他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
SS速報VIP 過去ログ倉庫
検索
すべて
本文
タイトル
投稿者
ID
このスレッドは
SS速報VIPの過去ログ倉庫
に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は
管理人までご一報
ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。
少女「生きていくためには仕方ないよ」 -
SS速報VIP 過去ログ倉庫
Check
Tweet
1 :
転載禁止
[sage]:2013/03/17(日) 02:32:30.83 ID:FfOdUN4u0
―― 青桜の娼館 ――
少女「……ん、あ!」
少女「はあはあ……ん! んんっ!」
少女「……くふ、ふあ……あんっ!」
少女「あっ……いや……っ」
客「ふぅ……まあまあだな」
少女「……あ、ありがとうございました……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1363455150
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】
ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/
【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/
ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:33:42.16 ID:FfOdUN4u0
少女「……」
姉「よお!」
少女「あねさん……」
姉「どうだい、さっきの客は?」
少女「ねちっこい」
姉「だろうねえ。見ていて思ったよ」
少女「……ん」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:35:26.36 ID:FfOdUN4u0
姉「あんたにゃちょっとばかしきつかったんじゃないのかい?」
少女「そんなことない」
姉「嘘を言うんじゃないよ。そんなちっこい体でよくもまあ」
少女「…私、風呂に行ってくるから」
姉「あっはっは。ご自慢の黒い長髪にも精液をかけられちまったのか」
少女「……」
姉「おっと、そんな怖い目で見るじゃないよ」
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:37:42.13 ID:FfOdUN4u0
少女「……行ってくる」
姉「手伝いの妹たちに頼むんだよ。しっかりとこびり付いてもんを落とさなきゃ、次の客が嫌がる」
少女「わかってる」
姉「そうかい? ならいいんだよ」
少女「……じゃあ」
姉「あいよ」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:39:16.21 ID:FfOdUN4u0
姉「……まったく、あれはいつになったらあたいらに心を開くんかねえ」
館長「さあね」
姉「おや、館長じゃないか」
館長「調子はどうかな?」
姉「あたいの体を目当てにする客も多い。そこそこだよ」
館長「それはよかった」
姉「はっはっは!」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:41:46.48 ID:FfOdUN4u0
館長「ところで、さっき少女と話していたようだが」
姉「あれは会話じゃないさ。あたいが一方的に質問しただけ。キャッチボールではないね」
館長「……そうか」
姉「なあ館長。あの子は一体なんだい?」
姉「ここに来て半年、どんな客ですら受け入れるのはいいんだけどさー……。ちっとも笑いやしない」
館長「……なんだろうな」
姉「けっ! あの子の話になるとすぐにはぐらかしやがる!」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:43:23.49 ID:FfOdUN4u0
館長「なあに。いずれわかるさ」
姉「それなら良いんだけど」
??「あねさん! 客だよ! いつものでぶっちょだ!」
姉「あー……。まあたあのオッサンか……」
館長「あれは上客だ。搾り取れるだけ搾り取るんだよ。金も性もね」
姉「わかってるよ。んじゃ、ちょっくら行ってくるさ」
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:44:37.98 ID:FfOdUN4u0
―― 風呂場 ――
少女「……」
妹「ああもう! せっかく綺麗な髪の毛なのに!」
少女「……」
妹「嫌にならないんですか!? いっつも……それ、かけられて……」
少女「別に」
妹「でも!」
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:46:04.88 ID:FfOdUN4u0
少女「……んっ」
妹「あ、あそこから出てきてますね! ちょっと掻き出すんで、失礼します!」
少女「くふっ……んっ……」
妹「うわぁ、ねばねば……臭い……」
少女「……ふっ、んっ」
妹「……これくらいでいいかな?」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:47:33.59 ID:FfOdUN4u0
妹「まったくもう。もっと自分の体を大事にして下さい」
少女「……」
妹「聞いてますか!? 白くてきめ細かい肌なのに、荒れちゃったら勿体無いのに!」
妹「少女さんは勿体無いオバケに食べられちゃいますからね!」
少女「……」
妹「……もー。何か言ってくれたっていいのに……」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:49:17.88 ID:FfOdUN4u0
少女「……」
妹「でも、少女さんって本当に綺麗。どこか掴めない感じで、お人形さんみたい……」
少女「……」
妹「……すべすべな肌。髪もさらさらで、良い匂いです……」
妹「それなのに、あそこは淫靡で……」
少女「んっ……」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:50:57.08 ID:FfOdUN4u0
妹「同じ女なのに、嫉妬しちゃいます……」
少女「……やめて」
妹「え? あ! ごごご、ごめんなさい!! このことはお姉さまたちには!」
少女「言わない」
妹「あ、ありがとうございます……!」
少女「もう終わり……。私は行くわ」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:52:25.34 ID:FfOdUN4u0
妹「またですか? 今日だけで三人目なんですよ!?」
少女「……」
妹「せめて髪が乾いてからにして下さい! 風邪を引いちゃいます!」
少女「……わかった」
妹「はぁ。わかってくれればいいんですよ……」
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:54:56.98 ID:FfOdUN4u0
―― 部屋 ――
姉「ああ! いい、そこいいよっ!」
姉「んんんっ、ほら、どうだい? あんっ! わ、私の中は!」
姉「はあはあ……いい、そこいいっ! 気持ち良いよ! お客さんもあたいで気持ちよくなって!!」
姉「ああああん!」
姉「ふう。また来ておくれよ」
客「も、もちろんだよ……フ、フヒヒ!」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 02:59:09.02 ID:FfOdUN4u0
姉「まったく、気持ち悪いったらありゃしない」
太夫「それでも貴族たちを相手にするよりかはマシよ?」
姉「ねえさん!」
太夫「あちきたちは、貴族どものマニアックなプレイを相手をしなくちゃならないんだから」
姉「そんなことより、いつ帰ってきたんだい!」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:01:04.47 ID:FfOdUN4u0
太夫「さっきよ。もうくたくたよ……。三角木馬なんて初めて跨ったわよ」
姉「三角木馬って」
太夫「そうそう。あの黒い髪の子、どうかしら?」
姉「どうって?」
太夫「まだあちきたちと仲良くしそうにない? ってこと」
姉「そうだね。でも、あの見た目だろ? 客だけは徐々に増やしているさね」
太夫「へー」
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:03:47.04 ID:FfOdUN4u0
姉「ここまま行けば、かなりのもんになるんじゃないかな」
太夫「あちきを超えそうかしら?」
姉「ねえさんだから言うけど、あたいが思うに……花魁級の遊女になるんじゃないかな……」
太夫「青の娼館の花魁ほどに?」
姉「ああそうさ。男を魅了する何かを持ってる。女のあたいでも、時々目を奪われる」
太夫「すごいわね。……館長は一体どこでそんな子を拾ってきたのかしら」
姉「さあ。いつ聞いてもはぐらかされるんだよ」
太夫「んー……」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:06:02.43 ID:FfOdUN4u0
姉「そんなことよりも、早く風呂に行ったらどうだい?」
太夫「やっぱり臭うかしら?」
姉「正直、かなり……」
太夫「そうよねー……。二日間、ヤラレ抜いたもの。薬を飲むのがやっとって所だったわ」
姉「薬を飲まなきゃ妊娠しちゃうからね」
太夫「あんな男どもの子種を孕むくらいなら、死んだほうがマシよ」
姉「あっはっは! そりゃ言えてる!」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:08:48.46 ID:FfOdUN4u0
太夫「あちきたちは、自分の体を売るしかないから」
姉「売れない体になっちまったら、捨てられるからね」
太夫「うちの館長はそんなことしないだろうけど」
姉「そこらの娼館だったら、すぐにでも捨てられるか、おろされるか」
太夫「いやな商売よ」
姉「でも、あたいらにはこれしかない」
太夫「そうよね」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:10:56.05 ID:FfOdUN4u0
姉「でも、あたいは結構この仕事も気に入ってるんだよ」
太夫「あら。何故かしら」
姉「そりゃあ、男どもがあたいの下でひいひい言ってるのを聞くと、征服したって感じになるからさ」
太夫「あら? いい趣味ね」
姉「そういうねえさんだって、苛められるのが好きなくせにさ」
太夫「言ってくれるわねー? まあ、そうよ。普通の性行為じゃ満足できないもの」
姉「あたいら自身も、かなりの問題を抱えているもんだね」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:12:15.99 ID:FfOdUN4u0
太夫「今さら言うの?」
姉「確かに! はははは!」
太夫「ふふふ」
少女「……」
姉「お、少女じゃないか」
少女「……」
姉「風呂は終わったのかい?」
少女「とっくに。あと、お帰りなさい太夫ねえさん」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:14:25.48 ID:FfOdUN4u0
太夫「あら? 挨拶をするなんて珍しいわね」
少女「あねさんに言われた。挨拶しないと、身内で干されると」
太夫「ええそうよ。ここは人間関係がとても良い場所だけれども、普通は目上に敬語、挨拶できないと生きていけないわ」
少女「それも教わったわ」
太夫「流石ね、あね」
姉「無理やり教え込んだんだよ。苦労したさ」
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:17:21.28 ID:FfOdUN4u0
太夫「それで、あなたは何処へ行くつもり?」
少女「髪も乾いたし、客を取りに」
太夫「あの牢獄へまた入るつもり?」
姉「せめて鳥かごって言ってよ」
太夫「あら。店前で女の体を見世物にするあの籠を、牢獄と言わずになんて言うの?」
姉「確かにあの場所じゃ男どもに品定めされてるけどさ。でもあの場所は、客を取れるかどうかの勝負の場所さね」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:18:47.36 ID:FfOdUN4u0
少女「行ってくるわ」
太夫「今日で何人目?」
少女「三人には抱かれた」
太夫「がんばるわねー」
姉「がんばるって問題じゃないよ。今日はもう休みな」
少女「やだ」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:22:19.71 ID:FfOdUN4u0
姉「どうしてだい? そんな小さい体で無理するもんでもない」
少女「……」
太夫「男が好きなの?」
少女「太夫ねえさんはどうなの」
太夫「質問を質問で返すなんて失礼よ? でも、あちきは優しいから答えてあげるね」
太夫「正直どうでもいいわ。あちきを苛めてくれるなら、それは男でも女でもどっちでもいいの」
少女「変態」
太夫「ええそう。だからあちきは此処で春を売って自分を満足させるしかないのよ」
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:23:33.69 ID:FfOdUN4u0
少女「あねさんは」
姉「あたいは男どもを泣かすのが好きだからさ」
少女「ふーん」
姉「あたいの話にもっと興味を持って欲しいさね……」
少女「……」
太夫「それで、あなたはどうして此処で自分を売っているのかしら?」
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:26:12.81 ID:FfOdUN4u0
少女「私は……」
太夫「ええ」
少女「私はただ、生きたいだけ」
姉「なるほどね」
少女「……」
姉「でも、だからって頑張り過ぎだって言ってるんだよ。此処に暮らしてりゃ、ノルマさえこなせば金には苦労しないだろ」
少女「お金はどうでもいい」
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:27:55.20 ID:FfOdUN4u0
姉「はあ!?」
少女「もう行く。ばいばい」
姉「な! まっ!」
太夫「あら、行っちゃったわね」
姉「あいつ、どういうつもりで此処にいるんだ?」
太夫「不思議な子ね。男好きでも、金好きでもない。それなのに積極的に抱かれに行くなんて」
姉「……全然わかんないねえ、あれの考えることが」
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:30:29.32 ID:FfOdUN4u0
―― 店前 見世物籠 ――
少女「……」
男「おお! これはこれは……」
少女「……」
男「ほれ、俯いていないでこちを向け!」
少女「……」
男「年端も行かぬというのに。がはは、いっちょ俺がセックスの指導でもしてやろうか?」
少女「……」
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:31:51.82 ID:FfOdUN4u0
男「へえ! 顔色一つ変えやしない!」
少女「……」
男「けっ! おめえなんて抱いてやるかよ!」
少女「……」
男「なんだよ、俺を見るなよ!」
少女「……」
男「……くそっ」
男(なんだこいつ……。で、でも……抱いてみてぇ……)
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:33:26.88 ID:FfOdUN4u0
少女「……」
男「くそくそくそ!! ええい、受付!!」
「は、はい!?」
男「こいつを抱く! いいか!?」
「で、ではこちらへ!」
男「くっくっく、ひいひい言わせてやるから覚悟しな!」
少女「……おいでませ、お客さん」
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:34:59.20 ID:FfOdUN4u0
―― 部屋 ――
男「やっときやがったか!」
少女「よろしくおねがいします」
男「その冷めた面を、泣かせてやらあ!」
少女「はい」
男(くっ。なんだこいつ……なんで俺、こんなガキを抱こうなんてしてるんだ……?」
少女「では、ご奉仕します」
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:38:23.25 ID:FfOdUN4u0
少女「……もう、大きくなって」
男「ちょ!?」
少女「苦しそう。出させて頂きます」
男「な、な、な!?」
少女「……御立派な根でございます」
男(この俺が、こんなガキにいいようにされてるだと!?)
