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宥「私が守ってあげるね」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/25(月) 18:16:55.59 ID:J0Lkv9+go
・咲-saki- SS
・ヤンデレ注意
・残酷な描写が入るかもしれないので注意


菫「照……?」
のリベンジになればいいなと思ってます

ゆっくり投下していくので暇なときにどうぞ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1361783815
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【ギルデッドエネミー】ウルフ「まるでじゃんけんだ」 @ 2025/07/16(水) 01:49:20.03 ID:ryYxoR/vO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752598160/

■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:40:24.35 ID:LBAUOkqwo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752507623/

■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:39:16.20 ID:qbAcbrETo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752507555/

猫饅頭 @ 2025/07/14(月) 19:14:21.34 ID:1knELuPaO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752488061/

(安価&コンマ)コードギアス・・・ @ 2025/07/13(日) 22:27:49.60 ID:9f2ER2kw0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752413269/

KU-RU-KU-RU Cruller!Neo @ 2025/07/13(日) 21:55:45.76 ID:YIcI6tEGo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752411332/

ひたむきに! @ 2025/07/13(日) 20:04:58.82 ID:YMv4024Yo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752404698/

今日の疑問手 @ 2025/07/13(日) 19:07:12.02 ID:ZqmtXqZ3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752401231/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/25(月) 18:18:45.73 ID:V+J9t94DO
ヤンデレ対ヤンデレか?
期待
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/25(月) 18:21:06.95 ID:NIQj2LlE0
うぽつ
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/25(月) 18:26:17.01 ID:k8EUbopKo
前作面白かった。期待
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/25(月) 18:28:09.92 ID:J0Lkv9+go

少女は薄暗い部屋の中にいた。

この状態になってからどれくらい経つだろう。

とても長いことこうしている気がする。

「……」

少女の両手足には手枷と足枷が付けられ、行動の自由を奪われていた。

その先には鎖がついており、どこかへ繋がっているようだ。

鎖の先を辿ったことはない。

知っても無駄だ。

それに、少しでも体を動かすと金属がぶつかり合う音が部屋に響く。

その音を聞くたびに、自分はもう逃げられない、一生このままだと改めて思い知らされ、その度に心は絶望と恐怖に染まっていく。

怖い。逃げたい。でもすぐに捕まって酷いことをされる。

そんなことをされるくらいなら、何もせずジッとしていた方がマシだ。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/25(月) 18:50:03.67 ID:J0Lkv9+go
しかし心の隅では『いつかはここから出られる』と期待してしまっている自分もいる。

だからこそ、その期待がより一層少女を苦しめた。

助けてほしい、誰か自分に気づいてほしい。

そうやって期待すればするほど現実とのギャップに心が折れそうになり、いっそのこと死んでしまおうかとも思う。


ガチャ


今日もまた、少女を苦しめる人物がドアを開けてやって来た。


「菫、ちゃん……?」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/25(月) 19:05:21.92 ID:J0Lkv9+go
いつもと違う声に顔を上げる。

菫「ゆ、う……?」

宥だった。

とても驚いた顔をしている。

菫「なんで、」

宥がここにいるんだ?

宥は足早に私に歩みよると、あっという間に拘束具を取った。

宥「逃げよう、菫ちゃん」

勿論、頷く。
8 :一応 ◆kVLyYaYb8A :2013/02/25(月) 22:46:42.74 ID:J0Lkv9+go
――――――――
――――――
――――

宥「ここだよ」

宥の家に着いた瞬間、思わずへたり込んでしまった。

そう長い時間走っていないはずなのに、丸一日全力疾走したような疲労感が身体を襲う。

今思えば、何日もまともに歩いていなかったのにいきなり走るなど自殺行為に等しい。

宥「もう、大丈夫だからね……」

そう言って宥は、汗だくの私を構わずに抱き締めた。
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/25(月) 22:48:47.23 ID:J0Lkv9+go


