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凛「私たち、もう限界なんだ」モバP「…………え?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:28:46.99 ID:OC+YoBSDO

凛「……遅いな。二人とも」

凛(加蓮も奈緒も、集合に遅れるなんて珍しい)

凛(でもまぁ、仕方ないかな。二人は最初から乗り気じゃなかったし、それに……)

凛(私のせいでもあるか……)

凛「…………はぁ」

凛(憂鬱だ)



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■ 萌竜会 ■ @ 2024/11/22(金) 07:20:24.33 ID:WpWM+xYMo
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■ 萌竜会 ■ @ 2024/11/22(金) 07:18:35.89 ID:Vr506SRJo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1732227515/

■ 萌竜会 ■ @ 2024/11/22(金) 07:17:49.87 ID:t6dKBjAuo
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■ 萌竜会 ■ @ 2024/11/22(金) 07:17:17.71 ID:/UbTl3Hgo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1732227436/

■ 萌竜会 ■ @ 2024/11/22(金) 07:16:22.54 ID:Un8tNByuo
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ミア「歩夢・・・辛かったな・・・」ナデナデ歩夢「ミアちゃん・・・うぅ・・・」 @ 2024/11/22(金) 00:59:47.53 ID:w7bhdEV4O
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ちんぽいぬ @ 2024/11/21(木) 22:13:45.60 ID:BuRqeSctO
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:29:40.43 ID:OC+YoBSDO

〜一週間前

凛「ちひろさん、今なんて?」

ちひろ「だからプロデューサーさんにイタズラをしましょうと」

奈緒「それはどうしてさ?」

ちひろ「面白そうじゃないですか」

加蓮「いやいや、あり得ないでしょ。ただでさえPさんにはお世話になってるのに」

ちひろ「ほら、息抜きの延長線上と考えれば……」

奈緒「ないわぁ……」

3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:30:30.93 ID:OC+YoBSDO

ちひろ「だってプロデューサーさんは生粋のマゾですから、苛められれば苛められるほど嬉しいんですよ」

加蓮「根も葉もない噂たてるのはどうかと思う」

ちひろ「これが本当なんですよ。本人が不意に口に出してましたから」

奈緒「だからってよ……」

凛「確かに……」

奈緒「はぁ!?何言ってんだ?凛」

凛「……この前きらりに抱き締められてたプロデューサー、誰が見ても痛いはずなのになんか気持ち良さそうな顔してた」

ちひろ「でしょう?」

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:31:16.30 ID:OC+YoBSDO

加蓮「落ち着きなよ、凛。だからって私たちがPさんにイタズラする理由にはならないじゃん」

凛「あのとき思った。私もいつかプロデューサーを気持ちよくしたいって」

奈緒「ダメだこいつ、早くなんとかしないと……」

ちひろ「ならちょうどいいじゃないですか。今回のイタズラでプロデューサーさんはきっと気持ちよくなってくれますから」

加蓮「ちひろさん、ちょっと黙って。凛、考え直してよ」

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:32:08.27 ID:OC+YoBSDO

凛「お願い、二人とも。今回の話受けよう」

加蓮「凛!」

凛「…………」

加蓮「…………」

奈緒「……こうなった凛は何言っても無駄だな。加蓮、仕方ないから今回だけはやってやろう」

加蓮「奈緒……。はぁ……しょうがないか」

凛「ありがとう。奈緒、加蓮」

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:33:09.09 ID:OC+YoBSDO

〜現在

凛(あのとき私どうかしてた……)

凛「…………はぁ」

奈緒「なにため息なんかついてんだよ」

凛「あ、奈緒。来てたんだ」

奈緒「確か今日だったよな、Pさんにイタズラするっての」

凛「あ、うん……」

奈緒「ま、やるって決まったんだ。思いっきりやろう、な?」

凛(奈緒、なんか楽しそう……)
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:33:16.70 ID:BZuBuQino
ファッキューチッヒ
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:33:57.76 ID:OC+YoBSDO

ガチャ

加蓮「おはよう。二人とも」

凛「加蓮……おはよう」

奈緒「おはよう、加蓮。遅かったな」

加蓮「ちょっとね」

凛「あの……二人とも」

奈緒「ん?」

加蓮「どうしたの?凛」

凛「何て言うか……その……巻き込んでごめんなさい」

加蓮「Pさんへのイタズラのこと?」

凛「……うん」

加蓮「気にしないで。もう決まったことだし、こうなったらPさんを泣かす勢いでやろう」

奈緒「そこまでかよ」

凛(……でもそっか。やるなら全力で、それがアイドル……)

凛「うん。そうだね。やるなら全力でやろう」

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:35:01.81 ID:OC+YoBSDO

奈緒「じゃああたしらは先に応接室にいるからPさんが来たら連れてきてくれよ」

凛「うん。わかった」

バタン

凛(よし!それじゃあ張り切っていこう)

ガチャ

P「お疲れさまです。って凛だけか?」

凛「…………」

P「凛?」

凛(…………よし)

凛「ねぇ、プロデューサー。ちょっと話があるんだけどいい?」

P「ん?いいぞ。なんでも言ってみろ〜」

凛「じゃあちょっと応接室に来てくれる?」

P「あ……ああ」

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:36:24.79 ID:OC+YoBSDO

〜応接室

凛「こっち」

P「なんだよ、そんな仰々しい態度で……」

奈緒「…………」

加蓮「…………」

P「奈緒と加蓮もいたのか」

凛「座って」

P「ああ。で、話ってなんだ?」

凛「プロデューサーに言いたいことがあるんだ」

P「どうした?勉強か?仕事か?あ、まさか恋愛だな。俺に聞いても無駄だぞ。大した経験ないからな」

凛「言いたいことはね……」

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:38:05.19 ID:OC+YoBSDO

〜一週間前

凛「それでプロデューサーをどうするの?」

ちひろ「簡単です。思いきり罵倒してくれればいいんです」

奈緒「なんだよ、それ」

ちひろ「いや、自分の担当アイドル。それも入社当初から苦楽を共にしたあなたたちから罵倒された時……」

ちひろ「あのプロデューサーさんはどんな顔をするのかなと」

加蓮「……ホント、いい趣味してますね」

ちひろ「えぇ、自慢の趣味です」

12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:38:51.37 ID:OC+YoBSDO

〜現在

凛(ここは心を鬼にして……)

