このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

真尋「ニャル子、二期放映おめでとう」ギーコギーコ - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:15:45.62 ID:I8nCek5p0


真尋「タイトルは這い寄れニャル子さんWだっけ?お前ダブル好きだもんな」ギーコギーコ

ニャル子「」

真尋「仮面ライダーダブル!その縦に真っ二つの姿からは想像も出来ない程正統派な平成二期シリーズの傑作なんですよ真尋さん!」ギーコギーコ

ニャル子「」

真尋「あんまり復唱するもんだから覚えちまったよ」ギーコギーコ

ガチャッ

クー子「……」

真尋「よう、クー子」ドサッ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367338545
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

【クリスマス・年末・年始】連休暇ならアニソン聴こうぜ・・・【避難所】 @ 2025/08/17(日) 15:53:05.03 ID:8Hi8e/2Y0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1755413584/

(安価&コンマ)鬼滅の刃 新星の書 二冊目 @ 2025/08/17(日) 00:48:56.69 ID:eO2jd/RL0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1755359335/

おいおいVIP死んでんじゃねーか! @ 2025/08/15(金) 20:47:26.59
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4vip/1755258446/

宗谷「だからウソじゃないですって!」 @ 2025/08/15(金) 10:49:44.81 ID:DWupdAKs0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1755222584/

VIPが落ちた時に上げるスレ @ 2025/08/15(金) 04:15:21.83 ID:Hx3tObUFO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1755198921/

旅にでんちう @ 2025/08/14(木) 19:39:51.57 ID:LXWFCcK6O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1755167991/

光彦「視線を感じます・・・」 @ 2025/08/14(木) 01:02:04.75 ID:x7CcMedhO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1755100924/

ポケモンBBSパー速避難所 @ 2025/08/13(水) 16:54:23.37 ID:2G3ARJnw0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1755071662/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:18:06.55 ID:I8nCek5p0


クー子「……少年、今部屋の隅に投げたものは何」

真尋「ニャル子」

クー子「ニャル子の身体はいつからハーフアンドハーフで注文できるようになったの」

真尋「ピザーラの陰謀だよ」

クー子「私はピザクック派」

真尋「アイダホポテトで安く済ませるタイプか。折角のピザなんだからちょっとぐらい高いの頼めばいいのに」

クー子「違う。私はスーパーアイダホ派。次間違ったら殺す」

真尋「わるかったよ」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:18:59.42 ID:I8nCek5p0


クー子「で、なんでニャル子の身体が半分になってるの?」

真尋「仮面ライダーWのコスプレ」

クー子「気合い入ってる」

真尋「好きな事には時間も金も労力も惜しまないのがオタクだからな」

クー子「でも死んだら元も子も無い」

真尋「もっともだ」

クー子「そしてもともこって平仮名にするとちょっとかわいい。少年の言も繋げてもっとももともこにするともっとかわいい」

真尋「まったくだ」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:25:50.56 ID:I8nCek5p0


クー子「とりあえず実行犯は少年。凶器はハンドソーで、動機は愛ゆえに」

真尋「証拠は?」

クー子「私が見ているィング」

真尋「物的証拠を出せっつってんだ」

クー子「脳みそは物質。シナプスも物質」

真尋「邪神は物ですか?」

クー子「いいえ、概念です」

真尋「無問題じゃないか」

クー子「私が早とちりした。ごめんなさい」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:26:27.49 ID:I8nCek5p0


真尋「謝る事が出来るクー子はえらいと思いはべり」

クー子「少年は古文が出来ない」メモメモ

真尋「学問は苦手だ」

クー子「世の中学歴だけじゃないと思う」

真尋「有難う」

クー子「少年」

真尋「ん?」

クー子「とりあえずニャル子の身体を縫おうと思う。裁縫道具持ってくるからラノベのタイトル考えながら待ってて」テクテク

真尋「あいよ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:27:02.70 ID:I8nCek5p0


〜〜2秒後

クー子「出来た?」テクテク

真尋「とある境界線上の友達が少ない魔王な俺と妹(パンツ)と勇者な幼馴染の修羅場過ぎるイチャラブがこんなにエロい訳がない〜YES!と兎が喘ぎました!」

クー子「間違いなく売れる。タイトルだけでメインターゲットの需要に対応しきっている」

真尋「今度電撃大賞に応募してみようと思うんだ」

クー子「最終選考までは残ると思う。内容次第だけど」

真尋「古文みたいにして書いてみようと思うんだ。斬新だろ?」

クー子「少年は古文が出来ない」ガッカリ

真尋「そこらへんは任せる。頼りにしてるよ」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:27:42.43 ID:I8nCek5p0


クー子「断る」

真尋「今度好きなメガドライブのソフト買ってやるから」

クー子「……仕方ない。ちょっとだけ」

真尋「お前のそういうとこ好きだよ、扱いやすくて」

クー子「それでこの前賞をもらった」

真尋「そりゃすごいな。何の賞だ?」

クー子「モンドセレクション。しかも金賞」フフン

真尋「コーヒーやらワインやらと同列に扱われたわけか」

クー子「私扱いやすい性格だから」

真尋「なるほどな」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:28:16.63 ID:I8nCek5p0

クー子「とりあえずニャル子縫おう」

真尋「ミシンでやっちゃおうぜ、面倒だ」ズダダダダ

クー子「これだから男子は。手縫いには温かみがあるというのに」

真尋「温かみで飯が食えるかよ」

クー子「……」ヒョイ

真尋「なんだこれ。WindowsMe?」ポフッ

クー子「手編みの手袋。着けてみて」

真尋「……暖かい」ホンワカ
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:29:12.47 ID:I8nCek5p0


