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真 「可愛いですか?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/01/27(日) 00:19:22.72 ID:aeNqAFOro
「プロデューサー」

静かな事務所の空気を、俺を呼ぶ声が揺らす。
俺を呼ぶその声は、少年にしては、少しばかり可愛らしい声をしていた。
しかし、少女の声にしては、少しばかり凛々しい声だった。
俺は声のした方へ、振り向く。
ソファーには、少女が座っていた。

「…プロデューサー、聞いてる?」

少女は、俺が振り向いた事に気づかないで、俺に尋ねる。
女性雑誌を食い入るように読んでいるからだろう。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1359213562
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:20:55.43 ID:aeNqAFOro
俺は、少女の短パンから伸びる、健康的な白い太ももを、食い入るように見る。
こいつの太ももは、かなり良い、無駄な肉が一切ないが、決して痩せ過ぎていない。
最高に丁度いい、太ももだ。
いつもあの足に踏まれる妄想を、俺がしてしまう程に、最高だ。

「何だよ、真?」

隠すつもりなどは微塵も無く、真の太もも凝視していた。
真はすぐに俺の視線に気付き、雑誌で太ももを隠した。
真は少し睨みながら、俺に尋ねる。

「可愛いって何ですか?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:21:23.67 ID:aeNqAFOro
真の太ももの上にある雑誌を、まるで親の仇でも見るように睨んだ。
どうにか雑誌が透けないか、と思いながら。

「何だ、その漠然とした質問は」

「可愛くなりたいんですよ。その為には可愛いとは何ぞや、から入るべきかと思って」

「ほう、そうかぁ、そうかぁ」

なかなか透けないが、諦める事無く見つめる。

「プロデューサーのえっち、…太ももを見過ぎです」

真は流石に耐え切れなくなり、俺を非難する。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:21:57.50 ID:aeNqAFOro
「アイドルは見られるのが仕事だろ、これはレッスンだよ」

「エッチな目をしながら言っても、説得力がありませんから」

真の顔色を伺うと、そろそろ怒りそうな顔をしている。
レッスンは中断して、答えてやるとしよう。

「可愛いって何か?、、うーん…そういう風に聞かれると、答えづらいなぁ」

「じゃあ、質問を変えます」

真はそこで一度言葉を止めてから、躊躇いつつも口を開ける。

「…ボクは可愛い?」

頬を染めながら、真は俺に尋ねる。
結局、これが聞きたかったのだろう。いつものように答えてやる。いつものように安心して笑う、真の顔が見たくて。

「真は可愛いよ」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:22:40.08 ID:aeNqAFOro
俺は、真がいつものように、ふにゃあっ、と崩れるように笑うと思った。
でも真は、喜んではいるが、どこか物足りなさそうな表情で、俺を見ている。

「じゃっ、じゃあ」

と、そこまで言って、真は俯いてしまう。

「どうした?」

そう俺が呼び掛けると、真は真っ赤な顔を上げて、勢いよく立ち上がった。
恥ずかしさを耐えるように、目をギュッとつむり、手を握りしめながら真は叫ぶ。

「ボクをプロデューサーの彼女にして下さい!!」

「…えっ?あっ、あー…どうして?」

「どっ、どうして?」

真は瞳に、うっすらと涙を溜めた。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:23:24.44 ID:aeNqAFOro
こんな事を聞くのは悪いが、どうにか誤魔化さないとヤバイ。
プロデューサーが、アイドルに手を出す分けにはいかない。
だからと言って、真を正面から振る度胸もない。
そんな事をして、真に嫌われたら生きていけないじゃないか。

「ボクが、プロデューサーをっ…好きだからです!」

真の誤魔化しようの無い、告白を聞いて、どうしよう、どうしよう、どうしよう、とでも言うように、俺の心臓が、馬鹿みたいに弾んでいる。

「無理だ、だって、、俺…」

どうする、どうする、どうしようっ。
そんな風に混乱している頭で、頑張って答えた。

「だって俺、ホモだからっ!!」

結果、酷い誤魔化し方になった。
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:35:32.47 ID:aeNqAFOro
「ハニー、ホモなの?」

