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1 :
◆1BrjSSUSHI
[saga]:2013/01/15(火) 22:05:44.91 ID:5j8Rs+nw0
東雲博士「どうして、どうしてこんな事に!?」
東雲博士「なの、目を開けて!目を開けなさい!」
東雲博士「目を開けるのよぉ!」
看護師「お、落ち着いてください」
東雲博士「死んだなんて間違いよね」
東雲博士「間違いなんでしょ!?」
医師「・・・残念ですが」
東雲博士「あんた医者でしょ!?なんとかしなさいよ!」
東雲博士「ねぇ!なんとかしてよぉ!!!」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1358255144
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荒巻@管理人★
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/
少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
2 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:07:14.25 ID:5j8Rs+nw0
なのが亡くなって数か月が経つ
私の心は闇に閉ざされたままだ
だって
そうじゃない
なのは太陽みたいに明るい子だった
それは、ちょっとは人見知りで
恥ずかしがり屋な所もあるけれど
あの子が笑うと
それだけで向日葵が咲いたようだった
でも
もうその笑顔を見る事が出来ない
なのは、もうこの世にいない
3 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:08:50.76 ID:5j8Rs+nw0
居なくなって初めて気付くなんて
こんなに大切だったなんて
バカな親だ
救いようもないくらいバカな母親だ
それでも涙は出て来なかった
泣きたかった
泣ければ少しは楽だったろうに
ううん
泣ける訳がなかった
私の感情はとっくに死んでしまっていたんだもの
4 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:11:25.53 ID:5j8Rs+nw0
夫は家を出て行った
気持ちは分かる
この家には、なのの思い出が染みつき過ぎているし
なにより
抜殻のような私と一緒にいるのは
耐えられなかったのだろう
夫は一枚の書き置きを残した
その本音は
今の私には辛過ぎるものだった
5 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:13:26.91 ID:5j8Rs+nw0
妻へ
すまないが、もう私は耐えられそうにない
家を出て行く事にする
色々な事を考えてしまうんだ
考えなくていいような事も
そして、考えてはいけない事も
もし君が研究に没頭せずに
なのと、もっと遊んでやれていたら
あの子は、もっと幸せな想いを抱いて
天国に行けたんじゃないか
なにより
忙しい君に代わって家事をしていなければ
買い物の途中で事故に合わなかったんじゃないか
すまない
こんな事を書くのは、卑怯だと分かっている
すまない
本当に、すまない
さようなら
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/15(火) 22:15:17.86 ID:jcRsWgux0
日常じゃないの?
7 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:15:39.25 ID:5j8Rs+nw0
思い返してみる
私の研究が軌道に乗り始めたのは
なのが小学校高学年の頃だった
研究者として充実していた
私こそがこの分野の先駆者と自惚れ
浮かれ
その結果、家庭を省みなくなっていった
なのは、いつも頑張ってと言ってくれた
私は自分のいい様に誤解した
この子は強い子だ
私の研究の意義を理解してくれている
その笑顔の裏の寂しさなんて
気付くはずもなかった
8 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:17:02.35 ID:5j8Rs+nw0
時が経ち
なのが高校生になっても
わたしは、なのの気持ちに気付く事なく
その日を迎えた
その顔に苦痛の表情は浮かんでいなかった
それだけが救いだった
9 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:19:37.98 ID:5j8Rs+nw0
研究日誌
日時:10月12日
題:
本文
こんなはずじゃなかった
10 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:22:08.04 ID:5j8Rs+nw0
研究日誌
日時:10月13日
題:
本文
こんなはずじゃなかった
11 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:23:09.84 ID:5j8Rs+nw0
研究日誌
日時:10月14日
題:
本文
こんなはずじゃなかった
12 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:25:50.81 ID:5j8Rs+nw0
研究日誌
日時:10月15日
題:
本文
こn
13 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:27:36.03 ID:5j8Rs+nw0
研究日誌
日時:10月21日
題:
本文
kkkkkkkkkk
14 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:28:56.61 ID:5j8Rs+nw0
研究日誌
日時:11月10日
題:
本文
だったら私が作る
私は研究者
15 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:30:02.40 ID:5j8Rs+nw0
不思議な話だけど私には分かったの
自分が壊れていくのを
壊れていく自分を
もう一人の自分が見ていた
16 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:31:52.26 ID:5j8Rs+nw0
そう
私は壊れたんだ
でなければ、こんな発想が出て来るはずがなかった
失った時間は取り戻せない
失った娘は帰って来ない
ならば
作ってしまえばいい
なのを作ってしまえばいいじゃない
いえ
作るなんて言い方は良くないわ
そう
また私が、なのを産むの!!!