少女「まずは……小さい手ですが、精一杯ご奉仕致します」
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:40:00.71 ID:FfOdUN4u0
・
・
・
男「く、くそっ!」
少女「じゅぷ、あむ……れろれろ……」
男「で、出る!!」
少女「んむむっ!?……んっ、んくんく……。美味しゅう御座いました」
男「……おめえ、本当にガキか?」
少女「ご想像にお任せ致します。では……どうぞ、私をお使い下さい」
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:41:05.35 ID:FfOdUN4u0
・
・
・
・
男「はあはあ! くっそ、腰がとまんねえ!!」
少女「あ、あ、あ!」
男「出すぞ!! 中に出すからな!?」
少女「は、い……っ! んっ、ああんっ!」
・
・
・
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:43:02.31 ID:FfOdUN4u0
・
・
・
男「ハアハア……も、もう出やしねえぞ……。けっ、でも勘違いすんなよ。てめえなんかで満足したわけじゃねえからな!」
男(こんなガキに溺れちまったら俺……)
少女「……はあはあ……あ、ありがとうございました……」
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:45:07.79 ID:FfOdUN4u0
・
・
・
館長「本日の営業は終了しました。またのお越しをお待ちしております」
「あねの体はやっぱりいいねえ!」
「いやいや、あの子も……!」
「それよりも――」
館長「…………」
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:46:28.98 ID:FfOdUN4u0
少女「……」
妹「少女さん!! 大丈夫ですか!?」
少女「……あ、妹」
妹「全然風呂場に来ないから心配してたら、こんな所で……!」
妹「それに全身どっろどろじゃないですか!」
少女「そだね……」
妹「なんでこんなになるまで……っ」
少女「……だって」
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/17(日) 03:46:56.48 ID:FfOdUN4u0
少女「生きていくためには仕方ないよ」
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:48:50.73 ID:FfOdUN4u0
妹「だからって!」
館長「どうしたのかな」
妹「館長! 少女さんが!」
少女「……」
館長「これは酷いな……。とりあえず、風呂へ」
妹「は、はい! 少女さん、つかまって下さい!」
少女「いい。自分で歩けるから……」
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:51:43.75 ID:FfOdUN4u0
館長「……」
少女「……あ」
妹「危ない!……もう、私が連れて行きますからね!?」
少女「ん……」
妹「ほら、妹の肩につかまって!」
少女「……」
妹「凄い臭い……。髪も、顔も、口も……あそこだけじゃんくて、お尻まで……」
館長「あの客は出禁だな……」
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:53:58.75 ID:FfOdUN4u0
少女「……」
館長「だけど、お前も悪い。出来ないことは出来ないと言わねばならないんだ」
少女「……」
館長「その目を止めてくれ。死んだ魚でもなく、だからと言って生きている目でもない」
館長「真っ暗闇のその目を止めるんだ。それが、男を惑わす」
少女「……生まれ持ったものだから、仕方ない」
館長「そうは言うが……」
妹「館長……お風呂へ……」
館長「すまないな……。頼んだからね」
妹「はい」
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:56:03.44 ID:FfOdUN4u0
館長「……あの子は、可哀想な子だ」
館長「……どうしたものか」
妹「服を脱がしますよ?」
少女「ん」
妹「すごい臭い……一人の男からこんなに出るものなの……?」
少女「……」
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 03:57:31.28 ID:FfOdUN4u0
―― 明け方 ――
姉「うー、トイレで目覚めるのも嫌だねー……」
姉「ん、あそこに誰かいるのか?」
少女「……」
姉「ありゃ……」
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:00:13.64 ID:FfOdUN4u0
姉「こんな所で何をしてるんさね」
少女「あねさん……」
姉「もう良い子は寝る時間だよ。というか、体力も使い果たして寝てしまう時間だ」
少女「……」
姉「なあ。ちょこっとはあたいたちを受け入れたらどうなんだい?」
少女「受け入れる?」
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:04:59.64 ID:FfOdUN4u0
姉「そうさね。いつも一人でいるだろ?」
少女「……」
姉「なんでそんな態度なんだい? あたいらが怖いのか?」
少女「……」
姉「何か言ってくれないと困る」
少女「……あねさんは、誰かを信じられるの」
姉「質問を質問で返すの好きだねあんた……」
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:06:10.63 ID:FfOdUN4u0
少女「……」
姉「あたいは信じているよ。太夫ねえさんも、館長も、手伝いの妹たちも」
少女「……」
姉「そうじゃないと、やっていけないからね」
少女「そう」
姉「あんたも此処で生きるしかないなら、せめて仲間くらいは信じたらどうさね」
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:08:23.89 ID:FfOdUN4u0
少女「……」
姉「はあ」
少女「今」
姉「はい?」
少女「今の時間が、好き」
姉「え? どういうこと?」
少女「暁のこの時間が好き。そして、昇る太陽を見て、私は生きていると確認しているの」
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:10:28.29 ID:FfOdUN4u0
姉「珍しいねえ。あんたが自分のことを語るなんて」
少女「……」
姉「もしかして、ちょっとはあたいを信じてくれたってことかい?」
少女「……好きに想像して」
姉「っ! あっはっは! あたい、あんたのそういうとこ、好きになれそう!」
少女「……なんで?」
姉「なんでもいいさね!……そっかそっか! あんた、誰かに甘える方法を知らないだけだったんだね!」
少女「甘える?」
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:11:52.21 ID:FfOdUN4u0
姉「ほら、こうやって……」
少女「どうして抱きしめるの?」
姉「あったかいだろ?」
少女「うん」
姉「それと別に、変な温もりを感じやしないかい?」
少女「する」
姉「どこがさね」
少女「胸が、じんとする」
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:13:15.51 ID:FfOdUN4u0
姉「誰かに甘えたとき、こんな気分になるんだよ」
少女「そうなんだ」
姉「今度から何かあれば、あたいにこうしてきな」
少女「……考えておく」
姉「そうかいそうか」
少女「……」
姉「さてと、そろそろ床に戻ろう。今日も忙しくなるだろうしね」
少女「うん」
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/17(日) 04:15:04.27 ID:FfOdUN4u0
とりあえずここまで
続けるか終わりにするか悩んでるだけ
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/17(日) 09:34:33.58 ID:8vUP3Dzmo
乙
続きを
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/17(日) 09:40:45.10 ID:j0hUPD8/0
いいねこの雰囲気
書ききってくれ
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/17(日) 11:13:07.76 ID:2SxV66i/O
素晴らしい
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/17(日) 12:35:52.43 ID:4DdzzOEOO
続きはよ
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:42:42.54 ID:b682LIV80
―― 夜 見世物小屋 ――
少女「……」
デブ「ぐふふふ、これはいいおなごじゃな!」
チビ「うぇっへっへ。よいご趣味をお持ちで」
デブ「わしを誰だと思っておるのだ? んん?」
チビ「もちろん、忘れてやいやせんぜ! どうですかい、この辺りの遊女たちは」
デブ「よい! 流石はお主、こういうことに詳しいの!」
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:44:26.47 ID:b682LIV80
受付「どうするんですか、旦那」
デブ「そこのおなごは抱けるのか?」
受付「もちろんです」
チビ「抱けないと言われても、問題じゃねえ! こちらの方が抱きたいと言っているんだからなあ!」
デブ「よいよい。ぐふふふ。では、あの黒い髪の女子を頼む」
受付「わかました」
受付「少女、仕事だ」
少女「……ん」
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:45:59.86 ID:b682LIV80
受付「でも……本当にいいのか? あれはきっと……」
少女「いい」
受付「……何かあったら叫びなさい。昨日のあれで、少女をみんなで守ろうと決めたんだから」
少女「……」
デブ「まだか?」
チビ「待たせるじゃねえぞ!」
受付「……がんばってこい」
少女「ええ」
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:47:32.93 ID:b682LIV80
―― 部屋 ――
デブ「ぐふふふ。わしはの、普通の性交では満足できんのだ」
チビ「そうだぞ。こちらの方のご趣味の素晴らしさにとくと感動し打ち震えるがいい!」
デブ「ぐふふふふ!!」
少女「本日はよろしくお願いします」
デブ「ぐふ? ほほう、肝が据わっておると見える」
チビ「なんだその態度は!」
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:49:25.66 ID:b682LIV80
デブ「ぐふふふ。まあよいよい。では……チビ」
チビ「了解でごぜえやす! こちらですぜ、旦那」
デブ「おおお。これが例のムチか!」
チビ「ええ、ええ! 海の向こうから渡ってきた、打てば打つほど淫乱になるといわれるムチですぜ!」
デブ「では、さっそく使ってみようかの!」
少女「……」
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:50:45.59 ID:b682LIV80
デブ「では、脱げ」
少女「わかりました」
デブ「おおお! これは綺麗な肌だの! ぐふふふ!」
チビ「……ごくり」
デブ「この絹のような柔肌を傷つけていく背徳感、んーたまらん!」
チビ「どうです、旦那!」
デブ「ああ!」
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:51:55.56 ID:b682LIV80
バチン!!
少女「……」
デブ「……なんだ。叫ばんのか?」
少女「それがお望みであるならば」
デブ「ええい! いらん! わしはわしの手で泣き叫ぶ女がみたいのだ!」
チビ「女! 調子に乗ってるんじゃねえぞ!」
デブ「お前は黙っておれ!」
チビ「へ、へい……」
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:53:10.65 ID:b682LIV80
バチン!!
バチン!!
