00:41:29.74 ID:/kg0oyDEo

男「神様ってあの神様だろ?」

「うん」

男「猫にも変身できるのに、何が恐いっていうんだよ」

「お、オバケとか?」

女「あら、可愛い」ヨシヨシ

男「・・・・・・じゃあ昼に帰れば」

女「なんでそんなに邪険にするの?」
女「神様が家に居るなんて良い事じゃん」

男「いや、親とかにどう説明するんだよ」

女「神様が同居してくれるなんて、泣いて喜ぶんじゃない?」

男「いや、食費とか?部屋とか?生活用品とかどうすんの?」

女「買ってあげれば?」

男「誰が?」

女「」チラッ

男「」チラッ

「」キラキラキラキラ

男「そんなに小遣い貰ってねーよ」

女「じゃあ私が折半してあげるから!」

男「じゃあ折半してやるから、お前の家で養ってやれ」

女「私の家はペット禁止だから」ニコニコ

男「神様、コイツには天罰を当ててもいいと思う」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/04(金) 00:42:09.14 ID:/kg0oyDEo



ーーー晩御飯ーーー



男「なあ、母さん」

「どうしたの?改まって」

男「実はちょっと相談したい事があるんだけど」

「いいわよ」

男「え?」

「いいわよ」

男「まだ何も言ってないんだけど?」

「いいわよ」

「やったー!」

男「おい、いつからそこに居た」

「最初からだけど?」

男「母さんに何したんだ?」ギロ

「神の御業」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/04(金) 00:42:47.73 ID:/kg0oyDEo
男「職権濫用じゃね?」

「難しい言葉は分からないなー。日本語難しいなー」ニコニコ

男「・・・・・・元に戻せ」

「じゃあ住んでいい?」

男「母さんの許可を得られたらな」

「いいわよ」

「ほら、いいって言ってるよ?」ニコニコ

男「それはお前が言わせてるからだろ!」

「人ごときが神に物申すと言うのか!」

男「人の親を操ってる神様が良い神様なわけねーだろ」
男「ところで何の神様なんだよ」

「住んでいいなら教えてやらんでもない」

男「だから母さんの・・・・・・」

「いいわよ」

男「もういいよ!分かったよ!住めばいいよ!」

「やったー!」

女「良かったねー」ヨシヨシ

「上手に出来てた?」アセアセ

女「上手、上手。ナイス演技」b

男「お前はいつから神より偉くなったの?」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/04(金) 00:43:19.35 ID:/kg0oyDEo


ーーー晩御飯後、男の部屋ーーー



男「ところでどこで寝るんだ?」

女「え?私?それともこの子?」

男「どっちも」

女「私はここに布団を敷いて寝るよ」

男「その布団は?」

女「私の部屋にある」ユビサシ

男「じゃあコイツは?」

女「私と一緒に寝ればいいんじゃない?」

男「今日はそれでいいかもしれんが、明日からは?」

女「ここに布団を敷いて・・・・・・」

男「布団は?」

女「私の部屋にある」ユビサシ

男「じゃあお前はどこで寝るんだ?」

女「ここに布団を敷いて・・・・・・」

男「明日も泊まるつもりなの?」

女「・・・・・・神様、お布団出して」ニコニコ

「はい!」

ピカーン

女「これで万事解決!」

男「女は何様なの?」
18 :今回はここまで [sage]:2013/01/04(金) 00:46:10.44 ID:/kg0oyDEo


ーーーーーー



男「風呂沸いたから入れよー」

女「え?先に入っていいの?」

男「一応、客なんだから当たり前だろ」

女「じゃあ一緒に入ろっか」ニコニコ

「はーい」

女「の、覗かないでね?」

男「女の風呂を覗いたって仕方ねーだろ」

女「それは酷いと思う。はっ!」
女「まさか男は私より、この子の裸に興味が」

男「ねーよ!」

「ロリータ・コンプレックス (英語: Lolicon) とは、幼女・少女への性的嗜好や恋愛感情のこと」
「略して”ロリコン”とも称される。」

男「なんで知ってんの?!」

女「やっぱり・・・・・・」ウワー

男「そういう意味じゃねーよ」

女「男が覗いた時は、神罰とか天罰でお願いね」

「はーい」

男「別に覗く気はねーけど、こんなちんちくりんに人を罰せられるのか?」

「男の母親を操ってたのは誰だったかな?」ニコニコ

男「この神様、えげつないうえにサディストなんだけど」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 01:00:10.93 ID:kz3hzBlEo

女「あー、お風呂気持ちよかったー」
女「いいお湯でした」ペコリ

男「お、じゃあ俺も入ってくるかな」
男「先に言っとくけど、部屋を漁るなよ」

女「そ、そんなことしないよー」

男「・・・・・・漁ってたら教えてくれ」

女「ふふっ、神様が男の言うことなんて聞くわけないよ」

男「飴玉やるから」ボソッ

「任された!」

女「あなたは本当に神様なの?」



ーーーーーー



男「ふー、気持ち良かった」ガチャ
男「・・・・・・なんで部屋が荒れてんの?」

女「最初からこんな感じじゃなかったっけ?」

男「空き巣もびっくりしそうな惨状なんだけど」

女「男の人の部屋は汚いって言うじゃない。男も例に漏れずだよ」ニコニコ

男「なんで教えてくれなかったんだよ」ギロ

「ん?」チュパチュパ

男「うわ、すごい量のチュッパチャップス舐めてる」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 01:00:38.86 ID:kz3hzBlEo

