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矢車「一方通行……お前はいいよなぁ…」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 18:38:57.24 ID:cgiu6YDN0
・前にvipに立てたssを改めて作り直したものです。

・なるべく早くしますが、非常に遅い更新なので暇つぶしがてら見て貰えると嬉しいです。

・指摘があったら是非お願いします。

それではどうぞ



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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 18:50:31.42 ID:cgiu6YDN0

「さよならだ、兄貴」

影山がそこにいた。あの時と、全く同じ声音で全く同じ台詞を呟く。

そしてそこには、
キックホッパーこと、矢車もいた。

キックホッパーがゼクターを操作し、乾いた電子音声が響く。

『Rider jump』

足に力を込め高く飛び上がると、またゼクターを操作した。

『Rider kick』

キックホッパーの渾身の蹴りは、自分の分身であるパンチホッパーの背に……
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 18:58:16.79 ID:cgiu6YDN0
「……………!」

ライダーキックが決まる寸前に、矢車は目を覚ました。

全身に嫌な汗が流れる。着ているタンクトップは、もう汗を吸収しきっていた。

ここは、学園都市の自分の部屋。

自分がいつもと違う場所で眠っていたことを、再確認した。

はぁ……と、溜め息を一つ。
もう、眠る事は叶わないだろう。

ベッドから降り、湯を沸かし始めた。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 19:17:24.62 ID:cgiu6YDN0
枕元の時計の短針は、4を指している。

白いカップに注がれた黒いコーヒーを、胃に流し込む。味は、まあまあだ。

「お前はいいよなぁ……天道……」

自分よりも、もっと美味いコーヒーを作れるであろう、そこにいない男の名前を呟いた。

直後、自分は何をしているんだ。と自問する。



彼がこの学園都市にいるのは、ある仕事の為。

学園都市に現れたワームの殲滅。

それが、影山の命と引き換えに与えられた使命。
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 19:39:03.59 ID:cgiu6YDN0
土御門「よう、矢車さんよ」

短針が6時を指した頃、アロハシャツにサングラス、おまけに金髪という、おおよそ学生に見えない少年が家を訪ねてきた。

彼の名前は土御門元春。学園都市暗部、
『グループ』のメンバー。

矢車「……今日はお前か」

土御門「ありゃ?一方通行が良かったか?」

矢車「そんな事は言ってない。
………それより、何の用だ?」

矢車は、サングラスのせいもあってか、全く表情の読めない土御門の顔を睨む。

正確にはただ見ているだけだが、それは矢車の常時不機嫌そうな顔のせいだ。

土御門は、思い出したように話を切り出す。

土御門「8時に、『窓の無いビル』に集合だ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/09(土) 20:41:50.98 ID:EVX3pQzSO
期待支援
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 21:46:13.11 ID:cgiu6YDN0
一方通行「よォ。一週間振りだなァ。」

8時きっかりに『窓の無いビル』に到着した矢車が聞いたのは、学園都市第一位、一方通行の特徴ある挨拶だった。

適当に挨拶を返し、部屋を見回す。

そこには、土御門を始めとする、『グループ』のメンバーが集っていた。

「じゃ、改めてワーム殲滅作戦について説明して頂戴」

『グループ』の紅一点、結締淡希が土御門を促した。

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/09(土) 22:21:24.93 ID:y2TYQhRco
みてるでー
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 22:42:39.08 ID:cgiu6YDN0
>>6>>8
ありがとう

土御門「先ずは戦闘についてだが、しばらくは矢車さんに任せようと思う」

一方通行「何でだよ。オマエはともかく、このオレがしくじるとでも思ってンですかァ?」

土御門「…ワームには、『クロックアップ』という、時間流を操る特殊能力がある。
一方通行は愚か、おそらく『座標移動』すら、発動に間に合わないだろう。」

結締「そんな……」

土御門「そこで、それに対抗できるのが、矢車の持つ」

海原「マスクドライダーシステム…。」

土御門「その通り。」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 22:53:31.16 ID:cgiu6YDN0
土御門「それでいいか?」

矢車「構わん」

土御門「よし、次はワームの特徴だ」

土御門「さっき言った『クロックアップ』の他に、ワームは高度な擬態能力を持つ。」

海原「アステカの魔術との関連性は?」

一方通行「ある訳ねェだろ。あいつらは、地球外生命体らしいぜ?」

土御門「ああ。そして、脱皮だ」

結締「脱皮?虫なのかしらそいつら」

土御門「ワームと言われる程だからなぁ…
まぁ、今分かるのはこれ位だ。じゃあ、解散」

土御門が宣言すると、3人はそれぞれ別の方向へ散っていった。そして、土御門が部屋を後にしようとする

矢車「待て」

しかし、足は矢車の声に止められた。
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/09(土) 22:54:33.50 ID:cgiu6YDN0
ごめん、今日はここまで。

明日なるたけ早く書き込むわ。
12 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 08:00:07.39 ID:8E/MLFnY0
お早う。

土御門「………何かにゃー?」

土御門の口調が変わった。
構わず矢車は彼に言及する。

矢車「…『クロックアップできるのは脱皮した成虫ワームだけ。』
というのは知っていたか?」

一瞬の沈黙。崩したのは土御門。

土御門「あーそうだったー。忘れてたぜい」

矢車「あいつらに、戦って欲しくない理由でも有るのか?」

土御門「それは、俺の知る所ではないですたい」

その言葉を最後に、ビルから土御門が去った。

そして、

矢車(ここは…何かおかしい。)

