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春香「Fragile」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/04(月) 23:36:41.79 ID:F5GXbmV20
【fragile】
壊れやすい、もろい。
貨物に示す「割れ物注意」、「易損品」と同義。

ラテン語「割れやすい」の意味である【名詞】 fragility が語源

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1362407801
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/04(月) 23:55:02.15 ID:F5GXbmV20
某月某日

『765事務所・プロデューサー』



P「お早う御座います」

小鳥「お早う御座います、今日は早いですね」

P「ええ、まあ土曜ですし、色々とやることがあるんで・・・」

律子「お早う御座います」

P「お早う、あれ竜宮は?」

律子「打ち合わせでもう移動してもらってます」

P「あそっか・・・ブーブーエスでだっけか」

小鳥「まさかユニットで『感謝祭』出させてもらえるなんてすごいですよねー」

律子「話頂いた時はビックリしましたよ、まさか出させて頂けるとは」

P「この前『体育会TV』にパネラーで亜美出させたのが正解だったよな」

律子「まあ裏で結構ヒヤヒヤさせられましたけどあの時は」

小鳥「でもそれで今田さんの目に留まったんですよね?」

P「ええ、丁度キャスティングしてる時だったんで速攻でしたよ」

律子「もう感謝しきれませんよ・・・」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 00:07:11.45 ID:8m+iHu2Y0
P「でもこの時期からって他と比べてちょっと早めだよな」

律子「やっぱり生放送で5時間半という長丁場ですし」

律子「特に初参加で、伊織と亜美は途中で抜けますからね・・・入念にチェック入れとかないと」

小鳥「その後、穴埋めをあずささんがやってもらうわけですしね?」

律子「ええ、だからこの時間に画面から写らないようにしてもらうとか・・・」

小鳥「ずいぶん大変ですね・・・」

律子「しかも局側は他の出演者さん197人と打ち合わせしなきゃいけませんしね」

小鳥「うわあ・・・・・」

律子「そういえば『生っすか!?』枠で出すんじゃないんですか?」

P「それも考えたんだけどさー、なにぶん時間に引っかかるのが多くて・・・」

小鳥「回答席がごっそり抜けるのはちょっとあれですよね」

P「ええ、なんで遠慮しときました。いつもお世話になってるDさんも当日は駆り出されるって・・・」

律子「ホントですか!?」

P「そりゃだって、あの大人数誘導したりだ、セット変えたりだ・・・」

P「数えたらキリないからなあ」

小鳥「そうですよねえ・・・あれだけ一堂に会すわけですから」

律子「普通ならぶっ倒れますね」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 00:16:08.43 ID:8m+iHu2Y0
P「後で菓子折り持っていこう・・・」

律子「ですね」

ガチャ

春香「おっはよーございまーあっとお!!?」ドンガラガシャーン

律子「今日も春香が転んで、一日がスタートですね」

P「あーあ・・・まったく気を付けろって」

春香「えへへ・・・」

律子「笑って誤魔化さない」

春香「・・・ごめんなさい」

小鳥「でも律子ちゃんの言う通りよ?アイドルは身体が資本だから」

小鳥「勿論、お二人もね?」

P「うっ・・・イタイとこ突かれた気分だ」

律子「善処いたします」

春香「というわけで疲れたときには甘いモノ!

春香「特製のっ、桜餅!」バーン

P「おお、風情があって良いな」

律子「毎度の如く、あれだけ派手に転んでなんでお菓子は無事なのかしら・・・」

春香「プロデューサーさん、技術ですよ!技術!」

P「転ばない技術を習得せい」

春香「のワの」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 00:26:30.45 ID:8m+iHu2Y0
P「全く・・・じゃあ有りがたく頂きます」

小鳥「休憩までのお楽しみですかね」

律子「へえ、じゃ私は道明寺を頂こうかしら」

春香「どうぞどうぞ〜」



こんな感じで1日がスタートする。


何時もの様にアイドル達が来て、各々の予定を確認し、行動する。

仕事に行く者、レッスンに出向く者、オフでも顔を見せに来る者・・・

それぞれがそれぞれの1日を迎える。


765プロの絆は正直、自分で言うのはアレだがとても固く結ばれている。


だからこそ







脆いのだろうか?
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/05(火) 01:28:52.98 ID:wM/SHdRz0
ふむ
期待
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/05(火) 05:00:07.29 ID:dYk5icE30
なんだろう
春香がELTの曲を歌うスレと勘違いして開いてしまったときのこの恥ずかしさ
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 21:01:25.55 ID:8Y5JxCJq0
>>7そのアイデア有難く使わせていただきます



同日

『赤坂ブーブーエス リハーサル室・水瀬伊織』



D「ってトコですかね・・・大体の流れは」

伊織「はー、随分とややこしいのね」

亜美「仕方ないっしょ→生放送で5時間半だYO?」

あずさ「特に私たちは初出場な訳だし、それだけしっかりしておかないと、ですよね?」

D「そうっすねえ・・・、まあいつもは『生っすか!?』でお世話になってるけど」

D「こればかりはホント気を引き締めてかないとなんですよ」

伊織「ふーん・・・」

D「大きな声で言えませんが・・・この番組は色々とアクシデントが起きやすい方ですからね」

D「やっぱりこちらとしても緊張しっぱなしですよ、ええ」

亜美「夜の赤坂を有名人が走ったりとか、盛り上がるしね→」

D「まああれは盛り上がりますからね、ぜひ大きくなったら参加して下さいよ?」

亜美「そこまでアイドル続けてるかなー?」


伊織「・・・・」



いつもの打ち合わせなのに少し緊張してる。

とても、嫌な予感しかなかった。

ま、このスーパーアイドル水瀬伊織ちゃんなら

楽勝だけどね?

にひひっ
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 21:08:40.46 ID:8Y5JxCJq0
あずさ「伊織ちゃん、なにかあったの?」

伊織「えっ・・・?」

亜美「なんだか不安そうだったよ?」

伊織「え・・・そんな訳ないじゃない」

あずさ「ならいいけど・・・」



流石にあずさには隠しきれないみたいね・・・

『竜宮小町』のリーダーとしても私がもっとしっかりしてないとね

変に迷惑かけられないじゃない・・・


あずさ「なにかあったら私に相談してね?」

亜美「そういうの青臭いって言うんだよ→」

伊織「それを言うなら水くさい、よ」

伊織「でもなんかスッキリしたわ、ありがとう」



ここでまた嘘をついちゃった

自分ではわかってるのに・・・
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/05(火) 21:34:16.93 ID:xN0w/iv5o
T.M.Revolutionの曲かと思った
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 22:39:05.34 ID:8Y5JxCJq0
『765事務所・音無小鳥』



土曜という事もあって、765プロダクション全員集合です!