17 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:33:43.11 ID:5j8Rs+nw0
人には話せない
どうせ狂ったとしか見られないだろうから
理解出来ないでしょう
私の研究の一端を話しても分かった振りをするだけで
卑屈な愛想笑いを浮かべる、あんた達にはね
でも
感謝もしている
お金さえ出せば何でも買えると信じているあんた達のお陰で
なのを産む費用が手に入った訳だから
ロボット工学
特に有機AIと呼ばれる人工知能が私の研究テーマだ
その特許と研究成果は、誰もが喉から手が出る程に欲しがるものだった
18 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:39:20.21 ID:5j8Rs+nw0
そして同時に
なのを産み出すのに必要な技術だったのは言うまでもない
こんな偶然ってある!?
なのを産み出す技術と頭脳を持った人間は
世界でたった一人
この私だけ
これは私に定められた運命なんだ
私がなのを産むのは、まさに必然なんだわ!
なのを蘇らせる
高校に通ってた、あの時のままの姿で!
私だけが出来るの
この世界でたったの一人
私だけが出来るのよぉ
あは
あはははははははははははッ!!!
19 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 22:44:05.89 ID:5j8Rs+nw0
私は一心不乱に、なのを産み出す作業に没頭した
文字通り、周囲から狂ってるとしか思われない程に
心配して訪ねて来る友人も
一人減り、二人減り
とうとう誰も訪ねて来なくなった
私は嬉しかった
これで、なのだけに私の意識を集中していられる
他に気を取られずに済む
させない
誰にも邪魔なんてさせるもんか
ああ、鬱陶しい
食べる時間も、寝る時間さえ私には邪魔なんだ
私は会いたいの
一刻も早く、なのに会いたいんだからぁ!
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/15(火) 22:48:41.33 ID:qsJft4IR0
これはがんばって狂気地味させてるssだけどまだまだだな
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/15(火) 22:56:09.15 ID:gmKfiwaAO
>>20
ベクトルの問題でしょう
22 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:03:22.76 ID:5j8Rs+nw0
そしてとうとう
なのの器が完成した
後は起動のスイッチを押すだけ
器に魂を入れるだけ
私は呆けたようにスイッチを見つめ
やがて気付いた
頬が濡れてた
床に落ちるそれは
もう涙だか鼻水だか分からなかった
嗚咽は声にならなかった
喉はもう、声の出し方も忘れたらしい
暫くすると
突然思い出したみたいに嗚咽が出る様になり
私は生まれたての赤ん坊のように泣き喚いていた
これは、なのに変わって私が泣いてるんだ
生まれ来る儀式のようなものなんだ
壊れてしまった頭はそう結論づけた
23 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:05:59.29 ID:5j8Rs+nw0
起き上がって来たなのに、私は何て声を掛けよう
初めましては嫌だな
久しぶり?
おはよう?
いや
お帰りはどうかな
そうだ
お帰りって声を掛けよう
私は起動スイッチに手を伸ばし
そこで手を止めた
そうだ
身だしなみを整えないと
なのが初めて見る私の姿が、髪も服もボロボロじゃ嫌だもの
24 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:08:29.75 ID:5j8Rs+nw0
鏡の前に立つのは久しぶりだった
そんな暇があったら作業をしたかったから
でも
こんなのって
鏡に映っていたのは
まるで老婆のような自分の姿だった
寝食を忘れて作業に打ち込む日々
それは
残酷に私の姿を変えていた
25 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:09:48.37 ID:5j8Rs+nw0
こんなんじゃ、なのの前に立てない
最初はそう思った
でも
私の頭の中は、別の思いで満たされていった
この鏡の中の老婆は
確実になのより早く死ぬ
それどころか
そう長い間、一緒に居てあげる事は出来ないだろう
私はまた、なのに寂しい思いをさせるの?
一人ぼっちにさせてしまうの?