凛「プロデューサー……」

P「ん?」

凛「私たち、もう限界なんだ」

P「…………え?」

凛「…………」

P「限界って、仕事がか?確かに最近忙しかっ……」

凛「プロデューサーと……関わるのが」

P「…………え?」

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:40:47.65 ID:OC+YoBSDO

凛「…………」

P「お、おい……。いきなりどうした?凛」

凛「…………」

P「な、奈緒……?」

奈緒「…………」

P「加蓮……?」

加蓮「…………」

P「ど、どうして……」

奈緒「どうしてって。Pさんさ、あたしたちに対してボディータッチが多すぎだよ」

P「あれはコミュニケーション……」

奈緒「度が過ぎるんだ。毎回毎回ベタベタと……気持ち悪い」

P「…………っ」

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:42:15.62 ID:OC+YoBSDO

加蓮「それに昨日も……けほっ」

P「加蓮、どうした?もしかして具合が……」スッ

加蓮「……触んないで」

P「加蓮……」

加蓮「前に言ったよね。今はもう大丈夫ってさ」

P「あ……あぁ」

加蓮「咳する度にいちいち構われるのすごい迷惑なんだ。ていうかウザいの」

P「お、俺は……そんなつもりじゃ……」

凛(二人とも本気で嫌ってるわけでもないのにすごい迫力……)

凛(私も……やらなきゃ)
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:43:18.26 ID:OC+YoBSDO

凛「プロデューサー……」

P「凛も……なにかあるのか……?」

凛「これ。覚えてる?」チャラ

P「あ、ああ。覚えてるよ。一番最初の仕事の後に買ったネックレス……」

凛「これ、もういらないや」

P「…………」

凛「あのときは喜んでみたけど、正直趣味じゃないから」

P「本気……なのか?」

凛「うん、本気だよ」

P「…………そっか」

奈緒「ま、そういうことだからさ」

加蓮「私たちのプロデュースを辞めるか、続けるにしても過度な干渉をしないか」

加蓮「どっちかで考えておいてね」

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:44:16.38 ID:OC+YoBSDO

P「…………」

凛「なにか言うことある?」

P「いつか……いつかこんな日が来るかもとは思ってたけど」

P「まさか……こんなに早く来るなんてな……」

スッ

凛「なにそれ?」

P「…………今、ちひろさんはいないみたいだからさ。ちひろさんが来たら渡しておいてくれ」

P「悪かった。今まで嫌な思いをさせていたみたいだな」

凛「…………」

凛(なんか可哀想……)

17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:45:16.16 ID:OC+YoBSDO

P「だけど俺はいつまでも応援してるからな……それじゃ」

凛「プロ……」

加蓮「言いたいことが終わったんならさっさと出ていけば?」

凛(加蓮……!?)

P「ああ、そうするよ。……じゃあな、俺の……元アイドルたち」

ガチャ

凛「…………」

奈緒「…………」

加蓮「…………」

奈緒「行ったかな?」

加蓮「そうだね。あとはちひろさんがネタばらしをしておしまいのはず」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:46:32.72 ID:OC+YoBSDO

凛「ねぇ、加蓮」

加蓮「なに?」

凛「最後のあれさ。流石に言い過ぎなんじゃないの?」

加蓮「何言ってんの。やるからには全力でやるんでしょ?あれくらい言わないとさ」

凛「でも……」

奈緒「まぁまぁ。ただのイタズラなんだから。ところでPさんが置いてったこの封筒はなんなんだ?」

加蓮「私も気になった。開けてみようか」

凛「でもちひろさんに渡してって言ってなかった?」

奈緒「大丈夫大丈夫。ちゃんと戻しておけば。じゃ、開けるぞ」

スゥ

『辞表』

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:47:15.37 ID:XhRDJjr7o
やってしまいましたなぁ
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/04/29(月) 15:47:38.00 ID:OC+YoBSDO

奈緒「…………え?」

加蓮「これって……」

凛「…………っ!」

凛「……プロデューサー!?」ダッ

奈緒「落ち着け!凛!」ガシッ

凛「離して!プロデューサーを追わないと!」

奈緒「たぶん今ちひろさんがネタばらししてるから大丈夫だ!」

凛「でも……!」

加蓮「ねぇ……奈緒」

奈緒「なんだよ……!加蓮も止めるの手伝ってくれよ!」

加蓮「流石に遅くない?」

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:48:31.84 ID:OC+YoBSDO

奈緒「え?」

加蓮「Pさんが出ていってすぐにばらすんだよね?それにしては……」

奈緒「それは……」

凛「っ!!」バッ

奈緒「おい!凛!」

ガチャ

凛「プロデューサー!!」

………………

凛「いない……」

奈緒「なんでだよ……」

加蓮「………うそ」

「どうしたの?あなたたち」

凛「っ!?」バッ

22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:49:33.57 ID:BZuBuQino
オラなんだかわくわくしてきたぞ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:51:39.75 ID:OC+YoBSDO

志乃「あらあら。なんて顔してるのかしらね」

奈緒「あ、あの……志乃さん。Pさん見ませんでしたか?」

志乃「彼?彼ならさっき出ていったみたいだけど……」

加蓮「出ていったって……」

志乃「彼、とってもひどい顔してたわよ?」

凛「プロデューサー……!」ダッ

奈緒「凛!」

加蓮「ありがとうございます!志乃さん!」

ガチャ

志乃「うふふ、青春かしら」

24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:52:32.44 ID:OC+YoBSDO

凛(プロデューサー!プロデューサー!プロデューサー!)

タッタッタッタ

奈緒「おい!凛!あんまり走るな!危ない!」

凛(プロデューサー!)

