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ここが家賃一万円の物権か…… - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:28:42.91 ID:whuiDoF9o
男(一人暮らしと意気込んでみたものの住む場所も見つからず)

男(やっと見つけた、不動産屋にも載ってなかった穴場物件)

男(しかし、本当にこれが家賃一万円なのか……?見た感じ、そこまで酷いようには見えないが……)

「あのー」

男「ん……あ」

「お電話くださった方ですか?」

男「あ、はい。そうです」

大家「お電話口で聞いたイメージ通り、お若い方ですね」

男(この人が大家さんか……綺麗な人だな)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1361791722
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【安価スレ】あかるくたのしい傭兵生活 @ 2024/05/04(土) 01:17:50.63 ID:3fwRECJNO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714753070/

モバP「コンマ1桁が0でカオス・マジキチ化する安価SS?」 @ 2024/05/02(木) 12:55:16.10 ID:lZ9SQusw0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714622115/

酸 @ 2024/05/01(水) 23:00:19.57 ID:lK9RWrTc0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714572018/

【進撃の巨人】俺「安価で巨人を駆逐する」 二匹目 @ 2024/05/01(水) 21:08:53.38 ID:iiJDb4My0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714565332/

旅にでんちう @ 2024/05/01(水) 14:47:47.55 ID:KgjR8ljxO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1714542467/

【クリスマス・年末・年始】連休暇ならアニソン聴こうぜ・・・【避難所】 @ 2024/04/30(火) 10:03:32.45 ID:GvIXvHlao
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1714439011/

VIPでガンダムVSシリーズ避難所【マキオン】 @ 2024/04/30(火) 07:03:33.32 ID:jpWgxnqGo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1714428212/

今日も人々に祝福 @ 2024/04/29(月) 23:42:06.06 ID:cZ/b8n+v0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1714401725/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:29:18.68 ID:whuiDoF9o
大家「こことここが空き部屋ですが、どちらがよろしいですか?」

男「え?選んでいいんですか?」

大家「どの部屋も間取りは同じですので、大丈夫ですよ」

男(あ、笑顔は子供っぽいとこあるんだな……)

大家「……私の顔に、何か?」

男「い、いえ!こっちでお願いします」

大家「はい、ではこちらが鍵です」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:29:46.21 ID:whuiDoF9o
男(6、7畳って言ったところかな……想像してたよりも広いけど)

男(なおさら、一万円の理由が分からなくなったな……)

男「でも、ここから俺の生活が始まるんだ」

男「……」

男「……荷物が来る夕方まで、挨拶周りでもしようかな」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:30:25.77 ID:whuiDoF9o
コン コン

「……どちら様、ですか?」

男「あ……隣に越してきた者ですが」

男(なんかすごい色白な人だな……しかも、目のやり場に困るぐらいの薄着だ)

「あー……なんか言ってたっけそんなこと」

「どうした?」

「お隣さん……だって」

男(二人暮らしなのかな)
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:30:52.58 ID:whuiDoF9o
「まぁとりあえず、よろしく」

男「あ、はい……」

男(デカッ……2m以上あるんじゃないか?)

「……他に何か?」

男「い、いえ」

男「……」

男(なんか、感じ悪かったな……都会ってそんなもんなのかな)
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:31:19.82 ID:whuiDoF9o
コン コン

男「……あれ、留守かな」

ンッ アンッ

男「……?」

アッ イイッ ソコッ

男(こ、この声っ!?)

アッ エ?ノック?

男(あ、やべっ)
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:31:46.90 ID:whuiDoF9o
大家「荷物が届きましたよーっ!」

男「あ、はーい」

大家「んしょ……っと」

男「大家さん!?い、いいですよそんな」

大家「いえいえ、このぐらいのお手伝いはさせてください」

男「……ありがとうございます!」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:32:20.49 ID:whuiDoF9o
大家「ふぅ……これで全部ですね」

男「すいません、結局最後まで……」

大家「私がしたかったんです、気になさらないでください」

男「……」

大家「それでは、私はこれで」

男「あ、はい」

男(大家さん……いいなぁ)
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:33:09.70 ID:whuiDoF9o
男「……ん?」

アンッ アッ 

男(あのお隣さんか……)

男「あれ……?」

ふっ、ぅ……あっ……はぁ

男(逆側からも……?)