・・・まあ、竜宮小町の3人は打ち合わせで居ませんが。

でもやっぱり大人数の方が活気があって良いですね。


雪歩「お茶入りましたよ、どうぞ」コト

小鳥「わあありがとう雪歩ちゃん」

小鳥「あー、ほっとする・・・」

雪歩「ありがとうございます。はいプロデューサーも」

P「おお、悪いな・・・ああ・・・」ズズー

雪歩「どうしたんですか?」

律子「スゴイおっさんみたいな声出ましたね」

P「現におっさんだしね?」

雪歩「そんな、プロデューサーはまだ・・・」

P「はは、雪歩は優しいなあ」ナデナデ

雪歩「はうう・・・///」

小鳥「ステキダワー」ドバドバドバ

律子「とりあえず、録画と鼻血を止めましょうか」

律子「・・・」ピッピッ

   デ リ ー ト
律子「消去完了」

小鳥「ぎゃああああマイメモリイイイイ!!!!」

P「・・・・あんな大人には絶対なるなよ」

雪歩「はい・・・」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 22:51:05.04 ID:8Y5JxCJq0
小鳥「」ブスブス

P「いい感じに煙出てますね」

律子「まったく・・・隙あらばこうなんですから」

美希「あふぅ・・・なんか焦げ臭いの」

真「うわあ・・・見事に撃沈してますね小鳥さん」

P「ああ、今さっき焼き鳥が出来たところだ」

雪歩「焼き鳥って・・・」

美希「ねー小鳥ー、早く起きるのー」ペチペチ

小鳥「」ブスブス

美希「起きないの」

雪歩「実際『マカチョップ』って凄いんだね・・・」

美希「なんとなく小鳥がやったことが分かったの」

真「・・・あんなところにエロ本がッ!」

小鳥「To the glory!!!」シュバッ

美希「ものすごい勢いで飛び起きたの・・・」

P「すごい発音良かったな」

小鳥「何処だッ!!我がHeavenは何処にッ!!!?」

律子「もっかい逝っときますか?」スッ

小鳥「ピヨー・・・」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 23:02:03.32 ID:8Y5JxCJq0
千早「・・・・」

春香「千早ちゃんなに聞いてるの?」

千早「Every Little Thingの『Fragile』よ」

千早「10年ちょっと前の曲だけどね」ハイ、イヤホン

春香「・・・あー、これかあ」

千早「ピンクのラブワゴンを思い出すわね」

春香「小さいとき見てたなあ、すごい印象に残ってる」

千早「意味は壊れやすい物っていうラテン語らしいわ」

春香「でも歌詞の内容は失恋って感じじゃないよね」

千早「そうね、むしろ大切な人と巡り合って結ばれた・・・」

千早「まんまあの番組ぴったりね」

春香「うーん、じゃなんでこんなタイトルにしたんだろう?」

千早「恋とは儚いもの、って前に四条さんがそう言ってたわ」

春香「傷つけ合ったり、一緒に笑ったり」

千早「難しい物ね」

千早「・・・そういえばこの曲のPVも素晴らしかったわ」

春香「そうなの?」

千早「ええ、ちゃんとしたストーリーになってて、ドラマ仕立てのDVDにもなってるそうよ」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 23:17:19.78 ID:8Y5JxCJq0
春香「へえ・・・」

千早「後で探してみましょうか」

春香「うん!」

P「ELTとはまた懐かしい物を・・・」

小鳥「ラブワゴン乗りたかったなー・・・」

千早「聞いてたんですか?」

P「途中からな、でもあのPVってさ、途中分岐するよな?」

P「事故る方と、そうでない方で」

千早「あれは二つの物語が同時に進行してるんです。」

千早「1つがタクシーにすんなり乗って空港まで移動するパターン」

千早「2つ目が事故に遭遇してしまうパターンですね」

春香「パラレルワールド的な事?」

小鳥「知らなかった・・・」

P「注意深く見ないと気づきにくいよな」

千早「でも後者の方がHAPPY ENDなんですよね」

小鳥「へえー」

美希「正直言うと、美希ラブワゴンっていうのを知らないの」

P「あー、でもギリギリ知ってる世代じゃないのかあ」

春香「なんか寂しいですね」

P「まあ今の学生相手に『電波少年』とか話題に出してもついていけないだろうし」

真「この間、幼稚園に行くロケあったじゃないですか」

真「その時、ポケモンでさえも話通じませんでしたからね」

雪歩「ええっ!!そうなの!?」

真「うん、『ミュウツーの逆襲』知らないとか言われた日にはもう・・・」

P「生まれてすらいないだろうしなあ、わかってても凹むよな」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/05(火) 23:21:52.43 ID:8Y5JxCJq0
春香「今度亜美と真美に聞いてみます?」

雪歩「春香ちゃん、それは自殺行為だよ・・・」

千早「私もお勧めしないわ、春香が意識を飛ばしかねない」

春香「ええー!?なんかヒドイよみんなー!!」





傍から見てても本当に仲がいいです。

プロデューサーさんも笑顔です。

ですが

その笑顔が奪われることが起きてしまうんなんて

想像すらしてませんでした。
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 17:39:05.81 ID:8CKNcwV10
『都内某所 スタジオ・我那覇響』



響「ふー・・・こんなとこで休憩するぞー」

春香「うへー・・・」

やよい「はあー、やっぱ響さんのダンスはいつ見てもカッコいいですー!」

貴音「真、素晴らしいものですね」

響「ま、自分完璧だからなー!」

春香「ホント響ちゃんキレッキレだもんね」

P「うん・・・やっぱり目を見張るものがあるな」

響「そう言われると自分何だか照れるぞー///」


P(響にコーチを任せて正解だったな・・・)

P(これで響自身のやる気の底上げにもなるし)

P(やよいや貴音みたいなダンスが今一つな2人のレベルアップにつながる)

P(やよいが緊張しないように春香を連れておいてよかった)


響「プロデューサー、仕事の顔になってたぞ?」

P「え˝っマジ?」

やよい「すごーく怖いですー」

貴音「とても、真剣な目をしておられました」

春香「ちょっと働き過ぎじゃないんですか?」

P「そうか?みんなをプロデュース出来るのってのは正直幸せだと思ってるし・・・」

やよい「そういう頑張り屋さん過ぎる所です!」ビシッ

P「ん?」

春香「確かにプロデューサーのおかげで私たちもお仕事できるようになったんですけど」

春香「もしプロデューサーが倒れるなんてことがあったら・・・」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 17:54:34.73 ID:8CKNcwV10
P「心配してくれてるのか・・・なんか悪いな」

