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透華「見習い戀する乙女」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:45:20.89 ID:TL9MXJcmo
勢いで立てた後悔はしてない

透華×ハギヨシ

かなりの亀更新

完結はさせる絶対させる

以上を踏まえて大丈夫な人は読んでください

以下投下

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1361810720
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:46:19.25 ID:TL9MXJcmo






プロローグ
「私は鳥になりたい」





3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:47:44.20 ID:TL9MXJcmo

透華の部屋

一「透華ー、この雑誌は捨てるー?それともとっとくー?」

透華「それは捨てても構いませんわ。もう読まないでしょうし」

純「この麻雀教本はー?」

透華「あー……保留ですわ」

衣「むー、至極重いぞこの辞書達」フラフラ

智紀「頑張って……?」

衣「ぬあー!手伝ってくれぬのか!?」

智紀「私は……パソコンのデータ処理があるから……」

衣「うー!!」ヨタヨタ

純「ほらほら俺が手伝ってやるよ。危なっかしいな」

一「この服はー?」

透華「んー、保留ですわ」

智紀「……」カタカタ

透華「さて、ちょっと掃除道具でもとってきますわ」

一「掃除道具って?」

透華「クイッ○ルワイパー」スタスタ

ガチャッ バタン

一「掃除機とかじゃないんだ……」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:49:35.48 ID:TL9MXJcmo

純「あーったく、なんでこんな半端な時期に透華の部屋の大掃除なんてやんなくちゃいけないんだよ」

一「まぁ、夏のインハイも終わったしね。それまでずっと麻雀漬けで部屋の掃除をずっと放ってきたからこの機会にってことじゃない?」

純「つってもそんなに汚れてねーぜ?ちょっと散らかってるくらいでよ」

純「っていうかハギヨシさんがやってくれてるんじゃねーの?こういうのって」

一「透華は自分の部屋の掃除だけはハギヨシさんにやらせないんだよ」

純「そりゃいったい……なんでだ?」

一「さぁ?恥ずかしいとかそんなんじゃないの?」

純「ふーん」

智紀「もしかしたら」スッ

純「うおっ!?急に出てくんなよな……」

智紀「見られて困るものが部屋にある……かも」

一「見られて困るもの?そんなのあるかなぁ?」

純「エロ本とかか?」

一「男子高校生とかじゃないんだからそれはちょっと……」

衣「何を話しているのだ?」

純「ん?透華が実は人に見られて困るものが部屋の中にあるんじゃねーかーって」

衣「そんなものがあったら衣達に部屋の掃除を手伝わせてないだろう」

智紀「正確にはハギヨシさんに見られて困るもの……」

衣「ハギヨシに……?つまり男性に見られて困るものということか?」

一「まぁそうなるね」

衣「ふーむ、ならば例えばだが……」


衣「BLものの同人誌とかか?」

一純智紀「「「!!!??」」」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:52:58.59 ID:TL9MXJcmo

一「ともきー!!」

純「てめっ、衣になんてもん教えてやがる!!」

智紀「ちっ、ちがっ私じゃない……!!」ブンブン

一「っていうか衣はBLの意味わかってるの!?」

衣「至極当然!!」

衣「男と男が甘く、時には荒々しく絡み合いながら二度と戻ることが出来ないような深い愛へと落ちてゆく物語を描いた作品のジャンルであろう?」

一「ともきぃぃいいいいいいい!!!!」

純「くたばれぇぇえええええええ!!!」

智紀「ほ、ホントに違う……っ!!」ブンブン

衣「……?衣は智紀からは何も教えてもらってないぞ?」

一「んじゃ誰さ!」

純「そーだそーだ。この屋敷ん中でそんなの衣に教えれるのはコイツしかいねーだろ」ムギュー

智紀「いひゃいいひゃいほっへはらへをはなひへ」パンパン

衣「んーと、この前サキに会った時に饒舌に語られたな」

純「あいつだったかっ!」パッ

一「あんのリンシャンマシーン……!!いつかとっちめてやらないと」

純「つーか今ここに透華がいたら卒倒してだだろーぜ」

一「確かにね」

智紀「それよりも最初に疑ってきた私への謝罪は……?」ヒリヒリ

純「ドンマイ!」

智紀「謝罪じゃない……っ!!」

純「仕方ねーだろー。ぶっちゃけそういうイメージが強いんだから」

智紀「だいたい私はBL ものには興味ない」

一「そうなの?」

智紀「女のオタクが皆BLが好きだと思ったら大間違い」

智紀(私は百合萌え)

純「ふーん」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:54:30.18 ID:TL9MXJcmo

一「って話がずれてるよ」

純「なんの話だったっけ?」

智紀「透華の見られて困るもの……」

純「あー!それだそれ!」

一「まぁ、あったとしても日記とかそんなんだよきっと」

智紀「でも、もし本当にBL ものの同人誌や小説とかだったら……?」

一「……」

純「……」

智紀「……」

衣「……」

一「ま、ままままぁこの話はもういいんじゃないかな!?」

純「そ、そうだな!!さっさと掃除の続けでもしようぜ!!」

智紀「同意……!」

一「さ、さーてこの本棚が辞書が多いなーと……」

ドサドサッ

衣「皆少々焦りすぎ……ん?」

純「どーした?」

衣「…………本来この入れ物の中には辞書が入っているはずなのだな?」

純「そりゃそうだろ」

衣「では箱と辞書の間に挟んであるこの薄い本はなんだ……?」

純智紀一「「「!!!!?」」」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:55:59.98 ID:TL9MXJcmo

純「おい。おいおいおいまさかだろ……」

智紀「人間とはいつも予想の上を行く……」

一「まっまだそうだって決まった訳じゃないよっ!!」

純「じゃあ国広君確かめてくれよ……」

一「ふぇっ!?な、なんでボクがっ!?」

衣「一はそうじゃないって信じているのだろう?」

一「そりゃそうだけどさぁ……」

智紀「責任取って行くべき……」

一「う〜、でもさぁ……ほら勝手に人のそういうのを見ちゃうのはどうかなーって思ったり……」

純「そんなこと言って実はその……び、BL?系のものだって疑ってんだろ?」

一「そ、そんなことないよ!!わかった!!わかったよ!!!僕が確かめるよ!!!!」







一「……」ソロソロ

一「うー」チラッ

純(Go!!Go!!)

智紀(Lets Go!! )

衣(Lets Go!!)

純智紀衣(HAZIME!!!!)

一「うぅ〜」






一「……」ソロソロ

むんず

一「……」チラッ

純(GoGoGoGo!!)

智紀(LetsGoLetsGo!!)

衣(Fight〜)

純智紀衣(HAZIME!!!!!)

一「うううぅぅぅぅ!!」

一(腹をくくるしかない……っ!!)

一「っ!!」バッ

純智紀衣「「「っ!!」」」

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 01:58:16.76 ID:TL9MXJcmo

純「……ってあれ?」

智紀「……同人誌じゃない」

一「大学ノート?」

衣「みたいだな……」

「「「「………………」」」」

純「な、な〜んだただのノートかよぉ」

智紀「変に身構えて損した……」

衣「全く拍子抜けだな」

一(よかった……透華が変なものに目覚めてなくて本当によかった……)

純「ちなみに何が書いてあんだよそれ」

衣「気になるな」

一「勝手に見てもいいのかな?」

純「さっき衣が言ってたみたいにダメなものなら俺達に部屋の掃除なんか手伝わせてないって。大丈夫大丈夫」

一「まぁ、それもそうかもね」

智紀「……」

衣「ともき、どうした?」

智紀「いや……」

智紀(さっき言った通り私達に部屋の掃除を手伝わせてるけど、辞書とその入れ物の隙間に挟むなんてそんな見つかりにくい所に『私達になら見られても大丈夫なもの』を普通は入れない……)

智紀(ハギヨシさんを部屋に入れないのならば他に見られて困る人が来るわけでもないから別にもう少し分かりやすい所に置いておいてもおかしくはないはず……)

智紀(もしかしたらあれは私達にも見られて困るものなんじゃ……)

智紀(………………………………………………)

智紀(まぁいっか)

一「えい」ペラ











一「」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 02:23:47.93 ID:mSSFL+ejo
以下ノートの内容

━━━

○月×日

「お嬢様」

声をかけられてふと顔を振り向かせるとと目の前に少し呆れた顔が浮かばせた男が立っていた。

「またこんな暗い所で本を読んで……」

そういって卓上に備え付けてあるライトのスイッチをつける

「目が悪くなりますよ?」

「気をつけますわ」

「その言葉は何度も聞きました」

ジトーっと私を見つめるその顔が可愛くってつい私は同じ事を繰り返してしまう。

パタリと本を閉じて部屋の真ん中にある三人掛けソファーへと移動する。

座るのは端っこ。

「こちらに来なさいハギヨシ」

「はい」

恭しく返事をした彼……ハギヨシは私とちょっとだけ隙間をあけて隣に腰かける。

「いらっしゃい」

ポンポンと膝を叩くとハギヨシはため息を1つついてから私の膝の上に頭をそっと乗せた。

あぁ、やはりいい。

彼が触れている体の部位が徐々に熱を持つような錯覚を持つ。

顔を覗き込むと綺麗な顔立ちをした彼と目があった。

なんとなく恥ずかしくなって自分の左手を彼の目の上に被せる。

すると彼は何も言わずに空いている手で私のもう一方の手をゆっくりと握ってきた。

毎日この時間、私と彼はこうやって触れ合う事を日課としている。

ゆったりとした時間が流れる。

心が落ち着く。

幸せとは何かと問われたらきっと今なら過ごしているこの時間の事だと答えてしまうかもしれない。

「お嬢様」

「なぁに、ハギヨシ?」

「……なんでもありません」

「変なの」

そう言って私は左手をどけて彼の顔に自分の顔をゆっくりと近づけ……

━━━

一「」


10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 02:26:27.54 ID:mSSFL+ejo

純「国広君どうしたんだよ」

一「」

衣「はじめ〜?」

一「」

ボトッ

純「おいおいノート落としてるz……」ヒョイ

衣「一体何が書いてあったのd……」








純衣「」

━━━
━━


透華「やーっと見つけましたわ。これでベッドの下も楽々すいすい……って三人ともどうしましたの?」

一「ととととーかこここここれって」

純「」

衣「」

智紀「……」ペラペラ

透華「へっ?なんですのいったい?」

一「ここここのののノートトトトト」ガクガク

透華「はい?」

智紀「クスクス」ペラペラ

透華「」カラン

透華「」









透華「」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 02:28:08.96 ID:mSSFL+ejo

一「ごめんね勝手に見ちゃって……その…………事故?だったんだよ……」

透華「」

純衣「「はっ」」

智紀「やっと目覚めた……」パタン

一「とーか……?」

透華「一」

一「ハッハイ!!」ビクッ

透華「そこの窓を開けてくださいまし」

一「ハイ!!」タタタッ

ガチャッ

透華「さてと」

透華「ふっふっ」グッグッ

一(急に準備体操し始めた……)

透華「んー」グイー

透華「よし!!」

透華「……」スッ

一(クラウチングスタートの体勢?)

