糸色望「たまには仮病でもしてみますか」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:20:48.30 ID:X+CqeKag0

望　　「ふう…いつもの事とはいえあの生徒さんたちは厄介すぎです…。休日にもなぜかよく会ってしまうし…
　　　 …思えば私は今までずっと真面目に生きてきたから仮病ということをしたことがありませんでしたね。
　　 　たまには仮病でもしてみますか」


〜〜〜〜〜〜学校〜〜〜〜〜〜


奈美　「あれ、また先生遅刻？」

智恵　「今日先生は体調不良でお休みです。」

あびる「珍しいわね」

芽留　『バカでも風邪引くんだな』めるめる

千里　「風邪かは分からないわよ。放課後、お見舞いに行きましょ。今日、学校昼までだし。」


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木曜の夜には誰もダイブせず ＠ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 ＠ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:21:34.27 ID:X+CqeKag0

〜〜〜〜〜〜糸色家〜〜〜〜〜〜


霧　　「先生大丈夫？」

望　　「ええ…大丈夫です。（罪悪感で死にそうです…！忘れてました私は小心者でした
　　　　幼いころからサボらなかったのはばれるのが怖かったからでした）」ｽﾞｷｽﾞｷ


ピンポーン


望　　「おや、どなたかいらっしゃったようですね。」ｽｯ

交　　「おまえは寝てろ！俺が出るから！」

交　　「どなたですか？」

千里　『望先生の生徒一同です。』

望　　「」

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:22:47.63 ID:X+CqeKag0

交　　「望、こいつら中に入れるぞ」

望　　「え…ええ……（え、ちょっと待ってくださいまだ普段授業やってる時間じゃ…あ、待てよ……今日昼までだったっけ？）」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

少女　「おじゃましまーす。」

望　　「うわあ！」

千里　「先生、きっちり安静にしてますか？」

望　　「ええ…もちろんじゃないですか」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

千里　「タオル、持ってきました。よければ、どうぞ。」

望　　「ど…どうも……」ｽﾞｷｽﾞｷ

真夜　「…///」ｽｯ

望　　「おお…お花じゃないですか。…って仏花じゃないですか！縁起でもない！」

奈美　「私は林檎持ってきましたよ！後で擦るので食べてください！」

望　　「…普通ですね。」ｽﾞｷｽﾞｷ

奈美　「フツーっていうなあ！…っていうか千里ちゃんだってタオルですよ？かなり普通じゃないですか！」

望　　「木津さんは普通のものを渡されたのでむしろ驚いています。」

千里　「失礼な。」

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:24:46.07 ID:X+CqeKag0

あびる「私奈美ちゃんの林檎擦ってくるね。」

大草　「私はおかゆ作ってきます。」

まとい「私先生の汗拭きますね。」

望　　「いたんですか。」

霧　　「…！先生！私が拭く！」ｷﾞﾛｯ

まとい「私が！」ｷﾞﾛｯ

望　　「自分で拭きます。」すんすん

晴美　「ていうか先生なんで泣いてるの？」

望　　「…何でもありません…。（罪悪感と生徒さんの優しさへの感動でついに涙が出てきました）」ｽﾞｷｽﾞｷすんすん

霧　　「あんたが変なこと言ったから先生泣いちゃったじゃない！」ｷﾞﾛﾘ

まとい「あんたのせいでしょ！」ｷﾞﾛﾘ

望　　「喧嘩は止めて下さい…。（なんで私は仮病なんてしてしまったんでしょう！
　　　 ああ！ごめんなさいごめんなさいこんないい子たちを騙すようなことをして！もう白状しましょう！実は私はいたって健康だと！
　　　 しばらく白い目で見られるでしょうが自業自得です！）」