貴音「その様な事は決して御座いません。」

貴音「貴方様の代わりはどこにも・・・」

響「自分ももっとプロデュースしてほしいさー」

P「はは・・・まあ、ありがとな」



そうだぞプロデューサー

こっちに来て自分の支えになってるのは

765の皆とプロデューサーなんだぞ・・・

疲れたところなんて・・・あんまり見たくないさー・・・



春香「あれ、そろそろお昼時ですね」

P「あ、もうそんな時間か」

貴音「・・・貴方様」ダラダラ

P「アイドルがヨダレ垂らしてるんじゃありません」

貴音「なんと!?」

響「無意識だったのか!?」

やよい「そろそろお腹もすきましたー」

P「じゃ、飯食いにでも行くか・・・」

P「・・・流石にラーメンは勘弁だが」

貴音「貴方様はいけずです・・・」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/06(水) 18:10:59.60 ID:dZytSMnAO
FRAGILE〜さよなら月の廃墟〜という廃墟探索ゲー思い出したけど違った
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 18:54:37.61 ID:8CKNcwV10
『都内・四条貴音』



響「何処にするかなー」

春香「プロデューサーさんっ!ランチタイムですよ、ランチ!」

やよい「このお店安いし美味しそうですー」

貴音「・・・」グウウ

P「すげえ音鳴ったなオイ」

貴音「・・・貴方様はいけずです」



しかし東京都内とはまた、沢山の建物が連なっております。

久しぶりに皆と取る昼食という事もあり、やよいも嬉しそうです。


P「にしても・・・この辺色んな店があるんだな」

貴音「貴方様はむしろお詳しいと・・・」

P「全然、むしろ疎い方だよ」

響「いつも車で通過するだけだしなー」

やよい「たまにはこうして歩いていくのもいいですね」

P「ああ、いつも通ってる道なのにこうも違うとはな」

春香「あっ・・・プロデューサー!あのお店よさそうですよ!」タッタッタッ


その瞬間でした。

春香が走って行った瞬間・・・






P「あっ―――春香・・・危ないッ―――!!!」



春香「えっ・・・・・」



キイイーーッ!!!!





頭の中は

白くなっていました。
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 19:42:04.97 ID:8CKNcwV10
『765事務所・秋月律子』



私が連絡を受けたのは昼過ぎと言ったところでしょうか

いつもなら鳴る事務所の電話ではなく、私のケータイに着信が入りました。

その場にいた小鳥さんもキーボードを打つ手が止まりました。


実は何かあったとき、つまり有事の際は事務所ではなく

私の携帯に連絡するようにと伝えていました。

まさか・・・

色々なことが頭をよぎりましたが、事務の手を止め

電話を取りました。



律子「もしもし? 響?」

響「うっ・・・うっ・・・りつ・・・こお・・・」

律子「何かあったの?、一旦落ち着いてから、ね?」



そういう自分の声も焦りしかありませんでした。

ただ事ではない空気を察してか、社長も部屋から出て来ていました。

話を聞く限り、プロデューサーが車に轢かれたとのこと。

一緒にいた貴音がやよいを落ち着かせているとのこと。

そして春香は・・・



律子「今どこにいるの!?」

響「今・・・っと・・・――病院って書いてあるぞ・・・」

律子「分かった、その病院に行けばいいのね?」



思いのほか、頭の中で次にやるべきことが整理されてました。

小鳥さんに片手で書いたメモを見せ、他のメンバーに知らせるよう伝えました。

前に舞台からプロデューサーが落ちた時の経験が生かされてたと思います。

その時もやっぱりあの人でした、皮肉なものです。



律子「うん・・・分かった・・・今すぐ移動するわ」ピッ

小鳥「律子さん・・・」

律子「・・・行きましょう」

高木「私も行くようかね?」

律子「いえ、社長はここでお願いします。もしかしたら事務所に戻ってくるかもしれないんで」

高木「そうか・・・じゃあ、気を付けてな」

律子・小鳥「「はい」」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 19:45:53.50 ID:8CKNcwV10
社用車に乗り込む際、小鳥さんは運転席へと乗りました。



律子「えっ・・・」

小鳥「律子さんにはまた、連絡が来るかもしれないわ」

律子「・・・わかりました。」



そうだ、気丈にいなければ。

1人のプロデューサーとして・・・。

そう思っていても不安からか、なぜか自分の頬を伝う感覚がありました。



小鳥「・・・心配ないわよ、あの人なら」

律子「そう・・・信じています」



小鳥さんは私の胸中を見通しているようでした。



まだやるべきことは沢山あるのに

学ばせてほしいとこもあるのに

神様はあまりにも私たちに非情でした。
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 20:08:28.40 ID:8CKNcwV10
『赤坂ブーブーエス・三浦あずさ』



ディレクターさんに誘われ、BBSに隣接するレストラン街で

食事をとりました。

その時私の携帯が鳴りました。



あずさ「あら・・・?」

伊織「・・・」


着信は、律子さんから?

何か緊急の連絡かと思い、ディレクターさんと顔を見合わせましたが

お構いなく、とおっしゃって下さったので電話を取りました。



あずさ「はい・・・?」

律子「あずささん?!今そこに伊織と亜美もいますよね?」

あずさ「え・・・ええ」



何か焦っている、緊急の事だと私は感じ取りました。



伊織「ちょっと・・・携帯替って」

あずさ「えっ?」



私が了解する前に伊織ちゃんは携帯をもっていました。

なにかを察したような、それこそ打ち合わせの時話してた

『嫌な予感』が的中したかのように・・・



伊織「まさか・・・アイツに何かあったの?」

律子「えっ・・・ええ、実はその通りなのよ」

伊織「待って、今2人にも聞こえるようにするから」

あずさ「えっとこれはこうすればいいんだっけ・・・?」



慣れない手つきでなんとか操作して、改めて聞きました。

それは、プロデューサーが事故に遭ったということ。



亜美「!!・・・」

D「・・・」

あずさ「えっ・・・」

伊織「嘘でしょ・・・?」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 20:09:01.76 ID:8CKNcwV10
その場にいた私たち4人は呆然とするばかりでした。

そんな、まさか・・・・

伊織ちゃんの予感が当たってしまうなんて・・・・

それを聞いてたディレクターさんはすぐさま

私達を病院に行くようにと促してくれました。



D「気を付けてください・・・プロデューサー君の無事を願ってますから」

あずさ「ありがとうございます・・・」

D「ではまた・・・」



ディレクターさんにお礼も言えず、私たちはタクシーに乗り込み

教えてもらった病院へと向ってもらいました。



亜美「兄ちゃん・・・」

あずさ「亜美ちゃん・・・」

伊織「心配ないわよ、プロデューサーの事は・・・」



心配ない、きっと大丈夫。

そう願う事しか出来ませんでした
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 20:29:39.05 ID:8CKNcwV10
『都内スタジオ・如月千早』



