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まどか「キョンさん」キョン「まどかちゃん」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:30:54.44 ID:E5ObZw/M0


・「ハルヒ」と「まどマギ」のクロスです。
・シリアスで短編です。
・2作品の成分比は約7:3で「ハルヒ」が多目です。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1357212654
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【安価】上条「とある禁書目録で」鴻野江「仮面ライダー」【禁書】 @ 2025/06/09(月) 21:43:10.25 ID:qDlYab/50
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ツナ「(雲雀さん?!)」雲雀「・・・」ビショビショ @ 2025/06/07(土) 01:30:36.87 ID:AfN9Rsm0O
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【安価コンマ】障害走を極めるその5【ウマ娘】 @ 2025/06/06(金) 01:05:45.46 ID:RaUitMs20
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貴様たちの整備のお陰で使いやすくしてくれてありがとう @ 2025/06/04(水) 20:56:21.03 ID:QjuK6rXtO
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阿笠「わしの乳首に米粒をくっ付けたぞい」コナン「は?」灰原「は?」 @ 2025/06/04(水) 04:01:13.39 ID:ZjrmryLdO
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レッド(無口とか幽霊とか言われるけどまだ電脳世界) @ 2025/06/02(月) 21:21:00.13 ID:ix3UWcFtO
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:32:17.02 ID:E5ObZw/M0
まどか「この呼び方でいいんですか」

キョン「俺も君もこれが自然ってことでたった今意見が一致したよ」

まどか「でもやっぱり」

キョン「年上をあだ名で呼ぶのは抵抗があるかな」

まどか「どうしてもってわけじゃないですけど」

キョン「それならいいじゃないか」

まどか「はい」

キョン「俺もなれなれしい呼び方するのは照れるんだが」

まどか「私は気にならないですよ」

キョン「初対面のこんなに可愛い子をさ」

まどか「可愛いなんて」

キョン「可愛いじゃないか」

まどか「てぃひひひ」

キョン「初めて笑った顔を見たけどやっぱり可愛いな」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:34:24.82 ID:E5ObZw/M0
まどか「キョンさんって女の子みんなに可愛いって言ってるんでしょ」

キョン「そんなことないぞ」

まどか「嘘ついても分かりますよ」

キョン「まあそれはどうでもいいとして」

まどか「あー話そらしたー」

キョン「こんなふうに自然に話をしてくれると思ってなかったよ」

まどか「そうなんですか」

キョン「二人きりになって正直ほんの少し困ったかな」

まどか「変なこと気にしますね」

キョン「じゃあまどかちゃんは気にしないのかい」

まどか「キョンさんは年上で高校生の先輩で男の人だし」

キョン「うん」

まどか「最初は緊張しましたけど」

キョン「それが当然だな」

まどか「キョンさんって何か話しやすいです」

キョン「俺が人畜無害の普通の一般人の人間である特徴がここでも発揮されたか」

まどか「何ですか」

キョン「いや普通の一般人という特徴ってのは言語矛盾か」

まどか「ブツブツ言ってるしやっぱり少し怖いかも」

キョン「ごめんね何でもないよ」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:36:15.58 ID:E5ObZw/M0
まどか「それでキョンさん」

キョン「何だい」

まどか「さっきの話なんですけど」

キョン「何だったかな」

まどか「キョンさんが私みたいな子にも平気で可愛いって言っちゃうことですよ」

キョン「可愛い子に可愛いって言うのが変かい」

まどか「じゃあキョンさん」

キョン「何だい」

まどか「涼宮さんにはちゃんと可愛いって言ってあげてるんですか」

キョン「どうして俺がハルヒにそんなこと言わなくちゃならんのだ」

まどか「えーひどーい」

キョン「わけが分からん」

まどか「だって涼宮さん可愛いですよね」

キョン「えらい美人であることは認めるが」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:38:21.41 ID:E5ObZw/M0
まどか「今日二人に初めて会って」