男「はあー、こんなに散らかして何を探してたんだよ」

女「え?別に何も探してないけど?」

男「じゃあなんで散らかってんの?」

女「・・・・・・神様が散らかした」

男「おい、嘘つくなよ」

女「う、嘘じゃないもん!ね、神様?」チラッ

「嘘は駄目」チュパチュパ

女「すみません、私がやりました」ドゲザ

男「理由を述べよ」

女「つい出来心で」

男「判決、今すぐ片付けろ」

女「神様、片付けて」

「はーい!」

ピカーン

男「なんか腹立つ」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 01:01:06.47 ID:kz3hzBlEo



ーーーーーー



男「さっきは聞きそびれたけど、何の神様なんだ?」

「最近の若い奴は、神への崇拝を忘れてしまったのか?」

女「そのようで」

男「じゃあどうすればいいんだよ」

「頭を下げい」

男「俺はうつ伏せになればいいの?」

女「私が肩車してあげるよ」ニコニコ

「わーい、高くなったー」エヘヘ

男「じゃあ神様、質問いいですか?」

「いいよ」

男「神様は、何の神様なんですか?」

「抽象的でよく分からない」

男「じゃあネットで調べるんで、神様の名前を教えてください」

「・・・・・・ゼウス」ボソッ

女「えええ?!」

男「なんだ?女は知ってるのか?」

女「私、自慢だけど昔に見たことあるよ!」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 01:01:47.12 ID:kz3hzBlEo

男「なんだと!?女はもしかして秘めたる力とかあるのか?」
男「というかどこで見たんだ?」

女「ビックリマンチョコに入ってた」

男「すげー!けどちょっと黙っててくれ」

女「はい」シュン

男「ゼウスとは、っと」
男「”古代ギリシア人の最高神。オリュンポス神族の長”か」

男「よく分からんが、なんかすごそうだな」

「そうだ!あたしは偉いんだから崇めよ」

男「けどネットの情報だと、ゼウスは男性説らしいけど?」

「・・・・・・あたしは男だ」

男「じゃあチンコ付いてんの?」

「う、うん」

男「じゃあ見せてくれ」

「いや、それはちょっと」

男「男同士なら問題ないよな?」

「うるさい!人の分際であたしに近寄ってくるな!」

男「いいじゃねーか。ちょっと見るぐらい」ニコニコ

「キャーッ!」

女「もしもし、警察ですか?」

男「分かった、分かった。俺が悪かったから一旦落ち着こう」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 01:02:14.48 ID:kz3hzBlEo



ーーーーーー



女「ほら、こんなに怯えちゃって。可哀想に」ヨシヨシ

「うえーん」シクシク

男「だから悪かったって、謝ってるだろ」
男「さて、神様は嘘は駄目といいながら、嘘をついたわけだが」

「嘘じゃないもん!冗談だもん!」

男「子どもか!」

女「子どもでしょ?」キョトン

男「いや、神様だろ」

女「神様の子どもなんじゃない?」

男「じゃあコイツの親が居るのか」ハァ
男「お前にも家族が居るんだろ?家に帰りたくないのか?」

「帰りたい!」

男「じゃあ帰れ。さようなら」

「だから夜は怖い」

男「じゃあ明日の昼には帰るんだな?」

「うん」

女「1人で帰れる?」ヨシヨシ

「が、頑張る」アセアセ

女「寂しくなっちゃうねー」

男「迷子になったら親が心配するだろ」
男「それは人に限らずだ」

女「柄にもなく良い事を・・・・・・」

男「うるせーよ。そろそろ寝るぞ、おやすみ」

女「はーい。さ、こっちおいで」

「はーい」テクテク
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 01:03:00.00 ID:kz3hzBlEo



ーーー翌朝ーーー



男「よし、今日は土曜日だし早速行くか」

女「行くかってどこに?」

男「コイツを家に帰すんだろ?」

女「私はまだ召される気はないよ?」

男「俺も家まで行く気はないよ」
男「というか天国の天使とかと神様ってまた別物じゃないのか?」

男「何が起こってもいいように、人気の無い場所に行くんだよ」

女「じゃあ学校の裏山に行く?」

男「そうだな、そんなに遠くないし」

女「じゃあお弁当用意しなくちゃ」

男「なんでだよ!ピクニックじゃねーんだぞ?」

女「いいじゃん、最後の思い出くらい」

「ねー」

男「・・・・・・あんまり時間かけるなよ」

女「やったー!」

「やったー!」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 01:03:25.42 ID:kz3hzBlEo



ーーー裏山ーーー



男「さて、ご飯も食べ終わったし」

女「・・・・・・そうだね」
女「帰らないと心配するんだよね」

「うん・・・・・・」

女「少しの間だけど楽しかったよ」ウルウル

「」ウルウル

女「ほら、泣かないの」ヨシヨシ

「泣いてないもん!」ゴシゴシ

ピカーン

男「眩しっ!何事だ?」
女「うわっ!」

「あら、驚かせてしまったようね」

男「だ、誰だ?」

「警戒しなくてもいいわ。私は従者で、この子の教育係みたいなものよ」

男「迎えに来れるならもう少し後でも良かったのに」ボソッ

女「うわー!綺麗な方ですね!この子のお姉さんとかですか?」キラキラ

従者「違うわ」
従者「さ、帰りますよ」

「う、ん」

ピカーン
26 :今回はここまで [sage]:2013/01/05(土) 01:03:54.21 ID:kz3hzBlEo

女「向こうでも元気だといいな・・・・・・あれ?」

男「どうしたんだ?」


従者「」ポツン

「じゅうーしゃー」グイグイ

従者「裾を引っ張らないでください」

「ごめんなさい」シュン

ピカーン


男「・・・・・・あの」

従者「なにかしら?」

男「帰れ、ますよね?」

従者「当たり前だ、神を舐めるな」

ピカーン

従者「お嬢様、アレはお持ちで?」

「持ってないよー。だから1人で帰れなかったの」

従者「そうですか」ガサゴソ
従者「」

ピカーン

>ニャーニャー
>ニャーニャー

男「さ、帰ろうか」

女「もしもし、保健所ですか?」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 11:59:46.52 ID:+pa8gKdDo
乙でした