マッコマッコリーン♪


真「・・・?誰だろう」

千早「何か連絡?」

真美「何だろ→」

美希「ハニーからなの?」

雪歩「どうだろう・・・」

真「あ、律子からって・・・ってどういう事だろ?」

真「・・・もしもし?」

律子「真!?、今空いてる?」

真「ど・・・どうしたの?!そんな慌てて」

律子「実は・・・」



その時私たちはプロデューサーが病院に搬送されたと伝えられました。



千早「う・・・そ・・・」ガタガタ

美希「千早・・・さん?」

千早「ッ・・・なんでもないわ」

雪歩「千早ちゃんは無理ないですよ・・・」

千早「とにかく移動しましょう、プロデューサーが・・・プロデューサーが・・・」ハア・・・ハア・・・

美希「千早さんの言う通りなの、ハニーの元へ急ぐの!」



少し私は過呼吸になりかけながら、病院へと向かう準備をしていました。



千早「優・・・お願い・・・」

千早「プロデューサーを・・・守って・・・・ッ!!」

真「千早・・・・」

雪歩「優くんが守ってくれるはずですう」

美希「ハニーなら大丈夫なの・・・」



美希は不安そうな顔で私の背中をさすってくれました

プロデューサーの事なのに、一番落ち着いてました。


美希「ミキね、絶対ハニーは生きてるって信じてるの。」

美希「だから信じるの!」



美希の言葉に後押しされる気がした。

もしかして優が一緒に押してくれてたのかもしれない。


25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/06(水) 20:56:03.37 ID:aFIkUegz0
覚醒美希コミュの春香さん版みたいな感じか
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 21:52:33.72 ID:8CKNcwV10
『都内病院・音無小鳥』



私達が駆け付けた際には既にICU(集中治療室)に運ばれた後だった様です。

ロビーでは錯乱状態のやよいちゃんを落ち着かせるように貴音ちゃんが寄り添っていました。

春香ちゃんはうつむいて、無言のままでした。

響ちゃんは私たちを見るなり駆け寄って状況説明をしてくれました。

響ちゃんの話によればこうです。



春香ちゃんが横断歩道を渡ろうとした時、信号無視で飛び出して来たトラックから

春香ちゃんを庇ってプロデューサーさんが撥ねられた。

しかも撥ねられ方が尋常ではなかったらしく

かなりの重傷だと聞いてるそうです。


それであんなに・・・

自分を責め続けたような顔をしていました。

私はいたたまれませんでした。


律子「とりあえず、大丈夫なの?」

響「分からないさー・・・今、緊急オペ?をしてるって話だぞ」

小鳥「そう・・・」

春香「・・・」チラッ

小鳥「春香ちゃん・・・」

春香「!―――ッ・・・小鳥・・・しゃん・・・」グスッ

小鳥「大丈夫よ・・・大丈夫」ギュッ


ようやく顔を上げた春香ちゃんは渡井を見るなり泣き出してしまいました。

私には抱いて慰めるくらいでしかできることがありませんでした。



春香「私ッ――ヒック・・・の・・・グスッ、せいでッ・・・」

小鳥「大丈夫よ・・・そんなに自分を責めないで・・・」



掛ける言葉が見つからず

ただただ気休めのような事しかできませんでした。

27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/06(水) 22:03:05.91 ID:8CKNcwV10
伊織「小鳥ッ!・・・律子ッ!」

律子「伊織・・・」

伊織「ねえアイツは!プロデューサーは!?」

律子「落ち着いて、今話すから」

亜美「律っちゃん!」

あずさ「無事なんですか?」

律子「一命はとりとめてそうですけど・・・」

あずさ「よかった・・・」

小鳥「一回、事務所のほうに集まったほうが良いんじゃ?」

律子「そうですね、あんまり病院で騒がしくなっちゃうのも・・・」



取り敢えず律子さんは事務所にいる社長へと連絡しました。

そちらへ一回集合させて、今日は帰らせるという結論に至りました。


高木「分かった、じゃあ律子君、任せたよ」

律子「はい・・・では」


外の律子さんから集まるようにジェスチャーを受けたので

来た車で事務所に戻らせることにしました。



小鳥「大丈夫かしら・・・」



朱いランプは『手術中』と点燈し続けるだけでした。
28 :※社長の名前はアニ ◆u1hfXbT4RQ :2013/03/06(水) 22:38:21.43 ID:8CKNcwV10
『765プロ事務所・高木順二郎』


私は気が気でなかった。

あの後、事務所の電話を睨みつけていても

鳴る事はなかった。


不意に階段を上がる音がした

帰ってきたのは音無君以外全員だった。


律子「ただいま帰りました・・・」

高木「おお、みんな揃って大変だったろうに・・・」

あずさ「いえ・・・とにかくこの後私達は?」

高木「そうだな・・・各自家に戻るように」

真「・・・!」

美希「でもハニーが」

千早「・・・今日は早めに帰ったほうが良いわ」

雪歩「千早ちゃん・・・」

千早「皆、かなり疲れてるはずよ・・・」

千早「しっかり休んだほうが良いわ」

亜美「でも兄ちゃんのこと心配だよー」

真美「そうだよー、休むこともできないよー」

伊織「確かに亜美と真美の言うとおりね・・・」

千早「・・・プロデューサーはきっと帰ってくる」

千早「信じましょう。」

千早「必ず帰ってくる・・・って・・・」グスッ


全員「「・・・・・」」



如月君は自分の経験をもとに皆を引っ張ってくれているのだろうな・・・

自分もつらいはずなのに

本当、強い娘だ。


律子「ある程度落ち着いてから、帰る準備してねー」

律子「さっき千早も言ってたけど、『必ず帰ってくる』から・・・」


\ハーイ(なの)/


とにかく、信じる事しかできない。

信じるしかないのだ。
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 11:36:08.65 ID:/BXuxRkd0
『?・プロデューサー』



俺は今、どこかのスタジオにいる

目前にラジカセから流れる曲に合わせて踊る少女がいる。

それを少し離れたところで俺は見てる。


P「中々いいんじゃないか?」

?「あっ・・・ありがとうございます」



俺としては率直な感想を言っただけなのに

その娘は何度も頭を下げた。

その度に結んだリボンが揺れていた。



P「・・・なあ――」


名前が出てこない。

いや、自分では言ってるつもりだが

声には出ていない。

確かに知っている、知ってはいるんだが・・・


?「プロデューサーさん?」


不安そうな目で顔を覗きこまれる。

いい年した大人がこんな娘に心配かけるとは・・・

正直情けなかった。


少し歩こうとした、すぐに倒れた。


P「あ・・・れ?」


俺はいつの間にか血まみれになっていた。

右足がずるりと抜けていた。


P「は・・・はは・・・」


笑うしかなかった。

そうだ、俺は

この娘のために

俺を犠牲にしたんだっけ?