キョン「うん」

まどか「涼宮さん見てこんなにきれいな人って本当にいるんだぁって思いました」

キョン「後で本人へ言ってやりなよ」

まどか「可愛い彼女にはちゃんと可愛いねって言ってあげないと」

キョン「いや彼女じゃないが」

まどか「違うんですか」

キョン「どうすればそう見えるんだ」

まどか「付き合ってるんじゃないんですか」

キョン「なぜそう思うのか甚だしく疑問だね」

まどか「じゃあ今日は二人きりで何やってたんですか」

キョン「それは」

まどか「デート以外に考えられませんよね」

キョン「不思議探索と言ってもわけが分からないよな」

まどか「何ですか」

キョン「事情を簡単に説明するとだな」

まどか「はい」

キョン「俺は学校のほかの何人かとともにある部活みたいな団体のメンバーであることになっている」

まどか「はい」

キョン「今日は街なかを歩いていろいろなものを観察するという活動をしていたんだ」

まどか「はあ」

キョン「ハルヒはその団体の団長だ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:41:19.88 ID:E5ObZw/M0
まどか「でもそれならどうしてほかの人と一緒じゃなくて二人きりなんですか」

キョン「この活動の時にはいつもくじ引きでグループ分けをするからさ」

まどか「じゃあ今回はうまく」

キョン「何だい」

まどか「くじでうまくキョンさんと涼宮さん二人だけのグループになったんですね」

キョン「何がうまいのか分からんが」

まどか「だってデートと部活が一緒にできますよね」

キョン「だからデートじゃないって」

まどか「でもそういうのは公私混同っていうんじゃなかったっけ」

キョン「他人の話聞いてるかな」

まどか「涼宮さん見てるとキョンさんがそんなこと言うのはおかしいけどなあ」

キョン「どういうことだい」

まどか「涼宮さんてすっごくツンケンしてますけど」

キョン「その見方に反対する人は地球上で皆無だろうな」

まどか「キョンさんに頼ってるのバレバレですよ」

キョン「その見方に賛成する人は日頃のあいつを考える限り皆無だ」

まどか「さっき何回もキョンさんに訊いてましたよね」

キョン「まどかちゃんとキュゥべえとやらに出会った時か」

まどか「はい」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:43:48.57 ID:E5ObZw/M0
キョン「それはそうだったかな」

まどか「あんたどう思うとか」

キョン「言ってたな」

まどか「あんただったらどうするとか」

キョン「それも言ってたな」

まどか「あんたはここにいなさい勝手に動くんじゃないわよとか」

キョン「勝手という言葉が当てはまるのはどっちだと思ったがそれも言ってたな」

まどか「どうでもいい人が相手だったらこんなにいちいち気にしませんよ」

キョン「でもそれはキュゥべえとかいうのを見て混乱してたからなんじゃないかな」

まどか「はあ」

キョン「ハルヒにはキュゥべえが見えるけど俺には見えない」

まどか「声も聞こえないんですよね」

キョン「他人が分からないものを自分は見たり聞いたりする」

まどか「はあ」

キョン「そんな経験をすれば誰でも自分の気が狂って他人は正気のままだと思うさ」

まどか「それはそうかも」

キョン「冷静さを保つためにほかの意見を聞きたくもなるよ」

まどか「そうですね」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:46:33.43 ID:E5ObZw/M0
キョン「まあその動揺から瞬時に立ち直ったのはあいつらしいけど」

まどか「そこまで冷静にいろいろ言ってるキョンさんも何だかすごいです」

キョン「あいつら二人はサシで話すからってどこかへ行ったが」

まどか「二人というか一人と1匹というか」

キョン「四足動物そっくりなんだっけ」

まどか「猫とかイタチみたいな形と大きさで色は白です」

キョン「ハルヒはこの世の不思議を目の当たりにしたんだから狂喜するかと思ったけどな」

まどか「何ですか」

キョン「それがあいつの積年の夢だったのさ」

まどか「この世の」

キョン「不思議だ」

まどか「それを見ることですか」

キョン「本当は既にあいつの周りは不思議だらけだったんだが」

まどか「そうなんですか」

キョン「あいつの力とやらが呼び込むらしいけど本人が気付かないだけだったよ」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:48:17.15 ID:E5ObZw/M0
まどか「キョンさんは不思議なことがあるのを分かってたんですか」