安心感と極度の疲労で、菫ちゃんはすぐに眠ってしまった。

菫ちゃんが私の家にいるなんて、まるで夢みたい……

菫ちゃんにそっと触れると、思わず頬が緩んだ。

それにしても、菫ちゃんが照ちゃんの家にいるなんて本当に驚いた。

照ちゃんがここ最近やけに嬉しそうにしてたのはこういうことだったんだね……

宥「……」

大丈夫、私はそんな酷いことしないから。

宥「菫ちゃんは、私が守ってあげるね」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/25(月) 22:54:45.02 ID:J0Lkv9+go
とりあえずまた明日
ありがとうございました
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/25(月) 23:49:54.66 ID:PVoj2supo
続き期待してますで!
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/26(火) 05:16:47.48 ID:ianhqe5Wo

菫さん、逃げ場無いのか……
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 09:09:47.09 ID:VCZI01ZDo
宥に洗脳→菫「宥が好き」→照病んで菫監禁、再洗脳→菫「…照が好き」(前作の部分)→再洗脳途中で宥が奪還、イマココ

こうだったりしたらいい具合に救いがないな
病み対決期待
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 10:33:18.69 ID:p4hhLS7Do
菫の前頭葉はボロボロ
15 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 15:05:27.49 ID:wMwYvn6Ho
―――――――
―――――
―――

暦上は秋と言っても、まだ残暑が厳しい九月。

もう夜に近いというのに、昼間に劣らず外は明るい。

照(菫、大丈夫かな)

水でも置いてくればよかった。

脱水症状を起こしているなど、たまったものではない。

照「ただいまー」

家に着くと、足早に菫がいる地下室へと足を向ける。


ガチャ


照「菫?」
16 : :2013/02/26(火) 15:07:54.03 ID:wMwYvn6Ho
あれ、コテ変わってるけど>>1です

17 :コテテス ◆Vgfs7Ti3v. :2013/02/26(火) 15:11:20.97 ID:wMwYvn6Ho
返事がないのはいつものことだ。

しかし、

照「あれ……?」

どうにも姿が見当たらない。

いつもならすぐそこに座っていたのに。

電気を付ける。

照「!!」

そこには菫が付けていた足枷と手枷だけが床に転がっていた。

当の本人はいない。
18 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 15:13:09.39 ID:wMwYvn6Ho
すみません、
◆R0AgHv2yZI
でいきます
19 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 15:15:03.49 ID:wMwYvn6Ho
照「あ、れ……おかしいな」

段々と胸の鼓動が速くなっていく。

汗が額を伝う。

どんなに部屋を見渡しても、菫の姿はない。

照「す、みれ……?」

まさか。

まさかまさかまさかまさかまさか。

もしかして、菫は――

照(逃げ、た……?)

呟いたとき、ぷつりと糸が切れたように膝から崩れ落ちた。

照「あ……」

酷い虚無感が照を襲う。

照「――――――――!!!!!!」

気付けば叫んでいた。

照(菫……? どうして……? なんで、なんでなんでなんでなんでなんで――)

照「約束、したのに……!!」

大切なものを失った悲しみは、いつしか怒りに変わっていた。
20 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 20:34:09.47 ID:wMwYvn6Ho
――――――――
――――――
―――

菫「っ!!」

文字通り飛び起きた。

身体中、汗でぐっしょりと濡れている。

内容こそは忘れたがとても酷い悪夢だったと思う。

菫「宥……?」

底知れぬ孤独感に周りを見渡す。

しかしただ暗闇が広がっているだけで、それは何度見ても変わらない。


その時、真っ白な手が私を掴んだ。

小さく悲鳴を上げる。

「逃げちゃ、ダメって言ったのに……」

声が、髪の色が、笑いかたが、手の温度が、アイツそっくりで――――、



菫「うわあああああぁぁぁぁぁ!!!!?」

宥「ふぇ!!?」
21 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 20:34:53.66 ID:wMwYvn6Ho
宥「だ、大丈夫? どうしたの?」

カタカタと震える体を抱き締める。

恐怖が体を蝕んでいった。


もしかしたらアイツは、既に私のことを探し回っているんじゃないだろうか。

少ししたらここにやって来て、再び私をあそこへ連れ戻すのだ。

そうなったら今度こそ絶対に逃げられない。


菫「はぁっ、はぁっ……!」

そうやって考えれば考えるほど恐怖の奥底へ引きずり込まれる。

頭の中で、鮮明に再生される。

アイツの顔が、手が、声が。

次第に止まらなくなり、頭の中にアイツの乾いたような笑い声が響き、反響して、こだまする。

菫(あ、ああああぁぁぁぁっ!!)