事務所のドアの方を見ると、美希が絶望した目で立っていた。
美希の瞳は、見た事も無いような暗い色をしている。

「だっ、だから、真君と仲良しだったの?そっそんな、嘘なのー!」

美希が「ハニーがホモぉだったのー!」と泣き叫びながら走り去って行く。
このままでは街中に、俺がホモだと広がってしまう。
それは、マズイ。非常にマズイ。
俺は美希を止めようと、立ち上がった。
しかし、立ち上がった俺のスーツの裾が引っ張られる。
止めようとする俺を、止められてしまった。
振り向くと真が、泣いている。

「そうなんですか?ボクが、男っぽいから皆よりも、仲良くしてくれてたんですか?」

ボロボロと涙を流しながら、真は俺に尋ねる。
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:36:13.23 ID:aeNqAFOro
違う、俺は真が好きだったから、真といつも仲良くしていたんだ。
でもそんな事を言う訳にはいかない。
真をトップアイドルにする為には、ここでスキャンダルの種を生むわけにはいかない。
俺は決心した。

「俺はホモだ。タイプは、あまとうみたいな奴だな」


****

その夜、765アイドルからのメールと電話が、嵐のようにやって来た。
ちなみに、あまとうからもメールが来た。

件名
風の噂で聞いたんだが

本文
お前、俺のケツを狙っているのか? 先に言うが、俺は別にお前の事なんか好きじゃねえぞ、だから勘違いすんなよ!

…961プロに来ないか?
俺たちをトップアイドルにしてくれないか?


着信拒否と受信拒否にした。
何でこんな事に。
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:36:43.63 ID:aeNqAFOro
******

次の日の朝、事務所にいつも通りの時間に通勤した。
いつもなら、最初に事務所に着くのは俺だ。
しかし、今朝は俺が、一番最後だった。
俺が遅刻した訳では無い。
先程も言った通りに、俺はいつもと同じ時刻に、事務所に着いた。
しかし、皆がいつもよりも遥かに早く、事務所に来ていたのだ。
事務所に入ると、皆の刺さるような視線を受ける
まるで皆が、俺を待っていたように、というか、待っていたのだろう。
俺はぎこちない挨拶をする。

「おはようございます」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:38:06.04 ID:aeNqAFOro

皆がまるで雪崩のように、俺へと押し寄せる。

「ハニー、いつからホモなの!?」
「あんたッどう言うつもり!?」
「兄ちゃん、ホントなの!?」
「プロデューサー、自分は認めないぞ!」
「プロデューサー説明して下さい」
「プロデューサー…そんなの嘘ですぅ」
「うっうー、ホモって何かなーって思って、プロデューサー教えてください」
「プロデューサー、どう言う事何ですかッ?」
「プロデューサーも、ホモが好きだったんですね!もちろん攻めですよね!」
「プロデューサー君、後から社長室に来ないか?」

「取り敢えず落ち着け!」


皆が静まったのを見て、俺は息を大きく吸い込む。
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:38:57.76 ID:drCRoQYn0
真スレに見せかけた濃厚なホモスレに見せかけた真スレ
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:39:19.56 ID:aeNqAFOro
皆が黙って、俺の出す言葉を待っている。
まず、一言。

「社長、嫌です」

俺は社長を振った。
社長は、乙女のように恥じらいながら去って行った。

「お前らも、下らん事を言ってないで仕事しろ。やよい、ホモってのはな男を好きな男だ」

「ありがとうございます、プロデューサー。…えっ?」

やよいは周りをキョロキョロと見渡した。
そして、だから皆が騒いでいるのか、と納得するような顔をして、改めて俺の方に向き直った。

「えっ?」

やよいは呆然と俺を見た。

俺は事務所から逃げて、営業に行く事にした。
事務所のドアに手を掛けた時、それまで黙っていた真が、声を上げる。

「プロデューサー」

皆の視線が真に移る。

「もしも、本当にホモならボク達に欲情しませんよね?」

ヤバイ、何だかおかしな流れになりそうだ。

「今日ボク達を、プロデューサーの家に泊めて下さい」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:40:37.62 ID:aeNqAFOro
******