キョン「分かってたというかいつも分からされてしまうというか」

まどか「不思議な経験をたくさんしたんですね」

キョン「それが原因で殺されかけたこともあったな」

まどか「えっ」

キョン「本当だよ」

まどか「私も」

キョン「何だい」

まどか「私も不思議な経験ばっかりしました」

キョン「キュゥべえとか魔法少女とか魔女とかかい」

まどか「そうです」

キョン「俺にはまどかちゃんとハルヒが喋る内容しかさっきの話は分からなかったが」

まどか「はい」

キョン「まどかちゃん」

まどか「はい」

キョン「君がした不思議な経験については余り詳しく訊かない方がいいんだろうね」

まどか「それは」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 20:48:20.99 ID:aelSst/30
支援
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:51:30.00 ID:E5ObZw/M0
キョン「ごめんね何でもないよ」

まどか「いえ」

キョン「俺は何も訊かない」

まどか「いいんです」

キョン「今の君は」

まどか「はい」

キョン「何だかつらそうだね」

まどか「どう言ったらいいか」

キョン「無理して喋る必要はないさ」

まどか「ごめんなさい」

キョン「謝る必要もないさ」

まどか「キョンさんは優しいですね」

キョン「それは自分じゃ分からないが」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:53:44.06 ID:E5ObZw/M0
まどか「どうしてキョンさんはそんなにたくさん不思議な経験をして危ない目にも遭ってるのに」

キョン「うん」

まどか「今だってキョンさんにとってすごく不思議なことがあったのに」

キョン「今回のは確かに特上級の不思議さだな」

まどか「どうして他人に優しくできるほどそんなに落ち着いてるんですか」

キョン「落ち着いてるように見えるのかな」

まどか「もう慣れたんですか」

キョン「難しい質問だ」

まどか「私はちっとも慣れません」

キョン「俺も多分同じさ」

まどか「私はもう逃げ出したいんです」

キョン「俺だって妙なことにはできれば関わりたくないよ」

まどか「でも魔法少女はみんな友達だし」

キョン「友達を放り出してその後知らん顔してることはもっとやりたくないな」

まどか「私に魔法少女の素質があるとか才能があるとか全然嬉しくない」

キョン「俺もハルヒにとって鍵になる存在だなんて言われても途方に暮れるだけだ」

まどか「でも私なんかにできることがあるならやった方がいいのかなって」

キョン「どっかのクソ政治家が使ってた余人をもって代えがたいっていう表現が自分に当てはまるとはね」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:56:06.44 ID:E5ObZw/M0
まどか「キョンさん」

キョン「何だい」

まどか「いきなりこんな話してごめんなさい」

キョン「まどかちゃんはもう俺に謝るの禁止だ」

まどか「わけの分からないことばっかり言っちゃって」

キョン「俺もそれに合わせてわけ分からんこと喋ってたからおあいこさ」

まどか「キュゥべえは涼宮さんにとてつもない力があるって言ってました」

キョン「それについては俺も知ってる」

まどか「でもその力は危険かもしれないって」

キョン「俺が把握してる情報でもそうなってるな」

まどか「キュゥべえは涼宮さんに魔法少女っていうものになってもらいたいんです」

キョン「でもそうしたらその危険な力はどうなるんだい」

まどか「そのことがあるからキュゥべえはどうすればいいのか迷ってるみたいです」

キョン「それで話合いに行ったのか」

まどか「キュゥべえと直接話すんだからなるべく人目のない場所の方がいいんです」

キョン「今頃あいつ質問責めにしてるんだろうな」

まどか「あ」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2013/01/03(木) 20:57:41.67 ID:dJhneGyT0
キョンじゃなくていーちゃんだったら大変だったなwwww
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 20:58:17.95 ID:E5ObZw/M0
キョン「何だい」