男「……」

男(家賃一万円の理由……?な、わけないよな)
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:33:40.01 ID:whuiDoF9o
男「……!」

男(今日は寒いな……トイレに行こう)

男(確かトイレは共用だって言ってたっけ……)

「……あ」

男「!?」

男「あ、あなたお隣の……!」

「……なんか、用?」

男「いや、その……なんで血塗れ……」

「……吸血鬼が血塗れで、変?」

男「……へ?」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/25(月) 20:34:09.91 ID:whuiDoF9o
吸血「……用が無いなら、今度から呼び止めないで」

男「え……は、はい」


男「……」

男「……寝よう、うん」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/25(月) 20:34:36.83 ID:whuiDoF9o
続く
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/25(月) 21:10:45.16 ID:MHHgOc8wo
気体
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/25(月) 21:32:20.76 ID:wlZnx1Wa0
期待
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 00:38:26.82 ID:7BCcq3z3o
ふむ
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:24:11.47 ID:IQBJSP1io
男「……」

男(あの後、声は止んだけど……全然眠れなかった)

大家「あ……おはようございます」

男「おはようございます」

男「大家さん……髪、跳ねてますよ」

大家「えぇっ!?ど、どこですか!?」

男(……やっぱり昨日のは、夢だったんだな。うん)
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:24:37.80 ID:IQBJSP1io
「ん?そいつは誰だ?」

男「……?」

男(どこからか声……別の部屋か?)

大家「昨日引っ越してきた方ですよ」

「あぁ、この前引っ越してきた奴と入れ替わりか」

男「……大家さん」

大家「はい、なんでしょうか?」

男「……一体、誰と話してるんですか?」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:25:32.67 ID:IQBJSP1io
「おいおい、失礼な奴だな」

大家「あ!そういえば……今日はなんで見えてないんですか?」

「そりゃ、服着てないからな」

男「……え?」

大家「……もう!そういうことしちゃダメって言ったじゃないですか!」

「へっへー、捕まえてみ……」

「博士、お召し物をお持ちしました」

「……離してくれな……い、よね」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:26:08.40 ID:IQBJSP1io
大家「これでやっと、きちんとご挨拶出来ますね」

博士「よろしく、新人くん」

男「……」

博士「……最近の若い奴は、教育がなってないのか?」

男「あ……えと、宜しくお願いします」

男(どう見ても小学生に、最近の若い奴とか言われた……)

博士「しかし、今回のは男か……つまらんな」

大家「もう!いい加減にしてください!」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:26:34.80 ID:IQBJSP1io
メイド「博士……そろそろ、時間です」

博士「む、もうそんな時間だったか」

メイド「では、大家様、新人様。失礼いたします」

大家「はい、いってらっしゃーい」

男「……」

大家「あ、あの!悪い方達じゃないんです……気を悪くなさらないでください」

男「えと……」

男(少し涙目の大家さん……いい、すごくいい!)
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:27:06.15 ID:IQBJSP1io
吸血「……おはよう、オーヤ」

大家「あ、おはようございます」

吸血「……お前、昨日の」

男「へ?あ、あぁ……」

男(夢だったと、思いたかったが……やっぱり現実か)

吸血「……」

男「な、なんですか……なんか顔に付いてますか?」

吸血「……いや、別に」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:27:58.92 ID:IQBJSP1io
大家「あれ、お二人とももうお知り合いに?」

吸血「……別に」

男(あ……行っちゃった)

大家「他の住人の方とも仲良くされてるんですね、私嬉しいです!」

男「えと……」

男(大家さんが嬉しそうだし……そういうことでいいか)
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/26(火) 11:28:26.16 ID:IQBJSP1io
「……」

男「うおっ!?」

男(大家さんに見惚れてたら……なんだこの大男)

大家「あ、おかえりなさい」

「……」

男(体中包帯だらけ……一体、なにもんだ……?)