クー子「確かに温かみでは飯は食えない。でも温かみがあれば暖かい気持ちになれる」

真尋「暑くなってきた。外していい?」

クー子「どうぞ。ちなみにその手袋は日頃お世話になっている少年の為に私が慣れない縫い物に悪戦苦闘しながら悠久の時をかけて作った一品」

真尋「……」ヌギヌギ

クー子「なんで手袋外さずにシャツとズボンとパンツを脱ぐ」

真尋「なんとなくもったいなく感じた」

クー子「それで作業するつもり?」

真尋「うん」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:29:42.25 ID:I8nCek5p0


クー子「ニャル子の血で汚れる。外して」

真尋「はい」ヌギヌギ

クー子「……」

真尋「ぶえーっくしょい!」ブルブル

クー子「寒いなら服を着て」

真尋「はい」イソイソ
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:30:12.51 ID:I8nCek5p0


クー子「とりあえず少年はニャル子の左半分を持って」

真尋「あいよ」

クー子「あとは私がやる」チクチク

〜〜2分後

クー子「出来た」

ニャル子「」ブラーン

真尋「とれかかってるぞ。ボタン付けじゃないんだから」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:30:39.22 ID:I8nCek5p0


クー子「ボタンを押す方なら自信あったんだけど」

真尋「これがゲーム脳か」

クー子「言い訳させてもらうと、フレキシブルに伸縮するようにしてみた。実験的措置」

真尋「サイコザクみたいだ」

クー子「ノイエ・ジールは認めない」

真尋「今度これ珍百景に応募してみるか」

クー子「タイトルは?」

真尋「壊れかけのマリオネット」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:31:20.51 ID:I8nCek5p0


クー子「それは……いや、いけるかもしれない」

真尋「もしテレビに出たら僕達有名人だぜ」

クー子「取材が一杯来る」

真尋「クー子はかわいいから普通の人よりいっぱい取材が来るぞ」

クー子「……」テレテレ

真尋「『こちらの御嬢さんとてもかわいいですね』」

クー子「そんな事……ある。実はちょっと自信ある。ぶっちゃげHKTに紛れ込んでもバレないと思う」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:32:06.32 ID:I8nCek5p0


真尋「そしてカメラがクー子にアップ、必然的に背景の血だまりの部屋がクローズアップされて」

クー子「そのまま番組終了後のニュースの時間にも生出演。オシャレなパーカーで顔を隠して」

真尋「名前は隠されるが新聞の一面にも載れるだろうな」

クー子「胸がときめく」

真尋「ウキウキだな」

クー子「いつだってわくわくどきどき」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:32:34.81 ID:I8nCek5p0


ガチャッ

ハス太「……」

クー子「……」

真尋「……」

ハス太「お取込み中だったみたいだね。失礼したよ」ダッ

クー子「逃がすか。少年」

真尋「おう。くらえニャル子の超長い腸投げ縄」ビュッ

ハス太「うわぁ捕まった。生臭ッ」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:33:42.64 ID:I8nCek5p0


〜〜3秒後

真尋「かくかくしかじかしかくいむーぶにのるもっとー!ってこと。OK?」

ハス太「そんなことよりキスしよう真尋君」

真尋「」チュッ

ハス太「あ……え……?」カァァァ

真尋「なんだよ。しようって言ったからしたんだぞこのクソホモ野郎。女みたいだからって平然とヒロインの中に入ってくんじゃねーよ性少年健全育成条例に引っ掛かるだろ」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:34:19.03 ID:I8nCek5p0


クー子「少年、私にも」

真尋「場所のリクエストは?」

クー子「首筋。激しく」

真尋「」ジュルルルル

クー子「んっ……」ピクッ

真尋「これでいいか?」

クー子「とても嬉しい。前々からして欲しかった」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:34:57.61 ID:I8nCek5p0


真尋「ふーん……で、何に使うんだ?」

クー子「ニャル子に見せて浮気の証拠物件にする」

真尋「それお前もヤバくないか?」

クー子「私は変態だから良い」

真尋「クー子。自分を卑下しなくていいんだよ」

クー子「なら訂正する。私は生まれてこの方清純一直線のマリア様に仕える聖処女だからいい」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:35:33.31 ID:I8nCek5p0


真尋「本当に処女なら膜を見せてみろよー膜をよー」

ハス太「そーだそーだ」ハァハァ

クー子「少年はいいとしてそこの金髪ホモ野郎はなんで欲情してるの。バイなの」

ハス太「僕は男でも女でも非生物でも精神生命体でも可愛ければなんでもいいんだ。ペニス突っ込む穴が無いなら空けるまでだよ」

真尋「お前結構ハッキリ言うのな。僕だって編集さんにそれだけはって止められてんのに」

ハス太「サブキャラの強みだよね、えへへ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:36:09.37 ID:I8nCek5p0

クー子「金髪博愛野郎」

ハス太「素晴らしく高尚な二つ名になって僕は嬉しいよ」

真尋「とりあえずニャル子片づけるか」

クー子「ニャル子、起きて。片づけられちゃうよ」ペチペチ

ニャル子「dぁgほいえうgとえわhtgぽえwるてをいてぇをいほあいえrhたおういwyt」

真尋「バグってる」

クー子「私には取り返しのつかない故障に見える」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:36:38.07 ID:I8nCek5p0

