秋山澪は静かに暮らしたい - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 03:10:53.35 ID:rWQxdP8M0

私の名前は秋山澪。
桜が丘女子高等に通う、ごく普通の女子校生だ。

人からは親しみを込めて、『澪』『澪ちゃん』などと呼ばれている。
サン……なんだかと呼ぶ不届き者もたまに居るが。



「カモノハシ……アライグマ……」



突然お前は何を言い出すんだと不審に思った方もいるだろう。
だが、私は決して錯乱している訳ではない。

『詩』を考えているのだ。

とは言っても、そんな大層なものでもない。

私は学生として日々勉学に勤しむ傍ら、
放課後は軽音部の部員として私の華奢な体には不釣り合いなベースを握っているのだが、
稀にそれだけではなく、ペンを握ることがある。

その理由は至ってシンプル。
『せっかくバンドを組んでいるのだから、コピーじゃあなく、自作の曲を弾きたい。歌いたい』
それだけ。

それだけの理由の為に私はペンを手に取り、歌詞を考える。

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1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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木曜の夜には誰もダイブせず ＠ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 ＠ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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こんな恋愛がしたい　　安部菜々編 ＠ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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エルヴィン「ボーナスを支給する！」 ＠ 2024/04/14(日) 11:41:07.59 ID:o/ZidldvO
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 03:11:50.71 ID:rWQxdP8M0

「……駄目だ、ピンと来ないな」



歌詞ノートに幾度となく文字を書き込んでは消してを繰り返す。
歌を作るというのは中々に難しい。

変に気取った言葉を使って歌い辛くしていないか、
韻は踏んでいるのか、伝えたいことをちゃんと伝えられているのか……

これら（まぁ、他にも色々あるけど）全てを考慮しなければ、『良い歌』は作れない。
と、思う。私はな。あくまで私はな。



「気分転換だ。『アレ』で一息つくとするか……」



あまりペンが進まないので、ここで一度リフレッシュすることにする。

何かに行き詰まった時はいつも『アレ』だ。
『アレ』とは私を安心させてくれる、一種のクスリのようなもの。

おっと、クスリと聞いて変に身構えないでほしい。
クスリといっても、別に『本物のクスリ』とかではない。
クスリと呼んだのは言葉の綾で、本当はただの『アレ』だ。



「スゥ〜……ハァ〜……」



そう、皆さんご存知。

律の下着だ。

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 03:16:11.20 ID:rWQxdP8M0

無いとは思うが、もし、『律（Lovely My Angel）』を知らない方の為に、
ここで少し説明する時間を頂きたい。

『田井中律』、17歳・8月21日生まれ・獅子座の桜が丘高校二年生。
バスト（ふわふわ時間）・ウエス（ふわふわ時間）・ヒ（ふわふわ時間）のスレンダー体型の持ち主。

律（天女）は私と同じ軽音部の部員かつ部長で、ポジションはドラム。
彼女がひとたびスティックを握れば、
その男らしい（て言うと怒るが）超絶イケメンな姿に私はもうメロメロズキューンである。

性格は快活、そして非常に活動的。
また、困っている人を放っておけない、歩く善意でもある。

私が小学生の頃、持病の恥ずかしがり屋のせいで友達も出来ず、
暗闇の青春時代に片足を突っ込みかけていた時、
そんな私に快く話しかけ、初めての友達となってくれたのが律（大天使リツエル）だというのは余りにも有名だろう。

そんな愛すべき人の下着を、私は恐れ多くも今顔面に装着して深呼吸している。

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 03:34:01.59 ID:rWQxdP8M0

このような行為に及ぶようになったきっかけは中学生の時にまで遡る。

この頃の私と律は既に互いの家を行き来する仲で、
週末にはお泊まり会なんてのも珍しいことではなかった。

私の両親も内気な私に友達が出来たことをとても喜んでいて、
何かにつけては、『りっちゃん、澪のことを宜しくね』とか言って、お菓子などを律に振る舞っていた記憶がある。
ぶっちゃけ、今もそうだ。

……話がずれてしまった。きっかけだったな。

きっかけはお風呂だ。

まあ正直、皆さんも予想はついてただろう。
律が私の家に泊まりに来てお風呂を借りている時、私は律の着替えを置きに脱衣所へ入った。
そしたら偶然、洗濯カゴの中から律のパンツが覗いていて、私はそれを思わず被ってしまったというありがちな話だ。