凛『これ、もういらないや』

凛(違うよ。いらなくなんてない……)

タッタッタッタ

凛『あのときは喜んでみたけど、正直趣味じゃないから』

凛(嬉しかった……私に似合うのを買ってくれて)

タッタッタッタ

凛(趣味じゃないなんて思ってない!)

タッタッタッタ

凛『うん、本気だよ』

凛(嘘!本気なんかじゃないから!)

タッタッタッタ

凛「プロデューサー!!」

………………

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:53:26.64 ID:OC+YoBSDO

凛「プロ……デューサー……」

<ナァ、アレシブヤリンジャネ?

テレビデミルノトオナジダ>

<テカナンデナイテンノ

凛「……プロデューサー」

奈緒「はぁ……はぁ……凛……」

凛「奈緒……なお……プロデューサーが……プロデューサー……が……」

奈緒「中に入ろう。とりあえずちひろさんに話を聞かないと」

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:54:14.10 ID:OC+YoBSDO

ガチャ

加蓮「……おかえり」

凛「…………」

奈緒「どうだった?」

加蓮「駄目……電話にも出ない」

奈緒「くそっ!どうなってんだよ!」

加蓮「ちひろさんに聞いてみよう」

奈緒「ああ。たしか第二応接室で経過を見てるって言ってたな」

凛「…………」

奈緒「凛……大丈夫だからな」

27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:55:07.04 ID:OC+YoBSDO

〜第二応接室

ガチャ

奈緒「ちひろさん!一体どう言うことだよ!」

「ん?」

加蓮「え……?」

奈緒「な、なんで……」

凛「…………」

「どうしたお前ら。特に渋谷は死にそうな顔してんじゃねぇか」

奈緒「なんで……拓海さんが……」

拓海「ん?いやぁ、ちょっと時間があったからな。ここで休んでたんだよ」

加蓮「あ、あの……ちひろさんは……」

拓海「ちひろさん?なんか買い出しがあるとかで出てったけど。どうした?用事でもあったのか?」

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:56:39.37 ID:OC+YoBSDO

奈緒「こ、この部屋って今……拓海さんだけですか?」

拓海「見りゃわかるだろ?まぁ、なんだ。話ならあたしが聞いてやっから話してみろよ。煎餅食うか?」

加蓮「ここは従っておこう。ちひろさんが来るまでの間でも」

奈緒「け、けどよ……」

加蓮「それに凛も休ませないと」

凛「プロ……デューサー……」

奈緒「……そうだな」

拓海「どうした?早く来いって」



拓海「で、なにがあった」

奈緒「い、いや……なにも……」

拓海「おいおい。この状況でなにもないわけねぇだろ。言ってみ」

奈緒「でも……」

加蓮「奈緒、しょうがないよ。正直に言おう」

奈緒「加蓮……」

凛「………………」

凛(プロデューサー……)
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:57:43.20 ID:OC+YoBSDO

拓海「……で、あいつがいなくなっちまった……つーわけか」

加蓮「はい」

拓海「いいね、いいね。面白いことしたじゃねぇか。今度あたしもやってみるかな」

奈緒「ちょっ……拓海さん」

拓海「うそうそ。冗談だよ。ところでよ、ひとつ聞きたいんだけどさ」

拓海「渋谷。テメェはなんでこんなことやろうと思ったんだ?」

凛「…………」

拓海「…………おい」

凛「…………」

拓海「聞いてんのかよ!」グッ

奈緒「た、拓海さん!待ってくれ!凛は今とても話せるような状態じゃ……」

拓海「うるせぇ!神谷!あたしは今渋谷と話してんだ!」

奈緒「っ……」

30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:58:36.07 ID:OC+YoBSDO

拓海「なぁ。どうしてこんなことしようと思ったんだ?」

凛「…………」

拓海「お前さ。あたしがどういう経緯で今ここにいるか知ってっか?」

凛「…………」

拓海「……神谷」

奈緒「は、はい!」

拓海「お前は知ってるか?あたしがなんでここにいるか」

奈緒「そ、それは……Pさんがスカウトしたから……」

拓海「そうだよ。けどよ、レディース……族ってのはよ。途中で抜けるにゃ落とし前ってのが必要なんだ」

奈緒「落とし前……?」

拓海「族のやつからボコボコに殴られんだよ。中途半端を嫌う連中だからな」

加蓮「それで拓海さんも落とし前つけたんですか?」

拓海「つけようとはした。だけどあいつがな……」

P『これからアイドルになる君をそんな目には逢わせられない』

P『その落とし前は俺がつけるよ』

拓海「とか格好つけたこと言いやがってよ」

拓海「全員からボコられてたよ」

奈緒「…………」

31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:58:47.05 ID:I5osW7LJO
最近やけにPにドッキリ仕掛けるのが多い上に似た様な展開のが多いんだけど公式でそう言ったのをやってるのか?
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:59:30.21 ID:OC+YoBSDO

拓海「元々スカウトに来たときにも総長に直談判して蹴られたりもしてた」

拓海「でもあいつは毎日毎日来やがってよ」

拓海「そんであたしは思ったわけよ。こいつになら付いていけるって」

加蓮「…………」

拓海「んで、それがだ……」グッ

凛「くっ……」

拓海「テメェらの遊び心でよ……」

拓海「あいつがいなくなったらどうすんだよ!」ググッ

凛「くるし……」

奈緒「止めてくれ!拓海さん!」

拓海「黙ってろ!神谷!」

33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 15:59:30.88 ID:iXNZ/6dDO
これは悪魔が悪い(震え声)
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:00:02.49 ID:OC+YoBSDO

加蓮「拓海さん、流石にやり過ぎです」

拓海「あん?なんだ北条」

加蓮「やり過ぎです。凛が苦しそうじゃないですか」

奈緒「か、加蓮……」

拓海「あいつはもっと苦しかっただろうなぁ!信頼していたやつから裏切られたんだからよ!」

凛(……っ!?)