ハス太「邪神って捨てる時お金いったっけ」

クー子「リサイクル法に則って手続きして、邪神一体に付き7800円を支払わないといけない」

真尋「げぇ。不法投棄しようかな」

ハス太「それは良くないよ。多分ネットですぐ出来るから手続きしよう?」

真尋「しょうがないなぁ」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:37:07.08 ID:I8nCek5p0


〜〜5秒後

真尋「やっとできた」

ハス太「随分時間かかっちゃったね」

クー子「お腹空いた」

真尋「部屋の掃除してからな。はいジョイ君」

ハス太「それは台所洗剤だよ」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:37:32.86 ID:I8nCek5p0


真尋「一面ぬめってるし台所みたいなもんだろ」

クー子「一理ある」

真尋「それにジョイ君は油まみれの海鳥だって救ったんやで」

クー子「その油を出したのも人間なのに救世主気取り。片腹痛い」

真尋「ぶつくさ言ってないで、はやくしろー」

ハス太「はーい」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:37:58.28 ID:I8nCek5p0


〜〜6分後

クー子「お腹空いた」

ハス太「だね」

真尋「ピザでも取るか」

クー子「賛成」

ハス太「異論なーし」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:38:54.09 ID:I8nCek5p0


真尋「何がいい?ハーフ&ハーフで注文するけど」

クー子「やった。少年大好き。もちろん私は」

真尋「ああ分かってるよ。クー子はアイダホポテトだr」ジュッ

ハス太「……」

クー子「……」

ハス太「……」

クー子「あ……」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:39:31.38 ID:I8nCek5p0


ハス太「ついに焼いちゃったね。前回、前々回……100回くらい前からずっとこうだ。下らない約束を破って焼かれるパターン」

クー子「違う、こんなはずじゃなかった……焼くつもりなんてなかった……」ポロポロ

ハス太「……」

クー子「いつもみたいに、笑って、受け止めて、少年、ニャル子、お願いだから……」

ハス太「ねぇクー子ちゃん、もういいんじゃないかな」

クー子「……だめ。もう一回、もう一回あの時からやり直さなきゃ……」ブツブツ
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 01:42:14.98 ID:kNae99H1o
まさかの伏線回収
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:49:03.25 ID:I8nCek5p0


ハス太「……」

クー子「ボタン、ボタン、どこ……」フラフラ

ハス太「後何回あのボタンを押したって、運命は変わらないよ」

クー子「ボタン……」

ハス太「クー子ちゃん、君の身体も心も、時間を遡る毎にどんどんボロボロになっていくんだよ?」

クー子「私は、それで、いい……運命を、変えるまでの、辛抱」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:49:41.02 ID:I8nCek5p0


ハス太「君は真尋君とニャル子ちゃんの命を好き勝手に歪めて冒涜してるんだよ?」

クー子「ボタン、どこ……」フラフラ

ハス太「……最初は、ニャル子ちゃん病死だったね。突発性の心臓病で、どうしようもなかった」

クー子「ハス太君、ボタン、ボタン持ってない?見当たらない……」オロオロ

ハス太「自棄になって暴れるクー子ちゃんを真尋君が身体を張って止めようとして、灰になった」

クー子「私が……助けないと……」

ハス太「君はそれでやっと落ち着いた」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:51:10.53 ID:I8nCek5p0


クー子「怖い、お願い、二人とも、笑って、笑って、睨まないで、お願い、ニャル子、少年、お願い」ガクガク

ハス太「自分のした事の重さに気づいてしまった君は『絶対時渦流逆流装置』をかっぱらってきて、ずっとこの時間を繰り返してる」

クー子「嫌、嫌、嫌……!」ガタガタ

ハス太「でも運命は変えられなくて、そこに至るまでの過程だけがどんどん劣化していく」

ハス太「君の、ニャル子ちゃんの、真尋君の、あの時あの場所に存在した価値だけが摩耗していった」

ハス太「108回目あたりで死因が宇宙強盗とかいう訳のわからないものになって、97573回目から皆の性格が歪んでいって」

ハス太「9683723回あたりからはニャル子ちゃん、僕らが見つけた時にはもう死んでるようになったよね」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:52:38.86 ID:I8nCek5p0


クー子「ハス太君っ!それ以上言ったら……!」

ハス太「それ以上言ったら……僕も、燃やすの?」

クー子「っ……」

ハス太「正直その方がいいかもしれないって思うよ。これ以上君のピロートークに付き合うのはウンザリだ。僕はあの二人と一緒に時間の檻に囚われる事にするよ」

クー子「……」

ハス太「さぁ、燃やしてよクー子ちゃん。カモンカモン」

クー子「いや……嫌、嫌!」ブンブン

ハス太「いくじなし」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:53:36.36 ID:I8nCek5p0


クー子「……そっか。私が燃えれば私も」メラッ

ハス太「クー子ちゃんは僕が死んだらボタンを押すだろうけど。クー子ちゃんが死んでも、僕はボタンを押さないよ?」

ハス太「いい気味だって冷笑するだけさ。そうなったら永遠に意識は暗闇のままだ。真尋君にもニャル子ちゃんにも会えない」

ハス太「折角首筋に付けてもらったキスマークも消える。気の遠くなるような回数を重ねて、真尋君がやっと君の体に残してくれたものなのに」

クー子「少年の……跡……」

ハス太「君は本当にそれでいいのかい?」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:57:56.61 ID:I8nCek5p0