P「―――ッ!!」


声は出ないままだった。

そこで俺の意識は途絶えてた。
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 11:44:50.16 ID:/BXuxRkd0
『病院 573号室・音無小鳥』



プロデューサーが目を覚ましたのは朝の8時半頃だったでしょうか

私はすぐに問いかけました。


小鳥「プロデューサー・・・?」

高木「君ィ!?」

P「ことり・・・さん?、それに社長まで・・・」

小鳥「目・・・覚ましてくれましたね」

P「っとココ・・・どこですか?」

P「!!春香はッ・・・!!」

小鳥「あまり無理しないでください」

高木「今先生を呼んでくるよ」

P「ハア・・・・ハア・・・」

小鳥「お願いします」

P「春香は・・・無事でしたか?」

小鳥「え・・・あっはい・・・」

P「良かった・・・・ホントよかった・・・」

小鳥「ちっとも良くなんかないですよ!」

P「えっ・・・」

小鳥「・・・足」

P「え、ああ・・・」


そうだ、俺はあの時撥ねられた。

体が宙を舞うような感覚と一緒に

俺はもう確信していた。



P「俺の右足・・・消えたんですよね」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 11:52:11.32 ID:/BXuxRkd0
タイヤのホイールにスーツが引っ掛かり

その勢いで巻き込まれたんだと思う。

恐ろしくツイてないと自分でも悲しくなる。


小鳥「ヒック・・・・グッ・・・・」

P「あの・・・もう泣かないでくれませんか」

小鳥「だって・・・・だって・・・・」

P「俺だって好きでこうなったわけじゃないですし。泣きたくなりますよ」

P「でもそれ以上に、小鳥さんのそんな顔見たくないんですよ」

小鳥「・・・・」


小鳥さんは涙を流しながら茫然と俺の顔を見た。

むしろここまで落ち着いて喋れてる俺も怖いんだが。


P「だから・・・その・・・」

小鳥「分かりました・・・すいません」

P「いえ、いいんですよ。それだけ俺のこと心配してくれたんだって・・・」

P「何より命だけは助かったんでね」

小鳥「よかった・・・」


夢の中でもそうだった

俺は人を泣かせることしかできないのだろうか。

人を笑顔にさせることは出来ないのだろうか

アイツらみたいに・・・
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 12:24:30.02 ID:/BXuxRkd0
『765プロ事務所・秋月律子』


今日ほどまともに寝れなかったことは今までなかったと思います。

気づいた時には事務所のソファーで寝てました。

たまにこういう時はあるのですが、いつもとは違う意味で眠れませんでした。

アーユレディーアイムレディー

携帯の着信音で飛び起きました。


律子「もしもしこちら765プロですっ!!」

高木「律子君かね!」

律子「はっハイ!?」

高木「今さっき赤羽根君が意識を戻したのだよッ!」

律子「本当ですか!?」ガタッ

高木「ああ、いち早く連絡しようと思ってな」

律子「え・・・ああ・・・よかった・・・」


その場にへたれこんでいました。

良かった・・・本当によかった・・・


高木「それで、そっちには律子君以外は・・・」

律子「いえ、皆まだ来てません・・・」

高木「そうか・・・」

律子「・・・それと社長、プロデューサーの事ですが」

高木「何だね?」

律子「・・・『最悪の事態』という事でよろしいでしょうか?」


私の言う『最悪の事態』

それはプロデューサーが轢かれたときに、足を持って行かれたという話を聞いた時

真っ先に思いついたことである。

それによってアイドルたちへどう話せばいいかも変わってくるからだ。

ましてや今、大事な時期。

それでみんなのモチベーションは変わってくる。もう手遅れだとしても・・・

高木「・・・」

律子「・・・社長?」

高木「ああ・・・失礼」

高木「赤羽根君は――」


律子「・・・そうですか」

高木「くれぐれもみんなに心配をかけないようにな」

律子「分かってます・・・」


どう話したらいいだう。

これ以上心配かけさせないようにって・・・

どうすれば・・・
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/07(木) 13:45:11.01 ID:FzRxewzTo
P、赤羽根かよ
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 15:58:35.92 ID:/BXuxRkd0
『病院 573号室・プロデューサー』


社長と小鳥さん立会いの下、色々な話を聞かされた。

今後について、義足について、いつ退院できるだろうか

俺としては片足無くそうがプロデューサーとしての仕事は続けていくつもりだ。

今までほど動けないということは覚悟の上だが。


小鳥「・・・まさか今まで通り仕事しようとか思ってませんよね?」

P「えっ・・・」


しっかりバレてた。

まあ、今まで一緒に仕事してきていたわけだし、俺の行動は読まれてもおかしくないか・・・


小鳥「図星ですか」

P「すいません・・・」

小鳥「でも無理だけはしないでくださいね?」

小鳥「さっきの話でもあった通り、義足って結構大変らしいですし」

P「らしいですよね・・・あと気になるのが1つ」

小鳥「何ですか?」

P「いや・・・まあ・・・その、アイツらにどう話すべきかなって」

小鳥「・・・」


流石に黙り込まれた。

そりゃ俺もこんな状態になってるわけだし、周りに心配かけて悪いと思ってる。

だがそれがキッカケでアイドルとしての活動に影響しないかが一番不安だった。


小鳥「今は・・・治療することを念頭にしてください。」

小鳥「私と社長もそれについてはカバーするつもりです。」

P「申し訳ないです・・・」

小鳥「でもホント、みんなの事大切にしてるんですね」

P「そりゃプロデューサーとしてですね・・・」

小鳥「そうじゃなくて」

P「どういう事ですか?」

小鳥「いくらプロデューサーだったとしても、アイドルたちのためにここまで体張るのも・・・」

P「そりゃ・・・まあ、大切なアイドルですし」

小鳥「えっ」

P「俺があの時動いてなければ、春香は命を落としてたかもしれないじゃないですか」

小鳥「でも、だからって・・・」

P「ずっと後悔しながら他の娘プロデュースするのは、まっぴら御免です」

小鳥「・・・」

P「だったらあそこで、代わりに俺が逝っても・・・って」

小鳥「そんなの!私たちが許せるわけないじゃないですかッ!!」

P「・・・」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 16:26:44.49 ID:/BXuxRkd0
小鳥「どれだけ心配かければ気がすむんですかっ・・・」