どうしてこうなったw
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:37:08.31 ID:kz3hzBlEo



ーーー男の部屋ーーー



従者「神を保健所に連れて行こうとするなど、とんだ馬鹿も居たものね」

男「拾われておいて、その口ぶりはおかしい」

従者「神に対して何たる口のききよう!」ワナワナ

女「そんなこと言うのは酷いよ!」

「ねー」ゴロゴロ

女「神様でも忘れ物ぐらいするって」

従者「忘れたわけじゃない。落としたのよ」

男「なお酷いだろ」

女「それより、裏山で猫になる前に言ってた”アレ”ってなんですか?」

「それはねー」ニコニコ

従者「それは答えられないわ」

「えー、いいじゃん。ちょっとぐらい」

従者「駄目です」

女「じゃあ別の質問いいですか?」

従者「言ってみるといいわ」

女「なんでメイド服でエプロンドレスなんですか?」

従者「下界では神と知られると困る。だから目立たない格好をしているのよ」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:37:50.86 ID:kz3hzBlEo

女「目立たない、のかな?」

男「いや、目立つだろ」
男「それにさっきから自分で神って何度も言ってるし、隠す気ねーだろ」

男「俺からも質問いいですか?」

従者「1つだけなら聞いてあげるわ」

男「なんで時々、口調が変わるんですか?」

従者「それはお嬢様の事か?それともわたくしか?」

男「あー、そういえばコイツも時々変わってたな」

従者「さっきも言ったが、私達は神であることを知られては困るわ」
従者「変な言葉を使うと怪しまれるので気を付けているけど、気を抜いたり感情が高ぶると戻るのよ」

男「へー」

従者「じゃあこれで質問は終わりね」
従者「そろそろ休みたいのだけれど?」

女「じゃあ私も泊まろうかなー」

男「お前らどこに寝るつもりだよ」

「昨日はここで寝たんだよー」ニコニコ

従者「神を床で寝かすとは何事だ!」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:39:10.63 ID:kz3hzBlEo

男「ちゃんと布団は敷いてたよ」

従者「じゃあ男はどこで寝てたのよ」

男「俺はベッドで寝た」ユビサシ

従者「人の分際で神より高い床で寝てるだと・・・・・・」ワナワナ

男「仕方ねーだろ、他に場所が無かったんだから」

従者「ならば男が床で寝ればいいだろ!」

男「あーはいはい。じゃあ今日は床で寝るよ」

従者「最初からそうすればいいのよ」

男「けどベッドで寝られるのは2人ぐらいだぞ?」

従者「私とお嬢様で寝るから問題ないわ」

男「女は?」

従者「男の隣で寝ればいいじゃない」
従者「それじゃあ寝ますよ、お嬢様」

「はーい」テクテク

女「私のお布団は?」ポツン

男「無い」

女「え?じゃあ私はどこで寝れば・・・・・・」

男「帰れ」

女「じゃあ仕方ないから、男と同じお布団でも」

男「帰れ」

女「はい」シュン
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:39:47.90 ID:kz3hzBlEo



ーーー翌朝ーーー



女「おはよー」ユサユサ

男「うーん」ゴシゴシ
男「ん?なんで女が俺の部屋に居るんだ?」

女「何言ってるの?昨日も泊まったじゃん」ニコニコ

男「あれ?そうだっけ?」

女「そうだよー、寝ぼけてるんじゃない?」

男「そうだな、ちょっと顔洗ってくるわ」

ガチャ

女「ふふふ」

シノビアシ

「スースー」
従者「スースー」

女「可愛い寝顔・・・・・・」ツンツン

「うーん」

女「可愛い!」ニヤニヤ

従者「なにをしている?」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:40:15.97 ID:kz3hzBlEo

女「あ、従者さんは今からツンツンするんで、寝てていいですよ」ニコニコ

従者「私は、何をしていると聞いてる」

女「ほっぺをツンツンしてるんです」ツンツン

「んー」

女「あー、この柔らかいモチモチ肌!純真無垢な寝顔!ずっと見てても飽きないよー」デレデレ

従者「神に安易に触れるものではない」

女「えー、従者さんも触ってみなよ。ほらー」ツンツン

従者「おい、やめろ!」
従者「す、すごいプニプニ・・・・・・」

女「ねー?」ニヤニヤ

従者「ち、違う!これは違う!」

バタン

男「お前やっぱり昨日は自分の家に帰ったろっ!」ギロ

「うーん」ゴシゴシ

女「あー!男が大声出すから起きちゃったじゃん」

男「そんな事より勝手に家に入ってくるなよ」ハァ
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:40:57.32 ID:kz3hzBlEo