純「今どーなってんの?」

智紀「私にもよくわからない」

透華「私は」クイッ







透華「鳥になりたいいいいぃぃぃぃぃ」ダッ

一「わー!!待って待って飛び降りちゃダメだよー!!」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 02:29:35.70 ID:mSSFL+ejo

透華「離してくださいまし!!もう私には鳥になるしかないんですわ!!」

一「ヤバイヤバイ!マジでヤバイって!!ちょっ純君!!」

純「うおっ、なんかよくわからんけどとりあえずわかった!!」バッ

透華「今ー私のーねがーい事がー」

一「誰も翼はくれないよ!!今とーかがワキワキさせてるのはただの肩甲骨だよ!!」

純「おい!!衣達も手伝え!!」

衣「う、うむ!」タタタッ

智紀「わかった……」タタタッ
















衣「ひ、引きずられる〜」

透華「無限の彼方へさぁいくぞ!!バ、バ、バ、バズライトイヤー参上!!」

純「こいつこんなに力強かったか!!?」

透華「私はスペースレンジャーだ!!!」

智紀「ぐっ……!!」

透華「君は!!!ただの!!!オモチャだ!!!!」

一「戻ってきてよとーかあああああああぁぁぁぁぁ!!!!」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 02:31:29.82 ID:mSSFL+ejo
とりあえず今日はここまで
何かアドバイスがあったら是非ください
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 04:17:17.09 ID:nlGxBJqMo
おつおつ期待
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 11:15:36.03 ID:EiDOgbi2o
こっそり投下
16 :酉つけてみた ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/02/26(火) 11:21:05.97 ID:EiDOgbi2o
なんとか透華を止めてからしばらくして



透華「」ズーン

一「え〜とぉ」オロオロ

純「その……なんだ」オロオロ

衣「か、可愛らしいではないか!」オロオロ

智紀「いいセンスだ」オセロット

透華「はあああああああぁ」

一(魂が全て抜けていくようなため息だね……)ヒソヒソ

純(なんとかなんねーか?まだ掃除さえ終わってないんだぞ?)ヒソヒソ

一(そう簡単には無理でしょ。ボクだってあんな状況だったら立ち直れないよ)

純(んじゃあどーすんだよ)ヒソヒソ

智紀(………恋路を応援するとか?)ヒソッ

一(それって逆に地雷になったりしない?)ヒソヒソ

衣(衣は放っておいた方がいいと思うが。こういうものは時間が解決と言うし)ヒソヒソ

純(その場合どんくらい時間がかかるんだろーな)ヒソヒソ

透華「もう、いいですわ!」ガバッ

一「へっ?」

透華「見られてしまったものはどうにもなりませんし。いつまでもグチグチしていられませんわ!」

衣「とっても短い時間で済んだな」

純「…………だな」

透華「まぁそれに?所詮昔の思い出、いわゆる黒歴史と言うやつですわ!」

透華「ですからたとえ昔のそのノートにえぇと……ゴニョゴニョ……を書いていたとしても今は関係ありませんわ!!」

透華「死んでしまいたい恥ずかしいことにはかわりまりませんけど……」

一「そ、そうだよね。昔のちょっと恥ずかしい思い出だよね!」

純「そうだなっ!俺にもそういうのってあるしな!」

一(さっき簡単には立ち直れないって思ったばっかりなのに、とーかはすごいよ)

一(見てしまった僕たちが悪いはずなのに何も言わず無かったことにしてくれようとしている)

一(なら、あとは僕たちがその話題にさえ触れなければいつもどうりのとーかに……)

智紀「でもこのノートの最新更新日は一昨日になってる」ペラッ

一「おいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃいいい!!!」
17 : ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/02/26(火) 11:38:04.80 ID:EiDOgbi2o

一「ともきー!何してくれちゃってんのさ!!」

智紀「だって本当の事だし……」

一「そうだとしてもぉ!」

純「おいまて!それより透華だ!」

一「はっ!?」バッ

透華「こっちみてんじゃないよばかやろー」

一「なんかキャラがかわってるー!!」ガビーン

透華「この物語は、南家三姉妹の平凡な日常を淡々と描くものです」

透華「過度な期待はしないでください」

純「そのセリフはやべぇって!!」

衣「さっき立ち直りかけたばっかりなのに……」

智紀「反省はしている。後悔はしていない」

一「やかましいよ!!」

純「つかどーすんだよ!危機再びだぜ!?」

一「衣!窓閉めて!」

衣「うむ!」テテテッ

一「ともきー!」

智紀「ん……?」ペラペラ

一「また読んでるの!?」

智紀「いや、今の透華は大人しいしとりあえず放っておいても平気かなって……」

一「はぁ!?そんなこと……」クルッ

透華「……」ジー

一「本当だね……」

純「ものすごい見られてるけどな」

一「とりあえず急にアクション起こされても平気なようにしばらく透華のこと見ておこうよ」

衣「衣は構わないが」

透華「……」ジー

純「なんとも言えない空気だな……」

一「……うん」
18 : ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/02/26(火) 11:42:01.64 ID:EiDOgbi2o

再びしばらくして

一「静かだね」

純「ずっとくまのヌイグルミを抱いたまま黙ってるな」

衣「こころなしに目が気だるそうだぞ」

智紀「そう……まるでちあk」

純「ストーップ!!」

智紀「もがもが」

一「何もアクションを起こさないなら掃除の続きとかできるかな?」

純「そういや、ずっと放ったままだったな」

衣「なら衣と智紀でとーかの事を見ておいてる間にやるといい」

一「えー、ともきーもぉ?」

智紀「不満……?」

一「いやさっきの行動を見る限りは不満を持たない方がおかしいと思うんだけど……」

純「まぁまぁ。衣も一緒にいるみたいだし大丈夫……なのか?」

衣「何故疑問系なんだ!」

純「いや、まぁ……なんというか」

衣「任せろ!衣はこの中で一番お姉さんだぞ!!」

純「まぁそこまで言うんだったら……」

衣「さて、とーか!」

透華「なんだばかやろー」

衣「」ジワッ

純「だーもう!とりあえず何かしないように見とくだけでいいって!!ほら、国広くんさっさと始めようぜ」

一「はーい」
19 : ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/02/26(火) 17:31:51.94 ID:2DTH5vDYo
2時間後

透華「お騒がせいたしました……」

一「いやいーよ。悪いのは(多分)ボク達なんだし」

純「そーそー。透華は何も悪くねー」

透華「ですが、結局掃除をさせてしまいましたし……」

衣「あんな事があったのだ。お詫びの一つとして受け取ってくれ」

智紀「私と衣は何もしてないけど」

透華「……わかりましたわ」

智紀「ただ、一つ。聞きたいことがある」

透華「?」

智紀「あの、ノートの事」

一「ともきー!」

智紀「無か〜ったこーとーに〜してはーいけーなーい」

純「リズムつけんじゃねー!!」

智紀「でも皆も気になるはず……」

一「うっ」

純「そりゃあよ……」

智紀「だから、出来れば教えて欲しい……」

透華「そうですわね……。あれだけさわいだのですから話さなくてはいけませんわ」

一「とーか……」

透華「あれは私の、その……」

智紀「恥ずかし妄想日記」プッ

一「お前ちょっとこっち来いや」

透華「まぁ、そう言われればそうですわね……」

透華「自分を主人公にしてこうなれたらいいなって展開をつらつらと小説として形にしたもの」

透華「妄想日記と言われても差し支えのないですわ……」

一「その……とーかはハギヨシさんのこと……」

透華「……………………はい」

智紀「うっひょおおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」

一「…………ふんっ!!」バキッ

智紀「あべしっ!」

衣「とーか……」

透華「叶わない恋だというのはわかっています……けれどどうしても忘れられないんですの……」

一「……諦められないなら諦める必要は無いんじゃないかな」

透華「へっ?」
20 : ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/02/26(火) 17:36:18.50 ID:9I7D9g/vo

