勇者「僕は君を倒す！」魔王「来いよ、親友！」【安価】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ： ◆a6GSuxAXWA [saga]：2013/04/01(月) 02:11:18.50 ID:JgYyXrDi0

異世界　とある村


村長「おや旅人さん、もう行ってしまうのかね？」

旅人「ええ。どうもお世話になりました」

村長「いやいやそんな、村を救ってもらった大恩人にたいした礼もできんで。そうだ、いま日持ちする食糧を持ってくるから、持てるだけ持っていきなされ」

旅人「ありがとうございます」

村娘「旅人さん。このご恩は一生忘れません。困ったことがあったらいつでも言ってください。たとえどれだけ離れていようと、あなたのためならば私は駆けつけますから」

旅人「なら、そのときはよろしくお願いします」

村長「村娘。また旅人さんに、一緒に連れてってくれとせがんでおるのか？」

村娘「違いますー。あんまりしつこくしたら旅人さんに迷惑じゃないですか」

旅人「それでは皆さん、お世話になりました」

村長「ああ、またいつか顔を見せてくれよ」

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1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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旅にでんちう ＠ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず ＠ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 ＠ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 ＠ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
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こんな恋愛がしたい　　安部菜々編 ＠ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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2 ： ◆a6GSuxAXWA [saga]：2013/04/01(月) 02:12:23.43 ID:JgYyXrDi0

ある日空に空いた大穴から、異世界が降りてきた。
異世界人は対話もなく地球に侵攻を開始する。
地球人類は一致団結してそれに対抗した。

それから20年以上の時が過ぎた現在、未だ地球人類と異世界人との戦いは終わりを告げていなかった。

地球側の侵攻を防ぎ、地球人類は異世界に侵攻し返すまでは順調に行った。
しかし異世界を完全支配しようとしたところ、なかなか上手くいっていない。
戦況は膠着し、激戦区である新大陸を除いて、冷戦に近い状態と相成っていた。

そんな折、地球へ先陣切って侵攻してきた者達の首領である魔王の座に、新たな人物が収まる。

地球人類は世界の平和を守るため、魔王討伐のための勇者を指名した。
勇者は魔王を討伐するべく、精鋭を連れて過酷な旅を開始したのだった。

この物語の主人公は、その勇者と少年時代からの友人だ。
しかしここ数年はまともに連絡もできていない。つまり勇者の使命とは今のところ全く無関係な、旅人の物語である。

3 ： ◆a6GSuxAXWA [sage]：2013/04/01(月) 02:13:44.47 ID:JgYyXrDi0

旅人は分かれ道に差し掛かった。

旅人「さて、どの道にしよう」

1　ふとい道（さっきの村よりも少し大きな町に着きます）

2　のぼる道（山奥にひっそりと住む異世界人の集落に着きます）

3　ほそい道（常識の範囲内で自由に書いてください）

↓洗濯してください

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/04/01(月) 02:15:08.09 ID:20DmrrKoo

とりあえず1

5 ： ◆a6GSuxAXWA [sage]：2013/04/01(月) 02:43:37.37 ID:wg2o6MbAO

とある町　酒場


店長「やあ旅の方。やけに綺麗な身形だな。もしかして隣村から来たのかい？」

旅人「ええ、まあ」

店長「だったら農地を荒らす魔物を退治したっていう、噂の旅人ってのはあんたのことか？」

旅人「噂になってるんですか。困ったな……」

店長「厄介事を頼むようで悪いんだが、そのぶん報酬は弾む。頼まれてくれないか、他に頼める者がいないんだ」

旅人「話だけ聞きましょう。それと引き受けるにあたり、前金をいただきます。成功した暁には前金の三倍の報酬をいただきます」

店長「……しっかりしてるな、あんた」

旅人「そうじゃないと、ひとり旅なんて出来ませんから」

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/04/01(月) 08:00:06.96 ID:N/111uf9o