女「男のお母さんの許可はもらってるからいいじゃん」ニコニコ

男「まさか・・・・・・」

女「あ、大丈夫だよ!何もしてないから」

男「なんだ」
男「それより何やっていたんだ?」

女「男が居ないうちに従者さんと楽しんでたんだよー」

従者「ち、違う!」

男「否定してるけど?」

女「従者さんはツンデレだから」ニヤニヤ

従者「そ、そんな事より!腹が空いたぞ」

男「神様を差し置いて、自分だけ食う気かよ」

従者「私ではないわ、お嬢様の分よ」
従者「それに私も神よ」

男「そういえばいろいろあって、飯食ってるところ見たことないけど、何食べるんだ?」

女「神様は湯気を食べるんじゃない?」

男「それは仏様じゃないか?」

従者「お前たちと同じ物で大丈夫よ」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 22:41:27.65 ID:kz3hzBlEo



ーーー男の部屋、ご飯中ーーー



男「ところであと1つだけ聞きたいんですけど」

従者「また質問か、まあ1つだけなら聞いてあげるわ」

「おいしー!」モグモグ

女「こぼさないようにね」ニコニコ

男「じゃあ聞くけど、もしも人に神様という事がバレたらどうなるんですか?」

女「そもそも私達に知られているのは問題ないの?」

従者「緊急事態だから問題ないわ。申請もして来ましたしね」
従者「不意に、突然にバレるのが問題なのよ」

男「それで?どうなるんですか?」

従者「なに、特にお前達が気にする事ではないわよ」
従者「ただ・・・・・・」

男「ただ?」

従者「その神を中心とした半径500mが更地になる程度よ」

男「いや、普通にまずいだろ」

従者「秘密がバレるのを防ぐ為なのよ。仕方ないわ」
35 :今回はここまで [sage]:2013/01/05(土) 22:42:05.34 ID:kz3hzBlEo

女「記憶操作とかじゃ駄目なんですか?」

従者「そういうのは手続きが面倒くさいので、嫌っ!」

男「随分と怠慢な神様だな」

女「それでも半径500mは怖いねー」モグモグ

「ねー」モグモグ

男「なんで他人事なんだよ」ハァ
男「それならさ、もっと言葉遣いを気を付けませんか?」

従者「男はいつから神に指示できる立場になったのよ」

男「指示じゃなくて、提案だ」
男「申請とか手続きとかあるなら、500m吹き飛ばしたらそれなりに面倒なんじゃないんですかね?」

従者「それもそうね」
従者「よし、お前達が私達に対話の在り方を教えることを許してあげるわ」フン

男「・・・・・・女も手伝ってくれるよな?」

女「そういえば宿題がまだ終わってないなー」チラッ

男「あとで写させてやるよ」

女「家から教材持ってくるね」タッタッタッ

男「ところでいつまで居る気なんですか?」モグモグ

従者「心配は要らないわ。おそらく捜索隊がもう動いてるわ」モグモグ

男「へー、なら良かった」

従者「あと300年程度で迎えが来る」

男「・・・・・・は?」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/06(日) 17:42:21.89 ID:nHgypfoXo

男「300年ってなに?」

従者「1年の300倍よ」

男「神様換算とかで?」

従者「下界換算で」

男「・・・・・・300年も人の世話になるの?」

従者「神の世話を出来るのは、光栄だと思うわよ?」

男「いや、人はそこまで長生きできないし」

従者「そういえばそうだったわね。貧弱ね」

男「いやいやいや」

ガチャ

女「ただいまー。いろいろ持ってきたよー」

男「なんか帰るのに300年かかるらしい」

女「へー、大変だね」

男「なんで他人事なんだよ」

女「まあ、他人事だしね」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/06(日) 17:42:53.62 ID:nHgypfoXo



ーーーーーー



女「じゃあ始めるよー」

「はーい!」

女「いい返事!」

従者「」

女「従者さんも返事しないと!」

従者「は、い」

男「じゃあ女が神様を、俺が従者さんを教えるってことですね」

従者「わ、分かったけど」

男「けど?」

従者「男が時々、変な敬語のような喋り方をしてるけど、それはやめて」

男「従者さんが崇めろって言うから」

従者「崇める心は忘れないように、敬語はなしで許してあげるわ」

男「従者さんが普通に喋れるようになったらいいですよ」

従者「言ったな?」

男「女性なんですから、そういうキツイ口調は変です」

従者「分かった」



ーーーーーー



男「まずは方針を決めましょう」
男「何か希望はありますか?」

従者「おまかせで」

男「じゃあ従者さんは綺麗なお姉さんという外見なので、〜します。〜よ。〜わ。を語尾に付けていきましょう」

従者「分かった」

男「分かった、わ」

従者「・・・・・・分かったわ」

男「服装は後で女に借りてください」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/06(日) 17:43:30.67 ID:nHgypfoXo

従者「嫌よ」

男「そんなにメイド服が好きなんですか?」

従者「私にとっては部屋着のようなものよ」

男「従者さんは部屋着でお迎えに来たんですか?」

従者「そんなわけないだろ!この格好が落ち着くんだ!」

男「語尾、語尾」

従者「そ、そんなわけないですわよ。この格好が落ち着くのよ」

男「まあいいでしょう」
男「けれどそれで外を出歩くのは目立ち過ぎますよ」

男「ただでさえ、白髪で碧眼というだけでも目立つのに」

従者「用事は遣いの者に行かせるから問題ない」

男「・・・・・・」

従者「問題ないわ」

男「ちなみに聞きますけど、それは誰ですか?」

従者「」ユビサシ

男「あまりの我侭には付き合いませんよ?」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/06(日) 17:43:59.35 ID:nHgypfoXo