頭に疑問を住まわせながら、矢車もビルをあとにした。
13 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 08:10:46.33 ID:8E/MLFnY0
土御門「…何かにゃー?」

土御門の口調が変わった。
しかし、それに構わず矢車は言及する。

矢車「『ワームがクロックアップできるのは、脱皮した成虫ワームだけ。』
というのは知っていたか?」

一瞬の沈黙。崩したのは土御門。

土御門「あーそうだったー。忘れてたぜい。」

矢車「…あいつらに、戦って欲しくない理由でも有るのか?」

土御門「それは俺の知る所ではないですたい。」

その言葉を最後に、土御門はビルを去った。

そして、

矢車(この街は……何かおかしい。)

頭に疑問を住まわせながら、矢車もそこをあとにした。
14 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 08:36:00.84 ID:8E/MLFnY0
学園都市第一位、一方通行は苛立っていた。

一方通行(クソッ……何で戦えないんですかァ?虫ケラ如き、オレのベクトル操作でどうにでもなるのによォ…)

一時は盗むことも考えたが、それは第一位のプライドが許さなかった。

一方通行(オレにもライダーシステムがあったらなァ……)

しかし数秒後、一方通行は己を恥じた。
他人の力を羨む自分にも、諦めようとする自分にも。

一方通行(何考えてんだ……オレは一方通行だぜェ?



……………欲しいモンは手に入れる!)

まず向かった所は、矢車の家だ。
15 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 09:06:59.95 ID:8E/MLFnY0
とあるスーパーマーケット

海胆のような頭の少年、上条当麻は
特売セールに追われていた。

家に住んでいる暴食シスターのせいで生活費…特に食費のかさむ上条は、こうやって主婦のようなことを毎日している。

いつもの特売品をカゴに詰め、保存食のカップラーメンを選んでいる。

一方通行や、彼の友人である土御門が見たら苦笑しそうな事だが、彼にしてみれば命を懸けた事なのだ。

上条「へぇ?。新商品か。買ってみるか…」

カップラーメンに右手を伸ばした上条は、他人の手が触れるのを感じた。

矢車「………………」

その手の持ち主は、『弟味噌』を買おうとした、矢車の手だった。
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 09:47:04.82 ID:8E/MLFnY0
別にそういった意味ではないが、上条は矢車に不思議な物を感じていた。

何度も言うが、そういった意味はない。

上手く表せないが………そう。

あの一方通行に近い物を感じた。

しかし気がつくと、矢車はカップラーメンを諦め、レジに並んでいた。

世捨て人のような彼を放っておけなかったのか。

会計を終えると、スーパーから出て行く矢車に声をかけた。

上条「あの?。このカップラーメン、要ります?」
17 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 10:19:03.72 ID:8E/MLFnY0
矢車「要らん」

一蹴された。

別に上条は、哀れみなどの感情を持って接した訳ではない。

上条「いや、譲れなかった俺も悪いですし」

矢車「もう…味噌も相棒も無いんだよ…」

あ、やばいなこの人。と思った矢先、矢車はどこかへ消えていった。

追いかけようとしたが、それは呆気なく阻止された。

「よう、ちょっと付き合えよ」

スキルアウトに囲まれ、上条はいつもの台詞を呟いた。

「………不幸だ。」
18 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 10:59:58.69 ID:8E/MLFnY0
そういえば、最近料理などしていなかったな。

カップラーメン用の湯を沸かしながら、矢車は思った。

矢車「麻婆豆腐なんて……今の俺には眩し過ぎる……」

矢車が買ったのは、カップラーメンを始めとする生活用品一式。

ワームを倒すまで、白夜の世界には行けない
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 11:04:47.26 ID:zyMNy1450
なんで麻婆豆腐?

ともかく期待してる
20 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 11:18:34.37 ID:8E/MLFnY0
呼び鈴の音が部屋に響いた。

ドアを開けると、予想外の人物。

一方通行「ちょっと上がらせて貰うぜェ」

一方通行が立っていた。



一方通行「『兄貴塩』?相変わらずカップラ
ばッかしだなァ」

コーヒーを啜りながら、カップラーメンにケチをつける。

基本肉とコーヒーで食生活が成り立つこいつには、言われたくない。

矢車「で、話とは何だ?」

一方通行「オレを仕事に同行させろ」

矢車「…マスクドライダーシステムを持っていない奴が居ても、邪魔なだけだ」

一方通行「オレを誰だと思ッてやがる?
最強の能力者、一方通行様だぜ?
自分の身位自分で守れる。だから行かせろ」

矢車は考えた。どうせこの少年は、断った所で勝手についてくるだろう。

どうするか考えている矢車の思考回路の活動を断ち切るように、携帯電話が鳴った。

矢車「ワームかー」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 11:20:58.75 ID:8E/MLFnY0
間違えた。

矢車「ワームか……行くぞ。」

一方通行「オイ、待てよテメェ!」

ついてくるなら、勝手にしろ。

そう決断し、ワームの出現場所へ向かった。
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 11:27:03.36 ID:v97Un/jB0
サナギ体ワームなら超能力者でも学園都市の兵器でも倒せそうだよな、とにかく期待してる。
23 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 11:32:57.41 ID:8E/MLFnY0
>>19
麻婆豆腐は矢車さんの得意料理です。