大家「えっ!?そんな……」

包帯「……」

大家「どうぞ、こちらへ!簡易的なものしかありませんが……」

男(……何言ってるのか分かるのか?大家さん)

包帯「……」

男(……行ってしまった)

男「……」

男「……バイト、探そう」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 11:28:53.34 ID:IQBJSP1io
続く
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 12:13:20.72 ID:M1cxSzBIO
期待
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 13:56:59.86 ID:gB6bm8OAO
タイトルは狙って間違えてるの?
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/26(火) 14:05:01.59 ID:2YkC5FvDO
意味が分からない
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 19:08:21.26 ID:YIsMLfG2o
乙物件
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:24:05.03 ID:ZSDj68fNo
タイトルの間違いは言われて気付いた
狙ってないのでそういうことで


男(とりあえず色んな所へ行ってみたが……上手くいかないなぁ)

男(地元にいた時はバイト出来る場所を探す方が大変だったけど、バイトまでこぎ着けるまでが大変だとは)

「……む、お前は」

男「……?」

男(あ、隣に住んでた大男)

「何をしている、こんな所で」

男「……花屋?」

大男「見れば分かるだろうが」

男(似合わない……なんていったらぶっ飛ばされそうだな)
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:24:33.27 ID:ZSDj68fNo
花屋「どうしたの?知り合いかい?」

大男「い、いえ……最近近所に越してきた男で」

花屋「ふーん、うちに用かい?」

男「いえ、その……」

花屋「仕事が見つからない……か」

男(こんなこと言ってもしょうがないのに、何やってんだろうな俺)

花屋「そういや、あいつの店が新しい人探してたっけ……」

花屋「兄ちゃん、本は好きかい?」

男「え、まぁ割と……」

花屋「よし、なら地図を描いてやるから」

男「あ、ありがとうございます」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:25:09.34 ID:ZSDj68fNo
男(見知らぬ街で地図を渡されても……とは言っても他にアテも無いし)

男(ん、あの看板……地図に書いてある名前と同じ……ここか)

コン コン

男(随分古めかしい建物だな……本当にやってるのか?)

「お客さんですかー?開いてるので入ってくださーい」

男(ぶっは、埃が……)

「あら?随分とお若いお客様ですねー」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:25:52.01 ID:ZSDj68fNo
「まぁ、花屋さんのご紹介でしたかー。これはお茶も出さずに失礼をー」

男「いえ、お構いなく」

「では面接をしますー」

男(えっ、もう)

「本はお好きですかー?」

男「それなりに好きです」

「はい、採用ですー」

男(えっ、もう!?)

本屋「では、明日から来て下さいねー」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:27:09.69 ID:ZSDj68fNo
男(……)

男(あれでよかったのか!?あんなんで!)

男(とは言いつつも、他に探す気も起きないし……結局家に戻ってきちゃったしな)

「あらぁ?あなたは……」

男「あ、お隣の」

男(なんだこのニオイ……酒?)

「……ねぇ君、今暇ぁ?」

男「え?まぁ、はい」

「私の部屋ぁ……来ない?」

男「えええっ!?」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:27:37.87 ID:ZSDj68fNo
男「えと、その……」

「ふふ……緊張しちゃって、可愛いのねぇ」

男(うっ、太ももを……)

「大丈夫よぉ……おねぇさんが優しく教えてア・ゲ・ル」

男(目が……離せない……なんて、魅力的で……)