凛「………ぃ」

拓海「あん?どうした、渋谷」

凛「ごめ……なさ……い」

凛(ごめんなさい……プロデューサー……ごめんなさい……)

拓海「謝ったらあいつは帰ってくんのよ!」グッ

凛「ご……めん……なさい……プロ……デューサー……ごめん……なさい……」

35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:00:47.19 ID:OC+YoBSDO

加蓮「もういいでしょ。拓海さん」

拓海「…………」パッ

凛「けほっ……ごめん……なさい……」

奈緒「凛……」

加蓮「それじゃ……プロデューサーを探し……」

拓海「待ちな」

加蓮「え?」

拓海「…………」グッ

加蓮「っ!?」

奈緒「加蓮!?」

拓海「さっきからよ、テメェの態度が気に食わねぇんだ。北条」

加蓮「くっ……」

拓海「お前から誠意ってのが全然感じられねぇ」

奈緒「な、何してるんですか!拓海さん!」

拓海「テメェは渋谷の介抱でもしてな。あたしは今北条と話してっから」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:01:27.45 ID:OC+YoBSDO

加蓮「暴……力でしか……意見が……言えないんですか?」

拓海「あん?」

奈緒「加蓮!お前も挑発するなよ!」

加蓮「大……丈夫……でしょ奈緒……だって……」

ガチャ

奈緒「っ!?」

凛「……プロ……デューサー?」

美嘉「いやぁ〜ゴメンゴメン。寝坊しちゃったよ……」

「………………」

美嘉「あれ?なんか……場違いな感じ……かな?」

美嘉「し、失礼しました〜……」

バタン

37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:02:11.76 ID:OC+YoBSDO

奈緒「お……おい……なんで美嘉が……っ!加蓮!」

加蓮「……え?嘘……だって美嘉は……」

拓海「今は城ヶ崎のやつは関係ねぇよな」

加蓮「ち、違……これは……」

拓海「なにが違ぇんだ!」グッ

奈緒「加蓮!拓海さんはマジだ!早く謝れって!」

加蓮「ご……ごめっ」

拓海「もう……遅ぇよ!」ブゥン

奈緒「…………P」

奈緒「Pさぁん!見てんだろ!早く出てきてくれよぉ!!」

凛「…………え?」

38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:02:19.29 ID:iXNZ/6dDO
これは逆ドッキリ的な内容かモバPが好きな悪魔さんが一番可愛がられてる?凛を蹴落とすために仕組んだ罠か
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:03:40.89 ID:OC+YoBSDO

奈緒side

〜三日前

奈緒「ふぅ……今日もつっかれた〜」

加蓮「だね〜」

奈緒「こういうときは冷たい飲み物だな」

加蓮「うんうん」

P「よっ、二人とも。お疲れさん」

奈緒「あ、Pさん」

加蓮「お疲れさまで〜す」

P「どうだった?レッスンは」

加蓮「ちょっといつもよりキツかったけど大丈夫」

P「気を付けろよ、加蓮」

加蓮「今はもう大丈夫だって」

40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:04:35.24 ID:OC+YoBSDO

奈緒「んで、何か用?Pさん」

P「ああ、そうだそうだ。お前たちに聞きたいことがあってな」

奈緒「なに?」

P「俺はいつお前たちに罵倒されるんだ?」

奈緒「ぶふっ!?」

加蓮「Pさん……なんで……」

P「いやぁ、いつも贔屓にしてる探偵メイドさんから聞いたんだけど」

奈緒(都さんか……)

奈緒「な、なに言ってんだよPさん」

P「ちひろさんの口車にまんまと乗ったんだって?」

奈緒「…………はぁ」

加蓮「そこまでバレてるんならもういいよね」

奈緒「だな」

41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:05:22.78 ID:OC+YoBSDO

奈緒「今度の休みの日にやる予定だったんだ」

加蓮「でもバレちゃってるならやる意味ないね。凛にも……」

P「まぁ、待て」

加蓮「きゃっ……もう、なにPさん」

P「このまま止めるのもツマラナイからさ。逆に騙してやろうじゃないか」

奈緒「騙すって……?」

加蓮「まさか……」

P「まぁ、必然的に凛だ」

奈緒「いやいや、流石に可哀想だって」

奈緒「なぁ、加蓮」

加蓮「私はいいよ」

奈緒「お、おい」

加蓮「今回の凛はちょっと強引すぎ。少しは痛い目を見せないと」

奈緒(うわぁ……黒い顔になってやがる)

42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:06:13.36 ID:OC+YoBSDO

P「とまぁ、やる気になったところで内容だが……」

奈緒「あたしはまだやる気になってねぇよ」

P「まずお前たちが俺を罵倒するだろ?」

奈緒(無視か!)

P「そうしたら俺は辞表を出して出ていく」

奈緒「うわ……えげつな……」

P「そのあと少し時間を稼いでくれ。隠れるから」

加蓮「わかった」

P「そしたらたぶん凛は俺を追いかけようとするからなんとかして第二応接室に連れてきてくれ」

奈緒「おい、適当すぎないか?」

P「第二応接室には美嘉を待たせておくからそこで美嘉が凛を追い詰める」

加蓮「美嘉も大変だね」

P「そして凛の限界に来るようなら俺が出ていってネタばらしと言う流れだ」

奈緒「うまくいくのかよ」

P「ま、そこはお前ら次第だな」


43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:06:55.34 ID:iXNZ/6dDO
やっぱりそっちの流れだったか(呆)
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:06:56.39 ID:OC+YoBSDO

〜当日

奈緒「とか言ってたけど、ま、やるだけやってみますか」

奈緒「お、いたいた」


凛「……はぁ」

奈緒「なにため息なんかついてんだよ」

凛「あ、奈緒。来てたんだ」

奈緒「確か今日だったよな、Pさんにイタズラするっての」

凛「あ、うん……」

奈緒「ま、やるって決まったんだ。思いっきりやろう、な?」

奈緒(悪いな、凛。お前も騙しちゃうけど)