昔のように、ゼクトルーパーはついて来ない。

今いるのは、ゼクトルーパーとは真逆の、真っ白な少年一人。

過去の栄光に縋るつもりはないが、バイクに乗りながらそんな事を考えていた。

学園都市は広い。このバイクは、出立前に加賀美陸から渡された物だ。

ザビー時代に乗っていたマシンゼクトロンを、緑と黒でカラーリングした物。

後ろには、ヘルメットも被っていない一方通行が座っている。

何でも『ベクトル操作』で、絶対に落ちないらしい。

矢車「……やはり、分からないな」

一方通行「あァ?何か言ったかァ?」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 11:38:29.98 ID:zyMNy1450
>>1返答有り難う、TVで見たっきりですっかり忘れてた

にしても味噌だけじゃ飽きたらずカップラーメンまで『兄貴塩』って…
「兄弟」に固執しすぎだろ矢車さん…
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 11:49:22.50 ID:8E/MLFnY0
>>22
ありがとう。なるべくスピードアップしていくぜ。

そこに居たのは、5体のサナギ体ワームと、小学生位の女の子を庇う、高校生らしい少年。

よく見ると、それはさっきスーパーにいた、あの少年だった。

一方通行「三下ァ!?テメェ何してやがる!」

上条「一方通行!?それとスーパーのあんた!
と、とにかく助けてくれよ!」

幻想殺しが聞かないんだ!と、上条は訴えた。

無論、矢車には通じない。

壁と震える女の子を背にした上条は、正に絶体絶命と言う言葉で形容できる。

矢車「………あの2人を頼む」

それだけ言って、矢車はワームへ向かっていく。
26 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 12:08:11.00 ID:8E/MLFnY0
緑のサナギ体ワームの攻撃を、矢車は軽々とかわしていく。

伊達に、ゼクターの資格者ではない。

そうこうしている内に、ホッパーゼクターが跳ねながら、矢車の手元へ収まった。

重い溜め息をつき、低く呟く。

矢車「…………変身」

腰に巻いたベルトに、緑の面のホッパーゼクターをセットする。

『Henshin』

電子音が流れ、ベルトから複眼のようなエフェクトが発現する。

『Change Kick Hopper』

再び電子音が流れ、エフェクトが全身に行き渡ると、矢車は赤目に緑の鎧を纏った超人。

仮面ライダーキックホッパーに変身した。
27 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 12:26:03.33 ID:8E/MLFnY0
強い。
彼を表す言葉はそれ以外必要の無いものだ。

以前のアウトボクシングスタイルとは全く違う、喧嘩のようなキック主体の戦闘スタイル。

5体を相手に、余裕を崩さず立ち回り、蹴りを決める。

同じく格闘戦を得意とする上条も、その戦いに魅せられていた。

ダメージの溜まったワームを前に、キックホッパーはベルトのゼクターの脚を曲げる。
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 12:37:10.47 ID:8E/MLFnY0
『Rider Jump』

電子音と共に、チャージ音が鳴り響く。

次の瞬間、キックホッパーは天高く跳躍した。

空中で、ゼクターの脚を元に戻す。

Kホッパー「ライダー…キック」

『Rider Kick』

キックホッパーの後に、電子音が鳴る。

そして、タキオン粒子を纏った左脚が、ワーム目掛けて急降下する。

寸分狂わず、キックはワームの頭部へヒットした。

しかし、これだけでは終わらない。

キックの反動を利用し、縦回転をすると、今度は別のワームにキックを炸裂させる。

その反動でキック、またその反動でキック…

全てのワームにキックを喰らわせると、キックホッパーは地上に降り立った。

瞬間、彼の後ろで緑の爆発が起こった。
29 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 12:50:22.97 ID:8E/MLFnY0
上条「すげぇ……」

それが、彼の正直な感想だ。

あれこそ、自分の望んでいた、『ヒーロー』。

それは、一方通行も感じていた。

あれさえあれば、自分は………




変身を解き、いつもの片袖ロングコートの矢車が、三人に近づいた。

矢車「おい」

上条に声をかける。

矢車「そいつが起きたら……『悪い夢』にしておいてくれ」

矢車の指の先には、気を失ったあの少女がいた。

矢車「それと……このことは他言無用だ。」

しっかり釘を打ち、矢車は一方通行と共に去っていった。
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 12:54:18.57 ID:8E/MLFnY0
一方通行「随分優しいねェ…矢車クン」

後部座席の一方通行が言った。

矢車「この件は機密事項だ。下手に騒がれると困るだけだ。」

矢車は続ける。

矢車「それに……お前もこの立場なら言うはずだ。」

一方通行「
31 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 13:03:07.06 ID:8E/MLFnY0
一方通行が沈黙した。バイクのエンジン音だけが矢車の耳に入る。

一方通行「………かもな」

矢車「何か言ったか?」

一方通行「何でもねェよ馬鹿
オラとっとと走れェ!」

数分後、適当なコンビニで一方通行を下ろし、自分は一人、ある場所へ向かった。







影山は、カプセルの中で眠っている。

赤いタンクトップと片袖ロングコートではなく、病人の着る服を纏った男。

彼こそ、矢車の相棒であり、矢車が自ら手放した、弟だった。
32 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 13:22:54.31 ID:8E/MLFnY0
目の前の変わり果てた相棒に向かって、矢車は小さく呟いた。

「また二人で……白夜の世界へ」

矢車はその場をあとにした。



戦いは、始まったばかり。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 13:33:27.89 ID:8E/MLFnY0
次回、仮面ライダーキックホッパー!

   矢車さん、学園都市はどうですか?

    一体、何を企んでいる?

     俺を弟子にしてくれ!

     やはりそういうことか!!