・
・
・
デブ「ハアハア! こ、これでどうだ!」
少女「ご満足頂ければ幸せで御座います、お客様」
デブ「ぬおおお!!」
チビ「だ、旦那……。それくらいにしておかねえと、取り返しの付かないことに!」
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:56:10.41 ID:b682LIV80
デブ「だからお前は黙っておれと言っている!!」
チビ「ひいっ」
デブ「ハアハア! ど、どうだ!? いやらしい気分にもなっただろう!? ぐふふふ」
少女「私のホトは濡れております」
デブ「どうだみたか! ぐふふふふふ! お主、苛められて嬉しいのか! どうなんだ!?」
少女「はい」
デブ「なっ!? なんだその目は!! まったく怯んでおらんではないか! それに怖がりもしない!」
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:57:21.35 ID:b682LIV80
少女「……」
デブ「ええい!! もう我慢ならん! 本気で行くぞ!!」
チビ「だ、旦那!!」
館長「その辺りでご勘弁くださいお客様」
デブ「ええい、誰だ!」
館長「私はこの青楼の娼館の館長で御座います」
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 00:59:27.70 ID:b682LIV80
デブ「なにぃ!? その館長がわしに何のようだ!」
館長「これ以上、うちの遊女を痛めつけるようであれば、それなりの対処を取らせて頂く次第で御座います」
チビ「こ、この方を誰だと思って――」
館長「いいですね? 勘定は結構です。どうぞお引取り下さい」
デブ「くそお! もうよいわ! わしは帰るぞ!」
チビ「あ、お待ちになってくだせえ旦那ァ!!」
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:02:20.09 ID:b682LIV80
館長「……どうして、助けを呼ばなかった」
少女「どうして」
館長「いたる所が傷だらけじゃないか」
少女「気にしない」
館長「次の客が気にするんだ」
少女「……」
館長「幸い、擦り傷はない。でも真っ赤になってしまったね……。このままじゃ、仕事はできないな」
少女「……」
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:04:53.58 ID:b682LIV80
館長「ただムチで叩かれただけ、か」
館長「湯浴みは、湯を体に流すだけにしておくんだよ。いいね」
少女「はい」
館長「それで、少女はその肌が元に戻るまで待機だからね。さっきの客が、ムチを扱うのが上手でよかった。不幸中の幸いだ」
少女「……」
館長「ほら、行っておいで」
少女「……ん」
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:06:50.75 ID:b682LIV80
―― 部屋 ――
太夫「もっと叩いてェ〜!」
太夫「私のはしたないだらしない殿部を、ああんっ!」
太夫「んんっ、ふあああん! そう、そう! いいっ、んんあああ!」
太夫「またのお越しをお待ちしています。道中、お気をつけて」
サスガハダユウダ
カレチマッタヨ!! グハハハハ!!
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:07:52.61 ID:b682LIV80
太夫「少し疲れたわね……」
太夫「数刻休み事にしようかしら」
少女「……」
太夫「あら?」
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:09:29.80 ID:b682LIV80
太夫「珍しいわね。こんな所で会うなんて」
少女「……」
太夫「どうしたのかしら」
少女「館長に休めと言われたの」
太夫「館長に? どうして?」
少女「……」
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:11:14.28 ID:b682LIV80
太夫「突然服を脱ぐからびっくりしちゃった。……でも、それってムチのあとね」
少女「ん」
太夫「叩いた人は上手だったのね。かすり傷一つないわ」
少女「わからない」
太夫「下手な人は、血潮を巻き上げることが性交だと思っているもの」
少女「そう」
太夫「それにしても、すごくいっぱい叩かれたのね……。白い肌に、真っ赤なラインが……」
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:13:16.32 ID:b682LIV80
少女「……んっ。どうして、触るの?」
太夫「だって綺麗だもの。綺麗なものには……触れていたいものよ……」
少女「……」
太夫「ああ、うっとりしちゃうわ……。こんなに……羨ましい……」
太夫「私だってこんなにされたことないのに……でも、綺麗……ああ……んちゅ」
少女「くふっ……。どうして、舐めて――」
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:15:27.99 ID:b682LIV80
太夫「れろ……えろれろ……んちゅ、ちゅっ……んむ、れろ」
少女「あっ……んっ!」
太夫「可愛いわ。それなのに……れろ……綺麗で淫靡……。なんて、すごいのかしら……」
太夫「舐めているだけなのに、私のほとも濡れて……んれろ……」
少女「っ! んんん! あんっ!」
太夫「すごい……あっ、んっ! れろ、んちゅ……」
少女「やっ……あああっ!」
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:17:00.25 ID:b682LIV80
姉「なんだか苦しそうな声が聞こえるけど、どうかしたのかい?」
太夫「な、なんでもないわよ!?」
太夫(間一髪で離れられたけど……。少女はまだ裸体……)
少女「あねさん……」
姉「なんで裸なのさね?」
太夫「――っ!」
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:18:26.10 ID:b682LIV80
少女「太夫ねえさんに、ムチのあとを見てもらってたの」
姉「なるほどねぇ。確かに、それ凄い跡だ……」
姉「どうしてそうなるまで助けを呼ばなかったんだい?」
少女「……」
太夫(……少女?)
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:20:19.06 ID:b682LIV80
姉「稀に、道具を持参する客もいる。この館は、よっぽどでない限り、持ち込みは許しているけど」
姉「だからって何でも許しているわけじゃないさね! 今日の明け方に言ったことを忘れたのかい?」
少女「……」
姉「うおっと? ど、どうした?」
少女「甘えたくなったら、こうしろって言ったよ」
姉「あ、ああそうだったね。……調子が狂うなぁ」
太夫「……」
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/18(月) 01:21:17.63 ID:b682LIV80
姉「まあ説教は私がするような事でもないか」
少女「……」
姉「でも、先に服を着ろ」
少女「や!」
姉「まったく、あんたは子供かい?」
少女「……」
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:22:30.66 ID:b682LIV80
姉「はぁ……。あーもう、よしよし」
少女「……なにしてるの」
姉「頭を撫でてるんさね。気持ちいいだろ?」
少女「よくわかんない」
姉「そうかい」
少女「でも、もっとして」
姉「なんだい。気持ちいいんじゃないか」
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:24:11.87 ID:b682LIV80
太夫「あ、あら? すごく懐かれているみたいね」
姉「今日の明け方に、もっとうちらを頼れと言ったんだよねえさん」
太夫「それなら少女、私にも甘えてもいいのよ?」
少女「――違う」
太夫「え?」
少女「……甘えたいのは、そっち」
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:26:51.24 ID:b682LIV80
姉「あはははは! おいおい、太夫ねえさんが誰かに甘えたいなんてありえないだろ?」
姉「自分が甘えられないからって、無理に口実作るんじゃないよ」
少女「……」
太夫「そ、そうよ少女? まあ、甘えたくなったらいつでもおいでなさい」
少女「……」
姉「そんなにぎゅーっとしてくんなよ。あたいの服にしわができちまう!」
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:27:20.09 ID:b682LIV80
>>70-81
太夫 一人称 あちきに訂正
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:29:02.12 ID:b682LIV80
少女「……」
姉「もういいのか?」
少女「ええ」
太夫「……」
少女「……」
姉「さてと、じゃああたいは行ってくるさね!」
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:29:54.24 ID:b682LIV80
少女「がんばって」
姉「え?」
太夫「っ!」
少女「……?」
姉「あんたが、そんな事を言うなんて珍しいねえ!」
少女「そう」
姉「こりゃあ、お赤飯だ! あははは!」
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:30:58.74 ID:b682LIV80
太夫「……少女」
少女「なに、太夫ねえさん」
太夫「さっきあちきに言ったことだけど」
少女「ねえさんは、誰かに甘えて依存したいだけ」
太夫「……」
少女「でも、忘れてもらってもいいから」
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/18(月) 01:31:51.52 ID:b682LIV80
太夫「どうして――」
少女「……」
太夫「どうしてそんなことを言うのかしら」
少女「見ていたらわかるから」
太夫「え」
少女「もういい?」
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:33:03.77 ID:b682LIV80
太夫「まだ話は!」
「太夫ねえさん! 仕事だ! 貴族の坊ちゃんがまた来たぞ、早く支度してくれ!」
太夫「こんなときにっ」
少女「……」
太夫「ま、またお話ししましょうね?」
少女「……ん」
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:36:09.95 ID:b682LIV80
少女「……ムチの跡」
少女「いずれは消える」
少女「誰かに支配されている、誰かを支配している赤い跡」
少女「太夫ねえさん。あなたは、それを望んでいる」
少女「そんな風に見える。私はそう思う……」
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:38:30.14 ID:b682LIV80
―― 部屋 ――
太夫「あんっ!! くっ、んあっ! あぁぁ!」
太夫「くっ、んふ……ふああ!……そこ、いいわっ!」
太夫(この客は私を縛らない、叩かない……)
太夫(縛られたい……。支配されたい……)
太夫(……そう。私はそれを望んでいるだけの弱い女だった……つまらない女……)
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:42:45.47 ID:b682LIV80
―― 館長室 ――
館長「――なるほど。借金のカタに売られてきたという訳か」
静「ええ」
館長「静、あなたは物静かな印象を受ける人。その顔を淫乱に歪ませようとする客が多い」
静「覚悟のうちです」
館長「それならいいんだが」
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:45:36.90 ID:b682LIV80
静「いつから静は働くようになるですか」
館長「まずは下働きだよ。遊女たちの世話、館内の掃除や案内」
静「わかりました」
館長「指導はについては、色んな子にさせるからね」
静「特定の自分からの指導、というわけではないのですね」
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/18(月) 01:46:37.79 ID:b682LIV80
館長「そっちの方が、みんなと知り合えるだろ」
静「痛み入ります」
館長「堅苦しいのは止めてはどうだろうか」
静「こういう性分ですので」
館長「そうか。ならば何も言うまいよ」
静「ありがとうございます」
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:49:51.62 ID:b682LIV80
館長「まずは……風呂場へ行けばいいだろう。そこにいる妹に指導を頼んだ」
静「妹ですか?」
館長「正確には妹分だよ。でも、まだ子供だし、可愛いからみんな本当の妹だと思っている」
静「……」
館長「何か言いたそうだね」
静「いえ。普通、こういう場所では上下関係が激しいと思っていましたので」
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:53:23.03 ID:b682LIV80
館長「この館にいる遊女は、みんな最初から偉かったわけじゃない」
館長「だからって偉そうぶるのは違う。私はそういうのが嫌いでね。ここは、それぞれがそれぞれの理由で働く娼館さ」
館長「借金が返済できれば、すぐにでも出て行ってもらって構わない」
静「……少し、驚きました」
館長「そうだろうね。まあ、のんびり気楽にやっていってくれ」
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:54:36.37 ID:b682LIV80
静「はい」
館長「話はここまでだ。何か質問はあるかい?」
静「では……」