45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:07:42.71 ID:OC+YoBSDO

ガチャ

加蓮「おはよう。二人とも」

凛「加蓮……おはよう」

奈緒「おはよう、加蓮。遅かったな」

加蓮「ちょっとね」

凛「あの……二人とも」

奈緒「ん?」

加蓮「どうしたの?凛」

凛「何て言うか……その……巻き込んでごめんなさい」

奈緒(なっ……謝んなって……やりづらくなる)

加蓮「Pさんへのイタズラのこと?」

凛「……うん」

加蓮「気にしないで。もう決まったことだし、こうなったらPさんを泣かす勢いでやろう」

奈緒「そこまでかよ」

凛「うん、そうだね。やるなら全力でやろう」

46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:08:15.11 ID:nKZ0TlkP0
騙し騙され罵りあい
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:08:25.94 ID:OC+YoBSDO

奈緒「じゃああたしらは先に応接室にいるからPさんが来たら連れてきてくれよ」

凛「うん。わかった」

バタン

〜応接室

奈緒「な、なぁ。ホントにやんのか?」

加蓮「今さらやめられないし……確かにあんなこと言われたらやりづらいけど」

奈緒「あ〜……なんでこんなこと受けちゃったんだよ……」

加蓮「ごめんね」

奈緒「はぁ……ま、できる限り凛にダメージが残らないようにしないとな」

加蓮「そうだね。あ、来るよ」

ガチャ

凛「こっち」

P「なんだよ、そんな仰々しい態度で……」

奈緒「…………」

加蓮「…………」

P「奈緒と加蓮もいたのか」

奈緒(知ってたくせによく言うよ)

48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:08:55.52 ID:OC+YoBSDO

凛「座って」

P「ああ。で、話ってなんだ?」

凛「プロデューサーに言いたいことがあるんだ」

P「どうした?勉強か?仕事か?あ、まさか恋愛だな。俺に聞いても無駄だぞ。大した経験ないからな」

凛「言いたいことはね……」

凛「プロデューサー……」

P「ん?」

凛「私たち、もう限界なんだ」

P「…………え?」

凛「…………」

P「限界って、仕事がか?確かに最近忙しかっ……」

凛「プロデューサーと……関わるのが」

奈緒(言ったぁぁ!!)

49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:09:42.21 ID:OC+YoBSDO

P「…………え?」

凛「…………」

P「お、おい……。いきなりどうした?凛」

凛「…………」

P「な、奈緒……?」

奈緒「…………」

奈緒(堪えろ……あたし)

P「加蓮……?」

加蓮「…………」

P「ど、どうして……」

奈緒(まずは行かせてもらお)

奈緒「どうしてって。Pさんさ、あたしたちに対してボディータッチが多すぎだよ」

P「あれはコミュニケーション……」

奈緒(あれでコミュニケーションかよ)

奈緒「度が過ぎるんだ。毎回毎回ベタベタと……気持ち悪い」

P「…………っ」

50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:10:12.34 ID:iXNZ/6dDO
どうせならちひろさんがアイドル達を蹴落としモバPを手に入れる的な内容なら悪魔らしくて楽しめた
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:10:15.84 ID:OC+YoBSDO

加蓮「それに昨日も……けほっ」

P「加蓮、どうした?もしかして具合が……」スッ

加蓮「……触んないで」

P「加蓮……」

加蓮「前に言ったよね。今はもう大丈夫ってさ」

P「あ……あぁ」

加蓮「咳する度にいちいち構われるのすごい迷惑なんだ。ていうかウザいの」

P「お、俺は……そんなつもりじゃ……」

奈緒(うわっ、加蓮キツ……)

凛「プロデューサー……」

P「凛も……なにかあるのか……?」

凛「これ。覚えてる?」チャラ

P「あ、ああ。覚えてるよ。一番最初の仕事の後に買ったネックレス……」

凛「これ、もういらないや」

P「…………」

奈緒(あ、あたしなら泣くなこれ)

52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:11:01.19 ID:OC+YoBSDO

凛「あのときは喜んでみたけど、正直趣味じゃないから」

P「本気……なのか?」

凛「うん、本気だよ」

P「…………そっか」

奈緒「ま、そういうことだからさ」

加蓮「私たちのプロデュースを辞めるか、続けるにしても過度な干渉をしないか」

加蓮「どっちかで考えておいてね」

P「…………」

凛「なにか言うことある?」

P「いつか……いつかこんな日が来るかもとは思ってたけど」

P「まさか……こんなに早く来るなんてな……」

スッ

凛「なにそれ?」

P「…………今、ちひろさんはいないみたいだからさ。ちひろさんが来たら渡しておいてくれ」

P「悪かった。今まで嫌な思いをさせていたみたいだな」

凛「…………」

P「だけど俺はいつまでも応援してるからな……それじゃ」

凛「プロ……」

加蓮「言いたいことが終わったんならさっさと出ていけば?」

P「ああ、そうするよ。……じゃあな、俺の……元アイドルたち」

53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:13:01.04 ID:OC+YoBSDO

ガチャ

凛「…………」

奈緒「…………」

加蓮「…………」

奈緒「行ったかな?」

加蓮「そうだね。あとはちひろさんがネタばらしをしておしまいのはず」

凛「ねぇ、加蓮」

加蓮「なに?」

凛「最後のあれさ。流石に言い過ぎなんじゃないの?」

加蓮「何言ってんの。やるからには全力でやるんでしょ?あれくらい言わないとさ」

凛「でも……」

奈緒(なんかヤバイ空気が……)

奈緒「まぁまぁ。ただのイタズラなんだから。ところでPさんが置いてったこの封筒はなんなんだ?」

54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:13:35.25 ID:OC+YoBSDO

加蓮「私も気になった。開けてみようか」

凛「でもちひろさんに渡してって言ってなかった?」

奈緒「大丈夫大丈夫。ちゃんと戻しておけば。じゃ、開けるぞ」

スゥ

『辞表』

奈緒「…………え?」

加蓮「これって……」

凛「…………っ!」

凛「……プロデューサー!?」ダッ

奈緒「落ち着け!凛!」ガシッ

奈緒(動き早っ!)