  第ニ話   隠された陰謀

魔術と科学とライダーが交差する時、物語は始まる!
34 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 13:37:29.50 ID:8E/MLFnY0
と言う訳で、プロローグ終了です。

矢車さん人気に驚いたよ!

ニ話からネタ部分も入れていきたいと思います。
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 13:38:42.12 ID:f7RbuOv70
乙です。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 13:41:19.17 ID:zyMNy1450

カブトはネタも満載の傑作だったからなぁ
第二話も楽しみだ
37 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 14:05:17.70 ID:Q2KudbmW0
第ニ話

op↓

http://m.youtube.com/#/watch?v
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 14:09:43.20 ID:Q2KudbmW0
ごめん誤爆

第ニ話

op↓

http://m.youtube.com/#/watch?v
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/10(日) 14:13:18.22 ID:Q2KudbmW0
なぜかURLが表示されない

夜、レトルトカレーを食べていた矢車は、携帯が通話を知らせたことに気づいた。

矢車「何だ」

矢車は携帯を2つ持っている。

1つは、学園都市の人間が知る携帯。

そしてもう一つは、

加賀美『矢車さん、学園都市はどうですか?』

加賀美達、ライダーに通じる携帯だ。
40 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 14:21:59.70 ID:Q2KudbmW0
矢車「それで、何の用だ。」

加賀美『やだなぁ。今回の任務は、ワームの殲滅と、学園都市の内部調査じゃないんですか?』

盗聴の危険性を考えないのか?

矢車は心の中で毒づいた。

しかし、今更言っても遅いので、仕方なく今日の出来事を報告した。

加賀美『へぇー。いろんな人がいるんですねぇ。学園都市。』

加賀美『とりあえず、明日早いのでこれ報告したら寝ます。』

矢車「ああ、そうか。」

興味なさそうに言い、通話を止めた。

矢車(何か引っかかると思ったら、加賀美に似ているのか、あいつ……)

矢車の脳内には、上条の姿が浮かんだ
41 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 15:00:26.07 ID:8E/MLFnY0
加賀美「……って事で、矢車さん元気そうだったぜ、天道!」

天道『……いちいち俺にそんな報告をするほど暇なのか、お前は』

加賀美が電話越しに話している相手は、矢車や加賀美と同じ、ライダーである男、天道総司だ。

天道『しかし学園都市か。加賀美陸も、
とんでもない所に矢車を送ったな。』

加賀美「とんでもない所?」

天道『……学園都市は、表向きは科学技術の進んだ街として有名だが、その裏では、非道な実験や、無法者が横行する治安の悪い場所としての顔もある。』

加賀美「へぇー……って何でお前そこまで知ってるんだよ!」

天道『俺は天の道を(以下略)だ何でも知っている』
42 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 15:48:15.98 ID:8E/MLFnY0
矢車「……………!」

矢車は、またあの夢で目を覚ます。

これで、何度目だろう。

いつものように、コーヒーを入れる。





ふと窓を見ると、朝焼けが学園都市を覆っていた。

矢車はたまらず、カーテンを閉める。

自分一人で、光を掴もうとは思わない。が、

矢車「………電話か」

予期せぬワームの出現に、矢車は望まぬ朝焼けに身を包むことになった。
43 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 16:56:31.28 ID:8E/MLFnY0

廃工場には、2体のサナギ体ワームが、別のワームを孵化させようとしていた。

矢車は、バイクから降りてホッパーゼクターをベルトにセットする。

『Henshin』 『Change kick Hopper』

キックホッパーに変身し、ワームに歩み寄る。

ワーム達もキックホッパーに気づき戦闘態勢を取る。

歩みがダッシュへと変わり、矢車はワームへ突っ込んで行った。

ワームの腕をかわし、がら空きの腹へキックを叩き込む。

後ろからまたも腕が襲いかかるが、裏手で受け、回し蹴りを決める。

2体の攻撃を上手くかわしてカウンターを決める戦い方は天道のようで、何だか嫌気が差した。
44 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 17:45:53.46 ID:8E/MLFnY0
矢車「終わりだ……」

ライダーキックを決めようとする。

が、それは叶わなかった。

突如として、頭上に純白の羽が降り注いだ。

頭より先に身体が動く。

『Clock Up』

文字通りタッチの差でクロックアップを発動させ、白い羽を回避できた。

目の前には空中で止まった羽と、ワームがあったが、助ける義理は無い。

その場を離脱して、クロックアップを解除する。

『Clock Over』

電子音と共に時間は再び流れ、ワームは羽に当たり、爆発した。

それを遠くで眺める翼の生えた男。

垣根「っかしーなー。三人居たはずなのに…
まぁ俺の朝の散歩を邪魔した報いだ。」

学園都市第ニ位、垣根帝督がそこにいた。
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 17:47:31.12 ID:zyMNy1450
あれ?ていとくんこんなに好戦的だったっけ?
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 17:52:13.80 ID:f7RbuOv70
邪魔者はコロス程度
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 18:24:09.89 ID:zyMNy1450
でもそれって仕事のときだけじゃなかった?
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 18:56:10.70 ID:f7RbuOv70
(カブト)虫の居所が悪かったんだよきっと
49 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 20:14:30.75 ID:8E/MLFnY0
ごめん、風邪気味だから

今日はここまでにしとく。

明日の夕方あたりに再投下する。

覚えていたら覗いてみてくれ。
50 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/10(日) 20:17:46.76 ID:8E/MLFnY0

皆も風邪と世界の破壊者には気をつけて!