従者「善処するわ」
従者「私の言葉遣いも完璧だな」

従者「・・・・・・完璧ね」

男「まあ自分で気付いてる分だけ問題ないですね。あとは慣れでいいでしょう」
従者「よし、お嬢様の方はどうですか?」

男「コイツ相手だとちゃんと敬語なんですね」

女「はい、よく出来ました!」
女「ご褒美の飴だよー」

「わーい!」

従者「」
男「・・・・・・餌付け?」

女「ちゃんとあとで歯を磨くんだよー」

「はーい!」

男「神様も虫歯になるんですか?」

従者「そんな神は見たことがないわ」

男「まあ元から子どもっぽいんで、神云々の話題が出なければ問題ないでしょ」
従者「じゃあ次は男の番ね」

男「あー、変な敬語は要らないんでしたっけ?」

従者「そうね。という訳で私は今から教鞭を執る」

男「別に宣言しなくても」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/06(日) 17:44:31.65 ID:nHgypfoXo

従者「だから口調もきつくする!いいな」

男「・・・・・・はい」

従者「言葉遣い云々は人間である男の方が詳しいだろうから、自分で治せ」

男「教鞭を執るんじゃないのか?」
男「もう終わりじゃん」

従者「今から男には神を崇める心を躾ける」

男「」

従者「神を信仰すれば、好きな奴と恋仲になり、結婚し、子どもを授かる事もできて万々歳だ」
従者「悪い事などないだろ?」

男「ま、まあ」

従者「もちろん結婚では誓いの言葉を交わしてしまえば、神の力で離婚などさせない」
従者「更にその子どもにも、子どもを授からせるので男が心配せずとも300年間は世話になれる」

男「世代を超えて迷惑なんですけど」

従者「まず、男の心に信仰心を植え付けてやる」

男「・・・・・・え」

従者「信じる者は救われる。救われるんだ、有り難く思え」

>ベシン

男「その競走馬に使うような鞭はどっから出したんですか?」

従者「敬語はどうするんだったかな?」

男「ごめんなさい。その鞭はどう使うんだ?」ビクビク

従者「躾だ!」

>ベシン

男「ひいぃ!」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/06(日) 17:45:09.86 ID:nHgypfoXo



ーーーーーー



女「そういえば男の方が静かになったけど、なにやってるんだろう」
女「あ、飴は従者さんに見つからないように、ちゃんとポケットに入れとくんだよー」

「はーい!」

女「おとこー?もう終わったの?」クルリ

従者「頭が高いぞ!」ベシン

男「すみません」ドゲザ

女「・・・・・・なにやってるの?」

従者「なんだ?女の方は終わったのか?」

女「あ、うん。終わったけど・・・・・・」

従者「そうか、ご苦労だったな」
従者「こっちももうすぐ終わる」

女「それで男の頭を足で踏んで、何をしてるんですか?」

従者「躾だ」ベシン

女「あ、あの、鞭でそんなに叩くと男が可哀想・・・・・・」

従者「問題ない、これで叩いてるのは肉体ではなく精神だ」
従者「痣は残らない」

女「心には傷を負うんじゃないのかな?」

従者「・・・・・・これぐらい躾ければ、信仰心は忘れないだろう」
従者「頭をあげろ」

男「はい」スッ
42 :今回はここまで [sage]:2013/01/06(日) 17:45:49.19 ID:nHgypfoXo

従者「私は誰だ?」

男「従者様です」

従者「ではこのお嬢様は?」

「う?」キョトン

男「神様です」

従者「そうだ、その心を忘れるなよ?」

男「はい」

従者「はい、じゃあ躾は終わりだ」パン

男「はっ!俺はなにを・・・・・・」
男「なんで女はそんな部屋の隅に居るんだ?」

女「いや、ちょっと・・・・・・」

従者「女には躾は必要なさそうだから、怯えなくていいぞ」

女「ほ、本当に?」

従者「神は嘘をつかない」

女「」チラッ

「ふぇ?」キョトン

女「信じる者は救われる。信じる者は救われる。」ボソッ
女「分かりました」

女「ところで手を叩いた瞬間に、元の男に戻ったみたいですけど?」ヒソヒソ

従者「心には刻みついてるわ」ヒソヒソ

女「なんだか催眠術みたい」

従者「催眠術は解けるでしょ?」ニヤリ

女「なにそれ、怖い」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:43:14.32 ID:5QWJYtOYo
男「2人でなにをヒソヒソと話してるんだ?」

従者「ちょっとね」

女「女の子同士の秘密だよ」ニコニコ
女「男は神様と遊んでてあげてー」

男「ったく、しょうがねーな」
男「確か押入れに積み木が」ガサゴソ

従者「ほらね?普段通りの男でしょ?」

女「まあ、そうですね」

従者「心配なんて要らないわ」
従者「お嬢様の教育係は、私に一任されているもの」エッヘン

従者「あと女も敬語はやめていいわよ、下界ではそれが普通なのでしょ?ただし・・・・・・」ニコニコ

女「分かってるよ。信仰心でしょ?」
女「それにしても言葉遣いも随分と上手くなったね」

従者「私の努力の成果よ」

女「ところで気になってたんだけど、神様の世界ってどんな感じなの?」

従者「下界である人の世界も、神の世界である神界(シンカイ)も大して変わらないわ」

女「へー、幻想的かと思ってたけど、そうでもないのね」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:43:40.32 ID:5QWJYtOYo
従者「大きく違うところは、寿命が違うわ」