一「っていうか本当に叶わない恋なのそれ?」

透華「いやだって立場の関係が」

純「んなのひと昔前の考え方だろ。少女漫画でもあるめーし」

衣「今の少女漫画にはそのようなジャンルもあるのか?」

純「あ、いや、聞いた話だけどな!聞いた話!」

智紀「……………………プッ」

純「てんめー!笑いやがったなぁ!」

ギャーギャー

一「……まぁ、あっちは置いといて」

一「いいんじゃないかな。恋愛くらい自由にしても」

透華「でも……」

一「デモもテロも無いよ。そうやって言いながらも諦められ切れてないからああいう小説書いちゃったんでしょ?」

透華「うっ」

一「だったらもうちょっと頑張ってみよ?ね?」

透華「でも……やっぱりその……」

純「だーもう!!さっきから面倒くせー!!」

一「あ、戻ってきたんだ」

純「もうそんなんなら俺達が協力してやるよ!!」

透華「え、えぇ!?」

一「あ、それいいね。ボクたちでくっつけちゃおうよ」

透華「ちょっ、ちょっと待ってくださいまし!!」

純「いーや待たないね。もう透華の気持ちも知っちまったんだ」

純「そんな状態で目の前でうじうじされたらこっちがたまったもんじゃねーよ」

透華「それは……」

純「親が文句言うのか?だったら俺達も一緒に説得してやる」

純「ハギヨシさんが立場を理由に断るか?だったら俺達も一緒に説き伏せる」

純「自分の勇気が出ねーか?だったら俺達で背中ぶっ叩いてやんよ」

「ハギ京じゃなきゃダメだって?そんな奴らには私が同人誌を書いて満足させてやるよ」

「ともきーは黙ってよ?ね?」

「ウス」

純「だからさ、がんばってみようぜ?」

純「せめてちゃんと悔しがれるようによ」

透華「純……」

一「ボクもおんなじ気持ちだよ」

衣「衣もだ!」

智紀「Me too 」

透華「一……衣……」

智紀「あれ?私は?」
21 : ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/02/26(火) 17:44:58.81 ID:oYKVL3jNo
透華「わかりましたわ。私、できるところまで頑張って」

透華「この先、せめて今してるこの恋に対してしっかりと胸が張れるようにしますわ」

純「そんじゃあ……」

衣「うむ!」

一「決定だね!」

智紀「これから忙しくなるぜ」

一「それではここに『ハギヨシさんをとーかにメロメロにさせちゃおうよの会』を発足します!!!」ベベーン

純「……」

衣「……」

智紀「……」

透華「……」

一「な、なんだよぅ!」

純「いや、いいやそれで。うん。かわいいよ国広くん」

衣「そうだな可愛らしいぞ一」

一「な、なんなんだよもー!!!!」



こうして龍門淵高校麻雀部は勇気の出ないヘタレお嬢様のために

『ハギヨシさんをとーかにメロメロにさせちゃおうよの会』

智紀「略して『ハメロよ(意味深)』」

が作られたのであった

透華お嬢様の恋の行方は!?

まだ一度も出てきていないハギヨシの運命は!?

次回にこう御期待!!


















智紀「でもやっぱりあの妄想日記はどうかと思う」

透華「はうっ」グサッ

一「ともきー!」

続く
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 17:46:35.22 ID:UyufPPhmo
乙です
待っていたぜこの瞬間(スレ)をよォ!
23 : ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/02/26(火) 17:47:06.15 ID:oYKVL3jNo
ss書ける人は凄いですね。私は既に挫折しそうです
とりあえず導入も終わったことですしこれからちょいちょい更新していきたいと思います
とりあえず今日はここまで
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/26(火) 18:21:11.62 ID:nlGxBJqMo
おつおつ
龍門渕のSS少ないから期待
25 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:21:15.26 ID:yyLNaJ3ko
>>1に更新不定期って書いとけばよかったですね
ちょっと投下します
26 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:22:05.63 ID:yyLNaJ3ko
前回のあらすじ

智紀「日記がバレてー」

智紀「バズライ○イヤーになってー」

智紀「みな○けの三女になってー」

智紀「透華の恋を応援することになった」

一「わかりずらっ!」
27 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:22:56.17 ID:yyLNaJ3ko
あの事件から数日後

透華「一」チョイチョイ

一「ん?どしたの?」

透華「その……ちょっと相談が……」

一「…………!」

一「ははーん、『あの事』だね?」

透華「あぅ……///」カァァ

一「よし、じゃあボクはこの仕事が終わったらすぐいくから透華は部屋で待ってて」

透華「わ、わかりましたわ///」

一(さて……純くん達も後で呼んどかないと)
28 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:28:57.62 ID:GWCPnfWbo
透華の部屋

智紀「ルールル、ルルルルールル」

智紀「ルルルルールールールールールルー」

純「徹子じゃねえぞ」

一「……コホン」





一「それじゃあ早速第一回『ハギヨシさんをとーかにメロメロにさせちゃおうよの会』を始めます!」

純「やっぱなげーよその名前。もっと短くするか略称とか決めねーか?」

智紀「略称なら私が前回決めたはず……」

衣「そうなのか?」

智紀「そう」

智紀「『ハ』ギヨシさんをとーかに『メロ』メロにさせちゃおう『よ』の会」

智紀「略してハメロy」

一「却下だよ!!なんだよそのなんとなく卑猥な略し方!!」バンッ

一「これはとーかの恋を応援する健全な会なの!!そんなのダメ!!」バンバンッ

智紀「でも透華の日記には透華自身がハギヨシさんを襲うような内容もあった……」スッ

透華「キャアアアアア!!!!!言わないでくださいまし!!!!というか出さないでくださいまし!!!!!!」バッ

智紀「あれは凄かった。ハギヨシさんを拘束して目隠しをした後の描写が特に……」

透華「いやあああああああ!!!!!」ブンッ

智紀「ゴフッ」ドスッ

透華「はーっはーっ」

衣「とーか落ち着くんだ。智紀のこれは今に始まった事ではないぞ」ドウドウ

透華「はあー、はぁー、そうでしたわね…………」

一「もういいかな?」

透華「ええ、もう大丈夫。続けてくださいまし」

一「それじゃあ改めて」

一「透華の魅力をハギヨシさんに伝えるためにはどうすればいいのか、意見のある人は?」

智紀「ハイッ!」バッ

純「んー……」

衣「普段から一緒に過ごしてるからどこから攻めようか迷うな」

智紀「ハイッ!」ブンブン

純(手料理とかか?いやでもまだその段階は早いから調理実習のクッキーとか)ブツブツ

衣「む"ーん」

智紀「ハイィィ……っ!」プルプル

一「はぁ……はい、ともきー」

智紀「やっと当てられた……」

一「出来ればずっと無視していたかったけどね」

智紀「大丈夫、さすがにここでは真面目。透華の恋を応援する気持ちは本当だから」

透華「智紀……」

一「……じゃあとりあえず聞いてみるよ」
29 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:31:06.90 ID:GWCPnfWbo
智紀「まずは下調べが大事だと思う……」

一「下調べ?」

智紀「そう。透華はハギヨシさんの事どれくらい知ってる?」

透華「えぇ〜っと……」

透華「…………………………」

純「?どうした?」

透華「私……ハギヨシの事何も知りませんでしたわ……」ズーン

智紀「そう。ここにいる皆はあの人の好きな食べ物も好きな色も知らない……」

智紀「女性の好みとかも……」

透華「」ピクッ

衣「なるほど……いきなり攻めにいくのではなく、まずは攻略先の情報を得るということだな?」

智紀「Exactly(そのとおりじゃけえ)」

純「あの人謎が多いもんなー」

衣「噂はたくさんあるがな」

智紀「というわけで直接、または間接的に彼から色々な情報を引き出そうと思う……」

智紀「そしてそこから対策などを今後立てていく……」

一「ともきー……見直したよ」

智紀「それほどでも……」

一「よし、じゃあ今日の作戦はそれに決定!!」

一「各々、手段はなんでもいいからハギヨシさんの情報を手に入れること!!」

一「では……ミッションスタート!!!」





















純「……」

衣「……」

透華「……」

智紀「……」

一「な……何?」

純「いや、なんかこういう時の国広くんかわいいな」

衣「元気いっぱいだな」

智紀「ミッションだって」

透華「私も小学校の頃のスパイごっこを思い出しましたわ」

一「うわーん!!」
30 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:31:56.00 ID:GWCPnfWbo






step1「ハギヨシさんを知ろう!」




31 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:32:34.39 ID:GWCPnfWbo
【一の場合】

一「すみませーん」

メイド1「はい?」

メイド2「どうかしましたか国広さん?」

一「いやー、どうしたって訳じゃないんですけどちょっと聞きたい事があって」

メイド2「聞きたい事……ですか」

一「はい。ハギヨシさんについてなんですけど」

メイド1「萩原さんのことですか?私達も特に何か知っているということはありませんよ?」

メイド2「というより何故急にそんなことを?」

一「いやー、ほらあの人って謎が多いじゃないですか。なんとなく気になっちゃって」

メイド2「まぁ、確かに言われてみれば不思議の多い方ですが」

一「こんな事聞いたことあるなーってレベルの話でも全然いいですから」

メイド1「そうですねぇ…………あっ」

一「何かありました!?」

メイド1「そういえば萩原さんは分身が出来ると聞いたことがあります」

一「は?分身?」

メイド1「えぇ、なんでもとても忙しいとき稀に見ることができるものだとかなんとか」

メイド2「それって異常なまでのスピードで動くから残像が残っちゃってそう見えるって話じゃなかったっけ?」

メイド1「あれ、そうでしたっけ?」

メイド2「それ厨房とかで見かけたーって話じゃない?」

メイド1「そうそう!」

メイド2「じゃあ多分残像であってるはずですよ。誰かが『まるで分身してるみたいだ!』みたいな事を言って話が少し変化したものだと思いますから」

メイド2「なーんだ……ってごめんなさい国広さん。すっかりおいてけぼりにしてしまいました」

一「あ、いえ大丈夫です」

一(この人達は何を言ってるんだろう)

メイド2「あとは気がきくとか家事万能とかありきたりな話しか聞いたことないですね」

メイド1「そうですね」

一「あ、えと、ありがとうございました」

メイド1「いえいえ」

一「お時間とらせてすみませんでした。お仕事頑張ってください」

メイド2「はい、ありがとうございます。国広さんもお仕事頑張ってくださいね」フリフリ

メイド1「それでは」フリフリ

スタスタスタ

一「うーん」
32 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:33:24.38 ID:GWCPnfWbo
しばらくして

一「なんか微妙なのしか集まらなかったなぁ」

メモ
・残像が残るスピードで動く

・素手で樹木を引っこ抜ける

・乗り物は大体操縦できる

・意外と汗っかき

・ジョジョ並の回復力をもつ

・かめはめ波は無理だがどどん波はギリ出せる

・動物と喋れる

一(どこまでが本当なんたまろう)