小鳥「プロデューサーの代わりなんて何処にもいないんですよ?!」

小鳥「もう少し・・・自覚してください・・・」

P「すいません・・・」

律子「失礼しまーす・・・って」

P「あっ、いやその」

小鳥「・・・」グスッ

律子「・・・プロデューサー殿は入院先で何してるんですか?」

P「お前なんか誤解してない?」

律子「まったく・・・小鳥さんはい、ハンカチ」

小鳥「ピヨ・・・」

律子「それと、部屋の鍵貸してもらえます?」

P「なんで?」

律子「着替えとかどうするんですか!?私がプロデューサーの部屋行って持ってきますから」

P「あー・・・・・でもさー・・・」

律子「何ですか?」

P「なんかこうさ、お前みたいな年頃の娘がさ、男の部屋に来るとか・・・なんか気まずくないか?」

律子「・・・・」

律子「あっ///」

小鳥「しっかり顔赤くなってる・・・」●REC

律子「小鳥さん?」

小鳥「ピヨ・・・」

律子「と・に・か・く!社長と私で行きますんで!」

P「漁らない?ベットの下とか」

律子「そんなアホなことしません。」

P「あー・・・でもなあ・・・部屋きったねえし・・・」

律子「今はそんなこと言ってる場合じゃないんですから」

P「へいへい、じゃあ俺の荷物の中にでもあったと思うから」

P「適当に探してくれ。」

律子「了解です」

P「あーあとさ、俺の事はなんて言ってる?」

律子「下手に心配かけさせないようにしてます。」

律子「この時期は特に番組改編期にもつながるんで、特番のお仕事に区切りを付けたらですね」

律子「そこで皆のポテンシャルがガタ落ちしたら、かなり大きいですし」

P「痛えとこだな・・・」

律子「ええ、全くですよ」

小鳥「じゃあこの辺でいったん帰りましょうか?」

P「まさか、小鳥さん泊まり込みで・・・」

小鳥「さーて帰ったら溜めたアニメと仕事しないとなー!ではー!」ガラガラ、ピシャッ

P「・・・まじか」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 16:37:17.09 ID:/BXuxRkd0
律子「ええ、集中治療室からここに移動させるまで」

律子「ずっと付きっきりだったそうですよ」

P「・・・」

律子「あとで、お返ししたらどうです?」

P「そうだな・・・」


まさか小鳥さんがそこまで・・・

なんか泣きそうになった。

心配してくれる人がいるだけ幸せなんだろうな、俺って


律子「じゃ私もこれで・・・」

P「ああ、すまないな」


P「・・・あとさ」

律子「?」

P「これ以上不安にさせるのも分かってはいるんだが・・・」


P「俺には退院までアイツらを病院に来させないようにしてくれないか?」

律子「・・・お見舞いもですか?」

P「すまん・・・だけどさ、俺がこんなことになってるの知ったら・・・」

律子「まあ、ただ事ではなくなりますよね」

律子「なんとか言いくるめてみます」

律子「・・・何人かは無理かもしれませんが」

P「それも覚悟の内だけどさ・・・」


こんな姿の俺を見たらアイツらなんて言うだろう・・・

アイツらにとってのプロデューサーだし、一人の男でもあるし・・・

こんな弱ったところは見せたくない・・・

俺はいつまでもあの頃の『俺』でいたい

いつまでも、頼りにされる俺でいたい。

律子が帰った後、俺はつぶやいてた。



P「765を去ろう・・・」



心苦しいなんてものじゃなかった。
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/07(木) 20:53:07.65 ID:X5uLffCwO
また「新堂に調べさせた」とか言い出す伊織がいなければいいけどなぁ。
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 22:56:24.80 ID:Fv1dyMcJ0
>>37なんとかして・・・みます。


『部屋・天海春香』


目が覚めたのは午前10時過ぎ

ずっと私の御守りを握りしめたまま寝てしまってた。

プロデューサーから貰った赤いリボン。

少しシワがついてくしゃくしゃになってた。

携帯を開くと着信が7件ほど、主に千早ちゃんと小鳥さんからだ。

慌てて私は内容を確認する。


「From:小鳥さん Title:緊急」

朝早くからごめん!
今さっきプロデューサーさんが
目を覚ましたよ!
事務所に来てくれる?



「From:千早ちゃん Title:無題」

お早う春香
音無さんから連絡入ったと思うけど
いま私も事務所に行ってみる

ツラいかもしれないけど
私が一緒にいるから。



春香「・・・」

春香「・・・ごめん」


私は携帯を閉じました。

今、事務所の皆と会う気持ちにはなれないです。

だって、プロデューサーが・・・私の事庇ったせいで・・・

車に轢かれてしまったなんて・・・!


春香「私の・・・せいだよ・・・」

春香「皆・・・ごめん・・・なさい・・・」


自分の部屋で泣いてました。

情けなくって、ツラくって・・・

こんなダメな自分が嫌いになって

どうしようもない私なんかの為に・・・

怖い、皆と会うのが。

皆絶対私の事を憎んでる

私が飛び出したせいで・・・

皆の、私のプロデューサーが・・・


prrrr

突然、私の携帯が鳴りました。

39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/07(木) 23:45:50.44 ID:Fv1dyMcJ0
春香「・・・はい」

千早「春香?お早う」

春香「うん・・・・お早う千早ちゃん」

千早「春香・・・ちょっといい?」

春香「うん・・・」

千早「いきなりだけど・・・春香は今、自分のせいと思ってるでしょ?」

春香「・・・」

春香「・・・うん」

千早「そう・・・(やっぱりね)」

春香「・・・私どうしたら」

千早「・・・」

春香「プロデューサー・・・私のせいで・・・」

千早「・・・」

春香「怒ってる・・・よね」

千早「・・・皆待ってるわ」

春香「ごめん、私」

千早「みんな仲間なんじゃないの?」

春香「・・・」

千早「私が声出なくなったとき、事務所の皆で励ましてくれたでしょ?」

千早「・・・・今度は私の番よ」

春香「・・・でもッ」

千早「私も弟・・・優を亡くした時は弱い自分が嫌いで嫌いで仕方なかった。」

千早「憎かった、死にたくもなった。」

春香「・・・・」

千早「でも今の私は違うわ。プロデューサーや春香・・・」

千早「皆のおかげで元気を貰えた。」

千早「だから、私は恩返しがしたいの。」

春香「千早ちゃん・・・」

美希『あふぅ・・・千早さん誰と話してるの・・・』

春香「その声・・・」

美希『!・・・春香なの!』

春香「美希・・・」

千早「折角だし、代わるわね?」

春香「うん・・・」

美希「お早うなの、実は話は大体聞いちゃってたの」

春香「そうなん・・・だ・・・」

美希「春香、ハニーが一番見たいものって何だかわかるの?」

春香「えっ・・・」

美希「それはね、キラキラしてる美希たちだと思うの」

春香「・・・!」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 00:15:30.04 ID:kdvLIxOc0
春香「キラキラした私達?」