俺はその日、誰よりも仕事を早く切り上げた。
大急ぎで家に帰って、エロ本やAVを捨てる為だ。
ああ、俺の宝物が、しかしコレがアイドルに見つかったら大変だ。
でも、ああ、ああ。
心にポッカリと穴が空いた気分だ。大事な物が消えてしまった喪失感に浸りながら、ボーッと窓から夕日を見ていた。
すると、軽い変装をしたアイドル達が、ゾロゾロと集団で来るのが視界に入る。
すげぇ怪しい、美少女達が集団で、しかも軽い変装をしている。

…あれ?そういえば、何であいつら、ここが分かったんだ。
俺の家の位置を誰かに伝えたかな?
まぁ、いいか。
俺の携帯が震え出した。
春香から電話だ、俺は電話に出る。

「なんだ?」

「すみません、プロデューサー。プロデューサーの部屋までは覚えてなくて」

「そうか、ちなみにマンションの位置はいつ知った」

「プロデューサーと、一緒に帰った時ですよー」

おかしいな、俺の記憶では春香を家まで送った事はあっても、俺の家に一緒に帰った記憶はないぞ。
…まぁ、いいか。

「301だ」

「はーい、もう忘れませんね」

…何かなぁ、ホラーの匂いがした。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:41:20.16 ID:aeNqAFOro
すぐにアイドル達は、俺の部屋まで辿り着いた。

部屋に入るとアイドル達は、俺の言う事など無視して、部屋を探索し始めた。

「へー、何だか」

と、春香が言い、その言葉を千早が繋ぐ。

「思ってたよりも、綺麗ですね」

「勝手に探るなよ」

「あふぅ、ハニーのベッドー」

寝室から美希の気持ち良さそうな声がした。
見に行ってみると、美希と真美、亜美が俺のベッドで寝ていた。

「兄ちゃんの匂いがするYO!」

「くんかくんか!」

「もう、勝手にしてくれ。」

「お言葉に甘えて、勝手にするぜー!」

俺は皆の様子を見るのも嫌になり、ベッドに倒れ込んだ。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:42:07.50 ID:aeNqAFOro
「兄ちゃん、真美達と寝るのかい?」

「もう寝る、ぼかぁ疲れた」

「あふぅ、もう食べれないの」

俺のベッドはいつもと違う、甘い匂いがした。

*****

「プロデューサー、起きて下さい」

目を覚ますと、真が目の前にいた。すっごく、幸せな気分。

「んー、今何時?」

「21時です」

「そうかー」

あれ?何でこんなに静かなんだ。

「他の皆は?」

「律子さんが来て、連れて帰りました」

「何で真は居るんだ?」

「隠れてたんです」

「ふーん、取り敢えず、飯食いに行こ?」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:42:20.18 ID:gA/7f+6DO
これはPが悪い。嘘つきは泥棒の始まり
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:42:22.41 ID:gX/A6KWOo
急げあまとう、Pの貞操がピンチだ
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:43:14.72 ID:aeNqAFOro
「…プロデューサー」

真は白い歯を見せて、にっこりと笑った。

「実は、ご飯作ったんです」

「本当か!」

真は、俺の食い付きぶりに戸惑いつつも、嬉しそうに頷いた。
真の手料理が食えるとは今日は幸せだなぁ。


「美味しい、むっちゃうまい!」

「へへっ、ありがとうございます」

少しの穢れもない、無邪気な、真の笑顔を向けられ、顔を逸らしてしまう。

「どうかしましたか?」

「別に」

「本当?」

真が首を傾げる。

「本当だよ」

「…変なの」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:43:57.34 ID:aeNqAFOro
*******