一(ていうかこのラインナップの中で汗っかきが一番普通な情報なハズなのに浮いてるように見えるよ)

一「たいした収穫はなしかぁ」
33 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:34:00.39 ID:GWCPnfWbo
なんたまろうってなんだよ……
なんだろうに変換しといてください
34 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:34:59.92 ID:GWCPnfWbo
【衣の場合】

in厨房

衣「んー」キョロキョロ

シェフ「おや、衣お嬢様どうしたんデスかこんなところで。まだ夕飯には早いデスよ」

衣「ハギヨシを見なかったか?」

シェフ「萩原さんデスか。昼食を一緒に作ってからはまだ見ていまセンネ」

シェフ「彼に何か用事デモ?」

衣「うむ。実はな……」

幼女説明中……

シェフ「ナルホド、それで萩原さんの事が知りたいと」

衣「なんでもいいんだ、何か知らないか?」

シェフ「ソウデスネ……萩原さんは歌が上手デス」

衣「歌が上手い?何か歌っていたのか?」

シェフ「えぇ、この前カレーを作っていた時のことなのデスけど……」

━━━
━━
35 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:35:53.24 ID:GWCPnfWbo
ハギヨシ「それでは今日はカレーを作りますのでトニ○さんは野菜の下ごしらえとサラダの準備をお願いします」

シェフ「ワカリマシタ」

シェフ「フンフーン」トントン

〜♪

シェフ「ン?」チラッ

ハギヨシ「全てーは愛のターメリック」

ハギヨシ「はらはーらハラペーニョー」

ハギヨシ「泣かれーちゃやだもんシナモンカルダモン」

シェフ「お上手デスネ」

ハギヨシ「おっと、これは恥ずかしいところを見られてしまいました」

シェフ「いえいえ、楽しく料理ができるというのは良いことだと思いマスよ」

シェフ「喋り過ぎて唾が飛んだりするのはよくアリマセンガ」

ハギヨシ「そうですか」

シェフ「ですからドウゾ続けてくだサイ」

ハギヨシ「ではお言葉に甘えて」

〜♪


━━
━━━

36 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 22:37:13.99 ID:GWCPnfWbo
シェフ「といった感じですね」

衣「なるほど……わかった!ありがとうト○オ!」

シェフ「いえいえ、またなにかしらあったらいらしてくだサイ」

シェフ「ただし、調理中の時は手を洗ってネ」

衣「うむ!心得たぞ!それではな!」パタパタ

シェフ「転んじゃダメデスよー?」フリフリ

衣「子供扱いするなー!!衣はもうお姉さんだー!!!」




シェフ「さて」

シェフ「ハギワラさんもすみに置けまセンn」

???「動くな」チャキ

シェフ「!?なんデスか!?」

???「いいから動くな。今、そこにいた幼女から透華の話を聞いたな」

シェフ「ハイ」

???「その話は誰にも言うな。言えばお前の命は無いと思え」

シェフ「……ワカリマシタ。だいたい私はそういう色恋沙汰に関して言いふらしたりするのは好きではありまセン」

シェフ「だから、誰にも言いまセン。安心してくだサイ」

???「そう、わかった」スッ

シェフ「……ふぅ」




シェフ「…………智紀さんはオモチャのナイフで何がしたかったのでしょう?」
37 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:32:31.42 ID:JAk76UjCo
【純の場合】

純「情報……情報ねぇ……」

メイド's「キャッキャ」

純「お、ちょうどいいや。おーい」

メイド3「あ!純様よ!!」

「うそ!」「どこどこ!?」「今こっち見たわ!」「バカ、私の方を見たのよ!」

純「ちょっと聞きたいことがあるんだけどいーか?」

メイド3「は、はい!」

メイド4「むしろ私に聞いてください!」

「いえ、私に!」「私よ!」「私だってば!」

純「あー、まぁ誰でもいいんだけどよちょっとハギヨシさんについて聞きたくてさ」

メイド4「えっ……」

メイド5「うそ……」

メイド3「まさか純様は萩原さんの事……」

純「そんなんじゃねーって。ただあの人ってなんでも出来る不思議超人だろ?何やってたらあぁなんのか知りたくてさ」

メイド3「あぁ……そういうことでしたか」

メイド5「よかった……」

メイド4「純様は萩原さんの事を『気にかけて』いらっしゃるわけではないですのね?」

純「おう」

純(つーか毎回疑問なんだけどなんで俺だけ純『様』なんだ?)

純(なんかヨン様みたいで好きじゃないんだけどな……)

メイド6「えーっと……萩原さんのことですよね?何が聞きたいんですか?」

純「んー、何でもいいぜ。とりあえず知ってること一通り教えてくれよ」

メイド3「そうですねぇ」

メイド4「料理ができて」

メイド5「裁縫が得意で」

メイド6「掃除も得意で」

メイド7「身体能力が高くて」

メイド3「背が高くて」

メイド4「……これぐらいしか知りませんね」

純「えー、もうちょっとなんかねーか?」

メイド7「うーん……」

メイド6「………………すみません。これ以上は私達もしりません…………」

純「そっか、まぁ仕方ねぇな」
38 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:33:27.70 ID:JAk76UjCo
メイド5「それよりも純様!」

純「うお!急に大声だすなよ…………どうした?」

メイド5「その……明日って何かご予定とかありますか……?」

純「明日?明日は特にないぞ」

メイド5「で、でしたらその……一緒にお買い物でも……」モジモジ

メイド7「あーっ!!あなた!!抜け駆けですか!!?」

メイド4「ズルい!!」

メイド3「私だって純様と一緒にお買い物行きたいです!!」

「私も!!」「私も!!」

メイド5「な、何よ!!私が一番最初に誘ったのに!!」

ギャーギャー

純「……なんかよくわかんねーけど取り合えず離れよう……」ソー











「ハッ、純様がいない!」

「「「「えー!!!!!」」」」

「どこに行ったの!!」

「「「「「純様ー!!!!!!」」」」」







純「あー、収穫0だぜ……」
39 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:34:30.04 ID:JAk76UjCo
【透華の場合】

透華「ハギヨシ」パンパン

ハギヨシ「はい」シュタッ

透華「今、時間の方は空いているかしら?」

ハギヨシ「はい。仕事が終わって自室で少し私用を済ましていたところです」

透華「そう……、でしたら、その……私と少しおしゃべりでも……しないかしら……?」

ハギヨシ「お嬢様とですか?」ピクッ

透華「あ、いえ!嫌なら別に……!」

ハギヨシ「いえいえいえ!嫌だなんてそんな!まさか私なんかとお話をしようとは予想もしていなかったので少し驚いたのでございます」

透華「そう……よかった」ホッ

ハギヨシ「では何の話をしましょう」

透華「それなんだけど、私ハギヨシの事何も知らない気がしますの。」

ハギヨシ「私のことですか」

透華「そう。だから色々と質問してみてもいいかしら?」

ハギヨシ「えぇ、そういうことでしたらなんなりと」
40 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:36:03.19 ID:JAk76UjCo
【行間】

一「うーん」テクテク

純「おっ、国広くんじゃん」

一「純くん」

純「収穫はどうだった?」

一「全然、微妙なのばっかりだったよ。純くんは?」

純「こっちも全然だ。皆意外と知らないんだな」

一「比較的長い時間一緒に過ごしてるボク達が知らないんだから他の人達が知らなくても変じゃないよね」

純「衣と智紀はどうなんだろーなー」

一「さぁ?智紀は意外と凄い情報とか掴んできそうな気もするけど」

純「どうだろうな……ってあれ透華じゃねーか?」

一「本当だ」

純「おーい、透「ストップ!!」うおっ!」

一「ストップストップ、ストップだよ純くん」

純「んだよいきなり」

一「あれ見てみなよ」

純「ありゃあ……あぁ、なるほど」

一「せっかくなんだから、二人きりにさせてあげようよ」

純「透華は耐えれるのかねぇ」

一「それはわかんないなー」

純「な、ちょっと覗いてこーぜ」

一「純くん…………」

純「んだよ、だって気になるじゃんか」

一「はあ……わかったよ。ちょっとだけだよ?」

一(まぁ、ボクも気にならないと言えば嘘になるし……)

純「さすが国広くん、そんじゃあちょっと失礼して……」

41 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:36:52.98 ID:JAk76UjCo
透華「えっと……じゃあ……好きな色は?」

ハギヨシ「好きな色ですか……白とか水色とか、あとは……」

スッ

透華「ひゃあっ!?///」

ハギヨシ「金色……とかですかね?」クスクス

(おおっ見ろよ国広くん!)
(純くんが邪魔で見えないよ〜)
(ハギヨシさんが透華の髪をすいてるぜ!)
(本当!?)

透華「あ……えと……///」カァァ

ハギヨシ「嫌でしたか?」

透華「い、いえ……///」

透華「え、ええと……次の!次の質問にいきますわ!」

(なんとか逃げたか)
(どう考えても逃げ切れてないけどね)
42 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:39:26.73 ID:Siu47VLso
透華「す、好きな髪型とかはありませんの?」

(透華にしては攻めたねー)
(好きな髪型聞いただけだろ?)
(ヘタレなのは例の一件で知ってるでしょ?)
(…………ああ)

ハギヨシ「好みの髪型……そうですね」

ハギヨシ「これといってはありませんね。」

ハギヨシ「ただ、身近な人のいつもと違う髪型とかを見ると少しときめきます」

透華「いつもと違う髪型……」

(ありゃあ明日は違う髪型にしてくるぜ)
(ポニーテールに一票)
(俺はハーフアップ)

ハギヨシ「そういえば透華お嬢様はいつもストレートですが変えようとは思わないのですか?」

透華「へ?まぁ、えぇ。意外と手間がかかりますし。」

透華「変えてみようかなとは今思いましたけど……」ボソッ

ハギヨシ「なるほど……面倒であるなら私にやらせてはもらえないでしょうか?」

透華「ふぇっ!?」

(なにぃー!?)
(いきなりのチャンスだよ!)