まどか「涼宮さんたちが戻ってきました」

キョン「そうだね」

まどか「どうして走ってくるんだろ」

キョン「力があり余ってるとかそんな程度の理由だと思うよ」

まどか「でも雰囲気がちょっと」

ハルヒ「キョンッ」

キョン「お前相変わらず俊足だな」

ハルヒ「帰るわよッ」

キョン「何だやぶから棒に」

ハルヒ「あたしたちが元いた世界へ帰るって言ってんのよッ」

QB「涼宮ハルヒ」

ハルヒ「何よ」

QB「いきなり簡潔な説明をしても分かってもらうのは無理だよ」

ハルヒ「あーもーまだろっこしいわね」

キョン「さっきも見たがやっぱり気味が悪いな」

ハルヒ「何が」

キョン「お前やまどかちゃんが地面の上とかそこら辺の虚空と会話してることがだ」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:00:52.45 ID:E5ObZw/M0
ハルヒ「今は余分なことを話してる場合じゃないわ」

キョン「お前はそのキュゥべえとかいうのと何を話したんだ」

ハルヒ「この世界のこととあたしの力のことと魔法少女のことと魔女のこと以上」

キョン「まとまり過ぎてて意味不明過ぎる」

まどか「何があったのキュゥべえ」

QB「彼女へ魔法少女になってほしいと頼んだんだ」

まどか「うん」

QB「でも断られた」

まどか「どうして」

QB「涼宮ハルヒとその少年は今僕たちがいる世界の存在じゃないからさ」

まどか「よく分からない」

QB「彼女にとてつもない力があることはさっき話したね」

まどか「うん」

QB「その能力は状況を意のままに変えられるという種類らしい」

まどか「すごい」

QB「彼女は恐らく自分のいる世界ではなく別の世界を覗いてみたいなどの願いを持ったんだろう」

まどか「うん」

QB「そのために二人はこっちの世界へ紛れ込んでしまったんだよ」

まどか「そんなことって」

QB「君が今見てるとおり本当にあるのさ」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:04:47.17 ID:E5ObZw/M0
ハルヒ「ちょっとあんた」

QB「何だい」

ハルヒ「あたしがその魔法少女とかいうのにならない理由はそれだけじゃないでしょ」

QB「今まどかに必要な説明はしたよ」

ハルヒ「その子に必要な説明」

QB「そうだよ」

ハルヒ「ふうん」

QB「何かおかしいかい」

ハルヒ「よっっっく分かったわ」

キョン「おい何が起こってるんだ」

ハルヒ「鹿目まどかちゃんだったわね」

まどか「はっはい」

ハルヒ「あなたも魔法少女になれって言われたそうだけどよく考えてから決めなさい」

まどか「はあ」

ハルヒ「いろいろな情報と様々な状況を全て考えてから自分自身の強い意志で決めなさい」

まどか「はあ」

ハルヒ「あたしとキョンはこの世界の人間じゃないからここではいらない存在」

まどか「そんな」

ハルヒ「いらない存在のあたしがあなたへ何かを言うのは余計なこと」

まどか「はあ」

ハルヒ「この世界にいるあなたのことを決めるのはこの世界のあなた自身よ」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2013/01/03(木) 21:06:55.66 ID:dJhneGyT0
※このハルヒは長門が作った偽者です
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:08:00.60 ID:E5ObZw/M0
キョン「異世界やら何やらってやつなのか」

ハルヒ「ここはあたしたちがいた世界と同じだけど違う世界」

キョン「だんだん事情が飲み込めてきたぜ」

ハルヒ「このキュゥべえとかいうエイリアンがのさばってる世界よ」

キョン「どこかにこの世界の俺たちがいる可能性もあるんだな」

ハルヒ「あたしたちはその二人とダブってるんだから退散すべきよね」

キョン「そいつらと出くわしちまう前にな」

ハルヒ「あたしが望めば今すぐにでも帰れるらしいわ」

キョン「何だと」

ハルヒ「何よ」

キョン「そういえばお前さっきあたしの力とか言ってたな」

ハルヒ「それがどうしたのよ」

キョン「いや何でもない」

ハルヒ「何でもないなら黙ってなさい」

キョン「今はこの事態を解決するのが最優先だ」

まどか「キュゥべえ」

QB「何だい」

まどか「涼宮さんたちはどうなるの」

QB「彼女の力で元の世界へ帰る」

まどか「涼宮さんは今って言ってた」

QB「彼女は即座にそれを実行するだろう」

まどか「そんな」

QB「まどかッ」

まどか「ひぃっ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:10:30.20 ID:E5ObZw/M0
QB「二人へ近付いちゃ駄目だッ」