「だ か ら、嫌です!何度言えば分かるんですか。プロデューサーの分からずや!」

「あのなぁ、いい加減にしないと怒るぞ。真の親御さんも心配するだろ」

「親から許可は取って来てます!」

「電話するぞ?」

真は急にしおらしくなって、呟く。

「…駄目」

「何でだ?許可は取ってあるんだろ」

大方、女友達の家に泊まると言ってあるのだろう。

「…んー!バカ、バカ。プロデューサーの馬鹿!!いいじゃん別に泊めてくれても!」

今日の真はやけに、聞き分けが悪い。まるで、駄々っ子の相手にしているようだ。
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:45:08.58 ID:aeNqAFOro

「あのなぁ」

「…っバカ」

真は泣き出した。

「ぐすっ、プロデューサーのッ馬鹿、意地悪ぅ!そんなに嫌なの?」

嫌だとか、そう言う問題じゃないだろ。
そう思いながらも、泣かれては何も言えなくなってしまう。
女の子の涙は、暴力的だ。
泣かれてしまっては、もう何も抵抗が出来なくなる。

「…はあ、もういいよ。俺が悪かった」

「ホント?」

「ホント、ホント、ごめんなさい」

俺は、投げやりに謝る。
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:46:33.12 ID:aeNqAFOro
「へへっ」

真はぐしぐしと、涙を拭った。

「ありがとうございます!プロデューサー、大好きですー!」

そう言って真は、俺に飛びつこうとする。

「俺に抱きついたら帰らす!!」

「…ッ!っふー、ふー」

「よし、そうだ。落ち着け」

「ふーー」

「よしよし、良い子だ」

真の頭を撫でると、まるで猫のように、自分から俺の手に、こすり付いてくる。
今度は俺の方が、抱きつきたい衝動に駆られる。
急に、手を広げて震え出した俺に、真は驚いた。

「ど、どうしたんです。プロデューサー?」

「いっ、いや、なんだ?コレは…気にするな」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga?]:2013/01/27(日) 00:47:08.93 ID:aeNqAFOro
「あー、はい。…じゃあ、気にしませんから、気にしないで下さいね」

「は?」

真は俺の身体の方にこすりついて来た。

「ふおお!おおっ!ああぁ」

「んー」

そして、俺の身体に手を回して抱き締めた。
その状態で俺の胸に顔を擦り付ける。

「いゃあああ!!もう、ああ!このっ!あああえ!」

「んー、気持ちいいです」

「っ!!!」

「プロデューサー?」

「……」

「あれ?」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:48:50.96 ID:aeNqAFOro
*******

「…あれ?」

目を覚ますと朝だった。
いや、これでは、まるで朝まで寝ていた事に、疑問を抱いているようだ。
気が付いたら、目を覚ましていた。
何だかおかしいが、気持ちとしてはそんな感じだ。
寝た記憶が無いのに、目を覚ましたのだ。
二日酔の重い頭痛も無いから、酔った訳ではないのだろうか。
一体何があったのだろうか。
必死に思い出そうとしていると、隣から声がした。

「おはようございます、プロデューサー」

真が恥ずかしそうに、俺に朝の挨拶をした。

「…おはようございます」

状況を整理しよう。

俺の隣に真が寝ていた。

有罪!情状酌量の余地なし。
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:49:28.34 ID:aeNqAFOro

「嘘だ」

何が嘘だと言うのだろう。真が隣で寝ていたのだ、現行犯だ。

「いや、でも」

記憶がない、そうだ俺は覚えていない。つまり、酔った勢いでやっちゃったか。
二日酔も無いし、気持ちよく酔えたな。
クズだな。

よし。

「死のう」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:50:07.51 ID:aeNqAFOro
「どうしたんですか!プロデューサー、落ち着いて!」

「離せっ!真、せめて責任を取らせてくれ!」

「責任?」

「そうだ!俺は決して穢してはいけない、花園を汚してしまった。
もう死んで詫びるしかない!!」

「え?」

「…あー、花園ってのは、あれだよ。つまり昨晩の」

「昨晩?何かされましたっけ?」

真は首を傾げる。

「ん?」

俺は首を傾げる。

「ん?」

あれ、なんか勘違いかな。
真は数秒して、俺の言いたい事が理解したのか、わざとらしく言う。

「あー、あれですね。責任を取って下さい!!」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:50:41.83 ID:aeNqAFOro
それは、もう、満面の笑みで言った。
こいつ、嘘着いてやがる。
段々、思い出したぞ。真に抱き着かれて気絶したんだ。
よく耐えた、俺の理性。
もしかして、俺の理性は鋼よりも硬いのではないだろうか。