その声を振り切ろうとしても、無駄だと嘲笑うかのように頭の中の声は段々と大きさは増していく。

宥「菫ちゃん!」

ぽん、と肩に手を置かれて我にかえった。
22 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 20:35:22.48 ID:wMwYvn6Ho
宥「大丈夫……?」

彼女の心配している表情を見るのは、今日だけで何度目だろう。

荒くなった息を整える。

大丈夫だ、宥がいる。

菫「っ、悪い……」

宥にしてみれば、迷惑極まりないだろう。

突然家に上がって、ましてや取り乱すなんて。

宥「私は大丈夫だよ。謝らないで、菫ちゃん……」

菫「……ありがとう」

宥「ううん。落ち着いた?」

こくり、と首を縦に振ると、心底安心したように宥は笑顔になった。

宥「よかったぁ」

宥「じゃあご飯……の前にお風呂入ってきたら?」

そういえば、全身汗で濡れていて気持ち悪い。

宥の言葉に甘えることにした。
23 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 20:35:52.93 ID:wMwYvn6Ho


宥「うーん……」

宥(これからどうしよう……)

菫ちゃんを照ちゃんから奪ったことになってしまったし、少なからずもあっちは相当怒っているはず……

もしかしたらここまでやって来て、菫ちゃんを奪われてしまうかもしれない。

宥(それだけは避けないと……)

それに、菫ちゃんからここを出ていくなんてこともあり得る。

宥(それはない、かなぁ? 外に出たら照ちゃんに見付かる可能性が十分あるわけだし。それに、)

菫ちゃんは照ちゃんを怖がっている。

宥「……あ」

閃いた瞬間、浴室の方から聞こえていた水音が止んだ。
24 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 20:36:19.96 ID:wMwYvn6Ho
――――――――
――――――
――――

菫「ほ、本当にいいのか……?」

「うん」と微笑んで頷く。

宥「また菫ちゃんがいなくなるのは嫌だから……」

これは本心から思っていることだった。

それ以上に欲を言えばこのままずっと彼女をここに縛り付けていたいが、そんな気持ちに気付かれたら彼女はすぐに自分の前から姿を消すだろう。

しかし、

菫「迷惑じゃないか……?」

わざわざ縛り付けておかなくても、菫は必ずここに居てくれると宥は確信していた。

ここを出たら照に見付かる可能性があることと、照に対する恐怖心から彼女は外に出るのに少なからずも抵抗があるはずだ。

数日間はここに居るとみて間違いないだろう。

宥「ううん、全然」

その後のことはそのときに考えればいい。

菫「じゃあ、頼む……ありがとう」

だから今は、様子見。

宥はニコリと口角を上げた。
25 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 20:36:45.54 ID:wMwYvn6Ho
また夜中に
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 21:28:27.04 ID:p4hhLS7Do
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 22:00:02.00 ID:nolASw5AO
この状態なら軽くヤれるだろ
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 22:09:12.60 ID:ab4AFDBLo
直球な照に対し搦め手でくる周到狡猾な宥か
29 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/26(火) 23:36:05.64 ID:wMwYvn6Ho
――――――――
――――――
――――

ぽっかりと胸に穴があいたような気分だった。

照(菫……)

彼女がいつも座っていた場所を撫でる。

照(本当に、菫は私から逃げたのかな……?)

手足の自由を奪われて、ごっそりと精神も削られていたというのに、とつぜん一人で逃げ出すなんて考えられない。

約束を破ったらどうなるか、きっちりと体に教え込んであるから尚更だ。

照(じゃあ……奪われた?)