館長「何でも聞いてくれ」
静「ありがとうございます」
館長「従業員の質問くらい答えられなくて何が館長だ、ってね」
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:56:26.92 ID:b682LIV80
静「失礼ながら……。館長は男ですか、それとも女ですか?」
館長「よく聞かれるよ」
静「ならば」
館長「私はどちらでもあるし、どちらでもない」
静「……え?」
館長「両性具有のバイセクシャルさ。どちらにも属さない、男と女の狭間に生きている人間だよ」
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 01:57:21.34 ID:b682LIV80
静「うそ……」
館長「このことは、この娼館で働くものならばおそらく誰でも知っているだろうね」
静「……」
館長「さあもういだろう? 仕事の始まりだ」
静「……わかりました。まずは、風呂場へ行ってきます」
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 02:00:56.54 ID:b682LIV80
館長「がんばってくれ」
静「はい」
館長「……どちらにも私はなれない。だからこそ、この娼館を建てたんだよ」
館長「子は成せぬし造れぬ。しかし男も女も好きだ。だから、ここで偽りの愛を、夢の様な愛を売らせているんだ」
館長「そして遊女は、自分を売って自分を買う。静、お前はどうなるだろうな。ここに縛られるか、それとも――」
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 02:03:02.04 ID:b682LIV80
ここまで
書いてみた
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/18(月) 02:20:34.04 ID:WVTocQO/o
おもしろい
続き期待してる
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/18(月) 09:43:16.57 ID:4HiSsDAOo
乙でした
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/18(月) 09:48:55.41 ID:jZxwiSmgo
おつ
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:27:11.36 ID:b682LIV80
―― 数日後 ――
妹「だいたいは覚えましたか静さん」
静「はい。ありがとうございます」
妹「物覚えがよくて羨ましいです!」
静「そんなこと……」
妹「他の子たちも、要領がいいって言ってましたよ?」
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:28:30.42 ID:b682LIV80
静「嬉しい……」
妹「だから、自信を持ってくださいね!」
静「……はい」
妹「静さんはすごい! きっと遊女としても立派にお勤めを果たせると思います!」
静「……あの、妹さん」
妹「はい! なんですか?」
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:30:06.29 ID:b682LIV80
静「妹さんはどうしてここに?」
妹「私も静さんといっしょですよ。借金のカタに奴隷市場に売り出されて、館長に買い取って貰いました」
静「そう」
妹「あ、でも静さんはここで働きながら借金を返すんでしたよね! じゃあ私とはちょっと違うかも」
静「……」
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:31:33.83 ID:b682LIV80
妹「ごめんなさい!」
静「えっと、むしろ私の方が悪かったくらいです……」
妹「えへへ。あとそうそう、静さんの方が年上なんですからタメ口で喋ってもいいんですよ?」
静「これが私の性格だから……」
妹「へえ。育ちがいいんですね!」
静「そんなことないです……」
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:33:13.39 ID:b682LIV80
妹「さてと、そろそろ風呂場に行かないと。おねえさま達がお客の相手を終えてやってきます」
静「はい」
妹「今日は私の所でお手伝いですよ!」
静「わかりました」
妹「それにしても、妹分はみんな言ってますけど……。料理も、着付けも、なんでもできるって本当に優秀です」
静「家が厳しかったもので」
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:34:21.29 ID:b682LIV80
妹「実はどこかの貴族出身じゃないかって噂なんですよ?」
静「それは……」
妹「でも、そこまで聞くのは野暮ですよね!」
静「ありがとうございます」
妹「えへへ! よし、働きますか!」
静「そうですね」
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:35:42.61 ID:b682LIV80
―― 風呂場 ――
少女「……」
妹「あ、少女さん! とうとう職場復帰したんですね!」
少女「ん」
静「……あ、あの、新人の静と申しますっ。少女ねえさんには――」
少女「いい」
静「え?」
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:36:42.72 ID:b682LIV80
少女「よろしく」
静「は、はい……」
妹「少女さんはムチの跡が中々引かなくて、ずっと出られなかったんですよね!」
少女「早くして」
妹「はあい! じゃあ、服を脱いでこっちに腰掛けてください」
少女「ん」
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:38:27.07 ID:b682LIV80
静「ずっとお見かけしていました。少女らしい可愛らしさと、娼婦らしい淫靡さを兼ね備えている」
少女「……何が言いたいの」
静「えっとその……」
妹「静さん、今は仕事中ですよ? 普段はこんなことしないのに、珍しいですね!」
静「と、遠目に見ていて憧れていましたっ」
少女「そう」
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:40:08.33 ID:b682LIV80
静「それだけです……。すみませんでした……」
少女「……」
妹「少女さん、何も言わないんですか?」
少女「……よろしく」
静「……っ。はい、お願いします……!」
静(私より若いのに、なんだかすごいな……)
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:41:30.50 ID:b682LIV80
妹「じゃあ静さんは少女さんの髪をお願いします」
静「わかりました」
少女「……」
静(綺麗な髪……。黒くて艶があって……ずっと触っていたい……」
妹「静さん?」
静「ご、ごめんなさい……っ!」
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:42:03.45 ID:b682LIV80
・
・
・
少女「ありがとう」
妹「いえいえ!」
静「……あの」
少女「……」
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:43:03.52 ID:b682LIV80
静「がんばってください……」
少女「……ん」
妹「ほらほら、次のねえさま達が待ってるんだから。早くしよ静さん」
静「はい」
少女「……」
117 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:44:04.30 ID:b682LIV80
姉「どうだい、あの新人さんは」
少女「あねさん」
姉「仲良くなれそうかい?」
少女「……」
姉「っと、なんだか最近あんた、あたいに抱きつくのがくせになってないか?」
少女「あったかい」
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:44:43.04 ID:b682LIV80
姉「もう。あたい以外とも仲良くしないといけないじゃないか」
少女「いらない」
姉「変な子さね」
少女「……」
姉「はいはい……。よしよし」
少女「ん」
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:45:57.49 ID:b682LIV80
「少女はいないか!!」
姉「どうしたんだろ?」
少女「さあ」
「少女を出せと煩い客がいるんだ! 館長が今相手にしているけど、にっちもさっちも行かねえ!」
「頼む、館の入り口まで行ってくれ!」
姉「どうするんだい?」
少女「行ってくる」
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:47:26.34 ID:b682LIV80
男「うおら! あの黒髪のちまっこい女はどこだ!」
館長「あなたは我が館の立ち入りを禁止しております」
男「知るか!! 俺は客だぞ、神様だ!」
館長「お引き取りくださいませ」
男「ええい! とにかく出せ、あの黒髪女は出しやがれ!!」
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:48:44.43 ID:b682LIV80
少女「……」
館長「少女! どうして来たんだ!」
「館長、……すみません」
館長「お前か……。来てしまったものは仕方ないか……」
男「くっくっく、会いたかったぜぇー?」
少女「……」
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:49:48.25 ID:b682LIV80
男「おら、金はたんまり用意してきた! 抱かせろ!」
少女「……」
館長「ですから」
男「お前は黙っていろ!!」
館長「そうは行きません。従業員を守るのも上の役目でして」
男「しゃらくせえ!」
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:50:35.02 ID:b682LIV80
ドゴ
館長「いっ!」
男「へっへっへ。殴られた感触はどうだぁ?」
館長「……」
少女「……こちらへ。お客様」
館長「少女!!」
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:52:00.57 ID:b682LIV80
少女「大丈夫、館長」
館長「だ、だが!」
男「ごだごだうるせえなあ! そっちの部屋を使うんだろ? いいぜ、さっさと行こうぜ!」
男「ほら、前払いだ! 金は余分に払ってるんだ。それにこいつも良いっつってんだ、文句はねえだろ!?」
館長「……くっ」
少女「……」
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:53:10.32 ID:b682LIV80
―― 部屋 ――
男「久しぶりだなぁー、んん?」
少女「……」
男「なんだその目は! 文句でもあんのか!」
少女「……あ」
男「ああん? あんだって?」
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:55:00.88 ID:b682LIV80
少女「あなたには抱かれない」
男「はあ!? うっせえよ、さっさと股を開きやがれ!!」
少女「……」
男「ははは、なんだよ。股は簡単に開くじゃねえか」
少女「夢も、一時の愛も、あなたには抱かせない」
男「ぬかせ! と、とにかく入れるぞ……げへへ……」
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:55:48.21 ID:b682LIV80
男「うおら! どうだ、気持ちいいだろ!?」
少女「……」
男「何か言ったらどうなんだよ!!」
少女「……」
男「はあはあ、おらおら、奥を付かれるのいいだろ!?」
少女「……」
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:56:42.79 ID:b682LIV80
・
・
・
男「くっそ、全然気持ちよくねえ!」
少女「……」
男「あんときの快楽はどうしちまったんだ俺……。こいつ、何にもおもろくねえ……!!」
少女「……」
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:58:47.35 ID:b682LIV80
・
・
・
男「何か反応しやがれ!! じゃねえと!」
少女「――」
男「おお! なんだ、何かあるなら言ってみろ! いや、言ってくれぇ!!」
少女「あなたは、つまらない」
男「なっ!!」
少女「殴るの? 別にいいわ。でも、あなたには二度と会わないと決める」
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 15:59:58.41 ID:b682LIV80
男「……く、くそが! 何が望みだ! どうしたらあのときの快楽を俺にくれるんだ!」
少女「一度、離して」
男「……くっ。これでいいか」
少女「……」
男「どうすればいい、俺はどうしたらいい!! 狂いそうなんだ!!」
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:00:43.77 ID:b682LIV80
少女「ここを、舐めて」
男「さ、さっきまで俺のを入れてたそこをか?」
少女「早く」
男「……し、仕方ねえ」
少女「……ん」
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:01:50.62 ID:b682LIV80
男「じゅる……じゅるじゅるっ……」
少女「……出る」
男「んあ?」
少女「小水が出るから、飲んで」
男「んあああ!? んごっ、んぐ!? ごくごくごくっ」
少女「一滴も零してはいけない」
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:02:36.84 ID:b682LIV80