気絶した、俺をベットに移動させて、俺の隣に勝手に寝たのか真は。
想像してたら、ムラムラして来た。

「真、もう二度と泊めないからな」

「ええっ」

「当たり前だ」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:54:36.53 ID:aeNqAFOro
*******

俺はいつも通りの時間に通勤した。
真は事務所の近くのマックに降ろして、いつも通りの時間に来いと言った。
万が一、他の人が先に事務所に居たら面倒だからだ。
まあ、たぶん大丈夫だろうが。

「よっ、よお。奇遇だな」

「ちっ」

事務所の前に、あまとうが居やがった。

「何だよ、機嫌悪いな」

「ちっ、そんな事無いぞ。何か用かよ?」

「いや、たまたま通りかかったよだよ」

「…そうか、じゃあな」

「ちょっ、待てよ!」

「何だよ」

「…いや、何でもない。じゃあな」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/27(日) 00:55:46.69 ID:aeNqAFOro
あまとうは、哀愁を漂わせながら、去って行った。
俺はその背中を、あいつ気持ち悪いな、と思いながら見ていた。
すると、振り返ったあまとうと、目が逢った。
あまとうは嬉しそうに、手を振ってきた。何だよ、恋する乙女かよ。

「ぴよっ!リアルP×あま!!朝から良い物見れたわ」

「ちょっと黙りましょ」

いつの間にか、小鳥さんが後ろにいた。

*******

「プロデューサー君、肩を揉んで上げよう」

「社長、そこは肩じゃないです」

「あっはっは、すまないねえ」

「訴えるぞ」

「すまんかった」

俺の周りはこんなに、ホモがいたのか。

「ハニーって、本当にホモなの?」

「何を言ってんだ」

思わず、そう答えてしまった。

「ホモに決まってるぞ、あれだ。俺はツンデレだからな」

「そうなのかい!」

落ち込んでいた社長が、嬉しそうに迫ってきた。

「すみません、年上は守備範囲外です」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 00:58:08.74 ID:SUA5Yc7Qo
ホモしかいないじゃないか!(失望)
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 10:23:20.95 ID:UdjkoK390
芸能界はホモの集まりの可能性が微レ存…?
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 16:26:50.90 ID:4tZFbT2IO
ズッホモだょ
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/27(日) 21:24:44.56 ID:x5s2MNMAO
やったぜ。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 16:06:45.61 ID:J8ITMHgIO
「本当なの?何だか嘘ついてる気がするの」

美希は目を細めて、俺の事を観察でもするように見る。
このままでは俺がホモではないと、ばれてしまう。

「ホモだって」

「ふーん、あーやしいの」

どうやって、美希を納得させようか。
そうだ、いっそ、本当にホモになってやろうか。そうすれば、全て解決する気がしてきた。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 16:07:42.81 ID:J8ITMHgIO
俺が血迷っていると、事務所の扉が、乱暴に開けられた。

「失礼するぜ」

そう言いながら、あまとうが入って来た。
何でお前がここに、普通に来るんだよ。
せめて、来るならアポってから来いよ、丁重にお断りするけど。
俺は、苦虫を噛み潰したような顔をして、あまとうに尋ねた。

「何か用かよ?」

「そんな嫌な顔をするなよ」

「うるせえな、用件を言えよ」

小鳥さんが俺の後ろで「ツンデレぴよ」だとか、ぴよぴよ言っている。
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/01/28(月) 16:15:52.29 ID:J8ITMHgIO
あまとうは事務所を、見渡してから言う。