女「そういえば、帰るのは300年後って言ってたけど、どれぐらい生きられるの?」

従者「単純計算で日本人の1万倍よ」
従者「そしてお嬢様は9歳、私は19歳よ」

女「つまり平均で80万歳まで生きてるの?」

従者「生きてるという表現も変だけれど、そうよ」

女「なるほど、つまり300年でも神様にとっては・・・・・・」

従者「カップ麺を待つ時間みたいなものね」

女「・・・・・・その神界にもカップ麺があるんだー」

従者「女も神界に来た時に食べるといいよ」

女「え?私も行けるんですか?!」

従者「ややこしい説明を除いたら、成れるわ」

女「へー、私が神様かー」
女「ところで神様の事をお嬢様って呼んでますけど、あの子はお金持ちなんですか?」

従者「言葉を慎みた方がいいわ」
従者「お嬢様は神界で一番偉い神である、ご主人様のご息女よ」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:44:11.77 ID:5QWJYtOYo
女「あ、すみません」ビクビク

従者「別に天罰などはそうそう来ないわ」

女「なんだ、よかった」
女「けどそんなお偉いところのご息女が、どうして下界に?」

従者「どうやら転んだらしい」

女「・・・・・・転ぶとみんな落ちてきちゃうの?」

従者「いや、庭で転んだ拍子にたまたま、穴に落ちたみたいね」

女「へー」

従者「言ったでしょ?下界も神界も変わらないって」
従者「これは言ってみれば、誘拐とかと似たようなものね」

女「そんな大変な事態なのに、こんなのんびりしてていいのっ?!」

従者「どうせ帰る術がないんだから、仕方ない」

女「けど最初はすぐに帰るって感じじゃなかった?」

従者「・・・・・・神界にもいろいろとあるのよ」

女「けど神界にも警察があるんでしょ?」

従者「無いわ」

女「え?」

従者「神界で一番偉いご主人様は、神界全域を統べておられるわ」
従者「神界での悪事の処遇は、全てご主人様の一存で決まるからこそ、下界に落としたんだろうけど」
女「それでその犯人は今はどうなってるんですか?」

従者「間違いなく地の獄でしょうね」

女「ちなみにですけど、あの神様にもしも卑劣な事をしたらどうなるのかな?」

従者「そういう事のないように、教育係の私が来たのよ」
従者「まあ万が一にもそういう事があれば、堕ちるわね」

女「どこに?」

従者「地の獄に」

女「男・・・・・・」人

男「ん?どうしたんだ?俺を拝んでも何のご利益もないぞ?」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:44:50.64 ID:5QWJYtOYo



ーーーーーー



女「それじゃあ、神様か従者さんのどちらかは私の部屋に来る?」

男「おー!それはいい考えだな」

従者「お嬢様と私が離れてしまっては、私がここに来た意味がないわよ」

男「いいじゃねーか、隣なんだし」

従者「駄目よ!」

女「そういえば従者さんも神様なんですよね?」

従者「お嬢様には及ばないけれど、そうよ」

女「じゃあ神様みたいに、男の押し入れを拡張してそこに住めばいいんじゃないの?」

男「俺の家を破壊する気か」

従者「そうね、それもアリね」

男「おい」
男「あ、俺に名案があるぞ」

女「没で」

男「聞くだけは聞けよ」

従者「言ってみるといいわ」

男「寝る時は妹の部屋で・・・・・・」

従者「却下」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:45:34.01 ID:5QWJYtOYo

男「なんでだよ!」

従者「必要以上の人に、私達の存在を知られるわけにはいかないわ」

男「じゃあもう地下にでも住めよ」

従者「はっ!その手があったわ」

男「冗談だったんだけど・・・・・・」

従者「よいしょっと」

男「なに、その掛け声」

従者「というわけで、私達はこれから別室に移る」
従者「行きましょう。お嬢様」

「はーい」

ピカーン

女「あらら、本当にどっか行っちゃった」

男「ま、まあこれで俺の部屋は快適になったな。うん」

女「本当は寂しいくせに」ニヤニヤ

男「そ、そんなことねーよ」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:46:09.59 ID:5QWJYtOYo

女「じゃあ私は自分の部屋で宿題を写してるね」

男「おう、ちゃんと明日までに返せよ」

女「おっけー。じゃあねー」ガチャ

バタン

男「女も居なくなると、本当に静かだな」

タッタッタッ

バタン!

女「ちょ、ちょっと!」

男「どうしたんだ?忘れ物か?」

女「ちょっと来て!」

男「おい、そんな引っ張るなよ!」

タッタッタッ

男「どうしたんだよ、家の外まで連れ出して」

女「あ、あれ!」ユビサシ

男「俺の家の上になんか居るのか?」

「おーい」

従者「あ、駄目です。お嬢様!バレてしまいます」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:46:35.68 ID:5QWJYtOYo

「けど外に居るよー?」

従者「あっ」

男「おいこら、何やってんだよっ!」

女「うわ、たかーい!」

男「関心してる場合じゃねーよ」
男「どうすんだよ、これ」ハァ

従者「そこで喚くな、目立つだろ」

男「人の家を勝手に改造する奴に言われたくねーよ!」

従者「こっちに来い」

ピカーン

女「あ、ワープした」

男「瞬間移動できるなら、それで帰れよ」

従者「500m程度しか移動できないから、無理ね」

男「それより、これどうするんだよ!」

女「わー、たかーい!」

「ねー」キャッキャッ
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:47:13.67 ID:5QWJYtOYo