男「んぐんぐ……ぷはぁあ!! こ、これでいいか!?」
少女「少し汚れた。綺麗にして」
男「あ、ああ!!」
少女「そう、それでいいわ……」
男「れろれろ……」
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:03:53.41 ID:b682LIV80
男「も、もう一度入れさせてくれ!」
少女「まだだめ」
男「なんでだ!」
少女「あなたは反省して。そして、次からは心を入れ替えて、遊女たちに優しくしなさい」
男「わかった! わかったから!!」
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:05:10.68 ID:b682LIV80
少女「今日は足だけ」
男「な!? 遊女ごときが男を足蹴にするというのか!」
少女「じゃあ帰って」
男「まままま、待て待て待て! いいだろう、俺にも非があったしな!?」
少女「……そこにあぐらをかいて座って」
男「お、おう!」
136 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:06:46.14 ID:b682LIV80
少女「……」
男「な、なんだこれ! 足でされるのが気持ちいいぞ!」
男「お前の足、すべすべだ!……!!」
男(こいつのまんこが、見え隠れしやがる! それが余計に淫靡で……っ)
少女「私のほと、気になる?」
男「あ、ああ! もっと見せてくれ、頼む!!」
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/18(月) 16:07:43.51 ID:b682LIV80
少女「これでいい?」
男「うおおおお! 指で開いてくれるなんて、なんていやらしい!」
少女「そろそろ、イって」
男「あ? うお、おほお! 出る、出るぞ!!」
少女「……」
男「ハアハア」
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:08:30.23 ID:b682LIV80
・
・
・
男「館長」
館長「はい」
男「さっきはすまねえ。これは慰謝料だと思って受け取ってくれ」
館長「そんなことよりも、少女はどうしましたか」
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:09:23.15 ID:b682LIV80
男「けっ」
館長「お客様?」
男「俺はもう行く。でもよ、また来てもいいか?」
館長「少女がよいと言うならば」
男「あいよ。……くそ、酒を飲む金もねえな」
館長「……」
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:09:57.09 ID:b682LIV80
館長「……」
館長「少女!!」
館長「少女、大丈夫だったか!」
少女「平気」
館長「そ、そうか! それは良かった……!」
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:11:06.97 ID:b682LIV80
館長「ああいう客は、たまに遊女を使い物にするのもいるんだ。だからすごく心配したんだぞ」
少女「……」
館長「だが、何があった? あの乱暴者がしおらしく、慰謝料まで払って帰ったんだ」
少女「知らない。お願いしただけ、優しくしてと」
館長「……お前」
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:18:32.41 ID:b682LIV80
少女「私は風呂に行ってくる」
館長「……ああ」
少女「きっとあの男はまた来る」
館長「そうだろな」
少女「そのきは、私は遊女として受け入れるつもり」
館長「そうか……」
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:19:49.59 ID:b682LIV80
―― 風呂場 ――
妹「少女さん!」
静「少女ねえさん、大丈夫でしたか?」
少女「平気」
妹「そ、それならよかった! すっごく心配したんですよ!?」
静「はい。……本当によかった」
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:21:17.77 ID:b682LIV80
少女「何度も湯浴みをさせてる。ごめんなさい」
妹「それが私たちの仕事だから平気です! さ、こっちへ!」
静「静も、いずれは……。だからこそ、今しっかりとお手伝いします」
少女「そう」
妹「うん!」
静「はい」
145 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:22:16.80 ID:b682LIV80
太夫「姉、あなたは聞いたかしら」
姉「ああ。少女、問題の客をあっさりと片付けたらしいな」
太夫「凄いわね。あちきでも、難しいのに」
姉「あいつは本当に花魁級の遊女になるだろうな」
太夫「ええ」
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:25:45.48 ID:b682LIV80
太夫「そういえば知っているからしら、青の娼館のこと」
姉「花魁がいる娼館がどうかしたのかい?」
太夫「名前がね、藍紫の娼館に変わったのよ」
姉「藍紫の娼館? なんでまた」
太夫「この娼婦街で、一番のお店になったから記念に変えたらしいわ」
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:27:00.43 ID:b682LIV80
姉「どうでもいいね」
太夫「あら? 他の娼館の売り上げとか気にならないのかしら?」
姉「わたいは別に気にならないさね」
太夫「あちきは気になるけどね。やっぱり、負けたくないもの」
姉「よくわからんね」
太夫「ふふふ」
148 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:27:54.14 ID:b682LIV80
姉「それよりも、あたいの興味は少女にある」
太夫「……」
姉「あいつ、少しおっかない所もある」
太夫「……」
姉「太夫ねえさん?」
太夫「え? え、ええそうね!」
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:29:12.57 ID:b682LIV80
姉「ま、あたいはあいつの保護者みたいなもんになってきているし、ちゃんと見ておいてやるかねー」
太夫「……いいな」
姉「太夫ねえさん?」
太夫「なんでもないわ。まだまだ夜は長いもの、がんばりましょう」
姉「もちろんさね」
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 16:30:41.79 ID:b682LIV80
ここまで
感想あると嬉しい
151 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/18(月) 18:11:17.42 ID:Sff5VU10O
いや、エロスは感じるんだがなんだろう
こう自家発電したくならないエロスというか・・・絵画を見た気分だ
是非続けてくれいやください
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/18(月) 18:35:15.85 ID:WVTocQO/o
萌あるちめっと
153 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 20:21:59.08 ID:b682LIV80
>>151
そう言ってもらえると嬉しい。そういう雰囲気を出せていたならよかった
>>152
ぐぐったら、同人誌のサークルだね。東方(雛)×娼婦だね
154 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 21:51:59.42 ID:b682LIV80
―― 深夜 ――
少女「……すー……すー」
少女「んっ……」
太夫「……」
155 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 21:53:06.87 ID:b682LIV80
少女「……」
太夫(なんて可愛らしい寝顔かしら)
少女「……」
太夫(……あちきは、一体何をしているのよ)
少女「……そうね。何をしに来たのかしら」
太夫「っ! お、起きてたのね……」
156 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 21:54:17.85 ID:b682LIV80
少女「今起きたの」
太夫「ご、ごめんなさい……」
少女「それで、何をしにきたの。私の部屋に忍び込んで」
太夫「あなた、半年前に入ってきたというのに最初から個室を割り当てられていいわね」
少女「話を反らしてる」
太夫「……」
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 21:55:18.79 ID:b682LIV80
少女「ちなみに、この部屋は館長の計らい」
太夫「……普通、新人は相部屋の雑魚寝だものね」
少女「そんなことはどうでもいいの」
太夫「……」
少女「……夜這い?」
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 21:57:27.87 ID:b682LIV80
太夫「そうだとしたら、どうするつもりかしら」
少女「拒否する」
太夫「どうしてよ? 姉にはあれだけ懐いているくせに」
少女「それは嫉妬ね」
太夫「今日はすごく饒舌じゃない。ええそうよ、嫉妬。弱い女の醜い嫉妬。それだけでここまで来たわ、こんな時間に」
少女「月も沈んで、太陽も沈んでいるこんな時間」
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 21:58:52.34 ID:b682LIV80
太夫「あなたは美しいのよ。それが私を狂わせたの」
少女「同性愛者?」
太夫「そんなつもりはなかったのだけど、少女はあちきの心を見破ったの。あちきすら気付かなかった自分の心に」
少女「それでどうしたの」
太夫「そのとき気付いたわ。あちきは誰かに依存したいって」
少女「そう」
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:01:16.24 ID:b682LIV80
太夫「お願い、あなたに依存させて……。それだけであちきは」
少女「だから言っているの。否定する。拒否する」
太夫「どうしてよ!」
少女「私は、誰のものにもならない。誰かのものであると自覚させない」
太夫「私があなたのものになりたいの!」
少女「それは誰のために? それは私の所有物になりたい太夫ねえさんのため。ただ私をあなたは利用したいだけ」
少女「だから嫌」
太夫「そんなっ!」
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:02:32.22 ID:b682LIV80
少女「帰って。今夜のことは無かった事にしてあげるから」
太夫「ふふ、それは無理な話ね」
少女「え」
太夫「この体格差だもの。女とはいえど、私のほうが腕力はあるわ」
少女「……」
太夫「言ったわ、夜這いにきたと」
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:03:22.90 ID:b682LIV80
>>161
太夫「この体格差だもの。女とはいえど、私のほうが腕力はあるわ」
↓
太夫「この体格差だもの。女とはいえど、あちきのほうが腕力はあるわ」
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:05:10.72 ID:b682LIV80
少女「私を組み伏せて、どうするの?」
太夫「片手でもあなたの両腕を封じることはできるわ」
少女「抵抗なんてしない」
太夫「聞き分けがいいのね? それとも、怖いのかしら」
少女「違う。でも……強く強く否定する。これは、生きる上に関係のないことだもの」
太夫「でもこれはあちきにとって重要なの。生きていくために」
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:06:45.17 ID:b682LIV80
少女「こんな小さな女を抱くことが、生きることに必要だなんて」
太夫「ええ。自分でも滑稽に思うわ」
少女「……お願い。太夫ねえさんを傷付けたくない」
太夫「でも、あなたのものになれないなら……」
少女「どちらにしても傷付くということね」
太夫「そうよ。あなたのものになって、あなたをあちきのモノにしたいのよ」
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:08:53.30 ID:b682LIV80
少女「ごめんなさい」
太夫「どうして少女が謝るの」
少女「私は、私を生かすために太夫ねえさんを傷付けるから」
太夫「え?」
少女「……おやすみ。目覚めはきっと心地よく。でも夢はもっと深い世界へ」
太夫「どういうこと?」
166 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:09:43.97 ID:b682LIV80
――っ!
――っ!!
――ってば!
??「起きなさいってば!!」
女「……ふえ?」
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:11:32.21 ID:b682LIV80
??「授業中に寝るって、どうしたの? 早く起きないと先生に気付かれちゃうよ!?」
女「えっと、あなたは……」
友「友だよ! 寝ぼけてないの!」
女「え? あ、あちきは……」
友「本当に寝ぼけているんだね? あちきって何よ、あはは!」
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:12:21.66 ID:b682LIV80
女「あ、うん……」
先生「こらー! そこ、私語はつつしめー!」
友「はーい!」
女(ここは……)
女(そうだ、私は女……。じゃあさっきのは全部夢?)