お休み
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 20:35:10.80 ID:zyMNy1450

身体に気をつけて
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/10(日) 20:39:34.32 ID:O+nR/vCE0
乙!
待ってるよ?
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/11(月) 21:02:36.58 ID:to/zsVQs0
おう、今日はお休みか、ゆっくり休めよ。
54 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/15(金) 18:15:35.22 ID:EtBf1zIb0
とりあえず生存確認

垣根「しっかし何でだ?
ここ最近妙にイライラするな?」

ぼやきながら、垣根はその場を後にした。

本来、垣根帝督は好戦的な人間ではない。

自分の邪魔をする者には容赦ないが、通りすがりの何かを攻撃したりはしない。

一体、何が彼をそうさせたのか。



一方、矢車はあの羽について思案していた。
新種のワームか、はたまた学園都市の能力者か。

いずれにしても、ワームごと自分を狙ったのは間違いない。

時間は朝の6時。学生達が登校する時間だ。

自分がここにいるのは、かなり不自然だと考えた矢車は、とりあえず家に戻ることにした。
55 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/15(金) 18:25:09.79 ID:EtBf1zIb0
また、あの夢を見るだろうか。

恐怖と疑問を足した感情が、矢車の頭をよぎった。

結局、部屋のパイプベッドに身体を任せる事にした。

矢車「……朝日は、俺には似合わない。」

あいつと違って、俺は暗闇の方がお似合いだ。

開けたカーテンを閉める。陽が遮断され、僅かに洩れた光が部屋に散乱した。

瞼を閉ざして、光を感じないようにする。

俺は、闇の住人なのだから。

「お前は、闇の住人を気取っているだけだ。」
56 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/15(金) 18:32:48.27 ID:EtBf1zIb0
ちょっとアンケート取ってみようと思う。

禁書キャラで誰が好き?
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/15(金) 18:36:30.75 ID:EtBf1zIb0
何故だ……何故表示されない…
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/15(金) 19:09:03.08 ID:iRrrH8eD0
>>56
荳頑擅縺輔s
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/03/15(金) 19:59:47.41 ID:zcKObYlc0
>>56

一方通行

滝壺

五和

神裂ねーちん

浜面

番外個体
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/15(金) 20:03:48.99 ID:1XkGEy+po
>>56
ルチア
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/15(金) 20:04:22.31 ID:c4Jtq+H+0
>>56
一方通行
神裂
ルチア
トール 
食蜂 
アックア
吹寄
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/15(金) 20:55:48.32 ID:chBscszAO
木山せんせい
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/15(金) 22:48:44.03 ID:tWRPq5OWo
固法先輩
吹寄
フレンダ
ルチア
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/15(金) 23:33:29.06 ID:Kd52Rh6M0
食蜂
打ち止め
御坂
パンダ
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/16(土) 00:24:37.45 ID:MKZD6ZHi0
絹旗
削板
あわきん
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/16(土) 00:36:37.04 ID:lS4R18Vg0
絹旗
神裂
オリアナ
黒夜
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/16(土) 01:17:04.83 ID:8E0TjBlTo
芳川
御坂妹
ルチア
神崎
アックア
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/16(土) 06:12:28.81 ID:qU0gTnyW0
アレイ☆スター
病理
名前忘れたけど完全錬金のおっさん
絶対等速
69 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/16(土) 07:17:26.41 ID:r81PJ9iF0
>>58?>>68

ありがとう。参考にして話作るよ
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/16(土) 10:22:35.59 ID:11psZA8l0
削板は本気だせばクロックアップに追いつける気がするぜ…
それと神裂さんやアックアは聖人だから音速レベルでの戦闘が可能、身体も滅茶苦茶丈夫
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/16(土) 11:39:42.81 ID:QY2PbyUo0
クロックアップと音速ってどっちの方が速いんだっけ?
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/16(土) 13:19:39.99 ID:s0odf9BLo
>>71
そもそも時間の流れが違うからどれだけ速く動こうがクロックアップより遅い
例え音速で動いても矢車さん視点だと周りよりちょっと速いなぁってレベル

まあディケイドなんかだとただの高速移動扱いにされちゃうんですけどねー
73 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/16(土) 15:06:19.22 ID:r81PJ9iF0
OK、皆保守ありがとう。

用事もすんだから投下します。


74 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/16(土) 15:32:03.54 ID:r81PJ9iF0
矢車「………最悪だ。」

よりによって、天道の夢を見るなんて。

これなら、相棒の夢の方がまだマシだ。

時間は、夕方の4時。幸い、睡眠を阻むワームの出現はなかったようだ。

そう言えば、朝食もまだ摂っていない。

空いた腹を抱え、近くのファミリーレストランへと足を運んだ。
75 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/16(土) 16:07:26.01 ID:r81PJ9iF0
ファミリーレストランは、学生達で賑わっている。

その学生服の集団の中で、片袖ロングコートの矢車は異様に浮いていた。

矢車の案内された席の隣には、4人の少女が何か喋っている。

姦しいとは、こういうことだろうか。

そんな事を考えながらメニューを見ていると、店員から声がかかった。

店員「あの、店内は非常に混み合っておりまして、相席したい方がいるのですが……」

矢車「……構わない。」

そもそも、何故俺を選ぶ?