美希「そうなの、そうすればハニーも元気になれると思うの!」


片手に握りしめたリボン。

特徴が無いって悩んでた私にリボン勧めたのって

プロデューサーだっけ・・・


春香「・・・・」

美希「だからミキもお仕事頑張ろうと思うの!」

春香「・・・」

美希「だから・・・春香にもキラキラしてほしいって思うの」

春香「・・・うん」

春香「・・・あのね」

美希「どうしたの?」

春香「美希・・・・怒ってないの?」

美希「美希はいつも通りなの」

春香「だって・・・私のせいでプロデューサーは!」

美希「春香は悪くないの。」

美希「ミキも正直なとこ、今もすごく不安なの」

美希「目を覚ましてくれたけど、もしかしたらって思うと、怖いの」

春香「・・・じゃあ」

美希「でもそんなんじゃハニーのお嫁さんは務まらないと思うの!」

美希「ハニーは春香の為に体を張ってくれた優しい人なの」

美希「だからミキはハニーの事、カッコいいって思ってるの」

美希「だから春香も・・・元気になってほしいの」

春香「・・・ありがと」

美希「あと春香も事務所に来るの」

美希「律子がハニーについて何か教えてくれるの」

春香「わかった・・・ありがとね」

美希「どういたしましてなの」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 11:22:52.66 ID:cwuuN0Ly0
『765プロ事務所・菊地真』


今日の事務所はいつになく重い空気が流れてた。

今日は全員オフにしてもらって、緊急の会議があるというのだ。

プロデューサーの事について。

いつもははしゃいでる亜美と真美がここまで静かになったのは驚いた。

皆プロデューサー好きなんだなあ・・・

とりあえず律子からは全員来るようにとの通達は昨日のうちに出されてた。

しかし、一人欠けている。


真「・・・春香どうしたんだろうな」

雪歩「・・・」

あずさ「無理もないわ、あの人春香ちゃんの事庇って撥ねられたんだもの・・・」

あずさ「ショックは計り知れないわ・・・」

美希「うん・・・じゃあね」ピッ

亜美「ミキミキ!」

真美「はるるんは!?」

美希「・・・」チラッ


美希がさりげなく千早に視線を送る。

こういう時に一番頼れるのは千早だけだった。


千早「・・・まだ、無理そうね」

伊織「・・・・」

千早「私の経験で言わせてもらえば・・・ここ何日かは難しいと思う。」

貴音「そうですか・・・」


もしかしたら自己嫌悪になってるかもしれない。

自分のせいだと責め続けてるのかもしれない。

そんな時、ボク達はなんて言葉をかければいいんだろう。


律子「・・・」

小鳥「律子・・・ちゃん?」

律子「えっ・・・ああ・・・すいません」

響「あんまり溜めこむんじゃないさー」

律子「そうね・・・・」


この先プロデューサー抜きでボク達は何ができるだろうか

今更になって、プロデューサーに頼りすぎてた自分たちが悔しかった。

何にもできない、未熟者だった。
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 11:35:31.75 ID:cwuuN0Ly0
美希「ミキ・・・あの喋り方だと、春香は・・・」

伊織「もう何も言わなくていいわよ・・・」

伊織「私たちができることは限られてるんだし」

やよい「なんだか・・・寂しいですー・・・」

伊織「・・・」ピッピッ

prrrrr

新堂「はい、お嬢様」

伊織「新堂、あの・・・」

律子「伊織!」

伊織「!」ドキッ


とてつもない剣幕だった。

あんな顔を見たのは初めてだった。

なにかヤバい事でもあるのかなあ・・・


新堂「お嬢様・・・失礼ながら、律子殿とお電話を・・・」

伊織「・・・わかったわ、律子、新堂から話が・・・」

律子「えっ・・・私?」


不意打ちをもろに喰らった律子は素っ頓狂な声を出してた。

しぶしぶ伊織から携帯を受け取る。


律子「・・・・もしもし」

新堂「・・・状況は把握しております」

律子「はは・・・・さすがは水瀬財閥ですね」

新堂「いえ・・・」

新堂「それで・・・お嬢様、否、皆様を」

新堂「プロデューサー殿と面会させないようにすればよいのですね?」

律子「えっ・・・・あ・・・」


ここからでは何をしゃべってるのかは聞き取れなかった。

律子は『ちょっと待ってて』って言い残して事務所の外に出た。
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 12:12:18.24 ID:cwuuN0Ly0
『765プロ前・秋月律子』


律子「どうしてですか?」

新堂「と申されますと・・・?」

律子「いえ、その・・・伊織には怒られないんですか?」

新堂「・・・実は今朝、お会いして来ました」

律子「えっ・・・」

新堂「本人直々に『会わせないようにしておいてくれ』との言伝が・・・」

律子「そうですか・・・」

新堂「やはり、今の状態をお嬢様達に見せたら、ショックは計り知れません」

律子「・・・新堂さんって、そこまで考えてくれてたんですね」

新堂「何せ私はお嬢様の『執事』に御座います」

新堂「お嬢様の御友達を泣かせてしまっては、水瀬の名に泥を塗る事となります」

律子「そんな・・・」

新堂「見張り番も派遣しようか、考えましたが・・・」

新堂「そこまではいいと、本人から」

律子「・・・ありがとうございます」


やっぱり新堂さんはすごい人だ。
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 12:15:33.85 ID:cwuuN0Ly0
それから、今日新堂さんと私でプロデューサーの部屋から

荷物を持ってくることを決めた。


律子「色々と、ありがとうございます。」

新堂「いえ・・・いつもお嬢様がお世話になっているので」


通話を終え、私はこれくらいしかできない自分を悔やんだ。

泣くことはしなかった。

泣いたら顔向けできないと思っていたから。
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 23:14:17.22 ID:SyHodWvQ0
2時間後

『765プロ事務所・如月千早』


ガチャ

春香「・・・」

千早「春香ッ!」

亜美「はるるん!?」

真美「来てくれたの!?」

貴音「・・・」


電話の後、家を出てきたのかしら。

少し疲れたような雰囲気の、少なくともいつもの

あの元気な春香ではなかった。


律子「春香・・・大丈夫なの?」

春香「はい・・・」

千早「・・・・」

雪歩「・・・・あ、お茶・・・入れてきますう」

真「・・・」

貴音「・・・春香」

律子「千早・・・ちょっと」

千早「?」


私は律子に呼ばれ応接室で二人きりになった。


律子「千早から見て、どう?今の春香」

千早「あまり・・・良くないはずだわ」

千早「私の経験談でモノを言ってるけど、ショックなんてすぐ抜けれるわけじゃないし」

律子「そうよね・・・」

律子「とにかく、まだ様子を見たほうが良いわね?」

千早「ええ。」

律子「ありがとうね、辛いこと思い出させちゃうようなことして」

千早「いいえ、私も春香の役に立ちたいですし・・・」

千早「電話でも言ってたけど、私は皆に借りが1つあるから」

律子「・・・・」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 23:26:50.79 ID:SyHodWvQ0
『765プロ事務所・秋月律子』