「ここじゃ、言いづらいから、…ちょっと外に行こうぜ」

「嫌だ」

「頼むよ」

「嫌だ」

あまとうは瞳を揺らしながら、俺に目で訴えて来る。
気持ちが悪い。
こいつ、俺に告白でもする気なんじゃないのか。

「分かったよ、ここでいい」

あまとうの目には、先程までの迷いは消えて、覚悟を決めた目をしていた。

「お、俺はっ!」

ヤバイ、こいつ、何かしでかすぞ。どうにかして阻止しなくてはいけない。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 16:27:56.12 ID:J8ITMHgIO
急いで俺は、あまとうに駆け寄った。
そして、あまとうの口を、俺の手で塞ぐ。
これで何も言えまい、このまま事務所の外に、放り出してやる。

「うわっ!!」

俺は叫びながら、思わずあまとうの口から、手を離す。

こいつ、俺の手を舐めやがった。
ありえねぇ、ここまで来ると、怖えよ。
あまとうは、頬を染めながら。

「プロデューサーの味がする」

だなんて言ってやがる。
俺の事を、プロデューサーと呼ぶな。
一体いつ、お前をプロデュースしたというんだよ。

「プロデューサー、実は俺、、お前が好きなんだ」

「ちょえええい!!」

俺は拳を強く握って、あまとうを吹き飛ばしてしまった。
やってしまった、つい、だってキモいから。
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 16:44:15.30 ID:J8ITMHgIO
美希が、やっぱり嘘だと言いたげな目で、俺を見る。

「すっ、すまないな、冬馬。俺ってツンデレだから」

あまとうは、俺の差し出した手を、嬉しそうに握る。

「まあ、これが俺達の愛の形なら、俺は受け入れるさ」

「ちょええええい!!」

「ぐはっ!!」

「ええ加減にせえよ!このホモ野郎が、キショイんじゃお前は!!勘違いすんなや、阿呆が!!」

思わず、ボコってしまう。

「やっぱり嘘だったのー!」

美希が嬉しそうに、俺に抱きつく。
やってしまった、畜生、完全に計算外だ。
俺の周りが、こんなにもホモだらけだと思わなかった。

「何でこんな、嘘をついたの。ハニー?」

「それは、」

ボロ雑巾のようになった、あまとうを抱えて事務所の外まで運ぶ。
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 17:24:25.15 ID:J8ITMHgIO
一体、何て答えようか。

事務所の扉まで来ると、真が、ひょこっと、現れた。
無表情で、マックシェイクを飲んでいる。

「お、おはよう」

「おはようございます、プロデューサー」

「…プロデューサー」

表情を変えないままで真は言う。

「な、何だ?」

「別に、嘘をつかなくても良かったのに。嫌なら嫌って言って下さいよ。振ったら、アイドルを辞めるとでも、思ったんですか?」

別に仕事はちゃんとやりますよ、と真は笑った。
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 17:31:37.30 ID:J8ITMHgIO
******
カシャッ

シャッターを押すたびに、照明よりも、更に明るいフラッシュが、真と雪歩を照らす。
雪歩は、純白のウエディングドレスを着ている。
真は、黒いタキシード姿だ。
雪歩は優しく微笑んでいて、その姿は、まるでお姫様のようだ。
真は、凛々しく微笑を浮かべて、雪歩の肩を抱いている。
まるでお姫様を守る王子様のように。

カシャッ

「オッケー!!はーい、もういいよ!皆、おつかれー!」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 17:34:33.87 ID:J8ITMHgIO
真と雪歩は丁寧に、カメラマン達に挨拶をして、こちらに来る。

「おつかれ、真、雪歩」

「お疲れ様ですぅ」

「…お疲れ様です」

雪歩がオドオドしながら、俺の様子を伺っている。

「どうした?」

「あのぉ、この衣装、似合ってますか?」

自信なさげに尋ねる雪歩を見て、思わず笑ってしまう。

「あぁ、似合ってるぞ。お姫様みたいだ」

「あっ、ありがとうございますぅ」

雪歩は顔を真っ赤にして俯く。

「真も似合ってるぞ」

俯いていた雪歩は、急に顔を上げよて興奮気味に言った。

「そうです!真ちゃん、とっても可愛いです。まるで、王子様みたいです」

真は困ったように笑った。

「あははっ、やめてよ」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 17:45:44.41 ID:J8ITMHgIO