しかし、その理由はすぐ分かった。

相席をしてきたのは、上条当麻だった。
76 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/16(土) 16:35:59.40 ID:r81PJ9iF0
上条「あの、この間はありがとうございました」

相席するや否や、上条はいきなり礼をしてきた。

矢車「礼を言われる程のことはしていない」

上条(………っ!かっけぇ……)

こんなやりとりをしている間に、2人の料理が運ばれてきた。

上条「あの?。実は1つ頼みがあるんですけど……」

矢車「………何だ。」

矢車はサンドイッチを皿に置き、上条の話を聞く事にした。

上条「俺を弟子にしてください!」

矢車「断る」

あっさりと断った。
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/17(日) 10:09:01.94 ID:4Zjn0dkZ0
デスヨネー
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/17(日) 10:53:41.71 ID:0dvnWXfL0
上条「俺を弟にしてください!」
だったら可能性もあったのに
79 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/17(日) 11:39:19.65 ID:p8kOffFS0
矢車「お前は光の世界の住人だ……俺に関わるな」

上条「そんな……」

矢車「俺達みたいな奴に、憧れるんじゃねぇ」

上条「そんな事あるか!」

上条が突然声を荒げた。

上条「あんたが闇の住人なら、何であの時俺達を助けてくれたんだ!
闇の住人!?ちげぇだろ!あんたはヒーローだ!
少なくとも、俺にとっては!
残っているんだろ?あんたの中の正義の味方の燃えカスは!
もし、あんたがこれ以上自分を卑下するんなら、まずはそのふざけた幻想を……」

上条のお馴染みの説教が終わる前に、矢車はとっくに席を立ってしまっていた。

すぐに追いかけようとしたが、あることに気づく。

財布が、無い。

上条「………不幸だ。」

力無く、上条は呟いた。
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/17(日) 16:12:56.61 ID:Lde0lR4m0
そげぶ、不発ッ!
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/03/18(月) 02:57:14.51 ID:feUzFsyW0
セロリ変身するのか?
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/18(月) 05:41:53.93 ID:f20FZlm70
>>81
ハナカマキリをモチーフにしたゼクターとか?
なんか白がメインカラー、アクセントに赤とかそんな感じになりそう
83 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/20(水) 12:58:11.32 ID:JRfpJeVb0
>>82

何かアルビノジョーカー思い出した。

結局、上条は隣のボックス席にいた御坂美琴に助けられた。

彼は不幸体質だが、悪運も強い。

上条「はぁ……申し訳ねぇな……
いつか返さねえと…」

上条特有の責任感かはたまたプライドの問題か。

帰路につこうとすると、ふと、知った姿が。

それは、奇抜なTシャツに身を包んだ、

紛れのない、一方通行だった。
84 : ◆TXkL/YsBdYS. :2013/03/20(水) 19:34:59.85 ID:JRfpJeVb0
何故、彼が?

第一の疑問はそれだ。

上条の部屋のある第七学区は、あくまで一般学生の寮がある場所である。

一方通行の住んでいる黄泉川家はここにはない。

とりあえず、話し掛けてみた。

上条「よう、一方通行」

一方通行「あ?オマエは……上条か」

上条「珍しいな…何でここに?」

一方通行「そんな事オレの勝手だろうが」

苛ついた様に言うと、踵を返して闇の中へ消えていった。

不思議に思いながら、上条も同居人の待つ我が家へ向かった。
85 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/20(水) 20:28:35.71 ID:JRfpJeVb0

書き忘れてたけど、ファミレス時は午後3時位な。

移動に時間がかかったと解釈してくれ。

「ちょっとお待ちを」

路地裏を歩いている矢車に、そんな声がかかった。

振り返って見ると、そこにはピンクの髪をツインテールで纏めた中学生らしき少女がいた。

少女の名は白井黒子。学園都市治安維持組織、
『風紀委員(ジャッジメント)』の一員である。

黒子「こんな時間ではスキルアウトに襲われてしまいますの。
……それに最近、おかしな怪物の目撃情報もありますので。」

それだけ聞くと、構わず矢車は進もうとした。

それが叶わなかったのは、黒子がいつの間にか自分の正面にいたからだろう。

黒子「少し、話しをお聞かせくださらない?」

瞬間、矢車の強烈なローキックが飛んできた。
86 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/20(水) 21:02:41.27 ID:JRfpJeVb0
しかし、キックは黒子に当たることはなかった。

黒子「やはり詳しく聞かせて貰いますの!」

学園都市治安にも60人といない瞬間移動系能力者の一人である彼女がキックをかわすことは、至極簡単なことだった。

彼女の能力は、『空間移動(テレポート)』。

それは、矢車も気付いている。

とっさに壁際へ背中を任せた。

これで、死角をとられることはない。

しかし、黒子もそう甘くはない。
壁を背にした矢車の両頬を、『空間移動』で送られてきた鉄矢が掠めた。

一瞬気を取られたが、すぐに意識を戻す。
自分の懐に入ってきた黒子を、叩き上げるような蹴りで迎撃する。

しかし無情に蹴りは虚空を裂くだけで、黒子にはかすりもしなかった。
87 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 14:42:45.16 ID:nU4V8zHm0
小ネタ

矢車「………電話か」

ピッ

土御門『朝焼?けに包ま?れ?て?』

矢車「作品が違うぞ」

一方通行『情熱のベクトル操作アアアアアア!』

矢車「………胸を貫くなよ」

戦わなければ生き残れない!
88 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 14:49:40.19 ID:nU4V8zHm0
禁書を聞いたから、ライダーも聞くか。

好きなライダーは?
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/22(金) 15:11:27.37 ID:3ZWpZSk4o
RX
ディケイド
555
アギト
電王
オーズ
V3
…作品ということならキリがないな