私は絶望感に立っている事も出来ず
その場に崩れ落ちた
26 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:11:32.16 ID:5j8Rs+nw0
夢を見ていた
それが分かったのは
目の前にいるのが小学生のなのだったから
なの『お母さん今日はゆっくり出来るの?』
東雲博士『ごめんね、午後から出掛けなきゃいけないの』
なの『・・・そっか、忙しいんだもん仕方ないよね』
東雲博士『分かってくれて嬉しいわ』
東雲博士『そうだ、なにか欲しいものはない?』
なの『欲しいもの?』
見覚えがある
これは実際に私達がした会話だ
それを夢に見てるんだ
この後、なのは何て言ったっけ
何て言ったっけ・・・
何て・・・
・・・
27 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:13:37.84 ID:5j8Rs+nw0
東雲博士「・・・妹が欲しい・・・」
覚醒しても夢の内容を覚えていた
そう
なのは妹が欲しいって言った
もちろん、冗談だよって付け加えたけど
あの時から
なのはSOSを発してた
あの子は決して寂しいって言葉を口にしなかった
遠回しに伝えてた
そんな事を、このダメな母親は気付かなかったんだ
28 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:15:35.77 ID:5j8Rs+nw0
普通なら襲って来るのは、また絶望
でも
私は口元に笑みを浮かべてた
東雲博士「・・・妹が欲しい・・・」
今の私なら、その願いをかなえてあげられる
ずっと側に居る存在を作ってあげられる
妹が居れば
なのに寂しい思いをさせずに済む
だから
私はもう一つの決断をした
29 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:19:55.00 ID:5j8Rs+nw0
私が妹として生まれ変わればいい
30 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:21:43.36 ID:5j8Rs+nw0
あははッ
今度こそ狂ったと思われるでしょうね
まあ
既に狂人と思われてる自分にはどうでもいい事だけど
私は母親らしい事を何一つして来なかった
母親としては欠陥品だ
たぶん
なのを甘えさせるなんて出来やしない
だったら
妹になって、逆になのに甘えるんだ
この科学の知識と
なのを愛してるという最低限の感情を残して
妹という器に全て移し替える
31 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:24:56.67 ID:5j8Rs+nw0
そして
いつも一緒に居よう
ずっとずっと
なのと一緒に楽しく遊ぶんだ
私は、なのの妹を作り
記憶転送の為の施術台に身を横たえ
笑顔でスイッチを押した
これで
いつまでも・・・一緒に
いつまでも
32 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:26:41.00 ID:5j8Rs+nw0
わたしはめをさました
ここはどこだろ?
きょろきょろとまわりをみわたした
となりのべっどに、だれかねてた
だれかはわからなかったけど
ひとつだけわかった
わたしはこのこがだいすきなんだ
おこしてあげよう
それで
いっしょにあそんでもらおっと
33 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:27:35.37 ID:5j8Rs+nw0
〜そして時は過ぎ〜
34 :
◆1BrjSSUSHI
[sage saga]:2013/01/15(火) 23:28:51.00 ID:5j8Rs+nw0
_
/∧、
-─‐ 厶 }}、
_ -- ´ `ヽヘ
{{`7 | \ ∧
∨ '/ /│∧ { ⌒\ リ r-‐-‐、
,' /⌒|/ \x‐=ミ∨〈/ / /,ハ_
| i i/x=ミ. rしハ }!| ゝつく ノ∧
_| i | i{ {しヘ V_ソ | |ハ  ̄ '、
_r'「{∨|i∧ Vソ '' | |ノハ___ノヘ なのー
{_{└と 从 ハ '' , | |'. ∧
| `┴'' | |i八 ー イ|/ー¬ヘ -ヘ 今日はなにして遊ぶ?
l. | |\|` ーzr‐≦/ │ |\
ト-― i_L. イ⌒´/ ∨:::∨ 」 }
人 〉 〉〈 > __ノ
{ \ ∨ \ ∨ / ア「
\,,____、| } /|│ /⌒)
| │ { |│ / /´
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| │ / ヽ|. / /
| │ l / /
| │ l / /
| |ノ '′
∨\| | ノ END
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/17(木) 00:36:55.57 ID:blZMilKIO
乙
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/21(月) 17:04:32.86 ID:u3G7R1fDO
乙
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