クー子「……じゃあ」

クー子「じゃあどうすればいい!」

ハス太「知らないよ。そもそも僕は子供の駄々に巻き込まれただけだ。君の内的問題を解決する義務はないと思うな」

クー子「嫌ぁ……寂しいのは、嫌ぁ」

ハス太(これはもうダメかな……)

ハス太「それじゃ、僕はもう行くよ。真尋君とニャル子ちゃんの墓参りも当分出来そうにないし」

ハス太「出来れば、君とは二度と会いたくないな」

クー子「ハス太……君……まって……!」

ガチャッ

バタン・・・
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:58:47.73 ID:I8nCek5p0


ハス太(って、いくら逃げてもあのボタンを押されたら巻き戻されちゃうんだけど)

ハス太(嫌になるよ、ホント)ハァ

ハス太(……今回はボタン押すの遅いなぁ)

〜〜5分後

ハス太(……?)

〜〜10分後

ハス太(……)
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 01:59:50.99 ID:I8nCek5p0


〜〜390年後

ーー宇宙精神病院

ハス太「これ、今月の分です」

医者「はい、確かに。……あなたも大変ですねぇ。あんなに溺愛してた姉さんですら見捨てたって言うのに」

ハス太「あはは……友達ですから」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:01:25.96 ID:I8nCek5p0


コンコン

ガチャッ

ハス太「お見舞いに来たよ、クー子ちゃん」

クー子「うふふ、少年、少年、だいすき、ニ、ニャル子、ニャル子、宇宙でいちばんすき」ゴロゴロ

ハス太(まだ首筋の火傷を触ってるんだね……自分の火で永遠に刻み付けた、真尋君の跡を……)

ハス太「……クー子ちゃーん?来たよー?」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:02:06.91 ID:I8nCek5p0

クー子「ハス太くン!いらっ、いらっしゃい!」ガバッ

ハス太「こんにちは、クー子ちゃん」ニコッ

クー子「ハス太くン、これ、ここね、少年がね、わた、私にね、残してくれたの。だから、ね、寂しくないの。ニャル子も残してくれたの。だから怖くないの」

ハス太「そっか。よかったね」

クー子「ハス太くンも来た。これで皆一緒。いっしょ。あの時と一緒」

ハス太「うん。一緒だ」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:04:07.47 ID:I8nCek5p0

クー子「いっぱい遊ぶ?なに、して遊ぶ?」ニコッ

ハス太「ごめん、今日はこれから用事があってね、もう行かなきゃいけないんだ。……許してくれるかい?」

クー子「…………」

ハス太「……」

クー子「これ、ここね、少年がね、わた、私にね、残してくれたの。だから、ね、寂しくないの。ニャル子も残してくれたの。だから怖くないの」

クー子「嘘じゃないよ?大丈夫。私一人でも皆だから大丈夫」

ハス太「うん。だから君はもう大丈夫だ」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:04:55.15 ID:I8nCek5p0


クー子「またね?ハス太くん、またね?」ギュウウウ

ハス太「うん。また来るよ、必ず。その時はいっぱい遊ぼう」

クー子「約束、やくそく。破ったら焼く!」

ハス太「あはは、怖いなぁ。破らないようにしないとね。……それじゃ」

クー子「またねー!」ブンブン

バタン・・・
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:10:18.39 ID:I8nCek5p0


ハス太(あの時……結局クー子ちゃんはボタンを押さなかった。今までも、ずっと)

ハス太(今の状態は決して良いとは言えない。事実、医学は現在の彼女の精神はあの時から狂気に犯され……どこへ向かう事もなく、ただ無暗に錯乱しているだけだと定義している)

ハス太(ただ僕はーー僕だけは、クー子ちゃんはあの時、ニャル子ちゃんと真尋君の死からやっと一歩前に進んだのだと、そう思ってあげたかった)

ハス太(もしそうなら、あの薄汚れた運命のループも必要なものだったのかもしれないからだ)

ハス太(気の遠くなるような螺旋階段の中で出会った猟奇趣味の真尋君に痕を残してもらえたから、一歩目を踏み出せた)

ハス太(たとえまだ狂気からは抜け切れていないとしても、彼女はどん底から一歩目を踏み出す勇気を持つことが出来た)
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:10:45.86 ID:I8nCek5p0


ハス太(だからいつかクー子ちゃんは完全に立ち直るだろう。僕にはそういう確信があった。もしそうなった時の計画も立案済みだ)

ハス太(計画と言っても……地球へ行って、二人の墓参りをする。これだけだけど)

ハス太(きっと、クー子ちゃんはそれだけを望んでいるだろうから)

ハス太(だから今は……)