まどか「キュゥべえがそんなに大きい声出すなんて」

QB「絶対に二人のそばへ行っちゃいけない」

まどか「どうして」

QB「涼宮ハルヒが展開する空間変異に巻き込まれてしまう」

まどか「だってせっかく二人と会ったのに」

QB「違う世界へ行ったら戻ってくるのは絶望的だ」

まどか「でも」

QB「これについては僕の力ではどうにもならない」

まどか「でも二人は元に戻れるんでしょ」

QB「それを可能にするくらいの力が涼宮ハルヒにはあるんだ」

ハルヒ「お別れのようね」

まどか「涼宮さん」

キョン「まどかちゃん」

まどか「キョンさん」

ハルヒ「あらあんたたちすっかり仲良しじゃない」

キョン「ほんの短い間だったけど会って話せて楽しかったよ」

まどか「私のこと忘れないでください」

キョン「忘れるもんか」

まどか「私もキョンさんに会えたこと忘れません」

キョン「そうしてくれると嬉しいな」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:13:16.25 ID:E5ObZw/M0
QB「涼宮ハルヒ」

ハルヒ「何よ」

QB「この少年の記憶には手を加えない」

ハルヒ「何を言いだすのあんたは」

QB「彼はいわゆる正真正銘の普通の人間だからね」

ハルヒ「分かってるわよそんなこと」

QB「だけど君がこっちの世界へ来たことは忘れてもらう」

ハルヒ「どういうことよ」

QB「僕の力で君へ干渉できるか不明だけど」

ハルヒ「あたしに何をしようって言うの」

QB「少しだけ頭痛がすると思うけど我慢してほしいんだ」

ハルヒ「あたしの記憶をいじろうっての」

QB「君が僕たちに関する知識を保持することによる影響は未知数だからね」

ハルヒ「理由なんか訊いてないわ」

QB「こっちの世界へ波及するのを防ぐ必要があるのさ」

ハルヒ「どんな理由を並べられても」

QB「今回の経験に関する記憶が不要であることは君も理解してるはずだよ」

ハルヒ「頭の中をいじるから大人しくしてろって言われて」

QB「近寄るなッ涼宮ハルヒ」

ハルヒ「ハイそうですかって言う人間がどこにいると思ってるのよッ」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:15:26.33 ID:E5ObZw/M0
キョン「ハルヒ」

ハルヒ「あんたはすっこんでなさい」

キョン「何をやってるのか知らんがもうそいつに関わるのはやめろ」

まどか「キョンさん」

キョン「何だい」

まどか「涼宮さんのそばへ行ってください」

キョン「ハルヒの近くにいれば帰れるんだね」

まどか「そうです」

キョン「なあハルヒ」

ハルヒ「何よ」

キョン「もう帰ろう」

ハルヒ「それはこの猫みたいなエイリアンを懲らしめてからよ」

キョン「俺たちはまどかちゃんたちとは違う世界の存在なんだよな」

ハルヒ「だったら何だっての」

キョン「もうこれ以上俺もお前もここへ関わっちまうのはやめておこう」

ハルヒ「むぅ」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:17:26.04 ID:E5ObZw/M0
キョン「朝比奈さんたちとの集合時間に遅れるぞ」

ハルヒ「うー」

キョン「遅刻したらほかの3人に探索お疲れ様のコーヒーでも奢らなきゃな」

ハルヒ「ったわよ」

キョン「聞こえないぞ」

ハルヒ「分かったわよって言ってんの」

まどか「キョンさん」

キョン「今度こそお別れだね」

まどか「ちゃんと言ってあげてくださいね」

キョン「何のことだい」

まどか「私にも言ってくれたことですよ」

キョン「あれか」

まどか「絶対ですよ」

キョン「やれやれ」

まどか「約束してください」

キョン「分かったよまどかちゃん」

ハルヒ「何よ二人だけで」

キョン「お前は知らなくていい」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:19:41.27 ID:E5ObZw/M0
QB「元の世界のことを念じればいいはずだ」