大家「もうっ!お昼間から何してるですか!」

「あらん?お昼間だからよぉ……夜は忙しいんだからぁ」

大家「困ってらっしゃるじゃないですか!もー、は・な・れ・て!」

「あぁん、いけずねぇ」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:28:05.09 ID:ZSDj68fNo
大家「早くお部屋に戻ってください!」

「もう、お熱ねぇ」

大家「違いますっ!」

「じゃあ、いつでもおいでなさいねぇ?」

男「あ……はい」

大家「はー……はー……」

男(大声張り過ぎて必死な大家さん……天使だ!)
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:28:32.46 ID:ZSDj68fNo
大家「あの、あの……みなさん悪い方じゃないんです!」

男「ん、そうみたいですね」

大家「……!」

男(この笑顔が見れるなら、多少変なことあっても我慢出来るぜ……!)

大男「……邪魔だ」

男「うぉわっ!?」

大家「あ、おかえりなさいー」

大男「む」

男(あれ、もう一つ隣の部屋に行った……?隣に住んでるわけじゃないのか)
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:29:00.55 ID:ZSDj68fNo
男「……すっかり忘れていた」

男(冷蔵庫はあるのに、その中身は無し……)

男「今日彷徨ってた時、スーパーがどこかにあったような……うおっ?」

大家「いつ……」

男「あれ、大家さん?」

大家「あ、あの!もうお夕飯はお済ですか?」

男「いえ、今から探しに行こうかと……」

大家「……」

大家「えと、その……作り過ぎちゃって、どうぞ!」

男「……」

大家「あの……シチュー、お嫌いでしたか?」

男(感動で声が出ないんです……!ああ、このまま抱きしめてしまいたい)
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:30:02.60 ID:ZSDj68fNo
男「ふぅ……」

男(シチューは美味かったし、バイトは一応見つかったし、両隣は静かだし)

男(これからもこうして……ん?)

男(なんだかドアの外で物音が……?)

『あらぁ?こんな夜にどうしたのかしらぁ?』

『……あんたこそ』

男(この声……聞き覚えあるな)
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/27(水) 13:30:29.89 ID:ZSDj68fNo
『もしかしてぇ……あなたまでぇ?』

『……違う』

『ならぁ、そこをどけてもらえるかしらぁ?』

『……淫乱ビッチ淫魔ババァ』

『……あぁ!?ションベンくせぇガキがほざいてんじゃねぇぞゴルァ!』

男(……)

男(何も見てないし、何も聞こえなかったな、うん)

男「……」

男「……寝よう」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/27(水) 13:31:03.05 ID:ZSDj68fNo
続く
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/27(水) 15:10:23.38 ID:hN4c1+a9o
大家さんかわいい
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:33:41.08 ID:eQ0D2KUfo
男(うーん……こっち来てやっとゆっくり寝れたな)

男「……あれ、今日は大家さんいないのか」

吸血「……オーヤならまだ寝てる」

男「うぉっ!?」

男(ほんと気配無く近づいて……ん)

男「何かあったんですか?随分とボロボロですけど……」

吸血「……別に」

男(あ、行っちゃった……というかあの子、昨日もこのぐらいの時間にいたけど……学校とか、行ってないのかな)

男「っと、急がないと」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:34:07.83 ID:eQ0D2KUfo
本屋「それをそっちにー」

男「はい」

本屋「それはこっちー」

男「っとと」

本屋「いやぁー、やっぱ男の子は力持ちだねー」

男「うす」

本屋「それじゃ、そろそろ休憩しよっかー」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:34:34.75 ID:eQ0D2KUfo
男(……客、まったく来ないな)

本屋「うちは通販とかが主体だからねー、直接店に来る人は滅多にいないよー」

男「そうなんですか」

本屋「気になってそうだからー、先に答えてみましたー」

男(でも、通販主体ならなぜ店を?)