透華「え、えっと」

ハギヨシ「私がやって差し上げればお嬢様も手間をかけずに髪型を変えることができると思いますが……」

ハギヨシ「なんでしたら朝の寝癖直しなどもさせてはもらえないでしょうか?」

(な、なんだなんだ!ハギヨシさんが凄い透華に迫ってるぞ!?)
(実はかなり脈ありだったのかな!?)

透華「えーっと、えーっと……」

ハギヨシ「……」

(……)
(……)

透華「お」

ハギヨシ「お?」

透華「お願いしまひゅ……///」プシュー
43 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:43:25.73 ID:h1uA47UKo
(おおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!)
(頑張ったね!!透華!!)

ハギヨシ「そうですか。ではそのように」

透華「は、はいっ///」

ハギヨシ「おっと、そろそろ夕飯の仕込みをしなくては」

ハギヨシ「申し訳ありませんお嬢様。名残惜しいのですがここで一旦失礼させて頂きます」

透華「わ、わかりましたわ。お仕事頑張ってくださいまし」

ハギヨシ「えぇ。あ、それと」スッ

透華「へ?かっ顔が近っ……」

ハギヨシ「明日、朝に部屋にお伺いいたしますね」ボソボソ

透華「はうっ///」ボンッ

ハギヨシ「では」

(やばっこっちくんぞ!)
(い、急いで急いで!)

ガチャッ バタン

透華「うー///」

透華(……まだ耳に息の感触が残っていますわ…………)

透華「……」

透華「ちょっと気持ちよかったかも……」

純「何が?」

透華「キャアアアアアアアァァァァァァ!!!!!いきなり出てこないでくださいまし!!!!!」ヒュバッ

純「おごぉっ!!?」ドゴッ

一「うわっ、今鈍い音がした」

純「」チーン

透華「は、恥ずかしいですわー!!!!!!」ダダダ

一「とーか!」

一「……まいっか」

一(…………ハギヨシさんは透華の事どう思ってるんだろう)

一(今の見てた感じだと正直かなりいけそうな気がするんだけど)

一(……透華がからかわれてただけなのかな)

一(うーん、全然わかんないよぅ……)
44 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/27(水) 23:46:24.45 ID:6c9W/Zhuo
いったんここまで
どうやったら皆を可愛く書けるんですかね
他の人達のssでも見て勉強してきます
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/27(水) 23:58:26.89 ID:+wrgcayOo
みんな可愛いよ〜
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 00:00:54.20 ID:nYCQbhPwo
みんなちょーかわいーよー
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 01:53:49.00 ID:KM0V0q/D0
いいと思うぞ
48 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 02:31:32.99 ID:YagN8wu0o
1人キン肉バスターをしていたら足をつりました。切ないですね。
取り合えず投下します
49 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 02:32:19.54 ID:YagN8wu0o
【智紀の場合?】

智紀「〜♪」

みんなやることが遠回り過ぎる

本当に情報が欲しいのなら、もっとダイレクトにいくべき

智紀「という訳で今、わたくしことともきーはハギヨシさんの部屋の前まで来ています……」

智紀「欲しいものがあるならそれなりの努力が必要なのさ……」

智紀「あそーれピ〜ッキ〜ングピッキング〜」

およそ2分間

しばらく鍵穴にガチャガチャ道具を出し入れしているととガッチャンコと鍵の外れる音がした

智紀「開いた……!」

智紀「さてと……」ゴソゴソ

ビデオよしキャメラよし私よし

深呼吸を大きく二回

では

いざハギヨシさんの部屋へ!

智紀「がちゃり」

ドアノブを回し、ゆっくりとドアを押した

そして

そこで私の目に飛び込んで来たのは








一面に張られたおびただしい数の写真だった
50 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 02:34:37.78 ID:tIu/abBUo
智紀「……………………へ?」

あまりのショックに思考が一旦止まる

なんだこの光景は

右を見ても写真

左を見ても写真

写真写真写真

ヤバイヤバイヤバイ

私の中の警鐘がマックスで鳴る

だが、

だが確認せずにはいられない

一体何の写真なのか

それに何が写っているのか

気になって仕方がないのだ

私は眼鏡を通してそれらをじっと見つめる

そしてその写真が何かに気づいた時

ポン

と、肩に手を置かれた



「見ましたね?」



見つかった

だけど振り向けない

体が硬直する

足が震える

まるで地獄の底から聞こえて来たような声

そうやって私が固まっていると続けて声をかけられた

「私の透華お嬢様コレクションを」

「見ましたね?」

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ

ヤバイ

コイツは

ハギヨシさんは

ストーカーだったのだ
51 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 02:36:22.70 ID:tIu/abBUo

ギ、ギ、ギ、となんとか首を後ろに回す

目にうつるのは表情のないハギヨシさんの顔

考えろ!

今、何をするべきだ!

どんな発言をすればいいんだ!

頭をフル回転させて考える

考える考える

必死で考える

そして出た名案

龍門淵高校麻雀部次鋒を務めるこの私の脳味噌から捻り出したこの答え

これしかないと言える最高の模範解答

これで乗りきれる!

乗りきってみせる!

必ず生き残るんだ!

そう決意して

両手を握りしめゆっくりと腕をあげていく

ハギヨシさんは動かない

手の位置は頭の上で固定

ハギヨシさんは動かない

静寂がこの場を包む

ハギヨシさんは動かない

……

今だ!!








智紀「許してニャン?」

ハギヨシ「許すかっ!!」

ダメだったニャン
52 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 02:43:29.66 ID:t2kATwDvo

今回ようやく出てきたハギヨシさん

だが透華の思い人である彼はまさかの変態野郎だった!

壁一面に張られたヒロインの盗撮写真にはぶっちゃけどんびき!

透華お嬢様の思いは本当の意味で報われるのか?

そしてともきーの運命は一体?

次回もこうご期待!













透華「一、ポニーテールってど、どうやるのかしら……?」

一「っしゃ!」

純「クソッ負けたぜ!」

続く
53 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 02:45:27.05 ID:t2kATwDvo
これでとりあえず一区切り
皆さんの感想が私のエネルギーです
やっと出したいハギヨシが来たのでここからが本番ですね
それではまた次回
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 02:46:01.13 ID:19ujal8bo
両思いだなんて微笑ましいですね
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 03:37:29.63 ID:35Uz9nM3o
こういった方向で変態なハギヨシは珍しいなw
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 11:39:54.92 ID:GSHCtIyc0
お嬢様が心配で心配で目が離せない

お嬢様の顔を見ていないと落ち着かなくなる

盗撮

立派な職業病ですね(棒)
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 15:29:14.51 ID:nYCQbhPwo
意外と新しいなこの方向性
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 18:07:12.48 ID:tbW0Ec2ko
そもそも女に興味があるハギヨシが珍しい
59 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:41:43.58 ID:TH1MAC+Jo
咳が止まらなくて腹筋が痛いです。これも試練ですかね
少しだけ投下します
60 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:42:16.50 ID:TH1MAC+Jo
前回のあらすじ

智紀「ご趣味は?」

ハギヨシ「恋の監視カメラを少々」

智紀「まぁ、奥ゆかしい方ですね」

ハギヨシ「そちらはピッキングがお上手なようで」

智紀「職業病なんです」
61 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:43:32.87 ID:TH1MAC+Jo
【前回からの続き】

ハギヨシ「許すかっ!」

智紀「わかってる冗談……」

ハギヨシ「はぁ……では早速記憶の方を消させてもらってもよろしいでしょうか?」

智紀「タンマ、交渉を要求する……」

ハギヨシ「交渉?」

智紀「そう」コクコク

智紀「ハギヨシさんは透華のパジャマ寝顔の写真を持っていないはず……」

ハギヨシ「な、なぜそれを!?」

智紀「あなたは透華が読んだときにしか部屋に入れない……違う……?」

ハギヨシ「はい、そのせいで部屋を漁ることもできません……(部屋の掃除もできません)」

智紀「(今やべー事言ったなコイツ)そう……そして、モーニングコールは私、純、そして一の三人で行っている……」

智紀「よってあなたはおやすみ透華を見ることができなくなっている」

ハギヨシ「くッ!!」
62 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:44:31.58 ID:TH1MAC+Jo
智紀「だが安心するといい」

智紀「もしここで私を見逃してくれるのならば、パジャマ姿でくまのヌイグルミを抱いたまま寝ている透華の写真を持ってくることを約束する……」

ハギヨシ「なん……だと……」

智紀「どうする……?」

ハギヨシ「…………少し考える時間をください」

智紀「なんだったらキスを待っているように見える写真もつけて」
ハギヨシ「交渉成立ですね」

智紀「うむ」

ハギヨシ「あと今日見たことは誰にも言ってはいけませんよ?」

智紀「言われなくてもわかってる」

智紀「あっ」

ハギヨシ「どうかしましたか?」

智紀「そういえばまだ明確に聞いてなかった……」

ハギヨシ「?」

智紀「ハギヨシさんは」





智紀「透華のことが好きなの?」
63 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:45:15.29 ID:TH1MAC+Jo





ハギヨシ「愚問ですね」




64 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:46:36.10 ID:TH1MAC+Jo

ハギヨシ「好きかって?何を甘いことを!」

ハギヨシ「私は彼女を愛しています!!」

ハギヨシ「この世界の誰よりも!!もし彼女に命を差し出せと言われれば喜んで差し出すでしょう!!私の心に立つ三本柱はどこぞの週刊誌のように友情、努力、勝利だなんて甘いものではありません!!」