凛「離して!プロデューサーを追わないと!」

奈緒「たぶん今ちひろさんがネタばらししてるから大丈夫だ!」

凛「でも……!」

加蓮「ねぇ……奈緒」

奈緒「なんだよ……!加蓮も止めるの手伝ってくれよ!」

加蓮「流石に遅くない?」

55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:15:05.61 ID:OC+YoBSDO

奈緒「え?」

加蓮「Pさんが出ていってすぐにばらすんだよね?それにしては……」

奈緒「それは……」

凛「っ!!」バッ

奈緒「おい!凛!」

ガチャ

凛「プロデューサー!!」

………………

凛「いない……」

奈緒「なんでだよ……」

加蓮「………うそ」

「どうしたの?あなたたち」

凛「っ!?」バッ

志乃「あらあら。なんて顔してるのかしらね」

奈緒「あ、あの……志乃さん。Pさん見ませんでしたか?」

志乃「彼?彼ならさっき出ていったみたいだけど……」

加蓮「出ていったって……」

志乃「彼、とってもひどい顔だったわよ」

凛「プロデューサー……!」ダッ

奈緒「凛!」

加蓮「ありがとうございます!志乃さん!」

ガチャ

志乃「うふふ、青春かしら」


奈緒(ちょ……なんで凛あんなに速いんだよ)
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:15:34.29 ID:OC+YoBSDO

タッタッタッタ

奈緒「おい!凛!あんまり走るな!危ない!」

タッタッタッタ

奈緒「くそっ!早く追わないと……」

タッタッタッタ

奈緒「はぁ……はぁ……」
タッタッタッタ

奈緒「いい運動だな……こりゃ……」

タッタッタッタ

奈緒(いた)

凛「……プロデューサー」

奈緒「はぁ……はぁ……凛……」

凛「奈緒……なお……プロデューサーが……プロデューサー……が……」

奈緒「中に入ろう。とりあえずちひろさんに話を聞かないと」

57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:16:06.00 ID:OC+YoBSDO

ガチャ

加蓮「……おかえり」

凛「…………」

奈緒「どうだった?」

加蓮「駄目……電話にも出ない」

奈緒「くそっ!どうなってんだよ!」

加蓮「ちひろさんに聞いてみよう」

奈緒「ああ。たしか第二応接室で経過を見てるって言ってたな」

凛「…………」

奈緒「凛……大丈夫だからな」


〜第二応接室

奈緒(ここに美嘉がいるんだよな)

ガチャ

奈緒「ちひろさん!一体どう言うことだよ!」

「ん?」

加蓮「え……?」

奈緒「な、なんで……」

凛「…………」

「どうしたお前ら。特に渋谷は死にそうな顔してんじゃねぇか」

奈緒(どう言うことだよ……?)

58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:16:40.51 ID:OC+YoBSDO

奈緒「なんで……拓海さんが……」

拓海「ん?いやぁ、ちょっと時間があったからな。ここで休んでたんだよ」

加蓮「あ、あの……ちひろさんは……」

拓海「ちひろさん?なんか買い出しがあるとかで出てったけど。どうした?用事でもあったのか?」

奈緒(まてまてまてまて。なんだこれ……)

奈緒「こ、この部屋って今……拓海さんだけですか?」

拓海「見りゃわかるだろ?まぁ、なんだ。話ならあたしが聞いてやっから話してみろよ。煎餅食うか?」

加蓮「ここは従っておこう。ちひろさんが来るまでの間でも」

奈緒「け、けどよ……」

加蓮(たぶん拓海さんも今回の件に噛んでるよ)ヒソヒソ

奈緒(ほ、ほんとかよ……)ヒソヒソ

59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:17:36.72 ID:OC+YoBSDO

加蓮「それに凛も休ませないと」

凛「プロ……デューサー……」

奈緒「……そうだな」

拓海「どうした?早く来いって」


拓海「で、なにがあった」

奈緒「い、いや……なにも……」

奈緒(こえぇ……)

拓海「おいおい。この状況でなにもないわけねぇだろ。言ってみ」

奈緒「でも……」

加蓮「奈緒、しょうがないよ。正直に言おう」

奈緒「加蓮……」

凛「………………」


60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:18:08.80 ID:OC+YoBSDO

拓海「……で、あいつがいなくなっちまった……つーわけか」

加蓮「はい」

拓海「いいね、いいね。面白いことしたじゃねぇか。今度あたしもやってみるかな」

奈緒「ちょっ……拓海さん」

拓海「うそうそ。冗談だよ。ところでよ、ひとつ聞きたいんだけどさ」

拓海「渋谷。テメェはなんでこんなことやろうと思ったんだ?」

凛「…………」

拓海「…………おい」

奈緒(……あれ?)

凛「…………」

拓海「聞いてんのかよ!」グッ

奈緒(ちょっ!?)

奈緒「た、拓海さん!待ってくれ!凛は今とても話せるような状態じゃ……」

拓海「うるせぇ!神谷!あたしは今渋谷と話してんだ!」

奈緒「っ……」

奈緒(足がすくんで……動けない……)

61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:19:30.02 ID:OC+YoBSDO

拓海「なぁ。どうしてこんなことしようと思ったんだ?」

凛「…………」

拓海「お前さ。あたしがどういう経緯で今ここにいるか知ってっか?」

凛「…………」

拓海「……神谷」

奈緒「は、はい!」

拓海「お前は知ってるか?あたしがなんでここにいるか」

奈緒「そ、それは……Pさんがスカウトしたから……」

拓海「そうだよ。けどよ、レディース……族ってのはよ。途中で抜けるにゃ落とし前ってのが必要なんだ」

奈緒「落とし前……?」

拓海「族のやつからボコボコに殴られんだよ。中途半端を嫌う連中だからな」

加蓮「それで拓海さんも落とし前つけたんですか?」

拓海「つけようとはした。だけどあいつがな……」

P『これからアイドルになる君をそんな目には逢わせられない』

P『その落とし前は俺がつけるよ』

拓海「とか格好つけたこと言いやがってよ」

拓海「全員からボコられてたよ」

奈緒「…………」

奈緒(そんなことがあったなんて知らなかった……)

62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:20:00.69 ID:OC+YoBSDO

拓海「元々スカウトに来たときにも総長に直談判して蹴られたりもしてた」

拓海「でもあいつは毎日毎日来やがってよ」

拓海「そんであたしは思ったわけよ。こいつになら付いていけるって」

加蓮「…………」

拓海「んで、それがだ……」グッ

凛「くっ……」

拓海「テメェらの遊び心でよ……」

拓海「あいつがいなくなったらどうすんだよ!」ググッ

凛「くるし……」

奈緒(おかしい……拓海さんの目……本気の目だ……)

奈緒「止めてくれ!拓海さん!」

拓海「黙ってろ!神谷!」

加蓮「拓海さん、流石にやり過ぎです」

奈緒(加蓮!?)