本屋「本の保管場所兼住む為かなー。一応、お店構えてないと不都合もあるしねー」

男「……ですか」

男(さっきから、先読みされてる……?俺の思考ってそんな単純かな)
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:35:02.05 ID:eQ0D2KUfo
男(結局、客は一人も来なかった)

本屋「お疲れ様ー……はいー」

男「え……日当でしたっけ」

本屋「越してきたばかりで色々大変だろうしー、しばらくは日当にしてあげるー」

男「ありがとうございます」

本屋「あとー、そこのカードに名前書いたらー、好きな本借りていいからねー」

男(図書館みたいだな……というかまた先読みされた)

本屋「じゃあまた明日ねー」

男(……あれ)

男(越してきたばかりなことって、話してたっけ……まぁいいか)
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:35:43.75 ID:eQ0D2KUfo

男(昨日みたいなことにならんように、スーパーで買い物を済ませておこう)

男(これについては、店長さんに感謝だな……)

男「……でも、大家さんの手料理もまた食べたいなぁ」

ドンッ

男「あいてっ、すいません不注意で……」

包帯「……」

男(……この人、この前いた……)

包帯「……」

男(凄い荷物……一人で持つには大変だろうな)

包帯「……」

男「あ、ちょっと!」

包帯「……」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:36:12.94 ID:eQ0D2KUfo
包帯「……」

大家「そ、そういうことだったんですね……ビックリしました」

男(髪を必死に梳く大家さん……いつもと違ってセクシー!)

包帯「……」

大家「あ、ありがとうございました」

男(別に同居してるってわけじゃないのか……って)

大家「……」

男「……」

男(ふ、ふたりきり!)
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:36:59.24 ID:eQ0D2KUfo
大家「……あの」

男「は、はい!なんでしょう!」

大家「あなたは、ずっとここにいてくださいますか?」

男「……え」

男(二つ返事で答えようかと思ったけど、なぜだか大家さんの瞳を見つめていると)

大家「……」

男(なんだか軽はずみに答えてしまうのが、凄く失礼な気がする)

大家「……あ、へ、変な事言っちゃってすいません私!」

男(……わたわたする大家さんも一風違って可愛い)

大家「……」

男「……」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:37:27.90 ID:eQ0D2KUfo
ドォンッ

男「!?」

大家「今の音……なんでしょうか?」

男「俺、見てきますよ」

大家「あ、私もご一緒に……」

男「この辺、でしたよね……」

「おい、貴様!」

男「?」

「今は西暦何年の何月何日だ!」

男「は?」

男(なんかちっこい男の子がいるぞ……)
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:37:56.64 ID:eQ0D2KUfo
大家「あれ、今日はちゃんと見えてますね」

男「え、じゃあこの人って……」

博士「なんだ貴様ら、馴れ馴れしいぞ!」

男(どっちが……)

博士「さっさと……ぐはっ!?」

メイド「……」

男(今、人の頭を殴った感じじゃない音がしたぞ……)

メイド「……これを見つめてください」

男「え?」

大家「へ?」

メイド「……」

ピカッ
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:38:34.02 ID:eQ0D2KUfo
男(……なんか気付いたら、部屋にいた)

男(なんか記憶に靄がかかってるけど……一つだけ、思い出せる)

『ずっとここにいてくださいますか?』

男(……)

男(大家さんの目、凄く寂しそうだった)

男「……こういう時、すぐに答えを出せないのがチキンだよなぁ」

コン コン

男「!」

男「大家さ……」

淫魔「あらぁ、ごめんなさいねぇ……私よぉ」

男「あ……いえ」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:39:07.29 ID:eQ0D2KUfo
淫魔「全然来てくれないもんだからぁ……こっちから来ちゃったわぁ」

男「いや、その……」

男(目を逸らしたいのに……何故か、逸らせない……)

淫魔「あなたやっぱり、いいわぁ……」

男(う、顔が近づいて……)




淫魔「ウボェッ!?」

男「!?」

吸血「……この、イロキチ」

淫魔「……また邪魔したわねぇ?このドグサレ娘……あ」

男「……」

淫魔「い、いやだわぁ……私ったらぁ」

男(……もう猫かぶりバレてるから意味ないけど、言わない方がよさそうだな)