ハス太「お互い頑張ろうね。クー子ちゃん。僕は待ってるから」

ハス太「君と一緒に地球へ行ける日をずっとずっと、待ってるから……」

42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 02:11:30.49 ID:I8nCek5p0
おわり
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 02:14:32.16 ID:Q5FnmEsV0
スレタイから狂気を感じたが内容も狂気にまみれてた
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 02:26:32.57 ID:hoEpOd0Ko
名状しがたい面白さ
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 03:09:29.99 ID:CEp6zLwL0
まさにクトゥルー
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 03:18:47.83 ID:uOxxJLQ3o
そんなバカな
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 03:25:48.66 ID:62eh4HwVo
見入ったわ乙
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 04:20:10.70 ID:d8ETkoBxo
神話生物にSAN値は存在しないというのに発狂してやがる
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 04:45:30.30 ID:yxJdLAilo
いい話だったわ
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 07:59:47.22 ID:d6bxe+zqo
てきとーに流し読むつもりで開いたらなかなか引き込まれた 乙
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 08:16:02.18 ID:vGmp+hG0o
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 09:26:58.92 ID:ILg5AOpko
唯のキ○ガイ系かと思ったらクトゥルフ神話的な何かを読んでいたでござる
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 17:55:48.99 ID:T2m04qNV0
本編見て中和してくる・・・
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:42:07.75 ID:I8nCek5p0
はじまり
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:42:58.13 ID:I8nCek5p0

ニャル子「何をやってるんですか真尋さん」

真尋「二期放映を記念してお前の大事な大事な仮面ライダーWのフィギュアを腰から真っ二つにしようとしてるんだよ」ギーコギーコ

ニャル子「説明は要りません。分かってる上で敢えて聞いたのですから」

真尋「じゃあ聞くなよ」ギーコギーコ

ニャル子「それはもっともですが」

真尋「聞くなよ。僕はお前の大事な大事な仮面ライダーWのフィギュアを腰から真っ二つにするので忙しいんだ」ギーコギーコ

ニャル子「ごめんなさい」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:43:38.29 ID:I8nCek5p0

真尋「やっとベルトが半分切れた。鉄鋸って案外切れ味わるいな」

ニャル子「お疲れ様です。お茶でも持ってきましょうか?」

真尋「お願いするよ」

ニャル子「ガンジャでいいですよね?」

真尋「お前の分はな。僕は普通の紅茶が良い」

ニャル子「分かりました」トテトテ
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:46:16.89 ID:I8nCek5p0

バタン・・・

〜〜2秒後

真尋「えいほ、えいほ」ギーコギーコ

ガチャッ

ニャル子「精が出ますね、真尋さん」

真尋「僕はこのためだけに生まれてきたような気がするよ。天職かもしれないな」

ニャル子「それは何よりです。さっさとお茶飲んで下さい」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:47:05.84 ID:I8nCek5p0

真尋「そうさせてもらうよ」ゴックゴック

ニャル子「……」

真尋「……美味しかった。さて続き続き」ギーコギーコ

ニャル子「平気なのですね。致死量の7倍ほどアレを入れてみたのですが」

真尋「擬音擬音」ギーコギーコ

ニャル子「なるほど。なんともないと」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:48:22.57 ID:I8nCek5p0

真尋「よし、もう少しで完全に真っ二つだ」ギーコギーコ

ニャル子「んひゃあ!」

真尋「急に白目を剥いて奇声をあげるなよ」

ニャル子「だってだって、私の大事な大事な仮面ライダーWのフィギュアが腰から真っ二つにされようとしているのですよ。ニャル子正気じゃいられません」アワアワ

真尋「嫌なら止めてみせろよ」

ニャル子「だって真尋さんがそうしたいのならニャル子には我慢する事しか出来ません」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:49:01.87 ID:I8nCek5p0

真尋「じゃあ我慢してろ」ギーコギーコ

ニャル子「はい。ニャル子断腸の思いで耐えます。正座して耐えます」

真尋「ごめんちょっと反対側持ってもらえる」

ニャル子「わかりました」

真尋「……」ギーコギーコ
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:50:20.95 ID:I8nCek5p0

ニャル子「……」ポロポロ

真尋「……泣くなよ」

ニャル子「ごめん、なさい。なんとか、止めようと、思っているのですがっ、涙が、あとからあとから」ポロポロ

真尋「ほら、めんどくさくて掛けてない布団のシーツ貸してやるから」

ニャル子「すみません」ズビー

真尋「手のかかるやつだ」

ニャル子「ごめんなさい」ズビビー
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:51:09.33 ID:I8nCek5p0

〜〜5分後

ガチャッ

クー子「……」

真尋「……」

ニャル子「ああ、真っ二つ……」ポロポロ

真尋「クーk」ジュッ
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:52:15.51 ID:I8nCek5p0

クー子「ニャル子、仮免許は取れた?」

ニャル子「半クラッチが出来なくて取れませんでした。それより今自分がどんなことをしでかしたのか分かってるんですかこの脳みそサイドブレーキ女」

クー子「ニャル子が泣いていたので原因となっているであろうものを焼いたけど」

ニャル子「周囲一帯ごと真尋さんをじゅーじゅーしたのですよ」

クー子「なるほど。でもその割には嬉しそう」

ニャル子「私の事はいいのです。冷静に動機を説明しなさいっ」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:52:59.47 ID:I8nCek5p0

クー子「……少年がニャル子を泣かせた。間違ってる?」

ニャル子「違わないです」

クー子「私はニャル子が好き。間違ってる?」

ニャル子「違わないです」

クー子「好きな人を泣かせる奴は許さない。間違ってる?」

ニャル子「違わないです」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:53:49.38 ID:I8nCek5p0

クー子「分かってもらえてなにより」

ニャル子「素直に謝ります。ごめんなさいクー子」

クー子「私とニャル子の仲。気にしなくていい」

ニャル子「お茶でも飲みます?真尋さんの飲みかけですけど」

クー子「折角だから頂く」ズズ

クー子「」ドサッ

ニャル子「私は好きな人を泣かせる奴も許しませんが、好きな人を燃やす奴はもっと許さないのですよ。クー子」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:54:28.73 ID:I8nCek5p0