律子「ちょっとみんな集まってー!」

小鳥「律子さん・・・」

律子「一応の現状報告ですから・・・」

小鳥「・・・」


そうだ、皆が気にしてるのはプロデューサーの容態だ。

無事であることだけ伝えればいいんだ。


美希「ミキ・・・眠いけど・・・頑張って聴くの・・・」

真「言ってるそばから落ちかけてるし・・・」

雪歩「そのっ・・・お話というのは」

響「プロデューサーの・・・事か?」

やよい「うう・・・」

律子「ええ、そうよ」

律子「今朝も言ったと思うけど、プロデューサーの意識は回復したわ」

あずさ「それでは、プロデューサーにお見舞いにも行けるんですね?」

律子「・・・そのことについてなんですけど」


言えるだろうか、面会を避けるようにと。

私でさえも衝撃的だったのに・・・

皆には





律子「実は・・・プロデューサー・・・」


ごめんなさい


律子「事故の時に・・・」



私は嘘が苦手です。



律子「右足が・・・」



こんな私ですが


許してください






律子「無くなってしまったわ・・・」


47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 23:29:42.41 ID:SyHodWvQ0
『765プロ事務所・音無小鳥』


まさか

言ってしまうとは思わなかった。

律子ちゃんの目から、涙が落ちていた。


伊織「えっ・・・・」

やよい「!?」

美希「・・・・・」

真「・・・うそ」


皆黙り込んでしまった。

当たり前よね・・・私だって信じられなかったんだもの


千早「どういう事ですか・・・・」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/08(金) 23:46:16.80 ID:SyHodWvQ0
伊織「どういう事なのよ・・・」

律子「・・・」

伊織「なんとか言いなさいよッ!なんでアイツの・・・足が・・・」ポロポロ

律子「・・・・トラックのホイールにスーツが引っかかったせいでそのまま・・・」

律子「もぎ取る様にいったそうよ・・・」

伊織「なんで・・・・なんでよ・・・・」

春香「ワタシノセイデ・・・・」グッ

真「春香・・・・?」

春香「・・・」バッ

小鳥「ちょっと・・・春香ちゃん!!」

貴音「私が行きます・・・」

小鳥「・・・」


私でも隠すことなんて出来なかった。

むしろずっと隠し続ける方が辛かった。

律子ちゃんを責めることなんて出来なかった。


美希「・・・・」

雪歩「美希ちゃん・・・」

美希「スー・・・ハー・・・大丈夫なの」

雪歩「でも・・・・」

美希「それだけハニーが男らしいってことだと思うの・・・」

美希「だからっ・・・ミキ・・・泣かないの・・・・」グスッ

真「・・・なんで・・・なんでなんだよォ・・・」バンッ

亜美・真美・やよい「「!!?」」ビクッ

真「ボク達・・・なにをしたっていうんだよ・・・ッ!」

真「こんなのあんまりじゃないかっ!!」

雪歩「真ちゃん・・・」

亜美「兄ちゃんにもっと優しくしてればよかったよ・・・」

真美「真美も同感だよ・・・」

真「どうしたらいいんだよ・・・・どうすれば・・・」

真「くっそお・・・・・」

響「・・・・」グッ
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 00:00:45.38 ID:qItWZ/rz0
『事務所屋上・四条貴音』


春香は屋上で1人、泣いておりました。

大粒の涙がぽろぽろと頬を伝っていきました。


貴音「・・・」

春香「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ・・・」

貴音「春香・・・・」

春香「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ・・・」

貴音「・・・」

貴音「春香っ!!」

春香「!?」ビクッ

貴音「・・・ショックなのは解かります、それは私も一緒」

春香「じゃあなんで!?私の事憎くないの!?嫌いじゃないの!?」

春香「私のせいでプロデューサーが片足無くしたんだよ!?」

貴音「春香、決してその様な事は」

春香「嘘だよッ!!絶対どこかで憎んでるはずだよッ!!」

春香「私さえ居なければ、プロデューサーはッ!!」

貴音「・・・」

春香「私さえ居なければッ!!」


バシン・・・


気が付いた時には、春香の頬は紅くなっておりました。


春香「・・・」

貴音「!・・・・申し訳御座いま」

春香「いいよ・・・私が悪かったんだし・・・」

貴音「!」

春香「いいの・・・もういいの・・・」フラッ



春香「―――――ッ」



私は最低なことをしてしまいました

手をあげてしまうなど・・・人として・・・

春香はそのまま、扉をめがけて走り去っていきました

入れ違うように、今度は千早が来ました


千早「・・・四条さん?」

貴音「千早・・・」

千早「・・・四条さんは悪くないわ、決して」

貴音「・・・・」

50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 18:34:39.67 ID:/6Inkbov0
※弟君=おとうとぎみ と読んでくれればなーって





千早「プロデューサーが無事だったのが救いかもしれないけど」

千早「それにしても春香は強いわ・・・本当に」

貴音「・・・千早は、大丈夫なのですか?」

千早「ええ・・・いつも、傍に居てくれてる筈だから」

千早「優が、プロデューサーを守ってくれたんかなって、そう思ってるわ」

貴音「あながち、間違いではなさそうですね」

千早「えっ・・・」

貴音「千早が持ち歩いてる、その御守・・・」

千早「これ・・・いつの間に紐が・・・」

貴音「それは確か・・・弟君の為に、と」

千早「ええ・・・まさか」

貴音「その御守、否、弟君が守ってくれたのでしょう」

千早「・・・」


左手に持っていた蒼い御守を今度は両手でしっかりと握っていました。

微かな声で、千早は「ありがとう」とつぶやいておりました。


貴音「私も・・・後でお花を添えに向かっても宜しいでしょうか?」

千早「もちろん、きっと喜んでくれると思うし」

貴音「感謝の気持ちを述べねば・・・ですね」




51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 15:02:37.38 ID:t4VUX2pZo
打ち切るの?
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 16:56:11.23 ID:K6xGwhD00
>>51
詰んだの。
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 18:51:51.41 ID:ut+mYRHro
詰んでる暇無いぞ
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 21:00:47.22 ID:DpPXyxMb0
>>53
俺は今、他のネタしか思いつかないの
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