ハギヨシ「いつだってどんな時だってお嬢様、お嬢様、お嬢様です!!!!!!!」



ハギヨシ「あの愛くるしい笑顔!!麻雀を研究しているときの凛とした表情!!ふと恥ずかしい時に見せる真っ赤な照れ顔!!感情によって目まぐるしく動くあのアホ毛もまたキュートです!!彼女はまさしくこの世に舞い降りたエンジェル!!いやむしろこの世を救うべく誕生した女神!!地球上の奇跡を凝縮したものがきっと彼女なのでしょう!!あぁ、透華お嬢様!!!何故私の前に現れてしまったのですか!!!あなたさええなければ私はあなたに夢中にならずに済んだというのに!!!だが感謝もしています!!!あなたに出会えなければきっと!!本当の美というものを一生知ることが出来なかったでしょう!!!!」

ハギヨシ「そう思いませんか!!?」

智紀「あ、はい」

智紀(死ねよコイツ)
65 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:51:36.01 ID:TH1MAC+Jo
智紀「その話長くなる……」

ハギヨシ「まだ、0.2%も話していませんね」

智紀「私まだ仕事が一応残ってるから……」

ハギヨシ「そうですか、それは残念です……」

智紀(本当はお前の部屋ピッキングしてる時点で暇だけどな)

智紀「じゃあ、私はこの辺で……」スタスタ

ハギヨシ「あ、はい。さようなら」



ハギヨシ「いやー、今日はいい日ですね。まさか透華お嬢様コレクションに激レアが加わるなんて」

ハギヨシ「智紀さんにも感謝しなくてはなりません」

ハギヨシ「今夜は間違いなく捗りますよぉ」

ハギヨシ「んっふ」






















智紀「これ見て」

つキャメラ、ビデオ

一「うわっ」

純「ハギヨシさんマジかよ」

衣「透華にはとても見せられないな」

この日を境にハギヨシはメイド起ちにやけに透華から遠ざけられるようになったとかならなかったとか
66 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/02/28(木) 19:53:41.16 ID:TH1MAC+Jo
よし、書きたいとこまで書けた
次からがstep2の話になります
前回の話を引っ張った割にあまり面白くありませんでしたね。申し訳ない
では、また
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 20:46:12.27 ID:35Uz9nM3o
いや、充分笑わせてもらいましたよ
続きも楽しみです
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/02/28(木) 21:48:40.35 ID:tbW0Ec2ko
両思いで良かったじゃん(棒)
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2013/03/01(金) 00:50:44.90 ID:hYgTQvhI0
麗しき主従愛いいね(棒)
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/01(金) 01:15:36.81 ID:EPmoJ+A20
でもまぁ上手くいきそうなカップルではあるな
妄想ノートを見せてやればハギヨシは大喜びでシチュを再現してくれそうだし
盗撮の事を教えてやれば透華は大喜びで色んなポーズを撮らせてくれそうだ
71 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 15:57:52.70 ID:cj7mJ8G9o
ちょっとだけ!ちょっとだけだから!
投下します
72 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 15:58:48.91 ID:cj7mJ8G9o
【その後】

純「やべーな」

一「これはヤバイね」

衣「衣はもう何を信用していいのかわからん」

智紀「ハギヨシさんマジパネェ」

一「とりあえず今日はとーかをハギヨシに近づけないようにしてたけど……」

衣「根本的な解決にはならないな」

一「どうするの?」

純「透華に報告しちまうか」

衣「ありだな」

一「まぁ、最終的な判断は透華に任せるとしっ!?」

バタッ

純「おい、急にどうしたんd」

衣「気分でも悪くなっt」

バタッ バタッ

智紀「!!?」

「言ってしまいましたね……」

智紀「ど、どこ!?」

「誰にも言ってはいけないと言ったのに」

「そんなカメラにまで撮って」

智紀「カメラじゃない!『キャメラ』だ!」

「……はあ」

智紀「ピザじゃねぇ!『ピッツァ』だ!」

「それが最後の言葉でよろしいのですね?」

智紀「あ、ちょっと待っt」

バタッ

ハギヨシ「全く、結局全員の記憶をいじるハメになったではないですか」

ハギヨシ「屋敷にいる全メイドの記憶を消すのはさすがに骨が折れましたよ」

ハギヨシ「あぁ、そうだ。明日、智紀さんから写真だけは貰っておかないと」

ハギヨシ「そーれ催眠術ー」

※○ニオさんは助かりました
73 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:00:51.60 ID:cj7mJ8G9o
【そして翌日】

ハギヨシ「どうですか透華お嬢様」

透華「は、ハイッ!とてもいいですわ!」

ハギヨシ「もっと肩の力を抜いてくださらないと」

透華「は、はい……///」




一「うわー、見て見てとーかの顔」

純「真っ赤だな」

衣「可愛いぞ」




智紀「うーん……」

一「どしたのともきー?」

智紀「いや、昨日の記憶があやふやで……」

智紀(今日の朝も何故か無意識に透華の寝顔写真をハギヨシさんに渡していたし……)





一「ヘー、ソウナンダー」

智紀「!?」

純「キノウハオレタチデハギヨシサンタチノジョウホウヲアツメテー、ミンナデヒロウシアッテー」

衣「ソノアトニスグネタジャナイカ」

智紀「!!!?」

ハギヨシ「どうかいたしましたか智紀さん?」

智紀「いや!なんでもねぇっス!!」

ハギヨシ「そうですか」クスクス

透華「ぁ……ん……ちょっ、くすぐったいですわ///」

ハギヨシ「おっと、失礼いたしました」





智紀(なんかヤバそうだな)

智紀(……深く考えないでおこう……)
74 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:01:58.97 ID:cj7mJ8G9o
【夜】

純「いやー、食った食った」

一「純くん毎回たくさん食べるよね。なんで太らないの?」

純「まぁ、運動してるしな」

智紀「私は動かないけど太らない……」

一「ともきーは食べなさすぎな気もするけど……」

智紀「でもこの中で一番胸が大きい」エッヘン

衣「オラァッ!!」ベチッ

智紀「痛い……」

衣「これは衣と一の怒りだ!」

一「ちょっボクまで巻き込まないでよ!」

智紀「ハッ、所詮貧乳どもの嘆きよ」

一「オラァッ!!」ベチッ

智紀「痛い……」

透華「…………」

純「ん?どうかしたか透華?」

透華「ハギヨシは……」

一「へ?」

透華「ハギヨシは大きい方が好きなのかしら……」

一「……」

智紀「……」

純「……」

衣「……」
75 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:02:29.88 ID:cj7mJ8G9o




step2「好みっつうのはよぉ」




76 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:03:33.53 ID:cj7mJ8G9o
【透華の部屋】

智紀「胸なんて人それぞれ、大きさなんて関係ない」

一「ともきーがそれ言うと嫌みにしかなんないよ!」

智紀「あー、肩こるわ〜」

一衣「「むきー!!」」

純「おいおい、今はそんな話じゃないだろ」

一「おっと、そうだった。それで透華、なんだっけ?」

透華「だからその……ハギヨシはどれくらいの胸が好きなのか……」

一「あー、はいはい。それね」

純「まぁ、男は大きいのが好きだって奴が多いだろうな」

透華「じゃあやっぱりハギヨシも……!」

一「そうとも限らないんじゃない?大きくてもそれを気持ち悪いって感じる男性もいるって聞いたことあるし」

衣「結局は人それぞれという話か?」
77 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:05:21.30 ID:cj7mJ8G9o
智紀「一般的な話でいけばそこそこは欲しいはず……」

純「透華ってどんなもんだ?」

透華「へ?えーと……その……」

透華「……」チョイチョイ

純「おう」スッ

透華「」ボソボソ

純「あー、なるほど」

一「どうだった?」

純「一般的な男性からすればチョイ物足りないくらいかな」

一「ふーん」

衣「もう直接聞いてみてはどうだ?」

透華「ちょ、直接ですの!?私が!?ハギヨシに!?」

一「あ、いいねそれ」

透華「うええっ!?」

純「どうどう落ち着くんだ。男性の意見が欲しいっつって、ちょろーっと好みを聞くだけだ、な?」

透華「ううー」モジモジ

一「セリフは……そうだね。『男性というのはどれくらいの胸が好みなのか参考に聞かせて欲しい』かな」

透華「えぇ!?」

智紀「『男性というのはどれくらいの胸が好みなのか参考に聞かせて欲しい』ハイッ復唱ォ!」

透華「え、えぇと…………男性というのは……ど、どれくらいの、胸、が、好みなのか……そ、その……参考……までに……///」プシュー

衣「oh……」

純「こいつは……」

一「なんていうか……涙目なのがまたたまんないよね」

智紀「……ふぅ」※抜いてません
78 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:08:32.82 ID:EpxO7LdTo
透華「無理っ無理ですわ!こんな事恥ずかしくて言えません!!」

純「ビビり」

一「ヘタレ」

衣「軟弱者」

智紀「クズがッ!!」

透華「辛辣っ!?」

一「とーか、それぐらいの事はさくっと聞けないと今後大変だよ?」

一「ハギヨシさんを惚れさせるんでしょ?」

透華「うっ……」

智紀「ちなみに大きい方が好みって言われたらどうする?」

一「へっ?」

智紀「そう言われたからって胸を大きくできるわけでも無いからあんまり意味がないんじゃ……」

透華「これから!これから大きくなりますわ!」

智紀「じゃあ、もしも控えめが好みだと言われたのに、後々胸が大きくなってしまったら?」

透華「それは……」

純「つまり何が言いてーんだよ」

智紀「結局は相手の好み。知ったからといって大して意味はない」

智紀「相手の好みにあわせるくらいだったら、今の自分に磨きをかけるべき」

智紀「だいたい好みの女性が好きな女性とイコールではない」

智紀「自分の理想像ではない人と付き合う、結婚するなんてざらにある話」

衣「と、智紀がとても真面目な話をしている……っ!」

智紀「私だって真剣な時は真剣」

純「ようするに、相手の好みなんか聞いても仕方がねぇって事だな」

智紀「髪型をちょっと変えたり服を合わせてみたりぐらいならいいと思うけど」

智紀「肉体的特徴は自分の思うように磨きあげるべき」

智紀「ちなみに透華は胸が大きくなりたいという願望があることを私は知っている……」

透華「ふぇっ!?///」

智紀「この中に透華がハギヨシさんのを挟むような話もあった」スッ

一「は、はさっ!?///」

衣「なー、純。挟むって何をだ?」

純「ナニだろうなー(棒)」

透華「だから出さないでっていってるのにぃぃぃぃぃぃいいいいいいいい!!!!!」シャッ

智紀「エンッ!!」ドズゥ

透華「うわああああぁぁぁぁぁぁん!!!!」ダダダッ

バタン!!