ハルヒ「気にくわないけど言うとおりにしてやるわ」

キョン「始まるのか」

ハルヒ「あんたはじっとしてなさい」

キョン「近くの景色しか見えなくなってきたな」

QB「記憶への干渉を開始するよ」

ハルヒ「うぐっ」

キョン「どうしたんだ」

ハルヒ「平気よ」

キョン「そうは見えないが」

ハルヒ「立ってられないほどじゃないわ」

キョン「俺につかまれハルヒ」

ハルヒ「うん」

キョン「もう周りがほとんど見えない」

まどか「二人ともさようなら」

ハルヒ「さよなら」

キョン「さようならまどかちゃん」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:23:00.00 ID:E5ObZw/M0


―――――――――――

長門「並行世界」

みくる「魔法少女や魔女ですかぁ」

古泉「そしてキュゥべえという謎の存在」

キョン「記憶を変えられちまったらしいハルヒに探りを入れてみたんだが」

古泉「どうでしたか」

キョン「そのまどかちゃんっていう女の子のことだけを辛うじて憶えてるだけだった」

みくる「それでも対象時期や経験を限定した記憶の書換えはすごく高度な技術です」

キョン「ところがハルヒの新しい記憶では俺が不思議探索の最中にその子をナンパしたことになってました」

みくる「それはどういう書換え方なんでしょう」

古泉「一方あなたは記憶の操作を免れましたが」

キョン「俺が見逃されたのは人畜無害な一般人だったからだろうな」

古泉「再び具体的な影響をその世界へ及ぼす可能性は皆無と判断されましたか」

みくる「そんな世界が本当にあるって他人へ話しても少しおかしい人と思われるだけですし」

古泉「それにしてもあなたが女子中学生に声を掛ける設定とは」

キョン「ハルヒの頭の中にある俺のイメージみたいなものが関係してるのか」

古泉「まあ何とも言いかねますね」

みくる「取りあえず再集合の時に涼宮さんが不機嫌だった理由は分かりましたね」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:25:52.01 ID:E5ObZw/M0
キョン「でもそのキュゥべえっていう奴にあいつが記憶を変えられたのは良かったと思うんです」

みくる「どういうことですか」

キョン「ハルヒは自分に例の力があることをそいつから聞かされたらしいんです」

みくる「ふえぇ何てことを」

キョン「だけどハルヒは意外にも冷静でした」

古泉「彼女持ち前の頭脳明晰さと状況適応力が発揮されましたか」

キョン「その時の最優先事項は元の世界へ帰ることだったからな」

古泉「自分の力について考えている場合ではないと涼宮さんは思ったんでしょう」

キョン「俺もそれについてあいつに何か訊いたりしなかった」

みくる「記憶を変えられて良かったというのはそういうことなんですね」

古泉「その知識をこちらの世界へ持ち越されてしまった場合の影響は完全に予測不可能です」

長門「結果として涼宮ハルヒに関しては現状維持」

みくる「そうですね」

キョン「長門」

長門「何」

キョン「俺とハルヒが見てきた世界について知ってることはあるか」

長門「説明すると長くなる」

みくる「今は涼宮さんは」

キョン「進路相談に行ってます」

古泉「彼女の番が終わって来てしまうかもしれませんね」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:27:57.02 ID:E5ObZw/M0
キョン「訊いといて悪いがやっぱり説明はいらん」