男「人の家をこんな高層ビルみたいにしやがって」
男「尚更、目立つだろ」

従者「大丈夫よ、普通の人には見えないようになっているわ」

女「何階建てなのかな?」

従者「地上2階+48階ね」

男「50階建ての木造住宅なんて、どういう理屈で建っているんだよ」

従者「50階建てじゃないわ、地上2階+48階よ」

男「なにその、変な拘り」

従者「地上とは男達が住む、下界の事。私達は神よ、一緒にされては困るわ」

女「私もこっちに引越ししようかなー」

男「おい」

従者「地上2階なら好きに使っていいわ」

男「いや、そこは俺の家だから」

従者「なに?ケチくさい奴ね」

男「俺はそろそろ怒っていいと思うんだ」

女「相手は神様だから!歯向かうと地獄送りだよ?」アセアセ

男「そ、そうだな」ワナワナ

女「もう手遅れかもしれないけど」ボソッ

従者「仕方ないわね、私達の1階を与えよう」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:47:49.72 ID:5QWJYtOYo
女「ははー、有り難き幸せ」ペコリ

男「もういい、もういい!後悔しても仕方がない」

従者「意外に聞き分けがいいわね」

男「けど、お前らだけで48階も要らねーだろ」

従者「所詮、男の部屋のコピーが48倍よ」
従者「そこまで広くはないわ」

女「45LDKって事だね」
女「ところで階段とか昇降機が無いけど、どうやって上るの?」

従者「ワープで」

女「私はどうやって上ればいいの?」

従者「・・・・・・ちょっと待っててね」

ピカーン

男「どこ行ったんだ?」

女「さあ」

ドゴーン

男「うわっ!?なんだ?地震か?」

女「これだけ高いと揺れるねー」

「ねー」

男「なんでそこまで冷静なんだよ」

ピカーン
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/16(水) 22:48:16.40 ID:5QWJYtOYo
従者「ただいま」

女「おかえりー」

「おかえりー」

男「地震があったみたいだけど、大丈夫だったか?」

従者「地震?なんだ、それは?」

女「どこ行ってたの?」

従者「女が行き来できるように、改築してきたわ」

女「わーい」

男「嫌な予感がする」

女「じゃあ引越しするから、手伝って!」ニコニコ

男「えー、神様に手伝ってもらえよ」

女「こういう事は自分でやらないとね!怠けるのは駄目だよ?」

従者「そうね、頑張りなさい」

男「分かるけど、女と従者には言われたくない」

従者「さ、男の部屋まで飛ばしてあげるわ」

ピカーン
53 :今回はここまで [sage]:2013/01/16(水) 22:48:54.90 ID:5QWJYtOYo
男「問答無用で追い出されてしまった」

女「さ、早くしないと日が暮れちゃうよー」

男「お、おう」
男「ん?俺の部屋ってこんなに埃っぽかったか?」

女「ちゃんと掃除しないからじゃない?」

男「いや、それにしても・・・・・・」

女「ところでどうやって上に上るんだろう?」

男「こ、これじゃないか?」ピクピク

女「おー!男の部屋の隅に不自然なハシゴが!」
女「あ、手紙が付いてる」

男「貸せっ!」バシッ
男「なになに。
”わざわざ神の力を使い、ハシゴを掛けてあげたわ。女の子の1人暮らしは危険だから、セキュリティは万全よ”

男「どう見ても、物理的に天井をぶち抜いたようにしか見えない」

女「神の力(物理)」

男「それになんだ?この潜水艦のハッチみたいな扉」

女「これだと男に襲われる心配もないね!」

男「そんな心配はしなくてもいいが、俺の部屋を経由しないと何にも出来ないぞ?」

女「大丈夫!生活は基本的に私の家だから」

男「は?じゃあなんで引越しするんだ?」

女「3階だと景色いいし、神様とも遊べるし」

男「あっそ、勝手にしてくれ」

女「あっ」

男「今度はなんだ?」
男「俺はこの部屋を掃除しなくちゃならないから、引越しは手伝えねーぞ」

女「いや、引越しは自分でするけど」

男「けど?」

女「宿題忘れてきちゃった」テヘッ

男「どこに?」

女「上」ユビサシ

54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/30(水) 19:27:35.68 ID:2NnY85JJo
女「ふー、やっと終わった」

男「1往復しかしてねーじゃねーか」

女「女の子はか弱いんだよ」

従者「そうね」

「ねー」

男「・・・・・・なんで居るの?」

従者「女の忘れ物を届けに来たのよ」

女「ありがとー!」

男「それだけの為に、わざわざ降りてきたわけじゃないよな?」

従者「察しがいいわね。そろそろ夕餉(ユウゲ)の時間だと思ってね」

男「人の家を勝手に改造して住み着いたうえに、飯までとは・・・・・・」
男「いいご身分だな」

従者「神様だからね」

女「ご利益があるんだよ。きっと」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/30(水) 19:28:06.17 ID:2NnY85JJo