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:26:55.18 ID:X+CqeKag0

愛　　「そういえば先生はどんな病気なのですか？」

望　　「そのことなんですが…」

霧　　「多分風邪。」

望　　「えっ…」

千里　「多分？」

霧　　「先生、朝喉痛くて熱があるって言ってたから寝させてたの。まだ病院行ってないよ。」

望　　「ちょっと待…」

千里　「それは、良くない。実に良くない。きっちり、病院に行きなさいよ！」

望　　「いえ、ですから…」

可符香「先生！お医者さん連れてきましたよ！」

千里　「でかした！」

命　　「大丈夫か望！」

望　　「兄さん！違うん…」

命　　「いいから任せとけ！」

望　　（いや、待てよ…？このまま診察させておけば…。）

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:28:40.98 ID:X+CqeKag0

空想命　「調べたけど別に何もなかったぞ」

空想望　「あれー？」

空想少女「もう先生のうっかりさん♪」




望　　「（これで済むかもしれません！）ああ、お願い。」


〜〜〜〜〜〜数十分後〜〜〜〜〜〜


千里　「どうでしたか？」

命　　「……」ｶﾞｸｶﾞｸ

晴美　「先生？」

命　　「何も…分からなかった……！」ｶﾞｸｶﾞｸ

少女　「！」

望　　（よっしゃ！）

愛　　「何もわからないって…。」ｶﾞｸｶﾞｸ

望　　「（よし、いまだ！）あ…」

命　　「…新種の奇病かもしれん…」ｶﾞｸｶﾞｸ

望　　（なぜそっちへ行く！）ｽﾞｺｰ

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:31:12.00 ID:X+CqeKag0

千里　「そんな！何か、手立ては？」

命　　「何もわからないから何ともいえん。だから、薬とかは絶対にやっては駄目だ。」

霧　　「えっ！」

命　　「ど…どうしました？」

霧　　「先生に…飲ませちゃった……市販のお薬……。」ｳﾙｳﾙ

一同　「！！」

望　　「いえ別に…」

霧　　「…私のせいだ！私のせいで先生死んじゃうかもしれない！ごめんなさい！ごめんなさい！ごめんなさい！」ﾅﾐﾀﾞﾀﾞﾊﾞｰ

望　　「ですから…」

霧　　「うわあああああ！ごめんなさい！ごめんなさいいいいいいい！」

交　　「姉ちゃん！落ち着いて！」

命　　「クッ…みんなこの家から出るな！」

一同　「えっ？」

命　　「伝染病の可能性が高いから隔離しなければならない。しばらくこの家に泊まるんだ。そしてできる限り望に近付くな！」

晴美　（俺の望に近付くんじゃねえ！…か）ﾆｬﾏﾘ

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:44:04.00 ID:X+CqeKag0

望　　（なんだか大変なことになってきました…。
　　　　元はといえば私の仮病のせいですが、いくらなんでも嘘吐きの代償としては大きすぎませんかあ？）　　　　

まとい「…」ﾋﾟﾄｯ

命　　「おい君！望から離れろと言っているんだ！感染するぞ！」

まとい「私、先生と一緒に[ﾋﾟｰｰｰ]るなら本望です！先生の病気で[ﾋﾟｰｰｰ]るなら本望です！」ｷﾞｭｯ

一同　「まといちゃん…。」

霧　　「なら私も！私のせいなんだから私も死ぬ！」

千里　「私も！」

あびる「私も！」

望　　（大体この世は嘘がもう少し認められてもいいと思います！）

まとい「みんな離れて！死ぬのは私だけでいい！」

千里　「そんなこと言って、先生一人占めするつもり？」

カエレ「訴えるよ！」

霧　　「私が先生と一緒に死ぬの！」

望　　（絶望した！嘘が全く吐けないこの世の中に絶望した！）

少女　「先生！私たちの誰がいいか選んで下さい！」

望　　「何であなた達は私が少し考え事をしてる間にそう物事をややこしくできるんですかあああああああああ！」

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 17:53:59.74 ID:X+CqeKag0

あびる「さあ！」

まとい「先生！」

可符香「選んで下さい！」

望　　「いきなりそんなこと言われたって！」


望　　（…！大変なことに気づいてしまった！）

晴美　「先生？」

望　　（……このテの話では、私がネタばらししないとオチない！
　　　　かといってこの空気でネタばらしなんかすると…）



空想望　　「実は全部嘘でしたーはははーばっかでー」

空想千里　「…」ｼﾞｬｷｯ

空想霧　　「…」ｼﾞｬｷｯ

空想あびる「…」ｼﾞｬｷｯ

ｽﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

空想望「やめてくださいしんでしまいます」



望　　（九分九厘こうなります！木津さんに至ってはなぜかもうスコップ持ってますし！）

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:22:56.65 ID:X+CqeKag0

望　　（考えろ…どうにかしてオチをつける方法を！）

奈美　「さあ先生、ハリー！ハリー！」

望　　（……！）



空想望　　「うおおおおおおおお！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

空想少女　「あ、逃げた！」


〜〜〜〜〜〜そして40年後〜〜〜〜〜〜


空想千里　「やっと見つけた！先生！」