*******

「じゃあな、雪歩」

「雪歩バイバイ、また明日ね」

「さよならですぅ、真ちゃん、プロデューサー。送ってくれて、ありがとうございますぅ、プロデューサー」

雪歩を下ろして、車を発進させる。
それにしても、いつ見ても、立派な家だ。
遠ざかって、雪歩の姿がどんどん小さくなる。
けれども、雪歩はずっと、こちらを見ている。
雪歩は動物で例えると、犬だな。
主人に忠実な犬って感じだ。
ミラーから見える、雪歩の姿が微笑ましくて、俺は少し笑顔になってしまう。

「雪歩って可愛いですよね」

助手席に座っている真が言った。

「ん、ああ。可愛いよな」

雪歩に限らず、事務所のアイドル達は、皆とても可愛いと思う。
これは親バカみたいな、ものだろうか。
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/28(月) 20:01:42.80 ID:dSlz8ytco
続きはまだですかねえ
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 20:51:38.51 ID:YXQH4F4co
「それがどうかしたか?」

「…やっぱり、男の人は雪歩みたいな子が、好きなんですか」

「んー、それは、そいつの好みによるけど…嫌いな奴はあんまりいないと思うぞ」

俺的には、真が一番可愛く見えるけどな。

「ふーん」

「もちろん、真だって、可愛いぞ」

「別に、フォローしなくて良いですよ」

「何を拗ねてるんだよ」

「別に」

そう言って、真は黙ってしまう。
車のエンジン音と、他の車とすれ違う時の風の音が、嫌に大きく聞こえた。
何だか気まずくて、音楽をかけようとしたら、真が口を開いた。

「…ボク」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 20:57:53.16 ID:YXQH4F4co
「…どうした?」

「告白されました」

ドクン、と心臓が跳ね上がる。

「そうか、いつされたんだよ?」

笑顔を作って尋ねた。
ミラーで、自分の顔を見た。
ちゃんと、笑えているか不安になって。
ミラーに映る俺は、嘘くさい笑顔を作っている。

「一昨日です」

一昨日。真の様子が、いつもと違うのはそのせいだったのか。

「どんな奴だ?」

「テニス部のキャプテンで、成績もトップの、かっこいい人です」

何だか、アニメのキャラみたいに、完璧な奴だ。
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 21:04:48.77 ID:YXQH4F4co
「後は、生徒会長だと完璧だな」

真はクスリと笑う。

「そう言えば、生徒会長でした」

「ははっ、完璧だな」

「ボクには勿体無いぐらいですね」

「それは、無いよ。真と釣り合わない奴がいても、真が釣り合わないような奴なんていないさ」

真は、また黙り込んでしまった。

「良かったじゃないか、真は待ってたんだろ。王子様を」

「少女漫画の読み過ぎですかね」

「いいじゃないか、好きだよ。真のそういうとこ」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 21:14:54.68 ID:YXQH4F4co
真の家の前に着いてしまった。
エンジンを止めると、真の息遣いや、服の布の擦れる音まで聞こえて来た。
俺は真の方を見ないままで言う。

「真にお似合いの、王子様じゃないか」

「プロデューサー」

「何だ」

「こっちを見てよ」

真に言われて、真の方へ顔を向ける。

真の顔が、目の前にあった。

「うっ」

驚いて、後ずさろうとしたが、車のドアにぶつかる。
真は俺に覆いかぶさった。
真の心臓の音が、真と触れている部分から伝わってくる。
その音が、愛おしくて、真を抱き締めたくなる。
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/28(月) 21:29:40.37 ID:YXQH4F4co
「プロデューサー、王子様はいないみたいです」