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:13:33.90 ID:b682LIV80
キーンコーンカーンコーン
女「……」
友「ねー! 女ー!」
女「あ、友……」
友「あ、友、じゃないよぉ! 女が居眠りするなんて珍しいね!」
女「そ、そうね……」
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:15:03.34 ID:b682LIV80
友「そうそう! 今日の授業は全部終わったんだし、これからマケド行こう!」
女「マケド?」
友「そう、マケド! 私お腹すいちゃった!」
女「で、でもあちきは……」
友「……ねぇ、そのあちきってなぁに?」
女「え? えっと……」
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:17:04.20 ID:b682LIV80
友「おもしろいね!」
女「う、うん。そうね……」
友「そんなことよりも、マケドだマケド!」
女「え、ええ……」
女(マケド……マーケット・オブ・ドーナッツの略……)
友「ぼーっとするなー!」
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:18:05.90 ID:b682LIV80
友「あちゃー、雨が降ってるねー」
女「そうね」
友「私、ちょっとコンビニに行って二人分の傘買ってくるよ!」
女「あ」
友「すぐそこだし、10分で戻ってくるから待ってて!」
女「……う、うん」
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:19:03.92 ID:b682LIV80
女「行っちゃった……」
先生「……女」
女「あ、先生」
先生「ちょっと来なさい」
女「でも……」
174 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:19:51.19 ID:b682LIV80
先生「いいから来なさい」
女「……はい」
先生「今日の授業、居眠りしていたな」
女「……」
先生「これはいけない。お仕置きだ」
女「先生?」
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:20:35.50 ID:b682LIV80
女「きゃあ!」
先生「はあはあ」
女「な、いつのまにあちき縛られて……!?」
先生「はあはあ」
女「それに、ここはどこ!?」
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:21:42.49 ID:b682LIV80
先生「さあ、脱がすぞ!」
女「え!? いやああ!!」
先生「破けた服から零れ落ちるおっぱい……おおおお!」
女「いや、気持ち悪い!! 舐めないで!!」
先生「こうされたかったんだろ!? ほら、下の口は正直だぞ!」
女「んあ! そ、そんな……」
177 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:23:03.09 ID:b682LIV80
教師「これはよい趣味ですな」
教頭「うひひ、よいよい」
先生「そうでしょうそうでしょう」
女「あ、あなた達は誰よ!!」
教員「お前が知る必要はないな」
担任「そうだ!」
女「い、いつのまにこんなに……」
178 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:23:58.49 ID:b682LIV80
教師「では私はムチを」
教頭「それはでは僕は蝋燭ですな」
担任「じゃあ……――」
女「い、いや……離して……許して……いやあああああ!!」
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:25:05.32 ID:b682LIV80
・
・
・
女「ああっ!! いやだ、いやだ、いやだ!! んあっ! あんっ! こわれりゅ、こわれりゅううう!」
女「痛い、痛いよぉ! 館長! 姉!! 少女!! 許して、もういやあああ!!」
・
・
・
180 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:26:02.49 ID:b682LIV80
・
・
・
女「れろ……じゅぷじゅぷ……いや、……んむっ!? えろれろ……ちゅぷ……」
女「んんんん!?……んくんく……ごくごっ、げほげほ! ごほっ!」
・
・
・
181 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:26:47.39 ID:b682LIV80
・
・
・
女「え? それ……やだ……もう、許して……」
女「許してよぉ……うわああああ!!!!」
・
・
・
182 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:28:52.02 ID:b682LIV80
女「あちきは、あちきはこんなの望んでない!!」
女「あちきが望んだのは、あちきが選んだ人からの支配なの!!」
女「誰でも良い訳じゃないの!! あんたたちなんかに、支配されたくない!! 依存したくない!!」
女「だからもう止めて!!」
少女「そう。あなたは、結局のところつまらない女」
女「……あ、あなたは」
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:30:53.56 ID:b682LIV80
少女「誰かに支配されたがる。だから遊女になった」
少女「なのに、結局は度が過ぎると逃げ出したくなる弱い女」
少女「そんな女に、私が寄り添うと思ったの?」
女「……」
教師「うひひひ」
教員「ぐへへへ」
女「い、いやっ……」
教頭「いひひひ!」
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:33:26.99 ID:b682LIV80
少女「あなたが見ているもの。考えているもの」
少女「そんなの私には知らない。知りたくない。私が知りたいのは、生きて行く術だけ」
少女「それは私だけが生きていける術。そこにあなたは必要じゃない」
女「んぶっ! あっ! んなああ!」
少女「どうして泣くの。この世界は、あなたのために用意したのに」
女「ぷはっ!……こ、こんなのあちきのためじゃない!! こんな世界認めない!!」
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:35:21.27 ID:b682LIV80
少女「じゃああの娼館が本物だと思うの?」
女「あっちの方がマシよ!!」
少女「夢の世界かもしれないのに」
女「この世界が現実ならば、私は否定する! 生きて行くうえで、こんなもの必要ないわ!!」
少女「そう。自分が生きるうえで必要ではない」
女「だから、消えてよ!! もうやめて! あちきの穴はあんたたみたいな気持ち悪い男に使わせるためにあるんじゃない!」
186 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:36:49.02 ID:b682LIV80
少女「それと同時に、私はあなたを喜ばすために存在しているわけじゃない」
女「あ……」
少女「目覚めよう。深い夢の現実から……」
太夫「ええ……え?」
少女「おやすみなさい。それからおはよう。目覚めは心地よく」
太夫「え? え? こ、ここは……青楼の娼館……?」
少女「そう」
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:37:58.86 ID:b682LIV80
太夫「さっきのは……」
少女「夢と現実の境。夢ではなく、現実でもない」
太夫「あなたは一体……」
少女「私は少女。それだけ」
太夫「……」
少女「まだ私をモノにしたいの? 私のモノになりたいの?」
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:39:32.61 ID:b682LIV80
太夫「もう……いいわ。あちきは、弱い女だった」
少女「そう」
太夫「ふふ、容赦ないわね……」
少女「……」
太夫「でも、じゃあどうすればあちきはあなたのモノになれるのかしら。あちきはあなたをモノにできるのかしら」
少女「私をモノと言っている間は無理よ」
189 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:40:51.86 ID:b682LIV80
太夫「……わかったわ。今は諦めてあげる」
少女「そう」
太夫「ええ……」
少女「でも」
太夫「え」
少女「その心に、本当の支配という意味がわかったとき、あなたを私のモノとして認めてあげる」
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:41:31.05 ID:b682LIV80
太夫「これは宿題かしら」
少女「……」
太夫「いつになったら解けるかしらね……あちき、バカだから」
少女「わからない」
太夫「ふふ……」
少女「……」
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:42:24.32 ID:b682LIV80
太夫「でも、あなたは本当に何者なの」
少女「だから言っている。ただの遊女よ」
太夫「……はぐらかすのね」
少女「……」
太夫「いいわ。でもいずれは聞き出してあげるから」
少女「……」
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:43:54.99 ID:b682LIV80
太夫「ところで」
少女「なに?」
太夫「今夜はここで眠らせてもらえないかしら? もう、すごく眠たくて」
少女「なぜ」
太夫「いいでしょ? あちきも部屋に戻るのがめんどうくさいのよ」
少女「……」
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:44:58.36 ID:b682LIV80
太夫「そんな顔しないでよ」
少女「あ、勝手に布団に入らないで」
太夫「変なものを見させてくれた仕返しよ」
少女「……」
太夫「ほら、おいでなさい……。支配なんてどうでもいいから、せめて甘えさせて……」
少女「私が怖くないの?」
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/18(月) 22:46:00.18 ID:b682LIV80
太夫「少し怖いわ。でも、それ以上にあちきはあなたに惚れてしまったの」
少女「……」
太夫「これは同性愛かどうかわからない。でも、好きよ」
少女「わかった。甘えさせてあげる」
太夫「ありがと……」
少女「おやすみなさい。いい夢を」
195 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:46:46.26 ID:b682LIV80
太夫「……すぅ」
少女「……」
少女「……変なひと」
太夫「苛められるのが好きな変態だもの」
少女「狸寝入り……」
太夫「ふふ」
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:47:36.05 ID:b682LIV80
太夫「あなた、本当に小さいのね」
少女「……」
太夫「でも大きい。あちきなんかよりもずっと大きい」
少女「……」
太夫「……本当におやすみなさい。また明日よろしくね」
少女「うん」
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:49:26.60 ID:b682LIV80
館長「……偽りの夢を見せる黒い髪の少女」
姉「それが、あの子かい」
館長「そうだよ」
姉「やっとこさゲロってくれたさね」
館長「あなたもしつこいよ……。でも、あの子のお気に入りらしいし、仕方なく教えてあげた」
姉「ありがとさん」
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:51:01.95 ID:b682LIV80
姉「ところで、どこで拾ってきたんだい?」
館長「疫病で死んだ村の真ん中に一人ぽつんと立っていたんだ」
姉「え」
館長「だから誰にも教えなかった。疫病を持っているんじゃないかと噂されちゃ困るからさ」
姉「……なるほど」
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:52:39.96 ID:b682LIV80
館長「私も一度、あの子に夢を見させられた」
姉「どうなったんだい?」
館長「認めたくない自分の弱さを認めさせられたよ……」
姉「……」
館長「ほら、もう寝るんだ……。明日も仕事はあるんだからね。あと、このことは」
姉「もちろん秘密だ……。娼館の皆を怖がらせたくない……。じゃあ、おやすみ」
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/18(月) 22:54:07.73 ID:b682LIV80
ここまで
感想あると嬉しい → 感想があるのは嬉しい、という意味だった。すまん
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/18(月) 23:40:46.09 ID:2Gv+Y9Bto
乙
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:07:05.93 ID:lg8sYk8x0
―― 館長室 ――
館長「さあ、今日から静、お前の売りが始まる」
静「はい」
館長「緊張しているのか?」
静「……」
館長「なあに。最初の客は既にこっちで決めいる」
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:08:58.96 ID:lg8sYk8x0
静「え」
館長「うちのお得意さんだ。決して悪いようにはしない」
静「重ね重ね、ありがとうございます」
館長「客の満足度、客の取りでうちは給与が決まる。しっかりと稼ぐんだぞ」
静「はい」
204 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:10:00.28 ID:lg8sYk8x0
館長「とりあえず、確認を取るが……。お前は処女なんだな?」
静「……」
館長「答えろ」
静「その通りです」
館長「よし。まずはそれだけで高価になる」
静「……」
205 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:10:48.38 ID:lg8sYk8x0
館長「とりあえずそれだけ確認を取りたかった」
静「……」
館長「今から控え室で静は待機だ」
静「わかりました」
館長「じゃあ行ってくるんだよ」
静「はい」
206 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:12:07.69 ID:lg8sYk8x0
静「……」
少女「……」
静「あ、少女ねえさん」
少女「ん」
静「どうしてねえさんがここにいるのですか?」
207 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:13:23.64 ID:lg8sYk8x0
少女「ここは控え室だから」
静「ごめんなさい。聞き方が悪かったです。どうして控え室におられるのかなと思ったんです」
少女「どうしてって、どうして」
静「だってねえさん、いつも見世物籠にいるから……」
少女「今、そこは満員だから」
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:13:53.50 ID:lg8sYk8x0
静「そうだったんですか」
少女「そう……」
静「……」
少女「……」
静「あ、あの」
209 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:14:34.37 ID:lg8sYk8x0
少女「なに?」
静「静、今日が初めての売りです……」
少女「そう」
静「……」
少女「……」
静「そ、それでお聞きしたいことが」
210 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:15:58.91 ID:lg8sYk8x0
少女「……」
静「いいですか?」
少女「うん」
静「よかった。……あの、ねえさんは初めての売りは、緊張しましたか?」
少女「どうして」
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:17:07.51 ID:lg8sYk8x0
静「じ、実は静……処女で……これからくるお客様がはじめての人で……」
少女「だからどうして緊張するの」
静「い、痛いのかなとか……優しくして貰えるかなとか……」