ーーーーーー



女「そういえば、明日からどうするの?」

従者「どうする、とは?」

男「あー、そうだな。俺達は明日から学校だしな」

従者「学校か。それなら明日はお嬢様も勉強ですね」

「えー。嫌だー」

従者「せっかくの下界です。窓から眺めるだけでも良い経験になりますよ」

「むー」

男「頼むから、大人しくしててくれよ?」

従者「しつこい」

女「お昼ご飯はどうするの?」

男「昼飯ぐらい食べなくても問題ないだろ」

「えー!お昼ご飯無いのー?!」

従者「昼餉が無いと、ストレスで下界に影響が出るかもしれないわ」

男「・・・・・・例えば?」

従者「男の内申点が下がる」

男「下界じゃなくて、俺限定じゃねーか!」
男「なんでそんなにピンポイントなんだよ!」

従者「私達に1番近い人から影響を受けるわ」

男「じゃあ明後日ぐらいには、女の内申点も下がるな」ニヤニヤ

女「お、男がお昼ぐらい作ってあげればいいじゃない!」

男「嫌だ、面倒くさい」

女「内申点下がってもいいのっ?!」

男「俺はテストの点数良いから問題ねーよ」
男「それに例え話だろ?」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/30(水) 19:28:46.19 ID:2NnY85JJo
従者「男のテストの点も下がるかもしれないわ」

男「はいはい」

従者「・・・・・・お嬢様、残念ながら男のせいで明日から昼餉がありません」

「えー!」

従者「全て男のせいです」

「むー」

従者「しかし説得すれば、まだ分かりません」

「どうすればいいの?」

従者「私にお任せを」

「じゃあ任せるね」

従者「お嬢様の為に必ず昼餉を作らせます」
従者「という訳で昼餉を作れ」

男「どういう訳だよ。説得でもなんでもねーじゃねーか」

従者「拒否すると?」

男「拒否する」

従者「仕方ない。昼餉が出ないなら、男の寿命を減らすしかないわね」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/30(水) 19:29:41.59 ID:2NnY85JJo
男「はいは・・・・・・え?」

「仕方ないねー」ニヤニヤ

男「いやいや、いくら神様でも・・・・・・」

従者「そうだな。私、お嬢様でも人の寿命を減らす事は出来ないわ」

男「なんだよ、脅かしやがって」ハァ

従者「お嬢様」

「はーい」ニコニコ

Trrrrrrr

「あ、もしもし閻魔ちゃん?」

男「・・・・・・え」

「うん、うん。久しぶりだねー」
「それでね、ちょっとだけお願いがあるんだけどね」

「うん、うん。男って名前なんだけどね」

男「ちょ、ちょっと!タイム!」

「あ、ちょっと待っててくれる?」
「ごめんね」

従者「お嬢様の電話中に失礼な奴ね」

男「ひ、昼飯だったらどんなのでもいいんだな?」アセアセ

従者「私に聞くないで、お嬢様に訊くといいわ」

男「か、神様はどんなご飯が食べたいんだ?」アセアセ

「美味しかったら、なんでもいいよー!」ニコニコ

男「わ、分かった。なんとかする」

従者「よし」

「あ、閻魔ちゃん?ごめんね」
「さっきの話はなしで。うん、ごめんね」

「うん、うん。また遊ぼうね。うん、またねー」ピッ

従者「昼餉程度で寿命が延びると思えば、安いでしょ?」

男「これって延びたって言うのか?」

女「減るよりはマシ、なんじゃない?」

男「あとこれって説得じゃなくて、脅迫じゃね?」

「難しい日本語分からないねー」ニヤニヤ

従者「そうですね、お嬢様」

58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/30(水) 19:30:07.33 ID:2NnY85JJo



ーーー翌朝ーーー



男「とりあえず、昼飯は母さんに多めに弁当を作ってもらったからこれを違う弁当箱に移してっと」

男「はい、お前らの分」

「わーい!」

従者「一服盛ってはいないでしょうね?」

男「一般家庭に毒物はねーよ」

従者「いや、しかし妙に素直すぎる気がするわ」

男「お前らが俺の寿命を減らそうとしたからだろ!」ピキピキ

従者「そういえばそうだったわね。ご苦労様」

男「じゃーな。俺は学校行ってくる」

バタン

従者「ぶっきらぼうな奴ね」

「ねー、これ食べていーい?」

従者「これは昼餉ですよ、お嬢様」

59 :今回はここまで [sage]:2013/01/30(水) 19:30:44.66 ID:2NnY85JJo



ーーー学校ーーー



女「神様と従者さん元気だった?」

男「元気に朝飯食ってたよ」

女「へー、それでちゃんとお昼ご飯も用意してあげたの?」

男「作ったのは母さんだけどな。ちゃんと渡してきたよ」

女「男のくせに素直だね」ニコニコ

男「従わねーと寿命が減るからな」

女「そういえばそんな事もあったね」

男「最近は健忘症が流行ってるのか?」

友「朝から仲良しだねー」
友「もう付き合っちゃえば?」

男「友、お前それ毎日言ってるじゃねーか」

女「おはよーの次ぐらいによく聞くよね」

友「いいじゃん、実際にもう付き合ってるようなもんなんだし」

男「どうしても、俺と女をくっつけたいんだな」

女「女の子は色恋沙汰が大好きだからね」

友「そうそう」ニコニコ

女「特に自分がモテない人は、周りの恋愛にお節介らしいよ」

友「そうそう・・・・・・ん?」

女「って雑誌に載ってたよ」

友「あはは、雑誌にね」アセアセ

女「私もその通りだと思うけどね」チラッ

男「あー」チラッ

友「あれ?そんなに嫌だった?」アセアセ

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