……あぁ、そうだ。そうに違いない。

菫の魅力に取り憑かれる人間なんて、この世には何億といるんだからその可能性は大いにある。

菫をここに閉じ込めたのも、誰かに盗み出されないようにだったと思い出す。

照(誰にも奪われないように、大事に閉じ込めておいたのに……)

あんな鎖じゃ意味がなかったんだ。

今度こそは盗まれないように、もっと頑丈なものにしないと。

照(――待っててね、菫)

今、助けてあげる。
30 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/27(水) 23:19:40.98 ID:5E/8X0Ojo
――――――――
――――――
――――

菫「……」

あれから数日経った。

未だに照は私の前に現れていない。

ずっと宥の家に居るのだから、当たり前といったら当たり前なのだが……、

そろそろ外に出ても平気だろうか?

宥は『ずっとここに居ていいよ』なんてことは言っているが、流石にそれはマズいだろう。

それに、もしもここが見付かってしまったら宥まで巻き込むことになってしまう。
31 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/27(水) 23:20:08.39 ID:5E/8X0Ojo
菫「なぁ、宥」

宥「どうしたの?」

菫「……いや、」

言葉を詰まらせた。

ここまでしてもらっておいて、突然『帰ろうと思う』なんて人としてどうなんだろう。

それに、まだ宥にお礼もしていない。

菫(……あ、)

菫「――お礼をしたい、んだが」

宥「お礼?」

私が言うと、宥は不思議そうな顔をして首を傾げた。

菫「あぁ。あれだけのことをしてもらったんだ」

菫「私に出来ることがあれば何でも言ってほしい」

宥「……何でも?」
32 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/27(水) 23:20:36.72 ID:5E/8X0Ojo
書き溜めてきます
また明日
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 00:22:08.91 ID:OrQS0aVeo
おつおつ
次回も待ってる
34 : ◆R0AgHv2yZI :2013/02/28(木) 07:51:41.34 ID:Yry9AgWoo
私が言ったことを再確認するように宥は微笑んだ。

菫「あ、あぁ一応……」

一応なんでもするつもりでいるが、出来れば私に出来る範囲にしてほしい。

――なんて内心を見透かされたのか、宥は再び笑った。

宥「じゃあ菫ちゃんにしか出来ないことがいいな」

菫「……?」

答えの意味が分からずに首を傾げる。


宥「菫ちゃんを頂戴?」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 08:39:37.40 ID:sCDctXL/o
病み宥好き
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 12:39:27.36 ID:GBPVDYU+0
照の方は病みじゃなくてサイコやがww
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/01(金) 14:48:09.03 ID:xRvCCaHjo
支援
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/02(土) 02:01:50.86 ID:gtzyQgxE0
この先どうやったら菫さんは幸せになれるんだ……
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/02(土) 03:26:13.49 ID:Yt6STPEeo
照に咲ぶつけて宥は玄を犠牲に北へ逃げればいいんじゃね?(白目)
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/02(土) 04:42:02.19 ID:IjcVdkiEo
宮守か…
41 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/02(土) 21:49:47.98 ID:A2Tyej1+o
耳がおかしくなったのだろうか。

それとも頭がぶっ飛んだのか。

どちらにせよ驚いたのには変わりなく、私は言葉を失った。

宥「ダメかな?」

菫「……」

決して照のように嫌悪感があるわけじゃない。

寧ろ逆だ。

しかし、宥とそういう関係になるなんてまるで考えたことがなかった。

菫「……」

宥「……」

沈黙が部屋を支配する。

宥はジッと私を見つめて口を開かず、私は混乱していた。
42 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/02(土) 21:50:17.58 ID:A2Tyej1+o
沈黙を破ったのは宥だった。

宥「ごめんね。困らせるようなこと言っちゃって……」

何と言ったらいいのだろう。

うろたえている間に宥が続ける。

宥「でも、こうなることは分かっていたから……」

宥の両腕が伸びてくる。

と、頬を包んだ。

菫「え……?」

ゆっくりと宥の顔が近付いてくる。

宥「ん……」

妙に柔らかいものが唇に触れた。
43 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/02(土) 21:55:01.53 ID:A2Tyej1+o
すみません、また明日
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/03(日) 04:48:49.42 ID:IeK8mB6do
うふふ
45 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/03(日) 19:09:27.14 ID:8jUpHZ8Co
キスされた、と認識した頃には生暖かいものが口のなかに入ってきていた。