クー子「悪かった。反省する」

ニャル子「生きてるんですね」

クー子「あれくらいで死んでたら邪神やってられない」

ニャル子「流石です」

クー子「実は少年も燃やしてない」

ニャル子「流石過ぎます」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:55:40.81 ID:I8nCek5p0

クー子「実はニャル子の事も言うほど好きじゃない。親友レベル」

ニャル子「流石est」

クー子「照れる」

ニャル子「存分に照れて良いと思いますよ。ところで真尋さんはどこですか」

クー子「すぐ隣あたり?この部屋から出るとは考えにくい」

真尋「待たせたな」

ニャル子「主役は遅れてやってくるんですね」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:57:06.52 ID:I8nCek5p0

真尋「主役はお前だけどな。僕はむしろヒロインポジ」

クー子「じゃあ私は間男ポジ。NTRシナリオで幸せに成るタイプ」

ニャル子「私にばっかりくっついてくるくせに」

クー子「深い思慮の元でやってる」

真尋「僕の不快指数を計算してるわけだな」

ニャル子「それはそうとこの腰から真っ二つにされた私の大事な大事な仮面ライダーWのフィギュアをくっつけるの手伝ってもらえませんか」

真尋「合点承知」

クー子「任せて。一緒にやろう。縫う?」

ニャル子「アーク溶接します」

クー子「分かった」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 18:57:38.71 ID:I8nCek5p0


〜〜4秒後

ニャル子「……」ジュウウウウ

クー子「火加減調節が必要なら言ってね」ジュウウウウ

ニャル子「線香花火みたいですね」

真尋「汚い花火だ」

ニャル子「ライダーを改造している自分にほんの少しだけ高揚感を感じてしまいます」

真尋「Sっ気があるんだな。意外」

クー子「どS。こわい」
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:00:50.59 ID:I8nCek5p0

ニャル子「終わりました」

真尋「おつかれ」

クー子「過去にこっぴどく怪人にやられて、腹に痛々しい傷があるライダー。もちろんそこは弱点。ニャル子的にはこういう設定アリ?」

ニャル子「アリですね。弱点があれば戦いにも面白みが出てきますし。確かに最初から最初まで最強の無敵ライダーもかっこいいのですが」

ニャル子「致命的な弱点を抱えつつも尚戦いを挑む姿は、なんていうかこう、健気で、唯一無二のかっこよさがあります」

ニャル子「だから、闘い続ける限りその傷は+の個性になりえるのです。私見ですけどね」

クー子「……なるほど」
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:01:36.20 ID:I8nCek5p0

ニャル子「傷があるからって嫌になるのはエロDVDのデータ面くらいのものです」

クー子「中古で買う派?」

ニャル子「たまにちょっと嫌な臭いがしますがそれもまた一興ではないでしょうか」

クー子「ニャル子は見識が広い」

真尋「そんな見識しか持ってない奴でもポルポトは皆殺しにしたんだぜ」

ニャル子「許し難いですね」

クー子「まったくその通り」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:02:24.96 ID:I8nCek5p0

真尋「ニャル子、種を蒔こう。ワルナスビの」

ニャル子「真尋さんはここの生態系を壊すつもりなのですか」

真尋「じゃあ竹でいいよ」

ニャル子「竹は山の地すべりを防いではくれないのですよ」

クー子「でも筍が取れる」

真尋「そういう事だ」

ニャル子「なるほど。盲点でした。では早速竹を植えに行きましょう。竹藪へ」トコトコ
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:03:09.66 ID:I8nCek5p0

〜〜2秒後

ーー竹藪

クー子「ここが竹藪……近い」

ニャル子「そうです。近いのです」

クー子「べんり」

ニャル子「そうです。便利なのです」

真尋「夏場は大変そうだけどな」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:04:06.19 ID:I8nCek5p0

ニャル子「軍手は皆の分用意してありますよ。さあ掘りましょうもぐらのように」ザクザク

クー子「私は自前の手袋があるからいい」ザクザク

真尋「用意がいいな」

ニャル子「違いますよ真尋さん。あの女は自分が用意周到であるように周囲に見せかけたいだけなのです」

ニャル子「ほら、手袋ったって毛糸の奴じゃないですか。見栄張ってるんですよ。すぐにボロボロになっちゃいますよあんなの。それより軍手使いましょう?」

真尋「嫉妬してるのかニャル子。クー子の準備の良さが僕に褒められたのが羨ましいのか」

ニャル子「あ……いえ、そういうわけでは」オロオロ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:04:53.27 ID:I8nCek5p0


真尋「嫉妬してるんだろ?」

ニャル子「……はい」

真尋「嫉妬してもろくなことがないぞ。嫉妬する暇があったら総括するんだ」

ニャル子「日本赤軍の如き左翼思想ですね」

クー子「ところでニャル子、竹藪に竹を植えてどうするの?」

ニャル子「筍を取るんですよ」

クー子「買えばいいのに」

真尋「その通りだな」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:05:42.98 ID:I8nCek5p0

ニャル子「竹を植えようと言ったのは真尋さんではありませんか」

真尋「植えようとは言ったが植えたいとは言ってない」

ニャル子「つまり私一人で植えろと」

真尋「そうだ。そしてお前が植えようとするのを必死に僕が妨害する」

ニャル子「何が楽しいんですか」

真尋「人生楽しいよ」

ニャル子「それは何よりです」ザックザック
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:06:32.61 ID:I8nCek5p0