一「とーかー!」

智紀「」チーン

純「自業自得だな」

衣「うむ」
79 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:18:08.45 ID:inAY6cQho

【廊下】

透華「はぁ……」トボトボ

透華(勢いで部屋を出てきてしまった以上、しばらくはもどれませんわね)

透華「私はなんてもの書いていたのかしら……いや、でもあの時は勝手に腕が動いて!」

ハギヨシ「お嬢様?」

透華「は、ハギヨシ!?何でここに……」

ハギヨシ「戸締まりの確認をしていました。透華お嬢様こそ何故このようなお時間に?」

透華「え、えーと」

透華(理由がアホらしすぎて言えませんわ!)

透華「そう!ハギヨシに聞きたいことがあって!」

透華(何を口走っているんでの私はー!!)
80 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:21:35.76 ID:/t8E9t8xo

ハギヨシ「私に質問ですか?」

透華「え、えと違くてその、いや、違くはないんですけれど!」

ハギヨシ「?」

透華(な、何を聞けば!?というか何を言えば!?)

透華「あーうー」グルグル

ハギヨシ「お嬢様?」

透華「ハギヨシはっ!!」

ハギヨシ「はい」

透華「ハギヨシは私の胸が好きかしら!!!?」

ハギヨシ「……」

ハギヨシ「はい?」
81 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:31:37.65 ID:Vqzsmf5ho

透華「……///」プルプル

ハギヨシ「あの、お嬢様……」

透華(終わりましたわ……)

透華(何もかもが……)

透華(何を頓珍漢な事を私は言ってしまったのかしら……)

透華「うぅ……」ウルウル

ハギヨシ「……」

透華「ごめんなさい!今言った事は!」

ハギヨシ「好きですよ」

透華「もう忘れっ………………はい……?」









ハギヨシ「私は透華お嬢様のお体は私のタイプとして大変好ましいとお答えしたのです」

透華「…………」

透華「はうっ///」ボンッ

ハギヨシ「では失礼します」スタスタ







透華「は」

透華「ハギヨシが私の体が好ましいって!好ましいって!!///」

透華「うううぅぅ!」イヤンイヤン
82 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:36:37.48 ID:ATjPYrnto

一「とーかー!」パタパタ

一「どこ行っちゃったんだろ……」

ハギヨシ「おや、一さん」

一「ハギヨシさん!ちょうどよかった。とーかを見なかった!?」

ハギヨシ「先程あちらで会いましたよ」スッ

一「本当!?ありがとっ!」

ハギヨシ「いえ、どういたしまして」

一「あ、それともう一個聞いてもいい?」

ハギヨシ「なんでしょう?」

一「なんで鼻にティッシュつめてんの?」

ハギヨシ「紳士のたしなみです」

一「ふーん、まぁいいや。それじゃあ!」パタパタ










ハギヨシ「なかなかの破壊力でしたね」
83 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:43:31.68 ID:Vqzsmf5ho

今回、急ぎ足で書いてしまったこの話

本人的にもかなり納得のいってない模様だった!

お見苦しい限りで申し訳ないと思うがなんもかんも生活環境が悪いと現実逃避

ハギヨシさんの今後の扱いは?

全くアイデアが浮かばない話のネタは?

次回もこうご期待!












智紀「挟むっていうのは……こう、胸で上下に」

衣「おおっ」

純「衣に変なことおしえてんじゃねー!!」

続く
84 : ◆v76fzGg4Vgir [saga]:2013/03/01(金) 16:47:16.55 ID:tIOcoGI/o
なんだか変な感じになって本当に申し訳ない
これからはしばらく一話完結式の話を続けていきたいと思います
なんか話のネタがあったら提供してほしかったり……
ではまた次回
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/01(金) 17:34:56.07 ID:avka0O/N0
相思相愛で微笑ましいですね(棒)
今度は二人でショッピングに出かけるのはいかがでしょう?
アクセサリーやお洋服を二人で選ぶと親密度が更にアップしそう
特に下着がオススメですよ(棒)
86 : ◆v76fzGg4Vgir [sage]:2013/03/02(土) 11:59:43.64 ID:f/CndauDo
新たに透ハギスレが立ちました、非常に喜ばしい事ですね。
ですが向こうの内容が凄すぎて私は禿げ上がりそうです
このままでは「こっちのはショボい」と言われそうなのでちょっと勉強してきます。
というわけでしばらく更新できません。
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/02(土) 18:23:52.04 ID:Gk/vGo9Eo
そんなことはないと思うけどなあ
でも納得のいくものを書きたいということだったら仕方がないですね
お早めにご帰還頂けると嬉しいです
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/02(土) 20:17:19.97 ID:sU0qCLzUo
いやいやこっちも凄く好きだよ
再開待ってる
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/06(水) 11:30:46.72 ID:+nsAbXigo
向上心豊かなのはいいけどあんまり自分を卑下するような事を書くのはできれば避けてほしいなぁ
楽しんで読んでいたのに複雑な気持ちになる
90 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/09(土) 21:53:04.27 ID:/NaUnsebo
勉強という勉強はできませんでした
このスレ完結したら今度は地の文ありで透ハギでも書きますかね
いつになるかわかりませんが
91 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/09(土) 21:54:27.98 ID:/NaUnsebo
【おまけ】

智紀「▲月□日」

朝の日を浴びながらゆっくりと髪をとかされる感触を楽しむ

「いかがでしょう?」

「ふふっ、少しくすぐったいですわ」

「申し訳ありません。どのようにすればよいのか……」

「いえ、文句ではないのよ?」

彼を視界の隅に入れる

困った顔が少し可愛い

「貴方に髪をすかれて、胸がくすぐったくなってるだけですもの」

「……意地悪ですね」

彼に髪をとかれるのはとても気持ちがいい。心は暖かくなるし、胸は少しだけドキドキと早鳴る

ずっと、ずっとこの時間が続けばいいのにと淡い気持ちに包まれる

「終わりましたよ」

「あら、もう?」

名残惜しい感覚が私から離れていく

なんだか物足りない

「お次は何をいたしましょう?」

「そうね……」

続きを所望してもいいのだけれど……

(そうだ)

ここでちょっとした悪戯を思い浮かべる

「ハギヨシ」

「はい?」

「そこに立ったまま私の手を握ってはもらえないかしら」

「手をですか?」

「そう」

彼は少しだけ間をあけたあと「わかりました」とだけ返事をしてこちらに手を伸ばした

視界の横から入り込んでくるそれが胸の上に置かれた自分の手に重ねられる

これだけでも充分なのだけれど、それでは悪戯にならない

にやける顔を悟られないようにしながら彼の手首を素早く握り

「えいっ」


引っ張った


「っ!?」

彼が前につんのめり、私に覆い被さる形となる

ちなみに顔は私のつむじの上

「プッ、くくッふっ」

「お嬢様〜?」

「あはははは!!痛い痛い、あごでグリグリしないでくださいましっ!」

そうやって私達の朝はゆっくりと流れていく
92 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/09(土) 21:54:55.67 ID:/NaUnsebo

透華「な・ん・で!!」

透華「朗読をしていますのおおおおおお!!!??」

純「おー、早速朝のイベントがネタにされてたかー」

智紀「透華は手が早い」

透華「このっ!」ブンッ

智紀「何度も喰らうかァッ!」サッ

透華「甘い!!」

智紀(に、二段構え!?)

智紀「ぶるぁあああ!!!」ゴシャア

透華「はー、はー」

純「やっぱりいつも通りのパターンだな」

衣「学ばない奴だな智紀は」

智紀「悔いは無い……っ!!」

智紀「無念」ガクッ

純「悔いありまくりじゃねーか!!」








透華(隠し場所を変えた方がいいのかしら……)
93 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/09(土) 21:56:27.47 ID:/NaUnsebo
今日からちょっとずつですが人知れず更新していきます
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/09(土) 22:28:01.12 ID:mF79bbUPo
見てるよ〜
95 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 00:55:32.86 ID:rYH3kExIo

【休日の昼下がり】

ハギヨシ「失礼します」ガチャッ

智紀「ベイベベイベベイベベイベベイベベイベベイベベイベ」

ハギヨシ「っ!?」

衣「ペルソナァ!」

純「おらぁっ!!」ブンッ

ハギヨシ「急に何事ですか?」パシッ

衣「あぁっ!衣のジュンニキが」

純「その名前どうにかなんねーか?」

智紀「暇だからペルソナごっこをしていた」

ハギヨシ「なるほど、私がシャドウなんですね」

衣「ジュンニキ!メギドラオン!!」

純「残念だがSPが足りないな」

衣「じゃあ、突撃で構わん」

純「ハギヨシさんに突撃とか無謀すぎんだろ……」

ハギヨシ「それより、透華お嬢様は……」

透華「こっちですわー……」

ハギヨシ「そちらでしたか……って何故明日の方向を向いておいでで?」

一「寝違いしちゃったみたい」

ハギヨシ「それはそれは。湿布でも後でお持ちいたしましょうか?」

透華「大丈夫ですわ。それより何か私に用があるのではなくて?」

ハギヨシ「あぁ、そうでした実はですね」





ハギヨシ「今日友人が来るので急に呼ばれても行けないかもしれないというのを伝えに来たのです」

「「「「「!?」」」」」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/14(木) 00:56:05.20 ID:nzRvdqEBo
きたー
97 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 00:57:14.19 ID:rYH3kExIo

智紀(ハギヨシさんに友人?)ヒソヒソ

純(ハギヨシさん友達いたんだな)ヒソヒソ

衣(もし、それが女友達だったらマズイのではないか?)