好きなライダーなら
ディエンド
カブト
ZO

ついでに好きな怪人なら
グランバザーミー
ゲドルリドル(ゲドリアン込み)
グランザイラス

やっぱりキリがないw
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/22(金) 15:13:50.71 ID:zTPl3fqm0
個人的には
ナイト
ガタック
G3
ダディアナザン(ギャレン)

とか、準主人公のライダーが好きだな

91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/03/22(金) 16:58:48.52 ID:jB/4gGFo0
ブレイド(剣崎)
クウガ(五代)
カブト(天道)
オーズ(映司)

フォームなら
WCJGX
タジャドル
キングフォーム
ハイパーカブト
アルティメットクウガ
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/22(金) 17:29:22.46 ID:u5W2smkjo
いろいろいわれているけど
演出込みでディケイドコンプリートフォーム
強さの表現であれ程分かりやすくかつ印象の強いのは中々ない
93 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 17:57:59.91 ID:nU4V8zHm0
>>89 >>90

ありがとう。小ネタに使わせて貰う。

カウンターの筈のキックをかわされた矢車は、当然の如くバランスを崩した。

それを、彼女は見逃さなかった。

黒子「はあっ!」

振り上げられた右足とは逆の、左側から出現した黒子は、矢車の顔目掛けてパンチを放つ。

黒子(決まった!)

しかしそれは、ただの幻想に過ぎなかった。

次の瞬間、黒子の背中に激痛が駆け巡った。
94 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 18:08:35.60 ID:nU4V8zHm0
>>91 >>92もありがとう。

アルティメットと遺影フォームは俺も好きだ。

白井黒子の格闘技術は、普通の中学生を遥かに凌駕している。

それはジャッジメントの訓練と、彼女のたゆまぬ努力の成果といえる。

矢車との違いは、くぐった場の数だった。

パンチの決まるあの瞬間、矢車は手でパンチをガードしていた。

ワームとの戦闘で、複数の位置からの攻撃には慣れていた彼に、『空間移動』での多方向の攻撃は、そこまでの効果はなかったようだ。

そして、黒子の小さな拳を掴んだその手を使い、向かいの壁に力に任せて黒子を叩きつけた。

この攻撃は、幻想ではない。
95 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 18:59:50.41 ID:nU4V8zHm0
矢車「悪く思うなよ…先に仕掛けたのはお前だ」

そう言い残し、矢車は身を翻して歩きだした。

これが、学園都市での初の能力者との戦闘になった。

が、矢車は忘れていた。
ワームと違い、彼女はまだ生きている。

戦いは、最後に立っていた者が勝者なのだ。

矢車「……………っ!?」

完全に油断していた矢車は、『空間移動』で頭上に移動した黒子の踵落としをもろに食らった。

彼女の全体重を載せた攻撃、もとい不意打ちを脳天に決められた矢車の身体は、少しの間を置き、沈み込んだ。
96 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 19:16:17.65 ID:nU4V8zHm0
矢車との戦闘後、黒子は壁にもたれかかって体を休めていた。

目の前には、片袖ロングコートの長身の男性。

黒子「スキルアウト……にしては強過ぎましたわ。」

やはり、あの怪物との関わりがあるのか。

そう推理した黒子は、まずジャッジメントの本部へ矢車を連れて行く事にした。

時計を見ると、もう6時30分だ。

黒子「とりあえず、本部で一泊して貰いますの」

呟いた後、『空間移動』を発動して、二人はその場から消失した。
97 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 19:41:12.73 ID:nU4V8zHm0
時は遡り、矢車と上条が接触していた昼時。

ピストロ・ラ・サルで昼食を摂っていた天道の元に、加賀美が突然押し掛けてきた。

加賀美「天道!大変だ!矢車さんが!」

天道「矢車……?学園都市で何が?」

息を切らして加賀美が説明する。

加賀美「前からおかしいと思ってたんだ。
あの学園都市でワームが出現するのかって…」

天道「………つまり、ワームには学園都市が一枚噛んでいる。と?」

加賀美「それだけじゃない。天道。
最終的にネイティブは何をした?」

天道「……人間のワーム化だ」

一拍置いて、加賀美が天道に告げた。

加賀美「学園都市は、ワームそのものを作っている!」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/22(金) 19:49:05.14 ID:zTPl3fqm0
なん…だと…
一気にきな臭くなってきたな…
99 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 20:18:12.46 ID:nU4V8zHm0
少し考えるそぶりを見せ、天道は加賀美の言いたい事を理解した。

天道「つまり、学園都市の生体兵器として作られたワームの能力実験を、ライダーである矢車を使って行っているということか?」

加賀美「俺そこまで言ってないんだけど…」

天道「……で、それだけか?」

加賀美「はぁ……何でもお見通しなのか…」

加賀美「矢車さんとは別に、俺達も学園都市にいくぞ」

やはりな、といった顔で、天道が返す。

天道「ただし、あくまで内部調査がメインな訳か」

加賀美「説明がいらなくて助かるよ。
明日にも出発らしいから準備しとけってさ」

天道「お前も大概にな。資料を持って説明するのはかなり格好悪いぞ」

加賀美「言うなよ天道………」
100 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 20:26:23.39 ID:nU4V8zHm0
次回、仮面ライダーキックホッパー!


   ここが学園都市……?