長門「そう」

キョン「すまんな」

長門「気にしないで」

みくる「キョン君どうかしましたか」

キョン「俺が見たり聞いたりしたものはあの世界のすごく小さな一部だと分かってるんですが」

みくる「はい」

キョン「何だかそんなにいい世界じゃなかった気がするんです」

古泉「思い出したくありませんか」

キョン「そこまでは言わないが細かく知りたいと思わない」

古泉「今のお話だとその世界にいたのはかなり短い時間だったようですが」

キョン「俺もそのことには引っかかってるんだ」

古泉「涼宮さんは望んでそこへ行ったけどやはり望んですぐに帰ってきてしまった」

キョン「あいつはキュゥべえとどこかで話をした後に走って戻ってきたんだぜ」

古泉「その時の話がきっかけで急にこちらへ帰らなければならないと考えたんでしょうか」

キョン「存在するかもしれないあの世界の俺たちと会わないようにするのが理由だとその時は思ったが」

古泉「魔法少女とか魔女という存在について詳しく知り嫌気がさしたとも考えられます」

キョン「あいつのことだから興味を失ったら1分1秒でも余計に長く関わる必要はないと思うだろうな」

古泉「それですぐさま行動に移したと」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:29:52.47 ID:E5ObZw/M0
キョン「まあハルヒの記憶が変えられた今では真相は全く分からんが」

古泉「麗しい思い出は美少女中学生との出会いだけですか」

キョン「そのまどかちゃんや魔法少女と呼ばれてる女の子たちが」

古泉「ええ」

キョン「キュゥべえっていう化け物に振り回されていいようにされてる印象を受けて胸糞が悪かった」

みくる「気持ち悪いですね」

キョン「ハルヒはその化け物のことをエイリアンって言ってました」

古泉「それは比喩なのか本当にそうなのか」

キョン「長門に訊きたいがやっぱりやめておこう」

みくる「重い体験だったみたいですねキョン君」

キョン「その世界と完全に縁の切れた俺がその子たちにできることは何もありません」

みくる「はあ」

キョン「だけど少なくともまどかちゃんと約束した二つのことだけは絶対に守ろうと思うんです」

古泉「それは何でしょうか」

キョン「一つは彼女を忘れないこと」

みくる「もう一つは」

ハルヒ「おっ待たせー団員諸君ッ」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/03(木) 21:32:10.85 ID:E5ObZw/M0
古泉「こんにちわ涼宮さん」

みくる「みなさんそろったからお茶淹れますね」

キョン「もっと静かに登場できんのかお前は」

ハルヒ「うっさいのはあんたの方よエロキョン」

キョン「どうして俺がエロだ」

ハルヒ「女子中学生ナンパしてた奴が何言ってんのよ」

キョン「またその話か」

ハルヒ「何度でも言ってやるわロリキョン」

キョン「余り怒ると可愛い顔が台無しだぞ」

ハルヒ「なっ」

キョン「まあ怒った顔も可愛いけどな」

ハルヒ「ななな何を」

古泉「おやおや」

ハルヒ「何を言いだすのよアホキョンッ」

キョン「可愛い女へ可愛いと言うのが変か」

みくる「これがもう一つの約束ですかぁ」

ハルヒ「ばばばばバカキョン頭おかしくなったんじゃないの」

キョン「可愛いと言われて取り乱してるお前の方がよっぽどおかしい」

みくる「キョン君の話だとまどかちゃんは魔法少女ではなかったみたいですね」

長門「でも彼女はこの世界に彼との約束で魔法をかけた」

古泉「日常を平和にしてくれる素敵な魔法です」


30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/03(木) 22:47:19.20 ID:wz0vOE34o

サッパリ目だけど嫌いではない
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/04(金) 06:02:23.71 ID:JRqPB5fDo
俺は嫌い
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/04(金) 12:27:44.82 ID:Hd7WiFUDO
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/05(土) 17:54:17.53 ID:tWV7iB6k0
みなさん、レスありがとうございます。

書こうとした内容をただ並べただけである上に、
ある基準で表記を統一していますので、
著しく読みにくいと思った方もいると思います。

これを見てくださった方々全員にお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2013/01/13(日) 00:09:10.70 ID:MAIlouORo
ほむら「信じていいの?」俺「ああ!信じろ!」  めが俺『その3』
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1357991046/

みなさん、まどかSSを汚した糞作者イナズマの潜伏スレはここです
SS深夜にイナズマ君の被害者が出るのを防ぐため、みんなでこのスレを荒らして潰しましょう
これは聖戦です
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