真尋「人生楽しいよ」

ニャル子「それは何よりです」ザックザック

真尋「人生楽しいよ」

ニャル子「それは何よりです」ザックザック

真尋「人生楽しいよ」

ニャル子「それは何よりです」ザックザック
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:07:30.45 ID:I8nCek5p0

ニャル子「それは何よりです」ザックザック

ニャル子「それは何よりです」ザックザック

ニャル子「それは何よりです」ザックザック

ニャル子「それは何よりです」ザックザック

ニャル子「それは何よりです」ザックザック

ニャル子「それは何よりです」ザックザック
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:08:23.34 ID:I8nCek5p0

クー子「……」

ニャル子「……真尋さん?合いの手が入ってきてませんよ?」ザックザック

クー子「ニャル子」

ニャル子「真尋さーん。真尋さーん?どこですかぁー?」

ニャル子「あなたの大事な大事な邪神はここですよー?どこかほかの場所へ行っちゃったんですか?」

ニャル子「クー子はともかくとして私まで置いてかないで下さいよー、あはは」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:09:38.45 ID:I8nCek5p0

ニャル子「……真尋さん……返事して……お願いですから……ニャル子、さみしくてこわくて泣いてしまいますよ……?」ポロポロ

ニャル子「仮面ライダーWのフィギュアを腰から切断するのだって我慢しますから……お手伝いしますから……」

ニャル子「もう真尋さん以外に大事なものなんてありませんからぁ……真尋さんのためならなんだって捨てますから……だから、返事を」フラフラ

クー子「ニャル子」

ニャル子「クー子……あなたですね……?真尋さんをどこへやったんですか……ねぇ……出してくださいよ……困るんですよ……」ガシッ

クー子「私は」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:10:19.95 ID:I8nCek5p0

ニャル子「返してくださいよ……私の真尋さんなんですよ……メインヒロインは私なのですよ……?」ユサユサ

クー子「落ち着いて」

ニャル子「……あぁ。そうですか。納得しました。やはりそうだったのですね。私から真尋さんを奪おうという魂胆なのですね?」

クー子「違う。ニャル子、私の話を聞いt」

ニャル子「だったら私も奪い返します。殺してでも」ギュウウウウ

クー子「に゛ゃる゛っ……、う゛ぐ……」
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:10:58.24 ID:I8nCek5p0

ニャル子「私と真尋さんの間に立ちふさがる障害は全て排除します。私ならそれが出来ます。出来なければならないのです。何故なら私は邪神です。そう、私は……」

ニャル子「無貌の神、這い寄る混沌ニャルラトホテプなのですから……!」ギュウウウウウウウウウウウウウウウ

クー子「い゛、る゛……」

ニャル子「……何を言っているのです。さっさと真尋さんを返してください。じゃないと殺します。返しても後顧の憂いを断つために殺しますけど」

クー子「に゛ゃる゛このそば……ぞご……」

ニャル子「……?」クルッ
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:11:46.30 ID:I8nCek5p0


真尋「お前は何をやっているんだ」

ニャル子「真尋さんっ!」ダッ

クー子「げほっ、げほっ……」ドサッ

真尋「お前は何をやっているんだ」

ニャル子「心配したんですよ?どこに行ってたんですかまったくもう!」
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:12:19.35 ID:I8nCek5p0


真尋「ちょっと未来を探しにな」

ニャル子「そうだったのですか。でも帰ってきてくれてニャル子は嬉しいです」ギュウウウ

真尋「僕はそうでもないけど」

ニャル子「もう、真尋さんったら♪」

クー子「……」
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:13:07.40 ID:I8nCek5p0

〜〜3時間後

クー子「ニャル子、私はそろそろ帰る。疲れた」

真尋「お疲れ」

ニャル子「やった!これで二人っきりになれますね真尋さん!」

真尋「まったくだな」

クー子「それじゃ」

バタン・・・
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:13:40.63 ID:I8nCek5p0

ニャル子「竹を植え植え筍掘り掘り」ザックザック

真尋「凄く矛盾した行動をとってる気がする」

ニャル子「そうですかねぇ、えへへ」

ニャル子「……ねぇ、真尋さん」

真尋「ん?」

ニャル子「ニャル子は今、幸せです。真尋さんと二人で竹を植えられて、とってもとっても幸せです」

ニャル子「真尋さんは、どうですか?」

真尋「……」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:14:21.55 ID:I8nCek5p0

ーー真尋の家

ガチャッ

ハス太「おかえり」

クー子「ただいま」

ハス太「ニャル子ちゃんどうだった?」

クー子「まだ外出仮免許取れてないって」
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:14:58.86 ID:I8nCek5p0


ハス太「そっか。真尋くんは居た?」

クー子「分からない」フルフル

クー子「少なくとも私には何も見えなかったし、聞こえなかった」

クー子「ニャル子の動きに合わせて適当に相槌うつ事しか出来なかった」

ハス太「戦闘モードなのはなんで?」

クー子「ニャル子が自分で真っ二つにした仮面ライダーWのフィギュアをアーク溶接してきたから」
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:15:33.13 ID:I8nCek5p0

ハス太「その首の跡は?」

クー子「ニャル子にちょっと絞められた」

ハス太「大変だね」

クー子「私Mだから大丈夫」

ハス太「クー子ちゃんのそういうトコ、尊敬するよ。……ナッツ食べる?ピスタチオばっかり余っちゃって」

クー子「……もらう。ピスタチオはいらない。皮をむくのが面倒」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:16:11.21 ID:I8nCek5p0