吸血「……キモ」

淫魔「っ!」

淫魔「お、覚えてなさいよぉ!」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:39:38.48 ID:eQ0D2KUfo
男「あ、ありがとう……」

吸血「……じゅる」

男「あ、あの……?」

吸血「……ハッ」

男(口の端から涎が……あ、拭いた)

吸血「……れ、礼には及ばない……私がムカついただけ」

男「大丈夫ですか?息が荒いですけど……」

吸血「……っ!」

男(あ、行っちゃった)

男「……部屋、変えた方がいいのかなぁ」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:40:05.32 ID:eQ0D2KUfo
本屋「あ、それはそっちー」

男「あ、はい」

本屋「大分お仕事にもー、慣れてきたみたいだねー」

男(と言っても、物を運んだ記憶しかないが)

本屋「んーん、それが一番ありがたいんだよー」

男「……そうですか」

本屋「さて、そろそろ休憩しようかー」

男「あ、はい」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:40:34.49 ID:eQ0D2KUfo

男(なんだかんだ言って、この辺にも馴染んできたな)

男(隣人二人は相変わらずだし、あの博士はへんちくりんな発明繰り返してるみたいだけど)

男「……ん?」

男(この新聞に載ってる建物って……)

本屋「おやー?古新聞を読む趣味があったのー?」

男「あ、いえ……」

『住人の火の不始末により建物全焼。管理人とその娘が死亡』

男(この写真……)
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:41:01.64 ID:eQ0D2KUfo
男「……」

本屋「私も古新聞が好きでねー、たまーに集めてるんだー」

男「……あの、この記事の建物って」

本屋「あぁ、確かこの辺りだったっけー?あんまり覚えてないなぁ」

男「……」

本屋「いいよ、別に。用事があるなら帰って」

男「ありがとうございます」

本屋「給料から引いとくからー、だいじょうぶー」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:41:28.88 ID:eQ0D2KUfo
コン コン

大家「はーい……あれ、何か御用ですか?」

男「……」

大家「……あの?」

男「……」

ペタ ペタ

大家「ひゃっ!?」

男(ちゃんと触れる……やっぱりあの記事、別人……)

スカッ

男「うおっ!?」

大家「はっ、気が抜け……」

男「……」

大家「……」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:42:02.73 ID:eQ0D2KUfo
大家「……騙すつもりは、無かったんです」

大家「ただ……その……怖がられてしまうと、思って……出ていっちゃうと、思って……」

大家「いつかは知られてしまうかもとは恐れていましたが、まさかこんなに早く……」

大家「……何でも言ってください、それであなたの気が済むなら」

男「……」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:42:30.18 ID:eQ0D2KUfo
男「……大家さんは、幽霊ですか?」

大家「はい、普段は気を張って実体を作ってます」

男「だから俺に見えてるんですか?」

大家「いえ……『見える人』だからこそここの存在が分かるんです」

大家「この場所はあの日燃えて、私がこうなったその日からずっと『見える人』にしか見えない存在になってます」

大家「なので時たまそういう人を誘い込んたりしてました……」

男「なんで誘い込んだりしてたんです?」

大家「その……私が見える人がいるっていうのが嬉しくて……」

男(見える人じゃなくて変な人ばっかり集まってる事は気付いてないのか)
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:42:57.11 ID:eQ0D2KUfo
大家「でも、やっぱりダメですね……前回の人には正直に言いすぎたから今度は嘘を付こうだなんてするから」

大家「きっとバチが当たっちゃったんですね……」

男「……」

男(大家さんが泣いてる……そんな姿も、とか言ってる場合じゃないな)

男「泣かないでください」

大家「……はい、こんな涙見たくもないですよね」

男「そうですねぇ」

大家「……」

男「好きな女の子の泣き顔が見たいってのは、小学生ぐらいまでで卒業しないといけませんし」

大家「……え?」

男「笑ってください大家さん」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:43:25.23 ID:eQ0D2KUfo
大家「……怖くないですか?」