それからというもの、私は何故か律の下着の匂いを定期的に香がないと体が痙攣するという不思議な病を発症した。

匂いを香ぐペースは約三時間置き。
忘れようものなら、体は震え、全身が発汗し、声が出なくなる。

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 03:55:54.35 ID:rWQxdP8M0

なんでそうなるのか、詳しい原因は分からない。

ただ一つ分かることは、私が律の下着の匂いに包まれている時、
私はえもいわれぬ幸福感で満たされるということだけである。

一香ぎすれば、心は明鏡止水の如く静まり、
二香ぎすれば、全身の筋肉が躍動し、不安感・孤独感は立ち消え、
三度香げば、それは明日の活力となった。

律の下着はまさに私にとっての『クスリ』だ。



「あむ……ちゅ……レロォ……」



律の下着に舌を這わせる。

物理的には『ソレ』はただの布でしかないのに、
なにゆえ、こうも魅力的で背徳感があるのだろうか？

答えは簡単、律が身に付けたから。
なるほどなー。

一通り堪能したあと、私は『ソレ』を丁寧に折り畳み、空のCDケースの中へと仕舞い込む。
人にはばかれることをしているという自覚はあるので、いわゆるカモフラージュだ。

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 04:12:17.61 ID:rWQxdP8M0

誰かにこんなことをしているなんて言えるはずもないし、
もちろん、律に言える訳もない。

知られれば、友達を辞められるだろう。

そんなことになってしまえば私は死ぬしかない。
社会的にも肉体的にも精神的にもだ。



「はぁ……律……」



私の目の前に『沢山のCDケース』が並んでいる。
律が家に泊まりに来る度に増えた私のコレクションだ。

無論、拝借する際は律にバレないように、予め用意しておいた全く同じ柄の新品の下着とすり替えている。
単純故にバレにくい。

一度、値札を剥がし忘れて交換してしまったこともあったが、
律は細かいことを気にしない性格なのでバレずに済んだようだ。

そんなちょっと抜けてる所も可愛らしい。

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 04:39:00.59 ID:rWQxdP8M0

ふと、時計の方に視線を移す。
時刻は夜の零時を過ぎていた。

もう遅い時間だ。寝なくては明日に差し支える。

私はCDケースを棚に戻すと、ベッドへと入った。



今思えば、私はもう少し夜更かししているべきだったんだ。



私は気付いていなかった。

しっかり棚の奥まで仕舞い込んだ筈のCDケースが何かに引っ掛かってしまい、
キチッと戻っていなかったことを。

その夜、感じるか感じないか分からない程の小さな地震があったことを。

その揺れにより、先程のCDケースが棚から落ちてしまったことを。

落ちた先に偶然にも、口の開いた私の通学用カバンがあったことを……

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 04:41:34.48 ID:rWQxdP8M0

>>4ミス修正

このような行為に及ぶようになったきっかけは中学生の時にまで遡る。

この頃の私と律は既に互いの家を行き来する仲で、
週末にはお泊まり会なんてのも珍しいことではなかった。

私の両親も内気な私に友達が出来たことをとても喜んでいて、
何かにつけては、『りっちゃん、澪のことを宜しくね』とか言って、お菓子などを律に振る舞っていた記憶がある。
ぶっちゃけ、今もそうだ。

……話がずれてしまった。きっかけだったな。

きっかけはお風呂だ。

まあ正直、皆さんも予想はついてただろう。
律が私の家に泊まりに来てお風呂を借りている時、私は律の着替えを置きに脱衣所へ入った。
そしたら偶然、洗濯カゴの中から律のパンツが覗いていて、私はそれを思わず被ってしまったというありがちな話だ。

それからというもの、私は何故か律の下着の匂いを定期的に香がないと体が痙攣するという不思議な病を発症した。

匂いを香ぐペースは約八時間置き。
忘れようものなら、体は震え、全身が発汗し、声が出なくなる。

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/02/20(水) 07:26:10.26 ID:dvFctM710

これは何気にレベル高い
読みやすいし説明口調にもなってない
しかも面白い
もしかしてプロ？

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/20(水) 10:33:19.97 ID:2qHkzy3d0

スレタイからジョジョネタかと思ったら、また変態澪かよ！
最近その系統が流行っているんですかね

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/20(水) 11:24:48.89 ID:+VnDltQV0