少女「痛いし、優しくない」
静「そんな……」
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:18:12.92 ID:lg8sYk8x0
少女「当たり前。甘く見ないで」
静「ご、ごめんなさい……」
少女「……」
姉「おいおい、後輩をびびらせんるんじゃないよ」
静「姉さん」
少女「……」
213 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:20:35.81 ID:lg8sYk8x0
姉「静、あんたの初めての客は優しい客だよ」
静「そ、そうなんですか?」
姉「そうさ。館長もあんたが処女だからっていちいち選んでくれたんだよ」
姉「そんなことが……」
少女「……」
姉「そういや、少女はここに来る前に捨ててから来たんだっけ?」
少女「違う。ここで捨てた」
214 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:23:00.97 ID:lg8sYk8x0
姉「そうだったのかい!? でも、あんたの初売りのときは別にそんな……」
少女「言ってなかったから」
姉「おいおい……」
静「すごいです、少女ねえさんは……」
少女「血が出た」
姉「そりゃそうだろ」
215 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:24:29.43 ID:lg8sYk8x0
姉「まったく、先にそう言っておけば上客の相手をさせたのに」
少女「……」
静「そのときは、どんな感じだったんですか?」
少女「言われるまま、手や口でして、最後にここに入れられただけ」
静「……度胸があるんですね」
姉「こいつはおかしいだけさね」
216 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:26:15.06 ID:lg8sYk8x0
少女「あねさん……」
姉「はいはい、ごめんよ。だからそんな目で見るなっての」
静「少女ねえさん、あねさんには懐いているんですね」
少女「……」
姉「いつの間にかね」
少女「……」
217 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:27:02.07 ID:lg8sYk8x0
静「いいですね、二人とも」
姉「はあ? なんでさ?」
静「だって、仲良さそうですから……」
少女「……」
静「羨ましいです」
218 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:52:38.09 ID:lg8sYk8x0
少女「……」
静「静にも誰かそういう相手がいればいいんですけど……」
姉「じゃあ、あたいに甘えるかい?」
静「いいんですか?」
少女「っ!」
静「じゃあちょっとだけ……」
219 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:55:54.03 ID:lg8sYk8x0
少女「だめ」
静「え?」
姉「お、おい?」
少女「あねさんは、だめ」
静「少女ねえさん?」
姉「どうしちまったんだい?」
220 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:57:31.55 ID:lg8sYk8x0
少女「……」
姉「おいおい……」
静「まさか少女ねえさんにこんな一面があったなんて……」
姉「あたいも驚いたよ」
少女「……」
静「ふふふ……。じゃあ仕方ないです。静は静で誰かを探します」
少女「……」
221 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:58:49.47 ID:lg8sYk8x0
館長「いたいた。静」
静「あれ、館長? どうかしたのですか?」
館長「予定していたお前の客だが、急遽来れなくなったようだ」
静「うそ」
姉「そりゃまあなんでさね」
館長「どうも、藍紫の娼館に行くとかなんとかで……」
222 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 00:59:59.06 ID:lg8sYk8x0
姉「藍紫の娼館っつったら、花魁がいる所じゃねえか!」
館長「おや、お前が娼館について知っているなんて珍しい」
静「確か、青の娼館から藍紫の娼館に名前を変えたばかりでしたね」
館長「そうだ。……どうも最近、その娼館が客を独り占めしようとしているらしい」
少女「……」
223 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:01:19.64 ID:lg8sYk8x0
館長「まあ、そんなことでお前の初売りはまた今度だ」
静「……はい」
館長「安心しなさい。せめて今日の分の給料は出してやる」
静「いいえ、大丈夫です。稼ぎは自分でしっかりとやります」
館長「真面目だね」
静「それが静の取り得ですから」
224 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:05:00.93 ID:lg8sYk8x0
少女「……館長」
館長「どうしたんだい?」
少女「藍紫の娼館、敵?」
館長「止めなさい」
少女「……」
姉「少女、あんたは何をしようってんだ?」
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:06:05.72 ID:lg8sYk8x0
館長「姉には関係ないよ」
姉「……どうせ、例の力のことだろ」
少女「あねさんに喋ったの?」
館長「ダメだったかな」
少女「別にいい。私から喋ろうと思ってたし」
静「えっと……」
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:07:12.53 ID:lg8sYk8x0
姉「まだ全部を喋ってないんだね、館長」
館長「……」
静「あ、あの。さっきから何を――」
少女「静には関係ない」
静「……」
館長「知りすぎることはよくないんだ。ここでの話は忘れるんだな」
静「……はい」
227 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:09:18.36 ID:lg8sYk8x0
館長「さてと、私はとりあえず藍紫の娼館に行ってくるよ」
少女「私もついていく」
館長「……」
少女「館長を守る」
館長「……わかった。すぐに支度するんだ」
姉「お、おい!」
228 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:11:26.27 ID:lg8sYk8x0
館長「なんだ姉?」
姉「危なくないのかい!?」
少女「平気」
館長「ああ、らしいな」
姉「それは可笑しいさね! らしいって、館長よりこいつの方が詳しいはずがないだろ!」
静「えっと……。静も、少女ねえさんが藍紫の娼館に行くのはちょっと……体だって小さいし……」
229 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:13:29.82 ID:lg8sYk8x0
館長「じゃあお前は私に一人で行けというのか?」
少女「……」
姉「そういう訳じゃ……でも! だからってこいつを連れて行く必要はないだろ!」
静「その通りです」
館長「と、言っているがどうするんだ?」
少女「……私なら平気」
姉「だからって!」
230 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:15:09.30 ID:lg8sYk8x0
静「そうですよ」
姉「考え直してくれ!」
妹「あの……お姉さまに、静さん?」
静「え」
姉「んあ?」
妹「二人で何を言い争っているんですか?」
231 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/19(火) 01:16:12.33 ID:lg8sYk8x0
姉「妹!? い、いや! 今此処に館長と少女がっ!」
妹「いませんけど……」
静「そんな……嘘……」
姉「もしや、これがあいつの力……」
妹「どうしたんですか?」
232 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:18:06.50 ID:lg8sYk8x0
妹「そんなことよりも、早く見世物籠に行かないと。お客が逃げちゃいます」
姉「妹! 館長と少女を見なかったか!?」
妹「さっきすれ違いました」
静「どこへ行ったのですか」
妹「たぶんあの方向は館長室じゃないかなー……」
233 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:19:37.86 ID:lg8sYk8x0
姉「すまん! あたいは先に館長室に言ってくるさね!」
静「静もついて行きます」
妹「え? 仕事はどうするんですかー!」
姉「あとでやる! 今はそれよりも重要なことがあるんだ!」
静「ええ」
妹「ちょっと二人ともー! 怒られちゃいますよー!!」
234 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:25:25.02 ID:lg8sYk8x0
静「どうにかして止めないといけません」
姉「ああ! それに少女はこの娼館にきて半年だ! 館長のお供なんて大役、荷が重過ぎる!」
静「静もそう思います」
姉「……あんた、やっぱり良い所のお嬢様だったろ」
静「え?」
姉「その物腰、冷静な思考、そして度胸。全部が新人じゃたりうるもんじゃないね」
235 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:26:15.81 ID:lg8sYk8x0
静「……」
姉「まあ今はどうでもいいか」
静「ありがとうございます」
姉「あたい、あんたのこと気に入りそうだよ」
静「そう言ってもらえると、静は幸せで御座います」
姉「でも、あいつにゃ嫉妬されるかもね」
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/03/19(火) 01:26:58.36 ID:lg8sYk8x0
静「少女ねえさんにですね」
姉「そうさ。ところで、なんであいつのねえさん呼びをするんだ?」
静「先輩ですので」
姉「年下なのに?」
静「関係ありません」
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:28:10.74 ID:lg8sYk8x0
姉「本当にお堅い真面目なやつだな」
静「ふふ」
姉「ま、いっか」
静「そうです。人の性格なんて、どうしようもないんですから」
姉「それを受け入れるかどうかは他人だってこった。あたいはあんたのその性格、好きさね」
静「……嬉しい」
238 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:29:09.03 ID:lg8sYk8x0
姉「さあ、やっとこさ館長室の前だ」
静「はい」
妹「あれ? 何してるんですか?」
姉「は?」
静「妹さん? どうしてここに……」
239 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:30:37.52 ID:lg8sYk8x0
妹「私は掃除と、あと風呂場に行こうと思ってて」
静「さっきまで控え室にいたはずですが……」
姉「どういうこった……。頭がこんがらがりそうだ……」
妹「控え室は今日は一度も行ってませんよ?」
静「うそ……。これって一体、何が起きているの……」
姉「静、大丈夫か? 顔が真っ青だぞ!」
240 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:33:05.11 ID:lg8sYk8x0
静「もう何が何だか……。館長と少女ねえさんが消えたと思ったら、妹さんが現れて、でもまた出てきて……」
妹「なんですかそれ?」
姉「くそ、混乱してやがる……。これが、館長の言ってたやつか」
静「ど、どういうことですか……?」
姉「……少し教えておいてやるよ。自分が狂ったなんて思われたら、悲惨だからな」
妹「私は置いてけぼりですかそうですかー」
241 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:34:21.84 ID:lg8sYk8x0
―― 控え室 ――
姉「――ということなんだ」
静「幻影を見せる力……」
姉「夢でもなく、現実でもない狭間の世界らしい」
静「……じゃあ、静たちが最初にみた妹さんこそが幻影」
姉「だろうね」
242 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:36:22.03 ID:lg8sYk8x0
姉「もしかしたらあいつ、実は全部が嘘の塊なんじゃ……」
静「どういうことですか?」
姉「どんな客でも受け入れる。どんな悲惨な状況になってもめげない。可笑しいと思っていたんだよ」
静「そういえば、静がここに来たときはムチで酷い目にあわされて、そのため売りができなかったって……」
姉「それなのに弱音を一つも吐かないのは可笑しいとおもったんさね」
243 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:38:20.33 ID:lg8sYk8x0
姉「あと、少し前に乱暴な客がいたんだが」
静「はい、いましたね」
姉「あいつ、風呂のあとにすぐその客を相手にしたんだ」
静「それのどこが可笑しいのですか?」
姉「……濡れてなかったんだ、髪が」
静「……そういえば」
244 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:41:29.45 ID:lg8sYk8x0
姉「髪が濡れたままじゃ、絶対に抱かれないし、そもそも人前に出ない」
静「濡れた髪でいたすと、髪が痛むと聞きました」
姉「そうさね。例え、あのとき仕方なしに濡れた髪のまま出ていたとして、髪が濡れていれば何かしらは言うはずだ」
静「何かしらとは?」
姉「男の方がさ。風呂上りか、とか、髪が濡れているぞ、とかね」
静「……その乱暴な客は、何も言わなかったんですか?」
姉「金を叩きつけてさっさと抱きに行ってたよ」
245 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:43:02.73 ID:lg8sYk8x0
静「……そんな」
姉「あいつ、きっと幻影を使ったんだ。それが乱暴な客に対してなのか、それともその前からだったのか……」
姉「あるいは、ここに来てからずっとなのか……」
静「……」
姉「……これは、内密にしてくれ」
静「わかりました」
246 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:45:28.99 ID:lg8sYk8x0
姉「物分りがいいんだ」
静「……でも、静にここまで教えてよかったんですか」
姉「館長は言うなと言っていたけど、体験しちまったもんはしかたないさね」
静「そうですね……」
姉「でも、できる限りは秘密だ」
静「みんなが怖がりますからね……。迫害を受ける少女ねえさんを見たくない」
姉「よくわかってるね。それだけ分かっているなら、安心だ」
247 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:47:11.44 ID:lg8sYk8x0
姉「……きっともう、あの二人は藍紫の娼館に行っちまったな」
静「おそらく」
姉「出し抜かれちまった……」
静「でも、きっとそれは」
姉「分かってるよ。だからって、帰ってきたらあいつには説教をしないとな」
静「あねさんでも説教するんですね。しかも少女ねえさんに」
248 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:48:36.02 ID:lg8sYk8x0
姉「そりゃあ姉御分だからねあたいは。でも、あいつに説教は初めてさね」
静「そうなんですか」
姉「あいつ、説教されるようなことはあまりしないからな」
静「なんだかそんな感じがしますね」
姉「それに、説教される姿があたいにも想像できない」
静「……静も想像できません」
249 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:50:01.91 ID:lg8sYk8x0
姉「……はぁ。とりあえず、あたいらはそれぞれ仕事をするか」
静「静は風呂場をお手伝いします。本当は、初めての客を相手にして終わりだったんですけどね」
姉「こういうときもあるよ」
静「はい」
姉「ひと稼ぎするか!」
静「がんばりましょう」
250 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 01:51:08.46 ID:lg8sYk8x0