男「怖かったらもう逃げてますよ」

大家「……透けてますよ?」

男「服が透けないのが残念ですね」

大家「……嘘吐きですよ?」

男「人間だれしも嘘吐きですよ……って、今はもう人間じゃないんでしたっけ」

大家「……」

男「……」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:43:52.51 ID:eQ0D2KUfo
大家「……嬉しいです」

男(あぁ……これはエンジェル……いや、ゴッデススマイル!)

大家「……でも、本当にずっと一緒にいてくださいね?」

男「……もちろんですよ」

大家「指切り、です」

男「はい、指切り」



淫魔「うーん、発破かけた甲斐があったわぁ」

吸血「……うそつけ」

淫魔「私よりぃ、あなたこそ……涎、隠せてないわよぉ?」

吸血「……う、うっさい」



博士「む……研究対象が増える予感がするぞ!」

メイド「そうですか」

博士「さっそく新しい装置を……」
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:44:20.39 ID:eQ0D2KUfo
男(大家さんの手、柔らかかった……)

包帯「……」

男「あ」

包帯「……ムスメヲ、タノムゾ」

男「……はい」

包帯「……」

シュルルルッ

男(……消えた)

大家「あ……それって」

男「……うん」

大家「……」

シュルッ

大家「……ん」

男(ポニテ大家さん……これは不謹慎ながらグッド!)
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:44:50.49 ID:eQ0D2KUfo
大家「それじゃあ、今日からあそこは空き部屋ですね」

男「え」

大家「だって、一緒にいてくださるんですよね?」

男「そりゃ、もちろん……」

大家「……うふふ」

男「……あはは」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/02/28(木) 00:45:22.99 ID:eQ0D2KUfo
「へぇ、ここが家賃一万円の穴場物件か……思ってたより綺麗だな」

大家「あなたが、お電話くださった方ですか?」

「あ、はい……」

(随分と若いな……この人が大家さん?)

大家「それじゃあ、部屋が二つあるけどどちらにします?」

「えと……じゃあ、こっちで」

大家「そちらの部屋ですね、ではこれが鍵です」

「あ、はい……」

(あれ、確かあの人の顔どこかで……)

『現代の神隠しか?男性が都内で忽然と消える』

女「新しく来た方、どんな方でした?」

大家「んー、どうだろうね……まぁ」

大家「どんな奴にしろ、ここに来るってことはそういう奴だろうね」

女「仲良く出来るといいですねー」

大家「……」

女「あ、拗ねちゃいました?クスクス……大丈夫ですよ」

女「私はあなたから離れませんからっ!」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 00:46:05.16 ID:eQ0D2KUfo
終わり
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/02/28(木) 01:23:58.25 ID:ZZXDXA5a0
なんだろう。この主人公の名前は稲葉夕士でいいとおもう
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 03:15:29.87 ID:5nJiVHvAO
>>66プロローグがって事だよな!?


第一章 大家篇
第二章 吸血篇
第三章 淫魔篇
第四章 本屋篇
第五章 花屋篇
第六章 ハーレム篇
エピローグ

とまだまだ続くよね?
続けろ下さい。
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 09:33:42.87 ID:ecgqmxT8o
>>66プロローグがって事だよな!?


第一章 大家篇
第二章 吸血篇
第三章 淫魔篇
第四章 本屋篇
第五章 花屋篇
第六章 ハーレム篇
エピローグ

とまだまだ続くよね?
続けろ下さい。
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 11:44:09.40 ID:sQg0IXOIO
>>66が見えない
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/01(金) 08:22:54.06 ID:TlEaiNLqo
BAD ENDになるのか?ハッピーっちゃハッピーか?
エロゲーなら全員攻略の後TRUE ENDが出てくるノリだな
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