拓海「あん?なんだ北条」

加蓮「やり過ぎです。凛が苦しそうじゃないですか」

奈緒「か、加蓮……」

63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:20:32.10 ID:OC+YoBSDO

拓海「あいつはもっと苦しかっただろうなぁ!信頼していたやつから裏切られたんだからよ!」

凛「………ぃ」

拓海「あん?どうした、渋谷」

凛「ごめ……なさ……い」

拓海「謝ったらあいつは帰ってくんのよ!」グッ

凛「ご……めん……なさい……プロ……デューサー……ごめん……なさい……」

奈緒(凛……)

加蓮「もういいでしょ。拓海さん」

拓海「…………」パッ

凛「けほっ……ごめん……なさい……」

奈緒「凛……」

加蓮「それじゃ……プロデューサーを探し……」

拓海「待ちな」

加蓮「え?」

拓海「…………」グッ

加蓮「っ!?」

奈緒「加蓮!?」

奈緒(おいおい!聞いてない!聞いてないよこんなの!)

拓海「さっきからよ、テメェの態度が気に食わねぇんだ。北条」

加蓮「くっ……」

拓海「お前から誠意ってのが全然感じられねぇ」

奈緒「な、何してるんですか!拓海さん!」

拓海「テメェは渋谷の介抱でもしてな。あたしは今北条と話してっから」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:21:16.59 ID:OC+YoBSDO

加蓮「暴……力でしか……意見が……言えないんですか?」

拓海「あん?」

奈緒「加蓮!お前も挑発するなよ!」

加蓮「大……丈夫……でしょ奈緒……だって……」

ガチャ

奈緒「っ!?」

凛「……プロ……デューサー?」

美嘉「いやぁ〜ゴメンゴメン。寝坊しちゃったよ……」

奈緒(え……?)

「………………」

美嘉「あれ?なんか……場違いな感じ……かな?」

美嘉「し、失礼しました〜……」

バタン

65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:21:42.62 ID:OC+YoBSDO

奈緒「お……おい……なんで美嘉が……っ!加蓮!」

奈緒(あの美嘉の言動からするに本当は美嘉がここにいるはずだったんだ)

奈緒(でも何でか知らないけど拓海さんが先にいて……)

奈緒(そうなると拓海さんはなにも知らない……)

加蓮「……え?嘘……だって美嘉は……」

拓海「今は城ヶ崎のやつは関係ねぇよな」

加蓮「ち、違……これは……」

拓海「なにが違ぇんだ!」グッ

奈緒(や、ヤバイ!!)

奈緒「加蓮!拓海さんはマジだ!早く謝れって!」

加蓮「ご……ごめっ」

拓海「もう……遅ぇよ!」ブゥン

奈緒(も、もうだめだ!)

奈緒「…………P」

奈緒「Pさぁん!見てんだろ!早く出てきてくれよぉ!!」

凛「…………え?」

66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:22:09.54 ID:OC+YoBSDO

ガチャ

P「ここまでかぁ。もう少し行けるかと思ったんだけどな」

奈緒「なに悠長なこと言ってんだよ!早く拓海さんを止めてくれよ!」

P「止めるって何を?」

奈緒「何って……あれだよ!」


拓海「いぇぇぇい!」パァン

加蓮「いぇぇぇい!」パァン

ビシッ バシッ グッ グッ

奈緒「…………は?」

P「何を止めればいいんだ?奈緒」

奈緒「ま……まさか……」

P「……ふふん」ニヤリ

奈緒「あたしも騙しやがったなぁぁぁ!!!」

67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:22:48.16 ID:OC+YoBSDO

加蓮「ごめんね、奈緒」

拓海「わりぃわりぃ」

奈緒「……はは。足に力が入らねぇ……」

P「まったくだらしな……」

バッ

P「おっと」

凛「…………」

P「凛」

凛「ごめんなさい……」

P「いや、俺の方こそごめんな」

凛「さっき言ったこと……嘘だから……本気じゃ……ないから……」

P「ああ、わかってる」

凛「ネックレス……私のお気に入りだよ……?」

P「そいつはよかった」

凛「だから……ごめんなさい」

P「ああ……」

凛「ごめ……なさ……い」

68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:23:18.67 ID:OC+YoBSDO

奈緒「で、なんであたしまで騙したんだ?」

P「いや、原因は美嘉なんだけどな」

美嘉「ごめんね〜。今日に限って寝坊しちゃってさ。起きて連絡したら『とりあえず来い』って言われてさ」

P「んで、ちょうど拓海が暇してたみたいだから手伝ってもらったんだ」

奈緒「拓海さんだと洒落になんないって……」

拓海「はっはっは!まぁいいじゃねぇか!」

加蓮「私は朝のうちにPさんから話聞いてたからさ」

奈緒「あ、だから遅れてきたのか」

加蓮「そ」

69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/04/29(月) 16:23:34.57 ID:d8IUZfmRo
奈緒ちゃん、泣いちゃう!w
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:23:36.57 ID:BZuBuQino
これも全て向井拓海って奴の仕業なんだ
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:24:42.11 ID:OC+YoBSDO