ハギヨシ「聞こえていますよ」

純衣智紀「」ビクッ

透華「そ、それで友人というのは……」

ハギヨシ「以前お会いしたことがあると思いますが須賀京太郎君です。あの清澄の」

一「あぁ、あの金髪のたまにうちに来る男の子だね。」

ハギヨシ「はい。料理を教えて欲しいとのことでまた今日も来ることになりまして」

透華「なるほど。そういうことでしたらいいですわ」ニッコリ

純(あれがもしも女友達だったらニッコリ(意味深)ってなってたに違いないぜ)ヒソヒソ

衣(もしくはションボリしていたかもしれないな)

智紀(待って、まだ早合点してはいけない。もしもそれがホモダチと呼ばれるものであったら)

ハギヨシ「私はノーマルですよ智紀さん?」

智紀「」ビクッ

透華「?」

一「?」

ハギヨシ「では失礼いたします」

ガチャン

智紀「仄かな殺気を感じた……」

純「地獄耳かよ……」

衣「まぁ、それだけ優秀ということだ」

一「それにしても気になるよねー」

透華「何がですの一?」

一「いやだってさ、ハギヨシの男友達だよ?一体どんな会話してるのか興味湧かない?」

透華「まぁ、そう言われればそうですけれど」
98 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 00:58:24.00 ID:rYH3kExIo
智紀「案外、色恋沙汰とかの話とかかもしれない……」

透華「!?」

一「と、ともきー!?」

智紀「例えばこんな……」

━━━
━━


京太郎「ハギヨシさんって好きな人とかいるんですか?」

ハギヨシ「何故急に?」

京太郎「いや、だってかなりの美人どころに囲まれてるじゃないですか」

京太郎「もしかしたらあん中にいたりしてーって」

京太郎「それとも年下は範囲外だとか?」

ハギヨシ「いえ、実はあの中にいるんです」

京太郎「えー!マジですか!?誰!?誰なんです!?」

ハギヨシ「……誰にも言わないでくださいよ?」

京太郎「言いませんって!」

ハギヨシ「その……」

ハギヨシ「透華お嬢様なんです……」

━━━
━━
99 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 01:03:33.81 ID:nj10dsjxo

智紀「みたいな……?」

一「そんなんだったら面白そうだよね。ね?とー……」

透華「あう……///」

一「と、とーか!?例え話!!例え話だから!!」

透華「そうですわねっ!例え話ですわねっ!///」

透華「そんなものでこの私が照れたりするわけがありませんっ!??」グキッ

一「とーかー!」

純「寝違いであんないきなり動くから……」

衣「湿布ならまだあるぞー?」

純「おー頼む」

透華「」チーン

智紀「合掌」

一「してないで手伝ってよ!」
100 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 01:04:08.91 ID:nj10dsjxo





step3「ハギヨシさんの休日」




101 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 01:05:32.68 ID:nj10dsjxo

ハギヨシ「ようこそ須賀君」

京太郎「ど、どうも」

ハギヨシ「さぁ、こちらですよ」

京太郎「なんか、いつも来るたびに緊張します……」

ハギヨシ「そうなんですか?」

京太郎「だってどこもかしこも高そうなもんばっかりじゃないですか」

京太郎「今、俺が歩いているこの絨毯も一体いくらすることやら……」

ハギヨシ「そんなことを気にしていてはこの屋敷では一歩も歩けなくなってしまいますよ?」

京太郎「そ、それもそうっすね」

テクテク

京太郎「そういや今日は何の料理を教えてくれるんですか?」

ハギヨシ「そうですね……イタリアンなんてどうでしょう?期限ギリギリのパスタが大量に余っていたので」

京太郎「わかりました。ではご指導ご鞭撻の程、よろしくお願います!」

ハギヨシ「おまかせあれ!」

京太郎「!?」
102 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 01:06:42.49 ID:nj10dsjxo

━━━
━━


ハギヨシ「とりあえずこれで、ペペロンチーノ、ナポリタン、ミートソース、カルボナーラ、ミネストローネ、プッタネスカ、アラビアータ、ボスカイオーラ、カチャトーラ、コンタディーナ、オルトラーナ、ペスカトーレ、マリナーラは伝授できましたね」

京太郎「なんか、全部のレシピがハッキリと思い出せるのが逆に気持ち悪いんですけど……なんか魔法でも使いました?」

ハギヨシ「いやですね。私はまだ30を越えてはいませんよ」

京太郎「いや、そういうジョークはいいですから」

ハギヨシ「今のは『まだ童貞だったんですか!?』って突っ込む所ですよ?」

京太郎「知りませんよ!!」

ハギヨシ「……失礼。どうも、男友達と接する機会が少ないのではしゃいでしまいますね」

京太郎「そーですか」

ハギヨシ「執事が私一人っていうのもひどくないですか!?周りはみんなメイド。気軽に下ネタを言うこともできません!」

京太郎「その気持ちは……まぁ察することはできます」

ハギヨシ「ですからここで抜けるだけガスを抜いとかないと!」

京太郎「俺は猛烈に戸惑っていますけどね」

ハギヨシ「ちなみに須賀君がいても抜けないものは抜けません」

京太郎「やっぱ黙れ」
103 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 01:08:24.28 ID:nj10dsjxo

ハギヨシ「さて、このあとはどうしましょう?私の部屋にでも行きますか?」

京太郎「えー……」

ハギヨシ「美味しい紅茶をお出ししますよ」

京太郎「いや、あの部屋はちょっと……」

ハギヨシ「何故ですか!?」

京太郎「いや、普通に考えて無理でしょう!?俺、あっこ超居づらいですよ!?」

ハギヨシ「でもゆっくり休める場所といったら私の部屋くらいしかありません!」

京太郎「いや客間とかあるでしょう普通に!?」

ハギヨシ「まぁまぁ行きましょうよ。ちょっと今日は語りたい気分なんです」ズルズル

京太郎「いやだー!また長い時間、龍門淵さんの話をあの部屋で聞かされるのはいやだー!!」ズルズル





ガチャッ バタン



透華「一、今何か聞こえた?」

一「んーん、何にも」

透華「そう……気のせいだったのかしら」
104 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 01:59:55.01 ID:M0wWIzbbo

京太郎「……」

京太郎(無数の龍門淵さんに見つめられてる……)

ハギヨシ「お茶です」カチャ

京太郎「……どうも」

ハギヨシ「さて!何から聞きたいですか!?」

京太郎「何でもいいっすよ……」

ハギヨシ「今朝の透華お嬢様、昨日の透華お嬢様、透華お嬢様の拗ねた話、色とりどりですよぉ?」

京太郎「だから何でもいいですって……」

ハギヨシ「ではまずは、先週の透華お嬢様の話を」

京太郎(え?もしかして一週間分の話まるっと聞かされるの!?)

━━━
━━


ハギヨシ「そこで言葉を噛んでしまった透華お嬢様がなんとも言えないほどキュートでしてね!もう、私は自分を抑えるので精一杯で!」

*

ハギヨシ「朝にですね、私に挨拶をしてくれたんですけどね!その時のあくびをしながら発した声が!私の
!耳を!」

*

ハギヨシ「この前なんて髪をとかせてもらったのですよ!その時の私の気持ちと言ったらそれはもう!まさに天にも昇る気持ちでしたね!ええ!」

━━━
━━
105 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 02:01:20.11 ID:M0wWIzbbo

京太郎「」フラフラ

透華「あら、もうお帰りですの?」

京太郎「あ、龍門淵さん……」

一(今だよ、透華!何話してたのか聞いちゃいなよ!)

透華(ちょっ、一!?)

一(気になるんでしょ?)

透華(そう、ですけれど……)

京太郎「……?どうかしましたか?」

透華「いえ……その、」

一(ほらっ)トンッ

透華「す、須賀さん!」

京太郎「は、はい?」ビクッ

透華「今日は……その……ハギヨシとどんな話をしましたの……?」モジモジ

京太郎「ハギヨシさんと?」

一「そうだよ。あの人とボク達ってあんまり会話とかしないからさ、気になってね」

京太郎「……」

ホワンホワン

ハギヨシ『透華お嬢様が(略)』

ハギヨシ『そして(略)』

ハギヨシ『(略)』
ハギヨシ『(略)』
ハギヨシ『(略)』

京太郎「う、うわあああぁぁぁああ!!」

透華一「!?」

京太郎「すみません!失礼します!!」ダッ

一「あ、ちょっと!…………行っちゃった」

透華「なんだったのでしょうか?」

一「なんか用事でも思い出したのかもね」









ハギヨシ「須賀くん途中から白目剥いてましたね」

ハギヨシ「全く、透華お嬢様の魅力にあてられてしまいましたか」
106 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 02:07:48.20 ID:Do80MTSbo

数少ないの男友達に遂、気を抜いてしまう完璧執事

付き合わされた京太郎は料理の技術と共に精神を削られるのであった

この先ハギヨシの気持ち悪さは加速していってしまうのか!

そして今後の京太郎の出番はあるのか!?

次回もこう御期待!









衣「ペルソナァ!」

井上「クッキーを握り潰すんじゃねぇ!」

智紀「私は拳銃型の方が好きだった」

続く
107 : ◆v76fzGg4Vgir [sage saga]:2013/03/14(木) 02:08:25.07 ID:Do80MTSbo
こっそり更新
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/14(木) 03:42:30.88 ID:+qVgKZSQo

こっそり支援
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/09(火) 09:47:33.38 ID:ZdXNUFSlo
続き待ってます
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/30(火) 01:51:59.56 ID:AuXWpE9Co
リミットはあと二週間ちょっとか…
生存報告だけでも
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/10(金) 16:58:29.24 ID:CTNsjG5xo
もうダメか…!?
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