期待

7 ： ◆a6GSuxAXWA [sage]：2013/04/01(月) 16:02:05.04 ID:wg2o6MbAO

店長「最近この辺りでは誘拐事件が頻発してるんだ」

旅人「そういうのは警察か軍の仕事では？」

店長「この辺りにはそのどっちも来ないのさ、すぐ近くに国境線があるからな」

旅人「なるほど。国境近くに戦力が集結すると、そこから現在の冷戦状態が崩れるかもしれませんからね」

店長「お偉方はそれが怖くて、守りを中央に集中させてんのさ。まあ一応、交番くらいはあるが、60超えの爺さん二人に何ができるんだってな」

旅人「いないよりはいいじゃないですか。道案内とか」

旅人「ああそれと、誘拐の対象に法則性のようなものはありますか？」

店長「そうさなあ、狙われてるのはどうやら子供だけのようだ。子供であれば容姿や性別は関係ない、んじゃないかと思う。たまたまかもしれんがね」

旅人「把握できているだけでいいので、誘拐された人たちの人数はわかりますか？」

店長「周辺6町村の分も合わせれば合計36人、ってとこか」

旅人「犯人の人数や種族はわかりますか？」

店長「11人。全員、亜人だ」

旅人「何故そう言い切れるのですか？」

店長「アジトの場所は把握できてるからな。しかし相手は武装し荒事に慣れている亜人の男どもだ。攻め込むとなると、こちらもかなりの犠牲が必要になる」

旅人「それで僕に、誘拐された子供たちを奪い返してきてほしい、というわけですね」

店長「いやいや、いくら噂のあんたでも、一人じゃさすがに厳しいだろ。あんたに先陣を切ってもらうことで、こちらの犠牲を少なくしたい、ってことだ」

店長「もちろんあんたは、自分の命が危ないと思ったら退いてくれて構わない。それと報酬についてだが、前金で1000、成功報酬は活躍次第、ってところでどうだ？」

8 ： ◆a6GSuxAXWA [saga]：2013/04/01(月) 16:03:09.44 ID:wg2o6MbAO

旅人「そうですね……」


1　店長の案に乗る（町民に犠牲者が出ます）

2　単身で乗り込む（↓レスのコンマが奇数だった場合、返り討ちに合います）

3　他から戦力を集めてくる（犠牲者は出ませんが、↓レスのコンマがぞろ目だった場合、戦力集めに失敗します）

↓選択してください

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/04/01(月) 16:37:55.42 ID:Hw2x0vsFO

2

10 ： ◆a6GSuxAXWA [sage]：2013/04/03(水) 01:59:43.68 ID:O+0vLg/T0

山奥　異世界人の集落


旅人「どうも」

酋長「それで、話と言うのは？」

旅人「少し確認したいことがありまして」

酋長「言ってみろ。隠された我らの里を見つけられた褒美だ」

旅人「ありがとうございます。最近この辺りで、誘拐事件が頻発しているのはご存知ですか？」

酋長「知らんな。なるほど貴様、その我らがその犯人を匿っているか、犯人そのものだと言いたいのであろう」

旅人「その可能性は極めて低いと考えています。その根拠となる推測を聞いていただけますか？」

酋長「聞いてやる。何故だ」

旅人「僕はここから一番近い町から来たのですが、その町の市場で売られている物を見てある疑問が湧きました。こんなすぐ近くに山があるにも関わらず、山で採れたと思しき食材が非常に少なかったからです」

旅人「そこで町の人に訊いてみたところ、この山には魔物が住んでおり、ある程度の戦闘能力が無ければ迂闊に入ることは出来ない。だから山で採れるものが少ないのだということです」

酋長「それがどうした。関係の無いことをべらべらと話したいだけなら帰ってもらうぞ」

旅人「ですがその町の前に滞在した村では違いました。貧しい村でしたが、食糧自体はむしろ町よりも豊富だったようにも見えましたね。また豊富なだけでなく、中には独特な、一般的な人間には食用と考えられてないものまでありました」

旅人「おそらくあの村はこの集落と交流があるのでしょう。だから危険な山に入らなくても、豊富な山の幸が手に入る。貧乏なのではなく、農地で生産した作物を対価として差し出しているため金銭的に劣っているだけですね」

11 ： ◆a6GSuxAXWA [saga]：2013/04/03(水) 02:01:05.63 ID:O+0vLg/T0

酋長「……その推測は町の連中には話したのか？」

旅人「いいえ。そんなことしたらあなたたちや村の人たちに迷惑がかかるじゃないですか。そんなことを望んでいるわけではないので」

旅人「しかし、あの村では誘拐事件の話なんて全く聞きませんでした。農地を荒らす魔物がいたので、駆除しておきましたけど」

旅人「これは偶然でしょうか。村と集落には周囲に秘密の繋がりがあり、周辺の6町村で被害が出ている誘拐事件の被害者に村の人間はいない」

酋長「……我らはそんな事件知らん。あの村の者達も関係ない」

旅人「ええ。集落ぐるみで誘拐事件を起こしていた場合、あの村がそれに協力している可能性はかなり高くなってしまう。しかしあの人たちは、とてもそんなことをするようには見えない」

酋長「それが、我らが誘拐事件の関係者ではない、と判断した理由か？」

旅人「関係者ではない、なんて言った覚えはありませんよ。あくまで犯人やその協力者ではない、というだけです」

酋長「どういうことだ。わかるように言え」

旅人「まず犯人はあなた達と同じ亜人です。さらにこの集落ではない場所に拠点を作っており、その場所は人間に看破されています。この時点であなたたちが犯人であるという可能性は非常に低くなるわけです。こんな場所に集落を作っておきながら、未だ取引のある村以外には気付かれていないわけですからね」

旅人「しかしただの余所者ならば、何故あなた達は今まで誘拐事件のことを知らなかったのでしょう。それは村からも、そして人間を偵察する役目の者からもそんな話を聞かなかったからではありませんか？」

旅人「村の者はもしかしたら、その話自体は知っていたかもしれません。しかし自分たちに被害が出るような事態にならなければ、わざわざ僕やあなた達に話さなかったのも納得がいきます」

旅人「しかし偵察役の者は？　知らなかった、ということはないでしょう。ならば答えは一つです」

酋長「おいお前たち、すぐに偵察役を引きずってこい！　奴に洗いざらい吐かせてやる！」

旅人「待ってください！　それを犯人グループに気取られたら、被害者たちごと逃げられてしまいます」

酋長「ならばどうすればいい。我らに何かさせるために、こんな話をしたのではないのか？」

旅人「ええ。あなたたちに引き受けてもらいたい仕事があります。報酬は――」

酋長「報酬など要らぬ。同族が主導し、同朋が協力した事件だ。我らが片をつけるのが筋というものであろう」

旅人「そうですか。でしたら是非とも、僕の作戦に協力していただきたいのですが」

酋長「まあよかろう。貴様はなかなか頭が回るようだからな。貴様の作戦に乗ってやる」

旅人「ありがとうございます。僕があなたたちにしてほしいことは、たった一つです」

旅人「それは――」