バレそうになったら 爆殺 するんだろうよ

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 11:29:59.96 ID:rWQxdP8M0

>>1ミス修正

私の名前は秋山澪。
桜が丘女子高等学校に通う、ごく普通の女子校生だ。

人からは親しみを込めて、『澪』『澪ちゃん』などと呼ばれている。
サン……なんだかと呼ぶ不届き者もたまに居るが。



「カモノハシ……アライグマ……」



突然お前は何を言い出すんだと不審に思った方もいるだろう。
だが、私は決して錯乱している訳ではない。

『詩』を考えているのだ。

とは言っても、そんな大層なものでもない。

私は学生として日々勉学に勤しむ傍ら、
放課後は軽音部の部員として私の華奢な体には不釣り合いなベースを握っているのだが、
稀にそれだけではなく、ペンを握ることがある。

その理由は至ってシンプル。
『せっかくバンドを組んでいるのだから、コピーじゃあなく、自作の曲を弾きたい。歌いたい』
それだけ。

それだけの理由の為に私はペンを手に取り、歌詞を考える。

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 11:30:28.59 ID:rWQxdP8M0

「……遅刻だ」


薄いカーテンから暖かい光が差し込む気持ちの良い平日の朝。
こんな日は一つ歌でも歌いたくなる。

しかし、私は今とても焦っていた。

何故なら、本来は8時15分までには学校に着いてなければいけないのに、
8時5分現在、私はまだ家の中に居たからだ。

寝坊。

誰でも一度くらい経験したことがあるだろう。
『ムニャ……あと1分だけ……ママ……』『えーッ！？ どうして起こしてくれないのォー！？』
このコンボはとても恐ろしい。
清々しい朝の空気が一転して、慌ただしい雰囲気へと変貌する。



「急いで制服に着替えないと」



着ていたパジャマをベッドへ放り投げ、制服のブラウスを手に取る。
続けてスカートを履くが、なんだか腰周りがややキツい。
だが、今はそれを気にしてもいられないので無理やりボタンを留めて事なきを得る。

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 12:06:45.61 ID:rWQxdP8M0

「……よし、着替えは終わった。次は忘れ物が無いかチェックだ」


私は焦りつつも取り乱しはせず、努めて冷静に次に行うべき行動を口に出した。

例え、慌てて準備を終え、慌てて学校まで辿り着き、
慌てて始業のチャイムが鳴る前に自分の席に着席することが出来たとしても、
そこで忘れ物等が発覚すれば全ては水の泡となってしまう。
それは三流のすることだ。私は確認を怠らない。

棚の脇に寄せていた通学用カバンを取り、机の上に置く。

……ん？ カバンのファスナーが開いている。閉め忘れていたのか。
私としたことが珍しいな。

カバンの中に手を入れ、中身を確認しようとする。……が。



「みーおー！ なーにやってんのーっ！」



部屋の外から突然大きい声が聞こえた。
この聞き慣れた声はもしや。

私はそちらに気を取られ、無意識にカバンのファスナーを閉じる。
後にそれが大きな悲劇をもたらすとも知らずに。

そして声のした方を見ようと部屋の窓から外を覗くと、そこには律が不機嫌そうな顔をして立っていた。

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/02/20(水) 12:38:35.58 ID:rWQxdP8M0

「律」

「遅い！」



開口一番、律から怒声が飛ぶ。
この距離からでも律の表情が険しいのは見てとれた。

……素晴らしい、その怒った表情と態度はとても素敵だよ律。
面と向かって言う度胸は生憎持ち合わせてないけど。



「遅刻寸前だぞ。何してたんだよ」

「いつまで経っても澪が来ないからさ……心配して来ちゃったじゃんか」



心配？ 律が私を心配して家まで来たと言ったのか今？
なんて嬉しいんだ……律が『私のことだけ』を心配してわざわざ来てくれたなんて……

うん、今日というこの日を『りっちゃん心配記念日』に制定するとしよう。
肉にしかならないから、ずっと控えていたガトーショコラも今日だけは解禁しよう。

ちなみに律関連の記念日はこの日を含めて250日程ある。
いつか365日全部、律記念日で埋め尽くすのが私の目下の目標だ。



「ごめん、寝坊した」

「心配返せー！」



やだ。

16 ： ◆YemDZA/6VYYN [saga]：2013/02/20(水) 12:43:32.15 ID:rWQxdP8M0

ここまでにします。

色々、粗が目立ちますがどうかお付き合い下さい。

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/20(水) 12:45:50.64 ID:SEZixMEko

ジョジョパロじゃねぇのかよ・・・・

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/20(水) 12:48:58.60 ID:j2zvrDhq0

インパクトのあるタイトルだからラノベでも使われてるしね

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/20(水) 20:20:49.26 ID:frC7zQCa0

続き期待してる

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/02/20(水) 20:23:26.94 ID:Sk1NbqULo

期待
いや、ここからジョジョっぽくなるんだよきっと！ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