  オマエ明日から教師なァ。

   ……おばあちゃんが言っていた。

  お前、俺の弟に………。

第3話   赤と青と緑の鎧

魔術と科学とライダーが交差する時、物語は始まる!
101 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 20:35:10.42 ID:nU4V8zHm0
おまけの小ネタ

加賀美「学園都市は、ワームそのものを作っている!」

( 0M0)「ヤハリソウイウコトカ!」

天道と同じように、ラ・サルでパスタを啜っていた男が、急に早歩きで出て行った。

加賀美「誰あの人?」

天道「ここの常連で、お前と同じクワガタライダーだ。赤いが。」

( 0M0)「ナニイッテンダ!ブジャケルナ!」

加賀美「あんたが何言ってんだ!」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/22(金) 20:36:56.12 ID:zTPl3fqm0

ダディwww
103 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 20:46:05.50 ID:nU4V8zHm0
とりあえず、ニ話終了です。

暇があれば小ネタ投下するので、ぼちぼち見てください。

アンケートご協力ありがとうございました!
104 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/22(金) 21:19:13.11 ID:nU4V8zHm0
3話の投下は明日行います。

ではお休み
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/03/22(金) 21:42:48.67 ID:jB/4gGFo0
乙!

タディは相変わらずだな。

ファイヤドロップジェミニ……バーニングディバイド

(0M0)<ザヨゴオオオォォォォォォォ
106 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/23(土) 09:14:32.02 ID:cD7iFtT90
お早う。投下開始します。

黒子「だから、あなたは何者なんですの!?」

矢車「お前に言う必要はない」

黒子「ジャッジメントですのよ?」

矢車「それがどうした」

黒子「………っ!」

土曜日、昼11時

ジャッジメントの本部で、黒子は矢車に尋問をしている。

が、なかなか矢車が口を割らないおかげで、このような問答が一時間程続いていた。

しかし、取調室に黒子と同じジャッジメントの少女、初春飾利が入室したことで、事態は変わる。
107 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/23(土) 09:26:41.48 ID:ff/l+EDh0
初春「あのー………」

黒子「何なんですの初春!」

初春「そこの方の知り合いだという人が…」

初春の横には、サングラスと見慣れたアロハシャツの男、土御門が立っていた。

土御門は、黒子に向かって手招きをし、手帳のような物を見せる。

次の瞬間、猛烈に頭を下げた黒子が、矢車の眼に写った。

黒子「申し訳ありませんのぉぉぉ!」

横では、初春も頭を下げていた。

他人事のように何の反応も示さず、矢車は二人を横切り、土御門と共に外の車に乗り込んだ。

外へ向かう途中、黒子の

黒子「あぁ……固法先輩にこってり絞られますの…」

というぼやきが聞こえたのが、土御門にとっては最高の笑いの種となった。
108 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/23(土) 10:56:05.12 ID:Cj3e/zCg0
土御門「いやー、まさかジャッジメントに捕まるとは思わんかったですたい」

笑いながら、土御門が矢車の方へ顔を向ける。

だが、矢車は彼の顔を見ずに尋ねた。

矢車「……何だ?さっきの手帳は」

土御門が、思い出したように説明する。

土御門「上の決定で、流石に学園都市の昼間から片袖ロングコートがうろつくのはまずいから、こういう事になったぜよ」

ポケットから、さっきの手帳のようなものを出す。

土御門「学園都市の、教員免許だ」
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/23(土) 11:05:47.76 ID:+TxChLb/0
三年K組矢車先生、ってか

矢車さんにアンチスキル…一切違和感ないな…
110 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/23(土) 11:25:07.28 ID:Cj3e/zCg0
矢車「俺に、教師になれと?」

土御門「一応、俺の通っている学校でな。
得意教科は?」

矢車「………家庭科」

土御門「………へぇ………。分かった。
じゃあ、オマエ明日から教師なァ。」

矢車「……何故一方通行の真似をした?」

土御門「いやバリエーションを増やそうと思って」

その頃、学園都市のとある場所

加賀美「ここが学園都市……」

天道と加賀美は学園都市に到着し、自分達の宿泊先のホテルに向かう途中だった。

天道「加賀美。観光に来た訳では無いだろう」

加賀美「分かってるけどさ、やっぱすげぇよな!科学の街は!」

天道は溜め息をつき、歩き出す。加賀美も慌ててついて行った。
111 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/23(土) 11:36:51.75 ID:Cj3e/zCg0
暇つぶしの小ネタ

上条「俺を弟子にして下さい!」

名護「なるほど。しかし何故私に?」

上条「……だって……名護さん…最高だから…」

名護「聞こえないな。もっと大きい声で言いなさい。」

上条「753は最高です!どうか弟子にして下さい!」

何書いてんだ俺は
112 : ◆TXkL/YsBdYS. [saga]:2013/03/23(土) 11:57:31.58 ID:Cj3e/zCg0
上条は、ショウウィンドウの並ぶ通りを歩いていた。

今日も、いつもと変わらない不幸。

バナナの皮で滑って、
財布を落として、
スキルアウトに絡まれて、
何とか撒いたと思ったら御坂に追いかけられる。

そういえば、借りた千円はまだ返してなかったっけ。

上条「はぁ………」

矢車のような重い溜め息をつき、スーパーへ入る。矢車と、最初に会ったスーパーだ。

しかし、次に会ったのは矢車ではなかった。
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/24(日) 01:49:27.49 ID:tv32iunq0
小ネタ自重しろwwwwww
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/14(日) 12:06:11.28 ID:cFl4tNEMo
まだ?
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/30(火) 01:50:41.44 ID:AuXWpE9Co
続きまだかなぁ
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/22(水) 23:58:32.89 ID:JTeKGrNIo
もうダメか…
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