空想老望　「おお…木津さんか。久しぶ…ゴホッゴホッ！」

空想医者　「糸色さんは今日が山です」

空想まとい「先生！」

空想老望　「皆…この老いぼれの最期の願い…聞いてくれぬか…？」

空想あびる「何…？」すんすん

空想老望　「実は…あの日、病気になったというのは…全て嘘だったんじゃ。
　　　　　　この嘘吐き爺を…許してはくれまいか…？」

空想千里　「そんなこともういいから！許してあげるから！先生！」

空想老望　「ああ…ありがとう…。これで…安らかに…眠れ…る……」ｶﾞｸﾘ

空想奈美　「先生！先生！うわああああああああああああん！」


糸色望は死の際、やっと皆に打ち明けられました。最後の最後に話すことができました。
その死に顔はとても晴れやかでした。とても死んでるようには思えないほど。



空想准　　「おしまい。」

空想少女　「やっぱり久藤君のお話は泣けるなあ…。」ﾅﾐﾀﾞﾀﾞﾊﾞｰ

　　　　　　　　完！

望　　（これだ！この二段オチ！これなら目の肥えた読者さんたちも唸るでしょう！
いや、待て。四十年も逃げれるわけないじゃないか。一体どうすれば！）

千里　「先生！」

望　　「（えーい、一か八か！）皆さん！」

少女　「は、はい！」ﾋﾞｸｯ

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesage]：2013/02/11(月) 18:26:09.01 ID:mD6TwO5p0

糸
色
望

…横に書かない方が…

絶望(笑)

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:28:16.70 ID:X+CqeKag0

望　　「私は……私は、熱もありませんし喉も痛くありません！いたって健康です！嘘ついてました！ごめんなさい！」

千里　「ええ！？」

まとい「！！」

霧　　「な！？」

望　　（あ、死んだ。これ。）

命　　（病院に連絡しとこう。）

少女　「」ﾌﾞﾜｯ

望　　「え？」

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:37:22.12 ID:X+CqeKag0

ミスった
>>312の前に

望　　「今から私があなた達に酷いことを言います。怒らなかった方が私の妻です！」

少女　「ゴクリ」

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:38:08.39 ID:X+CqeKag0

さらにミスった
>>12の前に

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:40:15.87 ID:X+CqeKag0

霧　　「よかった…。ホントによかった…。」すんすん

千里　「本当に…良かった…。」すんすん

望　　「私は、あなた方を騙したんですよ！？」

まとい「よかった、病気の先生はいないんだってやつですよ先生。」すんすん

命　　「私の出る幕はなさそうだな」ﾌﾌｯ

望　　「ああ良かった。殺されるかと思った。割と本気で。」

千里　「先生は私達を何だと思ってるんですか。」

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:46:21.38 ID:X+CqeKag0

太郎　「それからどーした」


望　　「ん、もうこんな時間ですか。暗いし先生が皆の家まで送っていきますよ。」

千里　「え？」

カエレ「何言ってんだい？」

望　　「へ？」

まとい「私達、先生の発言に怒らなかったじゃないですか。」

可符香「私達みーんな、先生の奥さんですよ。」

望　　「」

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:50:35.46 ID:X+CqeKag0

望　　「…ああ、そんなこと言いましたね。」

千里　「そんなこと？」

望　　「その話も……」



　　　　嘘です。







〜〜〜〜〜〜糸色医院〜〜〜〜〜〜


望　　「今回こそは穏便に終わると思ったんですけどねえ。女心というのは分かりません。」

命　　「女心という問題ではないと思うぞ。」

太郎　「で、結局オチてないヨ。」


おしまい。

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/11(月) 18:56:36.72 ID:X+CqeKag0

おまけ

命　　「そういや、望。」

望　　「ん？なんだい？」

命　　「俺も…怒らなかったよな……？///」

望　　「え？何が？………ってちょ、待ってちょっとおいねえ！」


　　　　　　　　　　　ｱｰｯ


准　　「おしまい、か。晴美さんも面白い話書くね。」ﾊﾊﾊ

晴美　「久藤君何でその本を！？」



ほんとにおしまい。

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/11(月) 18:57:20.49 ID:3+EsLkjlo

おつ

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2013/02/11(月) 19:19:23.94 ID:ZFc8sgPt0

絶先久し振りー
久米田乙

21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/11(月) 23:40:58.41 ID:oCBOKM9IO

こういうの大好物だわ
乙でした