「何でだよ、…そいつじゃ駄目なのか?」

「…駄目ですね」

真はニコッと笑う。

「優しくて、カッコ良くて、強くて、そんな人はいますよ。ボクはその人を、ボクの王子様だって思ってました」

「でも、その人は私だけを見てくれないんです。私の王子様にはなってくれはいんです」

真は俺の胸に、顔をうずめた。

「諦めます、王子様はいないんです。だから、普通の男の子と恋をします」

真を思いきり抱き締めて、俺のものにしたい。
けれど、それは真の為にはならないだろう。
プロデューサーと恋愛沙汰なんて、大きなイメージダウンだ。

「ごめんな、真」

「謝らないで下さいよ。プロデューサーなんか、大嫌いです」


*******
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/01/28(月) 21:34:37.98 ID:Q/XrnIqb0
ホモは嘘つき
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/29(火) 00:11:28.51 ID:UlQbQLADO
このPは最低野郎だな。
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/29(火) 04:51:16.36 ID:vVtUSvaio
真可愛い
支援
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 03:02:00.25 ID:te3na7dIO

*******

「プロデューサー、この書類ミスしてますよ」

「えっ、すまん律子」

「どうしたんですか、最近だらしないですよ」

「いやあ、…すまない。」

「しっかりして下さいね」

溜息をついて、書類を直していると、机の上にお茶が置かれた。
顔を上げると、やはりそこには雪歩がいた。

「どうぞ、飲んで下さい、プロデューサー」

「ありがとう、雪歩」

「…プロデューサー、最近何かあったんですか?」

「何もないさ」

「そうですかぁ」

しかし、雪歩は納得していないのか、俺の前にずっと立っている。
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 03:06:22.11 ID:te3na7dIO
「…なあ雪歩、雪歩は真と仲良いよな」

「はい、親友ですぅ」

嬉しそうに雪歩は答える。

「真が誰かと付き合ったとか、そんな話ある?」

雪歩は、俺の言葉を聞いた瞬間に、笑顔が固まった。

「…自分で聞いて下さい」

あれ、雪歩が拗ねてしまった。
どうしてだろう。

「雪歩、何か気に障る事を言ったか?」

雪歩の背中に尋ねてみるが、返事は返ってこなかった。

「あー、もう、何なんだよ」

最近は、女の子を怒らせてばっかりな気がするな。

「プロデューサー、この書類もミスがありますよお!」

「ごめんなさいぃ、律子さんー!」

「ふざけてるんですか!」

本当に、怒られてばかりだ。

「ハニー、美希が癒してあげるの!」

俺の背中から、美希が抱きついてくる。
本当に、こいつは中学生なのだろうか。
とても素晴らしい感触が、背中に当たる。

「ありがとな、もう離れてくれ」

これ以上は逆に疲れる。

「いやなのー」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 03:09:26.39 ID:te3na7dIO
******

「あー、ようやく終わったー」

ミスした書類を全て直し終わった。腕時計を見ると、短い針は十一時をさしていた。

「ああー、帰るか」

事務所の戸締りをしようと、椅子から立ち上がる。
ソファーの方に、目を向けると、真が寝ていた。

「なんで、こいつは居るんだ」

真を起こそうと、ソファーに近付く。
真の寝息が聞こえる距離まで来ると、起こさずにもう少し見ていようか、という気持ちが湧く。

「まつげ長いなぁ」

「…口、ちっちぇな」

ほんのりと薄い桜色をした、潤いのある唇を見ていると、それに触れたい衝動が生まれる。
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/01/30(水) 03:10:28.64 ID:te3na7dIO
そっと指を真の唇に近付ける。
唇に触ると、僅かな弾力が感じられた。

「ごめんな、真」

「んー、」

真が、眠たそうに目をかきながら、上半身を起こした。

「うひゃあ!」

俺は、思わず声を上げてしまう。
真は光が眩いのだろう、目を細めて俺を見る。

「んー、おはよう、、プロデューサー」

「お、おはよう」

「……んー、眩しぃ」

そう言いながら、丸まって、また寝ようとしている。

「おい、真起きろ、もう十一時だ。車で送るから」

「うぅん、運んでぇ」

「マジかよ」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/01/30(水) 04:06:08.81 ID:2UMbV4QYo
まっこまこりーん
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/21(木) 19:32:14.86 ID:h9aCYpGS0
私待つわ
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/23(土) 01:24:28.90 ID:P9X4Aqe1o
いつまでも
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