ハス太「……」ポリポリ

クー子「……」ポリポリ

ハス太「クー子ちゃんはさ」

クー子「?」ポリ

ハス太「これでいいって思ってるの?」

クー子「悪いとは思わない」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:17:39.79 ID:I8nCek5p0


ハス太「……だって、真尋君はもう」

クー子「少年がニャル子の中にしか存在しないとしても、それによってニャル子が繋ぎとめられているのは事実」

クー子「現実じゃなければあってはいけないものだっていう考えは、少し偏狭が過ぎる」

ハス太「でも、真尋君の幻影を追ってる限りニャル子ちゃんはずっと空回りする事になるんだよ?」

クー子「空回りでも、止まってるよりはマシ。今のニャル子から急に少年を奪ったら、きっとニャル子の心は完全に止まってしまう」

ハス太「……」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:18:35.18 ID:I8nCek5p0


クー子「ゆっくり、ゆっくり、離れていけばいい。丁度良い塩梅になるまで。いきなり現実だけを見る事が出来る邪神なんていないんだから」

ハス太「優しいね、クー子ちゃんは。でも目を覚ました時、ニャル子ちゃんは厳しい現実の中で生きていけるのかな」

ハス太「今の状態が長引けば周りの目はどんどん酷いものに変わってくるだろうし……」

クー子「大丈夫。どんな状況になっても、私はニャル子を支える。それに」

クー子「傷は個性。とりかえしのつかない傷でも、闘う意志さえあれば唯一無二のかっこいいものに変えていける」

ハス太「ニャル子ちゃんがそう言ったの?」

クー子「……」コク
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:19:49.31 ID:I8nCek5p0


ハス太「なら、きっと大丈夫だね」

クー子「私はそう信じてる」

ハス太「なら、僕も信じることにするよ。ニャル子ちゃんは絶対、また歩き出せるって」

クー子「……」コク

クー子(でも、私は無力だから……祈らずにはいられない)

クー子(少年……もし霊魂なんてものがあるのなら、もう一度だけニャル子にーー)
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:21:06.57 ID:I8nCek5p0


ーーニャル子が竹藪だと思っている病院の一室の隅

真尋「僕は、今物凄く不幸せだ」

ニャル子「え……」

真尋「当たり前だろう。僕だってなぁ、お前の事が好きだったんだぞ?」

真尋「自分の好きな人が病院の隅で床に向かってもぐらの真似してるの見て幸せな奴がいるか?ん?どんな変態だよそいつは」

ニャル子「真尋……さん?」

真尋「ニャル子。最期だから思いっきり言ってやる。僕はお前の事が大好きだ。今までも、今も、これからもずっとずっと大好きだ」

真尋「だから……もう僕の幻覚なんかに縛られるな。僕はいつだってお前のそばにーー」

ニャル子「真尋さんっ!」
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:21:34.45 ID:I8nCek5p0

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ニャル子「真尋さんっ!どこですかっ!真尋さん!」

ニャル子「あなたがいないとニャル子は、ニャル子は!」ポロポロ

真尋「……」

ニャル子「あ……そこに居たんですね……よかった……本当に、よかった……」







96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:22:14.11 ID:I8nCek5p0


〜〜一か月後

ピリリリリリッ

ピッ

『ニャル子、調子はどう?今日は私もハス太君もお見舞いに行けそうにない。ごめん』

ニャル子「真尋さんが……」

『……少年が?』
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:22:55.08 ID:I8nCek5p0

ニャル子「最近、真尋さんの身体がだんだん、薄くなっていくんです……時々、消えちゃったりして……喋りかけても反応してくれないし……」

ニャル子「でも、なのに、さみしくなくて、こわくもなくて……私、おかしいですよね……」

ニャル子「なんだか、消えてる時でも、夜目をつぶってるときでも、いつでもそばに居てくれるって、そう思えるんです……」

『……ニャル子。明日、仮免許の試験受けてみない?』

ニャル子「でも……」

『少年はいつでもそばに居てくれている。違う?』

ニャル子「違いません、けど……」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:23:40.52 ID:I8nCek5p0

『じゃあ大丈夫。多分だけど。合格したら私から熱いベーゼをプレゼントする』

ニャル子「要りませんよそんなものっ……ですが、確かにそろそろ仮免許くらいは持っておかないといけませんね」

真尋「……」ニコッ

ニャル子「あ……」

『どうしたの?』

ニャル子「今、真尋さんが、笑ってくれました……薄くて見えにくいから、多分ですけど……頑張れって、言ってくれました」

ニャル子「そんな気が……したんです」

99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/05/01(水) 19:24:10.99 ID:I8nCek5p0
おわり
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 19:25:38.25 ID:36GmTWBiO
けいおんのネタかと思った
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/01(水) 22:16:09.67 ID:RGdwvXaBo
ニャル子がSAN値逝ってたか
しかし、切ない
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/02(木) 00:22:12.72 ID:sB1QKVedo
なんだろう
心があったかくなる
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/02(木) 00:26:23.16 ID:ln8k86AS0
切ない・・・
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/05/03(金) 15:03:12.54 ID:kyv7qgzCo
クー子がおかしくなってたのかニャル子がおかしくなっていたのか馬鹿すぎて全く理解できないまま読み終わってしまった…
42.05 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)