ここまで
251 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/19(火) 04:08:43.22 ID:jfGxajnaO
おつ
252 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/19(火) 04:14:16.65 ID:bAft7Lkf0
エロなのにエロくない……不思議な感じだ
期待
253 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/19(火) 08:38:08.78 ID:VZOXDgThO
なんだろう?このエロい筈なのにシリアスな気分は
254 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 18:41:43.02 ID:lg8sYk8x0
意外と読んでくれている人がいることに驚く
255 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:04:11.51 ID:lg8sYk8x0
―― 藍紫の娼館 ――
遊女「――で、いちいち青楼からおこしてくれやしたのですね」
館長「そうだ。ここのトップと話しをさせて欲しい」
少女「……」
遊女「でも、いきなりでっしゃろ? 少しお待ちくんなまし。社長に話しつけてきますんで」
館長「急いでくれると助かる」
少女「……」
256 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:06:02.19 ID:lg8sYk8x0
花魁「これはこれは青楼の館長ではないかや」
館長「ええ。久しぶりですね」
花魁「うちらの関係だろ。敬語なんてやめてくりゃれ」
館長「ならばそうさせてもらおう」
少女「……だれ?」
館長「この人は花魁。藍紫の娼館の一番偉い人だ」
257 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:08:35.09 ID:lg8sYk8x0
花魁「うちはな、遊女でありながら社長。これからよろしくしてくりゃれ」
少女「……」
花魁「そっちの可愛らしい黒髪は誰や?」
館長「半年前に私の館に入った遊女だ」
花魁「そんなちぃさい体ですごいの。うちがそれくらいんときは、まだまだ妹分やったのに」
少女「……」
258 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:11:47.23 ID:lg8sYk8x0
花魁「ちょっとばかし緊張しているのかや?」
館長「今はそんな話し、どうでもいいんだ」
花魁「こわいなー」
館長「どうしてこの辺りの客を収集しているんだ。おかげで、商売あがったりだ」
花魁「それはうちらには関係ありんせん」
館長「この娼館街を潰すつもりか」
259 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:15:10.05 ID:lg8sYk8x0
花魁「娼館はこの藍紫の娼館だけで十分。他の有象無象なんて、どうでもいい」
館長「でもそれじゃあ需要と供給のバランスが崩れる」
花魁「……既に、紅の娼館、白金の娼館はうちの傘下になった」
館長「まさか支配するつもりか、この娼館街の全てを」
花魁「そう! うちらを筆頭にした大きな娼館団体を作るつもり!」
館長「どうしてそんなことを!」
260 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:18:34.00 ID:lg8sYk8x0
花魁「そりゃあ人の上に立つのは、良いことやと思わんかや?」
館長「そんな野望を持ったことなどない」
少女「……」
花魁「ちまっこちんや、あんさんら。もし良かったら、そこの遊女もうちで働かんか?」
少女「ふざけないで」
花魁「あはは! うち相手にそれだけ言い張れるなんて、凄いたまかもしれんな!」
少女「……」
261 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:26:37.40 ID:lg8sYk8x0
館長「どうしても、今の体制を変えないっていうんだな」
花魁「そうや」
少女「……」
館長「少女、こいつらは敵だ」
少女「わかった」
262 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/19(火) 21:27:53.90 ID:lg8sYk8x0
花魁「なんや? 何かするつもりかや?」
花魁「であえや、男ども」
兵「……」
館長「これは……」
花魁「うちの用心棒たちや。よろしくしてくりゃれ」
少女「……」
263 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/19(火) 23:27:30.50 ID:2Kv942UWo
花魁言葉てわっちぐらいしかしらん
264 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 00:47:24.64 ID:zD54UBp80
・
・
・
兵「ふっふっふ!」
少女「いやあ! あっ、あんっ!! そこ、きたなっ……!」
兵「ハアハア!」
少女「そ、そっちはお尻……! んあっ! くっ、ふっ、んんっ!」
花魁「あはは、いい様でありんすよ!」
館長「くそっ……」
265 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 00:49:39.12 ID:zD54UBp80
兵「こいつ……ちんこついてやがる!」
館長「み、見るな!」
花魁「そいつは所謂ふたなりでありんす。ほともあるから、そっちにつっ込みや」
兵「ああ!」
館長「く、くるなっ!」
266 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 00:52:11.93 ID:zD54UBp80
花魁「いい景色やね」
館長「くっ、ふ……!」
花魁「どうだい、世にも珍しい両性具有の中は」
兵「た、たまんねえ!」
館長「さ、さするなぁっ! んっ、あああっ!」
兵「しこると、中まできつきつになりやがる!」
267 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 00:56:22.35 ID:zD54UBp80
花魁「へえ、そりゃいい」
少女「……んっ、あっ!」
花魁「ほら、あんたも前も後ろも入れられてどんな気分だい?」
少女「……!」
花魁「まぁだそんな目をできるんやね。心が折れたりしないのかや?」
少女「だ、だま……れ……! ああんっ!」
268 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:00:02.29 ID:zD54UBp80
花魁「これから、うちの野望を叶えるためには邪魔をするやつらを消さなくちゃいけないんでありんす」
館長「おぉっ……! ぐっ、お、お前という奴は……!」
花魁「でもまさか、計画を始めてすぐにあんたが来るとは思わんかった」
花魁「おかげで計画はまだまだ全然進んでないんす」
館長「調子に、乗るなよ……! 小娘っ! ひぐっ!」
269 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:03:19.46 ID:zD54UBp80
館長「くそ……!」
花魁「あんたらに何ができるのかや?」
少女「……」
花魁「……え? なんでそこにいるん? おい、男ども。なんで逃がしているんや?」
花魁「それはうちが命令したからでありんす」
花魁「あ、あんたは誰や!」
270 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:04:57.32 ID:zD54UBp80
花魁「あんたこそ誰でありんす?」
花魁「うちは花魁! この藍紫の娼館を仕切る遊女や!」
花魁「それはうちのことや! うちこそ、この娼館街の頂上に君臨する花魁でありんす!」
少女「……」
花魁「こ、これはどういうことかや!」
館長「ふふふ……」
271 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:08:28.09 ID:zD54UBp80
花魁「なんでうちがこんなにおるんや!」
少女「あなたは、自分が嫌いなんでしょ」
花魁「はあ!? いきなり何を言ってるや!?」
花魁「自分が嫌い。嫌いな自分を好きになりたい。なれない」
花魁「黙れ!! うちはうちが大好きでありんす!」
館長「でも、それはうちが自分に言い聞かせているだけや」
272 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:11:23.60 ID:zD54UBp80
少女「出世しても、まだ満たされない。それを誰かに望もうとしている」
少女「え?」
少女「うちだって、ただの女として行きたかったでありんす」
少女「何を言うて……」
館長「ならばなぜ、藍紫の娼館なんて名前を変えた」
少女「それは語呂がいいだけでありんす!」
273 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:14:56.58 ID:zD54UBp80
花魁「うちがそんなバカみたいな理由で名前をつけると思ったのかや!?」
少女「そう。藍紫、最も位の高い階級を表す紫と、次に高い藍。上の全ては自分が支配する、という意味を込めての藍紫」
館長「ああんっ! ふ、ふあっ!」
館長「しかし、結局は遊女。貴族でもなければ、使い捨てのただの女」
花魁「うちは違う! 支配者として、この街の頂上に君臨するんや!」
花魁「なんてことはどうでもいいんす。うちはただ――」
少女「言うなああ!!」
274 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:16:29.63 ID:zD54UBp80
・
・
・
花魁「はぁはぁ……」
少女「……」
館長「……」
花魁「……さ、さっきのはなんでありんす……」
少女「あなたの心の中」
花魁「うちの?」
275 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:18:35.00 ID:zD54UBp80
少女「壊す一歩手前まで、ぐちゃぐちゃにしたの」
花魁「……」
館長「どうだい、うちの新人は」
花魁「まいった……。でも、なんであんたらは無事なんや。精液の一滴もついてない」
少女「あれを見ればわかる」
花魁「……おえ。男同士で入れあってる……」
276 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:20:33.59 ID:zD54UBp80
館長「もうあんな体験は嫌だろ」
花魁「それはうちを脅しているんかや?」
館長「そうさ」
花魁「……でもね、最後まで油断は禁物でありんす!」
少女「刃物!」
花魁「死に晒せ!」
277 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:22:15.10 ID:zD54UBp80
ザク
花魁「……」
花魁「え?」
花魁「……な、なんでうちがうちに刺して……」
少女「まだ、夢の世界に」
館長「そういうことだ」
花魁「そんな……ぐふ……」
278 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:24:38.87 ID:zD54UBp80
・
・
・
―― 数日後 ――
姉「……藍紫の娼館の花魁、自殺か」
静「すごい事件ですね」
妹「おかげで、それぞれの娼館に客足が再び伸び始めましたね!」
太夫「そうね」
279 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:26:45.15 ID:zD54UBp80
姉「でもさ、館長と少女は藍紫の娼館に行ったんだろ? なんで何のお咎めもないんだ」
静「それは……わかりませんね」
妹「え? それって事件のあった日にですか!?」
太夫「それはまたどうして」
姉「客を独り占めする花魁に交渉に行ってたはずなんだが……」
280 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:31:54.82 ID:zD54UBp80
太夫「なるほどね。確かに花魁が客を収集している傾向があったのは小さい噂になっていたわね」
妹「そうなんですか?」
太夫「ええ。でも、それは新装開店したからだろう、って説が有力だったの」
静「それなのに、館長と少女ねえさんは藍紫の娼館にまで赴いたのですか」
姉「……なんだかまるで、全部知っていた上での行動みたいだね」
姉「でもさ、どうしてあたいらの娼館には聞き込みとかも来ないんさね。館長たちが行っていたのに、なおさらだ」
281 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:35:15.21 ID:zD54UBp80
館長「それはな、私たちが藍紫の娼館に行っていないからだ」
姉「館長!」
太夫「そうなの?」
館長「ああ。事件当日にその近くに寄っていない人間にまで聞き込みをする暇なんてないだろ」
静「じゃあ、どうしてあのとき静から逃げるように消えたのですか」
館長「だから言ってるだろ? 知りすぎはよろしく無いと」
282 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:36:55.63 ID:zD54UBp80
姉「それで、少女はどうしたんだい?」
館長「出て行ったよ」
静「え?」
太夫「そんな!」
妹「嘘……ですよね……?」
283 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:39:03.56 ID:zD54UBp80
館長「嘘はついていない」
太夫「……」
姉「どうしてなんだ!」
館長「この街の危機はさったからね。それに、あの子が生きていくためには仕方のないことだよ」
姉「意味がわからないよ……」
静「……」
妹「うん……」
284 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:41:04.43 ID:zD54UBp80
館長「それでも夜はくる。さあ、仕事だ」
姉「……あいよ」
太夫「そうね……。少女、あちきたちと違って、縛られなかったというわけね」
妹「別れって、何度経験しても寂しいよ……。せめて一言くらい言って欲しかったな……」
静「そうですね……」
館長「いじいじしない。さあ、愛を売ろう」
285 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:41:48.99 ID:zD54UBp80
青楼の娼館篇 終わり
286 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 01:43:28.71 ID:zD54UBp80
ここまで
自分でも何を書いているのかさっぱりわからん
終わるか続けるか悩んでいる
287 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/20(水) 09:15:46.41 ID:+4059EPVo
良かった
288 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/20(水) 11:45:57.43 ID:uHpRJjtyo
ここで終わると消化不良が半端じゃないので是非とも続けてほしい
289 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2013/03/20(水) 18:11:11.48 ID:zD54UBp80
申し訳ないけど、終わりにします
続けようがない……
290 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/20(水) 23:37:11.23 ID:hTmLVlAR0
お疲れ様
せっかくの良作だったが、詰まりでキリもまぁ良いようだし仕方ないか・・・
また良いSSが思い付いたらよろしく頼むよ
291 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/03/22(金) 18:03:15.78 ID:8ug8IE9Ho
乙でした
100.66 KB
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
専用ブラウザ
検索
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)