菫「……っ!」

逃げようにも、宥の両腕は頬から後頭部に移動していて、私をがっちりと押さえ込んでいる。

宥「ん……っ、は、ぁ……っ」

無理矢理にでも宥を引き剥がそうと宥の肩に手を添えるも、衰えきった筋力では到底不可能だった。

それどころか宥の両腕にさらに力が籠められ、先程よりも強く引き寄せられる。

菫「っふ……ぁ……!?」

呼吸がまともに出来ないせいか、頭がぼうっとしてきた。
46 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/03(日) 19:09:52.93 ID:8jUpHZ8Co
宥「ぷ……はぁっ……」

それから大分時間が経って、宥が離れた。

菫「は……っ、はぁっ」

宥「す、みれちゃん……?」

呼ばれて、視線をそちらへ向ける。

若干ぼやけた視界の中で、宥が不安そうな顔で私を見上げていた。

宥「ごめんね、こんなこと……っ」
47 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/03(日) 19:10:32.30 ID:8jUpHZ8Co
肩を震わせながら、宥は叫ぶように言葉を吐き出す。

宥「でも私は、前からずっと菫ちゃんのことが好きで好きで好きで好きで大好きで……っ!!」

宥「でも菫ちゃんの隣にはいつも照ちゃんがいたから……、二人は、もしかしたら付き合っているんじゃないかって……」

菫(泣いて、る……?)

よく見ると、宥の瞳からは涙が流れていた。

宥「でも、違ったみたいで良かった……」

にこりと宥が微笑む。

菫「……っ!」

ゾクリ、と寒気が背中を走る。

宥「私と付き合わなくてもいい。好きじゃなくてもいい……ただ、」

宥「菫ちゃんに、尽くさせて……?」

照に似た何かを、宥から感じた。

宥は相変わらず微笑んでいる。
48 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/03(日) 19:11:04.82 ID:8jUpHZ8Co
―――――――
―――――
―――

照(…………)

菫が拐われてしまってから数日、未だに菫を見つけられない。

だけど、犯人の目星は付いた。

照「松実、宥……」

彼女を目にしたという人が、ここ最近全くと言っていいほどいない。

前から菫に好意を寄せて、最終的にはストーカーまでしていたからまさかとは思ったけど……

照(間違いなさそう)

菫が変なことされる前に、早く行かなきゃ。
49 : ◆R0AgHv2yZI :2013/03/03(日) 19:11:31.18 ID:8jUpHZ8Co
また明日
時間があったら夜中に来ます
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/03(日) 20:06:37.32 ID:4mm5bkuEo
宥もキモい女だなと思ったが
客観的に見て照も宥も狂わせた菫になんらかの瑕疵があるような気がしてきた
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/04(月) 00:04:03.93 ID:J5QGVaXio
菫さんは魔性の女だからね
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/07(木) 04:53:02.31 ID:Jau3VObGo
続き待ってるよー
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/07(木) 19:49:55.88 ID:ahYE3PsBo
こういった展開なら照と宥は公平な立場からスタートさせた方が良かったんじゃないかな
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/08(金) 10:26:21.56 ID:7q70ZIMSo
無理でしょ
元々前作からして宥菫推し照↓を意図していたみたいな始まりだったし
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/08(金) 10:47:56.56 ID:4caskpkxo
宥も十分マジキチなんだよなあ
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/15(金) 23:05:40.75 ID:1XkGEy+po
ゆっくり待つつもりだけど続ける予定はあるのかな?
無いなら無いで終了宣言して欲しいんだけど
何れにせよ生存報告は欲しいです
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/26(火) 20:25:44.72 ID:Gzv+9YqAO
続ける意志があるのなら、生存報告くらいは記して頂きたい。
続ける意志がないのなら、ちゃんとその旨を記して頂きたい。
それが最低限のマナーです。
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/29(金) 01:05:50.90 ID:tfY2+scKo
照キチガイ怖〜い
宥姉天使!菫とラブラブ!

前スレ含めて見る限りやりたかったことはこれだろう
でも読み手が期待したのは照宥のサイコ対決
そんな宥は描きたくもないんだろうな本当は
なにせ1にとっての天使さまだから
だからにっちもさっちも行かなくなって逃亡
そんな所かな
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