奈緒「通りで拓海さんに食って掛かれるわけだ。あたしなら知ってても躊躇するよ」

奈緒「……ん?ちょっと待ってPさん」

P「なんだ?」

奈緒「教えるのってさ、あたしでも加蓮でもよかったんだろ?なんで加蓮に教えたんだ?」

P「いや、奈緒って苛めると可愛いからさ」

奈緒「ばっ!?バカ言うなよ!」

加蓮「顔真っ赤にして、かわい〜」

奈緒「か、加蓮まで……」

加蓮「ふふ。あ、そうだ、Pさん。結局ちひろさんはどこに行ったの?」

P「きらりんルームに押し込んでおいた」

奈緒「ああ……ご愁傷さまだな」

P「まぁ、しかし……今の難題は……」

凛「プロデューサー……」ヒシッ

P「この甘えん坊をどうするかだな」

奈緒「……確かに」


おわり

72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2013/04/29(月) 16:25:17.65 ID:uXKLCbH80
 フリトレを見るとバレンタイン三好ちゃんの値がまた下がっている……
 スタ12以下の出品を見つける度、苛立ちが募る。
 くそっ、紗南ちゃんはそんなに安い女じゃないぞっ! 購入……いや、引き受けだ!!
 紗南ちゃんはトップアイドルになる事が出来る魅力を持っている。親愛を上げたらすぐに出品? お前は紗南ちゃんの魅力に気づかなかったのか? もし気づいていたのならどうしてフリトレに流せる? 無理だろ。そんなの絶対に出来っこない。
 スタドリが足りなくなったから? 買いなよ。なんのための超得ショップだよ。俺は買えるぞ。
 今回また、二人の紗南ちゃんがスタ12で出ていた。つい歯噛みをしてしまう。そして迷わずトレードボタンを押す。
 ……どうやら手持ちのスタドリが足りなかったようだ。少し頭を振って息を吐く。落ち着け、こういう時の味方が超得ショップだろう? エナを買ってからスタドリに変換した方がいいか? いや、迷っている暇は無い。きっと今にも、突然プロデューサーに捨てられた紗南ちゃんが泣きそうになっているはずだ。それは我慢出来ない。我慢なんてさせられない。
 生活が出来るギリギリの分だけお金を残し、スタドリを購入する。そろそろ車を売る事も考えないといけないかもしれない。先日、車検代を払ってしまっていた。そのお金で更に紗南ちゃんを救えただろう。くそっ。
 そうしてようやっと二人の紗南ちゃんを我が事務所に勧誘する事が出来た。はじめまして。いま事務所内が一杯だからとりあえず女子寮の方にいっておいて。事務所の紗南ちゃんの親愛上げが済んだら、君たちを呼びにいくから。
 女子寮では150を超える君に出会えるだろう。きっと、楽しい。皆で桃鉄? パーティーゲーム? いいね。絶対楽しいよ。

 そして再びフリトレを見る……ほら、また新たな紗南ちゃんが捨てられている。
 他のプロデューサーには、紗南ちゃんの魅力がわからないんだ。だから俺が一身に愛を注ぐ。誰もがわからないなら、俺だけが君へ愛を送ろう。
 今日も女子寮からは『カカロットォ……カカロ…カカカカ……カカロットォ…………』とパスワード入力の音が響き渡っている……。今日は天気が良い。きっと素晴らしい一日になる。


 そうして、俺は再び……フリトレを確認するのであった…………。あっ、また……
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:26:53.70 ID:cudZr5nAO
ちょっと姉御に投票してくる
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:28:17.96 ID:kITz3JIFo
きらりんルーム=お仕置き部屋という風潮

おつでした
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:29:10.71 ID:V3ELcYo40
ドッキリに参加させてもらえないなんて失望しました
みくにゃんのファンやめます
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:30:55.48 ID:S69IGpHZo
おっつおっつ
ちひろさんが過度に悪魔な風潮はちとついて行けなかったからこれ位が丁度いいな
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:31:47.13 ID:OC+YoBSDO

『TVシリーズより半年』

光「あたしか……? 」

『あの少女が……』

光「あたしはただの……」

『帰ってきた』

光「正義のヒーローだ」


『ヒーロー、南条光』

光「おっちゃんおかわり!」

『今度の相手は……』

あい「捜査官の東郷です」

今井「そ、捜査官の今井です!」

『正義!』

光「なんでこんなことするんだ!」

『一つの事件が二つの正義を呼び』

あい「悪に情けなど無用だろう」

『信念が交錯する』

光「……そんなのは正義じゃない!」

あい「君が正義を語るな」

あい「邪魔をするなら……君も撃つぞ?」

『劇場版 仮面ランナーFLASH 南条光vs捜査官東郷あい』

光「……なぁ、麗奈」

光「正義って……なんなんだろうな……」

麗奈「…………知らないわよ」

『今夏 全国ロードショー』

『同時上映 うさみん星までいちじかん』


劇場版予告は胸が踊る。

ではHTML依頼を出してきます。

78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:33:15.96 ID:iXNZ/6dDO
オレはもうありすちゃんに全部入れちまったが後悔はない
にしても超得パック?とやらに騙されて運営の犬の懐を肥やす作業とか
そういう人がいずれ破滅するんだとわかるんだね
昔これで車売ったりした人がいるとかいないとか
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:35:34.92 ID:BZuBuQino

予告ナレーションは中田譲治でお願い
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:35:55.63 ID:nKZ0TlkP0
ハラハラしたよ
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 16:49:27.06 ID:5WrfDVTZo

まさかの三段構えww
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 18:14:09.80 ID:lWmCHU0io

ありすPとしてありすちゃんに全部入れたのは褒めてやろう
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 18:53:03.29 ID:VSUL0JFJo
乙。

>>70
なんだって!それは本当かい!?
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/29(月) 19:20:07.69 ID:NAZhVqpjo
途中までたくみんのガチ切れにハラハラしてたがやられた
あ、票は全部ナターリアに入れたヨ
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/30(火) 01:02:18.35 ID:fPC73nO3o


たくみんに胸ぐら掴まれたら俺はと漏らす自信があるね
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/04/30(火) 17:56:21.36 ID:Vr+X1ZHAo
何を?
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